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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(54)【発明の名称】二重遮断弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 5/00 20060101AFI20230704BHJP
   G21D 1/00 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
F16K5/00 Z
G21D1/00 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574101
(86)(22)【出願日】2021-06-04
(85)【翻訳文提出日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 US2021035957
(87)【国際公開番号】W WO2021248037
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】63/034,630
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521315799
【氏名又は名称】ビーダブリューエックスティー アドバンスト テクノロジーズ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】インマン、ジェームス、ブライアン
【テーマコード(参考)】
3H054
【Fターム(参考)】
3H054AA03
3H054BB24
(57)【要約】
二重遮断弁は、内部キャビティを画定する弁本体及びそれを貫通する流管と、内部キャビティを画定する本体部分及びそれを貫通する貫通孔を含む外側シリンダであって、弁本体の内部キャビティ内に回転可能に配置された外側シリンダと、内側シリンダを貫通する貫通孔を画定する本体部分を含む内側シリンダであって、外側シリンダの内部キャビティ内に回転可能に配置された内側シリンダと、を含み、内側シリンダ及び外側シリンダは両方とも、外側シリンダ及び内側シリンダの貫通孔が流管と一直線になる第1の位置と、外側シリンダ及び内側シリンダの貫通孔が流管に対して横向きである第2の位置との間で回転可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重遮断弁であって、
弁本体であって、内部キャビティ、及び前記弁本体を貫通する流管を画定する弁本体と、
本体部分を含む外側シリンダであって、前記本体部分は、内部キャビティ、及び前記本体部分を貫通する貫通孔を画定し、前記外側シリンダは、前記弁本体の前記内部キャビティ内に回転可能に配置される、外側シリンダと、
本体部分を含む内側シリンダであって、前記本体部分は、前記本体部分を貫通する貫通孔を画定し、前記内側シリンダは、前記外側シリンダの前記内部キャビティ内に回転可能に配置される、内側シリンダと、
を有し、
前記内側シリンダ及び前記外側シリンダはどちらも、前記外側シリンダの前記貫通孔の長手方向中心軸及び前記内側シリンダの長手方向中心軸が、前記流管の長手方向中心軸と一直線である第1の位置と、前記外側シリンダ及び前記内側シリンダの前記貫通孔の前記長手方向中心軸が、前記流管の前記長手方向中心軸と一直線でない第2の位置との間で回転可能である、二重遮断弁。
【請求項2】
前記内側シリンダは、前記外側シリンダから独立して、前記弁本体に対して回転可能である、請求項1に記載の二重遮断弁。
【請求項3】
内側シリンダ弁アクチュエータと外側シリンダ弁アクチュエータとをさらに有し、前記弁アクチュエータは、前記弁本体の両側から外方に延在している、請求項1に記載の二重遮断弁。
【請求項4】
前記外側シリンダの前記本体部分の円筒状外面に画成された一対の環状溝をさらに有し、前記環状溝は互いに平行であり、且つ前記外側シリンダの前記貫通孔の両側に配置されている、請求項1に記載の二重遮断弁。
【請求項5】
一対のOリングをさらに有し、各Oリングは、前記外側シリンダの前記環状溝のうちの対応する1つの中に配置されている、請求項4に記載の二重遮断弁。
【請求項6】
前記外側シリンダの長手方向中心軸が、前記内側シリンダの長手方向中心軸と一直線になっている、請求項1に記載の二重遮断弁。
【請求項7】
格納構造内に配置される原子炉であって、
圧力容器内に配置された炉心と、
前記圧力容器及び前記格納構造の両方を貫通する一次冷却材入口ラインと、
