(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-10
(54)【発明の名称】付加製造を使用して作製される可撓性のある輪郭形成されたレスピレータ・マスク
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20230703BHJP
A62B 18/02 20060101ALI20230703BHJP
【FI】
A41D13/11 F
A41D13/11 Z
A62B18/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575321
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(85)【翻訳文提出日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 US2021036256
(87)【国際公開番号】W WO2021252395
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520233607
【氏名又は名称】イオス オブ ノース アメリカ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャウダリー、モーヒト
(72)【発明者】
【氏名】ヴァネッリ、ドナルド
【テーマコード(参考)】
2E185
3B211
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA16
2E185CC32
3B211CA02
3B211CC02
3B211CD02
3B211CE03
(57)【要約】
表側及び裏側を有し、内側部を画定するマスク本体のベース・モデルを含むフェイス・マスク。裏側は、顔のための開口を含み、その内部に、鼻及び口を含む使用者の顔の一部を挿入し、包み込むことができる。顔のための開口は外辺部によって画定され、使用者の顔の局所解剖学的顔面造形のスキャンに基づいて、使用者の顔の輪郭に実質的に対応するように修正される。フェイス・マスクは、付加製造(AM)システムを使用して熱可塑性エラストマー(TPE)から製造される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェイス・マスクを作製する方法において、
表側及び裏側を有するマスク本体のベース・モデルを用意するステップであって、前記マスク本体が内部を画定し、前記裏側が、使用者の顔の一部を受けるように適合される顔開口をもたらすように寸法付けられ、前記顔開口が外辺部によって画定される、ステップと、
顔面スキャンで顔の解剖学的顔面造形を取り込むステップと、
前記外辺部を修正して、前記顔面スキャンの解剖学的顔面造形と実質的に一致する修正された外辺部を形成するステップと、
付加製造(AM)システムを使用して熱可塑性エラストマー(TPE)の前記修正された外辺部を伴う前記フェイス・マスクを製造するステップであって、前記マスク本体の前記修正された外辺部が使用中に前記顔と接触するように構成される、ステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記TPEエラストマーがポリエーテルブロックアミド(PEBA)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記AMシステムが粉末床溶融3D印刷プロセスである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記修正された外辺部が可撓性を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
フェイス・マスクであって、
内部を画定すると共に、顔面スキャンによって取り込まれる顔の解剖学的造形に実質的に対応する外辺部を有する本体を備え、
前記フェイス・マスクが熱可塑性エラストマー(TPE)で構成され、
前記マスク本体の前記外辺部が使用中に前記顔と接触するように構成される、
フェイス・マスク。
【請求項6】
前記マスク本体に形成されるフィルタ・コンパートメントであって、前記フィルタ・コンパートメントに取外し可能に取り付けられてフィルタ材料を受けるように構成される円筒状ウェルを有するフィルタカートリッジと連通するフィルタ・コンパートメントをさらに含む、請求項5に記載のフェイス・マスク。
【請求項7】
前記本体に取外し可能に結合されると共に、空気が前記フェイス・マスクを通過できるようにするべく適合されるキャップ開口を有するキャップをさらに含む、請求項6に記載のフェイス・マスク。
【請求項8】
前記キャップが前記本体にねじ込み可能に結合される、請求項7に記載のフェイス・マスク。
【請求項9】
前記キャップ及びウェルのうちの一方の周りに形成されたビードをさらに備え、前記ビードにより、前記フィルタ・コンパートメントの上にフィルタ・エレメントを取り付けるための締結要素を捕捉する肩部が形成される、請求項8に記載のフェイス・マスク。
【請求項10】
前記フェイス・マスクが付加製造システムによって形成される、請求項5に記載のフェイス・マスク。
【請求項11】
前記外辺部が可撓性を有する、請求項5に記載のフェイス・マスク。
