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特表2023-528694表示基板及びその製造方法、表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(54)【発明の名称】表示基板及びその製造方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230629BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 50/858 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 59/38 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 71/20 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 71/00 20230101ALI20230629BHJP
   H10K 85/00 20230101ALI20230629BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20230629BHJP
   H10K 101/40 20230101ALN20230629BHJP
【FI】
G09F9/30 349B
G09F9/30 365
G09F9/30 310
G09F9/30 349Z
G09F9/30 348A
H10K50/844
H10K50/858
H10K59/122
H10K59/123
H10K59/38
H10K71/20
H10K71/00
H10K85/00
G02B5/20 101
H10K101:40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568358
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(85)【翻訳文提出日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 CN2020081840
(87)【国際公開番号】W WO2021189475
(87)【国際公開日】2021-09-30
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】董 永▲發▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 冠▲達▼
(72)【発明者】
【氏名】李 世▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】王 青
(72)【発明者】
【氏名】袁 雄
(72)【発明者】
【氏名】申 ▲曉▼斌
(72)【発明者】
【氏名】童 慧
(72)【発明者】
【氏名】王 宇
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148BC00
2H148BD10
2H148BG06
2H148BH03
3K107AA01
3K107BB01
3K107DD03
3K107DD89
3K107EE03
3K107EE22
3K107EE29
3K107EE48
3K107EE49
3K107EE50
3K107EE63
3K107FF15
3K107GG12
3K107GG28
5C094BA27
5C094DA15
5C094EB05
5C094ED01
5C094ED03
5C094FA02
5C094FB06
5C094JA08
(57)【要約】
表示基板及びその製造方法、表示装置であって、表示基板は表示領域と、前記表示領域を取り囲む外周領域とを備え、表示基板はベース基板と、ベース基板に設置される発光構造層、カラーフィルム層、第1平坦層及び光学層とを備え、カラーフィルム層は発光構造層のベース基板から離れる側に位置し、第1平坦層はカラーフィルム層のベース基板から離れる側に位置し、光学層は第1平坦層のベース基板から離れる側に位置し、カラーフィルム層から射出した光を集中するように構成され、表示基板は更にトランジスタを備え、トランジスタの活性層はベース基板の内部に形成され、表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板から離れる表面は平坦ではなく、第1厚さは表示領域に位置するカラーフィルム層の最大厚さであり、第2厚さは表示領域に位置するカラーフィルム層の最小厚さであり、第1厚さと第2厚さとの差分は第1平坦層の厚さ以下である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
表示領域と、前記表示領域を取り囲む外周領域とを備え、前記表示基板はベース基板と、前記ベース基板に設置される発光構造層、カラーフィルム層、第1平坦層及び光学層とを備え、前記カラーフィルム層は前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記第1平坦層は前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記光学層は前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記カラーフィルム層から射出した光を集中するように構成され、
前記表示基板は更にトランジスタを備え、前記トランジスタの活性層は前記ベース基板の内部に形成され、
表示領域に位置する前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる表面は平坦ではなく、第1厚さは前記表示領域に位置する前記カラーフィルム層の最大厚さであり、第2厚さは前記表示領域に位置する前記カラーフィルム層の最小厚さであり、
前記第1厚さと前記第2厚さとの差分は前記第1平坦層の厚さ以下である、表示基板。
【請求項2】
前記光学層は複数の光学素子を備え、前記光学フィルタは前記光学素子に1対1で対応し、
前記光学フィルタの前記ベース基板での正投影は対応の光学素子の前記ベース基板での正投影を被覆し、且つ前記光学フィルタの前記ベース基板での投影面積は対応の光学素子の前記ベース基板での投影面積より大きい、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記表示基板は更に第2平坦層を備え、
前記第2平坦層は前記発光構造層と前記カラーフィルム層との間に位置する、請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記表示基板は更に光学ベース基板層を備え、
前記光学ベース基板層は前記第1平坦層と前記光学層との間に位置し、前記光学層を前記第1平坦層に粘着するように構成される、請求項3に記載の表示基板。
【請求項5】
前記複数の光学素子は間隔を置いて設置され、且つ行列状に配置され、
隣接する光学素子間の間隔は前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さより小さく、且つ0.2マイクロメートル~0.4マイクロメートルであり、
前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さは前記光学素子のベース基板の延在方向に沿う長さより小さく、
前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さは1マイクロメートル~2マイクロメートルであり、前記光学素子のベース基板の延在方向に沿う長さは2~4マイクロメートルである、請求項1に記載の表示基板。
【請求項6】
前記光学素子はレンズであり、
前記レンズの形状は半球状を含む、請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第1平坦層及び前記第2平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さは0.3マイクロメートル~0.5マイクロメートルであり、
前記第1平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さは前記第2平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さより大きく、
前記第1平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さは前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さより小さい、請求項3に記載の表示基板。
【請求項8】
前記光学フィルタの形状は六角形を含み、前記複数の光学フィルタはアレイ状に配置され、
前記第2厚さは1.5マイクロメートル~2.5マイクロメートルであり、前記第1厚さと前記第2厚さとの差分は0.2マイクロメートル~0.4マイクロメートルである、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記表示基板は更にアレイ構造層を備え、
前記アレイ構造層は前記ベース基板と前記発光構造層との間に位置する、請求項1に記載の表示基板。
【請求項10】
前記表示基板は更にパッケージ層を備え、
前記パッケージ層は前記発光構造層の前記第2平坦層に近接する側に位置し、
前記パッケージ層は第1無機パッケージ層、第2無機パッケージ層及び第3有機パッケージ層を備え、
前記第1無機パッケージ層は前記第2電極のベース基板から離れる側に位置し、
前記第2無機パッケージ層は前記第1無機パッケージ層のベース基板から離れる側に位置し、
前記第3有機パッケージ層は前記第2無機パッケージ層のベース基板から離れる側に位置する、請求項4に記載の表示基板。
【請求項11】
前記第3有機パッケージ層の製造材料は前記光学ベース基板層の製造材料と同じである、請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記表示基板はカバープレート及び充填ゴムを更に備え、
前記カバープレートは前記光学層の前記ベース基板から離れる側に位置し、
前記充填ゴムは前記カバープレートと前記光学層との間に充填される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項13】
前記表示基板は更にボンディング領域を備え、前記ボンディング領域は前記外周領域の前記表示領域から離れる側に位置し、
前記カラーフィルム層及び前記発光構造層は前記表示領域及び一部の外周領域に位置し、
前記第1平坦層、前記第2平坦層及び前記光学ベース基板層は前記表示領域全体及び少なくとも一部の前記外周領域を被覆する、請求項4に記載の表示基板。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の表示基板を備える表示装置。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか1項に記載の表示基板を製造することに用いられる表示基板の製造方法であって、
ベース基板に発光構造層を形成することと、
前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することと、
前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる側に第1平坦層を形成することと、
前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することと、を含む表示基板の製造方法。
【請求項16】
前記ベース基板に発光構造層を形成することは、
前記ベース基板にアレイ構造層を形成することと、
前記アレイ構造層の前記ベース基板から離れる側に第1電極を形成することと、
第1電極が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に画素定義層を形成することと、
