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特表2023-529740ARRDC1媒介マイクロベシクルベースの神経系への送達
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(54)【発明の名称】ARRDC1媒介マイクロベシクルベースの神経系への送達
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20230704BHJP
   C12N 1/00 20060101ALI20230704BHJP
   C07K 14/03 20060101ALI20230704BHJP
   C07K 14/145 20060101ALI20230704BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230704BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230704BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20230704BHJP
   A61K 9/50 20060101ALI20230704BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20230704BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20230704BHJP
   A61K 38/02 20060101ALI20230704BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALI20230704BHJP
   C12N 5/10 20060101ALN20230704BHJP
【FI】
C12N15/09 Z
C12N1/00 P
C07K14/03
C07K14/145
A61P25/00
A61P43/00 111
A61K9/16
A61K9/50
A61K47/42
A61K9/127
A61K38/02
A61K31/7088
C12N5/10 ZNA
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576839
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2023-02-13
(86)【国際出願番号】 US2021037053
(87)【国際公開番号】W WO2021252924
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】63/038,461
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507044516
【氏名又は名称】プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ
(71)【出願人】
【識別番号】592017633
【氏名又は名称】ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション
(71)【出願人】
【識別番号】522482924
【氏名又は名称】ヴェサイジェン,インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】VESIGEN, INC.
【住所又は居所原語表記】790 Memorial Drive, Suite 103, Cambridge, Massachusetts 02139, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ルー,クアン
(72)【発明者】
【氏名】ハガーティ,ステファン,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ミルマン,ロバート
【テーマコード(参考)】
4B065
4C076
4C084
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA93X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA44
4C076AA19
4C076AA31
4C076AA61
4C076AA95
4C076CC01
4C076EE41H
4C084AA01
4C084BA03
4C084MA24
4C084MA38
4C084MA41
4C084NA13
4C084ZA01
4C084ZC41
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA24
4C086MA38
4C086MA41
4C086NA13
4C086ZA01
4C086ZC41
4H045AA10
4H045CA01
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
神経系(例えば、中枢神経系および末梢神経系)の細胞への分子(例えば、生物学的分子、小分子、蛋白質および核酸(例えば、DNA、RNA)、DNAプラスミド、shRNA、mRNA)のARMM媒介送達の使用のための方法、システム、組成物および戦略。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレスチンドメイン含有蛋白質1(ARRDC1)媒介マイクロベシクル(ARMM)であって、以下:
(i) 脂質二重層およびARRDC1蛋白質、
(ii) 分子、および
(iii) ウイルスエンベロープ蛋白質
を含む、前記マイクロベシクル。
【請求項2】
ウイルスエンベロープ蛋白質が、水疱性口内炎ウイルスG(VSV-G)である、請求項1に記載のマイクロベシクル。
【請求項3】
ウイルスエンベロープ蛋白質が、狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG)である、請求項1に記載のマイクロベシクル。
【請求項4】
マイクロベシクル産生細胞であって、以下:
異種プロモーターの制御下でARRDC1蛋白質またはそのバリアントをコードする組換え発現コンストラクト、および
ウイルスエンベロープ蛋白質
を含む、前記マイクロベシクル産生細胞。
【請求項5】
ウイルスエンベロープ蛋白質が、VSV-Gである、請求項4に記載のマイクロベシクル産生細胞。
【請求項6】
ウイルスエンベロープ蛋白質が、RVGである、請求項4に記載のマイクロベシクル産生細胞。
【請求項7】
標的細胞に分子を送達する方法であって、方法が、標的細胞を請求項1~3のいずれか一項に記載のマイクロベシクルと接触させることを含む、前記方法。
【請求項8】
標的細胞が、神経系(NS)の細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
標的細胞が、中枢神経系(CNS)の細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
標的細胞が、末梢神経系(PNS)の細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
標的細胞が、ニューロンである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
標的細胞が、星状膠細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
標的細胞が、乏突起膠細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
標的細胞が、ミクログリア細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
患者の障害を治療する方法であって、方法が、請求項1~3のいずれか一項に記載のマイクロベシクルを患者に投与することからなる、前記方法。
【請求項16】
患者の障害を治療する方法であって、請求項4~6のいずれか一項に記載のマイクロベシクル産生細胞を患者に投与することからなる方法。
【請求項17】
障害が、CNS系の障害である、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
障害が、ニューロンの機能に影響を及ぼす、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
障害が、星状膠細胞の機能に影響を及ぼす、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
標的細胞が、乏突起膠細胞である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
障害が、ミクログリア細胞の機能に影響を及ぼす、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
障害が、機能獲得障害である、請求項15~21に記載の方法。
【請求項23】
障害が、機能喪失障害である、請求項15~21に記載の方法。
【請求項24】
障害が、DNAリピート伸長である、請求項15~21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により本願に組み込まれる、2020年6月12日に出願された米国仮出願第63/038,461号に対する、米国特許法35 U.S.C.§119(e)に基づく優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
中枢神経系(「CNS」)および末梢神経系(PNS)の細胞への分子(例えば、蛋白質および核酸(例えば、DNAプラスミド、shRNA、およびmRNAを包含するDNA、RNA)ならびに小分子など生物学的分子)の送達は、標的特異性が低いこと、ならびに、もはや分裂していない分裂終了細胞を標的とすることが困難であることを包含する、いくつかの要因によって制限される。したがって、治療用蛋白質、核酸(RNAなど)、および小分子を神経系に効果的に送達するための方法、組成物、およびシステムを開発する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、神経系、具体的にはCNSおよびPNSの細胞への送達のために、リボ核酸(RNA)を包含する蛋白質および核酸などの分子、ならびに小分子をマイクロベシクル、具体的には、ARRDC1媒介マイクロベシクル(ARMM)にロードすることができるという発見に関する。ARMMは、神経系への分子の送達を可能にするためにウイルスエンベロープ蛋白質を組み込むことができる。例えば、水疱性口内炎ウイルスG蛋白質(VSV-G)または狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG)は、CNSおよびPNSの細胞を標的とするためにARMMSの表面で共発現され、表面に現れることができる。これらの蛋白質は通常、ウイルスの付着および細胞へのウイルスの侵入を助けるように機能する。例えば、VSV-Gは、LDL受容体(LDLR)またはLDLRファミリーメンバーへのウイルス付着を媒介し、RVGは、ウイルス侵入のためにニコチン性アセチルコリン受容体および低親和性神経成長因子受容体を使用することが知られている。これらの蛋白質はまた、ARMMが神経系の細胞を包含する細胞に付着するのを助けることができることが見出されている。
【0004】
さらに、本明細書に記載のARMM送達系は、蛋白質および核酸(例えば、RNA(蛋白質をコードするRNAと非コードRNAの両方を包含する)のCNSおよびPNS細胞への安全かつ効率的な送達を妨げる現在の送達系の多くの制限に対処する。ARMMは内在性の出芽経路に由来するので、それらは、炎症応答の引き金を引くことが知られているウイルス送達系とは違って、強い免疫応答を誘起する可能性が低い(Sen et al.,“Cellular unfolded protein response against viruses used in gene therapy.”Front Microbiology.2014;5:250,1-16.)。さらに、ARMMは、任意の分子(例えば、蛋白質もしくは核酸(例えば、DNAプラスミド、mRNA、miRNAまたはshRNA)、または小分子などの生物学的分子)の特異的パッケージングを可能にする。次いで、これらの分子は、組織特異的マーカーを認識する抗体または他の型の分子をARMMに組み込むことによる特定のレシピエント細胞/組織による融合または取り込みによって送達されることができる。
【0005】
ARMMは、エキソソームとは別個であるマイクロベシクルであり、出芽ウイルスのように直接的形質膜出芽(DPMB)によって産生される。DPMBは、そのアレスチンドメインによって形質膜に局在するアレスチンドメイン含有蛋白質ARRDC1アクセサリー蛋白質のテトラペプチドPSAP(配列番号1)モチーフとのTSG101の特異的相互作用によって駆動される。ARMMは、例えば、Luらによって2013年2月6日に出願され(2013年8月15日に国際公開第2013/119602号として公開された)、「Arrdc1-Mediated Microvesicles(ARMMs)and Uses Thereof」と題されたPCT出願番号PCT/US2013/024839号、ならびに、米国特許第9,737,480号、同第9,816,080号、同第10,260,055号、および国際公開第2018/067546号に詳細に記載されており、その全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。ARRDC1/TSG101相互作用はエンドソームから形質膜へのTSG101の再配置をもたらし、TSG101、ARRDC1、および他の細胞構成要素ならびに目的の分子を含有するマイクロベシクルの放出を媒介する。
【0006】
目的の分子は、天然および非天然に存在する蛋白質、核酸、および小分子などにかかわらず、1つ以上のARMM蛋白質(例えば、ARRDC1)と会合することができ、またはTSG101もしくはARRDC1と会合するように修飾することができる。この会合は、ARMMへのそれらの組み込みを容易にし、ARMMは、所望のペイロードを標的細胞に送達するために使用されることができる。例として、限定することを意図するものではないが、ペイロードRNAをトランス活性化応答(TAR)エレメントに融合することにより、Tat蛋白質などのRNA結合蛋白質に融合したARRDC1蛋白質と会合させることができる。あるいは、ペイロード蛋白質は、ARRDC1のPPXY(配列番号2)モチーフと会合する1つ以上のWWドメインに融合することができる。目的の分子のARMM蛋白質(例えばARRDC1)へのこの会合は、ARRDC1含有ARMMへの分子のローディングを容易にする。あるいは、ペイロードをARMMにロードするために、分子をARMM蛋白質(例えば、TSG101またはARRDC1)に融合することができる。分子は、標的細胞への送達時に切断され得るリンカーを介してARMM蛋白質(例えば、TSG101またはARRDC1)に融合されることができる。
【0007】
同様に、合成または天然の小分子を、ARMM蛋白質(例えば、TSG101またはARRDC1)と会合するように修飾することができる。この会合は、ARMMへのそれらの組み込みを容易にすることができ、分子を標的細胞に送達するために使用することができる。切断可能なリンカーの組み込みを用いて、標的細胞への送達時にそのような分子を放出させ得る。非限定的な例として、小分子をビオチンに連結することができ、それにより、これをストレプトアビジンに融合されたARRDC1蛋白質と会合させることができる。別の非限定的な例として、小分子は、FKBP12(F36V)などの変異型FKBP12に特異的に結合する合成高親和性リガンドに連結することができ(Yang W,Rozamus LW,Narula S,Rollins CT,Yuan R,Andrade LJ,Ram MK,Phillips TB,van Schravendijk MR,Dalgarno D,Clackson T,Holt DA.Investigating protein-ligand interactions with a mutant FKBP possessing a designed specificity pocket.J Med Chem.2000 Mar 23;43(6):1135-42)、これは、FKBP12(F36V)に融合したARRDC1蛋白質と会合する。ARMM蛋白質(例えば、TSG101またはARRDC1)への小分子の会合は、ARRDC1含有ARMMへの小分子のローディングを容易にする。
【0008】
一例えば、ARMMの送達プラットフォームは、mRNAの複数のシス作用性構造要素が神経系細胞の細胞内治療薬および分泌治療薬との関連で機能することを可能にし、これらの構造要素は、限定するものではないが、(i)5'キャップ構造、(ii)5'非翻訳領域(UTR)、(iii)コドン最適化コード配列、(iv)3'UTR、(v)一続きの反復アデニンヌクレオチドからなる3'ポリAテール、および、(vi)特異的RNA結合蛋白質によって認識されて特異的細胞局在化を(例えば、ニューロンのシナプスに)引き起こす、RNA転写物内のシス作用ジコード要素の包摂、を包含する(例えば、Chin A,Lecuyer E.RNA localization:Making its way to the center stage.Biochim Biophys Acta Gen Subj.2017 Nov;1861(11 Pt B):2956-297を参照されたい)。
【0009】
別の例として、ARMMのための送達プラットフォームは、複数のクラスの蛋白質およびmRNAベースの治療薬を神経系細胞に標的化することを可能にし、治療薬は、限定するものではないが、膜貫通蛋白質、細胞質蛋白質、核蛋白質、ミトコンドリア蛋白質、小胞体蛋白質、ゴルジ蛋白質、ペルオキシソーム蛋白質、リソソーム蛋白質、および分泌蛋白質を包含する。
【0010】
神経系障害の治療薬との関連において、短いリンカーペプチドで連結された免疫グロブリンの重鎖(VH)および軽鎖(VL)の可変領域の融合蛋白質で構成される単鎖可変断片(scFv)抗体の標的化発現もまた本願で企図される。これらのscFv抗体は、特定の抗原に選択的に結合することができるか、または、例えば、二重特異性scFvの場合など、他の蛋白質または核酸結合ドメインを融合に付加することによって多機能となるように操作することができる。あるいは、VH鎖およびVL鎖の両方をコードするmRNAが使用され得る。さらに、単一の単量体可変ドメインからなる単一ドメイン抗体(sdAb)をmRNAとして神経系細胞に送達することができる。
【0011】
神経系障害の治療薬との関連において、ARMM媒介mRNA送達の使用によって起こることができる抗原性ペプチドまたはネオアンチゲンの標的化発現もまた企図される。送達されたmRNAは、リボソームによって翻訳されてネオアンチゲン蛋白質鎖を産生し、これはプロテアソームによってプロセシングされてネオアンチゲンを産生することができる。このネオ抗原は、他の膜結合蛋白質と会合してそれ自体を提示することができ、それによってT細胞または免疫系の他の細胞上のT細胞受容体によって認識されることを可能にする。
【0012】
本発明のいくつかの態様では、脂質二重層ならびにARRDC1蛋白質を含有するアレスチンドメイン含有蛋白質1(ARRDC1)媒介マイクロベシクル(ARMM)、分子、およびウイルスエンベロープ蛋白質が提供される。他の態様では、ウイルスエンベロープ蛋白質は、水疱性口内炎ウイルスG(VSV-G)または狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG)である。
【0013】
本発明のいくつかの態様では、異種プロモーターの制御下にあるARRDC1蛋白質またはそのバリアントをコードする組換え発現コンストラクト、およびウイルスエンベロープ蛋白質を含有するマイクロベシクル産生細胞が提供される。他の態様では、ウイルスエンベロープ蛋白質は、水疱性口内炎ウイルスG(VSV-G)または狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG)である。
【0014】
本発明のいくつかの態様では、標的細胞を本明細書に記載のマイクロベシクルと接触させることによって標的細胞に分子を送達する方法が提供される。他の態様では、細胞は、中枢神経系(CNS)および末梢神経系(PNS)を包含する神経系(NS)のものである。さらに他の態様では、標的細胞は、ニューロン、星状膠細胞、乏突起膠細胞、またはミクログリア細胞である。
【0015】
本発明のいくつかの態様では、本明細書に記載のマイクロベシクルまたはマイクロベシクル産生細胞を患者に投与することによって患者の障害を治療する方法が提供される。本発明の他の態様では、障害はCNS系の障害である。さらに他の態様では、障害は、ニューロンの機能、星状膠細胞の機能、乏突起膠細胞の機能、またはミクログリア細胞の機能に影響を及ぼす。本発明の他の態様では、障害は、機能獲得障害、機能喪失障害、またはリピート伸長のいずれかである。
【0016】
本発明の他の利点、特徴、および使用はある種の例示的な限定しない態様の詳細な記載、図面、限定しない実施例、および請求項から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、生物学的および治療的な発見および開発のためのヒト人工多能性幹細胞(iPSC)モデルの使用を伴う神経系障害のためのARMMベースの開発ワークフローの非限定的な概略図を示す。かかるワークフローは、ARMMベースの技術およびアプリケーションの発見および開発のためのプラットフォームとして機能するように適応可能なものとすることができる。この概略図では、腕の皮膚生検が使用されて、ARMMに基づく治療薬のスクリーニングおよび同定に使用するためのiPSC由来の分裂終了(もはや分裂していない)ニューロンを得る。
【0018】
図2図2は、高含有量の単一細胞レベルのイメージングアッセイを使用したARMM媒介ペイロード送達のスクリーニングのための非限定的な概略図である。この概略図では、画像化は自動共焦点顕微鏡法によって達成される。
【0019】
図3図3は、代表的なタイプのペイロードおよび非限定的なCNS標的細胞タイプを示す、開発のためのARMMベースの技術を設計するためのワークフローの非限定的な概略図である。示される配列:PSAP(配列番号1)、PPXY(配列番号2)、および、GGUCUCUCUGGUUAGACCAGAUCUGAGCCUGGGAGCUCUCUGGCUAACUAGGGAACC(配列番号57)
【0020】
図4図4は、ヒトiPSC由来神経前駆細胞へのGFP mRNAのARMM媒介送達および発現を示す。
【0021】
図5A図5Aは、ヒトiPSC由来神経前駆細胞における、GFP mRNAへのARMM媒介送達およびGFP mRNAの発現を示す。
図5B図5Bは、3D iPSC脳オルガノイド由来のヒトニューロンにおける、GFP mRNAへのARMM媒介送達およびGFP mRNAの発現を示す。
【0022】
図6図6は、ハイコンテントイメージングを使用したヒトニューロンにおけるmRNAペイロードの成功したARMM媒介送達およびGFP蛋白質の翻訳を示す。そのイメージングで表されたGFP蛋白質発現、MAP2染色、および核染色。示されるように、ARMMは、軸索、樹状突起、および細胞体を包含するニューロンの複数の細胞内領域へのペイロードの送達を可能にする。
【0023】
図7図7は、ヒトニューロンにおけるmRNAペイロードの成功したARMM媒介送達およびGFP蛋白質の翻訳を示す。示される配列:PSAP(配列番号1)、PPXY(配列番号2)、および、GGUCUCUCUGGUUAGACCAGAUCUGAGCCUGGGAGCUCUCUGGCUAACUAGGGAACC(配列番号57)
【0024】
図8-1】図8は、神経遺伝疾患における代表的な機能獲得および機能喪失機構を標的とするためのARMMの使用についての非限定的な例示的概略図を示す。これらの概略図は、ARMMを使用して個別化医療を患者の神経系の細胞に合うように調整する方法の非限定的な例を示す(neuropathology figures adapted from van der Zee J,Van Broeckhoven C.Dementia in 2013:frontotemporal lobar degeneration-building on breakthroughs.Nat Rev Neurol.2014 Feb;10(2):70-2)。示される配列:PSAP(配列番号1)、PPXY(配列番号2)、および、GGUCUCUCUGGUUAGACCAGAUCUGAGCCUGGGAGCUCUCUGGCUAACUAGGGAACC(配列番号57)
図8-2】図8は、神経遺伝疾患における代表的な機能獲得および機能喪失機構を標的とするためのARMMの使用についての非限定的な例示的概略図を示す。これらの概略図は、ARMMを使用して個別化医療を患者の神経系の細胞に合うように調整する方法の非限定的な例を示す(neuropathology figures adapted from van der Zee J,Van Broeckhoven C.Dementia in 2013:frontotemporal lobar degeneration-building on breakthroughs.Nat Rev Neurol.2014 Feb;10(2):70-2)。示される配列:PSAP(配列番号1)、PPXY(配列番号2)、および、GGUCUCUCUGGUUAGACCAGAUCUGAGCCUGGGAGCUCUCUGGCUAACUAGGGAACC(配列番号57)
【0025】
図9】GRNの機能喪失変異またはプログラニュリン発現の低下に起因する前頭側頭型認知症の可能性のある治療に関連するプログラニュリンをコードするヒトGRN遺伝子の発現増強のためのCRISPR/dCas9活性化の治療的使用の非限定的な例であって、ARMM送達技術と適合する例を示す図である。
【0026】
図10図10は、脆弱X症候群患者ニューロンをレスキューするためのFMRP送達のための神経系の細胞のARMM最適化のための方法の非限定的な例を示す。
【0027】
図11図11は、脆弱X症候群患者ニューロンをレスキューするためのFMRP送達のためのCNSの細胞のためのARMM最適化方法の非限定的な例を示す。
【0028】
図12A-B】図12A~12Bは、RVGペプチドがHAタグと共にTSPAN6の第2の細胞外ループに挿入された融合コンストラクトの非限定的な概略図(図12A)、およびHEK293T細胞から分泌されたARMMにおいてTSPAN6-RVG-HAが確実に検出されたことを示す非限定的な例示的ウェスタンブロット(図12B)を示す。
【0029】
図13A-B】図13A図13Bは、ARMMへのVSV-G挿入のための方法の非限定的な例(図13A)、およびVSV-GがHEK293T細胞から分泌されたARMMにおいて確実に検出されたことを示す非限定的な例示的ウェスタンブロット(図13B)を示す。
【0030】
図14図14は、培養ヒトiPSC由来3D脳オルガノイドへのペイロードのARRDC1媒介送達の非限定的な例を示す。脳オルガノイドを、24時間(上段)または48時間(下段)のいずれかの期間、ARRDC1-GFP-VSVG ARMMに暴露した。挿入図は、24時間後の解離および回収後の高いパーセンテージの緑色蛍光蛋白質(GFP)陽性細胞を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
定義
本願で使用される場合、「ARMM」という用語は、ARRDC1蛋白質もしくはそのバリアントおよび/またはTSG101蛋白質もしくはそのバリアントを含むマイクロベシクルを指す。いくつかの態様においては、ARMMは細胞から排出され、細胞質に存在するかまたは細胞の膜と会合したペイロード、例えば、核酸、蛋白質、または低分子を含む。いくつかの態様では、ARMMは、導入遺伝子を含む組換え発現コンストラクトを含むトランスジェニック細胞から排出され、ARMMは、遺伝子産物、例えば、RNA転写物および/または発現コンストラクトによってコードされる蛋白質(例えば、ARRDC1-Tat融合蛋白質およびTAR-ペイロードRNA)を含む。いくつかの態様においては、ARMMは、例えば脂質二重層をARRDC1蛋白質またはそのバリアントを、TSG101またはそのバリアントが存在する無細胞系において接触させることによって合成的に産生される。他の態様においては、ARMMは、さらに脂質二重層をHECTドメインリガーゼおよびVPS4aと接触させることによって合成的に産生される。いくつかの態様においては、ARMMは後期エンドソームマーカーを欠く。本願で提供されるいくつかのARMMは、1つ以上のエキソソームバイオマーカーを包含しないか、またはそれについて陰性である。エキソソームバイオマーカーは当業者に公知であり、CD63、Lamp-1、Lamp-2、CD9、HSPA8、GAPDH、CD81、SDCBP、PDCD6IP、ENO1、ANXA2、ACTB、YWHAZ、HSP90AA1、ANXA5、EEF1A1、YWHAE、PPIA、MSN、CFL1、ALDOA、PGK1、EEF2、ANXA1、PKM2、HLA-DRA、およびYWHABを包含するが、これらに限定されない。本願において提供されるある種のARMMはエキソソームバイオマーカーを包含し得る。したがって、いくつかのARMMは1つ以上のエキソソームバイオマーカーについては陰性だが、1つ以上の異なるエキソソームバイオマーカーについては陽性であり得る。例えば、かかるARMMはCD63およびLamp-1については陰性であり得るが、PGK1もしくはGAPDHを包含し得る;またはCD63、Lamp-1、CD9、およびCD81については陰性であり得るが、HLA-DRAについては陽性であり得る。いくつかの態様においては、ARMMはエキソソームバイオマーカーを包含するが、エキソソームに典型的に見出されるレベルよりも低いレベルで包含する。例えば、いくつかのARMMは、1つ以上のエキソソームバイオマーカーを、エキソソームに見出されるそのバイオマーカーのレベルの約1%未満、約5%未満、約10%未満、約20%未満、約30%未満、約40%未満、または約50%未満のレベルで包含する。限定しない例を与えると、いくつかの態様においては、ARMMはCD63およびLamp-1について陰性であり得、エキソソームに典型的に見出されるCD9のレベルの約5%未満のレベルでCD9を包含し得、ACTBについて陽性であり得る。上で列記されているものに加えてのエキソソームバイオマーカーは当業者に公知であり、本発明はこの点で限定されない。
【0032】
