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特表2023-528219硝子体複合サンプリング用硝子体内注射装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(54)【発明の名称】硝子体複合サンプリング用硝子体内注射装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/00 20060101AFI20230627BHJP
   A61F 9/007 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
A61B10/00 500
A61F9/007 130D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569145
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 US2021032409
(87)【国際公開番号】W WO2021231836
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】63/024,725
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/319,742
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GORE-TEX
(71)【出願人】
【識別番号】520497472
【氏名又は名称】トゥウェンティ トゥウェンティ セラピューティクス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】タムリンソン,アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】カプラン,エレン
(57)【要約】
【課題】本発明は、眼科装置を提供する。
【解決手段】眼科装置は、ハウジングと、皮下注射針と、サンプル室とを含み、前記ハウジングは、注射物を貯蔵するように構成される注射室と、前記注射室内に設けられるプランジャと、前記プランジャの遠位端部に結合されるプラグとを有し、前記皮下注射針は、前記ハウジングの遠位端に設けられ、前記サンプル室は、前記ハウジング内において前記遠位端に近接するように位置する。前記ハウジング、皮下注射針及びサンプル室は、前記プラグが前記ハウジング内で第1深さまで移動したときに、前記サンプル室が前記皮下注射針を介して材料を受け取るように構成される。また、前記ハウジング、皮下注射針及びサンプル室は、前記プラグが前記ハウジング内で前記第1深さを超える第2深さまで移動したときに、前記注射室が前記皮下注射針を介して前記注射物を配分するように構成される。
【選択図】図10C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射抽出眼科装置であって、
ハウジングと、皮下注射針と、サンプル室とを含み、
前記ハウジングは、
注射物を貯蔵するように構成される注射室と、
前記注射室内に設けられるプランジャと、
前記プランジャの遠位端部に結合されるプラグと、を有し、
前記皮下注射針は、前記ハウジングの遠位端に設けられ、
前記サンプル室は、前記ハウジング内において前記遠位端に近接するように位置し、
前記ハウジング、皮下注射針及びサンプル室は、
前記プラグが前記ハウジング内で第1深さまで移動したときに、前記サンプル室が前記皮下注射針を介して材料を受け取り、且つ、
前記プラグが前記ハウジング内で前記第1深さを超える第2深さまで移動したときに、前記注射室が前記皮下注射針を介して前記注射物を配分するように構成されることを特徴とする注射抽出眼科装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、双胴型シリンジであり、前記注射室は、前記ハウジングの第1筒内に設けられ、前記皮下注射針に流体連通し、前記サンプル室は、前記ハウジングの第2筒内に設けられ、前記皮下注射針に流体連通することを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項3】
前記プラグが前記第1深さまで移動することで前記サンプル室に減圧された体積が生じ、前記プラグが前記第2深さまで移動することで前記注射室に増圧された体積が生じることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、単胴型ハウジングであり、前記サンプル室は、前記注射室と前記遠位端との間の前記ハウジング内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項5】
前記プラグが前記ハウジング内の第1深さに位置した後、前記サンプル室内の外圧に対する圧力差は、材料を前記皮下注射針を介して前記サンプル室内に吸引することに十分な大きさを有することを特徴とする請求項4に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項6】
前記サンプル室にプリロードされる又は前記サンプル室に流体連通する、前記材料の特性の視覚的指示を与えるテストを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項7】
前記注射物の体積は、前記材料の体積と略等しいことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項8】
前記注射物又は流体サンプルの体積は、0.01ml~0.3mlの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項9】
前記サンプル室には、後の分析に備えるように、前記材料を安定化するための冷却器又は安定化化学製品が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項10】
製造時に前記装置に関連する唯一の人間読取可能な又は機器読取可能なIDを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項11】
前記装置における、患者固有の識別子でタグ付けされ得る部分を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項12】
前記皮下注射針の遠位先端は、
前記材料を前記サンプル室に吸引する時と前記注射室から前記注射物を配分する時との間の間隔期間に、前記材料内で1mm~6mmの距離で伸縮するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項13】
前記皮下注射針に結合されるカッターを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項14】
前記注射室が前記注射物を配分しているときに前記サンプル室が前記材料の受け取りを停止し、且つ、前記サンプル室が前記材料を受け取っているときに、前記注射室が前記注射物を配分しないことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項15】
前記注射抽出眼科装置は、更に、
前記プラグが前記ハウジング内で前記第1深さよりも大きく且つ前記第2深さよりも小さい第3深さまで移動したときに、材料が前記皮下注射針を介して前記サンプル室に受け取られることと、注射物が前記皮下注射針を介して前記注射室から配分されることとが発生しないように構成されることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項18】
前記注射室と、
前記注射室内に設けられる前記プランジャと、
前記プランジャの前記遠位端部に結合される前記プラグと、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項19】
注射抽出眼科装置であって、
