IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッドの特許一覧

特表2023-528252カルボン酸官能性架橋シリコーン組成物
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(54)【発明の名称】カルボン酸官能性架橋シリコーン組成物
(51)【国際特許分類】
   C08G 77/38 20060101AFI20230627BHJP
   A61K 8/89 20060101ALI20230627BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20230627BHJP
   A61Q 9/02 20060101ALI20230627BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20230627BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20230627BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20230627BHJP
   A61Q 19/04 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
C08G77/38
A61K8/89
A61Q15/00
A61Q9/02
A61Q19/00
A61Q1/14
A61Q19/10
A61Q19/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570264
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-11-25
(86)【国際出願番号】 US2021032570
(87)【国際公開番号】W WO2021236460
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】63/026,404
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508229301
【氏名又は名称】モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Momentive Performance Materials Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】サルカー,アロク
(72)【発明者】
【氏名】フォーク,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】カンディカル,アシザ
(72)【発明者】
【氏名】ダスグプタ,デバーシ
【テーマコード(参考)】
4C083
4J246
【Fターム(参考)】
4C083AA081
4C083AA082
4C083AA111
4C083AA121
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB222
4C083AB232
4C083AB242
4C083AC012
4C083AC061
4C083AC072
4C083AC111
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC182
4C083AC212
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC391
4C083AC392
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC472
4C083AC642
4C083AC712
4C083AC782
4C083AD022
4C083AD072
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD172
4C083AD352
4C083AD471
4C083AD591
4C083AD611
4C083AD632
4C083AD662
4C083BB01
4C083BB21
4C083BB41
4C083BB46
4C083BB47
4C083BB48
4C083BB51
4C083CC04
4C083CC05
4C083CC11
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC14
4C083CC17
4C083CC18
4C083CC19
4C083CC23
4C083CC25
4C083CC28
4C083CC31
4C083DD11
4C083DD23
4C083DD31
4C083DD41
4C083EE06
4C083EE07
4C083EE11
4C083EE17
4C083EE18
4J246AA11
4J246AB11
4J246BA050
4J246BA05X
4J246BA250
4J246BA25X
4J246BB020
4J246BB021
4J246BB02X
4J246BB140
4J246BB143
4J246BB14X
4J246BB270
4J246BB273
4J246BB27X
4J246CA010
4J246CA01U
4J246CA01X
4J246CA240
4J246CA24X
4J246CA340
4J246CA34U
4J246CA34X
4J246CA350
4J246CA35M
4J246CA35X
4J246CA580
4J246CA58M
4J246CA58X
4J246CA640
4J246CA64M
4J246CA64X
4J246FA222
4J246FA322
4J246FC162
4J246FC232
4J246FE26
4J246GA11
4J246GB13
4J246HA53
(57)【要約】
本開示は、親水性成分およびパーソナルケア成分中の微粒子との適合性および得られるパーソナルケアアプリケーションの利点を有する、遊離形態または塩形態の少なくとも1つのアルキルカルボキシ基によって置換され、そしてアルキル官能性架橋剤で架橋された分岐シリコーンを有するポリマーを含む組成物に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離形態または塩形態の少なくとも1つのアルキルカルボキシ基で置換され、そしてアルキル官能性架橋剤で架橋された分岐シリコーンを有するポリマーを含む組成物であって、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は1から60の間であり、そして分岐シリコーン間の架橋の平均数は1から30の間である組成物。
【請求項2】
シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数が、1から15の間である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数が、1から12の間である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
分岐シリコーン間の架橋の平均数が、1から15の間である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
分岐シリコーン間の架橋の平均数が、1から12の間である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
(a)i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化1】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化2】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、を反応させること、および
(b)ステップ(a)の反応生成物を脱保護して、-Si(R基を水素で置換すること、を含む方法によってポリマーが調製される、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
が、脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
がC-C30の一価炭化水素である、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
がC-C18の一価炭化水素である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
およびRの1つまたは複数が、C-C30の一価炭化水素である、請求項6に記載の組成物。
【請求項11】
およびRの1つまたは複数が、C-C18の一価炭化水素である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
がC-C12の基である、請求項6から11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
がC-Cの基である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、およびヘプチルからなる群から選択される、請求項12または13に記載の組成物。
【請求項15】
がメチルである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、C-C30の一価炭化水素である、請求項6に記載の組成物。
【請求項17】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、脂肪族一価炭化水素である、請求項6から16のいずれかに記載の組成物。
【請求項18】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、およびシクロアルキルからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、イソオクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、n-ノニル、n-デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびメチルシクロヘキシルからなる群から選択される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、芳香族一価炭化水素である、請求項6から16のいずれかに記載の組成物。
【請求項21】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、フェニル、ナフチル、o-トリル、m-トリル、p-トリル、キシリル、エチルフェニル、およびベンジルからなる群から選択される、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、フルオロ一価炭化水素である、請求項6から16のいずれかに記載の組成物。
【請求項23】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、C-C18の一価炭化水素である、請求項16に記載の組成物。
【請求項24】
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’が、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦4000である、請求項6から23のいずれかに記載の組成物。
【請求項25】
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’が、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦2000である、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
a’、c’、およびe’が、2≦a’+c’+e’≦120である、請求項6から25のいずれかに記載の組成物。
【請求項27】
a’、c’、およびe’が、2≦a’+c’+e’≦100である、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
a=10、b=c=d=e=0、f=12、およびn=8である、請求項6から27のいずれかに記載の組成物。
【請求項29】
