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特表2023-530228モバイルロボットのデータロギング及び第三者による管理
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-14
(54)【発明の名称】モバイルロボットのデータロギング及び第三者による管理
(51)【国際特許分類】
   B25J 11/00 20060101AFI20230707BHJP
   A61H 3/00 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
B25J11/00 Z
A61H3/00 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573515
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(85)【翻訳文提出日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 US2021034468
(87)【国際公開番号】W WO2021242991
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】63/030,586
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/058,825
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VELCRO
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522462638
【氏名又は名称】ローム ロボティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ケンパー ケビン コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】スウィフト ティモシー アラン
(72)【発明者】
【氏名】スワーツ アシュレー
(72)【発明者】
【氏名】ロング フィル
(72)【発明者】
【氏名】ハーレー ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】ウォン グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ドンゲード ニキル
(72)【発明者】
【氏名】パーク リーナス
(72)【発明者】
【氏名】リ クリス
(72)【発明者】
【氏名】ラム ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】カヴェニー カイル
(72)【発明者】
【氏名】スミス コリン
(72)【発明者】
【氏名】ピアシー ブレントン
(72)【発明者】
【氏名】サミア エリアス アール
【テーマコード(参考)】
3C707
4C046
【Fターム(参考)】
3C707AS38
3C707HS09
3C707HS11
3C707HT02
3C707JU02
3C707KS16
3C707KS21
3C707KS23
3C707KS35
3C707KV15
3C707LV22
3C707XK06
3C707XK12
3C707XK27
3C707XK33
3C707XK45
4C046AA25
4C046AA42
4C046AA47
4C046BB07
4C046CC01
4C046DD03
4C046DD23
4C046DD36
4C046DD38
4C046DD39
4C046EE02
4C046EE04
4C046EE10
4C046EE24
4C046FF02
(57)【要約】
方法は、外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成するものであり、方法は、ネットワークに操作可能に接続される1つ以上の外骨格システムから外骨格データを受信することと、1つ以上の外骨格システムからの外骨格データを格納することと、1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することと、生成された構成入力を1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つにネットワークを介して送信することであって、1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つが生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される、前記送信することと、を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成する方法であって、
外骨格サーバでは、前記外骨格サーバから遠隔にある複数の別個の外骨格システムから外骨格データのそれぞれのセットを受信することであって、前記複数の別個の外骨格システム及び前記外骨格サーバはネットワークによって操作可能に接続されて分離され、前記複数の別個の外骨格システムのそれぞれは、
ユーザの左脚及び右脚にそれぞれ結合された左脚部アクチュエータユニット及び右脚部アクチュエータユニットであって、
継手を介して回転可能に結合される上部アーム及び下部アームであって、前記継手は前記ユーザの膝に、前記上部アームが前記膝より上の前記ユーザの大腿部周囲に結合されている状態で、かつ前記下部アームが前記膝より下の前記ユーザの下腿部周囲に結合されている状態で、位置決めされる、前記上部アーム及び前記下部アーム、
前記上部アームと前記下部アームとの間に延在するベローズアクチュエータ、
複数のセンサ、ならびに
前記ベローズアクチュエータに結合されると、流体を前記ベローズアクチュエータに注入することで、前記ベローズアクチュエータが膨張して前記上部アーム及び前記下部アームを動かす、1セット以上の流路、
をそれぞれが含む、前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットと、
前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記1セット以上の流路を介して前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータに対して、動作可能に結合され、流体を注入するように構成される空圧システムと、
プロセッサ及びメモリを含む外骨格デバイスであって、前記メモリが命令を格納し、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたとき、前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータに前記流体を注入するように前記空圧システムを制御するように構成される、前記外骨格デバイスと、
を含む、前記受信することと、
前記外骨格サーバでは、前記複数の別個の外骨格システムからの前記外骨格データのそれぞれのセットを格納することであって、前記外骨格データのそれぞれのセットは、
前記空圧システム及び前記アクチュエータユニットを制御するために前記プロセッサによって与えられる前記コマンド、
前記複数の別個の外骨格システムから取得されたセンサデータであって、前記複数の別個の外骨格システムの前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記複数のセンサから取得される、前記センサデータ、
前記外骨格デバイスによって行われた、意図された操作、現在の操作または状態遷移の決定、
前記外骨格デバイスによって行われた、それぞれの外骨格システムまたは前記それぞれの外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の決定、
を含み、
前記外骨格データのそれぞれのセットの第一の複数のデータユニットは、前記データユニットが生成されたまたは取得されたときの前記それぞれの外骨格システムの位置と、前記データユニットが生成されたまたは取得されたときの時間とに対応する異なる時間及び位置データに関連付けられ、
前記外骨格データのそれぞれのセットの第二の複数のデータユニットは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザ及び外骨格システムに対応する異なるユーザID及び外骨格IDに関連付けられる、
前記格納することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することであって、前記構成入力は、
前記複数の別個の外骨格システム上で前記空圧システム及び前記アクチュエータユニットを制御するために前記プロセッサによって与えられた前記コマンド、
前記複数の別個の外骨格システムから取得された前記センサデータ、
意図された操作、現在の操作または状態遷移の前記決定、
それぞれの外骨格システムまたは前記それぞれの外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の前記決定、ならびに
前記異なる時間及び位置データ、
に少なくとも部分的に基づいて生成される、前記生成することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つに前記ネットワークを介して前記生成された構成入力を送信することであって、前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つが前記生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記外骨格データのそれぞれのセットの第三の複数のデータユニットは、前記第二の複数のデータユニットが決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記構成入力を生成することは、第一ユーザID及び第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データの平均値と比較することを含む、前記第一ユーザID及び前記第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データと比較することを含み、
前記生成された構成入力は、前記第一ユーザID及び前記第一外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データと、前記複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データの平均値との前記比較のユーザインタフェースを介した提示のための命令を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記構成入力を生成することは、存在している場合に決定される1つ以上の条件に基づいて自動的に発生する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成する方法であって、
ネットワークによって操作可能に接続されて分離される、複数の別個の外骨格システムから外骨格データのそれぞれのセットを受信することであって、前記複数の別個の外骨格システムのそれぞれは、
ユーザの1本以上の脚に結合されるように構成される1つ以上の脚部アクチュエータユニットであって、
継手を介して回転可能に結合される上部アーム及び下部アームであって、前記継手は前記ユーザの膝に、前記上部アームが前記膝より上の前記ユーザの大腿部周囲に結合されている状態で、かつ前記下部アームが前記膝より下の前記ユーザの下腿部周囲に結合されている状態で、位置決めされる、前記上部アーム及び前記下部アーム、
前記上部アームと前記下部アームとの間に延在するアクチュエータ、
1つ以上のセンサ、ならびに
前記アクチュエータに結合されると、流体を前記アクチュエータに注入することで、前記アクチュエータが膨張して前記上部アーム及び前記下部アームを動かす、1セット以上の流路、
をそれぞれが含む、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットと、
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記1セット以上の流路を介して前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記アクチュエータに対して、動作可能に結合され、流体を注入するように構成される流体システムと、
プロセッサ及びメモリを含む外骨格デバイスであって、前記メモリが命令を格納し、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたとき、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記アクチュエータに前記流体を注入するように前記流体システムを制御するように構成される、前記外骨格デバイスと、
を含む、前記受信することと、
前記複数の別個の外骨格システムから前記外骨格データのそれぞれのセットを格納することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つに前記ネットワークを介して前記生成された構成入力を送信することであって、前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つが前記生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される前記送信することと、
を含む、前記方法。
【請求項6】
前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記複数の別個の外骨格システムから取得されたセンサデータを含み、前記センサデータは、前記複数の別個の外骨格システムの前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記1つ以上のセンサから取得される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記外骨格デバイスによって行われた、意図された操作、現在の操作または状態遷移の決定を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記外骨格デバイスによって行われた、それぞれの外骨格システムまたは前記それぞれの外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の決定を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときのそれぞれの外骨格システムの位置に、または前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときの時間に対応する異なる時間データまたは位置データに関連付けられる前記外骨格データのそれぞれのセットの複数のデータユニットを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記外骨格データのそれぞれのセットは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザまたは外骨格システムに対応する異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられる前記外骨格データのそれぞれのセットの複数のデータユニットを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記外骨格データのそれぞれのセットの複数のデータユニットは、前記複数のデータユニットが決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記構成入力を生成することは、第一ユーザIDまたは第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データから計算された1つ以上の測定基準と比較することを含む、前記第一ユーザIDまたは前記第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データと比較することを含み、
前記生成された構成入力は、前記第一ユーザIDまたは前記第一外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データと、前記複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データから計算された前記1つ以上の測定基準との前記比較の提示のための命令を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記構成入力を生成することは、存在している場合に決定される1つ以上の条件に基づいて自動的に発生する、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成する方法であって、
ネットワークに操作可能に接続される1つ以上の外骨格システムから外骨格データを受信することと、
前記1つ以上の外骨格システムからの前記外骨格データを格納することと、
前記1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することと、
前記1つ以上の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つに前記ネットワークを介して前記生成された構成入力を送信することであって、前記1つ以上の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つが前記生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【請求項15】
前記1つ以上の外骨格システムのそれぞれは、ユーザの1つ以上の部位に結合されるように構成される1つ以上のアクチュエータユニットを含み、
前記1つ以上のアクチュエータユニットは、
継手を介して回転可能に結合される上部アーム及び下部アームであって、前記継手は前記ユーザの身体関節に、前記上部アームが前記身体関節より上の前記ユーザの上部周囲に結合されている状態で、かつ前記下部アームが前記身体関節より下の前記ユーザの下部周囲に結合されている状態で、位置決めされる、前記上部アーム及び前記下部アームと、
アクチュエータと、
1つ以上のセンサと、
をそれぞれが含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記外骨格データは、前記1つ以上の外骨格システムから取得されたセンサデータを含み、前記センサデータは、前記1つ以上の外骨格システムの1つ以上のセンサから取得される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記外骨格データは、意図された操作、現在の操作または状態遷移の行われた決定を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記外骨格データは、前記1つ以上の外骨格システムまたは前記1つ以上の外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の決定を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記外骨格データは、前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときの外骨格システムの位置に、または前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときの時間に対応する異なる時間データまたは位置データに関連付けられる前記外骨格データの複数のデータユニットを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記外骨格データは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザまたは外骨格システムに対応するユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられる前記外骨格データの複数のデータユニットを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記外骨格データの複数のデータユニットは、前記複数のデータユニットが決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記構成入力を生成することは、存在している場合に決定される1つ以上の条件に基づいて自動的に発生する、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記外骨格データ、及び前記データから計算された任意の関連した測定基準のうちの一部またはすべてもまた、前記ネットワークを介して前記1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つに送信される、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年5月27日出願され、「POWERED DEVICE FOR IMPROVED USER MOBILITY AND MEDICAL TREATMENT」と題された、代理人整理番号0110496-010PR0に関する米国仮特許出願第63/030,586号の非仮特許出願であり、その優先権を主張するものである。本出願は、その全体が、全ての目的のために、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本出願は、2020年7月30日出願され、「POWERED DEVICE TO BENEFIT A WEARER DURING TACTICAL APPLICATIONS」と題された、代理人整理番号0110496-011PR0に関する米国仮特許出願第63/058,825号の非仮特許出願であり、その優先権を主張するものである。本出願は、その全体が、全ての目的のために、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0003】
また、本出願は、本出願と同日に出願された、代理人整理番号0110496-010US0、0110496-012US0、0110496-013US0、0110496-014US0、0110496-015US0及び0110496-017US0、それぞれ「POWERED MEDICAL DEVICE AND METHODS FOR IMPROVED USER MOBILITY AND TREATMENT」、「FIT AND SUSPENSION SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」、「BATTERY SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」、「CONTROL SYSTEM AND METHOD FOR A MOBILE ROBOT」、「USER INTERFACE AND FEEDBACK SYSTEMS AND METHODS FOR A MOBILE ROBOT」及び「MODULAR EXOSKELETON SYSTEMS AND METHODS」と題され、それぞれ出願番号XX/YYY,ZZZ、XX/YYY,ZZZ、XX/YYY,ZZZ、XX/YYY,ZZZ、XX/YYY,ZZZ及びXX/YYY,ZZZを含む米国非仮出願に関する。これらの出願は、それらの全体が、全ての目的のために参照により本明細書に援用されている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】ユーザが装着している外骨格システムの実施形態の例示的な図解である。
図2】ユーザの1本の脚に結合された脚部作動ユニットの一実施形態の正面図である。
図3】ユーザの脚に結合された図3の脚部作動ユニットの側面図である。
図4図3及び4の脚部作動ユニットの斜視図である。
図5】外骨格システムの例示的な実施形態を示すブロック図である。
図6】外骨格システムを含む外骨格ネットワークの一実施形態を示し、外骨格システムは、外部デバイスに直接接続を介して及び/またはネットワークを介して操作可能に結合され、外骨格サーバ及び管理デバイスにネットワークを介して操作可能に結合される。
図7】複数の外骨格システムを含む外骨格ネットワークの別の実施形態を示し、複数の外骨格システムは、外骨格サーバ及び管理デバイスにネットワークを介して操作可能に結合される。
図8a】一実施形態による、圧縮構成の空圧アクチュエータの側面図を示す。
図8b】膨張構成での図8aの空圧アクチュエータの側面図を示す。
図9a】別の実施形態による圧縮構成での空圧アクチュエータの側断面図を示す。
図9b】膨張構成での図9aの空圧アクチュエータの側断面図を示す。
図10a】別の実施形態による圧縮構成での空圧アクチュエータの上面図を示す。
図10b】膨張構成での図10aの空圧アクチュエータの上面図を示す。
