IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サパ・アーエスの特許一覧

<>
  • 特表-ロール成形管の製造 図1
  • 特表-ロール成形管の製造 図2
  • 特表-ロール成形管の製造 図3
  • 特表-ロール成形管の製造 図4
  • 特表-ロール成形管の製造 図5
  • 特表-ロール成形管の製造 図6a
  • 特表-ロール成形管の製造 図6b
  • 特表-ロール成形管の製造 図7a
  • 特表-ロール成形管の製造 図7b
  • 特表-ロール成形管の製造 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-18
(54)【発明の名称】ロール成形管の製造
(51)【国際特許分類】
   B23K 13/00 20060101AFI20230710BHJP
   B21C 37/08 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
B23K13/00 Z
B21C37/08 Z
B21C37/08 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576383
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(85)【翻訳文提出日】2022-12-23
(86)【国際出願番号】 EP2021065688
(87)【国際公開番号】W WO2021254885
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】2050715-8
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515228553
【氏名又は名称】ヒドロ・エクストゥルーデッド・ソリューションズ・アーエス
【氏名又は名称原語表記】HYDRO EXTRUDED SOLUTIONS AS
【住所又は居所原語表記】0240 Oslo, Norway
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ザッファローニ、ジョルジョ・ジョヴァンニ・バッティスタ
(72)【発明者】
【氏名】パスクァロン、マルコ
(72)【発明者】
【氏名】インサラコ、ジェフリー・リー
(72)【発明者】
【氏名】バゼル、ヴィンセント
(72)【発明者】
【氏名】マンゲルスドルフ、アンドレ
【テーマコード(参考)】
4E028
【Fターム(参考)】
4E028CA02
4E028CA20
(57)【要約】
金属ストリップ(102)の長手方向縁部(101)を、溶接管ロール成形装置(200)の溶接セクション(201)で縁部を一体に溶接する前に所定の位置に維持するように構成されたシームガイドアセンブリ(1)であって、前方シームガイド先端部構成要素(2)を備え、貫通チャネル(6)がホルダ(3)に設けられ、上記チャネルが、ホルダの第1の側(5)に位置し、前方シームガイド先端部構成要素(2)に隣接する入口開口部(7)と、ホルダの第2の側(9)に位置する出口開口部(8)とを有し、上記出口開口部が、真空源に接続されるように構成される、シームガイドアセンブリ(1);管縁部の高周波誘導溶接中に管(100)の内部で生成された固体粒子を抽出するように構成され、ロール成形された管の縁部(101)がまだ一体に溶接されていない位置で装置内に位置されている真空抽出セクション(205)を備える溶接管ロール成形装置(200);及び、ロール成形されている管の縁部(101)がまだ一体に溶接されていない管のセクション(205)での真空の印加によって、高周波誘導溶接中に管(100)の内部で生成された固体粒子を抽出するステップを含む、管を製造する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管(100)状にロール成形されている金属ストリップ(102)の長手方向縁部(101)を、溶接管ロール成形装置(200)の溶接セクション(201)で前記縁部を一体に溶接する前に所定の位置に維持するように構成されたシームガイドアセンブリ(1)であって、前方シームガイド先端部構成要素(2)を備え、前記前方シームガイド先端部構成要素(2)は、細長い先端部(4)がホルダ(3)の第1の側(5)から突出するように前記ホルダ(3)に取り付けられ、前記先端部(4)が、溶接すべき前記管縁部(101)間に挿入されるように構成される、シームガイドアセンブリ(1)において、
貫通チャネル(6)が前記ホルダ(3)に設けられ、前記チャネルが、前記ホルダの前記第1の側(5)に位置し、前記ホルダの長手方向で前記前方シームガイド先端部構成要素(2)に隣接する入口開口部(7)と、前記ホルダの第2の側(9)に位置する出口開口部(8)とを有し、前記出口開口部が、真空源に接続されるように構成される、
ことを特徴とするシームガイドアセンブリ(1)。
【請求項2】
細長い先端部(11)が前記ホルダ(3)の前記第1の側(5)から突出するように前記ホルダ(3)に取り付けられた後方シームガイド先端部構成要素(10)をさらに備え、
