(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(54)【発明の名称】形成の容易なパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 6/18 20060101AFI20230629BHJP
【FI】
B65D6/18 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504740
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(85)【翻訳文提出日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 EP2021070418
(87)【国際公開番号】W WO2022023143
(87)【国際公開日】2022-02-03
(32)【優先日】2020-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519104318
【氏名又は名称】ピーエー コット エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シモン ギユー
(72)【発明者】
【氏名】パスカル ユーグ
【テーマコード(参考)】
3E061
【Fターム(参考)】
3E061AA05
3E061AB09
3E061AD04
3E061CA02
3E061DA01
3E061DB11
3E061DB17
(57)【要約】
本発明は折り畳み式パッケージ(1)に関し、そのパッケージ(1)は収納空間を定める箱(2)を備え、箱(2)は底部(21)及び周縁部(22)を有し、周縁部(22)は、
-第1パネル(221)と、
-第1パネル(221)に対向する第2パネル(222)と、
-第3パネル(223)と、
-第3パネル(223)に対向する第4パネル(224)と、を備え、
箱(2)は、
-それぞれのパネルが底部(21)と実質的に平行に延伸する収納形態と、
-第1パネル(221)、第2パネル(222)、第3パネル(223)、及び第4パネル(224)のそれぞれが底部(21)と実質的に垂直に延伸する作動形態と、を取り得、
パッケージ(1)は、ロック手段(5)の非アクティブ位置において、第1パネル(221)及び第2パネル(222)をそれらの収納位置からそれらの作動位置に移す傾向にある、第1パネル(221)及び第2パネル(222)を作動位置に戻す手段(5)を備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納空間を定める箱(2)を備える折り畳み式パッケージ(1)であって、前記箱(2)は底部(21)及び周縁部(22)を有し、前記周縁部(22)は、
第1パネル(221)と、
前記第1パネル(221)に対向する第2パネル(222)と、
第3パネル(223)と、
前記第3パネル(223)に対向する第4パネル(224)と、を備え、
前記箱(2)は、
前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)のそれぞれが前記底部(21)と実質的に平行に延伸する収納形態と、
前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)のそれぞれが前記底部(21)と実質的に垂直に延伸する作動形態と、を取り得、
前記収納形態において、
前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)は前記箱(2)の前記底部(21)の上に折り畳まれ、
前記第3パネル(223)は前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)の上に折り畳まれ、
前記パッケージ(1)は、前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)をそれらの収納位置からそれらの作動位置に移す傾向にある、前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)を前記作動位置に戻す手段(5)を備え、
