IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京魯▲もん▼半導体科技有限公司の特許一覧

特表2023-528331イオンビームエッチング用回転プラットフォーム
<>
  • 特表-イオンビームエッチング用回転プラットフォーム 図1
  • 特表-イオンビームエッチング用回転プラットフォーム 図2
  • 特表-イオンビームエッチング用回転プラットフォーム 図3
  • 特表-イオンビームエッチング用回転プラットフォーム 図4
  • 特表-イオンビームエッチング用回転プラットフォーム 図5
  • 特表-イオンビームエッチング用回転プラットフォーム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(54)【発明の名称】イオンビームエッチング用回転プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20230627BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H01L21/302 101M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022572445
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(85)【翻訳文提出日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2021096371
(87)【国際公開番号】W WO2021239055
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】202020946526.X
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522457405
【氏名又は名称】北京魯▲もん▼半導体科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING LEUVEN SEMICONDUCTOR TECHNOLOGY CO. LTD
【住所又は居所原語表記】203,2nd Floor,Building 4,No.28 Jinghai Second Road,Beijing Economic And Technological Development Area,Daxing District,Beijing 100176,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】程 実然
(72)【発明者】
【氏名】郭 頌
(72)【発明者】
【氏名】陳 兆超
(72)【発明者】
【氏名】李 娜
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲チョン▼▲イー▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 海洋
(72)【発明者】
【氏名】胡 冬冬
(72)【発明者】
【氏名】許 開東
【テーマコード(参考)】
5F004
5F131
【Fターム(参考)】
5F004AA01
5F004AA16
5F004BA11
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB24
5F004BB25
5F004BB29
5F004BC01
5F131AA02
5F131BA19
5F131CA17
5F131CA38
5F131CA39
5F131CA45
5F131EA05
5F131EA24
5F131EB11
5F131EB82
(57)【要約】
本願はイオンビームエッチング用回転プラットフォームに関し、半導体加工の分野に属する。回転プラットフォームの上部構造の上端面にベースが設けられ、ベースの上端面に静電チャックが設けられ、静電チャックの下端面内に複数の静電チャック内の冷却水通路が設けられ、上部構造と下部構造の軸方向中心にはその内部キャビティと相互に貫通する回転磁性流体軸が設けられ、上部構造の下端に延在部が設けられ、延在部は下部構造のキャビティ内に延在し、下部構造のキャビティ内に高トルクモータがあり、高トルクモータは下部構造のキャビティ内に配置され、高トルクモータは回転磁性流体軸に回転駆動可能に接続され、回転磁性流体軸の頂端は静電チャックに固定され、上部構造のキャビティ内にはベースの下端面にセンター装置が設けられる。イオンビームエッチング用回転プラットフォームは上下円柱体構造であり、構造がコンパクトでシンプルであり、区分が明らかであり、回転プラットフォームは上下円柱体構造であり、構造の区分が明らかであり、重量が小さく、取付やメンテナンスが容易である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオンビームエッチング用回転プラットフォームであって、前記回転プラットフォームは上部構造と下部構造に分けられ、前記上部構造と前記下部構造の内部はいずれもキャビティ構造であり、前記上部構造の上端面にベースが設けられ、前記ベースの上端面に静電チャックが設けられ、前記静電チャックの下端面内に複数の静電チャック内の冷却水通路が設けられ、前記上部構造と前記下部構造の軸方向中心にはその内部キャビティと相互に貫通する回転磁性流体軸が設けられ、前記上部構造の下端に延在部が設けられ、前記延在部は前記下部構造のキャビティ内に延在し、前記下部構造のキャビティ内に高トルクモータがあり、前記高トルクモータは前記下部構造のキャビティ内に配置され、前記高トルクモータは前記回転磁性流体軸に回転駆動可能に接続され、前記回転磁性流体軸の頂端は前記静電チャックに固定され、前記上部構造のキャビティ内には前記ベースの下端面にセンター装置が設けられる、イオンビームエッチング用回転プラットフォーム。
