(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-07
(54)【発明の名称】薬剤管理のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
G16H 20/17 20180101AFI20230630BHJP
A61M 31/00 20060101ALI20230630BHJP
【FI】
G16H20/17
A61M31/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574744
(86)(22)【出願日】2021-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 US2021035650
(87)【国際公開番号】W WO2021247826
(87)【国際公開日】2021-12-09
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アシュレイ レイチェル ローゼンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】エリック カート ウィット
(72)【発明者】
【氏名】マーク イエッサー
(72)【発明者】
【氏名】アミ クモージー
【テーマコード(参考)】
4C066
5L099
【Fターム(参考)】
4C066AA01
4C066BB01
4C066CC01
5L099AA25
(57)【要約】
方法は、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、(1)患者への送達のために処方された薬剤および(2)患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、ルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、患者への薬剤の送達のための薬剤送達経路を決定することと、薬剤送達経路を介して患者への送達のための薬剤を割り当てることと、を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサを用いて、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
少なくとも1つのプロセッサを用いて、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、
少なくとも1つのプロセッサを用いて、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、
少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることと、
を備えるコンピュータで実行される方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいた少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、
請求項1に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記同じ薬剤送達経路が、前記1つまたは複数の薬剤と前記少なくとも1つの薬剤の送達の間で洗い流される場合に、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、
請求項2に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の薬剤送達経路は、前記少なくとも1つの薬剤送達経路を含み、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることは、
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記1つまたは複数の薬剤を送達する前および後の少なくとも1つで、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を洗い流すことをユーザへ促すことが含まれる、
請求項3に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることは、
患者の体へ前記1つまたは複数の薬剤送達経路を導入することをユーザへ促すことが含まれる、
請求項3に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項6】
少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記1つまたは複数の薬剤および前記少なくとも1つの薬剤を、前記1つまたは複数の薬剤および前記少なくとも1つの薬剤が、前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかに基づいて複数の薬剤グループにセグメント化することと、
少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいた前記複数の薬剤グループの送達のための前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、をさらに含む、
請求項2に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じカテーテルを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、
請求項2に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ前記カテーテルのルーメンを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、
請求項7に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ前記カテーテルのポートを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、
請求項8に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項10】
前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路の少なくとも1つのタイプと関連付けられ、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤送達経路の前記1つまたは複数のタイプを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、
請求項1に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの薬剤送達経路の前記少なくとも1つまたは複数のタイプは、次の、末梢静脈ライン(PIV)、末梢挿入式中心静脈カテーテル(PICC)、中央カテーテル、正中線カテーテル、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項10に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項12】
前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路が薬剤を送達するように構成される、前記患者の体の少なくとも1つの位置と関連付けられ、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記患者の体の前記1つまたは複数の位置で前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む、
請求項1に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項13】
前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路の少なくとも1つの器具と関連付けられ、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記1つまたは複数の器具を含む経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む、
請求項1に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の薬剤が、前記1つまたは複数の器具を含む前記少なくとも1つの薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記1つまたは複数の器具を含む前記経路を介して患者へ送達されるのに適している一定時間を決定することを含む、
請求項13に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項15】
前記処方箋データは、前記1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の送達タイプ、前記1つまたは複数の薬剤の投薬量、前記1つまたは複数の薬剤の投薬レート、前記患者へ1つまたは複数の薬剤を送達することが許容され得る時間期間、またはそれらの任意の組合せと関連付けられる、
請求項1に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の第1の時間期間を決定することを含む、
請求項15に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項17】
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、
前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の第2の投与の送達のために、前記1つまたは複数の第1の時間期間の後に1つまたは複数の第2の時間期間を決定することを含む、
請求項16に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのルールセットは、前記1つまたは複数の薬剤および前記少なくとも1つの薬剤の送達の優先度を含む、
請求項16に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのルールセットは、タイプ、器具、および/または薬剤送達経路の位置を介して、前記1つまたは複数の薬剤の送達の優先度を含む、
請求項16に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの他の薬剤は、前記少なくとも1つの薬剤送達経路を介して送達されたまたは送達されており、前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路と接続されている少なくとも1つのセンサから受信され、前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路を介して送達されたまたは送達されている前記少なくとも1つの他の薬剤と関連付けられる、
請求項1に記載のコンピュータで実行される方法。
【請求項21】
患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含み、
(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得し、
少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定し、
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てる、
ようにプログラムされ、および/または構成された1つまたは複数のプロセッサ、
を備えるシステム。
【請求項22】
コンピュータプログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、
患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、
少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、
前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることと、
を前記少なくとも1つのプロセッサに行わせるプログラム命令を含む少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に薬剤管理に関し、いくつかの非限定的な実施形態または態様では、患者への薬剤の送達のための薬剤送達経路を決定するためのシステム、方法、および製品に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2020年6月4日に出願された「System, Method, and Computer Program Product for Medication Administration」という名称の米国特許仮出願第63/034,755号明細書に対する優先権を主張し、その開示全体が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる。
