(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】バッファ仕分け
(51)【国際特許分類】
B65G 47/46 20060101AFI20230705BHJP
B65G 47/44 20060101ALI20230705BHJP
B65G 15/42 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
B65G47/46 G
B65G47/44
B65G15/42 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570121
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(85)【翻訳文提出日】2022-11-16
(86)【国際出願番号】 US2021027400
(87)【国際公開番号】W WO2021252073
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】コスタンゾ,マーク
(72)【発明者】
【氏名】フォーニー,マシュー エル.
(72)【発明者】
【氏名】ラガン,ブライアント ジー.
【テーマコード(参考)】
3F015
3F024
【Fターム(参考)】
3F015AA06
3F015AA24
3F015EA00
3F015FA01
3F015GA01
3F024CA04
3F024DA03
(57)【要約】
荷物を供給するシュートなどの排出部と、車輪付きビンなどの複数の宛先容器の間にバッファを介在させた仕分けシステム。バッファは、オーバーフロー状態中に割り当てられた宛先容器に確実に正しい荷物を届けるために、一時的に荷物を蓄積する。バッファは、水平面、垂直面、傾斜面で動作する様々な方法で実現することができる。
【選択図】
図1F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕分けシステムであって、
複数の容器、
荷物に割り当てられた前記容器にそれぞれ向けられた前記荷物を供給する排出部、
前記排出部から前記荷物の少なくとも一部を受け取るように配置されたバッファであって、前記排出部から前記荷物を受け取り、前記荷物を前記容器に置くための複数の区画を有する、バッファ、
任意の区画内の荷物が前記割り当られた容器に置かれるように、前記区画と前記容器の間の相対的な移動をもたらす駆動機構、を備える、仕分けシステム。
【請求項2】
前記排出部が、前記バッファ内に受け取られていない前記荷物を直接それらの割り当てられた容器に供給する、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項3】
駆動機構が、前記複数の区画のみを動かすバッファ駆動部、および前記複数の容器のみを動かす容器駆動部のうちの少なくとも一つを備える、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項4】
前記バッファ駆動部が、一対のレールおよび前記レールに沿って走行する前記バッファ上のローラーを含む、請求項3に記載の仕分けシステム。
【請求項5】
容器の数が、区画の数と一致する、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項6】
前記複数の容器が整列され、前記複数の区画が整列され、前記整列された複数の容器と平行である、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項7】
前記区画のそれぞれが、荷物を支持する閉鎖位置で選択的に閉鎖可能であり、荷物を割り当てられた容器内に落とす開放位置で選択的に開放可能であるドアを有する、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項8】
前記ドアが、前記開放位置と前記閉鎖位置との間でスイングする二つのパネルを有する、請求項7に記載の仕分けシステム。
【請求項9】
前記ドアが、前記開放位置と前記閉鎖位置との間で摺動する二つのパネルを有する、請求項7に記載の仕分けシステム。
【請求項10】
各パネルが、他方のパネルの内側端に対峙する内側端から外側端に延在し、各パネルが、一連のヒンジ連結されたスラットおよび前記外側端で前記スラットに取り付けられた錘を含む、請求項9に記載の仕分けシステム。
【請求項11】
前記排出部がシュートである、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項12】
前記バッファが、ベルトを前記区画に分離するフライトを有するコンベアベルトを備える、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項13】
