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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-05
(54)【発明の名称】ガイドシステム
(51)【国際特許分類】
   E05F 11/26 20060101AFI20230628BHJP
【FI】
E05F11/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574477
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(85)【翻訳文提出日】2023-02-02
(86)【国際出願番号】 AT2021060188
(87)【国際公開番号】W WO2021243388
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】A50495/2020
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597140501
【氏名又は名称】ユリウス ブルーム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Julius Blum GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 1, 6973 Hoechst, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン デュア
(57)【要約】
可動に支持された少なくとも1つの戸(4)を少なくとも1つの定置の家具部分(7a)に対して相対的にガイドするためのガイドシステム(8)であって、-少なくとも1つの家具部分(7a)に配置すべき少なくとも1つのガイドレール(9c)、-少なくとも1つの戸(4)を旋回可能に支持することができる少なくとも1つのガイド装置(12)であって、少なくとも1つのガイド装置(12)は、走入終端位置と走出終端位置との間で少なくとも1つのガイドレール(9c)に沿って可動に支持されている、少なくとも1つのガイド装置(12)、-少なくとも1つのガイドレール(9c)の少なくとも1つの端面(15)を遮蔽するための少なくとも1つの遮蔽体(11)であって、少なくとも1つの遮蔽体(11)は少なくとも、遮蔽体(11)が少なくとも1つのガイドレール(9c)の少なくとも1つの端面(15)を少なくとも所定の領域で遮蔽する第1の作動位置と、少なくとも1つの遮蔽体(11)が少なくとも1つの端面(15)を少なくとも所定の領域で解放する第2の作動位置との間で可動である、少なくとも1つの遮蔽体(11)、および-少なくとも1つの遮蔽体(11)を、少なくとも第1の作動位置から第2の作動位置へと動かすことができる少なくとも1つの操作装置(18)を有しており、少なくとも1つの連結装置(19)が設けられており、この連結装置によって、少なくとも1つのガイド装置(12)は少なくとも1つの操作装置(18)に、少なくとも1つのガイドレール(9c)の、走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分において、解除可能に連結可能であって、この場合、少なくとも1つの操作装置(18)は、少なくとも1つのガイド装置(12)との連結状態で、少なくとも1つの遮蔽体(11)を第1の作動位置から第2の作動位置に動かすために、少なくとも1つのガイド装置(12)によって連行可能である、ガイドシステム(8)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動に支持された少なくとも1つの戸(4)を少なくとも1つの定置の家具部分(7a)に対して相対的にガイドするためのガイドシステム(8)であって、
-前記少なくとも1つの家具部分(7a)に配置すべき少なくとも1つのガイドレール(9c)と、
-前記少なくとも1つの戸(4)を旋回可能に支持することができる少なくとも1つのガイド装置(12)であって、前記少なくとも1つのガイド装置(12)は、走入終端位置と走出終端位置との間で前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に沿って可動に支持されている、少なくとも1つのガイド装置(12)と、
-前記少なくとも1つのガイドレール(9c)の少なくとも1つの端面(15)を遮蔽するための少なくとも1つの遮蔽体(11)であって、前記少なくとも1つの遮蔽体(11)は少なくとも、前記遮蔽体(11)が前記少なくとも1つのガイドレール(9c)の前記少なくとも1つの端面(15)を少なくとも所定の領域で遮蔽する第1の作動位置と、前記少なくとも1つの遮蔽体(11)が前記少なくとも1つの端面(15)を少なくとも所定の領域で解放する第2の作動位置との間で可動である、少なくとも1つの遮蔽体(11)と、
-前記少なくとも1つの遮蔽体(11)を、少なくとも前記第1の作動位置から前記第2の作動位置へと動かすことができる少なくとも1つの操作装置(18)と、
を有している、ガイドシステム(8)において、