a=0、b=1、c=d=e=0、f=3、およびn=8である、請求項6から27のいずれかに記載の組成物。
【請求項30】
がフェニルである、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
a’=2、d’=75-600、およびb’=c’=e’=f’=g’=0である、請求項6から30のいずれかに記載の組成物。
【請求項32】
Zが-(CHR16-または-(CHCHR17O)-であり、ここでmおよびkが、1≦m≦60および1≦k≦500となるような正の整数であり、そしてR16およびR17が、独立して、水素または1から60個の炭素原子を有する一価炭化水素である、請求項6に記載の組成物。
【請求項33】
Zが-(CHR16-であり、mが1から30であり、そしてR16が1から30個の炭素原子からなる、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
Zが-(CHR16-であり、mが1から18であり、そしてR16が1から20個の炭素原子からなる、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
Zが-(CHCHR17O)-であり、kが1から250であり、そしてR17が1から30個の炭素原子からなる、請求項32に記載の組成物。
【請求項36】
Zが-(CHCHR17O)-であり、kが1から100であり、そしてR17が1から20個の炭素原子からなる、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
ポリマーが遊離形態にある、請求項1から36のいずれかに記載の組成物。
【請求項38】
ポリマーが塩形態にある、請求項1から36のいずれかに記載の組成物。
【請求項39】
塩形態のカチオンが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、金属、金属錯体、第四級アンモニウムおよびホスホニウム基、有機カチオン、アルキルカチオン、カチオン性炭化水素、カチオン性ポリマー、または双性イオンから独立して選択される、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、または1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化3】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化4】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、を反応させることを含む、ポリマーを調製するための方法。
【請求項41】
方法が、反応生成物を脱保護して、-Si(R基を水素で置換することをさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
ポリマーが遊離形態にある、請求項40または41に記載の方法。
【請求項43】
ポリマーが塩形態にある、請求項40または41に記載の方法。
【請求項44】
塩形態のカチオンが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、金属、金属錯体、第四級アンモニウムおよびホスホニウム基、有機カチオン、アルキルカチオン、カチオン性炭化水素、カチオン性ポリマー、または双性イオンから独立して選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化5】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化6】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、の反応生成物を脱保護することを含む、ポリマーを調製するための方法。
【請求項46】
が、脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素である、請求項40から45のいずれかに記載の方法。
【請求項47】
がC-C30の一価炭化水素である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
がC-C18の一価炭化水素である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
およびRの1つまたは複数が、C-C30の一価炭化水素である、請求項40から45のいずれかに記載の方法。
【請求項50】
およびRの1つまたは複数が、C-C18の一価炭化水素である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
がC-C12の基である、請求項40から50のいずれかに記載の方法。
【請求項52】
がC-Cの基である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、およびヘプチルからなる群から選択される、請求項51または52に記載の方法。
【請求項54】
がメチルである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、C-C30の一価炭化水素である、請求項40から54に記載の方法。
【請求項56】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、脂肪族一価炭化水素である、請求項40から55のいずれかに記載の方法。
【請求項57】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、およびシクロアルキルからなる群から選択される、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、イソオクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、n-ノニル、n-デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびメチルシクロヘキシルからなる群から選択される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、芳香族一価炭化水素である、請求項40から55のいずれかに記載の方法。
【請求項60】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、フェニル、ナフチル、o-トリル、m-トリル、p-トリル、キシリル、エチルフェニル、およびベンジルからなる群から選択される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、フルオロ一価炭化水素である、請求項40から55のいずれかに記載の方法。
【請求項62】
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数が、C-C18の一価炭化水素である、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’が、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦4000である、請求項40から62のいずれかに記載の方法。
【請求項64】
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’が、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦2000である、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
a’、c’、およびe’が、2≦a’+c’+e’≦120である、請求項40から64のいずれかに記載の方法。
【請求項66】
a’、c’、およびe’が、2≦a’+c’+e’≦100である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
a=10、b=c=d=e=0、f=12、およびn=8である、請求項40から66のいずれかに記載の方法。
【請求項68】
a=0、b=1、c=d=e=0、f=3、およびn=8である、請求項40から66のいずれかに記載の方法。
【請求項69】
がフェニルである、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
a’=2、d’=75-600、およびb’=c’=e’=f’=g’=0である、請求項40から69のいずれかに記載の方法。
【請求項71】
Zが-(CHR16-または-(CHCHR17O)-であり、ここでmおよびkが、1≦m≦60および1≦k≦500となるような正の整数であり、そしてR16およびR17が、独立して、水素または1から60個の炭素原子を有する一価炭化水素である、請求項40または45に記載の方法。
【請求項72】
Zが-(CHR16-であり、mが1から30であり、そしてR16が1から30個の炭素原子からなる、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
Zが-(CHR16-であり、mが1から18であり、そしてR16が1から20個の炭素原子からなる、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
Zが-(CHCHR17O)-であり、kが1から250であり、そしてR17が1から30個の炭素原子からなる、請求項71に記載の方法。
【請求項75】
Zが-(CHCHR17O)-であり、kが1から100であり、そしてR17が1から20個の炭素原子からなる、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
ポリマーが遊離形態にある、請求項45から75のいずれかに記載の方法。
【請求項77】
ポリマーが塩形態にある、請求項45から75のいずれかに記載の方法。
【請求項78】
塩形態のカチオンが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、金属、金属錯体、第四級アンモニウムおよびホスホニウム基、有機カチオン、アルキルカチオン、カチオン性炭化水素およびカチオン性ポリマー、または双性イオンから独立して選択される、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
式(I)のSi-H官能性化合物、式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、および式(III)および/または(IV)のアルケニル官能性架橋剤の間の反応が、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、鉄、および白金触媒からなる群から選択される少なくとも1つの貴金属触媒の存在下で起こる、請求項40から78のいずれかに記載の方法。
【請求項80】
少なくとも1つの白金触媒が、(PtCl2オレフィン)、H(PtCl3オレフィン)、塩化白金、塩化白金酸、ビス(アセチルアセトナト)白金、(η5-シクロペンタジエニル)トリアルキル白金、Pt(dba)、Pt(dvs)、Pt(OAc)、Pt(acac)、NaPtCl、KPtCl、炭酸白金、硝酸白金、1,5-シクロオクタジエンジメチル白金(II)、過塩素酸白金、白金アンモニウムヘキサクロロパラデート(IV)のアミン錯体、塩化白金のシクロプロパン錯体、および塩化白金酸から形成される錯体からなる群から選択される、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
請求項40から80のいずれかに記載の方法により調製された生成物。
【請求項82】
(a)請求項1から39のいずれかに記載の組成物または請求項81に記載の生成物;および
(b)1つまたは複数のパーソナルケア成分を含む、パーソナルケア組成物。
【請求項83】
1つまたは複数のパーソナルケア成分が、保湿剤、皮膚軟化剤、モイスチャライザー、顔料、着色剤、香料、殺生物剤、防腐剤、抗酸化剤、抗カビ剤、制汗剤、角質除去剤、ホルモン、酵素、医薬化合物、ビタミン、塩、電解質、アルコール、ポリオール、紫外線吸収剤、植物エキス、界面活性剤、シリコーン油、有機油、ワックス、皮膜形成剤、および増粘剤からなる群から選択される、請求項82に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項84】
