(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】ブランク及びパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 5/24 20060101AFI20230705BHJP
【FI】
B65D5/24 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575983
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 IB2021055153
(87)【国際公開番号】W WO2021250623
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501239516
【氏名又は名称】ストラ エンソ オーワイジェイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】カールソン, パー-アンダース
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB20
3E060BA08
3E060BB01
3E060BC04
3E060CG03
3E060DA25
3E060EA06
3E060EA12
(57)【要約】
パッケージ、及びパッケージに立設されるように構成されたブランクであって、ブランクは、底部パネル10と、内側前壁パネル21及び後壁パネル22と、第1及び第2の内側側壁パネル31、32と、後壁パネル22に折り畳み可能に接続される蓋パネル80と、内側前壁パネル21に折り畳み可能に接続される外側前壁パネル41と、第1及び第2の内側側壁パネル31、32のそれぞれに折り畳み可能に接続される第1及び第2の外側側壁パネル61、62とを含み、外側前壁パネル41は、ブランクがパッケージに立設されるときに内側前壁パネル21に接着結合され、二重壁の前壁を形成するように構成され、第1及び第2の外側側壁パネル61、62は、ブランクがパッケージに立設されるときにそれぞれの内側側壁パネル31、32に接着結合され、二重壁の側壁を形成するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージに立設されるように構成されたブランクであって、ブランクが、
底部パネル(10)と、
内側前壁パネル(21)及び後壁パネル(22)であって、底部パネル(10)の2つの対向する長手方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続されている、内側前壁パネル(21)及び後壁パネル(22)と、
第1及び第2の内側側壁パネル(31、32)であって、底部パネル(10)の2つの対向する横方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続されている、第1及び第2の内側側壁パネル(31、32)と、
底部パネル(10)に接続された後壁パネル(22)の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、後壁パネル(22)に折り畳み可能に接続された蓋パネル(80)と、
底部パネル(10)に接続された内側前壁パネル(21)の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、内側前壁パネル(21)に折り畳み可能に接続された外側前壁パネル(41)と、
底部パネル(10)に接続されたそれぞれの内側側壁パネル(31、32)の横方向に延びる側面とは反対の横方向に延びる側面に沿って、第1及び第2の内側側壁パネル(31、32)にそれぞれ折り畳み可能に接続された第1及び第2の外側側壁パネル(61、62)と、
を含み、
外側前壁パネル(41)は、ブランクがパッケージに立設されるときに、内側前壁パネル(21)に接着結合され、二重壁の前壁を形成するように構成されており、
第1及び第2の外側側壁パネル(61、62)は、ブランクがパッケージに立設されるときに、それぞれの内側側壁パネル(31、32)に接着結合され、二重壁の側壁を形成するように構成されている、ブランク。
【請求項2】
底部パネル(10)の各角部において、それぞれの内側側壁パネル(31、32)が、それぞれの角部パネル(91a、91b)のセットによって内側前壁パネル(21)及び後壁パネル(22)とそれぞれ相互接続され、それぞれの角部パネル(91a、91b)のセットの角部パネル(91a、91b)は、ブランクがパッケージに立設されるときに、それぞれの内側側壁パネル(31、32)に対して、内側前壁パネル(21)又は後壁パネル(22)に対して、及び三角形フラップへと内部折曲げ線(FL91)を中心に互いに折り曲げ可能である、請求項1に記載のブランク。
【請求項3】
三角形フラップが、外側に、好ましくは内側側壁パネル(31、32)の外側に面する表面と当接するように外側に折り畳まれるように構成されている、請求項2に記載のブランク。
【請求項4】
ブランクが、
ブランクが平らに置かれた状態で見たときに、蓋パネルに折り畳み可能に接続され、蓋パネル(80)から横方向(T)に外向きに延びる係止舌部(81)と、
二重壁の前壁に形成されたスリット(42)であって、スリット(42)に係止舌部(81)が挿入されるように構成されていることで蓋パネル(80)がパッケージの閉位置に保持される、スリット(42)と
を更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項5】
ブランクが、内側及び外側前壁パネル(21、41)の間の前方頂部パネル(50)を更に含み、前方頂部パネル(50)が、二重壁の前壁パネルの上面を形成するように構成され、好ましくはスリット(42)が前方頂部パネル(50)内に形成される、請求項4に記載のブランク。
