(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(54)【発明の名称】身体の検査、診断および治療、ならびにレクリエーションに使用する保護バリア
(51)【国際特許分類】
A61G 10/00 20060101AFI20230627BHJP
A47G 5/00 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
A61G10/00 Z
A47G5/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574765
(86)(22)【出願日】2021-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-01-30
(86)【国際出願番号】 IL2021050669
(87)【国際公開番号】W WO2021245678
(87)【国際公開日】2021-12-09
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522471504
【氏名又は名称】ヴィルコフスキー ソコラワー デボラ ルース
【氏名又は名称原語表記】VILCOVSKY SOKOLOWER Debora Ruth
【住所又は居所原語表記】7 Yehuda Arazi Street, Tel Aviv, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルコフスキー エリアス
【テーマコード(参考)】
4C341
【Fターム(参考)】
4C341JJ01
4C341LL06
(57)【要約】
1つまたは複数のパネルを有し、身体の検査、診断、および治療、ならびにレクリエーションのうちの1つ以上に使用するためのバリア。前記パネルのうちの少なくとも1つの前記パネルは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができる窓を有する。前記バリアは、使用しないときに、またはバリアの運搬のために、前記バリアをコンパクト化した状態に可逆的に折り畳み可能に構成された少なくとも1つの構造的特徴を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の検査、診断、および治療、ならびにレクリエーションのうちの1つ以上に使用するためのバリアであって、
前記バリアは、1つまたは複数のパネルを有し、
前記パネルのうちの少なくとも1つの前記パネルは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができる窓を有し、
前記バリアは、使用しないときに、またはバリアの運搬のために、前記バリアをコンパクト化した状態に可逆的に折り畳み可能に構成された少なくとも1つの構造的特徴を有する、
バリア。
【請求項2】
前記少なくとも1つの構造的特徴が、前記パネルにおける折り線であり、
前記1つまたは複数のパネルのパネルが、前記パネルにおける折り線に沿って折り曲げられるように構成される、
請求項1に記載のバリア。
【請求項3】
前記少なくとも1つの構造的特徴が、前記1つまたは複数のパネルのうち一対のパネルを接続するヒンジであり、
前記バリアが、前記ヒンジの接続に沿って折り畳まれるように構成される、
請求項1に記載のバリア。
【請求項4】
前記少なくとも1つの構造的特徴が、前記1つまたは複数のパネルのうち一対のパネルを接続する可撓性ストラップであり、
前記バリアが、前記可撓性ストラップに沿って折り畳まれるように構成される、
請求項1に記載のバリア。
【請求項5】
前記少なくとも1つの構造的特徴がロック機構であり、
前記1つまたは複数のパネルが、取り外し可能なロック接続部で互いにロックするように構成されたモジュール要素である、
請求項1に記載のバリア。
【請求項6】
前記1つまたは複数のパネル間の接続部の間隙を封止するように構成されたシールを備える、
請求項3~5のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項7】
前記バリアを手動で取り扱うためのハンドルであって、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つに固定して取り付けられたハンドルを備える、
請求項1~6のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項8】
前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つに固定して取り付けられたフックおよび棚のうちの少なくとも1つを備える、
請求項1~6のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項9】
前記棚および前記フックのうちの少なくとも一方が、前記バリアが折り畳まれた状態で、折り畳まれるように構成される、
請求項8に記載のバリア。
【請求項10】
前記1つまたは複数のパネルのうちの1つのパネルに固定された家具接続部材を備え、
前記家具接続部材は、取り外し可能なロック接続でベッド、椅子、またはテーブルの一部にロックするように構成される、
請求項1~9のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項11】
前記1つまたは複数のパネルのうちの1つのパネルに固定された壁接続部材を備え、
前記壁接続部材は、取り外し可能なロック接続で部屋の壁、天井、または床上の嵌合接続部材にロックするように構成される、
請求項1~10のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項12】
前記バリアは壁を有し、
前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、前記バリアの前記壁を形成する、
請求項1~11のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項13】
前記バリアの前記壁を形成する前記1つまたは複数のパネルのうちの前記少なくとも1つのパネルは、上縁に沿って形成された座部を有し、
前記座部は、天井パネルを受けるように構成される、
請求項12に記載のバリア。
【請求項14】
前記壁は、その高さに沿って折り畳まれるように構成される、
請求項12または請求項13に記載のバリア。
【請求項15】
前記1つまたは複数のパネルのパネルに回転可能に接続されたレバーを備え、
前記レバーは、前記レバーが第1の向きに配置されている場合、広げられた状態で前記壁の高さを支持し、前記レバーが第2の向きに配置されている場合、前記壁の折り畳みを可能にするように構成されている、
請求項14に記載のバリア。
【請求項16】
前記バリアは天井を有し、
前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、前記バリアの前記天井を形成する、
請求項1~15のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項17】
前記バリアは、床を有し、
前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、前記バリアの床である、
請求項1~16のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項18】
前記バリアの壁を形成する前記1つまたは複数のパネルのうちの1つのパネルを安定させるように構成された脚部を備え、
前記脚部が前記パネルに取り付けられている、
請求項1~17のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項19】
前記脚部は、回転可能であって、前記バリアを前記コンパクト化した状態においては第1の向きに配置され、前記バリアを広げた状態においては第2の向きに配置されるように構成される、
請求項18に記載のバリア。
【請求項20】
折り畳まれた状態において前記1つまたは複数のパネルをロックするように構成されたパネルロックを備える、
請求項1~19のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項21】
前記1つまたは複数のパネルが、剛性材料で構成される、
請求項1~20のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項22】
前記1つまたは複数のパネルが、フレームによって囲まれた透明材料で構成される、
請求項1~21のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項23】
前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルが、異なる材料から形成され、前記1つまたは複数のパネルのうちの他のパネルとは異なるサイズまたは異なる形状を有する、
請求項1~22のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項24】
前記1つまたは複数のパネルのパネルに固定されたスクリーン部材のロール体を備え、
前記スクリーン部材が、前記バリアの一部分の上にスクリーンを形成する、
