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  • 特表-粒子状洗濯添加剤 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-07
(54)【発明の名称】粒子状洗濯添加剤
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/20 20060101AFI20230630BHJP
   C11D 7/26 20060101ALI20230630BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20230630BHJP
   C11D 1/722 20060101ALI20230630BHJP
   C11D 3/10 20060101ALI20230630BHJP
   C11D 3/04 20060101ALI20230630BHJP
   C11D 3/08 20060101ALI20230630BHJP
   C11D 3/22 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
C11D3/20
C11D7/26
C11D1/72
C11D1/722
C11D3/10
C11D3/04
C11D3/08
C11D3/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573634
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(85)【翻訳文提出日】2022-11-30
(86)【国際出願番号】 US2021034394
(87)【国際公開番号】W WO2021247345
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】63/034,766
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/169,391
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ミラクル、グレゴリー・スコット
(72)【発明者】
【氏名】ディチュリオ、ダニエル・デイル・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】グェン-メイヤー、トゥイ・ティー
(72)【発明者】
【氏名】トルヒージョ、マウリシオ
(72)【発明者】
【氏名】ザーハッセン、ジェイダン・スコット
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003AC23
4H003DA01
4H003DB01
4H003DC02
4H003EA12
4H003EA15
4H003EA16
4H003EA19
4H003EB04
4H003EB36
4H003EB41
4H003ED02
4H003FA04
4H003FA16
4H003FA26
(57)【要約】
複数の粒子を含む、組成物。複数の粒子は、約25重量%~約99重量%の水溶性担体と、約0.01重量%~50重量%の酸化防止剤と、を含む。酸化防止剤は、水溶性担体のマトリックス中に分散している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の粒子を含む組成物であって、前記複数の粒子が、
約25重量%~約99重量%の水溶性担体と、
約0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤とを備え、前記酸化防止剤が、
以下の式を有するアルキル化フェノール
【化1】
(式中、Rは、C~C分岐アルキル、好ましくは、tert-ブチルであり、
xは、1又は2、好ましくはxは2であり、少なくとも1つのRはOH基に対してオルトであり、より好ましくは、xが2である場合、両方のRはOH基に対してオルトであり、
Rは、-OH、C~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、及び(C2n(CO)Rから選択され、ここで添え字nは1~6であり、好ましくはnは1~3であり、より好ましくはnは2であり、添え字yは0又は1であり、好ましくはyは1であり、
は、C~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及び(C2mO)から選択され、ここで各mは独立して1~4であり、好ましくは各mは独立して2又は3であり、添え字zは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルであり、好ましくはRはC~C18直鎖アルキル又はC~C1分岐アルキルであり、より好ましくはRはC~C直鎖アルキル又はC~C分岐アルキルであり、最も好ましくはRはメチルである);
以下の式を有するアルキル化フェノール
【化2】
(式中、xは1又は2、好ましくは2であり、
各Rは、C~C直鎖アルキル、及びC~C16分岐アルキルから独立して選択され、但し、xが2である場合、アルキル化フェノール中の少なくとも1つのRは、t-ブチルではなく、好ましくはC~C直鎖アルキルであり、好ましくはメチルであり、好ましくは、1つのRはC~C16分岐アルキルであり、より好ましくはt-ブチルであり、より好ましくは、一方のRはメチルであり、他方のRはt-ブチルであり、
少なくとも1つのRは、ヒドロキシル基に対してオルトで環上に位置し、最も好ましくは、両方のRはヒドロキシル基に対してオルトであり、
はC~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、(C2rO)(ここで各rは独立して1~4であり、添え字wは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルである)、及び(C2nC(O)QR(ここでQは-O-、-S-、及び-NR-から独立して選択され、RはH及びC~Cアルキルから選択され、好ましくはRはHであり、添え字nは1~6であり、好ましくはnは2又は3であり、添え字yは0又は1、好ましくは1である)から選択され、より好ましくは、Rは(C2nC(O)QRであり、式中、Qは-O-であり、nは2又は3であり、yは1であり、RはC~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及びGRから選択され、ここで、Gは12~1,443Da、好ましくは12~300の重量を有する二価の有機部分であり、より好ましくはGは、(CHQ(ここで添え字pは2~12)及び(C2mO)から選択され、ここで、各mは独立して、1~4であり、好ましくはmは2又は3であり、より好ましくはmは2であり、添え字zは1~20であり、最も好ましくは、Gは、(C2mO)であり、ここで、各mは2であり、添え字zは2~6であり、RはH、C~C直鎖アルキル、C(O)(C2n(ROH、及びそれらの混合物であり、ここで、n、y、x及びRは、Rについて独立して選択され、上記のように定義される);
以下の式を有するアルキル化フェノール
【化3】
(式中、各添え字xは、独立して、1又は2であり、
各Rは独立して、C~C直鎖アルキル、好ましくはメチル、及びC~C16分岐アルキル、好ましくはt-ブチルから選択され、各Rはその環上のOH基に対してオルト又はパラのいずれかに配置され、-CR1011-架橋の2つの結合点は、架橋が結合しているアリール環上のOHに対して、オルト、パラ、又はそれらの混合であり、好ましくは両方オルト又は両方パラであり、R10及びR11は、H及びC~C直鎖アルキルから、好ましくはH及びメチルから個別に選択され、より好ましくはR10及びR11はHである);
アリールアミン;
及びこれらの混合物から選択され、
前記酸化防止剤が、前記水溶性担体のマトリックス中に分散されている、組成物。
【請求項2】
前記複数の粒子が、約0.2重量%~約20重量%の香料を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記香料がカプセル封入香料を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記香料が非カプセル封入香料を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記香料及び前記酸化防止剤が、前記水溶性担体の前記マトリックス中に一緒に分散されている、請求項2~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記複数の粒子が香料を含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記水溶性担体が水溶性ポリマーである、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記水溶性ポリマーが、
式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、50~300であり、yは、20~100であり、zは、10~200である)のポリアルキレンポリマー;
式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、20~200であり、rは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;
式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、30~250であり、tは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;
40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;
EO/PO/EOブロックコポリマー;
PO/EO/POブロックコポリマー;
EO/POブロックコポリマー;
PO/EOブロックコポリマー;
ポリプロピレングリコール;
30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;
ポリビニルアルコール;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;及びこれらの混合物から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記水溶性ポリマーが、約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
前記酸化防止剤がアルキル化フェノールを含み、前記アルキル化フェノールが、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸のC~C直鎖又はC~C分岐アルキルエステル、3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸のモノ-又はビス-エステル;2、2’-メチレンビス-フェノール;及びそれらの混合物から選択される請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記アルキル化フェノールが、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル;2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール];及びこれらの混合物から選択される、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記複数の粒子が、約20重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約10重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約5重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約3重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記水溶性担体が、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、硫酸ナトリウム、デンプン、及びこれらの混合物から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記複数の粒子が、α-、β-、γ-、及びδ-トコフェロール;α-、β-、γ-、及びδ-トコトリエノール;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン;tert-ブチルヒドロキシアニソール;6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸;及びこれらの混合物を更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
洗濯物を処理するためのプロセスであって、
洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、
請求項1~14のいずれか一項に記載の前記複数の粒子を前記洗濯機に分配する工程と、
前記洗濯機の洗浄サブサイクル中に、前記洗濯物品を前記複数の粒子と接触させる工程と、を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
布地ケア洗濯添加剤。
【背景技術】
【0002】
消費者は、洗浄によって送達される粒子状洗濯物香り添加剤を使用することを好む。特に、消費者は、所望の利益を提供するために洗濯物香り添加剤がどれだけ必要かについての消費者の判断に基づいて、消費者がカスタム量の洗濯物香り添加剤を使用することを可能にする様式でパッケージングされた洗濯物香り添加剤を好む。そのような洗濯物香り添加剤は、完全に配合された布地ケア組成物と共に洗浄によって好都合に提供される。
【0003】
典型的な粒子状洗濯物香り添加剤は、担体及び香料からなる。粒子は、洗浄中に溶解又は分散して香料を放出し、洗濯されている物品上に香料が付着する。
【0004】
粒子状洗濯物香り添加剤は、洗濯物に香料を充填するのに有効であるが、洗濯された物品が悪臭物質を有する場合、洗濯物が洗濯された後でも悪臭が検出可能なままであり得る。悪臭物質は、衣類が頻繁に洗濯されても衣類の繊維上に蓄積する可能性がある。合成繊維を含む衣類は、特に悪臭の蓄積が起こりやすい。運動用ウェアとして使用される衣類は、一般に合成繊維を含み、汗、体の汚れなどの組み合わせにより、悪臭の蓄積に対して特に脆弱になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
悪臭を放つ洗濯された物品の問題を念頭に置いて、悪臭低減の利益を提供することができる洗濯処理組成物に対する未対処のニーズが存在し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数の粒子を含む組成物であって、複数の粒子が、約25重量%~約99重量%の水溶性担体と、約0.01重量%~50重量%の酸化防止剤と、を含み、酸化防止剤が、
以下の式を有するアルキル化フェノール
【0007】