前記後方シームガイド先端部構成要素(10)が、前記ホルダの長手方向で前記前方シームガイド先端部構成要素(2)から離れて前記ホルダに位置決めされ、前記チャネル入口開口部(7)が、前記前方先端部構成要素(2)と前記後方先端部構成要素(10)との間に位置する、請求項1に記載のシームガイドアセンブリ。
【請求項3】
前記チャネル(6)の前記入口開口部(7)が、前記管(100)の外径を超えず、好ましくは、ほぼ管状に成形された前記ストリップ(102)の前記縁部間の距離にほぼ対応する幅を有する、請求項1又は2に記載のシームガイドアセンブリ。
【請求項4】
前記チャネル(6)の前記入口開口部(7)が、前記ホルダの長手方向に向けられた細長い形状を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のシームガイドアセンブリ。
【請求項5】
前記ホルダ(3)が、案内フランジ(12)を備え、
前記案内フランジ(12)が、前記チャネル入口開口部(7)の各側に配置される。請求項1~4のいずれか一項に記載のシームガイドアセンブリ。
【請求項6】
金属ストリップ(102)を管(100)状に成形するように構成されたロール成形セクション(202)と、それに続く溶接セクション(201)とを備える溶接管ロール成形装置(200)であって、前記溶接セクション(201)が、シームガイドアセンブリ(208)と、高周波誘導溶接コイル(203)と、1対の溶接ローラ(204)とを備え、前記管が移動方向(T)に前記装置を通して前進される間に、管(100)状にロール成形されている金属ストリップ(102)の前記長手方向縁部(101)を一体に溶接するように構成される、溶接管ロール成形装置(200)において、
前記管縁部の高周波誘導溶接中に前記管(100)の内部で生成された固体粒子を抽出するように構成された真空抽出セクション(205)をさらに備え、
前記真空抽出セクション(205)が、前記ロール成形された管の前記縁部(101)がまだ一体に溶接されていない位置で前記装置内に位置される、
ことを特徴とする溶接管ロール成形装置(200)。
【請求項7】
前記真空抽出セクション(205)が、前記溶接コイル(203)と前記ロール成形セクション(202)との間に配置された、請求項1~5に記載のシームガイドアセンブリ(1)を備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記真空抽出セクション(205)が、真空源に接続されるように構成され、前記管(100)の前記移動方向(T)で前記シームガイドアセンブリ(208)の後方に配置されるギャップ真空ノズル(206)を備え、前記ギャップ真空ノズル(206)が、前記管のまだ溶接されていない前記縁部間の前記開口部を通して固体粒子を抽出するように構成される、請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
前記真空抽出セクション(205)が、真空源に接続されるように構成され、前記管(100)の前記移動方向(T)で前記シームガイドアセンブリ(208)の後方に配置される管真空ノズル(207)を備え、
前記管真空ノズル(207)が、前記ロール成形されてまだ溶接されていない管内に位置決めされて、前記管内に存在する固体粒子を抽出するように構成される、請求項6~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
出口端(303)に取り付けられたガス弁(302)と、入口端(305)に取り付けられたカップリング(304)とを有する管状部材(301)を備えるバックフラッシングデバイス(300)をさらに備え、
前記カップリングが、加圧ガス源に接続されるように構成され、
前記バックフラッシングデバイスが、前記管移動方向(T)で前記溶接コイル(203)の前の位置(P)で、前記管(100)の前記移動方向(T)とは反対の方向にガス流を加えるように構成される、請求項6~9のいずれか一項に記載の装置(200)。
【請求項11】
前記ガス弁(302)が逆流ノズルである、請求項10に記載の装置(200)。
【請求項12】
前記バックフラッシングデバイス(300)の前記管状部材(301)が、前記逆流ノズル(302)が取り付けられる前端部(303)を有する真直な第1のセクション(306)を含み、
前記真直なセクション(306)が、前記シームガイドアセンブリ(1)の後端部(13)から、前記管の前記移動方向(T)で前記溶接コイル(203)の前の位置(P)までの距離を超える長さ(L)を有し、
前記管状部材(301)の前記真直な第1のセクション(306)が、溶接すべき前記管(100)の前記内径よりも小さい外径を有する、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記管状部材(301)が、前記カップリング(304)を担持する後端部を有する第2のセクション(307)を備え、
前記第2のセクション(307)が、前記第1のセクション(306)に対して角度を成し、
前記バックフラッシングデバイス(300)は、好ましくは、前記管状部材(301)の前記真直な第1のセクション(306)の周りで前記金属ストリップ(102)がロール成形され、
