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特表2023-528731二酸化炭素及び水素から液体燃料を直接生産するための改良された触媒及びプロセス
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  • 特表-二酸化炭素及び水素から液体燃料を直接生産するための改良された触媒及びプロセス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(54)【発明の名称】二酸化炭素及び水素から液体燃料を直接生産するための改良された触媒及びプロセス
(51)【国際特許分類】
   C10G 2/00 20060101AFI20230629BHJP
   B01J 35/10 20060101ALI20230629BHJP
   B01J 37/02 20060101ALI20230629BHJP
   B01J 37/08 20060101ALI20230629BHJP
   B01J 23/83 20060101ALI20230629BHJP
   B01J 33/00 20060101ALI20230629BHJP
   C01B 32/40 20170101ALI20230629BHJP
【FI】
C10G2/00
B01J35/10 301J
B01J35/10 301G
B01J37/02 101A
B01J37/08
B01J23/83 M
B01J33/00 Z
C01B32/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562782
(86)(22)【出願日】2020-07-25
(85)【翻訳文提出日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 US2020000028
(87)【国際公開番号】W WO2021225567
(87)【国際公開日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】16/873,561
(32)【優先日】2020-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522402405
【氏名又は名称】インフィニウム テクノロジー,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】INFINIUM TECHNOLOGY,LLC
【住所又は居所原語表記】2020 L Street,Suite 120,Sacramento,CA 95811-4260(US)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】シュツレ,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】シュツレ,デニス
【テーマコード(参考)】
4G146
4G169
4H129
【Fターム(参考)】
4G146JA01
4G146JB04
4G146JC02
4G146JC19
4G146JC22
4G146JC24
4G146JC26
4G169AA03
4G169AA08
4G169AA09
4G169BA01A
4G169BA01C
4G169BA02A
4G169BA02C
4G169BA06A
4G169BA06C
4G169BA21C
4G169BB02A
4G169BB02C
4G169BB06A
4G169BB06C
4G169BB12C
4G169BC10A
4G169BC10C
4G169BC38C
4G169BC42A
4G169BC42C
4G169BC43A
4G169BC43C
4G169BC64A
4G169BC64C
4G169BC68A
4G169BC68C
4G169BC70A
4G169BC70C
4G169BC75A
4G169BC75C
4G169BD01C
4G169BD02C
4G169BD04C
4G169BE08C
4G169CB81
4G169DA06
4G169EC02X
4G169EC03X
4G169EC04X
4G169EC05X
4G169EC24
4G169EE01
4G169FA01
4G169FA05
4G169FB14
4G169FB17
4G169FB30
4G169FC02
4G169FC07
4G169FC08
4H129AA01
4H129BA12
4H129BB07
4H129BC44
4H129BC45
4H129KA15
4H129KB03
4H129KB05
4H129KC03X
4H129KC04X
4H129KC09X
4H129KD05X
4H129KD06X
4H129KD07X
4H129KD09X
4H129KD17X
4H129KD19X
4H129KD20X
4H129KD22X
4H129KD24X
4H129KD26X
4H129KD28X
4H129KD30X
4H129KD44X
4H129NA21
4H129NA43
(57)【要約】
本発明の実施形態は、二酸化炭素及び水素を液体燃料へと直接変換する2つの改良された触媒及び関連する方法に関する。触媒変換器は、合成液体燃料又は合成天然ガスを直接生成するために、同じ圧力で作動する連続した2つの触媒で構成される。CO2から液体燃料への炭素変換効率は、45%より大きい。該燃料は、高級ディーゼル燃料(約70体積%)及びナフサ(約30体積%)へと蒸留され、それ以上の処理を必要とすることなく「ドロップイン」燃料として直接使用される。二酸化炭素と共に存在する任意の軽質炭化水素もまた、燃料へと直接変換される。本方法は、エタノールプラント、セメントプラント、発電所、バイオガス、二次油回収からの二酸化炭素/炭化水素混合物、及び、他の二酸化炭素/炭化水素流から収集されたCO2の変換に直接適用可能である。該触媒システムは、持続可能かつ効率的であって、触媒の再活性化又は交換を必要とすることなく、比較的一定レベルの燃料生産性を長期間にわたって維持する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化炭素を液体燃料へと変換する方法であって、
a)水の電気分解から水素と酸素とを生成するステップと、
b)前記水素を、二酸化炭素と併せて、第1の触媒を使用する第1の触媒反応器内へと導入するステップであって、前記第1の触媒反応器からの産出物が合成ガスであり、前記第1の触媒が遷移金属の固溶体触媒である、ステップと、
c)前記合成ガスを、第2の触媒を使用して排ガス、水及び液体燃料を生産する第2の触媒反応器内へと導入するステップと、
d)前記第2の触媒反応器からの前記排ガスを、電気分解装置からの酸素を利用して追加の合成ガスを生産する排ガス変換システムへと導入するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の固溶体触媒内の前記遷移金属が、ニッケルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の固溶体触媒が、Ni2Mgを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記排ガス変換システムが、部分酸化である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記排ガス変換システムが、自己熱改質である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の触媒反応器及び前記第2の触媒反応器が、互いに50psi以内の圧力差で作動する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記合成ガスが前記第2の触媒反応器に導入される前に前記合成ガスの温度を低下させるために、前記合成ガスが熱交換器内へと導入される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の触媒反応器内へと導入される前記二酸化炭素が、酸素燃焼発電所、大気CO2回収システム、天然ガス井口、エタノール生産施設、化学物質生産施設、及び、二次油回収プロセスからなる群から選択された供給源から取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記水素が電気分解を用いて生成され、前記電気分解のための電力が、風力、太陽光、地熱、水力、海流、バイオマス、フレアガス、原子力、化石燃料プラントからのオフピーク電力、及び、酸素燃焼プラントによって生産される電力からなる源の群から選択された再生可能源又は低炭素源から生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の触媒反応器が、約50psi~約300psi、約50psi~約250psi、約50psi~約200psi、約50psi~約150psi、又は、約50psi~約100psiの圧力で作動させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
CO2を水素化するための触媒であって、前記触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するMg-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Mg約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、触媒。
【請求項13】
CO2を水素化するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【請求項14】
液体燃料を製造するための方法であって、
a)極低温空気分離器を使用して、大気から酸素を分離するステップと、
b)前記酸素を、加熱された超臨界二酸化炭素の存在下、高圧高温で天然ガスと混合し、それによって前記天然ガスを燃焼させて、熱と共に二酸化炭素と水とを含む燃焼ガスを生産する、ステップと、
c)前記燃焼ガスをガスタービン発電機に通過させ、それによって少なくとも2つの目的に使用される電気を生成し、前記少なくとも2つの目的が、電力グリッドへの配電と、前記液体燃料の製造プロセスにおける使用であり、また、前記燃焼ガスを前記ガスタービン発電機から排出させる、ステップと、
d)前記燃焼ガスを熱交換器にさらに通過させるステップであって、前記熱交換器が、前記燃焼ガスの温度を低下させる、ステップと、
e)前記燃焼ガスから水を除去し、それによって二酸化炭素を提供する、ステップと、
f)前記二酸化炭素の一部を水素と共に、又は、前記二酸化炭素の一部と水素及び軽質炭化水素との混合物を、触媒変換システムにおける第1の触媒反応器内へと導入し、それによって合成ガスを生産し、前記第1の触媒が、Ni2Mg固溶体触媒であり、また、残りの二酸化炭素を加熱しながら圧縮し、それによって超臨界二酸化炭素を提供する、ステップと、
g)前記合成ガスを触媒変換システムにおける第2の触媒反応器内へと導入し、それによって排ガス、水及び液体燃料を生産し、前記第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、それによって液体燃料、排ガス及び水を生産する、ステップと、
h)前記液体燃料、排ガス及び水を互いに分離するステップであって、それによって前記液体燃料を生産する、ステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CO2とH2との混合物を2つの主要ステップにおいて液体燃料へと効率的かつ経済的に直接変換可能な改良された触媒及び方法に関する。触媒プロセスでは、同様の圧力にて連続して効率的に機能する2つの強化された触媒を採用し、非石油原料から燃料を製造するプロセス全体を簡素化する。触媒#1は、H2とCO2との混合物を、H2のCOに対する比が約1.5~2.5である合成ガスへと変換し、触媒#2は、該合成ガスから合成液体燃料(及びその他の製品)を直接生成する。H2及びO2は、水から電気分解を使用して生成される。触媒プロセスからの排ガス(C1-C5HC、H2、CO及びCO2)は、O2により部分的に酸化され、それによって追加の合成ガス及び熱が生成される。この商業規模プロセスは、発酵プロセス、セメントプラント、発電所、大気CO2回収システム(直接空気回収)、石炭発電所、天然ガス処理プラント、天然ガス発電所、アンモニア施設、化学施設及びその他の重要なCO2発生源から収集されたCO2の変換に適用可能である(IPCC, 2005; Schuetzle, et al, 2010; Wieclaw-Solny et al, 2013)。CO2中に存在する軽質炭化水素もまた、合成ガスへと変換される。生産される液体燃料には、高級灯油、ディーゼル燃料、ジェット燃料及びガソリン基材(blendstock)が含まれる。液体燃料による温室効果ガス排出量の削減は、CO2の供給源及びH2の生成に使用される電力の供給源に応じて、約50~130%の範囲で変化する。温室効果ガス排出量が削減されることに加えて、合成ディーゼル燃料は基準汚染物質排出量を削減し、燃費を改善する。この単純化された2ステップの触媒プロセスは、持続可能かつ効率的であって、触媒の再活性化又は交換を必要とすることなく、比較的一定レベルの燃料生産性を長期間にわたって維持する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、主としてCO2とH2との混合物を温室効果ガスの排出を削減する液体燃料へと効率的かつ経済的に直接変換する改良された触媒及び関連プロセスに注目している。これらの液体燃料は、低炭素液体燃料(LCLF)、ゼロ炭素燃料、超低炭素燃料又はグリーン燃料と呼ばれることが多い。
