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特表2023-528998ケーブル輸送システムを制御するための方法及びデバイス並びにそのような制御デバイスを備えるシステム
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  • 特表-ケーブル輸送システムを制御するための方法及びデバイス並びにそのような制御デバイスを備えるシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(54)【発明の名称】ケーブル輸送システムを制御するための方法及びデバイス並びにそのような制御デバイスを備えるシステム
(51)【国際特許分類】
   B61B 12/06 20060101AFI20230629BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
B61B12/06 Z
G08G1/00 X
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576224
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 EP2021065533
(87)【国際公開番号】W WO2021250132
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】2006076
(32)【優先日】2020-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515238552
【氏名又は名称】ポマ
【氏名又は名称原語表記】POMA
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100202429
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 信人
(72)【発明者】
【氏名】クレマンス、セブ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン、マチュー
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA20
5H181BB04
5H181CC27
5H181FF10
5H181FF13
(57)【要約】
ケーブルウェイ設備を監視するためのデバイスであって、設備が、ケーブル(2)によって牽引されるように設計された搬送車両(3)を備え、デバイスが、走行ゾーン(15)内への車両(3)の進入を検出するための手段(17)と、ケーブル(2)の走行長さを表す変数を算出するための手段(18)と、変数を閾値と比較するための手段(19)と、走行ゾーン(15)からの車両(3)の退出を示すイベントの受信を判定するように構成された判定手段(20)と、を備え、監視デバイスが、算出された変数が閾値に達し、かつイベントが受信されないこととなった後、誤動作信号(Sd)を送信するように構成されている、デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルウェイ設備を監視するための方法であって、前記設備が、少なくとも1つの車両(3)を備え、前記少なくとも1つの車両(3)が、前記車両(3)をケーブル(2)に取り付けるクランプ(8)を備え、前記方法が、
-走行ゾーン(15)内への前記少なくとも1つの車両(3)の進入を検出して、前記検出から始まる前記ケーブル(2)の走行長さを表す変数の算出をトリガすることと、
-前記変数を閾値と比較することと、
-前記変数が前記閾値に達したときに、誤動作信号(Sd)を送信することと、
を含む、方法において、
前記車両(3)が前記走行ゾーン(15)内を走行しているときに前記ケーブル(2)が前記車両(3)を牽引するように、前記クランプ(8)が前記ケーブル(2)に固定されており、
前記閾値が、前記走行ゾーン(15)の長さを表す閾値であることを特徴とする、
方法。
【請求項2】
前記走行ゾーン(15)からの前記車両(3)の退出を示すイベントの受信を判定することと、前記変数が前記閾値に達した後に前記イベントが受信されない場合、前記誤動作信号(Sd)を送信することと、を含む、請求項1に記載のケーブルウェイ設備を監視するための方法。
【請求項3】
前記走行ゾーン(15)からの前記車両(3)の退出を示すイベントの受信に応答して、前記変数を再初期化することを含み、前記変数が、前記閾値に達していない、請求項1に記載のケーブルウェイ設備を監視するための方法。
【請求項4】
前記設備が、前記ケーブル(2)の移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段(23)を備え、前記変数の算出が、前記測定手段(23)によって提供された前記パルスから実行される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記設備が、前記走行ゾーン(15)への前記車両(3)の進入を示す第1の信号(S1)を送信するように設計され、かつ前記走行ゾーン(15)からの前記車両(3)の退出を示す第2の信号(S2)を送信するように設計された、検出手段(17)を備え、前記イベントが、前記第2の信号(S2)の受信に対応する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
