(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-14
(54)【発明の名称】疾病診断用の試料検定の遠隔評価用のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/00 20060101AFI20230707BHJP
G01N 21/64 20060101ALI20230707BHJP
G01N 21/78 20060101ALI20230707BHJP
G01N 35/04 20060101ALI20230707BHJP
G16H 40/60 20180101ALI20230707BHJP
【FI】
G01N35/00 E
G01N21/64 F
G01N21/78 A
G01N35/00 A
G01N35/04 G
G16H40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022573433
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 US2021034801
(87)【国際公開番号】W WO2021243179
(87)【国際公開日】2021-12-02
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516282776
【氏名又は名称】クイデル コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ヤグホウビ,フーマン
(72)【発明者】
【氏名】マーシュ,カーティス
(72)【発明者】
【氏名】ロンジー,スコット
(72)【発明者】
【氏名】サレム,ジアード
(72)【発明者】
【氏名】スタシノプロス,アドーニス
【テーマコード(参考)】
2G043
2G058
5L099
【Fターム(参考)】
2G043AA01
2G043AA04
2G043BA16
2G043BA17
2G043CA03
2G043DA02
2G043DA05
2G043DA09
2G043EA01
2G043EA03
2G043EA13
2G043EA14
2G043FA01
2G043FA03
2G043FA06
2G043FA07
2G043GA06
2G043GA08
2G043GA21
2G043GA22
2G043GB21
2G043HA01
2G043JA02
2G043JA03
2G043KA02
2G043KA03
2G043LA03
2G043MA01
2G043NA01
2G043NA05
2G043NA06
2G058AA09
2G058CC08
2G058CD11
2G058CD18
2G058CD23
2G058CF01
2G058CF12
2G058CF17
2G058GA01
2G058GB10
2G058GC03
2G058GC05
2G058GC06
2G058GD05
2G058GD06
2G058GE01
2G058GE04
5L099AA04
(57)【要約】
画像キャプチャ装置内の回路が提供されている。回路は、カートリッジマウントがダークチャンバの内側において試験カートリッジを受け取った際に光源に信号を提供するように構成された光源コントローラを含む。また、回路は、光源が起動された際にセンサアレイ内の少なくとも1つのピクセルを起動するように且つ少なくとも1つのピクセルから信号を受け取るように構成されたセンサアレイコントローラを含み、信号は、試験カートリッジから放出された光の光学強度を通知している。また、回路は、少なくとも1つのピクセルからの信号を有する送信可能なファイルを形成するように構成されたプロセッサと、送信可能なファイルを外部プロセッサに送信するように構成された高周波アンテナと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路であって、
カートリッジマウントがダークチャンバ内において試験カートリッジを受け取った際に信号を光源に提供するように構成された光源コントローラと、
前記光源が起動された際にセンサアレイ内において少なくとも1つのピクセルを起動するように且つ前記少なくとも1つのピクセルから信号を受け取るように構成されたセンサアレイコントローラであって、前記信号は、前記試験カートリッジから放出された光の光学的強度を通知している、センサアレイコントローラと、
前記少なくとも1つのピクセルからの前記信号を有する送信可能なファイルを形成するように構成されたプロセッサと、
前記送信可能なファイルを外部プロセッサに送信するように構成された高周波アンテナと、
を有する回路。
【請求項2】
前記信号が予め選択された温度の範囲内の温度において収集されることを検証するように構成された温度センサを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記カートリッジマウントが前記試験カートリッジを受け取った際に前記回路を起動するように構成された存在センサを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項4】
前記センサアレイコントローラは、選択されたビット深度に基づいて前記少なくとも1つのピクセルからの前記信号をデジタル化するように構成されている、請求項1に記載の回路。
【請求項5】
前記光源コントローラは、前記試験カートリッジ内の試験ウィンドウからの蛍光放出を励起するために、選択された時間期間にわたって前記光源に前記信号を提供するように構成されている、請求項1に記載の回路。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記試験カートリッジの暗い画像及び明るい画像を収集するように、前記光源コントローラ及び前記センサアレイコントローラを同期化するように更に構成されている、請求項1に記載の回路。
【請求項7】
ユニバーサルシリアルバスコネクタからパワーを受け取るように、且つ、前記パワーの第1部分を前記光源コントローラに提供するように且つ前記パワーの第2部分を前記センサアレイコントローラに提供するように、構成されたパワーユニットを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項8】
前記送信可能なファイルは、低エネルギーの、近接距離の、高セキュリティのデータ転送用の選択されたプロトコルと互換性を有する、請求項1に記載の回路。
【請求項9】
前記送信可能なファイルを生成するために複数のバッファからの信号をバッファ処理するように構成されたメモリを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項10】
前記送信可能なファイルは、前記試験カートリッジの複数の画像を含む連続的データストリームである、請求項1に記載の回路。
【請求項11】
対象の検体の存在又は不存在を判定する方法であって、
クライアント装置内において、試験カートリッジが画像キャプチャ装置のエンクロージャ内において挿入された際に前記画像キャプチャ装置から無線信号を受け取ることであって、前記試験カートリッジには、試料が充填されている、ことと、
前記無線信号を通じて提供された一意のIDを通じて前記画像キャプチャ装置を識別することと、
前記画像キャプチャ装置と前記クライアント装置をペア化することと、
スケジュールに従って前記画像キャプチャ装置内の複数の機能をトリガすることであって、前記複数の機能は、前記画像キャプチャ装置内の光源をターン「オン」することを有する、ことと、
前記画像キャプチャ装置からデータストリームを受け取ることであって、前記データストリームは、前記試験カートリッジの第1画像を有する、ことと、
前記データストリーム及び前記第1画像に基づいて前記試料中のターゲット検体の存在を判定することと、
を有する方法。
【請求項12】
前記画像キャプチャ装置内の複数の機能をトリガすることは、前記画像キャプチャ装置内のセンサアレイにおける稼働設定を調節することを更に有し、前記稼働設定は、露出時間又はデータ転送フォーマットの1つを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記画像キャプチャ装置から、前記画像キャプチャ装置内において前記試験カートリッジを保持しているエンクロージャの内側の温度の温度値を受け取ることと、前記第1画像及び前記温度値に基づいて試料評価を調節することと、を更に有する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記データストリームを受け取ることは、前記画像キャプチャ装置から試験メタデータを受け取ることを有し、前記試験メタデータは、前記試験カートリッジの基準点ラベル内の情報を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記クライアント装置に結合されたユニバーサルシリアルバスを介して前記画像キャプチャ装置にパワーを提供することを更に有する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記データストリーム内において第2画像を受け取ることと、前記第1画像及び前記第2画像の比較に基づいて計測の品質を評価することと、を更に有する、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
試験カートリッジ内の試料から横方向フロー検定の画像をキャプチャする方法であって、
存在センサから、エンクロージャ内の前記試験カートリッジの存在を通知する信号を受け取ることと、
クライアント装置に、前記試料中のターゲット検体の存在を識別するために計測の開始を要求する無線信号を提供することであって、前記無線信号は、一意のIDを有する、ことと、
前記クライアント装置が前記一意のIDを認識し且つ前記計測の開始をトリガした際に、前記試験カートリッジの遠端を封入するように光シールドを作動させることと、
センサアレイから前記試験カートリッジの第1画像を収集することと、
前記第1画像に基づいて前記計測の品質を判定することと、
前記計測の前記品質が、選択された閾値超である際に、前記クライアント装置に、前記試験カートリッジの第1画像を有するデータストリームを提供することと、
を有する方法。
【請求項18】
前記クライアント装置からトリガ信号を受け取った際に、選択された時間期間にわたって前記試験カートリッジを照明するために光源をターン「オン」することと、明るい画像を前記クライアント装置に送信することと、を更に有し、前記明るい画像は、前記光源がオンである際に前記センサアレイから収集されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1画像を収集することは、光源がターン「オフ」されている間に、前記試験カートリッジの前記画像を収集することを有する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記横方向フロー検定から、選択された情報をキャプチャするために、前記第1画像をクロッピングすることを更に有する、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年6月5日付けで出願された米国仮特許出願第63/035,219号及び2020年5月29日付けで出願された米国仮特許出願第63/031,989号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、これらの特許文献の内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
【0002】
技術分野
[0002] 本開示は、一般に、自宅試験、遠隔医療用途、及びその他の原位置免疫学的検定計測用の装置及び方法に関する。更に詳しくは、本開示は、消費者によって使用されるクライアント装置との関連において疾病診断をローカル及び/又はリモートで評価するために単純且つ正確な手順において使用され得る消耗品に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 現時点において、試験検定を使用した疾病診断は、正確な分析のためにユーザーが試験試料を研究室に送付することを伴っている。このステップは、医療提供者(例えば、診療所、医師、又は薬局)、研究室、及びユーザーの間における(試験試料の使用の前の)往復方向における試験カートリッジ(試料カートリッジとも呼称される試験試料を有するもの)の物理的移動を伴っていることから、時間を所要する。更には、これらの試験試料は、しばしば不必要に(多くの試料が陰性であり得ることから)臨床研究室内における遅延を生成する傾向をも有する。更には、試験と結果の間のタイムラグは、例えば、流行性又は汎性流行性緊急事態の、或いは、治療の開始の時点が深刻な状態の治療の結果に劇的な影響を及ぼす際の、或いは、感染したユーザーが即座の結果を伴うことなしに事務所を離れ、これにより、フォローアップを怠り且つその他の者を感染させてしまうことになる際の、潜在的な原因となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面の簡単な説明
【
図1】[0004]いくつかの実施形態による、エンクロージャ内の試験カートリッジから画像を収集するためのリモートサーバー、データベース、及び画像キャプチャ装置を含むアーキテクチャを示す。
【
図2】[0005]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ及びその他の内部コンポーネントを示す。
【
図3A】[0006]一実施形態による画像キャプチャ装置内の光学シャーシ及びカートリッジマウントを示す。
【
図3B】[0006]一実施形態による画像キャプチャ装置内の光学シャーシ及びカートリッジマウントを示す。
【
図3C】[0006]一実施形態による画像キャプチャ装置内の光学シャーシ及びカートリッジマウントを示す。
【
図3D】[0006]一実施形態による画像キャプチャ装置内の光学シャーシ及びカートリッジマウントを示す。
【
図4A】[0007]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ、カートリッジマウント、光学シャーシ、及びセンサアレイの断面図を示す。
【
図4B】[0007]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ、カートリッジマウント、光学シャーシ、及びセンサアレイの断面図を示す。
【
図4C】[0007]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ、カートリッジマウント、光学シャーシ、及びセンサアレイの断面図を示す。
【
図4D】[0007]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ、カートリッジマウント、光学シャーシ、及びセンサアレイの断面図を示す。
【
図4E】[0007]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ、カートリッジマウント、光学シャーシ、及びセンサアレイの断面図を示す。
【
図4F】[0007]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のエンクロージャ、カートリッジマウント、光学シャーシ、及びセンサアレイの断面図を示す。
【
図5A】[0008]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の試験カートリッジを有する又は有していないカートリッジマウントのトップダウン図を示しており、この場合に、試験カートリッジは、境界によって境界が定められた読取ゾーンを含む。
【
図5B】[0008]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の試験カートリッジを有する又は有していないカートリッジマウントのトップダウン図を示しており、この場合に、試験カートリッジは、境界によって境界が定められた読取ゾーンを含む。
【
