(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(54)【発明の名称】フォトマスク、露光方法及びタッチパネル
(51)【国際特許分類】
G03F 1/70 20120101AFI20230627BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20230627BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20230627BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
G03F1/70
G03F7/20 501
G06F3/041 660
G06F3/044 122
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572617
(86)(22)【出願日】2021-03-15
(85)【翻訳文提出日】2021-12-07
(86)【国際出願番号】 CN2021080801
(87)【国際公開番号】W WO2021238342
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/092806
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】512282165
【氏名又は名称】合肥▲シン▼晟光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI XINSHENG OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xinzhan Industrial Park,Hefei,Anhui,230012,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】雷 傑
(72)【発明者】
【氏名】鄭 啓濤
(72)【発明者】
【氏名】許 鄒明
(72)【発明者】
【氏名】呉 信濤
(72)【発明者】
【氏名】劉 純建
(72)【発明者】
【氏名】田 健
【テーマコード(参考)】
2H195
2H197
【Fターム(参考)】
2H195BB02
2H197AB02
2H197DA09
2H197HA10
(57)【要約】
本開示は、フォトマスク、露光方法及びタッチパネルを提供している。フォトマスクは、第一領域及び第二領域を含み、第一領域が第二領域の少なくとも一方側に位置し、第一領域に第一遮光バー及び第二遮光バーが含まれ、第二領域に第三遮光バーが含まれ、第一遮光バー、第二遮光バー及び第三遮光バーは、延在方向が同じであり、第二遮光バーは、第一遮光バーと第三遮光バーとの間に位置し、第一遮光バー、第二遮光バー及び第三遮光バーは、光線を遮断するように配置され、複数の第一遮光バー、複数の第二遮光バー及び複数の第三遮光バーによって囲まれて形成された隙間は、光線の通過を許容し、第一方向における第一遮光バーの幅は、第一方向における第二遮光バーの幅よりも大きいとともに、第一方向における第二遮光バーの幅は、第一方向における第三遮光バーの幅よりも大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一領域及び第二領域を含み、前記第一領域が前記第二領域の少なくとも一方側に位置するフォトマスクであって、
前記第一領域に第一遮光バー及び第二遮光バーが含まれ、前記第二領域に第三遮光バーが含まれ、前記第一遮光バー、前記第二遮光バー及び前記第三遮光バーは、延在方向が同じであり、前記第二遮光バーは、前記第一遮光バーと前記第三遮光バーとの間に位置し、前記第一遮光バー、前記第二遮光バー及び前記第三遮光バーは、光線を遮断するように配置され、複数の前記第一遮光バー、複数の前記第二遮光バー及び複数の前記第三遮光バーによって囲まれて形成された隙間は、光線の通過を許容し、
第一方向における前記第一遮光バーの幅は、前記第一方向における前記第二遮光バーの幅よりも大きいとともに、第一方向における前記第二遮光バーの幅は、前記第一方向における前記第三遮光バーの幅よりも大きい、フォトマスク。
【請求項2】
各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記第二サブ遮光バーは、前記第一サブ遮光バーと前記第三サブ遮光バーとの間に位置し、第一方向における前記第一サブ遮光バーの幅は、第一方向における前記第二サブ遮光バーの幅よりも大きいとともに、第一方向における前記第二サブ遮光バーの幅は、第一方向における前記第三サブ遮光バーの幅よりも大きい、請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項3】
第一方向における前記第一サブ遮光バーの幅は、第二方向に沿って徐々に減少し、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である、請求項2に記載のフォトマスク。
【請求項4】
前記第一サブ遮光バーは、第一方向に対向する第一エッジ及び第二エッジを含み、前記第一エッジの延長線と前記第二エッジの延長線とは交差し、第一サブ遮光バーの中心線に対する前記第一エッジの第一角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満であり、第一サブ遮光バーの中心線に対する前記第二エッジの第二角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満である、請求項3に記載のフォトマスク。
【請求項5】
前記第一角度は、45°~55°であり、前記第二角度は、60°~70°である、請求項4に記載のフォトマスク。
【請求項6】
前記第一エッジの長さは、1μm~10μmであり、前記第二エッジの長さは、1μm~10μmである、請求項4に記載のフォトマスク。
【請求項7】
前記第二サブ遮光バーは、第一方向に対向する2つのエッジである第三エッジ及び第四エッジを含み、第二方向に沿った前記第三エッジの長さは、第二方向に沿った前記第四エッジの長さと等しくなく、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である、請求項2~6の何れか一項に記載のフォトマスク。
【請求項8】
第一方向における前記第三サブ遮光バーの幅は、第二方向に沿って徐々に減少し、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である、請求項2~7の何れか一項に記載のフォトマスク。
【請求項9】
前記第三サブ遮光バーは、第一方向に対向する第五エッジ及び第六エッジを含み、前記第五エッジの延長線と前記第六エッジの延長線とは交差し、第三サブ遮光バーの中心線に対する前記第五エッジの第三角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満であり、第三サブ遮光バーの中心線に対する前記第六エッジの第四角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満である、請求項8に記載のフォトマスク。
【請求項10】
前記第三角度は、45°~55°であり、前記第四角度は、80°~90°である、請求項9に記載のフォトマスク。
【請求項11】
前記第五エッジの長さは、10μm~21μmであり、前記第六エッジの長さは、6μm~16μmである、請求項9に記載のフォトマスク。
【請求項12】
第一方向における前記第二遮光バーの各部分の幅は、第二方向に沿って等しい、請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項13】
前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーは、中心線が重なり合う、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトマスク。
【請求項14】
前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーの中心線と、フォトマスクの辺との夾角は、90°未満である、請求項1~13の何れか一項に記載のフォトマスク。
【請求項15】
前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーは、一体成形構造である、請求項1~14の何れか一項に記載のフォトマスク。
【請求項16】
露光方法であって、
請求項1~15の何れか一項に記載のフォトマスクを用意することと、
第三領域及び第四領域を含む基板を用意することと、
前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することと、
前記フォトマスクと前記基板とを相対運動させることと、
前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することとを含む、露光方法。
【請求項17】
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記フォトマスクの第一遮光バー及び第二遮光バーを利用して、前記第三領域に第一パターン及び第二パターンを形成することと、
前記フォトマスクの第三遮光バーを利用して、前記第三領域に第三パターンを形成することとを含み、
前記第一パターンの線幅は、前記第二パターンの線幅よりも大きいとともに、前記第二パターンの線幅は、前記第三パターンの線幅よりも大きい、請求項16に記載の露光方法。
【請求項18】
各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記基板は、前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を更に含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第二サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第三サブパターンを形成することとを含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第四サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第五サブパターンを形成することを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンとには、重なり領域があり、前記重なり領域の面積は、所定閾値未満であり、前記所定閾値は、第一幅と第二幅との積であり、前記第一幅は、繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれの2倍であり、前記第二幅は、前記境界線に平行な方向における前記第一遮光バーの幅である、請求項17に記載の露光方法。
【請求項19】
各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記第三サブ遮光バーは、第三エッジ及び第四エッジを含み、前記第三エッジの延長線と前記第四エッジの延長線とは交差し、前記基板は、前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を更に含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第二サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第五エッジ及び第六エッジを含む第三サブパターンであって、前記第五エッジが前記境界線に平行であり、前記第五エッジと前記境界線との間の距離が繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれである第三サブパターンを、前記第三領域に形成することとを含む、請求項17に記載の露光方法。
【請求項20】
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第四サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第七エッジ及び第八エッジを含む第五サブパターンであって、前記第七エッジが前記境界線に平行であり、前記第七エッジと前記境界線との間の距離が前記最大位置ずれである第五サブパターンを前記第四領域に形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターン、前記第四サブパターン及び前記第五サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンとには、重なり領域が形成される、請求項19に記載の露光方法。
【請求項21】
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第六サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第九エッジ及び第十エッジを含む第七サブパターンであって、前記第九エッジが前記境界線に平行であり、前記第九エッジと前記境界線との間の距離がゼロから前記最大位置ずれの2倍までの範囲とされる第七サブパターンを、前記第四領域に形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第六サブパターン、前記第七サブパターンとには、重なり領域が形成される、請求項19に記載の露光方法。
【請求項22】
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第八サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第九サブパターンを形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンとには、重なり領域が形成され、前記第二サブパターン、第三サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターンの中心線と前記第八サブパターンの中心線との距離は、ゼロから前記最大位置ずれまでの範囲とされる、請求項21に記載の露光方法。
【請求項23】
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第十一エッジ及び第十二エッジを含む第十サブパターンであって、前記第十一エッジが前記境界線に平行であり、前記第十一エッジと前記境界線との間の距離がゼロである第十サブパターンを、前記第四領域に形成することと、
前記第三遮光バーを利用して、前記第四領域に第四パターンを形成することとを含み、