前記格納構造内に配置され、且つ前記一次冷却材入口ラインと流体連通する第1の二重遮断弁と
を有し、前記第1の二重遮断弁は、
弁本体であって、内部キャビティ、及び前記弁本体を貫通する流管を画定する弁本体と、
本体部分を含む外側シリンダであって、前記本体部分は、内部キャビティ、及び前記本体部分を貫通する貫通孔を画定し、前記外側シリンダは、前記弁本体の前記内部キャビティ内に回転可能に配置される、外側シリンダと、
本体部分を含む内側シリンダであって、前記本体部分は、前記本体部分を貫通する貫通孔を画定し、前記内側シリンダは、前記外側シリンダの前記内部キャビティ内に回転可能に配置される、内側シリンダと
を有し、
前記内側シリンダ及び前記外側シリンダはどちらも、前記外側シリンダの前記貫通孔の長手方向中心軸及び前記内側シリンダの長手方向中心軸が、前記流管の長手方向中心軸と一直線である第1の位置と、前記外側シリンダ及び前記内側シリンダの前記貫通孔の前記長手方向中心軸が、前記流管の前記長手方向中心軸と一直線ではない第2の位置との間で回転可能である、原子炉。
【請求項8】
前記第1の二重遮断弁の前記内側シリンダは、前記外側シリンダから独立して、前記弁本体に対して回転可能である、請求項7に記載の原子炉。
【請求項9】
前記第1の遮断弁は、内側シリンダ弁アクチュエータと外側シリンダ弁アクチュエータとをさらに有し、前記弁アクチュエータは、前記弁本体の両側から外方に延在している、請求項7に記載の原子炉。
【請求項10】
前記第1の遮断弁は、前記外側シリンダの前記本体部分の円筒状外面に画成された一対の環状溝をさらに有し、前記環状溝は互いに平行であり、且つ前記外側シリンダの前記貫通孔の両側に配置されている、請求項7に記載の原子炉。
【請求項11】
前記第1の遮断弁は、一対のOリングをさらに有し、各Oリングは、前記外側シリンダの前記環状溝のうちの対応する1つの中に配置されている、請求項10に記載の原子炉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年6月4日に出願した米国仮出願第63/034,630号の優先権を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示発明は、一般に、原子炉内の流体の流れを制御するための二重遮断弁(ダブル・シャットオフバルブ)に関し、より具体的には、コンパクトな設計で二重遮断機能を提供する遮断弁に関する。
【背景技術】
【0003】
原子炉圧力容器11に出入りし、原子炉10が内部に配置された格納建屋12からも出ていく各一次冷却材ラインは、独立して動作可能な2つの遮断弁又は隔離弁を含んでいなければならず、これらの弁は、直列で作動することができる。冗長性の根拠は、起こり得る冷却材ラインの破損、又は冷却材喪失事故(LOCA:Loss Of Coolant Accident)に基づいている。冷却材ラインが破損し、1つの遮断弁が故障した場合、残りの遮断弁は、冷却材ラインを通る一次冷却材の流れを確保するために、依然として使用することができる。図1は、格納建屋12内の典型的な原子炉10を示している。図示されているように、供給冷却材ライン14は、2つの独立した逆止弁16を直列に含む。冷却材出口ライン18は、2つの手動/電気機械式作動遮断弁20を直列に含む。同様に、冗長遮断弁はまた、たった1つの弁の故障が壊滅的な事故につながる可能性のある他の非原子力発電所又は船舶で使用されてもよい。
【0004】
図2は、典型的な遮断弁22の切断図である。先行技術の遮断弁22は、ステム24、本体26、回転ボール又はシリンダ28、及び漏れ止め座部又はOリング30の4つの主要構成要素から成る。既知のように、典型的な遮断弁22に関して、ステム24は、ボール/シリンダ28を1/4回転(90°)させて、開放流路(図示)と閉鎖流路との間を移行させる。ボール/シリンダ28は、貫通孔32を含み、貫通孔32が本体26の流管34と一直線になる(整列する)ときに、流体又はガスは、遮断弁22の第1の側から第2の側へ通過することができる。ボール/シリンダ28が図2に示す位置から90°回転すると、ボール/シリンダ28の貫通孔32はもはや流管34と一直線ではなくなり、それによって流体又はガスが遮断弁22を通過するのを防ぐ。冗長システムを実現するために、2つの遮断弁22a、22bが直列に整列される。典型的には、2つの遮断弁22a、22bは、図3に示すように、互いに端と端をつないでボルトで固定される。個々の遮断弁22a、22bのサイズにより、直列の2つの弁は非常に長く成り得る。したがって、2つの標準的な遮断弁22a、22bを直列に利用することは、例えば、艦艇上で使用されるような原子炉格納容器などであるが、これらに限定されず、スペースが限られている場合に問題となり得る。
