(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-07
(54)【発明の名称】gNBがスライス割り当てのために制御される場合に電力消費を最小限にするための負荷制限のためのスライス割り当てのための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/02 20090101AFI20230630BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20230630BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20230630BHJP
H04W 52/38 20090101ALI20230630BHJP
H04W 72/52 20230101ALI20230630BHJP
【FI】
H04W24/02
H04W28/084
H04W72/0453
H04W52/38
H04W72/52
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574760
(86)(22)【出願日】2021-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-01-30
(86)【国際出願番号】 US2021035616
(87)【国際公開番号】W WO2021247807
(87)【国際公開日】2021-12-09
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521478407
【氏名又は名称】ディッシュ ワイヤレス エル.エル.シー.
【氏名又は名称原語表記】DISH WIRELESS L.L.C.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】メータ ダヴァル
(72)【発明者】
【氏名】バシラット ファルハド
(72)【発明者】
【氏名】ケヌモル シッダールタ
(72)【発明者】
【氏名】パタニア アミット
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067CC02
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ21
5K067LL01
(57)【要約】
適応帯域幅(BW)管理のシステム及び方法は、ネットワーク内の複数のノードにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集約ユニットの制御ユニットと、ネットワークスライスのセットをより小さな帯域幅部分(BWP)のセットに再割り当てするために制御ユニットと通信するBW管理ユニットであって、AC電源の停電中のスライス再割り当てのためのスライスマッピングからより小さなBWPを定義するように構成されたBW管理ユニットであって、スライスマッピングは、ネットワーク内のより小さなBWPに関連付けられたネットワークスライスを含む、BW管理ユニットであって、BW管理ユニットによって判定された条件であって、AC電源の停電及びノードにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つの条件に応答して、ノードにおいて少なくとも1つのネットワークスライスを定義されたより小さなBWPに再割当てすることによって、ノードのユーザにBWを適応させるように構成されたBW管理ユニットとによって提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク内の複数のノードにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集約ユニット(DU/CU)を含む要素管理制御ユニットと、
ノードにおいてネットワークスライスのセットをより小さな帯域幅部分(BWP)のセットに再割り当てするために、前記DU/CUと通信するBW管理ユニットと、
AC電源の停電中のスライス再割り当てのためのスライスマッピングからより小さなBWPの前記セットからのより小さなBWPを定義するように構成された前記BW管理ユニットであって、スライスマッピングは、前記ネットワーク内のより小さなBWPのセットに関連付けられたネットワークスライスの前記セットを含む、前記BW管理ユニットと、
前記BW管理ユニットによって判定された条件であって、AC電源の停電、及び前記ノードでのトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つの前記条件に応答して、前記ノードにおいて少なくとも1つのネットワークスライスを定義されたより小さなBWPに再割当てすることによって、前記ノードのユーザにBWを適応させるように構成された前記BW管理ユニットと
を含む、ネットワークスライシングを適応帯域幅(BW)管理に関連付けるためのシステム。
【請求項2】
AC電源の停電及びトラフィック負荷の減少の前記判定された条件の内の少なくとも1つに応答して、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために前記判定された条件についてのデータを前記BW管理ユニットへ送信するための前記DU/CU
を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ネットワークのノードを監視する前記DU/CUから受信した電源喪失及び前記トラフィック負荷の減少についてのデータに応答して、前記ノードでネットワークスライス再割り当てプロセスを自動的に初期化するように構成された前記BW管理ユニットであって、より小さなBWPの前記セットの使用は、前記ノードでキャリアの変更を必要としない、前記BW管理ユニット
を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
電力消費を削減するために、前記ノードで前記ネットワークの関連するサブキャリアの送信を遮断するように構成された前記BW管理ユニット
を更に含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ノードでの前記ネットワークスライスの前記より小さいBWPへのマージを指し示す前記DU/CUによって受信されたデータを考慮することによって、前記ノードの無線受信機の出力電力を削減するために前記ノードでより小さなBWPを使用する動作に基づいて前記ノードの要素の要件についてのメッセージを交換するために、前記ノードの前記無線受信機と通信するように構成された前記BW管理ユニット
を更に含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
AC電源の停電を監視するように、及びgNBノードでネットワークスライス再割り当てプロセスをアクティブにするように構成された前記DU/CUを有する前記無線ネットワークにより制御される前記gNB
を更に含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
より優先順位の高いネットワークスライスの提供を有効にしつつ、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために、前記条件についてのデータを前記BW管理ユニットへ送信するように構成された前記DU/CU
を更に含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記バックアップバッテリからの電力のルーティングを制御するため、及び前記バックアップバッテリにより引き出される電力を削減するために前記ノードにより消費される電力をバッテリコントローラを介して削減するために、前記DU/CUから受信されたユーザトラフィックのデータによって、指定された下位のBWPにあるユーザを監視する、前記BW管理ユニットによって指示された前記ノードの無線コントローラ
を更に含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
ネットワーク内の複数のノードにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集中ユニット(DU/CU)を含む要素管理制御ユニットを構成することと、
ノードにおいてネットワークスライスのセットをより小さな帯域幅部分(BWP)のセットに再割り当てするために、BW管理ユニットによって前記DU/CUと通信することと、
AC電源の停電中のスライス再割り当てのためのスライスマッピングからより小さなBWPの前記セットからのより小さなBWPを定義するための前記BW管理ユニットを構成することであって、スライスマッピングは、前記ネットワーク内のより小さなBWPのセットに関連付けられたネットワークスライスの前記セットを含むことと、
前記BW管理ユニットによって判定された条件であって、AC電源の停電、及び前記ノードにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つの前記条件に応答して、前記ノードにおいて少なくとも1つのネットワークスライスを定義されたより小さなBWPに再割り当てすることによって、前記ノードのユーザにBWを前記BW管理ユニットによって適応させること
を含む、適応帯域幅(BW)管理のための方法。
【請求項10】
AC電源の停電及びトラフィック負荷の減少の前記判定された条件の内の少なくとも1つに応答して、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために前記DU/CUによって前記条件についてのデータを前記BW管理ユニットへ送信すること
