(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】視認性が改善されたフィラメントランプ
(51)【国際特許分類】
F21K 9/232 20160101AFI20230705BHJP
F21K 9/64 20160101ALI20230705BHJP
F21V 9/32 20180101ALI20230705BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20230705BHJP
H01L 33/52 20100101ALI20230705BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230705BHJP
【FI】
F21K9/232 100
F21K9/64
F21V9/32
H01L33/50
H01L33/52
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576788
(86)(22)【出願日】2021-06-14
(85)【翻訳文提出日】2022-12-12
(86)【国際出願番号】 EP2021065876
(87)【国際公開番号】W WO2021254923
(87)【国際公開日】2021-12-23
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ボムメル ティース
(72)【発明者】
【氏名】ヒクメット リファット アタ ムスターファ
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA23
5F142BA02
5F142BA32
5F142CB12
5F142CB22
5F142CD02
5F142CD16
5F142CG03
5F142DA02
5F142DA12
5F142DA21
5F142DA55
5F142DA73
5F142FA11
5F142FA23
5F142GA22
(57)【要約】
本発明は、LEDフィラメント100を備える光生成デバイス1000を提供し、LEDフィラメント100は、支持体105と、固体光源110のセット107と、封入材160とを備え、(I)LEDフィラメント100は、第1の長さL1を有する長さ軸108を有し、(II)固体光源110は、LEDフィラメント100の第1の長さL1にわたって支持体105上に配置され、固体光源110は、光源光111を生成するように構成され、(III)封入材160は、固体光源110のセット107のうちの固体光源110の各々の少なくとも一部を包囲し、封入材160は、光源光111の少なくとも一部をルミネッセント材料光201に変換するように構成されたルミネッセント材料200を含み、(IV)光生成デバイス1000は、(i)光源光111及び(ii)ルミネッセント材料光201のうちの1つ以上を含むデバイス光1001を生成するように構成され、(V)固体光源110のセットのうちの固体光源110の各々について、長さ軸108に平行であって固体光源110と交差する第1の仮想平面171に対して、封入材160は、第1の仮想平面171に対して非対称に構成されることが適用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDフィラメントを備える光生成デバイスであって、前記LEDフィラメントは、支持体と、固体光源のセットと、封入材とを備え、
前記LEDフィラメントは、第1の長さを有する長さ軸を有し、
前記支持体は、固体光源の1Dアレイを前記支持体の一方の側で支持し、
前記固体光源は、前記LEDフィラメントの前記第1の長さにわたって前記支持体上に配置され、前記固体光源は、光源光を生成するように構成され、
前記封入材は、前記固体光源のセットのうちの前記固体光源の各々の少なくとも一部を包囲し、前記封入材は、前記光源光の少なくとも一部をルミネッセント材料光に変換するように構成されたルミネッセント材料を含み、
前記光生成デバイスは、前記光源光及び前記ルミネッセント材料光のうちの1つ以上を含むデバイス光を生成するように構成され、
前記固体光源のセットのうちの前記固体光源の各々について、長さ軸に平行であって前記固体光源と交差する第1の仮想平面に対して、前記封入材が前記第1の仮想平面に対して非対称に構成されることが適用され、
前記光生成デバイスは、白色デバイス光を生成するように構成され、複数の前記固体光源について、前記固体光源から放出されて、前記第1の仮想平面に対して垂直であって前記支持体に対して異なる方向に垂直である第3の仮想平面内に入るデバイス光が、様々な相関色温度を有し、前記相関色温度の分布は前記第1の仮想平面に対して対称ではないことが適用される、光生成デバイス。
【請求項2】
前記固体光源のうちの1つ以上について、前記長さ軸が前記第1の仮想平面内にあることが適用される、請求項1に記載の光生成デバイス。
【請求項3】
複数の前記固体光源について、前記封入材が前記第1の仮想平面に対して平行に構成された第2の仮想平面に対して対称に構成されることが適用される、請求項1又は2に記載の光生成デバイス。
【請求項4】
複数の前記固体光源について、前記封入材が対称に構成される基準となる第2の仮想平面を持たず、前記第2の仮想平面は、前記第1の仮想平面に対して平行に構成されるものとして定義されることが適用される、請求項1又は2に記載の光生成デバイス。
【請求項5】
複数の前記固体光源に対して、前記封入材が前記固体光源を部分的に覆っていることが適用される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項6】
複数の前記固体光源について、前記長さ軸が前記第1の仮想平面内にないことが適用される、請求項1又は3に記載の光生成デバイス。
【請求項7】
複数の前記固体光源に対して、前記固体光源から放出されて、前記第1の仮想平面に対して垂直であって前記支持体に対して異なる方向に垂直である第3の仮想平面内に入るデバイス光が、様々な色点を有し、前記色点の分布は前記第1の仮想平面に対して対称ではないことが適用される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項8】
LEDの光出力面の中心から測定された、前記LEDの左側における、前記封入材を通る前記光源光の第1の経路長が、前記LEDの前記光出力面の前記中心から測定された、前記LEDの右側における、前記封入材を通る前記光源光の第2の経路長とは異なる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項9】
より低い相関色温度TLが、最大2500Kであり、より高い相関色温度THが、少なくとも2300Kであり、TL<THであり、より高い相関色温度THとより低い相関色温度TLとの差が少なくとも300Kである、請求項8に記載の光生成デバイス。
【請求項10】
前記LEDフィラメントのうちの1つ以上を備え、前記光生成デバイスは、第1の方向に第1のデバイス光を生成し、前記第1の方向とは異なる第2の方向に第2のデバイス光を生成するように構成され、前記第1のデバイス光及び前記第2のデバイス光は、異なる相関色温度を有する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項11】
前記第1の方向及び前記第2の方向は、互いに反対向きである、請求項10に記載の光生成デバイス。
【請求項12】
前記LEDフィラメントは、3D螺旋構成又は渦巻き構成を有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項13】
前記光生成デバイスはデバイス軸を含み、複数の前記固体光源は、前記デバイス軸の長さに沿って構成され、前記固体光源のうちの2つ以上が、前記デバイス軸から異なる距離に構成され、前記固体光源のうちの2つ以上について、前記デバイス軸に平行な第2の軸が前記固体光源のうちの1つのみと交差することが適用される、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の光生成デバイス。
【請求項14】
複数の前記固体光源が渦巻き構成で構成され、前記デバイス軸へのフィラメント距離が、前記デバイス軸に沿った方向に増加している、請求項13に記載の光生成デバイス。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の光生成デバイスを備えるランプであって、前記ランプはレトロフィットランプである、ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光生成デバイス、及びそのような光生成デバイスを備えるランプに関する。
【背景技術】
【0002】
フィラメントタイプの光生成デバイスが当該技術分野において知られている。米国特許第8,400,051(B2)号は、例えば、左端及び右端を有する細長い棒形状のパッケージであって、複数のリード線が、第1の樹脂と一体的に形成されて、リード線の一部が露出されるように形成されている、パッケージと、リード線のうちの少なくとも1つに固定されており、リード線のうちの少なくとも1つに電気的に接続されている発光要素と、発光要素を封止している第2の樹脂とを備え、リード線が金属で形成されており、発光要素の底面全体が、リード線のうちの少なくとも1つで覆われており、パッケージの底面全体が、第1の樹脂で覆われており、第1の樹脂が、パッケージの底面を覆う部分と一体的に形成され、かつリード線の上面よりも高い、側壁を有し、第1の樹脂及び第2の樹脂が、光学的に透明な樹脂で形成されており、第2の樹脂が、第1の樹脂の側壁の上部に充填され、第2の樹脂よりも大きい比重を有する蛍光材料を含み、リード線が、外部接続のために使用され、かつパッケージの長手方向に左端及び右端から突出している、外側リード部分を有し、蛍光材料が、発光要素の付近に集中するように配置されており、発光要素によって放射された光の部分によって励起され、これにより、発光要素によって放射される光の色とは異なる色を放射し、側壁が、発光要素によって放射され、側壁に入る光の部分、及び蛍光材料から放射された光の部分を、パッケージの底面を覆う部分へ透過する、照明デバイスを記載している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