【0005】
図4に示すように、代替の冗長構成では、二重遮断ボール/シリンダ弁22cは、同じ弁本体26内に配置された2つのボール/シリンダ28を含む。互いにボルトで固定された2つの別個の遮断弁22a、22b(図2)と対照的に、弁の全長を短くする一方で、大きな弁アクチュエータ36は、弁アクチュエータ36がバルブ本体26の同じ側に配置される場合、弁の全長を短くする能力を制限する。遮断弁22cの全長を短くするのを助ける解決策の1つは、図5に示すように、アクチュエータを互いに90°又は180°に配置することである。アクチュエータ36の構成は、遮断弁22cの全長を短くすることができるが、幅は、依然として、潜在的な流れの方向に沿った2つのボール/シリンダの幅と少なくとも同じ幅でなければならない。
【0006】
したがって、原子炉の格納容器を通過する冷却材ラインを通る一次冷却材の流れを制御するためのシステム及び方法が、少なくとも必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本発明による二重遮断弁の一実施例は、内部キャビティ及びそれを貫通する流管を画定する弁本体と、内部キャビティ及びそれを貫通する貫通孔を画定する本体部分を含む外側シリンダであって、弁本体の内部キャビティ内に回転可能に配置された外側シリンダと、内側シリンダを貫通する貫通孔を画定する本体部分を含む内側シリンダであって、外側シリンダの内部キャビティ内に回転可能に配置された内側シリンダと、を含み、内側シリンダ及び外側シリンダは両方とも、外側シリンダ及び内側シリンダの貫通孔が流管と一直線になる第1の位置と、外側シリンダ及び内側シリンダの貫通孔が流管に対して横向きである第2の位置との間で回転可能である。
【0008】
本発明による原子炉の一実施例は、格納構造内に配置された原子炉を提供し、格納構造は、圧力容器内に配置された炉心と、圧力容器及び格納構造の両方を通る一次冷却材入口ラインと、格納構造内に配置され、且つ、一次冷却材入口ラインと流体連通する第1の二重遮断弁とを有し、第1の二重遮断弁は、内部キャビティ及びそれを貫通する流管を画定する弁本体と、内部キャビティ及びそれを貫通する貫通孔を画定する本体部分を含む外側シリンダであって、弁本体の内部キャビティ内に回転可能に配置された外側シリンダと、内側シリンダを貫通する貫通孔を画定する本体部分を含む内側シリンダであって、外側シリンダの内部キャビティ内に回転可能に配置された内側シリンダと、を含み、内側シリンダ及び外側シリンダは両方とも、外側シリンダの貫通孔の長手方向中心軸及び内側シリンダの長手方向中心軸が流管の長手方向中心軸と一直線になる第1の位置と、外側シリンダ及び内側シリンダの貫通孔の長手方向中心軸が流管の長手方向中心軸と一直線ではない第2の位置との間で回転可能である。
【0009】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本発明の1つ又は複数の実施例を示し、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0010】
次に、本発明の全ての実施例ではないが、いくつかの実施例が示されている添付図面を参照して、以下に本発明をより完全に説明する。実際、本発明は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載された実施例に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施例は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】先行技術の原子炉における二重隔離弁の概略図である。
図2】先行技術のボール型遮断弁の部分断面図である。
図3】冗長遮断機能を提供するための直列の先行技術の2つの遮断弁の斜視図である。
図4】2つのボール型遮断弁の斜視図であり、回転ボールは直列であり、それらの弁アクチュエータはアセンブリの同じ側に配置されている。
図5】2つのボール型弁の斜視切断図であり、回転ボールは直列であり、それらの弁アクチュエータはアセンブリの反対側(すなわち両側)に配置されている。
図6】本発明の一実施例による二重遮断弁の斜視図である。
図7A図6に示す二重遮断弁の断面図である。
図7B図6に示す二重遮断弁の分解断面図である。
図8A図7に示す二重遮断弁の作動位置を示す部分断面図である。
