(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(54)【発明の名称】インサート受けポケット及び締結孔を有する工具アダプタ並びに切削工具アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B23B 29/00 20060101AFI20230711BHJP
B23B 27/04 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
B23B29/00 C
B23B27/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570221
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(85)【翻訳文提出日】2022-11-16
(86)【国際出願番号】 IL2021050631
(87)【国際公開番号】W WO2021260676
(87)【国際公開日】2021-12-30
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514105826
【氏名又は名称】イスカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120846
【氏名又は名称】吉川 雅也
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(72)【発明者】
【氏名】サビット,アリ
【テーマコード(参考)】
3C046
【Fターム(参考)】
3C046AA15
3C046KK11
(57)【要約】
工具アダプタ(20)は、アダプタ前方向(DF)及びアダプタ後方向(DR)を規定するアダプタ軸線(AA)を有し、かつ、ベースジョー(26)、クランプジョー(28)並びにベースジョー(26)及びクランプジョー(28)の間に配置されたインサート受けポケット(30)を有する前方保持部分(22)であって、インサート受けポケット(30)は、下部支持面(32)及び反対側の上部クランプ面(34)を有する、前方保持部分(22)と、前方保持部分(22)の軸線方向後方に配置された後方装着部分(24)であって、軸線方向後方に面する後方装着面(50)及び第1締結孔(54)を有する後方装着部分(24)と、を備える。1次スロット(42)が、クランプジョー(28)からベースジョー(26)を分離し、かつ、インサート受けポケット(30)に連通し;1次スロット(42)に対して横方向の2次スロット(52)が、後方装着部分(24)からクランプジョー(28)を分離し;かつ、第1締結孔(54)が、後方装着面(50)及び2次スロット(52)に交差する第1孔軸線(A1)を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アダプタ前方向(DF)及びアダプタ後方向(DR)を規定するアダプタ軸線(AA)を有する工具アダプタ(20)であって、
ベースジョー(26)、クランプジョー(28)、並びに、前記ベースジョー(26)及び前記クランプジョー(28)の間に配置されたインサート受けポケット(30)を有する前方保持部分(22)であって、
前記インサート受けポケット(30)は、下部支持面(32)と、対向する上部クランプ面(34)と、を有する、前方保持部分(22)と、
前記前方保持部分(22)の軸線方向後方に配置された後方装着部分(24)であって、
軸線方向後方に面する後方装着面(50)及び第1締結孔(54)を有する後方装着部分(24)と、を備え、
1次スロット(42)が、前記クランプジョー(28)から前記ベースジョー(26)を分離し、かつ、前記インサート受けポケット(30)に連通し、
前記1次スロット(42)に対して横方向の2次スロット(52)が、前記後方装着部分(24)から前記クランプジョー(28)を分離し、
前記第1締結孔(54)は、前記後方装着面(50)及び前記2次スロット(52)に交差する第1孔軸線(A1)を有する、工具アダプタ(20)。
【請求項2】
前記第1孔軸線(A1)が前記クランプジョー(28)に交差する、請求項1に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項3】
前記クランプジョー(28)が、前記ベースジョー(26)及び前記後方装着部分(24)に対して弾性的に変位可能である、請求項1又は2に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項4】
前記第1締結孔(54)が貫通孔であり、
前記第1締結孔(54)は、前記後方装着部分(24)及び前記クランプジョー(28)を通って延在する、請求項1~3のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項5】
前記第1締結孔(54)は、第1前方直径(FD1)を有する第1前方孔部分(54a)と、第1後方直径(RD1)を有する第1後方孔部分(54b)と、を含み、
前記第1後方孔部分(54b)の全体が前記後方装着部分(24)に配置され、
前記第1前方孔部分(54a)は前記第1後方孔部分(54b)の軸線方向前方に配置され、
前記第1前方直径(FD1)は前記第1後方直径(RD1)よりも大きい、請求項4に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項6】