前記バッファが、荷物が前記シュートの床を滑り落ちることができる下降位置と荷物をブロックする上昇位置から選択的に移動可能なフライトを有するシュートを備える、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項14】
前記フライトが、前記下降位置で前記シュートの前記床の一部を形成し、前記上昇位置で二つの区画を互いに分離する、請求項13に記載の仕分けシステム。
【請求項15】
前記バッファの前記区画が、底部に選択的に開放可能なトラップドアを有する一連のバケツによって形成され、前記バッファが、その周りで前記一連のバケツが走行する垂直レーストラックを含む、請求項1に記載の仕分けシステム。
【請求項16】
仕分けシステムであって、
共に移動可能な複数の容器、
荷物に割り当てられた前記容器にそれぞれ向けられた前記荷物を供給する排出部、
前記排出部からの荷物の供給が所定の割合を超えたとき、前記排出部から前記荷物を受け取るように配置されたバッファであって、前記バッファが、前記排出部から前記荷物を受け取り、前記荷物を前記容器内に置くための複数の区画を有する、バッファ、
任意の区画の荷物が前記割り当てられた容器に置かれるように、前記バッファに接続され、前記区画を前記容器に対して動かすバッファ駆動部、または前記容器に接続され、前記容器を前記区画に対して動かす容器駆動部のうちの少なくとも一つ、を備える、仕分けシステム。
【請求項17】
前記バッファ駆動部が、一対のレールおよび前記レールに沿って走行する前記バッファ上のローラーを含む、請求項16に記載の仕分けシステム。
【請求項18】
前記区画のそれぞれが、アクチュエータおよび前記アクチュエータが荷物を支持する前記ドアの閉鎖位置で選択的に閉鎖し、前記アクチュエータが荷物を割り当てられた容器内に落とす前記ドアの開放位置で選択的に開放するドアを有する、請求項16に記載の仕分けシステム。
【請求項19】
前記バッファが、ベルトを前記区画に分離するフライトを有するコンベアベルトを備える、請求項16に記載の仕分けシステム。
【請求項20】
前記バッファが、荷物が前記シュートの床を滑り落ちることができる下降位置と荷物をブロックする上昇位置から選択的に移動可能なフライトを有するシュートを備える、請求項16に記載の仕分けシステム。
【請求項21】
前記フライトが、前記下降位置で前記シュートの前記床の一部を形成し、前記上昇位置で二つの区画を互いに分離する、請求項20に記載の仕分けシステム。
【請求項22】
前記バッファの前記区画が、底部に選択的に開放可能なトラップドアを有する一連のバケツによって形成され、前記バッファが、その周りで前記一連のバケツが走行する垂直レーストラックを含む、請求項16に記載の仕分けシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して動力駆動コンベアに関し、より詳細には、仕分けコンベアおよびバッファ付き複数宛先排出部に関する。
【背景技術】
【0002】
荷物および小包のハンドリングなど、様々な産業において、仕分けコンベアは荷物をビン、袋、かご、箱などの宛先容器に仕分けるために使用されている。多くの場合、荷物はメイン仕分けコンベアからシュート上に排出され、シュートは、それぞれ複数の宛先容器に導かれている。シュート上で荷物があふれた場合、荷物が誤って間違った宛先容器に仕分けされる可能性がある。正確な仕分けを保証するために荷物間の間隔が適切でない場合、誤仕分けを防ぐために荷物を再循環させるか、退避させる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンは、複数の容器、荷物を供給する排出部、および排出部から荷物の少なくとも一部を受け取るように配置されたバッファを備える。各荷物は、割り当てられた容器に送られる。バッファは、排出部から荷物を受け取り、荷物を容器に置くための区画を有する。駆動機構により、任意の区画内の荷物が割り当てられた容器に置かれるように区画と容器が相対的に動く。
【0004】
別のバージョンの仕分けシステムは、共に動くことのできる複数の容器、荷物を供給する排出部、および排出部からの荷物の供給が所定の割合を超えたときに排出部から荷物を受け取るように配置されたバッファを備える。各荷物は、その割り当てられた容器に送られる。バッファは、排出部から荷物を受け取り、そこから荷物を容器に置く複数の区画を有する。任意の区画の荷物が割り当てられた容器に置かれるように、バッファ駆動部がバッファに接続され、区画を容器に対して相対的に動かすか、容器駆動部が容器に接続され、容器を区画に対して相対的に動かすか、またはそれら両方である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】
図1Aは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1B】
図1Bは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1C】