ケーブルウェイ設備の監視デバイスであって、前記設備が、少なくとも1つの車両(3)を乗客が乗り降りするための2つのターミナルを備え、前記少なくとも1つの車両(3)が、クランプ(8)が装備され、かつ前記2つのターミナル間でケーブル(2)によって牽引されるように設計されており、前記デバイスが、
-走行ゾーン(15)内への前記少なくとも1つの車両(3)の進入及び前記走行ゾーン(15)からの前記少なくとも1つの車両(3)の退出を検出するように構成された検出手段(17)と、
-前記ケーブル(2)の走行長さを表す変数を算出するように構成された算出手段(18)であって、前記算出手段(18)が、前記少なくとも1つの車両(3)の検出に応答して前記変数を算出するように構成された、算出手段(18)と、
-前記変数を閾値と比較するように構成された比較手段(19)と、を備え、
前記監視デバイスが、前記変数が前記閾値に達したときに、誤動作信号(Sd)を送信するように構成されている、ケーブルウェイ設備の監視デバイスにおいて、
前記検出手段(17)が、前記少なくとも1つの車両(3)が前記ケーブル(2)によって牽引される走行ゾーンを画定するように配置されており、前記閾値が、前記走行ゾーン(15)の長さを表す閾値であることを特徴とする、
ケーブルウェイ設備の監視デバイス。
【請求項7】
前記ケーブル(2)の移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段(23)を備え、前記算出手段(18)が、前記測定手段(23)によって提供された前記パルスから前記変数を算出する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記検出手段(17)が、前記走行ゾーン(15)内への前記車両(3)の進入を示す第1の信号(S1)を送信するように設計され、かつ前記走行ゾーン(15)からの前記車両(3)の退出を示す第2の信号(S2)を送信するように設計されており、判定手段(20)が、前記第1及び第2の信号(S1、S2)の受信機(27)を備え、イベントが、前記第2の信号(S2)の受信に対応する、請求項6又は7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記設備が、前記ケーブル(2)を地面の上方に保つように構成された少なくとも1つの塔(9)を備え、前記少なくとも1つの塔(9)が、少なくとも1つの桁アセンブリ(10)を備え、前記走行ゾーン(15)の前記長さが、前記少なくとも1つの桁アセンブリ(10)の長さに等しい、請求項6から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
走行ゾーンごとに単一のセンサ(40)が使用され、前記センサ(40)が、前記走行ゾーンを定める検出エリアを有し、前記センサ(40)が、前記車両(3)が前記検出エリア(30)に進入したときに、前記センサ(40)が、前記走行ゾーン(15)内への前記車両(3)の進入を示す前記第1の信号(S1)を送信し、かつ前記車両(3)が前記検出エリア(30)を退出したときに、前記センサ(40)が、前記走行ゾーン(15)からの前記車両(3)の退出を示す前記第2の信号(S2)を送信するように構成されている、請求項5から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
ケーブル(2)と、前記ケーブル(2)によって牽引されるように設計された車両(3)と、を備えるケーブルウェイ設備において、前記ケーブルウェイ設備が、請求項5から10のいずれか一項に記載の監視デバイスを備えることを特徴とする、ケーブルウェイ設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルウェイ設備を監視するためのデバイス、1つのそのような監視デバイスを備えるケーブルウェイ設備、及びケーブルウェイ設備を監視するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルウェイ設備、特に人々を輸送する設備は、一方の乗客乗車/降車ターミナルから他方の乗客乗車/降車ターミナルまで走行する牽引ケーブルと呼ばれるケーブルによって牽引される、搬送車両を備える。設備は、一般に、牽引ケーブルを導き支持するための塔を備える。これらの塔は、車両の走行経路に沿って置かれている。搬送車両は、例外的に気が付くと塔上でブロックされていることがあり、より危険なことに、いくつかの車両が同じ塔上で互いに衝突する可能性がある。したがって、塔を通過するときの車両の正しい走行を監視できることが必要である。
【0003】
チェアリフト又はゴンドラリフトのターミナル内の車両の移動を監視するための方法を開示している仏国特許出願第2996514号明細書を引用することができ、ここでは、ターミナルのゾーン内の車両の位置の判定から2台の車両を隔てる距離を判定することができ、隔てる距離が安全距離未満である場合に走行速度が変更される。しかし、変化する距離を算出する必要があり、それによって方法を実装することが複雑になる。
【0004】
レール上を動くケーブルによって牽引される客車を開示している独国特許出願第102017219219号明細書を引用することができる。客車には、客車間の距離又は設備の要素に近接した客車の速度を調整するために、塔上に位置決めされた装置と通信するセンサが装備されている。車両が取るルート上に位置する測定センサを用いて作成された測定値を取得するための方法を開示している欧州特許出願第2977286号明細書もまた引用することができ、ここでは、車両が独自の無線周波数識別タグを備える。測定値は、車両がセンサの近くを通過するときにタグを介して取得され、次いで測定値は、ターミナル内に位置する無線周波数リーダ上に取得される。しかし、これらの方法は、2つのターミナル間の車両の正しい走行を監視することを可能にしない。
