(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-10
(54)【発明の名称】不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G16H 50/00 20180101AFI20230703BHJP
【FI】
G16H50/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022558059
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2022-11-21
(86)【国際出願番号】 US2021023711
(87)【国際公開番号】W WO2021195099
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522375464
【氏名又は名称】シグナント ヘルス グローバル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンリー マーク
(72)【発明者】
【氏名】ボーガニン ダニエル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
治験をサポートするためのバーチャル医療機関調査が開示される。フレーム及び眼鏡サブシステムは、少なくとも全地球測位システム(GPS)を有し、検査が行われる物理的現場で第1のコンピューティングデバイスに関連付けられる。セッションは、第2の通信デバイス上のウェブベースのアプリケーションで開かれ、第2の通信デバイスは第1のコンピューティングデバイスと通信しているが物理的に離れている。GPSを使用した位置追跡により、フレーム及び眼鏡サブシステムの場所が継続的に追跡され得る。ウェブベースのアプリケーションから第1のコンピューティングデバイスへのスクリプトにより、ビデオストリームと物理的現場内の場所との関連付けが可能になる。スクリプトは、その場所にある第1のコンピューティングデバイスから応答が提供されるのを可能にする。場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトからの応答、及びデバイス識別子は、ウェブベースのアプリケーションに不変に提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治験をサポートする不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムであって、
少なくとも全地球測位システム(GPS)を含むフレーム及び眼鏡サブシステムと、
少なくとも1つのプロセッサ及びメモリと、
を備え、
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに、
ウェブベースのアプリケーションでセッションを開かせ、前記セッションは、前記セッションにリンクされ、かつ前記フレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスを使用して、前記不変のバーチャル事前医療機関調査に関連付けられており、
前記GPSを用いて、前記不変のバーチャル事前医療機関調査中に前記フレーム及び眼鏡サブシステムの場所のための位置追跡を有効にさせ、
前記ウェブベースのアプリケーションから、前記ウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイスから離れた前記第1のコンピューティングデバイスへのスクリプトの送信を有効にさせ、前記スクリプトは、前記フレーム及び眼鏡サブシステムのカメラからのビデオストリームと前記場所に関連付けられ、
前記第1のコンピューティングデバイスの前記ビデオストリームとともに前記スクリプトの表示を有効にさせ、前記スクリプトは前記第1のコンピューティングデバイスからの応答を有効にし、
前記第1のコンピューティングデバイスで、場所、タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、又はデバイス識別子の2つ以上の不変の関連付けを有効にさせる、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
患者情報のプライバシ保護のために前記ビデオストリームのフィルタリングを有効にさせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記場所、前記タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、及び前記デバイス識別子の、前記第1のコンピューティングデバイスから前記ウェブベースのアプリケーションへの送信を有効にさせ、
前記場所、前記タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、及び前記デバイス識別子の不変のストレージを有効にさせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記スクリプトを音声ストリームに関連付けさせ、前記音声ストリームは前記ビデオストリームと同期され、かつ前記第1のコンピューティングデバイス又は前記第2のコンピューティングデバイスのユーザに提供される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記場所、前記タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、及び前記デバイス識別子を含む報告書を作成させ、前記報告書は、前記第1のコンピューティングデバイスから、又は前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションから提供される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記第1のコンピューティングデバイスと前記フレーム及び眼鏡サブシステムとの間の第1の伝送路が、少なくとも前記ビデオストリームを前記第1のコンピューティングデバイスに送信することを可能にさせ、
前記第1のコンピューティングデバイスと前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションとの間の第2の伝送路を有効にさせて、前記第2のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスのための前記スクリプトの前記送信を可能にする、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記第1のコンピューティングデバイスと、前記第1のコンピューティングデバイスとのオープン伝達を有する前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションとの間のビデオセッションを有効にさせ、
前記ビデオセッションに関連付けられた命令によって前記スクリプトの上書きを有効にさせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記第1のコンピューティングデバイスと、前記第1のコンピューティングデバイスとのオープン伝達を有する前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションとの間のテキストセッションを有効にさせ、
前記テキストセッションに関連付けられた命令によって前記スクリプトの上書きを有効にさせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記セッションがクラウドコンピューティング環境で開くことを可能にさせ、
前記第1のコンピューティングデバイスと前記第2のコンピューティングデバイスを、前記クラウドコンピューティング環境において前記セッションに関連付けさせ、
前記セッションへ参加するための第三者のエントリを制御させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記メモリに記憶された命令が少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されると、前記システムに更に、
前記不変のバーチャル事前医療機関調査中の検査アクションに関連付けられている前記場所に部分的に基づいて、前記ビデオストリームとともに前記スクリプトを提示させ、
前記スクリプトを前記ビデオストリーム、前記タイムスタンプ、及び前記場所に不変的に関連付けた後に、前記第1のコンピューティングデバイスから前記ウェブベースのアプリケーションに送信させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
治験をサポートする不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法であって、
少なくとも全地球測位システム(GPS)と関連付けられたフレーム及び眼鏡サブシステムを提供するステップと、
ウェブベースのアプリケーションでセッションを開くステップであって、前記セッションは、前記セッションにリンクされ、かつ前記フレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられる第1のコンピューティングデバイスを使用して、前記不変のバーチャル事前医療機関調査に関連付けられるステップと、
前記GPSを用いて、前記不変のバーチャル事前医療機関調査中に前記フレーム及び眼鏡サブシステムの場所のための位置追跡を有効にするステップと、
前記ウェブベースのアプリケーションから、前記ウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイスから離れた前記第1のコンピューティングデバイスへのスクリプトの送信を有効にするステップであって、前記スクリプトは、前記フレーム及び眼鏡サブシステムのカメラからのビデオストリームと前記場所に関連付けられているステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスの前記ビデオストリームとともに前記スクリプトを表示するステップであって、前記スクリプトは前記第1のコンピューティングデバイスからの応答を作成するステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスで、場所、タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、又はデバイス識別子の2つ以上の不変の関連付けを有効にするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記ビデオストリーム中に患者資材を決定するステップと、
患者情報のプライバシ保護のために前記ビデオストリームをフィルタリングするステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記場所、前記タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、及び前記デバイス識別子の、前記第1のコンピューティングデバイスから前記ウェブベースのアプリケーションへの送信を有効にするステップと、
クラウドコンピューティング環境を使用して、前記場所、前記タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、及び前記デバイス識別子の不変のストレージを有効にするステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記不変のバーチャル事前医療機関調査中の検査アクションの前記場所に少なくとも部分的に基づいて、前記スクリプトを前記ビデオストリーム及び音声ストリームと同期させるステップと、
前記第1のコンピューティングデバイス又は前記第2のコンピューティングデバイスのユーザに前記スクリプトを表示するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記場所、前記タイムスタンプ、前記ビデオストリーム、前記スクリプトへの前記応答、及び前記デバイス識別子を含む報告書を作成するステップと、
前記報告書を、前記第1のコンピューティングデバイスから、又は前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションから提供するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のコンピューティングデバイスと前記フレーム及び眼鏡サブシステムとの間の第1の伝送路が、少なくとも前記ビデオストリームを前記第1のコンピューティングデバイスに送信するのを可能にするステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスと前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションとの間の第2の伝送路を有効にして、前記第2のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスのための前記スクリプトの前記送信を可能にするステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のコンピューティングデバイスと、前記第1のコンピューティングデバイスとのオープン伝達を有する前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションとの間のビデオセッションを有効にするステップと、
前記ビデオセッションに関連付けられた命令によって前記スクリプトを上書きするステップと、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のコンピューティングデバイスと、前記第1のコンピューティングデバイスとのオープン伝達を有する前記第2のコンピューティングデバイス上の前記ウェブベースのアプリケーションとの間のテキストセッションを有効にするステップと、
前記テキストセッションに関連付けられた命令によって前記スクリプトを上書きするステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記セッションをクラウドコンピューティング環境で開くことを可能にするステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスと前記第2のコンピューティングデバイスを、前記クラウドコンピューティング環境において前記セッションに関連付けるステップと、
前記セッションへ参加するための第三者のエントリを制御するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記不変のバーチャル事前医療機関調査中の検査アクションに関連付けられている前記場所に部分的に基づいて、前記ビデオストリームとともに前記スクリプトを提示するステップと、
前記スクリプトを前記ビデオストリーム、前記タイムスタンプ、及び前記場所に不変的に関連付けた後に、前記第1のコンピューティングデバイスから前記ウェブベースのアプリケーションに送信するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月23日に「SYSTEM AND METHOD FOR PRE-SITE STUDY VISIT PROCEDURES FOR CLINICAL RESEARCH TRIALS」と題して出願された米国仮出願第62/993,537号に関連し、その優先権の利益を主張するものであり、その全体の開示は、すべての意図及び目的のために参照によって本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、臨床研究治験システム及び方法に関し、特に、そのような臨床研究治験システムのためのインタフェースに関する。
【0003】
治験は臨床研究の一部であり、医療の進歩の要を成す。治験は、病気を予防、検出、又は治療するための革新的な方法を考察する。治療には、新薬、新しい外科的処置、新しいデバイス、又は既存の治療法を使用する新しい方法が含まれ得る。このような治験で達成される目標は、新しい治療法が機能するかどうか、投与することが安全であるか、かつそのような新しい治療法によって対処できる病気をかかえる人々の生活の質を改善する可能性があるかどうかを確認することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新薬に対する連邦医薬品局(FDA)承認をサポートする治験には、相当の費用が伴う。このような費用は、特定の医薬品開発プロセスでは更に増大する可能性がある。米国の製薬会社は、新薬のFDA承認のためのプロセスに重要な治験の費用を含んでいる。重要な治験の費用を含めることで、医薬品開発に関連する高額の最終的な費用が追加され、それは医薬品開発アクティビティ自体に関連する費用も含まれるためである。更に、試験は、創薬に関する試験を含めて時間がかかる場合があり、6か月~10年かかることもある。
【0005】
