(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】液体製品を提供するためのカートリッジ、液体製品を提供するためのシステム、および当該システムを使用する方法
(51)【国際特許分類】
A47J 31/40 20060101AFI20230705BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20230705BHJP
A47J 31/36 20060101ALI20230705BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20230705BHJP
A47J 31/06 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
A47J31/40 107
B67D1/08 Z
A47J31/36 328
B65D83/00 Z
A47J31/06 320
A47J31/06 140
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570687
(86)(22)【出願日】2021-05-18
(85)【翻訳文提出日】2023-01-12
(86)【国際出願番号】 EP2021063179
(87)【国際公開番号】W WO2021233931
(87)【国際公開日】2021-11-25
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517171233
【氏名又は名称】アピケ・ホールディングス・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヤスパー・ヤコブス・ファン・デ・スロイス
(72)【発明者】
【氏名】マテウス・ピーテル・ボト
【テーマコード(参考)】
3E014
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB03
3E014PC03
3E014PD30
3E014PE24
3E082BB01
3E082CC05
3E082CC08
4B104AA19
4B104AA20
4B104BA40
4B104BA43
4B104BA46
4B104CA26
4B104EA10
4B104EA39
(57)【要約】
本発明は1回の使用または使い捨てのカートリッジに関し、カートリッジは、封止された貯留部の形態でのカプセルが設けられる。貯留部は、多層材料の使用を可能とするカプセル本体によって定められる。したがって、カートリッジ、より具体的にはカートリッジのカプセル本体は、貯留部に保持される配合成分に適合するバリア特性が設けられ得る。それ自体において、カートリッジは、配合成分を保持するための、カプセル、より具体的には、封止された貯留部を、提供するように構成されており、そのカプセルは、貯留部に保持される具体的なベース配合成分に適合するバリア特性を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体製品を提供するためのカートリッジであって、前記カートリッジは、
例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、前記液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、
前記封止されたカプセルは、
底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、前記カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、これらの壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
前記カプセル本体は異なる材料の複数の層を好ましくは備え、前記材料は異なるバリア特性を有し、
上端における前記内周壁および前記外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、前記内側封止面および外側封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
前記内周壁は柱を形成し、前記柱は、前記柱の上部における、好ましくは前記内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、前記柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
前記カプセル本体の前記底壁は、底シールで封止される開口の形態、または、穿孔可能底領域の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、
前記内側封止面および前記外側封止面に封止され、前記貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、前記貯留部の前記貯留部アクセス開口部を密封する上シールと
を備え、前記カートリッジは、
前記内部空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、前記カプセルの底側において前記ベース液体を分注するためのノズルをさらに備え、前記ノズルは、
前記ノズルの上端における入口開口部と、前記ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体を備え、
前記ノズルは、前記カプセル本体の前記外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能である、カートリッジ。
【請求項2】
前記柱は圧縮可能な柱であり、
前記カプセル本体の前記底壁は、前記底壁の底面に、開口の形態で、周囲封止面および開口封止面が貯留部流出開口を取り囲む状態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、前記開口封止面は、前記周囲封止面と前記柱の前記底開口部との間に位置付けられ、
前記封止されたカプセルは、前記開口封止面に剥離可能に封止され、前記貯留部出口を密封し、前記周囲封止面に固定される底シールをさらに備え、
前記ノズルは、前記底端にフランジをさらに有し、前記フランジは、前記底シールのための封止面を有し、少なくとも1つの分注開口を有し、前記分注開口は、前記出口開口部を出るベース液体の前記流れにおいて、またはベース液体の前記流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、前記出口開口部またはその近くで前記フランジを貫通し、
前記底シールは前記ノズルの前記封止面に固定され、前記ノズルが、好ましくは前記柱を圧縮することで、前記分注位置へと移動させられるとき、前記ノズルは、前記底シールを、前記カプセルの前記底壁における前記開口から離すように引っ張って液体配合成分を前記貯留部から流し出すことができ、
前記底シールは、前記ノズルが前記分注位置にあるとき、前記カプセルの前記底部の前記周囲封止面および前記ノズルの前記封止面に取り付けられたままであり、前記液体配合成分を、前記底シールに沿って、前記カプセルの前記底部における前記開口から、前記ノズルの前記分注開口へと流すことができる、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記柱は押し潰し可能な柱であり、つまり、前記内周壁は、前記柱の前記上端が前記柱の前記底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成され、
前記カートリッジは、
好ましくは、前記カプセルの前記底部に取り付けられ、前記ノズルが前記下降した分注位置にあるとき、前記ノズルの前記出口開口部から出るベース液体の前記流れにおいて、またはベース液体の前記流れに隣接して、前記液体配合成分を分注するために、前記貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための前記穿孔可能底領域の下方から、前記柱の前記底開口部に向けて、前記底開口部の下方へと延びる案内部材と、
上端および底端を有する底部穿孔体であって、前記底部穿孔体の前記上端にあり、前記柱の前記上端において、または前記柱の前記上端に隣接して位置付けられる作動面、および、前記底部穿孔体の前記底端にあり、前記柱の前記底端において、または前記柱の前記底端に隣接して、前記穿孔可能底領域の上方に位置付けられる穿孔部材が設けられる底部穿孔体と
をさらに備え、
前記底部穿孔体を下方向に押すことで、前記穿孔部材に前記カプセルの前記底部の前記穿孔可能底領域を穿孔させることで、液体配合成分を前記貯留部出口から流し出すことができる、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記底壁は、前記柱が初期位置から下方動作位置へと下向きに移動可能となるように、前記柱の周りに環状柔軟性底部分を有し、
前記カプセル本体の前記底壁は、開口の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、前記底壁の上面に、前記開口を取り囲む開口封止面が設けられ、
前記底壁は、上面において周囲封止面が設けられ、前記周囲封止面は前記底壁の周辺に沿って延びるか、
または、
前記カプセルは、
前記カプセルの前記底壁の表面もしくは場所に位置付けられる挿入体であって、前記挿入体は周囲封止面が設けられ、前記周囲封止面は前記底壁の周辺に沿って延びる、挿入体と、
前記開口封止面に剥離可能に封止され、前記貯留部出口を密封し、前記周囲封止面に固定される底シールと
を備えるか
のいずれかであり、
前記カートリッジは、前記カプセルの前記底部に取り付けられ、前記ノズルが前記下降した分注位置にあるとき、前記ノズルの前記出口開口部から出るベース液体の前記流れにおいて、またはベース液体の前記流れに隣接して、前記液体配合成分を分注するために、前記貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための前記貯留部出口の下方から、前記柱の前記底開口部に向けて、前記底開口部の下方へと延びる案内部材を好ましくは備え、
前記柱を下方向において前記初期位置から前記下方動作位置へと押すことで、前記開口封止面を前記底シールから離すように引っ張って液体配合成分を前記貯留部出口から流し出すことができる、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記底壁は、前記柱が初期位置から下方動作位置へと下向きに移動可能となるように、前記柱の周りに環状柔軟性底部分を有し、
前記カプセル本体の前記底壁は、開口の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、前記底壁の底面に、前記開口を取り囲む開口封止面が設けられ、
前記カートリッジは、
底面における封止面であって、前記封止面は、前記カプセル本体の前記内周壁と、前記ノズルに設けられる前記封止面との間に隙間が存在するように、前記内部空洞に位置付けられ、前記隙間は、前記貯留部出口と、前記ノズルにおける前記封止面との間に位置付けられる、封止面と、
前記ノズルは、前記カプセル本体の前記外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと、前記柱と共に移動可能であり、
前記開口封止面に剥離可能に封止され、前記貯留部出口を密封し、前記底シールが前記隙間にわたって延びるように前記ノズルにおける前記封止面に固定される底シールと、
案内部材が前記外周壁に対して固定位置になるように、前記外周壁またはその近くで前記カプセルの前記底部に取り付けられ、前記ノズルが前記下降した分注位置にあるとき、前記ノズルの前記出口開口部から出るベース液体の前記流れにおいて、またはベース液体の前記流れに隣接して、前記液体配合成分を分注するために、前記貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための前記貯留部出口の下方から、前記柱の前記底開口部に向けて、前記底開口部の下方へと延びる案内部材と
を備え、
前記案内部材は、前記柱が前記初期位置にあるときに前記底シールに向けて上方向に延びるリブ要素が設けられ、前記柱を、前記カプセル本体の前記外周壁に対して、前記上昇した受動位置から前記下降した分注位置へと移動させることで、前記リブ要素が前記底シールを前記貯留部出口から離すように引っ張ることで液体配合成分を前記貯留部出口から流し出すことができるように、前記リブ要素は、前記柱が前記下方動作位置にあるとき、前記底シールに係合し、前記隙間に受け入れられる、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記カプセル本体は、前記カプセルの前記壁が異なる材料の複数の層を備えるように、多層材料から作られ、好ましくは、多層材料のシートから熱成形され、前記複数の層はEVOH材料の少なくとも1つの層を好ましくは備え、前記異なる材料は異なるバリア特性を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記上シールおよび/または前記底シールは、封止膜であり、好ましくは、例えば異なる材料の複数の層を備える多層封止膜であり、前記複数の層は、EVOH材料の少なくとも1つの層を好ましくは備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記上シールは封止膜であり、前記上封止膜は、例えば、レーザ機械加工によって、または、前記封止膜の厚さを部分的に通じて、1つ以上のあらかじめ作られた刻み目線が好ましくは設けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記底シールは封止膜であり、1つ以上の前記貯留部出口は、前記カートリッジの底封止膜によって最初に封止され、前記柱の下方分注位置への動きによって、前記底封止膜によって最初に封止された1つ以上の前記貯留部出口から分注された液体配合成分を、前記ノズルに向けて案内するための案内面を、前記カートリッジの前記底封止膜に形成させ、それによって、前記カートリッジから前記ノズルを介しての前記液体配合成分の分注を可能にさせる、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記カプセルは、ダイヤモンド形または楕円形の底シールが設けられ、前記カプセル本体は、その底壁において2つの流出開口部が設けられ、前記流出開口部は前記柱の相対する側に設けられ、好ましくは、前記楕円形またはダイヤモンド形の底シールは、長手方向軸と、より短い交差軸とを有し、前記流出開口部は、前記長手方向軸の上方に位置付けられる、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記底シールは中心開口部を有し、前記中心開口部を通じて、前記ノズルの前記底端は突出し、前記底シールは、その周辺において、前記カプセル本体の前記底部に封止され、前記底シールの前記中心開口部に沿って、前記ノズルのフランジに封止される、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項12】
カートリッジ本体の前記柱は、座屈部分、つまり、圧力が前記柱の前記上部に発揮されるときに座屈するように構成される前記柱の局所的な領域が、設けられ、好ましくは、前記座屈部分は、平行四辺形の凹部の少なくとも1つの環状の帯を備え、前記凹部同士は線形の隆条部によって分離される、請求項2または3に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記柱の下方部分に補強構造が設けられ、前記補強構造は、側面図で見たとき、前記柱の長手方向軸と平行な方向に延びる線形のリブを備える、請求項2または3に記載のカートリッジ。
【請求項14】
例えば飲料などの液体食料品といった液体製品の準備のためのシステムであって、
a)請求項1から13のいずれか一項に記載のカートリッジと、
b)例えば飲料分注装置といった分注装置と
を備え、前記分注装置は、
前記カートリッジを受け入れ、前記カートリッジを前記分注装置における分注場所において保持する保持体と、
前記分注場所に配置される突き刺し体などのベース液体送り込み部材を伴うベース液体送り込み組立体であって、前記ベース液体送り込み部材は、ベース液体を前記導路へと送り込むことができるように、前記カートリッジの前記柱における前記導路に連結するように具現化される、ベース液体送り込み組立体と、
前記ベース液体送り込み部材を前記導路に連結するために、および、前記柱、または前記柱の少なくとも前記上部を、前記上昇した受動位置から前記下降した分注位置へと下へ移動させるために、前記カートリッジのための前記保持体と前記ベース液体送り込み部材との互いに対する移動を作り出すように適合される動作可能変位デバイスと、
例えば空気ポンプといった、好ましくは加圧空気供給源である加圧ガス供給源と
を備え、
前記分注装置は、前記液体配合成分をガスによって加圧させることで、前記貯留部から1つ以上の分注通路を介しての前記液体配合成分の分注を支援するように、前記加圧ガス供給源を前記カプセルの前記貯留部との直接的な連通とさせるように適合され、
前記システムは、前記貯留部アクセス開口部を覆う前記上封止膜に1つ以上のガス圧力導入開口部を作り出すように適合され、
前記分注装置は、例えば周囲に沿っての外側ガスシールといった周囲ガスシールを有する加圧半球部材をさらに備え、前記加圧半球部材は、前記貯留部への加圧ガスの進入を可能とするために、前記1つ以上の開口部が前記上封止膜において作り出される場所の周りで、前記カートリッジに封止して係合するように適合され、
前記加圧ガス供給源は、前記加圧半球部材に連結され、前記貯留部における前記液体配合成分を、前記上封止膜における1つ以上の前記ガス圧力導入開口部を介してガスによって加圧させることで、前記貯留部から少なくとも1つの前記貯留部出口を介しての前記液体配合成分の分注を支援するように、前記カートリッジに封止して係合する前記周囲ガスシールの輪郭の中で前記加圧半球部材の下に加圧ガスを送り込むように適合され、
前記カートリッジは、前記柱の少なくとも前記上部を下向きに移動させることで、前記上封止膜を、局所的に穿孔する、および/または過大応力とさせ、それによって断裂させ、1つ以上の前記ガス圧力導入開口部を提供するように構成される、システム。
【請求項15】
前記上封止膜は、前記上封止膜の断裂を促進するためにあらかじめ弱くさせられ、好ましくは、1つ以上の前記場所またはその近くであらかじめ弱くされる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記カプセル本体の前記外周壁は、例えば外向きに突出するフランジといったフランジが設けられ、前記フランジは、カートリッジ本体の周囲上部分を形成し、前記上シールは、前記外側ガスシールの領域において前記フランジに付着させられる、請求項14または15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ベース液体送り込み部材は、好ましくは前記周囲ガスシールの輪郭の中で、前記加圧半球部材から突出するベース液体送り込み突き刺し体である、請求項14から16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記カートリッジの1つ以上の前記貯留部出口は、前記カートリッジの前記底側に配置され、液体配合成分が、前記ノズルから現れるベース液体の流出とは別々の流れとして1つ以上の前記貯留部出口から現れるように、前記柱から離間され、前記貯留部出口から現れる液体配合成分が、前記ノズルから現れた前記ベース液体の流出の外側に隣接するように、1つ以上の前記貯留部出口は配置される、または、案内部材が設けられる、請求項14から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記カートリッジの1つ以上の前記貯留部出口は、前記ノズルが前記下降した位置にあるとき、前記ノズルの前記出口開口部の高さ、または、前記ノズルの前記出口開口部の上方の高さに対応する高さに配置される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
