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特表2023-530522エアロゾル発生装置用の識別構成要素
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  • 特表-エアロゾル発生装置用の識別構成要素 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-18
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用の識別構成要素
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20230710BHJP
【FI】
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022579042
(86)(22)【出願日】2021-06-22
(85)【翻訳文提出日】2022-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2021067034
(87)【国際公開番号】W WO2021259947
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】20182253.3
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】アウ ゼー チーク
(72)【発明者】
【氏名】ボローニャ マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】チャン テック ヤン
(72)【発明者】
【氏名】フリンゲリ ジャン-リュック
(72)【発明者】
【氏名】ルシオ ダニ
(72)【発明者】
【氏名】オリアナ ヴァレリオ
(72)【発明者】
【氏名】ミレー リシャール
(72)【発明者】
【氏名】ファロー アレックス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB11
4B162AC01
4B162AC02
4B162AC12
4B162AC42
4B162AD20
4B162AD40
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル発生装置(18)用の識別構成要素(10)に関し、識別構成要素は、リング形状の本体(12)、カスタマイズ可能な表面(14)、および識別構成要素をエアロゾル発生装置に可逆的に接続するための接続手段(30)を含む。本発明はまた、このような識別構成要素を備えるエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生システムに関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置用の識別構成要素であって、前記識別構成要素が、
-リング形状の本体と、
-カスタマイズ可能な表面と、
-前記識別構成要素を前記エアロゾル発生装置に可逆的に接続するための接続手段と、を含む、識別構成要素。
【請求項2】
前記識別構成要素が、前記エアロゾル発生装置のハウジングの上部リングである、請求項1に記載の識別構成要素。
【請求項3】
前記カスタマイズ可能な表面が、個々の着色、彫刻、パターン、またはコーティングのうちの一つ以上を含む、パーソナライズされた外観を含む、請求項1または2のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項4】
前記接続手段が、ねじ接続、形状嵌合接続、またはバヨネット式の接続である、請求項1~3のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項5】
前記接続手段が、前記識別構成要素のロック位置を確認するために、閉鎖時にハプティックフィードバックを生成するように構成される、請求項1~4のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項6】
前記エアロゾル発生装置から前記識別構成要素を取り付けおよび取り外しするために、取り外しツールと協働するように構成された結合手段をさらに含む、請求項1~5のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項7】
前記結合手段が、前記取り外しツールがトルクを前記識別構成要素に伝達することを可能にするように構成される、請求項6に記載の識別構成要素。
【請求項8】
前記結合手段が、前記取り外しツールの嵌合輪郭と協働するように構成された非円形の輪郭を有する陥凹部を含む、請求項6または7に記載の識別構成要素。
【請求項9】
前記非円形の輪郭が、多角形の輪郭、特に5葉の輪郭または六角形の輪郭である、請求項8に記載の識別構成要素。
【請求項10】
前記識別構成要素が、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの開放端に取り付けられるように構成される、リング形状の構成要素である、請求項1~9のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項11】
前記識別構成要素が、封止部材、特に弾性封止部材を含む、請求項1~10のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項12】
取り付け手段をさらに含む、請求項1~11のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項13】
前記取り付け手段は、接続に使用されないときに外表面と同一平面になるように構成される、請求項12に記載の識別構成要素。
【請求項14】
前記取り付け手段がペンクリップとして構成される、請求項12または13に記載の識別構成要素。
【請求項15】
前記取り付け手段がループを備えてもよい、請求項12~14のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項16】
前記取り付け手段の前記ループが、そこに個人識別アイテムを接続するように構成される、請求項15に記載の識別構成要素。
【請求項17】
前記個人識別アイテムがストラップ、お守り、またはタグである、請求項15または16のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項18】
前記識別構成要素の前記本体が、非円形断面を有する外表面を有する、請求項1~17のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項19】
前記識別構成要素の前記本体が、楕円形、多角形、5葉、または六角形の断面を有する外表面を有する、請求項1~18のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項20】
前記識別構成要素の前記本体が、前記識別構成要素の前記結合手段の前記陥凹部の前記輪郭の対称性に対応する形状を有する断面を有する外表面を有する、請求項8~19のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項21】
