(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-10
(54)【発明の名称】マルチデプスイメージを生成する方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20230703BHJP
【FI】
G06F3/0481
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574382
(86)(22)【出願日】2021-06-03
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 KR2021006907
(87)【国際公開番号】W WO2021246793
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】10-2020-0066896
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0180958
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516237732
【氏名又は名称】ピージェー ファクトリー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】パク、 ジョンファン
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA13
5E555AA30
5E555BA02
5E555BA04
5E555BB02
5E555BB04
5E555BC18
5E555CB45
5E555DB53
5E555FA00
(57)【要約】
マルチデプスイメージを生成する方法を開示する。
本発明の一実施例によると、イメージ(image)間のスムーズな遷移(smooth transition)が可能なマルチデプスイメージを生成する方法であって、ユーザ入力に応じ、複数のイメージを含むイメージのグループを決定するステップと、前記イメージグループに含まれた1つ以上の対象イメージのそれぞれに1つ以上の他のイメージを挿入するユーザ入力に応じ、前記対象イメージのそれぞれに対するマルチデプスイメージを生成するステップ、及び、前記マルチデプスイメージが生成された対象イメージのそれぞれを、前記イメージグループ内のイメージが再生されるときに再生が停止されるストップ位置に設定するステップと、を含むことを特徴とする方法を提供する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージ(image)間のスムーズな遷移(smooth transition)が可能なマルチデプスイメージを生成する方法であって、
ユーザ入力に応じ、複数のイメージを含むイメージのグループを決定するステップと、
前記イメージグループに含まれた1つ以上の対象イメージのそれぞれに1つ以上の他のイメージを挿入するユーザ入力に応じ、前記対象イメージのそれぞれに対するマルチデプスイメージを生成するステップと、
前記マルチデプスイメージが生成された対象イメージのそれぞれを、前記イメージグループ内のイメージが再生されるときに再生が停止されるストップ位置に設定するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ストップ位置に設定された対象イメージのそれぞれを基準として、前記イメージグループを複数のサブグループに分割するステップであって、前記複数のサブグループのそれぞれは前記対象イメージのうち、互いに隣接する2つの対象イメージの間に位置する1つ以上のイメージ及び、前記互いに隣接する2つの対象イメージのうち、再生順序が遅い対象イメージからなるステップと、
前記複数のサブグループのうち、以前のサブグループの対象イメージに次の番のサブグループを第2のモードで挿入するステップと、
をさらに含み、
前記第2のモードは、
挿入位置に対する座標属性なしで2つのイメージ間のつながり関係を定義するノード属性により、前記2つのイメージのうちのいずれか1つのイメージに他のイメージが挿入されるモードであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のモードで挿入するステップは、
前記以前のサブグループの対象イメージに前記第2のモードで既挿入されたイメージがあるかどうかを識別するステップ、及び、
前記既挿入されたイメージが1つ以上存在する場合、前記既挿入されたイメージのうちのいずれか1つに前記次の番のサブグループを第2のモードで挿入するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記次の番のサブグループは、
前記既挿入されたイメージが複数個である場合、前記複数個の既挿入されたイメージのうち、ユーザ入力によって選択されたイメージに前記第2のモードで挿入されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記設定するステップは、
前記他のイメージが前記イメージグループに含まれる場合、前記他のイメージの前記イメージグループ内の位置及び、前記対象イメージの前記イメージグループ内の位置を前記ストップ位置に設定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記設定するステップは、
さらに、前記イメージグループ内で、前記他のイメージと前記対象イメージとの間に位置する1つ以上のイメージを、再生が停止されないトランジションイメージに設定することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スムーズな遷移(smooth transition)が可能なツリー構造のマルチデプスイメージを生成する方法、及び生成されたマルチデプスイメージをビューイング(viewing)する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記載された内容は単に本発明に関する背景情報を提供するだけで従来技術を構成するものではない。
【0003】
情報通信及び半導体技術の発展により、ユーザはインターネットを介して多様なコンテンツにアクセスしたり、多様なコンテンツを自分の電子装置(例えばスマートフォンやPC)に保存して使用したりすることができる。
【0004】
ただし、コンテンツの量は膨大であるのに対し、膨大な量のコンテンツが散発的に散在しており、互いに関連性の高いコンテンツを一括的に容易に探して確認することは難しい。
【0005】
1つの例示として、電子装置を用いてイメージファイルを開いたときにイメージファイルの特定の部分に関する詳しい情報又は拡大されたイメージが要求される場合がある。例えば、自動車のイメージの場合、ヘッドライト、ホイールなどの特定の部分に関するより詳しいイメージが要求される場合がある。この場合、ユーザは関連イメージを新たに見つけなければならない煩わしさがある。
【0006】