【請求項6】
各外側側壁パネル(61、62)が、横方向に突出する部分(64)を含み、ブランクが平らに置かれた状態で見たときに、横方向に突出する部分(64)が、横方向(T)に見て、底部パネル(10)と内側前壁パネル(21)との間の折曲げ線の幾何学的延長線をはみ出して延びる、請求項1から5のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項7】
外側前壁パネル(41)が、外側前壁パネル(41)の接着部分(44)で内側前壁パネル(21)に接着結合されるように構成され、接着部分(44)が、横方向(T)に沿って見たときに外側前壁パネル(41)の端部の一部を形成し、好ましくは、外側前壁パネル(41)の接着部分(44)が、パッケージ(2)の二重壁の前壁の下部を形成するように構成された内側前壁パネル(21)の一部に接着結合される、請求項1から6のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項8】
外側側壁パネル(61、62)が、それぞれの外側側壁パネル(61、62)の接着部分(64)でそれぞれの内側側壁パネル(31、32)に接着結合されるように構成され、接着部分(64)が、長手方向Lに沿って見たときにそれぞれの外側側壁パネル(61、62)の端部の一部を形成し、好ましくは、それぞれの外側側壁パネル(61、62)の接着部分(64)が、パッケージ(2)のそれぞれの二重壁の側壁の下部を形成するように構成されたそれぞれの内側側壁パネル(31、32)の一部に接着結合される、請求項1から7のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項9】
ブランクが、それぞれの内側側壁パネルと外側側壁パネル(31、61、32、62)との間に側部頂部パネル(51、52)を更に含み、それぞれの側部頂部パネルが、それぞれの二重壁の側壁の上面を形成するように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項10】
ブランク(1)が、紙系材料で形成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項11】
ブランク(1)が、ブランクの第1の主表面(1a)上にポリマー系の層を備え、第1の主表面(1a)が、ブランク(1)がパッケージ(2)に立設されるときにパッケージ(2)の内側を形成するように意図されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のブランク。
【請求項12】
パッケージであって、
底部パネル(10)と、
内側前壁パネル(21)及び後壁パネル22であって、底部パネル(10)の2つの対向する長手方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続されている、内側前壁パネル(21)及び後壁パネル(22)と、
第1及び第2の内側側壁パネル(31、32)であって、底部パネル(10)の2つの対向する横方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続されている、第1及び第2の内側側壁パネル(31、32)と、
底部パネル(10)に接続された後壁パネル(22)の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、後壁パネル(22)に折り畳み可能に接続された蓋パネル(80)と、
底部パネル(10)に接続された内側前壁パネル(21)の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、内側前壁パネル(21)に折り畳み可能に接続された外側前壁パネル(41)と、
底部パネル(10)に接続されたそれぞれの内側側壁パネル(31、32)の横方向に延びる側面とは反対の横方向に延びる側面に沿って、第1及び第2の内側側壁パネル(31、32)にそれぞれ折り畳み可能に接続された第1及び第2の外側側壁パネル(61、62)と、
を含み、
外側前壁パネル(41)は、内側前壁パネル(21)に接着結合され、パッケージ(2)の二重壁の前壁を形成し、
第1及び第2の外側側壁パネル(61、62)は、それぞれの内側側壁パネル(31、32)に接着結合され、パッケージ(2)の二重壁の側壁を形成する、パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージに立設されるように構成されたブランクに関する。本発明はまた、パッケージに関する。ブランク及びパッケージは、内部に耐湿性を備えるように特別に設計される。そのようなパッケージは、例えば、肉、野菜又は魚などの湿った食品などの湿った製品を保持するために使用することができる。
【背景技術】
【0002】
製品の輸送のためのパッケージを設計するとき、いくつかの異なる設計基準を考慮することが望ましい。パッケージは、例えば、材料を効率的に使用し、使用場所への輸送が容易であり、使用の準備が容易であり、強力なパッケージを提供する必要がある。パッケージは、パッケージ内で輸送される物品を保護することができなければならない。パッケージは、取り扱い中の強度が高くなければならず、典型的には、他のパッケージを互いに積み重ねられるように運ぶことができなければならない。肉、野菜又は魚などの湿った食品を輸送するためのパッケージを設計する場合、パッケージを十分な期間にわたって機械的に安定したままにすることが困難であることが多い。厚紙又は紙系材料で形成されたパッケージでは、パッケージは、材料に浸された水分のために機械的安定性を失うことが多く、それによって、厚紙又は紙系材料は、それらが乾燥状態にあるよりも柔らかくなる。
【0003】
