(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-05
(54)【発明の名称】液体ディスペンサーと支持要素とを有するアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A47K 5/12 20060101AFI20230628BHJP
【FI】
A47K5/12 B
A47K5/12 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575342
(86)(22)【出願日】2021-06-08
(85)【翻訳文提出日】2022-12-27
(86)【国際出願番号】 FR2021051028
(87)【国際公開番号】W WO2021250351
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522475007
【氏名又は名称】エム.ジェ.エル.エフ.
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルシャン ロラン
(57)【要約】
本発明は、(i)下部スカート(62)が延びる底部(3)を有してその周りに嵌合する下部本体(14)と、(ii)ネック(10)を有する上部本体(2)であって、前記ネック(10)にポンプが固定されるように構成され、ネックから下部スカート(62)に嵌合するように構成された上部スカート(13)が伸び、下部本体(14)と上部本体(2)は液体の袋(11)を収容できるキャビティを区画し、アセンブリは、固定ベース(41)が固定される壁固定プレート(42)を有する支持要素(30)を備え、底部は、底部(3)の周縁部の少なくとも一部の周りに配置され且つ下部スカート(62)とは反対方向に延びて開放されたハウジング(67)を形成する底壁(61)を備え、前記底部(3)は、前記支持要素(30)に接続するための手段を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスペンサー(1)を有するアセンブリであって、前記ディスペンサー(1)は、
(iii)下部スカート(62)が延びる底部(3)を有する下部本体(14)であって、周囲で係合する下部本体(14)と、
(iv)ネック(10)を有する上部本体(2)であって、前記ネック(10)にポンプが固定されるように構成され、前記ネック(10)から、下部スカート(62)に係合するように構成された上部スカート(13)が延び、上部スカート(13)が前記下部本体(14)の下部スカート(62)を取り囲む上部本体(2)と、を有し、
前記下部本体(14)と前記上部本体(2)は、液体バッグ(11)を収容することができるキャビティを区画し、
前記アセンブリは、固定ベース(41)が固定される壁固定プレート(42)を有する支持要素(30)を備え、
前記アセンブリは、前記底部(3)の周縁部の少なくとも一部に配置され且つ前記底部(3)から下部スカート(62)とは反対方向へ突出して延びる底壁(61)を備え、この壁は、前記固定ベース(41)を受け入れるための開放されたハウジング(67)を形成し、
前記底部(3)は、前記支持要素(30)に対する接続手段を備え、前記底壁は、前記底壁によって形成された前記ハウジングに前記固定ベースが挿入されるときに前記固定ベースを取り囲むように構成される
ことを特徴とするアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のアセンブリにおいて、
前記ハウジング(67)は、前記ディスペンサー(1)の前記底部(3)の外表面(60)に配置され、前記固定ベース(41)は、前記ハウジング(67)に密に嵌合する方式で挿入されるように構成されていることを特徴とするアセンブリ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のアセンブリにおいて、
前記固定ベース(41)が前記ハウジング(67)内に挿入されるときに、前記固定ベース(41)は、前記上部本体(2)の長手方向軸(XX)に対して交差する方向に配置され、前記壁固定プレート(42)は、前記上部本体(2)の長手方向軸(XX)に対して平行に延び、前記壁固定プレート(42)は、固定要素を受け入れるように構成された孔(47)を有することを特徴とするアセンブリ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載のアセンブリにおいて、
