(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-05
(54)【発明の名称】移動ロボットに対する制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B25J 11/00 20060101AFI20230628BHJP
【FI】
B25J11/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573516
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 US2021034447
(87)【国際公開番号】W WO2021242977
(87)【国際公開日】2021-12-02
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522462638
【氏名又は名称】ローム ロボティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ケンパー ケビン コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】スウィフト ティモシー アラン
(72)【発明者】
【氏名】スワーツ アシュレー
(72)【発明者】
【氏名】ロング フィル
(72)【発明者】
【氏名】ハーレー ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】ウォン グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ドンゲード ニキル
(72)【発明者】
【氏名】パーク リーナス
(72)【発明者】
【氏名】リ クリス
(72)【発明者】
【氏名】ラム ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】カヴェニー カイル
(72)【発明者】
【氏名】スミス コリン
(72)【発明者】
【氏名】ピアシー ブレントン
(72)【発明者】
【氏名】サミア エリアス アール
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS38
3C707HS09
3C707HS11
3C707HT02
3C707KS16
3C707KS21
3C707KS23
3C707KS35
3C707KV15
3C707LV22
3C707XK06
3C707XK12
3C707XK27
3C707XK33
3C707XK45
(57)【要約】
外骨格システムを動作させる方法は、1つ以上のアクチュエータユニットに関連付けられた少なくともセンサからセンサデータのセットを取得することと、センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、操作状態を決定することと、センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上のアクチュエータユニットの構成を決定することと、決定された操作状態に少なくとも部分的に基づいて、1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットを生成することと、1つ以上のアクチュエータユニットが1つ以上のアクチュエータユニットの生成された基準ターゲットの外側にあると決定することと、1つ以上のアクチュエータユニットに1つ以上のアクチュエータユニットに対する生成された基準ターゲット内にさせることと、を含む。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外骨格システムを動作させる方法であって、前記方法は、
外骨格デバイスにおいて、ユーザの左脚及び右脚にそれぞれが結合された左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに関連付けられた少なくともセンサからのセンサデータのセットを取得することであって、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットは各々、
継手を介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記継手は、前記ユーザの膝の上側で前記ユーザの大腿部の周りに結合された前記上部アーム及び前記膝の下側で前記ユーザの下脚部の周りに結合された前記下部アームを有する前記膝に位置決めされる、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アームと前記下部アームとの間で伸長する流体ベローズアクチュエータと、
を含む、前記取得することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの意図した操作状態を判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットの構成を決定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセット及び前記ユーザの前記判定された意図した操作に少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニットに対する左側の個々の脚部状態を判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセット及び前記ユーザの前記判定された意図した操作に少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニットに対する右側の個々の脚部状態を判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットの前記判定された左側の個々の脚部状態及び右側の個々の脚部状態に少なくとも部分的に基づいて、並びに前記判定された意図した操作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成することと、
前記外骨格デバイスによって、前記左側脚部アクチュエータユニットが前記左側脚部アクチュエータユニットに対する生成された基準ターゲットの外側であると判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記左側脚部アクチュエータユニットが前記左側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲットの外側であると判定したことに応答して、空圧システムに前記左側脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに関連付けられた流圧を変更または維持させて、前記左側脚部アクチュエータユニットを前記左側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲット内にあるようにさせることと、
前記外骨格デバイスによって、前記右側脚部アクチュエータユニットが前記右側脚部アクチュエータユニットの生成された基準ターゲットの外側であると判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記右側脚部アクチュエータユニットが前記右側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲットの外側であると判定したことに応答して、前記空圧システムに前記右側脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに関連付けられた流圧を変更または維持させて、前記右側脚部アクチュエータユニットを前記右側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲット内にあるようにさせることと、
を備えた、前記外骨格システムを動作させる方法。
【請求項2】
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成することは、ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に少なくとも部分的に更に基づいており、
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットの規模をスケーリングすることを含む、
請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項3】
前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作を識別することを含み、
前記歩行操作を識別することに応答して、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記歩行操作が存在するとして識別される限り、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットが前記膝上でゼロトルクを維持するように作用するように構成された自由基準ターゲットを生成することを含む、
請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項4】
前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作を識別することを含み、
前記歩行操作を識別することに応答して、前記ユーザの第一脚部の立脚相の間に前記第一脚部に支援をもたらすように、前記ユーザの歩様の複数の相を識別することを更に備えた、
請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項5】
前記外骨格システムが前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいている地形に関連付けられた斜面値を決定することを更に備え、
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記決定された斜面値に少なくとも部分的に更に基づいている、
請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項6】
前記意図した操作状態を判定することは、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、起立操作を識別することと、
前記起立操作を識別することに応答して、前記ユーザに第一レベルの起立支持をもたらすように、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットの第一組を生成することと、
前記起立操作が少なくとも閾値持続時間に持続したと判定することと、
前記起立操作が少なくとも前記閾値持続時間に持続したと判定することに応答して、前記第一レベルの起立支持よりも大きい、第二レベルの起立支持をもたらすように、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットの第二組を生成することと、
を含む、請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項7】
前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、ジャンプする操作を識別することと、
前記ジャンプする操作の浮遊相を識別することと、
前記ジャンプする操作の着地相を識別し、それに応答して、前記浮遊相の後に地面に接触した前記ユーザに着地支持をもたらすように、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成することと、
を含む、請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項8】
前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することを含み、
前記転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することに応答して、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、転倒イベントまたはつまずきイベントが存在するとして識別される限り、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットが前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットにおいてゼロトルクを維持するように作用するように構成された自由基準ターゲットを生成することを含む、
請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項9】
前記ユーザの前記左脚及び右脚の格差があるニーズのインジケーションを受信することを更に備え、
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記ユーザの前記左脚及び右脚の示された前記格差があるニーズに少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットの1つに対する基準ターゲットをスケーリングすることを含む、
請求項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項10】
外骨格システムを動作させる方法であって、前記方法は、
ユーザにそれぞれが結合された1つ以上のアクチュエータユニットに関連付けられた少なくともセンサからセンサデータのセットを取得することと、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、操作状態を判定することと、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上のアクチュエータユニットの構成を決定することと、
前記判定された操作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットを生成することと、
前記1つ以上のアクチュエータユニットが1つ以上のアクチュエータユニットの生成された基準ターゲットの外側にあると判定することと、
前記1つ以上のアクチュエータユニットが前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲットの外側にあると判定することに応答して、前記1つ以上のアクチュエータユニットに前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲット内であるように構成させることと、
を備えた、前記外骨格システムを動作させる方法。
【請求項11】
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に少なくとも部分的に更に基づいており、
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に基づいて、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットの規模をスケーリングすることを含む、
請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項12】
前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作または走行操作を識別することを含み、
前記歩行操作または走行操作を識別することに応答して、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記歩行操作または走行操作が存在するとして識別される限り、前記1つ以上のアクチュエータユニットに前記アクチュエータにおいてゼロトルクを維持するように作用させる1つ以上の基準ターゲットを生成することを含む、
請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項13】
前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作または走行操作を識別することを含み、
前記歩行操作または走行操作を識別することに応答して、立脚相及び遊脚相を含む前記ユーザの歩様の複数の相を識別することを更に備えた、
請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項14】
前記外骨格システムがいる地形に関連付けられた斜面値を決定することを更に備え、前記決定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいており、
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記決定された斜面値に少なくとも部分的に更に基づいている、
請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項15】
前記操作状態を判定することは、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、第一操作を識別することと、
前記第一操作を識別することに応答して、前記ユーザに第一レベルの操作支持をもたらすように、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットの第一組を生成することと、
前記第一操作が少なくとも閾値持続時間に持続したと判定することと、
前記第一操作が少なくとも前記閾値持続時間に持続したと判定することに応答して、前記第一レベルの操作支持よりも大きい、第二レベルの操作支持をもたらすように、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットの第二組を生成することと、
を含む、請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項16】
前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、ジャンプする操作を識別することを含み、
前記ジャンプする操作の浮遊相を識別することと、
前記ジャンプする操作の着地相を識別することと、
を更に備えた、請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項17】
前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することを含み、
前記転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することに応答して、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記転倒イベントまたはつまずきイベントの持続時間の間に前記1つ以上のアクチュエータユニットでゼロトルクを維持するように作用するよう前記1つ以上のアクチュエータユニットを構成する1つ以上の基準ターゲットを生成することを含む、
請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【請求項18】
前記ユーザによって装着されている1つ以上のアクチュエータユニットの位置において前記ユーザの格差があるニーズのインジケーションを受信することを更に備え、
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニットのうちの少なくとも1つに対する基準ターゲットを、前記ユーザによって装着されている前記第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニットの前記位置において示された前記格差があるニーズに少なくとも部分的に基づいてスケーリングすることを含む、
請求項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年5月27日出願され、「POWERED DEVICE FOR IMPROVED USER MOBILITY AND MEDICAL TREATMENT」と題された、代理人整理番号0110496-010PR0に関する米国仮特許出願第63/030,586号の非仮特許出願であり、その優先権を主張する。本出願は、その全体が、全ての目的のために、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、2020年7月30日出願され、「POWERED DEVICE TO BENEFIT A WEARER DURING TACTICAL APPLICATIONS」と題された、代理人整理番号0110496-011PR0に関する米国仮特許出願第63/058,825号の非仮特許出願であり、その優先権を主張する。本出願は、その全体が、全ての目的のために、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0003】
本出願はまた、本出願と同日に出願された、代理人整理番号0110496-010US0、0110496-012US0、0110496-013US0、0110496-015US0、0110496-016US0、0110496-017US0をそれぞれが有し、「POWERED MEDICAL DEVICE AND METHODS FOR IMPROVED USER MOBILITY AND TREATMENT」、「FIT AND SUSPENSION SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」、「BATTERY SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」、「USER INTERFACE AND FEEDBACK SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」、「DATA LOGGING AND THIRD-PARTY ADMINISTRATION OF A MOBILE ROBOT」、及び「MODULAR EXOSKELETON SYSTEMS AND METHODS」と題され、それぞれの出願番号第XX/YYY,ZZZ号、第XX/YYY,ZZZ号、第XX/YYY,ZZZ号、第XX/YYY,ZZZ号、第XX/YYY,ZZZ号、及び第XX/YYY,ZZZ号を含み、米国非仮出願に関する。これらの出願は、それらの全体が、全ての目的のために参照によって、本明細書に援用されている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】ユーザが装着している外骨格システムの実施形態の例示的な図解である。
【
図2】ユーザの1本の脚部に結合された脚部作動ユニットの実施形態の正面図である。
【
図3】ユーザの脚部に結合された
図3の脚部作動ユニットの側面図である。
【
図4】
図3及び4の脚部作動ユニットの斜視図である。
【
図5】外骨格システムの例示的な実施形態を示すブロック図である。
【
図6a】1つの実施形態による、圧縮構成にある空圧アクチュエータの側面図を例示する。
【
図6b】膨張構成での
図6aの空圧アクチュエータの側面図を例示する。
【
図7a】別の実施形態による、圧縮構成にある空圧アクチュエータの側断面図を例示する。
【
図7b】膨張構成での
図7aの空圧アクチュエータの側断面図を例示する。
【
図8a】別の実施形態による、圧縮構成にある空圧アクチュエータの上面図を例示する。
【
図8b】膨張構成にある
図8aの空圧アクチュエータの上面図を例示する。
【
図9】実施形態による、空圧アクチュエータ拘束リブの上面図を例示する。
【
図10a】低レベル制御方法の例示的な実施形態を例示する。
【
図10b】外骨格システムを装着しているユーザの意図した操作状態を決定する方法の例示的な実施形態を例示する。
【
図11a】基準ターゲットを生成する方法の例示的な実施形態を例示する。
【
図11b】第一脚部アクチュエータユニット及び第二脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成する方法の実施形態を例示する。
【
図12a】別の実施形態による、空圧アクチュエータのベローズの断面図を例示する。
【
図13】平坦な材料の1つ以上の平面軸に沿って実質的に非伸長性であると共に、一方で他の方向は可撓性である、例示的な平坦な材料を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面は縮尺通りに描かれていないこと、及び類似の構造または機能の要素は、図面の全体を通じて例示の目的のために同様の参照番号によって一般に表されることに留意されるべきである。また、図面は好ましい実施形態の説明を容易にすることを意図しているにすぎないことに留意されるべきである。図面は、説明される実施形態のあらゆる態様を例示しておらず、本開示の範囲を限定しない。
【0006】
以下の開示は、新規の外骨格デバイスの設計の例示的な実施形態をも含む。様々な好ましい実施形態は、作動が統合されている脚装具、モバイル電源、及びリアルタイムにデバイスの出力挙動を決定する制御ユニットを含む。
【0007】
様々な実施形態に存在する外骨格システムの構成要素は、ユーザにトルクを伝える能力を組み込む、装着式の下肢装具である。この構成要素の1つの好ましい実施形態は、ユーザの膝を支持するように構成される脚装具であり、この脚装具は、伸展方向内に補助トルクを与えるための、膝関節全体での作動を含む。この実施形態は、靴の上のもの、膝より下のもの、及びユーザの大腿に沿ったのもの、のうちの1つを含む、一連のアタッチメントを通じてユーザに連結することができる。この好ましい実施形態は、ユーザの両脚の上にこのタイプの脚装具を含むことができる。
【0008】
本開示は、1つ以上の調節可能な流体アクチュエータを含む流体外骨格システムの例示的な実施形態を教示する。いくつかの好ましい実施形態は、人体の関節に適応させることができる構成で、多大なストロークの長さにより様々な圧力レベルにおいて動作することができる流体アクチュエータを含む。
【0009】
様々な実施形態の別の構成要素は、制御ソフトウェア及び関連する動作の方法である。このソフトウェアは、ユーザに所望の利益をもたらすように外骨格システムをどのように最適に動作させるかについての決定を行うための、外骨格システムからのセンサ信号を解釈する一連のアルゴリズムから構成されることができる。以下で説明される特異的な実施形態は、そのようなシステムに適用することができるセンサに対する制限を暗に意味するために使用されるべきではない。いくつかの実施形態が、決定を導くために特異的な情報を必要とする場合があるが、それは、動力付き外骨格が必要とするセンサの明示的なセットを作成するものではない。
【0010】
制御ソフトウェア及び関連する方法の1つの態様は、所望の応答を提供するための脚装具及び電源構成要素の動作制御であることができる。動作制御ソフトウェアには、様々な応答性があり得る。1つ目は、脚装具及び電源の動作のために必要とされるベースラインフィードバックを開発させることに応答可能とすることができる低レベル制御であることができる。2つ目は、ユーザの意図した操作を識別することを応答可能とすることができる意図認識であることができる。3つ目は、外骨格システムがユーザを最適に支援するために生成するべきである所望の力及びトルクを選択することを応答可能とすることができる、基準生成であることができる。動作制御ソフトウェアの応答性を説明するこの例のアーキテクチャは、説明の目的のためであるにすぎず、システム上で展開することができる特異的なソフトウェアアプローチを何ら限定するものではないことに留意されるべきである。
【0011】
