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特表2023-529048計器の周囲にモニタを回転させる装置
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  • 特表-計器の周囲にモニタを回転させる装置 図1
  • 特表-計器の周囲にモニタを回転させる装置 図2
  • 特表-計器の周囲にモニタを回転させる装置 図3A
  • 特表-計器の周囲にモニタを回転させる装置 図3B
  • 特表-計器の周囲にモニタを回転させる装置 図4A
  • 特表-計器の周囲にモニタを回転させる装置 図4B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-07
(54)【発明の名称】計器の周囲にモニタを回転させる装置
(51)【国際特許分類】
   F16M 11/08 20060101AFI20230630BHJP
   G12B 9/08 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
F16M11/08 G
F16M11/08 Z
G12B9/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550980
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(85)【翻訳文提出日】2022-10-04
(86)【国際出願番号】 IB2021051546
(87)【国際公開番号】W WO2021171198
(87)【国際公開日】2021-09-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514056931
【氏名又は名称】ビジョニックス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ワグシャル、 エヤル
【テーマコード(参考)】
2F078
【Fターム(参考)】
2F078EA09
2F078EA12
2F078EB09
2F078EB11
2F078EC02
2F078EC05
2F078EC32
2F078EC44
(57)【要約】
計器の角又は突起に向けられたローブを持つカムを用いて、モニタを計器の周囲に回転させる機構において、カムはモニタの回転と平行な平面で計器に固定される。モニタは、伸縮可能アームアセンブリの外側部に取り付けられ、内側部は回転ベアリングによって計器に取り付けられ、伸縮可能アセンブリアームの外側部は、外側部に対して回転ベアリングに向かう方向に張力を加えるバネ機構を使用して内側部に摺動可能に取り付けられる。伸縮可能アームアセンブリが回転すると、伸縮可能アームアセンブリの外側部に取り付けられたカムフォロワがカムの外形を辿り、それによって伸縮可能アームの外側部もカムの外形を辿る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計器の周囲にモニタを回転させるための機構であって、
前記モニタの回転平面に略平行な平面で前記計器に固定して取り付けられるカムであって、前記カムの外形が前記計器の突出部に向けられている少なくとも1つのローブを有する、カムと、
前記モニタに取り付けられる外側部、及び回転ベアリングによって前記計器に取り付けられる内側部を備える伸縮可能アームアセンブリであって、前記伸縮可能アセンブリアームの前記外側部は前記伸縮可能アセンブリアームの前記内側部に摺動可能に取り付けられ、前記外側部に対して前記回転ベアリングに向かう方向に張力を加えるように適合されるバネ機構を有する伸縮可能アームアセンブリと、
前記伸縮可能アームアセンブリの前記外側部に取り付けられるカムフォロワであって、前記伸縮可能アームアセンブリが回転すると、前記カムフォロワは前記カムの外形を辿り、それによって前記伸縮可能アームの前記外側部も前記カムの前記外形を辿る、カムフォロワと
を備える、機構。
【請求項2】
前記カムフォロワは、前記カムの前記外形に沿って摺動するように適合されるピンである、請求項1に記載の機構。
【請求項3】
前記カムフォロワは、前記カムの前記外形に沿って転動するように適合されるベアリングである、請求項1に記載の機構。
【請求項4】
前記カムの前記外形は、窪みの両側の領域よりも前記回転ベアリングに近い位置に配置される少なくとも1つの窪みをさらに備え、前記窪みは、前記伸縮可能アームアセンブリが前記窪みを通過する角度にあるときに、前記モニタが前記計器の側部に沿って、前記計器の前記側部に近接して配置されるように配置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の機構。
【請求項5】