筒と、針と、サンプル容器とを含み、
前記筒は、薬リザーバとプランジャとを収納する室を含み、
前記薬リザーバは、液体を収容し、
前記プランジャは、前記薬リザーバに結合され、
前記針は、前記筒の遠位端部に結合され、前記針は、近位端部及び遠位端部を含み、前記近位端部は、前記筒内で近位端へ延在し、前記遠位端部は、前記筒から遠位端へ延在し、
前記サンプル容器は、前記筒の室内において前記針の前記近位端部に近接するように位置決めされ、
前記筒、前記針及びサンプル容器は、
前記プランジャが前記筒内で第1深さまで移動したときに、前記針が前記サンプル容器に進入し、且つ、前記プランジャが前記筒内で前記第1深さを超える第2深さまで移動したときに、前記薬リザーバが前記針を介して前記液体を配分するように構成されることを特徴とする注射抽出眼科装置。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(関連出願)
こ本願は、2020年5月14日に出願された米国仮特許出願第63/024,725号の優先権及びその利益を主張する。この出願の全ての内容は、参照として本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本明細書に記載のカテゴリは、物質を目の房水及び硝子体液に注射してサンプリングを行うための装置、システム及び方法に関する。開示された硝子体内注射及びサンプリング装置は、人間の眼科疾患の診断及び治療に対して特別且つ非排他的な用途を有する。
【背景技術】
【0003】
硝子体液は、人間又は他の脊椎動物の目又は眼球内の無色ゲル状流体であり、それは、約98%~99%の水と微量のヒアルロン酸、グルコース、陰イオン、陽イオン、イオン及び微細なコラーゲンネットワークで構成される。硝子体液は、眼の周囲構造にサポートを提供し、機械的な創傷を吸収し、且つ酸素、代謝産物及び栄養物の循環及び調整を提供する。それは、主に毛様体の細胞により生成される。老化していく硝子体構造の変化は、多くの硝子体網膜疾患の発症メカニズムにおいて重要である。
【0004】
眼内圧(IOP)は、眼内の硝子体液の圧力を定量化する。多くの人は、慢性IOPの上昇を引き起こす病症(例えば、緑内障)に罹患している。時間の経過とともに、IOPが上昇して目の視神経に損傷を与え、失明を引き起こす可能性がある。2mmHgのIOPの増加は、病状であり且つ緑内障のマークであると考えられてもよい。
【0005】
現在、眼科疾患の治療は、主に眼に薬物製剤を定期的に投与することに関わる。これらの薬物は、例えば硝子体内に注射することにより送達することができる。硝子体内注射は、現在の眼科学で最も一般的な手術の1つである。様々な薬剤は、眼球を支持する透明硝子体ゲルに直接送達される。これらの薬物は、その後の数か月以内に直接硝子体や周囲の網膜組織に作用する。例えば、硝子体内注射は、血管内皮成長因子阻害(抗VEGF)タンパク質の一般的な送達経路であり、これらのタンパク質は、高用量時に耐える効率的な化合物であり、その硝子体内半減期は、約一週間である。抗VEGF生物製剤及びステロイドは、このような方法により最も一般的に使用される薬物である。これらの薬物は、長期間に投与することができる。
【0006】
硝子体内注射のための推奨されるプログラムは、注射針、局所麻酔及び眼表面消毒を準備し、瞼で覗き込むか又は他の装置で目開きを保持し、注射部位で任意の結膜側を抜け止め、針を角膜縁の外側の数ミリメートルから約針の全深さだけ挿入して、薬物を注射し、針を引き抜き、且つ、結膜被覆注射部位を形成することを含む。注射後の介護は、一般的に機能視力の基本的な検証を含み、例えば患者が医者に表示された指の数を統計することが要求される。該機能テストは、注射による急性IOP増加が直ちに緩和する必要がある方式で視神経乳頭に影響を与えることがないことを検証した。
【0007】
もう1つの重要な眼科プログラムは、硝子体サンプリングである。硝子体サンプリングは、目のケアの様々な側面に影響を与える。組織学又は免疫学的分析により硝子体サンプルの細胞含有量及び細胞外構造を分析することができる。組織学的には、例えば眼内炎を引き起こす感染タイプに明確な診断を提供することができる。存在する免疫細胞のタイプ及び発現された免疫グロブリンの同定は、ブドウ膜炎の治療を促進することができる。硝子体内に存在するVEGFの量の決定は、発生する新生血管形成の可能性の程度又はVEGF化合物の観察された新生血管に対して形成された症例の可能性の程度に関する指示を与えることができる。抗VEGF治療の無反応者は、依然として浸透性、年齢関連の血管変性(湿性AMDとも呼ばれる)と糖尿病網膜症において新生血管形成を治療する最も棘手の態様の1つである。
【0008】
2種類の一般的な硝子体のサンプリング方法(カッター又は針による吸引)とタンパク質の分析の目的は、ほぼ同じである。従来のマイクロ切断工具は、23―gaugeトラカールにより送達することができる。針吸引は、30―gauge(約23gauge直径の半分)の針で実行することができる。ファインゲージ(Fine gauge)は、フィルタとして機能することで、ドライアウトの確率を増加させたり、吸引材料の性質を変化させたりすることができる。小型ゲージ(Small chgauge)は、次のような利点を有することができる。ゲルマトリックスが小ピンホールに吸い込まれないため、ゲルマトリックスに牽引力を導入しない。硝子体サンプルは、一般的に凍結されるか又は他の方式で安定し、それによりそれらは、手術室又は眼科オフィス環境以外の実験室で処理することができる。
【0009】
治療用量の薬物を眼内の硝子体液又は房水に注射してIOPを25mmHg増加させることができ、これは、潜在的に有害と考えられる閾値レベルより顕著に大きい。証拠によると、このようなIOPの増加は、一時的であるが、それらは、実際に医者の緑内障と関連し、「正常」静的情報IOPを有する患者の幾つかの治療過程において神経線維層及び視覚機能の測定可能な損失をもたらす。Saxena, S,. Lai, T.Y., Koizuml. H. et al’’ 「Amerior chamber paracentesis during intravitreal injections in observational trials:effeuiveness and safety and effects,」 International Journal of Retina and Vitreous, 5, 8 (2019)は、参照可能である。したがって、相当体積の薬物を注射する前に、眼から体液の体積(房水、硝子体のいずれでも両方)を除去する必要がある。しかしながら、体液の体積を除去することは、圧力不足を引き起こす可能性があり、これは目に有害である可能性もある。したがって、体液を診断サンプリングする場合、流体に注入される体積(薬剤を含むか又は他)を注入して抽出された体液を取り替える必要がある可能性がある。いずれの場合にも、除去体積の量が注射体積の量に相当することを慎重に確保する必要があり、且ついずれの場合に、一般的に2つの単独のプログラム(サンプリングプログラム及び注射プログラム)を必要とする。
【0010】
したがって、一般的な硝子体内注射及びサンプリング方法は、多くの欠点を有し、IOPの減少及び/又は増加並びに複数回のニードリングを含む。したがって、前述した問題及び他の問題を解決する改善される硝子体内の注射及びサンプリング方法は、必要となる。
【0011】
本明細書の背景部分における情報(本明細書が引用する任意の参照文献及びその任意の説明又は議論を含む)は、技術的な参照目的のみに用いられて含まれ、且つ本開示の範囲を制約するカテゴリと見なされるべきではない。
【発明の概要】
【0012】
本開示は、硝子体内注射及びサンプリング装置を開示する。該装置は、眼から一定量の硝子体液又は房水をサンプリングし、且つ単一のニードルパンチとプランジャ式プレス機で相当な体積の薬物含有又は薬物を含有しない注射物流体を注射してサンプリング材料を取り替える。ここに開示される硝子体内注射及びサンプリング装置は、人の眼の眼科疾患を診断し治療するための特別且つ非排他的な実用性を有する。
