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特表2023-529608材料移動設備、システム、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(54)【発明の名称】材料移動設備、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/08 20060101AFI20230704BHJP
   B65H 3/14 20060101ALI20230704BHJP
   B65H 3/22 20060101ALI20230704BHJP
【FI】
B65H3/08 340
B65H3/14
B65H3/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574160
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-01-18
(86)【国際出願番号】 US2021035127
(87)【国際公開番号】W WO2021247486
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】16/889,278
(32)【優先日】2020-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/164,708
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522189159
【氏名又は名称】ソフトウェア オートメーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】アペル ディー キース
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー マイケル ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ナゴルカ ジェレミー
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA08
3F343FB15
3F343FC01
3F343GA06
3F343JB07
3F343JB11
3F343JB27
3F343JC12
3F343KB05
3F343LB01
3F343LB08
3F343LD07
(57)【要約】
空気材料移動機(132)を含むことができる、材料移動設備(128)、システムおよび方法が提示される。オリフィス(302)を通る気流は、材料のスタックから最も上の層または一番上の層の材料を分離することができるように、局所的真空を作り出すことができる。気流は、材料と相互作用してはためきを生成し、これは最も上の層から下側の層を分離するのを支援する。材料グリッパー(134)は、スタックから取り出し、そして作業区域内に再位置付けするために、最も上の層または一番上の層の材料を把持することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気材料移動機であって、
前記空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を備え、前記オリフィスの列が前記空気材料移動機の外部表面に沿ってガスの流れを方向付けるように構成される空気材料移動機と、
前記空気材料移動機の前記外部表面に対する前記ガスの流れによって引き付けられる材料をクランプするように構成される少なくとも一つのクランプ要素とを備える材料グリッパーと、を備える、材料移動設備。
【請求項2】
前記空気材料移動機の前記外部表面が湾曲している、請求項1に記載の材料移動設備。
【請求項3】
局所的真空が、前記外部表面の前記湾曲に沿って進む前記オリフィスの列を通る前記ガスの流れによって形成される、請求項2に記載の材料移動設備。
【請求項4】
前記空気材料移動機が、前記材料の縁部に隣接するように前記オリフィスの列が位置付けられる時に、前記材料が前記局所的真空によって前記外部表面に向かって引き付けられる、請求項3に記載の材料移動設備。
【請求項5】
前記少なくとも一つのクランプ要素が、前記湾曲した外部表面の頂点に隣接する前記材料をクランプする、請求項2に記載の材料移動設備。
【請求項6】
前記空気材料移動機が、前記ガスを前記オリフィスの列に分配するように構成された少なくとも一つのチャンバーを備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の材料移動設備。
【請求項7】
前記ガスが、少なくとも一つの入口を介して前記少なくとも一つのチャンバーに提供される、請求項6に記載の材料移動設備。
【請求項8】
前記ガスが圧縮空気である、請求項7に記載の材料移動設備。
【請求項9】
前記少なくとも一つのチャンバーが、前記オリフィスの列にわたる前記ガスの均等な分配を支援するバッフルを備える、請求項6に記載の材料移動設備。
【請求項10】
前記空気材料移動機が、前記ガスを前記オリフィスの列に分配する複数のチャンバーを備える、請求項6に記載の材料移動設備。
【請求項11】
前記オリフィスの列の個々のオリフィスが、前記少なくとも一つのチャンバーから前記外部表面へと延びる湾曲したチャネルを備える、請求項6に記載の材料移動設備。
【請求項12】
前記オリフィスの列が、前記空気材料移動機を横切って不均一に分配される、請求項1~11のいずれか一項に記載の材料移動設備。
【請求項13】
前記材料移動設備を横切って分配される複数の空気材料移動機を備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の材料移動設備。
【請求項14】
前記材料グリッパーが、複数のクランプ要素を備える、請求項13に記載の材料移動設備。
【請求項15】
前記少なくとも一つのクランプ要素が、前記アクチュエータバーに枢動可能に据え付けられたマウンティングバーから延びる、請求項1~14のいずれか一項に記載の材料移動設備。
【請求項16】
前記少なくとも一つのクランプ要素が、マウンティングバーからクランプパッドに延びるフィンガーを備える、請求項15に記載の材料移動設備。
【請求項17】
前記材料グリッパーが、前記マウンティングバーに結合された作動装置を備え、前記作動装置が、前記少なくとも一つのクランプ要素を前記空気材料移動機の前記外部表面に向かって回転するように構成される、請求項15に記載の材料移動設備。
【請求項18】
前記作動装置が空気圧で作動する、請求項17に記載の材料移動設備。
【請求項19】
前記空気材料移動機および前記材料グリッパーがアクチュエータバーに結合される、請求項1~14のいずれか一項に記載の材料移動設備。
【請求項20】
前記アクチュエータバーの移動が、産業用ロボットを通して提供される、請求項19に記載の材料移動設備。
【請求項21】
空気材料移動機と、
材料グリッパーと、
デスタック機モジュールと、
プロセッサを備える処理回路とを備え、前記デスタック機モジュールの実行が、
前記空気材料移動機を、材料のスタック上の最も上の層の材料に隣接して位置付け、
前記空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を起動し、前記気流が前記最も上の層の材料の縁部を前記材料のスタックから分離し、そして
前記材料グリッパーによって前記最も上の層の材料の前記縁部の把持を開始する、ロボットシステム。
【請求項22】
前記空気材料移動機および前記材料グリッパーがアクチュエータバーに結合される、請求項21に記載のロボットシステム。
【請求項23】
前記アクチュエータバーの移動が、産業用ロボットを通して提供される、請求項22に記載のロボットシステム。
【請求項24】
前記材料グリッパーが、前記空気材料移動機の外部表面と前記材料グリッパーのクランプ要素との間に前記最も上の層の材料を把持する、請求項23および23のいずれか一項に記載のロボットシステム。
【請求項25】