前記逆流ノズル(302)が前記管(100)の前記移動方向(T)で前記溶接コイルの前に位置されるように装置内に配置される、請求項10~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
請求項6~13の装置によって製造された管であって、前記金属ストリップがアルミニウム又はその合金を含む、管。
【請求項15】
アルミニウム又はその合金を含む管を製造する方法であって、溶接管ロール成形装置(200)のロール成形セクション(202)で、アルミニウム又はその合金を含むストリップを管(100)状にロール成形するステップと、溶接コイル(203)及び1対の溶接ローラ(204)を備える前記装置の高周波誘導溶接セクション(201)で前記管縁部(101)を一体に溶接するステップとを含む方法において、
前記溶接するステップが、前記ロール成形されている管の前記縁部(101)がまだ一体に溶接されていない前記管のセクション(205)での真空の印加によって、前記高周波誘導溶接中に前記管(100)の内部で生成された固体粒子を抽出するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記管移動方向(T)で前記溶接コイル(203)の前の位置(P)で、前記管(100)の前記移動方向(T)とは反対の方向に加圧ガスを加えることによって、前記固体粒子をバックフラッシングするステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロール成形及び溶接管の製造に関し、特に、溶接管ロール成形装置で使用されるように構成されたシームガイドアセンブリと、シームガイドアセンブリを備えるロール成形装置と、溶接管ロール成形装置でストリップをロール成形することによりアルミニウム又はその合金を含む管を製造する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
溶接パイプ及び管は通常、平らな金属ストリップを長手方向でほぼ完全な管状に成形し、次いで2つの縁部を一体に溶接することによって製造される。例えば、HVAC&R市場(暖房、換気、空調、冷凍)の分野で、ロール成形される配管の多くの適用範囲がある。この技術分野では、環境面での要求が、より高い効率を有する空調及び冷凍機器に向けた開発を動機付けている。これに対応して、標準的な滑らかな解決策に比べて伝熱係数を高めることができる、多様な内面機能向上手段を備えた小径の銅管を供給する努力が成されてきた。内面パターン加工を備える小径溶接管など高度な製品の使用は、管の内部汚染レベルの面で厳しい要件を満たすことを必要とする。コスト削減の要求が高まるにつれて、空調及び冷凍機器での使用に関して従来主流である銅配管に対する代替を、アルミニウム配管の形で提供することに関心が持たれている。しかし、HVAC&Rの分野などでの各用途の目的において競争力のある特性を有するアルミニウム管を製造することは困難であることが判明している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、アルミニウム又はその合金から形成される高度な管製品の効率的な製造を提供する、溶接管を製造するためのツール及び方法に関する。本開示によれば、管状にロール成形されている金属ストリップの長手方向縁部を、溶接管ロール成形装置の溶接セクションで縁部を溶接し合う前に所定の位置に維持するように構成されるシームガイドアセンブリが提供される。シームガイドアセンブリは、細長い先端部がホルダの第1の側から突出するようにホルダに取り付けられた前方シームガイド先端部構成要素を備え、先端部は、溶接すべき管縁部間に挿入されるように構成される。貫通チャネルがホルダに設けられ、このチャネルは、ホルダの第1の側に位置し、ホルダの長手方向で前方シームガイド先端部構成要素に隣接する入口開口部と、例えば真空源に適した接続部品を接続することができるねじ山又はバヨネットカップリングなどの接続取付具によって、真空源に接続されるように構成された出口開口部とを有する。シームガイドアセンブリは、好ましくは、細長い先端部がホルダの第1の側から突出するようにホルダに取り付けられた後方シームガイド先端部構成要素を備え、後方シームガイド先端部構成要素は、ホルダの長手方向で前方シームガイド先端部構成要素から離してホルダに位置決めされ、チャネル入口開口部は、上記前方先端部構成要素と後方先端部構成要素との間に位置する。したがって、シームガイド先端部は、2つの部分に分割され、それらの間にチャネル入口開口部が位置される。チャネルの入口開口部は、好適には管の外径を超えず、より好ましくは、ほぼ管状に成形されたストリップの縁部間の距離にほぼ対応する幅を有する。チャネルの入口開口部は、好ましくは、溶接すべきストリップ縁部間の開口部に適合するように、ホルダの長手方向に向けられた細長い形状を有する。ホルダは、好ましくは、チャネル入口開口部の各側に配置された案内フランジを備えることがある。
【0004】
