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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(54)【発明の名称】携帯用複合皮膚管理機
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/32 20060101AFI20230711BHJP
   A61N 1/36 20060101ALI20230711BHJP
   A61H 23/02 20060101ALI20230711BHJP
   A61M 35/00 20060101ALI20230711BHJP
   A61N 5/06 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
A61N1/32
A61N1/36
A61H23/02 332
A61H23/02 360
A61M35/00 Z
A61N5/06 A
A61N5/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550672
(86)(22)【出願日】2021-05-17
(85)【翻訳文提出日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 KR2021006158
(87)【国際公開番号】W WO2022244897
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】10-2021-0063332
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522330991
【氏名又は名称】ジェイエヌエル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イム,ソン ウ
【テーマコード(参考)】
4C053
4C074
4C082
4C267
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053JJ21
4C053JJ32
4C053JJ33
4C053JJ36
4C074BB01
4C074CC01
4C074DD02
4C074FF01
4C074GG01
4C074HH03
4C074HH04
4C082PA01
4C082PA02
4C082PC10
4C082PE10
4C082PL05
4C082PL10
4C267AA65
4C267BB02
4C267BB32
4C267BB37
4C267BB42
4C267BB48
4C267CC01
(57)【要約】
【課題】皮膚に損傷を与えずに毛穴や細胞間微細通路を開放させ、化粧品の有効性分を皮膚の内側まで浸透させる携帯用複合皮膚管理機を提供する。
【解決手段】第1、2ローラ、絶縁リング部材を含むローラ部と、それらの中心を貫通するシャフト部材と、シャフト部材の後端に結合して長さ方向に連結され、第1、2ローラのいずれか一つと電気的に連結される一定の長さの伝導管と、伝導管とシャフト部材の中空に沿って長さ方向に設置され、第1、2ローラのいずれか一つと電気的に連結される一定の長さの伝導棒を含む連結部と、連結部を通じてローラ部と機械的に連結される本体ケースと、第1、2ローラに電気を供給するバッテリーと、供給される電源を制御する制御回路基板と、第1、2ローラに供給される電流を選択する制御ボタン、および第1、2ローラの動作状態を表示するLEDディスプレイを含む本体部と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ローラと第2ローラおよび前記第1ローラと前記第2ローラ間に介在された絶縁リング部材を含むローラ部と、
前記第1ローラと前記第2ローラおよび前記絶縁リング部材の中心を貫通するシャフト部材と、前記シャフト部材の後端に結合して長さ方向に連結され、前記第1ローラおよび前記第2ローラのうちいずれか一つと電気的に連結される一定の長さの伝導管と、前記伝導管と前記シャフト部材の中空に沿って長さ方向に設置され、前記第1ローラおよび前記第2ローラのうちいずれか一つと電気的に連結される一定の長さの伝導棒を含む連結部と、
前記連結部を通じて前記ローラ部と機械的に連結される本体ケースと、前記本体ケースの内部に設置されて前記第1ローラおよび前記第2ローラに電気を供給するバッテリーと、前記第1ローラおよび前記第2ローラに供給される電源を制御する制御回路基板と、前記第1ローラおよび前記第2ローラに供給される電流を選択する制御ボタン、および前記第1ローラと前記第2ローラの動作状態を表示するLEDディスプレイを含む本体部と、を含むことを特徴とする、携帯用複合皮膚管理機。
【請求項2】
前記第1ローラと前記第2ローラは、伝導性素材からなり、前記絶縁リング部材と結合して円筒状に形成され、
前記絶縁リング部材は、前記第1ローラと前記第2ローラ間に介在され、外周面が皮膚と接触する絶縁リングと、前記絶縁リングの一側面で一側に突出して前記第1ローラの他側面に締結される第1支持リングと、前記絶縁リングの他側面で他側に突出して前記第2ローラの一側面に締結される第2支持リングと、を含み
前記シャフト部材は、前記第1ローラと前記絶縁リング部材の前記第1支持リングを回転可能に支持する第1シャフト管と、前記第1シャフト管の後端に締結されて長さ方向に連結され、前記絶縁リング部材の前記第2支持リングと前記第2ローラを回転可能に支持する第2シャフト管からなることを特徴とする、請求項1に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項3】
前記伝導管の後端と前記制御回路基板の一側接続端子の間にはコイルスプリングが介在され、前記伝導棒の後端と前記制御回路基板の他側接続端子の間には折り曲げ板スプリングが介在されることを特徴とする、請求項2に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項4】
前記シャフト部材および前記伝導管の中空には、前記伝導棒が前記シャフト部材および前記伝導管の内側面と接触しないように前記伝導棒が貫通し、電気が通じない素材からなる第1固定スリーブと第2固定スリーブが設置されることを特徴とする、請求項3に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項5】