少なくとも1つの連結装置(19)が設けられており、前記連結装置によって、前記少なくとも1つのガイド装置(12)は前記少なくとも1つの操作装置(18)に、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)の、前記走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分において、解除可能に連結可能であって、前記少なくとも1つの操作装置(18)は、前記少なくとも1つのガイド装置(12)との連結状態で、前記少なくとも1つの遮蔽体(11)を前記第1の作動位置から前記第2の作動位置に動かすために、前記少なくとも1つのガイド装置(12)によって連行可能である
ことを特徴とする、ガイドシステム(8)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのガイド装置(12)と前記少なくとも1つの操作装置(18)とは、前記走出終端位置で、かつ/または前記走入終端位置と、前記少なくとも1つのガイド装置(12)が前記少なくとも1つの操作装置(18)に解除可能に連結可能な、前記走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する前記部分区分との間の別の部分区分で、互いに分離されている、請求項1記載のガイドシステム(8)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの操作装置(18)は、
-少なくとも1つの直線的に摺動可能なスライダ(18a)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つの連結装置(19)に、好ましくは枢着的に結合されており、かつ/または
-前記操作装置(18)を少なくとも、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)の長手方向(L)に対して平行な方向で摺動させることができる少なくとも1つの長手方向ガイド(18c)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つの遮蔽体(11)を操作するための少なくとも1つの斜面(18b)を有している、
請求項1または2記載のガイドシステム(8)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの連結装置(19)は、
-好ましくは回転軸(19d)を中心として旋回可能に支持された少なくとも1つの連結レバー(19a)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つのガイド装置(12)に配置されたアクチュエータ(12c)に解除可能に連結可能な、好ましくは漏斗状の少なくとも1つの溝(19b)を有しており、かつ/または
-好ましくは円弧状の少なくとも1つのガイド輪郭(19c)が設けられていて、前記ガイド輪郭に沿って、前記少なくとも1つの連結装置(19)が摺動可能に支持されている、
請求項1から3までのいずれか1項記載のガイドシステム(8)。
【請求項5】
前記ガイドシステム(8)は、前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に対して相対的に前記走出終端位置に保持するための少なくとも1つの保持装置(20)を有しており、好ましくは前記少なくとも1つの保持装置(20)は、
-好ましくは回転軸を中心として旋回可能に支持された少なくとも1つの傾動レバー(20a)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つのガイド装置(12)に配置されたアクチュエータ(12c)に解除可能に連結可能な、好ましくは漏斗状の少なくとも1つの溝(20b)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つの保持装置(20)に力を負荷するための少なくとも1つのばねエレメント(20c)を有している、
請求項1から4までのいずれか1項記載のガイドシステム(8)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのガイド装置(12)は、
-前記少なくとも1つの戸(4)を旋回可能に支持するための少なくとも1つの支持体(12a)を有しており、かつ/または
-少なくとも1つのアクチュエータ(12c)を有しており、前記少なくとも1つのアクチュエータによって、前記少なくとも1つのガイド装置(12)は、前記少なくとも1つの連結装置(19)に、かつ/または前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に対して相対的に前記走出終端位置に保持するための、オプションとして設けられた少なくとも1つの保持装置(20)に、解除可能に連結可能であり、かつ/または
-前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に沿って移動可能な少なくとも1つの転動体(12b)を有している、
請求項1から5までのいずれか1項記載のガイドシステム(8)。
【請求項7】
前記ガイドシステム(8)は、前記定置の家具部分(7a)に取り付けるべき少なくとも1つの組付け部分(13)を有しており、前記少なくとも1つの組付け部分には、前記少なくとも1つの操作装置(18)、前記少なくとも1つの連結装置(19)、および/または前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に対して相対的に前記走出終端位置に保持するためのオプションとして設けられた少なくとも1つの保持装置(20)が支持されており、好ましくは少なくとも1つの調節装置(23)が設けられていて、前記調節装置によって、前記少なくとも1つの組付け部分(13)の位置が、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に対して相対的に、好ましくは前記少なくとも1つのガイドレール(9c)の長手方向(L)に対して平行な方向で調節可能である、請求項1から6までのいずれか1項記載のガイドシステム(8)。