白熱ランプは、LEDベースの照明ソリューションによって、急速に置き換えられつつある。しかしながら、白熱電球の外観を有するレトロフィットランプを持つことがユーザによって評価され、望まれる場合がある。この目的のために、ガラスに基づく白熱ランプを製造するためのインフラストラクチャを利用して、フィラメントを、白色光を放出するLEDに置き換えてもよい。構想のうちの1つは、そのような電球内に配置される、LEDフィラメントに基づく。これらのランプの外観は、装飾性に優れて見えるため、高く評価されている。
【0004】
これらLEDフィラメントランプの古風な外観を改善するために、LEDフィラメントは、比較的暖かい白色光(例えば、2200K)を放出することができる。しかしながら、このソリューションの欠点は、これらのLEDフィラメントランプを全般照明の目的で使用する場合、色認識が不満足となる場合があることである。したがって、例えば、物体及び色の視認性が改善された装飾的及び/又は暖かい照明(機能的照明)を提供する改善されたLEDフィラメントランプが必要とされている。
【0005】
それゆえ、本発明の一態様は、好ましくは、上述の欠点のうちの1つ以上を更に少なくとも部分的に取り除く、代替的な光生成デバイスを提供することである。本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
とりわけ、本明細書では、物体及び色の改善された視認性を有するLEDフィラメントランプを提供することが提案される。特に、そのようなLEDフィラメントランプは、可撓性の細長いキャリア上に配置された複数のLEDを備えるLEDフィラメントから作製されることができる。本明細書では、実施形態において、複数のLEDは、LED光を変換光に部分的に変換するためのルミネッセント材料を含む封入材によって少なくとも部分的に覆われていてもよい。特に、実施形態では、LEDは封入材に対して非対称に配置されている。
【0007】
したがって、一態様では、本発明は、LEDフィラメント(「フィラメント」)を備える光生成デバイス(「デバイス」又は「照明デバイス」)を提供し、LEDフィラメントは、支持体と、固体光源(「光源」)のセットと、封入材とを備える。LEDフィラメントは、第1の長さ(L1)を有する長さ軸を有してもよい。特に、固体光源は、LEDフィラメントの第1の長さ(L1)にわたって支持体上に配置されている。更に、固体光源は、(光生成デバイスの動作中に)光源光を生成するように構成されている。特に、実施形態では、封入材は、固体光源のセットのうちの固体光源の各々の少なくとも一部を包囲している。更に、封入材は、光源光の少なくとも一部をルミネッセント材料光に変換するように構成されているルミネッセント材料を含んでもよい。特に、光生成デバイスは、(i)光源光及び(ii)ルミネッセント材料光のうちの1つ以上、より特定的には、光源光及びルミネッセント材料光の両方、を含むデバイス光を生成するように構成されている。実施形態では、1つ以上の光源において、色点は、それぞれの光源を取り囲む円に沿って測定され、円は延長軸に垂直であり、円の一方の側における強度(エネルギー基準)平均色点は、円の他方の側における強度(エネルギー基準)平均色点とは異なる。例えば、u'及びv'のうちの1つ以上が、少なくとも約0.05だけ異なっていてもよい。更に、特定の実施形態では、固体光源のセットのうちの固体光源の各々について、長さ軸に平行であって固体光源と交差する第1の仮想平面に対して、封入材は、第1の仮想平面に対して非対称に構成されることが適用されてもよい。したがって、特定の実施形態では、本発明は、LEDフィラメントを備える光生成デバイスを提供し、LEDフィラメントは、支持体と、固体光源のセットと、封入材とを備え、(I)LEDフィラメントは、第1の長さ(L1)を有する長さ軸を有し、(II)固体光源は、LEDフィラメントの第1の長さ(L1)にわたって支持体上に配置され、固体光源は、光源光を生成するように構成され、(III)封入材は、固体光源のセットのうちの固体光源の各々の少なくとも一部を包囲し、封入材は、光源光の少なくとも一部をルミネッセント材料光に変換するように構成されたルミネッセント材料を含み、(IV)光生成デバイスは、(i)光源光、及び(ii)ルミネッセント材料光のうちの1つ以上を含むデバイス光を生成するように構成され、(V)固体光源のセットのうちの固体光源の各々について、長さ軸に平行であって固体光源に交差する第1の仮想平面に対して、封入材は、第1の仮想平面に対して非対称に構成されることが適用される。
【0008】
そのような光生成デバイスでは、一方向に、(比較的)(より)暖かい白色光を供給し、他方向に、(より)冷たい白色光を供給することが可能である。したがって、一方向に、球面照明又は装飾照明が供給されてもよい一方で、別の方向に、比較的より機能的な光が(例えば、読書/可読性及び/又は視認性の改善のために)供給されてもよい。しかしながら、このような光生成デバイスでは、一方向に、第1の色点を有する光を供給し、別の方向に、第2の色点を有する光を供給することも可能である。したがって、実施形態では、一方の側が機能照明のために使用されてもよく、他方の側が装飾照明及び/又は球面照明のために使用されてもよい。更に、相関色温度又は色点の空間的変化は、本質的に漸進的であってもよく、これも望ましい場合がある。
【0009】
上述したように、光生成デバイスはLEDフィラメントを備え、LEDフィラメントは、支持体と、固体光源のセットと、封入材とを含む。そのようなLEDフィラメントは公知であり、例えば、米国特許第8,400,051(B2)号明細書、国際公開第2020016058号、国際公開第2019197394号などに記載されており、これらは参照として本明細書に組み込まれる。セット内の光源の数は、少なくとも4個、例えば少なくとも8個、更により特定的には少なくとも12個であってもよく、例えば、最大100個、又はなお更に多くてもよい。特に、実施形態では、セット内の光源の数は、10~1000、例えば10~200の範囲から選択されてもよい。
【0010】
LEDフィラメントは、第1の長さ(L1)を有する長さ軸を有する。したがって、長さ軸は、特に、LEDフィラメントの長さを画定する。LEDフィラメントは、直線状であってもよく、湾曲していてもよい。LEDフィラメントの支持体(以下も参照)は、細長い本体軸を有してもよい。長さ軸は、本質的に本体軸と同じであってもよい。上述したように、LEDフィラメントは湾曲していてもよいので、本体軸は湾曲していてもよい。例えば、フィラメントは、一種の渦巻き形状又は他の湾曲形状を有してもよい。
【0011】
固体光源は、LEDフィラメントの第1の長さ(L1)にわたって支持体上に配置されている。したがって、長さの少なくとも一部にわたって、固体光源が配置されている。したがって、光源は、長さの少なくとも一部にわたって1Dアレイで構成されてもよい。最初と最後の固体光源は、LEDフィラメントに沿って測定した場合、少なくとも0.5×L1、更により特定的には0.7×L1(すなわち、第1の長さの70%)の相互距離を有してもよい。実施形態では、固体光源は、2つの1Dアレイで構成されて、1つが支持体の一方の側にあり、1つが支持体の他方の側にあってもよい。本発明は、本明細書において、支持体の一方の側で少なくとも部分的に封入された固体光源に関連して説明される。しかしながら、支持体の他方の側の固体光源にも同じことが適用できる。本明細書では、固体光源の2Dアレイは除外されていない。しかしながら、そのとき、本明細書では、長さ軸に垂直な固体光源のアレイが、単一の固体光源と見なされてもよい。更に、本明細書では、本発明は、(特に指示がない限り)、特に固体光源の1Dアレイに関連して説明されている。
【0012】
用語「光源」とは、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、共振空洞発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode;RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(vertical cavity laser diode;VCSEL)、端面発光レーザなどの、半導体発光デバイスを指す場合がある。用語「光源」はまた、パッシブマトリックス(passive-matrix organic light-emitting diode;PMOLED)又はアクティブマトリックス(active-matrix organic light-emitting diode;AMOLED)などの、有機発光ダイオードを指す場合もある。特定の実施形態では、光源は、固体光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。LEDという用語はまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(chips-on-board;COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接、取り付けられる、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。用語「光源」はまた、2~2000個の固体光源などの、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関する場合もある。実施形態では、光源は、LEDなどの、単一の固体光源の下流の、又は複数の固体光源の下流の(すなわち、例えば、複数のLEDによって共有されている)、1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含み得る。実施形態では、光源は、(実施形態では、オンチップビームステアリングを提供する)(光学素子を有する、又は有さない)画素化された単一のLEDを含む。
【0013】
語句「異なる光源」又は「複数の異なる光源」、及び同様の語句は、実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。同様に、語句「同一の光源」又は「複数の同じ光源」、及び同様の語句は、実施形態では、同じビンから選択されている複数の固体光源を指す場合がある。
