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特表2023-530705自動又は半自動血液サンプリング装置用血液静脈穿刺ヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(54)【発明の名称】自動又は半自動血液サンプリング装置用血液静脈穿刺ヘッド
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/154 20060101AFI20230711BHJP
【FI】
A61B5/154 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577442
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-16
(86)【国際出願番号】 EP2021067200
(87)【国際公開番号】W WO2021260035
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】2006743
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516308825
【氏名又は名称】ビー・ヘルスケア
(74)【代理人】
【識別番号】100159846
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 尚
(72)【発明者】
【氏名】ブレトー アリアウメ
(72)【発明者】
【氏名】デ チェイスマルタン ジャン‐バプテスト
(72)【発明者】
【氏名】ジェフロワ シルヴァン
(72)【発明者】
【氏名】リビエール アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038TA05
4C038UH04
(57)【要約】
本発明は、患者の四肢の下方でメカトロニクスアセンブリの移動を可能にするように構成された自動または半自動血液採取装置のロボット制御アームなどのメカトロニクスアセンブリ用の血液刺通ヘッド(8)に関するものであり、前記刺通ヘッドは、フレームから前記メカトロニクスアセンブリに移動できる取り外し可能な取り付け手段(11)を備えたフレーム(10)、採取針用のホルダ(12)、前記針ホルダを直線的に移動する手段(16)、前記針ホルダに取り付けられた前記針を前記採取管と流体的に連結する電動装置(25)、及び、命令により患者の腕から前記採取針を引き出すことを可能にするよう構成された電気機械装置(21、22)を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穿刺される患者の四肢の上方でヘッドの移動を許容するように構成された自動又は半自動の血液サンプリング装置の、ロボットアーム等のメカトロニクスアセンブリに備えられることが意図された血液穿刺ヘッドであって、
フレームを前記メカトロニクスアセンブリに取り外し可能に固定する手段(11)を備えた前記フレーム(10)と、
前記フレーム(10)によって運ばれ、穿刺される患者の四肢の皮膚を刺し通すように意図されたベベル部分(13a)と、採取された血液を採取管に流させることが可能なように意図された後部部分(13b)とを備える針(13)を受け入れるように適合された針ホルダ(12)とを備え、
前記血液穿刺ヘッドが、さらに、
一旦前記針ホルダが針を備えると、前記メカトロニクスアセンブリからの指令により、血液サンプルを手に入れることができるために、この針(13)を前記患者の四肢に挿入する観点で、前記穿刺ヘッドを作動させることができるように構成された前記針ホルダの線形変位手段(16)と、
前記針ホルダ(12)に取り付けられた前記針(13)の前記後部部分を、前記患者の四肢から採取された血液を収集することを意図する前記採取管と、流体的に接続する装置と、
指令により、前記患者の四肢から前記針を専ら機械的に取り外すことを可能にするように構成された、前記患者の四肢からの前記針(13)の前記ヘッドの作動解除及び緊急除去をするための電気機械装置(21、22)と、を備える血液穿刺ヘッド。
【請求項2】
前記流体的に接続する装置が電動化され、さらに、採取管を装填し且つ分配するための装置(25)を備え、前記流体的に接続する装置は、さらに、前記採取管(14)を受け入れるための少なくとも1つのハウジング(27)と、前記針ホルダに取り付けられた針の後部への前記採取管の少なくとも1つの固定アクチュエータ(28)と、を備え、前記固定アクチュエータ(28)は、前記採取管(14)を前記受け入れハウジングから前記針の後部に移動させ、またはその逆に移動させるよう構成されている、請求項1に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項3】