前記空気材料移動機の前記外部表面が、外向きの湾曲を備える、請求項24に記載のロボットシステム。
【請求項26】
局所的真空が、前記外部表面の湾曲に沿って進む前記オリフィスの列を通る前記気流によって形成され、前記局所的真空が、前記最も上の層の材料の前記縁部を前記材料のスタックから分離する、請求項25に記載のロボットシステム。
【請求項27】
前記材料グリッパーが、前記アクチュエータバーに枢動可能に据え付けられたマウンティングバーから延びる複数のクランプ要素を備える、請求項22~26のいずれか一項に記載のロボットシステム。
【請求項28】
前記材料グリッパーが、前記マウンティングバーに結合された作動装置を備え、前記作動装置が、前記複数のクランプ要素を回転させて、前記最も上の層の材料の前記縁部を把持するように構成される、請求項27に記載のロボットシステム。
【請求項29】
前記デスタック機モジュールの実行が、
前記材料グリッパーによって把持された前記最も上の層の材料を作業区域に移動させ、そして
前記最も上の層の材料を前記材料グリッパーから解放する、請求項21~28のいずれか一項に記載のロボットシステム。
【請求項30】
前記デスタック機モジュールの実行が、前記最も上の層の材料を解放した後、前記材料のスタック上の次に最も上の層の材料に隣接して前記空気材料移動機を再位置付けする、請求項29に記載のロボットシステム。
【請求項31】
前記気流が、前記空気材料移動機へと供給される圧縮空気によって提供される、請求項21~30のいずれか一項に記載のロボットシステム。
【請求項32】
前記空気材料移動機が、前記縁部に隣接する前記材料のスタック上の最も上の層の材料の上方に位置付けられる、請求項21~31のいずれか一項に記載のロボットシステム。
【請求項33】
スタックされた材料をロボットシステムによって移動させる方法であって、
材料層のスタックの縁部に隣接して空気材料移動機を位置付けることと、
前記空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を開始することとであって、前記気流が最も上の層の縁部を前記スタックから分離する、開始することと、
前記最も上の層の前記縁部を材料グリッパーで把持することであって、前記材料グリッパーが前記空気材料移動機の外部表面と前記材料グリッパーのクランプ要素との間に前記最も上の層の材料をクランプする、把持することと、
前記最も上の層を移動させることと、
前記材料グリッパーから前記最も上の層を解放することと、を含む、方法。
【請求項34】
前記クランプ要素が、マウンティングバーからクランプパッドへと延びるフィンガーを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記空気材料移動機および前記材料グリッパーの移動が、アクチュエータバーに結合されたロボットアームを介して制御される、請求項33および34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記オリフィスの列からの前記気流が、前記空気材料移動機の前記外部表面に沿って局所的真空を生成し、前記局所的真空が前記最も上の層の前記縁部を前記スタックから分離する、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
スタックされた材料をロボットシステムによって移動させる方法であって、
スタックされた材料層の縁部に隣接して空気材料移動機を位置付けることと、
前記空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を開始することであって、前記気流が最も上の層の縁部を前記スタックから分離し、前記オリフィスの列を通して気流を開始することが、
圧縮空気を前記空気材料移動機に供給することと、
前記圧縮空気を、少なくとも一つの空気チャンバーを介して前記オリフィスの列に分配することと、を含む、気流を開始することと、
前記最も上の層の前記縁部を材料グリッパーで把持することと、
前記最も上の層を移動させることと、
前記最も上の層を前記材料グリッパーから解放することと、を含む、方法。
【請求項38】
前記オリフィスの列からの前記気流が、前記空気材料移動機の外部表面に沿って局所的真空を生成し、前記局所的真空が前記最も上の層の前記縁部を前記スタックから分離する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記最も上の層の前記分離された縁部が、前記空気材料移動機の前記外部表面とクランプ要素との間にクランプされる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記空気材料移動機および前記材料グリッパーがアクチュエータバーに結合される、請求項37~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
スタックされた材料をロボットシステムによって移動させる方法であって、
材料層のスタックの縁部に隣接して空気材料移動機を位置付けることと、
空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を開始することであって、前記気流が最も上の層の縁部を前記スタックから分離することと、
前記最も上の層の前記縁部を材料グリッパーで把持することと、
前記最も上の層を作業区域へと移動させることと、
前記最も上の層を前記材料グリッパーから解放することと、を含む、方法。
【請求項42】
前記材料グリッパーが、前記空気材料移動機の外部表面と前記材料グリッパーのクランプ要素との間に前記最も上の層の材料をクランプする、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記クランプ要素が、マウンティングバーからクランプパッドへと延びるフィンガーを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記オリフィスの前記列を通して気流を開始することが、
圧縮空気を前記空気材料移動機に供給することと、
前記圧縮空気を少なくとも一つの空気チャンバーを介して前記オリフィスの前記列に分配することと、を含む、請求項41~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記オリフィスの前記列からの前記気流が、前記空気材料移動機の外部表面に沿って局所的真空を生成し、前記局所的真空が前記最も上の層の前記縁部を前記スタックから分離する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記最も上の層の前記分離された縁部が、前記空気材料移動機の前記外部表面と前記クランプ要素との間にクランプされる、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記空気材料移動機および前記材料グリッパーがアクチュエータバーに結合される、請求項41~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記空気材料移動機および前記材料グリッパーの移動が、アクチュエータバーに結合されたロボットアームを介して制御される、請求項41~46のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ロボットシステムを使用した材料の取り扱いの自動化に関する。より具体的には、本開示は、グリッパーが材料の層を固定し、かつ所望の作業区域に搬送することを可能にするために、スタックされた材料を取り扱うことができる設備、システム、および方法に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年2月1日に出願されたシリアル番号第17/164,708号を有する「Material Moving Apparatus, Systems and Methods」と題する同時係属中の米国非仮出願の優先権および利益を主張し、同出願は、2020年6月1日に出願されたシリアル番号第16/889,278号を有する「Material Moving Apparatus, Systems and Methods」と題する米国非仮出願の優先権および利益を主張するもので、その両方は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