図11】一実施形態による空圧アクチュエータの拘束リブの上面図を示す。
図12a】別の実施形態による空圧アクチュエータのベローズの断面図を示す。
図12b図12aの断面を示す膨張構成での図12aの空圧アクチュエータの側面図を示す。
図13】平坦な材料の1つ以上の平面軸に沿って実質的に非伸長性であり、一方で他の方向には可撓性である、例示的な平坦な材料を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図は縮尺通りに描かれていないことと、類似する構造または機能の要素は、一般に、全図を通して説明する目的のために同様の参照番号によって表されることとに留意されたい。また、図は、好ましい実施形態の説明を容易にすることだけを意図していることにも留意されたい。図は、説明される実施形態のすべての態様を示すものではなく、本開示の範囲を限定するものではない。
【0006】
以下の本開示は、新規の外骨格デバイスの設計の例示的な実施形態も含む。様々な好ましい実施形態は、作動が統合されている脚装具、モバイル電源、及びリアルタイムにデバイスの出力挙動を決定する制御ユニットを含む。
【0007】
様々な実施形態で存在する外骨格システムの構成要素は、トルクをユーザに伝える能力を組み込む、装着式の下肢の装具である。この構成要素の好ましい一実施形態は、ユーザの膝を支持するように構成される脚装具であり、この脚装具は、伸展方向内に補助トルクを与える膝関節全体での作動を有する。この実施形態は、一連のアタッチメントを介してユーザに連結することができ、これら一連のアタッチメントはユーザの靴の上のもの、膝より下のもの、及び大腿に沿ったものを含むことができる。この好ましい実施形態は、このタイプの脚装具をユーザの両脚の上に含むことができる。
【0008】
本開示は、1つ以上の調節可能な流体アクチュエータを含む流体外骨格システムの例示的な実施形態を教示する。いくつかの好ましい実施形態は、人体の関節に適応させることができる構成で、多大なストロークの長さで様々な圧力レベルで動作できる流体アクチュエータを含む。
【0009】
本明細書で論じられるように、外骨格システム100は、様々な適切な使用のために構成され得る。例えば、図1~3は、ユーザにより使用されている外骨格システム100を示している。図1に示されているように、ユーザ101は両脚102の上に外骨格システム100を装着することができる。図2及び3は、ユーザ101の片脚102に結合されたアクチュエータユニット110の正面図及び側面図を示し、図4は、ユーザ101が装着していないアクチュエータユニット110の側面図を示す。
【0010】
図1の例に示されているように、外骨格システム100は、ユーザの左右の脚102L、102Rにそれぞれ結合されている左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rを含むことができる。様々な実施形態では、左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rは実質的に互いの鏡像であることができる。
【0011】
図1~4に示されているように、脚部アクチュエータユニット110は、継手125を介して回転可能に結合される上部アーム115及び下部アーム120を含むことができる。ベローズアクチュエータ130は、上部アーム115と下部アーム120との間に延在する。本明細書で論じられるように、1セット以上の空圧ライン145をベローズアクチュエータ130に結合して、ベローズアクチュエータ130から流体を注入すると、及び/または除去すると、ベローズアクチュエータ130が膨張して収縮し、硬直して柔軟になることができる。バックパック155は、ユーザ101によって装着されることができ、流体源、制御系、電源などのような外骨格システム100の様々な構成要素を保持することができる。
【0012】
図1~3に示されているように、脚部アクチュエータユニット110L、110Rは、それぞれユーザ101の脚102L、102Rの周りで、ユーザ101の膝103L、103Rに位置決めされている継手125を用いて結合されることができ、脚部アクチュエータユニット110L、110Rの上部アーム115は、1つ以上のカプラ150(例えば、脚102を囲むストラップ)を介して、ユーザ101の大腿部104L、104Rの周りに結合されることができる。脚部アクチュエータユニット110L、110Rの下部アーム120は、1つまたは複数のカプラ150を介して、ユーザ101の下腿部105L、105Rの周りに結合されることができる。
【0013】
脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120は、様々な適切な方法でユーザ101の脚102の周りに結合されることができる。例えば、図1~3は、脚部アクチュエータユニット110の上部アーム115及び下部アーム120及び継手125が、脚102の頂部104及び底部105の外側面(側面)に沿って結合される一例を示す。図1~3の例に示されるように、上部アーム115は2つのカプラ150を介して膝103より上の脚102の大腿部104に結合されることができ、下部アーム120は2つのカプラ150を介して膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。
【0014】
具体的には、上部アーム115は、膝103より上の脚102の大腿部104に、第一カプラ150A及び第二カプラ150Bを含む第一セットのカプラ250Aを介して結合されることができる。第一カプラ150A及び第二カプラ150Bのストラップ151が脚102の大腿部104の周りに延在している状態で、第一カプラ150A及び第二カプラ150Bは、脚102の大腿部104の外側の上に配置された剛性プレートアセンブリ215によって接合されることができる。上部アーム115は脚102の大腿部104の外側の上でプレートアセンブリ215に結合されることができることで、上部アーム115が発生した力が脚102の大腿部104に伝達されることができる。
【0015】
下部アーム120は、第三カプラ150C及び第四カプラ150Dを含む第二セットのカプラ250Bを介して、膝103より下の脚102の下腿部105に結合されることができる。カップリングブランチユニット220は、下部アーム120の遠位端部から延出してもよく、またはその遠位端部によって画定されてもよい。カップリングブランチユニット220は、第一ブランチ221を含むことができる。第一ブランチは、脚102の下腿部105上の外側位置から延出し、第一アタッチメント222が第三カプラ150Cとカップリングブランチユニット220の第一ブランチ221とに接合している状態で、膝103より下の下腿部105の前側(前方)の上にある第一アタッチメント222に対して、上向きで、かつ下腿部105の前側に向けて湾曲する。カップリングブランチユニット220は、第二ブランチ223を含むことができる。第二ブランチは、脚102の下腿部105上の外側位置から延出し、第二アタッチメント224が第四カプラ150Dとカップリングブランチユニット220の第二ブランチ223とを接合している状態で、膝103より下の下腿部105の後側(後方)の上にある第二アタッチメント224に対して、下向きで、かつ下腿部105の後側に湾曲する。
【0016】
図1~3の例に示されているように、第四カプラ150Dは、ユーザの靴191を囲み、係合するように構成されることができる。例えば、第四カプラ150Dのストラップ151は、脚102単独の下腿部105と比較して直径が大きい靴191を第四カプラ150Dが囲むことを可能にするサイズのものであることができる。また、下部アーム120及び/またはカップリングブランチユニット220の長さは、脚部アクチュエータユニット110がユーザによって装着されるときに、第四カプラ150Dが脚102の下腿部105のセクションを囲むように、第四カプラ150Dが靴191の上に位置決めされるのに、短い長さのものではなく、十分な長さのものであることができる。
【0017】
靴191への付装は、様々な実施形態にわたり変化することができる。一実施形態では、この付装は、可撓性ストラップによって達成されることができる。脚部アクチュエータユニット110とストラップとの間に所望の相対運動量で、可撓性ストラップが靴191の外周に巻装されることで、脚部アクチュエータユニット110が靴191に添着される。他の実施形態は、様々な自由度を制限するように機能することができるが、他の自由度では、脚部アクチュエータユニット110と靴191との間の所望の相対運動量を可能にする。そのような一実施形態は、靴191の背側に連結することで、デバイスと靴191との間の特異的な機械的連結を提供することができる機械的なクリップの使用を含むことができる。様々な実施形態は、機械的ねじ連結、剛性ストラップ、磁気結合、電磁結合、電気機械的結合、ユーザの靴内への挿入、剛性もしくは可撓性ケーブル、または靴への直接結合という先に列挙された設計を含むことができるがこれらに限定されない。
【0018】
外骨格システム100の別の態様は、外骨格システム100をユーザ101に固定するために使用されている適合部品であることができる。外骨格システム100が身体101で著しくドリフトすることまたは不快感を生じさせることなく、ユーザ101と外骨格システム100との間に力を効率的に伝える外骨格システム100の適合に、様々な実施形態での外骨格システム100の機能が大きく依存し得ることから、いくつかの実施形態では、外骨格システム100の適合を向上させること、及び経時的にユーザへの外骨格システム100の適合を監視することは、外骨格システム100の機能全体に望ましいことがある。
【0019】
様々な例では、異なるカプラ150は、異なる目的のために構成されることができ、主に力の伝達のためのカプラ150もあれば、外骨格システム100のアタッチメントを身体101に固定するように構成されるカプラもあることができる。単一の膝系のための好ましい一実施形態では、ユーザ101の下腿105上に位置するカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dの一方または両方)は、身体適合を対象とすることを意図するものであることができ、その結果、ユーザ101の身体に適合するように可撓性で、かつ柔軟なままであることができる。代替に、この実施形態では、脚102の大腿部104上のユーザの大腿の前面に添着するカプラ150(例えば、カプラ150A、150Bの一方または両方)は、伝動装置の必要性を対象とすることを意図するものであることができ、残りのカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dのうちの一方または両方)よりも身体への堅い付装を有することができる。様々な実施形態は、様々なストラップまたはカップリング構成を用いることができ、これらの実施形態は、任意の様々な適したストラップ、カップリングなどを含むまで拡大させることができ、カップリング構成の類似した2セットは、これらの異なる必要性を満たすことを意図するものである。
【0020】
場合によっては、継手125の設計は、ユーザ上での外骨格システム100の適合度を向上させることができる。一実施形態では、片膝の脚部アクチュエータユニット110の継手125は、膝関節の生理機能に関する一部の逸脱を有する単軸継手を使用するように設計されることができる。別の実施形態は、ヒトの膝関節の運動により良く適合する多軸膝継手を使用して、いくつかの例では、非常に良く適合した脚部アクチュエータユニット110と望ましく対にされることができる。継手125の様々な実施形態は、ボールアンドソケット継手、四節リンク機構などの上記で列挙された例示的な要素を含むことができるが、これらに限定されない。
【0021】
いくつかの実施形態は、下腿105での内反または外反の角度内の解剖学的な多様性に適合した調節を含むことができる。好ましい一実施形態は、ユーザ101の膝103の関節にまたがるクロスストラップの形態で脚部アクチュエータユニット110に組み込まれている調節を含み、クロスストラップが締着されることができると、前頭面内の膝関節にわたり、公称静止角度を変えるモーメントが与えられることができる。様々な実施形態は、以下の、継手125の動作角度を変えるように継手125にまたがるストラップ、継手125の角度を変えるように調節されることができるねじを含む機械的アセンブリ、ユーザ101のために継手125のデフォルト角度を慎重に変えるように脚部アクチュエータユニット110に追加され得る機械的インサートなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0022】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、脚102上で垂下したままであり、膝103の関節と適切に位置決めされたままであるように構成されることができる。一実施形態では、靴191に関連するカプラ150(例えば、カプラ150D)は、脚部アクチュエータユニット110に垂直方向の保定力を与えることができる。別の実施形態は、ユーザ101の下腿105上に位置決めされているカプラ150(例えば、カプラ150C、150Dの一方または両方)を使用して、ユーザ101の腓腹上で反発させることによって、脚部アクチュエータユニット110上に垂直方向の力を与える。様々な実施形態は、以下の、カプラ150(例えば、カプラ150D)を介して靴上に、または前述された別の実施形態の靴アタッチメント上に伝達される支持力、電子及び/または流体ケーブルアセンブリを介して伝達される支持力、腰ベルトへの連結を介して伝達される支持力、バックパック155、または外骨格デバイス510及び/または空圧システム520(図5を参照)用の他のハウジングを介して伝達される支持力、ストラップまたはハーネスを介してユーザ101の肩に伝達される支持力などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0023】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、脚102に限られた数のアタッチメントを用いて、ユーザの脚102から離隔されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザ101の脚102に対して3つのアタッチメントからなること、またはそれらから本質的になることができる(つまり、第一及び第二アタッチメント222、224及び215を介して)。様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110の下腿部105への結合は、下腿部105の前側及び後側にある第一及び第二アタッチメントからなること、またはそれから本質的になることができる。様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110の大腿部104への結合は、単一外側カップリングからなること、またはそれから本質的になることができ、この単一外側カップリングは、1つ以上のカプラ150(例えば、図1~4に示されるような2つのカプラ150A、150B)に関連付けられることができる。様々な実施形態では、そのような構成は、被験体の活動中の使用に特異的な力伝達に基づいていることが望ましい場合がある。したがって、様々な実施形態でのユーザ101の脚102へのアタッチメントまたはカップリングの数及び位置は、単一設計の選択ではなく、1つ以上の選択された標的のユーザ活動に対して特異的に選択されることができる。
【0024】
カプラ150の特異的な実施形態が本明細書に示されているが、さらなる実施形態では、本明細書で論じられるそれらのような構成要素は、同じ機能を生成する代替構造体によって動作可能に置き換えられることができる。例えば、ストラップ、バックル、パッドなどが様々な例で示されているが、さらなる実施形態は、様々な適したタイプのもので、かつ様々な適した要素を備えたカプラ150を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、Velcroフックアンドループストラップなどを含むことができる。
【0025】
図1~3は、継手125の回転軸が膝103の回転軸に平行して配置される状態で、継手125が膝103の側方に隣接して配置される外骨格システム100の一例を示す。いくつかの実施形態では、継手125の回転軸は、膝103の回転軸と一致していることができる。いくつかの実施形態では、継手は、膝103の前側、膝103の後側、膝103の内側などに配置されることができる。
【0026】
様々な実施形態において、継手構造125は、ベローズアクチュエータ130内のアクチュエータ流圧によって発生する力が、瞬間中心(空間に固定されていても固定されていなくてもよい)の周りに向けられることができるように、ベローズアクチュエータ130を拘束することができる。外旋もしくは回転式継手、または曲面上で摺動する本体の場合によっては、この瞬間中心は、継手125の瞬間回転中心または曲面と一致していることができる。脚部アクチュエータユニット110によって回転式継手125の周りに発生する力を使用して、瞬間中心の周りにモーメントを加えることができるだけでなく、さらにその力を使用して、指向性の力を加えることができる。直動関節または線形継手(レール上のスライドなど)の一部の場合には、瞬間中心は運動学的に無限大にあるとみなすことができ、その場合、この無限の瞬間中心に向けられた力を、直動関節の運動軸に沿って向けられた力とみなすことができる。様々な実施形態において、回転式継手125が機械的ピボット機構から構築されることは十分であり得る。そのような実施形態では、継手125は、画定するのが容易であり得る固定の回転の中心を有することができ、ベローズアクチュエータ130は、継手125に対して移動することができる。さらなる実施形態では、継手125が、単一の固定の回転の中心を備えていない複雑なリンク機構を含むことは、有益であり得る。さらに別の実施形態では、継手125は、固定継手ピボットを備えていない屈曲設計を含むことができる。またさらなる実施形態では、継手125は、人間の関節、ロボットの継手などの構造を含むことができる。
【0027】
様々な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110(例えば、ベローズアクチュエータ130、継手構造125などを含む)をシステムに統合して、脚部アクチュエータユニット110の生成された指向力を使用して、様々なタスクを達成することができる。いくつかの例で、脚部アクチュエータユニット110が人体を支えるように構成されるか、動力付き外骨格システム100に含まれる場合、脚部アクチュエータユニット110は、1つまたは複数の独自の利点を有することができる。例示的な実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザの膝関節103の周りの人間のユーザの動きを助けるように構成することができる。これを行うために、いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の瞬間中心は、ユーザ101の膝103の瞬間回転中心と一致またはほぼ一致するように設計することができる。例示的な一構成では、脚部アクチュエータユニット110は、図1~3に示すように膝関節103の外側に配置することができる。様々な例では、人間の膝関節103は、脚部アクチュエータユニット110の継手125として(例えば、それに加えて、またはその代わりに)機能することができる。
【0028】
明確にするために、本明細書で説明される例示的な実施形態は、本開示内で説明される脚部アクチュエータユニット110の潜在的な用途を制限するものとみなされるべきではない。脚部アクチュエータユニット110は、1つ以上の肘、1つ以上の殿部、1本以上の指、1つ以上の足首、脊椎、または首を含むがこれらに限定されない身体の他の関節上で使用されることができる。いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、人体上ではない用途に、例えば、ロボット工学、汎用作動、動物外骨格などに使用されることができる。
【0029】
また、実施形態は、様々な適した用途、例えば、戦術用途、医療用途、または労働用途などに使用される、または適合されることができる。それらのような用途の例は、参照により本明細書に援用されている、2017年11月27日に出願され、「PNEUMATIC EXOMUSCLE SYSTEM AND METHOD」と題された、代理人整理番号0110496-002US1を有する米国特許出願第15/823,523号、及び2018年4月13日に出願され、「LEG EXOSKELETON SYSTEM AND METHOD」と題された、代理人整理番号0110496-004US0を有する米国特許出願第15/953,296号で見いだされることができる。
【0030】
いくつかの実施形態は、本明細書で説明されるように、直線作動で適用するために、脚部アクチュエータユニット110の構成を適用することができる。例示的な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、2層不浸透性/非伸張性構造を含むことができ、1つ以上の拘束リブの一端は、所定の位置でベローズアクチュエータ130に固定されることができる。種々の実施形態における継手構造125は、一対の直線ガイドレールの一連のスライドとして構成することができ、1つ以上の拘束リブの残りの端部はスライドに接続される。したがって、流体アクチュエータの動きと力は、直線レールに沿って拘束され、方向付けられる。
【0031】
図5は、空圧システム520に動作可能に接続される外骨格デバイス510を含む外骨格システム100の例示的な実施形態のブロック図である。空圧システム520が図5の例に使用されているが、さらなる実施形態は任意の適切な流体システムを含んでもよく、または外骨格システム100が電動機などによって作動するようないくつかの実施形態では、空圧システム520は存在しなくてもよい。
【0032】
この例での外骨格デバイス510は、プロセッサ511、メモリ512、1つまたは複数のセンサ513、通信ユニット514、ユーザインタフェース515、及び電源516を備える。複数のアクチュエータ130は、それぞれの空圧ライン145を介して空圧システム520に動作可能に結合される。複数のアクチュエータ130は、本体100の左側と右側に位置決めされる一対の膝用アクチュエータ130L及び130Rを含む。例えば、上述されているように、図5に示されている例示的な外骨格システム100は、外骨格デバイス510及び空圧システム520の一方もしくは両方、またはそれらの1つ以上の構成要素がバックパック155(図1を参照)内にもしくはその周りに格納されている、またはその他の方法でユーザ101によって取り付けられている、装着されているもしくは保持されている状態で、左右の脚部アクチュエータユニット110L、110Rを、図1及び2に示されるように身体101のそれぞれの側面上に含むことができる。
【0033】
したがって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、様々なユーザの活動中に外部電源なしで長期間電力を供給されて動作するように構成される、完全に移動式で自立型のシステムであることができる。したがって、アクチュエータユニット(複数可)110、外骨格デバイス510及び空圧システム520のサイズ、重量及び構成は、様々な実施形態では、そのような移動式で自立型の動作のために構成されることができる。
【0034】
様々な実施形態において、例示的なシステム100は、外骨格システム100を着用しているユーザ101の動きを移動及び/または強化するように構成することができる。例えば、外骨格デバイス510は、空圧システム520に命令を提供することができ、それにより空圧ライン145を介してベローズアクチュエータ130を選択的に膨張及び/または収縮させることができる。ベローズアクチュエータ130のこのような選択的膨張及び/または収縮は、一方または両方の脚102を動かして及び/またはサポートして、身体の動き、例えば歩行、走行、ジャンプ、登ること、持ち上げること、投げること、しゃがむこと、スキーすることなどを生じさせる及び/または増強することができる。
【0035】
場合によっては、外骨格システム100は、モジュラ構成での複数の構成をサポートするように設計されることができる。例えば、一実施形態は、ユーザ101が着用しているアクチュエータユニット110の数に応じて片膝構成か両膝構成かいずれかで動作するように設計されるモジュラ構成である。例えば、外骨格デバイス510は、空圧システム520及び/または外骨格デバイス510に結合されるアクチュエータユニット110の数(例えば、1つまたは2つのアクチュエータユニット110)を決定することができ、外骨格デバイス510は、検出されたアクチュエータユニット110の数に基づいて動作能力を変えることができる。
【0036】