前記パッケージ(1)は前記箱(2)の前記収納空間を閉じるための蓋(3)を備え、前記蓋(3)は前記第4パネル(224)に回転するように取り付けられ、
前記箱(2)の前記収納形態において、前記第4パネル(224)は前記箱(2)の前記底部(21)に続き、前記蓋(3)は、前記第4パネル(224)、前記第1パネル(221)、及び前記第2パネル(222)の上に折り畳まれ、前記第3パネル(223)に続くように延伸することを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
ロック手段(4)を備え、前記ロック手段(4)は、
それが前記箱(2)の前記収納形態において前記第3パネル(223)を保持するアクティブ位置と、
それが前記第3パネル(223)を自由に動けるままにしておく非アクティブ位置と、を取り得ることを特徴とする、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
前記ロック手段(4)は、前記第3パネル(223)に固く接続された第1部分(41)と、前記箱(2)の前記底部(21)に固く接続された第2部分(42)とを備えることを特徴とする、請求項2に記載のパッケージ(1)。
【請求項4】
前記戻し手段(5)は、前記箱(2)の前記底部(21)と前記第1パネル(221)との間に挟み込まれた少なくとも1つの第1ねじりばね(51)と、前記箱(2)の前記底部(21)と前記第2パネル(222)との間に挟み込まれた第2ねじりばね(51)とを備えることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
それぞれのねじりばね(51、52)は、前記箱(2)の前記底部(21)に固く接続された第1枝部(5a)と、前記第1パネル(221)又は前記第2パネル(222)に固く接続された第2枝部(5b)とを備え、前記第1枝部(5a)と前記第2枝部(5b)は一連の巻き部(5c)によって互いに接続されることを特徴とする、請求項4に記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記箱(2)の前記底部(21)、前記第1パネル(221)、及び前記第2パネル(222)は、それぞれ、前記戻し手段(5)を少なくとも部分的に受けるための凹部(6)を有することを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載のパッケージ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は物流の分野である。
【0002】
より正確に、本発明は形成の容易な折り畳み式パッケージの設計及び製造に関する。
【背景技術】
【0003】
物流の分野では、物体を2つの目的地の間で送付することを可能にするために、パッケージが主として使われている。
【0004】
特に、靴、装飾品、又は小型器具のような小さな体積を有する物体を送るために、パッケージが有利に使用される。
【0005】
これらのパッケージ、概して段ボール箱は、物体をそれらの運送中に保管及び保護し、トラックへの積み降ろし段階中の運送者による取扱いを容易にすることを可能にする。
【0006】
その上、パッケージ、特にパッケージのサイズのために、例えば小型トラックの積載部又はコンテナの内部のような限られたスペースへの種々の段ボール箱の積込みを容易にすることが可能である。
【0007】
パッケージは、有利に、パッケージが使用されていないとき、カートンがスペースを取らないように折り畳まれて保管されるように、折り畳み式の段ボール箱から形成される。
【0008】
それ故、物体を送らなければならないとき、段ボール箱を形成してパッケージを形成することが必要である。
【0009】
一般に、パッケージは、箱と、箱を閉じることを意図された蓋とを備える。
【0010】
そして、箱は、少なくとも1つの物体を置くことを意図した収納空間を形成する。
【0011】
物品の発送及び送付を安全にするために、保持及び/又は保護手段が収納空間内に設けられ得る。
【0012】
これらの従来から知られている保持手段は、箱の底部に固く貼り付けられたフィルムの形を取り得、保護手段のみが必要とされる場合、例えば、くしゃくしゃの紙、気泡シート、又はポリスチレンビーズの形さえ取り得る。