前記シャフト部材の先端には、前記第1ローラの先端を回転可能に支持する固定ねじが締結され、前記伝導管の外周面には前記第2ローラの後端を回転可能に支持する固定リングが一体に形成されることを特徴とする、請求項4に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項6】
前記伝導棒の後端には、前記折り曲げ板スプリングと接触するように先が尖がっており伝導性素材からなる接続片が設置されることを特徴とする、請求項5に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項7】
前記シャフト部材の中空には、一つまたは一つ以上の偏心の振動モータが設置され、前記振動モータは前記伝導管の中空を通過するワイヤを通じて前記本体部の前記制御回路基板と連結されることを特徴とする、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項8】
前記ローラ部を囲んで保護するように前記本体部の先端に着脱式で結合する保護カバーと、前記本体部を垂直に立てて結合することができ、内部に送電コイルが備えられた結合溝が形成されて前記本体部の内部に設置された受電コイルを通じて前記バッテリーに電気を無線で供給して充電する無線充電ホルダーをさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項9】
前記ローラ部の上端部を囲むように半円状の筒状で形成されたカバー本体と、前記カバー本体の後端から後方に一定の長さ延びる連結部と、前記連結部の後端に一体に形成され、前記本体部の外側面を囲んで固定する固定部を含む補助カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項10】
前記連結部には、前記ローラ部と前記本体部の間に露出するように設置された前記伝導管の表面と選択的に接触する接触スイッチが設置され、前記接触スイッチの後端は前記本体ケースの外周面に設置された一定の大きさの伝導性パッドと電気的に連結されることを特徴とする、請求項9に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項11】
前記カバー本体の下面には、多数個の発光ダイオードが一定の間隔で配置され、前記発光ダイオードは前記連結部に沿って配置されるワイヤを通じて前記本体部の前記制御回路基板と電気的に連結されることを特徴とする、請求項10に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【請求項12】
前記カバー本体の上端部には、一定の大きさの化粧品チューブを挿入して収容できる収容箱が形成され、前記収容箱の下面には前記化粧品チューブから排出される化粧品を前記ローラ部の上部に供給する多数の供給ホールが形成され、前記収容箱の一側には、前記化粧品チューブを加圧して化粧品を前記化粧品チューブの外部に排出する加圧手段がさらに設置されることを特徴とする、請求項11に記載の携帯用複合皮膚管理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯用皮膚管理機に関し、さらに詳細には、電流、光波および振動などの刺激を利用して、皮膚に損傷を与えずに化粧品の有効性分を皮膚の真皮層まで浸透させて顔面筋肉の萎縮とたるみ防止、シワの改善と皮膚の弾力を回復させる携帯用複合皮膚管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品は皮膚が弾力を失わないようにして若さと美しさを維持するために最も広く利用するものである。ところで、皮膚表皮の角質層の下には厚い蛋白質保護層で防御壁が形成されており、この蛋白質保護層によって皮膚の表皮と真皮層が分離されているので、いくら良い化粧品を使っても化粧品の有効性分が真皮層まで浸透することができず、化粧品の使用のみでは皮膚管理のきちんとした効果を得ることが難しい。これに伴い、化粧品を真皮層まで浸透させるための多様な技術が開発されている。
【0003】
例えば、大韓民国登録特許第10-1710887号の「化粧品吸収のための皮膚刺激器」は、化粧品を収容する収容部100、化粧品が流入する流路が形成されるローラ部300、ローラ部から突出する複数の微細針400、および前記収容部100に収容された化粧品を前記流路に伝達するポンピング部200を含んでおり、前記ローラ部300が皮膚を加圧する時、前記微細針400が皮膚の表皮層を突き抜くと前記ポンピング部200により化粧品が流路に伝達され、化粧品が針に沿って流れて皮膚の表皮層の下部に浸透するようにすることによって、真皮層まで化粧品が浸透するようにした。しかし、従来の皮膚刺激器は微細針を利用して皮膚層に直接穴を開けるため、皮膚に損傷を与え得るという問題があった。
【0004】
このような短所を解決するために、皮膚に電流または遠赤外線、赤外線、可視光の光波、そして振動などを利用して皮膚に直接損傷を与えずに化粧品の吸収を促進させる技術が使われている。
【0005】
例えば、EP(Electroration)電気穿孔技術は、皮膚に電流を流して化粧品の吸収を促進する美容法である。化粧品は細胞膜を通じて皮膚細胞に吸収されない高分子物質を含有しているため、皮膚の表面に化粧品を塗るだけでは効果が落ちる。しかし、皮膚に電流が流れる場合、細胞膜が電流を通過できずにコンデンサの役割をするので、イオンチャネルが形成されて高分子物質がよく通過できるようになる。
【0006】
EMS(Electrical Muscle Stimulation)電気パルス技術は、電気刺激で筋肉の収縮を調節し血液の循環を促進して弾力繊維の生産を増加させ、筋肉活動を再活性化する美容法である。日常的な顔面の表情によって張っている筋肉を弛緩させて顔面筋肉の萎縮、およびたるみ防止、顔面筋肉の老化改善、顔面皮膚の弾力の回復に大きな効果がある。
【0007】