図1Cは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1D】
図1Dは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1E】
図1Eは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1F】
図1Fは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1G】
図1Gは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1H】
図1Hは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図1I】
図1Iは、例示的な仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化する仕分けシステムの一つのバージョンの等角図である。
【
図4】
図4は、
図1A~1Iのような仕分けシステムにおいて使用可能な第二バージョンのバッファの等角図である。
【
図5】
図5は、
図1A~1Iのような仕分けシステムにおいて使用可能な第三のバージョンのバッファの等角図である。
【
図6】
図6は、仕分けシステムで使用するための本発明の特徴を具現化した縦型バッファの等角図である。
【
図8A】
図8Aは、ある状態で示された仕分けシステムで使用するための本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図8B】
図8Bは、ある状態で示された仕分けシステムで使用するための本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図9A】
図9Aは、荷物を容器に仕分けるロボットバージョンのバッファの等角連続図である。
【
図9B】
図9Bは、荷物を容器に仕分けるロボットバージョンのバッファの等角連続図である。
【
図9C】
図9Cは、荷物を容器に仕分けるロボットバージョンのバッファの等角連続図である。
【
図10A】
図10Aは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10B】
図10Bは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10C】
図10Cは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10D】
図10Dは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10E】
図10Eは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10F】
図10Fは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10G】
図10Gは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10H】
図10Hは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図10I】
図10Iは、オーバーフロー中に仕分けシーケンスを実行する本発明の特徴を具現化した別のバージョンのバッファの等角図である。
【
図12】
図12は、
図1A、4、5、6、8A、9A、または10Aに記載の仕分けシステムの制御システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の特徴を具現化した一つのバージョンの仕分けシステムを
図1A~1Iに示す。仕分けシステム20は、複数の排出部上に荷物を仕分けるメイン仕分けコンベア(図示せず)を備える。各排出部は、この例では、荷物14を重力によって車輪付きビンのような複数の容器16に送り出すシュート12として示される。排出シュート12の下端部20と容器16との間には、バッファ18が介在している。バッファは、バッファの幅にわたって横方向に延在する壁24によって分離された一連の複数の区画22を有する。バッファ18の下部の車輪26は、両側の下のレール28に乗る。レール28は、支持脚30に取り付けられる。バッファ18の各区画22は、荷物14を支持するための床となるドア32を有する。ドア32は、割り当てられた容器16に荷物を落下させるために開放することができる。
【0007】