この問題を解決するために、本出願人は、基本となる1つのイメージ(以下、「メインイメージ」)に追加情報を提供する他のイメージ(以下、「挿入イメージ」)の挿入が可能な新しいフォーマットのイメージ(以下、「マルチデプスイメージ」)及びその生成方法に関する発明が韓国特許第10-1501028号(2015年03月04日登録)で登録された。
【0007】
同文献は、マルチデプスイメージの定義と、マルチデプスイメージの生成及び編集のためのユーザインタフェースを開示している。本発明は、同発明の後続の発明であり、改善されたイメージ又は個体の属性及び個体間の関係に応じて多様な方法でマルチデプスイメージを生成し、さらにユーザはより直感的にマルチデプスイメージ内の各イメージをビューイングできる方法を提供することにする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一実施例は、ユーザがよりスムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージをより直感的に生成し、マルチデプスイメージ内の各イメージをビューイングできる方法を提供することに主な目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例によると、イメージ(image)間のスムーズな遷移(smooth transition)が可能なマルチデプスイメージを生成する方法であって、ユーザ入力に応じて複数のイメージを含むイメージグループを決定するステップと、前記イメージグループに含まれた1つ以上の対象イメージのそれぞれに1つ以上の他のイメージを挿入するユーザ入力に応じて前記対象イメージのそれぞれに対するマルチデプスイメージを生成するステップ、及び、前記マルチデプスイメージが生成された対象イメージのそれぞれを、前記イメージグループ内のイメージが再生されるときに再生が停止されるストップ位置に設定するステップを含むことを特徴とする方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明の一実施例によると、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージをより直感的かつ便利に生成することができる。
【0011】
さらに、本発明の他の実施例によると、マルチデプスイメージ内のストップ位置とトランジションイメージをより容易に変更又は編集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、マルチデプスイメージのツリー構造を説明するための例示図である。
【
図2】
図2は、第1のモードでイメージを挿入する例を説明するための例示図である。
【
図3】
図3は、第2のモードにイメージを挿入する例を説明するための例示図である。
【
図4】
図4は、本実施例を具現するための電子装置の構成を示す例示図である。
【
図5】
図5は、電子装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、ユーザ操作に応じたマルチデプスイメージ生成を説明するための例示図である。
【
図7】
図7は、マルチデプスイメージにおける個体間の切り替えを説明するための例示図である。
【
図8】
図8は、マルチデプスイメージにおける個体間の切り替えを説明するための別の例示図である。
【
図9】
図9は、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法の一例を説明するための例示図である。
【
図11】
図11は、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法の他の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図12】
図12は、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法の他の一例を説明するための例示図である。
【
図13b】
図13a及び
図13bは、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法のまた別の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図14】
図14は、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法のまた別の一例を説明するための例示図である。
【
図15】
図15は、スムーズな遷移が可能なマルチデプスイメージを生成する方法のまた別の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図16】
図16は、本開示の拡張された応用を具現するためのユーザインタフェースを示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を通して詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面に表示されても可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。なお、本発明を説明するにあたり、関連された公知の構成又は機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には、その詳しい説明は省く。
【0014】
また、本発明の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いる場合がある。この用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によってその構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。明細書全体にて、ある部分がある構成要素を「含む」、「備える」とするとき、これは、特に逆となる記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで具現される。
【0015】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例についてより詳しく説明する。
【0016】
マルチデプスイメージとは、ある1つのイメージに他のイメージを挿入する過程を階層的に繰り返すことにより、複数のイメージがツリー構造に形成されたイメージを意味する。マルチデプスイメージは、1つのメインイメージと複数個のサブイメージから構成される。マルチデプスイメージの複数個のイメージは、細部主題(specific subject)や文脈(context)などを考慮して階層化された後にノードを構築することによって一つのツリー構造を形成することができる。このとき、メインイメージはツリー構造のルートノードを形成し、サブイメージは下位ノードを形成する。
【0017】
図1は、自動車を主題とするマルチデプスイメージのツリー構造を例示的に示す。
【0018】