【化1】
(式中、Rは、C~C分岐アルキル、好ましくは、tert-ブチルであり、
xは、1又は2、好ましくはxは2であり、少なくとも1つのRはOH基に対してオルトであり、より好ましくは、xが2である場合、両方のRはOH基に対してオルトであり、
Rは、-OH、C~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、及び(C2n(CO)Rから選択され、ここで添え字nは1~6であり、添え字yは0又は1であり、好ましくはyは1であり、
は、C~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及び(C2mO)から選択され、ここで各mは独立して1~4であり、添え字zは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルである);
【0008】
【化2】
(式中、xは、1又は2、好ましくは2であり、
各Rは、C~C直鎖アルキル、及びC~C16分岐アルキルから独立して選択され、但し、xが2である場合、アルキル化フェノール中の少なくとも1つのRは、t-ブチルではなく、好ましくはC~C直鎖アルキルであり、好ましくはメチルであり、好ましくは、1つのRはC~C16分岐アルキルであり、より好ましくはt-ブチルであり、より好ましくは、一方のRはメチルであり、他方のRはt-ブチルであり、
少なくとも1つのRは、ヒドロキシル基に対してオルトで環上に位置し、最も好ましくは、両方のRはヒドロキシル基に対してオルトであり、
はC~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、(C2rO)(ここで各rは独立して1~4であり、添え字wは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルである)、及び(C2nC(O)QR(ここでQは-O-、-S-、及び-NR-から独立して選択され、RはH及びC~Cアルキルから選択され、好ましくはRはHであり、添え字nは1~6であり、好ましくはnは2又は3であり、添え字yは0又は1、好ましくは1である)から選択され、より好ましくは、Rは(C2nC(O)QRであり、式中、Qは-O-であり、nは2又は3であり、yは1であり、RはC~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及びGRから選択され、ここで、Gは12~1,443Daの重量を有する二価の有機部分であり、より好ましくはGは、(CHQ(ここで添え字pは2~12)及び(C2mO)から選択され、ここで、各mは独立して、1~4であり、好ましくはmは2又は3であり、より好ましくはmは2であり、添え字zは1~20であり、最も好ましくは、Gは、(C2mO)であり、ここで、各mは2であり、添え字zは2~6であり、RはH、C~C直鎖アルキル、C(O)(C2n(ROH、及びそれらの混合物であり、ここで、n、y、x及びRは、Rについて独立して選択され、上記のように定義される);
以下の式を有するアルキル化フェノール
【0009】
【化3】
(式中、各添え字xは、独立して、1又は2であり、
各Rは独立して、C~C直鎖アルキル、好ましくはメチル、及びC~C16分岐アルキル、好ましくはt-ブチルから選択され、各Rはその環上のOH基に対してオルト又はパラのいずれかに配置され、-CR1011-架橋の2つの結合点は、架橋が結合しているアリール環上のOHに対して、オルト、パラ、又はそれらの混合であり、好ましくは両方オルト又は両方パラであり、R10及びR11は、H及びC~C直鎖アルキルから、好ましくはH及びメチルから個別に選択され、より好ましくはR10及びR11はHである);
アリールアミン;
及びこれらの混合物から選択され、
酸化防止剤が、水溶性担体のマトリックス中に分散されている、組成物。
【0010】
洗濯物を処理するためのプロセスであって、洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、複数の粒子を洗濯機に分配する工程と、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、洗濯物品を複数の粒子と接触させる工程と、を含むプロセス。
【0011】
複数の粒子を形成するためのプロセスであって、水溶性担体及び酸化防止剤を含む融解組成物を提供する工程と、融解組成物を分配器の1つ以上の開口部を通過させる工程と、1つ以上の開口部の下の可動コンベヤ上に融解組成物を付着させる工程と、を含むプロセス。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】粒子を形成するための装置である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
複数の粒子を含む洗濯処理組成物は、スルー・ザ・ウォッシュプロセスを使用して悪臭を処理するために使用することができる。スルー・ザ・ウォッシュプロセスにおいて、洗濯処理組成物は、洗浄機の洗浄サブサイクル中に存在する。洗濯機は、典型的には、洗浄サブサイクル及びすすぎサブサイクルを有する。洗浄によって送達されるように設計された組成物は、ユーザが使用するのに便利である。例えば、ユーザは、組成物を洗濯機のドラムに直接分配することができる。更に、ユーザが負荷を桶に入れるか又は機械を始動させるときに、組成物は、ユーザによって機械に入れられる。
【0014】
典型的な洗浄サブサイクルでは大量の水が使用されるため、洗浄を通して洗濯物に有意義な悪臭処理の利益をもたらすことは困難なことがある。通常、洗濯処理組成物は、洗浄水で希釈されて洗浄液を形成する。洗濯処理組成物の個々の成分は、洗浄水で希釈されたときに、適切な濃度の個々の成分が、所望の利益を提供するように香りを付けるために洗濯水に存在するように、十分に高いレベルで洗濯処理組成物中に提供されなければならない。
【0015】
悪臭の利益は、洗濯処理組成物中に酸化防止剤を含めることによって提供することができる。液体洗濯洗剤組成物は、配合物の一部として酸化防止剤を含んでもよい。しかしながら、一般的な液体洗濯洗剤組成物に含まれ得る酸化防止剤の量には上限があり得る。この上限は、水溶性ではない酸化防止剤のための水ベースの液体洗濯洗剤組成物について存在し得る。酸化防止剤が液体洗濯洗剤組成物中で水溶性でない場合、液体洗濯洗剤を容器に収容している間に、酸化防止剤が液体洗濯洗剤中の懸濁液から脱落することがある。したがって、液体洗濯洗剤組成物は、懸濁液中に残存することができる非水溶性酸化防止剤の重量パーセントに上限を有し得る。上記を考慮すると、液体洗濯洗剤組成物を介して提供することができる悪臭の利益には上限があり得る。
【0016】
液体布地柔軟剤製品中の酸化防止剤を介したすすぎによって悪臭の利益を提供することも困難である。液体布地柔軟剤は、通常、布地柔軟化利益を提供するために第4級アンモニウム化合物を含んでいる。液状布地柔軟剤に添加される酸化防止剤は、液状布地柔軟剤組成物の他の成分と相分離していてもよい。
【0017】
ブチル化ヒドロキシトルエンなどの一部の酸化防止剤は、他の酸化防止剤と比較して、布地上に付着した後、経時的に実質的に昇華する傾向があり得る。昇華により、布地上の酸化防止剤の存在は経時的に減少する。したがって、製品中の重量分率が比較的高いブチル化ヒドロキシトルエンが、他の酸化防止剤と比較して所望の利益をもたらすために必要とされ得る。他の酸化防止剤は、より低い昇華速度及び/又はより高い酸化防止能力を有することによって、ブチル化ヒドロキシトルエンの制限のいくつかを克服することができる。
【0018】
3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸のC~C直鎖又は分岐アルキルエステルの分子量は、ブチル化ヒドロキシトルエンの分子量よりも大きい可能性があり、前者が固体から気体に転移するのに必要なエネルギーは後者よりも多くなる。更に、前者の余分な炭素及び酸素により、組成物が後者よりも疎水性になる可能性があり、その結果、酸化防止剤は、空気中に分配されるのではなく、布地上に残る傾向がある。更に、プロパン酸メチルエステル官能基は、エステル基の酸素とセルロース布地との間の水素結合を後者と比較して増加させ得る。
【0019】
融解プロセスは、布地ケア洗濯添加剤用の粒子を作製するために実用的であり得る。融解加工は、粒子の融点より高い温度で行われる。水溶性ポリマーが粒子の担体材料として使用される場合、融解加工温度は水溶性ポリマーの融解温度より高くなる。一部の酸化防止剤は、粒子を製造するために使用される製造プロセス中に、熱により酸化防止能力を失うことや昇華することがある。このように、融解加工が使用される温度で酸化防止能力を失わない、又は限られた量しか失わない酸化防止剤は、融解加工の温度でかなりの量の酸化防止剤の容量を失うものよりも適している。融解加工が使用され、粒子が香料を含む場合、製造プロセス中の香料損失が制限されるように、酸化防止剤の融点が香料の沸点未満であることが実用的であり得る。
【0020】
酸化防止剤を介した洗浄によって有意義な悪臭の利益を提供するために、洗浄液は、理想的には約0.1ppm~約20ppmの酸化防止剤、任意に約0.5ppm~約15ppm、任意に約1ppm~約10ppmを含有する。典型的な液体洗濯洗剤の用量が約20mL~約100mLであり、典型的な可溶性単位用量洗剤パウチが約20mL~約30mLであることを考慮すると、特に低い溶解度を有する酸化防止剤に対して、高レベルの酸化防止剤を有する洗浄液を作成することは困難なことがある。
【0021】
液体洗濯製品を介して洗浄に酸化防止剤を提供することに関連する困難を克服するために、固体形態を有する製品に酸化防止剤を提供することが実用的であり得る。製品は、複数の粒子を含む組成物であり得る。複数の粒子は、約25重量%~99重量%の水溶性担体と、0.01%~約50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤と、0.2重量%~20重量%の香料とを含むことができる。香料及び酸化防止剤は、水溶性担体のマトリックス中に分散している。酸化防止剤は、アルキル化フェノール、アリールアミン、及びこれらの混合物から選択されてもよい。
【0022】
粒子の各々は、香料及び酸化防止剤の一方又は両方を含むことができる。例えば、組成物は、水溶性担体及び酸化防止剤を含み、香料を含まないか又は実質的に含まない第1の粒子を含むことができる。また、組成物は、水溶性担体及び香料を含み、酸化防止剤を含まないか又は実質的に含まない第2の粒子を含むことができる。組成物の個々の粒子は、酸化防止剤及び香料のうちの少なくとも1つの重量分率で互いに異なり得る。任意に、組成物の粒子の各々は、酸化防止剤及び香料の両方を含むことができ、これにより組成物の製造が簡単になる。酸化防止剤及び香料は、水溶性担体のマトリックス中に一緒に分散させることができる。
【0023】
ユーザの観点から見ると、悪臭及び香りは互いに関連している。したがって、悪臭の利益と香りの利益とを組み合わせた製品は魅力的である。そのような製品のユーザは、所望の用量を選択することによって達成したい利益の量をカスタマイズすることができる。ユーザは、他のものほど悪臭及び香りの利益を必要としない洗濯物を容易に識別することができる。例えば、運動用衣類、運動用下着、シャツ、及びタオルは、他の種類の洗濯物と比較して、悪臭及び香りが特に問題となることがある。組成物は、ユーザが洗剤組成物とは無関係に悪臭及び香りの利益の量をカスタマイズできるよう、洗剤組成物とは別に提供することができ、洗剤組成物は他の様々な利益を提供する。
【0024】
水溶性担体
粒子は、水溶性担体を含むことができる。水溶性担体は、香料及び酸化防止剤を洗浄液に運ぶように作用する。水溶性担体が溶解すると、酸化防止剤及び香料が洗浄液中に分散され、洗濯物に付着する。
【0025】
水溶性担体は、短時間、例えば約10分未満で洗浄液に可溶である材料であり得る。
【0026】
水溶性とは、材料、担体物質、又は粒子が、水に可溶性であるか又は分散性であり、20マイクロメートルの最大孔径を有するガラスフィルタを用いる、以降、本明細書で示される方法によって測定されるときに、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、又は更には少なくとも95%の水溶性を有することを意味する:50グラム±0.1グラムの担体を、予め計量された400mLのビーカーに加え、245mL±1mLの蒸留水を加える。これを、600rpmに設定した電磁撹拌器で30分間激しく撹拌する。次いで、混合物を、上記で定義した孔径(最大20マイクロメートル)の焼結ガラスフィルタにより濾過する。工程は、23℃±1.0℃の温度及び50%±2%の相対湿度で行われる。任意の従来の方法によって、回収した濾液から水を乾燥させ、残った材料の重量を求める(これが溶解画分又は分散画分である)。次いで、溶解度又は分散率を計算することができる。
【0027】
水溶性担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの任意の組み合わせから選択され得る。
【0028】
アルカリ金属塩は、例えば、リチウムの塩、ナトリウムの塩、及びカリウムの塩、並びにこれらの任意の組み合わせから選択され得る。有用なアルカリ金属塩は、例えば、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0029】
アルカリ金属塩は、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウム、重硫酸カリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸一水素カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、乳酸カリウム、酒石酸カリウム、ケイ酸カリウム、カリウム、アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0030】
アルカリ土類金属塩は、マグネシウムの塩、カルシウムの塩など、及びこれらの組み合わせから選択され得る。アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせから選択され得る。アルカリ土類金属塩は、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸一水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸一水素マグネシウム、酢酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸一水素カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0031】
無機アルカリ金属塩及び無機アルカリ土類金属塩などの無機塩は、炭素を含まない。有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩などの有機塩は、炭素を含む。有機塩は、アルカリ金属塩又はソルビン酸のアルカリ土類金属塩(すなわち、ソルビン酸塩)であってもよい。ソルビン酸塩は、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸マグネシウム、ソルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0032】
