(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】前進可能な器具及び前進可能な内視鏡シャフトを有するENTガイド
(51)【国際特許分類】
A61B 17/24 20060101AFI20230705BHJP
【FI】
A61B17/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576050
(86)(22)【出願日】2021-06-04
(85)【翻訳文提出日】2023-01-06
(86)【国際出願番号】 IB2021054920
(87)【国際公開番号】W WO2021250522
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516389190
【氏名又は名称】アクラレント インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Acclarent, Inc.
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】パルシ・ジェットミア
(72)【発明者】
【氏名】アルガウィ・イェフダ
(72)【発明者】
【氏名】ゴバリ・アサフ
(72)【発明者】
【氏名】アクバリアン・ファテメ
(72)【発明者】
【氏名】ファング・イツァーク
(72)【発明者】
【氏名】パパダキス・アタナシオス
(72)【発明者】
【氏名】バノスドール・マディソン・ケイ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160MM03
4C160MM06
4C160NN02
(57)【要約】
装置は、本体、シャフトアセンブリ、及びシャフト作動アセンブリを含む。シャフトアセンブリは、本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定する。シャフトアセンブリの一部は、患者の耳、鼻、又は喉に関連付けられた解剖学的通路に挿入されるように構成されている。シャフトアセンブリは、器具を受容するような寸法である作業通路を更に画定する。本体のアクチュエータは、シャフトアセンブリに対して長手方向に器具を駆動するように動作可能である。シャフト作動アセンブリは、シャフトアセンブリの近位部分と動作可能に結合されている。更に、シャフト作動アセンブリは、シャフトアセンブリを長手方向軸に沿って遠位に延在させるために遠位方向に並進可能であり、シャフトアセンブリを長手方向軸に沿って近位に後退させるために近位方向に並進可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉に関連する解剖学的通路に挿入されるように構成されており、前記シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、
(c)前記本体と結合された器具アクチュエータであって、前記器具が前記作業通路内に配置されている間、前記シャフトアセンブリに対して長手方向に前記器具を駆動するように動作可能である、器具アクチュエータと、
(d)前記シャフトアセンブリの近位部分と動作可能に結合されたシャフト作動アセンブリであって、前記シャフト作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して前記長手方向軸に沿って遠位に延在させるように遠位方向に並進可能であり、前記シャフト作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して前記長手方向軸に沿って近位に後退させるように近位方向に並進可能である、シャフト作動アセンブリと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記シャフト作動アセンブリが、前記本体と摺動可能に結合され、前記シャフト作動アセンブリが、前記本体に対して長手方向に並進するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シャフトアセンブリの遠位部分が、可撓性部分を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
偏向作動アセンブリを更に備え、前記偏向作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを通って延在する並進可能な作動部材を含み、前記並進可能な作動部材が、前記シャフトアセンブリの前記可撓性部分と動作可能に結合され、それによって、前記シャフトアセンブリの前記可撓性部分を屈曲させるように動作可能である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
第1の回転アクチュエータを更に備え、前記第1の回転アクチュエータが、回転力によって回転可能であり、それによって前記並進可能な作動部材を長手方向に駆動し、前記可撓性部分が、前記並進可能な作動部材の長手方向の並進に応答して前記長手方向軸から離れる方向に偏向するように構成されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記並進可能な作動部材が、プルワイヤを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の回転アクチュエータが、回転軸を中心に回転するように構成されており、前記回転軸が前記長手方向軸を横切って配向されている、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記シャフトアセンブリの遠位端部に位置付けられたカメラを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記作業通路内に位置付けられた器具を更に備え、前記器具が、前記シャフトアセンブリに対して長手方向に摺動可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記本体と動作可能に結合された器具作動アセンブリを更に備え、前記器具作動アセンブリが、前記器具を前記作業通路を通して遠位に並進させるように動作可能である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記器具が吸引器具を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記器具が生検針を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記器具がアブレーション器具を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記器具が拡張カテーテルを含み、前記拡張カテーテルが拡張可能な拡張器を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
シャフト回転アセンブリを更に含み、前記シャフト回転アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記長手方向軸を中心として回転させるように動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記シャフト回転アセンブリが、前記本体の遠位部分に配置された回転アクチュエータを含み、前記回転アクチュエータが、前記長手方向軸を中心にして回転可能である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉を介してアクセス可能な解剖学的通路に挿入されるように構成されており、前記シャフトアセンブリが、可撓性遠位部分を含み、前記シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、