画素定義層が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に有機発光層及び第2電極を順次形成することと、を含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することは、
前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側にパッケージ層を形成することと、
前記パッケージ層の前記ベース基板から離れる側に第2平坦層を形成することと、
前記第2平坦層の前記ベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することと、を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することは、
前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に光学ベース基板層を形成することと、
前記光学ベース基板層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することと、を含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記光学ベース基板層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することは、
前記光学ベース基板層の前記ベース基板から離れる側にフォトレジストフィルムをコーティングすることと、
フォトリソグラフィプロセスにより前記フォトレジストフィルムを処理して、初期光学層を形成することと、
前記初期光学層に対して焼付処理を行って、複数の光学素子を備える光学層を形成することと、を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記フォトリソグラフィプロセスにより前記フォトレジストフィルムを処理することは、
マスクを用いてフォトレジストフィルムを露光して、フォトレジストフィルムに露光領域及び非露光領域を含ませ、前記画素定義層のベース基板での正投影が前記露光領域のベース基板での正投影を被覆し、前記露光領域の幅が、隣接する2つの光学デバイス間の間隔より小さいことと、
マスクを除去し、フォトレジストフィルムを現像して、露光領域に位置するフォトレジストフィルムを除去することと、を含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成した後、前記方法は更に、
前記光学層の前記ベース基板から離れる側に充填ゴムをコーティングすることと、
前記充填ゴムにカバープレートを貼合することと、を含む請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示技術分野に関するが、それに限らず、特に表示基板及びその製造方法、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ有機発光ダイオード(Micro Organic Light-Emitting Diode、Micro-OLEDと略称)は近年開発された、シリコン系OLEDとも称されるマイクロディスプレイである。シリコン系OLEDは画素のアクティブアドレッシングを実現することができるだけではなく、シリコン基板においてタイミング制御(TCON)回路、過電流保護(OCP)回路等を含む複数の機能回路を製造することを実現することもでき、システムの体積を減少させて、軽量化を実現することに役立つ。シリコン系OLEDは成熟した相補型金属酸化物半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor、CMOSと略称)集積回路プロセスを用いて製造され、体積が小さく、高解像度(Pixels Per Inch、PPIと略称)、高リフレッシュレート等の利点を有し、仮想現実(Virtual Reality、VRと略称)又は拡張現実(Augmented Reality、ARと略称)のニアアイディスプレイ分野に広く応用されている。
【0003】
シリコン系OLEDは一般的に比較的高い表示輝度に達することができないため、シリコン系OLEDの表示効果が悪い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下は本開示に詳しく説明される主題の概要である。本概要は特許請求の範囲を制限するためのものではない。
【0005】
第1態様では、本開示は表示基板を提供し、表示領域と、前記表示領域を取り囲む外周領域とを備え、前記表示基板はベース基板と、前記ベース基板に設置される発光構造層、カラーフィルム層、第1平坦層及び光学層とを備え、前記カラーフィルム層は前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記第1平坦層は前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記光学層は前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記カラーフィルム層から射出した光を集中するように構成され、
前記表示基板は更にトランジスタを備え、前記トランジスタの活性層は前記ベース基板の内部に形成され、
表示領域に位置する前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる表面は平坦ではなく、第1厚さは前記表示領域に位置する前記カラーフィルム層の最大厚さであり、第2厚さは前記表示領域に位置する前記カラーフィルム層の最小厚さであり、
前記第1厚さと前記第2厚さとの差分は前記第1平坦層の厚さ以下である。
【0006】
いくつかの可能な実現方式では、前記光学層は複数の光学素子を備え、前記光学フィルタは前記光学素子に1対1で対応し、
前記光学フィルタの前記ベース基板での正投影は対応の光学素子の前記ベース基板での正投影を被覆し、且つ前記光学フィルタの前記ベース基板での投影面積は対応の光学素子の前記ベース基板での投影面積より大きい。
【0007】
いくつかの可能な実現方式では、前記表示基板は更に第2平坦層を備え、
前記第2平坦層は前記発光構造層と前記カラーフィルム層との間に位置する。
【0008】
いくつかの可能な実現方式では、前記表示基板は更に光学ベース基板層を備え、
前記光学ベース基板層は前記第1平坦層と前記光学層との間に位置し、前記光学層を前記第1平坦層に粘着するように構成される。
【0009】
いくつかの可能な実現方式では、前記複数の光学素子は間隔を置いて設置され、且つ行列状に配置され、
隣接する光学素子間の間隔は前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さより小さく、且つ0.2マイクロメートル~0.4マイクロメートルであり、
前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さは前記光学素子のベース基板の延在方向に沿う長さより小さく、
前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さは1マイクロメートル~2マイクロメートルであり、前記光学素子のベース基板の延在方向に沿う長さは2~4マイクロメートルである。
【0010】
いくつかの可能な実現方式では、前記光学素子はレンズであり、
前記レンズの形状は半球状を含む。
【0011】
いくつかの可能な実現方式では、前記第1平坦層及び前記第2平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さは0.3マイクロメートル~0.5マイクロメートルであり、
前記第1平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さは前記第2平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さより大きく、
前記第1平坦層のベース基板に垂直な方向に沿う長さは前記光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さより小さい。
【0012】
1つの可能な実現方式では、前記光学フィルタの形状は六角形を含み、前記複数の光学フィルタはアレイ状に配置され、
前記第2厚さは1.5マイクロメートル~2.5マイクロメートルであり、前記第1厚さと前記第2厚さとの差分は0.2マイクロメートル~0.4マイクロメートルである。
【0013】
いくつかの可能な実現方式では、前記表示基板は更にアレイ構造層を備え、
前記アレイ構造層は前記ベース基板と前記発光構造層との間に位置する。
【0014】
いくつかの可能な実現方式では、前記表示基板は更にパッケージ層を備え、
前記パッケージ層は前記発光構造層の前記第2平坦層に近接する側に位置し、
前記パッケージ層は第1無機パッケージ層、第2無機パッケージ層及び第3有機パッケージ層を備え、
前記第1無機パッケージ層は前記第2電極のベース基板から離れる側に位置し、
前記第2無機パッケージ層は前記第1無機パッケージ層のベース基板から離れる側に位置し、
前記第3有機パッケージ層は前記第2無機パッケージ層のベース基板から離れる側に位置する。
【0015】
いくつかの可能な実現方式では、前記第3有機パッケージ層の製造材料は前記光学ベース基板層の製造材料と同じである。
【0016】
いくつかの可能な実現方式では、前記表示基板はカバープレート及び充填ゴムを更に備え、
前記カバープレートは前記光学層の前記ベース基板から離れる側に位置し、
前記充填ゴムは前記カバープレートと前記光学層との間に充填される。
【0017】
いくつかの可能な実現方式では、前記カラーフィルム層の厚さは1.5マイクロメートル~2.5マイクロメートルであり、
前記光学フィルタの形状は六角形であり、前記複数の光学フィルタはアレイ状に配置される。
【0018】
いくつかの可能な実現方式では、前記表示基板は更にボンディング領域を備え、前記ボンディング領域は前記外周領域の前記表示領域から離れる側に位置し、
前記カラーフィルム層及び前記発光構造層は前記表示領域及び一部の外周領域に位置し、
前記第1平坦層、前記第2平坦層及び前記光学ベース基板層は前記表示領域全体及び少なくとも一部の前記外周領域を被覆する。
【0019】
第2態様では、本開示は上記表示基板を備える表示装置を更に提供する。
【0020】
第3態様では、本開示は上記表示基板を製造することに用いられる表示基板の製造方法を更に提供し、前記方法は、
ベース基板に発光構造層を形成することと、
前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することと、
前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる側に第1平坦層を形成することと、
前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することと、を含む。
【0021】
いくつかの可能な実現方式では、前記ベース基板に発光構造層を形成することは、
前記ベース基板にアレイ構造層を形成することと、
前記アレイ構造層の前記ベース基板から離れる側に第1電極を形成することと、
第1電極が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に画素定義層を形成することと、
画素定義層が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に有機発光層及び第2電極を順次形成することと、を含む。
【0022】
いくつかの可能な実現方式では、前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することは、
前記発光構造層の前記ベース基板から離れる側にパッケージ層を形成することと、
前記パッケージ層の前記ベース基板から離れる側に第2平坦層を形成することと、
前記第2平坦層の前記ベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することと、を含む。
【0023】