【0013】
本開示の一態様は、注射抽出眼科装置を含み、該眼科装置は、ハウジングと、皮下注射針と、サンプル室とを含み、ハウジングは、注射物を貯蔵するように構成される注射室と、注射室内に設けられるプランジャと、プランジャの遠位端部に結合されるプラグと、を有する。皮下注射針は、ハウジングの遠位端に設けられ、サンプル室は、ハウジング内において遠位端に近接するように位置する。ハウジング、皮下注射針及びサンプル室は、プラグがハウジング内で第1深さまで移動したときに、サンプル室が皮下注射針を介して材料を受け取り、且つ、プラグがハウジング内で第1深さを超える第2深さまで移動したときに、注射室が皮下注射針を介して注射物を配分するように構成される。
【0014】
本開示の各態様は、さらに以下の特徴のうちの1つ又は複数を含んでもよい。ハウジングは、双胴型シリンジであり、注射室は、ハウジングの第1筒内に設けられ、皮下注射針に流体連通し、サンプル室は、ハウジングの第2筒内に設けられ、皮下注射針に流体連通する。プラグが第1深さまで移動することでサンプル室に減圧された体積が生じ、プラグが第2深さまで移動することで注射室に増圧された体積が生じる。
【0015】
幾つかの態様では、ハウジングは、単胴型ハウジングであり、サンプル室は、注射室と遠位端との間のハウジング内に設けられている。プラグがハウジング内の第1深さに位置した後、サンプル室内の外圧に対する圧力差は、材料を皮下注射針を介してサンプル室内に吸引することに十分な大きさを有する。該装置は、サンプル室にプリロードされる又はサンプル室に流体連通する、材料の特性の視覚的指示を与えるテストを更に含む。材料の特性の視覚的指示は、プラグを第2深さに移動させる臨床的な決定に関することを表示可能である。注射物の体積は、材料の体積と略等しい。注射物又は流体サンプルの体積は、0.01ml(ミリリットル)~0.3mlの範囲内にある。サンプル室には、後の分析に備えるように、材料を安定化するための冷却器又は安定化化学製品が含まれている。製造時に装置に関連する唯一の人間読取可能な又は機器読取可能なIDを更に含む。装置における、患者固有の識別子でタグ付けされ得る部分を更に含む。皮下注射針の遠位先端は、材料をサンプル室に吸引する時と注射室から注射物を配分する時との間の間隔期間に、材料内で1mm(ミリメートル)~6mmの距離で伸縮するように構成される。該装置は、皮下注射針に結合されるカッターを更に含む。注射室が注射物を配分しているときにサンプル室が材料の受け取りを停止し、且つ、サンプル室が材料を受け取っているときに、注射室が注射物を配分しない。注射抽出眼科装置は、更に、プラグがハウジング内で第1深さよりも大きく且つ第2深さよりも小さい第3深さまで移動したときに、材料が皮下注射針を介してサンプル室に受け取られることと、注射物が皮下注射針を介して注射室から配分されることとが発生しないように構成される。該装置は、注射室と、注射室内に設けられるプランジャと、プランジャの遠位端部に結合されるプラグとを含んでもよい。
【0016】
本開示の一側面は、注射抽出眼科装置を含む。該装置は、筒と、針と、サンプル容器とを含み、前記筒は、薬リザーバとプランジャとを収納する室を含み、前記薬リザーバは、液体を収容し、前記プランジャは、前記薬リザーバに結合され、前記針は、前記筒の遠位端部に結合され、前記針は、近位端部及び遠位端部を含み、前記近位端部は、前記筒内で近位端へ延在し、前記遠位端部は、前記筒から遠位端へ延在し、前記サンプル容器は、前記筒の室内において前記針の前記近位端部に近接するように位置決めされ、前記筒、前記針及びサンプル容器は、前記プランジャが前記筒内で第1深さまで移動したときに、前記針が前記サンプル容器に進入し、且つ、前記プランジャが前記筒内で前記第1深さを超える第2深さまで移動したときに、前記薬リザーバが前記針を介して前記液体を配分するように構成される。
【0017】
本発明の内容を提供することは、以下の具体的な実施形態にさらに説明された幾つかの概念を簡略化して説明するためである。本発明の内容は、請求項が保護を請求するカテゴリの重要な特徴又は必要な特徴を識別することを意図しておらず、保護請求されたカテゴリの範囲を限定することを意図していない。特許請求の範囲に記載された硝子体内注射及びサンプリング装置の特徴、詳細、実用性及び利点のより広範な表示は、本開示の様々な実施例の以下の書面説明において提供され且つ図面に示される。
以下では、図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射又はサンプリングするための人間の目での所望の針挿入部位の概略図である。
図2】本開示の少なくとも1つの実施例に係る流体を人間の眼に注射する皮下注射針の側断面図である。
図3】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の概略断面図である。
図4A】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の部品の分解図である。
図4B】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の部品の分解図である。
図5】本開示の少なくとも1つの実施例に係る組立例の硝子体内注射及びサンプリング装置の側面図である。
図6】本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の代替作動機構の概略断面図である。
図7A】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置に用いられる代替作動機構の概略断面図である。
図7B】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置に用いられる代替作動機構の概略断面図である。
図8】本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の代替作動機構の概略断面図である。
図9】本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の実施例の概略断面図である。
図10A図9に示す実施例の部品の概略断面図である。
図10B図9に示す実施例の部品の概略断面図である。
図10C図9に示す実施例の部品の概略断面図である。
図11】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の代替実施例の概略側面図であり、ここで、サンプル室は、大きい低圧室ガスと連通する。
図12】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の代替実施例の概略側面図であり、ここで、サンプル室は、サンプル材料を除去するために構成される。
図13】本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置の断面図である。
図14A】本開示の少なくとも1つの実施例に係る動作中の図13の装置を示す。
図14B】本開示の少なくとも1つの実施例に係る動作中の図13の装置を示す。
図14C】本開示の少なくとも1つの実施例に係る動作中の図13の装置を示す。
図14D】本開示の少なくとも1つの実施例に係る動作中の図13の装置を示す。
図14E】本開示の少なくとも1つの実施例に係る動作中の図13の装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の少なくとも1つの実施例によれば、硝子体内注射及びサンプリング装置を提供する。該装置は、眼から一定量の硝子体液又は房水をサンプリングし、且つ相当体積の注射物流体(薬物含有又は薬物未含有)を注射して単一のニードルパンチ及びプランジャ式プレス機でサンプリング材料を代替し、標準的な注射プログラムと同じステップ及び運動を必要とする。硝子体内の注射及びサンプリング装置は、機械システムであり、それは、医師とプランジャの位置の駆動と協調して結膜に対する針位置を駆動することにより、硝子体液のサンプリング及び注射を行うことを可能にする。幾つかの実施例において、該装置は、薬物送達の前に50μL(マイクロリットル)~300μLの硝子体液を抽出することにより、注射による眼内圧(IOP)ピークを回避する。単回のプログラムにおいて略等しい体積を抽出し注射することにより、該装置は、目が相対的に一定のIOPを保持することができる。