動作制御ソフトウェアの様々な実施形態の応答性は、システムの低レベル制御及び通信である。これは、ユーザの特異的な継手及び/またはニーズによって、またはそれらに少なくとも部分的に基づいて、要望通りに様々な方法において達成されてもよい。好ましい実施形態では、動作制御は、ユーザの関節において所望のトルクを提供するように構成される。そのような実施形態では、システムは、システムからのセンサフィードバックに応じて、所望の関節トルクを達成するように、低レベルフィードバックを作成することができる。様々な実施形態は、以下のもの、現在のフィードバック、記録された挙動再生、位置に基づくフィードバック、速度に基づくフィードバック、フィードフォワード応答、及びアクチュエータに所望のボリューム、圧力、または質量の流体を注入するように流体システムを制御するボリュームフィードバック、圧力フィードバック、または質量フィードバックなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0012】
動作的制御動作制御ソフトウェアのいくつかの実施形態の別の応答性は、ユーザの意図した挙動の意図認識である。そのような動作制御ソフトウェアのこの部分は、特異的な実施形態が考慮するように構成された許容可能な挙動の任意のアレイを示すことができる。1つの好ましい実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの特異的な状態、歩行中及び起立中を識別するように構成される。そのような実施形態では、意図認識を完了するために、ソフトウェアは、歩行中の間にユーザに利点をもたらす支援的アクションを提供するためにそれが安全且つ適切であるときを識別するためのユーザ入力及びセンサ読み取り値の組み合わせを使用する。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、着席すること、起立すること、回転すること、歩くこと、ジョギングすること、走ること、ジャンプすること、着地すること、起立すること、かがむこと、階段を上ること、階段を下ること、スクワットすること、跪くこと、傾斜路を上ること、傾斜路を下ること、のうちの1つ以上を含む、様々な状態及びそれらの安全な遷移を識別するように構成される。様々な実施形態は、特有の操作状態のいずれかの適切な組み合わせを含むことができ、いずれかの加えられた状態を含むことは、意図認識を完了するために動作制御ソフトウェアの挙動または応答性を変更することが想定されない。
【0013】
動作制御ソフトウェアの様々な実施形態についての別の応答性は、支援をもたらす特異的な継手を含む、外骨格システムについての所望の基準とされる挙動の開発である。制御ソフトウェアのそのような部分は、識別された操作を低レベル制御と共に結び付けることができる。動作制御ソフトウェアが意図したユーザ操作を識別するとき、いくつかの例では、ソフトウェアは、装具の構成要素内でアクチュエータによって要望されるトルク、力、または位置を画定する基準挙動を生成する必要がある。1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、膝における装具の構成要素に膝において機械的ばねをシミュレートさせるための基準を生成する。動作制御ソフトウェアは、膝関節角度に応じて膝関節におけるトルク基準を生成することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、バネダンパシステムをシミュレートするための基準を生成する。このアプローチは、いくつかの例では、まさに機械的ばねの最上部で粘性ダンパと相関付けられた機械力を加えることによって1つ目を補強することができる。更なる別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、空圧アクチュエータに空気の一定の標準質量を提供するための質量基準を生成する。これは、センサフィードバックを通じて収集された膝角度に関わらず、アクチュエータ内で一定の質量の空気を維持することによって、空圧アクチュエータのいくつかの実施形態が機械的ばねのように動作することを可能にすることができる。
【0014】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、両膝装具構成においてトルクを発生するように動作し、その結果、膝装具の構成要素にわたって挙動が協調される。1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、ユーザの大腿四頭筋の使用率がより高い脚部に向かってシステムトルクを方向付けるように、膝の構成要素の挙動を協調させる。このケースでは、システムは、バネモデルとは独立して動作してもよいが、両脚にわたって予想された筋肉の使用率を考慮するアルゴリズムによって駆動されてもよい。例えば、階段を上がるとき、立脚は体重を支えたままになる場合があり、初期の接触のポイントの全体を通じて支援を必要としたままとなる場合がある。それにも関わらず、遊脚は、踏み出す操作の遊脚部分の間に脚部が激しく屈曲する可能性があるにも関わらず、支援を必要としない場合があるが、遊脚が地面と接触すると、遊脚は、ユーザが上の踏み出す足にそれらの体重を伝達する際に追加の支援から恩恵を得る場合がある。同時に、後立脚は、膝角度においてあまり変化しない可能性があるのにも関わらず、その浮遊相の間に高い支援から支援がないことに遷移する場合がある。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、操作する間にユーザのバランスを評価し、ユーザの支持の現在のベースの外側にある脚部に膝支援を方向付けることによって、ユーザがバランスを保ったままであることを促進するようにトルクを方向付けることができる。様々な実施形態は、姿勢の運動学的推定値、継手動力プロファイル推定値と共に、体位の観察された推定値を使用することができるが、これらに限定されない。基準生成を協調させる方法についての様々な他の実施形態が存在し、したがって、方法は、両足用途に制限されず、片脚構成に適用するように拡張することができる。また、更なる別の実施形態は、線形の組み合わせ線形、操作の特異的な結合、または非線形の組み合わせ線形を含むがこれらに限定されない、様々な方式における様々な個々の基準生成方法の組み合わせを含むことができることに留意されるべきである。
【0015】
様々なアルゴリズム的に生成された基準を調和させることを通じて動作制御ソフトウェアが基準を生成しているいくつかのケースでは、自身が選択した歩行スタイルまたはスキルなどの様々な要因を考慮するように、ユーザプリファランスを組み込むことが有益である場合がある。そのようなシナリオでは、パラメータを組み合わせるまたはスケーリングするために使用される要因が存在する場合がある。1つの実施形態では、ユーザは、ユーザからの要求された入力に基づいて、出力トルク基準をスケーリングするために動作制御によって使用することができる、要望されるトルクの全体量に関する入力を提供することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの主要な基準生成技術、1つが静的支援に焦点を当てた基準、及び1つがそれらのこれから起きる挙動にユーザを導くことに焦点を当てた基準、を混合している。そのようなケースでは、いくつかの例では、ユーザは、それらがどの程度の予測的支援を要望するかを選択することができる。予測支援量を多く指示することによって、システムは、応答性が高くなることができ、社会環境の周りで移動している高度に移動可能なオペレータに向かって良好に照準を合わせることができる。ユーザは、予測支援量をごくわずかにしたいと指示することもでき、それは、システムの学習や家庭環境での操作に適した、かなり低速のシステムパフォーマンスを結果としてもたらすことができる。様々な実施形態は、様々な方式においてユーザの意図を組み込むことができ、上記提示された例示的な実施形態は、何ら限定するものとして解釈されるべきではない。また、様々な実施形態は、連続的なユニットとして、またはわずかな指示値のみを伴う個別のセッティングとして、を含む、様々な方式においてユーのザ意図を使用することができる。
【0016】
場合によっては、非常に特異的な操作が非常に固有のデバイス応答を有することが重要である。それらは、上記説明された動作制御ソフトウェア応答性に対して既に説明されたシナリオである場合があるが、それらは、それらの特定の操作を項目化することによって、説明が利点を得ることができる特異的な十分なインスタンスである場合がある。1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別する操作検出能力を含む。転倒イベントまたはつまずきイベントが識別されるとき、様々な例では、システムは次いで、所望の応答を生成することができる。1つの実施形態は、膝装具の構成要素が転倒することまたはつまずくことの全体を通じて膝関節に対してゼロトルクを維持するように作用する、自由基準を生成する。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、歩行操作を識別するように構成される。操作が識別されるとき、様々な例では、ソフトウェアは、支援を提供せず、且つユーザの邪魔にならないように、脚部を自由にするための基準を生成する。他の実施形態は、立脚には支援を提供するが遊脚には提供しないように、歩行ゲートのより多くの相を観察してもよく、またはシステムにおいて傾斜路を上っている間に相当な利点をもたらすように支援を拡張してもよい。別の実施形態では、ソフトウェアは、持続した起立挙動を識別し、延長して起立中の間に体を支持するようにユーザの膝において拡張支援をもたらす。様々な実施形態は、特異的な用途によって必要とされ、または特異的な用途によって望ましい、それらの操作のうちのいずれか1つを含むことができ、それらの操作を全く含まなくてもよく、それらの操作の全てを含むことができ、またはそれらの操作よりも多くを含むことができる。支援型操作の特異的な構成を個々に動員することができないことは、前に説明された方法を何ら限定すると解釈されるべきではないことに留意されるべきである。上記の項目化された実施形態は、前に説明された方法を適用することができる幅を例証する例示的な実施形態にすぎない。
【0017】
いくつかの実施形態では、デバイスパフォーマンスまたはユーザエクスペリエンスを最大化するために、動作制御ソフトウェアが二次的な目的を考慮するようにその制御を操作することが有益である。1つの実施形態では、空圧システムに対するソフトウェアは、異なる標高において空気の可変密度を考慮する試みにおいて、中央コンプレッサに対する標高認識制御をもたらすことができる。動作制御ソフトウェアは、システムがより高い標高において動作していることを識別することができ、コンプレッサによって消費される電力を維持するために、コンプレッサにより多くの電流を提供することができる。別の実施形態では、システムは、周囲可聴ノイズレベルを監視することができ、システムのノイズプロファイルを低減させるように、システムの制御挙動を変化させることができる。
【0018】
モジュラシステムのケースでは、いくつかの実施形態では、どの継手がシステム内で動作可能であるかの理解により、動作制御ソフトウェアが動作することが望ましい場合がある。片膝構成においても動作することができるモジュラ両膝系の1つの実施形態では、ソフトウェアは、両脚構成にあるときと片脚構成にあるときとで異なる基準を生成することができる。例えば、そのような実施形態は、所望の動作を決定するために両脚からの入力をそれが使用している基準を生成するために、協調制御アプローチを使用することができるが、片脚構成では、利用可能なセンサ情報が変化している場合があり、よって、システムが様々な例では異なる戦略を実装することが望ましい場合がある。様々な実施形態では、これは、所与の構成に対するシステムのパフォーマンスを最大化し、または利用可能なセンサ情報における変動を考慮するように行われてもよい。
【0019】
動作制御ソフトウェアの別の考慮事項は、ユーザのニーズが、個々の継手または脚部の間で異なるかどうかである場合がある。そのようなシナリオでは、外骨格が、ユーザに対するエクスペリエンスに合わせるように、各々の脚部において生成されたトルク基準を変更することが有益である場合がある。1つの実施形態は、ユーザが片脚において重大な脱力の問題を有するが、もう一方の脚部では、わずかな脱力の問題にすぎない両膝外骨格の実施形態である。このケースでは、システムは、ユーザの必要性を最も良く満たすために、影響の少ない肢での出力トルクをスケールダウンするシステムについての能力を含むことができる。
【0020】
本明細書で論じられるように、外骨格システム100は、様々な適切な使用のために構成されてもよい。例えば、
図1~3は、ユーザによって使用される外骨格システム100を例示する。
図1に示されるように、ユーザ101は、両脚102上に外骨格システム100を装着することができる。
図2及び3は、ユーザ101の片脚102に結合されたアクチュエータユニット110の正面図及び側面図を例示し、
図4は、ユーザ101によって装着されないアクチュエータユニット110の側面図を例示する。
【0021】
図1の例に示されるように、外骨格システム100は、ユーザの左脚102L及び右脚102Rにそれぞれが結合された左側脚部アクチュエータユニット110L及び右側脚部アクチュエータユニット110Rを含むことができる。様々な実施形態では、左側脚部アクチュエータユニット110L及び右側脚部アクチュエータユニット110Rは、相互に実質的に鏡像であることができる。
【0022】
図1~4に示されるように、脚部アクチュエータユニット110は、継手125を介して回転可能に結合された上部アーム115及び下部アーム120を含むことができる。ベローズ130は、上部アームと下部アーム120との間に延在する。本明細書で論じられるように、1セット以上の空圧ライン145は、ベローズアクチュエータ130を膨張及び収縮させ、硬直及び柔軟になるようにベローズアクチュエータ130に流体を注入し、及び/またはベローズアクチュエータ130から流体を除去するために、ベローズアクチュエータ130に結合されてもよい。バックパック155は、ユーザ101によって装着されることができ、流体源、制御系、及び電源などのような、外骨格システム100の様々な構成要素を保持することができる。
【0023】
図1~3に示されるように、脚部アクチュエータユニット110L、110Rは、それぞれ、ユーザ101の膝103L、103Rに位置決めされた継手125を用いて、ユーザ101の脚102L、102Rの周りで、結合されることができると共に、脚部アクチュエータユニット110L、110Rの上部アーム115は、1つ以上のカプラ150(例えば、脚102を囲むストラップ)を介してユーザ101の大腿部104L、104Rの周りに結合されることができる。脚部アクチュエータユニット110L、110Rの下部アーム120は、1つ以上のカプラ150を介してユーザ101の下腿部105L、105Rの周りに結合されることができる。
【0024】
脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120は、様々な適切な方法においてユーザ101の脚102の周りに結合されることができる。例えば、
図1~3は、脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120並びに継手125が脚102の頂部104及び底部105の外側面(側面)に沿って結合される例を例示する。
図1~3の例に示されるように、上部アーム115は、2つのカプラ150を介して膝103より上の脚102の大腿部104に結合されることができ、下部アーム120は、2つのカプラ150を介して膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。
【0025】
具体的には、上部アーム115は、第一カプラ150A及び第二カプラ150Bを含む第一セットのカプラ250Aを介して、膝103より上の脚102の大腿部104に結合されることができる。第一カプラ150A及び第二カプラ150Bは、脚102の大腿部104の周りに延在してる状態の第一カプラ150A及び第二カプラ150Bのストラップ151により、脚102の大腿部104の外側の上に配置された剛性プレートアセンブリ215によって接合されることができる。上部アーム115は、脚102の大腿部104に上部アーム115が発生した力を伝達することができる、脚102の大腿部104の外側の上でプレートアセンブリ215に結合されることができる。
【0026】
下部アーム120は、第三カプラ150C及び第四カプラ150Dを含む第二セットのカプラ250Bを介して、膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。カップリングブランチユニット220は、下部アーム120の遠位端部から延出することができ、または下部アーム120の遠位端部によって画定されてもよい。カップリングブランチユニット220は、脚102の下腿部105上の外側位置から延出する第一ブランチ221を含むことができ、第一ブランチ221は、膝103より下の下腿部105の前側(前方)に、上方向に及び第一アタッチメント222に対して、上向きで、かつ下腿部105の前側に向かって湾曲し、第一アタッチメント222は、第三カプラ150C及びカップリングブランチユニット220の第一ブランチ221を接合する。カップリングブランチユニット220は、脚102の下腿部105上の外側位置から延出する第二ブランチ223を含むことができ、第二ブランチ223は、膝103より下の下腿部105の後側(後方)に、下方向に及び第二アタッチメント224に対して、下向きで、かつ下腿部105の後側に向かって湾曲し、第二アタッチメント224は、第四カプラ150D及びカップリングブランチユニット220の第二ブランチ223を接合する。
【0027】
図1~3の例に示されるように、第四カプラ150Dは、ユーザの靴191を囲み、靴191を係合するように構成されることができる。例えば、第四カプラ150Dのストラップ151は、脚102単独の下腿部105と比較して直径が大きい靴191を、第四カプラ150Dが囲むことを可能にするサイズのストラップであることができる。また、下部アーム120及び/またはカップリングブランチユニット220の長さは、短い長さのものではなく、第四カプラ150Dが靴191上に位置決めされるのに十分な長さであることができ、その結果、第四カプラ150Dは、脚部アクチュエータユニット110がユーザによって装着されるとき、靴191の上側で脚102の下腿部105のセクションを囲む。
【0028】
靴191への付装は、様々な実施形態にわたって変化することができる。1つの実施形態では、この付装は、靴191の外周に巻装されて、脚部アクチュエータユニット110とストラップとの間の所望の相対運動量により靴191に脚部アクチュエータユニット110を添着する、可撓性ストラップを通じて達成されてもよい。他の実施形態は、様々な自由度を制限すると共に、他の自由度において脚部アクチュエータユニット110と靴191との間の所望の相対運動量を可能にするように機能することができる。そのような1つの実施形態は、デバイスと靴191との間の特異的な機械的連結を提供することができる、靴191の背面に連結する機械的クリップの使用を含むことができる。様々な実施形態は、機械的ねじ連結、剛性ストラップ、磁気結合、電磁結合、電気機械的結合、ユーザの靴内への挿入、剛性もしくは可撓性ケーブル、または192への直接結合という先に列挙された設計を含むことができるがこれらに限定されない。
【0029】
外骨格システム100の別の態様は、ユーザ101に外骨格システム100を固定するために使用される適合部品であることができる。外骨格システム100が身体101で著しくドリフトすることなく、または不快感を生じさせることなく、様々な実施形態における外骨格システム100の機能がユーザ101と外骨格システム100との間に力を効率的に伝える外骨格システム100の適合に大きく依存し得るので、外骨格システム100の適合を向上させること、及び経時的にユーザへの外骨格システム100の適合を監視することは、いくつかの実施形態では、外骨格システム100の機能全体に望ましいことがある。
【0030】
様々な例では、異なるカプラ150が、異なる目的のために構成されることができ、主に力の伝達のためのカプラ150もあれば、身体101に外骨格システム100のアタッチメントを固定するように構成されるカプラ150もあることができる。片膝系についての1つの好ましい実施形態では、ユーザ101の下腿105上に位置するカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dの一方または両方)は、身体適合を対象とすることを意図するものであることができ、結果として、ユーザ101の身体に適合するように可撓性で且つ柔軟なままであることができる。代わりに、この実施形態では、脚102の大腿部104上でユーザの大腿部の前面に添着するカプラ150(例えば、カプラ150A、150Bの一方または両方)は、伝動装置の必要性を対象とすることを意図するものであることができ、残りのカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dのうちの一方または両方)よりも身体へのより堅い付装を有することができる。様々な実施形態は、様々なストラップ構成またはカップリング構成を採用することができ、それらの実施形態は、任意の様々な適したストラップ、カップリングなどを含むまで拡大させることができ、カップリング構成の類似した2セットは、これらの異なる必要性を満たすことを意図するものである。
【0031】
場合によっては、継手125の設計は、ユーザ上での外骨格システム100の適合度を向上させることができる。1つの実施形態では、片膝の脚部アクチュエータユニット110の継手125は、膝関節の生理機能に関する一部の逸脱を有する単軸継手を使用するように設計されることができる。別の実施形態は、ヒトの膝関節の運動により良く適合するために多軸膝継手を使用し、それは、いくつかの例では、非常に良く適合した脚部アクチュエータユニット110と望ましくは対にされることができる。継手125の様々な実施形態は、ボールアンドソケット継手、四節リンク機構などの上記で列挙された例示的な要素を含むことができるが、これらに限定されない。
【0032】
いくつかの実施形態は、下腿105内での内反角度または外反の角度内の解剖学的な多様性に適合した調節を含むことができる。1つの好ましい実施形態は、ユーザ101の膝103の関節にまたがるクロスストラップの形態で脚部アクチュエータユニット110に組み込まれている調節を含み、クロスストラップが締着されることができると、前頭面内の膝関節にわたり、公称静止角度を変えるモーメントが与えられることができる。様々な実施形態は、以下のもの、継手125の動作角度を変えるように継手125にまたがるストラップ、継手125の角度を変えるように調節されることができるねじを含む機械的アセンブリ、及びユーザ101のために継手125のデフォルトの角度を慎重に変えるように脚部アクチュエータユニット110に追加され得る機械的インサートなど、を含むことができるが、これらに限定されない。
【0033】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、脚102上で垂下したままであり、膝103の関節により適切に位置決めされたままであるように構成されることができる。1つの実施形態では、靴191に関連付けられたカプラ150(例えば、カプラ150D)は、脚部アクチュエータユニット110に対する垂直方向の保定力を与えることができる。別の実施形態は、ユーザ101の腓腹上で反発させることによって、脚部アクチュエータユニット110上に垂直方向の力を与えるユーザ101の下腿105上に位置決めされたカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dの一方または両方)を使用する。様々な実施形態は、以下のもの、靴上のカプラ150(例えば、カプラ150D)または前述された別の実施形態の靴アタッチメント上に伝達される支持力、電子ケーブルアセンブリ及び/または流体ケーブルアセンブリを通じて伝達された支持力、腰ベルトへの連結を通じて伝達された支持力、バックパック155または外骨格デバイス510及び/または空圧システム520(
図5を参照)用の他のハウジングへの機械的連結を介して伝達された支持力、及びユーザ101の肩へのストラップまたはハーネスを介して伝達された支持力など、を含むことができるが、これらに限定されない。
【0034】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、脚102に限られた数のアタッチメントを用いて、ユーザの脚102から離隔されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザ101の脚102に対して3つのアタッチメントから構成されることができ、またはそれらから本質的に構成されることができる(すなわち、第一アタッチメント及び第二アタッチメント222、224、及び215を介して構成されることができ、またはそれらを介して)。様々な実施形態では、下腿部105への脚部アクチュエータユニット110の結合は、下腿部105の前側及び後側に第一アタッチメント及び第二アタッチメントから構成されてもよく、またはそれらから本質的に構成されてもよい。様々な実施形態では、大腿部104への脚部アクチュエータユニット110の結合は、1つ以上のカプラ150(例えば、
図1~4に示されるような2つのカプラ150A、150B)に関連付けることができる、単一外側カップリングから構成されることができ、またはそれらから本質的に構成されることができる。様々な実施形態では、そのような構成は、被験体の活動中の使用のために特異的な力伝達に基づいていることが望ましい場合がある。したがって、様々な実施形態におけるユーザ101の脚102のアタッチメントまたはカップリングの数及び位置は、単一設計の選択でなく、1つ以上の選択された標的のユーザ活動に対して特異的に選択されることができる。
【0035】
カプラ150の特異的な実施形態が本明細書に示されているが、更なる実施形態において本明細書で論じられるそれらのような構成要素は、同じ機能を生成する代替構造体によって動作可能に置き換えられることができる。例えば、ストラップ、バックル、及びパッドなどが様々な例において示されているが、更なる実施形態は、様々な適したタイプの且つ様々な適切な要素を備えたカプラ150を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、Velcroフックアンドループストラップ、または同様のものを含むことができる。
【0036】
図1~3は、継手125が膝103の側方に隣接して配置された外骨格システム100の例を例示し、継手125の回転軸は、膝103の回転軸に平行に配置される。いくつかの実施形態では、継手125の回転軸は、膝103の回転軸と一致していることができる。いくつかの実施形態では、継手は、膝103の前側に、膝103の後側に、または膝103の内側になどに配置されることができる。
【0037】
様々な実施形態では、継手構造125は、ベローズアクチュエータ130を拘束することができ、その結果、ベローズアクチュエータ130内でアクチュエータ流圧によって発生する力を、瞬間中心の周りに方向付けることができる(空間に固定されていても固定されていなくてもよい)。外旋継手もしくは回転式継手、または曲面上で摺動する本体の場合によっては、この瞬間中心は、継手125の瞬間回転中心または曲面と一致していることができる。回転式継手125の周りで脚部アクチュエータユニット110に発生する力は、瞬間中心の周りにモーメントを加えることができるだけでなく、さらにその力を使用して、指向性の力を加えることができる。直動関節または線形継手(レール上のスライドなど)の一部の場合には、瞬間中心は、運動学的に無限大にあるとみなすことができ、その場合、この無限の瞬間中心に向けられた力を、直動関節の運動軸に沿って方向付けられた力とみなすことができる。様々な実施形態では、それは、回転式継手125が機械的ピボット機構から構築されることは十分であり得る。そのような実施形態では、継手125は、画定するのが容易であり得る固定の回転の中心を有することができ、ベローズアクチュエータ130は、継手125に対して移動することができる。更なる実施形態では、継手125が、単一の固定の回転の中心を備えていない複雑なリンク機構を含むことが有益であり得る。更なる別の実施形態では、継手125は、固定継手ピボットを備えていない屈曲設計を含むことができる。また更なる実施形態では、継手125は、人間の関節またはロボットの継手などの構造を含むことができる。
