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特表2023-528599ワイヤレスエネルギー管理のためのシステム、デバイス及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-05
(54)【発明の名称】ワイヤレスエネルギー管理のためのシステム、デバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0215 20060101AFI20230628BHJP
   A61N 1/378 20060101ALI20230628BHJP
【FI】
A61B5/0215 C
A61N1/378
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573462
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(85)【翻訳文提出日】2023-01-25
(86)【国際出願番号】 US2021036258
(87)【国際公開番号】W WO2021252397
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】63/036,302
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
2.FRAM
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】521565464
【氏名又は名称】ユーリンク ラブス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】チャーサド,ジャヤント
(72)【発明者】
【氏名】ウェーバー,マーカス
【テーマコード(参考)】
4C017
4C053
【Fターム(参考)】
4C017AA01
4C017AA02
4C017AA08
4C017AA09
4C017AA11
4C017AA12
4C017AA14
4C017AA16
4C017AA18
4C017AB04
4C017AC03
4C053KK10
(57)【要約】
本明細書では、ワイヤレスデバイスのエネルギー効率の良い動作のためのシステム、デバイス及び方法について記載する。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成されたセンサを備えることができる。第1分解能での患者の測定された生理学的パラメータに基づいて生理学的パラメータデータを生成するように、プロセッサを構成することができる。センサは、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成されたセンサと、
前記第1分解能での前記患者の前記測定された生理学的パラメータに基づいて、生理学的パラメータデータを生成するように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記センサが、少なくとも一部は前記生理学的パラメータデータに基づいて、第2分解能で前記患者の前記生理学的パラメータを測定するように構成されている、ワイヤレスモニタ。
【請求項2】
前記第1分解能が、前記生理学的パラメータの振幅、前記生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス及びフィルタカットオフ周波数のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項3】
前記第2分解能が、前記生理学的パラメータの振幅、前記生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス及びフィルタカットオフ周波数のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項4】
前記第1分解能で前記生理学的パラメータを測定することが、前記第2分解能で前記生理学的パラメータを測定することよりも低いエネルギーを消費する、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項5】
患者に植え込まれる、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項6】
前記センサが、前記第1分解能で前記患者の前記生理学的パラメータを所定の繰返し間隔で周期的に測定するように構成されている、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項7】
前記生理学的パラメータが、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号及び心音のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項8】
前記第1分解能及び前記第2分解能での前記測定された生理学的パラメータが、デジタルビットを含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項9】
前記生理学的パラメータデータが、デジタルビットを含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項10】
前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記第2分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記生理学的パラメータデータ及び分解能データのうちの1つ又は複数を格納するように構成されたメモリをさらに備える、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項11】
前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記第2分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記生理学的パラメータデータ及び分解能データのうちの1つ又は複数をワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信器をさらに備える、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項12】
前記ワイヤレスデバイスが、前記ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスである、請求項11に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項13】
前記センサが、圧力トランスデューサ、速度センサ、流量センサ、血中酸素センサ、温度センサ、インピーダンスセンサ、電気センサ、心拍センサ、呼吸数センサ、神経センサ、オーディオセンサ、フロントエンドアンプ、フィルタ、アナログ-デジタル変換器、比較器、基準発生器、電源発生器、デジタルコントローラ、タイマ回路、発振器及びクロック回路のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項14】
前記センサが、前記センサの分解能設定を含む、請求項1に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項15】
前記プロセッサが、少なくとも一部は前記生理学的パラメータデータに基づいて、前記センサの前記分解能設定を調整するように構成されている、請求項14に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項16】
前記分解能設定が、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス及びフィルタカットオフ周波数のうちの1つ又は複数を含む、請求項14に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項17】
前記センサの前記分解能設定を格納するように構成されたメモリをさらに備える、請求項14に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項18】
前記センサの前記分解能設定をワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信器をさらに備える、請求項14に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項19】
前記ワイヤレスデバイスが、前記ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスである、請求項18に記載のワイヤレスモニタ。
【請求項20】
患者をモニタリングする方法であって、
ワイヤレスモニタを使用して、第1分解能で前記患者の生理学的パラメータを測定することと、
前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータに基づいて、生理学的パラメータデータを生成することと、
少なくとも一部は前記生理学的パラメータデータに基づいて、前記ワイヤレスモニタを使用して、第2分解能で前記患者の前記生理学的パラメータを測定することと、
少なくとも一部は前記第2分解能での前記測定された生理学的パラメータに基づいて、前記患者の生理学的状態を推定することと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記第1分解能が、前記生理学的パラメータの振幅、前記生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス及びフィルタカットオフ周波数のうちの1つ又は複数を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2分解能が、前記生理学的パラメータの振幅、前記生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス及びフィルタカットオフ周波数のうちの1つ又は複数を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1分解能で前記生理学的パラメータを測定することが、前記第2分解能で前記生理学的パラメータを測定することよりも低いエネルギーを消費する、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記ワイヤレスモニタが患者に植え込まれる、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記第1分解能で前記患者の前記生理学的パラメータを所定の繰返し間隔で周期的に測定することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記生理学的パラメータが、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号及び心音のうちの1つ又は複数を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
生理学的パラメータデータを生成することが、前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータを第1閾値と比較することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
生理学的パラメータデータを生成することが、前記第1分解能での複数の生理学的パラメータ測定値の平均値、中央値、合計、最小値及び最大値のうちの1つ又は複数を計算することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
生理学的パラメータデータを生成することが、前記第1分解能での前記複数の生理学的パラメータ測定値の前記平均値、前記中央値、前記合計、前記最小値及び前記最大値のうちの1つ又は複数を第2閾値と比較することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも一部は、前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータ及び前記生理学的パラメータデータのうちの1つ又は複数に基づき、生理学的事象を検出することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項31】
前記検出された生理学的事象が、不整脈、心房細動、心室頻拍、睡眠時無呼吸、異常高血圧、異常低血圧、異常圧力変動、異常心拍及び異常心拍変動のうちの1つ又は複数を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記第2分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記生理学的パラメータデータ及び分解能データのうちの1つ又は複数を、前記ワイヤレスモニタのメモリに格納することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
前記第1分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記第2分解能での前記測定された生理学的パラメータ、前記生理学的パラメータデータ及び分解能データのうちの1つ又は複数を、前記ワイヤレスモニタからワイヤレスデバイスにワイヤレス送信することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項34】
前記ワイヤレスデバイスが、前記ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ワイヤレスバッテリ充電システムであって、
ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合され、前記トランスデューサによって受信された前記ワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するように構成された第1電源回路と、
前記第1電源回路に結合され、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部をコンデンサエネルギーとして貯蔵するように構成されたコンデンサと、
前記コンデンサに結合され、前記ワイヤレス電力の受信がない間に前記コンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用して充電するように構成されたバッテリと、
を備える、システム。
【請求項36】
前記バッテリが、前記ワイヤレス電力を受信している間、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を使用して充電するように構成されている、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記コンデンサに結合され、前記ワイヤレス電力の受信がない間に前記バッテリを充電する前に、前記コンデンサエネルギーの少なくとも前記一部を調整するように構成された第2電源回路をさらに備える、請求項35に記載のシステム。
【請求項38】
前記第1電源回路に結合され、前記ワイヤレス電力を受信している間に前記バッテリを充電する前に、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも前記別の部分を調整するように構成された第2電源回路をさらに備える、請求項36に記載のシステム。
【請求項39】
前記トランスデューサに結合され、前記トランスデューサからの前記受信されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を回収するように構成された第2電源回路
をさらに備え、
前記バッテリが、前記ワイヤレス電力を受信している間、前記第2電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を使用して充電するように構成されている、請求項35に記載のシステム。
【請求項40】
前記第1電源回路に結合され、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも前記一部をコンデンサエネルギーとして前記コンデンサに貯蔵する前に、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも前記一部を調整するように構成された第3電源回路をさらに備える、請求項35又は38に記載のシステム。
【請求項41】
前記コンデンサと前記バッテリとの間に結合された少なくとも第1スイッチをさらに備え、前記少なくとも第1スイッチが、前記ワイヤレス電力の受信がない間にオンであるように構成されている、請求項35に記載のシステム。
【請求項42】
前記第2電源回路と前記バッテリとの間に結合された少なくとも第2スイッチをさらに備え、前記少なくとも第2スイッチが、前記ワイヤレス電力を受信している間にオンであるように構成されている、請求項38又は39に記載のシステム。
【請求項43】
前記バッテリが、約100ミリワット時未満の容量を有する、請求項35に記載のシステム。
【請求項44】
前記コンデンサが、約0.1nF~約100μFの静電容量を有する、請求項35に記載のシステム。
【請求項45】
前記コンデンサが、前記回収されたワイヤレス電力を第1充電率で貯蔵し、前記バッテリが、前記コンデンサエネルギーを使用して第2充電率で充電し、前記第1充電率が前記第2充電率よりも高い、請求項35に記載のシステム。
【請求項46】
前記第1電源回路が、AC-DCコンバータ、再構成可能AC-DCコンバータ、整流器、再構成可能整流器、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ及び電圧リミッタのうちの1つ又は複数を含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項47】
前記バッテリに結合され、前記バッテリを充電するように構成されたバッテリ充電回路をさらに備える、請求項35に記載のシステム。
【請求項48】
前記バッテリ充電回路が、定電圧充電回路、定電流充電回路、トリクル充電回路、パルス充電回路、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、及び充電中に前記バッテリの電圧を制限するように構成された電圧リミッタのうちの1つ又は複数を含む、請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記トランスデューサが音響トランスデューサを含み、前記ワイヤレス電力が音響電力を含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項50】
前記音響トランスデューサが超音波トランスデューサを含み、前記音響電力が超音波電力を含む、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
バッテリをワイヤレス充電する方法であって、
トランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信することと、
第1電源回路を使用して、前記受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収することと、
前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を、コンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵することと、
前記ワイヤレス電力の受信がない間に、前記コンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用して前記バッテリを充電することと、
を含む、方法。
【請求項52】
前記ワイヤレス電力を受信している間、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を使用して前記バッテリを充電することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記ワイヤレス電力の受信がない間に前記バッテリを充電する前に、第2電源回路を使用して前記コンデンサエネルギーの少なくとも前記一部を調整することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記ワイヤレス電力を受信している間に前記バッテリを充電する前に、前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも前記別の部分を、第2電源回路を使用して調整することをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
第2電源回路を使用して、前記トランスデューサからの前記受信されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を回収することと、
前記ワイヤレス電力を受信している間、前記第2電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を使用して前記バッテリを充電することと、
をさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも前記一部をコンデンサエネルギーとして前記コンデンサに貯蔵する前に、第3電源回路を使用して前記第1電源回路からの前記回収されたワイヤレス電力の少なくとも前記一部を調整することをさらに含む、請求項51又は54に記載の方法。
【請求項57】
前記バッテリが、約100ミリワット時未満の容量を有する、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記コンデンサが、約0.1nF~約100μFの静電容量を有する、請求項51に記載の方法。
【請求項59】
前記トランスデューサとは物理的に分離して配置されたワイヤレスデバイスを使用して、前記ワイヤレス電力を前記トランスデューサに送信することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項60】
前記トランスデューサが音響トランスデューサを含み、前記ワイヤレス電力が音響電力を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項61】
前記音響トランスデューサが超音波トランスデューサを含み、前記音響電力が超音波電力を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
ワイヤレス植込み型デバイスであって、
前記ワイヤレス植込み型デバイスに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスと、
前記エネルギー貯蔵デバイスに結合され、所定の機能を実行するように構成された負荷回路と、
前記エネルギー貯蔵デバイスに結合されたプロセッサであって、エネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定し、少なくとも一部は前記測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいて、モード選択信号を生成するように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記負荷回路が、前記モード選択信号に基づいて、第1モード又は第2モードで前記所定の機能を実行するように構成されている、デバイス。
【請求項63】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含む、請求項62に記載のデバイス。
【請求項64】
ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合され、前記受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するように構成された電源回路と、
前記電源回路及び前記エネルギー貯蔵デバイスに結合された電力検出器回路であって、前記負荷回路及び前記プロセッサのうちの1つ又は複数のための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成された電力検出器回路と、
をさらに備える、請求項62に記載のデバイス。
【請求項65】
前記電力検出器回路が、電力OR回路、電力合成回路、電力選択回路、ダイオード及びスイッチのうちの1つ又は複数を含む、請求項64に記載のデバイス。
【請求項66】
前記電力検出器回路が、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ及び電源回路パラメータのうちの1つ又は複数を測定するようにさらに構成されている、請求項64に記載のデバイス。
【請求項67】
前記エネルギー貯蔵デバイスパラメータが、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力及びバッテリ温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項62又は66に記載のデバイス。
【請求項68】
前記エネルギー貯蔵デバイスパラメータが、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー及びコンデンサ温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項62又は66に記載のデバイス。
【請求項69】
前記電源回路パラメータが、電源回路電圧、電源回路電流、電源回路インピーダンス、電源回路電力、電源回路貯蔵エネルギー及び電源回路温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項66に記載のデバイス。
【請求項70】
前記第1モードにおける前記負荷回路が、外部デバイスからの信号がない場合に前記所定の機能を実行するように構成されている、請求項62に記載のデバイス。
【請求項71】
前記第2モードにおける前記負荷回路が、外部デバイスからの信号の受信に応答して前記所定の機能を実行するように構成されている、請求項62に記載のデバイス。
【請求項72】
前記所定の機能が、生理学的パラメータの測定、前記ワイヤレス植込み型デバイスのパラメータの測定、前記ワイヤレス植込み型デバイスの制御、刺激の送達、及び患者への治療の送達のうちの1つ又は複数を含む、請求項62に記載のデバイス。
【請求項73】
前記生理学的パラメータが、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号及び心音のうちの1つ又は複数を含む、請求項72に記載のデバイス。
【請求項74】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、約100ミリワット時未満の容量を有する、請求項62に記載のデバイス。
【請求項75】
電源回路に結合されたコンデンサをさらに備え、前記電源回路が、前記コンデンサにエネルギーを貯蔵するように構成されている、請求項62に記載のデバイス。
【請求項76】
前記プロセッサが、エネルギー貯蔵モニタリング回路、バッテリモニタリング回路、比較器及びデジタル論理回路のうちの1つ又は複数を備える、請求項62に記載のデバイス。
【請求項77】
前記プロセッサが、前記エネルギー貯蔵デバイス及び電源回路のうちの1つ又は複数によって電力が供給されるように構成されている、請求項62に記載のデバイス。
【請求項78】
トランスデューサが音響トランスデューサを含み、ワイヤレス電力が音響電力を含む、請求項62に記載のデバイス。
【請求項79】
前記音響トランスデューサが超音波トランスデューサを含み、前記音響電力が超音波電力を含む、請求項78に記載のデバイス。
【請求項80】
ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法であって、
前記ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定することと、
前記測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいて、モード選択信号を生成することと、
前記モード選択信号に基づいて、第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように負荷回路を構成することと、
を含む、方法。
【請求項81】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記第1モードにおける前記負荷回路が、外部デバイスからの信号がない場合に前記所定の機能を実行するように構成される、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
前記第2モードにおける前記負荷回路が、外部デバイスからの信号に応答して前記所定の機能を実行するように構成される、請求項80に記載の方法。
【請求項84】
前記所定の機能が、生理学的パラメータの測定、前記ワイヤレス植込み型デバイスのパラメータの測定、前記ワイヤレス植込み型デバイスの制御、刺激の送達、及び患者への治療の送達のうちの1つ又は複数を含む、請求項80に記載の方法。
【請求項85】
前記生理学的パラメータが、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号及び心音のうちの1つ又は複数を含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、約100ミリワット時未満の容量を有する、請求項80に記載の方法。
【請求項87】
前記ワイヤレス植込み型デバイスのトランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信することと、
前記ワイヤレス植込み型デバイスの電源回路を使用して、前記受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収することと、
前記ワイヤレス植込み型デバイスの電力検出器回路を使用して、前記負荷回路のための1つ又は複数の供給電圧を生成することと、