さらなる実施形態では、空圧システム520は、手動で制御する、一定の圧力を加えるように構成する、または他の任意の適切な方法で動作させることができる。一部の実施形態では、そのような動きは、外骨格システム100を着用しているユーザ101、または別の人物によって、制御及び/またはプログラムすることができる。一部の実施形態では、外骨格システム100は、ユーザ101の動きによって制御することができる。例えば、外骨格デバイス510は、ユーザが歩行して荷物を運んでいることを感知でき、アクチュエータ130を介してユーザに電動アシストをもたらして、荷及び歩行に関連する運動を軽減することができる。同様に、ユーザ101が外骨格システム100を着用する場合、外骨格システム100はユーザ101の動きを感知することができ、アクチュエータ130を介してユーザへの電動アシストをもたらして、スキー中のユーザへの支えを増強または提供することができる。
【0037】
したがって、様々な実施形態において、外骨格システム130は、直接的なユーザとの対話なしで自動的に反応することができる。さらなる実施形態では、コントローラ、ジョイスティック、音声制御、または思考の制御などのユーザインタフェース515により、動きをリアルタイムで制御することができる。さらに、一部の動作は、完全に制御されるのではなく、先に事前のプログラムをして、選択的にトリガ(例えば、前方に歩く、座る、しゃがむ)することができる。いくつかの実施形態において、動きは一般化された命令によって制御され得る(例えば、A地点からB地点まで歩いて、棚Aから箱を取り出して、棚Bまで移す)。
【0038】
ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の電源のオンとオフ、外骨格システム100の動きの制御、外骨格システム100のセッティングの構成などを含む外骨格システム100の様々な態様をユーザ101が制御することを可能にし得る。ユーザインタフェース515は、タッチスクリーン、1つ以上のボタン、オーディオ入力などのような様々な適した入力要素を含むことができる。ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の周りの様々な適した位置にあることができる。例えば、一実施形態では、ユーザインタフェース515は、バックパック155のストラップなどの上に配置されることができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、スマートフォン、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイスなどのユーザデバイスによって定義されることができる。
【0039】
様々な実施形態では、電源516は、外骨格システム100に動作電力を供給するモバイル電源であることができる。好ましい一実施形態では、パワーパックユニットは、脚部アクチュエータユニット110の空圧作動の連続動作に必要な空圧システム520(例えば、コンプレッサ)及び/または電源(例えば、バッテリ)の一部またはすべてを含む。そのようなパワーパックユニットの内容は、特異的な実施形態に使用されるように構成される特異的な作動アプローチに相関されることができる。いくつかの実施形態では、パワーパックユニットのみがバッテリを含み、電気機械的に作動したシステム、または空圧システム520及び電源516が分離しているシステムでの場合にそうであり得る。パワーパックユニットの様々な実施形態は、次の物品、空圧コンプレッサ、バッテリ、高圧格納型空圧チャンバ、油圧ポンプ、空圧セーフティコンポーネント、電動機、電動機ドライバ、マイクロプロセッサなどのうちの1つ以上の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。したがって、パワーパックユニットの様々な実施形態は、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520の要素のうちの1つ以上を含むことができる。
【0040】
それらのような構成要素は、様々な適した方法でユーザ101の身体の上に構成されることができる。好ましい一実施形態は、実質的な機械力を脚部アクチュエータユニット110に伝えるいかなる方法でも脚部アクチュエータユニット110に動作可能に結合されない、胴体に装着したパック内にパワーパックユニットを含むことである。別の実施形態は、パワーパックユニットまたはその構成要素を脚部アクチュエータユニット110自体に統合することを含む。様々な実施形態は、以下の構成、胴体のバックパック内への取り付け、胴体のメッセンジャーバッグ内への取り付け、殿部のバッグへの取り付け、脚への取り付け、装具の構成要素への統合などを含むことができるが、これらに限定されない。さらなる実施形態は、パワーパックユニットの構成要素を分離させ、それらをユーザ101上の様々な構成に分散させることができる。そのような実施形態は、空圧コンプレッサをユーザ101の胴体上に構成してから、バッテリを外骨格システム100の脚部アクチュエータユニット110内に統合してもよい。
【0041】
様々な実施形態での電源516の一態様は、動作のために装具に操作可能なシステム電源を渡すような方法で装具の構成要素に接続される必要があることである。好ましい一実施形態は、電源516及び脚部アクチュエータユニット110を接続するために電気ケーブルを使用することである。他の実施形態は、電気ケーブル及び空圧ライン145を使用して、電力及び空圧を脚部アクチュエータユニット110に送達することができる。様々な実施形態は、以下の接続、空圧ホース、油圧ホース、電気ケーブル、無線通信、無線給電などのいずれかの構成を含むことができるが、これらに限定されない。
【0042】
いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110と電源516及び/または空圧システム520との間にケーブル接続(例えば、空圧ライン145及び/または電力ライン)の機能を拡張する二次的な特徴を含むことが望ましい場合がある。好ましい一実施形態は引き込み式ケーブルを含み、この引き込み式ケーブルは、ケーブルに残るゆるみを少なくした状態でユーザに対して張設するようにケーブルを維持する機械的保定力が小さいように構成される。様々な実施形態は、以下の二次的な特徴、引き込み式ケーブル、流体と電力との両方を含む単一ケーブル、磁気で接続された電気ケーブル、機械的なクイックリリース、指定された引張力で解放するように設計されたブレーカウェイコネクション、ユーザの衣類上の機械的保定特徴への統合などの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。さらに別の実施形態は、ユーザ101とケーブル長との間の幾何学的差異を最小にするような方法でケーブルを配線することを含むことができる。胴体電源を備えた両膝構成におけるそのような一実施形態は、ユーザの胴体下部に沿ってケーブルを配線し、電源バッグの右側をユーザの左膝に接続することができる。そのような配線により、ユーザの通常の可動域全体で長さの幾何学的差異を許容することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において懸念となり得る1つの特異的な追加の特徴は、外骨格システム100の適切な熱管理の必要性である。その結果、熱を制御するという利点のために特異的に統合されることができる様々な特徴がある。好ましい一実施形態は、露出型ヒートシンクを環境に統合することで、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520の要素は、周囲気流を使用した自然な冷却によって熱を環境に直接消散させることが可能になる。別の実施形態は、バックパック155または他のハウジング内の内部エアチャネルを介して周囲空気を送ることで、内部冷却が可能になる。さらに別の実施形態は、バックパック155または他のハウジングにスクープを導入することで、内部チャネルを介した気流が可能になることによって、この機能を拡張することができる。様々な実施形態は、以下の、高熱構成要素に直接連結される露出型ヒートシンク、水冷または流体冷却の熱管理システム、電動ファンまたはブロワの導入による強制空冷、ユーザに直接接触させないように外部シールドされたヒートシンクなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0044】
場合によっては、追加の特徴をバックパック155または他のハウジングの構造に統合して、外骨格システム100に追加の特徴を提供することが有益であることがある。好ましい一実施形態は、小型パッケージ内の外骨格デバイス510及び/または空圧システム520に加えて脚部アクチュエータユニット110の格納をサポートするための機械的アタッチメントの統合である。そのような実施形態は、アクチュエータユニット110の上部または下部アーム115、120をバックパック155に保持する機械式クラスプと共に、バックパック155に対して脚部アクチュエータユニット110を固定することができる展開可能なポーチを含むことができる。別の実施形態は、ユーザ101が水筒、食品、個人用電子機器、及び他の私物などの追加の物品を保持することができるように、バックパック155に収納容量を含めることである。様々な実施形態は、以下の、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520からの熱気流によって加熱される加温ポケット、バックパック155の内部の追加の気流を促進するエアスクープ、バックパック155をユーザにより密着してフィットさせるためのストラップ、防水保管、温度調節保管などのような他の追加の特徴を含むことができるが、これらに限定されない。
【0045】
モジュラ構成では、いくつかの実施形態で外骨格デバイス510及び/または空圧システム520が、外骨格システムの様々な可能な構成の動力、流体、感知及び制御の要件及び機能をサポートするように構成されることができることが必要とされる場合がある。好ましい一実施形態は、両膝構成または片膝構成(すなわち、ユーザ101上の1つまたは2つの脚部アクチュエータユニット110を備えた)に動力を供給するタスクを課され得る、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520を含むことができる。そのような外骨格システム100は、両方の構成の要件をサポートしてから、所望の動作構成の決定または指示に基づいて、動力、流体、感知及び制御を適切に構成することができる。複数のバッテリなどの潜在的なモジュラシステム構成のアレイをサポートするために、様々な実施形態が存在する。
【0046】
様々な実施形態において、外骨格デバイス100は、以下により詳細に、または参照により本明細書に組み込まれる関連出願に記載される方法または方法の一部を実行するように動作可能であってよい。例えば、メモリ512は、プロセッサ511によって実行される場合、外骨格システム100に、本明細書、または参照により本明細書に組み込まれる関連出願に記載された方法または方法の一部を実行させることができる非一時的なコンピュータ可読命令(例えば、ソフトウェア)を含むことができる。
【0047】
このソフトウェアは、センサ513または他のソースからの信号を解釈して、ユーザに所望の利益を提供するためにどのように外骨格システム100を操作したら最適かを決定する様々な方法を具現化することができる。以下に記載の特異的な実施形態は、そのような外骨格システム100またはセンサデータのソースに適用されることができるセンサ513に対する制限を黙示するために使用されるべきではない。いくつかの例示的な実施形態は、決定を導くために特異的な情報を必要とし得るが、外骨格システム100が必要とするであろうセンサ513の明示的なセットを作成せず、さらなる実施形態は、センサ513の様々な適切なセットを含み得る。さらに、センサ513は、外骨格デバイス510、空圧システム520、1つまたは複数の流体アクチュエータ130などのうちの一部として含む、外骨格システム100上の様々な適切な位置にあることができる。したがって、図5の例示的な図解は、センサ513が外骨格デバイス510またはその一部に排他的に配置されることを黙示すると解釈されるべきではなく、そのような図解は単純化及び明確化のために提供されているに過ぎない。
【0048】
制御ソフトウェアの一態様は、所望の応答を提供する、脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520の動作制御であることができる。動作制御ソフトウェアには、様々な適切な応答性があり得る。例えば、以下でより詳細に説明されるように、1つは、脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス510、及び空圧システム520の動作のためのベースラインフィードバックを開発することに応答可能であり得る低レベル制御であり得る。もう1つは、センサ513からのデータに基づいてユーザ101の意図した操作を識別することで、1つ以上の識別された意図した操作に基づいて外骨格システム100を動作させることに応答可能であり得る意図認識であり得る。さらなる例は、ユーザ101を最良に支援するために外骨格システム100が発生する必要がある所望のトルクを選択することを含むことができる基準生成を含むことができる。動作制御ソフトウェアの応答性を説明するためのこの例示的なアーキテクチャが、単に説明を目的としたものであり、外骨格システム100のさらなる実施形態に展開されることができる多種多様なソフトウェアアプローチを決して限定しないことに留意されたい。
【0049】
制御ソフトウェアによって実装される1つの方法は、外骨格システム100の低レベル制御及び通信のためのものであり得る。これは、特異的な継手及びユーザのニーズによって要求される通りに様々な方法を介して達成されることができる。好ましい実施形態では、動作制御は、ユーザの関節で脚部アクチュエータユニット110によって所望のトルクを与えるように構成される。そのような場合、外骨格システム100は、外骨格システム100のセンサ513からのフィードバックに応じて、脚部アクチュエータユニット110によって所望の継手トルクを達成するために、低レベルのフィードバックを生成することができる。例えば、そのような方法は、1つ以上のセンサ513からセンサデータを取得することと、脚部アクチュエータユニット110によるトルクにおける変化が必要かどうかを決定することと、そうである場合、脚部アクチュエータユニット110によって標的継手トルクを達成するように空圧システム520に脚部アクチュエータユニット110の流体状態を変化させることと、を含むことができる。様々な実施形態は、以下の、現在のフィードバック、記録された挙動再生、位置に基づいたフィードバック、速度に基づいたフィードバック、フィードフォワード応答、所望の流量をアクチュエータ130に注入するように流体システム520を制御するボリュームフィードバックなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0050】
動作制御ソフトウェアによって実装される別の方法は、ユーザの意図した挙動の意図認識のためのものであることができる。動作制御ソフトウェアのこの部分は、いくつかの実施形態では、システム100が考慮するように構成される許容可能な挙動の任意のアレイを指示することができる。好ましい一実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの特異的な状態、すなわち、歩行中及び非歩行中を識別するように構成される。そのような実施形態では、意図認識を完了するために、外骨格システム100は、ユーザ入力及び/またはセンサ読み出し値を使用して、歩行中に支援動作を提供することが安全である場合、望ましい場合、または適切である場合を識別することができる。例えば、いくつかの実施形態では、意図認識は、ユーザインタフェース515を介して受信した入力に基づいていることができ、その入力は歩行中及び非歩行中という入力を含むことができる。したがって、いくつかの例では、ユーザインタフェースは、歩行中及び非歩行中からなるバイナリ入力用に構成されることができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、意図認識の方法は、外骨格デバイス510がセンサ513からデータを取得することと、取得されたデータの少なくとも一部に基づいて、データが歩行中及び非歩行中のユーザ状態に対応するかどうかを決定することと、を含むことができる。状態における変化が識別された場合、外骨格システム100は、現在の状態で動作するように再構成されることができる。例えば、外骨格デバイス510は、ユーザ101が座っているなどの非歩行中の状態にあると決定することができ、非歩行中構成で動作するように外骨格システム100を構成することができる。例えば、そのような非歩行中構成は、歩行中構成と比較して、より広い可動域を与えること、脚部作動ユニット110にトルクを与えない、または最小限のトルクを与えることと、処理と流体操作を最小にすることにより、動力と流体を節約することと、より多種多様なスキー以外の動きをサポートするためにシステムにアラートを出させることとができる。
【0052】
外骨格デバイス510は、ユーザ101の活動を監視することができ、ユーザが歩行中である、または歩こうとしていることを(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)決定することができ、次いで、外骨格システム100が歩行中構成で動作するように構成することができる。例えば、そのような歩行中構成により、非歩行中構成と比較して、スキー中に存在する可動域をより制限する(非歩行中の動きとは対照的に) ことが可能になることと、スキーをサポートするために外骨格システム100の処理及び流体応答を増加させることによって、高いまたは最大のパフォーマンスを提供することなどができる。ユーザ101が歩行セッションを終了し、休んでいると識別されるときなどに、外骨格システム100は、ユーザが歩行中でなくなると決定することができ(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)、次いで、外骨格システム100が非歩行中構成で動作するように構成することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、困難な歩行中、適度な歩行中、軽い歩行中、下り坂、上り坂、ジャンプ、レクリエーション、スポーツ、ランニングなどを含む、外骨格システム100によって(例えば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)決定されることができる複数の歩行中状態または歩行中サブ状態があることができる。それらのような状態は、歩行の難易度、ユーザの能力、地形、気象条件、標高、歩行面の角度、所望のパフォーマンスレベル、省電力などに基づき得る。したがって、様々な実施形態では、外骨格システム100は、多種多様な要因に基づいて様々な特異的なタイプの歩行または動きに適合することができる。
【0054】
動作制御ソフトウェアによって実装される別の方法は、支援を提供する特異的な継手の所望の基準挙動の開発であることができる。制御ソフトウェアのこの部分は、識別された操作をレベル制御と結びつけることができる。例えば、外骨格システム100が意図されたユーザ操作を識別するとき、ソフトウェアは、脚部作動ユニット110内のアクチュエータ130によって望まれるトルクまたは位置を規定する基準挙動を生成することができる。一実施形態では、動作制御ソフトウェアは、構成アクチュエータ130を介して脚部作動ユニット110に膝103での機械的ばねをシミュレートさせるための基準を生成する。動作制御ソフトウェアは、膝関節角度の線形関数である膝関節でのトルク基準を生成することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、一定の標準的な空気量を空圧アクチュエータ130に提供するための基準量を生成する。これにより、空圧アクチュエータ130は、1つ以上のセンサ513からのフィードバックを通じて識別されることができる膝の角度に関係なく、アクチュエータ130内に一定の空気量を維持することによって、機械的ばねのように動作することが可能になる。
【0055】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアによって実装される方法は、歩行中、動作中、起立中、またはランニング中にユーザ101のバランスを評価することと、ユーザの現在のバランスプロファイル外にある脚102への膝補助を指示することによってユーザ101がバランスを保ったままであるように促すような方法でトルクを送ることと、を含むことができる。したがって、外骨格システム100を操作する方法は、左右の脚部作動ユニット110L、110R、及び/または位置センサ、加速度計などの環境センサの構成に基づいて、ユーザ101のバランスプロファイルを示すセンサデータを外骨格デバイス510がセンサ510から取得することを含むことができる。さらに、方法は、取得されたデータに基づいて、外側及び内側の脚を含むバランスプロファイルを決定することと、次いで、外側の脚として識別された脚102に関連付けられた作動ユニット110へのトルクを増加させることと、をさらに含むことができる。
【0056】
様々な実施形態は、体位の運動学的推定値、関節運動プロファイル推定値、及び身体の姿勢の観測推定値を使用することができるが、これらに限定されない。2本の脚102を協調させてトルクを発生する方法には、最大に屈曲した脚にトルクをガイドすること、両脚にわたる膝の角度の平均量に基づいてトルクをガイドすること、トルクを速度または加速度に応じてスケールすることなどを含むがこれらに限定されない、様々な他の実施形態が存在する。さらに別の実施形態が、線形の組み合わせ、操作の特異的な組み合わせ、または非線形の組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々な事項での様々な個別の基準生成方法の組み合わせを含むことができることにも留意されたい。
【0057】
別の実施形態では、動作制御方法は、2つの主な基準生成技術、すなわち、1つは静的支援に焦点を当てた基準と、もう1つはユーザ101を自分の今後の挙動に導くことに焦点を当てた基準とを組み合わせることができる。いくつかの例では、ユーザ101は、外骨格システム100を使用している間に望ましい予測支援の程度を選択することができる。例えば、ユーザ101が予測支援量を多くするように指示することで、外骨格システム100は、非常に応答性が高くなるように構成されることができ、困難な地形にいる熟練したオペレータのために適切に構成され得る。また、ユーザ101が予測支援量をごくわずかにしたいと指示することができると、システムパフォーマンスは、遅くなることができ、学習中のユーザまたはあまり困難でない地形に対してより適切に合わされてもよい。
【0058】
様々な実施形態は、様々な方法でユーザの意図を取り込むことができ、上記に提示された例示的な実施形態は、決して限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、外骨格システム100の決定及び操作方法は、参照により本明細書に援用されている、2018年2月2日に出願された「SYSTEM AND METHOD FOR USER INTENT RECOGNITION」と題された、代理人整理番号0110496-003US0を有する米国特許出願第15/887,866号のシステム及び方法を含むことができる。また、様々な実施形態は、連続的なユニットとして、またはわずかな指示値のみを伴う個別のセッティングとして含む様々な方法にユーザの意図を使用することができる。
【0059】
時には、デバイスパフォーマンスまたはユーザエクスペリエンスを最大にするために、動作制御ソフトウェアがその制御を、二次的または追加の目的を考慮するように操作することが有益な場合がある。一実施形態では、外骨格システム100は、異なる標高での空気密度の変化を考慮するための標高認識制御を中央コンプレッサ、または空圧システム520の他の構成要素を介して提供することができる。例えば、動作制御ソフトウェアは、システムがセンサ513などからのデータに基づいてより高い標高で動作していることを識別し、コンプレッサによって消費される電力を維持するために、より多くの電流をコンプレッサに供給することができる。したがって、空圧外骨格システム100を動作させる方法は、空圧外骨格システム100が動作している空気密度を示すデータ(例えば、標高データ)を取得することと、取得されたデータに基づいて空圧システム520の最適な動作パラメータを決定することと、決定された最適な動作パラメータに基づいて動作を構成することと、を含むことができる。さらなる実施形態では、空気量に影響する可能性がある環境温度に基づいて、動作量などの空圧外骨格システム100の動作を調整することができる。
【0060】