1つまたは複数の皮膚軟化剤が、トリグリセリドエステル、ワックスエステル、脂肪酸のアルキルまたはアルケニルエステル、多価アルコールエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項83に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項85】
1つまたは複数のパーソナルケア成分が、シリコーン油、有機油、またはそれらの混合物である、請求項82に記載のパーソナルケア組成物。
【請求項86】
請求項82に記載のパーソナルケア組成物を含むパーソナルケアアプリケーションであって、デオドラント、制汗剤、制汗剤/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、モイスチャライザー、化粧液、バス製品、クレンジング製品、ヘアケア製品、マニキュア製品、保護クリーム、およびカラー化粧品からなる群から選択される、パーソナルケアアプリケーション。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊離形態または塩形態の少なくとも1つのアルキルカルボキシ基で置換され、そしてアルキル官能性架橋剤で架橋された分岐シリコーンを有するポリマーを含む組成物に関する。一態様では、そのようなポリマーを含むパーソナルケア組成物がここに提供される。
【背景技術】
【0002】
シリコーンゲルは、感覚、質感、レオロジー、および光学性能に関する美感を向上させるために、さまざまなパーソナルケア配合物に一般的に添加されている。しかし、従来のシリコーンゲルは、炭化水素油、植物ベースの油、グリセリン、水などの極性溶媒との適合性に関して、汎用性が限られている。さらに、これらのゲルのほとんどは、低用量では質感とレオロジー効果を維持できないことがよくある。したがって、改善された適合性、質感およびレオロジー性能を有するシリコーンゲル組成物に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
遊離形態または塩形態の少なくとも1つのアルキルカルボキシ基で置換され、そしてアルキル官能性架橋剤で架橋された分岐シリコーンを有するポリマーを含む組成物であって、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は1から60の間であり、そして分岐シリコーン間の架橋の平均数は1から30の間である組成物が本明細書に記載されている。いくつかの態様では、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は、1から15の間である。いくつかの態様では、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は、1から12の間である。いくつかの態様では、分岐シリコーン間の架橋の平均数は、1から15の間である。いくつかの態様では、分岐シリコーン間の架橋の平均数は、1から12の間である。
【0004】
本開示の組成物は、架橋剤として線状水素化物を使用して調製されたランダムに分布したカルボキシ部分と比較して、向上した親水性適合性、構造化およびレオロジー性能を示す。
【0005】
いくつかの態様では、
(a)i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化1】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化2】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、を反応させること、および
(b)ステップ(a)の反応生成物を脱保護して、-Si(R基を水素で置換すること、
を含む方法によってポリマーが調製される。
【0006】
ポリマーは、成分を任意の順序で混合することによって調製することができる。さらに、各成分は、同時にまたは逐次的に、またはバッチまたはセミバッチ調製物として添加することができる。
【0007】
本開示はまた、
i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、または1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化3】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化4】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、を反応させることを含む、ポリマーを調製するための方法に関する。
【0008】
ポリマーは、成分を任意の順序で混合することによって調製することができる。さらに、各成分は、同時にまたは逐次的に、またはバッチまたはセミバッチ調製物として添加することができる。
【0009】
本開示はさらに、
i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化5】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化6】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、の反応生成物の脱保護することを含む、ポリマーを調製するための方法に関する。
【0010】
ポリマーは、成分を任意の順序で混合することによって調製することができる。さらに、各成分は、同時にまたは逐次的に、またはバッチまたはセミバッチ調製物として添加することができる。
【0011】
いくつかの態様では、この方法は、反応生成物を脱保護して、-Si(R基を水素で置換することをさらに含む。
【0012】
いくつかの態様では、式(I)のSi-H官能性化合物、式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、および式(III)および/または(IV)のアルケニル官能性架橋剤の間の反応は、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、鉄、および白金触媒からなる群から選択される少なくとも1つの貴金属触媒の存在下で起こる。いくつかの態様では、少なくとも1つの白金触媒は、(PtCl2オレフィン)、H(PtCl3オレフィン)、塩化白金、塩化白金酸、ビス(アセチルアセトナト)白金、(η5-シクロペンタジエニル)トリアルキル白金、Pt(dba)、Pt(dvs)、Pt(OAc)、Pt(acac)、NaPtCl、KPtCl、炭酸白金、硝酸白金、1,5-シクロオクタジエンジメチル白金(II)、過塩素酸白金、白金アンモニウムヘキサクロロパラデート(IV)のアミン錯体、塩化白金のシクロプロパン錯体、および塩化白金酸から形成される錯体からなる群から選択される。
【0013】
いくつかの態様では、Rは、脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素である。いくつかの態様では、RはC-C30の一価炭化水素である。いくつかの態様では、RはC-C18の一価炭化水素である。いくつかの態様では、Rはフェニルである。
【0014】
いくつかの態様では、RおよびRの1つまたは複数は、C-C30の一価炭化水素である。いくつかの態様では、RおよびRの1つまたは複数は、C-C18の一価炭化水素である。
【0015】
いくつかの態様では、RはC-C12の基である。いくつかの態様では、RはC-Cの基である。いくつかの態様では、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、およびヘプチルからなる群から選択される。いくつかの態様では、Rはメチルである。
【0016】
いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、C-C30の一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、脂肪族一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、およびシクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、イソオクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、n-ノニル、n-デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびメチルシクロヘキシルからなる群から選択される。
【0017】
いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、芳香族一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、フェニル、ナフチル、o-トリル、m-トリル、p-トリル、キシリル、エチルフェニル、およびベンジルからなる群から選択される。
【0018】
いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、フルオロ一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、C-C18の一価炭化水素である。
【0019】
いくつかの態様では、a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦4000である。いくつかの態様では、a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦2000である。いくつかの態様では、a’、c’、およびe’は、2≦a’+c’+e’≦120である。いくつかの態様では、a’、c’、およびe’は2≦a’+c’+e’≦100である。いくつかの態様では、a’=2、d’=75-600、およびb’=c’=e’=f’=g’=0である。
【0020】
いくつかの態様では、a=10、b=c=d=e=0、f=12、およびn=8である。いくつかの態様では、a=0、b=1、c=d=e=0、f=3、およびn=8である。
【0021】
いくつかの態様では、Zは-(CHR16-または-(CHCHR17O)-であり、ここでmおよびkは、1≦m≦60および1≦k≦500となるような正の整数であり、そしてR16およびR17は、独立して、水素または1から60個の炭素原子を有する一価の炭化水素である。いくつかの態様では、Zは-(CHR16-であり、mは1から30であり、そしてR16は1から30個の炭素原子からなる。いくつかの態様では、Zは-(CHR16-であり、mは1から18であり、そしてR16は1から20個の炭素原子からなる。いくつかの態様では、Zは-(CHCHR17O)-であり、kは1から250であり、そしてR17は1から30個の炭素原子からなる。いくつかの態様では、Zは-(CHCHR17O)-であり、kは1から100であり、そしてR17は1から20個の炭素原子からなる。
【0022】
いくつかの態様では、ポリマーは遊離形態にある。いくつかの態様では、ポリマーは塩形態にある。いくつかの態様では、塩形態のカチオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、金属、金属錯体、第四級アンモニウムおよびホスホニウム基、有機カチオン、アルキルカチオン、カチオン性炭化水素、カチオン性ポリマー、または双性イオンから独立して選択される。
【0023】
本開示は、本明細書に記載の方法のいずれかによって調製された生成物にも関する。
【0024】
本開示はさらに、(a)本明細書に記載の組成物または生成物;および(b)1つまたは複数のパーソナルケア成分を含むパーソナルケア組成物に関する。
【0025】
いくつかの態様では、1つまたは複数のパーソナルケア成分は、保湿剤、皮膚軟化剤、モイスチャライザー、顔料、着色剤、香料、殺生物剤、防腐剤、抗酸化剤、抗カビ剤、制汗剤、角質除去剤、ホルモン、酵素、医薬化合物、ビタミン、塩、電解質、アルコール、ポリオール、紫外線吸収剤、植物エキス、界面活性剤、シリコーン油、有機油、ワックス、皮膜形成剤、および増粘剤からなる群から選択される。いくつかの態様では、1つまたは複数の皮膚軟化剤は、トリグリセリドエステル、ワックスエステル、脂肪酸のアルキルまたはアルケニルエステル、多価アルコールエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択される。いくつかの態様では、1つまたは複数のパーソナルケア成分は、シリコーン油、有機油、またはそれらの混合物である。