前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)と前記壁固定プレート(42)が一緒に成形されていることを特徴とするアセンブリ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載のアセンブリにおいて、
前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)によって形成される高さが、下部スカート(61)を介して前記ハウジング(67)によって形成される高さに対応するように構成されて、前記固定ベース(41)が前記底部(3)に対して重ね合わされることを特徴とするアセンブリ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載のアセンブリにおいて、
前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)は、固定手段(70)によって前記下部本体(14)の前記底部(3)に前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)を固定するように構成された中央孔(45)を備え、前記ディスペンサー(1)の前記下部本体(14)の前記底部(3)は、前記ディスペンサー(1)が前記支持要素(30)と組み合わされるときに、前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)の中央孔(45)と対向して配置される中央孔(65)を有することを特徴とするアセンブリ。
【請求項7】
請求項2または請求項2を引用する請求項3から6のいずれか1つに記載のアセンブリにおいて、
前記外表面(60)は、前記外表面(60)の周縁部の全体にわたって均一に分布した第1列の溝(63)を備え、前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)は、対応する第1列の溝(63)に嵌合するように構成された凸部(44)を有することを特徴とするアセンブリ。
【請求項8】
請求項6を引用する請求項7に記載のアセンブリにおいて、
前記外表面(60)は、第1列の溝(63)の各溝の間の空間を埋めるように均一に分布した第2列の溝(64)を備え、第2列の溝(64)は第1列の溝(63)よりも中央孔(65)の近くに配置されていることを特徴とするアセンブリ。
【請求項9】
請求項6を引用する請求項7または8に記載のアセンブリにおいて、
前記支持要素(30)の前記固定ベース(41)は、前記固定ベース(41)の中央孔(45)と凸部(44)との間に均一に分布する開口(46)を備えることを特徴とするアセンブリ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1つに記載のアセンブリにおいて、
前記下部本体(14)及び前記上部本体(2)は、前記液体バッグ(11)を交換するために前記上部本体(2)を前記下部本体(14)から取り外し可能な可逆接続手段を有し、前記可逆接続手段は、前記下部本体(14)に形成された下部本体ねじ(66)と前記上部本体(2)に形成された相手側ねじ(69)を有するアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体ディスペンサーと支持要素とを有するアセンブリに関する。
【0002】
また、本発明は、液体ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0003】
液体ディスペンサーは、従来技術でよく知られている。実際、液体ディスペンサーは、公共または民間の建物において、台所、浴室、化粧室などの多くの部屋にある。
【0004】
液体ディスペンサーは、一般に、液体の入った本体または液体バッグと、ディスペンサーの本体または液体バッグに含まれる液体を汲み上げ可能にするディップチューブで構成されている。
【0005】
これらのディスペンサーは、例えば壁面などの任意の表面に支持要素で固定することができるし、そうしないこともできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、先行技術のディスペンサーには欠点がある。
【0007】
公知のディスペンサーは、支持要素に載せているときに、美観の調和が取れていない。
【0008】