製薬会社は、研究現場、例えば診療所及び病院と契約して、そのような治験を実施し得る。しかし、製薬会社は、そのような治験を実施するためにお金と時間を費やす前に、研究現場がそのような治験に関連する要求を引き受けるのに十分であることを確認する。1つ以上の研究現場の十分性を確保するために、臨床開発モニタ(Clinical Research Associate)(CRA)が事前医療機関調査訪問(PSSV)を行い、これには、研究現場のツアー、治験コーディネータと医師との面接、及びチェックリストによって規定され得るその他の項目を含む場合がある。このようなチェックリストは、事前医療機関調査訪問の結論を出すために完了することが必要とされる。チェックリストのその他の項目はまた、各研究現場での設備の検証(及び台帳作成)、研究現場での温度管理記録、及び現地での任意、またすべての標準操作手順書(SOP)を含み得る。
【0006】
事前選定医療機関訪問(PSSV)は、各研究現場で2~4時間かかる場合がある。このような時間には、CRAが必要とする移動と準備は含まれない場合がある。PSSVの従来のモデルでは、治験が開始されるまでに平均で6~8か月かかる場合がある。このような時間の最初の約3か月の部分は、PSSVに専念される場合がある。CRAの不足と、目標期日が異なる複数のプロジェクトに加えて、研究現場が、治験に首尾良く参加できるかどうかを判断し得る重要な質問に回答できない場合がある。更に、CRAは、医療機関に移動しなければならず、また医師、治験コーディネータ、及びその他の、PSSVに参加する必要がある主要な関係者、参加できない可能性がある主要な関係者のスケジュールに応じて、PSSVのスケジューリングをしなければならない場合がある。更に、PSSV中に当事者間で伝達される情報は、切断された、又は離散化されたデータであり、研究現場の検査ポイントでの関連付けのための機能がなく、特定の検査が実際に実行されたことを証拠として裏付ける根本的な機能がなく、またそのような情報に対する変更を思いとどまらせ、又は機密性を維持する機能がない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に説明する少なくとも1つの実施形態は、上記のセクションで提起された問題に対処して、不変のバーチャル事前医療機関調査を可能にするのと同時に、PSSV中に当事者間で伝達される情報を研究現場の各検査ポイントに適切に連携し、不変性と機密性を保持し続ける。
【0008】
少なくとも1つの実施形態では、治験をサポートする不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムが開示される。そのようなシステムは、少なくとも全地球測位システム(GPS)及びカメラを更に含み得るフレーム及び眼鏡サブシステムを含み、また少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合にシステムに特定の機能又はアクションを実行させる命令を有するメモリとを含み得る。引き起こされる機能は、システムのウェブベースのアプリケーションにおいてセッションを開くことを含む。少なくとも1つの実施形態では、そのようなセッションは、不変のバーチャル事前医療機関調査に関係付けることができ、不変のバーチャル事前医療機関調査は不変のバーチャルPSSVと表し得る。不変のバーチャル事前医療機関調査は、セッションにリンクされた第1のコンピューティングデバイスを用いて実行され得て、第1のコンピューティングデバイスは、フレーム及び眼鏡サブシステムに、不変のバーチャルPSSVの物理的場所で関連付けられ得る。GPSを使用した位置追跡は、不変のバーチャル事前医療機関調査中にフレーム及び眼鏡サブシステムの場所に対して有効にされ得る。スクリプトの送信は、ウェブベースのアプリケーションから第1のコンピューティングデバイスへ可能であり、第1のコンピューティングデバイスはウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイスから離れている。このようなスクリプトは、カメラからのビデオストリームと、またフレーム及び眼鏡サブシステムの場所とに関連付けられ得る。このようなスクリプトの表示は、第1のコンピューティングデバイス用のビデオストリームとともに、ビデオストリームのGPS追跡とスクリプト内のターゲット挿入ポイントを使用して可能となり、事前医療機関調査訪問の特定の場所での質問を有効にし、第1のコンピューティングデバイスからの応答を可能にする。不変の関連付けは、第1のコンピューティングデバイスにおいて、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、及びデバイス識別子のうちの2つ以上で有効である。
【0009】
少なくとも1つの実施形態では、治験をサポートする不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法も開示される。そのような方法は、少なくとも全地球測位システム(GPS)及びカメラに関連付けられたフレーム及び眼鏡サブシステムを備えたシステムで可能になる。この方法は、ウェブベースのアプリケーションでセッションを開くことを含み、セッションは、不変のバーチャル事前医療機関調査に第1のコンピューティングデバイスを用いて関連付けることができ、第1のコンピューティングデバイスはセッションにリンクされ、フレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられる。位置追跡は、方法において、GPSを使用して、不変のバーチャル事前医療機関調査中にフレーム及び眼鏡サブシステムの場所に対して有効になる。送信はスクリプトに対して、ウェブベースのアプリケーションから第1のコンピューティングデバイスへ有効となり、第1のコンピューティングデバイスはウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイスから離れている。スクリプトは、カメラからのビデオストリームと、及び場所とに関連付けられ得る。スクリプトは、第1のコンピューティングデバイス用のビデオストリームとともに表示され、第1のコンピューティングデバイスからの応答の作成を可能にする。不変の関連付けは、第1のコンピューティングデバイスにおいて、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、又はデバイス識別子のうちの2つ以上で有効である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示による様々な実施形態は、図面を参照して説明される。
【
図1】本明細書の少なくとも1つの実施形態とともに用いるように構成されたコンピュータシステムを示す図である。
【
図2】本明細書の少なくとも1つの実施形態の改良を受ける、少なくとも1つの実施形態とともに用いるように構成されたコンピュータシステムの更なる詳細を示す図である。
【
図3】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムの態様を示す図である。
【
図4】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法の態様を示す図である。
【
図5】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法の別の態様を示す図である。
【
図6】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのフレーム及び眼鏡サブシステムを示す図である。
【
図7】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおける通信の態様を示す図である。
【
図8】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのユーザインタフェースの態様を示す図である。
【
図9】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのユーザインタフェースの態様を示す図である。
【
図10】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのユーザインタフェースの態様を示す図である。
【
図11】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのユーザインタフェースの態様を示す図である。
【
図12】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのユーザインタフェースの態様を示す図である。
【
図13A】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおける少なくともビデオストリームに関連付けられるスクリプトのフォームの態様を示す図である。
【
図13B】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおける少なくともビデオストリームに関連付けられるスクリプトのフォームの態様を示す図である。
【
図13C】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおける少なくともビデオストリームに関連付けられるスクリプトのフォームの態様を示す図である。
【
図14】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおけるハードウェアの態様を示す図である。
【
図15】本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明では、様々な実施形態について説明する。説明の目的のために、特定の構成及び詳細は、実施形態の完全な理解を提供するために記載される。しかし、実施形態が特定の詳細なしに実施され得ることも当業者には明らかであろう。更に、周知の特徴は、説明されている実施形態を不明瞭にしないために省略又は単純化されている場合がある。
【0012】
様々な別の機能は、様々な実施形態内に実装され得て、また本明細書の他の場所で議論され提案され得る。少なくとも一態様では、本開示は、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法に関する。
【0013】
少なくとも1つの実施形態では、システム機能(ハードウェアなど)とソフトウェア(アプリケーション又はファームウェアのいずれか)は、不変のバーチャルPSSV情報のリアルタイム交換及び保存を可能にし、又は許可する。そのような交換は、物理的現場、例えば不変のバーチャルPSSVに関連付けられた研究現場で、第1のコンピューティングデバイスに提供される2つ以上の情報の不変の関連付けを含み得る。不変のバーチャルPSSVに必要とされる物理的現場に関連するすべての情報は、少なくとも第1のコンピューティングデバイスと、フレーム及び眼鏡サブシステムと、ウェブベースのアプリケーションとの間で交換され得て、ウェブベースのアプリケーションは、第1のコンピューティングデバイスから、またフレーム及び眼鏡サブシステムから離れている可能性のある第2のコンピューティングデバイスとインタフェースしている。
【0014】
離散化データを追跡し、記録するシステムは、様々なデータ(及び関連付けられデータタイプ、例えばビデオ、音声、場所、及びテキストスクリプト)にわたって検証を提供できない場合があり、ただし、それらは独立して収集され、そのようなシステムのユーザとの間で独立してインタフェースされる。少なくとも1つの実施形態では、本明細書のシステム及び方法は、例えば、タイムスタンプ及びGPS追跡場所を使用して、医療機関訪問中に、異なる原資料からの個別情報と、質問を有するスクリプト内のターゲット挿入ポイントとを関連付け得る。このような機能はまた、スクリプトをビデオストリームと、リアルタイムで事前医療機関訪問中にGPS場所を使用して関連付けることができ、特定のタイムスタンプでの応答が可能になり、これらはすべて不変に保存される。少なくとも1つの実施形態では、そのような関連付けは、事前医療機関訪問のための離散化データの特定のアプリケーションに有益であり、特定の離散化データ(ビデオストリーム、場所、質問、及び応答)が厳重に検証され、関連付けられ、また不変の方法で保存される。
【0015】
システム及び方法は、事前医療機関訪問の検証要件をリアルタイムでサポートすることができ、特定の検査アクションに対して(例えば、研究現場の特定の場所で)意図された質問が応答のために提示され得て、また受信されたそれらの応答を質問、場所、及びタイムスタンプに関連付けた不変の保存のためにサポートし得る。事前医療機関訪問のための検証要件は、研究現場内の特定の設備のGPSを介して決定された場所と、質問を有するスクリプトに記載されたターゲット挿入ポイントに関連すると決定された場所との間の関連付けが含まれてもよい。そのような関連付けは、場所タグ(ターゲット挿入ポイント及び/又はGPSデータなど)、タイムスタンプ(データに関連付けられたそのような場所での)、及びそのようなデータの読み取り専用記憶装置による、離散化データ間の不変の関連付けであり得る。システム及び方法は更に、スクリプトを受信し、そのようなスクリプトをビデオストリームにリアルタイムで関連付ける機能を含み、それとともにスクリプト内の質問への応答を事前医療機関訪問中のある場所で確保し、他の方法で受信された単なる離散化データに勝る利益を提供し得る。
【0016】
このシステム及び方法はまた、適切な質問(研究現場の特定の設備又は領域に関するものなど)を、フレーム及び眼鏡サブシステムと連携して、第1のコンピューティングデバイスに表示させ得る。試験モニタ又はCRAは治験コーディネータから離れた場所であるため、このような機能は、CRA又は試験モニタが治験コーディネータを物理的に追跡できないことに対処し、検証済みで完全に回答された事前医療機関訪問を依然として確保する。したがって、特定の設備が事前医療機関訪問中に検査されたという検証が取得され得る。
【0017】
本明細書で開示される検査システム及び方法で用いられるフレーム及び眼鏡サブシステムは、第1のコンピューティングデバイスと近距離近接通信することができ、その後、遠隔の第2のコンピューティングデバイスのウェブベースのアプリケーションと通信する。したがって、本明細書のシステム及び方法は、場所、タイムスタンプ、音声ストリーム、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、及びデバイス識別子を追跡することができ、この情報をウェブベースのアプリケーション用に形式化できる。これにより、新規に形成されたエンティティが不変のバーチャルPSSVを仮想的に実施するための時間と費用が少なくとも削減される。そのような不変のバーチャル事前医療機関調査は、治験コーディネータ(CRAから離れている)に高性能眼鏡を提供することを含み、高性能眼鏡はフレーム及び眼鏡サブシステムを形成し、またカメラに関連付けることができる。不変のバーチャル事前医療機関調査のシステム及び方法は、そのような治験コーディネータを、不変のバーチャルPSSVに先立って研究現場に組み込むことを可能にし、その後、研究現場からの情報の不変の検索及び使用を可能にする。
【0018】
このようなフレーム及び眼鏡サブシステムを装着した治験コーディネータは、研究現場を動き回ることができ、CRAの第2のコンピューティングデバイスに関連付けられたウェブベースのアプリケーションのセッションに(第1のコンピューティングデバイスを介して)リンクされ得る。研究現場の第1のコンピューティングデバイスは、フレーム及び眼鏡サブシステムと、Bluetooth(登録商標)を使用した近距離近接通信であり得て、又はWi-Fi(登録商標)などの更に広範であるが、ローカル通信であり得る。次に、第1のコンピューティングデバイスは、第2のコンピューティングデバイスのウェブベースのアプリケーションを使用して開かれたウェブベースのセッションにリンクされ得る。これにより、治験コーディネータと、治験コーディネータから離れて位置するCRAとの間の安全なポータルが可能になる。少なくとも1つの実施形態では、これにより、ウェブベースのアプリケーションが複数の別個のセッションをホストして、異なる研究現場からのデータのクロスコンタミネーションを防ぐことを可能にする。
【0019】
フレーム及び眼鏡サブシステムを備えて動き回る治験コーディネータは、オフサイトに(又は治験コーディネータから離れて)位置するCRAに、第1のコンピューティングデバイスに提供され得るスクリプト上のすべてのアイテムを表示できる。スクリプトには、事前医療機関チェックリストを含み、例えば製薬用冷蔵庫、温度ログ、遠心分離機、検査室、及び不変のバーチャルPSSVに必要なその他の態様を確認することである。CRAは、治験コーディネータと同様の時間枠とビューで、任意の画像又はビデオストリームを観察し得る。治験コーディネータが特定のビューをリアルタイムで見ているとき、ビューの画像(ビデオのフレームなど)が(第2のコンピューティングデバイスの)CRAのコンピュータ画面にストリーミングされる場合がある。これにより、CRAは、研究現場に研究試験を実施するのに十分な設備とスペースがあることを確認し得る。
【0020】
更に、そのようなプロセスは、物理的現場で第1のコンピューティングデバイスに送信される2つ以上の情報の不変の関連付けを必要とする場合がある。タイムスタンプ、スクリプト、応答、場所、又はデバイス識別子のうちの2つ以上が、組み合わせてロックし、不適切な変更を防ぐために必要とされ得る。メタデータ、暗号化、又は分散型台帳を使用して、そのような2つ以上の情報を不変に関連付け得る。これにより、ウェブベースのアプリケーションに戻された不変のバーチャルPSSVからの情報に信頼性を提供し、第2のコンピューティングデバイスにアクセスできるようにする。情報は、クラウドコンピューティング環境に更にロードされてもよく、セッション自体は、第1のコンピューティングデバイス及び第2のコンピューティングデバイスのユーザに対して透過的であり得るバーチャル又は物理的コンピューティングデバイスを使用して、クラウドコンピューティング環境で開くことができる。