本開示によれば、金属ストリップを管状に成形するように構成されたロール成形セクションと、それに続く溶接セクションとを備える溶接管ロール成形装置も提供される。溶接セクションは、シームガイドアセンブリ、高周波誘導溶接コイル、及び1対の溶接ローラを備え、管が移動方向で装置を通して前進される間に、管状にロール成形されている金属ストリップの長手方向縁部を一体に溶接するように構成される。装置は、管縁部の高周波誘導溶接中に管の内部で生成された固体粒子を抽出するように構成された真空抽出セクションをさらに備え、真空抽出セクションは、ロール成形された管の縁部がまだ一体に溶接されていない位置で装置に位置される。真空抽出セクションは、好適には、溶接コイルとロール成形セクションとの間に配置された上述のシームガイドアセンブリを備えることができる。真空抽出セクションは、有利には、真空源に接続されるように構成され、管の移動方向でシームガイドアセンブリの後方に配置されるギャップ真空ノズルを備えることがあり、ギャップ真空ノズルは、管のまだ溶接されていない縁部間の開口部を通して固体粒子を抽出するように構成される。真空抽出セクションは、真空源に接続されるように構成され、管の移動方向でシームガイドアセンブリの後方に配置される管真空ノズルをさらに備えることができ、上記管真空ノズルは、ロール成形されてまだ溶接されていない管内に位置決めされて、管内に存在する固体粒子を抽出するように構成される。
【0005】
装置は、さらに有利には、出口端に取り付けられたガス弁と、入口端に取り付けられたカップリングとを有する管状部材を備えるバックフラッシングデバイスをさらに備えることができ、上記カップリングが、加圧ガス源に接続されるように構成される。バックフラッシングデバイスは、管移動方向において溶接コイルの前の位置で管の移動方向とは反対の方向にガス流を加えるように構成され、残っている固体粒子を、成形される管の移動方向とは反対の方向に押し、それによりそれらの粒子を真空セクションで抽出することができるようにする。ガスは、好適には逆流ノズルでよい。バックフラッシングデバイスの管状部材は、逆流ノズルが取り付けられる前端部を有する真直な第1のセクションを含むことがあり、上記真直なセクションは、シームガイドアセンブリの後端部から、管移動方向で溶接コイルの前の位置までの距離を超える長さを有し、真直な第1のセクションは、溶接すべき管の内径よりも小さい外径を有し、したがって完成した管に挿入することができる。管状部材は、カップリングを担持する後端部を有する第2のセクションをさらに備えることがある。第2のセクションは、第1のセクションに対して角度を成すことができる。バックフラッシングデバイスは、好ましくは、金属ストリップが管状部材の真直な第1のセクションの周りでロール成形され、逆流ノズルが管の移動方向で溶接コイルの前に位置されるように装置内に配置される。
【0006】
本開示はさらに、金属ストリップがアルミニウム又はその合金を含む、上述した装置によって製造された管に関する。
【0007】
本開示によれば、アルミニウム又はその合金を含む管を製造する方法も提供される。この方法は、溶接管ロール成形装置のロール成形セクションで、アルミニウム又はその合金を含むストリップを管状にロール成形するステップと、溶接コイル及び1対の溶接ローラを備える装置の高周波誘導溶接セクションで、管縁部を一体に溶接するステップとを含む。溶接は、管状にロール成形されている金属ストリップの長手方向縁部がまだ一体に溶接されていない管のセクションでの真空の印加によって、高周波誘導溶接中に管の内部で生成された固体粒子を抽出することを含む。この方法は、好ましくは、管移動方向において溶接コイルの前の位置で、管の移動方向とは反対の方向に加圧ガスを加えることによって、固体粒子をバックフラッシングするステップを含むことがある。
【0008】
以下に与える詳細な説明及び特定の実施例は、単に例示として、本開示の好ましい実施形態を開示する。詳細な説明に基づいて、本開示の範囲内で変更及び修正を行うことができることを当業者は理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】成形及び溶接装置を示す概略図である。
図2】高周波溶接セットアップの概略図である。
図3】成形及び溶接装置における真空抽出セクションの位置を示す概略図である。
図4】シームガイドアセンブリを含む成形及び溶接装置の溶接セクションの斜視図である。
図5】シームガイドアセンブリの長手方向での、シームガイドアセンブリの断面図である。
図6a】シームガイド先端部側からのシームガイドアセンブリを示す図である。
図6b】シームガイドアセンブリの部品を示す図である。
図7a】バックフラッシングデバイスを示す図である。
図7b】バックフラッシングデバイスのガス弁を示す図である。
図8】管真空ノズル及びギャップ真空ノズルの位置を示す、成形及び溶接装置の一部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、20mm以下、好ましくは5~10mmの直径を有する高度な小径アルミニウム管製品の製造を可能にする、管を製造するためのツール及び方法に関する。管製品は、好ましくは、500mを超える、好ましくは1000mを超える長さを有する連続管コイルとして製造される。そのような管製品は、例えば、暖房、換気、空調、又は冷凍の分野で使用される。