前記下部支持面(32)が前記ベースジョー(26)に形成され、
前記上部クランプ面(34)が前記クランプジョー(28)に形成される、請求項1~5のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項7】
前記下部支持面(32)及び前記上部クランプ面(34)が、前記アダプタ軸線(AA)に対して横方向のポケット軸線(AP)に沿って延在する、請求項6に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項8】
前記インサート受けポケット(30)は、前記ベースジョー(26)に形成されたストッパ面(36)を有し、
前記ストッパ面(36)は前記下部支持面(32)に対して横方向である、請求項6又は7に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項9】
前記前方保持部分(22)が、クランプ軸線(AC)に沿って延在するクランプ孔(58)を含み、
前記クランプ孔(58)が、前記1次スロット(42)によって離間された第1クランプ孔部分(58a)及び第2クランプ孔部分(58b)を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項10】
前記第1クランプ孔部分(58a)が貫通孔であり、
前記第2クランプ孔部分(58b)がねじ孔である、請求項9に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項11】
前記下部支持面(32)が第1平面(P1)を規定し、
前記第1平面(P1)に垂直な第5平面(P5)が前記第1孔軸線(A1)を含み、
前記クランプ孔(58)及び前記インサート受けポケット(30)は、前記第5平面(P5)の同じ側に配置される、請求項9又は10に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項12】
前記工具アダプタ(20)の正面視において、
前記クランプ軸線(AC)の軸線方向の投影が前記インサート受けポケット(30)に交差する、請求項9~11のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項13】
前記2次スロット(52)は前記1次スロット(42)に連通する、請求項1~12のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項14】
前記2次スロット(52)が、主2次スロット部分(52a)及び副2次スロット部分(52b)を備え、
前記副2次スロット部分(52b)は、前記主2次スロット部分(52a)に対して傾斜している、請求項1~13のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項15】
前記下部支持面(32)が第1平面(P1)を規定し、
前記第1平面(P1)に垂直な第4平面(P4)が前記主2次スロット部分(52a)を二等分する、請求項14に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項16】
前記ベースジョー(26)及び前記クランプジョー(28)が、前記1次スロット(42)の末端部分(46)に隣接するクランプピボット部分(44)で相互に一体化する、請求項1~15のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項17】
前記アダプタ軸線(AA)に垂直で前記インサート受けポケット(30)を通過する第2平面(P2)に沿った断面において、前記1次スロット(42)の前記末端部分(46)は前記インサート受けポケット(30)から遠位に配置される、請求項16に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項18】
前記クランプピボット部分(44)が、前記アダプタ前方向(DF)及び前記アダプタ後方向(DR)に沿って延在する弾性回転軸線(AR)を有する、請求項16又は17に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項19】
前記弾性回転軸線(AR)が前記2次スロット(52)に交差する、請求項18に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項20】
スロット平面(PS)が、前記ベースジョー(26)と前記クランプジョー(28)との間で前記1次スロット(42)の少なくとも一部を通過し、
前記スロット面(PS)に平行で前記クランプジョー(28)に交差する第3平面(P3)に沿った断面において、前記後方装着部分(24)及び前記クランプジョー(28)は、前記2次スロット(52)によって完全に離間される、請求項1~19のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)。
【請求項21】
シャンク軸(AS)に沿って長手方向に延在する工具シャンク(76)と、前記工具シャンク(76)の前方装着部分(78)に取り外し可能に固定された、請求項1~20のいずれか1項に記載の工具アダプタ(20)と、を備える切削工具アセンブリ(74)であって、
前記前方装着部分(78)は、前方装着面(80)と、前記前方装着面(80)に交差する第1シャンク孔(82)と、を有し、