【0038】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110(例えば、ベローズアクチュエータ130及び継手構造125などを含む)は、様々なタスクを達成するために脚部アクチュエータユニット110の生成された指向力を使用するように、システムに統合されてもよい。いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110が人体を支えるように構成され、または動力付き外骨格システム100に含まれるとき、脚部アクチュエータユニット110は、1つ以上の独自の利点を有することができる。例示的な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザの膝関節103の周りの人間のユーザの動きを助けるように構成されることができる。そのように行うために、いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の瞬間中心は、ユーザ101の膝103の瞬間回転中心に一致またはほぼ一致するように設計されることができる。例示的な1つの構成では、脚部アクチュエータユニット110は、
図1~3に示されるように膝関節103の外側に配置されてもよい。様々な例では、人間の膝関節103は、脚部アクチュエータユニット110の継手125として(例えば、それに加えてまたはその代わりに)機能することができる。
【0039】
明確さのために、本明細書で説明される例示的な実施形態は、本開示内で説明される脚部アクチュエータユニット110の潜在的な用途を制限するものとしてみなされるべきではない。脚部アクチュエータユニット110は、1つ以上の肘、1つ以上の臀部、1本以上の指、1つ以上の足首、脊椎、または首を含むがこれらに限定されない、身体の他の関節上で使用されることができる。いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、人体上ではない用途に、例えば、ロボット工学、汎用作動、動物外骨格などに使用されることができる。
【0040】
また、実施形態は、戦術用途、医療用途、または労働用途、及びその他のものなどの様々な適した用途に使用または適合されることができる。そのような用途の例は、参照によって本明細書に援用されている、代理人整理番号0110496-002US1を有する、「PNEUMATIC EXOMUSCLE SYSTEM AND METHOD」と題された、2017年11月27日に出願された米国特許出願第15/823,523号、及び代理人整理番号0110496-004US0を有する、「LEG EXOSKELETON SYSTEM AND METHOD」とされた、2018年4月13日に出願された米国特許出願第15/953,296号において見出されることができる。
【0041】
いくつかの実施形態は、本明細書で説明されるように、直線作動で適用するために、線形脚部アクチュエータユニット110の構成を適用することができる。例示的な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、2層の不浸透性/非伸張性構造を含むことができ、1つ以上の拘束リブの一端は、所定の位置においてベローズアクチュエータ130に固定されることができる。種々の実施形態における継手構造125は、一対の直線ガイドレールの一連のスライドとして構成されることができ、1つ以上の拘束リブの残りの端部は、スライドに接続される。したがって、流体アクチュエータの動き及び力は、直線レールに沿って拘束され、方向付けられることができる。
【0042】
図5は、空圧システム520に動作可能に接続された外骨格デバイス510を含む外骨格システム100の例示的な実施形態のブロック図である。空圧システム520が
図5の例において使用されているが、更なる実施形態は、任意の適切な流体システムを含むことができ、外骨格システム100が電動機またはその他のものによって作動されるなどのいくつかの実施形態では、空圧システム520が存在しなくてもよい。
【0043】
この例での外骨格デバイス510は、プロセッサ511、メモリ512、1つ以上のセンサ513、通信ユニット514、ユーザインタフェース515、及び電源516を備える。複数のアクチュエータ130は、それぞれの空圧ライン145を介して空圧システム520に動作可能に結合される。複数のアクチュエータ130は、本体100の右側及び左側に位置決めされた一対の膝用アクチュエータ130L及び130Rを含む。例えば、上述されているように、
図5に示される例示的な外骨格システム100は、外骨格デバイス510及び空圧システム520の一方もしくは両方、またはそれらの1つ以上の構成要素がバックパック155(
図1を参照)内にもしくはその周りに格納されている、またはその他の方法でユーザ101によって取り付けられている、装着されているもしくは保持されている状態で、左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rを、
図1及び2に示されるように身体101のそれぞれの側面上に含むことができる。
【0044】
したがって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、様々なユーザの活動中に外部電源なしで長期間電力を供給されて動作するように構成される、完全に移動式で自立型のシステムであることができる。したがって、アクチュエータユニット(複数可)110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520のサイズ、重量及び構成は、様々な実施形態では、そのような移動式で自立型の動作のために構成されることができる。
【0045】
様々な実施形態では、例示的なシステム100は、外骨格システム100を着用しているユーザ101の動きを移動及び/または強化するように構成されることができる。例えば、外骨格デバイス510は、空圧ライン145を介してベローズアクチュエータ130を選択的に膨張及び/または収縮させることができる命令を、空圧システム520に提供することができる。ベローズアクチュエータ130のこのような選択的膨張及び/または収縮は、一方または両方の脚102を動かして及び/またはサポートして、身体の動き、例えば歩行、走行、ジャンプ、登ること、持ち上げること、投げること、しゃがむこと、スキーすることなどを生じさせる及び/または増強することができる。
【0046】
場合によっては、外骨格システム100は、モジュラ構成において複数の構成をサポートするように設計されることができる。例えば、1つの実施形態は、ユーザ101が着用しているアクチュエータユニット110の数に応じて片膝構成か両膝構成かいずれかで動作するように設計されたモジュラ構成である。例えば、外骨格デバイス510は、空圧システム520及び/または外骨格デバイス510に結合されるアクチュエータユニット110の数(例えば、1つまたは2つのアクチュエータユニット110)を決定することができ、外骨格デバイス510は、検出されたアクチュエータユニット110の数に基づいて、動作能力を変えることができる。
【0047】
更なる実施形態では、空圧システム520は、手動で制御されることができる、一定の圧力を加えるように構成されることができる、または他の任意の適切な方法で動作させることができる。一部の実施形態では、そのような動きは、外骨格システム100を着用しているユーザ101または別の人物によって制御及び/またはプログラムすることができる。一部かの実施形態では、外骨格システム100は、ユーザ101の動きによって制御することができる。例えば、外骨格デバイス510は、ユーザが歩行して荷物を運んでいることを感知することができ、アクチュエータ130を介してユーザに電動アシストをもたらして、荷及び歩行に関連する運動を軽減することができる。同様に、ユーザ101が外骨格システム100を着用する場合、外骨格システム100は、ユーザ101の動きを感知することができ、アクチュエータ130を介してユーザへの電動アシストをもたらして、スキー中のユーザへの支えを増強または提供することができる。
【0048】
したがって、様々な実施形態において、外骨格システム130は、直接的なユーザとの対話なしで自動的に反応することができる。更なる実施形態では、コントローラ、ジョイスティック、音声制御、または思考の制御などのユーザインタフェース515により、動きをリアルタイムで制御することができる。加えて、一部の動作は、先に事前のプログラムをして、完全に制御されるのではなく、選択的にトリガ(例えば、前方に歩く、座る、しゃがむ)することができる。いくつかの実施形態では、動きは、一般化された命令によって制御されて得る(例えば、A地点からB地点まで歩いて、棚Aから箱を取り出して、棚Bまで移す)。
【0049】
ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の電源のオン及びオフ、外骨格システム100の動きの制御、並びに外骨格システム100のセッティングの構成などを含む、外骨格システム100の様々な態様をユーザ101が制御することを可能にすることができる。ユーザインタフェース515は、タッチスクリーン、1つ以上のボタン、及びオーディオ入力などの様々な適した入力要素を含むことができる。ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の周りで様々な適した位置にあることができる。例えば、1つの実施形態では、ユーザインタフェース515は、バックパック155のストラップなどの上に配置されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、スマートフォン、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイスなどのユーザデバイスによって定義されることができる。
【0050】
様々な実施形態では、電源516は、外骨格システム100に対して動作電力を供給するモバイル電源であることができる。1つの好ましい実施形態では、パワーパックユニットは、脚部アクチュエータユニット110の空圧作動の連続動作に必要な空圧システム520(例えば、コンプレッサ)及び/または電源(例えば、バッテリ)の一部または全てを含む。そのようなパワーパックユニットの内容は、特異的な実施形態において使用されるように構成された特異的な作動アプローチに相関されることができる。いくつかの実施形態では、パワーパックユニットのみがバッテリを含み、電気機械的に作動したシステム、または空圧システム520及び電源516が分離しているシステムでのケースにそうであり得る。パワーパックユニットの様々な実施形態は、以下の物品、空圧コンプレッサ、バッテリ、格納された高圧格納型空圧チャンバ、油圧ポンプ、空圧セーフティコンポーネント、電動機、電動機ドライバ、及びマイクロプロセッサなど、のうちの1つ以上の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。したがって、パワーパックユニットの様々な実施形態は、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520の要素のうちの1つ以上を含むことができる。
【0051】
それらのような構成要素は、様々な適した方法でユーザ101の身体の上に構成されることができる。1つの好ましい実施形態は、実質的な機械力を脚部アクチュエータユニット110に伝えるいかなるの方式においても、脚部アクチュエータユニット110に動作可能に結合されない、胴体に装着したパック内にパワーパックユニットを含むことである。別の実施形態は、脚部アクチュエータユニット110自体にパワーパックユニットまたはその構成要素を統合することを含む。様々な実施形態は、以下の構成、胴体のバックパック内でへの取り付け、胴体のメッセンジャーバッグ内内への取り付け、臀部のバッグへの取り付け、脚への取り付け、及び装具の構成要素への統合など、を含むことができるが、これらに限定されない。更なる実施形態が、パワーパックユニットの構成要素を分離することができ、それらをユーザ101上の様々な構成に分散させることができる。そのような実施形態は、ユーザ101の胴体上で空圧コンプレッサを構成してもよく、次いで、外骨格システム100の脚部アクチュエータユニット110内にバッテリを統合してもよい。
【0052】
様々な実施形態での電源516の1つの態様は、動作のために装具に操作可能なシステム電源を渡すように、装具の構成要素にそれが接続される必要があることである。1つの好ましい実施形態は、電源516及び脚部アクチュエータユニット110を接続するために電気ケーブルを使用することである。他の実施形態は、脚部アクチュエータユニット110に電力及び空圧動力を送達するために、電気ケーブル及び空圧ライン145を使用することができる。様々な実施形態は、以下の接続、空圧ホース、油圧ホース、電気ケーブル、無線通信、及び無線給電などのいずれかの構成を含むことができるが、これらに限定されない。
【0053】
いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110と電源516及び/または空圧システム520との間でケーブル接続(例えば、空圧ライン145及び/または電力ライン)の機能を拡張する二次的特徴を含むことが望ましい場合がある。1つの好ましい実施形態は、ケーブルに残るゆるみを少なくした状態でユーザに対して張設するようにケーブルを維持する機械的保定力が小さいように構成される引き込み式ケーブルを含む。様々な実施形態は、以下の二次的特徴、引き込み式ケーブル、流体と電力との両方を含む単一ケーブル、磁気で接続された電気ケーブル、機械的なクイックリリース、指定された引張力で解放するように設計されたブレーカウェイコネクション、並びにユーザの衣類上の機械的保定特徴への統合など、の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。更なる別の実施形態は、ユーザ101とケーブル長との間の幾何学的差異を最小化するように、ケーブルを配線することを含むことができる。胴体電源による両膝構成での1つのそのような実施形態は、ユーザの胴体下部に沿ってケーブルを配線し、電源バッグの右側をユーザの左膝に接続することができる。そのような配線により、ユーザの通常の可動域全体で長さの幾何学的差異を許容することができる。
【0054】
いくつかの実施形態において懸念となり得る1つの特異的な追加の特徴は、外骨格システム100の適切な熱管理の必要性である。その結果、熱を制御するという利点のために特異的に統合されることができる様々な特徴が存在する。1つの好ましい実施形態は、露出型ヒートシンクを環境に統合することで、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520の要素は、周囲空気流を使用した自然な冷却によって環境に直接熱を消散することを可能にする。別の実施形態は、内部冷却を可能にするように、バックパック155または他のハウジング内の内部エアチャネルを介して周囲空気を送る。更なる別の実施形態は、バックパック155または他のハウジングにスクープを導入することによって、内部チャネルを介した気流が可能になることによって、この機能を拡張することができる。様々な実施形態は、以下のもの、高熱構成要素に直接連結される露出型ヒートシンク、水冷または流体冷却の熱管理システム、電動ファンまたはブロワの導入による強制空冷、及びユーザに直接接触させないように外部シールドされたヒートシンクなど、を含むことができるが、これらに限定されない。
【0055】
場合によっては、外骨格システム100に追加の特徴を提供するように、バックパック155または他のハウジングの構造に追加の特徴を統合することが有益であることがある。1つの好ましい実施形態は、小型パッケージ内の外骨格デバイス510及び/または空圧システム520に加えて脚部アクチュエータユニット110の格納をサポートするための機械的アタッチメントを統合することである。そのような実施形態は、バックパック155にアクチュエータユニット110の上部アーム115または下部アーム120を保持する機械式クラスプと共に、バックパック155に対して脚部アクチュエータユニット110を固定することができる展開可能なポーチを含むことができる。別の実施形態は、バックパック155への収納容量を含めることであり、よって、ユーザ101は、水筒、食品、個人用電子機器、及び他の私物などの追加の物品を保持することができる。様々な実施形態は、以下のもの、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520からの熱気流によって加熱された加温ポケット、バックパック155の内部の追加の気流を促進するエアスクープ、バックパック155をユーザにより密着してフィットさせるためのストラップ、防水保管、及び温度調節保管などのような、他の追加の特徴を含むことができるが、これらに限定されない。
【0056】
モジュラ構成では、いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520が、外骨格システムの様々な可能な構成の動力、流体、感知、及び制御の要件及び機能をサポートすするように構成されることができることが必要とされる場合がある。1つの好ましい実施形態は、両膝構成または片膝構成(すなわち、ユーザ101上の1つまたは2つの脚部アクチュエータユニット110を備えた)に動力を供給することによりタスクを課すことができる外骨格デバイス510及び/または空圧システム520を含むことができる。そのような外骨格システム100は、両方の構成の要件をサポートすることができ、次いで、所望の動作構成の決定または指示に基づいて、動力、流体、感知、及び制御を適切に構成することができる。様々な実施形態は、複数のバッテリ、及びその他のものなど、潜在的なモジュラシステム構成のアレイをサポートするために存在する。
【0057】
様々な実施形態では、外骨格デバイス100は、以下により詳細に説明され、または参照によって本明細書に組み込まれる関連出願において記載される方法または方法の一部を実行するように動作可能であることができる。例えば、メモリ512は、プロセッサ511によって実行される場合、本明細書で記載され、または参照によって本明細書に組み込まれる関連出願に記載された方法または方法の一部を外骨格システム100に実行させることができる非一時的なコンピュータ可読命令(例えば、ソフトウェア)を含むことができる。
【0058】
このソフトウェアは、ユーザに所望の利益を提供するように外骨格システム100をどのように操作したら最適かを決定するために、センサ513または他のソースからの信号を解釈する様々な方法を具現化することができる。以下で記載される特異的な実施形態は、そのような外骨格システム100またはセンサデータのソースに適用することができるセンサ513に対する制限を黙示するために使用されるべきではない。いくつかの例示的な実施形態が決定を導くために特異的な情報を必要とする場合があると共に、それは、外骨格システム100がセンサ513の明示的なセットを作成せず、更なる実施形態は、センサ513の様々な適切なセットを含むことができる。加えて、センサ513は、外骨格デバイス510、空圧システム520、または1つ以上の流体アクチュエータ130などのうちの一部としてを含む、外骨格システム100上の様々な適切な位置にあることができる。したがって、
図5の例示的な図解は、センサ513が外骨格デバイス510または外骨格デバイス510の一部に排他的に配置されることを黙示すると解釈されるべきではなく、そのような図解は、単純化及び明確化の目的のために提供されるに過ぎない。
【0059】
制御ソフトウェアの1つの態様は、所望の応答を提供するための脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520の動作制御であることができる。動作制御ソフトウェアの様々な適切な応答性が存在することができる。例えば、以下で更に詳細に説明されるように、1つは、脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520の動作のためのベースラインフィードバックを開発させることを応答可能あり得る低レベル制御であり得る。もう一方は、センサ513からのデータに基づいてユーザ101の意図した操作を識別し、1つ以上の識別された意図した操作に基づいて外骨格システム100を動作させることに応答可能であり得る、意図認識であることができる。更なる例は、外骨格システム100がユーザ101を最良に支援するために発生する必要がある所望のトルクを選択することを含むことができる、基準生成を含むことができる。動作制御ソフトウェアの応答性を説明するためのこの例示的なアーキテクチャが、説明の目的のためであるにすぎず、外骨格システム100の更なる実施形態に対して展開することができる多種多様なソフトウェアアプローチを何ら限定しないことに留意されるべきである。
【0060】
制御ソフトウェアによって実装される1つの方法は、外骨格システム100の低レベル制御及び通信のためであることができる。これは、特異的な継手及びユーザのニーズによって要求される通りように様々な方法を介して達成することができる。好ましい実施形態では、動作制御は、ユーザの関節において脚部アクチュエータユニット110によって所望のトルクを与えるように構成される。そのような場合、外骨格システム100は、外骨格システム100のセンサ513からのフィードバックに応じて、脚部アクチュエータユニット110によって所望の継手トルクを達成するように、低レベルのフィードバックを生成することができる。例えば、そのような方法は、1つ以上のセンサ513からセンサデータを取得することと、脚部アクチュエータユニット110によるトルクにおける変化が必要であるかどうかを決定することと、そうである場合、脚部アクチュエータユニット110による標的継手トルクを達成するように、空圧システム520に脚部アクチュエータユニット110の流体状態を変化させることと、を含むことができる。様々な実施形態は、以下のもの、現在のフィードバック、記録された挙動再生、位置に基づくフィードバック、速度に基づくフィードバック、フィードフォワード応答、及びアクチュエータ130に所望の流量を注入するように流体システム520を制御するボリュームフィードバックなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0061】
動作制御ソフトウェアによって実装される別の方法は、ユーザの意図した挙動の意図認識のためであることができる。動作制御ソフトウェアのこの部分は、いくつかの実施形態では、システム100が考慮するように構成された許容可能な挙動の任意のアレイを指示することができる。1つの好ましい実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの特異的な状態、すなわち、歩行中及び非歩行中を識別するように構成される。そのような実施形態では、意図認識を完了するために、外骨格システム100は、ユーザ入力及び/またはセンサ読み出し値を使用して、歩行中に支援動作を提供することが安全である場合、望ましい場合、または適切である場合を識別することができる。例えば、いくつかの実施形態では、意図認識は、ユーザインタフェース515を介して受信した入力に基づいていることができ、その入力は歩行中及び非歩行中という入力を含むことができる。したがって、いくつかの例では、ユーザインタフェースは、歩行中及び非歩行中からなるバイナリ入力用に構成されることができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、意図認識の方法は、外骨格デバイス510が、センサ513からデータを取得することと、取得されたデータの少なくとも一部に基づいて、データが歩行中及び非歩行中のユーザ状態に対応するかどうかを決定することとを含むことができる。状態における変化が識別された場合、外骨格システム100は、現在の状態において動作するように再構成されることができる。例えば、外骨格デバイス510は、ユーザ101が座っていることなどの、非歩行中の状態にあると決定することができ、非歩行中構成において動作するように外骨格システム100を構成することができる。例えば、そのような非歩行中構成は、歩行中構成と比較して、より広い可動域を与えることができ、脚部作動ユニット110にトルクを与えない、または最小限のトルクを与えることができ、処理と流体操作を最小にすることによって動力及び流体を節約することができ、より多種多様なスキー以外の動きをサポートするためにシステムにアラートを出させることができる。
【0063】
外骨格デバイス510は、ユーザ101の活動を監視することができ、ユーザが歩行中であるまたは歩行しようとしていることを(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)決定することができ、次いで、歩行中構成において動作するように外骨格システム100を構成することができる。例えば、そのような歩行中構成は、非歩行中構成と比較して、スキー中に存在するより可動域をより制限する(非歩行中の動きとは対照的に)ことが可能になることと、スキーをサポートするために外骨格システム100の処理応答及び流体的応答を増加させることによって、高パフォーマンスまたは最大のパフォーマンスを提供することなどができる。ユーザ101が歩行セッションを終了するとき、またはユーザ101が休んでいると識別されるときなどに、外骨格システム100は、ユーザが歩行中でなくなると決定することができ(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)、次いで、非歩行中構成において動作するように外骨格システム100を構成することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、困難な歩行中、適度な歩行中、軽い歩行中、下り坂、上り坂、ジャンプ、レクリエーション、スポーツ、及びランニングなどを含む、外骨格システム100によって(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)決定されることができる複数の歩行中状態、または歩行中サブ状態が存在することができる。そのような状態は、歩行の難易度、ユーザの能力、地形、気象条件、標高、歩行面の角度、所望のパフォーマンスレベル、及び省電力などに基づくことができる。したがって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、多種多様な要因に基づいて、様々な特異的なタイプの歩行または動きに適合することができる。
【0065】
動作制御ソフトウェアによって実装される別の方法は、支援を提供する特異的な継手に対する所望の基準挙動の開発であることができる。制御ソフトウェアのこの部分は、識別された操作をレベル制御と共に結びつけることができる。例えば、外骨格システム100が意図したユーザ操作を識別するとき、ソフトウェアは、脚部作動ユニット110内のアクチュエータ130によって望まれるトルクまたは位置を規定する基準挙動を生成することができる。1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、構成アクチュエータ130を介して膝103での脚部作動ユニット110に機械的ばねをシミュレートさせる基準を生成する。動作制御ソフトウェアは、膝関節角度の線形関数である、膝関節におけるトルク基準を生成することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、空圧アクチュエータ130に一定の標準的な空気量を提供する基準量を生成する。これは、1つ以上のセンサ513からのフィードバックを通じて識別することができる、膝角度に関わらず、アクチュエータ130内で一定の空気量を維持することによって、空圧アクチュエータ130が機械的ばねのように動作することを可能にすることができる。