図1Bに示すように、バッファ18は、二頭矢印34で示すように、レール28に沿って双方向に動くことができる。同様に、容器16の列は、二頭矢印38で示されるように、バッファ18とは独立して、かつ同じ反対方向に車輪36で動くことができる。容器36は、二本のレール28とその脚部30との間に乗る。容器36は、容器駆動部によってグループとして駆動され、これは、電動ラックアンドピニオンシステム、リニアアクチュエータ、電動ホイール、双方向コンベアベルト、またはリニアモータなど、任意の便利な駆動機構であり得る。バッファ18は、同様のバッファ駆動部により矢印34方向に駆動される。バッファ駆動部のための駆動機構と容器駆動部のための駆動機構は、バッファと容器を独立して、しかし互いに協調して駆動する独立した機構である。容器を動かすことができるため、シュート12は静止したままであることができる。バッファ駆動部と容器駆動部は、容器16に対するバッファ18内の区画22の動きを実現する駆動機構を形成する。
【0008】
図1A~1Iは、オーバーフロー状態、すなわち、シュート排出部12上の荷物の供給が、荷物の供給に追いつくために十分な速さで容器を動かす容器ムーバーの能力よりも大きな所定の速度を超えるときに、バッファ付き仕分けシステムがどのように動作するかを示す動作の例示的シーケンスを示す図である。宛先容器R2、R1、R3、R1にそれぞれ予め割り当てられた荷物P1、P2、P3、P4は、重力によってシュート12を一列になって滑り落ちていく様子が
図1Aに示されている。容器R2に割り当てられた最初の荷物P1がシュート12の下端20に到達する前に、
図1Bに示すように、割り当てられた容器R2がシュート12の端から落ちる荷物P1を受け取るように配置されるように容器駆動部が容器R1、R2、R3の列を動かす。次の荷物P2は容器R1に割り当てられる。
図1Cに示すように、容器駆動部は、第二の荷物P2に割り当てられた容器R1をシュート12の下端20の下に移動させて、荷物P2を受け取るようにした。したがって、最初の二つの荷物P1、P2は、バッファ12を迂回する。容器R3に割り当てられた第三の荷物P3は、第二の荷物P2に接近しすぎて、容器駆動部が、割り当てられた容器R2をシュート12の下端20の下に配置するのに間に合うように容器を移動させることができない。その代わりに、バッファ駆動部は、
図1Dに示すように、荷物P3がシュート12の下端20の下に位置する区画C1に受け取られるようにバッファ18を動かす。
図1Eに示すように、第三の荷物P3に密着して容器R1に割り当てられた第四の荷物P4は、シュート12の下端20の受け取り位置に移動した第二の区画C2に受け取られる。シュート12のオーバーフロー状態が解消されると、容器駆動部は、
図1Fに示すように、第四の荷物P4に割り当てられた容器R1が区画C2の下に位置するように容器を動かし、C2のドア32が開放されて荷物P4をその割り当てられた容器R1に落とすことが可能になる。次に、
図1Gに示すように、駆動された容器または駆動されたバッファ18またはその両方が、第三の荷物の割り当てられた容器R3をP3の区画C1の下に位置付けるように動き始める。同時に、先に開放された区画C2のドア32が閉鎖される。
図1Hでは、区画C1がP3の割り当てられた容器R3の上に配置されているのが示される。そして、区画C1のドア32は、そのアクチュエータによって開放され、第三の荷物P3をその割り当てられた容器R3中に落とす。その後、アクチュエータはドア32を閉鎖し、バッファと容器は、次の荷物を割り当てられた容器に置くための位置に動かされる。排出シュート12に沿って、またはその上流の感知位置に配置された位置センサ40を使用して、シュートを落ちる荷物を検出し、トラフィックフローを測定することができる。十分なフローがあるときは、バッファを使用する。フローが少ないときは、バッファ18は完全にシュート12の下に位置し、荷物14はバッファなしでシュートから直接割り当てられた容器に置かれる。
【0009】
図1A~1Iのバッファ18のさらなる詳細は、
図2および3A~3Cに示される。図示っされたバッファ18は、三つの区画C1~C3を有するが、さらに多くの区画を有することができる。各区画C1~C3は、縦方向に延在する二つの側壁42と横方向に延在する二つの仕切り壁24、もしくは一つの仕切り壁と一つの端壁44の四つの壁によって縁取られている。車輪36は、側壁42の横方向外側に延在する支柱46に取り付けられる。ドア32は、ドアが閉鎖されたときに、その対峙する内側端50が区画C1~C3の横方向中央で出合う一対のパネル48、49を備える。各パネル48、49は、連接型半ドアを形成する一連のヒンジ付きスラット52で作製される。パネル48、49の外側端51は、バックテンションを提供する錘54を支持する。
【0010】
図3A~3Cは、バッファ18の下側からドア32を開放するシーケンスを示す。一方のパネル48のみを示すが、両方のパネルとも同様に操作される。リニアアクチュエータ56-電気式、油圧式、または空気圧式-の形態のドアオープナーは、各区画の両端のバッファ18の底部に一端が取り付けられたシリンダ58を有する。アクチュエータのアーム60は、スコット・ラッセルリンク機構に取り付けられる。アーム60は、シリンダ58の反対側の端部を通して直線的に伸長可能である。アーム60の外側端は、その反対側の端部が、パネル48の内側端50の横方向中央近くの底部に枢動可能に連結された第一のリンク機構バー62の一端に枢動可能に連結される。より短い第二のリンク機構バー63は、一端が第一のリンク機構バー62の中間で枢軸64に枢動可能に取り付けられる。第二のリンク機構バーの反対側の端部は、バッファ底部とシリンダ58のアーム端部との間でバッファ18の底部に枢動可能に取り付けられる。