前記識別構成要素の前記本体の前記外表面の少なくとも一部分が、前記識別構成要素が取り付けられる前記エアロゾル発生装置の前記ハウジングの外周上に延在する、請求項1~20のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項22】
請求項1~21のいずれかに記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項23】
前記識別構成要素の前記接続手段と協働するように構成された接続部分を含む、請求項22に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項24】
前記ハウジングの近位端から延在する空洞を画定するハウジングを備え、前記識別構成要素が、前記ハウジングの前記近位端に取り付けられるように構成され、またはより多くの空気吸込み口が、前記ハウジングの前記近位端に形成され、前記識別構成要素が、前記一つ以上の空気吸込み口の流れ断面積を調整するように構成される、請求項22または23のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項25】
前記識別構成要素が、二つのリング形状部分を含み、前記リング形状部分の少なくとも一つが、他のリング形状部分に対して回転可能に取り付けられる、請求項24に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項26】
前記一つ以上の空気吸込み口の前記流れ断面積は、前記回転可能に取り付けられたリング形状部分の回転によって調整される、請求項25に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項27】
前記二つの部分の両方が同軸に配置され、それぞれが非円形断面を有する貫通孔を画定する、請求項25または26のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項28】
前記一つ以上の空気吸込み口の前記流れ断面積が、前記識別構成要素の前記二つのリング形状部分が同一の配向にあるときに最大化され、前記一つ以上の空気吸込み口の前記流れ断面積が、前記識別構成要素の前記二つのリング形状部分が互いから回転方向にオフセットされるときに最小化される、請求項25~27のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項29】
前記識別構成要素の第一のリング形状部分が前記接続手段を含むように構成され、前記識別構成要素の第二のリング形状部分が前記第一のリング形状部分上に回転可能に取り付けられる、請求項25~28のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項30】
回転機構が、前記識別構成要素の前記二つの回転可能に取り付けられた部分間の回転角度を調節することを可能にする、請求項25~29のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項31】
請求項1~21のいずれかに記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を有する請求項22~30のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、前記識別構成要素を前記エアロゾル発生装置から取り付けおよび取り外しするための取り外しツールと、を含む、システム。
【請求項32】
前記取り外しツールが、前記結合手段の前記陥凹部の前記非円形の輪郭に対応する輪郭を有する構造を備える、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記取り外しツールが、前記エアロゾル発生システムの別の付属品の一部であるか、または別の付属品に固定される、請求項31~32のいずれかに記載のシステム。
【請求項34】
前記取り外しツールが、前記加熱チャンバーを閉鎖/保護するためのキャップに含まれる、請求項31~33のいずれかに記載のシステム。
【請求項35】
前記取り外しツールが、前記エアロゾル発生装置用の充電ケーブルに取り付けられる、請求項31~34のいずれかに記載のシステム。
【請求項36】
前記取り外しツールが、前記エアロゾル発生装置用の充電ケーブルの第一のコネクタに取り付けられ、前記取り外しツールがまた、前記充電ケーブルを巻き上げた構成に保つために使用されうるように、対応する構造が前記充電ケーブルの第二のコネクタに提供される、請求項31~35のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアロゾル発生装置用の識別構成要素に関する。識別構成要素は、リング形状の本体、カスタマイズ可能な表面、および識別構成要素をエアロゾル発生装置に可逆的に接続するための接続手段を含む。
【背景技術】
【0002】
今日では、消費者は複数の電子および非電子デバイスを所有している。これらのデバイスは、消費者の日常生活において重要な役割を果たしうる。以来、ユーザーがデバイスの外観をパーソナライズしたいと考える傾向は進化している。
【0003】
このようなカスタマイズは、美的性質だけではない。カスタマイズはまた、消費者のデバイスの識別を容易にし、消費者が他の消費者のデバイスとデバイスを区別できるようにするのにも有用である。デバイスにカスタマイズされた外観を提供することによって、こうしたデバイスを簡単かつ効率的に特定することが可能になる。
【0004】
エアロゾル発生装置に可逆的に取り付けられるように構成されたカスタマイズ可能な識別構成要素を提供することが望ましい。
【0005】
さらに、ユーザーによる実質的な構造的な修正を伴わずにカスタマイズが達成可能である、カスタマイズ可能な識別構成要素を提供することが望ましい。
【0006】
エアロゾル発生装置を手間なく初期状態にすることができるように、簡単で迅速に可逆的なカスタマイズ能力を有するエアロゾル発生装置を提供することがさらに望ましい。
【0007】
エアロゾル発生装置、カスタマイズ可能な識別構成要素、および取り外しツールを含み、取り外しツールが、エアロゾル発生装置の一部または付属品に組み込まれるシステムを提供することがさらに望ましい。
【発明の概要】
【0008】
本発明の実施形態によると、エアロゾル発生装置用の識別構成要素が提供される。識別構成要素は、リング形状の本体およびカスタマイズ可能な表面を含む。識別構成要素は、識別構成要素をエアロゾル発生装置に可逆的に接続するための接続手段をさらに含む。
【0009】
カスタマイズ可能な表面により、ユーザーは、エアロゾル発生装置の美的性質を適合させることができる。同時に、カスタマイズ可能な表面により、ユーザーは識別を容易にし、エアロゾル発生装置を他の消費者の装置と区別することができる。したがって、エアロゾル発生装置をカスタマイズする可能性は、ユーザー体験を向上させ、エアロゾル発生装置に対するユーザーとの関係を促進し得る。
【0010】