【0011】
溶接管ロール成形のプロセスは、ストリップを管状にロール成形し、ストリップの長手方向縁部を一体に溶接して、誘導加熱溶接コイルで高周波溶接することによって管を得ることを含む。これを実現するために、ストリップは、図1に概略的に示されるように、ステップと同数の成形ロールによって行われる様々な連続成形ステップによってストリップを形作る成形ミル又は装置に供給される。ストリップが溶接コイルを通過するとき、溶接コイルの周りに電磁場が誘導され、電磁場が電流を誘導し、電流はストリップに流れ、接合すべき縁部にほぼ集中される。電流に対する金属の抵抗は、これらの縁部で必要な発熱を生じ、それにより縁部は急速に融点に達する。縁部は、まだ溶融状態にあるとき、サイドスクイズロールとの相互作用により一体に圧造され、サイドスクイズロールは、ストリップに力を加え、したがって2つの縁部の界面で所要の圧力を生成する。溶接ロールを通過するとき、酸化された金属と溶融された金属とが接合部から押し出され、下にある清浄な金属が結合される。溶接後、ロールのサイジングがプロセスを完了し、管に所望の最終形状を与える。
【0012】
高周波溶接では、ワークコイルに流れる電流が磁場を発生し、この磁場は、ほぼ成形されている開いた管と交差する。高周波交流電流の採用により2つの重要な物理現象が生じる。すなわち、誘導された高周波電流が導体の浅い表皮に流れる傾向があることを表す「表皮効果」と、誘導された電流が流れる2つの導体の近さが、導体の対向面に電流を集中させる傾向を有することを表す「近接効果」とである。表皮効果及び近接効果により、誘導電流は「V字」、すなわち溶接点の直前で長手方向ストリップ縁部間に形成されるV字形の空間と、縁部「表皮」体積、すなわち溶接コイル内に位置する領域でのストリップの外側とに集中する。図2は、高周波溶接セットアップを概略的に示す。
【0013】
高周波溶接によるアルミニウム管製造では、ストリップ縁部が交わるV字の頂点で液相に加えられる電磁力の存在により、固体粒子の放出、すなわちアルミニウム粒子の噴霧が引き起こされる。この固体粒子放出は、溶接点から全方向に噴霧され、これは、固体粒子放出が溶接された管の内部にも達することを意味する。管が製造装置を通って高速で移動するとき、固体汚染粒子は、まだ溶接されていないストリップ縁部間の開口部から管と共に移動する。
【0014】
内面パターン加工を備える小径溶接アルミ管など高度な製品の製造及び使用は、管に関する内部汚染レベルの面で厳しい要件を満たすことを必要とし、清浄度の限界は、通常、固体粒子内部汚染の0.5mg/ft未満に設定される。しかし、小径アルミニウム管(直径10mm以下を有する)の高周波溶接により生じる固体粒子汚染のレベルは、最終的な管製品で許容されるレベルよりも典型的には25~100倍高いおそれがある固体粒子汚染レベルをもたらす。かなり長い小径配管を製造するときには、完成した管からこれらの粒子を洗い流すのが難しいため、これは問題となる。例えば暖房、換気、空調、又は冷凍機器に取り付けられたときに管内で適切な流量特性を得るためには、最終的な管製品において、例えば粒子の形での汚染の存在を避けることが重要である。したがって、本開示は、ロール成形溶接アルミニウム配管の製造を容易にする解決策を提供することを狙いとする。この解決策は、真空抽出によって溶接管の製造中にインラインで実施される内部固体粒子汚染の除去に依拠する。それにより、製造される管製品の製品品質を改良することができ、したがってアルミニウム又はその合金から高度な小径管を製造することができる。
【0015】
したがって、高周波溶接により溶接管の内部に生じた固体粒子の放出を真空の印加によって除去することを可能にするために、溶接管成形装置において使用することができるシームガイドアセンブリが提供される。シームガイドは、管の移動方向(T)で溶接コイルの直前に配置され、溶接シームを案内し、ストリップ縁部でのスライバの生成を防ぐように提供され、シームローリングを回避し、溶接コイル前に良好な電気絶縁を提供する。したがって、シームガイドアセンブリは、管状にロール成形されている金属ストリップの長手方向縁部を、溶接管ロール成形装置の溶接セクションで縁部を溶接し合う前に所定の位置に維持するように構成される。シームガイドアセンブリは、細長い先端部がホルダの第1の側から離れる方向に上記第1の側から突出するように、ホルダに取り付けられた前方シームガイド先端部構成要素を備え、先端部は、溶接すべき管縁部間に挿入されるように構成される。
【0016】
ホルダは通常、管に沿って位置決めするのに適した概して細長い形状を有することがあり、上記第1の側は、溶接プロセス中に溶接すべき管に面するように意図されたホルダの側である。溶接プロセスでは、長手方向管縁部は、スクイズロールによって互いに向けてスクイズされるときに先端部の側面に押し当てられ、それにより、スクイズロールによって支援されるシームガイドアセンブリの先端部によって所定の位置に保持される。前方シームガイド先端部構成要素は、ホルダの長手方向にホルダから延びていてもよく、それにより、その最も外側の先端部縁部は、管に沿って、スペースがないためにホルダにとって可能であるよりも、さらに前方に延びることができる。ホルダには貫通チャネルが設けられている。チャネルは、ホルダの第1の側、すなわち溶接すべき管に面する側に位置する入口開口部と、ホルダの第2の側、すなわち管に面していないホルダの側、例えば第1の側に垂直な側、又は第1の側とは反対の側に位置する出口開口部とを有する。