別の実施形態では、外骨格システム100は、周囲の可聴ノイズレベルを監視し、システムのノイズプロファイルを低減させるように外骨格システム100の制御挙動を変えることができる。例えば、ユーザ101が静かな公共の場所にいる、または静かに一人で、もしくは他の人と一緒に、ある場所を楽しんでいる場合、脚部作動ユニット110の作動に関連するノイズ(例えば、コンプレッサを作動させるノイズ、またはアクチュエータ130を膨張させる、もしくは収縮させるノイズ)は望ましくない可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、センサ513は、周囲のノイズレベルを検出するマイクロフォンを含むことができ、ある一定の閾値を周囲のノイズ量が下回る場合に静音モードで動作するように外骨格システム100を構成することができる。そのような静音モードは、空圧システム520もしくはアクチュエータ130の要素をより静かに動作させるように構成してもよく、またはそれらのような要素によって生じるノイズの頻度を遅延させてもよい、もしくは低減させてもよい。
【0061】
モジュラシステムの場合、様々な実施形態では、外骨格システム100内で動作する脚部作動ユニット110の数に基づいて異なるように動作制御ソフトウェアが操作することが望ましいことがある。例えば、いくつかの実施形態では、モジュラ両膝外骨格システム100(例えば、図1及び2を参照)は、2つの脚部作動ユニット110のうちの1つだけがユーザ101によって装着されている片膝構成でも動作することができ(例えば、図3及び4を参照)、外骨格システム100は、両脚構成の場合に片脚構成と比較して異なる基準を生成することができる。そのような実施形態は、外骨格システム100が両方の脚部作動ユニット110からの入力を使用して、所望の動作を決定する場合の基準を生成するための協調制御アプローチを使用することができる。ただし、片脚構成では、利用可能なセンサ情報が変わっている可能性があるため、様々な実施形態では、外骨格システム100は異なる制御方法を実装することができる。様々な実施形態では、これは、所与の構成について外骨格システム100のパフォーマンスを最大にするように、または外骨格システム100で動作する1つもしくは2つの脚部作動ユニット110が存在することに基づいて利用可能なセンサ情報での差異を考慮するように、行われることができる。
【0062】
したがって、外骨格システム100を動作させる方法は、外骨格システム100で動作している脚部作動ユニット110が1つか2つかを外骨格デバイス510が決定することと、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の数に基づいて制御方法を決定することと、選択された制御方法を用いて外骨格システム100を実装して操作することと、というスタートアップシーケンスを含むことができる。外骨格システム100を動作させるさらなる方法は、外骨格システム100で動作している作動ユニット110を外骨格デバイス510によって監視することと、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の数における変化を決定することと、次いで、外骨格システム100で動作している作動ユニット110の新しい数に基づいて制御方法を決定して変更することと、を含むことができる。
【0063】
例えば、外骨格システム100は、2つの作動ユニット110で、かつ第一制御方法で動作していることができる。ユーザ101は、作動ユニット110のうちの1つを係脱することができ、外骨格デバイス510は、作動ユニット110のうちの1つの喪失を識別することができ、外骨格デバイス510は、作動ユニット110のうちの1つの喪失に適応する、新しい第二制御方法を決定して実装することができる。いくつかの例では、アクティブな作動ユニット110の数に適合することにより、作動ユニット110のうちの1つが使用中に破損する、または遮断される場合でも、外骨格システム100が自動的に適合することができるので、外骨格システム100がアクティブな作動ユニット110を1つしか有していないにもかかわらず、中断することなく、ユーザ101が作業または移動をさらに続けることができるという利益がもたらされることができる。
【0064】
様々な実施形態では、動作制御ソフトウェアは、個々の作動ユニット110または脚102の間でユーザのニーズが異なる制御方法を適合することができる。そのような実施形態では、外骨格システム100が各作動ユニット110で生成されるトルク基準を変更して、ユーザ101のエクスペリエンスに合わせることが有益であり得る。一例は、ユーザ101が片方の脚102に重大な脱力の問題を抱えているが、他方の脚102にはわずかな脱力の問題しかない両膝外骨格システム100(例えば、図1を参照)のものである。この例では、外骨格システム100は、ユーザ101のニーズを最もよく満たすために、影響の大きい肢と比較して、影響の少ない肢での出力トルクをスケールダウンするように構成されることができる。
【0065】
肢の強さの差異に基づいたそのような構成は、外骨格システム100によって自動的に行われてもよく、及び/またはユーザインタフェース515などを介して構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザ101が外骨格システム100を使用している間に、ユーザ101の両脚102での相対的な強さまたは弱さをテストすることができる較正テストを実行することができ、両脚102で識別された強さまたは弱さに基づいて外骨格システム100を構成することができる。そのようなテストは、両脚102の全体的な強さもしくは弱さを識別してもよく、または四頭筋、ふくらはぎ、大腿屈筋、殿筋、腓腹筋、大腿部、縫工筋、ヒラメ筋などの特異的な筋肉もしくは筋群の強さもしくは弱さを識別してもよい。
【0066】
外骨格システム100を操作する方法の別の態様は、外骨格システム100を監視する制御ソフトウェアを含むことができる。そのようなソフトウェアの監視の態様は、いくつかの例では、ユーザの理解及びデバイスパフォーマンスを促進するために、外骨格システム100に状況認識及びセンサ情報の理解を提供する試みの中で通常動作の間、外骨格システム100及びユーザ101の状態を監視することに焦点を当てることができる。そのような監視ソフトウェアの一態様は、所望のパフォーマンス能力を達成するためのデバイスの理解を提供するために、外骨格システム100の状態を監視することであり得る。これの一部は、身体姿勢を推定するシステムの開発であり得る。一実施形態では、外骨格デバイス510は、オンボードセンサ513を使用して、ユーザの姿勢のリアルタイムの理解を高める。換言すれば、センサ513からのデータは、作動ユニット110の構成を決定するために使用されることができ、この構成は、他のセンサデータと共に、作動ユニット110を装着しているユーザ101のユーザの姿勢または身体構成の推定を推測するために使用されることができる。
【0067】
時には、いくつかの実施形態では、感知モダリティが存在しない、またはハードウェアに実際に統合されることができないため、外骨格システム100がシステムの姿勢のすべての重要な態様を直接感知することは非現実的または不可能であることがある。結果として、いくつかの例での外骨格システム100は、ユーザの身体の基礎となるモデルと、ユーザが装着している外骨格システム100とに基づいたセンサ情報の融合された理解に依存することができる。両脚膝補助用外骨格システム100の一実施形態では、外骨格デバイス510は、ユーザの下肢及び胴体セグメントの基礎となるモデルを使用して、本来であれば遮断されているセンサ513間の関係制約を強化することができる。そのようなモデルにより、外骨格システム100は、身体によって作成されるユーザの運動連鎖を通じて2本の脚102が機械的に連結されているという点で、これら2本の脚の制約された動きを理解することが可能になる。このアプローチは、膝の向きの推定値が適切に制約され、生体力学的に妥当であることを確保するために使用されることができる。様々な実施形態では、外骨格システム100は、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520に埋め込まれたセンサ513を含み、システムの姿勢のさらなる全体像を提供することができる。さらに別の実施形態では、外骨格システム100は、姿勢推定の動作に追加の制約を提供する試みの中でアプリケーションにユニークな論理制約を含むことができる。これは、いくつかの実施形態では、外骨格システム100が外部からのGPS信号を拒否する、または地磁気が歪んでいる場合、高度に動的なアクションなどに、グラウンドトゥルース情報が利用できない状況では望ましいことがある。
【0068】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100に基づいた位置及び/または位置属性の構成での変更は、自動的に、及び/またはユーザ101からの入力によって実行されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、位置及び/または位置属性に基づいた構成での変更について1つ以上の提案を提供することができ、ユーザ101はそれらのような提案を受け入れることを選択することができる。さらなる実施形態では、外骨格システム100に基づいた位置及び/または位置属性の一部またはすべての構成は、ユーザインタラクションなしで自動的に発生することができる。
【0069】
様々な実施形態は、動作全体を通して外骨格システム100からのデータの収集及びストレージを含むことができる。一実施形態では、これは、外骨格デバイス510上で収集されたデータを、利用可能な無線通信プロトコルによって通信ユニット(複数可)514を介してクラウドストレージ位置にライブストリーミングすること、またはそのようなデータを外骨格デバイス510のメモリ512に格納することを含むことができ、そのようなデータは、通信ユニット(複数可)514を介して別の位置にアップロードされてもよい。例えば、外骨格システム100がネットワーク接続を取得すると、記録されたデータは、利用可能なデータ接続によってサポートされる通信速度でクラウドにアップロードされることができる。様々な実施形態は、これの変形形態を含むことができるが、このような外骨格システム100用に後で取得するために、外骨格システム100に関するデータをローカル及び/またはリモートに収集して格納するための監視ソフトウェアの使用は、様々な実施形態に含まれ得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、そのようなデータが記録されていると、そのデータを様々な異なる用途に使用することが望ましい場合がある。そのような1つの用途は、注目すべきデバイスシステムの問題を識別する試みの中で、外骨格システム100でのさらなる監督機能を開発するためのデータの使用であることができる。一実施形態は、様々な用途にわたってパフォーマンスが有意に変化した複数の中から、特異的な外骨格システム100または脚部アクチュエータユニット110を識別するためのデータの使用であることができる。データの別の使用は、ユーザ101がどのようにスキーをするかのより良い理解を得るために、それをユーザ101に返すことであり得る。これの一実施形態は、ユーザ101がモバイルデバイス上で自分の使用をレビューすることを可能にするモバイルアプリケーションを介して、ユーザ101にデータを返すことであり得る。そのようなデバイスデータのさらに別の使用は、データの再生を外部データストリームと同期させて、追加のコンテキストを提供することであり得る。一実施形態は、コンパニオンスマートフォンからのGPSデータを、デバイスにネイティブに格納されたデータに組み込むシステムである。別の実施形態は、記録されたビデオと、デバイス100から取得された格納されているデータとの時間同期を含むことができる。様々な実施形態は、これらの方法を使用して、ユーザが自分自身のパフォーマンスを評価するためにデータを即時に使用すること、ユーザが過去から挙動を理解するため、ユーザが他のユーザと直接またはオンラインプロファイルを介して比較するため、開発者がシステムのさらなる開発のために後で取得することなどができる。
【0071】
外骨格システム100を操作する方法の別の態様は、ユーザ固有の特徴を識別するように構成された監視ソフトウェアを含むことができる。例えば、外骨格システム100は、特定のスキーヤー101が外骨格システム100でどのように動作するかの認識を提供することができ、経時的に、そのユーザのデバイスパフォーマンスを最大にする試みの中でユーザ固有の特徴のプロファイルを開発することができる。一実施形態は、特定のユーザの使用スタイルまたはスキルレベルを識別する試みの中でユーザ固有の使用タイプを識別する外骨格システム100を含むことができる。様々な活動中のユーザのフォーム及び安定性の評価を通じて(例えば、センサ513などから得られたデータの分析を介して)、いくつかの例では、外骨格デバイス510は、ユーザが高度な熟練者、新参者、または初心者であるかどうかを識別することができる。このスキルレベルまたはスタイルの理解により、外骨格システム100は、特定のユーザに制御基準をより良く合わせることができる。
【0072】
さらなる実施形態では、外骨格システム100は、所与のユーザに関する個別化された情報を使用して、外骨格システム100に対するユーザの生体力学的応答のプロファイルを構築することもできる。一実施形態は、外骨格システム100が、ユーザに関するデータを収集して、使用中にユーザが自分の脚102にかかった負荷をユーザが理解するのを支援する試みの中で、個々のユーザの膝の緊張の推定値を生じることを含むことができる。これにより、外骨格システム100は、ユーザが履歴でかなりの量の膝の緊張に達した場合にユーザに警告し、ユーザが潜在的な痛みまたは不快感を受けないために止めたほうがよいとユーザに警告することができる。
【0073】
個別化された生体力学的応答の別の実施形態は、ユーザ専用に個別化されたシステムモデルを開発するために、ユーザに関するデータを収集するシステムであり得る。そのような実施形態では、個別化されたモデルは、基礎となるシステムモデルを用いてシステムパフォーマンスを評価するシステムID(識別)方法を通じて開発されることができ、特定のユーザに適合する最良のモデルパラメータを識別することができる。そのような実施形態におけるシステムIDは、セグメントの長さ及び質量(例えば、脚102または脚102の一部の)を推定して、動的ユーザモデルをより適切に定義するように動作することができる。別の実施形態では、これらの個別化されたモデルパラメータを使用して、ユーザ固有の質量及びセグメントの長さに応じてユーザ固有の制御応答を送達することができる。動的モデルのいくつかの例では、これは非常に困難な活動中の動的な力を考慮するデバイスの機能に有意に役立つことができる。
【0074】
様々な実施形態では、外骨格システム100は、様々なタイプのユーザインタラクションを提供することができる。例えば、そのようなインタラクションは、必要に応じてユーザ101から外骨格システム100への入力を含むことができ、そして外骨格システム100は、外骨格システム100の動作における変化、外骨格システム100の状態などを示すフィードバックをユーザ101に提供することができる。本明細書で説明されるように、ユーザ入力及び/またはユーザへの出力は、外骨格デバイス510の1つ以上のユーザインタフェース515を介して提供されてもよく、またはスマートフォンユーザデバイスなどの様々な他のインタフェースもしくはデバイスを含んでもよい。それらのような1つ以上のユーザインタフェース515またはデバイスは、バックパック155(例えば、図1を参照)、空圧システム520、脚部作動ユニット110などの上のような、様々な適切な位置にあることができる。
【0075】
外骨格システム100は、ユーザ101から意図を取得するように構成されることができる。例えば、これは、外骨格システム100の他の構成要素(例えば、1つ以上のユーザインタフェース515)と直接統合されるか、外骨格システム100と外部から操作可能に接続されるか(例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、リモートサーバなど)いずれかである様々な入力デバイスによって達成されることができる。一実施形態では、ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の脚部作動ユニット110の一方または両方に直接統合されるボタンを含むことができる。この単一のボタンにより、ユーザ101は様々な入力を示すことができる。別の実施形態では、ユーザインタフェース515は、外骨格システム100の外骨格デバイス510及び/または空圧システム520と統合されている胴体に取り付けられたラペル入力デバイスによって提供されるように構成されることができる。一例では、そのようなユーザインタフェース515は、専用の有効化及び無効化機能を有するボタンと、ユーザの所望の動力源レベル(例えば、脚部アクチュエータユニット110によって加えられる力の量または範囲)に専用の選択インジケータと、外骨格システム100の制御に統合するための予測意図の量に専用であり得るセレクタスイッチとを含むことができる。ユーザインタフェース515のそのような実施形態は、いくつかの例では、一連の機能的にロックされたボタンを使用して、通常動作に必要な場合がある理解されたインジケータのセットをユーザ101に提供することができる。さらに別の実施形態は、Bluetooth接続、または他の適切な有線もしくは無線接続を介して外骨格システム100に接続されるモバイルデバイスを含むことができる。ユーザインタフェース515としてモバイルデバイスまたはスマートフォンを使用すると、入力方法の柔軟性により、ユーザのデバイスへの入力量をはるかに多くすることができる。様々な実施形態は、上記に列挙されたオプションまたはその組み合わせ及び変形を使用することができるが、入力方法及び物品の明示的に述べられた組み合わせに決して限定されない。
【0076】
1つ以上のユーザインタフェース515は、ユーザが外骨格システム100を適切に使用して操作することを可能にする情報をユーザ101に提供することができる。そのようなフィードバックは、作動ユニット110の一方または両方に直接統合されたフィードバックメカニズムと、作動ユニット110の動作によるフィードバックと、外骨格システム100と統合されていない外部アイテム(例えば、モバイルデバイス)を介したフィードバックなどを含むがこれらに限定されない、様々な視覚的、触覚的及び/または聴覚的方法でのものであり得る。いくつかの実施形態は、外骨格システム100の、作動ユニット110におけるフィードバック照明の統合を含むことができる。1つのそのような実施形態では、ユーザ101が照明を見ることができるように、5つの多色照明が膝継手125または他の適切な位置に統合される。これらの照明は、システムエラー、デバイス電源、デバイスの正常な動作などのフィードバックを提供するために使用されることができる。別の実施形態では、外骨格システム100は、特定の情報を示すように制御されたフィードバックをユーザに提供することができる。それらのような実施形態では、外骨格システム100は、最大の許容可能なユーザ所望のトルクをユーザが変更するときに、脚部作動ユニット110の一方または両方での関節トルクを最大許容トルクまで脈動させることができることで、トルクセッティングの触覚インジケータを提供することができる。別の実施形態は、動作エラー、設定ステータス、電源ステータスなどのデバイス情報に関するアラート通知を外骨格システム100が提供することができるモバイルデバイスなどの外部デバイスを使用することができる。フィードバックのタイプは、作動ユニット110、空圧システム520、バックパック155、モバイルデバイス、またはウェブインタフェース、SMSテキストもしくは電子メールなどの他の適切なインタラクション方法を含むものとユーザ101がインタラクトすることが期待され得る様々な位置に統合された、光、音、振動、通知、及び操作力を含むことができるが、これらに限定されない。
【0077】
通信ユニット514は、外骨格システム100がユーザデバイス、分類サーバ、他の外骨格システム100などを含む他のデバイスと直接またはネットワークを介して通信できるようにするハードウェア及び/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、外骨格システム100は、ユーザデバイスと接続するように構成されることができ、このユーザデバイスを使用して、外骨格システム100を制御し、外骨格システム100からパフォーマンスデータを受信し、外骨格システムへの更新を容易にすることなどができる。そのような通信は、有線及び/または無線通信であることができる。
【0078】
いくつかの実施形態では、センサ513は、任意の適切なタイプのセンサを含むことができ、センサ513は、中央の位置に配置するか、外骨格システム100の周りに分散させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、アーム115、120、継手125、アクチュエータ130または任意の他の場所を含む様々な適切な位置に、複数の加速度計、力センサ、位置センサなどを備えることができる。したがって、いくつかの例では、センサデータは、1つまたは複数のアクチュエータ130の物理的な状態、外骨格システム100の一部の物理的な状態、外骨格システム100の物理的な状態などに一般に対応し得る。一部の実施形態では、外骨格システム100は、全地球測位システム(GPS)、カメラ、測距感知システム、環境センサ、標高センサ、マイクロフォン、温度計などを含むことができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、スマートフォンなどのユーザデバイスからセンサデータを取得することができる。
【0079】
場合によっては、外骨格デバイス100を装着しているユーザ101の理解、外骨格システム100の環境及び/または動作の理解を、様々な適切なセンサ515を外骨格システム100に統合することによって外骨格システム100が生成する、または拡張することが有益であり得る。一実施形態は、体温、心拍数、呼吸数、血圧、血中酸素飽和度、呼気中CO2、血糖値、歩行速度、発汗量などのユーザ101の様々な適切な態様(例えば、疲労及び/または身体の生命機能に対応する)を観察するために生物学的インジケータを測定して追跡するセンサ515を含むことができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、それらのようなセンサ515とユーザ101の身体との比較的密接で信頼できる接続性を利用して、システムバイタルを記録し、それらをアクセス可能なフォーマットで(例えば、外骨格デバイス、リモートデバイス、リモートサーバなどに)格納することができる。別の実施形態は、温度、湿度、照明レベル、気圧、放射能、サウンドレベル、毒物、汚染物質などの様々な環境条件について、外骨格システム100の周囲の環境を連続的または定期的に測定することができる環境センサ515を含むことができる。いくつかの例では、様々なセンサ515は、外骨格システム100の動作に必要でなくてよく、または動作制御ソフトウェアによって直接使用されなくてもよいが、ユーザ101に報告するために(例えば、インタフェース515を介して)、またはリモートデバイス、リモートサーバなどに送信するために格納されることができる。
【0081】
空圧システム520は、アクチュエータ130を個別にまたはグループとして膨張及び/または収縮させるように動作可能な任意の適切なデバイスまたはシステムを含むことができる。例えば、一実施形態では、空圧システムは、2014年12月19日に出願された関連特許出願第14/577,817号に開示されているダイアフラムコンプレッサ、または本明細書に説明されるような空圧伝動装置を含むことができる。
【0082】
図6を参照すると、外骨格ネットワーク600の一実施形態は、外骨格システム100を含むように示されており、外骨格システム100は、外部デバイス610に直接接続を介して及び/またはネットワーク620を介して操作可能に結合される。また、外骨格システム100は、図6の例に示されるように、外骨格サーバ630及び管理デバイス640に操作可能に結合されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格デバイス510及び/または空圧システム520(図5も参照)の一部またはすべては、ユーザ101が装着するように構成されたバックパック155内に配置されることができ、外骨格デバイスは、外部デバイス610及び/またはネットワークに外骨格デバイス510の通信ユニット514(図5を参照)を介して操作可能に接続されることができる。それらのような1つ以上の接続は、様々な適切なタイプの無線及び/または有線接続、例えば、Bluetooth、RFID、Wi-Fi、セルラー接続、無線接続、マイクロ波接続、衛星接続などであり得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、外部デバイス610を介してネットワーク(及びサーバ630及び/または管理デバイス640)に操作可能に接続され得る。例えば、外骨格デバイス510は、ネットワーク620への直接の操作可能な接続を有していなくてもよく、代わりに、外部デバイス610への直接接続を有することができ、外部デバイス610はネットワーク620への操作可能な接続を有することで、外骨格システム100は、外部デバイス610を介してネットワーク(及びサーバ630及び/または管理デバイス640)と通信することが可能になる。