【0014】
本明細書では、実施形態において、セット内の固体光源は、特に本質的に同じである。したがって、それらは、例えば同じビンからのものであってもよい。したがって、特定の実施形態では、それらは、本質的に同じ色点及び/又は本質的に同じ主波長を有する光源光を生成するように構成されてもよい。更に他の実施形態では、固体光源は、限られた数の異なる光源、例えば最大約5個、例えば最大約4個の異なるタイプの固体光源、より特定的には、最大約3個の異なるタイプの異なる固体光源を備える。したがって、特定の実施形態では、それらは、異なる色点及び/又は主波長を有する光源光を生成するように構成されてもよい。本明細書では、本発明は、特に、固体光源が(固体光源のセットにおいて)本質的に同一である実施形態を用いて説明される。
【0015】
特定の実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれの色点が、u'に関して少なくとも0.01及び/又はv'に関して少なくとも0.01だけ異なり、更により特定的には、u'に関して少なくとも0.02及び/又はv'に関して少なくとも0.02だけ異なる場合に、第1のタイプの光と第2のタイプの光との、色又は色点が異なり得る。更により特定の実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれの色点は、u'に関して少なくとも0.03及び/又はv'に関して少なくとも0.03だけ異なり得る。他の特定の実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれの色点が、u'に関して最大0.03及び/又はv'に関して少なくとも0.03だけ異なり、更により特定的には、u'に関して最大0.02及び/又はv'に関して少なくとも0.02だけ異なる場合に、第1のタイプの光と第2のタイプの光とは、色又は色点が本質的に同じであってもよい。更により具体的な実施形態では、第1のタイプの光と第2のタイプの光とのそれぞれの色点は、u'に関して最大0.01及び/又はv'に関して少なくとも0.01だけ異なっていてもよい。ここで、u'及びv'は、CIE 1976 UCS(uniform chromaticity scale;均等色度)図における、光の色座標である。
【0016】
また、(固体光源が支持体の両側で利用可能である実施形態では)支持体の一方の側における固体光源の光源光が、支持体の他方の側における固体光源の光源光とは別のスペクトル分布及び/又は強度を有することが可能であり得る。更に、実施形態では、固体光源のセットからの固体光源に加えて、他の固体光源も光生成デバイスに含まれてもよい。特に、本明細書では、フィラメントは、固体光源のセットを含み、本明細書で定義される付随する条件を伴って本明細書で定義されるようなセットを形成しない限り、他の光源を含まない。
【0017】
実施形態では、固体光源はLEDを備える。代替的に又は追加的に、実施形態では、固体光源はダイオードレーザを備えてもよい。特に、固体光源はLEDを備える。
【0018】
上述したように、固体光源は、光源光を生成するように構成される。実施形態では、光源光は青色光である。
【0019】
用語「青色光」又は「青色発光」は、特に、約440~495nmの範囲の波長を有する(ある程度の紫色及びシアン色の色相を含む)光に関連する。用語「紫色光」又は「紫色発光」は、特に、約380~440nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「緑色光」又は「緑色発光」は、特に、約495~570nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「黄色光」又は「黄色発光」は、特に、約570~590nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「橙色光」又は「橙色発光」は、特に、約590~620nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「赤色光」又は「赤色発光」は、特に、約620~780nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「ピンク色光」又は「ピンク色発光」は、青色成分及び赤色成分を有する光を指す。 用語「可視」、「可視光」、又は「可視発光」、及び同様の用語は、約380~780nmの範囲の1つ以上の波長を有する光を指す。用語「光」及び「放射線」は、本明細書では、用語「光」が可視光のみを指すことが文脈から明らかではない限り、互換的に使用される。それゆえ、用語「光」及び「放射線」は、UV放射線、可視光、及びIR放射線を指す場合がある。特に照明用途に関する、特定の実施形態では、用語「光」及び「放射線」は、(少なくとも)可視光を指す。
【0020】
上述したように、封入材は、固体光源のセットのうちの固体光源の各々の少なくとも一部を包囲する。したがって、セット内の固体光源の各々について、封入材がそれぞれの固体光源の少なくとも一部を封入することが適用される。一般に、封入材は支持体と接触しており、固体光源の全体を覆っている。本明細書では、これも当てはまる場合がある。しかしながら、封入材が固体光源を部分的に封止する実施形態も、本明細書において企図される。更に、特に、封入材は、固体光源のセット内の全ての固体光源の少なくとも一部を少なくとも部分的に覆っている。したがって、特定の実施形態では、スペクトルパワー分布(の角度分布)は、セット内の固体光源の各々について実質的に同じであってもよいが、必ずしもそうでなくてもよい。
【0021】
したがって、実施形態では、封入材は、支持体の長さのかなりの部分にわたって(例えば、フィラメントの長さの70%超にわたって)構成され、複数の固体光源、例えば少なくとも2個、少なくとも5個など、より特定的には少なくとも10個、例えば実施形態では、セット内の固体光源の総数の少なくとも50%、を覆う連続したコーティングであってもよい)。封入材は、支持体の一方又は両側において、フィラメントの長さに沿った連続したコーティングであってもよい。固体光源は、LEDダイなどの発光面を有してもよい。本明細書において、「封入材が固体光源の少なくとも一部を包囲する」という語句及び類似の語句は、特に、発光面の少なくとも一部が封入材によって包囲されることを示す。
【0022】
封入材は、光源光の少なくとも一部をルミネッセント材料光に変換するように構成されているルミネッセント材料を含む。したがって、ルミネッセント材料は、固体光源の下流に構成される。
【0023】
用語「上流」及び「下流」は、光生成手段(本明細書では特に、光源)からの光の伝搬に対する、物品又は特徴部の配置に関するものであり、光生成手段からの光ビーム内での第1の位置に対して、光ビーム内の、光生成手段により近い第2の位置が「上流」であり、光ビーム内の、光生成手段からより遠く離れた第3の位置が「下流」である。
【0024】
用語「ルミネッセント材料」とは特に、第1の放射線、特にUV放射線及び青色放射線のうちの1つ以上を、第2の放射線に変換することが可能な材料を指す。一般に、第1の放射線と第2の放射線とは、異なるスペクトルパワー分布を有する。それゆえ、用語「ルミネッセント材料」の代わりに、用語「ルミネッセント変換器」又は「変換器」もまた、適用されてもよい。一般に、第2の放射線は、第1の放射線よりも大きい波長におけるスペクトルパワー分布を有しており、これは、いわゆる下方変換の場合である。しかしながら、特定の実施形態では、第2の放射線は、第1の放射線よりも小さい波長において強度を有する、スペクトルパワー分布を有しており、これは、いわゆる上方変換の場合である。
【0025】
実施形態では、「ルミネッセント材料」とは特に、放射線を、例えば可視光及び/又は赤外光に変換することが可能な材料を指す場合がある。例えば、実施形態では、ルミネッセント材料は、UV放射線及び青色放射線のうちの1つ以上を、可視光に変換することが可能であってもよい。ルミネッセント材料は、特定の実施形態ではまた、放射線を赤外放射線(infrared radiation;IR)に変換してもよい。それゆえ、放射線で励起されると、ルミネッセント材料は、放射線を放出する。一般に、ルミネッセント材料は、下方変換器であり、すなわち、より小さい波長の放射線が、より大きい波長を有する放射線に変換されるが(λex<λem)、特定の実施形態では、ルミネッセント材料は、下方変換器ルミネッセント材料を含んでもよく、すなわち、より大きい波長の放射線が、より小さい波長を有する放射線に変換される(λex>λem)。
【0026】
実施形態では、用語「ルミネッセンス」は、リン光を指す場合がある。実施形態では、用語「ルミネッセンス」はまた、蛍光を指す場合もある。用語「ルミネッセンス」の代わりに、用語「発光」もまた適用されてもよい。それゆえ、用語「第1の放射線」及び「第2の放射線」は、それぞれ、励起放射線及び発光(放射線)を指す場合がある。同様に、用語「ルミネッセント材料」は、実施形態では、リン光及び/又は蛍光を指す場合がある。用語「ルミネッセント材料」はまた、複数の異なるルミネッセント材料を指す場合もある。可能なルミネッセント材料の例が、以下に示される。
【0027】
ガーネットの実施形態は、特に、A3B5O12ガーネットを含み、Aは、少なくともイットリウム又はルテチウムを含み、かつBは、少なくともアルミニウムを含む。そのようなガーネットは、セリウム(Ce)で、プラセオジム(Pr)で、又は、セリウムとプラセオジムとの組み合わせでドープされてもよいが、しかしながら、特にCeでドープされてもよい。特に、Bは、アルミニウム(Al)を含むが、Bはまた、ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)及び/又はインジウム(In)も、部分的に、特に最大でAlの約20%、より特定的には最大でAlの約10%含んでもよい(すなわち、Bイオンは、90モル%以上のAlと、10モル%以下のGa、Sc、及びInのうちの1つ以上とから本質的に成る)。Bは特に、最大で約10%のガリウムを含んでもよい。別の変形形態では、B及びOは、Si及びNによって少なくとも部分的に置換されてもよい。元素Aは、特に、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、及びルテチウム(Lu)から成る群から選択されてもよい。更に、Gd及び/又はTbは特に、最大でAの約20%の量でのみ存在する。特定の実施形態では、ガーネットルミネッセント材料は、(Y1-xLux)3B5O12:Ceを含み、xは、0以上かつ1以下である。