【0020】
幾つかの実施例において、該装置は、注射する前に硝子体液をサンプリングする。硝子体内注射及びサンプリング装置は、臨床医に供給される薬物含有流体(例えば、抗VEGF又はステロイド薬物)を予め充填するシリンジであってもよい。組み合わせた硝子体内注射、硝子体サンプリング及びサンプル処理に用いられる装置を説明し、該装置は、硝子体サンプル及び注射薬剤含有流体を単一のプログラムとして取得することを許可し、現在の状況のような複数回の挿入及び単独の針を必要としない。標準針注射に比べて、該装置は、不変の医師の動作フローを許可し、且つ患者が少ない受診と注射により取得することができ、そのうち視力が失われる確率がより低い。幾つかの実施例において、装置は、使用前及び後に皮下注射針を保護して隠す収縮可能なシースを含むことができる。対をなす冷却剤タンク内にシリンジ全体を冷却するか、又はさらに安定化流体(例えばフォトンマ)をシリンジに吸入することにより直ちに安定化することができる。
【0021】
抽出されたサンプルは、介護ポイントに対応した測定を用いて処理することができる。直ちに処理することは、サンプルを紙基酵素結合免疫吸着測定(ELISA)テストに戻す形式を採用して、存在する特定の分析物の量の色に基づく指示薬を与え、ここで測定された分析物は、注射された薬物タイプにカスタマイズされる。例えば、抗VEGF薬物の注射は、硝子体内に存在するVEGFの閾値量を指示する圧力媒介ELISA(pELISA)とペアリングすることができる。広域スペクトル第1抗生物質は、異なるタイプの細菌が存在することを指示するテストとペアリングすることができ、それにより後続のより具体的な治療を指導する。消炎薬は、免疫細胞又は免疫媒介タンパク質のタイプを指示するテストとペアリングすることができる。他の方法、例えばウェル(well―based)に基づくELISA又は圧力媒介のELISAは、抽出されたサンプルを分析するために用いることができる。幾つかの実施例において、サンプルは、注射を送達する前に引き戻すことができる。硝子体を液化するカッターを含む大きな規格の針は、乾燥抽出の可能性を最小化することができ、且つ硝子体ゲルが針に吸入される時に牽引が発生する可能性を最小化する。硝子体切開術装置は、一般的に硝子体を針の側面のポートに引き込むことにより、その中で迅速に移動するブレードは、ゲルを管理可能なシートに切断する。2つの鋭いエッジは、ハサミ状の運動において凝集してゲルを切断することができる。この場合、エッジのうちの1つは、トロッカーの側面のポートの静的エッジによって提供され、且つ内部ブレードは、ポートの鋭いエッジに対して回転又はピストン状で移動することができる。
【0022】
幾つかの例において、内部ブレードは、高周波超音波振動により除去され、該高周波超音波振動は、針の先端を発振させ、それによりポート自体のエッジは、硝子体液を貫通する。該実施例において、外部電源は、カッターに磁気的に接続されてその運動を無菌的に駆動する。メインプランジャの前方移動とメインプランジャの後側で生成された吸引により、液化した硝子体ゲルが保持室に吸入される。ペルチェ素子、ガス膨張冷却器、化学反応冷却器又は保持室に取り付けられた他の冷却装置は、硝子体サンプルを迅速に凍結して実験室の後処理に用いることができる。この期間において、主プランジャの前側は、空気を押すことができ、空気は、オーバーフローにより放出することができる。送達される薬物の体積に実質的に等しいサンプルが既に抽出された場合、メインプランジャは、薬物を目に押し込むためのサブプランジャに接触する。薬物がカッター駆動軸を中心として前にサンプリングされた硝子体領域に押し込まれ始める時、カッター刃は、液化硝子体液を停止する。カッター駆動軸は、ピンホールに非常に小さなデッドボリュームが生じるように最適化されている。装置上のラベルは、実験室のサンプルを一意に識別し、このように実験結果は、関心のある患者の記録に容易に付加することができる。
【0023】
本開示は、基本的に単一の手持ち式装置で眼内注射及びサンプリングを行うことに役立ち、該手持ち式装置は、単一のニードルパンチと単一プランジャの押圧により操作される。該パイプラインサンプリング及び注射プログラムは、要求された複数ステップの過程を単一の運動に変換し、送達注射に相当し、通常のルーチンは、注射の前又は後に単独のサンプリングステップを実行する必要がなく、又はサンプリングの前又は後に単独の注射ステップを実行する。このような従来の方法は、単一のニードルパンチとプランジャ式プレス機で注射及びサンプリングを実行することにより硝子体内の注射又はサンプリング装置の機能を改善することを可能にする。
【0024】
硝子体内注射は、一般的に眼科医師によって操作されるが、適切な認証プログラムを有する医師エクスパンダにより成功に実行される。本開示は、注射やサンプリングプログラムの実行に必要なトレーニングの量を低減するために用いることができる。
【0025】
これらの説明は、例示的な目的のみに用いられ、且つ硝子体内の注射及びサンプリング装置の範囲を限定するものと見なされるべきではない。特許請求されたカテゴリの精神から逸脱することなく、幾つかの特徴を追加し、除去するか又は修正することができる。
【0026】
本開示の原理の理解を促進するために、現在図面に示された実施例を参照し、且つ特定の記述を使用してこれらの実施例を説明する。しかしながら、理解すべきことは、本開示の範囲は、これに限定されるものではない。説明された装置、システム及び方法の任意の変更及びさらなる修正及び本開示の原理の任意のさらなる応用は、本開示に係る当業者が一般的に想到し得るものであり、いずれも完全に想定され且つ本開示に含まれる。特に、完全に考えられるように、実施例に説明された特徴、部材及び/又はステップは、本開示の他の実施例に説明された特徴、部材及び/又はステップと組み合わせることができる。しかしながら、簡潔にするために、これらの組み合わせの複数回の反復は、個別に説明されない。以下に説明される例示は、説明のためのものであり、限定するものではない。
【0027】
図1は、本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射又はサンプリングのための人間の目での例示的な所望の針挿入部位の概略図である。硝子体液のサンプリング及び注射に対して、所望の針挿入側は、例えば角膜縁(limbus)の外側(虹彩の外縁)の約3.5mm~4.0mmの狭い領域、目の側頭部で、目からの水平軸線±80°の弧内で発生することができる。
【0028】
図2は、本開示の少なくとも1つの実施例に係る流体を人間の眼50に注射する皮下注射針10の側断面図である。硝子体内注射は、例えば挿入部位で目の表面にほぼ垂直な針を挿入することにより発生することができ、且つ注射前、注射中又は注射後に目から相当体積の材料を除去しないと、眼内圧(IOP)を25mmHg増加させることができる。
【0029】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施例に係る例示的な硝子体内注射及び抽出又はサンプリング眼科装置300の概略断面図である。該例示的な装置は、双胴型シリンジ310又は他ハウジング内のケーブルガイド部材を含み、サンプル抽出に合わせる薬物送達に用いられ、且つ半安定接続を使用して所定のストローク長さで放出を実現するために用いられる。ダイヤフラム室305と、プランジャ320と、ガスプラグ330と、薬プラグ335と、薬室340と、ダイヤフラム室針又は主皮下注射針345と、針シース350と、サンプル皮下注射針355と、硝子体受入筒360と、サンプルスタビライザ365と、サンプルプラグ370と、ケーブル375とは、見られる。主針345は、例えば30G側のポートカニューレであってもよいが、代替的に又は追加的に、他のタイプの針を使用してもよい。