【0021】
CRAによる研究現場への直接の移動を妨げる状況があり得るが、基礎となる医薬品又はデバイスの承認は重要である。最近の例では、米国の疾病対策センター(CDC)は、パンデミック中のウイルスの蔓延(COVID-19の蔓延など)を阻止するために移動を抑制した。しかし、そのようなウイルスのワクチンの承認も非常に重要であり、一刻を争う。更に、パンデミックにおいては、時間が医薬品開発の分野で重要であり、製薬会社には、医薬品開発から離れた局面に費やす時間と資源が限られている。そのような時間の配分は、迅速で適切なクリアランス、例えば不変のバーチャル事前医療機関調査手順のためのシステム及び方法によって有効にされるように、支援される必要がある。一例として、CRA本人が研究現場に送られて、治験の設定をレビューし、情報の信頼性を確保する場合があるが、これには費用と時間がかかり、特にパンデミックの際には人命を犠牲にする可能性がある、欠点のある解決策である。
【0022】
CRA本人によって物理的に実施されるPSSVは、約3ヶ月かけて完了する場合があり、またすべての事前医療機関訪問について考慮すると、非常に費用がかかる可能性がある。しかし、本明細書で説明する不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法は、リモートセッションと、データの不変の関連付け、送信、及び保存をサポートできるため、約75の不変のバーチャルPSSVが2週間で完了し得る。したがって、医療機関訪問及び検査を、本明細書に記載のシステム及び方法を使用して実施することは、収集された情報の信頼性を維持するのと同時に、CRAを複数の医療機関に送り、物理的な対面検査を実施するため発生する費用を削減する。不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法により、製薬会社は医薬品開発の他の重要な分野にコストを割り当てることができる。加えて、システム及び方法は、製薬会社がPSSVを実施するために必要な時間を節約し得る。更に、情報の信頼性が得られると、薬剤又は治療計画がより適時に承認される可能性がある。
【0023】
CRAは、医学研究、特に治験に関連する多くのアクティビティを行う医療専門家であり得る。更に、CRAは、製薬会社、医学研究機関、及び政府機関など、様々な環境で働いている。事前医療機関調査訪問又は不変のバーチャルPSSVは、治験依頼者が医療機関に治験を許可する前に、治験依頼者(CRAなど)が事前医療機関調査訪問を実施する要件を指す。不変のバーチャルPSSVは、治験依頼者が適格な治験責任医師を選定し、治験を実施する研究現場の能力を判断するのに役立つように設計され得る。選定されるため、治験コーディネータは、まずトレーニングによって、そして教育及び経験によって資格を得ることができる。更に、研究現場は、提案された試験を実施するために必要であり得る十分な資源、スタッフィング、及び設備を備える必要がある。
【0024】
治験コーディネータは、不変のバーチャルPSSVを、医療機関の他の参加者及びリモートCRAと、ウェブベースのアプリケーション、例えばバーチャル治験施設モニタリングアプリケーション(又はバーチャル不変のバーチャルPSSVアプリケーション)でのセッション中に連携させる人に関連する。バーチャル治験施設モニタリングアプリケーションは、スタンドアロン又はブラウザベースのモバイル又はコンピュータアプリケーションであり得て、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法の一部になるように構成され得る。本明細書で言及される参加者又は別の参加者は、CRA、医師、治験コーディネータ、又は、ウェブベースのアプリケーションの1つ以上のセッション(複数可)(バーチャル治験施設モニタリングアプリケーションにおける不変のバーチャルPSSVセッションなど)へのアクセスを与えられ、臨床研究試験に関与する可能性がある他の個人及びエンティティを含み得る。
【0025】
図1は、本明細書の少なくとも1つの実施形態の改良を受ける例示的な環境100を示す。
図1に示されるように、コンピュータシステムは例示的な環境100であり得て、参照番号100はこれを反映するために交換可能に使用される。コンピュータシステム100は、本明細書で詳述される機能を実行するように適合された少なくともソフトウェアを含めることによって改善され得る。そのようなコンピュータシステム100の全部又は一部分を用いて、ウェブベースのアプリケーションでセッションを開くように適合されたウェブベースのアプリケーションを実装することができ、セッションは、セッションにリンクされ、かつフレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられた第1のコンピューティングデバイスを使用して、不変のバーチャル事前医療機関調査に関連付けられ得る。コンピュータシステム100はまた、
図1に示すように、第2のコンピューティングデバイスとして使用されて、第1のコンピューティングデバイス及び別のコンピューティングデバイスが、そのウェブベースのアプリケーションを介して開かれたそのようなセッションに参加することを可能にし得る。
【0026】
バーチャルの不変の事前医療機関調査のためのシステムは、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリ、例えば記憶モジュールを含む。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上のシャーシ102(及びその内部構成要素)を使用して、本明細書で詳述される不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法の1つ以上の実施形態の一部又はすべてを実装し得る。コンピュータシステム100の1つ以上の要素(モニタ106、キーボード104、及び/又はマウス110など)を使用して、本明細書に記載のシステム及び方法の1つ以上の実施形態の一部又はすべてを実装し得る。
【0027】
コンピュータシステム100は、シャーシ102を含み得て、それは1つ以上の回路基板、汎用シリアルバス(USB)ポート112、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)及び/又はデジタルビデオディスク(DVD)ドライブ116、及びハードドライブ114を含む。1つ以上の回路基板は、少なくとも1つのプロセッサを含み、関連するメモリに保存された命令を実行して、本明細書全体で開示される機能を実行し得る。シャーシ102内の1つ以上の回路基板上に部分的又は完全に含まれる要素は、
図2に更に示される。
【0028】
図2に示されるように、少なくとも1つのプロセッサは中央処理装置(CPU)210であり得て、それはシステムバス214に結合され得る。CPU210の構成は、商業的に配布された様々な構成系列のいずれかに準拠し得るが、CPU210に関連付けられたメモリからコード又は命令を実行することにより不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムを提供するように適合され得る。システムバス214は、第2のコンピューティングデバイス100のメモリに結合され得る。少なくとも1つの実施形態では、そのようなメモリはメモリ記憶装置208であり、(i)例えばランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又は(ii)例えば、読み取り専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリを含み得る。不揮発性メモリは、取り外し可能及び/又は取り外し不可能な不揮発性メモリであり得る。RAM型メモリは、動的RAM(DRAM)と静的RAM(SRAM)を含み得る。ROM型メモリは、マスクプログラムされたROM、プログラマブルROM(PROM)、ワンタイムプログラマブルROM(OTP)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)(電気的に変更可能なROM(EAROM)及び/又はフラッシュメモリ)を含み得る。
【0029】
メモリ記憶モジュール(複数可)は、メモリ記憶装置208及び外部メモリ記憶ドライブを含み得る。外部メモリ記憶デバイスは、汎用シリアルバス(USB)ポート112に結合されたUSE機器電子メモリ記憶ドライブ(
図1~2に示すように)、ハードドライブ114(同様に
図1~2に示すように)、CD-ROM及び/又はDVDドライブ116(同様に
図1~2に示すように)、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、光ディスク、光磁気ディスク、及び磁気テープであってもよい。更に、不揮発性又は非一時的なメモリ記憶モジュール(複数可)は、不揮発性(及び非一時的なタイプを含み得る)メモリであるメモリ記憶モジュール(複数可)の部分を指す。
【0030】
本明細書で開示される様々な実施形態のメモリ記憶モジュール(複数可)の部分(不揮発性メモリ記憶モジュール(複数可)の部分など)は、コンピュータシステム100をシステムリセット後に機能状態に回復するのに適したブートコードシーケンスを埋め込み得る。更に、本明細書で開示される様々な実施形態のメモリ記憶モジュール(複数可)の一部分(不揮発性メモリ記憶モジュール(複数可)の一部分など)は、コンピュータシステム100を用いて動作可能な基本的な入出力システム(BIOS)などのマイクロコードを含み得る。メモリ記憶モジュール(複数可)の一部分は、動作システムを含み得て、それはコンピュータシステム100及び/又はコンピュータネットワークのハードウェア及びソフトウェアリソースを管理するソフトウェアプログラムであり得る。
【0031】
BIOSは、コンピュータシステム100の構成要素を初期化及びテストすることができ、そのような動作システムをロードし得る。動作システムは、基本的なタスク、例えばメモリの制御と割り当て、命令処理の優先順位付け、入出力デバイスの制御、ネットワークの促進、ファイルの管理を実行し得る。追加の命令は、不変のバーチャル事前医療機関調査のための機能をサポートするために含まれてもよく、クラウド環境への安全な接続を可能にすることとコンピュータシステム100を使用して開かれたセッションに関連付けられた他のデバイスとの安全な通信を可能にすることを含む。
【0032】
他の動作システムをコンピュータシステム100と共に使用することができ、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのアプリケーションは、そのような他の動作システム上で実装され得て、次のタイプの動作システムのいずれか1つを含み、それらは(i)アメリカ合衆国ワシントン州レドモンドのMicrosoft社によるMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)動作システム(OS)、(ii)アメリカ合衆国カリフォルニア州クパチーノのApple社によるMac(登録商標)OSX、(iii)UNIX(登録商標)OS、及び(iv)Linux(登録商標)OSである。更なる例示的な動作システムは、次のうちの1つを含み得て、(i)アメリカ合衆国カリフォルニア州クパチーノのApple社によるiOS(登録商標)動作システム、(ii)カナダ、オンタリオ州ウォータールのResearch In Motion(RIM)によるBlackberry(登録商標)動作システム、(iii)韓国ソウルのLG ElectronicsによるWebOS動作システム、(iv)アメリカ合衆国カリフォルニア州マウンテンビューのGoogleによって開発されたAndroid(登録商標)動作システム、(v)アメリカ合衆国ワシントン州レドモンドのMicrosoft社によるWindows Mobile(登録商標)動作システム、又は(vi)アイルランド、ダブリンのAccenture PLCによるSymbian(商標)動作システムである。
【0033】
少なくとも1つのプロセッサ及び/又は処理モジュールは、任意のタイプの計算回路であってもよく、例えば、限定するものではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コントローラ、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、グラフィックスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、又は所望の機能を実行できる他のタイプのプロセッサ又は処理回路である。更に、本明細書に開示される1つ以上の処理モジュールは、CPU210を含み得る。
【0034】
図2はまた、様々なI/Oデバイスを示し、例えばディスクコントローラ204、グラフィックスアダプタ224、ビデオコントローラ202、キーボードアダプタ226、マウスアダプタ206、ネットワークアダプタ220、及びシステムバス214に結合され得る他のI/Oデバイス222である。キーボードアダプタ226及びマウスアダプタ206は、コンピュータシステム100のキーボード104及びマウス110にそれぞれ結合される。グラフィックスアダプタ224及びビデオコントローラ202は、
図2では別個のユニットとして示されるが、ビデオコントローラ202をグラフィックスアダプタ224に統合することも、その逆も可能である。ビデオコントローラ202は、モニタ106がコンピュータシステム100の画面108上に報告書及び画像を表示するのに適切であり得る。更に、ディスクコントローラ204は、ハードドライブ114、USBポート112、及びCD-ROMドライブ116を制御し得る。しかし、別個のユニットを使用して、これらのデバイスのそれぞれを別々に制御してもよい。
【0035】
図2は更に、ネットワークアダプタ220を示し、それを用いて、コンピュータシステム100をコンピュータネットワークに、有線通信(有線ネットワークアダプタなど)及び/又は無線通信(無線ネットワークアダプタなど)によって接続し得る。ネットワークアダプタ220は、コンピュータシステム100の拡張ポートに差し込まれるか、又は結合され得る。代替的に、ネットワークアダプタ220はコンピュータシステム100に組み込まれてもよい。少なくとも1つの実施形態では、ネットワークアダプタ220は、1つ以上の回路基板、例えばマザーボードチップセットに統合されることによって、コンピュータシステム100に組み込まれ得る。更に、ネットワークアダプタは、1つ以上の専用通信チップを介して実装され、PCI(周辺機器相互接続)を介して接続され、又はコンピュータシステム100のPCIエクスプレスバスを介して、若しくはUSBポート112を介して接続され得る。コンピュータシステム100の他の多くの構成要素及びそれらの相互接続は、本詳細な説明を読むことで当業者には理解され得る。
【0036】
コンピュータシステム100が作動されているとき、本明細書に開示される様々な実施形態のメモリ記憶モジュール(複数可)のうちの1つ以上に保存されるプログラム命令(コンピュータ命令など)は、少なくとも1つのプロセッサ、例えばCPU210によって実行され得る。プログラム命令(又は単純に命令)の少なくとも一部分は、そのようなデバイスに保存され得て、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム及び方法を実装するために使用されてもよい。
【0037】
コンピュータシステム100は、異なるフォームファクタを有しながらも、依然としてこの詳細な説明を通して説明されたものと同様の機能要素を有し得る。少なくとも1つの実施形態では、コンピュータシステム100は、単一のコンピュータ、単一のサーバ、又はコンピュータ若しくはサーバのクラスタ若しくはコレクション、又はコンピュータ若しくはサーバのクラウドを含み得る。そのような更なるシステムの詳細は、少なくとも
図3及び
図14に示される。サーバのクラスタ又はコレクションは、コンピュータシステム100に対する要求が、単一のサーバ又はコンピュータの妥当な能力を超える場合に使用され得る。コンピュータシステム100はまた、ラップトップコンピュータなどのポータブルコンピュータを、図示のものとは異なるフォームファクタで含んでもよい。コンピュータシステム100はまた、モバイル電子デバイス、例えばスマートフォン又はタブレットを含み得る。コンピュータシステム100は、埋め込みシステムも同様に含み得る。更に、物理的現場で使用される第1のコンピューティングデバイスは、1つ以上のそのようなコンピュータシステムを含み得るが、モバイルバージョンであり、研究現場で治験コーディネータの移動をサポートし得る。
【0038】
図3は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム300の態様を示す。更に、システム300は、不変のバーチャル事前医療機関調査に適合させて、治験をサポートし得る。システム300は、コンピュータシステム100と、ハードウェア及び/又はソフトウェアが連携して機能できるように適合された他の構成要素とを含み得る。したがって、システム300は、少なくとも1つのプロセッサと、命令を有するメモリを含み得て、命令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、システム300に、不変のバーチャル事前医療機関調査を可能にする機能を実行させる。
【0039】
少なくとも1つの実施形態では、CRA及び/又は臨床研究試験の参加者は、モニタ付きのラップトップ又はデスクトップ、例えば