【0026】
本開示はさらに、本明細書に記載のパーソナルケア成分を含むパーソナルケアアプリケーションに関し、ここでパーソナルケアアプリケーションは、デオドラント、制汗剤、制汗剤/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、モイスチャライザー、化粧液、バス製品、クレンジング製品、ヘアケア製品、マニキュア製品、保護クリーム、およびカラー化粧品からなる群から選択される。
【発明を実施するための形態】
【0027】
定義および略語
上記および説明を通して使用されるように、以下の用語は、別段の指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるものである。
【0028】
別段の記載がない限り、本出願の特定の態様を説明する文脈で使用される「a」および「an」および「the」という用語および同様の参照は、単数形および複数形の両方に及ぶと解釈され得る。本明細書における値の範囲の記載は、範囲内に入る個々の値を個別に参照する簡単な方法として機能することを単に意図している。本明細書で別段の指示がない限り、個々の値は、あたかも本明細書で個別に記載されているかのように明細書に組み込まれる。
【0029】
「カルボキシ」という用語は、ラジカル-C(O)O-を意味する。カルボキシ部分を含む本明細書に記載の化合物は、その保護された誘導体、すなわち、酸素が保護基で置換されている誘導体を含むことができることに留意されたい。カルボキシ部分の適切な保護基には、トリメチルシリル、トリイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、ベンジル、tert-ブチル、メチル、エチルなどが含まれる。「カルボキシル」という用語は、-COOHを意味する。
【0030】
「ポリマー」という用語は、一緒に結合した多数の同様の単位(例えば、モノマー単位)から主にまたは完全に構成される分子構造を有する、物質、化合物または化合物の混合物を意味する。
【0031】
構造的、組成的、および/または機能的に関連する化合物、材料または物質の群に属するものとして明示的または黙示的に明細書に開示され、および/または特許請求の範囲に記載されている任意の化合物、材料または物質は、その群の個々の代表およびそれらのすべての組合せを含むことがさらに理解されるであろう。
【0032】
本明細書で使用する「脂肪族一価炭化水素」という用語は、完全に飽和しており、芳香族でない炭化水素を意味する。例えば、適切な脂肪族基には直鎖アルキル基が含まれる。「フルオロ一価炭化水素」とは、フルオロ原子で置換された完全飽和炭化水素を意味する。
【0033】
「炭化水素」という用語は、1つまたは複数の水素原子が除去された任意の炭化水素基を意味し、そしてアルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、環状アルケニル、環状アルキニル、アリール、アラルキル、およびアレニルを含み、そしてヘテロ原子を含んでいてもよい。
【0034】
「アルキル」という用語は、任意の一価の飽和直鎖、分岐鎖または環状炭化水素基を意味する。「アルキル」基の例には、メチル、エチル、イソプロピルなどが含まれる。
【0035】
「芳香族」という用語は、1から3個の芳香環を含む、任意選択で置換されたC14芳香族炭化水素部分を指す。少なくとも一態様では、芳香族基はC10アリール基である。芳香族基には、フェニルが含まれるが、これに限定されない。「芳香族」という用語は、「アリール基」、「アリール環」、および「アリール」という用語と交換可能に使用することができる。
【0036】
生成物を最初の材料の反応生成物として説明する際に、記載された最初の種が参照され、そして合成前駆体の最初の混合物に追加の材料を加えることができることに留意されたい。これらの追加の材料は、反応性または非反応性であり得る。明確な特徴は、反応生成物が、開示されたように少なくとも記載された成分の反応から得られることである。非反応性成分は、希釈剤として、または反応生成物として調製される組成物の特性に関しない追加の特性を付与するために、反応混合物に添加することができる。したがって、例えば、顔料などの粒状固体を反応前、反応中、または反応後に反応混合物に分散させて、非反応性成分をさらに含む反応生成物組成物を生成することができる。追加の反応成分を加えることもできる。このような成分は、最初の反応物と反応するか、または反応生成物と反応することができる。「反応生成物」という語句は、これらのありうること、および非反応性成分の追加を含むことを意図している。
【0037】
本明細書で使用する「せん断」という表現は、シリコーン組成物をさらに処理して、組成物の粘度および感覚的な感触を調整できることを意味する。これは、例えば、組成物を中程度から高いせん断力にかけることによって達成することができる。
【0038】
本明細書で使用されるように、用語「非水性ヒドロキシル有機化合物」または「非水性ヒドロキシル溶媒」は、室温で、例えば約25℃、約1気圧で液体である、アルコール、グリコール、多価アルコールおよび高分子グリコールおよびそれらの混合物などであるがこれらに限定されないヒドロキシル含有有機化合物を意味する。
【0039】
ポリマー組成物
遊離形態または塩形態の少なくとも1つのアルキルカルボキシ基で置換され、そしてアルキル官能性架橋剤で架橋された分岐シリコーンを有するポリマーを含む組成物であって、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は1から60の間であり、そして分岐シリコーン間の架橋の平均数は1から30の間である組成物が本明細書に記載されている。いくつかの態様では、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は、1から15の間である。いくつかの態様では、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は、1から12の間である。いくつかの態様では、シリコーンあたりのアルキルカルボキシ置換の平均数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、または60である。
【0040】
いくつかの態様では、分岐シリコーン間の架橋の平均数は、1から15の間である。いくつかの態様では、分岐シリコーン間の架橋の平均数は、1から12の間である。いくつかの態様では、分岐シリコーン間の架橋の平均数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12である。
【0041】
いくつかの態様では、
(a)i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化7】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化8】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、を反応させること、および
(b)ステップ(a)の反応生成物を脱保護して、-Si(R基を水素で置換すること、を含む方法によってポリマーが調製される。
【0042】
ポリマーは、成分を任意の順序で混合することによって調製することができる。さらに、各成分は、同時にまたは逐次的に、またはバッチまたはセミバッチ調製物として添加することができる。
【0043】
本開示はまた、
i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、または1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化9】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化10】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、を反応させることを含む、ポリマーを調製するための方法に関する。
【0044】
ポリマーは、成分を任意の順序で混合することによって調製することができる。さらに、各成分は、同時にまたは逐次的に、またはバッチまたはセミバッチ調製物として添加することができる。
【0045】
本開示はさらに、
i.式(I)のSi-H官能性化合物、
[SiO4/2[RSiO3/2[RMeSiO2/2[HMeSiO2/2[RMeSiO1/2[HMeSiO1/2 (I)
ここで
は、水素、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
およびRはそれぞれ、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;そして
a≧0、b≧0、a+b≧1、c≧0、d≧0、e≧0、f>1、およびd+f≧2;
ii.式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、
【化11】

ここで
R’は水素または-Si(Rであり、ここでRは脂肪族一価炭化水素であり;
nは0≦n≦30であり;および
iii.式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤および/または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤、
a’ b’ c’ d’ e’ f’g’ (III)
【化12】

ここで
=RSiO1/2
=RSiO1/2
=R1011SiO2/2
=R1213SiO2/2
=R14SiO3/2
=R15SiO3/2;および
Q=SiO4/2
ここで
、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15は、独立して、1から60個の炭素原子を有する脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素であり;
、R10、およびR14はそれぞれ、少なくとも1つの末端オレフィン結合を含む一価のラジカルであり;
a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、独立して、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦6000となるようなゼロまたは正の整数であり、そしてa’+c’+e’=2の場合、d+f>2であり、またはd+f=2の場合、a’+c’+e’>2であり;そして
Zは1から60個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である、の反応生成物を脱保護することを含む、ポリマーを調製することに関する。
【0046】
ポリマーは、成分を任意の順序で混合することによって調製することができる。さらに、各成分は、同時にまたは逐次的に、またはバッチまたはセミバッチ調製物として添加することができる。
【0047】
いくつかの態様では、この方法は、反応生成物を脱保護して、-Si(R基を水素で置換することをさらに含む。
【0048】
式(I)のSi-H官能性化合物、式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、および式(III)のシリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤または式(IV)の非シリコーンベースのアルケニル官能性架橋剤の間の反応は、適切な溶媒の存在下で生じる。適切な溶媒は、低粘度シリコーン流体または揮発性シリコーン流体または有機溶媒であり得る。適切な溶媒の例としては、イソデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、ヘミスクワラン、水素化ポリイソブテン、ホホバ、シクロペンタシロキサン、ジメチコン、ビス-フェニルプロピルジメチコン、オクチルドデシルネオペンタノエート、ミリスチン酸イソプロピル、イソノニルイソノナンエート、オレイルオレエート、オレイルアルコール、イソミリスチルアルコール、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0049】