【0030】
一例において、臨床医は、標準送達と同じ無菌ゾーン(例えば、目の表面でのヨウ素を準備し、ここで任意の覗き窓は、瞼を開けるように保持する)を準備する。次に、臨床医は、所望の注射側(例えば、角膜縁又は虹彩の外縁から4mmの側頭部)で針シース350を目の表面に押し当て、且つ針(例えば、約6mmの深さまで挿入する)に挿入する。その後、臨床医は、主針345の頂部がほぼダイヤフラム室の上面に接触するまで(例えば、ほとんど薬物と接触する)、プランジャジャ320を押圧する。プランジャの押圧によりケーブル375が下向きに引っ張られ、これは、(ケーブルの作用により)サンプルプラグを上向きに引っ張り、サンプルプラグ370が受入筒360内でサンプル針355から離れる方向に移動するにつれて、硝子体受入筒360内の抽出室又はサンプル室362の体積を増加させ、それによりサンプル室362内に負圧を生成する。硝子体液は、その後に主針345により上向きに引っ張られ、側方向にダイヤフラム室305を通過しサンプル針355に到達し、且つ硝子体受入筒360内のサンプル室362に入る。
【0031】
次に、臨床医は、サンプル室の体積の充填を待機(例えば、約2秒)し、次にプランジャ320を完全な深さに押圧する。これにより主針345の上端がダイヤフラム室305の上面を貫通して薬室340に接触し、それにより主針345を介して眼から硝子体液を抽出する動作は、停止される。その後、薬容器340は、プランジャ320の作用により主針345を介して下向きに目に注射される。幾つかの態様では、薬室340は、サンプル室362で取得され且つ貯蔵された材料の体積に等しいか又は近似する大量の材料を収容して配分することができる。幾つかの態様では、薬室340は、収容されるように構成され、及びサンプル室362は、0.01ml(ミリリットル)~0.3mlの範囲からの液体の体積を受け取るように構成され、その範囲内の数値は、例えば50μL、100μL、150μL及び200μLの値を含む。臨床医は、その後に目から針345を除去して典型的な注射後のケア(例えば、注射部位での薬物Qの先端)を提供する。針シース350は、針345の抜き取り時に針345を自動的に保護する。臨床医は、その後に硝子体内のサンプリング及び注射装置300を横に設置して作業者にサンプル処理を行う(鋭い容器で処理することではない)。一例では、硝子体内注射及びサンプリング装置300は、注射された薬物の体積に相当する体積の硝子体液を硝子体液受容キャビティ内に抽出し、それにより目が正常なIOPを保持することを可能にする。
【0032】
幾つかの実施例において、介護ポイントテストは、装置に内蔵されてもよい。例えば、側面流動測定(例えばVEGF閾値インジケータ材料)は、硝子体受容室に埋め込まれてもよく、サンプル中に存在するVEGFが閾値濃度より高いか又はVEGF濃度に比例する場合、インジケータ材料は、色を変更する。幾つかの場合に、これらのテストの結果は、プランジャを押圧し続けるか否かに関するため注射薬物の決定を表示することができる。代替的に、類似するテストは、付随するキットに含まれてもよく、それにより抽出された硝子体液が抽出された後にテスト装置に排出される。これにより、同一のサンプルに対して複数のテストを行うことができる。
【0033】
図4A図4Bは、本開示の少なくとも1つの実施例の図3に示す硝子体内注射及びサンプリング装置300の分解図である。図4A図4Bでは、双胴型シリンジ310、主針345及びサンプル針355が見られる。図4A図4Bでは、さらにプランジャ320、ケーブル375、ガスプラグ330、薬プラグ335、薬容器340、ダイヤフラム室305、針シース350、サンプルプラグ370及びサンプルスタビライザ365が見られる。幾つかの実施例において、該装置は、さらに半安定化ケーブルの端部接続(例えば、成形熱可塑性プラスチックに狭スライスを使用する)を含み、且つ相互接続された多筒シリンジは、例えば成形プラスチックで製造することができる。サンプル収集機構は、上記図3に示すとおりである。
【0034】
図5は、本開示の少なくとも1つの実施例に係る組立例の硝子体内注射及びサンプリング装置500の側面図である。プランジャ520、双胴型シリンジ510、主針545及び成形プラスチック構造部材502は、見られる。例示的な装置505は、プランジャ520の押圧時にケーブルシステムを使用し、まずサンプリングシリンジ560により流体を抽出し、図3及び図4A図4Bに示す装置300に類似する。衝撃して完全に吸引した後、プランジャ520の一部を吸引し分離し且つばね上の放出をトリガして弁の方向を変更し、サンプリング側を閉じ且つ注射側を開き、次プランジャハンドルがシリコーンプランジャ素子に接触して実際に薬物をシリンジにより押し出す。
【0035】
図6は、本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置600の代替作動機構の概略断面図。該例示では、ラック及び歯車システムは、2つのシリンジ640、670を同時に通過すると同時に又はその後のサンプリング及び薬物送達を協調する。ラック及び歯車システムは、歯の置きを含むことができ、それにより2つのシリンジの間の所定のストローク長さを実現し、該ストロークの長さは、実施例に応じて等しいか又は等しくなくてもよい。2つのラック上の歯の位置を容易に変更しサンプルプランジャのプランジャ運動に対する有限ストロークを許可する。装置600は、装置600の薬注射部分を駆動するための第1ラック625と、装置600のサンプリング部分を駆動するための第2ラック660とを含む。ラック625、660は、歯車650と協働して薬剤注射用の第1プランジャ620と負圧を生成して目からサンプルを吸引するための第2プランジャ680の逆運動を引き起こす。各シリンジ640、670は、対応する針に接続され、それにより、薬物が第1針により注射されると同時に、サンプルは、第2針により吸入される。
【0036】
図7A図7Bは、本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注入及びサンプリング装置700の代替作動機構の概略断面図である。該例示では、注射深度検知トリガ作動機構は、バネ駆動の油圧アクチュエータを含み、それは、油圧室760を含み、該油圧室760は、真空プラグ孔730の隣に油圧流体を収容する。流量制限器750(例えば、ベンチュリ管)は、油圧流体が所望の速度で押されることを許可することにより、サンプリングのための所定の時間、及び十分な薬物噴射速度を与えて捕捉された硝子体を強制的に放出することを保証する。トリガ775は、収縮シース755と協働するように構成され、該収縮シース755は、トリガ775を駆動してプリロードばねを含むエネルギー貯蔵装置770を解放するように構成される。保護スリーブ755は、針745が保護スリーブ755の遠位端開口から突出し且つ一定量(例えば、5mm~10mm)で目に入る時、シース755の近位端がトリガ775を解放するか又は作動させるように構成される。深度検知トリガー775エネルギー貯蔵装置770の放出に伴い、油圧流体760は、シリンジ本体730を介して装置700の内容物を針745に押すことにより針745が1つ又は複数のダイヤフラム又は密封部材に連続的に貫通して中空のサンプル室762に前進して第1時間帯持続し、そして薬容器740に入って第2時間量持続する。エネルギー貯蔵装置770は、十分なエネルギー(例えば、圧縮バネエネルギー、圧縮気体)を貯蔵して室740、762及びその対応するダイヤフラムを遠位端停止点に押し、図7Bに示すとおりである。幾つかの態様では、中空のサンプル室762は、密封容器を含み、該密封容器は、外部環境に対する負空気圧又は流体圧力(例えば、空硝子体腔の空気圧)を保持するように構成される。
【0037】