【請求項12】
前記TPEエラストマーがポリエーテルブロックアミド(PEBA)である、請求項5に記載のフェイス・マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年6月8日に出願された米国特許仮出願第63/036,297号の優先権及び利益を主張し、その内容は、参照により、本明細書に全体として援用される。
【0002】
本発明は、一般にフェイス・マスクに関する。より詳細には、本発明は3Dプリントされたフェイス・マスクに関する。
【背景技術】
【0003】
医療従事者自身及び患者を保護するために、サージカル・フェイス・マスクなどのフェイス・マスクが医療従事者によって着用されることが多い。フェイス・マスクは息を吐いている間に着用者の口及び鼻から散らされる細菌粒子及びウイルス粒子を捕捉することができる。人間の顔は、フェイス・マスクと顔との間に封止を形成することに課題を提示する。人間の顔は深く輪郭形成されており、これらの輪郭のサイズ及び割合は、人間の顔ごとに大きく異なる。しかし、フェイス・マスクは一般に緩くフィットし、それにより、呼気中に存在する細菌粒子及びウイルス粒子が着用者の頬の下縁部や顎の周りなどのフェイス・マスクの外辺部の辺りに流れることを可能にしている。
【0004】
従来の3Dプリント材料の性質がより剛性であることにより、従来の3Dプリントされたフェイス・マスクは、着用者の顔を適切に封止することにも失敗している。さらに、利用可能なより柔軟な3Dプリント材料は伸張しづらく、これにより、使用者が話し、動いているとき、温度が変化したとき、又はさらには身体の湿り気が変化したときに、封止ができないリスクがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、概して、高品質の封止を確保するために使用者の顔に合わせてカスタマイズされたレスピレータ用の3Dプリントマスクに関する。本開示は、2020年3月31日に出願された米国仮出願63/003,806号に対する優先権を主張するPCT/US21/25144に関連しており、PCT出願及び仮出願の内容は、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように組み入れられる。本発明のマスク又はレスピレータは、マスク又はレスピレータを使用者の顔の輪郭に合わせてカスタマイズする3D付加製造(AM)プロセスにおいて可撓性のある外辺部をもたらすポリマー材料を使用して作製される。したがって、たとえば、現在の形態のように、使用者の顔に接触するマスクの外辺部に別のガスケットを付加するなど、可撓性のある材料を使用する必要がなくなる。そのため、本発明のマスクは、すべてが単一のモノリシック部品を成す、レスピレータの構造内に作られた一体型の可撓性ガスケットを有し、それにより、現在の形態及びより単純な形態と比較して、着用者にとってより良好な封止及び改善された快適性をもたらす。
【0007】
一実施例において、本発明は、フェイス・マスクを作製する方法を含み、該方法は、表側及び裏側を有するマスク本体のベース・モデルを用意するステップであって、マスク本体が内部を画定し、裏側が、使用者の顔の一部を受けるように適合される顔開口をもたらすように寸法付けられ、顔開口が外辺部によって画定される、ステップと、顔面スキャンで顔の解剖学的顔面造形を取り込むステップと、外辺部を修正して、顔面スキャンの解剖学的顔面造形と実質的に一致する修正された外辺部を形成するステップと、本発明にしたがって、付加製造(AM)システムを使用して熱可塑性エラストマー(TPE)の修正された外辺部を伴うフェイス・マスクを製造するステップであって、マスク本体の修正された外辺部が使用中に顔と接触するように構成される、ステップとを含む。
【0008】
他の実施例において、本発明はフェイス・マスクを含む。フェイス・マスクは、内部を画定すると共に、顔面スキャンによって取り込まれる顔の解剖学的造形に実質的に対応する外辺部を有する本体を含む。フェイス・マスクは熱可塑性エラストマー(TPE)で構成され、本体の外辺部は、使用中に顔と接触するように構成される。
【0009】
一実施例において、本発明は、本明細書と前述のPCT出願及び米国仮出願とに開示されるタイプのマスク用のフィルタカートリッジ部材をさらに含む。フィルタカートリッジ部材は、マスク呼吸開口に取外し可能に取り付けられる。一実施例では、フィルタカートリッジ部材が使い捨てである。別の実施例では、フィルタカートリッジ部材が適切な消毒後に再利用可能である。他の実施例では、フィルタカートリッジ部材がフィルタ材料を受けるように動作可能であり、この場合、フィルタ材料はその後に廃棄されて新しいフィルタ媒体と交換される。
【0010】
保護されようとする主題の理解を容易にする目的で、添付図面にはその実施例が示されており、それらを検証することにより、以下の説明と関連付けて考えられると、保護されようとする主題、その構成及び動作、並びにその利点の多くは容易に理解及び認識されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施例を組み込む例示的なフェイス・マスクの分解斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例を組み込む例示的なフェイス・マスクの組立て斜視図である。