【請求項2】
前記回転磁性流体軸の前記下部構造に位置する部分に複数の環状貫通溝が設けられ、前記複数の環状貫通溝は前記回転磁性流体軸の円周面に配置され、前記環状貫通溝内に貫通孔が設けられ、前記回転磁性流体軸内には前記複数の環状貫通溝に連通する複数の独立通路が開口され、前記独立通路は液体独立通路と気体独立通路を含み、前記ベース内には前記センター装置及び前記磁性流体軸と相互に連通する媒体通路が開口され、
前記上部構造の前記下部構造に面する境界面には前記回転磁性流体軸の近くに高トルクモータ冷却水通路が設けられ、前記下部構造のキャビティ側壁には高トルクモータ固定子部に冷却水通路が設けられる、請求項1に記載の回転プラットフォーム。
【請求項3】
前記静電チャック内の前記冷却水通路は螺旋環状に配置され、前記ベース内に貫通管が開口され、前記静電チャックにおける前記冷却水通路は前記ベース内の貫通管に連通し、前記ベース内の貫通管はさらに前記回転磁性流体軸内の前記独立通路に連結される、請求項2に記載の回転プラットフォーム。
【請求項4】
前記下部構造の底端に冷却液出入りポート及び空気出入りポートが設けられ、前記回転磁性流体軸の底部側壁にヘリウムガス出入りポートが設けられ、前記冷却液出入りポート、前記空気出入りポート及び前記ヘリウムガス出入りポートはそれぞれ前記環状貫通溝に連通する、請求項2に記載の回転プラットフォーム。
【請求項5】
前記冷却液出入りポートは、前記上部構造、前記下部構造内の冷却水通路と相互に連通し、前記冷却水通路は前記高トルクモータを冷却することに用いられ、
前記空気出入りポートは前記回転磁性流体軸内の前記気体独立通路を介して連通し、前記気体独立通路は前記センター装置と相互に連通し、前記空気出入りポートは気体を前記センター装置内に注入し、前記センター装置を作動させることに用いられ、
前記冷却液出入りポートは前記回転磁性流体軸内の前記液体独立通路を介して連通し、前記液体独立通路は前記静電チャックの冷却水通路と相互に連通し、前記冷却液出入りポートは冷却液体を前記静電チャック内の冷却水通路内に注入し、前記静電チャックを降温させることに用いられ、
前記ヘリウムガス出入りポートは前記回転磁性流体軸内の前記気体独立通路を介して連通し、前記気体独立通路は前記静電チャックに連通し、前記静電チャック上のウエハを冷却することに用いられる、請求項4に記載の回転プラットフォーム。
【請求項6】
前記回転磁性流体軸の底部側壁は高圧電気ブラシに接続され、前記高圧電気ブラシはワイヤを介して外部電源に接続され、前記高圧電気ブラシは前記静電チャックに静電吸着用の電力を伝達する、請求項1に記載の回転プラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年5月29日に中国特許庁に提出された、出願番号が202020946526.X、出願の名称が「イオンビームエッチング用回転プラットフォーム」の中国特許出願の優先権を主張し、その全内容が引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は半導体加工の分野に関し、特にイオンビームエッチング用回転プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0003】
イオンビームエッチングシステム(IBE)では、回転プラットフォームはコア部材の一つである。イオンビームエッチングプラットフォームは、気体、電気、液体等のシステムの統合に関する複雑な自動化システムである。多くのシステムに関し、且つ精密な運動性能が維持されるため、回転プラットフォームの要件は非常に重要である。
【0004】
通常、回転プラットフォームは、プラットフォーム回転及び動力伝達に用いられる中空モータと、気体、電気、液体の伝達に用いられるロータリージョイントと、ウエハを保持するための静電チャック又は機械チャックと、ウエハの搬送・相互作用に用いられるセンターシステムと、大気と真空の回転運動等を隔離するための回転磁性流体軸と、を備える。従来の構造には以下の問題がある。
【0005】
1.回転プラットフォームのサイズが大きいため、チャンバー空間が大きくなり、従って、全体の占有面積が大きくて、貴重なクリーンルームにおいては、広く批判されている。
【0006】
2.回転プラットフォームが重いため、メンテナンスや組立が面倒である。
【0007】
3.内部空間が狭いため、操作やメンテナンスが不便である。