図8は、本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置800の代替作動機構の概略断面図である。該例示では、空気油圧設計は、プランジャ軸820を取り囲む正確な密封、及び弁を含み、薬物が外向きに針845のみを通過し、且つサンプリングされた硝子体液が内向きにサンプル室862のみに流入することを確保する。
【0038】
バルブ830は、針が挿入される前にサンプリング位置で起動する。針845が目の完全な深さまで挿入されると、バルブ830は、硝子体液が装置内に引き込まれることを許可する。時間遅延の後(サンプル吸引が乾燥抽出でなければ、その後に十分な硝子体液サンプルを引き上げるべきである)、バルブ830が次の位置に移動し、該位置バルブ830にプッシュ注射を準備する。また、外部保護キャップは、針の露出リスクを防止し、且つ眼に接触する部分は、消毒ワイパーを提供することができる。
【0039】
図9は、本発明の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及び抽出又はサンプリング装置900の例示的な実施例の概略断面図である。これにより、シリンジ910と、プランジャジャ920と、プラグ930と、薬室940と、薬室ダイヤフラム942と、低圧サンプル室960と、サンプル室ダイヤフラム962と、両端針945と、シース950とは、見られる。幾つかの態様では、薬室940は、薬物貯蔵器と呼ばれてもよく、それは、液体を収容して配分するように構成される。示された例は、予め真空でロードされたサンプル室960(様々なタンパク質グループのテストを含む可能性があり、前の実施例の空間制限がない)を使用する。一例では、ダイヤフラム942、962は、シリンジ910内に浮動し、付着せず、且つ注射成形ソフト密封材料で製造される。好ましくは、ダイヤフラム942、962は、剛性の薄い貫通可能な材料で製造され、該材料は、o字形リングでシリンジ910に密封される。一例では、低圧サンプル室960は、栓過程の一部としてシリンジ910に形成された50μL~300μLの体積を有する。一例において、低圧サンプル室960は、真空容器のタイプ又は形態であってもよい。
【0040】
該例では、針945が眼に挿入され且つプランジャ920が押圧される時、両端針945の先端がサンプル室ダイヤフラム962を貫通する。その後、サンプル室960内の低圧により硝子体液が針により上向きに吸引されてサンプル室に入る。サンプル室960がサンプリングされた硝子体液で充填される時、プランジャ920の持続的な押圧により針945の先端が薬室ダイヤフラム942に接触する(理想的には、サンプル室が所望のレベルまで充填されると同時に)。針945が薬室ダイヤフラム942を貫通する時、硝子体液のサンプリングが停止し、且つ針945の端部がこの時点で薬室940と流体連通し、プランジャ920のさらなる押圧により薬物が眼に注射される。プランジャ920が完全に押圧されると、全用量の薬物が目に注射される。この時、針945は、目から引き出され、且つ注射後のケアとサンプル処理/分析操作を開始することができる。
【0041】
幾つかの実施例において、薬室940は、第2低圧サンプル室(例えば、その壁に塗布された異なるテスト/指示材料を有するサンプル室)で置き換えることができる。
【0042】
図10A図10Cは、組立及び/又は使用時の各段階で示される図9の装置900の部品の断面側面図である。プランジャ920、薬プラグ930、薬室940、内部ダイヤフラム又は薬室ダイヤフラム942、サンプルスタビライザ944、サンプル室を形成する室仕切り板946、外部ダイヤフラム又はサンプルダイヤフラム962、非通気性シリンジ管910、針945及びシース950は、見られる。図10Bにおいて、それは、組立及び使用過程の第1部分に関連し、針945とシース950と以外の全てのこれらの部材は、図に示すように組み立てられ、真空封止プロセス(vacuum stoppering process)を使用し、該真空封止プロセスは、真空容器又は低圧サンプル室960及び単独の薬物充填薬室940を形成する。図10Cにおいて、それは、組立及び使用過程の第2部分に関連し、針945及びシース950は、取り付けられ、それにより完成した硝子体内の注射及びサンプリング装置900を形成する。
【0043】
幾つかの態様では、硝子体内の注射及びサンプリング装置は、眼の硝子体液に挿入することができ、且つ眼内の約6mmの深さに挿入することができる。注射及びサンプリング装置は、例えば上記装置300、500、600、700、800、900のうちの1つ又は複数を含んでもよい。したがって、該装置は、真空を記憶するように構成されたサンプル容器(例えば、真空容器)、又は真空機構を有する室を含み、例えば室内に負プランジャのプランジャを生成するように構成される。本開示の少なくとも1つの実施例によれば、該装置は、眼を模擬する硝子体液模擬物のサンプルを吸引することができる。一例では、プランジャを押し、針の先端がサンプル室のダイヤフラムに穿刺されるまで、硝子体液模擬物が針を介してサンプル室に引き込まれる。次に硝子体液模擬物(赤色)でサンプル室を所望のレベルまで充填し、そしてプランジャの押圧し続けて針の先端が薬室のダイヤフラムを貫通し、薬物(青色)が針を介して下向きに模擬眼の硝子体液に注射される。
【0044】
装置のプランジャが完全に押圧されると、全用量の薬物模擬物が模擬眼に注射される。一例において、硝子体内注射及びサンプリング装置を操作する臨床医は、十分に長い時間(例えば、4秒間以上)内にプランジャを押圧すると、サンプル室を所望のレベルに充填することができ、且つ単回の平滑な押圧運動により全用量の薬物を眼に配分することができ、サンプル室を充填する時に一時停止する必要がない。
【0045】
図11は、本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置1100の代替実施例の概略側面図であり、ここでサンプル室1120は、大きい低圧室1110のガスと連通する。該装置1100は、気体透過性濾過器1130(剛性であるか又は可撓性であるか)を含み、それは、サンプル室1120から分離された室を保持し且つ独立して空にすることができる。これにより真空の体積がサンプル室の体積より大きいことを許可し、それによりサンプル室が硝子体液で完全に満たされることができ、不用意に目から多い材料を引き出すリスクがない。仕切り板は、Gore―Texなどの材料を採用してもよい。幾つかの例において、バリアの力測定は、トリガ機構に用いられて所望のサンプル体積を実現したことを識別することができる。任意の追加の抜き取りの体積は、サンプルの充填を受けない。
【0046】
図12は、本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置1200の代替実施例の概略側面図であり、ここで、サンプル室1260は、サンプル材料を除去するために構成される。装置1200は、シリンジ本体1210と、プランジャジャ1220の遠位端にプラグ1240を有するプランジャジャ1220と、サンプル室1260の遠位端及び近位端にダイヤフラム又は密封部材を有するサンプル室1260とを備える。幾つかの態様では、遠位端ダイヤフラムは、針1250の近位端によって貫通されることにより、サンプルがサンプル室1260の空にされた空間に流入することを可能にする。テスト材料がサンプル室1260の壁に塗布されていない及び/又は他のテストを実行するか又はテストを追加する実施例に対して、シリンジ本体は、脆弱部1265を含んでもよく、それによりそれが破壊されてサンプルを汚染せずにサンプルに接近することを可能にする。好ましくは、特徴は、シリンジ本体1210に含まれて穿孔又は穿刺のためサンプルを取り出すことを含むことができる。これにより、複数の異なるテストにおいて同一サンプルを採用することができる。
【0047】