請求項1~21のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項25】
前記スクリーンは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができるスクリーンウィンドウを有し、
前記スクリーンが広げられた状態では、前記1つまたは複数のパネル上の前記窓および前記スクリーンウィンドウは、位置合わせされている、
請求項24に記載のバリア。
【請求項26】
前記スクリーン部材が使い捨てであり、
前記ロール体が、複数のスクリーンに十分なスクリーン部材を有する、
請求項24または25に記載のバリア。
【請求項27】
前記1つまたは複数のパネルが、折り畳まれた状態ではローラーに巻かれ、広げられた状態ではローラーから外に延びる、可撓性材料で構成されたスクリーンパネルである、
請求項1に記載のバリア。
【請求項28】
前記ローラーは、部屋の天井または壁に取り付けられるように構成される、
請求項27に記載のバリア。
【請求項29】
前記ローラーが脚部に支持され、
前記スクリーンパネルを支持するように構成された少なくとも1つのロッドをさらに備える、
請求項27に記載のバリア。
【請求項30】
前記1つまたは複数のパネルが、ベッド、椅子、テーブル、または被介護者の頭部を少なくとも部分的に覆う囲いを形成するように構成される、
請求項1~29のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項31】
複数の窓を有する、
請求項1~30のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項32】
前記複数の窓のうちの少なくとも1つの窓が、前記複数の窓のうちの別の窓のものとは異なるサイズまたは形状を有する、
請求項31に記載のバリア。
【請求項33】
前記複数の窓のうちの1つの窓は、エアフィルタ、空気清浄機、換気システム、マイクロフォン、および照明器具が取り付けられるように構成される、
請求項31または請求項32に記載のバリア。
【請求項34】
前記窓に取り付けられたスリーブを備える、
請求項1~32のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項35】
前記スリーブは、前記パネルから遠位にある開口の端部を有し、
前記開口は、選択的に閉じられるように構成される、
請求項34に記載のバリア。
【請求項36】
前記スリーブは、前記スリーブの長さに沿って開口部を有し、
前記開口部は、選択的に閉じられるように構成される、
請求項34または35に記載のバリア。
【請求項37】
前記窓に取り付けられたグローブを備える、
請求項1~32のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項38】
前記窓に取り付けられた窓カバーを備え、
前記窓カバーは、前記窓を覆うように構成され、前記窓に取り外し可能に取り付けられる、
請求項1~32のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項39】
前記窓カバーは、前記窓カバーの一方の側の被介護者と、前記被介護者を撮像するための前記窓カバーの反対側に設けられた撮像装置との間の動作可能な連動を提供する大きさを有する、
請求項38に記載のバリア。
【請求項40】
前記窓カバーは、スリーブおよびグローブのうちの1つ以上を有する、
請求項38に記載のバリア。
【請求項41】
前記窓カバーは、スリーブおよびグローブのうちの1つ以上が前記窓に沿って摺動することを可能にするように構成される、
請求項40に記載のバリア。
【請求項42】
前記窓カバーは、前記スリーブおよび前記グローブのうちの1つ以上の長さに沿う接続部材を有し、
前記接続部材は、前記スリーブおよび前記グローブのうちの1つまたは複数を交換するように構成される、
請求項40または請求項41に記載のバリア。
【請求項43】
前記スリーブは、それぞれ選択的に閉じられるように構成される、前記スリーブの長さに沿った開口部と、前記パネルから遠位にある開口端とのうちの少なくとも1つを有する、
請求項40~42のいずれか一項に記載のバリア。
【請求項44】
身体の検査、診断、および治療、ならびにレクリエーションのうちの1つ以上に使用するためのバリアを構築するためのキットであって、
1つまたは複数のパネルを備え、
前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができる窓を有し、
前記バリアは、使用しないときに、またはバリアの運搬のために、前記バリアをコンパクト化した状態に可逆的に折り畳み可能に構成された少なくとも1つの構造的特徴を有し、
窓カバー、スリーブ、およびグローブのうちの1つ以上が窓に取り付けられるように構成された、
キット。
【請求項45】
前記1つまたは複数のパネルが、請求項1~33のいずれか一項に記載の前記1つまたは複数のパネルである、
請求項44に記載のキット。
【請求項46】
前記窓カバーが、請求項38~43のいずれか一項に記載の前記窓カバーである、
請求項44または45に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明のいくつかの実施形態は、身体の検査、診断および治療に使用するバリアに関する。詳細には、身体の検査、診断および治療中に介護者がCOVID-19ウイルスに罹患するのを防ぐバリアに関するものであるが、これらに限定されない。
【0002】
関連出願
(関連出願の相互参照)本出願は、2020年6月4日に出願されたイスラエル特許出願第275142号の優先権の利益を主張し、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
伝染病の疑いのある患者を診察する際、介護者が感染する恐れがある。このような懸念は、COVID-19パンデミックの後に高まっている。公表されている疫学研究およびウイルス学研究からのデータは、COVID-19が主に症候性の人々から、呼気中の飛沫を介して密接に接触している他の人々、感染者との直接接触、または汚染された物体や表面との接触によって伝播するという証拠を提供している。
【0004】
パンデミック時には、医療機関を受診する患者の数は大きくかつ急速に変化する可能性がある。患者の中には感染している可能性がある患者が含まれる。さらに、医療機器の一部は感染している可能性がある。医療施設は、介護者(例えば、医師)がウイルスに感染しないように保護されつつ、看護を続けられるよう、迅速に適応しなければならない。パンデミック時には、医療スタッフおよび一般の人々は、入手可能な防護具および消毒剤の不足に直面する可能性がある。
【0005】
パンデミック、特に、密接な接触、直接的な接触および/または間接的な接触、例えば、呼気中の飛沫によって広がるパンデミックについては、医療施設における適応が困難になっている。多くの場合、医療スタッフは、感染を避けるために防護服を着用する必要がある。防護服を適切に着用し、取り外すことの重要性は、長く論じられてきた。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの例示的な実施形態の一態様によれば、介護者が身体検査、診断、および/または身体治療を行うことができる1つまたは複数のスリーブを有する、例えば壁やスクリーン等の折り畳み可能なバリアが提供される。身体検査、診断および/または治療は、手、および/または、例えば聴診器、超音波トランスデューサ、歯科装置、オートスコープ、X線装置、その他の医療機器、ツール、撮像装置、またはスワブ等のデバイスを用いて行うことができる。任意選択的に、折り畳み可能なバリアは、介護者が患者に対して血液検査、例えば血液採取を行うことができる1つ以上のスリーブを有する。介護者は、医療従事者、または、例えば美容処置やマッサージを含む処置を行う任意の人であってもよい。任意選択的に、折り畳み可能なバリアは、介護者が美容処置および/または毛髪処置、例えば、ヘアカットを行うことができる1つまたは複数のスリーブを有する。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、必要なときに容易に組み立てられ、使用しないときに容易に折り畳まれ、保管されるように構成される。任意選択的に、バリアは、折り畳まれた状態ではコンパクト化した状態となる。任意選択的に、専用カバーは、折り畳まれた状態で保管されるバリアを覆うように構成される。任意選択的に、バリアは、必要に応じて所望の場所に容易に運搬できるように、軽量に構成される。任意選択的に、バリアは、車輪、またはバリアを摺動させるための他の機構を有し、軽量でなくてもよい。