図1及び
図2に記載されるコンピュータシステムを使用し得る。更に、CRAは、CRAの場所308でフィールドデバイスを使用し得る。CRAの場所は、研究現場から離れていてもよいが、システム300が不変のバーチャル事前医療機関調査を可能にするために必要な他の構成要素から離れていてもよい。CRAのフィールドデバイスは、限定されたローカルストレージ308を有するコンピュータシステム(コンピュータシステム100など)を含み得る。CRAの場所とCRAの場所のフィールドデバイスは、同じ参照番号308で交換可能に参照される。
【0040】
CRAのフィールドデバイスは、本明細書を通して説明される第2のコンピューティングデバイスであってもよい。そのような第2のコンピューティングデバイスは、研究現場309で少なくとも1つのフィールドデバイスと通信する。そのため、研究現場の少なくとも1つのフィールドデバイスと研究現場自体は、同じ参照番号309で交換可能に参照される。研究現場309のフィールドデバイスは、1つ以上の第1のコンピューティングデバイスを含み、治験コーディネータが治験施設検査を行うときに使用され得る。第2のコンピューティングデバイス308は、ウェブベースのアプリケーション、例えばウェブサイトホスト316によって提供されるフロントエンドを有し得るバーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301でセッションを開くために使用され得る。このようなセッションは、第1のコンピューティングデバイス(物理的には研究現場309にある)を使用して、不変のバーチャル事前医療機関調査に関連付けることができ、第1のコンピューティングデバイスはセッションにリンクされ、フレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられている。
【0041】
第1のコンピューティングデバイスは、第2のコンピューティングデバイスによって許可が与えられた後にセッションに参加し得る。セッションは、独自のストレージ315を有するクラウドサーバ上でホストされてもよい。インタネット314などのネットワークを使用して、第1のコンピューティングデバイスと第2のコンピューティングデバイスが通信できるようにし得る。ウェブサイトホスト316を使用して、ウェブベースのアプリケーションの態様を提供し得る。したがって、ウェブベースのアプリケーション301は、1つ以上のコンピューティングデバイスの集合的機能であり得て、それらはウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイスと集合的に呼ばれる。第1のコンピューティングデバイスは、ウェブベースのアプリケーション301を介して対話する1つ以上のコンピューティングデバイスから物理的に離れていてもよい。更に、セッションは集合的に、安全な通信路、安全なウェブサイト、安全なウェブページ、及び安全な記憶システムであり得る。
【0042】
少なくとも1つの実施形態では、ウェブベースのアプリケーションシステム301は、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション、又はシステム300用のバーチャル治験施設モニタリングアプリケーションであってもよい。バーチャル治験施設アプリケーションシステム301は、管理モジュール302を含み得て、それはCRA及び臨床研究試験又は治験施設検査の参加者が、PSSVのためのスケジュール及びオンデマンド予約などの予約に関する情報を保存できるように構成される。システム又はアプリケーションは、音声とフレーム及び眼鏡サブシステム310からのビデオストリームとを検索できるビデオセッション303をサポートし得る。フレーム及び眼鏡サブシステム310は、カメラデバイスを使用する高解像度(HD)ビデオストリームのための機能を含み、カメラデバイスはフレーム及び眼鏡と一体化されるか、又はその中に含まれてもよく、あるいはそれらに接続され得る。カメラデバイスは、研究現場309の第1のコンピューティングデバイスと連携して、ビデオストリームのキャプチャを開始する。研究現場309に配置された第1のコンピューティングデバイスは、スマートフォン313であってもよく、それは不変のバーチャル事前医療機関調査の一部のための命令を実行する。少なくとも1つの実施形態では、そのような命令は、スマートフォン313のためのアプリケーションとしてパッケージ化され得る。
【0043】
GPSデバイス311は、フレーム及び眼鏡サブシステムに統合又は関連付けることができ、それは参照番号310、311の組み合わせによって表され得る。PSSVアプリケーションシステム301は、管理モジュール302、ビデオセッションキャプチャアプリケーション303、ビデオチャットモジュール304、ライブビデオストリーミング機能305、スクリーンショットキャプチャ及びディスプレイモジュール306、ならびにファイル転送及び通信モジュール307を含み、研究現場309で、治験コーディネータがビデオをキャプチャし、CRAコンピュータシステム308にストリーミングできるように提供され得る。GPS311は、システム300の他の場所からの指示により、位置追跡を可能にする。少なくとも1つの実施形態では、そのような位置追跡は、不変のバーチャル事前医療機関調査中のフレーム及び眼鏡サブシステムの1つ以上の場所に対するものであり得る。
【0044】
治験施設検査の実施において、治験コーディネータは、研究現場309でフィールドデバイスを使用して、ビデオ(又はビデオデータ)をバーチャル治験施設モニタリングアプリケーションなどのウェブベースのアプリケーションにストリーミングし得る。少なくとも1つの実施形態では、システム300は、そのHDストリーミングカメラ及び統合GPSデバイス311を備えるフレーム及び眼鏡サブシステム310を使用して、まず近距離近接通信を使用して第1のコンピューティングデバイスと通信し得て、これは、バーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーション(又はバーチャルの不変のバーチャルPSSVモバイルアプリケーション)313を有するスマートフォンであり得る。代替的に、GPSデバイス311は、フレーム及び眼鏡サブシステムと通信するモバイルデバイスに含有され得る。例えば、モバイルアプリケーションを実行しているスマートフォンが、フレーム及び眼鏡サブシステムと有線又は無線で通信している場合、スマートフォンに組み込まれたGPSデバイスを使用して、GPS情報を提供でき、GPS情報はフレーム及び眼鏡サブシステムによってキャプチャされた音声及びビデオのストリームに関連付けられる。
【0045】
更に、音声はスマートフォンによってキャプチャされ、フレーム及び眼鏡サブシステムによってキャプチャされたビデオストリームに関連付けられ得る。治験コーディネータは、フレーム及び眼鏡サブシステムを装着してもよく、それはモバイル又はコンピューティングデバイス、例えばモバイルアプリケーション313を実行するスマートフォンと有線又は無線通信してもよい。少なくとも1つの実施形態では、そのようなバーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーション313は、ウェブベースのアプリケーションとは別個であるか、又はウェブベースのアプリケーションなどの構成要素であり得る。少なくとも1つの実施形態では、バーチャル治験施設モニタリングは、そのようなデータ内の情報から不変の関連付けを行う。少なくとも1つの実施形態では、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーションは、バーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーションとは異なり、第2のコンピューティングデバイス308で実行されてもよい。
【0046】
第2のコンピューティングデバイス308は、ウェブベースのアプリケーションから、第1のコンピューティングデバイス、例えばそのアプリケーション313を有するスマートフォンへ、スクリプトの送信を可能にし得る。第1のコンピューティングデバイス313は、ウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイス308(及び316を含み得る)から離れていてもよい。スクリプトは、ウェブホスト316及びデータベース319を有するクラウドストレージとインタフェースする第2のコンピューティングデバイス308を使用して生成され得る。例えば、スクリプトは、少なくとも
図13A~
図13Cに示すように、ウェブベースのアプリケーションのフォーム作成アプリケーションを使用して生成され得る。生成されたスクリプトは、フレーム及び眼鏡サブシステムのカメラからのビデオストリームと、GPS311から追跡された場所に関連付けられ得る。音声データもキャプチャされる場合、この音声データは追加的にスクリプトに関連付けられてもよい。
【0047】
カメラ又は第1のコンピューティングデバイスは、特定のコンテンツをリアルタイムでフィルタリングすることを可能にし得る。例えば、カメラ又は第1のコンピューティングデバイスは、患者情報が研究現場で公開された場合、患者情報のプライバシ保護のためにビデオストリームをフィルタリングすることを可能にし得る。このようなフィルタリングは、不変のバーチャルPSSVに関係のない事項をぼかすことによって有効になり得る。フィルタリングすべき事項は事前に決定することができ、実施される治験施設検査に関連する情報及びデータは、そのようなフィルタリングを受けた後に、第1のコンピューティングデバイスに伝達され得る。少なくとも1つの実施形態では、顔は、視野内の任意の場所に提示された被験者本人又は写真のいずれかからぼかされてもよい。更に、論文(又は他の印刷物)は、明示的な許可が研究現場の治験コーディネータによってモバイルアプリケーションを使用して与えられるまで、キャプチャされない場合がある。更に、治験コーディネータが患者又は患者情報を有する領域に入ると、第1のコンピューティングデバイスは、患者に関連する背景をぼかす命令を実行できる。加えて、治験コーディネータが患者情報の領域をクリアするまで、又は治験コーディネータによって患者情報が見えないことを確認するまで、カメラとマイクを自動的に遮断することができる。
【0048】
治験施設検査を実施するためのスクリプトは、識別子が供給され得ることで、調査施設の治験コーディネータのスマートフォン(第1のコンピューティングデバイス313)などのコンピューティングデバイスに、GPS情報などを介して、治験コーディネータが適切な場所にいると判断されたときに表示され得る。一例では、スクリプトは、コンピュータコード又は命令、及び治験コーディネータへの質問を含み得る。適切な場所の判断は、第1のコンピューティングデバイス上で行うことができ、又はGPS情報を受信した後に遠隔地でCRAによって操作される第2のコンピューティングデバイス308によって行うことができる。例えば、治験コーディネータが、GPSによって検査アクションと一致すると判断された特定の場所にいる場合、スクリプトは、そのような検査アクションに関連した応答を求める質問を提供し得る。スクリプトは、フォーム作成アプリケーションから形成され得て、検査アクション、場所、及び質問のためのセクションを含み得る。質問への応答、音声データ、ビデオデータ、写真、及びスクリプトに従って、又はスクリプトに応答してキャプチャされたその他の情報は、タイムスタンプ、場所、及びデバイス識別子と不変に関連付けられ得る。タイムスタンプは、ビデオストリーム及び/又は音声ストリームからのものであり得て、それはクラウドサーバ315に保存され、送信された後に、又は同時に同期され得る。
【0049】
上述のように、治験コーディネータは、フレーム及び眼鏡サブシステムを装着し得る(例えば、眼鏡310、
図6の600を装着し、サブシステムの眼鏡又はフレーム内に埋め込まれた、あるいは取り付けられたカメラデバイスを備えたHDストリーミング機能を有している)。次に、治験コーディネータは、第1のコンピューティングデバイス(バーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーション313を有するスマートフォンなど)を使用して、フレーム及び眼鏡サブシステムとの間で通信し得る。治験コーディネータは、眼鏡及びフレームサブシステム310と統合又は接続されたカメラに、スマートフォン313をBluetooth(登録商標)などの近距離近接通信、又はWi-Fi(登録商標)などの更に広範であるがローカル通信によって接続し得る。代替的に、有線接続が、カメラを含む眼鏡及びフレームサブシステムとスマートフォンとの間に設けられてもよい。
【0050】
スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313は、カメラ310からの1つ以上のビデオストリーム又はデータを保存するように適合されてもよく、任意のビデオストリーム又はデータをCRAの場所にあるフィールドデバイス308に更にストリーミングし得る。スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313を使用して、ビデオストリーム又はデータを、
図7で説明されるシステム700を使用して、CRAの場所にあるフィールドデバイス308にストリーミングし得る。検査中、フィールドデバイス308から送信されたスクリプトは、検査治験施設で治験コーディネータによって使用される第1のコンピューティングデバイス上にビデオストリームと共に表示され得て、第1のコンピューティングデバイスはスマートフォン313であってもよい。更に、スクリプトは、第1のコンピューティングデバイス313からの応答を可能にする。スマートフォン313、又は他のコンピューティングデバイスは、そのバーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーションを介して、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、又はデバイス識別子のうちの2つ以上の不変の関連付けを可能にする。このような不変の関連付けは、メタデータ、タグ、又はそのような情報の変更を防ぐ暗号化を用いてファイルをマーキングすることによって行われてもよい。
【0051】
フレーム及び眼鏡サブシステム310から検索されたデータは、スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313に、スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313自体によってキャプチャされたデータとともに保存され得る。スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313は、このデータをクラウドサーバ315にインタネット314接続を介して送信し得る。CRAの場所のフィールドデバイス308上で使用される(アクセスされるなど)バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301は、ライブビデオストリーミング305を含み得る。スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313からインタネット314(クラウドサーバ315)に送信されるデータは更に、CRAの場所のフィールドデバイス308上で、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301から送信又はアクセスされ得る。参照番号308は、フィールドデバイス又は場所を示すために交換可能に使用され、本明細書の実施形態でどの態様が議論されているかについて理解され明確にされる。
【0052】
ビデオストリーム又はデータは、治験コーディネータがカメラ310を埋め込んだ眼鏡310、600を使用して不変のバーチャルPSSVを実施する際に、CRA及び/又は他の参加者にリアルタイムでストリーミング305を行い得る。バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301は、治験コーディネータによって使用されるスマートフォンなどのコンピューティングデバイス313によって実行され得て、第1と第2のコンピューティングデバイス間のビデオチャットセッションのためのビデオチャットモジュール304を含み得る。ビデオチャットセッション又はビデオセッションは、2つのコンピューティングデバイス間のオープン伝達であってもよい。少なくとも1つの実施形態では、第1のコンピューティングデバイスと第2のコンピューティングデバイスのウェブベースのアプリケーションとの間で有効化されたビデオセッションに部分的に基づいて、上書きをスクリプトに対して有効にし得る。上書きは、ビデオセッションに関連付けられた命令によって有効にされてもよい。少なくとも1つの実施形態では、上書きは、スクリプトに関連付けられたフォームへの変更によって実装され得る。少なくとも1つの実施形態では、上書きは、スクリプトを持続することによって実装され得て、スクリプト(又はその一部分)に関して識別されたGPS場所の外に提示し続ける。
【0053】