【0008】
4.モータの放熱の問題があり、長時間運転すると、モータが停止しやすくなる。
【0009】
5.回転プラットフォームが水・電気的接続に関し、システムが多く、組立が複雑で、プラットフォームが回転するとシステム誤差が大きく、プラットフォーム回転の軸方向及び径方向振れが大きく、エッチングの均一性を損なってしまう。
【0010】
6.従来の回転プラットフォームは通常、サーボモータと減速機又は中空モータ等を使用してキャリアを回転駆動し、減速機の歯車形状等の隙間が存在するため、プラットフォームの回転精度が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本願の各例示的な実施例はイオンビームエッチング用回転プラットフォームを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願は以下の技術的解決手段を採用する。
【0013】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、該回転プラットフォームは上部構造と下部構造に分けられ、上部構造と下部構造の内部はいずれもキャビティ構造であり、上部構造の上端面にベースが設けられ、ベースの上端面に静電チャックが設けられ、静電チャックの下端面内に複数の静電チャック内の冷却水通路が設けられ、上部構造と下部構造の軸方向中心にはその内部キャビティと相互に貫通する回転磁性流体軸が設けられ、上部構造の下端に延在部が設けられ、該延在部は下部構造のキャビティ内に延在し、下部構造のキャビティ内に高トルクモータがあり、高トルクモータは下部構造のキャビティ内に配置され、高トルクモータは回転磁性流体軸に回転駆動可能に接続され、回転磁性流体軸の頂端は静電チャックに固定され、上部構造のキャビティ内にはベースの下端面にセンター装置が設けられる。
【0014】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、前記回転磁性流体軸の下部構造に位置する部分に複数の環状貫通溝が設けられ、複数の前記環状貫通溝は回転磁性流体軸の円周面に配置され、環状貫通溝内に貫通孔が設けられ、回転磁性流体軸内には複数の環状貫通溝に連通する複数の独立通路が開口され、該独立通路は液体独立通路と気体独立通路を含み、前記ベース内にはセンター装置及び磁性流体軸と相互に連通する媒体通路が開口され、前記上部構造の下部構造に面する境界面には回転磁性流体軸の近くに高トルクモータ冷却水通路が設けられ、下部構造のキャビティ側壁には高トルクモータ固定子部に冷却水通路が設けられる。
【0015】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、前記静電チャック内の冷却水通路は螺旋環状に配置され、前記ベース内に貫通管が開口され、静電チャックにおける冷却水通路はベース内の貫通管に連通し、ベース内の貫通管はさらに回転磁性流体軸内の独立通路に連結される。
【0016】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、前記下部構造の底端に冷却液出入りポート及び空気出入りポートが設けられ、回転磁性流体軸の底部側壁にヘリウムガス出入りポートが設けられ、冷却液出入りポート、空気出入りポート及びヘリウムガス出入りポートはそれぞれ環状貫通溝に連通し、
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、前記冷却液出入りポートは上部構造、下部構造内の冷却水通路と相互に連通し、冷却水通路は高トルクモータを冷却することに用いられ、
前記空気出入りポートは回転磁性流体軸内の気体独立通路を介して連通し、気体独立通路はセンター装置と相互に連通し、空気出入りポートは気体をセンター装置内に注入し、センター装置を作動させることに用いられ、
冷却液出入りポートは回転磁性流体軸内の液体独立通路を介して連通し、液体独立通路は静電チャックの冷却水通路と相互に連通し、冷却液出入りポートは冷却液体を静電チャック内の冷却水通路内に注入し、静電チャックを降温させることに用いられ、
前記ヘリウムガス出入りポートは回転磁性流体軸内の気体独立通路を介して連通し、気体独立通路は静電チャックに連通し、静電チャック上のウエハを冷却することに用いられる。
【0017】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、前記回転磁性流体軸の底部側壁は高圧電気ブラシに接続され、高圧電気ブラシはワイヤを介して外部電源に接続され、高圧電気ブラシは静電チャックに静電吸着用の電力を伝達することを特徴とする。
【0018】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、イオンビームエッチング用回転プラットフォームは上下円柱体構造であり、構造がコンパクトでシンプルであり、区分が明らかであり、回転プラットフォームは上下円柱体構造であり、構造の区分が明らかであり、重量が小さく、取付やメンテナンスが容易である。