MP(Mesoporation)電気穿孔技術は、皮膚に電気衝撃を与えて細胞の間に一時的な通路を形成することによって、皮膚によく吸収されない化粧品の親水性成分を皮膚の深くまで浸透させる美容法である。すなわち、皮膚に電気刺激を与えて皮膚に通路を形成し、化粧品の栄養成分に定電流を加えて同じ成分の電荷が互いに反発する性質を利用して高分子成分が皮膚に浸透するようにする。
【0008】
そして、発光ダイオード(LED、light emitting diode)を利用した光照射美容器具も開発されている。最近では顔面に着用した状態で光を顔面に照射するマスク形態の光照射皮膚管理装置が公開されているが、アメリカ公開特許2005-0070977にはこのような顔面に着用するマスク形態の光照射皮膚管理装置が開示されている。
【0009】
しかし、これら先行特許はサイズが大きく操作が複雑であるだけでなく、使用が難しいため一般使用者の多様な要求および便利性を満たすには限界がある。また、美容室や皮膚管理室を訪問して専門家に管理を受けるのは、時間的にも経済的にも費用が多く発生する。そして、既存の光照射皮膚管理装置を顔面に着用した状態では化粧品と共に使うには相当な不便な点があった。
【0010】
これに伴い、専門知識がなくても比較的容易に自身の皮膚を管理でき、携帯と使用が便利であり、電流、光波および振動などの刺激を同時または順次使って皮膚改善効果を高め得る携帯用複合皮膚管理機の開発が要請されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は従来技術の問題点を解決するためのもので、本発明の主な目的は、携帯ができ使用が便利であり、電流、光波および振動を利用して、皮膚に損傷を与えずに毛穴や細胞間微細通路を開放させ、美白剤、保湿剤、そしてアンチエイジングのような多様な化粧品の有効成分を人体の皮膚の内側まで浸透させて皮膚改善の効果を高め得る携帯用複合皮膚管理機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的を達成するための手段として、本発明に係る携帯用複合皮膚管理機は、
第1ローラと第2ローラおよび前記第1ローラと前記第2ローラ間に介在された絶縁リング部材を含むローラ部と、
前記第1ローラと前記第2ローラおよび前記絶縁リング部材の中心を貫通するシャフト部材と、前記シャフト部材の後端に結合して長さ方向に連結され、前記第1ローラおよび前記第2ローラのうちいずれか一つと電気的に連結される一定の長さの伝導管と、前記伝導管と前記シャフト部材の中空に沿って長さ方向に設置され、前記第1ローラおよび前記第2ローラのうちいずれか一つと電気的に連結される一定の長さの伝導棒を含む連結部と、
前記連結部を通じて前記ローラ部と機械的に連結される本体ケースと、前記本体ケースの内部に設置されて前記第1ローラおよび前記第2ローラに電気を供給するバッテリーと、前記第1ローラおよび前記第2ローラに供給される電源を制御する制御回路基板と、前記第1ローラおよび前記第2ローラに供給される電流を選択する制御ボタン、および前記第1ローラおよび前記第2ローラの動作状態を表示するLEDディスプレイを含む本体部と、を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明において、前記第1ローラと前記第2ローラは、伝導性素材からなり、前記絶縁リング部材と結合して円筒状に形成され、
前記絶縁リング部材は、前記第1ローラと前記第2ローラ間に介在され、外周面が皮膚と接触する絶縁リングと、前記絶縁リングの一側面で一側に突出して前記第1ローラの他側面に締結される第1支持リングと、前記絶縁リングの他側面で他側に突出して前記第2ローラの一側面に締結される第2支持リングと、を含み、
前記シャフト部材は、前記第1ローラと前記絶縁リング部材の前記第1支持リングを回転可能に支持する第1シャフト管と、前記第1シャフト管の後端に締結されて長さ方向に連結され、前記絶縁リング部材の前記第2支持リングと前記第2ローラを回転可能に支持する第2シャフト管からなることを特徴とする。
【0014】
前記伝導管の後端と前記制御回路基板の一側接続端子の間にはコイルスプリングが介在され、前記伝導棒の後端と前記制御回路基板の他側接続端子の間には折り曲げ板スプリングが介在される。
【0015】
前記シャフト部材および前記伝導管の中空には、前記伝導棒が前記シャフト部材および前記伝導管の内側面と接触しないように前記伝導棒が貫通し、電気が通じない素材からなる第1固定スリーブと第2固定スリーブが設置される。
【0016】
前記シャフト部材の先端には、前記第1ローラの先端を回転可能に支持する固定ねじが締結され、前記伝導管の外周面には前記第2ローラの後端を回転可能に支持する固定リングが一体に形成される。
【0017】
前記伝導棒の後端には、前記折り曲げ板スプリングと接触するように先が尖がっており伝導性素材からなる接続片が設置される。
【0018】
本発明の他の実施例は、前記シャフト部材の中空に、一つまたは一つ以上の偏心の振動モータがさらに設置され、前記振動モータは前記伝導管の中空を通過するワイヤを通じて前記本体部の制御回路基板と連結される。
【0019】
また、前記ローラ部を囲んで保護するように前記本体部の先端に着脱式で結合する保護カバーと、前記本体部を垂直に立てて結合することができ、内部に送電コイルが備えられた結合溝が形成されて前記本体部の内部に設置された受電コイルを通じて前記バッテリーに電気を無線で供給して充電する無線充電ホルダーをさらに含む。
【0020】
本発明のさらに他の実施例は、前記ローラ部の上端部を囲むように半円状の筒状で形成されたカバー本体と、前記カバー本体の後端から後方に一定の長さ延びる連結部と、前記連結部の後端に一体に形成され、前記本体部の外側面を囲んで固定する固定部を含む補助カバーをさらに含む。
【0021】
本実施例において、前記連結部には、前記ローラ部と前記本体部の間に露出するように設置された前記伝導管の表面と選択的に接触する接触スイッチが設置され、前記接触スイッチの後端は前記本体ケースの外周面に設置された一定の大きさの伝導性パッドと電気的に連結される。
【0022】
前記カバー本体の下面には、多数個の発光ダイオードが一定の間隔で配置され、前記発光ダイオードは前記連結部に沿って配置されるワイヤを通じて前記本体部の前記制御回路基板と電気的に連結される。
【0023】