【0003】
様々な既存のシステムが薬剤の適合性に関連する情報を提供している。しかしながら、患者に対して処方された様々な薬剤の適合性を決定するために、ヘルスケアプラクティショナー(health care practitioner)がこれらのシステムにアクセスすることが必要とされることがあるが、これらのシステムは、ヘルスケアプラクティショナーに、患者へ薬剤を送達するための利用可能な薬剤送達経路、および/または、患者に対してどの薬剤が送達されおよび/またはどの薬剤送達経路を通じて現在送達されているかについての情報を提供していない。
【発明の概要】
【0004】
したがって、薬剤管理のための改良されたシステム、方法、および/または製品を提供する。
【0005】
いくつかの非限定的な実施形態または態様によると、少なくとも1つのプロセッサを用いて、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることと、を備えるコンピュータで実行される方法が提供される。
【0006】
いくつかの非限定的な実施形態または態様によると、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含み、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得し、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定し、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てる、ようにプログラムされ、および/または構成された1つまたは複数のプロセッサ、を備えるシステムが提供される。
【0007】
いくつかの非限定的な実施形態または態様によると、コンピュータプログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることと、を前記少なくとも1つのプロセッサに行わせるプログラム命令を含む少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【0008】
さらなる非限定的な実施形態または態様は、以下の番号付けされた項に記載される。
【0009】
項1。少なくとも1つのプロセッサを用いて、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることと、を備えるコンピュータで実行される方法。
【0010】
項2。前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいた少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、第1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0011】
項3。前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記同じ薬剤送達経路が、前記1つまたは複数の薬剤と前記少なくとも1つの薬剤の送達の間で洗い流される場合に、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、第1項または第2項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0012】
項4。前記1つまたは複数の薬剤送達経路は、前記少なくとも1つの薬剤送達経路を含み、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることは、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記1つまたは複数の薬剤を送達する前および後の少なくとも1つで、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を洗い流すことをユーザへ促すことが含まれる、第1項乃至第3項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0013】
項5。前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることは、患者の体へ前記1つまたは複数の薬剤送達経路を導入することをユーザへ促すことが含まれる、第1項乃至第4項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0014】
項6。少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記1つまたは複数の薬剤および前記少なくとも1つの薬剤を、前記1つまたは複数の薬剤および前記少なくとも1つの薬剤が、前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかに基づいて複数の薬剤グループにセグメント化することと、少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいた前記複数の薬剤グループの送達のための前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、をさらに含む、第1項乃至第5項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0015】
項7。前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じカテーテルを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、第1項乃至第6項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0016】
項8。前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ前記カテーテルのルーメンを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、第1項乃至第7項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0017】
項9。前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と前記同じ薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤と同じ前記カテーテルのポートを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、第1項乃至第8項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0018】
項10。前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路の少なくとも1つのタイプと関連付けられ、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記少なくとも1つの薬剤送達経路の前記1つまたは複数のタイプを介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することが含まれる、第1項乃至第9項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0019】
項11。前記少なくとも1つの薬剤送達経路の前記少なくとも1つまたは複数のタイプは、次の、末梢静脈ライン(PIV)、末梢挿入式中心静脈カテーテル(PICC)、中央カテーテル、正中線カテーテル、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、第1項乃至第10項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0020】
項12。前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路が薬剤を送達するように構成される、前記患者の体の少なくとも1つの位置と関連付けられ、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記患者の体の前記1つまたは複数の位置で前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む、第1項乃至第11項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0021】
項13。前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路の少なくとも1つの器具と関連付けられ、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記1つまたは複数の器具を含む経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む、第1項乃至第12項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0022】
項14。前記1つまたは複数の薬剤が、前記1つまたは複数の器具を含む前記少なくとも1つの薬剤送達経路を介して前記患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤が、前記1つまたは複数の器具を含む前記経路を介して患者へ送達されるのに適している一定時間を決定することを含む、第1項乃至第13項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0023】
項15。前記処方箋データは、前記1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の送達タイプ、前記1つまたは複数の薬剤の投薬量、前記1つまたは複数の薬剤の投薬レート、前記患者へ1つまたは複数の薬剤を送達することが許容され得る時間期間、またはそれらの任意の組合せと関連付けられる、第1項乃至第14項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0024】
項16。前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の第1の時間期間を決定することを含む、第1項乃至第15項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0025】
項17。前記1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することは、前記少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の第2の投与の送達のために、前記1つまたは複数の第1の時間期間の後に1つまたは複数の第2の時間期間を決定することを含む、第1項乃至第16項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0026】
項18。前記少なくとも1つのルールセットは、前記1つまたは複数の薬剤および前記少なくとも1つの薬剤の送達の優先度を含む、第1項乃至第17項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0027】
項19。前記少なくとも1つのルールセットは、タイプ、器具、および/または薬剤送達経路の位置を介して、前記1つまたは複数の薬剤の送達の優先度を含む、第1項乃至第18項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0028】
項20。前記少なくとも1つの他の薬剤は、前記少なくとも1つの薬剤送達経路を介して送達されたまたは送達されており、前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路と接続されている少なくとも1つのセンサから受信され、前記経路データは、前記少なくとも1つの薬剤送達経路を介して送達されたまたは送達されている前記少なくとも1つの他の薬剤と関連付けられる、第1項乃至第19項のいずれか1項に記載のコンピュータで実行される方法。
【0029】