をさらに含む、請求項80に記載の方法。
【請求項88】
前記電力検出器回路を使用して、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ及び電源回路パラメータのうちの1つ又は複数を測定することをさらに含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記エネルギー貯蔵デバイスパラメータが、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力及びバッテリ温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項80又は88に記載の方法。
【請求項90】
前記エネルギー貯蔵デバイスパラメータが、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー及びコンデンサ温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項80又は88に記載の方法。
【請求項91】
前記電源回路パラメータが、電源回路電圧、電源回路電流、電源回路インピーダンス、電源回路電力及び電源回路貯蔵エネルギーのうちの1つ又は複数を含む、請求項88に記載の方法。
【請求項92】
前記電源回路を使用して、前記ワイヤレス植込み型デバイスのコンデンサにエネルギーを貯蔵することをさらに含む、請求項87に記載の方法。
【請求項93】
前記電力検出器回路が、電力OR回路、電力合成回路、電力選択回路、ダイオード及びスイッチのうちの1つ又は複数を含む、請求項87に記載の方法。
【請求項94】
前記トランスデューサが音響トランスデューサを含み、前記ワイヤレス電力が音響電力を含む、請求項87に記載の方法。
【請求項95】
前記音響トランスデューサが超音波トランスデューサを含み、前記音響電力が超音波電力を含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
ワイヤレス植込み型デバイスであって、
ワイヤレス信号を受信するように構成されたトランスデューサと、
前記トランスデューサに結合されたウェイクアップ受信器回路であって、前記ワイヤレス信号に応答してウェイクアップ信号を生成するように構成されたウェイクアップ受信器回路と、
タイマ信号に基づいて前記ウェイクアップ受信器回路のためのトリガ信号を生成するように構成されたプロセッサと、
前記ウェイクアップ受信器回路及び前記プロセッサに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスと、
を備え、
前記ウェイクアップ受信器回路が、前記トリガ信号を受信したときにのみ動作するように構成されている、デバイス。
【請求項97】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含む、請求項96に記載のデバイス。
【請求項98】
前記バッテリが、約100ミリワット時未満の容量を有する、請求項97に記載のデバイス。
【請求項99】
前記プロセッサが、前記タイマ信号を生成するように構成されたタイマ回路を備える、請求項96に記載のデバイス。
【請求項100】
前記トリガ信号が、所定の繰返し間隔を有する周期的な波形を含む、請求項96に記載のデバイス。
【請求項101】
前記所定の繰返し間隔が、前記トランスデューサによって受信された前記ワイヤレス信号の持続時間以下である、請求項100に記載のデバイス。
【請求項102】
前記エネルギー貯蔵デバイスに結合された電源回路をさらに備え、前記電源回路が、前記ウェイクアップ受信器回路及び前記プロセッサに電力を供給するための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成されている、請求項96に記載のデバイス。
【請求項103】
前記ワイヤレス信号が、前記ワイヤレス植込み型デバイスから物理的に分離して配置されるように構成されたワイヤレスデバイスによって送信される、請求項96に記載のデバイス。
【請求項104】
前記トランスデューサが音響トランスデューサを含み、前記ワイヤレス信号が音響信号を含む、請求項96に記載のデバイス。
【請求項105】
前記音響トランスデューサが超音波トランスデューサを含み、前記音響信号が超音波信号を含む、請求項104に記載のデバイス。
【請求項106】
植込み型デバイスであって、
前記植込み型デバイスに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスと、
1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータをモニタリングするように構成されたエネルギー貯蔵モニタリング回路と、
前記1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータの前記モニタリングに基づいて、前記エネルギー貯蔵モニタリング回路のためのトリガ信号を生成するように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記エネルギー貯蔵モニタリング回路が、前記トリガ信号を受信した場合にのみ動作するように構成されている、デバイス。
【請求項107】
前記エネルギー貯蔵デバイスが、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含む、請求項106に記載のデバイス。
【請求項108】
前記バッテリが、約100ミリワット時未満の容量を有する、請求項107に記載のデバイス。
【請求項109】
前記プロセッサがタイマ回路を備える、請求項106に記載のデバイス。
【請求項110】
前記トリガ信号が、所定の繰返し間隔を有する周期的な波形を含む、請求項106に記載のデバイス。
【請求項111】
前記1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータが、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力及びバッテリ温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項106に記載のデバイス。
【請求項112】
前記1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータが、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー及びコンデンサ温度のうちの1つ又は複数を含む、請求項106に記載のデバイス。
【請求項113】
前記プロセッサが、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータを推定するようにさらに構成されている、請求項106に記載のデバイス。
【請求項114】
前記プロセッサが、少なくとも一部は前記1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータの前記推定に基づいて、前記トリガ信号を生成するように構成されている、請求項113に記載のデバイス。
【請求項115】
前記エネルギー貯蔵デバイスに結合された電源回路をさらに備え、前記電源回路が、前記エネルギー貯蔵モニタリング回路及び前記プロセッサに電力を供給するための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成されている、請求項106に記載のデバイス。
【請求項116】
心血管内圧モニタリングの方法であって、
患者に植え込まれたワイヤレスモニタを使用して心血管内圧を測定することと、
前記患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することと、
少なくとも一部は前記心血管内圧と前記患者の前記少なくとも1つの他の生理学的パラメータとに基づいて、患者の状態を決定することと、
を含む、方法。
【請求項117】
前記測定された心血管内圧を前記他の生理学的パラメータの前記測定と同期させることをさらに含む、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
同期が、前記ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置されるように構成された外部デバイスによって実行される、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記他の生理学的パラメータが、患者の活動、心拍数、心拍変動、呼吸数、胸郭インピーダンス、心音、体温、血圧、血流量、血流速度、血中酸素濃度及び血糖値のうちの1つ又は複数を含む、請求項116に記載の方法。
【請求項120】
前記患者の前記少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することが、前記ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置されるように構成された外部デバイスによって実行される、請求項116に記載の方法。
【請求項121】
前記患者の前記少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することが、前記患者に植え込まれた第2ワイヤレスモニタを使用して実行される、請求項116に記載の方法。
【請求項122】
前記患者の前記少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することが、前記患者に植え込まれた前記ワイヤレスモニタを使用して実行される、請求項116に記載の方法。
【請求項123】
前記ワイヤレスモニタのプロセッサを使用して、前記測定された心血管内圧をデジタル化することをさらに含む、請求項116に記載の方法。
【請求項124】
デジタル化された心血管内圧を前記ワイヤレスモニタからワイヤレスデバイスにワイヤレス送信することをさらに含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記ワイヤレスデバイスが、前記ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスを含む、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記ワイヤレス送信が、音響信号、超音波信号及び無線周波数信号のうちの1つ又は複数を使用して実行される、請求項124に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年6月8日に出願された米国仮特許出願第63/036,302号の優先権を主張し、その出願の全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
[0002] 本明細書におけるデバイス、システム及び方法は、限定されないが、患者の1つ又は複数の生理学的パラメータのワイヤレスモニタリングを含むワイヤレスデバイスのエネルギー効率の良い動作に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 患者の体内に植え込まれたワイヤレスモニタは、生理学的信号(例えば、血圧、血流量、神経活動電位等)をモニタリングし、又は組織(例えば、神経、筋肉等)を刺激することができる。これらのデバイスは、バッテリを再充電することができる外部ワイヤレスデバイスによって提供されるワイヤレス電力を受信することができる。植え込まれたワイヤレスモニタは、バッテリを収容するためのスペースが限られている場合があり、それにより、ワイヤレスモニタの機能性及び/又は性能が制限される可能性がある。このように、ワイヤレスデバイスのエネルギー効率の良い動作と患者の1つ又は複数の生理学的パラメータのワイヤレスモニタリングのうちの1つ又は複数には、追加のデバイス、システム及び方法が望ましい場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 本明細書では、限定されないが、ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー効率の良く且つ信頼性の高い動作を含むワイヤレスエネルギー管理のための、及び/又は患者をモニタリングする、システム、デバイス及び方法について記載する。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成されたセンサと、第1分解能での患者の測定された生理学的パラメータに基づいて、生理学的パラメータデータを生成するように構成されたプロセッサとを備えることができ、センサは、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。
【0005】
[0005] いくつかの変形例では、第1分解能は、生理学的パラメータの振幅、生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第2分解能は、生理学的パラメータの振幅、生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0006】
[0006] いくつかの変形例では、第1分解能で生理学的パラメータを測定することは、第2分解能で生理学的パラメータを測定することよりも低いエネルギーを消費することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、患者に植え込むことができる。いくつかの変形例では、センサは、第1分解能で患者の生理学的パラメータを所定の繰返し間隔で周期的に測定するように構成することができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータは、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号、心音、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0007】
[0007] いくつかの変形例では、第1分解能及び第2分解能での測定された生理学的パラメータは、デジタルビットを含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータデータは、デジタルビットを含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を格納するように構成されたメモリをさらに備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数をワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信器をさらに備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスであり得る。
【0008】
[0008] いくつかの変形例では、センサは、圧力トランスデューサ、速度センサ、流量センサ、血中酸素センサ、温度センサ、インピーダンスセンサ、電気センサ、心拍センサ、呼吸数センサ、神経センサ、オーディオセンサ、フロントエンドアンプ、フィルタ、アナログ-デジタル変換器、比較器、基準発生器、電源発生器、デジタルコントローラ、タイマ回路、発振器、クロック回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0009】
[0009] いくつかの変形例では、センサは、センサの分解能設定を含むことができる。いくつかの変形例では、プロセッサは、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、センサの分解能設定を調整するように構成することができる。いくつかの変形例では、分解能設定は、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、センサの分解能設定を格納するように構成されたメモリをさらに備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、センサの分解能設定をワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信器をさらに備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスであり得る。
【0010】
[0010] 本明細書では、患者をモニタリングする方法についても記載する。いくつかの変形例では、患者をモニタリングする方法は、ワイヤレスモニタを使用して、第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定することと、第1分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて、生理学的パラメータデータを生成することと、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、ワイヤレスモニタを使用して、第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定することと、少なくとも一部は第2分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて、患者の生理学的状態を推定することとを含むことができる。
【0011】
[0011] いくつかの変形例では、第1分解能は、生理学的パラメータの振幅、生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第2分解能は、生理学的パラメータの振幅、生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0012】
[0012] いくつかの変形例では、第1分解能で生理学的パラメータを測定することは、第2分解能で生理学的パラメータを測定することよりも低いエネルギーを消費することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは患者に植え込むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、第1分解能で患者の生理学的パラメータを所定の繰返し間隔で周期的に測定することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータは、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号、心音、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0013】
[0013] いくつかの変形例では、生理学的パラメータデータを生成することは、第1分解能での測定された生理学的パラメータを第1閾値と比較することを含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータデータを生成することは、第1分解能での複数の生理学的パラメータ測定値の平均値、中央値、合計、最小値、最大値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を計算することを含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータデータを生成することは、第1分解能での複数の生理学的パラメータ測定値の平均値、中央値、合計、最小値、最大値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を第2閾値と比較することを含むことができる。
【0014】
[0014] いくつかの変形例では、本方法は、少なくとも一部は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ及び生理学的パラメータデータのうちの1つ又は複数に基づき、生理学的事象を検出することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、検出された生理学的事象は、不整脈、心房細動、心室頻拍、睡眠時無呼吸、異常高血圧、異常低血圧、異常圧力変動、異常心拍、異常心拍変動、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0015】
[0015] いくつかの変形例では、本方法は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を、ワイヤレスモニタのメモリに格納することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を、ワイヤレスモニタからワイヤレスデバイスにワイヤレス送信することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスを含むことができる。
【0016】
[0016] 本明細書では、ワイヤレスバッテリ充電システムについても記載する。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサと、トランスデューサに結合され、トランスデューサによって受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するように構成された第1電源回路と、第1電源回路に結合され、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部をコンデンサエネルギーとして貯蔵するように構成されたコンデンサと、コンデンサに結合され、ワイヤレス電力の受信がない間にコンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用して充電するように構成されたバッテリとを備えることができる。いくつかの変形例では、バッテリは、ワイヤレス電力を受信している間、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を使用して充電するように構成することができる。
【0017】
[0017] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、コンデンサに結合され、ワイヤレス電力の受信がない間にバッテリを充電する前に、コンデンサエネルギーの少なくとも上記一部を調整するように構成された第2電源回路をさらに備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、第1電源回路に結合され、ワイヤレス電力を受信している間にバッテリを充電する前に、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記別の部分を調整するように構成された第2電源回路をさらに備えることができる。
【0018】
[0018] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、トランスデューサに結合され、トランスデューサからの受信されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を回収するように構成された第2電源回路をさらに備えることができ、バッテリは、ワイヤレス電力を受信している間、第2電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を使用して充電するように構成することができる。
【0019】
[0019] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、第1電源回路に結合され、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記一部をコンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵する前に、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記一部を調整するように構成された第3電源回路をさらに備えることができる。
【0020】
[0020] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、コンデンサとバッテリとの間に結合された少なくとも第1スイッチをさらに備えることができ、少なくとも第1スイッチは、ワイヤレス電力の受信がない間にオンであるように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、第2電源回路とバッテリとの間に結合された少なくとも第2スイッチをさらに備えることができ、少なくとも第2スイッチは、ワイヤレス電力を受信している間にオンであるように構成することができる。
【0021】
[0021] いくつかの変形例では、バッテリは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。いくつかの変形例では、コンデンサは、約0.1nF~約100μFの静電容量を有することができる。いくつかの変形例では、コンデンサは、回収されたワイヤレス電力を第1充電率で貯蔵することができ、バッテリは、コンデンサエネルギーを使用して第2充電率で充電することができ、第1充電率は第2充電率よりも高くすることができる。
【0022】
[0022] いくつかの変形例では、第1電源回路は、AC-DCコンバータ、再構成可能AC-DCコンバータ、整流器、再構成可能整流器、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0023】
[0023] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、バッテリに結合され、バッテリを充電するように構成されたバッテリ充電回路をさらに備えることができる。いくつかの変形例では、バッテリ充電回路は、定電圧充電回路、定電流充電回路、トリクル充電回路、パルス充電回路、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、充電中にバッテリの電圧を制限するように構成された電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0024】
[0024] いくつかの変形例では、トランスデューサは音響トランスデューサを含むことができ、ワイヤレス電力は音響電力を含むことができる。いくつかの変形例では、音響トランスデューサは超音波トランスデューサを含むことができ、音響電力は超音波電力を含むことができる。
【0025】
[0025] 本明細書では、バッテリをワイヤレス充電する方法についても記載する。いくつかの変形例では、バッテリをワイヤレス充電する方法は、トランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信することと、第1電源回路を使用して、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収することと、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を、コンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵することと、ワイヤレス電力の受信がない間に、コンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用してバッテリを充電することとを含むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、ワイヤレス電力を受信している間、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を使用してバッテリを充電することをさらに含むことができる。
【0026】
[0026] いくつかの変形例では、本方法は、ワイヤレス電力の受信がない間にバッテリを充電する前に、第2電源回路を使用してコンデンサエネルギーの少なくとも上記一部を調整することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、ワイヤレス電力を受信している間にバッテリを充電する前に、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記別の部分を、第2電源回路を使用して調整することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、第2電源回路を使用して、トランスデューサからの受信されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を回収することと、ワイヤレス電力を受信している間、第2電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を使用してバッテリを充電することとをさらに含むことができる。
【0027】
[0027] いくつかの変形例では、本方法は、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記一部をコンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵する前に、第3電源回路を使用して第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記一部を調整することをさらに含むことができる。
【0028】
[0028] いくつかの変形例では、バッテリは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。いくつかの変形例では、コンデンサは、約0.1nF~約100μFの静電容量を有することができる。
【0029】
[0029] いくつかの変形例では、本方法は、トランスデューサとは物理的に分離して配置されたワイヤレスデバイスを使用して、ワイヤレス電力をトランスデューサに送信することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、トランスデューサは音響トランスデューサを含むことができ、ワイヤレス電力は音響電力を含むことができる。いくつかの変形例では、音響トランスデューサは超音波トランスデューサを含むことができ、音響電力は超音波電力を含むことができる。
【0030】