自動車の全体的な外観を表すメインイメージは、ルートノード(深さ(深度、depth)0)に該当する。メインイメージに自動車の構成部品であるヘッドライト及び車輪に関するイメージがサブイメージとして挿入されて深さ1のノードを構成する。ヘッドライトの構成要素である電球及び反射鏡に関するイメージは、ヘッドライトイメージにサブイメージとして挿入され、深さ2のノードを構成する。さらに、車輪の構成要素であるタイヤ及びタイヤホイールに関するイメージは、車輪イメージにサブイメージとして挿入され、深さ2のノードを構成する。
【0019】
その結果、自動車ノードの下にヘッドライトノード及び車輪ノードが位置し、ヘッドライトノードの下に電球ノード及び反射鏡ノードが位置し、車輪ノードの下にタイヤノード及びタイヤホイールノードが位置する。そして、このような方式で、本実施例で、複数のサブイメージが互いにツリー構造でつながり、親ノードのイメージに子ノードのイメージが挿入される。
【0020】
マルチデプスイメージは、
図1に例示された親ノードの個体に子ノードの個体がツリー構造で挿入された形態のイメージフォーマットである。すなわち、ツリー構造でつながれた複数のイメージが単一のイメージファイルを形成する。親ノードの個体に子ノードの個体が挿入されるとき、挿入される個体は一般にイメージであり、そのイメージは2次元又は3次元である。しかしながら、イメージの他にも、動画、テキスト、音声、他のファイルへのリンク、インターネットアドレスリンク、ブックマーク、360°映像、3Dオブジェクトなどの多様な個体が子ノードの個体として親ノードの個体に挿入され得る。以下、マルチデプスイメージの各ノードに挿入される個体がイメージであることを前提に本実施例を説明する。ただし、これは説明の便宜のためのものであり、本発明を限定するものではないことに留意しなければならない。
【0021】
一方、マルチデプスイメージのツリー構造で、各ノードにはマルチメディアコンテンツが追加でマッピングされ得る。ここで、マルチメディアコンテンツは、各ノードに挿入されたイメージに関連するデジタルコンテンツであり、テキスト、ビデオ、オーディオなどの多様な類型の個体を含む。例えば、
図1のツリー構造で、ヘッドライトノードにはメーカー、輝度、寿命などの仕様情報を表すテキストがマッピングされる。タイヤホイールノードには、材質、製造方式などの仕様情報を表すテキストがマッピングされる。また、タイヤホイールノードには、自動車の走行中にタイヤホイールの様子を示す動画が追加でマッピングされ得る。
【0022】
本実施例は、マルチデプスイメージを生成する方法として2つのモードを含む。
【0023】
第1のモードは、親ノードイメージ内の特定の位置に子ノードイメージを挿入するモードである。第1のモードでは、親ノードイメージと子ノードイメージとのつながり関係を示すノード属性、及び親ノードイメージ内に子ノードイメージが挿入される位置を示す座標属性を含む属性情報が定義される。属性情報は、親ノードイメージ及び子ノードイメージと共に保存される。
【0024】
図2は、第1のモードでイメージを挿入する一例を示す例示図である。
図2を参照すると、自動車に関するマルチデプスイメージ200は、自動車イメージ210、ヘッドライトイメージ220、電球イメージ221、反射鏡イメージ222、車輪イメージ230、タイヤホイールイメージ231及びタイヤイメージ232を含む。
【0025】
ユーザは、電子装置のディスプレイ部に表示された自動車イメージ210内のヘッドライト位置にヘッドライトイメージ(ヘッドライトのディテールイメージ)220を挿入する。例えば、ユーザはタッチ又はクリックなどの方式でヘッドライトイメージ220を選択し、選択したヘッドライトイメージ220を自動車イメージ210内の挿入しようとする位置にドラッグしてヘッドライトイメージ220を該当位置に挿入することができる。
【0026】
ヘッドライトイメージ220が挿入されると、自動車イメージ210には、ヘッドライト位置に他のイメージが挿入されていることを示すための第1のマーカ(例えば、
図2では
)が表示される。ユーザは、自動車イメージ210に表示された第1のマーカ
を選択し、その位置に挿入されたヘッドライトイメージ220を電子装置のディスプレイ部を介して見ることができる。
【0027】
一方、ユーザは、ヘッドライトイメージ220がディスプレイ部に表示された状態で、ヘッドライトイメージ220の電球位置に電球に対するディテールイメージ(電球イメージ)221を挿入することができる。ヘッドライトイメージ220内に電球イメージ221が挿入された位置には、イメージが挿入されていることを示すための第1のマーカ
が表示される。
【0028】
このような方式で、電子装置は、ユーザの操作に応じて親ノードイメージの特定の位置に子ノードイメージを挿入してツリー構造の形態のマルチデプスイメージを生成することができ、親ノードイメージ内に表示されたマーカ
をクリック又はタッチする入力が受信されると、マーカが表示された位置に挿入された子ノードイメージを表示する。
【0029】
上述の第1のモードは、自動車とヘッドライトのように従属関係にある2つのイメージ、又は上位概念と下位概念の関係にある2つのイメージ間の挿入関係を定義するときに有用である。しかしながら、2つのイメージ間でこのような従属関係が成立しない場合もある。例えば、経時変化を示す写真、ビフォー/アフター比較写真、内部/外部比較写真などのように、従属関係よりも対等な関係で関連付けられた2つのイメージは、ある1つのイメージの特定の位置に別のイメージを挿入するのが自然ではない。
【0030】
例えば、
図2にて、ヘッドライトイメージ220が、ヘッドライトがオフの状態の写真であれば、ユーザはヘッドライトがオンの状態の写真をヘッドライトがオフの状態の写真に追加で関連付けさせたい場合がある。ヘッドライトがオンの状態の写真をオフの状態のイメージ内の特定の位置に挿入することは不自然である。
【0031】
本開示が記述するまた別のモードである第2のモードは、親ノードイメージ内の特定の位置を指定することなく、子ノードイメージを親ノードイメージに挿入するモードである。すなわち、子ノードイメージは、親ノードイメージと対等な関係で親ノードイメージに挿入される。第2のモードでは、親ノードイメージと子ノードイメージの間のつながり関係を示すノード属性のみが定義され、親ノードイメージ内に子ノードイメージが挿入される位置を示す座標属性は定義されない。ノード属性は、親ノードイメージ及び子ノードイメージと共に保存される。
【0032】
親ノードイメージには、個体が第2のモードで挿入されたことを示す第2のマーカが表示される。第2のマーカは、親ノードイメージ内の特定の位置に第1のモードで個体を挿入することの妨げにならないように、第1の個体の端部に表示される。例えば、
図3に示すように、第2のマーカは、親ノードイメージの一側端にページが折り畳まれた形態のマーカ310である。
【0033】
上記で説明した第1のモードと第2のモードを用いてマルチデプスイメージを構成する方法は、プログラムで具現され、そのプログラムを読み取ることができる電子装置によって実行される。
【0034】
