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特表2023-529817積層造形におけるレーザアレイの角度走査
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】積層造形におけるレーザアレイの角度走査
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/34 20140101AFI20230705BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20230705BHJP
   B23K 26/08 20140101ALI20230705BHJP
   B23K 26/21 20140101ALI20230705BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20230705BHJP
   B29C 64/268 20170101ALI20230705BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20230705BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20230705BHJP
   B22F 10/366 20210101ALI20230705BHJP
【FI】
B23K26/34
B23K26/00 N
B23K26/08 Z
B23K26/21 Z
B29C64/153
B29C64/268
B33Y10/00
B33Y30/00
B22F10/366
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573293
(86)(22)【出願日】2021-06-02
(85)【翻訳文提出日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 US2021035464
(87)【国際公開番号】W WO2021252241
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】63/037,142
(32)【優先日】2020-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518009515
【氏名又は名称】ヴァルカンフォームズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】コムスタ,ヤン パヴェル
(72)【発明者】
【氏名】ダンバー,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】アガーウォール,ラガフ
(72)【発明者】
【氏名】スイートランド,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】フェルドマン,マーティン,シー.
【テーマコード(参考)】
4E168
4F213
4K018
【Fターム(参考)】
4E168BA35
4E168BA81
4E168DA13
4E168KA04
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL03
4F213WL13
4F213WL45
4F213WL76
4F213WL80
4K018CA44
4K018EA51
(57)【要約】
積層造形のためのシステム及び方法が説明される。幾つかの実施形態では、積層造形システムの1つ又は複数のレーザエネルギー源を制御する方法は、少なくとも部分的に、走査角及び/又は所望のエネルギー密度に基づき得る。メルトプール間隔を制御するシステム及び方法も説明される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層造形プロセスにおいてエネルギー密度を制御する方法であって、
構築面の1つ又は複数の部分に伝達されるべき第1の所望のエネルギー密度を決定することと、
1つ又は複数のレーザエネルギー源の第1の所望の走査角を決定することと、
少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度及び前記第1の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を選択的に起動することと、
前記第1の所望の走査角に対応した、前記構築面に対する第1の方向に、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を移動させることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源が、レーザエネルギー源のアレイを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レーザエネルギー源の前記アレイが、レーザエネルギー源の矩形、線形、又は六角形アレイを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の前記第1の所望の走査角を決定することが、少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度に基づいて、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の前記第1の所望の走査角を決定することを含む、請求項1~3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の移動速度、並びに前記構築面の前記1つ又は複数の部分にわたり移動する前記起動されたレーザエネルギー源の数及び強度を制御することによって、前記第1の所望のエネルギー密度を前記構築面の前記1つ又は複数の部分に提供することをさらに含む、請求項1~4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記起動されたレーザエネルギー源の少なくとも一部の前記構築面に対する移動経路が少なくとも部分的にオーバーラップされる、請求項1~5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の所望の走査角を決定することが、少なくとも部分的に、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の間隔に基づいて、前記第1の所望の走査角を決定することを含む、請求項1~6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源が、前記構築面上に1つ又は複数のレーザビームスポットを生成するように構成され、前記方法が、少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度及び前記第1の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザビームスポットの間隔を調整することをさらに含む、請求項1~7の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記構築面の前記1つ又は複数の部分に伝達されるべき第2の所望のエネルギー密度を決定することと、
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の第2の所望の走査角を決定することと、
少なくとも部分的に、前記第2の所望のエネルギー密度及び前記第2の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を選択的に起動することと、
前記第2の所望の走査角に対応した、前記構築面に対する第2の方向に前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を移動させることと、
をさらに含む、請求項1~8の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の所望の走査角を決定することが、少なくとも部分的に、前記第1の所望の走査角に基づいて前記第2の所望の走査角を決定することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の所望のエネルギー密度が、前記第1の所望のエネルギー密度とは異なる、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の所望の走査角が、前記第2の所望の走査角に対して直交する、請求項9~11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも部分的に前記第1の所望の走査角に基づいて前記第2の所望の走査角を決定することが、少なくとも部分的に、前記第1の所望の走査角、及び前記第1の所望の走査角からの所定のずれに基づいて、前記第2の所望の走査角を決定することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の所望の走査角からの前記所定のずれが、5度以下である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源が、前記構築面上で1つ又は複数のレーザビームスポットを生成するように構成され、前記方法が、
少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度及び前記第1の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザビームスポットの間隔を調整することと、
少なくとも部分的に、前記第2の所望のエネルギー密度及び前記第2の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザビームスポットの前記間隔を調整することと、
をさらに含む、請求項9~14の何れか一項に記載の方法。
【請求項16】
構築面と、
1つ又は複数のレーザエネルギー源と、
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源に動作可能に結合されたプロセッサであって、前記プロセッサが、
前記構築面の1つ又は複数の部分に伝達されるべき第1の所望のエネルギー密度を決定することと、