前記カムのローブの外縁から前記回転ベアリングまでの距離は、前記伸縮可能アームアセンブリが前記計器の前記突出部を通過する角度にあるときに、前記モニタが前記計器の前記突出部を越えて配置されるような距離である、請求項1~4のいずれか1項に記載の機構。
【請求項6】
前記ローブは、前記回転ベアリングと前記回転ベアリングから前記カムのローブの外縁への最も遠い点との間の線が、前記計器の前記突出部を通るか又はその近くを通るようなローブである、請求項1~5のいずれか1項に記載の機構。
【請求項7】
前記伸縮可能アームアセンブリは、一方が他方に沿って摺動するように接続される2つのプレートを備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の機構。
【請求項8】
前記伸縮可能アームアセンブリは、一方が他方の中を摺動するように接続される2つの円筒状要素を備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の機構。
【請求項9】
前記計器の前記突出部は、前記計器の角である、請求項1~8のいずれか1項に記載の機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計器の複数の側部から見ることができるようにモニタを取り付けた卓上計器の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の方向からモニタに表示される情報への視覚的アクセスを提供することが便利であるモニタスクリーンを有する計器が存在する。特に、計器又は計器が動作している被験者について調整している間、計器の複数の側部からモニタで情報を見ることができると便利である。これは、被験者に対して眼科的又は検眼的測定を行う場合に特に有利であり、例えば、開業医は患者の側に座って、モニタ上の情報を見ながら、被験者が顎及び額を正しい位置にして機械に正しく座っているかどうかを確認したい場合がある。部屋の形状によっては、一方の側部が好ましい場合と反対の側部が望ましい場合とがある。あるいは、開業医は患者の反対側で、機械の前に座ることを好む場合がある。観察スクリーンが複数の側部から見られるように、各側部に1つ等の複数のモニタを有する先行技術の計器が知られている。このような計器の明らかな欠点は、数台のモニタのコストである。もう1つの可能性のある解決策は、複数の方向から見ることができるように、1つのモニタを計器の角の周囲に回転又は旋回させることである。このオプションの欠点は、簡単に計器の角を通り抜けるために、モニタを計器の側面から離れた位置に置いたままになる長さのアームに取り付ける必要があることである。モニタと機器との間の距離が離れていると、モニタが偶発的な衝撃を受けやすくなり、その結果、モニタ、人、又は計器が損傷する可能性がある。
【0003】
したがって、先行技術のシステム及び方法の欠点の少なくともいくつかを克服する解決策が必要である。
【0004】
本明細書に記載されている公報、又はその継続出願若しくは派生出願における開示は、それぞれの全体が参照によりここに組み込まれる。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、モニタの厚さよりも著しく計器から突出することなく、計器の複数の側面に切り替えて配置可能な単一のモニタスクリーンを有する計器のための新しい例示的システムを提供する。このシステムは、モニタを少なくとも計器の側面のいくつかの間で回転させ、計器の角をうまく通り抜け、モニタが取り付けられる幾何学的形状の計器の側面に対して安定した位置に静止することを可能にする回転機構を利用する。これは、計器が通常の長方形の形状であれば、モニタの所望の回転面に略平行に、計器の側面の平面に略垂直な平面で計器に固定して取り付けられる特殊な形状のカムの外形にモニタを追従させることによって達成される。この外形は、突出部及び窪み又は窪みがあり、突出部によってモニタが計器の角を通過するときに計器から遠ざかり、カム外形の窪み又は凹部によってモニタが計器の側面に達するときに計器に近づくことを可能にする。モニタは、アームアセンブリが計器の周囲を回転することを可能にするピボットベアリングを有するアームアセンブリに取り付けられている。アームアセンブリは、ピボットベアリングが取り付けられる縦方向の内側部分と、内側部分に対して縦方向に摺動し、モニタが取り付けられる外側部分との2つの部分で構成される。アームアセンブリの内側部分と外側部分との間に取り付けられるバネ機構は、ピボットジョイントに向かって内側に引っ張ろうとする内向きの張力をアームアセンブリの外側部分に加える。アームアセンブリの外側部分の内向きの動きは、カムフォロワによって制御され、これは、アームアセンブリの外側部分に好都合に取り付けられるピンであってもよく、カムの外形に追従する。摩擦を減らすために、ピンにはローラ又は針又はスリーブベアリング等のベアリングが嵌められてもよく、本開示でのカムフォロワに関連するピンという用語への全ての言及は、そのような代替品を含むことを意図しており、ピンに限定されるものではない。内向きの力によって、アームアセンブリが回転するときにピンがカム外形と接触したままになり、それに確実に追従する。アームアセンブリが回転すると、アームアセンブリにおけるピンがカムの外形に追従し、計器の角を曲がるようにモニタを外側に移動させる。モニタが計器の側面と平行な位置を通過するとき、モニタは計器の側面に向かって内側に引き戻される。