図8B図7に示す二重遮断弁の作動位置を示す部分断面図である。
図8C図7に示す二重遮断弁の作動位置を示す部分断面図である。
図8D図7に示す二重遮断弁の作動位置を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書及び図面において、参照文字を繰り返し使用することは、本開示による本発明の同一又は類似の特徴又は要素を表すことを意図している。
【0013】
次に、本発明の現在好ましい実施例を参照し、その1つ又は複数の実例を添付の図面に示す。各実例は、説明のために提供され、本発明を限定するものではない。実際、当業者には、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明に修正及び変形を行うことができることは明らかであろう。例えば、一実施例の一部として図示又は説明された特徴を別の実施例で使用して、さらなる実施例を生み出すことができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内に入るような修正及び変形を包含することが意図される。
【0014】
本明細書で使用されるように、二重遮断弁の向きに関する方向又は位置を指す用語は、「垂直な」、「水平な」、「上部」、「底部」、「~の上に」又は「~の下に」などであるが、これらに限定されず、図8A図8Dに示すように、二重遮断弁の動作に対する方向及び相対位置を指す。したがって、例えば、「垂直な」及び「上部」という用語は、図8A図8Dの斜視図における垂直な向き及び相対的な上方位置を指し、その文脈では、異なる向きに配置され得る二重遮断弁に関してさえも理解されるべきである。
【0015】
さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲で使用される「又は」という用語は、排他的な「又は」というよりもむしろ、包含的な「又は」を意味することが意図されている。すなわち、特に指定がない限り、又は、文脈から明らかでない限り、「Xは、A又はBを使用する」という語句は、自然な包含的順列(natural inclusive permutaions)のいずれかを意味することが意図されている。すなわち、「Xは、A又はBを使用する」という語句は、XはAを使用する、XはBを使用する、又は、XはAとBの両方を使用するという例のいずれによっても満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲で使用される「a」及び「an」という冠詞は、特に指定がない限り、又は、単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、「1つ又は複数の」を意味することが一般に解釈されなければならない。本明細書及び特許請求の範囲を通じて、以下の用語は、文脈上特に指示がない限り、少なくとも本明細書に明示的に関連付けられた意味を取る。以下で特定される意味は、必ずしも用語を限定するものではなく、単に用語の例示的な実例を提供するに過ぎない。「a」、「an」及び「the」の意味は、複数形の言及を含んでいてもよく、「in」の意味は、「in」及び「on」を含んでいてもよい。本明細書で使用される「一実施例では」という語句は、同一の実施例を指す場合もあるが、必ずしも同一の実施例を指すわけではない。
【0016】
次に、図面を参照すると、本発明の一実施例による二重遮断弁40が図6図7A及び図7Bに示されている。図示されているように、二重遮断弁40は、内部キャビティ44を画定する弁本体42と、内部キャビティ44と流体連通している流管46とを含む。1つ又は複数のフランジ48は、二重遮断弁40を関連するパイプ(図示せず)に接続するために設けられる。外側ボール又はシリンダ50は、弁本体42の内部キャビティ44内に回転可能に配置され、内部キャビティ58及びそれと流体連通する貫通孔60を画定する。以下でより詳細に説明するように、外側シリンダ50の外面は、弁本体42の内部キャビティ44を画定する弁本体42の内面に対応する形状である。
【0017】
上述したように、外側シリンダ50は、外側シリンダ50の貫通孔60が弁本体42の流管46と一直線になることができるように、弁本体42内で回転可能である。同様に、内側ボール又はシリンダ80は、外側シリンダ50の内部キャビティ58内に回転可能に配置され、内側ボール又はシリンダ80を貫通する貫通孔88を画定する。内側シリンダ80の外面は、外側シリンダ50の内部キャビティ58の内面に対応する形状であり、その結果、内側シリンダ80は、外側シリンダ50に対して回転可能になる。したがって、内側シリンダ80の貫通孔88は、外側シリンダ50の貫通孔60と一直線になることによって、弁本体42の流管46と一直線になることができ、それによって、二重遮断弁40を通る流路を提供することができる。