【
図3】
図2に示されるフェイス・マスクの他の斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例を組み込むフェイス・マスクを3Dプリントする例示的な方法を示すフロー・チャートである。
【
図5】現在開示されている実施例のうちの少なくともいくつかの複数の態様を実施するコンピュータ・ハードウェア機能の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は多くの様々な形態の実施例が可能であるが、本開示は本発明の原理の例示とみなされるべきであり、本発明の広範な態様を本明細書に示されている1つ又は複数のいかなる実施例にも限定することを意図していないという理解の下、好ましい実施例を含む本発明の実施例を図面に示し、また本明細書に詳細に記載する。本明細書において、用語「本発明」は、特許請求された発明の範囲を限定することを意図しているのではなく、それよりも、単に説明の目的で、本発明の例示的な実施例を議論するために使用される。
【0013】
本発明は、概して、たとえば外科分野で使用することができるフェイス・マスクなどのフェイス・マスクに関する。しかし、本発明はこうした使用法に限定されない。フェイス・マスクは、カスタム・フィットする再使用可能なマスク本体と、1つ又は複数のフィルタ付き開口であって、弁をさらに含むことができる開口と、調節可能な着脱可能ストラップ・システムとを含む。このフェイス・マスクの発明は、たとえば選択的レーザ溶融(SLS:selective laser melting)、熱溶解積層(FDM:fused deposition modeling)、光造形(SLA:stereolithography)などの付加製造(AM)技法を使用して製造されることが最も好ましい。フェイス・マスクの発明は、顔と接触する外辺部が可撓性材料、好ましくはたとえばポリエーテルブロックアミド(PEBA)などの熱可塑性エラストマー(TPE)から作製される。
【0014】
付加製造(AM)は、一般的な題材としてよく知られている。たとえば米国特許第10,259,041号を参照することができ、その内容及び教示は本明細書に全体として援用される。粉末床溶融のAMプロセス及びシステムに関しては、これは、ビルド材料、好ましくは粉末を1層ずつ設置し、選択的に固化することにより、3次元(3D:three-dimensional)物体をジェネレーティブに製造する製造方法に関係し、リコータを用いてビルド区域にビルド材料の層を設置するステップと、固化装置を用いて、製造すべき物体の断面に対応する点において、設置されたビルド材料の層を選択的に固化するステップと、3次元物体が完成するまで設置及び固化するステップを繰り返すステップとを含む。しかし、本明細書の全体を通して述べられるように、本発明は、単なる粉末床溶融プロセスを超えて適用され、あらゆるタイプの同様の1層ずつの製造技法を使用して実施されてもよい。さらに、本発明の態様の適用は、3Dプリンティング以外で実践されてもよいことが理解されよう。
【0015】
図1~
図4を参照すると、本発明の一実施例を組み込む例示的なフェイス・マスク10が示されている。フェイス・マスクは、標準的なタイプのフィルタ・エレメントを受けるように構成されたフィルタ・コンパートメント12を含む。キャップ14は、フィルタ・コンパートメント12を閉じてフィルタ・エレメントを保持するように構成される。フィルタ・エレメントは、当技術分野でよく知られているように、布層16と、小孔付きのフィルタ・ホルダ18と、メイン濾材20とを含むことができる。キャップ14は、空気がフェイス・マスク10を通過することを可能にするように構成されたキャップ開口22を含む。一実施例では、フィルタ・エレメントは、N95フィルタ、N99フィルタ、又はたとえばP100やOV-100などの任意の他のNIOSH規格として認可され得るフィルタを含む。
【0016】
以下に説明されるように、フェイス・マスク10は、顔面スキャンに基づいて押し出し成形されて、使用者の顔に適合する外辺部26を作り出す本体24を含む。本体24は、フィルタ・コンパートメント12と、キャップ14と、フィルタ・エレメントとを含む。外辺部26は、フェイス・マスク10と使用者の顔との間の接触領域でさらなる公差及びクッション性をもたらすために、異なるエッジ造形を作成するべくさらに輪郭付けられ得る。
【0017】
本発明において、外辺部26は、中間材料(すなわち、シール)が必要ないように設計される。一実施例では、封止部は、使用者の鼻梁に近接した区域など、外辺部26の一部のみに設けられ、次いで鼻の区域の下で使用者の頬と接触するようにテーパ付けされる。外辺部26の使用は、顔面の幾何形状及び快適性の問題である。
【0018】