項21。患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含み、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得し、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定し、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てる、ようにプログラムされ、および/または構成された1つまたは複数のプロセッサ、を備えるシステム。
【0030】
項22。コンピュータプログラム製品であって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得することであって、前記少なくとも1つの薬剤送達経路は、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含む、ことと、(1)前記患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤および(2)前記患者へ、送達された、送達されている、または送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得することと、少なくとも1つのルールセットに従って、前記経路データおよび前記処方箋データに基づいて、前記患者への前記1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定することと、前記1つまたは複数の薬剤送達経路を介して前記患者への送達のための前記1つまたは複数の薬剤を割り当てることと、を前記少なくとも1つのプロセッサに行わせるプログラム命令を含む少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
【0031】
本開示のこれらの、および他の特徴および特性は、構造の関連要素および部分の組合せの動作の方法および機能ならびに製造の経済性と同様に、それらの全てが本明細書の一部を形成し、同様の符号が様々な図において対応する部分を示す添付の図面を参照して、以下の説明および添付の特許請求の範囲を検討すれば、より明らかになるだろう。しかしながら、これらの図面は、例示および説明のためのものにすぎず、制限の定義として意図されていないことを明確に理解されたい。本明細書および特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、別段文脈により明らかに示されない限り、複数の指示対象を含む。
【図面の簡単な説明】
【0032】
追加の利点および詳細は、添付の概略図に示されている例示的な実施形態または態様を参照して、以下でより詳細に述べられている。
【0033】
【
図1】本明細書に記載のシステム、デバイス、製品、装置、および/または方法が実装されることが可能な環境の非限定的な実施形態または態様の図である。
【
図2】
図1の1つまたは複数のシステムおよび/または1つまたは複数のデバイスの非限定的な実施形態または態様の一実装の図である。
【
図3】
図1および
図2の1つまたは複数のデバイスおよび/または1つまたは複数のシステムの構成要素の非限定的な実施形態または態様の図である。
【
図4】薬剤管理のためのプロセスの非限定的な実施形態または態様のフローチャートである。
【
図5】薬剤管理のためのプロセスの非限定的な実施形態または態様のフローチャートである。
【
図6a】薬剤管理のための非限定的な実施形態または態様の一実装のフローチャートである。
【
図6b】薬剤管理のための非限定的な実施形態または態様の一実装のフローチャートである。
【
図6c】薬剤管理のための非限定的な実施形態または態様の一実装のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示は、それとは反対に明確に指定されている場合を除き、様々な代替の変形形態およびステップシーケンスをとってよいことを理解されたい。また、添付の図面に示され以下の明細書に記載されている特定のデバイスおよびプロセスは、単に例示的および非限定的な実施形態または態様であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示されている実施形態または態様に関する特定の寸法および他の物理特性は限定するものと考えられるべきでない。
【0035】
本明細書で使用される態様、構成要素、要素、構造、行為、ステップ、機能、命令、および/または同様のものはどれも、そのようなものとして明示的に記載されていない限り、重要なものまたは本質的なものと解釈されるべきでない。また、本明細書で使用されるとき、冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むことが意図されており、「1つまたは複数」および「少なくとも1つ」と相互交換可能に使用されてよい。さらに、本明細書で使用されるとき、「セット」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連項目、非関連項目、関連項目と非関連項目の組合せなど)を含むことが意図されており、「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」と相互交換可能に使用されてよい。1つの項目だけが意図されている場合、「1つ」という用語または同様の文言が使用される。また、本明細書で使用されるとき、「has(有する)」「have(有する)」「having(有する)」などの用語は、オープンエンドの用語であることが意図されている。さらに、「に基づく」という句は、別段明示的に述べられていない限り、「少なくとも部分的に基づく」を意味することが意図されている。
【0036】
本明細書で使用されるとき、「通信」および「通信する」という用語は、1つまたは複数の信号、メッセージ、コマンド、または他のデータのタイプの受信または伝達を指してよい。1つのユニット(たとえば、任意のデバイス、システム、デバイスおよびシステムの構成要素)が別のユニットと通信状態にあることは、その1つのユニットが直接または間接的に他のユニットからデータを受信し、および/または他のユニットにデータを送信することができることを意味する。これは、事実上有線および/または無線である直接接続または間接接続を指してよい。さらに、2つのユニットは、たとえ送信されたデータが第1のユニットと第2のユニットとの間で修正、処理、中断、および/または経路指定されてよいとしても、互いに通信状態にあってよい。例えば、第1のユニットは、たとえ第1のユニットがデータを受動的に受信し、第2のユニットにデータを能動的に送信しないとしても、第2のユニットと通信状態にあってよい。別の例として、第1のユニットは、少なくとも1つの中間ユニットがあるユニットからのデータを処理し、処理されたデータを第2のユニットに送信する場合、第2のユニットと通信状態にあってよい。多数の他の構成が可能であることが理解されるであろう。
【0037】
本明細書で説明されるシステム、および/または方法は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せの異なる形態で実装可能なことが明らかになるだろう。これらのシステムおよび/またはシステムを実施するために使用される実際の専用制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは実装を限定しない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動が専用ソフトウェアコードに言及することなく本明細書にて説明され、ソフトウェアおよびハードウェアが本明細書の説明に基づいてシステムおよび/または方法を実施するために設計され得ることを理解されたい。
【0038】
いくつかの非限定的な実施形態または態様がしきい値と関連して本明細書で説明される。本明細書で使用されるとき、しきい値を満たすことは、値が、しきい値よりも大きい、しきい値よりも多い、しきい値よりも高い、しきい値以上、しきい値よりも小さい、しきい値よりも少ない、しきい値よりも低い、しきい値以下、しきい値に等しいことを指し得る。
【0039】
以下、説明のために、「端部」「上側」「下側」「右」「左」「垂直」「水平」「上部」「底部」「横方向」「長手方向」という用語およびそれらの派生語は、図面の図における向きのままに非限定的な実施形態または態様を述べている。しかし、非限定的な実施形態または態様は、それとは反対に明確に指定されている場合を除き、様々な代替の変形形態およびステップシーケンスをとってよいことを理解されたい。また、添付の図面に示され以下の明細書に記載されている特定のデバイスおよびプロセスは、単に例示的な実施形態または態様であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示されている実施形態または態様に関する特定の寸法および他の物理特性は、別段示されていない限り、限定するものと考えられるべきでない。
【0040】
本明細書で使用されるとき、「コンピューティングデバイス」または「コンピュータデバイス」という用語は、1つまたは複数のネットワークにわたってまたは直接または間接的にそれと通信するように構成された1つまたは複数の電子デバイスを指し得る。コンピューティングデバイスは、モバイルデバイス、デスクトップコンピュータなどであり得る。さらに、「コンピュータ」という用語は、データを受信、処理、および出力するために必要な構成要素を含む任意のコンピューティングデバイスを指すことができ、通常、ディスプレイ、プロセッサ、メモリ、入力デバイス、ネットワークインターフェースを含む。「アプリケーション」または「アプリケーションプログラムインターフェース(API)」は、クライアントからデータを受信するためのクライアント側フロントエンドおよび/またはサーバ側バックエンドなどのソフトウェア構成要素の間の交流を容易にするためにプロセッサによって実行され得るコンピュータ可読媒体上で分類されるコンピュータコードまたは他のデータを指す。「インターフェース」は、ユーザが直接または間接的に交流し得る(たとえば、キーボード、マウス、タッチスクリーンなどを通じて)1つまたは複数のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)などの生成されたディスプレイを指す。
【0041】
本明細書で使用されるとき、「サーバ」という用語は、インターネットのようなネットワーク環境における複数のパーティーにより動作され、またはこれらの通信および処理を容易にする1つまたは複数のプロセッサ、コンピュータ、記憶デバイス、同様のコンピュータ構成を指すまたは含むが、通信は一つまたは複数のパブリックまたはプライベートネットワーク環境の上で容易にされることができ、様々な他の構成が可能であることが理解されるであろう。さらに、ネットワーク環境の中で直接または間接的に通信する複数のコンピュータ、例えば、サーバ、またはPOSデバイスのような他のコンピュータ化されたデバイスは、商用のPOSシステムのような「システム」を構成してもよい。
【0042】
本開示の非限定的な実施形態または態様は、システム、デバイス、製品、装置、および/または方法を対象とする。
【0043】
このようにして、本開示の、非限定的な実施形態または態様は、(1)患者のために利用可能な薬剤送達経路の動的患者固有記録の生成および/または使用を通じて、インライン薬剤不適合問題(例えばラインを詰まらせる二つの不適合な薬剤の沈殿、など)を減らすことを提供し、(2)ルールセット(例えば、患者固有履歴、病院ルール、薬剤ルール、薬剤-薬剤適合性ルールなど)に従って、薬剤送達経路に対する新しい薬剤オーダーまたは処方箋の割り当てを評価および最適化することにより、患者のための薬剤送達経路のどれを通じてどの薬剤が送達されているかを提供し、同様にして、洗い流しに対する未来の要求を減らす、患者に対する薬剤送達経路の更なる追加の未来の必要性を減らす、および/または薬剤不適合の未来の発生を減らすための薬剤送達経路割り当てを改良することを提供する。
【0044】
次に
図1を参照すると、
図1は、本明細書に記載のシステム、デバイス、製品、装置、および/または方法が実装され得る例示的な環境100の図である。
図1に示されるように、環境100は、薬剤管理システム102と、薬剤送達経路センサシステム104と、通信ネットワーク106と、および/またはリモートコンピューティングシステム108と、を含む。環境100のシステムおよび/またはデバイスは、有線接続、無線接続、有線接続および無線接続の組合せを介して相互に連結されることが可能である。
【0045】