【0013】
膨張式ポケットのような他の解決策も使用され得る。
【0014】
従来、パッケージの箱は、底部と、底部から突出した周縁部とを備える。
【0015】
特に、周縁部は、
-第1パネルと、
-第1パネルに対向する第2パネルと、
-第3パネルと、
-第3パネルに対向する第4パネルと、を備える。
【0016】
箱を形成するために、ユーザは両手を使わなければならない。
【0017】
実際、箱が段ボール箱である場合、周縁部を形成する全てのパネルは、ヒンジによって2つずつ繋がれ、底部は、一般に、パッケージの設置面を形成するために、互いに折り畳まれ、及び/又は残りのものと連続することを意図された幾つかの折り畳み部分を備える。
【0018】
従って、ユーザは、段ボール箱を形成するとき、少なくとも2つの対向するパネルを掴んで、周縁部を定める平行六面体を形成し、そして異なるフラップを使用及び操作して底部を形成する。そして、ユーザは、接着手段を用いて、底部に対して周縁部のパネルを適所に保持し得る。
【0019】
この種の操作、特に箱の底部を形成しなければならないことを避けるために、解決策が開発された。
【0020】
一例として、箱は、一体の底部と、それぞれが箱の底部に対して可動であるパネルとを備え、箱を平たくし、又は、逆に、箱をその使用の目的で形成することを可能にする。
【0021】
従って、箱は、
-第1パネル、第2パネル、第3パネル、及び第4パネルのそれぞれが底部と実質的に平行に延伸する収納形態と、
-第1パネル、第2パネル、第3パネル、及び第4パネルのそれぞれが底部と実質的に垂直に延伸する作動形態と、を取り得る。
【0022】
また、箱の形成を容易にするために、解決策が開発された。
【0023】
一例として、周縁部のパネルは駆動手段によって互いに接続され得る。駆動手段は、パネルの1つが操作されるときに、残りのパネルが、操作されたパネルの動きに追随し、それらが底部と平行に延伸するそれらの位置から、それらが底部と実質的に垂直に延伸するそれらの位置に移ることを可能にする。
【0024】
従って、ただ1つのパネルの操作が残りのパネルの動きをもたらすので、箱の形成が容易になる。
【0025】
しかし、この解決策は欠点を有しないわけではない。
【0026】
実際、特定の場合、パネルの急すぎる又は速すぎる操作は残りのパネルの制御されない動きを引き起こし、従って、残りのパネルは、つかえて箱の完全な形成を妨げ、又はそれどころか動けなくなり若しくは損傷を受けることが起こり得る。
【0027】
従って、ユーザは、箱の適切な形成を確実にするために、両手に頼り、1つのパネルだけではなくて2つのパネルを操作せざるを得ず、箱の形成の速度が損なわれる。
【0028】
加えて、そのような解決策は、ユーザによる保持がない場合、それぞれのパネルが、それが底部と実質的に平行に延伸する位置に戻ることを防がない。
【0029】
しかし、パネルによるそのような位置の戻りを避けるための解決策が存在する。そして、これらの解決策では、パネルをそれらが底部と実質的に垂直である位置に維持する手段が実施される。
【0030】
この手段は、一般に機械的であり、従ってユーザが両手に頼ってそれを実施することを要求する。
【発明の概要】
【0031】
本発明は、特に、従来技術の欠点を和らげることを目的とする。
【0032】
より正確に、本発明は、特に片手だけでの行為によって、パッケージをそれらの使用のために形成するのを容易にすることを可能にする解決策を提案することを目的とする。
【0033】
また、本発明は、信頼でき、使いやすい、この種の解決策を提供することを目的とする。
【0034】
また、本発明は、箱の意図しない折り畳みを防ぐ、この種の解決策を提供することを目的とする。
【0035】
これらの目的、及び後で現れる他の目的は、折り畳み式パッケージを目的とする本発明によって達成され、そのパッケージは収納空間を定める箱を備え、箱は底部及び周縁部を有し、周縁部は、
-第1パネルと、
-第1パネルに対向する第2パネルと、
-第3パネルと、
-第3パネルに対向する第4パネルと、を備え、
箱は、
-第1パネル、第2パネル、第3パネル、及び第4パネルのそれぞれが底部と実質的に平行に延伸する収納形態と、