識別構成要素は、任意の種類のエアロゾル発生装置と共に使用されてもよい。本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置に関する。エアロゾル形成基体はエアロゾル発生物品の一部であってもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用する装置であってもよい。エアロゾル発生装置はホルダーであってもよい。エアロゾル発生装置は、電気加熱式のエアロゾル発生装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、ハウジングと、電気回路と、電源と、加熱チャンバーと、発熱体と、を備えてもよい。ハウジングは、加熱チャンバーおよび発熱体を備える空洞を画定してもよい。発熱体は、エアロゾル発生物品の一部であり得る。
【0011】
エアロゾル発生装置は、片手の指の間に保持するのが快適な携帯型または手持ち式の装置であることが好ましい。装置は実質的に円筒形の形状であってもよく、また30~150ミリメートルの長さを有してもよい。装置の最大直径は5~30ミリメートルであることが好ましい。
【0012】
エアロゾル発生装置のハウジングは細長くてもよい。ハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンが挙げられる。材料は軽く、かつ脆くないことが好ましい。
【0013】
ハウジングはマウスピースを備えてもよい。ハウジングは、少なくとも一つの空気吸込み口を含み得る。ハウジングは、二つ以上の空気吸込み口を含み得る。マウスピースは、少なくとも一つの空気吸込み口と、少なくとも一つの空気出口と、を備えてもよい。マウスピースは、二つ以上の空気吸込み口を備えてもよい。空気吸込み口のうちの一つ以上は、エアロゾルがユーザーに送達される前にエアロゾルの温度を低減してもよく、またエアロゾルがユーザーに送達される前にエアロゾルの濃度を低減してもよい。
【0014】
本明細書で使用される場合、用語「マウスピース」は、パフ中にユーザーの口に最も近いエアロゾル発生装置の一部分を指す。
【0015】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を起動するためのセンサーを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を起動するためのユーザーインターフェース、例えばエアロゾル発生装置の加熱を開始するボタン、またはエアロゾル発生装置またはエアロゾル形成基体の状態を表示するディスプレイを含んでもよい。
【0016】
本明細書で使用される場合、用語「ユーザー体験」は、エアロゾル発生物品を消費する行為を指す。ユーザー体験は、一つ以上の連続的なパフを含みうる。ユーザー体験には、パフの間隔も含まれる。
【0017】
識別構成要素のカスタマイズ可能な表面は、パーソナライズされた外観を有してもよい。識別構成要素のカスタマイズ可能な表面は、個々の着色、彫刻、パターン、またはコーティングを有してもよく、または任意の他の方法でカスタマイズされてもよい。カスタマイズされた表面が提供されているすぐに使用できる識別構成要素をユーザーが利用できるようにすることができる。さらに、識別構成要素は、ユーザー自身によってカスタマイズされ得るか、またはユーザーの好みに基づいてカスタマイズされる表面を有するように提供されてもよい。
【0018】
識別構成要素は、エアロゾル発生装置のハウジングの一部を形成してもよい。加熱チャンバーを有する空洞を画定するハウジングを含むエアロゾル発生装置では、識別構成要素は、ハウジングの端面に取り付けられるカバーとして使用され得る。エアロゾル発生装置では、エアロゾル発生物品の挿入用の開放端を有する加熱チャンバーを有する空洞を画定するハウジングを備え、識別構成要素を、加熱チャンバーの入口部分に取り付けられる上部リングとして使用することができる。識別構成要素は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの開放端に取り付けられるように構成されたリング形状の構成要素であってもよい。
【0019】
ハウジングの端面は、エアロゾル発生装置の非常に目立つ部分であるため、カスタマイズ目的に適している。ハウジングのこの部分は、特にパフの間、はっきりと見える。さらに、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの開口部は、ユーザー体験中にユーザーに向けられる。したがって、また、この理由のために、ハウジングのこの端面は、多くの場合、ユーザーの視野に入る目立つ部分であるため、カスタマイズ目的に使用されるのに適している。
【0020】
識別構成要素の取り付けおよび取り外しのために、任意の種類の適切な接続手段を使用することができる。接続手段は、ねじ接続、形状嵌合接続、またはバヨネット式の接続であってもよい。これらの種類の接続手段は、大きな力を加えることを必要とせずに、ユーザーによって容易に利用され得る。
【0021】
接続手段は、閉鎖時にハプティックフィードバック、音響フィードバック、またはハプティックおよび音響フィードバックの両方を生成するように構成されうる。このようにして、接続手段は、識別構成要素のロック位置に到達したという確認を提供しうる。こうした確認により、装置の取り扱いが容易になり、同時に、装置の正しい取り扱いについて使用者を安心させる。
【0022】
識別構成要素は、例えば、手で簡単に取り外し可能であってもよい。識別構成要素はまた、取り外しツールを用いて取り外されてもよい。取り外しツールを使用する場合、識別構成要素は、エアロゾル発生装置から識別構成要素を取り付けおよび取り外しするために、こうした取り外しツールと協働するように構成された結合手段をさらに含みうる。
【0023】
結合手段は、取り外しツールが識別構成要素上にトルクを伝達できるようにするように構成されうる。この目的のために、結合手段は、非円形の輪郭を有する陥凹部を含み得る。非円形の輪郭を有するこの陥凹部は、取り外しツールの対応する輪郭と協働するように構成されうる。特に、識別構成要素が、エアロゾル発生装置のハウジングの上部リングである場合、この上部リングによって画定される貫通孔は、非円形の輪郭を有するように構成されうる。好ましくは、こうした非円形の輪郭は、エアロゾル発生物品の挿入を可能にするのに十分な大きさの開口部を画定する。
【0024】
原理的には、任意の非円形の輪郭が結合手段に使用されうる。対称(回転対称またはミラー対称)の輪郭は、例えば、識別構成要素を取り付けまたは取り外しするためのツールと識別構成要素との間のアライメントを容易にするために好ましい場合がある。五角形または六角形の輪郭は、特に好適であり得る。輪郭は多角形であってもよい。多角形の輪郭の角は、丸みが付けられてもよい。非円形の輪郭は、3葉、4葉、または5葉の輪郭であってもよい。これらの輪郭は、エアロゾル発生物品の挿入を可能にするために十分に大きな開口部を画定してもよく、同時に、識別構成要素の取り外しおよび接続を容易にする取り外しツールの係合を可能にする。
【0025】