【0008】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、例えば折り畳み可能、または巻き取り可能な単一のパネルで構成される。いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、モジュール式に構成される。任意選択的に、選択的に組み合わせて所望の構成のバリアを構築することができるモジュール部が設けられる。任意選択的に、バリアは、検査、診断手順、および/または治療を行うことができる1つまたは複数の開口部および/または窓を有する。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数の窓には、介護者が、直接的および間接的な接触により介護者または被介護者を呼気中の飛沫または潜在的な感染にさらすことなく、検査および/または治療を行うために手またはデバイスを挿入することができるスリーブが取り付けられる。スリーブは、可撓性材料から形成してもよい。任意選択的に、スリーブは弾性材料から形成される。任意選択的に、使い捨てグローブを弾性スリーブに装着してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数の窓にスリーブが取り付けられ、スリーブを通して、例えば、被介護者、例えば患者は、手、腕、脚、または他の身体部分を伸ばして、検査、診断、および/または治療を受けてもよい。任意選択的に、同じスリーブを介護者が手または装置を伸ばすために使用してもよく、また、被介護者が手または他の身体部分を伸ばすために使用してもよい。
【0009】
任意選択的に、スリーブは、グローブまたはアームを有するグローブである。任意選択的に、スリーブは聴診器を挿入するように構成される。任意選択的に、スリーブは、器具または装置が挿入することができる開口端を有する。任意選択的に、スリーブは、例えば血液サンプルの採取、輸血、および/または特定の部位、例えば傷口からの排出物のサンプリングのために、被介護者の身体の一部を露出させるように構成された開口部を有する。
【0010】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、異なる位置に設けられ、異なるサイズおよび形状を有する多数の窓を有してもよい。任意選択的に、バリアは、介護者による使用を容易にするために、折り畳み可能な棚、フック、または他の構造を含んでもよい。任意選択的に、1つまたは複数の窓は、マイクロフォン、空気清浄機、換気および照明器具を設置するように構成されてもよい。
【0011】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、様々なニーズに適応可能であるように構成される。異なるニーズには、例えば、異なるレベルの保護、異なるタイプの検査および/または治療、ならびに異なる物理的設定が含まれる。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数の窓のスリーブは交換可能であり、任意に使い捨てであってもよい。バリアは、医学的検査、診断、および治療、ならびにレクリエーション処置、例えば、マッサージ、ならびにマニキュア、ペディキュア、ヘアサロンケアなどの美容処置に適したものでもよい。
【0012】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、保護衣およびマスクを着用することなく、介護者が検査および/または治療を行うことを可能にし得る。多くの場合、防護服および防護マスクは使い捨てである。その様な使い捨て品目を使用する必要性を低減することは、環境にとって有益であり、医療コストも低減することができ、また、保護衣を慎重に着用し、使用後に剥がす必要性は、介護者にとって時間がかかり、厄介である。さらに、介護者は、保護するためのアイテムを身につけることなく、より快適に操作することができる。
【0013】
いくつかの例示的な実施形態の一態様によれば、身体の検査、診断、および治療、ならびにレクリエーションのうちの1つ以上に使用するためのバリアであって、前記バリアは、1つまたは複数のパネルを有し、前記パネルのうちの少なくとも1つの前記パネルは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができる窓を有し、前記バリアは、使用しないときに、またはバリアの運搬のために、前記バリアをコンパクト化した状態に可逆的に折り畳み可能に構成された少なくとも1つの構造的特徴を有する。
【0014】
任意選択的に、前記少なくとも1つの構造的特徴が、前記パネルにおける折り線であり、前記1つまたは複数のパネルのパネルが、前記パネルにおける折り線に沿って折り曲げられるように構成される。
【0015】
任意選択的に、前記少なくとも1つの構造的特徴が、前記1つまたは複数のパネルのうち一対のパネルを接続するヒンジであり、前記バリアが、前記ヒンジの接続に沿って折り畳まれるように構成される。
【0016】
任意選択的に、前記少なくとも1つの構造的特徴が、前記1つまたは複数のパネルのうち一対のパネルを接続する可撓性ストラップであり、前記バリアが、前記可撓性ストラップに沿って折り畳まれるように構成される。
【0017】
任意選択的に、前記少なくとも1つの構造的特徴がロック機構であり、前記1つまたは複数のパネルが、取り外し可能なロック接続部で互いにロックするように構成されたモジュール要素である。
【0018】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネル間の接続部の間隙を封止するように構成されたシールを備える。
【0019】
任意選択的に、前記バリアを手動で取り扱うためのハンドルであって、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つに固定して取り付けられたハンドルを備える。
【0020】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つに固定して取り付けられたフックおよび棚のうちの少なくとも1つを備える。
【0021】
任意選択的に、前記棚および前記フックのうちの少なくとも一方が、前記バリアが折り畳まれた状態で、折り畳まれるように構成される。
【0022】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルのうちの1つのパネルに固定された家具接続部材を備え、前記家具接続部材は、取り外し可能なロック接続でベッド、椅子、またはテーブルの一部にロックするように構成される。
【0023】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルのうちの1つのパネルに固定された壁接続部材を備え、前記壁接続部材は、取り外し可能なロック接続で部屋の壁、天井、または床上の嵌合接続部材にロックするように構成される。
【0024】
任意選択的に、前記バリアは壁を有し、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、前記バリアの前記壁を形成する。
【0025】
任意選択的に、前記バリアの前記壁を形成する前記1つまたは複数のパネルのうちの前記少なくとも1つのバリアは、上縁に沿って形成された座部を有し、前記座部は、天井パネルを受けるように構成される。
【0026】
任意選択的に、前記壁は、その高さに沿って折り畳まれるように構成される。
【0027】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルのパネルに回転可能に接続されたレバーを備え、前記レバーは、前記レバーが第1の向きに配置されている場合、広げられた状態で前記壁の高さを支持し、前記レバーが第2の向きに配置されている場合、前記壁の折り畳みを可能にするように構成されている。
【0028】
任意選択的に、前記バリアは天井を有し、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、前記バリアの前記天井を形成する。
【0029】
任意選択的に、前記バリアは、床を有し、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、前記バリアの床である。
【0030】
任意選択的に、前記バリアの壁を形成する前記1つまたは複数のパネルのうちの1つのパネルを安定させるように構成された脚部を備え、前記脚部が前記パネルに取り付けられている。
【0031】
任意選択的に、前記脚部は、回転可能であって、前記バリアを前記コンパクト化した状態においては第1の向きに配置され、前記バリアを広げた状態においては第2の向きに配置されるように構成される。
【0032】
任意選択的に、折り畳まれた状態において前記1つまたは複数のパネルをロックするように構成されたパネルロックを備える。
【0033】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルが、剛性材料で構成される。
【0034】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルが、フレームによって囲まれた透明材料で構成される。
【0035】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルが、異なる材料から形成され、前記1つまたは複数のパネルのうちの他のパネルとは異なるサイズまたは異なる形状を有する。
【0036】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルのパネルに固定されたスクリーン部材のロール体を備え、前記スクリーン部材が、前記バリアの一部分の上にスクリーンを形成する。
【0037】