【請求項8】
前記遮蔽体(11)を可動に支持するための少なくとも1つのヒンジ(21)が設けられており、前記少なくとも1つのヒンジ(21)は、前記少なくとも1つの遮蔽体(11)を前記第2の作動位置から前記第1の作動位置へと戻すことができる、好ましくは戻しばねを備えた少なくとも1つの戻し装置(21a)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のガイドシステム(8)。
【請求項9】
前記ガイドシステム(8)は、
-前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記走入終端位置から前記走出終端位置の方向へ押し出すための好ましくは解除可能にロック可能な少なくとも1つのエジェクション装置(17)を有しており、かつ/または
-前記少なくとも1つのガイド装置(12)の、傾動軸線を中心とした傾動モーメントを戻しモーメントにより補償するための少なくとも1つの補償装置(16)を有しており、好ましくは、前記少なくとも1つの補償装置(16)は、剪断機構(16a)および/またはケーブル装置(16b)を有しており、かつ/または
-少なくとも1つの別のガイドレール(9d)を有しており、設けられた前記ガイドレール(9c,9d)は高さ方向で互いに離隔されて、前記定置の家具部分(7a)に取り付けることができ、好ましくは、前記少なくとも1つのガイド装置(12)は、前記ガイドレール(9c,9d)に沿って可動に支持されている、
請求項1から8までのいずれか1項記載のガイドシステム(8)。
【請求項10】
可動に支持された少なくとも1つの戸(4)を、少なくとも1つの定置の家具部分(7a)に対して相対的に、請求項1から9までのいずれか1項記載の少なくとも1つのガイドシステム(8)によって動かすための方法であって、以下の方法ステップ、すなわち、
-少なくとも1つのガイド装置(12)を、走入終端位置から、少なくとも1つのガイドレール(9c)に沿って走出終端位置の方向へ動かすステップと、
-前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)の、前記走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分で、少なくとも1つの連結装置(19)によって、少なくとも1つの操作装置(18)に解除可能に連結するステップと、
-前記少なくとも1つの操作装置(18)を、前記少なくとも1つのガイド装置(12)との連結状態で、前記少なくとも1つのガイド装置(12)によって前記走出終端位置の方向へ連行するステップと、
-少なくとも1つの遮蔽体(11)を、前記少なくとも1つの操作装置(18)によって第1の作動位置から第2の作動位置へと動かすステップと、
を有していることを特徴とする、方法。
【請求項11】
さらなる方法ステップで、前記少なくとも1つの操作装置(12)を、前記走出終端位置の方向への一連の継続した運動において、前記少なくとも1つのガイド装置(18)から分離する、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に対して相対的に前記走出終端位置に保持するための少なくとも1つの保持装置(20)が設けられていて、さらなる方法ステップで、前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つの保持装置(20)によって前記走出終端位置で保持する、請求項10または11記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、さらなる方法ステップで、前記走出終端位置から前記少なくとも1つのガイドレール(9c)に沿って前記走入終端位置の方向に動かし、前記少なくとも1つのガイド装置(12)を、前記少なくとも1つの連結装置(19)によって前記少なくとも1つの操作装置(18)に解除可能に連結し、前記少なくとも1つの操作装置(18)を、前記少なくとも1つのガイド装置(12)との連結状態で、前記少なくとも1つのガイド装置(12)によって前記走入終端位置の方向で連行する、請求項10から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの戸(4)、特にスライドドアまたはフォールディングスライドドアと、定置の家具部分(7a)と、前記少なくとも1つの戸(4)をガイドするための請求項1から9までのいずれか1項記載の少なくとも1つのガイドシステム(8)とを備えた家具(1)であって、前記家具(1)は、
-前記少なくとも1つの戸(4)によって少なくとも所定の領域で遮蔽可能な少なくとも1つの内室(2a)を有しており、前記内室内には、キッチン家具およびキッチン機器が配置可能であり、かつ/または
-前記少なくとも1つの戸(4)を少なくとも部分的に収容するための、前記家具(1)の奥行き方向(Z)で延在する少なくとも1つの収容区分(5b)を有している、