いくつかの態様では、式(I)のSi-H官能性化合物、式(II)のカルボキシ官能性オレフィン、および式(III)および/または(IV)のアルケニル官能性架橋剤の間の反応は、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、および白金触媒からなる群から選択される少なくとも1つの貴金属触媒の存在下で起こる。いくつかの態様では、少なくとも1つの白金触媒は、(PtClオレフィン)、H(PtClオレフィン)、塩化白金、塩化白金酸、ビス(アセチルアセトナト)白金、(η5-シクロペンタジエニル)トリアルキル白金、塩化白金のシクロプロパン錯体、および塩化白金酸から形成される錯体からなる群から選択される。
【0050】
いくつかの態様では、白金含有材料は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,220,972号に記載されている通り、アルコール、エーテル、アルデヒド、および上記の混合物からなるクラスから選択されるメンバーの、白金1グラムあたり2モルまで有する塩化白金酸から形成された錯体であり得る。本明細書で最も具体的に使用される触媒は、Karstedtとして米国特許第3,715,334号;第3,775,452号;および第3,814,730号に記載されている。本技術に関するさらなる背景は、J. L. Spier, "Homogeneous Catalysis of Hydrosilation byTransition Metals, in Advances in Organometallic Chemistry, volume 17, pages407 through 447, F. G. A. Stone and R. West editors, published by the AcademicPress (New York, 1979)に見出され得る。いくつかの態様では、白金触媒は可溶性錯体形態である。
【0051】
反応に使用される貴金属触媒の量は、約0.1から約10,000ppmの範囲であり得る。いくつかの態様では、貴金属触媒の量は、約1から約1,000ppmの間の範囲であり得る。いくつかの態様では、貴金属触媒の量は、約1から500ppmの範囲であり得る。いくつかの態様では、貴金属触媒の量は、約1から250ppmの範囲であり得る。いくつかの態様では、貴金属触媒の量は、約1から100ppmの間の範囲であり得る。
【0052】
いくつかの態様では、Rは、脂肪族、芳香族、またはフルオロ一価炭化水素である。いくつかの態様では、RはC-C30の一価炭化水素である。いくつかの態様では、RはC-C18の一価炭化水素である。いくつかの態様では、RはC-C12またはC-Cの一価炭化水素である。いくつかの態様では、Rは脂肪族一価炭化水素である。いくつかの態様では、Rは芳香族炭化水素である。いくつかの態様では、RはC-C14の芳香族炭化水素である。いくつかの態様では、Rはフェニルである。
【0053】
いくつかの態様では、RおよびRの1つまたは複数は、C-C30の一価炭化水素である。いくつかの態様では、RおよびRの1つまたは複数は、C-C18の一価炭化水素である。
【0054】
いくつかの態様では、RはC-C12の基である。いくつかの態様では、RはC-Cの基である。いくつかの態様では、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、およびヘプチルからなる群から選択される。いくつかの態様では、Rはメチルである。
【0055】
いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、C-C30の一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、脂肪族一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、およびシクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、イソオクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、n-ノニル、n-デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびメチルシクロヘキシルからなる群から選択される。
【0056】
いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、芳香族一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、フェニル、ナフチル、o-トリル、m-トリル、p-トリル、キシリル、エチルフェニル、およびベンジルからなる群から選択される。
【0057】
いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、フルオロ一価炭化水素である。いくつかの態様では、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、およびR15の1つまたは複数は、C-C18の一価炭化水素である。
【0058】
いくつかの態様では、a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦4000である。いくつかの態様では、a’、b’、c’、d’、e’、f’、およびg’は、2≦a’+b’+c’+d’+e’+f’+g’≦2000である。いくつかの態様では、a’、c’、およびe’は、2≦a’+c’+e’≦120である。いくつかの態様では、a’、c’、およびe’は2≦a’+c’+e’≦100である。いくつかの態様では、a’=2、d’=75-600、およびb’=c’=e’=f’=g’=0である。
【0059】
いくつかの態様では、a=10、b=c=d=e=0、f=12、およびn=8である。いくつかの態様では、a=0、b=1、c=d=e=0、f=3、およびn=8である。
【0060】
いくつかの態様では、Zは-(CHR16-または-(CHCHR17O)-であり、ここでmおよびkは、1≦m≦60および1≦k≦500となるような正の整数であり、そしてR16およびR17は、独立して、水素または1から60個の炭素原子を有する一価炭化水素である。いくつかの態様では、Zは-(CHR16-であり、mは1から30であり、そしてR16は1から30個の炭素原子からなる。いくつかの態様では、Zは-(CHR16-であり、mは1から18であり、そしてR16は1から20個の炭素原子からなる。いくつかの態様では、Zは-(CHCHR17O)-であり、kは1から250であり、そしてR17は1から30個の炭素原子からなる。いくつかの態様では、Zは-(CHCHR17O)-であり、kは1から100であり、そしてR17は1から20個の炭素原子からなる。
【0061】
いくつかの態様では、ポリマーは遊離形態にある。いくつかの態様では、ポリマーは塩形態にある。いくつかの態様では、塩形態のカチオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、金属、金属錯体、第四級アンモニウムおよびホスホニウム基、有機カチオン、アルキルカチオン、カチオン性炭化水素、カチオン性ポリマー、または双性イオンから独立して選択される。
【0062】
本開示は、本明細書に記載の方法のいずれかによって調製された生成物にも関する。
【0063】
パーソナルケア組成物
本開示はさらに、(a)本明細書に記載の組成物または生成物;および(b)1つまたは複数のパーソナルケア成分を含むパーソナルケア組成物に関する。一態様では、パーソナルケア組成物は溶媒を含む。
【0064】
本明細書の一態様では、本明細書に記載のシリコーン組成物は自己乳化性である。別の態様では、パーソナルケア組成物を低せん断から高せん断下でさらに処理して、組成物の粘度および感覚的な感触を調整することができる。これは、例えば、組成物を中程度から高いせん断力にかけることによって達成することができる。高せん断力は、例えばSonolator装置、GaulinホモジナイザーまたはMicro Fluidizer装置を使用して適用することができる。せん断の前に、1つまたは複数のキャリア溶媒をシリコーン組成物に添加することができる。
【0065】
一態様では、パーソナルケア組成物は固体であり、典型的にはクリーミーな稠度を有し、ここでシリコーンポリマーは、流体をゲル化して、流体に固体の特性を可逆的に付与する手段として機能する。静止状態では、パーソナルケア組成物は固体ゲル材料の特性を示す。パーソナルケア組成物は、パーソナルケア組成物がパーソナルケア組成物から液体を流出させる傾向をほとんどまたは全く示さないように、離液に対して高い安定性および耐性を示すことができる。高い安定性と耐離液性は、パーソナルケア組成物の長期間のエージングでも持続する。
【0066】
しかし、パーソナルケア組成物に含まれる溶媒は、パーソナルケア組成物にせん断力をかけて、例えば、組成物を指の間でこすって、シリコーン材料の流体成分の改善された感覚的感触特性を提供することにより、本明細書に記載のポリマーから放出されることがあり得る。水(または非水性ヒドロキシル溶媒などの水等価物)、シロキサン、直鎖または環状、または親油性流体(油膨潤剤、油膨潤性)は、膨潤剤として機能し得る溶媒として使用することができる。パーソナルケア組成物の溶媒成分として使用するのに適した親油性流体は、本明細書に記載のものである。一態様では、パーソナルケア組成物の溶媒成分は、1,000cSt未満の粘度を示す。一態様では、パーソナルケア組成物の溶媒成分は、500cSt未満の粘度を示す。一態様では、パーソナルケア組成物の溶媒成分は、250cSt未満の粘度を示す。一態様では、パーソナルケア組成物の溶媒成分は、25℃で100cSt未満の粘度を示す。
【0067】
一態様では、本明細書に記載のポリマーは、様々な流体成分に可溶であり、溶媒を増粘することができる。本明細書に記載のポリマーに存在する架橋の量は、溶媒中でポリマーが示す増粘の程度に関して特徴付けられることができる。
【0068】
別の態様では、本明細書に記載のポリマーの架橋構造は、ポリマーを、シリコーン流体、疎水性オイル、またはシリコーンなどの低分子量流体および炭化水素流体、例えばデカメチルシクロペンタシロキサンによって、元の体積から膨張した体積に膨潤させるのに有効である。
【0069】
本明細書に記載のポリマーは、調製された状態で、またはエマルジョンであるパーソナルケア組成物中の疎水性成分として利用することができる。エマルジョンは、少なくとも2つの混和しない相を含む。一方の不混和相は連続的であり、もう一方は非連続的である。一態様では、非混和性相(不混和性相)は、水性、非水性、または固体微粒子である。
【0070】
エマルジョンは、さまざまな粘度の液体または固体であり得る。エマルジョンの粒子サイズは、それらをマイクロエマルジョンにすることができる。十分に小さい場合、マイクロエマルジョンは透明であり得る。一般に多重エマルジョンとして知られているエマルジョンのエマルジョンを調製することも可能である。
【0071】
パーソナルケア組成物に適したエマルジョンの例には、1)不連続相が水を含み、そして連続相が本明細書に記載のポリマー組成物または生成物を含む水性エマルジョン;2)不連続相が本明細書に記載のポリマー組成物または生成物を含み、そして連続相が水を含む水性エマルジョン;3)不連続相が非水性ヒドロキシル溶媒を含み、そして連続相が本明細書に記載のポリマー組成物または生成物を含む非水性エマルジョン;および、4)連続相が非水性ヒドロキシル有機溶媒を含み、そして不連続相が本明細書に記載のポリマー組成物または生成物を含む非水性エマルジョンが含まれる。
【0072】
本明細書に記載のポリマー組成物または生成物を含有するエマルジョン中の適切な非水性ヒドロキシル有機溶媒の例には、エチレングリコール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、イソブチレングリコール、メチルプロパンジオール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンコポリマーおよびそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0073】
一態様では、本明細書に記載のポリマーは粒子状添加剤と適合性がある。一態様では、粒子状添加剤は、無機微粒子、ポリマーラテックス、および/または顔料である。別の態様では、ポリマーは、これらの粒子をパーソナルケア配合物中で長期間懸濁することができる。