任意選択的に、前記スクリーンは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができるスクリーンウィンドウを有し、前記スクリーンが広げられた状態では、前記1つまたは複数のパネル上の前記窓および前記スクリーンウィンドウは、位置合わせされている。
【0038】
任意選択的に、前記スクリーン部材が使い捨てであり、前記ロール体が、複数のスクリーンに十分なスクリーン部材を有する。
【0039】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルが、折り畳まれた状態ではローラーに巻かれ、広げられた状態ではローラーから外に延びる、可撓性材料で構成されたスクリーンパネルである。
【0040】
任意選択的に、前記ローラーは、部屋の天井または壁に取り付けられるように構成される。
【0041】
任意選択的に、前記ローラーが脚部に支持され、前記スクリーンパネルを支持するように構成された少なくとも1つのロッドをさらに備える。
【0042】
任意選択的に、前記1つまたは複数のパネルが、ベッド、椅子、テーブル、または被介護者の頭部を少なくとも部分的に覆う囲いを形成するように構成される。
【0043】
任意選択的に、複数の窓を有する。
【0044】
任意選択的に、前記複数の窓のうちの少なくとも1つの窓が、前記複数の窓のうちの別の窓のものとは異なるサイズまたは形状を有する。
【0045】
任意選択的に、前記複数の窓のうちの1つの窓は、エアフィルタ、空気清浄機、換気システム、マイクロフォン、および照明器具が取り付けられるように構成される。
【0046】
任意選択的に、前記窓に取り付けられたスリーブを備える。
【0047】
任意選択的に、前記スリーブは、前記パネルから遠位にある開口端を有し、前記開口は、選択的に閉じられるように構成される。
【0048】
任意選択的に、前記スリーブは、前記スリーブの長さに沿って開口部を有し、前記開口部は、選択的に閉じられるように構成される。
【0049】
任意選択的に、前記窓に取り付けられたグローブを備える。
【0050】
任意選択的に、前記窓に取り付けられた窓カバーを備え、前記窓カバーは、前記窓を覆うように構成され、前記窓に取り外し可能に取り付けられる。
【0051】
任意選択的に、前記窓カバーは、前記窓カバーの一方の側の被介護者と、前記被介護者を撮像するための前記窓カバーの反対側に設けられた撮像装置との間の動作可能な連動を提供する大きさを有する。
【0052】
任意選択的に、前記窓カバーは、スリーブおよびグローブのうちの1つ以上を有する。
【0053】
任意選択的に、前記窓カバーは、スリーブおよびグローブのうちの1つ以上が前記窓に沿って摺動することを可能にするように構成される。
【0054】
任意選択的に、前記窓カバーは、前記スリーブおよび前記グローブのうちの1つ以上の長さに沿う接続部材を有し、前記接続部材は、前記スリーブおよび前記グローブのうちの1つまたは複数を交換するように構成される。
【0055】
任意選択的に、前記スリーブは、それぞれ選択的に閉じられるように構成される、前記スリーブの長さに沿った開口部と、前記パネルから遠位にある開口端とのうちの少なくとも1つを有する。
【0056】
いくつかの例示的な実施形態の一態様によれば、身体の検査、診断、および治療、ならびにレクリエーションのうちの1つ以上に使用するためのバリアを構築するためのキットであって、1つまたは複数のパネルを備え、前記1つまたは複数のパネルのうちの少なくとも1つのパネルは、身体検査、診断手順、および治療のうちの少なくとも1つを行うことができる窓を有し、前記バリアは、使用しないときに、またはバリアの運搬のために、前記バリアをコンパクト化した状態に可逆的に折り畳み可能に構成された少なくとも1つの構造的特徴を有し、窓カバー、スリーブ、およびグローブのうちの1つ以上が窓に取り付けられるように構成された、キットである。
【0057】
任意選択的に、上記1つまたは複数のパネルである。
【0058】
任意選択的に、上記窓カバーである。
【0059】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および/または科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の実施形態の実施または試験において、本明細書に記載のものと同様または同等の方法および材料を使用してもよいが、例示的な方法および/または材料を以下に記載する。矛盾する場合には、定義を含めて、本特許明細書が優先する。加えて、材料、方法、および実施例は、例示にすぎず、必ずしも限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
本発明のいくつかの実施形態は、一例として、添付の図面を参照して本明細書に記載される。ここで、詳細に図面を参照すると、示される詳細は、一例として、本発明の実施形態の例示的な議論の目的のためであることが強調される。この点に関して、図面を用いた説明は、本発明の実施形態がどのように実施されてもよいかを当業者に明らかにする。
【0061】
【
図1A】
図1Aは、従来技術で知られている検査ブースを示す。
【
図2A】
図2Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアの概略図であり、一方側から見た状態を示す。
【
図2B】
図2Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアの概略図であり、他方側から見た状態を示す。
【
図2C】
図2Cは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアの概略図であり、部分的に折り畳まれた状態を示す。
【
図3】
図3は、いくつかの例示的な実施形態に係る、壁に対して支持された例示的なバリアの概略斜視図である。
【
図4】
図4は、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアのパネル上に一体化された例示的な脚の概略図である。
【
図5】
図5は、いくつかの例示的な実施形態に係る、病院のベッドフレーム、歯科用椅子、または被介護者に関連する他のプラットフォームに取り付けられる例示的な留め金を有する例示的なバリアの概略図である。
【
図6A】
図6Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、天井を有する例示的なバリアを、広げられた状態で示す概略図である。
【
図6B】
図6Bは、例示的な実施形態に係る、天井を有する例示的なバリアを、部分的に折り畳まれた状態で示す概略図である。
【
図7A】
図7Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的な折り畳み可能な天井を、平らな状態で示す概略図である。
【
図7B】
図7Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的な折り畳み可能な天井を、部分的に折り畳まれた状態で示す概略図である。
【
図8】
図8は、いくつかの例示的な実施形態に係る、天井パネルを受けるように構成された座部を有する例示的なバリアの上縁部の概略図である。
【
図9A】
図9Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す。
【
図9B】
図9Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す。
【
図9C】
図9Cは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す。
【
図9D】
図9Dは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す。
【
図9E】
図9Eは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す。
【
図9F】
図9Fは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す。
【
図10A】
図10Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアを介して身体検査を行う医師および例示的なバリアを介して身体検査を受ける患者をそれぞれ示す概略図である。
【
図10B】
図10Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアを介して身体検査を行う医師および例示的なバリアを介して身体検査を受ける患者をそれぞれ示す概略図である。
【
図10C】
図10Cは、いくつかの例示的な実施形態に係る、着座位置において例示的なバリアを介して身体検査を行う介護者の概略図である。
【
図11A】
図11Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なロールダウンバリアを示す概略図である。
【
図11B】
図11Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なロールアップバリアを示す概略図である。
【
図12A】