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の第1の所望の走査角を決定することと、
少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度及び前記第1の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を選択的に起動することと、
前記第1の所望の走査角に対応した、前記構築面に対する第1の方向に、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を移動させることと、
を行うように構成された、プロセッサと、
を含む、積層造形システム。
【請求項17】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源が、レーザエネルギー源のアレイを含む、請求項16に記載の積層造形システム。
【請求項18】
前記レーザエネルギー源のアレイが、レーザエネルギー源の矩形、線形、又は六角形アレイを含む、請求項17に記載の積層造形システム。
【請求項19】
前記プロセッサが、少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度に基づいて、前記第1の所望の走査角を決定するように構成される、請求項16~18の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項20】
前記プロセッサが、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源の移動速度、並びに前記構築面の前記1つ又は複数の部分にわたり移動する前記起動されたレーザエネルギー源の数及び強度を制御することによって、前記第1の所望のエネルギー密度を前記構築面の前記1つ又は複数の部分に提供するように構成される、請求項16~19の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記起動されたレーザエネルギー源の少なくとも一部の前記構築面に対する移動経路が少なくとも部分的にオーバーラップするように、前記1つ又は複数のレーザエネルギー源を移動させるように構成される、請求項16~20の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項22】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源が離隔される、請求項16~21の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項23】
前記1つ又は複数のレーザエネルギー源が、前記構築面上に1つ又は複数のレーザビームスポットを生成するように構成され、前記プロセッサが、少なくとも部分的に、前記第1の所望のエネルギー密度及び前記第1の所望の走査角に基づいて、前記1つ又は複数のレーザビームスポットの間隔を調整するように構成される、請求項16~22の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項24】
積層造形プロセスにおいてメルトプール間隔を制御する方法であって、
所望のメルトプール間隔を決定することと、
複数のレーザエネルギー源の所望の走査角を決定することと、
少なくとも部分的に、前記所望のメルトプール間隔及び前記所望の走査角に基づいて、前記複数のレーザエネルギー源の複数の別個の部分を選択的に起動することによって、前記所望のメルトプール間隔分だけ離隔した複数のメルトプールを前記構築面上に形成することと、
前記所望の走査角に対応した、前記構築面に対する方向に、前記複数のレーザエネルギー源を移動させることと、
を含む、方法。
【請求項25】
前記起動されたレーザエネルギー源の少なくとも一部の前記構築面に対する移動経路が少なくとも部分的にオーバーラップする、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記構築面上に形成されるメルトプールの数が、起動されたレーザエネルギー源の数よりも少ない、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記所望のメルトプール間隔が、約50μm~約50mmである、請求項24~26の何れか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記構築面に適用されるエネルギー密度、前記複数のレーザエネルギー源の移動速度、及び前記複数のレーザエネルギー源の前記複数の起動された部分が、第1のメルトプールの経路が前記構築面に沿って第2のメルトプールの経路に隣接し、及び前記第1のメルトプールが、前記構築面に対する前記アレイの移動経路に沿った第1の場所で、前記第2のメルトプールが前記第1の場所に到達する前に凝固するように選択される、請求項24~27の何れか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記複数のレーザエネルギー源が、前記構築面上に複数のレーザビームスポットを生成するように構成され、前記方法が、少なくとも部分的に、前記所望のメルトプール間隔及び前記所望の走査角に基づいて、前記複数のレーザビームスポットの間隔を調整することをさらに含む、請求項24~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項30】
構築面と、
複数のレーザエネルギー源と、
前記複数のレーザエネルギー源に動作可能に結合されたプロセッサであって、前記プロセッサが、
所望のメルトプール間隔を決定することと、
前記複数のレーザエネルギー源の所望の走査角を決定することと、
少なくとも部分的に、前記所望のメルトプール間隔及び前記所望の走査角に基づいて、前記複数のレーザエネルギー源の複数の別個の部分を選択的に起動することによって、前記所望のメルトプール間隔分だけ離隔した複数のメルトプールを前記構築面上に形成することと、
前記所望の走査角に対応した、前記構築面に対する方向に、前記複数のレーザエネルギー源を移動させることと、
を行うように構成された、プロセッサと、
を含む、積層造形システム。
【請求項31】
前記複数のレーザエネルギー源が、レーザエネルギー源のアレイを含む、請求項30に記載の積層造形システム。
【請求項32】
前記レーザエネルギー源のアレイが、レーザエネルギー源の矩形、線形、又は六角形アレイを含む、請求項31に記載の積層造形システム。
【請求項33】
前記プロセッサが、前記起動されたレーザエネルギー源の少なくとも一部の前記構築面に対する移動経路が少なくとも部分的にオーバーラップするように、前記複数のレーザエネルギー源を移動させるように構成される、請求項30~32の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項34】
前記複数のレーザエネルギー源が離隔される、請求項30~33の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項35】
第1のメルトプールの経路が前記構築面に沿って第2のメルトプールの経路に隣接し、及び前記第1のメルトプールが、前記構築面に対する前記アレイの移動経路に沿った第1の場所で、前記第2のメルトプールが前記第1の場所に到達する前に凝固するように、前記構築面に適用されるエネルギー密度、前記複数のレーザエネルギー源の移動速度、及び前記複数のレーザエネルギー源の前記複数の起動された部分を制御するように前記プロセッサが構成される、請求項30~34の何れか一項に記載の積層造形システム。
【請求項36】
前記複数のレーザエネルギー源が、前記構築面上に複数のレーザビームスポットを生成するように構成され、前記プロセッサが、少なくとも部分的に、前記所望のメルトプール間隔及び前記所望の走査角に基づいて、前記複数のレーザビームスポットの間隔を調整するように構成される、請求項30~35の何れか一項に記載の積層造形システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年6月10日に出願された米国仮特許出願第63/037,142号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権の便益を主張するものであり、これの開示内容は、全体として本明細書に援用される。
【0002】
分野
[0002] 開示される実施形態は、積層造形のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] パウダーベッドフュージョンプロセスは、レイヤーバイレイヤープロセスで材料を選択的に接合することによって3次元形状が形成される積層造形プロセスの一例である。金属パウダーベッドフュージョンプロセスでは、1つ又は複数のレーザビームが、金属粉末の薄層にわたり走査される。レーザ出力、レーザスポット径、及び/又はレーザ走査速度などの様々なレーザパラメータが、伝達エネルギーが金属粉末の粒子を融解させるのに十分な領域にある場合は、1つ又は複数のメルトプールが、構築面(build surface)上に確立され得る。レーザビームは、凝固したメルトプールの軌跡が3次元プリントパーツの2次元スライスに対応した形状を生じさせるように、事前に規定された軌道に沿って走査される。1つの層の完成後に、粉末面は、規定の距離によって位置合わせされ、粉末の次の層が構築面上に広げられ、レーザ走査プロセスが繰り返される。多くの用途において、層の厚さ及びレーザ出力密度は、下部層の部分的再融解、及び連続した層の融合を提供するように設定され得る。層の位置合わせ及び走査は、所望の3次元形状が製作されるまで、複数回繰り返される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 幾つかの実施形態では、積層造形プロセスにおいてエネルギー密度を制御する方法は、構築面の1つ又は複数の部分に伝達されるべき第1の所望のエネルギー密度を決定することと、1つ又は複数のレーザエネルギー源の第1の所望の走査角を決定することと、少なくとも部分的に、第1の所望のエネルギー密度及び第1の所望の走査角に基づいて、1つ又は複数のレーザエネルギー源を選択的に起動することと、第1の所望の走査角に対応した、構築面に対する第1の方向に、1つ又は複数のレーザエネルギー源を平行移動させることと、を含む。