自動化処理は多くの場合、単層の材料の分離に依存するが、自動化された方法を使用して一層の材料をスタックから分離することは困難である。困難は、材料の特性(例えば、剛性、構造、糸タイプ、層間もつれなど)に依存するが、これは、目標とする材料に基づいて変化するだけでなく、動作中の環境の違いによっても変化する。材料処理機械が開発される前は、人間が指で一層を選び取って、目で一層のみが選び取られていることを確認していた。爪、真空、針、またはローラーグリッパーなど、材料分離に使用されている現在の装置は、多くの場合、材料を損傷するか、または性能の不一致につながる上述した材料の変動の影響を受けやすい。
【0004】
背景技術のセクションで考察した主題は、単に背景技術のセクションで言及した結果として先行技術であるとみなされるべきではない。同様に、背景技術のセクションで言及された、または背景技術のセクションの主題に関連付けられた問題は、先行技術において以前に認識されたものとはみなされるべきではない。背景技術のセクションの主題は、異なるアプローチを単に表すものであり、それ自体は、特許請求される技術の実施にも対応する場合がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の態様は、材料を移動する設備、システムおよび方法に関する。一態様では、とりわけ、材料移動設備は、空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列であって、オリフィスの列が、空気材料移動機の外部表面に沿ってガスの流れを方向付けるように構成される、オリフィスの列と、空気材料移動機の外部表面に対するガスの流れによって引き付けられる材料をクランプするように構成された少なくとも一つのクランプ要素を備える材料グリッパーとを備える、空気材料移動機を備える。一つ以上の態様では、空気材料移動機の外部表面は湾曲することができる。局所的真空は、外部表面の湾曲に沿って進むオリフィスの列を通るガスの流れによって形成することができる。空気材料移動機がオリフィスの列を有して材料の縁部に隣接して位置付けられる時、材料を局所的真空によって外部表面に向かって引き付けることができる。少なくとも一つのクランプ要素は、湾曲した外部表面の頂点に隣接する材料をクランプすることができる。
【0006】
様々な態様では、空気材料移動機は、ガスをオリフィスの列に分配するように構成された少なくとも一つのチャンバーを備えることができる。ガスは、少なくとも一つの入口を介して少なくとも一つのチャンバーへと提供することができる。ガスは、圧縮空気とすることができる。少なくとも一つのチャンバーは、オリフィスの列全体にわたるガスの均等な分配を支援するバッフルを備えることができる。空気材料移動機は、ガスをオリフィスの列に分配する複数のチャンバーを備えることができる。オリフィスの列の個々のオリフィスは、少なくとも一つのチャンバーから外部表面に延びる湾曲したチャネルを備えることができる。オリフィスの列は、空気材料移動機を横切って不均一に分配することができる。一部の態様では、材料移動設備は、材料移動設備を横切って分配された複数の空気材料移動機を備えることができる。材料グリッパーは、複数のクランプ要素を備えることができる。少なくとも一つのクランプ要素は、アクチュエータバーに枢動可能に据え付けられたマウンティングバーから延びることができる。少なくとも一つのクランプ要素は、マウンティングバーからクランプパッドへと延びるフィンガーを備えることができる。材料グリッパーは、マウンティングバーに結合された作動装置を備えることができ、作動装置は、少なくとも一つのクランプ要素を空気材料移動機の外部表面に向かって回転させるように構成される。作動装置は、空気圧で作動することができる。空気材料移動機および材料グリッパーは、アクチュエータバーに結合することができる。アクチュエータバーの移動は、産業用ロボットを介して提供することができる。
【0007】
別の態様では、ロボットシステムは、空気材料移動機、材料グリッパー、デスタック機モジュール、およびプロセッサを備える処理回路を備える。デスタック機モジュールの実行は、材料のスタック上の最も上の層の材料に隣接して空気材料移動機を位置付け、空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流(この気流は材料のスタックから最も上の層の材料の縁部を分離する)を起動し、そして材料グリッパーによって最も上の層の材料の縁部の把持を開始することができる。一つ以上の態様では、空気材料移動機および材料グリッパーは、アクチュエータバーに結合される。アクチュエータバーの移動は、産業用ロボットを介して提供することができる。材料グリッパーは、空気材料移動機の外部表面と材料グリッパーのクランプ要素との間で、最も上の層の材料を把持することができる。空気材料移動機の外部表面は、外向きの湾曲を含むことができる。局所的真空は、外部表面の湾曲に沿って進むオリフィスの列を通る気流によって形成することができ、その局所的真空は、材料のスタックから最も上の層の材料の縁部を分離する。
【0008】
様々な態様では、材料グリッパーは、アクチュエータバーへと枢動可能に据え付けられたマウンティングバーから延びる複数のクランプ要素を備えることができる。材料グリッパーは、マウンティングバーに結合された作動装置を備えることができ、作動装置は、複数のクランプ要素を回転させて、最も上の層の材料の縁部を把持するように構成される。一部の態様では、デスタック機モジュールの実行は、材料グリッパーによって把持された最も上の層の材料を作業区域へと移動させ、そして最も上の層の材料を材料グリッパーから解放することができる。デスタック機モジュールの実行は、最も上の層の材料を解放した後に、空気材料移動機を、材料のスタック上の次に最も上の層の材料に隣接して再位置付けすることができる。気流は、空気材料移動機に供給される圧縮空気によって提供することができる。空気材料移動機は、縁部に隣接する材料のスタック上の最も上の層の材料の上方に位置付けることができる。
【0009】
別の態様では、スタックされた材料をロボットシステムによって移動させる方法は、材料層のスタックの縁部に隣接して空気材料移動機を位置付けることと、空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を開始することであって、この気流がスタックから最も上の層の縁部を分離する、開始することと、最も上の層の縁部を材料グリッパーで把持することとであって、この材料グリッパーが、空気材料移動機の外部表面と材料グリッパーのクランプ要素との間に最も上の層の材料をクランプする、把持することと、最も上の層を移動させることと、材料グリッパーから最も上の層を解放することと、を含む。一つ以上の態様では、クランプ要素は、マウンティングバーからクランプパッドへと延びるフィンガーを含むことができる。空気材料移動機および材料グリッパーの移動は、アクチュエータバーに結合されたロボットアームを介して制御することができる。オリフィスの列からの気流は、空気材料移動機の外部表面に沿って局所的真空を形成することができ、この局所的真空は、スタックから最も上の層の縁部を分離する。
【0010】