前記カバー本体の上端部には、一定の大きさの化粧品チューブを挿入して収容できる収容箱が形成され、前記収容箱の下面には前記化粧品チューブから排出される化粧品を前記ローラ部の上部に供給する多数の供給ホールが形成され、前記収容箱の一側には、前記化粧品チューブを加圧して化粧品を前記化粧品チューブの外部に排出する加圧手段がさらに設置される。
【発明の効果】
【0024】
本発明の携帯用複合皮膚管理機によると、ローラ部は人体の皮膚に密着しやすい円筒状からなり、ローラ部の二つのローラが皮膚に接触する時、二つのローラと皮膚を通じて電流を循環させることによって、接触部位の筋肉を収縮させ、たるんだ顔面筋肉をリフティングさせ、第1ローラと第2ローラに互いに異なる電極を印加して、皮膚表面に塗布された化粧品を皮膚の内層まで浸透させ、交流パルスの適用で、皮膚層を活性化させてビタミンCのような美白剤はもちろん、ヒアルロン酸およびヘパリンのような保湿剤、そしてペプチドおよびオリゴヌクレオチドのようなアンチエイジングの化粧品の有効物質をより効果的に皮膚の内層に浸透させることができる効果がある。
【0025】
また、本発明は、制御ボタンの押し回数により多様な電流循環モードを選択的に適用して、EP電気穿孔、EMS電気パルスおよびMP電気穿孔などの多様な皮膚管理モード間を自由に切り替えて適用することができ、回転ローラを利用して一時的に開いた毛穴や細胞間の微細通路に化粧品を押込んで化粧品の有効性分を皮膚の内側まで浸透させ得る効果がある。
【0026】
さらに、本発明は、補助カバーを使って、皮膚に電気刺激と共に振動や光波刺激をさらに付与して毛穴や細胞間の微細通路を開放させて化粧品の吸収を促進し、赤外線や可視光線を利用して皮膚トラブルを改善し、皮膚の弾力性を回復および改善させてシワを除去する効果がある。
【0027】
さらに、美容機器は一般的にバイポーラモードで使われ、2個のローラが同時に接することができない顔面のほうれい線のような微細な部位にはユニポーラモードで使用できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係る携帯用複合皮膚管理機の好ましい実施例を示す斜視図である。
図2図1に図示した携帯用複合皮膚管理機の斜視図であって、保護カバーが被せられ無線充電ホルダーが備えられた状態を示すものである。
図3図2に図示した携帯用複合皮膚管理機の断面図である。
図4図1に図示した携帯用複合皮膚管理機の分解図である。
図5】本発明に係る携帯用複合皮膚管理機の他の実施例を示す部分拡大断面図である。
図6】本発明に係る携帯用複合皮膚管理機のさらに他の実施例を示す斜視図であって、補助カバーが設置された状態を示すものである。
図7図6に図示した補助カバーの下面を示す斜視図である。
図8図6に図示した補助カバーの断面図である。
図9図6に図示した補助カバーの他の実施例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下では、本発明の利点および特徴、そしてそれを達成する方法が添付した図面を参照して詳細に後述する実施例を通じて説明されるであろう。しかし、本発明に関連した公知技術または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。また、後述する用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であり、これは使用者、運用者の意図または慣例などにより変わり得るため、その定義は本発明に係る携帯用複合皮膚管理機を説明する本明細書全般に亘った内容に基づいて下されるべきである。そして、本明細書で各図面の構成要素に参照番号を付加するにおいて、同一の構成要素においては、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一番号を付していることに留意されたい。
【0030】
図1は本発明に係る携帯用複合皮膚管理機の好ましい実施例を示す斜視図であり、図2図1に図示した携帯用複合皮膚管理機の斜視図であって、保護カバーが被せられ無線充電ホルダーが備えられた状態を示すものであり、図3図2に図示した携帯用複合皮膚管理機の断面図であり、図4図1に図示した携帯用複合皮膚管理機の分解図である。
【0031】
図示された通り、本発明の携帯用複合皮膚管理機1は、皮膚に電流、光波および振動などの刺激を同時または順次加えて、皮膚に損傷を与えずに化粧品の有効性分を皮膚の内層まで浸透させて皮膚管理の効果を高めるものであって、大きくローラ部3、連結部5および本体部7からなる。また、本発明の携帯用複合皮膚管理機1は、図2に示したように、保護カバー8と無線充電ホルダー9をさらに含む。
【0032】
前記ローラ部3は、人体の皮膚と直接的に接触して皮膚に電流、光波および振動をあたえる部分であり、伝導性素材からなる第1ローラ31と第2ローラ32そして前記第1ローラ31と第2ローラ32の間に設置され、電気が通じない素材からなる絶縁リング部材33を含む。前記ローラ部3は全体的に円筒状のローラ(roller)の形態からなり、取っ手の役割をする前記本体部7の先端で外側に突出するように設置される。
【0033】
前記連結部5は、前記ローラ部3を本体部7に電気および機械的に連結するためのもので、シャフト部材51と伝導管53および伝導棒55からなる。図4を参照すると、前記シャフト部材51は前記第1ローラ31と第2ローラ32および絶縁リング部材33の中心に貫通してこれらを回転可能に支持する。前記伝導管53は前記シャフト部材51の後端に結合し、後方に一定の長さ延びて前記本体部7に固定され、一端が前記第1および第2ローラ3132のうちいずれか一つと電気的に接続される。前記伝導棒55は前記伝導管53とシャフト部材51の中空を貫通して長さ方向に設置され、一端が第1ローラ31および第2ローラ32のうちいずれか一つと電気的に接続される。
【0034】
前記本体部7は、前記ローラ部3を使う時は取っ手の役割をするものであって、円筒状からなる本体ケース71を含む。そして前記本体ケース71の内部には前記第1ローラ31および第2ローラ32に電気を供給するバッテリー72と、前記第1ローラ31および第2ローラ32に供給される電源を制御する制御回路基板74と、前記第1ローラ31および第2ローラ32に供給される電流を選択する制御ボタン75および前記第1ローラ31および第2ローラ32の動作状態を表示するディスプレイ76を含む。