【0066】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアによって実装される方法は、歩行中、動作中、起立中、またはランニング中にユーザ101のバランスを評価することと、ユーザの現在のバランスプロファイルの外側にある脚102に膝補助を指示することによって、ユーザ101がバランスを保ったままであることを促すようにトルクを送ることとを含むことができる。したがって、外骨格システム100を操作する方法は、外骨格デバイス510が、左側脚部作動ユニット110L及び右側脚部作動ユニット110R並びに/または位置センサ及び加速度計などの環境センサの構成に基づいて、ユーザ101のバランスプロファイルを示すセンサデータをセンサ510から取得することを含むことができる。方法は更に、取得したデータに基づいて、外側及び内側の脚を含むバランスプロファイルを決定することと、次いで、外側の脚として識別された脚102に関連付けられた作動ユニット110へのトルクを増大させることとを含む。
【0067】
様々な実施形態は、体位の運動学的推定値、関節運動プロファイル推定値と共に、身体の姿勢の観測推定値を使用することができるが、これらに限定されない。2本の脚102を協調させてトルクを発生する方法には、最大に屈曲した脚にトルクをガイドすること、両脚にわたる膝の角度の平均量に基づいてトルクをガイドすること、トルクを速度または加速度に応じてスケールすることなどを含むがこれらに限定されない、様々な他の実施形態が存在する。更なる別の実施形態は、線形の組み合わせ、操作の特異的な組み合わせ、または非線形の組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な事項において様々な個別の基準生成方法の組み合わせを含むことができることにも留意されたい。
【0068】
別の実施形態では、動作制御方法は、2つの主要な基準生成技術、すなわち、1つが静的支援に焦点を当てた基準、及びもう1つがユーザ101を自分の今後の挙動に導くことに焦点を当てた基準、を組み合わせることができる。いくつかの例では、ユーザ101は、外骨格システム100を使用する間に、望ましい予測支援の程度を選択することができる。例えば、ユーザ101が予測支援量を多くするように指示することによって、外骨格システム100は、非常に応答性が高くなるように構成されることができ、困難な地形に対して熟練したオペレータために適切に構成され得る。また、ユーザ101が予測支援量をごくわずかにしたいと指示することができると、システムパフォーマンスは遅くなることができ、学習中のユーザまたはあまり困難でない地形に対してより適切に合わされることができる。
【0069】
様々な実施形態は、様々な方法でユーザの意図を取り込むことができ、上記に提示された例示的な実施形態は、決して限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、外骨格システム100を決定し、及び外骨格システム100を操作する方法は、参照によって本明細書に援用されている、代理人整理番号0110496-003US0を有する、「SYSTEM AND METHOD FOR USER INTENT RECOGNITION」と題された、2018年2月2日に出願された米国特許出願第15/887,866号のシステム及び方法を含むことができる。また、様々な実施形態は、連続的なユニットとして、またはわずかな指示値のみを伴う個別のセッティングとしてを含む、様々な方法にユーザの意図を使用することができる。
【0070】
時には、デバイスパフォーマンスまたはユーザエクスペリエンスを最大にするために、動作制御ソフトウェアがその制御を、二次的な目的または追加の目的を考慮するようにその制御を操作することが有益である場合がある。1つの実施形態では、外骨格システム100は、異なる標高において空気密度の変化を考慮するように、中央コンプレッサまたは空圧システム520の他の構成要素を介してる標高認識制御を提供することができる。例えば、動作制御ソフトウェアは、センサ513、または同様のものからのデータに基づいて、システムがより高い標高で動作していることを識別することができ、コンプレッサによって消費される電力を維持するために、コンプレッサにより多くの電流を供給することができる。したがって、空圧外骨格システム100を動作させる方法は、空圧外骨格システム100が動作している空気密度を示すデータ(例えば、標高データ)を取得することと、取得されたデータに基づいて空圧システム520の最適な動作パラメータを決定することと、決定された最適な動作パラメータに基づいて動作を構成することとを含むことができる。更なる実施形態では、動作量などの空圧外骨格システム100の動作を、空気量に影響する可能性がある環境温度に基づいて調整することができる。
【0071】
別の実施形態では、外骨格システム100は、周囲の可聴ノイズレベルを監視することができ、システムのノイズプロファイルを低減させるように外骨格システム100の制御挙動を変えることができる。例えば、ユーザ101が静かな公共の場所におり、または静かに一人で、もしくは他の人と一緒に、ある場所を楽しんでいる場合、脚部作動ユニット110の作動に関連付けられたノイズ(例えば、コンプレッサを作動させるノイズ、またはアクチュエータ130を膨張及び/または収縮させるノイズ)は望ましくない可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、センサ513は、周囲のノイズレベルを検出するマイクロフォンを含むことができ、周囲ノイズ量が或る一定の閾値を下回るとき、静音モードにおいて動作するように外骨格システム100を構成することができる。そのような静音モードは、より静かに動作するように、空圧システム520もしくはアクチュエータ130の要素を構成することができ、またはそのような要素によって生じたノイズの頻度を遅延もしくは低減させることができる。
【0072】
モジュラシステムのケースでは、様々な実施形態では、動作制御ソフトウェアが、外骨格システム100内で動作する脚部作動ユニット110の数に基づいて異なって動作することが望ましい場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、モジュラ両膝外骨格システム100(例えば、
図1及び2を参照)はまた、2つの脚部作動ユニット110のうちの1つのみがユーザ101によって装着されている片膝構成(例えば、
図3及び4を参照)においても動作することができ、外骨格システム100は、両脚構成の場合に片脚構成と比較して異なる基準を生成することができる。そのような実施形態は、外骨格システム100が所望の動作を決定するために、両方の脚部作動ユニット110からの入力を使用している、基準を生成するように協調制御アプローチを使用することができる。しかしながら、片脚構成では、利用可能なセンサ情報が変わっている場合があり、よって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、異なる制御方法を実装することができる。様々な実施形態では、これは、外骨格システム100において動作する1つまたは2つの脚部作動ユニット110が存在することに基づいて、所与の構成について外骨格システム100のパフォーマンスを最大化し、または利用可能なセンサ情報における差異を考慮するように、行われることができる。
【0073】
したがって、外骨格システム100を動作させる方法は、外骨格システム100で動作している脚部作動ユニット110が1つか2つかを外骨格デバイス510が決定することと、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の数に基づいて制御方法を決定することと、選択された制御方法を用いて外骨格システム100を実装して操作することと、というスタートアップシーケンスを含むことができる。外骨格システム100を動作させる更なる方法は、外骨格システム100において動作している作動ユニット110の外骨格デバイス510によって監視することと、外骨格システム100において動作している作動ユニット110の数における変化を決定することと、次いで、外骨格システム100において動作している作動ユニット110の新しい数に基づいて制御方法を決定して変更することと、を含むことができる。
【0074】
例えば、外骨格システム100は、2つの作動ユニット110で、且つ第一制御方法により、動作していることができる。ユーザ101は、作動ユニット110の1つを係脱させることができ、外骨格デバイス510は、作動ユニット110のうちの1つの喪失を識別することができ、外骨格デバイス510は、作動ユニット110のうちの1つの喪失に適応するように、新しい第二制御方法を決定及び実装することができる。いくつかの例では、アクティブな作動ユニット110の数に適応することは、作動ユニット110の1つが、使用の間に破損する、または遮断された場合でも、外骨格システム100が自動的に適合することができるので、外骨格システム100がアクティブな作動ユニット110を1つしか有していないにもかかわらず、中断することなく、ユーザ101が作業または移動をさらに続けることができるという利益がもたらされることができる。
【0075】
様々な実施形態では、動作制御ソフトウェアは、ユーザのニーズが個々の作動ユニット110または脚102の間で異なる制御方法を適合することができる。そのような実施形態では、外骨格システム100が各々の作動ユニット110において生成されたトルク基準を変更して、ユーザ101のエクスペリエンスに合わせることが有益であり得る。1つの例は、ユーザ101が片方の脚102において重大な脱力の問題を抱えているが、他方の脚102にはわずかな脱力の問題しかない、両膝外骨格システム100(例えば、
図1を参照)のものである。この例では、外骨格システム100は、ユーザ101のニーズを最も良く満たすためにより影響の大きい肢と比較して、影響の少ない肢での出力トルクをスケールダウンするように構成されることができる。
【0076】
肢の強さの差異に基づいたそのような構成は、外骨格システム100によって自動で行われてもよく、及び/またはユーザインタフェース516などを介して構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザ101は、外骨格システム100を使用している間に、較正テストを実行することができ、それは、ユーザ101の脚102における相対的な強さまたは弱さをテストすることができ、両脚102で識別された強さまたは弱さに基づいて外骨格システム100を構成することができる。そのようなテストは、両脚102の全体的な強さもしくは弱さを識別することができ、または四頭筋、ふくらはぎ、大腿屈筋、臀筋、腓腹筋、大腿部、縫工筋、及びヒラメ筋などの特異的な筋肉もしくは筋肉群の強さもしくは弱さを識別することができる。
【0077】
外骨格システム100を操作する方法の別の態様は、外骨格システム100を監視する制御ソフトウェアを含むことができる。そのようなソフトウェアの監視の態様は、いくつかの例では、ユーザの理解及びデバイスパフォーマンスを促進するために、状況的認識及びセンサ情報の理解を外骨格システム100に提供する試みの中で通常動作の間外骨格システム100及びユーザ101の状態を監視することに焦点を当てることができる。そのような監視ソフトウェアの1つの態様は、所望のパフォーマンス能力を達成するためのデバイスの理解を提供するために、外骨格システム100の状態を監視することであり得る。これの一部は、身体姿勢を推定するシステムの開発であり得る。1つの実施形態では、外骨格デバイス510は、ユーザの姿勢のリアルタイムの理解を高めるために、オンボードセンサ513を使用する。言い換えると、センサ513からのデータは、作動ユニット110の構成を決定するために使用されれることができ、この構成は、他のセンサデータと共に、作動ユニット110を装着しているユーザ101のユーザの姿勢または身体構成の推定を推測するために使用されることができる。
【0078】
時には、及びいくつかの実施形態では、感知モダリティが存在しないこと、またはハードウェアに実際に統合されることができないことに起因して、外骨格システム100が、システムの姿勢の全ての重要な態様を直接感知することが非現実的で、または不可能である場合がある。結果として、外骨格システム100は、いくつかの例での外骨格システム100は、ユーザの身体の基礎となるモデルと、ユーザが装着している外骨格システム100とに基づいたセンサ情報の融合された理解に依存することができる。両脚膝補助用外骨格システム100の1つの実施形態では、外骨格デバイス510は、本来であれば遮断されているセンサ513間の関係制約を強化するするために、ユーザの下肢及び胴体セグメントの基礎となるモデルを使用することができる。そのようなモデルにより、外骨格システム100は、身体によって作成されるユーザの運動連鎖を通じて2本の脚102が機械的に連結されているという点で、これら2本の脚の制約された動きを理解することを可能にすることができる。このアプローチは、膝の向きの推定値が適切に制約され、生体力学的に妥当であることを確保するために使用されてもよい。様々な実施形態では、外骨格システム100は、システムの姿勢のさらなる全体像を提供する、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520に埋め込まれたセンサ513を含むことができる。更なる別の実施形態では、外骨格システム100は、姿勢推定の動作に追加の制約を提供する試みの中でアプリケーションにユニークな論理制約を含むことができる。これは、いくつかの実施形態では、外骨格システム100が外部からのGPS信号を拒否する、または地磁気が歪んでいる場合、高度に動的なアクションなどに、グラウンドトゥルース情報が利用できない状況では望ましい場合がある。
【0079】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100に基づいた位置及び/または位置属性の構成における変更は、自動的に、及び/またはユーザ101からの入力により実行されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、位置及び/または位置属性に基づいた構成における変更についての1つ以上の提案を提供することができ、ユーザ101は、そのような提案を受け入れることを選択することができる。更なる実施形態では、外骨格システム100に基づいた位置及び/または位置属性の一部または全ての構成は、ユーザインタラクションなしで自動的に発生することができる。
【0080】
様々な実施形態は、動作全体を通して外骨格システム100からのデータの収集及びストレージを含むことができる。1つの実施形態では、これは、外骨格デバイス510上で収集されたデータを、利用可能な無線通信プロトコルによって通信ユニット(複数可)514を介してクラウドストレージ位置にライブストリーミングすること、またはそのようなデータを外骨格デバイス510のメモリ512に格納することを含むことができ、そのようなデータは、次いで、通信ユニット(複数可)514を介して別の位置にアップロードされてもよい。例えば、外骨格システム100がネットワーク接続を取得すると、記録されたデータは、利用可能なデータ接続によってサポートされる通信速度でクラウドにアップロードされることができる。様々な実施形態は、これの変形形態を含むことができるが、このような外骨格システム100用に後で取得するために、外骨格システム100に関するデータをローカル及び/またはリモートに収集して格納するための監視ソフトウェアの使用は、様々な実施形態に含まれ得る。
【0081】
いくつかの実施形態では、そのようなデータが記録されていると、そのデータを様々な異なる用途に使用することが望ましい場合がある。そのような1つの用途は、注目すべきデバイスシステムの問題を識別する試みの中で、外骨格システム100での更なる監督機能を開発するためのデータの使用であることができる。1つの実施形態は、様々な用途にわたってパフォーマンスが有意に変化した複数の中から、特異的な外骨格システム100または脚部アクチュエータユニット110を識別するためのデータの使用であることができる。データの別の使用は、ユーザ101がどのようにスキーをするかのより良好な理解を得るために、それをユーザ101に返すことことであり得る。この1つの実施形態は、ユーザ101がモバイルデバイスス上で自分の使用をレビューすることを可能にすることができる、モバイルアプリケーションを介して、ユーザ101にデータを返すすことであり得る。そのようなデバイスデータの更なる別の使用は、データの再生を外部データストリームと同期させて、追加のコンテキストを提供することであり得る。1つの実施形態は、コンパニオンスマートフォンからのGPSデータを、デバイスにネイティブに格納されたデータに組み込むシステムである。別の実施形態は、記録されたビデオと、デバイス100から取得された格納されているデータとの時間同期を含むことができる。様々な実施形態は、これらの方法を使用して、ユーザが自分自身のパフォーマンスを評価するためにデータを即時に使用すること、ユーザが過去から挙動を理解するため、ユーザが他のユーザと直接またはオンラインプロファイルを介して比較するため、開発者がシステムのさらなる開発のために後で取得することなどができる。
【0082】
外骨格システム100を操作する方法の別の態様は、ユーザ固有の特徴を識別するように構成された監視ソフトウェアを含むことができる。例えば、外骨格システム100は、特定のスキーヤー101が外骨格システム100においてどのように動作するかの認識を提供することができ、経時的に、そのユーザのデバイスパフォーマンスを最大にする試みの中で、ユーザの固有の特徴のプロファイルを開発することができる。1つの実施形態は、特定のユーザの使用スタイルまたはスキルレベルを識別する試みにおいて、ユーザ固有の使用タイプを識別する外骨格システム100を含むことができる。様々な活動中のユーザのフォーム及び安定性の評価を通じて(例えば、センサ513または同様のものから取得されたデータの分析を介して)、外骨格デバイス510は、いくつかの例では、ユーザが高度な熟練者、新参者、または初心者であるかどうかを識別することができる。このスキルレベルまたはスタイルのこの理解は、外骨格システム100が特定のユーザに制御基準をより良く合わせることを可能にすることができる。
【0083】
更なる実施形態では、外骨格システム100はまた、外骨格システム100に対するユーザの生体力学的応答のプロファイルを構築するために、所与のユーザに関する個別化された情報を使用することができる。1つの実施形態は、外骨格システム100が、ユーザに関するデータを収集して、使用中にユーザが自分の脚102にかかった負荷をユーザが理解するのを支援する試みの中で、個々のユーザの膝の緊張の推定値を生じることを含むことができる。これにより、外骨格システム100は、ユーザが履歴でかなりの量の膝の緊張に達した場合にユーザに警告し、ユーザが潜在的な痛みまたは不快感を受けないために止めたほうがよいとユーザに警告することができる。
【0084】
個別化された生体力学的応答の別の実施形態は、ユーザ専用に個別化されたシステムモデルを開発するためにユーザに関するデータを収集するシステムであり得る。そのような実施形態では、個別化されたモデルは、基礎となるシステムモデルを用いてシステムパフォーマンスを評価するシステムID(識別)方法を通じて開発されることができ、特定のユーザに適合する最良のモデルパラメータを識別することができる。そのような実施形態におけるシステムIDは、セグメントの長さ及び質量(例えば、脚102または脚102の一部の)を推定して、動的ユーザモデルをより適切に定義するように動作することができる。別の実施形態では、それらの個別化されたモデルパラメータは、ユーザ固有の質量及びセグメントの長さに応じて、ユーザ固有の制御応答を送達するために使用されてもよい。動的モデルのいくつかの例では、これは、非常に困難な活動中の動的な力を考慮する、デバイスの機能に有意に役立つことができる。
【0085】
様々な実施形態では、外骨格システム100は、様々なタイプのユーザインタラクションを提供すことができる。例えば、そのようなインタラクションは、必要に応じて外骨格システム100へのユーザ101からの入力を含むことができ、外骨格システム100が、外骨格システム100の動作における変化及び外骨格システム100の状態などを示すフィードバックをユーザ101に提供することを含むことができる。本明細書で説明されるように、ユーザ入力及び/またはユーザへの出力は、外骨格デバイス510の1つ以上のユーザインタフェース515を介して提供されてもよく、またはスマートフォンユーザデバイスなどの様々な他のインタフェースもしくはデバイスを含むことができる。それらのような1つ以上のユーザインタフェース515またはデバイスは、バックパック155(例えば、
図1を参照)、空圧システム520、または脚部作動ユニット110など、様々な適切な位置にあることができる。
【0086】
外骨格システム100は、ユーザ101から意図を取得するように構成されることができる。例えば、これは、外骨格システム100の他の構成要素(例えば、1つ以上のユーザインタフェース515)と直接統合されるか、または外骨格システム100と外部から操作可能に接続されるか(例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイスもしくはリモートサーバなど)のいずれかである、様々な入力デバイスによって達成されることができる。1つの実施形態では、ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の脚部作動ユニット110の一方または両方に直接統合されたボタンを含むことができる。この単一のボタンは、ユーザ101が様々な入力を指示することを可能にすることができる。別の実施形態では、ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の外骨格デバイス510及び/または空圧システム520と統合されている胴体に取り付けられたラペル入力デバイスによって提供されるように構成されることができる。1つの例では、そのようなユーザインタフェース515は、専用の有効化機能及び無効化機能を有するボタンと、ユーザの所望の動力源レベル(例えば、脚部アクチュエータユニット110によって加えられる力の量または範囲)に専用の選択インジケータと、外骨格システム100の制御に統合するための予測的意図の量に専用となることができるセレクタスイッチとを含むことができる。ユーザインタフェース515のそのような実施形態は、いくつかの例では、一連の機能的にロックされたボタンを使用して、通常動作に必要な場合がある理解されたインジケータのセットをユーザ101に提供することができる。更なる別の実施形態は、Bluetooth接続または他の適切な有線接続もしくは無線接続を介して外骨格システム100に接続されたモバイルデバイスを含むことができる。ユーザインタフェース515としてのモバイルデバイスまたはスマートフォンの使用は、入力方法の柔軟性に起因して、ユーザのデバイスへの入力量をはるかに多くすることができる。様々な実施形態は、上記に列挙されたオプションまたはそれらの組み合わせ及び変形を使用することができるが、入力方法及び物品の明示的に述べられた組み合わせに何ら限定されない。
【0087】
1つ以上のユーザインタフェース515は、ユーザが外骨格システム100を適切に使用して操作することを可能にする情報をユーザ101に提供することができる。そのようなフィードバックは、作動ユニット110の一方または両方に直接統合されたフィードバックメカニズム、作動ユニット110の動作によるフィードバック、及び外骨格システム100と統合されていない外部アイテム(例えば、モバイルデバイス)を介したフィードバックなどを含むがこれらに限定されない、様々な視覚的方法、触覚的方法、及び/または音声的方法でのものであり得る。いくつかの実施形態は、外骨格システム100の作動ユニット110へのフィードバック照明の統合を含むことができる。1つのそのような実施形態では、ユーザ101が照明を見ることができるように、5つの多色照明が膝継手125または他の適切な位置に統合される。それらの照明は、システムエラー、デバイス電源、及びデバイスの正常な動作などのフィードバックを提供するために使用されることができる。別の実施形態では、外骨格システム100は、特定の情報を示すように制御されたフィードバックをユーザに提供することができる。それらのような実施形態では、外骨格システム100は、最大の許容可能なユーザ所望のトルクをユーザが変更するときに、脚部作動ユニット110の一方または両方での関節トルクを最大許容トルクまで脈動させることができることで、トルクセッティングの触覚インジケータを提供することができる。別の実施形態は、外骨格システム100が動作エラー、設定ステータス、及び電源ステータスなどのデバイス情報に関するアラート通知を提供することができる、モバイルデバイスなどの外部デバイスを使用することができる。フィードバックのタイプは、作動ユニット110、空圧システム520、バックパック155、モバイルデバイス、またはウェブインタフェース、SMSテキスト、もしくは電子メールなどの他の適切なインタラクション方法を含むものとユーザ101がインタラクトすることが期待され得る様々な位置に統合された、光、音、振動、通知、及び操作力を含むことができるが、これらに限定されない。
【0088】
通信ユニット514は、ユーザデバイス、分類サーバ、または他の外骨格システム100などを含む他のデバイスと直接またはネットワークを介して外骨格システム100が通信することを可能にする、ハードウェア及び/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、外骨格システム100は、ユーザデバイスと接続するように構成されることができ、このユーザデバイスを使用して、外骨格システム100を制御し、外骨格システム100からパフォーマンスデータを受信し、及び外骨格システムへの更新を容易する、などができるように構成されてもよい。そのような通信は、有線通信及び/または無線通信であることができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、センサ513は、任意の適切なタイプのセンサを含むことができ、センサ513は、中央の位置に配置することができ、または外骨格システム100の周りに分散させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、アーム115、120、継手125、アクチュエータ130、または任意の他の場所を含む、様々な適切な位置に、複数の加速度計、力センサ、及び位置センサなどを備えることができる。したがって、いくつかの例では、センサデータは、1つ以上のアクチュエータ130の物理的な状態、外骨格システム100の一部の物理的な状態、及び外骨格システム100の物理的な状態などに一般に対応することができる。一部の実施形態では、外骨格システム100は、全地球測位システム(GPS)、カメラ、測距感知システム、環境センサ、標高センサ、マイクロフォン、または温度計などを含むことができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、スマートフォンまたは同様のものなどのユーザデバイスからセンサデータを取得することができる。
【0090】
場合によっては、外骨格デバイス100を装着しているユーザ101の理解、外骨格システム100の環境及び/または動作の理解を、様々な適切なセンサ515を外骨格システム100に統合することによって外骨格システム100が生成する、または拡張することが有益であり得る。1つの実施形態は、体温、心拍数、呼吸数、血圧、血中酸素飽和度、呼気中のCO2、血糖値、歩行速度、及び発汗量など、ユーザ101の様々な適切な態様(例えば、疲労及び/または身体の生命機能に対応する)を観察するための生物学的インジケータを測定及び追跡するためのセンサ515を含むことができる。