一実施例では、外辺部26は、涙滴の形状、ダンベルの形状、又は引き続き封止を保ちつつフェイス・マスク10がいくらか動く(すなわち回転する、摺動する)ことを可能しながら、顔と直接接し、皮膚に対する衝撃をより柔らかくする、他の適した形状に丸くされる。外辺部26は、AMプリンティング・プロセスを用いて処理される「S字形状」を有してもよい。ビルド材料は、約0.4mmの壁厚、及び顔との界面で付勢効果を作り出す適当な曲率を有することができ、それにより、着用者が自身の顔を動かしたとき、又は血圧、皮膚の湿り気、温度などによって顔の輪郭がわずかに変化した場合に、マスクが封止を維持するように動き、屈曲することを可能にする。さらに、これにより、マスクがたとえばストラップなどのアタッチメント機構を用いて顔に引き寄せられなければならない圧力も減少する。顔の造形にばらつきがあることにより、一定の人口にフィットするには、様々な基本形状の必要性が必要とされ得る。基本デザインは、マスクの快適性及び封止を可能にするために、顔面の造形に応じて鼻と着用者との間に空間を作り出すために、鼻の区域のフレアなどの区域において様々であってもよい。他の実施例において、外辺部26は、マスクの外辺部26と顔面との界面で前述の付勢効果も与える3D格子構造とすることができる。
【0019】
外辺部26を含むフェイス・マスク10は、たとえば、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などの熱可塑性エラストマー(TPE)から作製される。PEBAは、PEBAX(登録商標)(Arkemaによる)及びVESTAMID(登録商標)E(Evonik Industriesによる)の商品名で知られている。PEBAエラストマーは、硬質ポリアミドブロックと軟質ポリエーテルブロックとから構成されるブロックコポリマーである。これらのブロックとそれらの相対比率とを操作することにより、可塑剤を必要とせずに、非常に堅くて硬質のものから非常に柔らかくて可撓性のあるものまでの可撓性範囲に及ぶ大きなレンジをもたらすことができる。このように、これらの独自のポリマーは、従来ポリアミドに関連する靭性と、ポリエーテル/ポリエステルでより頻繁に見られる可撓性/弾性との非常に望ましい組合せを維持する。さらに、PEBAは、Pebax(登録商標)のRnew(登録商標)レンジのように、部分的にバイオベース(つまり、再生可能)にすることができる。
【0020】
前述のPEBA材料は、以下に記載する実施例に関連して説明される粉末床融合AMプロセスにおけるビルド材料として使用される。このように、フェイス・マスク10全体が同じビルド材料で作製される。そのような実施例において、外辺部26での顔に対する封止は、一体的に作製されたマスク本体24の可撓性部分となるように設計される。それによって、ガスケットなどの別個の封止要素が排除される。マスクのこの外辺部26は、好ましくは、前述のPCT及び米国仮出願に記載されているように、使用者の顔のカスタマイズ可能な形状に作製される。
【0021】
好適には、この発明の一実施例にしたがって作製されたマスク10は、封止の維持を補助して快適性を高めるために、マスク10が顔と共により容易に移動できる(たとえば、着用者が話すときに曲がることができる)ようにするべく可撓性があって柔軟な材料をもたらす。また、可撓性材料により、外辺部26の形態を「畳み込んで」顔により近い輪郭にすることもできる。可撓性材料は、ガスケットの界面で「弾力性」を持たせることもでき、それによって使用者の顔に柔らかく感じる。
【0022】
一実施例では、代替のフィルタ材料を使用することを可能にするために、わずかな隆起部又はビード36がフィルタ・キャップ14又はフィルタ・コンパートメント12に形成される。ビード36により、フィルタ・コンパートメント12の上にフィルタ・エレメントを取り付けるための締結要素(tie-down element)を捕捉する肩部が形成される。たとえば、36ビードにより、キャップ14の下の、マスクにねじ込まれたフィルタを使用すること、又はコンパートメント12の開口の上にフィルタ材料を設け、ビード36の下で留め具を用いてそれを固定することが可能になる。これは、代替物が必要なときにフィルタ材料が不足しているときに特に有用である。たとえば、既存のN95布マスクを切断し、キャップ開口に切れ端を配置し、次いで隆起部又はビード36の下のあたりでストラップによって固定することができる。
【0023】
一実施例では、フィルタ・キャップ14は、使用者がフェイス・マスク10の表面の残りの部分ともたなければならないはずの接触量を減らしながらフィルタ・キャップ14を取り外すことを可能にするために使用者が操作するための、キャップ14の外側に形成された高くなった部分又はバーを含む。この特徴は、ウイルス粒子が表面に存在する感染症環境において特に有用である。このように、高くなった部分40により、簡単な取外し及び挿入が可能になる。キャップ14は、フィルタ・コンパートメント12内の対応するねじ山とねじ込み可能に結合するように構成された、ねじが切られた部分を含む。キャップ14は、AMプロセスにおいて、フェイス・マスク10の本体24と同時に作製されてもよい。
【0024】
別の実施例では、フェイス・マスク10は、フェイス・マスク10に印刷された特有の識別子を含む。たとえば、臨床環境での洗浄、再使用、及び追跡を可能にし、それによって誰か他の人のマスクを使用するリスクを軽減し、又はさらには異なるマスク番号を一定の患者環境においてのみ使用すること、たとえば患者Aの部屋用にのみ使用することを可能にすることができる使用者(たとえば医師、看護師、臨床医など)のイニシャル、名前、及び/又はマスク識別番号。
【0025】