【0005】
[0005] 幾つかの実施形態では、積層造形システムは、構築面と、1つ又は複数のレーザエネルギー源と、1つ又は複数のレーザエネルギー源に動作可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、構築面の1つ又は複数の部分に伝達されるべき第1の所望のエネルギー密度を決定することと、1つ又は複数のレーザエネルギー源の第1の所望の走査角を決定することと、少なくとも部分的に、第1の所望のエネルギー密度及び第1の所望の走査角に基づいて、1つ又は複数のレーザエネルギー源を選択的に起動することと、第1の所望の走査角に対応した、構築面に対する第1の方向に、1つ又は複数のレーザエネルギー源を平行移動させることと、を行うように構成される。
【0006】
[0006] 幾つかの実施形態では、積層造形プロセスにおいてメルトプール間隔を制御する方法は、所望のメルトプール間隔を決定することと、複数のレーザエネルギー源の所望の走査角を決定することと、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔及び所望の走査角に基づいて、複数のレーザエネルギー源の複数の別個の部分を選択的に起動することによって、所望のメルトプール間隔分だけ離隔した複数のメルトプールを構築面上に形成することと、所望の走査角に対応した、構築面に対する方向に、複数のレーザエネルギー源を平行移動させることと、を含む。
【0007】
[0007] 幾つかの実施形態では、積層造形システムは、構築面と、複数のレーザエネルギー源と、複数のレーザエネルギー源に動作可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、所望のメルトプール間隔を決定することと、複数のレーザエネルギー源の所望の走査角を決定することと、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔及び所望の走査角に基づいて、複数のレーザエネルギー源の複数の別個の部分を選択的に起動することによって、所望のメルトプール間隔分だけ離隔した複数のメルトプールを構築面上に形成することと、所望の走査角に対応した、構築面に対する方向に、複数のレーザエネルギー源を平行移動させることと、を行うように構成される。
【0008】
[0008] 上述の概念及び以下に述べられるさらなる概念は、本開示が組み合わせにおいて限定されないため、任意の適切な組み合わせで配置されてもよいことが理解されるものとする。さらに、本開示の他の利点及び新規の特徴は、添付の図と併せて考慮されたときに、様々な非限定実施形態の以下の詳細な説明から明らかとなるだろう。
【0009】
図面の簡単な説明
[0009] 添付の図面は、一定の縮尺で描かれることが意図されたものではない。図面では、様々な図に示される、同一又はほぼ同一のコンポーネントのそれぞれが、同様の数字で表され得る。分かり易くするために、すべての図面で、すべてのコンポーネントに標識が付けられるわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】[0010]レーザアセンブリの単一のレーザが起動された積層造形システムの一実施形態の正面図である。
図1B】[0011]レーザアセンブリが、その幅に対して垂直な方向に走査する、図1Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図1C】[0012]レーザアセンブリが、回転後に、その幅に対して垂直な方向に走査する、図1Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図1D】[0013]レーザアセンブリが、レーザアセンブリの幅に対して非垂直角度で走査する、図1Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図2A】[0014]レーザアセンブリの複数のレーザが起動された積層造形システムの一実施形態の正面図である。
図2B】[0015]レーザアセンブリが、その幅に対して垂直な方向に走査する、図2Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図2C】[0016]レーザアセンブリが、回転後に、その幅に対して垂直な方向に走査する、図2Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図2D】[0017]レーザアセンブリが、第1のパスで、レーザアセンブリの幅に対して第1の非垂直角度で走査する、図2Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図2E】[0018]レーザアセンブリが、第2のパスで、レーザアセンブリの幅に対して第2の非垂直角度で走査する、図2Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図3A】[0019]レーザアセンブリの単一のラインレーザが起動された積層造形システムの一実施形態の正面図である。
図3B】[0020]レーザアセンブリが、その幅に対して垂直な方向に走査する、図3Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図3C】[0021]レーザアセンブリが、回転後に、その幅に対して垂直な方向に走査する、図3Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図3D】[0022]レーザアセンブリが、第1のパスで、ラインレーザの幅に対して第1の非垂直角度で走査する、図3Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図3E】[0023]レーザアセンブリが、第2のパスで、ラインレーザの幅に対して第2の非垂直角度で走査する、図3Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。
図4】[0024]少なくとも部分的に、伝達されるべき所望のエネルギー密度に基づいて、積層造形システムを動作させる方法の一実施形態を示す。
図5】[0025]少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔に基づいて、積層造形システムを動作させる方法の一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
[0026] パウダーベッドフュージョンプロセスなどの一部の積層造形プロセスでは、1つ又は複数のレーザビームが、構築面にわたり走査され得る。各レーザビームが取る構築面上の経路は、本明細書では、レーザビーム経路、又は単にビーム経路と呼ばれる。理論に制約されたくはないが、プリント中のレーザビーム経路と、プリントパーツ内の残留応力及び/又はひずみとの間に関係性が存在し得る。例えば、各層上で同じレーザビーム経路を繰り返すことは、プリントパーツの異方性ひずみと関連する場合があり、これは、予測できないひずみ、構築プロセス中の失敗、及び/又は他の望ましくない結果をもたらし得る。
【0012】
[0027] そのため、異なる層上で異なるレーザビーム経路を可能にすること、及び単一の層内で複雑なレーザビーム経路を可能にすることの両方のために、レーザビーム経路の形状を制御できることが有益な場合がある。レーザビーム経路の形状を制御するメリットには、ピークひずみ及び相殺的干渉の減少が含まれ、それによって、潜在的にプリントパーツの全体的なひずみが減少し得る。加えて、レーザビーム経路の形状を制御することは、より等方性のパーツを生じさせ得る。
【0013】
[0028] しかしながら、レーザビーム経路の形状を制御することに関連した課題が存在し得る。これらの課題は、レーザビームスポットが軸対称ではない例において、より明白となり得る。具体的には、非軸対称ビーム又は非軸対称ビームアレイを異なる方向に走査することは、一定のレーザ出力及び走査速度のために、異なる量のエネルギーが、構築面の異なるエリアに伝達されることに関連し得る。例えば、幅が長さの2倍ある単一の矩形「スポット」を考察する。このビームスポットが、所与の速度で、その幅に対して垂直な第1の方向に平行移動する場合には、スポットによって走査される構築面上の各エリアは、第1の量のエネルギーを受け取り得る。代わりに、このビームスポットが、同じ所与の速度で、その長さに対して垂直な第2の方向に平行移動する場合には、スポットによって走査される構築面上の各エリアは、レーザエネルギーに対する曝露時間が、各場所で2倍になるため、第1の量のエネルギーの2倍となり得る第2の量のエネルギーを受け取り得る。これらのエネルギーの問題に加えて、第1の方向の走査後に結果として生じるビーム経路の幅は、ビーム経路の投影エリアが走査方向によって異なるため、第2の方向の走査後に結果として生じるビーム経路の幅よりも大きくなり得る。
【0014】
[0029] 非軸対称スポット(又は複数のスポット)を平行移動させる課題を考慮して、ビーム経路の幅が一定のままであり、及びスポットによって走査される各点に伝達されるエネルギーの量が一定のままであるように、レーザビームスポットが平行移動するときにスポットを回転させることが適切であると思われるかもしれない。レーザビームスポットを回転させることは、レーザエネルギー源を回転させること、又は1つ若しくは複数のレーザエネルギー源を含むレーザアセンブリ全体を回転させることを含み得る。しかしながら、レーザアセンブリを回転させるときに、回転運動を記録すること及び正確な位置を測定することは、困難な場合があり、誤差を生じさせ得る。部分的にはレーザアセンブリのアスペクト比に応じて、小さな測定の相違が、一旦回転されると、レーザアセンブリの端部の最終的なポジショニングに大きな誤差を生じさせ得る。
【0015】