本願で使用される場合、「結合RNA」という用語は、RNA結合蛋白質、例えば、当技術分野で公知のRNA結合蛋白質および/または本明細書に記載されるRNA結合蛋白質のいずれかに結合するリボ核酸(RNA)を指す。いくつかの態様においては、結合RNAは、RNA結合蛋白質に特異的に結合するRNAである。RNA結合蛋白質に「特異的に結合する」結合RNAは、RNAに結合しない蛋白質または結合RNAに弱く結合する蛋白質などの別の蛋白質に結合するよりも高い親和性、結合活性で、より容易に、かつ/またはより長い期間、RNA結合蛋白質に結合する。いくつかの態様においては、結合RNAは、特定のRNA結合蛋白質に結合する天然に存在するRNAまたはその非天然バリアントである。例えば、結合RNAは、RNA結合蛋白質に特異的に結合するTAR要素、Rev応答要素、MS2 RNA、またはそれらの任意のバリアントであり得る。いくつかの態様においては、結合RNAは、新生HIV-1転写物の5'末端に見られ、転写のトランス活性化因子(Tat)蛋白質に特異的に結合するRNAステムループ構造である、トランス活性化応答エレメント(TARエレメント)またはそのバリアントであり得る。いくつかの態様においては、結合RNAは、アクセサリー蛋白質Rev(例えば、HIV-1由来のRev)に特異的に結合するRev応答エレメント(RRE)またはそのバリアントである。いくつかの態様においては、結合RNAはMS2ファージコート蛋白質に特異的に結合するMS2 RNAである。本開示の結合RNAは、ARMMへの結合RNA(例えば、ペイロードRNAに融合した結合RNA)のローディングを容易にするために、蛋白質(例えば、ARRDC1に融合したRNA結合蛋白質)に特異的に結合するように設計され得る。
【0033】
本願で使用される場合、「アプタマー」という用語は、特定の標的分子、例えば、RNA結合蛋白質に結合する核酸(例えば、RNA、DNA)を指す。いくつかの態様においては、核酸(例えば、DNAまたはRNA)アプタマーは、様々な分子標的、例えば、蛋白質、小分子、高分子、代謝産物、炭水化物、金属、核酸、細胞、組織、および生物に結合するように、インビトロ選択、または別法として、SELEX法(指数関数的濃縮によるリガンドの系統的進化)の反復ラウンドによって操作される。蛋白質などの様々な分子標的に結合するアプタマーを操作する方法は当技術分野で公知であり、米国特許第6,376,19号および同第9,061,043号、Shui B.,et al.,“RNA aptamers that functionally interact with green fluorescent protein and its derivatives.”Nucleic Acids Res.,Mar;40(5):e39(2012)、Trujillo U.H.,et al.,“DNA and RNA aptamers:from tools for basic research towards therapeutic applications.”Comb Chem High Throughput Screen 9(8):619-32(2006)、Srisawat C.,et al.,“Streptavidin aptamers:Affinity tags for the study of RNAs and ribonucleoproteins.”RNA,7:632-641(2001)、ならびに、Tuerk and Gold,“Systematic evolution of ligands by exponential enrichment:RNA ligands to bacteriophage T4 DNA polymerase.”Science.1990に記載されているものを包含し、その各々の全内容はそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0034】
本願で使用される「RNA結合蛋白質」という用語は、結合RNA、例えば、当技術分野で公知の結合RNAおよび/または本明細書に記載される結合RNAのいずれかに結合するポリペプチド分子を指す。いくつかの態様においては、RNA結合蛋白質は、結合RNAに特異的に結合する蛋白質である。結合RNAに「特異的に結合する」RNA結合蛋白質は、対照RNA(例えば、ランダムな核酸配列を有するRNA)またはRNA結合蛋白質に弱く結合するRNAなどの別のRNAに結合するよりも高い親和性、結合活性で、より容易に、かつ/またはより長い期間、結合RNAに結合する。いくつかの態様においては、RNA結合蛋白質は、特定のRNAに結合する天然に存在する蛋白質またはその非天然バリアントである。例えば、いくつかの態様においては、RNA結合蛋白質は、トランス活性化応答エレメント(TARエレメント)に特異的に結合する転写のトランス活性化因子(Tat)蛋白質であり得る。いくつかの態様においては、RNA結合蛋白質はビリオン発現の制御因子(Rev)蛋白質(例えば、HIV-1からのRev)またはそのバリアントであり、これはRev応答エレメント(RRE)に特異的に結合する。いくつかの態様においては、RNA結合蛋白質は、MS2 RNAに特異的に結合するMS2バクテリオファージのコート蛋白質である。本開示において有用なRNA結合蛋白質(例えば、ARRDC1に融合した結合蛋白質)は、ARMMへの結合RNAのローディングを容易にするために、結合RNA(例えば、ペイロードRNAに融合した結合RNA)に特異的に結合するように設計され得る。
【0035】
本願で使用される場合、「ペイロード」、「ペイロード蛋白質」、「ペイロード核酸」、「ペイロードDNA」、「ペイロードRNA」、または「ペイロード小分子」という用語は、ARMM、例えば、ARMMの液相またはARMMの脂質二重層に組み込まれ得る、蛋白質、核酸(DNAもしくはRNAをそれぞれ包含する)、または小分子を指す。ペイロード蛋白質、ペイロード核酸、ペイロードDNA、ペイロードRNA、およびペイロード小分子の種類は当技術分野で公知であり、米国特許第9,737,480号、同第9,816,080号、同第10,260,055号、および国際公開第2018/067546号に記載されているものを包含し、その各々の全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0036】
ペイロードは、ARMMとの会合またはARMMへの包摂によって、対象、臓器、組織または細胞に送達され得る。いくつかの態様においては、ペイロードは、インビトロ、インビボ、またはエクスビボの標的細胞に送達されることになっている。いくつかの態様においては、送達されるペイロードは生物活性薬剤であり、換言すれば、それは細胞、臓器、組織、および/または対象における活性を有する。例えば、対象に投与された場合、その対象に対して生物活性を有するか、または生物学的に活性であると考えられる蛋白質、核酸(例えば、DNAまたはRNA)、または小分子。いくつかの態様においては、送達される薬剤は治療薬剤である。
【0037】
本願で使用される場合、「治療薬剤」という用語は、対象に投与されたときに有益な効果を有するいずれかの薬剤を言う。いくつかの態様においては、ペイロードは小分子であるか、またはペイロード蛋白質、またはDNAもしくはRNAなどの核酸は小分子と会合している。いくつかの態様においては、送達されるペイロードは診断薬剤である。いくつかの態様においては、送達されるペイロードは予防薬剤である。いくつかの態様においては、送達されるペイロードはイメージング薬剤として有用である。これらの態様のいくつかにおいては、診断またはイメージング薬剤は生物活性であり、他では生物活性ではない。
【0038】
本願で使用される場合、「中枢神経系」または「CNS」という用語は、脳および脊髄の細胞および組織から構成される神経系の一部である。神経系を構成する2つの主要なタイプの細胞は、ニューロンおよびグリア細胞である。いくつかの態様においては、ニューロンは興奮性であり、いくつかの態様においては、それらは抑制性である。いくつかの態様においては、CNSの細胞は、ニューロン細胞、グリア細胞、乏突起膠細胞、星状膠細胞、ミクログリア、脳脊髄液(CSF)、間質腔、骨、軟骨などを包含するが、必ずしもこれらに限定されない。
【0039】
本願で使用され得る場合、「末梢神経系」または「PNS」という用語は、脳および脊髄(すなわち、CNSの外側)の細胞および組織の外側の神経系の全ての細胞および組織を指す。PNSは、末梢神経系に主に2種類の細胞を含むCNS外の神経および神経節からなる。感覚神経細胞はCNSに情報を運び、運動神経細胞はCNSからの情報を運ぶ。PNSはまた、神経系の細胞をミエリン化するシュワン細胞を包含する。感覚神経系の細胞は、臓器または外部刺激からCNSに情報を送る。運動神経系細胞は、CNSから臓器、筋肉、および腺に情報を運ぶ。
【0040】
本願で使用される場合、「神経系」または「NS」という用語は、集合的にCNSおよびPNSを指す。神経系の細胞は、血管の内皮細胞およびT細胞を包含する免疫系の細胞とさらに相互作用するニューロン、星状膠細胞、乏突起膠細胞およびミクログリアを包含する。ニューロン、星状膠細胞および乏突起膠細胞は最終分化細胞であるが、CNS特定のニッチには、対称性細胞分裂および対称性細胞分裂の両方を介して複製して、さらなる幹細胞、始原細胞、ならびにニューロンおよび星状膠細胞に最終分化する細胞を産生する能力を保持する神経幹細胞および神経始原細胞が存在する。神経系の常在免疫系細胞であるミクログリアも増殖することができる。
【0041】
「ウイルスエンベロープ蛋白質」という用語は、ウイルスの付着および細胞への侵入を助けるように通常機能する蛋白質を指す。いくつかの態様においては、ウイルスエンベロープ蛋白質をARMMSに組み込んで、CNSの細胞の標的化を可能にすることができる。ウイルスエンベロープ蛋白質の非限定的な例は、水疱性口内炎ウイルスG蛋白質(VSV-G)または狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG)を包含する。VSV-Gは、LDL受容体(LDLR)またはLDLRファミリーメンバーへのウイルス付着を媒介し、RVGは、ウイルス侵入のためにニコチン性アセチルコリン受容体および低親和性神経成長因子受容体を使用することが知られている。
【0042】
本願で使用される場合、「リンカー」という用語は、2つの分子または部分、例えば、ARRDC1蛋白質とTat蛋白質、WWドメインとTat蛋白質、またはARRDC1蛋白質とCas9ヌクレアーゼを連結する化学的部分を指す。典型的には、リンカーは2つの基、分子、または他の部分の間に位置するかまたはそれらによって挟まれ、共有結合によって各1つに接続され、それゆえに2つを接続する。いくつかの態様においては、リンカーはアミノ酸または複数のアミノ酸(例えばペプチドまたは蛋白質)を含む。いくつかの態様においては、リンカーはヌクレオチド(例えば、DNAまたはRNA)または複数のヌクレオチド(例えば、核酸)を含む。いくつかの態様においては、リンカーは有機分子、官能基、ポリマー、または他の化学的部分である。いくつかの態様においては、リンカーは切断可能なリンカーである。例えば、リンカーは、例えばUV光または加水分解酵素、例えばプロテアーゼまたはエステラーゼへの暴露によって切断され得る結合を含む。いくつかの態様においては、リンカーは、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、またはより多くのアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50のアミノ酸)を有するいずれかの一続きのアミノ酸である。他の態様では、リンカーは化学結合(例えば、共有結合、アミド結合、ジスルフィド結合、エステル結合、炭素-炭素結合、炭素ヘテロ原子結合)である。
【0043】
本願で使用される場合、「動物」という用語は、動物界のいずれかのメンバーを指す。いくつかの態様においては、「動物」という用語は、任意の発育段階にある、いずれかの性別のヒトを指す。いくつかの態様においては、「動物」という用語は、任意の発育段階にある非ヒト動物を指す。ある種の態様においては、非ヒト動物は哺乳動物である(例えば、齧歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、またはブタ)。動物は、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、および線虫を包含するが、これらに限定されない。いくつかの態様においては、動物はトランスジェニック動物、遺伝子操作動物、またはクローンである。いくつかの態様においては、動物はトランスジェニック非ヒト動物、遺伝子操作非ヒト動物、または非ヒトクローンである。
【0044】
本願で使用される場合、1つ以上の関心の値に適用される際の「およそ」または「約」という用語は、記載されている参照値に類似する値を指す。ある種の態様においては、「およそ」または「約」という用語は、特に明記しない限り、または文脈から明らか(例えば、そのような数が考えられる値の100%を超える場合)でない限り、記載された参照値のいずれかの方向(より大きいまたはより小さい)に、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%またはそれ未満の範囲内に含まれる値の範囲を指す。
【0045】
本願で使用される場合、2つ以上の実体、例えば、化学的部分、分子、および/またはARMMに関して使用される場合、「と会合する」という用語は、その実体が、直接的に、またはリンカーとして機能する1つ以上の追加の部分を介して互いに物理的に会合または連結されて、その構造が使用される条件下、例えば、生理学的条件下で、それらの実体が物理的に会合した状態を維持するように十分に安定な構造を形成することを意味する。ARMMは、典型的には、共有結合(例えば、アミド結合を介する)または非共有結合(例えば、ARRDC1とWWドメインとの間、またはTat蛋白質とTAR要素との間)を伴う機構によって、作用物質、例えば、核酸、蛋白質または小分子と会合する。ある種の態様においては、送達される薬剤(例えば、ペイロード蛋白質、ペイロード核酸またはペイロード小分子)は、ARRCD1蛋白質またはそのバリアントに融合されたARMMの一部と非共有結合的に会合する分子に共有結合する。いくつかの態様においては、結び付きは、リンカー、例えば切断可能なリンカーによってである。いくつかの態様においては、実体(例えば、ペイロード蛋白質、ペイロード核酸またはペイロード小分子)は、ARMMへの包摂によって、例えば、ARMM内に分子をカプセル化することによって、ARMMに会合される。例えば、いくつかの態様においては、ARMM産生細胞の細胞質に存在する分子(例えば、ペイロード蛋白質、ペイロード核酸またはペイロード小分子)は、ARMMの出芽時にARMMに細胞質を薬剤でカプセル化することによって、ARMMに会合される。同様に、ARMM産生細胞の細胞膜と会合された膜蛋白質または他の分子は、出芽時のARMM膜内への包摂によって、細胞によって産生されるARMMと会合され得る。
【0046】
本願で使用される場合、「生物活性」という語句は、細胞、臓器、組織および/または対象において活性を有する任意の物質の特徴を指す。例えば、生物に投与されたときにその生物に対する生物学的効果を有する物質は、生物活性であると考えられる。1つの例として、ペイロードRNAは、それが対象または細胞に投与されたときに遺伝子産物の発現を増大または減少させる場合に、生物活性と考えられ得る。1つの例として、ヌクレアーゼペイロード蛋白質は、それが対象に投与されたときに遺伝子産物の発現を増大または減少させる場合に、生物活性と考えられ得る。
【0047】
本願で使用される場合、「保存された」という用語は、比較される2つ以上の関連する配列の同じ位置において改変が起こっていない残基である、ポリヌクレオチド配列またはアミノ酸配列のヌクレオチド残基またはアミノ酸残基をそれぞれ指す。比較的保存されているヌクレオチドまたはアミノ酸は、配列上の他所に現れるヌクレオチドまたはアミノ酸よりも関連配列の間で保存されているものである。いくつかの態様においては、2つ以上の配列は、それらが互いに100%同一である場合に、「完全に保存」されていると言われる。いくつかの態様においては、2つ以上の配列は、それらが互いに、少なくとも70%同一、少なくとも80%同一、少なくとも90%同一、または少なくとも95%同一である場合に、「高度に保存」されていると言われる。いくつかの態様においては、2つ以上の配列は、それらが互いに、約70%同一、約80%同一、約90%同一、約95%同一、約98%同一、または約99%同一である場合に、「高度に保存」されていると言われる。いくつかの態様においては、2つ以上の配列は、それらが互いに、少なくとも30%同一、少なくとも40%同一、少なくとも50%同一、少なくとも60%同一、少なくとも70%同一、少なくとも80%同一、少なくとも90%同一、または少なくとも95%同一である場合に、「保存」されていると言われる。いくつかの態様においては、2つ以上の配列は、それらが互いに、約30%同一、約40%同一、約50%同一、約60%同一、約70%同一、約80%同一、約90%同一、約95%同一、約98%同一、または約99%同一である場合に、「保存」されていると言われる。
【0048】
本願で使用される場合、「操作された」という用語は、ヒトによって設計、生成、調製、合成、および/または製造された蛋白質、核酸、複合体、物質、または実体を指す。したがって、操作された産物は天然には生起しない産物である。いくつかの態様においては、操作された蛋白質または核酸は、特定の要件に合うようにまたは特定の設計特徴を有するように設計された蛋白質または核酸である。例えば、ペイロードRNAは、1つ以上のWWドメインをTat蛋白質に融合し、ペイロードRNAをTAR要素に融合してペイロードRNAのARMMへのローディングを容易にすることによって、ARRDC1と会合するように操作され得る。別の例として、ペイロードRNAは、Tat蛋白質をARRDC1に融合し、ペイロードRNAをTAR要素に融合してペイロードRNAのARMMへのローディングを容易にすることによって、ARRDC1と会合するように操作され得る。別の例として、ペイロード蛋白質は、1つ以上のWWドメインをペイロード蛋白質に融合して、ARMMへのペイロード蛋白質のロードを容易にすることによって、ARRDC1と会合するように操作され得る。
【0049】
本願で使用される場合、核酸配列の「発現」は、以下の事象、すなわち、(1)DNA配列からのRNA転写物の産生(例えば転写による)、(2)RNA転写物のプロセシング(例えば、スプライシング、編集、5'キャップ形成、および/または3'端プロセシングによる)、(3)RNAからポリペプチドまたは蛋白質への翻訳、および(4)ポリペプチドまたは蛋白質の翻訳後修飾、のうちの1つ以上を指す。
【0050】
本願で使用される場合、「融合蛋白質」は、ペプチド結合を介して第2の蛋白質部分、例えば、標的細胞に送達される蛋白質と会合する第1の蛋白質部分、例えば、ARRCD1蛋白質もしくはそのバリアントまたはTSG101蛋白質もしくはそのバリアントを包含する。ある種の態様においては、融合蛋白質は単一の融合遺伝子によってコードされる。
【0051】
本願で使用される場合、「遺伝子」という用語は、当分野において理解されるその意味を有する。「遺伝子」という用語が遺伝子制御配列(例えば、プロモーター、エンハンサー等)および/またはイントロン配列を包含し得ることは当業者によって理解されるであろう。遺伝子の定義は、蛋白質をコードしないが、むしろgRNA、RNAi剤、リボザイム、tRNA等などの機能性RNA分子をコードする核酸への言及を含むことがさらに理解されるであろう。明確にするために、本出願で使用される場合、「遺伝子」という用語は一般に、蛋白質をコードする核酸の一部を指し、この用語は、文脈から当業者には明らかなように、調節配列を任意選択的に包含し得ることに留意されたい。この定義は、「遺伝子」という用語の非蛋白質コード発現単位への適用を排除することを意図するものではなく、むしろ、ほとんどのケースでは、本願で用いられるこの用語が蛋白質コード核酸を指すことを明確にするものである。
【0052】
本願で使用される場合、「遺伝子産物」または「発現産物」という用語は、一般に、遺伝子から転写されたRNA(プロセシング前および/または後)または遺伝子から転写されたRNAによってコードされるポリペプチド(修飾前および/または後)を指す。
【0053】
本願で使用される場合、「緑色蛍光蛋白質」(GFP)という用語は、元々は青色光に暴露されたときに緑色に蛍光発光するクラゲのエクオレア・ビクトリアから単離された蛋白質、またはかかる蛋白質の誘導体(例えば、その蛋白質の増強または波長シフトバージョン)を指す。野生型GFPのアミノ酸配列は次の通りである:
MSKGEELFTGVVPILVELDGDVNGHKFSVSGEGEGDATYGKLTLKFICTTGKLPVPWPTLVTTFSYGVQCFSRYPDHMKQHDFFKSAMPEGYVQERTIFFKDDGNYKTRAEVKFEGDTLVNRIELKGIDFKEDGNILGHKLEYNYNSHNVYIMADKQKNGIKVNFKIRHNIEDGSVQLADHYQQNTPIGDGPVLLPDNHYLSTQSALSKDPNEKRDHMVLLEFVTAAGITHGMDELYK(配列番号3)
【0054】
配列番号3と、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%相同な蛋白質もまた緑色蛍光蛋白質であると考えられる。
【0055】
本願で使用される場合、「相同性」という用語は、核酸(例えば、DNA分子および/またはRNA分子)またはポリペプチド間の全体的な関連性を指す。いくつかの態様においては、核酸または蛋白質は、それらの配列が、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一である場合に、互いに「相同」であると見なされる。いくつかの態様においては、核酸または蛋白質は、それらの配列が、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一である場合に、互いに「相同」であると見なされる。「相同」という用語は、必ず少なくとも2つの配列(ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列)間の比較を指す。本発明に従うと、それらがコードするポリペプチドが、少なくとも1つの一続きの少なくとも約20アミノ酸について少なくとも約50%同一、少なくとも約60%同一、少なくとも約70%同一、少なくとも約80%同一、または少なくとも約90%同一である場合には、2つのヌクレオチド配列は相同であると考えられる。いくつかの態様においては、相同なヌクレオチド配列は、一続きの少なくとも4~5つの固有に特定されるアミノ酸をコードする能力によって特徴づけられる。配列が相同と見なされるためには、互いに関連するこれらのアミノ酸の同一性とおおよその間隔の両方が考慮されなければならない。長さ60ヌクレオチド未満のヌクレオチド配列では、相同性は、一続きの少なくとも4~5つの固有に特定されるアミノ酸をコードする能力によって決定される。本発明に従うと、蛋白質が、少なくとも1つの一続きの少なくとも約20アミノ酸について少なくとも約50%同一、少なくとも約60%同一、少なくとも約70%同一、少なくとも約80%同一、または少なくとも約90%同一である場合には、2つの蛋白質配列は相同であると考えられる。
【0056】
本願で使用される場合、「同一性」という用語は、核酸または蛋白質(例えば、DNA分子、RNA分子および/またはポリペプチド)間の全体的な関連性を指す。2つの核酸配列のパーセント同一性の計算は、例えば、最適な比較目的のために2つの配列をアラインメントすることによって行われ得る(例えば、最適なアラインメントのために第1および第2の核酸配列の1つまたは両方にギャップを導入することができ、比較目的のために非同一の配列を無視することができる)。ある種の態様においては、比較目的のためにアラインメントされる配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%である。それから、対応するヌクレオチド位置のヌクレオチドが比較される。第1の配列上のある位置が、第2の配列上の対応する位置と同じヌクレオチドによって占められるときには、分子はその位置において同一である。2つの配列間のパーセント同一性は、配列によって共有される同一の位置の数の関数であり、2つの配列の最適なアラインメントのために導入されることを必要とするギャップの数および各ギャップの長さを考慮に入れる。2つの配列間の配列の比較およびパーセント同一性の決定は、数理アルゴリズムを用いて成し遂げられ得る。例えば、2つのヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988、Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993、Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987、Computer Analysis of Sequence Data,Part I,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New Jersey,1994、および、Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M Stockton Press,New York,1991、に記載されているものなどの方法を用いて決定することができ、これらのそれぞれは参照によって本願に組み込まれる。例えば、2つのヌクレオチド配列間のパーセント同一性はMeyers and Miller(CABIOS,1989,4:11-17)のアルゴリズムを用いて決定され得る。これはALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれており、PAM120重み残基テーブル、12というギャップ長ペナルティ、および4というギャップペナルティを用いる。2つのヌクレオチド配列間のパーセント同一性は、代替的には、GCGソフトウェアパッケージのGAPプログラムを用いて、NWSgapdna.CMPマトリックスを用いて決定され得る。配列間のパーセント同一性を決定するために普通に使用される方法は、参照によって本願に組み込まれるCarillo,H.,and Lipman,D.,SIAM J Applied Math.,48:1073(1988)に開示されているものを包含するが、これらに限定されない。同一性を決定するための技術は、公に利用可能なコンピュータプログラムにコード化されている。2つの配列間の相同性を決定するための例示的なコンピュータソフトウェアは、GCGプログラムパッケージ、Devereux,J.,et al.,Nucleic Acids Research,12(1),387(1984)),BLASTP,BLASTN、および、FASTA Atschul,S.F.et al.,J.Molec.Biol.,215,403(1990))を包含するが、これらに限定されない。
【0057】
本願で使用される場合、「インビトロ」という用語は、生物(例えば、動物、植物、または微生物)内よりも、むしろ人工的な環境において、例えば、試験管または反応ベッセル、細胞培養物、ペトリ皿等において起こる事象を指す。
【0058】
本願で使用される場合、「インビボ」という用語は、生物(例えば、動物、植物、または微生物)内で起こる事象を指す。
【0059】
本願で使用される場合、「単離された」という用語は、(1)(自然界にせよ実験環境にせよ)最初に産生されたときにそれが関連していた構成要素の少なくともいくつかから分離されている物質または実体、ならびに/または、(2)人間の手によって生成、調製、および/もしくは製造された物質または実体を指す。単離された物質および/または実体は、それらが当初結び付けられた他の構成要素の少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、またはより多くから分離され得る。いくつかの態様においては、単離された物質は、約80%超、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約99%超純粋である。本願で使用される場合、物質は、それが実質的に他の構成要素を含まない場合に、「純粋」である。
【0060】
本願で使用される場合、「核酸」という用語は、その最も広い意味では、ホスホジエステル結合を介してオリゴヌクレオチド鎖に組み込まれるかまたは組み込まれることができる化合物および/または物質を指す。いくつかの態様においては、「核酸」は個々の核酸残基(例えば、ヌクレオチドおよび/またはヌクレオシド)を指す。いくつかの態様においては、「核酸」は個々のヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド鎖を指す。本願で使用される場合、「オリゴヌクレオチド」および「ポリヌクレオチド」という用語は、ヌクレオチドのポリマー(例えば、少なくとも2つのヌクレオチドからなる連なり)を指すために互換的に用いることができる。いくつかの態様においては、「核酸」は、RNAならびに一本鎖および/または二本鎖DNAおよび/または相補的DNA(cDNA)を包含する。さらに、「核酸」、「DNA」、「RNA」という用語、および/または類似の用語は、核酸類似体、すなわち、ホスホジエステルの主鎖以外を有する類似体を包含する。例えば、当分野において公知であり、ホスホジエステル結合の代わりにペプチド結合を主鎖に有するいわゆる「ペプチド核酸」は、本発明の範囲内と考えられる。「アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列」という用語は、互いの縮重バージョンである全てのヌクレオチド配列および/または同じアミノ酸配列をコードする全てのヌクレオチド配列を包含する。蛋白質および/またはRNAをコードするヌクレオチド配列はイントロンを包含し得る。核酸は、天然源から精製され、組換え発現系を使用して産生されることができ、任意選択的に精製され、化学合成されること等が可能である。適切な場合、例えば、化学合成された分子の場合、核酸は、化学修飾された塩基または糖、骨格修飾等を有する類似体などのヌクレオシド類似体を含むことができる。特に明記しない限り、核酸配列は5'から3'方向に提示される。「核酸セグメント」という用語は、本願において、より長い核酸配列の一部分である核酸配列を指すために用いられる。多くの態様においては、核酸セグメントは少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、またはより多くの残基を含む。いくつかの態様においては、核酸は、天然ヌクレオシド(例えば、アデノシン、チミジン、グアノシン、シチジン、ウリジン、デオキシアデノシン、デオキシチミジン、デオキシグアノシン、およびデオキシシチジン);ヌクレオシド類似体(例えば、2-アミノアデノシン、2-チオチミジン、イノシン、ピロロピリミジン、3-メチルアデノシン、5-メチルシチジン、2-アミノアデノシン、C5-ブロモウリジン、C5-フルオロウリジン、C5-ヨードウリジン、C5-プロピニルウリジン、C5-プロピニルシチジン、C5-メチルシチジン、2-アミノアデノシン、7-デアザアデノシン、7-デアザグアノシン、8-オキソアデノシン、8-オキソグアノシン、O(6)-メチルグアニン、および2-チオシチジン);化学修飾塩基;生体修飾塩基(例えば、メチル化塩基);インターカレーション塩基;修飾糖(例えば、2'-フルオロリボース、リボース、2'-デオキシリボース、アラビノース、およびヘキソース);および/または修飾リン酸基(例えば、ホスホロチオエートおよび5'-N-ホスホロアミダイト連結部)であるか、またはこれらを含む。いくつかの態様においては、本発明は、送達を容易化または達成するために、具体的に、化学修飾されていない核酸(例えば、ヌクレオチドおよび/またはヌクレオシドを包含するポリヌクレオチドおよび残基)を意味する「未修飾核酸」に関する。