実際、ディスペンサーが設置されるときに支持要素が非常に目立ち、支持要素とディスペンサーの相互作用で、支持要素とディスペンサーが2つの異なる要素であることが明確に表れる。
【0009】
その結果、このようなディスペンサーは、設置された部屋の中で、より煩わしいものになる。
【0010】
さらに、使用者が石鹸バッグを交換しようとする場合に、ディスペンサーを分解するのに困難が伴う。
【0011】
実際、従来技術のディスペンサーでは、新しい石鹸バッグを組み込むことができるようにするためには、支持要素をディスペンサーから分離しなければならない。さらに、交換用の液体バッグを組み込むためには、ディスペンサー自体を完全に分解しなければならない。
【0012】
使用者がディスペンサーを置き換えようとするときも、同じことが支持要素に当てはまる。
【0013】
この結果、使用者が時間を浪費することになる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前述の欠点の少なくとも1つを解決することを目的とし、以下の構成のディスペンサーを有するアセンブリを提供するものである。このディスペンサーは、(i)底部を有する下部本体を備え、その底部から下部スカートが延び、下部スカートにはネックを有する上部本体が係合し、前記ネックにポンプが固定されるように構成され、そのネックは下部スカートに係合するように構成された上部スカートが延びる。下部本体と上部本体は、液体バッグを収容できるキャビティを区画する。アセンブリは、固定ベースが固定される壁固定プレートを有する支持要素を備え、前記底部は、前記底部の周縁の少なくとも一部に配置され且つ下部スカートと反対方向に延びる底壁を有し、その壁により開放されたハウジングが形成され、前記底部は支持要素への接続手段を備えている。
【0015】
一つの態様によれば、本発明は、ディスペンサーを有するアセンブリであって、このアセンブリは、ディスペンサーが、
(i)下部スカートが延びる底部を有する下部本体であって、周囲で係合する下部本体と、
(ii)ネックを有する上部本体であって、前記ネックにポンプが固定されるように構成され、ネックから、下部スカートに係合するように構成された上部スカートが延びて、上部スカートが下部本体の下部スカートを取り囲む上部本体と、を有し、
下部本体と上部本体は、液体バッグを収容することができるキャビティを区画し、
前記アセンブリは、固定ベースが固定される壁固定プレートを有する支持要素を備え、
前記アセンブリは、底部の周縁部の少なくとも一部に配置され且つ底部から下部スカートとは反対方向へ突出して延びる底壁を備え、この壁は、固定ベースを受け入れるための開放されたハウジングを形成し、前記底部は、前記支持要素に対する接続手段を備え、前記底壁は、前記底壁によって形成されたハウジングに前記固定ベースが挿入されるときに前記固定ベースを取り囲むように構成されることを特徴とする。
【0016】
上部本体は、下部本体を取り囲むように下部本体に係合するためのものである。
【0017】
本発明によれば、液体バッグを迅速に交換することが可能である。実際、ディスペンサーが、開放されたハウジングに挿入された固定ベースを介して支持要素に取り付けられるとき、液体バッグにアクセスできるようにするためには、下部本体を取り囲んだ上部本体を取り外せば十分である。
【0018】
さらに、アセンブリの美観が向上し、実際、底壁により形成されるハウジングに固定ベースを入れるときに、固定ベースを底壁で隠すことができる。
【0019】
一実施形態によれば、ハウジングは、ディスペンサーの底部の外表面に位置し、支持要素は、ハウジングに密に嵌合する方式で挿入されるように構成されている。
【0020】
例えば、固定ベースは、ハウジングに密に嵌合する方式で挿入されるように構成される。
【0021】
一実施形態によれば、固定ベースは、上部本体の長手方向軸に対して交差する方向に配置され、壁固定プレートは、支持要素がハウジング内に挿入されるときに上部本体の長手方向軸に対して平行に延び、壁固定プレートは、固定要素を受け入れるように構成された孔を有する。
【0022】
例えば、固定ベースがハウジング内に挿入されるときである。
【0023】
一実施形態によれば、支持要素の固定ベースと壁固定プレートは一緒に成形される。
【0024】
一実施形態によれば、支持要素の固定ベースと壁固定プレートは一緒に溶接される。
【0025】
一実施形態によれば、支持要素の固定ベースによって形成される高さが、下部スカートからハウジングにより形成される高さに対応するように構成されて、固定ベースが底部に重ね合わされる。