[0030] 上記を考慮して、本発明者らは、構築面に対する、レーザアセンブリによって放出されるレーザビームのパターンの平行移動の角度を制御することによって、レーザビーム経路の形状及び/又はエネルギーを制御することのメリットを認識及び理解した。幾つかの実施形態では、走査角を制御することは、レーザアセンブリの基準寸法に対するレーザアセンブリの走査方向を制御することを含み得る。従来の積層造形プロセスでは、レーザアセンブリは、単一方向に移動するように制約され得るレーザの線形アレイを含み得る。例えば、レーザアセンブリが構築面の幅に沿って延在するレーザの線形アレイを含む場合には、レーザアセンブリは、構築面の幅に対して垂直な方向に移動するように制約され得る。レーザビーム経路の形状の制御を可能にする積層造形プロセスでは、レーザアセンブリは、レーザアセンブリの基準寸法(例えば、レーザアレイの幅)に対して、構築面にわたり、所望の角度で放出されたレーザビームを平行移動させることができ得る。このようなレーザアセンブリの走査角の制御は、一般に、本明細書では角度走査(angled scanning)と呼ばれる。
【0016】
[0031] 幾つかの実施形態では、走査角は、レーザアセンブリの移動方向と、レーザアセンブリの幅に対して垂直な方向との間の角度差を含み得る。例えば、レーザアセンブリの幅にわたり延在するn個のレーザの線形アレイを含むレーザアセンブリを考察する。0°の走査角は、(レーザの間隔に応じて)n個の別個の溶接軌跡が形成され得るように、幅に対して垂直な方向にレーザアセンブリを走査することに対応し得る。別の極端な状態では、90°の走査角は、単一の溶接軌跡が形成されるように、幅に対して平行な方向にレーザアセンブリを走査することに対応し得る。90°で走査するときに、構築面の特定のエリアは、同様のレーザ出力及び走査速度を用いて0°で走査するときの構築面の特定のエリアと比較して、最大でn倍のエネルギー量を受け取る場合があり、これは、異なるレーザビーム経路がオーバーラップすることに関連し得る。一般に、レーザアセンブリの走査角と、異なるレーザビーム経路のオーバーラップ量(ひいては、異なるレーザビーム経路によって伝達されるエネルギー量)との間に関係性が存在し得る。理論に制約されたくはないが、走査角が0°から90°に増加するにつれて、構築面の所与の面積に印加されるエネルギーの量は増加し、及び1つ又は複数のビーム経路によって走査される構築面の総面積は、減少し得る。
【0017】
[0032] 少なくとも部分的に走査角に基づく不均等エネルギー分布に関連した課題を考慮して、本発明者らは、レーザアセンブリのレーザのエネルギープロファイルを調整することによって、構築面上のエネルギー分布が、角度走査中に、より一貫性を有する状態にされ得ることを認識及び理解した。つまり、角度走査に起因し得る構築面上の不均一エネルギー分布が、予測され、レーザエネルギープロファイルを調整することによって補償され得る。複数のレーザの線形アレイの例では、2つ以上のレーザによって走査され得る構築面のエリアは、単一のレーザによって走査され得る構築面のエリアよりも高いエネルギー入力を受け取り得る。複数のレーザによって走査されるエリアにおける、各レーザによって伝達されるエネルギーの量を減少させることによって、より一貫性のあるエネルギー分布を達成することができる。加えて、2つ以上のレーザを用いて、あるエリアを走査することは、単一のレーザの出力だけでは融解させることが不可能かもしれない材料の融解を可能にし得る。
【0018】
[0033] 理論に制約されたくはないが、異なる複数の方向に非軸対称スポット(又は複数のスポット)を平行移動させることは、スポットによって走査される各エリアに伝達されるエネルギーの量と、結果として生じるビーム経路の幅の間のトレードオフをもたらし得る。それに応じて、少なくとも部分的に走査角に基づいて、処理される材料の量と、その材料に伝達されるエネルギー密度の間にトレードオフが存在し得る。一方の極端な状態では、第1の走査角は、第1の小さな範囲の達成可能なエネルギー密度で、最大量の処理される材料をもたらし得る。別の極端な状態では、第2の走査角は、最大範囲の達成可能なエネルギー密度で、最小量の処理される材料をもたらし得る。第1の走査角は、より高いレートでより多くの材料の処理を可能にすることが望ましい場合がある。第2の走査角は、より低いエネルギー密度で、第1の走査角で走査される場合には、融解するのに十分なエネルギーを受け取らないかもしれない材料の融解を可能にすることが望ましい場合がある。つまり、融解するために、単一のレーザによって伝達され得るよりも多くのエネルギーを必要とし得る材料は、複数のレーザが同じエリアにエネルギーを伝達することを可能にする走査角で、複数のレーザを含むレーザアセンブリを平行移動させることによって融解させられ得る。もちろん、第1の走査角と第2の走査角との間の角度で走査することによって、これらの極端なケースの域を越えて、処理される材料の量及び伝達されるエネルギー密度の異なる組み合わせが可能である。レーザスポットエネルギー密度及びレーザビーム経路寸法をカスタマイズするこの能力は、以下でさらに述べるように、メルトプールのより優れた制御を含む、数多くのメリットを有し得る。
【0019】
[0034] 上記を考慮して、本発明者らは、積層造形システムの1つ又は複数の動作パラメータを制御するために所望のエネルギー密度及び走査角を使用して積層造形システムの動作を制御する方法に関連するメリットを認識した。例えば、構築面の1つ又は複数の部分に伝達されるべき所望のエネルギー密度及び走査角は、別々に決定されてもよい。代替的に、幾つかの実施形態では、走査角は、以下で詳しく述べる通り、少なくとも部分的に所望のエネルギー密度に関して決定され得る。次に、レーザアセンブリの1つ又は複数のレーザエネルギー源が、1つ又は複数のレーザエネルギー源が所望の走査角に一致した方向に対応して構築面に対して平行移動されるときに、所望のエネルギー密度及び所望の走査角に少なくとも部分的に基づいて選択的に起動され得る。
【0020】
[0035] 本発明者らは、レーザアセンブリを異なる走査角で動作させるときにメルトプール間隔を制御することに関連するメリットも認識した。例えば、幾つかの実施形態では、積層造形プロセスにおいてメルトプール間隔を制御する方法は、レーザアセンブリの1つ又は複数のレーザエネルギー源の所望のメルトプール間隔及び走査角を決定することを含み得る。次に、レーザエネルギー源の複数の別個の部分が、構築面上で、別個の離隔したメルトプールを形成するように起動され得る。レーザエネルギー源の具体的な起動及び動作は、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔を有して構築面上に離隔したメルトプールを設けるための所望のメルトプール間隔及び所望の走査角に基づき得る。離隔したメルトプールが形成されると、レーザエネルギー源は、所望の走査角に対応した構築面に対する方向に平行移動され得る。幾つかの実施形態では、メルトプールは、レーザエネルギー源の平行移動に先立って形成されなくてもよく、レーザエネルギー源の平行移動中に形成されてもよいことが理解されるものとする。メルトプール間隔は、それぞれのレーザエネルギー密度及び1つ又は複数のレーザエネルギー源の平行移動の角度に対する走査速度を有する1つ又は複数の指定のレーザエネルギー源の組み合わせによって指定され得る。
【0021】
[0036] 幾つかの実施形態では、積層造形システムは、レーザアセンブリを含み得る。レーザアセンブリは、1つ又は複数のレーザエネルギー源(本明細書では、レーザとも呼ばれる)を含み得る。各レーザエネルギー源は、構築面に向けてレーザビームを放出し得る。各レーザビームは、レーザビームスポットで構築面と接触し得る。
【0022】
[0037] 上述の通り、幾つかの実施形態では、レーザアセンブリは、1つ又は複数の非軸対称スポットを生じさせる1つ又は複数のレーザを含み得る。非軸対称スポットは、矩形スポット、楕円スポット、レーザビームライン、又は任意の他の非軸対称形状を含み得る。さらに他の実施形態では、レーザアセンブリは、各スポットが軸対称でもよいか否かにかかわらず、非軸対称配置に配置され得る複数のスポットを生じさせる複数のレーザを含み得る。これらの実施形態のどちらかにおいて(すなわち、単一の非軸対称スポット、又は非軸対称配置に配置された複数のスポットのどちらか一方)、異なる走査角で1つ又は複数のスポットを平行移動させることは、異なるエネルギー分布プロファイルを有するビーム経路を生じさせ得る。理論に制約されたくはないが、異なる方向の平行移動は、異なるビーム経路間、又は同じビーム経路の部分間の異なる度合いのオーバーラップをもたらし得る。
【0023】
[0038] 幾つかの実施形態では、レーザアセンブリは、アレイに配置された1つ又は複数のレーザエネルギー源を含み得る。アレイは、矩形、線形、六角形、又は任意の他の適切なアレイ配置を含み得る。アレイは、反復パターンを含んでもよく、反復パターンは、連続パターン又は不連続パターンでもよい。幾つかの実施形態では、アレイの隣接するレーザは、接触していてもよく、他の実施形態では、隣接するレーザは、離隔していてもよい。幾つかの実施形態では、レーザアセンブリは、アレイに配置されていない複数のレーザを含み得る。したがって、本開示はこの点において限定されないため、レーザアセンブリが、任意の適切な配置で並べられた任意の適切な数のレーザを含み得ることが理解されるものとする。
【0024】
[0039] 幾つかの実施形態では、レーザアセンブリは、レーザアセンブリに対して事前に規定された角度で、レーザビームを放出し得る。このような実施形態では、レーザビームは、レーザアセンブリ及び構築面の相対運動により、構築面上の経路をたどり得る。相対運動は、本開示がこの点において限定されないため、静止した構築面に対するレーザアセンブリの運動、静止したレーザアセンブリに対する構築面の運動、又は固定された外部基準点に対するレーザアセンブリ及び構築面両方の運動によるものでもよい。このような実施形態では、レーザアセンブリは、光学ヘッドに組み込まれてもよい。他の実施形態では、レーザアセンブリ及び構築面の両方が、互いに対して静止したままでもよく、レーザアセンブリに対するレーザビームの角度が、任意の適切な制御方法を用いて構築面上の経路をたどるように動的に調整されてもよい。このような実施形態では、レーザ検流計、固体走査、又は構築面上でレーザビームの相対運動を制御することが可能な任意の他の適切なコンポーネントなどの1つ又は複数の光学コンポーネントが使用されてもよい。さらに他の実施形態では、上記の制御方法の組み合わせが使用されてもよい。したがって、本開示がこの点において限定されないため、構築面にわたる1つ又は複数のレーザビームの相対運動を制御する任意の適切な方法が使用され得ることが理解されるものとする。
【0025】