選択的レーザ焼結(固化)プリンタとしてEOS GmbH Electro Optical Systemsによって構築及び販売されているような3Dプリンタは、プリントするために部品を配置するのに利用可能な、一定量のビルド・ボリュームを有する。プリンタは、それぞれの層がどれほど厚く又は薄くあるべきか、どれほどのレーザ出力を使用しなければならないか、レーザがどのように部品をスキャンしなければならないか(たとえばどの方向で、何回通過し、どのようなパターンで、など)、どのような温度か、再コーティング技法、結果としての部品の成功を確実とするために必要とされる種々の他の一般的設定などの、所望の部品をどのように構築するかについての命令も有しなければならない。こうしたプリンタの操作は当技術分野でよく知られており、その詳細な説明は本明細書では不要である。
【0026】
配置、配向、互いに隣り合う位置などのようなビルド内での部品の構成は、特徴の精細さ、部品の特性(機械的な表面品質及び他の表面品質)並びに寸法、並びに3Dプリンタを動作させるごとにどれほど速く、又はいくつの部品を配置することができるかに関して、最終的な部品の品質に影響を与える場合がある。
【0027】
したがって、3Dプリンタがフェイス・マスク10を最適にプリントするために作り出されたビルド命令キットが、本発明の別の態様である。これは、自動化され得るビルド・セットアップを含むことになり、こうしたプロセスは、プリントすべき所望の部品を選択することと、たとえばMaterialiseによるMagicsなどの3DプリンタCADソフトウェア環境へと部品をインポートすることと、次いで、3Dプリンタ操作者又はプロセス開発者によって設定された規則及び条件に従う最適なやり方で、ソフトウェアが部品を自動で配置及び位置合わせすることを可能にすることとを含む。自動化されたプロセスを行うことにより、3Dプリンタ操作者が部品をプリントするために機械を準備するのに必要とする時間が短縮され、それによって生産性が向上すると共に、最終的な部品の品質が向上する。
【0028】
図4を参照すると、顔面スキャンからのデータを取り扱って3Dプリントする方法200のフロー・チャートが示してある。ステップ202に示されているように、顔面スキャン・データは、たとえばbellus3D(www.bellus3D.com)などのソフトウェア・アプリケーションを介して、電話、タブレット、コンピュータなどのコンピューティング装置を使用して取り込まれる。顔面スキャン・データは、ある人の局所解剖学的顔面造形を含む。ステップ204に示されているように、顔面スキャン・データは、3Dオブジェクト・ファイルに変換され、たとえばeメールなどを介して、データ・エクスチェンジへと転送される。
【0029】
3Dオブジェクト・ファイルは、記憶され、且つ/又はプリント可能なフェイス・マスク・ファイルへと変換される。顔面スキャン・データは、ポイント・クラウドなどの3Dモデル・データを含むことができる。ファイル・フォーマットの実例はSTL、OBJ、FBX、COLLADA、3DS、IGES、STEP、及びVRML/X3Dを含むが、これらに限定されない。追加のデータ(たとえばメタデータ)のいくつかの要素も、3Dオブジェクト・ファイルと共に転送される必要があるはずである。たとえば、使用者情報(たとえば名前、所望のマスク・ラベルなど)、購入者情報、プライバシ承認及び情報又はその使用に関する関連する制限を記憶するための交換の権利、所望の出荷情報並びにタイミングなど。
【0030】
ステップ206に示されているように、ある人の局所解剖学的顔面造形を含むフェイシャル・マスク・デザインが、顔面スキャン・データから作り出される。たとえば、カスタマイズされた最終的なフェイシャル・マスクの選択及びデザインに影響を与える可能性がある対称性及びサイジングを理解するために顔の参照セットとその顔とを比較するなど、顔面スキャンから追加の計算が行われてもよい。フェイシャル・マスク・デザインは、コンピュータ支援設計(CAD:computer aided design)アプリケーションを使用して作製することができる。CADアプリケーションは当技術分野でよく知られており、本明細書では詳細に説明されない。
【0031】
次いで、最後に、ステップ208に示されているように、フェイシャル・マスク・デザインに基づいて、プリント可能なファイルがデータ・エクスチェンジ上で利用可能にされることになる。ステップ210に示されているように、プリント可能なファイルは、購入者、その顔がスキャンされた使用者に利用可能にされてもよく、且つ/又は知られている方法を使用してデータ・エクスチェンジと電子的に通信可能なコンピューティング装置を介して、注文を選択及び履行(プリント、品質の検証、配達)するために、3Dプリンタの所有者に向けてマーケットプレイスで公開されてもよい。種々の注文ステータス情報もこのデータ・エクスチェンジ・プラットフォームで取り扱うことができる。この実施例はフェイス・マスクに関して記載されているが、本発明はこのように限定されず、たとえば手袋、眼鏡、ヘルメット、装具、衣類などの一連の他のパーソナライズされた製品を3Dプリントするために使用することもできる。
【0032】