水溶性担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの組み合わせから選択される物質であってもよく、又はそれを含んでもよい。水溶性担体は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、乳酸カルシウム、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、イソグルコース、グルコース、スクロース、ラフィノース、イソマルト、キシリトール、氷砂糖、ざらめ糖、及びこれらの組み合わせから選択され得る。一実施形態では、水溶性担体は、塩化ナトリウムであってもよい。一実施形態では、水溶性担体は、食卓塩であってもよい。
【0033】
水溶性担体は、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、塩化ナトリウム、スクロース、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、コーンスターチ、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、粘土、ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、及びこれらの組み合わせから選択される物質であってもよく、又はそれを含んでもよい。
【0034】
水溶性担体は、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0035】
水溶性担体は、二糖類、多糖類、シリケート、ゼオライト、カーボネート、サルフェート、シトレート、及びこれらの組み合わせから選択され得る。
【0036】
水溶性担体は、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、硫酸ナトリウム、デンプン、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0037】
水溶性担体は、水溶性ポリマーであり得る。水溶性ポリマーは、約40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート、約30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤、約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
【0038】
水溶性担体は、水溶性ポリマーであり得る。水溶性ポリマーは、式(I)、(II)、(III)又は(IV)、RO-(EO)x-(PO)y-R(I)、RO--(PO)x-(EO)y-R(II)、RO-(EO)o-(PO)p-(EO)q-R(III)、RO--(PO)o-(EO)p-(PO)q-R(IV)又はそれらの組み合わせを有するブロックコポリマーであり得る。(式中、EOは-CHCHO-基であり、POは-CH(CH)CHO-基であり;
及びRは、独立して、H又はC1~C22アルキル基であり;x、y、o、p、及びqは、独立して、1~100であり;
但し、x及びyの合計は35より大きく、o、p、及びqの合計は35より大きく;
ブロックコポリマーは、約3000g/mol~約15,000g/molの範囲の分子量を有する。)
【0039】
水溶性ポリマーは、ブロックコポリマー又はブロックコポリマー、例えば、PLURONIC-F38、PLURONIC-F68、PLURONIC-F77、PLURONIC-F87、PLURONIC-F88、及びそれらの組み合わせから選択されるエチレンオキシド及びプロピレンオキシドに基づくブロックコポリマーであり得る。PLURONIC(登録商標)材料は、BASFから入手可能である。
【0040】
水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol、PVA)、変性PVA;ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;アクリルアミド;アクリル酸;セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース系材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド;ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類(使用に適した修飾デンプンとしては、限定されないが、AGRANA Starch、Gmuend、Austriaから市販されているCOLLAMIDON 8805、及びCargill B.V.、Netherlandsから市販されているCTEX 06219が挙げられる。);ゼラチン;アルギネート;キシログルカン、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンを含む他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナン、ローカストビーン、アラビア、トラガカントなどの天然ガム;並びにこれらの組み合わせから選択され得る。一実施形態では、ポリマーは、ポリアクリレート、特にスルホン化ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー;並びにアルキルヒドロキシセルロース系材料、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートを含む。更に別の実施形態において、水溶性ポリマーは、PVA;PVAコポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methyl cellulose、HPMC);及びこれらの混合物から選択することができる。
【0041】
水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルアミン、部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、アルキルセルロース系材料、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカルボン酸及びポリカルボン酸塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のポリマー、多糖類、デンプン、加工デンプン、ゼラチン、アルギネート、キシログルカン、ヘミセルロース性多糖類、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、ガラクトグルコマンナン、天然ガム、ペクチン、キサンタン、カラギーナン、ローカスビーン、アラビック、トラガカント、ポリアクリレート、スルホン化ポリアクリレート、水溶性アクリレートポリマー、アルキルヒドロキシセルロース系材料、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシ-メチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコールポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0042】
水溶性ポリマーは、有機材料であり得る。有機水溶性ポリマーは、水に容易に可溶であるという利益をもたらすことができる。
【0043】
水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、デンプン、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0044】
水溶性ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)であってもよい。PEGは、粒子が、本明細書にて開示した範囲の質量を有するときに、洗浄サイクル中に溶解するのに十分水溶性であることができるため、粒子を作製するのに用いるのに便利な材料であり得る。更に、PEGは、融解物として容易に処理され得る。PEGの融解温度の開始は、PEGの分子量の関数として変化し得る。粒子は、約25重量%~約94重量%の、約2000~約15000の重量平均分子量を有するPEGを含むことができる。PEGは比較的低コストであり、多くの異なる形状及びサイズに形成され、非カプセル封入香料の拡散を最小限に抑え、水によく溶解し得る。PEGは、様々な重量平均分子量となる。PEGの適切な重量平均分子量の範囲は、約2,000~約13,000、あるいは約4,000~約13,000、あるいは約4,000~約12,000、あるいは約4,000~約11,000、あるいは約5,000~約11,000、あるいは約6,000~約10,000、あるいは約7,000~約9,000、あるいはこれらの組み合わせを含む。PEGは、BASFから、例えば、PLURIOL E 8000(8000が製品名であっても9000の重量平均分子量を有する)、又は他のPLURIOLの製品を入手可能である。水溶性ポリマーは、2つ以上のポリエチレングリコール組成物の混合物であってもよく、一方は第1の重量平均分子量(例えば9000)を有し、他方は第2の重量平均分子量(例えば4000)を有し、第2の重量平均分子量は第1の重量平均分子量とは異なる。
【0045】
複数の粒子は、水溶性担体を約25重量%~約99重量%含むことができる。複数の粒子は、複数の粒子の約35重量%~約95重量%、任意に約50重量%~約80重量%、任意にこれらを組み合わせたもの、及び前述の範囲いずれか以内にある任意の全百分率又は全百分率の範囲の水溶性担体を含んでもよい。
【0046】
複数の粒子は、個々の粒子の約25重量%~約99重量%の水溶性担体;アルキル化フェノール、アリールアミン及びそれらの混合物から選択される、個々の粒子の約0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤;及び個々の粒子の約0.2重量%~約20重量%の香料;を含む個々の粒子であって、香料及び酸化防止剤が、水溶性ポリマーのマトリックス中に一緒に分散されている、個々の粒子を含むことができる。すなわち、個々の粒子は、香料と酸化防止剤の両方を含む。
【0047】
複数の粒子は、個々の粒子の約25重量%~約99重量%の水溶性担体;アルキル化フェノール、アリールアミン及びそれらの混合物から選択される、個々の粒子の約0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤;及び個々の粒子の約0.2重量%~約20重量%の香料;及び0.01重量%~3重量%、好ましくは0.02重量%~2重量%、より好ましくは0.05重量%~1重量%、最も好ましくは0.1重量%~0.5重量%のジフェニルエーテル抗菌剤;を含む個々の粒子であって、香料、酸化防止剤、及び抗菌剤が、水溶性ポリマーのマトリックス中に一緒に分散されている、個々の粒子を含むことができる。すなわち、個々の粒子は、香料、酸化防止剤、及び抗菌剤を含む。
【0048】
個々の粒子は、個々の粒子の約25重量%~約99重量%のPEGを含み得る。任意に、個々の粒子は、個々の粒子の約25重量%~約95重量%、任意に約35重量%~約95重量%、任意に約50重量%~約80重量%、任意にこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のいずれか内の任意の全百分率又は全百分率の範囲のPEGを含み得る。
【0049】
水溶性ポリマーは、以下から選択される材料を含み得る;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;及びこれらの混合物。式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーは、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーであり得る。
【0050】
水溶性ポリマーは、以下を含み得る:ポリエチレングリコール;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪脂肪族アルコールエステル;及び式HO-(CO)-(CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテル。
【0051】
水溶性ポリマーは、複数の粒子又は個々の粒子の約20重量%~約95重量%の、式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーを含むことができる。
【0052】
水溶性ポリマーは、複数の粒子又は個々の粒子の約1重量%~約20重量%の、式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステルを含み得る。
【0053】
水溶性ポリマーは、式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテルの複数の粒子又は個々の粒子を約1重量%~約10重量%含み得る。
【0054】
個々の粒子は、水溶性担体を約25重量%~約99重量%含むことができる。任意に、粒子の各々は、個々の粒子の約35重量%~約85重量%、又は更には約50重量%~約80重量%の水溶性担体を含むことができる。
【0055】
香料
香料は、1つ以上の発香性化合物、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、及び炭化水素タイプの合成生成物を含む油又は芳香剤である。一緒になって魅力的な芳香ノートを生成する様々な発香性物質の混合物が使用され得る。そのような香油はまた、植物性供給源から入手可能であるような発香性化合物の天然混合物も含み得る。
【0056】
香料は、任意に好適な溶媒又は希釈剤と混合された香料構成要素を含む実質的に水不溶性の組成物であり得る。好適な溶媒又は希釈剤としては、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、及びこれらの混合物から選択される化合物が挙げられる。
【0057】
香料は、非カプセル封入香料として提供され得る。香料は、カプセル封入香料の一部、非カプセル封入香料の一部、又はその両方として、プロ芳香剤としても知られる1つ又は複数のプロ香料を含むことができる。香料は、香料送達系において提供され得る。ゼオライト及びシクロデキストリンは、香料送達系の例である。香料は、デンプン中でカプセル化され得る。例えば、デンプンと香油とのエマルションを噴霧乾燥させて、デンプンマトリックス内に分散された香料の液滴を有するデンプンの粒子を形成し得る。香料送達系は、粒子が空気中に浮遊され得る可能性のために、製造環境で取り扱うことが困難であり得る粒子状材料又は微細な粒子状材料であり得る。
【0058】