電子装置はプログラムを実行させて一部のノードでは第1のモードでイメージを挿入し、他のノードでは第2のモードでイメージを挿入することによりツリー構造のマルチデプスイメージを生成することができる。あるいは、電子装置は、1つのノードに該当するイメージに第1のモードと第2のモードを用いて複数個のイメージを挿入してもよい。
【0035】
第1のモード又は第2のモードのうち、少なくとも1つ以上のモードで階層的に挿入された複数のイメージは、イメージ間の関係を定義する属性情報と共に1つのファイルで生成され、ツリー構造からなるマルチデプスイメージが生成される。
【0036】
第1のモードで関連付けられた親ノードと子ノード間を定義する属性情報は、親ノードと子ノードを定義するノード属性と、親ノードイメージ内の特定の位置を指示する座標属性を含む。一方、第2のモードで関連付けられた親ノードと子ノード間を定義する属性情報は、座標属性なしにノード属性のみを含む。
【0037】
図4は、本開示の技術を具現するための電子装置の例示図である。電子装置は、メモリ410、入力部420、プロセッサ430、及びディスプレイ部440を含む。
【0038】
メモリ410は、第1のモード及び第2のモードでマルチデプスイメージを生成するか、ビューイング(viewing)するためのプログラムを保存する。入力部420は、ユーザの入力を受信するための手段として、キーパッド、マウスなどであってもよい。入力部420は、ディスプレイ部440と一体的に具現されるタッチスクリーンであってもよい。プロセッサ430は、入力部420から入力されるユーザ入力を受信し、メモリ410に保存されたプログラムの実行コードを読み取ってマルチデプスイメージを生成する機能又はビューイングする機能を実行する。ディスプレイ部440は、プロセッサ430による実行結果をユーザが確認できるように表示する。あるいは、入力部430がタッチスクリーンで具現される場合、ディスプレイ部440は、ユーザ入力を入力するためのソフトボタンを表示する。
【0039】
上記のプログラムが実行されるときのプロセッサの動作を
図5を参照して説明する。
【0040】
プロセッサ430は、入力部420を介して入力されたユーザ操作に応じ、親ノードに該当する第1の個体と、子ノードに対応する第2の個体を決定する(S502)。ここで、第1の個体は、座標情報を有する2次元又は3次元イメージである。第2の個体はイメージであってもよく、あるいは、オーディオ又はビデオなどのマルチメディアデータであってもよい。
【0041】
ユーザは、電子装置のメモリ410に保存されたイメージ又は、電子装置に備えられたカメラで撮影した写真を用い、親ノードと子ノードに該当する第1の個体及び第2の個体を選択することができる。1つの例示として、ユーザは入力部420を操作して個体を層(layer)単位で区分して積み重ねることができる。プロセッサ430は、上位層の個体を子ノードとして、その上位層の直下の層の個体を親ノードとして決定する。最も下にある層は、ルートノードに該当するメインイメージとして用いられる。
【0042】
プロセッサ430は、第1の個体内に第2の個体を挿入するためのユーザコマンド(ユーザ入力)を受信すると(S504)、ユーザ入力が第1のユーザ入力であるか、それとも第2のユーザ入力であるかを判断する(S506)。第1のユーザ入力は、第1の個体と第2の個体をつなぐノード属性及び、第2の個体の第1の個体内の位置を表す座標属性を含む。第2のユーザ入力は、座標属性なしでノード属性を含む(S506)。
【0043】
受信した入力が第1のユーザ入力であると、プロセッサ430は第1のモードを実行する(S508)。すなわち、第1の個体内の座標属性によって指示される位置に第2の個体を挿入する。第1のユーザ入力は、第1の個体内に特定の位置を割り当てるユーザ操作から生成される。例えば、ユーザが第2の個体をドラッグしてディスプレイ部440に表示された第1の個体内の特定の位置に割り当てると、プロセッサ430は第1の個体内の特定の位置に第2の個体を挿入する。
【0044】
図6を参照してより具体的に説明する。ユーザによって第1の個体Aと第2の個体Bが選択された後、第2の個体Bが画面に表示された状態で、ユーザが第2の個体Bを一定時間以上押すと(
図6(a))、第2の個体Bがポインタ化され、画面には第1の個体Aが表示される(
図6(b))。
【0045】
ユーザは、ポインタ化された第2の個体Bを第1の個体A上で移動させながら第2の個体Bを挿入する位置を選択することができる。第2の個体Bを移動させるユーザ操作に応じ、プロセッサ430は、第2の個体Bの移動方向の逆方向に第1の個体Aを移動させる。
図6(c)を参照すると、ユーザが第2の個体Bを左上端方向に移動させる操作に応答し、プロセッサ430は第1の個体Aを右下端方向に移動させる。これは、第1の個体A上で第2の個体Bの高速移動を可能にする。また、第1の個体Aの縁部に第2の個体Bを位置させることが可能になることで、第2の個体Bを第1の個体Aの縁部に挿入することを容易になる。
【0046】
ユーザが第2の個体Bを第1の個体A内の特定の位置に割り当てると、プロセッサ430はその特定の位置に第2の個体Bを挿入する。第1のモードによって第2の個体が第1の個体の特定の位置に挿入されると、プロセッサ430は、第1の個体と第2の個体との間のノード連結関係を定義するノード属性及び、第1の個体内でのその特定の位置を指示する座標属性を第1の個体及び第2の個体と共にメモリ410に保存する。他の個体が挿入されたことをユーザが識別できるように、第1の個体内に第2の個体が挿入された位置には第1のマーカ(例えば、
図2の
)が表示される。ユーザがディスプレイ部440に表示された第1の個体上の第1のマーカを選択すると、プロセッサ430は、第1のマーカの位置に挿入された第2の個体をディスプレイ部440に表示する。
【0047】
一方、受信した入力が第2のユーザ入力であると、プロセッサ430は第2のモードを実行する(S510)。すなわち、第1の個体内の位置を指定することなく第2の個体を第1の個体に挿入する。第2のユーザ入力は、第1の個体内に位置を割り当てないユーザ操作から生成される。例えば、第2のユーザ入力は、ディスプレイ部440に表示された第1の個体の外部領域に第2の個体を割り当てるユーザ操作から生成される。
図6を参照すると、ユーザは第2の個体Bをドラッグして第1の個体の外部領域に第2の個体を配置させることができる(
図6(d))。第1の個体の外部領域に第2の個体が割り当てられると、プロセッサ430は、第2のユーザ入力を生成し、第2のユーザ入力に従って第1の個体内の特定の位置を指定することなく、第2の個体を第1の個体に第2のモードで挿入する。
【0048】
代案として、第2のユーザ入力は、電子装置に設けられた物理ボタンとして第2のモードに割り当てられたボタンを押す操作を介して生成されてもよい。あるいは、第2のユーザ入力は、電子装置のディスプレイ部440に表示されるソフトボタン(soft button)又は領域を選択するユーザ操作によって生成されてもよい。そのソフトボタン又は領域は、第1の個体の外部に表示されてもよく、第1の個体の内部に表示されてもよい。ソフトボタン又は領域が第1の個体の内部に表示されるように具現される場合、ソフトボタン又は領域を選択するユーザ操作は第1の個体の座標属性を割り当ててはならない。