前記工具アダプタの前記後方装着面(50)は、前記シャンクの前記前方装着面(80)と相互作用し、
第1締結ねじ(84)が、前記アダプタの前記第1締結孔(54)及び前記シャンクの前記第1シャンク孔(82)を占有して、前記工具シャンク(76)に前記工具アダプタ(20)を固定する、切削工具アセンブリ(74)。
【請求項22】
切削インサート(88)が前記インサート受けポケット(30)内に取り外し可能に保持され、
前記切削インサート(88)は1つの作動切れ刃(90)を有し、
前記アダプタ軸線(AA)に垂直な第6平面(P6)が前記作動切れ刃(90)を二等分する、請求項21に記載の切削工具アセンブリ(74)
【請求項23】
前記アダプタの前記前方保持部分(22)がクランプ孔(58)を含み、
前記クランプ孔(58)が、前記1次スロット(42)によって離間された第1クランプ孔部分(58a)及び第2クランプ孔部分(58b)を有し、
クランプねじ(104)が、前記第1クランプ孔部分(58a)及び前記第2クランプ孔部分(58b)を占有し、
前記クランプねじ(104)の回転による締め付け又は緩めは、前記ベースジョー(26)に対する前記クランプジョー(28)の弾性的な変位をもたらす、請求項21又は22に記載の切削工具アセンブリ(74)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に金属切削プロセスで、特に、旋削及び溝入れ工程で使用するための、インサート受けポケット及び締結孔を有する工具アダプタ並びにそのような工具アダプタを有する切削工具アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
旋削及び溝入れ工程で使用される切削工具の分野では、インサート受けポケット及び締結孔を有する工具アダプタの例がいくつかある。
【0003】
米国特許第6,270,294号明細書は、アダプタの支持部分とクランプ部分との間に形成されたインサート受けスロットを有するアダプタが装着されたホルダを有する、突切り又は溝入れ用の工具を開示している。ホルダは、アダプタの鋸刃に噛み合う鋸刃を含む。ホルダの鋸刃にはねじ孔が形成され、かつ、アダプタにはホルダのそれぞれの孔と位置合わせして貫通孔が形成される。ねじは、位置合わせされた貫通孔及びねじ孔を通って延びてホルダにアダプタを固定する。クランプ部分を弾性的に変形可能にするために、スロットがアダプタの貫通孔のうちの1つと交差する。その貫通孔は円錐形の入口面を含み、関連するねじは、クランプ部分をインサートとクランプ係合させるくさびとして作用する円錐ヘッドを含む。
【0004】
米国特許第7,264,424号明細書は、切り屑除去機械加工用の切削インサートを受け入れるように適合された工具ヘッドを開示しており、工具ヘッドは、その間にインサート受けポケットを規定する下部支持部分及び上部クランプ部分を有する基礎ホルダを含む。スロットは、ポケットから離間した位置で基礎ホルダを貫通し、クランプ部分は、その周りでクランプ部分が切削インサートに向かって弾性的に変位可能であるヒンジ部分によって基礎ホルダの残りの部分に接合される。凹部が、ナットロールを受け入れるために、スロットに平行にスロットに連通して基礎ホルダを貫通する。クランプねじは、基礎ホルダの孔を通って延びてナットロールに係合し、クランプねじは、ナットロールをスロット内に変位させてスロットを拡張し、かつそれによって、クランプ部分をヒンジ周りで切削インサートに向かって弾性的に変位させるように作動可能である。
【0005】
韓国特許第100901472号明細書は、その一端に接続面が形成されたシャンクと、装着面及びヘッド部分を有するアダプタと、アダプタのヘッド部の一方の側に形成されてインサートを収容するインサートハウジング部と、シャンクの接続面及びアダプタの装着面に対向して配置された係合構造部と、を備えるモジュール式工具アセンブリを開示している。係合構造部は第1線状構造部及び第2線状構造部を含む。
【0006】
本発明の目的は、改良された工具アダプタを提供することである。
【0007】
また、本発明の目的は、装着能力が改善された工具アダプタを提供することである。
【発明の概要】
【0008】
本発明によれば、アダプタ前方向及びアダプタ後方向を規定するアダプタ軸線を有する工具アダプタが提供され、工具アダプタは、
ベースジョー、クランプジョー並びにベースジョー及びクランプジョーの間に配置されたインサート受けポケットを有する前方保持部分であって、
インサート受けポケットは、下部支持面と、対向する上部クランプ面と、を有し、下部支持面は第1平面を規定する、前方保持部分と、
前方保持部分の軸線方向後方に配置された後方装着部分であって、
後方装着部分は、軸線方向後方に面した後方装着表面及び第1締結孔を有する、後方装着部分と、を備え、
1次スロットが、クランプジョーからベースジョーを分離し、かつ、インサート受けポケットと連通し、
1次スロットに対して横方向の2次スロットが、後方装着部分からクランプジョーを分離し、
第1締結孔が、後方装着面及び2次スロットと交差する第1孔軸線を有する。
【0009】
また、本発明によれば、切削工具アセンブリが提供され、切削工具アセンブリは、
シャンク軸線に沿って長手方向に延在する工具シャンクと、工具シャンクの前方装着部分に取り外し可能に固定された上述した種類の工具アダプタと、を備え、
前方装着部分は、前方装着面と、前方装着面に交差する第1シャンク孔と、を有し、