1つ以上の前記貯留部出口は、例えば、1つ以上の前記貯留部出口の唯一の閉鎖体である底封止膜といった、前記カートリッジの底シールによって最初に封止され、前記柱、または前記柱の少なくとも前記上端の下向きの動きによって、前記カートリッジの前記底シールを、断裂させる、および/または、前記底シールによって最初に封止された1つ以上の貯留部出口から引き裂き、それによって、前記カートリッジからの分注を許容する、請求項14から19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記貯留部出口から現れる前記液体配合成分が、前記ノズルから現れた前記ベース液体の流出の外側に、前記ベース液体の流出の周りの環状の囲いとして隣接するように、1つ以上の前記貯留部出口は配置される、または、案内部材が設けられる、請求項14から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記分注装置は、1つ以上の前記貯留部出口から現れる液体配合成分の1つ以上の流出が、前記ノズルから現れる前記ベース液体の流出と共に、ゆっくりとした流れとして流れるように、前記貯留部における前記液体配合成分を加圧するように適合され、前記ゆっくりとした流れは、前記ベース液体の流出の外側に隣接する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
案内部材が、前記カプセル本体の下、および前記貯留部出口の下に設けられ、前記案内部材は、前記貯留部から現れる液体配合成分の流れに対してある角度で配向される案内面を、前記液体配合成分のガス加圧により前記貯留部出口から現れる液体配合成分の噴出が前記案内部材の前記案内面に衝突し、それによって、前記噴出の速度を低下させ、好ましくは消滅させるように備える、請求項14から22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記保持体は、前記カートリッジを受け入れるための空洞を備える引き出しであり、例えば、前記カートリッジは、前記カプセル本体の外周壁の外方へのフランジによって前記空洞において吊り下げられ、前記引き出しは、前記カートリッジが前記分注場所へと移動可能となるように、前記分注装置の筐体へと移動可能であり、前記動作可能変位デバイスは、前記加圧半球部材の下方位置において、封止膜が前記貯留部への加圧ガスの進入を許容するために開けられる場所の周りで、前記周囲ガスシールを前記カートリッジと封止して係合するように、前記加圧半球部材を前記筐体に対して上下に移動させるように適合される、請求項14から23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
例えば飲料などの液体食料品といった液体製品の準備のための方法であって、請求項6から16のいずれか一項に記載のシステムの使用が行われ、
前記上封止膜が、例えば前記カートリッジの周壁の上方端へといった、前記貯留部への加圧ガスの進入を許容するために、開けられている、または開けられる場所の周りで、加圧半球部材の周囲ガスシールを前記カートリッジと封止して係合するステップと、
前記上封止膜を1つ以上の前記場所において開けさせるステップと、
好ましくは、前記カートリッジの前記柱の少なくとも前記上端を下に押すことで、少なくとも1つの前記貯留部出口を開けさせるステップと、
前記加圧半球部材の下に加圧ガスを送り込み、それによって、前記加圧ガスによって、前記カプセルの前記貯留部における前記液体配合成分を加圧し、それによって、前記貯留部から1つ以上の分注通路を介しての前記液体配合成分の分注を支援するステップと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジと、このようなカートリッジを提供するための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
液体製品を提供するためのカートリッジが、例えば特許文献1から知られている。その公報は、液体製品の準備のために、ベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされ、具体的には、飲料の準備のために、炭酸水と組み合わされる飲料濃縮物で満たされる使い捨てカートリッジを開示している。
【0003】
カートリッジは、ベース液体を分注するための中心導路出口に隣接して位置付けられる出口開口を有する分注通路が設けられる。カートリッジは、液体配合成分とベース液体とを並行した流れで分注させることができる。液体配合成分とベース液体とが実際に混合するのは、それら両方が分注された後にのみ行われる。
【0004】
カートリッジは、具体的には、射出成形によって作られるように適合される。これは、単純で素早い生産工程を可能にする。射出成形されたカートリッジの欠点は、射出成形されたプラスチックのバリア特性がすべての食料品にとって最適ではないことである。また、射出成形技術は、多層材料を備える製品、つまり、異なる材料の複数の層を備える壁を有する製品を提供することと組み合わせることが難しい。したがって、射出成形工程は、貯留部を有するカートリッジに、貯留部に保持される配合成分に専用とされたバリア製品を提供するには、最適ではない。
【0005】
コーヒーを準備するためのカートリッジが特許文献2から知られている。カートリッジは、貯留部を定めるカートリッジ本体と、貯留部への入口を封止する上シールとを備える。コーヒー粉末が、貯留部において香りを閉じ込める手法で包装され、水分から保護される。上シールは、水を貯留部に入らせることができるように、穿孔される。コーヒーを貯留部から流し出すことができるように、カプセルの底部が外部穿孔デバイスで穿孔される。
【0006】
カプセル本体は、積層材料を深絞りすることで製作でき、したがって、カプセルにおいて保持される製品の専用のバリア特性をカートリッジに提供することを可能にする。しかしながら、カートリッジは、単純な設計のものであり、つまり、液体の流れを案内するための分注の通路または導路を備えず、単純な流出開口部のみを備える。さらに、外部穿孔デバイスが、貯留部を開けるために必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2016081480号パンフレット
【特許文献2】米国特許出願公開第2010064899号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
液体製品を提供するための代替のカートリッジであって、具体的には、ベース液体と液体配合成分とを並行した流れで分注することで飲料製品を提供するためのカートリッジを提供することが、本発明の目的である。改良されたカートリッジ、つまり、前述の欠点のうちの1つ以上が完全に排除される、または大幅に低減した度合いで起こるカートリッジを提供することが、本発明のさらなる目的である。具体的には、液体配合成分を保持するために、多層のカプセル本体、つまり、異なる材料の複数の層を伴う壁を備えるカプセル本体を備えるカートリッジを提供することが、本発明の第1の態様の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的のうちの1つ以上が、請求項1によるカートリッジを提供することで達成される。
【0010】
本発明による、液体製品を提供するためのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、カプセル本体の壁は異なる材料の複数の層を好ましくは備え、それら材料は異なるバリア特性を有し、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
ここで、カプセル本体の底壁は、開口の形態、または、穿孔可能底領域の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、貯留部のアクセス開口部を密封する上シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するためのノズルをさらに備え、そのノズルは、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体であって、ノズルは柱の空洞に受け入れられる、ノズル本体を備え、
ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能である。
【0011】
請求されている発明によれば、カートリッジは、外壁と、内壁と、底壁とを有するカプセル本体を備え、カプセル本体は、これらの壁の間に管状の貯留部を定める。それ自体として、カプセル本体は単純な形とされる。
【0012】
カプセル本体の内壁は柱を形成する。カプセルは、柱の上端がカプセルの外壁に対して下向きに押せるように構成される。カートリッジは、柱の上端のこの移動が、カプセルを開けるように、より具体的には、シールを除去させるように、および/または、底部領域を穿孔させるように、構成される。
【0013】
単純な形を有するカプセル本体は、カプセルの壁が多層材料として提供させることを可能とし、したがって、低コストにも拘らず向上したバリア特性を有するカプセル本体を可能とする。
【0014】
カプセル本体の単純な形は、例えば、向上したバリア特性を有する箔材料をカプセル本体に積層することで、バリアを付加することを可能にする。また、材料を噴霧を用いて付加させることで、カプセル本体のバリア特性を向上させることができる。
【0015】
さらに、カプセル本体の単純な形は、熱成形を用いて提供させるのに適している。熱成形は、積層材料を使用することを可能とし、したがって、低コストにも拘らず向上したバリア特性を有するカプセル本体を提供する。
【0016】
それ自体として、カートリッジは、配合成分を保持するために、封止された貯留部の形態でカプセルを備える。貯留部、より具体的には、カプセル本体は、貯留部において保持される具体的なベース配合成分に適合するバリア特性を可能とするために、異なる材料の複数の層を備えるように構成される。例えば、ポリエチレンの層とポリプロピレンの層とを備えるシートが、熱成形を用いて、カプセル本体に二重層の壁を提供するために使用され得る。多層の壁は、液体配合成分を収容するためのカプセルのために、貯留部開口部を封止するシール、および任意選択で、貯留部出口を封止するシールと組み合わされ、カプセルは、液体配合成分を環境から遮蔽し、貯留部からの配合成分の移動を防止する、または少なくとも低減する。
【0017】
カプセル本体は、カプセルを開けるために下向きに押され得る上端を伴う中心柱を有する。柱の上端の下向きの移動は、流出開口と底シールとを互いから離すように引っ張る、または、底部穿孔体に、流出開口における穿孔可能領域を穿孔させる。
【0018】
したがって、単純な押す移動が、カプセルを開け、液体配合成分の使用を可能にする。そのため、カプセルは、カプセルを開けるための外部の穿孔デバイスを必要としない。
【0019】
請求されている発明によるカートリッジは、好ましくは、1回の使用または使い捨てのカートリッジであり、つまり、カートリッジの内容部は、1回の飲料を提供するために使用される。カートリッジは、空にされた後、使用者によって廃棄されることになる。
【0020】
カートリッジは、カートリッジの使用の後の材料のリサイクルを可能とするために、限られた量の異なる材料を備えるように構成される。カートリッジの設計が、カプセルの貯留部に保存される液体配合成分に関するバリア特性を備えるカプセル本体を可能にする一方で、カートリッジ、具体的にはカートリッジのカプセル本体のリサイクルをなおも可能にすることが、提起される。
【0021】
実施形態では、柱は押し潰し可能な柱であり、つまり、内周壁は、柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成される。柱の壁は、例えば、柱の局所的な押し潰しを促す三角形の領域の腹部を備える環状の形とされた座屈部分が設けられる。
【0022】
このような実施形態では、移動可能なノズルまたは移動可能な底部穿孔体が、底シールを流出開口から離すように引っ張るために、または、底壁を穿孔して流出開口を提供するために、提供される。
【0023】
柱が押し潰し可能な柱であるため、カプセル本体の一部だけが、カプセルを開けるために移動させる必要がある。したがって、カプセル本体の残りの部分は、より剛性のある設計とでき、これは耐衝撃性のあるカプセル本体を提供する。
【0024】
代替の実施形態では、柱は移動可能な柱であり、つまり、底壁は、柱を外周壁に対して初期位置から下方動作位置へと下向きに移動させることができる環状柔軟性底部分を、柱の周りに有する。
【0025】
このような実施形態では、底シールが貯留部の内側に設けられる。底シールは、流出開口を封止する内側端と、外周壁に対して所定位置で固定される外側端とを有する。柱の上端を周壁に対して移動させることは、流出開口を備える底壁の内側区域を外周壁に対して下向きに移動させることで、底シールを流出開口から剥がすことを開始する。
【0026】
本発明は、柱が固定されるカートリッジをさらに提供し、固定された柱に、上昇した受動位置から下降した分注位置へと柱に対して移動させることができるノズルが設けられる。このようなカートリッジであれば、ノズルは、カプセルを開けるために下向きに押すことができる。ノズルの下向きの移動は、底シールを、カプセル本体の底部における流出開口から離すように引っ張る。
【0027】
請求されている発明によれば、カプセルは、内側壁と外側壁とを備え、つまり、内周壁と外周壁とを備え、底壁が内周壁の底端と外周壁の底端との間で延びる。内周壁は柱を形成する。内周壁の上端と外周壁の上端とは、上シールをカプセル本体に取り付けるための封止面を形成する。
【0028】
柱の上端を押し下げることは、ノズルを同じく下方向に押す。
【0029】
実施形態では、柱は押し潰し可能な柱であり、つまり、内周壁は、柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成される。実施形態では、カートリッジは、分注装置、具体的には、分注装置の水を分注するための送り込み突き刺し体と、協働するように構成される。このような実施形態では、送り込み突き刺し体は、柱の上端と係合し、同時に、柱の導路を部分的に突き通ることができる。
【0030】
代替の実施形態では、柱は移動可能な柱であり、つまり、底壁は、柱を外周壁に対して初期位置から下方動作位置へと下向きに移動させることができる環状柔軟性底部分を、柱の周りに有する。
【0031】
1つ以上の流出開口部、または、流出開口部を形成するための穿孔可能領域は、底壁が、柱を外側壁に対して移動させることができる柔軟な壁であるとき、好ましくは内周壁に設けられる、または、具体的には、外側壁から少なくとも離間される。
【0032】
さらなる実施形態では、柱は、その全体において座屈と移動との両方をするように構成される。このような実施形態では、柱の上端を下向きに押すことで、最初に柱を座屈させ、柱の上端を下向きに移動させることができる一方で、柱の底端はカプセルの外側壁に対して不動であり、その後に柱の底部も下方向に移動させる。
【0033】
実施形態では、柱の上端は、上端とノズルとが一緒に下方向に移動するように、すぐにノズルの上端と係合するか、または、初期距離にわたって移動された後にノズルの上端と係合するかのいずれかである。
【0034】
代替の実施形態では、ノズルは、カプセルの底壁に固定される、または、柱の底部分に固定される。このような実施形態では、柱は移動可能な柱である。
【0035】
ノズルは、カプセルを通じて分注される水の流れを、貯留部から解放される配合成分の流れと組み合わせるために提供される。さらに、ノズルを提供することで、送り込み突き刺し体が、配合成分に接触することなく、ノズルを介して水を分注することができる。したがって、ノズルを洗浄する必要がない。また、異なるカプセル同士の間での相互汚染の危険性、つまり、あるカートリッジの配合成分が、以前に使用されたカートリッジの配合成分と混合される危険性がない。
【0036】
ノズルは、水の流れを案内するために中心通路を備える。好ましくは、カートリッジは、配合成分と水とがノズルの下への並行した流れとして分注されるように、配合成分を貯留部から導路の外側に沿って分注するように構成される。
【0037】
ノズルは、柱において受け入れられ、外周壁に対して移動可能である。
【0038】
実施形態では、ノズルは、柱に固定され、周壁に対して柱の一部と共に移動させられる。例えば、実施形態では、柱は押し潰し可能な柱であり、ノズルは柱の上端と結合される。
【0039】
代替の実施形態では、柱は、移動可能な柱であり、つまり、柔軟な底部と固定され、したがって、その全体において外壁に対して移動させられ得る。このような実施形態では、ノズルは、柱の底端に、または、カプセルの底壁に、固定され得る。
【0040】
代替の実施形態では、ノズルは、柱の導路の中で移動可能であり、つまり、柱に対して移動可能である。このような実施形態では、ノズルは、例えば、底シールによって柱に位置決めされて支持される。
【0041】
その上端において、ノズルは、送り込み突き刺し体などによって分注される水の流れを受け入れるように構成される。実施形態では、ノズルは、送り込み突き刺し体が柱へと挿入されるとき、送り込み突き刺し体と結合されるように構成される。代替の実施形態では、ノズルは、ノズルが送り込み突き刺し体と結合されることなく、水の流れを受け入れるように構成される。このような実施形態では、ノズルは、水の流れを受け入れるための漏斗形の上端を有し得る。
【0042】
実施形態では、ノズルは内部案内平面が設けられ、内部案内平面は、最小の乱流で水の流れを分注するために、ノズルの導路の内側面に対して垂直な方向と、ノズルによって分注される水の流れと平行な方向とに延びる。したがって、流れは、液体配合成分の並行した流れと組み合わさり、水はCO2をより良好に含む。好ましくは、平面は導路と交わり、導路の中心において交差する。実施形態では、2つの交差する案内平面が設けられ、導路の断面視において、平面同士がX形を形成する。
【0043】
本発明による好ましい実施形態では、カートリッジに案内部材が設けられる。案内部材は、カプセル本体の底部の下に設けられ、貯留部から分注される液体配合成分を受け入れるように構成され、液体配合成分の流れを、ノズルを介して分注される水の流れと並行に分注し、好ましくは、隣接して分注するために、液体配合成分を、ノズルへと案内し、より具体的には、ノズルから分注される水などのベース液体の流れへと案内するように構成される。
【0044】
実施形態では、ノズルは、液体配合成分を案内するための案内部材として一緒に機能するフランジおよび底シールを備える。
【0045】
このような実施形態では、底シールは、一端においてノズルに封止され、反対の端においてカプセルの底壁に封止される。これらの2つの端の間で、シールは貯留部の少なくとも1つの流出開口を覆う。最初に、シールは、貯留部の流出開口の周りでカプセル本体の底壁にさらに封止されることで貯留部出口を封止する。
【0046】
このような実施形態では、カプセルは、カプセル本体の柱の導路からノズルの一部を押し出すことで開けられ、それによってノズルは底シールの一端をカプセル本体の底壁から離すように引っ張り、それによって貯留部の流出開口を開ける。
【0047】
続いて、一端においてカプセルの底部になおも封止され、反対の端においてノズルになおも封止されるシールは、貯留部から分注された液体配合成分を受け入れ、続いて液体配合成分を、ノズルの出口開口部へと案内する、つまり、液体配合成分がベース液体の流れと並行に隣接して分注され得るようにベース液体が分注される開口部へと案内する案内部または漏斗として機能する。
【0048】
代替の実施形態では、カプセルは、カプセルの底壁に固定される案内部材が設けられる。実施形態では、案内部材は、射出成形された構成要素である。
【0049】