採取管を装填し且つ分配するための前記装置(25)は、バレルの回転軸(26)の周りに分配された採取管を受け入れるための複数のハウジングを備えた前記バレルを備え、前記回転軸(26)は、いったん前記針が前記針ホルダに取り付けられると、前記針(13)の軸と平行に延び、前記採取管を受け入れるための前記ハウジングの各々から前記バレルの回転軸を分離する距離に等しい距離だけこの軸から分離され、各々の前記採取管は、前記バレルの回転により前記針と整列されると共に、前記針と整列された前記受け入れハウジングに収容された前記採取管を移動するためのリニアアクチュエータによって形成された前記固定アクチュエータ(28)の作用のもとで、前記針の後部において固定される、請求項2に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項4】
装填及び分配をする前記バレルの外周に形成された前記採取管を受け入れるための前記ハウジングは、前記採取管をクリップするためのループ部を備える、請求項3に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項5】
さらに、電動ドレッシングホルダ(30)を備え、前記電動ドレッシングホルダは、前記中空シャフトを真空下に置くことによってドレッシングを吸い上げることができるように、前記吸着カップ(31)が前記ヘッドの外側のドレッシングディスペンサに接触できるドレッシング装填位置と、
前記吸着カッププレートによって運ばれた前記ドレッシングが、前記中空シャフトを通気させることによって前記ドレッシングを解放させ、前記患者の四肢に前記ドレッシングを貼り付けることができるように、前記針を前記患者の四肢から引き抜く間に、穿刺ゾーンのレベルで前記患者の四肢の皮膚に押圧されて接触される、ドレッシング配置位置と、の間で前記フレームに対して回転する中空シャフト(32)によって運ばれるドレッシングを保持するための吸着カッププレート(31)を備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項6】
前記ドレッシングホルダの前記吸着カッププレート(31)は、前記ドレッシングの装着中に前記針の通過を可能にする凹部を備える、請求項5に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項7】
前記吸着カッププレート(31)は、前記血液穿刺ヘッドの回転及び/又は傾斜とは独立して、穿刺時の患者の四肢の湾曲に適応できるように、前記中空シャフト(12)に対して回動可能である、請求項5又は6に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項8】
前記フレーム(10)は、前記メカトロニクスアセンブリに取り外し可能に固定するための手段を備えた固定部分と、少なくとも前記針ホルダと前記流体接続部とを運ぶ可動部分とを備え、前記作動解除及び緊急引き出し用の電気機械装置は、電磁石と、前記フレームの前記固定部分と前記フレームの前記可動部分との間に延びると共に、前記電磁石にもはや電流が供給されないとき前記フレームの前記固定部分への前記フレームの前記可動部分の戻りを保証するよう構成された戻り手段とを備える、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項9】
さらに、サンプリング用の前記針と流体的に接続された前記採取管の充填レベルを決定する手段(40a、40b)を備える、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項10】
前記採取管の前記充填レベルを決定する前記手段は、前記採取管の自動交換を引き起こすことができるように構成されている、請求項9に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項11】
さらに、前記針ホルダに取り付けられた前記針が穿刺される患者の静脈に入ることを検出する手段を備える、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項12】
前記針ホルダ(12)は、前記穿刺針を前記針ホルダに螺合、クリップ、または磁化によって固定するための手段を備える、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項13】
前記針ホルダ(12)は、穿刺される患者の四肢の皮膚から離れるように前記針の前記ベベル部分を指向させることができるために、前記針自体の回転を可能にするような前記針の回転を解放するシステムをさらに備える、請求項12に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項14】
さらに、前記穿刺ゾーンの自動的な消毒のための手段を備える、請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項15】