図12Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る例示的なボックス形状のバリアである。
【
図12B】
図12Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る例示的なボックス形状のバリアである。
【
図13A】
図13Aは、いくつかの例示的な実施形態に係る、箱形状に折り畳まれるように構成される例示的なバリアの、開いた状態を示す。
【
図13B】
図13Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、箱形状に折り畳まれるように構成される例示的なバリアの、閉じた状態を示す。
【
図14】
図14は、いくつかの例示的な実施形態に係る、使い捨てスクリーンを有する例示的なバリアを示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明の実施形態は、身体の検査、診断および治療に使用するバリアに関する。より詳細には、身体検査および治療中に介護者がCOVID-19ウイルスに罹患するのを防ぐバリアに関するものであるが、これらに限定されない。
【0063】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その出願において、以下の説明および/または図面および/または実施例に示される構成要素および/または方法の構成および配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であるか、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、使用しないときは適宜保管のためにコンパクトに折り畳まれ、使用する際に必要に応じて広げられるように構成された1つまたは複数のパネルを有する。任意選択的に、バリアは、接続するように構成されたモジュール式パネルで構築される。バリアは、例えば、折り畳みまたは巻かれることにより折り畳まれてもよい。任意選択的に、折り畳みは、ヒンジ接続を用いてもよく、または、例えば、一方の長手方向エッジに沿って一方のパネルと、反対側の長手方向エッジに沿って他方のパネルとに取り付けられた可撓性ストラップ等のパネル間の可撓性接続に基づいてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、広げられた状態では、パネル間の接続部は、呼気中の飛沫および/または空気搬送がパネル間を通り抜けるのを防ぐために封止される。封止された接続部は、可撓性材料、例えば、ゴムまたはシリコンを備えてもよい。任意選択的に、剛性を有するシールが使用される。任意選択的に、好ましくは、バリアの少なくとも一部分は、検査中および/または治療中に、介護者と被介護者、例えば患者とが、互いに視認できるように透明である。あるいは、バリアは透明ではない。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のパネルは、剛性材料、例えば、プレキシガラス(ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA))、ポリカーボネートまたはガラスで構成される。他の例示的な実施形態では、1つまたは複数のパネルは、可撓性材料、例えば、ナイロンまたはポリ塩化ビニル(PVC)で構成されてもよい。任意選択的に、バリア、例えばバリアの1つまたは複数のパネルは、フレーム、例えばアルミニウムフレーム、プラスチックフレーム、ゴムフレームまたはPVCシリコンを含んでもよい。任意選択的に、バリアはフレームを含まない。
【0065】
いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、バリアの持ち上げまたは運搬を容易にするためのハンドルを有する。任意選択的に、ハンドルはパネルに取り付けられ、および/または、フレームが含まれる場合には、1つまたは複数のパネルの周囲のフレームに一体的に設けられる。
【0066】
いくつかの実施形態によれば、パネルのうちの1つ以上は、壁、ベッド、椅子、オーニング、天井または床上の既存の構造要素および/または整合コネクタに接続して、バリアを安定させるように構成されるコネクタを有する。任意選択的に、バリアは、ベッドフレーム、例えば病院のベッドフレーム、および/または歯科用椅子に取り付けられるように構成される。いくつかの例示的な実施形態では、パネルのうちの1つまたは複数は、脚部または他の安定化構造を有する。任意選択的に、脚部は、よりコンパクト化して保管するために、回転可能であるか、折り畳み可能であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリアは、車輪または他の摺動機構を有する。
【0067】
任意選択的に、バリアは、まっすぐな壁を形成するように広げられてもよく、「L」字形構造、「U」字形構造、「W」字形構造、または多角形形状の囲い、例えば、直方体の囲いを形成するように半折りしてもよい。任意選択的に、バリアは、1つ以上の半折りされた構成で自己支持構造を形成してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のパネルは、バリアの天井またはオーニングを形成するように構成される。あるいは、天井またはオーニングは含まれない。
【0068】
いくつかの例示的な実施形態では、可撓性パネルで形成されたバリアは、巻かれて折り畳まれてもよい。任意選択的に、パネルは、ばね作動式ローラー上に巻かれてもよい。ローラーは、天井や壁に取り付けてもよく、および/または床に配置されたスタンドと一体化して設けられてもよい。任意選択的に、可撓性パネルは、使い捨てであり、例えば、1回限り使用するために構成され、ローラーは、複数のバリアを1つずつ組み立てるのに十分な材料を有する。任意選択的に、使用済みのロール部分を除去し、新しいパネルを組み立てることができるように、ブレードまたは他の切断機構がローラーと一体化して設けられてもよい。
【0069】
バリアのパネルの寸法は、例えば、高さ1m~2.5m、幅80cm~1.5m、例えば幅1mである。異なる高さおよび非矩形のパネルも考えられる。例えば、椅子に座っている患者を部分的に取り囲むように構成されたバリアは、矩形のフロントパネルと、傾斜している一対のサイドパネルとを有してもよい。他のサイズおよび形状も考えられる。
【0070】
少なくとも1つのバリアのパネルは、介護者が被介護者を検査、診断、および/または治療することができる窓を有する。窓は、専用の機能に応じて、異なるサイズおよび形状を有してもよい。任意選択的に、窓は、標準的なサイズおよび形状を有してもよく、窓の上に配置された専用の窓カバーが、異なる機能を提供してもよい。任意選択的に、窓カバーは、選択的に取り外されるように構成される。任意選択的に、窓カバーは使い捨て(任意選択的に、生分解性)である。窓カバーは、可撓性材料、剛性材料、またはそれらの組み合わせから形成されてもよく、専用の形状を有してもよい。窓カバーは、透明材料、不透明材料、またはそれらの組み合わせから形成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、窓カバーは、窓に取り外し可能に固定される。任意選択的に、例えばVelcro(登録商標)のスナップ、ジッパーまたは留め金等のファブリックフック&ループファスナーを使用して、窓カバーを窓に固定してもよい。あるいは、窓カバーは、窓に恒久的に固定されるか、またはパネルに一体化して設けられる。
【0071】
任意選択的に、窓カバーは、介護者が手または装置、例えば聴診器、体温計、綿棒、注射器、および超音波(US)トランスデューサを伸ばすことができる、1つ以上のスリーブを有する、および/または1つ以上のスリーブが装着されてもよい。任意選択的に、窓カバーおよび/またはスリーブは、窓に沿って移動可能であるように構成されてもよい。任意選択的に、1つ以上のスリーブは、グローブの形状に形成されてもよい。任意選択的に、カバーは、異なる検査、治療、または物理的設定にそれぞれ適した異なるサイズ、例えば、直径および長さのスリーブを有する。任意選択的に、1つまたは複数のスリーブは、指、手、またはデバイスを通すことができる開口部を有してもよい。任意選択的に、開口部は、選択的に封止されてもよく、および/または通される対象物の周りを封止するように構成されてもよい。窓カバーを有する複数の窓が、例えば異なる高さや場所に含まれてもよい。
【0072】
バリアは、互いに留め合わすことのできるパネルを有するモジュール構造であってもよい。モジュール化により、異なる保護レベルや異なる機能を提供することができる。任意選択的に、窓の位置および/または窓のサイズは、パネルによって異なっていてもよく、パネルを、検査、治療、および/または物理的設定に基づいて適宜選択しもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリアのためのキットは、異なるタイプの窓を有するパネルを含んでもよい。任意選択的に、キットは天井構造を有する。天井構造は、任意に封止された接続部で壁面バリアに支持されるように構成された硬質材料、またはバリアの壁面に垂れるように構成された柔軟な材料から形成されてもよい。任意選択的に、キットは、任意にバリアの壁との密閉された接続部を提供することができる床を有する。いくつかの例示的な実施形態では、キットは、複数の窓カバーを有する。窓カバーは、様々な異なる機能を有してもよい。