香料は、カプセル封入香料であってもよい。カプセル封入香料は、一般に洗濯製品に使用されている。カプセル封入香料は、それぞれがカプセル化シェルにカプセル封入されている液体香料の複数の液滴を含む。香料は、水溶性又は水不溶性のカプセル化シェル中にカプセル化され得る。カプセル化シェルは、メラミン-尿素-ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド、デンプン、及び同様の材料を含むことができる。カプセル化シェルは、ポリエチレン;ポリアミド;任意に他のコ-モノマーを含有するポリビニルアルコール;ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;ポリオレフィン;多糖類、例えば、アルギネート及び/若しくはキトサン;ゼラチン;シェラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;水不溶性無機材料;シリコーン;アミノプラスト;及びこれらの混合物から選択される材料であり得る。カプセル化シェルがアミノプラストを含む場合、アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含んでもよい。ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含み得る。多糖類を含むカプセル化シェルを有するカプセル化物が、実用的であり得る。カプセル化シェルは、キトサン、アラビアガム、アルギネート、β-グルカン、デンプン、デンプン誘導体、植物タンパク質、ゼラチン、alyssum homolocarpumシードガム、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
【0059】
香料は、1つ以上の植物由来の芳香剤を含み得る。植物由来の芳香剤は、植物から抽出された揮発性化学化合物を含有する濃縮疎水性液体である。植物起源の芳香剤は、オールスパイスベリー、アンゲリカ種子、アニス種子、バジル、ベイローレル、ベイ、ベルガモット、ブラッドオレンジ、カンファー、キャラウェイ種子、カルダモン種子、キャロット種子、カッシア、キャットニップ、シダーウッド、セロリ種子、カモミールゲルマン、カモミールローマン、シナモンバーク、シナモンリーフ、シトロネラ、クラリーセージ、クローブバッド、コリアンダー種子、サイプレス、エレミ、ユーカリ、フェンネル、ファーニードル、フランキンセンス、ゼラニウム、ショウガ、グレープフルーツピンク、ヘリクリサム、ホップ、ヒソップ、ジュニパーベリー、ラブダナム、ラベンダー、レモン、レモングラス、ライム、マグノリア、マンダリン、マジョラム、メリッサ、マグワート、ミルラ、ミルトル、ネロリ、ナイアウリ、ナツメグ、オレンジスイート、オレガノ、パルマローザ、パチョリ、ペッパーブラック、ペパーミント、プチグリン、松葉、ラジアータ、ラベンサラ、バラ、ローズマリー、ローズウッド、セージ、サンダルウッド、スペアミント、スパイクナード、スプルース、スターアニス、スイートアニー、タンジェリン、ティーツリー、タイムレッド、バーベナ、ベチバー、ウィンターグリーン、ワームウッド、ヤロウ、イランエクストラ、及びイランIII、及びそれらの混合物から選択することができる。
【0060】
複数の粒子は、粒子の約0.2重量%~約20重量%の香料、任意に約0.2重量%~約15重量%、任意に約0.2重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%、任意に約8重量%~約10重量%の香料を含み得る。カプセル封入香料の場合、香料の重量パーセントは、カプセル化シェルを除外する。
【0061】
酸化防止剤
酸化防止剤を含む粒子は、洗濯物が洗浄された後でさえ、残りの汚れにおける自動酸化事象を遅らせることによって悪臭低減を提供することができる。自動酸化は、悪臭物質の形成につながる可能性がある。
【0062】
複数の粒子は、約0.01重量%~約50重量%、任意に約0.05重量%~2重量%、任意に0.2重量%~1.5重量%、任意に0.1重量%~1重量%、任意に0.2重量%~1重量%、任意に約0.4重量%~約1.5重量%の酸化防止剤を含み得る。酸化防止剤は、アルキル化フェノール、アリールアミン、及びこれらの混合物から選択されてもよい。酸化防止剤は、Kirk-Othmer(第3巻、424ページ)及びUllmannのEncyclopedia(第3巻、91ページ)に記載されているような物質である。
【0063】
アルキル化フェノールは、以下の一般式を有してもよい:
【0064】
【化4】
式中、Rは、C~C分岐アルキル、好ましくは、tert-ブチルであり、xは、1又は2、好ましくはxは2であり、少なくとも1つのRはOH基に対してオルトであり、より好ましくは、xが2である場合、両方のRはOH基に対してオルトであり、Rは、-OH、C~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、及び(C2n(CO)Rから選択され、ここで添え字nは1~6であり、好ましくはnは1~3であり、より好ましくはnは2であり、添え字yは0又は1であり、好ましくはyは1であり、Rは、C~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及び(C2mO)から選択され、ここで各mは独立して1~4であり、好ましくは各mは独立して2又は3であり、添え字zは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルであり、好ましくはRはC~C18直鎖アルキル又はC~C1分岐アルキルであり、より好ましくはRはC~C直鎖アルキル又はC~C分岐アルキルであり、最も好ましくはRはメチルである。
【0065】
アルキル化フェノールはまた、以下の一般式を有してもよい:
【0066】
【化5】
式中、xは、1又は2、好ましくは2であり、
各Rは、C~C直鎖アルキル、及びC~C16分岐アルキルから独立して選択され、但し、xが2である場合、アルキル化フェノール中の少なくとも1つのRは、t-ブチルではなく、好ましくはC~C直鎖アルキルであり、好ましくはメチルであり、好ましくは、1つのRはC~C16分岐アルキルであり、より好ましくはt-ブチルであり、より好ましくは、一方のRはメチルであり、他方のRはt-ブチルであり、
少なくとも1つのRは、ヒドロキシル基に対してオルトで環上に位置し、最も好ましくは、両方のRはヒドロキシル基に対してオルトであり、
はC~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、(C2rO)(ここで各rは独立して1~4であり、添え字wは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルである)、及び(C2nC(O)QR(ここでQは-O-、-S-、及び-NR-から独立して選択され、RはH及びC~Cアルキルから選択され、好ましくはRはHであり、添え字nは1~6であり、好ましくはnは2又は3であり、添え字yは0又は1、好ましくは1である)から選択され、より好ましくは、Rは(C2nC(O)QRであり、式中、Qは-O-であり、nは2又は3であり、yは1であり、RはC~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及びGRから選択され、ここで、Gは12~1,443Da、好ましくは12~300の重量を有する二価の有機部分であり、より好ましくはGは、(CHQ(ここで添え字pは2~12)及び(C2mO)から選択され、ここで、各mは独立して、1~4であり、好ましくはmは2又は3であり、より好ましくはmは2であり、添え字zは1~20であり、最も好ましくは、Gは、(C2mO)であり、ここで、各mは2であり、添え字zは2~6であり、RはH、C~C直鎖アルキル、C(O)(C2n(ROH、及びそれらの混合物であり、ここで、n、y、x及びRは、Rについて独立して選択され、上記のように定義される。
【0067】
アルキル化フェノールはまた、以下の一般式を有してもよい:
【0068】
【化6】
式中、各添え字xは、独立して、1又は2であり、
各Rは独立して、C~C直鎖アルキル、好ましくはメチル、及びC~C16分岐アルキル、好ましくはt-ブチルから選択され、各Rはその環上のOH基に対してオルト又はパラのいずれかに配置され、-CR1011-架橋の2つの結合点は、架橋が結合しているアリール環上のOHに対して、オルト、パラ、又はそれらの混合物であり、好ましくは両方オルト又は両方パラであり、R10及びR11は、H及びC~C直鎖アルキルから、好ましくはH及びメチルから個別に選択され、より好ましくはR10及びR11はHである。
【0069】
アルキル化フェノールは、ヒンダードフェノールであってもよい。本明細書で使用するとき、ヒンダードフェノールという用語は、(a)少なくとも1つのフェノール-OH基に対してオルト位に結合している、少なくとも1つのC以上の分岐アルキル、任意にC~C分岐アルキル、任意にtert-ブチル、又は(b)少なくとも1つのフェノール-OH基に対して各々オルト位に、C~Cアルコキシ、任意にメトキシ、C~C22直鎖アルキル、若しくはC~C22分岐アルキル、任意にメチル若しくは分岐C~Cアルキル、又はこれらの混合物から独立して選択される置換基、のいずれかを有する、フェノール基を含む化合物を指すために使用される。フェニル環が複数の-OH基を含む場合、化合物は、少なくとも1つのこのような-OH基が直前に記載されているように置換されている限りヒンダードフェノールである。
【0070】
本明細書で使用するのに好適なフェノールとしては、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル;δ-トコフェロール;2,6-ビス(1-メチルプロピル)フェノール;2-(1,1-ジメチルエチル)-1,4-ベンゼンジオール;2,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-1,4-ベンゼンジオール;2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-1,4-ベンゼンジオール;2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-フェノール;2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-フェノール;2-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール;2-(1,1-ジメチルエチル)-4,6-ジメチル-フェノール;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、1,1’-[2,2-ビス[[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロポキシ]メチル]-1,3-プロパンジイル]エステル;2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール;2-(1,1-ジメチルエチル)-フェノール;2,4,6-トリス(1,1-ジメチルエチル)-フェノール;4,4’-メチレンビス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-フェノール;4,4’,4’’-[(2,4,6-トリメチル-1,3,5-ベンゼントリイル)トリス(メチレン)]トリス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-フェノール];N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパンアミド;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ安息香酸、ヘキサデシルエステル;P-[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチルホスホン酸、ジエチルエステル;1,3,5-トリス[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、2-[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロピル]ヒドラジド;4-[(ジメチルアミノ)メチル]-2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェノール;4-[[4,6-ビス(オクチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]-2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェノール;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、1,1’-(チオジ-2,1-エタンジイル)エステル;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェニルエステル;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、1,1’-(1,6-ヘキサンジイル)エステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-β-[3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-4-ヒドロキシ-β-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-(1,2-エタンジイル)エステル;2-[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]-2-ブチルプロパン二酸、1,3-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、1-[2-[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロポキシ]エチル]-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;3,4-ジヒドロ-2,5,7,8-テトラメチル-2-[(4R,8R)-4,8,12-トリメチルトリデシル]-(2R)-2H-1-ベンゾピラン-6-オール;2,6-ジメチルフェノール;2,3,5-トリメチル-1,4-ベンゼンジオール;2,4,6-トリメチルフェノール;2,3,6-トリメチルフェノール;4,4’-(1-メチルエチリデン)-ビス[2,6-ジメチルフェノール];1,3,5-トリス[[4-(1,1-ジメチルエチル)-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルフェニル]メチル]-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン;4,4’-メチレンビス[2,6-ジメチルフェノール];2,6-ビス(1-メチルプロピル)フェノール、及びこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0071】