(c)シャフト作動アセンブリであって、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して長手方向に並進させるように動作可能である、シャフト作動アセンブリと、
(d)偏向作動アセンブリであって、前記偏向作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを通って延在する並進可能な作動部材を含み、前記並進可能な作動部材が、前記シャフトアセンブリの前記可撓性遠位部分と動作可能に結合されている、偏向作動アセンブリと、
を備える、装置。
【請求項18】
前記シャフト作動アセンブリが、前記本体と摺動可能に結合され、前記シャフト作動アセンブリが、前記本体に対して長手方向に並進するように構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
第1の回転アクチュエータを更に備え、前記第1の回転アクチュエータが、回転力によって回転可能であり、それによって前記並進可能な作動部材を長手方向に駆動し、前記可撓性遠位部分が、前記並進可能な作動部材の長手方向の並進に応答して前記長手方向軸から離れる方向に偏向するように構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉を介してアクセス可能である解剖学的通路に挿入されるように構成されており、前記シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、
(c)シャフト作動アセンブリであって、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して長手方向に並進させるように動作可能である、シャフト作動アセンブリと、
(d)シャフト回転アセンブリであって、前記シャフト回転アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記長手方向軸を中心として回転させるように動作可能である、シャフト回転アセンブリと、
を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本出願は、その開示が参照により本明細書に組み込まれている2020年6月11日に出願の「ENT Guide with Advanceable Instrument and Advanceable Endoscope Shaft」と題される米国仮特許出願第63/037,640号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
一部の症例においては、患者の解剖学的通路の拡張が望ましい場合がある。これには、副鼻腔の口の拡張(例えば、副鼻腔炎を治療するため)、喉頭の拡張、耳管の拡張、耳、鼻、又は喉内の他の通路の拡張などが含まれ得る。解剖学的通路を拡張する1つの方法としては、ガイドワイヤ及びカテーテルを用いて解剖学的通路内に膨張可能なバルーンを配置し、続いてバルーンを流体(例えば、生理食塩水)を用いて膨張させて解剖学的通路を拡張することが挙げられる。例えば、拡張可能なバルーンを副鼻腔の口内に配置し、次に膨張させることによって、粘膜の切開又は骨の切除を必要とせずに、口に隣接する骨を再構築することにより口を拡張することができる。その後、拡張した口によって、罹患した副鼻腔からの排液及びその副鼻腔の通気を改善することができる。このような手技を行うために使用され得るシステムは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2011年1月6日に公開され現在は放棄されている米国特許出願公開第2011/0004057号、発明の名称「Systems and Methods for Transnasal Dilation of Passageways in the Ear,Nose or Throat」の教示に従って提供され得る。かかるシステムの一例として、Acclarent,Inc.(Irvine,California)によるRelieva(登録商標)Spin Balloon Sinuplasty Systemがある。
【0003】
耳管拡張との関連で、拡張カテーテル又は他の拡張器具を耳管に挿入し、続いて、これを膨張させるか、ないしは別の方法で拡張することによって耳管を拡張することができる。拡張された耳管は、鼻咽頭から中耳への通気を改善し、更に中耳から鼻咽頭への排液を改善することができる。耳管を拡張するための方法及びデバイスは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2010年10月28日に公開され現在は放棄されている米国特許出願公開第2010/0274188号、発明の名称「Method and System for Treating Target Tissue within the ET」、及びその開示が参照により本明細書に組み込まれる、2013年10月17日に公開され現在は放棄されている米国特許出願公開第2013/0274715号、発明の名称「Method and System for Eustachian Tube Dilation」に開示されている。このようなシステムの一例として、Acclarent,Inc.(Irvine,California)によるAera(登録商標)Eustachian Tube Balloon Dilation Systemがある。
【0004】
単独の操作者のみによって行われる手技などにおいて、解剖学的通路内に拡張カテーテル又は他のENT器具を容易に制御して配置できることが望ましい場合がある。これまでに解剖学的通路内に拡張カテーテル又は他のENT器具を配置するためのいくつかのシステム及び方法が製造され、使用されているが、本発明者らに先行して、添付の特許請求の範囲に記載される本発明を製造又は使用した者はいないと考える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書は、本発明を具体的に示し、明確にその権利を請求する特許請求の範囲をもって結論とするものであるが、本発明は以下の特定の実施例の説明を添付図面と併せ読むことでより深い理解が得られるものと考えられる。図中、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【
図1A】ガイドスライダ及び器具スライダが各々それぞれの近位位置にある、耳、鼻、及び喉(ear, nose, and throat、ENT)処置で使用するための例示的なガイド器具の斜視図である。
【
図1B】ガイドスライダが遠位位置にあり、器具スライダが近位位置にあり、ガイドシャフトが長手方向に延びた状態にある、
図1Aの器具の斜視図である。
【
図1C】ガイドスライダ及び器具スライダが各々それぞれの遠位位置にあり、ガイドシャフトが長手方向に延びた状態にあり、器具がガイド先端部から長手方向に延びている、
図1Aの器具の斜視図である。
【
図2】屈曲部分が、非偏向構成で実線で示され、屈曲部分が、ガイドシャフトアセンブリの長手方向軸から離れて屈曲している仮想線で示されている、
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの斜視図である。
【
図3A】屈曲部分が非偏向状態にある、
図1Aの器具の屈曲部分の側面図である。
【
図3B】屈曲部分が偏向状態にある、
図1Aの器具の屈曲部分の側面図である。
【
図4】屈曲部分が、第1の角度位置において実線で示され、屈曲部分が、ガイドシャフトアセンブリの長手方向軸の周りで第2の角度位置まで回転された仮想線で示されている、
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの斜視図である。
【
図5】カメラが、屈曲部分の遠位先端部に位置付けられている、
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの遠位端部の斜視図である。