CRA又は試験モニタは、テキストメッセージを(テキストチャットセッションの一部として)治験コーディネータへチャットモジュールを使用して送信でき、チャットモジュールは、CRA及び/又は他の参加者の場所のフィールドデバイス308からスマートフォンなどのコンピューティングデバイス313に、インタネットのネットワーク314を介してデータを送信するように構成されたテキストフィールドを有し得る。このようなテキストチャットセッション又はテキストセッションは、2つのコンピューティングデバイス間のオープン伝達であり得る。第1のコンピューティングデバイスと第2のコンピューティングデバイスのウェブベースのアプリケーションとの間で有効化されたビデオセッションに部分的に基づいて、上書きをスクリプトに対して有効にし得る。上書きは、テキストセッションに関連付けられた命令によって有効にすることができ、スクリプトに関連付けられたフォームへの変更によって実装され得る。例えば、上書きは、スクリプトを持続することによって実装され得て、スクリプト(又はその一部分)に関して識別されたGPS場所の外に提示し続ける。少なくとも1つの実施形態では、テキストセッション又はビデオセッションは、ウェブベースのアプリケーションによって開かれたセッションの一部であってもよい。
【0054】
CRAは、スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313からCRAの場所のフィールドデバイス308に送信されたビデオストリーム又はデータのスクリーンショットを撮ることができる。スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313から、インタネットのネットワーク314を介して送信されたデータは、ウェブサイトホスト316に送信され得て、それはクラウドサーバ315及び関連するデータベース319を介してデータを保存するように構成され得る。クラウドサーバ315は、異なるタイプのデータ(ビデオストリーム、静止ショット、及び治験データ)専用の記憶モジュール317~319に関連付けられているか、又はそれらを含み得る。
【0055】
バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301は、ファイル転送及び電子メールモジュール307を含み得て、それはCRA、治験コーディネータ、及び/又は他の参加者によって使用され得る。ファイル転送及び電子メールモジュールは、任意のタイプの電子通信、例えばデータファイル、テキストファイル、電子メール、及びテキストメッセージの送受信を可能にし得る。モジュール307を用いて、ドキュメントをバーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301にアップロードし得る。例えば、スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313からインタネットのネットワーク314に(クラウドサーバ315又はバーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301のために)送信されるデータは、データを保存するように構成されたクラウドサーバ315に送信されてもよい。クラウドストレージは、不変のバーチャル事前医療機関調査ビデオの様々な態様を保存でき、ビデオセッションからのストリーミングファイル317、カメラの静止ショット318、及びセッションフォルダを備える治験データベース319が挙げられる。
【0056】
セッションフォルダを備える治験データベース319は、構造化された(例えば、索引付けされた)データのコレクションを含むことができ、任意の適切なデータベース管理システムによって管理されるように適合され得る。データベース管理システムは、データベース(複数可)を規定、作成、照会、整理、更新、及び管理できる場合がある。また、データベース管理システムは、MySQL(登録商標)(構造化照会言語)データベース、PostgreSQL(登録商標)データベース、Microsoft SQL(登録商標)サーバデータベース、Oracle(登録商標)データベース、SAP(登録商標)(Systems,Applications,&Products)データベース、又はIBM DB2(登録商標)データベースのうちの1つ以上を含み得る。
【0057】
スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313、眼鏡310、CRAの場所のフィールドデバイス308、及び/又は1つ以上のデータベースの間の通信は、それらの間の有線及び/又は無線通信によって実装され得る。したがって、システム300は、そのような有線及び/又は無線通信を実装するように構成されたソフトウェア及び/又はハードウェア構成要素を含み得る。更に、有線及び/又は無線通信は、有線及び/又は無線通信ネットワークトポロジ(リング、ライン、ツリー、バス、メッシュ、スター、デイジーチェーン、ハイブリッドなど)のいずれか1つ又は組み合わせを使用して実装され得る。有線及び/又は無線通信は、有線及び/又は無線通信プロトコル(パーソナルエリアネットワーク(PAN)プロトコル(複数可)、ローカルエリアネットワーク(LAN)プロトコル(複数可)、ワイドエリアネットワーク(WAN)プロトコル(複数可)、セルラーネットワークプロトコル(複数可)、電力線ネットワークプロトコル(複数可)など)のいずれか1つ又は組み合わせを使用して実装され得る。例示的なPANプロトコル(複数可)は、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、無線汎用シリアルバス(USB)、Z-Waveなどを含むことができ、例示的なLAN及び/又はWANプロトコル(複数可)は、米国電気電子学会(IEEE)802.3(イーサネットとしても知られる)、IEEE802.11(Wi-Fiとしても知られる)などを含むことができ、例示的な無線セルラーネットワークプロトコル(複数可)は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)、進化データ最適化(EV-DO)、GSM進化型高速データレート(EDGE)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、デジタル強化無線電機通信(DECT)、デジタルアンプ(IS-136/時分割多元接続(TDMA))、統合デジタル拡張ネットワーク(iDEN)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、長期的な進化(LTE)、WiMAXなどを含み得る。
【0058】
使用される通信ソフトウェア及び/又はハードウェアは、実装されているネットワークトポロジ及び/又はプロトコルに依存する場合があり、その逆もあり得る。例示的な通信ハードウェアは、有線通信ハードウェアを含み得て、例えば、汎用シリアルバス(複数可)などの1つ以上のデータバス、及び同軸ケーブル(複数可)、光ファイバケーブル(複数可)、及び/又はツイストペアケーブル(複数可)などの1つ以上のネットワークケーブルが挙げられる。更なる例示的な通信ハードウェアは、無線通信ハードウェア、例えば1つ以上の無線トランシーバ及び1つ以上の赤外線トランシーバを含み得る。追加の例示的な通信ハードウェアは、1つ以上のネットワーク構成要素(変調器-復調器構成要素、ゲートウェイ構成要素など)を含み得る。
【0059】
システム300はまた、1つ以上の入力デバイス(例えば、1つ以上のキーボード、1つ以上のキーパッド、コンピュータマウス(複数可)などの1つ以上のポインティングデバイス、1つ以上のタッチスクリーンディスプレイ、マイクロフォンなど)を含み得て、及び/又は1つ以上のディスプレイデバイス(例えば、1つ以上のモニタ、1つ以上のタッチスクリーンディスプレイ、プロジェクタなど)を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、入力デバイス(複数可)のうちの1つ以上は、
図1に示されるキーボード104及び/又はマウス110と同様又は同一であり得る。更に、配設されたディスプレイデバイス(複数可)のうちの1つ以上は、モニタ106及び/又は画面108であってもよい。
【0060】
入力デバイス(複数可)及びディスプレイデバイス(複数可)は、システム300の処理モジュール(複数可)及び/又はメモリ記憶モジュール(複数可)に、有線及び/又は無線で結合され得て、結合は、直接的及び/又は間接的、また局所的及び/又は遠隔的に配置された構成要素であり得る。間接的入力/出力構成要素は、キーボード-ビデオ-マウス(KVM)スイッチを含み得て、それは配設された入力デバイス(複数可)と配設されたディスプレイデバイス(複数可)に結合され得る。結合はまた、処理モジュール(複数可)及び/又はメモリ記憶モジュール(複数可)への結合を含んでもよい。KVMスイッチもまた、システム300の一部とされ得る。加えて、処理モジュール(複数可)及びメモリ記憶モジュール(複数可)は、互いに局所的及び/又は遠隔的であってもよい。
【0061】
図4は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法400の態様を示す。この説明は事前医療機関調査に関して提供されるが、この方法は、別の医療機関調査と検査を実施するためにも使用され得て、フォローアップ検査、コンプライアンス検査、治験訪問及び検査、ならびに治験終了時訪問及び検査が挙げられる。方法400は、システム300又は別のシステム、例えば、以前に説明され、本明細書の後続の図で更に説明されるシステムで実装され得て、また本明細書の方法400におけるアクティビティの順序は変更されてもよく、依然として本発明の詳細な説明の不変のバーチャル事前医療機関調査をもたらす。任意の特定の検査及び試験のために、方法400のステップは、任意の適切な順序で実行され得る。加えて、特定のステップ又はサブステップは、組み合わせ、又は省略され得る。方法400の1つ以上のステップ又はサブステップは、少なくとも1つのプロセッサであり得る1つ以上の処理モジュール上、例えばコンピュータシステム100に関して上述した処理モジュール(複数可)で実行されるように構成されたコンピュータ命令を介して実装され得る。
【0062】
方法400は、契約及び医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA)への準拠を含む事務手続の保存のステップ又はサブステップ(アクティビティとも呼ばれる)401を、CRAの場所の第2のコンピューティングデバイス308などの少なくとも1つのフィールドデバイスに関連付けられたバーチャル治験施設モニタリングアプリケーションシステム301に含み得る。方法400は、新しいセッションを開き、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301及びスマートフォンなどのコンピューティングデバイス313上でセッションをセットアップするためのアクティビティ402を含み得る。セッションはまた、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーションシステムを、クラウドストレージ317~319及びウェブホスト316を用いて確立し得る。
【0063】
方法は、臨床研究試験に必要な設備情報を含むセッション情報データをロードするアクティビティ403を更に含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、臨床研究試験に可能なボランティアは、そのような情報の一部であり得る。臨床研究試験の設備に関する情報は、クラウドサーバ315及び/又はウェブサイトサーバ316内に位置するメモリに保存され得る。アクティビティ403は、スクリプトを音声ストリームに関連付けるための機能を含み得る。この音声ストリームは、ビデオストリームと同期され得て、第1のコンピューティングデバイスのユーザ(治験コーディネータなど)又は第2のコンピューティングデバイスのユーザ(CRA又は他の参加者など)に提供され得る。
【0064】
方法400は、CRAによって、1つ以上のバーチャル治験施設モニタリングセッションを、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301を使用してスケジューリングするアクティビティ404を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、そのような予定された時間に、セッションが開かれ、参加者は参加を要求され得るか、又は許可され得る。加えて、方法は、事前治験セッションを、バーチャルPSSVアプリケーション上のボタンをクリックすることなどにより、開始するアクティビティ405を含み得る。追加的に、アクティビティ405は、治験コーディネータが、CRAによって開始されたバーチャル治験施設モニタリングセッションに参加及び関与することを可能にするか、又は許可することを含み得る。代替的に、治験コーディネータが予定外の訪問を開始する場合がある。予定外の訪問が開始されると、治験コーディネータはCRA又は他の参加者に連絡をとり、CRA又は他の参加者に予定外の訪問のための1つ以上のバーチャル治験施設モニタリングセッションを作成するよう要求し得る。セッションを開始することは、アクティビティ405に示されるように、
図5に関して以下で説明されるステップを含み得る。
【0065】
セッション中に、方法は、情報を収集し、セッションの関連情報を、アクティビティ406を介して保存し得る。この情報の収集及び保存は、システム300を介した、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、及びデバイス識別子の、第1のコンピューティングデバイスからウェブベースのアプリケーションへの送信を含み得る。アクティビティ406は、そのような情報を有効にする不変のストレージを含み得る。不変のストレージは、このような情報を読み取り専用データとしてクラウドストレージに保存することで有効になり得る。不変のストレージは、暗号化、メタデータ、又は分散型台帳によっても有効になり得る。例えば、分散型台帳を使用すると、保存されている各データを分散型台帳に記録することを可能にし、分散型台帳は、任意の変更がデータに加えられた場合に更新される。このような変更は、報告書の作成時に拒否される場合があり、したがって、データを不変にできる。セッション中に収集されたそのような情報の関連部分は、クラウドサーバ315又はウェブサイトホスト316に保存され得る。方法400はまた、401~405で説明したステップに従って追加のセッションを実施するアクティビティ407を含み得る。治験セッションが不要、又は希望されない場合は、方法は終了される。
【0066】
図5は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のための方法500の別の態様を示す。方法500は、システム300又は他のシステム、例えば先に説明し、本明細書の後続の図で更に説明するシステムで実装され得る。本明細書の方法500におけるアクティビティの順序は変更されてもよく、依然として、本発明の詳細な説明の不変のバーチャル事前医療機関調査をもたらす。方法500は、任意の適切な順序で実行され得て、組み合わせられ又は省略されてもよいステップ又はサブステップを含み得る。方法500の1つ以上のステップ又はサブステップは、少なくとも1つのプロセッサであり得る1つ以上の処理モジュール、例えばコンピュータシステム100に関して上述した処理モジュール(複数可)と類似又は同一の処理モジュール(複数可)上で実行されるように構成されたコンピュータ命令を介して実装され得る。
【0067】
方法500は、事前医療機関調査訪問セッションをバーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301において、CRAの場所で1つ以上のフィールドデバイス308を使用して開くアクティビティ501を含み得る。この方法はまた、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーションを介して開かれたセッションに参加するアクティビティ502を含み得る。このセッションは、クラウドコンピューティング環境で、ウェブホスト316を介して、クラウドサーバ315を使用して開くことができる。そのようなセッションに参加することは、第1のコンピューティングデバイス及び第2のコンピューティングデバイスをクラウドコンピューティング環境内のセッションに関連付けることを含み得る。このようなセッションに参加することは更に、セッションに参加する第三者のエントリを制御するアクティビティを含み得る。少なくとも1つの実施形態では、これは、そのような第三者から(他の参加者などから)要求を受信し、そのような要求を承認又は拒否することによるものであり得る。
【0068】
CRAの場所のフィールドデバイス(第2のコンピューティングデバイスなど)308を使用して、第三者をセッションに参加させ得る。複数の参加者がセッションに参加でき、治験コーディネータ、更なるCRA、医師、及びその他の参加者(臨床研究治験の参加者を含む)が含まれる。この方法は、眼鏡310に埋め込まれたHDカメラからのライブビデオストリーミングをしながら研究現場を歩き回るアクティビティ503を含み得る。例えば、実施施設又は治験コーディネータは眼鏡600を装着して、実施施設を歩き回ることができ、その結果、ライブビデオ及び音声がカメラでキャプチャされ、コーディネータが使用するスマートフォンなどのモバイル又はコンピューティングデバイスに送信され、その後、CRAの場所のフィールドデバイスにストリーミングされ得る。HDカメラは、フレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けることができ、サブシステムのレンズ内であってもよい。代替的に、カメラは、サブシステムのフレームと一体的に形成されるか、埋め込まれるか、又は取り付けられ得る。言及したように、治験コーディネータは、そのようなHDカメラからのライブビデオストリーミングをしながら研究現場を歩き回ってもよい。