いくつかの可能な実現方式では、前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することは、
前記第1平坦層の前記ベース基板から離れる側に光学ベース基板層を形成することと、
前記光学ベース基板層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することと、を含む。
【0024】
いくつかの可能な実現方式では、前記光学ベース基板層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成することは、
前記光学ベース基板層の前記ベース基板から離れる側にフォトレジストフィルムをコーティングすることと、
フォトリソグラフィプロセスにより前記フォトレジストフィルムを処理して、初期光学層を形成することと、
前記初期光学層に対して焼付処理を行って、複数の光学素子を備える光学層を形成することと、を含む。
【0025】
いくつかの可能な実現方式では、前記フォトリソグラフィプロセスにより前記フォトレジストフィルムを処理することは、
マスクを用いてフォトレジストフィルムを露光して、フォトレジストフィルムに露光領域及び非露光領域を含ませ、前記画素定義層のベース基板での正投影が前記露光領域のベース基板での正投影を被覆し、前記露光領域の幅が、隣接する2つの光学デバイス間の間隔より小さいことと、
マスクを除去し、フォトレジストフィルムを現像して、露光領域に位置するフォトレジストフィルムを除去することと、を含む。
【0026】
いくつかの可能な実現方式では、前記カラーフィルム層の前記ベース基板から離れる側に光学層を形成した後、前記方法は更に、
前記光学層の前記ベース基板から離れる側に充填ゴムをコーティングすることと、
前記充填ゴムにカバープレートを貼合することと、を含む。
【0027】
図面及び詳細な説明を閲覧して理解した後、他の態様を分かることができる。
【0028】
図面は本開示の技術案を理解するためのものであり、且つ明細書の一部となり、本開示の実施例とともに本開示の技術案を解釈することに用いられ、本開示の技術案を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は本開示の実施例に係る表示基板の構造模式図である。
図2図2は例示的な実施例に係る表示基板の構造模式図である。
図3図3図2のA-A方向に沿う断面図である。
図4図4図2のB-B方向に沿う断面図である。
図5図5は例示的な実施例に係るベース基板の回路原理の模式図である。
図6図6は例示的な実施例に係る電圧制御回路及び画素駆動回路の回路実現の模式図である。
図7図7は例示的な実施例に係る有機発光層の構造模式図である。
図8図8は本開示の実施例に係る表示基板の製造方法のフローチャートである。
図9図9は例示的な実施例に係るマスクの部分上面図である。
図10図10図9のC-C方向に沿う断面図である。
図11図11は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図12図12は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図13図13は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図14図14は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図15図15は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図16図16は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図17図17は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図18図18は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図19図19は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図20図20は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図21図21は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
図22図22は例示的な実施例に係る表示基板の製造方法の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に図面を参照しながら本開示の実施例を詳しく説明する。実施形態は複数の異なる形式で実施されてもよい。当業者が容易に理解できる事実は、本開示の趣旨及びその範囲を逸脱せずに、方式及び内容を様々な形式に変換することができることである。従って、本開示は下記実施形態に記載の内容のみに限定されると解釈されるべきではない。衝突しない限り、本開示の実施例及び実施例の特徴は互いに任意に組み合わせられることができる。
【0031】
図面において、明確にするために、各構成要素のサイズ、層の厚さ又は領域を拡大して示す場合がある。従って、本開示の実施形態は必ずしも該サイズに限定されるとは限らず、図面における各部材の形状及びサイズは真の比率を反映しない。また、図面に理想的な例を模式的に示すが、本開示の実施形態は図面に示される形状又は数値に限定されるものではない。
【0032】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は本開示の属する分野内で当業者が理解する通常の意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する言葉はいかなる順序、数又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものに過ぎない。「備える」又は「含む」等の類似する言葉は、該言葉の後に記載された素子又は部材が該言葉の前に列挙した素子又は部材及びそれらと同等のものをカバーすることを指し、他の素子又は部材を排除しない。「接続」又は「連結」等の類似する言葉は物理的又は機械的な接続に限定されるものではなく、直接的又は間接的接続にかかわらず、電気的接続も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対的な位置関係を指すだけであり、説明される対象の絶対的な位置が変化すると、該相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0033】
本明細書において、トランジスタとは少なくともゲート電極、ドレイン電極及びソース電極の3つの端子を備える素子を指す。トランジスタはドレイン電極(ドレイン電極端子、ドレイン領域又はドレイン電極)とソース電極(ソース電極端子、ソース領域又はソース電極)との間にチャネル領域を有し、且つ電流はドレイン電極、チャネル領域及びソース電極を流れることができる。チャネル領域とは電流が主に流れる領域を指す。
【0034】
本明細書において、第1極はドレイン電極であってもよく、第2極はソース電極であってもよく、又は、第1極はソース電極であってもよく、第2極はドレイン電極であってもよい。極性が反対であるトランジスタを使用する場合又は回路動作中の電流方向が変化する場合等に、「ソース電極」及び「ドレイン電極」の機能は互いに交換される場合がある。従って、本明細書において、「ソース電極」及び「ドレイン電極」は互いに交換されることができる。
【0035】
本明細書において、「接続」は構成要素が、ある電気的作用を有する素子により一体に接続される状況を含む。「ある電気的作用を有する素子」は接続される構成要素間の電気信号の授受を行うことができる限り、特に制限しない。「ある電気的作用を有する素子」の例は電極及び配線のほか、更にトランジスタ等のスイッチング素子、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、他の様々な機能を持つ素子等を含む。
【0036】
本明細書において、「フィルム」及び「層」は互いに交換されることができる。例えば、「導電層」を「導電フィルム」に置換できる場合がある。それと同様に、「絶縁フィルム」を「絶縁層」に置換できる場合がある。
【0037】
図1は本開示の実施例に係る表示基板の構造模式図である。図1に示すように、本開示の実施例に係る表示基板は表示領域と、表示領域を取り囲む外周領域とを備え、表示基板はベース基板10と、ベース基板10に設置される発光構造層20、カラーフィルム層30、第1平坦層50及び光学層40とを備える。カラーフィルム層30は発光構造層20のベース基板10から離れる側に位置する。第1平坦層50はカラーフィルム層30のベース基板10から離れる側に位置し、光学層40は第1平坦層50のベース基板10から離れる側に位置し、カラーフィルム層30から射出した光を集中するように構成される。図1に表示領域のみを示す。
【0038】
表示基板は更にトランジスタ(図示せず)を備え、トランジスタの活性層はベース基板の内部に形成される。表示領域に位置するカラーフィルム層30のベース基板10から離れる表面は平坦ではない。第1厚さT1は表示領域に位置するカラーフィルム層の最大厚さであり、第2厚さT2は表示領域に位置するカラーフィルム層の最小厚さである。
【0039】
第1厚さT1と第2厚さT2との差分Dは第1平坦層50の厚さT以下である。
【0040】
図1に示すように、表示領域に位置するカラーフィルム層30は複数の光学フィルタ31を備える。
【0041】
1つの例示的な実施例では、隣接する2つの光学フィルタの間にオーバーラップが存在し、表示領域に位置するカラーフィルム層の厚さが均一ではなく、カラーフィルム層の表面を非平坦にする。隣接する2つの光学フィルタは第1光学フィルタC1及び第2光学フィルタC2を含む。
【0042】
1つの例示的な実施例では、第1光学フィルタC1は第1光学フィルタ部C11、第2光学フィルタ部C12及び第3光学フィルタ部C13を備える。第2光学フィルタ部C12と第1光学フィルタ部C11との間の間隔は0であり、第2光学フィルタ部C12と第2光学フィルタC2との間の間隔は0である。
【0043】
1つの例示的な実施例では、第1光学フィルタ部C11及び第2光学フィルタ部C12のベース基板10での正投影と第2光学フィルタC2のベース基板10での正投影との間に重複領域が存在せず、第2光学フィルタC2のベース基板10での正投影は第3光学フィルタ部C13のベース基板10での正投影を被覆する。
【0044】
第1光学フィルタ部C11のベース基板から離れる表面とベース基板との距離は第3光学フィルタ部C13のベース基板から離れる表面とベース基板との距離より小さく、第2光学フィルタ部C12の厚さは第1光学フィルタ部C11と第3光学フィルタ部C13の厚さとの和に等しい。
【0045】
第1厚さはすべての隣接する2つの光学フィルタのうちの第2光学フィルタ部の厚さの最大値であり、即ち、第1厚さT1はオーバーラップ領域に位置する光学フィルタの厚さであり、第1厚さT1は単一の光学フィルタの厚さと、該光学フィルタの上方にオーバーラップする他の光学フィルタの厚さとを含む。
【0046】
第2厚さT2はすべての第1光学フィルタ部の厚さ、第2光学フィルタ部の厚さ及び第2光学フィルタの厚さのうちの最小値であり、即ち、第2厚さはオーバーラップ領域に位置しない光学フィルタの厚さの最小値である。
【0047】
1つの例示的な実施例では、第2厚さT2は1.5マイクロメートル~2.5マイクロメートルである。
【0048】
1つの例示的な実施例では、第1厚さT1と第2厚さT2との差分Dは0.2マイクロメートル~0.4マイクロメートルである。
【0049】