【0084】
ネットワーク620は、任意の適切な有線及び/または無線ネットワーク、例えば、インターネット、衛星ネットワーク、セルラーネットワーク、軍事ネットワーク、マイクロ波ネットワーク、Wi-Fiネットワーク、ラージエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)などを含むことができる。様々な例では、戦術的及び他のアプリケーションは、デバイスのセキュアな動作、及びネットワーク620または本明細書で議論された他の有線もしくは無線接続を介したデータの伝送に対して高感度であり得る。したがって、様々な実施形態は、例えば、適切な暗号化、トンネリング、仮想プライベートネットワークなどを用いて適用可能な安全かつセキュアな方法で実行される通信及びデータ転送を含む。
【0085】
さらに、図6の例は、限定的であると解釈されるべきではなく、図示された要素のいずれも、さらなる実施形態では、具体的に存在しなくてもよく、または任意の適切な複数で存在してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、複数の外骨格システム100をネットワーク620に接続することができることにより、複数の外骨格システム100の間で、またはそれらの中で通信が可能になる。いくつかの実施形態では、複数の外骨格システム100は、複数の異なる外部デバイス610及び/またはネットワーク620に接続されることができる。
【0086】
図6の例での外部デバイス610は、スマートフォンを含むものとして示されているが、さらなる実施形態では、タブレットコンピュータ、ヘッドセットデバイス、スマートウォッチ、組み込みシステムなどを含む、様々な他の適切な外部デバイスが使用されることができる。様々な例では、外部デバイス610は、本明細書で説明されるように、入力及び/またはフィードバックを可能にするユーザインタフェース515を提示することができる。ただし、外部デバイス610のユーザインタフェース515が存在すると、1つ以上の追加のユーザインタフェース515が外骨格ネットワーク600または外骨格システム100上に、または中に存在しないことを意味することに留意されたい。例えば、本明細書で説明されるように、1つ以上のユーザインタフェース515は、バックパック155の上、中、またはその周り、1つ以上の脚部作動ユニット110に、空圧ライン145になど、様々な適切な位置にあることができる。
【0087】
例えば、外骨格システム100は、様々な適切な方法で、ユーザ101または他の人(複数可)から意図または他の入力を取得するように構成されることができる。これは、外骨格システム100の構成要素(例えば、1つ以上のユーザインタフェース515)と直接統合されるか、外骨格システム100に外部(例えば、スマートフォン610、リモートサーバ630、管理デバイス640など)から操作可能に接続されるかいずれかである様々な入力デバイスによって達成されることができる。
【0088】
様々な実施形態では、外骨格サーバ630及び管理デバイス640が外骨格システム100からリモートにあることができ、外骨格システム100と比較して、異なる国、州、郡、都市、地域などにある外骨格サーバ630及び管理デバイス640を含むことができる。いくつかの例では、外骨格サーバ630及び管理デバイス640は、互いにローカルにあってもよく、または互いにリモートにあってもよい。外骨格サーバ630は、クラウドベースまたは非クラウドベースのサーバシステムを含むことができる様々な適切なデバイスであることができる。管理デバイス640は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、テレビ、ゲームデバイス、ウェアラブルデバイスなどを含む様々な適切なデバイスを含むことができる。
【0089】
図7を参照すると、外骨格ネットワーク700の別の実施形態が示されており、これは、複数のそれぞれのユーザ101によって装着される複数の外骨格システム100を含み、複数の外骨格は、外骨格サーバ630及び管理デバイス640にネットワーク620を介して操作可能に接続されている。具体的には、第一、第二、及び第三外骨格システム100A、100B、100Cは、それぞれ第一、第二、及び第三ユーザ101A、101B、101Cによって装着されている。図7の例が3つの外骨格システム100及び3人のユーザ101を示しているが、さらなる実施形態は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、50、100、150、250、500、1000、10000などを含む、任意の適切な複数の外骨格システム100及びユーザ101を含むことができる。
【0090】
場合によっては、外骨格システム100を装着している複数のユーザ101は、兵士のチーム、法執行機関、ファーストレスポンダ、娯楽ユーザ、労働者などのグループ内で一緒に存在することができる。例えば、一実施形態では、スキー用外骨格システム100を装着しているスキーヤーのグループは、ゲレンデまたはスキー場に一緒にいることができる。場合によっては、複数の外骨格システム100のうちの1つまたは複数は互いに遠く離れていることができる。例えば、複数のユーザ101は、自宅、職場、休暇などで外骨格システム100を操作することができ、物理的に異なる位置、例えば、異なる国、州、郡、都市、地域などにいてもよい。
【0091】
1つ以上の外骨格システム100によって(例えば、外骨格デバイス510によって)実行されるソフトウェアの一態様は、動作中の1つ以上の外骨格システム100からのデータの収集を含むことができる。例えば、外骨格デバイス510の一実施形態は、データを(例えば、メモリ512に)格納することができ、このデータは、外骨格システム100の1つ以上のセンサ513から取得したデータと、1つ以上の作動ユニット110を構成するために外骨格デバイス510によって生成された基準(例えば、トルク、圧力、または角度の基準)と、意図した、または現在の操作 (例えば、座る、立つ、歩く、走る、しゃがむ、ジャンプするなど)の決定と、状態遷移(例えば、座るから立つ状態になる、立つから座る状態になる、歩くから走る状態になる、立つからジャンプする状態になるなど)の決定と、環境条件(例えば、地面の勾配、地形の種類、温度、気圧など)の決定と、位置データ(例えば、GPS座標、標高、他のデバイスまたは外骨格システム100の位置など)の決定と、電力状態(例えば、1つ以上のバッテリの充電状態、1つ以上のバッテリの取り外しまたは取り付け、消費電力など)と、流体状態(例えば、流体源に存在する流体の量、1つ以上の脚部作動ユニット110に注入される、またはそれらから放出される流体の量など)と、流体バルブを開くもしくは閉じるなどの脚部作動ユニット110に対する、または空圧コンプレッサをオンもしくはオフにするなどの空圧システム520に対するものを含む外骨格システム100のいずれかの構成要素に対するコマンドと、ユーザ101及び/または外骨格システム100の決定された物理的構成(例えば、センサデータに基づいたユーザ101の決定された構成のモデル、センサデータに基づいた1つ以上の作動ユニット110の構成のモデルなど)と、システムエラーデータと、1つ以上のユーザインタフェース515に関連する入力及び/またはフィードバックなどを含み得る。
【0092】
様々な実施形態では、そのようなデータが位置及び/または時間データに関連付けられることができると、そのようなデータがいつ、そしてどこで得られたか、決定されたかなどのコンテキストには望ましいことがある。例えば、1セットの外骨格データのうちの複数のデータユニットは、所与のデータユニットが生成されたまたは取得されたときのそれぞれの外骨格システムの位置、及び/またはデータユニットが生成されたまたは取得されたときの時間に対応する異なる時間及び/または位置データにそれぞれ関連付けられることができる。
【0093】
様々な実施形態では、そのようなデータは、ユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられることができる。例えば、1セットの外骨格データのうちの複数のデータユニットは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザ101または外骨格システム100に対応する異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられることができる。それらのような1つ以上のIDは、異なるユーザ101及び/または外骨格システム100からのデータを区別することができることで、所与のユーザ101及び/または外骨格システム100に対してカスタマイズされた構成入力、データ可視化などが可能になるようなものであることが望ましい場合がある。
【0094】
いくつかの例では、所与のユーザ101は、特定の外骨格システム100を使用することができ、所与のユーザ101による特定の外骨格システム100の使用中に生成されたデータは、所与のユーザ101及び特定の外骨格システム100に関連付けられることができる。データ、所与のユーザ101及び/または特定の外骨格システム100の間のこの関連付けは、ユーザが特定の外骨格システム100にログインすることによる使用前、使用中または使用後に自分のユーザIDを特定の外骨格システム100に連結すること、ビデオ録画、スプレッドシートもしくはログファイルのようなデジタル手段、または紙上のような手動手段を通じてユーザID及び外骨格IDが合わせて記録されていることなどを含むがこれらに限定されない、いくつかの方法で達成されることができる。そのような構成は、所与のユーザ101が複数の異なる外骨格システム100を操作する場合、または複数のユーザ101が所与の外骨格システム100を使用する場合などに、特定のユーザ101及び外骨格システム100からのデータを区別することができるようなものであることが望ましい場合がある。そのような区別により、所与のユーザ101の特性は、ユーザ101が操作している外骨格システム100に関係なく、追跡されることが可能になる。同様に、そのような区別により、外骨格システム100の特性は、外骨格システム100を使用しているユーザ101に関係なく、追跡されることが可能になる。
【0095】
様々な実施形態では、ユーザIDは、特定のユーザ101に関連するバイオメトリック、生体力学、遺伝子、及び/または他の識別データに関連付けられてもよい。このデータは、ユーザの身長、体重、性別、民族性、年齢、体脂肪率、眼色、毛髪色、胴体の長さ、大腿の長さ、脛骨の長さ、地面から足首関節の距離、足首関節から他の関節までの距離、膝及び他の関節の可動域、指紋スキャン、網膜スキャン、重量挙げ能力(例えば、最大限のベンチプレス、スクワット)、動的モビリティ(例えば、100mスプリント)、持久力(例えば、5kmランを完了するまでの時間)、所与の時間内にパズルを完成させる能力またはその他の認知タスク、その他の身体または認知パフォーマンスの測定基準、肺気量、体温などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0096】
いくつかの実施形態では、特定のユーザ101に関連付けられたユーザ識別データを使用して、ユーザが初めて外骨格システム100を使用する前に、ユーザ101の外骨格システム100の初期構成を選択する。この初期構成は、ユーザの左膝関節での可動域に基づいて、左脚部アクチュエータユニット110Lの膝関節での可動域を制限するなどの物理的構成を含んでもよい。この物理的構成は、ユーザ101または他の人によって手動で設定されてもよく、または外骨格システム100によって自動的に設定されてもよい。初期構成は、ユーザ識別データに基づいて選択された初期ソフトウェア構成を、プリセットされた基準、閾値、制御アルゴリズムなどと共に含むことができる。
【0097】
また、いくつかの実施形態では、複数のユーザ101に関連付けられたユーザ識別データは、ユーザ101によって使用される外骨格システム100から収集されたデータに相関されることができる。これらの相関は、ユーザ識別データ(例えば、左脚部アクチュエータユニット110Lの長さに相関されたユーザの身長及び体重)に基づいたユーザ101の外骨格システム100の初期構成を通知することと、外骨格システム100のパフォーマンスとユーザ識別データとの間の相関に基づいたユーザ101の外骨格システム100の構成(例えば、可動域が不十分なユーザ101のためのリハビリテーション構成、100mタイムが速いユーザの動的支援構成、体重の重いユーザのより高度なスケール支援レベル)を変更することなどを含むが、これらに限定されない、様々な方法で使用されることができる。
【0098】
また、いくつかの実施形態では、そのようなデータは、信頼度に関連付けられてもよく、または信頼度を有してもよい。例えば、座位から立位に遷移するというユーザの意図が識別されて、データとして格納される場合、そのようなデータは、そのようなユーザの意図が識別された信頼度(例えば、10%、50%、80%など)に関連付けられることができる。
【0099】
また、いくつかの実施形態は、外骨格システムによって行われた決定が正しいか正しくないかの識別を含むことができ、これには信頼度も含まれることができる。例えば、上記の例で説明されるように、座位から立位に遷移するというユーザの意図が識別される場合、そのような意図の認識が正しかったかどうか、換言すれば、ユーザが実際に座位から立位に遷移していたのかどうか、またはそのような決定が誤った偽陽性であったかどうかを決定することができる。
【0100】
様々な実施形態は、外骨格デバイス510で収集されたそのようなデータを、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640、1つ以上の他の外骨格システム100など(図6及び7を参照)の外部及び/またはリモートデバイスにストリーミングすることを含むことができる。例えば、外骨格データは、許容可能な無線通信プロトコルを介して(例えば、ネットワーク620を介して)セキュアなクラウドストレージ位置(例えば、外骨格サーバ630)に通信されることができる。いくつかの実施形態では、このデータ通信は、同時に、またはその収集後、例えば、1マイクロ秒、1ミリ秒、0.01秒、1秒、1分、1時間などの所与の遅延後に発生することができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、接続が制限された環境で動作する場合があり、外骨格デバイス510内のデータを(例えば、メモリ512に)格納してから、そのようなデータを、望ましいときに、または接続が利用可能になるときに通信することができる。
【0101】
例えば、外骨格システム100は、ネットワーク620への接続が利用できない位置で動作することができ、接続が利用可能な位置に外骨格システム100が到達するとき、外骨格システム100は高帯域幅のセキュアな接続プロトコルを使用して、利用可能なデータ接続によってサポートされる通信速度でネットワーク620を介して大量のデータをセキュアなクラウド位置(例えば、外骨格サーバ630)にアップロードしてもよく、またはそのようなデータをローカルストレージデバイス(例えば、外部デバイス610)にアップロードすることができてから、外骨格サーバ630などのリモートサーバにアップロードしてもよい。
【0102】
様々な実施形態では、外骨格デバイス100は、データを外部デバイスまたはリモートデバイスにアップロードする時間を選択することができるが、いくつかの実施形態では、それらのようなデバイスのうちの1つ以上は、そのようなデータをアップロードすることを要求してもよく、または引き起こしてもよい。例えば、管理デバイス640は、外骨格デバイス510に格納されたデータを外骨格サーバ630にアップロードすることを要求してもよく、もしくは引き起こしてもよく、または外骨格デバイス510によるリアルタイムデータの報告をオンもしくはオフにしてもよい。
【0103】
外骨格データがローカルに外骨格デバイス510か、外部デバイス610、外骨格サーバ630などかいずれかで格納されると、そのような外骨格データは、様々な異なる用途に使用されることができる。そのような1つの用途は、注目すべきシステムの問題を識別する試みの中で、外骨格システム100または外骨格システム100のユーザ101の監督機能を開発するための外骨格データの使用である。一実施形態は、パフォーマンスが様々な用途にわたって有意に変化した1つ以上の外骨格システム100を識別するためのデータの使用であり、このデータを使用して、メンテナンスの必要性を識別すること、ソフトウェアまたはファームウェアの更新を発生させることなどができる。
【0104】
そのような外骨格データの別の使用は、外骨格システム100のユーザ101にそのようなフィードバックを提供することで、ユーザ101が外骨格システム100をどのように操作しているかについてユーザ101のよりよい理解を得ることが可能になることであり得る。これの一例は、モバイルアプリケーションを介して(例えば、外部デバイス610上のインタフェース515を介して)外骨格データを提供してユーザ101に返すことができると、ユーザ101がモビリティ、パフォーマンス及び他の測定基準をレビューすることが可能になることであり得る。そのような外骨格データの別の例示的な使用は、外骨格データの再生を外部データストリームと同期させて、外骨格データの追加のコンテキストを提供することであり得る。
【0105】
一実施形態は、コンパニオン電子デバイス(例えば、外部デバイス610)からのGPSデータを、外骨格システム100の外骨格デバイス510でネイティブに格納された外骨格データに組み込む外骨格ネットワークを含むことができる。そのような例では、外骨格システム100は、外骨格システム100の位置を決定する機能を有しなくてもよいが、外部デバイス610は、位置を決定する機能を有してもよい。例えば、外部デバイス610は、GPSを備えたスマートフォンを含むことができるが、外骨格システム100はGPS対応ではないため、外部デバイス610のGPS位置データは、外骨格システム100の位置の代替として使用されることができ、外骨格データに関連付けられ、そのような外骨格データの位置コンテキストを提供することができる。
【0106】
別の実施形態は、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ640などに格納されたデータとのビデオの時間同期を含むことができる。例えば、衛星ビデオ、ドローンビデオ、CCTVビデオ、スマートフォンビデオ、カメラビデオ、外部デバイス610からのビデオなどに関連するタイムスタンプを、外骨格データのタイムスタンプと相関させることができる。例えば、エラー報告に関連付けられたデータは、外骨格システム100のビデオに関連付けられることができるので、観察者は、そのようなエラーが報告されたときに外骨格デバイス及びユーザの構成を見ることができる。別の例では、状態、状態遷移、またはユーザの意図が識別された(例えば、走っていることの識別、座っている状態から立っている状態への遷移の識別、ユーザが座ろうとしていることの識別) 時間を外骨格システムのビデオと相関させることができると、そのような決定が正しかったか、偽陽性であったかについての視覚的決定を提供することができる。そのような視覚的決定が人間の観察者によって、またはコンピュータビジョンを介して行われることができると、その視覚的決定を使用して、1つ以上の外骨格システム100によって実行されている状態、意図及び状態遷移を識別するソフトウェアを改善してもよく、または修正してもよい。
【0107】
外骨格データに関連付けられる外部データのこれらの特定の実施形態により、どのタイプの外部データが外骨格データに関連付けられることができるか、そしてどのソースからのものであるかが決して制限されないことが明確になるであろう。いくつかの実施形態では、外部デバイス610は、例えばスマートフォンによって通常キャプチャされるGPS、ビデオ、オーディオ、温度、加速度、他のデータなどの追加のデータを提供することができる。他の実施形態では、コンパニオンデバイスが追加のデータを提供してもよい。これらのコンパニオンデバイスは、外部デバイス610、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、GPSユニット、心拍数モニタ、EMGセンサ、EKGセンサ、酸素濃度計、血糖モニタ、温度センサ、加速度計、磁力計、身体のパラメータまたは動きを監視するその他のセンサなどのいくつかの組み合わせを含んでもよい。
【0108】
外骨格データと外部デバイス(複数可)610及び/またはコンパニオンデバイスからのデータとの関連付けは、以下の、ユーザまたは第三者の観察者が即時使用してユーザパフォーマンスを評価すること、ユーザが後で取得して過去から挙動を理解すること、ユーザが直接またはオンラインプロファイルを通じて他のユーザと比較すること、開発者が1つ以上の外骨格システム100をさらに開発するまたは改善すること、1つの外骨格システム100または複数の外骨格システムがそれら自体を再構成することのうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない、様々な用途のために使用されることができる。
【0109】
いくつかの例での外骨格ソフトウェアの別の態様は、ユーザ固有の特徴の識別であり得る。例えば、ソフトウェアを監視することは、特定のユーザ101が外骨格システム100でどのように動作するかの認識を有することができ、経時的に、そのようなソフトウェアは、外骨格システム100のパフォーマンスを最大にする試みの中でユーザ固有の特徴のより良い理解を深めることができる。一実施形態は、特定のユーザのモビリティレベルまたは安全性を識別する試みの中でユーザ固有のモビリティタイプを識別することを含むことができる。例えば、日中のモビリティのユーザのフォーム及び安定性の評価を通じて、いくつかの実施形態でのそのようなソフトウェアは、ユーザが安全上の懸念を示す状況にあるかどうか、またはユーザが自分の所期の使用限界を超えたかどうかを識別することができる。このユーザ固有のモビリティレベルまたはスタイルの理解により、外骨格システム100は、特定のユーザに合わせて制御基準をより適切に変えることが可能になる。そのようなユーザ固有のモビリティの識別は、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640などによって実行されることができ、単一の外骨格デバイス100または複数の外骨格デバイス100(例えば、図7を参照)だけでなく関連する外部デバイスからの外骨格データに基づいていることができる。
【0110】
様々な実施形態は、所与のユーザに関する個別化されたナレッジを使用して、外骨格システム100に対するユーザの生体力学的応答の理解を構築することができる。一実施形態は、ユーザを観察して、特定の期間、ミッション、使用セッションなどの全体を通してユーザが自分の脚にかけた負荷を理解することによってユーザを支援する試みの中で、個々のユーザの膝の緊張の推定を深める。これにより、外骨格システム100は、いくつかの例では、ユーザ101が履歴でかなりの量の膝の緊張に達した場合にユーザに(例えば、インタフェース515を介して)警告することが可能になり、ユーザの膝(複数可)の過度の労作が原因で、自分自身に潜在的な痛みもしくは不快感を与えないために使用を止めたほうがよい、または活発な活動を減らしたほうがよいとユーザに警告することができる。さらなる実施形態は、ユーザの身体の任意の適切な部位に関連してもよく、全体的な労作に関連してもよく、特定の操作中の労作に関連してもよいなどである。そのような生体力学的モニタリングは、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640などによって実行されることができ、単一の外骨格デバイス100または複数の外骨格デバイス100(例えば、図7を参照)だけでなく関連する外部デバイスからの外骨格データに基づいていることができる。
【0111】
個別化された生体力学的応答の別の実施形態は、ユーザ専用に個別化されたシステムモデルを開発するために、ユーザを観察する監視ソフトウェアを含み得る。そのような実施形態では、個別化されたモデルは、いくつかの例では、基礎となるシステムモデルを用いてシステムパフォーマンスを評価し、特定のユーザに適合する最良のモデルパラメータを識別するシステムID(識別)方法によって開発されることができる。そのような実施形態におけるシステムIDは、セグメントの長さ及びユーザの身体部位の質量を推定して、動的ユーザモデルをより適切に定義するように動作することができる。別の実施形態では、それらのような個別化されたモデルパラメータを使用して、ユーザ固有の質量及びセグメントの長さに応じてユーザ固有の制御応答を送達することができる。動的モデルでは、また様々な例では、これは、バランスまたは早歩きなどの動的活動中の動的な力を考慮するデバイスの機能に有意に役立つことができる。そのような生体力学的モニタリングは、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640などによって実行されることができ、単一の外骨格デバイス100または複数の外骨格デバイス100(例えば、図7を参照)だけでなく関連する外部デバイスからの外骨格データに基づいていることができる。
