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特表2023-530429ガラス系基板の特徴を測定するための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-18
(54)【発明の名称】ガラス系基板の特徴を測定するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/896 20060101AFI20230710BHJP
【FI】
G01N21/896
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576412
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 US2021036739
(87)【国際公開番号】W WO2021257362
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】63/040,247
(32)【優先日】2020-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ギリス,アール ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】グリーンバウム,アーロン ラッセル
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA42
2G051AB06
2G051AB07
2G051BA10
2G051BB11
2G051CA01
(57)【要約】
装置は第1領域に配置された照明光源及び少なくとも1つの波面センサーを備えうる。反射器が第2領域に配置されうる。測定平面が前記第1領域と前記第2領域の間に配置されうる。前記反射器は前記光を反射するように構成されうる。前記少なくとも1つの波面センサーは前記光を検出するように構成されうる。ガラス系基板の特徴を測定する方法は、前記照明光源から光を放出するステップを含みうる。この方法は光を前記ガラス系基板の厚みを通って伝播させるステップを含みうる。この方法は光を前記ガラス系基板の第1主表面の目標位置を通って伝播させるステップを含みうる。この方法は前記少なくとも1つの波面センサーを使って光を検出するステップと、検出された光に基づいて信号を生成するステップとを含みうる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1領域に配置された照明光源及び少なくとも1つの波面センサーと、
第2領域に配置された反射器と、
前記第1領域と前記第2領域の間に配置された測定平面と
を備え、
前記照明光源は前記測定平面に投射される光を放出するように構成され、前記反射器は前記照明光源からの前記光を反射するように構成され、前記少なくとも1つの波面センサーは前記反射器によって反射された前記光を検出するように構成される、装置。
【請求項2】
前記照明光源と前記測定平面の間の路距離は調整可能である、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの波面センサーと前記測定平面の間の検出距離は調整可能である、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記照明光源はレーザーから成る、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記光を複数のビームに分割するように構成されたビームスプリッターを更に備え、
前記少なくとも1つの波面センサーは前記複数のビームのうち第1ビームを検出するように構成された第1波面センサーと前記複数のビームのうち第2ビームを検出するように構成された第2波面センサーとを含む、請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記第1ビームの倍率を変えるように構成された光学素子を更に備える請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記複数のビームのうち前記第1ビームを検出するように構成された光学カメラを更に備える請求項5記載の装置。
【請求項8】
ガラス系基板の特徴を測定する方法であって、
前記ガラス系基板の測定平面に光を投射するステップであって、前記測定平面は前記ガラス系基板の厚みに直角に延在し前記厚みは前記ガラス系基板の第1主表面と第2主表面の間に画定される、ステップと、
前記光を前記ガラス系基板に向けて反射するステップと、
前記反射された光を前記ガラス系基板の厚みを通って前記ガラス系基板の前記第1主表面に向け前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って伝播させるステップと、
少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出するステップと、
前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップと
を含む方法。
【請求項9】
前記厚みを通って前記光を伝播させる前に前記ガラス系基板を前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出した後に前記ガラス系基板を前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動させるステップと
を更に含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播している時に、前記ガラス系基板は前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動する、請求項8記載の方法。
【請求項11】
ガラス系基板の特徴を測定する方法であって、
前記ガラス系基板の第1主表面に向けて前記ガラス系基板の前記第1主表面と第2主表面の間の厚みを通り前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って光を伝播させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した前記光を少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップと、
前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップと
を含み、
前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播している時に、前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に前記ガラス系基板が移動する、方法。
【請求項12】
ガラス系基板の特徴を測定する方法であって、
前記ガラス系基板の第1主表面に向けて前記ガラス系基板の前記第1主表面と第2主表面の間の厚みを通り前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って光を伝播させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した前記光を少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップと、
前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップと、
前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播する前に、前記厚みに直角な方向に前記ガラス系基板を移動させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した前記光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出した後に、前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に前記ガラス系基板を移動させるステップと
を含み、
前記光が前記厚みを通って伝播する前の前記ガラス系基板の移動の終了と、前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出した後の前記ガラス系基板の移動の開始との間に画定される測定時間は、約100ミリ秒以下である、方法。
【請求項13】
前記ガラス系基板の測定平面に光を投射するステップであって、前記測定平面は前記ガラス系基板の厚みに直角に延在し前記厚みは前記ガラス系基板の第1主表面と第2主表面の間に画定される、ステップと、
前記光が前記厚みを通って伝播する前に前記光を前記ガラス系基板に向けて反射するステップと
を更に含む請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記目標位置を通って伝播した前記光を第1ビーム及び第2ビームを含む複数のビームに分割するステップと、
前記第1ビームの倍率を変えるステップと
を更に含み、
前記伝播した光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップは、
前記第1ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第1波面センサーで検出するステップと、
前記第2ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第2波面センサーで検出するステップと
を含む、請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記光は第1パルスから成り、
前記第1主表面と前記少なくとも1つの波面センサーの間の検出距離を調整するステップと、
前記測定平面に第2パルスを投射するステップと、
前記第2パルスを前記ガラス系基板に向け反射し前記ガラス系基板の厚みを通って伝播させるステップと、
前記反射された第2パルスを前記ガラス系基板の前記第1主表面に向け前記ガラス系基板の前記第1主表面の前記目標位置を通って伝播させるステップと、
前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した前記第2パルスを検出するステップと、
前記検出された第2パルスに基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第2信号を生成するステップと
を更に含む請求項12記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2020年6月17日に出願された米国仮特許出願第63/040247号の米国特許法第119条の下の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体を本明細書に援用する。
【技術分野】
【0002】
本開示は概ね、ガラス系基板の特徴を測定するための方法及び装置、特に、照明光源を使ってガラス系基板の特徴を測定するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
表示装置は液晶表示器(LCD)、電気泳動表示器(EPD)、有機発光ダイオード表示器(OLED)、プラズマ表示パネル(PDP)などを含む。表示装置は携帯電子装置、例えば消費家電製品、スマートフォン、タブレット、装着可能装置、又はラップトップの一部でありうる。
【0004】
表示装置はしばしば1つ以上のガラス系基板を備える。ガラス系基板を様々な用途(例えば、表示装置)で使用する前にガラス系基板中の特徴を軽減できるようにそれらの特徴を特定し、特徴付け、測定することが重要である。
【0005】
例えば、カメラ(例えば、デジタルカメラ、CCDカメラ)を使って様々な手法、例えば明視野照明、斜め照明、又はナイフエッジ照明でガラス系基板を検査することが知られている。これらの手法は特徴(例えば、混入物、傷、ふくれ、表面切れ目)の位置を特定し、及び/又は特徴を定性的に特徴付けできる。しかし、特徴を定量的に特徴付けるのに必要なより高い解像度は、特定の手法を使って可能なら、注意深い較正、長い照射、複数回の照射、及び/又は幾つかの向きでの照射を必要とすることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、ガラス系基板の特徴を測定するのに使用されうる方法及び装置を開発する必要がありうる。特徴の正確で定量的な測定が必要でありうる。また、頻繁な較正を必要としない方法(例えば、振動の影響を受けない及び/又は測定間に再較正を必要としない方法)を使って特徴を測定する必要がありうる。また、測定がガラス製造装置に組み込まれる又はと統合されるように特徴を迅速に(例えば、1秒未満)測定する必要がありうる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ガラス系基板の特徴を測定するための装置及び方法が本明細書に明記される。本開示の装置は特徴の製造工程中の迅速な測定を可能にし、製造効率を増加させ処理時間を低減できる。本開示の装置は広範囲の特徴サイズを定量的に特徴付けでき、複数回の検査の必要性を低減する。本開示の装置は再較正及び/又は再位置合わせの必要性を最小にでき、休止時間を低減する。
【0008】
少なくとも1つの波面センサーを設けることは、振動に影響されず特徴の定量的で正確な測定を可能にしうる。例えば、波面センサーを使用することは、装置の再較正の必要性を低減できる。例えば、波面センサーを使用することは、ガラス系基板を移動させながら及び/又は移動させた後の測定を可能にしうる。同様に、波面センサーを設けることは、特徴の迅速な(例えば、約100ミリ秒未満)測定を可能にしうる。また、波面センサーは追加の(例えば、既存の)検査装置(例えば、カメラ)と統合されうる。
【0009】
少なくとも1つの波面センサーを設けることは、測定平面(例えば、ガラス系基板の第1主表面)からの様々な距離における測定を可能にしうる。測定平面からの距離を調整することは、異なる種類の特徴(例えば、表面輪郭、ふくれ、気体混入物、金属混入物)を区別するのを可能にしうる。また、測定平面からの距離を調整することは、正確かつ定量的に検出されうる特徴のサイズを調整するのに使用されうる。異なる倍率の2つ以上の波面センサーを設けることは、広範囲の特徴サイズの同時測定を可能にしうる。例えば、異なる倍率の2つ以上の波面センサーを使用することは、特徴の引き続く検査(例えば、再検査)の必要性を低減しうる。