【0005】
ケーブルウェイ設備のターミナル内の車両の走行を監視するためのデバイスを開示している仏国特許出願第2941206号明細書もまた、引用することができる。車両がケーブルから切り離されてレール上に導かれたとき、走行を監視するためのデバイスは、固定的に設置された検出手段によって車両が検出されるたびに信号を送信する。2つの検出手段が、監視ゾーンへの入口及び監視ゾーンからの出口を画定する。検出手段が監視ゾーンに入る車両を検出したとき、監視ゾーンからの退出時に車両が検出されるまで、メータが作動されてケーブルの移動を監視する。メータの値を閾値と比較して、誤動作を検出する。閾値は、設備の車両スループット、設備の曲率半径、車両の空間占有、及びケーブルの走行速度と切り離された車両の駆動速度との間の減速比に依存する。
【0006】
2つの連続する車両を隔てる距離を監視するように、同じセンサによる2つの連続する車両の2つの検出間のケーブルの長さを表す、別のメータが開示されている。誤動作を検出するために、この他のメータは、ケーブルの速度及び/又は車両の走行率に依存する別の閾値と比較される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】仏国特許出願第2996514号明細書
【特許文献2】独国特許出願第102017219219号明細書
【特許文献3】欧州特許出願第2977286号明細書
【特許文献4】仏国特許出願第2941206号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の1つの目的は、これらの欠点を改善することにあり、より具体的には、特に監視ポイントを横切るときに、ケーブルによって牽引される車両の正確な走行を監視するための手段を提供することにある。
【0009】
別の目的は、単純かつ堅牢な監視手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の1つの特徴によれば、ケーブルウェイ設備を監視するための方法が提案され、設備は、ケーブルによって牽引されるように設計された車両を備え、方法は、走行ゾーン内における車両の進入を検出することと、ケーブルの走行長さを表す変数を算出することと、算出された変数を閾値と比較することと、を含む。
【0011】
方法は、走行ゾーンからの車両の退出を示すイベントの受信を判定することと、算出された変数が閾値に達した後、イベントが受信されない場合に誤動作信号を送信することと、を含む。
【0012】
これにより、車両が実際に特定の走行ゾーンを通過したかどうかを判定するための単純な方法が提供される。走行ゾーンは、2つのターミナルの間に位置し得る。方法は、ターミナルのうちの1つの中に位置する走行ゾーンにも適している。
【0013】
設備は、ケーブルの移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段を備え得、算出することは、測定手段によって提供されたパルスから変数を算出することを含む。
【0014】
設備はまた、走行ゾーン内への車両の進入を示す第1の信号を送信するように設計され、かつ走行ゾーンからの車両の退出を示す第2の信号を送信するように設計された、検出手段を備え得、イベントは、第2の信号の受信に対応する。
【0015】
閾値は、走行ゾーンの長さに応じて決定され得る。
【0016】
別の特徴によれば、ケーブルウェイ設備の監視デバイスが提案され、設備は、ケーブルによって牽引されるように設計された車両を備え、デバイスは、走行ゾーン内への車両の進入を検出するための手段と、ケーブルの走行長さを表す変数を算出するための手段と、算出された変数を閾値と比較するための手段と、を備える。
【0017】
デバイスは、走行ゾーンからの車両の退出を示すイベントの受信を判定するように構成された判定手段を備え、監視デバイスは、算出された変数が閾値に達し、かつイベントが受信されないこととなった後、誤動作信号を送信するように構成されている。
【0018】
デバイスは、ケーブルの移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段を備え得、算出手段は、測定手段によって提供されたパルスから変数を算出する。
【0019】
検出手段は、走行ゾーン内への車両の進入を示す第1の信号を送信するように設計され得、かつ走行ゾーンからの車両の退出を示す第2の信号を送信するように設計され得、判定手段は、第1及び第2の信号の受信機を備え、イベントは、第2の信号の受信に対応する。
【0020】
比較手段は、走行ゾーンの長さに応じて閾値を決定し得る。
【0021】
別の特徴によれば、ケーブルと、ケーブルによって牽引されるように設計された車両と、上記で定義された監視デバイスと、を備えるケーブルウェイ設備が提案される。
【0022】
他の利点及び特徴は、非限定的な例示目的のためにのみ与えられ、添付の図面に表された本発明の特定の実施形態及び実装モードの以下の説明からより明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明による監視デバイスが装備されたケーブルウェイ設備を概略的に示す。
図2】本発明による監視方法の第1のステップを概略的に示す。
図3】本発明による監視方法の第2のステップを概略的に示す。
図4】本発明による監視方法の第3のステップを概略的に示す。