【0028】
用語「:Ce」は、ルミネッセント材料中の金属イオンの一部(すなわち、ガーネットでは、「A」イオンの一部)が、Ceで置換されていることを示す。例えば、(Y1-xLux)3Al5O12:Ceの場合、Y及び/又はLuの一部が、Ceによって置換されている。このことは、当業者には既知である。Ceは、一般に10%以下でAを置換することになり、一般に、Ce濃度は、(Aに対して)0.1~4%、特に0.1~2%の範囲となる。1%のCe及び10%のYを想定すると、完全な正しい式は、(Y0.1Lu0.89Ce0.01)3Al5O12とすることが可能である。
【0029】
ガーネット中のCeは、当業者には既知であるように、実質的に三価の状態であるか、又は三価の状態のみである。
【0030】
青色ルミネッセント集光器は、YSO(Y2SiO5:Ce3+)、若しくは類似の化合物、又はBAM(BaMgAl10O17:Eu2+)、若しくは類似の化合物であって、特に単結晶として構成されるもの、に基づくことができる。
【0031】
実施形態では、赤色ルミネッセント材料は、(Ba,Sr,Ca)S:Eu、(Ba,Sr,Ca)AlSiN3:Eu、及び(Ba,Sr,Ca)2Si5N8:Euから成る群から選択される、1種以上の材料を含んでもよい。これらの化合物中、ユーロピウム(Eu)は、実質的に二価であるか、又は二価のみであり、示されている二価カチオンのうちの1つ以上を置換する。一般に、Euは、カチオンの10%よりも多い量では存在することがなく、その存在は、特に、置換するカチオンに対して、約0.5~10%の範囲、より特定的には、約0.5~5%の範囲となる。用語「:Eu」は、金属イオンの一部が、Euによって(これらの例ではEu2+によって)置換されていることを示す。例えば、CaAlSiN3:Eu中、2%のEuを想定すると、正しい式は、(Ca0.98Eu0.02)AlSiN3とすることが可能である。二価ユーロピウムは、一般に、上記の二価アルカリ土類カチオン、特にCa、Sr、又はBaなどの、二価カチオンを置換することになる。
【0032】
材料(Ba,Sr,Ca)S:Euは、MS:Euとしても示すことができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、カルシウム若しくはストロンチウム、又はカルシウム及びストロンチウム、より特定的にはカルシウムを含む。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。
【0033】
更には、材料(Ba,Sr,Ca)2Si5N8:Euはまた、M2Si5N8:Euとしても示すことができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、Sr及び/又はBaを含む。更なる特定の実施形態では、Mは、Sr及び/又はBa(Euの存在を考慮しない)からなり、特にBaは50~100%、より具体的には50~90%、及びSrは50~0%、特に50~10%であり、例えば、Ba1.5Sr0.5Si5N8:Eu(すなわち、75%Ba;25%Sr)である。ここで、Euが導入され、M、すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。
【0034】
同様に、材料(Ba,Sr,Ca)AlSiN3:Euはまた、MAlSiN3:Euとしても示されることができ、Mは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、及びカルシウム(Ca)から成る群から選択される、1種以上の元素であり、特に、Mは、この化合物において、カルシウム若しくはストロンチウム、又はカルシウム及びストロンチウム、より特定的にはカルシウムを含む。ここで、Euが導入され、M(すなわち、Ba、Sr、及びCaのうちの1つ以上)の少なくとも一部を置換する。
【0035】
上述のルミネッセント材料中のEuは、当業者には既知であるように、実質的に二価の状態であるか、又は二価の状態のみである。
【0036】
用語「ルミネッセント材料」は、本明細書では特に、無機ルミネッセント材料に関し、これはまた、蛍光体として示される場合もある。これらの用語は、当業者には既知である。
【0037】
代替的に又は追加的に、他のルミネッセント材料が適用されてもよい。例えば、量子ドット及び/又は有機染料が適用されてもよく、オプションとして、例えばPMMA又はポリシロキサンなどのようなポリマーのような、透過性基材内に埋め込まれてもよい。
【0038】
量子ドットは、一般に、ほんの数ナノメートルの幅又は直径を有する、半導体材料の小さい結晶である。入射光によって励起されると、量子ドットは、結晶のサイズ及び材料によって決定されている色の光を放出する。それゆえ、ドットのサイズを適合させることによって、特定の色の光が作り出されることができる。可視域で発光する既知の量子ドットの殆どは、硫化カドミウム(CdS)及び硫化亜鉛(ZnS)などのシェルを有する、セレン化カドミウム(CdSe)に基づく。リン化インジウム(InP)並びに硫化インジウム銅(CuInS2)及び/又は硫化インジウム銀(AgInS2)などの、カドミウムを含まない量子ドットもまた、使用されることができる。量子ドットは、極めて狭い発光帯域を示し、それゆえ、量子ドットは飽和色を示す。更には、発光色は、量子ドットのサイズを適合させることによって、容易に調整されることができる。本発明では、当該技術分野において既知の、任意のタイプの量子ドットが使用されてもよい。しかしながら、環境に関する安全性及び懸念の理由から、カドミウムを含まない量子ドット、又は、少なくともカドミウム含有量が極めて低い量子ドットを使用することが好ましい場合がある。
【0039】
量子ドットの代わりに、又は量子ドットに加えて、他の量子閉じ込め構造体もまた使用されてもよい。用語「量子閉じ込め構造体」は、本出願の文脈では、例えば、量子井戸、量子ドット、量子ロッド、トライポッド、テトラポッド、又はナノワイヤなどとして理解されるべきである。
【0040】
有機蛍光体も、同様に使用されることができる。好適な有機蛍光体材料の例は、ペリレン誘導体に基づく有機ルミネッセント材料、例えば、BASFによってLumogen(登録商標)の名称で販売されている化合物である。好適な化合物の例としては、限定するものではないが、Lumogen(登録商標)Red F305、Lumogen(登録商標)Orange F240、Lumogen(登録商標)Yellow F083、及びLumogen(登録商標)F170が挙げられる。
【0041】
特に、実施形態では、ルミネッセント材料は、特に三価セリウム又は二価ユーロピウムでそれぞれドープされている、ガーネット及び窒化物から選択される。「窒化物」という用語はまた、酸窒化物又はニトリドシリケートなどを指す場合がある。
【0042】
光生成デバイスは、(i)光源光、及び(ii)ルミネッセント材料光のうちの1つ以上を含むデバイス光を生成するように構成される。特に、デバイス光は、光源光及びルミネッセント材料光の両方を含む。このようにして、例えば、白色デバイス光が生成されることができる(以下も参照)。本明細書における用語「白色光」は、当業者には既知である。白色光は特に、約1800~20000K、例えば約2000~20000K、特に2700~20000K、一般照明に関しては特に約2700K~6500Kの範囲の相関色温度(CCT)を有する光に関する。また更には、実施形態では、相関色温度(CCT)は特に、BBL(black body locus;黒体軌跡)から約15SDCM(standard deviation of color matching;等色標準偏差)以内、特にBBLから約10SDCM以内、更により特定的にはBBLから約5SDCM以内である。
【0043】
特に、本明細書では、様々な色又は様々なタイプの白色光を様々な方向に供給することが望ましい。このようにして、第1のタイプの光が第1の方向に伝搬することができ、第2のタイプの光が第2の方向に伝搬することができる。したがって、ユーザは、光生成デバイスに対する位置に応じて、様々なタイプの光を感知することができる。又は、光生成デバイスは、様々な機能を提供してもよい。特に、これは、固体光源及び封入材(すなわち、ルミネッセント材料)が、(特に長さ軸を含む、LEDフィラメントに平行な対称面に対して)対称な構成を有しないときに可能にできる。例えば、ルミネッセント材料は非対称分布を有してもよく、及び/又は固体光源はLEDフィラメント上に非対称的に配置されてもよい。
【0044】
したがって、実施形態では、固体光源のセットのうちの固体光源の各々について、長さ軸に平行であって固体光源と交差する第1の仮想平面に対して、封入材は、第1の仮想平面に対して非対称に構成されることが適用されてもよい。特に、第1の仮想平面は、固体光源の中心、例えばLEDの中心と交差してもよい。フィラメントがフィラメントの平面内で湾曲することができる場合、仮想平面もまた、フィラメントの曲率と本質的に同一に湾曲することができることに留意されたい。
【0045】
光源光は、ルミネッセント材料を通る、何れかの点で異なる伝搬長を有してもよい。しかしながら、非対称性の結果として、異なる伝搬長の分布は非対称になる。上述したように、このようにして、第1のタイプの光が第1の方向に伝搬することができ、第2のタイプの光が第2の方向に伝搬することができる。したがって、実施形態では、封入材(したがってルミネッセント材料)は、固体光源に対して対称に構成されない場合がある。
【0046】
特定の実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、長さ軸は、第1の仮想平面内にあることが適用される。更なる特定の実施形態では、これは、セット内の全ての固体光源に適用されてもよい。
【0047】