-第1パネル、第2パネル、第3パネル、及び第4パネルのそれぞれが底部と実質的に垂直に延伸する作動形態と、を取り得る。パッケージは、
収納形態において、
-第1パネル及び第2パネルは箱の底部の上に折り畳まれ、
-第3パネルは第1パネル及び第2パネルの上に折り畳まれ、
パッケージは、ロック手段の非アクティブ位置において、第1パネル及び第2パネルをそれらの収納位置からそれらの作動位置に移す傾向のある、第1パネル及び第2パネルを作動位置に戻す手段を備えることを特徴とする。
【0036】
第1パネル及び第2パネルの作動位置への戻し手段の存在によって、ユーザは、パッケージを、特にその収納形態からその作動形態へのその移行に対して、容易に使用することができる。
【0037】
実際、戻し手段の存在のために、箱の形成は自動的又はほぼ自動的である。
【0038】
特に、第1パネル、第2パネル、及び第3パネルは、ユーザが第3パネルを操作してそれを第1パネル及び第2パネルから自由にするだけで、それらの底部と実質的に垂直な位置に置かれ得、この操作は片手だけを動かすことで行われ得る。
【0039】
そして、第3パネル自体がそれの底部と実質的に垂直な位置に置かれるとき、戻し手段は、第1パネル及び第2パネルに作用し、それらをそれらの底部と実質的に垂直な位置へ徐々に動かす。
【0040】
そして、底部と実質的に垂直に第4パネルを置くことで箱の形成を終了させ得る。
【0041】
有利な実施形態によれば、パッケージはロック手段を備え、ロック手段は、
-それが箱の収納形態において第3パネルを保持するアクティブ位置と、
-それが第3パネルを自由に動けるままにしておく非アクティブ位置と、を取り得る。
【0042】
ロック手段を非アクティブに置くことは、第1パネル及び第2パネルを底部と実質的に垂直に置くことで箱を形成することを可能にし得る。
【0043】
ロック手段の操作だけで、戻し手段の適切な設計のために、第1パネル、第2パネル、及び第3パネルの付随する動きが達成され得る。
【0044】
また、有利に、パッケージは箱の収納空間を閉じるための蓋を備える。
【0045】
この種の蓋によって、箱の底部及び周縁部で定められる収納空間をその周囲環境から隔離し、従って収納空間に収容される物体を保護することができる。
【0046】
好ましくは、蓋は箱のパネルの1つに回転するように取り付けられる。
【0047】
従って、この構成によって、パッケージの使用及び操作を容易にすることができる。
【0048】
実際、蓋は周縁部に固く接続され、ユーザがそれを箱と別にしまい込むことは不必要である。
【0049】
その上、従って、蓋を操作して箱の収納空間へのアクセスを許し又は防ぐことが容易になる。なぜなら、ユーザは蓋を周縁部に対して回転させれば十分だからである。
【0050】
好ましい実施形態によれば、蓋は第4パネルに回転するように取り付けられる。
【0051】
従って、箱の形成中、ユーザは、箱の自動的又はほぼ自動的な形成を可能にするために、必要に応じてロック手段を非アクティブに置くことで、第1パネル、第2パネル、及び第3パネルに対して第4パネル及び蓋を自由にすれば十分であり、これはまだ多分片手だけで行われる。
【0052】
ユーザは蓋及び第4パネルの操作のみによって箱の形成を容易に終え得る。
【0053】
この場合、箱の収納形態において、第4パネルは有利に箱の底部に続き、蓋は、有利に、第4パネル、第1パネル、及び第2パネルの上に折り畳まれ、第3パネルに続くように延伸する。
【0054】
従って、これにより、コンパクトなパッケージをその収納形態において得ることが可能になる。
【0055】
より正確に、蓋が第3パネルを覆わないため、箱の底部の上に2つのパネルの厚さしかなく、それは箱の収納形態におけるコンパクトさに有利に働く。
【0056】
好ましい実施形態によれば、ロック手段は、第3パネルに固く接続された第1部分と、箱の底部に固く接続された第2部分とを備える。
【0057】
従って、ロック手段は、その収納形態において、ユーザの自発的な行動のみが箱の形成を可能にし得ることを確実にすることを可能にする。
【0058】
加えて、それにより、あらゆる状況下での箱の収納形態の保持を保証することが可能になる。
【0059】