【0026】
一実施形態によれば、支持要素の固定ベースは、固定手段によって下部本体の底部に支持要素の前記固定ベースを固定するように構成された中央孔を備え、ディスペンサーの下部本体の底部は、ディスペンサーが支持要素と組み合わされるときに、支持要素の固定ベースの中央孔と対向して配置される中央孔を有する。
【0027】
一実施形態によれば、前記外表面は、前記外表面の周縁部の全体にわたって均一に分布した第1列の溝を備え、前記支持要素の固定ベースは、対応する第1列の溝に挿入されるように構成された凸部を有する。
【0028】
一実施形態によれば、前記外表面は、第1列の溝の各溝の間の空間を埋めるように均一に分布した第2列の溝を備え、第2列の溝は第1列の溝よりも中央孔の近くに配置されている。
【0029】
一実施形態によれば、支持要素の固定ベースは、前記固定ベースの中央孔と凸部との間に均一に分布する開口を備える。
【0030】
これらの開口により、ディスペンサーの洗浄中に、ディスペンサーの洗浄に使用される液体を排出することが可能になる。
【0031】
実施形態によれば、下部本体及び上部本体は、液体バッグを交換するために上部本体を下部本体から取り外し可能な可逆接続手段を有し、可逆接続手段は、下部本体に形成された下部本体ねじと上部本体に形成された相手側ねじを有する。
【0032】
また、本発明は、ネックを有する上部本体に係合する下部スカートが延びる底部を有する下部本体と、前記ネックに固定されるように構成されたポンプとを有し、下部スカートに係合するように構成された上部スカートがネックから延び、下部本体と上部本体が、液体のバッグを収容できるキャビティを区画し、底部に壁支持要素への接続手段が設けられているディスペンサーに関する。
【0033】
一実施形態によれば、下部本体及び上部本体は、液体バッグを交換するために上部本体を下部本体から取り外し可能な可逆接続手段を有する。
【0034】
一実施形態によれば、可逆接続手段は、下部本体に形成された底部ねじと、上部本体に形成された相手側ねじとからなる。
【0035】
本発明を、容易に理解するために示される以下の色々な図によって、さらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、本発明に係る液体ディスペンサーの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明に係る、ディスペンサーの上部本体の斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明に係る、支持要素上のディスペンサーの斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明に係る、ディスペンサーの支持要素の斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明に係る、支持要素の固定ベースの平面斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明に係る、ディスペンサーの下部本体の斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明に係る、支持要素を除いたディスペンサーの底面斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明に係る、支持要素と組み合わせたディスペンサーの底面斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明に係る、ディスペンサーに対する液体バッグの挿入及び/または抜き出しの態様を示す、ディスペンサーの部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、本発明に係るアセンブリのディスペンサーを示している。
【0038】
液体ディスペンサー1は、底部3を有する第1端部を備えた下部本体14と、上部本体2と、ポンプ4とを有する。
【0039】
図9に示されるように、上部本体は、下部本体に係合するように構成されている。上部本体は、下部本体に係合すると下部本体の周囲に広がるように構成されている。
【0040】
上部本体2は、下部本体14にねじで取り付けられるように構成されている。
【0041】
このために、上部本体は、上部本体の内壁に配置されるねじを有していてもよい。図示の例では、ねじは上部本体の端部に設けられる。