【0091】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、システムバイタルを記録し、それらをアクセス可能フォーマットで(例えば、外骨格デバイス、リモートデバイス、またはリモートサーバなどに)格納するために、それらのようなセンサ515とユーザ101の身体との比較的密接で信頼できる接続性を利用することができる。別の実施形態は、温度、湿度、照明レベル、気圧、放射能、サウンドレベル、毒物、または汚染物質などの様々な環境条件について、外骨格システム100の周囲の環境を連続的または定期的に測定することができる環境センサ515を含むことができる。いくつかの例では、様々なセンサ515は、外骨格システム100の動作に必要でなくてもよく、または動作制御ソフトウェアによって直接使用されなくてもよいが、ユーザ101に報告するために(例えば、インタフェース515を介して)、またはリモートデバイス、リモートサーバなどに送信するために格納されることができる。
【0092】
空圧システム520は、アクチュエータ130を個別にまたはグループとして膨張及び/または収縮させるように動作可能な任意の適切なデバイスまたはシステムを含むことができる。例えば、1つの実施形態では、空圧システムは、2014年12月9日に出願された関連特許出願第14/577,817号において開示されるようなダイアフラムコンプレッサまたは本明細書で説明されるような空圧伝動装置を含むことができる。
【0093】
図12a、12b、13a、及び13bを参照すると、脚部アクチュエータユニット110の例は、継手125、ベローズアクチュエータ130、拘束リブ135、及びベースプレート140を含むことができる。より具体的には、
図12aは、圧縮構成にある脚部アクチュエータユニット110の側面図を例示し、
図12bは、膨張構成にある
図12aの脚部アクチュエータユニット110の側面図を例示する。
図13aは、圧縮構成にある脚部アクチュエータユニット110の側断面図を例示し、
図13bは、膨張構成にある
図13aの脚部アクチュエータユニット110の側断面図を例示する。
【0094】
図12a、12b、13a、及び13bに示されるように、継手125は、ベローズアクチュエータ130の一部を包囲または当接する、継手125から伸長し、継手125に結合された複数の拘束リブ135を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の端部132に当接することができ、ベローズアクチュエータ130の端部132がそれに対して押し付けることができるベースプレート140の一部または全てを画定することができる。しかしながら、いくつかの例では、ベースプレート140は、拘束リブ135(例えば、
図1に示されたような)とは別個の及び/または異なる要素とすることができる。加えて、1つ以上の拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の端部132の間に配置されてもよい。例えば、
図12a、12b、13a、13bは、ベローズアクチュエータ130の端部132の間に配置された1つの拘束リブ135を例示するが、更なる実施形態は、ベローズアクチュエータ130の端部の間に配置された、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、50、100などを含む、任意の適切な数の拘束リブ135を含むことができる。いくつかの実施形態では、拘束リブは存在しないことにすることもできる。
【0095】
図13a及び13bの断面に示されるように、ベローズアクチュエータ130は、
図12b及び13bに示されるような軸Bに沿ってベローを伸長することができる、ベローズアクチュエータ130を拡張させるための、流体(例えば、空気)で満たされ得るキャビティ131を画定することができる。例えば、
図12aに示されるベローズアクチュエータ130内の流圧及び/または流体率を増加させると、ベローズアクチュエータ130を、
図12bに示される構成まで膨張させることができる。同様に、
図13aに示されるベローズアクチュエータ130内の流圧及び/または流体率を増加させると、ベローズアクチュエータ130を、
図13bに示される構成まで膨張させることができる。明確さのために、用語「ベローズ」の使用は、説明されたアクチュエータユニット110内の構成要素を説明するためのものであり、構成要素のジオメトリを制限することを意図してない。ベローズアクチュエータ130は、それらに限定されないが、一定の円筒管、断面積が多様な円筒、及び規定された3D円弧形状に膨張する3次元の織物形状などを含む、様々なジオメトリにより構築されてもよい。用語「ベローズ」は、畳み込みを有する構造を含む必要があると解釈されるべきではない。
【0096】
代わりに、
図12bに示されるベローズアクチュエータ130内の流圧及び/または流体率を減少させると、ベローズアクチュエータ130を、
図12aに示される構成まで収縮させることができる。同様に、
図13bに示されるベローズアクチュエータ130内の流圧及び/または流体率を減少させると、ベローズアクチュエータ130を、
図13aに示される構成まで収縮させることができる。ベローズアクチュエータ130内の流圧または流体率をそのように増加または減少させることは、外骨格デバイス510(
図5を参照)によって制御することができる、外骨格システム100の空圧システム520及び空圧ライン145によって実行されることができる。
【0097】
1つの好ましい実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、空気で膨張させることができるが、更なる実施形態では、ベローズアクチュエータ130を膨張させるために、任意の適切な流体が使用されてもよい。例えば、ベローズアクチュエータ130を膨張及び/または収縮させるるために、酸素、ヘリウム、窒素、及び/またはアルゴン、または同様のものを含む気体が使用されてもよい。更なる実施形態では、ベローズアクチュエータ130を膨張させるために、水または油などの液体が使用されてもよい。加えて、本明細書で説明されるいくつかの例は、ベローズアクチュエータ130内の圧力を変更するために、ベローズアクチュエータ130に流体を導入し、ベローズアクチュエータ130から流体を除去することに関連するが、更なる例は、ベローズアクチュエータ130内の圧力を修正するために、流体を加熱及び/または冷却することを含むことができる。
【0098】
図12a、12b、13a、及び13bに示されるように、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130を支持及び拘束することができる。例えば、ベローズアクチュエータ130を膨張させることは、ベローズアクチュエータ130を、ベローズアクチュエータ130の長さに沿って膨張させることができ、また、ベローズアクチュエータ130を、半径方向に膨張させることができる。拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の一部の半径方向の膨張を拘束することができる。加えて、本明細書で説明されるように、ベローズアクチュエータ130は、1つ以上の方向に柔軟材料を含み、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の直線の線形膨張の方向を制御することができる。例えば、いくつかの実施形態では、拘束リブ135または他の拘束構造がないと、ベローズアクチュエータ130は、制御不能に突き出したり軸から曲がったりして、その結果、アーム115、120が適合して、または制御可能に作動しないように、適合する力がベースプレート140に加えられない。したがって、様々な実施形態では、拘束リブ135は、それらが膨張及び/または収縮するにつれて、ベローズアクチュエータ130に対して一貫した制御可能な拡張軸Bを生成することが望ましい場合がある。
【0099】
いくつかの例では、収縮構成のベローズアクチュエータ130は、拘束リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びることができ、膨張中に収縮して、拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びる、または拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく延びないようにすることができる。例えば、
図13aは、ベローズアクチュエータ130が圧縮リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びるベローズアクチュエータ130の圧縮構成を示し、
図13bは、膨張中に収縮して、ベローズアクチュエータ130の膨張構成で拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びるベローズアクチュエータ130を示している。
【0100】
同様に、
図14aは、ベローズアクチュエータ130が拘束リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びる、ベローズアクチュエータ130の圧縮構成の上面図を例示し、
図14bは、膨張中に収縮して、ベローズアクチュエータ130の膨張構成で拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びるベローズアクチュエータ130の上面図を例示する。
【0101】
拘束リブ135は、様々な適切な方法で構成することができる。例えば、
図14a、
図14b、及び
図15は、拘束リブ135の例示的実施形態の上面図を示しており、それは継手構造体125から延び、リブキャビティ138を画定する円形リブリング137と連結する一対のリブアーム136を有し、リブキャビティ138を画定し、それを通してベローズアクチュエータ130の一部は(例えば、
図13a、
図13b、
図14a及び
図14bに示されるように)延びることができる。様々な例において、1つ以上の拘束リブ135は、リブアーム136及びリブリング137が共通の平面内に配置された実質的に平面の要素であり得る。
【0102】
更なる実施形態では、1つ以上の拘束リブ135は、任意の他の適切な構成を有することができる。例えば、いくつかの実施形態は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つなどを含む、任意の適切な数のリブアーム136を有することができる。加えて、リブリング137は、リブキャビティ138を画定する内部縁部またはリブリング137の外側縁部の一方または両方を含む、様々な適切な形状を有することができ、円形である必要はない。
【0103】
様々な実施形態では、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の運動をある瞬間的な中心(空間に固定されていても固定されていなくてもよい)の周りの掃引経路に向け、及び/または面外の座屈などの望ましくない方向でのベローズアクチュエータ130の運動を防止するように構成されてもよい。結果として、いくつかの実施形態に含まれる拘束リブ135の数は、脚部アクチュエータユニット110の特有の幾何学的形状及び負荷に応じて変わり得る。例は、1つの拘束リブ135から任意の適切な数の拘束リブ135の範囲に及ぶことができ、したがって、拘束リブ135の数は、本発明の適用可能性を制限するものと解されるべきではない。加えて、いくつかの実施形態では、拘束リブ135は、なくてもよい。
【0104】
1つ以上の拘束リブ135は、様々な方法において構築されてもよい。例えば、1つ以上の拘束リブ135は、所与の脚部アクチュエータユニット110上の構造が異なっていてもよく、及び/または継手構造体125へのアタッチメントを必要とする場合があり、もしくは必要としない場合がある。様々な実施形態では、拘束リブ135は、中心回転式継手構造体125の一体部品として構築されてもよい。そのような構造の例示的な実施形態は、機械の回転式ピン継手を含むことができ、そこでは、拘束リブ135が、継手構造体125の一端で継手125に接続され、継手125の周りを旋回することができ、他においてベローズアクチュエータ130の非伸張性である外部の層に取り付けられる。実施形態の別のセットでは、拘束リブ135は、脚部アクチュエータユニット110についての可動域全体にわたってベローズアクチュエータ130の運動を方向付ける単一の屈曲構造の形態において構築されてもよい。別の例示的な実施形態は、継手構造体125に一体的に接続されないが、代わりに、予め組み立てられた継手構造体125に外部から取り付けられる、屈曲する拘束リブ135を使用する。別の例示的な実施形態は、ローズアクチュエータ130の周りに巻き付けられて継手構造125に取り付けられた布片から構成される拘束リブ135を備えることができ、それはハンモックのように作用して、ベローズアクチュエータ130の動きを制限及び/または案内する。追加の実施形態で使用することができる、拘束リブ135を構築するために利用可能な追加の方法があり、継手構造体125の周りなどに接続されるリンク機構、回転的屈曲が含まれるがこれらに限定されない。
【0105】
いくつかの例では、拘束リブ135についての設計上の考慮事項は、ベローズアクチュエータ130の経路を案内するために、1つ以上の拘束リブ135がどのようにベローズアクチュエータ130と相互作用するかであることができる。様々な実施形態では、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の長さに沿った所定の位置においてベローズアクチュエータ130に固定されてもよい。1つ以上の拘束リブ135は、これらに限定されないが、縫製、機械的クランプ、幾何学的干渉、及び直接的な統合など、様々な適切な方法においてベローズアクチュエータ130に連結され得る。他の実施形態では、拘束リブ135は、拘束リブ135がベローズアクチュエータ130の長さに沿って浮遊し、所定の接続箇所においてベローズアクチュエータ130に固定されないように構成されることができる。いくつかの実施形態では、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の断面積を制限するように構成されることができる。例示的な実施形態は、楕円形の断面を有する拘束リブ135に取り付けられた管状ベローズアクチュエータ130を含むことができ、楕円形の断面は、いくつかの例では、ベローズアクチュエータ130が膨らむときのその位置においてベローズアクチュエータ130の幅を縮小する構成であることができる。
【0106】
ベローズアクチュエータ130は、脚部アクチュエータユニット110の作動流体を収容すること、及び脚部アクチュエータユニット110の作動圧力に関連付けられた力に抵抗することなどを含む、いくつかの実施形態において様々な機能を有することができる。様々な例では、脚部アクチュエータユニット110は、周囲圧力を上回って、下回って、またはほぼ周囲圧力で、流体の圧力にて作動することができる。様々な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、周囲圧力を超えるよう加圧されたときに所望されるものを超えて、ベローズアクチュエータ130の膨張(例えば、力の付与または運動の意図された方向以外の方向で望まれるものを超えるもの)に抵抗するために、1つ以上の可撓性であるが非伸張性または実質的に非伸張性の材料を含むことができる。加えて、ベローズアクチュエータ130は、アクチュエータ流体を収容するために、不浸透性材料または半不浸透性材料を含むことができる。
【0107】
例えば、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、織られたナイロン、ゴム、ポリクロロプレン、プラスチック、ラテックス、または布地など、可撓性シート材料を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、平坦な材料の1つ以上の平面軸に沿って実質的に非伸張性であり、一方で他の方向では柔軟である平坦な平面材料で作ることができる。例えば、
図13は、平面材料1300(例えば布地)の側面図を示し、この平面材料1300は、この材料の平面と一致する軸Xに沿って実質的に非伸長性であるが、軸Zを含む他の方向には可撓性である。
図13の例では、材料1300は、Z軸に沿って上向き及び下向きに屈曲するが、X軸に沿って非伸長性であることが示されている。様々な実施形態では、軸Xのように材料1300の平面とも一致しており、軸Xに垂直である軸Y(図示せず)にも沿って材料1300が非伸長性であり得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、材料の1つ以上の軸に沿って非伸張性である非平面の織物材料で作製されることができる。例えば、1つの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、織布製チューブを含むことができる。織布材料は、ベローズアクチュエータの長さに沿って、及び円周方向に伸張性を提供することができる。そのような実施形態は、依然として、身体101の所望の関節の軸(例えば、膝103)と整列するように、ユーザ101の身体に沿って構成されてもよい。
【0109】
様々な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、互いに拘束された距離である拘束された内面の長さ及び/または外面の長さを使用することにより、結果として生じる力を発生させることができる(例えば、上記のされたように、非伸張性材料による)。いくつかの例では、そのような設計により、アクチュエータはベローズアクチュエータ130で収縮することができるが、特定のしきい値まで加圧されると、ベローズアクチュエータ130は脚アクチュエータユニット110のプレート140を押すことにより、軸方向に力を向けることができ、その理由はベローズアクチュエータ130の本体によって規定される最大の長さを超えてその長さを伸ばすことができないため、ベローズアクチュエータ130はさらに体積部を拡張することができないからである。
【0110】
換言すれば、ベローズアクチュエータ130は、チャンバを画定する実質的に非伸長性の織物製エンベロープを含むことができ、このチャンバは、実質的に非伸長性の織物製エンベロープ内に含まれる流体不透過性ブラダ、及び/または実質的に非伸長性の織物製エンベロープ内に組み込まれた流体不透過性構造体によって流体不透過性になる。実質的に非伸長性の織物製エンベロープは、実質的に非伸長性の織物製アクチュエータの過度の変位を防止するために、所定の幾何学的形状と、チャンバの加圧時に機械的停止を提供する変位での非線形平衡状態線形を有することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、エンベロープを含むことができ、このエンベロープは、本明細書で論じられるような様々な適切な動きを規定することができる非伸長性織物(例えば、非伸長性の編物、織布、不織布など)からなる、または本質的にそれらからなる。非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130は、特定の平衡状態(例えば、圧力の増加にもかかわらず安定している最終状態または形状)、圧力/剛性比、及び運動経路で設計されることができる。いくつかの例での非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130は、非伸長性材料が力の方向性をより最適に制御することを可能にするため、大きい力を正確に伝えるように構成されることができる。
【0112】
したがって、非伸張性である織物製ベローズアクチュエータ130のいくつかの実施形態は、所定の幾何学的形状を有することができ、この所定の幾何学的形状は、チャンバ内側の圧力が相対的に上昇している間の織物製エンベロープの伸縮を介してではなく、織物製エンベロープの変位が原因で、非膨張形状とその平衡状態の所定の幾何学的形状(例えば、完全膨張形状)との間の幾何学的形状における変化を主に介して変位を生じる。様々な実施形態では、これは、ベローズアクチュエータ130のエンベロープの構造に非伸長性材料を使用することで達成されることができる。本明細書で説明されるように、いくつかの例では、「非伸張性」または「実質的に非伸張性」は、1つ以上の方向での10%以下、5%以下、または1%以下までの膨張として定義されることができる。
【0113】
本出願において説明されるシステムの様々な実施形態の更なる構成要素は、外骨格デバイス510(
図5を参照)のものなど、外骨格システム100の1つ以上のメモリ512にストレージされ、1つ以上のプロセッサ511によって実行される制御ソフトウェアによって実行することができる、システムを制御する方法である。そのような制御ソフトウェアは、ユーザ101に所望の利益をもたらすように外骨格システム100をどのように最適に動作させるかの決定を行うために、外骨格システム100からの(例えば、センサ513からの)センサ信号を解釈する一連のアルゴリズムから成ってもよい。以下で説明される特有の実施形態は、そのような外骨格システム100またはそのようなセンサ513の位置に適用することができるセンサ513に対する限定を暗に意味するために使用されるべきではない。いくつかの例示的な実施形態は、決定を導くために特有の情報を必要とする場合があると共に、それは、様々な用途に支援をもたらすように構成された動力付き外骨格システム100がセンサ513の明示的なセットを必要とすることを生じさせず、よって、以下の例は、限定するものでないと解釈されるべきである。
【0114】
いくつかの実施形態では、制御ソフトウェアを介して実行することができる制御方法の1つの態様は、外骨格システム100によって所望の応答を提供する、1つ以上のアクチュエータユニット110及び空圧システム520などの構成要素の動作制御であることができる。制御方法は、様々な機能を供給することができる。例えば、動作制御ソフトウェアの3つの非限定的な例の応答性は、以下の通りである。1つ目の例は、1つ以上のアクチュエータユニット110及び空圧システム520などの構成要素の動作に対してベースラインフィードバックループを開発させることに応答可能とすることができる低レベル制御である。2つ目の例は、ユーザ101の意図した操作を識別することに応答可能とすることができる意図認識である。3つ目の例は、外骨格システム100がユーザ101を最も良く支援するように生成するべきである、所望の力、トルク、または構成を選択することに応答可能とすることができる基準生成である。動作制御ソフトウェアの応答性を説明するこの例のアーキテクチャは、説明を目的とするものにすぎず、更なる実施形態において採用することができる多種多様な追加のソフトウェアアプローチまたは代替的ソフトウェアアプローチを何ら限定しないことに留意されるべきである。
【0115】
動作制御ソフトウェアの1つの例の機能は、外骨格システム100の低レベル制御及び通信であることができる。これは、特有の1つ以上のアクチュエータユニット110及びユーザ101のニーズによって必要とされる通りに様々な方法において達成されてもよい。好ましい実施形態では、動作制御は、1つ以上のアクチュエータユニット110を介して、ユーザ101の1つ以上の関節において所望のトルクを提供するように構成される。そのようなケースでは、外骨格システム100は、外骨格システム100からのセンサ信号に応じて、所望の関節トルクを達成するように、低レベルフィードバックループを生じさせることができる。様々な実施形態は、以下のもの、現在のフィードバック、記録された挙動再生、位置に基づくフィードバック、速度に基づくフィードバック、フィードフォワード応答、及びアクチュエータに所望の流量を注入するように流体システムを制御するボリュームフィードバックなど、のうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。
【0116】
例えば、
図10aは、低レベル制御方法1000の例示的な実施形態を例示し、低レベル制御方法1000は、1010において開始し、アクチュエータユニット110が基準ターゲットの外側にあるかどうかの決定が行われ、そうである場合、1020において、アクチュエータユニットに関連付けられた流体アクチュエータ130の圧力は、基準ターゲット内にアクチュエータユニット110を置く試みにおいて変化する。方法1000は次いで、1010に続いて戻り、アクチュエータユニット110が基準ターゲットの外側にあるかどうかの決定が行われる。1010において、アクチュエータユニット110が基準ターゲットの外側にないとの決定が行われる場合、方法1000は、アクチュエータユニットが基準ターゲットの外側にあると決定するために、アクチュエータユニット110を監視し続ける。
【0117】
本明細書で更に詳細に説明されるように、アクチュエータユニット110についての基準ターゲットは、継手125についてのトルク基準、アクチュエータ130についての流体基準量、及び継手125についての継手角度基準など、のうちの1つ以上を含むことができる。様々な例では、継手125におけるトルクは、上部アーム115及び下部アーム120に力を及ぼして、継手125においてトルクを発生するように、本明細書で説明されるようなアクチュエータ130を膨張もしくは収縮させることによって、並びに/または上部アーム115及び下部アーム120にユーザ101によって加えられた力によって(例えば、膝103におけるユーザ101の脚102の屈曲または伸展を介して)生じることができる。アクチュエータ130の流体量は、空圧システム520がアクチュエータ130に流体を導入し、またはアクチュエータ130から流体を除去することによって、様々な方法において修正されてもよい。上部アーム115と下部アーム120との間の角度は、上部アーム115及び下部アーム120に対して力を及ぼすように本明細書で説明されるようなアクチュエータ130を膨張もしくは収縮させることによって、並びに/またはユーザ101によって上部アーム115及び下部アーム120に加えられる力(例えば、膝103におけるユーザ101の脚102の屈曲または伸展を介して)によって変化することができる、継手125についての継手角度によって画定されてもよい。
【0118】
例えば、
図10aの方法1000を再度参照すると、外骨格デバイス510は、膝用アクチュエータユニット110における1つ以上のセンサ513から、継手125のトルク、アクチュエータ130の流体量、及び継手125の継手角度など、膝用アクチュエータユニット110の構成を示すデータを取得することができる。外骨格デバイス510は、膝用アクチュエータユニット110のそのような構成が、継手125についてのトルク基準、アクチュエータ130についての流体基準量、及び継手125についての継手角度基準など、そのような構成に関連付けられた基準ターゲットの外にあるかどうかを決定することができる。
【0119】
例えば、継手125についての継手角度基準は、継手角度基準ターゲット範囲であることができ、膝用アクチュエータユニット110に関連付けられた現在の継手角度がそのような継手角度基準ターゲット範囲よりも大きいかまたは小さいかの決定が1つ以上のセンサ513からのデータに基づいて行われてもよい。別の例では、継手125についての継手角度基準は、継手角度基準ターゲット値であることができ、膝用アクチュエータユニット110に関連付けられた現在の継手角度がそのような継手角度基準ターゲット値よりも大きいかもしくは小さいか、またはそのような継手角度基準ターゲット値の誤差値のプラスもしくはマイナスのバッファもしくはマージンよりも大きいかもしくは小さいかどうかの決定が1つ以上のセンサ513からのデータに基づいて行われてもよい。言い換えると、アクチュエータユニット110が基準ターゲットの外側にあるかどうかを決定することは、継手角度基準ターゲット範囲、継手角度基準ターゲット値、及び継手角度基準ターゲット値の誤差値のプラスまたはマイナスのバッファまたはマージンなどに基づくことができる。明確さのために、動作制御ソフトウェアによって使用される基準ターゲット範囲に対して実際上の限定はないことに留意されるべきである。多くのケースでは、範囲が非常に小さので、単一のターゲット値に合理的に近似させることが可能である。例示的な実施形態では、ターゲット範囲は、単一の固有の値になるように、ソフトウェアによって全ての実用的な目的のために観察される。1つの例では、ターゲット範囲は、膝角度測定30度に設定されてもよい。