【0069】
方法500は、ビデオチャットモジュール304で質問することによってセッションを行うアクティビティ504を含み得る。これらの質問は、CRA又は他の参加者から、テキストチャットモジュールを使用して寄せられてもよい。少なくとも1つの実施形態では、そのような機能は、システム500が、ビデオセッションに関連する命令によってスクリプトを上書きすることを組み込む能力を表す。一部の実施形態では、CRA及び/又は他の参加者は、スクリプトを上書きするために質問を提供することもできる。これは、ビデオセッションの代わりにテキストチャットに対しても同様に実装され得る。少なくとも1つの実施形態では、テキストチャットモジュール307を使用して、ビデオチャットモジュール304の代わりに、又はビデオチャットモジュール304とともに、そのような機能を実装し得る。
【0070】
バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション(ウェブベースのアプリケーション)を使用して、
図13A~
図13Cなどのフォーム及びフォーム作成アプリケーションを用いるスクリプトにおいて、CRA及び/又は他の参加者への事前に作成された質問を登録し得る。次にCRA又は別の参加者は、このスクリプトを使用して、セッション中に治験コーディネータに質問を行い、又は指示し得る。スクリプトからの質問は、フレーム及び眼鏡サブシステムのGPS場所に部分的に基づき、ビデオストリームと自動的に同期され得て、また、スクリプトは、不変のバーチャル事前医療機関調査中の検査アクションに関連付けられている場所に部分的に基づいて、ビデオストリームとともに提示され得る。例えば、特定の設備は、特定の用途のための特定の場所にある場合がある。
【0071】
更に、そのような設備の検査は、検査アクション、例えば機械のスペース及び処理能力に結び付けられ得る。例えば、質問が、研究現場内のそのような場所によってスクリプトから提示される場合もある。設備の画像識別に基づき、質問がスクリプトから提示されてもよい。更に、ウェブベースのアプリケーションは、スクリプトをビデオストリーム、タイムスタンプ、及び場所と不変の方法で関連付けた後に、第1のコンピューティングデバイスからウェブベースのアプリケーションに送信することを可能にする。ビデオ又はテキストを介して提供される質問を用いて、スクリプトを上書きしてもよく、治験コーディネータに直接提供されてもよい。CRA及び/又は他の参加者はまた、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301でカスタム質問を作成して、スクリプトを介してセッション中に治験コーディネータに尋ねることもできる。
【0072】
方法はまた、チェックリストをレビューするアクティビティ505を含み得る。これは、CRAがチェックリストを調べ、第1のコンピューティングデバイスに関連付けられたフレーム及び眼鏡サブシステムを使用して治験施設コーディネータによって提供された回答及び画像を記録できるようにすることを含む。治験コーディネータは、ライブの質疑応答セッションに、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301のビデオセッションモジュール303を使用して参加することができ、参加は、回答と画像を記録し、スクリプトに関連付けを行い得る。この方法はまた、セッションを完了するアクティビティ506を含み得る。アクティビティ506は、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、及びデバイス識別子を有する報告書を作成することを含み得る。この報告書は、第1のコンピューティングデバイスから、又は第2のコンピューティングデバイスのウェブベースのアプリケーションから、任意の要求側デバイスに提供され得るか、又はクラウドストレージ315に保存され得る。
【0073】
バーチャル治験施設モニタリングアプリケーションに入力された他の情報は、クラウドサーバ315及び/又はウェブサイトサーバ316にアーカイブされ得る。この情報は、例えば、身分証明、性別、生年月日、年齢、人種、民族性、言語、訪問ステータス、日時、訪問型、クラス、及びセッションの方法(ビデオ又は音声)を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313は、日付、時間、及びセッションの時間の長さを保存でき、更に、
図3に関して説明したように、GPS機能に関連付けることができ、これにより、GPSは場所情報を提供し得て、これも保存される。
【0074】
例えば、スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313を使用して、GPSを用いるセッション中に研究現場の場所を保存し、そのような場所を追跡し得る。スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313は、例えば場所、日付、時間、時間の長さ、及びリサーチセッションの場所を含むデータをバーチャル治験施設モニタリングアプリケーションに送信し得る。少なくとも1つの実施形態では、セッションの終わりに、そのような情報は、少なくともアクティビティ506に関しても説明されているように、報告書を形成する訪問概要にアーカイブされてもよい。アーカイブされた訪問概要は、クラウドサーバ及び/又はウェブサイトサーバに保存され得る。
【0075】
図6は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのフレーム及び眼鏡サブシステム600を示す。フレーム及び眼鏡サブシステム600は、それぞれの眼鏡(又はレンズと呼ばれる)602及び603を有するフレーム601を含む。サブシステム600は、ゴーグル、眼鏡(フレームを含む)、又は任意の形態の光学ウェアラブルを含み得る。眼鏡のレンズは、フレーム601のチャネル内に嵌合される。フレーム601は、ヒンジ605に枢動可能に取り付けられ得る支柱604を有する。少なくとも1つの実施形態では、連結性が支柱604と眼鏡602、603との間に提供される。
【0076】
フレーム601は、フレーム601内に形成された、又はフレーム601に取り付けられたノーズパッド606付きのブリッジを有し得る。カメラ607(ビデオ又はスチルカメラ)は、配設されたレンズ602及び/又は603内に埋め込まれてもよい。代替的に、カメラは、眼鏡のフレーム601に取り付けられ、フレーム601と一体的に形成され、又は別の方法でフレーム601に連結され得る。カメラ607は、高解像度(HD)カメラであり得て、HDビデオ及びHD静止写真をキャプチャし得る。カメラは、画像プロセッサ609、記憶デバイス610、画像バッファ611、及び圧縮モジュール612を含み得る。加えて、カメラは、フレーム及び眼鏡サブシステムと第1のコンピューティングデバイスとの間でビデオ画像データを検出、処理、転送、保存、及び/又は再生するように構成され得る(
図7に示すように)。
【0077】
図7は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステム700における通信の態様を示す。特に、
図7は、携帯電話(第1のコンピューティングデバイス705を形成するスマートフォンなど)がビデオストリーム又はデータをCRA/参加者(複数可)のコンピュータにストリーミングするシステム及び方法を示す。少なくとも1つの実施形態では、そのようなスマートフォン705(又は
図3の313)は、眼鏡704内に埋め込まれたカメラ310(
図6の607)に接続することができる。スマートフォン(
図3のスマートフォン313など)は、眼鏡704内に埋め込まれた、又は関連付けられたカメラを起動するように構成されたバーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーションを含む。
【0078】
スマートフォンなどのコンピューティングデバイス313は、GPSデバイス311(統合GPSデバイスであり得る)を有して、フレーム及び眼鏡サブシステム又はスマートフォンの場所を追跡し得て、それは次に研究現場外のコンピューティングデバイスへの無線通信を容易にする。カメラ内の画像プロセッサ609は、画像データを検索でき、カメラはビデオストリーム又はデータをスマートフォン705に送信できる場合がある。次に、スマートフォン705は、ビデオストリーム又はビデオデータのパケットを、電波を介して携帯電話塔701に送信できる場合がある。例えば、ビデオストリーム又はデータは、携帯電話塔701からルータ702に送信され得る。ルータ702は、各パケットをインターネットタイプのネットワーク703に向け、ネットワーク703は、CRA及び/又は他の参加者の場所のフィールドデバイス308に保存された、又はアクセス可能なバーチャル治験施設モニタリングアプリケーション301にデータを送信できる場合がある。
【0079】
図8~
図12は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのユーザインタフェースの態様800~1200を示す。少なくとも1つの実施形態では、アプリケーション806は、リストされた予定済み、及びオンデマンドのアポイントメントを、セッションを開始又は開くためのオプション808とともに含む。アプリケーション806は、ウェブサイトリンク804を介してブラウザ802内でウェブベースのアプリケーションとしてアクセス可能であり得る。代替的に、アプリケーション806は、スタンドアロンのウェブアプリケーションを介してアクセス可能であるか、又はモバイルデバイス上で作動するアプリケーションとして提供され得る。開始された、又は開かれたセッションは、予定済み、又はオンデマンドのアポイントメントに基づくものを含んで、治験コーディネータが研究現場に配置された不変のバーチャル事前医療機関調査に関連付けられ得る。セッション中、研究現場の第1のコンピューティングデバイスはセッションにリンクされ、不変のバーチャル事前医療機関調査は、セッションにリンクされ、かつフレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられた第1のコンピューティングデバイスを使用して実行され得る。
【0080】
図9は、セッションオプション808が選択された後のユーザインタフェースの態様900を示す。研究現場の治験コーディネータは、セッションセクション902において最初にリストへ記載することによって表され得て、CRA904が続いて記載され得る。セッションセクション902でリストを選択すると、セッションの第三者参加者に対する許可の拒否が可能になる。
図9に示されるように、インタフェースは、治験コーディネータ及びCRA又は他の参加者が通信してセッションに参加するためのチャットインタフェースを提示し得る。
【0081】
図10は、バーチャル治験施設アプリケーションのユーザインタフェース(UI)1000を示し、アプリケーション内のスクリプトの連携又は同期された部分1002を有するビデオストリーム1004を有している。ユーザインタフェース1000はまた、治験コーディネータのアクションをモニタリングするCRAのセクションビデオを含む。スクリプトは、(第2のコンピューティングデバイス上の)CRAのウェブベースのアプリケーションから、研究現場に配置された第1のコンピューティングデバイスに送信され得て、第2のコンピューティングデバイスは、第1のコンピューティングデバイスから離れている。スクリプト(又はその部分1002)は、フレーム及び眼鏡サブシステムのカメラからのビデオストリーム1004と、フレーム及び眼鏡サブシステムのGPSによって決定された場所とに関連付けられ得る。UI1000は更に、スクリプト1002によって有効にされる応答1008を示す。
【0082】
図11及び
図12は、第1のコンピューティングデバイス又は第2のコンピューティングデバイス上のアプリケーションのユーザインタフェース(UI)の態様1100、1200を示す。不変のバーチャルPSSVが完了すると、アプリケーションは、不変のバーチャルPSSV中に収集された情報1102、1202、例えば、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、及びデバイス識別子を含み得る報告書又は訪問概要を作成できる。デバイス識別子は、識別子(フレーム及び眼鏡サブシステム又は第1のコンピューティングデバイスのうちの1つ以上のインタネットプロトコルアドレス又はメディアアクセス制御アドレスなど)を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、そのような報告書は、第1のコンピューティングデバイスから、又は第2のコンピューティングデバイスのウェブベースのアプリケーションから提供され得る。
【0083】
試験モニタ(CRAの場所など)は、CRAに提供される情報を介して医療機関ステータスを管理することができ、及び不変のバーチャルPSSVの計画中に、医療機関プロファイル810への入力を可能とし得る。医療機関プロファイルは、不変のバーチャル治験施設モニタリングモバイルアプリケーションで編集可能とされてもよく、そのような情報と任意の変更は、次にウェブベースのアプリケーションに伝えられてもよい。医療機関ステータスは、事前適格認定(pre-qualified)、適格認定(qualified)、非適格(not qualified)、実施中(active)、クローズ(closed)、及びロック(locked)を含み得る。加えて、ウェブベースのアプリケーション又はモバイルアプリケーションのUIは、特定の機能を実行するように適合され得る。例えば、試験モニタが医療機関を試験に追加すると、システム(システム300など)は医療機関ステータスを事前適格認定に設定する。そのため、すべての医療機関は、ウェブベースのアプリケーション(CRA用)に入ると、このステータスから始まる。
【0084】
図8~
図12のUIでは、医療機関ステータスのドロップダウンは、折り畳まれると、医療機関の現在のステータスが常に表示され得る。更に、ドロップダウンを開くと、現在のステータスがステータスのリストの一番上に表示され、横にチェックマークが付く。試験モニタが医療機関ステータスを変更すると、システムはアラートを提示して意図を確認する。医療機関ステータスの変更を完了するために、試験モニタは、単語、アイコン、又は選択可能なオプションを、意図的に変更することの確認として入力又は選択する必要がある。例えば、医療機関ステータスが事前適格認定の場合、医療機関ステータスのドロップダウンで利用できる追加のステータスには、適格認定、又は非適格のみが含まれる。試験モニタは、次にこれらの限られたオプションからの選択に制限される。
【0085】
医療機関ステータスが適格認定の場合、医療機関ステータスのドロップダウンで使用できる追加のステータスは、事前適格認定、非適格、実施中、及びロックであり得る。更に、医療機関ステータスが実施中の場合、医療機関ステータスのドロップダウンで使用できる追加のステータスは、クローズである。医療機関ステータスがクローズの場合、医療機関ステータスのドロップダウンで使用できる唯一の追加のステータスは、ロックである。更に、医療機関ステータスがロックである場合、医療機関ステータスのドロップダウンにはこのステータスが表示されるが、ドロップダウンは無効な状態にあり得る。その後、医療機関ステータスは変更され得ない。
【0086】
試験モニタが医療機関ステータスの変更を試みるとき、及びその医療機関ステータスに関連付けられた訪問型に対して予定された訪問がある場合、アプリケーションは、試験モニタに、すべての予定された訪問を、医療機関ステータスを変更する前にキャンセル又は完了する必要があることを警告し得る。試験モニタが医療機関ステータスの変更を試みるが、その医療機関ステータスに関連付けられた訪問型に対して不完全又は未解決の訪問がある場合、システムは試験モニタに、すべての保留中の訪問を、医療機関ステータスを変更する前に完了するか解決する必要があることを警告し得る。
【0087】
2つのユーザアカウントタイプは、システム300の少なくとも1つのコンピューティングデバイス、例えばクラウドサーバ315、ウェブサイトホスト316で実行されるアプリケーション301用であってもよい。第1のアカウントは治験コーディネータ用で、第2のアカウントは試験モニタ用である。本明細書に記載されるように、治験コーディネータは、試験モニタが医療機関訪問中に医療機関を見るための「目」として機能し得る。試験モニタは、試験のライフサイクル全体を通じて、多数の医療機関を含む大規模な試験を管理し得る。そのため、複数のセッションが互いに別個で不変に維持され得る。
【0088】
新しい医療機関が試験の適格性評価を求める場合、試験モニタは、UIの態様800を使用して新しい医療機関プロファイルを作成し、適格性評価ワークフローを開始し得る。試験モニタは、医療機関のスタッフ(治験コーディネータなど)を招き、適格性評価ワークフローに関連するアカウントを作成し得る。次に、治験コーディネータは、不変のバーチャルPSSVに関する準備で、彼らのアカウントをアクティブ化し得る。試験モニタが適格性評価を求めている複数の医療機関を有する場合、試験モニタは、試験内の各研究現場についてのステータスを維持することにより、研究現場を管理し得る。加えて、供給されたUIの態様800はまた、他の訪問型、例えばトレーニング訪問、コンプライアンス訪問、及び治験終了訪問をサポートする。
【0089】