実際、箱が縦に保管されても、第3パネルは箱の底部と実質的に平行なままである。
【0060】
実際、ロック手段を介した箱の第3パネルと底部との間の協働によって、正しく定められた戻し手段の存在下でさえ、第1パネル及び第2パネルの、それらの底部と実質的に垂直な位置への移行が防がれる。
【0061】
好ましくは、戻し手段は、箱の底部と第1パネルとの間に挟み込まれた少なくとも1つの第1ねじりばねと、箱の底部と第2パネルとの間に挟み込まれた第2ねじりばねとを備える。
【0062】
従って、第1パネル及び第2パネルのそれぞれは、それぞれのねじりばねが及ぼす力によって、自動的に、他方のものと無関係に、それの底部と実質的に垂直な位置へ動かされる。
【0063】
従って、戻し手段の一方が他方より弱く定められても、第1パネル及び第2パネルの少なくとも一方は箱の底部と実質的に垂直に自動的に置かれ得、それにより、第3パネルはそれの底部と実質的に垂直な位置に置かれ、その結果、第2パネル及び第1パネルの他方をそれの底部と実質的に垂直な位置に自動的に置くことが可能になる。
【0064】
有利に、それぞれのねじりばねは、箱の底部に固く接続された第1枝部と、第1パネル又は第2パネルに固く接続された第2枝部とを備え、第1枝部と第2枝部は一連の巻き部によって互いに接続される。
【0065】
そのようなねじりばねの製造及び取付けは簡単である。
【0066】
実際、従来及び既知の方法において、そのようなねじりばねは専用の製造機械によって得られる。
【0067】
加えて、これらのばねの実施は簡単である。なぜなら、それぞれの枝部は、さらに、第1パネル及び第2パネルの一方又は箱の底部と協働し、そこに収容され得、よく見えず、それ故に箱内の収納空間にほとんど影響を与えないからである。
【0068】
この場合、箱の底部、第1パネル、及び第2パネルは、それぞれ、有利に、戻し手段を少なくとも部分的に受けるための凹部を有する。
【0069】
そして、ねじりばねは、受け凹部に収容され得、箱の底部及びパネルを形成する材料に実質的に沈められ得る。
【0070】
従って、箱の収納空間はねじりばねの存在によって低減されることはなく、それにより第1パネルの及び第2パネルの移動はねじりばねのために容易になる。
【0071】
加えて、ねじりばねは保護され、それにより、経時的にパッケージの使用をより信頼できるようにすることが可能であり、特に長い期間に亘って箱をその収納形態からその作動形態に又は逆に移すことが可能になり得る。
【0072】
本発明の他の特徴及び利点は、説明に役立つ非限定的な例として与えられた本発明の好ましい実施形態の以下の説明、及び添付図面を理解すると、より明瞭に見えてくるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【
図1】本発明によるパッケージの箱の作動形態での斜視上面図である。
【
図2】本発明によるパッケージの収納形態での斜視上面図である。
【
図3】本発明によるパッケージのその収納形態での詳細断面図である。
【
図4】箱の収納形態から箱の作動形態への形成中の本発明によるパッケージを示す斜視上面図である。
【
図5】箱のパネルを適所に戻す手段を示す詳細挿入図を含む、本発明によるパッケージの簡略化された斜視上面図である。
【
図6】簡略化された表現で示され、より大きな縮尺での詳細挿入図を含む、本発明によるパッケージの斜視上面図である。
【
図7】本発明によるパッケージの戻し手段を形成するねじりばねの斜視上面図である。
【
図8】一変形実施形態による、本発明によるパッケージの上方からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
図1から6及び8に関して、本発明によるパッケージ1が示されている。
【0075】
パッケージ1は箱2及び蓋3を備える。
【0076】
パッケージ1は折り畳み式である。この目的で、箱2は作動形態と収納形態の間で折り畳める。
【0077】
作動形態において、箱2は収納空間を定める。1つ以上の物体が出発点から到着点へのその送付の目的で収納空間内に置かれ得る。
【0078】
蓋3は、箱2に対して可動であり、箱2を閉じて収納空間へのアクセスを防ぐことができる。
【0079】