【0061】
本願で使用される場合、「蛋白質」という用語は、1つ以上のペプチド結合によって互いに連結された少なくとも2つのアミノ酸からなる連なりを指す。蛋白質はアミノ酸以外の部分を包含し得(例えば、糖蛋白質であり得る)、および/または別様にプロセシングもしくは修飾され得る。当業者は、「蛋白質」が(シグナル配列の有無にかかわらず)細胞によって産生される完全な蛋白質鎖であることができ、またはその機能的な部分であることができるということを理解するであろう。当業者は、さらに、蛋白質が、場合によっては、例えば、1つ以上のジスルフィド結合によって連結された、または他の手段によって結び付けられた1つ以上の蛋白質鎖を包含することができるということを理解するであろう。蛋白質はL-アミノ酸、d-アミノ酸、または両方を含有し得、当分野において公知の種々のアミノ酸修飾または類似体のいずれかを含有し得る。有用な修飾は、例えば、炭水化物基、リン酸基、ファルネシル基、イソファルネシル基、脂肪酸基、アミド基、末端アセチル基などの化学的実体の付加、コンジュゲーション、官能化、または他の修飾(例えば、アルファアミド化)等を包含する。ある種の態様においては、蛋白質の修飾は、より安定な蛋白質(例えば、インビボでのより長い半減期)をもたらす。これらの修飾は、蛋白質の環化、d-アミノ酸の組み込み等を包含し得る。いずれの修飾も、蛋白質の所望の生物学的活性を実質的に妨げてはならない。ある種の態様においては、蛋白質の修飾はより生物活性なペプチドをもたらす。いくつかの態様においては、蛋白質は天然アミノ酸、非天然アミノ酸、合成アミノ酸、アミノ酸類似体、およびそれらの組み合わせを含み得る。
【0062】
本願で使用される場合、「対象」または「患者」という用語は、本発明による組成物が、例えば、実験的、診断的、予防的、および/または治療的な目的で投与され得るいずれかの生物を指す。典型的な対象は動物(例えば哺乳動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、およびヒト)および/または植物を包含する。いくつかの態様においては、対象は、疾患または障害を有するかまたは有することが疑われる患者である。他の態様においては、対象は、健康なボランティアである。
【0063】
本願で使用される場合、「治療上有効量」という用語は、疾患、障害、および/または状態を患うかまたはそれにかかりやすい対象に投与されたときに、疾患、障害、および/または状態を治療し、その症状を改善し、診断し、防止し、かつ/またはその発症を遅延させるために十分である送達される薬剤(例えば、核酸、蛋白質、薬物、治療薬剤、診断薬剤、予防薬剤、ARMM、またはペイロード蛋白質もしくはペイロードRNAを含むARMM)の量を意味する。
【0064】
本願で使用される場合、「治療すること」という用語は、特定の疾患または状態の1つ以上の症状または特徴の発生を部分的または完全に予防し、かつ/または減少させることを指す。例えば、癌を「治療すること」は、癌の生存、成長、および/または拡散を阻害することを指し得る。治療は、疾患、障害および/または状態に関連するより重篤な結果を発症するリスクを低下させる目的で、その疾患、障害および/または状態の徴候または症状を示さない対象および/またはその疾患または状態の初期の徴候または症状のみを示す対象に投与され得る。
【0065】
本願で使用される場合、「ベクター」は、核酸をホスト細胞に移入するために用いられることが可能ないずれかの核酸または核酸担持粒子、細胞、または生物を意味する。「ベクター」という用語は、核酸を細胞内に導入するためのウイルスおよび非ウイルス産物ならびに手段の両方を包含する。「ベクター」はインビトロ、エクスビボ、またはインビボで用いることができる。作動可能に連結された遺伝子の発現を導くことが可能なベクターは、本願では「発現ベクター」を指す。非ウイルスベクターはプラスミド、コスミド、人工染色体(例えば、細菌人工染色体または酵母人工染色体)を包含し、例えば、リポソーム、荷電脂質(cytofectin)、DNA-蛋白質複合体、およびバイオポリマーを含み得る。ウイルスベクターは、例えば、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス、ポックスウイルス、バキュロウイルス、レオウイルス、ワクシニアウイルス、単純ヘルペスウイルス、エプスタイン-バーウイルス、およびアデノウイルスベクターを包含する。ベクターはウイルスのゲノム配列全体または組換えゲノム配列をもまた含み得る。ベクターは、その内に核酸を送達するために細胞に感染すること、入ること、または導入されることができるウイルスの産生のための機能的な配列を含むゲノムの部分をもまた含み得る。
【0066】
本願で使用される場合、「WWドメイン」という用語は、C末端に短いプロリンリッチまたはプロリン含有モチーフとの蛋白質-蛋白質相互作用を媒介する2つの塩基性残基を有する蛋白質ドメインを指す。WWドメインの2つの塩基性残基(例えば、H、R、およびKのうちの任意の2つ)は、WW蛋白質ドメインの真のC末端にある必要はないことを理解されたい。むしろ、2つの塩基性残基は、WW蛋白質ドメインのC末端部分(例えば、WW蛋白質ドメインのほとんどC末端)にあり得る。いくつかの態様においては、WWドメインは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のトリプトファン(W)残基を含有する。いくつかの態様においては、WWドメインは、少なくとも2つのW残基を含有する。いくつかの態様においては、少なくとも2つのW残基は、15~25アミノ酸だけ離れている。いくつかの態様においては、少なくとも2つのW残基は、19~23アミノ酸だけ離れている。いくつかの態様においては、少なくとも2つのW残基は、20~22アミノ酸だけ離れている。2つの塩基性C末端アミノ酸残基を有するWWドメインは、短いプロリンリッチモチーフまたはプロリン含有モチーフ(すなわち、PPXY(配列番号2)モチーフ)と結び付く能力を有し得る。WWドメインは、AARDC1に見出されるPPXY(配列番号2)などのプロリンリッチなコア配列を有するモチーフを包含する種々の別個のペプチドリガンドに結合する。WWドメインは、20~22アミノ酸によって離間された2つのシグネチャートリプトファン残基を有する30~40アミノ酸蛋白質相互作用ドメインであり得る。WWドメインの3次元構造は、それらが一般的に2つのリガンド結合溝を有する三本鎖のアンチパラレルβシートへと折りたたまるということを示している。
【0067】
WWドメインは、多くの真核生物に見られ、約50のヒト蛋白質に存在する(Bork,P.& Sudol,M.The WW domain:a signaling site in dystrophin? Trends Biochem Sci 19,531-533(1994))。WWドメインは、膜標的化ドメイン、例えばNEDD4ファミリー蛋白質のC2、FE65蛋白質のホスホチロシン結合(PTB)ドメイン、CA150およびFBPIlのFFドメイン、ならびにPLEKHA5のプレクストリン相同性(PH)ドメインを包含するいくつかの他の相互作用ドメインと一緒に存在し得る。WWドメインは、NEDD4ファミリー蛋白質のHECT E3蛋白質-ユビキチンリガーゼドメイン、Pin1のロタマーゼ(rotomerase)またはペプチジルプロリル(proly)イソメラーゼドメイン、ならびにArhGAP9およびArhGAP12のRho GAPドメインを包含する種々の触媒ドメインにもまた連結される。
【0068】
本開示において、WWドメインは、C末端に2つの塩基性アミノ酸を天然に有するWWドメインであり得る。いくつかの態様においては、WWドメインまたはWWドメインバリアントは、ヒトユビキチンリガーゼWWP1、WWP2、Nedd4-1、Nedd4-2、Smurf1、Smurf2、ITCH、NEDL1、またはNEDL2に由来し得る。WWドメイン含有蛋白質の例示的なアミノ酸配列(WWドメインは下線付き)は下で列記される。例示的な蛋白質のWWドメインまたはWWドメインバリアントのいずれかが本明細書に記載される発明に用いられ得、限定することを意味されないということは了解されるべきである。
【0069】
ヒトWWP1アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9H0M0)。4つの下線付きWWドメインはアミノ酸349~382(WW1)、381~414(WW2)、456~489(WW3)、および496~529(WW4)に対応する。
MATASPRSDT SNNHSGRLQL QVTVSSAKLK RKKNWFGTAI YTEVVVDGEI 50
TKTAKSSSSS NPKWDEQLTV NVTPQTTLEF QVWSHRTLKA DALLGKATID 100
LKQALLIHNR KLERVKEQLK LSLENKNGIA QTGELTVVLD GLVIEQENIT 150
NCSSSPTIEI QENGDALHEN GEPSARTTAR LAVEGTNGID NHVPTSTLVQ 200
NSCCSYVVNG DNTPSSPSQV AARPKNTPAP KPLASEPADD TVNGESSSFA 250
PTDNASVTGT PVVSEENALS PNCTSTTVED PPVQEILTSS ENNECIPSTS 300
AELESEARSI LEPDTSNSRS SSAFEAAKSR QPDGCMDPVR QQSGNANTET 350
LPSGWEQRKD PHGRTYYVDH NTRTTTWERP QPLPPGWERR VDDRRRVYYV 400
DHNTRTTTWQ RPTMESVRNF EQWQSQRNQL QGAMQQFNQR YLYSASMLAA 450
ENDPYGPLPP GWEKRVDSTD RVYFVNHNTK TTQWEDPRTQ GLQNEEPLPE 500
GWEIRYTREG VRYFVDHNTR TTTFKDPRNG KSSVTKGGPQ IAYERGFRWK 550
LAHFRYLCQS NALPSHVKIN VSRQTLFEDS FQQIMALKPY DLRRRLYVIF 600
RGEEGLDYGG LAREWFFLLS HEVLNPMYCL FEYAGKNNYC LQINPASTIN 650
PDHLSYFCFI GRFIAMALFH GKFIDTGFSL PFYKRMLSKK LTIKDLESID 700
TEFYNSLIWI RDNNIEECGL EMYFSVDMEI LGKVTSHDLK LGGSNILVTE 750
ENKDEYIGLM TEWRFSRGVQ EQTKAFLDGF NEVVPLQWLQ YFDEKELEVM 800
LCGMQEVDLA DWQRNTVYRH YTRNSKQIIW FWQFVKETDN EVRMRLLQFV 850
TGTCRLPLGG FAELMGSNGP QKFCIEKVGK DTWLPRSHTC FNRLDLPPYK 900
SYEQLKEKLL FAIEETEGFG QE(配列番号4) 922
WW1(349~382):
ETLPSGWEQRKDPHGRTYYVDHNTRTTTWERPQP(配列番号5)
WW2(381~414):
QPLPPGWERRVDDRRRVYYVDHNTRTTTWQRPTM(配列番号6)
WW3(456~489):
ENDPYGPLPPGWEKRVDSTDRVYFVNHNTKTTQWEDPRT(配列番号7)
WW4(496~529):
EPLPEGWEIRYTREGVRYFVDHNTRTTTFKDPRN(配列番号8)
【0070】
ヒトWWP2アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/O00308)。4つの下線付きWWドメインはアミノ酸300~333(WW1)、330~363(WW2)、405~437(WW3)、および444~547(WW4)に対応する。
MASASSSRAG VALPFEKSQL TLKVVSAKPK VHNRQPRINS YVEVAVDGLP 50
SETKKTGKRI GSSELLWNEI IILNVTAQSH LDLKVWSCHT LRNELLGTAS 100
VNLSNVLKNN GGKMENMQLT LNLQTENKGS VVSGGELTIF LDGPTVDLGN 150
VPNGSALTDG SQLPSRDSSG TAVAPENRHQ PPSTNCFGGR SRTHRHSGAS 200
ARTTPATGEQ SPGARSRHRQ PVKNSGHSGL ANGTVNDEPT TATDPEEPSV 250
VGVTSPPAAP LSVTPNPNTT SLPAPATPAE GEEPSTSGTQ QLPAAAQAPD 300
ALPAGWEQRE LPNGRVYYVD HNTKTTTWER PLPPGWEKRT DPRGRFYYVD 350
HNTRTTTWQR PTAEYVRNYE QWQSQRNQLQ GAMQHFSQRF LYQSSSASTD 400
HDPLGPLPPG WEKRQDNGRV YYVNHNTRTT QWEDPRTQGM IQEPALPPGW 450
EMKYTSEGVR YFVDHNTRTT TFKDPRPGFE SGTKQGSPGA YDRSFRWKYH 500
QFRFLCHSNA LPSHVKISVS RQTLFEDSFQ QIMNMKPYDL RRRLYIIMRG 550
EEGLDYGGIA REWFFLLSHE VLNPMYCLFE YAGKNNYCLQ INPASSINPD 600
HLTYFRFIGR FIAMALYHGK FIDTGFTLPF YKRMLNKRPT LKDLESIDPE 650
FYNSIVWIKE NNLEECGLEL YFIQDMEILG KVTTHELKEG GESIRVTEEN 700
KEEYIMLLTD WRFTRGVEEQ TKAFLDGFNE VAPLEWLRYF DEKELELMLC 750
GMQEIDMSDW QKSTIYRHYT KNSKQIQWFW QVVKEMDNEK RIRLLQFVTG 800
TCRLPVGGFA ELIGSNGPQK FCIDKVGKET WLPRSHTCFN RLDLPPYKSY 850
EQLREKLLYA IEETEGFGQE(配列番号9) 870
WW1(300~333):
DALPAGWEQRELPNGRVYYVDHNTKTTTWERPLP(配列番号10)
WW2(330~363):
PLPPGWEKRT DPRGRFYYVDHNTRTTTWQRPTA(配列番号11)
WW3(405~437):
HDPLGPLPPGWEKRQDNGRVYYVNHNTRTTQWEDPRT(配列番号12)
WW4(444~477):
PALPPGWEMKYTSEGVRYFVDHNTRTTTFKDPRP(配列番号13)
【0071】
ヒトNedd4-1アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/P46934)。4つの下線付きWWドメインはアミノ酸610~643(WW1)、767~800(WW2)、840~873(WW3)、および892~925(WW4)に対応する。
MAQSLRLHFA ARRSNTYPLS ETSGDDLDSH VHMCFKRPTR ISTSNVVQMK 50
LTPRQTALAP LIKENVQSQE RSSVPSSENV NKKSSCLQIS LQPTRYSGYL 100
QSSNVLADSD DASFTCILKD GIYSSAVVDN ELNAVNDGHL VSSPAICSGS 150
LSNFSTSDNG SYSSNGSDFG SCASITSGGS YTNSVISDSS SYTFPPSDDT 200
FLGGNLPSDS TSNRSVPNRN TTPCEIFSRS TSTDPFVQDD LEHGLEIMKL 250
PVSRNTKIPL KRYSSLVIFP RSPSTTRPTS PTSLCTLLSK GSYQTSHQFI 300
ISPSEIAHNE DGTSAKGFLS TAVNGLRLSK TICTPGEVRD IRPLHRKGSL 350
QKKIVLSNNT PRQTVCEKSS EGYSCVSVHF TQRKAATLDC ETTNGDCKPE 400
MSEIKLNSDS EYIKLMHRTS ACLPSSQNVD CQININGELE RPHSQMNKNH 450
GILRRSISLG GAYPNISCLS SLKHNCSKGG PSQLLIKFAS GNEGKVDNLS 500
RDSNRDCTNE LSNSCKTRDD FLGQVDVPLY PLPTENPRLE RPYTFKDFVL 550
HPRSHKSRVK GYLRLKMTYL PKTSGSEDDN AEQAEELEPG WVVLDQPDAA 600
CHLQQQQEPS PLPPGWEERQ DILGRTYYVN HESRRTQWKR PTPQDNLTDA 650
ENGNIQLQAQ RAFTTRRQIS EETESVDNRE SSENWEIIRE DEATMYSNQA 700
FPSPPPSSNL DVPTHLAEEL NARLTIFGNS AVSQPASSSN HSSRRGSLQA 750
YTFEEQPTLP VLLPTSSGLP PGWEEKQDER GRSYYVDHNS RTTTWTKPTV 800
QATVETSQLT SSQSSAGPQS QASTSDSGQQ VTQPSEIEQG FLPKGWEVRH 850
APNGRPFFID HNTKTTTWED PRLKIPAHLR GKTSLDTSND LGPLPPGWEE 900
RTHTDGRIFY INHNIKRTQW EDPRLENVAI TGPAVPYSRD YKRKYEFFRR 950
KLKKQNDIPN KFEMKLRRAT VLEDSYRRIM GVKRADFLKA RLWIEFDGEK 1000
GLDYGGVARE WFFLISKEMF NPYYGLFEYS ATDNYTLQIN PNSGLCNEDH 1050
LSYFKFIGRV AGMAVYHGKL LDGFFIRPFY KMMLHKPITL HDMESVDSEY 1100
YNSLRWILEN DPTELDLRFI IDEELFGQTH QHELKNGGSE IVVTNKNKKE 1150
YIYLVIQWRF VNRIQKQMAA FKEGFFELIP QDLIKIFDEN ELELLMCGLG 1200
DVDVNDWREH TKYKNGYSAN HQVIQWFWKA VLMMDSEKRI RLLQFVTGTS 1250
RVPMNGFAEL YGSNGPQSFT VEQWGTPEKL PRAHTCFNRL DLPPYESFEE 1300
LWDKLQMAIE NTQGFDGVD(配列番号14) 1319
WW1(610~643):
SPLPPGWEERQDILGRTYYVNHESRRTQWKRPTP(配列番号15)
WW2(767~800):
SGLPPGWEEKQDERGRSYYVDHNSRTTTWTKPTV(配列番号16)
WW3(840~873):
GFLPKGWEVRHAPNGRPFFIDHNTKTTTWEDPRL(配列番号17)
WW4(892~925):
GPLPPGWEERTHTDGRIFYINHNIKRTQWEDPRL(配列番号18)
【0072】
ヒトNedd4-2アミノ酸配列(>gi|21361472|ref|NP_056092.2|E3ユビキチン-蛋白質リガーゼNEDD4様アイソフォーム3[Homo sapiens])。4つの下線付きWWドメインはアミノ酸198~224(WW1)、368~396(WW2)、480~510(WW3)、および531~561(WW4)に対応する。
MATGLGEPVYGLSEDEGESRILRVKVVSGIDLAKKDIFGASDPYVKLSLYVADENRELALVQTKTIKKTLNPKWNEEFYFRVNPSNHRLLFEVFDENRLTRDDFLGQVDVPLSHLPTEDPTMERPYTFKDFLLRPRSHKSRVKGFLRLKMAYMPKNGGQDEENSDQRDDMEHGWEVVDSNDSASQHQEELPPPPLPPGWEEKVDNLGRTYYVNHNNRTTQWHRPSLMDVSSESDNNIRQINQEAAHRRFRSRRHISEDLEPEPSEGGDVPEPWETISEEVNIAGDSLGLALPPPPASPGSRTSPQELSEELSRRLQITPDSNGEQFSSLIQREPSSRLRSCSVTDAVAEQGHLPPPSVAYVHTTPGLPSGWEERKDAKGRTYYVNHNNRTTTWTRPIMQLAEDGASGSATNSNNHLIEPQIRRPRSLSSPTVTLSAPLEGAKDSPVRRAVKDTLSNPQSPQPSPYNSPKPQHKVTQSFLPPGWEMRIAPNGRPFFIDHNTKTTTWEDPRLKFPVHMRSKTSLNPNDLGPLPPGWEERIHLDGRTFYIDHNSKITQWEDPRLQNPAITGPAVPYSREFKQKYDYFRKKLKKPADIPNRFEMKLHRNNIFEESYRRIMSVKRPDVLKARLWIEFESEKGLDYGGVAREWFFLLSKEMFNPYYGLFEYSATDNYTLQINPNSGLCNEDHLSYFTFIGRVAGLAVFHGKLLDGFFIRPFYKMMLGKQITLNDMESVDSEYYNSLKWILENDPTELDLMFCIDEENFGQTYQVDLKPNGSEIMVTNENKREYIDLVIQWRFVNRVQKQMNAFLEGFTELLPIDLIKIFDENELELLMCGLGDVDVNDWRQHSIYKNGYCPNHPVIQWFWKAVLLMDAEKRIRLLQFVTGTSRVPMNGFAELYGSNGPQLFTIEQWGSPEKLPRAHTCFNRLDLPPYETFEDLREKLLMAVENAQGFEGVD(配列番号19)
WW1(198~224):
GWEEKVDNLGRTYYVNHNNRTTQWHRP(配列番号20)
WW2(368~396):
PSGWEERKDAKGRTYYVNHNNRTTTWTRP(配列番号21)
WW3(480~510):
PPGWEMRIAPNGRPFFIDHNTKTTTWEDPRL(配列番号22)
WW4(531~561):
PPGWEERIHLDGRTFYIDHNSKITQWEDPRL(配列番号23)
【0073】
ヒトSmurf1アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9HCE7)。2つの下線付きWWドメインは、アミノ酸234~267(WW1)および306~339(WW2)に対応する。
MSNPGTRRNG SSIKIRLTVL CAKNLAKKDF FRLPDPFAKI VVDGSGQCHS 50
TDTVKNTLDP KWNQHYDLYV GKTDSITISV WNHKKIHKKQ GAGFLGCVRL 100
LSNAISRLKD TGYQRLDLCK LNPSDTDAVR GQIVVSLQTR DRIGTGGSVV 150
DCRGLLENEG TVYEDSGPGR PLSCFMEEPA PYTDSTGAAA GGGNCRFVES 200
PSQDQRLQAQ RLRNPDVRGS LQTPQNRPHG HQSPELPEGY EQRTTVQGQV 250
YFLHTQTGVS TWHDPRIPSP SGTIPGGDAA FLYEFLLQGH TSEPRDLNSV 300
NCDELGPLPP GWEVRSTVSG RIYFVDHNNR TTQFTDPRLH HIMNHQCQLK 350
EPSQPLPLPS EGSLEDEELP AQRYERDLVQ KLKVLRHELS LQQPQAGHCR 400
IEVSREEIFE ESYRQIMKMR PKDLKKRLMV KFRGEEGLDY GGVAREWLYL 450
LCHEMLNPYY GLFQYSTDNI YMLQINPDSS INPDHLSYFH FVGRIMGLAV 500
FHGHYINGGF TVPFYKQLLG KPIQLSDLES VDPELHKSLV WILENDITPV 550
LDHTFCVEHN AFGRILQHEL KPNGRNVPVT EENKKEYVRL YVNWRFMRGI 600
EAQFLALQKG FNELIPQHLL KPFDQKELEL IIGGLDKIDL NDWKSNTRLK 650
HCVADSNIVR WFWQAVETFD EERRARLLQF VTGSTRVPLQ GFKALQGSTG 700
AAGPRLFTIH LIDANTDNLP KAHTCFNRID IPPYESYEKL YEKLLTAVEE 750
TCGFAVE(配列番号24) 757
WW1(234~267):
PELPEGYEQRTTVQGQVYFLHTQTGVSTWHDPRI(配列番号25)
WW2(306~339):
GPLPPGWEVRSTVSGRIYFVDHNNRTTQFTDPRL(配列番号26)
【0074】
ヒトSmurf2アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9HAU4)。3つの下線付きWWドメインはアミノ酸157~190(WW1)、251~284(WW2)、および297~330(WW3)に対応する。
MSNPGGRRNG PVKLRLTVLC AKNLVKKDFF RLPDPFAKVV VDGSGQCHST 50
DTVKNTLDPK WNQHYDLYIG KSDSVTISVW NHKKIHKKQG AGFLGCVRLL 100
SNAINRLKDT GYQRLDLCKL GPNDNDTVRG QIVVSLQSRD RIGTGGQVVD 150
CSRLFDNDLP DGWEERRTAS GRIQYLNHIT RTTQWERPTR PASEYSSPGR 200
PLSCFVDENT PISGTNGATC GQSSDPRLAE RRVRSQRHRN YMSRTHLHTP 250
PDLPEGYEQR TTQQGQVYFL HTQTGVSTWH DPRVPRDLSN INCEELGPLP 300
PGWEIRNTAT GRVYFVDHNN RTTQFTDPRL SANLHLVLNR QNQLKDQQQQ 350
QVVSLCPDDT ECLTVPRYKR DLVQKLKILR QELSQQQPQA GHCRIEVSRE 400
EIFEESYRQV MKMRPKDLWK RLMIKFRGEE GLDYGGVARE WLYLLSHEML 450
NPYYGLFQYS RDDIYTLQIN PDSAVNPEHL SYFHFVGRIM GMAVFHGHYI 500
DGGFTLPFYK QLLGKSITLD DMELVDPDLH NSLVWILEND ITGVLDHTFC 550
VEHNAYGEII QHELKPNGKS IPVNEENKKE YVRLYVNWRF LRGIEAQFLA 600
LQKGFNEVIP QHLLKTFDEK ELELIICGLG KIDVNDWKVN TRLKHCTPDS 650
NIVKWFWKAV EFFDEERRAR LLQFVTGSSR VPLQGFKALQ GAAGPRLFTI 700
HQIDACTNNL PKAHTCFNRI DIPPYESYEK LYEKLLTAIE ETCGFAVE 748
(配列番号27)
WW1(157~190):
NDLPDGWEERRTASGRIQYLNHITRTTQWERPTR(配列番号28)
WW2(251~284):
PDLPEGYEQRTTQQGQVYFLHTQTGVSTWHDPRV(配列番号29)
WW3(297~330):
GPLPPGWEIRNTATGRVYFVDHNNRTTQFTDPRL(配列番号30)
【0075】
ヒトITCHアミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/Q96J02)。4つの下線付きWWドメインはアミノ酸326~359(WW1)、358~391(WW2)、438~471(WW3)、および478~511(WW4)に対応する。
MSDSGSQLGS MGSLTMKSQL QITVISAKLK ENKKNWFGPS PYVEVTVDGQ 50
SKKTEKCNNT NSPKWKQPLT VIVTPVSKLH FRVWSHQTLK SDVLLGTAAL 100
DIYETLKSNN MKLEEVVVTL QLGGDKEPTE TIGDLSICLD GLQLESEVVT 150
NGETTCSENG VSLCLPRLEC NSAISAHCNL CLPGLSDSPI SASRVAGFTG 200
ASQNDDGSRS KDETRVSTNG SDDPEDAGAG ENRRVSGNNS PSLSNGGFKP 250
SRPPRPSRPP PPTPRRPASV NGSPSATSES DGSSTGSLPP TNTNTNTSEG 300
ATSGLIIPLT ISGGSGPRPL NPVTQAPLPP GWEQRVDQHG RVYYVDHVEK 350
RTTWDRPEPL PPGWERRVDN MGRIYYVDHF TRTTTWQRPT LESVRNYEQW 400
QLQRSQLQGA MQQFNQRFIY GNQDLFATSQ SKEFDPLGPL PPGWEKRTDS 450
NGRVYFVNHN TRITQWEDPR SQGQLNEKPL PEGWEMRFTV DGIPYFVDHN 500
RRTTTYIDPR TGKSALDNGP QIAYVRDFKA KVQYFRFWCQ QLAMPQHIKI 550
TVTRKTLFED SFQQIMSFSP QDLRRRLWVI FPGEEGLDYG GVAREWFFLL 600
SHEVLNPMYC LFEYAGKDNY CLQINPASYI NPDHLKYFRF IGRFIAMALF 650