前記第三サブパターン、前記第十サブパターン及び前記第四パターンは、中心線が重なり合い、前記第三サブパターンと前記第十サブパターン、前記第四パターンとには、重なり領域が形成される、請求項19に記載の露光方法。
【請求項24】
前記重なり領域の面積は、所定閾値未満であり、前記所定閾値は、第一幅と第二幅との積であり、前記第一幅は、前記最大位置ずれの2倍であり、前記第二幅は、前記境界線に平行な方向における前記第一遮光バーの幅である、請求項20~23の何れか一項に記載の露光方法。
【請求項25】
基板と、
前記基板上に設けられたタッチ駆動電極と、
前記基板上に設けられたタッチセンシング電極とを含むタッチパネルであって、
前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極の少なくとも一方は、メッシュ構造を有し、前記メッシュ構造は、接合点を含み、前記接合点は、メッシュバーの中心線の両側に分布された第一突起構造及び第二突起構造を含み、前記第一突起構造及び前記第二突起構造は、前記中心線の方向に沿ってずらして配設される、タッチパネル。
【請求項26】
前記第一突起構造及び前記第二突起構造は何れも、円弧状のエッジを含む、請求項25に記載のタッチパネル。
【請求項27】
前記基板は、第三領域、第四領域、及び前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を含み、前記接合点は、前記境界線に沿って順次に並べられる、請求項25又は26に記載のタッチパネル。
【請求項28】
前記メッシュ構造は、第五領域を含み、前記第五領域は、前記第三領域及び前記第四領域における前記境界線から遠い少なくとも一方側に位置し、
前記第三領域は、第一メッシュバーを含み、前記第四領域は、第二メッシュバーを含み、前記第五領域は、第三メッシュバーを含み、前記第三メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第三メッシュバーの幅は、前記第一メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第一メッシュバーの幅よりも大きく、及び/又は、前記第三メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第三メッシュバーの幅は、前記第二メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第二メッシュバーの幅よりも大きい、請求項25~27の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項29】
前記メッシュ構造は、第四メッシュバーを含み、前記第四メッシュバーは、前記接合点の少なくとも一端に接続され、前記接合点の頂点と前記第四メッシュバーの中心線との距離をd3とし、前記第四メッシュバーの幅をd4とし、d3とd4との比をn=d3/d4とすると、nは、1以上2.3以下となる、請求項25~28の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項30】
前記第一突起構造は、前記メッシュバーの中心線と交差する両側辺の長さが等しくなく、及び/又は、前記第二突起構造は、前記メッシュバーの中心線と交差する両側辺の長さが等しくない、請求項25~29の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項31】
前記第一突起構造の両側辺のうち、前記第二突起構造から遠い第一側辺の辺長は、前記第二突起構造に近い第二側辺の辺長よりも短く、及び/又は、前記第二突起構造の両側辺のうち、前記第一突起構造から遠い第三側辺の辺長は、前記第一突起構造に近い第四側辺の辺長よりも短い、請求項30に記載のタッチパネル。
【請求項32】
少なくとも1つの前記接合点において、前記第一突起構造と前記第二突起構造とは、中心対称に設けられる、請求項25~31の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項33】
前記第一突起構造の両側辺は、前記第二突起構造から遠い第一側辺、及び前記第二突起構造に近い第二側辺を含み、前記第二突起構造の両側辺は、前記第一突起構造から遠い第三側辺、及び前記第一突起構造に近い第四側辺を含み、前記第一側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第一夾角β1があり、前記第二側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第二夾角β2があり、前記第三側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第三夾角β3があり、前記第四側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第四夾角β4があり、前記第一側辺と前記第二側辺とには、第五夾角β5があり、前記第三側辺と前記第四側辺とには、第六夾角β6があり、ここで、β1は、110°以上150°以下であり、β2は、125°以上165°以下であり、β3は、110°以上150°以下であり、β4は、125°以上165°以下であり、β5は、80°以上100°以下であり、β6は、80°以上100°以下である、請求項25~32の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項34】
前記メッシュ構造は、前記接合点の両端にそれぞれ接続された第五メッシュバー及び第六メッシュバーを含み、前記第五メッシュバーの中心線と前記第六メッシュバーの中心線との距離をd5とすると、d5は、0以上6ミクロン以下となる、請求項25~33の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項35】
前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、基板に垂直な方向に沿って積層して設けられ、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、何れも前記メッシュ構造を含み、且つ前記メッシュ構造は、接合点を含み、異なる層における前記接合点は、同じ直線に略沿って並べられるか、或いは、異なる層における前記接合点は、それぞれ2本の直線に略沿って並べられる、請求項25~34の何れか一項に記載のタッチパネル。
【請求項36】
前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、基板に垂直な方向に沿って積層して設けられ、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、何れも前記メッシュ構造を含み、且つ前記メッシュ構造は、接合点を含み、異なる層における前記接合点は、前記基板上での正投影が少なくとも部分的に重なる、請求項25~34の何れか一項に記載のタッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年5月28日に中国で出願されたPCT国際出願第PCT/CN2020/092806号の優先権を主張し、その内容の全ては、参照により本願に組み込まれる。
本開示は、表示の技術分野に関し、特にフォトマスク、露光方法及びタッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の継続的な発展に伴い、表示パネル又はタッチパネルの寸法は、ますます大きくなっている。より大きな寸法の表示パネル又はタッチパネルを生産するためには、小世代の生産線を利用して大寸法の表示パネル又はタッチパネルを生産する需要がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、フォトマスク、露光方法及びタッチパネルを提供する。
【0004】
一局面において、第一領域及び第二領域を含み、前記第一領域が前記第二領域の少なくとも一方側に位置するフォトマスクであって、前記第一領域に第一遮光バー及び第二遮光バーが含まれ、前記第二領域に第三遮光バーが含まれ、前記第一遮光バー、前記第二遮光バー及び前記第三遮光バーは、延在方向が同じであり、前記第二遮光バーは、前記第一遮光バーと前記第三遮光バーとの間に位置し、前記第一遮光バー、前記第二遮光バー及び前記第三遮光バーは、光線を遮断するように配置され、複数の前記第一遮光バー、複数の前記第二遮光バー及び複数の前記第三遮光バーによって囲まれて形成された隙間は、光線の通過を許容し、第一方向における前記第一遮光バーの幅は、前記第一方向における前記第二遮光バーの幅よりも大きいとともに、第一方向における前記第二遮光バーの幅は、前記第一方向における前記第三遮光バーの幅よりも大きい、フォトマスクを提供する。
【0005】
選択的に、各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記第二サブ遮光バーは、前記第一サブ遮光バーと前記第三サブ遮光バーとの間に位置し、第一方向における前記第一サブ遮光バーの幅は、第一方向における前記第二サブ遮光バーの幅よりも大きいとともに、第一方向における前記第二サブ遮光バーの幅は、第一方向における前記第三サブ遮光バーの幅よりも大きい。
【0006】
選択的に、第一方向における前記第一サブ遮光バーの幅は、第二方向に沿って徐々に減少し、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である。
【0007】
選択的に、前記第一サブ遮光バーは、第一方向に対向する第一エッジ及び第二エッジを含み、前記第一エッジの延長線と前記第二エッジの延長線とは交差し、第一サブ遮光バーの中心線に対する前記第一エッジの第一角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満であり、第一サブ遮光バーの中心線に対する前記第二エッジの第二角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満である。
【0008】
選択的に、前記第一角度は、45°~55°であり、前記第二角度は、60°~70°である。
【0009】
選択的に、前記第一エッジの長さは、1μm~10μmであり、前記第二エッジの長さは、1μm~10μmである。
【0010】
選択的に、前記第二サブ遮光バーは、第一方向に対向する2つのエッジである第三エッジ及び第四エッジを含み、第二方向に沿った前記第三エッジの長さは、第二方向に沿った前記第四エッジの長さと等しくなく、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である。
【0011】
選択的に、第一方向における前記第三サブ遮光バーの幅は、第二方向に沿って徐々に減少し、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である。
【0012】
選択的に、前記第三サブ遮光バーは、第一方向に対向する第五エッジ及び第六エッジを含み、前記第五エッジの延長線と前記第六エッジの延長線とは交差し、第三サブ遮光バーの中心線に対する前記第五エッジの第三角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満であり、第三サブ遮光バーの中心線に対する前記第六エッジの第四角度は、0°よりも大きく、且つ90°未満である。
【0013】
選択的に、前記第三角度は、45°~55°であり、前記第四角度は、80°~90°である。
【0014】
選択的に、前記第五エッジの長さは、10μm~21μmであり、前記第六エッジの長さは、6μm~16μmである。
【0015】
選択的に、第一方向における前記第二遮光バーの各部分の幅は、第二方向に沿って等しい。
【0016】
選択的に、前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーは、中心線が重なり合う。
【0017】
選択的に、前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーの中心線と、フォトマスクの辺との夾角は、90°未満である。
【0018】
選択的に、前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーは、一体成形構造である。
【0019】
別の局面において、露光方法であって、
上記の何れかに記載のフォトマスクを用意することと、
第三領域及び第四領域を含む基板を用意することと、
前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することと、
前記フォトマスクと前記基板とを相対運動させることと、
前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することとを含む、露光方法を更に提供する。
【0020】
選択的に、上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記フォトマスクの第一遮光バー及び第二遮光バーを利用して、前記第三領域に第一パターン及び第二パターンを形成することと、
前記フォトマスクの第三遮光バーを利用して、前記第三領域に第三パターンを形成することとを含み、
前記第一パターンの線幅は、前記第二パターンの線幅よりも大きいとともに、前記第二パターンの線幅は、前記第三パターンの線幅よりも大きい。
【0021】
選択的に、各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記基板は、前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を更に含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第二サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第三サブパターンを形成することとを含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第四サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第五サブパターンを形成することを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンとには、重なり領域があり、前記重なり領域の面積は、所定閾値未満であり、前記所定閾値は、第一幅と第二幅との積であり、前記第一幅は、繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれの2倍であり、前記第二幅は、前記境界線に平行な方向における前記第一遮光バーの幅である。