患者の四肢を自動または半自動で穿刺するための装置であって、メカトロニクスアセンブリ(50)と、前記メカトロニクスアセンブリの制御ユニット(52)と、最適な穿刺ゾーンを決定するように構成された患者の四肢の画像を捕捉し且つ処理するシステムと、を備え、前記メカトロニクスアセンブリに取り付けられた請求項1乃至14の何れか1項に記載の血液穿刺ヘッド(8)をさらに備えることを特徴とする、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動又は半自動血液サンプリング装置に装備されることを意図された血液穿刺ヘッドに関する。また、本発明は、本発明による血液穿刺ヘッドを備える自動又は半自動血液サンプリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関では、毎日非常に多くの数の血液検査が行われる。これらの作業は、時間がかかり、繰り返しが多く、介護スタッフにとっても患者にとっても潜在的に危険である。これらの危険は、例えば、介護スタッフの揺れ、疲労、経験不足、針が静脈に導かれるときの患者の誤った動作や誤った反射に関連する傷害のリスクであることを考慮しなければならない。
【0003】
さらに、いくらかの患者は、血液サンプル採取に適していない静脈や、採血が可能な静脈に到達することができる前に、介護スタッフによって何度も穿刺を試みる必要がある静脈を有している。このような試行の繰り返しは、患者にとって苦痛であり、傷害を引き起こす可能性があるため、これらの患者へのサンプリング作業は複雑になるばかりである。US 2012/190981は、自律性の静脈内挿入システムであって、ロボットアームと、被験者の腕における潜在的な挿入部位に関連する情報を収集するためにロボットアームに回動可能な方法で固定された1つ又は2つ以上のセンサと、ロボットアームに回動可能な方法で固定された医療装置と、コントローラとを備え、コントローラは、前記センサ及び前記ロボットアームと通信し、前記コントローラが前記潜在的な挿入部位に関するセンサの情報を受信し、前記コントローラが目標挿入部位を選択し、前記医療装置を前記目標挿入部位に挿入させるために、前記ロボットアームに指示する。
【0004】
さらに、世界的なコロナウイルスの健康危機は、患者とケアスタッフとの間の接触を制限し、及び/又は市民の集団検診を可能にするシステムの開発を要求している。
【0005】
そこで、出願人は、WO2015158978において、患者の腕の赤外線イメージング用の手段と、撮影した画像において静脈を検出する手段と、検出した静脈を保持する装置と、針と、検出した静脈に針を挿入する手段と、を備える患者の静脈に自動穿刺する装置を提案している。
【0006】
従って、このような装置により、血液サンプリング作業を自動化することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開2012190981号公報
【特許文献2】WO2015158978
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、血液サンプリングのために要求される、ドレッシングの適用、採取管の制御、サンプルの確認などのいくつかの操作には、人の存在、及び/又は、追加の機器が常に必要とされる。
【0009】
そこで、出願人は、提案している装置を改良し、特に、自動または半自動血液サンプリング装置のロボットアームなどのメカトロニクスアセンブリ(メカトロニクス組立体)に設けられることを意図した自律型穿刺ヘッドを提供することを試みている。
【0010】
全文において、自動又は半自動装置は、装置のロード操作、装置の起動及び/又は装置のチェックを除いて、人の介在なしに作動できる装置であると理解することが意図される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の目的
本発明は、自動または半自動穿刺装置のロボットアームなどのメカトロニクスアセンブリに設けられることが意図される血液穿刺ヘッドを提供することが意図される。
【0012】
本発明は、あらゆるタイプのメカトロニクスアセンブリ、特に、あらゆるタイプの自動または半自動血液サンプリング装置のロボットアーム等に設けることができる自律型血液穿刺ヘッドを提供することが意図される。
【0013】
また、本発明は、本発明の少なくとも一実施形態において、サンプリング針を装着することができ、前記サンプリング針と前記血液サンプルを受け入れるための管との間の流体的な接続を自動的に確保することができる血液穿刺ヘッドを提供することを意図しているものである。
【0014】
また、本発明は、本発明の少なくとも一実施形態において、前記血液サンプルを採取することが意図されている採取管に装着することができる血液穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0015】
また、本発明は、本発明の少なくとも一実施形態において、前記採取管内の血液の存在を証明できる血液穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0016】
また、本発明は、本発明の少なくとも一実施形態において、前記採取管への充填を自動的に証明できる血液穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0017】
また、本発明は、本発明の少なくとも一実施形態において、前記採取管を自動的に変更することが可能な穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0018】