【0120】
アクチュエータユニット110が基準ターゲットの外側にあるとの決定が行われる場合(例えば、
図10の1010において)、外骨格デバイス510は、アクチュエータユニット100の流体アクチュエータ130の圧力を変更するように空圧システム520を構成することができる。例えば、アクチュエータユニット110が継手角度基準ターゲットよりも小さい関節角度に現在あるとの決定が行われる場合、アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120に力を加えることができる、アクチュエータユニット110に関連付けられた流体アクチュエータ130の圧力が増大することができ、力は、アクチュエータユニット110の継手角度を増大させることができ、アクチュエータユニット110の継手角度を望ましくは継手角度基準ターゲット以内または継手角度基準ターゲットになるように変更することができる。
【0121】
別の例では、アクチュエータユニット110が継手角度基準ターゲットよりも大きい継手角度に現在あるとの決定が行われる場合、アクチュエータユニット110に関連付けられた流体アクチュエータ130の圧力を減少させることができ、アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120への力を減少させることができ、アクチュエータユニット110の継手角度を減少させることができ、アクチュエータユニット110の継手角度を望ましくは継手角度基準ターゲット以内または継手角度基準ターゲットになるように変更することができる。
【0122】
1つ以上の基準ターゲットをそのように監視すること、及び1つ以上のアクチュエータユニット110の1つ以上の流体アクチュエータ130の圧力を変更することは、外骨格システム100に対して適切な反応時間を提供するために、継続して、及びリアルタイムで、または様々な適切な時間間隔において実行されてもよい。
【0123】
動作制御ソフトウェアの別の例示的な機能は、外骨格システム100を装着しているユーザ101の意図した挙動の意図認識であることができる。例えば、外骨格システム1000を装着しているユーザ101により良好にサービス提供し、及び支持するために、ユーザが現在実行しており、実行しようとしており、実行を停止しようとしており、または実行を停止した挙動の決定を行うことが望ましい場合がある。ユーザ挙動を認識することは、外骨格システム100が所与のユーザの挙動、操作、アクション、または姿勢などに特有の基準ターゲットを生成することを可能にすることができ、それは、様々な実施形態では、ユーザが実行しており、実行しようとしており、または実行を停止しようとしている、操作、アクション、または姿勢などに不可知の基準ターゲットを生成することと比較して、改善したユーザ支持をもたらすことができる。
【0124】
動作制御ソフトウェアのそのような部分は、特有の実施形態が説明するように構成された任意の適切な数の識別可能な挙動を指示することができる。1つの好ましい例示的な実施形態では、動作制御ソフトウェアは、歩行及び起立、を含みまたはそれらから構成された2つの特有の状態を識別するように構成されてもよい。この例示的な実施形態では、意図認識を実行するために、制御ソフトウェアは、歩行中の間に支援的アクションを提供して、ユーザに利点をもたらすようにそれがいつ安全であり且つ適切であるかを識別するために、ユーザ入力及び/またはセンサ読み取り値を使用することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、着席すること、起立すること、回転すること、歩行、起立すること、階段を上ること、階段を下ること、スクワットすること、跪くこと、傾斜路を上ること、傾斜路を下ること、ジャンプすること、着地すること、はって進むこと、前屈みになること、前屈みにはって進むこと、仰向けになること、かがむこと、かがんで歩くこと、物体を前に引きずること、及び物体を後ろに引きずることなど、のうちの1つ以上を含むがそれらに限定されない、様々な適切な状態及びそれらの安全な遷移を識別するように構成されてもよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、着席しないこと、起立しないこと、回転しないこと、非歩行、立たないこと、階段を上らないこと、階段を下らないこと、スクワットしないこと、跪かないこと、傾斜路を上らないこと、傾斜路を下らないこと、ジャンプしないこと、着地しないこと、はって進まないこと、前屈みにならないこと、前屈みにはって進まないこと、仰向けにならないこと、かがまないこと、かがんで歩かないこと、物体を前に引きずらないこと、及び物体を後ろに引きずらないことなど、のうちの1つ以上を含むがそれらに限定されない、様々な負の状態及び対応する安全な遷移を識別するように構成されてもよい。言い換えると、いくつかの実施形態では、支持をもたらすために使用することができる、1つ以上の状態が存在しないとの決定、またはそのような状態が特に識別されない場合でさえ、存在すると推測することができる状態についての決定が行われてもよい。様々な実施形態は、操作状態及び/または負の操作状態の任意の組み合わせを含むことができ、任意の追加された状態を含むことが、意図認識を完了するように動作制御ソフトウェアの挙動または応答性を変更することは想定されない。
【0126】
図10bは、外骨格システム100を装着しているユーザ101の意図した操作状態を決定する方法1001の例示的な実施形態を例示する。方法1001は、1030において開始し、センサデータが取得され、1040において、取得されたセンサデータに基づいて意図した操作が決定され、1050おいて、決定された操作が現在の意図した操作状態として設定される。例えば、1つ以上の作動ユニット110に関連付けられた1つ以上のセンサ513からのデータは、外骨格デバイス510によって取得されてもよく、外骨格デバイス510は、取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の作動ユニット110を着用しているユーザ101の意図した操作を決定することができ、ユーザの決定した意図した操作を現在の意図した操作状態として設定することができる。
【0127】
図10bの方法1001に戻ると、1060において、センサデータが取得され、1070において、センサデータが新たな意図した操作を示すかどうかの決定が行われ、そうでない場合、現在設定されている意図した操作状態が同じままであり、方法1001は、1060に循環して戻り、センサデータが再度取得される。しかしながら、1070において、取得したセンサデータが新たな意図した操作を示すとの決定が行われた場合、次いで、1080において、決定された新たな意図した操作が新たな意図した操作状態として設定され、方法1001が1060に循環して戻り、センサデータが再度取得される。
【0128】
例えば、初期の意図した操作状態が外骨格デバイス510によって決定及び設定されてもよく、それは、さらに取得されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、新たな意図した操作が示されるかどうかを決定するために、センサデータを監視することを継続することができる。いくつかの実施形態では、単一の操作状態のみが任意の所与の時間に設定されてもよいが、更なる実施形態では、任意の適切な複数の操作状態が様々な適切なタイプの所与の時間に、及び様々な適切な方法において設定されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、操作状態は、意図した後の操作、現在の操作、直前の操作、及び前の操作などに対して設定されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の状態及び/または負の状態が所与の時間に設定されてもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、1つ以上の設定された操作状態は、信頼スコアに関連付けられてもよい。例えば、潜在的な操作状態が歩行中及び起立中ことから構成され、歩行中の現在の操作状態が設定される場合、歩行操作状態は、100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%などの信頼スコアに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、複数の操作状態は、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、複数の設定された操作状態の変化の各々または更新された信頼スコアにより所与の時間に設定されてもよい。例えば、潜在的な操作状態が歩行及び起立ことから構成される場合、歩行/起立の現在の操作状態は、100%/0%、80%/20%、60%/40%、50%/50%、40%/60%、20%/80%、0%/100%、20%/60%、50%/10%などの信頼スコアに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、全ての可能な操作状態は、外骨格デバイス100の動作の間の信頼スコアに関連付けられてもよく、信頼スコアは、1つ以上の識別された操作状態及び設定された操作状態などに関連付けられるにすぎない。
【0130】
動作制御ソフトウェアの別の例の機能は、外骨格システム100を装着しているユーザ101に支援をもたらす1つ以上の作動ユニット110のための所望の基準挙動の開発であることができる。制御ソフトウェアのこの例示的な部分は、識別された操作を低レベル制御(例えば、
図10a及び10bの方法1000、1001)と共に結び付けることができる。動作制御ソフトウェアが意図したユーザ操作を識別するとき、様々な例では、制御ソフトウェアは、トルク、または作動ユニット110内のアクチュエータ130によって要望される位置を画定する基準挙動を生成することができる。1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、膝103における作動ユニット110に膝103における機械的ばねをシミュレートさせるための基準を生成する。
【0131】
動作制御ソフトウェアは、膝関節角度、膝関節トルク、またはアクチュエータ圧力などの線形関数または非線形関数である1つ以上の膝用アクチュエータ130に対するトルク、角度、圧力、または他の適切な基準を生成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータユニット110の現在の構成がターゲット基準値または範囲からの量は、アクチュエータユニット110の構成をターゲット基準範囲に合致させまたはターゲット基準範囲内になるように変更するように、外骨格システム100によって生成される応答を長くする(例えば、非線形応答)。他の実施形態では、アクチュエータユニット110の現在の構成がターゲット基準値または範囲からの量は、アクチュエータユニット110の構成をターゲット基準範囲に合致させまたはターゲット基準範囲内になるように変更するように、外骨格システム100によって生成される応答に影響を及ぼさない(例えば、線形応答)。
【0132】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、バネダンパシステムをシミュレートするための基準を生成する。このアプローチは、関節作動によりそのようなシステムの結果として生じる力をシミュレートすることができる、粘性ダンパと相関付けられた機械力を機械的ばねに加えることによって、いくつかの例における機械的ばねのシミュレーションを補強することができる。更なる別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、1つ以上の空圧アクチュエータ130に一定の標準的な空気量を提供するための基準量を生成する。これは、アクチュエータ130に関連付けられたアクチュエータユニット110のセンサフィードバックを通じて決定された膝角度に関わらず、アクチュエータ130内で一定の空気量を維持することによって、空圧アクチュエータ130が機械的ばねのように動作することを可能にすることができる。他の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、デバイス動作またはデバイスデバッギングのために使用することができる、一定信号、正弦波、三角波、または矩形波など、予め定義された形状をシミュレートするための基準を生成する。
【0133】
図11aを参照すると、基準ターゲットを生成する方法1100の例示的な実施形態が例示される。1110において、センサデータが取得され、1120において、取得されたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、アクチュエータユニット110の継手角度が決定され、1130において、決定された継手角度及び設定されたユーザの意図した操作状態に少なくとも部分的に基づいて、基準ターゲットが生成される。例えば、外骨格デバイス510は、作動ユニット110に関連付けられた1つ以上のセンサ513からデータを取得することができ、アクチュエータユニット110の上部アーム115と下部アーム120との間の角度に対応することができる、作動ユニット110の継手角度を決定することができる。決定された継手角度、及び
図10bの方法1001または他の適切な方法によって生成された操作状態などの1つ以上の設定された操作状態に基づいて生成することができる、継手角度、アクチュエータ圧力、アクチュエータボリューム、またはトルクなどの1つ以上の基準ターゲットが生成されてもよい。様々な実施形態では、本明細書で説明されるように、1つ以上の生成された基準ターゲットは、流体アクチュエータ130の圧力を変更し、またはそうでなければ、流体アクチュエータ130もしくはアクチュエータユニット110などを構成するために、
図10aの方法1000において使用されてもよい。
【0134】
様々な実施形態では、本明細書で説明される方法(例えば、方法1000、1001、1100)は、外骨格デバイス510によって制御される空圧システム520を介して、単一のアクチュエータユニット110に適用されてもよい。しかしながら、更なる実施形態では、そのような方法は、相互に別個に、または相互に連動して、任意の適切な複数のアクチュエータユニット110に適用されてもよい。
【0135】
例えば、1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、両膝構成においてトルクを発生するように動作し、両膝構成では、外骨格システム100は、左側アクチュエータユニット110L及び右側アクチュエータユニット110Rを有し、その結果、外骨格システム100の挙動は、左側アクチュエータユニット110L及び右側アクチュエータユニット110Rにわたって協調されてもよい。例えば、外骨格デバイス510は、右側アクチュエータユニット110Rの構成に基づいて、左側アクチュエータユニット110Lをどのように作動させるかを決定することができ、左側アクチュエータユニット110Lの構成に基づいて、右側アクチュエータユニット110Rをどのように作動させるかを決定することができる。
【0136】
1つの例示的な実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、ユーザの大腿四頭筋をより多く使用することによりユーザ101の脚102に向かってシステムトルクを方向付けるために、脚部アクチュエータユニット110の挙動を協調させ、大腿四頭筋をより多く使用することは、脚部アクチュエータユニット110の一方または両方の構成に基づいて決定されてもよい。そのようなケースでは、システムは、バネモデルとは独立して動作することができるが、ユーザ101の両脚102にわたって予測された筋肉の使用率を考慮したアルゴリズムによって駆動されてもよい。
【0137】
例えば、階段を上るとき、ユーザの立脚は、体重を支えたままになる場合があり、より高い階段まで振り上げることができる場合がある、反対の脚部の初期の接触のポイントの全体を通じて、その脚部アクチュエータユニット110からの支援を必要としたままである場合がある。遊脚は、遊脚がより高い階段上で地面と接触するまで、その脚部アクチュエータユニット110からの支援を必要としない場合があり、そのケースでは、遊脚は、ユーザがより高い段上で先導脚に体重を移すにつれて、その脚部アクチュエータユニット110からの加えられた支援から利点を得る場合がある。同時に、後立脚は、その遊脚相の開始において、その脚部アクチュエータユニット110からの高い支援からその脚部アクチュエータユニット110からの支援なしに遷移することができる。
【0138】
したがって、いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510は、1つ以上の脚部アクチュエータユニット110に関連付けられたセンサ513から取得されたデータに基づいて、外骨格デバイス100を装着しているユーザ101が1つ以上の階段を現在上って歩いているか、または上って歩こうとしていると決定することができ、意図した操作状態または現在の操作状態を「階段」または「階上」に設定することができ、それはより高い段及び後立脚などに対して立脚、遊脚、先導脚などの個々の脚部状態を識別するように外骨格デバイス510を構成することができ、それは、そのような状態より識別された脚部及び反対の脚部の作動に影響を及ぼす場合がある。加えて、一方の脚部の個々の脚部状態の識別は、他方の脚部の個々の脚部状態の識別に影響を及ぼす場合がある。
【0139】
様々な実施形態では、左側脚部アクチュエータユニット110Lが立脚であり、または立脚になろうとしていると識別することは、右側脚部アクチュエータ110Rが遊脚であり、または遊脚になろうとしていると決定するために使用されてもよい。同様に、右側脚部アクチュエータ110Rが遊脚であり、または遊脚になろうとしていると決定することは、左側脚部アクチュエータ110Lが立脚であると決定するために使用されてもよい。例えば、「階段」または「階上」の意図した操作状態または現在の操作状態にあることは、両脚が同時に遊脚であることができないこと、及び右側脚部アクチュエータ110Rが遊脚であり、または遊脚になろうとしている場合、左側脚部アクチュエータ110Lが遊脚であることができず、または遊脚になろうとしていないことであるとのルールを実施することができ、それは、左側脚部アクチュエータ110Lが立脚であると決定するために使用されてもよい。したがって、左側脚部アクチュエータユニット110L及び右側脚部アクチュエータユニット110Rは、識別された意図した個々の脚部状態または現在の個々の脚部状態に基づいて作動されてもよい。
【0140】
例えば、
図11bは、第一脚部アクチュエータユニット及び第二脚部アクチュエータユニット110に対する協調基準ターゲットを生成する方法1101の実施形態を例示する。方法1101は、1140において開始し、第一脚部アクチュエータユニット及び第二脚部アクチュエータユニット110(例えば、左側脚部アクチュエータユニット110L及び右側脚部アクチュエータユニット110R)に関連付けられたセンサデータ(例えば、外骨格デバイス510において)が取得される。1150において、第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニット110の構成が決定され(例えば、継手角度またはアクチュエータ圧力など)、1160において、第一脚部アクチュエータユニット及び第二脚部アクチュエータユニット110並びに設定された操作状態(例えば、
図10bの方法1001によって識別された操作状態)に関連付けられたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、第一脚部アクチュエータユニット及び第二脚部アクチュエータユニット110の個々の脚部状態が決定される。1170において、第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニット110並びに設定された操作状態の決定された個々の脚部状態に基づいて、第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニット110に対する協調基準ターゲットが生成される。方法1101は次いで、1140に循環して戻り、第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニット110に対する更なる協調基準ターゲットを生成するために、第一脚部アクチュエータユニット及び第二脚部アクチュエータユニット110に関連付けられたセンサデータが取得される。
【0141】
別の実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、(例えば、1つ以上の脚部アクチュエータユニット110または外骨格システム100の他の位置において)1つ以上のセンサ513からのデータに基づいて、ユーザ101のバランスを評価することができ、ユーザの現在の支持のベースの外側にある脚部に支援を方向付けることによってユーザがバランスされたままであることを促進するように、トルクを方向付けることができる。様々な実施形態は、姿勢の運動学的推定値、継手動力プロファイル推定値と共に、体位の観察された推定値及びその他のもの、のうちの1つ以上を使用することができるが、これらに限定されない。
【0142】
基準生成を協調させる方法についての様々な他の実施形態が存在し、それらの方法は、2つの継手用途(例えば、左側脚部アクチュエータユニット110L及び右側脚部アクチュエータユニット110Rを有する外骨格システム100)に制限されず、単一の継手構成または2つ以上のアクチュエータユニット110及び/もしくはアクチュエータ130を有する構成に適用されるように拡張することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザの第一脚部上の単一のアクチュエータユニット110に関連付けられたセンサ513からのデータは、アクチュエータユニット110を有さない、ユーザの第二脚部の構成を推測、決定、または識別するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、第二脚部に結合されたアクチュエータユニット110なしに、第一脚部に結合されたアクチュエータユニット110を有することができるが、1つ以上のセンサのセットは、第二脚部に関連付けられてもよく、または第二脚部に結合されてもよく、それは、第二脚部の構成を決定または推測するために使用されてもよく、それは、第一脚部上のアクチュエータユニット110をどのように作動させるかを決定するために使用されてもよく、それは、いくつかの例では、第一脚部上のアクチュエータユニット110上のセンサからのセンサデータに従うことができる。
【0143】
更なる別の実施形態は、それらに限定されないが、線形の組み合わせ線形、操作の特異的な結合、または非線形の組み合わせ線形、のうちの1つ以上を含むことができる、様々な方式において様々な個々の基準生成方法の組み合わせを含むことができることにも留意されるべきである。追加の実施形態は、超音波センサ、及び表面または埋め込み型脳波検査を含むがこれらに限定されない、表面または埋め込み型筋電図検査、スペクトログラフィ技術を使用することによって、ユーザの筋肉アクティブな化または神経アクティブな化を検出することを使用することができるが、これらに限定されない。
【0144】
例えば、いくつかの実施形態は、ユーザの身体または身体の一部の姿勢、構成、または位置を推測するために使用することができる、1つ以上の脚部作動ユニット110の構成または外骨格デバイス100の他の部分を決定するように、外骨格のセンサ513または外骨格に関連付けられたセンサ513からのデータに唯一依存することができる。しかしながら、更なる実施形態は、筋肉の緊張、筋肉の長さ、筋肉の厚み、身体の継手角度、及び身体の重心などの直接感知を含む、ユーザの身体または身体の一部の姿勢、構成、または位置を直接感知または決定する、センサ513からのデータを含むことができる。
【0145】
外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアが、様々なアルゴリズム的に生成された基準をバランスさせることを通じて基準を生成しているいくつかのケースでは、自己選択された操作スタイル、能力、またはスキルなどの様々な要因を考慮するために、ユーザプリファランスを組み込むことが有用である場合がある。そのようなシナリオでは、生成された基準ターゲットなどの様々なパラメータを組み合わせまたはスケーリングするために数値スケーリング要因が使用されてもよい。1つの実施形態では、ユーザは、ユーザからの要求された入力に基づいて、出力トルク基準の規模をスケーリングするように、動作制御のために要望されるトルクの全体量に関する入力を(例えば、ユーザインタフェース515を介して)提供することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの主要な基準生成技術、例えば、1つが静的支援に焦点を当てた基準、及び1つがユーザをそれらのこれから起きる挙動に導くことに焦点を当てた基準、を混合することができる。そのようなケースでは、ユーザは、様々な実施形態においてそれらがどの程度の予測的支援を要望するかを選択することができる。1つの例では、多量の予測的支援を指示または設定することによって、ユーザは、非常に応答性が高くなるように外骨格システム100を構成することができ、それは、動的設定において移動している高度に移動可能なオペレータに利点をもたらすことができる。別の例では、ユーザは、少量の予測的支援に対する要望を指示することができ、それは、ユーザが制限された障害物を有する環境内で外骨格システム100をどのように動作させるか、または外骨格システム100をどのように動作させているかを学習することなどのインスタンスに向かってより良好に合わせることができる、外骨格システム100からの応答がより遅くなることを結果としてもたらす場合がある。様々な実施形態は、様々な方式においてユーザの意図を組み込むことができ、上記提示された例示的な実施形態は、何ら限定するものとして解釈されるべきではない。また、様々な実施形態は、連続的なユニットとして、わずかな指示値のみを伴う個別のセッティングとして、または連続的なユニット及び個別のユニットの両方の組み合わせとしてを含む、様々な方式においてユーザの意図を使用することができる。
【0146】
場合によっては、特有の操作が非常に固有のデバイス応答を有することが望ましい場合がある。それらは、上記説明された動作制御ソフトウェア応答性の様々な実施形態において説明することができるシナリオであるが、特有の例の操作を項目化することによって、特有のインスタンスが利点を得られる。1つの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、1つ以上のセンサ513からのデータに少なくとも部分的に基づいて、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別する操作検出能力を含む。例えば、転倒イベントまたはつまずきイベントが識別される場合、外骨格システム100は次いで、ユーザがバランスを取り戻すのを支援し、または負傷を最小化するように、1つ以上の脚部作動ユニット110において所望の応答を生成することができる。1つのそのような実施形態では、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別したことに応答して、外骨格システム100は、転倒イベントもしくはつまずきイベントの全体を通じて、または転倒イベントもしくはつまずきイベントが存在するとして識別される限り、膝継手上でゼロトルクを維持するように1つ以上の脚部作動ユニット110が作用する自由基準を生成する。