代替的に又は追加的に、実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、第1の仮想平面に対して平行に構成された第2の仮想平面に対して、封入材が対称に構成されることが適用される。更なる特定の実施形態では、これは、セット内の全ての固体光源に適用されてもよい。そのような実施形態では、固体光源は、支持体に対して対称に構成されてもよく、これは、LEDフィラメントを製造する観点から望ましい場合がある。
【0048】
代替的に又は追加的に、実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、封入材が対称に構成される基準となる第2の仮想平面を持たないことが適用される。更なる特定の実施形態では、これは、セット内の全ての固体光源に適用されてもよい。そのような実施形態では、固体光源は、支持体に対して対称に構成されてもよく、これは、LEDフィラメントを製造する観点から望ましい場合がある。しかしながら、そのようなルミネッセント材料は、非対称分布を有する。
【0049】
代替的に又は追加的に、実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、封入材が固体光源を部分的に覆っていることが適用される。更なる特定の実施形態では、これは、セット内の全ての固体光源に適用されてもよい。そのような実施形態では、固体光源は、支持体に対して対称に構成されてもよく、これは、LEDフィラメントを製造する観点から望ましい場合がある。しかしながら、ルミネッセント材料は、支持体上に非対称に配置されている。
【0050】
代替的に又は追加的に、実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、長さ軸が第1の仮想平面内にないことが適用される。更なる特定の実施形態では、これは、セット内の全ての固体光源に適用されてもよい。そのような実施形態では、固体光源は、支持体に対して非対称に構成されてもよい。しかしながら、そのようなルミネッセント材料は、対称分布を有してもよく、支持体上で対称に配置されてもよく、これは、LEDフィラメントを製造する観点から望ましい場合がある。
【0051】
上述したように、これは、デバイス光の光学特性の非対称分布につながる場合がある。
【0052】
したがって、対称な実施形態では、長さ軸に垂直な、封入材の断面は、円セグメントの形状を有することができる。更に他の実施形態では、長さ軸に垂直な、封入材の断面は、(二等辺)三角形、又は丸められた頂部を有する(二等辺)三角形、又は正方形、又は丸められた角を有する正方形の形状を有してもよい。
【0053】
しかしながら、非対称の実施形態では、したがって、断面は非対称であってもよい。例えば、実施形態では、封入体は、長さ軸に垂直な断面内に、同じではない(2つの)半部を含んでもよい。実施形態では、封入体は、(LEDの(光出力面の)中心)に対して)同じではない2つの側部又は半部を有してもよい。特定の実施形態では、((光出力面の)中心)から測定された、LEDの一方の側における(平均)経路長PL1は、LEDの別の側における平均経路長PL2とは異なる。特に、実施形態では、PL1>PL2であり、例えば、PL1≧1.1×PL2である。特定の実施形態では、PL1≧1.2×PL2である。例えば、実施形態では、PL1<PL2≦2.5×PL1である。
【0054】
特定の実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、固体光源から放出されて、第1の仮想平面に対して垂直であって支持体に対して異なる方向に垂直である第3の仮想平面内に入るデバイス光が、様々な色点を有し、色点の分布は第1の仮想平面に対して対称ではないことが適用されてもよい。したがって、様々な色を様々な方向に供給することができる。
【0055】
しかしながら、これはまた、特定の実施形態において、様々な相関色温度に適用されることができる。したがって、特定の(他の)実施形態では、光生成デバイスは白色デバイス光を生成するように構成されてもよく、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)(110)について、固体光源から放出されて、第1の仮想平面に対して垂直であって支持体に対して異なる方向に垂直である第3の仮想平面内に入るデバイス光が、様々な相関色温度を有し、相関色温度の分布は、第1の仮想平面に対して対称ではないことが適用されてもよい。
【0056】
特に、実施形態では、より低い相関色温度TLは最大2500Kであり、より高い相関色温度THは少なくとも2300Kであり、TL<THである。このようにして、例えば、機能光及び球面光が供給されてもよい。更に、特に差は少なくとも300Kである。実施形態では、より低い相関色温度TLは、好ましくは最大2300K、より好ましくは最大2150K、最も好ましくは最大2050Kである。実施形態では、より高い相関色温度THは、好ましくは少なくとも2700K、より好ましくは少なくとも3000K、最も好ましくは少なくとも3300Kである。
【0057】
したがって、特定の実施形態では、より高い相関色温度THとより低い相関色温度TLとの差は、少なくとも300Kである。このようにして、異なるCCTが良好に知覚されてもよい。実施形態では、この差は、好ましくは少なくとも500K、より好ましくは少なくとも700K、最も好ましくは少なくとも900Kである。
【0058】
以下も更に説明するように、光生成デバイスは、そのようなLEDフィラメントを備える。これにより、非対称分布の光学特性を有する光生成デバイスが提供されてもよい。更に、光生成デバイスは、複数のそのようなLEDフィラメントを備えてもよい。後者の実施形態では、複数のLEDフィラメントは、非対称分布が整列しているようなものであってもよく、したがって依然として、光生成デバイスについて、非対称分布の光学特性を有するデバイス光を供給することができることが適用される。したがって、デバイスは、デバイスが他方の側に供給するものとは異なる光学特性を有するデバイス光を、一方の側に供給することができる。一方の側及び他方の側は、例えばデバイス軸(以下も参照)を含む平面に対して、又はそのようなデバイス軸に垂直な平面に対して画定されてもよい。
【0059】
したがって、特定の実施形態では、光生成デバイスは、LEDフィラメントのうちの1つ以上を備えてもよく、光生成デバイスは、第1の方向に第1のデバイス光を生成し、(第1の方向とは異なる)第2の方向に第2のデバイス光を生成するように構成され、第1のデバイス光及び第2のデバイス光は、異なる相関色温度を有する。特に、第1の方向及び第2の方向は互いに反対向きである。
【0060】
実施形態では、光生成デバイスはデバイス軸(A1)を備え、複数の固体光源が、デバイス軸(A1)の長さに沿って構成され、固体光源のうちの2つ以上が、デバイス軸(A1)から本質的に同じ距離(d1)に構成される。したがって、実施形態では、フィラメントは渦巻き構造を有してもよい。そのような実施形態では、1つの光源が別の光源の(多過ぎる)光を遮断する場合がある。
【0061】
したがって、ある種の円形構造のフィラメントが適用される特定の実施形態では、フィラメントは、螺旋タイプの構成で構成されてもよい。このようにして、1つの光源が他の光源を遮断し過ぎないようにすることが可能である。例えば、1つの光源の光源光の光軸が別の光源と交差する場合、遮断が多過ぎる場合がある。したがって、特定の実施形態では、光生成デバイスはデバイス軸(A1)を含み、複数の固体光源が、デバイス軸(A1)の長さに沿って構成され、固体光源のうちの2つ以上が、デバイス軸(A1)から異なる距離(d1)に構成され、固体光源のうちの2つ以上について、デバイス軸(A1)に平行な第2の軸(A2)が、固体光源のうちの1つのみと交差することが適用される。
【0062】
上記から導き出すことができるように、特に実施形態では、複数の固体光源は渦巻き構成で構成され、デバイス軸(A1)へのフィラメント距離(d2)は、デバイス軸(A1)に沿った方向に一定である(特に、渦巻き)又は増加する(特に、螺旋)。このようにして、ある種の螺旋形状フィラメントが提供されてもよい。このようにして、複数の巻き線を有する湾曲した3D形状が提供されてもよい。
【0063】
したがって、実施形態では、LEDフィラメントは、3D螺旋構成又は渦巻き構成を有してもよい。
【0064】
本明細書の以下に、複数の更なる実施形態が説明される。
【0065】
とりわけ、動作時に、LEDフィラメント光を放射するように構成された、1つ以上の、特に、少なくとも3つなどの、複数のLEDフィラメントを備えたLEDランプが本明細書において提案される。そのようなフィラメントは直線状であってもよい。しかしながら、他の実施形態では、そのようなフィラメントは、渦巻き形状又は螺旋形状を有するなど、湾曲していてもよい。したがって、ランプは複数の光生成デバイスを備えてもよく、各光生成デバイスはフィラメントを備え、各光生成デバイスはデバイス軸を有してもよい。
【0066】
本明細書において、用語「フィラメント」は、支持体、及び支持体によって支持される複数の固体光源を指す場合がある。フィラメントは、特に、固体光源の1Dアレイを含んでもよい。光(light)固体光源の2Dアレイも可能であり得るが、ただし、特に、列の数(n1)は、それぞれの列内の固体光源の数(n2)よりもはるかに小さく、n1/n2≦0.2など、例として、n1/n2≦0.1、特に、n1/n2≦0.05である。特定の実施形態では、支持体は、支持体の一方の側で固体光源の(1D)アレイを、及び任意選択的に、支持体の他方の側で固体光源の別の(1D)アレイを支持する。1Dアレイの使用は、例えば、(第2の列の1つ以上のLEDによる)経路長のより大きな差、及び/又はより少ない/低減された遮光に起因して、異なる色又は異なるタイプの白色光を異なる方向に供給するためには、より良い構成である。1Dアレイの使用は、材料(例えば、LED)及び/又は組み立てコストの観点で低コストの構成である。したがって、支持体は、第1の主面上に単一のLED列を備えてもよく、任意選択で、この第1の主面の反対側の第2の主面上に別の単一のLED列を備えてもよい。
【0067】