【0022】
選択的に、各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記第三サブ遮光バーは、第三エッジ及び第四エッジを含み、前記第三エッジの延長線と前記第四エッジの延長線とは交差し、前記基板は、前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を更に含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第二サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第五エッジ及び第六エッジを含む第三サブパターンであって、前記第五エッジが前記境界線に平行であり、前記第五エッジと前記境界線との間の距離が繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれである第三サブパターンを、前記第三領域に形成することとを含む。
【0023】
選択的に、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第四サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第七エッジ及び第八エッジを含む第五サブパターンであって、前記第七エッジが前記境界線に平行であり、前記第七エッジと前記境界線との間の距離が前記最大位置ずれである第五サブパターンを前記第四領域に形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターン、前記第四サブパターン及び前記第五サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンとには、重なり領域が形成される。
【0024】
選択的に、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第六サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第九エッジ及び第十エッジを含む第七サブパターンであって、前記第九エッジが前記境界線に平行であり、前記第九エッジと前記境界線との間の距離がゼロから前記最大位置ずれの2倍までの範囲とされる第七サブパターンを、前記第四領域に形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第六サブパターン、前記第七サブパターンとには、重なり領域が形成される。
【0025】
選択的に、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第八サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第九サブパターンを形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンとには、重なり領域が形成され、前記第二サブパターン、第三サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターンの中心線と前記第八サブパターンの中心線との距離は、ゼロから前記最大位置ずれまでの範囲とされる。
【0026】
選択的に、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第十一エッジ及び第十二エッジを含む第十サブパターンであって、前記第十一エッジが前記境界線に平行であり、前記第十一エッジと前記境界線との間の距離がゼロである第十サブパターンを、前記第四領域に形成することと、
前記第三遮光バーを利用して、前記第四領域に第四パターンを形成することとを含み、
前記第三サブパターン、前記第十サブパターン及び前記第四パターンは、中心線が重なり合い、前記第三サブパターンと前記第十サブパターン、前記第四パターンとには、重なり領域が形成される。
【0027】
選択的に、前記重なり領域の面積は、所定閾値未満であり、前記所定閾値は、第一幅と第二幅との積であり、前記第一幅は、前記最大位置ずれの2倍であり、前記第二幅は、前記境界線に平行な方向における前記第一遮光バーの幅である。
【0028】
さらなる別の局面において、
基板と、
前記基板上に設けられたタッチ駆動電極と、
前記基板上に設けられたタッチセンシング電極とを含むタッチパネルであって、
前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極の少なくとも一方は、メッシュ構造を有し、前記メッシュ構造は、接合点を含み、前記接合点は、メッシュバーの中心線の両側に分布された第一突起構造及び第二突起構造を含み、前記第一突起構造及び前記第二突起構造は、前記中心線の方向に沿ってずらして配設される、タッチパネルを更に提供する。
【0029】
選択的に、前記第一突起構造及び前記第二突起構造は何れも、円弧状のエッジを含む。
【0030】
選択的に、前記基板は、第三領域、第四領域、及び前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を含み、前記接合点は、前記境界線に沿って順次に並べられる。
【0031】
選択的に、前記メッシュ構造は、第五領域を含み、前記第五領域は、前記第三領域及び前記第四領域における前記境界線から遠い少なくとも一方側に位置し、
前記第三領域は、第一メッシュバーを含み、前記第四領域は、第二メッシュバーを含み、前記第五領域は、第三メッシュバーを含み、前記第三メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第三メッシュバーの幅は、前記第一メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第一メッシュバーの幅よりも大きく、及び/又は、前記第三メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第三メッシュバーの幅は、前記第二メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第二メッシュバーの幅よりも大きい。
【0032】
選択的に、前記メッシュ構造は、第四メッシュバーを含み、前記第四メッシュバーは、前記接合点の少なくとも一端に接続され、前記接合点の頂点と前記第四メッシュバーの中心線との距離をd3とし、前記第四メッシュバーの幅をd4とし、d3とd4との比をn=d3/d4とすると、nは、1以上2.3以下となる。
【0033】
選択的に、前記第一突起構造は、前記メッシュバーの中心線と交差する両側辺の長さが等しくなく、及び/又は、前記第二突起構造は、前記メッシュバーの中心線と交差する両側辺の長さが等しくない。
【0034】
選択的に、前記第一突起構造の両側辺のうち、前記第二突起構造から遠い第一側辺の辺長は、前記第二突起構造に近い第二側辺の辺長よりも短く、及び/又は、前記第二突起構造の両側辺のうち、前記第一突起構造から遠い第三側辺の辺長は、前記第一突起構造に近い第四側辺の辺長よりも短い。
【0035】
選択的に、少なくとも1つの前記接合点において、前記第一突起構造と前記第二突起構造とは、中心対称に設けられる。
【0036】
選択的に、前記第一突起構造の両側辺は、前記第二突起構造から遠い第一側辺、及び前記第二突起構造に近い第二側辺を含み、前記第二突起構造の両側辺は、前記第一突起構造から遠い第三側辺、及び前記第一突起構造に近い第四側辺を含み、前記第一側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第一夾角β1があり、前記第二側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第二夾角β2があり、前記第三側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第三夾角β3があり、前記第四側辺と前記メッシュバーの中心線とには、第四夾角β4があり、前記第一側辺と前記第二側辺とには、第五夾角β5があり、前記第三側辺と前記第四側辺とには、第六夾角β6があり、ここで、β1は、110°以上150°以下であり、β2は、125°以上165°以下であり、β3は、110°以上150°以下であり、β4は、125°以上165°以下であり、β5は、80°以上100°以下であり、β6は、80°以上100°以下である。
【0037】
選択的に、前記メッシュ構造は、前記接合点の両端にそれぞれ接続された第五メッシュバー及び第六メッシュバーを含み、前記第五メッシュバーの中心線と前記第六メッシュバーの中心線との距離をd5とすると、d5は、0以上6ミクロン以下となる。
【0038】
選択的に、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、基板に垂直な方向に沿って積層して設けられ、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、何れも前記メッシュ構造を含み、且つ前記メッシュ構造は、接合点を含み、異なる層における前記接合点は、同じ直線に略沿って並べられるか、或いは、異なる層における前記接合点は、それぞれ2本の直線に略沿って並べられる。
【0039】
選択的に、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、基板に垂直な方向に沿って積層して設けられ、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、何れも前記メッシュ構造を含み、且つ前記メッシュ構造は、接合点を含み、異なる層における前記接合点は、前記基板上での正投影が少なくとも部分的に重なる。
【発明の効果】
【0040】
本開示の実施例は、以下の有益な効果を有する。
上記技術案では、フォトマスクにおける一部の遮光バーを複数の異なる寸法で拡幅するように設計することで、2回の露光間の位置ずれを補償して、最終的に形成された表示パネル又はタッチパネルにおいて、基板繋ぎ露光領域における導電線の線幅が基板正常露光領域における導電線の線幅と等しくなり、その結果、ムラ(mura)現象が軽減ないし解消されるようにすることができるだけでなく、繋ぎ露光後に繋ぎ箇所に形成された導電線の寸法が適切となり、繋ぎ箇所における導電線が細すぎることによる開回路を回避しながら、繋ぎ箇所における導電線が太すぎることによる影消しの問題を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】金属メッシュ電極の構造を模式的に示す図である。
【
図2】本開示の一実施例によるタッチパネルの構造模式図である。
【
図3】本開示の一実施例によるフォトマスクの構造模式図である。
【
図4】本開示の一実施例によるタッチパネルの基板の模式的な上面図である。
【
図5A-C】2回の露光過程における基板繋ぎ露光領域を模式的に示す部分拡大図である。
【
図6】本開示の別の一実施例によるフォトマスクの構造模式図である。
【
図7】
図6に示すフォトマスクのA部の部分拡大模式図である。
【
図8A-C】
図6~
図7におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の露光過程における基板繋ぎ露光領域を模式的に示す部分拡大図である。
【
図9】
図6~
図7におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合に基板繋ぎ露光領域に形成された繋ぎパターンの模式図である。
【
図10】本開示の別の一実施例によるフォトマスクの構造模式図である。
【
図11】本開示の実施例による
図10に示すフォトマスクのA部の部分拡大模式図である。
【
図12】別の一実施例による
図10に示すフォトマスクのA部の部分拡大模式図である。
【
図13】本開示の別の一実施例によるフォトマスクの構造模式図である。
【
図14】本開示の別の一実施例によるフォトマスクの構造模式図である。
【
図15】本開示の別の一実施例によるフォトマスクの構造模式図である。
【
図16】本開示の実施例による露光方法のフローチャートである。
【
図17】
図13に示すフォトマスクを使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスクの相対位置関係を模式的に示す部分上面図である。
【
図18】
図13に示すフォトマスクを使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスクの相対位置関係を模式的に示す透視図である。
【
図19】
図13に示すフォトマスクを使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスクの相対位置関係を模式的に示す正面図である。
【
図20】
図13に示すフォトマスクを使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスクの相対位置関係を模式的に示す上面図である。
【
図21】本開示の実施例による
図13におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合に基板繋ぎ露光領域に形成された繋ぎパターンの模式図である。
【
図22】本開示の別の一実施例による
図13におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合に基板繋ぎ露光領域に形成された繋ぎパターンの模式図である。
【
図23】本開示の別の一実施例による
図13におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合に基板繋ぎ露光領域に形成された繋ぎパターンの模式図である。
【
図24】本開示の別の一実施例による
図13におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合に基板繋ぎ露光領域に形成された繋ぎパターンの模式図である。
【
図25】本開示の別の一実施例による
図13におけるフォトマスクを使用して基板上で繋ぎ露光プロセスを実行した場合に基板繋ぎ露光領域に形成された繋ぎパターンの模式図である。
【
図26】本開示の別の一実施例によるタッチパネルの構造模式図である。
【
図27】本開示の実施例による繋ぎパターンである。
【
図28】本開示の別の一実施例による繋ぎパターンである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本開示の実施例の解決しようとする課題、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面及び具体的な実施例を合わせて詳細に述べる。