図3Aでは、ドア32が閉鎖された状態で示される。
図3Bでは、パネル48を他のパネル49から分離するために、アーム60がガイド58からほとんど伸長しているのが示される。
図3Cでは、アクチュエータのアーム60が完全に伸長して、ドア32を完全に開放している。アクチュエータ56は、ドア32を開閉する際に、各パネルで一緒に動作する。アクチュエータ67の外側にあるアイドルローラー65は、その周りでパネル48が滑らかに関節運動するためのガイドを提供する。二枚のパネルの代わりに、一枚のパネルでドアを作製することもできるが、長さが長くなり、開閉に時間がかかる。
【0011】
別バージョンのバッファを
図4に示す。バッファ66は、各区画Cの側面に沿ってバッファの底部に取り付けられる二枚の平らなパネル70、71からなるドア68を有す。各区画Cの側面に沿った電動ヒンジ式ドアオープナー(図示せず)は、パネル70、71を開位置と閉位置との間でスイングさせる。
図5は、ドア開放用アクチュエータ(図示せず)によって制御される一対のスライドパネル76、77を備えるドア74を有するバッファ72を示す。
図4、
図5の二枚パネルドア68、74は、より長い一枚パネルドアに置き換えることも可能であるが、ドアの開閉に時間がかかる可能性がある。
【0012】
本発明の特徴を具現化した別のバージョンの仕分けシステムを
図6および7に示す。排出シュート12を滑り落ち、割り当てられた容器Rに向かう荷物Pは、バッファ80に蓄積される。バッファ80は、垂直レーストラック84の周りに共に移動可能なバッファ区画として機能する一連のバケツ82を備える。バケツ区画82の床を形成するヒンジ式トラップドア86は、荷物をその割り当てられた容器に落とすために開く。レーストラック84は、二つの同心円状のベルト-内側ベルト88と外側ベルト89-を含む。トロリー90は、バケツ82に枢動可能に取り付けられ、二本のベルトの間のトロリー位置に付着される。枢軸接続により、バケツ82がレーストラック84を移動する際に、バケツドア86が床として維持される。バッファ駆動部は、バケツ82をレーストラック84の周りで双方向に駆動し、区画内の荷物に割り当てられた容器Rの真上に区画82を位置付ける。次いで各バケツ82に設けられたアクチュエータ(図示せず)がドア86を開放し、荷物Pを宛先容器Rに落下させる。容器駆動部は、容器Rを垂直レーストラック84のいずれかの直線上のバケツ82の下の位置に往復移動させるアクチュエータまたはモータ(図示せず)を含む。レーストラックのバッファ駆動部と容器駆動部は共に、容器Rに対するバッファ80内のバケツ82の動きをもたらす駆動機構を形成する。容器Rは二つしか示されていないが、より多くの容器が可能である。
【0013】
図8Aおよび8Bは、上流の排出部から荷物を受け取るバッファ92として、フライト付きloweratorコンベアベルト91を使用する別のバージョン仕分けシステムを示す。ベルト91の幅を横切って延在し、ベルトの長さに沿って離間したフライト94は、連続するフライトの間に区画Cを形成する。ベルトは従来、例えばモータ駆動のプーリーやスプロケットを含むバッファ駆動部によって駆動される。容器駆動部(図示せず)は、容器Rを矢印96で示すようにグループで前後に移動させ、loweratorベルト91上の最底部の荷物に割り当てられた容器をloweratorバッファ92の下端98よりも下に位置付ける。バッファ駆動部と容器駆動部は共に、容器Rに対するバッファベルト91の区画Cの移動をもたらす駆動機構を形成する。
図8Aでは、容器R2は割り当てられた荷物P1を受け取るように位置付けられる。
図8Bでは、容器は、割り当てられた容器R1が次の荷物P2を受け取るための位置に、固定バッファ92に対して移動している。loweratorベルト91は、割り当てられた容器が荷物を受け取る位置にあるときにのみ、荷物を含む最下部の区画Cがloweratorの端部から落とされる、ストップアンドゴー方式で駆動される。
【0014】
図9A~9Cは、ロボット100が端部停止104を有するテーブル102上に蓄積された荷物を移動させる仕分けシステムを示す図である。ロボットアーム108から爪106が伸び、選択された荷物Pを掴む。次いでロボット100は、爪106とその荷物Pが割り当てられた容器Rの真上に来るまで回転する。その後、ロボット100は爪106を離し、荷物Pがその割り当てられた容器R中に落ちる。
【0015】
本発明の特徴を具現化した別のバージョンの仕分けシステムを