図5C】[0008]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の試験カートリッジを有する又は有していないカートリッジマウントのトップダウン図を示しており、この場合に、試験カートリッジは、境界によって境界が定められた読取ゾーンを含む。
【
図6A】[0009]一実施形態による、光学コンポーネントの全般的なレイアウト及び画像キャプチャ装置内の試験カートリッジ上において形成された照明パターンの断面図を示す。
【
図6B】[0009]一実施形態による、光学コンポーネントの全般的なレイアウト及び画像キャプチャ装置内の試験カートリッジ上において形成された照明パターンの断面図を示す。
【
図6C】[0009]一実施形態による、光学コンポーネントの全般的なレイアウト及び画像キャプチャ装置内の試験カートリッジ上において形成された照明パターンの断面図を示す。
【
図7A】[0010]一実施形態による、画像キャプチャ装置内において使用される試験カートリッジ用の異なる設計及びモデルを示す。
【
図7B】[0010]一実施形態による、画像キャプチャ装置内において使用される試験カートリッジ用の異なる設計及びモデルを示す。
【
図7C】[0010]一実施形態による、画像キャプチャ装置内において使用される試験カートリッジ用の異なる設計及びモデルを示す。
【
図7D】[0010]一実施形態による、画像キャプチャ装置内において使用される試験カートリッジ用の異なる設計及びモデルを示す。
【
図7E】[0010]一実施形態による、画像キャプチャ装置内において使用される試験カートリッジ用の異なる設計及びモデルを示す。
【
図8A】[0011]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の存在センサを含む試験カートリッジレセプタクルを示す。
【
図8B】[0011]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の存在センサを含む試験カートリッジレセプタクルを示す。
【
図9】[0012]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置のエンクロージャ内において試験カートリッジを受け取るための光シールド、リーフスプリング、及びドア作動レバーを含むカートリッジマウントの斜視図である。
【
図10】[0013]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置のカートリッジマウント内において挿入された試験カートリッジのクローズアップ斜視図である。
【
図11A】[0014]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の電子コンポーネントのシステムブロック図を示す。
【
図11B】[0014]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の電子コンポーネントのシステムブロック図を示す。
【
図11C】[0014]一実施形態による、画像キャプチャ装置内の電子コンポーネントのシステムブロック図を示す。
【
図12】[0015]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内のマイクロコントローラとセンサアレイの間のインターフェイスのブロック図を示す。
【
図13A】[0016]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のパワー分配ユニットのブロック図を示す。
【
図13B】[0016]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のパワー分配ユニットのブロック図を示す。
【
図14】[0017]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内の信号及びパワー波形を含むタイミング図を示す。
【
図15】[0018]いくつかの実施形態による、温度センサ回路図及び温度センサを駆動するためのキー波形を示す。
【
図16】[0019]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内の光源用のドライバ回路を示す。
【
図17A】[0020]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のアンテナインターフェイス及び無線ブロック図を示す。
【
図17B】[0020]一実施形態による、画像キャプチャ装置内のアンテナインターフェイス及び無線ブロック図を示す。
【
図18】[0021]いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内のセンサアレイによって受け取られる光をフィルタリングするために使用される複数の部分を有するマスクを示す。
【
図19】[0022]いくつかの実施形態による、対象の検体の存在又は不存在を判定する方法のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0023] いくつかの図において、同一又は類似のラベルを有する特徴又はブロックは、そうではない旨が記述されていない限り、同一又は類似の内容を有する。
【0006】
詳細な説明
[0024] 以下の詳細な説明においては、本開示の十分な理解を提供するために、多数の特定の詳細事項について記述されている。但し、本開示の実施形態がこれらの特定の詳細事項のいくつかを伴うことなしに実施され得ることは、当業者にとって明らかであろう。その他の例においては、周知の構造及び技法は、本開示を曖昧にすることのないように詳細に示されてはいない。
【0007】
[0025] 成長している遠隔医療のエリアにおいては、電子アプライアンスのほとんどユニバーサルな利用可能性を活用することが益々望ましくなっており、これらの電子アプライアンスは、無線ネットワークアクセス及びセンサを有することができると共に、益々高度化している演算能力を含むことができる。更には、化学的且つ生物学的物質又は病原体の検出のために設計された免疫学的検定のリモート計測のいくつかの用途は、(例えば、空港、警察、及び軍事検問所における)セキュリティ試験及びスクリーニング又は環境分析及び監視(例えば、大気汚染、疾病制御又は農業生産のための水路及び貯水池の汚染、及びこれらに類似したもの)を含み得る。
【0008】
[0026] 本開示と一貫性を有する実施形態は、選択された疾病(例えば、レジオネラ、インフルエンザ、エボラ、ライム病、SARS-CoV2、及びこれらに類似したもの)用の単純ではあるが正確な診断手順を提供するために、現時点の消費者アプライアンスの高い画像キャプチャ及び処理能力を活用している。本開示における実施形態と一貫性を有する試験のタイプは、限定を伴うことなしに、反射率又は透過率分光法を含む吸収分光法(紫外線、可視、又は赤外線)、或いは、蛍光及びルミネッセンス分光法を含む放出分光法、ラマン分光法、並びに、任意のタイプの放射散乱などの電磁放射を使用した試験検定の任意のタイプの分光分析を含むことができる。更には、本明細書において開示されている実施形態は、クラウド演算解決策を使用することにより、それぞれの試験の処理能力を改善するために、このようなアプライアンスのネットワーキング能力を更に活用することもできる。従って、いくつかの実施形態においては、高品質(例えば、高い空間且つスペクトル分解能)画像、画像のシーケンス、又はビデオが、低減された時間において診断結果を提供するために超並列演算を実行し得るリモートサーバーにアップロードされている。このような分析された資料は、即座に、後の日時において、処理され得る及び/又は、例えば、試験ストリップに跨る検体の時間的変化などの時間に伴う相違点を判定するために、予め収集された資料と比較することもできる。その他のケースにおいては、データライブラリを収集及び編集する能力は、初期バージョン及びこのようなライブラリのサイズ及び多様性が増大するのに伴って改善されたバージョンを生成するために、このような画像ライブラリの分析からの自己教示アルゴリズム(人工知能又は機械学習アルゴリズム)の生成を可能にすることができる。
【0009】
[0027] 主題システムは、専門的な要員或いは複雑な機械又はインスツルメントにアクセスする必要性を伴うことなしに、ユーザーが、疾病が存在しているのか又は潜在しているのかを迅速に知る能力を含むいくつかの利点を提供している。
【0010】
[0028] いくつかの実施形態において、主題システムは、蛍光免疫診断検定(FIA)試験カートリッジと共に使用される免疫診断分析システムを含む。従って、主題システムは、スマートフォン内において(カスタムアプリケーションとして)存在するコンパクトなリーダー装置及びソフトウェアを含むことができる。試験の解釈は、電話機アプリケーション内において自律的に実行することができる。これに加えて、データ及び結果は、スマートフォンから専用のデータべースにアップロードすることができる。
【0011】
[0029] モバイル演算装置及びその他のアプライアンスに対する広範なアクセスを有する消費者は、任意の兆候を知覚する又は医師又は診療所を訪問する前にも試験の実行を所望し得ることから、いくつかの実施形態は、医療試験キットの市場を大規模に拡大させるという利点を提供している。また、これは、人々が診療所を訪問する又は所与の医療施設のリソースを飽和させる前のスクリーニングステップの利点をも提供することができる。更には、本明細書において開示されている方法のリモートユーザー用の試験の費用は、待機時間、スケジューリング、実際に感染している患者から離れた状態における予約の取得、又は病気の人々で一杯の待機室への健康な患者の曝露を含む診療所又は研究室への訪問と関連する費用との比較において格段に小さなものとなり得る。
【0012】
[0030] 提案されている解決策は、コンピュータ(例えば、サーバー又はユーザーモバイル装置)の稼働に対する改善を更に提供しており、その理由は、画像分析データ及び結果(例えば、写真、写真のシーケンス、及び/又はビデオ)のリモート送信を可能にすることにより、データストレージ空間及びやり取り時間が節約されるからである。
【0013】
[0031] 本明細書において提供されている多くの例は、ユーザーの個人的情報及びデータ又は1つ又は複数の遠隔診療所との間のユーザーのやり取り履歴のダウンロード及び保存を識別可能であるものとして記述しているが、それぞれのユーザーは、このようなユーザー情報が供給又は保存されるための明示的許可を付与することができる。明示的許可は、開示されているシステムに統合されたプライバシー制御を使用して付与することができる。それぞれのユーザーには、そのようなユーザー情報が明示的な同意に伴って供給されることになるという通知が提供されてもよく、且つ、それぞれのユーザーは、任意の時点において、情報共有を終了することができると共に、任意の保存されているユーザー情報を削除することができる。更には、いくつかの実施形態においては、保存されているユーザー情報は、ユーザーのセキュリティ及び身元を保護するために暗号化することもできる。
【0014】
[0032] いくつかの実施形態において、本明細書において開示されている画像キャプチャ装置は、2「シーズン」超の有用な寿命を有することが望ましく、この場合に、4カ月/シーズン及び3試験/日の利用率が存在している。従って、本明細書において開示されている実施形態における電子コンポーネントは、望ましい寿命において良好な耐久性を有するように選択することができる。いくつかの実施形態において、本明細書において開示されている画像キャプチャ装置の使用法は、数百試験超(例えば、2シーズンにおいて720試験超×4カ月/シーズン×30日/月×3試験/日)、装置が8時間/日にわたってパワーオン状態において残されるものと仮定することにより-1920動作時間超、(紫外光発光ダイオード(UV LED)が公称的に試験ごとに2秒間にわたって「オン」状態において残されると仮定することにより)光源の寿命が1440秒超、となるように選択することができる。
【0015】
[0033]
図1は、いくつかの実施形態による、試験カートリッジ101から画像又はビデオを収集するためのリモートサーバー130、データベース152、クライアント装置110、及び画像キャプチャ装置100Aを含むアーキテクチャ10を示している。いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置100Aは、市販のFIA試験カートリッジの大部分又はすべてと共に機能するように設計されており、且つ、原則的に、これらの試験カートリッジ上において開発された任意の検定と共に使用することができる。クライアント装置110は、スマートフォン又はその他のモバイル演算装置(例えば、タブレット、パッド、Apple watch(iWatch(商標))などのウォッチ、又はこれらに類似したもの、或いは、場合によってはラップトップなどのBluetoothに対応した装置)を含むことができる。アーキテクチャ10は、検定結果から試験試料中の1つ又は複数のターゲット検体の存在又は不存在に関する正確な評価をリアルタイムで提供している。検定は、試験カートリッジ101内において稼働され得ると共に、生物学的試料中の対象の1つ又は複数の検体を検出するための免疫学的検定を含むことができる。試験カートリッジ101は、対象の1~20個(或いは、これ超の数)の検体の検出のために生物学的試料を複数の試験チャネル上において流動させるための基材を提供することができる。検定の画像は、その進捗に伴って、クライアント装置110と通信自在に結合された画像キャプチャ装置100Aによって提供することができる。
【0016】
[0034] 試験カートリッジ101は、一実施形態においては、その取扱いを容易にするためにハウジング又はカートリッジ内において封入された免疫学的検定試験ストリップである。その他の実施形態においては、試験カートリッジ101は、単純に、ディップスティックなどの免疫学的検定試験ストリップである。即ち、外部ハウジングは、任意選択であり、且つ、存在している場合にも、カートリッジ又は試験カートリッジハウジングである必要はなく、且つ、米国特許出願公開第2009/02263854号において開示されている且つ意匠特許第D606664号において示されているものなどの曲がりやすいラミネートであってよい。免疫学的検定試験ストリップは、一実施形態においては、順番に、試料パッド、ラベルパッド、試験ライン、対照ライン、及び基準ラインから選択された1つ又は複数のライン又はバンド、並びに、吸収パッドを有する。いくつかの実施形態においては、支持部材が存在しており、且つ、試料パッド、ラベルパッド、ライン、及び吸収パッドのそれぞれ又はいくつかは、支持部材上において配設されている。例示用の免疫学的検定試験ストリップについては、例えば、米国特許第9,207,181号、第9,989,466号、及び第10,168,329号において且つ米国特許出願公開第2017/0059566号及び第2018/0229232号において記述されており、これらの特許文献のそれぞれは、引用により、本明細書に包含される。免疫学的検定試験ストリップに関する更なる詳細については後述する。
【0017】
[0035] いくつかの実施形態において、検定は、生物学的試料中の感染性因子(例えば、ウイルス又はバクテリア)の検出のための試薬を含む免疫学的検定である。いくつかの実施形態において、免疫学的検定は、特定の検体に対する抗体或いは小分子バイオマーカー又は自己抗体を含むタンパク質の検出用の試薬を含むことができる。いくつかの実施形態において、対象の検体は、対象の検体から選択されたそれぞれの検体と関連する一意の信号の放出によって検出可能である。いくつかの実施形態において、生物学的試料は、体液(例えば、血液、血清、血漿、痰、鼻汁、唾液、涙、糞便、又は尿)を含む。いくつかの実施形態において、生物学的試料は、人間であり、且つ、1つ又は複数のターゲット検体の存在は、試料を提供している個人の医学的診断を示し得る。従って、いくつかの実施形態において、アーキテクチャ10は、試験カートリッジ101及び画像キャプチャ装置100Aを含むキットを注文したクライアント装置110のユーザーを含み、且つ、病院又は診療所から離れた場所における(例えば、自宅、薬局、小売店、医師の事務所、及びこれらに類似したものにおける)疾病又は状態の個人的試験を実行するための準備が完了した状態にある。