1つの例示的な実施例では、第1距離H1は表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板10から離れる表面とベース基板との最大距離である。第2距離H2は表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板から離れる表面とベース基板との最小距離である。第1距離H1と、表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板に近接する表面とベース基板との距離Hとの差は第1厚さT1に等しく、第2距離H2と、表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板に近接する表面とベース基板との距離Hとの差は第2厚さT2に等しい。第1距離H1と第2距離H2との差分は第1厚さT1と第2厚さT2との差分、即ち表示領域に位置するカラーフィルム層の段差に等しい。
【0050】
1つの例示的な実施例では、ベース基板10はシリコン基板又はガラス基板であってもよい。
【0051】
1つの例示的な実施例では、トランジスタは金属酸化物半導体電界効果トランジスタであってもよい。
【0052】
1つの例示的な実施例では、カラーフィルム層30は白色光とカラーフィルムとを組み合わせる方式を用いてフルカラー表示を実現する。
【0053】
1つの例示的な実施例では、カラーフィルム層30は更にブラックマトリックスを備えてもよい。
【0054】
1つの例示的な実施例では、白色光とカラーフィルムとを組み合わせる方式を用いて2000より大きな高解像度を実現することができ、VR/ARニーズを満足することができる。
【0055】
1つの例示的な実施例では、表示基板はトップエミッション構造であってもよい。
【0056】
カラーフィルム層の下に位置するフィルム層のベース基板から離れる表面が平坦ではない場合、表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板に近接する表面とベース基板との距離Hはすべて同じとは限らない。
【0057】
1つの例示的な実施例では、第1厚さT1と第2厚さT2との差分は第1平坦層50の厚さT以下であれば、平坦層によりカラーフィルム層の表面の非平坦箇所が被覆されるように確保することができ、これにより光学層の均一性が確保される。
【0058】
1つの例示的な実施例では、第1平坦層50の製造材料は有機材料である。
【0059】
図1に示すように、表示基板において、異なる色の光学フィルタの境界にオーバーラップがある程度存在する。表示基板の画素サイズが小さいため、後で製造された光学フィルタの縁部は以前に製造された光学フィルタに積層されて、光学フィルタの間に厚さの差が生じてしまい、それによりカラーフィルム層の不均一を引き起こしてしまう。カラーフィルム層30と光学層40との間に第1平坦層50を設置することにより、光学層を製造する際に各光学素子の形態の均一を確保し、光学層の作用を最大化させ、更に光学層における各光学素子の安定性及び均一性を確保することができ、表示基板の表示輝度の均一性を実現し、表示基板の表示効果を向上させる。
【0060】
本開示の実施例に係る表示基板は表示領域と、表示領域を取り囲む外周領域とを備え、表示基板はベース基板と、ベース基板に設置される発光構造層、カラーフィルム層、第1平坦層及び光学層とを備え、カラーフィルム層は発光構造層のベース基板から離れる側に位置し、第1平坦層はカラーフィルム層のベース基板から離れる側に位置し、光学層は第1平坦層のベース基板から離れる側に位置し、カラーフィルム層から射出した光を集中するように構成され、表示基板は更にトランジスタを備え、トランジスタの活性層はベース基板の内部に形成され、表示領域に位置するカラーフィルム層のベース基板から離れる表面は平坦ではなく、第1厚さは表示領域に位置するカラーフィルム層の最大厚さであり、第2厚さは表示領域に位置するカラーフィルム層の最小厚さであり、第1厚さと第2厚さとの差分は第1平坦層の厚さ以下である。本開示の実施例は表示基板に第1平坦層及び光学層を設置することによりカラーフィルム層から射出した光を集中し、表示基板の表示輝度を向上させることができ、シリコン系OLEDの表示効果を向上させる。
【0061】
図2は例示的な実施例に係る表示基板の構造模式図であり、図3図2のA-A方向に沿う断面図であり、図4図2のB-B方向に沿う断面図である。図2に示すように、例示的な実施例に係る表示基板は表示領域100と、表示領域100を取り囲む外周領域200と、外周領域200の表示領域100から離れる側に設置されるボンディング領域300とを備える。
【0062】
1つの例示的な実施例では、表示領域100には規則的に配置される複数のサブ画素が設置される。各サブ画素は発光素子と、発光素子を駆動して発光させるための画素駆動回路とを備える。外周領域200には画素駆動回路に制御信号を提供するための制御回路が設置される。ボンディング領域300には外部フレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit、FPCと略称)にボンディング接続されるパッドアセンブリが設置される。図3及び図4は表示領域における3つのサブ画素100A、100B及び100Cを例として説明する。
【0063】
1つの例示的な実施例では、図3に示すように、外周領域200はベース基板の表示領域から外周領域までの延在方向に沿って順に配置される第1領域200A、第2領域200B、第3領域200C、第4領域200D及び第5領域200Eを備える。
【0064】
1つの例示的な実施例では、トランジスタはスイッチングトランジスタ及び駆動トランジスタを備えてもよい。ベース基板10におけるトランジスタは画素駆動回路を構成することができる。
【0065】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、トランジスタ11は表示領域100及び第2領域200Bに位置する。
【0066】
1つの例示的な実施例では、トランジスタは活性層、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極及びゲート接続電極を備える。ソース電極及びドレイン電極はそれぞれ活性層に接続され、ゲート接続電極は導電性ピラーによってゲート電極に接続される。トランジスタはボトムゲート構造であってもよく、又はトップゲート構造であってもよい。
【0067】
1つの例示的な実施例では、活性層の製造材料は金属酸化物を含んでもよい。
【0068】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示基板は、ベース基板10と発光構造層20との間に設置されるアレイ構造層を更に備える。アレイ構造層はベース基板10に順次設置される第1絶縁層12、第1導電性ピラー13、反射電極14、第2絶縁層15及び第2導電性ピラー16を備える。
【0069】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、アレイ構造層は表示領域100全体及び外周領域200を被覆する。
【0070】
第1絶縁層12及び第2絶縁層15は表示領域全体及び少なくとも一部の外周領域を被覆する。1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、第1絶縁層12及び第2絶縁層15は表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する。
【0071】
1つの例示的な実施例では、第1導電性ピラー13及び第2導電性ピラー16は表示領域100、第2領域200B及び第4領域200Dに位置する。
【0072】
1つの例示的な実施例では、第1絶縁層12には一部のドレイン電極を露出させるビアが設置され、第1導電性ピラー13は第1絶縁層12のビア内に設置される。反射電極14は第1導電性ピラー13によってドレイン電極に接続される。第2絶縁層15には反射電極14を露出させるビアが設置され、第2導電性ピラー16は第2絶縁層15のビア内に設置される。
【0073】
1つの例示的な実施例では、第1絶縁層12及び第2絶縁層15の製造材料はシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)又は酸窒化ケイ素(SiON)であってもよい。第1絶縁層12及び第2絶縁層15の構造は単層構造であってもよく、又は多層複合構造であってもよい。
【0074】
1つの例示的な実施例では、第1導電性ピラー13及び第2導電性ピラー16の製造材料はタングステンであってもよい。
【0075】
1つの例示的な実施例では、反射電極14の製造材料は銀又はアルミニウムであってもよい。反射電極14の構造は単層構造であってもよく、又は多層複合構造であってもよい。
【0076】
図5は例示的な実施例に係るベース基板の回路原理の模式図である。図5に示すように、表示領域における複数のサブ画素は規則的に配置されて、複数の表示行及び複数の表示列を形成する。各サブ画素は画素駆動回路101と、画素駆動回路101に接続される発光デバイス102とを備える。画素駆動回路101は少なくとも駆動トランジスタを備える。制御回路は少なくとも複数の電圧制御回路110を備え、各電圧制御回路110は複数の画素駆動回路101に接続される。例えば、1つの電圧制御回路110は1つの表示行における画素駆動回路101に接続され、該表示行の画素駆動回路101において駆動トランジスタの第1極は共同で該電圧制御回路110に接続され、各駆動トランジスタの第2極はこのサブ画素の発光デバイス102の陽極に接続され、発光デバイス102の陰極は第2電源信号VSSの入力端子に接続される。電圧制御回路110はそれぞれ第1電源信号VDDの入力端子、初期化信号Vinitの入力端子、リセット制御信号REの入力端子及び発光制御信号EMの入力端子に接続される。電圧制御回路110は、リセット制御信号REに応答して、初期化信号Vinitを駆動トランジスタの第1極に出力して、対応の発光デバイス102をリセットするように制御するように構成される。電圧制御回路110は更に、発光制御信号EMに応答して、第1電源信号VDDを駆動トランジスタの第1極に出力して、発光デバイス102を駆動して発光させるように構成される。1つの表示行における画素駆動回路101が共同で電圧制御回路110に接続されることにより、表示領域100における画素駆動回路101の構造を簡素化し、表示領域100における画素駆動回路101の占有面積を減少させることができ、それにより表示領域100においてより多くの画素駆動回路101及び発光デバイス102を設置し、高PPI表示を実現する。電圧制御回路110はリセット制御信号REの制御によって初期化信号Vinitを駆動トランジスタの第1極に出力し、対応の発光デバイス102をリセットするように制御し、前のフレームが発光する際に発光デバイス102に印加した電圧の次のフレームによる発光への影響を回避することができ、残影現象を改善することができる。
【0077】
例示的な実施例では、1つの電圧制御回路110は、同一の表示行における2つの隣接するサブ画素の画素駆動回路101に接続されてもよく、同一の表示行における3つ以上のサブ画素の画素駆動回路101に接続されてもよい。
【0078】
図6は例示的な実施例に係る電圧制御回路及び画素駆動回路の回路実現の模式図である。図6に示すように、発光デバイスはOLEDを備えてもよい。OLEDの陽極は駆動トランジスタM0の第2極Dに接続され、OLEDの陰極は第2電源信号VSSの入力端子に接続される。
【0079】
例示的な実施例では、第2電源信号VSSの電圧は負電圧又は接地電圧VGND(一般的に0Vである)であってもよい。初期化信号Vinitの電圧は接地電圧VGNDであってもよい。
【0080】
例示的な実施例では、OLEDはMicro-OLED又はMini-OLEDであってもよく、高PPI表示の実現に役立つ。
【0081】
例示的な実施例では、電圧制御回路110は1つの表示行における2つの画素駆動回路101に接続される。画素駆動回路101は駆動トランジスタM0、第3トランジスタM3、第4トランジスタM4及び蓄電コンデンサCstを備え、電圧制御回路110は第1トランジスタM1及び第2トランジスタM2を備える。駆動トランジスタM0、第1トランジスタM1、第2トランジスタM2、第3トランジスタM3、第4トランジスタM4はいずれもベース基板において製造されたトランジスタである。
【0082】