上記のようにカスタム輪郭形成フェイシャル・マスクは、生成型フェイス・マスクを使用する方法を用いて製造することができる。この適用においては、顔面スキャンを使用して、全面的なジェネレーティブ・デザインが作り出される。したがって、データベースからフェイシャル・マスク・パターンを選択する代わりに、この方法は、顔面スキャンを使用して開始表面(平面)を提供し、次いで、ソフトウェア・アルゴリズムがそこからその顔のフェイシャル・マスクを発展させ、それによって個人の顔に特有の全面的なカスタム・フェイシャル・マスク・デザインが作り出される。
【0033】
一定回数の使用で交換される消耗カートリッジなど、フィルタ材料のような再使用可能要素の迅速な量産及び効率的な生産が可能になるので、こうしたジェネレーティブ・フェイシャル・マスク・デザインは、標準的なサイズが望ましい、フィルタ・カートリッジ・ホルダなどの「標準的要素」も組み込むことができる。ジェネレーティブ・デザインは知られているが、現在の技術は、最終的なデザインを個人の顔面の造形に合わせてカスタマイズ又はパーソナライズしない。むしろ、通常のジェネレーティブ・デザインは、部品製造、カスタム製品デザイン、またさらには間取り図デザインに使用されている。
【0034】
3Dプリンタ用のデジタル・ビルド・モデル及び命令のセットを可能にすることにより、分散生産モデルを迅速に展開及びスケール・アップすることが可能になる。たとえば、フェイス・マスク・プリント・ファイルが作り出され、プリンタを動作させる命令のセットが作り出されると、こうしたデータは、(インターネットなどを介して)3Dプリンタが位置している物理的な場所でデジタル式に利用可能にされ得る。このように、新しいモデル及びデザインが、生産地点に迅速に展開され得る。これは、サプライ・チェーン及び従来のロジスティクスが極めて崩壊している可能性のある自然災害又は伝染病などのシナリオで特に有用である。たとえば、デジタル・ビルド情報を3Dプリンタと共にある領域に展開することができた場合、そうでなければ得られない可能性がある物品をローカルに構築し、従来のサプライ・チェーン・ハードルを回避することができる。このタイプの付加製造(AM)は、進展するニーズに適応するために、デザインを極めて迅速に、本質的にはリアル・タイムで修正する能力も可能にする。たとえば、感染症が大流行した場合、3Dプリンタ及び適当な原料の在庫と共に、デジタル・ビルド・キットを大流行集中地域に位置する場所へと展開することができる。
【0035】
図5を参照すると、本発明の実施例を実施することができる実例のコンピューティング装置500が示されている。実例のコンピューティング装置500は、本発明の実施例を実施することができる、適したコンピューティング環境の単なる一実例であることを理解されたい。任意選択で、コンピューティング装置500は、パーソナル・コンピュータ、サーバ、ハンドヘルド・デバイス若しくはラップトップ・デバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサ・ベースのシステム、ネットワーク・パーソナル・コンピュータ(PC:personal computer)、ミニコンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、組込みシステム、及び/又は上記のシステム若しくは装置のうちの複数のいずれかを含む分散コンピューティング環境を含むがこれらに限定されない、よく知られているコンピューティング・システムでもよい。分散コンピューティング環境により、通信ネットワーク又は他のデータ伝送媒体に接続されたリモート・コンピューティング装置が、種々のタスクを実施することが可能になる。分散コンピューティング環境では、プログラム・モジュール、アプリケーション、及び他のデータが、ローカル及び/又はリモートのコンピュータ記憶媒体に記憶され得る。
【0036】
その最も基本的な構成では、コンピューティング装置500は、通常は、少なくとも1つの処理ユニット506と、システム・メモリ504とを含む。コンピューティング装置の正確な構成及びタイプに応じて、システム・メモリ504は(ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)のように)揮発性でもよく、(リード・オンリ・メモリ(ROM:read only memory)、フラッシュ・メモリなどのように)不揮発性でもよく、これら2つの何らかの組合せでもよい。この最も基本的な構成は、破線502によって以下の図に示されている。処理ユニット506は、コンピューティング装置500の動作に必要な算術演算及び論理演算を実施する標準的なプログラマブル・プロセッサでもよい。コンピューティング装置500は、コンピューティング装置500の種々の構成要素間で情報を伝えるためのバス又は他の通信機構も含んでもよい。
【0037】
コンピューティング装置500は、追加の特徴/機能を有してもよい。たとえば、コンピューティング装置500は、磁気的又は光学的なディスク又はテープを含むがこれらに限定されない、リムーバブル記憶装置508や非リムーバブル記憶装置510などの追加の記憶装置を含んでもよい。コンピューティング装置500は、装置が他の装置と通信することを可能にするネットワーク接続部516も含んでもよい。コンピューティング装置500は、キーボード、マウス、タッチ・スクリーンなどのようなユーザ入力装置514も有してもよい。ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどのような出力装置512も含まれてもよい。追加の装置は、コンピューティング装置500の構成要素間でのデータの通信を容易にするために、バスに接続されてもよい。これらのすべての装置は当技術分野でよく知られており、ここで詳細に議論される必要はない。