【0043】
大寸法の表示パネル又はタッチパネルを生産するためには、例えばフォトマスクについて、その寸法をそれに応じて大きくする必要もある。現在、露光機には、フォトマスクの寸法に対して一定の制限があり、それに、大寸法のフォトマスクには、製造の難しさ、高コスト、日常の保管や使用の不便等の欠陥もある。そのため、大寸法の表示パネル又はタッチパネルを製造する場合は、通常、大寸法の基板をいくつかの領域に区画し、フォトマスクを使用して各領域に対し順次に露光して、大寸法の表示パネル又はタッチパネルを形成する必要があり、この過程は、繋ぎ露光プロセスと呼ばれる。例えば、BOEのタッチパネル工場のG6世代ラインを例にすると、フォトマスクの有効露光領域は、1100mm×752mmである一方、大寸法のタッチパネルは、例えば65インチであれば、その外形寸法が1460mm×831mmとなり、75インチであれば、その外形寸法が1687mm×957mmとなり、外形寸法がフォトマスクの有効露光エリアを超えているため、所望のパターンを形成するには、複数回の露光、即ち上記繋ぎ露光プロセスを行う必要がある。
【0044】
図1には、金属メッシュ電極の構造が模式的に示されている。タッチパネル産業の急速な発展に伴い、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導体に対する需要も大幅に増加している。しかしながら、ITOの高価格、低効能、割れ易さ及び低導電率等の欠点により、研究者は、ITOに取って代わることが可能な電極材料又は電極構造をどんどん探してみていくことを強いられている。金属メッシュ(即ち、metal mesh)電極は、ITOに取って代わることが可能な電極構造の1つである。
図1に示すように、金属メッシュ10は、複数本の金属線1を含み、複数本の金属線1がメッシュ状に配設されている。各々の金属線1は、ゼロよりも大きい幅Weを有し、2本ずつの隣接する金属線1の間には、隙間Seがある。当該金属メッシュ電極をタッチパネルのタッチ電極として利用した場合、金属線の抵抗が非常に低く、それに、金属メッシュにおけるほとんどの領域(即ち、隙間が存在する領域)に何らの遮光物体もないため、光線が完全に通過でき、その結果、透光率が増加される。
【0045】
金属メッシュ電極は、タッチ駆動電極及びタッチセンシング電極の少なくとも一方として、大寸法タッチパネルに適用可能である。OGS(One Glass Solution)タッチパネルを例にすると、
図2に示すように、タッチパネル20は、基板21と、基板21上に設けられたブラックマトリックス22と、基板21上に設けられてブラックマトリックス22を覆う第一オーバーコート(overcoat、OC)層23と、第一オーバーコート層23上に設けられたタッチセンシング電極24と、タッチセンシング電極24上に設けられた第二オーバーコート層25と、第二オーバーコート層25上に設けられたタッチ駆動電極26と、タッチ駆動電極26上に設けられた第三オーバーコート層27とを含んでもよい。タッチセンシング電極24及びタッチ駆動電極26の少なくとも一方は、
図1に示す金属メッシュ構造を含んでもよい。
【0046】
説明すべきなのは、本明細書において、オーバーコート層は、絶縁又は保護の役割を果たす層であり、一般に、透明な光学材料層となる。
【0047】
基板21上にタッチセンシング電極24又はタッチ駆動電極26を形成するためには、パターニングプロセスを利用してもよい。例えば、当該パターニングプロセスは、金属めっき、フォトレジスト塗布、フォトマスクを使用した露光、現像及びエッチング等のステップを含み得る。
【0048】
本開示による実施例において、基板21は、大寸法の基板であってもよく、例えば65インチの基板であってもよく、その外形寸法が1460mm×831mmであり、更に例えば、75インチの基板であってもよく、その外形寸法が1687mm×957mmである。大寸法の基板21上にタッチセンシング電極24又はタッチ駆動電極26を形成するために、露光ステップでは、上記の繋ぎ露光プロセスを行う必要がある。
【0049】
以下、2回の露光を含む場合を例にして、繋ぎ露光プロセスを更に詳しく説明する。当業者であれば理解できるように、本開示の実施例における繋ぎ露光プロセスは、2回の露光に限定されず、より多くの露光を含んでもよく、例えば3回の露光、4回の露光、6回の露光等であってもよい。
【0050】
基板21上にタッチセンシング電極24又はタッチ駆動電極26を形成するとともに、タッチセンシング電極24又はタッチ駆動電極26に、
図1に示す金属メッシュ構造を持たせるために、露光ステップでは、金属メッシュ構造に対応するフォトマスクを使用する必要がある。
図3には、本開示の実施例によるフォトマスクが示されている。
図3に示すように、フォトマスク30は、遮光部31及び透光部32を含む。遮光部31は、複数の遮光バー311を含み、複数の遮光バー311がメッシュ状に配設され、各々の遮光バー311は、幅W
mを有する。複数の遮光バー311によって囲まれた隙間は、透光部32を形成する。2つずつの隣接する遮光バー311の間には、間隔S
mがある。一例において、遮光バー311は、非透光材料(例えば金属)製であってもよい。フォトマスク30を使用して露光する際、光線が透光部32を通ることができるが、遮光部31によって遮断されることで、基板上には、フォトマスク30に対応するパターンが形成される。
【0051】
基板21が、2つの領域に区画され、
図4に示すように、第一領域21A及び第二領域21Bに区画される。1回目の露光過程では、フォトマスク30を使用して第一領域21Aを露光する。2回目の露光過程では、フォトマスク30を使用して第二領域21Bを露光する。2回の露光により、基板21上に完全なタッチセンシング電極24又はタッチ駆動電極26のパターンが形成されるため、小世代の生産線を利用して大寸法の表示パネル又はタッチパネルを生産する需要が満たされる。
【0052】
しかしながら、上記の露光過程では、第一領域21Aと第二領域21Bとの隣接する領域は、1回目の露光及び2回目の露光となる2回の露光過程の作用を受けることになり、この領域は、基板繋ぎ露光領域と呼ばれてもよく、基板21上における基板繋ぎ露光領域以外の露光領域は、基板正常露光領域と呼ばれてもよい。理解を容易にするために、
図4には、基板繋ぎ露光領域21Cが模式的に示されている。理論的には、繋ぎ露光を経ると、
図1に示す金属メッシュ10を形成可能であるとともに、各々の金属線1が幅W
eを有し、2本ずつの隣接する金属線1の間に隙間S
eがあるようになる。しかしながら、実際に、基板繋ぎ露光領域21Cに形成された金属線1の線幅は、幅W
eよりも小さくなる。これにより、最終的に形成された表示パネル又はタッチパネルにおいて、基板繋ぎ露光領域の透光率は、基板正常露光領域の透光率よりも高くなり、その結果、表示の際、基板繋ぎ露光領域は、基板正常露光領域よりも明るくなり、即ち、ムラ(mura)現象が形成される。
【0053】
さらなる分析により、ムラ現象が発生した原因は、2回の露光過程間の位置合わせずれにあることが分かった。具体的に、
図5A~
図5Cには、2回の露光過程における基板繋ぎ露光領域の部分拡大図が模式的に示されている。
図5Aに示すように、1回目の露光過程では、フォトマスク30の遮光バー311の遮光作用により、基板繋ぎ露光領域に幅W
eを有する第一金属線51が形成される。そして、
図5Bに示すように、2回目の露光過程では、露光機の位置決め精度等の要因に制限られて、フォトマスク30の遮光バー311と第一金属線51とは、
図5Aに示すような完全にアラインメントされた位置関係を再現することなく、一定の位置ずれδが生じることになるため、2回目の露光過程では、第一金属線51における遮光バー311によって遮蔽されない部分が露光されることになる。最終的に形成された第一金属線51については、
図5Cに示すように、第一金属線51における遮光バー311によって遮蔽されない部分が2回目の露光過程で露光されるため、最終的に形成された第一金属線51の線幅W
e’が幅W
eよりも小さくなり、両者の間の差は、2回の露光過程間の位置ずれに正比例するものである。
【0054】
上記課題を解決するために、関連技術には、フォトマスクが提供されている。
図6に示すように、フォトマスク60は、遮光部及び透光部62を含み、遮光部は、光線の通過を阻止し、透光部62は、光線の通過を許容する。遮光部は、複数の遮光バーを含み、複数の遮光バーがメッシュ状に配設され、複数の遮光バーの間の隙間は、透光部62を形成する。複数の遮光バーは、第一遮光バー611’及び第二遮光バー611を含んでもよい。第一遮光バー611’は、
図7に示すように、基板繋ぎ露光領域に対応し、第一幅W
m1を有する。第二遮光バー611は、
図7に示すように、基板正常露光領域に対応し、第二幅W
m2を有する。例えば、基板繋ぎ露光領域に対応する第一遮光バー611’は、フォトマスク60の少なくとも一方側のエッジ箇所に位置する遮光バーであってもよい。この実施例において、フォトマスク60は、フォトマスク繋ぎ露光領域とフォトマスク正常露光領域との間の境界線63を更に含む。
【0055】
この実施例において、第一幅Wm1は、第二幅Wm2よりも大きい。
【0056】
図8A~
図8Cには、2回の露光過程における基板繋ぎ露光領域の部分拡大図が模式的に示されている。
図8A~
図8Cを参照して、1回目の露光過程では、フォトマスク60を使用して第一領域21Aを露光する。2回目の露光過程では、フォトマスク60を使用して第二領域21Bを露光する。2回の露光により、基板21上に完全なタッチセンシング電極24又はタッチ駆動電極26のパターンが形成される。
図8Aに示すように、1回目の露光過程では、フォトマスク60の第一遮光バー611’の遮光作用により、基板繋ぎ露光領域21Cには、幅W
e’を有する第一金属線51が形成され、第一遮光バー611’の第一幅W
m1が上記の幅W
mよりも大きいため、形成された第一金属線51の幅W
e’は、幅W
eよりも大きくなる。そして、
図8Bに示すように、2回目の露光過程では、露光機の位置決め精度等の要因に制限されて、フォトマスク60の第一遮光バー611’と第一金属線51とに一定の位置ずれδが生じても、第一遮光バー611’が、広い第一幅W
m1を有し、第一金属線51が、広い幅W
e’を有するため、2回目の露光過程では、第一金属線51と第一遮光バー611’とが部分的に重なることがあるものの、工夫すれば、広い第一遮光バー611’と広い第一金属線51との間に生じた重なり部分の幅を基板正常露光領域における遮光バーの幅、即ち第二遮光バー611の第二幅W
m2と等しくすることが可能である。最終的に形成された第一金属線51については、
図8Cに示すように、最終的に形成された第一金属線51の線幅が幅W
eと等しくなる。したがって、フォトマスクにおける一部の遮光バーを拡幅するように設計することで、2回の露光間の位置ずれを補償して、最終的に形成された表示パネル又はタッチパネルにおいて、基板繋ぎ露光領域における金属線の線幅が基板正常露光領域における金属線の線幅と等しくなり、その結果、ムラ(mura)現象が軽減ないし解消されるようにすることができる。
【0057】
しかしながら、
図6~
図7に示すフォトマスク60を使用して繋ぎ露光プロセスを行った場合、基板繋ぎ露光領域内に形成された金属線の幅を広くして、基板繋ぎ露光領域の透光率を低下させ、表示画像の影消しの問題に繋がることもあり得る。
【0058】
図9には、繋ぎ露光プロセスの際に、フォトマスク60を使用して基板の1回目の露光領域を露光して形成された第一プレパターンと、フォトマスク60を使用して基板の2回目の露光領域を露光して形成された第二プレパターンとによって形成された繋ぎパターンが示されている。しかしながら、当該繋ぎパターンの幅が広いため、基板繋ぎ露光領域の透光率が低下され、表示画像の影消しの問題に導いてしまう。
【0059】
上記課題に対して、本開示のいくつかの実施例には、フォトマスクを提案している。
【0060】
図10~
図11に示すように、フォトマスク13は、第一領域130’(即ち、フォトマスク繋ぎ露光領域)及び第二領域130(即ち、フォトマスク正常露光領域)を含み、前記第一領域130’は、前記第二領域130の少なくとも一方側に位置する。前記第一領域130’に第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’が含まれ、前記第二領域130に第三遮光バー131が含まれ、前記第一遮光バー131’’、前記第二遮光バー131’及び前記第三遮光バー131は、延在方向が同じであり、前記第二遮光バー131’は、前記第一遮光バー131’’と前記第三遮光バー131との間に位置する。前記第一遮光バー131’’、前記第二遮光バー131’及び前記第三遮光バー131は、光線を遮断するように配置され、複数の前記第一遮光バー131’’、複数の前記第二遮光バー131’及び複数の前記第三遮光バー131によって囲まれて形成された隙間は、光線の通過を許容する。前記第一方向における前記第一遮光バー131’’の幅は、前記第一方向における前記第二遮光バー131’の幅よりも大きいとともに、第一方向における前記第二遮光バー131’の幅は、前記第一方向における前記第三遮光バー131の幅よりも大きい。
【0061】
本開示の実施例では、前記第一方向における前記第二遮光バー131’の幅が前記第一方向における前記第一遮光バー131’’の幅よりも小さいとともに、前記第一方向における前記第三遮光バー131の幅よりも大きいため、繋ぎ露光後に繋ぎ箇所に形成された導電線の寸法が適切となり、繋ぎ箇所における導電線が細すぎることによる開回路を回避しながら、繋ぎ箇所における導電線が太すぎることによる影消しの問題を回避でき、繋ぎ露光品質が向上され、ひいては、表示装置の歩留まりが向上される。
【0062】
本開示のいくつかの実施例において、
図11に示すように、前記第二遮光バー131’は、第一サブ遮光バー1311’、第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’を含み、前記第二サブ遮光バー1312’は、前記第一サブ遮光バー1311’と前記第三サブ遮光バー1313’との間に位置し、第一方向における前記第一サブ遮光バー1311’の幅は、第一方向における前記第二サブ遮光バー1312’の幅よりも大きいとともに、第一方向における前記第二サブ遮光バー1312’の幅は、第一方向における前記第三サブ遮光バー1313’の幅よりも大きい。
【0063】
第一方向における前記第二遮光バー131’の各部分の幅を異ならせるように設計することで、繋ぎ露光後に繋ぎ箇所に形成された導電線の寸法が適切となることをより好適に保証できる。