図5】本発明による監視方法の第4のステップを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1では、ケーブル2と、ケーブル2によって牽引されるように設計された1つ以上の車両3と、を備えるケーブルウェイ設備1が示されている。設備1は、乗客が車両3を乗り降りするためのターミナル4を備える。設備1は、ケーブル2を駆動するブルホイール5を備える。ブルホイール5は、モータ6によって回転駆動される。人々をそれぞれ輸送するように設計された車両3は、クランプ8を介してケーブル2に取り付けられた客車7又は椅子を備える。クランプ8は、車両3を着脱可能な様式でケーブル2に取り付けるために開閉することができ、設備1は取り外し可能なタイプである。変形例として、クランプ8は、車両3を恒久的にケーブル2に取り付けるために固定され得、設備は取り外し不能なタイプである。
【0025】
設備1は、ケーブル2を地面より上方に保つための1つ以上の塔9をさらに備える。塔9は、一般に、ケーブル2を導きかつケーブル2が動くことを可能にする回転式に装着された綱車14が装備された、1つ以上の梁11~13を備える、桁アセンブリ10を備える。車両3は、ケーブル2によって牽引され、塔9を通り過ぎて一方のターミナル4から他方のターミナル4に進む。設備1は、車両3の通過が監視されることとなる少なくとも1つの走行ゾーン15を備える。図1図5では、走行ゾーン15を備える設備1が表されている。走行ゾーン15は、桁アセンブリ10の2つの端の間に含まれる空間に対応し得る。例えば、走行ゾーン15の長さは、桁アセンブリ10の長さに等しい。設備1はまた、車両3のルートに沿って、すなわち2つのターミナル4の間に位置するいくつかの走行ゾーン15を備え得る。1つ以上の走行ゾーン15がまた、ターミナル4内に位置し得る。さらに、2つの連続的な走行ゾーンは、互いに隣接していても互いに距離を置いていてもよい。
【0026】
より具体的には、設備1は、走行ゾーン15における車両3の走行を監視するための監視デバイス16を備える。一般的に、監視デバイス16は、電子制御ユニット21を備える。監視デバイス16は、車両3が走行ゾーン15を正しく通過したか否かを確認する。換言すれば、監視デバイス16は、走行ゾーン15において車両3がブロックされていないことを確認して、ブロックされた車両と別の車両との衝突を防止する。車両3は、走行ゾーン15においてケーブル2に取り付けられている。
【0027】
監視デバイス16は、検出手段17と、算出手段18と、比較手段19と、判定手段20と、を備える。例えば、算出手段18、比較手段19、及び判定手段20は、電子制御ユニット21内に統合された論理回路である。
【0028】
検出手段17は、車両3の走行ゾーン15内への車両3の進入を検出するように構成されている。一般的に、検出手段17は、走行ゾーン15内への車両3の進入を示す第1の信号S1を送信するように設計されており、かつ走行ゾーン15からの車両3の退出を示す第2の信号S2を送信するように設計されている。検出手段は、検出器によって形成されている。例えば、検出手段17は、車両3の存在を検出する1つ以上のセンサ40、41を備える。車両3の存在を検出するセンサ40、41は、第1及び第2の信号S1、S2をそれぞれ送信するように構成されている。例えば、センサ40、41はRFIDリーダである。この場合、車両3のクランプ8には、1つ又は2つの高周波タグ22a、22bが装備されている。例えば、センサ40、41は、第1及び第2の信号S1、S2を送信するための統合信号送信機を備え得る。変形例として、2つのセンサ40、41を同じリモート送信機に接続して、第1及び第2の信号S1、S2を送信することができる。検出器は、車両の存在を検出し、かつこの検出を表す信号を送信するように構成されている。検出手段が、例えば少なくとも1つのセンサ40によって走行ゾーン15内への車両3の進入を検出したとき、検出器は、監視デバイス16がケーブルウェイ設備1内の車両3の実際の正確な位置を知ることを可能にする信号を送信する。
【0029】
検出手段17は、検出エリア30を有するセンサ40を備え得る。車両3が検出エリア30に進入したとき、センサ40は、走行ゾーン15内への車両3の進入を示す第1の信号S1を送信する。車両3が検出エリア30から退出したとき、センサ40は、走行ゾーン15からの車両3の退出を示す第2の信号S2を送信する。センサ40は、走行ゾーン15の全長にわたって延在する検出エリア30を有し、それにより、単一のセンサ40を使用することを可能にする。
【0030】
変形例として、図2図5に示すように、検出手段17は、各々がそれぞれの検出エリア30、31を有する2つのセンサ40、41を備える。車両3が第1の検出エリア30に進入したとき、第1のセンサ40は、走行ゾーン15内への車両3の進入を示す第1の信号S1を送信する。車両3が第2の検出エリア31を離れたとき、第2のセンサ41は、走行ゾーン15からの車両3の退出を示す第2の信号S2を送信する。走行ゾーン15の入口には、走行ゾーン15内への車両3の進入を検出するためのセンサ40が存在する。走行ゾーン15の出口には、走行ゾーン15からの車両3の退出を検出するためのセンサ41が存在する。
【0031】