【0019】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、トルクモータを回転軸に直接接続することで、構造がコンパクトであり、回転プラットフォームの同軸度が高く、プラットフォームの回転精度が高く、エッチング均一性への影響を低減させ、同じ種類の回転プラットフォームが通常モータを減速機に接続することによって回転プラットフォームの外形寸法が大きく、重量が大きいことを回避する。
【0020】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームにおいて、全体の内部キャビティは密閉式構造であり、該密閉構造内の密閉モータ冷却水通路によってシステムを効果的に冷却でき、長時間運転による高温停止を回避する。
【0021】
本願の前記イオンビームエッチング用回転プラットフォームは、様々な気体、液体、電気通路を磁性流体回転軸に統合することで、回転軸の付属接続部品を減少させ、それによって回転プラットフォームの回転誤差を低下させるとともに、回転プラットフォームの外形寸法及び重量を大幅に低減させ、それによって外部真空チャンバー全体の寸法を低減させ、従って、本願に使用される全体的な空間的寸法構造が合理的に制御される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本願の一実施例におけるイオンビームエッチング用回転プラットフォームの構造模式図である。
図2】本願の一実施例における冷却水通路の模式図である。
図3】本願の一実施例における圧縮空気通路の模式図である。
図4】本願の一実施例における高圧電気通路の模式図である。
図5】本願の一実施例におけるヘリウムガス通路の模式図である。
図6】本願の一実施例における冷却液通路の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願の実施例の目的及び技術的解決手段をより明確にするために、以下、本願の実施例の図面を参照しながら本願の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は本願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。説明される本願の実施例に基づいて当業者が創造的な労働をせずに得るほかの実施例はすべて本願の特許範囲に属する。
【0024】
図1に示すように、本願の各例示的な実施例はイオンビームエッチング用回転プラットフォームを提案し、該回転プラットフォームは上部構造108と下部構造204に分けられ、上部構造108と下部構造204の内部はいずれもキャビティ構造である。上部構造108の形状は中空円柱体であり、材料は航空用アルミニウムであり、図示される領域Aは真空環境であり、ボルトを介して回転磁性流体軸112に接続され、シールリングによって大気環境から隔離され、プロセスを行う時、108は固定状態である。下部構造204の材質は航空用アルミニウムであり、図示される領域Bは大気環境であり、204と108はボルトを介して接続して固定される。
【0025】
上部構造108の上端面にベース106が設けられ、ベース106の上端面に静電チャック102が設けられる。ベース106は、形状が円柱体であり、材質が航空用アルミニウム又はステンレス鋼であり、気体、電気、液体等の媒体を伝達することに用いられ、媒体を伝達するポートはシールリングによって密封され、処理中、106は回転台とともに回転し、同軸度及び円柱度を確保する必要がある。
【0026】
静電チャック102の下端面内に複数の静電チャック内の冷却水通路302が設けられ、静電チャック102内の冷却水通路302は螺旋環状に配置され、ベース106内に貫通管が開口され、静電チャック102における冷却水通路302はベース106内の貫通管に連通し、ベース106内の貫通管はさらに回転磁性流体軸112内の独立通路に連結される。
【0027】
102は静電チャック(ESC)であり、ウエハキャリアとして機能し、302は静電チャック内の冷却水通路であり、プロセスを行う時、ウエハは静電吸着され、回転台上で等速に回転する。リングアセンブリ104は静電チャックESCを保護することに用いられ、形状が円環状であり、ボルトを介してベース106に接続され、エッチング中、静電チャックの周辺を高エネルギー粒子による衝撃から保護し、静電チャックの耐用年数を延ばし、104の材質は石英又はセラミックスであり、回転プラットフォームとともに運動する。
【0028】
上部構造108及び下部構造204の軸方向中心にはその内部キャビティと相互に貫通する回転磁性流体軸112が設けられ、回転磁性流体軸112の本体の材質はステンレス鋼であり、高精度の軸受けを使用して同軸度及び円柱度を確保する必要があり、回転磁性流体軸112は該システムの高真空環境を維持できるだけでなく、プラットフォームの安定的かつ確実な回転を確保できる。
【0029】
上部構造102の下端に延在部が設けられ、該延在部は下部構造204のキャビティ内に延在し、下部構造204のキャビティ内に高トルクモータがあり、高トルクモータは下部構造204のキャビティ内に配置され、高トルクモータは回転磁性流体軸112に回転駆動可能に接続され、回転磁性流体軸112の頂端は静電チャックに固定され、上部構造102のキャビティ内にはベースの下端面にセンター装置110が設けられる。