HGKFIDTGFS LPFYKRILNK PVGLKDLESI DPEFYNSLIW VKENNIEECD 700
LEMYFSVDKE ILGEIKSHDL KPNGGNILVT EENKEEYIRM VAEWRLSRGV 750
EEQTQAFFEG FNEILPQQYL QYFDAKELEV LLCGMQEIDL NDWQRHAIYR 800
HYARTSKQIM WFWQFVKEID NEKRMRLLQF VTGTCRLPVG GFADLMGSNG 850
PQKFCIEKVG KENWLPRSHT CFNRLDLPPY KSYEQLKEKL LFAIEETEGF 900
GQE(配列番号31) 903
ITCH WW1(326~359):
APLPPGWEQRVDQHGRVYYVDHVEKRTTWDRPEP(配列番号32)
ITCH WW2(358~391):
EPLPPGWERRVDNMGRIYYVDHFTRTTTWQRPTL(配列番号33)
ITCH WW3(438~471):
GPLPPGWEKRTDSNGRVYFVNHNTRITQWEDPRS(配列番号34)
ITCH WW4(478~511):
KPLPEGWEMRFTVDGIPYFVDHNRRTTTYIDPRT(配列番号35)
【0076】
ヒトNEDL1アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/Q76N89)。2つの下線付きWWドメインはアミノ酸829~862(WW1)および1018~1051(WW2)に対応する。
MLLHLCSVKN LYQNRFLGLA AMASPSRNSQ SRRRCKEPLR YSYNPDQFHN 50
MDLRGGPHDG VTIPRSTSDT DLVTSDSRST LMVSSSYYSI GHSQDLVIHW 100
DIKEEVDAGD WIGMYLIDEV LSENFLDYKN RGVNGSHRGQ IIWKIDASSY 150
FVEPETKICF KYYHGVSGAL RATTPSVTVK NSAAPIFKSI GADETVQGQG 200
SRRLISFSLS DFQAMGLKKG MFFNPDPYLK ISIQPGKHSI FPALPHHGQE 250
RRSKIIGNTV NPIWQAEQFS FVSLPTDVLE IEVKDKFAKS RPIIKRFLGK 300
LSMPVQRLLE RHAIGDRVVS YTLGRRLPTD HVSGQLQFRF EITSSIHPDD 350
EEISLSTEPE SAQIQDSPMN NLMESGSGEP RSEAPESSES WKPEQLGEGS 400
VPDGPGNQSI ELSRPAEEAA VITEAGDQGM VSVGPEGAGE LLAQVQKDIQ 450
PAPSAEELAE QLDLGEEASA LLLEDGEAPA STKEEPLEEE ATTQSRAGRE 500
EEEKEQEEEG DVSTLEQGEG RLQLRASVKR KSRPCSLPVS ELETVIASAC 550
GDPETPRTHY IRIHTLLHSM PSAQGGSAAE EEDGAEEEST LKDSSEKDGL 600
SEVDTVAADP SALEEDREEP EGATPGTAHP GHSGGHFPSL ANGAAQDGDT 650
HPSTGSESDS SPRQGGDHSC EGCDASCCSP SCYSSSCYST SCYSSSCYSA 700
SCYSPSCYNG NRFASHTRFS SVDSAKISES TVFSSQDDEE EENSAFESVP 750
DSMQSPELDP ESTNGAGPWQ DELAAPSGHV ERSPEGLESP VAGPSNRREG 800
ECPILHNSQP VSQLPSLRPE HHHYPTIDEP LPPNWEARID SHGRVFYVDH 850
VNRTTTWQRP TAAATPDGMR RSGSIQQMEQ LNRRYQNIQR TIATERSEED 900
SGSQSCEQAP AGGGGGGGSD SEAESSQSSL DLRREGSLSP VNSQKITLLL 950
QSPAVKFITN PEFFTVLHAN YSAYRVFTSS TCLKHMILKV RRDARNFERY 1000
QHNRDLVNFI NMFADTRLEL PRGWEIKTDQ QGKSFFVDHN SRATTFIDPR 1050
IPLQNGRLPN HLTHRQHLQR LRSYSAGEAS EVSRNRGASL LARPGHSLVA 1100
AIRSQHQHES LPLAYNDKIV AFLRQPNIFE MLQERQPSLA RNHTLREKIH 1150
YIRTEGNHGL EKLSCDADLV ILLSLFEEEI MSYVPLQAAF HPGYSFSPRC 1200
SPCSSPQNSP GLQRASARAP SPYRRDFEAK LRNFYRKLEA KGFGQGPGKI 1250
KLIIRRDHLL EGTFNQVMAY SRKELQRNKL YVTFVGEEGL DYSGPSREFF 1300
FLLSQELFNP YYGLFEYSAN DTYTVQISPM SAFVENHLEW FRFSGRILGL 1350
ALIHQYLLDA FFTRPFYKAL LRLPCDLSDL EYLDEEFHQS LQWMKDNNIT 1400
DILDLTFTVN EEVFGQVTER ELKSGGANTQ VTEKNKKEYI ERMVKWRVER 1450
GVVQQTEALV RGFYEVVDSR LVSVFDAREL ELVIAGTAEI DLNDWRNNTE 1500
YRGGYHDGHL VIRWFWAAVE RFNNEQRLRL LQFVTGTSSV PYEGFAALRG 1550
SNGLRRFCIE KWGKITSLPR AHTCFNRLDL PPYPSYSMLY EKLLTAVEET 1600
STFGLE(配列番号36) 1606
WW1(829~862):
PLPPNWEARIDSHGRVFYVDHVNRTTTWQRPTA(配列番号37)
WW2(1018~1051):
LELPRGWEIKTDQQGKSFFVDHNSRATTFIDPRI(配列番号38)
【0077】
ヒトNEDL2アミノ酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9P2P5)。2つの下線付きWWドメインは、アミノ酸807~840(WW1)および985~1018(WW2)に対応する。
MASSAREHLL FVRRRNPQMR YTLSPENLQS LAAQSSMPEN MTLQRANSDT 50
DLVTSESRSS LTASMYEYTL GQAQNLIIFW DIKEEVDPSD WIGLYHIDEN 100
SPANFWDSKN RGVTGTQKGQ IVWRIEPGPY FMEPEIKICF KYYHGISGAL 150
RATTPCITVK NPAVMMGAEG MEGGASGNLH SRKLVSFTLS DLRAVGLKKG 200
MFFNPDPYLK MSIQPGKKSS FPTCAHHGQE RRSTIISNTT NPIWHREKYS 250
FFALLTDVLE IEIKDKFAKS RPIIKRFLGK LTIPVQRLLE RQAIGDQMLS 300
YNLGRRLPAD HVSGYLQFKV EVTSSVHEDA SPEAVGTILG VNSVNGDLGS 350
PSDDEDMPGS HHDSQVCSNG PVSEDSAADG TPKHSFRTSS TLEIDTEELT 400
STSSRTSPPR GRQDSLNDYL DAIEHNGHSR PGTATCSERS MGASPKLRSS 450
FPTDTRLNAM LHIDSDEEDH EFQQDLGYPS SLEEEGGLIM FSRASRADDG 500
SLTSQTKLED NPVENEEAST HEAASFEDKP ENLPELAESS LPAGPAPEEG 550
EGGPEPQPSA DQGSAELCGS QEVDQPTSGA DTGTSDASGG SRRAVSETES 600
LDQGSEPSQV SSETEPSDPA RTESVSEAST RPEGESDLEC ADSSCNESVT 650
TQLSSVDTRC SSLESARFPE TPAFSSQEEE DGACAAEPTS SGPAEGSQES 700
VCTAGSLPVV QVPSGEDEGP GAESATVPDQ EELGEVWQRR GSLEGAAAAA 750
ESPPQEEGSA GEAQGTCEGA TAQEEGATGG SQANGHQPLR SLPSVRQDVS 800
RYQRVDEALP PNWEARIDSH GRIFYVDHVN RTTTWQRPTA PPAPQVLQRS 850
NSIQQMEQLN RRYQSIRRTM TNERPEENTN AIDGAGEEAD FHQASADFRR 900
ENILPHSTSR SRITLLLQSP PVKFLISPEF FTVLHSNPSA YRMFTNNTCL 950
KHMITKVRRD THHFERYQHN RDLVGFLNMF ANKQLELPRG WEMKHDHQGK 1000
AFFVDHNSRT TTFIDPRLPL QSSRPTSALV HRQHLTRQRS HSAGEVGEDS 1050
RHAGPPVLPR PSSTFNTVSR PQYQDMVPVA YNDKIVAFLR QPNIFEILQE 1100
RQPDLTRNHS LREKIQFIRT EGTPGLVRLS SDADLVMLLS LFEEEIMSYV 1150
PPHALLHPSY CQSPRGSPVS SPQNSPGTQR ANARAPAPYK RDFEAKLRNF 1200
YRKLETKGYG QGPGKLKLII RRDHLLEDAF NQIMGYSRKD LQRNKLYVTF 1250
VGEEGLDYSG PSREFFFLVS RELFNPYYGL FEYSANDTYT VQISPMSAFV 1300
DNHHEWFRFS GRILGLALIH QYLLDAFFTR PFYKALLRIL CDLSDLEYLD 1350
EEFHQSLQWM KDNDIHDILD LTFTVNEEVF GQITERELKP GGANIPVTEK 1400
NKKEYIERMV KWRIERGVVQ QTESLVRGFY EVVDARLVSV FDARELELVI 1450
AGTAEIDLSD WRNNTEYRGG YHDNHIVIRW FWAAVERFNN EQRLRLLQFV 1500
TGTSSIPYEG FASLRGSNGP RRFCVEKWGK ITALPRAHTC FNRLDLPPYP 1550
SFSMLYEKLL TAVEETSTFG LE(配列番号39) 1572
WW1(807~840):
EALPPNWEARIDSHGRIFYVDHVNRTTTWQRPTA(配列番号40)
WW2(985~1018):
LELPRGWEMKHDHQGKAFFVDHNSRTTTFIDPRL(配列番号41)
【0078】
いくつかの態様においては、WWドメインは、本質的に、WWドメインまたはWWドメインバリアントからなる。から本質的になるは、ドメイン、ペプチド、またはポリペプチドがアミノ酸配列から本質的になり、このときにかかるアミノ酸配列が少数の追加のアミノ酸残基のみ、例えば、約1から約10個かそこらの追加の残基、典型的には1から約5個の追加の残基と共にドメイン、ペプチド、またはポリペプチドの中に存在するということを意味する。
【0079】
代替的には、WWドメインは、ドメインのC末端に2つの塩基性アミノ酸を包含するように改変されているWWドメインであり得る。技術は当分野において公知であり、当分野において、例えば、Sambrook et al.,((2001)Molecular Cloning:a Laboratory Manual,3rd ed.,Cold Spring Harbour Laboratory Press)に記載されている。それゆえに、当業者は、C末端に2つの塩基性残基を包含するようにして、正常では2つのC末端塩基性残基を有さない既存のWWドメインを直ちに改変し得る。
【0080】
塩基性アミノ酸は、7超のpKaを有する側鎖官能基を所有するアミノ酸であり、リジン、アルギニン、およびヒスチジン、ならびに蛋白質中に普通に包含される20個のα-アミノ酸には包含されない塩基性アミノ酸を包含する。WWドメインのC末端の2つの塩基性アミノ酸は同じ塩基性アミノ酸であり得るか、または異なる塩基性アミノ酸であり得る。1つの態様において、2つの塩基性アミノ酸は2つのアルギニンである。
【0081】
WWドメインという用語はまた、WWドメインのバリアントを包含し、いずれかのかかるバリアントはそのC末端に2つの塩基性アミノ酸を有し、PPXY(配列番号2)モチーフと結び付くWWドメインの能力を維持する。かかるWWドメインのバリアントは、PPXY(配列番号2)モチーフ(すなわち、ARRDC1のPPXY(配列番号2)モチーフ)と結び付く能力を保持しており、1つ以上のアミノ酸において、点変異、挿入変異、および/または欠失変異を包含する変異がなされているが、依然としてPPXY(配列番号2)モチーフと結び付く能力を保持しているWWドメインを指す。よって、バリアントまたは誘導体は、短縮および断片を包含する欠失、挿入および追加、例えば、保存的置換、部位特異的バリアントおよびアレルバリアント、ならびにペプチドに共有結合的に連結される1つ以上の非アミノアシル基(例えば、糖、脂質など)を包含する修飾および翻訳後修飾を包含する。かかる変化を作る際には、同類のアミノ酸残基の置換が側鎖置換基の相対的類似性、例えばそれらのサイズ、電荷、疎水性、親水性、および同類に基づいてなされ得、かかる置換はペプチドの機能に対するそれらの効果について慣例的な試験によってアッセイされ得る。
【0082】
WWドメインはより長い蛋白質の一部であり得る。それゆえに、蛋白質は、種々の異なる態様において、本願において定められる通り、WWドメインを含むか、WWドメインからなるか、または本質的にWWドメインからなる。ポリペプチドは、蛋白質配列内の機能ドメインとしてのWWドメインを包含する蛋白質であり得る。
【0083】
本発明のある種の態様の詳細な説明
本開示は、少なくとも部分的には、ARRDC1蛋白質に関連するGFPをコードするペイロードRNAをARMMにロードして、CNSのニューロンを包含する神経系の細胞に送達することができるという発見に関する。これらのARMMおよびペイロードの取り込みは、限定するものではないがVSV-Gを包含するウイルスエンベロープ蛋白質の存在によって増強される。CNSの細胞への送達のために、ペイロード蛋白質およびペイロードRNAを包含するペイロード核酸などの異なる種類のペイロードをかかるARMMにロードすることができる。様々なタイプのペイロード蛋白質、ペイロード核酸、ペイロードRNA、ペイロード蛋白質、ペイロード核酸、およびペイロードRNAは当技術分野で公知であり、米国特許第9,737,480号、同第9,816,080号、同第10,260,055号、および国際公開第2018/067546号に記載されているものを包含し、その各々の全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ARMMs
アレスチンドメイン含有蛋白質1媒介マイクロベシクル(ARMM)は、エキソソームとは異なる細胞外小胞(EV)である。ARMMの出芽は、原形質膜の細胞質ゾル側に局在するアレスチンドメイン含有蛋白質1(ARRDC1)を必要とし、テトラペプチドモチーフを介して、ESCRT-I複合体蛋白質TSG101を細胞表面に動員して外向きの膜出芽を開始させる。したがって、エキソソームとは対照的に、ARMMの生合成は原形質膜で起こる。ARMMは、それらが治療送達のための潜在的に理想的なビヒクルになり得るいくつかの追加の特徴を示す。ARRDC1は、必要であるだけでなく、ARMMの出芽を駆動するのにも十分である。実際、ARRDC1蛋白質の単純な過剰発現は、細胞におけるARMMの産生を増加させる。これにより、現代の生物学的製造方法を用いたARMMの制御された産生が可能になる。さらに、細胞表面受容体などの内因性蛋白質がARMMに能動的に動員され、受容細胞に送達されて細胞間コミュニケーションを開始することができ、外因性ペイロード分子が同様にパッケージングされ、ARMMを介して送達され得ることを示唆している。
【0084】
ARRDC1
ARRDC1は、そのC末端にPSAP(配列番号1)モチーフおよびPPXY(配列番号2)モチーフを含み、本願に示すようにTSG101と相互作用する蛋白質である。PSAP(配列番号1)モチーフおよびPPXY(配列番号2)モチーフは、ARRDC1の真のC末端にある必要はないことを理解されたい。むしろ、それらはARRDC1蛋白質のC末端部分(例えば、ARRDC1のほとんどC末端)にあり得る。本開示はまた、ARRDC1蛋白質とある程度の同一性(例えば、60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%または99%の同一性)を有し、TSG101と相互作用することができるARRDC1蛋白質および/またはARRDC1蛋白質の断片などのARRDC1のバリアントも企図する。したがって、ARRDC1蛋白質は、PSAP(配列番号1)モチーフおよびPPXY(配列番号2)モチーフを含み、TSG101と相互作用する蛋白質であり得る。いくつかの態様においては、ARRDC1蛋白質は、配列番号42~44のいずれか1つのアミノ酸配列と、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、または99%同一であり、PSAP(配列番号1)モチーフおよびPPXY(配列番号2)モチーフを含み、TSG101と相互作用する。いくつかの態様においては、ARRDC1蛋白質は、配列番号42~44のいずれか1つの、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも110、少なくとも120、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも150、少なくとも160、少なくとも170、少なくとも180、少なくとも190、少なくとも200、少なくとも210、少なくとも220、少なくとも230、少なくとも240、少なくとも250、少なくとも260、少なくとも270、少なくとも280、少なくとも290、少なくとも300、少なくとも310、少なくとも320、少なくとも330、少なくとも340、少なくとも350、少なくとも360、少なくとも370、少なくとも380、少なくとも390、少なくとも400、少なくとも410、少なくとも420、または少なくとも430個の同一の連続アミノ酸を有し、PSAP(配列番号1)モチーフおよびPPXY(配列番号2)モチーフを含み、TSG101と相互作用する。いくつかの態様においては、ARRDC1蛋白質は、配列番号42~44に記載されるアミノ酸配列のいずれか1つと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、21、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50またはそれ以上の変異を有し、PSAP(配列番号1)モチーフおよびPPXY(配列番号2)モチーフを含み、TSG101と相互作用する。いくつかの態様においては、ARRDC1蛋白質は配列番号42~44に記載されるアミノ酸配列のいずれか1つを含む。例示的な限定しないARRDC1蛋白質配列が本願において提供され、本発明の側面に従う追加の好適なARRDC1蛋白質バリアントは当分野において公知である。本発明がこの点で限定されないということは当業者によって了解されるであろう。例示的なARRDC1配列は、以下のものを包含する(PSAP(配列番号1)およびPPXY(配列番号2)モチーフはマーキングされている)。
【0085】
>gi|22748653|ref|NP_689498.1|アレスチンドメイン含有蛋白質1[Homo sapiens]
【化1】
(配列番号42)
【0086】
>gi|244798004|ref|NP_001155957.1|アレスチンドメイン含有蛋白質1アイソフォームa[Mus musculus]
【化2】
【化3】
(配列番号43)
【0087】
>gi|244798112|ref|NP_848495.2|アレスチンドメイン含有蛋白質1アイソフォームb[Mus musculus]
【化4】
(配列番号44)
【0088】
TSG101
ある種の態様においては、本発明のマイクロベシクルは、ユビキチン結合酵素の明らかに不活性なホモログの群に属するTSG101(腫瘍感受性遺伝子101)TSG101をさらに含む。蛋白質はコイルドコイルドメインを含有し、これは腫瘍形成に関係付けられているサイトゾルリン蛋白質のスタスミンと相互作用する。TSG101はUEVドメインを含む蛋白質であり、ARRDC1と相互作用する。本願で言及される場合、UEVは、約145アミノ酸からなるユビキチンE2バリアントドメインを指す。ドメインの構造は、カノニカルE2酵素と同様のα/β折り畳み構造を含有するが、追加のN末端ヘリックスを有し、さらに2つのC末端ヘリックスを欠く。しばしばTSG101/Vps23蛋白質に見られるUEVはユビキチン分子と相互作用し、多数のユビキチン化ペイロードの多小胞体(MVB)への輸送に不可欠である。さらに、UEVドメインは、Pro-Thr/Ser-Ala-Proペプチドリガンドに結合することができ、この事実は、HIVなどのウイルスによって利用されている。したがって、TSG101 UEVドメインは、ウイルスの出芽に関与するウイルスGag蛋白質中のPTAPテトラペプチドモチーフに結合する。本開示はまた、TSG101蛋白質とある程度の同一性(例えば、60%、70%、80%、85%、90%、95%、98%または99%の同一性)を有し、ARRDC1と相互作用することができるTSG101蛋白質および/またはTSG101蛋白質の断片などのTSG101のバリアントも企図する。したがって、TSG101蛋白質は、UEVドメインを含み、ARRDC1と相互作用する蛋白質であり得る。いくつかの態様においては、TSG101蛋白質は、配列番号45~47のいずれか1つのアミノ酸配列と、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、または99%同一であり、UEVドメインを含み、ARRDC1と相互作用する。いくつかの態様においては、TSG101蛋白質は、配列番号45~47のいずれか1つの、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、少なくとも100、少なくとも110、少なくとも120、少なくとも130、少なくとも140、少なくとも150、少なくとも160、少なくとも170、少なくとも180、少なくとも190、少なくとも200、少なくとも210、少なくとも220、少なくとも230、少なくとも240、少なくとも250、少なくとも260、少なくとも270、少なくとも280、少なくとも290、少なくとも300、少なくとも310、少なくとも320、少なくとも330、少なくとも340、少なくとも350、少なくとも360、少なくとも370、少なくとも380、または少なくとも390個の同一の連続アミノ酸を有し、UEVドメインを含み、ARRDC1と相互作用する。いくつかの態様においては、TSG101蛋白質は、配列番号45~47に記載されるアミノ酸配列のいずれか1つと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、21、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50またはそれ以上の変異を有し、UEVドメインを含む。いくつかの態様においては、ARRDC1蛋白質は配列番号45~47に記載されるアミノ酸配列のいずれか1つを含む。例示的な非限定的なTSG101蛋白質の配列が本願に提供され、追加の適切なTSG101蛋白質配列、アイソフォーム、およびバリアントは、当技術分野で公知である。本発明がこの点で限定されないということは当業者によって了解されるであろう。例示的なTSG101配列は、以下の配列を包含する包含する(これらの配列中のUEVドメインはアミノ酸1~145を包含し、以下の配列では下線が引かれている)。
【0089】
>gi|5454140|ref|NP_006283.1|腫瘍感受性遺伝子101蛋白質[Homo sapiens]
MAVSESQLKKMVSKYKYRDLTVRETVNVITLYKDLKPVLDSYVFNDGSSRELMNLTGTIPVPYRGNTYNIPICLWLLDTYPYNPPICFVKPTSSMTIKTGKHVDANGKIYLPYLHEWKHPQSDLLGLIQVMIVVFGDEPPVFSRPISASYPPYQATGPPNTSYMPGMPGGISPYPSGYPPNPSGYPGCPYPPGGPYPATTSSQYPSQPPVTTVGPSRDGTISEDTIRASLISAVSDKLRWRMKEEMDRAQAELNALKRTEEDLKKGHQKLEEMVTRLDQEVAEVDKNIELLKKKDEELSSALEKMENQSENNDIDEVIIPTAPLYKQILNLYAEENAIEDTIFYLGEALRRGVIDLDVFLKHVRLLSRKQFQLRALMQKARKTAGLSDLY(配列番号45)
【0090】
>gi|11230780|ref|NP_068684.1|腫瘍感受性遺伝子101蛋白質[Mus musculus]
MAVSESQLKKMMSKYKYRDLTVRQTVNVIAMYKDLKPVLDSYVFNDGSSRELVNLTGTIPVRYRGNIYNIPICLWLLDTYPYNPPICFVKPTSSMTIKTGKHVDANGKIYLPYLHDWKHPRSELLELIQIMIVIFGEEPPVFSRPTVSASYPPYTATGPPNTSYMPGMPSGISAYPSGYPPNPSGYPGCPYPPAGPYPATTSSQYPSQPPVTTVGPSRDGTISEDTIRASLISAVSDKLRWRMKEEMDGAQAELNALKRTEEDLKKGHQKLEEMVTRLDQEVAEVDKNIELLKKKDEELSSALEKMENQSENNDIDEVIIPTAPLYKQILNLYAEENAIEDTIFYLGEALRRGVIDLDVFLKHVRLLSRKQFQLRALMQKARKTAGLSDLY(配列番号46)
【0091】
>gi|48374087|ref|NP_853659.2|腫瘍感受性遺伝子101蛋白質[Rattus norvegicus]
MAVSESQLKKMMSKYKYRDLTVRQTVNVIAMYKDLKPVLDSYVFNDGSSRELVNLTGTIPVRYRGNIYNIPICLWLLDTYPYNPPICFVKPTSSMTIKTGKHVDANGKIYLPYLHDWKHPRSELLELIQIMIVIFGEEPPVFSRPTVSASYPPYTAAGPPNTSYLPSMPSGISAYPSGYPPNPSGYPGCPYPPAGPYPATTSSQYPSQPPVTTAGPSRDGTISEDTIRASLISAVSDKLRWRMKEEMDGAQAELNALKRTEEDLKKGHQKLEEMVTRLDQEVAEVDKNIELLKKKDEELSSALEKMENQSENNDIDEVIIPTAPLYKQILNLYAEENAIEDTIFYLGEALRRGVIDLDVFLKHVRLLSRKQFQLRALMQKARKTAGLSDLY(配列番号47)
【0092】
UEVドメインの構造は当業者に公知である(例えば、その内容全体が参照によって本願に組み込まれる、Owen Pornillos et al.,Structure and functional interactions of the Tsg101 UEV domain,EMBO J.2002 May 15;21(10):2397-2406を参照されたい)。
【0093】
発現コンストラクト
本発明のいくつかの態様は、そのようなコンストラクトを有する細胞においてARMMの生成を誘導または促進する遺伝子産物をコードするための発現コンストラクトを提供する。いくつかの態様においては、本明細書に記載の発現コンストラクトは、ARRDC1融合蛋白質およびTSG101融合蛋白質などの本明細書に記載の融合蛋白質をコードする。いくつかの態様においては、発現コンストラクトは、ARRDC1蛋白質またはそのバリアント、および/またはTSG101蛋白質またはそのバリアントをコードする。いくつかの態様においては、細胞におけるこれらの遺伝子産物のどちらかまたは両方の過剰発現が細胞によるARMMの産生を増大させ、それゆえに細胞をマイクロベシクル産生細胞へと変える。いくつかの態様においては、そのような発現コンストラクトは、コードされたARRDC1またはそのバリアントのC末端またはN末端のいずれかで、蛋白質配列のインフレームクローニングを融合させることができる少なくとも1つの制限部位または組換え部位を含む。別の例として、発現コンストラクトは、蛋白質配列のインフレームクローニングが1つ以上のコードされたWWドメインのC末端またはN末端のいずれかで融合されることを可能にする少なくとも1つの制限部位または組換え部位を含む。
【0094】
いくつかの態様においては、発現コンストラクトは、(a)異種プロモーターに作動可能に連結されたARRDC1蛋白質またはそのバリアントをコードするヌクレオチド配列と、(b)ペイロード蛋白質をコードするヌクレオチドシーケンシング、またはRNA結合蛋白質もしくはRNA結合蛋白質バリアント配列の、ARRDC1をコードするヌクレオチド配列へのインフレームでの挿入を可能にする、ARRDC1をコードするヌクレオチド配列に隣接して配置された制限部位または組換え部位とを含む。いくつかの態様においては、異種プロモーターは構成的プロモーターであり得、いくつかの態様においては、異種プロモーターは誘導性プロモーターであり得る。本発明のいくつかの態様は、(a)異種プロモーターに作動可能に連結されたTSG101蛋白質またはそのバリアントをコードするヌクレオチド配列と、(b)ペイロード蛋白質をコードするヌクレオチドシーケンシング、またはRNA結合蛋白質、DNA結合蛋白質、またはそのバリアント配列の、TSG101をコードするヌクレオチド配列へのインフレームでの挿入を可能にする、TSG101をコードするヌクレオチド配列に隣接して配置された制限部位または組換え部位とを含む発現コンストラクトを提供する。いくつかの態様においては、異種プロモーターは構成的プロモーターであり得、いくつかの態様においては、異種プロモーターは誘導性プロモーターであり得る。
【0095】