一般的に、走行ゾーン15内の入口及び走行ゾーン15からの出口は、各走行ゾーン15に関連付けられている。さらに、走行ゾーン15ごとに1つのセンサ40を使用することができる。センサ40は、走行ゾーン15の入口で車両3の通過を検出するように構成されており、センサ40は第1の信号S1を送信する。センサ40はまた、走行ゾーン15からの出口で車両3の通過を検出するように構成されており、センサ40は第2の信号S2を送信する。変形例として、走行ゾーン15に関連付けられた2つのセンサ40、41を使用することができる。この場合、第1のセンサ40は、走行ゾーン15の入口で車両3の通過を検出するように構成されており、第1のセンサ40は第1の信号S1を送信する。第2のセンサ41は、走行ゾーン15からの出口で車両3の通過を検出するように構成されており、第2のセンサ41は第2の信号S2を送信する。さらに別の代替的な実施形態によれば、2つのセンサ40、41は、走行ゾーン15に関連付けられて使用され得、かつ走行ゾーン15への入口における車両3の通過及び走行ゾーン15からの出口における車両3の通過をそれぞれ検出するように構成され得る。2つのセンサ40、41は、第1及び第2の信号S1、S2を送信するように設計された同じ送信機に接続され得、又は各センサ40、41は統合信号送信機を備える。さらに別の変形例によれば、センサ40は、いくつかの走行ゾーン15に関連付けられ得る。この場合、センサ40の検出エリア30は、全ての走行ゾーン15、特に最初の走行ゾーンへの入口及び最後の走行ゾーンからの出口をカバーする。この場合、センサ40は、各走行ゾーン15の入口で車両3の通過を検出し、かつ検出された走行ゾーン内への各進入に関連する第1の信号S1を送信するように構成されている。センサ40はさらに、各走行ゾーンからの出口で車両3の通過を検出し、かつ検出された走行ゾーン15からの各退出に関連する第2の信号S2を送信するように構成されている。
【0032】
算出手段18、例えばマイクロプロセッサなどのコンピュータは、ケーブル2の走行長さを表す変数を算出するように構成されている。例えば、監視デバイス16は、ケーブル2の移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段23、例えば測定デバイスを備え得る。測定手段23は、パルス発生器25に接続されたケーブル2と接触するロータリエンコーダ24を備え得る。ケーブル2がブルホイール5によって並進駆動されたとき、ロータリエンコーダ24が回転し、ロータリエンコーダ24の回転に応じてパルス発生器25はパルスを発生させる。例えば、発生器25は、ロータリエンコーダ24の回転ごとにパルスを発生させる。換言すれば、パルス発生器25は、ケーブル2が動いているときに、ケーブル2の各走行時にパルスを発生させる。特に、パルス発生器25は、接続26を介して算出手段18に接続されている。算出手段18は、測定手段23によって提供されるパルスから変数を算出するように構成されている。換言すれば、算出された変数は、パルス発生器25によって発生したパルスの数に対応する。代替として、測定手段23は、ケーブル2の進行を判定するように、ケーブル2の駆動を実行するブルホイール5の回転を測定するように構成されている。
【0033】
算出手段18は、走行ゾーン15の入口で車両3が検出された時点からのケーブル2の走行長さを表す変数を提供する。優先的には、算出手段18は、車両3が新しい走行ゾーン15に進入するたびに新しい変数を算出するように構成されている。例えば、算出手段18は、走行ゾーン15内への車両3の進入を示す信号を受信すると、ケーブル2の走行長さを表す変数を算出する。ケーブル2の走行長さを表す変数は、ケーブルウェイ設備1に沿った車両3の走行を時間の関数として算出することを可能にし、それによってケーブル2の走行から車両3の理論上の位置を算出することを可能にする。
【0034】
有利には、算出手段18は、ケーブル2の速度からではなく、走行したケーブル2の長さから変数を算出する手段である。変数は、検出が行われた以降に走行したケーブル2の長さから算出されるため、測定はより正確である。変数は、ケーブル2に対して不動に保たれているとみなされている車両3の位置を推定することを可能にする。検出手段が、例えば少なくとも1つのセンサ40によって、走行ゾーン15からの車両3の退出を検出したとき、検出手段は信号を送信し、監視デバイス16がケーブルウェイ設備2内の車両3の正確な実際の位置を知ることを可能にする。
【0035】
比較手段19、例えば比較器は、算出された変数を閾値と比較するように構成されている。有利には、比較手段19は、走行ゾーン15の長さに従って閾値を決定する。例えば、走行ゾーン15の長さは、桁アセンブリ10の全長又は桁アセンブリ10の一部の長さに等しくすることができる。特に、閾値は、走行ゾーン15の長さに対応するケーブル2の特定の走行長さに対応する。
【0036】
判定手段20、例えばコンピュータは、走行ゾーン15からの車両3の退出を示すイベントの受信を判定するように構成されている。例えば、判定手段20は、第1及び第2の信号S1、S2を受信するように構成された受信機27、例えばアンテナを備える。走行ゾーン15からの車両3の退出を示すイベントは、第2の信号S2の受信に対応する。反対に、車両3が走行ゾーン15から退出しない場合、例えば、走行ゾーン15内でブロックされたままである場合、第2の信号S2は検出手段17によって送信されず、第2の信号S2は判定手段20によって受信されない。有利には、判定手段20は、受信機27によって受信された信号S1、S2を格納するためのメモリ50を備える。判定手段20は、第2の信号S2の受信を判定するためにメモリ50に定期的に質問する。質問期間は、パルス発生器25によって発生する毎秒の最大パルス数以下とすることができる。
【0037】