[0030] 本明細書では、ワイヤレス植込み型デバイスについても記載する。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレス植込み型デバイスに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスと、エネルギー貯蔵デバイスに結合され、所定の機能を実行するように構成された負荷回路と、エネルギー貯蔵デバイスに結合されたプロセッサであって、エネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定し、少なくとも一部は測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいて、モード選択信号を生成するように構成されたプロセッサとを備えることができ、負荷回路は、モード選択信号に基づいて、第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0031】
[0031] いくつかの変形例では、本デバイスは、ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサと、トランスデューサに結合され、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するように構成された電源回路と、電源回路及びエネルギー貯蔵デバイスに結合された電力検出器回路であって、負荷回路及びプロセッサのうちの1つ又は複数のための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成された電力検出器回路とをさらに備えることができる。
【0032】
[0032] いくつかの変形例では、電力検出器回路は、電力OR回路、電力合成回路、電力選択回路、ダイオード及びスイッチのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、電力検出器回路は、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ及び電源回路パラメータのうちの1つ又は複数を測定するようにさらに構成することができる。
【0033】
[0033] いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力、バッテリ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー、コンデンサ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、電源回路パラメータは、電源回路電圧、電源回路電流、電源回路インピーダンス、電源回路電力、電源回路貯蔵エネルギー、電源回路温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0034】
[0034] いくつかの変形例では、第1モードにおける負荷回路は、外部デバイスからの信号がない場合に所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、第2モードにおける負荷回路は、外部デバイスからの信号の受信に応答して所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、所定の機能は、生理学的パラメータの測定、ワイヤレス植込み型デバイスのパラメータの測定、ワイヤレス植込み型デバイスの制御、刺激の送達、患者への治療の送達、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータは、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号、心音、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0035】
[0035] いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。いくつかの変形例では、本デバイスは、電源回路に結合されたコンデンサをさらに備えることができ、電源回路は、コンデンサにエネルギーを貯蔵するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサは、エネルギー貯蔵モニタリング回路、バッテリモニタリング回路、比較器、デジタル論理回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を備えることができる。いくつかの変形例では、プロセッサは、エネルギー貯蔵デバイス及び電源回路のうちの1つ又は複数によって電力が供給されるように構成することができる。
【0036】
[0036] いくつかの変形例では、トランスデューサは音響トランスデューサを含むことができ、ワイヤレス電力は音響電力を含むことができる。いくつかの変形例では、音響トランスデューサは超音波トランスデューサを含むことができ、音響電力は超音波電力を含むことができる。
【0037】
[0037] 本明細書では、ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法についても記載する。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法は、ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定することと、測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいて、モード選択信号を生成することと、モード選択信号に基づいて、第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように負荷回路を構成することとを含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0038】
[0038] いくつかの変形例では、第1モードにおける負荷回路は、外部デバイスからの信号がない場合に所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、第2モードにおける負荷回路は、外部デバイスからの信号の受信に応答して所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、所定の機能は、生理学的パラメータの測定、ワイヤレス植込み型デバイスのパラメータの測定、ワイヤレス植込み型デバイスの制御、刺激の送達、患者への治療の送達、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータは、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号、心音、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。
【0039】
[0039] いくつかの変形例では、本方法は、ワイヤレス植込み型デバイスのトランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信することと、ワイヤレス植込み型デバイスの電源回路を使用して、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収することと、ワイヤレス植込み型デバイスの電力検出器回路を使用して、負荷回路のための1つ又は複数の供給電圧を生成することとをさらに含むことができる。
【0040】
[0040] いくつかの変形例では、本方法は、電力検出器回路を使用して、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ及び電源回路パラメータのうちの1つ又は複数を測定することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力、バッテリ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー、コンデンサ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、電源回路パラメータは、電源回路電圧、電源回路電流、電源回路インピーダンス、電源回路電力、電源回路貯蔵エネルギー、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0041】
[0041] いくつかの変形例では、本方法は、電源回路を使用して、ワイヤレス植込み型デバイスのコンデンサにエネルギーを貯蔵することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、電力検出器回路は、電力OR回路、電力合成回路、電力選択回路、ダイオード、スイッチ、それらの組合せのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、トランスデューサは音響トランスデューサを含むことができ、ワイヤレス電力は音響電力を含むことができる。いくつかの変形例では、音響トランスデューサは超音波トランスデューサを含むことができ、音響電力は超音波電力を含むことができる。
【0042】
[0042] 本明細書では、ワイヤレス植込み型デバイスについても記載する。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレス信号を受信するように構成されたトランスデューサと、トランスデューサに結合されたウェイクアップ受信器回路であって、ワイヤレス信号に応答してウェイクアップ信号を生成するように構成されたウェイクアップ受信器回路と、タイマ信号に基づいてウェイクアップ受信器回路のためのトリガ信号を生成するように構成されたプロセッサと、ウェイクアップ受信器回路及びプロセッサに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスとを備えることができ、ウェイクアップ受信器回路は、トリガ信号を受信したときにのみ動作するように構成することができる。
【0043】
[0043] いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、バッテリは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。
【0044】
[0044] いくつかの変形例では、プロセッサは、タイマ信号を生成するように構成されたタイマ回路を備えることができる。いくつかの変形例では、トリガ信号は、所定の繰返し間隔を有する周期的な波形を含むことができる。いくつかの変形例では、所定の繰返し間隔は、トランスデューサによって受信されたワイヤレス信号の持続時間以下であり得る。
【0045】
[0045] いくつかの変形例では、本デバイスは、エネルギー貯蔵デバイスに結合された電源回路をさらに備えることができ、電源回路は、ウェイクアップ受信器回路及びプロセッサに電力を供給するための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成することができる。
【0046】
[0046] いくつかの変形例では、ワイヤレス信号は、ワイヤレス植込み型デバイスから物理的に分離して配置されるように構成されたワイヤレスデバイスによって送信することができる。いくつかの変形例では、トランスデューサは音響トランスデューサを含むことができ、ワイヤレス電力は音響電力を含むことができる。いくつかの変形例では、音響トランスデューサは超音波トランスデューサを含むことができ、音響電力は超音波電力を含むことができる。
【0047】
[0047] いくつかの変形例では、植込み型デバイスが、植込み型デバイスに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスと、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータをモニタリングするように構成されたエネルギー貯蔵モニタリング回路と、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータのモニタリングに基づいて、エネルギー貯蔵モニタリング回路のためのトリガ信号を生成するように構成されたプロセッサとを備えることができ、エネルギー貯蔵モニタリング回路は、トリガ信号を受信した場合にのみ動作するように構成することができる。
【0048】
[0048] いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ及びコンデンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、バッテリは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。いくつかの変形例では、プロセッサはタイマ回路を備えることができる。いくつかの変形例では、トリガ信号は、所定の繰返し間隔を有する周期的な波形を含むことができる。
【0049】
[0049] いくつかの変形例では、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータは、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力、バッテリ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータは、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー、コンデンサ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0050】
[0050] いくつかの変形例では、プロセッサは、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータを推定するようにさらに構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサは、少なくとも一部は1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータの推定に基づいて、トリガ信号を生成するように構成することができる。
【0051】
[0051] いくつかの変形例では、本デバイスは、エネルギー貯蔵デバイスに結合された電源回路をさらに備えることができ、電源回路は、エネルギー貯蔵モニタリング回路及びプロセッサに電力を供給するための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成することができる。
【0052】
[0052] 本明細書では、心血管内圧(cardiovascular pressure)モニタリングの方法についても記載する。いくつかの変形例では、心血管内圧モニタリングの方法は、患者に植え込まれたワイヤレスモニタを使用して心血管内圧を測定することと、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することと、少なくとも一部は心血管内圧と患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータとに基づいて、患者の状態を決定することとを含むことができる。
【0053】
[0053] いくつかの変形例では、本方法は、測定された心血管内圧を他の生理学的パラメータの測定と同期させることをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、同期は、ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置されるように構成された外部デバイスによって実行することができる。
【0054】
[0054] いくつかの変形例では、他の生理学的パラメータは、患者の活動、心拍数、心拍変動、呼吸数、胸郭インピーダンス、心音、体温、血圧、血流量、血流速度、血中酸素濃度、血糖値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0055】
[0055] いくつかの変形例では、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することは、ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置されるように構成された外部デバイスによって実行することができる。いくつかの変形例では、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することは、患者に植え込まれた第2ワイヤレスモニタを使用して実行することができる。いくつかの変形例では、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定することは、患者に植え込まれたワイヤレスモニタを使用して実行することができる。
【0056】
[0056] いくつかの変形例では、本方法は、ワイヤレスモニタのプロセッサを使用して、測定された心血管内圧をデジタル化することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、デジタル化された心血管内圧をワイヤレスモニタからワイヤレスデバイスにワイヤレス送信することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスを含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス送信は、音響信号、超音波信号及び無線周波数信号のうちの1つ又は複数を使用して実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図面の詳細な説明
図1】[0057]ワイヤレス植込み型デバイスの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図2】[0058]患者をモニタリングする方法の変形例の例示的なフローチャートである。
図3】[0059]患者をモニタリングする方法の例示的な変形例のタイミング図である。
図4】[0060]センサ及びプロセッサを備えるワイヤレスモニタの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図5】[0061]エネルギー貯蔵デバイスをワイヤレス充電する方法の変形例の例示的なフローチャートである。
図6A】[0062]第1電源回路を備えるワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図6B】[0062]第1電源回路を備えるワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図7A】[0063]第1電源回路及び第2電源回路を備えるワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図7B】[0063]第1電源回路及び第2電源回路を備えるワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図8A】[0064]第1電源回路及び第2電源回路を備えるさらに別のワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図8B】[0064]第1電源回路及び第2電源回路を備えるさらに別のワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図9A】[0065]第1電源回路、第2電源回路及び第3電源回路を備えるワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図9B】[0065]第1電源回路、第2電源回路及び第3電源回路を備えるワイヤレスバッテリ充電システムの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図10】[0066]バッテリをワイヤレス充電する方法の例示的な変形例のタイミング図である。
図11】[0067]ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法の変形例の例示的なフローチャートである。
図12】[0068]エネルギー貯蔵デバイス、負荷回路及びプロセッサを備えるワイヤレス植込み型デバイスの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図13A】[0069]電力検出器回路の例示的な変形例の概略ブロック図である。
図13B】[0069]電力検出器回路の例示的な変形例の概略ブロック図である。
図14】[0070]ウェイクアップ受信器回路を備えるワイヤレス植込み型デバイスの例示的な変形例の概略ブロック図である。
図15】[0071]エネルギー貯蔵モニタリング回路を動作させる方法の変形例の例示的なフローチャートである。
図16】[0072]エネルギー貯蔵モニタリング回路を備える植込み型デバイスの例示的な変形の概略ブロック図である。
図17】[0073]心血管内圧モニタリング方法の例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0058】
詳細な説明
I.システム
A.概説
[0074] 概して、本明細書では、限定されないが、ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー効率が良く且つ信頼性の高い動作を含むワイヤレスエネルギー管理のための、及び/又は患者をモニタリングする、システム、デバイス及び方法について記載する。概して、ワイヤレスシステムは、1つ又は複数のワイヤレスモニタ又はワイヤレス植込み型デバイスと、1つ又は複数のワイヤレスデバイス又は外部ワイヤレスデバイスとを含むことができる。ワイヤレスモニタは、生理学的信号(例えば、血圧、血流量、神経活動電位等)のモニタリング又は組織(例えば、神経、筋肉等)の刺激等、1つ又は複数の機能を実行するために、患者の体内に植え込むことができる。ワイヤレスモニタは、外部ワイヤレスデバイスから提供されるワイヤレス電力を使用してその機能を実行することができ、又は、ワイヤレス電力転送を使用してワイヤレスデバイスにより再充電することができるエネルギー貯蔵デバイス(例えば、コンデンサ、バッテリ等)を備えることができる。ワイヤレスモニタは、ワイヤレスデバイスとデータ及び/又はコマンドをワイヤレスで双方向に通信することもできる。
【0059】
[0075] サイズの制約があるため、(例えば、デバイスのバッテリ寿命を延ばすために)消費するエネルギーを最小限にしながら機能(例えば、患者の生理学的パラメータのモニタリング)を実行するように、ワイヤレスモニタ又はワイヤレス植込み型デバイスを動作させることは、難題である可能性がある。こうしたシステムでは、ワイヤレスモニタのエネルギー消費量を低減させることで、例えば、植込み型デバイスのバッテリ寿命を延ばすことができる。
【0060】
[0076] さらに、高効率で又は短時間で植込み型デバイスのエネルギー貯蔵デバイスをワイヤレス充電することは、ワイヤレスリンクの中断の可能性があるため、及び/又は小型バッテリの充電率が限られているため、難題である場合もある。したがって、ワイヤレスモニタのエネルギー貯蔵デバイスを効率的に再充電することにより、ワイヤレス充電に必要な時間を短縮し、患者にとっての使い勝手を向上させることができる。
【0061】
[0077] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタを使用するエネルギー効率の良いモニタリングは、複数の検知分解能を使用することにより促進することができる。例えば、ワイヤレスモニタは、患者の生理学的パラメータを第1分解能で測定するように構成されたセンサと、第1分解能での患者の測定された生理学的パラメータに基づいて生理学的パラメータデータを生成するように構成されたプロセッサとを備えることができる。センサは、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。
【0062】
[0078] いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスのワイヤレス充電は、バッテリ及びコンデンサを利用することができる。例えば、ワイヤレスバッテリ充電システムは、ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサと、トランスデューサに結合され、トランスデューサによって受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するように構成された第1電源回路と、第1電源回路に結合され、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部をコンデンサエネルギーとして貯蔵するように構成されたコンデンサと、コンデンサに結合され、ワイヤレス電力の受信がない間にコンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用して充電するように構成されたバッテリとを備えることができる。
【0063】
[0079] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、複数のモードで動作させることができる。例えば、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレス植込み型デバイスに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスと、エネルギー貯蔵デバイスに結合され、所定の機能を実行するように構成された負荷回路と、エネルギー貯蔵デバイスに結合されたプロセッサとを備えることができる。プロセッサは、エネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定し、少なくとも一部は測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいてモード選択信号を生成するように構成することができる。負荷回路は、モード選択信号に基づいて、第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように構成することができる。
【0064】
[0080] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、エネルギー効率を向上させるためにデューティサイクリングを行うことができる。例えば、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレス信号を受信するように構成されたトランスデューサと、トランスデューサに結合されたウェイクアップ受信器回路であって、ワイヤレス信号に応答してウェイクアップ信号を生成するように構成されたウェイクアップ受信器回路と、タイマ信号に基づいてウェイクアップ受信器回路のためのトリガ信号を生成するように構成されたプロセッサと、ウェイクアップ受信器回路及びプロセッサに電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイスとを備えることができる。ウェイクアップ受信器回路は、トリガ信号を受信したときにのみ動作するように構成することができる。
【0065】
B.ワイヤレスモニタ
[0081] 概して、ワイヤレスモニタは、限定されないが、検知、モニタリング、刺激、治療の送達、それらの組合せ等を含む、1つ又は複数の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、外部ワイヤレスデバイス又は別のワイヤレスモニタとの間で、ワイヤレス電力、ワイヤレスデータ、ワイヤレスコマンド及びワイヤレス信号のうちの1つ又は複数を受信及び/又は送信することができる。例えば、ワイヤレスモニタは、患者の1つ又は複数の生理学的パラメータをモニタリング、測定及び/又は処理するように構成することができる。
【0066】
[0082] いくつかの変形例では、本明細書に記載するワイヤレスモニタは、本明細書に記載する測定、処理、データ格納及び/又は信号送信ステップの所定のサブセットのみを実行するように構成してもよい。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、本明細書に記載する構成要素又はブロックのサブセットのみを備えていてもよい。例えば、いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、トランスデューサ、電源回路及びプロセッサのみを含んでいてもよい。別の例として、いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、1つ又は複数のトランスデューサ、電源回路、プロセッサ、センサ及びメモリを含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、本明細書に記載している可能性があるものに加えて、他の構成要素(例えば、センサ、刺激装置、送達及び/又は固定機構、身体若しくは器官における展開を可能にする機械部品、又は他の構成要素)を備えることができる。
【0067】
[0083] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、患者又は動物の体内に植え込むことができる。いくつかの変形例では、本明細書に記載するようなワイヤレスモニタは、植込み型デバイス、又は植込み型デバイスの任意の部分に結合する(例えば、取り付ける)ことができる。例えば、1つ又は複数のワイヤレスモニタは、人工心臓弁又はステントに取り付けることができる。別の例として、1つ又は複数のワイヤレスモニタは、ペースメーカ、植込み型除細動器、及び/又は心臓再同期療法デバイスのパルス発生器及び/又は1つ若しくは複数のリード線のうちの1つ又は複数に取り付けることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、心臓構造(例えば、心臓弁、心腔)、血管構造(例えば、肺動脈、他の任意の血管)、体管腔、体腔、組織、器官等のうちの1つ又は複数に植え込むことができる。
【0068】