【0003】
化石燃料が一般的であり続けていることには、いくつかの理由がある(Fulkerson et al. 1990)。
1.気体燃料及び液体燃料の流通インフラは広範に渡るため、化石燃料は、事実上世界中の全ての地域において何らかの形で入手可能である。
2.あらゆる規模での無数の用途に対してエネルギーを提供するために、効果的に使用可能である。
3.運搬可能かつ相当な量の貯蔵された化学エネルギーを含有するため、輸送機関のための燃料として匹敵するものがない。
【0004】
したがって、液体燃料は、輸送機関のための圧倒的なエネルギー源であり続けると考えられる。
【0005】
しかしながら、化石燃料の生産及び燃焼は、著しい量の温室効果ガスであるCO2及びCH4を生成するため、化石燃料を低炭素液体燃料(LCLF)及び/又は低炭素天然ガス(LCNG)により置き換えることが世界的な目標となっている(Schuetzle、2018)。
【0006】
CO2は低炭素天然ガス(LCNG)に変換され得るが(Marti et al, 2016; Hill, 2018)、LCNGではなくLCLFにCO2を変換することには、以下のようないくつかの利点がある:
1.ディーゼル燃料及びガソリン燃料のエネルギー密度は、それぞれ約38.6及び34.2MJ/リットルである。これらのエネルギー密度は、CH4のエネルギー密度(250barで9.0MJ/リットル)、H2(690barで5.3MJ/リットル)、ジメチルエーテル(5barで21.2MJ/リットル)、メタノール(15.6MJ/リットル)、リチウムイオン電池(1.76MJ/リットル)及び鉛蓄電池(0.56MJ/リットル)よりもはるかに高くなっている(Wikipedia, 2019)。
2.CO2からCH4を生産するには、CO2から液体燃料を生産することの約4倍のH2が必要である。
3.ディーゼル燃料及びガソリン燃料は、CH4の200~400bar及びH2の340~690barと比較して、大気圧又は大気圧近くで貯蔵可能である。
4.液体燃料の世界的の流通インフラは広範に渡っており、地球上のほぼ全ての場所へと容易に輸送可能である。
5.天然ガスパイプライン基準を満たすことが可能な合成CH4を生産することは困難である(Zhou et al, 2010; Melaina et al, 2013; Zaki et al, 2016; SoCalGas, 2019)。
【0007】
結果として、CO2を液体燃料へと変換するための効率的かつ経済的な技術の開発に対する関心が高まっている(Arakawa et al, 2001; Olah et al, 2005; Sakakura et al, 2007; Centi et al, 2009; Olah et al, 2009; Mikkelsen et al, 2010; Artz et al, 2018; Li et al, 2018)。
【0008】
この改良された触媒及びプロセスは、再生可能な炭素を含まない資源(太陽光、風力、波/潮力、水力又は原子力から得られる電気等)からの一次エネルギーを使用して、CO2を水素と併せて、現在の輸送インフラと互換性のある高密度車両燃料へと変換するといった、興味深い可能性を提供する。加えて、この次世代技術は、酸素燃焼プラント等の排出物がほとんど又は全く生産しない、より効率的な発電所の拡大に役立つと考えられる。酸素燃焼プラントとは、天然ガス及び酸素から電力を生成する発電所のことを示しており、その排出物は、(従来型発電所で生成されるような希薄なCO2流ではなく)ほぼ純粋なCO2流である。
【0009】
その真の魅力は、このアプローチによれば、車両群の電化又は水素経済への転換によって必要となるインフラにおけるパラダイムシフトがなくとも、輸送システムからの炭素排出を大幅に削減する見通しが得られることにある(Pearson et al. 2009)。
【0010】
CO2の液体燃料への開発における先行技術のほとんどは、「ドロップイン」燃料としてのガソリン及びディーゼル燃料の生産に焦点を当ててきた。ジメチルエーテル(DME)は、ディーゼルエンジン用の潜在的な低排出燃料であるが、これを使用するためにはディーゼルエンジンを改造する必要があり、またその燃料インフラが開発されていないため、「ドロップイン」燃料ではない(Semelsberger, 2006)。
【0011】
メタノールは、長年にわたりエンジン用の潜在的な液体燃料として提案されてきたが、可燃性が高く、有毒であり、その燃焼により有毒で発がん性のホルムアルデヒドが放出されるため、燃料として受け入れられなかった。その代わり、メタノールは、主として液体燃料又は化学薬品を製造するための中間化学製品として使用されている。
【0012】
2とCO2の混合物からの「ドロップイン」液体燃料の生成は、典型的には以下のプロセスを必要とする。
1.H2/CO2混合物の合成ガスへの変換
2.合成ガスのASTM及び他の燃料仕様を満たす燃料への変換。通常、このプロセスには、2つ以上の主要な変換プロセスが必要である。
【0013】
CO2から液体燃料へのプロセスが商業的に実行可能であるためには、H2とCO2の混合物を合成ガスへと変換し、この合成ガスを液体燃料へと変換するための製造された触媒が、以下の表1に記載されている1つ又は複数の品質及び性能仕様を満たすことが重要である。
【0014】
表1-H2/CO2混合物の合成ガスへの触媒変換に関する品質及び性能仕様
・触媒は、低コストの成分を含む(希少金属を全く[又はほとんど]含まない)。
・触媒は、数トンの量で経済的に製造可能である。
・触媒は、堅牢である(例えば、ロックウェル硬さがモール03-04より大きい)。
・触媒は、約2,100°Fまで化学的及び物理的に安定である。
・触媒は、触媒反応器(例えば、管状又は充填床反応器)内へと容易に装填可能である。
・触媒反応器の頂部から底部への圧力降下が許容可能である。
・触媒の活性化(例えば、H2による還元)を現場で実施可能である。
・CO2からCOへの変換効率が、約10,000hr-1より大きい空間速度にて、1パス当たり約50%より大きいが、1パス当たり約65%より大きいことが好ましい。
・CO生産選択率が、約70%より大きいが、好ましくは約85%より大きい。
・コークス化しない(例えば、炭素堆積物を形成しない)。
・触媒は長寿命であり、体系的な再活性化(還元)を必要としない。
【0015】
CO2を合成ガスへと変換するための先行技術には、2つのアプローチが記載されている。1つ目の最も広く記載されているアプローチは、CO2とH2の混合物を合成ガスへと変換するための触媒プロセスを採用している。この方法は、典型的には「CO2水素化」又は「逆水性ガスシフト(RWGS)」と呼ばれる(Senderens et al, 1902; Daza et al, 2016; Vogt et al, 2019)。2つ目のアプローチは、CO2とH2Oとの混合物を合成ガスへと変換する電気分解プロセスを包含している(Wang et al, 2016)。
【0016】
2/CO2混合物の合成ガスへの触媒変換-多くの特許出願、特許及び刊行物では、H2及びCO2混合物を合成ガスへと変換するための触媒の開発について記載されている。この先行技術を、表1に概説される品質及び性能仕様に関して評価する。
【0017】
Iwanani et al (1993)は、CO2とH2の混合物をCOへと還元するために、酸化亜鉛上にレアメタル(Ni、Fe、Ru、Rh、Pt、W、Pd、Mo等)を備えた遷移金属を含む触媒を開発した。彼らは、比較的低い最大37%の変換率を達成しており、50時間後にも触媒活性を大幅に失うことはなかったが、それ以上の期間の試験は実施されなかった。
【0018】
Chen et al (2015)は、ナノ金属間化合物触媒(InNi3CO0.5)の合成について報告しており、この触媒がRWGS反応に対して活性かつ選択的であることを証明した。この触媒は、In-Ni金属間化合物ベースを浸炭して、触媒表面に二重活性部位を生成することによって製造された。彼らは、600℃、300,000ml/g(cat)/hrの毎時ガス速度にて150時間、中程度の52~53%のCO2変換率を達成した。この触媒の長期間の試験は実施されなかった。
【0019】
Bahmanpour et al (2019)は、CO2をH2により水素化して合成ガスを得るための活性触媒として、現場で形成されるCu-Alスピネルを発見した。彼らは、共沈及び続く水素処理を使用して、異なる重量比でCu-Alスピネルを形成した。Cu:Al=4:1の比率が、CO2変換に効率的であることがわかった。彼らは、600℃にて比較的高い空間速度で比較的低い47%のCO2変換率を維持しており、40時間の試験後にも検出可能な失活を観察しなかった。しかしながら、銅含有触媒は、高温での焼結により失活する傾向がある。加えて、潜在的な商業的実行可能性を評価するために、触媒配合物候補を1,000時間以上にわたって試験する必要がある。
【0020】
CO 2 /H 2 O混合物の合成ガスへの電気化学的変換-CO2の電気化学的変換は、活発な研究分野である(Zhu, 2019)。この研究開発の取り組みの多くは、燃料電池(Sunfire, 2016)、並びに、PEM及びアルカリ電解システム(Messias et al, 2019)の改良に集中している。
【0021】
PEM及びアルカリ電解-Opus 12は、CO2とH2Oとの混合物を、16種のC1-C3酸素化炭化水素(アルコール、ケトン、アルデヒド及び酸)の混合物へと変換するPEM電気分解装置を開発した(Kuhl et al, 米国特許出願第2017/0321333号)。この複雑な混合物を特定の化合物へと分離するには、コストのかかる精製プロセスが必要である。その分離が成功したとしても、(例えば、ガソリンと混合して)燃料として使用できる適切な製品はエタノールだけである。
【0022】
燃料電池-Sunfireは、固体酸化物電解セル(SOEC)を使用して合成ガスを生産する、CO2とH2Oとの高温共電解に基づくプロセスを開発した。SOECは、高圧(>1MPa)及び高温(>800℃)で作動する。合成ガスは、続いて、従来のフィッシャー・トロプシュ法を使用して長鎖炭化水素へと変換される。このワックスは、2段階の触媒精製プロセスを使用して、ガソリン及びディーゼル燃料へと変換される。したがって、Sunfireの「ドロップイン」燃料の製造には3つのステップが必要であり、このプロセスには複雑なワックスのアップグレーディング又は精製が必要である。
【0023】
現在の技術では、CO2を「ドロップイン」液体燃料へと変換するには、4つの主要なプロセスが可能である:
【0024】
1段階プロセス
1.CO2を、触媒プロセス又は電気化学プロセスを使用して、液体燃料へと直接変換する。
【0025】
2段階プロセス
1.CO2を、触媒プロセス又は電気化学プロセスを使用して、合成ガスへと変換する。
2.合成ガスを、第2の触媒を使用して、液体燃料へと直接変換する。
【0026】
2段階プロセス
1.CO2を、触媒又は電気化学プロセスを使用して、一次化学中間体へと変換する。
2.化学中間体を、第2の触媒を使用して、液体燃料へと直接変換する。
【0027】
3段階プロセス
1.CO2を、触媒又は電気化学プロセスを使用して、合成ガスへと変換する。
2.合成ガスを、一次化学中間体(例えば、ワックス、メタノール等)へと変換する。
3.精製された中間体を、液体燃料へと直接変換する。
【0028】
4段階プロセス
1.CO2を、触媒又は電気化学プロセスを使用して、合成ガスへと変換する。
2.合成ガスを、一次化学中間体(例えば、ワックス、メタノール等)へと変換する。
3.精製された中間体を、2つの主要な化学プロセスを使用して、液体燃料へと変換する。
【0029】
4段階プロセス
1.CO2を、触媒又は電気化学プロセスを使用して、合成ガスへと変換する。
2.合成ガスを、有機中間体(例えば、ワックス、メタノールなど)の混合物へと変換する。
3.分離プロセスを採用して、所望の精製中間体を生成する。
4.精製中間体を、液体燃料へと変換する。
【0030】
これらの4つのプロセスが商業的に実行可能であるためには、液体燃料の製造のために製造された触媒及び燃料製品が、表2に概説された品質及び性能仕様のいくつかを満たすことが不可欠である。
【0031】
表2-合成ガスの液体燃料への触媒変換に関する品質及び性能仕様
1.触媒は、低コストの成分を含む(希少金属を全く[又はほとんど]含まない)。
2.触媒は、数トンの量で経済的に製造可能である。
3.触媒は、堅牢である(例えば、ロックウェル硬さがモール03-04より大きい)。
4.触媒は、約1,800°Fまで化学的及び物理的に安定である。
5.触媒は、触媒反応器(例えば、管状又は充填床反応器)内へと容易に装填可能である。
6.触媒反応器の頂部から底部への圧力降下が許容可能である。
7.触媒の活性化(例えば、H2による還元)を現場で実施可能である。
8.CO2から液体燃料への変換効率が、1パス当たり約35%より大きく、好ましくは1パス当たり約55%より大きい。
9.触媒は長寿命であり、体系的な再活性化(還元)を必要としない。
10.液体燃料のコストは、石油由来燃料に匹敵する。
11.液体燃料は、ASTM及び他の燃料標準化機構によって発行された燃料標準に適合する。
【0032】
1段階、2段階、3段階及び4段階プロセスに関する先行技術を要約し、表#1及び#2に概要を示した品質及び性能仕様に関して評価する。