【0147】
別の実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、歩行操作を識別するように構成されてもよい。歩行操作が識別されるとき、動作制御ソフトウェアは、歩行中の間に支援をもたらさないがユーザの邪魔にならないように、脚部を自由にするための基準を生成することができる。1つのそのような実施形態では、歩行操作を識別したことに応答して、外骨格システム100は、歩行の全体を通じて、または歩行イベントが存在するとして識別される限り、膝関節(複数可)上でゼロトルクを維持するように1つ以上の脚部作動ユニット110が作用する自由基準を生成する。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、ゼロ正味トルクの基準を識別することができるが、それはアクティブな制御を通じて直接達成されない。そのような例のケースでは、外骨格システムが、アクティブな制御を必要としないシステムにおいてゼロトルク及びゼロインピーダンス状態を誘導するように、その自身のシステムメカニックを活用し、アクチュエータ130上で通気弁を開放することが可能である。より全体的に、本明細書内で説明される方法の適用性を限定しない様々なシステム特有制御インタフェースを通じて、多くの異なる意図した基準を達成することができる。
【0148】
いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、立脚であるが遊脚でない間に支援をもたらすようにユーザの歩行ゲートの1つ以上の相を識別し、またはユーザが傾斜路または他の斜面を上っているまたは下っている間にユーザに利点または支持をもたらすように、外骨格システム100によってもたらされる支援を拡張するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、動作制御ソフトウェアは、歩行サイクルの立脚相及び遊脚相を識別するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、立脚:接地、立脚:支持、立脚:爪先離地、立脚:足離地、及び遊脚:遊脚など、歩行サイクルの副相が識別されてもよい。
【0149】
加えて、様々な実施形態では、そのような相及び/または副相は、外骨格システム100が歩行、歩行相、及び歩行副相などを支持するためにどのように基準を生成するかを決定するために使用することができる、相及び/または副相において左脚102L及び右脚103Rの識別された役割を含む、そのような相及び/または副相が識別されてもよい。様々な実施形態では、接地斜面値も(センサ513からのデータ、またはその他のものに基づいて)決定されてもよく、そのような決定された接地斜面値に少なくとも部分的に基づいて、外骨格システム100に対する基準が生成されてもよい。例えば、外骨格システム100を装着しているユーザ101が、平坦な地面を歩いており、斜面を上っており、及び斜面を下っているなどとの決定が行われてもよい。
【0150】
斜面角度、斜面量、または斜面規模などは、外骨格システム100に対する基準を生成するために使用されてもよい。例えば、外骨格システム100に対する基準は、険しい斜面を歩いて上っているユーザ、適度な斜面を歩いて上っているユーザ、平坦な地面を歩いているユーザ、適度な斜面を歩いて下っているユーザ、及び険しい斜面を歩いて下っているユーザに対して特別に及び異なって合わせられてもよい。同様に、外骨格システム100に対する基準は、-45度、-40度、-35度、-30度、-25度、-20度、-15度、-10度、-5度、0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度などの斜面を歩いているユーザに対して特別に及び異なって合わせられてもよい。同様に、外骨格システム100に対する基準は、-45度~-25度、-25度~-5度、-5度~5度、5度~25度、25度~45度などの範囲内の斜面を歩いているユーザに対して特別に及び異なって合わせられてもよい。
【0151】
別の実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、持続して起立の挙動を識別し、延長して起立中のている間にユーザの身体を支持するようにユーザの膝103において拡張支援をもたらすように構成されてもよい。例えば、延長して立っていることを識別及び支持する方法は、起立中のイベントについて監視することを含むことができ、起立中のイベントが識別される場合、外骨格システム100は、第一量においてユーザに対する起立支持をもたらすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第一量は、支持がないことであることができ、少量の支持であることができ、または中間の量の支持であることができ、などである。外骨格システム100は、識別された起立中のイベントが閾値の時間値の間に進行中であるかどうかを決定することができ、そうである場合、外骨格システム100は、第二量においてユーザに対する起立支持をもたらすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第二量は、少量の支持であることができ、中間の量の支持であることができ、または多量の支持であることができ、などである。様々な実施形態では、第二量の起立支持は、第一量の起立支持よりも大きくすることができる。そのような起立支持は、様々な例では、ユーザによって終了されるまで、または新たな操作状態が識別されるまで(例えば、ユーザが歩くことの始めとして識別される)、などで提供されてもよい。追加の起立支持をもたらすための閾値時間または第一量及び第二量についての起立支持の量などの設定は、デフォルトの量であることができ、またはユーザもしくはアドミニストレータによって(例えば、インタフェース515、もしくは同様のものなどを介して)設定されてもよい。
【0152】
別の実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、ジャンプする操作のユーザの開始を識別し、識別されたジャンプする操作の間に移植した脚部または脚部に向かって支援を方向付けるように構成されてもよい。そのようなケースの例では、外骨格システム100は、ジャンプする操作の間に発生する場合がある相または副相の予め定められた理解を有することができき、相または副相は、ユーザが外骨格システム100からユーザの脚102に対して支援があまりないことから支援がないことまでによって利点を得ることができない浮遊相、及びユーザが地面に再度接触するときに利用可能な多量の散逸する機械的動力からユーザが利点を得ることができる着地相を含むことができる。そのようなケースでは、例えば、着地する挙動の操作力学が非常に高速である場合があるように、着地を準備して1つ以上の脚部作動ユニット110のアクチュエータ(複数可)130を事前に充電する(例えば、圧力をかける)ことが有益である場合がある。
【0153】
ジャンプする操作に対する基準を生成する方法の1つの実施形態は、外骨格デバイス510が、行おうとしているジャンプする操作または行っているジャンプする操作に対して、1つ以上のセンサ513から取得されたデータを監視することを含むことができ、そのような状態が識別される場合、外骨格デバイス510は、着地の間及び着地の後を含む、ジャンプする操作の間に1つ以上の脚部作動ユニット110がユーザを支持するための基準を生成することができる。いくつかの実施形態では、ジャンプする操作の1つ以上の副相は、準備、発進、浮遊、着地準備、着地、着地後のバランス、次の操作への着地後の遷移、事故着地準備、事故着地、及び事故後の着地など、ジャンプする操作の1つ以上の副相が識別されてもよい。様々な実施形態では、外骨格デバイス510は、ジャンプする操作のそのような1つ以上の識別された副相に少なくとも部分的に基づいて、特別に及び異なって合わせることができる、1つ以上の脚部作動ユニット110に対する基準を生成することができる。
【0154】
様々な実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアが、外骨格システム100のパフォーマンスまたはユーザエクスペリエンスを最大化するために、二次的な目的を考慮するように1つ以上の脚部作動ユニット110の制御を操作することが有益である場合がある。1つの実施形態では、空圧システム520を制御する動作制御ソフトウェアは、異なる標高において空気の密度を変化させることを考慮するように、1つ以上の空気コンプレッサに対する標高認識制御及び/または空気制御をもたらすことができる。
【0155】
例えば、動作制御ソフトウェアは、外骨格システム100が高い標高においてまたは高い標高の範囲内で動作していると識別することができ、コンプレッサによって消費される電力を維持するために、コンプレッサにより多くの電流を提供することができる。標高及び/または空気密度を決定することは、標高または標高範囲、インタフェース515を介してなどのユーザによるインジケーション、標高計、及び空気密度センサなどを含むことができ、またはそれらに対応することができる、GPS位置データなどの様々なデータ(例えば、センサ513から取得された)に基づくことができる。
【0156】
別の実施形態では、外骨格システム100は、周囲可聴ノイズレベルを監視することができ、ユーザによってそのように命令されるとき、または周囲の環境もしくは他の要因に基づいて有利でありもしくは望ましいとき、外骨格システム100のノイズプロファイルを低減させるように、外骨格システム100の制御挙動を変化させることができる。例えば、そのようなノイズがユーザ101またはユーザの周りの他人に対して侵害的であり、望ましくなく、または危険である状況において(例えば、過度なノイズが他人もしくは環境に対して適切でなくもしくは侵害的であり、またはユーザを悩ませる静寂な屋内環境または屋外環境内で、ノイズが会話を妨げる環境内で、あるいは秘密が重要である戦術任務の間に、ユーザが外骨格システム100を動作させているとき)、空圧システム520またはアクチュエータユニット110などによって生じるノイズを最小化することが望ましい場合がある。
【0157】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100によって出力されたノイズを最小化するための決定は、位置(例えば、GPSによって決定された)、ユーザ入力(例えば、インタフェース515を介した)、またはマイクロフォンなどに基づくことができる。いくつかの実施形態では、そのような決定は、デシベルレベル、音声認識、及び周囲ノイズ識別などを含む、音声データに基づいて行われてもよい。いくつかの実施形態では、外骨格システム100によって出力されたノイズは、外骨格システム100のパフォーマンスに関連付けられてもよい。例えば、外骨格システム100またはユーザは、ノイズ出力に関わらずに最大パフォーマンスをもたらす「高パフォーマンスモード」を有することができ、いくつかの例では、外骨格システム100のパフォーマンスの犠牲になる場合がある、ノイズ出力を最小化する「静音モード」を有することができる。
【0158】
別の実施形態では、視覚性拒否環境内で特定し、もしくは外部エンティティの目を逸らすために外骨格システムから相当な量のノイズを生じさせることが有益である場合があり、または同相音声信号により複数のコンプレッサ(例えば、空圧システム520の)が使用される場合、ノイズは、付加的であることができる。そのようなケースでは、要望されるときにシステムの可聴シグネチャを最小化し、または音声パターン、モールス符号、もしくは通信として知覚することができる他の音声信号などの特有の音声出力を生成するように、コンプレッサシステムを制御することが可能である場合がある。様々な実施形態では、そのような音声出力は、デフォルトであることができ、またはユーザもしくはアドミニストレータによって定義されてもよい。
【0159】
1つ以上の脚部作動ユニット110を外骨格システム100によって結合及び作動することができるモジュラ外骨格システム100の例のケースでは、いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアが、外骨格システム100と結合され、外骨格システム100内で動作する1つ以上の作動ユニット110の数及び識別の決定に基づいて動作することが望ましい場合がある。片膝構成においても動作することができるモジュラ両膝外骨格システム100(例えば、左側脚部作動ユニット110L及び右側脚部作動ユニット110Rの一方または両方により動作することができるシステム)の1つの実施形態では、外骨格デバイス510によって実行される動作制御ソフトウェアは、両脚構成にあるとき及び片脚構成にあるときに異なって外骨格システム100に対する基準を生成することができる。具体的には、そのような実施形態は、所望の動作を決定するために外骨格システム100が両脚からの入力を使用している基準を生成するために、協調制御アプローチを使用することができるが、片脚構成では、利用可能なセンサ情報が変更する場合があり(第二作動ユニット110に関連付けられ及び/または第二作動ユニット110上に配置されたセンサ513がない場合があり、または無効化される場合がある)、よって、外骨格システム100は、利用可能なセンサデータに基づいて異なる戦略を実施することができる。様々な実施形態では、所与の構成に対する外骨格システム100の性能を最大化し、または利用可能なセンサ情報における変動を考慮するようにこれが行われてもよい。
【0160】
モジュラ外骨格システム100を動作させる1つの例の方法では、外骨格デバイス510は、モジュラ外骨格システム100に結合され、またはモジュラ外骨格システム100から除去されるアクチュエータユニット110について監視することができる。例えば、本明細書で説明されるように、様々な実施形態では、1つ以上のアクチュエータユニット110は、流体ライン通信ライン、センサライン、及び動力ラインなどを含むことができる、1つ以上のライン145を介して外骨格システム100に動作可能に結合されてもよい。外骨格デバイス510は、いくつかの実施形態では、そのようなラインに関連付けられたデータ、情報、もしくは状態に基づいて、ユーザ入力もしくは無線通信(例えば、Bluetooth、NFC、RFID)などに基づいて、1つ以上のアクチュエータユニット110が外骨格システム100に動作可能に結合されるかどうかを決定することができる。
【0161】
モジュラ外骨格システム100を動作させる例の方法に戻り、外骨格デバイス510は、新たなアクチュエータユニット110が外骨格システム100と結合されたと決定することができ、外骨格デバイス510は、新たなアクチュエータユニット110がユーザ101の身体上で結合される位置を決定することができる。いくつかの例では、外骨格デバイス510は、アクチュエータユニット110との動作可能な接続またはユーザ入力などに基づいて、シリアル番号、MACアドレス、またはモデル番号など、アクチュエータユニット110の識別子を決定するように構成されてもよい。いくつかの例では、外骨格デバイス510は、アクチュエータユニット110の決定された識別子に基づいて、アクチュエータユニット110がプラグインする結合スロットに基づいて、またはユーザ選択になどに基づいて、ユーザの身体(例えば、左脚、右脚、左腕、右腕、胴体、及び首など)上で結合される位置を決定するように構成されてもよい。
【0162】
モジュラ外骨格システム100を動作させる例の方法に戻り、外骨格デバイス510は、外骨格システム100に結合されたアクチュエータユニット110の現在のセットに基づいて、動作構成を決定及び設定することができる。例えば、それぞれの膝103R、103L上でのみアクチュエータ130R、130Lと共に右側脚部アクチュエータ110R及び左側脚部アクチュエータ110Lが外骨格システム100に結合されたとの決定が行われる場合、外骨格デバイス510は、両膝動作構成を決定及び設定することができる。しかしながら、左膝103Lに関連付けられたアクチュエータ130Lのみと共に左側脚部アクチュエータ110Lのみが外骨格システム100に結合されたとの決定が行われる場合、外骨格デバイス510は、単一の左膝動作構成を決定及び設定することができる。
【0163】
モジュラ外骨格システム100を動作させる例の方法に戻り、外骨格デバイス510は、アクチュエータユニット110が外骨格システム100から除去されたと決定することができ、外骨格デバイス510は次いで、動作構成を決定及び設定することができる。例えば、外骨格が左側脚部アクチュエータ110L及び右側脚部アクチュエータ110Rにより両膝動作構成において動作しており、次いで、左側脚部アクチュエータ110Lが除去される場合、外骨格デバイス510は、左側脚部アクチュエータ110Lの除去を識別することができ、単一の右膝動作構成において動作することに切り替えることができる。
【0164】
本明細書における様々な例は、膝103L、103Rのおけるアクチュエータ130L、130Rを有する1つまたは2つのアクチュエータユニット110L、110Rを含むことができる実施形態に関連すると共に、本明細書で説明される方法は、ユーザのいずれかの適切な体関節を作動させるように構成された1つ以上のアクチュエータ130により身体のいずれかの適切な部分上でのいずれかの適切な複数のアクチュエータユニット110による実施形態において使用されてもよいことが明白であるはずである。従って、本明細書における例示的な実施形態は、限定的であると解釈されるべきではない。
【0165】
動作制御ソフトウェアのいくつかの例における別の新規の考慮事項は、ユーザのニーズが個々の関節または脚部の間で異なるかどうかである。そのようなシナリオでは、外骨格システム100がユーザに対するエクスペリエンスに合わせるように、脚部アクチュエータユニット110L、110Rごとに生成されたトルク基準を変更することが有益である場合がある。1つの例示的な実施形態は、ユーザが片脚において有するが、もう一方の脚部では有しない相当な痛みの問題の両膝外骨格構成の実施形態である。そのようなケースでは、外骨格システム100は、外骨格システム100がユーザのニーズを最も良く満たすために、影響の少ない肢での出力トルクをスケールダウンする能力を含むことができる。
【0166】
したがって、いくつかの実施形態では、基準を生成することは、ユーザの異なる脚部の格差があるニーズに基づくことができ、それは、いくつかの実施形態では、左側アクチュエータユニット110L及び右側アクチュエータユニット110Rに対する基準を生成することと、脚部の1つに対する基準を縮小させることとを含むことができる。例えば、ユーザが弱い左脚102L及び完全に有能な右脚102Rを有する場合、外骨格システム100は、左側アクチュエータユニット110L及び右側アクチュエータユニット110Rに対する基準を(例えば、方法1100、1101の一方または両方を介して)生成することができ、50%だけ右側脚部アクチュエータユニット110Rに対する基準を低減させることができ、その結果、より弱い左脚102Lは、100%の基準を受け、より強い右脚102Rは、低減した50%の基準を受ける。
【0167】
動作制御ソフトウェアの別の態様は、外骨格システム100の異なる挙動に対する地理的位置に基づくトリガを識別することであることができる。1つの実施形態では、外骨格システム100は、外骨格デバイス100が動作している位置を監視することができ、異なる操作遷移の尤度を決定するようにその情報を監視することができる。例えば、ユーザが自宅におり、家が1階建ての建物であり、外骨格システムが連続した階段の遷移を認識していなかった場合、外骨格デバイス100によって観察される潜在的な遷移は実際には、「階段」の遷移である可能性は低い。言い換えると、家の位置は、階段を有さないと知られる場合、または外骨格システム100が「階段」の遷移を観察しなかった場合、実質的に、外骨格システム100が「階段」の遷移を識別及び実行する必要がある可能性はより低い場合がある。したがって、いくつかの例では、意図した操作状態または現在の操作状態を識別する方法(例えば、
図10bの方法1001を参照)は、その家の位置にいる間に「階段」の意図した操作または現在の操作の識別が低い可能性になるように重み付けられるように、位置に基づいて調整されてもよい。
【0168】
例えば、GPSデータまたはユーザによるインジケーション(例えば、「家にいる」設定)は、外骨格デバイス100の位置を識別するために使用されてもよい。いくつかの例では、外骨格デバイス100は、どの操作状態が或る位置にいる可能性が高いか、或る位置にいる可能性が低いか、または或る位置にいることが不可能であるかを経時的に学習するように構成されてもよく、そのような学習に基づいて、操作状態識別を調整することができる。いくつかの例では、ユーザまたはアドミニストレータは、操作状態識別方法を構成するために使用することができる、様々な位置の特性を定義することができる。例えば、ユーザは、舗装部分、芝生部分、及び泥部分を有する平坦な地形のみを有するとして、パークエリアを定義することができ、ユーザは、いずれの階段をも有さないが、建物内でカーペット及びコンクリート表面を有する通路において傾斜路を有するとして勤務位置を定義することができ、ユーザは、岩及び/または泥の地形を有する+/-15度の斜面からの斜面を有するとしてハイキングコースを定義することができる。
【0169】
いくつかの例では、例えば、1階建ての家の上記例では、或る操作状態が或る位置では不可能であるとしてリスト化または分類化されてもよく、外骨格システム100は、欠陥として潜在的な階段のトリガを識別し、ユーザを不正確な操作に送らないために、地理的位置特定情報を使用することができる。様々な実施形態は、それらに限定されないが、特有の地理的位置特定インジケータの個別的識別、またはユーザがデバイスを使用するにつれて性能を操作する能力による地理的位置特定トリガの連続的監視を含むことができる、この能力を様々な方法において使用することができる。
【0170】
図12aは、別の実施形態による、ベローズアクチュエータ130を含む空圧アクチュエータユニット110の断面図を示し、
図12bは、
図12aの断面を示す膨張構成にある
図12aの空圧アクチュエータユニット110の側面図を示す。
図12aに示すように、ベローズアクチュエータ130は、ベローズキャビティ131を画定する内側第一層132を含むことができ、外側第二層133を含むことができ、外側第二層133は、第一層132と第二層133との間に配置された第三層134を有する。この記載全体に亘って、ベローズアクチュエータ130の構造を説明するための「層」という用語の使用は、設計を制限するものとみなされるべきではない。用語「層」の使用は、平坦な材料シート、ウェットフィルム、ドライフィルム、ゴム引きコーティング、及び共成形構造などを含むがこれらに限定されない、様々な設計を示すことができる。
【0171】
いくつかの例では、本明細書で説明されるように、内側第一層132は、アクチュエータ流体(例えば、空気)に対して不透過性または半透過性である材料を含むことができ、外側第二層133は、非伸張性材料を含むことができる。例えば、本明細書で説明されるように、不浸透性層は、不浸透性層または半浸透性層を示すことができ、非伸張性層は、非伸張性の層または実質的に非伸張性の層を示すことができる。
【0172】
2つ以上の層を含むいくつかの実施形態では、内側層132は、非伸張性の外側第二層133と比較してわずかに大きくすることができ、その結果、高強度の非伸張性の外側第二層133に内部の力を伝達することができる。1つの実施形態は、不透過性ポリウレタンポリマーフィルム内側第一層132及び外側第二層133として織られたナイロンブレードを有するベローズアクチュエータ130を含む。
【0173】
ベローズアクチュエータ130は、更なる実施形態では、流体不透過性を付与し、且つ十分に非伸張性である材料から構成された単一層設計を含むことができる、様々な適切な方法において構築されてもよい。他の例は、単一構造に共に固定された複数の積層層を含む複合式ベローズアセンブリを含むことができる。いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の動作範囲を最大化するために、ベローズアクチュエータ130の収縮したスタックの高さを制限する必要があり得る。そのような例では、ベローズアクチュエータ130の他の能力の必要性を満たす、厚さの薄い織布を選択することが望ましい場合がある。
【0174】
更なる別の実施形態では、ベローズアクチュエータ130の様々な層の間の摩擦を低減することが望ましい場合がある。1つの実施形態では、これは、第一層132と第二層133の間の耐摩耗及び/または低摩擦中間層として作用する第三層134の統合を含むことができる。他の実施形態は、湿式潤滑剤、乾式潤滑剤、または低摩擦材料の複数の層の使用を含むがこれらに限定されない、代替の方法または追加の方法において第一層132と第二層133との間の摩擦を減少させることができる。したがって、
図12aの例は、3層132、133、134を含むベローズアクチュエータ130の例を例示すると共に、更なる実施形態は、1、2、3、4、5、10、15、25などを含む、任意の適切な数の層を有するベローズアクチュエータ130を含むことができる。そのような1つ以上の層は、隣接する面に沿って部分的にまたは全体的に連結ることができ、いくつかの例は、層間に1つ以上のキャビティを定める。そのような例では、潤滑剤または他の適切な流体などの材料がそのようなキャビティ内に配置することができ、またはそのようなキャビティは、効果的に空にすることができる。加えて、本明細書に記載されるように、1つ以上の層(例えば、第三層134)は、いくつかの例において示されるようなシートまたは平坦な材料層である必要はなく、代わりに、流体によって画定される層を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第三層134は、湿式潤滑剤または乾式潤滑剤によって画定され得る。
【0175】
ベローズアクチュエータ130の膨張した形状は、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130及び/または脚部アクチュエータユニット110の動作にとって重要であり得る。例えば、ベローズアクチュエータ130の膨張形状は、ベローズアクチュエータ130の不浸透性部分及び非伸張性部分(例えば、第一層132及び第二層133)の両方の設計により影響を受ける可能性がある。様々な実施形態では、収縮構成において直観的でない可能性がある様々な二次元パネルから、ベローズアクチュエータ130の層132、133、134の1つ以上を構築することが望ましい場合がある。
【0176】
いくつかの実施形態では、1つ以上の不透過性層をベローズキャビティ131内に配置することができ、及び/またはベローズアクチュエータ130は、所望の流体を保持できる材料(例えば、本明細書で議論した流体不透過性の第一内側層132)を含むことができる。ベローズアクチュエータ130は、ベローズアクチュエータ130が本明細書に記載されるように膨張または収縮したときに、膨張及び収縮するように動作可能な、可撓性材料、弾性材料、または変形可能な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、収縮構成に向かって付勢することができ、その結果、ベローズアクチュエータ130は、弾性的であり、膨張していないときに収縮構成に戻る傾向がある。加えて、本明細書に示されるベローズアクチュエータ130が、流体で膨張すると膨張及び/または伸長するように構成されるが、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、いくつかの例において流体にて膨張するときに短縮及び/または収縮するように構成できる。また、本明細書で使用される用語「ベローズ」は、決して限定的なものと解釈されるべきではない。例えば、本明細書で使用される用語「ベローズ」は、畳み込みまたは他のそのような特徴などの要素を必要とすると解釈されるべきではない(いくつかの実施形態では畳み込みベローズアクチュエータ130が存在し得るが)。本明細書で説明するように、ベローズアクチュエータ130は、様々な適切な形状、サイズ、比率などを採ることができる。