ブランクを折り曲げることによって形成されたパッケージの例は、英国特許出願公開第1424712号に開示されている。この文献は、湿気不透過性材料でコーティングされたブランクであって、角部ガセットを側壁の外面に対して折り曲げ、側壁フラップをガセットの上に折り重ね、次いでフロントフラップを内側に折り曲げてベースパネルの上に重ねることによってカートンを形成するように立設されたブランクを開示している。フラップの各端部は、サイドフラップの隣接する端部と噛み合うフィレットによって隣接する角部ガセットに接続される。各フラップのノッチは、フィレットが接する縁部を提供する。
【0004】
ブランクを折り曲げることによって形成されたパッケージの別の例は、欧州特許第0455610号に開示されている。この文献は、最終的に一方の面が水、油又はグリースの浸透に耐えるように処理された板紙で作られた、様々な容量のアイスクリーム又は任意の他の製品用の防漏容器を、それに含まれる製品の種類に応じて参照する。容器は、容器本体及び従属するヒンジ付きの蓋に切断されて折り畳まれた、単一の板紙のブランクからなる。容器本体の側面は、漏れ防止するためにガセット折り目によって相互接続される。蓋には、容器本体の対応する側面パネルに接着され、内容物にアクセスするために予め切断された引き裂きストリップに沿ってそこから切断可能な3つのサイドフラップが設けられている。1回目の開封後、容器は、スリットに挿入可能なトングを使用して再び閉じることができる。
【0005】
したがって、製造及びユーザの観点から、材料を効率的に使用すること、平坦なブランクとして搬送することが可能であること、パッケージを形成するために立設することが容易であること、使用時に安定して積み重ね可能であるパッケージを形成することが可能であること、並びに蓋を設けることが可能であることの設計基準のうちの1つ又は複数に対処するパッケージを提供する改善された概念を提供する必要が依然として存在する。更に、十分な期間にわたって機械的に安定したままである湿潤内容物用のパッケージを提供する必要がある。好ましくは、これは、接着剤の最小限の使用で、特に好ましくは使用部位に接着剤を塗布する必要なしに達成されるべきである。好ましくは、これは工具を必要とせずに達成されるべきである。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、ブランク及びパッケージが材料を効率的に使用し、使用場所への輸送が容易であり、使用の準備が容易であり、パッケージ内で輸送される物品を保護することができる強力なパッケージを提供するべきであるという設計基準の少なくともいくつかに対処するブランク及びパッケージを提供することである。好ましくは、パッケージはまた、取り扱い中の強度が高くなければならず、典型的には、他のパッケージを互いに積み重ねられるように運ぶことができなければならない。好ましくは、パッケージは十分な期間にわたって機械的に安定なままであり、特に、肉、野菜又は魚などの湿った食品などの湿った製品を保持するときにもパッケージが安定であることが望ましい。
【0007】
この目的は、第1の態様によれば、パッケージに立設されるように構成されたブランクによって達成される。ブランクは、底部パネル、内側前壁パネル及び後壁パネルを含む。内側前壁パネル及び後壁パネルは、底部パネルの2つの対向する長手方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続される。ブランクは、第1及び第2の内側側壁パネルを更に含む。各内側側壁パネルは、底部パネルの2つの対向する横方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続される。ブランクは、蓋パネルを更に含む。蓋パネルは、底部パネルに接続された後壁パネルの長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、後壁パネルに折り畳み可能に接続される。ブランクは、外側前壁パネルを更に含む。外側前壁パネルは、底部パネルに接続された内側前壁パネルの長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、内側前壁パネルに折り畳み可能に接続される。ブランクは、第1及び第2の外側側壁パネルを更に含む。第1及び第2の外側側壁パネルは、底部パネルに接続されたそれぞれの内側側壁パネルの横方向に延びる側面とは反対の横方向に延びる側面に沿って、第1の内側側壁パネル及び第2の内側側壁パネルにそれぞれ折り畳み可能に接続される。
【0008】
ブランクの外側前壁パネルは、内側前壁パネルに接着結合されるように構成される。ブランクの外側前壁パネルは、ブランクがパッケージに立設されたときに二重壁の前壁を形成するように更に構成される。
【0009】
ブランクの第1及び第2の外側側壁パネルは、それぞれの内側側壁パネルに接着結合されるように構成される。ブランクの第1及び第2の外側側壁パネルは、ブランクがパッケージに立設したときに二重壁の側壁を形成するように更に構成される。
【0010】
上記で開示された種類のブランクでは、蓋を有するパッケージに立設されるように構成された単一のブランクを提供することが可能である。蓋パネルの取り付けは、輸送及び/又は保管中のパネルの偶発的な紛失を防止する。また、蓋を取り付けることで、パッケージの取り扱いが容易になる。パッケージを取り扱う人は、パッケージが開封されている間、蓋を保持する必要がないので、パッケージの内容物を取り扱うために手が空いている。これにより、一方の手でパッケージを保持し、他方の手を自由にすることができる。更に、蓋の取り付けは、パッケージの内容物を衛生的に管理することを可能にする。詳細には、パッケージを取り扱う人は、パッケージの内面及び/又は内容物を汚染することなく蓋を開くことができる。
【0011】