【0035】
前記保護カバー8は図3に示したように、前記ローラ部3を囲んで保護するように本体部7の先端に着脱式で結合する円筒状の蓋であって、一側が開放された円筒状からなり、前記ローラ部3の形状に対応する内部ケース81と前記内部ケース81の外部を覆う外部ケース82を含む。
【0036】
前記無線充電ホルダー9は、前記本体部7内部の受電コイル73に電気を無線で供給してバッテリー72に充電するためのもので、前記本体部7を垂直に立てて固定できるように上面に一定の大きさの結合溝91が形成されている。
【0037】
具体的には、前記ローラ部3は、第1ローラ31と第2ローラ32および絶縁リング部材33が結合して円筒状からなり、前記第1ローラ31と第2ローラ32は伝導性素材からなり、長さ方向に前記シャフト部材51が貫通するように中空が形成されている。
【0038】
好ましくは、図4に示したように、前記第1ローラ31は、円筒状本体の上端には固定ねじ58の頭58aが挿入される第1外側拡大溝311が形成され、下端には絶縁リング部材33の第1支持リング331が挿入される第1内側拡大溝312が形成されている。前記第2ローラ32は円筒状本体の上端には前記絶縁リング部材33の第2支持リング332が挿入される第2内側拡大溝321が形成され、下端には伝導管53の外周面に形成された固定リング532が挿入される第2外側拡大溝322が形成されている。
【0039】
そして前記絶縁リング部材33は、前記第1ローラ31と第2ローラ32の間に介在されるものであって、前記第1ローラ31の他面と第2ローラ32の一面と接触し外周面が皮膚と接触する絶縁リング333と、前記絶縁リング333の上面で上部に突出するように形成されて前記第1ローラ31の第1内側拡大溝321に挿入されてねじ締結される第1支持リング331と、前記絶縁リング333の下面で下部に突出するように形成されて前記第2ローラ32の第2内側拡大溝321に挿入されてねじ締結される第2支持リング332からなる。
【0040】
次いで、前記連結部5のシャフト部材51は、前記ローラ部3を回転可能に支持し、前記伝導管53は伝導性素材からなる一定の長さの中空のパイプであって、前記シャフト部材51の後端に結合して前記ローラ部3と本体部7を電気的および機械的に連結し、前記伝導棒55は前記伝導管53の中空に沿って長さ方向に設置され、前記第1ローラ31および第2ローラ32のうちいずれか一つを前記本体部7と電気的に連結する。
【0041】
すなわち、前記シャフト部材51は、前記第1ローラ31と前記絶縁リング部材33の第1支持リング331を回転可能に支持する第1シャフト管51aと、前記第1シャフト管51aの下端に締結されて長さ方向に連結され、前記絶縁リング部材33の第2支持リング332と第2ローラ32を回転可能に支持する第2シャフト管51bからなる。
【0042】
好ましくは、前記第1シャフト管51aは、前記第1ローラ31が回転できるように円筒状からなり、一端には前記固定ねじ58がねじ結合するように内側面にねじ山511aが形成され、他端は外側に一定の長さ延びて前記第2シャフト管51bに挿入されてねじ結合するように外周面にねじ線512aが形成される。そして前記第2シャフト管51bは、前記第2ローラ32が回転できるように円筒状からなり、一端には前記第1シャフト管51aが挿入されてねじ結合するように内側面にねじ山511bが形成され、他端には前記伝導管51に挿入されてねじ結合するように外側面にねじ山512bが形成される。
【0043】
そして前記第1シャフト管51aの先端に締結される固定ねじ58は、前記シャフト部材51に設置された第1ローラ31の第1外側拡大溝311に挿入され、回転可能に支持して第1ローラ31が離脱しないように固定する。また、前記伝導管53の外周面に突出するように形成された固定リング532は、前記第2ローラ32の第2外側拡大溝322に挿入され、回転可能に支持して前記第2ローラ32が離脱しないように固定する。
【0044】
そして、前記伝導管53とシャフト部材51の中空には第1固定スリーブ66と第2固定スリーブ67がそれぞれ設置される。前記第1固定スリーブ66と第2固定スリーブ67は電気が通じない素材からなり、中に前記伝導棒55が貫通する貫通ホールが形成されて伝導棒55が伝導管53とシャフト部材51の内側面と接触しないようにする。この時、前記第1固定スリーブ66は外周面にねじ山が形成されて前記シャフト部材51の内周にねじ結合するようにする。
【0045】
一方、前記本体ケース71は一端が開放された円筒状のプラスチック成形品からなり、内部にバッテリー72、制御回路基板74およびLEDディスプレイ76等を設置できるように内部空間が形成される。
【0046】
前記バッテリー72は充電用バッテリーであり、受電コイル73を通じて電気を充電し、前記第1ローラ31および第2ローラ32に電気を供給する。前記制御回路基板74は第1ローラ31および第2ローラ32に供給される電源を制御するものであって、例えば、マイクロプロセッサ、DC-DCコンバータ、パルス発生部、電圧上昇部、およびローラ極性制御部などを含むものであり、前記DC-DCコンバータは、バッテリーで供給される電圧を変換し、前記パルス発生部は、マイクロプロセッサの制御により、直流電圧、直流パルス、交流パルスなどを発生させ、前記電圧昇圧部はDC-DCコンバータによって変換された電圧を昇圧させ、前記ローラ極性制御部は、第1および第2ローラ3132の極性をそれぞれ制御する。
【0047】
さらに、前記本体部7には制御ボタン75が設置されるが、使用者が制御ボタン75を押すことによってDC-DCコンバータとパルス発生部およびローラ極性制御部などを駆動させることになる。例えば、前記制御ボタン75はバッテリー72と制御回路基板74の間に設置され、押し回数により直流モード、直流パルスモード、第1交流パルスモード、そして、第2交流パルスモードのうちいずれか一つの動作モードが設定される。そして、LEDディスプレイ76は第1ローラ31および第2ローラ32の動作状態を表示する。
【0048】
さらに、本体ケース71の内部には各種部品が振動で損傷することを防止するためのムーブメント受け台49が設置される。前記ムーブメント受け台49は本体ケース71の縦断面と対応する形状からなり、前記制御回路基板74とバッテリー72が固定され、前記制御ボタン75の上部に設置されたボタンホルダー752に弾性力を付与するように支える弾性支え片753も形成される。