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ネットワークのノードを監視する前記DU/CUから受信した電源喪失及び前記トラフィック負荷の減少についてのデータに応答して、前記ノードでのネットワークスライス再割り当てプロセスを前記BW管理ユニットによって自動的に初期化することであって、より小さなBWPの前記セットの使用は、前記ノードでキャリアの変更を必要としないこと
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
電力消費を削減するために前記ノードにおける前記ネットワークの関連するサブキャリアの送信を前記BW管理ユニットによって遮断すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ノードでのネットワークスライス再割り当てを指し示す前記DU/CUによって受信されたデータを考慮することによって、前記ノードの無線受信機の出力電力を削減するために前記ノードにおいてより小さなBWPを使用する前記ノードにおける動作中の要素についてのメッセージを交換するために前記BW管理ユニットによって前記ノードの前記無線受信機と通信すること
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
AC電源の停電を監視する前記DU/CUからのデータによって前記無線ネットワークを介してgNBノードの前記ユーザによるアクセスを制御し、前記gNBノードでの前記ネットワークスライス再割り当てプロセスをアクティブにすること
を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
より優先順位の高いネットワークスライスの提供を有効にしつつ、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために、前記条件についてのデータを前記DU/CUから前記BW管理ユニットへ送信すること
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ノードでのネットワークスライスの提供によって再割り当てされた前記ユーザを監視する前記BW管理ユニットによる前記ノードの無線コントローラによって、前記ノードによって消費される前記電力をバッテリコントローラを介して削減するために、及びバックアップバッテリによって引き出される電力を削減するために前記バックアップバッテリからの電力のルーティングを指示すること
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ネットワーク内の複数のセルサイトにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集中ユニット(DU/CU)のセットを含む要素管理制御ユニットと、
前記BW管理ユニットによって判定された条件のセットであって、AC電源の停電、及び前記ネットワークの1つ以上のセルサイトにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つを含む条件の前記セットに応答して、セルサイトでより小さな帯域幅部分(BWP)のセットにユーザを移動させることによって、前記ネットワーク内のセルサイトのユーザにBWを適合させるBW管理ユニットと、
前記DU/CUによって受信された前記条件についてのデータに基づいて前記AC電源の停電及びトラフィック負荷の減少の前記条件の内の少なくとも1つに応答して、前記セルサイトでの電力を節約するために前記セルサイトのその他のBWPをシャットダウンしつつ、ユーザトラフィックを指定された下位のBWPに移動させる前記BW管理ユニットと
を含む、適応帯域幅(BW)管理のためのシステム。
【請求項18】
前記ネットワークのセルサイトを監視する前記DU/CUから受信した電源喪失及び前記トラフィック負荷の減少についてのデータに応答して前記セルサイトでより小さなBWPのセットを自動的に初期化するように構成された前記BW管理ユニットであって、より小さなBWPの前記セットの使用は、前記セルサイトでキャリアの変更を必要としない、前記BW管理ユニット
を更に含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記指定された下位のBWPは、以前のBWPのキャリアに基づいて単一のキャリアとして構成され、
前記セルサイトにおける前記ネットワークの関連するサブキャリアの送信もまた、電力消費を削減するために遮断される、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記セルサイトで動作するより小さなBWPを指し示す前記DU/CUによって受信されたデータを考慮することによって前記セルサイトの前記無線受信機の前記出力電力を削減するために、前記セルサイトで前記より小さなBWPを使用する動作に基づいて前記セルサイトの要素の要件ついてのメッセージを交換するために、前記セルサイトの前記無線受信機と通信するように構成された前記BW管理ユニット
を更に含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
AC電源の停電を監視するように、及びgNBノードで適応BWプロセスをアクティブにするように構成された前記DU/CUを有する無線ネットワークによって制御される前記gNBノードを含む前記セルサイト
を更に含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記セルサイトで動作中のキャリアのその他のBWPをシャットダウンしつつ、前記指定された下位のBWPへのユーザトラフィックの移動を開始するように構成された前記DU/CU
を更に含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
バックアップバッテリからの電力のルーティングを制御するため、及び前記セルサイトで前記バックアップバッテリによって引き出される電力を削減するためのバッテリコントローラによって前記セルにより消費される電力を削減するために、前記DU/CUから受信されたユーザトラフィックのデータによって前記指定された下位のBWPにある前記ユーザを監視する、前記BW管理ユニットによって指示された前記セルサイトの無線コントローラ
を更に含む、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
ネットワーク内の複数のセルサイトにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散(DU)及び集約ユニット(DU/CU)のセットを含む要素管理制御ユニットを構成することと、
前記要素管理制御ユニットに結合されたBW管理ユニットによって、前記BW管理ユニットによって判定された条件のセットであって、AC電源の停電、及び前記ネットワークの1つ以上のセルサイトにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つを含む条件の前記セットに応答して、セルサイトにおいてより小さな帯域幅部分(BWP)のセットにユーザを移動させることによって前記ネットワーク内のセルサイトの前記ユーザにBWを適応させることと、
前記AC電源の停電及びトラフィック負荷の減少の前記判定された条件の内の少なくとも1つに応答して、前記セルサイトで電力を節約するために前記セルサイトのその他のBWPをシャットダウンしつつ、前記DU/CUから前記BW管理ユニットに受信されたデータに基づいて前記ユーザを、前記セルサイトのより小さなBWPの前記セットの指定された下位のBWPに移動させること
を含む、適応帯域幅(BW)管理のための方法。
【請求項25】
前記DU/CUから受信された電源喪失及びの前記トラフィック負荷の減少についてのデータに応答して、前記セルサイトのより小さなBWPの前記セットを前記BW管理ユニットによって自動的に初期化することであって、より小さなBWPの前記セットの使用は、前記セルサイトでキャリアの変更を必要としないこと
を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記指定された下位のBWPは、以前のBWPのキャリアに基づいて単一のキャリアとして構成され、
前記セルサイトにおける関連するサブキャリアへの送信もまた、電力消費を削減するために遮断される、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記セルサイトで動作するより小さなBWPの前記セットを指し示すデータを考慮することによって前記セルサイトの前記無線受信機の出力電力を削減するために前記セルサイトの動作中のコンポーネントに対するメッセージを前記BW管理ユニットによって前記セルサイトの前記無線受信機と交換すること
を更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記AC電源の停電及びgNBノードにおけるトラフィック負荷の、前記DU/CUからのデータに基づいて無線ネットワークによってgNBノードを制御し、適応BWプロセスを初期化すること
を更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記セルサイトでキャリアを動作させるその他のBWPをシャットダウンしつつ、前記指定された下位のBWPにユーザトラフィックを移動させるために、前記DU/CUからのデータに基づいて前記適応BWプロセスを開始すること
を更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
バックアップバッテリからの電力のルーティングを制御するため、及び前記セルサイトでの電力消費を削減するために、前記DU/CUから受信されたトラフィック負荷のデータによって、前記指定された下位のBWPにある前記ユーザを前記セルサイトの無線コントローラによって監視すること
を更に含む、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願に対するクロスリファレンス]