従って、蓋を載せ又は取り去ることで、収納空間へのアクセスを防ぎ、又は収納空間へのアクセスを許すことが可能である。
【0080】
特に、
図1、4、5、及び7に示されるように、箱2は底部21及び周縁部22を有する。
【0081】
特に、
図4に関して、周縁部22は、
-第1パネル221と、
-第1パネル221に対向する第2パネル222と、
-第3パネル223と、
-第3パネル223に対向する第4パネル224と、を備える。
【0082】
箱2は、
図2及び7に示されるように、第1パネル221、第2パネル222、第3パネル223、及び第4パネル224のそれぞれが底部21と実質的に平行に延伸する収納形態を取り得る。
【0083】
同時に、特に
図1及び6に示されるように、箱2は、第1パネル221、第2パネル222、第3パネル223、及び第4パネル224のそれぞれが底部21と実質的に垂直に延伸する作動形態を取り得る。
【0084】
蓋3は、
図1、4、及び6に示されるように、周縁部22に固く接続される。
【0085】
より正確に、蓋3は、周縁部22のパネル221、222、223、224の1つに回転可能に取り付けられる。
【0086】
好ましくは、蓋3は周縁部22の第4パネル224に回転可能に取り付けられる。
【0087】
図2に関して、箱2の収納形態において、
-第1パネル221及び第2パネル222は箱2の底部21の上に折り畳まれ、
-第3パネル223は、第1パネル221及び第2パネル222の上に折り畳まれ、
-第4パネル224は箱2の底部21に続くように延伸し、
-蓋3は、第4パネル224、第1パネル221、及び第2パネル222の上に折り畳まれ、第3パネル223に続くように延伸する。
【0088】
箱2を適切な位置に又は収納形態に保つことを可能にするために、パッケージ1はロック手段4を備える。ロック手段4は、それが箱2の収納形態において第3パネル223を保持するアクティブ位置と、それが第3パネル223を自由に動けるままにしておく非アクティブ位置とを取り得る。
【0089】
より正確に、
図4に関して、ロック手段4は、第3パネル223に固く接続された第1部分41と、箱2の底部21に固く接続された第2部分42とを備える。
【0090】
図4に示されるように、ロック手段4は、第1部分41を形成し、第3パネル223に固く接続された雌部材と、箱2の底部21に固く接続され、雌部材と協働することを意図された少なくとも一つの雄部材とを備える。
【0091】
また、制御手段43が、第3パネル223に設けられ、雌部材が雄部材を拘束するアクティブ状態と、雌部材が雄部材の雌部材に対する挿入又は引抜きを自由なままにしておく非アクティブ状態との間で雌部材を制御することを可能にする。
【0092】
図8に示される変形実施形態によれば、ロック手段4は、箱2をその収納形態で取り巻くことを意図された弾性ストリップ44を備える。
【0093】
特に、弾性ストリップは、ユーザによって変形されて、箱2の周りに置かれ、弾性的に変形しない形状に戻る傾向にありながら、箱2の収納形態で、第1パネル221及び第2パネル222を覆っている第3パネル223を取り巻いて保持することを意図されている。
【0094】
図8に示されるように、弾性ストリップ44は、第3パネル223及び蓋3を部分的に覆うように箱2に取り付けられ得るような幅を有する。
【0095】
弾性ストリップ44は、少なくとも第3パネル223を覆っている場合、そのアクティブ位置にあるが、弾性ストリップ44は、箱から取り外され、それ故に第3パネル223をもはや覆わない場合、その非アクティブ位置にある。
【0096】
これにより、パッケージ1の保管を容易にすること、特に形成されていないパッケージ1の保管又は運送中の蓋3の望まれない展開を防ぐことが可能である。
【0097】
箱2の形成、即ちその収納形態からその作動形態へのその移行を容易にするために、箱2は、周縁部22の第1パネル221及び第2パネル222をそれらの底部21に対して実質的に垂直な位置に戻す手段5を備える。
【0098】
特に、パッケージ1は、第1パネル221及び第2パネル222をそれらの作動位置に戻す手段5を備える。手段5は、第1パネル221及び第2パネル222をそれらの収納位置からそれらの作動位置に移す傾向にある。
【0099】