識別構成要素がエアロゾル発生装置のハウジングの一部を形成する実施形態では、識別構成要素は、識別構成要素のハウジングへの封止接続を確立するための封止部材を含み得る。封止部材は、弾性封止部材であってもよい。封止部材は、封止リングであってもよい。封止リングは、ハウジングと識別構成要素との間に提供されてもよい。封止リングは、識別構成要素の円周陥凹部内に提供されてもよく、その陥凹部は、識別構成要素とハウジングとの間の接触領域に隣接して提供される。非圧縮状態では、弾性封止リングは、封止リングが位置する円周陥凹部よりもわずかに大きい寸法を有し得る。識別構成要素のハウジングへの接続時に、封止リングは圧縮され、識別構成要素とハウジングとの間のギャップを封止的に充填する。
【0026】
識別構成要素は、取り付け手段をさらに含みうる。こうした取り付け手段は、識別構成要素を含むエアロゾル発生装置を任意の適切な支持体に一時的に固定するのに有用でありうる。例えば、取り付け手段を使用して、エアロゾル発生装置をユーザーの衣服の一部に取り付けてもよい。この目的のために、識別構成要素は、ペンクリップとして構成されてもよい。
【0027】
識別構成要素は、接続に使用されない場合、外表面と同一平面であるように構成されうる。こうした設計は、特に、エアロゾル発生装置が充電器に挿入されるときに有利でありうる。この場合、取り付け手段は、エアロゾル発生装置を充電器に挿入することに干渉しない。こうした設計はまた、エアロゾル発生装置が、ユーザー体験の間のユーザーのポケットに格納されうる場合に有利でありうる。
【0028】
識別構成要素はまた、ループを有する取り付け手段を含んでもよい。ループは、ユーザーの首の周りにエアロゾル発生装置を運ぶことができるように、ストラップを取り付けるために使用されうる。
【0029】
取り付け手段のループはまた、その上に個人識別アイテムを接続するために使用されうる。こうした個人識別アイテムは、ストラップであってもよく、お守りまたはタグであってもよい。
【0030】
識別構成要素の本体は、非円形断面を有する外表面を有してもよい。識別構成要素の本体は、楕円形、多角形、5葉、または六角形断面を有する外表面を有してもよい。識別構成要素の本体は、識別構成要素の結合手段の陥凹部の輪郭の対称性に対応する形状を有する断面を有する外表面を有してもよい。
【0031】
非円形の本体を有する識別構成要素を提供することは、エアロゾル発生装置のハウジングが円形の断面を有する場合、便利であり得る。このような場合、識別構成要素の本体の非円形の形状は、完全に平面ではない表面上に位置付けられたときに、エアロゾル発生装置が転がり落ちるのを防止しうる。
【0032】
識別構成要素の本体の外表面の少なくとも一部分が、識別構成要素が取り付けられるエアロゾル発生装置のハウジングの外周上に延在することが好ましい。こうした構成では、エアロゾル発生装置の意図しない回転移動が最も効率的に防止されうる。
【0033】
本発明はまた、本明細書に記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を含むエアロゾル発生装置を対象とする。エアロゾル発生装置は、識別構成要素の接続手段と協働するように構成された接続部分を備えてもよい。識別構成要素がねじ接続部分を有する場合、エアロゾル発生装置には、対応するねじ接続が提供される。識別構成要素の閉鎖時にハプティックフィードバック、音響フィードバック、またはハプティックおよび音響フィードバックが生成される場合、エアロゾル発生装置の接続部分は、識別構成要素の対応する構造と協働して、こうしたフィードバックを生成する構造要素を含みうる。
【0034】
エアロゾル発生装置は、ハウジングの近位端から延在する空洞を画定するハウジングを備えうる。一つまたは複数の空気吸込み口は、ハウジングの近位端に形成されうる。識別構成要素は、ハウジングの近位端に取り付けられるように構成されてもよく、ハウジングの近位端で形成される一つ以上の空気吸込み口の流れ断面積を調整するように構成されてもよい。こうした設計は、ユーザーが個人的なニーズおよび好みに従って気流を調節することを可能にしうる。それによって、ユーザー体験が強化され得る。
【0035】
識別構成要素は、二つのリング形状部分を備えてもよく、リング形状部分のうちの少なくとも一つは、他のリング形状部分に対して回転可能に取り付けられる。したがって、二つのリング形状部分は、互いに対して回転可能に取り付けられうる。
【0036】
一つ以上の空気吸込み口の流れ断面積は、回転可能に取り付けられたリング形状部分の回転によって調整されうる。二つの部分は、同軸に配置されてもよい。二つの部分は、それぞれ、非円形断面を有する貫通孔を画定してもよい。
【0037】
二つの部分は、それぞれ、同一の非円形断面を有する貫通孔を画定してもよい。二つの部分は、それらが同一の配向にあるように回転されてもよい。識別構成要素の二つのリング形状部分が同一の配向にある場合、一つまたは複数の空気吸込み口の流れ断面積が最大化されうる。二つの部分は、オフセットの相対的配向にあるように回転されてもよい。識別構成要素の二つのリング形状部分が互いから回転方向にオフセットされるときに、一つまたは複数の空気吸込み口の流れ断面積を最小化することができる。
【0038】
二つの部分は、任意の中間配向を再開するために回転されてもよい。任意の中間回転位置を選択することによって、一つ以上の空気吸込み口の流れ断面積は、特定のユーザーの好みに調整されうる。
【0039】
識別構成要素の第一のリング形状部分は、識別構成要素をエアロゾル発生装置に接続するための接続手段を含むように構成されうる。識別構成要素の第二のリング形状部分は、第一のリング形状部分上に回転可能に取り付けられてもよい。第二のリング形状部分を第一のリング形状部分に対して回転させることによって、断面空気流路の調整を調整してもよい。
【0040】
回転機構は、識別構成要素の二つの回転可能に取り付けられた部分間の回転角度を調整することを可能にするために提供されてもよい。こうした回転機構は、識別構成要素の二つのリング形状部分の間の回転角度の調整が、確実にかつ繰り返し調整され得ることを確実にし得る。
【0041】
本発明はまた、本明細書に記載されるように可逆的に接続可能な識別構成要素を有するエアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置から識別構成要素を取り付けおよび取り外しするための取り外しツールを備えるシステムを対象とする。
【0042】
取り外しツールは、少なくとも部分的に、可逆的に接続可能な識別構成要素の結合手段の陥凹部の非円形の輪郭に対応する、輪郭を有する構造を含み得る。
【0043】
取り外しツールは、可逆的に接続可能な識別構成要素の結合手段の陥凹部内に挿入され得る雄または突出構造として形成され得る。
【0044】
取り外しツールは、エアロゾル発生システムの付属品の一部であってもよく、または付属品に固定されてもよい。
【0045】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置のハウジングの空洞の開放端を閉鎖するためのキャップの形態の付属品を含んでもよい。キャップは、エアロゾル発生装置のハウジングの外形に対応する外形を有してもよい。取り外しツールは、キャップの内表面から突出する雄の輪郭として提供されてもよい。キャップの内表面は、キャップがエアロゾル発生装置に取り付けられるときに、エアロゾル発生装置の方を向く表面である。エアロゾル発生装置のハウジングが円形外形を有する場合、キャップは対応する円形形状を有してもよく、雄の輪郭はキャップの円形内表面から突出してもよい。