本出願は、2020年6月3日に出願された関連する同時係属中の米国特許出願シリアル番号16/891,934に対する優先権を主張し、2020年6月3日に出願された関連する同時係属中の米国特許出願シリアル番号16/891,991に対する優先権を主張し、上記の出願の全ては、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
以下の論考は、一般的に、無線通信システムにおける電力管理に関する。より具体的には、以下の論考は、切り替えられたバックアップ無停電電源装置(UPS)の動作時間を増加させるスマートな帯域幅適応及びトラフィック負荷によって、5Gデータネットワーク等における商用電源の中断又は障害に基づいて無線周波数(RF)無線によって引き出される電力を削減するシステム、デバイス、及び自動化されたプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
5Gデータ規格及び電話ネットワークは、携帯電話、コンピュータ、及びモノのインターネット(IoT)デバイス等に大幅に改善された帯域幅とサービス品質とを提供するために開発されている。高帯域幅の5Gネットワークは、しかしながら、現在認識されている追加の課題に直面している。一部では、高帯域幅のため、5G基地局は、使用中に従来の4G基地局の約3倍程度の電力を消費すると予想される。更に、従来の4G基地局と同じエリアをカバーするには、より多くの5G基地局が必要である。したがって、各5G基地局は4G基地局の3倍の電力を消費するのみならず、同じエリアをカバーするために、より多くの5G基地局が使用され、結果として、電力消費の著しい増加をもたらすであろう。
【0004】
更に、電力使用量の増加に伴い、AC電源の停電のケースでは、5G基地局は、AC電源の停電中のサービスの提供を保証するためにバッテリバックアップを備える必要がある。これらのバッテリバックアップユニットは高価であり、バッテリバックアップのコストは、5G基地局のRF無線送信機及び受信機によって必要とされ、その後消費される電力の量によって部分的に決定され、このケースでは、使用数と各5G基地局に必要な電力との両方で従来の4G基地局を上回る。ある5G基地局によって大量の電力が必要とされ消費されるこれらのケースでは、複数の直列又は並列に接続されたバックアップ電力パックが必要であり、このことは、セルサイト毎の最終的に構成された5G基地局において数倍のコストの増加をもたらす。
【0005】
それ故、何れのセルサイトでもサービスの中断を引き起こすことなく電力消費を管理するために、あるセルサイトで動作帯域幅(BW)(すなわち、高帯域幅)をスマートに変更するための解決策を提供することが望まれる。特に、各セルサイトの電力管理効率の向上のためのAC電源の停電又は中断のケースで、ネットワーク内のセルサイトの全ての動作中のキャリアの電力要件を低減することが望まれる。
【0006】
それ故、商用電源の中断及び障害を監視し得、基地局コンポーネントの様々な構成を所望のセルネットワークで動作させることを可能にし得るシステム、デバイス、及び自動化されたプロセスを創出することが望まれる。5G又は同様のネットワーク内のセルサイトにおいてバックアップバッテリを使用してバックアップ電力モードで動作する基地局機器に対する接続性及び動作時間を改善することも望まれる。
【0007】
更に、本発明のその他の望ましい機構及び特徴は、添付の図面並びに前述の技術分野及び背景技術と併せて解釈される、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
例示的な実施形態は、以下の図面に関連して以下に説明され、同様の数字は同様の要素を示す。
【0009】
【
図1】様々な実施形態に従った無線データネットワーキング環境における基地局電力管理システムの基地局内のコンポーネントの例示的な図を説明する。
【
図2】様々な実施形態に従った無線データネットワーキング環境における基地局電力管理システムの商用電源の中断又は障害に応答する基地局の電力管理のためのフィードバック通信ループの例示的な図を説明する。
【
図3】様々な実施形態に従った基地局電力管理システムの商用電源の中断又は障害に応答する基地局の電力管理のための例示的なフローチャートを説明する。
【
図4】様々な実施形態に従ったスライスアクセスの失敗を削減ための例示的な自動化された選択プロセスのフローチャートを説明する。
【
図5】様々な実施形態に従ったAC電源の停電前及び後の例示的なスライス構成のフロー図を説明する。
【
図6】様々な実施形態に従ったAC電源の停電、電力の中断、又はネットワーク負荷に応答してユーザをより小さなBWPに再割り当てする例示的なフローチャートを説明する。
【
図7】様々な実施形態に従ったAC電源の停電、電力の中断、又は軽いネットワーク負荷条件に応答する、又は関連付けられたネットワークスライシングの例示的なフローチャートを説明する。
【
図8】様々な実施形態に従った電力消費を削減するための例示的なユーザ機器(UE)及びネットワークアーキテクチャ、例えば、自動化されたプロセスの図を説明する。
【発明の概要】
【0010】
セルサイトにおける電源喪失又は軽いネットワーク負荷に応答してネットワーク内のセルサイト(又はノード)へのバックアップ電源装置の電力消費を削減するための適応帯域幅ソリューションを提供するためのシステム、デバイス、及び自動化されたプロセスが提供される。
【0011】
例示的な実施形態では、ネットワークスライシングを適応帯域幅(BW)管理に関連付けるためのシステムが提供される。システムは、ネットワーク内の複数のノードにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集約ユニット(DU/CU)を含む要素管理制御ユニットと、ノードにおいてネットワークスライスのセットをより小さな帯域幅部分(BWP)のセットに再割り当てするためにDU/CUと通信するBW管理ユニットと、AC電源の停電中のスライス再割り当てのためのスライスマッピングからより小さなBWPのセットからのより小さなBWPを定義するように構成されたBW管理ユニットであって、スライスマッピングは、ネットワーク内のより小さなBWPのセットに関連付けられたネットワークスライスのセットを含む、BW管理ユニットと、BW管理ユニットによって判定された条件であって、AC電源の停電及びノードにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つの条件に応答して、ノードにおいて少なくとも1つのネットワークスライスを定義されたより小さなBWPに再割当てすることによって、ノードのユーザにBWを適応させるように構成されたBW管理ユニットとを含む。
【0012】
様々な例示的実施形態では、システムは、AC電源の停電及びトラフィック負荷の減少の判定された条件の内の少なくとも1つに応答して、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために、判定された条件についてのデータをBW管理ユニットへ送信するためのDU/CUを更に含む。システムは、ネットワークのノードを監視するDU/CUから受信した電源喪失及びトラフィック負荷の減少についてのデータに応答して、ノードにおけるネットワークスライス再割り当てプロセスを自動的に初期化するように構成されたBW管理ユニットであって、より小さなBWPのセットの使用は、ノードでキャリアの変更を必要としない、BW管理ユニットを含む。システムは、電力消費を削減するためにノードにおけるネットワークの関連するサブキャリアの送信を遮断するように構成されたBW管理ユニットを含む。BW管理ユニットは、ノードにおけるより小さなBWPへのネットワークスライスのマージを指し示す、DU/CUによって受信されたデータを考慮することによってノードの無線受信機の出力電力を削減するために、ノードでより小さなBWPを使用する動作に基づいて、ノードの要素の要件についてのメッセージを交換するために、ノードの無線受信機と通信するように構成される。システムは、AC電源の停電を監視し、gNBノードにおけるネットワークスライス再割り当てプロセスをアクティブにするように構成されたDU/CUを有する無線ネットワークによって制御されるgNBノードを含む。DU/CUは、より優先順位の高いネットワークスライスの提供を有効にしつつ、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために、条件についてのデータをBW管理ユニットへ送信するように構成される。システムは、バックアップバッテリからの電力のルーティングを制御するために、及びバックアップバッテリによる電力消費を削減するためのバッテリコントローラを介してノードによって消費される電力を削減するために、DU/CUから受信したユーザトラフィックのデータによって、指定された下位のBWPにあるユーザを監視する、BW管理ユニットによって指示されるノードの無線コントローラを含む。
【0013】
更に別の例示的な実施形態では、適応帯域幅(BW)管理のための方法が提供される。方法は、ネットワーク内の複数のノードにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集約ユニット(DU/CU)を含む要素管理制御ユニットを構成することと、ノードにおいてネットワークスライスのセットをより小さな帯域幅部分(BWP)のセットに再割り当てするために、BW管理ユニットによってDU/CUと通信することと、AC電源の停電中のスライス再割り当てのためのスライスマッピングからより小さなBWPのセットからのより小さなBWPを定義するためのBW管理ユニットを構成することであって、スライスマッピングは、ネットワーク内のより小さなBWPのセットに関連付けられたネットワークスライスのセットを含むことと、BW管理ユニットによって判定された条件であって、AC電源の停電及びノードにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つの条件に応答して、ノードにおいて少なくとも1つのネットワークスライスを定義されたより小さなBWPに再割当てすることによって、ノードのユーザにBW管理ユニットによってBWを適応させることを含む。