【0010】
1つ以上の波面センサーと照明光源を反射器を含む第2領域と反対側の第1領域に設け第1領域と第2領域の間に測定平面(例えば、ガラス系基板)を有することは、照明光源と波面センサーの間の位置合わせ課題を低減(例えば、軽減)しうる。例えば、照明光源と波面センサー両方に共通な支持体を設けることは、振動の影響を受け易い又は意図して動かされる場合でも、位置合わせを維持しうる。
【0011】
本開示の幾つかの実施形態を下記に説明するが、様々な実施形態のいずれの特徴も単独で又は互いに組み合わせて使用されてよいことは理解されている。
【0012】
幾つかの実施形態では、装置は第1領域に配置された照明光源及び少なくとも1つの波面センサーを備えうる。装置は第2領域に配置された反射器を備えうる。装置は前記第1領域と前記第2領域の間に配置された測定平面を備えうる。前記照明光源は前記測定平面に投射される光を放出するように構成されうる。前記反射器は前記照明光源からの光を反射するように構成されうる。前記少なくとも1つの波面センサーは前記反射器によって反射された光を検出するように構成されうる。
【0013】
別の実施形態では、前記照明光源と前記測定平面の間の路距離は調整可能でありうる。
【0014】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーと前記測定平面の間の検出距離は調整可能でありうる。
【0015】
別の実施形態では、前記照明光源はコヒーレント光から成る光を放出するように構成されうる。
【0016】
別の実施形態では、前記照明光源はパルスから成る光を放出するように構成されうる。
【0017】
別の実施形態では、前記照明光源はレーザーから成りうる。
【0018】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーはシャック・ハルトマン波面センサーから成りうる。
【0019】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーは横方向シヤリング干渉計から成りうる。
【0020】
更に別の実施形態では、前記横方向シヤリング干渉計は4波横方向シヤリング干渉計でありうる。
【0021】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーは角錐波面センサーから成りうる。
【0022】
別の実施形態では、装置は前記光を複数のビームに分割するように構成されたビームスプリッターを更に備えうる。前記少なくとも1つの波面センサーは前記複数のビームのうち第1ビームを検出するように構成された第1波面センサーと前記複数のビームのうち第2ビームを検出するように構成された第2波面センサーとを含みうる。
【0023】
更に別の実施形態では、装置は前記第1ビームの倍率に対して前記第2ビームの倍率を変えるように構成された第2光学素子を更に備えうる。
【0024】
更に別の実施形態では、装置は前記第1ビームの倍率を変えるように構成された光学素子を更に備えうる。
【0025】
更に別の実施形態では、装置は前記複数のビームのうち前記第1ビームを検出するように構成された光学カメラを更に備えうる。
【0026】
幾つかの実施形態では、ガラス系基板の特徴を測定する方法は、前記ガラス系基板の測定平面に光を投射するステップを含みうる。前記測定平面は前記ガラス系基板の厚みに直角に延在しうる。前記厚みは前記ガラス系基板の第1主表面と第2主表面の間に画定されうる。方法は前記光を前記ガラス系基板に向けて反射するステップを含みうる。方法は前記反射された光を前記ガラス系基板の厚みを通って前記ガラス系基板の前記第1主表面に向け前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って伝播させるステップを含みうる。方法は少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出するステップを含みうる。方法は前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップを含みうる。
【0027】
別の実施形態では、前記光を前記測定平面に投射するステップは前記ガラス系基板の前記第1主表面に投射することから成りうる。
【0028】
別の実施形態では、方法は前記厚みを通って前記光を伝播させる前に前記ガラス系基板を前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動させるステップを更に含みうる。方法は前記目標位置を通って伝播した光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出した後に前記ガラス系基板を前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動させるステップを更に含みうる。
【0029】
更に別の実施形態では、前記厚みを通って前記光を伝播させる前、及び前記少なくとも1つの波面センサーで前記第1信号を生成する前で前記ガラス系基板を移動した後、前記少なくとも1つの波面センサーは信号を生成しないことがある。
【0030】
更に別の実施形態では、測定時間は前記光が前記厚みを通って伝播する前の前記ガラス系基板の移動の終了と、前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出した後の前記ガラス系基板の移動の開始との間に画定され、約100ミリ秒以下でありうる。
【0031】
別の実施形態では、前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播している時に、前記ガラス系基板は前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動しうる。
【0032】
幾つかの実施形態では、ガラス系基板の特徴を測定する方法は、前記ガラス系基板の第1主表面に向けて前記ガラス系基板の厚みを通り前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って光を伝播させるステップを含みうる。厚みは前記第1主表面と第2主表面の間に画定されうる。方法は前記目標位置を通って伝播した前記光を少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップを含みうる。方法は前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップを含みうる。前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播している時に、前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に前記ガラス系基板が移動しうる。
【0033】
幾つかの実施形態では、ガラス系基板の特徴を測定する方法は、前記ガラス系基板の第1主表面に向けて前記ガラス系基板の厚みを通り前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って光を伝播させるステップを含みうる。厚みは前記第1主表面と第2主表面の間に画定されうる。方法は前記目標位置を通って伝播した前記光を少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップを含みうる。方法は前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップを含みうる。方法は前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播する前に、前記厚みに直角な方向に前記ガラス系基板を移動させるステップを含みうる。方法は前記目標位置を通って伝播した前記光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出した後に、前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に前記ガラス系基板を移動させるステップを含みうる。測定時間は前記光が前記厚みを通って伝播する前の前記ガラス系基板の移動の終了と、前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出した後の前記ガラス系基板の移動の開始との間に画定され、約100ミリ秒以下でありうる。
【0034】
別の実施形態では、方法は前記ガラス系基板の測定平面に光を投射するステップを更に含みうる。前記測定平面は前記ガラス系基板の厚みに直角に延在しうる。前記厚みは前記ガラス系基板の第1主表面と第2主表面の間に画定されうる。方法は前記光が前記厚みを通って伝播する前に前記光を前記ガラス系基板に向けて反射するステップを更に含みうる。
【0035】
別の実施形態では、方法は前記ガラス系基板の特徴の高さ及び/又は幅を前記生成された第1信号に基づいて求めるステップを更に含みうる。
【0036】
更に別の実施形態では、前記ガラス系基板の特徴の高さ及び/又は幅を求めるステップは前記ガラス系基板の屈折率に更に基づきうる。
【0037】
別の実施形態では、前記特徴は前記目標位置における前記ガラス系基板の表面輪郭でありうる。
【0038】
別の実施形態では、前記特徴は前記ガラス系基板の前記目標位置における前記第1主表面下の混入物でありうる。
【0039】
更に別の実施形態では、前記混入物は気体から成りうる。
【0040】
更に別の実施形態では、前記混入物は金属から成りうる。
【0041】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーはシャック・ハルトマン波面センサーから成りうる。
【0042】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーは横方向シヤリング干渉計から成りうる。
【0043】
更に別の実施形態では、前記横方向シヤリング干渉計は4波横方向シヤリング干渉計でありうる。
【0044】
別の実施形態では、前記少なくとも1つの波面センサーは角錐波面センサーから成りうる。
【0045】
別の実施形態では、方法は前記目標位置を通って伝播した前記光を第1ビーム及び第2ビームを含む複数のビームに分割するステップを更に含みうる。方法は前記第1ビームの倍率を変えるステップを更に含みうる。前記伝播した第1パルスを少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップは、前記第1ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第1波面センサーで検出するステップを含みうる。前記伝播した第1パルスを少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップは、前記第2ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第2波面センサーで検出するステップを更に含みうる。
【0046】
別の実施形態では、方法は前記目標位置を通って伝播した前記光を第1ビーム及び第2ビームを含む複数のビームに分割するステップを更に含みうる。方法は前記第1ビームの倍率を変えるステップを更に含みうる。前記伝播した光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップは、前記第1ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第1波面センサーで検出するステップと、前記第2ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第2波面センサーで検出するステップとを含みうる。
【0047】
更に別の実施形態では、前記第1ビームの前記倍率を変えるステップは、約2×から約50×までの範囲で倍率を変えうる。
【0048】
更に別の実施形態では、方法は前記第1ビームの倍率に対して前記第2ビームの倍率を変えるステップを更に含みうる。
【0049】
更に別の実施形態では、前記第1ビームの倍率は前記第2ビームの倍率の約150%~約1000%でありうる。
【0050】
更に別の実施形態では、方法は前記第1ビームを光学カメラで検出するステップを更に含みうる。
【0051】
別の実施形態では、前記光は第1パルスから成りうる。方法は前記第1主表面と前記少なくとも1つの波面センサーの間の検出距離を調整するステップを更に含みうる。方法は前記測定平面に第2パルスを投射するステップを更に含みうる。方法は前記第2パルスを前記ガラス系基板に向け反射し前記ガラス系基板の厚みを通って伝播させるステップを更に含みうる。方法は前記反射された第2パルスを前記ガラス系基板の前記第1主表面に向け前記ガラス系基板の前記第1主表面の前記目標位置を通って伝播させるステップを更に含みうる。方法は前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した前記第2パルスを検出するステップを更に含みうる。方法は前記検出された第2パルスに基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第2信号を生成するステップを更に含みうる。
【0052】
更に別の実施形態では、方法は前記第1信号と前記第2信号を使って前記特徴を測定するステップを更に含みうる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本開示の実施形態の上記及び他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して下記の詳細な説明が読まれる時、より良く理解される。
図1】本開示の実施形態に係る測定装置の代表的な実施形態を示す。
図2】本開示の実施形態に係る測定装置の代表的な実施形態を示す。
図3】本開示の実施形態に係る測定装置の代表的な実施形態を示す。
図4図1の4の拡大図である。
図5】本開示の実施形態に係る少なくとも1つの波面センサーを備える検出器の概略図である。