更に、ブランクの設計は、接着剤の使用を最小限にすることができる。更に、ブランクのパッケージを形成するための特別な工具及び/又は技能は必要ない。更に、パッケージに立設されるように構成されたブランクは、展開されたときに平らに置かれたブランクであるため、輸送及び保管が容易であることに留意されたい。
【0012】
二重壁の前壁及び側壁は、積み重ね可能な強力なパッケージを提供する。更に、そのような設計は、材料に浸される水分に起因してパッケージの機械的安定性を失うことからパッケージを保護するという点で有益である。
【0013】
説明を通して、横方向側面又は横断方向縁部という語句は、横断方向に沿って移動するときに遭遇する側面又は縁部に関するものであり、長手方向側面又は長手方向縁部という語句は、長手方向に沿って移動するときに遭遇する側面又は縁部に関するものである。長方形パネルの場合、横方向側面又は横断方向縁部は、横方向に沿って見たときに側面に配置され、長手方向に沿った延長部を有し、長手方向側面又は長手方向縁部は、長手方向に沿って見たときに側面に配置され、横方向に沿った延長部を有する。
【0014】
底部パネルの各角部において、それぞれの内側側壁パネルは、それぞれの角部パネルのセットによって内側前壁パネル及び後壁パネルとそれぞれ相互接続することができ、それぞれの角部パネルのセットの角部パネルは、ブランクがパッケージに立設されるときに、それぞれの内側側壁パネルに対して、内側前壁パネル又は後壁パネルに対して、及び三角形フラップへの内部折曲げ線を中心にして互いに折り曲げ可能である。これは、閉じた角を有するパッケージを提供することを可能にする便利な方法である。これは、パッケージの内側を形成することを意図した主表面上のポリマーコーティングと組み合わせて特に有用である可能性がある。そのようなパッケージは、例えば、魚、肉などの湿った食品を輸送するのに有用で可能性がある。
【0015】
三角形フラップは、外側に、好ましくは内側側壁パネルの外側に面する表面と当接するように外側に折り畳まれるように構成することができる。これは、角部がパッケージ内の内容物の水分の影響を受けないように、しっかりと保護された角部を有するパッケージを提供することを可能にする便利な方法である。そのような設計は、そうでなければ材料に浸される水分に起因して通常生じる、パッケージの機械的安定性を失うことからパッケージを保護するという点で有益である。角部パネルがパッケージの外側に配置されるので、内容物が角部パネルに浸されることが防止される。したがって、そのような形成された角部は、内容物の影響を受けないままであることによってパッケージの堅牢性に寄与するので有益である。これは、パッケージの内側を形成することを意図した主表面上のポリマーコーティングと組み合わせて特に有用である可能性がある。そのようなパッケージは、例えば、魚、肉などの湿った食品を輸送するのに有用で可能性がある。また、角部パネルと側壁パネルとの当接部は、パッケージの外側に位置するため、パッケージの内容物と接触しない。更に、三角形フラップをパッケージの内側側壁パネルの外側表面に当接させることにより、パッケージの全体的な安定性が向上する。内側及び外側側壁パネルを含む二重壁の側壁は、二重壁の側壁の全体的な厚さが増加するため、三角形フラップも含むという事実により、安定性が増加する。したがって、これは、例えばパッケージが互いに積み重ねられたときに生じる、パッケージの上で荷物を運ぶことができるようにすることに寄与する。
【0016】
ブランクは、ブランクが平らに置かれた状態で見たときに、蓋パネルに折り畳み可能に接続され、蓋パネルから横方向に外向きに延びる係止舌部と、二重壁の前壁に形成されたスリットとを更に含むことができ、係止舌部は、スリットに挿入され、それによって蓋パネルをパッケージの閉位置に保持するように構成することができる。スリットは、ブランクにおいて予め切断されてもよい。スリットは、スリット部分を画定する目打ち線によってブランク内に示されてもよく、スリット部分は、例えばブランクがパッケージに立設されるときに目打ち線に沿って引き裂かれる又は開かれるようになっている。係止舌部は、例えば、係止舌部上及び/又は蓋パネル上に接着部分を設けることなどによって、蓋パネルに取り付けることができる。係止舌部は、横方向に沿って見たときに、蓋パネルに近い長手方向に延びる中央腰部と、その後に蓋パネルから離れて配置された長手方向により広い係止部とを有することができる。これは、スリットからの係止舌部の偶発的な取り外しに対抗する係止機能性を提供する便利な方法である。より詳細には、スリットは、長手方向に延びる中央腰部の長手方向延長部と、長手方向に広い係止部の長手方向延長部との間にある長手方向延長部を有することができると言える。更に、係止舌部の取り付けは、パッケージの内容物を衛生的に管理することを可能にする。詳細には、パッケージを取り扱う人は、係止舌部の外面に触れることによって、パッケージの内面及び/又は内容物を汚染することなく蓋を開くことができる。
【0017】
ブランクは、内側及び外側前壁パネルの間の前方頂部パネルを更に含み、前方頂部パネルは、二重壁の前壁パネルの上面を形成するように構成され、スリットは、前方頂部パネルに形成することができる。このような前方頂部パネルを設けることは、他のパッケージを互いに積み重ねることができるように搬送できるようにすることに寄与する。前方頂部パネルにスリットを設けずに、開示の前方頂部パネルを設けることが考えられることに留意されたい。ただし、前方頂部パネルにスリットが設けられていることが好ましい。更に、頂部前方パネルは、内側前壁パネルと外側前壁パネルとの間に距離を設けることによって、そのようなスリットへの係止舌部の挿入を容易にすることができる。このような距離は、パッケージの内容物を温度隔離する観点からも好ましい。
【0018】