有利には、車両3の実際の位置は、ケーブル2の走行長さを表す変数から推定された位置と比較され得る。2つの位置が異なる場合、すなわち、2つの位置間の差が閾値よりも大きい場合、誤動作信号が送信される。2つの位置間の差が閾値よりも小さい又はゼロに等しい場合、誤動作信号は送信されない。
【0038】
ケーブルの走行長さを表す変数は、閾値と比較される。閾値は、この車両3の走行ゾーンの出口位置を通る通過が起こるための車両3の移動の最大長さに対応する。走行ゾーンの入口に対する走行ゾーンからの出口位置が、閾値によって表される。
【0039】
比較手段19がケーブルの走行長さを表す変数の値を閾値と定期的に比較するときに、監視デバイス16は、車両が走行ゾーン15の入口と出口との間に位置付けられていることを確認する。比較手段19が、ケーブルの走行長さを表す変数の値が閾値に達したことを把握したとき、検出デバイスが走行ゾーン15の出口ゾーンにおける車両の存在を検出したか、又は既に検出したかどうかを確認することが重要である。
【0040】
監視デバイス16は、好ましくは以下のように使用される。走行ゾーン15内への車両3の進入が検出されたとき、例えば、判定手段20が第1の信号S1を受信したとき、ケーブル2の走行長さを表す変数が算出される。そして、ケーブル2によって牽引された車両3が走行ゾーン15を通過する間に、変数と閾値とが比較される。好ましくは、変数は閾値と定期的に比較される。そして、変数が閾値に達したとき、走行ゾーン15からの車両3の退出を示すイベントを受信したか否かを判定する。次に、2つの状況を考えられ得る。イベントが受信されたか、この場合、車両3は走行ゾーン15を正しく通過した。特に、車両3は、ケーブル2の予想される走行長さで走行ゾーン15を通過したと考えられる。又は、イベントは受信されておらず、この場合、車両3は走行ゾーン15内でブロックされているか、又は車両3がケーブル2から取り外されている。イベントが受信されないが、算出された変数が閾値に達した場合、監視デバイス16は、誤動作信号Sdを送信するように構成されている。換言すれば、算出された変数が閾値に達し、かつイベントが受信されない、すなわち第2の信号S2が受信されないこととなった後、車両3は走行ゾーン15を正しく通過しなかったとみなされる。誤動作信号Sdが送信されたときに、ケーブル2の走行を減速させるか、また停止させることができる。
【0041】
図2では、塔9に接近している車両3の走行が表されている。車両3は、走行ゾーン15の外側にある。図3では、走行ゾーン15内への車両3の進入が表されている。この場合、第1のセンサ40は、走行ゾーン15に車両3が進入したことを示す第1の信号S1を送信する。例えば、第1の信号S1は、車両の第1のタグ22aが第1の検出エリア30内に存在する場合に送信される。図4では、走行ゾーン15内側を動いている車両3が表されている。特に、車両3は、第2のセンサ41の第2の検出エリア31に進入する。図5では、車両3は走行ゾーン15を退出し、第2のセンサ41は第2の信号S2を送信する。例えば、第2の信号S2は、車両3の第2のタグ22bが第2の検出エリア31から離れたときに送信される。
【0042】
ここまで説明した本発明によれば、車両が横断ゾーンを正しく通過したことを単純かつ的確に判定することができる。したがって、横断ゾーン内の車両間の衝突を制限することができ、それによって重大な事故の発生を制限する。
【0043】
走行ゾーン15が単一のセンサ40によって監視される実施形態では、第1の信号S1は、走行ゾーン15内への車両の進入信号、例えば、ある量の立ち上がり又は立ち下がりエッジである。第2の信号S2は、走行ゾーン15からの車両の退出信号、例えば該量の立ち上がり又は立ち下がりエッジである。量は、好ましくは電気量、例えば電流又は電圧である。2つのセンサ40、41が走行ゾーン15を定めるために使用される場合、信号S1及びS2は、2つの立ち上がりエッジ若しくは2つの立ち下がりエッジ、又は立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ、又は他の信号形状であり得る。
【0044】
第1のセンサ40による走行ゾーン15の入口での車両3の検出は、ケーブル2の走行長さを表す変数の算出をトリガする。換言すれば、算出手段18は、走行ゾーン15の入口で車両3が検出された瞬間から、走行ゾーン15内を走行しているケーブル2の長さを表す変数を算出する。走行ゾーン15を走行するケーブル2の長さは、出口の方向における走行ゾーン15内の車両3の理論上の位置を表す。変数の変化量は、ケーブル2の移動を表し、走行ゾーン15における車両3の理論上の移動を表現している。
【0045】
比較手段19は、ケーブル2の走行長さを表す変数を、走行ゾーンの長さを表す閾値と比較するように構成されている。閾値は、異常事態が発生したとみなされる前の走行ゾーン15を通るケーブル2の最大許容走行長さを表す。
【0046】
比較手段19がケーブル2の走行長さを表す変数を走行ゾーン15の長さを表す閾値と比較するとき、比較手段19は、走行ゾーン15からの出口境界を表す位置に対する車両3の理論上の位置を比較する。ケーブル2の走行長さを表す変数が閾値に達したとき、これは、車両3の理論上の位置が走行ゾーン15からの出口に対応し、好ましくは走行ゾーン15からの出口のわずかに後に位置付けられている車両3に対応することを意味する。測定の不確実性を考慮するために、閾値は、走行ゾーン15内のケーブル2の厳密な長さよりもわずかに大きい。
【0047】