支持体は、実施形態では、0.05~4mm、例えば0.05~1mm、例えば0.1~0.5mmの厚さを有してもよい。支持体は、0.1~5mm、例えば0.2~3mm、例えば0.3~2mmの幅を有してもよい。本明細書では第1の長さ(L1)としても示される支持体の長さ(したがって、実施形態では、本質的にフィラメントの長さ)は、実施形態では、例えば10~500mmの範囲、例えば15~200mm、例えば20~100mmの範囲、例えば25~80mmの範囲、例えば40又は50mm、から選択されてもよい。したがって、支持体は(したがって、本質的にフィラメントも)、例えば、少なくとも10、更により特定的には少なくとも15、例えば少なくとも20、例えば更により特定的には少なくとも50の比較的高いアスペクト比(長さ/幅、又は長さ/厚さ)を有することができる。大きいアスペクト比は、フィラメントをより良好に模倣し得る。
【0068】
支持体は、例えば、ガラス又はサファイアを含んでもよい。他の実施形態では、支持体はポリマー材料を含んでもよい。以下においても示されるように、支持体は硬質(自己支持形)であってもよいが、(ポリマーの実施形態では)また、可撓性を有してもよい。第1の長さは、特に、延長軸に沿った長さである。
【0069】
実施形態では、支持体は半透明であってもよい。他の実施形態では、支持体は透明であってもよい。それゆえ、支持体の材料は、光、特に、可視光に対して半透明又は透明であってもよい。透明な材料については、以下も参照されたい。
【0070】
細長いフィラメントが直線状であるときには、細長いフィラメントは直線状の延長軸を有してもよい。しかしながら、実施形態では、細長いフィラメントはまた、複数のセグメントを含んでもよく、その2つ以上が互いに対して角度(≠180°、≠0°)をもって構成されてもよい。代替的に、又は追加的に、細長いフィラメントは、1つ以上の湾曲、例えば、湾曲状セグメント、又は角度をもって構成されており、湾曲状セグメントを介して接続された2つのセグメントを含んでもよい。それゆえ、実施形態では、延長軸はまた、1つ以上の湾曲、及び/又は1つの、若しくは互いに対して角度(≠180°)をもって構成されたフィラメントセグメントを含んでもよい。それゆえ、フィラメントは、単一のセグメントを含んでもよく、又は複数のセグメント(各セグメントが1つ以上の固体光源を含む)を含んでもよい。特に、本明細書において、細長フィラメントは本質的に直線状のフィラメントである。1つ以上のフィラメントは、実施形態では、自己支持形(直線状)フィラメント(以上も参照されたい)であってもよい。
【0071】
複数のLEDの少なくとも部分の周りに構成されたルミネッセント材料を含む樹脂を有する複数の固体光源が支持体上に構成された、このような種類の細長い光源は、LEDフィラメント(の実施形態)として当該技術分野において知られている。これらは、例えば、青色放射固体光源と、青色光の部分を黄色光に変換し、これにより、白色光をもたらすように構成された、ガーネットを含むセリウムなどの、ルミネッセント材料との組み合わせにより白色光を発生させてもよい。もちろん、光源及びルミネッセント材料の他の組み合わせ、例えば、青色固体光源光と、黄色及び赤色発光ルミネッセント材料;青色固体光源光と、緑色及び赤色発光ルミネッセント材料;UV固体光源光と、青色、緑色及び赤色発光ルミネッセント材料、も選択されてよい。シアン及び/又はアンバールミネッセント材料などの更なるルミネッセント材料もまた、提案された組み合わせのうちの任意のものにおいて適用されてもよい。
【0072】
実施形態では、フィラメントは、延長軸に沿った延長を有する細長い本体を有する(支持体の一実施形態である)基材、基材に機械的に結合された、LEDなどの、複数の固体光源、及び複数のLEDに給電するための配線を含んでもよい。
【0073】
更に、また、異なる種類の固体光源が適用されてもよい(任意選択で、実施形態では、支持体の異なる側において;上記もまた参照されたい)。例えば、青色放射固体光源は、シアン光放射固体光源及びアンバー光放射固体光源のうちの1つ以上と組み合わせて適用されてもよい。シアン発光固体光源及びアンバー発光固体光源は、それぞれ、青色固体光源光を発生するために用いられる同じ種類の固体光源を用いることによって、ただし、特定のルミネッセント材料と組み合わせて得られてもよい。
【0074】
したがって、実施形態では、細長い光源はLEDフィラメントを含み、細長い光源は、固体光源光の少なくとも部分をルミネッセント材料光に変換するように構成されたルミネッセント材料を含み、光源光は、ルミネッセント材料光、及び任意選択的に、固体光源光を含む。
【0075】
それゆえ、用語「ルミネッセント材料」はまた、複数の異なるルミネッセント材料を指す場合もある。
【0076】
それゆえ、概して、フィラメント光は、青色LEDの青色光、又はガーネットベースのルミネッセント材料若しくは多くのEu2+ベースのルミネッセント材料を含む3価セリウムの黄色光などの場合のように、複数の波長を有するスペクトル分布を有することになる。
【0077】
したがって、実施形態では、各細長いフィラメントは支持体及び(支持体の一方又は両方の側における)複数の固体光源を含む。固体光源は、特に、固体光源光を発生するように構成されている。実施形態では、この光源光はルミネッセント材料によってルミネッセント材料光に少なくとも部分的に変換されてもよい。それゆえ、フィラメントによって発生されるフィラメント光は、固体光源光及びルミネッセント材料光のうちの1つ以上、特に、実施形態では、両方を含んでもよい。実施形態では、フィラメント光のスペクトル分布はフィラメントの長さにわたって変化し、及び/又はフィラメントの側面により異なっていてもよいことに留意されたい。
【0078】
それゆえ、細長いフィラメントは、第1の長さ(L1)を有する第1の延長軸を有し、細長いフィラメントは、第1の長さ(L1)の少なくとも部分にわたってフィラメント光を発生するように構成されている。例えば、長さの少なくとも70%、特に、長さの少なくとも80%、更に特に少なくとも90%、なお更に特に、少なくとも95%など、長さの少なくとも98%などにわたって、フィラメント光が発生されてもよい。概して、フィラメントの本質的に全長にわたって、光が発生されてもよく、これにより、フィラメントは(古典的な)フィラメントとして知覚される。
【0079】
固体光源は、0.3~3mmの範囲から選択されるピッチを有してもよい。
【0080】
特定の実施形態では、固体光源は支持体の一方の側においてのみ利用可能である。このような実施形態では、フィラメントは本質的に、放射状発光体(第1の延長軸に対して放射状)でなくてもよい。他の実施形態では、固体光源は支持体の両側においてのみ利用可能である。このような実施形態では、フィラメントは本質的に、放射状発光体(第1の延長軸に対して放射状)になってもよい。
【0081】
実施形態では、フィラメントの一方の側で発生されるフィラメント光のスペクトル分布は、フィラメントの他方の側で発生されるフィラメント光とは異なってもよい。これは、特殊効果を生み出すために使用されれてもよい。これはまた、光生成デバイス光のスペクトル分布を制御するために使用されてもよい。
【0082】
以上において示されたように、フィラメントと共に、光透過性の球を含む、及び更に、所望されるときには、ポンプステムを含む、レトロタイプのランプが提供されてもよい。例えば、光学要素はポンプステムに取り付けられてもよい。
【0083】
それゆえ、用語「光生成デバイス」はまた、ランプ、特に、1つ以上のフィラメント及び光学要素が構成された光透過性の球を有するランプ指す場合がある。
【0084】
光生成デバイスは、光生成デバイス軸又は延長軸を有してもよい。例えば、光生成デバイスの外形は、多くの従来の電球のように、回転軸及び/又は1つ以上の対称面を有し、本質的に対称であってもよい。特定の実施形態では、第2の延長軸は光生成デバイス軸又は延長軸と本質的に一致してもよい。
【0085】
実施形態では、光生成デバイスは、複数の細長いフィラメント及び光学要素を包囲するエンクロージャを共に画定する(i)口金と(ii)外球とを備えてもよく、固体光源はLEDを含み、特定の実施形態では、細長いフィラメントは直線状の細長要素である。
【0086】
特に、光生成デバイスはレトロフィットランプである。
【0087】
実施形態では、光生成デバイスは、何らかの適切なコネクタを介してランプ又は照明器具のソケットに接続可能なLED電球又はレトロフィットランプ内に含まれるか、あるいは、それらを構成してもよい。例えば、エジソン螺旋、バヨネット取り付け具、又は、当該技術分野において既知の、ランプ若しくは照明器具に好適な別のタイプのコネクタである。コネクタは、細長フィラメント及び光学要素が機能的に結合されてもよい、口金部分に接続されてもよい。
【0088】
光生成デバイスは、例えば口金に少なくとも部分的に含まれるような、制御システムを備えてもよい。制御システムは、フィラメント光の強度、個々の光源又は光源のセットの光源光の強度、色点、色温度などのうちの1つ以上を制御するように構成されてもよい。
【0089】
用語「制御すること」及び同様の用語は特に、少なくとも、要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理することを指す。それゆえ、本明細書では、「制御すること」及び同様の用語は、例えば、要素に対して、例えば、測定すること、表示すること、作動すること、開放すること、移行すること、温度を変更することなどの挙動を課すこと(要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理すること)などを指す場合がある。その他にも、用語「制御すること」及び同様の用語は、監視することを更に含んでもよい。それゆえ、用語「制御すること」及び同様の用語は、要素に挙動を課すこと、並びにまた、要素に挙動を課して、当該要素を監視することを含んでもよい。要素を制御することは、「コントローラ」としてもまた示され得る、制御システムにより行われることができる。それゆえ、制御システムと要素とは、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい。実施形態では、制御システムと要素とは、物理的に結合されなくてもよい。制御は、有線制御及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム」はまた、特に機能的に結合されている複数の異なる制御システムを指す場合もあり、複数の異なる制御システムのうちの、例えば1つの制御システムが、マスター制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい。制御システムは、ユーザインタフェースを含んでもよく、又はユーザインタフェースに機能的に結合されてもよい。