[0084] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、植込み型デバイスのための本明細書に記載する1つ又は複数の構成要素又はブロックを備えることができる。例えば、ワイヤレスモニタは、トランスデューサ、電源回路、エネルギー貯蔵デバイス、負荷回路、センサ、プロセッサ、メモリ、ワイヤレス送信器、ウェイクアップ受信器回路、マルチプレクサ回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を備えることができる。
【0069】
C.植込み型デバイス
[0085] 概して、本明細書に記載する植込み型デバイスは、患者又は動物の体内に植え込まれるように構成することができる。いくつかの変形例では、植込み型デバイスは、ワイヤレス植込み型デバイスであり得る。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、外部ワイヤレスデバイス又は別のワイヤレス植込み型デバイスとの間で、ワイヤレス電力、ワイヤレスデータ、ワイヤレスコマンド及びワイヤレス信号のうちの1つ又は複数を受信及び/又は送信することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、限定されないが、検知、モニタリング、刺激、治療の送達、それらの組合せ等を含む1つ又は複数の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレスモニタであり得る。
【0070】
[0086] いくつかの変形例では、植込み型デバイスは、人工心臓弁、人工心臓弁導管、弁尖接合デバイス、環状形成リング、弁修復デバイス(例えば、クリップ、プレジェット)、中隔閉塞器、付属器官閉塞器、心室補助デバイス、(例えば、リード線、パルス発生器を含む)ペースメーカ、(例えば、リード線、パルス発生器を含む)植込み型除細動器、(例えば、リード線、パルス発生器を含む)心臓再同期療法デバイス、挿入型心臓モニタ、ステント(例えば、冠状動脈又は末梢血管ステント、布ステント、金属ステント)、ステントグラフト、足場、塞栓防止デバイス、塞栓コイル、血管内プラグ、血管パッチ、血管閉鎖デバイス、心房間シャント、心不全治療用のパラシュートデバイス、心臓ループレコーダ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。例えば、人工心臓弁は、経カテーテル心臓弁(THV)、自己拡張型THV、バルーン拡張型THV、外科的生体人工心臓弁、機械的弁等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0071】
[0087] 概して、本明細書に記載する植込み型デバイスは、限定されないが、心臓弁(例えば、大動脈弁、僧帽弁)、心腔(例えば、左心室すなわちLV、左心房すなわちLA、右心室すなわちRV、右心房すなわちRA)、血管(例えば、肺動脈、大動脈、浅大腿動脈、冠状動脈、肺静脈等)、心臓組織(例えば、心筋又は心臓壁、中隔)、消化管(例えば、胃、食道)、膀胱、それら組合せ等を含む、体内の任意の領域内に又はその近くに(例えば、隣接して、近接して)位置することができる。
【0072】
[0088] 図1は、トランスデューサ(110)、電源回路(120)、エネルギー貯蔵デバイス(130)、プロセッサ(140)及び負荷回路(150)を備えるワイヤレス植込み型デバイス(100)の概略ブロック図であり、構成要素の各々について、本明細書においてより詳細に記載する。
【0073】
a.トランスデューサ
[0089] 概して、本明細書に記載するトランスデューサは、ワイヤレスエネルギーモダリティと電気信号とを変換するように構成することができる。いくつかの変形例では、デバイスのトランスデューサは、別のデバイスと、及び/又は同じデバイスの別のトランスデューサと、ワイヤレス電力、ワイヤレス信号、ワイヤレスデータ、ワイヤレスコマンド、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を交換するように構成することができる。いくつかの変形例では、トランスデューサ(110)は、機械的波(例えば、音響、超音波(ultrasonic)又は超音波(ultrasound)、振動)、磁場(例えば、誘導性)、電場(例えば、容量性)、電磁波(例えば、高周波すなわちRF、光学)、ガルバニック結合、表面波、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を使用して、信号を受信及び/又は送信し、さらに信号を電気信号に変換及び/又は電気信号から変換するように構成することができる。本明細書に記載するようなトランスデューサは、ワイヤレス植込み型デバイス、ワイヤレスモニタ、外部ワイヤレスデバイス等のうちの1つ又は複数(例えば、本明細書に記載するデバイスのうちの任意のもの)に含めることができる。
【0074】
[0090] いくつかの変形例では、トランスデューサ(110)は、超音波トランスデューサ、無線周波数(RF)トランスデューサ(例えば、コイル、RFアンテナ)、容量性トランスデューサ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、超音波トランスデューサは、圧電デバイス、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)、圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(PMUT)、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、超音波トランスデューサは、圧力及び/又は力を電気信号に変換することができ、及び/又はその逆も可能である。いくつかの変形例では、トランスデューサ(110)は、限定されないが、ピストン(例えば、ロッド、プレート)、円筒形、リング、球形(例えば、シェル)、たわみ性(例えば、バー、ダイヤフラム)、フレックステンショナル(flextensional)、それらの組合せ等を含む、1つ又は複数のタイプであり得る1つ又は複数の超音波トランスデューサを含むことができる。いくつかの変形例では、圧電デバイスは、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、PMN-PT、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、それらの任意の誘導体等のうちの1つ又は複数から作製することができる。いくつかの変形例では、無線周波数(RF)トランスデューサは、近接場及び/又は非近接場(例えば、遠方場)信号を送信及び/又は受信するように構成することができる。例えば、RFアンテナは、電力、データ及び/又は他の信号の非近接場送信及び/又は受信のために構成することができる。RFコイルは、電力、データ及び/又は他の信号の近接場(例えば、誘導性)送信及び/又は受信のために構成することができる。
【0075】
[0091] いくつかの変形例では、トランスデューサ(110)は、ワイヤレス電力の受信、別のワイヤレスデバイスとの間のデータの送信/受信、及び別のワイヤレスデバイスとの間の信号の送信/受信のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数の超音波トランスデューサを含むことができる。例えば、ワイヤレスモニタの超音波トランスデューサは、外部ワイヤレスデバイスから電力を受信するために、約20kHz~約20MHzの周波数で動作するように設計することができる。こうした周波数範囲での動作は、超音波トランスデューサをミリメートル又はサブミリメートルの寸法に小型化するのに有用である可能性があり、これは、1つ又は複数のワイヤレスモニタを別の植込み型デバイス(例えば、経カテーテル心臓弁、ステント)に統合するのに有利な場合がある。いくつかの変形例では、超音波トランスデューサは、約数百オームから約数百キロオーム程度(例えば、約100Ω~約500kΩ)の実部を有するインピーダンスを有することができる。いくつかの変形例では、超音波トランスデューサは、数十オーム程度の実部を有するインピーダンスを有してもよい。
【0076】
[0092] いくつかの変形例では、トランスデューサ(110)は、ワイヤレスモニタの小型化を可能にすることができる単一のトランスデューサ素子(例えば、超音波圧電素子)を備えることができる。いくつかの変形例では、単一のトランスデューサ素子は、外部ワイヤレスデバイスから送信された電力信号(例えば、超音波電力)を受信し、その信号を電力に変換するように構成することができる。さらに又は別法として、単一のトランスデューサ素子は、外部ワイヤレスデバイス又はワイヤレスモニタから(例えば、超音波信号を使用して)ダウンリンクデータ及び/又は他の信号を受信するように構成することができる。いくつかの変形例では、単一のトランスデューサ素子は、(例えば、超音波信号を使用して)アップリンクデータ及び/又は他の信号を外部ワイヤレスデバイス又はワイヤレスモニタに送信するように構成することができる。いくつかの変形例では、単一のトランスデューサ素子は、別のデバイス(例えば、外部ワイヤレスデバイス)からの超音波電力の受信、別のデバイス(例えば、外部ワイヤレスデバイス、ワイヤレスモニタ)との双方向超音波データ通信又は信号交換(例えば、アップリンク及びダウンリンク)の実行、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を実行するように構成された超音波トランスデューサを含むことができる。
【0077】
[0093] いくつかの変形例では、トランスデューサ(110)は、2つ以上のトランスデューサ素子、又はトランスデューサ素子の1つ又は複数のアレイを含むことができる。例えば、トランスデューサ(110)は、超音波トランスデューサ素子のアレイを含むことができる。別の例として、第1トランスデューサ素子が、電力を受信し、データ及び/又は他の信号を外部ワイヤレスデバイスと通信するように構成された、RFコイルを含むことができる。第2トランスデューサ素子が、他の信号を送信及び/又は受信するように構成された超音波トランスデューサを含むことができる。いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスの超音波トランスデューサは、ワイヤレスモニタとの電力転送、データ転送及び/又は他の信号の交換のうちの1つ又は複数のために超音波ビームを生成するように構成された超音波トランスデューサ素子の1又は複数のアレイを含むことができる。
【0078】
[0094] いくつかの変形例では、複数のトランスデューサ素子を含むトランスデューサ(110)は、所定の一組の機能を実行するように構成することができる。例えば、第1トランスデューサ素子は、ワイヤレス電力を回収するように構成することができ、第2トランスデューサ素子は、データ及び/又は信号を受信するように構成することができ、第3トランスデューサ素子は、データ及び/又は信号を送信するように構成することができる。
【0079】
[0095] トランスデューサのサイズが小さいことにより、1つ又は複数のワイヤレスモニタを小型化することができ、これは、1つ又は複数のワイヤレスモニタを心臓植込み型デバイス(例えば、人工心臓弁)等の別の植込み型デバイスに取り付けるのに有用である可能性があり、及び/又はワイヤレスモニタ又はワイヤレス植込み型デバイスを(例えば、経皮又は経カテーテル技法によって)体内に低侵襲で送達することができる。いくつかの変形例では、トランスデューサは、約10cm3未満の体積を有することができる。
【0080】
[0096] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタのトランスデューサ(例えば、超音波トランスデューサ)は、別のワイヤレスモニタのトランスデューサ、外部ワイヤレスデバイスのトランスデューサ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数の方に、向けるか又は角度を付けることができる。これにより、ワイヤレスモニタと外部ワイヤレスデバイスとの間、又は2つのワイヤレスモニタの間で、電力、データ及び/又は他の信号を送信/受信する信頼性を促進することができる。
【0081】
[0097] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、1つ又は複数のトランスデューサを含むことができる。いくつかの変形例では、1つ又は複数のワイヤレスモニタは、1つ又は複数のトランスデューサを共有することができる。例えば、いくつかの変形例では、2つ以上のワイヤレスモニタは、2つ以上のフィード又はポートを有するトランスデューサ(例えば、RFコイル)に接続することができる。例えば、ステントデバイスは、2つ以上のフィード又はポートを有するRFコイルを含むことができ、このRFコイルに、2つ以上のワイヤレスモニタを接続することができる。いくつかの変形例では、2つ以上のワイヤレスモニタをトランスデューサの単一のフィード又はポートに接続してもよい(例えば、RFコイルの単一のフィード又はポートで並列に接続された2つ以上のワイヤレスモニタ)。
【0082】
b.電源回路
[0098] 概して、本明細書に記載する電源回路は、電力又はエネルギーを回収、調整、検出、選択、合成、貯蔵及び/又は供給するように構成することができる。例えば、電源回路は、トランスデューサによって受信されたワイヤレス電力を回収し、それを、ワイヤレスモニタの1つ又は複数の回路ブロックに電力を供給するための使用可能なエネルギーに変換するように構成することができる。いくつかの変形例では、電源回路は、トランスデューサによって受信されたエネルギーを貯蔵するように構成された1つ又は複数のエネルギー貯蔵素子(例えば、バッテリ、コンデンサ)を含むことができる。電源回路は、ワイヤレスモニタの1つ又は複数の構成要素(例えば、回路ブロック)に提供される電力を制御(例えば、調節、制限)するようにさらに構成することができる。本明細書に記載する電源回路とトランスデューサとの組合せは、外部ワイヤレスデバイスと患者に植え込まれた1つ又は複数の低電力デバイス(例えば、ワイヤレスモニタ)との間の電力、データ及び/又は信号の転送に有用であり得る。いくつかの変形例では、電源回路(120)は、電力回収回路、電力管理回路、電力検出器回路、電力分配回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0083】
[0099] いくつかの変形例では、電源回路(120)は、交流(AC)電圧をDC電圧に変換するように構成されたAC-DCコンバータを含むことができる。例えば、電源回路(120)は、トランスデューサの端子におけるAC電圧をDC電圧レールに変換するように構成された整流器を含むことができる。整流器は、パッシブ整流器、アクティブ整流器、パッシブ電圧ダブラ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、電源回路(120)は、DC電圧レールを別のDC電圧レールに変換するように構成されたDC-DCコンバータを含むことができる。例えば、電源回路(120)は、スイッチトキャパシタDC-DCコンバータ、チャージポンプ、それらの組合せ等を含むことができる。いくつかの変形例では、電源回路(120)は、調節された又は一定のDC電圧レールを生成するように構成された電圧レギュレータ(例えば、低ドロップアウトレギュレータ(LDO)回路、電圧クランプ回路)を含むことができる。いくつかの変形例では、電源回路(120)は、電流基準回路、バンドギャップ基準回路、電圧基準回路、それらの組合せ等の1つ又は複数の基準発生回路を含むことができる。
【0084】
[0100] いくつかの変形例では、電源回路(120)は、ワイヤレスモニタに位置する複数のトランスデューサ素子によって受信されたワイヤレス電力を回収及び/又は合成するように構成することができる。例えば、複数のトランスデューサ素子に接続されたこうした電源回路は、AC電力合成、DC電力合成、DC電圧合成、DC電流合成、それらの任意の組合せ等のうちの1つ又は複数を実行することができる。
【0085】
[0101] いくつかの変形例では、電源回路(120)は、その入力のうちの1つ又は複数において電力及び/又はエネルギーを検出又は測定するように構成された電力検出器回路を含むことができる。いくつかの変形例では、電力検出器回路は、1つ又は複数の入力における電力の検出に応じて、ワイヤレスモニタ内の1つ又は複数の回路ブロックに1つ又は複数の供給電圧又は電力を提供するように構成することができる。いくつかの変形例では、電力検出器回路は、本明細書に記載するように、電力OR回路、電力合成回路、電力選択回路、1つ又は複数のダイオード、及び1つ又は複数のスイッチのうちの1つ又は複数を含むことができる。電力OR回路、電力合成回路又は電力選択回路は、概して、その入力において複数の電源で動作し、その出力において1つ又は複数の供給電力又は電圧を発生させることができる。例えば、電力合成回路は、複数の電源からの電力を合成することができる。例えば、電力選択回路は、複数の電源のうちの1つの電源からの電力を選択することができる。
【0086】
[0102] いくつかの変形例では、電源回路(120)は、コンデンサ、スーパーキャパシタ、充電式すなわち二次電池(バッテリ)、非充電式すなわち一次電池、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むエネルギー貯蔵デバイス(130)を備えることができる。いくつかの変形例では、電源回路(120)は、エネルギー貯蔵のための充電式バッテリを、バッテリと並列のコンデンサとともに備えることができ、ここで、コンデンサは、充電式バッテリの充電/放電の過渡事象の間に電流の少なくとも一部をシンク/供給することができる。
【0087】
[0103] いくつかの変形例では、電源回路(120)は、エネルギー貯蔵デバイス(130)とは別個であってもよい。いくつかの変形例では、電源回路(120)は、いかなるエネルギー貯蔵デバイスも含まなくてもよく、ワイヤレスモニタに対して、ワイヤレスモニタの動作中に別のデバイス(例えば、外部ワイヤレスデバイス、別のワイヤレスモニタ等)によって電力を供給してもよい。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタが所定の一組の機能を完了するまで、ワイヤレスモニタに電力を供給してもよく、ワイヤレスモニタは、再び電力が供給されるまで非アクティブのままであってもよい。エネルギー貯蔵デバイスを有していない電源回路により、電源回路及びワイヤレスモニタのサイズを縮小することができる。
【0088】
[0104] いくつかの変形例では、本明細書に開示するシステム、デバイス及び方法は、2014年5月13日に出願された米国特許第9,544,068号、2016年9月30日に出願された米国特許第10,177,606号、及び2016年12月7日に出願された米国特許第10,014,570号に記載されている1つ又は複数のシステム、デバイス及び方法を含むことができ、それらの各々の内容はその全体が参照により本明細書に援用される。
【0089】
c.エネルギー貯蔵デバイス
[0105] 概して、本明細書に記載するエネルギー貯蔵デバイスは、エネルギーを貯蔵するように構成することができ、このエネルギーは、ワイヤレス植込み型デバイス又はワイヤレスモニタの1つ又は複数の回路ブロックに電力を供給するために使用することができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイス(130)は、コンデンサ、スーパーキャパシタ、充電式すなわち二次電池、非充電式すなわち一次電池、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0090】
[0106] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のエネルギー貯蔵デバイス(130)は、約100ミリワット時(約360ジュール)未満の容量を有するバッテリ(例えば、充電式電池)を含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のエネルギー貯蔵デバイス(130)は、約10ミリワット時(36ジュール)未満の容量を有するバッテリ(例えば、充電式電池)を含むことができる。こうしたバッテリは、ペースメーカ又は脳深部刺激装置等の従来の植込み型デバイスで使用される電池よりもサイズを著しく小さくすることができ、ワイヤレス植込み型デバイス(100)をセンチメートル、ミリメートル又はミリメートル未満程度の寸法まで小型化することができる。
【0091】
[0107] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のエネルギー貯蔵デバイス(130)は、約0.1ナノファラッド(nF)~約100マイクロファラッド(μF)の静電容量を有するコンデンサを含むことができる。こうしたコンデンサは、オンチップ(すなわち、集積回路内に含まれる)であってもオフチップであってもよい。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)は、複数のエネルギー貯蔵デバイス(130)を備えることができ、それらの各々は、本明細書に記載する任意のタイプのエネルギー貯蔵デバイスを含むことができる。
【0092】
d.負荷回路
[0108] 概して、本明細書に記載するワイヤレス植込み型デバイス(100)の負荷回路(150)は、所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、所定の機能は、生理学的パラメータ(例えば、心内圧、心拍数等)の測定、ワイヤレス植込み型デバイスのパラメータ(例えば、人工心臓弁尖の厚さ又は動き、植込み型デバイスの周囲の組織成長、瘢痕組織等の植込み型デバイスの構造的パラメータ)の測定、ワイヤレス植込み型デバイスの制御、刺激(例えば、神経、筋肉又は他の組織への電気刺激)の送達、及び患者への治療の送達(例えば、薬物送達)のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、負荷回路(150)は、センサ又は検知回路(例えば、圧力センサ又は圧力検知回路)、診断回路、(例えば、圧力をモニタリングする)モニタリング回路、コントローラ、(例えば、神経、筋肉又は他の組織を刺激するための)刺激回路、治療回路、それらの組合せ等を含むことができる。例えば、いくつかの変形例では、センサ又は検知回路は、患者の生理学的パラメータ(例えば、心血管内圧)を測定するように構成することができる。いくつかの変形例では、刺激回路は、神経組織に電気刺激を加えるように構成することができる。
【0093】
[0109] いくつかの変形例では、負荷回路(150)は、複数のモードで動作する(例えば、所定の機能を実行する)ように構成することができる。例えば、負荷回路(150)は、本明細書に記載するように、プロセッサ(140)によって生成されるモード選択信号に基づいて、第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように構成することができる。
【0094】
e.センサ
[0110] 概して、本明細書に記載するセンサは、1つ又は複数のパラメータを検知又は測定するように構成することができる。いくつかの変形例では、センサは、圧力センサ、流量センサ、トランスデューサ(例えば、超音波トランスデューサ、赤外線/光フォトダイオード、赤外線/光学LED、RFアンテナ、RFコイル)、温度センサ、(例えば、インピーダンス、筋電図すなわちEMG、心電図すなわちECG等を測定するための電極を用いる)電気センサ、磁気センサ(例えば、RFコイル)、電磁センサ(例えば、赤外線フォトダイオード、光フォトダイオード、RFアンテナ)、(例えば、神経活動電位を検出するための)神経センサ、力センサ(例えば、歪みゲージ)、流量又は速度センサ(例えば、熱線風速計、渦流量計)、加速度センサ(例えば、加速度計)、化学センサ(例えば、pHセンサ、タンパク質センサ、グルコースセンサ)、酸素センサ(例えば、パルスオキシメトリセンサ、心筋酸素消費センサ)、オーディオセンサ(例えば、心雑音、人工弁雑音を検出するマイクロフォン、聴診)、他の生理学的パラメータを検知するセンサ(例えば、心拍数、呼吸数、不整脈、心臓壁の動きを検知するセンサ)、(例えば、刺激及び/又はペーシング機能のための)刺激装置、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0095】
[0111] いくつかの変形例では、(代替的に圧力トランスデューサと称される)1つ又は複数の圧力センサは、心臓機能及び/又は心不全のモニタリング(例えば、LV、RV、LA、RA、肺動脈、大動脈等における圧力の測定)、人工弁(例えば、狭窄をモニタリングするための弁圧勾配)のモニタリング、ステントデバイスのモニタリング(例えば、内腔の圧力の測定)、(例えば、ベルヌーイ方程式を使用する)血流速度測定の推定及び/又は検証、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数に使用することができる。いくつかの変形例では、1つ又は複数の圧力センサは、限定されないが、絶対圧センサ、ゲージ圧センサ、密閉型圧力センサ、差圧センサ、大気圧センサ、それらの組合せ等を含むタイプのものであり得る。いくつかの変形例では、1つ又は複数の圧力センサは、限定されないが、抵抗性(例えば、歪みゲージ又は膜を使用して圧力感応抵抗を引き起こすピエゾ抵抗性等)、容量性(例えば、ダイヤフラム又は膜を使用して圧力感応静電容量を引き起こす等)、圧電、光学、共振(例えば、構造の圧力感応共振周波数等)、それらの組合せ等を含む、1つ又は複数の圧力検知技術に基づくことができる。いくつかの変形例では、圧力センサは、微小電気機械システム(MEMS)技術を使用して製造することができる。いくつかの変形例では、圧力センサは、滞留圧力センサ、静圧センサ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0096】
[0112] いくつかの変形例では、センサは、心臓組織(例えば、ヒス束、房室結節)、心腔(例えば、LVの中隔、側壁)、血管壁、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数の筋肉及び/又はニューロン又は神経を刺激するために使用される刺激装置を含むことができる。例えば、1つ又は複数の刺激装置を使用して、ペーシング及び/又は心臓再同期のためにLV壁を刺激することができる。いくつかの変形例では、刺激装置は、電気刺激装置(例えば、電極)、超音波刺激装置(例えば、超音波トランスデューサ)、光刺激装置(例えば、光学LED)、赤外線刺激装置(例えば、赤外線LED)、熱刺激装置(例えば、組織内に熱を発生させる電極)、それらの組合せ等を含むことができる。
【0097】
[0113] いくつかの変形例では、センサは、検知トランスデューサ及び検知回路のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、検知回路は、信号調整回路、アナログフロントエンド(AFE)、増幅器、フロントエンドアンプ(FEA)、計装増幅器、フィルタ、アンチエイリアスフィルタ、アナログ-デジタル変換器(ADC)、比較器、基準発生器、電源発生器、デジタルコントローラ、バイアス回路、クロック回路、タイマ回路、発振器、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0098】
[0114] いくつかの変形例では、センサは、患者の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。いくつかの変形例では、患者の生理学的パラメータは、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、温度、電圧(例えば、ECG、EMG等、組織によって発生する電気電圧)、電流、インピーダンス(組織インピーダンス、胸郭インピーダンス等)、神経信号、心音、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0099】
[0115] いくつかの変形例では、センサは、1つ又は複数の分解能で1つ又は複数の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。例えば、センサは、第1分解能及び/又は第2分解能で生理学的パラメータを測定するように構成することができる。分解能は、検知されたパラメータの振幅における分解能、及び検知されたパラメータのタイミングにおける分解能のうちの1つ又は複数を指すことができる。いくつかの変形例では、第1及び/又は第2分解能は、生理学的パラメータの振幅(例えば、圧力分解能)、生理学的パラメータのタイミング、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0100】
[0116] いくつかの変形例では、センサは、センサの1つ又は複数の分解能設定を含むことができる。いくつかの変形例では、分解能設定は、センサの分解能を制御することができる。本明細書に記載するように、ワイヤレス植込み型デバイスのプロセッサは、第1分解能又は第2分解能で生理学的パラメータを測定するようにセンサを構成するために、センサの分解能設定を制御又は調整するように構成することができる。いくつかの変形例では、分解能設定は、サンプルあたりのビット数、電圧、電流、サンプリングレート、サンプリング期間、サンプル数、オーバーサンプリング比(OSR)、周波数、位相、インピーダンス、フィルタカットオフ周波数、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0101】
f.プロセッサ
[0117] 概して、本明細書に記載するプロセッサ(例えば、CPU)は、データ及び/又は他の信号を受信、送信及び/又は処理し、及び/又はシステムの1つ又は複数の構成要素を制御する(例えば、ワイヤレスモニタの1つ又は複数の回路ブロックを制御する)ことができる。プロセッサは、データ及び/又は他の信号を受信し、処理し、コンパイルし、計算し、格納し、データ及び/又は他の信号にアクセスし、データ及び/又は他の信号を読み出し、書き込み、送信し及び/又は生成するように構成することができる。さらに又は別法として、ワイヤレスモニタのプロセッサの1つ又は複数のブロックは、プロセッサの1つ又は複数の他のブロック及び/又はワイヤレスモニタの1つ又は複数の構成要素(例えば、トランスデューサ、電源回路、メモリ、センサ等)を制御するように構成することができる。本明細書に記載するようなプロセッサは、ワイヤレスモニタ、外部ワイヤレスデバイス等のうちの1つ又は複数に含めることができる。