【0018】
[0036] アーキテクチャ10において、画像キャプチャ装置100Aは、周辺光が計測を混乱させる又は邪魔することを防止するためのエンクロージャ120を含む。いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置100Aは、試験カートリッジ101の画像をクライアント装置110に無線送信している。次いで、クライアント装置110は、処理のためにネットワーク150を介して画像又はビデオをリモートサーバー130に、データベース152に、又は両方に送信することができる。いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置100A及び/又はクライアント装置110は、画像をサーバー130又はデータベース152に送信する前に、それぞれ、プロセッサ112-1及び/又は112-2(以下においては、集合的に「プロセッサ112」と呼称する)を使用することにより、画像又はビデオからの1つ又は複数の画像フレームに対して少なくとも1つ又は複数の動作を実行することができる。例えば、いくつかの実施形態において、クライアント装置110は、サーバー130に送信する前に、画像キャプチャ装置100Aによって提供された1つ又は複数の画像に対して少なくとも1つ又は複数の品質制御ステップを実行することができる。いくつかの実施形態において、クライアント装置110は、試験カートリッジ101の画像の分析に基づいて予備的又は確定的診断を取得することができる。従って、いくつかの実施形態において、クライアント装置110は、試験カートリッジ101の画像を伴って又は伴うことなしに予備的又は確定的診断をサーバー130に送信することができる。これらの動作を実行するために、プロセッサ112は、命令を実行することができる共にデータを収集又は保存することができ、この場合に、命令及びデータは、(画像キャプチャ装置100A内の)メモリ132-1内において又は(クライアント装置110内の)メモリ132-2内において保存されている
【0019】
[0037] クライアント装置110は、通信モジュール118-2を使用することにより、信号160-1を介して画像キャプチャ装置100Aと通信し、信号160-2を介してサーバー130と通信している。例えば、いくつかの実施形態において、信号160-1は、試験カートリッジ101から画像を収集しているアレイセンサからのデータを含むプロセッサ112-1によって生成された送信可能なファイルを含む。そして、信号160-2は、送信可能なファイルの画像分析に基づいた検定の診断を含むことができる。画像キャプチャ装置100Aは、通信モジュール118-1を通じてクライアント装置110と通信することができる。信号160-1及び160-2(以下、「信号160」と集合的に呼称する)は、デジタル又はアナログ信号、無線信号、高周波(RF)信号、電気信号、Ethernet信号、及びこれらに類似したものであってよい。通信モジュール118-1及び118-2は、以下において「通信モジュール118」として集合的に呼称することとする。通信モジュール118は、Wi-Fi、Bluetooth(例えば、低エネルギーBluetooth:BLE)、又は近距離接触(NFC)プロトコルを介した通信用のRFアンテナと関連するハードウェア及びソフトウェアを含むことができる。例えば、画像キャプチャ装置100Aとクライアント装置110が互いに相対的に近接している際には、通信モジュール118は、BLE又はNFCプロトコルを含むことができる。これに加えて、セキュリティを目的として、信号160の任意のものを暗号化及び/又はコード化することもできる。
【0020】
[0038] いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置100Aは、センサアレイ140及びオプティクス結合メカニズム115(例えば、自動焦点能力を有する又は有していないレンズシステム)を含むことができる。いくつかの実施形態において、オプティクス結合メカニズム115は、単一レンズである。いくつかの実施形態において、オプティクス結合メカニズム115は、ミラー、プリズム、格子、及びこれらに類似したものなどの回折、屈折、及び反射コンポーネントを含むことができる。また、いくつかの実施形態において、オプティクス結合メカニズム115は、半導体導波路、光ファイバ、及びこれらに類似したものなどの導波路光学要素を含むこともできる。センサアレイ140は、ビデオを形成するために望ましいフレームレートにおいて試験カートリッジ101の1つ又は複数の画像を収集することができる。いくつかの実施形態において、センサアレイ140は、(例えば、検定がその工程を終了した後に)試験カートリッジ101の単一の画像を収集してもよく、或いは、(例えば、検定がその工程を終了させる前及び後に)複数の画像を収集してもよい。更なる実施形態において、センサアレイ140は、予め選択された周波数レートにおいて試験カートリッジ101の複数の画像を収集することができる。周波数レートは、クライアント装置110によって実行されている予備又は品質制御試験に基づいて調節、変更、加速、又は減速することができる。
【0021】
[0039] リモートサーバー130は、クライアント装置110のメモリ132-2内にインストールされた画像キャプチャアプリケーション122のためのサポートを提供することができる。サポートは、更新のインストール、データベース152内における保存のための未加工データの取得(例えば、写真、写真のシーケンス、及びビデオ)、画像処理、及びこれらに類似したものを含むことができる。画像キャプチャアプリケーション122は、画像キャプチャ装置100Aを制御するためのコマンド及び命令を含むことができる。また、画像キャプチャアプリケーション122は、画像キャプチャ装置100Aによって提供された1つ又は複数の画像の少なくとも部分的な分析を実行するためのコマンド及び命令を含むこともできる。例えば、いくつかの実施形態において、画像キャプチャアプリケーション122内の命令は、試験カートリッジ101の1つ又は複数の画像に基づいて診断を評価するためにニューラルネットワーク(NN)、人工知能(AI)、又は機械学習(ML)アルゴリズムを含むことができる。これに加えて、いくつかの実施形態において、画像キャプチャアプリケーション122は、エンクロージャ120内の試験カートリッジ101の位置決めを通知するセンサデータに基づいて、画像キャプチャ装置100Aによって提供される1つ又は複数の画像の品質制御を評価するための命令を含むことができる。センサデータは、エンクロージャ120内において配設されたセンサによって提供することができる。
【0022】
[0040] いくつかの実施形態において、クライアント装置110は、試験カートリッジ101上の基準点ラベル105の画像を収集するための画像キャプチャ装置100Bを更に含むことができる。従って、画像キャプチャアプリケーション122は、試験カートリッジ101上のラベル105の画像を計測プロトコルに内蔵することができる。計測プロトコルは、クライアント装置110によってサーバー130及び/又はデータベース152に送信されてもよく、この場合に、サンプリングカートリッジ101と関連するメタデータは、その内部において保存されている情報と相関させることができる。例えば、いくつかの実施形態において、基準点ラベル105内のメタデータは、ユーザー識別子(ID)及び検定識別コード(例えば、インフルエンザ試験、ライム病試験、妊娠試験、肝炎、又は任意のその他の疾病又は検定)と相関させることができる。以下においては、画像キャプチャ装置100A及び100Bは、集合的に「画像キャプチャ装置100」と呼称することとする。
【0023】
[0041] また、いくつかの実施形態において、画像キャプチャアプリケーション122は、試験カートリッジ101の使用モード及び計測プロトコルについてのユーザー用の命令を含むこともできる。例えば、命令は、(例えば、スワブ又はその他の抽出メカニズムを使用して)試料を収集する、試料を適切な試薬と混合する、且つ、試料の少なくとも一部分を試験カートリッジ101内に提供する、方法をステップバイステップでユーザーに示すことができる。従って、画像キャプチャアプリケーション122は、命令及びその他の例示用のアイコンをクライアント装置110のディスプレイ116上においてユーザーに表示することができる。
【0024】
[0042]
図2は、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置200内のエンクロージャ220及びその他の内部又は外部コンポーネントを示している。エンクロージャ220は、光学シャーシ224及びカートリッジマウント226上において配設された回路支持基板223をカバーする遮光要素として機能している。いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置200は、エンクロージャ220の上部において光インジケータ221を含む。光インジケータ221は、画像キャプチャ装置200のステージ及び画像収集の進捗に関係するユーザーフィードバックを提供している。例えば、いくつかの実施形態において、光インジケータ221は、検定の進捗に関するユーザーフィードバックを提供するために、1つの色から別の色に及び/又はフラッシング状態から継続点灯状態に変化している。いくつかの実施形態において、例えば、光インジケータ221は、ステージ及び検定の進捗を通知するために、色を変化させる且つフラッシング状態から継続点灯状態に変化する発光ダイオード(LED)を有する。いくつかの実施形態において、光インジケータ221は、3つの異なる色及び2つのパターン(例えば、継続点灯及びブリンキング)を有することができる。例えば、光インジケータ221は、インスツルメントの状態又はステージの変化を通知するために、青色ブリンキング、青色継続点灯、赤色ブリンキング、赤色継続点灯、紫色ブリンキング、紫色継続点灯を通じて循環することができる。いくつかの実施形態において、ブリンキング青色インジケータ光221は、画像キャプチャ装置がプラグインされたことをユーザーに通知することができ、継続点灯青色インジケータ光221は、スマートフォンとペア化されたなどのように、画像キャプチャ装置が装置に接続されたことをユーザーに通知することができ、ブリンキング赤色インジケータ光221は、画像キャプチャ装置が試験カートリッジを受け取るための準備完了状態にあることをユーザーに通知することができ、ブリンキング紫色インジケータ光221は、検定が進捗中であることをユーザーに通知することができ、継続点灯紫色インジケータ光221は、検定が完了し且つ接続された装置に結果が供給されたことをユーザーに通知することができる。
【0025】
[0043]
図2を更に参照すれば、カートリッジマウント226は、試験カートリッジ(例えば、試験カートリッジ101)を受け取っている。回路支持基板223は、センサアレイを含んでいてもよく、センサアレイは、光学シャーシ224上において取り付けられたオプティクス結合メカニズム(例えば、オプティクス結合メカニズム115)の画像プレーンにおいて配設されている。オプティクス結合メカニズムは、センサアレイ上において試験カートリッジの画像を表示することができる。ベース部材228は、エンクロージャ220及びカートリッジマウント226を支持することができる。いくつかの実施形態において、スペーサ230は、光学シャーシ224を支持するために、且つ、従って、オプティクス結合メカニズムとカートリッジマウント226内の試験カートリッジの間の距離を調節するために、ベース部材228上において配設することができる。
【0026】
[0044]
図3A~
図3Dは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置300内の光学シャーシ324及びカートリッジマウント326を示している。
【0027】
[0045]
図3Aは、光学シャーシ324及びカートリッジマウント326を支持するベース部材328を示している。カートリッジマウント326は、試験カートリッジを定位置において固定し且つ任意の周辺光が計測を乱すことを防止するようにその上部の光シールドを閉鎖するカムレバー323を含むことができる。
【0028】
[0046]
図3B~
図3Dは、光学セットアップ用の選択された作動距離に応じた光学シャーシの異なる構成を示している。作動距離(WD)は、カメラレンズと撮像されている試験カートリッジの間の距離である。いくつかの実施形態においては、エンクロージャのコンパクトな全体設計(フォームファクタの低減)のために、相対的に短い作動距離を有することが望ましい。いくつかの実施形態においては、短い作動距離と相対的に小さな収差及び相対的に良好な画像品質をサポートする相対的に小さな開口数の光学システムの間には、トレードオフが発生している。
図3B~
図3Dは、例示を目的とした例示用の実施形態であるに過ぎず、且つ、その他のフォームファクタ及びWDが本開示の範囲内において想定され得ることを理解されたい。
【0029】
[0047]
図3Bは、24.5mmの作動距離用に構成されたカートリッジマウントを含む光学シャーシを示している。
【0030】
[0048]
図3Cは、29.5mmの作動距離用に構成されたカートリッジマウントを含む光学シャーシを示している。
【0031】
[0049]
図3Dは、37.4mmの作動距離用に構成されたカートリッジマウントを含む光学シャーシを示している。
【0032】
[0050]
図4A~
図4Fは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置400A、400B、400C、400D、400E、及び400F(以下、集合的に「画像キャプチャ装置400」と呼称する)内のエンクロージャ420、カートリッジマウント426、光学シャーシ424、及びセンサアレイ440の断面図を示している。
図4A~
図4Fは特定の実施形態を示しているが、同一のコンポーネントの異なるバージョンが、適宜、商用の評価キットのために活用され得る又はサイズ及び費用のために最適化され得ることを理解されたい。画像キャプチャ装置400内のコンポーネントのいくつかは、以下のように選択することができる。
【0033】
[0051] センサアレイ(カメラ)-試験カートリッジの暗い画像及び明るい画像をキャプチャするために、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)カラーセンサ(例えば、OmniVision part #: OV07676-H20A)を選択することができる。いくつかの実施形態において、適切な放出波長光のみが検出されることを保証するために、レンズ及びUVカットオフフィルタ(580nm~650nm)をカメラに装着することができる。
【0034】
[0052] 光源-試験カートリッジの試験ウィンドウの均一な照明のために、1つ、2つ、又はこれ以上の数のUV LED(例えば、Lite-On Inc. part #: LTPL-C034UVH365(OG))を選択することができる。いくつかの実施形態において、UV LEDは、約365nmの波長において約665mWの光学パワーを生成するために約500mAの電流によって動作することができる。いくつかの実施形態において、試験カートリッジを照明するために使用される光源は、試験カートリッジ内の定義された撮像エリアに跨って均一な照明を提供するようにアライメントされた2つの対向する(例えば、ユーロピウムに基づいた蛍光化合物の励起用の)UV LEDを含むことができる。いくつかの実施形態において、光源は、1000時間超の動作寿命を有するUV LEDを含む。以下の表は、様々な例示用の試験条件を提供している。本明細書において開示されている方法及び計測プロトコルにおいて、光源の有効動作時間は、(明るい画像のキャプチャの際にのみ有効化され得ることから)わずかに数秒/試験であってよい。従って、現実的なケースシナリオにおける動作状態は、以下の表内の試験条件よりも格段に緩和されたものになり得る。UV LEDが10秒/試験にわたってオン状態において残される極端なケースを仮定すれば(例えば、定期試験における5×予想持続時間)、これは、ちょうど、画像キャプチャ装置の望ましい寿命(約2シーズン)にわたるUV LEDの2時間のオン時間に等しい。表1には、例示用のUV LED寿命試験データが提供されている。