【0074】
所望のエマルジョンが調製されると、得られる材料は通常、良好な感触特性と揮発性溶媒の高い吸収性を備えた高粘度のクリームである。そして、エマルジョンは、ヘアケア、スキンケアなどのためのパーソナルケア組成物に配合することができる。
【0075】
パーソナルケア組成物は、デオドラント、制汗剤、制汗剤/デオドラント、シェービング製品、スキンローション、モイスチャライザー、化粧液、バス製品、クレンジング製品、ヘアケア製品、例えば、シャンプー、コンディショナー、ムース、スタイリングジェル、ヘアスプレー、染毛剤、ヘアカラー製品、ヘアブリーチ、ウェービング製品、ヘアストレートナー、マニキュア製品(例えば、マニキュア、除光液、ネイルクリームおよびローション、キューティクル柔軟剤など)、保護クリーム(例えば、サンスクリーン、防虫剤、およびアンチエイジング製品)、カラー化粧品(例えば、口紅、ファンデーション、フェイスパウダー、アイライナー、アイシャドー、チーク、メイクアップ、およびマスカラなど)を含むパーソナルケアアプリケーションであり得る。パーソナルケアアプリケーションは、皮膚に適用できる医薬組成物の局所適用のためのドラックデリバリーシステムでもあり得る。
【0076】
一態様では、パーソナルケア組成物は、1つまたは複数のパーソナルケア成分をさらに含む。適切なパーソナルケア成分には、例えば、皮膚軟化剤、モイスチャライザー、保湿剤、顔料(例えば、オキシ塩化ビスマスや二酸化チタン被覆雲母などの真珠光沢顔料)、着色剤、香料、殺生物剤、防腐剤、酸化防止剤、抗カビ剤、制汗剤、角質除去剤、ホルモン、酵素、医薬化合物、ビタミン、塩、電解質、アルコール、ポリオール、紫外線吸収剤、植物エキス、界面活性剤、シリコーン油、有機油、ワックス、皮膜形成剤、増粘剤(例えば、ヒュームドシリカまたは水和シリカ)、粒状充填剤(例えば、タルク、カオリン、デンプン、加工デンプン、雲母、ナイロン、粘土、例えばベントナイトおよび有機変性粘土)が含まれる。
【0077】
いくつかの態様では、パーソナルケア組成物に含まれる1つまたは複数のパーソナルケア成分は、保湿剤、皮膚軟化剤、モイスチャライザー、顔料、着色剤、香料、殺生物剤、防腐剤、抗酸化剤、抗カビ剤、制汗剤、角質除去剤、ホルモン、酵素、医薬化合物、ビタミン、塩、電解質、アルコール、ポリオール、紫外線吸収剤、植物エキス、界面活性剤、シリコーン油、有機油、ワックス、皮膜形成剤、および増粘剤からなる群から選択される。いくつかの態様では、1つまたは複数の皮膚軟化剤は、トリグリセリドエステル、ワックスエステル、脂肪酸のアルキルまたはアルケニルエステル、多価アルコールエステル、およびそれらの混合物からなる群から選択される。いくつかの態様では、1つまたは複数のパーソナルケア成分は、シリコーン油、有機油、またはそれらの混合物である。
【0078】
一態様では、パーソナルケア組成物は、本明細書に記載のポリマー組成物または生成物および1つまたは複数の活性制汗剤を含む制汗剤組成物である。適切な制汗剤としては、アルミニウムハロゲン化物、アルミニウムヒドロキシハロゲン化物、例えば、アルミニウムクロロハイドレート、およびそれらとジルコニルオキシハロゲン化物およびジルコニルヒドロキシハロゲン化物との錯体または混合物(例えば、アルミニウム-ジルコニウムクロロハイドレート、およびアルミニウムジルコニウムテトラクロロハイデックスグリなどのアルミニウムジルコニウムグリシン錯体)を含む、米国食品医薬品局の1993年10月10日の市販の人用制汗剤医薬品に関するモノグラフに記載されているカテゴリーI有効制汗剤成分が含まれるがこれらに限定されない。
【0079】
別の態様では、パーソナルケア組成物は、本明細書に記載のポリマー組成物または生成物、およびシリコーン油または有機油などのビヒクルを含むスキンケア組成物である。スキンケア組成物は、トリグリセリドエステル、ワックスエステル、脂肪酸のアルキルまたはアルケニルエステルまたは多価アルコールエステルなどの皮膚軟化剤、顔料、ビタミン(例えば、ビタミンA、ビタミンCおよびビタミンE)、サンスクリーンまたはサンブロック化合物(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、オキシベンゾン、オクチルメトキシシンナメート、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、p-アミノ安息香酸およびオクチルジメチル-p-アミノ安息香酸)もまた含むことができる。
【0080】
さらに別の態様では、パーソナルケア組成物は、口紅、メイクアップまたはマスカラなどのカラー化粧品組成物である。カラー化粧品組成物は、本明細書に記載のポリマー組成物または生成物および着色剤(例えば、顔料、水溶性染料、または脂溶性染料)を含む。
【0081】
さらに別の態様では、パーソナルケア組成物は、本明細書に記載のポリマー組成物または生成物および芳香物質を含む。芳香物質は、芳香性化合物、カプセル化された芳香性化合物、またはそのままのまたはカプセル化された芳香放出化合物であり得る。
【実施例
【0082】
以下の合成例(1-19)および配合例(F1-F7および1-12)は、本明細書に記載の方法を例示するものであり、限定するものではない。この分野で通常接する、当業者には明らかな、様々な条件およびパラメータの他の適切な修正および適応は、本発明の精神および範囲内である。
【0083】
合成例1
ヘミスクワラン(94.38g)、ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(8.86g、79.74mmol)およびシリルウンデシレン酸エステル(23.94g、95.5mmol)を反応器に加えた。この混合物に、ヘミスクワラン(5mL)に溶解した白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.002gPt)を加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物を室温で1時間ゆっくりとせん断混合し続け、ウンデシレン酸エステルによるポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケートのヒドロシリル化を促進した。ヘミスクワラン(23.60g)に溶解したビニル末端ポリジメチルシロキサン(45.85g、7.97mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.002gPt)を加えた。反応温度を85℃に上げ、混合物をさらに3時間せん断すると、反応混合物全体が粘性ゲルに変化した。これに脱イオン水(3.37g)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0084】
合成例2
ヘミスクワラン(238.5g)、ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(8.23g、74.07mmol)およびシリルウンデシレン酸エステル(22.22g、86.63mmol)を反応器に加えた。この混合物に、ヘミスクワラン(5mL)に溶解した白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.005gPt)を加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物を室温で1時間ゆっくりとせん断混合し続け、ウンデシレン酸エステルによるポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケートのヒドロシリル化を促進した。ヘミスクワラン(59.62g)に溶解したビニル末端ポリジメチルシロキサン(168.3g、7.4mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.005gPt)を加えた。反応温度を85℃に上げ、混合物をさらに3時間せん断すると、反応混合物全体が粘性ゲルに変化した。これに脱イオン水(3.12g、173.0mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0085】
合成例3
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(4.13g、37.17mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(11.11g、43.31mmol)およびミリスチン酸イソプロピル(119.25g)を反応器に加えた。この混合物に、ミリスチン酸イソプロピル(5mL)に溶解した白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0025gPt)を加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物を室温で1時間ゆっくりとせん断混合し続け、ウンデシレン酸エステルによるポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケートのヒドロシリル化を促進した。ミリスチン酸イソプロピル(29.81g)に溶解したビニル末端ポリジメチルシロキサン(84.13g、3.7mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0025gPt)を加えた。反応温度を85℃に上げ、混合物をさらに3時間せん断すると、反応混合物全体が粘性ゲルに変化した。これに脱イオン水(1.56g、86.5mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物がソフトゲルとして得られた。
【0086】
合成例4
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(4.13g、37.17mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(11.11g、43.31mmol)およびイソノニルイソノナノエート(119.25g)を反応器に加えた。この混合物に、イソノニルイソノナノエート(5mL)に溶解した白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0025gPt)を加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物を室温で1時間ゆっくりとせん断混合し続け、ウンデシレン酸エステルによるポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケートのヒドロシリル化を促進した。イソノニルイソノナノエート(29.81g)に溶解したビニル末端ポリジメチルシロキサン(84.13g、3.7mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0025gPt)を加えた。反応温度を85℃に上げ、混合物をさらに3時間せん断すると、反応混合物全体が粘性ゲルに変化した。これに脱イオン水(1.56g、86.5mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物がソフトゲルとして得られた。
【0087】
合成例5
トリス(ジメチルシロキシ)フェニルシラン(1.3g、11.8mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(1.07g、4.17mmol)およびヘミスクワラン(223.19g)を反応器に加えた。この混合物に、ヘミスクワラン(5mL)に溶解した白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0037gPt)を加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物を室温で1時間ゆっくりとせん断混合し続け、ウンデシレン酸エステルによるポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケートのヒドロシリル化を促進した。エレメント14PDMS 350cst流体(55.80g)に溶解したビニル末端ポリジメチルシロキサン(88.4g、3.88mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0037gPt)を加えた。反応温度を85℃に上げ、混合物をさらに3時間せん断すると、反応混合物全体が粘性ガムに変化した。これに脱イオン水(1.56g、86.5mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃および150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が粘性ガムとして得られた。