本発明のいくつかの態様は、(a)異種プロモーターに作動可能に連結されたWWドメインまたはそのバリアントをコードするヌクレオチド配列と、(b)ペイロード蛋白質もしくはRNA結合蛋白質、またはその蛋白質バリアント配列の、WWドメインをコードするヌクレオチド配列へのインフレームでの挿入を可能にする、WWドメインをコードするヌクレオチド配列に隣接して配置された制限部位または組換え部位とを含む発現コンストラクトを提供する。いくつかの態様においては、異種プロモーターは構成的プロモーターであり得、いくつかの態様においては、異種プロモーターは誘導性プロモーターであり得る。発現コンストラクトは、少なくとも1つのWWドメインに融合されたペイロード蛋白質またはRNA結合蛋白質をコードし得る。いくつかの態様においては、発現コンストラクトは、少なくとも1つのWWドメインまたはそのバリアントに融合されたペイロード蛋白質もしくはRNA結合蛋白質またはそのバリアントをコードする。本明細書に記載される発現コンストラクトのいずれかはいずれかのWWドメインまたはそのバリアントをコードし得る。いくつかの態様においては、異種プロモーターは構成的プロモーターであり得、いくつかの態様においては、異種プロモーターは誘導性プロモーターであり得る。
【0096】
本明細書に記載される発現コンストラクトは、WWドメインまたはそのバリアントをコードすることができるいずれかの核酸配列を含み得る。例えば、WWドメインまたはWWドメインバリアントをコードする核酸配列は、ヒトユビキチンリガーゼWWP1、WWP2、Nedd4-1、Nedd4-2、Smurf1、Smurf2、ITCH、NEDL1、またはNEDL2に由来し得る。WWドメイン含有蛋白質の例示的な核酸配列が以下に列挙される。例示的な蛋白質のWWドメインまたはWWドメインバリアントをコードする核酸のいずれかは本明細書に記載される発明に用いられ得、限定することを意味しないということは了解されるべきである。
【0097】
ヒトWWP1核酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9H0M0)。
GAATTCGCGGCCGCGTCGACCGCTTCTGTGGCCACGGCAGATGAAACAGAAAGGCTAAAGAGGGCTGGAGTCAGGGGACTTCTCTTCCACCAGCTTCACGGTGATGATATGGCATCTGCCAGCTCTAGCCGGGCAGGAGTGGCCCTGCCTTTTGAGAAGTCTCAGCTCACTTTGAAAGTGGTGTCCGCAAAGCCCAAGGTGCATAATCGTCAACCTCGAATTAACTCCTACGTGGAGGTGGCGGTGGATGGACTCCCCAGTGAGACCAAGAAGACTGGGAAGCGCATTGGGAGCTCTGAGCTTCTCTGGAATGAGATCATCATTTTGAATGTCACGGCACAGAGTCATTTAGATTTAAAGGTCTGGAGCTGCCATACCTTGAGAAATGAACTGCTAGGCACCGCATCTGTCAACCTCTCCAACGTCTTGAAGAACAATGGGGGCAAAATGGAGAACATGCAGCTGACCCTGAACCTGCAGACGGAGAACAAAGGCAGCGTTGTCTCAGGCGGAAAACTGACAATTTTCCTGGACGGGCCAACTGTTGATCTGGGAAATGTGCCTAATGGCAGTGCCCTGACAGATGGATCACAGCTGCCTTCGAGAGACTCCAGTGGAACAGCAGTAGCTCCAGAGAACCGGCACCAGCCCCCCAGCACAAACTGCTTTGGTGGAAGATCCCGGACGCACAGACATTCGGGTGCTTCAGCCAGAACAACCCCAGCAACCGGCGAGCAAAGCCCCGGTGCTCGGAGCCGGCACCGCCAGCCCGTCAAGAACTCAGGCCACAGTGGCTTGGCCAATGGCACAGTGAATGATGAACCCACAACAGCCACTGATCCCGAAGAACCTTCCGTTGTTGGTGTGACGTCCCCACCTGCTGCACCCTTGAGTGTGACCCCGAATCCCAACACGACTTCTCTCCCTGCCCCAGCCACACCGGCTGAAGGAGAGGAACCCAGCACTTCGGGTACACAGCAGCTCCCAGCGGCTGCCCAGGCCCCCGACGCTCTGCCTGCTGGATGGGAACAGCGAGAGCTGCCCAACGGACGTGTCTATTATGTTGACCACAATACCAAGACCACCACCTGGGAGCGGCCCCTTCCTCCAGGCTGGGAAAAACGCACAGATCCCCGAGGCAGGTTTTACTATGTGGATCACAATACTCGGACCACCACCTGGCAGCGTCCGACCGCGGAGTACGTGCGCAACTATGAGCAGTGGCAGTCGCAGCGGAATCAGCTCCAGGGGGCCATGCAGCACTTCAGCCAAAGATTCCTATACCAGTTTTGGAGTGCTTCGACTGACCATGATCCCCTGGGCCCCCTCCCTCCTGGTTGGGAGAAAAGACAGGACAATGGACGGGTGTATTACGTGAACCATAACACTCGCACGACCCAGTGGGAGGATCCCCGGACCCAGGGGATGATCCAGGAACCAGCTTTGCCCCCAGGATGGGAGATGAAATACACCAGCGAGGGGGTGCGATACTTTGTGGACCACAATACCCGCACCACCACCTTTAAGGATCCTCGCCCGGGGTTTGAGTCGGGGACGAAGCAAGGTTCCCCTGGTGCTTATGACCGCAGTTTTCGGTGGAAGTATCACCAGTTCCGTTTCCTCTGCCATTCAAATGCCCTACCTAGCCACGTGAAGATCAGCGTTTCCAGGCAGACGCTTTTCGAAGATTCCTTCCAACAGATCATGAACATGAAACCCTATGACCTGCGCCGCCGGCTTTACATCATCATGCGTGGCGAGGAGGGCCTGGACTATGGGGGCATCGCCAGAGAGTGGTTTTTCCTCCTGTCTCACGAGGTGCTCAACCCTATGTATTGTTTATTTGAATATGCCGGAAAGAACAATTACTGCCTGCAGATCAACCCCGCCTCCTCCATCAACCCGGACCACCTCACCTACTTTCGCTTTATAGGCAGATTCATCGCCATGGCGCTGTACCATGGAAAGTTCATCGACACGGGCTTCACCCTCCCTTTCTACAAGCGGATGCTCAATAAGAGACCAACCCTGAAAGACCTGGAGTCCATTGACCCTGAGTTCTACAACTCCATTGTCTGGATCAAAGAGAACAACCTGGAAGAATGTGGCCTGGAGCTGTACTTCATCCAGGACATGGAGATACTGGGCAAGGTGACGACCCACGAGCTGAAGGAGGGCGGCGAGAGCATCCGGGTCACGGAGGAGAACAAGGAAGAGTACATCATGCTGCTGACTGACTGGCGTTTCACCCGAGGCGTGGAAGAGCAGACCAAAGCCTTCCTGGATGGCTTCAACGAGGTGGCCCCGCTGGAGTGGCTGCGCTACTTTGACGAGAAAGAGCTGGAGCTGATGCTGTGCGGCATGCAGGAGATAGACATGAGCGACTGGCAGAAGAGCACCATCTACCGGCACTACACCAAGAACAGCAAGCAGATCCAGTGGTTCTGGCAGGTGGTGAAGGAGATGGACAACGAGAAGAGGATCCGGCTGCTGCAGTTTGTCACCGGTACCTGCCGCCTGCCCGTCGGGGGATTTGCCGAACTCATCGGTAGCAACGGACCACAGAAGTTTTGCATTGACAAAGTTGGCAAGGAAACCTGGCTGCCCAGAAGCCACACCTGCTTCAACCGTCTGGATCTTCCACCCTACAAGAGCTACGAACAGCTGAGAGAGAAGCTGCTGTATGCCATTGAGGAGACCGAGGGCTTTGGACAGGAGTAACCGAGGCCGCCCCTCCCACGCCCCCCAGCGCACATGTAGTCCTGAGTCCTCCCTGCCTGAGAGGCCACTGGCCCCGCAGCCCTTGGGAGGCCCCCGTGGATGTGGCCCTGTGTGGGACCACACTGTCATCTCGCTGCTGGCAGAAAAGCCTGATCCCAGGAGGCCCTGCAGTTCCCCCGACCCGCGGATGGCAGTCTGGAATAAAGCCCCCTAGTTGCCTTTGGCCCCACCTTTGCAAAGTTCCAGAGGGCTGACCCTCTCTGCAAAACTCTCCCCTGTCCTCTAGACCCCACCCTGGGTGTATGTGAGTGTGCAAGGGAAGGTGTTGCATCCCCAGGGGCTGCCGCAGAGGCCGGAGACCTCCTGGACTAGTTCGGCGAGGAGACTGGCCACTGGGGGTGGCTGTTCGGGACTGAGAGCGCCAAGGGTCTTTGCCAGCAAAGGAGGTTCTGCCTGTAATTGAGCCTCTCTGATGATGGAGATGAAGTGAAGGTCTGAGGGACGGGCCCTGGGGCTAGGCCATCTCTGCCTGCCTCCCTAGCAGGCGCCAGCGGTGGAGGCTGAGTCGCAGGACACATGCCGGCCAGTTAATTCATTCTCAGCAAATGAAGGTTTGTCTAAGCTGCCTGGGTATCCACGGGACAAAAACAGCAAACTCCCTCCAGACTTTGTCCATGTTATAAACTTGAAAGTTGGTTGTTGTTTGTTAGGTTTGCCAGGTTTTTTTGTTTACGCCTGCTGTCACTTTCCTGTC(配列番号48)
【0098】
ヒトWWP2核酸配列(uniprot.org/uniprot/O00308)。
GAATTCGCGGCCGCGTCGACCGCTTCTGTGGCCACGGCAGATGAAACAGAAAGGCTAAAGAGGGCTGGAGTCAGGGGACTTCTCTTCCACCAGCTTCACGGTGATGATATGGCATCTGCCAGCTCTAGCCGGGCAGGAGTGGCCCTGCCTTTTGAGAAGTCTCAGCTCACTTTGAAAGTGGTGTCCGCAAAGCCCAAGGTGCATAATCGTCAACCTCGAATTAACTCCTACGTGGAGGTGGCGGTGGATGGACTCCCCAGTGAGACCAAGAAGACTGGGAAGCGCATTGGGAGCTCTGAGCTTCTCTGGAATGAGATCATCATTTTGAATGTCACGGCACAGAGTCATTTAGATTTAAAGGTCTGGAGCTGCCATACCTTGAGAAATGAACTGCTAGGCACCGCATCTGTCAACCTCTCCAACGTCTTGAAGAACAATGGGGGCAAAATGGAGAACATGCAGCTGACCCTGAACCTGCAGACGGAGAACAAAGGCAGCGTTGTCTCAGGCGGAAAACTGACAATTTTCCTGGACGGGCCAACTGTTGATCTGGGAAATGTGCCTAATGGCAGTGCCCTGACAGATGGATCACAGCTGCCTTCGAGAGACTCCAGTGGAACAGCAGTAGCTCCAGAGAACCGGCACCAGCCCCCCAGCACAAACTGCTTTGGTGGAAGATCCCGGACGCACAGACATTCGGGTGCTTCAGCCAGAACAACCCCAGCAACCGGCGAGCAAAGCCCCGGTGCTCGGAGCCGGCACCGCCAGCCCGTCAAGAACTCAGGCCACAGTGGCTTGGCCAATGGCACAGTGAATGATGAACCCACAACAGCCACTGATCCCGAAGAACCTTCCGTTGTTGGTGTGACGTCCCCACCTGCTGCACCCTTGAGTGTGACCCCGAATCCCAACACGACTTCTCTCCCTGCCCCAGCCACACCGGCTGAAGGAGAGGAACCCAGCACTTCGGGTACACAGCAGCTCCCAGCGGCTGCCCAGGCCCCCGACGCTCTGCCTGCTGGATGGGAACAGCGAGAGCTGCCCAACGGACGTGTCTATTATGTTGACCACAATACCAAGACCACCACCTGGGAGCGGCCCCTTCCTCCAGGCTGGGAAAAACGCACAGATCCCCGAGGCAGGTTTTACTATGTGGATCACAATACTCGGACCACCACCTGGCAGCGTCCGACCGCGGAGTACGTGCGCAACTATGAGCAGTGGCAGTCGCAGCGGAATCAGCTCCAGGGGGCCATGCAGCACTTCAGCCAAAGATTCCTATACCAGTTTTGGAGTGCTTCGACTGACCATGATCCCCTGGGCCCCCTCCCTCCTGGTTGGGAGAAAAGACAGGACAATGGACGGGTGTATTACGTGAACCATAACACTCGCACGACCCAGTGGGAGGATCCCCGGACCCAGGGGATGATCCAGGAACCAGCTTTGCCCCCAGGATGGGAGATGAAATACACCAGCGAGGGGGTGCGATACTTTGTGGACCACAATACCCGCACCACCACCTTTAAGGATCCTCGCCCGGGGTTTGAGTCGGGGACGAAGCAAGGTTCCCCTGGTGCTTATGACCGCAGTTTTCGGTGGAAGTATCACCAGTTCCGTTTCCTCTGCCATTCAAATGCCCTACCTAGCCACGTGAAGATCAGCGTTTCCAGGCAGACGCTTTTCGAAGATTCCTTCCAACAGATCATGAACATGAAACCCTATGACCTGCGCCGCCGGCTTTACATCATCATGCGTGGCGAGGAGGGCCTGGACTATGGGGGCATCGCCAGAGAGTGGTTTTTCCTCCTGTCTCACGAGGTGCTCAACCCTATGTATTGTTTATTTGAATATGCCGGAAAGAACAATTACTGCCTGCAGATCAACCCCGCCTCCTCCATCAACCCGGACCACCTCACCTACTTTCGCTTTATAGGCAGATTCATCGCCATGGCGCTGTACCATGGAAAGTTCATCGACACGGGCTTCACCCTCCCTTTCTACAAGCGGATGCTCAATAAGAGACCAACCCTGAAAGACCTGGAGTCCATTGACCCTGAGTTCTACAACTCCATTGTCTGGATCAAAGAGAACAACCTGGAAGAATGTGGCCTGGAGCTGTACTTCATCCAGGACATGGAGATACTGGGCAAGGTGACGACCCACGAGCTGAAGGAGGGCGGCGAGAGCATCCGGGTCACGGAGGAGAACAAGGAAGAGTACATCATGCTGCTGACTGACTGGCGTTTCACCCGAGGCGTGGAAGAGCAGACCAAAGCCTTCCTGGATGGCTTCAACGAGGTGGCCCCGCTGGAGTGGCTGCGCTACTTTGACGAGAAAGAGCTGGAGCTGATGCTGTGCGGCATGCAGGAGATAGACATGAGCGACTGGCAGAAGAGCACCATCTACCGGCACTACACCAAGAACAGCAAGCAGATCCAGTGGTTCTGGCAGGTGGTGAAGGAGATGGACAACGAGAAGAGGATCCGGCTGCTGCAGTTTGTCACCGGTACCTGCCGCCTGCCCGTCGGGGGATTTGCCGAACTCATCGGTAGCAACGGACCACAGAAGTTTTGCATTGACAAAGTTGGCAAGGAAACCTGGCTGCCCAGAAGCCACACCTGCTTCAACCGTCTGGATCTTCCACCCTACAAGAGCTACGAACAGCTGAGAGAGAAGCTGCTGTATGCCATTGAGGAGACCGAGGGCTTTGGACAGGAGTAACCGAGGCCGCCCCTCCCACGCCCCCCAGCGCACATGTAGTCCTGAGTCCTCCCTGCCTGAGAGGCCACTGGCCCCGCAGCCCTTGGGAGGCCCCCGTGGATGTGGCCCTGTGTGGGACCACACTGTCATCTCGCTGCTGGCAGAAAAGCCTGATCCCAGGAGGCCCTGCAGTTCCCCCGACCCGCGGATGGCAGTCTGGAATAAAGCCCCCTAGTTGCCTTTGGCCCCACCTTTGCAAAGTTCCAGAGGGCTGACCCTCTCTGCAAAACTCTCCCCTGTCCTCTAGACCCCACCCTGGGTGTATGTGAGTGTGCAAGGGAAGGTGTTGCATCCCCAGGGGCTGCCGCAGAGGCCGGAGACCTCCTGGACTAGTTCGGCGAGGAGACTGGCCACTGGGGGTGGCTGTTCGGGACTGAGAGCGCCAAGGGTCTTTGCCAGCAAAGGAGGTTCTGCCTGTAATTGAGCCTCTCTGATGATGGAGATGAAGTGAAGGTCTGAGGGACGGGCCCTGGGGCTAGGCCATCTCTGCCTGCCTCCCTAGCAGGCGCCAGCGGTGGAGGCTGAGTCGCAGGACACATGCCGGCCAGTTAATTCATTCTCAGCAAATGAAGGTTTGTCTAAGCTGCCTGGGTATCCACGGGACAAAAACAGCAAACTCCCTCCAGACTTTGTCCATGTTATAAACTTGAAAGTTGGTTGTTGTTTGTTAGGTTTGCCAGGTTTTTTTGTTTACGCCTGCTGTCACTTTCCTGTC(配列番号49)
【0099】
ヒトNedd4-1核酸配列(uniprot.org/uniprot/P46934)。
ACAGTTGCCTGCCCTGGGCGGGGGCGAGCGCGTCCGGTTTGCTGGAAGCGTTCGGAAATGGCAACTTGCGCGGTGGAGGTGTTCGGGCTCCTGGAGGACGAGGAAAATTCACGAATTGTGAGAGTAAGAGTTATAGCCGGAATAGGCCTTGCCAAGAAGGATATATTGGGAGCTAGTGATCCTTACGTGAGAGTGACGTTATATGACCCAATGAATGGAGTTCTTACAAGTGTGCAAACAAAAACCATTAAAAAGAGTTTGAATCCAAAGTGGAATGAAGAAATATTATTCAGAGTTCATCCTCAGCAGCACCGGCTTCTTTTTGAAGTGTTTGACGAAAACCGATTGACAAGAGATGATTTCCTAGGTCAAGTGGATGTTCCACTTTATCCATTACCGACAGAAAATCCAAGATTGGAGAGACCATATACATTTAAGGATTTTGTTCTTCATCCAAGAAGTCACAAATCAAGAGTTAAAGGTTATCTGAGACTAAAAATGACTTATTTACCTAAAACCAGTGGCTCAGAAGATGATAATGCAGAACAGGCTGAGGAATTAGAGCCTGGCTGGGTTGTTTTGGACCAACCAGATGCTGCTTGCCATTTGCAGCAACAACAAGAACCTTCTCCTCTACCTCCAGGGTGGGAAGAGAGGCAGGATATCCTTGGAAGGACCTATTATGTAAACCATGAATCTAGAAGAACACAGTGGAAAAGACCAACCCCTCAGGACAACCTAACAGATGCTGAGAATGGCAACATTCAACTGCAAGCACAACGTGCATTTACCACCAGGCGGCAGATATCCGAGGAAACAGAAAGTGTTGACAACCAAGAGTCTTCCGAGAACTGGGAAATTATAAGAGAAGATGAAGCCACCATGTATAGCAGCCAGGCCTTCCCATCACCTCCACCGTCAAGTAACTTGGATGTTCCAACTCATCTTGCAGAAGAATTGAATGCCAGACTCACCATTTTTGGAAATTCAGCCGTGAGCCAGCCAGCATCGAGCTCAAATCATTCCAGCAGAAGAGGCAGCTTACAAGCCTATACTTTTGAGGAACAACCTACACTTCCTGTGCTTTTGCCTACTTCATCTGGATTACCACCAGGTTGGGAAGAAAAACAAGATGAAAGAGGAAGATCATATTATGTAGATCACAATTCCAGAACGACTACTTGGACAAAGCCCACTGTACAGGCCACAGTGGAGACCAGTCAGCTGACCTCAAGCCAGAGTTCTGCAGGCCCTCAATCACAAGCCTCCACCAGTGATTCAGGCCAGCAGGTGACCCAGCCATCTGAAATTGAGCAAGGATTCCTTCCTAAAGGCTGGGAAGTCCGGCATGCACCAAATGGGAGGCCTTTCTTTATTGACCACAACACTAAAACCACCACCTGGGAAGATCCAAGATTGAAAATTCCAGCCCATCTGAGAGGAAAGACATCACTTGATACTTCCAATGATCTAGGGCCTTTACCTCCAGGATGGGAAGAGAGAACTCACACAGATGGAAGAATCTTCTACATAAATCACAATATAAAAAGAACACAATGGGAAGATCCTCGGTTGGAGAATGTAGCAATAACTGGACCAGCAGTGCCCTACTCCAGGGATTACAAAAGAAAGTATGAGTTCTTCCGAAGAAAGTTGAAGAAGCAGAATGACATTCCAAACAAATTTGAAATGAAACTTCGCCGAGCAACTGTTCTTGAAGACTCTTACCGGAGAATTATGGGTGTCAAGAGAGCAGACTTCCTGAAGGCTCGACTGTGGATTGAGTTTGATGGTGAAAAGGGATTGGATTATGGAGGAGTTGCCAGAGAATGGTTCTTCCTGATCTCAAAGGAAATGTTTAACCCTTATTATGGGTTGTTTGAATATTCTGCTACGGACAATTATACCCTACAGATAAATCCAAACTCTGGATTGTGTAACGAAGATCACCTCTCTTACTTCAAGTTTATTGGTCGGGTAGCTGGAATGGCAGTTTATCATGGCAAACTGTTGGATGGTTTTTTCATCCGCCCATTTTACAAGATGATGCTTCACAAACCAATAACCCTTCATGATATGGAATCTGTGGATAGTGAATATTACAATTCCCTAAGATGGATTCTTGAAAATGACCCAACAGAATTGGACCTCAGGTTTATCATAGATGAAGAACTTTTTGGACAGACACATCAACATGAGCTGAAAAATGGTGGATCAGAAATAGTTGTCACCAATAAGAACAAAAAGGAATATATTTATCTTGTAATACAATGGCGATTTGTAAACCGAATCCAGAAGCAAATGGCTGCTTTTAAAGAGGGATTCTTTGAACTAATACCACAGGATCTCATCAAAATTTTTGATGAAAATGAACTAGAGCTTCTTATGTGTGGACCGGGAGATGTTGATGTGAATGACTGGAGGGAACATACAAAGTATAAAAATGGCTACAGTGCAAATCATCAGGTTATACAGTGGTTTTGGAAGGCTGTTTTAATGATGGATTCAGAAAAAAGAATAAGATTACTTCAGTTTGTCACTGGCACATCTCGGGTGCCTATGAATGGATTTGCTGAACTATACGGTTCAAATGGACCACAGTCATTTACAGTTGAACAGTGGGGTACTCCTGAAAAGCTGCCAAGAGCTCATACCTGTTTTAATCGCCTGGACTTGCCACCTTATGAATCATTTGAAGAATTATGGGATAAACTTCAGATGGCAATTGAAAACACCCAGGGCTTTGATGGAGTTGATTAGATTACAAATAACAATCTGTAGTGTTTTTACTGCCATAGTTTTATAACCAAAATCTTGACTTAAAATTTTCCGGGGAACTACTAAAATGTGGCCACTGAGTCTTCCCAGATCTTGAAGAAAATCATATAAAAAGCATTTGAAGAAATAGTACGAC(配列番号50)
【0100】
ヒトNedd4-2核酸配列(>gi|345478679|ref|NM_015277.5|Homo sapiens神経前駆細胞で発現される発生的に下方制御される4様E3ユビキチン蛋白質リガーゼ(NEDD4L)転写物バリアントd mRNA)。
ATGGCGACCGGGCTCGGGGAGCCGGTCTATGGACTTTCCGAAGACGAGGGAGAGTCCCGTATTCTCAGAGTAAAAGTTGTTTCTGGAATTGATCTCGCCAAAAAGGACATCTTTGGAGCCAGTGATCCGTATGTGAAACTTTCATTGTACGTAGCGGATGAGAATAGAGAACTTGCTTTGGTCCAGACAAAAACAATTAAAAAGACACTGAACCCAAAATGGAATGAAGAATTTTATTTCAGGGTAAACCCATCTAATCACAGACTCCTATTTGAAGTATTTGACGAAAATAGACTGACACGAGACGACTTCCTGGGCCAGGTGGACGTGCCCCTTAGTCACCTTCCGACAGAAGATCCAACCATGGAGCGACCCTATACATTTAAGGACTTTCTCCTCAGACCAAGAAGTCATAAGTCTCGAGTTAAGGGATTTTTGCGATTGAAAATGGCCTATATGCCAAAAAATGGAGGTCAAGATGAAGAAAACAGTGACCAGAGGGATGACATGGAGCATGGATGGGAAGTTGTTGACTCAAATGACTCGGCTTCTCAGCACCAAGAGGAACTTCCTCCTCCTCCTCTGCCTCCCGGGTGGGAAGAAAAAGTGGACAATTTAGGCCGAACTTACTATGTCAACCACAACAACCGGACCACTCAGTGGCACAGACCAAGCCTGATGGACGTGTCCTCGGAGTCGGACAATAACATCAGACAGATCAACCAGGAGGCAGCACACCGGCGCTTCCGCTCCCGCAGGCACATCAGCGAAGACTTGGAGCCCGAGCCCTCGGAGGGCGGGGATGTCCCCGAGCCTTGGGAGACCATTTCAGAGGAAGTGAATATCGCTGGAGACTCTCTCGGTCTGGCTCTGCCCCCACCACCGGCCTCCCCAGGATCTCGGACCAGCCCTCAGGAGCTGTCAGAGGAACTAAGCAGAAGGCTTCAGATCACTCCAGACTCCAATGGGGAACAGTTCAGCTCTTTGATTCAAAGAGAACCCTCCTCAAGGTTGAGGTCATGCAGTGTCACCGACGCAGTTGCAGAACAGGGCCATCTACCACCGCCATCAGTGGCCTATGTACATACCACGCCGGGTCTGCCTTCAGGCTGGGAAGAAAGAAAAGATGCTAAGGGGCGCACATACTATGTCAATCATAACAATCGAACCACAACTTGGACTCGACCTATCATGCAGCTTGCAGAAGATGGTGCGTCCGGATCAGCCACAAACAGTAACAACCATCTAATCGAGCCTCAGATCCGCCGGCCTCGTAGCCTCAGCTCGCCAACAGTAACTTTATCTGCCCCGCTGGAGGGTGCCAAGGACTCACCCGTACGTCGGGCTGTGAAAGACACCCTTTCCAACCCACAGTCCCCACAGCCATCACCTTACAACTCCCCCAAACCACAACACAAAGTCACACAGAGCTTCTTGCCACCCGGCTGGGAAATGAGGATAGCGCCAAACGGCCGGCCCTTCTTCATTGATCATAACACAAAGACTACAACCTGGGAAGATCCACGTTTGAAATTTCCAGTACATATGCGGTCAAAGACATCTTTAAACCCCAATGACCTTGGCCCCCTTCCTCCTGGCTGGGAAGAAAGAATTCACTTGGATGGCCGAACGTTTTATATTGATCATAATAGCAAAATTACTCAGTGGGAAGACCCAAGACTGCAGAACCCAGCTATTACTGGTCCGGCTGTCCCTTACTCCAGAGAATTTAAGCAGAAATATGACTACTTCAGGAAGAAATTAAAGAAACCTGCTGATATCCCCAATAGGTTTGAAATGAAACTTCACAGAAATAACATATTTGAAGAGTCCTATCGGAGAATTATGTCCGTGAAAAGACCAGATGTCCTAAAAGCTAGACTGTGGATTGAGTTTGAATCAGAGAAAGGTCTTGACTATGGGGGTGTGGCCAGAGAATGGTTCTTCTTACTGTCCAAAGAGATGTTCAACCCCTACTACGGCCTCTTTGAGTACTCTGCCACGGACAACTACACCCTTCAGATCAACCCTAATTCAGGCCTCTGTAATGAGGATCATTTGTCCTACTTCACTTTTATTGGAAGAGTTGCTGGTCTGGCCGTATTTCATGGGAAGCTCTTAGATGGTTTCTTCATTAGACCATTTTACAAGATGATGTTGGGAAAGCAGATAACCCTGAATGACATGGAATCTGTGGATAGTGAATATTACAACTCTTTGAAATGGATCCTGGAGAATGACCCTACTGAGCTGGACCTCATGTTCTGCATAGACGAAGAAAACTTTGGACAGACATATCAAGTGGATTTGAAGCCCAATGGGTCAGAAATAATGGTCACAAATGAAAACAAAAGGGAATATATCGACTTAGTCATCCAGTGGAGATTTGTGAACAGGGTCCAGAAGCAGATGAACGCCTTCTTGGAGGGATTCACAGAACTACTTCCTATTGATTTGATTAAAATTTTTGATGAAAATGAGCTGGAGTTGCTCATGTGCGGCCTCGGTGATGTGGATGTGAATGACTGGAGACAGCATTCTATTTACAAGAACGGCTACTGCCCAAACCACCCCGTCATTCAGTGGTTCTGGAAGGCTGTGCTACTCATGGACGCCGAAAAGCGTATCCGGTTACTGCAGTTTGTCACAGGGACATCGCGAGTACCTATGAATGGATTTGCCGAACTTTATGGTTCCAATGGTCCTCAGCTGTTTACAATAGAGCAATGGGGCAGTCCTGAGAAACTGCCCAGAGCTCACACATGCTTTAATCGCCTTGACTTACCTCCATATGAAACCTTTGAAGATTTACGAGAGAAACTTCTCATGGCCGTGGAAAATGCTCAAGGATTTGAAGGGGTGGATTAA(配列番号51)