第1トランジスタM1の制御電極はリセット制御信号REの入力端子に接続され、リセット制御信号REを受信するように構成され、第1トランジスタM1の第1極は初期化信号Vinitの入力端子に接続され、初期化信号Vinitを受信するように構成され、第1トランジスタM1の第2極はそれぞれ対応の駆動トランジスタM0の第1極S及び第2トランジスタM2の第2極に接続される。第2トランジスタM2の制御電極は発光制御信号EMの入力端子に接続され、発光制御信号EMを受信するように構成され、第2トランジスタM2の第1極は第1電源信号VDDの入力端子に接続され、第1電源信号VDDを受信するように構成され、第2トランジスタM2の第2極はそれぞれ対応の駆動トランジスタM0の第1極S及び第1トランジスタM1の第2極に接続される。例示的な実施形態では、第1トランジスタM1及び第2トランジスタM2のタイプは異なってもよく、例えば、第1トランジスタM1はN型トランジスタであり、第2トランジスタM2はP型トランジスタであり、又は、第1トランジスタM1はP型トランジスタであり、第2トランジスタM2はN型トランジスタである。いくつかの可能な実現方式では、第1トランジスタM1及び第2トランジスタM2のタイプは同じであってもよく、実際の応用環境に応じて設計して決定されてもよい。
【0083】
画素駆動回路101は駆動トランジスタM0、第3トランジスタM3、第4トランジスタM4及び蓄電コンデンサCstを備える。駆動トランジスタM0の制御電極G、駆動トランジスタM0の第1極Sは第1トランジスタM1の第2極及び第2トランジスタM2の第2極に接続され、駆動トランジスタM0の第2極DはOLEDの陽極に接続される。第3トランジスタM3の制御電極は第1制御電極走査信号S1の入力端子に接続され、第1制御電極走査信号S1を受信するように構成され、第3トランジスタM3の第1極はデータ信号DAの入力端子に接続され、データ信号DAを受信するように構成され、第3トランジスタM3の第2極は駆動トランジスタM0の制御電極Gに接続される。第4トランジスタM4の制御電極は第2制御電極走査信号S2の入力端子に接続され、第2制御電極走査信号S2を受信するように構成され、第4トランジスタM4の第1極はデータ信号DAの入力端子に接続され、データ信号DAを受信するように構成され、第4トランジスタM4の第2極は駆動トランジスタM0の制御電極Gに接続される。蓄電コンデンサCstの第1端子は駆動トランジスタM0の制御電極Gに接続され、蓄電コンデンサCstの第2端子は接地端子GNDに接続される。例示的な実施形態では、駆動トランジスタM0はN型トランジスタであってもよく、第3トランジスタM3及び第4トランジスタM4のタイプは異なってもよく、例えば、第3トランジスタM3はN型トランジスタであり、第4トランジスタM4はP型トランジスタである。データ信号DAの電圧は高グレースケールに対応する電圧である場合、P型の第4トランジスタM4をオンにすることによりデータ信号DAを駆動トランジスタM0の制御電極Gに伝送し、データ信号DAの電圧が例えばN型の第3トランジスタM3の閾値電圧から影響を受けることを回避することができる。データ信号DAの電圧は低グレースケールに対応する電圧である場合、N型の第3トランジスタM3をオンにすることによりデータ信号DAを駆動トランジスタM0の制御電極Gに伝送し、データ信号DAの電圧がP型の第4トランジスタM4の閾値電圧から影響を受けることを回避することができる。そうすると、駆動トランジスタM0の制御電極Gに入力された電圧範囲を広げることができる。
【0084】
1つの例示的な実施例では、第3トランジスタM3及び第4トランジスタM4のタイプについて、第3トランジスタM3はP型トランジスタであってもよく、第4トランジスタM4はN型トランジスタであってもよい。
【0085】
1つの例示的な実施例では、画素駆動回路は3T1C、5T1C又は7T1C回路構造であってもよく、又は内部補償又は外部補償機能を有する回路構造であってもよい。
【0086】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示領域100に位置する発光構造層20は第1電極21、有機発光層22及び第2電極23を備える。第1電極21は有機発光層22のベース基板10に近接する側に位置し、第1電極21は表示領域に位置するアレイ構造層における第2導電性ピラー16に接続される。第2電極23は有機発光層22のベース基板10から離れる側に位置する。
【0087】
1つの例示的な実施例では、第1電極21は反射電極であり、第1電極21は多層複合構造であってもよい。
【0088】
1つの例示的な実施例では、第1電極21は積層設置される第1導電層、第2導電層及び第3導電層を備えてもよい。
【0089】
1つの例示的な実施例では、第1導電層及び第3導電層の製造材料はチタンであってもよい。第2導電層の製造材料はアルミニウムであってもよい。
【0090】
図7は例示的な実施例に係る有機発光層の構造模式図である。図7に示すように、例示的な実施例に係る有機発光層は第1電極と第2電極との間に順次積層される第1発光サブ層331、第1電荷発生層332、第2発光サブ層333、第2電荷発生層334及び第3発光サブ層335を備える。
【0091】
第1発光サブ層331は第1色光を射出することに用いられ、順次積層される第1正孔輸送層(HTL)3311、第1発光材料層(EML)3312及び第1電子輸送層(ETL)3313を備える。第2発光サブ層333は第2色光を射出することに用いられ、順次積層される第2正孔輸送層3331、第2発光材料層3332及び第2電子輸送層3333を備える。第3発光サブ層335は第3色光を射出することに用いられ、順次積層される第3正孔輸送層3351、第3発光材料層3352及び第3電子輸送層3353を備える。第1電荷発生層332は第1発光サブ層331と第2発光サブ層333との間に設置され、2つの発光サブ層を直列接続することに用いられ、キャリアの伝達を実現する。第2電荷発生層334は第2発光サブ層333と第3発光サブ層335との間に設置され、2つの発光サブ層を直列接続することに用いられ、キャリアの伝達を実現する。有機発光層は第1色光を射出する第1発光材料層と、第2色光を射出する第2発光材料層と、第3色光を射出する第3発光材料層とを備えるため、有機発光層が最終的に射出する光は混合光である。例えば、第1発光材料層が赤色光を射出する赤色光材料層であり、第2発光材料層が緑色光を射出する緑色光材料層であり、第3発光材料層が青色光を射出する青色光材料層であるように構成してもよく、従って、有機発光層は最終的に白色光を射出する。
【0092】
実際に実施するとき、実際の必要に応じて有機発光層の構造を設計することができる。各発光サブ層には、電子及び正孔を発光材料層に注入する効率を向上させるために、正孔注入層及び電子注入層が設置されてもよい。有機発光層の構造を簡素化するために、第1電子輸送層3313、第1電荷発生層332及び第2正孔輸送層3331をキャンセルしてもよく、即ち第2発光材料層3332は直接に第1発光材料層3312に設置されてもよい。
【0093】
1つの例示的な実施例では、有機発光層は第1色光を射出する有機発光層及び第1色光の相補光を射出する有機発光層を用いてもよく、該2つの有機発光層はベース基板に対して順次積層され、それにより全体的に白色光を発する。
【0094】
1つの例示的な実施例では、第2電極23は面状電極であってもよい。第2電極23は透過電極であり、有機発光層22から射出された第1電極21により反射された光を透過することに用いられる。
【0095】
1つの例示的な実施例では、第2電極23の製造材料は酸化インジウムスズ又は酸化亜鉛スズであってもよく、又は他の透明導電材料であってもよい。
【0096】
1つの例示的な実施例では、表示基板は更にM行のゲート線及びN列のデータ線を備え、ゲート線及びデータ線は縦横に交錯する。各サブ画素はゲート線及びデータ線により交差して限定され、即ち表示基板は行方向及び列方向に沿って設置される行列状に配置される複数のサブ画素を備える。
【0097】
表示領域における複数のサブ画素により1つの画素が構成される。同一画素に位置する複数のサブ画素の配置方式は複数のサブ画素が同一行に位置し、即ち複数のサブ画素が行方向に沿って配置されることであってもよく、異なるサブ画素が隣接行に位置し、隣接行に位置するサブ画素が交差して設置され、例えば「品」字型を呈する配置方式であってもよく、他の配置方式であってもよい。
【0098】
1つの例示的な実施例では、図1に示すように、表示領域に位置するカラーフィルム層30における複数の光学フィルタ31はアレイ状に配置される。
【0099】
1つの例示的な実施例では、光学フィルタ31の形状は六角形、長手形又はほぼ楕円形であってもよい。
【0100】
1つの例示的な実施例では、光学フィルタ31の面積は20μmより小さい。
【0101】
1つの例示的な実施例では、光学フィルタ31の製造温度は90度より小さい。
【0102】
1つの例示的な実施例では、カラーフィルム層30は少なくとも第1色の光学フィルタ、第2色の光学フィルタ及び第3色の光学フィルタを備える。又は、カラーフィルム層30は更に白色光学フィルタ又は他の色の光学フィルタを備えてもよい。
【0103】
1つの例示的な実施例では、カラーフィルム層30が第1色の光学フィルタ、第2色の光学フィルタ及び第3色の光学フィルタを備える場合を例とする。1つの画素領域に位置するカラーフィルム層に含まれる第1色の光学フィルタ、第2色の光学フィルタ及び第3色の光学フィルタは、1つの画素領域における複数のサブ画素の配置方式で配置される。
【0104】
1つの例示的な実施例では、第1色の光学フィルタ、第2色の光学フィルタ及び第3色の光学フィルタは同一の表面に設置される。表面に平行する平面において、第2色の光学フィルタは第1色の光学フィルタの第1側に設置され、第3色の光学フィルタは第1色の光学フィルタの第1側に相対する第2側に設置される。
【0105】
1つの例示的な実施例では、第2色の光学フィルタ及び第3色の光学フィルタのうちの少なくとも1つは一部の第1色の光学フィルタを被覆し、少なくとも一部の第1色の光学フィルタは、第2色の光学フィルタ及び第3色の光学フィルタといずれもオーバーラップせず、第2色の光学フィルタと第3色の光学フィルタとは完全にオーバーラップしない。
【0106】
1つの例示的な実施例では、パターニングプロセスはフォトレジストのコーティング、露光、現像、エッチング、剥離等のプロセスを含む。
【0107】
1つの例示的な実施例では、1回目のパターニングプロセスにより第1色の光学フィルタを形成し、第1色の光学フィルタの第1側に位置する第2色の光学フィルタは2回目のパターニングプロセスにより形成され、第2色の光学フィルタは第1色の光学フィルタを部分的に被覆し、第2色とカラーフィルム層の下のフィルム層との接触面積を減少させることができ、その後、3回目のパターニングプロセスにより第1色の光学フィルタの第2側に位置する第3色の光学フィルタを形成し、第3色の光学フィルタは第2色の光学フィルタを部分的に被覆し、第3色とカラーフィルム層の下のフィルム層との接触面積を減少させることができる。
【0108】
1つの例示的な実施例では、第1色の光学フィルタは緑(G)色光学フィルタであってもよく、第2色の光学フィルタは赤(R)色光学フィルタであってもよく、第3色の光学フィルタは青(B)色光学フィルタであってもよい。又は、第1色の光学フィルタは青色光学フィルタであってもよく、第2色の光学フィルタは緑色光学フィルタであってもよく、第3色の光学フィルタは赤色光学フィルタであってもよい。
【0109】
1つの例示的な実施例では、緑色光学フィルタの粘着性は赤色光学フィルタの粘着性及び青色光学フィルタの粘着性より大きい。
【0110】