各外側側壁パネルは、横方向に突出する部分を含むことができ、ブランクが平らに置かれた状態で見たときに、横方向に突出する部分は、横方向に見て、底部パネルと内側前壁パネルとの間の折曲げ線の幾何学的延長線をはみ出して延びる。このような横方向に突出する部分は、いくつかの理由で有利である。これは、パッケージの前方角部を覆うことによって損傷から保護するために使用することができ、それによってパッケージをより耐久性にする。角部を覆うことは、囲いが形成されることになるので、パッケージの内容物に温度隔離を提供するという観点からも好ましい。角部を覆うことも衛生面から有利である。
【0019】
外側前壁パネルは、外側前壁パネルの接着部分で内側前壁パネルに接着結合されるように構成することができ、接着部分は、横方向に沿って見たときに、外側前壁パネルの端部の一部を形成する。
【0020】
接着部分は、異なる形状及び大きさで設けることができる。それは、単一の接着部分を含むことができる。それは、複数の接着部分を含むことができる。接着部分は、外側前壁パネルの横方向縁部に配置することができる。しかしながら、接着部分は、横方向に沿って見たときに、外側前壁パネルの横方向縁部から離れて配置することができる。いずれの場合でも、接着部分は、横断方向に見たときに、外側前壁パネルの端部の一部を形成するように配置されることが好ましい。接着部分は、ほぼ外側前壁パネルの横方向縁部まで延在し、製造を容易にするのに十分な小さい距離のみが接着部分なしで残されることが好ましい。1つ又は複数の接着部分は、直線に沿って配置され、したがって連続的又は断続的な線を形成することができる。1つ又は複数の接着部分は、直線以外の形状の線に沿って配置されてもよい。接着部分は、横方向に沿って見たときに、単一の線に沿って配置されてもよい。接着部分は、横方向に沿って見たときに、複数の線に沿って配置されてもよい。接着部分は、外側前壁パネルの長手方向縁部まで延在する必要がないことにも留意されたい。しかしながら、接着部分は、ほぼ外側前壁パネルの長手方向縁部まで延在し、製造を容易にするのに十分な小さい距離のみが接着部分なしで残されることが好ましい。接着部分の設計にかかわらず、外側前壁パネルの接着部分は、パッケージの二重壁の前壁の下部を形成するように構成されている内側前壁パネルの一部に接着結合されることが好ましい。
【0021】
このような接着結合は、余分な係止機構が必要とされないため、材料を効率的に使用するために有益である。更に、このような接着結合は、パッケージの使用準備を容易にする。更に、外側前壁パネルを内側前壁パネルに接着することによって、強固なパッケージが提供される。
【0022】
外側前壁パネルを内側前壁パネルに取り付けること、ホットメルト接着剤などの接着剤によって提供することができる。更に、接着テープを使用することによって提供することもできる。接着テープは、外側前壁パネルと内側前壁パネルとの間の接着両面テープであってもよい。取り付けは、接着ストリップによって提供することができる。接着ストリップは、製造プロセス中に予め取り付けることができる。このような予め取り付けられた接着ストリップは、好ましくは、露出面が紙ストリップなどの非接着ストリップによって覆われた接着両面ストリップである。接着ストリップは、装着されていないストリップであってもよい。装着されていないストリップは、例えば、別個に販売/提供されてもよく、及び/又は販売/提供されるときに別個のユニットとして取り付けられてもよい。接着ストリップは、外側前壁パネルの外側表面及び/又は内側前壁パネルに取り付けることができる。
【0023】
外側側壁パネルは、それぞれの外側側壁パネルの接着部分でそれぞれの内側側壁パネルに接着結合されるように構成することができ、接着部分は、長手方向に沿って見たときに、それぞれの外側側壁パネルの端部の一部を形成する。好ましくは、それぞれの外側側壁パネルの接着部分は、パッケージのそれぞれの二重壁の側壁の下部を形成するように構成されたそれぞれの内側側壁パネルの一部に接着結合されてもよい。
【0024】
接着部分は、異なる形状及び大きさで設けることができる。それは、単一の接着部分を含むことができる。それは、複数の接着部分を含むことができる。接着部分は、外側側壁の横方向縁部に配置することができる。しかしながら、接着部分は、長手方向に沿って見たときに、外側側壁パネルの横方向縁部から離れて配置することができる。
【0025】
そのような接着部分の代替形態及び様々な実施形態は、外側前壁パネルと内側前壁パネルとの間の接着部分を参照して説明されており、その開示は、外側側壁パネルとそれぞれの内側側壁パネルとの間の接着部分にも等しく適用可能である。
【0026】
ブランクは、それぞれの内側側壁パネルと外側側壁パネルとの間に側部頂部パネルを更に含むことができ、側部頂部パネルは、それぞれの二重壁の側壁の上面を形成するように構成される。このような側部頂部パネルを設けることは、他のパッケージを互いに積み重ねることができるように搬送できるようにすることに寄与する。更に、そのような側部頂部パネルは、蓋を支持する。
【0027】
ブランクは、紙系材料で形成することができる。このような材料は、典型的には軽量である。また、典型的には、所望のブランク構成に切断することが容易であり、容易に折り畳むことができ、それによってパッケージに立設することが容易である。紙系材料は、環境に優しいパッケージを提供することを可能にするリサイクルが可能であることが多い。更に、紙系材料は、比較的安価な材料群に属する。
【0028】
ブランクは、ブランクの第1の主表面上にポリマー系の層を備えることができ、第1の主表面は、ブランクがパッケージに立設されるときにパッケージの内側を形成するように意図されている。そのようなパッケージは、例えば、魚、肉などの湿った食品を輸送するのに有用で可能性がある。
【0029】