また、本発明は、本発明の少なくとも一つの実施形態において、前記針のベベルを穿刺される患者の四肢の皮膚から離れるように正しく位置決めすることができる血液穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0019】
また、本発明は、本発明の少なくとも一つの実施形態において、サンプリング操作に続いて患者の皮膚にドレッシングを自動的に適用することが可能な血液穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0020】
また、本発明は、本発明の少なくとも一つの実施形態において、異常が検出された事象において血液穿刺操作を中断することができ、特に、停電の事象において患者の四肢から前記針を取り外すことができる血液穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0021】
また、本発明は、本発明の少なくとも1つの実施形態において、前記穿刺ゾーンの自動消毒を可能とする穿刺ヘッドを提供することを意図している。
【0022】
本発明は、最終的に、本発明による穿刺ヘッドを備える自動または半自動血液サンプリング装置を提供することを意図している。
【0023】
発明のステートメント
【0024】
目的を達成するように、本発明は、穿刺される患者の四肢の上方で前記ヘッドの移動を可能にするように構成された自動または半自動血液サンプリング装置のロボットアームなどのメカトロニクスアセンブリに備えられることを意図される血液穿刺ヘッドに関する。
【0025】
本発明による血液穿刺ヘッドであって、前記フレームを前記メカトロニクスアセンブリに取り外し可能に固定する手段を備えたフレームと、前記フレームによって運ばれ、穿刺される患者の四肢の皮膚を刺し通すように意図されたベベル部分と、採取された血液を採取管に流させることが可能なように意図された後部部分とを備える針を受け入れるように適合された針ホルダとを備えている。
【0026】
本発明による前記血液穿刺ヘッドは、さらに、一旦前記針ホルダが針を備えると、前記メカトロニクスアセンブリからの指令により、血液サンプルを手に入れることができるために、この針を前記患者の前記四肢に挿入する観点で、前記穿刺ヘッドを作動させることができるように構成された前記針ホルダの線形変位手段と、前記針ホルダに取り付けられた前記針の前記後部部分を、前記患者の四肢から採取された血液を収集することを意図する採取管と、流体的に接続するための装置と、指令により、前記患者の四肢から前記穿刺針を専ら機械的に取り外すことを可能にするように構成された、前記患者の四肢からの前記針の前記ヘッドの作動解除及び前記針の緊急除去をするための電気機械装置と、を備える。
【0027】
本発明による前記血液穿刺ヘッドは、針ホルダと、前記針ホルダを移動させる手段と、前記針を採取管(これは、上記のように前記ヘッドに装着されてもよいし、又はヘッドから遠隔に配置され、可撓性チューブなどの接続手段を用いて前記針に接続されてもよい)と流体的に接続させるための、例えば、電動化された装置と、作動解除および緊急除去のための装置と、を有し、これにより、患者の四肢(患者の上肢、以下、患者の腕とも称する、または患者の下肢であってもよい)における自動血液採取が保証される。言い換えれば、患者の血液サンプル採取に必要な様々な要素は、穿刺ヘッドと共に移動するので、これらの要素は、装置の追加アイテムに向けてメカトロニクスアセンブリを移動させることやオペレータの介入を必要とせずに、前記ヘッドによって直ちにアクセスすることが可能である。したがって、本発明による穿刺ヘッドは、自動または半自動の穿刺装置を形成するために、任意のロボットアームに装備することができる。
【0028】
全文において、「ロボットアーム」という用語は、このメカトロニクスアセンブリによって運ばれる前記ヘッドの、穿刺されるべき患者の四肢の上方での移動を可能にするように構成されたメカトロニクスアセンブリを指している。この方法において、このようなロボットアームは、例えば6軸に沿って関節式に連結されたシャフトによって形成され、デジタル制御によって制御される(従って、そのようなアームの外観を有する)、または、アクチュエータ(ケーブル、電気モータ、スラスタ、サポート、スライドなど)を備えると共に、このシステムによって運ばれる積荷を、指令に基づいて(この例では、穿刺ヘッドを)、穿刺する四肢の方へ移動することが可能な任意の自動システムによって運ばせることが可能な任意の自動システムによって形成されてもよい。
【0029】
全文において、「針」という用語は、患者の皮膚を刺し通すことができるように適合されたベベル部分と、血液採取管または血液サンプルを採取することができる任意の消耗品と流体連通して配置できるように適合された後部部分と、を備えた細長いロッドを指すことを意図している。本発明の文脈におけるそのような針は、それ自体サンプリング針であってもよいが、それに限られず、そのようなサンプリングのために最初に意図されていないにも関わらず、サンプリングのために使用することができる機器の任意のアイテムであってもよい。例えば、本発明の文脈における針は、その初期機能が血液サンプリングではないが、それにもかかわらずそのようなサンプリングのために使用することができるカニューレ針、カテーテル、マイクロインフューザーなどであってもよい。全文において、「サンプリング針」という用語は、本発明の文脈における針として解釈されなければならない。