【0035】
【0036】
[0053] 約450nm~650nmの通過帯域を有するUVカットオフフィルタ(1つ、2つ、又はこれ以上の数であり、通常は、それぞれの光源ごとに1つである)は、試験カートリッジを励起する光の波長を選択するために使用されている(例えば、Schott Inc. Part #: UG1 FUG-112)。
【0037】
[0054] システムオンチップ(SoC)は、画像キャプチャ装置用のBluetooth無線装置を含む埋込型マイクロプロセッサとして選択され得る単一集積回路(IC)である(例えば、Nordic Semiconductor part #: nRF52840-QIAA)。いくつかの実施形態においては、画像キャプチャ装置を動作させるためのカスタム埋込型ソフトウェアがSoC内において存在することができる。SoCは、64MHzのクロック及び1MBのフラッシュメモリ並びに256kBのランダムアクセスメモリ(RAM)を有する32ビットの埋込型プロセッサ(例えば、ARM(登録商標)Cortex(登録商標)-M4)を含むことができる。SoCは、103dBmの感度と、IEEE 802.15.4-2006に準拠した最大で+8dBmの送信パワーと、を有する2.4GHzトランシーバを有するBluetooth無線装置を含むことができる。
【0038】
[0055] 光学シャーシ-いくつかの実施形態において、光学シャーシは、Z方向(例えば、垂直方向)においてセンサアレイと試験カートリッジの間の距離を判定するカスタムプラスチック部品である。この距離は、試験カートリッジとレンズの間の作動距離と、レンズとセンサアレイの間の焦点距離と、を含むことができる。従って、光学シャーシの形状及び寸法は、支持されている試験カートリッジ上における望ましい光学視野(FOV)及び望ましい照明プロファイルを選択している。更には、光学シャーシは、1つ又は複数の光源対試験カートリッジ内の対象の領域(ROI)の位置及び相対向きをも定義している。
【0039】
[0056] 光シールドは、試験カートリッジが挿入されたら任意の周辺光がインスツルメントに進入することを阻止するカスタムプラスチック部品であってよい。
【0040】
[0057] 表2は、いくつかの実施形態による、電子コンポーネント用の平均故障間隔(MTBF)を演算している。
【0041】
【0042】
[0058] 電子コンポーネントの選択肢は、限定を目的としたものではないが、上述の表は、多くの異なる選択が、本明細書において開示されている画像キャプチャ装置の望ましい動作寿命に十分に含まれ得ることを示している。
【0043】
[0059]
図4Aは、周辺光がセンサアレイ440及び光学シャーシ424が配置されているダークチャンバに進入することを阻止するように構成されたエンクロージャ420を示している。カートリッジマウント426は、エンクロージャ420内のダークチャンバの内側において少なくとも部分的に配設されるように試験カートリッジを受け取っている。ベース部材428は、カートリッジマウント426、光学シャーシ424、及びエンクロージャ420を受け入れ且つ支持している。
【0044】
[0060] 光学シャーシ426は、相互の関係における既定の位置においてレンズマウント407-1及び少なくとも1つの光源マウント407-2及び407-3を含む。いくつかの実施形態において、センサアレイ440は、レンズマウント407-1内において取り付けられたレンズ415の画像プレーン上において配置されている。いくつかの実施形態において、光学シャーシ426は、カートリッジマウントとレンズマウントの間の光学経路内においてフィルタ417用の少なくとも1つのフィルタマウント407-4を更に含んでいる。レンズマウント407-1、光源マウント407-2及び407-3、並びに、フィルタマウント407-4は、以下、集合的に「光学マウント407」と呼称することとする。いくつかの実施形態において、レンズ415は、ビデオカメラレンズ又はスマートフォンレンズであってよい。
【0045】
[0061] いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置400Aは、プロセッサ回路412によって実行された際に画像キャプチャ装置400Aが本開示と一貫性を有する方法のステップのいくつかを少なくとも部分的に実行するようにする命令を保存するメモリ回路を含む。いくつかの実施形態において、プロセッサ回路412は、カートリッジマウント426が、エンクロージャ420によって形成されたダークチャンバの内側において試験カートリッジを受け取った際に信号を光源437-1及び437-2(以下、集合的に「光源437」と呼称する)の1つ又は両方に提供するように構成された光源コントローラを含む。また、プロセッサ回路412は、光源437の少なくとも1つが「オン」状態である際にセンサアレイ440内の少なくとも1つのピクセルを起動するためのセンサアレイコントローラを含むことができる。また、プロセッサ回路412内のセンサアレイコントローラは、少なくとも1つのピクセルから信号を受け取っており、この信号は、(例えば、光源437の1つによって提供される照明光に応答して)試験カートリッジから放出された光の光学強度を通知している。
【0046】
[0062] いくつかの実施形態において、プロセッサ412は、試験カートリッジ内の選択された対象のエリアをクロッピングするために且つ試験カートリッジ内の対象のエリアの画像を含む送信可能なファイルを生成するために命令を実行している。いくつかの実施形態において、プロセッサ412は、Bluetooth又はWi-Fiプロトコルに従ってデジタルフォーマットにおいて送信可能なファイルをエンコーディングするための命令を実行している。例えば、いくつかの実施形態において、プロセッサ412は、BLE、Wi-Fi、又は任意のその他のデジタル通信構成の1つにおいて、セキュリティプロトコルに従って送信可能なファイルを暗号化するための命令を実行している。また、いくつかの実施形態において、プロセッサ412は、従って、送信可能なファイルをアンテナを通じて外部プロセッサに送信するために、命令をRFアンテナに提供している。
【0047】
[0063] いくつかの実施形態において、レンズマウント407-1は、レンズ415と試験カートリッジ上の読取ゾーンの間の固定された垂直方向距離419、光源437と試験カートリッジ上の読取ゾーンの間の固定された垂直方向距離410、及び光源437の間の固定された水平方向距離425を定義するように位置決めされている。いくつかの実施形態においては、ねじ427又は任意のその他の機械的アクチュエータが、基板423に対して作用することにより、距離419を調節することができる。基板423は、プロセッサ回路412、メモリ回路432、及びレンズマウント407-4を支持することができる。
【0048】
[0064] いくつかの実施形態において、光学マウント407は、センサアレイ440によって収集された試験カートリッジの画像の品質を調節するために、相互の関係において運動可能である。また、いくつかの実施形態においては、プロセッサ回路412は、少なくとも1つのピクセルからの信号が既定値未満である際に光源437、試験カートリッジ、及びセンサアレイ440の間の相対位置を調節するために光学マウント407の少なくとも1つを起動するためのプロセッサをも含む。従って、いくつかの実施形態においては、プロセッサ回路412は、自動焦点動作を実行することができると共に、試験カートリッジの鋭い画像がセンサアレイ440内において収集されることを保証するために相互の関係において光学マウント407を運動させることができる。自動焦点動作は、カートリッジマウント426内のレンズ415と試験カートリッジの間の距離419を調節することを含むことができる。いくつかの実施形態において、相互の関係において光学マウント407を運動させることは、光源437の2つ以上のものの間において角度414を調節することを含むことができる。
【0049】
[0065]
図4Bは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置400B内のエンクロージャのカットアウトを示している。エンクロージャ内の試験カートリッジの存在を検出するための存在センサは、試験カートリッジが挿入されたら作動する機械的スイッチを含むことができる。いくつかの実施形態において、スイッチは、試験カートリッジがその上部において摺動しているものと同一の水平方向軸内においてプッシュされるアーム(例えば、Omron Electronics Inc. part number #: SS-10GL13、又はTE Connectivity part #: JJEV0UG380NOHPMRTR)を含むことができる。いくつかの実施形態において、スイッチは、垂直方向(Z軸)において作動することができると共に、試験カートリッジがその上部において摺動した際に押し下げられている。特定の存在センサの選択は、エンクロージャの全体直径を望ましいサイズに低減することができる。いくつかの実施形態においては、USB-Cに準拠したレセプタクルが、画像キャプチャ装置400B用のパワーエントリとして機能している。従って、いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置400Bは、単一の5VのUSBパワー入力からすべての電圧を内部的に生成している。
【0050】
[0066] また、画像キャプチャ装置400Bは、光学チャンバ内の温度を計測するためのデジタル温度センサ(例えば、Texas Instruments part #: LMT01LPGM)を含む。また、いくつかの実施形態においては、画像キャプチャ装置400Bは、一定の電流(例えば、約60mA~約600mA、又はこれ以上)を12V直流(dc)において動作するUV LED(例えば、MikroElektronika part #: MIKROE-3399)又は5Vdcにおいて動作するUV LED(例えば、Diodes Incorporated part #: AL5802-7)のそれぞれに提供するためのLEDドライバを含むこともできる。
【0051】
[0067]
図4Cは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置400C用のエンクロージャの断面と、エンクロージャ内の視野と、を示している。画像キャプチャ装置400Cは、直径が2.3インチ(58.4mm)×高さが3.2インチ(81.3mm)という外側寸法を含む。レセプタクルスロットは、様々な市販のFIA試験カートリッジを収容するように、0.18インチ×0.80インチ(4.9mm×20.3mm)である。
【0052】
[0068]
図4Dは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置400D内のエンクロージャの斜視図を示しており、これは、カートリッジマウントを示している。画像キャプチャ装置400A、400B、400C、及び400Dにおけるように試験カートリッジの長手方向寸法に沿ってLEDを配置することにより、試験カートリッジの試料エリアの近傍のシャドーイングアーチファクトが回避されている。このような実施形態においては、光学シャーシは、試験カートリッジの近端及び遠端において光源を配設している。
【0053】
[0069]
図4Eは、いくつかの実施形態よる画像キャプチャ装置400Eのエンクロージャ内の異なる光学コンポーネント用の構成を示している。光シールドシャッタは、試験カートリッジが完全に挿入された際にカムレバーによって起動されている。これは、試験カートリッジが通過することを許容するために開放状態において留まっている。いくつかの実施形態において、SoCを含む下部印刷回路基板(PCB)は、カートリッジがレセプタクルスロット内に挿入された際にレバーが起動することになるように配置されたリミットスイッチを有する。画像キャプチャ装置400E内においては、光源は、試験カートリッジの側部に沿って配置されており、且つ、シャドーイング現象が考慮され得るが、このような構成は、試験カートリッジ401の相対的にコンパクトな設計及び相対的に明るい照明を許容することができる。
【0054】
[0070]
図4Fは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置400F内の光学シャーシ424及び光シールド430を有するカートリッジマウント426の斜視図を示している。画像キャプチャ装置400F内において、光源は、試験カートリッジの側部に沿って配置されている。試験カートリッジ401は、ベース部材428上において配設されたカートリッジマウント426内に挿入されている。光シールド430は、カートリッジマウント426が空である際には、開放位置にある。光学マウント407は、光源437を支持している。光学結合メカニズム415は、メモリ回路432内において保存されている命令を実行するプロセッサ回路412によって制御されたセンサアレイに試験カートリッジ401の部分的画像を提供している。
【0055】
[0071]
図5A~
図5Bは、それぞれ、ベース部材528内のカートリッジマウント526の内側の試験カートリッジ501A及び501B(以下、集合的に「試験カートリッジ501」と呼称する)のトップダウン図と、画像キャプチャ装置500A及び500B(以下、集合的に「画像キャプチャ装置500」と呼称する)の視野502と、を示している。いくつかの実施形態において、試験カートリッジ501は、境界(例えば、521A及び521Bであり、以下、集合的に「境界521」と呼称する)によって境界が定められた読取ゾーン(例えば、読取ゾーン522A又は522Bであり、以下、集合的に「読取ゾーン522」と呼称する)を含む。いくつかの実施形態において、読取ゾーン522は、視野502内の寸法510を有する試験カートリッジ501の感知エリアの一部分である。
【0056】
[0072]
図5Aは、試験カートリッジ501Aの中間に位置した試料収集ポート535Aと、これに隣接する状態において対称的に配置された2つの読取ゾーン522Aと、を示している。
【0057】
[0073]
図5Bは、試験カートリッジ501Bの一端における試料収集ポート535Bと、その一側部において配設された読取ゾーン522Bと、を示している。以下、収集ポート535A及び535Bは、「収集ポート535」と呼称することとする。
【0058】
[0074] いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置500は、メモリ回路532と、プロセッサ回路512と、を含む。メモリ回路532は、プロセッサ回路512によって実行された際に、画像キャプチャ装置500が読取ゾーン522の画像を選択されたサイズ及び選択された形状にするために境界521によって境界が定められたエリアに対して幾何学的変形を適用するようにする命令を保存することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサ回路512は、読取ゾーン522内のターゲット領域を識別するために且つターゲット領域のサイズ及びダイナミックレンジに基づいて画像の品質を評価するために、命令を実行している。更には、いくつかの実施形態において、プロセッサ回路512は、画像の品質が、選択された閾値未満である際に、画像キャプチャ装置500内の光学結合を調節するための命令を実行している。いくつかの実施形態において、プロセッサ回路512は、境界521を見出すために且つ境界521によって境界が定められたエリアに対して幾何学的変換を適用するために、命令を実行している。いくつかの実施形態においては、画像の品質が、選択された閾値超である際に、プロセッサ回路512は、画像のデジタル分析に基づいて主題診断を判定している。いくつかの実施形態において、プロセッサ回路512は、試験カートリッジ501から収集された画像内の基準点ラベル508を識別している。いくつかの実施形態において、プロセッサ回路512は、読取ゾーン522内において少なくとも試験ライン506t及び対照ライン506cを識別している。