案内部材は、ノズルが下降した分注位置にあるとき、ノズルの出口開口部から出るベース液体の流れにおいて、またはその流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から柱の底開口部に向けて、底開口部の下へ流れる液体配合成分を受け入れるように構成される。したがって、案内本体を設けることで、貯留部出口は、ベース液体の流れから離間させることができる一方で、配合成分は、ベース液体の流れの横に並んで分注され、好ましくはその流れに付着させられる。これは、貯留部からのシロップといった液体配合成分を、炭酸水などのベース液体と混合させるために、空気といった加圧ガスを利用する分注装置においてカートリッジが使用されるとき、特に有益である。このようなシステムでは、最後のわずかな液体配合成分も、加圧ガスの吐き出しによって貯留部出口から流され得る。貯留部出口が、ノズルの近傍、具体的には、ベース液体の流れの近傍に位置付けられる場合、加圧ガスの吐き出しは、ベース液体の流れを阻害する可能性がある。特に、ベース液体が炭酸水の流れである場合、流れのこのような阻害は、流れのCO2含有量を減らす可能性がある。
【0050】
案内部材は固定された形を有する。例えば、実施形態では、案内部材は案内部材本体を備える。案内部材本体は、液体配合成分を案内するための案内面と、ノズルの底端を受け入れるための中心開口部とを備える。さらに、案内部材本体は、例えば案内部材の周囲に沿って延びるフランジなど、1つ以上のシール領域が設けられ、シール領域において、案内部材本体がカプセル本体の底壁に封止される。
【0051】
案内部材本体が、熱封止などによって、または、カプセルの底壁に形成されるリブまたは突出部の後で案内部材本体のフランジを締め付けるなどの代替の技術によって、カプセル本体に固定され得ることが、提起される。
【0052】
好ましい実施形態では、案内部材の中心開口部はノズルと一致して位置決めされ、ノズルがカプセルの外壁に対して下降させられるとき、ノズルの底端が案内開口部に受け入れられ、1つ以上の開口が、ノズルにおいて液体配合成分を分注するために、ノズルと案内部材本体との間に存在するように、案内部材の中心開口部は寸法決定される。
【0053】
このような案内部材は、好ましくは、先の例のシールと比較して、比較的剛性の構成要素であり、例えば、カプセル本体と同様の剛性を有するか、または、カプセル本体より大きい剛性である。
【0054】
なおも他の実施形態では、案内部材は、ノズルに固定され、好ましくはノズルの一体の構成要素である。このような実施形態では、案内部材は、ノズルと共に移動し、カプセル本体の底壁に固定されない。
【0055】
実施形態では、案内部材は、カプセル本体の底壁に固定され、ノズルを柱の導路に位置決めして支持するように構成される。このような構成では、カプセルは柔軟な底部が設けられ、底部は、柱と、柱に受け入れられたノズルとを、カプセルの周辺に対して下向きに押させることができる。
【0056】
代替の実施形態では、案内部材は、底シールを貯留部出口から除去するように構成される。このような実施形態では、案内部材は、案内部材が外周壁に対して固定位置になるように、外周壁またはその近くにおいてカプセルの底部に取り付けられる。
【0057】
案内部材は、ノズルが下降した分注位置にあるとき、ノズルの出口開口部から出るベース液体の流れにおいて、またはその流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から柱の底開口部に向けて、底開口部の下へ流れる液体配合成分を受け入れるように、少なくとも1つの貯留部出口の下から延びる。
【0058】
さらに、案内部材は、カプセル本体の底部およびノズルに取り付けられる底シールに向けて上方向に延びるリブ要素が設けられ、そのノズルは、ノズルに隣接して隙間があるように、移動可能な柱の内側で固定され、その隙間は、貯留部出口とノズルとの間で延びるシールによって覆われる。
【0059】
柱が下方動作位置へと移動させられるとき、リブ要素は底シールと係合し、隙間に受け入れられる。ノズルに固定され、カプセルの底部、より具体的にはカプセル本体の底部に剥離可能に取り付けられるシールは、カプセル本体の底部から引っ張られて引き離され、リブ要素によって隙間へと部分的に押し込められる。したがって、リブ要素は、液体配合成分を貯留部出口から流し出し、延いては貯留部およびカプセルから流すことができるように、底シールを貯留部出口から離すように引っ張る。
【0060】
実施形態では、カプセルはダイヤモンド形のシールが設けられる。このような実施形態では、カプセル本体は、その底壁において2つの流出開口部が設けられ、それら流出開口部は、ダイヤモンド形の底シールを伴って、柱の相対する側に設けられる。
【0061】
底シールは中心開口部を有し、その中心開口部を通じて、ノズルの底端は突出することができる。シールは、その周辺において、カプセル本体の底部に封止され、シールの中心開口部に沿って、ノズルのフランジに封止される。シールは、貯留部の流出開口の周りでカプセル本体の底壁にさらに封止される。
【0062】
このような実施形態では、カプセルは、カプセル本体の導路からノズルの一部を押し出すことで開けられ、それによってノズルは底シールの中心をカプセル本体の底壁から離すように引っ張り、それによって貯留部の流出開口を開ける。
【0063】
続いて、周囲の縁においてカプセルの底部になおも封止され、中心開口部に沿ってノズルになおも封止されるシールは、貯留部から分注される液体配合成分のための案内部として機能する。シールは、液体配合成分を、ノズルの出口開口部へと案内する、つまり、液体配合成分が水の流れと並行に隣接して分注され得るように水が分注される開口部へと案内する。
【0064】
このような実施形態では、ノズルは、その底端におけるフランジであって、シールのための取り付け面を提供するフランジと、ノズルの導路を介して分注される水の流れと並行に液体配合成分を分注するための、ノズルの中心通路に隣接する分注開口とが、好ましくは設けられる。
【0065】
ダイヤモンド形のシールが、貯留部の2つの流出開口部との組み合わせで、シールが液体配合成分のための最適な案内部を形成することを行うことが、提起される。ダイヤモンド形は、シールに、貯留部流出開口の下からノズルに向かって方向付けられる案内導路を形成させる。シールの表面は、案内導路の中心に向けて、および、ノズルに向けて、傾斜させられる。したがって、すべての液体配合成分は分注開口部に向けて案内され、案内導路に残る液体配合成分、つまり、分注されない液体配合成分の危険性が低減される。
【0066】
実施形態では、底シールが貯留部の内側に位置付けられる。このような実施形態では、カプセルは、柔軟な底部が設けられ、より具体的には、カプセルの底壁によって移動可能に支持される柱が設けられる。
【0067】
カプセル本体の底壁は、底壁の内側部分を底壁の外側部分に対して下向きに押させることができるように、柔軟性を底壁に局所的に提供する波形部分が、好ましくは設けられる。さらに、波形部分は、内側部分が底壁の外側部分に対して下向きに押されるとき、底壁の内側部分を底壁の外側部分から離すように引っ張らせることができるように、底壁のいくらかの追加的な延在を好ましくは可能にする。
【0068】
さらに、このような実施形態では、シールは、底壁の周囲外側、つまり、カプセルの外側壁における底壁の外側部分から、底壁の周囲内側、つまり、カプセル本体の内周壁における底壁の内側部分へと延びる。
【0069】
周囲外側において、シールは、カプセルにおける挿入本体、または、例えば底壁および/または外側壁といったカプセル本体に固定される。
【0070】
周囲内側において、シールは、貯留部の少なくとも1つの流出開口を覆い、少なくとも1つの流出開口を封止するためにカプセルの底壁に封止される。
【0071】
このような実施形態では、カプセルは、カプセル本体の柱をカプセル本体の周辺の外壁に対して下向きに押すことで開けられ、それによってノズルは底壁をシールから離すように引っ張り、それによって貯留部の流出開口を開ける。
【0072】
このような実施形態では、底壁が、柱を下方向に押させることができるように構成されるだけでなく、底壁がシールから自由であり、シールに対して離間される、波形部分などの緩衝領域が設けられもすることが、提起される。この緩衝領域は、流出開口が設けられる底壁、または底壁の少なくとも内側部分を、シールの内側端より長い距離にわたって進ませることで、底壁、または底壁の少なくとも一部が、柱を下方向に移動させることで、少なくとも流出開口において、実際にシールから離れるように引っ張られることを確保する。
【0073】
さらなる実施形態では、挿入体が貯留部に設けられ、その挿入体は外周壁においてシールに封止領域を提供し、挿入体の領域は、シールを底壁からある距離に離間することで、少なくとも流出開口において、底壁をシールから離すように引っ張らせることができる。
【0074】
カプセル本体は、カプセルの外壁および内壁の上端、つまり、柱の上端に封止される上シールが設けられる。
【0075】
上封止膜は、貯留部の流出開口または開口を介しての液体配合成分の分注を促進するために、穿孔または断裂され、それによって加圧ガスを貯留部に入らせることができるように構成される。
【0076】
好ましくは、上封止膜は、柱の上端がカプセルの外壁に対して下向きに押されることで穿孔または断裂されるように構成される。
【0077】
実施形態では、カプセルは、上シールを貯留部の内側から穿孔するために、貯留部の内側に位置付けられる穿孔要素が設けられる。追加で、または代替として、封止膜は、具体的な領域における封止膜の引き裂きを促進するために、刻み目線が設けられ得る。実施形態では、柱の上端を押し下げることで、上封止膜に引っ張りを作り出し、上封止膜を断裂させる。なおも他の実施形態では、上シールは、カートリッジが飲料を分注するために受け入れられる分注器の半球部材の丸い部分による圧力の局所的な適用のため、断裂される。このような実施形態では、1つ以上の上シール断裂突出部が、上シールに係合するために、半球部材の底側に設けられる。したがって、半球部材がカートリッジへと下降させられるとき、1つ以上の上シール断裂突出部が上シールと係合し、上シールを断裂させる。
【0078】
実施形態では、半球部材の底側は、上シールが開けられる前にカプセル本体のアクセス開口部へと挿入される1つ以上のカプセル安定化部材がさらに設けられる。安定化部材は、柱の上部が下向きに押されるとき上シールが内向きに引っ張られることで、周壁が内向きに引っ張られないようにするために、周壁の上部またはその近くに位置付けられる。実施形態では、安定化部材は、アクセス開口部と同心である環体であり、環体は、その周辺全体に沿って周壁を支持することができる。他の実施形態では、例えば、2つの安定化指部が、例えば3時の位置と9時の位置といった、カートリッジの柱の相対する側に設けられ、上シールを引き裂くために上シールを引っ張るための2つの物体が、例えば12時の位置と6時の位置といった、柱の相対する側に位置付けられる。2つの引っ張り体は、断裂するまで上シールに応力を掛けるために使用されるとき、周壁の2つの相対する側を内向きに引っ張ろうとすることは、留意されたい。これが起こるのを防止するために、安定化指部は、2つの相対する側を支持するために設けられ、それによって、カートリッジをその形で維持する。上シールが開けられる前に、カプセル安定化部材をカプセルアクセス開口部に位置決めすることで、上シールが引き裂いて開くのに必要な度合いより小さい度合いまで、上シールを引っ張ることもできる。
【0079】
実施形態では、挿入体がカプセル本体の貯留部に設けられる。挿入体は、貯留部の内側に同じく設けられる底シールの一端を固定するための基部として供するように構成され得る。このような実施形態では、挿入体は、シールを固定するための1つ以上の封止領域が設けられる。他の実施形態では、挿入体は、貯留部からの液体配合成分の流出を促進するために加圧ガスを貯留部の内側に流すことができる開口を上シールに提供するために、上シールを貯留部の内側から穿孔するための穿孔要素が設けられ得る。なおも他の実施形態では、挿入体は、底シールの外側端を固定するための封止面を提供し、上シールを穿孔するための穿孔要素が設けられる。
【0080】
実施形態では、カートリッジは、カプセルの底部を穿孔するための穿孔部材が設けられる。底部穿孔体は、貯留部の内側に設けられ、カプセルの少なくとも外側壁に対して移動可能である。
【0081】
好ましくは、底部穿孔体は、底部穿孔体の作動面が下向きに押されるとき、柱の上端が作動面と共に移動し、柱が押し潰れるように、柱の上端と係合する。好ましくは、柱は底部穿孔体を下方向に案内する。
【0082】
実施形態では、底部穿孔体は、好ましくは柱の周りに均等な間隔で位置付けられる2つ以上の穿孔部材を備え、各々の穿孔部材は、例えば、1つの大きな穿孔可能底領域または個々の穿孔可能底領域の上方といった、穿孔可能底領域の上方に位置付けられる。
【0083】
実施形態では、底部穿孔体は、上シール穿孔要素および/または上シール引っ張り要素も備える。
【0084】
本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジをさらに提供し、そのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、
封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は圧縮可能な柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
ここで、カプセル本体の底壁は、底壁の底面に、開口の形態で、周囲封止面および開口封止面が貯留部流出開口を取り囲む状態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、開口封止面は、周囲封止面と柱の底開口部との間に位置付けられ、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、貯留部のアクセス開口部を密封する上シールと、
- 開口封止面に剥離可能に封止され、貯留部出口を密封し、周囲封止面に固定される底シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するための、空洞に受け入れられるノズルをさらに備え、そのノズルは、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体を備え、
ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能である。
ノズルは、底端にフランジをさらに有し、フランジは、底シールのための封止面を有し、少なくとも1つの分注開口を有し、分注開口は、出口開口部を出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、出口開口部またはその近くでフランジを貫通し、
底シールはノズルの封止面に固定され、ノズルが、好ましくは柱を圧縮することで、分注位置へと移動させられるとき、ノズルは、底シールを、カプセルの底壁における開口から離すように引っ張って液体配合成分を貯留部から流し出すことができ、
底シールは、ノズルが分注位置にあるとき、カプセルの底部の周囲封止面およびノズルの封止面に取り付けられたままであり、液体配合成分を、底シールに沿って、カプセルの底部における開口から、ノズルの分注開口へと流すことができる。
【0085】
実施形態では、上シールは、貯留部を覆う封止膜であり、その封止膜は、例えば、レーザ機械加工によって、または、膜の厚さを部分的に通じて、1つ以上のあらかじめ作られた刻み目線が好ましくは設けられ、刻み目線は、柱を前記分注位置へと下向きなどの内側へ押すことで、前記1つ以上のあらかじめ作られた刻み目線を断裂させることで、前記1つ以上の開口部を提供するように具現化される。
【0086】
実施形態では、底シールは封止膜であり、1つ以上の貯留部出口は、カートリッジの底封止膜によって最初に封止され、例えば、前記底封止膜は1つ以上の流出開口部の唯一の閉鎖体であり、柱の前記下方分注位置への動きによって、前記底封止膜によって最初に封止された1つ以上の貯留部出口から分注された液体配合成分を、ノズルに向けて案内するための案内面を、カートリッジの底封止膜に形成させ、それによって、カートリッジからノズルを介しての液体配合成分の分注を可能にさせる。このような実施形態では、カプセルは、カプセル本体の柱からノズルの一部を押し出すことで開けられ、それによってノズルは底シールの中心をカプセル本体の底壁から離すように引っ張り、それによって貯留部の流出開口を開ける。
【0087】
実施形態では、柱の上部を押し下げることでノズルを分注位置へと移動させることで、最初に底シールを開口封止面から引き裂くことで流出開口を開け、例えば、あらかじめ作られた刻み目線などにおいて上シールが引き裂かれて開くだけの十分な引っ張りを上シールにおいて提供することで、および/または、例えば半球の丸い部分などの物体が上シールに押し付くことで、上シールだけを開ける。したがって、上シールが完全に下に押される前に液体配合成分が貯留部から自由に流れ、これは、柱の上部を下向きに移動させることで上シールが下向きに押されることによる貯留部においての圧力の蓄積を防止する。これはさらに、封止されたカプセルを開けるために底シールが流出開口から引っ張られるとき、貯留部からの液体配合成分の爆発的な放出の可能性を低減する。
【0088】
好ましくは、底封止膜は、ベース液体を分注するために、ノズルの出口開口部と一列にされるあらかじめ作られた孔を有する。封止膜は、あらかじめ作られた孔の周囲に沿って、ノズルに封止され、好ましくは、ノズルのフランジに封止される。
【0089】
実施形態では、上シールおよび底シールは多層の封止膜であり、シールは異なる材料の複数の層を備える。
【0090】
実施形態では、カプセルは、楕円形またはダイヤモンド形の底シールが設けられ、カプセル本体は、その底壁において2つの流出開口部が設けられ、その流出開口部は柱の相対する側に設けられる。好ましくは、楕円形またはダイヤモンド形のシールは、長手方向軸と、より短い交差軸とを有し、流出開口部は、長手方向軸の上方に位置付けられる。この構成は、底シールが貯留部から離して引っ張り取られた後、貯留部から分注される液体配合成分を受け入れ、続いて、液体配合成分を液体配合成分分注開口に案内する案内部または漏斗を提供するのに最適であり、液体配合成分分注開口は、ノズルの出口開口部において、つまり、液体配合成分が液体配合成分分注開口を介してベース液体の流れと並行に隣接して分注されるように、ベース液体が分注される開口部において、液体配合成分を分注するためにノズルに設けられる。
【0091】
実施形態では、カプセル本体は、ノズルが分注位置へと下降させられることで底シールが引き伸ばされるときに底シールを支持するように、および、底シールを引き伸ばすノズルによってカプセルがモデルから引っ張り出されるのを防止するように、底壁の周囲に沿って、つまり、カプセル本体の周壁および底壁からの移行部において、この領域に追加的な剛性をカプセルに提供するために、肩部、つまり凹部が設けられる。これは、底シールが横長であるとき、つまり、楕円形またはダイヤモンド形であるときに有益であり、底シールが引き伸ばされることによるカプセル本体への荷重が、底壁に沿って均等に分配されることがない。
【0092】
底シールは中心開口部を有し、その中心開口部を通じて、ノズルの底端は突出することができる。シールは、その周辺において、カプセル本体の底部に封止され、シールの中心開口部に沿って、ノズルのフランジに封止される。シールは、貯留部の流出開口の周りでカプセル本体の底壁にさらに封止される。
【0093】
このような実施形態では、カプセルは、カプセル本体の柱からノズルの一部を押し出すことで開けられ、それによってノズルは底シールの中心をカプセル本体の底壁から離すように引っ張り、それによって貯留部の流出開口を開ける。
【0094】
実施形態では、ノズル、好ましくはノズルのフランジと、底封止膜とは、ノズルが下降した分注位置にあるとき、液体配合成分を1つ以上の貯留部出口からノズルに向けて案内するための案内部材として一緒に機能する。
【0095】
実施形態では、カプセル本体は、カプセルの壁が異なる材料の複数の層を備えるように、多層材料から作られ、好ましくは、多層材料のシートから熱成形され、材料は異なるバリア特性を有する。実施形態では、多層材料は、EVOH材料および/または延伸PP材料の少なくとも1つの層を備える。