【0030】
回転プラットフォーム全体は円柱体であり、且つ上下構造であり、図示される108は上部チャンバーであり、回転プラットフォームの上部は回転部であり、回転磁性流体軸、センターシステム、静電チャック及び付属部材等を含む。上部の各部材は下から上に、内から外に接続され、回転プラットフォームの下部は固定される。図示される204は下部チャンバーであり、接続される必要がある気体、電気、液体等の媒体はすべて下部で接続され、下部の各部材は上から下に、内から外に接続され、構造全体の接続がコンパクトであり、メンテナンスや取付が容易である。
【0031】
センター装置110はウエハの昇降伝達に用いられ、昇降信号は光ファイバーを介して伝達され、402は光ファイバーポートであり、センター装置110はシリンダを介して106に接続され、プロセスを行う時、センターシステムは回転プラットフォームとともに同期運動する。
【0032】
高トルクモータ固定子202について、固定子部は上部構造108及び下部構造204の内部に嵌め込まれ、下部構造204の周辺によって押さえられる。206は高トルクモータ回転子であり、回転磁性流体軸112を回転駆動する。モータ回転子206と回転磁性流体軸112はキーによって締まり嵌めされ、モータ固定子部は下部構造204及び上部構造108によって位置決めされ、高トルクダイレクトドライブモータは磁性流体ダイレクトシャフトに接続されることで、操作空間を小さくし、回転台の高さを低減させ、それによって全体の外形寸法を低減させ、運動精度に対する歯車隙間等の影響を回避する。
【0033】
図2に示すように、冷却水通路ポート404はモータ及びシステムに循環冷却水を供給し、A1は冷却水A通路、A2は冷却水B通路であり、冷却水は外部給水機により供給され、一般的に水温は22±2℃に維持され、底部のポート404から注入される。ポート404はボルトを介して204に接続され、回転プラットフォームの内部にループを形成し、すべての水路接続部位はシールリングによって外部から隔離される。
【0034】
図3の圧縮空気通路に模式的に示すように、圧縮空気通路ポート406はセンターシステムの昇降に動力源を供給し、B1は圧縮空気A通路、B2は圧縮空気B通路である。空気源はきれいで乾燥しており、一般的に空気源の圧力は0.5~0.6Mpaであり、圧縮空気は底部のポート406から注入される。ポート406はボルトを介して204に接続して固定される。空気通路は磁性流体回転軸に入り、ロータリーシールによって隔離され、それぞれセンターシリンダに入り、2組の空気通路はそれぞれシリンダの昇降運動に用いられ、すべての空気通路接続部位はシールリングによって密封されて外部から隔離される。
【0035】
図4の高圧電気通路に模式的に示すように、高圧電気ブラシ412は静電チャックに静電吸着用の電力を伝達し、C1は高圧電気A通路、C2は高圧電気B通路である。電気スリップリング固定子部は416であり、外部ワイヤは416に接続され、通路は高圧電気ワイヤを挿通することに用いられ、高圧電気は通常、回転する電気スリップリングを介して電力を伝達し、電気スリップリング回転子部414は磁性流体軸に固定され、ワイヤは磁性流体軸と同期回転し、静電チャックに接続される。
【0036】
図5のヘリウムガス通路に模式的に示すように、408はヘリウムガス通路ポート、Dはヘリウムガス通路である。プロセスを行う時、ヘリウムガスはウエハを冷却し、ヘリウムガスは底部のポート408から注入され、ポート408はボルトを介して204に接続され、ヘリウムガスは磁性流体回転軸内に注入され、ロータリーシールによって外部環境から隔離される。
【0037】
図6の冷却液通路に模式的に示すように、冷却液通路ポート410は冷却液を静電チャックに流し、ウエハを冷却することに用いられ、冷却液は外部から注入され、E1は冷却液A通路、E2は冷却液B通路である。ポート410は204に固定され、冷却液は磁性流体回転軸内に注入され、ロータリーシールによって外部環境から隔離され、すべての冷却液通路接続部はシールリングによって隔離され、冷却液通路は回転プラットフォームの内部でループを形成する。
【0038】
実際の使用において、システム全体の内部が密閉環境にあり、放熱がスムーズではなく、外部の高エネルギー粒子による連続的な衝撃も環境の温度の上昇を引き起こし、環境の温度が高すぎることによってモータに停止等の故障が発生することがない。図示される304はトルクモータ部の冷却水通路であり、306は下部キャビティ部の冷却水通路であり、304に連通し、循環的な冷却水は熱をタイムリーに持ち去ることができ、システムの安定性及び信頼性を確保し、冷却媒体と外部環境はシールリングによって隔離される。
【0039】
以上、本願の好ましい具体的な実施形態を説明したが、本願の特許範囲はこれに限定されず、当業者が本願に開示されている技術的範囲内に容易に想到し得る変化や置換はすべて本願の特許範囲に含まれるべきである。従って、本願の特許範囲は特許請求の範囲の特許範囲に準じるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】