第2の態様によれば、上記の目的はまた、底部パネルと、内側前壁パネル及び後壁パネルであって、底部パネルの2つの対向する長手方向に延びる側面のそれぞれ1つに折り畳み可能に接続される内側前壁パネル及び後壁パネルと、第1及び第2の内側側壁パネルであって、各々が、底部パネルの2つの対向する横方向に延びる側面のそれぞれ1つに折り畳み可能に接続される第1及び第2の内側側壁パネルと、底部パネルに接続されている後壁パネルの長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って後壁パネルに折り畳み可能に接続される蓋パネルとを含むパッケージによって達成される。パッケージはまた、好ましくは、底部パネルに接続された内側前壁パネルの長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、内側前壁パネルに折り畳み可能に接続された外側前壁パネルを含む。パッケージは、底部パネルに接続されたそれぞれの内側側壁パネルの横方向に延びる側面とは反対の横方向に延びる側面に沿って、第1及び第2の内側側壁パネルにそれぞれ折り畳み可能に接続された第1及び第2の外側側壁パネルを更に含むことができる。外側前壁パネルは、内側前壁パネルに接着結合され、パッケージの二重壁の前壁を形成することができる。第1及び第2の外側側壁パネルは、それぞれの内側側壁パネルに接着結合され、パッケージの二重壁の側壁を形成することができる。
【0030】
要するに、本発明は、パッケージに立設されるように構成されたブランクであって、底部パネルと、内側前壁パネル及び後壁パネルと、底部パネルのそれぞれの対向する横方向に延びる側面に折り畳み可能に接続された第1及び第2の内側側壁パネルと、蓋パネルと、外側前壁パネルと、第1及び第2の外側側壁パネルとを含み、外側前壁パネルは、ブランクがパッケージに立設されるときに内側前壁パネルに接着結合されて二重壁の前壁を形成するように構成され、第1及び第2の外側側壁パネルは、ブランクがパッケージに立設されるときにそれぞれの内側側壁パネルに接着結合されて二重壁の側壁を形成するように構成される、ブランクに関すると言える。
【0031】
本発明の更なる適用範囲は、以下に与えられる詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の範囲内の様々な変更及び修正がこの詳細な説明から当業者に明らかになるので、詳細な説明及び特定の例は、本発明の好ましい実施形態を示しているが、単なる例示として与えられていることを理解されたい。したがって、本発明は、記載された装置の特定の成分又は記載された方法の動作に限定されず、そのような装置及び方法は変化し得ることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0032】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「said」は、文脈上他に明確に指示されない限り、1つ又は複数の要素が存在することを意味することを意図していることに留意されたい。したがって、例えば、「a unit」又は「the unit」への言及は、いくつかの装置などを含み得る。更に、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」、及び同様の表現は、他の要素又は工程を排除するものではない。
【0033】
本発明の上記及び他の態様は、以下で、添付の図面を参照してより詳細に説明される。図面は限定的であると見なされるべきではなく、代わりに、図面は説明及び理解の目的のために考慮されるべきである。図に示すように、層及び領域のサイズは、例示目的のために誇張されている場合があり、したがって、一般的な構造を示すために提供されている。同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を指す。本発明は、例として、本発明の現在好ましい実施形態を示す添付の概略図を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】パッケージに立設されるように構成されたブランクを開示する図である。
【
図2】パッケージに立設されるように構成されたブランクを開示する図である。
【
図3】
図1及び
図2のブランクがパッケージにどのように立設されるかの異なる段階を開示する図である。
【
図4】
図1及び
図2のブランクがパッケージにどのように立設されるかの異なる段階を開示する図である。
【
図5】
図1及び
図2のブランクがパッケージにどのように立設されるかの異なる段階を開示する図である。
図5は、蓋パネルが開放状態にあるほぼ完全に立設したパッケージ2を開示している。
【
図6】蓋パネルが部分的に開いた状態にあるパッケージ2を開示する図である。
【
図7】蓋パネルが部分的に開いた状態にあるパッケージ2を開示する図である。
【
図8】蓋パネルが閉じた状態にあるパッケージ2を開示する図である。
【
図9】蓋パネルが閉じた状態にあるパッケージ2を開示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本発明の現在好ましい実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明を以下により完全に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、徹底性及び完全性のために、並びに本発明の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
【0036】
図1及び
図2を参照すると、
図3~
図5に開示されているような方法で立設されるなどして、パッケージ2内に立設されるように構成されたブランク1が開示されている。
図5は、蓋パネルが開放状態にあるほぼ完全に立設したパッケージ2を開示している。
図6及び
図7は、蓋パネルが部分的に開いた状態にあるパッケージ2を開示している。
図8及び
図9は、蓋パネルが閉じた状態にあるパッケージ2を開示している。