【0014】
様々な例示的実施形態では、方法は、AC電源の停電及びトラフィック負荷の減少の判定された条件の内の少なくとも1つに応答して、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために条件についてのデータをDU/CUによってBW管理ユニットへ送信することを含む。方法は、ネットワークのノードを監視するDU/CUから受信された電源喪失及びトラフィック負荷の減少についてデータに応答して、ノードにおけるネットワークスライス再割り当てプロセスをBW管理ユニットによって自動的に初期化することであって、より小さなBWPのセットの使用は、ノードでキャリアの変更を必要としないことを更に含む。方法は、電力消費を削減するためにノードにおけるネットワークの関連するサブキャリアの送信をBW管理ユニットによって遮断することを含む。更なる方法は、ノードにおけるネットワークスライス再割り当てを指し示す、DU/CUによって受信されたデータを考慮することによってノードの無線受信機の出力電力を削減するために、ノードにおけるより小さなBWPを使用するノードにおける動作中の要素についてのメッセージを交換するために、BW管理ユニットによってノードの無線受信機と通信することを含む。方法は、AC電源の停電を監視するDU/CUからのデータによって無線ネットワークを介してgNBノードのユーザによるアクセスを制御することと、gNBノードにおけるネットワークスライス再割り当てプロセスをアクティブにすることを更に含む。システムは、より優先順位の高いネットワークスライスの提供を有効にしつつ、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために、条件についてのデータをDU/CUからBW管理ユニットへ送信することを更に含む。方法は、ノードにおけるネットワークスライスの提供によって再割り当てされたユーザを監視するBW管理ユニットによって、ノードによって消費されるエネルギーをバッテリコントローラを介して削減するために、及びバックアップバッテリによって引き出される電力を削減するために、バックアップバッテリからの電力をルーティングすることをノードの無線コントローラによって指示することを含む。
【0015】
更に別の実施形態では、プロセッサによって実行される場合に、電源喪失又は軽いネットワーク負荷が検出された場合に基地局の動作モードのための方法を実施する命令のセットを格納するコンピュータ可読ストレージデバイス内に有形に具現化されたコンピュータプログラム製品が提供される。方法は、ネットワーク内の複数のノードにおける電力及びトラフィック負荷を監視するための分散及び集約ユニット(DU/CU)を含む要素管理制御ユニットを構成することと、ノードにおいてネットワークスライスのセットをより小さな帯域幅部分(BWP)のセットに再割り当てするために、BW管理ユニットによってDU/CUと通信することと、AC電源の停電中のスライス再割り当てのためのスライスマッピングからより小さなBWPのセットからのより小さなBWPを定義するためのBW管理ユニットを構成することであって、スライスマッピングは、ネットワーク内のより小さなBWPのセットに関連付けられたネットワークスライスのセットを含むことと、BW管理ユニットによって判定された条件であって、AC電源の停電及びノードにおけるトラフィック負荷の減少の内の少なくとも1つの条件に応答して、ノードにおいて少なくとも1つのネットワークスライスを定義されたより小さなBWPに再割当てすることによって、ノードのユーザにBW管理ユニットによってBWを適応させることを含む。
【0016】
様々な例示的実施形態では、方法は、ネットワークのノードを監視するDU/CUから受信された電源喪失及びトラフィック負荷の減少についてのデータに応答して、ノードにおけるスライス再割り当てプロセスをBW管理ユニットによって自動的に初期化することであって、より小さなBWPのセットの使用は、ノードでキャリアの変更を必要としないことを含む。方法は、ノードにおけるネットワークスライス再割り当てを指し示す、DU/CUによって受信されたデータを考慮することによってノードの無線受信機の出力電力を削減するために、ノードにおけるより小さなBWPを使用するノードにおける動作中の要素についてのメッセージを交換するために、BW管理ユニットによってノードの無線受信機と通信することを更に含む。方法は、より優先順位の高いネットワークスライスの提供を有効にしつつ、1つ以上のネットワークスライスの提供を終了するために、条件についてのデータをDU/CUからBW管理ユニットへ送信することを更に含む。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の詳細な説明は、本明細書に記載するより広い概念を説明するであろう幾つかの例を提供することを意図しているが、本発明又は本発明の用途及び使用を限定することを意図していない。更に、前述の背景技術又は以下の詳細な説明で提示された何れの理論にも拘束される意図はない。
【0018】
5G基地局を電力網に接続する場合、事故、落雷、計画停電等の多数の環境上及び運用上の理由のため、電力が5G基地局に常に途切れることなく継続的に利用可能にされ、提供されるとは限らない。それ故、5G基地局から堅牢で信頼性の高い5Gサービスを利用可能にするためには、通信事業者はバックアップ電源システムを構築しなければならない。5Gネットワークでは、マクロセルにバックアップ電源を提供するのが標準であり、多くの場合、マクロレベルで十分なサービスが提供される。しかしながら、電力を消費するスモールセル構造体は、従来の4Gセルータワー電源配備では通常利用可能ではない追加の電源バックアップを必要とする。したがって、スモールセルのロールアウトが適切に機能するためには、追加のバックアップ電源が不可欠である。
【0019】
5Gネットワークでは、AC電源の停電中のサービス提供を確保するために、RF無線ユニットは、バッテリバックアップを有することを必要とする。バッテリバックアップユニットは高価であり、各バッテリバックアップに対するコストは、無線ユニットによって消費される電力、バックアップ期間、及び基地局又はネットワークにおける動作中のキャリアの数によって計算される。
【0020】
現在、電力の中断又は停電が発生した場合のバッテリバックアップ容量の最適化を妨げる障害又は欠点が数多くある。必要なバッテリバックアップ容量を次のように最適化し得ることが望まれる。
【0021】
(1)動作中のキャリアのシャットダウン:これは、ユーザエクスペリエンス、E911等の緊急通報の欠如に影響を与え、ユーザがサービスをキャンセルし、バッテリバックアップサービスを有するオペレータに切り替えることになるため、推奨されるオプションではない。(2)動作中のキャリアの帯域幅の削減:動作中のキャリアBWを変更するには、同じ無線で下位のチャネルBWの新たなセル構成が必要になるため、これは現在の動作では容易に実現できない。(3)動作中のBWを変更することは、新たなチャネルBWを有効にするためにサイトが再起動させられるため、これも、サービスの中断を生じさせるであろう。
【0022】
5Gスモールセルの高度な機能は、追加の電力要件を意味する。データトラフィックの増加は、より多くの計算能力を必要とする。massive MIMOはスペクトル効率の向上に役立ち得るが、電力効率は一般的に低く、典型的な3セクタのスモールセルは200~1,000ワットの電力を必要とし得る。
【0023】
迅速かつ効率的な配備をサポートする費用対効果が高く反復可能な方法で、多数のスモールセルによって電力を受け取る必要がある。最初のステップは、マクロセルサイトに電力を供給するための従来のモデルがスモールセルには適用されないことを認識することを伴う。
【0024】
RF無線及びアンテナは、全負荷RF条件に基づく固定入力電力を使用する。商用電源が中断され、喪失され、又は大幅に減少した場合、RF無線は、そのことに応じて、その電力消費を調整するための通知を受け取ることができない。言い換えると、RFは通知されず、RF無線は、商用電源の喪失を通知されるように構成されておらず、その事前設定された入力電力要件を変更又は撤回し得ない。RF無線の入力電力要件を変更可能ではないことは、そのバッテリバックアップシステムの消耗が早まることによって、その動作の性能を低下させる。
【0025】
5G New Radio(NR)は、統合された有能な5G無線インターフェースのグローバルスタンダードであり、より高速なブロードバンドエクスペリエンスを提供し得、初期アクセス中に全てのUEによって使用される初期帯域幅部分(BWP)と、データ割り当てに適用するであろうUE又はUEグループの専用BWPとを有するように設計されている。BWPアダプテーションは、gNBノード(無線アクセスネットワーク(RAN)+5G用の分散ユニット(DU)/集中型ユニット(CU))によって制御される。AC電源の停電中に使用されるオペレータによって事前定義されるであろう複数のより小さなBWP(すなわち、1つのセルにおいて機能分割及び機能配置の複数のセットを有するRANスライシングアーキテクチャ)が存在し得る。例示的な実施形態では、別のオプションは、動作中のBWPの漸進的な削減を使用することである。(例えば、BWの25%のみの削減から開始して、電力が復旧しない場合は、徐々に低い数値にその後移行する)。このプロセスを用いると、短時間のAC電源の停電のケースではユーザエクスペリエンスの低下を回避し得る。ネットワークスライシングはまたBWPにリンクされ得、AC電源の停電中又は軽いネットワーク負荷の動作中に、スライスとBWPとの相互連携を制御することによって電力消費gNBの最小化が行われる。例えば、オペレータは、利用可能な全てのスライスをより小さなBWPにマージすることを選択し得る。オペレータは、AC電源の停電中に利用可能な複数のBWPが定義されている場合に、AC電源の停電中のBWPとスライスとのマッピングを定義することを選択し得る。