【0073】
ここで、従来技術において知られている検査ブースおよび窓をそれぞれ示す
図1Aおよび
図1Bを参照する。COVID-19に感染している疑いのある患者の検査については、さまざまな解決策が提案されている。提案されている1つの解決策は、患者200を例えば電話ボックスと同様のサイズ及び形状のブース10に収容し、患者200を医師100の診察のために受け入れること、およびブース10のウィンドウパネル15上の開口125に一体化された柔軟なスリーブ20を介して患者200を検査することを含んでいる。ブース10は、広範な使用に適さない可能性がある複数の欠点を有する。その欠点の一つは、ブース10のサイズおよび形状に関するものである。ブース10は、本来、かさばるものであり、使用しない間は容易に収納することができない。さらに、ブース10は、そのサイズおよび形状のために、運送および組み立てにコストがかかる場合があり、ニーズの変化にあわせて医療施設の異なる領域に移動することも困難な場合がある。ブース10は、被介護者および/または介護者の通常の環境下で看護を提供するのに適していない。代わりに、被介護者及び介護者は、ブース10で看護を行う必要がある。ブース10の別の欠点は、寝たきりの患者の検査、またはリクライニング状態での検査を行うのに適していないことである。
【0074】
提案されているさらに別の解決策では、グローブ27が取り付けられた開口部125を有するウィンドウパネル16でサービスウィンドウを覆う。この解決策では、パネル16は、周壁12に固定して取り付けられる。この仕組みの欠点の1つは、運搬不可能な検査領域を形成することである。検査を受けるには、患者がサービスウィンドウにまで来る必要がある。また、検査領域は、寝たきりの患者の検査や、リクライニング状態にある患者の検査には適していない。さらに、ウィンドウパネル16は、安定して設けられるための周壁を必要とする。
【0075】
図2A、2B、および2Cは、それぞれいくつかの例示的な実施形態に係る例示的なバリアの概略図であり、2つの対向する側から見た、部分的に折り畳まれた状態をそれぞれ示す。いくつかの例示的な実施形態において、バリア300は、ヒンジ170により取り付けられた複数のパネル110を有する。他の例示的な実施形態では、パネル110は、可撓性有する材料や屈曲可能な材料によって接続されてもよい。さらに他の例示的な実施形態では、バリア300は、折り線に沿って折り曲げられた単一のパネル110である。パネル110は、介護者が被介護者を検査および/または治療することができる窓カバー150を有する1つまたは複数の窓125を有する。パネル110は、部分的囲いを形成するように構成されてもよく、窓125を含まなくてもよく、任意に、パネル110とは異なるサイズを有してもよい。任意選択的に、1つまたは複数のパネル110は、バリア300が自立するようにバリア300を安定化させるように設けられてもよい。バリアは、介護者を囲う(または部分的に囲う)ために、または被介護者を囲うために使用されてもよい。窓125および/または窓カバー150は、長方形、円形、または任意の他の形状であってもよい。窓カバー150は1つ以上のスリーブ20および/またはグローブ27を有してもよい。任意選択的に、スリーブ20またはグローブ27を窓125に直接取り付けてもよい。
【0076】
いくつかの例示的な実施形態では、シール160は、バリア300の接続パネル110の間に配置され、パネル110の間に形成された間隙を封止するように構成される。シール160は、ゴムやシリコン等の、パネル間を通過し得る呼気中の飛沫に対して保護することができる可撓性材料であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、シール160は、パネル110を接続するストラップであり、ヒンジ170は不要となる。任意選択的に、シール160は、剛性材料から形成されてもよい。シール160は、例えば、パネル110に取り外し可能に取り付けてもよい。任意選択的に、1つまたは複数のパネル110は、例えば、壁上のねじやボルト等の結合部材に接続するように構成された壁接続部材172を有する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア300は、保管のために平坦な形態に折り畳まれてもよい。任意選択的に、バリア300は、ボックス形状、三角形状、または他の形状に折り畳まれてもよい。任意選択的に、バリア300は、バリア300の折り畳みおよび移動を容易にする1つまたは複数のハンドル190を有する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア300は、例えば、部分的または完全な囲いを形成し得る、異なる形状の構造に広げられてもよい。任意選択的に、バリア300は、「U」字形構造、「L」字形構造、「W」字形構造、多角形構造、または直線壁を形成するように広げられてもよい。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、バリア300の一部は、介護者と患者とが互いに視認できるように透明である。任意選択的に、パネル110は不透明である。任意選択的に、パネル110は、フレーム112、例えばアルミニウムプロファイルまたはプラスチックプロファイルを含む。
【0078】
いくつかの例示的な実施形態では、パネル110は、1つ以上の窓125を有する。いくつかの例示的な実施形態では、窓125は、1つまたは複数のスリーブ20および/またはグローブ27を有する窓カバー150を含んでもよく、窓125は、スリーブ20および/またはグローブ27で直接覆われてもよい。任意選択的に、スリーブ20および/またはグローブ27は、窓カバー150から取り外し可能であり、交換されるように構成されてもよい。窓カバーは、長方形、円形、または任意の他の形状であってもよい。窓カバー150は、可撓性であってもよく、スリーブ20および/またはグローブ27は、バリア300に対して両方向に伸長可能であってもよい。窓125は、異なる高さに配置されてもよく、異なるタイプのカバー150、スリーブ20、および/またはグローブ27で覆われてもよい。任意選択的に、各窓125は専用の機能を有する。窓カバー150および/またはスリーブ20は、恒久的または交換可能であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、カバー150、スリーブ20、および/またはグローブ27は、使い捨てであってもよい。任意選択的に、スリーブ20またはグローブ27は、窓125上に直接取り付けられてもよい。任意選択的に、窓カバー150は、人が器具、手、腕、足または脚を伸ばすことができる複数のリーフを有する。
【0079】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、壁に対して支持された例示的なバリアの概略斜視図を示す
図3を参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア301は、壁12に対して任意に配置することができる「L」字形構造を形成するように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリア301は、1つ以上の脚部210を有する。任意選択的に、バリア301は、脚部210により自立する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア301は、壁12上の対応する接続部材に取り付けられる接続部材を含んでもよい。任意選択的に、「L」字形構造に形成されたバリア301は、自立していてもよく、壁12に対して配置されなくてもよい。任意選択的に、「L」字形構造に形成されたバリア301は、患者がもたれかかる、座る、および/または立つことができる検査プラットフォームまたはベッドを部分的に囲うように配置されてもよい。
【0080】
次に、いくつかの例示的な実施形態に係る例示的なバリアのパネルに一体化された例示的な脚部の概略図を示す
図4を参照する。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のパネル110の底縁部111は、1つ以上の回転可能な脚部210を有する。任意選択的に、脚部210は、バリアが折り畳まれた状態にあるときは縁部111に揃うように設けられ(手動で揃えて設けられ)、広げられたときに、バリアの脚部を支持するために、例えば、90度回転されるようにしてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、底縁部111は、バリア301と支持床との間の封止を維持するように構成されたシール160を有し、脚部210は、縁部111から外に延びるように回転される。
【0081】