【0090】
制御システムはまた、リモートコントロールからの命令を受信して実行するように構成されてもよい。実施形態では、制御システムは、スマートフォン又はI-phone、タブレットなどのような、ポータブルデバイスなどのデバイス上の、アプリを介して制御されてもよい。それゆえ、デバイスは必ずしも光生成デバイスに結合されず、光生成デバイスに(一時的に)機能的に結合されてもよい。
【0091】
それゆえ、実施形態では、制御システムは(また)、リモートデバイス上のアプリによって制御されるように構成されてもよい。このような実施形態では、光生成デバイスの制御システムは、スレーブ制御システム、又はスレーブモードでの制御であってもよい。例えば、光生成デバイスは、コード、特に、それぞれの光生成デバイス用の固有コードを用いて識別可能であってもよい。光生成デバイスの制御システムは、((固有)コードの光センサ(例えば、QRコードリーダ)とのユーザインタフェースによって入力された知識に基づく光生成デバイスへのアクセスを有する外部制御システムによって制御されるように構成されてもよい。光生成デバイスはまた、Bluetooth、Wifi、ZigBee、BLE、若しくはWiMax、又は別の無線技術などに基づく、他のシステム又はデバイスと通信するための手段を備えてもよい。
【0092】
それゆえ、実施形態では、制御システムは、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じて制御してもよい。用語「タイマー」とは、クロック及び/又は所定の時間スキームを指す場合がある。
【0093】
なお更なる態様では、本発明は、本明細書で定義されるような光生成デバイスを備えるランプを提供する。したがって、実施形態では、光生成デバイスは、少なくとも部分的に、ましては全体的に、外囲器によって包囲されていてもよい。特に、実施形態では、ランプはレトロフィットランプである。
【0094】
この光生成デバイスは、例えば、オフィス照明システム、家庭用アプリケーションシステム、店舗照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバアプリケーションシステム、投影システム、自己点灯ディスプレイシステム、画素化ディスプレイシステム、セグメント化ディスプレイシステム、警告標識システム、医療用照明アプリケーションシステム、インジケータ標識システム、装飾用照明システム、ポータブルシステム、自動車用アプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、温室照明システム、園芸用照明などの一部であってもよく、又は、それらに適用されてもよい。特に、光生成デバイスは、家庭用途又はホスピタリティ用途に使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0095】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
【
図1a】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1b】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1c】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1d】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1e】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1f】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1g】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【
図1h】光学要素を有しないレトロフィットランプ、及び関連する強度分布を概略的に示す。
【0096】
概略図面は、必ずしも縮尺通りではない。
【発明を実施するための形態】
【0097】
図1aは、LEDフィラメント100を備える光生成デバイス1000の実施形態を概略的に示す。LEDフィラメント100は、支持体105、固体光源110のセット107、及び封入材160を備える。LEDフィラメント100は、第1の長さL1を有する長さ軸108を有する。固体光源110は、LEDフィラメント100の第1の長さL1にわたって支持体105上に配置されている。固体光源110は、光源光111を生成するように構成される。実施形態では、固体光源110は、青色光源光111を生成するように構成されてもよい。封入材160は、固体光源110のセット107のうちの固体光源110の各々の少なくとも一部を包囲する。封入材160は、第1の光源光111の少なくとも一部をルミネッセント材料光201へと変換するように構成されている、ルミネッセント材料200を含む。実施形態では、ルミネッセント材料200は、光源光111の少なくとも一部を、特に青色光源光111と組み合わせて、(i)緑色及び/又は赤色、並びに(ii)黄色及び任意選択で赤色、のうちの1つ以上の波長を有するルミネッセント材料光201に変換するように構成されてもよい。したがって、ルミネッセント材料は、青色光の少なくとも一部の変換に起因して、黄色光及び/又は赤色光を生成するように構成されてもよい。ルミネッセント材料はまた、青色光の少なくとも一部の変換に起因して、緑色光及び/又は赤色光を生成するように構成されてもよい。上述のように、用語「ルミネッセント材料」はまた、複数の異なるルミネッセント材料を指してもよい。特に、ルミネッセント材料は、上述したようなガーネットルミネッセント材料を含んでもよい。
【0098】
特に、光生成デバイス1000は、光源光111及びルミネッセント材料光201のうちの1つ以上を含むデバイス光1001を生成するように構成されている。参照番号115は、LEDダイなどの、固体光源110の発光面を指す。
【0099】
固体光源110は、基材又は支持体105上で利用可能であってもよい。更に、固体光源110(及び基材105)は、特に、樹脂などの光透過性材料中に埋め込まれていてもよい。光源を包囲する光透過性材料が、参照符号145を用いて示されている。特に、光透過性材料は、ルミネッセント材料200を、埋め込むなどして、含んでもよい。特に、この光透過性材料145は、無機ルミネッセント材料などのルミネッセント材料200を有機樹脂中に受け入れる樹脂であってもよい。樹脂は、例えば、アクリレート又はシリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等であってもよい。光透過性材料145とルミネッセント材料との組み合わせは、本明細書では封入材160として示される。
【0100】
本実施形態は、長さ軸108も含む描画平面の断面図を概略的に示す。
【0101】
図1bは、実施形態Iにおける、
図1aに概略的に示すものと同じ実施形態の斜視図を概略的に示す。
【0102】
しかしながら、
図1bの実施形態IIは、湾曲したフィラメントの斜視図を概略的に示す。ここでは、長さ軸108もまた湾曲していることに留意されたい。長さ軸は、支持体105の本体軸であってもよい。この軸の長さは、軸108に沿って決定される。フィラメント100がフィラメント100の平面内で湾曲することができる場合、仮想平面もまた、フィラメント200の曲率と本質的に同一に湾曲することができる。換言すれば、支持体が支持体の平面内で湾曲している場合、長さ軸もまた湾曲することになり、同様に、第1の仮想平面及び第2の仮想も湾曲することができる。
図1bの実施形態IIにおける長さ軸は、左の第1の面で始まり、湾曲した本体軸に従い、右の第2の面で終わる。
【0103】
図1cの実施形態I~VIIIは、
図1aに概略的に示すようなフィラメント100の実施形態を示すが、ここでは、断面図、すなわち
図1aの図面に垂直な平面での断面図である(実施形態VII及びVIIIを除く)。
【0104】
図1cの実施形態Iでは、固体光源110のセットのうちの固体光源110(の各々)について、長さ軸108に平行であって固体光源110と交差する第1の仮想平面171に対して、封入材160は第1の仮想平面171に対して対称に構成されることが適用される。この仮想平面171は、
図1aの描画平面であり得ることに留意されたい。
【0105】
図1cの他の全ての実施形態、すなわち実施形態II~VIIIについて、固体光源110のセットのうちの固体光源110(の各々)について、長さ軸108に平行であって固体光源110と交差する第1の仮想平面171に対して、封入材160は第1の仮想平面171に対して非対称に構成されることが適用される。実施形態III、IV、V、及びVIを参照すると、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、長さ軸107が第1の仮想平面171内にあることが適用される。実施形態II、III、IV、V、及びVII、及びVIIIを参照すると、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、第1の仮想平面171に対して平行に構成された第2の仮想平面172に対して、封入材160が対称に構成されることが適用される。実施形態VIを参照すると、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、封入材160が対称に構成される基準となる第2の仮想平面172を持たないことが適用される。実施形態Vを参照すると、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、封入材160が固体光源110を部分的に覆っていることが適用される。実施形態II、VII、及びVIIIを参照すると、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、長さ軸107が第1の仮想平面171内にないことが適用される。実施形態VII及びVIIIを参照すると、封入材160は、支持体105の両側に構成されてもよい。実施形態VIIIを参照すると、支持体105の両側に固体光源110が構成されてもよい。もちろん、これは、実施形態の番号II~VIIにて概略的に示される実施形態などの他の実施形態にも適用されてよい。