第1色の光学フィルタが緑(G)色光学フィルタであってもよく、第2色の光学フィルタが赤(R)色光学フィルタであってもよく、第3色の光学フィルタが青(B)色光学フィルタであってもよい場合を例とし、粘着性の高い緑色光学フィルタは先に形成され、粘着性の低い赤色光学フィルタは後で形成され、且つ粘着性の低い赤色光学フィルタは粘着性の高い緑色光学フィルタを部分的に被覆し、そうすると、粘着性の低い赤色光学フィルタとカラーフィルム層の下のフィルム層との接触面積を減少させることができる。緑色光学フィルタ及び赤色光学フィルタの性質は類似し、緑色光学フィルタと赤色光学フィルタとの間の粘着力は、赤色光学フィルタとカラーフィルム層の下のフィルム層との間の粘着力より大きく、そうすると、赤色光学フィルタが緑色光学フィルタを完全に被覆しない状況に比べて、赤色光学フィルタが緑色光学フィルタを部分的に被覆することは、緑色光学フィルタ及び赤色光学フィルタ全体がカラーフィルム層の下のフィルム層から剥離する可能性を低下させることができる。また、赤色光学フィルタは粘着性が低いため、その流動性が高く、赤色光学フィルタの形成過程において、緑色光学フィルタ及び赤色光学フィルタ全体のそれらのオーバーラップ箇所での膜厚の均一性を向上させることができる。その後、粘着性の低い青色光学フィルタを形成し、且つ粘着性の低い青色光学フィルタは粘着性の高い緑色光学フィルタを部分的に被覆し、そうすると、粘着性の低い青色光学フィルタとカラーフィルム層の下のフィルム層との接触面積を減少させることができる。緑色光学フィルタ及び青色光学フィルタは性質が類似し、緑色光学フィルタと青色光学フィルタとの間の粘着力は、青色光学フィルタとカラーフィルム層の下のフィルム層との間の粘着力より大きく、そうすると、青色光学フィルタが緑色光学フィルタを完全に被覆しない状況に比べて、青色光学フィルタが緑色光学フィルタを部分的に被覆することは、緑色光学フィルタ及び青色光学フィルタ全体がカラーフィルム層の下のフィルム層から剥離する可能性を低下させることができる。また、青色光学フィルタは粘着性が低いため、その流動性が高く、青色光学フィルタの形成過程において、緑色光学フィルタ及び青色光学フィルタ全体のそれらのオーバーラップ箇所での膜厚の均一性を向上させることができる。
【0111】
1つの例示的な実施例では、異なる画素領域に位置する同一色の光学フィルタは、同一の製造プロセスにおいて形成される。
【0112】
1つの例示的な実施例では、図1に示すように、光学層40は複数の光学素子41を備え、光学フィルタ31は光学素子41に1対1で対応する。光学フィルタ31のベース基板10での正投影は対応の光学素子41のベース基板10での正投影を被覆し、且つ光学フィルタ31のベース基板10での投影面積は対応の光学素子41のベース基板10での投影面積より大きい。
【0113】
1つの例示的な実施例では、隣接する光学素子41のベース基板10での正投影に重複領域が存在せず、即ち隣接する光学素子の間にオーバーラップが存在せず、且つ間隔が存在する。
【0114】
1つの例示的な実施例では、複数の光学素子41は間隔を置いて設置され、且つ行列状に配置される。同一行に位置する隣接する光学素子の間に間隔が存在し、隣接行の光学素子の間に間隔が存在する。
【0115】
1つの例示的な実施例では、隣接する光学素子間の間隔は、光学素子のベース基板に垂直な方向に沿う長さより小さく、且つ0.2マイクロメートル~0.4マイクロメートルである。
【0116】
1つの例示的な実施例では、光学素子41のベース基板に垂直な方向に沿う長さは、前記光学素子のベース基板の延在方向に沿う長さより小さい。
【0117】
1つの例示的な実施例では、光学素子41のベース基板に垂直な方向に沿う長さは1マイクロメートル~2マイクロメートルであり、光学素子のベース基板の延在方向に沿う長さは2~4マイクロメートルである。
【0118】
1つの例示的な実施例では、光学素子41はレンズである。
【0119】
1つの例示的な実施例では、レンズの製造材料はフォトレジスト材料であってもよい。
【0120】
1つの例示的な実施例では、レンズは半球状であってもよく、光を集中できる他の形状であってもよい。
【0121】
1つの例示的な実施例では、光学層は表示領域に位置する。光学層は一部の外周領域に位置してもよく、それにより表示基板の表示効果を向上させる。
【0122】
1つの例示的な実施例では、外周領域に位置する光学層における光学素子の形状及びサイズは、表示領域に位置する光学層における光学素子の形状及びサイズに類似する。
【0123】
1つの例示的な実施例では、第1平坦層50のベース基板に垂直な方向に沿う長さは0.3マイクロメートル~0.5マイクロメートルである。
【0124】
第1平坦層50は表示領域全体及び少なくとも一部の外周領域を被覆する。1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、第1平坦層50は表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する。
【0125】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示基板は、発光構造層20とカラーフィルム層30との間に位置する第2平坦層60を更に備える。
【0126】
1つの例示的な実施例では、第2平坦層60の製造材料は有機材料である。
【0127】
1つの例示的な実施例では、第2平坦層60のベース基板に垂直な方向に沿う長さは0.3マイクロメートル~0.5マイクロメートルである。
【0128】
1つの例示的な実施例では、第1平坦層50のベース基板に垂直な方向に沿う長さは、第2平坦層60のベース基板に垂直な方向に沿う長さより大きい。
【0129】
1つの例示的な実施例では、第1平坦層50のベース基板に垂直な方向に沿う長さは、光学素子41のベース基板に垂直な方向に沿う長さより小さい。
【0130】
図3及び図4に示すように、第2電極の非平坦は第1電極によるもの以外に、横方向電流、横方向クロストークを遮断し、又は蒸着材料の均一性への影響を軽減するために設置された凹溝又は突起構造によるものでもある。発光構造層20とカラーフィルム層30との間に第2平坦層を設置することにより、カラーフィルム層を製造するときの各光学フィルタの均一性を確保することができ、表示基板の正常表示を確保することができる。
【0131】
第2平坦層60は表示領域全体及び少なくとも一部の外周領域を被覆する。1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、第2平坦層60は表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する。
【0132】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示基板は更に光学ベース基板層70を備える。光学ベース基板層70は第1平坦層50と光学層40との間に位置し、光学層40を第1平坦層50に粘着するように構成される。
【0133】
第1平坦層50と光学層40との間に位置する光学ベース基板層70は、光学層が第1平坦層50から脱落することを回避することができる。
【0134】
1つの例示的な実施例では、光学ベース基板層70の製造材料は有機材料であってもよく、有機材料はポリ-P-キシレンであってもよい。
【0135】
光学ベース基板層70は表示領域全体及び少なくとも一部の外周領域を被覆する。1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、光学ベース基板層70は表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する。
【0136】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示基板は発光構造層20の第2平坦層60に近接する側に位置するパッケージ層80を更に備える。パッケージ層80は水蒸気と酸素を隔絶することに用いられ、それにより発光構造層を保護する。
【0137】
パッケージ層80は表示領域全体及び少なくとも一部の外周領域を被覆する。1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、パッケージ層80は表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する。
【0138】
1つの例示的な実施例では、パッケージ層80は第1無機パッケージ層81、第2無機パッケージ層82及び第3有機パッケージ層83を備える。第1無機パッケージ層81は第2無機パッケージ層82のベース基板10に近接する側に位置し、第3有機パッケージ層83は第2無機パッケージ層82のベース基板10から離れる側に位置する。
【0139】
1つの例示的な実施例では、第1無機パッケージ層81の製造材料は窒化ケイ素を含んでもよい。第1無機パッケージ層は第2無機パッケージ層を製造する際に発光構造層を損傷することを回避することができる。第1無機パッケージ層81は無機特性を有するため、優れたパッケージ特性を有するだけではなく、優れた第2電極との粘着性も有し、パッケージ層のパッケージ効果が確保される。
【0140】
1つの例示的な実施例では、第2無機パッケージ層82の製造材料は酸化アルミニウムを含んでもよい。第2無機パッケージ層は、水蒸気と酸素が発光構造層に入ることを阻止することができ、発光構造層の耐用年数を延ばすことができる。
【0141】
1つの例示的な実施例では、第2無機パッケージ層82の厚さは、第1無機パッケージ層81の厚さより大きい。
【0142】
1つの例示的な実施例では、第3有機パッケージ層83の製造材料はポリ-P-キシレンを含んでもよい。第3有機パッケージ層83は有機特性を有するため、比較的優れた有機パッケージ特性を有するだけではなく、比較的優れた粒子(particle)被覆能力も有し、フィルム層における粒子を良く被覆して、フィルム層を突き通すことを防止することができる。また、有機特性を有する材料は無機層間の応力を良く解放して、フィルム層には比較的大きな応力によりマイクロクラック又は剥離(peeling)等の欠陥が生じることを防止することができる。第3有機パッケージ層83は更に比較的優れた平坦特性を有し、比較的平坦なベース基板を後続のカラーフィルム層の製造に提供し、カラーフィルム層の製造プロセスの第2無機パッケージ層への損傷を防止することができる。
【0143】
1つの例示的な実施例では、第3有機パッケージ層83及び光学ベース基板層70の製造材料は同じであってもよい。
【0144】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示基板は更にカバープレート90及び充填ゴム91を備える。カバープレート90は光学層40のベース基板10から離れる側に位置し、充填ゴム91はカバープレート90と光学層40との間に充填される。
【0145】
1つの例示的な実施例では、カバープレート90はガラスカバープレートであってもよく、光学層40を外力による破損から保護することができる。
【0146】
1つの例示的な実施例では、カバープレート90は表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する。
【0147】
1つの例示的な実施例では、図4に示すように、表示基板は更にシーラント92を備える。カバープレート90はシーラント92によりベース基板10に固定される。
【0148】
1つの例示的な実施例では、シーラント93はベース基板10とカバープレート90との間に設置され、水蒸気と酸素の侵入を阻止するために保障を提供することができ、シリコン系OLED表示基板の耐用年数を大幅に延ばす。他の例示的な実施形態では、シーラントはカバープレートの側面に設置されてもよく、カバープレートの周りの側面とベース基板との間がシーラントにより密封され、シーラントのベース基板から離れる側の端面は、カバープレートのベース基板に隣接する側の表面とカバープレートのベース基板から離れる側の表面との間に位置し、これにより、密封効果を確保することができるだけではなく、シーラントがカバープレートより高いことによる表示基板の厚さの増加を防止することもできる。
【0149】
1つの例示的な実施例では、図3に示すように、第1領域200Aは第1接続電極211、第1有機発光層212及び第2電極23を備える。第1領域200Aは、第2電極23のベース基板10から離れる側に設置されるカラーフィルム層と、カラーフィルム層のベース基板から離れる側に設置される光学層とを更に備える。
【0150】