【0033】
1段階プロセス-単一の反応器内でCO2を液体炭化水素燃料に変換するための労力のほとんどは、CO2から水素化によってCOを最初に生成する触媒を開発することであった。COは、続いて、同じ触媒によりH2と反応して、従来のF-T反応に基づくメカニズムによって液体燃料を形成する。CO2を使用するこのF-Tプロセスに関連する課題の1つは、反応中に存在するCOの濃度が低いことである。このことによって鎖の成長が制限されるため、生産物の分布は、通常、液体燃料として適していない軽質炭化水素が多くなる。今日まで、ほとんどの研究は、逆水性ガスシフト反応及びFT化学に活性がある鉄系触媒の使用に焦点を当ててきた(National Academy of Sciences, 2019)。
【0034】
Landau et al(豪州特許出願第2015/203898号)は、鉄スピネル触媒上の20%Fe23について記載している。触媒の粒径は、100μmから3.0mmまで様々であった。この触媒は、2.0~3.0/1.0のH2/CO2比、非常に低い空間速度約2.0hr-1、温度325~350℃及び圧力20~40気圧を備えた合成ガスを使用して試験された。CO2の最大変換率は、36%であった。生産物の選択率は、CO(13%)、CH4(9%)、C2-C5(44%)、及びC6-C27HC(25%)であった。C6+炭化水素におけるオレフィン/パラフィン比は、約5/1であった。この触媒は、ASTM仕様を満たす「ドロップイン」燃料を生成せず、上記の触媒の品質及び性能仕様を満たしていない。
【0035】
Wang et al. (2013)は、主としてCH4及びC2-C4パラフィンを生産するCO2の水素化を触媒するためのFe/ZrO2触媒について記載している。液相炭化水素の生産に対する選択率は、非常に低かった。
【0036】
Wei et al. (2018)は、CO2をイソパラフィンへと1段階変換するための鉄系触媒について記載している。CO2の変換効率はわずか26%で、COの選択率は約17%であった。触媒の微細孔内部にコークス(炭素)が堆積すると、イソパラフィン収率が時間と共に急激に低下する。
【0037】
Williamson et al. (2019)は、カーボンナノチューブ上に堆積した鉄ナノ粒子を含む1段階触媒の性能について記載している。この触媒は、空気中にて400℃で1時間又は570℃で40分間か焼され、H2により400℃にて3時間活性化された。この触媒は、3.0/1.0のH2/CO2混合物を使用して、実験室反応器内で370℃及び221psiにて試験された。平均CO2変換率は54%で、CO及び炭化水素の選択率はそれぞれ30%及び70%であった。炭化水素生産物の平均組成は、CH443%、C2-C455%及びC5+炭化水素2.0%であった。
【0038】
Pan et al. (2007)は、非常に低い約13hr-1の空間速度にてCO2とH2との混合物からエタノールを生成するための管状反応において、カーボンナノチューブに支持されたRh触媒を使用することについて記載している。エタノールに加えて、この触媒は、メタノール、アセトアルデヒド、アセトン、イソプロパノール及び酢酸を含む酸素化炭化水素の複雑な混合物を生産した。この触媒の問題点は、触媒反応器の圧力降下が大きく、空間速度が低く、酸素化炭化水素の複雑な混合物が生産されるため、商業規模までスケールアップするのに適していないことである。
【0039】
2段階プロセス-Shulenberger et al(米国特許第8,198,338号)は、CO2をガソリンへと変換するためのプロセスについて記載している。H2及びCO2(モル比2.0/1.0)は、Cu/ZnO/Al23触媒を使用して、約50barの圧力及び500℃にて作動する触媒反応器内でメタノールへと変換された。作動圧力が低かったため、メタノール製造の選択率は約10%に過ぎなかった。最初の接触プロセスから生成されたメタノールは、ZSM-5触媒を含む別の触媒反応器に供給されて、メタノールをガソリンに変換へとするために約4barの圧力及び390℃で作動された。2段階プロセスの変換効率、並びに、ガソリンの化学的及び物理的組成については、記載されていない。しかしながら、最初の反応器内におけるメタノール生産の選択率に基づいて、ガソリン生産の選択率は10%未満であると推定された。
【0040】
3段階プロセス-Sunfireは、固体酸化物電解セル(SOEC)を使用してCO2及びH2Oの電解変換を実施し、それによって合成ガスを生成した(Zhu, 2019))。その後、合成ガスは、従来のフィッシャー・トロプシュ法を使用して、長鎖炭化水素へと変換された。これらのワックスは、2段階の触媒精製プロセスを使用して、ガソリン及びディーゼル燃料へと変換された。したがって、Sunfireの「ドロップイン」燃料の製造には、3段階が必要であった。
【0041】
4段階プロセス-いくつかの4段階プロセスが、現在の技術において記載されている。あるアプローチは、1段階プロセスを使用してH2/CO2混合物からメタノール等の化学中間体を生成し、続いて3段階プロセスを使用してメタノールをガソリンへと変換することである。別のアプローチは、H2/CO2混合物から合成ガスを生成し、続いて合成ガスをワックスへとフィッシャー・トロプシュ変換して、その後ワックスを液体燃料へと2段階変換することである。
【0042】
Kothandaraman et al (2016)では、テトラヒドロフラン(THF)中のポリアミン(PEMA)を使用し、それによってCO2を捕捉した。このアミンは優れたCO2捕捉効率を有するものの、アミンは触媒を失活させることが知られている。捕捉されたCO2は、ルテニウムPNPピンサー型触媒を使用して、溶液中でメタノールへと変換された。この触媒は、ルテニウムを取り囲む有機配位子を備えたルテニウムの錯体である。このプロセスは、H2/CO2反応体比3.0/1.0、圧力75気圧、温度145℃を使用して、実験室で試験された。CO2からCH3OHへの炭素変換率は、65%であった。
【0043】
このプロセスを実証するためのプラントは、2012年にアイスランドのスヴァルスエインギにおいて委託された。H2は、5.0メガワットの地熱発電を使用して、H2Oから電気化学的に生産される。CO2は、アイスランドのスヴァルスエインギ発電所から捕捉される。メタノールの生産量は、約50,000リットル/年である。
【0044】
ガソリンは、3段階のExxon-Mobil社の特許プロセスを使用して、このメタノールから生産され得る(Jafari, 2018)。このプロセスでは、3つの触媒反応器を使用する:触媒変換#1:メタノールからジメチルエーテル。触媒変換#2:ジメチルエーテルからC2-C5オレフィン。触媒変換#3:C2-C5オレフィンからガソリン。MTGガソリンは、典型的にはパラフィン53%、オレフィン12%、ナフテン9%、芳香族26%、ベンゼン0.3%を含み、硫黄を含まない。オクタン価(RON+MON)/2は87で、RVP(psi)は9.0である。
【0045】
結論として、「ドロップイン」液体燃料をCO2/H2混合物から2つの主要なステップにおいて生産可能な、表1及び2に要約された性能及び品質仕様を満たす先行技術は確認されていない。
【0046】
この用途のために開発された他の触媒と比較して、本文献に記載されている改良された触媒は、1つの遷移金属Niのみを利用するが、他の全てのCO2水素化触媒は、2つ以上の遷移金属を採用している(Okado, 米国特許第6,423,665号; Choudhary, 米国特許第7,432,222号; Millar, 国際公開第2000/016899号)。いくつかの他の先行技術の配合物は、高価な金属(例えば、Pt、Pd、Rh、Ru及びIr)の使用を必要とする(Okado, 米国特許第6,409,940号、及び、Green, 米国特許第5,431,855号)。
【0047】
排ガス変換-1段階、2段階、3段階及び4段階のプロセスは、典型的にはC1-C5炭化水素及びCO2、並びに、未変換のH2及びCOより構成された排ガスを生産する。この排ガスは、商業規模のプラントのエネルギーとして使用するか、追加の合成ガスへと変換する必要がある。
【0048】
排ガスを合成ガスへと変換するための主要なプロセスは、水蒸気メタン改質(SMR)プロセスによるものである。しかしながら、水蒸気改質には、いくつかの欠点がある。この水蒸気改質は非常に吸熱性の反応であり、炭素の沈着による失活を防止する又は遅延させるために、過剰な蒸気が必要である。そのため、SMRのために高いエネルギーが必要となり、結果として、この追加の合成ガスの生産コストが高くなる。加えて、SMRプロセスは、燃料ガスの燃焼からCO2を生産し、それによってSMR内のバーナーを燃焼させる。
【0049】
排ガスから合成ガスへの接触部分酸化(POX)は、SMRに対していくつかの利点を有する。炭化水素の合成ガス混合物への酸化は発熱性であるため、このプロセスは蒸気改質プロセス及び乾燥改質プロセスの両方よりもはるかにエネルギー効率が高い(Gaffney et al, 米国特許第6,402,989号)。
【0050】
しかしながら、POXは、以下に示すいくつかの潜在的な欠点を有する:
1.比較的純粋な酸素が必要であり、その供給源は通常、空気からの極低温分離によるものである。
2.POXプロセスは非常に発熱性であり、そのため、触媒のホットスポットが生じる可能性があり、それによって触媒が損傷するか、熱暴走が起こる可能性がある。
【0051】
排ガスの合成ガスへの自動熱改質(ATR)は、排ガスの変換に使用可能な別のプロセスである。部分酸化は反応器の入口で起こり、それによって水蒸気改質反応に熱が提供される。その結果、反応器に熱を供給する必要がなくなる(Ashcroft (1991); Choudhary (1995); 及びRuckenstein (1998))。
【0052】
アルミナ上のコバルト-ニッケル触媒は、他の触媒と比較した場合、活性、安定性及び相乗効果の点で、メタンのATRについて優れた性能を示すことが判明している。しかしながら、CH4、CO2及びO2の混合物が約1,300°F及び15psiで改質される場合、ある程度の炭素形成が観察される(Foo (2012)及びZhang (2007))。
【発明の概要】
【0053】
一態様では、本発明は、二酸化炭素を液体燃料へと変換する方法であって、
a)二酸化炭素と水素との気体混合物を、又は、二酸化炭素、水素及び軽質炭化水素の混合物を、触媒変換システムにおける第1の触媒反応器内へと導入し、それによって合成ガスを生産し、前記第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムより形成された固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含む、ステップと、
b)前記合成ガスを前記触媒変換システムにおける第2の触媒反応器内へと導入し、それによって排ガス、水及び液体燃料を生産し、第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、それによって液体燃料、排ガス及び水を生産する、ステップと、
c)前記液体燃料、排ガス及び水を互いに分離するステップであって、それによって液体燃料を生産する、ステップと
を含む、方法を提供する。
【0054】
別の態様では、本発明は、二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒を提供する。
【0055】
別の態様では、本発明は、液体燃料を製造するための方法であって、
a)極低温空気分離器を使用して、大気から酸素を分離するステップと、
b)前記酸素を、加熱された超臨界二酸化炭素の存在下、高圧高温で天然ガスと混合し、それによって前記天然ガスを燃焼させて、熱と共に二酸化炭素と水とを含む燃焼ガスを生産する、ステップと、
c)前記燃焼ガスをガスタービン発電機に通過させ、それによって少なくとも2つの目的に使用される電気を生成し、前記少なくとも2つの目的が、電力グリッドへの配電と、前記液体燃料の製造プロセスにおける使用であり、また、前記燃焼ガスを前記ガスタービン発電機から排出させる、ステップと、
d)前記燃焼ガスを熱交換器にさらに通過させるステップであって、前記熱交換器が、前記燃焼ガスの温度を低下させる、ステップと、
e)前記燃焼ガスから水を除去し、それによって二酸化炭素を提供する、ステップと、
f)前記二酸化炭素の一部を水素と共に、又は、前記二酸化炭素の一部と水素及び軽質炭化水素との混合物を、触媒変換システムにおける第1の触媒反応器内へと導入し、それによって合成ガスを生産し、前記第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムの固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含み、また、残りの二酸化炭素を加熱しながら圧縮し、それによって超臨界二酸化炭素を提供する、ステップと、
g)前記合成ガスを触媒変換システムにおける第2の触媒反応器内へと導入し、それによって排ガス、水及び液体燃料を生産し、前記第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、それによって液体燃料、排ガス及び水を生産する、ステップと、
h)前記液体燃料、排ガス及び水を互いに分離するステップであって、それによって前記液体燃料を生産する、ステップと
を含む、方法を提供する。
【0056】