別の態様では、スタックされた材料をロボットシステムによって移動させる方法は、材料層のスタックの縁部に隣接して空気材料移動機を位置付けることと、空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を開始することであって、この気流がスタックから最も上の層の縁部を分離する、開始することと、を含む。オリフィスの列を通る気流を開始することは、圧縮空気を空気材料移動機に供給することと、少なくとも一つの空気チャンバーを介して圧縮空気をオリフィスの列に分配することと、材料グリッパーを用いて最も上の層の縁部を把持することと、最も上の層を移動することと、材料グリッパーから最も上の層を解放することと、を含むことができる。一つ以上の態様では、オリフィスの列からの気流は、空気材料移動機の外部表面に沿って局所的真空を生成することができ、この局所的真空がスタックから最も上の層の縁部を分離する。最も上の層の分離された縁部を、空気材料移動機の外部表面とクランプ要素との間にクランプすることができる。空気材料移動機および材料グリッパーは、アクチュエータバーへと結合することができる。
【0011】
別の態様では、スタックされた材料をロボットシステムによって移動させる方法は、材料層のスタックの縁部に隣接して空気材料移動機を位置付けることと、空気材料移動機を横切って延びるオリフィスの列を通して気流を開始することであって、この気流がスタックから最も上の層の縁部を分離する、開始することと、材料グリッパーを用いて最も上の層の縁部を把持することと、最も上の層を作業区域へと移動させることと、最も上の層を材料グリッパーから解放することと、を含む。一つ以上の態様では、材料グリッパーは、空気材料移動機の外部表面と材料グリッパーのクランプ要素との間に最も上の層の材料をクランプすることができる。クランプ要素は、マウンティングバーからクランプパッドへと延びるフィンガーを備えることができる。
【0012】
様々な態様では、オリフィスの列を通して気流を開始することは、圧縮空気を空気材料移動機に供給することと、少なくとも一つの空気チャンバーを介して、圧縮空気をオリフィスの列に分配することと、を含むことができる。オリフィスの列からの気流は、空気材料移動機の外部表面に沿って局所的真空を生成することができ、局所的真空は、最も上の層の縁部をスタックから分離する。最も上の層の分離された縁部は、空気材料移動機の外部表面とクランプ要素との間にクランプすることができる。空気材料移動機および材料グリッパーは、アクチュエータバーに結合することができる。空気材料移動機および材料グリッパーの移動は、アクチュエータバーに結合されたロボットアームを介して制御することができる。
【0013】
本開示の他のシステム、方法、特徴、および利点は、以下の図面および発明を実施するための形態を検討することで、当業者には明らかであろう、または明らかとなるであろう。すべてのこうした追加的なシステム、方法、特徴、および利点は、この記述に含まれ、本開示の範囲内であり、かつ添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。加えて、記述された実施形態の随意の特徴および修正ならびに好ましい特徴および修正のすべては、本明細書に教示される開示のすべての態様で使用可能である。その上、従属請求項だけでなく、記述された実施形態の随意の特徴および修正ならびに好ましい特徴および修正のすべての個々の特徴も、組み合わせが可能であり、かつ互いに互換性がある。
【0014】
添付図面は、本開示の様々な他の態様のシステム、方法、および実施形態の様々な実施例を図示する。当業者であれば、図中に図示された要素の境界(例えば、箱、箱の群、または他の形状)は、境界の一例を表すことを理解するであろう。一部の実施例では、一つの要素は、複数の要素として設計される場合があり、またはその複数の要素が、一つの要素として設計される場合がある。一部の実施例では、一つの要素の内部構成要素として示される要素は、別の要素の外部構成要素として実装されてもよく、その逆も可能である。その上、要素は一定の縮尺で描かれていない場合がある。非限定的および非網羅的な記述は、以下の図面を参照しながら記述される。図内の構成要素は必ずしも一定の縮尺ではなく、その代わりに原理を例示することに重点を置いている。さらに、図面では、同様の参照番号は、いくつかの図を通して対応する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の様々な実施形態による、ロボットシステムの実施例を示す図である。
図2】本開示の様々な実施形態による、デスタックモジュールの実施例を示す図である。
図3】本開示の様々な実施形態による、材料移動設備の実施例を示す図である。
図4】本開示の様々な実施形態による、材料移動設備の実施例を示す図である。
図5】本開示の様々な実施形態による、材料移動設備の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書では、縫製ロボットを使用する縫製の自動化に関する様々な実施例が開示される。その特徴を例示する本開示のいくつかの実施形態を、ここで詳細に考察する。「備える」、「有する」、「含有する」、および「含む」という語、ならびにそれらの他の形態は、意味において同等であることを意図しており、またこれらの語のうちのいずれか一つに続く品目が、こうした品目の網羅的なリストであることを意味するものではなく、または列挙された品目のみに限定されることを意味するという点で、制約がない。
【0017】
また、本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」は、文脈によって別途明確に指示されない限り、複数の参照を含むことにも留意する必要がある。本明細書に記述されるものと類似または同等の任意のシステムおよび方法を、本開示の実施形態の実践または試験に使用することができるが、ここで、好ましいシステムおよび方法が記述される。
【0018】
本開示の実施形態は、添付図面を参照しながら以下でより完全に記述される。添付図面では、いくつかの図を通して同様の数字は同様の要素を表し、また例示的実施形態が示される。しかしながら、特許請求の範囲の実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、また本明細書に記載する実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。本明細書に記載する実施例は、非限定的な実施例であり、そして他の可能な実施例の中での単なる実施例にすぎない。
【0019】
図1を参照すると、材料の取り扱いおよび縫製に使用することができるシステムの実施例が示されている。図1の実施例で図示するように、システムは、プロセッサ104と、メモリ106と、インターフェース(例えば、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)108など)と、I/O装置110と、ネットワーキング装置112と、縫製装置114と、材料移動機116と、二次動作装置118と、視覚装置120と、ローカルインターフェース122とを含むことができる、ロボットシステム102を備えることができる。視覚装置120は、例えば、RGBカメラ、RGB-Dカメラ、近赤外(NIR)カメラ、ステレオカメラ、測光ステレオカメラ(複数の照明オプションを有する単一カメラ)、飛行時間カメラ、IPカメラ、光視野カメラ、モノレールカメラ、マルチプレーンカメラ、ラパトロニックカメラ、スチルカメラ、熱画像カメラ、音響カメラ、レンジファインダーなどのセンサーおよび/またはカメラ124を備えることができる。ロボットシステム102はまた、スタックされた材料の取り扱いを実施するために実行することができるデスタック機モジュール126、およびアクチュエータバー130、空気材料移動機132および/または材料グリッパー134を備えることができる材料移動設備128も含むことができる。
【0020】
ロボットシステム102は、製品材料片を把持し、そしてデスタック機モジュール126を通して作業区域へと移動させることができる。空気材料移動機132は、把持するためにスタックされた材料の最も上の(または一番上の)層を分離し、そして作業区域を搬送することができる。材料グリッパー134は、搬送中に材料を固定し、そしてさらなる処理のために、それを作業区域の所望の場所において解放することができる。追加の材料が所望される場合、デスタック機モジュール126は、ロボットシステム102によって、スタックから次の材料片を得るためにプロセスを繰り返すことができる。