【0017】
貫通チャネルの入口開口部は、ホルダの長手方向で前方シームガイド先端部構成要素に隣接して位置され、出口開口部は、真空源に接続されるように構成される。真空源によって、高周波溶接により管の内部に噴霧されている粒子の放出を、成形されて溶接された管の内部から、シームガイドアセンブリのチャネルを通して除去することができる。真空源への接続を容易にするために、出口開口部に接続部品を取り付けることができる。
【0018】
シームガイドアセンブリは、好ましくは、細長い先端部がホルダの第1の側から突出するようにホルダに取り付けられた後方シームガイド先端部構成要素を備え、後方シームガイド先端部構成要素は、ホルダの長手方向で前方シームガイド先端部構成要素から離してホルダに位置決めされ、チャネル入口開口部は、上記前方先端部構成要素と後方先端部構成要素との間に位置する。したがって、シームガイド先端部は、2つの部分に分割され、それらの間にチャネル入口開口部が位置される。これにより、溶接すべきストリップ縁部を、ロール成形されたストリップのより大きい長さに沿って適切に案内することができるようになる。シームガイドアセンブリのホルダは好適には真鍮から形成されることがあり、シームガイド先端部構成要素は、好適には電気絶縁材料、好ましくはセラミック材料から形成される。チャネルの入口開口部は、好適には管の外径を超えず、より好ましくは、ほぼ管状に成形されたストリップの縁部間の距離にほぼ対応する幅を有する。それにより、チャネルを通して加えられる真空は、ロール成形されたストリップの内部に効果的に作用する。チャネルの入口開口部は、好ましくは、溶接すべきストリップ縁部間の開口部に適合するように、ホルダの長手方向に向けられた細長い形状を有する。シームガイドの正確な位置決めを容易にするために、ホルダは、好ましくは、チャネル入口開口部の各側に配置された案内フランジを備えることがある。シームガイドアセンブリは、溶接プロセス中に管内を移動する必要がある構成要素を含んでいない。それにより、このシームガイドアセンブリは、20mm以下、好ましくは5~10mmなど非常に小さい直径の管の溶接を可能にする。
【0019】
本開示によれば、金属ストリップを管状に成形するように構成されたロール成形セクションと、それに続く溶接セクションとを備える溶接管ロール成形装置も提供される。溶接セクションは、シームガイドアセンブリ、高周波誘導溶接コイル、及び1対の溶接ローラを備え、管が移動方向で装置を通して前進される間に、管状にロール成形されている金属ストリップの長手方向縁部を一体に溶接するように構成される。溶接コイルは通常、管方向に垂直な複数の巻線を作成するように曲げられた銅管である。
【0020】
装置は、ストリップ縁部の高周波誘導溶接中に管内に生成された固体粒子を抽出するように構成された真空抽出セクションをさらに備える。真空抽出セクションは、装置内で、ロール成形されたストリップの縁部がまだ一体に溶接されていない位置、すなわち溶接セクション(201)の後方、すなわち管の移動方向で溶接セクションの上流に位置される。真空抽出セクションは、好ましくは、溶接コイルに隣接するまだ溶接されていないストリップ縁部間のギャップを覆うように装置内に配置される。真空減圧は、管内に存在する粒子を十分に除去するように選択すべきであり、例えば真空パイプ直径2~5cmで約10m/s以上の引き力である。
【0021】
真空抽出セクションは、好適には、溶接コイルとロール成形セクションとの間に、好ましくは溶接コイルのできるだけ近くに配置された上述のシームガイドアセンブリを備えることができる。真空抽出セクションは、有利には、真空源に接続されるように構成され、管の移動方向でシームガイドアセンブリの後方に配置されるギャップ真空ノズルを備えることがあり、ギャップ真空ノズルは、管のまだ溶接されていない縁部間の開口部を通して固体粒子を抽出するように構成される。ギャップ真空ノズルは、好適には、ほぼ管形状のストリップの縁部間の開口部の上に位置決めすることができ、管の外径を超えず、縁部間の距離よりも大きい幅を有し、装置の管ロール成形セクションとシームガイド先端部アセンブリとの間に含まれるほぼ管形状のストリップの長さの全体又は一部を覆う。真空抽出セクションは、真空源に接続されるように構成され、管の移動方向でシームガイドアセンブリの後方、すなわち上流に配置される管真空ノズルをさらに備えることができ、上記管真空ノズルは、ロール成形されてまだ溶接されていない管内に位置決めされて、管内に存在する固体粒子を抽出するように構成される。このようにして、内部の粒子汚染をさらに低減することができる。
【0022】