【0101】
ヒトSmurf1核酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9HCE7)。
ATGTCGAACCCCGGGACACGCAGGAACGGCTCCAGCATCAAGATCCGTCTGACAGTGTTATGTGCCAAGAACCTTGCAAAGAAAGACTTCTTCAGGCTCCCTGACCCTTTTGCAAAGATTGTCGTGGATGGGTCTGGGCAGTGCCACTCAACCGACACTGTGAAAAACACATTGGACCCAAAGTGGAACCAGCACTATGATCTATATGTTGGGAAAACGGATTCGATAACCATTAGCGTGTGGAACCATAAGAAAATTCACAAGAAACAGGGAGCTGGCTTCCTGGGCTGTGTGCGGCTGCTCTCCAATGCCATCAGCAGATTAAAAGATACCGGATACCAGCGTTTGGATCTATGCAAACTAAACCCCTCAGATACTGATGCAGTTCGTGGCCAGATAGTGGTCAGTTTACAGACACGAGACAGAATAGGAACCGGCGGCTCGGTGGTGGACTGCAGAGGACTGTTAGAAAATGAAGGAACGGTGTATGAAGACTCCGGGCCTGGGAGGCCGCTCAGCTGCTTCATGGAGGAACCAGCCCCTTACACAGATAGCACCGGTGCTGCTGCTGGAGGAGGGAATTGCAGGTTCGTGGAGTCCCCAAGTCAAGATCAAAGACTTCAGGCACAGCGGCTTCGAAACCCTGATGTGCGAGGTTCACTACAGACGCCCCAGAACCGACCACACGGCCACCAGTCCCCGGAACTGCCCGAAGGCTACGAACAAAGAACAACAGTCCAGGGCCAAGTTTACTTTTTGCATACACAGACTGGAGTTAGCACGTGGCACGACCCCAGGATACCAAGTCCCTCGGGGACCATTCCTGGGGGAGATGCAGCTTTTCTATACGAATTCCTTCTACAAGGCCATACATCTGAGCCCAGAGACCTTAACAGTGTGAACTGTGATGAACTTGGACCACTGCCGCCAGGCTGGGAAGTCAGAAGTACAGTTTCTGGGAGGATATATTTTGTAGATCATAATAACCGAACAACCCAGTTTACAGACCCAAGGTTACACCACATCATGAATCACCAGTGCCAACTCAAGGAGCCCAGCCAGCCGCTGCCACTGCCCAGTGAGGGCTCTCTGGAGGACGAGGAGCTTCCTGCCCAGAGATACGAAAGAGATCTAGTCCAGAAGCTGAAAGTCCTCAGACACGAACTGTCGCTTCAGCAGCCCCAAGCTGGTCATTGCCGCATCGAAGTGTCCAGAGAAGAAATCTTTGAGGAGTCTTACCGCCAGATAATGAAGATGCGACCGAAAGACTTGAAAAAACGGCTGATGGTGAAATTCCGTGGGGAAGAAGGTTTGGATTACGGTGGTGTGGCCAGGGAGTGGCTTTACTTGCTGTGCCATGAAATGCTGAATCCTTATTACGGGCTCTTCCAGTATTCTACGGACAATATTTACATGTTGCAAATAAATCCGGATTCTTCAATCAACCCCGACCACTTGTCTTATTTCCACTTTGTGGGGCGGATCATGGGGCTGGCTGTGTTCCATGGACACTACATCAACGGGGGCTTCACAGTGCCCTTCTACAAGCAGCTGCTGGGGAAGCCCATCCAGCTCTCAGATCTGGAATCTGTGGACCCAGAGCTGCATAAGAGCTTGGTGTGGATCCTAGAGAACGACATCACGCCTGTACTGGACCACACCTTCTGCGTGGAACACAACGCCTTCGGGCGGATCCTGCAGCATGAACTGAAACCCAATGGCAGAAATGTGCCAGTCACAGAGGAGAATAAGAAAGAATACGTCCGGTTGTATGTAAACTGGAGGTTTATGAGAGGAATCGAAGCCCAGTTCTTAGCTCTGCAGAAGGGGTTCAATGAGCTCATCCCTCAACATCTGCTGAAGCCTTTTGACCAGAAGGAACTGGAGCTGATCATAGGCGGCCTGGATAAAATAGACTTGAACGACTGGAAGTCGAACACGCGGCTGAAGCACTGTGTGGCCGACAGCAACATCGTGCGGTGGTTCTGGCAAGCGGTGGAGACGTTCGATGAAGAAAGGAGGGCCAGGCTCCTGCAGTTTGTGACTGGGTCCACGCGAGTCCCGCTCCAAGGCTTCAAGGCTTTGCAAGGTTCTACAGGCGCGGCAGGGCCCCGGCTGTTCACCATCCACCTGATAGACGCGAACACAGACAACCTTCCGAAGGCCCATACCTGCTTTAACCGGATCGACATTCCACCATATGAGTCCTATGAGAAGCTCTACGAGAAGCTGCTGACAGCCGTGGAGGAGACCTGCGGGTTTGCTGTGGAGTGA(配列番号52)
【0102】
ヒトSmurf2核酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9HAU4)。
ATGTCTAACCCCGGACGCCGGAGGAACGGGCCCGTCAAGCTGCGCCTGACAGTACTCTGTGCAAAAAACCTGGTGAAAAAGGATTTTTTCCGACTTCCTGATCCATTTGCTAAGGTGGTGGTTGATGGATCTGGGCAATGCCATTCTACAGATACTGTGAAGAATACGCTTGATCCAAAGTGGAATCAGCATTATGACCTGTATATTGGAAAGTCTGATTCAGTTACGATCAGTGTATGGAATCACAAGAAGATCCATAAGAAACAAGGTGCTGGATTTCTCGGTTGTGTTCGTCTTCTTTCCAATGCCATCAACCGCCTCAAAGACACTGGTTATCAGAGGTTGGATTTATGCAAACTCGGGCCAAATGACAATGATACAGTTAGAGGACAGATAGTAGTAAGTCTTCAGTCCAGAGACCGAATAGGCACAGGAGGACAAGTTGTGGACTGCAGTCGTTTATTTGATAACGATTTACCAGACGGCTGGGAAGAAAGGAGAACCGCCTCTGGAAGAATCCAGTATCTAAACCATATAACAAGAACTACGCAATGGGAGCGCCCAACACGACCGGCATCCGAATATTCTAGCCCTGGCAGACCTCTTAGCTGCTTTGTTGATGAGAACACTCCAATTAGTGGAACAAATGGTGCAACATGTGGACAGTCTTCAGATCCCAGGCTGGCAGAGAGGAGAGTCAGGTCACAACGACATAGAAATTACATGAGCAGAACACATTTACATACTCCTCCAGACCTACCAGAAGGCTATGAACAGAGGACAACGCAACAAGGCCAGGTGTATTTCTTACATACACAGACTGGTGTGAGCACATGGCATGATCCAAGAGTGCCCAGGGATCTTAGCAACATCAATTGTGAAGAGCTTGGTCCATTGCCTCCTGGATGGGAGATCCGTAATACGGCAACAGGCAGAGTTTATTTCGTTGACCATAACAACAGAACAACACAATTTACAGATCCTCGGCTGTCTGCTAACTTGCATTTAGTTTTAAATCGGCAGAACCAATTGAAAGACCAACAGCAACAGCAAGTGGTATCGTTATGTCCTGATGACACAGAATGCCTGACAGTCCCAAGGTACAAGCGAGACCTGGTTCAGAAACTAAAAATTTTGCGGCAAGAACTTTCCCAACAACAGCCTCAGGCAGGTCATTGCCGCATTGAGGTTTCCAGGGAAGAGATTTTTGAGGAATCATATCGACAGGTCATGAAAATGAGACCAAAAGATCTCTGGAAGCGATTAATGATAAAATTTCGTGGAGAAGAAGGCCTTGACTATGGAGGCGTTGCCAGGGAATGGTTGTATCTCTTGTCACATGAAATGTTGAATCCATACTATGGCCTCTTCCAGTATTCAAGAGATGATATTTATACATTGCAGATCAATCCTGATTCTGCAGTTAATCCGGAACATTTATCCTATTTCCACTTTGTTGGACGAATAATGGGAATGGCTGTGTTTCATGGACATTATATTGATGGTGGTTTCACATTGCCTTTTTATAAGCAATTGCTTGGGAAGTCAATTACCTTGGATGACATGGAGTTAGTAGATCCGGATCTTCACAACAGTTTAGTGTGGATACTTGAGAATGATATTACAGGTGTTTTGGACCATACCTTCTGTGTTGAACATAATGCATATGGTGAAATTATTCAGCATGAACTTAAACCAAATGGCAAAAGTATCCCTGTTAATGAAGAAAATAAAAAAGAATATGTCAGGCTCTATGTGAACTGGAGATTTTTACGAGGCATTGAGGCTCAATTCTTGGCTCTGCAGAAAGGATTTAATGAAGTAATTCCACAACATCTGCTGAAGACATTTGATGAGAAGGAGTTAGAGCTCATTATTTGTGGACTTGGAAAGATAGATGTTAATGACTGGAAGGTAAACACCCGGTTAAAACACTGTACACCAGACAGCAACATTGTCAAATGGTTCTGGAAAGCTGTGGAGTTTTTTGATGAAGAGCGACGAGCAAGATTGCTTCAGTTTGTGACAGGATCCTCTCGAGTGCCTCTGCAGGGCTTCAAAGCATTGCAAGGTGCTGCAGGCCCGAGACTCTTTACCATACACCAGATTGATGCCTGCACTAACAACCTGCCGAAAGCCCACACTTGCTTCAATCGAATAGACATTCCACCCTATGAAAGCTATGAAAAGCTATATGAAAAGCTGCTAACAGCCATTGAAGAAACATGTGGATTTGCTGTGGAATGA(配列番号53)
【0103】
ヒトITCH核酸配列(uniprot.org/uniprot/Q96J02)。
GGAGTCGCCGCCGCCCCGAGTTCCGGTACCATGCATTTCACGGTGGCCTTGTGGAGACAACGCCTTAACCCAAGGAAGTGACTCAAACTGTGAGAACTCCAGGTTTTCCAACCTATTGGTGGTATGTCTGACAGTGGATCACAACTTGGTTCAATGGGTAGCCTCACCATGAAATCACAGCTTCAGATCACTGTCATCTCAGCAAAACTTAAGGAAAATAAGAAGAATTGGTTTGGACCAAGTCCTTACGTAGAGGTCACAGTAGATGGACAGTCAAAGAAGACAGAAAAATGCAACAACACAAACAGTCCCAAGTGGAAGCAACCCCTTACAGTTATCGTTACCCCTGTGAGTAAATTACATTTTCGTGTGTGGAGTCACCAGACACTGAAATCTGATGTTTTGTTGGGAACTGCTGCATTAGATATTTATGAAACATTAAAGTCAAACAATATGAAACTTGAAGAAGTAGTTGTGACTTTGCAGCTTGGAGGTGACAAAGAGCCAACAGAGACAATAGGAGACTTGTCAATTTGTCTTGATGGGCTACAGTTAGAGTCTGAAGTTGTTACCAATGGTGAAACTACATGTTCAGAAAGTGCTTCTCAGAATGATGATGGCTCCAGATCCAAGGATGAAACAAGAGTGAGCACAAATGGATCAGATGACCCTGAAGATGCAGGAGCTGGTGAAAATAGGAGAGTCAGTGGGAATAATTCTCCATCACTCTCAAATGGTGGTTTTAAACCTTCTAGACCTCCAAGACCTTCACGACCACCACCACCCACCCCACGTAGACCAGCATCTGTCAATGGTTCACCATCTGCCACTTCTGAAAGTGATGGGTCTAGTACAGGCTCTCTGCCGCCGACAAATACAAATACAAATACATCTGAAGGAGCAACATCTGGATTAATAATTCCTCTTACTATATCTGGAGGCTCAGGCCCTAGGCCATTAAATCCTGTAACTCAAGCTCCCTTGCCACCTGGTTGGGAGCAGAGAGTGGACCAGCACGGGCGAGTTTACTATGTAGATCATGTTGAGAAAAGAACAACATGGGATAGACCAGAACCTCTACCTCCTGGCTGGGAACGGCGGGTTGACAACATGGGACGTATTTATTATGTTGACCATTTCACAAGAACAACAACGTGGCAGAGGCCAACACTGGAATCCGTCCGGAACTATGAACAATGGCAGCTACAGCGTAGTCAGCTTCAAGGAGCAATGCAGCAGTTTAACCAGAGATTCATTTATGGGAATCAAGATTTATTTGCTACATCACAAAGTAAAGAATTTGATCCTCTTGGTCCATTGCCACCTGGATGGGAGAAGAGAACAGACAGCAATGGCAGAGTATATTTCGTCAACCACAACACACGAATTACACAATGGGAAGACCCCAGAAGTCAAGGTCAATTAAATGAAAAGCCCTTACCTGAAGGTTGGGAAATGAGATTCACAGTGGATGGAATTCCATATTTTGTGGACCACAATAGAAGAACTACCACCTATATAGATCCCCGCACAGGAAAATCTGCCCTAGACAATGGACCTCAGATAGCCTATGTTCGGGACTTCAAAGCAAAGGTTCAGTATTTCCGGTTCTGGTGTCAGCAACTGGCCATGCCACAGCACATAAAGATTACAGTGACAAGAAAAACATTGTTTGAGGATTCCTTTCAACAGATAATGAGCTTCAGTCCCCAAGATCTGCGAAGACGTTTGTGGGTGATTTTTCCAGGAGAAGAAGGTTTAGATTATGGAGGTGTAGCAAGAGAATGGTTCTTTCTTTTGTCACATGAAGTGTTGAACCCAATGTATTGCCTGTTTGAATATGCAGGGAAGGATAACTACTGCTTGCAGATAAACCCCGCTTCTTACATCAATCCAGATCACCTGAAATATTTTCGTTTTATTGGCAGATTTATTGCCATGGCTCTGTTCCATGGGAAATTCATAGACACGGGTTTTTCTTTACCATTCTATAAGCGTATCTTGAACAAACCAGTTGGACTCAAGGATTTAGAATCTATTGATCCAGAATTTTACAATTCTCTCATCTGGGTTAAGGAAAACAATATTGAGGAATGTGATTTGGAAATGTACTTCTCCGTTGACAAAGAAATTCTAGGTGAAATTAAGAGTCATGATCTGAAACCTAATGGTGGCAATATTCTTGTAACAGAAGAAAATAAAGAGGAATACATCAGAATGGTAGCTGAGTGGAGGTTGTCTCGAGGTGTTGAAGAACAGACACAAGCTTTCTTTGAAGGCTTTAATGAAATTCTTCCCCAGCAATATTTGCAATACTTTGATGCAAAGGAATTAGAGGTCCTTTTATGTGGAATGCAAGAGATTGATTTGAATGACTGGCAAAGACATGCCATCTACCGTCATTATGCAAGGACCAGCAAACAAATCATGTGGTTTTGGCAGTTTGTTAAAGAAATTGATAATGAGAAGAGAATGAGACTTCTGCAGTTTGTTACTGGAACCTGCCGATTGCCAGTAGGAGGATTTGCTGATCTCATGGGGAGCAATGGACCACAGAAATTCTGCATTGAAAAAGTTGGGAAAGAAAATTGGCTACCCAGAAGTCATACCTGTTTTAATCGCCTGGACCTGCCACCATACAAGAGCTATGAGCAACTGAAGGAAAAGCTGTTGTTTGCCATAGAAGAAACAGAAGGATTTGGACAAGAGTAACTTCTGAGAACTTGCACCATGAATGGGCAAGAACTTATTTGCAATGTTTGTCCTTCTCTGCCTGTTGCACATCTTGTAAAATTGGACAATGGCTCTTTAGAGAGTTATCTGAGTGTAAGTAAATTAATGTTCTCATTTAAAAAAAAAAAAAAAAAAA(配列番号54)
【0104】
ヒトNEDL1核酸配列(uniprot.org/uniprot/Q76N89)。
GCGCATCAGGCGCTGTTGTTGGAGCCGGAACACCGTGCGACTCTGACCGAACCGGCCCCCTCCTCGCGCACACACTCGCCGAGCCGCGCGCGCCCCTCCGCCGTGACAGTGGCCGTGGCCTCCGCTCTCTCGGGGCACCCGGCAGCCAGAGCGCAGCGAGAGCGGGCGGTCGCCAGGGTCCCCTCCCCAGCCAGTCCCAGGCGCCCGGTGCACTATGCGGGGCACGTGCGCCCCCCAGCTCTAATCTGCGCGCTGACAGGAGCATGATCTGTGCCCAGGCCAGGGCTGCCAAGGAATTGATGCGCGTACACGTGGTGGGTCATTATGCTGCTACACCTGTGTAGTGTGAAGAATCTGTACCAGAACAGGTTTTTAGGCCTGGCCGCCATGGCGTCTCCTTCTAGAAACTCCCAGAGCCGACGCCGGTGCAAGGAGCCGCTCCGATACAGCTACAACCCCGACCAGTTCCACAACATGGACCTCAGGGGCGGCCCCCACGATGGCGTCACCATTCCCCGCTCCACCAGCGACACTGACCTGGTCACCTCGGACAGCCGCTCCACGCTCATGGTCAGCAGCTCCTACTATTCCATCGGGCACTCTCAGGACCTGGTCATCCACTGGGACATAAAGGAGGAAGTGGACGCTGGGGACTGGATTGGCATGTACCTCATTGATGAGGTCTTGTCCGAAAACTTTCTGGACTATAAAAACCGTGGAGTCAATGGTTCTCATCGGGGCCAGATCATCTGGAAGATCGATGCCAGCTCGTACTTTGTGGAACCTGAAACTAAGATCTGCTTCAAATACTACCATGGAGTGAGTGGGGCCCTGCGAGCAACCACCCCCAGTGTCACGGTCAAAAACTCGGCAGCTCCTATTTTTAAAAGCATTGGTGCTGATGAGACCGTCCAAGGACAAGGAAGTCGGAGGCTGATCAGCTTCTCTCTCTCAGATTTCCAAGCCATGGGGTTGAAGAAAGGGATGTTTTTCAACCCAGACCCTTATCTGAAGATTTCCATTCAGCCTGGGAAACACAGCATCTTCCCCGCCCTCCCTCACCATGGACAGGAGAGGAGATCCAAGATCATAGGCAACACCGTGAACCCCATCTGGCAGGCCGAGCAATTCAGTTTTGTGTCCTTGCCCACTGACGTGCTGGAAATTGAGGTGAAGGACAAGTTTGCCAAGAGCCGCCCCATCATCAAGCGCTTCTTGGGAAAGCTGTCGATGCCCGTTCAAAGACTCCTGGAGAGACACGCCATAGGGGATAGGGTGGTCAGCTACACACTTGGCCGCAGGCTTCCAACAGATCATGTGAGTGGACAGCTGCAATTCCGATTTGAGATCACTTCCTCCATCCACCCAGATGATGAGGAGATTTCCCTGAGTACCGAGCCTGAGTCAGCCCAAATTCAGGACAGCCCCATGAACAACCTGATGGAAAGCGGCAGTGGGGAACCTCGGTCTGAGGCACCAGAGTCCTCTGAGAGCTGGAAGCCAGAGCAGCTGGGTGAGGGCAGTGTCCCCGATGGTCCAGGGAACCAAAGCATAGAGCTTTCCAGACCAGCTGAGGAAGCAGCAGTCATCACGGAGGCAGGAGACCAGGGCATGGTCTCTGTGGGACCTGAAGGGGCTGGGGAGCTCCTGGCCCAGGTGCAAAAGGACATCCAGCCTGCCCCCAGTGCAGAAGAGCTGGCCGAGCAGCTGGACCTGGGTGAGGAGGCATCAGCACTGCTGCTGGAAGACGGTGAAGCCCCAGCCAGCACCAAGGAGGAGCCCTTGGAGGAGGAAGCAACGACCCAGAGCCGGGCTGGAAGGGAAGAAGAGGAGAAGGAGCAGGAGGAGGAGGGAGATGTGTCTACCCTGGAGCAGGGAGAGGGCAGGCTGCAGCTGCGGGCCTCGGTGAAGAGAAAAAGCAGGCCCTGCTCCTTGCCTGTGTCCGAGCTGGAGACGGTGATCGCGTCAGCCTGCGGGGACCCCGAGACCCCGCGGACACACTACATCCGCATCCACACCCTGCTGCACAGCATGCCCTCCGCCCAGGGCGGCAGCGCGGCAGAGGAGGAGGACGGCGCGGAGGAGGAGTCCACCCTCAAGGACTCCTCGGAGAAGGATGGGCTCAGCGAGGTGGACACGGTGGCCGCTGACCCGTCTGCCCTGGAAGAGGACAGAGAAGAGCCCGAGGGGGCTACTCCAGGCACGGCGCACCCTGGCCACTCCGGGGGCCACTTCCCCAGCCTGGCCAATGGCGCGGCCCAGGATGGCGACACGCACCCCAGCACCGGGAGCGAGAGCGACTCCAGCCCCAGGCAAGGCGGGGACCACAGTTGCGAGGGCTGTGACGCGTCCTGCTGCAGCCCCTCGTGCTACAGCTCCTCGTGCTACAGCACGTCCTGCTACAGCAGCTCGTGCTACAGCGCCTCGTGCTACAGCCCCTCCTGCTACAACGGCAACAGGTTCGCCAGCCACACGCGCTTCTCCTCCGTGGACAGCGCCAAGATCTCCGAGAGCACGGTCTTCTCCTCGCAAGACGACGAGGAGGAGGAGAACAGCGCGTTCGAGTCGGTACCCGACTCCATGCAGAGCCCTGAGCTGGACCCGGAGTCCACGAACGGCGCTGGGCCGTGGCAAGACGAGCTGGCCGCCCCTAGCGGGCACGTGGAAAGAAGCCCGGAAGGTCTGGAATCCCCCGTGGCAGGTCCAAGCAATCGGAGAGAAGACTGGGAAGCTCGAATTGACAGCCACGGGCGGGTCTTTTATGTGGACCACGTGAACCGCACAACCACCTGGCAGCGTCCGACGGCAGCAGCCACCCCGGATGGCATGCGGAGATCGGGGTCCATCCAGCAGATGGAGCAACTCAACAGGCGGTATCAAAACATTCAGCGAACCATTGCAACAGAGAGGTCCGAAGAAGATTCTGGCAGCCAAAGCTGCGAGCAAGCCCCAGCAGGAGGAGGCGGAGGTGGAGGGAGTGACTCAGAAGCCGAATCTTCCCAGTCCAGCTTAGATCTAAGGAGAGAGGGGTCACTTTCTCCAGTGAACTCACAAAAAATCACCTTGCTGCTGCAGTCCCCAGCGGTCAAGTTCATCACCAACCCCGAGTTCTTCACTGTGCTACACGCCAATTATAGTGCCTACCGAGTCTTCACCAGTAGCACCTGCTTAAAGCACATGATTCTGAAAGTCCGACGGGATGCTCGCAATTTTGAACGCTACCAGCACAACCGGGACTTGGTGAATTTCATCAACATGTTCGCAGACACTCGGCTGGAACTGCCCCGGGGCTGGGAGATCAAAACGGACCAGCAGGGAAAGTCTTTTTTCGTGGACCACAACAGTCGAGCTACCACTTTCATTGACCCCCGAATCCCTCTTCAGAACGGTCGTCTTCCCAATCATCTAACTCACCGACAGCACCTCCAGAGGCTCCGAAGTTACAGCGCCGGAGAGGCCTCAGAAGTTTCTAGAAACAGAGGAGCCTCTTTACTGGCCAGGCCAGGACACAGCTTAGTAGCTGCTATTCGAAGCCAACATCAACATGAGTCATTGCCACTGGCATATAATGACAAGATTGTGGCATTTCTTCGCCAGCCAAACATTTTTGAAATGCTGCAAGAGCGTCAGCCAAGCTTAGCAAGAAACCACACACTCAGGGAGAAAATCCATTACATTCGGACTGAGGGTAATCACGGGCTTGAGAAGTTGTCCTGTGATGCGGATCTGGTCATTTTGCTGAGTCTCTTTGAAGAAGAGATTATGTCCTACGTCCCCCTGCAGGCTGCCTTCCACCCTGGGTATAGCTTCTCTCCCCGATGTTCACCCTGTTCTTCACCTCAGAACTCCCCAGGTTTACAGAGAGCCAGTGCAAGAGCCCCTTCCCCCTACCGAAGAGACTTTGAGGCCAAGCTCCGCAATTTCTACAGAAAACTGGAAGCCAAAGGATTTGGTCAGGGTCCGGGGAAAATTAAGCTCATTATTCGCCGGGATCATTTGTTGGAGGGAACCTTCAATCAGGTGATGGCCTATTCGCGGAAAGAGCTCCAGCGAAACAAGCTCTACGTCACCTTTGTTGGAGAGGAGGGCCTGGACTACAGTGGCCCCTCGCGGGAGTTCTTCTTCCTTCTGTCTCAGGAGCTCTTCAACCCTTACTATGGACTCTTTGAGTACTCGGCAAATGATACTTACACGGTGCAGATCAGCCCCATGTCCGCATTTGTAGAAAACCATCTTGAGTGGTTCAGGTTTAGCGGTCGCATCCTGGGTCTGGCTCTGATCCATCAGTACCTTCTTGACGCTTTCTTCACGAGGCCCTTCTACAAGGCACTCCTGAGACTGCCCTGTGATTTGAGTGACCTGGAATATTTGGATGAGGAATTCCACCAGAGTTTGCAGTGGATGAAGGACAACAACATCACAGACATCTTAGACCTCACTTTCACTGTTAATGAAGAGGTTTTTGGACAGGTCACGGAAAGGGAGTTGAAGTCTGGAGGAGCCAACACACAGGTGACGGAGAAAAACAAGAAGGAGTACATCGAGCGCATGGTGAAGTGGCGGGTGGAGCGCGGCGTGGTACAGCAGACCGAGGCGCTGGTGCGCGGCTTCTACGAGGTTGTAGACTCGAGGCTGGTGTCCGTGTTTGATGCCAGGGAGCTGGAGCTGGTGATAGCTGGCACCGCGGAAATCGACCTAAATGACTGGCGGAATAACACTGAGTACCGGGGAGGTTACCACGATGGGCATCTTGTGATCCGCTGGTTCTGGGCTGCGGTGGAGCGCTTCAATAATGAGCAGAGGCTGAGATTACTGCAGTTTGTCACGGGAACATCCAGCGTGCCCTACGAAGGCTTCGCAGCCCTCCGTGGGAGCAATGGGCTTCGGCGCTTCTGCATAGAGAAATGGGGGAAAATTACTTCTCTCCCCAGGGCACACACATGCTTCAACCGACTGGATCTTCCACCGTATCCCTCGTACTCCATGTTGTATGAAAAGCTGTTAACAGCAGTAGAGGAAACCAGCACCTTTGGACTTGAGTGAGGACATGGAACCTCGCCTGACATTTTCCTGGCCAGTGACATCACCCTTCCTGGGATGATCCCCTTTTCCCTTTCCCTTAATCAACTCTCCTTTGATTTTGGTATTCCATGATTTTTATTTTCAAAC(配列番号55)
【0105】
ヒトNEDL2核酸配列(uniprot.org/uniprot/Q9P2P5)。