【0037】
図1及び
図2に示すように、ブランク1は、底部パネル10と、内側前壁パネル21と、後壁パネル22とを含み、内側前壁パネル21及び後壁パネル22は、底部パネル10の2つの対向する長手方向に延びる側面のそれぞれ1つに折り畳み可能に接続される。底部パネル10は、パッケージ2の底部を構成する。パッケージ2の底部は、典型的には地面に対して水平な部分である。ブランク1は、第1及び第2の内側側壁パネル31、32を更に含むことができ、各内側側壁パネル31、32は、底部パネル10の2つの対向する横方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続される。長手方向L及び横方向Tは、
図1に示されている。ブランク1は、底部パネル10に接続された後壁パネル22の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、後壁パネル22に折り畳み可能に接続された蓋パネル80を更に含む。ブランク1は、底部パネル10に接続された内側前壁パネル21の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、内側前壁パネル21に折り畳み可能に接続された外側前壁パネル41を更に含む。ブランク1は、底部パネル10に接続されたそれぞれの内側側壁パネル31、32の横方向に延びる側面とは反対の横方向に延びる側面に沿って、第1及び第2の内側側壁パネル31、32にそれぞれ折り畳み可能に接続された第1及び第2の外側側壁パネル61、62を更に含む。言い換えれば、それぞれの第1及び第2の内側側壁パネル31、32は、その横方向に延びる一方が底部パネル10に接続され、反対側の横方向に延びる他方がそれぞれの第1及び第2の外側側壁パネル61、62に接続される。外側前壁パネル41は、ブランク1がパッケージ2に立設されるときに、内側前壁パネル21の外側に面する表面に接着結合され、二重壁の前壁を形成するように構成される。第1及び第2の外側側壁パネル61、62は、ブランク1がパッケージ2に立設されるときに、それぞれの内側側壁パネル31、32の外側に面する表面に接着結合され、二重壁の側壁を形成するように構成される。
【0038】
図1~3に最もよく示されているように、底部パネル10の各角部において、それぞれの内側側壁パネル31、32は、角部パネル91a、91bのセットによって内側前壁パネル21及び後壁パネル22とそれぞれ相互接続され、角部パネル91a、91bは、ブランク1がパッケージ2に立設されるときに、それぞれの内側側壁パネル31、32に対して、内側前壁パネル21又は後壁パネル22に対して、及び三角形フラップへと内部折曲げ線FL91を中心に互いに折り曲げ可能である。
【0039】
図4に最もよく示されているように、三角形フラップは、外側に、好ましくは内側側壁パネル31、32の外側に面する表面と当接するように外側に折り畳まれるように構成される。
【0040】
図1~
図7から明らかなように、ブランク1は、ブランク1が平らに置かれた状態で見たときに、蓋パネル80に折り畳み可能に接続され、蓋パネルから横方向Tに外向きに延びる係止舌部81を更に含むことができる。係止舌部81は、
図1~
図7に開示されているものとは別の形状を有してもよい。
【0041】
図1~
図5から明らかなように、ブランクは、二重壁の前壁に形成されたスリット42を更に含むことができ、係止舌部81は、スリット42に挿入され、それによって蓋パネル80をパッケージ2の閉位置に保つように構成される。
【0042】
図1、
図2、
図3、及び
図5に示すように、ブランク1は、内側及び外側前壁パネル41の間の前方頂部パネル50を更に含み、前方頂部パネル50は、二重壁の前壁パネルの上面を形成するように構成され、スリット42は、前方頂部パネル50に形成される。
【0043】
図1及び
図2から明らかなように、前方頂部パネル50は、横方向Tにおける内側前壁パネル21の延長部であり、2つの折曲げ線、すなわち、内側前壁パネル21と前方頂部パネル50との間の折曲げ線FL25、及び前方頂部パネル50と外側前壁パネル41との間の折曲げ線FL54によって画定される。折曲げ線FL25及びFL54は、ブランク1の材料の厚さを考慮に入れるために距離dで分離されてもよい。距離dは、係止舌部81が十分に広い場合、又は角部パネル91a、91bが十分に大きい場合には、ブランク1の材料の厚さの3倍よりも大きくてもよく、それにより、係止舌部81及び角部パネル91a、91bは、長手方向に沿って見たときに互いに干渉する危険性がある。距離dは、係止舌部81と角部パネル91a、91bとが互いに干渉する危険性がない場合には、ブランク1の材料の厚さの2倍より大きくてもよい。ブランク1が平らに置かれた状態で見たときに、横方向Tのスリット延長部は、距離dよりも短くてもよい。ブランク1が平らに置かれた状態で見たときに、横方向Tのスリット延長部は、距離dと同じ長さであってもよい。好ましくは、横方向Tのスリット延長部は、係止舌部81の材料厚さとほぼ同じである。
【0044】
図1、
図2、
図3及び
図7から明らかなように、各外側側壁パネル61、62は、横方向に突出する部分64を含み、横方向に突出する部分64は、Tとは反対側の横方向T’に見て、底部パネル10と内側前壁パネル21との間の折曲げ線FL12の幾何学的延長線をはみ出して延びる。横方向に突出する部分は、パッケージ2の前方角部に見られる外側前壁パネル41の縁部と内側前壁パネル21との間の空間が横方向に突出する部分64によって覆われるか又は閉じられるため、パッケージ2の寿命を延ばすことができる。
【0045】
図6から明らかなように、外側前壁パネル41は、外側前壁パネル41の接着部分44で内側前壁パネル21に接着結合することができ、接着部分は、横方向Tに沿って見たときに外側前壁パネル41の端部の一部を形成し、好ましくは、外側前壁パネル41の接着部分44は、パッケージの二重壁の前壁の下部を形成するように構成された内側前壁パネル21の一部に接着結合される。