別の態様では、液体燃料生産プラントであって、該プラントは、CO2の生産が非常に少なく、電力使用量が80MW未満でありながら、ドロップイン合成液体燃料を1日あたり少なくとも400バレル生産可能であり、該プラントは、
a)大気から酸素を分離する極低温空気分離器であって、該極低温空気分離器は、燃焼システムに接続され、該燃焼システムは、前記酸素を使用して天然ガスを燃焼させ、二酸化炭素及び水を生成する、極低温空気分離器と、
b)前記燃焼システムに接続されたガスタービン発電機であって、それによってガス状の二酸化炭素及び水を含む燃焼生産物を該ガスタービン発電機に通過させ、電気を生成することを可能にする、ガスタービン発電機と、
c)ガスタービン発電機に接続された熱交換器であって、それによって前記ガスタービンを出る前記ガス状の二酸化炭素及び水が該熱交換器に導入されるようになり、該熱交換器が前記ガス状の二酸化炭素及び水を冷却する、熱交換器と、
d)前記熱交換器に接続された冷却器及びミスト分離器であって、それによって熱交換器からの冷却されたガスが該冷却器及びミスト分離器内へと流れるようになり、それによってガス流から水を除去して二酸化炭素を生産する、冷却器及びミスト分離器と、
e)前記冷却器及びミスト分離器に接続された第1の触媒反応器であって、それによって前記二酸化炭素が該第1の触媒反応器に導入されるようになり、該第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムの固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含み、該第1の触媒反応器が、合成ガスを生成することができる、第1の触媒反応器と、
f)該第1の触媒反応器に接続された第2の触媒反応器であって、それによって合成ガスが前記第1の触媒反応器から該第2の触媒反応器へと流れるようになり、該第2の触媒反応器が、第2の触媒を含み、該第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、該第2の触媒反応器が、合成ガスから液体燃料を生産することができる、第2の触媒反応器と
を含む、液体燃料生産プラントを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1図1は、CO2及び再生可能なH2から液体燃料を直接生産するための、本明細書に記載の改良された触媒及び方法のプロセスフロー図を図示する。さらに、図1は、再生可能な液体燃料を生産するための統合された変換システム及び方法を図示する。
図2図2は、CO2とH2との混合物がCOへと触媒的に変換されるときに起こり得る所望の反応(201,203及び204)及び望ましくない副反応(202,205~213)をまとめたものである。
図3図3は、触媒#1 105によって50psiにてCOを生産する際における作動温度の影響を示す。
図4図4は、触媒#2 107の作動圧力と450°FでのCO変換効率との関係を図示する。
図5図5は、アラム酸素燃料燃焼プロセス、及び、直接液体燃料生成プロセスとアラム酸素燃料燃焼プロセスとの統合のための主要なプロセスを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本発明は、CO2とH2の混合物を2段階で直接合成液体燃料に効率的かつ経済的に変換するための改良された触媒及びプロセスに関する。
【0059】
図1は、CO2及び再生可能なH2から液体燃料を直接生産するための、本明細書に記載の改良された触媒及び方法のプロセスフロー図を図示する。さらに、図1は、再生可能な液体燃料を生産するための統合された触媒変換器及び方法を図示する。
【0060】
電気分解101を使用して、H2を生成する。H2を生産するための電力は、以下に限定されないが、風力、太陽光、地熱、水力、海流、バイオマス、フレアガス、原子力等の再生可能及び/又は低炭素源から生成され得る。他の可能な供給源には、従来型化石燃料プラントからの低コスト(オフピーク)電力、又は、酸素燃焼プラントから生産される効率的な電力が含まれる。
【0061】
捕捉されたCO2102は、以下に限定されないが、発酵プロセス、セメントプラント、従来型発電所、酸素燃焼発電所、大気CO2回収システム、天然ガス井口、二次油回収プロセス及びその他のCO2供給源から取得され得る。
【0062】
プロセス101からのH2と、プロセス102からのCO2と、プロセス110からの合成ガス及び熱(Q)とは、適切な割合で混合103され、加熱され、触媒変換システム104内へと投入される。2つの革新的な触媒である触媒#1 105及び触媒#2 107が、触媒変換システム104に組み込まれる。
【0063】
触媒#1 105は、高表面積ニッケル及びマグネシウム固溶体触媒であり、理想的には該触媒はNi2Mgを含み、本明細書に記載のCO2及びH2混合物を合成ガスへと効率的に変換するための固溶体触媒である。この触媒は、Schuetzle et al.米国特許第9,611,145号並びに加国特許第2,936,903号及び第2,993,671号に記載された低表面積の固溶体触媒を大幅に改良したものである。この先行技術に記載された触媒種は、H2により還元(活性化)される前は、主として可能な限り低い原子価状態のNi+化合物(例えば、Ni2O及びNi2MgO2)を含んでいた。Ni2Oは亜酸化ニッケルと呼ばれ、正方晶構造を有する(Wagner et al.米国特許第4,990,491号)。
【0064】
2によるNi2MgO2の還元は、活性CO2改質触媒Ni2Mgを生産し、MgOの存在下におけるH2による高温でのNi2Oの還元は、主として元素Niを生産する。H2のか焼は100%効率でないため、一部のNi及びNi2MgO2が未だ存在する。本明細書に記載の改良には、主としてNi2Mgを含む触媒であって、先行技術に記載された触媒よりも約10倍大きい表面積を有する堅牢な触媒を生産する製造プロセスが含まれる。
【0065】
触媒#2 107は、Schuetzle et al.米国特許第8,394,862号、第9,090,831及び第9,631,147号に記載されているように、合成ガスから液体燃料を直接製造するために開発された触媒である。触媒#1 105及び触媒#2 107は、約50~350psiの範囲のほぼ同じ圧力で作動するように開発されたものである。
【0066】
触媒#1は触媒#1よりも高い温度で作動するため、ガスの温度を触媒#2 107の作動温度まで下げるために、熱交換器106が触媒変換システム104に組み込まれている。触媒変換プロセス104からの生産物は、生産物分離器108によって排ガス109、水111及び再生可能な液体燃料113へと分離される。
【0067】
排ガス109の一部は、合成ガス中のCOが所望の変換効率に達するまで、触媒変換プロセス104へと戻されて再利用される。残りの排ガス109は、電気分解システム101から生産された酸素により燃焼110(自動熱改質(ATR))される。ATRプロセス110からの生産物は、合成ガス及び熱である。この合成ガスは、103において他のガスと混合され、この110からの熱は、ガス混合/加熱システム103の加熱を補助するために使用される。これらのガスを触媒#1 105の作動温度までの温度にするために、追加の熱がガス混合システム103へと加えられる。
【0068】
水(一般に、触媒反応水と呼ばれる)111は、中水用途112のために使用され得るか、電気分解プロセス101及び/又は他の用途のために精製され得る。再生可能な液体燃料113は、オフロードディーゼルエンジン114に直接(ニートで)使用され得るか、石油由来のディーゼル燃料115と混合され得るか、蒸留116されて高級燃料生産物(例えば、#1ディーゼル、#2ディーゼル、#3ディーゼル及びジェット燃料)117へとされ得る。
【0069】
図2は、CO2とH2との混合物がCOへと触媒的に変換されるときに起こり得る可能性のある反応をまとめたものである。本改良技術に記載の触媒は、CO2とH2との混合物から反応201によって、及び、CO2とC1-C8炭化水素との混合物(CO2が存在する場合)から反応203及び204を介して、主としてCOを生産するように開発されている。
【0070】
この改良された触媒及びプロセスは、CO2及びH2から主としてCOを生産し(反応201)、又は、CO2及び炭化水素から主としてCOを生産する(反応203及び204)。これらの反応は吸熱性であるため、変換が起こるには熱を加える必要がある。図1に示すように、触媒反応器内における第1の触媒は、CO2とH2との混合物をCOへと効率的に変換するために使用される。この改良されたCO2改質触媒105は、低圧作動条件下(<350psi)にて約90%より大きい選択率で、主としてCOを生産する。
【0071】
図3は、この改良されたCO2改質触媒によって50psiにてCO2からCOを生産する際における作動温度の影響を示す。CO2の変換は、約750~1,300°Fの温度にて、指数関数的に増加する。CO2の変換は、その後約1,300~1,700°Fにて横ばいになり、べき乗近似(power fit、y=0.45x-309)に従う。CO2変換効率は約75%であり、このとき1,700°FでのCO生産選択率は約100%である。
【0072】
表3は、CO2改質触媒についての、約1,600°F及び50psiでのCO2からのCO及びCH4生産の選択性をまとめたものである。CO2変換効率は約72%であり、このときCOの選択率は約100%である。これらの条件下では、CH4形成(反応202及び205)や炭素(反応209、210、211、212及び213)等の他の生産物は形成されない。CO2/H2流内におけるH2Oの濃度は非常に低いため、反応206,207及び208は非常に少ない。
【0073】
【表3】
【0074】
表4は、1,600°FでのCO2からCOへの変換に対する圧力の影響をまとめたものである。圧力が50から300psiまで増加すると、COの選択性は約100%から89%まで低下するが、CH4の選択性は0%から11%まで増加する。この圧力の変化は、CO2の変換効率には影響しない。
【0075】
【表4】
【0076】
変換器の後端(図1)にある第2の触媒107は、過去にSchuetzle et al.米国特許第 8,394,862第及び第9,909,071号に記載されたGreyrock直接燃料生成触媒を利用しており、この触媒は、本プロセスにおいて約50psiの低い圧力まで効率的に作動するよう改良されている。
【0077】
この改良された触媒107の組成物は、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含有する。この触媒は、触媒粒子のアスペクト比率(幅に対する長さの比率)、表面積、表面下及び表面の細孔サイズ分布、細孔容積、並びに、触媒の結晶化度が、仕様の約5%以内に維持されるように、固定か焼炉を使用して商業的に生産される。
【0078】
図4は、触媒#2 107の作動圧力と450°FでのCO変換効率との関係を図示する。CO変換率における%変化は、式2に与えられる関係に従うことが判明した。ここで、P1及びP2は、比較対象となる圧力である。
CO変換率における%変化=(P1/P20.5 式(2)
第1の触媒は第2の触媒よりも高い温度で作動するため、熱交換器(図1-106)がこれらの触媒間に組み込まれ、それによって第2の触媒の温度をその理想的な作動レベルまで低下させる。
【0079】
本プロセスの最も重要な利点は、触媒#1及び#2が、同じ圧力で並行して効率的に作動され得ることにあり、これによって、2つの触媒反応器間における圧縮の必要性がなくなる。
【0080】
表#5は、触媒#1から生産された合成ガス中のCO2の変換に対する触媒#2の温度間の関係を提供する。したがって、触媒#2は、触媒#1によって変換されなかったCO2の一部を変換する。
【表5】
【0081】
1,600°F及び150psiでのCO2の変換が72%効率であるため(表3)、得られる合成ガスは、CO2約28%を含有している。したがって、触媒#2を450°Fで作動させると、触媒#2に流入する合成ガスの約25%がCO2へと変換され、その結果、H234.1%、CO17.1%、CH423.1%及びCO225.6%を含有する排ガスが得られる。
【0082】
表6は、2つの異なる圧力作動条件下で生産された生産物をまとめたものである。H2/CO2混合物(2.2/1.0)が、300psi及び1,600°Fで作動させられた改良されたCO2改質触媒内へと投入されると、約2.0~2.3/1.0のH2/CO比を備えた合成ガスが生成される。
【0083】
この合成ガスが415°F及び300psiにて作動させられた直接燃料生産触媒内へと投入されると、液体燃料(C5-C23炭化水素)が47.5%の単一パス選択性で生産される。副生産物には、気相のC1-C4炭化水素、固相のC24+炭化水素、及び、未反応のCO2が含まれており、それらの選択率はそれぞれ21.2%、2.5%、25.8%である。
【表6】
【0084】
このプロセスへの投入物として使用されるCO2は、大気、発酵プロセス、セメントプラント、従来型発電所、酸素燃焼プロセス、バイオガス、二次油生産プロセスから回収されたガス等を含む多くの異なる供給源から取得され得る。
【0085】
CO2含有C2-C6炭化水素は、液体燃料又はメタンに変換されるため、これらの炭化水素もまたプロセス投入物として使用され得る。そのような流には、天然ガス凝縮物、製油所プロセスからのガス、及び、他のCO2と軽質炭化水素とを含有するガス流が含まれる。
【0086】