【0026】
次世代(5G)無線システムの無線アクセスネットワーク(RAN)の仮想化は、アプリケーション及びサービスをデバイス及びネットワークインフラストラクチャから物理的に切り離すことを可能にする。これは、同じ物理インフラストラクチャに渡る異なるネットワークオペレータによる異なるサービスの動的配備を可能にする。仮想化を利用したRANスライシングは、共有されるインフラストラクチャの規模の経済性を失うことなく、顧客固有の機能を備えた専用の論理ネットワークをオペレータが提供することを可能にする。これらの仮想ネットワークを実装した場合、モバイルデバイス及びその他のユーザ機器は、各ネットワークが様々なサービス品質(QoS)に対して帯域幅の異なる“スライス”を提供する環境で適切に接続して動作するという課題に直面し得る。
【0027】
5G基地局への再構成では、4G2ポートトランシーバが4ポート無線に置き換えられ、スペクトル効率を向上させるために多重入力多重出力(MIMO)伝送の使用を可能にする。MIMOは、信号強度を増強し、干渉の低減に役立つ。8ポート無線は、更なる効率向上を提供するために、ビームフォーミングを更に一歩進める。初期の5G技術は、16又は64個の送信/受信チェーン(16T/16R、64T/64R)と2.3GHz以上で動作する無線集積アンテナとを使用することによって、ビームフォーミングを最大限に活用する。
【0028】
パワーアンプの効率は著しく改善され、主に、より洗練された線形化技術とより高い出力電力能力とに起因する。しかしながら、次世代の“massive MIMO”アクティブアンテナユニット(AAU)無線は、AAU無線毎に多数の低電力アンプを必要とするであろう。各小型アンプを線形化することは、追加の回路自体が節約し得る電力の多くを消費するため、費用がかかり、僅かな効果しかなく、それ故、実現可能な解決策ではない。このケースでは、電力効率が悪化する可能性が非常に高くなり得る。
【0029】
無線送信機のシャットダウンを防ぐための十分な規制動作要件を満たしつつ、バックアップ電源モードで動作する場合に5G基地局の電力消費を削減するためのインテリジェントな解決策を使用してコスト削減を達成することが望ましい。
【0030】
コンポーネントのコストを節約し、現在の使用量及び効率を高めるために、バックアップ電源モードで5G基地局を動作させる場合の使用に必要なバックアップ電源の数を制限することが望ましい。
【0031】
セルサイト(すなわち、ノード)において適応可能な帯域幅制御及びスライスの提供を実装することによって、又は劣化したRF無線サービスが現在の条件下で実装され得る否かの評価に基づいてRF無線送信機の動作モードを変更するために、自動化されたシステムがアンテナの現在のトラフィック負荷の調査に基づいてコンポーネントを再構成することを可能にすることによって、電力消費のスマートな管理を可能にする基地局コンポーネントの動作管理のためのシステム及び方法を提供することが望ましい。可能であれば、RF EMS又はオーケストレーションシステムは、RF無線の入力電力要件を下げるためのワークフローを実行するであろう。これは、RF無線/アンテナがバックアップUPS電力モードで動作し得、サービスを提供し得る時間の増加をもたらし得る現在の電力消費を削減し得る。
【0032】
オペレータが幾つかのスライスの提供を終了し、より優先順位の高いスライスのみを継続することを選択し得るプロセスを実装することが望ましい。DU/CU、DU/CU、又はNFMFによる無線AC電源の停電の検出はまた、FCAPを介してAC電源の停電を検出し得、ソリューションをアクティブにし得る。AC電源の停電中、RANは、コントロールユニット(DU:分散ユニット又はCU:集約ユニット)に通知するであろう。DU/CUは、現在動作中のキャリア内のその他の全てのBWPをシャットダウンしつつ、指定された下位のBWP(例えば、初期BWP)への全てのユーザトラフィックの移動を開始するであろう。構成に基づいて、DU/CUは、電力消費gNBを最小限にするために、AC電源の停電中又は軽いネットワーク負荷中に、全てのユーザ及び/又はスライスをより小さなBWPに移動させるであろうし、割り当てられたBWPの変更をユーザに通知するであろう。ユーザは、現在のBWPの監視を停止するであろうし、下位のBWPのみを直ぐに追跡し始めるであろう。
【0033】
マルチキャリア動作では、DU/CUはまた、BWP又はスライスの優先順位設定に基づいて、全てのトラフィックを単一のキャリアに移動させ得る。全ての電力の復旧後又はRANの負荷が増加した後、gNBは、全ての専用BWP又はスライスを再アクティブにし得、ユーザをそれらの個別のBWP又はスライスにシームレスに移動させ得る。マルチユーザMIMO(MU-MIMO)動作ではUEへの帯域幅割り当てが削減される。RANスケジューラが、MU-MIMO動作で動作し、全てのサービングユーザが同じ下位のPRBに割り当てられ得ると判定した場合、DU/CUはその他のサブキャリアでの送信をオフにし得、それによって電力の節約をもたらす。MU-MIMOに対する下位のPRB割り当ては、BWP及び/又はスライシングの事前定義された優先順位に基づいて優先付けられ得る。
【0034】
動作中のRF無線の電力消費を削減するために、RF無線による検出された入力商用電源レベルの変化又は中断のフィードバックメッセージに応答して、RF無線の入力電力設定で必要なレベルを変更することが望ましい。RF無線の動作電力設定は、アンテナ受信とRF無線送信機との通信時間の延長された動作時間を提供するために、アンテナ/無線で利用可能なRFサービスの判定を含む、即時の動作要件に基づいて低減される。
【0035】
劣化したRF無線サービスが現在の条件下で実装され得るか否かの評価に基づいてRF無線送信機の動作モードを変更するために、自動化されたシステムがアンテナの現在のトラフィック負荷の調査に基づいてコンポーネントを再構成することが可能であることが望ましい。可能であれば、RF EMS又はオーケストレーションシステムは、RF無線の入力電力要件を下げるためのワークフローを実行するであろう。これは、RF無線/アンテナがバックアップUPS電力モードで動作し得、サービスを提供し得る時間の増加をもたらし得る現在の電力消費を削減し得る。
【0036】
動作中のセル(すなわち、gNBノード)のRF無線が基地局への入力で商用電源の低下又は中断を被った場合にRF無線の現在の消費を削減するために、商用電源の喪失を補償するために運用システムが変更されるシステム及び方法を提供することが望ましい。
【0037】
無線移動通信技術は、送受信基地局(BTS)と無線移動デバイスとの間でデータを送信するために様々な規格とプロトコルとを使用する。多数のスモールセルの配備は、第5世代(5G)セルラーネットワークではエネルギー効率の高い電力管理ソリューションの必要性を提示する。massive多重入力多重出力(MIMO)は送信電力を削減するであろうが、計算コストをもたらすだけでなく、必要な計算についても、送信のための入力電力要件は、5Gスモールセルネットワークの(特に、バックアップモードで動作する場合の)電力エネルギー効率の重要な要因になり得る。LTEシステムの3GPP無線アクセスネットワーク(RAN)では、BTSは、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)におけるevolved Node B(enhanced Node B、eNodeB、又はeNBとも一般的に称される)と無線ネットワークコントローラ(RNC)との組み合わせであり得、ユーザ機器(UE)として知られる無線移動デバイスと通信する。ダウンリンク(DL)送信は、BTS(又はeNodeB)から無線移動デバイス(又はUE)への通信であり得、アップリンク(UL)送信は、無線移動デバイスからBTSへの通信であり得る。
【0038】
基地局(BS)の電力消費は、送信電力、計算電力、及び基地局動作のための電力の3つに分類される。送信電力は、ワイヤレス信号の変更、すなわち、ベースバンド信号とワイヤレス無線信号との間の信号変換を実施するパワーアンプ(PA)及びRFチェーンによって使用される電力である。計算電力は、BSのデジタルシングル処理機能、管理、制御機能と、コアネットワークとBSとの間の通信機能とを含むベースバンドユニット(BBU)で消費されるエネルギーを表す。これらの動作は全てソフトウェアによって実行され、半導体チップで実現される。追加の電力は、BSの動作を維持するために消費される電力を表す。より具体的には、追加の電力は、電力網から主電源への交換で失われる電力、異なる直流-直流(DC-DC)電源間の交換で失われる電力、及びBSでのアクティブ冷却のために消費される電力を含む。
【0039】
自然災害、計画停電等の結果として、今日のネットワークでは電源喪失及び停電が一般的になっている。基地局は、バックアップ電源(例えば、バッテリ)を含み、バックアップ電源のこれらの形態は、長時間のAC電源の停電中に十分な電力を供給しないことがあり、商用の無線通信サービスの使用は、ユーザのニーズ及び/又は要望に起因して増加し得る。
【0040】
BSをスリープモードで動作させることは、セルラーネットワークのエネルギー消費を削減するための方法であり得るが、この方法は、出力電力に焦点を当てており、BSへの入力での商用電源の喪失又は中断を考慮していない。したがって、BSスリープ技術のためのキューイング決定技術は、グリーン通信ネットワークではBSのエネルギー効率の高い利用を最大化し得る一方で、BSへの商用電源が喪失された場合には適用できない。
【0041】