【0177】
ベローズアクチュエータ130は、様々な実施形態にわたって大幅に変わることができ、よって、本例は限定的であると解釈されるべきではない。ベローズアクチュエータ130の1つの好ましい実施形態は、本明細書で説明される膝伸展トルクをそれが提供するように構成された布ベースの空圧アクチュエータを含む。均一な断面でない布製アクチュエータなどのアクチュエータの所望のパフォーマンス特性を提供するようにアクチュエータを合わせるために、この実施形態の変形が存在することができる。他の実施形態は、流体ベローズアクチュエータ130の代わりにまたはそれに加えて、膝に屈曲及び伸展トルクを与えるように構成された電気機械式アクチュエータを使用することができる。様々な実施形態は、下肢関節の伸展または屈曲の正のパワーまたは負のパワーの補助のために、電気機械、油圧、空圧、電磁気、または静電の組み合わせを組み込む設計を含むことができるが、これらに限定されない。
【0178】
また、アクチュエータのベローズアクチュエータ130は、特定の設計によって必要に応じて様々な位置にあることができる。1つの実施形態は、膝関節の軸に沿って位置しており、関節自体と平行に位置決めされている、動力膝部装具構成要素のベローズアクチュエータ130を配置する。様々な実施形態は、関節と直列に構成されたアクチュエータ、関節の前側に構成されたアクチュエータ、及び関節の周りに静止するように構成されたアクチュエータを含むが、これらに限定されない。
【0179】
ベローズアクチュエータ130の様々な実施形態は、作動の動作を拡張する二次的特徴を含むことができる。そのような1つの実施形態は、ベローズアクチュエータ130に対して許容可能な可動域を制限するために、ユーザが調整可能な機械式ハードエンドストップを含めることである。様々な実施形態は、以下の伸展特徴、可撓性エンドストップの包含、電気機械式ブレーキの包含、電磁ブレーキの包含、磁気ブレーキの包含、アクチュエータから継手を機械的に切り離すために機械的に係脱するスイッチの包含、またはアクチュエータ構成要素の迅速な交換を可能にするためのクイックリリースの包含、を含むことができるが、これらに限定されない。
【0180】
様々な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、米国特許第9,821,475号として発行された2013年10月25日に出願された関連する米国特許出願公開第14/064,071号に記載されているような、2013年10月25日に出願された米国特許出願公開第14/064,072号に記載されているような、2017年11月27日に出願された米国特許出願公開第15/823,523号に記載されているような、または2017年3月29日に出願された米国特許出願公開第15/472,740号に記載されているような、ベローズ及び/またはベローズシステムを含むことができる。
【0181】
一部の用途では、流体アクチュエータユニット110の設計は、その能力を拡張するために調節され得る。そのような修正の1つの例は、トルクが継手構造体125の角度に応じて変化するように、流体アクチュエータユニット110の回転構成のトルクプロファイルを調節するために行うことができる。いくつかの例においてこれを達成するために、ベローズアクチュエータ130の断面を操作して、全体的な流体アクチュエータユニット110の所望のトルクプロファイルを強制することができる。1つの実施形態では、ベローズアクチュエータ130の直径をベローズアクチュエータ130の長手方向中心で小さくして、ベローズアクチュエータ130の完全な伸長時に、全体的な力の能力を低下させることができる。更なる別の実施形態では、ベローズアクチュエータ130の断面積を変更して、ベローズアクチュエータ130が望ましくない構成にならないように所望の座屈挙動を誘発することができる。例示的な実施形態では、回転構成のベローズアクチュエータ130の端部構成は、アクチュエータユニット110の所定の継手の角度を越えて延びるまで荷重下で座屈するベローズアクチュエータ130の端部を設けるために、名目上の直径からわずかに減少した端部の面積を有することができ、この箇所で、ベローズアクチュエータ130のより短い径の端部が膨張し始める。
【0182】
他の実施形態では、この同じ能力は、拘束リブ135の挙動を修正することによって発展させることができる。例示的な実施形態として、前の実施形態で説明したのと同じの例のベローズアクチュエータ130を使用して、2つの拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の長さに沿って均等に分布する場所で、そのようなベローズアクチュエータ130に固定することができる。いくつかの例では、部分的に膨張した座屈に抵抗するという目標は、アクチュエータユニット110が閉じるときに、ベローズアクチュエータ130を制御された方法で閉じることを可能にすることによって対処することができる。拘束リブ135は、継手構造125に近づくが、継手構造体125に対して底に達するまで互いに近づくことはできない。これにより、ベローズアクチュエータ130の中央部分が完全に膨張した状態にとどまることができ、いくつかの例では、ベローズアクチュエータ130の最も強い構成になり得る。
【0183】
更なる実施形態では、ベローズアクチュエータ130の特定の能力特性を調整するために、ベローズアクチュエータ130の個々の編組または織りの繊維の角度を最適化することが望ましい場合がある(例えば、ベローズアクチュエータ130が編組または織布によって付与される非伸縮性を含む例では)。他の実施形態では、アクチュエータユニット110のベローズアクチュエータ130の形状を操作して、ロボット外骨格システム100が異なる特性により動作できるようにすることができる。そのような修正のための例示的な方法は、以下のもの、以下を含むことができるが、これらに限定されない。すなわち、ベローズアクチュエータ130上のスマート材料を使用して、コマンドでベローズアクチュエータ130の機械的挙動を操作すること、または、ベローズアクチュエータ130の作動長さを短くする、及び/または断面積を減らすなどの手段によるベローズアクチュエータ130の幾何学的形状の機械的修正をすることである。
【0184】
更なる例では、流体アクチュエータユニット110は、単一のベローズアクチュエータ130または複数のベローズアクチュエータ130の組み合わせを含むことができ、複数のベローズアクチュエータ130の各々は、独自の組成、構造、及び幾何形状を有する。例えば、いくつかの実施形態は、必要に応じて係合することができる同じ継手アセンブリ125に平行して、または同心円状に配置された複数のベローズアクチュエータ130を含むことができる。1つの例示的な実施形態では、継手アセンブリ125は、相互に直接隣接して平行に配置された2つのベローズアクチュエータ130を有するように構成することができる。外骨格システム100は、所望の機械的構成で同じ流体アクチュエータユニット110によって様々な量の力が出力されることを可能にするために、必要に応じて各ベローズアクチュエータ130と係合することを選択的に選択できる。
【0185】
更なる実施形態では、流体アクチュエータユニット110は、ベローズアクチュエータ130または流体アクチュエータユニット110の他の部分における圧力、力、またはひずみを直接的または間接的に推定するために使用することができる、ベローズアクチュエータ130または流体アクチュエータユニット110の他の部分の機械的特性を測定するための様々な適切なセンサを含むことができる。いくつかの実施形態には特定のセンサを望ましい機械的構成に統合することに関連する困難性があるが、他のものはより適切なものがあるということにより、いくつかの例は、流体アクチュエータユニット110に配置されたセンサが望ましい場合がある。流体アクチュエータユニット110におけるそのようなセンサは、外骨格デバイス610に動作可能に接続することができ(
図5を参照)、外骨格デバイス610は、外骨格システム100を制御するために、流体アクチュエータユニット110におけるそのようなセンサからのデータを使用することができる。
【0186】
本明細書で説明するように、様々な適切な外骨格システム100は、様々な適切な方法で、及び様々な適切な用途に使用することができる。しかしながら、そのような例は、本開示の範囲及び精神内にある、多種多様な外骨格システム100またはその一部を制限するものと解釈されるべきではない。したがって、
図1~5の例よりも多少複雑な外骨格システム100は、本開示の範囲内である。
【0187】
加えて、様々な例がユーザの脚または下半身に関連する外骨格システム100に関連するが、更なる例は、胴体、腕、頭、または脚などを含む、ユーザの身体のいずれかの適切な部分に関連することができる。また、様々な例が外骨格に関係しているが、本開示が、人工装具、体内移植、またはロボットなどを含む、他の類似のタイプの技術に適用できることは、明らかであるはずである。更に、いくつかの例が人間のユーザに関連する可能性があるが、他の例は、動物のユーザ、ロボットのユーザ、または様々な形態の機械などに関連することができる。
【0188】
さらに、様々な例は、ユーザの脚または下半身に関連する外骨格システム100に関するが、さらなる例は、胴体、腕、頭、脚などを含むユーザの身体のいずれかの適切な部分に関連し得る。また、様々な例が外骨格に関係しているが、本開示が人工装具、体内移植片、ロボットなどを含む他の類似のタイプの技術に適用できることは、明らかであるはずである。さらに、いくつかの例は人間のユーザに関連する可能性があるが、他の例は動物のユーザ、ロボットのユーザ、様々な形態の機械などに関連し得る。
【0189】
本開示の実施形態は、以下の条項を考慮して説明できる。
条項1.外骨格システムを動作させる方法であって、前記方法は、
外骨格デバイスにおいて、ユーザの左脚及び右脚にそれぞれが結合された左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに関連付けられた少なくともセンサからのセンサデータのセットを取得することであって、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットは各々、
継手を介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記継手は、前記ユーザの膝の上側で前記ユーザの大腿部の周りに結合された前記上部アーム及び前記膝の下側で前記ユーザの下脚部の周りに結合された前記下部アームを有する前記膝に位置決めされる、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アームと前記下部アームとの間で伸長する流体ベローズアクチュエータと、
を含む、前記取得することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの意図した操作状態を判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットの構成を決定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセット及び前記ユーザの前記判定された意図した操作に少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニットに対する左側の個々の脚部状態を決定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記センサデータのセット及び前記ユーザの前記判定された意図した操作に少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニットに対する右側の個々の脚部状態を判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットの前記判定された左側の個々の脚部状態及び右側の個々の脚部状態に少なくとも部分的に基づいて、並びに前記決定された意図した操作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成することと、
前記外骨格デバイスによって、前記左側脚部アクチュエータユニットが前記左側脚部アクチュエータユニットに対する生成された基準ターゲットの外側であると判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記左側脚部アクチュエータユニットが前記左側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲットの外側であると判定したことに応答して、空圧システムに前記左側脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに関連付けられた流圧を変更または維持させて、前記左側脚部アクチュエータユニットを前記左側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲット内にあるようにさせることと、
前記外骨格デバイスによって、前記右側脚部アクチュエータユニットが前記右側脚部アクチュエータユニットの生成された基準ターゲットの外側であると判定することと、
前記外骨格デバイスによって、前記右側脚部アクチュエータユニットが前記右側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲットの外側であると判定したことに応答して、前記空圧システムに前記右側脚部アクチュエータユニットの前記流体ベローズアクチュエータに関連付けられた流圧を変更または維持させて、前記右側脚部アクチュエータユニットを前記右側脚部アクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲット内にあるようにさせることと、
を備えた、前記外骨格システムを動作させる方法。
【0190】
条項2.前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成することは、ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に少なくとも部分的に更に基づいており、
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットの規模をスケーリングすることを含む、
条項1に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0191】
条項3.前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作を識別することを含み、
前記歩行操作を識別することに応答して、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記歩行操作が存在するとして識別される限り、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットが前記膝上でゼロトルクを維持するように作用するように構成された自由基準ターゲットを生成することを含む、
条項1または2に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0192】
条項4.前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作を識別することを含み、
前記歩行操作を識別することに応答して、前記ユーザの第一脚部の立脚相の間に前記第一脚部に支援をもたらすように、前記ユーザの歩様の複数の相を識別することを更に備えた、
条項1~3のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0193】
条項5.前記外骨格システムが前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいている地形に関連付けられた斜面値を決定することを更に備え、
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記決定された斜面値に少なくとも部分的に更に基づいている、
条項1~4のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0194】
条項6.前記意図した操作状態を判定することは、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、起立操作を識別することと、
前記起立操作を識別することに応答して、前記ユーザに第一レベルの起立支持をもたらすように、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットの第一組を生成することと、
前記起立操作が少なくとも閾値持続時間に持続したと判定することと、
前記起立操作が少なくとも前記閾値持続時間に持続したと判定することに応答して、前記第一レベルの起立支持よりも大きい、第二レベルの起立支持をもたらすように、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットの第二組を生成することと、
を含む、条項1~5のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0195】
条項7.前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、ジャンプする操作を識別することと、
前記ジャンプする操作の浮遊相を識別することと、
前記ジャンプする操作の着地相を識別し、それに応答して、前記浮遊相の後に地面に接触した前記ユーザに着地支持をもたらすように、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する協調基準ターゲットを生成することと、
を含む、条項1~6のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0196】
条項8.前記意図した操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することを含み、
前記転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することに応答して、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、転倒イベントまたはつまずきイベントが存在するとして識別される限り、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットが前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットにおいてゼロトルクを維持するように作用するように構成された自由基準ターゲットを生成することを含む、
条項1~7のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0197】
条項9.前記ユーザの前記左脚及び右脚の格差があるニーズのインジケーションを受信することを更に備え、
前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットに対する前記協調基準ターゲットを生成することは、前記ユーザの前記左脚及び右脚の示された前記格差があるニーズに少なくとも部分的に基づいて、前記左側脚部アクチュエータユニット及び右側脚部アクチュエータユニットの1つに対する基準ターゲットをスケーリングすることを含む、
条項1~8のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0198】
条項10.外骨格システムを動作させる方法であって、前記方法は、
ユーザにそれぞれが結合された1つ以上のアクチュエータユニットに関連付けられた少なくともセンサからセンサデータのセットを取得することと、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、操作状態を判定することと、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上のアクチュエータユニットの構成を決定することと、
前記判定された操作状態に少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットを生成することと、
前記1つ以上のアクチュエータユニットが1つ以上のアクチュエータユニットの生成された基準ターゲットの外側にあると判定することと、
前記1つ以上のアクチュエータユニットが前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲットの外側にあると判定することに応答して、前記1つ以上のアクチュエータユニットに前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記生成された基準ターゲット内であるように構成させることと、
を備えた、前記外骨格システムを動作させる方法。
【0199】
条項11.前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に少なくとも部分的に更に基づいており、
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記ユーザにより選択された操作スタイル設定、能力設定、所望の支援設定、またはスキル設定に基づいて、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットの規模をスケーリングすることを含む、
条項10に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0200】
条項12.前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作または走行操作を識別することを含み、
前記歩行操作または走行操作を識別することに応答して、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記歩行操作または走行操作が存在するとして識別される限り、前記1つ以上のアクチュエータユニットに前記アクチュエータにおいてゼロトルクを維持するように作用させる1つ以上の基準ターゲットを生成することを含む、
条項10または11に記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0201】
条項13.前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、歩行操作または走行操作を識別することを含み、
前記歩行操作または走行操作を識別することに応答して、立脚相及び遊脚相を含む前記ユーザの歩様の複数の相を識別することを更に備えた、
条項10~12のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0202】
条項14.前記外骨格システムがいる地形に関連付けられた斜面値を決定することを更に備え、前記決定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいており、
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記決定された斜面値に少なくとも部分的に更に基づいている、
条項10~13のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0203】
条項15.前記操作状態を判定することは、
前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、第一操作を識別することと、
前記第一操作を識別することに応答して、前記ユーザに第一レベルの操作支持をもたらすように、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットの第一組を生成することと、
前記第一操作が少なくとも閾値持続時間に持続したと判定することと、
前記第一操作が少なくとも前記閾値持続時間に持続したと判定することに応答して、前記第一レベルの操作支持よりも大きい、第二レベルの操作支持をもたらすように、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する1つ以上の基準ターゲットの第二組を生成することと、
を含む、条項10~14のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0204】
条項16.前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、ジャンプする操作を識別することを含み、
前記ジャンプする操作の浮遊相を識別することと、
前記ジャンプする操作の着地相を識別することと、
を更に備えた、条項10~15のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0205】
条項17.前記操作状態を判定することは、前記センサデータのセットに少なくとも部分的に基づいて、転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することを含み、
前記転倒イベントまたはつまずきイベントを識別することに応答して、前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記転倒イベントまたはつまずきイベントの持続時間の間に前記1つ以上のアクチュエータユニットでゼロトルクを維持するように作用するよう前記1つ以上のアクチュエータユニットを構成する1つ以上の基準ターゲットを生成することを含む、
条項10~16のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0206】
条項18.前記ユーザによって装着されている1つ以上のアクチュエータユニットの位置において前記ユーザの格差があるニーズのインジケーションを受信することを更に備え、
前記1つ以上のアクチュエータユニットに対する前記1つ以上の基準ターゲットを生成することは、前記第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニットのうちの少なくとも1つに対する基準ターゲットを、前記ユーザによって装着される前記第一アクチュエータユニット及び第二アクチュエータユニットの前記位置において示された前記格差があるニーズに少なくとも部分的に基づいてスケーリングすることを含む、
条項10~17のいずれかに記載の外骨格システムを動作させる方法。
【0207】
説明される実施形態は、様々な修正及び代替形態が可能であり、その具体例は、図面に例として示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、説明される実施形態は、開示される特定の形態または方法に限定されるべきではなく、逆に、本開示は、全ての修正、均等物、及び代替物を含むことを理解されたい。さらに、所与の実施形態の要素は、その例示的な実施形態のみに適用可能であると解釈されるべきではなく、したがって、例示的な一実施形態の要素は他の実施形態に適用可能である。さらに、例示的な実施形態に具体的に示される要素は、それらのような要素を含む、それらから本質的になる、もしくはそれらからなる実施形態を含めると解釈されるべきであり、またはそれらのような要素は、さらなる実施形態に明示的に存在しなくてもよい。したがって、一例に存在する要素の記載は、そのような要素が明示的に存在しないいくつかの実施形態を支持すると解釈されるべきである。
【国際調査報告】