【0096】
実施形態では、上シールおよび/または底シールは、封止膜であり、好ましくは、例えば異なる材料の複数の層を備える多層封止膜であり、複数の層は、EVOH材料および/または延伸PP材料の少なくとも1つの層を好ましくは備える。
【0097】
実施形態では、ノズルは、1つ以上の射出成形された構成要素を備える。
【0098】
実施形態では、カートリッジ本体の柱は圧縮可能な柱であり、柱の上部は、柱の底部に対して、柱の底部に向けて移動させられ得る。
【0099】
さらなる実施形態では、柱は、座屈部分、つまり、圧力が柱の上部に発揮されるときに座屈するように構成される柱の局所的な領域が設けられる。したがって、座屈部分は、柱の底部に向けての柱の上部の移動を可能にする。
【0100】
さらなる実施形態では、座屈部分は、平行四辺形の凹部の環状の帯を備え、それら凹部同士は線形の隆条部によって分離される。例えばダイヤモンド形の凹部といった平行四辺形の凹部は、側面図で見られるとき、柱の長手方向軸に対して実質的に垂直な2つの相対する側と、側面図で見たとき、柱の長手方向軸に対してある角度での他の2つの相対する側とでそれぞれ位置決めされる。
【0101】
実施形態では、柱の下方部分に補強構造が設けられ、その補強構造は、側面図で見たとき、柱の長手方向軸と平行な方向に延びる線形のリブを備える。
【0102】
本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジをさらに提供し、そのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、
封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
ここで、柱は押し潰し可能な柱であり、つまり、内周壁は、柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成され、
ここで、カプセル本体の底壁は、穿孔可能底領域の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、貯留部のアクセス開口部を密封する上シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じて液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するための、空洞に受け入れられるノズルと、
ここで、そのノズルは、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体を備え、
ここで、ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能であり、
- 好ましくは、カプセルの底部に取り付けられ、ノズルが下降した分注位置にあるとき、ノズルの出口開口部から出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための穿孔可能底領域の下方から、柱の底開口部に向けて、底開口部の下方へと延びる案内部材と、
上端および底端を有する底部穿孔体であって、底部穿孔体の上端にあり、柱の上端において、または柱の上端に隣接して位置付けられる作動面、および、底部穿孔体の底端にあり、柱の底端において、または柱の底端に隣接して、穿孔可能底領域の上方に位置付けられる穿孔部材が設けられる底部穿孔体と
をさらに備え、
底部穿孔体を下方向に押すことで、穿孔部材にカプセルの底部の穿孔可能領域を穿孔させることで、液体配合成分を貯留部出口から流し出すことができる。
【0103】
実施形態では、底部穿孔体は、例えば底部穿孔体と共に下に移動するように、底部穿孔体に連結される2つの上シール開口部材が設けられる。上開口部材は、内周壁と外周壁との間にそれぞれ位置付けられる1つ以上の領域において、例えば上シールにそれぞれ付着させられるなど、上シールとそれぞれ係合する。底部穿孔体をその初期位置から下降した位置へと下へ移動させると、そこで貯留部出口は穿孔され、上シール開口部材は、上封止膜を局所的に過大応力とさせ、それによって断裂して1つ以上の前記ガス圧力導入開口部を提供する。
【0104】
本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジをさらに提供し、そのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、
封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
ここで、底壁は、柱が初期位置から下方動作位置へと下向きに移動可能となるように、柱の周りに環状柔軟性底部分を有し、
ここで、カプセル本体の底壁は、開口の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、底壁の上面に、開口を取り囲む開口封止面が設けられ、
ここで、底壁は、上面において周囲封止面が設けられ、封止面は底壁の周辺に沿って延びるか、
または、
カプセルは、カプセルの底壁の表面もしくは場所に位置付けられる挿入体であって、挿入体は周囲封止面が設けられ、周囲封止面は底壁の周辺に沿って延びる、挿入体を備え、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、貯留部のアクセス開口部を密封する上シールと
- 開口封止面に剥離可能に封止され、貯留部出口を密封し、周囲封止面に固定される底シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じて液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するためのノズルであって、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体
を備えるノズルと、
ここで、ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと、柱と共に移動可能であり、
- 好ましくは、カプセルの底部に取り付けられ、ノズルが下降した分注位置にあるとき、ノズルの出口開口部から出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための貯留部出口の下方から、柱の底開口部に向けて、底開口部の下方へと延びる案内部材と
を備え、
柱を下方向において初期位置から下方動作位置へと押すことで、開口封止面を底シールから離すように引っ張って液体配合成分を貯留部出口から流し出すことができる。
【0105】
本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジをさらに提供し、そのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、カプセル本体は異なる材料の複数の層を好ましくは備え、材料は異なるバリア特性を有し、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
ここで、底壁は、柱が初期位置から下方動作位置へと下向きに移動可能となるように、柱の周りに環状柔軟性底部分を有し、
ここで、カプセル本体の底壁は、開口の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、底壁の底面に、開口を取り囲む開口封止面が設けられ、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、カプセルのアクセス開口部を密封する上シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するためのノズルであって、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体、および、
- 底面における封止面であって、封止面は、カプセル本体の内周壁と、ノズルに設けられる封止面との間に隙間が存在するように、空洞に位置付けられ、隙間は、貯留部出口と、ノズルにおける封止面との間に位置付けられる、封止面
を備えるノズルと、
ここで、ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと、柱と共に移動可能であり、
- 開口封止面に剥離可能に封止され、貯留部出口を密封し、底シールが隙間にわたって延びるようにノズルにおける封止面に固定される底シールと、
- 案内部材が外周壁に対して固定位置になるように、外周壁またはその近くでカプセルの底部に取り付けられ、ノズルが下降した分注位置にあるとき、ノズルの出口開口部から出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための貯留部出口の下方から、柱の底開口部に向けて、底開口部の下方へと延びる案内部材と
をさらに備え、
案内部材は、柱が初期位置にあるときに底シールに向けて上方向に延びるリブ要素が設けられ、柱を、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動させることで、リブ要素が底シールを貯留部出口から離すように引っ張ることで液体配合成分を貯留部出口から流し出すことができるように、リブ要素は、柱が下方動作位置にあるとき、底シールに係合し、隙間に受け入れられる。
【0106】
したがって、本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジをさらに提供し、そのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルであって、
- 底部および上部を伴うカプセル本体であって、本体は、液体配合成分の一部分で満たされる貯留部を画定し、上部は、前記貯留部と連通しているアクセス開口部を有する、カプセル本体を備え、
ここで、カプセル本体は、柱の底部から上端へと上向きに突出する柱をさらに備え、柱は貯留部に環状の形を提供し、
ここで、空洞が、柱を通じて、柱の上端における上開口部から、柱の底端における底開口部へと延び、その底開口部がカプセル本体の底部に位置付けられ、
ここで、柱は、空洞を画定する内側面と、柱の上端における上面とを有する壁を有し、
ここで、カプセル本体の底壁は、底シールで封止される開口の形態、または、穿孔可能底領域の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、
ここで、柱が押し潰し可能な柱であり、つまり、内周壁が、柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成されるか、または、柱が移動可能な柱であり、つまり、底壁が、初期位置から下方動作位置へと下向きに移動可能となるように、柱の周りに環状柔軟性底部分を有するかのいずれかのため、柱の少なくとも上端は、初期位置から下方動作位置へと下向きに移動可能であり、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、カプセルのアクセス開口部を密封する上シール
を備える、封止されたカプセルと、
- 柱の空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するためのノズルであって、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体
を備えるノズルと
を備え、
ノズルは、空洞の上方開口部に向けて方向付けられた入口開口部と、空洞の下方開口部に向けて方向付けられた出口開口部とを伴う柱の空洞に受け入れられ、
ノズルは、好ましくは柱の上端によって、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能であり、
柱の上端を周壁に対して移動させることが、カプセルを開けるために、底シールを流出開口から除去すること、または、流出開口の穿孔可能領域を穿孔することを開始し、液体配合成分を貯留部から流し出すことができる。
【0107】
本発明は、カートリッジに、固定した柱と、前記柱に受け入れられる移動可能なノズルとをさらに提供する。このような実施形態において、カートリッジは、分注デバイスから送り込み突き刺し体を受け入れるように構成され、送り込み突き刺し体は、ノズルと係合し、ノズルを初期の上昇した位置から能動的な下降した位置へと移動させる。
【0108】
このような実施形態では、液体製品を提供するためのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、
封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、
ここで、カプセル本体の底壁は、底壁の底面に、開口の形態で、周囲封止面および開口封止面が貯留部流出開口を取り囲む状態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、開口封止面は、周囲封止面と柱の底開口部との間に位置付けられ、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、カプセルのアクセス開口部を密封する上シールと、
- 開口封止面に剥離可能に封止され、貯留部出口を密封し、周囲封止面に固定される底シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するための、空洞に受け入れられるノズルをさらに備え、そのノズルは、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体を備え、
ノズルは、柱に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能であり、
ノズルは、底端にフランジをさらに有し、フランジは、底シールのための封止面を有し、少なくとも1つの分注開口を有し、分注開口は、出口開口部を出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、出口開口部またはその近くでフランジを貫通し、
底シールはノズルの封止面に固定され、ノズルが、好ましくは柱を圧縮することで、分注位置へと移動させられるとき、ノズルは、底シールを、カプセルの底壁における開口から離すように引っ張って液体配合成分を貯留部から流し出すことができ、
底シールは、ノズルが分注位置にあるとき、カプセルの底部の周囲封止面およびノズルの封止面に取り付けられたままであり、液体配合成分を、底シールに沿って、カプセルの底部における流出開口から、ノズルの分注開口へと流すことができる。
【0109】
好ましくは、請求されている発明によるカートリッジは、ノズルを介してベース液体を分注し、カートリッジの底部において液体配合成分を分注するように構成される。好ましくは、ベース液体と液体配合成分とはカートリッジにおいて混合されず、別々の流れとして分注される。さらに、好ましくは、別々の流れは、互いに付着するように分注され、好ましくは、カートリッジの下で、液体配合成分の1つ以上の流れがベース液体の単一の流れに付着させられるように分注される。
【0110】
例えば、実施形態では、カートリッジは案内部材とノズルとを備え、案内部材とノズルとは、ノズルから分注されるベース液体に密に隣接して液体配合成分を分注し、好ましくは、囲いの形態で配合成分を分注するために、それらの間に分注開口を形成し、前記囲いはベース液体の流れを覆う。
【0111】
本発明は、例えば飲料などの液体食料品といった液体製品の準備のためのシステムをさらに提供し、そのシステムは、
a)本発明によるカートリッジと、
b)例えば飲料分注装置といった分注装置と
を備え、その装置は、
- カートリッジを受け入れ、カートリッジを装置における分注場所において保持する保持体と、
- 分注場所に配置される突き刺し体などのベース液体送り込み部材を伴うベース液体送り込み組立体であって、ベース液体送り込み部材は、ベース液体を導路へと送り込むことができるように、カートリッジの柱における導路に連結するように具現化される、ベース液体送り込み組立体と、
- ベース液体送り込み部材を導路に連結するために、および、柱、または柱の少なくとも上部を、上昇した受動位置から前記下降した分注位置へと下へ移動させるために、カートリッジのための保持体とベース液体送り込み部材との互いに対する移動を作り出すように適合される動作可能変位デバイスと、
- 例えば空気ポンプといった、好ましくは加圧空気供給源である加圧ガス供給源と
を備え、
装置は、前記液体配合成分を前記ガスによって加圧させることで、貯留部から1つ以上の前記分注通路を介しての液体配合成分の分注を支援するように、前記加圧ガス供給源をカプセルの貯留部との直接的な連通とさせるように適合され、
システムは、貯留部アクセス開口部を覆う上封止膜に1つ以上のガス圧力導入開口部を作り出すように適合され、
分注装置は、例えば周囲に沿っての外側ガスシールといった周囲ガスシールを有する加圧半球部材をさらに備え、加圧半球部材は、貯留部への前記加圧ガスの進入を可能とするために、前記1つ以上の開口部が前記上封止膜において作り出される場所の周りで、カートリッジに封止して係合するように適合され、
加圧ガス供給源は、前記半球部材に連結され、前記貯留部における前記液体配合成分を、前記封止膜における1つ以上のガス圧力導入開口部を介しての前記ガスによって加圧させることで、貯留部から1つ以上の前記貯留部出口を介しての液体配合成分の分注を支援するように、カートリッジに封止して係合する周囲ガスシールの輪郭の中で前記半球部材の下に加圧ガスを送り込むように適合され、
カートリッジは、柱の少なくとも上部を下向きに移動させることで、上封止膜を、局所的に穿孔する、および/または過大応力とさせ、それによって断裂させ、1つ以上の前記ガス圧力導入開口部を提供するように構成される。
【0112】
システムの実施形態では、上封止膜は、膜の断裂を促進するためにあらかじめ弱くさせられ、好ましくは、1つ以上の場所またはその近くであらかじめ弱くされる。
【0113】
システムの実施形態では、カプセル本体の外周壁は、例えば外向きに突出するフランジといったフランジが設けられ、前記フランジは、カートリッジ本体の周囲上部分を形成し、前記上シールは、前記外側シールの領域において前記フランジに付着させられる。
【0114】
システムの実施形態では、ベース液体送り込み部材は、好ましくは周囲ガスシールの輪郭の中で、加圧半球部材から突出するベース液体送り込み突き刺し体である。
【0115】
システムの実施形態では、カートリッジの1つ以上の貯留部出口は、カートリッジの前記底側に配置され、液体配合成分が、ノズルから現れるベース液体の流出とは別々の流れとして1つ以上の前記貯留部出口から現れるように、柱から離間され、貯留部出口から現れる液体配合成分が、ノズルから現れたベース液体の流出の外側に隣接するように、1つ以上の貯留部出口は配置される、または、案内部材が設けられる。
【0116】
システムの実施形態では、カートリッジの1つ以上の貯留部出口は、ノズルが下降した位置にあるとき、ノズルの出口開口部の高さ、または、ノズルの出口開口部の上方の高さに対応する高さに配置される。
【0117】
システムの実施形態では、1つ以上の貯留部出口は、例えば、1つ以上の貯留部出口の唯一の閉鎖体である前記底封止膜といった、カートリッジの底シールによって最初に封止され、柱、または柱の少なくとも上端の下向きの動きによって、カートリッジの底シールを、断裂させる、および/または、前記底シールによって最初に封止された1つ以上の貯留部出口から引き裂き、それによって、カートリッジからの分注を許容する。
【0118】
システムの実施形態では、貯留部出口から現れる液体配合成分が、ノズルから現れたベース液体の流出の外側に、前記ベース液体の流出の周りの環状の囲いとして隣接するように、1つ以上の貯留部出口は配置される、または、案内部材が設けられる。
【0119】
システムの実施形態では、分注装置は、1つ以上の貯留部出口から現れる液体配合成分の1つ以上の流出が、ノズルから現れるベース液体の流出と共に、ゆっくりとした流れとして流れるように、貯留部における液体配合成分を加圧するように適合され、ゆっくりとした流れは、ベース液体の流出の外側に隣接する。