【0030】
また、本発明による穿刺ヘッドは、前記針ホルダに取付られた前記針の前記後部部分と、患者の四肢から採取した前記血液を採取することを意図した採取管とを流体的に接続するための装置を備えている。
【0031】
前記針の前記後部部分と採取管を流体的に接続するそのような装置は、前記穿刺ヘッドと前記サンプリング針の前記後部部分から離間して配置される採取管に流体的に接続する可撓性の管、又は、後述するように、前記採取管を前記針の前記後部部分にまたは前記後部部分から固定又は解放させるための手段への直接の関連する採取管、又は採取管と前記針の前記後部部分によって運ばれるホースとの間の接続部材、を備えていてもよい。
【0032】
前記採取管が前記穿刺ヘッドに装着されていない事象においては、前記流体接続装置は、例えば、前記サンプリング針の前記後部部分に取付けられるホースを受け入れる手段を備える。この受け入れる手段は、例えば、前記針の前記後部部分に固定されると共に、本発明による前記穿刺ヘッドが取付られた前記サンプリング装置から離れて配置された採取管に接続されるホースに嵌め込むことが意図されたカニューレの形態とすることができる。この嵌合は、例えば、電動手段によって行われる。
【0033】
本発明による穿刺ヘッドは、また、針を受け入れるように構成された針ホルダと、前記針ホルダのための線形変位手段とを備え、これにより、前記メカトロニクスアセンブリを作動させることによって、患者の四肢に前記針を挿入するために、指令により前記ヘッドを作動状態とさせることができる。
【0034】
したがって、患者の四肢への針の挿入は、2つの連続したステップで行われる。第1ステップでは、前記穿刺ヘッドが作動状態とされ、前記針ホルダの前記移動手段により前記針が穿刺位置に配置される。第2ステップでは、メカニカルアセンブリが、決定された穿刺位置の領域において、決定された方向に、前記ヘッドを直線的な方法で移動させる。
【0035】
針を取り外すための操作も、通常の状況においては、2ステップで実行される。第1ステップにおいて、前記ヘッドが患者の四肢から離れるまで、前記ヘッドが穿刺方向と反対方向に移動される。第2ステップにおいては、いったん前記針が患者の四肢から離れた場合、前記ヘッドを作動解除するために電気機械式除去装置が作動される。
【0036】
緊急事態の事象においては、前記針の取り外しは、前記針の取り外しを確実にするために前記電気機械的な取り外し装置を作動させることを含む単一のステップにおいて実行される。前記針の取り外しはもっぱら機械的な手段によって保証され、電力がない事象においてもこの緊急事態の取り外しが実行できる。
【0037】
従って、前記ヘッドの作動状態の解除及び緊急事態の取り外しのため前記電気機械装置は、二重の機能を有している。つまり、通常状態における前記針の取り外しのためと、緊急事態の事象における取り外しを停止させるためとの両方に同じ手段が用いられる。
【0038】
本発明によれば、好ましくは、前記流体接続装置は電動駆動され、血液採取管を装填し且つ分配するための装置を備え、前記装置は、採取管を受け入れるための少なくとも1つのハウジングと、前記針ホルダに取り付けられた針の後部への/針の後部からの前記採取管の少なくとも1つの固定/解放アクチュエータと、を備え、前記固定/解放アクチュエータは、前記採取管を前記受け入れハウジングから前記針の後部部分に移動させ、またはその逆に移動させるよう構成されている。
【0039】
このような方法で、前記採取管は、前記ヘッドに嵌め込まれ、前記固定アクチュエータによって、前記針の後部部分にある前記受け入れハウジングから移動させることができる。
【0040】
言い換えれば、有利な実施形態においては、複数の前記採取管が、前記ヘッドに嵌め込まれ、前記採取管を前記採取管の後部部分に固定することによって、流体接続が自動的に確保される。
【0041】
有利には、本発明によれば、採取管を装填し且つ分配するための前記装置は、バレルの回転軸の周りに分配された採取管を受け入れるための複数のハウジングを備えた前記バレルを備え、前記回転軸は、いったん前記針が前記針ホルダに取り付けられると、前記サンプリング針の軸と平行に延び、前記採取管を受け入れるための前記ハウジングの各々から前記バレルの回転軸を分離する距離に等しい距離だけこの軸から分離され、各々の前記採取管は、前記バレルの回転により前記針と整列されると共に、前記針と整列された前記受け入れハウジングに収容された前記採取管を移動するためのリニアアクチュエータによって形成された前記固定アクチュエータ(28)の作用のもとで、前記針の後部において固定される。
【0042】
有利な変形例によれば、前記バレルは、前記バレルを回転させることによって、前記採取管を受け入れるための前記ハウジングが前記サンプリング針と反対側に延びることができるように、前記フレームに取り付けられている。
【0043】