薬剤管理システム102は、薬剤送達経路センサシステム104および/またはリモートコンピューティングシステム108から、情報および/またはデータを受信すること(例えば、通信ネットワーク106を介して、など)および/または薬剤送達経路センサシステム104および/またはリモートコンピューティングシステム108へ、情報および/またはデータを通信すること(例えば、通信ネットワーク106を介してなど)が可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る。例えば、薬剤管理システムは1つまたは複数の1つまたは複数のプロセッサ(例えば、1つまたは複数のデバイス、1つまたは複数のモバイルコンピューティングデバイス、1つまたは複数のサーバなど)を含む1つまたは複数のコンピューティングシステムを含み得る。
【0046】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、情報および/またはデータ(例えば、経路データ、処方箋データなど)を近距離無線通信接続(例えば、NFC通信接続、RFID通信接続、Bluetooth(登録商標)通信接続、および/または同様のもの)を介して受信すること(例えば、薬剤送達経路センサシステム104などから)、および/または近距離無線通信接続を介して情報および/またはデータ(例えば、経路データ、処方箋データなど)を通信すること(例えば、薬剤送達経路センサシステム104などへ)が可能であり得る。
【0047】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、経路データ、処方箋データ、1つまたは複数のルール(例えば、ルールセットデータなど)を含む1つまたは複数のルールセット、などを含む、1つまたは複数の内部および/または外部データベースを含むおよび/またはアクセスし得る。
【0048】
薬剤送達経路センサシステム104は、薬剤管理システム102および/またはリモートコンピューティングシステム108から情報および/またはデータを受信すること(例えば、通信ネットワーク106などを介して)および/または薬剤管理システム102および/またはリモートコンピューティングシステム108へ通信すること(例えば、通信ネットワーク106などを介して)が可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る。例えば、薬剤管理システムは、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、1つまたは複数のコンピューティングデバイス、1つまたは複数のモバイルコンピューティングデバイス、1つまたは複数のサーバなど)を含む1つまたは複数のコンピューティングシステムを含み得る。
【0049】
非限定的な実施形態または態様では、薬剤送達経路センサシステム104は、近距離無線通信接続(例えば、NFC通信接続、RFID通信接続、Bluetooth通信接続、および/または同様のもの)を介して情報および/またはデータ(例えば、経路データ、処方箋データなど)を受信すること(例えば、薬剤管理システム102などから)、および/または近距離無線通信接続を介して情報および/またはデータ(例えば、経路データ、処方箋データなど)通信すること(例えば薬剤管理システム102などへ)が可能であり得る。
【0050】
また
図2を参照すると、いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤送達経路システム104は、患者へ薬剤を送達するための1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b、・・・203nと接続された1つまたは複数のセンサ202a、202b、・・・202nを含み得る。例えば、薬剤送達経路は、次の、少なくとも1つのカテーテル、少なくとも1つのルーメン、少なくとも1つのポート、またはそれの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含み得る。一例として、1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b・・・203nは、1つまたは複数のポート204a、204b・・・204n(例えば、流体および/または薬剤を受け入れるための流体ポートなど)および/または1つまたは複数のカテーテルの、1つまたは複数のルーメン206a、206b・・・206n(例えば、患者への流体および/または薬剤を送達するための流体ラインなど)を含み得る。例えば、1つまたは複数のセンサ202a、202b、・・・202nは、1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b・・・203nと関連付けられた経路データ(例えば、1つまたは複数のポート204a、204b・・・204nおよび/または1つまたは複数のカテーテルの、1つまたは複数のルーメン206a、206b・・・206nと関連付けられた経路データなど)および/または1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b・・・203nを介して(例えば、1つまたは複数のポート204a、204b・・・204nおよび/または1つまたは複数のカテーテルの、1つまたは複数のルーメン206a、206b・・・206nなどを介して)患者へ送達されたまたは送達されている1つまたは複数の薬剤を、感知、検出、および/または決定するように構成され得る。しかしながら、非限定的な実施形態または態様は、そのことに制限されず、薬剤送達経路センサシステム104は、多様なコネクタおよびルーメンまたはラインの合流から単一のカテーテルで終わる形態のIVセットが含まれた多数の薬剤送達経路のような任意の数の薬剤送達経路を含み得る。例えば、異なる薬が、IVセットの異なる経路枝に注射されることが可能である。一例として、また、
図4および
図5に関して本明細書にて以下でより詳細に説明されるように、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、カテーテルに対する最小の不適合経路(例えば、最も適合する経路など)、カテーテルへの最短経路(または、薬剤が、IVセットを通り抜ける主流体によって薄められる必要がある場合カテーテルへの最長経路)、洗い流しされたブランチのセット、および/または薬剤に関して最も適合する流体および/または流れレートを有するブランチのセットを決定し得る。
【0051】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤送達経路センサシステム104は、国際出願PCT/US2020/0165391号により説明され、本出願の譲受人へ譲渡され、そのすべてのコンテンツは参照によりここに組み込まれている、1つまたは複数のシステムおよび/またはデバイスを含み得る。例えば、1つまたは複数のセンサ202a、202b、・・・202nは、国際出願PCT/US2020/0165391号により説明されたように、1つまたは複数のスマートデバイスを含み得る。
【0052】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102、薬剤送達経路センサシステム104、および/またはリモートコンピューティングシステム108は、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路と関連付けられた経路データを受信すること、記憶すること、処理すること、および/または提供することが可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る。例えば、経路データは、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路(例えば、患者へ薬剤を送達するための各薬剤送達経路など)および/または1つまたは複数の薬剤送達経路の属性(例えば、メタデータと関連付けられる、など)を定義または識別し得る。一例として、薬剤送達経路の属性は、少なくとも次の、どの薬剤送達経路と患者が接続されているか、薬剤を送達するように構成されている薬剤送達経路の患者の体における位置、薬剤送達経路のカテーテル、薬剤送達経路のルーメン、薬剤送達経路のポート、薬剤送達経路のタイプ(例えば、末梢静脈ライン(PIV)、末梢挿入式中心静脈カテーテル(PICC)、中央カテーテル、正中線カテーテルなど)、薬剤送達経路の器具、薬剤送達経路を介して以前に送達されたまたは現在送達されている薬剤、薬剤送達経路を介して以前に送達されたまたは現在送達されている時間、薬剤送達経路内で実行された洗い流しイベント、薬剤送達経路内で起こった洗い流しイベントの時間、患者からの薬剤送達経路のポートの距離(例えば、ルーメンまたはライン長さなど)、薬剤送達経路の光の特性(例えば、光に敏感な薬を保護するために管類がアンバーおよび/またはそうでなければくすんでいるかどうか、管類半透明、など)、またはこれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、経路データは、処方箋データを含み得る。例えば、経路データは、患者と関連付けられた各薬剤送達経路(例えば、各カテーテル、各ルーメン、各ポートなど)を識別することができ、患者への各薬剤送達経路(例えば、どんな薬剤がどんなカテーテル、ルーメン、および/またはポートを通じて送達されたか、など)を通じて送達されたまたは送達されている各薬剤の履歴(例えば、ポンプ式薬剤、ピギーバック式薬剤、ドリップ薬剤、採血、など)、および/または別の送達ルート(例えば、注射、口腔など)を介して患者へ送達されたまたは送達されている各薬剤を含み得る。
【0053】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102、薬剤送達経路センサシステム104、および/またはリモートコンピューティングシステム108は、患者へ送達された、送達されている、または送達されるために処方される薬剤と関連付けられた処方箋データを受信すること、記憶すること、処理すること、および/または提供することが可能な1つまたは複数のデバイス含み得る。例えば、処方箋データは、患者へ送達された、送達されている、または送達されるために処方された薬剤(例えば、患者送達された(例えば、以前の薬剤管理)、送達されている(例えば、現在または現在進行中の薬剤管理)、または送達されるために処方される(例えば、新しいまたは未来の薬剤管理)各薬剤など)および/または1つまたは複数の薬剤の属性(例えばメタデータと関連付けられる、など)を定義または識別し得る。一例として、薬剤の属性は、次の、薬剤の送達タイプ(例えば、プッシュ送達薬剤、ドリップ薬剤送達、ポンプ薬剤送達、など)、薬剤の投薬量、薬剤の投薬レート、患者へ薬剤を送達することが許容され得る時間期間、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0054】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102、薬剤送達経路センサシステム104、および/またはリモートコンピューティングシステム108は、患者と関連付けられた経路データおよび/または処方箋データに適用され、患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するために使用される1つまたは複数の薬剤送達経路を命令または決定する、少なくとも1つのルールを含む少なくとも1つのルールセットと関連付けられたルールセットデータを受信すること、記憶すること、処理すること、および/または提供することが可能な1つまたは複数のデバイス含み得る。例えば、ルールは、次の、薬剤が、別の薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか(例えば、その後の時間、など)、ある属性(例えば、化学的特性、物理的特性、薬の浸透圧、pHなど)を含む薬剤が、別の属性(例えば、別の化学的特性、別の物理的特性、別の薬の浸透圧、別のpHなど)が含まれている別の薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか(例えば、その後の時間、など)、同じ薬剤送達経路が、薬剤と別の薬剤の送達の間で洗い流される場合に、薬剤が、別の薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか(例えば、どの程度洗い流しした後、どの程度の量か、など)、薬剤が、薬剤送達経路のタイプを介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、薬剤が、患者の体における位置で患者へ送達されるのに適しているかどうか、薬剤が、器具を含む薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、薬剤が、器具を含む薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適している一定時間、ある薬剤が、他の薬剤とともに患者へ送達されるのに適しているかどうか(例えば、その間の時間、など)、(1) 他の薬剤に対するある薬剤の送達の優先度(例えば、「スタット(stat)」薬は、許容され得るタイムウィンドウと定義付けられ関連付けられた薬よりも送達のために高い優先度を持ち得る、など)と、(2) 薬剤のタイプの送達の優先度(例えば、赤発疱剤、黄色発疱剤、または緑発疱剤、危機的な薬剤バーサス非危機的薬剤など)とについて、(3) 別のタイプ、器具、および/または薬剤送達経路の位置(例えば、病院の優先傾向、患者の優先傾向、製造者の優先傾向などが、薬剤送達経路の特定のタイプが薬剤送達経路の別のタイプにわたってまたは前に使用されるということを命令することがある、など)に関するタイプ、器具、および/または薬剤送達経路の位置(例えば、カテーテル、ルーメン、および/またはポートタイプ、色、サイズ、および/または患者の位置など)を介する、薬剤送達経路を介して薬剤を送達する前および/または後に薬剤送達経路を洗い流すことをユーザへ促すかどうか、患者へ薬剤を送達するための新しい薬剤送達経路を導入することをユーザへ促すかどうか、患者へ薬剤を送達するための既存の薬剤送達経路を決定するかどうか、薬剤の濃度が、別の薬剤の濃度と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、薬剤と関連付けられた希釈液が、別の薬剤と関連付けられた希釈液と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、薬剤の送達媒体が、別の薬剤の送達媒体と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、またはそれらの任意の組合せ、のうちの少なくとも1つを定義し、命令し、または決定し得る。