【0006】
カム外形は、カムフォロワがカム外形の窪みの1つ、すなわち、バネ機構の最小位置エネルギの位置でカム上の新しい平衡点に到達すると、モニタがそれに付随して計器の別の側面に平行かつ近接した位置で静止するように形成される。このやり方で、モニタは、モニタを計器に近づける静止位置において計器の2つ又は3つの側面に簡単に配置され得る。
【0007】
本開示に記載されているシステムは、通常、モニタが計器の角の周囲をうまく通り抜けることができるようにするために使用されるものであり、これは、システムが本開示で一般に記載されている状況であるが、このような機構を使用して、モニタが角以外の場所で計器の表面を越えて延びるいかなる突起にも当たらないことを確実にし、システムは、角であろうと他の障害物であろうと、そのような突出部の全てをカバーすることを目的としている。したがって、これらのシステムは、そのような全ての障害物を回避することを含むように請求項に記載されている。
【0008】
1つの例示的な実装は、計器の周囲にモニタを回転させるための機構を含み、その機構は、(i)前記モニタの回転平面に略平行な平面で前記計器に固定して取り付けられるカムであって、前記カムの外形が前記計器の突出部に向けられている少なくとも1つのローブを有する、カムと、(ii)前記モニタに取り付けられる外側部、回転ベアリングによって前記計器に取り付けられる内側部を備える伸縮可能アームアセンブリであって、前記伸縮可能アセンブリアームの前記外側部は前記伸縮可能アセンブリアームの前記内側部に摺動可能に取り付けられ、前記外側部に対して前記回転ベアリングに向かう方向に張力を加えるように適合されるバネ機構を有する、伸縮可能アームアセンブリと、(iii)前記伸縮可能アームアセンブリの前記外側部に取り付けられるカムフォロワであって、前記伸縮可能アームアセンブリが回転すると、前記カムフォロワは前記カムの前記外形を辿り、それによって前記伸縮可能アームの前記外側部も前記カムの前記外形を辿る、カムフォロワを備える。
【0009】
このような機構では、前記突出部は、前記計器の角であってもよい。
【0010】
さらに、前記カムフォロワは、前記カムの前記外形に沿って摺動又は転動するように適合されるピン又はベアリングであってもよい。上記のいずれの場合においても、前記カムの前記外形は、窪みの両側の領域よりも前記回転ベアリングに近い位置に配置される少なくとも1つの窪みをさらに備え、前記窪みは、前記伸縮可能アームアセンブリが前記窪みを通過する角度にあるときに、前記モニタが前記計器の側面に沿って前記計器の前記側面に近接して配置されるように配置されている。本開示では、窪みという用語は、凹みのいずれかの側の外形の周辺部分に対して、カムの外形の徐々に凹んだ部分として理解され得る。
【0011】
上記の機構のいずれにおいても、前記カムローブの外縁と前記回転ベアリングとの距離は、前記伸縮可能アームアセンブリが前記計器の前記突出部を通過する角度にあるときに、前記モニタが前記計器の前記突出部を越えて配置されるような距離であってもよい。
【0012】
さらに、前記ローブは、前記回転ベアリングと前記回転ベアリングから前記カムローブの前記外縁への最も遠い点との間の線が、前記計器の前記突出部を通るか又はその近くを通るようなローブであってもよい。
【0013】
前記伸縮可能アームアセンブリは、一方が他方に沿って摺動するように接続された2つのプレートを備えてもよく、又は一方が他方の中で摺動するように接続された2つの円筒状要素を備えてもよい。
【0014】
本開示の実施形態は、図面と併せて検討すると、以下の詳細な説明から、より十分に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1A-1Bは、異なる角度から計器のモニタを見るための従来技術の解決策を示す。
図2】本開示に記載されているモニタ配置の例示的な実装の等角図を示す。
図3図3Aはモニタポジショナの例示的な実装の要素の平面図を示し、及び図3Bはその側面図を示す。