【
図6】
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの遠位端部の分解斜視図である。
【
図7A】第1の例示的な器具が、屈曲部分の遠位先端部から外側に延びている、
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの遠位端部の斜視図である。
【
図7B】第2の例示的な器具が、屈曲部分の遠位先端部から外側に延びている、
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの遠位端部の斜視図である。
【
図7C】第3の例示的な器具は、屈曲部分の遠位先端部から外側に延びている、
図1Aの器具のガイドシャフトアセンブリの遠位端部の斜視図である。
【0006】
図面は、いかなる方式でも限定することを意図しておらず、本発明の様々な実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、他の様々な方式で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、かつその一部をなす添付図面は、本発明のいくつかの態様を例示するものであり、説明と共に本発明の原理を説明する役割を果たすものである。しかしながら、本発明が、示される正確な配置に限定されない点は理解される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の特定の実施例の以下の説明は、本発明の範囲を限定するために使用されるべきではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、例示として本発明を実施するために企図される最良の形態の1つである以下の説明から当業者に明らかになるであろう。理解されるように、本発明は、いずれも本発明から逸脱することなく、他の異なるかつ明白な態様が可能である。例えば、様々であるが。したがって、図面及び説明は、限定的なものではなく、本質的に例示的なものと見なされるべきである。
【0008】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、ハンドピースアセンブリを把持している臨床医に対して使用されることが理解されるであろう。すなわち、エンドエフェクタは、より近位のハンドピースアセンブリに対して遠位側にある。便宜上及び明確さのために、「上部」及び「下部」などの空間用語もまた、本明細書において、ハンドピースアセンブリを把持している臨床医を基準にして使用されていることが更に理解されよう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的かつ絶対的なものであることを意図するものではない。
【0009】
本明細書に記載の教示、表現、変形、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上を、本明細書に記載の他の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる点も更に理解される。したがって、以下に記載されている教示、表現、変形例、実施例などは、互いに単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる種々の好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者には容易に明らかとなるであろう。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0010】
I.例示的なENT(ear, nose, and throat)ガイド器具
A.概要
図1A~
図1Cは、耳、鼻、又は喉内の医療処置に使用され得る例示的なENTガイド器具(400)を示す。そのような処置は、鼻腔内でのアブレーション、副鼻腔、耳管、又は何らかの他の解剖学的通路(例えば、耳、鼻、又は喉内など)の小孔の拡張、鼻腔又は耳内から流体又はごみを吸引すること、耳、鼻、又は喉内で生検を行うこと、鼻腔内から骨又は組織を除去すること、又は、本明細書の教示に鑑みて当業者に明らかとなる耳、鼻、又は喉内の他の任意の好適な処置と、を含むことができる。以下でより詳細に説明するように、本実施例のENTガイド器具(400)は、操作者が異なる器具間で切り替える必要なく、操作者が異なる場面でENTガイド器具(400)を使用することを可能にする調整性を提供する。例えば、ENTガイド器具(400)を使用して、器具の構造的特徴に対して単純な調整を行うことによって様々な異なる解剖学的通路にアクセスし、次いで、ENTガイド器具(400)と結合された様々なENT器具を用いてこれらの異なる解剖学的通路に対処することができる。
【0011】
B.例示的なガイドシャフト作動アセンブリ
本実施例のENTガイド器具(400)は、ハウジング(464)を有するハンドルアセンブリ(402)と、ハンドルアセンブリ(402)から遠位方向に延在するガイドシャフトアセンブリ(404)と、ハンドルアセンブリ(402)と摺動可能に結合されたガイドシャフト作動アセンブリ又はガイドスライダ(406)と、ハンドルアセンブリ(402)と摺動可能に結合された器具スライダ(408)とを備える。1つ又は複数の器具(412)(
図1C参照)は、ポート(416)を介して、及びハンドルアセンブリ(402)を通ってまたがる内側シャフト(414)を通って、ENTガイド器具(400)のガイドシャフトアセンブリ(404)に挿入され得る。本実施例では、内側シャフト(414)はガイドシャフトアセンブリ(404)内に同軸に配置され、器具(412)は内側シャフト(414)内に同軸に配置される。吸引源(418)は、吸引ポート(420)、及びハンドルアセンブリ(402)を通ってまたがる導管(図示せず)を介してENTガイド器具(400)のガイドシャフトアセンブリ(404)と結合される。いくつかの変形例では、吸引ポート(420)は省略されている。
【0012】
ハンドルアセンブリ(402)は、操作者の片手で握られて操作されるようなサイズ及び構成となっている。操作者は、ハンドルアセンブリ(402)を握るのと同じ方の片手で、ガイドスライダ(406)又は器具スライダ(408)を選択的に操作することができる。操作者は、ガイドシャフトアセンブリ(404)の遠位端部(410)がハンドルアセンブリ(402)から離れて長手方向に遠位に並進するように、ガイドスライダ(406)をハンドルアセンブリ(402)に沿って遠位に並進させ、それによってガイドシャフトアセンブリ(404)を入れ子式に並進させてもよい。操作者はまた、ガイドシャフトアセンブリ(404)の遠位端部(410)がハンドルアセンブリ(402)に向かって近位に長手方向に後退するように、ガイドスライダ(406)をハンドルアセンブリ(402)に沿って近位に並進させ、それによってガイドシャフトアセンブリ(404)を入れ子式に並進させてもよい。したがって、ガイドシャフトアセンブリ(404)は、操作中、必要に応じて、操作前又は操作中に、効果的に長手方向に延長又は短縮され得る。
【0013】
例えば、
図1Aに示すように、ガイドスライダ(406)は、ハンドルアセンブリ(402)に対してその最近位位置まで並進され、同様に、ガイドシャフトアセンブリ(404)は、その最短有効長構成まで後退される。
図1Aから
図1Bへの移行に示されるように、ガイドスライダ(406)は、ハンドルアセンブリ(402)に対して遠位に並進され、それによって、ガイドシャフトアセンブリ(404)の有効長を入れ子式に延長する。
【0014】
図1Bから