工具アダプタの後方装着面はシャンクの前方装着面に相互作用し、
第1締結ねじは、工具シャンクに工具アダプタを固定するために、アダプタの第1締結孔とシャンクの第1シャンク孔とを占有する。
【0010】
より理解を深めるため、鎖線が部材の部分図の切断境界を表す添付図面を参照して、例としてのみ本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明のある実施形態に係る工具アダプタの斜視図である。
【
図3】
図1に示す工具アダプタの第1側面図である。
【
図4】
図1に示す工具アダプタの第2側面図である。
【
図7】
図3に示す工具アダプタのVII-VII線に沿った断面図である。
【
図8】
図3に示す工具アダプタのVIII-VIII線に沿った断面図である。
【
図9】本発明のある実施形態に係る切削工具アセンブリの斜視図である。
【
図10】
図9に示す切削工具アセンブリの分解斜視図である。
【
図11】
図9に示す切削工具アセンブリの正面図である。
【
図12】
図9に示す切削工具アセンブリの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1~
図6に示すように、本発明の一態様は、アダプタ前方向DF及びアダプタ後方向DRを規定するアダプタ軸線AAを有し、かつ、前方保持部分22と、前方保持部分22の軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)後方に配置された後方装着部分24と、を備える工具アダプタ20に関する。
【0013】
本発明のある実施形態では、工具アダプタ20は工具鋼から製造されてもよい。
【0014】
また、本発明のある実施形態では、工具アダプタ20は、単一の一体型ワンピース構造を有してもよい。
【0015】
図1~
図3に示すように、前方保持部分22は、ベースジョー26、クランプジョー28、並びに、ベースジョー26及びクランプジョー28の間に配置されたインサート受けポケット30を有している。
【0016】
本発明のある実施形態では、インサート受けポケット30は、下部支持面32及び対向する上部クランプ面34を有してもよい。
【0017】
また、本発明のある実施形態では、下部支持面32はベースジョー26に形成されてもよく、かつ、上部クランプ面34はクランプジョー28に形成されてもよい。
【0018】
図2及び
図3から分かるように、下部支持面32の最上部は第1平面P1上にある。
【0019】
本発明のある実施形態では、第1平面P1はアダプタ軸線AAに平行であってもよい。
【0020】
図2の正面図で分かるように、アダプタ20は、クランプジョー28がベースジョー26の上方にあり、かつ、第1平面P1の投影が紙面上で水平に延在するように、アダプタ軸線AAを中心に回転方向に向けられる。
【0021】
図1~
図3に示すように、下部支持面32及び上部クランプ面34は、対応して、アダプタ軸線AAに対して横方向のポケット軸線APに沿って延在してもよい。
【0022】
本発明のある実施形態では、ポケット軸線APは、第1平面P1に平行であってもよく、かつ、インサート受けポケット30への切削インサートの挿入方向に一致する方向に延在してもよい。
【0023】
本発明のある実施形態では、インサート受けポケット30は、ベースジョー26に形成されたストッパ面36を有してもよい。ストッパ面36は、下部支持面32に対して横方向であってもよい。
【0024】
図1~
図3に示すように、ベースジョー26は、軸線方向前方に面するベースジョー前面38と、径方向外側に面するベースジョー周辺面39と、を有してもよい。
【0025】
また、
図1~
図3に示すように、クランプジョー28は、軸線方向前方に面するクランプジョー前面40と、径方向外側に面するクランプジョー周辺面41と、を有してもよい。
【0026】
本発明のある実施形態では、下部支持面32はベースジョー前面38に交差してもよく、かつ、上部クランプ面34はクランプジョー前面40に交差してもよい。
【0027】
また、本発明のある実施形態では、ストッパ面36は、ベースジョー前面38に交差してもよい。
【0028】
さらに、本発明のある実施形態では、ベースジョー前面38及びクランプジョー前面40は同一平面上にあってもよい。
【0029】
図2及び
図3に示すように、1次スロット42が、クランプジョー28からベースジョー26を分離し、かつ、インサート受けポケット30に連通する。
【0030】
本発明のある実施形態では、クランプジョー28は、ベースジョー26に対して弾性的に変位可能であってもよい。
【0031】
また、本発明のある実施形態では、1次スロット42は、インサート受けポケット30から離れて配置された末端部分46を有してもよい。
【0032】
図2及び
図3に示すように、スロット平面PSは、ベースジョー26とクランプジョー28との間で1次スロット42の少なくとも一部を通過してもよい。
【0033】
ある実施形態では、スロット平面PSは1次スロット42の前記一部を二等分してもよい。
【0034】
また、ある実施形態では、スロット平面PSは第1平面P1に平行であってもよい。
【0035】
図1及び
図2に示すように、ベースジョー26及びクランプジョー28は、1次スロットの末端部分46に隣接するクランプピボット部分44で相互に一体化してもよい。
【0036】