ケーブル2の走行長さを表す変数が閾値に達したとき、監視デバイス16は、判定デバイス20に質問して、車両3の走行ゾーン15からの退出を示すイベントを受信したと判定されたか否かを知ることができる。別の特定の場合では、判定手段20が、走行ゾーン15からの車両3の退出を示すイベントの受信を判定したとき、判定手段20は監視デバイス16に直接通知する。
【0048】
監視デバイス16が、ケーブル2の走行長さを表す変数が閾値に達し、かつ走行ゾーンからの車両3の退出を表すイベントが存在しないことを検出したとき、誤動作信号Sdが送信される。車両3の実際の位置は、理論上の位置から異常とみなされるのに十分な距離だけ逸脱している。
【0049】
監視回路が、誤動作を表すケーブル2の使用された長さ(閾値)が達した前に車両3が走行ゾーン15を離れたと判定した場合、状況は正常であるとみなすことができ、誤動作信号Sdの送信を必要としない。
【0050】
特定の実施形態では、比較は、センサ40が走行ゾーンからの車両の退出を検出したときに停止される。したがって、比較手段が、ケーブル2の走行長さを表す変数とともに、走行ゾーン内のケーブルの長さを表す閾値を含み、変数が閾値に達したことを検出したとき、これは、走行ゾーン15からの車両3の退出を示すイベントの非受信に暗黙的に対応する。逆に、変数が閾値に達する前に車両の退出を示すイベントが受信されたとき、これは、走行ゾーン内の新しい車両を監視するために、又は別の走行ゾーン若しくは他の潜在的なゾーン内の車両を監視するために使用することができる比較器を停止する。
【0051】
走行ゾーンの入口にあるセンサは、ケーブル2上の車両3の第1の位置が定義されることを可能にする。走行ゾーン15からの出口上のセンサは、ケーブル2上の車両の第2の位置が定義されることを可能にする。走行ゾーンからの退出時に少なくとも1つのセンサによって判定される実際の位置は、ケーブル2の走行長さを表す変数によって定義される推定位置と比較される。比較の結果に従って、2つの位置が同一又は異なっているとみなされるため、正常な状況又は誤動作を識別することができる。
【0052】
走行ゾーンの入口での車両の検出から走行ゾーン内を移動したケーブルの長さを表す変数の使用は、特に有利である。これにより、通過したケーブル2の長さを、速度、設備の停止の可能性、又は走行ゾーン15の形状から独立して監視することができる。
【0053】
変数を閾値と比較することにより、走行ゾーンからの退出位置に対応する基準位置に対する車両3の推定位置を監視することができる。比較により、車両がその基準位置から誤動作を表す閾値距離を超えて逸脱したかどうかを判定することができる。
【0054】
監視デバイス16は、その基準位置、すなわちケーブル2上のその理論上の位置に対する車両3の各々の位置を監視することによって、車両3間の衝突を防止するように構成されている。基準位置は、各走行ゾーン15の入口で再定義され、これにより、例えば桁アセンブリ上に加えられる荷重の変更に関連する測定の不確実性を最小化又は排除することさえ可能になる。桁アセンブリに加えられる荷重に応じて、桁アセンブリは、「平坦」位置と「丸みを帯びた」位置との間で変形し得る。桁アセンブリを通過するのに必要なケーブルの長さは、桁アセンブリが全体的に「丸みを帯びた」場合よりも「平坦」である場合の方が短い。
【0055】
特定の実施形態では、2つのターミナル4間のルートは、互いに続く多数の走行ゾーン15に分割されており、したがって、1つの走行ゾーン15の出口が次の走行ゾーン15の入口に対応する。
【0056】
いくつかの走行ゾーンを重ね合わせることも可能である。例えば、第1の走行ゾーンは、第2の走行ゾーン内に含まれる。第1及び第2の走行ゾーンは、走行ゾーン内への進入を検出する同じセンサを共有する。いくつかの走行ゾーンが同じ入口を有することにより、単一のセンサを使用して複数の走行ゾーン内への進入を検出できるようにすることが有利である。複数の走行ゾーンは、特定のセンサに関連付けられた特定の出口を有する。優先的には、入口ゾーンはターミナルのエリアに対応し、出口ゾーンは塔に対応する。監視回路は、ターミナルとケーブルウェイ設備の複数の塔との間の異なる車両の走行を監視するように構成されている。
【0057】
第1の変数が定義され、第1の閾値と比較されて、走行ゾーン15における第1のリスク状況を検出する。第2の変数が定義され、第2の閾値と比較されて、第1の走行ゾーンの外側の走行ゾーン15における第2のリスク状況を検出する。第1の変数を第1の閾値と比較することにより、上述のようにリスク状況を検出することが可能になる。第2の変数を第2の閾値と比較することにより、あまり明白でないリスク状況、例えば車両のゆっくりとしたスリップを検出することが可能になる。
【0058】
走行ゾーンにおける車両の理論上の走行を表す期間内に変数を閾値と数回比較することが特に有利である。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルウェイ設備を監視するための方法であって、前記ケーブルウェイ設備が、少なくとも1つの車両(3)を備え、前記少なくとも1つの車両(3)が、前記少なくとも1つの車両(3)をケーブル(2)に取り付ける少なくとも1つのクランプ(8)を備え、前記方法が、
-走行ゾーン(15)内への前記少なくとも1つの車両(3)の進入を検出して、前記検出から始まる前記ケーブル(2)の走行長さを表す変数の算出をトリガすることと、
-前記変数を閾値と比較することと、
-前記変数が前記閾値に達したときに、誤動作信号(Sd)を送信することと、
を含む、方法において、