本明細書での使用に好適な追加のフェノールとしては、2-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール;2-(1,1-ジメチルエチル)-4,6-ジメチルフェノール;2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-6-メチルフェノール;2,4-ビス(1,1-ジメチルエチル)-6-エチルフェノール;2,4-ジメチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール;2,4-ジメチル-6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール;4-(1,1-ジメチルエチル)-2-メチル-6-(1-メチルペンタデシル)フェノール;4-(1,1-ジメチルエチル)-2-メチル-6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、イソオクチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、メチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-α,5-ジメチルベンゼンプロパン酸、メチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-α,5-ジメチルベンゼンプロパン酸、エチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-α,α,5-トリメチルベンゼンプロパン酸、メチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-α,5-ジメチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル;N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパンアミド;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジイルビス(2,2-ジメチル-2,1-エタンジイル)]エステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジイルビス(2,2-ジメチル-2,1-エタンジイル)]エステル;及びこれらの混合物から選択されるものが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0072】
本明細書での使用に好適なビスフェノールとしては、4,4’-メチレンビス[2,6-ジメチルフェノール];4,4’-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジメチルフェノール];4,4’-メチレンビス[2-(1,1-ジメチルエチル)-6-メチルフェノール];4,4’-メチレンビス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェノール];4,4’-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェノール];4,4’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-2,3-ジメチルフェノール];2-[(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-4,6-ジメチルフェノール;2,2’-メチレンビス[4,6-ビス(1-メチルエチル)フェノール];4-(1,1-ジメチルエチル)-2-[[5-(1、1-ジメチルエチル)-2-ヒドロキシ-3-メチルフェニル]メチル]-6-メチルフェノール];2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール];2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-エチルフェノール];2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-(1-メチルエチル)フェノール];2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-(1-メチルプロピル)フェノール];2,2’-メチレンビス[4-(1,1-ジメチルエチル)-6-(1-メチルプロピル)フェノール];2,2’-エチリデンビス[4-(1,1-ジメチルエチル)-6-(1-メチルプロピル)フェノール];2,2’-メチレンビス[4,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェノール];2,2’-エチリデンビス[4,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)フェノール];2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-3,4-ジメチルフェノール];2,2’-メチレンビス[4-(1,1-ジメチルエチル)-3,6-ジメチルフェノール];2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-エチル-3-メチルフェノール];2,2’-メチレンビス[4,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-3-メチルフェノール];及びこれらの混合物から選択されるものが挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0073】
任意に、フェノールは、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸のC~C直鎖又は分岐アルキルエステルであり得る。3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸のC~C直鎖又は分岐アルキルエステルの任意の例としては、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル(Raschig USA、Arlington、Texas、United Statesから商品名RALOX 35で市販されている。)が挙げられる。任意に、フェノールは、3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸のモノ-又はビス-エステルであり得る。3-(1、1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸のモノ-又はビス-エステルの任意の例としては、3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル(BASF、Ludwigshafen、Germanyから商品名IRGANOX 245で市販されている。)が挙げられる。任意に、ビス-フェノールは、2、2’-メチレンビス-フェノールであり得る。2,2’-メチレンビス-フェノールの任意の例としては、2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール(BASF、Ludwigshafen、Germanyから商品名IRGANOX 2246で市販されている。)が挙げられる。追加のフェノール系酸化防止剤が用いられてもよい。好適なフェノール系酸化防止剤の例は、α-、β-、γ-、及びδ-トコフェロール;α-、β-、γ-、及びδ-トコトリエノール;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン;tert-ブチルヒドロキシアニソール;6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
【0074】
本開示の粒子中の酸化防止剤として有用なアリールアミンの例は、エトキシキン(例えば、1,2-ジヒドロ-6-エトキシ-2,2,4-トリメチルキノリン、商品名RALUQUIN(商標)として市販、Raschig USA、Arlington,Texas,United States)である。アリールアミンは、ジアリールアミンであってもよい。本発明において有用なジアリールアミンは、一般式
【0075】
【化7】
によって表すことができる。式中、Ar及びAr’は、各々独立して、芳香族アリールラジカル及び複素芳香族アリールラジカルから選択され、少なくとも1つのアリールラジカルは、置換されている。好適なジアリールアミンとしては、4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-N-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-ベンゼンアミン(BASF、Ludwigshafen,Germanyから商品名IRGANOX 5057として市販)、及び4-(1-メチル-1-フェニルエチル)-N-[4-(1-メチル-1-フェニルエチル)フェニル]-ベンゼンアミン(Addivant、Danbury,Connecticut,United Statesから商品名NAUGARD 445として市販)を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0076】
エステル基を有する酸化防止剤のいくつかは、融解加工によって粒子が作製されるとき、高温のため、加水分解、エステル交換、又はアミド化する可能性がある。それは、プロパン酸酸化防止剤、PEG化プロパノエートなどの低レベルの不純物、又は例えば香料を送達するために存在するアミンからのアミド形態の形成をもたらし得る。酸化防止剤は、典型的には高純度で市販されているが、それでもなお、それらの合成から、又はおそらく貯蔵時の分解から生じ得るいくつかの非常に低レベルの不純物を含む。これらの不純物のいくつかも酸化防止剤として機能し得る。全てのそのような不純物の除去は工業的規模では実用的ではなく、通常、そのような不純物を除去する必要はなく、それらは最終生成物中に持ち越される。更に、酸化防止剤の意図された機能から生じる酸化生成物は、粒子中に見出されると予想される。
【0077】
酸化防止剤の融点は、香料の沸点未満であり得る。これにより、製造プロセス中の香料の損失を制限することができる。酸化防止剤の融点は68℃未満であり得る。このような酸化防止剤は、提供される場合、担体及び酸化防止剤の融解物を香料の沸点より低い温度で処理することができるので、融解処理に実用的であり得る。いくつかの態様では、水溶性担体の融点より低い融点を有する酸化防止剤は、粒子を可能な限り低い温度で作製することを可能にし、それによって製造中の揮発性香料の損失を最小限に抑えるため、実用的であり得る。
【0078】
ジフェニルエーテル系抗菌剤
本発明は、ジフェニルエーテル系抗菌剤を使用してもよい。抗菌剤は、0.01重量%~3重量%、好ましくは0.02重量%~2重量%、より好ましくは0.05重量%~1重量%、最も好ましくは0.1重量%~0.5重量%存在し得る。
【0079】
好ましくは、抗菌剤は、ヒドロキシルジフェニルエーテルである。本明細書の抗菌剤は、ハロゲン化又は非ハロゲン化のいずれかであり得るが、好ましくはハロゲン化である。一実施形態において、抗菌剤は、下記式(I):
【0080】
【化8】
(式中、
各Yは、塩素、臭素、又はフッ素から独立して選択され、好ましくは塩素又は臭素、より好ましくは塩素であり、
各Zは、SOH、NO、又はC~Cアルキルから独立して選択され、
rは、0、1、2、又は3であり、好ましくは1又は2であり、
oは、0、1、2、又は3であり、好ましくは0、1又は2であり、
pは、0、1、又は2であり、好ましくは0であり、
mは、1又は2であり、好ましくは1であり、
nは、0又は1であり、好ましくは0である)で示されるヒドロキシルジフェニルエーテルである。
【0081】
上記の式(I)の定義において、0は無を意味する。例えば、pが0の場合、Zは式(I)に存在しない。各Y及び各Zは、同一であり得る又は異なり得る。一実施形態において、oは1、rは2、Yは塩素又は臭素である。この実施形態では、1つの塩素原子がベンゼン環に結合すると同時に臭素原子及び他の塩素原子が他のベンゼン環に結合する、あるいは、臭素原子がベンゼン環に結合すると同時に2つの塩素原子が他のベンゼン環に結合する、ことがあり得る。
【0082】
より好ましくは、抗菌剤は、4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル(「ジクロサン」)、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル(「トリクロサン」)、及びこれらの組み合わせから選択される。最も好ましくは、抗菌剤は、商標名TINOSAN HP100の下で、BASFから市販されている、4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテルである。
【0083】
粒子
複数の粒子は、約25重量%~99重量%の水溶性担体と、0.01%~約50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤と、0.2重量%~20重量%の香料とを含むことができる。香料及び酸化防止剤は、水溶性担体のマトリックス中に分散させることができる。複数の粒子は、約35%~約95%、任意に約50%~約80%、任意にこれらを組み合わせたもの、及び前述の範囲いずれか以内にある任意の全百分率又は全百分率の範囲の水溶性担体を含んでもよい。
【0084】
複数の粒子は、個々の粒子の約25重量%~約99重量%の水溶性担体;アルキル化フェノール、アリールアミン及びそれらの混合物から選択される、個々の粒子の約0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤;及び個々の粒子の約0.2重量%~約20重量%の香料;を含む個々の粒子であって、香料及び酸化防止剤が、水溶性担体のマトリックス中に一緒に分散されている、個々の粒子を含むことができる。すなわち、個々の粒子は、香料と酸化防止剤の両方を含む。
【0085】
香料は、水溶性担体のマトリックス中にランダムに分散させるか、又は実質的にランダムに分散させることができる。実質的にランダムに分散されるとは、香料の分布の変動が、水溶性ポリマーと香料の融解物が混合されるときに使用される混合プロセスの変動内にある状態で、香料がマトリックス全体に分散されることを意味する。
【0086】
酸化防止剤は、水溶性担体のマトリックス中にランダムに分散させるか、又は実質的にランダムに分散させることができる。実質的にランダムに分散されるとは、酸化防止剤の分布の変動が、水溶性担体と酸化防止剤が混合されるときに使用される混合プロセスの変動内にある状態で、酸化防止剤がマトリックス全体に分散されることを意味する。
【0087】
粒子は各々、約1mg~約500mg、代替的に約5mg~約500mg、代替的に約5mg~約200mg、代替的に約10mg~約100mg、代替的に約20mg~約50mg、代替的に約35mg~約45mg、代替的に約38mgの質量を有し得る。個々の粒子は、約0.003cm~約5cm、任意に約0.003cm~約1cm、任意に約0.003cm~約0.5cm、任意に約0.003cm~約0.2cm、任意に約0.003cm~約0.15cmの体積を有し得る。より小さい粒子は、容器内への粒子のより良好な充填性及び洗浄水へのより急速な溶解性を提供すると考えられる。組成物は、約10mg未満の個々の質量を有する10重量%未満の粒子を含み得る。これによって、粉塵の可能性が低減され得る。