【0059】
[0075]
図5Cは、いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内の光学結合メカニズム(例えば、カメラレンズ)のFOVを示すために試験カートリッジを有していないカートリッジマウントのトップダウン図を示している。特定の寸法は、例示を目的としたものに過ぎない一方で、いくつかの実施形態においては、センサアレイを最大限に活用するために、光源によって生成される照明エリアが光学結合メカニズムのFOVを上回っていることが望ましい。
【0060】
[0076]
図6Aは、いくつかの実施形態による光学コンポーネントの全般的なレイアウトと、画像キャプチャ装置内の試験カートリッジ上において形成された照明パターンの断面図と、を示している。焦点距離(FL)は、オプティクス結合メカニズム(例えば、レンズ)とオプティクス結合メカニズムの画像プレーン上のセンサアレイ(例えば、CMOSアレイ又は「カメラ」)の間の距離を定義している。作動距離(WD)は、オプティクス結合メカニズムと撮像対象の物体(例えば、試験カートリッジ内の監視エリア)の間の距離を定義している。FOVは、センサアレイ上のオプティクス結合メカニズムによって撮像され得るエリア(例えば、試験ウィンドウ)を定義している。いくつかの実施形態において、2つの光源(例えば、UV LEDであるが、上記を参照されたい)は、明るくて均一な照明を試験ウィンドウ上において提供するために、反対方向において感知エリアを照明している。照明光は、試験カートリッジの感知エリア内においてキャプチャされたターゲット化合物からの蛍光放出を励起している。蛍光放出は、センサアレイ上に結像されている。
【0061】
[0077]
図6Bは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置600B内の光学シャーシ624上において取り付けられた2つの光源637-1及び637-2(以下、集合的に「光源637」と呼称する)によって試験カートリッジ601上において形成された照明パターンの断面図を示している。レンズ615がレンズマウント607-1上において支持されており、且つ、光源637は、それぞれ、光源マウント607-2及び607-3(以下、集合的に「光学マウント607」と呼称する)上において支持されている。光学マウント607は、光源637が、それぞれ、照明光617-1及び617-2(以下、集合的に「照明光617」と呼称する)を試験カートリッジ601上の読取ゾーン622まで導くように配設されている。いくつかの実施形態において、照明光617は、試験カートリッジ601の長手方向652を含むプレーン内おいてレンズマウント607-1内のレンズ615によって定義される光軸651との関係において所定の角度655において読取ゾーン622上に入射している。プロセッサ回路612及びメモリ回路632は、上述のようにセンサアレイ640に結合されている(プロセッサ回路412及びメモリ回路432を参照されたい)。
【0062】
[0078] いくつかの実施形態において、レンズマウント607-1は、レンズ615用の視野602を定義するように位置決めされている。視野602は、複数の読取ゾーン622を収容することができる。その他のパラメータに加えて、光源637と読取ゾーン622の間の垂直方向距離610と、光源637-1及び637-2のそれぞれのものの光軸の間の角度614と、は、視野602を増大又は減少させることができる。限定を伴うことなしに、画像キャプチャ装置600B用の構成において、試験カートリッジ601は、水平方向距離604上において試料収集ポート635によって分離された読取ゾーン622を含む。
【0063】
[0079]
図6Cは、いくつかの実施形態による視野602を含む画像キャプチャ装置600C内の試験カートリッジ601上において光源637によって形成された照明パターンの断面図を示している。以下、装置600B及び600Cは、集合的に「装置600」と呼称することとする。照明パターン602は、カートリッジマウント626内に挿入されるのに伴う試験カートリッジ601内の読取ゾーン622を含む。試験カートリッジ601が完全に着座した際に、ドア作動レバー627が起動され、且つ、カムレバー633が試験カートリッジ601に向かって下方に付勢されている。従って、カムレバー633は、試験カートリッジ601の近端において光シールド630を閉鎖し、且つ、光学シャーシ624内において遮光エンクロージャを生成している。光学結合メカニズム615は、メモリ回路632内において保存されている命令を実行するプロセッサ回路612によって制御されているセンサに試験カートリッジ601の部分的画像を提供している。
【0064】
[0080]
図7A~
図7Eは、いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内において使用される試験カートリッジ用の異なる設計及びモデルを示している。いくつかの実施形態において、光学シャーシは、複数の市販の試験カートリッジの性能を最適化するように設計することができる。複数の市販の試験カートリッジは、同一の又は類似の全体的な寸法を有する。但し、試験ウィンドウは、様々な位置において配置されており、且つ、異なるサイズを有する。従って、光学シャーシは、異なる試験カートリッジモデル用の異なるタイプ及びサイズの試験ウィンドウ(感知エリア)を包含するために、オプティクス結合メカニズム用の照明エリア及びFOVを提供するように構成されている。これに加えて、異なる試験カートリッジモデルは、試験カートリッジ内の異なる場所において試験ウィンドウを有する。また、光学シャーシは、均一な照明を照明エリアに提供している。支持対象の試験カートリッジタイプのいくつかは、を含む。
【0065】
[0081]
図7Aは、SOFIA又はSOFIA2という商標(Quidel Corporation)の下において販売されている免疫学的検定などの様々な試験カートリッジ用の対象の領域(ROI)が収容され得るように、光学チャンバの設計が最適化されていることを示している。例えば、
図7Aにおいて試験ウィンドウを包含する相対的に小さな矩形によって示されているROIを有する試験カートリッジは、いずれも、
図7A内において相対的に大きな矩形によって示されている視野(FOV)内に含まれている。いくつかの実施形態においては、34.5mm×25.9mmの寸法を有するFOV矩形は、支持されたカセット用のROIをキャプチャすることができる。
【0066】
[0082]
図7Aは、インフルエンザA及び/又はBなどの検体の検出用の試験カートリッジの2つの構成(それぞれ、試験ウィンドウ19.5×5.0mm及び17.5×12.2mm)と、右側におけるライム病と関連する抗原などの検体の検出用の試験カートリッジ(試験ウィンドウ34.5×9.8mm)と、を示している。
【0067】
[0083]
図7Bは、バーコードエリア、検定エリア、及び照明エリア(41×19mm)を含む試験カートリッジ上の画像キャプチャ用の対象の異なる要素の図を示している。提案されているFOVは、寸法38×15mmを有するほぼ矩形であってよい。
【0068】
[0084]
図7Cは、インフルエンザA、B、又はこれらの両方などの感染検体の検出用の試験カートリッジを示している。
【0069】
[0085]
図7Dは、試験カートリッジを示しており、この場合に、試料は、中央部分において収集されており、且つ、2つの異なる試験検定が2つの異なる試験ウィンドウに向かって反対方向において実施されており、このそれぞれが、対照検定を含む試料中の異なる検体成分を通知している。一実施形態において、試験カートリッジ装置は、例えば、IgG免疫グロブリンを検出している。
【0070】
[0086]
図7Eは、対照検定を含む最大で12個の異なるターゲット検体を検出するために12個の検定ラインを含む試験カートリッジを示している。
【0071】
[0087]
図8A~
図8Bは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置内の存在センサを含むカートリッジマウントを示している。いくつかの実施形態は、複数のタイプの試験カートリッジ用の支持、試験カートリッジ挿入検出器、所与の試験カートリッジの試料ウィンドウ用のXY方向における一貫性を有する場所の提供、及び画像キャプチャの際のインスツルメントへの周辺光の進入の阻止、などの特徴を含む。
【0072】
[0088]
図8Aは、それぞれの挿入された試験カートリッジの一貫性を有する位置を生成するように構成されたカートリッジマウントの一実施形態を示している。いくつかの実施形態において、カートリッジマウントは、複数の市販の試験カートリッジから入手可能である最大幅を有する試験カートリッジを受け取ることができる。カートリッジマウントは、4つの角を有するトップガイドバーを含んでいてもよく、これらは、レセプタクルガイド経路内において成形されている。これらのガイドは、試験カートリッジの上部外側側部エッジに接触しており、これにより、試験カートリッジが中央において配置された下部内側表面に圧接した状態においてフラットになることを保証している。従って、ユーザーは、カートリッジマウントの遠端において配置された後部壁に圧接した状態において停止する時点まで、試験カートリッジを挿入することができる。
【0073】
[0089] また、カートリッジマウントは、試験カートリッジの存在を検出するために、試験カートリッジが完全に挿入された際に起動される機械スイッチをも含む。いくつかの実施形態は、試験カートリッジのエントリと同一の方向に沿ってプッシュされるレバーアームスイッチを含むことができる。これに加えて、製品バージョン用の全体直径要件を充足するために、代替解決策が必要とされている。最終製品設計において、レセプタクルの下部表面内において配置されているレバーは、試験カートリッジが定位置において挿入されるのに伴って曲がり、これにより、存在スイッチが起動されている。この結果、カートリッジマウント内に試験カートリッジが存在していることがSoCに通知され、且つ、画像キャプチャ装置が、潜在的には定義されている時間インターバルの後に、起動することが許容されることになる。
【0074】
[0090] いくつかの実施形態において、カートリッジマウントは、周辺光を阻止するために光シールドを内蔵している。これは、2つの別個の流体フロー経路を有する双方向試験カートリッジを受け入れるように構成されている実施形態(例えば、ライム病検出用のものであり、
図7Dを参照されたい)においては、望ましいものであり得る。いくつかの実施形態において、双方向試験カートリッジは、その試験カートリッジの上部面上の2つの試験エリアの間において配置された試料ポートを有する。従って、すべてのその他の試料ポートエリアが、エンクロージャのエントランスの近位側において留まり、且つ、公称挿入高さを維持するのに伴って、この試験カートリッジの試料ポートは、エンクロージャのエントランスを通過している。従って、双方向試験カートリッジは、試料ポートが通過することを許容するためにエンクロージャのエントランスが相対的に高いことを必要としている。従って、光シールドは、試験カートリッジが単純なカムレバーを利用して完全に挿入された際に、機械的に起動されてもよく、これにより、高くなったエンクロージャのエントランスを通じた任意の周辺光干渉を防止している。次いで、エンクロージャのエントランスは、試験カートリッジの上部表面との接触状態において降下され、これにより、カートリッジマウントエントランスの更なる高さを遮断し、且つ、このプロセスにおいては、更に、ダークチャンバの内側の周辺光漏洩を阻止している。
【0075】
[0091]
図8Bは、いくつかの実施形態によるカセットが挿入された際に存在スイッチを押し下げる小さなフレクシャを含むカートリッジマウントを示している。この構成は、スイッチがエントリ方向に沿って機能した際の試験カートリッジの押し返しを回避している。これに加えて、試験カートリッジが挿入された際に光を阻止するために押し下げられるフレクシャを有する光シールドも存在している。存在スイッチは、すべての試験カートリッジの挿入に伴って、一度だけ(例えば、すべての試験ごとに一度)、サイクリングされる。いくつかの実施形態においては、安全係数が10×であり、且つ、スイッチは、画像キャプチャ装置の望ましい寿命にわたって約7200回以下だけサイクリングするように選択することができる。これは、利用可能な商用スイッチの定格に十分収まっている(例えば、TE Connectivity part #: JJEV0UG380NOHPMRTR)は、定格が100000サイクルであり、以下の表3を参照されたい)。
【0076】
【0077】
[0092]
図9は、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置(例えば、画像キャプチャ装置100A、200、300、400、500、600、及び700)のエンクロージャ内の試験カートリッジ901を受け取るための光シールド930、リーフスプリング923、及びドア作動レバー927を含むカートリッジマウント926の斜視図である。いくつかの実施形態において、ベース部材928は、読取ゾーン922を有する試験カートリッジ901を受け取るように構成されている。光シールド930は、ベース部材928上において位置決めされている。光シールド930は、光シールドが第1位置(例えば、「開放」)から第2位置(例えば、「閉鎖」)に移動するようにするために試験カートリッジ901と係合するカムレバー933を含む。
【0078】
[0093] いくつかの実施形態において、ベース部材928は、試験カートリッジの受取りを識別及び伝達するためのセンサ945を含む。いくつかの実施形態において、センサ945は、静電容量性感知接触要素又は電気スイッチなどの接触センサを含むことができる。いくつかの実施形態において、センサ945は、光学センサ、誘導センサ、磁気センサ、及びこれらに類似したものを含むことができる。光シールド930は、光シールド930を第1位置において保持するためのリーフスプリング923のペアを含むことができる。いくつかの実施形態において、ベース部材928は、光シールド930がその第2位置(例えば、閉鎖)にある際に、それぞれのリーフスプリング945のu形状の部分を受け入れるための溝937を含む。
【0079】
[0094]
図10は、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置のカートリッジマウント1026内において挿入された試験カートリッジ1001のクローズアップ斜視図である。カートリッジマウント1026は、カムレバー1033の作動の際に定位置においてスナップするように構成された光シールド1030を含む。シールド1030は、ドア作動レバー1027に圧接した状態において定位置にある際に、任意の周辺光が試験カートリッジ1001を照明することを阻止している。いくつかの実施形態においては、リテーナフレクシャ1035が、カートリッジマウント1026内において固定するように試験カートリッジ1001を押圧している。カートリッジガイド1037は、カートリッジマウント1026内における試験カートリッジ1001の位置決めを可能にしている。
【0080】
[0095]
図11A~
図11Cは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置内の電子コンポーネントのシステムブロック図を示している。ユーザーは、例えば、クライアント装置内においてインストールされたアプリケーションを介して画像キャプチャ装置とやり取りしている(クライアント装置110又はスマートフォン内のアプリケーション及びこれらに類似したものを参照されたい)。関連する電子コンポーネントのいくつかは、その他のパワーレギュレータ、コンバータ、アダプタ、及び相互接続に加えて、センサアレイ及びドライバ、1つ又は複数の光源及び光源ドライバ、及びSoCを含む。いくつかの実施形態は、上述のように、温度センサ及び試験カートリッジ存在検出器を含む。
【0081】