AGAGTTCCATCAGAGCCTGCAGTGGATGAAAGACAATGATATCCATGACATCCTAGACCTCACGTTCACTGTGAACGAAGAAGTATTTGGGCAGATAACTGAACGAGAATTAAAGCCAGGGGGTGCCAATATCCCAGTTACAGAGAAGAACAAGAAGGAGTACATCGAGAGGATGGTGAAGTGGAGGATTGAGAGGGGTGTTGTACAGCAAACAGAGAGCTTAGTGCGTGGCTTCTATGAGGTGGTGGATGCCAGGCTGGTATCTGTTTTTGATGCAAGAGAACTGGAATTGGTCATCGCAGGCACAGCTGAAATAGACCTAAGTGATTGGAGAAACAACACAGAATATAGAGGAGGATACCATGACAATCATATTGTAATTCGGTGGTTCTGGGCTGCAGTGGAAAGATTCAACAATGAACAACGACTAAGGTTGTTACAGTTTGTTACAGGCACATCCAGCATTCCCTATGAAGGATTTGCTTCACTCCGAGGGAGTAACGGCCCAAGAAGATTCTGTGTGGAGAAATGGGGGAAAATCACTGCTCTTCCCAGAGCGCATACATGTTTTAACCGTCTGGATCTGCCTCCCTACCCATCCTTTTCCATGCTTTATGAAAAACTGTTGACAGCAGTTGAAGAAACCAGTACTTTTGGACTTGAGTGACCTGGAAGCTGAATGCCCATCTCTGTGGACAGGCAGTTTCAGAAGCTGCCTTCTAGAAGAATGATTGAACATTGGAAGTTTCAAGAGGATGCTTCCTTTAGGATAAAGCTACGTGCTGTTGTTTTCCAGGAACAAGTGCTCTGTCACATTTGGGGACTGGAGATGAGTCCTCTTGGAAGGATTTGGGTGAGCTTGATGCCCAGGGAACAACCCAACCGTCTTTCAATCAACAGTTCTTGACTGCCAAACTTTTTCCATTTGTTATGTTCCAAGACAAAGATGAACCCATACATGATCAGCTCCACGGTAATTTTTAGGGACTCAGGAGAATCTTGAAACTTACCCTTGAACGTGGTTCAAGCCAAACTGGCAGCATTTGGCCCAATCTCCAAATTAGAGCAAGTTAAATAATATAATAAAAGTAAATATATTTCCTGAAAGTACATTCATTTAAGCCCTAAGTTATAACAGAATATTCATTTCTTGCTTATGAGTGCCTGCATGGTGTGCACCATAGGTTTCCGCTTTCATGGGACATGAGTGAAAATGAAACCAAGTCAATATGAGGTACCTTTACAGATTTGCAATAAGATGGTCTGTGACAATGTATATGCAAGTGGTATGTGTGTAATTATGGCTAAAGACAAACCATTATTCAGTGAATTACTAATGACAGATTTTATGCTTTATAATGCATGAAAACAATTTTAAAATAACTAGCAATTAATCACAGCATATCAGGAAAAAGTACACAGTGAGTTCTGTTTATTTTTTGTAGGCTCATTATGTTTATGTTCTTTAAGATGTATATAAGAACCTACTTATCATGCTGTATGTATCACTCATTCCATTTTCATGTTCCATGCATACTCGGGCATCATGCTAATATGTATCCTTTTAAGCACTCTCAAGGAAACAAAAGGGCCTTTTATTTTTATAAAGGTAAAAAAAATTCCCCAAATATTTTGCACTGAATGTACCAAAGGTGAAGGGACATTACAATATGACTAACAGCAACTCCATCACTTGAGAAGTATAATAGAAAATAGCTTCTAAATCAAACTTCCTTCACAGTGCCGTGTCTACCACTACAAGGACTGTGCATCTAAGTAATAATTTTTTAAGATTCACTATATGTGATAGTATGATATGCATTTATTTAAAATGCATTAGACTCTCTTCCATCCATCAAATACTTTACAGGATGGCATTTAATACAGATATTTCGTATTTCCCCCACTGCTTTTTATTTGTACAGCATCATTAAACACTAAGCTCAGTTAAGGAGCCATCAGCAACACTGAAGAGATCAGTAGTAAGAATTCCATTTTCCCTCATCAGTGAAGACACCACAAATTGAAACTCAGAACTATATTTCTAAGCCTGCATTTTCACTGATGCATAATTTTCTTATTAATATTAAGAGACAGTTTTTCTATGGCATCTCCAAAACTGCATGACATCACTAGTCTTACTTCTGCTTAATTTTATGAGAAGGTATTCTTCATTTTAATTGCTTTTGGGATTACTCCACATCTTTGTTTATTTCTTGACTAATCAGATTTTCAATAGAGTGAAGTTAAATTGGGGGTCATAAAAGCATTGGATTGACATATGGTTTGCCAGCCTATGGGTTTACAGGCATTGCCCAAACATTTCTTTGAGATCTATATTTATAAGCAGCCATGGAATTCCTATTATGGGATGTTGGCAATCTTACATTTTATAGAGGTCATATGCATAGTTTTCATAGGTGTTTTGTAAGAACTGATTGCTCTCCTGTGAGTTAAGCTATGTTTACTACTGGGACCCTCAAGAGGAATACCACTTATGTTACACTCCTGCACTAAAGGCACGTACTGCAGTGTGAAGAAATGTTCTGAAAAAGGGTTATAGAAATCTGGAAATAAGAAAGGAAGAGCTCTCTGTATTCTATAATTGGAAGAGAAAAAAAGAAAAACTTTTAACTGGAAATGTTAGTTTGTACTTATTGATCATGAATACAAGTATATATTTAATTTTGCAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAG(配列番号56)
【0106】
本発明のいくつかの態様は、本明細書に記載の蛋白質、RNAなどの核酸、またはそれらの融合物のいずれかをコードする発現コンストラクトを提供する。
【0107】
本明細書に記載の蛋白質および/または核酸(RNAを包含する)のいずれかをコードする核酸は、当分野において公知の多数の核酸「ベクター」の中にあり得る。本願で使用される場合、「ベクター」は、核酸をホスト細胞に移入するために用いられることが可能ないずれかの核酸または核酸担持粒子、細胞、または生物を意味する。「ベクター」という用語は、核酸を細胞内に導入するためのウイルスおよび非ウイルス産物ならびに手段の両方を包含する。「ベクター」はインビトロ、エクスビボ、またはインビボで用いることができる。非ウイルスベクターはプラスミド、コスミド、人工染色体(例えば、細菌人工染色体または酵母人工染色体)を包含し、例えば、リポソーム、荷電脂質(cytofectin)、DNA-蛋白質複合体、およびバイオポリマーを含み得る。ウイルスベクターは、例えば、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス、ポックスウイルス、バキュロウイルス、レオウイルス、ワクシニアウイルス、単純ヘルペスウイルス、エプスタイン-バーウイルス、およびアデノウイルスベクターを包含する。ベクターはウイルスのゲノム配列全体または組換えゲノム配列をもまた含み得る。ベクターは、その内に核酸を送達するために細胞に感染すること、入ること、または導入されることができるウイルスの産生のための機能的な配列を含むゲノムの部分をもまた含み得る。
【0108】
本明細書に記載の任意の蛋白質および/または核酸(RNAを包含する)の発現は、当技術分野で公知の任意の調節配列(例えば、プロモーター配列)によって制御され得る。本明細書に記載される制御配列は、核酸配列の発現を制御する核酸配列である。制御または調整配列は、特定の核酸を発現することを担う配列を包含し得るか、または異種の合成的なまたは部分的に合成的な配列などの他の配列を包含し得る。これらの配列は、特異的または非特異的な態様で、かつ誘導性のまたは非誘導性の態様で、遺伝子の転写を刺激または抑制する、真核生物、原核生物、またはウイルス起源であることができる。制御または調整領域は、複製起点、RNAスプライス部位、イントロン、キメラまたはハイブリッドイントロン、プロモーター、エンハンサー、転写終結配列、ポリA部位、遺伝子座コントロール領域、ポリペプチドを標的細胞の分泌経路に導くシグナル配列を包含し得る。異種調節領域は、それが連結されている発現された核酸と天然では会合していない調節領域である。異種の制御領域には、異なる種からの制御領域、異なる遺伝子からの制御領域、ハイブリッド制御配列、および天然には生起しないが当業者によって設計される制御配列が包含される。
【0109】
用語の作動可能に連結は、構成要素がそれらの通常のまたは意図される機能を果たすようにして構成されている配列または領域の配置を言う。それゆえに、コード配列に作動可能に連結された制御またはコントロール配列は、コード配列の発現に影響することができる。それらが適切な発現またはポリペプチド産生を導くように機能する限り、制御またはコントロール配列はコード配列と連続している必要はない。それゆえに、例えば、翻訳されないが転写される介在配列がプロモーター配列およびコード配列の間に存在し得、依然として、プロモーター配列はコード配列に作動可能に連結されたと考えられ得る。本明細書に記載されるプロモーター配列は、RNAポリメラーゼの結合部位として作用する遺伝子の5'末端から少し離れた所のDNA制御領域である。プロモーター配列は、細胞内のRNAポリメラーゼに結合し、かつ/または下流の(3'方向)コード配列の転写を開始し得る。プロモーター配列は原核生物または真核生物における転写を開始することができるプロモーターであり得る。真核プロモーターのいくつかの限定しない例は、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、ニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーター、およびCBAプロモーターのハイブリッド形態(CBh)を包含する。
【0110】
ペイロードを含有するマイクロベシクルを産生する細胞
本発明のマイクロベシクル産生細胞は、本明細書に記載の発現コンストラクトのいずれか、融合蛋白質のいずれか、または分子(例えば、生物学的分子、小分子、蛋白質および核酸(例えば、DNA、RNA)、DNAプラスミドsiRNA、mRNA)のペイロードのいずれかを含む細胞であり得る。例えば、本発明のマイクロベシクル産生細胞は、(1)ARRDC1蛋白質またはそのPSAP(配列番号1)モチーフ含有バリアント、および(2)ARRDC1蛋白質またはそのPSAP(配列番号1)モチーフ含有バリアントと会合するRNA結合蛋白質(例えば、Tat蛋白質)をコードする1つ以上の組換え発現コンストラクトを含有し得る。いくつかの態様においては、マイクロベシクル産生細胞は、異種プロモーターの制御下で、(1)ARRDC1蛋白質またはそのPSAP(配列番号1)モチーフ含有バリアント、および(2)少なくとも1つのWWドメインに融合したRNA結合蛋白質またはそのバリアントなどのペイロード蛋白質をコードする1つ以上の組換え発現コンストラクトを含み得る。ある種の態様においては、マイクロベシクル産生細胞の発現コンストラクトは、1つ以上のWWドメインまたはそれらのバリアントを有するペイロード蛋白質をコードする。ある種の態様においては、マイクロベシクル産生細胞中の発現コンストラクトは、RNA結合蛋白質、例えば、治療用RNAと会合する(例えば、特異的に結合する)RNAをコードする。
【0111】
本明細書に記載される発現コンストラクトのいずれかは細胞のゲノム上に安定に挿入され得る。いくつかの態様においては、発現コンストラクトは細胞内に維持されるが、細胞のゲノム上には挿入されない。いくつかの態様においては、発現コンストラクトは、ベクター、例えばプラスミドベクター、コスミドベクター、ウイルスベクター、または人工染色体上にある。いくつかの態様においては、発現コンストラクトはさらに追加の配列またはエレメントを含み、これらがマイクロベシクル産生細胞における発現コンストラクトの維持および/もしくは複製を容易化するか、またはこれらが細胞における融合蛋白質の発現を改善する。かかる追加の配列またはエレメントは、例えば複製起点、抗生物質耐性カセット、ポリA配列、および/または転写インスレーターを包含し得る。本発明の側面に従うマイクロベシクル産生細胞の生成にとって好適ないくつかの発現コンストラクトは本願の他所に記載される。本発明の側面に従うマイクロベシクル産生細胞の生成にとって好適な追加の発現コンストラクトの生成のための方法および試薬は、本開示に基づいて当業者には明らかであろう。いくつかの態様においては、マイクロベシクル産生細胞は哺乳類細胞、例えばマウス細胞、ラット細胞、ハムスター細胞、齧歯類細胞、または非ヒト霊長類細胞である。いくつかの態様においては、マイクロベシクル産生細胞はヒト細胞である。
【0112】
当業者は、従来の技術、例えば分子または細胞生物学、ウイルス学、微生物学、および組換えDNA技術を使用し得る。例示的な技術は文献に詳しく説明されている。例えば、以下の一般的なテキストに依拠して本発明を製造し使用し得る。Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,and Sambrook et al.,Third Edition(2001)、DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes I and II(D.N.Glover ed.1985)、Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gaited.1984)、Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hames & S.J.Higgins eds.(1985))、Transcription And Translation Hames & Higgins,eds.(1984);Animal Cell Culture(RI.Freshney,ed.(1986))、Immobilized Cells And Enzymes(IRL Press,(1986))、Gennaro et al.,(eds.)Remington's Pharmaceutical Sciences,18th edition;B.Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984)、F.M.Ausubel et al.,(eds.),Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,Inc.(updates through 2001),Coligan et al.,(eds.),Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons,Inc.(updates through 2001)、W.Paul et al.,(eds.)Fundamental Immunology,Raven Press;E.J.Murray et al.,(ed.)Methods in Molecular Biology:Gene Transfer and Expression Protocols,The Humana Press Inc.(1991)(especially vol.7)、およびJ.E.Celis et al.,Cell Biology:A Laboratory Handbook,Academic Press(1994)。
【0113】
ペイロード分子を含有するARMMの送達
本発明のマイクロベシクル(例えば、発現コンストラクトのいずれかおよび/または分子(例えば、生物学的分子、小分子、蛋白質および核酸(例えば、DNA、RNA)、DNAプラスミドsiRNA、mRNA)のペイロードのいずれかを含むARMM)は、標的化部分をさらに有し得る。標的化部分は、ARMMの送達を特定の細胞型へと標的化するために用いられ、特定の標的化された細胞型の細胞質へのARMMの内容の放出をもたらし得る。標的化部分は、ウイルスの付着および細胞への侵入を助けるように通常機能するウイルスエンベロープ蛋白質であり得る。ウイルスエンベロープ蛋白質は、CNSの細胞の標的化を可能にし得る。ウイルスエンベロープ蛋白質は、限定するものではないが、水疱性口内炎ウイルスG蛋白質(VSV-G、Genbank受託番号およびバージョン番号:AJ 318514.1)または狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG、Genbank受託番号およびバージョン番号:M 38452.1)を包含する。VSV-G蛋白質は、標的細胞上に存在するLDL受容体(LDLR)またはLDLRファミリーメンバーへのウイルス付着を媒介することによってウイルス侵入を促進する。結合に続いて、VSV-G-LDLR複合体は急速にエンドサイトーシスされ、エンドソーム膜とのウイルスエンベロープの融合を媒介するように進行する。VSV-Gは、部分的にクラスリン被覆された小胞を介して細胞に入り、ウイルス含有小胞は、従来の小胞よりも多くのクラスリンおよびクラスリンアダプターを含有する。VSV-Gは、主にその非常に広い指向性のために、遺伝物質をインビトロ系または動物モデルに導入するために使用されるベクター発現系の一般的なコート蛋白質である。RVGは、ウイルス侵入のためにニコチン性アセチルコリン受容体および低親和性神経成長因子受容体を使用することが知られている三量体の表面露出ウイルスコート蛋白質である。いくつかの態様においては、ウイルスエンベロープ蛋白質(例えば、VSV-G、RVG)は、CNSおよびPNSなどの神経系の細胞の結合(例えば、標的化)を促進する。
【0114】
標的化部分は標的神経系細胞の抗原に選択的に結合し得る。例えば、標的化部分は膜結合型免疫グロブリン、インテグリン、受容体、受容体リガンド、アプタマー、低分子、またはそのバリアントであり得る。標的細胞へのARMMの結合を容易化するために、かつ/または標的神経系細胞内へのARMMの取り込みを容易化するために、多数の細胞表面蛋白質もまたARMMに包含され得る。本発明の態様への使用にとって好適なインテグリン、受容体チロシンキナーゼ、G蛋白質共役受容体、および膜結合型免疫グロブリンは当業者には明らかであろう。本発明はこの点で限定されない。例えば、いくつかの態様においては、インテグリンはα1β1、α2β1、α4β1、α5β1、α6β1、αLβ2、αMβ2、αIIbβ3、αVβ3、αVβ5、αVβ6、またはα6β4インテグリンである。いくつかの態様においては、受容体チロシンキナーゼはEGF受容体(ErbBファミリー)、インスリン受容体、PDGF受容体、FGF受容体、VEGF受容体、HGF受容体、Trk受容体、Eph受容体、AXL受容体、LTK受容体、TIE受容体、ROR受容体、DDR受容体、RET受容体、KLG受容体、RYK受容体、またはMuSK受容体である。いくつかの態様においては、G蛋白質共役受容体は、ロドプシン様受容体、セクレチン受容体、代謝型グルタミン酸/フェロモン受容体、サイクリックAMP受容体、frizzled/スムーズンド受容体、CXCR4、CCR5、またはベータ-アドレナリン受容体である。
【0115】
合成小分子または天然産物などのさらなる分子は、標的化の目的でARMM蛋白質(例えば、TSG101またはARRDC1)と会合するように修飾することができる。この会合は、ARMMへのそれらの組み込みを容易にすることができ、分子を標的細胞に送達するために使用することができる。切断可能なリンカーの組み込みを使用して、標的細胞への送達時に小分子を放出させることができる。非限定的な例として、小分子をビオチンに連結することができ、それにより、これをストレプトアビジンに融合されたARRDC1蛋白質と会合させることができる。別の非限定的な例として、小分子は、FKBP12(F36V)などの変異型FKBP12に特異的に結合する合成高親和性リガンドに連結することができ(Yang W,Rozamus LW,Narula S,Rollins CT,Yuan R,Andrade LJ,Ram MK,Phillips TB,van Schravendijk MR,Dalgarno D,Clackson T,Holt DA.Investigating protein-ligand interactions with a mutant FKBP possessing a designed specificity pocket.J Med Chem.2000 Mar 23;43(6):1135-42)、これは、FKBP12(F36V)に融合したARRDC1蛋白質と会合する。ARMM蛋白質(例えば、TSG101またはARRDC1)への小分子の会合は、ARRDC1含有ARMMへの小分子のローディングを容易にする。
【0116】
本発明のいくつかの態様は、ARMMが標的細胞(例えば、CNSの細胞)によって取り込まれ、ARMMの取り込みは、標的細胞(例えば、CNSの細胞)の細胞質へのARMMの内容物の放出をもたらすという認識に関する。いくつかの態様においては、ペイロードは、標的細胞の所望の変化、例えば、標的細胞の細胞生存率、増殖速度の変化、分化ステージの変化、細胞のアイデンティティーの変化、クロマチン状態の変化、1つ以上の遺伝子の転写速度の変化、転写プロファイルの変化、または遺伝子圧縮の転写後変化をもたらす薬剤である。送達されるべき薬剤は標的細胞における所望の効果に従って選ばれるであろうということは当業者によって理解されるであろう。
【0117】
いくつかの態様においては、対象由来の細胞が得られ、ペイロードが本願で提供されるシステムまたは方法によってエクスビボで細胞に送達される。いくつかの態様においては、処理された細胞は、所望の遺伝子が発現または抑制される細胞として選択される。いくつかの態様においては、所望のペイロード蛋白質またはペイロードRNAを有する処理された細胞は、それらが得られた対象に戻される。
【0118】
いくつかの態様においては、本明細書に記載の任意の融合蛋白質、任意の結合RNA、任意のペイロードRNA、および/または任意のペイロードRNAに融合した任意の結合RNAを含むARMMは、検出可能な標識をさらに包含する。かかるARMMは遺伝子操作なしに標的細胞の標識を許す。標的細胞への直接的送達にとって好適な検出可能な標識は当分野において公知であり、蛍光蛋白質、蛍光色素、膜結合型色素、および酵素、例えば検出可能な反応産物をもたらす反応を触媒する膜結合型またはサイトゾル酵素を包含するが、これらに限定されない。本発明のいくつかの側面に従う好適な検出可能な標識は、さらに、膜結合型抗原、例えば、普通に利用可能な抗体または抗原結合薬剤によって検出され得る膜結合型リガンドを包含する。
【0119】
いくつかの態様においては、転写因子、転写リプレッサー、蛍光蛋白質、キナーゼ、ホスファターゼ、プロテアーゼ、リガーゼ、クロマチンモジュレーター、またはリコンビナーゼをコードするペイロードRNAを含むARMMが提供される。いくつかの態様においては、転写因子、転写リプレッサー、蛍光蛋白質、キナーゼ、ホスファターゼ、プロテアーゼ、リガーゼ、クロマチンモジュレーター、またはリコンビナーゼの発現を阻害するペイロードRNA(例えば、siRNA)を含むARMMが提供される。いくつかの態様においては、ペイロードRNAは治療用RNAである。いくつかの態様においては、ペイロードRNAは、標的細胞の状態または同一性の変化に影響を及ぼすRNAである。例えば、いくつかの態様においては、ペイロードRNAは、リプログラミング因子をコードする。適切な転写因子、転写抑制因子、蛍光蛋白質、キナーゼ、ホスファターゼ、プロテアーゼ、リガーゼ、クロマチンモジュレーター、リコンビナーゼおよびリプログラミング因子は、ARMMへのそれらの取り込みを容易にするために結合RNAと会合するペイロードRNAによってコードされ得、それらの機能は、当業者に公知の任意の方法によって試験され得、本発明はこの点に関して限定されない。
【0120】
本明細書に記載されるARMMを単離するための方法もまた提供される。1つの例示的な方法は、マイクロベシクル産生細胞を含む細胞培養物の培養培地または上清を収集することを包含する。いくつかの態様においては、細胞培養物は、対象から得られる細胞、例えば、病理的な表現型、例えば増殖亢進表現型を見せることが疑われる細胞を含む。いくつかの態様においては、細胞培養物は、ARMMを産生する遺伝子操作された細胞、例えば、組換えARMM蛋白質、例えば、RNA結合蛋白質(例えば、Tat蛋白質)またはそのバリアントに融合されたARRDC1またはTSG101蛋白質などの組換えARRDC1またはTSG101蛋白質を発現する細胞を含む。いくつかの態様においては、上清は、遠心によって、例えば増大して行くG値(例えば、500Gおよび2000G)の2つの続けての遠心によって細胞デブリスを予備除去される。いくつかの態様においては、方法は、上清を0.2μmフィルターに通し、細胞デブリスの全ての大きい破片および全細胞を除去することを含む。いくつかの態様においては、上清は遠心分離物の体積に依存して例えば2時間にわたる120,000Gでの超遠心に付される。得られるペレットはマイクロベシクルを含む。いくつかの態様においては、エキソソームがマイクロベシクルペレットから染色および/またはソーティングによって(例えばFACSまたはMACSによって)本明細書に記載されるエキソソームマーカーを用いて枯渇させられる。単離または濃縮されたARMMは本明細書に記載される通り培養培地または好適な緩衝液に懸濁され得る。
【0121】
神経系の細胞へのペイロードのマイクロベシクル媒介送達の方法
本発明のいくつかの態様は、神経系の標的細胞に薬剤を送達する方法を提供する。標的細胞は、様々な方法でARMMと接触させることができる。例えば、標的細胞は、直接的に本明細書に記載されるARMMとまたはマイクロベシクル産生細胞からの単離されたARMMと接触させられ得る。接触させることは、インビトロでARMMを培養皿上の標的細胞に(例えば、非経口的または非非経口的に)投与することによって、またはインビボでARMMを対象に投与することによってなされ得る。いくつかの態様においては、ARMMは、対象から得られた細胞から産生される。いくつかの態様においては、対象から得られた細胞から産生されたARMMは、ARMM産生細胞が得られた対象に投与される。いくつかの態様においては、対象から得られた細胞から産生されたARMMは、ARMM産生細胞が得られた対象とは異なる対象に投与される。一例として、細胞は、対象から得られ、本願で提供されるコンストラクトの1つ以上を発現するように操作され得る(例えば、結合RNA、ARRDC1蛋白質、RNA結合蛋白質に融合したARRDC1蛋白質、および/またはWWドメインに融合したRNA結合蛋白質に会合すペイロードRNAを発現するように操作され得る)。対象から得られ、本願で提供されるコンストラクトの1つ以上を発現するように操作された細胞は、細胞が得られたのと同じ対象または異なる対象に投与され得る。あるいは、対象から得られ、本願で提供されるコンストラクトの1つ以上を発現するように操作された細胞は、ARMMを産生し、これは単離され、細胞が得られたのと同じ対象形態に投与され得るか、または細胞が得られたのと異なる対象に投与され得る。
【0122】
別法として、神経系の標的細胞は、例えば、インビトロで標的細胞およびマイクロベシクル産生細胞を共培養することによって、またはインビボで標的細胞を有する対象にマイクロベシクル産生細胞を投与することによって、本明細書に記載のマイクロベシクル産生細胞と接触させることができる。したがって、この方法は、マイクロベシクル、例えば、本明細書に記載される送達されるペイロード蛋白質のいずれかを含有するARMMと標的細胞を接触させることを包含し得る。標的細胞は、本明細書に記載されるマイクロベシクル産生細胞と、または脂質二重層とARRDC1蛋白質もしくはそのバリアント、ペイロード、およびウイルスエンベロープ蛋白質とを有する単離されたマイクロベシクルと接触させられ得る。
【0123】
神経系の標的細胞は、任意の起源、例えば、生物由来であり得ることを理解されたい。いくつかの態様においては、標的細胞は哺乳動物細胞である。哺乳類細胞のいくつかの非限定的な例は、限定するものではないが、マウス細胞、ラット細胞、ハムスター細胞、齧歯類細胞、および非ヒト霊長類細胞を包含する。いくつかの態様においては、標的細胞は幹細胞である。標的細胞は、神経系のいずれかの細胞型であり得るということも理解されたい。他のケースでは、標的細胞は対象に見出されるいずれかの分化した細胞型であり得る。いくつかの態様においては、標的細胞はインビトロの細胞であり、方法は、マイクロベシクルをインビトロの細胞に投与すること、または標的細胞をインビトロのマイクロベシクル産生細胞と共培養することを包含する。いくつかの態様においては、標的細胞は対象中の細胞であり、方法は、マイクロベシクルまたはマイクロベシクル産生細胞を対象に投与することを含む。いくつかの態様においては、対象は哺乳類対象、例えば齧歯類、マウス、ラット、ハムスター、または非ヒト霊長類である。いくつかの態様においては、対象はヒト対象である。
【0124】
いくつかの態様においては、標的細胞は病理的な細胞である。いくつかの態様においては、標的細胞は癌細胞である。いくつかの態様においては、マイクロベシクルは、標的細胞の表面の抗原に選択的に結合する結合薬剤と結び付けられる。いくつかの態様においては、標的細胞の抗原は細胞表面抗原である。いくつかの態様においては、結合薬剤は膜結合型免疫グロブリン、インテグリン、受容体、または受容体リガンドである。標的細胞(例えば、神経系の細胞)の、例えば、特定の標的細胞型、例えば、癌細胞の好適な表面抗原は当業者に公知であり、かかる抗原に特異的に結合する好適な結合薬剤も同様である。膜結合型結合薬剤、例えば、膜結合型免疫グロブリン、癌細胞の表面に発現される表面抗原に特異的に結合する膜結合型抗体または抗体断片を産生するための方法もまた当業者に公知である。結合薬剤の選び方は当然のことながら標的細胞のアイデンティティーまたは型に依存するであろう。膜結合型結合薬剤を含むARMMによって標的化され得る種々の型の神経系細胞上に特異的に発現される細胞表面抗原は、当業者には明らかであろう。本発明がこの点で限定されないということは了解されるであろう。
【0125】
いくつかの態様においては、神経系の標的細胞は疾患標的を包含する。例えば、アルツハイマー病(家族性型および遅発性)および関連する適応症に対するARMM治療薬の遺伝子標的の非限定的な例は、APP、PSEN1、PSEN2、APOE(e2)、APOE(e3)、APOE(e4)、ADAMTS4、HESX1、HS3ST1、HLA-DQB1、NYAP1、CNTNAP2、ECHDC3、ADAM10、APH1B、KAT8、ABI3、SCIMP、ACE、ALPK2、BHMG1、ADAMTS1、IQCK1、CLU、SORL1、ABCA7、TREM2、CD33、MS4A6A、CR1、EPHA1、HLA-DRB1、HLA-DRB5、IL1RAP、INPP5D、PLCG2、CD2AP、BIN1、RIN3、SLC24A4、PICALM、PTK2B、CASS4、ABI3、FERMT2、SPI1、MEF2C、ZCWPW1、NME8、CR1、PICALMを包含する。前頭側頭型認知症/筋萎縮性側索硬化症スペクトル障害および関連する適応症に対するARMM治療薬の遺伝子標的の非限定的な例は、MAPT、GRN、C9ORF72、SOD1、FUS、UBQLN2、CHCHD10、SQSTM1、VCP、CHMP2B、TBK1、CTSD、CTSF、TRKA、ERBB4、EWSR1、TAF15、HNRNPA1、HNRNPA2B1、ATXN2、OPTN、ANG、SETX、DAO、PFN1、ALS2、VAPB、SIGMAR1、MATR3、NEK1、PFN1、TIA1TUBA4Aを包含する。パーキンソン病および関連する適応症に対するARMM治療薬の遺伝子標的の非限定的な例は、SNCA、LRRK2、PARK7、PINK1、PRKN、DJ-1、VPS35、UCHL1、ATP13A2、GBA1を包含する。他の神経疾患の遺伝子標的のためのARMM治療の遺伝子標的の非限定的な例は、SMN1、SMN2、HTT、DMPK、FMR1、MECP2、CIC、TCF4、CNTNAP2、STXBP1、SHANK2、TSC1、TSC2、SPG11、SEPT9、PANK2、PLA2G6、C19orf12、FTL、MR1、SLC2A1、DRD2、GCH1、GCDH、PRKRA、SGCE、THAP1、TOR1A、TAF1、TIMM8A、ACTB、SLC6A3、DYNC1H1、YARS、MPZ、NEFL、PMP22、ARHGEF10、LITAF、EGR2、MFN2、RAB7A、LMNA、GARS、HSPB1、GDAP1、HSPB8、DNM2、SH3TC2、MTMR2、SBF2、NDRG1、PRX、FGD4、FIG4、GJB1、PRPS1、CTDP1、GAN、BSCL2、WNK1、IKBKAP、NTRK1、NGF、SPTLC1、THを包含する。疼痛障害および関連する適応症のためのARMM治療薬の遺伝子標的の非限定的な例は、SCN9A、FAAHを包含する。