【0088】
開示した実施形態又は組み合わせのいずれかにおける、本明細書にて開示した粒子は、球形、半球形、扁球形、円筒形、多面体、及び半扁円から選択される形状を有することができる。粒子は、半球形、圧縮された半球形であってもよく、又は少なくとも1つの実質的に平坦又は平坦な表面を有し得る。このような粒子は、球状の粒子と比較して、質量に対して比較的大きい表面積を有することができる。水への溶解時間は、表面積の増加の関数として減少してもよく、長い溶解時間より短い溶解時間が好ましい。
【0089】
本明細書にて開示した粒子は、約10~1、任意に約8~1、任意に約5~1、任意に約3~1、任意に約2~1の、最小寸法に対する最大寸法の比率を有することができる。本明細書にて開示した粒子は、粒子がフレークでないような形状であることができる。最小寸法に対する最大寸法の比率が約10超である粒子、又はフレークである粒子は、脆くなりがちであり、粒子が埃っぽくなる傾向にある。粒子の脆弱性は、最大寸法と最小寸法との比率の値を減少させると減少する傾向がある。
【0090】
複数の粒子は、約20重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約10重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約5重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約3重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含むことができる。複数の粒子は、0重量%~約20重量%、任意に0重量%~約10重量%、任意に約0重量%~約5重量%、任意に約0重量%~約3重量%、任意に約0重量%~約1重量%のアニオン性界面活性剤を含み得る。酸化防止剤が水溶性でない場合があるため、アニオン性界面活性剤をほとんど又は全く有さない粒子中に酸化防止剤を提供することは、実用的であり得る。粒子が溶解すると、酸化防止剤の一部が界面活性剤ミセル内に到達し、意図したように洗濯物に付着しない場合がある。
【0091】
粒子は、約10重量%未満の水を含むことができる。複数の粒子の個々の粒子は、約40C~約55Cの粒子融解開始点を有し得る。そのような粒子は、製造業者から消費者の家庭までのサプライチェーン内で安定であり得る。
【0092】
粒子は、気泡を含むことができる。気泡は、球状の気泡でもよい。粒子は、その中に同伴される気泡を含むことができるので、粒子は、粒子を形成する構成的な固体及び/又は液体材料の密度又は加重平均密度よりも小さい密度を有することができる。気泡が粒子内の酸化反応に寄与し得るので、気泡を含む粒子が酸化防止剤を含むことが有利であり得る。各粒子は、約1g/cm未満の密度を有し得る。任意に、各粒子は、約0.98g/cm未満の密度を有し得る。任意に、各粒子は、約0.95g/cm未満の密度を有し得る。典型的な洗浄液の密度は約1g/cmであるため、約1g/cm未満、又は更には約0.95g/cm未満の密度を有する粒子を提供することが望ましい場合がある。約1g/cm未満の密度を有する粒子は、洗浄溶液中に浮遊する粒子90をもたらすために望ましい可能性がある。
【0093】
各粒子は体積を有してもよく、粒子90内のガス吸蔵体は、粒子の約0.5体積%~約50体積%、又は更には粒子の約1体積%~約20体積%、又は更には粒子の約2体積%~約15体積%、又は更には粒子の約4体積%~約12体積%を含み得る。理論に束縛されるものではないが、ガス吸蔵体の体積が大きすぎる場合、粒子は、望ましくない様式で破断せずにパッケージ化、出荷、保管、及び使用するのに十分な強度を備えないことがあると考えられる。
【0094】
吸蔵体は、約1マイクロメートル~約2000マイクロメートル、又は更には約5マイクロメートル~約1000マイクロメートル、又は更には約5マイクロメートル~約200マイクロメートル、又は更には約25~約50マイクロメートルの有効径を有してよい。一般に、小さいガス吸蔵体は、大きいガス吸蔵体よりも望ましいと考えられる。ガス吸蔵体の有効径が大きすぎると、粒子は、望ましくない方法で破断せずにパッケージ化、出荷、保管、及び使用するのに十分な強度を備えないと考えられる。有効径は、ガス吸蔵体と同一の体積を有する球形の直径である。ガス吸蔵体は、球状のガス吸蔵体であってよい。
【0095】
洗濯物を処理するための方法
本明細書に開示される複数の粒子は、消費者が悪臭の利益、特に洗浄サブサイクルを達成することを可能にする。洗浄サブサイクルを通して悪臭の利益を提供することにより、消費者は、洗濯機の開始前又は直後に、洗剤組成物及び粒子を単一の場所、例えば洗浄槽に投入するだけでよい。これは消費者にとっては、洗浄サブサイクルが完了した後、例えば、すすぎサイクルの前、最中、又はすすぎサイクルの間に、別個に洗浄槽内に分配されるすすぎ添加組成物を使用するよりも便利であり得る。洗剤組成物が分配される場所以外の場所にすすぎ添加組成物を分配する必要があるため、最新の直立型かつ高効率の機械の自動分配機構を使用することは、不都合である場合がある。
【0096】
衣料品を処理するためのプロセスは、洗濯機に衣料品を入れる工程を含むことができる。衣料品は、本明細書に開示される複数の粒子を含む組成物に、洗濯機の洗浄サブサイクル中に接触させる。個々の粒子は、洗浄液を形成するために、洗浄サブサイクルの一部として提供される水に溶解することができる。個々の粒子の溶解又は分散は、洗浄サブサイクル中に起こり得る。任意選択で、プロセスは、衣料品を、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、約3重量%~約60重量%、任意に約3重量%~約40重量%のアニオン性界面活性剤を含む洗剤組成物と接触させる工程を更に含んでいてもよい。アニオン性界面活性剤は、サルフェート、スルホネート、カルボキシレート、及びこれらの混合物から選択され得る。洗剤組成物は粒子とは異なる。洗剤組成物は、任意選択で、粒子とは別個に提供され得る。洗剤組成物は、粒子とは別個に分配され得る。
【0097】
洗濯機は、運転サイクル内に、少なくとも2つの基本サブサイクル、即ち洗浄サブサイクル及びすすぎサブサイクルを有する。洗濯機の洗浄サブサイクルは、最初に洗浄槽を水で充填又は部分的に充填する際に開始する洗濯機のサイクルである。洗浄サブサイクルの主な目的は、衣料品から汚れを除去又は浮かせ、洗浄液にこの汚れを懸濁させるというものである。典型的には、洗浄液は、洗浄サブサイクルの終わりに排出される。洗濯機のすすぎサブサイクルは、洗浄サブサイクルの後に起こり、汚れをすすぎ洗いすることを主な目的とし、任意に、衣料品から洗浄サブサイクルに提供される何らかの有益剤を有する。
【0098】
プロセスは、任意に、洗浄サブサイクル中に衣料品を、アニオン性界面活性剤を含む洗剤組成物と接触させる工程を含むことができる。ほとんどの消費者は、洗浄サブサイクル中に洗浄槽に洗剤組成物を提供する。洗剤組成物は、アニオン性界面活性剤、並びに任意に香料、漂白剤、増白剤、色相染料、酵素などを含むがこれらに限定されない他の有益剤を含むことができる。洗浄サブサイクル中、洗剤組成物と共に提供された有益剤を、洗浄槽に配置された衣料品と接触させる、又は衣料品に適用する。典型的には、洗剤組成物の有益剤は、水及び有益剤の洗浄液に分散される。
【0099】
洗浄サブサイクル中、洗浄槽は、水で充填されてもよく、又は少なくとも部分的に水で充填されてもよい。個々の粒子は、水に溶解又は分散して、個々の粒子の成分を含む洗浄液を形成することができる。任意に、洗剤組成物が使用される場合、洗浄液は、洗剤組成物の成分及び複数の粒子の成分を含むことができる。複数の粒子は、衣料品が洗濯機の洗浄槽に配置される前に、洗濯機の洗浄槽に配置することができる。複数の粒子は、衣料品が洗濯機の洗浄槽内に配置された後、洗濯機の洗浄槽に配置することができる。複数の粒子は、洗浄槽に水を充填する、又は部分的に充填する前に、又は洗浄槽に水を充填した後に、洗浄槽に配置することができる。
【0100】
衣料品を処理するプロセスの実施において、消費者が洗剤組成物を使用する場合、洗剤組成物及び複数の粒子は、別個のパッケージから提供され得る。例えば、洗剤組成物は、ボトル、サッシェ、水溶性パウチ、投入カップ、投入ボール、又は洗濯機に関連するカートリッジから提供される液体洗剤組成物であり得る。複数の粒子は、非限定的な例として、カートン、ボトル、水溶性パウチ、投入カップ、サッシェなどの別個のパッケージから提供することができる。洗剤組成物が、粉末、水溶性繊維基材、水溶性シート、水溶性フィルム、水溶性フィルム、固体洗剤組成物を担持する非水溶性繊維ウェブなどの固体形態である場合、複数の粒子は固体洗剤組成物と共に提供され得る。例えば、複数の粒子は、固体洗剤組成物と複数の粒子との混合物を含有する容器から提供され得る。任意に、複数の粒子は、水溶性繊維基材、水溶性シート、水溶性フィルム、水溶性フィルム、固体洗剤組成物を担持する非水溶性繊維ウェブである洗剤組成物から形成されるパウチから提供され得る。
【0101】
粒子を形成するためのプロセス
粒子は、複数の工程を含むプロセスによって作製することができる。粒子は、打錠又は融解加工によって形成することができる。約25重量%~約99重量%の水溶性担体と、アルキル化フェノール、アリールアミン、及びそれらの混合物から選択される、約0.05重量%~50重量%、より好ましくは0.01重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤とを含む融解組成物を調製することができる。融解組成物は、任意に、約0.2重量%~約20重量%の香料を更に含むことができる。
【0102】
粒子は、粒子作製装置1(図1)を使用することによって形成することができる。融解組成物20は、バッチミキサー10又は連続ミキサー10で調製することができ、又は構成材料を手動で混合することによってベンチトップ上で作製することができる。担体が水溶性ポリマーである場合、水溶性ポリマーは、香料が含まれる場合、水溶性ポリマーの融解開始点を超え、かつ香料の引火点又は沸点未満の温度に加熱され得る。酸化防止剤及び任意の香料は、融解した水溶性ポリマーに添加するか、又はその逆に添加して、融解組成物を形成することができる。水溶性ポリマーは、酸化防止剤の一部又は全部を既に含むように提供されてもよい。
【0103】
水溶性ポリマー、酸化防止剤、及び任意の香料を含む融解組成物20は、1つ以上の開口部60を通過し、押出物又は液滴85として可動コンベヤ80上に付着させることができる。混合物は、任意に型の凹部に付着し、冷却又は放冷されて、混合物が粒子90に固化することができる。粒子を型の凹部から除去して、完成品を得ることができる。分配器30には、複数の開口部を設けることができる。融解組成物20は、供給管40を介して分配器に輸送されることができる。任意に、静的ミキサー55などのミキサー50を供給管40と並んで設けることができる。任意に、供給管40は、断熱されてもよく、又は加熱されたジャケットが設けられてもよい。
【0104】
任意に、粒子90は、水溶性ポリマー、酸化防止剤、及び香料を含む混合物を分配器の1つ又は複数の開口部60に通過させ、混合物を1つ又は複数の開口部60の下の可動コンベヤ80上に付着させることによって形成することができる。混合物を固化させて粒子90を形成することができる。混合物は、押出物として可動コンベヤ80上に付着させることができ、押出物を切断して粒子90を形成することができる。あるいは、混合物は、可動コンベヤ80上に液滴を形成するために、1つ以上の開口部60を通過することができ、液滴は、粒子90を形成するために固化させることができる。
【0105】
香料及び酸化防止剤は、混合物として提供することができる。香料は、カプセル封入香料であってもよい。
【0106】
任意に、ガス供給ラインを分配器30の上流に含めて、融解組成物内にガスを含めることができる。ガス供給ラインの下流では、融解物がガス同伴融解物であるように、融解組成物30を粉砕して気泡を破砕することができる。ガス同伴融解物から形成された粒子は、気泡を含むことができる。ガス供給ライン及びミルは、一体化ユニットとすることができ、非限定的な例として、Oakes Foamer(E.T.Oakes Corporation,686 Old Willets Path,Hauppauge,NY 11788)2MT1A連続フォーマーがある。任意に、ガスは、融解組成物20にガス発生材料を混合することにより融解組成物20に混入されてよい。
【0107】
試験方法
融解開始試験方法
融解の開始は、以下のような融解開始試験方法を用いて判定される。示差走査熱量計(DSC)を使用して、粒子の、任意の所与の組成物のピーク溶融遷移に対して融解の開始が生じる温度を定量化する。融解温度測定は、TA InstrumentsのモデルディスカバリーDSC(TA Instruments Inc./Waters Corporation(New Castle,Delaware,U.S.A.)などの、付随するソフトウェア及び窒素パージ能力を有する高品質のDSC機器を使用して行われる。較正チェックは、インジウム標準サンプルを使用して実施される。インジウム標準サンプルについて測定された融解開始の温度が156.3~157.3℃の範囲内である場合、DSC機器は試験を行うのに好適であると考えられる。
【0108】
少なくとも5gの組成物を得、IKA基本分析ミルモデルA11 B S1(IKA-Werke GmbH & Co.KG(Staufen im Breisgau,Germany))などの分析粉砕装置を使用して粉末形態に粉砕することによって微粉化することにより、均一な試験サンプルを調製する。その後、粉砕したサンプルを、公称直径1mmのふるいメッシュサイズの目開き(例えば、No.18メッシュサイズ)を有する清浄なステンレス鋼のふるいを通して篩分けする。試験される各サンプルについて、少なくとも2つの複製サンプルを独立して粉砕し、測定する。約5mg秤量された粉砕された組成物のサンプルを、気密アルミニウムDSCサンプル用のパンの底部に入れ、サンプルを広げてパンの基部を被覆する。気密アルミニウム蓋をサンプルパン上に置き、蓋をサンプル封入プレスで密封して、測定プロセス中の蒸発又は重量損失を防止する。DSC測定は、参照標準に対して実施される。空の基準パンに対するサンプル含有パンの熱吸着におけるデルタを測定するために、参照標準として空のアルミニウムDSCサンプルパンが使用される。
【0109】
DSC機器は、以下のサイクル構成選択を使用してサンプルを分析するように設定される。すなわち、サンプルパージガスは、50mL/分に設定された窒素であり、サンプリング間隔は、0.1秒/点に設定され、平衡化を-20.00℃に設定し、等温の保持を1分に設定する。Rampは10.00℃/分~90.00℃に設定され、等温の保持90.00℃で1分間設定されるという設定を使用して、単一の加熱サイクル中にデータを収集する。複製の試験サンプルを収容する密封されたサンプル用のパンを、空の基準パンと同様に、機器に注意深く装填する。上記のDSC分析サイクルを実施し、出力データを評価する。DSC加熱サイクル中に取得されたデータは、典型的には、X軸(℃)の温度及びY軸のサンプル重量(W/g)に正規化された加熱流を用いてプロットされ、その結果、融点は、エネルギーを吸収するため、下方(吸熱)のピークとして現れる。