【0046】
識別要素をエアロゾル発生装置のハウジングから取り外すために、キャップはエアロゾル発生装置に取り付けられる。この目的のために、キャップの突出した雄の輪郭は、識別要素の結合手段の陥凹部に挿入される。次に、キャップを回転させて、識別要素上にトルクを移動させ、それによって識別要素をエアロゾル発生装置のハウジングから取り外すことができる。装置が使用されていないとき、キャップは同時に、エアロゾル発生装置のハウジングの空洞の損傷および埃または破片の侵入から保護するために、カバーとして使用されうる。
【0047】
エアロゾル発生装置はまた、充電ケーブルなどのさらなる付属品を含んでもよい。取り外しツールは、充電ケーブルの一部であってもよく、または充電ケーブルに接続されてもよい。取り外しツールは、充電ケーブルに接続されたストリップ上に取り付けてもよい。取り外しツールは、充電ケーブルのプラグの一部であってもよい。充電ケーブルは通常、電子エアロゾル発生装置の必須付属品であるため、このような必須付属品の一部として取り外しツールを提供することは、エアロゾル発生システムの個々の構成要素の数を増加させるものではない。したがって、ユーザーは、エアロゾル発生システムの全機能を確保するために、より少ない構成要素を運ぶ必要がある。
【0048】
充電ケーブルはまた、雌結合要素を運ぶ構成要素を備えてもよい。雌結合要素は、キャップがエアロゾル発生装置から取り外されたときに、キャップをその中に取り付けるために使用され得る。このようにして、キャップはいつでも、エアロゾル発生システムの一部に接続されてもよい。このようにして、キャップを紛失するリスクが低減され得る。
【0049】
通常、充電ケーブルの両端にプラグがある。充電ケーブルの一方のプラグに取り外しツールが提供されているとき、充電ケーブルの他方のプラグは、対応する雌結合要素を備えてもよい。充電ケーブルが使用されていないとき、ケーブルは巻き上げられてもよく、取り外しツールを有するプラグは、雌結合要素を有するプラグに結合されてもよい。二つのプラグを結合することによって、充電ケーブルが充電に使用されない場合、充電ケーブルを巻き上げた構成に維持することができる。
【0050】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置、エアロゾル発生装置と共に使用する一つ以上のエアロゾル発生物品、および一つ以上の付属品の組み合わせである。エアロゾル発生システムは、例えば電気的に作動するまたは電気式のエアロゾル発生装置内の搭載型電力供給源を再充電するための充電ユニットなど、追加的な構成要素を含んでもよい。
【0051】
ユーザーは、追加の識別要素を購入してもよい。ユーザーは、個人の好みに応じて識別要素を変更しうる。識別要素を定位置に保持するために、パッケージは、雄結合要素が提供されているトレイを備えてもよい。パッケージでは、識別要素は、この雄結合要素に結合されてもよい。雄結合要素は、この雄結合要素がその後、取り外しツールとして使用され得るように、トレイから取り外し可能に構成されてもよい。この目的のために、雄結合要素がトレイから取り除かれ得るように、トレイにスコアリング線が提供されてもよい。
【0052】
以下に、非限定的な実施例の非網羅的なリストが提供される。これらの実施例の任意の一つ以上の特徴は、本明細書に記載される別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【0053】
実施例1:
エアロゾル発生装置の識別構成要素であって、識別構成要素が、リング形状の本体、カスタマイズ可能な表面、および識別構成要素をエアロゾル発生装置に可逆的に接続するための接続手段を含む、識別構成要素。
実施例2:
識別構成要素が、エアロゾル発生装置のハウジングの一部を形成する、実施例1に記載の識別構成要素。
実施例3:
識別構成要素が、エアロゾル発生装置のハウジングの上部リングである、実施例1~2のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例4:
カスタマイズ可能な表面が、個々の着色、彫刻、パターン、またはコーティングのうちの一つ以上を含む、パーソナライズされた外観を含みうる、実施例1~3のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例5:
接続手段が、ねじ接続、形状嵌合接続、またはバヨネット式の接続であってもよい、実施例1~4のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例6:
接続手段が、識別構成要素のロック位置を確認するために、閉鎖時にハプティックフィードバックを生成するように構成されうる、実施例1~5のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例7:
エアロゾル発生装置から識別構成要素を取り付けおよび取り外しするための取り外しツールと協働するように構成された結合手段をさらに含む、実施例1~6のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例8:
結合手段が、取り外しツールがトルクを識別構成要素に伝達できるように構成されている、実施例7に記載の識別構成要素。
実施例9:
結合手段が、取り外しツールの嵌合輪郭と協働するように構成された非円形の輪郭を有する陥凹部を含む、実施例7または8に記載の識別構成要素。
実施例10:
非円形の輪郭が多角形の輪郭であり、特に5葉の輪郭または六角形の輪郭である、実施例9に記載の識別構成要素。
実施例11:
識別構成要素が、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの開放端に取り付けられるように構成されたリング形状の構成要素であってもよい、実施例1~10のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例12:
識別構成要素が、封止部材、特に弾性封止部材を含みうる、実施例1~11のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例13:
取り付け手段をさらに含む、実施例1~12のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例14:
取り付け手段が、接続に使用されないときに外表面と同一平面になるように構成される、実施例13に記載の識別構成要素。
実施例15:
取り付け手段が、ペンクリップとして構成される、実施例13または14に記載の識別構成要素。
実施例16:
取り付け手段が、ループを含んでもよい、実施例13~15のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例17:
取り付け手段のループが、その上に個人識別アイテムを接続するように構成される、実施例16に記載の識別構成要素。
実施例18:
個人識別アイテムが、ストラップ、お守り、またはタグである、実施例16または17のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例19:
識別構成要素の本体が、非円形断面を有する外表面を有する、実施例1~18のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例20:
識別構成要素の本体が、楕円形、多角形、5葉、または六角形断面を有する外表面を有する、実施例1~19のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例21:
識別構成要素の本体が、識別構成要素の結合手段の陥凹部の輪郭の対称性に対応する形状を有する断面を有する外表面を有する、実施例9~20のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例22:
識別構成要素の本体の外表面の少なくとも一部分が、識別構成要素が取り付けられるエアロゾル発生装置のハウジングの外周上に延在する、実施例1~21のいずれかに記載の識別構成要素。
実施例23:
実施例1~22のいずれかに記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を含む、エアロゾル発生装置。
実施例24:
識別構成要素の接続手段と協働するように構成された接続部分を含む、実施例23に記載のエアロゾル発生装置。
実施例25:
ハウジングの近位端から延在する空洞を画定するハウジングを備え、識別構成要素が、ハウジングの近位端に取り付けられるように構成され、またはより多くの空気吸込み口が、ハウジングの近位端に形成され、識別構成要素が、一つまたは複数の空気吸込み口の流れ断面積を調整するように構成される、実施例23または24のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例26:
識別構成要素が二つのリング形状部分を含み、リング形状部分のうちの少なくとも一つが、他のリング形状部分に対して回転可能に取り付けられる、実施例25に記載のエアロゾル発生装置。
実施例27:
一つまたは複数の空気吸込み口の流れ断面積が、回転可能に取り付けられたリング形状部分の回転によって調整される、実施例26に記載のエアロゾル発生装置。
実施例28:
二つの部分の両方が同軸に配置され、それぞれが非円形断面を有する貫通孔を画定する、実施例26または27のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例29:
識別構成要素の二つのリング形状部分が同一の配向にあるときに、一つまたは複数の空気吸込み口の流れ断面積が最大化され、識別構成要素の二つのリング形状部分が互いから回転方向にオフセットされるときに、一つまたは複数の空気吸込み口の流れ断面積が最小化される、実施例26~28のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例30:
識別構成要素の第一のリング形状部分が、接続手段を含むように構成され、識別構成要素の第二のリング形状部分が、第一のリング形状部分上に回転可能に取り付けられる、実施例26~29のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例31:
回転機構が、識別構成要素の二つの回転可能に取り付けられた部分間の回転角度を調節することを可能にする、実施例26~30のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
実施例32:
実施例1~22のいずれかに記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を有する実施例23~31のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、識別構成要素をエアロゾル発生装置から取り付けおよび取り外しするための取り外しツールと、を含むシステム。
実施例33:
取り外しツールが、結合手段の陥凹部の非円形の輪郭に対応する輪郭を有する構造を含む、実施例32に記載のシステム。
実施例34:
取り外しツールが、エアロゾル発生装置/システムの別の付属品の一部であるか、または別の付属品に固定される、実施例32または33に記載のシステム。
実施例35:
取り外しツールが、加熱チャンバーを閉鎖/保護するためのキャップに含まれる、実施例32~34のいずれかに記載のシステム。
実施例36:
取り外しツールが、エアロゾル発生装置用の充電ケーブルに取り付けられる、実施例32~35のいずれかに記載のシステム。
実施例37:
取り外しツールが、エアロゾル発生装置用の充電ケーブルの第一のコネクタに取り付けられ、対応する構造が、充電ケーブルの第二のコネクタに提供され、その結果、取り外しツールも、充電ケーブルを巻き上げた構成に保つために使用されうる、実施例36に記載のシステム。
【0054】
一実施形態に関して説明される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。
【0055】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1図1は、識別構成要素を有するエアロゾル発生装置の近位端を示す。
図2図2は、バヨネット接続手段を有する識別構成要素を示す。
図3図3は、識別構成要素用のキャップ形状の取り外しツールを示す。
図4図4は、識別構成要素用の取り外しツールのさらなる実施形態を示す。
図5図5は、識別構成要素用の販売パッケージを示す。
図6図6は、第一の取り付け手段を有する識別構成要素を示す。
図7図7は、第二の取り付け手段を有する識別構成要素を示す。
図8図8は、非円形の外断面を有する識別構成要素を示す。
図9図9は、二つのリング形状部分を有する識別構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1は、エアロゾル発生装置18の識別構成要素10の実施形態を示す。図1の上部には、識別構成要素10の斜視図が提供される。識別構成要素10は、本質的にリング形状の本体12およびカスタマイズ可能な表面14を有する。リング形状の本体12は、非円形断面を有する中央貫通孔16を画定する。貫通孔16は、5葉の断面を有する。
【0058】
図1の底面図では、エアロゾル発生装置18の近位端に取り付けられる識別構成要素10の断面図が示されている。エアロゾル発生装置18は、加熱チャンバー24を有する空洞22を画定するハウジング20を備える。空洞22は、エアロゾル発生物品の挿入のための開放端26を有する。開放端26は、識別構成要素10が取り付けられ得る接続部分28を備える。この実施形態では、識別構成要素10は、エアロゾル発生装置18の加熱チャンバー24の開放端26で接続部分28に取り付けられる上部リングとして使用される。この実施形態では、識別構成要素10は、エアロゾル発生装置18のハウジングの一部を本質的に形成する。識別構成要素10は、エアロゾル発生装置18の細長いハウジングの近位端面を形成する。
【0059】
識別構成要素10をエアロゾル発生装置18に可逆的に取り付けるための接続手段30が提供される。この実施形態では、接続手段30はバヨネット接続である。バヨネット接続は、エアロゾル発生装置18の接続部分28と識別構成要素10の接続部分32との間に確立される。識別構成要素10は、わずか120度の相対回転によって、エアロゾル発生装置18に容易に取り付けることができる。