前記少なくとも1つの車両(3)が前記走行ゾーン(15)内を走行しているときに前記ケーブル(2)が前記少なくとも1つの車両(3)を牽引するように、前記少なくとも1つのクランプ(8)が前記ケーブル(2)に固定されており、
前記閾値が、前記走行ゾーン(15)の長さを表す閾値であることを特徴とする、
方法。
【請求項2】
前記走行ゾーン(15)からの前記少なくとも1つの車両(3)の退出を示すイベントの受信を判定することと、前記変数が前記閾値に達した後に前記イベントが受信されない場合、前記誤動作信号(Sd)を送信することと、を含む、請求項1に記載のケーブルウェイ設備を監視するための方法。
【請求項3】
前記走行ゾーン(15)からの前記少なくとも1つの車両(3)の退出を示すイベントの受信に応答して、前記変数を再初期化することを含み、前記変数が、前記閾値に達していない、請求項1に記載のケーブルウェイ設備を監視するための方法。
【請求項4】
前記ケーブルウェイ設備が、前記ケーブル(2)の移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段(23)を備え、前記変数の算出が、前記測定手段(23)によって提供された前記パルスから実行される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ケーブルウェイ設備が、前記走行ゾーン(15)への前記少なくとも1つの車両(3)の進入を示す第1の信号(S1)を送信するように設計され、かつ前記走行ゾーン(15)からの前記すくなくとも1つの車両(3)の退出を示す第2の信号(S2)を送信するように設計された、検出手段(17)を備え、前記イベントが、前記第2の信号(S2)の受信に対応する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
ケーブルウェイ設備の監視デバイスであって、前記ケーブルウェイ設備が、少なくとも1つの車両(3)を乗客が乗り降りするための2つのターミナルを備え、前記少なくとも1つの車両(3)が、クランプ(8)が装備され、かつ前記2つのターミナル間でケーブル(2)によって牽引されるように設計されており、前記監視デバイスが、
-走行ゾーン(15)内への前記少なくとも1つの車両(3)の進入及び前記走行ゾーン(15)からの前記少なくとも1つの車両(3)の退出を検出するように構成された検出手段(17)と、
-前記ケーブル(2)の走行長さを表す変数を算出するように構成された算出手段(18)であって、前記算出手段(18)が、前記少なくとも1つの車両(3)の検出に応答して前記変数を算出するように構成された、算出手段(18)と、
-前記変数を閾値と比較するように構成された比較手段(19)と、を備え、
前記監視デバイスが、前記変数が前記閾値に達したときに、誤動作信号(Sd)を送信するように構成されている、ケーブルウェイ設備の監視デバイスにおいて、
前記検出手段(17)が、前記少なくとも1つの車両(3)が前記ケーブル(2)によって牽引される走行ゾーンを画定するように配置されており、前記閾値が、前記走行ゾーン(15)の長さを表す閾値であることを特徴とする、
ケーブルウェイ設備の監視デバイス。
【請求項7】
前記ケーブル(2)の移動に従ってパルスを提供するように構成された測定手段(23)を備え、前記算出手段(18)が、前記測定手段(23)によって提供された前記パルスから前記変数を算出する、請求項6に記載のケーブルウェイ設備の監視デバイス。
【請求項8】
前記走行ゾーンからの前記少なくとも1つの車両の退出を示すイベントの受信を判定し、前記変数が前記閾値に達した後に前記イベントが受信されない場合、前記誤動作信号(Sd)を送信する判定手段(20)を備え、
前記検出手段(17)が、前記走行ゾーン(15)内への前記少なくとも1つの車両(3)の進入を示す第1の信号(S1)を送信するように設計され、かつ前記走行ゾーン(15)からの前記少なくとも1つの車両(3)の退出を示す第2の信号(S2)を送信するように設計されており、判定手段(20)が、前記第1及び第2の信号(S1、S2)の受信機(27)を備え、イベントが、前記第2の信号(S2)の受信に対応する、請求項6又は7に記載のケーブルウェイ設備の監視デバイス。
【請求項9】
前記ケーブルウェイ設備が、前記ケーブル(2)を地面の上方に保つように構成された少なくとも1つの塔(9)を備え、前記少なくとも1つの塔(9)が、少なくとも1つの桁アセンブリ(10)を備え、前記走行ゾーン(15)の前記長さが、前記少なくとも1つの桁アセンブリ(10)の長さに等しい、請求項6から8のいずれか一項に記載のケーブルウェイ設備の監視デバイス。
【請求項10】
走行ゾーンごとに単一のセンサ(40)が使用され、前記センサ(40)が、前記走行ゾーンの範囲を定める検出エリアを有し、前記センサ(40)が、前記少なくとも1つの車両(3)が前記検出エリア(30)に進入したときに、前記センサ(40)が、前記走行ゾーン(15)内への前記少なくとも1つの車両(3)の進入を示す前記第1の信号(S1)を送信し、かつ前記少なくとも1つの車両(3)が前記検出エリア(30)を退出したときに、前記センサ(40)が、前記走行ゾーン(15)からの前記少なくとも1つの車両(3)の退出を示す前記第2の信号(S2)を送信するように構成されている、請求項8又は9に記載のケーブルウェイ設備の監視デバイス。
【請求項11】
ケーブル(2)と、前記ケーブル(2)によって牽引されるように設計された少なくとも1つの車両(3)と、を備えるケーブルウェイ設備において、前記ケーブルウェイ設備が、請求項6から10のいずれか一項に記載の監視デバイスを備えることを特徴とする、ケーブルウェイ設備。
【国際調査報告】