家具(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動に支持された少なくとも1つの戸を少なくとも1つの定置の家具部分に対して相対的にガイドするためのガイドシステムであって、
-少なくとも1つの家具部分に配置すべき少なくとも1つのガイドレール、
-少なくとも1つの戸を旋回可能に支持することができる少なくとも1つのガイド装置であって、少なくとも1つのガイド装置は、走入終端位置と走出終端位置との間で少なくとも1つのガイドレールに沿って可動に支持されている、少なくとも1つのガイド装置、
-少なくとも1つのガイドレールの少なくとも1つの端面を遮蔽するための少なくとも1つの遮蔽体であって、少なくとも1つの遮蔽体は少なくとも、遮蔽体が少なくとも1つのガイドレールの少なくとも1つの端面を少なくとも所定の領域で遮蔽する第1の作動位置と、少なくとも1つの遮蔽体が少なくとも1つの端面を少なくとも所定の領域で解放する第2の作動位置との間で可動である、少なくとも1つの遮蔽体、および
-少なくとも1つの遮蔽体を、少なくとも第1の作動位置から第2の作動位置へと動かすことができる少なくとも1つの操作装置
を有している、ガイドシステムに関する。
【0002】
さらに本発明は、可動に支持された少なくとも1つの戸を、少なくとも1つの定置の家具部分に対して相対的に、記載する形式の少なくとも1つのガイドシステムによって動かすための方法に関する。
【0003】
最後に本発明は、少なくとも1つの戸、特にスライドドアまたはフォールディングスライドドアと、定置の家具部分と、記載する形式の少なくとも1つのガイドシステムとを備えた家具に関する。
【0004】
2つの家具部分の間に存在する間隙を遮蔽するための可動に支持された遮蔽体を備えた家具は、例えば、欧州特許出願公開第2899344号明細書、欧州特許出願公開第2071108号明細書、および国際公開第99/23337号により既に公知である。
【0005】
独国特許発明第102014018682号明細書には、家具キャビネットと複数のフォールディングドアエレメントとを備えた家具が示されており、これらのフォールディングドアエレメントは、家具キャビネットを遮蔽する第1の位置から、折り畳まれたフォールディングドアエレメントが家具キャビネットの上方の収容区分内に収容されている第2の位置へと移行可能である。フォールディングドアエレメントは、第1の位置から、第1のモータ駆動装置によって、家具キャビネットに対して相対的に持上げ可能であり、次いでこれらのフォールディングドアエレメントは、第2のモータ駆動装置によって、家具キャビネットの上方の収容区分内に移動可能である。さらに、可動に支持された閉鎖フラップが設けられていて、この閉鎖フラップは、第2のモータ駆動装置によって駆動可能なプッシュチェーンによって操作される。フォールディングドアエレメントが収容区分内に位置している場合、閉鎖フラップによって、家具キャビネットの上方の収容区分は閉鎖可能である。
【0006】
このようなガイドシステムの遮蔽体により、少なくとも1つの戸を収容するための収容区分ならびに収容区分内に位置する、戸を移動可能に支持するためのガイドレールの端面は少なくとも部分的に遮蔽可能である。遮蔽体を可動に支持することにより、遮蔽体は、第1の作動位置では収容区分を所定の領域で遮蔽し、第2の作動位置では戸の走出運動を可能にするようになる。しかしながら、戸の走出運動の際には、戸と遮蔽体とが互いに衝突するおそれがあり、または互いにひっかかって動かなくなるおそれがあるという著しいリスクが存在している。
【0007】
本発明の課題は、上述した欠点を回避し、特に遮蔽体の運動の制御が改善されている、冒頭で述べた形式のガイドシステムを提供することである。
【0008】
この課題は、本発明によれば、特許請求項1の特徴により解決される。本発明のさらなる有利な構成は、従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明によれば、少なくとも1つの連結装置が設けられており、この連結装置によって、少なくとも1つのガイド装置は少なくとも1つの操作装置に、少なくとも1つのガイドレールの、走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分において、解除可能に連結可能であって、この場合、少なくとも1つの操作装置は、少なくとも1つのガイド装置との連結状態で、少なくとも1つの遮蔽体を第1の作動位置から第2の作動位置に動かすために、少なくとも1つのガイド装置によって連行可能であることが想定されている。
【0010】
換言すると、少なくとも1つの戸を支持することができるガイド装置は、走入終端位置と走出終端位置との間のその運動距離の大部分にわたって自由に移動可能であり、走出終端位置に到達する直前で初めて、連結装置を介して、遮蔽体の運動を操作するための操作装置に解除可能に連結される。これにより、ガイド装置が走出終端位置に到達する前に遮蔽体が第2の作動位置へと動かされることが保証される。したがって遮蔽体と、送出させられた戸との間の衝突を、効果的に阻止することができる。
【0011】
本発明のその他の詳細および利点は、以下の図面の説明により明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1a】家具キャビネットと、この家具キャビネットに対して相対的に可動の戸とを備えた家具を示す斜視図である。