本発明の文脈における針は、好ましくは、穿刺される患者の四肢の静脈に入ることを意図されるベベル静脈針(これは、したがって、前記サンプリング針の前記ベベル部分を形成する)と、前記ベベル針の軸の方向に延び、そこに採取した血液を輸送するために採取管内に延びることを意図されたストッパ突き刺し針(従って、それは、前記サンプリング針の前記後部部分を形成する)により形成されている。
【0044】
この方法において、本発明のこの変形例による穿刺ヘッドは、新しい管を探すために前記ヘッドを移動させることを必要とせずに、複数の採取管を充填させることができる。なぜなら管を充填するごとの後に、充填された管を前記ストッパー突き刺し針から分離して、前記バレル内に再配置することができるからである。このバレルは、前記針の反対側に空の管を配置するために予め定められた角度だけ回転させることが可能であり、バレルは、患者の四肢から前記静脈針を引き込める必要がなく、さらに、外部オペレータの介入なしに、前記バレルのすべての前記採取管について採取血液の第2のサンプル等を採取できるようにするために、前記ストッパ突き刺し針の後部部分に固定される。
【0045】
有利には、この変形例によれば、装填するおよび分配するバレルの外周縁において配置された前記採取管を受け入れるための前記ハウジングは、前記採取管をクリップ嵌めするためのループとなっている。
【0046】
この変形例によれば、前記採取管は、クリップ嵌めループの手段によって血液採取管用の電動装填及び分配バレルにおいて取付けられる。これにより、前記採取管の装填を容易にさせ、また、前記採取管を(前記クリップ嵌めループ内にクランプされる前記管の部分を除いて)妨害されないようにすることができる。有利な変形例によれば、受入れハウジングは、前記バレルの前記中心回転軸の周りに規則正しい方法で配置されている。
【0047】
有利には、本発明によれば、前記ヘッドは、さらに、ドレッシングを保持するための吸着カッププレートを備えた電動ドレッシングホルダを備え、このプレートは、中空シャフトを減圧下に置くことによってドレッシングを吸い上げることができるように吸着カップが前記ヘッド外部のドレッシングディスペンサに接触することができるドレッシング装填位置と、針を患者の四肢から引き抜くときに、中空シャフトを大気圧にし、それによりドレッシングを解放させることによってドレッシングを患者の四肢に貼り付けることができるようにするために、前記吸着カップによって運ばれたドレッシングが穿刺ゾーンの領域において患者の四肢の皮膚に押圧されて接触する、ドレッシングを適用させる位置と、の間において、前記フレームに対して回転する中空シャフトによって運ばれる。
【0048】
本発明のこの有利な変形例による穿刺ヘッドは、内出血または外出血のあらゆる危険性を防止することを可能にする圧縮位置を生じさせながら、穿刺ゾーンの領域においてドレッシングを自動的に適用することを可能にする。このドレッシングアプリケータは、吸着板を運ぶ中空管を減圧下に置くことによって、ドレッシング分配器(ヘッドの外部にあり、穿刺される患者の領域において配置される)によって提供されるドレッシングを吸着できるように構成されている吸着カップを備えている。この目的に向けて、好ましくは、吸着カップは、前記中空管と流体連通してその上面に配置される複数の孔を備え、前記中空管を減圧下に置くことが、圧力差の結果として、前記吸着カップを前記装填位置に移動させることによって、前記吸着カップの上面に接触して置かれるドレッシングを引き込むことができる。好ましくは、ドレッシング分配器は、予め決められた距離だけ互いから離間されたドレッシングが配置される基板によって形成されるドレッシングのロールで装填される。もちろん、この変形例の原理を問題にすることなく、他の形態も可能である。前記吸着カップがドレッシングと接触し、前記ドレッシングを吸引し、ドレッシングアプリケータは使用されることが可能な状態となる。ドレッシング分配器は、好ましくは、ドレッシングを吸引した後、次の穿刺に利用できるドレッシングを提示するためにドレッシング分配器が予め決められた角度だけ回転されるように、電動化されている。好ましくは、ドレッシングは非多孔性であり、前記吸着カップによる吸引を容易にするために、基板に対して剛性を有している。
【0049】
前記ドレッシングアプリケータの前記中空軸は、ドレッシングを装填する位置とドレッシングを貼付ける位置との間で、前記フレームに対して回動可能に取り付けられている。この方法において、前記ドレッシングアプリケータは、ドレッシングを貼付ける位置において、前記中空軸の回動をわずかに強めることによって、患者の四肢に予め定められた圧力を加えることができる。前記ドレッシングを貼付ける位置は、例えば、前記中空シャフトの回動を確保する前記電気アクチュエータの領域における抵抗トルクの程度によって決定される。
【0050】
本発明の有利な変形例によれば、前記吸着カップの前記上面は、前記ドレッシングの貼付け中に前記針の通過を可能にする凹部を有していてもよい。従って、この変形例により、前記ドレッシングの貼付と前記針の除去のための操作を同時に実施できる。
【0051】
好ましくは、前記吸着カップは、前記穿刺ヘッドの前記回転および/または傾斜とは独立して、前記管が穿刺される患者の四肢の湾曲に適応できるように、前記管に対して回動可能である。
【0052】