上記の統合プロセスは、二酸化炭素の投入を必要とする。一実施形態では、二酸化炭素は、アルキルアミンを使用した煙道ガス流中の二酸化炭素の分離から供給される。このプロセスで使用されるアルキルアミンには、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、アミノエトキシエタノール又はそれらの組み合わせが含まれ得る。別の実施形態では、二酸化炭素は、天然ガス供給原料内に既に存在している。
【0087】
第1の触媒の製造プロセスは、金属相の分離が生じない、独特の固溶体相である二元金属結晶相を形成する触媒を生産するという点において重要である。この独特の化学構造により、従来の金属担持改質触媒と比較して、コークス化に対する耐性が向上する。これによって、硫黄やアンモニア等の合成ガス毒に対する耐性もまた向上する。さらに、この触媒は、アルミナ上のNi等の単金属分離触媒相と比較して、より低い表面積で触媒活性が高められている。この触媒は、本明細書に記載の供給ガスにて典型的に見られる炭素堆積を抑制するために必要なアルカリ促進を必要としない。この触媒は、様々な乾燥供給物、蒸気供給物、乾燥供給物/蒸気供給物の組み合わせ、及び、三元改質供給物においても使用できる。この触媒により、より高級な炭化水素供給原料の混合物もまた達成可能である。
【0088】
効果的かつ経済的な市販の固溶体触媒を達成する改良されたCO2水素化触媒の製造は、以下のステップのいくつか又は全てを含み得る:
a.Co-アルミナスピネル、Fe-アルミナスピネル、Mg-アルミナスピネル、Mn-アルミナスピネル、Ca-アルミナスピネル、Ba-アルミナスピネル、Cu-アルミナスピネル、又はZn-アルミナスピネルによって構成され得る高表面積(>50m2/g)金属スピネルの合成。
b.上記列挙された1つ又は複数のスピネルと化学結合していない追加のFe、Mg、Mn、Ca、Ba、Cu又はZn最大20重量%を含浸することによる、上記スピネルの改質。
c.水溶性ニッケル塩と希土類金属塩(例えば、硝酸塩又は酢酸塩)との混合物を含む溶液による、金属被覆スピネルの含浸。
d.2,100°Fまでの温度での金属被覆スピネルのか焼。
e.必要に応じた追加の含浸及びか焼。これにより、Ni2~20重量%及び希土類金属0.1~5.0重量%を含む含浸されたスピネルが生産される。
【0089】
CO2源-炭素の捕捉は、点源からCO2を捕捉するプロセスである。本明細書で記載の先駆的な触媒変換器及び方法では、汚染物質を少量に抑えつつCO2原料を効率的かつ経済的に捕捉され得ることが要求される。
【0090】
発酵プロセス、従来型発電所、酸素燃焼発電所、セメントプラント、並びに、バイオガス源、製油所及び二次油回収プロセスからのCO2/炭化水素流から、CO2を収集するためのいくつかの方法が開発されている(Schuetzle et. al., 2010))。
【0091】
発電所では、典型的には、硫黄酸化物及び微粒子を除去するための制御装置を採用している。炭素回収システムを追加するには、多額の追加資本コスト及び寄生出力の増加が必要である。その結果、従来型発電所において除去を行うと、電力コストが50%~70%高くなる可能性がある(IGCC, 2005)。石炭火力発電所及び天然ガス火力発電所からCO2排出物を捕捉するコストは、それぞれ平均130ドル/トン及び95ドル/トンである(Metz et. al, 2005)。
【0092】
酸素燃焼発電所には、高品質のCO2を低コストで生産する潜在能力がある。NET Power社は、これらの発電所の開発及び展開のリーダーである(Allam et al, 2017)。NET Power社は、現在の技術に匹敵するコストで天然ガスから電気を約59%の正味エネルギー効率で生産すると共に大気への排出をゼロにする、新規の発電システムを開発及び展開している。
【0093】
NET Powerシステムは、アラムサイクルと呼ばれる新しい熱力学サイクルに基づいている(Allam et al, 2013)。このシステムは、排出物の捕捉をコア発電プロセスの一部とする、高圧で回復力の高い酸素燃焼超臨界CO2サイクルを使用している。その結果、システムの性能に追加のコストをかけることなく、本質的にCO2副産物を生産する高効率の発電が実現する。この酸素燃焼プロセスから生成されるCO2は、この触媒変換器及び方法による超低炭素液体燃料の生産にとって理想的な供給原料である。
【0094】
発酵プロセスは、蒸留物、ワイン、ビール及びエタノール燃料を生成するために使用される。表7に示すように、CO2は、発酵プロセスの排出物の主要な成分である。エタノールの濃度は低く、約2,000~4,000ppmの範囲である。発酵は嫌気性プロセスであるため、典型的にはO2は存在しない。H2S及びSO2等の少量の硫黄化合物は、低濃度で存在することがある(Safriet, 1995)。
【表7】
【0095】
汚染物質の濃度が低いため、この排出物は、本発明に記載の改善された直接燃料生産プロセスにとって理想的なCO2源である。低濃度の硫黄化合物は、従来の吸着剤を使用して容易に除去される。捕捉されるCO2のコストは、5ドル/トン~約35ドル/トンの範囲である。触媒反応器内の第2の触媒は、エタノールの大部分(>50モル%)を液体燃料へと変換することになる。
【0096】
セメント産業は、現在、世界の二酸化炭素(CO2)排出量の約7%を占め、3番目に大きな産業エネルギー消費者である。セメントの生産には、石灰岩(炭酸カルシウム)の分解が包含されるが、これは該プロセスで生成される総CO2排出物の約3分の2を占めており、残りのCO2排出物は、燃料の燃焼に起因するものである。この産業は、総直接産業二酸化炭素(CO2)排出量において2番目に大きな割合を占めており、その割合は2014年の年間二酸化炭素[GtCO2/年]の27%(2.2ギガトン)である(IEA, 2018)。
【0097】
セメントプラントの排出物には、約25体積%のCO2が含有されている。アミン(MEA)ベースの吸着捕捉技術の現在のコストは、約90ドル/トンである。加熱に酸素燃料を使用すると、そのコストはCO21トンあたり約50ドルにまで低下する(Gardarsdottir et al., 2019)。しかしながら、このコストは、セメントプラントの大幅な変更が必要であれば、はるかに高くなる可能性がある。アミン捕捉又は酸素燃料燃焼を使用してセメントプラントから捕捉されたCO2は、この触媒変換器及び方法から再生可能燃料を生産するための理想的な原料である。
【0098】
CO2が捕捉されると、そのCO2は、大きな容器内に貯蔵するために高圧まで圧縮されるか、断熱容器内に貯蔵される液体CO2を生産するために冷却される必要がある。したがって、捕捉されたCO2が工場現場で直接液体燃料へと変換される場合、これらのコストは削減される。
【0099】
大気からCO2を収集するために、いくつかの技術が開発されている(米国特許第9,095,813号)。これらの大気収集プロセスの課題は、CO2収集のコストが非常に高く、現在のコストは1トンあたり400~600ドル以上であることであるが、これらの技術が商業化されるにつれて、コストは低下する可能性がある。
【0100】
かなりのレベルのC1-C6炭化水素に関連する、いくつかのCO2源がある。そのような源の例には、天然ガス井口からのCO2/軽質炭化水素の混合物、CO2を使用した二次油回収からの排出物、及び、バイオガスが含まれる。
【0101】
CO2を油溜まりへ注入することは、二次油回収の一般的な方法である。CO2注入後、回収されたCO2には軽質炭化水素が含まれており、この軽質炭化水素は、CO2再注入前に分離する必要がある。米国特許第9,159,105号には、空気捕捉ユニットを使用して、CO2から軽質炭化水素を分離するプロセスが記載されている。このCO2は追加の油回収のために井内へと再注入され、この軽質炭化水素は局所用途のための燃料として使用される。
【0102】
種々の実施形態
方法
1.二酸化炭素を液体燃料へと変換する方法であって、
a)二酸化炭素と水素との気体混合物を、又は、二酸化炭素、水素及び軽質炭化水素の混合物を、触媒変換システムにおける第1の触媒反応器内へと導入し、それによって合成ガスを生産し、前記第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムの固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含む、ステップと、
b)前記合成ガスを前記触媒変換システムにおける第2の触媒反応器内へと導入し、それによって排ガス、水及び液体燃料を生産し、第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、それによって液体燃料、排ガス及び水を生産する、ステップと、
c)前記液体燃料、排ガス及び水を互いに分離するステップであって、それによって液体燃料を生産する、ステップと
を含む、方法。
【0103】
2.前記合成ガスが第2の触媒反応器に導入される前に前記合成ガスの温度を低下させるために、前記合成ガスが熱交換器内へと導入される、上記方法1に係る方法。
【0104】
3.前記第1の触媒反応器内へと導入される前記二酸化炭素が、酸素燃焼発電所、大気CO2回収システム、天然ガス井口、及び、二次油回収プロセスからなる群から選択された供給源から取得される、上記方法1に係る方法。
【0105】
4.前記水素が電気分解を用いて生成され、前記電気分解のための電力が、風力、太陽光、地熱、水力、海流、バイオマス、フレアガス、原子力、化石燃料プラントからのオフピーク電力、及び、酸素燃焼プラントによって生産される電力からなる源の群から選択された再生可能源又は低炭素源から生成される、上記方法1に係る方法。
【0106】
5.前記排ガスが、前記触媒変換システムへと戻されて再利用される、上記方法1に係る方法。
【0107】
6.前記水が、中水用途のために使用される、上記方法1に係る方法。
【0108】
7.前記第2の触媒反応器が、約50psi~約400psi、約50psi~約300psi、約50psi~約250psi、約50psi~約200psi、約50psi~約150psi、又は、約50psi~約100psiの圧力で作動させられる、上記方法1に係る方法。
【0109】
8.前記排ガスが、水素を生成するために使用される電気分解システムからの酸素と共に部分的に燃焼され、それによって前記合成ガス及び熱が生成され、前記合成ガスが、第2の触媒反応器内へと導入される他のガスと混合される、上記方法1に係る方法。
【0110】
9.前記液体燃料が、さらなる処理が行われることなくオフロードディーゼルエンジン用の燃料として使用される、上記方法1に係る方法。
【0111】
10.前記液体燃料が、石油ディーゼル燃料と混合され、それによって混合燃料を提供する、上記方法1に係る方法。
【0112】
11.前記液体燃料が蒸留され、それによって#1ディーゼル、#2ディーゼル、#3ディーゼル又はジェット燃料を提供する、上記方法1に係る方法。
【0113】
12.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有する少なくとも1つの金属スピネルを合成するステップであって、前記金属スピネルは、Co-アルミナスピネル、Fe-アルミナスピネル、Mg-アルミナスピネル、Mn-アルミナスピネル、Ca-アルミナスピネル、Ba-アルミナスピネル、Cu-アルミナスピネル及びZn-アルミナスピネルからなる群より選択される、ステップと、
b)前記スピネルを、前記スピネルに化学的に結合されない追加の化学元素約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供するステップであって、前記追加の化学元素は、Co、Fe、Mg、Mn、Ca、Ba、Cu又はZnからなる群より選択される、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0114】
13.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するCo-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Co約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0115】
14.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するFe-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Fe約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0116】
15.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するMg-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Mg約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0117】
16.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するMn-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Mn約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0118】