図4図4A-4Bは、モニタがカム機構によって計器の角の周囲を移動するときの、モニタ及びその取り付けアームの2つの位置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に図1Aを参照し、複数の側面からモニタ11を見ることができるように、複数の側面に取り付けられた計器10の従来技術の構成の上面図を示す。複数のモニタのそれぞれを計器の1つの側部に取り付けると、複数の角度から計器の出力を見るために必要な機能が与えられる。この解決策にはコストという明らかな欠点がある。図1Bは、別の従来技術の解決策を示しており、モニタ11は、モニタと計器との間に延びる接続アーム12によって計器10の周囲を回転し、計器の反対側から等距離にある、計器の中心近くに配置された単一の固定点13の周囲を回転する。この向きでは、モニタ11は、破線の円で示されているように、回転中に計器の角を通過するために、計器から十分な距離で置かれている必要がある。このような構成では、モニタが計器の前面に直接取り付けられた1つのモニタよりも著しく多くの空間を必要とすることになる。モニタが計器面から離れた場所にぶら下がっていると、モニタ又は計器の周囲を移動している人に損傷を与える危険性が高くなる。貴重なオフィス空間の使用及び損傷の可能性の両方が、この解決策の欠点である。
【0017】
次に図2を参照すると、本開示の例示的な実装の等角略全体図が示されており、単一のモニタ21が計器20の1つの側の表面に配置され、モニタは接続バー又はアーム27によって計器に取り付けられている。計器20は、床、テーブル、又は卓上24等の安定した表面の固定位置に配置されてもよい。アーム27は、この例示的な実装では、回転が自由になるように、ピボットベアリング26によって計器の上部の一端に固定される。アーム27の他端はモニタ21に取り付けられている。図3A及び3Bに関連して説明するように、本開示の新規な特徴を使用して、モニタ21を位置21’にまで回転させることができ、この位置では、計器の別の側面に面一であるが、回転させたときに計器の角に衝突することはない。
【0018】
次に図3A及び3Bを参照すると、図2の計器の例示的な実装の機構が示されており、モニタ31が計器の角を通り抜けることを可能にするようにモニタが計器の周囲を回転することを可能にしながらも、モニタの回転によってモニタが側面に対向して配置されたときにモニタを側面と面一に保っている。このシステムにより、モニタを元の位置のどちらか又は両方に回転させることができる。この回転機構により、アームを360度以上回転させることが可能になり、モニタを計器のどの側からでも見ることができる。
【0019】
最初に図3Aを参照すると、モニタ31が伸縮可能アーム37によって回転ベアリング36の周囲にどのように回転できるかが示されている。このシステムは、計器に取り付けられたカムフォーム32も備えており、その外形はカムフォロワ33によって追従される。カム32は、計器30の上部又は下部に固定して取り付けられてもよい。本開示に示されている例では、モニタ回転機構は、計器の上部に取り付けられて示されているが、これは1つのオプションに過ぎず、下部、又は上部及び下部の両方に取り付け得ることも理解されたい。モニタは、アーム37の端で計器の周囲を揺動できるように、計器の上部に取り付けられた回転ベアリング36に伸縮可能アーム37によって取り付けられる。アーム37は、モニタが計器の突出した角に近づいたときに、モニタが計器の角に当たらないようにアームを伸ばすことができるように伸縮可能である。アーム34の外側伸縮可能部分は、バネ要素35によってアームの内側部分に取り付けられており、これによってアームの2つの部分の間に張力が発生するため、バネ要素は、外部要素によって妨げられない場合、アームの長さを短くする傾向がある。アーム37の外側伸縮可能部分34に取り付けられたカムフォロワ33はこのような要素であり、アーム及びモニタを回転させると、カムフォロワ33は、計器に固定されたカム32の表面外形に沿って移動する。カム外形は、モニタが計器の前面側に配置されているとき、カムフォロワがカム外形の窪みの中にあるような形状であり、この窪みは、ベアリング36に対して、カムのそのセクタにおけるカム外形の最も近い点であり、カムフォロワ33からベアリング36までの距離は、アームの2つの部分の長さと連動して、モニタ31が基本的に計器の側面の上に又はその近くに位置するような距離である。これは、モニタをベアリングの方に引っ張るように動作するバネシステムの最小位置エネルギの位置である。カムの窪みから離れてどちらかの側に移動すると、カム外形には計器の角に向かって延びるローブがあり、ベアリング軸からローブの最も遠い点までの距離は、カムフォロワ33が角に到達すると、モニタがちょうど角を横断するのに十分な程度にカムフォロワ33が伸縮可能アームの外側部分を押すような距離である。