【0049】
そして、本体ケースの入口には前記連結部5を固定するための固定プラグ61が設置される。前記固定プラグ61は本体ケース71の入口を閉鎖するとともに、前記伝導管53を貫通させて固定するものであり、後方に延びた外周面には本体ケース71の内側面にねじ締結されるようにねじ山62が形成され、中には伝導管53が貫通する貫通ホール63が形成される。また、前記貫通ホール63の内周面には伝導管53の後端をねじ締結して固定でき、前面部には伝導管53の外周面に形成された固定突起533が挿入されて固定されるように固定溝64が形成されている。
【0050】
更には、前記本体ケース71の内部には、前記伝導管53と伝導棒55をバッテリー72の互いに異なる電極と連結するためのコネクタ部材が備えられる。前記コネクタ部材は、前記伝導管53の後端と制御回路基板74の間に設置されるコイルスプリング43と、前記伝導棒55の後端と前記制御回路基板74の間に設置される板スプリング47を含む。前記コイルスプリング43は圧縮スプリングであって、前記伝導管53の後端と制御回路基板74の一側接続端子の間に設置され、前記板スプリング47は「コ」の形状に折り曲げられた板スプリングであって、前記伝導棒55の後端と制御回路基板74の他側接続端子の間に設置される。
【0051】
好ましくは、前記伝導棒55の後端には電気がよく通じる素材からなる接続片45がさらに設置される。前記接続片45は先が尖がっている形態からなり、前記板スプリング47の側面と接触するようにする。
【0052】
そして、前記伝導棒55には第2固定スリーブ67がさらに設置される。前記第2固定スリーブ67は前記伝導棒55が貫通するように中空に形成された円筒状であって、前記伝導棒55が伝導管53の内側面と接触しないようにする。また、前記シャフト部材51の内部には第1固定スリーブ66が設置される。前記第1固定スリーブ66は伝導棒55がシャフト部材51の内側面と接触しないようにするものであって、電気が通じない素材からなり、中に伝導棒55が貫通する貫通ホールが形成され、外周面にはシャフト部材51にねじ結合するようにねじ山が形成される。
【0053】
一方、保護カバー8は、内部ケース81と外部ケース82の間には磁石83が配置される。前記磁石83は保護カバー8と本体部7が会う縁に配置され、本体部7の該当位置にはこの磁石83と互いに吸引される対応磁石が設置される。また、前記保護カバー8にはカバー接触センサ(図示せず)がさらに設置され得る。すなわち、保護カバー8が結合ある状態では使用者の不注意で制御ボタン75が押されても、前記カバー接触センサによってカバーが分離されていない状態と感知されると、電源オフ状態を維持し続けることになる。
【0054】
前記無線充電ホルダー9は、前記本体部7とは別途に備えられ、上面には本体部7の下端部が挿入されるように一定の深さで充電溝91が設置される。そして、前記充電溝91の下部には本体部7の受電コイル73に対応するように送電コイル93が配置される。したがって、前記無線充電ホルダー9に外部電源に連結し、本体部7を立てて差し込むと送電コイル93が自動で受電コイル73を感知して受電コイル73に無線で電力を供給する。
【0055】
本発明に係る携帯用複合皮膚管理機1を組み立てる時は、図4に示したように、前記伝導管53の先端に第2シャフト管51bを締結して結合し、前記第2シャフト管51bの内部に第1固定スリーブ66を挿入して締結した後、前記伝導管53の中空に伝導棒55を挿入して第1固定スリーブ66を貫通させて固定した後、前記第1シャフト管51aを第2シャフト管51bの先端に挿入して締結する。この時、前記伝導棒55は第2固定スリーブ67を貫通して設置され、後端には接続片45が付着される。
【0056】
次いで、前記第2ローラ32を伝導管53の外周面に結合して、前記第2ローラ32の第2外側拡大溝322に前記伝導管53の固定リング532が挿入されるようにし、前記絶縁リング部材33の絶縁リング333が第2ローラ32と密着するように、前記第2シャフト管51bの外周面に絶縁リング部材33を結合して、前記絶縁リング部材33の第2支持管332を第2ローラ32の第2内側拡大溝421に締結する。
【0057】
次いで、前記第1ローラ31を第1シャフト管51aと第1シャフト管51aの外周面に位置するように結合して、前記第1ローラ31の第1内側拡大溝312に絶縁リング部材33の第1支持管331を挿入して締結する。そうすると、前記絶縁リング部材33の絶縁リング333が第1ローラ31と第2ローラ32の間に介在される。
【0058】
そして、前記固定ねじ58を第1シャフト管51aの締結溝にねじ結合して前記固定ねじ58の頭58aが第1ローラ31の第1外側拡大溝311に挿入して固定し、前記伝導管53の固定リング531が第2ローラ32の第2外側拡大溝322に挿入固定されて、前記ローラ部7が連結部5の外周面に回転可能に設置されると共に離脱しないように固定される。
【0059】
次いで、前記伝導管53の後端を本体部7に固定するために、前記本体ケース71の入口に固定プラグ61をねじ締結して固定した後、前記伝導管53の後端を固定プラグ61の貫通ホール63を貫通させてねじ締結する。そうすると、前記伝導管53の後端はコイルスプリング43を圧縮しながら制御回路基板74の一側接続端子と密接に接続され、前記伝導棒55の後端に設置される接続片45は板スプリング47を圧縮しながら制御回路基板74の他側接続端子に密接に接続される。
【0060】
そうすると、第1ローラ31は、第1シャフト管51a、伝導棒55、接続片45、板スプリング47および制御回路基板74を通じてバッテリー72の一側電極と接続され、第2ローラ32は、伝導管53、コイルスプリング43および制御回路基板74を通じてバッテリー72の他側電極と接続されることになる。すなわち、第1ローラ31と第2ローラ32には互いに異なる電極の電流が供給されるが、前記第1ローラ31と第2ローラ32の間に設置された絶縁日部材33により絶縁され、第1ローラ31と第2ローラ32の間に直接電流が流れはしない。
【0061】