有利なことに、本発明によれば、前記フレームは、前記メカトロニクスアセンブリに取り外し可能に固定するための手段を備えた固定部分と、少なくとも前記針ホルダおよび前記流体接続装置を運ぶ可動部分とを備え、緊急引き出し用の前記電気機械装置は、電磁石と、前記フレームの前記固定部分と前記フレームの前記可動部分との間に延び、電磁石にもはや電流が供給されないときに前記フレームの前記固定部分に向けて前記フレームの前記可動部分の戻りを保証するよう構成されている戻り手段とを備える。
【0053】
従って、この変形例によるヘッドの電気機械装置は、緊急事態の事象において患者の腕から前記針を直ちに引き抜くことを可能にする安全装置を形成する。
【0054】
通常の操作中、前記穿刺操作の終わりにおいて、前記針ホルダの前記移動手段を作動させることにより、前記針が患者の皮膚から引き抜かれる。次いで、前記電気機械装置が前記ヘッドを作動解除させるために作動される。
【0055】
緊急事態の事象においては、前記電磁石によってもたらされる前記フレームの前記固定部分に対する前記フレームの前記可動部分の動きによって、前記針の引き出しが確実に行われ、戻りスプリングの作動によって前記針の完全な離脱がもたらされる。
【0056】
有利なことに、本発明によれば、前記ヘッドは、さらに、前記サンプリング針と流体的に接続された前記採取管の充填レベルを決定するための手段を備える。
【0057】
この有利な変形例は、前記採取管の前記充填レベルを決定することを可能にし、有利な変形例は、特に前記採取管のリアルタイムモニタを可能にする。前記充填レベルを決定するためのこれらの手段は、例えば、前記サンプリング針と流体連通している充填する管内において血液の存在を検出するための光学的手段によって形成されてもよい。これらの手段はまた、前記採取管の空重量の知識から前記採取管内に存在する血液の量も決定することを可能にする、前記採取管を計量するための手段によって形成されてもよい。これらの手段は、また、充填時間を計算する手段によって形成されていてもよく、これにより、穿刺時間と血液採取操作の流量を表す情報とから前記採取管内に存在する血液の量を推定することができる。もちろん、他の手段が前記採取管の前記充填レベルを決定するために用いられてもよい。
【0058】
また、本変形例は、前記採取管の充填を検知することができ、従って、前記充填レベルが予め定められたレベルに達するとすぐに、充填済みの採取管を充填されるべき空の採取管に変更する制御を行うことができる。
【0059】
特に有利には、前記採取管の前記充填レベルを決定する手段は、前記採取管の自動交換をトリガできるように構成されている。
【0060】
例えば、仮に前記ヘッドが前記採取管を装填且つ分配するためのバレルを備える場合、前記針に固定された前記採取管の特定の充填レベルを検出することにより、その受け入れハウジングにおいて充填された前記採取管の移動、前記針の後部部分に空の採取管を一直線に合わせ整列させるための前記バレルの回転、ついで、前記針の後部部分への前記採取管の固定を確実にするためのこの空の採取管の移動、を引き起こす。これにより、いかなる外部からの介入がなくとも、新しい採取管を用いて血液サンプリングを継続することができる。この方法は、実施される検査に提供されるすべての前記採取管について繰り返すことができる。
【0061】
言い換えれば、本変形例によれば、前記採取管内の予め定められた充填レベルの検出により、前記針ホルダに取付けられる前記針の後部部分にある前記採取管の固定/解放アクチュエータを制御し、前記採取管の交換(仮に前記採取管装填装置がバレルを備えている場合には前記バレルの回転)を制御する。
【0062】
有利なことに、本発明によれば、前記ヘッドは、さらに、前記針ホルダに取り付けられた前記針の、穿刺されるべき患者の静脈への進入を検出するための手段をさらに備えている。
【0063】
この有利な変形によれば、穿刺される患者の四肢における前記針の移動を制御することができ、特に、前記針が穿刺される静脈内にある時間を決定できる。
【0064】
有利なことに、本発明によれば、前記ヘッドは、前記針ホルダの領域に配置され、この領域における血液の異常な存在を検出するように構成されているセンサをさらに備える。
【0065】
これらのセンサは、例えば、抵抗性、容量性、又は誘導性のセンサであり、公称動作中に血液の影響を受けるべきではないゾーンの領域で血液の存在を検出することができるように構成されている。これらのゾーンは、液体血液採取回路に隣接している。
【0066】
有利なことに、本発明によれば、前記針ホルダは、前記針ホルダ上の前記サンプリング針をねじ止め、クリップ嵌めまたは磁化によって固定するための手段を備える。
【0067】
ねじ固定手段のケースにおいて、それらは、例えば、二重ねじナットによって形成され、各ねじは、一般市場で入手できるタイプの針のねじのピッチに適合されている。このような方法で、本発明による前記ヘッドは、特に前記ねじの形状によって互いに区別される異なるタイプの針を受け入れることができる。
【0068】
好ましくは、前記針ホルダは、穿刺される患者の四肢の皮膚から離れるように前記針のベベル部分を指向させることができるために、前記針自身を中心とした前記針自体の回転を可能にするような前記針の回転を解放するシステムをさらに備える。
【0069】