【0064】
本開示のいくつかの実施例において、
図11に示すように、第一方向における前記第一サブ遮光バー1311’の幅は、第二方向に沿って徐々に減少し、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である。
【0065】
いくつかの実施例において、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直であり、選択的に、前記第二方向は、前記第一方向に垂直である。
【0066】
図11に示すように、第一方向における前記第一サブ遮光バー1311’の幅は何れも、第一方向における前記第二サブ遮光バー1312’の幅よりも大きい。
【0067】
本開示のいくつかの実施例において、
図11に示すように、前記第一サブ遮光バー1311’は、第一方向に対向する第一エッジL1及び第二エッジL2を含み、前記第一エッジL1の延長線と前記第二エッジL2の延長線とは交差し、第一サブ遮光バーの中心線1310に対する前記第一エッジL1の第一角度α1は、0°よりも大きく、且つ90°未満であり、第一サブ遮光バーの中心線1310に対する前記第二エッジL2の第二角度α2は、0°よりも大きく、且つ90°未満である。
【0068】
本開示のいくつかの実施例において、前記第一角度α1は、45°~55°であり、前記第二角度α2は、60°~70°である。前記第一角度α1は、45°及び55°という端点値を含み得る。前記第二角度α2は、60°及び70°という端点値を含み得る。いくつかの実施例において、前記第一角度α1は、50°であってもよい。いくつかの実施例において、前記第二角度α2は、67°であってもよい。
【0069】
本開示のいくつかの実施例において、前記第一エッジL1の長さは、1μm~10μmであり、前記第二エッジL2の長さは、1μm~10μmである。いくつかの実施例において、前記第一エッジL1の長さは、6.5μmであってもよい。前記第二エッジL2の長さは、5.5μmであってもよい。
【0070】
本開示のいくつかの実施例において、
図11に示すように、前記第二サブ遮光バー1312’は、第一方向に対向する2つのエッジである第三エッジL3及び第四エッジL4を含み、第二方向に沿った前記第三エッジL3の長さは、第二方向に沿った前記第四エッジL4の長さと等しくなく、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である。
【0071】
本開示のいくつかの実施例において、
図11に示すように、第一方向における前記第三サブ遮光バー1313’の幅は、第二方向に沿って徐々に減少し、前記第二方向は、前記第一方向に略垂直である。
【0072】
図11に示すように、第一方向における前記第三サブ遮光バー1313’の幅は、何れも第一方向における前記第二サブ遮光バー1312’の幅よりも小さい。
【0073】
本開示のいくつかの実施例において、
図11に示すように、前記第三サブ遮光バー1313’は、第一方向に対向する第五エッジL5及び第六エッジL6を含み、前記第五エッジL5の延長線と前記第六エッジL6の延長線とは交差し、第三サブ遮光バー1313’の中心線1310に対する前記第五エッジの第三角度α3は、0°よりも大きく、且つ90°未満であり、第三サブ遮光バー1313’の中心線1310に対する前記第六エッジL6の第四角度α4は、0°よりも大きく、且つ90°未満である。
【0074】
本開示のいくつかの実施例において、前記第三角度α3は、45°~55°であり、前記第四角度α4は、80°~90°である。前記第三角度α3は、45°及び55°という端点値を含み得る。前記第四角度α4は、80°及び90°という端点値を含み得る。いくつかの実施例において、前記第三角度α3は、50°であってもよい。いくつかの実施例において、前記第四角度α4は、83°であってもよい。
【0075】
本開示のいくつかの実施例において、前記第五エッジの長さは、10μm~21μmであり、前記第六エッジの長さは、6μm~16μmである。いくつかの実施例において、前記第五エッジの長さは、15μmであってもよい。いくつかの実施例において、前記第六エッジの長さは、11μmであってもよい。
【0076】
本開示のいくつかの実施例において、
図12に示すように、第一方向における前記第二遮光バー131’の各部分の幅は、第二方向に沿って等しい。
【0077】
つまり、前記第一サブ遮光バー1311’の第一エッジL1及び第二エッジL2、並びに、前記第三サブ遮光バー1313’の第五エッジL5及び第六エッジL6は、何れも前記中心線に垂直であり、前記中心線との角度が90°である。
【0078】
本開示のいくつかの実施例において、
図11、12に示すように、前記第一遮光バー131’’、前記第二遮光バー131’及び前記第三遮光バー131は、中心線が重なり合う。
【0079】
本開示のいくつかの実施例において、
図10に示すように、前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーの中心線と、フォトマスクの辺との夾角は、90°未満である。
【0080】
本開示のいくつかの実施例において、前記第一遮光バー、前記第三遮光バー及び前記第二遮光バーは、一体成形構造である。
【0081】
図10に示す実施例において、フォトマスク繋ぎ露光領域130’に対応する第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’は、フォトマスク13の左側エッジに位置する遮光バーである。
図13に示す実施例において、フォトマスク繋ぎ露光領域130’に対応する第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’は、フォトマスク13の左右の両側エッジに位置する遮光バーである。
図14に示す実施例において、フォトマスク繋ぎ露光領域130’に対応する第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’は、フォトマスク13の左右の両側エッジに位置する遮光バー及びフォトマスク13の上下の両側エッジに位置する遮光バーである。
図15に示す実施例において、フォトマスク繋ぎ露光領域130’に対応する第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’は、フォトマスク13の隣接する両側エッジ(上側の側エッジ及び左側の側エッジ)に位置する遮光バーである。この実施例において、第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’は、フォトマスク13の少なくとも一方側のエッジ箇所に位置してもよく、第一遮光バー131’’及び第二遮光バー131’を除き、他の遮光バー131は、何れも第三遮光バー131である。例えば、
図13に示す例において、第三遮光バー131は、フォトマスク13の側エッジ以外の箇所に位置してもよい。
図10、
図13、
図14、
図15を参照して、フォトマスク13は、4つの側エッジを含み、当該4つの側エッジを除き、フォトマスク13の他の位置は、フォトマスク13の非側エッジ位置と呼ばれてもよい。
【0082】
本開示の実施例によれば、フォトマスク繋ぎ露光領域130’は、露光プロセスの必要に応じてフォトマスク13に設定されてもよく、図示の実施例に限定されない。なお、フォトマスク13の側エッジは、矩形状を有してもよく、フォトマスク繋ぎ露光領域130’は、矩形状を有してもよく、フォトマスク13は、矩形状を有してもよく、そして、フォトマスク正常露光領域130は、矩形状を有してもよい。
【0083】
本開示のいくつかの実施例は、露光方法であって、
上記の何れかの実施例におけるフォトマスクを用意するステップ1610と、
第三領域及び第四領域を含む基板を用意するステップ1620と、
前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行するステップ1630と、
前記フォトマスクと前記基板とを相対運動させるステップ1640と、
前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行するステップ1650とを含む、露光方法を更に提案している。
【0084】
本開示のいくつかの実施例において、上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記フォトマスクの第一遮光バー及び第二遮光バーを利用して、前記第三領域に第一パターン及び第二パターンを形成することと、
前記フォトマスクの第三遮光バーを利用して、前記第三領域に第三パターンを形成することとを含み、
前記第一パターンの線幅は、前記第二パターンの線幅よりも大きいとともに、前記第二パターンの線幅は、前記第三パターンの線幅よりも大きい。
【0085】
1回目の露光によって形成された第一パターン、第二パターン及び第三パターンの間の寸法関係については、
図11に示す第一遮光バー、第二遮光バー及び第三遮光バーの間の寸法関係を参照可能である。
【0086】
本開示のいくつかの実施例において、各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記基板は、前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を更に含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第二サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第三サブパターンを形成することとを含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第四サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第五サブパターンを形成することを含み、
前記第二サブパターン、第四サブパターンと、前記第三サブパターン、前記第五サブパターンとには、重なり領域があり、前記重なり領域の面積は、所定閾値未満であり、前記所定閾値は、第一幅と第二幅との積であり、前記第一幅は、繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれの2倍であり、前記第二幅は、前記境界線に平行な方向における前記第一遮光バーの幅である。
【0087】
いくつかの実施例において、前記境界線は、
図21に示す上下方向に平行であってもよい。
【0088】
第一方向における第二遮光バーの幅が第一方向における第一遮光バーの幅よりも小さいため、本開示の実施例では、1回目の露光時にフォトマスクにおける第二遮光バーによって基板上に対応して形成されたパターンの一部と、2回目の露光時にフォトマスクにおける第二遮光バーによって基板上に対応して形成されたパターンの一部とで形成された重なり領域の面積は、所定閾値よりも小さくなる。前記所定閾値は、関連技術における1回目の露光時にフォトマスクにおける第一遮光バーによって基板上に対応して形成されたパターンと、2回目の露光時にフォトマスクにおける第一遮光バーによって基板上に対応して形成されたパターンとで形成された重なり領域の面積であってもよく、例えば、
図9における91で示す矩形領域の面積とされてもよい。
【0089】
図17は、
図13に示すフォトマスク13を使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスク13の相対位置関係を模式的に示す部分上面図であり、
図18は、
図13に示すフォトマスク13を使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスク13の相対位置関係を模式的に示す透視図であり、
図19は、
図13に示すフォトマスク13を使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスク13の相対位置関係を模式的に示す正面図であり、
図20は、
図13に示すフォトマスク13を使用して繋ぎ露光プロセスを実行した場合の2回の連続した露光中におけるフォトマスク13の相対位置関係を模式的に示す上面図である。
【0090】
図17~
図20において、分かり易くするために、左側のフォトマスク繋ぎ露光領域(第一フォトマスク繋ぎ露光領域)の符号に「-L」を追記し、右側のフォトマスク繋ぎ露光領域(第二フォトマスク繋ぎ露光領域)の符号に「-R」を追記し、左側の境界線(第一境界線)の符号に「-L」を追記し、右側の境界線(第二境界線)の符号に「-R」を追記している。そして、1回目の露光時のフォトマスク13及びフォトマスク13の構成要素の符号に「-1」を追記し、2回目の露光時のフォトマスク13及びフォトマスク13の構成要素の符号に「-2」を追記している。説明すべきなのは、
図17~
図20におけるフォトマスクは、2回の連続した露光中にフォトマスクによって露光光源を利用して形成された投影の相対位置関係を説明するためのものに過ぎず、フォトマスクの実際の位置関係ではない。したがって、
図17~
図20におけるフォトマスクは、ある程度では、フォトマスクによって露光光源を利用して形成された投影として理解されてもよい。
【0091】
図17~
図20において、左側のフォトマスク13-1は、2回の露光における1回目の露光時のフォトマスク13-1の位置であり、右側のフォトマスク13-2は、2回の露光中における2回目の露光時のフォトマスク13-2の位置である。
図17には、2回目の露光時のフォトマスク13-2の一部のみが示されている。
【0092】
図17~
図20を参照して、本開示の実施例によれば、1回目の露光過程では、フォトマスク13-1を使用して基板の第一領域を露光する。2回目の露光過程では、フォトマスク13-2を使用して基板の第二領域を露光する。2回の露光により、基板上に完全なタッチセンシング電極又はタッチ駆動電極のパターンが形成される。したがって、フォトマスク13における一部の遮光バーを複数の異なる寸法で拡幅するように設計することで、2回の露光間の位置ずれを補償して、最終的に形成された表示パネル又はタッチパネルにおいて、基板繋ぎ露光領域における導電線の線幅が基板正常露光領域における導電線の線幅と等しくなり、その結果、ムラ(mura)現象が軽減ないし解消されるようにすることができるだけでなく、繋ぎ露光後に繋ぎ箇所に形成された導電線の寸法が適切となり、繋ぎ箇所における導電線が細すぎることによる開回路を回避しながら、繋ぎ箇所における導電線が太すぎることによる影消しの問題を回避できる。
【0093】
図10、
図17~