【0021】
プロセッサ104は、一つ以上の他の電子装置またはサーバーから受信した任意の命令を復号し、そして実行するように構成することができる。プロセッサは、一つ以上の汎用プロセッサ(例えば、INTEL(登録商標)またはAdvanced Micro Devices(登録商標)(AMD)マイクロプロセッサ)および/または一つ以上の専用プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサまたはXilinx(登録商標)システム・オン・チップ(SOC)フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)プロセッサ)を含むことができる。プロセッサ104は、本明細書に記述される機能のいずれかを実施するためのプログラム命令など、一つ以上のコンピュータ可読プログラム命令を実行するように構成されてもよい。
【0022】
メモリ106は、固定(ハード)ドライブ、磁気テープ、フロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、および光磁気ディスク、ROMなどの半導体メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気カードもしくは光カード、または電子的な命令を格納するために適したその他のタイプの媒体/機械可読媒体を含むことができるが、それらに限定されない。メモリ106は、プロセッサ104によって実行可能なプログラムとして実施することができる一つ以上のモジュールを備えることができる。
【0023】
インターフェースまたはHMI108は、ユーザーからの入力を受け取るか、またはユーザーに出力を提供するかのいずれかを行うことができ、または両方の動作を実行してもよい。一つの事例では、ユーザーは、一つ以上のユーザー対話型の物体および装置を使用して、インターフェースと相互作用することができる。ユーザー対話型の物体および装置は、ユーザー入力ボタン、スイッチ、ノブ、レバー、キー、トラックボール、タッチパッド、カメラ、マイク、モーションセンサー、熱センサー、慣性センサー、タッチセンサー、または上記の組み合わせを備えてもよい。さらに、インターフェースは、要素108において、コマンドラインインターフェース(CLI)、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、音声インターフェース、またはウェブベースのユーザーインターフェースのいずれかとして実装することができる。
【0024】
ロボットシステム102の入力/出力装置、すなわちI/O装置110は、プロセッサ104の、例えば、縫製装置114、材料移動機116、二次動作装置118、および/または視覚装置120などの他の装置への接続を容易にするために使用される構成要素を備えることができ、また、例えば、一つ以上の直列、並列、小型システムインターフェース(SCSI)、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE 1394(すなわち、Firewire(商標))接続要素、またはその他の適切な接続要素を備えることができる。
【0025】
ロボットシステム102のネットワーキング装置112は、ネットワーク上でデータを送信および/または受信するために使用される様々な構成要素を備えることができる。ネットワーク装置112は、入力および出力の両方と通信することできる装置、例えば、変調器/復調器(すなわち、モデム)、無線周波数(RF)または赤外線(IR)トランシーバ、電話インターフェース、ブリッジ、ルーターだけでなく、ネットワークカードなども含むことができる。
【0026】
ロボットシステム102の縫製装置114は、製品材料をともに縫製することを容易にし、また製品材料上のマーキングに沿って、または生成されたパターンの追跡に基づく他の経路に沿って、周囲を縫製するように構成することができる。追加的な実施形態では、縫製装置114は、加工中の製品などから糸、ステッチ、材料などを切断するためのナイフ装置を含むことができる。ロボットシステム102の材料移動機116は、要素116において、切断動作および縫製動作中の製品材料の移動を容易にすることができる。二次動作装置118は、スタッキング装置、折り畳み装置、ラベル取り扱い装置、ならびに/または縫製品の準備、作製、および/もしくは仕上げを支援する他の装置を含むことができる。
【0027】
ロボットシステム102の視覚装置120は、製品材料の移動の検出、および縫製および切断動作中に欠陥および/または不一致についての製品材料の検査を容易にすることができる。さらに、視覚装置120は、材料を切断または縫製する前に、製品上のマーキングの検出を容易にすることができる。視覚装置120は、要素120において、RGB-Dカメラ、近IRカメラ、飛行時間カメラ、インターネットプロトコル(IP)カメラ、明視野カメラ、モノレールカメラ、マルチプレーンカメラ、ラパトロニックカメラ、ステレオカメラ、スチルカメラ、熱画像カメラ、音響カメラ、レンジファインダーカメラなどを備えることができるが、それらに限定されない。RGB-Dカメラは、画像中の画素の色(RGB)および深度の情報を提供することができるデジタルカメラである。
【0028】
ロボットシステム102のローカルインターフェース122は、例えば、当技術分野で公知のような一つ以上のバスまたは他の有線もしくは無線の接続とすることができるが、それらに限定されない。ローカルインターフェース122は、コントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータ、およびレシーバなどの簡略化のために省略された、通信を可能にする追加的な要素を有することができる。さらに、ローカルインターフェース122は、要素122において、構成要素間の適切な通信を可能にするために、アドレス、制御、および/またはデータ接続を含むことができる。
【0029】
図1に示すように、ロボットシステム102は、記述するように、材料移動設備128を制御することができるデスタックモジュール126を含む。デスタックモジュール126は、材料移動設備128を使用して、材料のスタックの最も上の層を作業区域または空間へと移動させるために実行することができるプロセスである。アクチュエータバー130は、材料片を製品材料のスタックから作業区域に移動するために使用することができる。アクチュエータバー130に取り付けられた材料グリッパー134は、材料片を固定し、それをワークスペースの上へと移動させることができる。材料グリッパー134の例としては、例えば、とりわけ、ピンチ式グリッパー、電気粘着グリッパー、または針グリッパーが挙げられる。空気材料移動機132はまた、アクチュエータバー122にも取り付けることができる。空気材料移動機132は、例えば0度~約30度の範囲の低角度で表面を出るオリフィスを用いて形成することができる。空気材料移動機132に供給される空気は、形成されたオリフィスを通して吹き、出る際に、製品材料を空気材料移動機132に向かって持ち上げる局所的真空(例えば、周囲圧力より圧力が低い区域)を生成し、材料グリッパー134によって最も上の材料片を捕捉することを可能にする。様々な高さおよび圧力でエアジェットを提供する複数のオリフィスの組み合わせは、層分離をさらに助けるように所望の材料挙動をあつらえることができる。
【0030】
ここで、ロボットシステム102のデスタックモジュール126の機能を、図2を参照しながら説明する。当業者は、本明細書に開示される本プロセスおよび方法ならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法において実行される機能は、異なる順序で実施されてもよいことを理解するであろう。その上、概説した工程および動作は、例としてのみ提供され、また工程および動作のうちのいくつかは、再配設されてもよく、随意であってもよく、開示された実施形態の本質を損なうことなく、より少ない工程および動作へと組み合わされてもよく、または追加的な工程および動作へと拡張されてもよい。