このように本発明に係る携帯用複合皮膚管理機1は、第1ローラ31と第2ローラ32に印加される直流電圧、直流パルス、交流パルスなどを選択的に制御して、(-)極と(+)極を近い距離内に形成して、前記第1ローラ31と第2ローラ32が同時に人体の皮膚に接触する時、前記第1ローラ31と第2ローラ32に印加された互いに異なる電極の電流が皮膚を通じて完全な電流循環を形成することによって、EP電気穿孔、EMS電気パルスおよびMP電気浸透などの美容法により毛穴が開くか皮膚の間に微細通路が形成されて美白剤、保湿剤、そして、アンチエイジングのような化粧品物質が皮膚の内層に深く浸透して皮膚を改善するバイポーラモードで作動することができる。
【0062】
そして、第1ローラ31と第2ローラ32のうちいずれか一つのみが皮膚に接続する場合には前述したバイポーラモードが作用できないが、使用時に使用者が伝導管53を指で直接接触すると、前記第1ローラ31と人体を通じての電流循環が形成されるため、ユニポーラモードで使うこともできる。
【0063】
したがって制御ボタン75のプッシュ回収によって直流モードまたは直流パルスモードが設定されると、皮膚表面に塗布された化粧品が、(-)極から(+)極の方向に皮膚の内層に浸透することになる。そして、交流パルスモードが設定されると、(+)と(-)極が反復遂行することになるので、皮膚表面に塗布された化粧品が、皮膚の内層に、より効果的に浸透することになる。すなわち、交流パルスを供給する場合、極性が交互に切り替わるため、皮膚層が活性化するので、ビタミンCのような美白剤はもちろん、ヒアルロン酸およびヘパリンのような保湿剤、そして、ペプチドおよびオリゴヌクレオチドのようなアンチエイジングの化粧品物質などをより効果的に皮膚の内層に浸透させることができるようになる。
【0064】
一方、図5は本発明に係る携帯用複合皮膚管理機1の他の実施例を示す部分拡大断面図である。図示した通り、本実施例は、化粧品の皮膚浸透の効果を高めマッサージ効果を付与するために、前記ローラ部3の内部に小型の振動モータ20をさらに設置したものである。
【0065】
好ましくは、前記振動モータ20は偏心モータであって、シャフト部材51の中空に設置され、前記伝導管53の中空に沿って配設されるワイヤによって本体部7のバッテリー72と電気的に連結される。また、前記振動モータ20とバッテリー72の間には制御回路基板74と制御ボタン75がさらに設置され得る。
【0066】
したがって、前記振動モータ20に電源が印加されると、偏心回転軸が回転して所定の振動を起こし、この振動は第1ローラ31および第2ローラ32を通じて皮膚に伝達される。この時、振動の強度は印加される直流パルスまたは交流パルスの周波数に比例して、互いに異なる強度で印加され得る。
【0067】
好ましくは、前記振動モータ20の振動パターンは皮膚透過率に基づいて振動の皮膚透過深さが調節されて生成され得る。例えば、振動パターンは皮膚透過深さが2mm以上に50%以上の透過率を示す振動情報の組み合わせで生成され得る。この場合、振動パターンは200~750Hz、1200~1300Hz、2450~2520Hz、2570~2750Hzの周波数範囲のうち一部あるいはすべてが組み合わせられた振動パターンであり得る。
【0068】
そして、図6は本発明に係る携帯用複合皮膚管理機のさらに他の実施例を示す斜視図であって、補助カバーが設置された状態を示すものであり、図7図6に図示した補助カバーの下面を示す斜視図であり、図8図6に図示した補助カバーの断面図であり、図9図6に図示した補助カバーの他の実施例を示す断面図である。
【0069】
図示した通り、本実施例の携帯用複合皮膚管理機1は、ローラ部3、連結部5、本体部7および補助カバー100を含む。ローラ部3、連結部5および本体部7は前述した実施例と同一であるが類似するため、詳細な説明を省略し、以下では補助カバー100を中心に説明する。
【0070】
前記補助カバー100は、プラスチック成形物であって、前記ローラ部3の上端部を囲む半円状の筒状で形成されたカバー本体101と、前記カバー本体101の後端から後方に一定の長さ延びる連結部102と、前記連結部102の後端に一体に形成され、前記本体部7の外周面を囲んで着脱式で固定する固定部103を含む。
【0071】
前記カバー本体101は、前後および上端は閉鎖され下端は開放された構造であり、内部には前記の円筒状のローラ部3が回転可能に収容され得る内部空間を形成する。そして、前記カバー本体101の前面に設置される締結ボルト112はローラ部3の中心に回転可能に締結される。例えば、前記締結ボルト112は第1シャフト管51aの締結溝に締結されて前記補助カバー101が離脱しないようにする。
【0072】
前記連結部102は、前記カバー本体101に比べて狭い幅で形成され、前記ローラ部3と本体部7に設置された伝導管53に沿ってその上部に設置され、前記伝導管53と選択的に接触する接触スイッチ175が設置される。例えば、前記接触スイッチ175は連結部102に形成された貫通部にスライド可能に設置され、前記接触スイッチ175を前方に押すと、その下部に設置された弾性接触端子127が前記伝導管53と接触することになる。そして、前記本体ケース71の外周面には一定の大きさで伝導性パッド119が設置され、前記弾性接触端子127の後端は前記伝導性パッド119と連結される。したがって使用者が本体部7を手に把持して、接触スイッチ175を押して前記弾性接触端子127を伝導管53に接触させると、伝導管53に印加された電気が弾性接触端子127と伝導性パッド119を通じて人体に流れるため、使用者が伝導管53を指でタッチするのと同様にユニポーラモードで使うことができる。
【0073】
次いで、図7および図8に示したように、前記カバー本体101の下面には、多数個の発光ダイオード110が一定の間隔で配置される。そして、前記発光ダイオード110は前記連結部102に沿って配設される図示していないワイヤを通じて前記本体部7のバッテリー72と連結される。また、前記発光ダイオード110とバッテリー72の間には制御回路基板74と制御ボタン75がさらに設置され得る。
【0074】
好ましくは、多数の発光ダイオード110は一定の大きさのフレキシブルPCBに設置され得る。そして、発光ダイオード110の波長帯域は400mm~1000mmであることが好ましいが、必ずしもこれにのみ限定されはしない。これより波長が短い紫外線領域や、波長がさらに長い赤外線領域を含んでもよい。
