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▶ ホレカ・エンジニアリング・ベスローテン・フェンノートシャップの特許一覧

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  • 特表-冷蔵庫 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/02 20060101AFI20230705BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20230705BHJP
【FI】
F25D23/02 305Z
B65D25/20 W
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520406
(86)(22)【出願日】2021-06-14
(85)【翻訳文提出日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 EP2021065979
(87)【国際公開番号】W WO2021254966
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】20180015.8
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522486416
【氏名又は名称】ホレカ・エンジニアリング・ベスローテン・フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】Horeca Engineering B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】フェリンハ,ウィレム ヤン
【テーマコード(参考)】
3E062
3L102
【Fターム(参考)】
3E062AA01
3E062AB09
3E062BB03
3E062BB10
3E062CA13
3L102JA01
3L102KA01
3L102LE03
(57)【要約】
本発明は、ハウジングにアクセスするためのドア開口部を規定し、シール面を有する少なくとも1つのドアフレームを有するハウジングと、少なくとも1つのドアフレームによって定義されたドア開口部を閉じるための少なくとも1つのドアと、少なくとも1つのドアと少なくとも1つのドアフレームの間に配置され、少なくとも1つのドアの閉鎖位置でドア開口部を密閉するための密閉手段とを備え、シール手段が、少なくとも1つのドアと少なくとも1つのドアフレームの一方に取り付けられたシールフレームと、少なくとも1つのドアと少なくとも1つのドアフレームの他方に設けられた接触面にシールフレームを接触するように付勢する磁気手段からなり、シールフレームは、少なくとも1つのドアの開放位置、開放時、閉鎖時、閉鎖位置において形状保持性を有する冷蔵庫に関する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングであって、前記ハウジングにアクセスするためのドア開口部を規定し且つシール面を有する少なくとも1つのドアフレーム、を備えたハウジングと、
前記少なくとも1つのドアフレームによって定義された前記ドア開口部を閉じるための少なくとも1つのドアと、
前記少なくとも1つのドアと前記少なくとも1つのドアフレームの間に配置され、前記少なくとも1つのドアの閉鎖位置で前記ドア開口部を密閉するためのシール手段とを有し、
前記シール手段が、前記少なくとも1つのドアおよび前記少なくとも1つのドアフレームの一方に取り付けられたシールフレームと、前記少なくとも1つのドアおよび前記少なくとも1つのドアフレームの他方に設けられた接触面に前記シールフレームを接触するよう付勢する磁気手段とを含み、
前記シールフレームは、前記少なくとも1つのドアの開放位置、開放中、閉鎖中、及び前記閉鎖位置で形状保持性を有することを特徴とする、冷蔵庫。
【請求項2】
前記シールフレームが中実体、好ましくは中実ナイロン体であることを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記磁性手段が、磁化可能な材料、特に鉄の1つ以上の磁石と1つ以上の本体からなり、前記1つ以上の磁石が前記シールフレームと前記接触面の一方に埋め込まれ、前記1つ以上の本体が前記シールフレームと前記接触面の他方に埋め込まれる、請求項1または2の冷蔵庫。
【請求項4】
前記接触面はステンレス鋼板材により形成され、
前記1以上の着磁性体の本体が、前記接触面の反対側の前記ステンレス鋼板材に積層されていることを特徴とする請求項3の冷蔵庫。
【請求項5】
前記シールフレームが前記少なくとも1枚のドアに取り付けられ、
前記シールフレームがドア開口と同じ大きさの開口を囲んでいる、前記請求項1から4のいずれかに記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
ハウジングであって、前記ハウジングにアクセスするためのドア開口部を規定し、シール面を有する少なくとも1つのドアフレームを有するハウジングと、
少なくとも1つのドアであって、前記少なくとも1つのドアフレームによって定義された前記ドア開口部を閉じるための少なくとも1つのドアと、
前記少なくとも1つのドアと前記少なくとも1つのドアフレームの間に配置され、前記少なくとも1つのドアの閉鎖位置で前記ドア開口部を密閉する密閉手段とを含み、
前記シール手段は、前記少なくとも1つのドアと前記少なくとも1つのドアフレームの一方に取り付けられたシールフレームと、前記少なくとも1つのドアと前記少なくとも1つのドアフレームの他方に設けられた接触面に前記シールフレームを接触させるように付勢する磁気手段を含む、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、冷蔵庫のシール手段は、ゴム製帯状プロファイルから構成され、このゴム製の帯状プロファイルの長手方向と直交する方向に圧縮および拡張できるように蛇腹に似た部分を有している。さらに、ゴム製帯状プロファイルには、帯状の磁性材料が挿入されている。