図20を参照して、本開示の実施例において、前記フォトマスク13は、第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L及び第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Rと、フォトマスク正常露光領域130とを更に含む。第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L及び第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Rは、前記フォトマスク13の対向する2つの側エッジによってそれぞれ構成されるとともに、前記第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L及び第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Rは、矩形状を有する。フォトマスク正常露光領域130は、第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Lと第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Rとの間に位置する。第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Lとフォトマスク正常露光領域130との間に第一境界線132-Lがあるとともに、第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Rとフォトマスク正常露光領域130との間に第二境界線132-Rがある。前記第一遮光バー131’’及び前記第二遮光バー131’は、前記フォトマスク13の前記第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L及び第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-Rに位置するとともに、前記第三遮光バー131は、フォトマスク正常露光領域130に位置する。
【0094】
図17~
図20を参照して、本開示の実施例において、2回目の露光時のフォトマスク13-2の第一境界線132-L-2の前記基板上での投影は、1回目の露光時のフォトマスク13-1の第二境界線132-R-1の前記基板上での投影と重なり合わない。例えば、2回目の露光時に露光光源を利用してフォトマスク13-2の第一境界線132-L-2によって前記基板に形成された投影は、1回目の露光時に露光光源を利用してフォトマスク13-1の第二境界線132-R-1によって前記基板上に形成された投影と重なり合わない。例えば、フォトマスク13が1回目の露光時の位置から2回目の露光時の位置に平行移動される場合、2回目の露光時のフォトマスク13-2の第一境界線132-L-2は、1回目の露光時のフォトマスク13-1の第二境界線132-R-1と重なり合わず、且つ一定の距離だけずらされる。
【0095】
本開示のいくつかの実施例において、各々の前記第二遮光バーは、第一サブ遮光バー、第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーを含み、前記第三サブ遮光バーは、第三エッジ及び第四エッジを含み、前記第三エッジの延長線と前記第四エッジの延長線とは交差し、前記基板は、前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を更に含み、
上述の前記フォトマスクと前記基板の第三領域をアラインメントして、1回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第三領域に第二サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第五エッジ及び第六エッジを含む第三サブパターンであって、前記第五エッジが前記境界線に平行であり、前記第五エッジと前記境界線との間の距離が繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれである第三サブパターンを、前記第三領域に形成することとを含む。
【0096】
上記1回目の露光を経ると、1回目の露光時に前記フォトマスク13-1によって対応する第一プレパターンが基板上に形成され、前記第一プレパターンに前記第二サブパターン及び前記第三サブパターンが含まれる。
【0097】
いくつかの実施例において、前記第五エッジは、前記境界線に平行であり、
図21に示すように、第五エッジ2304は、境界線2300に平行であるとともに、第五エッジ2304と境界線2300との間の距離d2は、繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれDである。
【0098】
本開示のいくつかの実施例において、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第四サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第七エッジ及び第八エッジを含む第五サブパターンであって、前記第七エッジが前記境界線に平行であり、前記第七エッジと前記境界線との間の距離が繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれである第五サブパターンを前記第四領域に形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターン、前記第四サブパターン及び前記第五サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンとには、重なり領域が形成される。
【0099】
上記2回目の露光を経ると、2回目の露光時に前記フォトマスク13-1によって対応する第二プレパターンが基板上に形成され、前記第二プレパターンに前記第四サブパターン及び前記第五サブパターンが含まれる。
【0100】
いくつかの実施例において、前記第七エッジは、前記境界線に平行であり、
図21に示すように、第七エッジ2302は、境界線2300に平行であるとともに、第七エッジ2302と境界線2300との間の距離d1は、繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれDであり、即ちd1=d2となる。なお、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンの中心線と、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンの中心線とは、完全に重なり合う。
【0101】
2回目の露光時における前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の前記基板上での投影の一部は、1回目の露光時における前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の前記基板上での投影の一部と重なる。
図21に示すように、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第四サブパターン及び第五サブパターンが形成され、1回目の露光時に前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第二サブパターン及び第三サブパターンが形成され、前記第四サブパターン、前記第五サブパターンと、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンとには、重なり領域が形成され、当該重なり領域に対応するパターンは、第一パターン230となる。当該第一パターン230は、六角形状である。そして、当該第一パターン230の面積は、所定閾値よりも小さく、前記所定閾値は、第一幅と第二幅との積であり、前記第一幅は、前記最大位置ずれDの2倍、即ち2Dであり、前記第二幅は、前記境界線に平行な方向における前記第一遮光バーの幅である。いくつかの実施例において、当該所定閾値は、
図9における91で示す矩形に対応する面積に対応してもよい。
【0102】
図21に示すように、前記第一パターン230は、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の前記第二サブ遮光バーによって前記表示基板上に形成された第四サブパターンのエッジ2306の一部と、第五サブパターンの第七エッジ2302及び第八エッジ2301と、第一露光時に前記フォトマスク13-1の前記第二サブ遮光バーによって前記表示基板上に形成された第二サブパターンのエッジ2306の一部と、第三サブパターンの第五エッジ2304及び第六エッジ2303とで構成される。その中で、第七エッジ2302及び第八エッジ2301の延長線は、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第三遮光バーによって対応して形成されたパターン(即ち、後述の第四パターン)にて交差して、前記第一パターン230の1角を形成している。同様に、第五エッジ2304及び第六エッジ2303は、第一露光時に前記フォトマスク13-1の第三遮光バーによって対応して形成されたパターンにて交差して、前記第一パターンの別の1角を形成している。
【0103】
図21に示すのは、2回目の露光時における前記フォトマスクの遮光バーと、1回目の露光時に前記フォトマスクを利用して基板上に形成された第一プレパターンの導電線とが完全にアラインメントされたケースである。
【0104】
図21に示すように、前記第一プレパターンの中心線は、前記第二プレパターンの中心線と完全に重なり合うとともに、第七エッジ2302と境界線との間の距離d1及び第五エッジ2304と境界線との間の距離d2は同じであり、何れも繋ぎ露光プロセスにおける2回の露光間のフォトマスクの最大位置ずれDと等しい。いくつかの実施例において、Dは、6μmであってもよい。ここで、前記最大位置ずれDとは、実状での2回目の露光時に前記フォトマスクの遮光バーが
図21に示す第一プレパターンにおける導電線に対して上、下、左、右の各方向にオフセット可能な最大距離である。前記第二サブパターン、前記第三サブパターンは、導電線の一部であってもよい。
【0105】
しかしながら、実状では、露光機の位置決め精度等の要因により、2回目の露光時に前記フォトマスクの遮光バーと前記第一プレパターンの導電線とが完全にアラインメントされることなく、
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置を基準として、実状での2回目の露光時に、前記フォトマスク遮光バーの位置は、
図21における2回目の露光時の前記フォトマスクの遮光バーの位置に対して上、下、左及び右へ平行移動し得る。
図21には、上、下、左及び右の各方向が示されている。
【0106】
実状では、2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して左、右方向にオフセットするケースは、以下の通りである。
【0107】
上記1回目の露光を経て前記第一プレパターンが形成された後、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第六サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第九エッジ及び第十エッジを含む第七サブパターンであって、前記第九エッジが前記境界線に平行であり、前記第九エッジと前記境界線との間の距離がゼロから前記最大位置ずれの2倍までの範囲とされる第七サブパターンを、前記第四領域に形成することとを含んでもよく、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第六サブパターン、前記第七サブパターンとには、重なり領域が形成される。
【0108】
2回目の露光時に前記フォトマスクの遮光バーの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して左へ最大位置ずれDだけ平行移動した場合、第九エッジと前記境界線との間の距離は、前記最大位置ずれDの2倍となる。2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して右へ最大位置ずれDだけ平行移動した場合、第九エッジと前記境界線との間の距離は、ゼロとなる。実状では、2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して左、右の各方向にそれぞれゼロ~前記最大位置ずれDまでの何れかの値だけ平行移動してもよく、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第六サブパターン、前記第七サブパターンとには、重なり領域が依然として形成され、且つ当該重なり領域に対応するパターン寸法が適切であり、当該パターンが細すぎることによる開回路を回避しながら、当該パターンが太すぎることによる影消しの問題を回避することができる。
【0109】
実状では、2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して上、下方向にオフセットするケースは、以下の通りである。
【0110】
上記1回目の露光を経て前記第一プレパターンが形成された後、上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第二サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第八サブパターンを形成することと、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第四領域に第九サブパターンを形成することとを含み、
前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンとには、重なり領域が形成され、前記第二サブパターン、第三サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターンの中心線と前記第八サブパターンの中心線との距離は、ゼロから前記最大位置ずれまでの範囲とされる。
【0111】
2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して上へ最大位置ずれDだけ平行移動した場合、前記第八サブパターンの中心線と前記第二サブパターンの中心線との距離は、前記最大位置ずれDとなる。2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して上へ最大位置ずれDだけ平行移動した場合、前記第二サブパターンの中心線と前記第八サブパターンの中心線との距離は、前記最大位置ずれDとなる。実状では、2回目の露光時に前記フォトマスクの位置が