【0102】
[0118] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のプロセッサ(140)は、センサによって測定されたパラメータ(例えば、患者の生理学的パラメータ)を処理し、パラメータデータ(例えば、生理学的パラメータデータ)を生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、生理学的パラメータデータを生成するために、(例えば、第1分解能での)測定された生理学的パラメータを所定の閾値(例えば、第1閾値)と比較するよう構成することができる。例えば、生理学的パラメータデータは、測定された生理学的パラメータ値が所定の閾値を上回るか又は下回るかを示すことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータデータは、(例えば、第1分解能で測定された)複数の生理学的パラメータ測定値の平均値、中央値、合計、最小値、最大値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータデータは、(例えば、第1分解能での)複数の生理学的パラメータ測定値の平均値、中央値、合計、最小値、最大値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を所定の閾値(例えば、第2閾値)と比較した結果を含むことができる。
【0103】
[0119] いくつかの変形例において、プロセッサ(140)は、ワイヤレスモニタの1つ又は複数の回路ブロック(例えば、回路)を制御するように構成することができる。例えば、プロセッサ(140)は、本明細書に記載するように、センサの分解能設定を調整するように構成することができる。別の例として、プロセッサ(140)は、ワイヤレスモニタの1つ又は複数の回路ブロックを有効/無効にする1つ又は複数の信号(例えば、トリガ信号)を生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、タイマ信号を生成するタイマ回路を含むことができ、そこでは、プロセッサ(140)は、タイマ信号に基づいてトリガ信号を生成することができる。
【0104】
[0120] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のプロセッサ(140)は、ワイヤレス植込み型デバイス(100)の1つ又は複数の回路ブロックをモニタリングするように構成することができる。例えば、プロセッサ(140)は、ワイヤレス植込み型デバイス(100)の1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイス(130)をモニタリングするように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、エネルギー貯蔵モニタリング回路を含むことができ、この回路は、バッテリモニタリング回路、コンデンサモニタ回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。例えば、プロセッサ(140)又はエネルギー貯蔵モニタリング回路は、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいて、負荷回路(150)のための1つ又は複数のモード選択信号を生成するように構成することができる。
【0105】
[0121] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のプロセッサ(140)は、アナログ信号(例えば、センサ又は検知トランスデューサによって測定された信号)をデジタル化するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、データ通信回路を含むことができ、データ通信回路は、トランスデューサ、センサ(例えば、圧力センサ)、及び記憶媒体(例えば、メモリ、フラッシュドライブ、メモリカード)のうちの1つ又は複数からのデータ及び/又は他の信号にアクセスするか又はデータ及び/又は他の信号を受信するように構成することができる、データ受信器であり得る。例えば、プロセッサは、トランスデューサを介してデータ及び/又は信号を受信する、(例えば、質問信号を検出する)信号受信器、包絡線検波器回路、増幅器(例えば、低雑音増幅器又はLNA)、フィルタ、周波数検出器回路、位相検出器回路、比較器回路、デコーダ回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を備えることができる。
【0106】
[0122] いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、一組の命令又はコードを走らせ及び/又は実行するように構成された任意の好適な処理デバイスを含むことができ、1つ又は複数のデータプロセッサ、画像プロセッサ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、物理処理ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、アナログ信号プロセッサ、混合信号プロセッサ、機械学習プロセッサ、深層学習プロセッサ、有限状態機械(FSM)、圧縮プロセッサ(例えば、データレート及び/又はメモリ要件を低減させるためのデータ圧縮)、(例えば、安全なワイヤレスデータ及び/又は電力転送のための)暗号化プロセッサ、及び/又は中央処理装置(CPU)を含むことができる。プロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プロセッサボード等を含むことができる。プロセッサは、アプリケーションプロセス、及び/又はシステムに関連する他のモジュール、プロセス及び/又は機能を走らせ及び/又は実行するように構成することができる。基礎となるデバイス技術は、種々の構成要素タイプ(例えば、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)のような金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)技術、エミッタ結合論理(ECL)のようなバイポーラ技術、ポリマー技術(例えば、シリコン共役ポリマー及び金属共役ポリマー-金属構造)、混合アナログ及びデジタル等で提供することができる。
【0107】
[0123] 本明細書に記載するシステム、デバイス及び/又は方法は、(ハードウェア上で実行される)ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せによって実行することができる。ハードウェアモジュールは、例えば、汎用プロセッサ(又はマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。(ハードウェア上で実行される)ソフトウェアモジュールは、C、C++、Java(登録商標)、Python、Ruby、Visual Basic(登録商標)、及び/又は他のオブジェクト指向、手続き型、若しくは他のプログラミング言語及び開発ツールを含む、種々のソフトウェア言語(例えば、コンピュータコード)で表現することができる。コンピュータコードの例としては、限定されないが、マイクロコード又はマイクロ命令、コンパイラによって生成されるような機械命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード、及びインタープリタを使用してコンピュータによって実行される高水準命令を含むファイルが挙げられる。コンピュータコードの追加の例としては、限定されないが、制御信号、暗号化されたコード及び圧縮されたコードが挙げられる。
【0108】
[0124] いくつかの変形例において、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のプロセッサ(140)は、包絡線検波回路、エネルギー検出器回路、電力検出器回路、電圧センサ、時間-デジタル変換器(TDC)回路、積分器回路、サンプリング回路、アナログ-デジタル変換器(ADC)回路、タイマ回路、クロック、カウンタ、発振器、位相同期ループ(PLL)、周波数同期ループ(FLL)、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(140)は、計算を実行するために、増幅器、位相検出器、周波数検出器、デジタル信号プロセッサ、積分器、加算器回路、乗算器回路、有限状態機械、それらの組合せ等を備えることができる。
【0109】
[0125] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のプロセッサ(140)は、データ送信器又はワイヤレス送信器であり得るデータ通信回路を備えることができ、これは、トランスデューサ、記憶媒体等のうちの1つ又は複数を介してデータ及び/又は他の信号を生成又は送信するように構成することができる。例えば、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のプロセッサ(140)は、トランスデューサを介してデータ及び/又は信号を生成又は送信するように、信号送信器、アップリンクデータ送信器、発振器、電力増幅器、混合器、インピーダンス整合回路、スイッチ、ドライバ回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を備えることができる。
【0110】
[0126] いくつかの変形例では、第1プロセッサをワイヤレスモニタに含めることができ、第2プロセッサを外部ワイヤレス機器に含めることができる。
【0111】
g.メモリ
[0127] 概して、本明細書に記載する植込み型デバイス、ワイヤレスモニタ及び/又はワイヤレスデバイスは、データ及び/又は情報を格納するように構成されたメモリを備えることができる。いくつかの変形例では、メモリは、限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(ReRAM又はRRAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM)、スタンダードセルベースメモリ(SCM)、シフトレジスタ、リードオンリメモリ(ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、NOR、NAND)、組込みフラッシュ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ワンタイムプログラマブル(OTP)メモリ、それらの組合せ等を含む、1つ又は複数のタイプであり得る。
【0112】
[0128] いくつかの変形例では、メモリは、プロセッサに、ワイヤレスモニタ及び/又は外部ワイヤレスデバイスに関連するモジュール、プロセス及び/又は機能(例えば、検索アルゴリズムの実行)を実行させる命令及び/又はデータを格納することができる。本明細書に記載するいくつかの変形例は、さまざまなコンピュータ実装動作を実行する命令又はコンピュータコードを有する(非一時的プロセッサ可読媒体と称する場合もある)非一時的コンピュータ可読媒体を有するコンピュータ記憶装置製品に関連することができる。コンピュータ可読媒体(又はプロセッサ可読媒体)は、それ自体が一時的な伝播信号(例えば、空間又はケーブル等の伝送媒体上で情報を搬送する伝播電磁波)を含まないという意味で、非一時的であり得る。(コード又はアルゴリズムと称する場合もある)媒体及びコンピュータコードは、所定の1つの目的又は複数の目的のために設計及び構築されたものであり得る。
【0113】
[0129] いくつかの変形例では、メモリは、センサデータ(例えば、生理学的パラメータデータ)、受信データ及び/又はワイヤレスモニタによって生成されるデータ(例えば、プロセッサによって生成されるデータ)及び/又は外部ワイヤレスデバイスによって生成されるデータを格納するように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタのメモリは、センサによって検知される信号(例えば、ワイヤレスモニタに含めることができる圧力センサによって検知される血圧データ)を処理する際に生成されるデータを格納するように構成することができる。いくつかの変形例では、メモリは、データを一時的又は恒久的に格納するように構成することができる。
【0114】
h.ワイヤレス送信器
[0130] 概して、ワイヤレス植込み型デバイス又はワイヤレスモニタのワイヤレス送信器は、1つ又は複数のワイヤレス信号、データ、コマンド及び/又は電力をワイヤレス送信するように構成することができる。例えば、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のワイヤレス送信器は、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のトランスデューサ(110)を介してデータ及び/又は信号を生成及び/又はワイヤレス送信するために、信号送信器、アップリンクデータ送信器、発振器、電力増幅器、混合器、インピーダンス整合回路、スイッチ、ドライバ回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0115】
i.ウェイクアップ受信器回路
[0131] 概して、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のウェイクアップ受信器回路は、ワイヤレス植込み型デバイス(100)のトランスデューサ(110)によって受信された1つ又は複数のワイヤレス信号、データ及び/又はコマンドを検出し、検出された1つ又は複数のワイヤレス信号、データ及び/又はコマンドに応答して1つ又は複数のウェイクアップ信号を生成するように構成することができる。こうしたウェイクアップ信号は、ワイヤレス植込み型デバイス(100)の1つ又は複数の回路ブロックを起動するか又はオンにするように構成することができる。例えば、ウェイクアップ受信器回路は、アップリンクデータ(例えば、センサデータ)を外部ワイヤレスデバイスに送信するようにワイヤレス植込み型デバイスを構成するために、外部ワイヤレスデバイスによってワイヤレス植込み型デバイス(100)に送信されるワイヤレスデータアップリンクコマンドを検出するように構成することができる。いくつかの変形例では、ウェイクアップ受信器回路は、包絡線検波器回路、増幅器、フィルタ、混合器、位相検出器、周波数検出器、エネルギー検出器、比較器、アナログ-デジタル変換器、(例えば、ワイヤレス植込み型デバイスに送信されるワイヤレスコード又はコマンドを復号する)デジタル論理回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0116】
j.マルチプレクサ回路
[0132] 概して、本明細書に記載するマルチプレクサ又はマルチプレクサ回路は、ワイヤレスモニタにおける電力信号、データ信号及び/又は他の信号のうちの1つ又は複数を分離するように構成することができる。これは、これらの信号間の干渉を回避し、ワイヤレスモニタの適切な機能を確保するために行うことができる。例えば、ワイヤレスモニタ内のマルチプレクサは、外部ワイヤレスデバイスからワイヤレスモニタのトランスデューサによって受信されたデータ信号から電力信号を分離して、電力信号が電力回収及び調整のために電源回路に提供され、データ信号がデータ回収のためにプロセッサに提供されるように構成することができる。
【0117】
[0133] いくつかの変形例では、マルチプレクサは、送信/受信スイッチ、パッシブデバイス(例えば、ダイオード、リレー、MEMS回路、遮断器、パッシブスイッチ)、サーキュレータ、(例えば、フィルタ、インピーダンス整合ネットワークを使用する)周波数選択、直接有線接続、それらの組合せ等のうちの1又は複数を含むことができる。
【0118】
[0134] いくつかの変形例では、送信/受信スイッチは、電力信号、データ信号及び他の信号のうちの1つ又は複数が異なる時点でワイヤレスモニタによって受信されるように、タイミング制御又は時間多重化に基づいて駆動することができる。いくつかの変形例では、送信/受信スイッチは、電力信号、データ信号及び他の信号のうちの1つ又は複数が異なる振幅を有する振幅選択に基づいて、駆動することができる。いくつかの変形例では、送信/受信スイッチは、電力信号、データ信号及び他の信号のうちの1つ又は複数が異なる周波数を有する周波数選択又は周波数多重化に基づいて、駆動することができる。いくつかの変形例では、送信/受信スイッチは、ワイヤレスモニタが電力、貯蔵されたエネルギー又は確立された電圧レールを有していない可能性がある場合に動作するように、ディプレッションモードトランジスタを使用して実装することができる。
【0119】
D.ワイヤレスデバイス
[0135] 概して、ワイヤレスデバイス又は外部ワイヤレスデバイスは、ワイヤレス植込み型デバイス又はワイヤレスモニタから物理的に分離している任意のデバイスを指すことができる。いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、限定されないが、トランスデューサ、電源回路、エネルギー貯蔵デバイス、負荷回路、センサ、プロセッサ、メモリ、ワイヤレス送信器、ウェイクアップ受信器回路、マルチプレクサ回路、それらの組合せ等を含むワイヤレス植込み型デバイスの文脈で本明細書に記載する、1つ又は複数のブロックを備えることができる。本明細書においてワイヤレス植込み型デバイスの文脈で記載するようなこれらのブロックの変形例もまた、ここで適用可能である。
【0120】
[0136] いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスのトランスデューサは、1つ又は複数のワイヤレス植込み型デバイスとワイヤレス信号を交換(送信及び/又は受信)するように構成された複数の超音波トランスデューサ素子又は超音波アレイを備えることができる。別の例として、いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスのトランスデューサは、1つ又は複数のRFコイル及び/又はRFアンテナを含むことができる。いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスのプロセッサは、1つ又は複数のワイヤレスモニタから受信されたデータ及び/又は信号の処理、1つ又は複数の他のワイヤレスデバイスから受信されたデータの処理、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を実行することができる。
【0121】
[0137] いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、限定されないが、1つ又は複数のワイヤレス植込み型デバイスへのワイヤレス電力、データ及び他の信号の1つ又は複数の送信、1つ又は複数のワイヤレス植込み型デバイスからのワイヤレスデータ及び他の信号の1つ又は複数の受信、データ及び/又は信号の処理、検知及び/又は作動の実行(例えば、血圧、心拍数、心拍変動、ECG、EKG、胸郭インピーダンス、呼吸数又は呼吸、患者の活動レベル、心音、温度、体重、血糖、血中酸素、それらの組合せ等の測定)、データ又は情報のメモリへの格納、有線での及び/又はワイヤレスリンク(例えば、Bluetooth)を用いる他の外部ワイヤレスデバイス(例えば、タブレット、電話、コンピュータ)との通信、データ又は情報の表示又は提供(例えば、画面又はモニタ上の視覚的表示、オーディオ信号)、ユーザ(例えば、患者、看護師、医師)に対する警告/通知(例えば、視覚、オーディオ、振動)の生成、それらの組合せ等を含む、1つ又は複数の機能を実行することができる。
【0122】
[0138] いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、限定されないが、(例えば、ウェアラブルデバイス、ストラップ、ベルト、ハンドヘルドデバイス、測定装置に接続されたプローブ、皮膚上に配置されたデバイス、接着剤を使用して皮膚に取り付けられたデバイス、他の技法を使用して皮膚に取り付けられたデバイス、患者に触れていないデバイス、ラップトップ、コンピュータ、携帯電話、スマートウォッチ等として)身体の外側、体内に恒久的に植え込まれる(例えば、皮膚の下に、器官の外壁に沿って、筋肉の下に、心臓壁の外側等に植え込まれる)、体内に一時的に(例えば、所定時間)植え込まれる(例えば、血管、食道又は胸壁を通して挿入されるカテーテル又はプローブ上に位置し、手術又は処置中に使用される)、それらの組合せ等を含む、1つ又は複数の場所に位置することができる。いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、限定されないが、平面、身体又は器官の形状に一致、可撓性、伸縮性、平坦、プローブのような形状等を含む、異なる形状又は形態を有することができる。
【0123】
[0139] いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、ユーザ及び/又は医療従事者がワイヤレスシステムのデバイスのうちの1つ又は複数を制御するのを可能にするように構成された通信デバイスをさらに備えることができる。通信デバイスは、有線又は無線接続によって外部ワイヤレスデバイスを別のシステム(例えば、インターネット、リモートサーバ、データベース)に接続するように構成されたネットワークインタフェースを備えることができる。いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、1つ又は複数の有線及び/又は無線ネットワークを介して他のデバイス(例えば、携帯電話、タブレット、コンピュータ、スマートウォッチ等)と通信することができる。いくつかの変形例では、ネットワークインタフェースは、1つ又は複数のデバイス及び/又はネットワークと通信するように構成された、無線周波数受信器/送信器、光(例えば、赤外線)受信器/送信器、音響又は超音波受信器/送信器等のうちの1つ又は複数を含むことができる。ネットワークインタフェースは、外部ワイヤレスデバイス、ネットワーク、データベース及びサーバのうちの1つ又は複数と有線により及び/又はワイヤレスで通信することができる。
【0124】
[0140] ネットワークインタフェースは、RF信号を受信及び/又は送信するように構成されたRF回路を含むことができる。RF回路は、電気信号を電磁信号に/電磁信号から変換し、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信デバイスと通信することができる。RF回路は、限定されないが、アンテナシステム、RFトランシーバ、1つ又は複数の増幅器、チューナ、1つ又は複数の発振器、混合器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリ等を含む、これらの機能を実行するための周知の回路を含むことができる。
【0125】
[0141] デバイスのうちの任意のものを介するワイヤレス通信は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM:Global System for Mobile Communications)、拡張データGSM環境(EDGE:Enhanced Data GSM Environment)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:high-speed downlink packet access)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA:high-speed uplink packet access)、エボリューションデータオンリー(EV-DO:Evolution、Data-Only)、HSPA、HSPA+、デュアルセル(Dual-Cell)HSPA(DC-HSPDA)、ロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)、近距離無線通信(NFC)、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Bluetooth、ワイヤレスフィデリティ(WiFi)(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n等)、ボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)、Wi-MAX、電子メール用プロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(IMAP:Internet message access protocol)及び/又はポストオフィスプロトコル(POP:post office protocol))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能メッセージング及びプレゼンスプロトコル(XMPP:extensible messaging and presence protocol)、インスタントメッセージング及びプレゼンス活用拡張のためのセッション開始プロトコル(SIMPLE:Session Initiation Protocol for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions)、インスタントメッセージング及びプレゼンスサービス(IMPS:Instant Messaging and Presence Service))、及び/又はショートメッセージサービス(SMS:Short Message Service)、又は他の任意の好適な通信プロトコルを含む、複数の通信規格、プロトコル及び技術のうちの任意のものを使用することができる。いくつかの変形例では、本明細書のデバイスは、ネットワークを介して(例えば、NFC、Bluetooth、WiFi、RFID等を介して)データを送信することなく、互いに直接通信してもよい。
【0126】
[0142] 通信デバイスは、ユーザ(例えば、被験者又は患者、パートナ、家族、医療従事者等の所定の接触者)が外部ワイヤレスデバイスを制御することを可能にするように構成されたユーザインタフェースをさらに備えることができる。通信デバイスにより、ユーザは、外部ワイヤレスデバイスと直接及び/又はリモートで対話及び/又は制御することができる。例えば、外部ワイヤレスデバイスのユーザインタフェースは、ユーザがコマンドを入力する入力デバイスと、ユーザが出力(例えば、表示デバイス上の血圧測定値)を受け取る出力デバイスとを含むことができる。
【0127】
[0143] いくつかの変形例では、ユーザインタフェースの出力デバイスは、外部ワイヤレスデバイスの組織又は皮膚への結合に関する情報、外部ワイヤレスデバイスとワイヤレスモニタとの間のワイヤレスリンクに関する情報(例えば、信頼性の高いリンクが確立されている)、ワイヤレスモニタ及び外部ワイヤレスデバイスのうちの1つ又は複数によって測定されたデータ(例えば、生理学的パラメータデータ)、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を出力することができる。いくつかの変形例では、ユーザインタフェースの出力デバイスは、表示デバイス及びオーディオデバイスのうちの1つ又は複数を含むことができる。サーバによって生成されたデータ分析は、外部ワイヤレスデバイスの出力デバイス(例えば、ディスプレイ)によって表示することができる。最適なトランスデューサ構成を見つけること、又は外部ワイヤレスデバイスが組織に最適に結合されることを保証することに使用されるデータは、ネットワークインタフェースを介して受信し、外部ワイヤレスデバイスの1つ又は複数の出力デバイスを介して視覚的及び/又は聴覚的に出力することができる。いくつかの変形例では、出力デバイスは、発光ダイオード(LED)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、薄膜トランジスタ(TFT)、有機発光ダイオード(OLED)、電子ペーパ/電子インクディスプレイ、レーザディスプレイ及び/又はホログラフィックディスプレイの少なくとも1つを含む表示デバイスを含むことができる。
【0128】
[0144] いくつかの変形例では、オーディオデバイスは、任意のデータ、コマンド、ユーザへの指示、アラーム、通知等のうちの1つ又は複数を可聴的に出力することができる。例えば、オーディオデバイスは、ワイヤレスモニタと外部ワイヤレスデバイスとの間のリンクが妨害又は切断され、ユーザによる手動調整が必要とされる可能性がある場合に、可聴アラームを出力することができる。いくつかの変形例では、オーディオデバイスは、スピーカ、圧電オーディオデバイス、磁歪スピーカ及び/又はデジタルスピーカのうちの少なくとも1つを含むことができる。いくつかの変形例では、ユーザは、オーディオデバイス及び通信チャネルを使用して他のユーザと通信することができる。例えば、ユーザは、遠隔の医療従事者とオーディオ通信チャネル(例えば、VoIP通話)を形成することができる。
【0129】
[0145] いくつかの変形例では、ユーザインタフェースは、入力デバイス(例えば、タッチスクリーン)及び出力デバイス(例えば、表示デバイス)を含み、ワイヤレスモニタ、外部ワイヤレスデバイス、ネットワーク、データベース及びサーバのうちの1つ又は複数から入力データを受信するように構成することができる。例えば、入力デバイス(例えば、キーボード、ボタン、タッチスクリーン)のユーザ制御は、ユーザインタフェースによって受信することができ、次いで、ユーザインタフェースがワイヤレスモニタに制御信号を出力するためにプロセッサ及びメモリによって処理することができる。入力デバイスのいくつかの変形例は、制御信号を生成するように構成された少なくとも1つのスイッチを含むことができる。例えば、入力デバイスは、ユーザが制御信号に対応する入力(例えば、タッチ面への指の接触)を提供するためのタッチ面を含むことができる。タッチ面を含む入力デバイスは、静電容量式、抵抗式、赤外線、光学イメージング、分散信号、音響パルス認識及び表面弾性波技術を含む複数のタッチ感応技術のうちの任意のものを使用して、タッチ面上の接触及び動きを検出するように構成することができる。少なくとも1つのスイッチを含む入力デバイスの変形例では、スイッチは、例えば、ボタン(例えば、ハードキー、ソフトキー)、タッチ面、キーボード、アナログスティック(例えば、ジョイスティック)、方向パッド、マウス、トラックボール、ジョグダイヤル、ステップスイッチ、ロッカスイッチ、ポインタデバイス(例えば、スタイラス)、運動センサ、画像センサ及びマイクロフォンのうちの少なくとも1つを含むことができる。運動センサは、光学センサからユーザの動きデータを受信し、ユーザのジェスチャを制御信号として分類することができる。マイクロフォンは、オーディオデータを受信し、ユーザの音声を制御信号として認識することができる。