研究現場はまた、事前適格認定のステータスで試験に入ることができる。次いで、本システム及び方法による不変のバーチャル治験施設モニタリング訪問(不変のバーチャルの不変のバーチャルPSSVを提示する)を使用して、治験のライフサイクル全体にわたって医療機関の評価を行い得る。医療機関ステータスは、この詳細な説明を通して他の場所で説明されているように、研究現場が試験の一部としてどのように機能するかに部分的に基づいて、変更する必要があってもよい。試験モニタは、研究現場のステータスに応じて、様々なタイプの研究現場訪問(不変のバーチャルPSSV)を実行し得る。研究現場は、デフォルトの訪問型、例えば医療機関の候補選定(site selection)、治験開始時(site initiation)、モニタリング(interim monitoring)、治験終了時(closeout)の対象となり得る。
【0090】
研究現場の検査及び評価を開始するために、試験モニタは、アプリケーションUI806に示されるように、スケジューラを使用して研究現場訪問(不変のバーチャルPSSV)をスケジュールし得る。次に、試験モニタは、試験に対して適格認定された医療機関の台帳をモニタして維持することができ、それはそのような試験の必要性に基づき起動され得る。少なくとも1つの実施形態では、試験モニタは、UIの態様800、900によって有効とされる様々な通信方法を使用して、研究現場のスタッフと連携する。このようなUIの態様には、チャット、ビデオ通話、音声通話が含まれる。
【0091】
研究現場訪問に関して、試験モニタは、治験コーディネータが装着した少なくともアイウェア(又は眼鏡)を有するフレーム及び眼鏡サブシステムからストリーミングされたビデオ(フィード又はブロードキャスト)を使用してそのような研究現場を仮想的に見て回り、治験コーディネータは研究現場のスタッフであり得る。すべての研究現場訪問は、医療機関ステータスに関連付けられた規定済みの訪問型を有し得て、この詳細な説明の他の場所で説明されている通りである。
【0092】
例えば、ステータスが事前適格認定の研究現場は、1回以上の医療機関選定訪問を有し得る。これとは別に、ステータスが実施中の研究現場は、1回以上のモニタリング訪問を有し得る。訪問型は、試験毎にカスタマイズ可能であり得て、任意の医療機関ステータスに関連付けられ得る。治験コーディネータは、フレーム及び眼鏡サブシステムのカメラと第1のコンピューティングデバイス(モバイルデバイスなど)のカメラを、試験モニタの要求で、ウェブベースのアプリケーションにインタフェースしている第2のコンピューティングデバイスを介して切り替えることができる場合がある。
【0093】
試験モニタは、治験コーディネータが見ている物のクローズアップを観察し、スナップショットを撮ることができる可能性がある。試験モニタは、次に、そのようなスナップショット又はクローズアップに直接注釈を付けて、研究現場の能力を文書化できる場合がある。更に、画面共有が試験モニタと治験コーディネータの両方に配設され、不変のバーチャルの不変のバーチャルPSSVを促進し、トレーニングセッションを実施し得る。UIの態様800~1200の機能概要に関して、研究現場の開始時に、少なくとも治験コーディネータと試験モニタは、待合室及び/又はエンカウンタルーム内でテキストベースのメッセージ通信(テキストチャットセッションなど)を使用し得る。そのようなテキストベースのメッセージ通信は、音声及びビデオ通信の補足オプションとして(少なくともビデオチャットセッション又は別の音声チャットセッションを介して)通信され得る。これらのセッションは、CRAの場所で第2のコンピュータデバイスのウェブベースのアプリケーションを介して開かれたセッションの一部であり得る。
【0094】
少なくとも1つの実施形態では、試験モニタは、ウェブベースのアプリケーションを介してセッションを開くことができ、ゲストを研究現場訪問に参加するよう招待し、任意の研究現場訪問の支援を要求し得る。ライブ訪問中、治験コーディネータは、ウェブベースのモバイルアプリケーションを使用して、ビデオストリームに参加でき、モバイルアプリケーションは第2のコンピューティング デバイスのウェブベースのアプリケーションに関連付けられた通常のアプリケーションでもあり得る。治験コーディネータはまた、訪問中にいつでもデバイスを切り替え(例えば、研究現場で複数の第1のコンピューティングデバイスを使用して)、試験モニタからの要求に応答し得る。異なるデバイスはすべて、ウェブベースのアプリケーションによって開かれたセッションに事前に許可され得て、そのような異なる第1のコンピューティングデバイス間でスムーズな移行が行われる。
【0095】
試験モニタは、参加者をセッションから個別に、又は集団的に退出させる資格を有し得る。例えば、試験モニタは、セッションを、研究現場での第1のコンピューティングデバイスとのライブビデオ/音声通信である通話を含めて終了することができる。この機能はセッションを閉鎖し得るが、そのような閉鎖は一時的である可能性があり、不変のバーチャルPSSVは完了しない。しかし、このような機能は、治験施設及びゲストの参加者を一定期間退ける場合がある。試験モニタは、エンカウンタルームに留まり、記録(ウェブベースのアプリケーション内の概要又は報告書1102、1202の準備において、など)を完了した後に、訪問を成功(successful)及び完了(completed)としてマーキングし得る。代替的に、試験モニタは、訪問を未完了(incomplete)としてマークし、別の時間に、検査アクションの場所又は研究現場から完全に離れた別の場所で記録を完了させることができ、これは、試験モニタにとって便利であり得る。
【0096】
技術的な問題がシステム(
図3のシステム300など)の機能のいずれかで発生した場合、試験モニタは、訪問を審査未了(unresolved)としてマークすることができ、後で訪問に関する訪問ステータスは対処され得る。少なくとも1つの実施形態では、訪問キューは、
図8のUIの態様800に示されるように有効にされ得る。1つ以上の不変のバーチャルPSSVの間、試験モニタは、訪問を開始した治験コーディネータのリストをレビューし得る。例えば、試験モニタは、ステータスインジケータにより、そのような治験コーディネータが、そのような1つ以上の不変のバーチャルPSSVを開始するためにセッションが開かれるのを待っていることを判断し得る。試験モニタは、研究現場に関する詳細をレビューでき、1つ以上の不変のバーチャルPSSVのそれぞれについて、ウォークスルーが実際に開始される前に準備できる可能性がある。
【0097】
試験モニタはまた、テキストベースのメッセージ通信を使用して治験コーディネータと連携した後に、不変のバーチャルPSSVを開始し得る。例えば、試験モニタは、キュー内の医療機関カードにカスタマイズ可能なスキームを用いてフラグを立て、
図8のUIの態様800に示されるように、キュー内で待機している1つ以上の不変のバーチャルPSSVに優先順位を付けることができる場合がある。試験モニタはまた、キューで待機している特定の研究現場について他の試験モニタに通知を送信することができ、これは、試験がビジー状態であり、別の試験モニタがセッションを開いて不変のバーチャルPSSVを実行できる可能性がある場合である。システムにおいて、セッションのステータスは、ウェブベースのアプリケーション全体で見ることができ、ウェブベースのアプリケーションは複数のCRA又は試験モニタの複数の第2のコンピューティングデバイスでアクセスできる。
【0098】
図13A、
図13B、
図13Cは、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおいて、スクリプトを少なくともビデオストリームに関連付けるためのフォームの態様1300、1350、1380を示す。
図13Aに示されるように、フォームアプリケーション1302が提示され、それは
図3のアプリケーション301の一部であり得るが、代替的に独立したアプリケーションであってもよい。フォームアプリケーション1302は、
図8~
図12に示すように、UIのフォーマットに作成された基礎となるスクリプトをもたらし得る。図示のように、フォームアプリケーション1302は、フィールド1304を含み、不変のバーチャルPSSVの性質を記述し得る。
【0099】
図13Bに示されるように、フォームの態様1350は、スクリプトの関連する質問がビデオストリームと一致することを示すために、ターゲット挿入ポイント1352が規定され得ることを示す。例えば、ビデオストリームが、GPS座標に基づいて決定されたように診察室での場合、そのようなターゲット挿入ポイントに対してフォームに記述された質問が表示され、治験コーディネータからの応答が可能になり得る。
図13Cに示すように、フォームの態様1380は、質問又は指示を追加するための選択可能なオプションを含む。質問1382は、スクリプトのデフォルト又は以前に保存された質問のライブラリから提供されてもよく、又はユーザによって作成されてフォームセクション384に提示されてもよい。スクリプトは、質問からアプリケーション1300によって作成され得る。スクリプトには様々なセクションがあり、それぞれがターゲット挿入ポイントに関連付けられる。ターゲット挿入ポイントは、識別子に変換されて、治験コーディネータがフレーム及び眼鏡サブシステムとそれに関連する第1のコンピューティングデバイスを使用して研究現場を検査する際に、入力又はGPS座標と一致され得る。
【0100】
加えて、構成可能なフォームは、第1のコンピューティングデバイス用に作成されたスクリプトの基礎となり得る。例えば、治験コーディネータ用のインテークフォームは、ウェブベースのアプリケーション301内又は別のフォームアプリケーション1302内でカスタマイズされ得る。少なくとも1つの実施形態では、そのようなフォームは、不変のバーチャルPSSVを開始する際に完了されてもよく、又はインテークフローのためにオフにされる。少なくとも1つの実施形態では、そのようなフォームはカスタマイズされ得て、記録フォームが研究現場のエンカウンタルームに表示されてもよく、応答が試験モニタによって提供されて、特定の質問なしで(又はオープンの質問を使用して)不変のバーチャルPSSV中に完了し得る。
【0101】
アンケート調査は、UIの態様のアプリケーションの最後に表示されて、治験コーディネータからフィードバックを得て、不変のバーチャルPSSVがどのように実行されているか(又は改善できるか)をよりよく理解し、評価され得る。すべての構成可能なフォームは、ウェブベースのフォームで使用される様々な標準コントロールを含み得て、小数フィールド(decimal number field)、整数フィールド(integer field)、及びドロップダウン(単一選択)オプションが含まれている。
【0102】
加えて、フォームのアプリケーションは、ドロップダウン(複数選択)オプション、日付、ラジオボタン、テキストフィールド(複数行入力)、テキストフィールド(単一行入力)、法的形態(例えば、法的免責事項を承認し受諾することを要求する)、及びファイルのアップロードオプションを含み得る。少なくとも1つの実施形態では、すべての構成可能なフォームは、1つ以上のセクションを有し、命令ビューを用いて開始し、確認ビューを用いて終了し得る。
【0103】
すべての構成可能なフォームは、一連の関連質問を元の質問への応答に基づいて、例えば、ターゲット挿入ポイントでの関連質問と元の質問を含むスクリプトを介して表示できる場合がある。ファイル共有は、ウェブベースのアプリケーションとモバイルアプリケーションのUIの態様で有効になるオプション機能であり、研究現場が試験モニタと、又はその逆で(治験コーディネータと)ファイルを安全に共有することを可能にし得る。このファイル共有の一部として、治験コーディネータは、PDFと画像を含む様々な異なるファイルのタイプを、不変のバーチャルPSSVの直前又は直後にアップロードし得る。
【0104】
治験コーディネータは、ウェブベースのモバイルアプリケーション、又は様々なウェブベースのアプリケーションのいずれかを用いてファイル共有にアクセスでき、これらは、研究現場に発送された研究現場キット内の第1のコンピューティングデバイスに事前にインストールされ得る。訪問概要又は報告書1102、1202(
図11及び
図12など)は、不変のバーチャルPSSVが完了すると、提供され得る。少なくとも1つの実施形態では、すべての不変のバーチャルPSSVは、訪問概要又は報告書を作成し、そのような不変のバーチャルPSSVでのアクション及び結果を文書化する。概要又は報告書は、試験モニタが研究現場の評価の一部として使用するのに役立ち、ウェブベースのアプリケーションからPDF(又は他のフォーマット)でダウンロードして印刷するのを可能にし得る。報告書の整合性が損なわれないことを確保するために、これらのフォーマットは変更できない不変のフォーマットであり得る。概要又は報告書には、不変のバーチャルPSSVに参加した人々、例えば治験コーディネータ、試験モニタ、及び関連するゲストの名前が含まれてもよい。
【0105】
訪問概要又は報告書は、不変のバーチャルPSSVが実施された研究現場の名前が少なくとも含まれる場合があり、不変のバーチャルPSSVが実施された日付と時刻、及び不変のバーチャルPSSVの期間を含み得る。訪問概要又は報告書は更に、医療機関選定(site selection)などの不変のバーチャルPSSVのタイプと、そのような不変のバーチャルPSSVが予定された訪問であるかオンデマンドの訪問であるかを含んでもよい。
【0106】
訪問概要又は報告書には、不変のバーチャルPSSVが成功であったなどの訪問ステータスが含まれる場合があり、これは医療機関の適格性評価に役立ち得る。代替的に、医療機関はアテンドしていない(site did not attend)とのステータスを有する不変のバーチャルPSSVは、1回以上の追加の訪問が必要になる可能性があることを示し得る。少なくとも1つの実施形態では、不変のバーチャルPSSVの訪問型がそれに関連付けられた構成可能なフォームを有する場合、訪問概要又は報告書は、質問及び受信した応答を表示する。試験モニタは応答に追加してもよく、追加の応答は概要又は報告書に不変に関連付けられ得る。
【0107】
試験モニタが不変のバーチャルPSSV中にスナップショットをキャプチャすると、概要又は報告書はそれらのスナップショットを含み得る。試験モニタが研究現場の待合室又はエンカウンタルームで治験コーディネータとチャットする場合、訪問概要又は報告書は、そのようなチャット全体の内容を含む。
【0108】
訪問概要は、不変のバーチャルPSSV中にアップロードされた任意のファイルを含み得る。キャパシティプランニングの目的で、スケジューラアプリケーションが使用され得て、また試験モニタは、予定された訪問用の特定の予約ブロックの空き状況を設定し、また同じものを必要とする研究現場とのオンデマンド訪問にそれらを利用できるようにし得る。
【0109】
試験モニタはまた、試験モニタのチームの空き状況を設定し、彼らの代理で医療機関訪問をスケジュールできる。加えて、テキスト(又はビデオ/音声)チャットセッションを介して提供されるようなスタッフチャットは、通信ツールであってもよく、試験モニタが、チャット、音声、又はビデオを介して試験の他の部分を管理している他の試験モニタとすばやく接続することを可能にする。少なくとも1つの実施形態では、試験モニタは、試験中の任意の研究現場の研究現場スタッフに、不変のバーチャルPSSVを実施するいかなる形式もなしで、そのようなチャットセッションを介して連絡し得る。
【0110】
少なくとも1つの実施形態では、システム300は通知を含み、ユーザに重要なシステムイベントを電子通信、例えばショートメッセージ通信サービス(SMS)及び電子メール(eメール)を介して通知する。試験に関するすべての通知は、デフォルトによって有効であり得る。特定のeメール通知は、試験の主要なワークフローを駆動し、オフにすることができない。少なくとも1つの実施形態では、そのような通知は、アカウントアクティベーションeメール(account activation email)、パスワードを忘れた場合のメール(forgot password email)、及び不変のバーチャルPSSVのセッションにゲストを招くゲスト招待メール(guest invite email)を含む。他のeメール及び電子通信通知は、不変のバーチャルPSSVのシステム300の態様に対してオフにされてもよい。このような通知は、新しい予約の確認(new appointment confirmations)、予約の更新(appointment updates)、キャンセルされた予約のアラート(cancelled appointment alerts)、今後の訪問のアラート(upcoming visit alerts)、及び新しいファイルの追加(addition of new files)を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、予約通知は、SMSを介してユーザに注意喚起するようにも構成され得る。
【0111】
本明細書で論じるUIの態様800~1200全体の言語は、様々なセッションのテキストメッセージを含めてクライアントのニーズに合わせてカスタマイズされ得る。これらの言語オプションはまた、概要及び報告書で利用可能であり得る。主任試験モニタは、医療機関アクティビティと試験モニタリングチーム全体のステータスの進行状況を、試験プラットフォームダッシュボードのフィルタリング性能を使用して追跡できる場合がある。少なくとも1つの実施形態では、報告書は、クライアントの要求に応じて、試験に関連する分析を提示するために作成され得る。バルクデータも提供されて、試験が進行している間、クライアントの要求に応じて、システム300への、又はシステム300からの多数の記録のインポート又はエクスポートを可能にし得る。試験モニタと治験コーディネータは、サポートされている言語のリストから、不変のバーチャルPSSVを特定の言語で実行するために選択することができ、次にこれにより、ウェブベースのアプリケーションとモバイルアプリケーションの両方で、セッションを含むUIの態様全体が同じ言語になり得る。