図21に対応する2回目の露光時の前記フォトマスクの位置に対して上、下の各方向にそれぞれゼロから前記最大位置ずれDまでの間の何れかの値だけ平行移動してもよく、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第八サブパターン、前記第九サブパターンとには、重なり領域が依然として形成され、且つ当該重なり領域に対応するパターン寸法が適切であり、当該パターンが細すぎることによる開回路を回避しながら、当該パターンが太すぎることによる影消しの問題を回避することができる。
【0112】
図22~
図25には、2回目の露光時に前記フォトマスクの遮光バーと1回目の露光時に前記フォトマスクを利用して基板上に形成された第一プレパターンの導電線とに位置合わせずれがあるいくつかのケースが例として模式的に示されている。
図21に示す第二プレパターンの位置を基準として、
図22における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、それぞれ左上方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしており、
図23における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、それぞれ左下方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしており、
図24における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、それぞれ右上方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしており、
図25における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、それぞれ右下方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしている。
【0113】
具体的に、
図22における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、左方へ前記最大位置ずれDだけオフセットするとともに、上方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしている。
【0114】
2回目の露光時における前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の前記基板上での投影は、1回目の露光時における前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の前記基板上での投影と部分的に重なる。
図22に示すように、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第十一サブパターン及び第十二サブパターンが形成され、1回目の露光時に前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第二サブパターン及び第三サブパターンが形成され、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第十一サブパターン、前記第十二サブパターンとには、重なり領域が形成され、当該重なり領域に対応するパターンは、第二パターン240となる。当該第二パターン240は、六辺形の形状である。そして、当該第二パターン240の面積は、前記所定閾値よりも小さい。
【0115】
図22に示すように、前記第二パターン240は、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって前記基板上にそれぞれ形成された第十一サブパターンのエッジ2405の一部と、第十二サブパターンの第十五エッジ2402及び第十六エッジ2401と、第一露光時に前記フォトマスク13-1の前記第二サブ遮光バーによって前記基板上に形成された第二サブパターンのエッジ2306の一部と、第三サブパターンの第五エッジ2304及び第六エッジ2303とで構成される。その中で、第十五エッジ2402及び第十六エッジ2401の延長線は、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第三遮光バーによって対応して形成されたパターン(即ち、後述の第四パターン)にて交差して、前記第二パターン240の1角を形成している。同様に、第五エッジ2304及び第六エッジ2303は、第一露光時に前記フォトマスク13-1の第三遮光バーによって対応して形成されたパターンにて交差して、前記第二パターン240の別の1角を形成している。
【0116】
具体的に、
図23における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、左方へ前記最大位置ずれDだけオフセットするとともに、下方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしている。
【0117】
2回目の露光時における前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の前記基板上での投影は、1回目の露光時における前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の前記基板上での投影と部分的に重なる。
図23に示すように、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第十三サブパターン及び第十四サブパターンが形成され、1回目の露光時に前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第二サブパターン及び第三サブパターンが形成され、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第十三サブパターン、前記第十四サブパターンとには、重なり領域が形成され、当該重なり領域に対応するパターンは、第三パターン250となる。当該第三パターン250は、略六辺形の形状である。そして、第三パターン250の面積は、前記所定閾値よりも小さい。
【0118】
図23に示すように、前記第十三サブパターンのエッジ2505の一部と、第十四サブパターンの第十七エッジ2502の一部及び第十八エッジ2501と、第一露光時に前記フォトマスク13-1の前記第二サブ遮光バー及び第三サブ遮光バーによって前記基板上に形成された第二サブパターンのエッジ2306の一部と、第三サブパターンの第五エッジ2304の一部及び第六エッジ2303と、第一露光時に前記フォトマスク13-1の前記第一サブ遮光バーによって前記基板上に形成された第十五サブパターンにおける1つのエッジ2307の一部とで構成される。その中で、第十七エッジ2502及び第十八エッジ2501の延長線は、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第三遮光バーによって対応して形成されたパターン(即ち、後述の第四パターン)にて交差して、前記第三パターン250の1角を形成している。同様に、第五エッジ2304及び第六エッジ2303は、第一露光時に前記フォトマスク13-1の第三遮光バーによって対応して形成されたパターンにて交差して、前記第三パターン250の別の1角を形成している。
【0119】
具体的に、
図24における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、右方へ前記最大位置ずれDだけオフセットするとともに、上方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしている。
【0120】
2回目の露光時における前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の前記基板上での投影は、1回目の露光時における前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の前記基板上での投影と部分的に重なる。
図24に示すように、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第十六サブパターン及び第十七サブパターンが形成され、1回目の露光時に前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の第二サブ遮光バー1312’及び第三サブ遮光バー1313’によって、それぞれ前記基板上に第二サブパターン及び第三サブパターンが形成され、前記第二サブパターン、第三サブパターンと、前記第十六サブパターン、前記第十七サブパターンとには、重なり領域が形成され、当該重なり領域に対応するパターンは、第四パターン260となる。当該第四パターン260は、六辺形の形状である。そして、当該第四パターン260の面積は、前記所定閾値よりも小さい。
【0121】
図24に示すように、前記第四パターン260は、前記第十六サブパターンのエッジ2605の一部と、第十七サブパターンの第十九エッジ2602、及び第二十エッジ2601の一部と、第一露光時に前記フォトマスク13-1の前記第二サブ遮光バーによって前記基板上に形成された第二サブパターンのエッジ2306の一部と、第三サブパターンの第五エッジ2304、及び第六エッジ2303の一部とで構成される。その中で、第十九エッジ2602及び第二十エッジ2601の延長線は、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第三遮光バーによって対応して形成されたパターン(即ち、後述の第四パターン)にて交差して、前記第四パターン260の1角を形成している。同様に、第五エッジ2304及び第六エッジ2303は、第一露光時に前記フォトマスク13-1の第三遮光バーによって対応して形成されたパターンにて交差して、前記第四パターン260の別の1角を形成している。
【0122】
具体的に、
図25における2回目の露光後に形成された第二プレパターンは、
図21における第二プレパターンと比較して、右方へ前記最大位置ずれDだけオフセットするとともに、下方へ前記最大位置ずれDだけオフセットしている。
【0123】
上述の前記フォトマスクと前記基板の第四領域をアラインメントして、2回目の露光を実行することは、
前記第三サブ遮光バーを利用して、前記第三エッジ及び前記第四エッジに対応する第十一エッジ及び第十二エッジを含む第十サブパターンであって、前記第十一エッジが前記境界線に平行であり、前記第十一エッジと前記境界線との間の距離がゼロである第十サブパターンを、前記第四領域に形成することと、
前記第三遮光バーを利用して、前記第四領域に第四パターンを形成することとを含み、
前記第三サブパターン、前記第十サブパターン及び前記第四パターンは、中心線が重なり合い、前記第二サブパターン、前記第三サブパターンと、前記第十サブパターン、前記第四パターンとには、重なり領域が形成される。
【0124】
2回目の露光時における前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の前記基板上での投影は、1回目の露光時前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の前記基板上での投影と部分的に重なる。
図25に示すように、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第二遮光バー131’の第三サブ遮光バー1313’によって、前記基板上に第十サブパターンが形成され、2回目の露光時に前記フォトマスク13-2の第一フォトマスク繋ぎ露光領域130’-L-2の第三遮光バー131によって、前記基板上に第四パターンが形成され、1回目の露光時に前記フォトマスク13-1の第二フォトマスク繋ぎ露光領域130’-R-1の第二遮光バー131’の第三サブ遮光バー1313’によって、前記基板上に第三サブパターンが形成され、前記第三サブパターン、前記第十サブパターン及び前記第四パターンは、中心線が重なり合い、前記第三サブパターンと前記第十サブパターン、前記第四パターンとには、重なり領域が形成され、当該重なり領域に対応するパターンは、第五パターン270となる。当該第五パターン270は、六辺形の形状である。そして、当該第五パターン270の面積は、前記所定閾値よりも小さい。
【0125】
図25に示すように、前記第五パターン270は、第十サブパターンの第二十一エッジ2702の一部及び第二十二エッジ2703の一部と、前記第四パターンにおける1つのエッジ2701の一部と、前記第三サブパターンの第五エッジ2304の一部及び第六エッジ2303の一部とで構成される。その中で、第五エッジ2304及び第六エッジ2303は、第一露光時に前記フォトマスク13-1の第三遮光バーによって対応して形成されたパターンにて交差して、前記第五パターン270の1角を形成している。
【0126】
本開示の実施例は、
基板と、
前記基板上に設けられたタッチ駆動電極と、
前記基板上に設けられたタッチセンシング電極とを含むタッチパネルであって、
前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極の少なくとも一方は、メッシュ構造を有し、前記メッシュ構造は、接合点を含み、前記接合点は、メッシュバーの中心線の両側に分布された第一突起構造及び第二突起構造を含み、前記第一突起構造及び前記第二突起構造は、前記中心線の方向に沿ってずらして配設される、タッチパネルを更に提供している。
【0127】
いくつかの実施例において、前記メッシュ構造は、上記の何れかの実施例に記載の露光方法によって製造されたものであってもよい。
【0128】
いくつかの実施例において、前記メッシュ構造は、金属メッシュ構造を含む。
【0129】
いくつかの実施例において、前記タッチパネルは、OGS(One Glass Solution)タッチパネル又はGG(Glass-Glass)タッチパネルであってもよい。
【0130】
いくつかの実施例において、OGS(One Glass Solution)タッチパネルは、
図2に示すように、タッチセンシング電極24及びタッチ駆動電極26の少なくとも一方が金属メッシュ構造を含んでもよい。
【0131】
いくつかの実施例において、