そして、第1パネル221及び第2パネル222のそれらの作動位置へのこの移行は、ロック手段4がその非アクティブ位置にある時から可能である。
【0100】
実際、ロック手段4は、そのアクティブ位置にある場合、第1パネル221及び第2パネル222を覆う第3パネル223の保持を確実にし、従ってそれらの移動を防ぐ。
【0101】
特に、戻し手段5は少なくとも1つの第1ねじりばね51及び第2ねじりばね52を備える。
【0102】
第1ねじりばね51は箱2の第1パネル221と底部21の間に取り付けられ、第2ねじりばね52は、特に
図5及び6に示されるように、箱2の第2パネル222と底部21の間に取り付けられる。
【0103】
図7に関して、それぞれのねじりばね51、52は、一連の巻き部5cによって互いに接続された第1枝部5a、第2枝部5bを備える。
【0104】
第1ねじりばね51及び第2ねじりばね52のそれぞれは、箱に取り付けられるとき、一方で箱2の底部21に、他方で第1パネル221及び第2パネル222の一方に結合される。
【0105】
より正確に、第1枝部5aは箱2の底部21に固く接続されることを意図され、第2枝部5bは第1パネル221又は第2パネル222に固く接続されることが意図されている。
【0106】
従って、巻き部5c、即ち例えばそれらの数及びそれらの直径を定めることで、望ましい速度での、箱2の配置、特に第1パネル221及び第2パネル222の展開を可能にするように、ねじりばね51、52を決定及び成形することができる。
【0107】
図5及び6の詳細挿入図に関して、第1パネル221及び第2パネル222のそれぞれ及び箱2の底部21は、戻し手段5を少なくとも部分的に受けるための凹部6を有する。
【0108】
特に、受け凹部6は溝の形で現れる。その溝内には、ねじりばね51、52の一方の第1枝部5a及び第2枝部5bの一方が収容される。
【0109】
また、巻き部5cは、詳細挿入図に示されるように、箱2の底部21に収容される。
【0110】
操作において、本発明によるパッケージ1を形成するために、ユーザは、
図2に示されるように、収納形態にあるパッケージ1を掴む。
【0111】
最初のステップにおいて、ユーザは、作動手段43を作動させ又は弾性ストリップ44を取り去り、ロック手段4をその非アクティブ位置に置く。それにより、第3パネル223、ことによると蓋3を可動にすることが可能である。
【0112】
次に、ユーザは、第1パネル221及び第2パネル222を少なくとも部分的に自由にするために、第4パネル224と実質的に垂直に蓋3を置き得る。
【0113】
次に、ユーザは、第3パネル223に力を及ぼし、それを箱2の底部21と実質的に垂直に置く。
【0114】
図4に示されるように、戻し手段5の存在のために、箱2の第3パネル223の操作によって、第1パネル221及び第2パネル222を自由にすることが可能であり、それから、第1パネル221及び第2パネル222は、それらの箱2の底部21と実質的に垂直な位置に自動的に到達し得る。
【0115】
次に、ユーザは、蓋3及び/又は第4パネル224を操作して、箱2の底部21と実質的に垂直に第4パネル224を置き、従って、周縁部22、その結果、箱2の収納空間を形成し得る。
【0116】
箱2が形成されるとき、ユーザは、蓋3を周縁部22の上に置くことで収納空間を閉じ、又は蓋3を第4パネル224に実質的に続くままにしておくことで収納空間へのアクセスを許し得る。
【0117】
ちょうど今説明された本発明によるパッケージ1によって、ユーザにとって速やかにかつ簡単に箱2を形成し得ることが可能になる。
【0118】
実際、ロック手段4、次に第3パネル223、ことによると蓋3の操作だけで、箱2は実質的に形成され、第4パネル224の折り曲げ動作のみが箱2を閉じるために必要である。
【0119】
その上、戻し手段5の存在、及びそれの箱2内における配置、即ちそれの第1パネル221及び第2パネル222のそれぞれとの協働によって、箱2の展開、即ちそれをその作動形態に置くことを経時的に信頼できるようにすることが可能になる。
【0120】
実際に、第1パネル221及び第2パネル222のそれぞれは、それの箱2の底部21と実質的に垂直な位置に自動的に到達する。
【0121】