【0038】
処理ユニット506は、有形のコンピュータ可読媒体内にコード化されたプログラム・コードを実行するように構成され得る。有形のコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置500(すなわち機械)を特定のやり方で動作させるデータを提供することができる任意の媒体を指す。種々のコンピュータ可読媒体を利用して、実行のために、処理ユニット506に命令を提供することができる。実例の有形のコンピュータ可読媒体は、任意の方法又は技術で実装されて、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール、又は他のデータなどの情報を記憶する揮発性媒体、不揮発性媒体、リムーバブル・メディア及び非リムーバブル・メディアを含むことができるが、これらに限定されない。システム・メモリ504、リムーバブル記憶装置508、及び非リムーバブル記憶装置510は、すべて有形のコンピュータ記憶媒体の実例である。実例の有形のコンピュータ可読記録媒体は、集積回路(たとえばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ又は特定用途向けIC)、ハード・ディスク、光学ディスク、磁気光学ディスク、フロッピー(登録商標)・ディスク、磁気テープ、ホログラフィック記憶媒体、ソリッド・ステート装置、RAM、ROM、電気的消去可能プログラム・リード・オンリ・メモリ(EEPROM:electrically erasable program read-only memory)、フラッシュ・メモリ、又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD:digital versatile disk)、又は他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又は他の磁気記憶装置を含むが、これらに限定されない。
【0039】
一実例の実装形態では、処理ユニット506は、システム・メモリ504に記憶されたプログラム・コードを実行することができる。たとえば、バスはシステム・メモリ504へとデータを運ぶことができ、処理ユニット506はそこから命令を受け取り、実行する。システム・メモリ504によって受け取られたデータは、任意選択で、処理ユニット506によって実行される前、又は実行された後に、リムーバブル記憶装置508又は非リムーバブル記憶装置510に記憶されてもよい。
【0040】
本明細書に記載の種々の技法は、ハードウェア若しくはソフトウェアと関連付けて、又は適当な場合はそれらの組合せと関連付けて実施されてもよいことを理解されたい。したがって、現在開示されている主題の方法及び機器、又はそのいくつかの態様若しくは部分は、フロッピー(登録商標)・ディスケット、CD-ROM、ハード・ドライブ、又は任意の他の機械可読記憶媒体などの有形の媒体内に具体化されたプログラム・コード(すなわち命令)の形態をとってもよく、プログラム・コードがコンピューティング装置などの機械にロードされ、機械によって実行されると、機械は、現在開示されている主題を実践するための機器になる。プログラマブル・コンピュータ上でプログラム・コードを実行する場合、コンピューティング装置は、一般に、プロセッサ、(揮発性メモリ及び不揮発性メモリ、並びに/又は記憶素子を含む)プロセッサによって読取り可能な記憶媒体、少なくとも1つの入力装置、並びに少なくとも1つの出力装置を含む。1つ又は複数のプログラムは、たとえばアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API:application programming interface)、再使用可能コントロールなどの使用を通して、現在開示されている主題と関連付けて説明されたプロセスを実施又は利用することができる。こうしたプログラムは、高水準の手続き型プログラミング言語又はオブジェクト指向プログラミング言語で実施されて、コンピュータ・システムと対話することができる。しかし、プログラムは、必要に応じてアセンブリ言語又は機械語で実施されてもよい。いずれの場合でも、言語はコンパイル型言語でもインタプリタ型言語でもよく、ハードウェア実装と組み合わせられてもよい。
【0041】
前述の説明及び添付図面に記載された事項は、例示のために提供されており、限定として提供されていない。特定の実施例を示し、説明してきたが、本発明者らの貢献(inventors’ contribution)のより広範な態様から逸脱しない限り変更及び修正が加えられてもよいことは、当業者には明らかであろう。求められている保護の実際の範囲は、従来技術に基づいて添付のクレームを適切な捉え方で見たときの、以下のクレームに定義されることを意図されている。
【0042】