図1Cへの移行に示されるように、操作者は、器具スライダ(408)をハンドルアセンブリ(402)に沿って遠位に前進させ、それによって器具(412)を内側シャフト(414)及びガイドシャフトアセンブリ(404)を通って遠位に前進させてもよく、その結果、器具(412)の遠位先端部は、開口部(428)を通って、ガイドシャフトアセンブリ(404)の遠位端部の遠位に並進される。器具(412)が遠位位置まで前進した状態で、操作者は、器具(412)が位置付けられている解剖学的通路内で器具(412)を利用することができる。器具の様々な例が、
図7A~
図7Cに関して本明細書で説明される。他の例も本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。いくつかの変形例では、ガイドワイヤ又は拡張カテーテル、例えば拡張可能な拡張器を有するカテーテルが、器具(412)の代わりに含まれる。例示的なガイドワイヤ及び拡張可能な拡張器は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2010年10月28日に公開され現在は放棄されている米国特許出願公開第2010/0274188号、発明の名称「Method and System for Treating Target Tissue within the ET」に開示されている。
【0015】
図1B及び
図1Cは、ガイドシャフトアセンブリ(404)を最大有効長まで前進させるためにガイドスライダ(406)が最遠位位置まで前進されるときに、器具スライダ(408)が遠位に作動されることを示しているが、他のシナリオでは、操作者は、ガイドシャフトアセンブリ(404)が最小有効長にある状態で、ガイドスライダ(406)が
図1Aに示される最近位位置にあるとき(又はガイドスライダ(406)が何らかの他の中間長手方向位置にあるとき)に器具スライダ(408)を遠位に作動させたいことがある。したがって、器具スライダ(408)の作動は、ガイドスライダ(406)又はガイドシャフトアセンブリ(404)の長手方向の位置決めに必ずしも依存しない。
【0016】
ほんの一例として、操作者は、ガイド器具(400)が患者の鼻腔に挿入されるとき、ガイドシャフトアセンブリ(404)が最大有効長にあり、ガイドスライダ(406)が最遠位位置にある状態で、ガイド器具(400)を操作することを望むことがある。ほんの更なる一例として、操作者は、ガイド器具(400)が患者の外耳道に挿入されるとき、ガイドシャフトアセンブリ(404)が最小有効長にあり、ガイドスライダ(406)が最近位位置にある状態で、ガイド器具(400)を操作することを望むことがある。ガイドシャフトアセンブリ(404)の有効長の選択に影響を及ぼし得る他の使用シナリオは、本明細書の教示を考慮すると当業者には明らかであろう。同様に、手近な使用シナリオに基づいて、ガイド器具(400)と結合され、器具スライダ(408)によって作動され得る器具の種類の選択は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0017】
C.例示的な偏向及びシャフト回転作動アセンブリ
図2~
図4は、ガイドシャフトアセンブリ(404)の様々な構成要素をより詳細に示したものである。上述したように、ガイドシャフトアセンブリ(404)は、剛性シャフト部材(422)及び可撓性シャフト部材(424)を含む。加えて、ガイドシャフトアセンブリ(404)は、プッシュプルワイヤ(426)(
図3A及び
図3B参照)と、偏向制御アセンブリ(432)及びシャフト回転アセンブリ(498)などの回転アクチュエータとを含む。シャフト回転アセンブリ(498)は、サムホイール(650)を含む。シャフト部材(422、424)及びサムホイール(650)は、この例では互いに同軸に整列しており、サムホイール(650)は、長手方向軸(434)を中心に回転し、それによってガイドシャフトアセンブリ(404)を長手方向軸(434)を中心に回転させるように構成される。
【0018】
偏向制御アセンブリ(432)は、長手方向軸(434)を横切る、例えば、長手方向軸(434)に垂直な軸の周りを回転するように構成されたサムホイール(458)を含む。プッシュプルワイヤ(426)は、サムホイール(458)と動作可能に結合され、シャフト部材(422、424)及びシャフト回転アセンブリ(498)によって共有される長手方向軸(434)から横方向にオフセットされる。以下でより詳細に説明するように、プッシュプルワイヤ(426)は、ガイドシャフトアセンブリ(404)内で長手方向に並進し、それによって、可撓性シャフト部材(424)を長手方向軸(434)から離れるように、又はそれに向かって偏向させるように動作可能であり、サムホイール(458)は、プッシュプルワイヤ(426)の並進を駆動するように動作可能である。
【0019】
サムホイール(458、650)は、操作者がハンドルアセンブリ(402)を把持している方の手の親指又は別の指を使用して、サムホイール(458、650)をハウジング(464)に対して回転させることができるように配置されている。いくつかの変形例では、偏向制御アセンブリ(432)及びシャフト回転アセンブリ(498)(サムホイール(458、650)を含む)の位置は、偏向制御アセンブリ(432)のサムホイール(458)が長手方向軸(434)を中心に回転するように構成され、シャフト回転アセンブリ(498)のサムホイール(650)が長手方向軸(434)を横切る軸を中心に回転するように構成されるように、切り替えられてもよい。以下により詳細に述べられるように、ガイドシャフトアセンブリ(404)は、ガイドシャフトアセンブリ(404)の長手方向中心軸(434)に対して操作者が選択する脱出角度に沿って1つ又は複数の器具を案内するように動作可能である。
【0020】
いくつかの変形例では、シャフト部材(422、424)はいずれも、ステンレス鋼及び/又はニチノールなどの金属材料から形成される。いくつかのそのような変形例では、シャフト部材(422、424)(及びENTガイド器具(400)の少なくともいくつかの別の部分)は、再利用可能であり、かかる再利用可能な構成要素は、異なる患者で使用する間に洗浄及び滅菌される。いくつかの他の変形例では、シャフト部材(422、424)の一方又は両方をポリマー材料から形成することができる。いくつかのそのような変形例では、シャフト部材(422、424)は、1回使用のみの構成要素として扱うことができる。可撓性シャフト部材(424)は、この実施例では剛性シャフト部材(422)にしっかりと固定され、剛性シャフト部材(422)に対して遠位側に配置されている。
【0021】
図3A~
図3Bに最も分かりやすく見られるように、可撓性シャフト部材(424)は、一連のノッチ(440)によって分離された一連のリブ(438)によって形成される屈曲部分(436)を含んでいる。ノッチ(440)は略V字形であり、各「V」の頂点に円形の開口部を有している。ノッチ(440)は、対応するサブノッチ(444)に嵌合するタブ部分(442)も含んでいる。各「V」の頂部は止め機構のセット(446)を含んでいる。
図3Aに示されるように、屈曲部分(436)が真っ直ぐな構成にあるとき、タブ部分(442)は、対応するサブノッチ(444)内に配設されるが、サブノッチ(444)内に完全には座していない。
図3Aにも示されるように、屈曲部分(436)が真っ直ぐな構成にある場合、止め機構(446)は互いに分離されている。
図3Bは、完全に屈曲した構成にある屈曲部分(436)を示す。この状態では、タブ部分(442)はサブノッチ(444)内に完全に座しており、止め機構(446)は互いに係合している。
図3A~
図3Bに示される状態間での移行の間、タブ部分(442)とサブノッチ(444)とが協働することで、屈曲部分(436)が横方向に充分な安定性を維持しながらしっかり屈曲し、また、屈曲部分(436)がしっかり安定した屈曲状態又は真っ直ぐな状態を提供することが保証され得る。
【0022】