図6】本開示の実施形態に係る少なくとも1つの波面センサーを備える検出器の概略図である。
図7】波面センサーの概略図である。
図8】波面センサーの概略図である。
図9図7の線9‐9に沿った断面図である。
図10図8の線10‐10に沿った断面図である。
図11】本開示の実施形態の方法を例示するフローチャートである。
図12】本開示の実施形態に係る測定された特徴の高さと実際の特徴の高さとの関係のグラフである。
【0054】
本開示を通して、図面はある態様を強調するために使用される。即ち、特に明記されない限り、図面に示された別々の領域、部分、及び基板の相対的サイズは実際の相対的サイズに比例していると考えるべきでない。
【発明を実施するための形態】
【0055】
代表的な実施形態が示された添付の図面を参照しながら、実施形態をより完全に下記に記述する。可能ならいつでも、同じ又は類似の部品を指すために同じ符号を全図面に亘って使用する。しかし、請求項は様々な実施形態の多くの異なる態様を含みうり本明細書に明記された実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
【0056】
図1~3は本開示の実施形態に係る装置101、301の図を例示する。そうでないと明記されない限り幾つかの実施形態の特徴の説明は、本開示のどんな実施形態の対応する特徴にも等しく当てはまりうる。例えば、本開示を通して同一の符号は、幾つかの実施形態では、特定された特徴は互いに同じであり1つの実施形態の特定された特徴の説明は、そうでないと明記されない限り、本開示の他の実施形態のうちいずれの特定された特徴にも等しく当てはまりうることを示しうる。
【0057】
図1~3に示すように、装置101、301は照明光源121を備えうる。幾つかの実施形態では、照明光源121はレーザー、発光ダイオード(LED)、及び/又は有機発光ダイオードを備えうる。別の実施形態では、レーザーはガスレーザー、エキシマーレーザー、色素レーザー、又は固体レーザーから成りうる。ガスレーザーの実施形態は、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ヘリウム・ネオン(HeNe)、キセノン・ネオン(XeNe)、二酸化炭素(CO)、一酸化炭素(CO)、銅(Cu)蒸気、金(Au)蒸気、カドミウム(Cd)蒸気、アンモニア、フッ化水素(HF)、及びフッ化重水素(DF)を含む。エキシマーレーザーの実施形態は、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、又はそれらの組み合わせから成る不活性環境内の塩素、フッ素、ヨウ素、又は酸化二窒素(NO)を含む。色素レーザーの実施形態は、液体溶剤に溶解されたローダミン、フルオレセイン、クマリン、スチルベン、ウンベリフェロン、テトラセン、又はマラカイトグリ-ンなどの有機色素を使用するレーザーを含む。固体レーザーの実施形態は、結晶レーザー、ファイバーレーザー、及びレーザーダイオードを含む。結晶系レーザーはランタニド又は遷移金属が添加された母体結晶を備える。母体結晶の実施形態はイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、イットリウム・リチウム・フッ化物(YLF)、イットリウム・オーソアルミ酸塩(YAL)、イットリウム・スカンジウム・ガリウム・ガーネット(YSSG)、リチウム・アルミニウム・六フッ化物(LiSAF)、リチウム・カルシウム・アルミニウム・六フッ化物(LiCAF)、亜鉛セレン(ZnSe)、硫化亜鉛(ZnS)、ルビー、苦土カンラン石、及びサファイアを含む。ドープ剤の実施形態はネオジウム(Nd)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、エルビウム(Er)、ホルミウム(Ho)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ジスプロシウム(Dy)、セリウム(Ce)、ガドリニウム(Gd)、サマリウム(Sm)、及びテルビウム(Tb)を含む。固体結晶の実施形態はルビー、アレキサンドライト、フッ化クロム、苦土カンラン石、フッ化リチウム(LiF)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、及び塩化ルビジウム(RbCl)を含む。レーザーダイオードはヘテロ接合ダイオード又はp型、真性、及びn型半導体層として3つ以上の物質を有するPINダイオードから成りうる。レーザーダイオードの実施形態はAlGaInP、AlGaAs、InGaN、InGaAs、InGaAsP、InGaAsN、InGaAsNSb、GaInP、GaAlAs、GaInAsSb、及び鉛(Pb)塩を含む。幾つかのレーザーダイオードはそれらのサイズ、調節可能な出力パワー、及び室温(即ち、約20℃~約25℃)で動作する能力の故に代表的な実施形態でありうる。
【0058】
幾つかの実施形態では、図1~3に示すように、照明光源121は光を放出するように構成されうる。別の実施形態では、光は可視領域、例えば約300ナノメートル(nm)から約1000nm、約350nmから約900nm、約400nmから約800nm、約500nmから約700nmの範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内の光学波長を有しうる。更に別の実施形態では、第1波長は約365nm、約415nm、又は約590nmでありうる。別の実施形態では、光は赤外領域、例えば約1マイクロメートル(μm)から約20μm、約5μmから約20μm、約5μmから約15μm、約8μmから約15μm、約8μmから約12μmの範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内の光学波長を有しうる。
【0059】
幾つかの実施形態では、照明光源はコヒーレント光を放出するように構成されうる。本書で使用されるように、コヒーレント光は、1メートル以上のコヒーレント長さに対して光を成す光子が概ね一定の位相差を維持することを意味する。別の実施形態では、コヒーレント光は空間的にコヒーレントで、これは光が概ね一定の干渉パターンを時間に亘って維持しうることを意味する。別の実施形態では、コヒーレント光は時間的にコヒーレントで、これは光が概ね一定の干渉パターンを照明光源から異なる距離に維持しうることを意味する。コヒーレント光源の代表的な実施形態はレーザー、発光ダイオード(LED)、又は有機LED(OLED)を備えうる。幾つかの実施形態では、照明光源は非コヒーレント光を放出するように構成されうる。非コヒーレント光源の代表的な実施形態は白熱電球、ピンホール開口を通ったLED放出光でありうる。
【0060】
幾つかの実施形態では、照明光源は偏光光を放出するように構成されうる。本書で使用されるように、偏光光は、光を成す光子が概ね同じ偏光(例えば、直線、円、楕円、垂直、水平)を有することを意味する。幾つかの実施形態では、図示しないが、照明光源は放出光の偏光を制御できる光学補償器(例えば、半波長板及び/又は四分の一波長板)を含みうる。更に別の実施形態では、図示しないが、通過する光ビームの偏光を変えうる半波長板又は四分の一波長板の一方が他方に対して回転可能であってもよく、それにより通過する光ビームの偏光を変えられる。別の実施形態では、図示しないが、光学補償器は電子制御偏光変調器、例えば液晶ベース変調器又は強誘電性液晶ベース変調器から成ってもよい。幾つかの実施形態では、照明光源は非偏光光(例えば、等方性、ランバート(完全拡散))を放出するように構成されうる。
【0061】
幾つかの実施形態では、照明光源は光を連続的に放出するように構成されうる。例えば、照明光源は連続波(CW)モードで動作するレーザーから成りうる。幾つかの実施形態では、照明光源は1つ以上の光パルスを放出するように構成されうる。別の実施形態では、それら1つ以上の光パルスの1つは約0.5ナノ秒(ns)から約1ミリ秒(ms)、約0.5nsから約1マイクロ秒(μs)、約0.5nsから約100ns、約0.5nsから約50ns、約0.5nsから約20ns、約2nsから約100ns、約2nsから約50ns、約2nsから約20ns、約5nsから約100ns、約5nsから約50ns、約5nsから約20ns、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内のパルス時間を有しうる。別の実施形態では、照明光源は1つ以上のパルスバーストとして複数のパルスを放出しうる。更に別の実施形態では、パルスバーストのパルス同士は約0.5nsから約100ns、約0.5nsから約50ns、約0.5nsから約20ns、約2nsから約100ns、約2nsから約50ns、約2nsから約20ns、約5nsから約100ns、約5nsから約50ns、約5nsから約20nsの範囲内、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内の時間だけ離されうる。1つ以上のパルスのバーストである各バーストは約10キロヘルツ(kHz)から約1メガヘルツ(MHz)、約10kHzから約500kHz、約50kHzから約1MHz、約50kHzからは約500kHz、約100kHzからは約500kHz、約100kHzからは約200kHzの範囲内、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内の周波数で生成されうる。幾つかの実施形態では、パルスバーストのパルス数は約20以下又は約10以下、例えば1~10、1~5、1~3、3~10、3~5の範囲内、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内でありうる。幾つかの実施形態では、パルスバーストのパルス数は約100から約1500、約100から約1000、約100から約800、約300から約1500、約300から約1000、約300から約800、約600から約1500、約600から約1000、約600から約800の範囲内、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内でありうる。
【0062】
幾つかの実施形態では、図1~3に示すように、照明光源121は第1光路125に沿って光を放出するように構成されうる。別の実施形態では、図示しないが、本装置(例えば、照明光源)は集束レンズを備えうる。集束レンズは第1光路125の途中に配置されうる。集束レンズを通過した後、光は第1光路125に沿って集束しうる。集束レンズは凸面レンズ及び/又は調整可能焦点距離レンズを備えうる。別の実施形態では、集束レンズは光を第1光路125に沿って平行な光線にするように構成されうる。幾つかの実施形態では、図示しないが、バンドパスフィルター、追加の集束レンズ、光拡散器、ビームスプリッター、及び/又は減衰器を第1光路125に沿って配置しうる。別の実施形態では、これらの追加の素子のうち1つ以上をコントローラ119が第1通信経路123を介して制御しうる。
【0063】
図1~3に示すように、装置101、301は検出器131を備えうる。図5、6に示すように、検出器131は少なくとも1つの波面センサーを備えうる。例えば、図5、6に示すように、検出器は第1波面センサー501と第2波面センサー503を備えうる。検出器は1つの波面センサーを備えうり、別の実施形態では3つ以上の波面センサーが設けられてもよいことは理解されるべきである。理論によって束縛されるのを望まないが、波面センサーは光を検出してその光の波面の傾きに対応する信号を生成しうる。理論によって束縛されるのを望まないが、光の波面の傾きは、試料を通過する光の異なる部分の光路長間の光路差に対応しうる。本書で使用するように、光の光路長は、光が照明光源から検出器まで進行する物理的距離にその間の屈折率を掛けたものである。第1波面センサー501の説明は、そうでないと明記されない限り、第2波面センサー503に等しく当てはまりうることは理解されるべきである。
【0064】
幾つかの実施形態では、第1波面センサー501はシャック・ハルトマン波面センサーから成りうる。図7、8に概略的に示すように、シャック・ハルトマン波面センサーはレンズアレイ701を備えうる。図示のように、レンズアレイ701は少なくとも一列のレンズから成りうる。別の実施形態では、レンズアレイ701は2次元アレイでありうる。別の実施形態では、レンズアレイ701の第1レンズは、レンズアレイ701の第2レンズの焦点距離に概ね等しい焦点距離を有しうる。更に別の実施形態では、レンズアレイ701の各レンズは概ね同じ焦点距離を有しうる。別の実施形態では、レンズアレイ701の各レンズは概ね同一でありうる。
【0065】
幾つかの実施形態では、シャック・ハルトマン波面センサーは画像検出器703を備えうる。別の実施形態では、図7、8に概略的に示すように、画像検出器703は複数の光子センサー(例えば、電荷結合素子(CCD)アレイ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)アレイ、光学4セルアレイ)から成りうる。更に別の実施形態では、複数の光子センサーが少なくとも一列に配列されうる。別の実施形態では、複数の光子センサーは2次元アレイでありうる。別の実施形態では、画像検出器703を成す複数の光子センサーの数は、レンズアレイ701のレンズの数以上であってもよい。
【0066】