【0049】
第2のユーザ入力に含まれたノード属性は、第1の個体及び第2の個体と共にメモリ410に保存される。第1の個体の一側端には、第2の個体が第2のモードで挿入されたことを示す第2のマーカ(例えば、
図3の310)が表示される。ユーザがディスプレイ部440に表示された第1の個体上の第2のマーカを選択すると、プロセッサ430は、第2の個体をディスプレイ部440に表示する。
【0050】
第1の個体に第2のモードで挿入する第2の個体は複数個選択されてもよい。例えば、ユーザがA個体、B個体、C個体、D個体の順に複数個の第2の個体を選択した後に選択した第2の個体を一括して第1の個体に第2のモードで挿入するための第2のユーザ入力を入力されると、プロセッサ430は、第2のモードで第2の個体を順次かつ階層的に挿入する。ここで、「第2のモードで順次/階層的に挿入する」とは、第1の個体、A個体、B個体、C個体、D個体の順に各個体が直前個体に第2のモードで挿入されることを意味する。言い換えれば、第2の個体のうちの1番目のA個体は第1の個体に第2のモードで挿入され、第2の個体のうちの2番目のB個体は1番目のA個体に第2のモードで挿入され、3番目のC個体は2番目のB個体に第2のモードで挿入される。そして、4番目のD個体はC個体に第2のモードで挿入される。
【0051】
一方、メモリ410に保存されたプログラムは、第1の個体に第2のモードで挿入された第2の個体をユーザにみせるためのユーザ直感的な機能を含む。上述のように、第2のモードは、経時変化を示す写真、ビフォー/アフター比較写真、内側/外側比較写真間を関連付ける場合に特に有用である。これにより、本実施例は、第1の個体と第2の個体間を互いに比較しながら見ることができるビューイング機能を提供する。
【0052】
第2のモードで関連付けられた第1の個体と第2の個体のうちのいずれかがディスプレイ部440に表示されている。この状態でユーザが方向性を有するジェスチャを入力すると、プロセッサ440は、入力されたジェスチャの方向及び移動長に応じて第1の個体と第2の個体間を切り替えて(transition)表示するが、ジェスチャの移動長にしたがって、第1の個体と第2の個体間の切り替えを漸進的に遂行する。言い換えれば、第1の個体と第2の個体間の切り替えの程度は、ジェスチャの移動長によって異なる。
【0053】
方向性を有するジェスチャを入力する方法はさまざまである。第1の個体が表示された状態で左から右へタッチを移動させるジェスチャが入力されると、ディスプレイ部440に表示された第1の個体が漸進的に第2の個体に切り替えられる。そして、第2の個体が表示された状態で右から左へタッチを移動するジェスチャが入力されると、ディスプレイ部440に表示された第2の個体が漸進的に第1の個体に切り替えられる。代案として、電子装置のソフトボタン又は物理ボタンが押される時間又は回数に比例して方向性を有するジェスチャが入力されてもよい。例えば、方向キーの種類に応じてジェスチャの方向が決定され、方向キーを持続的に押す時間に応じてジェスチャの移動長が決定されてもよい。第1の個体が表示された状態で、ユーザが「-->」方向キーを押す場合、「-->」方向キーを持続的に押す時間に比例してディスプレイ部440に表示された第1の個体が漸進的に第2の個体に切り替えられる。
【0054】
切り替えの程度は透明度であってよい。
図7を参照すると、プロセッサ430は、ジェスチャの移動長に応じて第1の個体と第2の個体の透明度を漸進的に調整し、第1の個体と第2の個体を重ねてディスプレイ部440に表示することができる。ジェスチャ入力が中断されると(例えば、タッチ解除)、ディスプレイ部440に重畳されて表示された第1の個体と第2の個体の中から透明度の低い個体を選択してディスプレイ部440に表示する。代案として、ジェスチャが中断された時点で、透明度で第1の個体と第2の個体を互いに重畳して表示してもよい。
【0055】
また別の例示として、切り替えの程度は、第1の個体対比の第2の個体がディスプレイ部440の画面に表示される割合であってよい。第1の個体が表示された状態でジェスチャが入力されると、ジェスチャの移動長に比例する割合だけ第1の個体の一部の領域が画面から消える。そして、その割合に該当する第2の個体の一部領域が、第1の個体が消えた画面内の領域に表示される。例えば、
図8(a)を参照すると、タッチを左から右にドラッグすると、ドラッグする長さに応じて第1の個体が右側に漸進的に押され、第1の個体が押された画面の領域に第2の個体が漸進的に現れる。あるいは、
図8(b)に示すように、タッチを左から右にドラッグする長さに比例する割合だけ、第1の個体の左部分が折り畳まれ、その比率に該当する第2の個体の左の一部領域が第1の個体が折り畳まれた画面の領域に表示されてもよい。
【0056】
本実施例の応用として、複数のイメージからなるイメージグループを第2の個体として第1の個体に挿入してもよい。前述の第2の個体を複数個選択して複数個の第2の個体を第2のモードで第1の個体に順次/階層的に挿入する例示は、選択された個体のそれぞれが1個の個体として認識される場合である。すなわち、その例示は、複数の個体を一度に第2のモードで第1の個体に挿入するものである。一方、ここで説明する本実施例の応用は、複数のイメージからなるイメージグループが1つの個体として扱われる。連写モードで撮影された写真や動画などのように、一定時間間隔で撮影されたイメージのグループがこれに該当する。あるいは、ユーザが複数のイメージを選択した後にこれを1つのイメージグループにまとめて単一の個体に設定した場合も本実施例の応用に該当する。
【0057】
第2の個体が複数のイメージからなるイメージグループである場合、1つの例示として、第2の個体は第1の個体に第1のモードで挿入される。ユーザが第2の個体を選択し、選択した第2の個体をディスプレイ部440に表示された第1の個体内の特定の位置に割り当てる方式などで第1のユーザ入力を入力すると、プロセッサ430は第2の個体に含まれた複数のイメージのうちの1つのイメージ(例えば、1番目のイメージ)を第1の個体の特定の位置に挿入する。そして、複数のイメージのうち、残りのイメージを第2のモードでその1つのイメージ(1番目のイメージ)に挿入する。
【0058】
第1の個体の特定位置に第2の個体が挿入されたので、第1の個体の特定位置には第1のマーカ(例えば、
図2の
)が表示される。ユーザが第1のマーカを選択すると、プロセッサ430は、第1の個体のその特定の位置に挿入された第2の個体のうちの1番目のイメージをディスプレイ部440に表示する。ディスプレイ部440に表示された1番目のイメージには、その複数のイメージのうち、残りのイメージが第2のモードで挿入されているので、その1番目のイメージの一側隅には第2のマーカ(例えば、
図2の310)が表示されている。ユーザが第2のマーカを選択すると、プロセッサ430はその複数のイメージを再生する。すなわち、その複数のイメージのうち、残りのイメージを順次ディスプレイ部440に表示することにより、複数のイメージを再生する。