第1領域200Aに位置する第1接続電極211と表示領域100に位置する第1電極21は同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。第1領域200Aに位置する第1有機発光層212と表示領域100に位置する有機発光層22は同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。同一層に設置されることは、同一のフィルム層の表面に位置することを意味する。
【0151】
第1領域200Aに位置するカラーフィルム層における隣接する光学フィルタの間にはオーバーラップが存在する。第1領域200Aに位置するカラーフィルム層と表示領域に位置するカラーフィルム層は、同一の製造プロセスにより形成される。第1領域200Aに位置する光学層における隣接する光学素子の間には間隔が存在する。第1領域200Aに位置する光学層と表示領域100に位置する光学層は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0152】
1つの例示的な実施例では、第1領域200Aは表示基板の表示均一性を確保することに用いられる。
【0153】
1つの例示的な実施例では、図3に示すように、第2領域200Bはアレイ構造層、第2接続電極221、第2有機発光層222及び第2電極23を備える。第2領域200Bは、第2電極23のベース基板10から離れる側に設置されるカラーフィルム層を更に備える。
【0154】
第2領域200Bに位置する第2接続電極221と表示領域100に位置する第1電極21は同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。第2領域200Bに位置する第2有機発光層222と表示領域100に位置する有機発光層22は同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0155】
第2領域200Bに位置するカラーフィルム層における隣接する光学フィルタの間にはオーバーラップが存在する。第1領域200Aに位置する光学層と表示領域100に位置する光学層は同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0156】
第1領域200A及び第2領域200Bに位置する光学層における光学素子、及びカラーフィルム層に位置する光学フィルタは、表示領域100に位置する光学素子及び光学フィルタの形状及びサイズとほぼ同じであり、図3は光学素子及び光学フィルタの設置位置を説明するためのものに過ぎず、光学素子及び光学フィルタのサイズ及び形状を制限するためのものではない。
【0157】
1つの例示的な実施例では、第2領域200Bは表示領域100の動作状況をアナログ検出することに用いられる。例えば、表示領域のデータを検出することに用いられる。
【0158】
1つの例示的な実施例では、第1領域200Aと表示領域100との間に1つの遷移領域が含まれてもよい。遷移領域の構造は表示領域の画素構造及び光学フィルタ、光学素子等の構造と同じであり、光学機械の位置合わせ精度に適応することに用いられ、光学位置合わせにずれが生じた場合、遷移領域の画素を駆動して表示させることにより補償を行う。
【0159】
1つの例示的な実施例では、表示領域の第1領域200Aに近接する一回りの領域は遷移領域である。遷移領域の構造は表示領域の画素構造及び光学フィルタ、光学素子等の構造と同じであり、光学機械の位置合わせ精度に適応することに用いられ、光学位置合わせにずれが生じた場合、遷移領域の画素を駆動して表示させることにより補償を行う。1つの例示的な実施例では、遷移領域の画素の駆動回路及び信号入力(例えば、タイミング)と表示領域内部(例えば、中心領域)画素の駆動回路及び信号入力(例えば、タイミング)は異なってもよい。
【0160】
1つの例示的な実施例では、カラーフィルム層30は、表示領域100に位置するカラーフィルム層と、第1領域に位置するカラーフィルム層と、第2領域に位置するカラーフィルム層とを含む。カラーフィルム層30の境界は第2領域に位置する。
【0161】
1つの例示的な実施例では、光学層40は表示領域に位置する光学層と、第1領域に位置する光学層と、第2領域に位置する光学層とを含む。光学層40の境界は第2領域200Bに位置する。
【0162】
1つの例示的な実施例では、図3に示すように、第3領域200Cは複数の第3接続電極231、第2電極23、及び第2領域200Bに近接する一部の第3接続電極231における第3有機発光層232を備える。
【0163】
第3領域200Cに位置する第3接続電極231と表示領域100に位置する第1電極21は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。第3領域200Cに位置する第3有機発光層232と表示領域100に位置する有機発光層22は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0164】
1つの例示的な実施例では、有機発光層は、表示領域に位置する有機発光層22と、第1領域に位置する第1有機発光層212と、第2領域に位置する第2有機発光層222と、第3領域に位置する第3有機発光層232とを含む。有機発光層の境界は第3領域200Cに位置する。
【0165】
1つの例示的な実施例では、各領域に位置する有機発光層の境界は重なってもよく、重ならなくてもよく、図3及び図4は各領域に位置する有機発光層の境界が重ならない場合を例として説明する。
【0166】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、第4領域200Dは、給電電極241、補助電極242、第4接続電極243及び第2電極23を備える。補助電極242は第1導電性ピラーによって給電電極241に接続され、第4接続電極243は第2導電性ピラーによって補助電極242に接続され、第4接続電極243は第2電極23に直接重ね接続される。給電電極241は第1導電性ピラー、補助電極242、第2導電性ピラー及び第4接続電極243によって第2電極23に給電する。
【0167】
第4接続電極243と第2電極23は直接接触し、他のフィルム層が存在しない。
【0168】
1つの例示的な実施例では、第4領域200Dに位置する給電電極241と表示領域に位置するアレイ構造層におけるCMOSのソース/ドレイン電極は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。第4領域200Dに位置する補助電極242と表示領域に位置するアレイ構造層における反射電極14は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。第4領域200Dに位置する第4接続電極243と表示領域に位置する第1電極21は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0169】
1つの例示的な実施例では、第2電極23はビアによって第4接続電極243に接続されてもよく、そうすると、第4接続電極243と補助電極242により、第2電極23と給電電極241との間の導電チャンネルが形成される。給電電極241の提供する電圧信号は、該導電チャンネルを介して第2電極23に伝送される。導電チャンネルは陰極ループ構造と称される。
【0170】
1つの例示的な実施例では、陰極ループは外周領域に位置する環状構造であり、表示領域を取り囲む導電チャンネルであり、それにより第2電極への給電を実現する。
【0171】
1つの例示的な実施例では、第2電極23は表示領域全体及び一部の外周領域を被覆する。
【0172】
1つの例示的な実施例では、図3に示すように、第5領域200Eは第5接続電極251を備える。
【0173】
1つの例示的な実施例では、第5領域200Eに位置する第5接続電極251と表示領域100に位置する第1電極21は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0174】
1つの例示的な実施例では、第2電極23の境界は第5領域200Eに位置する。
【0175】
1つの例示的な実施例では、図3及び図4に示すように、表示基板はアレイ構造層の基板から離れる側に位置する画素定義層24を更に備える。
【0176】
画素定義層24は表示領域及び外周領域に位置する。表示領域に位置する画素定義層は各サブ画素領域を限定することに用いられる。外周領域に位置する画素定義層は、表示領域100に位置する第1電極21と同一層に設置される隣接電極を仕切ることに用いられる。
【0177】
1つの例示的な実施例では、画素定義層24の製造材料はポリイミド、アクリル又はポリエチレンテレフタレートであってもよい。
【0178】
1つの例示的な実施例では、図4に示すように、ボンディング領域300はボンディング電極301及びボンディングパッド302を備える。
【0179】
1つの例示的な実施例では、ボンディング領域300に位置するボンディング電極301と表示領域に位置するアレイ構造層におけるCMOSのソース/ドレイン電極は、同一層に設置され、且つ同一の製造プロセスにより形成される。
【0180】
図8は本開示の実施例に係る表示基板の製造方法のフローチャートである。図8に示すように、本開示の実施例は上記いずれか1つの実施例に係る表示基板を製造することに用いられる表示基板の製造方法を更に提供し、本開示の実施例に係る表示基板の製造方法は、
ベース基板に発光構造層を形成するステップS100と、
発光構造層のベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成するステップS200と、
カラーフィルム層のベース基板から離れる側に第1平坦層を形成するステップS300と、
第1平坦層のベース基板から離れる側に光学層を形成するステップS400と、を含む。
【0181】
1つの例示的な実施例では、表示基板は表示領域、外周領域及びボンディング領域を備え、外周領域は、ベース基板の表示領域から外周領域までの延在方向に沿って順次配置される第1領域~第5領域を備える。
【0182】
本開示の実施例に係る表示基板の製造方法は上記いずれか1つの実施例に係る表示基板を製造することに用いられ、その実現原理及び実現効果が類似するため、ここで詳細な説明は省略する。
【0183】
1つの例示的な実施例では、ステップS100は、ベース基板にアレイ構造層を形成することと、アレイ構造層のベース基板から離れる側に第1電極を形成することと、第1電極が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に画素定義層を形成することと、画素定義層が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に有機発光層及び第2電極を順次形成することと、を含む。
【0184】
1つの例示的な実施例では、ベース基板は、表示領域及び第2領域に位置するCMOSと、第4領域に位置する給電電極と、ボンディング領域に位置するボンディング電極とを備える。
【0185】
ベース基板にアレイ構造層を形成することは、ベース基板に表示領域全体及び外周領域全体を被覆し且つビアを備える第1絶縁層を形成することと、第1絶縁層のビアに第1導電性ピラーを形成することと、第1絶縁層に表示領域及び第2領域に位置する反射電極及び第4領域に位置する補助電極を形成することと、反射電極及び補助電極が形成される第1絶縁層に表示領域全体及び外周領域全体を被覆し且つビアを備える第2絶縁層を形成することと、第2絶縁層のビアに第2導電性ピラーを形成することと、を含む。
【0186】
1つの例示的な実施例では、第1絶縁層のビア及び第2絶縁層のビアは、表示領域、第2領域及び第4領域に位置する。
【0187】
1つの例示的な実施例では、アレイ構造層のベース基板から離れる側に第1電極を形成することは、アレイ構造層のベース基板から離れる側に、表示領域に位置する第1電極、第1領域に位置する第1接続電極、第2領域に位置する第2接続電極、第3領域に位置する第3接続電極、第4領域に位置する第4接続電極、及び第5領域に位置する第5接続電極を形成することを含む。