図7、8に概略的に示すように、シャック・ハルトマン波面センサーは光及び/又はビームを検出するように構成され、その光及び/又はビームをレンズアレイ701を使用して画像検出器703の結像面705上の複数のスポット707、807に集束させる。理論によって束縛されるのを望まないが、レンズアレイのレンズが集束させた結像面におけるスポットの位置は、検出される光及び/又はビームの波面の傾きに対応しうる。例えば、図7及び9を参照すると、波面センサーに入射する均一な波面711はレンズアレイ701によって画像検出器703の結像面705上の複数のスポット707に集束させられうる。また、図9に示すように、複数のスポット707から成るスポット903a~903eは結像面705上の中立位置901a~901eに概ね対応しうる。図示のように、スポット903a~903eの中立位置901a~901eとの整合は光及び/又はビームの入射波面の傾きがほぼゼロであることを示しうる。例えば、図8及び10を参照すると、波面センサーに入射する収差のある波面811は、レンズアレイ701によって画像検出器703の結像面705上の複数のスポット807に集束させられうる。また、図10に示すように、複数のスポット807から成るスポット1003a~1003eは結像面705上の対応する中立位置901a~901eから様々な度合いずれうる。幾つかのスポット、例えばスポット1003bは対応する中立位置901bとほぼ整合し収差のある波面811の検出された部分がほぼゼロでありうることを示しうる。他のスポット、例えばスポット1003aは対応する中立位置901aから第1距離1005だけ第1方向1001にずれ、これは収差のある波面811の一部の傾きに対応しうる。スポット1003cは対応する中立位置901cから第2距離1007だけ第1方向1001と反対方向にずれうる。また、第1距離1005は第2距離1007にほぼ等しいことがある。他のスポット、例えばスポット1003d、1003eは対応する中立位置901d、901eから第1距離1005及び/又は第2距離1007未満でありうる距離1009、1011だけずれうる。対応する中立位置901a~901eからの複数のスポット807(例えば、スポット1003a~1003e)の測定された距離1005、1007、1009、1011と方向を収差のある波面811の傾きとして使用することで収差のある波面811を推定(例えば、再現)できる。
【0067】
幾つかの実施形態では、第1波面センサー501は横方向シヤリング干渉計から成りうる。別の実施形態では、横方向シヤリング干渉計は、入射光及び/又はビームから画像検出器の結像面上に干渉パターンを生成するように構成された回折格子を備えうる。別の実施形態では、第1波面センサー501は4波横方向シヤリング干渉計から成りうる。更に別の実施形態では、4波横方向シヤリング干渉計は入射光及び/又はビームを4つのビームに分割するように構成されたビームスプリッターを備えうる。4つのビームはそれぞれ、画像検出器の結像面上に干渉パターンを生成するように構成された回折格子に入射しうる。更に別の実施形態では、4波横方向シヤリング干渉計の各回折格子は異なるパターン及び/又は異なるシヤリング率を有しうる。4波横方向シヤリング干渉計を設けることは、入射光及び/又はビームの波面を正確に再現するのに使用されうる高解像度データ(例えば、信号)を生成しうる。
【0068】
幾つかの実施形態では、第1波面センサー501は角錐波面センサーから成りうる。別の実施形態では、角錐波面センサーは、入射光及び/又はビームを画像検出器の結像面に入射しうる複数のビーム(例えば、4ビーム)に分割するように構成された角錐プリズムを備えうる。更に別の実施形態では、角錐プリズムからの複数のビームは比較され入射光及び/又はビームの波面の傾きについての情報を検出できる。
【0069】
図1~3及び5、6に示すように、検出器131は第2光路135に沿って進む光を検出するように構成されうる。幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、ビームスプリッター505は第2光路135の途中に配置され、ビームスプリッター505に入射する光を複数のビームに分割するように構成されうる。別の実施形態では、図示のように、光はビームスプリッター505によって第1ビーム507と第2ビーム509を含む複数のビームに分割されうる。更に別の実施形態では、図示のように、第1波面センサー501は複数のビームのうち第1ビーム507を検出するように構成されうる。更に別の実施形態では、図示のように、第2波面センサー503は複数のビームのうち第2ビーム509を検出するように構成されうる。更に別の実施形態では、図示のように、ミラー511がビームスプリッター505からの第2ビーム509を第2波面センサー503に向け直すように構成されうる。
【0070】
幾つかの実施形態では、図6に示すように、光学カメラ601が複数のビームのうち第1ビーム507を検出するように構成されうる。別の実施形態では、光学カメラ601はデジタルカメラ、CCD、及び/又は光検出素子アレイから成りうる。別の実施形態では、図示のように、追加のビームスプリッター605が第1ビーム507を複数の分割されたビームに分割し及び/又は複数の分割されたビームのうち第1分割ビームを光学カメラ601に向け、複数の分割されたビームのうち第2分割ビームを第1波面センサー501に向けるように構成される場合、光学カメラ601及び第1波面センサー501両方がビームスプリッター505によって生成された第1ビーム507を検出するように構成されうる。波面センサー及び光学カメラを設けることは、同じ検出器で複数の手法を使うガラス系基板の検査を可能にしうる。図6に示すように、波面センサー及び光学カメラを設けることは、他の手法の検査装置の検出器(例えば、光学カメラを備える検出器)への波面センサーの組み込みを可能にしうる。
【0071】
幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、第1検出器は1つ以上の光学素子、例えば光及び/又はビームの倍率を変えるように構成されうる集束レンズを備えてもよい。別の実施形態では、図示のように、検出器131は第2光路135の途中に配置された第1集束レンズ513を任意選択で備えうり、ビームスプリッター505は第1集束レンズ513と複数の波面センサー(例えば、第1波面センサー501、第2波面センサー503)の間に配置される。第1集束レンズは、設けられれば、第1光路125に沿って進行する光の倍率を変え、それにより複数のビームの倍率を変えるように構成されうる。別の実施形態では、図5に示すように、検出器はビームスプリッター505と第1波面センサー501の間に配置される第2集束レンズ517を任意選択で備えうる。別の実施形態では、図6に示すように、検出器131はビームスプリッター505と第1波面センサー501の間に配置される第2集束レンズ603を備え、複数のビームのうち第1ビーム507の倍率を変えるように構成されうる。例えば、第2集束レンズ603は複数のビームのうち第1ビーム507の倍率を変え、複数のビームのうち別のビーム(例えば、第2ビーム509)の倍率を変えないように構成されうる。それにより複数のビームのうち第1ビーム507の倍率を別のビーム(例えば、第2ビーム509)の倍率に相対して変えられる。更に別の実施形態では、検出器131は第1集束レンズ513と第2集束レンズ517、603両方を備えうる。
【0072】
幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、検出器131はビームスプリッター505と第2波面センサー503の間に配置される第3集束レンズ515を備え、複数のビームのうち第2ビーム509の倍率を変えるように構成されうる。別の実施形態では、第3集束レンズ515は複数のビームのうち第2ビーム509の倍率を変え、複数のビームのうち別のビーム(例えば、第1ビーム507)の倍率を変えないように構成されうる。それにより複数のビームのうち第2ビーム509の倍率を別のビーム(例えば、第1ビーム507)の倍率に相対して変えられる。更に別の実施形態では、検出器131は第1集束レンズ513と第3集束レンズ515両方を備えうる。更に別の実施形態では、検出器131は第2集束レンズ517、603と第3集束レンズ515両方を備えうる。更に別の実施形態では、検出器131は第1集束レンズ513、第2集束レンズ517、603、及び第3集束レンズ515を備えうる。
【0073】
幾つかの実施形態では、第1集束レンズ513、第2集束レンズ517、603、及び/又は第3集束レンズ515は複数のビームの光及び/又はビームを約2倍以上、約5倍以上、約10倍以上、約50倍以下、約30倍以下、又は約20倍以下だけ拡大するように構成されうる。幾つかの実施形態では、第1集束レンズ513及び/又は第2集束レンズ517、603は複数のビームの光及び/又はビームを約2倍から約50倍、約5倍から約50倍、約10倍から約50倍、約10倍から約30倍、約10倍から約20倍の範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲で拡大するように構成されうる。
【0074】
幾つかの実施形態では、第1集束レンズ513及び/又は第2集束レンズ517、603からの第1ビーム507の総倍率は、設けられれば、約2倍以上、約5倍以上、約10倍以上、約50倍以下、約30倍以下、又は約20倍以下でありうる。幾つかの実施形態では、第1集束レンズ513及び/又は第2集束レンズ517、603からの第1ビーム507の総倍率は、設けられれば、約2倍から約50倍、約5倍から約50倍、約10倍から約50倍、約10倍から約30倍、約10倍から約20倍の範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。
【0075】
幾つかの実施形態では、複数のビームのうち第1ビーム507の倍率は複数のビームのうち第2ビーム509の倍率と異なりうる。別の実施形態では、複数のビームのうち第2ビーム509の倍率のパーセントとしての複数のビームのうち第1ビーム507の倍率は約150%以上、約200%以上、約400%以上、約1000%以下、約800%以下、又は約600%以下でありうる。別の実施形態では、複数のビームのうち第2ビーム509の倍率のパーセントとしての複数のビームのうち第1ビーム507の倍率は約150%から約1000%、約200%から約1000%、約200%から約800%、約200%から約600%、約400%から約1000%、約400%から約800%、約400%から約600%の範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。別の実施形態では、複数のビームのうち第1ビーム507の倍率のパーセントとしての複数のビームのうち第2ビーム509の倍率は約150%以上、約200%以上、約400%以上、約1000%以下、約800%以下、又は約600%以下でありうる。別の実施形態では、複数のビームのうち第1ビーム507の倍率のパーセントとしての複数のビームのうち第2ビーム509の倍率は約150%から約1000%、約200%から約1000%、約200%から約800%、約200%から約600%、約400%から約1000%、約400%から約800%、約400%から約600%の範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。第2ビーム509の倍率と異なる倍率の第1ビームを設けることは、広範囲の特徴サイズの同時測定を可能にし及び/又はその特徴の引き続く検査(例えば、再検査)の必要性を低減しうる。
【0076】
幾つかの実施形態では、図1、2に示すように、装置101は検出器131に第2通信経路133によって接続されうるコントローラ119を備えうる。別の実施形態では、検出器131(例えば、波面センサー)によって検出された信号は第2通信経路133に沿ってコントローラ119へ送信されうる。別の実施形態では、コントローラ119は、例えば第2通信経路133を使って検出器131の倍率、位置、向き、及び/又はデータ収集率を調整するように構成されうる。別の実施形態では、図示のように、コントローラ119は照明光源121に第1通信経路123によって接続されうる。更に別の実施形態では、コントローラ119は、照明光源121の位置及び/又は向き、及び/又は照明光源121から放出される光のタイプを調整するように構成されうる。下記に説明するように、第1通信経路123及び/又は第2通信経路133は物理的接続又は無線接続でありうることは理解されるべきである。
【0077】
本書で使用されるように、用語「コントローラ」はデータを処理するための全ての装置、デバイス、及びマシン(例としてプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサもしくはコンピュータを含む)を含みうる。プロセッサはハードウェアに加えて対象のコンピュータプログラムのための実行環境を作るコード、例えばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらの1つ以上の組み合わせを構成するコードを含みうる。幾つかの実施形態では、コントローラはデジタル電子回路、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア(本明細書に開示された構造体及びそれらの構造等価物又はそれらの1つ以上の組み合わせを含む)から成るか及び/又はで実現されうる。本書に記載されたコントローラの実施形態は1つ以上のコンピュータプログラム製品(例えば、データ処理装置による実行又はその動作を制御するために有形のプログラム媒体に符号化されたコンピュータプログラム命令群の1つ以上のモジュール)として実現されうる。有形のプログラム媒体はコンピュータ読取可能媒体でありうる。コンピュータ読取可能媒体はマシン読取可能記憶装置、マシン読取可能記憶基板、メモリ装置、又はそれらの1つ以上の組合せであってよい。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られる)は任意の形態のプログラミング言語(コンパイルされた又は実行時解釈される言語、又は宣言又は手続き形言語を含む)で記述され、任意の形態(独立プログラム、モジュール、部品、サブルーチン、又は計算機環境での使用に適した他のユニットとして)で配布されうる。コンピュータプログラムはファイルシステム内のファイルに必ずしも一致しない。プログラムは、他のプログラム又はデータ(例えば、マーク付け言語文書内に記憶された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部に、又はその対象のプログラム専用の単一ファイルに、又は複数の連係されたファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、又はコード部分を記憶するファイル)に記憶されうる。コンピュータプログラムは1つのコンピュータ上又は1つの場所に位置するか複数の場所に分散され通信ネットワークにより相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように配布されうる。本書に記載された処理は、入力データを処理し、出力を生成することによって機能する1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実行されうる。