図5は、いくつかの例示的な実施形態に係る、病院のベッドフレーム、歯科用椅子、または被介護者に関連する他のプラットフォームに取り付けられる例示的な留め金を有する例示的なバリアの概略図である。いくつかの例示的な実施形態では、バリア302は、被介護者を検査、診断、および/または治療するための、ベッド、椅子、または他のプラットフォームに取り付けられるように構成される。いくつかの例示的な実施形態では、バリア302は、パネル110上に固定された接続部材220を有する。任意選択的に、接続部材220は、検査ベッド、他のベッド、椅子、テーブル、または他の家具の一部に留めるように構成された留め金である。任意選択的に、ベッドまたは椅子上のバーは、使用中に接続部材220にスナップ嵌めされ、使用しないときに引っ張られてもよい。任意選択的に、バリア302は、ベッドに取り付けられている状態では床の上方に持ち上げられるように構成され、留め金220で完全に構造的に支持される。
【0082】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、天井を有する例示的なバリアを、広げられた状態および部分的に折り畳まれた状態でそれぞれ示す概略図である
図6Aおよび
図6Bを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア303は、1つまたは複数の壁パネル110を有し、さらに1つまたは複数の天井パネル230を有する。いくつかの例示的な実施形態では、天井パネル230は、パネル110が回動自在に接続されるヒンジ接続部170または他の可撓性接続部(
図7B)によって壁パネル110に接続される。天井パネル230は、バリア303によって形成される囲いを完全または部分的に覆ってもよい。任意選択的に、一対の天井パネル230の各々は、天井パネル230間に封止された継ぎ目を提供するように互いに嵌合するように構成されたリップ235を有する。天井パネル230は、任意に、透明または不透明の軽量材料から形成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、天井パネル230は、折り畳まれて保管される場合、平坦な形態で折り畳まれてもよい。任意選択的に、天井パネル230は壁パネル110から取り外されてもよい。任意選択的に、天井パネル230は、壁パネル110のいずれかに取り付けられた単一のパネルであってもよく、または壁パネル110のいずれにも取り付けられず、壁パネル110の上に配置される単一パネルであってもよい。任意選択的に、天井パネル230は、折り畳まれるように構成される。いくつかの例示的な実施形態では、バリア303は、同様に、壁パネル110に取り付けられるか、または壁パネル110から分離される、1つまたは複数の床パネルを含んでもよい。
【0083】
図7Aおよび
図7Bは、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的な折り畳み可能な天井を、平らな状態に部分的に折り畳まれた状態で示す概略図である。いくつかの例示的な実施形態では、天井250は、例えばバリア300(
図2A、2B、および2C)またはバリア301(
図3)の上に配置されるように構成された1つまたは複数のパネル240から形成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、天井250は、折り畳み可能に構成された少なくとも2つの天井パネル240を有する。任意選択的に、天井パネル240は、1つまたは複数のヒンジ170と接続される。別の例では、天井250は、1つまたは複数の折り目に沿って折り曲げ可能な単一パネルである。任意選択的に、天井パネル240の縁部は、その上に配置されたときにバリアの壁との封止接続を実現するように構成されたシール材料160、例えばゴムまたはシリコンを有する。任意選択的に、バリア、例えばバリア300(
図2A、2B、および2C)またはバリア301(
図3)のための床は、天井250と同じまたは同様の構造を有してもよい。
【0084】
図8は、いくつかの例示的な実施形態に係る、天井パネルを受けるように構成された座部を有する例示的なバリアの上縁部の概略図である。いくつかの例示的な実施形態では、バリア304は、天井パネル、例えば、天井パネル250(
図7Aおよび7B)を受けるように構成される前面パネル110の上縁部上に形成される座部270を有する。任意選択的に、座部270は、シーリング材料、例えばゴムまたはシリコンを有し、シーリングパネル上に配置されたとき、シーリングパネルとの封止された接続を実現する。
【0085】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリア上の窓に取り付けられるように構成された例示的な窓カバーを示す
図9A,9B,9C,9D,9Eおよび9Fを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、本明細書に記載されるバリアは、実施される検査および/または治療のタイプに基づいて、異なる窓カバー150で覆われ得る1つまたは複数の窓を有する。いくつかの例示的な実施形態では、窓カバー150は、窓の周りに固定することができるフレーム155を有するベース151を有する。任意選択的に、フレーム155は、窓の周りの相手方のファスナに固定するファスナ、例えばファブリックフックアンドループファスナ(Velcro(登録商標))を有する。あるいは、フレーム155は、例えば、専用の接続機構を使用して、または使用せずに、窓に嵌合してもよい。基部151は、剛性または可撓性材料、例えば、透明、不透明または半透明の屈曲可能な材料または弾性材料から形成されてもよい。任意選択的に、窓カバーフレーム155は窓に恒久的に固定されてもよく、窓カバー150のうち1つ以上の部分は交換可能であってもよい。ここでは、窓カバー150は長方形のカバーとして示されているが、窓カバー150のための他の形状、並びに、バリア上の窓のための他の形状も考えられ得る。
【0086】
いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のスリーブ20またはグローブ27が、基部151から延在してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数のスリーブ、例えば、管状スリーブ20またはグローブ27は、基部151と一体で、同じ材料から形成されてもよい。任意選択的に、カバー150は、1回限りの使用のために構成されてもよく、例えば、使い捨てであってもよい。任意選択的に、カバー150の材料は生分解性材料である。任意選択的に、1つ以上の管状スリーブ20は、スワブまたは器具を突き出すことができる開口部21を含んでもよい。任意選択的に、開口部は、開口部を少なくとも部分的に封止する弾性バンドを有する。任意選択的に、開口部21は、人が手、腕、および/または脚を露出できる大きさである。任意選択的に、1つ以上の管状スリーブ20は、被介護者の身体部分の一部が露出できる開口部29を含んでもよい。任意選択的に、開口部29は、輸血、血液検査、または創傷検査のために腕を露出させるのに適したものでもよい。
【0087】
ここで、
図9Bに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数の管状スリーブ20および/またはグローブ27が、専用コネクタ152を用いて基部151に接続される。任意選択的に、コネクタ152は、スリーブのうちの1つ、例えば、管状スリーブ20および/またはグローブ27を交換するために選択的に取り外されてもよい。任意選択的に、管状スリーブ20およびグローブ27のうちの1つまたは複数は、1回限りの使用のために構成されてもよい。任意選択的に、1回限りの使用のために構成された1つまたは複数の管状スリーブおよびグローブは、管状スリーブ20および/またはグローブ27の上に配置され、任意にコネクタ152に接続されてもよい。
【0088】
ここで、
図9Dに示すように、いくつかの例示的な実施形態では、窓カバー150は、スリーブ、例えば、管状スリーブ20またはグローブ27を有さず、使用されていないバリア上の1つまたは複数の窓を封止するように構成される。任意選択的に、窓カバー150は、それを介してX線または他の診断手順を行うことができるように構成されてもよい。任意選択的に、1つまたは複数の窓カバー150は、エアフィルタまたは空気清浄機を有する。
【0089】
詳細には、
図9Eおよび
図9Fに示すように、いくつかの例示的な実施形態において、窓カバー150は、壁パネル110に沿って所望の位置へ移動するグローブ27(または他のスリーブ)を有するように構成される。任意選択的に、窓カバー150は曲がった角部の近傍の移動を可能にするように設けられても良い。任意選択的に、窓カバー150は、グローブ27が窓125に沿って摺動するとき、窓125上の封止を維持する。任意選択的に、窓カバー150は、グローブ27の摺動により束ねられ伸びる柔軟な素材で形成されている。オプションとして、窓カバー150はパネル110上のレールに沿ってスライドする。
【0090】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なバリアを介して身体検査を行う医師および例示的なバリアを介して身体検査を受ける患者の概略図をそれぞれ示す、
図10Aおよび