【0031】
図2のフローチャートは、デスタックモジュール126の可能な実装のアーキテクチャ、機能、および動作を示す。202において、プロセスは、例えば、材料移動設備128またはアクチュエータバー130のコントローラによって、アクチュエータバー130を製品材料のスタックへと移動させるようにコントローラを用いて位置付けることで開始する。例えば、アクチュエータバー130は、202において、産業用ロボット、ロボットアーム、リニアアクチュエータ、または他の制御された機械的リンケージおよび/もしくはアクチュエータを使用して、材料のスタックの上方に位置付けることができる。産業用ロボットとしては、例えば、多関節ロボット、選択的コンプライアンスアセンブリロボット(SCARA)、デルタロボット、および直角座標ロボット(例えば、ガントリロボットまたはx-y-zロボット)が挙げられる。産業用ロボットは、高度な精度で反復動作を実施するようにプログラムすることができ、または例えば、マシンビジョンおよび機械学習を利用することによって、より大きい柔軟性を示すことができる。次に、204において、アクチュエータバー130は、材料スタックに向かって位置付けられる。204において、コントローラは、材料のスタックに向かってアクチュエータバー130を下方に下げることができる。別の実施形態では、材料スタックが、アクチュエータバー130に向かって上向きに作動されてもよい。
【0032】
次に、206において、デスタックモジュール126は、空気材料移動機132を起動することができ、これが材料のスタックの最も上の層を横切って気流を提供する。気流は、最も上の層と材料のスタックの残りの部分との間の分離を引き起こし、また最も上の層ではためきも引き起こす場合がある。はためき(または材料の縁部に沿った他の運動)は、把持するために、最も上の層からより下の重なりを分離するのを支援することができ、また大部分は気流の境界に沿った乱流によって引き起こされる。一部の実施形態では、空気材料移動機132は、プロセスの前に起動されてもよい。206において、一部の実施形態では、空気材料移動機132は、空気材料移動機132を通して常に気流が提供されるように、継続的に起動させていてもよい。
【0033】
208において、デスタックモジュール126は、材料グリッパー134の動作を開始(または起動)させることができる。一部の実施形態では、材料グリッパー134は、クランプ、ピンチ式グリッパー、電気粘着グリッパー、または針グリッパーもしくはその他の適切な把持機構とすることができる。他の実施形態では、複数の同じまたは異なる把持機構が使用されてもよい。材料グリッパー134は、アクチュエータバー130に接続することができ、または別個のアクチュエータバーもしくはエンドエフェクターに接続することもできる。例えば、材料スタックの最も上の層は、アクチュエータバー130に取り付けられた材料グリッパー134によって固定することができる。210において、空気材料移動機132は、搬送のために材料グリッパー134が材料を固定することを可能にするために、最も上の層を分離することができる。次に、デスタックモジュール126は、空気材料移動機132を停止することができる。例えば、208~214において、一部の実施形態では、空気材料移動機132は、停止されなくてもよく、またデスタックプロセス中、継続的に起動されていてもよい。
【0034】
212において、アクチュエータバー130は、把持された材料片を搬送するために、作業区域または空間へと移動することができる。アクチュエータバー130は、材料グリッパー134によって固定された材料のスタックの最も上の層とともに作業区域へと移動する。214において、アクチュエータバー130が作業区域で所定の場所の上方に来ると、材料グリッパー134を停止して、作業区域で材料片を解放することができる。216において、別の材料片が所望される場合、プロセスは202に戻り、ここで次の製品材料片を把持し、そして作業区域に移動することができる。別の材料片が必要ない場合には、プロセスは終了する。
【0035】
ここで、材料移動機設備の一実施例の機能を図3図5を参照しながら説明する。当業者は、本明細書に開示されるこのプロセスおよび方法ならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法において実行される機能は、異なる順序で実施されてもよいことを理解することができる。その上、概説した工程および動作は、例としてのみ提供され、また工程および動作の一部は、随意であってもよく、開示された実施形態の本質を損なうことなく、より少ない工程および動作へと組み合わせられてもよく、または追加的な工程および動作へと拡張されてもよい。
【0036】
図3は、図4に示すようにアクチュエータバー130に取り付けることができる、ロボットシステム102の空気材料移動機132の一実施例を図示する。空気材料移動機は、例えば0度から約30度の範囲の低角度θで空気材料移動機132の外部表面304を出る、一つ以上の形成されたオリフィス302を有する、一つ以上の空気チャンバーを備える。圧縮空気(または他のガス)を、一つ以上の空気チャンバーに提供することができ、これが圧縮空気を出口302に向かわせ、ここで空気は、例えば、材料の表面に対して平行に(または低角度で)排出される。空気材料移動機132の湾曲した形状は、排出された空気が少なくとも部分的に外部表面304の曲率に沿って進むことを可能にし、これは材料スタックの最も上の(または一番上の)片を持ち上げて、材料が材料グリッパー134によって捕捉されることを可能にする局所的真空を作り出す。
【0037】
圧縮空気(または他のガス)は、例えば、図3に示すような一つ以上の空気入力306において装置の頂部を通して、または空気材料移動機132上の別の適切な場所で、空気材料移動機132の中へと入力することができる。空気入力306は、空気材料移動機132内に位置する空気チャンバーへのチャネル(複数可)を含むことができる。一部の実施形態では、圧縮空気は、標準的な圧縮空気であってもよい。他の実施形態では、圧縮空気は、脱イオン圧縮空気とすることができる。様々な実施形態では、圧縮空気は、静電気のない圧縮空気および/または除湿された圧縮空気とすることができる。一つ以上の実施形態では、圧縮空気は、例えば、標準圧縮空気と脱イオン圧縮空気の混合物、または所望の結果を提供することができる他の組み合わせなど、圧縮空気の組み合わせとすることができる。圧縮空気は、予混合とすることができ、空気チャンバーに入る前に混合することができ、または空気入口306もしくは空気材料移動機132の空気チャンバー内で混合することができる。
【0038】
空気材料移動機132の前部は、出口またはオリフィス302から排出された空気を空気材料移動機132上で上向きに進ませるために、湾曲として成形することができる。他の実施形態では、空気移動機の前部は、平坦な傾斜面として成形されてもよい。さらに他の実施形態では、空気移動機の前部は、湾曲および/または平坦な傾斜面の組み合わせとして成形されてもよい。この気流は、考察されるように、層を分離するのを支援し、かつ材料グリッパー134によって捕捉可能にする様態で、スタック内の材料片を、持ち上げ、はためかせ、または移動させるように取り扱うことができる。空気材料移動機132は、製品材料のスタックの縁部の近くのスタック材料の頂部(または上)に、例えば、アクチュエータバー130によって位置付けることができる。これは、材料の一番上の層の一部分を拘束しながら、材料の縁部の取り扱いを可能にすることができる。
【0039】