【0018】
図7Bで最もよく分かるように、外側シリンダ50は、その遠位端にドーム型の外面部分56を含む略円筒状の本体部分52と、その近位端からドーム型の外面部分56に延在する円筒状の外面部分54とを含む。さらに図8Aを参照すると、一対の環状溝62が、貫通孔60の上方及び下方の本体部分52の円筒状の外面部54に形成されている。一対のOリング64は、貫通孔60の上方及び下方の両方で、Oリング64と、弁本体42の内部キャビティ44の円筒状の側壁45との間に水密又は気密シールが形成されるように、環状溝62内に受容される。ボンネット66は、外側シリンダ50の本体部分52の近位端に配置され、アクチュエータ・ステム68は、そこを通って延在し、外側シリンダ50の本体部分52の近位端に取り付けられる。アクチュエータ・ステム68は、図8Aに示すように、貫通孔60が弁本体42の流管46と一直線になる第1の位置から、外側シリンダ50の貫通孔60が弁本体42の流管46と一直線ではない第2の位置まで、外側シリンダ50を回転させるように使用することができ、これにより、二重遮断弁40を通って流体が流れるのを防ぐ。再び図7Bを参照すると、外側シリンダ50は、その内部で、内部キャビティ58を画定する。図7Bで最もよく分かるように、内部キャビティ58は、本体部分の遠位端、又はドーム型の外面部分56から、本体部分52の近位端に向かって延在し、略円筒状の側壁部分70とドーム型の底壁57とを含む。さらに、トラニオン凹部72は、外側シリンダ50及び内側シリンダ80の両方の長手方向中心軸に沿って形成される。
【0019】
さらに図7Bを参照すると、内側シリンダ80は、略円筒状の外面部分84とドーム型の外面部分86とをその遠位端に有する本体部分82を含む。内側シリンダ80の円筒状の外面部分84及びドーム型の外面部分86は、外側シリンダ50によって画定された内部キャビティ58の円筒状の側壁55と、ドーム型の底壁57とに対応する形状である。したがって、内側シリンダ80は、二重遮断弁40の外側シリンダ50と弁本体42との両方に対して回転可能である。
【0020】
図8Cをさらに参照すると、一対の環状溝90が、貫通孔88の上方及び下方の本体部分82の円筒状の外面部分84に形成されている。一対のOリング92は、貫通孔88の上方及び下方の両方で、Oリング92と、外側シリンダ50の内部キャビティ58の円筒状の側壁55との間に水密又は気密シールが形成されるように、環状溝90内に受容される。ボンネット94は、内側シリンダ80の本体部分82の近位端に配置され、アクチュエータ・ステム96は、そこを通って延在し、内側シリンダ80の本体部分82の近位端に取り付けられる。アクチュエータ・ステム96は、図8Cに示すように、貫通孔88が外側シリンダ50の貫通孔60及び弁本体42の流管46の両方と一直線になる第1の位置から、内側シリンダ80の貫通孔88が、外側シリンダ50の貫通孔、及び弁本体42の流管46のいずれとも一直線にならない第2の位置まで、内側シリンダ80を回転させるように使用することができ、これにより、二重遮断弁40を通って流体が流れるのを防ぐ。二重遮断機能を提供するために、外側シリンダ50は、図8Bに示す位置に回転され、内側シリンダ80は、図8Dに示す位置に回転される。したがって、外側シリンダの貫通孔60及び内側シリンダ80の貫通孔88は一直線になっているが、貫通孔60も貫通孔88も二重遮断弁40の流管46とは一直線ではない。トラニオン突起98は、内側シリンダ80のドーム型の外面部分86から外方に延在し、トラニオン凹部72に受容されて、互いに対して回転する間に、外側シリンダ50及び内側シリンダ80の適切な位置合わせを確実にする。
【0021】
本発明の1つ又は複数の好ましい実施例を上述したが、当業者は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本発明において様々な修正及び変形を行うことができることを理解すべきである。本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲並びに趣旨に入るような修正及び変形を包含することが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
【国際調査報告】