[0040] 幾つかの実施形態では、走査角は、少なくとも部分的に、レーザアセンブリ内のレーザの間隔に基づき得る。レーザアセンブリ内の異なるレーザ間隔は、同じ走査角の場合であっても、異なる度合いのレーザビーム経路のオーバーラップに関連し得る。理論に制約されたくはないが、互いにより近接して間隔を空けたレーザは、より離れて間隔を空けたレーザと比較して、所与の走査角に関して、より多くのビーム経路のオーバーラップに関連し得る。
【0026】
[0041] 幾つかの実施形態では、構築面上のレーザビームスポットの間隔が調整され得る。例えば、構築面上のレーザビームスポットの間隔を調整することは、レーザアセンブリ内のレーザの間隔を調整することを含み得る(例えば、レーザ間の間隔を調整するために、1つ又は複数のレーザが、1つ又は複数の方向に平行移動させられ得る)。代替的に、構築面上のレーザビームスポットの間隔は、レーザアセンブリ内のレーザの間隔を調整することなく調整され得る。例えば、アセンブリ内のレーザの間隔を調整することなく構築面上のレーザビームスポットの間隔を調整するために、光学アセンブリの1つ又は複数のレンズが調整されてもよい(例えば、レーザアセンブリの1つ又は複数のレーザに対する1つ又は複数のレンズの位置を調整することによって、構築面上のレーザビームスポットの相対間隔が調整され得る)。構築面上のレーザビームスポットの間隔を調整することは、本開示がこの点において限定されないため、1つ又は複数のレーザに関連する1つ又は複数の機械及び/又は光学アセンブリに対して任意の適切な調整を行うことを含み得ることが理解されるものとする。1つ又は複数のレーザに関連する機械及び/又は光学アセンブリに対する適切な調整の例は、限定されないが、1つ又は複数のレンズの位置及び/又は配向を調整すること、1つ又は複数のミラーの位置及び/又は配向を調整すること、並びに1つ又は複数のレーザの位置及び/又は配向を調整することを含む。幾つかの実施形態では、構築面上のすべてのレーザビームスポットの相対間隔は、同時に、及び/又は協調的に調整され得るが、幾つかの実施形態では、構築面上の各レーザビームスポットの間隔は、個々に調整され得る。
【0027】
[0042] 構築面上のレーザビームスポットの間隔を調整することは、例えば、所望の走査角及び所望のエネルギー密度が、レーザビームスポットの現在の間隔では達成可能ではないかもしれない場合に望ましいことがある。例えば、第1の構成において、所望の走査角での走査が、所望のエネルギー密度を超えるエネルギー密度を伝達することに関連し得るように、レーザビームスポットは、比較的近接して間隔を空け得る。第2の構成において、第1の構成と比較してレーザビームスポットがより離れて広がるように、レーザビームスポットの間隔が調整される場合には、所望の走査角での走査は、所望のエネルギー密度を伝達することに関連し得る。別の例として、第1の構成において、各レーザビームで所望の出力を伝達することが、所望のエネルギー密度を超えるエネルギー密度を構築面に伝達することに関連し得るように、レーザビームスポットは、所定の方向に走査されるときに、比較的近接して間隔を空け得る。しかしながら、第2の構成では、レーザビームスポットが上記所定の方向に走査されるときに、第1の構成と比較して、レーザビームスポットがより離れて広がるように、レーザビームスポットの間隔が調整され得る。走査方向及び各レーザビームによって提供される出力と組み合わせて、スポット間の間隔を増加させることによって、システムのプロセッサは、システムが所望のエネルギー密度を構築面に伝達するようにシステムを制御し得る。したがって、幾つかの実施形態では、構築面上のレーザビームスポットの間隔は、少なくとも部分的に、所望の走査角及び/又は所望のエネルギー密度に基づいて調整され得る。幾つかの実施形態では、レーザビームスポットの間隔は、パスごとに調整され得る。例えば、レーザビームスポットの間隔は、少なくとも部分的に、第1のパスに関連した第1の所望の走査角及び/又は第1の所望のエネルギー密度に基づいて調整されてもよく、再び、少なくとも部分的に、第2のパスに関連した第2の所望の走査角及び/又は第2の所望のエネルギー密度に基づいて調整されてもよい。もちろん、構築面上のレーザビームスポットの間隔を調整するための他の原理が適切な場合があり、本開示は、この点において限定されない。上記を考慮して、幾つかの実施形態では、所望のエネルギー密度を決定し、それを構築面に提供するために、構築面上のレーザビームスポットの間隔、レーザビームに関連した出力、及び所望の走査角が、関連のプロセッサ又は他のコントローラによって使用され得る。
【0028】
[0043] 上記の通り、場合によっては、積層造形プロセスのパスごとに走査角を変更することが望ましい場合がある。幾つかの実施形態では、第1のパスの走査角は、第2又は他の後続のパスの走査角とは異なり得る。第2のパスの走査角は、少なくとも部分的に、第1のパスの走査角に基づき得る。連続するパス間の走査角の差は、-179°、-150°、-135°、-120°、-90°、-60°、-45°、-30°、-1°、1°、30°、45°、60°、90°、120°、135°、150°、179°、及び/又は任意の他の適切な角度の任意の適切な組み合わせの間でもよく、又はそのような任意の適切な組み合わせに等しくてもよい。幾つかの特定の実施形態では、連続するパスの走査角の差は、上記の他の組み合わせが企図されるが、60°~120°の間(60°及び120°を含む)、約90°(すなわち、連続する走査は、実質的に垂直でもよい)でもよい。例えば、第1のパスは、+45°の走査角を含んでもよく、第2のパスは、-45°の走査角を含んでもよい。別の例として、第1のパスは、+60°の走査角を含んでもよく、第2のパスは、-30°の走査角を含んでもよい。もちろん、本開示は、上記の具体的な関係性の何れにも限定されないため、何れのパスも、任意の所望の走査角を使用して行うことができ、連続するパス間の走査角の任意の適切な差を使用することができる。
【0029】
[0044] 幾つかの実施形態では、構築プロセス中に、繰り返し同じ方向に走査することを回避することが望ましい場合がある。したがって、幾つかの実施形態では、実際の命令走査角は、公称命令走査角を中心にディザーなどの小さなずれを含み得る。ディザーは、公称命令走査角に対してどちらの方向のものでもよい。幾つかの実施形態では、ディザーの絶対値は、1°、2°、3°、4°、5°、6°、7°、8°、9°、及び/又は任意の他の適切な大きさ以上でもよい。また、ディザーの絶対値は、10°、9°、8°、7°、6°、5°、4°、3°、2°、及び/又は任意の他の適切な大きさ以下でもよい。例えば-10°~+10°の間(-10°及び+10°を含む)のディザーを含む、上記範囲の組み合わせが企図される。本開示は、この点において限定されないため、上記のディザーを上回る、及び下回る他の適切なディザーが企図される。本開示は、ディザーがどのように実装されるかに限定されないため、動作中に、ディザーの大きさは、所望のディザー範囲内のランダムに決定されたディザーの大きさを使用して適用されてもよく、ディザーは、動作中に秩序立てて変化してもよく、及び/又は命令走査角にディザーを適用する任意の他の所望の方法が実装されてもよい。
【0030】
[0045] 幾つかの実施形態では、レーザは、構築面上で粉末を融解させ、それによって、1つ又は複数のメルトプールが形成され得る。幾つかの実施形態では、各起動されたレーザが、それ自体のメルトプールを形成し得る。幾つかの実施形態では、メルトプールの数は、起動されたレーザの数よりも少なくてもよい。つまり、複数のレーザが単一のメルトプールにエネルギーを与えるように、複数のメルトプールが、大きくなって合体してもよい。理論に制約されたくはないが、1つ又は複数のメルトプール間の間隔は、部分的には、液体金属の表面張力などの要因により、1つ又は複数のメルトプールを形成した1つ又は複数のレーザ間の間隔とは異なり得る。角度走査中に、構築面上のレーザビーム経路の間隔は、走査角と関連し得る。それに応じて、メルトプールの間隔は、走査角と関連し得る。幾つかの実施形態では、走査角は、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔に関して決定され得る。幾つかの実施形態では、メルトプール間隔は、50μm、100μm、500μm、1mm、又は任意の他の適切な間隔よりも大きくてもよい。また、幾つかの実施形態では、メルトプール間隔は、50mm、10mm、5mm、1mmより小さくてもよい。50μm~50mmの間(50μm及び50mmを含む)のメルトプール間隔を含む、上記のメルトプール間隔の組み合わせが企図される。もちろん、本開示は、この点において限定されないため、上記のメルトプール間隔を上回る、及び下回る他の適切なメルトプール間隔が可能である。
【0031】
[0046] 上記の通り、構築面上のレーザビームスポットの間隔は、調整することができる。幾つかの実施形態では、構築面上のレーザビームスポットの間隔は、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔に基づいて調整され得る。例えば、他の所望のパラメータ(例えば、所望の走査角、所望のエネルギー密度)を使用した、レーザビームスポットの第1の間隔(例えば、近い間隔)を有する走査が、別個のメルトプールが(望ましくなく)単一のメルトプールに結合することをもたらす可能性がある場合には、レーザビームスポットの間隔は、別個のメルトプールが分離したままであるように、第2の間隔(例えば、より分散した間隔)に調整され得る。したがって、幾つかの実施形態では、構築面上のレーザビームスポットの間隔は、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔、所望の走査角、及び/又は所望のエネルギー密度に基づいて調整され得る。上記を考慮して、幾つかの実施形態では、所望のメルトプール間隔を決定し、それを構築面に提供するために、構築面上のレーザビームスポットの間隔、レーザビームに関連した出力、及び所望の走査角が、関連のプロセッサ又は他のコントローラによって使用され得る。
【0032】
[0047] 積層造形プロセスの幾つかの実施形態では、複数のメルトプールが形成され得る。異なるメルトプールの特性を制御するために、異なるパラメータが選択され得る。例えば、構築面に適用されるエネルギー密度及び/又はレーザエネルギー源の平行移動速度は、第1のメルトプールの経路が、構築面に沿って第2のメルトプールの経路に隣接し得るように選択され得る。必要に応じて、第2のメルトプールが第1のメルトプールに到達する前に第1のメルトプールが凝固することを確実にするために、パラメータが適切に選ばれてもよい。