また、処理及び論理フローは、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路によって実行されてもよく、装置はそのような専用論理回路として実現されてもよい。コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用及び専用マイクロプロセッサ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサを含む。通常、プロセッサは、読出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、又はそれら両方から命令群及びデータを受け取る。コンピュータの必須要素は、命令群を実行するためのプロセッサ、及び命令群及びデータを記憶するための1つ以上のデータメモリ装置である。通常、コンピュータは、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶装置、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスクも含むか、又はそれらからデータを受信するか、それらへデータを転送するか、又は両方のために動作可能に接続される。しかし、コンピュータがそのような装置を有する必要はない。また、コンピュータは、別の装置、例えば携帯電話、携帯端末(PDA)などに埋め込まれうる。コンピュータプログラム命令群及びデータを記憶するのに適したコンピュータ読取可能媒体は、不揮発性メモリ、媒体、及びメモリ装置を含む全ての形態のデータメモリを含み、例として半導体メモリ装置、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置、磁気ディスク、例えば内部ハードディスク又は取り外し可能ディスク、光磁気ディスク、及びCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足されても、又は組み込まれてもよい。本書に記載された実施形態は、ユーザーとの対話を可能にするために、ユーザーに情報を表示するための表示装置、例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタなどと、ユーザーがコンピュータに入力を提供できるキーボード及びポインティングデバイス、例えば、マウス又はトラックボール、又はタッチスクリーンとを有するコンピュータ上で実施されうる。ユーザーとの対話を可能にするために、他の種類の装置も使用できる。例えば、ユーザーからの入力は、音響、音声、又は触覚入力を含む任意の形態で受け取られうる。本書に記載された実施形態は、例えばデータサーバとしてバックエンド部品を含むか、又はミドルウェア部品を含むか、例えばアプリケーションサーバ、又はフロントエンド部品を含むか、例えばユーザーが本書に記載された主題の実施形態とそれを通して対話できるグラフィカルユーザーインターフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ、又は1つ以上のそのようなバックエンド部品、ミドルウェア部品、又はフロントエンド部品の任意の組合せを含む計算機システムにおいて実施されうる。そのシステムの部品群は、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体、例えば通信ネットワークによって相互接続されうる。通信ネットワークの実施形態は、ローカルエリアネットワーク(LAN)及び広域ネットワーク(WAN)、例えば、インターネットを含む。計算機システムは、クライアント及びサーバを含みうる。クライアント及びサーバは、一般的に互いから離れており、通常通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され互いとクライアント・サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
【0078】
幾つかの実施形態では、図1、2に示すように、装置101は反射面117を有する反射器115を備えうる。別の実施形態では、反射器115は本質的に反射性の材料、例えばアルミニウム、鋼、又は銀から成りうる。他のそのような実施形態では、反射器115は異なる屈折率を持つ別の材料に近接して置かれた時に反射性の材料、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)又はポリカーボネート(PC)から成りうる。別の実施形態では、反射器115は約400nmから約700nmの波長範囲に亘って約90%以上、約95%以上、約96%以上、又は約98%以上の平均反射率を有してもよい。幾つかの実施形態では、図示のように、反射器115の反射面117は試料103(例えば、ガラス系基板)に対面しうり、試料103(例えば、ガラス系基板)は第1主表面105、第2主表面107、及び第1主表面105と第2主表面107の間の厚み109を有しうる。図1、2に示すように、反射器115は試料103の第2主表面107に対面しうる。幾つかの実施形態では、反射器115は照明光源121からの光を反射するように構成されうる。別の実施形態では、反射器は第1光路125に沿って進行し反射面117に入射する光を反射して、その光が試料103(例えば、試料103の第2主表面107、厚み109、第1主表面105)を通過し第2光路135に沿って検出器131に向かって進行するように構成されうる。本開示を通して、反射器は照明光源から放出された光の少なくとも一部を反射することで光を反射できる。
【0079】
図1~4に示すように、装置101、301は測定平面111を有しうる。本書で使用されるように、測定平面はその装置が特徴付ける(例えば、測定する)ように構成された目標位置を有する。図1を参照すると、測定平面111は第1主表面105の目標位置141を含み、第1方向113(z方向として示す)及び第2方向(x方向として示す)に延びる。幾つかの実施形態では、目標位置141は、装置101、301が測定するように構成されうる試料103上及び/又は内の位置でありうる。幾つかの実施形態では、測定平面111は試料103の第1主表面105及び/又は第2主表面107に平行に延びうる。別の実施形態では、図1~4に示すように、第1主表面105は測定平面111に沿って延びうる。
【0080】
幾つかの実施形態では、試料103は第1主表面105と、それと反対側の第2主表面107の間に画定された厚み109を有しうる。別の実施形態では、厚み109は約25μm以上、約100μm以上、約200μm以上、約400μm以上、約10ミリメートル(mm)未満、約5mm未満、約2mm未満、又は約1mm未満でありうる。別の実施形態では、厚み109は約25μmから約10mm、約100μmから約10mm、約200μmから約5mm、約400μmから約2mm、約400μmから約1mm、約25μmから約5mm、約25μmから約2mm、約25μmから約1mm、約100μmから約1mmの範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、試料103は第1方向113(z方向として示す)に第1主表面105を横切る長さを有しうる。幾つかの実施形態では、試料103は長さに垂直な方向(x方向として示された第2方向)に幅を有しうる。別の実施形態では、試料の寸法(例えば、長さ、幅)は消費家電製品の寸法に一致してもよい。幾つかの実施形態では、試料は消費家電製品であり及び/又は消費家電製品に含まれるように構成されうる。消費家電製品はガラス系部分を備え、少なくとも部分的にハウジング内にある電気部品を更に備えうる。電気部品はコントローラ、メモリ、及び表示器を含みうる。表示器はハウジングの前面に又は前面の近くにありうる。消費家電製品は表示器を覆うカバー基板を備えうる
幾つかの実施形態では、試料103はガラス系試料でありうる。本書で使用されるように、「ガラス系」はガラス及びガラスセラミック両方を含み、ガラスセラミックは1つ以上の結晶相、及び非晶質残留ガラス相を有する。ガラス系材料は冷えて又は既に冷えてガラス又はガラスセラミックに成るか成っていて、及び/又は更なる処理後にガラスセラミック材料に成る。ガラス系材料(例えば、ガラス系基板)は非晶質材料(例えば、ガラス)及び任意選択で1つ以上の結晶質材料(例えば、セラミック)を含んでもよい。非晶質材料及びガラス系材料は強化されてもよい。本書で使用されるように、用語「強化された」は、下記で説明するように、例えば基板の表面内でより大きなイオンをより小さなイオンとイオン交換することで化学的に強化された材料を指してもよい。しかし、当分野で既知の他の強化方法、例えば焼もどし又は基板の部分間の熱膨張係数の不整合を利用して圧縮応力及び中央張力領域を生成する処理を強化された基板を形成するために利用してもよい。酸化リチウムを含まない又は含む複数の代表的なガラス系材料は、ソーダ石灰ガラス、アルカリ・アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノホウケイ酸塩ガラス、アルカリ含有リンケイ酸塩ガラス、及びアルカリ含有アルミノリンケイ酸塩ガラスから成る。1つ以上の実施形態では、ガラス系材料はモルパーセント(モル%)で約40モル%から約80モル%の範囲内のSiO、約10モル%から約30モル%の範囲内のAl、0モル%から約10モル%の範囲内のB、0モル%から約5モル%の範囲内のZrO、0モル%から約15モル%の範囲内のP、0モル%から約2モル%の範囲内のTiO、0モル%から約20モル%の範囲内のRO、及び0モル%から約15モル%の範囲内のROを含んでよい。本書で使用するように、ROはアルカリ金属酸化物、例えば、LiO、NaO、KO、RbO、及びCsOを指しうる。本書で使用するように、ROはMgO、CaO、SrO、BaO及びZnOを指しうる。幾つかの実施形態では、ガラス系材料は任意選択でNaSO、NaCl、NaF、NaBr、KSO、KCl、KF、KBr、As、Sb、SnO、Fe、MnO、MnO、MnO、Mn、Mn、Mnのそれぞれを0モル%から約2モル%の範囲内で更に含んでもよい。「ガラスセラミック」は制御されたガラス結晶化により作られた材料を含む。幾つかの実施形態では、ガラスセラミックは約1%~約99%結晶化度を有する。適切なガラスセラミックの例は、LiO‐Al‐SiOシステム(即ち、LASシステム)ガラスセラミック、MgO‐Al‐SiOシステム(即ち、MASシステム)ガラスセラミック、ZnO×Al×nSiO(即ち、ZASシステム)、及び/又はβ‐石英固溶体、β‐リシア輝石、菫青石、葉長石、及び/又はリチウム二ケイ酸塩を含む主要結晶相を含むガラスセラミックを含んでよい。ガラスセラミック材料は本書に記載された強化処理を使って強化されてもよい。1つ以上の実施形態では、MASシステムガラスセラミック基板はLiSO溶融塩内で強化されてもよく、2LiのMg2+との交換が起こりうる。
【0081】
幾つかの実施形態では、試料103は光学的に透明でありうる。本書で使用されるように、「光学的に透明な」又は「光学的に澄んだ」は400nm~700nmの波長範囲において1.0mm厚の材料片を通る70%以上の平均透過率を意味する。幾つかの実施形態では、「光学的に透明な材料」又は「光学的に澄んだ材料」は400nm~700nmの波長範囲において1.0mm厚の材料片を通る75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、92%以上、94%以上、又は96%以上の平均透過率を有してもよい。400nm~700nmの波長範囲における平均透過率は、約400nmから約700nmまでの整数波長の透過率を測定し、測定値を平均することで計算される。
【0082】
幾つかの実施形態では、試料103は第1屈折率を有しうる。第1屈折率は試料を通過する光の波長の関数であることがある。第1波長の光に対して、材料の屈折率は真空中の光速度と対応する材料内の光速度の比として定義される。理論によって束縛されるのを望まないが、第1波長の光が空気から試料の表面に第1角度で入射し、その試料表面で屈折し試料内を第2角度で伝搬する場合、試料の屈折率は第1角度の正弦と第2角度の正弦の比を使って算出されうる。第1角度及び第2角度は両方とも光学的に透明な接着剤の表面の法線に対して測定される。幾つかの実施形態では、試料の第1屈折率は約1以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.5以上、約3以下、約2以下、約1.7以下、又は約1.6以下でありうる。幾つかの実施形態では、試料の第1屈折率は約1から約3、約1から約2、約1から約1.7、約1.3から約3、約1.3から約2、約1.3から約1.7、約1.4から約2、約1.4から約1.7、約1.4から約1.6、約1.5から約1.6の範囲内、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲内でありうる。
【0083】
幾つかの実施形態では、光は測定対象の試料の特徴を通過するように構成されうる。本開示を通して、照明光源から放出された光の少なくとも一部が試料の厚み及び/又は特徴を通過する場合、光は試料の厚み及び/又は特徴を通過しうる。別の実施形態では、図4に示すように、光路(例えば、第2光路135)中の表面特徴401は、装置101、301を使って測定されうる高さ403及び/又は幅405を有しうる。例えば、表面特徴は試料の表面輪郭に影響しうる。更に別の実施形態では、表面特徴はふくれ、泡、こぶ、亀裂、くぼみ、微細亀裂、及び/又はしわでありうる。別の実施形態では、光は表面下の特徴を通過するように構成されうる。更に別の実施形態では、測定平面が試料の表面(例えば、第1主表面)と一致する場合でも、装置は表面下の特徴を測定するように構成されうる。更に別の実施形態では、図示しないが、測定平面は表面下の特徴を通りうる。例えば、図4に示すように、表面下の特徴は試料103の第1主表面105の下の混入物411でありうる。本書で使用されるように、混入物は、試料全体と比べて異なる屈折率、透明度、硬さ、ヤング率、及び/又は熱膨張係数を持つ材料の局所濃縮から成る。幾つかの実施形態では、混入物は気体、例えば空気、酸素、窒素、水素、二酸化炭素、又はそれらの組み合わせから成りうる。幾つかの実施形態では、混入物は金属、例えば白金、スズ、ロジウム、レニウム、オスミウム、パラジウム、イリジウム、又はそれらの組み合わせから成りうる。