【0112】
様々な実施形態における監視ソフトウェアの別の機能は、第一外骨格システム100及びユーザ101の周りのユーザ101及び/または外骨格システム100のコミュニティに関連して、第一外骨格システム100及びユーザ101を観察することであり得る。例えば、いくつかの実施形態は、第一外骨格システム100及びユーザ101の使用状況または位置を、物理的に遠位または近位にあってもよい他のユーザ101及び/または外骨格システム100と比較して評価する機能を含むことができる。一実施形態は、第一外骨格システム100及びユーザ101の特定のアクションでのモビリティが、グループ(例えば、仲間のグループ)内の平均的なユーザ101または外骨格システム100と比較してどうであるかの理解を提供することを含むことができる。一実施形態では、外骨格サーバ630は、複数の外骨格システム100(例えば、図7を参照)から外骨格データを受信することができ、1セットの複数の外骨格システム100についての平均的な使用状況の特性を決定することができ、そのような1セット内のそれぞれの外骨格システム100に、そのセットの平均と比較したそれぞれの個々の外骨格システム100のパフォーマンスの測定基準を報告することができる。この比較は、平均に限定されないが、モード、最大、最小など、複数の外骨格システム100からの外骨格データの統計計算または他のタイプの分析の任意の組み合わせを含むことができる。
【0113】
さらなる実施形態は、グループ内の順位付け、グループ内の格付け、他と比較した標的目標に向けた進捗など、グループと比較した様々な適切な個々の測定基準の報告を含むことができる。さらに、そのような使用の測定基準は、様々な使用の統計、スキル、目標、成果などに関連することができる。例えば、ユーザは、ある特定の数の操作、遷移など (例えば、立つ、座る、歩く、走る、しゃがむ、ジャンプする) を試みることに対してスキルトロフィーを受け取ることができ、そのうえ、ユーザは、そのようなスキルトロフィーを受け取った他のユーザの割合の通知を受信することができる。別の例では、ユーザのセットは、外骨格システム100を1日あたり少なくとも15分間使用するという目標を有することができ、この目標を達成した連続日数、及び仲間内の他のユーザとの比較の報告を受信することができる。そのような例は、外骨格システム100の医療またはリハビリテーション用途に望ましいことがあり、使用のゲーミフィケーションは、外骨格システムを使用する治療または学習にユーザがより従事するように動機付けることができる。さらに、ユーザが仲間の所与の集団に関する歩行者のうちの上位または下位の割合にあることを理解する機能をユーザに提供することで、自分のモビリティのどの態様が弱く、どの態様が強いかのより良い理解を提供することができる。
【0114】
さらなる使用の測定基準は、歩数、階段の段数、ジャンプ数、一定距離を歩くまたは走るのにかかった時間、一定期間内に移動した合計距離、標高の変化、バランスなどを含むことができる。グループは、選択された患者グループ、選択された兵士グループ、選択されたアスリートグループ、年齢グループ、スキルグループ (例えば、初心者、上級者など)、地理的グループ (例えば、市、州、国など)などのような様々な適切な要因に基づいていることができる。
【0115】
コミュニティ監視の別の実施形態は、指定されたモビリティタスク中の1人以上のユーザの姿勢データの再生及び/またはブロードキャストであり得る。これにより、他のユーザは、特定の位置、グループなどに相関された別のユーザの全身の姿勢を観察することが可能になる。いくつかの実施形態では、そのような情報は、ユーザが自分のデータを、1つ以上のグループのうちの選択されたメンバー、または監督者と選択的に共有することができる位置に表示されることができ、他の実施形態では、そのようなデータは、ミッション、タスク、時間枠などの内での比較または観察のために、ブロードキャストされてもよく、または近くのユーザと共有されてもよい(例えば、適切なセキュリティプロトコルに従って)。いくつかの実施形態では、そのような情報は、すべてのユーザまたは特定の1セットのユーザと共有されてもよく、そのような情報は匿名のままでもそうでなくてもよい。いくつかの実施形態では、所与のユーザが特定の活動に関するモビリティパフォーマンスを1人以上の他の選択されたユーザのものと比較することが有益であり得る。これは、いくつかの例では、特定のユーザと仲間のパフォーマンス、またはトレーナーなどの指定された目標ユーザのパフォーマンスとの比較を通じて行われることができる。別の実施形態では、コミュニティモビリティデータは、モビリティ、スキル、成果などをコミュニティ全体で理解するために集約されることができる。
【0116】
様々な実施形態における監視ソフトウェアの別の機能は、外骨格システム100及びユーザ101のパフォーマンス、ならびに1セットの識別されたパフォーマンス目標に向けた進行を監視することであり得る。場合によっては、歩数、歩調、歩行速度、移動距離、縦走標高、総計のモビリティスコアなどのうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない使用目標を外骨格システム100がユーザ101に提供することが有益であり得る。いくつかの例での外骨格システム100は、ユーザ101が一連の目標に対して行った進捗を監視し、外骨格システム100の使用全体を通して、それらのような目標に向かって追いかけるユーザの能力を支援することができる。一実施形態では、ユーザに設定された目標は、所与の測定基準で集団または選択された個人を上回ることであり得る。そのような実施形態は、コミュニティ監視認識、デバイス監視能力、及び目標監督能力を組み合わせて、ユーザ専用のゲーム中心の目標を作成することができる。ユーザによっては、これは、ユーザが訓練、リハビリテーション、または学習の目的でこれらの目標に向けた自分の進捗を能動的に追跡するためのフィードバックを提供してユーザに返すために重要であり得る。そのような目標の進捗の監視は、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640などによって実行されることができ、単一の外骨格デバイス100または複数の外骨格デバイス100(例えば、図7を参照)からの外骨格データに基づいていることができる。
【0117】
戦術などの様々なシナリオでは、外骨格システム100への入力(例えば、意図インジケータ、構成命令など)は、ユーザ101から直接だけでなく、外部ソースから(例えば、ハプティック入力、ユーザインタフェース515などを介して)外骨格システムに提供されることができる場合がある。例えば、所与のタスク、ミッションなどの間、外骨格システム100の1人以上のユーザ101は、ミッションもしくはタスクをガイドしている監督チームに利用可能な1サブセットの情報、またはそれに利用可能なものとは異なるセットの情報を用いて操作していることができ、そのようなミッション中である、またはそのようなタスクを実行している可能性のある1つ以上の外骨格システム100からの所望の応答を監督チームが強要する、またはガイドする必要がある状況が存在する場合がある。例えば、いくつかの実施形態は、監督チームに関連付けられた1つ以上の管理デバイス640及び/または外骨格サーバ630を含むことができるため、この監督チームは、ミッション、タスクまたはその他の活動(例えば、図6及び7を参照)の間、監視し、1つ以上の外骨格デバイス100に入力を提供することができる。
【0118】
いくつかの実施形態では、そのような入力は、事前にプログラムされたミッションまたは計画を通じて提供されることができる。例えば、ユーザ101が外骨格システム100を脱着する(すなわち、外骨格100をユーザの身体から取り外す)ことが計画されている規定された脱着位置に、外骨格システム100を装着しているユーザ101が到達するというミッション計画が指示される場合、外骨格システム100は、ユーザが直接インタラクトすることなく、規定された脱着位置またはその内に到着すると、独立して電源を切ることができる。例えば、監督チーム、管理デバイス640及び/または外骨格サーバ630は、外骨格システム100の位置を監視することができ、外骨格システム100が規定された脱着位置またはその内にあると識別されるとき、管理デバイス640及び/または外骨格サーバ630は、外骨格システム100の電源を切るという外骨格構成命令を送信することができるため、外骨格システム100が規定された脱着位置もしくはその内にあるという決定時に自動的に、または監督チームからの入力に応答して、送信することができる。
【0119】
別の実施形態では、外骨格システム100を装着している1人以上のユーザ101は、監督チームを有することができ、この監督チームは、ミッション、タスクまたは他のアクティビティ中に外骨格システム100を装着している1人以上のユーザ101の動作を監督している。ミッション中にユーザ101が外骨格システム100を(例えば、外骨格システム100をユーザ101から切り離すクイックドオフ機能を介して)脱着する場合、監督チームは、外骨格システム100を無効にする意図入力を自動的にまたは手動で発行することができるため、誰かがそれを拾って現場で使用しようとしても、外骨格システム100は動作不能になる。
【0120】
さらなる実施形態は、様々な要因に応答して自動的に、または管理者の入力に基づいてトリガされることができる、様々な他の適切な外骨格システム100の構成を含むことができる。例えば、外骨格システム100の構成は、電源投入と、電源切断と、外骨格システム100またはその一部をユーザ101から切り離させると同時に複数のカップリングを係脱することと、1つ以上のユーザインタフェースをロックまたはロック解除することと、教師あり、半教師あり、または教師ありの意図認識の設定を変更することと、外骨格システム100を静音モードに構成することと、外骨格システム100のすべての照明をオフにすることと、自己破壊などを含むことができる。そのような構成を、自動的にトリガする、または監督時間にトリガさせることができる要因、基準または条件は、外骨格デバイス100の位置、外骨格デバイス100が置かれている地形、外骨格システム100が動作している標高、外骨格デバイス100に近接する人または車両の存在、ユーザ101の識別された不適性、時間、気象条件、照明条件などを含むことができる。
【0121】
様々な実施形態では、外骨格システム100は、ハードウェア、ソフトウェア、外骨格システム100に格納された外骨格データなどを含む、外骨格システム100の様々な態様と第三者らがインタラクトするために確認されることができる。例えば、一実施形態は、技術者が外骨格システム100を現場で直接またはリモートにサポートすることを可能にする技術者用アプリケーションを含む。そのような実施形態では、技術者用アプリがユーザベースのパフォーマンスデータのいずれかにアクセスするのを制限することができるが、外骨格システム100を維持する機能を技術者に提供する。そのような技術者用アプリが有することができる特定のアクションまたは機能は、現場でデバイスの適切な機能を妥当性確認するために、全体的な使用状況などの非識別化デバイス統計を見る機能、システム較正テストを実行する機能、及びサブシステムレベルユニットテストを実行する機能を含むことができる。第三者らが外骨格システム100とのインタラクション、例えば、以下の、デバイスが安全に動作することを技術者が検証すること、技術者が定期的なサービスルーチンを実行すること、ユーザが技術者のためにデバイスの挙動または不具合をドキュメント化すること、動作監督要員が現場で必要に応じてシステムを更新するためにユーザ設定にアクセスすること、動作の中心となる設備がデバイスにアクセスして位置を識別し、操作情報をロギングすることなどのうちの1つ以上などを必要とする可能性があるいくつかの実施形態では、様々な他の態様が利用可能であり得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、技術者は、外骨格システム100のユーザインタフェースを介して、外部デバイス610を介して、管理デバイス640を介してなど、外骨格システム100とインタラクトすることができる。様々な例では、技術者だけが、ユーザ101がアクセスできる1サブセットのデータまたは機能にアクセスでき、そのうえ、ユーザ101がアクセスできない追加のデータまたは機能にアクセスできる。例えば、技術者は、位置履歴、病歴、個人情報などのユーザの個人データにはアクセスできないが、ユーザがアクセスできないメンテナンスもしくは診断プログラムまたはデバッグデータにアクセスできる。いくつかの例では、技術者は、技術者が外骨格デバイス100にアクセスすることを可能にする技術的もしくは他のユーザの識別子を提供してもよく、または技術的デバイスもしくはアプリは、外骨格デバイス100で認証して、特定の機能へのアクセスを取得するように、及び/または一部のデータもしくは機能へのアクセスをブロックするように構成されてもよい。
【0123】
別の実施形態は、外骨格デバイス100にアクセスするために、ミッション、タスクまたはユーザ監督の役割の機能を有する第三者アクセスを含むことができる。一実施形態では、臨床医、技術者、監督者、管理者、または指導者が外骨格デバイス100にアクセスして、動作状態を瞬時にチェックする。一例では、これは、外骨格デバイス100の電源がオンになっており、動作可能であることを検証するために、外骨格デバイス100に(例えば、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理サーバ640などを介して)ピングすることを含むことができる。
【0124】
このような場合、ピングされた外骨格デバイス100が動作可能であり、外骨格デバイス100の電源がオンになっており、動作可能であることを示す応答を返す場合、アクションは不要であってもよいが、外骨格デバイス100がピングを返さない、または外骨格デバイスの電源がオンになっていないこともしくは動作可能ではないことを示す場合、外骨格デバイス100の使用についてチェックインするようにユーザ101に連絡することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、ピングは、様々なイベントまたは条件などに応答して、定期的な間隔で自動的に外骨格デバイスに送信されることができる。
【0125】
外骨格デバイス100への第三者アクセスの別の実施形態は、ミッション監督、臨床医などが外骨格デバイス100にアクセスして、歩行距離、典型的な歩行パターンなどの使用状況データを見る、または取得することができる場合のものであり得る。そのような実施形態では、ミッション監督または臨床医は、外骨格デバイス100のアクティブな使用を観察して、ミッションまたは臨床的観点からユーザ101または外骨格デバイス100の決定をより適切に通知することができる。例えば、外骨格システム100を装着している1人以上のユーザ101が射撃ミッション中である場合、ミッション監督チームは(例えば、管理デバイス640または外骨格サーバ630を介して)、1人以上のユーザ101に専用の訓練計画を改善する試みの中でそれらのミッションを完了しながら、1人以上のユーザ101の特定の歩行挙動を観察することができる。
【0126】
さらに別の実施形態では、ミッション監督は、アクセスされたまたは取得された外骨格データを使用して、外骨格システム100を装着している1人以上のユーザ101にリアルタイムで提案された介入を提供することができる。例えば、消防士などのファーストレスポンダのユーザの場合、ミッション監督は、ユーザが特定の位置の避難を期待どおりに開始していないことを観察する場合がある。これに応答して、ミッション監督は、特定のユーザに連絡して(例えば、無線または外骨格システム100を介して)、ユーザの安全を最大にする試みの中で所望のコマンドを再発行することができる。
【0127】
別の実施形態では、ミッション監督は、観察されたデータ(例えば、管理デバイス640、外骨格サーバ630、外部デバイス610などで得られた)に応答して、ミッションに介入することができる。例えば、ミッション監督が外骨格デバイス100の使用を観察しており、特定の操作での外骨格デバイスのユーザ101のモビリティでの低下を観察する場合、ミッション監督は、モビリティでの低下が観察された標的挙動に対して、外骨格デバイス100を介してユーザ101に適用される支援を増加させることによって、ミッションに介入することができる。いくつかの実施形態では、そのようなミッション監督は、様々な条件に応じて自動的に発生してもよく、または管理者、指導者、監督チームメンバーなどによって手動で構成されてもよい。
【0128】
別の例では、ユーザ101は、自宅でのリハビリテーション計画に関連して外骨格デバイスを装着することができ、リモートまたはローカルの第三者臨床医は、様々なリハビリテーションアクティビティを(例えば、管理デバイス640、外骨格サーバ630、外部デバイス610などで)完了している間または完了した後に、ユーザの特定の歩行運動学を示すデータを観察する、または取得することができる。さらに別の実施形態では、そのようなデータを臨床医が使用して、提案した介入をユーザに返すことができる。例えば、臨床医は、外骨格デバイス100からの患者データを観察し得、外骨格システム100のユーザ101がリハビリテーション計画の一部として所与の1日により多く歩くことが望ましいと決定し得る。それに応じて、臨床医は、ユーザが外骨格デバイス100を使用して目標の毎日のモビリティを高めるために更新された毎日の歩数目標をユーザ101に提供することができる。
【0129】
別の例では、臨床医は、観察データへの応答としてセラピーに介入することができる。臨床医がデバイスの使用状況データを観察しており、日常的にモビリティでの継続した増加を確認している場合、臨床医は、リハビリテーション計画中に外骨格システムを介してユーザ101に加えられる動力を減らすことにより、セラピーに介入することを選択することができる。適用される補助を減らすことにより、ユーザは、より多くの挙動を自分自身の筋肉入力で補う必要があり得、これは、ユーザのリハビリテーションにとって望ましい可能性がある。いくつかの例は、外骨格システム100のデータまたは使用を観察し、要望どおり外骨格システム100または監督プログラムを構成するミッション監督メンバーまたは臨床医を含み得るが、いくつかの実施形態では、外骨格システム100または監督プログラムを構成することが自動的に起こり得る。例えば、管理デバイス640、外骨格サーバ630、外部デバイス610などは、様々な適切な条件の存在または不在に基づいて、ミッション、タスク、リハビリテーション計画、訓練計画などに自動的に介入するように構成されることができる。
【0130】
様々な実施形態は、外骨格ネットワークにおいて1つ以上の外骨格システム100を構成するための方法を含むことができる(例えば、図6及び7を参照)。そのような方法は、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640などの適切なデバイスまたはシステムにおいて、複数の別個の外骨格システム100から外骨格データのそれぞれのセットを受信することを含むことができる。また、そのような方法は、複数の別個の外骨格システム100からの外骨格データのそれぞれのセットを格納することと、複数の別個の外骨格システム100から得られたセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、複数の別個の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することと、生成された構成入力を複数の別個の外骨格システム100のうちの少なくとも1つに1つのネットワーク(例えば、ネットワーク620)または複数のネットワークを介して送信し、複数の別個の外骨格システム100のうちの少なくとも1つを、生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成させることと、を含むことができる。
【0131】
外骨格データは、外骨格ネットワーク、1つ以上の外骨格システム100などに関連する様々なタイプの適切なデータ、例えば、1つ以上の外骨格システム100から取得されたセンサデータ(例えば、1つ以上の外骨格システム100の左脚及び/または右脚のアクチュエータユニットの複数のセンサから取得されたセンサデータ)、1つ以上の外骨格デバイス510によってなされる、意図された操作、現在の操作または状態遷移などの決定、1つ以上の外骨格デバイス510によってなされる、1つ以上の外骨格システム100及び/またはそれぞれの外骨格システム100を装着しているユーザ101の物理的構成の決定などを含むことができる。
【0132】
いくつかの例では、外骨格データの複数のデータユニット(例えば、個々のデータ)は、データユニットが生成されたまたは取得されたときのそれぞれの外骨格システムの位置、及び/またはデータユニットが生成されたまたは取得された(例えば、外骨格デバイス510によって)ときの時間に対応する異なる時間及び/または位置データに関連付けられることができる。いくつかの例では、外骨格データの複数のデータユニットは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザ101及び/または外骨格システム100に対応する異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられることができる。いくつかの例では、外骨格データの複数のデータユニットは、複数のデータユニットがそれぞれ決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる。
【0133】
いくつかの例では、構成入力を生成することは、第一ユーザID及び/または第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられた外骨格データの平均値と比較することを含む、第一ユーザID及び/または第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられた外骨格データと比較することを含む。いくつかの例では、比較は、最大値、最小値、モード、標準偏差などを含む、複数の異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられた外骨格データの他の測定基準に行われることができる。様々な実施形態では、生成された構成入力は、第一ユーザID及び/または第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データと、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データの平均値(及び/または他の測定基準)との比較の提示(例えば、ユーザインタフェース515を介した)のための命令を含む。
【0134】
いくつかの例では、構成入力を生成することは、第一ユーザID及び/または第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データ及びユーザ識別データを、複数の異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられた外骨格データとユーザ識別データとの間でなされた相関と、及び/または複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データの平均値(及び/または他の測定基準)と比較することを含む、第一ユーザID及び/または第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データ及びユーザ識別データを、複数の異なるユーザID及び/または外骨格IDに関連付けられた外骨格データ及びユーザ識別データと比較することを含む。
【0135】
また、いくつかの例は、ネットワーク(例えば、ネットワーク620)を介して複数の別個の外骨格システム100から取得された外骨格データに関連し得るが、いくつかの実施形態は、単一の外骨格システム100から取得された外骨格データを含み得る。また、外骨格デバイス510、外部デバイス610、外骨格サーバ630、管理デバイス640などを含む、様々な適切なデバイスは、上述の方法の1つまたは複数のステップに関与することができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格データは、複数の外骨格システム100からネットワーク620を介して外骨格サーバ630で取得されることができ、管理デバイス640は、外骨格サーバ630に格納されたデータを使用して、外骨格システム100のうちの1つ以上のために構成入力を生成することができる。
【0136】
構成入力は、例えば、1つ以上の作動ユニット110のアクチュエータ130に流体を注入させること、外骨格デバイス510によって実行されるユーザ意図ソフトウェアの感度を構成すること、1つ以上のユーザインタフェース515を介してフィードバックを引き起こすことなど、外骨格システム100のうちの1つ以上の様々な態様を構成することができる様々な適切な入力を含むことができる。