[0096] 一実施形態において、画像キャプチャ装置は、例えば、SoCのBLEメディアアクセス制御(MAC)アドレスの最後の4文字に対応した一意の英数識別子又は識別情報(ID)を通じて識別されている。画像キャプチャ装置は、USB-Cに準拠したコネクタの接続の際に(例えば、スマートフォン又はその他のクライアント装置がアプリケーションを稼働させることによって)機能可能且つ発見可能となっている。この結果、Bluetooth無線装置を通じたスマートフォン又はクライアント装置との間の画像キャプチャ装置のペア化が許容されている。画像キャプチャ装置及びクライアント装置がペア化されたら、アプリケーションは、光源のターンオン/オフ、センサアレイ性能特性の調節(例えば、露出、BLEを通じた画像の転送)、温度読取り、及びメタデータの試験を含む画像キャプチャ装置内の一連の機能をトリガ及びスケジューリングすることができる。
【0082】
[0097] 試験カートリッジの完全な挿入の際に、光シールドメカニズムは、試験カートリッジの遠端を封入するように作動し、且つ、迷光がオプティクスチャンバに進入することを阻止している(
図4A~
図4Fを参照されたい)。また、試験カートリッジ存在センサもトリガされており、これは、画像キャプチャ用の免疫診断試験タイマの開始を通知している。
【0083】
[0098] トリガされた際に、照明が存在していない際には、試験カートリッジ内の1つ又は複数の試験ウィンドウの画像が、キャプチャされ、且つ、暗い画像として転送されている。この転送が完了した後に、試験ウィンドウは、2つのUV LEDを使用して均一に照明されることになり、且つ、照明された画像(明るい画像)が転送されることになる。暗い画像は、迷光が光学チャンバに進入していないことを保証するために使用されることになる。明るい画像は、試験が非特異的結合を伴うことなしに較正済みの試験カートリッジ上において適切に稼働することを保証するべく品質制御(QC)アルゴリズムを稼働させるために使用されることになる。いくつかの実施形態において、画像は、検定用の重要情報をキャプチャしつつ、転送のファイルサイズ及び速度を極小化するために転送の前にクロッピングすることができる。いくつかの実施形態においては、なんらかのデータ分析を画像キャプチャ装置内において実行することができる。更にその他の実施形態においては、画像キャプチャ装置は、画像をペア化されたクライアント装置に送信する前に実質的な分析を実行してはいない。
【0084】
[0099] いくつかの実施形態において、2つの画像(暗い/明るい)/試験のデータ分析は、クライアント装置内において稼働しているアプリケーションによって実行されている。暗い画像は、迷光の存在について分析されている一方で、明るい画像は、画像が特定のQC基準を充足することを保証するためにQCアルゴリズムを通じて連続的に分析されている。いくつかの実施形態においては、それぞれの検体ごとに検定の状態を判定するために、裁定アルゴリズム(例えば、機械学習、人工知能、及びこれらに類似したもの)を使用することができる。
【0085】
[0100]
図11Cは、いくつかの実施形態によるセンサアレイドライバの機能ブロック図を示している。いくつかの実施形態において、センサアレイは、着色されたCMOSセンサ(例えば、OmniVision OV7676, 1/7.5-inch VGA CMOS)を含む。センサアレイを選択するためのいくつかの関連する特徴は、生成される画像の品質、標準的な商用試験カートリッジにおける通常の免疫診断検定における検体の検出限度(感度)、生産規模における価格設定、及び製品ラインを維持するための製造者の意欲を含み得る。
【0086】
[0101] 画像センサコアは、一定のフレームレートにおいてストリーミングピクセルデータを生成している。センサドライバは、それぞれのピクセルアナログ値をサンプリングし、これを10ビットデジタル値に変換し、且つ、次いで、これをデジタルインターフェイス上において画像センサプロセッサに対してストリーミングしている。いくつかの(例えば、試験、或いは、迅速実行、チェックアップ、及びこれらに類似したもの用の)構成は、8ビットデジタル変換を使用することができる。従って、ピクセル強度の範囲は、0~210である(或いは、いくつかの構成においては、28である)。
【0087】
[0102] いくつかの実施形態において、センサアレイは、複数のデジタルストリーミングフォーマットをサポートする画像インターフェイスを含む。これに加えて、画像インターフェイスは、2ワイヤインターフェイス(I2C)を含むこともできる。いくつかの実施形態において、画像インターフェイスは、デジタルビデオポート(DVP)インターフェイスを使用している。いくつかの実施形態において、画像インターフェイスは、例えば、シングルチャネル-SPI又はパラレル(4ビット)SPIインターフェイスなどのシリアルポートインターフェイス(SPI)を使用することができる。画像インターフェイスの特定の選択肢は、装置の互換性、速度、正確性、及びその他の考慮事項に依存し得る。
【0088】
[0103]
図12は、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置内のSoCとセンサアレイの間のインターフェイスのブロック図を示している。いくつかの実施形態において、SoCは、RFアンテナを駆動するように構成されたマイクロプロセッサ及び無線装置(例えば、Bluetooth無線装置)を含むことができる。従って、費用考慮事項に加えて、選択肢であるSoC(例えば、Nordic nRF52840 SoC)が組み込み型のBLE5.0能力を有することが望ましく、これは、Bluetooth装置へのデータ転送のために最大距離及び速度の両方を提供している。また、BLE5.0プロトコルは、優れたレベルのセキュリティのみならず、センサアレイとの間の直接的インターフェイスを許容するプログラム可能な入力/出力(IO)をも提供している。
【0089】
[0104] 考慮されるべきいくつかのトレードオフは、センサアレイからの画像を処理するためのRAM及び演算パワーを含み得る。SoCに対するプライマリ外部インターフェイスは、カメラデータインターフェイス、カメラ構成インターフェイス、センサ-温度及び試験カートリッジの存在、UV LEDドライバ(×1、×2、及びこれらに類似したもの)、状態LED(×1、×2、及びこれらに類似したもの)、RFアンテナインターフェイス、プロセッサ固有の周辺装置(入力クロック、プログラミングピン、及びデバッグポート)を含むことができる。
【0090】
[0105] SoC内のデジタルIOラインは、以下のように、様々な機能のために構成することができる。画像の転送は、VSYNCラインをトグルすることによってフレーム化され、それぞれのトグル動作は、新しいフレームを表しており、水平方向リフレッシュ(HREF)ラインは、有効な行データの存在をマーキングし、ピクセルは、640のグループにおいて、即ち、それぞれのHREFパルス内において一度に1つの行ずつ、送信され、画像データは、8GPIOデータラインを介して送信され、これにより、所与のフレーム内においてすべてのピクセルごとにピクセルクロック(PCLK)のサイクル当たりに並列で1つのピクセルに値するデータを送信している。いくつかの実施形態において、ピクセルクロックは、2.5MHzについて構成され、且つ、データは、このレートにおいてキャプチャされている。いくつかの実施形態において、フレームを提供するために、SoCを通じた画像のキャプチャ及び送信のレートを適切に制御しなければならない。
【0091】
[0106] いくつかの実施形態において、センサアレイは、露出などの設定を構成するためにI2Cプロトコルを使用することができる。従って、I2Cクロック用の1つのワイヤ及びI2Cデータ用の1つのワイヤがSoCとセンサアレイを結合している。SoCの2ワイヤインターフェイス(TWI)周辺装置は、I2Cプロトコルを実装しており、且つ、センサアレイを構成するために使用されている。クロック(SCL)及びデータライン(SDA)は、図示のように結合されている。
【0092】
[0107]
図13A~
図13Bは、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置内のパワー分配ユニットのブロック図を示している。いくつかの実施形態において、パワー分配ユニットは、任意の標準的な市販のUSBパワーアダプタを介してパワー供給され得るように設計されている。
【0093】
[0108]
図13Aは、市販の開発基板のパワー要件を充足するために12V供給を受け取るように構成された一実施形態を示している。SoC基板及びセンサアレイ基板は、それぞれ、図示のように、必要とされる電圧を生成するためにその独自の内部電源を有する。
【0094】
[0109]
図13Bは、USBポートから入力された5Vによる動作を許容する冗長電源を有していないパワー分配ユニットを示している。これに加えて、システムは、相対的に小さなパワーにより、推奨されたUSBパワー限度未満において最大パワー消費を維持するように、最適化することもできる。システムは、マージンを保証するために、その半分のターゲットにより、2.5W(500mAにおいて5V)未満の最大パワーを保証している。いくつかの実施形態においては、適宜、相対的に新しい世代の相対的に大きなパワーを提供するUSBアダプタを使用することができる。図示の特定のパワー分配ユニットにおいては、プロセッサ及び画像センサのデジタルロジック用の1.8Vdc、センサアレイ用の2.8Vdc(アナログ電圧)、及び照明が有効化された際のUV LED用の一定の60mAを生成するために、5V入力が使用されている。
【0095】
[0110] 図示のユニットの最大算出パワー消費量は、約1.1W未満である。以下の表4には、
図11A~
図11Cにおいて示されているシステムの例示用のパワーバジェットが示されている。通常の消費量は、アイドル状態-画像キャプチャ装置が画像キャプチャのために待機しており且つBLE上において状態を提供している際-におけるものである。最大電流のケースは、光源が有効化され且つ画像がキャプチャされている際の明るい画像のキャプチャの際におけるものである。
【0096】
【0097】
[0111]
図14は、いくつかの実施形態による、画像キャプチャ装置内の信号及びパワー波形を含むタイミング図を示している。センサアレイの画像インターフェイス(例えば、DVPインターフェイスであり、
図11Cを参照されたい)は、画像データをキャプチャするために、定義された制御ライン、データライン、及びタイミングの組を有する。タイミング図は、ピクセルクロック周期との関係においてVSYNC、HREF、及びデータのタイミングを提供している(上述の例示用のIOピン構成を参照されたい)。
【0098】
[0112]
図15は、いくつかの実施形態による温度センサ回路図及び温度センサを駆動するためのキー波形を示している。いくつかの実施形態において、温度センサは、SoCに対する1ワイヤデジタルインターフェイスである。温度センサは、5V入力を介してパワー供給されていてもよく、且つ、104ミリ秒ごとに(最大値であり、
図13A~
図13B及び
図14を参照されたい)、パルストレーンを出力している。プロセッサは、温度を判定するためにパルスを計数している。センサの出力上の抵抗器(R2)が出力電圧レベルを設定している。約13kΩの抵抗器が、SoC論理電圧と互換性を有する電圧において出力レベルを設定している(例えば、論理high=13kΩ×125μA=1.625Vであり、論理low=13kΩ×34μA=0.44Vである)。
【0099】
[0113]
図16は、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置内の光源用のドライバ回路を示している(
図11A及び
図11Bを参照されたい)。いくつかの実施形態において、光源ドライバは、SoCに対する制御ラインを介して有効化されている。いくつかの実施形態において、光源は、SoCによって有効化された際にドライバICを介して一定の60mA電流において制御することができる。光源電流は、電流=0.7V(内部基準)/R9(例えば、11.5Ωなどの外部抵抗器)におけるものなどのように、R9を通じて設定されている。
【0100】
[0114]
図17A~
図17Bは、いくつかの実施形態によるアンテナインターフェイス及び画像キャプチャ装置内の無線ブロック図を示している。
【0101】
[0115]
図17Aは、いくつかの実施形態による無線アンテナインターフェイスを示している。いくつかの実施形態において、SoCは、複数の無線規格(例えば、BLE5.0)と互換性を有する組み込み型の2.4GHzトランシーバを含む。この無線ブロックは、RFアンテナとの間におけるすべての変換を処理し、且つ、標準的な内部メモリインターフェイスを通じてデータを提示している。いくつかの実施形態において、無線回路は、SoC内に含まれていてもよく、且つ、RFアンテナは、SoCの外部に位置していてもよい。
【0102】
[0116]
図17Bは、いくつかの実施形態によるSoC内のBLE無線端子に外部アンテナを結合しているRFコンポーネントの概略図を示している。RFインダクタ値及びコンデンサは、望ましい忠実度、正確性、及び選択肢であるSoCの仕様との間の互換性を取得するために、相応して調節されている。
【0103】
[0117]
図18は、いくつかの実施形態による画像キャプチャ装置内においてセンサアレイ1840によって受け取られた光をフィルタリングするために使用される複数の部分1810A、1810B、1810-1、1810-2、1810-3、及び1810-4(以下、集合的に「マスク部分1810」と呼称する)を有するマスク1800を示している。センサアレイ1840は、複数の光感知ピクセル1821を含む。いくつかの実施形態において、画像キャプチャ装置は、レンズマウント(例えば、レンズマウント407-1又は607-1)とセンサアレイ1840の間において配置されたマスク1800を更に含むことができる。いくつかの実施形態において、フィルタマスク1800は、選択された光の波長が複数のピクセル1821の選択されたもののそれぞれにアクセスすることを許容している。いくつかの実施形態において、センサアレイ1840は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)回路を含むことができる。更には、いくつかの実施形態において、センサアレイ1840は、例えば、赤色、緑色、青色、RGB、ピクセルなどのシングルカラーピクセル又はマルチカラーピクセルを含むことができる。
【0104】
[0118] いくつかの実施形態において、マスク1800は、センサアレイ1840に隣接して配設されており、且つ、望ましい波長の光をセンサアレイ1840内の光感知ピクセル1821に伝達するために1つ又は複数の誘電材料層を含む。それぞれのマスク部分1810は、1つ又は複数の光感知ピクセル1821に隣接している。そして、それぞれのマスク部分1810は、電磁スペクトル範囲の予め選択された波長領域内における光を伝達している。いくつかの実施形態において、マスク1800は、試験カートリッジ1801内の感知エリアの画像の一部分がマスク部分1810の少なくとも1つとオーバーラップするように、センサアレイ1840上において配設されている。
【0105】
[0119] 従って、マスク部分1810によって伝達された電磁スペクトル範囲の予め選択された波長領域は、試験カートリッジ1801内の感知エリアの画像の一部分に基づいて選択されている。いくつかの実施形態において、試験カートリッジ1801内の感知エリアの画像の一部分は、試料ポート1835を通じて提供された試験試料内の対象の複数の検体の1つに対して感度を有する試薬を含み、且つ、予め選択された波長領域は、試薬と関連するエミッタの放出スペクトルの少なくとも一部分を含む。例えば、試験カートリッジ1801内の感知エリアの画像の一部分は、選択された波長λiによって光を放出する蛍光タグ又はビードを有する特定の検体A用の検出チャネル1850-1、1850-2、又は1850-3(以下、集合的に「検出チャネル1850」と呼称する)であってよい。検出チャネル1850は、横方向フロー免疫学的検定におけるフロー経路を含むことができる。従って、検体A用の検出チャネルとオーバーラップしているマスク部分1810は、基礎をなしている光感知ピクセル1821に波長λiにおける光を伝達するように構成された誘電層を含むことができる。いくつかの実施形態において、検出チャネル1850の1つ又は複数は、試験ラインと関連付けられていてもよく、且つ、検出チャネル1850の1つ又は複数は、対照ラインと関連付けられていてもよい(例えば、試験ライン506t及び対照ライン506c)。