図10A~10Iに示す。このバージョンでは、区画Cは、上流の排出部から荷物を受け取るシュートバッファ114の摺動面、または床112の一部を形成するポップアップフライト110によって形成される。容器R1、R2は、容器R1、R2に対するバッファ114内の区画Cの移動をもたらす駆動機構を構成する電動式ラックアンドピニオン容器駆動部116によって共に動かされる。バッファ114のオーバーフロー状態中、フライト110が上昇し、上昇したフライトの背後に形成された区画Cに荷物を閉じ込めることができる。フライト110が下降してシュート114の床の一部を形成すると、荷物は、下降したフライトの上を滑ってシュートを下降することができる。
【0016】
図10A~10Eは、荷物P1をその割り当てられた容器R1に置くシーケンスを示す。
図10A~10Dでは、荷物P1が、その割り当てられた容器R1がシュートバッファ114の下端の下の位置にないため、上昇されたフライト110によって最下部の区画Cで停止した状態で示される。
図10Dでは、ラックアンドピニオン容器駆動部116は、容器R1、R2を矢印118の方向に移動させて、最下部の荷物P1に割り当てられた容器R1をバッファ114の下端に位置付け、割り当てられた荷物P1を受け取るようにする。
図10Eに示すように、最下部のフライト110は、荷物P1が割り当てられた宛先容器R1に落ちるように下降される。
図10Fおよび10Gは、第二の荷物P2を容器R2に蓄積させるシーケンスを示す。P2の区画の下端のフライト110は、上昇したブロック位置のままである。容器駆動部は、容器を移動させて、割り当てられた容器R2をシュートバッファ114の端部の下に位置付ける。容器R2が所定の位置に来ると、区画Cの下のフライトが下降し、荷物P2がシュート114を滑って割り当てられた容器R2に妨げられることなく入ることができる。容器R1に割り当てられた第三の荷物P3は、
図10Hで上昇したフライト110にブロックされ、一方、荷物の前の他のフライトは下降したままである。容器駆動部116が、
図10Iに示すように、割り当てられた容器R1をシュート114の端部の位置に移動させたとき、残った上昇したフライト110は、荷物P3が閉鎖したフライトを越えてシュートを滑り落ち、その割り当てられた容器R1内に入るように下降させる。
【0017】
図11Aおよび11Bに示すように、ポップアップフライト110は、一端がシュート114の底部に、他の一端がアクチュエータのアーム122および枢動可能なリンク124を介してフライトに取り付けられたリニアアクチュエータ120によって昇降される。
図11Aのようにアーム122が引き込まれると、フライト110は非ブロック位置まで下降する。
図11Bのようにアクチュエータのアーム122が伸びると、フライト110はそのブロック位置まで上昇する。ヒンジ付きポップアップフライトを使用する代わりに、シュートバッファは、アクチュエータが、下降した非ブロック位置から上昇したブロック位置まで、区画の下部先端を画定する、スライド面のスロットを通してシュートのスライド面に垂直に摺動する、移動可能なポップアップフライトで作製することができる。
【0018】
説明したいずれかの仕分けシステムの制御システムを
図12に示す。プロセッサまたは他のプログラム可能な装置などのメインコントローラ130は、プログラムメモリに格納された命令を実行し、仕分けシステムを制御する。コントローラ130は、メイン仕分けコンベアに入る各荷物の識別表示を、表示読取センサ132から収集する。識別表示から、コントローラ130は、各荷物に宛先容器を割り当てる。コントローラは、仕分けシステムの長さに沿った位置センサ40からの位置情報を使用して、各荷物を追跡し、割り当てられた宛先に振り向ける。コントローラ130は、(a)仕分けシステムにおけるコンベア駆動モータおよびダイバータ134、(b)容器駆動部136、(c)バッファ駆動部138、ならびに(d)バッファアクチュエータ140、例えば、区画ドアオープナーまたはポップアップフライトアクチュエータを制御する。
【0019】
本発明は、いくつかの例示的なバージョンに関して説明されてきたが、その他のバージョンも可能である。例えば、いずれのバージョンのアクチュエータも、空気圧式、油圧式、電磁式のアクチュエータなどのリニアアクチュエータとして、ラックアンドピニオン式アクチュエータとして、またはスライドトラックに沿ってスライダーを並進させることができる他の同等の装置によって、実現することができる。そして、排出部はシュートや他の種類のコンベアやバッファに荷物を届けるコンベア機構とすることができる。「荷物」という用語は、例えば封筒、カートン、箱、小包など、あらゆる運搬可能な物体を一般的に指すことを意図している。また、あるバージョンで表示される他の機能は、他のバージョンでも使用可能である。よって、これらの少数の例が示唆するように、特許請求の範囲は、詳細に開示された例示的なバージョンに限定されることを意味するものではない。
【国際調査報告】