【0055】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、発疱剤が原因となる可能性が高い炎症の量、サイト反応、炎症、および/または細胞組織または静脈の損傷(例えば静脈炎)の原因になる発疱剤の可能性に基づいて、発疱剤はグループまたはリストに分けられ得る。例えば、発疱剤のグループまたはリストは、病院固有におよび/またはより一般的には詳細におよび標準化され得る。一例として、発疱剤は以下の、赤(R)発疱剤、緑(G)発疱剤、および黄色(Y)発疱剤に分けられ得る。このような一例では、R発疱剤は、最も炎症および/またはサイト反応の原因となる可能性が高く、G発疱剤は、最も炎症および/またはサイト反応の原因となる可能性が小さく、そしてY発疱剤は、R発疱剤とG発疱剤の間のどこかの、炎症および/またはサイト反応の原因となる可能性を有し得る。
【0056】
通信ネットワーク106は、1つまたは複数の有線および/または無線ネットワークを含み得る。たとえば、通信ネットワーク106は、セルラーネットワーク(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク、第3世代(3G)ネットワーク、第4世代(4G)ネットワーク、第5世代(5G)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA)ネットワークなど)、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、電話網(たとえば、公衆交換電話網(PSTN))、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、インターネット、光ファイバベースのネットワーク、クラウドコンピューティングネットワークなどおよび/またはこれらのまたは他のタイプのネットワークの任意の組合せを含み得る。
【0057】
リモートコンピューティングシステム108は、薬剤管理システム102および/または薬剤送達経路センサシステム104から、情報および/もしくはデータを受信すること(例えば、通信ネットワーク112を介してなど)および/または薬剤管理システム102および/または薬剤送達経路センサシステム104へ、情報および/もしくはデータを通信すること(例えば、通信ネットワーク112を介してなど)が可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る。たとえば、リモートコンピューティングシステム108は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、1つまたは複数のコンピューティングデバイス、1つまたは複数のモバイルコンピューティングデバイス、1つまたは複数のサーバなど)を含む1つまたは複数のコンピューティングシステムを含み得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、リモートコンピューティングシステム114は、病院のナースステーションを含む。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、リモートコンピューティングシステム108は、個人を特定できる情報(PII)および/または医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)の保護された情報を記憶するセキュアな病院サーバおよび/または1つもしくは複数のセキュアな病院データベースを含む。
【0058】
図1および
図2に示されているシステムおよびデバイスの数および構成は、一例として提供されている。
図1および
図2に示されているそれらに追加のシステムおよび/またはデバイス、それより少数のシステムおよび/またはデバイス、または別様に構成されたシステムおよび/またはデバイスが可能である。さらに、
図1および
図2に示されている2つ以上のシステムまたはデバイスは、単一のシステムまたは単一のデバイス内に実装されることが可能であり、または
図1および
図2に示されている単一のシステムまたは単一のデバイスは、複数の、分散されたシステムまたはデバイスとして実装されることが可能である。追加的にまたは代替的に、環境100のシステムのセットまたはデバイスのセット(例えば、1つまたは複数のシステム、1つまたは複数のデバイスなど)は、環境100のシステムの別のセットまたはデバイスの別のセットによって実行されるものとして説明されている1つまたは複数の機能を実行することが可能である。
【0059】
次に
図3を参照すると、
図3は、デバイス300の例構成要素の図である。デバイス300は、リーダーデバイス102の1つもしくは複数のデバイスおよび/またはリモートコンピューティングシステム114の1つもしくは複数のデバイスに対応し得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、リーダーデバイス102の1つもしくは複数のデバイスおよび/またはリモートコンピューティングシステム114の1つまたは複数のデバイスは、少なくとも1つのデバイス300および/またはデバイス300の少なくとも1つの構成要素を含むことが可能である。
図3に示されているように、デバイス300は、バス302と、プロセッサ304と、メモリ306と、記憶構成要素308と、入力構成要素310と、出力構成要素312と、通信インターフェース314とを含み得る。
【0060】
バス302は、デバイス300の構成要素の間での通信を可能にする構成要素を含み得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、プロセッサ304は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで実装され得る。たとえば、プロセッサ304は、機能を実行するためにプログラムされ得るプロセッサ(たとえば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、加速処理ユニット(APU)など)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および/または任意の処理構成要素(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ(MCU)など)を含み得る。メモリ306は、プロセッサ304による使用のための情報および/または命令を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、および/または別のタイプの動的もしくは静的ストレージデバイス(たとえば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、光メモリなど)を含み得る。
【0061】
記憶構成要素308は、デバイス300の動作および使用に関係する情報および/またはソフトウェアを記憶し得る。例えば、記憶構成要素308は、対応するドライブとともにハードディスク(たとえば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、固体ディスクなど)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、カートリッジ、磁気テープ、および/または別のタイプのコンピュータ可読媒体を含み得る。
【0062】
入力構成要素310は、ユーザ入力(たとえば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、マイクロフォン、カメラ、脳波図(EEG)モニタ、患者監視システムなど)を介するなどしてデバイス300が情報を受信することを可能にする構成要素を含み得る。追加的に、または代替的に、入力構成要素310は、情報を感知するためのセンサ(例えば、全地球測位システム(GPS)構成要素、加速度計、ジャイロスコープ、アクチュエータなど)を含み得る。出力構成要素312は、デバイス300からの出力情報を提供する構成要素(例えば、ディスプレイ、スピーカ、1つまたは複数の発光ダイオード(LED)、およびこれと同様のもの)を含み得る。
【0063】
通信インターフェース314は、有線接続、無線接続、または有線接続と無線接続との組合せを介するなどしてデバイス300が他のデバイスと通信することを可能にするトランシーバ様の構成要素(たとえば、トランシーバ、別個の受信機および送信機など)を含み得る。通信インターフェース314は、デバイス300が他のデバイスから情報を受信することおよび/または他のデバイスに情報を提供することを可能にし得る。たとえば、通信インターフェース314は、イーサネットインターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、赤外線インターフェース、無線周波数(RF)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、Wi-Fi(登録商標)インターフェース、セルラーネットワークインターフェースなどを含み得る。
【0064】
デバイス300は、本明細書で説明される1つまたは複数の処理を実行し得る。デバイス300は、メモリ306および/または記憶構成要素308などのコンピュータ可読媒体によって記憶されたソフトウェア命令を実行するプロセッサ304に基づいてこれらの処理を実行し得る。コンピュータ可読媒体(たとえば、非一時的コンピュータ可読媒体)は、本明細書では非一時的メモリデバイスと定義される。非一時的メモリデバイスは、単一の物理ストレージデバイスの内部に位置するメモリ空間または複数の物理ストレージデバイスにわたって拡がるメモリ空間を含む。
【0065】
ソフトウェア命令は、別のコンピュータ可読媒体からまたは通信インターフェース314を介して別のデバイスから、メモリ306および/または記憶構成要素308に読み取られ得る。実行されたとき、メモリ306および/または記憶構成要素308中に記憶されたソフトウェア命令は、プロセッサ304に本明細書で説明される1つまたは複数の処理を実行させ得る。追加的にまたは代替的に、本明細書で説明される1つまたは複数の処理を実行するためにソフトウェア命令の代わりにまたはそれと組み合わせてハードワイヤード回路が使用され得る。したがって、本明細書では説明される実施形態または態様は、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特定の組合せに限定されない。
【0066】
メモリ306および/または記憶構成要素308は、データストレージまたは1つもしくは複数のデータ構造(たとえば、データベースなど)を含み得る。デバイス300は、メモリ306および/または記憶構成要素308中のデータストレージまたは1つまたは複数のデータ構造から情報を受信すること、その中に情報を記憶すること、それに情報を通信すること、またはその中に記憶された情報を探索することが可能であり得る。たとえば、情報は、経路データ、処方箋データ、ルールセットデータ、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0067】