【0137】
図8a、図8b、図9a及び図9bを参照すると、脚部アクチュエータユニット110の例は、継手125、ベローズアクチュエータ130、拘束リブ135、及びベースプレート140を含むことができる。より具体的には、図8aは、圧縮構成にある脚部アクチュエータユニット110の側面図を示し、図8bは、膨張構成にある図8aの脚部アクチュエータユニット110の側面図を示す。図9aは、圧縮構成の脚部アクチュエータユニット110の側断面図を示し、図9bは、膨張構成の図9aの脚部アクチュエータユニット110の側断面図を示す。
【0138】
図8a、図8b、図9a及び図9bに示されるように、継手125は、継手125から延びるまたはそれに連結する複数の拘束リブ135を有することができ、それはベローズアクチュエータ130の一部を包囲または当接する。例えば、いくつかの実施形態では、拘束リブ135はベローズアクチュエータ130の端部132に当接でき、ベローズアクチュエータ130の端部132が押し付けることができるベースプレート140の一部またはすべてを画定することができる。しかし、いくつかの例では、ベースプレート140は、拘束リブ135とは別個の及び/または異なる要素とすることができる(例えば、図1に示すように)。さらに、1つ以上の拘束リブ135をベローズアクチュエータ130の端部132間に配置することができる。例えば、図8a、8b、9a及び9bは、ベローズアクチュエータ130の端部132間に配置された1つの拘束リブ135を示すが、さらなる実施形態は、ベローズアクチュエータ130の端部間に配置される任意の適切な数の拘束リブ135を含むことができ、その数は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、50、100などを含む。いくつかの実施形態では、拘束リブは存在しなくてもよい。
【0139】
図9a及び図9bの断面に示されるように、ベローズアクチュエータ130は、流体(例えば、空気)で満たされ得るキャビティ131を画定し得、ベローズアクチュエータ130を拡張し、これにより、図8b及び図9bに示されるようにB軸に沿ってベローズを伸長させ得る。例えば、図8aに示されるベローズアクチュエータ130での流圧及び/または流体率を増加させると、ベローズアクチュエータ130が図8bに示される構成に膨張し得る。同様に、図9aに示されるベローズアクチュエータ130での流圧及び/または流体率を増加させると、ベローズアクチュエータ130が図9bに示される構成に膨張し得る。明確にするために、「ベローズ」という用語を使用することは、説明されたアクチュエータユニット110の構成要素を説明するためであり、構成要素のジオメトリを制限することを意図していない。ベローズアクチュエータ130は、一定の円筒管、断面積が多様な円筒、規定された円弧の形状に膨張する3次元の織物形状などを含むがそれらに限定されない様々な形状で構築することができる。「ベローズ」という用語は、畳み込みを有する構造を含む必要があると解釈されるべきではない。
【0140】
あるいは、図8bに示されるベローズアクチュエータ130の流圧及び/または流体率を減少させると、ベローズアクチュエータ130が図8aに示される構成に収縮し得る。同様に、図9bに示されるベローズアクチュエータ130の流圧及び/または流体率を減少させると、ベローズアクチュエータ130が図9aに示される構成に収縮し得る。ベローズアクチュエータ130の流圧または流体率のこのような増加または減少は、外骨格デバイス510(図5参照)によって制御可能な外骨格システム100の空圧システム520及び空圧ライン145によって実行することができる。
【0141】
好ましい一実施形態では、ベローズアクチュエータ130は空気で膨張させることができる。しかし、さらなる実施形態では、任意の適切な流体を使用してベローズアクチュエータ130を膨張させることができる。例えば、酸素、ヘリウム、窒素、及び/またはアルゴンなどを含むガスを使用してベローズアクチュエータ130を膨張及び/または収縮させることができる。さらなる実施形態では、水、油などの液体を使用してベローズアクチュエータ130を膨張させることができる。さらに、本明細書で説明するいくつかの例は、ベローズアクチュエータ130内の圧力を変えるベローズアクチュエータ130への流体の導入及び除去に関し、さらなる例は、ベローズアクチュエータ130内の圧力を修正するために流体を加熱及び/または冷却することを含むことができる。
【0142】
図8a、図8b、図9a及び図9bに示されるように、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130を支持及び拘束することができる。例えば、ベローズアクチュエータ130を膨張させると、ベローズアクチュエータ130はベローズアクチュエータ130の長さに沿って拡張し、ベローズアクチュエータ130はまた半径方向に拡張する。拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の一部の半径方向の膨張を拘束することができる。さらに、本明細書で説明するように、ベローズアクチュエータ130は、1つ以上の方向に柔軟な材料を含み、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の直線の膨張方向を制御することができる。例えば、いくつかの実施形態では、拘束リブ135または他の拘束構造がないと、ベローズアクチュエータ130は、制御不能に突き出したり軸から曲がったりして、適合する力がベースプレート140に加えられないようになり、アーム115、120が適合して、または制御可能に作動しないようになる。したがって、様々な実施形態において、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130が膨張及び/または収縮する際に、ベローズアクチュエータ130に対して一貫した制御可能な拡張軸Bを生成することが望ましい場合がある。
【0143】
いくつかの例では、収縮構成のベローズアクチュエータ130は、拘束リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びることができ、膨張中に収縮して、拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びる、または拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく延びないようにすることができる。例えば、図9aは、ベローズアクチュエータ130が圧縮リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びるベローズアクチュエータ130の圧縮構成を示し、図9bは、膨張中に収縮して、ベローズアクチュエータ130の膨張構成で拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びるベローズアクチュエータ130を示している。
【0144】
同様に、図10aは、ベローズアクチュエータ130が拘束リブ135の半径方向縁部を実質的に越えて延びるベローズアクチュエータ130の圧縮構成の上面図を示し、図10bは、膨張中に収縮して、ベローズアクチュエータ130の膨張構成で拘束リブ135の半径方向縁部をより少なく越えて延びるベローズアクチュエータ130の上面図を示す。
【0145】
拘束リブ135は、様々な適切な方法で構成することができる。例えば、図10a、図10b、及び図11は、拘束リブ135の例示的実施形態の上面図を示しており、それは継手構造体125から延び、リブキャビティ138を画定する円形リブリング137と連結する一対のリブアーム136を有し、リブキャビティ138を画定し、それを通してベローズアクチュエータ130の一部は(例えば、図9a、図9b、図10a及び図10bに示されるように)延びることができる。様々な例において、1つ以上の拘束リブ135は、リブアーム136及びリブリング137が共通の平面内に配置された実質的に平面の要素であり得る。
【0146】
さらなる実施形態では、1つ以上の拘束リブ135は、任意の他の適切な構成を有することができる。例えば、いくつかの実施形態は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つなどを含む任意の適切な数のリブアーム136を有することができる。加えて、リブリング137は、リブキャビティ138を画定する内側縁部またはリブリング137の外側縁部の一方または両方を含めて、様々な適切な形状を有することができ、円形である必要はない。
【0147】
様々な実施形態において、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の運動をある瞬間的な中心(空間に固定されていても固定されていなくてもよい)の周りの掃引経路に向け、及び/または面外の座屈などの望ましくない方向でのベローズアクチュエータ130の運動を防止するように構成することができる。結果として、いくつかの実施形態に含まれる拘束リブ135の数は、脚部アクチュエータユニット110の特定の幾何学的形状及び負荷に応じて変わり得る。例は、1つの拘束リブ135から任意の適切な数の拘束リブ135までの範囲であり得る。したがって、拘束リブ135の数は、本発明の適用可能性を制限するものと解されるべきではない。さらに、いくつかの実施形態では、拘束リブ135がなくてもよい。
【0148】
1つ以上の拘束リブ135は、様々な方法で構築することができる。例えば、1つ以上の拘束リブ135は、所与の脚部アクチュエータユニット110上の構造が異なっていてもよく、及び/または継手構造体125への取り付けを必要とする場合と必要としない場合がある。様々な実施形態で、拘束リブ135は、中央回転式継手構造体125の一体部品として構築することができる。そのような構造の例示的な実施形態は、機械の回転式のピン継手を含むことができ、拘束リブ135は、継手構造体125の一端で継手125に接続され、継手125の周りで旋回することができ、他端にあるベローズアクチュエータ130の延びない外側の層に取り付けられる。実施形態の別のセットでは、拘束リブ135は、脚部アクチュエータユニット110の可動域全体にわたってベローズアクチュエータ130の運動を方向付ける単一の屈曲構造の形態で構築することができる。別の例示的な実施形態は、継手構造125に一体的に接続されるのではなく、代わりに予め組み立てられた継手構造125に外部から取り付けられる、屈曲する拘束リブ135を使用する。別の例示的な実施形態は、ベローズアクチュエータ130の周りに巻き付けられて継手構造125に取り付けられた布片から構成される拘束リブ135を備えることができ、それはハンモックのように作用して、ベローズアクチュエータ130の動きを制限及び/または案内する。追加の実施形態で使用することができる、拘束リブ135を構築するために利用可能な追加の方法があり、継手構造体125の周りなどに接続されるリンク機構、回転的屈曲が含まれるがこれらに限定されない。
【0149】
いくつかの例において、拘束リブ135の設計上の考慮事項は、1つ以上の拘束リブ135がベローズアクチュエータ130と相互作用してベローズアクチュエータ130の経路を案内する方法であり得る。様々な実施形態において、拘束リブ135はベローズアクチュエータ130の長さに沿った所定の位置でベローズアクチュエータ130に固定できる。1つ以上の拘束リブ135は、これらに限定されないが、縫製、機械的クランプ、幾何学的干渉、直接的な統合などを含む様々な適切な方法で、ベローズアクチュエータ130に連結され得る。他の実施形態では、拘束リブ135は、拘束リブ135がベローズアクチュエータ130の長さに沿って浮遊し、所定の接続箇所でベローズアクチュエータ130に固定されないように構成することができる。いくつかの実施形態では、拘束リブ135は、ベローズアクチュエータ130の断面積を制限するように構成することができる。例示的な実施形態は、楕円形の断面を有する拘束リブ135に取り付けられた管状ベローズアクチュエータ130を含むことができ、いくつかの例で、ベローズアクチュエータ130が膨張したときにその位置でベローズアクチュエータ130の幅を縮小する構成であってよい。
【0150】
ベローズアクチュエータ130は、脚部アクチュエータユニット110の作動流体を収容すること、脚部アクチュエータユニット110の作動圧力に関連する力に抵抗することなどを含め、いくつかの実施形態において様々な機能を有することができる。様々な例において、脚部アクチュエータユニット110は、周囲圧力を上回る、下回る、またはほぼ周囲圧力で、流体の圧力にて作動することができる。様々な実施形態において、ベローズアクチュエータ130は、周囲圧力を超えるよう加圧されたときに所望されるものを超える、ベローズアクチュエータ130の膨張(例えば、力の付与または運動の意図された方向以外の方向で望まれるものを超えるもの)に抵抗するために、1つ以上の可撓性であるが非伸張性または実質的に非伸張性の材料を含むことができる。加えて、ベローズアクチュエータ130は、アクチュエータ流体を収容するために不浸透性または半不浸透性の材料を含むことができる。
【0151】
例えば、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、織られたナイロン、ゴム、ポリクロロプレン、プラスチック、ラテックス、布地などの可撓性シート材料を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、平坦な材料の1つまたは複数の平面軸に沿って実質的に非伸長性であり、一方で他の方向に柔軟である平坦な材料で作ることができる。例えば、図13は、平面材料1300(例えば布地)の側面図を示し、この平面材料1300は、この材料の平面と一致する軸Xに沿って実質的に非伸長性であるが、軸Zを含む他の方向には可撓性である。図13の例では、材料1300は、Z軸に沿って上向き及び下向きに屈曲するが、X軸に沿って非伸長性であることが示されている。様々な実施形態では、軸Xのように材料1300の平面とも一致しており、軸Xに垂直である軸Y(図示せず)にも沿って材料1300が非伸長性であり得る。
【0152】
いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、材料の1つまたは複数の軸に沿って非伸長性である非平面の織布材料で作製されることができる。例えば、一実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、織布製チューブを含むことができる。織布材料は、ベローズアクチュエータ130の長さに沿って円周方向に伸張性を提供することができる。そのような実施形態は、依然として、ユーザ101の身体に沿って、身体101の所望の関節(例えば、膝103)の軸と整列するように構成することができる。
【0153】
様々な実施形態において、ベローズアクチュエータ130は、互いに拘束された距離である拘束された内面の長さ及び/または外面の長さを使用することにより、結果として生じる力を発生させることができる(例えば、上記の非伸張性材料による)。いくつかの例では、そのような設計により、アクチュエータはベローズアクチュエータ130で収縮することができるが、特定のしきい値まで加圧されると、ベローズアクチュエータ130は脚アクチュエータユニット110のプレート140を押すことにより、軸方向に力を向けることができ、その理由はベローズアクチュエータ130の本体によって規定される最大の長さを超えてその長さを伸ばすことができないため、ベローズアクチュエータ130はさらに体積部を拡張することができないからである。
【0154】
換言すれば、ベローズアクチュエータ130は、チャンバを画定する実質的に非伸長性の織物製エンベロープを含むことができ、このチャンバは、実質的に非伸長性の織物製エンベロープ内に含まれる流体不透過性ブラダ、及び/または実質的に非伸長性の織物製エンベロープ内に組み込まれた流体不透過性構造体によって流体不透過性になる。実質的に非伸長性の織物製エンベロープは、実質的に非伸長性の織物製アクチュエータの過度の変位を防止するために、所定の幾何学的形状と、チャンバの加圧時に機械的停止を提供する変位での非線形平衡状態とを有することができる。
【0155】
いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130はエンベロープを含むことができ、このエンベロープは、本明細書で論じられるような様々な適切な動きを規定することができる非伸長性織物(例えば、非伸長性の編物、織布、不織布など)からなる、または本質的にそれらからなる。非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130は、特定の平衡状態(例えば、圧力の増加にもかかわらず安定している最終状態または形状)、圧力/剛性比、及び運動経路で設計されることができる。いくつかの例での非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130は、非伸長性材料が力の方向性をより最適に制御することを可能にするため、大きい力を正確に伝えるように構成されることができる。
【0156】
したがって、非伸長性の織物製ベローズアクチュエータ130のいくつかの実施形態は、所定の幾何学的形状を有することができ、この所定の幾何学的形状は、チャンバ内側の圧力が相対的に上昇している間の織物製エンベロープの伸縮を介してではなく、織物製エンベロープの変位が原因で、非膨張形状とその平衡状態の所定の幾何学的形状(例えば、完全膨張形状)との間の幾何学的形状における変化を主に介して変位を生じる。様々な実施形態では、これは、ベローズアクチュエータ130のエンベロープの構造に非伸長性材料を使用することで達成されることができる。本明細書で説明されるように、いくつかの例では、「非伸長性」または「実質的に非伸長性」は、1つ以上の方向での10%以下、5%以下、または1%以下までの膨張として定義されることができる。
【0157】
図12aは、別の実施形態によるベローズアクチュエータ130を含む空圧アクチュエータユニット110の断面図を示し、図12bは、図12aの断面を示す膨張構成における図12aの空圧アクチュエータユニット110の側面図を示す。図12aに示すように、ベローズアクチュエータ130は、ベローズキャビティ131を画定する内側第一層132を含むことができ、第一層132と第二層133の間に配置された第三層134を有する外側第二層133を含むことができる。この記載全体に亘って、ベローズアクチュエータ130の構造を説明するための「層」という用語の使用は、設計を制限するものとみなされるべきではない。「層」の使用は、平坦な材料シート、ウェットフィルム、ドライフィルム、ゴム引きコーティング、共成形構造などを含むがこれらに限定されない様々な設計を示し得る。
【0158】
いくつかの例では、内側第一層132は、アクチュエータ流体(例えば、空気)に対して不透過性または半透過性の材料を含むことができ、外側第二層133は、本明細書で説明する非伸張性材料を含むことができる。例えば、本明細書で議論されるように、不浸透性層は不浸透性または半浸透性層を示し、非伸張性層は非伸張性または実質的に非伸張性の層を示し得る。
【0159】
2つ以上の層を含むいくつかの実施形態では、内側層132は、内部の力を高強度の非伸張性の外側第二層133に伝達できるように、非伸張性の外側第二層133に比べてわずかに大きくすることができる。一実施形態は、不透過性ポリウレタンポリマーフィルム内側第一層132、及び外側第二層133として織られたナイロンブレードを有するベローズアクチュエータ130を含む。
【0160】
ベローズアクチュエータ130は、さらなる実施形態において様々な適切な方法で構成することができ、これは、流体不透過性を付与し、十分に非伸張性である材料で構成される単一層設計を含むことができる。他の例には、単一構造に共に固定された複数の積層層を含む複合式ベローズアセンブリが含まれる。いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の動作範囲を最大化するために、ベローズアクチュエータ130の収縮したスタックの高さを制限する必要があり得る。そのような例では、ベローズアクチュエータ130の他の能力の必要性を満たす、厚さの薄い織布を選択することが望ましい場合がある。
【0161】
さらに別の実施形態では、ベローズアクチュエータ130の様々な層間の摩擦を低減することが望ましい場合がある。一実施形態では、これは、第一層132と第二層133の間の耐摩耗及び/または低摩擦中間層として作用する第三層134を統合することを含むことができる。他の実施形態は、湿式潤滑剤、乾式潤滑剤、または低摩擦材料の複数層の使用を含むがこれらに限定されない代替または追加の方法で、第一層132と第二層133との間の摩擦を減少させることができる。したがって、図10aの例は、3層132、133、134を含むベローズアクチュエータ130の一例を示しているが、さらなる実施形態は、1、2、3、4、5、10、15、25などを含む、任意の適切な数の層を有するベローズアクチュエータ130を含むことができる。そのような1つ以上の層は、隣接する面に沿って部分的または全体的に連結することができ、いくつかの例は層間に1つ以上のキャビティを画定する。そのような例では、潤滑剤または他の適切な流体などの材料をそのようなキャビティに配置することができ、またはそのようなキャビティを効果的に空にすることができる。加えて、本明細書に記載されるように、1つ以上の層(例えば、第三層134)は、いくつかの例に示されるようなシートまたは平坦な材料層である必要はなく、代わりに流体によって画定される層を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第三層134は、湿式潤滑剤、乾式潤滑剤などによって画定され得る。
【0162】
ベローズアクチュエータ130の膨張した形状は、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130及び/または脚部アクチュエータユニット110の動作にとって重要であり得る。例えば、ベローズアクチュエータ130の膨張形状は、ベローズアクチュエータ130の不浸透性及び非伸張性部分(例えば、第一層132及び第二層133)の両方の設計により影響を受ける可能性がある。様々な実施形態では、収縮構成では直観的ではない可能性がある様々な二次元パネルから、ベローズアクチュエータ130の層132、133、134の1つ以上を構築することが望ましい場合がある。
【0163】
いくつかの実施形態では、ベローズキャビティ131内に1つまたは複数の不透過性層を配置することができ、及び/またはベローズアクチュエータ130は、所望の流体を保持できる材料(例えば、本明細書で議論した流体不透過性の第一内側層132)を含むことができる。ベローズアクチュエータ130は、本明細書に記載のようにベローズアクチュエータ130が膨張または収縮したときに膨張及び収縮するように動作可能な、可撓性、弾性、または変形可能な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、収縮構成に向かって付勢することができ、ベローズアクチュエータ130が弾性的で、膨張していないときに収縮構成に戻る傾向がある。さらに、本明細書に示されるベローズアクチュエータ130は、流体で膨張すると膨張及び/または伸長するように構成されるが、いくつかの実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、いくつかの例で流体にて膨張するとき短縮及び/または収縮するように構成できる。また、本明細書で使用される「ベローズ」という用語は、決して限定的なものと解釈されるべきではない。例えば、本明細書で使用される「ベローズ」という用語は、畳み込みまたは他のそのような特徴などの要素を必要とするように解釈されるべきではない(いくつかの実施形態では畳み込みベローズアクチュエータ130が存在し得るが)。本明細書で説明するように、ベローズアクチュエータ130は、様々な適切な形状、サイズ、比率などをとることができる。
【0164】
ベローズアクチュエータ130は、様々な実施形態にわたって大幅に変わることができるため、本例は限定的であると解釈されるべきではない。ベローズアクチュエータ130の好ましい一実施形態は、本明細書で説明される膝伸展トルクを提供するように構成された布ベースの空圧アクチュエータを含む。この実施形態の変形は、均一な断面ではない布製アクチュエータなどのアクチュエータの所望のパフォーマンス特性を提供するようにアクチュエータを合わせるために存在することができる。他の実施形態は、電気機械式アクチュエータを使用することができ、この電気機械式アクチュエータは、流体ベローズアクチュエータ130の代わりに、またはそれに加えて、膝に屈曲及び伸展トルクを与えるように構成されることができる。様々な実施形態は、下肢関節の伸展または屈曲の正のパワーまたは負のパワーの補助のために、電気機械、油圧、空圧、電磁気、または静電の組み合わせを組み込む設計を含むことができるが、これらに限定されない。
【0165】