図7に示すように、アダプタ軸線AAに垂直で、かつ、インサート受けポケット30を通過する第2平面P2に沿った断面において、1次スロット42の末端部分46は、インサート受けポケット30から遠位に配置されてもよい。
【0037】
本発明のある実施形態では、クランプジョーピボット部分44は、アダプタ前方向DF、アダプタ後方向DRに沿って延在する弾性回転軸線ARを有してもよい。
【0038】
また、本発明のある実施形態では、弾性回転軸線ARはアダプタ軸線AAに平行であってもよい。
【0039】
さらに、本発明のある実施形態では、1次スロット42の末端部分46は、弾性回転軸線ARに平行に延在する1次応力除去溝48を含んでもよい。
【0040】
1次スロット42が末端部分46を有し、かつ、クランプジョーピボット部分44がアダプタ前方向DF、アダプタ後方向DRに沿って延在する弾性回転軸線ARを有する本発明の実施形態では、従来の機械加工の制限があるので、付加製造によって工具アダプタ20を製造することが有利な場合がある。そのような場合、工具アダプタ20は、「付加製造された工具アダプタ」であるとみなされる。
【0041】
図3及び
図7に示すように、第2平面P2は、インサート受けポケットの下部支持面32及び上部クランプ面34に交差してもよい。
【0042】
また、
図3及び
図7に示すように、第2平面P2は、インサート受けポケットのストッパ面36に交差してもよい。
【0043】
本発明のある実施形態では、ポケット軸線APは第2平面P2に含まれてもよい。
【0044】
また、ある実施形態では、ポケット軸線APを含むことに加えて、第2平面P2は、第1平面P1及びアダプタ軸線AAに対して垂直であってもよい。
【0045】
図3~
図6に示すように、後方装着部分24は、軸線方向後方に面する後方装着面50を有し、1次スロット42に対して横方向の2次スロット52は、後方装着部分24からクランプジョー28を分離する。
【0046】
本発明のそのような実施形態では、クランプジョー28は、ベースジョー26だけでなく、後方装着部分24に対して弾性的に変位可能であってもよい。
【0047】
また、本発明のそのような実施形態では、後方装着部分24及びベースジョー26は、複合された剛性を有してもよい。言い換えると、クランプジョー28が後方装着部分24及びベースジョー26の両方に対して弾性的に変位可能であるにもかかわらず、後方装着部分24及びベースジョー26は互いに対して弾性的に変位可能ではない。
【0048】
図3及び
図4から分かるように、後方装着部分24は、クランプジョー28の軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)後方に配置され、かつ、クランプジョー28から離間された第1後方副部分24aと、ベースジョー26の軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)後方に配置され、かつ、ベースジョー26に接続された第2後方副部分24bと、を備えるものとみなされてもよい。したがって、後部装着部分24に対してクランプジョー28を弾性的に変位可能であるように構成することが、ベースジョー26と同様に、インタフェース部材に工具アダプタ20を装着するために第1後方副部分24a及び第2後方副部分24bの両方を有利に利用することができるようにすることが理解されよう。
【0049】
本発明のある実施形態では、後方装着面50は、少なくとも部分的に鋸歯状であってもよい。
【0050】
図3、
図4及び
図6に示すように、2次スロット52はアダプタ軸線AAに対して横方向であってもよい。
【0051】
本発明のある実施形態では、
図3に示すように、2次スロット52は1次スロット42に連通してもよい。
【0052】
また、本発明のある実施形態では、
図6に示すように、弾性回転軸線ARは2次スロット52に交差してもよい。
【0053】
図8に示すように、スロット平面PSに平行でクランプジョー28に交差する第3平面P3に沿った
図3の断面図では、後方装着部分24及びクランプジョー28は第2スロット52によって完全に離間されてもよい。
【0054】
本発明のある実施形態では、スロット平面PSに平行でクランプジョー28に交差する任意の平面に沿った断面において、後方装着部分24及びクランプジョー28は、2次スロット52によって完全に離間されてもよい。
【0055】
図3及び
図4の工具アダプタ20の側面図に示すように、2次スロット52は、主2次スロット部分52a及び副2次スロット部分52bを有してもよく、副2次スロット部分52bは主2次スロット部分52aに対して傾斜していてもよい。
【0056】
本発明のそのような実施形態では、2次スロット52は、角度付き構成を有するものとして説明されてもよい。
【0057】
本発明のある実施形態では、第1平面P1に垂直な第4平面P4は、主2次スロット部分52aを二等分してもよい。
【0058】
また、本発明のある実施形態では、スロット平面PSは副2次スロット部分52bに交差してもよい。
【0059】
2次スロット52が角度付き構成を有する本発明の実施形態では、ベースジョー26及び後方装着部分24は、高いレベルの複合された剛性を有するように構成されてもよいことが理解されるべきである。
【0060】
また、2次スロット52が角度付き構成を有する本発明の実施形態では、従来の機械加工の制限により、付加製造によって工具アダプタ20を製造することが有利であり得る。