【0033】
[0048] 分かり易くするために、本明細書に記載する実施形態は、レーザアセンブリの幅に対して規定された角度で走査される。しかしながら、本開示は、この様式に限定されないため、本明細書に記載される様々な実施形態の走査角は、レーザアセンブリの任意の適切な基準寸法、平面、又は他の適切な特徴に対して規定されてもよいことが理解されるものとする。本開示のために、レーザアセンブリの幅は、関連の構築面の平面と平行な平面内のレーザアセンブリの最大横寸法として規定され得る。例えば、レーザの線形アレイを含むレーザアセンブリは、レーザがアライメントされる方向に関連した幅を有し得る。幾つかの実施形態では、レーザアセンブリは、レーザの対称配置を含んでもよく、及び/又はレーザアセンブリは、単一の最大横寸法を有していなくてもよい。これらの実施形態では、本開示が、この様式に限定されないため、レーザアセンブリの走査角を規定するために、レーザアセンブリに対する任意の他の適切な方向的基準が用いられてもよい。
【0034】
[0049] 図を参照して、具体的な非限定実施形態が、さらに詳細に説明される。これらの実施形態に関して説明される様々なシステム、コンポーネント、特徴、及び方法は、本開示が、本明細書に記載される具体的な実施形態のみに限定されないため、個々に、及び/又は任意の所望の組み合わせで使用されてもよいことが理解されるものとする。
【0035】
[0050] 図1A~1Dは、レーザアセンブリの単一のレーザが起動された積層造形システムの一実施形態を示す。図1Aの正面図では、積層造形システム100は、構築面102及びレーザアセンブリ104を含む。レーザアセンブリ104は、1つ又は複数のレーザエネルギー源106(本明細書ではレーザとも呼ばれる)を含む。積層造形システム100は、さらに、本明細書に記載する方法を実施するためのプロセッサ実行可能命令を保存した関連のメモリを含むプロセッサ120を含む。プロセッサは、1つ又は複数のレーザ106に動作可能に結合される。レーザ106の1つが、レーザビーム108を生成するために起動される。
【0036】
[0051] 図1Bの上面図では、レーザアセンブリ104が、大きな矢印で示される、レーザアセンブリの幅に対して垂直な方向に、構築面102にわたって走査する。図の実施形態では、構築面102の幅は、x軸に沿って存在し、構築面102の長さは、y軸に沿って存在する。同様に、レーザアセンブリ104の幅は、a軸に沿って存在し、レーザアセンブリ104の長さは、b軸に沿って存在する。この実施形態では、レーザアセンブリ104の幅(a軸)は、構築面の幅(x軸)と平行である。レーザビーム108は、構築面102と接触し、それによって、レーザビームスポット110が作られる。レーザアセンブリ104が構築面102にわたり平行移動するにつれて、スポット110が、構築面102上でレーザビーム経路112を残す。走査角αは、レーザアセンブリ104の幅に対して垂直な方向(すなわちb軸)からの(大きな矢印で示される)走査方向のずれとして規定される。図1Bの実施形態では、レーザアセンブリ104の移動の方向がb軸と平行であるため、走査角αは0°である。構築面にわたるレーザビームの走査角は、任意の適切な様式で実装され得ることが理解されるものとする。例えば、複数のレーザを含む光学ヘッドが、構築面にわたり所望の方向に走査されてもよく、検流計制御装置を使用して、所望のレイアウトで所望の走査方向に沿ってレーザを走査してもよく、静止した光学ヘッドの下で構築面を移動させてもよく、上記の組み合わせ及び/又は任意の他の適切な方法を使用して、構築面に対するレーザの移動の方向を制御してもよい。
【0037】
[0052] 図1Cは、レーザアセンブリ104が、構築面102に対して回転した後に、その幅に対して垂直な方向に1つ又は複数のレーザビームを走査する、図1Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。レーザアセンブリ104は、依然として、その幅に対して垂直な方向について同じ方向に平行移動する(すなわち、レーザアセンブリ104は、依然としてb軸に沿って平行移動する)ため、この場合、走査角αも0°である。レーザアセンブリ104が回転した後には、b軸及びy軸がもはやアライメントされないため、この平行移動方向は、構築面102と比べて異なることが理解されるものとする。しかしながら、前述の通り、構築面に対するレーザアセンブリのこの物理的回転は、実施が困難な場合があり、及び/又はシステムの制御に誤差を導入し得る。
【0038】
[0053] 図1Dは、レーザアセンブリ104が、レーザアセンブリの幅に垂直な方向に対して角度を成して、構築面上でレーザビームを平行移動させるように制御される、図1Aに示される積層造形システムの実施形態の上面図である。つまり、レーザアセンブリ104は、b軸に対して角度を成してレーザビームを平行移動させるように制御される。図の実施形態では、走査角αは30°である。もちろん、本開示は、この点において限定されないため、任意の走査角が選ばれ得ることが理解されるものとする。図の実施形態ではレーザビームスポット110は軸対称であるため、図1Dのビーム経路112は、図1B及び1Cのビーム経路112のエネルギー分布プロファイルに類似したエネルギー分布プロファイルを有する。理論に制約されたくはないが、単一の軸対称ビームスポットの異なる走査角は、異なるエネルギー分布プロファイルに関連しない場合がある。
【0039】
[0054] 図2A~2Eは、レーザアセンブリの複数のレーザが非対称レイアウトで起動された積層造形システムの一実施形態を示す。図2Aの正面図を参照して、レーザアセンブリ204は、複数のレーザ206を含む。積層造形システムは、さらに、本明細書に記載する方法を実施するためのプロセッサ実行可能命令を保存した関連のメモリを含むプロセッサ220を含む。プロセッサは、1つ又は複数のレーザに動作可能に結合される。レーザ206のサブセットが起動され、それによって、レーザビーム208が形成される。上記の通り、レーザは、任意の適切な配置で並べられてもよいことが理解されるものとする。例えば、起動されたレーザは、線形アレイ、矩形アレイ、又は六角形アレイで配置されてもよい。各レーザは、1つ若しくは複数の隣接レーザと接触していてもよく、又は、レーザは、離隔していてもよい。本開示は、この点において限定されないため、レーザ及び/又はレーザビーム間の任意の適切な間隔が使用され得る。図の実施形態では、レーザ206は、線形アレイに配置され、隣接するスポット210が接触するように、レーザビームスポット210(図2Bを参照)を生成する。
【0040】
[0055] 図2B及び2Cの上面図では、図1B及び1Cに関連する上記の説明と類似のやり方で、レーザアセンブリ204が、構築面にわたり、その幅に対して垂直な方向にレーザビームを走査する。図2Cでは、レーザアセンブリ204が、走査の前に構築面202に対して回転されることが理解されるものとする。図2B及び2Cとは対照的に、図2Dのレーザアセンブリ204は、ある走査角でレーザビームを平行移動させる。この場合、ビームスポット210によって形成されるビーム経路212は、一部のエリア214でオーバーラップする。これらのオーバーラップエリア214は、オーバーラップをまったく含まないビーム経路212の部分と比較して、レーザビームからより多くのエネルギーを受け取り得る。理論に制約されたくはないが、各レーザビームのエネルギー分布プロファイル及びレーザアセンブリの走査角(及びレーザアセンブリ内のレーザ分布パターン)を知ることは、ビーム経路がオーバーラップするエリアに伝達される増加エネルギーの計算を可能にし得る。様々なレーザビームのエネルギー分布プロファイル、出力、及び/又は他の適切なパラメータの適切な制御が、必要に応じて、ビーム経路がオーバーラップするエリアに伝達されるエネルギーの量をカスタマイズするように制御され得る。
【0041】
[0056] レーザアセンブリ内のレーザの異なる間隔が、異なる量のレーザビーム経路のオーバーラップに関連し得ることが理解されるものとする。加えて、異なる走査角が、異なる量のレーザビーム経路のオーバーラップに関連し得ることが理解されるものとする。幾つかの実施形態では、走査角は、少なくとも部分的に、レーザアセンブリ内のレーザの間隔に基づいてもよい。レーザアセンブリ内の異なるレーザ間隔は、同じ走査角の場合であっても、異なる度合いのレーザビーム経路のオーバーラップに関連し得る。理論に制約されたくはないが、互いにより近接して間隔を空けたレーザは、より離れて間隔を空けたレーザと比較して、所与の走査角に関して、より多くのビーム経路のオーバーラップに関連し得る。同様に、異なる走査角は、同じレーザ間隔の場合であっても、異なる度合いのレーザビーム経路のオーバーラップに関連し得る。例えば、レーザの線形アレイは、各ピクセルが同じ経路に沿って走査される線形アレイの幅と平行な走査方向に関して最大オーバーラップを示し、各ピクセルが別個の非オーバーラップ経路にわたり走査される線形アレイの幅に対して垂直な走査方向に関してオーバーラップをまったく示さない。理論に制約されたくはないが、より大きな走査角は、より小さな走査角と比較して、所与のレーザ間隔に関して、より多くのビーム経路のオーバーラップに関連し得る。本開示は、この点において限定されないため、任意の所望のレーザビーム経路のオーバーラップを生じさせるために、任意の適切なレーザ間隔及び/又は走査角が使用され得る。さらに、線形アレイが、隣接するレーザの走査された経路間のオーバーラップを有して示されているが、走査方向に対して少なくとも第1の組のレーザの後ろに並べられた1つ又は複数の後方のレーザの走査経路が少なくとも部分的に先頭のレーザの走査経路とオーバーラップし得るレーザの2次元アレイも企図される。ここでも、先頭のレーザの走査された経路と後方のレーザの走査された経路の間のオーバーラップの度合いは、互いに対するレーザの具体的な配置及び具体的な走査角に依存し得る。
【0042】