上述したように、かなりの長さを有する小径管を洗浄するのは困難である。しかし、本開示によれば、装置は、有利には、完成した管内の任意の粒子の除去をさらに改良するために、バックフラッシングデバイスを備えることができる。バックフラッシングデバイスは、出口端に取り付けられたガス弁と、入口端に取り付けられたカップリングとを有する管状部材を備え、上記カップリングは、加圧ガス源、好ましくは窒素ガスなどの中性ガスに接続されるように構成される。バックフラッシングデバイスは、管移動方向において溶接コイルの前の位置で管の移動方向とは反対の方向にガス流を加えるように構成され、残っている固体粒子を、成形される管の移動方向とは反対の方向に押し、それによりそれらの粒子を真空セクションで抽出することができ、したがって、溶接点の後に、すなわち溶接点の下流に、好ましくはまた溶接セクションの一部であり得るスクイズロールの下流に依然として残っている、溶接された管内部の粒子の除去をさらに容易にする。したがって、圧造点を越える、管の内側の位置からのガスのバックフラッシングは、真空化効率及び気泡除去の最終的な向上をもたらす。
【0023】
ガス弁は、好適には逆流ノズルでよい。管状部材は、PTFEなどの耐熱材料から形成された可撓性パイプでよい。バックフラッシングデバイスの管状部材は、逆流ノズルが取り付けられる前端部を有する真直な第1のセクションを含むことがあり、上記真直なセクションは、シームガイドアセンブリの後端部から、管移動方向で溶接コイルの前の位置までの距離を超える長さを有し、真直な第1のセクションは、溶接すべき管の内径よりも小さい外径を有し、したがって完成した管に挿入することができる。管状部材は、カップリングを担持する後端部を有する第2のセクションをさらに備えることがある。第2のセクションは、第1のセクションに対して角度を成すことができる。バックフラッシングデバイスは、好ましくは、金属ストリップが管状部材の真直な第1のセクションの周りでロール成形され、逆流ノズルが管の移動方向で溶接コイルの前に位置されるように装置内に配置される。誘導コイルに最も近いバックフラッシングデバイスの管状部材の部分は、溶接時に局所的に発生する高温に耐え、固体粒子との接触による損傷を避けることができるように、ガラス繊維強化エポキシ材料又はセラミック材料から形成することができる。ガス弁は、管の内径よりも小さい外径を有することがある。バックフラッシングデバイスは、ロール成形及び溶接管を製造するための装置で独立して使用することができ、すなわち真空デバイス又はシームガイドアセンブリの存在を必ずしも必要としないことに留意されたい。
【0024】
本開示はさらに、金属ストリップがアルミニウム又はその合金を含む、上述した装置によって製造された管に関する。
【0025】
アルミニウム又はその合金を含む管を製造する方法も提供される。この方法は、溶接管ロール成形装置のロール成形セクションで、アルミニウム又はその合金を含むストリップを管状にロール成形するステップと、溶接コイル及び1対の溶接ローラを備える装置の高周波誘導溶接セクションで、管縁部を一体に溶接するステップとを含む。溶接は、管状にロール成形されている金属ストリップの長手方向縁部がまだ一体に溶接されていない管のセクションでの真空の印加によって、高周波誘導溶接中に管の内部で生成された固体粒子を抽出することを含む。この方法は、好ましくは、管移動方向において溶接コイルの前の位置で、管の移動方向とは反対の方向に加圧ガスを加えることによって、固体粒子をバックフラッシングするステップを含むことがある。管が成形されるストリップは、好ましくは、管製品の伝熱特性を高めるためにパターンをエンボス加工することによって得られる機能向上された表面を有する。ストリップ幅は、成形された管が所望の直径、好ましくは20mm以下、好ましくは5~10mmを達成するように選択される。
【0026】
例示的実施形態の説明
以下、本開示のツール及び方法を、本開示の好ましい例示的実施形態が示されている添付図面を参照して述べる。しかし、本開示は、他の形で具現化されてもよく、本明細書に開示される実施形態に限定されると解釈すべきでない。開示される実施形態は、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。
【0027】
図1は、金属ストリップを管状に成形するように構成されたロール成形セクション202と、それに続く溶接セクション201と、高周波誘導溶接コイル203と、1対の溶接ローラ204とを備える、従来の溶接管ロール成形装置200を概略的に示す。この装置は、シームガイドアセンブリを備えていない。
【0028】
図2は、高周波溶接セットアップをより詳細に概略的に示し、金属ストリップ102が管100にほぼ成形されている。この図は、長手方向縁部が互いに当接するようにストリップが形成される様子と、ほぼ閉じた管が溶接コイルを通して移動される様子とを示す。
【0029】
図4は、本開示のシームガイドアセンブリを含む成形及び溶接装置の溶接セクションの斜視図である。図4はまた、バックフラッシングデバイス300がほぼ閉じた管に挿入される様子を示している。ストリップの長手方向側縁部間の開口部は、説明のためにいくぶん誇張されている。
【0030】
図5は、シームガイドアセンブリの長手方向での、シームガイドアセンブリの断面図である。図5での小さい矢印は、抽出すべき固体粒子の移動経路を示す。図6aは、シームガイド先端部側からのシームガイドアセンブリを示し、図6bは、シームガイドアセンブリの部品を示す。
【0031】