物理ノード又はネットワークノードは、アクセスノード(例えば、無線分散ユニット)又は非アクセスノード(例えば、サーバ及びルータ)を表す一方、物理リンクは、2つの物理ノード間の光ファイバーリンクを表す。あらゆる物理ノードは、セルの負荷特性を定義する利用可能なリソースのセット、すなわち、計算(CPU)、メモリ(RAM)、及びストレージによって特徴付けられる。各物理リンクは、帯域幅容量と、フローが該リンクを通過するのに必要な時間であるレイテンシ値とによって特徴付けられる。最後に、物理ノード及びリンクの両方は、利用可能なリソースのタイプ毎に、関連する利用電力要件を有する。
【0042】
BSへの電力供給は、充電のためにバックアップバッテリ又はバックアップバッテリのセットに供給される公称測定DC電圧48(すなわち、直流電圧(VDC))に整流及び調整される。整流器ユニットは、商用電源の中断又は障害のケースにバッテリをフル充電して準備を整えるための回路を含む。フル充電時、バックアップバッテリは50ボルト付近の電圧に保たれる。また、ベンダ/オペレータは、一般的な48V設定ではなく、-24VのDC電圧又はその他のDC電圧設定を選択し得る。一般的に、顧客の要件毎のバッテリパックパラメータは、100W(このケースでは、電力はRU電力消費毎に計算され、可変量である)ACシステム、フル負荷で約150分持続し得る48.1V/65Ahバッテリ下で2時間の作業時間又はその他のオペレータバックアップ時間設定のオーダにある(例えば、オペレータは、要望に応じて又は動作の必要に応じて、2時間のバッテリバックアップ、4時間、又は8時間・・・を選択し得る)。
【0043】
基地局は、通常、DC/DCコンバータによって24V又は12Vに降圧する48Vの入力電源を使用し、これは、各モジュールのDC電圧レベルに合わせて減少し得る。
【0044】
3GPP仕様では、UEの受信及び送信帯域幅は、BWPと称される合計セル帯域幅のサブセットに調節され得る。帯域幅は、電力削減のために低アクティビティの期間中に縮小するように構成され得、様々なサービスを許可するために帯域幅の位置も変更され得る。例示的な実施形態では、構成されたBWPの内の何れが現在アクティブなBWPであるかをUEに通知されたBWPを用いてUEを構成することによって、帯域幅適応は達成され得る。
【0045】
図1は、任意の数のUEデバイス110にネットワーク105へのアクセスを提供する複数のセル121、122、123を含む5G又はその他のデータネットワーク100のグラフィック表現を示す。簡単にするために、
図1は1つのユーザ機器(UE)デバイス110のみを示しているが、実際には、本明細書に説明する概念は、任意の数のデバイス110及び/又はセル121~123を含む環境100、並びに帯域幅を異なるスライスに割り当て、必要に応じてその他のタスクを実施するための任意の種類のネットワークアーキテクチャをサポートするようにスケーリングされ得る。
【0046】
図1の例では、携帯電話又はその他のユーザ機器(UE)デバイス110は、適切なアクセスセル121、122、123を介してネットワーク105に接続しようと適切に試みる。説明する例では、各セル121は、基地局コントローラ131、基地局トランシーバ138、ノード140、RF無線135、無線ネットワークコントローラ142、アンテナインターフェース132とアンテナ133との連結コンポーネントの送信のためのコンポーネント、並びに商用電源インターフェース150、バッテリ回路154とUPS又はバッテリ156とのバックアップ電源152の電力コンポーネントを含む。
【0047】
商用電源インターフェース150は、公共事業体又はその他の供給源から電力AC電源を受け取り得る。アンテナ133及びアンテナインターフェース132は、UE110への信号を制御する。無線ネットワークコントローラ142は、USP156の電力消費を削減するために電力使用を節約するために、RF無線135を介してRF送信出力を制御し得る。通信ビットレートを低減することによって、RF電力はデシベル(“dB”)単位で低減され得る。また、ステップ削減が実装され得る。バッテリ回路154は、UPS156からの出力電力を複数のレベルで切り替え得る整流器タイプのスイッチとして構成され得る。基地局コントローラ138は、基地局138によって引き出される電力を制御するための電力制御機構を含み得る。また、基地局コントローラ138は、複数のスモールセル121、122、及び123の電力入力電力レベル、並びにノード140及びノード(gNB)のスライス内のリソースに接続されるUE110の数を変更するために、フロントエンドでAC電源の停電又は中断を確認し得る電力管理システム170と無線で通信し得る。
【0048】
例示的な実施形態では、UE110は、ダウンリンク及びアップリンクに対して最大4つのBWPで構成され得るが、所与の時点で、ダウンリンクに対して1つのBWP及びアップリンクに対して1つのBWPのみがアクティブである。BWPは、UE110の各々が狭い帯域幅で動作することが可能であるように構成され得、ユーザがより多くのデータ(バーストトラフィック)を要求する場合、全帯域幅を有効にするようにgNBに通知し得る。gNBがBWPを構成する場合、それは、パラメータ:BWP Numerology(u)BWP帯域幅サイズ周波数位置(NR-ARFCN)、CORESET(制御リソースセット)を含む。ダウンリンクの場合、UEは、アクティブな帯域幅部分の外側でPDSCH、PDCCH、CSI-RS、又はTRSを受信することが予期されない。各DL BWPは、UE固有検索空間(USS)を有する少なくとも1つのCORESETを含むが、プライマリキャリアの構成されたDL BWPの内の少なくとも1つは、共通検索空間(CSS)を有する1つのCORESETを含む。アップリンクの場合、UE110は、アクティブな帯域幅部分の外側でPUSCH又はPUCCHを送信すべきではない。UE110は、関連するヌメロロジーを有するアクティブなBWPのために構成された周波数範囲内でのみ受信及び送信することが予期される。しかしながら、例外があり、UEは無線リソース管理(RRM)測定を実施し得、測定ギャップを介してそのアクティブなBWPの外側でサウンディング基準信号(SRS)を送信し得る。
【0049】
例示的な実施形態では、無線ネットワークコントローラ131は、内部に含まれるプロセッサによる実行のためのデバイスのメモリ、ハードドライブ、又はその他の非一時的ストレージ内に格納されたコンピュータ実行可能命令で実装されたロジックを実装し得る。また、無線ネットワークコントローラ131は、ダウンリンク及びアップリンクチャネル処理のためのリモート無線ユニット(RRU)160で構成され得る。RRU160は、物理通信リンクを介して基地局コントローラ131のベースバンドユニット(BBU)139と通信し、エアインターフェースを介して無線移動デバイスと通信するように構成され得る。
【0050】
様々な代替の実施形態では、基地局138は、2つの部分、ベースバンドユニット(BBU)139及びリモートラジオヘッド(RRH)141に分離され得、ベースバンド処理機能をマスター基地局175に集中させつつ、ノード(gNB)に対するネットワークアクセスポイント(RRH)の数を維持又は増加させるためにネットワークオペレータを提供する。マスタC-RAN基地局175を使用して、電力管理システム170は、複数のセル(121、122、及び123)の電力レベルの接線における動作を調整するように指示され得る。
【0051】
図2は、様々な実施形態に従ったスマート帯域幅(BW)アダプタコントローラのスマート帯域幅適応呼び出しフローの例示的なフロー図である。
図2では、最初にステップ5において、スマートBW制御が有効にされ、又はAC電源の停電又は軽いネットワーク負荷に対するオン状態の監視に常に設定される。ステップ10において、BWアダプタコントローラによる検出は、AC電源の停電又は軽いネットワーク負荷の状態変化が発生しているか否かに関して行われる。例えば、無線データネットワーキング環境における基地局電力管理システムの商用電源の中断又は障害に応答する基地局の電力管理のためのフィードバック通信ループ。5Gネットワークに接続された分散ユニット(DU)又は集約ユニット(CU)による無線AC電源の停電検出。
【0052】
分散ユニット(DU)又は集約ユニット(CU)又は管理機能(NFMF)はまた、Fault,Configuration,ACcounting,PeRFormance,Security(FCAPS)のネットワークモデルを使用することによってAC電源の停電を検出し得、適切なソリューションをアクティブにし得る。例えば、AC電源の停電中、RF無線は、コントロールユニットDU/CUに通知するであろうし、DU/CUユニットは、現在動作中のキャリアのその他のBWPの全て又は殆ど全てをシャットダウンしつつ、指定された下位のBWP(例えば、初期BWP)への全て又はほぼ全てのユーザトラフィックの移動を開始するであろう。
【0053】
次に、AC電源の停電又はノードにおける軽いネットワーク負荷があると判定された場合、ステップ15において、小さなBWPが初期化されるであろう。初期のアクティブな小さなBWPは、RRC接続の確立中又は確立後にUEがBWPで明示的に設定されるまでの初期アクセス中のUE用である。初期のアクティブなBWPは、特に設定されない限り、デフォルトのBWPである。
【0054】
ステップ20において、ユーザを小さなBWPに移動させ、又は割り当てる。例えば、ネットワーク構成に基づいて、DU/CUは、電力消費を最小限にするために、AC電源の停電中又は軽いネットワーク負荷中に、全て又はほぼ全てのユーザ及び/又はスライスをより小さなBWPに移動させ得る。gNBは、割り当てられたBWPの変更をUEに通知するであろう。UEは、現在のBWPの監視を停止するであろうし、下位のBWPのみをすぐに監視するように切り替えるであろう。マルチキャリア動作では、DU/CUはまた、BWP及び/又はスライスの優先順位設定に基づいて、全てのトラフィックを単一のキャリアに移動させ得る。
【0055】