図13は、本開示の少なくとも1つの実施例に係る硝子体内注射及びサンプリング装置1800の側断面図である。装置1800は、図に示されるように、ハウジング1810と、ハウジング1810に流体連通する針1850とを含む。装置1800は、さらに単一部品全体として一体に集積された軸1820、管状リング1822及び引っ張りピストン1870を含む。装置1800は、さらに仕切りピストン1835、プッシュピストン1830及びスリーブ1845を含む。スリーブ1845は、図に示されるように、軸1820を囲み、且つ仕切りピストン1835及びプッシュピストン1830と共にハウジング1810内において液体薬物を収容するための薬室1840を規定する。仕切りピストン1835と引っ張りピストン1870は、ハウジング1810内に室1862を画定し、室1862は、サンプル室と呼ばれる。針1850と引っ張りピストン1870と仕切りピストン1835との間の体積流体は、図に示されるように、連通する。薬室1840の限定について、スリーブ1845は、厳格に要求されるものではない。しかしながら、以下に説明する装置の操作期間において、スリーブ1845は、微量の薬物が軸1820の表面上で薬室1840からサンプル室に下向きに搬送されることを確実に防止する。
【0048】
図14A図14Eを参照して装置1800の操作を説明する。図14A図14Eは、各操作点での装置1800を示し、針を目に挿入すると仮定する。図14Aは、ホームポジションにある装置1800を示す。図14Bは、軸を示される方向に移動させた場合の装置1800の動作を示す。軸がさらにハウジング1810内に押し込まれたとき、軸1820の移動は、ピストン1870がハウジング1810内で対応して移動するように引き動かし、それによりサンプル室1862を拡大し且つ室1862内に負圧を生成する。負圧によりサンプルを目から針1850に流れてサンプル室1862に入り、それによりサンプル(例えば、硝子体)をサンプル室1862に吸引する。装置1800のサイズは、目から所望のサンプルボリュームを引き出すように設計されている。浮動ピストン(仕切りピストン1835及びプッシュピストン1830)は、管状リング1822がプッシュピストン1830に当接するまで、所定の位置に保持される。これは、筒1815との摩擦が軸1820の摩擦と大気圧との合計にプッシュピストン1830を押す面積を乗算した値よりも高いからである。
【0049】
管状リング1822は、最終的にプッシュピストン1830と接触する。この時、室が切り替えられる。力が軸1820に印加されることによりそれが示す方向に移動し、対応する力は、プッシュピストン1830に印加される。プッシュピストン1830、スリーブ1845及び仕切りピストン1835が一致して移動するように駆動し、仕切りピストン1835がセパレータ部分に用いられるハードプラグ1832に当接するまで停止する。この時、図14Cに示すように、針1850は、薬室1840に流体連通する。力が軸1820に続いて印加されると、管状リング1822は、プッシュピストン1830に対して対応する圧力を印加することにより、プッシュピストン1830が筒1815内で同じ方向に沿って移動するように駆動し、且つ薬室1840の体積を減少させ且つ薬室1840内に正の圧力を生成し、それにより薬物が針1850を流れて目に入る。装置1800からの薬物の排出は、図14Dに示される。
【0050】
図14Eは、如何にして装置1800から生体流体を抽出するかを示す。針1850は、目に挿入されたままで抽出することができ、又は、針1850が目から除去された後に抽出することができる。軸1820は、ハウジング1810に対して引っ張られ、それにより軸の移動方向に沿って筒1815内の引っ張りピストン1870を引っ張る。サイドポート1855が開かれ、且つ図に示すようにピストン1870を引っ張る移動がサンプル室1862の体積を減少させ、それにより生物流体サンプルをサイドポート1855を介してハウジング1810から流出させる。
【0051】
当業者は、本明細書に精通する教示の後に理解しやすいように、硝子体内の注射及びサンプリング装置は、眼から等しい体積の材料を除去して注射することを可能にし、単一のニードルパンチと単一プランジャ式プレス機で硝子体液サンプリング及び薬物注射を実行する時、IOPは、健康レベルに維持することができる。これによって分かるように、硝子体内の注射及びサンプリング装置は、本分野における長期の需要を満たし、それは、単一のニードルパンチにより1種又は複数種の薬物を目に送達し且つ一回の皮下注射をシミュレーションする手動プログラム及びワークフローを使用して硝子体液に対して1種又は複数種の生物学的テストを実行することを促進する。
【0052】
上記実施例及び実施例は、多くのバリエーションが可能である。例えば、針は、フィルターを含むことができ、老年者目の硝子体腔隙からサンプリングする。針とシリンジの安定したグリップに対して安定して快適なグリップを提供することができる。硝子体内注射及びサンプリング装置は、センサ又はインジケータを含んで所望のサンプル体積に達したか否かを決定することができる。幾つかの実施例において、薬物を送達することができ、そしてサンプルを元の薬室に回収し、ここで送達とサンプリングとの間に軸方向に針の位置を調整することにより、目から薬物を抽出することを回避し且つそのため送達のドーズ量を減少させる。サンプル室は、1種又は複数種の集積された生物学的測定(例えば、シリンジの内部に塗布される)を含むことができる。該装置は、硝子体をサンプリングするためのシステムを含むことができ、該システムは、硝子体カッターを必要とせず、ここで洗浄溶液は、サンプリングポートから流出し、それにより、可能な硝子体捕獲・牽引力(vitreous strand capture or traction)をリリースする。複合サンプリング/薬物送達針装置は、後のサンプル記録を収集するためのコールドチェーンデータ記録を含むことができ、又は既知の分析物のサンプル室セル内の1種又は複数種のスタビライザを含むことができる。サンプル室は、例えば以下の発現レベルの内部介護ポイントの分析:VEGF、VEGFaとVEGFbの比率、胎盤派生成長因子、炎症性サイトカインIL―6、IP―10、IL―8、ICAM―1、MCP―1又は残留薬物レベルを含むことができる。収縮可能なシースを含むことにより針のシールドを提供することができ、汚染及び関連する眼内炎を防止するだけでなく、さらに患者針にそんなに怖くないため、恐怖により注射を遅延させたい第1回の注射の受け入れ者に視力を改造することができる。
【0053】
硝子体内注射及びサンプリング装置は、獣医学応用システムのための一部であってもよく、ここで多くの相対的に若い動物は、薬物送達の間に消毒の最短休止時間(downtime)で迅速に処理してサンプリングすることができる。幾つかの実施形態において、サンプル吸引及び薬物放出の開始は、目に押された針でシースをカバーする力又は該針でシースをカバーする運動でトリガされ、又は、針が既に装置の遠位端でのボタンを介して目内の目標深さまで挿入されたため停止するような指示でトリガされる。硝子体内の注射及びサンプリング装置は、独特な光学読み取り可能な追跡タグを含むことができ、それにより乾渉装置の従来の視覚的特徴を回避する。
【0054】
幾つかの実施例は、1つ又は複数のピンチバルブを含んでもよい。該ピンチバルブは、双安定ケーブルアクチュエータにより引き込まれて結束された可撓性ホース(例えば、Tygon管)を含む。ピンチバルブは、低コスト、非気密封止を提供することができる。幾つかの実施例は、自動油圧プランジャアクチュエータ、油圧油室を推進するばねを含み、それは、作動弁及び制限ポートを有して流速を制御する。硝子体内注射及びサンプリング装置は、ダブルキャビティ二重針を含むことができる。例えば、薬物送達のための34G針は、27Gサンプリング針の管腔に幾つかの追加の空間を予約することができる。幾つかの実施例において、針先位置は、注射とサンプリングステップとの間に1mmと6mmの間の距離で伸縮する。
【0055】
本明細書に記載の技術は、人間の医学、動物医学、農業、教育、力学的又は単一のニードルパンチ及びプランジャ式プレス機を使用して材料を取り出し且つ相当体積の置換材料を注射する他の分野に用いることができる。
【0056】