従って、ユーザは、2つの対向するパネルを、それらの底部21と実質的に垂直な位置に、別のパネルを操作できるように、保持しなくとも、望めば片手だけで箱2を容易に形成し得る。
【0122】
加えて、箱2は本発明によるパッケージ1の自動包装ラインへの統合を容易にする。
【0123】
実際、第1パネル221及び第2パネル222のそれぞれの自動的な展開によって、自動包装ラインによって達成される高い生産速度に適合する箱2の速やかな形成が可能になる。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納空間を定める箱(2)を備える折り畳み式パッケージ(1)であって、前記箱(2)は底部(21)及び周縁部(22)を有し、前記周縁部(22)は、
第1パネル(221)と、
前記第1パネル(221)に対向する第2パネル(222)と、
第3パネル(223)と、
前記第3パネル(223)に対向する第4パネル(224)と、を備え、
前記箱(2)は、
前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)のそれぞれが前記底部(21)と実質的に平行に延伸する収納形態と、
前記第1パネル(221)、前記第2パネル(222)、前記第3パネル(223)、及び前記第4パネル(224)のそれぞれが前記底部(21)と実質的に垂直に延伸する作動形態と、を取り得、
前記収納形態において、
前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)は前記箱(2)の前記底部(21)の上に折り畳まれ、
前記第3パネル(223)は前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)の上に折り畳まれ、
前記パッケージ(1)は、前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)をそれらの収納位置からそれらの作動位置に移す傾向にある、前記第1パネル(221)及び前記第2パネル(222)を前記作動位置に戻す手段(5)を備え、
前記パッケージ(1)は前記箱(2)の前記収納空間を閉じるための蓋(3)を備え、前記蓋(3)は前記第4パネル(224)に回転するように取り付けられ、
前記箱(2)の前記収納形態において、前記第4パネル(224)は前記箱(2)の前記底部(21)に続き、前記蓋(3)は、前記第4パネル(224)、前記第1パネル(221)、及び前記第2パネル(222)の上に折り畳まれ、前記第3パネル(223)に続くように延伸することを特徴とする、パッケージ(1)。
【請求項2】
ロック手段(4)を備え、前記ロック手段(4)は、
それが前記箱(2)の前記収納形態において前記第3パネル(223)を保持するアクティブ位置と、
それが前記第3パネル(223)を自由に動けるままにしておく非アクティブ位置と、を取り得ることを特徴とする、請求項1に記載のパッケージ(1)。
【請求項3】
前記ロック手段(4)は、前記第3パネル(223)に固く接続された第1部分(41)と、前記箱(2)の前記底部(21)に固く接続された第2部分(42)とを備えることを特徴とする、請求項2に記載のパッケージ(1)。
【請求項4】
前記戻し手段(5)は、前記箱(2)の前記底部(21)と前記第1パネル(221)との間に挟み込まれた少なくとも1つの第1ねじりばね(51)と、前記箱(2)の前記底部(21)と前記第2パネル(222)との間に挟み込まれた第2ねじりばね(51)とを備えることを特徴とする、請求項
1に記載のパッケージ(1)。
【請求項5】
それぞれのねじりばね(51、52)は、前記箱(2)の前記底部(21)に固く接続された第1枝部(5a)と、前記第1パネル(221)又は前記第2パネル(222)に固く接続された第2枝部(5b)とを備え、前記第1枝部(5a)と前記第2枝部(5b)は一連の巻き部(5c)によって互いに接続されることを特徴とする、請求項4に記載のパッケージ(1)。
【請求項6】
前記箱(2)の前記底部(21)、前記第1パネル(221)、及び前記第2パネル(222)は、それぞれ、前記戻し手段(5)を少なくとも部分的に受けるための凹部(6)を有することを特徴とする、請求項
1に記載のパッケージ(1)。
【国際調査報告】