【0188】
1つの例示的な実施例では、第1電極が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に画素定義層を形成することは、第1電極が形成されるアレイ構造層に、表示領域及び外周領域に位置する画素定義層を形成することを含む。
【0189】
1つの例示的な実施例では、画素定義層が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に有機発光層及び第2電極を順次形成することは、画素定義層が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に、表示領域に位置する有機発光層、第1領域に位置する第1有機発光層、第2領域に位置する第2有機発光層、及び第3領域に位置する第3有機発光層を形成することと、有機発光層が形成されるアレイ構造層のベース基板から離れる側に、表示領域、第1領域、第2領域、第3領域、第4領域及び一部の第5領域に位置する第2電極を形成することと、を含む。
【0190】
1つの例示的な実施例では、ステップS200は、発光構造層のベース基板から離れる側にパッケージ層を形成することと、パッケージ層のベース基板から離れる側に第2平坦層を形成することと、第2平坦層のベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することと、を含む。
【0191】
1つの例示的な実施例では、発光構造層のベース基板から離れる側にパッケージ層を形成することは、発光構造層のベース基板から離れる側に第1無機パッケージ層、第2無機パッケージ層及び第3有機パッケージ層を順次形成して、これにより、パッケージ層を形成することを含む。
【0192】
1つの例示的な実施例では、第2平坦層のベース基板から離れる側にカラーフィルム層を形成することは、第2平坦層に表示領域、第1領域及び第2領域に位置する、アレイ状に配列される光学フィルタを備えるカラーフィルム層を形成することを含む。
【0193】
1つの例示的な実施例では、ステップS400は、第1平坦層のベース基板から離れる側に光学ベース基板層を形成することと、光学ベース基板層のベース基板から離れる側に光学層を形成することと、を含む。
【0194】
1つの例示的な実施例では、光学ベース基板層のベース基板から離れる側に光学層を形成することは、光学ベース基板層のベース基板から離れる側にフォトレジストフィルムをコーティングすることと、フォトリソグラフィプロセスによりフォトレジストフィルムを処理して、初期光学層を形成することと、初期光学層に対して焼付処理を行い、フォトレジストフィルムの自然流動により複数の光学デバイスを備える光学層を形成することと、を含む。
【0195】
1つの例示的な実施例では、フォトリソグラフィプロセスによりフォトレジストフィルムを処理することは、マスクを用いてフォトレジストフィルムを露光して、フォトレジストフィルムに露光領域及び非露光領域を含ませることと、マスクを除去し、フォトレジストフィルムを現像して、露光領域に位置するフォトレジストフィルムを除去することと、を含む。
【0196】
1つの例示的な実施例では、画素定義層のベース基板での正投影は前記露光領域のベース基板での正投影を被覆し、露光領域の幅は隣接する2つの光学デバイス間の間隔より小さい。
【0197】
図9は例示的な実施例に係るマスクの部分上面図であり、図10図9のC-C方向に沿う断面図である。図9及び図10に示すように、マスクは透光エリアA及び非透光エリアBを備える。マスクを用いてフォトレジストフィルムを露光した後、透光エリアは露光後のフォトレジストフィルムの露光領域に対応し、非透光エリアは露光後のフォトレジストフィルムの非露光領域に対応する。
【0198】
1つの例示的な実施例では、マスクの透光エリアAは網状構造であり、非透光エリアBは行列状に配置される複数のブロック状の非透光領域を備え、各非透光領域は表示領域のサブ画素に1対1で対応する。非透光エリアBは表示領域におけるサブ画素の境界に位置する。
【0199】
1つの例示的な実施例では、カラーフィルム層のベース基板から離れる側に光学層を形成した後、表示基板の製造方法は、光学層のベース基板から離れる側に充填ゴムをコーティングすることと、充填ゴムにカバープレートを貼合することと、を更に含む。
【0200】
1つの例示的な実施例では、充填ゴムにカバープレートを貼合した後、表示基板の製造方法は、カバープレートとベース基板との間にシーラントを形成することを更に含む。
【0201】
以下、図11図22を参照しながら例示的な実施例に係る表示基板の製造方法を説明する。
【0202】
ステップS1、図11に示すように、ベース基板10を提供する。
【0203】
ベース基板10には、表示領域100及び第2領域200Bに位置するトランジスタ11の活性層、第4領域200Dに位置する給電電極241、及びボンディング領域に位置するボンディング電極(図示せず)のベース基板10が設置される。
【0204】
ステップS2、図12に示すように、ベース基板10に第1絶縁層12を形成し、第1絶縁層12のビアに第1導電性ピラー13を形成し、第1絶縁層12に表示領域100及び第2領域200Bに位置する反射電極14及び第4領域200Dに位置する補助電極242を形成し、反射電極14及び補助電極242が形成される第1絶縁層12に第2絶縁層15を形成し、第2絶縁層15のビアに第2導電性ピラー16を形成し、これによりアレイ構造層を形成する。
【0205】
ステップS3、図13に示すように、アレイ構造層に表示領域100に位置する第1電極21、第1領域200Aに位置する第1接続電極211、第2領域200Bに位置する第2接続電極221、第3領域200Cに位置する第3接続電極231、第4領域200Dに位置する第4接続電極243、及び第5領域200Eに位置する第5接続電極251を形成する。
【0206】
ステップS4、図14に示すように、第1電極21が形成されるアレイ構造層に画素定義層24を形成する。画素定義層が形成されるアレイ構造層に表示領域100に位置する有機発光層22、第1領域200Aに位置する第1有機発光層212、第2領域200Bに位置する第2有機発光層222、及び第3領域200Cに位置する第3有機発光層232を形成する。有機発光層が形成されるアレイ構造層に、表示領域100、第1領域200A、第2領域200B、第3領域200C、第4領域200D及び一部の第5領域200Eに位置する第2電極23を形成する。
【0207】
ステップS5、図15に示すように、第2電極23に、表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆し且つ第1無機パッケージ層81、第2無機パッケージ層82及び第3有機パッケージ層83を備えるパッケージ層80を形成する。
【0208】
ステップS6、図16に示すように、パッケージ層80に表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する第2平坦層60を形成する。
【0209】
ステップS7、図17に示すように、第2平坦層60に、表示領域100、第1領域200A及び第2領域200Bに位置するカラーフィルム層30を形成し、カラーフィルム層30に第1平坦層50を形成する。
【0210】
ステップS8、図18に示すように、第1平坦層50に表示領域100全体及び外周領域200全体を被覆する光学ベース基板層70を形成する。
【0211】
ステップS9、図19に示すように、光学ベース基板層70にフォトレジストフィルム400Aをコーティングする。
【0212】
ステップS10、図20に示すように、マスクMを用いてフォトレジストフィルム400Aを露光して、フォトレジストフィルムに露光領域及び非露光領域を含ませる。
【0213】
ステップS11、図21に示すように、マスクを除去し、フォトレジストフィルム400Aを現像し、露光領域に位置するフォトレジストフィルムを除去して、初期光学層410を形成する。
【0214】
ステップS12、図22に示すように、初期光学層410に対して焼付処理を行い、フォトレジストフィルムの自然流動により複数の光学デバイスを備える光学層40を形成する。
【0215】
ステップS13、図3に示すように、光学層40のベース基板10から離れる側に充填ゴム91をコーティングし、充填ゴム91にカバープレート90を貼合し、カバープレート90とベース基板10との間にシーラント(図示せず)を形成する。
【0216】
本開示の実施例は上記いずれか1つの実施例に係る表示基板を備える表示装置を更に提供する。
【0217】
1つの例示的な実施例では、表示装置はVR機器又はAR機器を備える。
【0218】
本開示の図面は本開示の実施例に関わる構造のみに関し、他の構造については通常の設計を参照してもよい。
【0219】
明瞭のために、本開示の実施例を説明するための図面において、層又は微細構造の厚さ及びサイズが拡大される。理解されるように、層、フィルム、領域又は基板等の素子が他の素子の「上」又は「下」に位置すると呼ばれる場合、該素子は「直接に」他の素子の「上」又は「下」に位置してもよく、又は中間素子が存在してもよい。
【0220】
以上は本開示に開示される実施形態であって、本開示を理解しやすくするために用いた実施形態に過ぎず、本開示を制限するためのものではない。当業者であれば、本開示に開示される趣旨や範囲を逸脱せずに、実施形態及び細部に対していかなる修正や変更を行うことができるが、本開示の特許保護範囲は依然として添付の特許請求の範囲に限定される範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0221】
10 ベース基板
11 トランジスタ
12 第1絶縁層
13 第1導電性ピラー
14 反射電極
15 第2絶縁層
16 第2導電性ピラー
20 発光構造層
21 第1電極
22 有機発光層
23 第2電極
24 画素定義層
30 カラーフィルム層
31 光学フィルタ
40 光学層
41 光学素子
50 第1平坦層
60 第2平坦層
70 光学ベース基板層
80 パッケージ層
81 第1無機パッケージ層
82 第2無機パッケージ層
83 第3有機パッケージ層
90 カバープレート
91 充填ゴム
92 シーラント
100 表示領域
100A サブ画素
100B サブ画素
100C サブ画素
101 画素駆動回路
102 発光デバイス
110 電圧制御回路
200 外周領域
200A 第1領域
200B 第2領域
200C 第3領域
200D 第4領域
200E 第5領域
211 第1接続電極
212 第1有機発光層
221 第2接続電極
222 第2有機発光層
231 第3接続電極
232 第3有機発光層
241 給電電極
242 補助電極
243 第4接続電極
251 第5接続電極
300 ボンディング領域
301 ボンディング電極
302 ボンディングパッド
331 第1発光サブ層
332 第1電荷発生層
333 第2発光サブ層
334 第2電荷発生層
335 第3発光サブ層
3311 第1正孔輸送層(HTL)
3312 第1発光材料層(EML)
3313 第1電子輸送層(ETL)
3331 第2正孔輸送層
3332 第2発光材料層
3333 第2電子輸送層
3351 第3正孔輸送層
3352 第3発光材料層
3353 第3電子輸送層
400A フォトレジストフィルム
410 初期光学層
C1 第1光学フィルタ
C2 第2光学フィルタ
C11 第1光学フィルタ部
C12 第2光学フィルタ部
C13 第3光学フィルタ部
T1 第1厚さ
T2 第2厚さ
D 差分
H1 第1距離
H2 第2距離
VDD 第1電源信号
VSS 第2電源信号
Vinit 初期化信号
RE リセット制御信号
EM 発光制御信号
M0 駆動トランジスタ
M1 第1トランジスタ
M2 第2トランジスタ
M3 第3トランジスタ
M4 第4トランジスタ
Cst 蓄電コンデンサ
S 第1極
D 第2極
G 制御電圧
S1 第1制御電極走査信号
S2 第2制御電極走査信号
DA データ信号
GND 接地端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】