より広い帯域幅からの減少はピークに直接影響を与え、ユーザはデータレートを経験している。構成されたCBWよりも小さなBWでUEを動作させることによって、電力を削減しながら、広帯域動作のサポートを可能にし得る。ステップ25において、適応帯域幅モジュールは、AC電源の停電又は軽いネットワーク負荷を監視し続け、商用電源が再開された場合、ステップ35において、BWPはチャネル全体に対して復元している。全電源の復旧後又はRANの負荷が増加した後、gNBは、全ての専用BWP及び/又はスライスを再アクティブにし得、ユーザをそれらの個別のBWP及び/又はスライスにシームレスに移動させ得る。
【0056】
ステップ40において、通常動作が再び再開され、電力消費レベルが上げられる。或いは、ステップ25において、AC電源の停電又は軽いネットワーク負荷があると依然として判定された場合、ステップ30において、チャネルBW全体に対する全てのBWPで通常動作の復旧を遅らせるためにフィードバック動作が発生する。ノードは、小さなBWPで構成された制限付きの動作状態に依然として置かれ、BW適応ユニットは、商用電源の再開又は負荷の増加を待ち続ける。
【0057】
RANスケジューラが、MU-MIMO動作で動作し、現在サービスを提供しているユーザの全て又はほぼ全てが同じ下位の物理リソースブロック(PRB)に割り当てられ得ると判定した場合、帯域幅の縮小動作と対応するUEへの割り当てとは、マルチユーザMIMO(MU-MIMO)動作でも発生し得る。このケースでは、DU/CUユニットは、他のサブキャリアで発生している現在の送信を遮断し得(すなわち、各PRBは最大12個のサブキャリアで構成され得)、BSの電力の節約ももたらすであろう。MU-MIMOに対する下位のPRB割り当ても、アクティブなBWP及び/又は事前定義されたスライスの優先順位に基づいて優先付けられ得る。
【0058】
図3は、様々な実施形態に従ったスマート帯域幅(BW)アダプタコントローラのスマート帯域幅適応呼び出しフローの例示的なフロー図である。
図3では、ステップ305において、スマートBWアダプテーション呼び出しフローにおいて、
図2と同様に、BWアダプタコントローラが開始され、ステップ310において、AC電源の停電又はノードで動作している軽いネットワーク負荷の状態変化が発生しているか否かが判定される。判定が肯定的である場合、ステップ315において、初期化スライス再割り当てプロセスが行われる。ステップ320において、様々なスライスが、それらの現在のスライス割り当てから小さなBWPに再割り当てられる。ネットワークスライシングは、各アクティブスライスが個別のBWPに関連付けられるように構成され、これは、事前設定されたスライス制御とBWPアソシエーションとによってUEがgNBにアクセスすることによって電力消費を削減するために、AC電源の停電中又は軽いネットワーク負荷中に、スケジュールされた順序で各アクティブスライスをBWPに体系的に自動転送することを可能にする。
【0059】
例えば、オペレータは、ネットワーク内の又はノードにおけるアクティブな全てのスライスをより小さなBWPにマージすることを選択し得る。オペレータは、BWを構成する各BWPのプロファイル、設定等を定義することを選択し得、電力の中断、AC電源の停電、軽いネットワーク負荷等中に割り当てるための代替的スライスマッピングも選択し得、これは、完全なBWが必要ない場合又は電力の節約が要望される場合にこうした条件で使用するために定義され得る複数のBWPがある場合に役立ち得る。提供又は選択は、一度に全て増分的に割り当てられ得、同様の方法で通常動作にも再割り当てされ得る。オペレータはまた、必要に応じて幾つかのスライスの提供を終了し、使用されるプレミアム、又はプレミアム及び非プレミアムの両方によるアクセスのために、ある一定のより優先順位の高いスライスのみを引き続き有効にすることを選択し得る。更に、使用法は、事前設定された期間全体に対して選択され得、又はユーザセットを選択するための所与の期間に対して構成され得る。ステップ325として、
図2のようなBWコントローラアダプタは、商用電源が復旧していないか否かをチェックし続け、復旧していない場合、ステップ330を介して、電源又は負荷動作の低減のために選択された構成されマッピングされたスライスで続行する。ステップ335において、商用電源が再開される、又は負荷がある一定の閾値を超えて増加すると、以前の全てのスライス、又は以前の制限なしで有効にされ得る全てのスライスが復元されるであろうし、通常の動作が全てのUEの所与のアクセスに復元されるであろう。
【0060】
図4は、様々な例示的な実施形態に従った例示的なスマートBW適応呼び出しフローのAC電源の停電前及び後のBWP部分の機能図を説明する。
図4では、例示的な実施形態において、初期アクセス中に全てのUEによって使用されるBWP全体と、gNB(すなわち、RAN+DU/CU)によるデータ割り当てに使用されるUE又はUEグループの専用BWPとを構成する(a)初期BWP、(b)番号1が割り当てられたBWP、(c)番号2が割り当てられたBWP、及び(d)番号3が割り当てられたBWPを含むセットの4つの部分の配置を含む、AC電源の停電前のBWP配置410を有する動作中のキャリア(例えば、20MHz)が示されている。また、各BWP1~3及び初期BWPは、複数のより小さなBWP(図示せず)を含み得る。様々な代替の実施形態では、複数のより小さなBWPは、AC電源の停電(420)中の配置での使用のためにオペレータによって事前定義され得る。或いは、動作中のBWPでBWP1~3は徐々に減少し得る。例えば、使用されるBWPの数が徐々に少なくなるのに対応して、BWの減少(すなわち、特定のBWPを非アクティブ状態に変換すること)を25%ずつ段階的に増加させる、減少における段階的アプローチが使用され得る。アクティブなBWPの数を段階的又は徐々に減少させると、BWアダプタは、短時間のAC電源の停電が発生した場合に、セルサイトのサービス品質(QoS)のある一定の閾値を維持しようと試みる。
【0061】
図5は、様々な実施形態に従ったAC電源の停電の前及び後の例示的なスライス配置のフロー図を説明する。
図5では、AC電源の停電510前のgNBノードにおける4つのスライスの配置である、動作中のキャリア(例えば、20MHz)を有するスライス配置510が示され、このケースでは、スライス配置は、(a)番号0が割り当てられたスライス、(b)番号1が割り当てられたスライス、(c)番号2が割り当てられたスライス、及び(d)番号3が割り当てられたスライスの4つのスライスのセットで構成される。AC電源の停電520の後、スライス配列530は、(a)番号0が割り当てられたスライスと(b)番号1が割り当てられたスライスとの2つのスライスに再構成される。このケースでは、1~2の番号が付けられたスライスは、再構成されたBWPに対応し、具体的には(a)初期BPのBWP部分の動作中のキャリア(例えば、20MHz)に対応し、残りのスライスは、“Pwr=0の全てのサブキャリアTX”、すなわち、非アクティブモードに割り当てられる。540に説明するように、スライス#0及びスライス#1の例示的実施形態のネットワークスライシングは、初期BWPに関連付けられ得る。このことは、初期BWPでスライス#0及びスライス#1を有効に保つことを可能にするであろう。したがって、選択されたスライス(すなわち、スライス#0及びスライス#1)によって、また、選択されたスライスに対する初期BWPのみの使用によって、2倍の電力が節約される。すなわち、他の全てのサブキャリアBWPは遮断され、Tx Pwr=0である。動作中のキャリア周波数は、このケースでは、20MHzのままである。それ故、AC電源の停電中又は軽いネットワーク負荷中、電力消費は、最初に、有効化されたスライスによって、次に、割り当てられたBWP(初期BWP)(すなわち、全てのスライスをより小さなBWPにマージするプロセス)によって最小化される。オペレータは、必要に応じて他のBWPと別のスライスマッピングとを定義し得る。スライスを初期BWPにマージすることを描写した実装は、電力の節約を達成するために、ユーザを小さなBWPに移動させること、及びBWPに関連付けられたスライスの提供を割り当てることが実施され得る様々な方法の内の1つであると考えられる。
【0062】
例示的な実施形態では、ネットワークの観点から、混合配備が実装され得る。例えば、例示的な配備は、i)幾つかのセルが、より低い伝送速度及び後続のより低い電力使用量のマクロ/パブリックセルのスライス2及び3とは異なる周波数に割り当てられる、より高い電力使用量及びより高い伝送速度を有するプレミアムユーザのための番号(0及び1)が割り当てられたスライスをサポートする場合、ii)幾つかのセルが、スライス(0及び1)と(2及び3)との両方のセットをAC電源の停電がサポートしていない場合に通常どおり継続するであろう場合であり得る。したがって、AC電源の停電のため、通常は夫々、スライス(0及び1)及び(2及び3)のプレミアム及び非プレミアムスライスアクセスに対して完全にアクティブになるであろう幾つかのセルは有効ではない。言い換えると、完全にスライスが有効なセルは存在しないであろうし、利用可能な全てのセルは、全てのスライスが有効であるわけではなく機能が低下するであろうし、消費電力の削減と、プレミアムユーザを優先するスライスアクセスの制限とをもたらすであろう。
【0063】
例示的な実施形態では、プレミアムユーザがマクロセルではないセルにキャンプしているが、AC電源の停電に起因する有効なスライスの数の減少のために(通常はスライス2及び3がアクセス可能である)、スライス2及び3を提供しない場合。このケースでは、通常、ユーザのUEは、頻繁にスライス0及び1にアクセスしようと試みないであろうが、スライス2及び3がAC電源の停電のために別のセルで利用できない場合、別のセルを再選択するためのUEの機能は変更されるであろうし、UEは、UEがキャンプしている現在のセルで利用可能なスライス0及び1にアクセスする試みを開始するであろう。
【0064】