【0059】
別の例示として、複数のイメージからなるイメージグループである第2の個体は第2のモードで第1の個体に挿入される。ユーザは、第2の個体を第2のモードで第1の個体に挿入するための第2のユーザ入力を入力する。例えば、第2のユーザ入力は、上述したように、ユーザが第2の個体を第1の個体の外部領域に割り当てる方式などを介して入力される。プロセッサ430は、第1の個体内の特定の位置を指定することなく、第2の個体を第1の個体に挿入する。
【0060】
第1の個体に第2の個体が第2のモードで挿入されたので、第1の個体の一側隅には第2のマーカが表示される。ユーザが第2のマーカを選択すると、プロセッサ430は、第2の個体に含まれた複数のイメージを順次ディスプレイ部440に表示する。
【0061】
一方、ユーザは、方向性を有するジェスチャ入力を介して第1の個体に第1のモード又は第2のモードで挿入された第2の個体を再生することができる。第2の個体に含まれた複数のイメージのうちのいずれか1つがディスプレイ部440に表示された状態で、ユーザから方向性を有するジェスチャを受信すると、プロセッサ440は、そのジェスチャの方向に応じて現在表示されたイメージを基準として順方向又は逆方向に順次イメージを再生する。再生される速度はジェスチャの速度によって決定される。ジェスチャが中断されると、プロセッサ440は、複数のイメージのうち、ジェスチャ中断時点に表示されたイメージをディスプレイ部440に表示する。ユーザは、ジェスチャの中断時点に表示されたイメージに他の個体を第1のモード又は第2のモードで挿入することができる。すなわち、ジェスチャ入力を介した第2の個体再生方式は、1つのイメージグループにまとめられた複数のイメージのうち、任意のイメージを選択し、その選択されたイメージに他の個体を第1のモード又は第2のモードで挿入する機能を提供する。
【0062】
拡張された用途として、本開示は、第1の個体から第2の個体へ遷移する間に中間段階のイメージ(以下、「トランジション(transition)イメージ」)を再生することができる方法を提供する。すなわち、以下で記述する拡張された応用は、ツリー構造のマルチデプスイメージの中で、ある1つのイメージ(ノード)から他のイメージ(ノード)へ移動する間にトランジションイメージを再生可能にする。
【0063】
図9及び
図10を参照して説明すると、ユーザの入力に応じて、プロセッサ430は、複数のイメージからなる(複数のイメージを含む)イメージグループP
0~P
nを設定又は決定する(S902)。
【0064】
イメージグループは、連写モードで撮影された写真であってもよく、又はユーザによって選択された複数のイメージを1つのグループにまとめたものであってもよい。あるいは、イメージグループは動画であってもよい。ただし、連写モードで撮影された写真や静止イメージ(still image)をまとめて生成したイメージグループを利用する方が、動画を利用するよりもイメージの追加、削除、ストップポジションの変更などのような編集が容易である。イメージグループ内のイメージは、一定時間間隔によって順次再生可能に設定される。
【0065】
プロセッサ430は、ユーザ入力に従ってイメージグループ内の1つ以上のイメージ(対象イメージ)に他のイメージを挿入し、対象イメージのそれぞれに対してマルチデプスイメージを生成する(S904)。ユーザ入力は、対象イメージに他のイメージを挿入する第1のユーザ入力又は第2のユーザ入力であってもよく、他のイメージが対象イメージに挿入されるモードは、ユーザ入力に応じて(第1のユーザ入力であるか、それとも第2のユーザ入力であるかの如何によって)第1のモード又は第2のモードであってもよい。
【0066】
例えば、プロセッサ430は、イメージP4の特定の位置に第1のモードで1つ以上のイメージを挿入することができる。あるいは、プロセッサ430は、イメージPkに見られるように、イメージPkに1つ以上のイメージを第1のモードで挿入し、また別のイメージを第2のモードで挿入することもできる。イメージグループ内のイメージにイメージグループ内の他のイメージを挿入することも可能である。
【0067】
プロセッサ430は、イメージグループ内のイメージのうち、他のイメージが挿入されたイメージP
4、P
k、P
m、すなわち対象イメージをストップ(stop)ポジション(ストップ位置)に設定する(S906)。プロセッサ430は、イメージグループに対する再生入力(再生コマンド)が入力されると、イメージグループ内のイメージをP
0から順次再生する。P
4に到達すると、P
4はストップポジションに設定されているので、プロセッサ430はP
4で再生を停止する。したがって、ユーザは、P
4内の第1のマーカ(1010、
)の位置に挿入されている他のイメージを確認することができる。
【0068】
再び、イメージグループ内のイメージを再生させるユーザ入力が受信されると、プロセス430は、P
5からイメージを順次再生しながら、次の番のストップポジションに設定されたP
kで再生を停止する。ユーザは、P
k内に第1のマーカ(1010、
)又は第2のマーカ1020を選択し、P
k内に第1のモード又は第2のモードで挿入されたイメージを確認することができる。再び、イメージグループを再生するのは、ユーザ入力が受信されると、プロセッサ430はP
k+1から再生を開始しながら、次の番のストップポジションを設定されたP
mで再生を止める。
【0069】
このように、イメージグループの1番目のイメージから1番目のストップポジション間のイメージ、ストップポジション間のイメージ、最後のストップポジションからイメージグループの最後のイメージ間のイメージは、再生が中断されないトランジションイメージとなる。
【0070】
一方、ユーザは、イメージグループ内でストップポジションに該当するイメージに挿入されたイメージを削除することができる。この場合、プロセッサ430は、該当イメージのストップポジション設定を解除する。ユーザがイメージグループ内の他のイメージに新たにイメージを挿入する場合、プロセッサ430は、新しいイメージが挿入されたイメージグループ内の他のイメージをストップポジションに設定する。
【0071】
このように、1つ以上のストップポジションが設定された1つのイメージグループは、第1のモード又は第2のモードで他のイメージに挿入されてもよい。
【0072】
前述した応用は、
図11に示すように、イメージグループを、ストップポジションを基準として複数のサブグループに区分又は分割し(S1102)、以前のサブグループ内の最後のイメージに次の番のサブグループが第2のモードで挿入(S1104)される方式で具現されてもよい。
【0073】
図10の例示を参照すると、P
4、P
k、及びP
mがストップポジションに設定されたとき、プロセッサ430は、P
0~P
4を第1のサブグループ、P
5~P
kを第2のサブグループ、P
k+1~P
mを第3のサブグループ、P
m+1~P