【0042】
下部本体は、下部本体の外壁に配置されるねじを有していてもよい。図示の例では、ねじは、下部本体14の第1端部に、下部本体14の底部3に隣接して設けられている。
【0043】
上部本体2は、この図と
図2に示すように、長手方向軸XXに沿って延びる上部スカート13を有する。
【0044】
上部本体2及び下部本体14は円筒形状である。
【0045】
当然ながら、この円筒形は本発明を限定するものではない。実際、この形状は、例えば立方体形状、ピラミッド形状、角柱形状であってもよい。
【0046】
ポンプ4は、第1のポンプ端にディップチューブ6を備え、第1のポンプ端と反対側の第2のポンプ端に、プッシュボタン7を備えている。
【0047】
他の実施形態によれば、ポンプ4は、ディップチューブ6を有する第1部分と、プッシュボタン7を有する第2部分との2つの部分からなり、第1部分と第2部分は互いに連結されるように構成される。
【0048】
両方のポンプ6の実施形態において、プッシュボタン7は注出口8を有する。
【0049】
ディップチューブ6は、孔12を介して上部本体2の内部に挿入されるように構成された切断要素9を含んでいる。
【0050】
実際、ポンプ4は、この図に示されているように、上部本体5の第1端部とは反対側の、上部本体の第2端部に配置された孔12の位置で上部本体2にねじ留めされるように構成されている。
【0051】
底部3と下部スカート62によって区画される、ディスペンサー1の下部本体14の中へ、液体、ここでは石鹸のバッグ11が挿入される。
【0052】
言うまでもなく、本発明は石鹸バッグ11に限定されるものではない。
【0053】
石鹸バッグ11は、身体、髪または手用の任意の洗浄ジェルもしくは乳剤、例えば含水アルコール溶液、または身体の部分を洗浄及び/または保湿するための任意の他の液体を含んだバッグに置き換えてもよい。
【0054】
バッグは、例えば、バッグに含まれる液体の異なる言語による名称、Inci(International Nomenclature of Cosmetic Ingredient:化粧品原料国際命名法)成分表(化粧品処方成分)、製造バッチ番号などの、バッグとその容器の化粧品の追跡可能性のための法定の注意書を含むラベルを有していてもよい。
【0055】
ポンプ4のディップチューブ6の切断要素9は、バッグ11がディスペンサー1の下部本体2内に挿入されたとき、そしてポンプ4が上部本体10の第2端部の位置でねじ留めされたときに、石鹸バッグ11を突き通すように構成されている。
【0056】
【0057】
ディスペンサー1の上部本体2は、この図に示すように長手方向軸XXに沿って延びる上部スカート13を有し、上部本体5のその第1端は、下部本体14、より詳細には底部3を受け入れ、ネック10に対応する上部本体の第2端は、ポンプ4を受け入れるように構成されている。
【0058】
ネック10は孔12を有する。
【0059】
ネック10は、その外周に、ポンプ4をネック10にねじ込むことを可能にするネックねじ20を有し、ディップチューブ6が孔12を通過する。
【0060】
図3は、支持要素30に載せた状態のディスペンサー1を示す。
【0061】
支持要素30は、
図4に示すように2つの部分を有する。
【0062】
図4を参照すると、支持要素30は、固定ベース41と壁固定プレート42とを有する。
【0063】
固定ベース41は、支持要素30がディスペンサー1と組み合わされるときに上部本体2の長手方向軸XXに対して交差する軸に沿って配置され、壁固定プレート42は、支持要素30がディスペンサー1と組み合わされるときに長手方向軸XXに対して平行に配置される。
【0064】
支持要素30の固定ベース41と壁固定プレート42は互いに固定されている。
【0065】
好ましい実施形態では、支持要素30の固定ベース41と壁固定プレート42は互いに成形される。
【0066】
他の実施形態では、支持要素30の固定ベース41と壁固定プレート42は互いに溶接される。
【0067】
当然ながら、固定ベース41と壁固定プレート42の固定は、任意の公知の固定要素によって実現することができる。
【0068】
固定ベース41は、下部本体14、より詳細にはディスペンサー1の底部3と組み合わされるように構成されている。
【0069】
したがって、固定ベース41の空間的な形状は、底部3の空間的な形状によって決まる。
【0070】
図示された実施形態では、固定ベース41は円形状である。