【0106】
図1dは、上部に、デバイス光1001のいくつかの光方向を概略的に示す。各方向に対して、デバイス光1001は色点を有してもよい。
【0107】
図1dに示されていない実施形態では、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、固体光源110から放出されて、第1の仮想平面に対して垂直であって支持体105に対して異なる方向に垂直である第3の仮想平面173内に入るデバイス光1001が、様々な色点を有し、色点の分布は、第1の仮想平面171に対して対称ではないことが適用される。仮想平面173は、実際には
図1cの描画平面であり得ることに留意されたい。
【0108】
図1dの中央には、実施形態が概略的に示され、光生成デバイス1000が白色デバイス光1001を生成するように構成されており、固体光源のうちの1つ以上、特に複数の固体光源(例えば、少なくとも5個、例えば少なくとも10個、更により特定的には少なくとも15個;例えば、実施形態では、セットにおける固体光源の総数の50%)110について、固体光源110から放出されて、第1の仮想平面171に対して垂直であって支持体105に対して異なる方向に垂直である第3の仮想平面173内に入るデバイス光1001が、様々な相関色温度を有し、相関色温度の分布は、第1の仮想平面171に対して対称ではないことが適用される。
【0109】
実施形態では、より低い相関色温度TLは最大2500Kであり、より高い相関色温度THは少なくとも2300Kであり、TL<THである。例えば、より高い相関色温度THとより低い相関色温度TLとの差は、少なくとも300Kである。
【0110】
したがって、
図1dは、実際には、LEDフィラメント100のうちの1つ以上を備える光生成デバイス1000の一実施形態を概略的に示し、光生成デバイス1000は、第1の方向に第1のデバイス光1011を生成し、(第1の方向とは異なる)第2の方向に第2のデバイス光1021を生成するように構成され、第1のデバイス光1011及び第2のデバイス光1021は、異なる相関色温度を有する。
【0111】
したがって、
図1cの実施形態II~VIIIを参照し、
図1dを参照すると、1つ以上の光源において、色点は、それぞれの光源を取り囲む円に沿って測定され、円は延長軸に垂直であり、円の一方の側における強度(エネルギー基準)平均色点は、円の他方の側における強度(エネルギー基準)平均色点とは異なる。例えば、u'及びv'のうちの1つ以上は、少なくとも0.05、ましては少なくとも約0.06異なっていてもよい。
【0112】
色の差は、封入材を通る光源光の経路長がより長い場合は、変換はより多くなり、より少ない光源光が変換されないままであるのに対して、光源光の経路長がより短い場合は、変換はより少なくなり、より多くの光源光が変換されないままであるという事実に基づき得る。したがって、非対称分布の場合、光源光の経路長の非対称分布が得られ、これは
図1dの下部に概略的に示されている。特定の実施形態では、((光出力面の)中心から測定された、LEDの一方(例えば左側)の側における(平均)経路長PL
1は、LEDの他方の側(例えば右側)における平均経路長PL
2とは異なる。特に、実施形態では、PL
1>PL
2であり、例えば、PL
1≧1.1×PL
2である。特定の実施形態では、PL
1≧1.2×PL
2である。例えば、実施形態では、PL
1<PL
2≦2.5×PL
1である。
【0113】
図1eは、フィラメント100が渦巻き形状である実施形態を概略的に示す。ここでも同じく、光生成デバイス1000は、第1の方向に第1のデバイス光1011を生成し、(第1の方向とは異なる)第2の方向に第2のデバイス光1021を生成するように構成され、第1のデバイス光1011及び第2のデバイス光1021は、異なる相関色温度を有する。特に、第1の方向及び第2の方向は、互いに反対向きである。
【0114】
図1fは、螺旋形状のフィラメント100を概略的に示す。ここで、光生成デバイス1000はデバイス軸A1を含み、複数の固体光源110が、デバイス軸A1の長さに沿って構成され、固体光源110のうちの2つ以上が、デバイス軸A1から異なる距離d1に構成され、固体光源110のうちの2つ以上について、デバイス軸A1に平行な第2の軸A2が、固体光源110のうちの1つのみと交差することが適用される。したがって、実施形態では、複数の固体光源110が渦巻き構成で構成され、長さ軸A1へのフィラメント距離d2が、デバイス軸A1に沿った方向に増加している。
【0115】
白熱電球の外観を有するレトロフィットランプを持つことがユーザによって評価され、望まれていると思われる。この目的のために、単純に、ガラスに基づく白熱ランプを製造するためのインフラストラクチャを使用して、フィラメントを、白色光を放出するLEDに置き換えることができる。
【0116】
構想のうちの1つは、そのような電球内に配置される、LEDフィラメントに基づく。これらのランプの外観は、装飾性に優れて見えるため、高く評価されている。
【0117】
図1gは、本明細書で画定されるような光生成デバイス1000を備えるランプ1の一実施形態を概略的に示す。より特定的には、ランプは、複数のそのような光生成デバイスを備える。本明細書では、特に、ランプ1はレトロフィットランプである。
【0118】
ランプ1は、例えば、(i)口金14、及び(ii)外球13を備える。外球は口金と共に、複数の細長フィラメント100を包囲するエンクロージャ113を画定してもよい。ここで、この概略的に示された実施形態では、細長いフィラメント100は直線状の細長要素100である。光生成デバイス10は、デバイス軸又は(デバイス)延長軸15を有する。デバイス10はこの軸15を中心として本質的に回転対称であり、及び/又はデバイス延長軸15を各々含む、1つ以上(ここでは実際には複数)の対称面を備える。参照符号16は任意選択的なポンプステムを示す。
【0119】
図1hは、ランプ1の用途の一実施形態を概略的に示す。テーブル上に、より高いCCTを有する機能光が供給されてもよい。したがって、このデバイス光1001は、第2のデバイス光1021として示される。天井には、暖かい白色デバイス光が提供されてもよい。このデバイス光1001は、参照符号1011で示されている。参照符号301は、任意選択のユーザインタフェースを指し、参照符号300は、光生成デバイスを制御するための最適な制御システムを指す。
【0120】
用語「複数」は、2つ以上を指す。
【0121】
本明細書の用語「実質的に(substantially)」又は「本質的に(essentially)」、及び同様の用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、実質的に又は本質的にという形容詞はまた、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更により特定的には99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。
【0122】
用語「備える(comprise)」はまた、用語「備える(comprises)」が「から成る(consists of)」を意味する実施形態も含む。
【0123】
用語「及び/又は」は、特に、「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関連する場合もある。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0124】
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0125】
本明細書では、デバイス、装置、又はシステムは、とりわけ、動作中について説明されてもよい。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法、又は動作中のデバイス、装置、若しくはシステムに限定されるものではない。
【0126】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。
【0127】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0128】
動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。
【0129】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0130】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する、デバイスの請求項、又は装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0131】
本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得るか、又は、本明細書で説明される方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムも提供する。また更には、本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムに機能的に結合されているか、又は、デバイス、装置、若しくはシステムによって含まれている、コンピュータ上で実行されると、そのようなデバイス、装置、若しくはシステムの1つ以上の制御可能要素を制御する、コンピュータプログラム製品も提供する。
【0132】
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、若しくはシステムに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0133】
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。
【国際調査報告】