ほんの一例として、屈曲部分(436)は、レーザカッティング又は他の任意の適切な製造プロセスによって形成することができる。いくつかの変形例では、屈曲部分(436)は、可撓性ラップ(図示せず)により覆われる。かかる可撓性ラップは、屈曲部分(436)の可撓性を損なうことなく、組織及び他の構造がノッチ(440)内に引っ掛かる又は挟まれることを防止することができる。可撓性ラップはまた、ガイドシャフトアセンブリ(404)を通して提供される吸引を遠位端部(448)に集中させることを確実にし得る。屈曲部分(436)が取り得る様々な適切な形態は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかになろう。更なる単なる例として、屈曲部分(436)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2018年11月1日公開の米国特許出願公開第2018/0311472号、発明の名称「Deflectable Guide for Medical Instrument」の教示のうちの少なくともいくつかに従って構築及び動作することができる。
【0023】
プッシュプルワイヤ(426)は、シャフト部材(422、424)の内部に配設されており、屈曲部分(436)の制御された屈曲を提供するように動作可能である。
図3A~
図3Bに示されるように、プッシュプルワイヤ(426)の遠位端部(450)は、可撓性シャフト部材(424)の遠位端部(448)、すなわち屈曲部分(436)の遠位側に固定されている。プッシュプルワイヤ(426)は、ノッチ(440)の「V」の頂部の近くに配設されている。したがって、プッシュプルワイヤ(426)が近位方向に引張されると、屈曲部分(436)は偏向構成へと屈曲する。プッシュプルワイヤ(426)が遠位方向に押されると、屈曲部分(436)は真っ直ぐな構成に向かって曲がっていく。プッシュプルワイヤ(426)の近位端部は、偏向制御アセンブリ(432)のサムホイール(458)と動作可能に結合する。
図2に示されるように、サムホイール(458)の回転は、プッシュプルワイヤ(426)の長手方向並進を引き起こし、それによって、プッシュプルワイヤ(426)の長手方向並進が角度(θ)周りの屈曲部分(436)の直線化又は屈曲を引き起こす。上述の操作性を提供するためにサムホイール(458)をプッシュプルワイヤ(426)と結合することができる様々な適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0024】
屈曲部分(436)は、本実施例ではサムホイール(458)及びプッシュプルワイヤ(426)を介して能動的に操作されるが、他の変形例は、単に可鍛性である屈曲部分(436)を含んでもよい。そのような変形例では、操作者は、ガイドシャフトアセンブリ(404)を患者に挿入する前に、単に屈曲部分(436)を手動で(例えば、別個の屈曲テンプレート又は他のツールを使用して)屈曲させてもよい。そのような変形例では、サムホイール(458)及びプッシュプルワイヤ(426)は、ガイド器具(400)から省略されてもよい。
【0025】
様々な解剖学的通路へのアクセスを容易にする屈曲部分(436)の偏向ための制御を提供することに加えて、ガイドシャフトアセンブリ(434)の長手方向軸(434)を中心としたガイドシャフトアセンブリ(404)の回転を可能とし、様々な解剖学的通路へのアクセスを更に促進することが望ましい。そのために、
図4に示すように、ENTガイド器具(400)は、長手方向軸(434)を中心にガイドシャフトアセンブリ(404)を回転させるためのシャフト回転アセンブリ(498)を含む。ガイドシャフトアセンブリ(404)の回転は、所望であれば、偏向制御アセンブリ(432)、ガイドスライダ(406)、及び器具スライダ(408)と同時に行うことができる。例えば、操作者は、剛性シャフト部材(422)の回転と、所望の解剖学的通路に到達するための可撓性シャフト部材(424)の偏向との両方を含む、一連のガイドシャフトアセンブリ(404)の調整、ならびに、ガイドスライダ(406)を介して剛性シャフト部材(422)の長さを調整すること、及び器具スライダ(408)を介して可撓性シャフト部材(424)の遠位端部における器具(412)の位置決めをすることを実行することを必要とすることがある。
【0026】
D.ガイド器具と共に使用するための例示的なENT器具
図5~
図6は、ガイドシャフトアセンブリ(404)の可撓性シャフト部材(424)の様々な構成要素及び機能的態様をより詳細に示す。上述したように、可撓性シャフト部材(424)は、長手方向軸(434)から離れるように可撓性シャフト部材(424)の屈曲部分(436)を偏向させるように動作可能なプッシュプルワイヤ(426)(
図3A及び
図3B参照)を含む。いくつかの変形例では、カメラ(460)は、可撓性シャフト部材(424)の遠位先端部(425)に一体的に位置付けられ、遠位先端部(425)に隣接する視野(field of view、FOV)を操作者に提供するように構成される。器具は、作業器具チャネル(462)を通って前進し、可撓性シャフト部材(424)の遠位先端部(425)の開口部(428)から出ることができる。遠位先端部(425)は、プラスチック又は他の同様の材料から構成されてもよく、狭い解剖学的通路を通したガイドシャフトアセンブリ(404)の挿入を容易にするためのテーパ状構成を含む。カメラ(460)は、モニタ上に表示するためにカメラ(460)からのリアルタイムビデオ画像を伝達するために、操作者の視界に取り付けられたビデオモニタと動作可能に結合されたライブフィードビデオカメラを含んでもよい。カメラ(460)は、電源及びビデオモニタと直接結合するために、ガイドシャフトアセンブリ(404)の内側シャフト(414)を通って送られる電力及び通信配線(図示せず)を含んでもよい。いくつかの変形例では、カメラ(460)は、電池式であってもよく、ビデオモニタと無線通信するように構成されてもよい。
【0027】
図6に最も良く示されるように、可撓性シャフト部材(424)の遠位端部は、カメラ(460)が、動作中に適切に位置付けられたままであり、また、作業器具チャネル(462)から空間的に分離されたままであり、作業器具チャネル(462)を塞ぐことが防止されたままであることを確実にするための様々な特徴を含む。例えば、上述したように、内側シャフト(414)は、可撓性シャフト部材(424)を通って延在し、可撓性シャフト部材(424)の遠位先端部に隣接して終端する。いくつかの変形例では、内側シャフト(414)は、長手方向又は横方向の変位を防止するために、セパレータ(468)の対向する縁部に沿って形成されたタブ(466)を受け入れるように成形されたスロット(464)を含む。したがって、内側シャフト(414)が剛性シャフト部材(422)と連動して長手方向に並進するとき、セパレータ(468)は、可撓性シャフト部材(424)の遠位先端部に位置付けられたままである。いくつかの変形例では、カメラ(460)は、可撓性シャフト部材(424)の遠位先端部でセパレータ(468)の底面にしっかりと固定されるが、他の変形例では、カメラ(460)は、操作者によってハンドルアセンブリ(402)及びシャフトアセンブリ(404)を通して内側シャフト(414)内で並進可能であり、セパレータ(468)の底面に対する配置に向かって操縦可能である。カメラ(460)が可撓性シャフト部材(424)の遠位先端部で器具作業チャネル(462)から出ることを確実に制限するために、セパレータ(468)は、カメラ(460)の遠位係合面に当接するように横方向に配向された脚部(470)を含む。セパレータ(468)が定位置にある状態で、器具作業チャネル(462)の遠位先端部は、器具(412)が通過するための開放通路を含むと同時に、カメラ(460)が器具(412)の動きを見て記録するための固定位置も提供する。
【0028】
図7A~
図7Cは、本明細書に記載される器具(412)の代わりに利用され得る様々な例示的な器具(500、550、600)を示す。