[0057] 図2Eは、構築面にわたるレーザビームの第2の後続パス中に、第1の角度とは異なる第2の角度で構築面にわたりレーザビームを走査するレーザアセンブリを示す。図の実施形態では、第2の走査は、30°の第1の走査角と比べて60°の差を有する-30°の走査角で行われる。しかしながら、上記の通り、異なるパスで異なる走査角を用いることは、より少ないひずみ及びより等方性のパーツに関連し得る。あらゆるパスが任意の走査角で行われ得ることが理解されるものとする。加えて、第1のパスの走査角は、第2のパスの走査角に対して任意の所望の関係を築き得る。例えば、第1及び第2のパスの走査角は、±90°、±60°、±45°、±30°、±15°、又は任意の他の適切な角度分だけ異なり得る。さらに、連続するパスにおける異なる走査角の使用を説明したが、連続するパスにおいて同じ走査角が使用される例も企図される。
【0043】
[0058] 図3A~3Eは、複数のレーザビーム208が1つ又は複数のラインレーザビーム308に置き換えられ、及びレーザスポット210の線形アレイが1つ又は複数のレーザライン310に置き換えられることを除き、図2A~2Eに類似する。レーザライン経路312のエネルギー分布プロファイルは、図3B及び3Cにおいて類似し得るが、図3Dのレーザライン経路312のエネルギー分布プロファイルは、角度走査の上記効果により、かなり異なり得る。つまり、単一の非軸対称レーザ「スポット」(図の実施形態では、「スポット」は、ラインと言った方が適切である)の角度走査は、走査角によって異なるエネルギー分布プロファイルに関連し得る。図3Aの正面図では、積層造形システム300は、構築面302及びレーザアセンブリ304を含む。レーザアセンブリ304は、1つ又は複数のレーザ306を含む。積層造形システム300は、さらに、本明細書に記載する方法を実施するためのプロセッサ実行命令を保存した関連のメモリを含むプロセッサ320を含む。プロセッサは、1つ又は複数のレーザ306に動作可能に結合される。レーザ306の1つが、ラインレーザビーム308を生成するために起動される。図3B及び3Cの上面図では、レーザアセンブリ304が、構築面302にわたり、走査中の最小量のオーバーラップに対応し得る、その幅に対して垂直な方向にラインレーザビームを走査する。対照的に、図3Dのレーザアセンブリ304は、ラインレーザビームの幅に対して非垂直走査角でラインレーザビームを平行移動させる。この場合、ビームライン310によって形成されるライン経路312は、ライン経路312の他の部分と比較してより多くのエネルギーを受け取り得る幾つかの部分を含む。図3Eは、構築面にわたるラインレーザビームの第2の後続パス中に、第1の角度とは異なる第2の角度で構築面302にわたりラインレーザビーム308を走査するレーザアセンブリ304を示す。
【0044】
[0059] 図4は、積層造形システムを動作させる方法の一実施形態を示す。400では、システムのプロセッサは、構築面の1つ又は複数の部分に伝達されるべき所望のエネルギー密度を決定し得る。所望のエネルギー密度は、少なくとも部分的に、所望の材料処理時間、所望の構築時間、構築材料の特性(例えば、金属粉末の熱的特性)、所望のメルトプールサイズ、所望のメルトプール間隔、所望の溶接寸法、及び/又は任意の他の適切な変数に基づいてもよい。例えば、より大きな溶接寸法は、より大きなエネルギー密度に関連し得る一方で、より大きなメルトプール間隔は、より小さなエネルギー密度に関連し得る。
【0045】
[0060] 所望のエネルギー密度を決定した後に、402において、プロセッサは、構築面に対する1つ又は複数のレーザエネルギー源の所望の走査角を決定し得る。所望の走査角は、少なくとも部分的に、所望のエネルギー密度に基づいて決定され得る。走査角は、エネルギー密度に影響を与え得る複数の変数の1つでもよい。したがって、プロセッサは、構築面の各所望の部分において、所望のエネルギー密度及び走査角の両方を提供するように、システムの任意の適切な動作パラメータを制御し得る。所与の走査角に関して所望のエネルギー密度を提供するように制御され得る動作パラメータは、例えば、起動されるレーザの数、レーザ出力若しくは強度、ドウェル時間及び/又は平行移動速度、パルスレート、隣接するピクセル及び/又は上記のような先頭/後方配置に配置されたピクセルの経路間のオーバーラップの量、1つ若しくは複数のレーザの焦点、及び/又は任意の他の適切な動作パラメータを含み得る。理論に制約されたくはないが、より高いエネルギー密度は、より大きな走査角、より多くの起動されるレーザの数、より大きなレーザ出力又は強度、より長いドウェル時間及び/又はより遅い平行移動速度、より速いパルスレート、及び構築面上にレーザの焦点を合わせることに関連し得る。より低いエネルギー密度は、より小さい走査角、より少ない起動されるレーザの数、より小さいレーザ出力又は強度、より短いドウェル時間及び/又はより速い平行移動速度、より遅いパルスレート、及び構築面上でレーザの焦点をぼかすことに関連し得る。所望のエネルギー密度を生じさせるように、任意の数のこれらの動作パラメータ及び/又は任意の他の適切な動作パラメータが一緒に制御され得る。平行移動速度を低下させることなく高エネルギー密度を維持するために、所望のエネルギー密度が満たされるように、隣接するビーム間の十分なオーバーラップを提供する大きな走査角を選ぶことが可能である。代替的に、エネルギー密度を減少させるために、他の構築パラメータを変えることなく、より小さい構築角が選ばれ得る。これらの決定は、センサフィードバックに基づいて構築プロセス中に、又はシミュレーションフィードバック及び/又は実験に基づいて前処理ステップ中に動的に行われ得る。
【0046】
[0061] 所望の走査角及びエネルギー密度を決定した後に、404において、レーザエネルギー源の1つ又は複数のグループが、上述のような適切な動作パラメータに従って選択的に起動され得る。レーザエネルギー源は、少なくとも部分的に、所望のエネルギー密度及び所望の走査角に基づいて起動されてもよい。次に、プロセッサは、406において、レーザエネルギー源の1つ又は複数のグループから放出された1つ又は複数のレーザビームが構築面にわたり平行移動し、それによってパーツの層を形成するための溶接の所望のパターンが形成されるように、レーザビームを平行移動させるようにレーザアセンブリを制御し得る。先述の通り、レーザは、所望の走査角に対応した方向に平行移動し得る。レーザビームが構築面にわたり平行移動するにつれて、上記のパラメータの何れか、又は任意の他の適切なパラメータが動的に変更されてもよいことが理解されるものとする。例えば、個々のレーザは、いつでも起動又は動作停止が行われてもよく、走査角は、連続的に制御されてもよい。幾つかの実施形態では、レーザビームは、1つの層にわたり複数回平行移動し得る。各平行移動は、少なくとも部分的に、層の所望の溶接パターンに基づいて、単一の連続した軌道、又は複数の離散した軌道の形態でもよい。
【0047】
[0062] 408では、プロセッサは、構築が完了したかどうかを決定し得る。構築が完了した場合には、プロセスは、412で終了され得る。構築が完了していなければ、プロセッサは、410で、リコータ又は他の適切な方法を使用して、適切な材料を用いて構築面をリコートするようにシステムを動作させ得る。後に、構築プロセスが完了するまで、上記の方法を使用して、次の層を形成するために、プロセスが繰り返され得る。
【0048】
[0063] 第2の層の所望のエネルギー密度及び/又は所望の走査角は、少なくとも部分的に、第1の層の所望のエネルギー密度及び/又は所望の走査角に基づき得ることが理解されるものとする。例えば、幾つかの実施形態では、後続の層の走査角が、前に堆積された層の走査角からオフセットされることが望ましい場合がある。例えば、前述の通り、走査角は、ある層から次の層へと所定の量だけ増加又は減少することが望ましい場合がある。加えて、幾つかの実施形態では、第2の層の所望のエネルギー密度及び/又は所望の走査角が、第1の層の所望のエネルギー密度及び/又は所望の走査角と同じでもよいし、又は異なってもよいことが理解されるものとする。加えて、幾つかの実施形態では、第2の層の走査角は、第1の層の走査角と同じでもよい。
【0049】
[0064] 幾つかの実施形態では、所望の走査角を決定すること(402など)は、計算された走査角からの所定のずれを含む所望の走査角を決定することを含み得る。幾つかの実施形態では、構築プロセス中に繰り返し同じ方向に走査することを回避することが望ましい場合がある。したがって、幾つかの実施形態では、実際の命令走査角は、公称命令走査角を中心にディザーなどの小さなずれを含み得る。ディザーは、公称命令走査角に対してどちらの方向のものでもよい。幾つかの実施形態では、所望の走査角からの所定のずれは、5°以下でもよい。本開示は、ディザーがどのように実装されるかに限定されないため、動作中に、ディザーの大きさは、所望のディザー範囲内のランダムに決定されたディザーの大きさを使用して適用されてもよく、ディザーは、動作中に秩序立てて変化してもよく、及び/又は命令走査角にディザーを適用する任意の他の所望の方法が実装されてもよい。
【0050】
[0065] 図5は、積層造形システムを動作させる方法の一実施形態を示す。500では、システムのプロセッサは、構築面の1つ又は複数の部分に関する所望の溶接及び/又はメルトプール間隔を決定し得る。例えば、パーツのある層を形成するようにシステムを動作させるときに、1つ、2つ、3つ、及び/又は任意の他の適切な数の所望の溶接及び/又はメルトプールが、構築面の一部の上に形成され得る。メルトプール間隔は、メルトプールの任意の2つの間の間隔を指し得る。メルトプール間隔は、エッジからエッジまで、中心から中心まで、又は任意の他の適切な方法で測定され得る。単一の層内で、及び/又はパーツの異なる隣接層内の両方で、異なる溶接及び/又はメルトプール間隔が使用され得ることが理解されるものとする。例えば、第2の、第3の、又は任意の適切な数の異なるメルトプール間隔が、少なくとも部分的に、個々の層の別の部分で、及び/又は積層造形システムによって形成されているパーツの別個の層で使用される溶接高さとは異なり得る、対応した溶接高さに基づいて決定され得る。メルトプール間隔及び対応した溶接間隔が、例えば熱収縮などの要因により、同一ではないかもしれないことが理解されるものとする。
【0051】