空気材料移動機132の空気オリフィス302は、一番上の層にされた材料の縁部全体の取り扱いを提供するために、装置の長さに沿って列状に位置付けられる。空気オリフィス302は、例えば0度~約30度の範囲の低角度θで装置の表面から出る。圧縮空気は、オリフィス302から出る際に、スタック内の材料を持ち上げる局所的真空を作り出す。一部の実施形態では、材料のどの部分を取り扱うかを制御するために、空気入力306を起動または停止することができる。一部の実施形態では、空気オリフィスは、所望の材料の取り扱いを達成するために、グループで、または独立して起動されてもよい。一部の実施形態では、空気オリフィスは、所望の材料の取り扱いを達成するために、2列以上で配設されてもよい。一部の実施形態では、空気オリフィスは、所望の材料の取り扱いを達成するために、非グリッドパターンで配設されてもよい。
【0040】
また、空気材料移動機132は、材料片が外部表面304に対して(または隣接して)引き出された時に、検出するように構成された一つ以上のセンサーも含むことができる。センサーは、空気材料移動機132の中へと組み込むことができる光学的または電気的近接センサーを含むことができる。例えば、空気材料移動機132は、空気材料移動機132の動作を制限することなく、センサーを保持するように構成された一つ以上の凹部またはチャネルを含むことができる。図3の実施例では、空気材料移動機132は、例えば、ファイバーワイヤなどのセンサーを収容することができるチャネル308を含む。センサーは、空気材料移動機132の外部表面304に向かって、または外部表面304の外側を移動する材料片を検出することができる。他のタイプのセンサーまたはセンサーの組み合わせも、空気材料移動機132の中へと組み込むことができる。
【0041】
次に図4を参照すると、図3の空気材料移動機132を含む材料移動設備400の一実施例が示される。当業者は、本明細書に開示されるこのプロセスおよび方法ならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法において実行される機能は、異なる順序で実施されてもよいことを理解するであろう。その上、概説した工程および動作は、例としてのみ提供され、また工程および動作の一部は、随意であってもよく、開示された実施形態の本質を損なうことなく、より少ない工程および動作へと組み合わされてもよく、または追加的な工程および動作へと拡張されてもよい。
【0042】
図4は、アクチュエータバー130に取り付けることができる空気材料移動機132の断面図を示す。空気材料移動機132は、外部表面304を、例えば、0度~約30度の範囲の低角度θで出る、形成されたオリフィス302を有する一つ以上の空気チャンバー402を備えることができる。空気入口306を介して一つ以上の空気チャンバー402に提供される圧縮空気は、例えば、材料のスタックの表面に対して平行(または実質的に平行)に空気を方向付ける出口302へと向かわせることができる。空気チャンバー402は、オリフィス302からの実質的に均等な気流の分配を提供するために、圧縮空気を方向付けることができる。空気材料移動機132の湾曲した形状は、排出された空気が外部表面304の湾曲404に沿って進むことを可能にし、これは、製品材料のスタックの最も上の片を持ち上げ、空気材料移動機132に向かって引き込む局所的真空を作り出す。結果として生じる効果は、材料片が材料グリッパー134によって捕捉されるのを可能にする。
【0043】
圧縮空気は、空気材料移動機132の頂部を通して提供することができる。例えば、圧縮空気は、空気入力306を通して流れることができ、これは空気材料移動機132内に位置する空気チャンバー402へのチャネルを提供することができる。様々な実施形態では、圧縮空気は、標準的な圧縮空気とすることができる。一部の実施形態では、圧縮空気は、脱イオン圧縮空気とすることができる。他の実施形態では、圧縮空気は、静電気を帯びていない圧縮空気とすることができる。一部の実施形態では、圧縮空気は、圧縮空気の組み合わせ、例えば、標準的な圧縮空気と脱イオン圧縮の混合物であってもよく、これは、予混合とすることができ、空気材料移動機132の空気チャンバー402に入る前に混合することができ、または空気チャンバー402内で混合することができる。
【0044】
空気材料移動機132の前部は、排出された空気が空気材料移動機132の外部表面304に沿って上向きに進み、それ故に、スタックされた材料を取り扱い、例えば、材料グリッパー134の把持要素またはクランプ要素406によって最も上(または一番上)の材料片を捕捉可能にする様態で持ち上げる、はためかせる、または移動させることを可能にする湾曲として成形することができる。空気材料移動機132は、材料片の縁部の近くで製品材料のスタックの一番上に位置付けることができる。これは、材料の一番上の層の一部分を拘束しながら、製品材料の縁部を取り扱うことを可能にする。
【0045】
空気材料移動機132内に位置する空気チャンバー402は、空気入力306を介して圧縮空気を受け、それを空気オリフィス302へと向かわせる。空気チャンバー402は、空気材料移動機132の内部長さに沿って延びることができ、また、オリフィス302全体にわたって圧縮空気を均等に分配するのを支援するためにバッフルを含むことができる。一部の実施形態では、空気オリフィスの異なる組を接続する複数の空気チャンバーが空気材料移動機内に存在してもよい。空気材料移動機132の湾曲404は、空気材料移動機132を出て外部表面304の湾曲に従って、開口部302を通して排出された空気が低角度で表面に流れることを可能にするように成形することができる。方向付けられた気流は、一番上の層を下方の層から分離し、そして材料グリッパー134によって固定されるようにアクセス可能にする様態で、材料のスタックの一番上の(または最も上の)層をはためかせる、持ち上げる、または移動させることを可能にする。
【0046】
空気材料移動機132の空気オリフィス302は、スタックされた材料の一番上の層の縁部の取り扱いを提供するために、その長さに沿って列状に位置付けられる(例えば、空気材料移動機132の長さにわたって均一に、または不均一に分配することができる一つ以上の空気オリフィスの一つ以上の列で)。一部の実施形態では、単一の空気オリフィスが使用されてもよい。他の実施形態では、空気オリフィスは、形状、サイズ、および/または間隔は変化してもよい。一部の実施形態では、空気材料移動機132は、スタックされた材料の一番上の層の二つ以上の縁部に沿って位置付けられてもよい。オリフィスは、圧縮空気を所望の方向へと向け直すように湾曲することができる。例えば、空気オリフィス302は、例えば、0度~約30度の範囲の低角度で、空気材料移動機132の底面に沿って出ることができる。オリフィス302から出ると、気流は、材料グリッパー134による把持のために材料片の縁部を持ち上げることができる局所的真空を作り出す。一部の実施形態では、材料のどの部分を取り扱うかを制御するために、空気入力306を、起動または停止する。
【0047】
材料グリッパー134は、材料片をワークスペースへと移動させるために、スタックされた材料片を固定することができる。図4の実施例では、材料グリッパー134は、アクチュエータバー130へと取り付けられる。材料グリッパー134は、材料片の一部分を固定することができる把持要素またはクランプ要素406を含む。把持要素406は、アクチュエータバー130に枢動可能に取り付けられ、かつ把持要素またはクランプ要素406の反対側に結合されたリニアアクチュエータまたは回転アクチュエータ408によって動作することができる。空気材料移動機132の起動は、把持要素406を、遠位端が、空気材料移動機132と材料グリッパー134との間にスタックされた材料の一番上の層をクランプするまで、空気材料移動機132の外部表面304に向かって枢動させる。一部の実施形態では、材料グリッパー134は、ピンチ式グリッパー、電気粘着グリッパー、または針グリッパーであってもよく、またはその装置にとって適切な据え付けおよび作動を有する他の適切な把持装置であってもよい。
【0048】