図7Aは、シャフトアセンブリ(404)を通って並進し、器具作業チャネル(462)の開口部(428)を通って延在するように構成された生検針(500)を示す。この実施例の生検針(500)は、一対の電極(502、504)を含み、これらの電極は、生検針(500)が組織を穿刺し、中空針キャビティ(506)内の組織サンプルを収集する際に、穿刺路の双極高周波(radiofrequency、RF)凝固を適用するように動作可能である。
図7Bは、シャフトアセンブリ(404)を通って並進し、器具作業チャネル(462)の開口部(428)を通って延在するように構成されたアブレーション器具(550)を示す。アブレーション器具(550)は、単極RFエネルギーを印加して組織をアブレーションするように動作可能な電極(552)を含んでもよい。あるいは、アブレーション器具(550)は、双極RFエネルギーを印加して組織をアブレーションするために、2つ又は複数の電極(552)を含んでもよい。
図7Cは、シャフトアセンブリ(404)を通って並進し、器具作業チャネル(462)の開口部(428)を通って延在するように構成された吸引器具(600)を示す。本実施例の吸引器具(600)は、遠位端部で開口し、それを通して物質を吸引するように動作可能なルーメン(602)を含む。ルーメン(602)は、吸引源(418)及び吸引ポート(420)と流体結合される。いくつかの変形例では、吸引は、ENTガイド器具(400)を介して吸引を適用するために別個の吸引器具(600)が必ずしも必要とされないように、作業器具チャネル(462)を介して直接適用されてもよい。
【0029】
様々な例示的な器具の変形例が本明細書に記載されているが、追加の器具もENTガイド器具(400)と共に利用されてもよいことを理解されたい。例えば、拡張可能な拡張バルーンを含むガイドワイヤ及びカテーテルもまた、行われる手術の特定の状況によって必要に応じて利用され得る。ENTガイド器具(400)と共に使用され得る他の適切な種類のENT器具は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0030】
器具スライダ(408)と結合され、ガイドシャフトアセンブリ(404)を通して送り込まれるENT器具の種類にかかわらず、ガイドシャフトアセンブリ(404)の調整可能性(例えば、ガイドスライダ(406)を介した有効長の調整、サムホイール(432)を介した屈曲部分(436)の曲げ角度の調整、及びサムホイール(650)を介したガイドシャフトアセンブリ(404)の回転角度の調整(adjust/Andent)は、患者内の適切な位置へのENT器具の誘導を容易にし得る。更に、カメラ(460)によって提供されるビデオ画像は、患者内の適切な位置へのENT器具の誘導を更に容易にするリアルタイム可視化を提供することができる。カメラ(460)がガイドシャフトアセンブリ(404)に一体化されていることにより、ENTガイド器具(400)は、従来のガイドチューブと従来の内視鏡との組み合わせ(例えば、並列配置)によって占有される場合よりも、患者の解剖学的通路内で占有する空間が小さくなり得る。加えて、ENTガイド器具(400)へのカメラ(460)の一体化は、操作者が別個の内視鏡も把持する必要がないので、ENTガイド器具(400)と、器具スライダ(408)に結合され、ガイドシャフトアセンブリ(404)を通して送り込まれるいずれかのENT器具の両方の片手操作を更に促進し得る。
【0031】
II.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わされ得るか、又は適用され得ることができる様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願又は本出願のその後の出願において任意の時点で提示され得る特許請求の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。一切の権利放棄が意図されていない。以下の実施例は、単に例示的な目的で提供されているに過ぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で構成及び適用され得ることが企図される。また、一部の変形例では、以下の実施例において言及される特定の特徴部を省略し得ることも企図される。したがって、以下に言及される態様又は特徴のいずれも、本発明者ら又は本発明者らの権利相続人によって後にそのように明示的に示されていない限り、重要であると見なされるべきではない。本出願又は本出願に関連する後続の出願において提示される特許請求の範囲が、以下に言及されるもの以外の追加の特徴を含む場合、それらの追加の特徴は、特許性に関するいかなる理由でも追加されたものと見なされるべきではない。
【実施例1】
【0032】
装置であって、(a)本体と、(b)本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉に関連する解剖学的通路に挿入されるように構成されており、シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、(c)本体と結合された器具アクチュエータであって、器具が作業通路内に配置されている間、シャフトアセンブリに対して長手方向に器具を駆動するように動作可能である、器具アクチュエータと、(d)シャフトアセンブリの近位部分と動作可能に結合されたシャフト作動アセンブリであって、シャフト作動アセンブリが、シャフトアセンブリを本体に対して長手方向軸に沿って遠位に延在させるように遠位方向に並進可能であり、シャフト作動アセンブリが、シャフトアセンブリを本体に対して長手方向軸に沿って近位に後退させるように近位方向に並進可能である、シャフト作動アセンブリと、
を備える、装置。
【実施例2】
【0033】
シャフト作動アセンブリが、本体と摺動可能に結合され、シャフト作動アセンブリが、本体に対して長手方向に並進するように構成されている、実施例1に記載の装置。
【実施例3】
【0034】
シャフトアセンブリの遠位部分が、可撓性部分を含む、実施例1~2のいずれかに記載の装置。
【実施例4】
【0035】
偏向作動アセンブリを更に備え、偏向作動アセンブリが、シャフトアセンブリを通って延在する並進可能な作動部材を含み、並進可能な作動部材が、シャフトアセンブリの可撓性部分と動作可能に結合され、それによって、シャフトアセンブリの可撓性部分を屈曲させるように動作可能である、実施例3に記載の装置。
【実施例5】
【0036】
第1の回転アクチュエータを更に備え、第1の回転アクチュエータが、回転力によって回転可能であり、それによって並進可能な作動部材を長手方向に駆動し、可撓性部分が、並進可能な作動部材の長手方向の並進に応答して長手方向軸から離れる方向に偏向するように構成されている、実施例4に記載の装置。
【実施例6】
【0037】
並進可能な作動部材が、プルワイヤを含む、実施例4~5のいずれかに記載の装置。
【実施例7】
【0038】
第1の回転アクチュエータが、回転軸を中心に回転するように構成されており、回転軸が長手方向軸を横切って配向されている、実施例4~6のいずれかに記載の装置。
【実施例8】
【0039】
シャフトアセンブリの遠位端部に位置付けられたカメラを更に備える、実施例1~7のいずれかに記載の装置。
【実施例9】
【0040】
作業通路内に位置付けられた器具を更に備え、器具が、シャフトアセンブリに対して長手方向に摺動可能である、実施例1~8のいずれかに記載の装置。
【実施例10】
【0041】
本体と動作可能に結合された器具作動アセンブリを更に備え、器具作動アセンブリが、器具を作業通路を通して遠位に並進させるように動作可能である、実施例9に記載の装置。
【実施例11】
【0042】
器具が吸引器具を含む、実施例9~10のいずれかに記載の装置。
【実施例12】
【0043】
器具が生検針を含む、実施例9~10のいずれかに記載の装置。