nを第4のサブグループに設定又は分割する。すなわち、複数個のサブグループは、ストップポジションに設定された対象イメージの各々を基準として分割される。サブグループのそれぞれは、対象イメージのうち、互いに隣接する2つの対象イメージの間に位置する1つ以上のイメージと、互いに隣接する2つの対象イメージのうち、再生順序が遅いイメージ(サブグループ内の最後のイメージ)で構成される。
【0074】
プロセッサ430は、第1のサブグループの最後のイメージとしてストップポジションに該当するP
4に第2のサブグループを第2のモードで挿入する。この場合、
図12に示すように、P
4には、第2のモードで挿入されたイメージがあることを示す第2のマーカ1220が表示される。また、プロセッサ430は、第2のサブグループの最後のイメージとしてストップポジションに該当するP
kに第3のサブグループを第2のモードで挿入する。さらに、プロセッサ430は、第3のサブグループの最後のイメージとしてストップポジションに該当するP
mに第4のサブグループを第2のモードで挿入する。
【0075】
一方、以前のサブグループの対象イメージに第2のモードで既挿入されているイメージ(既挿入されたイメージ)が存在してもよい。この場合、プロセッサ430は、
図13aに示すように、以前のサブグループの対象イメージに第2のモードで既挿入されたイメージが存在するか否かを判断又は識別し(S1302)、既挿入されたイメージが1つ以上存在すると、既挿入されたイメージのうちのいずれか1つに次の番のサブグループを第2のモードで挿入することができる(S1304)。
【0076】
例えば、
図14に示すように、P
kには第2のマーカ1020が表示されている。これは、P
kに既に他のイメージ(P
k'、既挿入されたイメージ)が第2のモードで挿入されていることを示す。この場合、第3のサブグループは、P
kの代わりに、P
kに第2のモードで既挿入されたイメージP
k'に第2のモードで挿入されてもよい。 P
kに挿入された他のイメージP
k'のための第2のマーカ1020と第3のサブグループのための第2のマーカ1220は区分されなければならない。
【0077】
もし、既挿入されたイメージが存在しないとすると、プロセッサ430は、前に説明したように、以前のサブグループの対象イメージに次の番のサブグループを第2のモードで挿入する(S1306)。
【0078】
一方、既挿入されたイメージは複数個であってもよい。プロセッサ430は、既挿入されたイメージが複数個である場合に、
図13bに示すように、既挿入されたイメージのうち、ユーザによって選択されたいずれか1つに次の番のサブグループを第2のモードで挿入することができる(S1308ないしS1312)。具体的には、プロセッサ430は、既挿入されたイメージが複数個であるか否かを判断し(S1308)、既挿入されたイメージが複数であれば、ユーザ入力により選択された(既挿入された)イメージに次の番のサブグループを第2のモードで挿入する(S1310)。もし既挿入されたイメージが1つであれば、プロセッサ430は、1つの既挿入されたイメージに次の番のサブグループを第2のモードで挿入する(S1312)。
【0079】
ユーザから再生入力が受信されると、プロセッサ430は、第1のサブグループ内のイメージを順次再生しながらP4で再生を止める。P4には第2のモードで第2のサブグループが挿入されているので、P4には第2のマーカ1220が表示される。ユーザが第2のマーカ1220を選択すると、プロセッサ430は、P4に挿入されている第2のサブグループのイメージを順次再生し、Pkで再生を止める。ユーザがPkに挿入されるか、又はPkに既挿入されたPk'に挿入された第3のサブグループに対応する第2のマーカ1220を選択すると、第3のサブグループのイメージが順次再生される。
【0080】
一方、「イメージグループ内に存在するイメージ」を対象イメージに挿入してストップポジションを設定したり、「イメージグループ内に存在しないイメージ」を対象イメージに挿入してストップポジションを設定したりしてもよい。つまり、ストップポジション設定のために挿入された他のイメージは、イメージグループ内に存在してもよく、存在しなくてもよい。
【0081】
このために、
図15に示すように、プロセッサ430は、第1のユーザ入力又は第2のユーザ入力が入力されると、他のイメージがイメージグループ内に存在するか否かを判断する(S1502)。他のイメージがイメージグループ内に存在すると、プロセッサ430は、他のイメージのイメージグループ内の位置と、この他のイメージが挿入された対象イメージのイメージグループ内の位置のそれぞれをストップポジションに設定する(S1504)。また、プロセッサ430は、他のイメージと対象イメージとの間に存在するイメージグループ内の1つ以上のイメージをトランジションイメージに設定する(S1506)。
【0082】
図10の例示を参照すると、イメージグループ内の第2のイメージ(例えば、P
4)がイメージグループ内の第1のイメージ(例えば、P
0)に第1のモード又は第2のモードで挿入される場合、第1のイメージP
0と第2のイメージP
4のそれぞれがストップポジションに設定される。第1のイメージP
0と第2のイメージP
4との間のイメージP
1~P
3はトランジションイメージに設定される。したがって、第1のイメージP
0内に挿入された第2のイメージP
4に対応する第1のマーカ(第1のモードで挿入された場合)又は第2のマーカ(第2のモードで挿入された場合)を選択するユーザ入力が受信されると、P
1から始まりP
4が順次再生される。すなわち、P
1~P
3は、第1のイメージP
0から第2のイメージP
4に遷移される過程で出力されるトランジションイメージとなる。したがって、ユーザがP
0に表示されたマーカを選択すると、プロセッサ430はP
1からP
3を順次再生し、最後にP
4を再生する。
【0083】
別の例として、
図10に示すイメージのうち、最後のイメージであるP
nが、1番目のイメージであるP
0に第1のモード又は第2のモードで挿入されてもよい。この場合、P
1からP
n-1までのイメージがトランジションイメージとなる。したがって、ユーザがP
0に表示されたマーカを選択すると、プロセッサ430は、P
1からP
n-1を順次再生し、最後にP
nを再生する。言い換えれば、途中で静止することなく、P
1からP
nまでのイメージが順次再生される。
【0084】
他のイメージがイメージグループ内に存在しないと、プロセッサ430は、対象イメージのイメージグループ内の位置のみをストップポジションに設定する(S1508)。また、プロセッサ430は、対象イメージの間に存在するイメージグループ内の1つ以上のイメージ(以前のサブグループの対象イメージ~次の番のサブグループの対象イメージの間に存在する1つ以上のイメージ)をトランジションイメージに設定する(S1510)。
【0085】
図16は、本開示の拡張された応用を具現するためのユーザインタフェースを示す例示図である。
【0086】
プロセッサ430は、ディスプレイ部440に互いに区分された第1の領域と第2の領域をディスプレイする。第1の領域は、イメージグループ内のイメージが再生順序に従って表示されてもよく、任意の順序で表示されてもよい。第1の領域に表示されたイメージを、位置を変えることで再生順序は変更される。