【0060】
識別構成要素10は、内部封止部材38を含む。封止部材38は、識別構成要素10の円周陥凹部内に位置するリング形状要素として提供される。封止部材38は、識別構成要素と加熱チャンバー24の開放端26との間に緊密な結合を作り出す。封止部材38の使用により、漏れを回避することができる。封止部材38は、取り付け中にわずかに圧縮されてもよい。これにより、識別構成要素10の取り付けおよび取り外し中に、より良好なハプティック感覚をユーザーに提供することができる。
【0061】
接続手段30は、図2を参照してさらに図示されている。図2aは、リング形状の識別構成要素10の側面図および下から見た斜視図を示す。リング形状の識別構成要素10の下から見た斜視図では、識別構成要素10の接続部分32が見える。接続部分32は、三つの突起部34および三つの陥凹部36を備える。突起部34および陥凹部36は、識別構成要素10の接続部分32の周囲に沿って交互の順序で配置される。
【0062】
同様に、図2Bは、エアロゾル発生装置18の加熱チャンバー24の開放端26における接続部分28の側面図および平面図を示す。接続部分28は、基部40および三つの陥凹要素42を備える。陥凹要素42は、識別要素10の突起部34の下向きのスライドを可能にするように構成される。接続部分28は、回転時に識別構成要素10をロックするよう構成される部分44および部分46をさらに含む。
【0063】
図2Cは、識別構成要素10とエアロゾル発生装置18の接続部分28との間のバヨネット接続手段30の動作原理を示す斜視図を示す。図2Cの下部に示すように、識別構成要素10は、接続部分28の陥凹要素42が識別構成要素10の接続部分32の突起部34と整列し、かつ受容されるように、接続部分28上に置かれる。その後、識別構成要素10は、突起部34が接続部分28の部分44および部分46と係合するまで、時計回りに回転する。部分44は、基部40と突出部分44および46との間の突起部34のスライドを容易にする先細りの端部を有する。
【0064】
突起部34が突出部分46と完全に係合するとき、エアロゾル発生装置18の接続部28と識別構成要素10の接続部32との間のバヨネット接続30が確立される。
【0065】
図2Cの下図に見られるように、突出部分44は突出部分46よりも少し下に延在する。したがって、突起部34が突出部分46に達すると、突起部34は突出部分46に対して上向きにスナップする。これにより、ハプティックフィードバックとしての役割を果たすわずかなクリックが生成され、識別構成要素10がロック位置にあることをユーザーに通知する。このハプティックフィードバックは、圧縮封止部材38(図2には示さず)によって増加されうる。さらに、突出部分44は突出部分46よりもわずかに下方に延在するため、識別構成要素10が分離された構成に意図せず戻ることは回避される。
【0066】
識別構成要素10を意図的に取り外すために、取り外しツール50を使用してもよい。取り外しツール50の実施形態を図3に示す。この取り外しツール50は、キャップの形態で提供される。キャップは、本質的に円筒形の形状であり、かつエアロゾル発生装置18のハウジングの直径に対応する直径を有する本体52を有する。
【0067】
その内部部分では、キャップは、識別構成要素10の中央貫通孔16の非円形断面の形状に対応する形状を有する突出要素54を有する。
【0068】
識別構成要素10をエアロゾル発生装置18から取り外すために、突出または雄要素54が識別構成要素10の中央貫通孔16に挿入されるように、識別構成要素10上にキャップが配置される。
【0069】
次に、キャップが回転し、それによって回転運動が識別構成要素10上に移動する。キャップは、識別構成要素10とエアロゾル発生装置18との間のバヨネット接続30が分離されるまで回転される。次に、識別構成要素10は、エアロゾル発生装置18から取り外されうる。
【0070】
識別構成要素10をエアロゾル発生装置18に取り付けるためには、プロセスは本質的に逆になる。キャップは、識別構成要素10上に再び配置される。次に、識別構成要素10は、エアロゾル発生装置18上に配置され、回転されてバヨネット接続30を確立する。
【0071】
キャップは、エアロゾル発生装置18のハウジングの直径に対応する全体の直径を有する。キャップは、エアロゾル発生装置18が使用されていないときに加熱チャンバーを覆うために使用され得る。このようにして、加熱チャンバーは、加熱チャンバー24の内部構造または構成要素を損傷し得る破片または障害物の侵入から好都合に保護される。
【0072】
図4では、取り外しツール60を提供するためのさらなる追加オプションが示されている。図4Aの実施形態では、取り外しツール60の雄の構成要素は、エアロゾル発生装置18の充電ケーブル62の第一の端部プラグ66上の突出要素64として提供される。充電ケーブル62は、電気的に操作されたエアロゾル発生装置18を含むエアロゾル発生システムの必要な付属品である。こうした充電ケーブル62の一部として取り外しツール60を提供することによって、ユーザーは、エアロゾル発生システムの完全な機能を確保するために、より少ない数の物品を運ぶ必要がある。
【0073】
取り外しツール60は、必ずしも、エアロゾル発生システムの充電ケーブル62のプラグ66の一つに提供する必要はない。代わりに、突出要素64は、充電ケーブル62に取り付けられたストリップ68上にも提供されてもよい。こうした実施形態を図4Bに示す。また、この実施形態では、取り外しツール60を紛失するリスクが大幅に低減される。
【0074】
図4Cに示すように、充電ケーブルは、識別構成要素10の非円形陥凹部12と本質的に同じ形状を有し、第一のプラグ66の突出要素64と嵌合するように構成される、第二のプラグ67上に雌要素70を追加的に含んでもよい。雌要素70および雄要素64は、圧力嵌合タイプの接続を確立するように構成されうる。取り外しツール60が使用されていないとき、充電ケーブル62の二つのプラグ66、67は、互いに接続されてもよい。これにより、急速かつ効率的な方法で、充電ケーブル62を巻き上げ構成に維持する。
【0075】
ユーザーは、追加の識別要素10を購入して、エアロゾル発生装置18をカスタマイズすることができることが想定される。この目的のために、識別構成要素10は、図5に示すようにパッケージ74で販売されうる。識別構成要素10は、単一のラインアップパッケージトレイ76内のパッケージ74内に配置されうる。トレイ76は、識別構成要素10をパッケージ74内の所望の位置に維持するために使用されうる。この目的のために、トレイ76は、識別構成要素10の陥凹部12の形状に対応する非円形断面を有する突出構成要素78を備えてもよい。識別構成要素10は、突出構成要素78から取り除かれてもよく、エアロゾル発生装置18に取り付けられてもよい。
【0076】
突出構成要素78はまた、追加の取り外しツール80として使用され得る。この目的のために、トレイ76は、突出構成要素78の周りに延在する、プレカットライン82を備える。プレカットライン82内のトレイ部分を含む突出構成要素78は、トレイ76の残りの部分から取り外されてもよい。取り外された後、突出構成要素78は、識別構成要素10の取り付けまたは取り外しツール80として使用され得る。このようにして、突出構成要素78は、識別構成要素10をパッケージ74内の所望の位置に維持するために、および識別構成要素10の購入後の取り付けおよび取り外しツール80として同時に使用されうる。