【0106】
[0120] いくつかの実施形態において、マスク部分1810の少なくとも1つは、電磁波長範囲の選択された波長領域内の光が光感知ピクセル1821に到達することを阻止している。いくつかの実施形態において、マスク部分1810は、センサアレイ1840が試験カートリッジ1801内の対象の複数の検体の任意の1つからの信号を独立的に検出することを許容するように選択されている。
【0107】
[0121] いくつかの実施形態において、センサアレイ1840は、メモリ回路1832及びプロセッサ回路1812に結合されている。従って、メモリ回路1832は、プロセッサ回路1812によって実行された際にセンサアレイ1840が第1信号を形成するためにピクセル1821の第1グループを選択し且つ第2信号を形成するためにピクセル1821の第2グループを選択するようにする命令を保存することができる。例えば、ピクセルの第1グループは、第1マスク部分1810-1とオーバーラップすることができると共に、ピクセルの第2グループは、第2マスク部分1810-2とオーバーラップすることができる。従って、第1信号は、試料内の対象の第1検体からの第1波長範囲の光と関連付けられていてもよく、且つ、第2信号は、試料内の対象の第2検体からの第2波長範囲の光と関連付けられていてもよい。
【0108】
[0122] いくつかの実施形態において、それぞれのマスク部分1810のスペクトル透過率は、横方向フロー免疫学的検定において使用される少なくとも2つ以上の試薬の異なる蛍光放出バンドの間における増大した選択性及び弁別に従って選択されている。
【0109】
[0123]
図19は、いくつかの実施形態による対象の検体の存在又は不存在を判定する方法1900のステップを示すフローチャートである。本開示と一貫性を有する方法は、本明細書において開示されているリモートサーバー、データベース、クライアント装置、及び画像キャプチャ装置を含むアーキテクチャ(例えば、アーキテクチャ10、リモートサーバー130、データベース152、クライアント装置110、及び画像キャプチャ装置100)内の1つ又は複数の装置によって少なくとも部分的に実行される方法1900のステップの少なくとも1つ又は複数を含むことができる。サーバー、データベース、クライアント装置、及び画像キャプチャ装置のいずれか1つは、命令を保存するメモリ回路及び方法1900のステップの1つ又は複数を少なくとも部分的に実行するために命令を実行するように構成されたプロセッサ回路(例えば、メモリ回路132、432、532、632、732、及び1832、並びにプロセッサ回路112、412、512、612、712、及び1812)を含むことができる。いくつかの実施形態において、サーバー、データベース、クライアント装置、又は画像キャプチャ装置の少なくとも1つ又はすべては、ネットワークを通じて又は1対1(有線又は無線)通信チャネルを介して(例えば、通信モジュール118及びネットワーク150)、アーキテクチャ内の装置の1つ又は複数にデータを送信及び受信するように構成された通信モジュールを含むことができる。画像キャプチャ装置は、光学組立体を包むエンクロージャ及びカートリッジマウントを含むことができる(例えば、エンクロージャ120、220、及び420、光学シャーシ224、324、424、624、及び724、並びに、カートリッジマウント226、336、426、526、726、926、及び1026)。カートリッジマウントは、試験カートリッジを受け取るように構成されていてもよく、且つ、光学組立体は、レンズマウント及び相互の関係において運動可能である少なくとも1つの光源マウントを含むことができる(例えば、試験カートリッジ101、501、601、801、901、及び1001、並びに、光学マウント407及び607)。光源マウントは、試験カートリッジを照明するように構成された光源を支持することができる(例えば、光源437、637、及び737)。レンズマウントは、照明された試験カートリッジの画像を光学組立体内において配設されたセンサアレイ上に投射するように構成されたレンズを支持することができる。照明された試験カートリッジの画像は、境界線によって境界が定められた試験カートリッジ内の読取ゾーンの少なくとも一部分を含むことができる。
【0110】
[0124] いくつかの実施形態において、本開示と一貫性を有する方法は、方法1900からの少なくとも1つのステップ或いは異なる順序において実行される又は時間においてオーバーラップしている方法1900からの複数のステップを含むことができる。例えば、本開示と一貫性を有するいくつかの実施形態は、同時に又は準同時に実行される方法1900内の1つ又は複数のステップを含むことができる。
【0111】
[0125] ステップ1902は、カートリッジマウントをシールドするエンクロージャと、試験カートリッジ内の読取ゾーンの画像を収集するために少なくともレンズ及びセンサアレイを含む光学シャーシと、を含む画像キャプチャ装置を提供することを含む。
【0112】
[0126] いくつかの実施形態において、ステップ1902は、画像キャプチャ装置を較正することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ1902は、カメラの焦点を調節することを含むことができる。いくつかの実施形態において、ステップ1902は、温度センサを較正することを含むことができる。
【0113】
[0127] ステップ1904は、試料中の対象の1つ又は複数の検体の検出のための免疫学的検定を含む試験カートリッジ上において生物学的試料を配置することを含む。いくつかの実施形態において、試料は、体液などの生物学的試料(例えば、血液、血清、血漿、痰、鼻汁、唾液、涙、又は尿)である。いくつかの実施形態において、体液は、人間由来であってよい。いくつかの実施形態において、免疫学的検定は、感染性因子(例えば、ウイルス又はバクテリア)の検出用の試薬を含む。いくつかの実施形態において、免疫学的検定は、1つ又は複数の蛋白質バイオマーカー又は自己抗体の検出用の試薬を含む。いくつかの実施形態において、免疫学的検定は、2~20又はこれ以上の数の対象の検体の検出のために構成されている。いくつかの実施形態において、ステップ1904は、対象の2~20個の検体の検出のために複数の試験チャネル上において生物学的試料を流すことを含む。
【0114】
[0128] ステップ1906は、試験カートリッジを装置内に挿入することを含む。
【0115】
[0129] ステップ1908は、センサアレイを有する試験カートリッジ上の読取ゾーンの画像をキャプチャすることを含む。
【0116】
[0130] ステップ1910は、対象の1つ又は複数の検体の存在又は不存在を判定するために画像処理回路に画像を提供することを含む。いくつかの実施形態において、ステップ1910は、試料内の対象の検体のそれぞれの検体と関連する一意の信号の放出を検出することを更に含む。
【0117】
[0131] 試験カートリッジ101内のものなどの上述の免疫学的検定試験ストリップは、対象の種の特定の病原体又は検体の検出のために固有の方式で構成することができる。これらは、限定を伴うことなしに、蛋白質、ハプテン、免疫グロブリン、酵素、ホルモン、ポリヌクレオチド、ステロイド、リポ蛋白質、薬剤、バクテリア抗原、及びウイルス抗原を含む。当技術分野において感染性抗原としてより一般的に参照されているバクテリア及びウイルス抗原との関係において、対象の検体は、ストレプトコッカス(Streptococcus)、インフルエンザA、インフルエンザB、RS(Respiratory Syncytial)ウイルス(RSV)、肝炎A、B、及び/又はC、肺炎球菌(pneumococcal)、ヒトメタニューモウイルス、コロナウイルス(例えばSARS-Cov2)、及び当業者には周知のその他の感染性因子を含む。対象の1つ又は複数の検体を検出する試験検定が想定されている。いくつかの実施形態において、試験装置は、ライム病と関連する抗原の1つ又は複数のものの検出のために意図されている。いくつかの実施形態において、免疫学的検定試験ストリップは、女性の健康の分野における使用のために意図されている。その他の実施形態においては、胎児性フィブロネクチン、クラミジア、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、高グリコシル化絨毛性ゴナドトロピン、ヒトパピローマウイルス(HPV)、及びこれらに類似したものの1つ又は複数のものの検出のための試験装置が想定されている。別の実施形態において、ビタミンDの検出用の免疫学的検定試験ストリップが想定されている。また、疾病又は心臓状態の検出用の試験ストリップも想定されている。
【0118】
[0132] 例示用の免疫学的検定試験ストリップは、ラベルゾーンとの流体連通状態において試料受取ゾーンを含むことができる。試料ゾーンの上部又は内部において配置された流体試料は、試料ゾーンからの毛細管現象により、下流方向において流動する。ラベルゾーンは、少なくとも試験ライン又はバンドとの、且つ、任意選択により、対照ライン又はバンド及び/又は基準ライン又はバンドとの、流体連通状態にある。通常、ラベルゾーンは、試料ゾーンの下流に位置しており、且つ、一連の対照及び試験ラインは、ラベルゾーンの下流に位置しており、且つ、任意選択の吸収パッドは、ラインがその上部において位置決めされている試験ストリップの一部分の下流に位置している。
【0119】
[0133] 試料ゾーンは、対象の検体を含むことが疑われている試料を受け取っている。ラベルゾーンは、いくつかの実施形態において、ラベル要素を含む粒子から構成された2つの乾燥した複合体を含む。ラベル要素は、例えば、電磁放射、アルファ粒子放射、陽電子放射、ベータ放射、及びこれらに類似したものなどのいくつかの選択された放出プロセスの任意のものにおいて信号を放出するラベルを含む。いくつかの実施形態において、電磁放射放出は、蛍光放出、ラマン放出、及びこれらに類似したものを含むことができる。更には、いくつかの実施形態において、ラベルは、例えば、マイクロ波吸収、赤外線(IR)吸収、可視吸収、又は紫外線(UV)吸収におけるものなどのように、電磁放射などの選択されたタイプの放射を吸収することができる。更には、いくつかの実施形態において、ラベル要素は、以上の上述の放射放出及び/又は吸収のすべて又は更に多くのものから選択された複数のラベル要素を含むこともできる。
【0120】
[0134] 一般性の喪失を伴うことなしに、且つ、システムの動作を簡潔に示すために、一実施形態において、ラベル要素は、元素の蛍光化合物を含むことができる。例示用の蛍光元素は、16個の元素であるランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ツリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、イッテルビウム、ルテチウム、及びイットリウムのうちの1つなどのランタニド材料である。ランタニド材料の選択肢は、特定の色の蛍光放出を含むことができる。いくつかの実施形態においては、着色されたピクセル(例えば、赤色、青色、及び緑色ピクセルアレイ)を有するセンサアレイによる信号の多重化を可能にするために、異なる色放出を有する複数のランタニド材料を使用することができる。例えば、ユーロピウムは、赤色チャネルのために使用することができる一方で、緑色及び青色放出のために、その他のランタニドを選択することができる。一実施形態において、ランタニド材料は、ポリスチレン粒子などの粒子の内部又は上部において埋め込まれている。いくつかの実施形態においては、試料ゾーン内の色及び信号チャネルを多重化するべくために、異なる有機蛍光染料(例えば、Alexa Fluor、シアニン、及びこれらに類似したもの)を使用することができる。粒子は、ルミネッセント又は蛍光ランタニドを含むマイクロ粒子(直径において約1000マイクロメートル未満である粒子、いくつかの例においては、直径において約500マイクロメートル未満であり、いくつかの例においては、直径において200、150、又は100マイクロメートル未満である)であることが可能であり、この場合に、いくつかの実施形態において、ランタニドは、ユーロピウムである。いくつかの実施形態において、ランタニドは、キレート化ユーロピウムである。マイクロ粒子は、いくつかの実施形態において、ポリスチレン被覆を有するユーロピウムコアなどのポリマー被覆を有するランタニド材料のコアを有する。試料内の対象の1つ又は複数の検体用の結合パートナーがマイクロ流体の外側表面に装着されているか又はこれと関連付けられている。いくつかの実施形態において、対象の1つ又は複数の検体の結合パートナーは、抗体、モノクローナル抗体、又はポリクローナル抗体である。当業者は、その他の結合パートナーが、選択されることが可能であり、且つ、ビオチン及びストレプトアビジン複合体などの複合体を含み得ることを理解であろう。ラベルゾーンに進入した際に、液体試料は、水和し、懸濁し、且つ、乾燥したマイクロ粒子抗体複合体を移動させ、且つ、試験ストリップ上において、下流に、免疫学的検定試験ストリップ上において配設された対照又は基準及び/又は試験ラインまで、試料と共に複合体を搬送している。対象の検体は、試料中において存在している場合に、標本及びマイクロ粒子がラベルゾーンから流れるのに伴って、その個々の複合体に結合することになる。
【0121】
[0135] 試料及びマイクロ粒子-抗体複合体が免疫学的検定試験ストリップ上を下流に流れることを継続するのに伴って、対象の検体が試料中において存在している場合には、いまや対象の抗原/検体と結合している蛍光マイクロ粒子-抗体複合体は、1つ又は複数の試験ラインにおいて不動化された対象の検体用の特定の結合要素に結合することになる。いくつかの実施形態においては、単一試験ラインが試験ストリップ上において存在している。いくつかの実施形態においては、少なくとも2つの又は2つ以上の試験ラインがストリップ上において存在している。例として、インフルエンザA及びインフルエンザBの検出及び/又は弁別のために意図された試験ストリップは、インフルエンザAを検出するための第1試験ライン及びインフルエンザBを検出するための第2試験ラインを含むことができる。インフルエンザAに固有の抗体によって被覆されたマイクロ粒子及びインフルエンザBに固有の抗体によって被覆されたマイクロ粒子を含むマイクロ粒子-抗体複合体をラベルゾーン内において、且つ、いくつかの実施形態において、ネガティブ対照ラインの下流において、含むことができる。インフルエンザA用の第1試験ライン及びインフルエンザB用の第2試験ランは、ラベルゾーンの下流に配設することができる。インフルエンザA用の第1試験ラインは、インフルエンザAの核蛋白質上の決定因に対するモノクローナル又はポリクローナル抗体を有し、且つ、インフルエンザB用の第2試験ラインは、インフルエンザBの核蛋白質上の決定因に対するモノクローナル又はポリクローナル抗体を含む。抗原が試料中に存在している場合には、通常の免疫学的検定挟持体が、試料内の抗原にマッチングした個々の試験ライン上において形成されることになる。
【0122】
[0136] 陰性対照ライン又は試験ラインに結合しないマイクロ粒子-抗体複合体は、毛細管現象によって下流に流れることを継続し、且つ、残りの試料は、基準ラインと遭遇し、いくつかの実施形態においては、これにより、吸収パッド内に進行する。
【0123】
[0137] 免疫学的検定試験装置は、限定を伴うことなしに、鼻汁、鼻咽腔分泌物、唾液、粘液、尿、膣分泌物、糞便試料、血液、及びこれらに類似したものを含む人間の体液からの生物学的試料を含む様々な試料を受け取るように意図されている。
【0124】
[0138] 本明細書に記載のキットには、いくつかの実施形態においては、陽性対照スワブ又は試料が提供されている。いくつかの実施形態においては、陰性対照スワブ又は試料が提供されている。外部陽性及び/又は陰性対照を必要としている検定の場合には、陽性又は陰性対照試料又はスワブを挿入又は適用するように、ユーザーに指示することができる。