【実施例13】
【0044】
器具がアブレーション器具を含む、実施例9~10のいずれかに記載の装置。
【実施例14】
【0045】
器具が拡張カテーテルを含み、拡張カテーテルが拡張可能な拡張器を含む、実施例9~10のいずれかに記載の装置。
【実施例15】
【0046】
シャフト回転アセンブリを更に含み、シャフト回転アセンブリが、シャフトアセンブリを長手方向軸を中心として回転させるように動作可能である、実施例1~14のいずれかに記載の装置。
【実施例16】
【0047】
シャフト回転アセンブリが、本体の遠位部分に配置された回転アクチュエータを含み、回転アクチュエータが、長手方向軸を中心にして回転可能である、実施例15に記載の装置。
【実施例17】
【0048】
装置であって、(a)本体と、(b)本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉を介してアクセス可能な解剖学的通路に挿入されるように構成されており、シャフトアセンブリが、可撓性遠位部分を含み、シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、(c)シャフト作動アセンブリであって、シャフトアセンブリを本体に対して長手方向に並進させるように動作可能である、シャフト作動アセンブリと、(d)偏向作動アセンブリであって、偏向作動アセンブリが、シャフトアセンブリを通って延在する並進可能な作動部材を含み、並進可能な作動部材が、シャフトアセンブリの可撓性遠位部分と動作可能に結合されている、偏向作動アセンブリと、
を備える、装置。
【実施例18】
【0049】
シャフト作動アセンブリが、本体と摺動可能に結合され、シャフト作動アセンブリが、本体に対して長手方向に並進するように構成されている、実施例17に記載の装置。
【実施例19】
【0050】
第1の回転アクチュエータを更に備え、第1の回転アクチュエータが、回転力によって回転可能であり、それによって並進可能な作動部材を長手方向に駆動し、可撓性遠位部分が、並進可能な作動部材の長手方向の並進に応答して長手方向軸から離れる方向に偏向するように構成されている、実施例17~18のいずれかに記載の装置。
【実施例20】
【0051】
第1の回転アクチュエータが、回転軸を中心に回転するように構成されており、回転軸が長手方向軸を横切って配向されている、実施例19に記載の装置。
【実施例21】
【0052】
可撓性遠位部分の遠位端部に位置付けられたカメラを更に備える、実施例17~20のいずれかに記載の装置。
【実施例22】
【0053】
器具チャネル内に位置付けられた器具を更に備え、器具が、シャフトアセンブリに対して長手方向に摺動可能である、実施例17~21のいずれかに記載の装置。
【実施例23】
【0054】
シャフトアセンブリの近位部分と動作可能に結合された器具作動アセンブリを更に備え、器具作動アセンブリが、器具を器具チャネルを通して遠位に並進させるように動作可能である、実施例22に記載の装置。
【実施例24】
【0055】
器具が吸引器具を含む、実施例22~23のいずれかに記載の装置。
【実施例25】
【0056】
器具が生検針を含む、実施例22~23のいずれかに記載の装置。
【実施例26】
【0057】
器具がアブレーション器具を含む、実施例22~23のいずれかに記載の装置。
【実施例27】
【0058】
器具が拡張カテーテルを含み、拡張カテーテルが拡張可能な拡張器を含む、実施例22~23のいずれかに記載の装置。
【実施例28】
【0059】
シャフト回転アセンブリを更に含み、シャフト回転アセンブリが、シャフトアセンブリを長手方向軸を中心にして回転させるように動作可能である、実施例17~27のいずれかに記載の装置。
【実施例29】
【0060】
シャフト回転アセンブリが、本体の遠位部分に配置された回転アクチュエータを含み、回転アクチュエータが、長手方向軸を中心にして回転可能である、実施例28に記載の装置。
【実施例30】
【0061】
並進可能な作動部材が、プルワイヤを含む、実施例17~29のいずれかに記載の装置。
【実施例31】
【0062】
装置であって、(a)本体と、(b)本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉を介してアクセス可能である解剖学的通路に挿入されるように構成されており、シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、(c)シャフト作動アセンブリであって、シャフトアセンブリを本体に対して長手方向に並進させるように動作可能である、シャフト作動アセンブリと、(d)シャフト回転アセンブリであって、シャフト回転アセンブリが、シャフトアセンブリを長手方向軸を中心として回転させるように動作可能である、シャフト回転アセンブリと、
を備える、装置。
【実施例32】
【0063】
シャフト作動アセンブリが、シャフトアセンブリを本体に対して長手方向軸に沿って遠位に前進させるように遠位方向に並進可能であり、シャフト作動アセンブリが、シャフトアセンブリを本体に対して長手方向軸に沿って近位に後退させるように近位方向に並進可能である、実施例31に記載の装置。
【実施例33】
【0064】
シャフト作動アセンブリが、本体と摺動可能に結合され、シャフト作動アセンブリが、本体に対して長手方向に並進するように構成されている、実施例31~32のいずれかに記載の装置。
【0065】
III.その他
本明細書に記載の実施例のいずれも、上述のものに加えて又はそれらの代わりに、様々な他の特徴を含み得ることを理解されたい。単なる例として、本明細書に記載の実施例のいずれも、参照により本明細書に組み込まれている様々な参考文献のいずれかに開示されている様々な特徴のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。
【0066】
本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書に記載の他の教示、表現、実施形態、実施例などのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができることを理解されたい。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる種々の好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者には容易に明らかとなるであろう。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0067】
本明細書に参照により組み込まれると言及されるあらゆる特許、刊行物、又は他の開示内容の全部又は一部は、組み込まれる内容が本開示に記載されている既存の定義、見解、又は他の開示内容と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0068】
本明細書に開示されるデバイスの変形例は、1回の使用後に処分されるように設計するか又は複数回使用されるように設計することができる。変形例は、いずれか又は両方の場合においても、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整することができる。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含み得る。特に、デバイスの変形例は、分解することができ、かつ、装置の任意の数の特定の部品若しくは部分を、任意の組み合わせにおいて選択的に交換又は取り外してもよい。特定の部分を洗浄時及び/又は交換時に、デバイスの変形例は、再調整用の施設において、又は外科手技の直前に外科チームによってのどちらかで、その後の使用のために再組み立てすることができる。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
【0069】