【0110】
融解転移開始温度は、対象となる融解温度に対して予め確立されたベースラインから最初にふれが観察される温度である。ピーク融解温度は、特定のDSC加熱サイクル中に、サンプルを固相から融解相に転移させるために最も大きな観測された差動エネルギーを必要とする特定の温度である。本発明の目的のために、融解温度の開始は、ピーク融解温度の融解転移開始温度として定義される。DSC技術に関する更なる一般的な情報は、業界標準法ASTM D3418-03-Transition Temperatures of Polymers by DSC(DSCによるポリマーの転移温度)に見出すことができる。
【0111】
DSC機器ソフトウェアを使用して、2つの点は、「積分の開始及び停止」ベースライン限界として手動で定義される。選択された2つの点は、ベースラインの平坦領域上において、検出された融解転移ピークのそれぞれ左側及び右側にある。次に、この定義された領域を使用してピーク温度(T)を決定し、ピーク融解温度を報告するために使用することができる。次いで、ピーク融解温度の融解開始温度を、機器のソフトウェアによって特定する。
【0112】
報告する融解開始温度は、組成物の複製サンプルから得られた平均結果(℃)である。
【0113】
悪臭低減試験方法
以下の方法を使用して、組成物の悪臭低減効果を試験する。
【0114】
A.75グラムの悪臭カクテルの調製
脂肪酸及び悪臭分子を、表Aに従ってテフロン(登録商標)ライニングされたキャップを有する100mLのガラスジャーに添加し、渦を用いてよく混合する。
【0115】
【表1】
【0116】
B.身体汚れ悪臭組成物の調製
表Bに記載の指定の量の各材料を、テフロン(登録商標)ライニングされたキャップを有する200mLのガラスジャーに供給する。人工身体汚れ(artificial body soil、ABS)は、Accurate Product Development(2028 Bohlke Blvd,Fairfield,OH 45014)により市販されている。
【0117】
【表2】
【0118】
C.悪臭試験布地の調製
540μLの、表Bに記載の身体汚れ悪臭組成物を、2×5インチの白色ポリコットン50/50(PCW50/50)見本に適用することによって、洗浄投入分当たり16の悪臭試験布地を調製する。それぞれ15μlの身体汚れ悪臭組成物を送達する36本のマイクロピペットのアレイを使用して、布地全体に均一に汚れを塗布する。試験する液体洗剤(TIDE free and gentle、The Procter & Gamble Company of Cincinnati,Ohioから入手可能)49.8グラムを、複数の粒子((a)100重量%のPEG 8000水溶性担体(参照又は対照サンプル)又は(b)99.5重量%のPEG 8000及び0.5重量%の酸化防止剤のいずれかを含む)13.5グラムと共に、Expressサイクル(68°Fの洗浄サイクル、続いて68°Fのすすぎサイクル)に設定されたMiele 1724洗浄器具に添加する。例えば銅配管系により周囲濃度の銅を含有する、水道水を使用する。悪臭試験布地を、7gpgの洗浄水中にて3.9kg、50×50cmのきれいなコットン及びポリコットンバラストを用いて洗浄し、次いで、低温に設定したMaytag二重スタック回転式乾燥機で20分間、15×25インチのコットンテリーハンドタオル4枚と共に乾燥させる。16個の乾燥した悪臭試験布地のうちの6つをランダムに選択し、それらの6つの各々を2つの2×2.5インチ片に切断する。2つの2×2.5インチ片のうちの1つを、密封し、分析前に周囲条件で平衡化させた10mLの分析GCヘッドスペース圧着バイアルに入れる。このようにして、各洗浄負荷は、6つの分析ヘッドスペースバイアル(6つの内部)を生成する。各固有の洗浄処理は、対照処理と同時に他の点では同一の機械のバンクからの3つの異なるランダム化された機械(3つの外部)で同時に実行されるため、全ての洗浄負荷に対して同じ水道水の供給源にアクセスする。
【0119】
D.布地上の悪臭の分析的検出
ABS及びスクアレン酸化悪臭分子を使用して、悪臭低減について、質量選択検出器(5977B)、Chemstation定量パッケージ、及び固相マイクロ抽出(SPME)プローブを備えたGerstel多目的サンプラーを備えた、Agilientガスクロマトグラフ7890Bを使用して、ガスクロマトグラフィ質量分析により定量的に決定する。6-メチル-5-ヘプテン-2-オン(CAS110-93-0)、トランス-2-ヘプテナール(18829-55-5)、及び3-メチル-2-ブテナール(107-86-8)の較正標準を、これらの材料の既知の重量を軽質鉱油(CAS8020-83-5)(各材料はSigma Aldrichから入手可能)に溶解することによって、調製する。
【0120】
2インチ×2.5インチの均一な悪臭試験布片を含むバイアルを、分析の12時間超前に平衡化する。以下の設定をオートサンプラーで使用する:80℃のインキュベーション温度、45分のインキュベーション時間、VT32-10サンプルトレイタイプ、22mmのバイアル浸透、5分の抽出時間、54mmの注入浸透、及び5分の脱着時間。以下の設定をFront Split/Splitless入口ヘリウムについて使用する:スプリットモード、250℃の温度、6.8psiの圧力、64mL/分の総流量、3mL/分のセプタムパージ流量、60:1のスプリット比、及び15.4分のGCラン時間。以下の設定をオーブンにて使用する:35℃の初期温度、16℃/分の加熱プログラム、250℃の温度、及び2分の保持時間。各成分の分配係数(K、80℃)に基づいて、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン(K=3353)、トランス-2-ヘプテナール(K=3434)、及び3-メチル-2-ブテナール(K=1119)の総計nmol/Lを計算する。
【0121】
これらの値の3つの測定値(nmol/L)を足して一つにし、所与の試験区分についての総計ABS/スクアレン酸化マーカー(nmol/L)を得る。
【0122】
E.酸化生成物の悪臭低減%の計算
酸化生成物の悪臭低減%については、(酸化防止剤なしの)基準組成物と比較して、試験組成物によってもたらされた、選択された悪臭マーカーの量の低減を比較する百分率として示す。値を、以下のように求める:
酸化生成物の低減%=(マーカーref-マーカーtest)×100/マーカーref
【0123】
マーカーref及びマーカーtestの値を、以下のように定義する。
マーカーref=酸化防止剤を含まない配合物(例えば、基準又は対照配合物)で洗浄された布地の総ABS/スクアレン酸化マーカー(nmol/L)についての18回の内部複製の平均値
マーカーtest=試験された酸化防止剤を含む配合物で洗浄された布地の総ABS/スクアレン酸化マーカー(nmol/L)についての18回の内部複製の平均値。
【0124】
測定した酸化生成物は悪臭であると考えられるため、組成物によってもたらされた酸化生成物の低減%が高くなるほど、処理した布地では悪臭が減少する可能性が高いと考えられる。したがって、酸化生成物の悪臭低減%の値が大きくなることが、典型的には好ましい。本開示の組成物及びプロセスにより、少なくとも約10%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約80%の、酸化生成物の悪臭低減%をもたらすことができる。
【実施例
【0125】
以下に提供される実施例は、事実上例示を意図するものであり、限定することを意図するものではない。
【0126】
実施例1.酸化防止剤を含む複数の粒子対酸化防止剤を含まない複数の粒子の悪臭制御。
本開示の酸化防止剤を含有する複数の粒子の悪臭制御効果を示すために、酸化防止剤なし(対照)又は0.5重量%の酸化防止剤のいずれかを組み込んで複数の粒子の様々なバッチを調製した。試験用の粒子の調製は、以下のステップに従って達成した:(1)PEG9000をガラスジャーに入れ、80℃のオーブンで一晩融解した。(2)翌朝、250mLのガラスビーカー及び金属スパチュラ(手で混合するために使用)を80℃のオーブンに入れて加温した。(3)ビーカーをオーブンから取り出し、天秤のペーパータオル(断熱用)の上に置き、天秤を風袋引きした。(4)PEG9000のジャーをオーブンから取り出し、99.5gの融解PEG9000をガラスビーカーに注いだ。(5)酸化防止剤0.5gを融解PEGの上でガラスビーカーに秤量した。(6)ガラスビーカーを85℃に設定したホットプレート上に置き、温かい金属スパチュラを使用して生成物が均質になるまで手動で成分を完全に混合した。(7)融解生成物をシリコーンゴム型に注入して、高さ3mm×直径5mm程度の大きさの粒子を形成した。(8)粒子を室温に冷却し、固化させ、次いでガラスサンプルジャーに収集した。対照生成物は、工程(5)を省略して上記と全く同じように調製した。
【0127】
酸化防止剤の同一性及びレベルを除いて同じプロセスによって複数の粒子の各サンプルを調製し、上述のように、悪臭低減試験方法パートCに記載されているように使用し、パートDに従って分析した。結果を表1に示す。
【0128】
【表3】
2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール]は、Sigma-Aldrich Inc.,St.Louis,MOから市販されており、以下の構造を有する。
【0129】
【化9】
ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-、メチルエステルは、AK Scientific,Union City,CAから市販されており、以下の構造を有する。
【0130】
【化10】
3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステルは、Combi-Blocks,San Diego,CAから市販されており、以下の構造を有する。
【0131】
【化11】
2,4,6-トリス(1,1-ジメチルエチル)-フェノールは、Combi-Blocks,San Diego,CAから市販されており、以下の構造を有する。
【0132】
【化12】
4,4’-メチレンビス[2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-フェノール]は、TCI America,Portland,ORから市販されており、以下の構造を有する。
【0133】
【化13】
2-(1,1-ジメチルエチル)-4,6-ジメチルフェノールは、Combi-Blocks,San Diego,CAから市販されており、以下の構造を有する。
【0134】
【化14】
2-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノールは、Sigma-Aldrich Inc.,St.Louis,MOから市販されており、以下の構造を有する。
【0135】
【化15】
2-(1,1-ジメチルエチル)-1,4-ベンゼンジオールは、Sigma-Aldrich Inc.,St.Louis,MOから市販されており、以下の構造を有する。
【0136】
【化16】
比較例。3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、2-[3[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロピル]ヒドラジンは、Combi-Blocks,San Diego,CAから市販されており、以下の構造を有する。
【0137】
【化17】
10 比較例。ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-、オクタデシルエステルは、AK Scientific,Union City,CAから市販されており、以下の構造を有する。
【0138】
【化18】
【0139】
表1に示される結果は、酸化防止剤を含まない粒子で洗浄された布地の悪臭マーカーに対する、酸化防止剤を含有する複数のビーズを使用して洗浄された布地の悪臭マーカーの低減%の範囲を示す。更に、いくつかはほとんど又は全く利益をもたらさないが、他のものは悪臭マーカーの実質的な減少をもたらすので、酸化防止剤化合物は等しく効果的ではない。
【0140】
実施例2.本発明の実施例の酸化防止剤粒子対PEG粒子(酸化防止剤なし)及び別個の酸化防止剤粒子を含有する比較例サンプルの悪臭制御。
実施例2は、1重量%の酸化防止剤が粒子に組み込まれた本発明の実施例Aと、PEG粒子(酸化防止剤を含まない)及び別個の酸化防止剤粒子(PEG粒子に組み込まれていない)を含有する比較例Bとの間の悪臭制御の比較である。本発明の実施例Aは、上記実施例1に記載されたのと同じプロセスによって調製し、99重量%のPEG(BASFから市販、分子量9000)、及び1重量%の酸化防止剤RALOX35(3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル、Millikenから市販、商品名MILLISHIELD PA35)を組み込んだ。比較例Bは、99:1の重量比を有する100%PEG粒子と100%酸化防止剤粒子との混合物であった。PEG粒子及び酸化防止剤粒子の両方を、それぞれ原料としてPEG及びRALOX35を使用して、RALOX35については工程(8)において粒子を4℃の冷蔵庫に入れ、一晩冷却したことを除いて、実施例1で上述したプロセスに従って調製した。
【0141】
実施例2は、上記の悪臭低減試験方法に基づく変更された方法を使用し、身体汚れ悪臭組成物は以下の表B’に従って作製し、洗浄パラメータは以下の表Cに列挙する。
【0142】
【表4】
【0143】
【表5】
【0144】
結果を表2に示す。
【0145】
【表6】
【0146】
上記の結果を考慮すると、酸化防止剤を別々に添加した場合と比較して、酸化防止剤が粒子に組み込まれた場合に、酸化防止剤3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステルの酸化マーカーの大幅な減少が生じる。
【0147】
配合例
表3は、作製可能な粒子の配合物を一覧にしている。理解されるように、多くの追加の配合物を調製することができ、以下に示すF1~F21は、決して限定することを意図するものではない。
【0148】
【表7】
【0149】
【表8】
【0150】
【表9】
3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル、AK Scientific,Union City,CAから市販。RALOX 35、PA 35。
3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル、Combi-Blocks,San Diego,CAから市販。IRGANOX 245。
2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール、Sigma-Aldrich Inc.,St.Louis,MOから市販。IRGANOX 2246。