【0088】
合成例6
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(0.97g、8.73mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(2.29g、8.92mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(21.23g、2.78mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(15.04g)、ヘミスクワラン(60.15g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.001gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。次に、混合物を室温で1時間、85℃で3時間せん断混合すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化し、そして追加量のヘミスクワラン(66.48g)を加え、1時間撹拌を続けた。これに、脱イオン水(0.30g、17.2mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物がソフトゲルとして得られた。
【0089】
合成例7
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(0.99g、8.91mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(1.94g、7.55mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(21.57g、2.82mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(15.04g)、ヘミスクワラン(60.15g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.001g、10ppmPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。次に、混合物を室温で1時間、85℃で3時間せん断混合しながら撹拌すると、反応混合物全体がゴム状のゲルに変化し、そして追加量のヘミスクワラン(66.48g)を加え、さらに1時間撹拌を続けた。これに、脱イオン水(0.30g、17.2mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物がソフトゲルとして得られた。
【0090】
合成例8
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(1.26g、11.34mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(2.48g、9.67mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(20.74g、3.66mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(15.03g)、ヘミスクワラン(60.14g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.001gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。次に、混合物を室温で1時間、85℃で3時間せん断混合すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化し、そして追加量のヘミスクワラン(66.48g)を加え、1時間撹拌を続けた。これに、脱イオン水(0.30g、17.2mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物がソフトゲルとして得られた。
【0091】
合成例9
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(1.23g、11.07mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(2.91g、11.6mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(20.32g、3.5mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(15.03g)、ヘミスクワラン(60.14g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.001gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。次に、混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(66.48g)を加え、1時間攪拌を続けた。これに脱イオン水(0.30g)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0092】
合成例10
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(9.87g、88.83mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(23.29g、92.92mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(162.56g、28.28mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(120.0g)、ヘミスクワラン(480.8g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.008gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(69.28g)を加え、1時間攪拌を続けた。これに脱イオン水(3.27g)を加え、85℃で1時間攪拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が半透明のゲルとして得られた。
【0093】
合成例11
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(3.70g、33.3mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(8.73g、34.83mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(60.96g、10.60mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(45.07g)、ヘミスクワラン(180.3g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.003gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(74.69g)を添加し、1時間撹拌を続けた。これに脱イオン水(3.27g)を加え、85℃で1時間攪拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0094】
合成例12
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(1.33g、11.97mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(3.13g、12.48mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(86.33g、4.14mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(55.75g)、ヘミスクワラン(223.02g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0037gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(246.37g)を添加し、1時間攪拌を続けた。これに脱イオン水(3.27g)を加え、85℃で1時間攪拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0095】
合成例13
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(2.15g、19.35mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(5.81g、23.18mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(71.72g、1.93mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(23.90g)、ヘミスクワラン(95.61g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.002gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。これに脱イオン水(0.82g)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が粘性ゲルとして得られた。
【0096】
合成例14
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(0.72g、6.48mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(1.14g、4.44mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(47.23g、2.26mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(30.15g)、ヘミスクワラン(120.6g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.002gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(133.5g)を加え、1時間撹拌した。この混合物に、脱イオン水(0.21g)を添加し、85℃で1時間撹拌し続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0097】
合成例15
ヘミスクワラン(481.80g)、ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(11.90g、107.1mmol)およびシリルウンデシレン酸エステル(20.00g、77.8mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(42.90g、7.46mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(120.40g)、白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.01g Pt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、85℃で1時間撹拌した。この反応混合物に、追加量のビニル末端ポリジメチルシロキサン(120g、20.88mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.01gPt)を添加し、せん断下で3時間撹拌を続けたところ、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(199.5g)を添加し、さらに1時間撹拌した。この混合物に、脱イオン水(13.2g、733mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0098】