【0071】
支持要素30の固定ベース41は、支持要素30の固定ベース41の周縁部に、上部本体2の長手方向軸XXに対して平行に延びるベース壁43を備えている。
【0072】
支持要素30の固定ベース41の周縁部には、凸部44が配置されている。
【0073】
これらの凸部44は、支持要素30がディスペンサー1と組み合わされるときに、ベース壁43と同様に、上部本体2の長手方向軸XXと平行に延びる。
【0074】
固定ベース41は、
図5に示されているように、支持要素30の固定ベース41を下部本体14の底部3に取り外し可能に固定するように構成された中央孔45を有する。
【0075】
中央孔45と凸部44との間には、例えば円形状の開口46が配置されている。
【0076】
もちろん、この円形状は本発明を限定するものではない。実際、この形状は、例えば正方形または三角形であってもよい。
【0077】
図5に示すように、凸部44は、支持要素30の固定ベース41の周縁部に均一に分布している。
【0078】
より正確には、4つの凸部が、支持要素30の固定ベース41の周縁部の位置に均一に分布している。
【0079】
開口46は、それらの部分が、中央孔45と凸部44との間に均一に分布している。
【0080】
より正確には、4つの開口46が、中央孔45と凸部44との間に均一に分布している。
【0081】
図4に戻ると、支持要素30がディスペンサー1と組み合わされるときに長手方向軸XXに平行に配置される支持要素30の壁取付プレート42は、この図に示すように、平坦な長方形のバーとして構成されている。
【0082】
もちろん、この構成は本発明を限定するものではない。
【0083】
壁固定プレート42は、固定要素を受け入れるように構成された孔47を有し、壁固定プレート42は、
図3に示されるように、例えば壁50のような表面に固定されるように構成される。固定要素は、図示していないが、ねじタイプにすることができる。
【0084】
もちろん、他の任意の公知の固定要素が排除されるべきではない。
【0085】
図6は、上部本体2の本体5の第1端部にねじ留めされるように構成され、且つ支持要素30の固定ベース41と組み合わされるように構成された下部本体14を示す。
【0086】
底部3は、支持要素30の固定ベース41と組み合わされるように構成された外表面60を有する。
【0087】
ディスペンサーの下部本体は、底部3の周縁部の少なくとも一部に配置される底壁61を有する。
【0088】
底壁は、底部から延び、下部スカート62と反対方向へ底部3から突出する。この壁は、固定ベース41を受け入れるための、開放されたハウジング67を形成する。
【0089】
下部本体14は、底部3の周縁部の少なくとも一部に配置された底壁61を有し、底壁61は、上部本体2と下部本体14とが互いにねじ留めされたときに、ディスペンサー1の上部本体2の長手方向軸XXと平行な軸に沿って長手方向へ延びる。
【0090】
より正確には、底壁61は、ディスペンサー1の上部本体2への下部本体14の挿入方向と反対側へ長手方向に延びている。
【0091】
底部3は、前記支持要素30への接続手段を備え、底壁は、底壁によって形成されるハウジングに固定ベースが挿入されるときに、固定ベースを取り囲むように構成される。
【0092】
この底壁の構成により、底壁によって形成されるハウジングに固定ベースが挿入されるときに、固定ベースを隠すことが可能となる。
【0093】
下部スカート62も、上部本体2と下部本体14とが互いにねじ留めされたときに、ディスペンサー1の上部本体2の長手方向軸XXと平行な長手方向軸に沿って延びる。
【0094】
しかしながら、下部スカート62は、ディスペンサー1の上部本体2への下部本体14の挿入方向の長手方向に延びる。
【0095】
底部3の外表面60は、接続手段、ここでは底部3のこの外表面60の周縁部に配置される第1列の溝63を有する。
【0096】
より正確には、これらの溝は外表面60の周縁部の位置に均一に分布し、その数は4つである。
【0097】
また、底部3の外表面60は第2列の溝64を有する。
【0098】
また、外表面60は中央孔65を有する。
【0099】
第2列の溝64は、第1列の溝63の各溝の間を埋めるように均等に配置され、第2列の溝64は、第1列の溝63よりも底部3の中心寄りに配置されている。
【0100】
下部本体14の位置と上部本体2の位置には、可逆接続手段が配置されている。
【0101】
実際、可逆接続手段は、下部本体14の周縁部に配置された下部本体ねじ66を有し、