【0084】
図1~3に示すように、測定平面111は第1領域102と第2領域104の間に配置されうる。図示のように、第1領域102は試料103の第1主表面105に面し、第2領域104は試料103の第2主表面107に面しうる。幾つかの実施形態では、図3に示すように、照明光源121は第2領域104内に配置され、検出器131は第1領域102内に配置されうる。幾つかの実施形態では、図1、2に示すように、照明光源121及び検出器131は第1領域102内に配置されうる。別の実施形態では、反射器115は第2領域104内に配置されうる。別の実施形態では、装置101は照明光源121と検出器131の間に一定の距離を維持するように構成されうる。例えば、図1、2に示すように、照明光源121と検出器131は共通の支持体151に取り付けられうる。1つ以上の波面センサーを備える検出器と照明光源を、反射器を含む第2領域と反対側の第1領域に設け、第1領域と第2領域104の間に測定平面(例えば、ガラス系基板)を有することは、照明光源と波面センサーの間の位置合わせ課題を低減(例えば、軽減)しうる。また、照明光源と波面センサー両方に共通の支持体を設けることは、振動の影響を受け易い又は意図して動かされる場合でも、位置合わせを維持できる。
【0085】
幾つかの実施形態では、図1、2に示すように、角度Aが第1光路125と第2光路135の間に画定されうる。別の実施形態では、角度Aは約0.1°以上、約0.5°以上、約1°以上、約2°以上、約25°以下、約15°以下、約5°以下、又は約2°以下でありうる。別の実施形態では、角度Aは約0.1°から約25°、約0.1°から約15°、約0.1°から約5°、約0.1°から約2°、約0.5°から約2°、約1°から約2°、約5°から約15°、約1°から約15°、約1°から約5°、約2°から約5°の範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。別の実施形態では、図1、2に示すように、照明光源121は第1方向127に回転可能でありうる。別の実施形態では、図1、2に示すように、検出器は第1方向127と反対の第2方向137に回転可能でありうる。更に別の実施形態では、装置は照明光源121を第1方向127に検出器131を第2方向137に回転させ、路距離129及び/又は検出距離139が増加するように構成されうる。
【0086】
本書で使用されるように、路距離は照明光源と測定平面の最小距離と定義される。例えば、図1~3に示すように、路距離129は照明光源121と測定平面111の間に画定されうる。幾つかの実施形態では、路距離129は調整可能でありうる。別の実施形態では、路距離129は約10mm以上、約50mm以上、約100mm以上、約500mm以上、約10メートル以下、約5メートル以下、又は約1メートル以下でありうる。別の実施形態では、路距離129は約10mmから約10メートル、約10mmから約5メートル、約10mmから約1メートル、約50mmから約1メートル、約100mmから約1メートル、約500mmから約1メートル、約50mmから約10メートル、約100mmから約10メートル、約500mmから約10メートル、約500mmから約5メートル、約500mmから約2メートルの範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、路距離129は照明光源121と試料103の第1主表面105との距離に概ね等しいことがある。測定平面からの距離を調整することは、異なる種類の特徴(例えば、表面輪郭、ふくれ、気体混入物、金属混入物)を区別するのを可能にしうる。
【0087】
本書で使用されるように、検出距離は検出器と測定平面の最小距離と定義される。例えば、図1、2に示すように、検出距離139は第1領域102内に配置された検出器131と測定平面111の間に画定されうる。例えば、図3に示すように、検出距離303は第2領域104内に配置された検出器131と測定平面111の間に画定されうる。別の実施形態では、検出距離139、303は約10mm以上、約50mm以上、約100mm以上、約500mm以上、約10メートル以下、約5メートル以下、又は約1メートル以下でありうる。別の実施形態では、検出距離139、303は約10mmから約10メートル、約10mmから約5メートル、約10mmから約1メートル、約50mmから約1メートル、約100mmから約1メートル、約500mmから約1メートル、約50mmから約10メートル、約100mmから約10メートル、約500mmから約10メートル、約500mmから約5メートル、約500mmから約2メートルの範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。幾つかの実施形態では、検出距離139、303は検出器131と試料103の第1主表面105との距離に概ね等しくてもよい。測定平面からの距離を調整することは、正確に定量的に検出できる特徴のサイズを調整するのに使用されうる。
【0088】
本開示の実施形態に係る試料(例えば、ガラス系基板)の特徴を測定する方法の実施形態を図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0089】
試料の特徴を測定する方法の第1ステップ1101で、方法は試料103を供給することから始まりうる。幾つかの実施形態では、試料103はガラス系基板から成りうる。幾つかの実施形態では、試料103は購入又は他の方法で取得すること、又は既知の方法を使って形成することで供給されてよい。別の実施形態では、ガラス系試料又はガラス系試料の層は様々なリボン形成プロセス、例えばスロットドロー、下方ドロー、融合下方ドロー、上方ドロー、圧搾ロール、再ドロー、又はフロートで試料を形成することで供給されうる。幾つかの実施形態では、試料103は装置101、301の上流(例えば、図1~3の方向113と反対方向)に配置されたガラス製造装置で製造されたガラス系基板から成りうる。幾つかの実施形態では、試料103を供給するステップ1101は試料103(例えば、ガラス系基板)を113方向に移動して配置することで試料を任意選択で供給しうる。別の実施形態では、図1、2に示すように、方向113は試料103(例えば、ガラス系基板)の厚み109に概ね直角であってもよい。図11のフローチャートに示すように、試料103を供給するステップ1101で試料103を移動させる場合、移動は下記で説明するステップ1105の前及び/又はステップ1109の前に起こりうる。
【0090】
ステップ1101の後、方法は照明光源121から光を放出するステップ1103へ進みうる。幾つかの実施形態では、照明光源121から放出された光は第1光路125に沿い測定平面111に向かって進行しうる。幾つかの実施形態では、照明光源121は概ね連続的に光を放出しうる。幾つかの実施形態では、照明光源121は1つ以上の光パルスを放出しうる。幾つかの実施形態では、照明光源121はコヒーレント光を放出しうる。幾つかの実施形態では、照明光源121と測定平面111の間の路距離129は路距離129について上述した範囲のうちの1つ以上内でありうる。
【0091】
ステップ1103の後、方法は光を測定平面111に投射することを含むステップ1105へ進みうる。上述したように、測定平面111は試料103(例えば、ガラス系基板)の厚み109(第1主表面105と第2主表面107の間に画定され厚み109について上述した範囲のいずれか内にありうる)に直角に(例えば、垂直に)延在しうる。幾つかの実施形態では、図1、2に示すように、測定平面111は試料103の第1主表面105と平行及び/又は一致しうる。別の実施形態では、図1に示すように、光を測定平面111に投射することは、光を試料103の第1主表面105に投射することを更に含みうる。別の実施形態では、図2に示すように、光は測定平面111に試料103(例えば、第1主表面105)が存在しない位置で入射しうる。
【0092】
ステップ1105の後、方法は光を試料103(例えば、ガラス系基板)に向かって反射することを含むステップ1107へ進みうる。図1、2に示すように、光を試料103に向かって反射することは反射器115の反射面117で光を反射することから成りうる。幾つかの実施形態では、図示のように、反射面117に入射する光と反射光との角度は角度Aについて上述した範囲のうちの1つ以上内でありうる。
【0093】
ステップ1107の後、方法は光(例えば、反射光)を試料103(例えば、ガラス系基板)の厚み109を通って試料103の第1主表面105に向かって伝播させることを含むステップ1109へ進みうる。幾つかの実施形態では、ステップ1109は、光を試料103の厚み109を通って伝播させる前に試料103の第2主表面107に光(例えば、反射光)を投射することを更に含みうる。幾つかの実施形態では、ステップ1109は、光が試料の厚み109を通って伝播している時に試料103(例えば、ガラス系基板)を113方向に移動させることを含みうる。別の実施形態では、上述し図1~3に示すように、方向113は試料103(例えば、ガラス系基板)の厚み109に概ね直角で(例えば、垂直で)ありうる。
【0094】
ステップ1109の後、方法は図1~3に示すように光(例えば、反射光)を試料103(例えば、ガラス系基板)の第1主表面105の目標位置141を通って伝播させることを含むステップ1111へ進みうる。幾つかの実施形態では、測定平面111は第1主表面105の目標位置141を含みうる。幾つかの実施形態では、図4に示すように、目標位置は測定対象の表面特徴401を含みうる。上述したように、表面特徴は試料の表面輪郭に影響し、ふくれ、泡、こぶ、亀裂、くぼみ、微細亀裂、及び/又はしわでありうる。幾つかの実施形態では、図4に示すように、光は試料103の第1主表面105の目標位置141を通って伝播する前に表面下の特徴を通過するように構成されうる。更に別の実施形態では、装置は測定平面が試料の表面(例えば、第1主表面)と一致する場合であっても、表面下の特徴を測定するように構成されうる。更に別の実施形態では、図示しないが、測定平面は表面下の特徴、例えば気体(例えば空気、酸素、窒素、水素、二酸化炭素)及び/又は金属(例えば、白金、スズ、ロジウム、レニウム、オスミウム、パラジウム、イリジウム)から成りうる混入物を通りうる。
【0095】
ステップ1111の後、方法は光(例えば、反射光)を複数のビームに分割することを含むステップ1113へ進みうる。幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、光は第2光路135に沿って伝播しビームスプリッター505に入射しうる。幾つかの実施形態では、図示のように、光は光学素子、例えば光の倍率及び/又は焦点を変えうる第1集束レンズ513に入射しうる。幾つかの実施形態では、上述したように、光はビームスプリッター505によって第1ビーム507及び第2ビーム509を含む複数のビームに分割されうる。例えば、図示のように、第1ビーム507は第1波面センサー501に向けられ、及び/又は第2ビーム509は第2波面センサー503に向けられうる。
【0096】
ステップ1113の後、方法は複数のビームの少なくとも1つの倍率を変えることを含むステップ1115へ進みうる。幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、第1ビーム507の倍率は第2集束レンズ517、603によって変えられうる。別の実施形態では、第1集束レンズ513及び/又は第2集束レンズ517、603からの第1ビーム507の倍率は上述した範囲のうちの1つ以上(例えば、倍率2×から倍率約50×)内でありうる。幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、第3集束レンズ515は第2ビーム509の倍率を変えうる。別の実施形態では、第1集束レンズ513及び/又は第3集束レンズ515からの第2ビーム509の倍率は上述した範囲のうちの1つ以上(例えば、倍率約2×から倍率約50×)内でありうる。別の実施形態では、第3集束レンズ515は第2ビーム509の倍率を第1ビーム507の倍率(例えば、第2集束レンズ517、603からの)に対して変えられる。更に別の実施形態では、第1ビーム507の倍率は第2ビーム509の倍率より大きく、第2ビーム509の倍率のパーセントとしての第1ビーム507の倍率は、上述した範囲のうちの1つ以上(例えば、約150%から約1000%)内でありうる。更に別の実施形態では、第2ビーム509の倍率は第1ビーム507の倍率より大きく、第1ビーム507の倍率のパーセントとしての第2ビーム509の倍率は、上述した範囲のうちの1つ以上(例えば、約150%から約1000%)内でありうる。
【0097】
ステップ1115の後、方法は検出器131の少なくとも1つの波面センサーを使って光(例えば、反射光、透過光)を検出することを含むステップ1117へ進みうる。本開示を通して、少なくとも1つの波面センサーが照明光源から放出された光の少なくとも一部を検出する場合、検出器は光を反射しうる。上記のように、目標位置141を通って伝播する光は検出器131の少なくとも1つの波面センサーを使って検出されうる。幾つかの実施形態では、検出器131と測定平面111の間の検出距離139は検出距離139について上述した範囲のうちの1つ以上内でありうる。幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、第1波面センサー501が複数のビームのうち第1ビーム507を検出する時、光は第1波面センサー501によって検出されうる。別の実施形態では、図6に示すように、光(例えば、第1ビーム507)は更に光学カメラ601によって検出されうる。幾つかの実施形態では、図6に示すように、光(例えば、第1ビーム507)は光学カメラ601によって検出されうる。幾つかの実施形態では、図5、6に示すように、第2波面センサー503が複数のビームのうち第2ビーム509を検出する時、光は第2波面センサー503を使って検出されうる。
【0098】