17.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するCa-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Ca約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0119】
18.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するBa-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Ba約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0120】
19.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するCu-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Cu約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0121】
20.前記第1の触媒が、
a)約50m2/gより大きい表面積を有するZn-アルミナスピネルを合成するステップと、
b)前記スピネルを、Zn約1重量%~約20重量%によって被覆し、それによって金属被覆されたスピネルを提供する、ステップと、
c)前記金属被覆されたスピネルに、水溶性ニッケル塩と、希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩のいずれかとを含む溶液を含浸させるステップと、
d)含浸された前記金属被覆されたスピネルを、2,100°Fまでの温度でか焼し、それによってニッケル約2重量%~約20重量%と、希土類金属約0.1重量%~約5.0重量%とを含む含浸されたスピネルである前記第1の触媒を合成する、ステップと
を含む方法によって合成される、上記方法1に係る方法。
【0122】
21.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0123】
22.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0124】
23.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0125】
24.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0126】
25.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0127】
26.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0128】
27.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0129】
28.前記第1の触媒が、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部を含む、含浸され金属被覆されたスピネルであり、前記第1の触媒が、ニッケル約2重量%~約20重量%をさらに含む、上記方法1に係る方法。
【0130】
触媒
1.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0131】
2.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0132】
3.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0133】
4.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0134】
5.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0135】
6.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0136】
7.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0137】
8.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0138】
9.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0139】
10.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するコバルト約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0140】
11.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0141】
12.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0142】
13.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0143】
14.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0144】
15.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0145】
16.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0146】
17.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0147】
18.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0148】
19.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0149】
20.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する鉄約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0150】
21.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0151】
22.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0152】
23.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0153】
24.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0154】
25.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0155】
26.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0156】
27.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0157】
28.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0158】
29.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0159】
30.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマグネシウム約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0160】
31.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0161】
32.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0162】
33.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0163】
34.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0164】
35.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0165】
36.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0166】
37.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0167】
38.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0168】
39.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0169】
40.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するマンガン約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0170】
41.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0171】
42.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0172】
43.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0173】
44.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0174】
45.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0175】
46.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0176】
47.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0177】
48.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0178】
49.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0179】
50.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するカルシウム約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0180】
51.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0181】
52.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0182】
53.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0183】
54.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0184】
55.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0185】
56.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0186】
57.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0187】
58.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0188】
59.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0189】
60.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有するバリウム約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0190】
61.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0191】
62.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0192】
63.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0193】
64.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0194】
65.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0195】
66.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0196】
67.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0197】
68.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0198】