【0120】
システムの実施形態では、案内部材が、カプセル本体の下、および貯留部出口の下に設けられ、案内部材は、貯留部から現れる液体配合成分の流れに対してある角度で配向される案内面を、液体配合成分のガス加圧により貯留部出口から現れる液体配合成分の噴出が案内部材の案内面に衝突し、それによって、前記噴出の速度を低下させ、好ましくは消滅させるように備える。
【0121】
システムの実施形態では、保持体は、カートリッジを受け入れるための空洞を備える引き出しであり、例えば、前記カートリッジは、カプセル本体の外周壁の外方へのフランジによって前記空洞において吊り下げられ、引き出しは、カートリッジが分注場所へと移動可能となるように、装置の筐体へと移動可能であり、動作可能変位デバイスは、半球部材の下方位置において、封止膜が貯留部への加圧ガスの進入を許容するために開けられる場所の周りで、周囲ガスシールをカートリッジと封止して係合するように、加圧半球部材を筐体に対して上下に移動させるように適合される。
【0122】
実施形態では、保持体は、カートリッジのフランジの下だけでカートリッジを支持するように構成される。このような実施形態では、保持体は、例えば、環体の形とされる、または、引き出しであり、カートリッジを受け入れるための空洞は、カートリッジの底部を支持する底部または同様のものが完全にない。したがって、このような実施形態では、カートリッジは、保持体にあるときに自由に吊り下がっている底部を有する。
【0123】
本発明によるカートリッジの実施形態では、上封止膜に、温度変化により色を変化させることで液体配合成分の実際の温度の指示を提供する温度応答着色領域が設けられる。そのため、分注装置は、カートリッジにおいて、温度を読み取るセンサ、もしくはその指示体を有し得るか、または、使用者は、装置に正しい入力を提供するように案内され得る。
【0124】
実施形態では、カートリッジ本体の柱は圧縮可能な柱であり、柱の上部は、柱の底部に対して、柱の底部に向けて移動させられ得る。
【0125】
さらなる実施形態では、柱は、座屈部分、つまり、圧力が柱の上部に発揮されるときに座屈するように構成される柱の局所的な領域が設けられる。したがって、座屈部分は、柱の底部に向けての柱の上部の移動を可能にする。
【0126】
実施形態では、柱は環状の座屈部分が設けられ、座屈部分は、柱の局所的な押し潰しを促す小面領域を備える。
【0127】
さらなる実施形態では、座屈部分は、平行四辺形の凹部の環状の帯を備え、それら凹部同士は線形の隆条部によって分離される。例えばダイヤモンド形の凹部といった平行四辺形の凹部は、側面図で見られるとき、柱の長手方向軸に対して実質的に垂直な2つの相対する側と、側面図で見たとき、柱の長手方向軸に対してある角度での他の2つの相対する側とでそれぞれ位置決めされる。
【0128】
平行四辺形の凹部は、柱の上部に適用される荷重を支持するための柱の壁の能力を局所的に低減する。対照的に、平行四辺形の凹部を分離する隆条部は、平行四辺形の凹部の帯の下の柱の一部を、平行四辺形の凹部の帯の上の柱の一部と連結する細い剛性領域を形成する。柱の上部が下向きに押されるとき、柱の壁が平行四辺形の凹部において座屈する一方で、凹まされた領域同士の間の隆条部はおおよそ変化しないままである。隆条部は、ある角度の位置から水平位置に向けて押され、隆条部同士の間の凹まされた領域をそれ自体へと折り畳ませる。したがって、柱は座屈し、柱の上部は、柱の下の端に向けて下向きに移動する。
【0129】
さらなる実施形態では、柱は、平行四辺形の凹部の2つの帯が設けられ、上方の帯の凹部同士間の隆条部は、下方の帯の隆条部の角度と反対の角度で延びる。平行四辺形の凹部を使用する柱の座屈が、平行四辺形の凹部の帯の上方の柱の一部を、平行四辺形の凹部の帯の下方の柱の一部に対して、鉛直軸の周りで回転させることが、提起される。反対の角度での平行四辺形の凹部の下方の帯および上方の帯の隆条部を設けることで、平行四辺形の凹部の上方の列によって引き起こされる回転移動が、平行四辺形の凹部の下方の列の回転移動によって対抗させられる。したがって、このような実施形態では、座屈は、柱の下方端に対する柱の上方端の回転を、引き起こさない、または最小限で引き起こすだけである。
【0130】
実施形態では、柱の下方部分に補強構造が設けられる。この補強構造は、柱の上部が下向きに押されるとき、柱の座屈に抗することで、柱の特定の領域への座屈の制限をさらに促進するために設けられ、つまり、柱の座屈を柱の座屈部分に制限するために設けられる。
【0131】
実施形態では、補強構造は、側面図で見たとき、柱の長手方向軸と平行な方向に延びる線形のリブを備える。柱の上部を下方向に移動させるために柱の上部に適用される力の方向と平行に延びるリブは、リブが柱の座屈に抗する状態を作り出す。
【0132】
上記において、凹部は突出部の形態で設けられてもよいことが提起される。両方の場合で、凹んだ領域または突出する領域は、壁の平面の外側に位置付けられる。
【0133】
本発明は、例えば飲料などの液体食料品といった液体製品の準備のための方法をさらに提供し、使用は、本発明によるカートリッジから行われ、好ましくは、使用は、請求されている発明によるカートリッジをそれに応じて備えるシステムから使用から行われ、その方法は、
- 上封止膜が、例えばカートリッジの周壁の上方端へといった、貯留部への加圧ガスの進入を許容するために、開けられている、または開けられる場所の周りで、加圧半球部材の周囲ガスシールをカートリッジと封止して係合するステップと、
- 上封止膜を前記1つ以上の場所において開けさせるステップと、
- 好ましくは、カートリッジの柱の少なくとも上端を下に押すことで、少なくとも1つの貯留部出口を開けさせるステップと、
- 前記半球部材の下に加圧ガスを送り込み、それによって、前記ガスによって、カプセルの貯留部における液体配合成分を加圧し、それによって、貯留部から1つ以上の前記分注通路を介しての液体配合成分の分注を支援するステップと
を含む。
【0134】
さらなる実施形態では、方法は、柱の上端を押し下げることでカートリッジの封止されたカプセルを開け、それによって柱の一部を押し潰し、ノズルを分注位置へと下向きに移動させるステップを含み、それによって、ノズルは底シールを少なくとも貯留部出口から離すように引っ張り、出口を開けさせる。
【0135】
本発明は、本発明によるカートリッジを製造するための方法をさらに提供し、その方法は、
- 熱成形技術を用いて、多層シートからカプセル本体を形成するステップを含む。
【0136】
さらなる実施形態では、方法は、
- ノズルをカプセル本体の柱の空洞に搭載するステップと、
- 底シールをカートリッジの底部およびノズルに固定し、少なくとも1つの貯留部出口を底シールで封止するステップと
を含む。
【0137】
さらなる実施形態では、方法は、
- カプセル本体の貯留部を液体配合成分で満たすステップと、
- 上シールを周壁の上部および柱の上部に封止することで、カプセルの貯留部を封止するステップと
を含む。
【0138】
請求されている発明によるカートリッジは、好ましくは、1回の使用または使い捨てのカートリッジであり、つまり、カートリッジの内容部は、1回の飲料を提供するために使用される。実施形態では、カートリッジは、複数分の飲料を同時に分注するように構成され、つまり、多くの量の液体配合成分を備える。このような実施形態では、カートリッジが受け入れられる分注デバイス、またはカートリッジは、ベース液体と液体配合成分との組み合わされた流れを、例えば、2つの容器を単一の提供された飲料で満たすために、2つの分かれた流れへと分けるためのデバイスが設けられる。
【0139】
カートリッジの設計は、熱成形を用いてカプセル本体を製造することを可能にする。熱成形を用いて、カートリッジ、より具体的にはカートリッジのカプセル本体を製造することは、多層材料のシートからカプセル本体を作ることを可能にする。これらの多層シートは、カプセル本体に構造的な完全性を提供するためのベース層と、カプセル本体に適切なバリア特性を提供するための1つ以上のバリア層とを典型的には備える。好ましくは、バリア層はベース層と比べて比較的薄い。したがって、材料全体における多層材料の割合は小さく、これはカートリッジをリサイクルするのに有益である。また、ノズルと、存在する場合には案内導路とは、好ましくは、射出成形された構成要素であり、好ましくは、カプセル本体で使用されるベース材料と同じ材料から作られる。したがって、カートリッジは主に同じ材料から成り、これはカートリッジをリサイクルするのに有益である。
【0140】
実施形態では、ノズルにおける導路が副導路へと分割される。このような実施形態では、導路は1つ以上のフィンが設けられ、フィンは導路の軸方向に延びる。例えば、単一のフィンが、導路を2つの副導路へと分割するために、導路と交差してもよい。さらに、フィンは、導路の長さの相当の部分にわたって、好ましくは導路全体に沿って、好ましくは延びる。したがって、導路を通じて流れるベース液体の流れが、2つの副次的な流れへと分割される。フィンは、導路の実質的に全長に沿って延びる場合、分注されるベース液体の流れにおける乱流をさらに低減することが、見出されている。
【0141】
本発明は、本発明による封止されたカプセルを提供するための熱成形されたカプセルと、本発明による封止されたカプセルを提供するための複数の入れ子にされた熱成形カプセルとを提供する。
【0142】
本発明は、液体製品を提供するためのカートリッジをさらに提供し、そのカートリッジは、
- 例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる封止されたカプセルを備え、
封止されたカプセルは、
- 底部および上部を伴う好ましくは熱成形されたカプセル本体であって、カプセル本体は、外周壁と、内周壁と、底壁とを備え、壁はそれらの間に環状の貯留部を画定する、カプセル本体と、
ここで、カプセル本体は異なる材料の複数の層を好ましくは備え、材料は異なるバリア特性を有し、
ここで、上端における内周壁および外周壁は内側封止面および外側封止面がそれぞれ設けられ、封止面は、それらの間に貯留部アクセス開口部を画定し、
ここで、内周壁は柱を形成し、柱は、柱の上部における、好ましくは内側封止面によって取り囲まれる上方開口部と、柱の底端における底開口部との間で延びる内部空洞を有し、柱は、座屈部分、つまり、圧力が柱の上部に発揮されるときに座屈するように構成される柱の局所的な領域を有する圧縮可能な柱であり、
ここで、カプセル本体の底壁は、開口の形態で、少なくとも1つの貯留部出口が設けられ、底壁の底面に、周囲封止面、および貯留部流出開口を取り囲む開口封止面が設けられ、
- 内側封止面および外側封止面に封止され、貯留部を覆う、例えば上封止膜といった上シールであって、貯留部のアクセス開口部を密封する上シールと、
- 開口封止面に剥離可能に封止され、貯留部出口を密封し、周囲封止面に固定される底シールと
を備え、カートリッジは、
- 空洞の少なくとも一部を通じてベース液体の流れを案内するための、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するためのノズルをさらに備え、そのノズルは、
- ノズルの上端における入口開口部と、ノズルの底端における出口開口部との間で延びる導路を有するノズル本体を備え、ノズルは、底シールのための封止面を有し、底シールによってノズルへと案内される流れる液体配合成分を受け入れるための、および、ノズルの導路を通じて案内されるベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、流れる液体配合成分を分注するための少なくとも1つの分注開口を有し、
ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動可能である。
底シールはノズルの封止面に固定され、ノズルが、好ましくは柱を圧縮することで、分注位置へと移動させられるとき、ノズルは、底シールを、貯留部流出開口を取り囲む開口封止面から離すように引っ張って液体配合成分を貯留部から流し出すことができ、
底シールは、ノズルが分注位置にあるとき、カプセルの底部の周囲封止面およびノズルの封止面に取り付けられたままであり、液体配合成分を、底シールに沿って、カプセルの底部における流出開口から、ノズルの分注開口へと流すことができる。
【0143】
本発明によるカプセルが、貯留部から分注される液体配合成分の流れと、ノズルを通じて分注されるベース液体の流れとを組み合わせるように構成されてもよい。
【0144】
本発明は、ベース液体が分注されるように、液体配合成分を保持するカートリッジを提供する方法をさらに提供し、方法は、本発明によるカートリッジを充填するステップであって、カートリッジは、カプセルと、ノズルと、底シールとを備える、ステップと、続いて、上シールを使用してカプセルを封止するステップとを含む。
【0145】
実施形態では、封止されたカプセルは、36mmから40mmの間の高さを有し、例えば38mmの直径を有し、外壁の上部において48mmから50mmの間の直径を有し、例えば50mmの直径を有する。
【0146】
実施形態では、封止されたカプセルは、外壁が、封止されたカプセルの上端における外壁の周辺より小さい周辺を底部において有するように、目立つ外壁を有する。実施形態では、封止されたカプセルは、外壁の上部において48mmから50mmの間の直径を有し、例えば50mmの直径を有し、外壁の底部において47mmから40mmの間の直径を有し、例えば43mmまたは46mmの直径を有する。
【0147】
実施形態では、柱は圧縮可能な柱であり、柱は、5mmから10mmの範囲で圧縮されるように構成され、例えば、7mm圧縮されるように構成される。このような実施形態では、柱は、分注位置へと移動させられるとき、7mm移動させられる。
【0148】
本発明によるカートリッジの有利な実施形態が、下位クレームおよび本記載において開示されており、本記載では、本発明は、いくつかの例示の実施形態に基づいてさらに図示および解明されており、それらのいくつかは概略的な図面で示されている。図では、構造および/または機能の観点で対応する構成要素が、同じ下二桁の符号で提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【
図1】本発明によるカートリッジの第1の例示の実施形態の、カプセル本体の斜視上面図である。
【
図3】本発明によるカートリッジのノズルの斜視図である。
【
図4】ノズルが第1の位置でカプセル本体に受け入れられている、
図1~
図3のカートリッジの断面での側面図である。
【
図5】ノズルが第2の位置でカプセル本体に受け入れられている、
図1~
図3のカートリッジの断面での側面図である。
【
図6】本発明によるカートリッジの第2の例示の実施形態の、カプセル本体と、カプセル本体によって定められた貯留部に受け入れられた底部穿孔体との斜視上面図である。
【
図8】底部穿孔体が第1の位置にある、
図6~
図7のカートリッジの断面での側面図である。
【
図9】底部穿孔体が第2の位置にある、
図6~
図7のカートリッジの断面での側面図である。
【
図10】本発明によるカートリッジの第3の例示の実施形態の、カプセル本体によって定められた貯留部に底シールが受け入れられている、カプセル本体の斜視上面図である。
【
図12】第1の位置における
図10のカートリッジの断面での側面図である。
【
図13】第2の位置における
図10のカートリッジの断面での側面図である。
【
図15】本発明によるカートリッジの第4の例示の実施形態の、カプセル本体によって定められた貯留部に底シールおよび挿入体が受け入れられている、カプセル本体の斜視上面図である。
【
図17】第1の位置における
図15のカートリッジの断面での側面図である。
【
図18】第2の位置における
図15のカートリッジの断面での側面図である。
【
図21】本発明によるカートリッジの第5の例示の実施形態の、カプセル本体によって定められた貯留部の外側に底シールがあり、案内部材がカプセル本体の底部に搭載されている、カプセル本体の断面での斜視側面図である。
【
図23】第1の位置における
図21のカプセル本体の断面での部分的拡大図である。
【
図24】第2の位置における
図21のカプセル本体の断面での部分的拡大図である。
【
図25】装置のカートリッジ保持体への配置の前の、液体食料品分注器および
図1のカートリッジの構成要素の斜視図である。
【
図26】カートリッジがカートリッジ保持体に配置されている
図25の図である。
【
図27】カートリッジ保持体がカートリッジを装置に対する分注場所へと持って行くために移動させられている
図25の図である。
【
図28】分注サイクルの開始の前の
図27の状況における装置およびカートリッジの断面図である。
【
図29】弁部材がその下降した分注位置ある状態で、加圧半球部材および液体送り込み突き刺し体が、カートリッジおよび弁部材にそれぞれ係合するために下向きに移動させられている状況における、装置およびカートリッジの図である
【
図30】カートリッジが開状態にある飲料分注装置の概略図である。
【
図31】本発明によるカートリッジの第6の例示の実施形態の、カプセル本体の斜視上面図である。
【
図32】
図31のカプセル本体の部分的な断面での側面図である。
【
図33】ノズルが第1の位置でカプセル本体に受け入れられている、
図31~
図32のカートリッジの断面での斜視図である。
【
図35】ノズルが第2の位置でカプセル本体に受け入れられている、
図31のカートリッジの断面での斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0150】
図1~
図5は、本発明による、液体製品を提供するためのカートリッジ1の第1の例示の実施形態を示している。
【0151】
カートリッジ1は、封止されたカプセル2と、ノズル21とを備える。
【0152】
図示されている封止されたカプセル2は、例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる。
【0153】
封止されたカプセルは、カプセル本体5と、上シール20と、図示されている具体的な実施形態では底シール28とを備える。カプセル本体5は、
図1および
図2で切り離して示されている。
【0154】
カプセル本体5は、底部6と上部7とを有し、外周壁8と、内周壁9と、底壁10とをさらに備える。壁同士は、それらの間に環状の貯留部11を画定している。
【0155】
内周壁9および外周壁8は、上端において、内側封止面13および外側封止面12がそれぞれ設けられ、封止面12、13は、それらの間に貯留部アクセス開口部14を画定している。
【0156】
図示されている具体的な実施形態では上封止膜で示されている上シール20は、内側封止面13および外側封止面12に封止される。上シール20は、貯留部11を覆い、貯留部アクセス開口部14を密封する。
【0157】
内周壁9は柱15を形成し、柱は、柱の上部における上方開口部17と、柱の底端における底開口部18との間で延びる内部空洞16を有する。
【0158】
図1~
図5に示されている具体的な実施形態では、上方開口部17は内側封止面13によって取り囲まれている。上シール20は、内側封止面に封止され、したがって柱15の上部に封止される。
【0159】
本発明によれば、カプセル本体5の底壁10は、少なくとも1つの貯留部出口19が設けられる。
図1~
図5に示されている具体的な実施形態では、貯留部出口19は、2つの開口19Aの形態で設けられており、それら開口は柱15の相対する側に位置付けられている。開口は底シール28で封止される。
【0160】
さらに、
図1~
図5に示されている実施形態では、カプセル本体5は、底壁10の底面において、周囲封止面26と開口封止面27とが設けられ、開口封止面は貯留部流出開口19Aを取り囲んでいる。開口封止面27は、周囲封止面26と柱15の底開口部18との間に位置付けられる。
【0161】
底シール28は、開口封止面27に剥離可能に封止され、貯留部流出開口19Aを密封する。底シール28は周囲封止面26とノズル21とにさらに固定される。
【0162】
空洞16は、
図3で切り離して示されているノズル21を保持し、そのノズルは、空洞16の少なくとも一部を通じて水などのベース液体の流れを案内するように、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するように、構成されている。