図1~
図9に開示されていない設計として、外側前壁パネル41及び内側前壁パネル21は、長さ及び/又は高さが異なっていてもよいことに留意されたい。外側前壁パネル41は、例えば、横方向Tに見たときに、及び/又は長手方向Lに見たときに、内側前壁パネル21よりも短くてもよい。
【0046】
図6~
図7から明らかなように、外側側壁パネル61、62は、それぞれの外側側壁パネルの接着部分64でそれぞれの内側側壁パネル31、32に接着結合されるように構成することができ、接着部分64は、長手方向Lに沿って見たときにそれぞれの外側側壁パネルの端部の一部を形成し、好ましくは、それぞれの外側側壁パネル61、62)の接着部分64は、パッケージ2のそれぞれの二重壁の側壁の下部を形成するように構成されたそれぞれの内側側壁パネル31、32の一部に接着結合される。
【0047】
図1及び
図5に示すように、ブランクは、それぞれの内側側壁パネルと外側側壁パネル31、32、61、62との間に側部頂部パネル51、52を更に含み、それぞれの側部頂部パネル51は、それぞれの二重壁の側壁の上面を形成するように構成される。側部頂部パネル51、52は、長手方向Lにおける内壁パネル31、32の延長部であると言うことができ、2つの折曲げ線、すなわち、内壁パネル31、32と側部頂部パネル51、52との間の折曲げ線FL35、及び側部頂部パネル51、52と外側側壁パネル61、62との間の折曲げ線FL56によって画定される。折曲げ線FL35及びFL56は、ブランク1の材料の厚さを考慮に入れるために距離で分離されてもよい。
【0048】
したがって、角部パネル91a、91bの折り畳みによって形成された三角形フラップは、パッケージ2のそれぞれの二重壁の側壁を形成するパネルの間に配置されてもよい。それにより、三角形フラップを定位置に更に保持し、それらが意図せずに展開されるのを防止するように構成された機械的ロックが提供される。各底部三角形フラップ91a、91bは、
図1に開示されている以外の形状を有してもよい。
図1~
図9に開示されていない設計として、外側側壁パネル61、62及びそれぞれの内側側壁パネル31、32は、長さ及び/又は高さが異なっていてもよい。外側側壁パネル61、62は、例えば、横方向Tに見たときに、及び/又は長手方向Lに見たときに、内側側壁パネル31、32よりも短くてもよい。
【0049】
ブランク1は、好ましくは紙系材料から形成される。ブランク1は、ブランク1の第1の主表面1a上にポリマー系の層を備えることができ、第1の主表面1aは、パッケージ2の内側を形成するように意図されている。そのようなパッケージ2は、例えば、魚、肉などの湿った食品を輸送するのに有用で可能性がある。
【0050】
図6~
図9に示され、
図1~
図5に示されるように、底部パネル10と、内側前壁パネル21と、後壁パネル22とを含むパッケージ2が提供され、内側前壁パネル21及び後壁パネル22は、底部パネル10の長手方向に延びる2つの対向する側面のそれぞれに折り畳み可能に接続される。パッケージ2は、第1及び第2の内側側壁パネル31、32を更に含み、各内側側壁パネル31、32は、底部パネル10の2つの対向する横方向に延びる側面のそれぞれに折り畳み可能に接続される。パッケージ2は、好ましくは、底部パネル10に接続された後壁パネル22の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、後壁パネル22に折り畳み可能に接続された蓋パネル80を更に含む。パッケージ2は、底部パネル10に接続された内側前壁パネル21の長手方向に延びる側面とは反対の長手方向に延びる側面に沿って、内側前壁パネル21に折り畳み可能に接続された外側前壁パネル41を更に含む。パッケージ2はまた、好ましくは、底部パネル1に接続されたそれぞれの内側側壁パネル31、32の横方向に延びる側面とは反対の横方向に延びる側面に沿って、第1及び第2の内側側壁パネル31、32にそれぞれ折り畳み可能に接続された第1及び第2の外側側壁パネル61、62を更に含む。外側前壁パネル41は、内側前壁パネル21に接着結合され、パッケージの二重壁の前壁を形成する。第1及び第2の外側側壁パネル61、62は、それぞれの内側側壁パネル31、32に接着結合され、パッケージの二重壁の側壁を形成する。
【0051】
ブランク及びパッケージは、好ましい実施形態の詳細な開示及び添付の図面の開示に従って設計されることが好ましいが、特定の構成要素の特定の好ましい実施形態は、必ずしも別の構成要素の特定の実施形態と組み合わせる必要はないことに留意されたい。したがって、特定の構成要素の1つ又は複数の特徴を含む特定の実施形態に関連する利点は、他の構成要素が詳細な説明で開示された特定の実施形態に従って定義されるのではなく、本発明の概要の下でより一般的な開示に従って設計されている場合でも達成され得る。
【0052】
本明細書に記載された実施形態には多数の変更があり、それらは依然として添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にあると考えられる。更に、特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、測定されたこれらの組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
【0053】
上述したように、外側前壁パネル41は、例えば、横方向Tに見たときに、及び/又は長手方向Lに見たときに、内側前壁パネル21よりも短くてもよく、並びに/或いは外側側壁パネル61、62は、例えば、横方向Tに見たときに、及び/又は長手方向Lに見たときに、内側側壁パネル31、32よりも短くてもよい。
【国際調査報告】