69.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0199】
70.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する銅約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0200】
71.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0201】
72.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0202】
73.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0203】
74.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0204】
75.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、アルミナ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0205】
76.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、セリウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0206】
77.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、ルテニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0207】
78.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、ランタン約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0208】
79.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、白金約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0209】
80.二酸化炭素を合成ガスへと変換するための触媒であって、シリカ支持体100重量部に対して、約50m2/gより大きい表面積を有する亜鉛約2~約25重量部と、レニウム約0.1~約5重量部と、ニッケル約2重量%~約20重量%とを含む、含浸され金属被覆されたスピネルである、触媒。
【0210】
反応器
1.二酸化炭素を液体燃料へと変換するための触媒変換システムであって、前記触媒システムが、第1の触媒反応器及び第2の触媒反応器を含み、前記第1の触媒反応器が第1の触媒を含み、前記第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムの固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含み、前記第2の触媒反応器が第2の触媒を含み、前記第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含む、触媒変換システム。
【0211】
2.前記触媒変換システムが、前記第1の触媒反応器と前記第2の触媒反応器との間に熱交換器をさらに含み、ガスが、前記第1の触媒反応器から、前記熱交換器へと流れ、その後に前記第2の触媒反応器へと流れる、上記反応器1に係る触媒変換システム。
【0212】
3.前記触媒変換システムが、前記第1の触媒反応器に接続されたガス混合チャンバをさらに含み、それによって、ガスが、前記ガス混合チャンバと前記第1の触媒反応器との間に流れることが可能になる、上記反応器1に係る触媒変換システム。
【0213】
4.前記触媒変換システムが、水素を生成するための電気分解システムをさらに含み、前記電気分解システムが、ガス混合チャンバに接続されており、それによって、前記電気分解システム内で生産された水素が、前記ガス混合チャンバへと流れることが可能になる、上記反応器1に係る触媒変換システム。
【0214】
5.前記触媒変換システムが、二酸化炭素を捕捉するためのシステムをさらに含み、前記二酸化炭素を捕捉するためのシステムが、ガス混合チャンバに接続されており、それによって、前記二酸化炭素を捕捉するシステムにおいて取得された二酸化炭素が、前記ガス混合チャンバへと流れることが可能になる、上記反応器3に係る触媒変換システム。
【0215】
6.前記触媒変換システムが、二酸化炭素を捕捉するためのシステムをさらに含み、前記二酸化炭素を捕捉するためのシステムが、ガス混合チャンバに接続されており、それによって、前記二酸化炭素を捕捉するシステムにおいて取得された二酸化炭素が、前記ガス混合チャンバへと流れることが可能になる、上記反応器4に係る触媒変換システム。
【0216】
統合変換システム
1.液体燃料を製造するための方法であって、
a)極低温空気分離器を使用して、大気から酸素を分離するステップと、
b)前記酸素を、加熱された超臨界二酸化炭素の存在下、高圧高温で天然ガスと混合し、それによって前記天然ガスを燃焼させて、熱と共に二酸化炭素と水とを含む燃焼ガスを生産する、ステップと、
c)前記燃焼ガスをガスタービン発電機に通過させ、それによって少なくとも2つの目的に使用される電気を生成し、前記少なくとも2つの目的が、電力グリッドへの配電と、前記液体燃料の製造プロセスにおける使用であり、また、前記燃焼ガスを前記ガスタービン発電機から排出させる、ステップと、
d)前記燃焼ガスを熱交換器にさらに通過させるステップであって、前記熱交換器が、前記燃焼ガスの温度を低下させる、ステップと、
e)前記燃焼ガスから水を除去し、それによって二酸化炭素を提供する、ステップと、
f)前記二酸化炭素の一部を水素と共に、又は、前記二酸化炭素の一部と水素及び軽質炭化水素との混合物を、触媒変換システムにおける第1の触媒反応器内へと導入し、それによって合成ガスを生産し、前記第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムの固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含み、また、残りの二酸化炭素を加熱しながら圧縮し、それによって超臨界二酸化炭素を提供する、ステップと、
g)前記合成ガスを触媒変換システムにおける第2の触媒反応器内へと導入し、それによって排ガス、水及び液体燃料を生産し、前記第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、それによって液体燃料、排ガス及び水を生産する、ステップと、
h)前記液体燃料、排ガス及び水を互いに分離するステップであって、それによって液体燃料を生産する、ステップと
を含む、方法。
【0217】
生産プラント
1.液体燃料生産プラントであって、該プラントは、二酸化炭素排出量が非常に少なく、電力使用量が80MW未満でありながら、ドロップイン合成液体燃料を1日あたり少なくとも400バレル生産可能であり、該プラントは、
a)大気から酸素を分離する極低温空気分離器であって、該極低温空気分離器は、燃焼システムに接続され、該燃焼システムは、前記酸素を使用して天然ガスを燃焼させ、二酸化炭素及び水を生成する、極低温空気分離器と、
b)前記燃焼システムに接続されたガスタービン発電機であって、それによってガス状の二酸化炭素及び水を含む燃焼生産物を該ガスタービン発電機に通過させ、電気を生成することを可能にする、ガスタービン発電機と、
c)ガスタービン発電機に接続された熱交換器であって、それによって前記ガスタービンを出る前記ガス状の二酸化炭素及び水が該熱交換器に導入されるようになり、該熱交換器が前記ガス状の二酸化炭素及び水を冷却する、熱交換器と、
d)前記熱交換器に接続された冷却器及びミスト分離器であって、それによって熱交換器からの冷却されたガスが該冷却器及びミスト分離器内へと流れるようになり、それによってガス流から水を除去して二酸化炭素を生産する、冷却器及びミスト分離器と、
e)前記冷却器及びミスト分離器に接続された第1の触媒反応器であって、それによって前記二酸化炭素が該第1の触媒反応器に導入されるようになり、該第1の触媒が、ニッケル及びマグネシウムの固溶体触媒であり、理想的にはNi2Mgを含み、該第1の触媒反応器が、合成ガスを生成することができる、第1の触媒反応器と、
f)該第1の触媒反応器に接続された第2の触媒反応器であって、それによって合成ガスが前記第1の触媒反応器から該第2の触媒反応器へと流れるようになり、該第2の触媒反応器が、第2の触媒を含み、該第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト、鉄、マグネシウム、マンガン、カルシウム、バリウム、銅及び亜鉛からなる群より選択される元素約2~約25重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約5重量部とを含み、該第2の触媒反応器が、合成ガスから液体燃料を生産することができる、第2の触媒反応器と
を含む、液体燃料生産プラント。
【0218】
さらなる方法及び触媒
1.CO2/H2混合物、又は、CO2/H2と軽質炭化水素との混合物を、2つの触媒を含む触媒プロセスを採用することによって、効率的に合成液体燃料へと直接変換する方法であって、第1の触媒が、合成ガスを生産するための改良された高表面積固溶体触媒であり、第2の触媒が、合成ガスを合成燃料へと直接変換する改良された構造体触媒である、方法。
【0219】
2.H2が、電気分解を用いて水から生産される、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0220】
3.H2が、バイオマス、フレアガス、バイオガス、メタン、軽質炭化水素、並びに、炭素、水素及び酸素の様々な化学量論的混合物を含む他の成分等の、固体炭素質物質の水蒸気改質から生成され得る、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0221】
4.前記CO2が、従来型発電所、酸素燃焼発電所、発酵プロセス、セメントプラント、大気CO2回収システム、バイオガス、排水処理場、二次油回収、製油所、化学生産プラント、地熱発電所、ナイロンプラント又はアンモニアプラントから捕捉され得る、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0222】
5.触媒変換プロセスに投入されるH2/CO2混合物の比が1.5/1.0~5.0/1.0で変化し得る、好ましくは2.0/1.0~3.0/1.0で変化し得る、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0223】
6.前記H2/CO2混合物が、25~400psiの間の圧力で触媒コンバータ内へと投入される、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0224】
7.前記H2/CO2混合物が、150~325psiの圧力で触媒変換器内へと投入される、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0225】
8.前記第1の触媒が追加の加熱をほとんど又は全く必要としないように、前記H2/CO2混合物が、前記第1の触媒の作動温度よりも高い温度に加熱される、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0226】
9.前記触媒反応器内における前記第1の触媒及び前記第2の触媒が、ほぼ同じ圧力で作動する、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0227】
10.前記第1の触媒が、主としてCo-アルミナスピネル、Fe-アルミナスピネル、Mg-アルミナスピネル、Mn-アルミナスピネル、Ca-アルミナスピネル、Ba-アルミナスピネル、Ni-アルミナスピネル、Cu-アルミナスピネル及びZn-アルミナスピネルを含み得る高表面積アルミナスピネル上に支持されたNi2Mg2~35重量%により構成された、改良された固溶体触媒であり、Mは、Mg、Mn、Ca、Ba、Cu、Zn又はSr等の金属である、上記さらなる方法及び触媒1に係る方法。
【0228】
11.前記第1の触媒が、支持体100重量部に対して、少なくとも1つ以上の遷移又は希土類金属により構成される促進剤0.1~約5.0重量部を含有し得る、上記さらなる方法及び触媒9に係る改良された固溶体触媒。
【0229】
12.前記触媒が、0.05%未満の希少金属を含有する、上記さらなる方法及び触媒9に係る改良された固溶体触媒。
【0230】
13.ニッケルの水溶性塩及び前記促進剤が、スピネル基材上に含浸され、乾燥され、2,100°Fまでの温度でか焼される、上記さらなる方法及び触媒9に係る改良された固溶体触媒。
【0231】
14.主としてNi2MgO25~35重量%及び前記促進剤の酸化物0.2~5.0重量%を含む、上記さらなる方法及び触媒9に係る改良された固溶体触媒。
【0232】
15.管状固定床反応器、流動床反応器、移動床反応器、回転床反応器、スラリー床反応器、及び当技術分野にて一般的に使用される他の反応器において使用され得る、上記さらなる方法及び触媒13に係るか焼された触媒。
【0233】