また、アクチュエータのベローズアクチュエータ130は、特定の設計により必要に応じて様々な位置にあることができる。一実施形態は、膝関節の軸に沿って位置しており、関節自体と平行に位置決めされている、動力膝部装具構成要素のベローズアクチュエータ130を配置する。様々な実施形態は、関節と直列に構成されたアクチュエータ、関節の前側に構成されたアクチュエータ、及び関節の周りに静止するように構成されたアクチュエータを含むが、これらに限定されない。
【0166】
ベローズアクチュエータ130の様々な実施形態は、作動の動作を拡張する二次的特徴を含むことができる。そのような一実施形態は、ベローズアクチュエータ130に対して許容可能な可動域を制限するために、ユーザが調整可能な機械式ハードエンドストップを含むものである。様々な実施形態は、以下の伸展特徴、すなわち、可撓性エンドストップの包含、電気機械式ブレーキの包含、電磁ブレーキの包含、磁気ブレーキの包含、継手をアクチュエータから機械的に切り離すために機械的に係脱するスイッチの包含、またはアクチュエータ構成要素の迅速な交換を可能にするクイックリリースの包含を含むことができるが、これらに限定されない。
【0167】
様々な実施形態では、ベローズアクチュエータ130は、米国特許第9,821,475号として発行された2013年10月25日に出願された関連する米国特許出願公開第14/064,071号に記載されているような、2013年10月25日に出願された米国特許出願公開第14/064,072号に記載されているような、2017年11月27日に出願された米国特許出願公開第15/823,523号に記載されているような、または2017年3月29日に出願された米国特許出願公開第15/472,740号に記載されているような、ベローズ及び/またはベローズシステムを含むことができる。
【0168】
一部の用途において、流体アクチュエータユニット110の設計は、その能力を拡張するために調整され得る。このような修正の一例は、トルクが継手構造125の角度に応じて変化するように、流体アクチュエータユニット110の回転構成のトルクプロファイルを調整するために行うことができる。これを達成するために、いくつかの例で、ベローズアクチュエータ130の断面を操作して、全体的な流体アクチュエータユニット110の所望のトルクプロファイルを強制することができる。一実施形態では、ベローズアクチュエータ130の直径をベローズアクチュエータ130の長手方向中心で小さくして、ベローズアクチュエータ130の完全な伸長時に、全体的な力の能力を低下させることができる。さらに別の実施形態では、ベローズアクチュエータ130の断面積を変更して、ベローズアクチュエータ130が望ましくない構成にならないように所望の座屈挙動を誘発することができる。例示的な実施形態において、回転構成のベローズアクチュエータ130の端部構成は、アクチュエータユニット110の所定の継手の角度を越えて延びるまで荷重下で座屈するベローズアクチュエータ130の端部を設けるために、名目上の直径からわずかに減少した端部の面積を有することができ、この箇所で、ベローズアクチュエータ130のより短い径の端部が膨張し始める。
【0169】
他の実施形態では、この同じ能力は、拘束リブ135の挙動を修正することにより発展させることができる。例示的実施形態として、前の実施形態で説明したベローズアクチュエータ130と同じ例を使用して、2つの拘束リブ135を、ベローズアクチュエータ130の長さに沿って、均等に分布する場所で、そのようなベローズアクチュエータ130に固定することができる。いくつかの例では、部分的に膨張した座屈に抵抗するという目標は、アクチュエータユニット110が閉じるときにベローズアクチュエータ130を制御された方法で閉じることにより、対処することができる。拘束リブ135は、継手構造125に近づくが、継手構造125に対して底に達するまで互いに近づくことはできない。これにより、ベローズアクチュエータ130の中央部分が完全に膨張した状態にとどまることができ、いくつかの例では、ベローズアクチュエータ130の最も強い構成になり得る。
【0170】
さらなる実施形態では、ベローズアクチュエータ130の特定の能力特性を調整するために、ベローズアクチュエータ130の個々の編組または織りの繊維の角度を最適化することが望ましい場合がある(例えば、ベローズアクチュエータ130が編組または織布により付与される非伸縮性を含む例において)。他の実施形態では、アクチュエータユニット110のベローズアクチュエータ130の形状を操作して、ロボット外骨格システム100が異なる特性で動作できるようにすることができる。そのような修正のための例示的な方法は、以下を含むことができるが、これらに限定されない。すなわち、ベローズアクチュエータ130上のスマート材料を使用して、コマンドでベローズアクチュエータ130の機械的挙動を操作すること、または、ベローズアクチュエータ130の作動長さを短くする、及び/または断面積を減らすなどの手段によるベローズアクチュエータ130の幾何学的形状の機械的修正をすることである。
【0171】
さらなる例では、流体アクチュエータユニット110は単一のベローズアクチュエータ130または複数のベローズアクチュエータ130の組み合わせを含むことができ、それぞれが独自の組成、構造、及び幾何形状を有する。例えば、いくつかの実施形態は、必要に応じて係合することができる同じ継手アセンブリ125に平行または同心円状に配置された複数のベローズアクチュエータ130を含むことができる。例示的な一実施形態では、継手アセンブリ125は、互いに直接隣接して平行に配置された2つのベローズアクチュエータ130を有するように構成することができる。外骨格システム100は、所望の機械的構成で同じ流体アクチュエータユニット110によって様々な量の力が出力されることを可能にするために、必要に応じて各ベローズアクチュエータ130と係合することを選択的に選択できる。
【0172】
さらなる実施形態では、流体アクチュエータユニット110は、ベローズアクチュエータ130または流体アクチュエータユニット110の他の部分の圧力、力、またはひずみを直接的または間接的に推定するために使用できる、ベローズアクチュエータ130または流体アクチュエータユニット110の他の部分の機械的特性を測定するための様々な適切なセンサを含むことができる。いくつかの実施形態には特定のセンサを望ましい機械的構成に統合することに関連する困難性があるが、他のものはより適切なものがあるということにより、いくつかの例は、流体アクチュエータユニット110に配置されたセンサが望ましい場合がある。流体アクチュエータユニット110のそのようなセンサは、外骨格デバイス610に動作可能に接続することができ(図6参照)、外骨格デバイス610は、流体アクチュエータユニット110のそのようなセンサからのデータを使用して外骨格システム100を制御することができる。
【0173】
本明細書で説明するように、様々な適切な外骨格システム100は、様々な適切な方法で、様々な適切な用途に使用することができる。しかし、そのような例は、本開示の範囲及び精神内にある多種多様な外骨格システム100またはその一部を制限するものと解釈されるべきではない。したがって、図1~5の例よりも多少複雑な外骨格システム100は、本開示の範囲内である。
【0174】
さらに、様々な例は、ユーザの脚または下半身に関連する外骨格システム100に関するが、さらなる例は、胴体、腕、頭、脚などを含むユーザの身体のいずれかの適切な部分に関連し得る。また、様々な例が外骨格に関係しているが、本開示が人工装具、体内移植片、ロボットなどを含む他の類似のタイプの技術に適用できることは、明らかであるはずである。さらに、いくつかの例は人間のユーザに関連する可能性があるが、他の例は動物のユーザ、ロボットのユーザ、様々な形態の機械などに関連し得る。
【0175】
本開示の実施形態は、以下の条項を考慮して説明できる。
【0176】
条項1.外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成する方法であって、
外骨格サーバでは、前記外骨格サーバから遠隔にある複数の別個の外骨格システムから外骨格データのそれぞれのセットを受信することであって、前記複数の別個の外骨格システム及び前記外骨格サーバはネットワークによって操作可能に接続されて分離され、前記複数の別個の外骨格システムのそれぞれは、
ユーザの左脚及び右脚にそれぞれ結合された左脚部アクチュエータユニット及び右脚部アクチュエータユニットであって、
継手を介して回転可能に結合される上部アーム及び下部アームであって、前記継手は前記ユーザの膝に、前記上部アームが前記膝より上の前記ユーザの大腿部周囲に結合されている状態で、かつ前記下部アームが前記膝より下の前記ユーザの下腿部周囲に結合されている状態で、位置決めされる、前記上部アーム及び前記下部アーム、
前記上部アームと前記下部アームとの間に延在するベローズアクチュエータ、
複数のセンサ、ならびに
前記ベローズアクチュエータに結合されると、流体を前記ベローズアクチュエータに注入することで、前記ベローズアクチュエータが膨張して前記上部アーム及び前記下部アームを動かす、1セット以上の流路、
をそれぞれが含む、前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットと、
前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記1セット以上の流路を介して前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータに対して、動作可能に結合され、流体を注入するように構成される空圧システムと、
プロセッサ及びメモリを含む外骨格デバイスであって、前記メモリが命令を格納し、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたとき、前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータに前記流体を注入するように前記空圧システムを制御するように構成される、前記外骨格デバイスと、
を含む、前記受信することと、
前記外骨格サーバでは、前記複数の別個の外骨格システムからの前記外骨格データのそれぞれのセットを格納することであって、前記外骨格データのそれぞれのセットは、
前記空圧システム及び前記アクチュエータユニットを制御するために前記プロセッサによって与えられる前記コマンド、
前記複数の別個の外骨格システムから取得されたセンサデータであって、前記複数の別個の外骨格システムの前記左脚部アクチュエータユニット及び前記右脚部アクチュエータユニットの前記複数のセンサから取得される、前記センサデータ、
前記外骨格デバイスによって行われた、意図された操作、現在の操作または状態遷移の決定、
前記外骨格デバイスによって行われた、それぞれの外骨格システムまたは前記それぞれの外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の決定、
を含み、
前記外骨格データのそれぞれのセットの第一の複数のデータユニットは、前記データユニットが生成されたまたは取得されたときの前記それぞれの外骨格システムの位置と、前記データユニットが生成されたまたは取得されたときの時間とに対応する異なる時間及び位置データに関連付けられ、
前記外骨格データのそれぞれのセットの第二の複数のデータユニットは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザ及び外骨格システムに対応する異なるユーザID及び外骨格IDに関連付けられる、
前記格納することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することであって、前記構成入力は、
前記複数の別個の外骨格システム上で前記空圧システム及び前記アクチュエータユニットを制御するために前記プロセッサによって与えられた前記コマンド、
前記複数の別個の外骨格システムから取得された前記センサデータ、
意図された操作、現在の操作または状態遷移の前記決定、
それぞれの外骨格システムまたは前記それぞれの外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の前記決定、ならびに
前記異なる時間及び位置データ、
に少なくとも部分的に基づいて生成される、前記生成することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つに前記ネットワークを介して前記生成された構成入力を送信することであって、前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つが前記生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【0177】
条項2.前記外骨格データのそれぞれのセットの第三の複数のデータユニットは、前記第二の複数のデータユニットが決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる、条項1に記載の方法。
【0178】
条項3.前記構成入力を生成することは、第一ユーザID及び第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データの平均値と比較することを含む、前記第一ユーザID及び前記第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データと比較することを含み、
前記生成された構成入力は、前記第一ユーザID及び前記第一外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データと、前記複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データの平均値との前記比較のユーザインタフェースを介した提示のための命令を含む、条項1または2に記載の方法。
【0179】
条項4.前記構成入力を生成することは、存在している場合に決定される1つ以上の条件に基づいて自動的に発生する、条項1~3のいずれかに記載の方法。
【0180】
条項5.外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成する方法であって、
ネットワークによって操作可能に接続されて分離される、複数の別個の外骨格システムから外骨格データのそれぞれのセットを受信することであって、前記複数の別個の外骨格システムのそれぞれは、
ユーザの1本以上の脚に結合されるように構成される1つ以上の脚部アクチュエータユニットであって、
継手を介して回転可能に結合される上部アーム及び下部アームであって、前記継手は前記ユーザの膝に、前記上部アームが前記膝より上の前記ユーザの大腿部周囲に結合されている状態で、かつ前記下部アームが前記膝より下の前記ユーザの下腿部周囲に結合されている状態で、位置決めされる、前記上部アーム及び前記下部アーム、
前記上部アームと前記下部アームとの間に延在するアクチュエータ、
1つ以上のセンサ、ならびに
前記アクチュエータに結合されると、流体を前記アクチュエータに注入することで、前記アクチュエータが膨張して前記上部アーム及び前記下部アームを動かす、1セット以上の流路、
をそれぞれが含む、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットと、
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記1セット以上の流路を介して前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記アクチュエータに対して、動作可能に結合され、流体を注入するように構成される流体システムと、
プロセッサ及びメモリを含む外骨格デバイスであって、前記メモリが命令を格納し、前記命令が、前記プロセッサによって実行されたとき、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記アクチュエータに前記流体を注入するように前記流体システムを制御するように構成される、前記外骨格デバイスと、
を含む、前記受信することと、
前記複数の別個の外骨格システムから前記外骨格データのそれぞれのセットを格納することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することと、
前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つに前記ネットワークを介して前記生成された構成入力を送信することであって、前記複数の別個の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つが前記生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【0181】
条項6.前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記複数の別個の外骨格システムから取得されたセンサデータを含み、前記センサデータは、前記複数の別個の外骨格システムの前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記1つ以上のセンサから取得される、条項5に記載の方法。
【0182】
条項7.前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記外骨格デバイスによって行われた、意図された操作、現在の操作または状態遷移の決定を含む、条項5または6に記載の方法。
【0183】
条項8.前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記外骨格デバイスによって行われた、それぞれの外骨格システムまたは前記それぞれの外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の決定を含む、条項5~7のいずれかに記載の方法。
【0184】
条項9.前記外骨格データのそれぞれのセットは、前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときのそれぞれの外骨格システムの位置に、または前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときの時間に対応する異なる時間データまたは位置データに関連付けられる前記外骨格データのそれぞれのセットの複数のデータユニットを含む、条項5~8のいずれかに記載の方法。
【0185】
条項10.前記外骨格データのそれぞれのセットは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザまたは外骨格システムに対応する異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられる前記外骨格データのそれぞれのセットの複数のデータユニットを含む、条項5~9のいずれかに記載の方法。
【0186】
条項11.前記外骨格データのそれぞれのセットの複数のデータユニットは、前記複数のデータユニットが決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる、条項5~10のいずれかに記載の方法。
【0187】
条項12.前記構成入力を生成することは、第一ユーザIDまたは第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データから計算された1つ以上の測定基準と比較することを含む、前記第一ユーザIDまたは前記第一外骨格IDに関連付けられた外骨格データを、複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた外骨格データと比較することを含み、
ここで、前記生成された構成入力は、前記第一ユーザIDまたは前記第一外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データと、前記複数の異なるユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられた前記外骨格データから計算された前記1つ以上の測定基準との前記比較の提示のための命令を含む、条項5~11のいずれかに記載の方法。
【0188】
条項13.前記構成入力を生成することは、存在している場合に決定される1つ以上の条件に基づいて自動的に発生する、条項5~12のいずれかに記載の方法。
【0189】
条項14.外骨格ネットワーク内の1つ以上の外骨格システムを構成する方法であって、
ネットワークに操作可能に接続される1つ以上の外骨格システムから外骨格データを受信することと、
前記1つ以上の外骨格システムからの前記外骨格データを格納することと、
前記1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つを構成するための構成入力を生成することと、
前記1つ以上の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つに前記ネットワークを介して前記生成された構成入力を送信することであって、前記1つ以上の外骨格システムのうちの前記少なくとも1つが前記生成された構成入力に少なくとも部分的に基づいて構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【0190】
条項15.前記1つ以上の外骨格システムのそれぞれは、ユーザの1つ以上の部位に結合されるように構成される1つ以上のアクチュエータユニットを含み、
前記1つ以上のアクチュエータユニットは、
継手を介して回転可能に結合される上部アーム及び下部アームであって、前記継手は前記ユーザの身体関節に、前記上部アームが前記身体関節より上の前記ユーザの上部周囲に結合されている状態で、かつ前記下部アームが前記身体関節より下の前記ユーザの下部周囲に結合されている状態で、位置決めされる、前記上部アーム及び前記下部アームと、
アクチュエータと、
1つ以上のセンサと、
をそれぞれが含む、条項14に記載の方法。
【0191】
条項16.前記外骨格データは、前記1つ以上の外骨格システムから取得されたセンサデータを含み、前記センサデータは、前記1つ以上の外骨格システムの1つ以上のセンサから取得される、条項14または15に記載の方法。
【0192】
条項17.前記外骨格データは、意図された操作、現在の操作または状態遷移の行われた決定を含む、条項14~16のいずれかに記載の方法。
【0193】
条項18.前記外骨格データは、前記1つ以上の外骨格システムまたは前記1つ以上の外骨格システムを装着しているユーザの物理的構成の決定を含む、条項14~17のいずれかに記載の方法。
【0194】
条項19.前記外骨格データは、前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときの外骨格システムの位置に、または前記データユニットが生成されたもしくは取得されたときの時間に対応する異なる時間データまたは位置データに関連付けられる前記外骨格データの複数のデータユニットを含む、条項14~18のいずれかに記載の方法。
【0195】
条項20.前記外骨格データは、それぞれのデータユニットに関連付けられたユーザまたは外骨格システムに対応するユーザIDまたは外骨格IDに関連付けられる前記外骨格データの複数のデータユニットを含む、条項14~19のいずれかに記載の方法。
【0196】
条項21.前記外骨格データの複数のデータユニットは、前記複数のデータユニットが決定された異なる信頼度に対応する異なる信頼度スコアに関連付けられる、条項14~20のいずれかに記載の方法。
【0197】
条項22.前記構成入力を生成することは、存在している場合に決定される1つ以上の条件に基づいて自動的に発生する、条項14~21のいずれかに記載の方法。
【0198】
条項23.前記外骨格データ、及び前記データから計算された任意の関連した測定基準のうちの一部またはすべてもまた、前記ネットワークを介して前記1つ以上の外骨格システムのうちの少なくとも1つに送信される、条項14~22のいずれかに記載の方法。
【0199】
説明される実施形態は、様々な修正及び代替形態が可能であり、その具体例は、図面に例として示されており、本明細書で詳細に説明されている。しかしながら、説明される実施形態は、開示される特定の形態または方法に限定されるべきではなく、逆に、本開示は、全ての修正、均等物、及び代替物を含むことを理解されたい。さらに、所与の実施形態の要素は、その例示的な実施形態のみに適用可能であると解釈されるべきではなく、したがって、例示的な一実施形態の要素は他の実施形態に適用可能である。さらに、例示的な実施形態に具体的に示される要素は、それらのような要素を含む、それらから本質的になる、もしくはそれらからなる実施形態を含めると解釈されるべきであり、またはそれらのような要素は、さらなる実施形態に明示的に存在しなくてもよい。したがって、一例に存在する要素の記載は、そのような要素が明示的に存在しないいくつかの実施形態を支持すると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11
図12a
図12b
図13
【国際調査報告】