ステップ1117は光(例えば、検出された光、透過光、検出された光)に基づいて少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成することを更に含みうる。幾つかの実施形態では、信号は第1波面センサー501及び/又は第2波面センサー503によって生成されうる。幾つかの実施形態では、第1信号は図7~10に関して上述した複数の中立位置とそれらに対応するスポットの距離の列から成りうる。幾つかの実施形態では、第1信号は第2通信経路133に沿ってコントローラ119に送信されうる。幾つかの実施形態では、第1信号は、現在位置にある試料103に関して少なくとも1つの波面センサーによって生成された第1信号でありうる。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの波面センサーによって第1信号が生成される前にステップ1101で試料103(例えば、ガラス系基板)を移動させた後、その少なくとも1つの波面センサーによって信号が生成されなくてもよい。幾つかの実施形態では、ステップ1109で光が厚み109を透過する前にステップ1101で試料103(例えば、ガラス系基板)を移動させた後、その少なくとも1つの波面センサーによって信号は生成されなくてもよい。幾つかの実施形態では、第1信号は、現在位置にある試料103に関して少なくとも1つの波面センサーによって生成された第1信号でありうる。
【0099】
ステップ1117の後、方法は試料103の測定平面111(例えば、第1主表面105)と検出器131の間の検出距離139を調整することを含むステップ1119へ進みうる。幾つかの実施形態では、ステップ1119は測定平面111(例えば、第1主表面105)と照明光源121の間の路距離129を調整することを含みうる。別の実施形態では、路距離129は検出距離139が調整されるのと概ね同じ量だけ調整されうる。幾つかの実施形態では、検出距離139を増加させうる。理論によって束縛されるのを望まないが、表面下の特徴による波面歪みは表面特徴による波面歪みより速く減衰しうる。従って、2つ以上の異なる検出距離139で検出された光(例えば、生成された信号)を比較することで、表面特徴による波面歪みと表面下の特徴による波面歪みを分離できる。
【0100】
ステップ1119の後、方法は第2信号を生成することを含むステップ1121へ進みうる。幾つかの実施形態では、光は複数のパルスから成りうる。複数のパルスのうち第1パルスは少なくとも1つの波面センサー(例えば、第1波面センサー501、第2波面センサー503)を備える検出器131によって検出され第1信号を生成しうる。別の実施形態では、複数のパルスの第2パルスは照明光源121から放出されうる。更に別の実施形態では、第2パルスは反射器115の反射面117から試料103(例えば、ガラス系基板)に向かって反射される前に測定平面111に投射しうる。第2パルス(例えば、反射された第2パルス)は試料103(例えば、ガラス系基板)の厚みを通って伝播しうる。第2パルスは試料103(例えば、ガラス系基板)の第1主表面105の目標位置141を通って伝播しうる。目標位置141を通って伝播する第2パルスは少なくとも1つの波面センサーを備える検出器131を使って検出されうる。少なくとも1つの波面センサーを備える検出器131は検出された第2パルスに基づいて第2信号を生成できる。
【0101】
ステップ1121の後、方法は試料103を113方向に移動することを含むステップ1123へ進みうる。幾つかの実施形態では、図1~3に示すように、ステップ1123は試料103(例えば、ガラス系基板)を113方向に移動し試料103を配置することを含みうる。別の実施形態では、図1~3に示すように、方向113は試料103(例えば、ガラス系基板)の厚み109に概ね直角(例えば、垂直)でありうる。図11のフローチャートに示すように、ステップ1123の移動は、ステップ1117で目標位置141を通って伝播する光を検出した後に起こりうる。幾つかの実施形態では、測定時間は(1)ステップ1109で光が厚み109を通って伝播する前のステップ1101での試料103(例えば、ガラス系基板)の移動の終了と(2)ステップ1117で少なくとも1つの波面センサー(例えば、第1波面センサー501、第2波面センサー503)を使って目標位置141を通って伝播した光を検出した後のステップ1123での試料103(例えば、ガラス系基板)の移動の開始との間として定義されうる。別の実施形態では、測定時間は約10マイクロ秒(μs)以上、約100μs以上、約1ミリ秒(ms)以上、約10ms以上、約100ms以下、約50ms以下、約20ms以下、又は約10ms以下でありうる。別の実施形態では、測定時間は約10μsから約100ms、約100μsから約100ms、約1msから約100ms、約1msから約50ms、約10msから約50ms、約10msから約20msの範囲、又はそれらの間の任意の範囲もしくは部分範囲でありうる。
【0102】
ステップ1123の後、方法は少なくとも第1信号を使って特徴を測定することを含むステップ1125へ進みうる。幾つかの実施形態では、ステップ1125は第1信号と第2信号を使って特徴を測定することを含みうる。別の実施形態では、第1信号と第2信号を比較して表面特徴及び/又は表面下の特徴をより正確に測定できる。別の実施形態では、複数の検出された信号に対応する複数の測定値を結合し(例えば、平均をとり)合成検出信号を生成してもよい。幾つかの実施形態では、特徴を測定することは第1主表面105の目標位置141における試料103(例えば、ガラス系基板)の表面輪郭を求めることを含みうる。幾つかの実施形態では、特徴を測定することは試料103(例えば、ガラス系基板)の特徴の高さ及び/又は幅を少なくとも第1信号(例えば、生成された第1信号)に基づいて求めることを含みうる。幾つかの実施形態では、特徴を測定することは少なくとも第1信号と試料103(例えば、ガラス系基板)の屈折率を使用することを含みうる。
【0103】
幾つかの実施形態では、本開示の実施形態に係る試料(例えば、ガラス系基板)の特徴を測定する方法は、上述したようにステップ1101、1103、1105、1107、1109、1111、1113、1115、1117、1119、1121、1123、及び1125に沿って順次進みうる。幾つかの実施形態では、方法は、例えば図3に示す装置301を使用する場合、ステップ1103からステップ1109へ矢印1102に従いうる。別の実施形態では、矢印1102に従う方法は、図3に示す装置301を使用し、測定平面111に投射することを含むステップ1105及び/又はステップ1107で光を反射することを省略できる。幾つかの実施形態では、図5、6のビームスプリッター505が省略された場合、例えば1つの波面センサー(例えば、第1波面センサー501)によって信号が検出される場合、方法はステップ1111からステップ1115へ矢印1104に従いうる。幾つかの実施形態では、例えばステップ1113で光を複数のビームに分割することなく及び/又はステップ1115で複数のビームのうちの1つの倍率を変えずに、方法はステップ1111からステップ1117へ矢印1106に従い光を1つの波面センサーで検出できる。幾つかの実施形態では、例えば第1信号に基づいて特徴を測定する場合、方法はステップ1117からステップ1125へ矢印1108に従いうる。例えば、矢印1108に従う方法は、ステップ1121で第2信号を生成すること、ステップ1119で検出距離139を調整すること、及び/又はステップ1123で試料103を移動することを省略できる。幾つかの実施形態では、例えば同じ検出距離139において複数の信号が生成される場合、検出距離139を調整するステップ1119を省略することで、方法はステップ1117からステップ1121へ矢印1110に従いうる。幾つかの実施形態では、例えば試料103が同じ位置で続いて測定される(例えば、ほぼ同じ位置で異なる特徴を測定する)場合、及び/又は方法がステップ1125で完了後に試料103を移動する場合、方法はステップ1123における試料103の移動を省略してステップ1121からステップ1125へ矢印1112に従いうる。幾つかの実施形態では、第1信号が特徴を測定するのに使用され、次の信号がその試料の異なる位置にある別の特徴を測定するのに使用される場合、方法はステップ1117からステップ1123へ矢印1114に従いうる。例えば、矢印1114に従うことは、第2信号を生成するステップ1121及び/又は検出距離139を調整するステップ1119を省略できる。上記選択肢のいずれも組み合わされて本開示の実施形態に係る試料(例えば、ガラス系基板)の特徴を測定してもよいことは理解されるべきである。
【実施例
【0104】
様々な実施形態は下記の実施例によって更に明らかになるであろう。図12は試料の特徴を測定するための本開示の装置及び方法の精度及び確度を示す。図12において、水平軸1201(例えば、x軸)は、Zygo NewView 9000プロフィルメーターを使って測定したガラス系基板の表面特徴のナノメートル(nm)単位の高さである。垂直軸1203(例えば、y軸)は、図1に示す装置を使って測定したガラス系基板の表面特徴のナノメートル(nm)単位の高さであり、照明光源121はInGaAsレーザーダイオードであった。1000nmと2250nmの間の高さを有する特徴の波面測定値の大多数に関して、検出器131は総合倍率10×のシャック・ハルトマン波面センサーであった。他の波面センサー測定値に関して、検出器131は総合倍率20×、40×、又は100×の4波横方向シヤリング干渉計であった。プロフィルメーター及び波面センサーを使って測定された幾つかの特徴の高さに対応するデータが図12にプロットされている。両方の検出器からの測定値は等しく良くプロフィルメーター測定値と一致するので、シャック・ハルトマン波面センサー及び4波横方向シヤリング干渉計からの測定値は図12において結合されている。ほぼ1の傾きの線1205はデータ点にフィットし、Rは0.9977である。線形フィットは開示の装置及び方法が測定される実際の特徴に直接対応する測定値を提供できることを示す。1対1の対応は本開示の装置及び方法は定量的測定を提供できることを示す。線からの点のずれが少ないことは、本開示の装置及び方法は正確な測定を提供できることを示す。
【0105】
上記開示はガラス系基板の特徴を測定するための装置及び方法であって、再較正及び/又は再位置合わせの必要性が低減され特徴の迅速で製造工程中の定量的な測定及び/又は特徴付けを可能にしうる装置及び方法を提供し、製造効率を増加させ処理時間を低減できる。少なくとも1つの波面センサーを設けることは、振動に影響されず装置の再較正の必要性を低減する特徴の定量的で正確な測定を可能にしうる。波面センサーを設けることは、ガラス系基板を移動させながら及び/又は移動させた後の測定を可能にしうる。波面センサーを設けることは、特徴の迅速な(例えば、約100ミリ秒未満)測定を可能にしうる。また、波面センサーは追加の(例えば、既存の)検査装置(例えば、カメラ)と統合されうる。
【0106】
少なくとも1つの波面センサーを設けることは、測定平面(例えば、ガラス系基板の第1主表面)からの様々な距離における測定を可能にしうる。測定平面からの距離を調整することは、異なる種類の特徴(例えば、表面輪郭、ふくれ、気体混入物、金属混入物)を区別するのを可能にしうる。また、測定平面からの距離を調整することは、正確かつ定量的に検出されうる特徴のサイズを調整するのに使用されうる。異なる倍率の2つ以上の波面センサーを設けることは、広範囲の特徴サイズの同時測定を可能にしうる。例えば、異なる倍率の2つ以上の波面センサーを使用することは、特徴の引き続く検査(例えば、再検査)の必要性を低減しうる。1つ以上の波面センサーと照明光源を反射器を含む第2領域と反対側の第1領域に設け第1領域と第2領域の間に測定平面(例えば、ガラス系基板)を有することは、照明光源と波面センサーの間の位置合わせ課題を低減(例えば、軽減)しうる。例えば、照明光源と波面センサー両方に共通な支持体を設けることは、振動の影響を受け易い又は意図して動かされる場合でも、位置合わせを維持しうる。 本書で使用される方向の用語、例えば上方、下方、右、左、前、後、上面、底面は描かれた図を参照してのみ使用され、絶対的な方向を示唆するように意図されていない。
【0107】
様々な開示された実施形態はそれら実施形態と関連して記述された特徴、要素、又はステップを含んでもよいことは理解されるであろう。また、1つの実施形態に関して記述されているが特徴、要素、又はステップは、様々な非例示の結合又は並べ替えによって他の実施形態と置き換え又は組み合わされてもよいことは理解されるであろう。
【0108】
また、本明細書で使用されるように、そうでないと明らかに指示されない限り、英語の用語「the」、「a」、又は「an」は「少なくとも1つ」を意味し「1つだけ」に限定されるべきでないと理解されるべきである。例えば、1つの部品への言及は、文脈からそうでないと明らかに示されない限り、2つ以上のそのような部品を有する実施形態を含む。同様に、「複数の」は「2つ以上の」を表すように意図されている。
【0109】
本明細書で使用されるように、用語「約」は、量、サイズ、配合、パラメータ、並びに他の数量及び特性は正確でなくまた正確である必要がなく、要望通り、許容誤差、換算率、丸め、測定誤差など、及び当業者に既知の他の因子を反映して、おおよそ及び/又はより大きいか小さい場合があることを意味する。範囲は本明細書で「約」特定の値から及び/又は「約」別の特定の値までとして表されうる。そのような範囲を表す時、実施形態はその特定の値から及び/又はその別の特定の値までを含む。同様に、先行する「約」の使用により値が近似値として表される時、その特定の値は別の実施形態を形成することは理解されるであろう。本明細書において範囲の数値又は端点に「約」が付いていてもいなくても、範囲の数値又は端点は、「約」で修飾された実施形態と「約」で修飾されていない実施形態の両方を含むように意図されている。各範囲の端点は他の端点と関連してまた他の端点と独立して意味があることも理解されるであろう。
【0110】
本明細書で使用される用語「実質的な」、「概ね」及びそれらのバリエーションは、そうでないと明記されない限り、記述された特徴が、ある値又は記述に等しい又はほぼ等しいことを表すよう意図されている。例えば、「概ね平面の」表面は、平面又はほぼ平面である表面を示すよう意図されている。また、上記のように、「概ね等しい」は2つの値が等しい又はほぼ等しいことを示すよう意図されている。幾つかの実施形態では、「概ね等しい」は互いから約10%以内の値、例えば互いから約5%以内、又は互いから約2%以内の値を示す場合がある。
【0111】