図6は、様々な実施形態に従ったAC電源の停電、電力の中断、又は軽いネットワーク負荷に応答して、より小さなBWPにユーザを再割り当てする例示的なフローチャートを説明する。
図6では、タスク610において、AC電源の停電が検出され、又は様々な方法に応答して判定され、例えば、ネットワークの別の部分において又は現在の基地局への入力電流の監視から検出された差し迫ったAC電源の中断又はAC電源の停電の、基地局コントローラによって通信及び受信されたフィードバック(すなわち、メッセージ)を介して判定される。その結果、タスク620において、現在のBWP構成を新たなより小さなBWP構成に変更するために、適応帯域幅ソリューションが実行される。例えば、基地局は、初期アクセスと接続されたUE(すなわち、基本的に使用中の全てのUE)で使用中のBWP全体、又はgNB(すなわち、RAN+DU/CU)によるデータ割り当てのために現在使用されているUE又はUEのグループのための専用BWPを現在構成する初期BWP及びその他のBWP(1~3)の4つのBWP部分の相補的なBWP配置で、選択された周波数(例えば、20MHz)のキャリアを介して現在動作し得る。また、初期BWPとBWP1~3の各々には、複数のより小さなBWPを含み得る。タスク630において、AC電源の停電、軽いネットワーク負荷、又は発生している電力中断タイプ条件中の使用のために、より小さなBWPの複数のセットが事前設定され得る。使用されるBWP1~3の数も段階的に減少し得る。使用中のBWPの数が段階的に減少する度に、タスク640において、ネットワーク電力中断の入力電力、負荷、及び通信はまた、使用中のBWPの数を調整するため(すなわち、アクティブなBWPの数を増減し続けるため)、及び変更された電力又は負荷条件中にセルサイトのQoSのある一定の閾値を維持するために、BWアダプタによって監視され得る。
【0065】
図7は、様々な実施形態に従ったAC電源の停電、電力の中断、又は軽いネットワーク負荷条件に応答する又は関連付けられるネットワークスライシングの例示的なフローチャートを説明する。
【0066】
図7のフローチャートでは、タスク710において、AC電源の停電が検出される。また、より低い入力電力又は負荷消費(すなわち、軽いネットワーク負荷)もネットワークで検出又は判定され得、基地局に接続されたgNBノードにおけるスライス割り当てを低下させるためにBWアダプタによってネットワークスライス管理アルゴリズムが実行される。例えば、タスク720において、スライス割り当ては、必須サービスのためのデフォルト設定、又は必須ではないサービスを減少させるための後続の割り当てに割り当てられ得る。タスク730において、gNBで使用され、割り当てられた削減された数のスライスへのアクセスは、プレミアム企業ユーザと非プレミアム企業ユーザとの間のアクセスに対してバランスが取られ得、プレミアム企業ユーザには、QoSが満たされ得る限り優先的に必須ではないサービスが与えられる。例えば、1つのシナリオでは、利用可能なスライスの2つのセットを用いると、各セットは、プレミアム企業ユーザにスライスの両方のセットへのアクセスが割り当てられ得る必須のサービスの初期設定を有し得るスライスのもの(及び必須はでないサービスへのアクセスを有する唯一のセット)であり得る。必須のサービスと必須ではないサービスとの両方での利用可能なスライスのセットは、プレミアムユーザにアクセスを割り当てる優先順位スキームでその後制限される。非プレミアムユーザは、優先順位の低いアクセスのみ与えられ、それ故、適切なレベルのQoSを維持しながら、異なる優先順位スキームで制限され得る必須のサービスにのみアクセスし得る。タスク740において、プレミアムユーザ及び非プレミアムユーザのアクセス及び電力使用は、スライスの制御及びBWPアソシエーションから電力消費gNBを最小化するために再構成され得る。オペレータは、gNBノードで利用可能な全てのスライスをより小さなBWPにマージすることを選択し得る。別の例では、オペレータは、AC電源の停電中に使用されるように定義された複数のBWPがある場合に、AC電源の停電中のBWPとスライシングとのマッピングを定義することを選択し得る。また、オペレータは、幾つかのスライスの提供を終了し、より優先順位の高いスライスのみを継続することを選択し得る。
【0067】
タスク750において、完全な電力の復旧後又はRANの負荷が増加した後、gNBは、全ての専用BWP及び/又はスライスを再アクティブにし得、ユーザをそれらの個別のBWP及び/又はスライスにシームレスに再割り当てし得る。UEにおける削減された帯域幅割り当ては、マルチユーザMIMO(MU-MIMO)動作で行われ得る。すなわち、RANスケジューラが、MU-MIMO動作で動作し、全てのサービングユーザが同じ下位のPRBに割り当てられ得ると判定した場合、DU/CUは、他のサブキャリアでの送信をオフにし得、それによって、電力の節約をもたらす。MU-MIMOに対する下位のPRBの割り当ては、BWP及び/又はスライシングの事前定義された優先順位に基づいて優先付けられ得る。
【0068】
図8は、一実施形態に従ったUE及びネットワーク構成の例示的な図である。UE810は、ブロードキャストシステム情報の登録及び受信、セル選択及び再選択を実施するPDUセッションの開始、隣接セルのランク付け、UEの異なる動作モードの構成等のための様々な論理ソリューション機能を実施するためのプロセッサ815を含む。UE810は、セル再選択モジュール825と、入力/出力インターフェース805と、測定レポート、隣接セルのランキングデータを格納するためのメモリ830と、様々なソリューションによって隣接セルの距離及びその他の基準等を計算するため並びにプレミアムユーザ及び非プレミアムユーザの近くのセルにアクセスするための測定モジュール835とを含み得る。ネットワーク840は、基地局875、スライスアクセスのためにUEを登録するためのプロセッサ845、セルIDモジュール855、スライスID、隣接セルのためのスライスオフセット値、及びその他のシステム情報をブロードキャストするためのブロードキャストモジュール848、UEを認証するための認証モジュール850、ネットワークスライス870等、並びにBW適応モジュール860を含み得る。UE810は、ネットワークと通信し、UE810がアイドルモードでキャンプしているセル910においてブロードキャストされたシステム情報を読み出す。例えば、UE810がセルAにキャンプしている場合、UE810はトランシーバ820を介してセルAの隣接セルに対するスライスID及びスライスオフセット値を受信するであろうし、セル再選択プロセスが隣接セルのランキングに基づく場合に次のセルを選択するためにセル再選択モジュール825のセル再選択式を使用して(例えば、セル再選択ロジック又はプロセスを使用して)測定を実施し、計算するために、プロセッサ815を介して情報を処理するであろう。
【0069】
BW適応モジュール860(すなわち、BW管理ユニット)は、無線受信機、UPS、バッテリ回路(すなわち、DC電源)、セルサイト(すなわち、ノード)の呼び出し/ドロップされた呼び出し/動作中のスループット、サーバの(
図1に示した)部品のセル910の自動化されたワークフローによって様々な論理コンポーネントを指示するために、要素管理システム(EMS)890(すなわち、制御ユニット)を介して通信し得る。EMS890は、分散ユニット(DU)930及び集約ユニット(CU)940を介してネットワーク内の様々なノード及びセルを監視し、セルサイトのサービス品質(QoS)を維持するためにセル910の様々なコンポーネントを制御し、又は該コンポーネントに命令を送信する。自動化されたワークフローは、ネットワークの可用性を維持し、ネットワークに供給される商用電源を含むネットワークデバイスの状態を監視する。EMS890はまた、電力管理のために複数のeNodeBに接続され得る。ネットワーク内でAC電源の停電が発生した場合、ネットワークを監視している自動化されたワークフローは、様々なロジックコンポーネントを介してEMS890に無線受信機の出力電力を削減するように指示し、送信のための出力電力の削減中にサーバ920に接続されたルータ(又は別の通信リンク)を介して無線受信機、セルサイトと通信することによってその他の要因も考慮する。このことは、DC電力とUPSの消費とを減少させる。
【0070】
例示的な実施形態では、サーバ920は、EMS890を介して自動化されたワークフローをアクティブにするためにルータを介してデータ収集及び監視及び通信するためのソフトウェアであるNB-IoTサーバとして構成され得、各基地局のログメッセージ及び(信号、電力等の情報を含む)全てのセッションの生存ステータスを表示し得る。
【0071】
商用電源の中断、電源障害、電源喪失、及び/又はネットワークのAC電源の停電を検出した後、コンポーネント及びネットワークを監視している自動化されたワークフローは、変化及び電源喪失を検出する。検出された電源喪失に応答する自動化されたワークフローは、スライス割り当て及びセル910における利用可能なBWPの構成管理機能をBW適応モジュール860を介して実装する。EMS890は、セルサイトルータを介して受信機にメッセージを送信し、セル統計を収集するため、及び基地局無線受信機の適切なプラグアンドプレイ機能を実行するために、無線受信機、サーバ920、及びセルサイトと関連付けられたその他のコンポーネントと通信する。自動化されたワークフローは、BW適応モジュール860からの判定と、セルサイト及び基地局からのデータとに基づいて、要素管理システムに対して様々な機能を実行する。
【0072】
説明したように、電力管理システムは、各々が特許可能である、及び/又は特許可能な態様を有する幾つかのデータ処理コンポーネントを含み、又は特許可能な自動化されたプロセスを実施可能な処理ハードウェアを有する。この文書は、特許請求の範囲又は発明の範囲を如何なる方法でも限定することを意図せず、本明細書に説明するシステムの様々なコンポーネント及び態様は、他の態様とは別に個別に実装され得る。
【国際調査報告】