したがって、本明細書に記載の技術の実施例を構成する論理操作は、操作、ステップ、対象、部品、コンポーネント又はモジュールとは、異なる。また、理解すべきことは、これらが発生するか又は構成されるか又は任意の順序で実行することができ、特に明確な要求がないか又は請求項の記述が固有に特定の順序を必要とすると理解すべきである。
【0057】
あらゆる方向基準(例えば上、下、内、外、上向き、下向き、左、右、横方向、前、後、頂部、底部、上方、下方、垂直、水平、時計回り、反時計回り、近位端及び遠位端)は、目的を識別して読者が保護を請求するカテゴリを理解するように助けるために用いられ、且つ制限を生成せず、特に硝子体内注射及びサンプリング装置の位置、配向又は使用は、そうである。特に指摘しない限り、接続基準(例えば、取り付け、結合、接続及び連結)は、広義に解釈されるべきであり、且つ部品セット間の中間部品と部品との間の相対移動を含んでもよい。したがって、接続引用は、必ずしも2つの素子が直接接続され且つ互いに固定関係にあることを意味しない。用語「又は」は、「排他的又は」ではなく「及び/又は」を意味すると解釈されるべきである。特許請求の範囲に別途指摘されない限り、前記値は、例示的なものとして解釈されるべきであり、限定的ではないと考えられるべきである。
【0058】
以上の説明書、実施例及びデータは、請求項に限定された硝子体内注射及びサンプリング装置の例示的な実施例の構造及び用途の完全な説明を提供する。以上は、ある程度の特殊性又は1つ又は複数の単独の実施例を参照して特許請求されたカテゴリの様々な実施例を説明したが、当業者は、特許請求されたカテゴリの精神又は範囲から逸脱することなく開示された実施例に対して多くの変更を行うことができる。
【0059】
他の実施例も想定される。上記の説明に含まれる図面に示された内容の全てが特定の実施例の説明であって制限的なものではないと解釈されるべきである。添付の特許請求の範囲に限定されたカテゴリの基本要素を逸脱しない場合に、細部又は構造の変更を行うことができる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
【手続補正書】
【提出日】2023-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射抽出眼科装置であって、
ハウジングと、皮下注射針と、サンプル室とを含み、
前記ハウジングは、
注射物を貯蔵するように構成される注射室と、
前記注射室内に設けられるプランジャと、
前記プランジャの遠位端部に結合されるプラグと、を有し、
前記皮下注射針は、前記ハウジングの遠位端に設けられ、
前記サンプル室は、前記ハウジング前記遠位端に近接するように位置し、
前記ハウジング、皮下注射針及びサンプル室は、
前記プラグが前記ハウジング内で第1深さを有するときに、前記サンプル室が前記皮下注射針を介して材料を受け取り、且つ、
前記プラグが前記ハウジング内で前記第1深さを超える第2深さまで移動したときに、前記注射室が前記皮下注射針を介して前記注射物を配分するように構成されることを特徴とする注射抽出眼科装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、双胴型シリンジであり、前記注射室は、前記ハウジングの第1筒内に設けられ、前記皮下注射針に流体連通し、前記サンプル室は、前記ハウジングの第2筒内に設けられ、前記皮下注射針に流体連通することを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項3】
前記プラグが前記第1深さまで移動することで前記サンプル室に減圧された体積が生じ、前記プラグが前記第2深さまで移動することで前記注射室に増圧された体積が生じることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、単胴型ハウジングであり、前記サンプル室は、前記注射室と前記遠位端との間の前記ハウジング内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項5】
前記プラグが前記ハウジング内の第1深さに位置した後、前記サンプル室内の外圧に対する圧力差は、材料を前記皮下注射針を介して前記サンプル室内に吸引することに十分な大きさを有することを特徴とする請求項4に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項6】
前記サンプル室にプリロードされる又は前記サンプル室に流体連通する、前記材料の特性の視覚的指示を与えるテストを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項7】
前記注射物の体積は、前記材料の体積と略等しいことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項8】
前記注射物又は流体サンプルの体積は、0.01ml~0.3mlの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項9】
前記サンプル室には、後の分析に備えるように、前記材料を安定化するための冷却器又は安定化化学製品が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項10】
製造時に前記装置に関連する唯一の人間読取可能な又は機器読取可能なIDを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項11】
前記装置における、患者固有の識別子でタグ付けされ得る部分を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項12】
前記皮下注射針の遠位先端は、
前記材料を前記サンプル室に吸引する時と前記注射室から前記注射物を配分する時との間の間隔期間に、前記材料内で1mm~6mmの距離で伸縮するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項13】
前記皮下注射針に結合されるカッターを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項14】
前記注射室が前記注射物を配分しているときに前記サンプル室が前記材料の受け取りを停止し、且つ、前記サンプル室が前記材料を受け取っているときに、前記注射室が前記注射物を配分しないことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項15】
前記注射抽出眼科装置は、更に、
前記プラグが前記ハウジング内で前記第1深さよりも大きく且つ前記第2深さよりも小さい第3深さまで移動したときに、材料が前記皮下注射針を介して前記サンプル室に受け取られることと、注射物が前記皮下注射針を介して前記注射室から配分されることとが発生しないように構成されることを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項16】
前記注射室と、
前記注射室内に設けられる前記プランジャと、
前記プランジャの前記遠位端部に結合される前記プラグと、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の注射抽出眼科装置。
【請求項17】
注射抽出眼科装置であって、
筒と、針と、サンプル容器とを含み、
前記筒は、薬リザーバとプランジャとを収納する室を含み、
前記薬リザーバは、液体を収容し、
前記プランジャは、前記薬リザーバに結合され、
前記針は、前記筒の遠位端部に結合され、前記針は、近位端部及び遠位端部を含み、前記近位端部は、前記筒内で近位端へ延在し、前記遠位端部は、前記筒から遠位端へ延在し、
前記サンプル容器は、前記針の前記近位端部に近接するように位置決めされ、
前記筒、前記針及びサンプル容器は、
前記プランジャが前記筒内で第1深さを有するときに、前記針が前記サンプル容器に流体連通し、且つ、前記プランジャが前記筒内で前記第1深さを超える第2深さまで移動したときに、前記薬リザーバが前記針を介して前記液体を配分するように構成されることを特徴とする注射抽出眼科装置。
【国際調査報告】