【0163】
ノズル21はノズル本体22を備え、ノズル本体は、ノズルの上端における入口開口部24と、ノズルの底端における出口開口部25との間で延びる導路23を有する。
【0164】
ノズル21は、カプセル本体5の外周壁8に対して、および、柱の底部分に対して、
図4に示された上昇した受動位置から、
図5に示された下降した分注位置へと、移動可能である。
【0165】
図1~
図5に示された実施形態では、ノズル21は、底端において、フランジ29をさらに有する。フランジ29は、底シール28のための封止面を有し、2つの流出開口31を有する。流出開口31は、出口開口部25を出るベース液体の流れ、つまり、出口開口部25から分注されるベース液体の流れにおいて、またはそのベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、ノズルの出口開口部25の近くでノズルのフランジ29を貫通する。
【0166】
底シール28は、ノズルのフランジ29において封止面30に固定される。ノズル21が、示されている実施形態では、柱15を圧縮することによって、分注位置へと移動させられるとき、ノズルは、底シール28を、カプセルの底壁における流出開口19Aから離すように引っ張って液体配合成分を貯留部から流し出すことができる。底シール28は、カプセル本体5の底壁10の周囲封止面26に取り付けられたままである。
【0167】
したがって、ノズル21が分注位置にあるとき、底シール28は、カプセル本体5の底壁10の周囲封止面26およびノズル21の封止面30に取り付けられたままであり、液体配合成分を、底シール28に沿って、カプセルの底部における流出開口19Aから、ノズル21のフランジ29における分注開口31へと流すことができる。
【0168】
したがって、
図1~
図5に示されているカートリッジは、ノズルにおける導路を介してのベース液体の流れと、貯留部からの液体配合成分の2つの流れとを、カートリッジの底部において混合していない流れとして、同時に分注するように構成されている。
【0169】
さらに、ノズル21の分注開口31は、液体配合成分の流れがベース液体の流れに隣接して分注され、液体配合成分の流れがベース液体の流れに好ましくは付着するように、柱における導路、つまり、ベース液体が分注されるのに通る導路を定める内壁に隣接して位置決めされている。液体配合成分とベース液体とは、飲料を保持するための飲料用グラスなどの容器に流れが当たるときに混合される。したがって、分注される流れによって容器において作り出される乱流が、流れを混合させるために使用される。ベース液体と液体配合成分とが、典型的には、分注される前に混合室で混合される従来の構成と比較して、本発明によるカートリッジは、流れにおける最小の乱流でベース液体と液体配合成分とを混合することを可能にする。これは、具体的には、炭酸水を含む飲料を分注するときに有益である。分注過程の間の低減した乱流のため、より少ないCO2しか水から分離されず、比較的多くのCO2含有量を含む飲料を得ることができる。
【0170】
図1~
図5に示されている実施形態では、カートリッジは、柱の上端の移動がカプセルを開けるように構成されている。ノズルが設けられた封止されたカプセル本体の組み合わせは、カプセル本体に単純な形を持たせることができる。
【0171】
カプセルは、下向きに押され得る上端を伴う中心柱を有する。図示されている実施形態では、柱15は押し潰し可能な柱であり、つまり、内周壁9は、柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成されている。
【0172】
図1~
図5に示されている実施形態では、柱の上端を押すことで、ノズルを下降した分注位置へと移動させる。したがって、柱の上端の下向きの移動は、ノズルの底端に封止された底シールが流出開口から離すように引っ張られる状態を作り出す。カプセルは、貯留部を開けるために、より具体的には、カプセルを開けるために、複雑なカプセル本体または外部の穿孔デバイスを必要としない。
【0173】
単純な形を有するカプセル本体は、カプセル本体、延いてはカプセル本体の壁を、多層材料とさせることができる。さらに、カプセル本体の単純な形は、熱成形を用いて提供させるのに適している。熱成形は、積層材料を使用することを可能とし、したがって、低コストにも拘らず向上したバリア特性を有するカプセル本体を提供する。
【0174】
それ自体において、カートリッジは、配合成分を保持するための、カプセル、より具体的には、封止された貯留部を、提供するように構成されており、そのカプセルは、貯留部に保持される具体的なベース配合成分に適合するバリア特性を有する。
【0175】
図1~
図5に示されている実施形態では、封止されたカプセル2は、ダイヤモンド形の底シール28が設けられることが、提起されている。このような実施形態では、カプセル本体は、その底壁において2つの流出開口部が設けられ、それら流出開口部は、ダイヤモンド形の底シールを伴って、柱の相対する側に設けられる。
【0176】
ダイヤモンド形の底シールは中心開口部を有し、その中心開口部を通じて、ノズルの底端は突出することができる。シールは、その周辺において、カプセル本体の底部に封止され、その中心開口部に沿って、ノズルのフランジに封止される。シールは、貯留部の流出開口の周りでカプセル本体の底壁にさらに封止される。
【0177】
図1~
図5に示された好ましい実施形態では、カプセル本体の底部は、ダイヤモンド形のシールが固定されるベースとして作用する環状の形の凹部が設けられている。凹部は、貯留部流出開口が設けられた底壁の部分の下に延び、ダイヤモンド形の底シールが固定されるベースとして作用する。したがって、シールの外側端は、封止された流出開口が設けられる底壁に対して垂直な方向において離間され、これは、ノズルが下方向へ移動させられるとき、底シールを流出開口から剥がし取ることを促進する。
【0178】
図示されている実施形態では、柱の相対する側に2つの流出開口が設けられているため、凹部がダイヤモンド形であることが提起されている。例えば円形といった、凹部が異なる形を有することができ、異なる数の流出開口との組み合わせで使用できることが、提起される。例えば、凹部は、3つの流出開口との組み合わせで成形された三角形とでき、各々の流出開口は三角形の点に位置付けられる。
【0179】
これらの実施形態では、カプセルは、カプセル本体の柱からノズルの一部を押し出すことで開けられ、それによってノズルは底シールの中心をカプセル本体の底壁から離すように引っ張り、それによって貯留部の流出開口を開ける。
【0180】
続いて、周囲の縁においてカプセルの底部の凹部になおも封止され、中心開口部に沿ってノズルになおも封止されるシールは、貯留部から分注される液体配合成分のための案内部として機能する。シールは、液体配合成分を、ノズルの出口開口部へと案内する、つまり、液体配合成分が水の流れと並行に隣接して分注され得るように水が分注される開口部へと案内する。
【0181】
ダイヤモンド形のシールが、貯留部の2つの流出開口との組み合わせで、シールが液体配合成分のための最適な案内部を形成することを行うことが、提起されている。ダイヤモンド形は、シールに、貯留部流出開口の下からノズルに向かって方向付けられる案内導路を形成させる。シールの表面は、案内導路の中心に向けて、および、ノズルに向けて、傾斜させられる。したがって、すべての液体配合成分は分注開口部に向けて案内され、案内導路に残る液体配合成分、つまり、分注されない液体配合成分の危険性が低減される。
【0182】
好ましい実施形態では、カプセル本体は、カプセルの壁が異なる材料の複数の層を備えるように、多層材料から作られ、好ましくは、多層材料のシートから熱成形され、材料は異なるバリア特性を有する。
【0183】
図6~
図9は、提案されている発明による、液体製品を提供するためのカートリッジの第2の例示の実施形態を示している。
【0184】
カートリッジは、封止されたカプセル202と、底部穿孔体234と、案内部材233とを備える。
【0185】
図1~
図5に示されている封止されたカプセル2と同様に、封止されたカプセルは、例えば上封止膜といった上シール220を備える。
【0186】
封止されたカプセル202は、カプセルに底シールが設けられていない点において、
図1~
図5で開示された封止されたカプセル2と異なる。さらに、少なくとも1つの貯留部出口が、封止された開口19Aの代わりに、穿孔可能底領域219Bの形態で設けられている。
【0187】
液体配合成分を貯留部から分注するために、穿孔可能底領域は底部穿孔体234によって穿孔されることになる。
【0188】
図1~
図5に示されている封止されたカプセル2と同様に、
図6~
図9に示された封止されたカプセル202では、カプセル本体205は、底部206と上部207とを有し、さらに、外周壁208と、内周壁209と、底壁210とを備える。壁同士は、それらの間に環状の貯留部211を画定している。
【0189】
内周壁209および外周壁208は、上端において、内側封止面213および外側封止面212がそれぞれ設けられ、封止面212、213は、それらの間に貯留部アクセス開口部214を画定している。
【0190】
図示されている具体的な実施形態では上封止膜で示されている上シール220は、内側封止面213および外側封止面212に封止される。したがって、上シール220は、貯留部211を覆い、貯留部アクセス開口部214を密封する。
【0191】
内周壁209は柱215を形成し、柱は、柱の上部における上方開口部217と、柱の底端における底開口部218との間で延びる内部空洞216を有する。
【0192】
図6~
図9に示されている具体的な実施形態では、上方開口部217は内側封止面213によって取り囲まれている。上シール220は、内側封止面に封止され、したがって柱215の上部に封止される。
【0193】
本発明によれば、カプセル本体205の底壁210は、少なくとも1つの貯留部出口219が設けられる。
図6~
図9に示されている具体的な実施形態では、貯留部出口219は、2つの開口219Bの形態で設けられており、それら開口は柱215の相対する側に位置付けられている。空洞216はノズル221を保持し、そのノズルは、空洞216の少なくとも一部を通じて水などのベース液体の流れを案内するように、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するように、構成されている。
【0194】
ノズル221はノズル本体222を備え、ノズル本体は、ノズルの上端における入口開口部224と、ノズルの底端における出口開口部225との間で延びる導路223を有する。
【0195】
ノズル221は、カプセル本体205の外周壁208に対して、
図8に示された上昇した受動位置から、
図9に示された下降した分注位置へと、移動可能である。
【0196】
図6~
図9に示されている実施形態では、カプセル本体は押し潰し可能な柱が設けられ、つまり、柱215は座屈領域232が設けられ、その座屈領域232は、圧力が柱の上部に発揮されるときに座屈するように構成されている。したがって、
図1~
図5に示されている第1の実施形態と同様に、内周壁は、カプセル本体の底部が所定位置に留まる間に柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるとき、座屈するように構成されている。そのため、柱は環状の座屈部分が設けられ、座屈部分は、柱の局所的な押し潰しを促す小面領域を備える。
【0197】
代替の実施形態では、上昇した受動位置から下降した分注位置へのノズルの移動は、カプセル本体の周壁に対して全体として移動可能である柱によって可能とされる。このような実施形態では、カプセル本体の底部は、柱の周りに環状柔軟性底部分が設けられる。
【0198】
上シール220は、内側封止面213および外側封止面212に封止され、貯留部211を覆う。上シール220は貯留部アクセス開口部214を密封する。
【0199】
底部穿孔体234は、上端235と底端236とを有し、上端における作動面237と、底端における穿孔部材238とが設けられている。
【0200】
底部穿孔体234は、カプセル本体205の貯留部211に位置付けられている。底部穿孔体234の作動面237は、柱215の上端において、または柱215の上端に隣接して位置付けられている。底部穿孔体234の穿孔部材238は、柱215の底端において、または柱215の底端に隣接して、穿孔可能底領域219Bの上方に位置付けられている。
【0201】
図示されている具体的な実施形態では、底部穿孔体234は、例えば底部穿孔体と共に下に移動するように、底部穿孔体に連結される2つの上シール開口部材が設けられる。上開口部材は、内周壁と外周壁との間にそれぞれ位置付けられる1つ以上の領域において、例えば上シールにそれぞれ付着させられるなど、上シールとそれぞれ係合する。底部穿孔体をその初期位置から下降した位置へと下へ移動させると、そこで貯留部出口は穿孔され、上シール開口部材は、上封止膜を局所的に過大応力とさせ、それによって断裂して1つ以上の前記ガス圧力導入開口部を提供する。
【0202】
底部穿孔体234を下方向に押すことで、穿孔部材238にカプセルの底部206の穿孔可能領域219Bを穿孔させることで、液体配合成分を貯留部出口219から流し出すことができる。
【0203】
図6~
図9に示されている好ましい実施形態では、底部穿孔体が、底部穿孔体234の作動面237を押すことで下向きに押されることは、留意されたい。さらに、底部穿孔体234は、底部穿孔体の作動面237が押し潰し可能な柱の上部における内側封止面213に隣接して位置付けられるように、押し潰し可能な柱215にわたって搭載されている。これは、柱215と底部穿孔体234とを係合させ、同時に下向きに押させることを容易にする。したがって、底領域219Bは、ノズル221が下降した分注位置へと移動させられている間に穿孔される。さらに、押し潰し可能な柱215は、具体的には底部穿孔体が押し下げられている間、底部穿孔体234を穿孔可能底領域219Bに対して中心付けさせたままにする。
【0204】
図示されている具体的な実施形態では、貯留部出口219は穿孔可能底領域219Bの形態で設けられている。代替の実施形態では、貯留部は、底シールで封止されている開口の形態で貯留部出口が設けられており、底部穿孔体は、カプセルの穿孔可能底領域の代わりに、それらの底シールを穿孔するために使用される。
【0205】
図示されている好ましい実施形態では、カートリッジ201には、封止されたカプセル202の底部206に取り付けられ、ノズルが
図9に示された下降した分注位置にあるとき、ノズル221の出口開口部225から出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から流れる液体配合成分を受け入れるための穿孔可能底領域219Bの下方から、柱215の底開口部218に向けて、底開口部218の下方へと延びる案内部材233が設けられている。
【0206】
図示されている好ましい実施形態では、案内部材233とノズル221とは、ノズルから分注される液体に密に隣接して配合成分を分注し、好ましくは、囲いの形態で配合成分を分注するために、それらの間に分注開口244を形成し、前記囲いは液体の流れを覆う。
【0207】
図10~
図14は、提案されている発明による、液体製品を提供するためのカートリッジの第3の例示の実施形態を示している。
【0208】
カートリッジ301は、封止されたカプセル302と、ノズル321とを備える。
【0209】
図示されている封止されたカプセル302は、例えば、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる。
【0210】
封止されたカプセルは、カプセル本体305と、上シール320と、図示されている具体的な実施形態では底シール328とを備える。
【0211】
カプセル本体305は、底部306と上部307とを有し、外周壁308と、内周壁309と、底壁310とをさらに備える。壁同士は、それらの間に環状の貯留部311を画定している。
【0212】
内周壁309および外周壁308は、上端において、内側封止面313および外側封止面312がそれぞれ設けられ、封止面312、313は、それらの間に貯留部アクセス開口部314を画定している。
【0213】
図示されている具体的な実施形態では上封止膜で示されている上シール320は、内側封止面313および外側封止面312に封止される。上シール320は、貯留部311を覆い、貯留部アクセス開口部314を密封する。
図10および
図11は、上シールなしでのカートリッジを描写している。
【0214】
内周壁309は柱315を形成し、柱は、柱の上部における上方開口部317と、柱の底端における底開口部318との間で延びる内部空洞316を有する。
【0215】
図10~
図15に示されている具体的な実施形態では、上方開口部317は内側封止面313によって取り囲まれている。上シール320は、内側封止面に封止され、したがって柱315の上部に封止される。
【0216】
さらに、示されている具体的な実施形態では、カプセル302の底壁310は、柱315を初期位置から下方動作位置へと下向きに移動させることができる環状柔軟性底部分339を、柱315の周りに有する。
【0217】
本発明によれば、カプセル本体305の底壁310は、少なくとも1つの貯留部出口319が設けられる。
図10~
図14に示されている具体的な実施形態では、貯留部出口319は、2つの開口319Aの形態で設けられており、それら開口は柱315の相対する側に位置付けられている。開口は底シール328で封止され、その底シール328は、図示されている具体的な実施形態では、貯留部311の内部に設けられている。
【0218】
底壁310の上面において、カプセル302は、カプセルの底部にシールを封止するための開口封止面340が設けられる。開口封止面は、開口の漏れ防止の封止を可能とするために、開口を取り囲んでいる。
【0219】
開口封止面340に加えて、図示されている実施形態では、底壁310は、上面において、周囲封止面341が設けられる。周囲封止面310は底壁310の周辺に沿って延びる。
【0220】
図15~
図20に描写されている代替の実施形態では、カートリッジ401は、カプセル402の底壁410の表面または場所において貯留部411に位置付けられる挿入体442を備えるカプセル402が設けられ、挿入体442は周囲封止面441が設けられ、周囲封止面441は底壁410の周辺に沿って延びる。したがって、
図10~
図14に示されている実施形態と比較して、この代替の実施形態は、底シールがその外側端において封止される点で異なっている。しかしながら、底シールは、貯留部出口において底壁に封止され、シールは、
図10~
図14に示されている実施形態において底シールが除去される方法と同様に、つまり、柱を下方向に、つまり底壁に向けて押すことで、貯留部出口から除去される。
【0221】
空洞316はノズル321を保持する。ノズル321は、空洞316の少なくとも一部を通じて水などのベース液体の流れを案内するように、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するように、構成されている。
【0222】
ノズル321はノズル本体322を備え、ノズル本体は、ノズルの上端における入口開口部324と、ノズルの底端における出口開口部325との間で延びる導路323を有する。
【0223】
図示されている実施形態では、ノズル321は、カプセル本体305の外周壁308に対して、
図12に描写されている上昇した受動位置から、
図13に描写されている下降した分注位置へと、柱315と共に移動可能である。
【0224】
底シール328は、開口封止面340に剥離可能に封止され、貯留部出口を密封し、周囲封止面に固定される。
【0225】
柱315を、下方向において、
図12に描写されている初期位置から、
図13に描写されている下方動作位置へと押すことで、底壁310の上部に設けられた開口封止面340を底シール328から離すように引っ張って、液体配合成分を貯留部出口319から流し出すことができる。
【0226】