【0061】
図4及び
図5に示すように、後方装着部分24は第1締結孔54を有し、第1締結孔54は、後方装着面50及び2次スロット52に交差する第1孔軸線A1を有している。
【0062】
本発明のある実施形態では、第1孔軸線A1はクランプジョー28に交差してもよい。
【0063】
また、本発明のある実施形態では、第1孔軸線A1はアダプタ軸線AAに平行であってもよい。
【0064】
さらに、本発明のある実施形態では、第1締結孔54は貫通孔であってもよく、第1締結孔54は、後方装着部分24及びクランプジョー28を通って延在してもよい。
【0065】
本発明の他の実施形態(図示せず)では、第1締結孔54は、後方装着部分24に全体的に配置されたねじ孔であってもよい。
【0066】
第1締結孔54は、インタフェース部材に工具アダプタ20を装着するために利用されてもよいことを理解されたい。
【0067】
図2、
図4及び
図5を参照すると、第1締結孔54は、第1前方直径FD1を有する第1前方孔部分54aと、第1後方直径RD1を有する第1後方孔部分54bと、を含んでもよい。
【0068】
本発明のそのような実施形態では、第1締結孔54は、段付き構成を有するものとして説明されてもよい。
【0069】
本発明のある実施形態では、第1前方孔部分54aは第1後方孔部分54bと同軸であってもよい。
【0070】
図2、
図4及び
図5に示すように、第1後方孔部分54bの全体が後方装着部分24内に配置されてもよく、第1前方孔部分54aは、第1後方孔部分54bの軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)前方に配置されてもよく、第1前方直径FD1は第1後方直径RD1より大きくてもよい。
【0071】
本発明のある実施形態では、第1後方孔部分54bは後方装着面50に交差してもよい。
【0072】
図4及び
図6に示すように、後方装着部分24は、軸線方向前方に面する第1軸受面56を有してもよく、かつ、第1後方孔部分54bは第1軸受面56に交差してもよい。
【0073】
本発明のある実施形態では、第1軸受面56は環状であってもよい。
【0074】
図4及び
図6に示すように、2次スロット52は第1前方孔部分54aに交差してもよい。
【0075】
本発明のある実施形態では、第1前方孔部分54aはクランプジョー前面40に交差してもよい。
【0076】
また、本発明のある実施形態では、第1前方孔部分54aは、クランプジョー28によって周方向に囲まれてもよく、かつ、
図2に示すように、工具アダプタ20の正面視において、第1孔部分54aの全周はクランプジョー前面40に交差してもよい。
【0077】
本発明の他の実施形態(図示せず)では、第1前方孔部分54aは、クランプジョー28によって周方向に囲まれなくてもよく、第1前方孔部分54aは、クランプジョーの周辺面41に周方向に交差してもよい。
【0078】
図2、
図3及び
図6に示すように、前方保持部分22は、クランプ軸線ACに沿って延在するクランプ孔58を含んでもよく、クランプ孔58は、1次スロット42によって離間された第1クランプ孔部分58a及び第2クランプ孔部分58bを有してもよい。
【0079】
本発明のある実施形態では、第1クランプ孔部分58a及び第2クランプ孔部分58bはクランプ軸線ACに沿って同軸に延在してもよい。
【0080】
また、本発明のある実施形態では、
図2から最もよく分かるように、クランプ軸線ACは第1平面P1に交差してもよい。
【0081】
本発明の他の実施形態(図示せず)では、前方保持部分22はクランプ孔58を欠いてもよく、インサート受けポケット30への切削インサートの挿入及びインサート受けポケット30からの切削インサートの取り外しの両方のために、外力が加えられて下部支持面32及び上部クランプ面34との間の距離を広げてもよい。
【0082】
図2及び
図3に示すように、第1クランプ孔部分58aは貫通孔であってもよく、第2クランプ孔部分58bはねじ孔であってもよい。
【0083】
本発明のある実施形態では、第1クランプ孔部分58aはクランプジョー28に形成されてもよく、第2クランプ孔部分58bはベースジョー26に形成されてもよい。
【0084】
また、本発明のある実施形態では、第2クランプ孔部分58bの全体が、インサート受けポケット30の軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)後方に配置されてもよい。
【0085】
さらに、本発明のある実施形態では、第1クランプ孔部分58aは、クランプねじ頭を収容する皿孔部分を含んでもよい。
【0086】
図2及び
図6に示すように、第1平面P1に垂直な第5平面P5は第1孔軸線A1を含んでもよく、クランプ孔58及びインサート受けポケット30は、第5平面P5の同じ側に配置されてもよい。
【0087】
本発明のある実施形態では、第5平面P5はアダプタ軸線AAを含んでもよい。
【0088】
図2に示すように、工具アダプタ20の正面視において、クランプ軸線ACの軸線方向の投影はインサート受けポケット30に交差してもよい。
【0089】
図4及び
図5に示すように、後方装着部分24は第2締結孔60を含んでもよく、第2締結孔60は、後方装着面50に交差する第2孔軸線A2を有してもよい。
【0090】
本発明のある実施形態では、第1締結孔54及び第2締結孔60は、スロット平面PSの反対側に配置されてもよい。