図1に表されている相手側ねじ69は、上部本体2の周縁に、より正確には上部本体2の本体5の第1端部の位置に配置されていて、ディスペンサー1の下部本体14に対する上部本体2のねじ留めが可能になっている。
【0102】
底部3の底壁61と外表面60との間にはハウジング67が区画形成されている。
【0103】
支持要素30を下部本体14のハウジング67に挿入できるように、下部本体14の底壁61にはノッチ68が形成されている。
【0104】
図7に示すように、ディスペンサー1はその支持要素30上に載っておらず、ディスペンサー1がその支持要素30に、より詳細には支持要素30の固定ベース41に載った状態を示す
図8とは異なる。
【0105】
図8に示されているように、支持要素30の固定ベース41の高さは、ハウジング67の高さに対応する。
【0106】
実際、支持要素30は、ハウジング67に密に嵌合する方式で挿入されるように構成されている。
【0107】
より正確には、ハウジング67に密に嵌合する方式で挿入されるように構成されているのは支持要素30の固定ベース41であり、この固定ベース41はディスペンサー1の底部3と重ね合わされる。
【0108】
さらに、固定ベース41は底壁61と同一面となる。
【0109】
したがって、支持要素30の固定ベース41の中央孔45は、固定ベース41がそのハウジング67に挿入されたとき、固定手段70によって支持要素30をディスペンサー1に固定するように、底部3の中央孔65と向かい合う。
【0110】
これらの固定手段70は、
図3に示すようにねじタイプにすることができる。
【0111】
当然ながら、他の公知の固定手段も排除すべきではない。
【0112】
以下の説明では、本発明の作用について詳述する。
【0113】
石鹸バッグ11として図示されている液体バッグは、再充填できないため、空になると交換しなければならならず。このことにより、ディスペンサーの抗菌衛生と液体バッグの追跡可能性を保証でき、バッグに含まれる液体に特有の規制への準拠を保証できる。
【0114】
例えば、使用者が下部本体14と支持要素30の固定ベース41を介してその支持要素30に固定されているディスペンサー1の石鹸バッグ11を交換しようとする場合、支持要素30はそれ自体が壁固定プレート42を介して壁50に固定されているので、使用者はディスペンサー1の上部本体2を下部本体14からねじ留めを外すだけでよい。
【0115】
したがって、
図9に示すように、ディスペンサー1の下部本体14内にある空の石鹸バッグ11は、下部本体14内に挿入して上部スカートと底部3とによって支持される新しい石鹸バッグ11に交換される。
【0116】
したがって、ディスペンサー1の上部本体2を下部本体14にねじ締めし戻すことができ、ポンプ4のディップチューブ6の切断要素9が石鹸バッグ11を貫通するので、使用者がポンプ4のプッシュボタン7に押す力を作用させると、石鹸を吸い上げて注出口8から出すことができる。
【0117】
他の実施形態によれば、ポンプ4は、後に上部本体2のネック10内にねじ締めし戻すために、ディスペンサー1の下部本体14に上部本体2をねじ込む前にねじを外しておく必要があり、そうすることで、切断要素9が石鹸バッグ11をより正確に且つよりきれいに突き通すことができる。
【0118】
使用者がディスペンサー1をその支持要素30から取り外そうとする場合、まず、支持要素30の固定ベース41をディスペンサー1の底部3に固定する固定手段70が取り外される。
【0119】
使用者は、固定ベース41の凸部44が、対応する第1列の溝63と組み合わされなくなるように、ディスペンサー1を調整するだけでよい。
【0120】
使用者が、例えば別の壁50に固定するために、ディスペンサー1の支持要素30を移動しようとする場合、まず、支持要素30の壁固定プレート42に配置された孔47から固定要素が取り外され、別の壁50に同じ孔47を通してそれらの固定要素が再び挿入される。
【0121】
したがって、このディスペンサー1及びその支持要素30によって得られる効果は、以下の通りである。
【0122】
このディスペンサー1は、組み立てに困難を伴わずに壁50に固定することができ、特にディスペンサー1とその支持要素30との間の連結方式に関して、調和のとれた外観と最適のレイアウトが可能になる。
【0123】
さらに、新しい石鹸バッグ11をディスペンサー1に再充填することが迅速に行え、且つすべての使用者に可能になる。
【国際調査報告】