【0077】
図6は、ペンクリップの形態の取り付け手段90を含む識別構成要素10を示す。ペンクリップは、エアロゾル発生装置18のハウジング20に平行に延在するベース要素92およびアーム94を含む。この取り付け手段90では、エアロゾル発生装置18は、例えば、ユーザーのシャツポケットに一時的に取り付けられてもよい。
【0078】
図7は、ループ96を含む取り付け手段90を含む識別構成要素10を示す。ループ96は、ストラップ98の取り付けを可能にする。ストラップ98は、識別構成要素10およびエアロゾル発生装置18をそれぞれさらにパーソナライズするために使用されうる。ストラップ98はまた、エアロゾル発生装置18をユーザーの首の周りに、ユーザー体験の間または体験中に吊り下げるために使用されうる。
【0079】
図8は、非円形の外側断面を有する識別構成要素10を示す。図8では、識別構成要素10は、六角形の外側断面を有する。識別構成要素10の六角形の外表面の角100は、エアロゾル発生装置18のハウジング20の円筒形の外表面上に延在する。このようにして、識別構成要素10は、エアロゾル発生装置18が非平面から転がり落ちるのを防ぐのに役立ちうる。
【0080】
図9は、エアロゾル発生装置18の近位端に形成された加熱チャンバー24への開口部の拡大図を示す。リング形状識別構成要素10は、加熱チャンバー24の開放端でハウジング20(図示せず)に取り付けられる。加熱チャンバー24は、円筒形のエアロゾル発生物品を受容するように構成される。加熱チャンバー24の周辺に、複数の空気吸込み口102が形成される。識別構成要素10は、二つのリング形状部分104、106を含み、各々が、非円形断面を有する中央貫通孔16を画定し、ユーザーがエアロゾル発生装置18の空気吸込み口102を通る空気流を調節することを可能にする。この目的のために、二つのリング形状部分104、106は、互いに対して回転可能なように構成される。これは図9で円形の矢印によって示されている。
【0081】
図9の左図は、二つのリング形状部分104、106が同一の配向にある第一の構成の二つのリング形状部分104、106を示す。リング形状部分104、106は、エアロゾル発生装置18の加熱チャンバー24の空気吸込み口102が完全に露出するように回転される。この構成では、空気吸込み口102の流れ断面積が最大化される。
【0082】
図9の右図では、二つのリング形状部分104、106が第二の構成で示されており、二つのリング形状部分104、106は、完全にオフセットされた回転配向にある。リング形状部分104、106は、エアロゾル発生装置18の加熱チャンバー24の空気吸込み口102が部分的に覆われるように回転される。この構成では、空気吸込み口102の流れ断面積が最小化される。
【0083】
空気吸込み口102の被覆の程度は、識別構成要素10の二つのリング形状部分104、106の任意の中間回転配向を選択することによって、ユーザーによって調整されてもよい。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置用の識別構成要素であって、前記識別構成要素が、
-リング形状の本体と、
-カスタマイズ可能な表面と、
-前記識別構成要素を前記エアロゾル発生装置に可逆的に接続するための接続手段と、を含み、
前記識別構成要素が、前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの開放端に取り付けられるように構成される、リング形状の構成要素である、識別構成要素。
【請求項2】
前記識別構成要素が、前記エアロゾル発生装置のハウジングの上部リングである、請求項1に記載の識別構成要素。
【請求項3】
前記カスタマイズ可能な表面が、個々の着色、彫刻、パターン、またはコーティングのうちの一つ以上を含む、パーソナライズされた外観を含む、請求項1または2のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項4】
前記接続手段が、ねじ接続、形状嵌合接続、またはバヨネット式の接続である、請求項1~3のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項5】
前記接続手段が、前記識別構成要素のロック位置を確認するために、閉鎖時にハプティックフィードバックを生成するように構成される、請求項1~4のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項6】
前記エアロゾル発生装置から前記識別構成要素を取り付けおよび取り外しするために、取り外しツールと協働するように構成された結合手段をさらに含む、請求項1~5のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項7】
前記結合手段が、前記取り外しツールがトルクを前記識別構成要素に伝達することを可能にするように構成される、請求項6に記載の識別構成要素。
【請求項8】
前記結合手段が、前記取り外しツールの嵌合輪郭と協働するように構成された非円形の輪郭を有する陥凹部を含む、請求項6または7に記載の識別構成要素。
【請求項9】
前記識別構成要素が、封止部材、特に弾性封止部材を含む、請求項1~8のいずれかに記載の識別構成要素。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記識別構成要素の前記接続手段と協働するように構成された接続部分を含む、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記ハウジングの近位端から延在する空洞を画定するハウジングを備え、前記識別構成要素が、前記ハウジングの前記近位端に取り付けられるように構成され、またはより多くの空気吸込み口が、前記ハウジングの前記近位端に形成され、前記識別構成要素が、前記一つ以上の空気吸込み口の流れ断面積を調整するように構成される、請求項10または11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記識別構成要素が、二つのリング形状部分を含み、前記リング形状部分の少なくとも一つが、他のリング形状部分に対して回転可能に取り付けられ、
前記一つ以上の空気吸込み口の前記流れ断面積は、前記回転可能に取り付けられたリング形状部分の回転によって調整される、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
請求項1~9のいずれかに記載の可逆的に接続可能な識別構成要素を有する請求項10~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、前記識別構成要素を前記エアロゾル発生装置から取り付けおよび取り外しするための取り外しツールと、を含む、システム。
【請求項15】
前記取り外しツールが、前記結合手段の前記陥凹部の前記非円形の輪郭に対応する輪郭を有する構造を備える、請求項14に記載のシステム。
【国際調査報告】