【0091】
図2、
図4及び
図5に示すように、第2締結孔60は貫通孔であってもよく、第2締結孔60は後方装着部分24及びベースジョー26を通って延在してもよい。
【0092】
本発明のある実施形態では、第2孔軸線A2はベースジョー前面38に交差してもよい。
【0093】
第2締結孔60は、インタフェース部材に工具アダプタ20を装着するために利用されてもよいことを理解されたい。
【0094】
図2及び
図4に示すように、第2締結孔60は、段付き構成を有してもよく、かつ、第2前方直径FD2を有する第2前方孔部分60aと、第2後方直径RD2を有する第2後方孔部分60bと、を含んでもよい。
【0095】
本発明のある実施形態では、第2前方孔部分60aは、第2後方孔部分60bの軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)前方に配置されてもよく、かつ、第2前方直径FD2は第2後方直径RD2より大きくてもよい。
【0096】
図1、
図3、
図7及び
図8に示すように、工具アダプタ20は、クランプジョー28を通って延在する上部クーラント通路62を含んでもよい。
【0097】
本発明のある実施形態では、上部クーラント通路62は、インサート受けポケットの上部クランプ面34に隣接するクランプジョー周辺面41に上部出口開口64を有してもよい。
【0098】
図3に示すように、第2平面P2は上部出口開口64を二等分してもよい。
【0099】
本発明のある実施形態では、上部クーラント通路62は、後方装着部分24を通って延在する中央クーラント通路66に連通してもよい。
【0100】
また、本発明のある実施形態では、中央クーラント通路66は、後方装着面50内に、又は、後方装着面50に関連付けられた後方入口開口68を有してもよい。
【0101】
図3に示すように、後方入口開口68は、後方装着面50から後方に延在する後方センタリング導管69内に形成されてもよい。
【0102】
本発明のある実施形態では、後方入口開口68は、アダプタ軸線AAに一致する中心を有してもよい。
【0103】
図8に示すように、1次スロット42が末端部分46を有し、かつ、ベースジョー26及びクランプジョー28がクランプピボット部分44と相互に一体化する本発明の実施形態では、前方保持部分22は、有利には、上部クーラント通路62が中央クーラント通路66に連通するための効率的な経路を提供するように構成されることを理解されたい。
【0104】
2次スロット52が角度付き構成を有する本発明の実施形態では、中央クーラント通路66を効率的にルーティングするために、副2次スロット部分52bの軸線方向(すなわち、アダプタ軸線AAに沿って)後方により大きな空間が提供されることも理解されたい。
【0105】
図1、
図3及び
図7に示すように、工具アダプタ20は、ベースジョー26を通って延在する下部クーラント通路70を含んでもよい。
【0106】
本発明のある実施形態では、下部クーラント通路70は、インサート受けポケットの下部支持面48に隣接するベースジョー周辺面43に下部出口開口72を有してもよい。
【0107】
図3に示すように、第2平面P2は下部出口開口72を二等分してもよい。
【0108】
本発明のある実施形態では、下部クーラント通路70は中央クーラント通路66に連通してもよい。
【0109】
付加製造によって工具アダプタ20を製造することは、有利には、上部クーラント通路62、中央クーラント通路66及び下部クーラント通路70の効率的なルーティングを容易にすることができることを理解されたい。
【0110】
図9~
図12に示すように、本発明の別の態様は、シャンク軸線ASに沿って長手方向に延在する工具シャンク76と、工具シャンク76の前方装着部分78に取り外し可能に固定された工具アダプタ20と、を備える切削工具アセンブリ74に関する。
【0111】
本発明のある実施形態では、工具シャンク76は、細長くてもよく、かつ、防振部品(図示せず)を含んでもよい。
【0112】
また、本発明のある実施形態では、シャンク軸線AS及びアダプタ軸線AAは同軸であってもよい。
【0113】
さらに、本発明のある実施形態では、少なくとも工具シャンクの前方装着部分78は、円筒形であってもよく、かつ、シャンク軸線ASを中心とするシャンク直径DSを有してもよい。
【0114】
図10に示すように、前方装着部分78は、前方装着面80と、前方装着面80に交差する第1シャンク孔82と、を有している。
【0115】
本発明のある実施形態では、シャンク軸線ASはシャンクの前方装着面80に交差してもよい。
【0116】
また、本発明のある実施形態では、前方装着面80は、少なくとも部分的に鋸歯状であってもよい。
【0117】
図9及び
図12に示すように、工具アダプタの後方装着面50は、シャンクの前方装着面80に相互作用し、第1締結ねじ84は、アダプタの第1締結孔54及びシャンクの第1シャンク孔82を占有して、工具シャンク76に工具アダプタ20を固定する。
【0118】
本発明のある実施形態では、第1締結孔54及び第1シャンク孔82は同軸であってもよい。
【0119】
また、本発明のある実施形態では、第1シャンク孔82はねじ孔であってもよく、第1締結ねじ84は第1シャンク孔82にねじ係合してもよい。
【0120】
さらに、本発明のある実施形態では、第1締結ねじ84は第1ねじ頭86を有してもよく、第1締結ねじ84の回転による締め付けは、第1ねじ頭86と後方装着部分の第1軸受面56との間の締結接触をもたらし得る。