図1b】家具キャビネットと、この家具キャビネットに対して相対的に可動の戸とを備えた家具を異なる位置で示す斜視図である。
図2a】収容区分内に挿入された1つの戸を正面から見た図である。
図2b図2aのさらなる詳細図である。
図2c図2bのさらなる詳細図である。
図3a】ガイドシステムを備えた家具を示す図である。
図3b】ガイドシステムを備えた家具を示す別の図である。
図3c】ガイドシステムを備えた家具を示す別の図である。
図4a】連結装置との連結状態にないガイド装置を有したガイドシステムを示す図である。
図4b】連結装置との連結状態にあるガイド装置を有したガイドシステムを示す図である。
図5a】走出終端位置の方向にあるガイド装置の別の位置を示す図である。
図5b】走出終端位置の方向にあるガイド装置の別の位置を示す図である。
図6a】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6b】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6c】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6d】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6e】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6f】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6g】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図6h】走出終端位置に到るまでのガイド装置の運動を時系列で示す図である。
図7a】ガイドシステムの一部を分解図で示す図である。
図7b】ガイドシステムの一部を組み付けられた状態で示す図である。
【0013】
図1aは、家具1の斜視図を示しており、この家具は、家具キャビネット2と、家具キャビネット2に対して相対的に可動の戸3a,3b,4とを備える。戸3a,3bは、鉛直方向に延在する軸を介して互いに枢着的に結合されている。戸3a,3b,4は、スライドドアまたはフォールディングスライドドアとして形成されていてよい。
【0014】
戸3a,3bは、戸3a,3bが実質的に互いに共平面をなすように方向付けられている第1の位置と、戸3a,3bが実質的に互いに平行に方向付けられている第2の位置との間で、ガイドシステム8によって可動に支持されている。第1の(共平面)位置では、戸3a,3bは家具キャビネット2を実質的に完全に遮蔽している。第2の(平行)位置では、戸3a,3bは家具キャビネット2の収容区分5a内に挿入可能である。収容区分5aは、図示した実施例では、実質的に互いに平行に離隔されて位置する2つの側壁6a,6bによって形成される。
【0015】
ガイドシステム8は、戸3a,3bをガイドするための長手方向レール9aを有しており、この長手方向レール9aは、戸3a,3bを、家具キャビネット2の端面2aに沿ってガイドするように形成されている。長手方向レール9aに対して横方向に延びるガイドレール9bによって、戸3a,3bは、家具キャビネット2の側壁6aに沿ってガイド可能である。
【0016】
これに対して戸4は、単一の戸4として形成されていてよく、この戸は、第1の位置で、他の両戸3a,3bと共平面をなすように方向付けることができる。戸4を板状の家具部分7aに対して実質的に平行に方向付けることができる第2の位置では、戸4を、ガイドレール9cに沿って、家具キャビネット2の別の収容区分5b内に挿入することができる。戸4を収容するための収容区分5bは、実質的に互いに平行に離隔されている2つの不動の板状の家具部分7a,7bによって形成される。
【0017】
図1bは、図1aに示した家具1を示しており、この場合、戸3a,3bは、互いに平行な位置で収容区分5a内に収容されている。これに対して戸4は、両板状の家具部分7a,7bによって形成されている収容区分5b内に挿入されている。家具1は、少なくとも1つの戸4によって少なくとも所定の領域で遮蔽可能な少なくとも1つの内室2aを有しており、この内室内には、例えばキッチン家具およびキッチン機器が配置可能である。
【0018】
図2aは、戸4を正面から見た図で示しており、戸4は、板状の家具部分7aに対して平行に方向付けられていて、完全に収容区分5b内に位置している。家具部分7aと戸4との間には、鉛直方向に延在する間隙10が形成され、この間隙は、可動に支持された遮蔽体11によって少なくとも部分的に遮蔽可能である。遮蔽体11の機能形式は、単純であるという理由から、戸4および収容区分5bとの関連で説明する。しかしながら勿論、遮蔽体11は、他の収容区分5a内における他の両戸3a,3bと組み合わせて使用することもできる。
【0019】
家具部分7aと戸4との間には、例えば、約3cmの幅を有した間隙10が存在している。この間隙10は、戸4が収容区分5b内に挿入されている位置で、遮蔽体11によって遮蔽可能である。遮蔽体11は、実質的に戸4の高さに相当する長さを有していてよい。
【0020】