CTEX 06219、Cargill B.V.,Netherlandsから市販。
4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル、Sigma-Aldrich Inc.,St.Louis、MOから市販。
活性物質の重量パーセント(香料カプセル又はプロ香料のいずれか)。
【0151】
組み合わせ
以下に実施例を示す。
A.複数の粒子を含む組成物であって、当該複数の粒子が、
約25重量%~約99重量%の水溶性担体と、
約0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤とを備え、当該酸化防止剤が、
以下の式を有するアルキル化フェノール
【0152】
【化19】
(式中、Rは、C~C分岐アルキル、好ましくは、tert-ブチルであり、
xは、1又は2、好ましくはxは2であり、少なくとも1つのRはOH基に対してオルトであり、より好ましくは、xが2である場合、両方のRはOH基に対してオルトであり、
Rは、-OH、C~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、及び(C2n(CO)Rから選択され、ここで添え字nは1~6であり、好ましくはnは1~3であり、より好ましくはnは2であり、添え字yは0又は1であり、好ましくはyは1であり、
は、C~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及び(C2mO)から選択され、ここで各mは独立して1~4であり、好ましくは各mは独立して2又は3であり、添え字zは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルであり、好ましくはRはC~C18直鎖アルキル又はC~C1分岐アルキルであり、より好ましくはRはC~C直鎖アルキル又はC~C分岐アルキルであり、最も好ましくはRはメチルである);
以下の式を有するアルキル化フェノール
【0153】
【化20】
(式中、xは1又は2、好ましくは2であり、
各Rは、C~C直鎖アルキル、及びC~C16分岐アルキルから独立して選択され、但し、xが2である場合、アルキル化フェノール中の少なくとも1つのRは、t-ブチルではなく、好ましくはC~C直鎖アルキルであり、好ましくはメチルであり、好ましくは、1つのRはC~C16分岐アルキルであり、より好ましくはt-ブチルであり、より好ましくは、一方のRはメチルであり、他方のRはt-ブチルであり、
少なくとも1つのRは、ヒドロキシル基に対してオルトで環上に位置し、最も好ましくは、両方のRはヒドロキシル基に対してオルトであり、
はC~C22直鎖アルキル、C~C22分岐アルキル、(C2rO)(ここで各rは独立して1~4であり、添え字wは1~20であり、RはH又はC~C直鎖アルキルである)、及び(C2nC(O)QR(ここでQは-O-、-S-、及び-NR-から独立して選択され、RはH及びC~Cアルキルから選択され、好ましくはRはHであり、添え字nは1~6であり、好ましくはnは2又は3であり、添え字yは0又は1、好ましくは1である)から選択され、より好ましくは、Rは(C2nC(O)QRであり、式中、Qは-O-であり、nは2又は3であり、yは1であり、RはC~C直鎖アルキル、C~C分岐アルキル、及びGRから選択され、ここで、Gは12~1,443Da、好ましくは12~300の重量を有する二価の有機部分であり、より好ましくはGは、(CHQ(ここで添え字pは2~12)及び(C2mO)から選択され、ここで、各mは独立して、1~4であり、好ましくはmは2又は3であり、より好ましくはmは2であり、添え字zは1~20であり、最も好ましくは、Gは、(C2mO)であり、ここで、各mは2であり、添え字zは2~6であり、RはH、C~C直鎖アルキル、C(O)(C2n(ROH、及びそれらの混合物であり、ここで、n、y、x及びRは、Rについて独立して選択され、上記のように定義される);
以下の式を有するアルキル化フェノール
【0154】
【化21】
(式中、各添え字xは、独立して、1又は2であり、
各Rは独立して、C~C直鎖アルキル、好ましくはメチル、及びC~C16分岐アルキル、好ましくはt-ブチルから選択され、各Rはその環上のOH基に対してオルト又はパラのいずれかに配置され、-CR1011-架橋の2つの結合点は、架橋が結合しているアリール環上のOHに対して、オルト、パラ、又はそれらの混合物であり、好ましくは両方オルト又は両方パラであり、R10及びR11は、H及びC~C直鎖アルキルから、好ましくはH及びメチルから個別に選択され、より好ましくはR10及びR11はHである);
アリールアミン;
及びこれらの混合物からなるリストから選択され、
当該酸化防止剤が、当該水溶性担体のマトリックス中に分散されている、組成物。
B.当該複数の粒子が、約0.2重量%~約20重量%の香料を更に含む、段落Aに記載の組成物。
C.当該香料がカプセル封入香料を含む、段落Bに記載の組成物。
D.当該香料が非カプセル封入香料を含む、段落Bに記載の組成物。
E.当該香料及び当該酸化防止剤が、当該水溶性担体の当該マトリックス中に一緒に分散されている、段落B~Dのいずれか一段落に記載の組成物。
F.当該複数の粒子が香料を含まない、段落Aに記載の組成物。
G.当該水溶性担体が、水溶性ポリマーである、段落A~Fのいずれか一段落に記載の組成物。
H.当該水溶性ポリマーが、
式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、50~300であり、yは、20~100であり、zは、10~200である)のポリアルキレンポリマー;
式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、20~200であり、rは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;
式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、30~250であり、tは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;
40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;
EO/PO/EOブロックコポリマー;
PO/EO/POブロックコポリマー;
EO/POブロックコポリマー;
PO/EOブロックコポリマー;
ポリプロピレングリコール;
30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;
ポリビニルアルコール;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;及びこれらの混合物から選択される、段落Gに記載の組成物。
I.当該水溶性ポリマーが、約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールである、段落Gに記載の組成物。
J.当該複数の粒子が、約40℃~約55℃の粒子融解開始点を有する個々の粒子を含む、段落A~Iのいずれか一段落に記載の組成物。
K.当該酸化防止剤がアルキル化フェノールを含み、当該アルキル化フェノールが、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸のC~C直鎖又はC~C分岐アルキルエステル、3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸のモノ-又はビス-エステル;2、2’-メチレンビス-フェノール;及びそれらの混合物から選択される段落A~Jのいずれか一段落に記載の組成物。
L.当該アルキル化フェノールが、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル;2,2’-メチレンビス[6-(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール];及びこれらの混合物から選択される、段落Kに記載の組成物。
M.当該複数の粒子が、約20重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約10重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約5重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約3重量%未満のアニオン性界面活性剤、任意に約1重量%未満のアニオン性界面活性剤を含む、段落A~Lのいずれか一段落に記載の組成物。
N.当該水溶性担体が、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、硫酸ナトリウム、デンプン、及びこれらの混合物から選択される、段落A~Mのいずれか一段落に記載の組成物。
O.当該複数の粒子が、α-、β-、γ-、及びδ-トコフェロール;α-、β-、γ-、及びδ-トコトリエノール;2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン;tert-ブチルヒドロキシアニソール;6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸、及びこれらの混合物から選択される材料を更に含む、段落A~Nのいずれか一段落に記載の組成物。
P.当該複数の粒子が個々の粒子を含み、当該個々の粒子がそれぞれ、約5mg~約200mg、好ましくは約10mg~約100mg、好ましくは約20mg~約50mgの質量を有する、段落A~Oのいずれか一段落に記載の組成物。
Q.当該複数の粒子が個々の粒子を含み、当該個々の粒子が少なくとも1つの平坦な表面を有する、段落A~Pのいずれか一段落に記載の組成物。
R.当該複数の粒子が個々の粒子を含み、当該個々の粒子が約1g/cm未満、任意に約0.98g/cm未満の密度を有する、段落A~Qのいずれか一段落に記載の組成物。
S.洗濯物を処理するためのプロセスであって、
洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、
項A~Rのいずれか一項に記載の当該複数の粒子を当該洗濯機に分配する工程と、
当該洗濯機の洗浄サブサイクル中に、当該洗濯物品を当該複数の粒子と接触させる工程と、を含む、プロセス。
T.約3重量%~約60重量%のアニオン性又は非イオン性界面活性剤を含む洗濯洗剤を当該洗濯機に分配する工程を更に含む、段落Sに記載のプロセス。
U.約5g~約50gの当該複数の粒子が当該洗濯機に分注される、段落S又はTに記載のプロセス。
V.当該複数の粒子が当該洗濯機内の洗浄液に溶解され、当該酸化防止剤が約0.1ppm~約20ppmのレベルである、段落S~Uのいずれか一段落に記載のプロセス。
W.段落A~R又はX~AAのいずれか一段落に記載の複数の粒子を形成するためのプロセスであって、
当該水溶性担体と当該酸化防止剤とを含む融解組成物を提供する工程と、
当該融解組成物を分配器の1つ以上の開口部に通す工程と、
当該1つ以上の開口部の下の可動コンベヤ上に当該融解組成物を付着させる工程と、を含む、プロセス。
X.複数の粒子を含む組成物であって、当該複数の粒子が、
約25重量%~約99重量%の水溶性担体と、
約0.01重量%~50重量%、より好ましくは0.05重量%~2重量%、最も好ましくは0.2重量%~1重量%の酸化防止剤とを含み、当該酸化防止剤が、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸のC~C直鎖又はC~C分岐アルキルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸のモノ-又はビス-エステル;2,2’-メチレンビスフェノール;のうちの少なくとも1つを含み、
当該酸化防止剤が、当該水溶性担体のマトリックス中に分散されている、組成物。
Y.当該酸化防止剤が、5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-ベンゼンプロパン酸、メチルエステル;3-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼンプロパン酸、1,1’-[1,2-エタンジイルビス(オキシ-2,1-エタンジイル)]エステル;及び2、2’-メチレンビス[6-(1、1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール]のうちの少なくとも1つを含む、段落Xに記載の組成物。
Z.当該複数の粒子が、0.01重量%~3重量%、好ましくは0.02重量%~2重量%、より好ましくは0.05重量%~1重量%、最も好ましくは0.1重量%~0.5重量%のジフェニルエーテル抗菌剤を更に含み、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル、2、4、4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、及びそれらの組み合わせから選択され、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、より好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテルである、段落X又はYに記載の組成物。
AA.当該複数の粒子が、0.01重量%~3重量%、好ましくは0.02重量%~2重量%、より好ましくは0.05重量%~1重量%、最も好ましくは0.1重量%~0.5重量%のジフェニルエーテル抗菌剤を更に含み、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル、2、4、4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、及びそれらの組み合わせから選択され、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、より好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテルである、段落A~Rのいずれか一段落に記載の組成物。
BB.当該複数の粒子が、0.01重量%~3重量%、好ましくは0.02重量%~2重量%、より好ましくは0.05重量%~1重量%、最も好ましくは0.1重量%~0.5重量%のジフェニルエーテル抗菌剤を更に含み、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテル、2、4、4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、及びそれらの組み合わせから選択され、当該ジフェニルエーテル抗菌剤は、より好ましくは4-4’-ジクロロ-2-ヒドロキシジフェニルエーテルである、段落S~Uのいずれか一段落に記載のプロセス。
【0155】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0156】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0157】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1
【国際調査報告】