[0066] 所望のメルトプール間隔を決定した後に、502において、プロセッサは、構築面に対する1つ又は複数のレーザエネルギー源の所望の走査角を決定し得る。走査角は、メルトプール間隔に影響を与え得る複数の変数の1つでもよい。所望の走査角は、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔に基づいて決定され得る。プロセッサは、構築面の各所望の部分において、所望のメルトプール間隔を提供するように、例えば、走査角、起動されるレーザの数、レーザ出力又は強度、ドウェル時間及び/又は平行移動速度、パルスレート、及び1つ又は複数のレーザの焦点を含む、システムの任意の適切な動作パラメータを制御し得る。理論に制約されたくはないが、より小さいメルトプール間隔は、より大きな走査角、より多くの起動されるレーザの数、より大きなレーザ出力又は強度、より長いドウェル時間及び/又はより遅い平行移動速度、より速いパルスレート、及び構築面上にレーザの焦点を合わせることに関連し得る。より大きなメルトプール間隔は、より小さい走査角、より少ない起動されるレーザの数、より小さいレーザ出力又は強度、より短いドウェル時間及び/又はより速い平行移動速度、より遅いパルスレート、及び構築面上でレーザの焦点をぼかすことに関連し得る。所望のメルトプール間隔を生じさせるように、任意の数のこれらの動作パラメータ及び/又は任意の他の適切な動作パラメータが一緒に制御され得る。例えば、メルトプール間隔は、出力、平行移動速度、又は走査角を変更することによって、処理中に変更され得る。どの1つ又は複数のパラメータを変更すべきかの決定は、少なくとも部分的に、センサからの現場フィードバック、前処理ステップとしてのシミュレーション、及び/又は実験に基づいてもよい。
【0052】
[0067] 所望の走査角を決定した後に、504において、レーザエネルギー源の1つ又は複数のグループが、選択的に起動され得る。レーザエネルギー源は、少なくとも部分的に、所望のメルトプール間隔及び所望の走査角に基づいて起動されてもよい。次に、プロセッサは、506において、レーザが、構築面にわたり平行移動し、それによってパーツの層を形成するための溶接の所望のパターンが形成されるように、レーザエネルギー源の1つ又は複数のグループから放出された1つ又は複数のレーザビームを平行移動させ得る。先述の通り、レーザは、所望の走査角に対応した方向に平行移動し得る。レーザビームが構築面にわたり平行移動するにつれて、上記のパラメータの何れか、又は任意の他の適切なパラメータが動的に変更されてもよいことが理解されるものとする。例えば、個々のレーザは、いつでも起動又は動作停止が行われてもよく、走査角は、連続的に制御されてもよい。幾つかの実施形態では、レーザビームは、1つの層にわたり複数回平行移動し得る。各平行移動は、少なくとも部分的に、層の所望の溶接パターンに基づいて、単一の連続した軌道、又は複数の離散した軌道の形態でもよい。
【0053】
[0068] 508では、プロセッサは、構築が完了したかどうかを決定し得る。構築が完了した場合には、プロセスは、512で終了され得る。構築が完了していなければ、プロセッサは、510で、適切な材料を用いて構築面をリコートするようにシステムを動作させ得る。後に、構築プロセスが完了するまで、上記の方法を使用して、次の層を形成するために、プロセスが繰り返され得る。
【0054】
[0069] 本教示は、様々な実施形態及び例との関連で説明したが、本教示がこのような実施形態又は例に限定されることは意図されていない。それどころか、本教示は、当業者によって理解されるように、様々な代替形態、変更形態、及び均等物を包含する。したがって、上記の説明及び図面は、単なる例である。
【0055】
[0070] 本明細書に記載される技術の上記実施形態は、様々なやり方の何れかで実装され得る。例えば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせを用いて実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、ソフトウェアコードが、単一のコンピューティングデバイスに設けられたものであれ、複数のコンピューティングデバイス間で分散されたものであれ、任意の適切なプロセッサ又はプロセッサの一群で実行され得る。このようなプロセッサは、集積回路コンポーネント(当該技術分野でCPUチップ、GPUチップ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又はコプロセッサなどの名称で知られる市販の集積回路コンポーネントを含む)内に1つ又は複数のプロセッサを備えた集積回路として実装され得る。代替的に、プロセッサは、ASICなどのカスタム回路、又はプログラマブル論理デバイスの構成に由来するセミカスタム回路で実装され得る。さらに別の代替形態では、プロセッサは、市販であれ、セミカスタムであれ、又はカスタムであれ、より大きな回路又は半導体デバイスの一部でもよい。具体例として、幾つかの市販のマイクロプロセッサは、複数のコアの1つ又はサブセットがプロセッサを構成し得るように、複数のコアを有する。とはいえ、プロセッサは、任意の適切な形態の回路を使用して実装され得る。
【0056】
[0071] さらに、コンピューティングデバイスは、ラックマウントコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、又はタブレットコンピュータなどの幾つかの形態の何れかで具現化され得ることが理解されるものとする。加えて、コンピューティングデバイスは、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、タブレット、又は任意の他の適切なポータブル若しくは固定電子デバイスを含む、一般にコンピューティングデバイスとは見なされないが、適切な処理能力を備えたデバイスに埋め込まれてもよい。
【0057】
[0072] また、コンピューティングデバイスは、1つ又は複数の入力及び出力デバイスを有し得る。これらのデバイスは、数ある中でも、ユーザインタフェースを提示するために使用され得る。ユーザインタフェースを提供するために使用され得る出力デバイスの例は、出力の視覚表示のためのディスプレイスクリーン、及び出力の可聴表示のためのスピーカ又は他の音声発生デバイスを含む。ユーザインタフェースのために使用され得る入力デバイスの例は、キーボード、個々のボタン、並びにマウス、タッチパッド、及びディジタイズ用タブレットなどのポインティングデバイスを含む。別の例として、コンピューティングデバイスは、発話認識により、又は他の可聴形式で、入力情報を受け取り得る。
【0058】
[0073] このようなコンピューティングデバイスは、企業ネットワーク又はインターネットなどのローカルエリアネットワーク又は広域ネットワークを含む任意の適切な形態で1つ又は複数のネットワークによって相互接続され得る。このようなネットワークは、任意の適切な技術に基づいてもよく、任意の適切なプロトコルに従って動作してもよく、無線ネットワーク、有線ネットワーク、又は光ファイバネットワークを含んでもよい。
【0059】
[0074] また、本明細書で概要が説明される様々な方法又はプロセスは、様々なオペレーティングシステム又はプラットフォームの何れか1つを用いる1つ又は複数のプロセッサで実行可能なソフトウェアとして符号化されてもよい。加えて、このようなソフトウェアは、幾つかの適切なプログラミング言語及び/又はプログラミング若しくはスクリプト作成ツールの何れかを使用して書かれてもよく、並びにフレームワーク又は仮想マシンで実行される実行可能機械語コード又は中間コードとしてコンパイルされてもよい。
【0060】
[0075] この点において、本明細書に記載される実施形態は、1つ又は複数のコンピュータ又は他のプロセッサで実行されると、上述の様々な実施形態を実装する方法を実施する1つ又は複数のプログラムでエンコードされたコンピュータ可読ストレージ媒体(又は複数のコンピュータ可読媒体)(例えば、コンピュータメモリ、1つ又は複数のフロッピーディスク、コンパクトディスク(CD)、光ディスク、デジタルビデオディスク(DVD)、磁気テープ、フラッシュメモリ、RAM、ROM、EEPROM、フィールドプログラマブルゲートアレイ若しくは他の半導体デバイスの回路構成、又は他の有形コンピュータストレージ媒体)として具現化され得る。上記の例から明らかなように、コンピュータ可読ストレージ媒体は、非一時的形態でコンピュータ実行可能命令を提供するのに十分な時間の間、情報を保持し得る。このような1つ又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体は、それに保存された1つ又は複数のプログラムが、上述のような本開示の様々な局面を実装するために、1つ又は複数の異なるコンピューティングデバイス又は他のプロセッサにロードされ得るように、可搬型であってもよい。本明細書において、「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、製造物(すなわち製品)又は機械と見なされ得る非一時的コンピュータ可読媒体のみを包含する。代替的又は追加的に、本開示は、伝搬信号などのコンピュータ可読ストレージ媒体以外のコンピュータ可読媒体として具現化されてもよい。
【0061】
[0076] 「プログラム」又は「ソフトウェア」という用語は、上述のような本開示の様々な局面を実装するようにコンピューティングデバイス又は他のプロセッサをプログラムするために用いられ得る任意のタイプのコンピュータコード又はコンピュータ実行可能命令のセットを指すために、本明細書において一般的な意味で使用される。加えて、本実施形態の一局面によれば、実行されたときに本開示の方法を実施する1つ又は複数のコンピュータプログラムは、単一のコンピューティングデバイス又はプロセッサに常駐する必要はなく、本開示の様々な局面を実装するために、多数の異なるコンピュータ又はプロセッサの間で、モジュラー方式で分散されてもよいことが理解されるものとする。
【0062】
[0077] コンピュータ実行可能命令は、1つ又は複数のコンピュータ又は他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどの多くの形態のものでもよい。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを行い、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。一般的に、プログラムモジュールの機能性は、様々な実施形態で、要望通りに組み合わせられてもよく、又は分散されてもよい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
【国際調査報告】