図2bは、図2aに示したアセンブリを上方から見た図で示していて、戸4は、定置の家具部分7a,7bによって形成された収容区分5b内に完全に挿入されている。家具部分7aには、前端面15を有しているガイドレール9cが取り付けられている。戸4は、ガイド装置12(図3a)の、鉛直方向に延在する支持体12aに、鉛直方向に延在する軸を中心として旋回可能に支持されており、支持体12aは、ガイドレール9cに沿って移動可能である。図示された図2bでは、ガイド装置12の支持体12aは、走入終端位置に位置している。家具部分7aの前方領域には、組付け部分13が取り付けられており、この組付け部分13には遮蔽体11が、鉛直方向に延在する軸14を中心として旋回可能に支持されている。
【0021】
遮蔽体11は、間隙10および/またはガイドレール9cの前端面15を少なくとも所定の領域で遮蔽するために設けられている。遮蔽体11は少なくとも、遮蔽体11が少なくとも1つのガイドレール9cの端面15を少なくとも所定の領域で遮蔽する第1の作動位置と、少なくとも1つの遮蔽体11が少なくとも1つの端面15を少なくとも所定の領域で解放する第2の作動位置との間で可動に支持されている。
【0022】
図2cは、図2bにおいて円で取り囲んだ領域「A」を拡大図で示している。家具部分7aには、組付け部分13が取り付けられており、遮蔽体11は、鉛直方向に延在する軸14を中心として組付け部分13に対して相対的に旋回可能である。遮蔽体11は、第1のウェブ11aと、第1のウェブ11aから横方向に突出する第2のウェブ11bとを有していてよい。間隙10および/またはガイドレール9cの端面15を遮蔽する、遮蔽体11の第1の作動位置では、第1のウェブ11aは、板状の家具部分7aに対して実質的に直角に方向付けられている。
【0023】
図3a~図3cは、戸4と、戸4をガイドするためのガイドシステム8とを備えた家具1を示している。ガイドシステム8は、定置の家具部分7aに取り付けるべき少なくとも1つのガイドレール9cを有しており、このガイドレールに沿って、鉛直方向に延在する縦長の支持体12aを備えたガイド装置12が移動可能に支持されている。ガイド装置12は、走入終端位置と走出終端位置との間で、少なくとも1つのガイドレール9cに沿って可動に支持されている。少なくとも1つの戸4は、支持体12aに枢着的に結合されている。
【0024】
1つの実施例によれば、ガイドシステム8は、
-少なくとも1つのガイド装置12を、走入終端位置から走出終端位置の方向へ押し出すための好ましくは解除可能にロック可能な少なくとも1つのエジェクション装置17を有しており、かつ/または
-少なくとも1つのガイド装置12の、傾動軸線を中心とした傾動モーメントを戻しモーメントにより補償するための少なくとも1つの補償装置16を有しており、好ましくは、少なくとも1つの補償装置16は、剪断機構16aおよび/またはケーブル装置16bを有しており、かつ/または
-少なくとも1つの別のガイドレール9dを有しており、設けられたガイドレール9c,9dは高さ方向で互いに離隔されて、定置の家具部分7aに取り付けることができ、好ましくは、少なくとも1つのガイド装置12は、ガイドレール9c,9dに沿って可動に支持されている
ことが想定されていてよい。
【0025】
図3bは、図3aに示されたアセンブリを別の斜視図で示している。ガイド装置12の支持体12aは、ガイドレール9c,9dに沿って、家具1の奥行き方向(Z)で、走入終端位置と走出終端位置との間で可動に支持されている。
【0026】
図3cは、図3bの上方の領域を拡大図で示している。ガイド装置12は、少なくとも1つの転動体12bを有していて、この転動体によって、支持体12aは、少なくとも1つのガイドレール9cに沿って移動可能に支持されている。ガイド装置12は、走出終端位置に位置しており、この位置で、支持体12aは、解除可能な保持装置20によって位置保持される。
【0027】
ガイドシステム8は、定置の家具部分7aに取り付けるべき組付け部分13を有していて、この組付け部分には、ガイド装置12に解除可能に連結するための旋回可能な連結レバー19aを備えた連結装置19と、遮蔽体11を操作するための、直線的に摺動可能なスライダ18aを備えた操作装置18と、走出終端位置においてガイド装置12を保持するための保持装置20とが支持されている。
【0028】
連結装置19によって、ガイド装置12は操作装置18に、ガイドレール9cの、走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分において、解除可能に連結可能であって、この場合、操作装置18は、ガイド装置12との連結状態で、遮蔽体11を第1の作動位置から第2の作動位置に動かすために、ガイド装置12によって連行可能である。
【0029】
1つの実施例によれば、ガイド装置12と操作装置18とは、走出終端位置で、かつ/または走入終端位置と、ガイド装置12が操作装置18に解除可能に連結可能な、走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分との間の別の部分区分で、互いに分離されていることが想定されていてよい。
【0030】
図4aは、走出終端位置の手前に位置する部分区分に位置している支持体12aを備えたガイド装置12を示している。戸4は、この場合、定置の家具部分7aに対して実質的に平行に方向付けられている。連結装置19と、保持装置20と、操作装置18とが支持されている、定置の家具部分7aに配置された組付け部分13を認識することができる。遮蔽体11は、組付け部分13に、好ましくは少なくとも1つのヒンジ21(図6a)を介して枢着的に結合されている。
【0031】
1つの実施例によれば、連結装置19が、