【0130】
[0146] ユーザに追加の感覚出力(例えば、力フィードバック)を提供するために、入力デバイス及び出力デバイスのうちの1つ又は複数にハプティックデバイスを組み込むことができる。例えば、ハプティックデバイスは、入力デバイス(例えば、タッチ面)へのユーザ入力を確認するために、触覚応答(例えば、振動)を生成することができる。別の例として、ハプティックフィードバックは、ユーザ入力が外部ワイヤレスデバイスによって無効化されることを通知してもよい。
【0131】
II.方法
[0147] 本明細書では、本明細書に記載するシステム及びデバイスのうちの任意のものを使用して、ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー効率が良く且つ信頼性の高い動作のための及び/又は患者をモニタリングする方法について記載する。概して、ワイヤレスシステム又はデバイスは、本明細書に記載する方法のうちの1つ又は複数、又は本明細書に記載する1つ又は複数の方法の任意のサブセット、又は方法若しくはそのサブセットの組合せを実装することができる。本明細書に記載する1つ又は複数の方法、又はその方法におけるステップは、複数のワイヤレス植込み型デバイス及び/又はワイヤレスモニタに適用することができる。
【0132】
[0148] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタを使用するエネルギー効率の良いモニタリングは、複数の検知分解能を使用することによって促進することができる。いくつかの変形例では、患者をモニタリングする方法は、限定されないが、ワイヤレスモニタを使用して第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するステップと、第1分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて生理学的パラメータデータを生成するステップと、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、ワイヤレスモニタを使用して第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するステップと、少なくとも一部は第2分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて、患者の生理学的状態を推定するステップとを含むステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0133】
[0149] いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスのワイヤレス充電は、バッテリ及びコンデンサを利用することができる。いくつかの変形例では、バッテリをワイヤレス充電する方法は、限定されないが、トランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信するステップと、第1電源回路を使用して、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するステップと、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部をコンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵するステップと、ワイヤレス電力の受信がない間にコンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用してバッテリを充電するステップとを含むステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0134】
[0150] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、複数のモードで動作させることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法は、限定されないが、ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー貯蔵デバイスのエネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定するステップと、測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいてモード選択信号を生成するステップと、モード選択信号に基づいて第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように負荷回路を構成するステップとを含むステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、本方法は、限定されないが、ワイヤレス植込み型デバイスのトランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信するステップと、ワイヤレス植込み型デバイスの電源回路を使用して、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するステップと、ワイヤレス植込み型デバイスの電力検出器回路を使用して、負荷回路のための1つ又は複数の供給電圧を生成するステップとを含むステップのうちの1つ又は複数をさらに含むことができる。
【0135】
[0151] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスに対して、エネルギー消費を低減させるようにデューティサイクリングを行うことができる。いくつかの変形例では、植込み型デバイスを動作させる方法は、限定されないが、プロセッサを使用してタイマ信号に基づいてウェイクアップ受信器回路のためのトリガ信号を生成するステップと、トリガ信号を受信したときにのみウェイクアップ受信器回路を動作させるステップと、トランスデューサを使用してワイヤレス信号を受信するステップと、ワイヤレス信号に応答してウェイクアップ受信器回路を使用してウェイクアップ信号を生成するステップとを含むステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、植込み型デバイスを動作させる方法は、限定されないが、エネルギー貯蔵モニタリング回路を使用して1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータをモニタリングするステップと、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータのモニタリングに基づいてエネルギー貯蔵モニタリング回路のためのトリガ信号を生成するステップと、トリガ信号を受信したときにのみエネルギー貯蔵モニタリング回路を動作させるステップとを含むステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0136】
[0152] いくつかの変形例では、患者の心血管内圧をモニタリングすることができる。いくつかの変形例では、心血管内圧モニタリングの方法は、限定されないが、患者に植え込まれたワイヤレスモニタを使用して心血管内圧を測定するステップと、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定するステップと、少なくとも一部は心血管内圧及び患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータに基づいて患者の状態を決定するステップとを含むステップのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0137】
[0153] 本明細書では、エネルギーハーベスティングを使用して体内の植込み型デバイスに電力を供給する方法についても記載する。本明細書では、ワイヤレス信号を交換し、ワイヤレスモニタの単一のトランスデューサ(例えば、超音波トランスデューサ)を使用して圧力を測定する方法についても記載する。
【0138】
A.複数の検知分解能を使用する省エネルギーモニタリング
[0154] 効果的な治療及び疾病管理のためには、患者の生理学的パラメータを高頻度で又は連続的に(例えば、1日に数回)モニタリングすることが、低頻度のモニタリング(例えば、1日に1回)とは対照的に、望ましい場合がある。例えば、心血管疾患を有する患者の心内圧を、1日を通して高頻度でモニタリングすることは、有害な心臓事象を検出すること、運動、歩行、姿勢、食事等による心臓パラメータの変化をモニタリングすること、それにより患者の疾患状態についてより良い理解を得る可能性があることに対して、有用であり得る。しかしながら、臨床的に必要とされる分解能で生理学的パラメータを、1日を通して高頻度で測定することは、大量のエネルギーを消費する可能性がある。これは、小型の植込み型デバイスを使用して生理学的パラメータのモニタリングを実施する場合、そのエネルギー予算が限られているため、困難となる可能性がある。
【0139】
[0155] 図2は、患者をモニタリングする方法(200)を概略的に説明するフローチャートである。方法(200)は、第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するステップ(202)と、第1分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて生理学的パラメータデータを生成するステップ(204)と、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するステップ(206)と、少なくとも一部は第2分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて、患者の生理学的状態を推定するステップ(208)とを含むことができる。本明細書に記載するような第1分解能、第2分解能、患者の生理学的パラメータ、及び生理学的パラメータデータは、本明細書に記載する方法のうちの任意のものに適用可能である。
【0140】
[0156] 例えば、患者の心内圧は、第1分解能(例えば、±5mmHg)で測定することができ、複数のこうした測定値の平均値を計算することができる。平均値が所定の閾値を上回ると判断された場合、心内圧を第2分解能(例えば、±1mmHg)で測定することができる。第2分解能での心内圧の測定値を(例えば、医師により)使用して、患者の生理学的状態を推定することができる。いくつかの変形例では、第2分解能は、臨床用分解能であり得る。
【0141】
[0157] いくつかの変形例では、第1分解能での生理学的パラメータの測定は、第2分解能での生理学的パラメータの測定と比較して、消費するエネルギーをより低くすることができる。いくつかの変形例では、所与のエネルギー消費量に対して、第1分解能(例えば、粗い分解能)で生理学的パラメータを測定することにより、第2分解能(例えば、細かい分解能)で生理学的パラメータを測定することと比較して、より高頻度で患者をモニタリングすることができる。いくつかの変形例では、第1分解能での生理学的パラメータの測定は、スクリーニングに(例えば、異常に高い心内圧等の生理学的事象を検出するために)使用することができ、第2分解能での生理学的パラメータの測定は、患者の生理学的状態を推定するためのより高品質のデータ(例えば、生理学的事象の診断又は予後に使用することができる、より高分解能の心内圧波形)を収集するために使用することができる。いくつかの変形例では、第1分解能での患者の生理学的パラメータの測定は、所定の繰返し間隔で周期的に実行することができる。いくつかの変形例では、患者をモニタリングする方法(200)は、所定の繰返し間隔で周期的に実行することができる。
【0142】
[0158] 任意選択的に、患者をモニタリングする方法(200)は、少なくとも一部は第1分解能での測定された生理学的パラメータ及び生理学的パラメータデータのうちの1つ又は複数に基づいて、生理学的事象を検出するステップ(205)を含むことができる。いくつかの変形例では、検出された生理学的事象は、不整脈、心房細動、心室頻拍、睡眠時無呼吸、異常高血圧、異常低血圧、異常圧力変動、異常心拍、異常心拍変動、それらの組合せ等のうちの1つ又はそれ以上を含むことができる。
【0143】
[0159] いくつかの変形例では、患者をモニタリングする方法(200)は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数をワイヤレスモニタのメモリに格納するステップをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、分解能データは、第1及び/又は第2分解能の値に関連する任意の情報を含むことができる。例えば、心内圧の測定の場合、第1分解能が±5mmHgであり、第2分解能が±1mmHgである場合、分解能データは、±5mmHg、±1mmHg、これらの値の比率、及びこれらの値を導出するために使用することができる他の任意の設定又はパラメータのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、患者をモニタリングする方法(200)は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を、ワイヤレスモニタからワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するステップをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタから物理的に分離して(例えば、患者の体外に)配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスを含むことができる。
【0144】
[0160] 図3は、患者をモニタリングする方法(300)のタイミング図を示す。図3に示すように、患者の生理学的パラメータは、第1分解能で周期的に(時点0、t1、t2、t3等で)測定することができる。第1分解能は、粗い振幅及び/又はタイミング分解能を含むことができる。例えば、心内圧は、±5mmHgの振幅分解能及び/又は約100ミリ秒のタイミング分解能で(すなわち、約10Hzの周波数で)周期的に測定することができる。生理学的パラメータデータ(例えば、第1分解能での心内圧測定値の最大値)は、図示するように生成し、閾値と比較することができる。生理学的パラメータデータが閾値よりも大きいと判断された場合、生理学的パラメータは、第2分解能で測定することができる。例えば、第2分解能は、±1mmHgの細かい振幅分解能及び/又は約10ミリ秒の細かいタイミング分解能(すなわち、約100Hzの周波数で)を含むことができる。
【0145】
[0161] いくつかの変形例では、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、第2生理学的パラメータ(例えば、心拍数、血流量、患者の活動等)を測定することができる。例えば、粗い分解能での心内圧の測定値が閾値を上回ると判断された場合、(例えば、粗い分解能に対して)細かい分解能での心内圧の測定の代わりに又はそれに加えて、血流量等の第2生理学的パラメータの測定をトリガすることができる。
【0146】
[0162] いくつかの変形例では、方法(200)は、ワイヤレスモニタ、外部ワイヤレスデバイス又はそれらの組合せのうちの1つ又は複数によって実装することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成されたセンサと、第1分解能での患者の測定された生理学的パラメータに基づいて生理学的パラメータデータを生成するように構成されたプロセッサとを備えることができる。センサは、少なくとも一部は生理学的パラメータデータに基づいて、第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。本明細書に記載するようなワイヤレスモニタ、センサ、プロセッサ、分解能及び生理学的パラメータは、本明細書に記載する方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、患者に植え込むことができる。いくつかの変形例では、外部ワイヤレスデバイスは、少なくとも一部は第2分解能での測定された生理学的パラメータに基づいて、患者の生理学的状態を推定するように構成することができる。例えば、ワイヤレスモニタは、患者の生理学的状態を推定する前に、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ及び分解能データのうちの1つ又は複数を外部ワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するように構成することができる。
【0147】
[0163] 図4は、センサ(452)及びプロセッサ(440)を備えるワイヤレスモニタ(400)を示す。センサ(452)は、検知トランスデューサ(454)及び信号調整回路(456)を備えることができる。一例として、検知トランスデューサ(454)は、心内圧を検知するように構成されたピエゾ抵抗性圧力トランスデューサを含むことができる。一例として、信号調整回路(456)は、フロントエンド増幅器、アンチエイリアシングフィルタ、アナログ-デジタル変換器、基準発生器、バイアス発生器、クロック発生器、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。ピエゾ抵抗性圧力トランスデューサは、各分岐において、R0で示すブリッジ抵抗を有することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(440)は、スイッチ(460)を制御することによって、検知トランスデューサ(454)にデューティサイクリング又はパワーゲーティングを行うか、又は供給電圧(VDD)を検知トランスデューサ(454)に提供するように構成することができる。スイッチがオンであるとき、検知トランスデューサ(454)は、以下によって与えられる方程式に基づいて、電力(Pbridge)を放散させる。
【数1】
【0148】
[0164] スイッチがTsampで示すサンプリング時間にわたってオンである場合、検知トランスデューサによって消費される総エネルギー(Ebridge)は、以下の式によって与えることができる。
【数2】
【0149】
[0165] 細かいサンプリング分解能を実現するために、大きいTsamp(又は整定時間)が必要とされる場合がある(熱雑音をある限度未満で維持するために、大きいサンプリング容量が必要とされる場合があるため)。したがって、(粗い分解能に対して)細かいサンプリング分解能は、相対的に大きいエネルギー消費に関係する可能性がある。
【0150】
[0166] いくつかの変形例において、センサは、センサの1つ又は複数の分解能設定を含むことができる。本明細書に記載するような分解能設定は、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。例えば、分解能設定は、サンプリング持続時間Tsampを含むことができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(440)は、スイッチ(460)がオンである持続時間を制御することにより、サンプリング持続時間Tsampを制御するように構成することができる。例えば、第1分解能は、サンプリング持続時間の比較的小さい値(低エネルギー消費)に対応することができ、第2分解能は、サンプリング持続時間の比較的大きい値(より大きいエネルギー消費)に対応することができる。いくつかの変形例では、分解能設定は、検知トランスデューサ(454)に提供される供給電圧(VDD)を含むことができる。例えば、プロセッサ(440)は、センサ(452)の分解能を調整するために、サンプリング持続時間を調整する代わりに又はそれに加えて、検知トランスデューサ(454)に提供される供給電圧(VDD)の値を調整するように構成してもよい。
【0151】
[0167] いくつかの変形例では、分解能設定は、所定のサンプル数及び/又はサンプリングレートを含むことができる。例えば、第1分解能は、生理学的パラメータの相対的に少ないサンプル数又は相対的に低いサンプリングレート(低いエネルギー消費につながる)を含むことができ、第2分解能は、生理学的パラメータの相対的に大きいサンプル数又は相対的に大きいサンプリングレート(より大きいエネルギー消費につながる)を含むことができる。いくつかの変形例では、測定の信号対雑音比を改善するために、第1及び/又は第2分解能における生理学的パラメータの複数の測定値を平均してもよい。
【0152】
[0168] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタ(400)のプロセッサ(440)は、第1分解能で患者の生理学的パラメータを所定の繰返し間隔で周期的に測定するようにセンサを制御するように構成することができる。例えば、プロセッサ(440)は、センサ(452)を周期的に動作させるようにトリガするための周期的なタイマ信号を生成するタイマ回路を備えることができる。いくつかの変形例では、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、及び生理学的パラメータデータのうちの1つ又は複数は、デジタルビットを含むことができる。例えば、センサ(452)の信号調整回路(456)は、第1及び/又は第2分解能での測定された生理学的パラメータを表すデジタルビットを生成するアナログ-デジタル変換器を備えることができる。
【0153】
[0169] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタ(400)は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、分解能設定、それらの組合せ等ののうちの1つ又は複数を格納するように構成されたメモリを備えることができる。本明細書に記載するようなメモリは、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタ(400)は、第1分解能での測定された生理学的パラメータ、第2分解能での測定された生理学的パラメータ、生理学的パラメータデータ、分解能データ、分解能設定、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数をワイヤレスデバイスにワイヤレス送信するように構成されたワイヤレス送信器を備えることができる。本明細書に記載するようなワイヤレス送信器及びワイヤレスデバイスは、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタから物理的に分離して(例えば、患者の体外に)配置されるように構成された外部ワイヤレスデバイスであり得る。
【0154】
[0170] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタのセンサは、デフォルトで、第1分解能で患者の生理学的パラメータを測定するように構成することができ、第2分解能での測定は、生理学的パラメータデータに基づいてのみトリガすることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタのセンサは、生理学的パラメータデータとは無関係に(例えば、周期的に)第2分解能で患者の生理学的パラメータを測定するようにさらに構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタのセンサは、第1分解能及び第2分解能で患者の生理学的パラメータを周期的に測定するように構成することができ、そこでは、第1分解能での測定は、第2分解能での測定よりも高頻度であり得る。
【0155】
B.エネルギー貯蔵デバイスのワイヤレス充電
[0171] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、外部ワイヤレスデバイスによってワイヤレスで再充電する必要があり得る充電式バッテリ等のエネルギー貯蔵デバイスを備えることができる。充電式バッテリは、それ再充電することができる最大充電率(例えば、最大電流)を有する可能性がある。エネルギー貯蔵デバイスの充電率に対するこうした限界は、外部ワイヤレスデバイスが高い電力レベルをワイヤレス植込み型デバイスに転送することができる場合であっても、エネルギー貯蔵デバイスが依然として充電するのに比較的長い時間がかかることを意味する場合がある。さらに、いくつかのワイヤレス充電システムでは、ワイヤレス給電リンクが中断された場合、エネルギー貯蔵デバイスは充電を停止する可能性がある。その結果、ユーザ(例えば、患者)は、ワイヤレス植込み型デバイスを完全に充電し(エネルギー貯蔵デバイスの充電率によって制限される)、いかなる充電の中断も克服するように、長時間、外部ワイヤレスデバイスを使用するか又は作動させることが必要である場合がある。これは、患者等のユーザが長い充電ルーチンを遵守しない可能性があり、それが患者の疾患の不適切な管理につながる可能性があるため、望ましくない可能性がある。本明細書に記載する方法により、この難題が軽減され、患者がより短い時間内に必要な量のエネルギーをワイヤレス植込み型デバイスに転送することができるようになる。本明細書に記載するシステム及び方法は、バッテリの充電に言及しているが、コンデンサ、スーパーキャパシタ、それらの組合せ等の他のタイプのエネルギー貯蔵デバイスの充電にも適用可能であり得る。
【0156】
[0172] 図5は、エネルギー貯蔵デバイス(例えば、バッテリ)をワイヤレス充電する方法(500)を概略的に説明するフローチャートである。方法(500)は、ワイヤレス電力を受信するステップ(502)と、第1電源回路を使用して、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するステップ(504)と、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を、コンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵するステップ(506)と、ワイヤレス電力の受信がない間にコンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用してエネルギー貯蔵デバイス(例えば、バッテリ)を充電するステップ(508)とを含むことができる。いくつかの変形例では、方法(500)は、ワイヤレス電力を受信している間に、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を使用して、エネルギー貯蔵デバイス(例えば、バッテリ)を充電すること(509)をさらに含むことができる。本明細書に記載するようなワイヤレス電力、電源回路及びエネルギー貯蔵デバイスは、本明細書に記載する方法のうちの任意のものに適用可能である。
【0157】
[0173] 任意選択的に、方法(500)は、ワイヤレス電力を受信していない間にバッテリを充電する前に、第2電源回路を使用してコンデンサエネルギーの少なくとも上記一部を調整すること(507)を含むことができる。いくつかの変形例では、方法(500)は、ワイヤレス電力を受信している間にバッテリを充電する前に、第2電源回路を使用して第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を調整することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、方法(500)は、第2電源回路を使用して、トランスデューサからの受信されたワイヤレス電力の少なくとも別の部分を回収することと、ワイヤレス電力を受信している間に第2電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を使用してバッテリを充電することとを含むことができる。いくつかの変形例では、方法(500)は、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記一部をコンデンサエネルギーとしてコンデンサに貯蔵する前に、第3電源回路を使用して、第1電源回路からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも上記一部を調整することを含むことができる。
【0158】
[0174] 図6図10は、本明細書に記載するワイヤレス充電方法の変形例を示す。図6Aは、ワイヤレス電力を受信している間の第1電源回路を含むワイヤレスバッテリ充電システム(600)を示す。図6Bは、ワイヤレス電力の受信がない(又は十分なワイヤレス電力を受信していない)間のワイヤレスバッテリ充電システム(600)を示す。ワイヤレスバッテリ充電システム(600)は、ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサ(610)と、トランスデューサに結合され、トランスデューサ(610)による受信されたワイヤレス電力(670)の少なくとも一部を回収するように構成された第1電源回路(620)と、第1電源回路(620)に結合され、第1電源回路(620)からの回収されたワイヤレス電力(672)の少なくとも一部をコンデンサエネルギーとして貯蔵するように構成されたコンデンサ(630)と、コンデンサ(630)に結合され、ワイヤレス電力の受信がない間にコンデンサエネルギーの少なくとも一部を使用して充電するように構成されたバッテリ(632)とを備えることができる。この図(及びこのサブセクションの以下の図)における矢印は、ワイヤレスバッテリ充電システムにおける電力の大部分の流れを概念的に示す。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システムは、患者に植え込まれたワイヤレス植込み型デバイスであり得る。いくつかの変形例では、第1電源回路は、トランスデューサ(610)の端子で発生したAC電圧を回収して、1つ又は複数のDC電圧レールを生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、第1電源回路は、AC-DCコンバータ、再構成可能AC-DCコンバータ、整流器、再構成可能整流器、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0159】