図示されている好ましい実施形態では、カートリッジには、カプセル302の底部に取り付けられ、ノズルが下降した分注位置にあるとき、ノズル321の出口開口部325から出るベース液体の流れにおいて、またはベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口319から流れる液体配合成分を受け入れるために貯留部出口319の下方から、柱315の底開口部318に向けて、底開口部318の下方へと延びる案内部材333がさらに設けられている。
【0227】
図6~
図9に示されている実施形態と対照的に、
図10~
図20に示されている実施形態であれば、ノズル321、421と案内部材333、433とは単一の構成要素へと組み合わされる。ノズルと案内部材とを備える単一の構成要素は、柱と共に移動する底部の一部に取り付けられる。したがって、単一の構成要素は、柱に対して固定された位置にある。
【0228】
図6~
図9に示されている実施形態と同様に、
図10~
図20に示されている好ましい実施形態では、ノズル321、421と案内部材333、433とは、ノズルから分注される液体に密に隣接して配合成分を分注し、好ましくは、囲いの形態で配合成分を分注するために、それらの間に分注開口344、444を形成し、前記囲いは液体の流れを覆う。
【0229】
代替の実施形態では、ノズルと案内部材とを備える単一の構成要素は、柱と共に移動しない底部の一部に取り付けられる。したがって、単一の構成要素がカプセルの外周壁に対して固定位置にあり、柱がノズルおよび案内部材に対して移動させられ得る。
【0230】
なおも他の実施形態では、案内部材およびノズルは別々の構成要素であり、案内部材は、柱と共に移動しない底部の一部に取り付けられ、一方、ノズルは移動可能な柱に取り付けられる。したがって、単一の構成要素はカプセルの外周壁に対して固定位置にあり、一方、ノズルは柱と共に移動させることができる。
【0231】
図示されている実施形態では、挿入体342は、柱315の相対する側に位置付けられた2つの穿孔部材347が設けられている。穿孔部材347は、カプセル302の底部から上シール320まで延びる。柱315の上端が下向きに押されると、穿孔部材347は上シールを穿孔して、ガスを貯留部311へと注入させることができる。
【0232】
図示されている実施形態では、底シール328が長方形を有することが留意されている。底シール328は、カプセル302の底壁310全体を覆っていない。図示されている実施形態では、底シール328は、柱315のある側から柱の反対側へと延びている。代替の実施形態では、底シールは、1つが柱のある側に設けられて第1の貯留部出口を封止し、1つが柱の反対側に設けられて第2の貯留部出口を封止する第1のシールおよび第2のシールを備えてもよい。多くの他の形の底シールが本発明の範囲内で考えられる。
【0233】
本発明によるカートリッジ501の代替の実施形態が
図21~
図24に描写されている。
【0234】
液体製品を提供するためのカートリッジ501の代替の実施形態が、
図21~
図24に描写されている。カートリッジ501は、封止されたカプセル502と、ノズル521と、案内部材533とを備える。カートリッジは底シール528をさらに備え、底シールは、カプセル502と案内部材533との間で、封止されたカプセルの底面に設けられており、その案内部材は、封止されたカプセルの底面にも搭載されている。
【0235】
封止されたカプセル502は、先に検討されている封止されたカプセルと同様である。封止されたカプセル502は、飲料の準備のために炭酸水などの水と組み合わされる飲料濃縮物であって、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる液体配合成分の一部分で満たされる。
【0236】
封止されたカプセル502はカプセル本体505と上シール520とを備える。
【0237】
カプセル本体505は、底部506と上部507とを有し、外周壁508と、内周壁509と、底壁510とをさらに備える。壁同士は、それらの間に環状の貯留部511を画定している。
【0238】
内周壁509および外周壁508は、上端において、内側封止面513および外側封止面512がそれぞれ設けられ、封止面512、513は、それらの間に貯留部アクセス開口部514を画定している。
【0239】
図示されている具体的な実施形態では上封止膜で示されている上シール520は、内側封止面513および外側封止面512に封止される。上シール520は、貯留部511を覆い、貯留部アクセス開口部514を密封する。
【0240】
内周壁509は柱515を形成し、柱は、柱の上部における上方開口部517と、柱の底端における底開口部518との間で延びる内部空洞516を有する。
【0241】
底壁510は、柱が
図23に描写されている初期位置から
図24に描写されている下方動作位置へと下向きに移動可能となるように、柱515の周りに環状柔軟性底部分539を有する。
【0242】
空洞516はノズル521を保持し、そのノズルは、空洞516の少なくとも一部を通じて水などのベース液体の流れを案内するように、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するように、構成されている。
【0243】
ノズル521はノズル本体522を備え、ノズル本体は、ノズルの上端における入口開口部524と、ノズルの底端における出口開口部525との間で延びる導路523を有する。
【0244】
ノズル521は、柱515の底部分に固定されており、したがって、柱が
図23に描写されている初期位置から
図24に描写されている下方動作位置へと下向きに移動させられるとき、柱と共に移動する。したがって、ノズルは、カプセル本体の外周壁に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと、柱と共に移動させることができる。
【0245】
本発明によれば、カプセル本体505の底壁510は、少なくとも1つの貯留部出口519が設けられる。
図21~
図24に示されている具体的な実施形態では、貯留部出口519は、2つの開口519Aの形態で設けられており、それら開口は柱515の相対する側に位置付けられている。開口は底シール528で封止される。
【0246】
さらに、
図21~
図24に示されている実施形態では、開口封止面527が底壁510の底面に設けられている。開口封止面527は貯留部流出開口519Aを取り囲んでいる。底シール528は、開口封止面527に剥離可能に封止され、貯留部流出開口519Aを密封する。
【0247】
底シール528はノズル521にさらに固定される。
図21~
図24に示されている具体的な実施形態では、ノズルは封止面543と共に底面に設けられる。封止面543は、カプセル本体505の内周壁509とノズル521に設けられた封止面543との間に隙間545が存在するように、空洞516に位置付けられる。隙間545は、底シール528が隙間545にわたって延びるように、貯留部出口519とノズル521における封止面543との間に位置付けられる。
【0248】
案内部材533は、柱が初期位置から下方動作位置へと下向きに移動させられ、ノズルが上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動させられるとき、案内部材533が外周壁508に対して固定位置になるように、つまり、柱515と共に移動しないように、外周壁508またはその近くにおいて、封止されたカプセル502の底部に取り付けられている。
【0249】
案内部材533は、ノズルが分注位置にあるとき、ノズル521の出口開口部から出るベース液体の流れにおいて、またはその流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、貯留部出口から柱515の底開口部518に向けて、底開口部518の下へ流れる液体配合成分を受け入れるように、貯留部出口519の下から延びる。
【0250】
この実施形態では、案内部材533はリブ要素546が設けられている。リブ要素546は、柱515が
図23に描写されている初期位置にあるとき、底シール528に向けて上方向に延びる。リブ要素546は、底シール528と係合し、柱が
図24に描写されている下方動作位置へと押されるとき、隙間545に受け入れられる。
【0251】
したがって、柱515を、カプセル本体505の外周壁508に対して、上昇した受動位置から下降した分注位置へと移動させることで、リブ要素546は、底シール528を貯留部出口519から離すように引っ張って、液体配合成分を貯留部出口から流し出すことができる。
【0252】
図1~
図24に描写されているカートリッジ、および、例えば飲料準備および分注装置といった、カートリッジの適切な分注装置との協調のさらなる理解に考慮して、ここで、飲料または他の液体製品の準備が、
図25~
図30を参照して検討される。本明細書で検討されているカートリッジが同じ装置と併せて使用でき、分注は同じ原理に基づいて達成され得ることは、留意されたい。
【0253】
図25~
図29は、
- 筐体1105と、
- 装置における分注場所においてカートリッジ1を受け入れて保持するための、ここでは滑る引き出しである筐体1105に対してここでは移動可能である保持体1110と、
- 分注場所に配置されるベース液体送り込み突き刺し体1120を伴うベース液体送り込み組立体であって、突き刺し体1120は、ベース液体が導路23へと送り込むことができるように、カートリッジ1の上封止膜20を通じて穿孔するように具現化でき、カートリッジ1のノズル21の導路23に連結するように具現化される、ベース液体送り込み組立体と
を備える分注装置1100の構成要素を描写している。
【0254】
装置1100は、ここでは符号1130で概略的に描写されている、好ましくは、例えば空気ポンプまたはガスボトルといった加圧空気供給源である加圧ガス供給源が設けられる。
【0255】
装置1100は、加圧ガス供給源1130を、カートリッジ1001の貯留部、より具体的にはカプセルの貯留部と、直接的な連通とさせることで、液体配合成分を前記ガスによって加圧させ、それによって、カートリッジ1のノズル23がその分注位置へと持って行かれたとき、貯留部からの液体の分注を支援するように適合されている。
【0256】
これは、液体配合成分がどちらかというと粘性である場合に有利であり、例えば単一の飲料の分注サイクルの間など、例えば液体配合成分とベース液体との間に割合を考慮して、前記分注の制御を可能にもする。ガス圧力の制御が、必要な場合、液体配合成分の温度に依存する粘度効果を相殺するために使用されてもよく、例えば、液体配合成分が冷たいときにガス圧力を増加させる。実施形態では、装置は、例えば、装置の保持体に置かれたとき、または、分注場所に到着したとき、もしくは移動させられたときといった、分注サイクルの開始において、液体配合成分の温度および/またはカートリッジの温度を感知するように適合された温度センサを備え得る。
【0257】
例えば、「冷蔵庫から取り出されたカートリッジ」および「周囲温度のカートリッジ」といった、使用者が前記温度を入力することも考えられる。
【0258】
上封止膜が、温度変化により色を変化させることで液体配合成分の実際の温度の指示を提供する温度応答着色領域を有することも考えられる。そのため、装置は、カートリッジにおいて、温度を読み取るセンサ、もしくはその指示体を有し得るか、または、使用者は、装置に正しい入力を提供するように案内され得る。
【0259】
装置1100は、上封止膜が貯留部への加圧ガスの進入を可能とするために穿孔される場所の周りでカートリッジ1に封止して係合するように適合される外側ガスシール1146を、それ自体の周囲に沿って有する加圧半球部材1140を備える。ここでは、外側ガスシール1146は、カートリッジ1の外周壁8の外側封止面12に封止するように具現化されている。
【0260】
加圧ガス供給源1130は、カートリッジに封止して係合する外側ガスシールによって封止された空間の中で、半球部材1140の下に加圧ガスの送り込みを許容するために、半球部材1140に連結される。上封止膜が、例えば、カートリッジの柱の上端を下向きに移動させることで引き裂かれて開けられるなど、開けられているとき、空気などの加圧ガスのこの供給は、液体配合成分を加圧する。
【0261】
ここで、ベース液体送り込み突き刺し体1120は半球部材1140から突出している。突き刺し体と半球部材1140とは、一致して移動するように一体にされる。突き刺し体1120は、導路への加圧空気の進入を回避するために柱の上端に封止する、ここではOリングであるガスシール1146が設けられる。
【0262】
分注装置は、ここでは傍心機構1151と電気モータとを伴う動作可能変位デバイス1150を有し、動作可能変位デバイス1150は、保持体1110で保持されるカートリッジ1に対する半球部材1140および突き刺し体1120の移動を生成するように適合されている。
【0263】
変位デバイス1150が動作させられるとき、突き刺し体1120は上封止膜20を穿孔することができ、ノズル21の導路23に連結することになる。突き刺し体1120の、ここでは半球部材1140を伴った引き続きの下向きの動きによって、ベース液体送り込み突き刺し体は柱の一部を押し潰し、柱15の上部を移動させ、延いてはノズル21をその分注位置へと移動させ、そのため柱およびノズルを上昇した位置から下方分注位置へと押し、それによって、
図29を見ると、カートリッジ1からの飲料濃縮物などの分注を許容する。
【0264】
液体送り込み組立体は、ここではホース1121を介して、選択的に炭酸水および非炭酸水といった、炭酸水など、水をベース液体として送り込むように好ましくは装備されている。例えば、液体送り込み組立体は、ベース液体のためのポンプを備える、ならびに/または、液体送り込み組立体は、例えば、前記液体を冷却および/もしくは加熱するための中間熱交換器を介して、および/もしくは、水の炭酸化をもたらすための中間カーボネータを介して、水道管に連結される。
【0265】
カートリッジ1のための保持体1110は、カートリッジを受け入れ、底部を下向きにして実質的に水平な位置で保持するように装備されている。保持体は、液体製品の分注の間に前記製品が保持体からないままとなるような方法で、カートリッジ1の底部の下に開口を有する。これは、例えば、液体製品の炭酸ガス含有量の低減、装置の汚れ、および/または、連続しての提供ごとの相互汚染を回避するといった、流れの必要以上の阻害を回避する。
【0266】
図示されている実施形態では、保持体1110は、カートリッジのフランジの下だけでカートリッジを支持するように構成されている。図示されている実施形態では、保持体は引き出しであり、カートリッジを受け入れるための空洞は、カートリッジの底部を支持する底部または同様のものが完全にない。したがって、カートリッジは、保持体にあるときに自由に吊り下がっている底部を有する。
【0267】
保持体の分注場所の下のある距離において、装置は、マグカップ、または、飲料用グラスといった他の容器のための立つ場所を有する。
【0268】
ここで、使用者は、引き出し1110を滑らせて開け、カートリッジを引き出し1110における対応する空洞に置くことで開始する。好ましいとされているように、カートリッジは、保持体が前記上方フランジのための対応する支持面を形成するため、上方フランジから吊り下げられる。ここで、使用者は、カートリッジの装置1100の分注場所へと移動させられるように、カートリッジ1を伴う引き出し1110を筐体へと滑り込ませることで、引き出し1110を閉じる。この状況は
図25~
図27に描写されている。
【0269】
ここで、変位デバイス1150は、突き刺し体1120が上封止膜20を断裂し、ノズル21の導路23に連結するように、動作させられる。突き刺し体1120の、ここでは半球部材1140を伴った引き続きの下向きの動きによって、ベース液体送り込み突き刺し体は柱15の上端を移動させ、延いてはノズル20をその分注位置へと移動させ、ノズルを上昇した位置から下降した分注位置へと押し、それによって、カートリッジ1からの飲料濃縮物などの分注を許容する。
【0270】
図示されている実施形態では、カートリッジ1の上シール20は、内側封止面13に上シールが封止される柱の上端が、外側封止面14にシールが同じく封止される外周壁に対して下向きに押されることで、開けられる。したがって、シールにおいて生成される引っ張りによって、前記シールは引き裂かれて開けられる。代替の実施形態では、上シールを内側から外へと穿孔するための穿孔デバイスが、貯留部に設けられ得る。なおも他の実施形態では、分注デバイスはシール穿孔デバイスが設けられ得る。
【0271】
図28および
図29の比較から理解されるように、柱構造15の上方部分を、ここではノズル21との組み合わせで、初期位置から下方位置へと下へ移動させることで、上封止膜20を局所的に過大応力とさせ、それによって断裂させる。断裂は、上封止膜20に所望の1つ以上のガス圧力導入開口部を提供する。
【0272】
実施形態では、上封止膜20が、例えば、膜にレーザで刻み目を付けることで作られる、1つ以上のあらかじめ作られた刻み目線など、1つ以上の場所またはその近くにおいてあらかじめ弱くされる。
【0273】
突き刺し体1120の下向きの動きによって、ベース液体送り込み突き刺し体は、ノズル20をその分注位置へと移動させ、底シールを開口封止面から引き裂くことで、流出開口を開け、液体配合成分をカプセルの貯留部から流すことができる。
【0274】
ダイヤモンド形のシールが、貯留部の2つの流出開口との組み合わせで、シールが液体配合成分のための最適な案内部を形成することを行う。ダイヤモンド形は、シールを、貯留部流出開口の下から、ノズルに向けて方向付けられ、より具体的には、ノズルのフランジに設けられる分注開口に向けて方向付けられる2つの案内導路を形成させる。シールの表面は、案内導路の中心に向けて、および、ノズルに向けて、傾斜させられる。
【0275】
ここで、炭酸水および空気などの加圧ガスの供給が、可能性として一方が他方に対していくらかの時間遅れを伴って、開始される。ここで、液体配合成分は、カプセル本体の流出開口を通じてその進みが支援され、その流出開口から、液体配合成分は、底シールによって形成された案内導路に沿って、ノズルにおける分注開口に向けて流れる。この実施形態では、液体配合成分と、導路23を通じて進む水との両方が、カートリッジの底部におけるノズルから分注された後、液体配合成分は水と混ざり合う。
【0276】
1回の提供が準備されると、水または他のベース液体の流れが停止される。望まれる場合、いくらかのガスの流れが、カートリッジを完全に空にするために、および/または、例えば飲料濃縮物といった液体配合成分の最後の滴が放出されることを確実にするために、続けられてもよい。これは、配合成分の損失、および装置の汚れを回避する。
【0277】
分注サイクルの終わりにおいて、半球部材1140と突き刺し体1120とは、それらの初期位置へと移動させられ、カートリッジ1から外され、カートリッジ1の除去を許容し、これによって、引き出し1110を開けてカートリッジを取り出せる。
【0278】
図30は、カートリッジ2001が開いた状態にある、
図25~
図29で示されたものと同様の飲料分注装置2200を概略的に示している。
【0279】
装置は、筐体2205と、カートリッジ2001を受け入れて装置における分注場所で保持するための、ここでは引き出しである、カートリッジのための保持体2210とを有する。分注場所は、飲料用グラス2216のための支持部2215の直ぐ上方である。
【0280】
装置2200は、空気ポンプ2230と、上封止膜が貯留部への空気ポンプからの加圧空気の進入を可能とするために開口される場所の周りでカートリッジ2001に封止して係合するように適合される外側ガスシールを、それ自体の周囲に沿って有する加圧半球部材2240とを備える。
【0281】
ベース液体送り込み突き刺し体2220が、ここでは傍心機構および電気モータを伴う動作可能変位デバイス2250によって、ここでは鉛直に駆動される往復動ユニットとして、半球部材2240と一体化されており、動作可能変位デバイス2250は、保持体2210において保持されるカートリッジ2001に対する半球部材2240および突き刺し体2220の移動を生成するように適合されている。