-好ましくは回転軸19d(図6a)を中心として旋回可能に支持された少なくとも1つの連結レバー19aを有しており、かつ/または
-少なくとも1つのガイド装置12に配置されたアクチュエータ12cに解除可能に連結可能な、好ましくは漏斗状の少なくとも1つの溝19bを有しており、かつ/または
-好ましくは円弧状の少なくとも1つのガイド輪郭19c(図4b)が設けられていて、このガイド輪郭に沿って、少なくとも1つの連結装置19が摺動可能に支持されている
ことが想定されていてよい。
【0032】
図示された図4aでは、ガイド装置12のアクチュエータ12cが、連結装置19の連結レバー19aから離間されているので、ガイド装置12は連結装置19に連結されていない状態にある。遮蔽体11は、この場合、ガイドレール9cの端面15をかつ/または定置の家具部分7aと戸4との間に形成された間隙10を遮蔽することができる第1の作動位置に位置している。
【0033】
ガイド装置12の運動が継続されると、支持体12aの少なくとも1つの転動体12bが、支持体12aのアクチュエータ12cが連結装置19の連結レバー19aの溝19b内に進入するまで、ガイドレール9cに沿って動かされる。次いで、連結レバー19aが、回転軸19d(図6a)を中心として旋回させられ、これにより操作装置18が発動される。
【0034】
1つの実施例によれば、操作装置18は、
-少なくとも1つの直線的に摺動可能なスライダ18aを有しており、かつ/または
-少なくとも1つの連結装置19に、好ましくは枢着的に結合されており、かつ/または
-操作装置18を少なくとも、少なくとも1つのガイドレール9cの長手方向(L)に対して平行な方向で摺動させることができる少なくとも1つの長手方向ガイド18cを有しており、かつ/または
-少なくとも1つの遮蔽体11を操作するための少なくとも1つの斜面18bを有している
ことが想定されていてよい。
【0035】
1つの実施例によれば、少なくとも1つの調節装置23が設けられていてよく、この調節装置によって少なくとも1つの組付け部分13の位置が、少なくとも1つのガイドレール9cに対して相対的に、好ましくは、少なくとも1つのガイドレール9cの長手方向(L)に対して平行な方向で調節可能である。
【0036】
図4bは、連結装置19に連結された状態にあるガイド装置12を示しており、この場合、ガイド装置12のアクチュエータ12cは、連結装置19の連結レバー19aの溝19b内に位置している。図面から認識できるように、操作装置18のスライダ18aは、連結レバー19aの旋回運動によって、図4aから出発して図4bへと直線的に摺動されており、このとき遮蔽体11は、スライダ18aの斜面18bによって第1の作動位置から第2の作動位置に旋回させられており、この第2の作動位置において遮蔽体11は、間隙10および/またはガイドレール9cの前端面15を少なくとも所定の領域で解放する。
【0037】
図5aは、ガイド装置12が、走出終端位置の方向で運動を継続した場合に、ガイド装置12のアクチュエータ12cが連結装置19の連結レバー19aから解放されたので、連結装置19から再び分離可能であることを示している。今や、保持装置20は機能し、この保持装置によって、ガイド装置12は、走出終端位置で、少なくとも1つのガイドレール9cに対して相対的に位置保持される。好ましくは、ガイド装置12は、保持装置20によって、走出終端位置のすぐ手前に位置する部分区分から走出終端位置へと、例えばばねエレメント20c(図5b)の力によって駆動可能であることが想定されている。
【0038】
1つの実施例によれば、保持装置20は、
-好ましくは回転軸を中心として旋回可能に支持された少なくとも1つの傾動レバー20aを有しており、かつ/または
-少なくとも1つのガイド装置12に配置されたアクチュエータ12cに解除可能に連結可能な、好ましくは漏斗状の少なくとも1つの溝20bを有しており、かつ/または
-少なくとも1つの保持装置20に力を負荷するための少なくとも1つのばねエレメント20cを有している
ことが想定されていてよい。
【0039】
図5bは、支持体12aを備えたガイド装置12が、保持装置20のばねエレメント20cの力によって、走出終端位置に動かされたことを示しており、この場合、ガイド装置12は、走出終端位置で、予め規定された保持力で位置保持される。
【0040】
図6a~図6hは、走出終端位置に到るまでのガイド装置12の運動を時系列で示している。図6aは、連結装置19と、操作装置18と、保持装置20とが配置されている組付け部分13を示している。
【0041】
遮蔽体11は、少なくとも1つのヒンジ21を介して、組付け部分13に枢着的に結合されている。遮蔽体11を支持するためのヒンジ21は、遮蔽体11を第2の作動位置から第1の作動位置へと戻すことができる、好ましくは戻しばねを備えた戻し装置21aを有していてよい。
【0042】
見易さの理由から、ガイド装置12のうち、アクチュエータ12cのみが図示されており、このアクチュエータは、走出終端位置の方向でガイド装置12が移動する際に、連結装置19に近づき、最終的には、アクチュエータ12cが、連結レバー19aの溝19b内に進入することにより、連結装置19の連結レバー19aと協働する。この状態は図6aに示されている。
【0043】