【0087】
第1の領域に表示されたイメージのうち、他のイメージを挿入するイメージを選択すると、選択されたイメージが第2の領域に表示される。第2の領域に表示されたイメージに予め保存された他のイメージを第1のモード又は第2のモードで挿入すると、第2の領域に表示されたイメージはストップポジションに設定される。一方、第1の領域に表示されたイメージを第2の領域に表示されたイメージに挿入してもよい。このとき、挿入された第1の領域のイメージはイメージグループから除去される。
【0088】
図5、
図9、
図11、
図13、及び
図15では、各過程を順次実行するものとして説明しているが、これは本発明の一実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎない。言い換えれば、本発明の一実施例が属する技術分野にて通常の知識を有する者であれば、本発明の一実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で
図5、
図9、
図11、
図13及び
図15に記載された順序を変更して実行したり、各過程のうちの1つ以上の過程を並列的に実行したりすることで、いろいろと修正及び変形して適用可能であることから、
図5、
図9、
図11、
図13、及び
図15は時系列的な順序に限定されるものではない。
【0089】
一方、
図5、
図9、
図11、
図13及び
図15に示す過程は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取ることができるデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。すなわち、コンピュータが読み取りできる記録媒体は、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ保存装置などの非一時的な(non-transitory)媒体であってもよく、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)及びデータ伝送媒体(data transmission medium)などのような一時的な(transitory)媒体をさらに含んでもよい。また、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、ネットワークにつながったコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが保存されて実行されてもよい。
【0090】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施例の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0091】
CROSS-REFERENCE TO RELATED APPLICATION
本特許出願は、本明細書にその全体が参考として含まれる、2020年6月3日及び2020年12月22日にそれぞれ韓国に出願した特許出願番号第10-2020-0066896号及び第10-2020 -0180958号に対して優先権を主張する。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
親ノードイメージには、個体が第2のモードで挿入されたことを示す第2のマーカが表示される。第2のマーカは、親ノードイメージ内の特定の位置に第1のモードで個体を挿入することの妨げにならないように、
親ノードイメージの端部に表示される。例えば、
図3に示すように、第2のマーカは、親ノードイメージの一側端にページが折り畳まれた形態のマーカ310である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージ(image)間のスムーズな遷移(smooth transition)が可能なマルチデプスイメージを生成する方法であって、
ユーザ入力に応じ、複数のイメージを含むイメージのグループを決定するステップと、
前記イメージグループに含まれた1つ以上の対象イメージのそれぞれに1つ以上の他のイメージを挿入するユーザ入力に応じ、前記対象イメージのそれぞれに対するマルチデプスイメージを生成するステップと、
前記マルチデプスイメージが生成された対象イメージのそれぞれを、前記イメージグループ内のイメージが再生されるときに再生が停止されるストップ位置に設定するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ストップ位置に設定された対象イメージのそれぞれを基準として、前記イメージグループを複数のサブグループに分割するステップであって、前記複数のサブグループのそれぞれは前記対象イメージのうち、互いに隣接する2つの対象イメージの間に位置する1つ以上のイメージ及び、前記互いに隣接する2つの対象イメージのうち、再生順序が遅い対象イメージからなるステップと、
前記複数のサブグループのうち、以前のサブグループの対象イメージに次の番のサブグループを第2のモードで挿入するステップと、
をさらに含み、
前記第2のモードは、
挿入位置に対する座標属性なしで2つのイメージ間のつながり関係を定義するノード属性により、前記2つのイメージのうちのいずれか1つのイメージに他のイメージが挿入されるモードであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のモードで挿入するステップは、
前記以前のサブグループの対象イメージに前記第2のモードで既挿入されたイメージがあるかどうかを識別するステップ、及び、
前記既挿入されたイメージが1つ以上存在する場合、前記既挿入されたイメージのうちのいずれか1つに前記次の番のサブグループを第2のモードで挿入するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記次の番のサブグループは、
前記既挿入されたイメージが複数個である場合、前記複数個の既挿入されたイメージのうち、ユーザ入力によって選択されたイメージに前記第2のモードで挿入されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記設定するステップは、
前記他のイメージが前記イメージグループに含まれる場合、前記他のイメージの前記イメージグループ内の位置及び、前記対象イメージの前記イメージグループ内の位置を前記ストップ位置に設定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記設定するステップは、
さらに、前記イメージグループ内で、前記他のイメージと前記対象イメージとの間に位置する1つ以上のイメージを、再生が停止されないトランジションイメージに設定することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
請求項1
から6のいずれか一項に記載の方法をコンピュータで実行させるための
プログラム。
【国際調査報告】