合成例16
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(2.15g、19.35mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(5.81g、23.18mmol)、約60%のEOおよび40%のPOを有するビスメタリル末端ポリ(エチレングリコール-co-プロピレングリコール)(2.00g、1.32mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(14.34g、0.386mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(23.90g)、ヘミスクワラン(95.61g)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.002gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、室温で1時間、85℃で3時間撹拌すると、反応混合物全体がゴム状ゲルに変化した。この混合物に、脱イオン水(0.82g)を加え、85℃で1時間攪拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が乳白色のゲルとして得られた。
【0099】
合成例17
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(7.13g、64.17mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(6.30g、24.61mmol)、ウンデシレン酸(3.57g、19.40mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(25.74g、4.47mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(72.24g)、ヘミスクワラン(289.08g)、および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.008gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物をせん断下、85℃で1時間撹拌した。追加量のビニル末端ポリジメチルシロキサン(72.0g、12.52mmol)を加え、85℃で3時間攪拌すると、反応混合物全体がソフトゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(119.7g)を添加し、1時間撹拌した。この混合物に脱イオン水(7.92g)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0100】
合成例18
ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(7.13g、64.17mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(6.30g、24.61mmol)、アリルオキシ(ポリエチレンオキシド)(10.67g、19.40mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(25.74g、4.47mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(72.24g)、ヘミスクワラン(289.08g)、および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.008gPt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。次に、混合物をせん断下、85℃で1時間撹拌した。追加量のビニル末端ポリジメチルシロキサン(72.0g、12.52mmol)を加え、85℃で3時間攪拌すると、反応混合物全体がソフトゲルに変化した。追加量のヘミスクワラン(119.7g)を添加し、1時間撹拌した。これに脱イオン水(7.92g)を加え、85℃で1時間攪拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が半透明のゲルとして得られた。
【0101】
合成例19
ヘミスクワラン(481.80g)、ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(11.88g、106.92mmol)、シリルウンデシレン酸エステル(19.23g、74.80mmol)、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(42.90g、7.46mmol)、エレメント14PDMS 350cst流体(120.40g)、および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.001g Pt)を反応器に加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。次に、混合物をせん断下、85℃で1時間撹拌した。追加量のビニル末端ポリジメチルシロキサン(120.00g、20.88mmol)、ポリ(ジメチルヒドロシロキシ)シリケート(1.99g、17.97mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.001gPt)を加えた。得られた混合物をせん断下、85℃で2時間撹拌し続けたところ、反応混合物全体がゲル粉末に変化した。追加量のヘミスクワラン(199.50g)を添加し、1時間攪拌した。これに脱イオン水(13.20g,733mmol)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。次に、反応混合物を85℃、5mmHgで2時間真空ストリッピングすると、生成物がソフトゲル粉末として得られた。得られたゲルを冷却し、ローターステーターホモジナイザーを使用して高せん断ホモジナイズにかけた。
【0102】
比較例1
ヘミスクワラン(90.45g)、ポリメチルヒドロシロキサン-co-ポリジメチルシロキサン(1.24g、4.91mmol)およびシリルウンデシレン酸エステル(0.86g、3.43mmol)を反応器に加えた。この混合物に、ヘミスクワラン(5mL)に溶解した白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0015gPt)を加えた。反応器を閉じ、内部の空気を窒素でフラッシングして置換した。混合物を室温で1時間ゆっくりとせん断混合して、ポリメチルヒドロシロキサンのウンデシレン酸エステルによるヒドロシリル化を促進した。エレメント14PDMS 350cst油(22.61g)に溶解したビニル末端ポリジメチルシロキサン(34.72g、1.66mmol)および白金(0)-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン錯体(0.0015gPt)を加えた。反応温度を85℃に上げ、混合物をさらに3時間せん断すると、反応混合物全体が粘性ゲルに変化した。追加量のヘミスアラン(100g)を添加し、1時間撹拌した。この混合物に、脱イオン水(0.12g)を加え、85℃で1時間撹拌を続けた。反応混合物を85℃、150mmHgで30分間真空ストリッピングすると、生成物が透明なゲルとして得られた。
【0103】
比較例2
5重量%の活性ネットワークを含む市販の従来のシリコーンゲルがベンチマークの1つとして使用された。
【0104】
表1(CF1-CF2およびF1)から明らかなように、カルボキシ変性シリコーンゲルは、比較例1および2よりも優れた水適合性を有する。また、カルボキシ変性シリコーンゲルの優れた構造化性能は、比較例(CF2)と比較して、例F2-F7におけるPDMS-5cstとのそれらの配合のより高い粘度によって明らかである。
【表1】
【0105】
配合例1
皮膚栄養クリーム
手順
・相Aと相Bの原料を別々に秤量した。
・両方の相を別々に75-80℃に加熱した。
・両方の相の温度が75-80℃に達したら、ホモジナイズしながら相Bを相Aに加え、よく混合した。
・別の容器で、カルボキシ変性シリコーンゲル(合成例14)とC相の残りの原料とを混合することにより、C相を調製した。
・相Aと相Bの混合物を60から50℃の間でゆっくりと冷却し、相Cの原料を加え、均一になるまで混合した。
・生成物を適切な容器に注いだ。
【表2】
【0106】
配合例2
フェイシャルクレンザー
手順
・相A、B、およびCの原料を別々に混合した。
・相Bを相Aに加え、そして穏やかに攪拌した。
・A相とB相を合わせたものにC相を加えた。
・混合物が均一になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表3】
【0107】
配合例3
アイクリーム
手順
・相Aと相Bの原料を別々に混合した。
・両方の相を別々に75-80℃に加熱した。
・両方の相の温度が75-80℃に達したら、ホモジナイズしながら相Bを相Aに加え、よく混合した。
・別の容器で、カルボキシ変性シリコーンゲル(合成例15)とC相の残りの原料を混合することにより、C相を調製した。
・相Aと相Bの混合物を60から50℃の間でゆっくりと冷却し、相Cの原料を加え、均一になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表4】
【0108】
配合例4
サンスクリーン
手順
・相Aと相Bの原料を別々に混合した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表5】
【0109】
配合例5
サンスクリーン
手順
・相Aと相Bの原料を秤量し、混合し、そして均質になるまで通常のラボ用攪拌機で別々に攪拌した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表6】
【0110】
配合例6
クリーム
手順
・相Aと相Bの原料を秤量し、混合し、そして均質になるまで通常のラボ用攪拌機で別々に攪拌した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表7】
【0111】
配合例7
クリアグリセリンジェルクリーム
手順
・相Aと相Bの原料を秤量し、混合し、そして均質になるまで通常のラボ用攪拌機で別々に攪拌した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表8】
【0112】
配合例8
天然油配合物
手順
・相Aと相Bの原料を秤量し、混合し、そして均質になるまで通常のラボ用攪拌機で別々に攪拌した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表9】
【0113】
配合例9
ロールオン制汗剤
手順
・相Aと相Bの原料を秤量し、混合し、そして均質になるまで通常のラボ用攪拌機で別々に攪拌した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合した。
・バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表10】
【0114】
配合例10
ヘアセラム
手順
・混合物が均一になるまで、すべての原料を混合した。
【表11】
【0115】
配合例11
ファンデーションムース
手順
・相Aと相Bの原料を秤量し、混合し、そして均質になるまで通常のラボ用攪拌機で別々に攪拌した。
・相Bを相Aにゆっくりと加え、均質になるまで混合し、バッチが均質になったら、生成物を適切な容器に注いだ。
【表12】
【0116】
配合例12
リップスティック
手順
・相Aの成分を秤量し、75から80℃の温度で均質になるまで混合した。
・相Bの原料を混合し、相Aに加え、均質になるまで75から80℃の温度で攪拌した。
・加熱した混合物をリップスティックの型に流し込み、冷却した。
・冷却後、型からリップスティックを取り出した。
【表13】


【国際調査報告】