図3に示されている構成要素の数および構成は、一例として与えられている。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、デバイス300は、
図3に示されている構成要素に追加の構成要素、それより少数の構成要素、それとは異なる構成要素、またはそれとは別様に構成された構成要素を含み得る。追加的に、または代替的に、デバイス300の構成要素(たとえば、1つまたは複数の構成要素)のセットは、デバイス300の構成要素の別のセットによって実行されるものとして説明されている1つまたは複数の機能を実行し得る。
【0068】
次に
図4を参照すると、
図4は、薬剤管理のためのプロセスの非限定的な実施形態または態様のフローチャートである。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、プロセス400の1つまたは複数のステップが、薬剤管理システム102(例えば、薬剤管理システム102のシステムの1つまたは複数のデバイスなど)によって実行される(例えば、完全に、部分的に、など)。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、プロセス400の1つまたは複数のステップが、薬剤管理システム102とは別々に、またはこれを含む、薬剤送達経路センサシステム104(例えば、薬剤送達経路センサシステム104の1つまたは複数のデバイスなど)および/またはリモートコンピューティングシステム108(例えば、リモートコンピューティングシステム108の1つまたは複数のデバイスなど)などの別のデバイスまたはデバイス群によって実行される。
【0069】
図4に示されるように、ステップ402において、プロセス400は、患者へ薬剤を送達するための送達経路と関連付けられた経路データを取得することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路と関連付けられた経路データを取得し得る。一例として、薬剤管理システム102は、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路203a、203b、・・・203nの少なくとも1つと関連付けられた経路データを取得し得る(例えば、患者へ薬剤を送達するための各薬剤送達経路と関連付けられた経路データなど)。
【0070】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、少なくとも1つの薬剤送達経路と組み合わされた少なくとも1つのセンサから経路データを取得し得る。例えば、薬剤管理システム102は、薬剤送達経路センサシステム104から経路データを取得し得る。一例として、薬剤管理システム102は、1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b、・・・203nと組み合わされた1つまたは複数のセンサ202a、202b、・・・202nから経路データを取得し得る。このような例では、少なくとも1つの他の薬剤が、少なくとも1つまたは複数の薬剤送達経路を介して送達されるまたは送達されることができ、関連した1つまたは複数の薬剤が患者への送達のために処方され得る。しかしながら、非限定的な実施形態または態様はそれに制限されず、薬剤管理システム102は、薬剤管理システム102、薬剤送達経路センサシステム104、および/またはリモートコンピューティングシステム108の1つまたは複数のユーザインターフェースに対する1つまたは複数のユーザによって経路データを取得し得る。
【0071】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、薬剤オーダーと同時に患者と関連付けられた経路データを薬剤師に対して伝える(例えば、ユーザインターフェースを介して、など)ことができ、これは、薬剤オーダーと関連付けられたラベルを介してヘルスケアプラクティショナーに助言を積極的に提供するのと同様に、薬剤師に、患者に対してどんな薬剤がどの薬剤送達経路を介してという直接の知識を有することを可能させる。
【0072】
図4に示されるように、ステップ404において、プロセス400は、患者への送達のために処方された薬剤と関連付けられた処方箋データを取得することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、患者への送達のために処方された薬剤と関連付けられた処方箋データを取得し得る(例えば、患者への送達のために処方された各薬剤と関連付けられた処方箋データなど)。一例として、薬剤管理システム102は、(1)患者への送達のために処方された1つまたは複数の薬剤と、(2)患者に対して送達された、送達されている、送達されるために処方された少なくとも1つの他の薬剤、と関連付けられた処方箋データを取得し得る。
【0073】
図4に示されるように、ステップ406において、プロセス400は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路を決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路を決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するための1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b、・・・203nを決定し得る。このような例では、薬剤管理システム102は、経路データおよび/または処方箋データに対する少なくとも1つのルールセットの少なくとも1つのルールを適用することによって、患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定し得る。
【0074】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、ユーザは、患者へ薬剤を送達するための薬剤送達経路を決定することに使用するため、複数の利用可能なルールを含む複数の利用可能なルールセットから、1つまたは複数のルールセットおよび/または1つまたは複数のルールセットの1つまたは複数のルールを選択的に決定し得る。例えば、病院は、薬剤適合性ルールセットおよび/またはルールが送達経路適合性の決定を進めるために使用されるという決定をするためのオプションを有し得る。
【0075】
プロセス400のステップ406の非限定的な実施形態または態様に関するさらなる詳細は、
図5に関して以下に提供される。
【0076】
図4に示されるように、ステップ408において、プロセス400は、薬剤送達経路を介して患者へ送達するための薬剤を割り当てることを含む。例えば、薬剤管理システム102は、薬剤送達経路を介して患者への送達のための薬剤を割り当て得る(例えば、割り当てる、推奨する、警告する、など)。一例として、薬剤管理システム102は、1つまたは複数の薬剤送達経路203a、203b、・・・203nを介して患者への送達のための1つまたは複数の薬剤を割り当て得る(例えば、薬剤管理システム102での更新または割り当てを通じて、例えば、ユーザに対する割り当てまたは推奨を通じて、など)。このような例では、1つまたは複数の薬剤送達経路を介して患者への送達のための1つまたは複数の薬剤を割り当てた後、処理は、薬剤管理システム102が、薬剤が送達されたおよび/または現在送達されていることと関連付けられた経路データを取得し得るステップ402へ戻り、薬剤管理システム102が、さらに患者への送達のために処方された1つまたは複数のさらなる薬剤と関連付けられたさらなる処方箋データを取得し得るステップ404へ進み得る。複数の許容可能なポートが単一の薬剤のために識別され得ることが本明細書にて企図されている。
【0077】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、口腔の薬剤送達経路を介して患者への送達のための1つまたは複数の薬剤を割り当て得る。例えば、薬剤管理システム102は、患者に対して薬剤の口腔管理と関連付けられた経路データを取得すること、患者へ送達するために処方された1つまたは薬剤と関連付けられた処方箋データを取得すること、ルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、患者への1つまたは薬剤の送達のための口腔の薬剤送達経路を決定すること、および口腔管理経路を介して患者への送達のための1つまたは複数の薬剤を割り当てることができる。
【0078】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、1つまたは複数のユーザ(例えば、薬剤師、ヘルスケアプラクティショナーなど)へ、1つまたは複数の薬剤送達経路を介して患者への送達のための1つまたは複数の薬剤の割り当ておよび/または1つまたは薬剤送達経路を介して患者への1つまたは複数の薬剤の送達のための1つまたは複数の時間期間の割り当てを伝え得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、1つまたは複数の薬剤送達経路を介して患者への送達のために割り当てられた1つまたは複数の薬剤のタイプに基づいて、薬剤管理後を監視するための1つまたは複数の患者の生理学的なパラメータ、実行する1つまたは複数の管理後の手順(例えば、薬剤消耗、廃棄、ロギングなど)、および/またはこのようなもの、などの薬剤管理後の助言を1つまたは複数のユーザへ伝え得る。
【0079】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、薬剤送達経路を介して患者への送達のために薬剤が割り当てられた時に、薬剤送達経路を洗い流すことをユーザへ促し得る。例えば、薬剤管理システム102は、1つまたは複数の薬剤送達経路を介して1つまたは複数の薬剤を送達する前および後の少なくとも1つにて1つまたは複数の薬剤送達経路を洗い流すことをユーザへ促し得る(例えば、1つまたは複数の薬剤が、少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかという決定に応答して、
図5に関して以下でより詳細に説明されるような、1つまたは複数の薬剤と少なくとも1つの薬剤の送達の間で同じ薬剤送達経路が洗い流される場合に、など)。このような例では、1つまたは複数の薬剤送達経路は、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つの薬剤送達経路を含む。
【0080】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、薬剤送達経路を介して患者へ送達するための薬剤が割り当てられた時に、薬剤送達経路を導入することをユーザへ促し得る。例えば、薬剤管理システム102は、患者の体における1つまたは複数の薬剤送達経路(例えば、
図5に関してより以下で詳細に説明されるような、1つまたは複数の薬剤が、患者へ薬剤を送達するための少なくとも1つまたは複数の薬剤送達経路に適していないという1つまたは複数の決定に応答して、など)の導入をユーザへ促し得る。
【0081】
次に
図5を参照すると、
図5は、薬剤管理のためのプロセス500の非限定的な実施形態または態様のフローチャートである。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、プロセス500の1つまたは複数のステップが、薬剤管理システム102(例えば、薬剤管理システム102のシステムの1つまたは複数のデバイスなど)によって実行される(例えば、完全に、部分的に、など)。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、プロセス500の1つまたは複数のステップが、薬剤管理システム102とは別々に、またはこれを含む、薬剤送達経路センサシステム104(例えば、薬剤送達経路センサシステム104の1つまたは複数のデバイスなど)および/またはリモートコンピューティングシステム108(例えば、リモートコンピューティングシステム108の1つまたは複数のデバイスなど)などの別のデバイスまたはデバイス群によって実行される。
【0082】
図5に示されるように、ステップ502において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、同じ薬剤送経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、1つまたは複数の薬剤が、経路データおよび処方箋データに基づいた少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。
【0083】