アクチュエータ12cの運動が継続されると、連結装置19の連結レバー19aは、回転軸19dを中心として旋回させられ、これにより遮蔽体11を操作するための操作装置18も発動される(図6b)。図示された実施例では、操作装置18のスライダ18aが、連結装置19の連結レバー19aに枢着的に結合されており、この場合、スライダ18aは、連結レバー19aの旋回運動により直線的に摺動可能である。これにより、ガイド装置12が走出終端位置に到達する前に遮蔽体11が動かされることが保証される。
【0044】
走出終端位置の方向でアクチュエータ12cの運動が継続されると、遮蔽体11はスライダ18aによって操作される。スライダ18aの直線的な摺動可能性は、長手方向ガイド18cによって可能となる(図6c、図6d)。
【0045】
走出終端位置の方向でアクチュエータ12cの運動が継続されると、アクチュエータ12cが連結装置19から再び分離され、この場合、すなわち、アクチュエータ12cは、連結装置19にも、保持装置20にも係合していない(図6e)。
【0046】
図6fでは、アクチュエータ12cが傾動レバー20aの溝20b内に進入することにより、アクチュエータ12cは保持装置20に連結可能である。走出終端位置の方向でアクチュエータ12cの運動が継続されることにより、保持装置20の傾動レバー20aが旋回させられ(図6g)、この場合、アクチュエータ12cが、(ひいては、支持体12aと、この支持体に支持された戸4とを備えたガイド装置12全体が)、保持装置20のばねエレメント20cの力によって、走出終端位置に達するまで駆動される(図6h)。
【0047】
可動に支持された少なくとも1つの戸4を、少なくとも1つの定置の家具部分7aに対して相対的に少なくとも1つのガイドシステム8によって動かすための方法は、以下の方法ステップ、すなわち、
-少なくとも1つのガイド装置12を、走入終端位置から、少なくとも1つのガイドレール9cに沿って走出終端位置の方向へ動かすステップ、
-少なくとも1つのガイド装置12を、少なくとも1つのガイドレール9cの、走出終端位置の好ましくはすぐ手前に位置する部分区分で、少なくとも1つの連結装置19によって、少なくとも1つの操作装置18に解除可能に連結するステップ、
-少なくとも1つの操作装置18を、少なくとも1つのガイド装置12との連結状態で、少なくとも1つのガイド装置12によって走出終端位置の方向へ連行するステップ、および
-少なくとも1つの遮蔽体11を、少なくとも1つの操作装置18によって第1の作動位置から第2の作動位置へと動かすステップ
を有していることを特徴としている。
【0048】
さらなる方法ステップでは、少なくとも1つのガイド装置12を、走出終端位置の方向への一連の継続した運動において、少なくとも1つの操作装置18から分離することが想定されていてよい。
【0049】
1つの実施例によれば、少なくとも1つのガイド装置12を、少なくとも1つのガイドレール9cに対して相対的に走出終端位置に保持するための少なくとも1つの保持装置20が設けられていて、さらなる方法ステップで、少なくとも1つのガイド装置12を、少なくとも1つの保持装置20によって走出終端位置で保持することが想定されていてよい。
【0050】
少なくとも1つのガイド装置12を、さらなる方法ステップで、走出終端位置から少なくとも1つのガイドレール9cに沿って走入終端位置の方向に動かし、この場合、少なくとも1つのガイド装置12を、少なくとも1つの連結装置19によって少なくとも1つの操作装置18に解除可能に連結し、少なくとも1つの操作装置18を、少なくとも1つのガイド装置12との連結状態で、少なくとも1つのガイド装置12によって走入終端位置の方向で連行する。
【0051】
図7aは、ガイドシステム8の一部を分解図で示している。組付け部分13は、定置の家具部分7aに取り付けることができ、この場合、連結レバー19aを備えた連結装置19と、スライダ18aを備えた操作装置18と、傾動レバー20aを備えた保持装置20とが組付け部分13に支持されている。組付け部分13は、連結装置19を摺動可能に支持するための、好ましくは円弧状のガイド輪郭19cを有している。さらに、スライダ18aの長手方向ガイド18c内で摺動可能にガイドされているガイドエレメント22が設けられている。
【0052】
図3cに示された調節装置23によってガイドレール9cに対して相対的に組付け部分13を調節することができるようにするために、組付け部分13は、保持部分24を介して定置の家具部分7aに組み付けられている。保持部分24は、定置の家具部分7aに組み付けるための少なくとも1つの取付け個所24aを有しており、少なくとも1つの取付け個所24aは、例えば、ねじを貫通させるための穴として形成されていてよい。
【0053】
保持部分24は、少なくとも1つのガイドウェブ24bを有しており、板状の組付け部分13は、組み付けられた状態で、定置の家具部分7aとガイドウェブ24bとの間で摺動可能にガイドされていて、調節装置23によって、ガイドレール9cに対して長手方向(L)で調節可能である。組付け部分13は、凹部25を有しており、この凹部には、調節装置23によって調節可能な作動部分が係合し、これにより組付け部分13がガイドレール9cに対して相対的に摺動する。このようにして、ガイド装置12の走出終端位置は、調節装置23によって可変に調節可能である。
【0054】
図7bは、組付け部分13と、旋回可能に支持された遮蔽体11とを備えたガイドシステム8を、組み付けられた状態で示している。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図6g
図6h
図7a
図7b
【国際調査報告】