[0175] 図7Aは、ワイヤレス電力を受信している間の第1電源回路(720)及び第2電源回路(724)を備えるワイヤレスバッテリ充電システム(700)を示す。図7Bは、ワイヤレス電力の受信がない(又は十分なワイヤレス電力を受信していない)間のワイヤレスバッテリ充電システム(700)を示す。いくつかの変形例では、トランスデューサ(710)、第1電源回路(720)、コンデンサ(730)及びバッテリ(732)に加えて、ワイヤレスバッテリ充電システム(700)は、コンデンサ(730)に結合され、図7Bに示すように、ワイヤレス電力の受信がない間にバッテリ(732)を充電する前に、コンデンサのエネルギーの少なくとも一部を調整するよう構成された、第2電源回路(724)を備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システム(700)は、第1電源回路(720)に結合され、ワイヤレス電力を受信している間にバッテリ(732)を充電する前に、第1電源回路(720)からの回収されたワイヤレス電力(772)の少なくとも別の部分を調整するよう構成された、第2電源回路(724)を備えることができる。
【0160】
[0176] いくつかの変形例では、第1電源回路(720)は、トランスデューサ(710)の端子で発生したAC電圧を回収して、1つ又は複数のDC電圧レールを生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、第1電源回路(720)は、AC-DCコンバータ、再構成可能AC-DCコンバータ、整流器、再構成可能整流器、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第2電源回路(724)は、あるDC電圧の別のDC電圧への変換(例えば、昇圧又は降圧DC-DC変換)、(例えば、バッテリ充電回路を効率的に駆動するための)電源回路のインピーダンスの変換、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を達成するために、電力を調整するように構成することができる。いくつかの変形例では、第2電源回路(724)は、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第1電源回路(720)及び第2電源回路(724)のうちの1つ又は複数は、電源回路の入力をその出力に直接接続するワイヤを備えることができる。
【0161】
[0177] 図8Aは、ワイヤレス電力を受信している間の第1電源回路(820)及び第2電源回路(824)を備えるワイヤレスバッテリ充電システム(800)を示す。図8Bは、ワイヤレス電力の受信がない(又は十分なワイヤレス電力を受信していない)間のワイヤレスバッテリ充電システム(800)を示す。いくつかの変形例では、トランスデューサ(810)、第1電源回路(820)、コンデンサ(830)及びバッテリ(832)に加えて、ワイヤレスバッテリ充電システム(800)は、トランスデューサ(810)に結合され、トランスデューサ(810)からの受信されたワイヤレス電力(870)の少なくとも別の部分を回収するように構成された、第2電源回路(824)を備えることができ、ここで、バッテリ(832)は、ワイヤレス電力を受信している間に、第2電源回路(824)からの回収されたワイヤレス電力の少なくとも一部を使用して充電するように構成することができる。
【0162】
[0178] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システム(800)は、コンデンサ(830)とバッテリ(832)との間に結合された、図8BにおいてS1と表示する少なくとも第1スイッチ(860)を備えることができ、ここで、少なくとも第1スイッチ(860)は、ワイヤレス電力の受信がない間にオンであるように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システム(800)は、第2電源回路(824)とバッテリ(832)との間に結合された、図8AにおいてS2と表示する少なくとも第2スイッチ(862)を備えることができ、ここで、少なくとも第2スイッチ(862)は、ワイヤレス電力を受信している間にオンであるように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス電力の状態(あり、なし、又は受信されたワイヤレス電力レベルが閾値を上回っているか又は下回っているか)は、トランスデューサ(810)、第1電源回路(820)及び第2電源回路(824)のうちの1つ又は複数の電圧、電流、インピーダンス、電力レベル及びエネルギーレベルのうちの1つ又は複数をモニタリングするように構成された電力検出器回路(例えば、包絡線検波器回路)を使用して検出することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システム(800)は、スイッチS1及びS2のオン及びオフを制御するプロセッサ又はコントローラをさらに備えることができる。いくつかの変形例では、スイッチS1及び/又はS2の状態は、受信されたワイヤレス電力のあり又はなしを検出したときに遅延又は待機時間の後に(オンからオフ又はその逆に)変更することができる。いくつかの変形例では、コンデンサ(830)の電圧が閾値未満(例えば、所定の閾値未満、バッテリ電圧未満、バッテリ充電回路に含まれるDC-DCコンバータの閾値電圧未満等)になったときに、例えばスイッチS1をオフにすることにより、コンデンサ(830)をバッテリ充電回路(822)から切り離すことができる。
【0163】
[0179] 図8A及び図8Bのバッテリ(832)は、ワイヤレス電力がない間又はある間に、2つの独立した又は並列の経路を介して充電することができる。こうした回路構成により、バッテリ(832)及びコンデンサ(830)の両方を効率的に充電するためのインピーダンス又は電力整合に対する独立した制御を可能にすることができる。例えば、第1電源回路(820)の設計は、コンデンサ(830)を効率的に充電するように最適化することができ、第2電源回路(824)の設計は、ワイヤレス電力を受信しながらバッテリ(832)を効率的に充電するように独立して最適化することができる。さらに、こうした回路アーキテクチャは、第1電源回路(820)の出力と第2電源回路(824)の出力とで異なるDC電圧を目標とするように、追加された自由度を提供することができる。
【0164】
[0180] いくつかの変形例では、第1電源回路(820)及び第2電源回路(824)は、トランスデューサ(810)の端子で発生したAC電圧を回収して、1つ又は複数のDC電圧レールを生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、第1電源回路(820)及び第2電源回路(824)は、AC-DCコンバータ、再構成可能AC-DCコンバータ、整流器、再構成可能整流器、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第1電源回路(820)及び第2電源回路(824)のうちの1つ又は複数は、電源回路の入力をその出力に直接接続するワイヤを備えることができる。
【0165】
[0181] 図9Aは、ワイヤレス電力を受信している間の第1電源回路(920)、第2電源回路(924)及び第3電源回路(926)を備えるワイヤレスバッテリ充電システム(900)を示す。図9Bは、ワイヤレス電力の受信がない(又は十分なワイヤレス電力を受信していない)間のワイヤレスバッテリ充電システム(900)を示す。いくつかの変形例では、トランスデューサ(910)、第1電源回路(920)、第2電源回路(924)、コンデンサ(930)及びバッテリ(932)に加えて、ワイヤレスバッテリ充電システム(900)は、第1電源回路(920)に結合され、第1電源回路(920)からの回収されたワイヤレス電力(972)の少なくとも一部をコンデンサエネルギーとしてコンデンサ(930)に貯蔵する前に、第1電源回路(920)からの回収されたワイヤレス電力(972)の少なくとも一部を調整するように構成された、第3電源回路(926)を備えることができる。
【0166】
[0182] いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システム(900)は、コンデンサ(930)とバッテリ(932)との間に結合された、図9BにおいてS1を表示する少なくとも第1スイッチ(960)を備えることができ、ここで、少なくとも第1スイッチ(960)は、ワイヤレス電力の受信がない間にオンであるように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスバッテリ充電システム(900)は、第2電源回路(924)とバッテリ(932)との間に結合された、図9AにおいてS2と表示する少なくとも第2スイッチ(962)を備えることができ、ここで、少なくとも第2スイッチ(962)は、ワイヤレス電力を受け取っている間にオンであるように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス電力の状態(あり、なし、又は受信されたワイヤレス電力レベルが閾値を上回っているか又は下回っているか)は、トランスデューサ(910)、第1電源回路(920)、第2電源回路(924)及び第3電源回路(926)のうちの1つ又は複数の電圧、電流、インピーダンス、電力レベル及びエネルギーレベルのうちの1つ又は複数をモニタリングするように構成された電力検出器回路(例えば、包絡線検波器回路)を使用して検出することができる。図9A及び図9Bに示す回路アーキテクチャの利点は、上述した図8A及び図8Bに示す回路アーキテクチャの利点と同様であり得る。
【0167】
[0183] いくつかの変形例では、第1電源回路(920)は、トランスデューサ(910)の端子で発生したAC電圧を回収して、1つ又は複数のDC電圧レールを生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、第1電源回路(920)は、AC-DCコンバータ、再構成可能AC-DCコンバータ、整流器、再構成可能整流器、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第2電源回路(924)及び第3電源回路(926)は、あるDC電圧の別のDC電圧への変換(例えば、昇圧又は降圧DC-DC変換)、(例えば、バッテリ充電回路を効率的に駆動するための)電源回路のインピーダンスの変換、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を達成するために、電力を調整するように構成することができる。いくつかの変形例において、第2電源回路(924)及び第3電源回路(926)は、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、第1電源回路(920)、第2電源回路(924)及び第3電源回路(926)のうちの1つ又は複数は、電源回路の入力をその出力に直接接続するワイヤを備えることができる。
【0168】
[0184] ワイヤレスバッテリ充電システムの異なる例示的な実例について上述したが、いくつかの変形例では、電源回路のうちの1つ又は複数を設けなくてもよく、又はワイヤが1つ又は複数の電源回路の代わりとなってもよい。例えば、図9A及び9Bにおいて、ワイヤが第1電源回路の代わりになってもよく、その結果、図8A及び8Bに示すものと同様のワイヤレスバッテリ充電システムとなる。
【0169】
[0185] いくつかの変形例では、バッテリは、約100ミリワット時未満の容量を有することができる。いくつかの変形例では、コンデンサは、約0.1nF~約100μFの静電容量を有することができる。図10は、バッテリをワイヤレス充電する方法の変形例の概念的なタイミング図である。受信されたワイヤレス電力がある間(1070)、ワイヤレスバッテリ充電システムのコンデンサを充電することができ、その結果、図10に示すように、コンデンサ電圧又はエネルギー(1080)が増大する。例えば、コンデンサは、V1の電圧からV2の電圧に充電することができる。ワイヤレス電力がない間、又は十分なワイヤレス電力が受信されないとき、バッテリは、コンデンサのエネルギーを使用して充電することができる。これは、図10において、ワイヤレス電力がない間のバッテリ電圧又はエネルギー(1082)の上昇、及び対応するコンデンサ電圧又はエネルギー(1080)の低下によって示す。
【0170】
[0186] 本明細書では、ワイヤレスバッテリ充電システムの実施態様例を示す。最大充電率が500μWのワイヤレス植込み型デバイスのバッテリを考慮する。システムが、10ミリ秒の間、この充電率でバッテリを充電すること、すなわち、バッテリに5μJのエネルギーを供給することを要求していると想定する。しかしながら、ワイヤレス電力は、2ミリ秒だけオンのままであり、(例えば、ワイヤレス電力の中断、又はワイヤレス植込み型デバイスの移動のため)残りの8ミリ秒はオフである場合、バッテリは、必要なエネルギーの5分の1しか受信しないことになる。本明細書に記載するワイヤレスバッテリ充電システムを使用して、ワイヤレス電力がない(例えば、ワイヤレス植込み型デバイスによって受信されるワイヤレス電力が非常に低いか又は全くワイヤレス電力が受信されない)ときに、500μWの電力Pchargeで8ミリ秒の持続時間Tchargeにわたり電池を充電している間、コンデンサが電圧V2(例えば、6V)から電圧V1(例えば、4V)まで放電すると想定する。したがって、これらの値例に基づき、簡単のためにバッテリを充電している間のエネルギー損失を無視すると、必要な静電容量(C)は、以下の式を使用して約400nFであると計算することができる。
【数3】
【0171】
[0187] いくつかの変形例では、コンデンサは、電源回路によって回収されたワイヤレス電力を貯蔵する第1充電率を含むことができ、バッテリは、コンデンサのエネルギーを使用して充電する第2充電率を含むことができる。いくつかの変形例では、第1充電率は、第2充電率よりも高くすることができる。例えば、これは、ワイヤレス植込み型デバイスのバッテリが限られた充電率を有する場合があり、それにより、ユーザがワイヤレス植込み型デバイスのコンデンサに(その方が充電率がより高速であるため)必要なエネルギーを迅速に貯蔵することができ、ユーザがワイヤレス電力を解除又は中断した後も、バッテリがコンデンサエネルギーを使用して充電し続けることができるシナリオにおいて、有利である場合がある。
【0172】
[0188] いくつかの変形例では、上述した任意のワイヤレスバッテリ充電システムは、バッテリに結合され、バッテリを充電するように構成された、バッテリ充電回路を含むことができる。いくつかの変形例では、バッテリ充電回路は、定電圧(CV)充電回路、定電流(CC)充電回路、トリクル充電回路、パルス充電回路、DC-DCコンバータ、再構成可能DC-DCコンバータ、リニアレギュレータ、スイッチングレギュレータ、スイッチトキャパシタ電圧レギュレータ、充電中にバッテリの電圧を制限するよう構成された電圧リミッタ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。図8A図8B図9A及び図9Bに示すシステムのいくつかの変形例では、バッテリ充電回路は、複数のDC-DCコンバータ又は再構成可能なDC-DCコンバータを含むことができ、DC-DCコンバータの構成又はゲインは、スイッチS1又はS2がオンであるか否かに基づいて選択することができる。例えば、こうした再構成可能性は、第2電源回路の出力における電圧及びコンデンサにおける電圧とは無関係に、バッテリの充電中にバッテリにおけるある一定の電圧(例えば、3~4V)を目標とするために有利であり得る。
【0173】
[0189] 本明細書に記載するようなトランスデューサは、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、トランスデューサは、音響トランスデューサを含むことができ、ワイヤレス電力は、音響電力を含むことができる。いくつかの変形例では、音響トランスデューサは、超音波トランスデューサを含むことができ、音響電力は、超音波電力を含むことができる。いくつかの変形例では、トランスデューサは、複数のトランスデューサ又は複数のトランスデューサ素子を含むことができる。例えば、図8A及び図8Bの変形例では、トランスデューサ(810)は、第1電源回路(820)に結合された第1トランスデューサと、第2電源回路(824)に結合された第2トランスデューサとを含むことができ、第1電源回路(820)は、第1トランスデューサによって受信されたワイヤレス電力を回収するよう構成することができ、第2電源回路(824)は、第2トランスデューサによって受信されたワイヤレス電力を回収するよう構成することができる。
【0174】
C.複数のモードでのワイヤレス植込み型デバイスの動作
[0190] いくつかの用途において、ワイヤレス植込み型デバイスは、タスク又は機能(例えば、検知、刺激等)を、タスク又は機能が実行されるたびにワイヤレス電力又はユーザからのワイヤレスコマンドを必要とすることなく実行することができる、第1モードで動作するように構成することができる。例えば、バッテリ駆動式ワイヤレスモニタは、圧力を検知するたびにユーザがワイヤレスモニタにコマンドを送信する必要なしに、1日を通して周期的に心内圧を検知するように構成することができる。しかしながら、バッテリは、故障により又は長期間の使用後に、作動しなくなる場合があり、それにより、植込み型デバイスが使用不能になる場合がある。場合により、ワイヤレス植込み型デバイスは、外部ワイヤレスデバイスからワイヤレス電力又はワイヤレスコマンドを受信したとき、その自律動作を無効にするように構成する必要がある場合がある。
【0175】
[0191] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレス電力及び/又はユーザからのワイヤレスコマンドの受信に応答してタスク又は機能を実行するように構成することができる、第2モードで動作するように構成することができる。例えば、植込み型ワイヤレスモニタのバッテリが使用不能である(例えば、電源が入らない、作動しない)場合、ワイヤレス電力及び/又はユーザ(例えば、患者)からのワイヤレスコマンドの受信に応答して、心内圧を検知するように構成することができる。いくつかの変形例では、こうした第2モードは、オンデマンド検知を含むことができる(例えば、外部ワイヤレスデバイスからワイヤレス電力及び/又はワイヤレスコマンドを受信したときに生理学的パラメータを検知するように構成されたワイヤレス植込み型デバイス)。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイスは、バッテリの状態とは無関係に、ワイヤレス電力及び/又はユーザからのワイヤレスコマンドを受信したとき、第2モードで動作するように構成することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス電力及び/又はユーザによって送信されたワイヤレスコマンドは、ワイヤレス植込み型デバイスの第1モードを無効にすることができる。例えば、オンデマンド検知は、患者の検査中に医師によって、及び/又は、疾患症状が表れているときに患者によって実行することができる。
【0176】
[0192] 図11は、ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法の例示的なフローチャートである。いくつかの変形例では、方法(1100)は、エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー貯蔵デバイスパラメータを測定するステップ(1102)と、測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータに基づいてモード選択信号を生成するステップ(1104)と、モード選択信号に基づいて第1モード又は第2モードにおいて所定の機能を実行するように負荷回路を構成するステップ(1106)を含むことができる。
【0177】
[0193] 本明細書に記載するようなエネルギー貯蔵デバイス、負荷回路、及び負荷回路の所定の機能は、本明細書に記載する方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、バッテリ及び(例えば、スーパーキャパシタを含むことができる)コンデンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスは、約100ミリワット時未満の容量を有していてもよい。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力、バッテリ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス(例えば、静電容量、コンデンサの等価直列抵抗すなわちESR、静電容量と並列の抵抗等)、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー、コンデンサ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスのパラメータは、エネルギー貯蔵デバイスの状態を推測するために使用することができる別の回路のパラメータを含むことができる。例えば、バッテリ電圧に抵抗分割器ネットワークを接続することができ、バッテリ電圧を推測するために、抵抗分割器ネットワークの出力電圧を測定することができる。
【0178】
[0194] いくつかの変形例では、第1モードにおける負荷回路は、外部デバイスからの信号(例えば、ワイヤレス電力、ワイヤレスデータ、ワイヤレスコマンド、ワイヤレス信号等)がない場合に、所定の機能を実行するように構成することができる。いくつかの変形例では、第2モードにおける負荷回路は、外部装置からの信号(例えば、ワイヤレス電力、ワイヤレスデータ、ワイヤレスコマンド、ワイヤレス信号等)に応答して、所定の機能を実行するように構成することができる。例えば、第1モードにおけるワイヤレス植込み型デバイスの負荷回路は、心内圧が測定されるたびにワイヤレス植込み型デバイスがワイヤレス電力又はワイヤレスコマンドを必要とすることなく、1日を通して周期的に心内圧をモニタリングするように構成することができる。さらに、第2モードにおける負荷回路は、外部ワイヤレスデバイスからワイヤレス電力及び/又はワイヤレスコマンドを受信したとき、心内圧及び/又は別の生理学的パラメータを測定するように構成することができる。
【0179】
[0195] いくつかの変形例では、負荷回路の所定の機能は、生理学的パラメータ(例えば、心内圧、心拍数等)の測定、ワイヤレス植込み型デバイスのパラメータ(例えば、人工心臓弁尖の厚さ又は動き、植込み型デバイスの周囲の組織成長、瘢痕組織等の植込み型デバイスの構造的パラメータ)の測定、ワイヤレス植込み型デバイスの制御、刺激の送達、及び患者への治療の送達のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、生理学的パラメータは、心内圧、血管内圧、血圧、血流速度、血流量、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、体温、電圧、電流、インピーダンス、神経信号、心音、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0180】
[0196] いくつかの変形例では、方法(1100)は、ワイヤレス植込み型デバイスのトランスデューサを使用してワイヤレス電力を受信するステップと、ワイヤレス植込み型デバイスの電源回路を使用して、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するステップと、ワイヤレス植込み型デバイスの電力検出器回路を使用して負荷回路のための1つ又は複数の供給電圧を生成するステップとをさらに含むことができる。本明細書に記載するようなトランスデューサ(例えば、超音波トランスデューサ)、電源回路、負荷回路及び電力検出器回路は、本明細書に記載する方法のうちの任意のものに適用可能である。
【0181】
[0197] いくつかの変形例では、方法(1100)は、電力検出器回路を使用して、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ及び電源回路パラメータのうちの1つ又は複数を測定するステップをさらに含むことができる。本明細書に記載するようなエネルギー貯蔵デバイスパラメータは、本明細書に記載する方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、電源回路パラメータは、電源回路電圧、電源回路電流、電源回路インピーダンス、電源回路電力、電源回路貯蔵エネルギー、電源回路温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。例えば、電源回路パラメータは、整流器の出力電圧を含むことができる。いくつかの変形例では、方法(1100)は、電源回路を使用してワイヤレス植込み型デバイスのコンデンサにエネルギーを貯蔵するステップをさらに含むことができる。
【0182】
[0198] 図12は、ワイヤレス植込み型デバイスを動作させる方法(1100)を実装するように構成することができるワイヤレス植込み型デバイス(1200)を示す。ワイヤレス植込み型デバイス(1200)は、ワイヤレス植込み型デバイス(1200)に電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイス(1230)と、エネルギー貯蔵デバイス(1230)に結合され、所定の機能を実行するように構成された負荷回路(1250)と、エネルギー貯蔵デバイス(1230)に結合されたプロセッサ(1240)とを備えることができる。プロセッサ(1240)は、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1280)を測定し、少なくとも一部は測定されたエネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1280)に基づいて、モード選択信号(1282)を生成するように構成することができる。負荷回路(1250)は、モード選択信号(1282)に基づき、第1モード又は第2モードで所定の機能を実行するように構成することができる。本明細書に記載するようなワイヤレス植込み型デバイス、エネルギー貯蔵デバイス、負荷回路、所定の機能、プロセッサ、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ、第1モード及び第2モードは、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、プロセッサ(1240)は、バッテリのパラメータ(例えば、バッテリ電圧、バッテリ充電状態等)をモニタリングするように構成されたバッテリモニタリング回路と、バッテリの1つ又は複数のパラメータを1つ又は複数の所定の閾値と比較するように構成された比較器と、比較器の出力に基づいてモード選択信号を生成するデジタル論理回路とのうちの1つ又は複数を含むことができる。例えば、プロセッサ(1240)は、バッテリ電圧を測定し、バッテリ電圧が閾値(例えば、3V)よりも大きいか又は小さいかに基づいて、モード選択信号を生成するように構成することができる。いくつかの変形例では、バッテリ電圧が閾値を上回る場合、モード選択信号は、第1モードで所定の機能(例えば、1日を通しての周期的な生理学的パラメータのモニタリング)を実行するように負荷回路を構成することができ、一方、バッテリ電圧が閾値を下回る(例えば、バッテリが電力を供給していないことを示す)場合、モード選択信号は、第2モードで所定の機能(例えば、オンデマンド検知)を実行するように負荷回路を構成することができる。いくつかの変形例では、モード選択信号は、1つ又は複数のデジタルビットを含むデジタル信号であり得る。
【0183】
[0199] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1200)は、ワイヤレス電力を受信するように構成されたトランスデューサ(1210)と、トランスデューサ(1210)に結合され、受信されたワイヤレス電力の少なくとも一部を回収するように構成された電源回路(1220)と、電源回路(1220)及びエネルギー貯蔵デバイス(1230)に結合された電力検出器回路(1228)とをさらに備えることができる。電力検出器回路(1228)は、図12に示すように、負荷回路(1250)及びプロセッサ(1240)のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数の供給電圧(1284)を生成するように構成することができる。本明細書に記載するようなトランスデューサ、電源回路及び電力検出器回路は、本明細書に記載するシステムのうちの任意のものに適用可能である。いくつかの変形例では、電力検出器回路(1228)は、プロセッサ(1240)によって生成されたモード選択信号(1282)に基づいて、負荷回路(1250)及びプロセッサ(1240)のうちの1つ又は複数のための1つ又は複数の供給電圧(1284)を生成することができる。例えば、約3V未満の測定されたバッテリ電圧に基づいてプロセッサ(1240)によって生成されたモード選択信号(1282)は、電力検出回路(1228)を制御して、負荷回路(1250)のための1つ又は複数の供給電圧(1284)を生成するように電源回路(1220)の出力を選択することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(1240)、負荷回路(1250)、並びにプロセッサ(1240)及び/又は負荷回路(1250)の任意のサブ回路のうちの1つ又は複数に対して、エネルギー貯蔵デバイス(1230)、電源回路(1220)の出力、及び電力検出器回路(1228)の出力のうちの1つ又は複数によって電力を供給することができる。