図10Bを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、介護者100がバリア300によって形成された囲いの外側いる状態で、介護者100は、バリア300に囲まれた患者200を検査または治療することができる。あるいは、介護者100が囲いの内側に立ち、患者200が囲いの外側にいてもよい。任意選択的に、患者200が座った状態、立った状態、または横たわった状態で、検査、診断、および/または治療を行ってもよい。任意選択的に、バリア300は、複数の異なる姿勢で患者に到達すること、および/または患者200上の異なる領域に到達することに対応する複数の窓125を有する。いくつかの例示的な実施形態では、介護者100は、管状スリーブ20またはグローブ27を通して、検査および/または治療のための器具などのデバイスを挿入する。任意選択的に、患者200は、1つ以上の管状スリーブ20、例えば、介護者100によって使用されるのと同じまたは異なる管状スリーブを通して、腕、手、足または脚を挿入する。任意選択的に、1つまたは複数の装置またはアイテムが患者200の側部に配置され、介護者100は、グローブ27で装置またはアイテムを把持してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリア300は、器具や衣類を載置可能な1つ以上の棚310および/またはフック320を有する。任意選択的に、棚310は折り畳み可能である。
【0091】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、着座位置において例示的なバリアを介して身体検査を行う介護者の概略図を示す
図10Cを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア305は、椅子に座っている人を少なくとも部分的に囲うように構成される。任意選択的に、バリア305の寸法は、ベッドまたは立位姿勢での検査のために構成されたバリアと比較して小さくてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、窓125は、実施される検査または治療に対応するように位置決めされる。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態では、バリア305は、レクリエーションを目的として使用されてもよい。例えば、バリア305は、学生が一緒にボードゲームをすることを可能にするために、学校で使用されてもよい。任意選択的に、バリア305は、人が足を伸ばすことができる開口部を有する。
【0093】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なロールダウンバリアおよび例示的なロールアップバリアの概略図をそれぞれ示す
図11Aおよび
図11Bを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア450(
図11A)は、ローラー420で巻く、および/または広げることができるフレキシブルプルダウンスクリーン400として設けられる。任意選択的に、ローラー420は天井17に接続され、必要に応じて引き下げられてもよい。任意選択的に、ローラー420は壁に接続され、必要に応じて引き出して反対側の壁に取り付けてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、スクリーン400は、検査カバー150が本明細書で記載されるように配置可能な1つまたは複数の窓125を有する。任意選択的に、スリーブまたはグローブを窓125の上に配置してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリア450は、病院ベッド18の長さにわたって延在する大きさであり、またはその一部分にわたって延在してもよい。任意選択的に、ローラー420は、2つ以上のスクリーン400のための十分なスクリーン部材を有し、介護者は、使用済みのスクリーン400の部分を引き剥がして廃棄し、その後、ローラー420から別のスクリーン400を引き抜くことができる。例えば、スクリーン400は、使い捨てであってもよい。任意選択的に、各スクリーン400は、少なくとも1つの窓125を有する。あるいは、窓125は、検査時に介護者によって開かれ、または形成されてもよい。
【0094】
いくつかの例示的な実施形態では、バリア451(
図11B)は、例えば、プルアップポスターと同様に、床付近に配置されたローラー420で巻く、および/または広げることができるフレキシブルプルアップスクリーンとして設けられる。任意選択的に、1つ以上のロッド430は、引き抜かれたときにスクリーン400を直立した状態で支持するように構成されてもよい。任意選択的に、バリア451は、脚部210によって自立する。いくつかの例示的な実施形態では、スクリーン400は、検査カバー150、スリーブ、またはグローブが本明細書で記載されるように配置可能な1つまたは複数の窓125を有する。任意選択的に、ローラー420は、2つ以上のスクリーン400のための十分なスクリーン部材を有し、介護者は、使用済みのスクリーン400の部分を引き剥がして廃棄し、その後、ローラー420から別のスクリーン400を引き出すことができる。任意選択的に、各スクリーン400は、少なくとも1つの窓125を有する。あるいは、窓125は、検査時に介護者によって開かれ、または形成されてもよい。また別の例では、スクリーン400は、2つの磁極の間に取り外し可能に接続されてもよく、バリアは、スクリーン400と共に磁極である。
【0095】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、例示的なボックス形状のバリアを示す
図12Aおよび12Bを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア306および/またはバリア307は、患者(または被介護者)の身体の一部分の上に囲いを形成するように構成されてもよい。任意選択的に、バリア306は、患者200の頭部を覆うように構成され、歯科検査、診断、および/または治療を行うために構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリア306は、歯科用椅子上に支持されるように成形される。いくつかの例示的な実施形態では、バリア307は、床まで延在する1つまたは複数のパネル110を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、バリア306および307は、それぞれ折り畳み可能である。
【0096】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、箱形状に折り畳まれるように構成された例示的なバリアを、開いた状態および閉じた状態で示す
図13Aおよび
図13Bを参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア307は、その高さおよびその幅に沿った折り畳みバリア307に基づいて、より小さい構成に折り畳まれてもよい。バリア307は、例えば、ヒンジまたは他の可撓性接続によって接続される複数のパネル110を含んでもよく、またはバリア307に形成した折り線183に沿って折り畳み可能に構成された単一のパネル110であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、1つ以上のレバー180は、折り畳まれた位置から直立した状態へバリア307を組み立て、支持するために、パネル110上に配置されてもよい。任意選択的に、レバー180は、バリア307のパネル110に回動自在に取り付けられ、例えば、レバー180は、ピン181の周りを回転する。
【0097】
ここで、いくつかの例示的な実施形態に係る、使い捨てスクリーンを有する例示的なバリアを示す
図14を参照する。いくつかの例示的な実施形態では、バリア308は、1つまたは複数のパネル110を有し、さらに、スクリーン部材400のロール体を収容するローラー420を有する。任意選択的に、スクリーン部材400は、さらなる保護のために引き下げられてもよい。任意選択的に、スクリーン部材400は使い捨てであってもよい。任意選択的に、ローラー420は、1つまたは複数のパネル110に取り付けられる。ローラー420は、パネル110の片側または両側に取り付けてもよい。任意選択的に、バリア308は、箱状またはスーツケース状に折り畳まれてもよく、例えば、車または救急車によって異なる位置に運搬するのに適したものでもよい。任意選択的に、バリア308は、バリア308を折り畳まれた状態にロックするためのロック185を有する。任意選択的に、バリア308は、折り畳まれた状態でバリア308を運ぶためのハンドル187を有する。
【0098】
明確さのために、別々の実施形態の文脈で記載されている本発明の特定の特徴も、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴も、別々に、または任意の適切な下位組合せで、または本発明の任意の他の説明された実施形態において適切なように提供されてもよい。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、その実施形態がそれらの要素なしでは動作しない場合を除き、それらの実施形態の本質的な特徴とは見なされない。
【0099】
加えて、本出願の任意の優先権書類は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【国際調査報告】