【0125】
[0139] 免疫学的検定バンドは、免疫学的検定ストリップ内の免疫蛋白質に対する接着(例えば、吸収、化学収着、免疫-リガンド、及びこれらに類似したもの)によって基材上において固定されていることから、主には、ターゲット検体に結合された蛍光から蛍光光を放出している。従って、バンドの境界線内の赤色放出の存在は、そのほとんどをターゲット検体の存在(例えば、病原性抗原及びこれらに類似したものの存在)に帰することができる。但し、免疫学的検定バンドの境界内の赤色信号の量は、なんらかの背景を含み得る。(例えば、バンド上の抗体に結合されたターゲット検体に由来しない)背景信号を相対的に良好に評価するために、いくつかの試料カートリッジは、ブランク対照エリアを含むことができる。
【0126】
[0140] 項目の任意のものを分離するために「及び」又は「又は」という用語と共に本明細書において使用されている一連の項目に先行する「~の少なくとも1つ(at least one of)」というフレーズは、リストのそれぞれの構成要素(例えば、それぞれの項目)ではなく、全体としてリストを修飾している。「~の少なくとも1つ」というフレーズは、少なくとも1つの項目の選択を必要としてはおらず、むしろ、フレーズは、項目の任意のものの少なくとも1つ及び/又は項目の任意の組合せの少なくとも1つ及び/又は項目のそれぞれのものの少なくとも1つを含む意味を許容している。例として、「A、B、及びCの少なくとも1つ」又は「A、B、又はCの少なくとも1つ」というフレーズは、それぞれ、Aのみ、Bのみ、又はCのみ、A、B、及びCの任意の組合せ、及び/又はA、B、及びCのそれぞれのものの少なくとも1つを意味している。
【0127】
[0141] 「含む(include)」、「有する(have)」という用語又はこれらに類似したものが説明又は請求項において使用されている範囲においては、このような用語は、「含む(include)」が請求項において移行語として利用された際に解釈されるように、「含む(include)」という用語に類似した方式で包含的となることが意図されている。「例示用の(exemplary)」という用語は、本明細書においては、「例(example)、例証(instance)、又は例示(illustration)として機能する」ことを意味するように使用されている。「例示用(exemplary)」として本明細書において記述されている任意の実施形態は、必ずしも、その他の実施形態のとの比較において好ましい又は有利であると解釈するべきではない。
【0128】
[0142] 単数形の要素に対する参照は、具体的に記述されていない限り、「1つの且つ唯一の(one and only one)」を意味することを意図してはおらず、むしろ、「1つ又は複数の(one and more)」を意味するように意図されている。当業者に既知である又は後から既知となる本開示の全体を通じて記述されている様々な構成の要素に対する構造的且つ機能的均等物は、引用により、明示的に本明細書に包含され、且つ、主題技術によって包含されるように意図されている。更には、本明細書において開示されているものは、そのような開示が以上の説明において明示的に記述されているかどうかとは無関係に、公衆への提供が意図されたものではない。
【0129】
[0143] 本明細書は、多くの詳細事項を含んでいるが、これらは、特許請求され得るものの範囲に対する制限として解釈されてはならず、むしろ、主題の特定の実装形態の説明として解釈することを要する。また、別個の実施形態の文脈において本明細書において記述されている特定の特徴は、単一の実施形態において、組合せにおいて実装することできる。また、逆に、単一の実施形態の文脈において記述されている様々な特徴は、複数の実施形態において、別個に又は任意の適切なサブ組合せにおいて実装することもできる。更には、特徴は、特定の組合せにおいて機能するものとして上述されている場合があり、且つ、場合によっては、そのように当初特許請求されている場合があるが、特許請求されている組合せからの1つ又は複数の特徴は、いくつかのケースにおいては、組合せから削除することが可能であり、且つ、特許請求されている組合せは、サブ組合せ又はサブ組合せの変形を対象とし得る。
【0130】
[0144] 本明細書の主題は、特定の態様の観点において記述されているが、その他の態様が、実装され得ると共に、添付の請求項の範囲に含まれている。例えば、動作は、図面においては、特定の順序において描かれているが、これは、望ましい結果を実現するために、そのような動作が図示の特定の順序において又は順番に実行される又はすべての示されている動作が実行されることを必要としているものと理解してはならない。請求項において記述されているアクションは、異なる順序において実行することが可能であり、且つ、依然として望ましい結果を実現することができる。一例として、添付の図において描かれているプロセスは、必ずしも、望ましい結果を実現するために図示の特定の順序又はシーケンシャルな順序を必要としてはいない。特定の状況においては、マルチタスク及び並列処理が有利であり得る。更には、上述の態様における様々なシステムコンポーネントの分離は、そのような分離がすべての態様において必要とされているものと理解してはならず、且つ、記述されているプログラムコンポーネント及びシステムは、一般に、単一のソフトウェアプロダクトにおいて1つに統合することが可能であり、或いは、複数のソフトウェアプロダクトにパッケージ化することが可能であることを理解されたい。その他の変形も、添付の請求項に含まれている。
【0131】
[0145] 一態様において、方法は、動作、命令、又は機能であってもよく、且つ、逆もまた真である。一態様において、請求項は、その他の1つ又は複数の請求項、1つ又は複数の用語、1つ又は複数の文、1つ又は複数のフレーズ、1つ又は複数の段落、及び/又は1つ又は複数の請求項において記述されている用語(例えば、命令、動作、機能、又はコンポーネント)のいくつか又はすべてを含むように補正することができる。
【0132】
[0146] ハードウェア及びソフトウェアの相互交換可能性を示すために、様々な例示用のブロック、モジュール、コンポーネント、方法、動作、命令、及びアルゴリズムなどの項目は、一般に、その機能の観点において記述されている。このような機能がハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装されるかどうかは、全体的なシステムに課された特定の用途及び設計制約に依存している。当業者は、それぞれの特定の用途ごとに変化する方式で記述されている機能を実装することができる。
【0133】
[0147] 一態様、その態様、別の態様、いくつかの態様、1つ又は複数の態様、一実装形態、その実装形態、別の実装形態、いくつかの実装形態、1つ又は複数の実装形態、一実施形態、その実施形態、別の実施形態、いくつかの実施形態、1つ又は複数の実装形態、一構成、その構成、別の構成、いくつかの構成、1つ又は複数の構成、主題技術、開示、本開示、これらのその他の変形、及びこれらに類似したものなどのフレーズは、利便を目的としたものであり、且つ、このような1つ又は複数のフレーズに関係する開示が主題技術にとって不可欠である又はこのような開示が主題技術のすべての構成に適用されることを意味するものではない。1つ又は複数のこのようなフレーズに関係する開示は、すべての構成又は1つ又は複数の構成に適用することができる。このような1つ又は複数のフレーズに関係する開示は、1つ又は複数の例を提供することができる。1つ又はいくつかの態様などのフレーズは、1つ又は複数の態様を意味し得ると共に、逆もまた真であり、且つ、これは、同様にその他の上述のフレーズにも適用される。
【0134】
[0148] 男性代名詞(例えば、彼の(his))は、女性及び中性(例えば、彼女の(her)又はその(its))を含み、且つ、逆もまた真である。「いくつかの(some)」という用語は、1つ又は複数を意味している。下線の及び/又はイタリック体のヘディング及びサブヘッディングは、利便を目的としてのみ使用されており、主題技術を限定するものではなく、且つ、主題技術の説明の解釈との関連において参照されるものではない。第1の(first)及び第2の(second)並びにこれらに類似したものなどの関係的用語は、そのようなエンティティ又はアクションの間の任意の実際的なそのような関係又は順序を必ずしも必要とする又は意味することなしに、1つのエンティティ又はアクションを別のものから弁別するために使用されている場合がある。当業者には既知の又は後から既知となる本開示の全体を通じて記述されている様々な構成の要素に対するすべての構造的且つ機能的均等物は、引用により、明示的に本明細書に包含されており、且つ、主題技術によって包含されることが意図されている。請求項要素は、要素が「means for」というフレーズを使用して明示的に記述されていない限り、或いは、方法請求項のケースにおいては、要素が「step for」というフレーズを使用して記述されていない限り、米国特許法第112条第6段落の規定の下に解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路であって、
カートリッジマウントがダークチャンバ内において試験カートリッジを受け取った際に信号を光源に提供するように構成された光源コントローラと、
前記光源が起動された際にセンサアレイ内において少なくとも1つのピクセルを起動するように且つ前記少なくとも1つのピクセルから信号を受け取るように構成されたセンサアレイコントローラであって、前記信号は、前記試験カートリッジから放出された光の光学的強度を通知している、センサアレイコントローラと、
前記試験カートリッジの暗い画像及び明るい画像を収集するように且つ前記少なくとも1つのピクセルからの前記信号を有する送信可能なファイルを形成するように
、前記光源コントローラ及び前記センサアレイコントローラを同期化するように構成されたプロセッサと、
前記送信可能なファイルを外部プロセッサに送信するように構成された高周波アンテナと、
を有する回路。
【請求項2】
前記信号が予め選択された温度の範囲内の温度において収集されることを検証するように構成された温度センサを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記カートリッジマウントが前記試験カートリッジを受け取った際に前記回路を起動するように構成された存在センサを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項4】
前記センサアレイコントローラは、選択されたビット深度に基づいて前記少なくとも1つのピクセルからの前記信号をデジタル化するように構成されている、請求項1に記載の回路。
【請求項5】
前記光源コントローラは、前記試験カートリッジ内の試験ウィンドウからの蛍光放出を励起するために、選択された時間期間にわたって前記光源に前記信号を提供するように構成されている、請求項1に記載の回路。
【請求項6】
ユニバーサルシリアルバスコネクタからパワーを受け取るように、且つ、前記パワーの第1部分を前記光源コントローラに提供するように且つ前記パワーの第2部分を前記センサアレイコントローラに提供するように、構成されたパワーユニットを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項7】
前記送信可能なファイルは、低エネルギーの、近接距離の、高セキュリティのデータ転送用の選択されたプロトコルと互換性を有する、請求項1に記載の回路。
【請求項8】
前記送信可能なファイルを生成するために複数のバッファからの信号をバッファ処理するように構成されたメモリを更に有する、請求項1に記載の回路。
【請求項9】
前記送信可能なファイルは、前記試験カートリッジの複数の画像を含む連続的データストリームである、請求項1に記載の回路。
【請求項10】
対象の検体の存在又は不存在を判定する方法であって、
クライアント装置内において、試験カートリッジが画像キャプチャ装置のエンクロージャ内において挿入された際に前記画像キャプチャ装置から無線信号を受け取ることであって、前記試験カートリッジには、試料が充填されている、ことと、
前記無線信号を通じて提供された一意のIDを通じて前記画像キャプチャ装置を識別することと、
前記画像キャプチャ装置と前記クライアント装置をペア化することと、
スケジュールに従って前記画像キャプチャ装置内の複数の機能をトリガすることであって、前記複数の機能は、前記画像キャプチャ装置内の光源をターン「オン」すること
と、前記試験カートリッジの暗い画像及び明るい画像を収集するように前記光源をセンサアレイと同期化することと、を有する、ことと、
前記画像キャプチャ装置からデータストリームを受け取ることであって、前記データストリームは、前記試験カートリッジの
前記明るい画像を有する、ことと、
前記データストリーム及び前記
明るい画像に基づいて前記試料中のターゲット検体の存在を判定することと、
を有する方法。
【請求項11】
前記画像キャプチャ装置内の複数の機能をトリガすることは、前記画像キャプチャ装置内のセンサアレイにおける稼働設定を調節することを更に有し、前記稼働設定は、露出時間又はデータ転送フォーマットの1つを有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記画像キャプチャ装置から、前記画像キャプチャ装置内において前記試験カートリッジを保持しているエンクロージャの内側の温度の温度値を受け取ることと、前記第1画像及び前記温度値に基づいて試料評価を調節することと、を更に有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記データストリームを受け取ることは、前記画像キャプチャ装置から試験メタデータを受け取ることを有し、前記試験メタデータは、前記試験カートリッジの基準点ラベル内の情報を有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記クライアント装置に結合されたユニバーサルシリアルバスを介して前記画像キャプチャ装置にパワーを提供することを更に有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項15】
前記データストリーム内において第2画像を受け取ることと、前記第1画像及び前記第2画像の比較に基づいて計測の品質を評価することと、を更に有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項16】
試験カートリッジ内の試料から横方向フロー検定の画像をキャプチャする方法であって、
存在センサから、エンクロージャ内の前記試験カートリッジの存在を通知する信号を受け取ることと、
クライアント装置に、前記試料中のターゲット検体の存在を識別するために計測の開始を要求する無線信号を提供することであって、前記無線信号は、一意のIDを有する、ことと、
前記クライアント装置が前記一意のIDを認識し且つ前記計測の開始をトリガした際に、前記試験カートリッジの遠端を封入するように光シールドを作動させることと、
センサアレイから前記試験カートリッジの第1画像を収集することと、
前記第1画像に基づいて前記計測の品質を判定することと、
前記計測の前記品質が、選択された閾値超である際に、前記クライアント装置に、前記試験カートリッジの第1画像を有するデータストリームを提供することと、
を有する方法。
【請求項17】
前記クライアント装置からトリガ信号を受け取った際に、選択された時間期間にわたって前記試験カートリッジを照明するために光源をターン「オン」することと、明るい画像を前記クライアント装置に送信することと、を更に有し、前記明るい画像は、前記光源がオンである際に前記センサアレイから収集されている、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1画像を収集することは、光源がターン「オフ」されている間に、前記試験カートリッジの前記画像を収集することを有する、請求項
16に記載の方法。
【請求項19】
前記横方向フロー検定から、選択された情報をキャプチャするために、前記第1画像をクロッピングすることを更に有する、請求項
16に記載の方法。
【国際調査報告】