単に一例として、本明細書に記載の変形例は、手術前に処理することができる。まず、新品又は使用済みの器具を入手し、必要に応じて洗浄することができる。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、又は高エネルギー電子などの容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、手術設備で開封されるまで器具を滅菌状態に保つことができる。デバイスはまた、ベータ線若しくはガンマ線、エチレンオキシド、又は蒸気を含むが、これらに限定されない、当該技術分野で周知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。
【0070】
本発明の様々な変形例について図示し説明してきたが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な修正によって達成することができる。そのような可能な修正のいくつかについて述べたが、他の修正は、当業者には明らかであろう。例えば、上述の実施例、変形例、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲に関して考慮されるべきであり、本明細書及び図面に示され記載された構造及び操作の詳細に限定されないことが理解される。
【0071】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉に関連する解剖学的通路に挿入されるように構成されており、前記シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、
(c)前記本体と結合された器具アクチュエータであって、前記器具が前記作業通路内に配置されている間、前記シャフトアセンブリに対して長手方向に前記器具を駆動するように動作可能である、器具アクチュエータと、
(d)前記シャフトアセンブリの近位部分と動作可能に結合されたシャフト作動アセンブリであって、前記シャフト作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して前記長手方向軸に沿って遠位に延在させるように遠位方向に並進可能であり、前記シャフト作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して前記長手方向軸に沿って近位に後退させるように近位方向に並進可能である、シャフト作動アセンブリと、
を備える、装置。
(2) 前記シャフト作動アセンブリが、前記本体と摺動可能に結合され、前記シャフト作動アセンブリが、前記本体に対して長手方向に並進するように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記シャフトアセンブリの遠位部分が、可撓性部分を含む、実施態様1に記載の装置。
(4) 偏向作動アセンブリを更に備え、前記偏向作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを通って延在する並進可能な作動部材を含み、前記並進可能な作動部材が、前記シャフトアセンブリの前記可撓性部分と動作可能に結合され、それによって、前記シャフトアセンブリの前記可撓性部分を屈曲させるように動作可能である、実施態様3に記載の装置。
(5) 第1の回転アクチュエータを更に備え、前記第1の回転アクチュエータが、回転力によって回転可能であり、それによって前記並進可能な作動部材を長手方向に駆動し、前記可撓性部分が、前記並進可能な作動部材の長手方向の並進に応答して前記長手方向軸から離れる方向に偏向するように構成されている、実施態様4に記載の装置。
【0072】
(6) 前記並進可能な作動部材が、プルワイヤを含む、実施態様4に記載の装置。
(7) 前記第1の回転アクチュエータが、回転軸を中心に回転するように構成されており、前記回転軸が前記長手方向軸を横切って配向されている、実施態様4に記載の装置。
(8) 前記シャフトアセンブリの遠位端部に位置付けられたカメラを更に備える、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記作業通路内に位置付けられた器具を更に備え、前記器具が、前記シャフトアセンブリに対して長手方向に摺動可能である、実施態様1に記載の装置。
(10) 前記本体と動作可能に結合された器具作動アセンブリを更に備え、前記器具作動アセンブリが、前記器具を前記作業通路を通して遠位に並進させるように動作可能である、実施態様9に記載の装置。
【0073】
(11) 前記器具が吸引器具を含む、実施態様9に記載の装置。
(12) 前記器具が生検針を含む、実施態様9に記載の装置。
(13) 前記器具がアブレーション器具を含む、実施態様9に記載の装置。
(14) 前記器具が拡張カテーテルを含み、前記拡張カテーテルが拡張可能な拡張器を含む、実施態様9に記載の装置。
(15) シャフト回転アセンブリを更に含み、前記シャフト回転アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記長手方向軸を中心として回転させるように動作可能である、実施態様1に記載の装置。
【0074】
(16) 前記シャフト回転アセンブリが、前記本体の遠位部分に配置された回転アクチュエータを含み、前記回転アクチュエータが、前記長手方向軸を中心にして回転可能である、実施態様15に記載の装置。
(17) 装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉を介してアクセス可能な解剖学的通路に挿入されるように構成されており、前記シャフトアセンブリが、可撓性遠位部分を含み、前記シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、
(c)シャフト作動アセンブリであって、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して長手方向に並進させるように動作可能である、シャフト作動アセンブリと、
(d)偏向作動アセンブリであって、前記偏向作動アセンブリが、前記シャフトアセンブリを通って延在する並進可能な作動部材を含み、前記並進可能な作動部材が、前記シャフトアセンブリの前記可撓性遠位部分と動作可能に結合されている、偏向作動アセンブリと、
を備える、装置。
(18) 前記シャフト作動アセンブリが、前記本体と摺動可能に結合され、前記シャフト作動アセンブリが、前記本体に対して長手方向に並進するように構成されている、実施態様17に記載の装置。
(19) 第1の回転アクチュエータを更に備え、前記第1の回転アクチュエータが、回転力によって回転可能であり、それによって前記並進可能な作動部材を長手方向に駆動し、前記可撓性遠位部分が、前記並進可能な作動部材の長手方向の並進に応答して前記長手方向軸から離れる方向に偏向するように構成されている、実施態様17に記載の装置。
(20) 装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体から遠位に延在し、長手方向軸を画定するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリの一部分が、患者の耳、鼻、又は喉を介してアクセス可能である解剖学的通路に挿入されるように構成されており、前記シャフトアセンブリが、器具を摺動可能に受け入れるように寸法決めされた作業通路を画定する、シャフトアセンブリと、
(c)シャフト作動アセンブリであって、前記シャフトアセンブリを前記本体に対して長手方向に並進させるように動作可能である、シャフト作動アセンブリと、
(d)シャフト回転アセンブリであって、前記シャフト回転アセンブリが、前記シャフトアセンブリを前記長手方向軸を中心として回転させるように動作可能である、シャフト回転アセンブリと、
を備える、装置。
【国際調査報告】