シームガイドアセンブリ1は、管100状にロール成形されている金属ストリップ102の長手方向縁部101を、溶接管ロール成形装置200の溶接セクション201で縁部を一体に溶接する前に所定の位置に維持するように構成される。シームガイドアセンブリ1は、ホルダ3に取り付けられた前方シームガイド先端部構成要素2を備え、細長い先端部4がホルダ3の第1の側5から突出する。先端部4は、溶接すべき管縁部101の間に挿入されるように構成される。ホルダ3には貫通チャネル6が設けられる。チャネルは、ホルダの長手方向で前方シームガイド先端部構成要素2に隣接してホルダの第1の側5に位置する入口開口部7と、ホルダの第2の側9に位置する出口開口部8とを有する。出口開口部は、真空源に接続されるように構成される。接続部品18は、例えばねじ山によって出口開口部に結合することができる。後方シームガイド先端部構成要素10は、細長い先端部11がホルダ3の第1の側5から突出するようにホルダ3に取り付けられる。後方シームガイド先端部構成要素10は、ホルダの長手方向で前方シームガイド先端部構成要素2から離してホルダに位置決めされ、チャネル入口開口部7は、上記前方先端部構成要素2と後方先端部構成要素10との間に位置する。ホルダ3は、チャネル入口開口部7の各側に配置された案内フランジ12を備える。
【0032】
図3は、金属ストリップ102を管100状に成形するように構成されたロール成形セクション202と、それに続くシームガイドアセンブリ及び/又は真空抽出セクション205と、高周波誘導溶接コイル203及び1対の溶接ローラ204を備える溶接セクション201とを備える溶接管ロール成形装置200を概略的に示す。この装置は、管が移動方向(T)に装置を通して前進される間に、管100状にロール成形されている金属ストリップ102の長手方向縁部101を一体に溶接するように構成される。図3は、成形及び溶接装置における真空抽出セクション205の位置を概略的に示す。この図は、シームガイドと真空化機器との両方を含むことができる真空抽出セクションが、まだ閉じられておらず溶接されていない管に配置される様子を示す。機器に関する詳細は示されておらず、以下の図面でより明瞭に示される。高周波誘導溶接コイル203は、例えば図2~4及び7aに示されるように、様々に設計することができる。
【0033】
装置は、管縁部の高周波誘導溶接中に管100の内部で生成された固体粒子を抽出するように構成された真空抽出セクション205をさらに備え、真空抽出セクション205は、ロール成形された管の縁部101がまだ一体に溶接されていない位置で装置に位置される。真空抽出セクション205は、溶接コイル203とロール成形セクション202との間に配置されたシームガイドアセンブリ1を備える。
【0034】
図8に概略的に示されるように、管ロール成形装置の溶接真空抽出セクション205は、ギャップ真空ノズル206及び管真空ノズル207を含むことができる。図中の矢印は、抽出すべき固体粒子の移動経路を示す。ギャップ真空ノズル206は、真空源に接続され、管100の移動方向(T)でシームガイドアセンブリ208の後方に配置され、管100のまだ溶接されていない縁部間の開口部を通して固体粒子を抽出するように構成される。管真空ノズル207も真空源に接続され、管100の移動方向(T)でシームガイドアセンブリ208の後方に配置される。管真空ノズル207は、ロール成形されてまだ溶接されていない管内に位置決めされて、管内に存在する固体粒子を抽出する。
【0035】
図7aはバックフラッシングデバイスを示し、図7bはそのガス弁302を示し、ガス弁は逆流ノズルの形である。バックフラッシングデバイス300は、出口端303に取り付けられたガス弁302と、入口端305に取り付けられたカップリング304とを有する管状部材301を備える。カップリングは、加圧ガス源に接続され、バックフラッシングデバイスは、管移動方向(T)で溶接コイル203の前の位置(P)で、管100の移動方向(T)とは反対の方向にガス流を加える。図示される例では、バックフラッシングデバイス300の管状部材301は、逆流ノズル302が取り付けられた前端部303を有する真直な第1のセクション306を含む。この真直なセクションは、(例えば図8でみられるように)シームガイドアセンブリ1の後端部13から、管100の移動方向(T)で溶接コイル203の前の位置(P)までの距離を超える長さLを有する。管状部材301は、カップリング304を担持する後端部を有する第2のセクション307を備え、上記第2のセクション307は、第1のセクション306に対して角度を成している。図4及び8に示されるように、バックフラッシングデバイス300は、金属ストリップ102が管状部材301の真直な第1のセクション306の周りでロール成形され、逆流ノズル302が管100の移動方向(T)で溶接コイルの前に位置されるように配置することができる。
【0036】
本開示が上述した好ましい実施形態に限定されないことを当業者は理解されよう。添付の特許請求の範囲の範囲内で修正及び変更が可能であることを当業者はさらに理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図8
【国際調査報告】