16.H2又は当技術分野で典型的に使用される他の還元剤を用いて約1,200°Fまでの温度にて還元され、それによって主としてNi2Mg及び1つ以上の遷移金属又は希土類金属の元素形態を形成する、上記さらなる方法及び触媒13に係るか焼された触媒。
【0234】
17.前記触媒が20~200psiの範囲、より好ましくは50~150psiの範囲の圧力で作動させられる際に、H2とCO2との混合物を合成ガスへと効率的に変換する、上記さらなる方法及び触媒15に係る還元された触媒。
【0235】
18.前記触媒が5,000~200,000hr1の空間速度で作動させられる際に、H2とCO2との混合物を合成ガスへと効率的に変換する、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0236】
19.CO2とH2との混合物を、CO2に対するH2の比率が1.0~4.0、好ましくは1.5~3.5、より好ましくは2.0~3.0の範囲で変化し得る合成ガスへと効率的に変換する、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0237】
20.合成ガスが、1,600°F、50~300psiの圧力にて、約55%より大きいCO2からCOへの変換効率で生産される、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0238】
21.H2/CO比が1.0~3.0、好ましくは1.5~2.5の範囲の合成ガスを生産する、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0239】
22.2,100°Fまでの熱安定性を有する、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0240】
23.捕捉されたCO2流、天然ガス、バイオガス又は他のガス供給原料流内に存在する汚染物質に対して耐性がある、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0241】
24.前記触媒が、コークス化による炭素を全く又はほとんど形成しない、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0242】
25.CH4が、CO2/H2混合物内に存在する際に、合成ガスへと効率的に変換される、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0243】
26.C2-C7炭化水素が、CO2/H2混合物中に存在する際に、合成ガスへと効率的に変換される、上記さらなる方法及び触媒15に係る触媒。
【0244】
27.CO2、H2、CH4、及びC2-C5炭化水素の選択された混合物内にO2が添加されている際に、合成ガスを効率的に生産する、上記さらなる方法及び触媒15に係る方法。
【0245】
28.前記合成ガスが他の触媒反応器内へと供給され、それによって燃料及び/又は化学物質を生産する、上記さらなる方法及び触媒15に係る方法。
【0246】
29.熱交換器が使用され、それによって前記第1の触媒からの温度を、前記第2の触媒の作動温度まで400~475°Fへと低下させる、上記さらなる方法及び触媒15に係る方法。
【0247】
30.冷却された前記合成ガスが第2の触媒内へと供給され、該第2の触媒が、シリカ、アルミナ及びそれらの組み合わせからなる群から選択される支持体100重量部に対して、コバルト約2~約50重量部と、セリウム、ルテニウム、ランタン、白金、パラジウム又はレニウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属約0.1~約10重量部とを含み、それによってディーゼル燃料を生産する、上記さらなる方法及び触媒28に係る方法。
【0248】
31.前記第2の触媒が、C1-C5気相炭化水素;C5-C23液相炭化水素;CO、H2、C1-C5炭化水素、CO2より構成される排ガス;H2O;及び、C24+炭化水素を生産する、上記さらなる方法及び触媒28に係る方法。
【0249】
32.前記第2の反応器系からの前記生産物の流を、他の生産物からC24+炭化水素を分離する分離器内へと導入することを含む、上記さらなる方法及び触媒30に係る方法。
【0250】
33.前記分離器の温度を変化させることによって、前記C5-C23炭化水素からの前記C24+炭化水素の配分が制御される、上記さらなる方法及び触媒30に係る方法。
【0251】
34.残りの前記液体生産物流が2つの画分へと凝縮され、上部画分が前記液体炭化水素燃料を含み、下部画分が水を含む、上記さらなる方法及び触媒31に係る方法。
【0252】
35.前記液体炭化水素燃料が、前記水から分離される、上記さらなる方法及び触媒33に係る方法。
【0253】
36.前記液体炭化水素燃料が、オフロードディーゼルエンジン及び車両に直接使用される、上記さらなる方法及び触媒34に係る方法。
【0254】
37.液体炭化水素燃料が、石油ディーゼル燃料と混合されて、オンロードディーゼルエンジン及び車両に使用される、上記さらなる方法及び触媒34に係る方法。
【0255】
38.前記合成液体燃料が蒸留され、それによってディーゼル燃料#1、ディーゼル燃料#2、ジェット燃料、改質ガソリン基材(reformulated gasoline Blendstock)、及び、重質(C24+)炭化水素の少量画分(約5体積%未満)を生産する、上記さらなる方法及び触媒34に係る方法。
【0256】
39.前記改質ガソリン基材が、石油ガソリン燃料と混合されて、火花点火エンジン及び車両に使用される、上記さらなる方法及び触媒37に係る方法。
【0257】
40.前記ディーゼル#1(灯油)が、灯油ヒーター及びストーブに使用される、上記さらなる方法及び触媒37に係る方法。
【0258】
41.前記ディーゼル#1(灯油)が、ジェットエンジン及びタービンに使用される、上記さらなる方法及び触媒37に係る方法。
【0259】
42.ニートの又は混合された前記合成燃料が、石油系燃料と比較して、エンジン排出基準を少なくとも2%低減させる、上記さらなる方法及び触媒37に係る方法。
【0260】
43.ニートの又は混合された前記合成燃料が、石油系燃料と比較して、1つ以上の燃料特性を少なくとも2%改善する、上記さらなる方法及び触媒37に係る方法。
【0261】
44.ニートの又は混合された前記合成燃料が、石油系燃料と比較して、温室効果ガス排出を少なくとも2%低減する、上記さらなる方法及び触媒37に係る方法。
【0262】
45.前記排ガスの一部が、追加の生産物を生産するために触媒#2へとへと戻されて再利用される、上記さらなる方法及び触媒34に係る方法。
【0263】
46.前記排ガスの一部が、酸素による部分酸化(例えば、ATR変換)によって、又は、電気分解より生産される自動熱改質(ATR)によって、追加の合成ガスへと変換される、上記さらなる方法及び触媒34に係る方法。
【0264】
47.加熱された前記合成ガスが、前記第1の触媒に投入される前に、前記H2/CO2流へと添加される、上記さらなる方法及び触媒45に係る方法。
【0265】
48.前記合成ガスが、他のタイプの触媒プロセス内へと供給され、それによって燃料及び/又は化学物質を生産する、上記さらなる方法及び触媒1~28に係る方法。
【0266】
49.前記第2の触媒が、ワックスを生産するフィッシャー・トロプシュ型触媒配合物であり、続いて該ワックスが、従来のワックス水素化改質及び水素化処理法を使用して燃料及び/又は化学物質へと変換される、上記さらなる方法及び触媒47に係る方法。
【0267】
50.前記第2の触媒が、メタノール、エタノール及び/又は他のアルコールを生産する、上記さらなる方法及び触媒47に係る方法。
【0268】
51.前記第2の触媒が、メタノールを生産するために使用され、続いて該メタノールが、追加の従来の触媒及び現在の技術において説明される方法を使用してガソリンへと変換される、上記さらなる方法及び触媒47に係る方法。
【0269】
52.前記合成ガスが、発電機セット、ガスタービン及び他の確立されたガス・ツー・パワー設備を使用して、電力を生成するために使用される、上記さらなる方法及び触媒47に係る方法。
【0270】
53.前記合成ガスが、熱を生成するためのバーナー燃料として使用される、上記さらなる方法及び触媒47に係る方法。
【0271】
54.前記第2の触媒が、アンモニアを生成するために使用される、上記さらなる方法及び触媒47に係る方法。
【実施例
【0272】
この例示的な実施例では、酸素燃料燃焼発電プラントから液体燃料へのCO2の変換について説明する。前述のように、これらの改良された触媒とプロセスを利用したCO2からの液体燃料の直接生産では、以下に限定されないが、従来型発電所、酸素燃焼発電所、エタノール燃料製造所、セメントプラント、大気CO2回収システム、地熱発電所及び他のCO2排出源から取得されたCO2が使用可能である。
【0273】
これらの供給源の間の主な違いは、比較的純粋なCO2を取得するコスト、及び、水の電気分解によってH2を生成するために使用される電力のコストである。酸素燃焼発電所は、ほとんど又は全くコストをかけずにCO2を直接生産し、合理的なコストでH2生産のための電力を供給する能力を有するため、CO2から生産される液体燃料の直接変換は、ここで説明される重要な実施例である。
【0274】
酸素燃料燃焼は、空気とは対照的に、ほぼ純粋な酸素環境で炭化水素燃料を燃焼させるプロセスである。石炭は酸素燃焼施設においてテストされているが、石炭の燃焼は、大量の微粒子(フライアッシュ)及び硫黄酸化物(SO、SO2、SO3等)を生産する。したがって、好ましい炭化水素燃料は、天然ガスである。
【0275】
最も有望な酸素燃料燃焼プロセスの1つは、アラムサイクル(Allam et al, 2017)を利用する。このシステムは、作動流体として超臨界CO2を使用する半閉ループ、高圧、低圧比の復熱式ブレイトンサイクルを使用し、蒸気及び空気ベースのサイクルと比較してエネルギー損失を劇的に削減する。従来のサイクルでは、CO2等の低濃度の燃焼に由来する不純物を分離及び除去すると、多額の追加資本コストが発生すると共に、寄生出力が増加して電気代が50%~70%増加する。アラムサイクルの抗し難い経済性は、予測資本コスト及びO&Mコストの低いパイプラインの圧力にてほぼ100%のCO2を捕捉しつつも、天然ガス(LHV基準)について正味59%という高い目標効率によって推進される。さらに、このサイクルは、わずかなパフォーマンスの低下と引き換えに、実質的に水なしで実行できる。このシステムは、単一のタービンのみを採用し、プラントの設置面積が小さく、従来の炭化水素燃料システムよりも小型かつ少数のコンポーネントしか必要としない。
【0276】
図5は、アラム酸素燃料燃焼プロセス、及び、直接液体燃料生成プロセスとアラム酸素燃料燃焼プロセスとの統合のための主要なプロセスを図示する。極低温空気分離器501は、大気502から酸素503を分離するために使用される。酸素503は、加熱された超臨界二酸化炭素の存在下、高圧(約320bar)及び高温(約720℃)にて天然ガス504と混合される。
【0277】
燃焼によって、追加の二酸化炭素、水及び大量の熱506が生産される。ある程度のCOが、天然ガスに対する酸素の比、燃焼圧力及び温度、並びに、ガスタービン条件下での電力負荷に応じて生産され得る(Wang及びStiegel, 2017)。しかしながら、燃焼システムが化学量論的条件(O2/燃料=1.00)又はそれに非常に近い条件で作動している場合、COの生成は非常に少なくなる。
【0278】
次に、高温の高圧混合物がガスタービン発電機507を通過して、そこで高圧ガス流がシャフトを回転させ、それによって電気を発生させる。電力の大部分はグリッド508へと分配され、残りは直接液体燃料生産プロセス510に使用される。ガスタービンを出るガス流511の圧力は、約720℃で約30barまで低下する。
【0279】
ガス流511は熱交換器512を通過し、熱交換器512は、30barの圧力を維持しつつ、ガス流511の温度を43℃まで低下させる。冷却器513及びミスト分離器514は、CO2流から水515を除去する。この水には、天然ガス中の硫黄の燃焼に由来する少量の硫酸塩が含まれている。水中の硫酸塩、他の微粒子及び溶解した汚染物質は、直接液体燃料製造プロセス510によって除去される。
【0280】
CO2516の一部は、直接液体燃料生産プラントによって使用され、CO2517の残りは約320bar及び720℃へと圧縮518及び加熱512される。これらの条件によって、超臨界CO2519が生成される。任意の過剰なCO2520が、ドライアイスの製造等の他の目的に使用され得る。
【0281】
結果として、このプロセスは排出物を生じない。このプロセスにおける熱伝達は、天然ガス内に封じられているエネルギーの各単位に対して、このサイクルが(最先端の天然ガス発電所で生成される0.6単位と比較して)0.8単位の電力を生産するほど、非常に効率的である。
【0282】
この実施例では、300MWのアラムサイクル酸素燃焼プラントと統合された、革新的な触媒コンバータ及び方法を採用する、CO2から直接液体燃料を製造するための革新的な方法について説明している。この直接液体燃料生産プラントは、酸素燃焼プラントによって生成されるCO291,000メートルトン/年、電力78.06MW及び凝縮水から、約450バレル/日のドロップイン合成液体燃料を生産するように設計されている。
【0283】
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【国際調査報告】