【0003】
このようなゴム製帯状プロファイルは、冷蔵庫のドアに取り付けられる。冷蔵庫のドアは、ヒンジ式ドアであってもよいし、引き出しに配置されたドアであってもよい。
【0004】
安全衛生に関する規制では、商業施設で使用される冷蔵庫は、損傷したシールを適切に洗浄することができず、細菌の増殖の危険性を高めるため、損傷していないシール手段を有することが要求されている。
【0005】
また、安全衛生に関する規制では、冷蔵庫を徹底的に清掃することが義務付けられており、これにはム製帯状プロファイルの清掃も含まれる。この頻繁な清掃は、ゴム製プロファイルの破損を引き起こす可能性がある。
【0006】
また、商業施設における冷蔵庫の頻繁な使用は、ゴム製プロファイルの急速な劣化を引き起こし、冷蔵庫が頻繁に開閉されると、冷蔵庫内で発生する真空効果によってその傾向が強まる。この真空効果により、ゴム製帯状プロファイルが極端に膨張し、ゴム製プロファイルの破断につながる可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、上述した欠点を低減し、あるいは解消することにある。
【発明の概要】
【0008】
この目的は、前文による冷蔵庫で達成され、この冷蔵庫は、シールフレームが、少なくとも1つのドアの開放位置、開放時、閉鎖時、および閉鎖位置で形状保持されることを特徴とするものである。
【0009】
ゴム製帯状プロファイルがシール手段に最大限の柔軟性および圧縮性を提供する先行技術の冷蔵庫とは対照的に、本発明による冷蔵庫は、形状保持性であり、冷蔵庫の通常の使用においては柔軟性も圧縮性もないシールフレームを有する。
【0010】
磁気手段は、少なくとも1つのドアが少なくとも1つのドアフレームに密封されるように、接触面に接触して密封フレームを付勢する。シールフレームは形状保持性を有するので、冷蔵庫の通常の使用時、すなわち開放位置、開放時、閉鎖時および少なくとも1つのドアの閉鎖位置において、シールフレームの変形、圧縮、膨張または伸張は生じない。これにより、本発明のシールフレームは、先行技術のゴム製帯状プロファイルよりも耐摩耗性が高いことが保証される。形状保持機能のために、シールフレームはまた、洗浄されるときに曲がったり撓んだりしないので、より迅速かつ徹底的に洗浄することができる。
【0011】
本発明による冷蔵庫の好ましい実施形態では、シールフレームは、中実体、好ましくは中実ナイロン体である。中実体であれば、シールフレームに加わるいかなる力に対しても十分な剛性を確保することができる。仮に中実体が摩耗したとしても、亀裂が発生する可能性は低く、シールフレームを頻繁に交換する必要はない。
【0012】
本発明による冷蔵庫の別の実施形態では、磁性手段は、1つまたは複数の磁石と、磁化可能な材料、特に鉄の1つまたは複数の本体とを含み、1つまたは複数の磁石は、シールフレームおよび接触面の一方に埋め込まれ、1つまたは複数の本体は、シールフレームおよび接触面の他方に埋め込まれている。
【0013】
磁性手段は、シールフレームが接触面との最適な接触を達成することを保証し、ドアフレームに対するドアの最適なシールが得られるようにする。
【0014】
磁化可能な材料の本体および磁石をシールフレームおよび接触面に埋め込むことによって、ドアが閉鎖位置にあるとき、本体および磁石は互いに近接することができる。その結果、磁石の磁化可能な材料の本体への最適な吸引力が得られる。好ましくは、磁石はネオジム磁石である。
【0015】
本発明による冷蔵庫のさらに好ましい実施形態では、接触面はステンレス鋼シート材によって形成され、1つまたは複数の磁化可能材料の本体は、接触面の反対側のステンレス鋼シート材に積層される。
【0016】
一般に、業務用の冷蔵庫は、外側にステンレス鋼のシート材を敷き詰めている。ステンレス鋼は磁化できないので、磁化可能な材料の本体をステンレス鋼シート材料上に積層することができ、磁石が依然として磁化可能な材料に引力を及ぼし、シールフレームと接触面との良好な接触を確保できるようにすることができる。
【0017】
本発明による冷蔵庫のさらに別の実施形態では、シールフレームは、少なくとも1つのドアに取り付けられ、シールフレームは、ドア開口部と同じ大きさの開口部を囲む。
【0018】
本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の図面と併せて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明に係る冷蔵庫の一実施形態の一部を示す透視図である。
図2図2は、図1の断面図である。
図3図3は、図2のシールフレームをより詳細に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、冷蔵庫1の一部、特にドアフレーム3とドア4とを有するハウジング2を示している。ドア4は、ハウジング2内に配置された引き出しのようなものであり、ドア4の上部に取手5を備えている。
【0021】
図2は、図1の断面図である。ドアフレーム3は、ドア4によって閉塞されるドア開口部6を画定している。ドア4には、形状保持材料、好ましくはナイロンのシールフレーム7が設けられている。シールフレーム7は、取り付けプラグ8と取り付けプロファイル9によってドア4に取り付けられる。
【0022】
多数の磁石10は、シールフレーム7における円周に沿った離散的な位置で、それぞれのポケット穴11に埋め込まれている。(図3も参照)。
【0023】
冷蔵庫1のハウジング2には、通常、ステンレス製のシート材12が張られている。ステンレス鋼は磁化可能な材料ではないため、ハウジング2の内側には磁化可能な材料、特に鉄の本体13が配置され、磁石10と最適な吸引力を発揮するように整列される。
【0024】
より詳細に図3に示すように、ポケット穴11は、ドアフレーム3、特にステンレス鋼シート材12に接触する側とは反対側の面からシールフレーム7内に延在している。これにより、シールフレーム7は、中断のない表面を有し、シールフレーム7のドアフレーム3への良好な密閉性が確保される。
図1
図2
図3
【国際調査報告】