【0075】
また、前記発光ダイオード110はすべて単一波長を放出する発光ダイオードで構成してもよいが、多様な波長の発光ダイオードを混在させて構成することが好ましい。最近では関連技術の発達により、それぞれの波長を放出する多様なダイオードを一つのチップで形成できるので、一つの発光ダイオードで多くの波長が出るように製作してもよい。例えば、前記カバー本体101の縁側には赤外線や可視光線の発光ダイオード110aを設置し、前記カバー本体101の縁側には紫外線の発光ダイオード110bを設置することができる。前記紫外線の発光ダイオード110bは、前記ローラ部3を殺菌する機能を有してもよい。
【0076】
さらに、前記カバー本体101の下面には光フィルタ板(図示せず)がさらに設置され得る。前記光フィルタ板は、赤外線や可視光線の発光ダイオード110aの下部に設置され、紫外線とブルーライト系列の光を遮断する。すなわち、白色LEDの場合に、波長範囲が低いブルーライト系列の光が多く含まれているが、このようなブルーライト系列の光は皮膚深くに浸透して活性酸素を生成するが、活性酸素は細胞膜を破壊し、細胞にメラニンがさらに多く作られる原因となる。また、前記カバー本体101の縁に沿って多数の発光ダイオードを設置することも可能である。
【0077】
引き続き、図9に示したように、前記カバー本体101の上端部には所定の大きさの化粧品チューブ135を挿入して収容する収容箱131がさらに形成される。この時、前記化粧品チューブ135は薄いプラスチック素材からなり得、密封された状態で前記収容箱131に挿入された後、一部が開放されて化粧品が外部に排出される。そして、前記収容箱131の下面には化粧品チューブ135から排出される化粧品をカバー本体101内部にあるローラ部3の上面に供給するように多数の供給ホール133が形成される。
【0078】
また、前記収容箱131の一側例えば、後端には前記化粧品チューブ135を加圧して、前記化粧品チューブ135内の化粧品を外部に排出させる加圧手段182がさらに設置され得る。例えば、前記加圧手段182は前記化粧品チューブ135の後端を加圧する加圧部183と、前記加圧部183と連結され、外周面にねじ山が形成されたスクリュー軸184と、前記スクリュー軸184の後端に固定されたハンドル186を含む。この時、前記スクリュー軸184は前記収容箱131の後面に形成された締結溝を貫通する。したがって、前記ハンドル186を回して前記スクリュー軸184を回転させると、加圧部183が前進して前記化粧品チューブ135の後端を加圧する内部の化粧品が外部に排出される。
【0079】
このように、本実施例に係る携帯用複合皮膚管理機1は、携帯が簡便であり軽量ながら外観が美しく、使用が便利で、第1ローラ31と第2ローラ32を通じて皮膚に電流を放出して中枢神経系の活動電位を模倣して接触部位の筋肉を収縮させ、たるんだ顔面筋肉をリフティングさせ、第1ローラ31と第2ローラ32に互いに異なる電極を印加して、皮膚表面に塗布された化粧品が(-)極から(+)極の方向に皮膚の内層に浸透し、交流パルスを供給する場合、極性が交互に切り替わるため、皮膚層が活性化するので、ビタミンCのような美白剤はもちろん、ヒアルロン酸およびヘパリンのような保湿剤、そして、ペプチドおよびオリゴヌクレオチドのようなアンチエイジングの化粧品物質などをより効果的に皮膚の内層に浸透させることができるようになる。
【0080】
さらに、本発明は、制御ボタンの押し回数により多様な電流循環モードを選択できるため、EP電気穿孔、EMS電気パルスおよびMP電気穿孔などの多様な皮膚管理モード間で自由に切り替えて多様な皮膚管理要求に適応することができ、皮膚に密着しやすい円筒状回転ローラを利用して一時的に開いた毛穴や細胞間の通路に化粧品を押込んで化粧品の有効性分を皮膚の内側まで浸透させることができる。
【0081】
さらに、本発明は、補助カバー100をさらに装着して、皮膚に電気刺激と共に振動や光波刺激を与えてマッサージ効果を付与するとともに、毛穴や細胞間の微細通路を開放させて化粧品の吸収を促進し、赤外線や可視光線を利用して皮膚トラブルを改善し、皮膚の弾力を回復させてシワを改善する効果がある。
【0082】
以上、前述した本発明の好ましい実施例は、例示の目的のために開示されたものであり、当業者であれば、添付した特許請求の範囲に開示した本発明の技術的思想とその技術的範囲内で、さらに他の多様な実施例を改良、変更、代替または付加などが可能であろう。
【符号の説明】
【0083】
1 携帯用複合皮膚管理機
3 ローラ部
5 連結部
7 本体部
8 保護カバー
9 無線充電ホルダー
20 振動モータ
31 第1ローラ
32 第2ローラ
33 絶縁リング部材
43 コイルスプリング
45 接続片
47 板スプリング
49 ムーブメント受け台
51 シャフト部材
51a 第1シャフト管
51b 第2シャフト管
53 伝導管
55 伝導棒
58 固定ねじ
58a 固定ねじの頭
61 固定プラグ
62 ねじ山
63 貫通ホール
64 固定溝
66 第1固定スリーブ
67 第2固定スリーブ
71 本体ケース
72 バッテリー
73 受電コイル
74 制御回路基板
75 制御ボタン
76 ディスプレイ
81 内部ケース
82 外部ケース
83 磁石
91 結合溝
93 送電コイル
100 収容部
101 カバー本体
102 連結部
103 固定部
110 発光ダイオード
110a 赤外線や可視光線の発光ダイオード
110b 紫外線の発光ダイオード
112 締結ボルト
119 伝導性パッド
127 弾性接触端子
131 収容箱
133 供給ホール
135 化粧品チューブ
175 接触スイッチ
184 スクリュー軸
186 ハンドル
200 ポンピング部
300 ローラ部
311 第1外側拡大溝
312 第1内側拡大溝
321 第2内側拡大溝
322 第2外側拡大溝
331 第1支持リング
332 第2支持リング
333 絶縁リング
400 微細針
511a、511b、512b ねじ山
512a ねじ線
531、532 固定リング
533 固定突起
752 ボタンホルダー
753 弾性支え片

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】