図5に示されるように、ステップ504において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤の送達の間で同じ薬剤送達経路が洗い流される場合に、薬剤が、同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤の送達の間で同じ薬剤送達経路が洗い流される場合に、薬剤が、同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、1つまたは複数の薬剤と少なくとも1つの薬剤の送達の間で同じ薬剤送達経路が洗い流される場合に、1つまたは複数の薬剤が、少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。
【0084】
図5に示されるように、ステップ506において、プロセス500は、少なくとも1つのルールセットに従って、患者へ送達するために処方された各薬剤を、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、複数の薬剤グループにセグメント化することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、患者へ送達するために処方された各薬剤を、経路データおよび/または処方箋データに基づいて複数の薬剤グループにセグメント化し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、1つまたは複数の薬剤および少なくとも1つの薬剤を、1つまたは複数の薬剤および少なくとも1つの薬剤が、同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、および/または、1つまたは複数の薬剤と少なくとも1つの薬剤の送達の間で同じ薬剤送達経路が洗い流しされる場合に、1つまたは複数の薬剤が、少なくとも1つの薬剤と同じ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうか、に基づいて、複数の薬剤グループにセグメント化し得る。このような例では、薬剤管理システム102は、互いに適合性がある薬剤に基づいて、同じ処方箋またはオーダーにセグメント化することができ、および/または、患者のための既存の薬剤送達経路に対して適合する薬剤の最も大きなグループを生成し得る。
【0085】
図5に示されるように、ステップ508において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤送達経路のタイプを介して患者へ送達されるのに薬剤が適しているかどうかを決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤送達経路のタイプを介して患者へ送達されるのに薬剤が適しているかどうかを決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、少なくとも1つの薬剤送達経路の1つまたは複数のタイプを介して患者へ送達されるのに1つまたは複数の薬剤が適しているかどうかを決定し得る。
【0086】
図5に示されるように、ステップ510において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、薬剤送達のために薬剤送達経路が構成された患者の体における位置で送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、薬剤送達のために薬剤送達経路が構成された患者の体における位置で送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、1つまたは複数の薬剤が、患者の体における1つまたは複数の位置で送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。
【0087】
図5に示されるように、ステップ512において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、器具を含んだ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、器具を含んだ薬剤送達経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、1つまたは複数の薬剤が、経路データおよび処方箋データに基づいて、1つまたは複数の器具を含んだ経路を介して患者へ送達されるのに適しているかどうかを決定し得る。
【0088】
図5に示されるように、ステップ514において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、1つまたは複数の器具を含む経路を介して患者へ送達されるのに適している一定時間を決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤が、1つまたは複数の器具を含む経路を介して患者へ送達されるのに適している一定時間を決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、1つまたは複数の薬剤が、1つまたは複数の器具を含む経路を介して患者へ送達されるのに適している一定時間を決定し得る。
【0089】
図5に示されるように、ステップ516において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤送達経路を介して患者への薬剤の送達のための時間期間を決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤送達経路を介して患者への薬剤の送達のための時間期間を決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って(例えば、別の薬剤に関して薬剤の送達の優先度に従って、タイプ、器具、および/または薬剤送達経路の位置を介して薬剤のタイプの送達の優先度に従って、など)、経路データおよび処方箋データに基づいて、1つまたは複数の薬剤送達経路を介して1つまたは複数の薬剤を送達するための1つまたは複数の第1の時間を決定し得る。このような例では、処方箋データは、1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の送達タイプ、1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の投薬量、1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の投薬レート、患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するために許容可能な1つまたは複数の時間期間、またはこれらの任意の組合せ、と関連付けられ得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、次の、1)送達のための最も短い利用可能なタイムウィンドウと関連付けられた薬剤、2)発疱剤R-発疱剤Y-発疱剤G、3)薬剤グループサイズに従って、4)アルファベット順に薬剤の名前に従って、の優先度の順序に従って、薬剤を利用可能な薬剤送達経路に割り当て得る。したがって、薬剤管理システム102は、患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するためのタイムラインおよび送達されるためにこれを通じて1つまたは複数の薬剤が割り当てられる薬剤送達経路を決定および提供し得る。
【0090】
図5に示されるように、ステップ518において、プロセス500は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤送達経路を介して患者への薬剤の第2の投与の送達のために、第1の時間期間の後に第2の時間期間を決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、経路データおよび/または処方箋データに基づいて、薬剤送達経路を介して患者への薬剤の第2の投与の送達のために第1の時間期間の後に第2の時間期間を決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、少なくとも1つのルールセットに従って、経路データおよび処方箋データに基づいて、1つまたは複数の薬剤送達経路を介して1つまたは複数の薬剤の1つまたは複数の第2の投与の送達のために、1つまたは複数の第1の時間期間の後に1つまたは複数の第2の時間期間を決定し得る。したがって、薬剤管理システム102は、追加の薬剤送達経路の配置(例えば、追加のカテーテル、など)の必要性を減らすために、および/またはカテーテルラインにおける沈殿物の形成、およびこれと同様のもの、などの薬物送達経路の問題をもたらす薬剤の不適合性を減らすために、薬剤の再タイミングを決定し、および/または決定した再タイミングを提供し得る(例えば、1つまたは複数の薬剤のオーダーがあり次第薬剤師に直接に、など)。
【0091】
図5に示されるように、ステップ520において、プロセス500は、ステップ502からステップ518の1つまたは複数の決定に従って、患者への薬剤の送達のための薬剤送達経路(例えば、カテーテル、ルーメン、ポートなど)を決定することを含む。例えば、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、ステップ502からステップ518の1つまたは複数の決定に基づいて、患者への薬剤の送達のための薬剤送達経路を決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、ステップ512からステップ518の1つまたは複数の決定に適用される少なくとも1つのルールセットの中の少なくとも1つのルールに従って、患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定し得る。例えば、薬剤管理システムは、ステップ512からステップ518の1つまたは複数の決定に従って、経路データおよび処方箋データに基づいた患者への複数の薬剤グループの送達のための1つまたは複数の薬剤送達経路を決定し得る。一例として、薬剤管理システム102は、ルールセットに従って、ステップ502からステップ518の1つまたは複数の決定に基づいて、既存の薬剤送達経路(例えば、既に導入されている薬剤送達経路など)のグループからおよび/または最小の不適合な薬剤送達経路(例えば、最も適合する薬剤送達経路など)、患者に対して最短距離薬剤送達経路(または薬剤が主なおよび/または二次的な注入流体によって薄められることが必要な場合、患者への最長距離薬剤送達経路)、洗い流しされたブランチまたは経路のセット、最も適合する流体および/または流れレートを有するブランチのセット、またはこれらの任意の組合せ、を提供する利用可能な薬剤送達経路(例えば、ユーザによって導入されることが可能な薬剤送達経路など)から、患者への薬剤の送達のための薬剤送達経路を決定し得る。
【0092】
いくつかの非限定的な実施形態または態様では、薬剤管理システム102は、ユーザインターフェースを介して1つまたは複数の薬剤送達経路を介して送達するための1つまたは複数の薬剤の割り当てを提供し得る。例えば、ユーザインターフェースは、患者のための薬剤送達経路の視覚マップ、およびどの薬剤を送達するために薬剤送達経路のどれを使用するかおよび/または薬剤が送達される時間期間を示す指示、および/または患者へ1つまたは複数の薬剤を送達するために決定された任意の新しい薬剤送達経路を挿入または導入する所を示す指示を含み得る。
【0093】
次に
図6a-
図6cを参照すると、
図6a-
図6cは、薬剤管理のプロセスについての実装600の非限定的な実施形態または態様の外観のフローチャートである。
【0094】
図6a-
図6cの参照番号602により示されるように、薬剤管理システム102は、処方箋の患者のために処方された薬剤と関連付けられた処方箋データを受信し得る。
図6a-
図6cの参照番号604により示されるように、薬剤管理システム102は、処方箋データに基づいてオーダー配列を作り得る。
図6a-
図6cの参照番号606により示されるように、薬剤管理システム102は、利用可能な患者のための薬剤送達経路を識別し得る。
図6a-
図6cの参照番号608により示されるように、薬剤管理システム102は、最も優先度の高い薬剤送達経路を識別し得る。
図6a-
図6cの参照番号610により示されるように、薬剤管理システム102は、処方箋内の薬剤の間に不適合があるかどうかおよび/または処方箋内の薬剤と患者のための薬剤送達経路との間に不適合があるかどうかを決定し得る。
【0095】