図26に示すように、CGタッチパネル170は、第一基板171と、第一基板171上に設けられたタッチ駆動電極172と、タッチ駆動電極172上に設けられた第一オーバーコート(overcoat、OC)層173と、第一オーバーコート層173上に設けられたタッチセンシング電極174と、タッチセンシング電極174上に設けられた第二オーバーコート層175と、第二オーバーコート層175上に設けられた接着材料層176と、接着材料層176上に設けられた第二基板177とを含んでもよい。タッチセンシング電極174及びタッチ駆動電極172の少なくとも一方は、金属メッシュ構造を含んでもよい。第一基板171及び第二基板177は、ガラス基板であってもよい。
【0132】
説明すべきなのは、本明細書内の接合点は、フォトマスクによる1回の露光でパターニングされた構造であってもよいし、フォトマスクによる複数回の露光でパターニングされた構造であってもよいが、本開示では、主にフォトマスクによる複数回の露光でパターニングされた繋ぎ接合点を例として説明する。
【0133】
いくつかの実施例において、前記メッシュ構造は、繋ぎ接合点2710を含み、
図27に示すように、前記繋ぎ接合点2710は、メッシュバーの中心線の両側に分布された第一突起構造2711及び第二突起構造2712を含み、前記第一突起構造2711及び前記第二突起構造2712は、前記中心線の方向に沿ってずらして配設される。
【0134】
図27に示すように、第一突起構造2711及び第二突起構造2712は何れも、円弧状のエッジを含む。
【0135】
いくつかの実施例において、前記基板は、第三領域、第四領域、及び前記第三領域と前記第四領域との間に位置する境界線を含み、前記繋ぎ接合点は、前記境界線に沿って順次に並べられる。いくつかの実施例において、
図10に示すように、前記フォトマスク13には、一方側のみに前記第一領域130’が設けられている。
図10に示すようなフォトマスク13を使用して繋ぎ露光プロセスを1回行った場合、形成されたメッシュ構造は、第六領域及び第七領域を含み、前記第六領域は、前記境界線に位置するとともに前記境界線に沿って延在する帯状領域となり、前記第七領域は、前記メッシュ構造における前記第六領域以外の領域となり、前記第六領域に前記繋ぎ接合点が含まれ、前記繋ぎ接合点は、前記境界線に沿って順次に並べられる。いくつかの実施例において、前記境界線の方向に沿った前記第六領域の中心線は、前記境界線と重なり合う。
【0136】
いくつかの実施例において、
図10に示すようなフォトマスク13を利用して繋ぎ露光プロセスを1回行った場合、2回目の露光時には、前記フォトマスクを回転させて、2回目の露光時における前記フォトマスクの第一領域の基板上での正投影が1回目の露光時における前記フォトマスクの第一領域の基板上での正投影と重なり合うようにする必要がある。
【0137】
前記第六領域は、
図27における2710で示すような繋ぎ接合点を含む。いくつかの実施例において、前記繋ぎ接合点は、前記第一パターン230、前記第二パターン240、前記第三パターン250、第四パターン260及び前記第五パターン270の何れかに対応してもよい。前記第七領域におけるメッシュバーは、前記第三遮光バー131に対応する。
【0138】
いくつかの実施例において、前記境界線の方向に沿った前記第六領域の中心線が前記境界線と重なり合う場合、前記繋ぎ接合点は、前記境界線の方向に沿った前記第六領域の中心線に沿って順次に並べられる。
【0139】
いくつかの実施例において、前記フォトマスクが矩形である場合、
図15に示すように、前記フォトマスクにおける隣接する2つの側辺に前記第一領域が更に設けられてもよい。当該フォトマスクを利用して繋ぎ露光を2回行うことが可能であり、2つの繋ぎ露光領域が備えられることになる。この場合、前記基板は、前記第四領域と第八領域との第二境界線を更に含んでもよく、前記第二境界線は、前記第三領域と前記第四領域との間の境界線に交差し、前記メッシュ構造は、前記第二境界線に位置する第六領域を更に含み、即ち、前記メッシュ構造には、2つの第六領域が含まれる。
【0140】
いくつかの実施例において、
図15に示すようなフォトマスクを利用して繋ぎ露光を1回行ってもよい。そうすると、形成されたメッシュ構造に第五領域が更に含まれ、当該第五領域は、前記フォトマスクの第一領域に対応する。
【0141】
いくつかの実施例において、前記メッシュ構造は、第五領域を含み、前記第五領域は、前記第三領域及び前記第四領域における前記境界線から遠い少なくとも一方側に位置し、前記第三領域は、第一メッシュバーを含み、前記第四領域は、第二メッシュバーを含み、前記第五領域は、第三メッシュバーを含み、前記第三メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第三メッシュバーの幅は、前記第一メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第一メッシュバーの幅よりも大きく、及び/又は、前記第三メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第三メッシュバーの幅は、前記第二メッシュバーの延在方向に垂直な方向における前記第二メッシュバーの幅よりも大きい。
【0142】
いくつかの実施例において、
図13に示すように、前記フォトマスクの対向する両側の何れにも前記第一領域が設けられていてもよい。当該フォトマスクを利用して繋ぎ露光を1回行うことを可能にした場合、2回目の露光時には、前記フォトマスクを回転させなくてもよい。当該フォトマスクを利用して繋ぎ露光を1回行うことで形成可能なメッシュ構造は、上記の第六領域及び第七領域を有するだけでなく、前記第五領域も含む。前記フォトマスクが矩形である場合、前記第五領域は、前記メッシュ構造の対向する両側に位置する。
【0143】
いくつかの実施例において、前記フォトマスクが矩形である場合、
図14に示すように、前記フォトマスクの4つの側エッジの何れにも前記第一領域が設けられてもよい。
図14に示すようなフォトマスクを利用して繋ぎ露光を4回行うことが可能であり、形成されたメッシュ構造には、その4つの側エッジの何れにも前記第五領域が形成されることになる。
【0144】
いくつかの実施例において、前記メッシュ構造は、第四メッシュバーを含み、前記第四メッシュバーは、前記繋ぎ接合点の少なくとも一端に接続され、前記繋ぎ接合点の頂点と前記第四メッシュバーの中心線との距離をd3とし、前記第四メッシュバーの幅をd4とし、d3とd4との比をn=d3/d4とすると、nは、1以上2.3以下となる。
【0145】
図27に示すように、メッシュ構造は、第四メッシュバー2720を含み、前記第四メッシュバー2720は、前記繋ぎ接合点2710の少なくとも一端に接続されており、前記繋ぎ接合点2710の頂点と前記第四メッシュバーの中心線との距離はd3であり、前記第四メッシュバーの幅はd4であり、d3とd4との比はn=d3/d4であり、nは、1以上2.3以下になっている。いくつかの実施例において、nは、1、5/3又は6/3であってもよい。
【0146】
いくつかの実施例において、前記第一突起構造は、前記メッシュバーの中心線と交差する両側辺の長さが等しくなく、及び/又は、前記第二突起構造は、前記メッシュバーの中心線と交差する両側辺の長さが等しくない。
【0147】
図27に示すように、第一突起構造2711は、第四メッシュバーの中心線と交差する第一側辺E1及び第二側辺E2を含み、第一側辺E1及び第二側辺E2の長さが等しくない。第二突起構造2712は、第四メッシュバーの中心線と交差する第三側辺E3及び第四側辺E4を含み、第三側辺E3及び第四側辺E4の長さが等しくない。
【0148】
いくつかの実施例において、
図27に示すように、前記第一突起構造2711の両側辺のうち、前記第二突起構造2712から遠い第一側辺E1の辺長は、前記第二突起構造2712に近い第二側辺E2の辺長よりも短く、及び/又は、前記第二突起構造2712の両側辺のうち、前記第一突起構造2711から遠い第三側辺E3の辺長は、前記第一突起構造2711に近い第四側辺E4の辺長よりも短い。
【0149】
いくつかの実施例において、少なくとも1つの前記繋ぎ接合点において、前記第一突起構造と前記第二突起構造とは、中心対称に設けられる。
【0150】
いくつかの実施例において、
図27に示すように、前記第一突起構造2711の両側辺は、前記第二突起構造2712から遠い第一側辺E1、及び前記第二突起構造2712に近い第二側辺E2を含み、前記第二突起構造2712の両側辺は、前記第一突起構造2711から遠い第三側辺E3、及び前記第一突起構造2711に近い第四側辺E4を含み、前記第一側辺E1と前記メッシュバーの中心線とには、第一夾角β1があり、前記第二側辺E2と前記メッシュバーの中心線とには、第二夾角β2があり、前記第三側辺E3と前記メッシュバーの中心線とには、第三夾角β3があり、前記第四側辺E4と前記メッシュバーの中心線とには、第四夾角β4があり、前記第一側辺E1と前記第二側辺E2とには、第五夾角β5があり、前記第三側辺E3と前記第四側辺E4とには、第六夾角β6があり、ここで、β1は、110°以上150°以下であり、β2は、125°以上165°以下であり、β3は、110°以上150°以下であり、β4は、125°以上165°以下であり、β5は、80°以上100°以下であり、β6は、80°以上100°以下である。
【0151】
上記繋ぎ接合点を設けた構造によれば、繋ぎ箇所における導電線が細すぎることによる開回路を回避しながら、繋ぎ箇所における導電線が太すぎることによる影消しの問題を回避することができる。
【0152】
いくつかの実施例において、前記メッシュ構造は、前記繋ぎ接合点の両端にそれぞれ接続された第五メッシュバー及び第六メッシュバーを含み、前記第五メッシュバーの中心線と前記第六メッシュバーの中心線との距離をd5とすると、d5は、0以上6ミクロン以下となる。
【0153】
図28に示すように、前記メッシュ構造は、前記繋ぎ接合点280の両端にそれぞれ接続された第五メッシュバー281及び第六メッシュバー282を含み、前記第五メッシュバーの中心線及び前記第六メッシュバーの中心線の距離はd5であり、d5は0に等しい。
【0154】
いくつかの実施例において、前記第五メッシュバーの中心線と、前記第六メッシュバーの中心線との距離d5は、2回の露光間のフォトマスクの位置ずれの、第三領域と第四領域との間の境界線に平行な方向における成分に対応する。例えば、隣接する2回の露光間のフォトマスクの位置ずれの、第三領域と第四領域との間の境界線に平行な方向における成分が6ミクロンである場合、
図23、
図24に示すように、前記第五メッシュバーの中心線と前記第六メッシュバーの中心線との距離d5も6ミクロンとなる。
【0155】
いくつかの実施例において、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、基板に垂直な方向に沿って積層して設けられ、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、何れも前記メッシュ構造を含み、且つ前記メッシュ構造は、繋ぎ接合点を含み、異なる層における前記繋ぎ接合点は、同じ直線に略沿って並べられるか、あるいは、異なる層における前記繋ぎ接合点は、それぞれ2本の直線に略沿って並べられる。
【0156】
いくつかの実施例において、異なる層に位置する前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極における繋ぎ接合点は、同じ直線に沿って並べられてもよいし、又は、それぞれ2本直線に沿って並べられてもよい。
【0157】
いくつかの実施例において、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、基板に垂直な方向に沿って積層して設けられ、前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極は、何れも前記メッシュ構造を含み、且つ前記メッシュ構造は、繋ぎ接合点を含み、異なる層における前記繋ぎ接合点、前記基板上での正投影が少なくとも部分的に重なる。
【0158】
いくつかの実施例において、
図28に示すように、異なる層に位置する前記タッチ駆動電極及び前記タッチセンシング電極における繋ぎ接合点は、繋ぎ接合点によるメッシュの均一性への影響が回避されるように、基板上での正投影が少なくとも部分的に重なっている。その中で、メッシュバー283及びメッシュバー284と、第五メッシュバー281、第六メッシュバー282及び繋ぎ接合点280とは、異なる層にある。
【0159】
説明すべきなのは、本明細書における各実施例は何れも、漸進的な方式で説明されており、各実施例の同一部分又は類似部分は互いに参照可能であり、各実施例は、他の実施例との相違点に重点を置いて説明されている。特に、実施例については、基本的に製品の実施例と類似しているため、簡単に説明されているが、関連部分は、製品の実施例の説明部分を参照すればよい。
【0160】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解できる通常の意味を有する。本開示に使用される「第一」、「第二」及び類似する用語は、いかなる順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためのものに過ぎない。「含む」又は「包含」等の類似する用語は、当該用語の前に記載された素子又は部材が、当該用語の後に挙げられる素子又は部材及びその同等物を含むが、他の素子又は部材を排除しないことを意味する。「接続」又は「接合」等の類似する用語は、物理的又は機械的接続に限定されず、直接接続されるか間接的に接続されるかに関わらず、電気的接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対位置関係を示すだけであり、説明対象の絶対位置が変わると、当該相対位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0161】
理解できることは、層、膜、領域又は基板のような素子が別の素子の「上」又は「下」に位置すると言及された場合、当該素子は別の素子の「上」又は「下」に「直接」位置していてもよいし、又は、中間素子が介在してもよい。
【0162】
上記実施形態の説明では、具体的な特徴、構造、材料又は特性は、あらゆる1つ又は複数の実施例又は具体例において、適切な方式で組み合せられてもよい。
【0163】
上述したのは、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲は、これに限定されない。当業者であれば、本開示に記載の技術的範囲内で、変形や置換に容易に想到できるが、これらの変形や置換は、全て本開示の保護範囲内とされるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、添付された特許請求の範囲に従うべきである。
【国際調査報告】