【0112】
図14は、本明細書の少なくとも1つの実施形態による、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムにおけるハードウェア(コンピュータ及びネットワークの態様など)の態様1400を示す。少なくとも1つの実施形態では、そのようなハードウェアの態様1400は、
図3のシステム300にマッピングされ得る。コンピュータ及びネットワークの態様1400は、分散システムを含み得る。少なくとも1つの実施形態では、分散システム1400は、1つ以上のコンピューティングデバイス1412~1416を含み得る。1つ以上のコンピューティングデバイス1412~1416は、ブラウザ又はスタンドアロンアプリケーションなどのクライアントアプリケーションを用いて実行及び機能するように適合されてもよく、1つ以上のネットワーク(複数可)1406を介して実行及び機能するように適合される。
【0113】
サーバ1404は、構成要素1406A~Xを有し、ネットワーク1406を介して、また配設されているならば受信デバイス1410、1412を介して、コンピューティングデバイス1412~1416と通信可能に結合され得る。構成要素1406A~Xは、プロセッサ、メモリ、及びランダムアクセスメモリ(RAM)を含む。サーバ1404は、サービス又はアプリケーションを操作して、データベースアクセス1402に関連付けられ、コンピューティングデバイス1412~1416に関連付けられた機能及びセッションを管理するように適合され得る。サーバ1404はまた、第1のコンピューティングデバイス1414Aに関連付けられ、フレーム及び眼鏡サブシステム1414Bに直接的又は間接的に関連付けられてもよい。例えば、サーバ1404は、クラウドコンピューティング環境の一部であり得る。少なくとも1つの実施形態では、第2のコンピューティングデバイス1416は、ウェブベースのアプリケーションを実行して、第1のコンピューティングデバイス1414Aと通信する。したがって、これらのコンピューティングデバイス1416及び1414Aは、互いに別の場所にある。
【0114】
1つ以上のコンピューティングデバイスは、有線又は無線通信路のいずれかを介して、そこに受信した情報を送信するように適合され得て、情報には投薬情報と分光計又は検出器からの結果が含まれる。この情報は、受信デバイスで受信され、モニタデバイスに送信され得て、モニタデバイスはそこに保存された命令に部分的に基づいて電気的特性の変化から推測する。サーバ1404は、クラウドコンピューティング環境とは別個にウェブホストとして機能する構成要素を含み得る。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上の構成要素1406A~Xは、
図3の第1のコンピューティングデバイス308に関して、及びスマートフォンなどのコンピューティングデバイス313に関して議論された機能を実行するために、サーバ1404内で機能するように適合され得て、それらはクラウドサーバ315に関連付けられている。少なくとも1つの実施形態では、1つ以上の構成要素1406A~X及び1416は、モニタデバイスとして機能するように適合された1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリデバイスを含み得て、一方、サーバ1404内の他のプロセッサ及びメモリデバイスは、他の機能を実行し得る。
【0115】
サーバ1404は、バーチャル又は物理的環境でソフトウェアベースのサービス又はアプリケーションを提供し得る。サーバ1404がバーチャル環境である場合、次に構成要素1406A~Xは、ソフトウェア構成要素であり、少なくとも
図3を参照して説明したように、クラウド上で実装されて特定のコンピューティングデバイスの遠隔操作を可能にし得る。これにより、任意の前述のデバイス間で受信及び通信される情報への遠隔アクセスも可能となる。サーバ1404の1つ以上の構成要素1406A~Xは更に、本明細書全体で説明されるソフトウェア実装以外に、ハードウェア又はファームウェアで実装され得る。少なくとも1つの実施形態では、それらの組み合わせも使用され得る。
【0116】
1つのコンピューティングデバイス1416は、第1のコンピューティングデバイス1414Aから受信した情報の表示を可能にする命令を有するマイクロコントローラ及びメモリを少なくとも有し得る。別のコンピューティングデバイス1412は、送信デバイスであり得て、受信デバイス1410に直接送信し、又はネットワーク1406を介して受信デバイス1410及びサーバ1404、ならびに他のコンピューティングデバイス1414に送信し得る。他のコンピューティングデバイス1414は、携帯式手持ち式デバイスを含み得て、限定するものではないが、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、及びウェアラブルデバイス(ヘッドマウントディスプレイ、腕時計など)である。
【0117】
他のコンピューティングデバイス1414は、インタネット関連アプリケーション、電子メール(eメール)、ショート又はマルチメディアメッセージサービス(SMS又はMMS)アプリケーションとして設計されたアプリケーションをサポートし得て、他の通信プロトコルを使用してもよい。他のコンピューティングデバイス1414はまた、この詳細な説明の他の場所で議論される1つ以上のオペレーティングシステムを作動するパーソナルコンピュータ及び/又はラップトップコンピュータを含み得る。ゲームシステム(Microsoft Xbox(登録商標))を含むシンクライアントデバイスは、他のコンピューティングデバイス1414として使用され得る。更に、ネットワーク(複数可)1406は、様々なプロトコルを使用してデータ通信をサポートできる任意のタイプのネットワークであり得る。これらのネットワーク1406は、イーサネット、トークンリング、広域ネットワーク、インタネット、バーチャルネットワーク、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、公衆交換電話網(PSTN)、赤外線ネットワーク、無線ネットワーク(米国電気電子学会(IEEE)1402.11プロトコルスイート、Bluetooth(登録商標)、及び/又は任意の他の無線プロトコル)、及び/又は、これら及び/又は他のネットワークの任意の組み合わせに基づくネットワークであり得る。
【0118】
サーバ1404は、本明細書全体で説明されるオペレーティングシステムのいずれかを含む、適切なオペレーティングシステムを作動し得る。サーバ1404はまた、いくつかのサーバアプリケーションを作動し得て、HTTP(ハイパーテキストトランスポートプロトコル)サーバ、FTP(ファイル転送プロトコル)サーバ、CGI(共通ゲートウェイインタフェース)サーバ、JAVA(登録商標)サーバ、データベースサーバ、及び/又はそれらのバリエーションが挙げられる。データベース1402は、フロントエンド機能を備えたサーバ1404のデータベースサーバ機能によってサポートされ得て、データベース1402は、第1のコンピューティングデバイスから受信した情報の不変の情報ストレージを可能にする。少なくとも1つの実施形態では、そのようなデータベースサーバ機能は、Oracle(登録商標)、Microsoft(登録商標)、Sybase(登録商標)、IBM(登録商標)(International Business Machines)、及び/又はそれらのバリエーションから入手可能なものを含む。
【0119】
このように、不変のバーチャル事前医療機関調査のためのシステムは、眼鏡及び/又はゴーグルを有するフレーム及び眼鏡サブシステムと、システムのメモリからの命令を実行するための少なくとも1つのプロセッサを含み得る。サブシステムは、フレーム、フレームに枢動式に取り付けられた1つ以上の支柱、フレームに結合された1つ以上の取り外し可能なレンズ、及びサブシステムの1つ以上のレンズ内に埋め込まれた、又は関連付けられたカメラを含み得る。更に、システムは、画像プロセッサ、記憶デバイス、圧縮モジュール、画像バッファ、画像センサ、及びスマートフォンを含む。そのようなスマートフォンは、サブシステムのカメラを起動するように適合されたモバイルアプリケーションを含む。
【0120】
少なくとも1つの実施形態では、コンピューティングデバイスは、バーチャル治験施設モニタリングアプリケーション、1つ以上の処理モジュール、及び1つ以上の処理モジュール上で作動(又は実行)するように構成されたコンピューティング命令を保存する1つ以上の非一時的記憶モジュールを有し、これにより、1つ以上の処理モジュールが、少なくとも
図4及び
図5に関して説明したアクティビティを実行する。これらのアクティビティは、アプリケーション上でセッションを開くこと、アプリケーション上でセッションに参加すること、カメラサブシステムを起動するように適合されたモバイルアプリケーションへアクセスすること、アプリケーション及びスマートフォンモバイルアプリケーション上でカメラアクセスとマイクアクセスを有効にすること、ビデオストリーム又はデータをカメラからスマートフォンへ送信すること、及びビデオストリーム又はデータをスマートフォンから、アプリケーションを有し、かつスマートフォンから離れているコンピューティングデバイスへ送信することを含む。
【0121】
システム1400の態様は、不変のバーチャルPSSVに備えて、CRAの場所から研究現場に送信され得る。例えば、埋め込まれたHDカメラ1414B及びスマートフォン1414A(モバイルアプリケーションが事前インストールされたAndroid(登録商標)モバイルデバイスなど)を備えたアイウェアは、指定された治験コーディネータによって使用される不変のバーチャルPSSVに送信され得る。更なる付属品、例えばカスタマイズされたパッケージング、及び医療機関訪問トレーニング資料が含まれてもよい。
【0122】
図15は、治験をサポートするための不変のバーチャル事前医療機関調査の方法1500の別のプロセスフローを示す。方法1500のステップ1502は、少なくとも全地球測位システム(GPS)に関連するフレーム及び眼鏡サブシステムを提供する。ステップ1504は、ウェブベースのアプリケーションでセッションを開くためのものである。セッションは、セッションにリンクされ、フレーム及び眼鏡サブシステムに関連付けられた第1のコンピューティングデバイスを使用して、不変のバーチャル事前医療機関調査に関連付けられ得る。ステップ1506は、GPSを使用して、不変のバーチャル事前医療機関調査中にフレーム及び眼鏡サブシステムの場所に対して、位置追跡を可能にするためのものである。ステップ1508は、ウェブベースのアプリケーションから第1のコンピューティングデバイスへのスクリプトの送信を可能にするためのものである。第1のコンピューティングデバイスは、ウェブベースのアプリケーションとインタフェースする第2のコンピューティングデバイスから離れている。インタフェースは、第2のコンピューティングデバイスのディスプレイにウェブベースのアプリケーションを表示することによって、かつ第2のコンピューティングデバイスで入力を受信して、ウェブベースのアプリケーション又は異なる形式のアプリケーション内の少なくともスクリプトに変更を加えることによって行うことができる。スクリプトは、フレーム及び眼鏡サブシステムのカメラからのビデオストリームと、場所に関連付けられ得る。関連付けは、スクリプト内の質問に対して識別されたターゲット挿入ポイントによって自動的に発生し得る。
【0123】
ステップ1510は、スクリプトがビデオストリーム及び場所に関連付けられているかどうかを判断するためのものである。ステップ1512は、この場合には実行され得る。そうでなければ、ステップ1508を繰り返してもよい。ステップ1512は、第1のコンピューティングデバイス用のビデオストリームとともにスクリプトを表示するためのものであり、これは、GPS座標がスクリプト内のターゲット挿入ポイントを追跡するときに発生し得る。スクリプトはまた、研究現場に常駐する治験コーディネータによって提供される応答などによって、第1のコンピューティングデバイスからの応答を作成する。ステップ1514は、第1のコンピューティングデバイスにおいて、場所、タイムスタンプ、ビデオストリーム、スクリプトへの応答、又はデバイス識別子のうちの2つ以上の不変の関連付けを可能にするためのものである。例えば、タイムスタンプは、ビデオストリームにタグ付け、又は追加され、ある場所が訪問されたこと、及びスクリプトへの応答がその場所の態様に関連付けられていることを示し得る。
【0124】
少なくとも1つの実施形態では、場所の態様は、場所で実行される設備又は検査アクションであってもよい。検査アクションは、スペースの測定、設備の検証、化学物質の検証、洗浄、又は不変のバーチャルPSSVに適したその他の態様であり得る。不変の関連付けは、そのような受信情報を第1のコンピューティングデバイス内の読み取り専用機能の下で即座に保存した後に、そのような受信情報を送信することであり得る。更に、ファイル名は、そのような受信情報に関連付けられ得て、受信情報の存続期間中に変更され得ない。不変の関連付けは、第1のコンピューティングデバイス内で生じ得るが、代替的に、第2のコンピューティングデバイス内で生じてもよい。報告書は、第1のコンピューティングデバイス又は第2のコンピューティングデバイスから同様の不変の機能を用いて作成され得る。
【0125】
検査用のスクリプトは、フォームアプリケーションによって質問から作成された画面再生の態様を含み得る。スクリプトは、不変のバーチャルPSSV中にGPSから決定された場所と関連付けるために第1のコンピューティングデバイスに提供され、スクリプトでマークされたターゲット挿入ポイントと連携される。少なくとも1つの実施形態では、フレーム及び眼鏡サブシステムと研究現場でスクリプトを再生している第1のコンピューティングデバイスを用いて、治験コーディネータはスクリプトに従い、特定の情報をキャプチャする必要がある。このような情報はキャプチャされると、タイムスタンプ、ビデオストリーム、応答、及びスクリプトと共に、読み取り専用ファイルとして不変の方法で記録され得る。スクリプトの態様は、変更又は上書きされてもよい。例えば、不変のバーチャルPSSV中に更なる質問が存在する場合(研究現場の冷蔵庫に関連するものなど)、リアルタイム命令が供給され、治験コーディネータ又は他の人にそのような冷蔵庫ユニットを歩き回るように指示し得る。得られる情報は、検査日、サイズ、及び静止画に関するものであってもよい。カメラが、冷蔵庫検査のビデオストリームをキャプチャし、タイムスタンプを付け、ストリームの一部分を特定の検査アクションに関連付けることで、信頼できる記録を取ることが可能になり得る。
【0126】
本明細書におけるフレーム及び眼鏡サブシステムは、不変の方法で、スクリプト、応答、及びタイムスタンプを使用して情報のリアルタイムキャプチャを可能にする。更に、あらゆる口頭での議論もまたキャプチャされ、ビデオストリーム及びその他の収集された情報と同期され得る。少なくとも1つの実施形態では、そのような情報とストレージを、そのような情報のソースで不変の方法においてリンクさせる態様は、信頼性の問題に対処し、例えば、不変のバーチャルPSSV中に当事者間で通信される情報を研究現場の各検査ポイントに連携させ、不変の方法で連携できるようする。スクリプト、応答、又は音声とは異なる単なる記録アクションでは、信頼性に欠ける可能性があり、事後につなぎ合わせるのが困難な場合がある。更に、キャプチャ時にソースからこれを提供するという要件は、本明細書の詳細な説明のシステム及び方法によって可能となる技術的特徴である。
【0127】
更に、治験コーディネータは、スクリプト内の質問への応答から切り離されてもよい。これにより、プライバシの要素が有効になり、プロセスから偏見が排除される。そのような分離は、情報を、研究現場で懸念を引き起こす可能性のある感情から切り離してキャプチャすることで行われてもよい。治験コーディネータは、スクリプトに従ってのみ、スクリプトで要求された情報をキャプチャし得る。情報は、CRAの第2のコンピューティングデバイスに直接提供され、その性質を偏らせる注釈はない。治験コーディネータは研究現場のスタッフメンバーであってもよく、第三者である必要がないため、治験コーディネータは、スクリプトに記載された質問への回答を確認又は変更することが不可である必要がある。例えば、治験コーディネータは、事前に、また不変のバーチャルPSSVの間、特定の情報をキャプチャして送信するように求められる場合があるが、そのような情報は、受信した質問と直接相関しない可能性があり、研究現場での能力を間接的にCRAに通知する可能性がある。
【0128】
本明細書の技術は変更及び代替構成の対象となり得るが、これらの変形は本開示の趣旨の範囲内である。このように、特定の例示された実施形態が図面に示され、上記で詳細に説明されているが、これらは開示された特定の形態又は複数の形態に開示を限定するものではなく、また代わりに、添付の特許請求の範囲で定義されているように、開示の趣旨と範囲内にあるすべての変更、代替構成、及び同等物を網羅する。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】