そうでないと明確に記述されていない限り、本書で明らかにされるどんな方法も、特定の順序でそのステップが実行されることを要求していると解釈されることを決して意図していない。従って、方法請求項がそのステップが従う順序を実際に明記しない場合、又は請求項又は説明でステップが特定の順序に限定されるべきであると明記されていない場合、どんな特定の順序も推測されることは決して意図されていない。
【0112】
特定の実施形態の様々な特徴、要素、又はステップが移行句「comprising」を使用して開示されることがあるが、移行句「consisting」又は「consisting essentially of」を使用して記載される可能性がある特徴、要素、又はステップを含む別の実施形態が示唆されることは理解されるべきである。従って、例えば、A+B+Cを含む(comprises)装置の示唆される他の実施形態は、装置がA+B+Cから成る(consists of)実施形態、及び装置はA+B+Cから基本的に成る(consists essentially of)実施形態を含む。本書で使用されるように、用語「comprising」及び「including」、及びそれらのバリエーションは、そうでないと示されない限り、同義でオープンエンドであると解釈されるべきである。
【0113】
上記実施形態及びそれら実施形態の特徴は代表的であり、単独で又は記載した他の実施形態の1つ以上のどんな特徴とも任意の組み合わせで本開示の範囲から逸脱することなく提供されうる。
【0114】
本開示の要旨及び範囲から逸脱することなく、様々な部分変更及び変形が本開示にされうることは当業者には明らかであろう。従って、実施形態の部分変更及び変形が添付の請求項及びそれらの等価物の範囲内に入る場合、本開示はそれらの部分変更及び変形を包含するように意図されている。
【0115】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0116】
実施形態1
第1領域に配置された照明光源及び少なくとも1つの波面センサーと、
第2領域に配置された反射器と、
前記第1領域と前記第2領域の間に配置された測定平面と
を備え、
前記照明光源は前記測定平面に投射される光を放出するように構成され、前記反射器は前記照明光源からの前記光を反射するように構成され、前記少なくとも1つの波面センサーは前記反射器によって反射された前記光を検出するように構成される、装置。
【0117】
実施形態2
前記照明光源と前記測定平面の間の路距離は調整可能である、実施形態1記載の装置。
【0118】
実施形態3
前記少なくとも1つの波面センサーと前記測定平面の間の検出距離は調整可能である、実施形態1、2のいずれかに記載の装置。
【0119】
実施形態4
前記照明光源はコヒーレント光から成る光を放出するように構成される、実施形態1~3のいずれかに記載の装置。
【0120】
実施形態5
前記照明光源はパルスから成る光を放出するように構成される、実施形態1~4のいずれかに記載の装置。
【0121】
実施形態6
前記照明光源はレーザーから成る、実施形態1~5のいずれかに記載の装置。
【0122】
実施形態7
前記少なくとも1つの波面センサーはシャック・ハルトマン波面センサーから成る、実施形態1~6のいずれかに記載の装置。
【0123】
実施形態8
前記少なくとも1つの波面センサーは横方向シヤリング干渉計から成る、実施形態1~6のいずれかに記載の装置。
【0124】
実施形態9
前記横方向シヤリング干渉計は4波横方向シヤリング干渉計である、実施形態8記載の装置。
【0125】
実施形態10
前記少なくとも1つの波面センサーは角錐波面センサーから成る、実施形態1~6のいずれかに記載の装置。
【0126】
実施形態11
前記光を複数のビームに分割するように構成されたビームスプリッターを更に備え、
前記少なくとも1つの波面センサーは前記複数のビームのうち第1ビームを検出するように構成された第1波面センサーと前記複数のビームのうち第2ビームを検出するように構成された第2波面センサーとを含む、実施形態1~8のいずれかに記載の装置。
【0127】
実施形態12
前記第1ビームの倍率を変えるように構成された光学素子を更に備える実施形態11記載の装置。
【0128】
実施形態13
前記第1ビームの倍率に対して前記第2ビームの倍率を変えるように構成された第2光学素子を更に備える実施形態12記載の装置。
【0129】
実施形態14
前記複数のビームのうち前記第1ビームを検出するように構成された光学カメラを更に備える実施形態11~13のいずれかに記載の装置。
【0130】
実施形態15
ガラス系基板の特徴を測定する方法であって、
前記ガラス系基板の測定平面に光を投射するステップであって、前記測定平面は前記ガラス系基板の厚みに直角に延在し前記厚みは前記ガラス系基板の第1主表面と第2主表面の間に画定される、ステップと、
前記光を前記ガラス系基板に向けて反射するステップと、
前記反射された光を前記ガラス系基板の厚みを通って前記ガラス系基板の前記第1主表面に向け前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って伝播させるステップと、
少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出するステップと、
前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップと
を含む方法。
【0131】
実施形態16
前記光を前記測定平面に投射するステップは前記ガラス系基板の前記第1主表面に投射することから成る、実施形態15記載の方法。
【0132】
実施形態17
前記厚みを通って前記光を伝播させる前に前記ガラス系基板を前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出した後に前記ガラス系基板を前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動させるステップと
を更に含む実施形態15、16のいずれかに記載の方法。
【0133】
実施形態18
前記厚みを通って前記光を伝播させる前、及び前記少なくとも1つの波面センサーで前記第1信号を生成する前で前記ガラス系基板を移動した後、前記少なくとも1つの波面センサーは信号を生成しない、実施形態17記載の方法。
【0134】
実施形態19
前記光が前記厚みを通って伝播する前の前記ガラス系基板の移動の終了と、前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出した後の前記ガラス系基板の移動の開始との間に画定される測定時間は、約100ミリ秒以下である、実施形態17、18のいずれかに記載の方法。
【0135】
実施形態20
前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播している時に、前記ガラス系基板は前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に移動する、実施形態15、16のいずれかに記載の方法。
【0136】
実施形態21
ガラス系基板の特徴を測定する方法であって、
前記ガラス系基板の第1主表面に向けて前記ガラス系基板の前記第1主表面と第2主表面の間の厚みを通り前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って光を伝播させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した前記光を少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップと、
前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップと
を含み、
前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播している時に、前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に前記ガラス系基板が移動する、方法。
【0137】
実施形態22
ガラス系基板の特徴を測定する方法であって、
前記ガラス系基板の第1主表面に向けて前記ガラス系基板の前記第1主表面と第2主表面の間の厚みを通り前記ガラス系基板の前記第1主表面の目標位置を通って光を伝播させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した前記光を少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップと、
前記検出された光に基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第1信号を生成するステップと、
前記光が前記ガラス系基板の前記厚みを通って伝播する前に、前記厚みに直角な方向に前記ガラス系基板を移動させるステップと、
前記目標位置を通って伝播した前記光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出した後に、前記ガラス系基板の厚みに直角な方向に前記ガラス系基板を移動させるステップと
を含み、
前記光が前記厚みを通って伝播する前の前記ガラス系基板の移動の終了と、前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した光を検出した後の前記ガラス系基板の移動の開始との間に画定される測定時間は、約100ミリ秒以下である、方法。
【0138】
実施形態23
前記ガラス系基板の測定平面に光を投射するステップであって、前記測定平面は前記ガラス系基板の厚みに直角に延在し前記厚みは前記ガラス系基板の第1主表面と第2主表面の間に画定される、ステップと、
前記光が前記厚みを通って伝播する前に前記光を前記ガラス系基板に向けて反射するステップと
を更に含む実施形態21、22のいずれかに記載の方法。
【0139】
実施形態24
前記ガラス系基板の特徴の高さ及び/又は幅を前記生成された第1信号に基づいて求めるステップを更に含む実施形態15~23のいずれかに記載の方法。
【0140】
実施形態25
前記ガラス系基板の特徴の高さ及び/又は幅を求めるステップは前記ガラス系基板の屈折率に更に基づく、実施形態24記載の方法。
【0141】
実施形態26
前記特徴は前記目標位置における前記ガラス系基板の表面輪郭である、実施形態15~25のいずれかに記載の方法。
【0142】
実施形態27
前記特徴は前記ガラス系基板の前記目標位置における前記第1主表面下の混入物である、実施形態15~25のいずれかに記載の方法。
【0143】
実施形態28
前記混入物は気体から成る、実施形態27記載の方法。
【0144】
実施形態29
前記混入物は金属から成る、実施形態27記載の方法。
【0145】
実施形態30
前記少なくとも1つの波面センサーはシャック・ハルトマン波面センサーから成る、実施形態15~29のいずれかに記載の方法。
【0146】
実施形態31
前記少なくとも1つの波面センサーは横方向シヤリング干渉計から成る、実施形態15~29のいずれかに記載の方法。
【0147】
実施形態32
前記横方向シヤリング干渉計は4波横方向シヤリング干渉計である、実施形態31記載の方法。
【0148】
実施形態33
前記少なくとも1つの波面センサーは角錐波面センサーから成る、実施形態15~29のいずれかに記載の方法。
【0149】
実施形態34
前記目標位置を通って伝播した前記光を第1ビーム及び第2ビームを含む複数のビームに分割するステップと、
前記第1ビームの倍率を変えるステップと
を更に含み、
前記伝播した光を前記少なくとも1つの波面センサーを使って検出するステップは、
前記第1ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第1波面センサーで検出するステップと、
前記第2ビームを前記少なくとも1つの波面センサーのうち第2波面センサーで検出するステップと
を含む、実施形態15~31のいずれかに記載の方法。
【0150】
実施形態35
前記第1ビームの前記倍率を変えるステップは、約2×から約50×までの範囲で倍率を変える、実施形態34記載の方法。
【0151】
実施形態36
前記第1ビームの倍率に対して前記第2ビームの倍率を変えるステップを更に含む実施形態34、35のいずれかに記載の方法。
【0152】
実施形態37
前記第1ビームの倍率は前記第2ビームの倍率の約150%~約1000%である、実施形態36記載の方法。
【0153】
実施形態38
前記第1ビームを光学カメラで検出するステップを更に含む実施形態34~37のいずれかに記載の方法。
【0154】
実施形態39
前記光は第1パルスから成り、
前記第1主表面と前記少なくとも1つの波面センサーの間の検出距離を調整するステップと、
前記測定平面に第2パルスを投射するステップと、
前記第2パルスを前記ガラス系基板に向け反射し前記ガラス系基板の厚みを通って伝播させるステップと、
前記反射された第2パルスを前記ガラス系基板の前記第1主表面に向け前記ガラス系基板の前記第1主表面の前記目標位置を通って伝播させるステップと、
前記少なくとも1つの波面センサーを使って前記目標位置を通って伝播した前記第2パルスを検出するステップと、
前記検出された第2パルスに基づいて前記少なくとも1つの波面センサーで第2信号を生成するステップと
を更に含む実施形態15~38のいずれかに記載の方法。
【0155】
実施形態40
前記第1信号と前記第2信号を使って前記特徴を測定するステップを更に含む実施形態39記載の方法。
【符号の説明】
【0156】
101、301 装置
102 第1領域
103 試料
104 第2領域
105 第1主表面
107 第2主表面
109 厚み
111 測定平面
115 反射器
119 コントローラ
121 照明光源
123 第1通信経路
125 第1光路
129 路距離
131 検出器
133 第2通信経路
135 第2光路
139、303 検出距離
141 目標位置
151 支持体
401 表面特徴
411 混入物
501、503 波面センサー
505 ビームスプリッター
507、509 ビーム
511 ミラー
513、515、517 集束レンズ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】