一般に、本明細書、及び特に添付のクレーム(たとえば添付のクレームのボディ)に使用される用語は、全般的に「オープンな」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(たとえば、用語「含んでいる(including)」は、「~を含んでいるがそれらに限定されない」として解釈されるべきであり、用語「有する」は、「少なくとも~を有する」として解釈されるべきであり、用語「含む(include)」は、「~を含むがそれらに限定されない」として解釈されるべきであるなど)。さらに、導入されたクレーム記載事項(introduced claim recitation)の特定の数が意図される場合、こうした意図はクレーム中に明確に記載され、こうした記載がない場合は、こうした意図は存在しないことが、当業者には理解されよう。たとえば、理解のための手助けとして、以下の添付のクレームは、導入句「少なくとも1つの」及び「1つ又は複数の」の使用を含んで、クレーム記載事項を導入する場合がある。しかし、同じクレームが導入句「1つ又は複数の」或いは「少なくとも1つの」と、「a」又は「an」などの不定冠詞とを含むときでも、こうした句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」によってクレーム記載事項が導入されたことにより、このように導入されたクレーム記載事項を含む任意の特定のクレームが、こうした記載事項を1つのみ含む実施例に限定されることを示唆していると解釈されるべきではない(たとえば、「a」及び/又は「an」は、通常は、「少なくとも1つの」或いは「1つ又は複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、定冠詞を使用してクレーム記載事項を導入する場合にも当てはまる。加えて、導入されたクレーム記載事項の特定の数が明確に記載されている場合でも、こうした記載は、通常は、少なくとも記載された数、を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には認識されよう(たとえば、他の修飾語のない、「2つの記載事項」というそれだけの記載は、通常は、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)。さらに、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、一般に、こうした構造は、当業者がこの表記を理解するはずの意味で意図されている(たとえば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみを有するシステム、Bのみを有するシステム、Cのみを有するシステム、AとBとを共に有するシステム、AとCとを共に有するシステム、BとCとを共に有するシステム、及び/又はAとBとCとを共に有するシステムなどを含むが、これらに限定されないことになる)。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類する表記が使用される場合、一般に、こうした構造は、当業者がこの表記を理解するはずの意味で意図されている(たとえば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみを有するシステム、Bのみを有するシステム、Cのみを有するシステム、AとBとを共に有するシステム、AとCとを共に有するシステム、BとCとを共に有するシステム、及び/又はAとBとCとを共に有するシステムなどを含むが、これらに限定されないことになる)。さらに、事実上、2つ以上の選択可能な用語を提示する任意の離接語及び/又は離接句は、明細書、クレーム、又は図面のいずれに存在しようと、それらの用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又は両方の用語を含む可能性を企図していると理解されるべきであることが、当業者には理解されよう。たとえば、語句「A又はB」は、「A」若しくは「B」、又は「A及びB」の可能性を含むものと理解されよう。
【0043】
種々の図に関する、本明細書に記載の論理演算は、(1)コンピューティング装置(たとえば以下の図に記載のコンピューティング装置)上で実行する一続きのコンピュータ実施行為又はプログラム・モジュール(すなわちソフトウェア)として実施されてもよく、(2)コンピューティング装置内の相互接続された機械論理回路又は回路モジュール(すなわちハードウェア)として実施されてもよく、且つ/又は(3)コンピューティング装置のソフトウェアとハードウェアの組合せとして実施されてもよいことを理解されたい。したがって、本明細書で議論される論理演算は、ハードウェアとソフトウェアのいかなる特定の組合せにも限定されない。実施は、コンピューティング装置の性能及び他の要件に依存する、選択の問題である。したがって、本明細書に記載の論理演算は、演算、構造的装置、行為、又はモジュールと様々に呼ばれる。これらの演算、構造的装置、行為、及びモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、特定目的デジタル論理、及びこれらの任意の組合せで実施されてもよい。図に示され、本明細書に記載されているものよりも多いか又は少ない演算が実施されてもよいことも理解されたい。これらの演算は、本明細書に記載のものとは異なる順序で実施される場合もある。
【国際調査報告】