【0126】
医薬組成物
本開示の他の態様は、本願で提供されるARMMまたはマイクロベシクル(例えば、ARMM)産生細胞のいずれかを含む医薬組成物に関する。本願で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、医薬使用のために製剤化された組成物を指す。いくつかの態様においては、医薬組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含む。いくつかの態様においては、医薬組成物は、(例えば、特異的送達、半減期の延長のために、または他の治療化合物として)追加の薬剤を含む。
【0127】
本願で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、身体のある部位(例えば、送達部位)から別の部位(例えば、臓器、組織または身体の一部)への化合物の運搬または輸送に関与する、液体または固体充填剤、希釈剤、賦形剤、製造助剤(例えば、潤滑剤、タルクマグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステアリン酸亜鉛、またはステアリン酸)、または溶媒封入材料などの薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクルを意味する。薬学的に許容される担体は、製剤の他の成分と適合性であり、対象の組織に有害ではない(例えば、生理学的に適合性、無菌性、生理学的pH等)という意味で「許容される」。薬学的に許容される担体として機能し得る物質のいくつかの例は、(1)ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖類、(2)トウモロコシデンプン、バレイショデンプンなどのデンプン類、(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、微結晶セルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースおよびその誘導体、(4)トラガカント粉末、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルクなどの潤滑剤、(8)カカオバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤、(9)落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、大豆油などの油、(10)プロピレングリコールなどのグリコール、(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール(PEG)などのポリオール、(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)パイロジェンフリー水、(17)等張食塩水、(18)リンガー液、(19)エチルアルコール、(20)pH緩衝液、(21)ポリエステル、ポリカーボネートおよび/またはポリ無水物、(22)ポリペプチドおよびアミノ酸などの増量剤、(23)血清アルブミン、HDLおよびLDLなどの血清成分、(22)エタノールなどのC2~C12アルコール、および、(24)医薬製剤に使用される他の非毒性適合性物質、を包含する。湿潤剤、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、芳香剤、防腐剤および酸化防止剤も製剤中に存在することができる。「賦形剤」、「担体」、「薬学的に許容される担体」などの用語は、本願では互換的に使用される。
【0128】
いくつかの態様においては、薬学的組成物は、対象への送達のために、例えば、ペイロード蛋白質またはペイロードRNA(例えば、腫瘍抑制因子を発現するペイロードRNA)を細胞に送達するために製剤化される。本明細書に記載される医薬組成物を投与する適切な経路は、限定するものではないが、局所、皮下、経皮、皮内、病巣内、関節内、腹腔内、膀胱内、経粘膜、歯肉、皮内、蝸牛内、鼓室内、臓器内、硬膜外、髄腔内、筋肉内、静脈内、血管内、骨内、眼周囲、腫瘍内、脳内および脳室内投与を包含する。
【0129】
いくつかの態様においては、本明細書に記載の医薬組成物は、疾患部位(例えば、神経系の細胞)に局所投与される。いくつかの態様においては、本明細書に記載の医薬組成物は、注射によって、カテーテルによって、坐剤によって、またはインプラントによって対象に投与され、インプラントは、シアラスティック膜などの膜、または繊維を包含する、多孔質、非多孔質、またはゼラチン状材料からなる。
【0130】
いくつかの態様においては、本医薬組成物は、日常的な手順に従って、対象、例えば、ヒトへの静脈内または皮下投与に適合した組成物として製剤化される。いくつかの態様においては、注射による投与のための医薬組成物は、滅菌等張水性緩衝液の溶液である。必要に応じて、本薬剤はまた、可溶化剤および注射部位の痛みを和らげるためのリドカインなどの局所麻酔薬を包含することができる。本薬剤が注入によって投与される場合、無菌医薬品グレードの水または生理食塩水を含有する注入ボトルで分注することができる。本医薬組成物が注射によって投与される場合、成分を投与前に混合することができるように、注射用滅菌水または生理食塩水のアンプルを提供することができる。
【0131】
全身投与のための本医薬組成物は、液体、例えば、滅菌生理食塩水、乳酸リンゲル液またはハンクス液であり得る。さらに、本医薬組成物は、固体形態であることができ、使用直前に再溶解または懸濁されることができる。併せて、凍結乾燥形態も企図される。
【0132】
本明細書に記載の医薬組成物は、例えば、単位用量として投与または包装され得る。「単位用量」という用語は、本開示の医薬組成物に関して使用される場合、対象の単位投与量として適した物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要な希釈剤、すなわち担体またはビヒクルと共同して所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性材料を含む。
【0133】
さらに、本医薬組成物は、(a)本発明のARMMまたはマイクロベシクル産生細胞を収容する容器、および(b)注射用の薬学的に許容される希釈剤(例えば、滅菌水)を収容する第2の容器を含む医薬キットとして提供することができる。薬学的に許容される希釈剤は、例えば、本発明のARMMまたはマイクロベシクル産生細胞の再構成または希釈のために使用することができる。任意選択的に、かかる容器には、医薬品または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する政府機関によって規定された様式の通知が関連付けられることができ、その通知は、ヒト投与のための製造、使用または販売の当該機関による承認を示す。
【0134】
別の態様では、上述の疾患の治療に有用な材料を含む製品が包含される。いくつかの態様においては、その製品は、容器およびラベルを含む。適切な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジおよび試験管を包含する。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成され得る。いくつかの態様においては、容器は、本明細書に記載の疾患を治療するのに有効である組成物を保持し、滅菌アクセスポートを有し得る。例えば、容器は、皮下注射針によって穿刺可能な栓を有する静脈内溶液バッグまたはバイアルであり得る。組成物中の活性剤は、本発明の化合物である。いくつかの態様においては、容器上のまたは容器に関連付けられたラベルは、組成物が選択された疾患を治療するために使用されることを示す。本製品は、リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル液またはデキストロース溶液などの薬学的に許容される緩衝液を含む第2の容器をさらに含み得る。それは、商業的観点および使用者の観点から望ましい他の要素をさらに含み得、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、シリンジ、および使用説明書付きの添付文書を包含し得る。
【0135】
キット、ベクター、細胞
本開示のいくつかの態様は、本願で提供される蛋白質(例えば、ARRDC1、およびTSG101)、融合蛋白質および/または核酸のいずれか1つ以上をコードするヌクレオチド配列を含む核酸コンストラクトを含むキットを提供する。いくつかの態様においては、ヌクレオチド配列は、本願で提供される蛋白質、融合蛋白質、および/またはRNAのいずれかをコードする。いくつかの態様においては、ヌクレオチド配列は、本願で提供される蛋白質、融合蛋白質、および/またはRNAのいずれかの発現を駆動する異種プロモーターを含む。
【0136】
本開示のいくつかの態様は、本願で提供される蛋白質、融合蛋白質、および/またはRNAのいずれかを含むマイクロベシクル(例えば、ARMM)産生細胞を提供する。いくつかの態様においては、細胞は、本願で提供される蛋白質、融合蛋白質、および/またはRNAのいずれかをコードするヌクレオチドを含む。いくつかの態様においては、細胞は、本願で提供されるヌクレオチドまたはベクターのいずれかを含む。いくつかの態様においては、ベクターはウイルス標的化蛋白質を含む。
【0137】
しかしながら、当業者には、本開示および当技術分野の知識に基づけば、追加の蛋白質、融合蛋白質、およびRNAが明らかであることを理解されたい。
【0138】
本発明のこれらのおよび他の態様の機能および利点は下の例からより詳しく理解されるであろう。以下の実施例は、本発明の利益を例証し、特定の態様を説明することが意図するものであって、本発明の全範囲の実例を挙げることを意図するものではない。したがって、例は、本発明の範囲を限定することを意味しないということは理解されるであろう。
[実施例]
【0139】
実施例1:生物学的および治療的発見/開発のためのヒト誘導多能性幹細胞(iPSC)モデルにおけるCNS障害のためのARMMプラットフォーム開発
線維芽細胞が皮膚生検によって対象から単離され(ただし、他の単離技術が使用され得る)、細胞が人工多能性幹細胞(iPSC)にリプログラミングされ、神経前駆細胞(図1)に分化するように誘導される方法論が開発された。iPSCは、胚様多能性状態にリプログラミングされた皮膚または血液由来の細胞である。この胚様状態は、必要に応じて細胞を追加のタイプの細胞に分化させることを可能にし、治療または研究目的に必要な任意のタイプの細胞のほぼ無制限の供給源を提供する(例えば、iPSCは、神経障害を治療または研究するためにニューロンに分化させることができる)。神経前駆細胞は、CNSに存在するグリア細胞型およびニューロン細胞型の全てではないにしても多くを生じさせるCNSの前駆細胞である。神経前駆細胞は、免疫系細胞などのCNSにも存在する非神経細胞を生成しない。細胞をインビトロでニューロン細胞に分化させ、PHF1(リン酸化タウ蛋白質)およびK9JA(総タウ蛋白質)を使用したタウ蛋白質発現のためにバンク化し、同じ種(この場合はヒト)のニューロンの対照群に対して特性評価する。続いて、標的プローブおよび治療リード(例えば、小分子、蛋白質、核酸)を含有するARRDC1媒介性マイクロベシクル(ARMM)を、対照細胞および対象のニューロン細胞に対してスクリーニングする。
【0140】
ARMM媒介ペイロードスクリーンの結果を分析するためのイメージングシステムも開発されている。自動共焦点顕微鏡法をアッセイで使用して、ハイコンテントの単一細胞レベルのイメージングを分析した(図2)。レーザーライン走査共焦点技術は、次世代sCMOS検出器(5.5 Mp)を用いて超広視野で使用された。高密度96ウェルプレートを使用して、ヒト神経前駆細胞、ニューロンおよびグリア細胞を4チャネルイメージングで分析した。
【0141】
実施例2:プラットフォーム開発のためのペイロードおよび標的細胞型
分子のペイロード(例えば、蛋白質、核酸(例えば、DNA、RNA、DNAプラスミド、siRNA、mRNA)などの生物学的分子)、編集複合体および小分子を、CNSの細胞などの様々な神経系細胞型に送達するためにARRDC1媒介性マイクロベシクル(ARMM)を使用するためのプラットフォームが開発されている。ARMMは、ペイロードとしてこれらの分子の1つを担持し、CNSの細胞(図3)などの神経系の細胞にペイロードを送達するために使用される。例えば、分子は、ARRDC1蛋白質に直接連結されることができ、分子は、1つ以上のWWドメインを分子に融合することによってARRDC1蛋白質と会合することができ、これにより分子はARRDC1のPPXY(配列番号2)モチーフと会合することが可能になり、または分子はTARペイロードRNAの送達のためのARRDC1-Tat融合蛋白質と会合することができる。限定するものではないが、蛋白質、ペプチド、DNA、RNA(例えば、mRNA、siRNA、shRNA、miRNA、リボザイム)、抗体断片、シグナル伝達蛋白質、編集複合体(例えば、CRISPR/Cas9、そのバリアント)、および小分子を包含する様々な分子ペイロードがプラットフォームによって企図される。さらに、ニューロン、グリア、乏突起膠細胞、星状膠細胞およびミクログリアを包含するCNSの細胞を包含する必ずしもこれらに限定されない神経系の様々な細胞がプラットフォームによって標的化される。
【0142】
実施例3:CNSの標的細胞へのウイルスエンベロープ蛋白質の使用
ウイルスエンベロープ蛋白質VSV-Gを分析して、分子ペイロードを含むARMMの取り込みを増強するために使用できるかどうかを調べた。神経前駆細胞への送達のために、4つの実験セット、ブランク、ARRDC1、ARRDC1-GFP、およびARRDC1-GFP-VSV-GとしてARMMを様々な濃度で添加し(プレートの上部に示されているように)、24時間(24h)インキュベートした(図4)。実験を2つの複製物で実施し、複製物1はウォッシュアウトを行わなかったが、複製物2は3時間目にウォッシュアウトを行った。インキュベーション後に両プレートのイメージングを行った。示されるように、VSV-G蛋白質の使用は、両方の複製物および濃度にわたってGFPの送達および発現を増加させた。3時間目にウォッシュアウトしたARRDC1-GFP-VSV-G送達系の場合のiPSC由来神経前駆細胞におけるGFPの発現を具体的に見てみると、細胞全体でほぼ均一な強い点状シグナルが見られ、この系は目に見える毒性を示さなかった(図5A)。さらに、イメージングは、iPSC由来脳オルガノイドから単離されたヒトニューロンにおけるVSV-G蛋白質を利用するARMMによって送達されたGFPの細胞内局在化を示した(図5B)。
【0143】
実施例4:ヒトニューロンにおけるmRNAペイロードのARMM媒介送達
ペイロード送達および蛋白質翻訳の成功をさらに評価した(図6)。ARRDC1-Tat(対照)およびペイロードRNAペイロードカーゴとしてTAR-GFP mRNAを有するARRDC1-Tat-V(1×1010粒子/ミリリットル(粒子/mL))を5週間分化させた後、ニューロンに導入した。ARMM暴露の24時間後に細胞を固定し、免疫細胞化学技術を用いて画像化した。示されるように、ARMMはペイロードを細胞に送達することに成功し、その後、蛋白質に首尾よく翻訳された(図6図7)。
【0144】
実施例5:ARMMを使用した複数の神経遺伝疾患の標的化
ARMM媒介送達技術は、機能獲得障害(例えば、限定するものではないが、MAPT、SNCA、HTT、ATXN2の突然変異または機能不全に起因する)および機能喪失障害(例えば、限定するものではないが、GRN、GBA1、FMR1、MECP2、TCF4の突然変異または機能不全に起因する)の両方、ならびにリピート伸長(例えば、限定するものではないが、C9orf72における変異に起因する)についての異なる標的に適合させることができる(図8、出典:van der Zee & Van Broeckhoven,Nat.Rev.Neurol.2014)。考えられるペイロードとして使用するための分子は、限定するものではないが、shRNA、miRNA、リボザイム、scFv PROTAC、編集因子(例えば、核酸編集因子(例えば、CRISPR/Cas9、そのバリアント))およびmRNAを包含する。患者のiPSC由来細胞に対して実験を行って、分子のARMM媒介送達、例えば、転写活性化因子(CRISPRa)またはリプレッサー(CRISPRi)で改変されたC9orf72またはdCas9による欠陥タウおよびジペプチドリピート産生の機能獲得型蓄積を克服するためのshRNA/アンチセンスRNA送達を最適化することができる。
【0145】
ARMM配信技術と互換性のあるCRISPRエディタの使用例を図9に示す。この概略図は、GRN遺伝子の転写を増強して、GRN突然変異に起因するプログラニュリン(PGRN)産生の機能喪失を克服するための、GRN遺伝子座を対象とするガイドRNAを有する転写活性化因子(CRISPRa)で修飾されたdCas9の使用を示す。このグラフは、PGRN ELISA(R & D Quantikine)によって求められた、擬似試料、dCas9-VPR試料およびdCas9-VPR+2 GRNガイドRNAを使用した場合の総蛋白質110μgあたりのPGRNの量(ng/ml)を示す。
【0146】
本発明者らの患者由来iPSCモデルの開発に基づくCNS最適化ARMMを使用して脆弱X症候群患者のニューロンをレスキューするためにFMRPを送達することもできる(図10図11)。例えば(出典:Sheridan SD,Theriault KM,Reis SA,Zhou F,Madison JM,Daheron L,Loring JF,Haggarty SJ.Epigenetic characterization of the FMR1 gene and aberrant neurodevelopment in human induced pluripotent stem cell models of fragile X syndrome.PLoS One.2011;6(10):e26203)、このグラフは、完全変異(848-iPS1-NP、848-iPS3-NP、131-iPS1-NP)、変異前(131-iPS3-NP)または健常対照(8330-iPS8-NP)のいずれかを有する各FMR1 CpG部位についてのCpGメチル化のパーセンテージを提供されたFMR1プロモーターマップと共に示す。CpGメチル化の上昇は、FMR1のエピジェネティックサイレンシングをもたらす。この画像は、試料のそれぞれについてのNESTINおよびSOX1染色を示し、細胞が神経前駆細胞であることを示している。ウェスタンブロットは、対照としてβ-アクチンを用いて、試料のそれぞれについて産生されたFMRPの量を示す。図11は、有糸分裂後のニューロンおよびグリアをもたらす18日間の細胞の分化を示す。これらの細胞を画像に示すように固定し免疫染色した。対照とFMRR発現が低下した脆弱X患者系統との間の観察可能な表現型の違いは、ARMMベースの治療を最適化するためのハイコンテントイメージングを使用するスクリーニング可能なアッセイを可能にする。ARMMに基づく治療を最適化するための同様のスクリーニング法は、他の稀な神経発達障害と併せて、MECP2および本発明者らが作った同様のiPSCモデルにおける突然変異に起因するレット症候群に有効であることが予想される(例えば、Mellios N,Feldman DA,Sheridan SD,Ip JPK,Kwok S,Amoah SK,Rosen B,Rodriguez BA,Crawford B,Swaminathan R,Chou S,Li Y,Ziats M,Ernst C,Jaenisch R,Haggarty SJ,Sur M.MeCP2-regulated miRNAs control early human neurogenesis through differential effects on ERK and AKT signaling.Mol Psychiatry.2018 Apr;23(4):1051-1065)。
【0147】
実施例6:ARMMへのRVGの挿入
複数のヒト細胞由来のARMMのプロテオミクス研究を使用して、ARMM小胞に濃縮された複数の蛋白質を同定した。蛋白質の中には、TSPAN14およびTSPAN6などのテトラスパニンがあった。これらの蛋白質は、「ホーミングペプチド」または他の標的化部分の挿入を可能にする複数の細胞外ループ領域を有し、これにより、特定の細胞/組織に対するARMMの潜在的な標的化を可能にする。HAタグと共に狂犬病ウイルス糖蛋白質(RVG)ペプチドをTSPAN6の第2の細胞外ループに挿入した融合コンストラクトを開発した(図12A)。以下の標的、すなわち、ARRDC1/GFP、TSPAN6/RVG/HA、CD9およびビンキュリン(Vinculin)に対する抗体を使用して全細胞溶解物およびARMMに対してウェスタンブロッティングを行った。HEK293細胞へのトランスフェクション後、ウェスタンブロット分析は、TSPAN6-RVG-HAがHEK293T細胞から分泌されたARMMにおいて確実に検出されたことを示した(図12B)。
【0148】
実施例7:VSV-GのARMMへの挿入
表1に従って、VSV-Gの存在下または非存在下で、HEK293T細胞(2×106細胞/プレート)にARRDC1(A1)またはARRDC1をTAR-GFPと共にトランスフェクトした。
表1.トランスフェクション情報
【表1】
超遠心分離を用いて細胞外小胞を単離した(図13A)。トランスフェクションの48時間後および72時間後に培養培地を回収した。培地を3,000gで10分間遠心分離し、0.22μmフィルターに通した。上清を回収し、10,000gで10分間遠心分離した。得られた上清を320,000rpmで2時間超遠心分離に供した。次いで、ARMMをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に再懸濁した。以下の標的、すなわち、未精製ARRDC1血清、VSV-G、CD9およびビンキュリンに対する抗体を使用して、全細胞溶解物およびARMMに対してウェスタンブロッティングを行った(図13B)。この結果は、VSV-GがARMMにおいて確実に検出されたことを示している。さらに、VSV-Gは、細胞外小胞調製物中のARRDC1の量の増加によって示されるように、ARMMの産生を増加させるように見受けられた。
【0149】
実施例8:培養ヒトiPSC由来3D脳オルガノイドへのペイロードのARRDC1媒介送達
ヒト人工多能性幹細胞(iPSC)から出発して、3次元(3D)、深部皮質層および表層皮質層の両方から得られた脳組織様含有ニューロンを星状膠細胞と共に、公開されている方法に従って分化させた(Pasca AM,Sloan SA,Clarke LE,Tian Y,Makinson CD,Huber N,Kim CH,Park JY,O'Rourke NA,Nguyen KD,Smith SJ,Huguenard JR,Geschwind DH,Barres BA,Pasca SP.Functional cortical neurons and astrocytes from human pluripotent stem cells in 3D culture.Nature Methods.2015 Jul;12(7):671-8.)。脳オルガノイド成熟培地(神経基底A、GlutaMax、ビタミンAを含まないB-27サプリメント、ペニシリン/ストレプトマイシン)中で9ヶ月にわたって一斉に成熟させた後、単一オルガノイドを単離し、次いで、96ウェルプレート形式で24時間または48時間、ARRDC1-GFP-VSVG細胞外小胞(14.3mL)に暴露した。次いで、単一オルガノイドをAccutaseで解離させ、得られた細胞を回収し、ラミニン/ポリ-L-オルニチンでコーティングした96ウェルプレートに24時間付着させた。次いで、細胞を透過光下で画像化するか、または自動共焦点顕微鏡(IN Cell Analyzer 6000)を使用してGFP蛍光を検出した。
【0150】
図14に示すように、ARRDC1-GFP-VSVG細胞外小胞と24時間インキュベーションした場合と48時間インキュベーションした場合の両方で、標的蛋白質(GFP)の送達は、大部分の細胞において蛍光イメージングによって検出可能であった。試験した48時間までの長期暴露は、ラミニン/ポリ-L-オルニチンでコーティングした96ウェルプレートに付着した生存ニューロンを回収する能力によって測定した場合、明白な毒性を引き起こさなかった。GFP陽性細胞の数に基づいて、これらのデータは、外側の細胞層のみでなく、それ以上にペイロードを送達するARMM粒子の能力を示している。全体として、これらの結果は、ヒト神経系の細胞へ治療用高分子を細胞内送達するためにARRDC1媒介性マイクロベシクルを使用することの有効性をさらに示している。
【0151】
参照
上で列記されている項目を包含する本願において言及される全ての公開、特許、および配列データベースエントリーは、各個々の公開または特許が参照によって組み込まれることを具体的にかつ個々に示された場合のように、それらの全体が参照によってここに組み込まれる。相反のケースでは、本願のいずれかの定義を包含する本願が優先されるであろう。
【0152】
均等物および範囲
当業者は、本明細書に記載される本発明の特定の態様の多くの均等物を理解し、または日常的な実験以上のもの用いることなく確かめることができるであろう。本発明の範囲は上の記載に限定されることを意図せず、むしろ添付の請求項によって規定される通りである。
【0153】
反対に指示されないかまたは別様に文脈から明白でない限り、請求項において、「a」、「an」、および「the」などの冠詞は1つまたは1つよりも多くを意味し得る。反対に指示されないかまたは別様に文脈から明白でない限り、ある群の1つ以上のメンバーの間に「または」を包含する請求項または記載は、その群の1つのメンバー、1つよりも多くのメンバー、または全てのメンバーが所与の産物またはプロセスに存在するか、それに使用されるか、さもなければそれに関係する場合に、満たされると考えられる。本発明は、群の厳密に1つのメンバーが所与の産物またはプロセスに存在するか、使用されるか、または別様に関係する態様を包含する。本発明は、群のメンバーの1つよりも多くまたは全てが所与の産物またはプロセスに存在するか、使用されるか、または別様に関係する態様をもまた包含する。
【0154】
さらにその上、本発明は、請求項の1つ以上からのまたは明細書の関係する部分からの1つ以上の限定、要素、節、記述用語などが別の請求項に導入される全ての変形、組み合わせ、および順列を包摂するということは理解されるべきである。例えば、別の請求項に従属するいずれかの請求項は、同じ基本請求項に従属するいずれかの他の請求項に見出される1つ以上の限定を包含するように改変され得る。さらにその上、請求項が組成物を記載するところでは、別様に指示されない限りまたは矛盾もしくは不整合が生ずるであろうということが当業者にとって明白ではない限り、本願において開示される目的のいずれかのための組成物を用いる方法が包含され、本願において開示される作る方法または当分野において公知の他の方法のいずれかに従って組成物を作る方法が包含されるということが理解されるべきである。
【0155】
要素がリストとして例えばマーカッシュ群フォーマットで提示されるところでは、要素の各部分群もまた開示され、いずれかの要素(単数または複数)が群から取り除かれ得るということが理解されるべきである。「含む」は開放的であることが意図され、追加の要素またはステップの包摂を許容するということにもまた留意されたい。一般に、本発明または本発明の態様が特定の要素、特徴、ステップ等を含む形で言及される場合、本発明または本発明の態様の特定の態様は、かかる要素、特徴、ステップ等からなる、またはそれらから本質的になることを理解されたい。簡潔化のため、これらの態様は、本願では具体的にこれらの言葉では説明されていない。それゆえに、1つ以上の要素、特徴、ステップなどを含む本発明の各態様について、本発明は、それらの要素、特徴、ステップなどからなるかまたは本質的になる態様をもまた提供する。
【0156】
範囲が与えられているところでは、エンドポイントが包含される。さらにその上、別様に指示されないかまたは文脈および/もしくは当業者の理解から別様に明白でない限り、文脈が明瞭に別様に述べていない限り、範囲として表現されている値は、本発明の異なる態様において、申し立てられている範囲内のいずれかの特定の値を範囲の下限の単位の十分の一まで取り得るということは理解されるべきである。別様に指示されないかまたは文脈および/もしくは当業者の理解から別様に明白でない限り、範囲として表現されている値は所与の範囲内のいずれかの部分範囲を取り得、部分範囲のエンドポイントは範囲の下限の単位の十分の一と同じ正確度で表現されるということもまた理解されるべきである。
【0157】
加えて、本発明のいずれかの特定の態様が請求項のいずれか1つ以上から明示的に排除され得るということは理解されるべきである。範囲が与えられているところでは、範囲内のいずれかの値が請求項のいずれか1つ以上から明示的に排除され得る。本発明の組成物および/または方法のいずれかの態様、要素、特徴、適用、または側面はいずれか1つ以上の請求項から排除され得る。簡潔さの目的のために、1つ以上の要素、特徴、目的、または側面が排除される態様の全てが本願において明示的に規定されているわけではない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8-1】
図8-2】
図9
図10
図11
図12A-B】
図13A-B】
図14
【配列表】
2023529740000001.app
【国際調査報告】