【0121】
第1締結ねじ84の回転による締め付け又は緩めが、ベースジョー26に対するクランプジョー28の弾性的な変位をもたらさない場合があることを理解されたい。
【0122】
図9~
図12に示すように、切削インサート88は、インサート受けポケット30に取り外し可能に保持されてもよい。
【0123】
本発明のある実施形態では、切削インサート88は、好ましくは、タングステンカーバイドなどの超硬合金を成形プレス及び焼結することによって製造され、かつ、コーティングされていてもコーティングされていなくてもよい。
【0124】
また、本発明のある実施形態では、切削インサート88は、1つの作動切れ刃90を有してもよく、かつ、アダプタ軸線AAに垂直な第6平面P6は作動切れ刃90を二等分してもよい。
【0125】
図12に示すように、第6平面P6は第2平面P2に一致してもよい。
【0126】
ポケット軸線APがアダプタ軸線AAに対して横方向であってもよく、かつ、第6平面P6が作動切れ刃90を二等分する本発明の実施形態では、切削工具アセンブリ74は内部溝入れ工程に使用されてもよい。
【0127】
図11に示すように、切削工具アセンブリ74の正面視において、第6平面P6に含まれる第1仮想円C1は、工具アダプタ20及びその中に取り外し可能に保持された切削インサート88の両方に外接し、かつ、第1仮想円C1は第1直径D1を有している。
【0128】
本発明のある実施形態では、第1直径D1はシャンク直径DSより大きくてもよい。
【0129】
図11に示すように、切削工具アセンブリ74の正面視において、第1仮想円C1は、工具アダプタ20全体及び工具シャンク76の前方装着部分78全体を含んでもよい。
【0130】
本発明のある実施形態では、切削工具アセンブリ74は、ポケット軸線APに沿って切削深さDCを有してもよい。
【0131】
また、本発明のある実施形態では、切削深さDCは、第1直径D1とシャンク直径DSとの間の差の半分より大きくてもよい、すなわち、DC>(D1-DS)/2であってもよい。
【0132】
切削工具アセンブリ74の1つのサイズの例は、20mmの第1直径D1、16mmのシャンク直径DS及び3mmの切削深さCDを有してもよい。
【0133】
40mm未満の第1直径D1を有する切削工具アセンブリ74の場合、ベースジョー26とクランプジョー28との間に形成されたクランプピボット部分44の上述した構成、及び、角度付き構成を有する2次スロット52は、それぞれ、上部クーラント通路62及び中央クーラント通路66の効率的なルーティングを達成するのに特に有利であることを理解されたい。
【0134】
図10に示すように、切削インサート88は、対向する下部当接面92及び上部当接面94と、下部当接面92及び上部当接面94の間のインサート周辺面96と、を含んでもよい。
【0135】
本発明のある実施形態では、作動切れ刃90は、上部当接面94とインサート周辺面96との交線に形成されてもよい。
【0136】
また、本発明のある実施形態では、インサート周辺面96は、作動切れ刃90から遠位に後方当接面98を含んでもよい。
【0137】
図11に示すように、インサート受けポケットの下部クランプ面32及び上部クランプ面34は、インサートの下部当接面92及び上部当接面94にそれぞれクランプ接触してもよい。
【0138】
また、
図11に示すように、インサート受けポケットのストッパ面36は、インサートの後方当接面98に当接接触してもよい。
【0139】
工具アダプタの後方装着部分24が第2締結孔60を含む本発明の実施形態では、工具シャンクの前方装着部分78は、前方装着面80に交差する第2シャンク孔100を有してもよい。
【0140】
本発明のそのような実施形態では、第2締結ねじ102は、アダプタの第2締結孔60及びシャンクの第2シャンク孔100を占有してもよい。
【0141】
本発明のある実施形態では、第2締結孔60及び第2シャンク孔100は同軸であってもよい。
【0142】
また、本発明のある実施形態では、第2シャンク孔100はねじ孔であってもよく、かつ、第2締結ねじ102は第2シャンク孔100にねじ係合してもよい。
【0143】
工具アダプタの前方保持部分22がクランプ孔58を含み、かつ、クランプ孔58が、1次スロット42によって離間される第1クランプ孔部分58a及び第2クランプ孔部分58bを有する本発明の実施形態では、
図9、
図10及び
図12に示すように、クランプねじ104は、第1クランプ孔部分58a及び第2クランプ孔部分58bを占有してもよい。
【0144】
第1クランプ孔部分58aが貫通孔であり、かつ、第2クランプ孔部分58bがねじ孔である本発明の実施形態では、クランプねじ104は、第2クランプ孔部分58bにねじ係合してもよい。
【0145】
クランプねじ104の回転による締め付け又は緩めが、ベースジョー26に対してクランプジョー28を弾性的に変位させ得ることを理解されたい。
【0146】
クランプねじ104の回転による締め付け又は緩めが、後方装着部分24に対してクランプジョー28を弾性的に変位させ得ることも理解されたい。
【0147】
ある程度本発明を詳細に説明したが、以下に特許請求される本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、さまざまな変更及び修正がなされ得ることを理解されたい。
【国際調査報告】