カム外形32は、モニタが角を横切った後で、カムフォロワ33が、カム外形における第2の窪み38に到達するまで、再びベアリングに近づくことができるような形状であり、第2の窪みは、モニタが計器の側面上に又はその近くに位置するようにベアリング軸から離れた位置に配置されている。対称形の計器の場合、カムは一般的に左右対称であり、そのため同様の外形が計器の反対側に見られ、第2の窪み39によってモニタが反対側の側面に位置する。計器が直線状でない場合、窪み38、39の整列位置は、前面の窪み33から90°以外に位置してもよい。図3Aには、カムフォロワの3つの可能な位置が示されている。カムフォロワ33が配置されている位置に加えて、右又は左に移動すると、カムフォロワは、モニタが計器の角を避けるように外側に弧を描く軌道を辿り、点線の円38又は39で表される2つの位置のいずれかで静止する。本図は、本開示の例示的な一実施形態であることを理解されたい。いくつかの実装では、モニタがさらに安定した位置及び視野角を有するように、カム32の代替形状構成が使用されてもよい。
【0020】
次に図3Bを参照すると、図3Aの実装の側面図が示されている。この図は、様々なコンポーネントがどのように接続及び取り付けられているかを示している。回転ベアリング36は計器30に固定的に取り付けられ、伸縮可能アーム37はベアリングの周囲を回転する。この実施形態では、伸縮可能アーム37の外側伸縮可能部分34が示されており、外側部分34は、回転ベアリングに対して半径方向に定位の伸縮可能アームの内側部分の長さに沿ったスロットに沿って摺動する。半径方向又は縦方向の摺動運動を提供するためのこの配置は、1つの提案された実装に過ぎず、他の適切な配置、例えば一方が他方の内側に摺動する1対の管等の配置も実現可能である(図面には示されていない)。バネ35は、モニタを確実に所定の位置に保持するのに十分な張力を有するが、過度の努力なしにモニタを回転ベアリングから離れて外側に移動させるために伸長できるように選択されるべきである。外側伸縮可能部分34をアーム37の内側部分に取り付けるピンは、点線の矢印で示されているように、カムフォロワ33がカム32の周囲を横方向に移動し、それと共にモニタを移動させるときに、外側伸縮可能部分34及びモニタを内側アーム37に対して縦方向に移動又は摺動させることができる。
【0021】
次に図4A及び4Bを参照すると、モニタ31が計器30の上部にあるピボットベアリング36を中心に回転するときの動作中のカム機構が示されている。モニタ31を保持するアームの外側部34は、一組のバネ35又はその他の張力機構によってアーム37の内側部に取り付けられている。アームが計器に最も近いモニタの位置から離れるように回転すると、カムフォロワ33はカム外形32に乗ってアーム34の外側部を押し、したがってピボット36からさらに遠くにモニタ31を押し、カムフォロワをカム外形に接触させ続けるために、モニタが回転するにつれてバネ35を引き伸ばす。モニタの動きの軌道は、カム32の形状と、カムの縁部に沿ったカムフォロワ33の動きとによって制御される。カムフォロワ33は外側伸縮可能部分34に固定されているため、外側伸縮可能部分34、ひいてはモニタ31の動きは、カム32の外形に沿ったカムフォロワ33の経路に拘束される。アーム37の動きは、回転ベアリング36の周囲の回転に制限される。計器から離れるモニタの縦方向の動きがバネ35の伸縮によって可能になり、それによって外側アーム部34がアーム37に対して摺動することができる。図4Bに見られるように、カムフォロワがカムの凹みに達すると、モニタ31は、元の位置から計器30の隣接する側面に平行に静止するように配置される。モニタを反対方向に回転させると、図4Bの位置とは反対側の計器の面にモニタが配置されることになる。モニタの所望の位置に応じて、他の実施形態では、カムは、計器の形状に適合しかつモニタ又は他の取り付けられた要素の所望の動きを達成する任意の数の有用な形状で形成されてもよい。
【0022】
本開示の実施形態は、垂直モニタの卓上計器への可動式取り付けに焦点を当ててきたが、開示されたカムフォロワ及びカム機構の実施形態は、他の多くの状況にも適用され得ることが理解される。同じ機構は、1つのコンポーネントを本体に対して複数の回転可能な位置に保持する必要がある計器又は機器の任意の部品に適用することができる。
【0023】
したがって、本発明が上記で特に示されかつ説明されたものに限定されないことが、当業者には理解される。むしろ、本発明の範囲は、上記の様々な特徴の組み合わせ及びサブコンビネーションの両方、並びに上記の説明を読むと当業者であれば気が付くであろう先行技術にないそれらの変形及び修正を含む。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
【国際調査報告】