【0184】
[0200] いくつかの変形例では、電力検出器回路(1228)は、電力OR回路、電力合成回路、電力選択回路、1つ又は複数のダイオード、及び1つ又は複数のスイッチのうちの1つ又は複数を備えることができる。図13A及び図13Bは、電力検出器回路(1328)を示す。いくつかの変形例では、図13Aに示すように、電力検出器回路(1328)は、ダイオード、D1(1360)及びD2(1362)を備えることができ、これらは、2つの入力電圧、VREC及びVSTORのうちの高い方を選択するように構成することができる。図12を参照すると、VRECは電源回路(1220)の出力電圧を示すことができ、VSTORはエネルギー貯蔵デバイス(1230)の電圧を示すことができる。いくつかの変形例では、ダイオードD1(1360)及びD2(1362)は、パッシブダイオード、ショットキーダイオード、アクティブダイオード、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、図13Bに示すように、電力検出回路(1328)は、スイッチS1(1364)及びS2(1366)を備えることができ、これらは、出力供給電圧VDD(1384)を生成するために2つの入力電圧VREC又はVSTORのうちのいずれを使用することができるかを選択するように、オン又はオフにすることができる。いくつかの変形例では、スイッチは、スイッチドライバ回路(1342)によって駆動することができる。いくつかの変形例では、スイッチドライバ回路(1342)は、VSTORをVRECと比較し(例えば、これらの電圧のうちのいずれが他方よりも高い可能性があるかを判断し)、及び/又はVSTOR又はVRECを基準電圧と比較するように構成することができる、比較器又は他の論理回路を含むことができる。いくつかの変形例では、スイッチドライバ回路(1342)は、スイッチドライバ回路(1342)を構成する比較器又は他の論理回路に電力を供給するための(例えば、図13Aに示すもの等の別の電力検出器回路を含む)低電力補助経路を備えることができる。いくつかの変形例では、スイッチドライバ回路(1342)は、プロセッサによって生成されたモード選択信号(1382)に基づいて、スイッチS1(1364)及びS2(1366)を制御することができる。
【0185】
[0201] 図12を参照すると、いくつかの変形例では、電力検出器回路(1228)は、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ、電源回路パラメータ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を測定するようにさらに構成することができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力、バッテリ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス(例えば、静電容量、コンデンサの等価直列抵抗すなわちESR、静電容量と並列の抵抗等)、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー、コンデンサ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、電源回路パラメータは、電源回路電圧、電源回路電流、電源回路インピーダンス、電源回路電力、電源回路貯蔵エネルギー、電源回路温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0186】
[0202] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1200)は、電源回路(1220)に結合された1つ又は複数のコンデンサをさらに備えることができ、そこでは、電源回路(1220)は、1つ又は複数のコンデンサにエネルギーを貯蔵するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(1240)は、エネルギー貯蔵モニタリング回路、バッテリモニタリング回路、比較器、デジタル論理回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を備えることができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(1240)は、エネルギー貯蔵デバイス(1230)及び電源回路(1220)のうちの1つ又は複数によって電力が供給されるように構成することができる。いくつかの変形例では、トランスデューサ(1210)は、1つ又は複数の音響(例えば、超音波)トランスデューサを含むことができ、トランスデューサ(1210)によって受信されるワイヤレス電力は、音響(例えば、超音波)電力を含むことができる。
【0187】
[0203] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、連続モニタリングモード等の第1モードで動作するように構成することができる。ユーザ(例えば、患者、医師等)は、次いで、ダウンリンク信号を介してワイヤレスモニタにワイヤレスコマンドを送信するように構成することができる、外部ワイヤレスデバイスを使用することができる。コマンドに基づいて、ワイヤレスモニタは、オンデマンド検知モード及び/又はワイヤレスアップリンクモード等の第2モードでの動作を開始することができる。例えば、いくつかの変形例では、コマンドを受信したとき、ワイヤレスモニタは、そのメモリに格納されている検知されたデータの、外部ワイヤレスデバイスへの送信を開始することができる(すなわち、ワイヤレスアップリンクモード)。いくつかの変形例では、コマンドを受信したとき、ワイヤレスモニタは、生理学的パラメータの1つ又は複数のサンプルを取得し、アップリンク信号を介して外部ワイヤレスデバイスに生又は(例えば、デジタル化及び/又はさらなるデジタル信号処理後の)処理済みサンプルを送信することができる。
【0188】
[0204] いくつかの変形例では、第2モードにおいて、外部ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタに電力信号及び/又はコマンドを送信することができ、そのとき、ワイヤレスモニタは、電力信号から回収されたエネルギーを使用して生理学的パラメータの1つ又は複数のサンプルを取得し、アップリンク信号を介して外部ワイヤレスデバイスに生又は処理済みサンプルを返信することができる。いくつかの変形例では、第2モードでは、外部ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタにコマンドを送信するだけでよく、そのとき、ワイヤレスモニタは、(例えば、コンデンサ又はバッテリにおける)その貯蔵されたエネルギーを使用して、生理学的パラメータの1つ又は複数のサンプルを取得し、アップリンク信号を介して外部ワイヤレスデバイスに生又は処理済みサンプルを返信することができる。いくつかの変形例では、オンデマンド検知及び/又はワイヤレスモニタからのワイヤレスアップリンクは、イメージング処置(例えば、経胸壁心エコー検査等の超音波イメージング)中に実行することができる。例えば、オンデマンド検知、ワイヤレスアップリンク及びイメージング処置は、時間多重化することができる。
【0189】
D.エネルギー効率の良い植込み型デバイスのためのデューティサイクリング技法
[0205] いくつかの用途では、ワイヤレスデバイスは、他のワイヤレスデバイスによって送信される任意のワイヤレス信号を検出するように構成することができるウェイクアップ受信器回路等の回路を備えることができる。例えば、ワイヤレス植込み型デバイスは、ワイヤレス植込み型デバイスが応答して動作を実行する(例えば、外部ワイヤレスデバイスにフィードバック信号を送信する)ことができるように、外部ワイヤレスデバイスによって送信される任意のワイヤレス信号(例えば、質問信号又はワイヤレスコマンド)をリスンするウェイクアップ受信器回路を備えることができる。従来のワイヤレスシステムでは、外部ワイヤレスデバイスがワイヤレスシステムに信号を送信することができる時点が不明であるか又は予測不可能な場合があるため、ウェイクアップ受信器回路は常にオンで維持される。しかしながら、ウェイクアップ受信器回路を常にオンで維持することにより、著しいエネルギーが消費される可能性があり、それは、エネルギー予算に制約のある(例えば、小型バッテリで駆動される)小型の植込み型ワイヤレスデバイスにとって問題である可能性がある。さらに、いくつかの用途では、植込み型デバイスは、エネルギー貯蔵デバイス(例えば、バッテリ)によって電力が供給される場合があり、安全な動作のために(例えば、エネルギー貯蔵デバイスの過放電を防止するために)エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー状態をモニタリングするために、エネルギー貯蔵モニタリング回路(例えば、バッテリモニタリング回路)を採用する場合がある。従来のシステムでは、エネルギー貯蔵デバイスのエネルギー状態の連続的なモニタリングを可能にし、過放電を回避するために、こうしたエネルギー貯蔵モニタリング回路は常にオンで維持される。しかしながら、これにより、著しいエネルギーが消費されることになる可能性があり、それは、エネルギー予算に制約のある小型の植込み型デバイスには望ましくない可能性がある。
【0190】
[0206] 図14は、ウェイクアップ受信器回路(1444)を備えるワイヤレス植込み可能デバイス(1400)を示す。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1400)は、ワイヤレス信号を受信するように構成されたトランスデューサ(1410)と、トランスデューサ(1410)に結合され、ワイヤレス信号に応答してウェイクアップ信号(1490)を生成するように構成されたウェイクアップ受信器回路(1444)と、タイマ信号に基づいてウェイクアップ受信器回路(1444)のためのトリガ信号(1492)を生成するように構成されたプロセッサ(1440)と、ウェイクアップ受信器回路(1444)及びプロセッサ(1440)に電力を提供するように構成されたエネルギー貯蔵デバイス(1430)とを備えることができる。ウェイクアップ受信器回路(1444)は、トリガ信号(1492)を受信したときにのみ動作するように構成することができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイス(1430)は、ウェイクアップ受信器回路(1444)及びプロセッサ(1440)のうちの1つ又は複数に電力を供給するための、1つ又は複数の供給電圧(1484)を生成するように構成することができる。本明細書に記載するようなトランスデューサ、ウェイクアップ受信器回路、プロセッサ及びエネルギー貯蔵デバイスは、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。
【0191】
[0207] いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1400)のプロセッサ(1440)は、タイマ回路を備えることができ、タイマ回路は、タイマ信号を生成するように構成することができる。例えば、タイマ回路は、発振器回路(例えば、弛張発振器、RC発振器、リング発振器等)、クロック回路、カウンタ回路、デジタル論理回路、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0192】
[0208] いくつかの変形例では、トリガ信号は、所定の繰返し間隔を有する周期的な波形を含むことができる。いくつかの変形例では、所定の繰返し間隔は、トランスデューサによって受信されたワイヤレス信号の持続時間以下であり得る。例えば、ウェイクアップ受信器回路は、TWUPで示す固定又は可変の期間の後に、ワイヤレス植込み型デバイスのプロセッサによって周期的にオンにすることができる。いくつかの変形例では、TWUPは、予め決定し、ワイヤレス植込み型デバイスのプロセッサ又はメモリにプログラムすることができる(例えば、TWUPは、1ミリ秒又は1秒等に設定することができる)。いくつかの変形例では、TWUPは、外部ワイヤレスデバイスによってワイヤレス植込み型デバイスに送信される質問信号の持続時間に基づくことができる。例えば、質問信号は、TINTで示す最短持続時間だけ続くように設計することができる。こうしたシステムでは、ワイヤレス植込み型デバイスのウェイクアップ受信器回路がTWUP毎にオンにされ、TWUPはおよそTINTである(例えば、TWUPはTINT以下である)場合、ワイヤレス植込み型デバイスが質問信号を受信している間の少なくとも短時間は、ウェイクアップ受信器回路は、オンになっている可能性が非常に高く、又は保証されている可能性がある。これにより、ワイヤレス植込み型デバイスは、そのウェイクアップ受信器回路を常にオンで維持する必要なしに、質問信号を検出することができ、それにより、ワイヤレス植込み型デバイスのエネルギー散逸を低減させることができる。
【0193】
[0209] 図14を参照すると、いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1400)は、エネルギー貯蔵デバイス(1430)に結合され、ウェイクアップ受信器回路(1444)及びプロセッサ(1440)のうちの1つ又は複数に電力を供給するための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成された、電源回路(1420)をさらに備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1400)のトランスデューサ(1410)によって受信されるワイヤレス信号は、ワイヤレス植込み型デバイスから物理的に分離して配置される(例えば、患者の体外に位置する)ように構成されたワイヤレスデバイスによって送信することができる。いくつかの変形例では、トランスデューサ(1410)は、1つ又は複数の音響(例えば、超音波)トランスデューサを含むことができ、トランスデューサ(1410)によって受信されるワイヤレス信号は、音響(例えば、超音波)信号を含むことができる。
【0194】
[0210] 図15は、エネルギー貯蔵モニタリング回路を動作させる方法の例示的なフローチャートである。いくつかの変形例では、方法(1500)は、エネルギー貯蔵モニタリング回路を使用して1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータをモニタリングするステップ(1502)と、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータのモニタリングに基づいてエネルギー貯蔵モニタリング回路のためのトリガ信号を生成するステップ(1504)と、トリガ信号を受信したときにのみエネルギー貯蔵モニタリング回路を動作させるステップ(1506)とを含むことができる。
【0195】
[0211] 図16は、エネルギー貯蔵モニタリング回路(1646)を備える植込み型デバイス(1600)を示す。いくつかの変形例では、植込み型デバイス(1600)は、植込み型デバイス(1600)に電力を供給するように構成されたエネルギー貯蔵デバイス(1630)と、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1680)をモニタリングするように構成されたエネルギー貯蔵モニタリング回路(1646)と、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1680)のモニタリングに基づきエネルギー貯蔵モニタリング回路(1646)のためのトリガ信号(1692)を発生するように構成されたプロセッサ(1640)とを備えることができ、エネルギー貯蔵モニタリング回路(1646)は、トリガ信号(1692)を受信したときにのみ動作するよう構成することができる。本明細書に記載するようなエネルギー貯蔵デバイス、エネルギー貯蔵モニタリング回路、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ及びプロセッサは、本明細書に記載するシステム又は方法のうちの任意のものに適用可能である。
【0196】
[0212] いくつかの変形例では、プロセッサ(1640)は、タイマ回路を備えることができる。いくつかの変形例では、トリガ信号は、所定の繰返し間隔を有する周期的な波形を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、バッテリ電圧、バッテリ電流、バッテリインピーダンス、バッテリ充電状態、バッテリ放電深度、バッテリ容量、バッテリエネルギー、バッテリ電力、バッテリ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスパラメータは、コンデンサ電圧、コンデンサ電流、コンデンサインピーダンス(例えば、静電容量、コンデンサの等価直列抵抗すなわちESR、静電容量と並列の抵抗等)、コンデンサ充電状態、コンデンサ放電深度、コンデンサエネルギー、コンデンサ温度、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、エネルギー貯蔵デバイスのパラメータは、エネルギー貯蔵デバイスの状態を推測するために使用することができる別の回路のパラメータを含むことができる。
【0197】
[0213] いくつかの変形例では、プロセッサ(1640)は、1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1680)を推定するようにさらに構成することができる。例えば、プロセッサ(1640)は、時間にわたるバッテリ電圧(又は充電状態)の1つ又は複数の測定値に基づいて、及び/又は植込み型デバイス(1600)のエネルギー消費率の推定値又は測定値を使用して、バッテリ電圧(又は充電状態)の傾向を予測するよう構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(1640)は、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1680)の1つ又は複数の以前の値に関する情報、及びエネルギー貯蔵デバイス(1630)の放電プロファイル又は植込み型デバイス(1600)の電力消費に基づいて、エネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1680)の傾向を予測するように構成することができる。いくつかの変形例では、プロセッサ(1640)は、少なくとも一部は1つ又は複数のエネルギー貯蔵デバイスパラメータ(1680)の推定値に基づいて、トリガ信号(1692)を生成するように構成することができる。例えば、バッテリモニタリング回路は、バッテリ電圧を測定するように構成することができ、バッテリ電圧が閾値よりも十分に高いとプロセッサによって判断された場合、プロセッサは、バッテリのエネルギーを節約するためにバッテリモニタリング回路をより低頻度でオンにするためのトリガ信号を生成するように構成することができる。
【0198】
[0214] 図16を参照すると、いくつかの変形例では、ワイヤレス植込み型デバイス(1600)は、エネルギー貯蔵デバイス(1630)に結合され、エネルギー貯蔵モニタリング回路(1646)及びプロセッサ(1640)のうちの1つ又は複数に電力を供給するための1つ又は複数の供給電圧を生成するように構成された、電源回路(1620)をさらに備えることができる。
【0199】
E.心血管パラメータと連動する患者の活動のモニタリング
[0215] いくつかの用途では、ワイヤレスモニタを使用する心内圧又は血管内圧のモニタリングに加えて、限定されないが、心拍数、心拍変動、呼吸数又は呼吸、胸郭インピーダンス、心音、体温、他の圧力、血中酸素濃度、血糖値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含む、患者の活動又は他の生理学的パラメータをモニタリングすることが重要である場合がある。これは、圧力の変化を患者の活動レベル(例えば、休息、睡眠、運動、ストレス等)又はライフスタイルと相関させるために、及び/又は異常な圧力変化の理由を理解するために、重要である場合がある。例えば、高い圧力は、運動等の高い活動レベルに関連している可能性がある。ここでは、心内圧及び/又は血管内圧の測定に加えて又はそれと合わせて、患者の活動をモニタリングすることを可能にする解決法を提供する。
【0200】
[0216] いくつかの変形例では、圧力を測定するようにワイヤレスモニタを構成することができ、一方、患者の活動又は他の生理学的パラメータを測定するように、外部デバイスを構成することができる。患者の活動又は生理学的パラメータを測定する外部デバイスは、ワイヤレスモニタに電力を供給しワイヤレスモニタと通信するために用いられる外部ワイヤレスデバイス、携帯電話、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、患者が携帯するデバイス、患者の身体に(例えば、ベルト、接着剤等を用いて)固定されるデバイス、別の植込み型デバイス、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、患者の活動を測定するデバイスは、活動センサ、運動センサ、加速度計、微小電気機械システム(MEMS)デバイス、力センサ、圧力センサ、温度センサ、発汗センサ、心拍センサ(例えば、心電図すなわちECGセンサ、電極等)、呼吸数を検知するセンサ、心音を検出するオーディオセンサ、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタの圧力の測定及び外部デバイスの患者の活動の測定、及び/又はワイヤレスモニタ及び外部デバイスによって実行される測定は、圧力データを活動データと正確に相関させるために、時間的に同期させることができる。いくつかの変形例では、こうした時間同期は、外部ワイヤレスデバイスとワイヤレスモニタとの間にワイヤレスリンクを確立することによって実行することができる。
【0201】
[0217] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、圧力に加えて、患者の活動又は他の生理学的パラメータを測定するように構成することができ、ワイヤレスモニタは、外部ワイヤレスデバイスの場合において上述したように1又は複数のセンサを備えることができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、圧力波形からの心拍数の推定値に基づいて患者の活動を推定することができる。例えば、心内圧波形又は血管内圧波形の2つの連続するピーク又は同様の特徴間の持続時間(例えば、2つの連続する収縮期又は拡張期の間の持続時間)は、心拍数を表すことができる。
【0202】
[0218] 図17は、心血管内圧モニタリングの方法の例示的なフローチャートである。いくつかの変形例では、方法(1700)は、患者の心血管内圧を測定するステップ(1702)と、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータを測定するステップ(1704)と、少なくとも一部は心血管内圧及び患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータに基づいて患者の状態を決定するステップ(1706)とを含むことができる。いくつかの変形例では、方法(1700)は、測定された心血管内圧を他の生理学的パラメータの測定と同期させることをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、同期は、ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置される(例えば、患者の体外に位置する)ように構成された外部デバイスによって実行することができる。いくつかの変形例では、他の生理学的パラメータは、患者の活動、心拍数、心拍変動、呼吸数、胸郭インピーダンス、心音、体温、血圧、血流量、血流速度、血中酸素濃度、血糖値、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0203】
[0219] いくつかの変形例では、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータの測定は、ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置される(例えば、患者の体外に位置する)ように構成された外部デバイスによって実行することができる。いくつかの変形例では、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータの測定は、患者に植え込まれた第2ワイヤレスモニタを使用して実行することができる。いくつかの変形例では、患者の少なくとも1つの他の生理学的パラメータの測定は、患者に植え込まれたワイヤレスモニタを使用して実行することができる。
【0204】
[0220] いくつかの変形例では、方法(1700)は、ワイヤレスモニタのプロセッサを使用して、測定された心血管内圧をデジタル化することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、方法(1700)は、デジタル化された心血管内圧をワイヤレスモニタから、ワイヤレスモニタとは物理的に分離して配置される(例えば、患者の体外に位置する)ように構成されたワイヤレスデバイスにワイヤレス送信することをさらに含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスモニタから物理的に分離して配置される(例えば、患者の体外に位置する)ように構成された外部ワイヤレスデバイスを含むことができる。いくつかの変形例では、ワイヤレス送信は、音響信号、超音波信号、無線周波数信号、それらの組合せ等のうちの1つ又は複数を使用して実行することができる。
【0205】
F.エネルギーハーベスティングを使用する植込み型デバイスの電力供給
[0221] いくつかの変形例では、植込み型デバイスに対して、1つ又は複数の身体器官の動きから収穫されたエネルギーを使用して電力を供給することができる。例えば、心臓の中又は近くに植え込まれたワイヤレスモニタは、心臓の動き又は圧力からエネルギーを収穫するように構成することができる。通常、こうしたエネルギーハーベスティング技法は、外部ワイヤレスデバイスからワイヤレスモニタにワイヤレスで電力を供給するのと比較して低い電力密度を提供するが、必要なエネルギーが低いワイヤレスモニタの1つ又は複数の機能をサポートするには十分であり得る。さらに、こうしたエネルギー源は1日を通して利用可能であるため、こうしたエネルギーハーベスティング技法を使用するワイヤレスモニタは、その機能のうちの1つ又は複数をサポートするために、経時的に十分なエネルギーを蓄積することができる。
【0206】
[0222] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、周囲の圧力及び/又は器官の動きからエネルギーを収穫するための超音波又は音響トランスデューサ(例えば、圧電トランスデューサ)を含むことができる。いくつかの変形例では、この超音波又は音響トランスデューサは、外部ワイヤレスデバイスとワイヤレス信号(例えば、電力、データ、コマンド等)を交換する(例えば、受信する、送信する)ために使用されるものと同じトランスデューサであり得る。いくつかの変形例では、マルチプレクサ回路を使用して、トランスデューサのこれらの異なる機能を切り離すことができる。いくつかの変形例では、マルチプレクサ回路は、エネルギーハーベスティングのためにトランスデューサを1つ又は複数の電源回路に常に接続したまま維持するように構成することができる。
【0207】
[0223] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、周囲の圧力及び/又は器官の動きからエネルギーを収穫する圧力又は力トランスデューサを備えることができる。いくつかの変形例では、患者の疾患をモニタリングする目的で血圧を検知するために、同じか又は異なる圧力トランスデューサを使用することができる。いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、外部ワイヤレスデバイスとのアップリンク及び/又はダウンリンクデータ通信のための超音波及び/又はRFトランスデューサをさらに備えることができる。いくつかの変形例では、超音波及び/又はRFトランスデューサは、さらに、外部ワイヤレスデバイスからワイヤレス電力も受信するように構成することができる。
【0208】
G.ワイヤレスモニタの単一のトランスデューサを使用するワイヤレス信号の交換及び圧力の測定
[0224] いくつかの変形例では、ワイヤレスモニタは、圧力を測定するとともに、外部ワイヤレスデバイスからのワイヤレス電力及び/又はダウンリンク信号の受信、及び/又は外部ワイヤレスデバイスへのアップリンク信号の送信等のワイヤレス機能を実行する、単一のトランスデューサ(例えば、圧電トランスデューサ)を備えることができる。トランスデューサの端子間の電圧は、周囲圧力を示すことができる。マルチプレクサ回路を使用して、単一のトランスデューサのこれらの異なる機能を切り離すことができる。ワイヤレスモニタのこうした構成は、その小型化に有利であり得る。
【0209】
[0225] 前述の変形例について、明確であり理解される目的で、例示及び例によって幾分か詳細に説明したが、いくつかの変化及び変更を実施することができ、それらは、添付の請求項の範囲内にあるように意図されていることは、明らかとなろう。さらに、本明細書に記載するシステム及びデバイスの構成要素及び特徴は、任意の組合せで使用することができることが理解されるべきである。所定の図に関するいくつかの要素又は特徴の説明は、限定的であるようには意図されておらず、それらが、その要素が他の記載した要素のうちのいずれとも組み合わせて使用することができないと示唆するようにも解釈されるべきではない。本明細書に記載する変形例のすべてについて、方法のステップは、逐次実行されなくてもよい。いくつかのステップは、方法のすべてのステップが実行されなくてもよいように、任意選択的である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】