参照番号610にて、薬剤管理システム102が、何の不適合もないと決定する場合、参照番号612にて、薬剤管理システム102は、各薬剤が発疱剤かどうかを決定し得る。参照番号612にて、薬剤管理システム102が、どの薬剤も発疱剤でないと決定する場合、参照番号614にて、薬剤管理システム102は、既存の薬剤送達経路を介して送達のための薬剤を割り当て得る(例えば、ラインの近位y部分を介して(またはラインが存在しない場合はルーメンを介して)など)。参照番号612にて、薬剤管理システム102が、薬剤が発疱剤を含むと決定する場合、参照番号616にて、薬剤管理システム102は、既存の薬剤管理経路が生理食塩水ラインを含むかどうかを決定し得る。参照番号616にて、薬剤管理システム102が、既存の薬剤管理経路が生理食塩水ラインを含むと決定する場合、参照番号618にて、薬剤管理システム102は、生理食塩水ラインの遠位y部分を介して送達のための発疱剤を割り当て得る。参照番号616にて、薬剤管理システム102が、既存の薬剤管理経路が生理食塩水ラインを含んでいないと決定する場合、薬剤管理システム102は、オープンポートを介して送達のための発疱剤を割り当て得る。
【0096】
参照番号610にて、薬剤管理システム102が、不適合があると決定する場合、参照番号622にて、薬剤管理システム102は、不適合のタイプを決定し得る。参照番号622にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが、薬剤と薬剤送達経路との間の不適合であると決定する場合、参照番号624にて、薬剤管理システム102は、別の適合する薬剤送達経路が利用可能であるかどうかを決定し得る。参照番号624にて、薬剤管理システム102が、別の適合する薬剤送達経路が利用可能であると決定する場合、参照番号626にて、薬剤管理システム102は、別の薬剤送達経路を介して送達のための薬剤を割り当て得る。参照番号624にて、薬剤管理システム102が、別の適合する薬剤送達経路が利用可能でないと決定する場合、参照番号628にて、薬剤管理システム102は、薬剤が発疱剤を含むかどうかを決定し得る。
【0097】
参照番号628にて、薬剤管理システム102が、薬剤が発疱剤である(および/またはG発疱剤でない)と決定する場合、参照番号630にて、薬剤管理システム102は、薬剤がR発疱剤であるかどうかを決定する。参照番号630にて、薬剤管理システム102が、薬剤がR発疱剤であると決定する場合、参照番号632にて、薬剤管理システム102は、ユーザへ中央ラインを挿入または導入することを促し、中央ラインを介して送達のためのR発疱剤を割り当てる。参照番号630にて、薬剤管理システム102が、薬剤がR発疱剤でないと決定する場合(例えば、薬剤がY発疱剤であると決定する場合)、参照番号634にて、薬剤管理システム102は、ユーザへY発疱剤を送達するための病院プロトコルに従うことを促し、追加の洗い流しを伴うPIVを介してまたは新しく導入された薬剤送達経路を介して、送達のためのY発疱剤を割り当て得る。参照番号628にて、薬剤管理システム102が、薬剤が発疱剤でない(またはG発疱剤である)と決定する場合、参照番号636にて、薬剤管理システム102は、ユーザへ新しい薬剤送達経路(例えば、PIVなど)を導入することを促し、新しく導入された薬剤送達経路を介して送達のための薬剤を割り当て得る。
【0098】
参照番号622にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが薬剤と別の薬剤との間の不適合であると決定する場合、参照番号638にて、薬剤管理システム102は、薬剤-薬剤の不適合のタイプを決定し得る。参照番号638にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが同じ処方箋内の薬剤の間の不適合であると決定する場合、参照番号640にて、薬剤管理システム102は、処方箋内の薬剤を適合する薬剤のグループまたはサブ処方箋にセグメント化し得る。例えば、参照番号642にて、薬剤管理システム102は、グループの中に存在する薬剤の間で不適合が存在しないように、Nが最小数であるNグループに処方箋を分け得る。一例として、薬剤管理システム102は、新しい処方箋を作り、各新しい処方箋を順次判断し得る。このような例では、薬剤管理システム102は、次の、1)送達のための最短利用可能なタイムウィンドウと関連付けられた薬剤、2)発疱剤R-発疱剤Y-発疱剤G、3)薬剤のグループサイズに従って、および4)薬剤の名前にアルファベット順に従って、の優先度の順位に従って利用可能な薬剤送達経路に薬剤を割り当て得る。
【0099】
参照番号638にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが処方箋内の薬剤と現在進行中の薬剤(例えば、現在患者へ送達されている薬剤など)との間の不適合であると決定する場合、参照番号642にて、薬剤管理システム102は、現在進行中の薬剤の送達が停止されることが可能であるかどうかを決定し得る。参照番号642にて、薬剤管理システム102が、現在進行中の薬剤が停止されることが可能であると決定する場合、参照番号644にて、薬剤管理システム102は、現在進行中の薬剤を停止することおよび薬剤送達経路の洗い流しを実行することが、処方箋内の薬剤についての薬剤送達経路を適合する状態にするかどうかを決定し得る。参照番号644にて、薬剤管理システム102が、現在進行中の薬剤を停止することおよび追加の洗い流しを実行することが、適合性を獲得すると決定する場合、参照番号646にて、薬剤管理システム102は、薬剤が割り当てられる薬剤送達経路の洗い流しを実行する命令を含むことができ、処理は、薬剤を割り当てる薬剤送達経路を決定するための参照番号612へ戻り得る。
【0100】
参照番号642にて、薬剤管理システム102が、現在進行中の薬剤が停止されることが可能でないと決定する場合、参照番号648にて、薬剤管理システム102は、患者へ薬剤を送達するための別の薬剤送達経路(例えば、別のルーメンなど)が利用可能かどうかを決定し得る。参照番号648にて、薬剤管理システム102が、患者へ薬剤を送達するための別の薬剤送達経路が利用可能であると決定する場合、処理は、薬剤管理システム102が患者へ薬剤を送達するための次に優先度の高い薬剤送達経路を考慮するために参照番号608へ戻り得る。参照番号648にて、薬剤管理システム102が、別の薬剤送達経路が患者へ薬剤を送達するために現在利用可能でないと決定する場合、薬剤管理システム102は、薬剤が発疱剤を含むかどうかを決定し得る。参照番号650にて、薬剤管理システム102が、薬剤が発疱剤を含まないと決定する場合、処理は、薬剤管理システム102が新しい薬剤送達経路(例えば、PIVなど)を導入することおよび新しく導入された薬剤送達経路を介して送達のための薬剤を割り当てることをユーザへ促し得る参照番号636へ戻り得る。参照番号650にて、薬剤管理システム102が、薬剤が発疱剤を含むと決定する場合、参照番号652にて、薬剤管理システム102は、ユーザへ発疱剤の送達のための新しい薬剤送達経路(例えば、中央ラインなど)を挿入または導入することを促し得る。
【0101】
参照番号638にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが処方箋内の薬剤と、同じ薬剤送達経路を介して以前に送達された薬剤との間の不適合であると決定する場合、参照番号654にて、薬剤管理システム102は、薬剤送達経路の洗い流しを実行することが、処方箋内の薬剤についての薬剤送達経路を適合する状態にするかどうかを決定し得る。参照番号654にて、薬剤管理システム102が、薬剤送達経路の洗い流しをすることが、処方箋内の薬剤についての薬剤送達経路を適合する状態にすると決定する場合、処理は、薬剤管理システム102が、薬剤が割り当てられる薬剤送達経路の洗い流しをする命令を含み得る参照番号646へ戻ることができ、処理は、薬剤を割り当てる薬剤送達経路を決定する参照番号612へ戻り得る。参照番号654にて、薬剤管理システム102が、薬剤送達経路の洗い流しをすることが、処方箋内の薬剤についての薬剤送達経路を適合する状態にしないと決定する場合、処理は、薬剤管理システム102が、患者への薬剤送達のための別の薬剤送達経路(例えば、別のルーメンなど)が利用可能であるかどうかを決定し得る参照番号参照番号648へ戻り得る。
【0102】
例示および説明のために実施形態または態様について詳細に説明したが、そのような詳細が単にその目的のためのものにすぎず、実施形態または態様が開示する実施形態または態様に限定されず、反対に、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内にある修正および等価な構成をカバーするものであることを理解されたい。たとえば、本開示が、可能な限り、任意の実施形態または態様の1つまたは複数の特徴が任意の他の実施形態または態様の1つまたは複数の特徴と組み合わされ得ることを企図することを理解されたい。実際は、これらの特徴の多くが、特に特許請求の範囲に記載されていないおよび/または本明細書において開示されていない方法で組み合わされ得る。以下にリストされている各従属請求項がただ1つの請求項に直接依存し得るが、可能な実装の開示は、特許請求の範囲中のあらゆる他の請求項と組み合わせた各従属請求項を含む。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
リモートコンピューティングシステム108は、薬剤管理システム102および/または薬剤送達経路センサシステム104から、情報および/もしくはデータを受信すること(例えば、通信ネットワーク106を介してなど)および/または薬剤管理システム102および/または薬剤送達経路センサシステム104へ、情報および/もしくはデータを通信すること(例えば、通信ネットワーク106を介してなど)が可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る。たとえば、リモートコンピューティングシステム108は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、1つまたは複数のコンピューティングデバイス、1つまたは複数のモバイルコンピューティングデバイス、1つまたは複数のサーバなど)を含む1つまたは複数のコンピューティングシステムを含み得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、リモートコンピューティングシステム108は、病院のナースステーションを含む。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、リモートコンピューティングシステム108は、個人を特定できる情報(PII)および/または医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)の保護された情報を記憶するセキュアな病院サーバおよび/または1つもしくは複数のセキュアな病院データベースを含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
次に
図3を参照すると、
図3は、デバイス300の例構成要素の図である。デバイス300は、
薬剤管理システム102の1つもしくは複数のデバイスおよび/またはリモートコンピューティングシステム
108の1つもしくは複数のデバイスに対応し得る。いくつかの非限定的な実施形態または態様では、
薬剤管理システム102の1つもしくは複数のデバイスおよび/またはリモートコンピューティングシステム
108の1つまたは複数のデバイスは、少なくとも1つのデバイス300および/またはデバイス300の少なくとも1つの構成要素を含むことが可能である。
図3に示されているように、デバイス300は、バス302と、プロセッサ304と、メモリ306と、記憶構成要素308と、入力構成要素310と、出力構成要素312と、通信インターフェース314とを含み得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0098】
参照番号622にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが薬剤と別の薬剤との間の不適合であると決定する場合、参照番号638にて、薬剤管理システム102は、薬剤-薬剤の不適合のタイプを決定し得る。参照番号638にて、薬剤管理システム102が、不適合のタイプが同じ処方箋内の薬剤の間の不適合であると決定する場合、参照番号640にて、薬剤管理システム102は、処方箋内の薬剤を適合する薬剤のグループまたはサブ処方箋にセグメント化し得る。例えば、参照番号641にて、薬剤管理システム102は、グループの中に存在する薬剤の間で不適合が存在しないように、Nが最小数であるNグループに処方箋を分け得る。一例として、薬剤管理システム102は、新しい処方箋を作り、各新しい処方箋を順次判断し得る。このような例では、薬剤管理システム102は、次の、1)送達のための最短利用可能なタイムウィンドウと関連付けられた薬剤、2)発疱剤R-発疱剤Y-発疱剤G、3)薬剤のグループサイズに従って、および4)薬剤の名前にアルファベット順に従って、の優先度の順位に従って利用可能な薬剤送達経路に薬剤を割り当て得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】