【0282】
変位デバイス2250が動作させられるとき、突き刺し体2220は、カートリッジ2001の柱におけるノズルにおける導路に連結する。また、突き刺し体2220のさらなる動きにおいて、柱、またはその少なくとも上端は、その分注位置へと下向きに押され、その過程において、ノズルも下向きに移動させられる。
【0283】
装置2200は、水道管に連結される水入口2260を有する。望まれる場合、装置は、装置へと流れる水を濾過するための水フィルタを備え得る。
【0284】
符号2265は、2℃から10℃の間の温度など、水を冷却するための冷却デバイスを指示している。
【0285】
水冷却デバイス2265の出口は、弁組立体2266を介して、一方で突き刺し体2220に直接的に連結されており、他方で、インラインカーボネータまたはタンクなしのカーボネータといったカーボネータ2270に連結されている。CO2が冷却された水に溶解させられ、次に突き刺し体2220へと送り込むことができるように、CO2ボトル2275がカーボネータ2270に連結されてもいる。
【0286】
符号2280は、温水を突き刺し体2220に提供するように適合されている水加熱器を通る流れを指示している。その流れは、温水弁2281によって制御される。
【0287】
実施形態では、空気ポンプ2230は、大気圧を0.5barから2.5barの間で上回る空気圧を作り出すように適合されている。実施形態では、空気ポンプ2230は、例えばバーコードを読み取ることなどによって、カートリッジにおける読み取り可能な指示に依存して、所定の空気圧を作り出し、好ましくは、前記圧力は分注サイクルにわたって一定である。
【0288】
実施形態では、例えば約250mlなどの飲料のグラスのための分注サイクルは、15秒間から30秒間の間となる。
【0289】
実施形態では、液体配合成分とベース液体との間の体積比は、1:4から1:10の間であり得る。例えば、貯留部における50mlの液体配合成分が、飲料用グラスを満たすために、200~250mlの炭酸水と組み合わされる。
【0290】
実施形態では、貯留部からの液体配合成分の分注流量は、例えば1秒間あたり約2~3mlといった、ベース液体の分注サイクルにわたって実質的に均一である。
【0291】
図31~
図36は、本発明による、液体製品を提供するためのカートリッジ601の第6の例示の実施形態を示している。カートリッジは、
図1~
図5に示されているカートリッジと同様である。
【0292】
カートリッジ601は、
図33および
図35を見ると、封止されたカプセル602とノズル621とを備える。
【0293】
カプセル602は、カプセル本体605と、上シール620と、図示されている具体的な実施形態では底シール628とを備える。カプセル本体605は、
図31および
図32で切り離して示されている。
【0294】
カプセル本体605は、底部606と上部607とを有し、外周壁608と、内周壁609と、底壁610とをさらに備える。壁同士は、それらの間に環状の貯留部611を画定しており、その貯留部は、液体製品の準備のためにベース液体と組み合わされる飲料濃縮物などの液体配合成分の一部分で満たされる。
【0295】
内周壁609および外周壁608は、上端において、内側封止面613および外側封止面612がそれぞれ設けられ、封止面612、613は、それらの間に貯留部アクセス開口部614を画定している。
【0296】
図示されている具体的な実施形態では上封止膜620で示されている上シール620は、内側封止面613および外側封止面612に封止される。上シール620は、貯留部611を覆い、貯留部アクセス開口部614を密封する。
【0297】
内周壁609は柱615を形成し、柱は、柱の上部における上方開口部617と、柱の底端における底開口部618との間で延びる内部空洞616を有する。上方開口部617は内側封止面613によって取り囲まれている。上シール620は、内側封止面に封止され、したがって柱615の上部に封止される。空洞616はノズル621を保持し、そのノズルは、
図3で切り離して示されているノズルと同様である。ノズル621は、
図33および
図35において断面図で描写されている。ノズル621は、空洞616の少なくとも一部を通じて炭酸水などのベース液体の流れを案内するように、および、カプセルの底側においてベース液体を分注するように、構成されている。ベース液体は、貯留部に保持される液体配合成分と混合される。
【0298】
ノズル621は、ノズル本体622を備え、ベース液体の流れを案内するための導路623を有する。導路623は、ノズルの上端における入口開口部624と、ノズルの底端における出口開口部625との間で延びる。
【0299】
ノズル621は、底端において、フランジ629をさらに有する。フランジ629は、底シール628のための封止面を有し、2つの液体配合成分分注開口644を有する。分注開口644は、ノズルの出口開口部625を出るベース液体の流れ、つまり、出口開口部625から分注されるベース液体の流れにおいて、またはそのベース液体の流れに隣接して、液体配合成分を分注するために、ノズルの出口開口部625の近くでノズルのフランジ629を貫通する。
【0300】
図示されている実施形態では、壁区域が分注開口644に設けられており、分注装置を、壁の相対する側に位置付けられた2つの並列の導路へと分割している。図では、断面は、それぞれの分注開口に設けられた壁を貫いて延びている。したがって、
図33および
図35は、壁の一部と、壁に沿って延びる2つの導路の一方とを描写している。
【0301】
ノズル621は、柱615において保持され、柱の上部と共に、カプセル本体605の外周壁608に対して移動可能である。したがって、柱615の上端を下へ押すことで、ノズル621は、
図33に示された上昇した受動位置から、
図35に示された下降した分注位置へと移動させることができる。
【0302】
本発明によれば、カプセル本体605の底壁610は、少なくとも1つの貯留部出口619が設けられる。
図31~
図36に示されている具体的な実施形態では、貯留部出口619は、2つの開口619Aの形態で設けられており、それら開口は柱615の相対する側に位置付けられている。開口は底シール628で封止される。
【0303】
さらに、
図31~
図36に示されている実施形態では、カプセル本体605は、底壁610の底面において、周囲封止面626と開口封止面627とが設けられている。開口封止面627は貯留部流出開口619Aを取り囲んでいる。開口封止面627は、周囲封止面626と柱615の底開口部618との間に位置付けられる。
【0304】
底シール628は、開口封止面627に剥離可能に封止され、貯留部流出開口619Aを密封する。底シール628は、周囲封止面626にさらに固定され、ノズルのフランジ629において封止面630に固定される。
【0305】
カプセル602は、下向きに押され得る上端を伴う中心柱615を有する。図示されている実施形態では、柱615は押し潰し可能な柱であり、つまり、カプセル本体605の内周壁609は、柱の上端が柱の底端に向けて下向きに押されるときに座屈するように構成されている。柱は、座屈を促進する構造が設けられている。さらに、座屈構造632は、柱の座屈を特定の領域に局限するために設けられている。
【0306】
図示されている実施形態では、座屈構造は、線形の隆条部によって分離されたダイヤモンド形の凹部を備える。柱の壁は、柱の上部に適用される荷重を支持する壁の能力を局所的に低減させるために、凹部が設けられている。凹部同士の間の隆条部は、剛性の領域を形成する。柱の上部が下向きに押されるとき、柱の壁が凹まされた領域において座屈する一方で、凹部同士を分離する隆条部はおおよそ変化しないままである。したがって、隆条部は、ある角度の位置から水平位置に向けて移動させられ、隆条部同士の間の凹まされた領域をそれ自体へと折り畳ませる。柱は座屈し、柱の上部は、柱の下の端に向けて下向きに移動する。
【0307】
図示されている実施形態では、ダイヤモンド形の凹部の2つの列が設けられており、上方の列の凹部同士間の隆条部は、下方の列の隆条部の角度と反対の角度で延びている。ダイヤモンド形の凹部を使用する柱の座屈が柱の上部を鉛直軸の周りに回転させることが、提起されている。反対の角度でのダイヤモンド形の凹部の下方の列および上方の列の隆条部を設けることで、ダイヤモンド形の凹部の上方の列によって引き起こされる回転移動が、ダイヤモンド形の凹部の下方の列の回転移動によって対抗させられる。したがって、図示されている実施形態では、座屈は、柱の下方端に対する柱の上方端の回転を、引き起こさない、または最小限で引き起こすだけである。
【0308】
さらに、図示されている実施形態では、柱615の下方部分に補強構造662が設けられている。この補強構造662は、柱の上部が下向きに押されるとき、柱615の座屈に抗するために設けられており、したがって、柱の特定の領域への座屈の制限をさらに促進する。
【0309】
図示されている実施形態では、補強構造は、側面図で見たとき、柱の長手方向軸と平行な方向に延びるリブを備える。柱の上部を下方向に移動させるために柱の上部に適用される力の方向と平行に延びるリブは、凹部が柱の座屈に抗する状態を作り出す。
【0310】
図1~
図5に示されている実施形態では、柱の上端を押すことで、ノズルを下降した分注位置へと移動させる。したがって、柱の上端の下向きの移動は、ノズルの底端に封止された底シールが流出開口から離すように引っ張られる状態を作り出す。カプセルは、貯留部を開けるために、より具体的には、カプセルを開けるために、複雑なカプセル本体または外部の穿孔デバイスを必要としない。
【0311】
カートリッジ601は、受動位置における
図33および
図34と、能動位置における
図35および
図36とにおいて、上シールなしで描写されている。柱615の上部を押し下げることで、ノズル615は、受動位置から分注位置へと移動させられる。
【0312】
ノズル615が分注位置へと移動させられるとき、ノズルは、底シール628を、カプセルの底壁における流出開口619Aから離すように引っ張って液体配合成分を貯留部611から流し出すことができる。底シール628は、その周囲に沿って、カプセル本体605の底壁610の周囲封止面626に取り付けられたままである。
【0313】
したがって、ノズル615が分注位置にあるとき、底シール628は、その周囲に沿って、カプセル本体5の周囲封止面626に取り付けられ、その中心において、ノズル615の封止面630に取り付けられる。したがって、底シール628は、カプセルの底部における流出開口619Aから分注された液体配合成分を、ノズル621のフランジ629における2つの分注開口644へと案内するための漏斗を形成している。
【0314】
したがって、
図31~
図36に示されているカートリッジ601は、ノズル621の導路623の底端におけるベース液体出口開口631を介してのベース液体の流れと、ノズル621のフランジにおける分注開口644を介しての液体配合成分の2つの流れとを、同時に分注するように構成されている。ベース液体と液体配合成分とは、カートリッジの底部において混合されていない流れとして組み合わされる。
【0315】
図示されている実施形態では、ノズル621は、液体配合成分の流れをベース液体の流れと組み合わせる道具である。ノズル621の液体配合成分分注開口644は、液体配合成分の流れがベース液体の流れに隣接して分注されるようにベース液体が分注されるのに通るノズル621の導路623を定めるノズルの内壁に隣接して位置決めされている。液体配合成分の流れは、好ましくは、ベース液体の流れに付着するように分注される。液体配合成分とベース液体とは、飲料を保持するための飲料用グラスなどの容器に流れが当たるときに混合される。したがって、分注される流れによって容器において作り出される乱流が、流れを混合させるために使用される。ベース液体と液体配合成分とが、典型的には、分注される前に混合室で混合される従来の構成と比較して、本発明によるカートリッジは、流れにおける最小の乱流でベース液体と液体配合成分とを混合することを可能にする。これは、具体的には、炭酸水を含む飲料を分注するときに有益である。分注過程の間の低減した乱流のため、より少ないCO2しか水から分離されず、比較的多くのCO2含有量を含む飲料を得ることができる。
【0316】
図31~
図36に示されている例示の実施形態では、カートリッジ601は、柱615の上端の移動が封止されたカプセル602を開けるように構成されている。ノズル621とのカプセル本体605の組み合わせは、カプセルが上シール620および底シール628で封止されているため、カプセル本体に単純な形を持たせることができる。単純な形を有するカプセル本体は、カプセル本体、延いてはカプセル本体の壁を、多層材料とさせることができる。さらに、カプセル本体の単純な形は、熱成形を用いて提供させるのに適している。熱成形は、積層材料を使用することを可能とし、したがって、低コストにも拘らず向上したバリア特性を有するカプセル本体を提供する。
【0317】
それ自体において、カートリッジは、配合成分を保持するための、カプセル、より具体的には、封止された貯留部を、提供するように構成されており、そのカプセルは、貯留部に保持される具体的なベース配合成分に適合するバリア特性を有する。
【0318】
図31~
図36に示されている実施形態では、封止されたカプセル602は、ダイヤモンド形の底シール628が設けられることが、提起されている。このような実施形態では、カプセル本体605は、その底壁610において2つの流出開口部644が設けられ、それら流出開口部は柱615の相対する側に設けられている。
【0319】
描写されている実施形態では、ダイヤモンド形の底シール628は中心開口部を有し、その中心開口部を通じて、ノズル621の底端は突出する。底シール628は、その周辺において、カプセル本体605の底部に封止され、その中心開口部に沿って、ノズル621のフランジ629に封止される。底シール628は、貯留部611の流出開口619Aの周りでカプセル本体605の底壁610にさらに封止される。
【0320】
図31~
図36に示されている好ましい実施形態では、カプセル本体605の底部は、環状の形の肩部が設けられている。底シール628は、その周囲に沿って、環状の形の肩部に封止される。ノズルは環状のフランジが設けられている。底シール628は、その中心開口部に沿って、フランジに固定される。
【0321】
図示されている実施形態では、カプセルは、カプセル本体の柱から、フランジを備えるノズルの一部を押し出すことで開けられる。それによって、ノズルは底シールの中心をカプセル本体の底壁から離すように引っ張り、これによって、底シールは貯留部の流出開口から離すように引っ張られる。したがって、封止されたカプセルは開けられる。
【0322】
続いて、周囲の縁においてカプセルの底部になおも固定され、中心開口部に沿ってノズルになおも固定される底シールは、貯留部から分注される液体配合成分のための案内部として機能する。シールは、液体配合成分を、ノズルの出口開口部へと案内する、つまり、液体配合成分がベース液体の流れと並行に隣接して分注され得るようにベース液体が分注される開口部へと案内する。
【0323】
ダイヤモンド形のシールが、貯留部の2つの流出開口部との組み合わせで、シールが液体配合成分のための最適な案内部を形成することを行うことが、提起されている。ダイヤモンド形は、シールに、貯留部流出開口の下からノズルに向かって方向付けられる案内導路を形成させる。シールの表面は、案内導路の中心に向けて、および、ノズルに向けて、傾斜させられる。したがって、すべての液体配合成分は分注開口部に向けて案内され、案内導路に残る液体配合成分、つまり、分注されない液体配合成分の危険性が低減される。
【0324】
好ましい実施形態では、カプセル本体は、カプセルの壁が異なる材料の複数の層を備えるように、多層材料から作られ、好ましくは、多層材料のシートから熱成形され、材料は異なるバリア特性を有する。
【符号の説明】
【0325】
1 カートリッジ
2 封止されたカプセル
4 カプセル本体
5 カプセル本体
6 底部
7 上部
8 外周壁
9 内周壁
10 底壁
11 貯留部
12 外側封止面
13 内側封止面
14 貯留部アクセス開口部
15 柱
16 内部空洞
17 上方開口部
18 底開口部
19 貯留部出口
19A 貯留部流出開口
20 上シール、上封止膜
21 ノズル
22 ノズル本体
23 導路
24 入口開口部
25 出口開口部
26 周囲封止面
27 開口封止面
28 底シール
29 フランジ
31 流出開口、分注開口
201 カートリッジ
202 封止されたカプセル
205 カプセル本体
206 底部
207 上部
208 外周壁
209 内周壁
210 底壁
211 貯留部
212 外側封止面
213 内側封止面
214 貯留部アクセス開口部
215 押し潰し可能な柱
216 内部空洞
217 上方開口部
218 底開口部
219 貯留部出口
219B 穿孔可能底領域、開口
221 ノズル
222 ノズル本体
223 導路
224 入口開口部
225 出口開口部
232 座屈領域
233 案内部材
234 底部穿孔体
235 上端
236 底端
237 作動面
238 穿孔部材
244 分注開口
301 カートリッジ
302 封止されたカプセル
305 カプセル本体
306 底部
307 上部
308 外周壁
309 内周壁
310 底壁
311 貯留部
312 外側封止面
313 内側封止面
314 貯留部アクセス開口部
315 柱
316 内部空洞
317 上方開口部
318 底開口部
319 貯留部出口
319A 開口
320 上シール
321 ノズル
322 ノズル本体
323 導路
324 入口開口部
325 出口開口部
328 底シール
333 案内部材
339 環状柔軟性底部分
340 開口封止面
341 周囲封止面
342 挿入体
344 分注開口
347 穿孔部材
401 カートリッジ
402 カプセル
410 底壁
411 貯留部
441 周囲封止面
442 挿入体
444 分注開口
501 カートリッジ
502 封止されたカプセル
505 カプセル本体
506 底部
507 上部
508 外周壁
509 内周壁
510 底壁
511 貯留部
512 外側封止面
513 内側封止面
514 貯留部アクセス開口部
515 柱
516 内部空洞
517 上方開口部
518 底開口部
519 貯留部出口
519A 貯留部流出開口
520 上シール
521 ノズル
522 ノズル本体
523 導路
524 入口開口部
525 出口開口部
527 開口封止面
528 底シール
533 案内部材
539 環状柔軟性底部分
543 封止面
545 隙間
546 リブ要素
601 カートリッジ
602 封止されたカプセル
605 カプセル本体
606 底部
607 上部
608 外周壁
609 内周壁
610 底壁
611 貯留部
612 外側封止面
613 内側封止面
614 貯留部アクセス開口部
615 中心柱
616 内部空洞
617 上方開口部
618 底開口部
619 貯留部出口
619A 貯留部流出開口
620 上シール、上封止膜
621 ノズル
622 ノズル本体
623 導路
624 入口開口部
625 出口開口部
626 周囲封止面
627 開口封止面
628 底シール
629 フランジ
630 封止面
631 ベース液体出口開口
632 座屈構造
644 液体配合成分分注開口、流出開口部
662 補強構造
1100 分注装置
1105 筐体
1110 保持体、引き出し
1120 ベース液体送り込み突き刺し体
1121 ホース
1130 加圧ガス供給源
1140 加圧半球部材
1146 外側ガスシール、Oリング
1150 動作可能変位デバイス
1151 傍心機構
2001 カートリッジ
2200 飲料分注装置
2205 筐体
2210 保持体
2215 支持部
2216 飲料用グラス
2220 ベース液体送り込み突き刺し体
2230 空気ポンプ
2240 加圧半球部材
2250 動作可能変位デバイス
2260 水入口
2265 水冷却デバイス
2266 弁組立体
2270 カーボネータ
2280 水加熱器を通る流れ
2281 温水弁
【国際調査報告】