アクチュエータバー130は、ロボットシステム102によるさらなる処理のために、把持された材料片を製品材料のスタックから作業区域へと搬送するために再位置付けすることができる。アクチュエータバー130は、材料片を固定するために、それに取り付けられた一つ以上の空気材料移動機132および/または材料グリッパー134を有してもよい。アクチュエータバー130は、材料のスタックの上方に位置付けることができ、そして空気材料移動機132が材料のスタックと接触することを可能にするように、下方に降ろすことができる。一部の実施形態では、スタックは、空気材料移動機132に向かって持ち上げる(または上昇させる)ことができる。スタックされた材料の一番上の層(または重なり)が材料グリッパー134と空気材料移動機132との間に固定されると、アクチュエータバー130を持ち上げ、かつ材料グリッパー134を解放することによって材料片が定置される作業区域の上方に位置付けることができる。
【0049】
ここで、材料移動設備の機能を、図5を参照しながらさらに説明する。当業者は、本明細書に開示されるこのプロセスおよび方法ならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法において実行される機能は、異なる順序で実施されてもよいことを理解するであろう。その上、概説した工程および動作は、例としてのみ提供され、また工程および動作の一部は、随意であってもよく、開示された実施形態の本質を損なうことなく、より少ない工程および動作へと組み合わされてもよく、または追加的な工程および動作へと拡張されてもよい。
【0050】
図5は、アクチュエータバー130、空気材料移動機132、および材料グリッパー134を備える、材料移動設備の実施例を図示する。空気材料移動機132は、アクチュエータバー130へと取り付けられ、そして、例えば、0度~約30度の範囲の低角度で外部表面304を出るオリフィス302を有する一つ以上の空気チャンバーを収容する。空気材料移動機132が材料スタックの一番上の層に接触すると、デスタックモジュール126(図2)を通して空気供給を起動することができ、これは、空気入力(図3)306へと、そして空気チャンバー402(図4)を通して表面オリフィス302へと進む気流を開始する。
【0051】
オリフィス302からの空気は、スタックされた材料の一番上の層を、材料グリッパー134による把持を容易にする様態で材料がはためく、または移動する結果をもたらす様態で取り扱うことを可能にする。空気供給は、一つ以上の空気チャンバー402へと提供される圧縮空気であってもよく、ここで、圧縮空気は、表面に平行(または実質的に平行)に空気を方向付ける出口302へと向かわせることができる。空気材料移動機132の湾曲した形状は、排出された空気が、空気材料移動機132の湾曲404(図4)に沿って進むことを可能にし、これは、空気材料移動機132の外部表面304に向かって最も上の材料片を持ち上げる局所的真空を作り出し、材料グリッパー134によって材料を捕捉することを可能にする。
【0052】
図5の例では、空気供給は、他の場所に位置する空気供給源を有する管を使用して、空気材料移動機132の空気入力306へと搬送される。一部の実施形態では、空気供給源は、圧縮空気キャニスタまたは他の適切な貯蔵容器を使用してアクチュエータバー130へと取り付けられてもよい。
【0053】
材料グリッパー134は、材料片をワークスペースへと移動させるために、材料片を(例えば、空気材料移動機132の外部表面に対して)固定することができる。材料グリッパー134は、アクチュエータバー130に取り付けられたクランプ機構を備えることができる。例えば、クランプ機構は、アクチュエータバー103に枢動可能に据え付けられたマウンティングバーから延びるフィンガー504(例えば、構造部材)の端部にクランプパッド502を有する、把持要素またはクランプ要素406(図4)を含むことができる。
【0054】
例えば、ピストン408(または他のリニアアクチュエータもしくは回転アクチュエータ)などの起動装置は、機械的リンケージを介してクランプ機構に結合されたピストンロッドを延ばすように起動することができ、クランプパッド502を空気材料移動機132に向かって枢動させて、空気材料移動機132が起動した後に製品材料片を把持することができる。一旦起動すると、クランプは、それが空気材料移動機132と材料グリッパー134のクランプパッド502との間のスタックされた材料の一番上の層をクランプするまで、空気材料移動機(a)132の外部表面に向かって移動する。一部の実施形態では、材料グリッパー134は、ピンチ式グリッパー、電気粘着グリッパー、または針グリッパー、または他の適切な把持装置もしくはクランプ装置であってもよい。
【0055】
一旦把持されると、アクチュエータバー130は、材料のスタックから作業区域へと材料片を搬送するために再位置付けすることができる。アクチュエータバー130は、搬送用の材料片を固定するために、それに取り付けられた一つ以上の材料グリッパー134を有してもよい。アクチュエータバー130は、材料のスタックの上方に位置付けることができ、そして、例えば、空気材料移動機132が材料のスタックの一番上と接触することを可能にするように、また最も上の(または一番上の)層の材料の縁部をスタックから分離し、そしてそれを空気材料移動機132に向かって引き出すように空気供給を開始するように、下方に降ろすことができる。材料の一番上の層が材料グリッパー134と空気材料移動機132との間に固定されると、アクチュエータバー130を持ち上げることができ、そして材料片が解放される作業区域の上方に移動または再位置付けすることができる。
【0056】
空気材料移動機132の空気オリフィス302は、スタックされた材料の一番上の層の縁部全体の取り扱いを提供するために、空気材料移動機132の下側の表面に沿って列状に位置付けることができる。空気オリフィス302は、例えば、0度~約30度の範囲の、または0度~約20度の範囲の低角度で表面を出ることができる。空気材料移動機132に提供される圧縮空気がオリフィス302を通して出る時に、気流は、材料グリッパー134によって把持するために材料を持ち上げる局所的真空を作り出す。一部の実施形態では、空気入力を、起動または停止して、材料の縁部のどの部分が取り扱われるかを制御してもよい。
【0057】
本開示の上述の実施形態は、本開示の原理の明確な理解のために記載される実施の単なる可能な実施例にすぎないことが強調されるべきである。本開示の趣旨および原理から実質的に逸脱することなく、上述の実施形態に対して数多くの変形および修正がなされてもよい。すべてのこうした修正および変形は、本開示の範囲内において本明細書に含まれることが意図され、以下の特許請求の範囲によって保護される。
【0058】
「実質的に」という用語は、意図された目的に否定的な影響を与えない、記述用語からの逸脱を許容することを意味する。記述用語は、たとえその用語が実質的にその単語によって明示的に修正されていないとしても、その単語によって実質的に修正されているものと暗黙的に理解される。
【0059】
比率、濃度、量、およびその他の数値データは、本明細書では範囲形式で表現される場合があることに留意するべきである。当然のことながら、こうした範囲形式は、利便性および簡潔性のために使用されるものであり、したがって、範囲の限界として明示的に列挙された数値だけでなく、各数値および部分範囲が明示的に列挙されたかのように、その範囲内に包含されたすべての個々の数値または部分範囲も含むように、柔軟な様態で解釈されるべきである。例示のために、「約0.1%~約5%」の濃度範囲は、約0.1重量%~約5重量%の明示的に列挙された濃度を含むだけでなく、個々の濃度(例えば、1%、2%、3%、および4%)および部分範囲(例えば、0.5%、1.1%、2.2%、3.3%、および4.4%)も指定範囲内に含まれると解釈されるべきである。「約」という用語は、数値の有効数字による従来の丸めを含むことができる。加えて、「約「x」~「y」」という語句は、「約「x」~約「y」」を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】