この先進的な特徴により、患者の四肢の皮膚への前記針の挿入を容易にするために、前記ベベルを正しく指向させることができる。
【0070】
有利なことに、本発明によれば、前記ヘッドは、前記穿刺ゾーンを自動的に消毒するための手段をさらに備えている。
【0071】
これらの自動消毒手段は、例えば、前記ヘッドに装着するスプレー、消毒剤を染み込ませた綿パッドを置くシステム、あるいは他の同等の手段を備えている。
【0072】
本発明はまた、メカトロニクスアセンブリと、前記メカトロニクスアセンブリの制御ユニットと、最適な穿刺ゾーンを決定するように構成された患者の四肢の画像を捕捉し且つ処理するシステムとを備える患者の四肢の自動または半自動血液サンプリング用の装置に関し、さらに、装置は前記メカトロニクスアセンブリに取り付けられた本発明による穿刺ヘッドを備えていることを特徴としている。
【0073】
本発明による装置は、患者の四肢における血液サンプリングを自動化することを可能にする。この装置は、本発明による前記穿刺ヘッドに加えて、ロボットアームのようなメカトロニクスアセンブリと、前記ロボットアームの位置を制御することを可能にする制御ユニットと、最適な穿刺位置を定義できるように構成されている画像を取り込み且つこれらの画像を処理するシステムとを備える。そして、この最適な穿刺位置は、前記画像処理システムによって決定された最適な穿刺ゾーンの領域において患者の腕に前記針を挿入させることができるように、前記ロボットアームの制御ユニットと前記穿刺ヘッドの前記制御ユニットとに供給される。この画像処理システムは、例えば、本出願人名義の出願WO2015158978に記載されているものである。
【0074】
前記画像処理システムは、例えば前記フレームによって運ばれる本発明による前記穿刺ヘッドに直接に適合され、穿刺される患者の四肢を取得し、最適な穿刺ゾーンを決定することができるようにすることも可能である。この変形例によれば、前記穿刺に要求される全ての機能を前記ヘッドに持たせることができ、前記血液サンプリングマシンの主な機能は、前記穿刺ヘッドを運ぶ前記メカトロニクスアセンブリの前記移動を制御することである。
【0075】
前記穿刺ヘッドに関連して記載された上記利点および効果は、本発明に係る前記サンプリング装置にも必要な変更を加えて適用される。
【0076】
本発明は、また、上述または以下に言及された特徴の全て又はいくつかを組み合わせて特徴付けられた穿刺ヘッドおよび自動または半自動血液サンプリング装置に関する。
【0077】
本発明の他の目的、特徴および利点は、純粋に非限定的な例によって与えられ、添付の図を参照して、以下の説明を読むことから理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0078】
図1図1は本発明の一実施形態に係る穿刺ヘッドの概略的な正面斜視図である。
図2図2図1の実施形態に係る穿刺ヘッドの別の方向による概略的な斜視図である。
図3図3は、図1及び図2の実施形態の穿刺ヘッドの他の方向に係る概略的な斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る穿刺ヘッドの穿刺針を備える針ホルダの概略側面図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る自動血液サンプリング装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
図において、縮尺及び比率は、図示および明確化の目的のために厳密には遵守されない。図を参照して、続く詳細な説明全体において、他に指示されない限り、本発明による穿刺ヘッドの各要素は、前記ヘッドが自動サンプリング装置のロボットアームなどのメカトロニクスアセンブリに取り付けられたときの状態として説明される。しかしながら、ロボットアームは、明確さの目的のために、図1乃至図4には図示されていない。アームは、図5に概略的に図示されている。
【0080】
さらに、同一、類似、または比較可能な要素には、すべての図において同じ参照数字が付されている。
【0081】
最後に、縦方向、横方向、垂直、及びこれらの変形の用語は、特に図1に示されるような三面体L、T、Vを参照して、非限定的な例示のやり方によって用いられる。縦方向(図においてはLで指し示される)は、前記穿刺ヘッドの主方向に対応し、さらに、縦方向は、特に、前記血液サンプリング針が前記針ホルダに取付けられたときに前記血液サンプリング針が延びる方向に沿った方向と一致する。垂直方向(図においてVで指し示される)は、重力によって規定される方向であり、横方向(図中Tで指し示される)は、縦方向および垂直方向に直交する方向である。
【0082】
図の実施形態による血液穿刺ヘッドは、フレーム10を備え、フレーム10は、明確性の目的のために図1乃至図4には図示されていない自動血液サンプリング装置のロボットアームにフレーム10を取り外し可能に固定するための手段11を備えている。これらの固定手段11は、どのようなタイプのものでもよく、前記穿刺ヘッドが取付けられるロボットアームに依存する。
【0083】
前期穿刺ヘッドはまた、フレーム10によって運ばれると共に、血液サンプリング針等の針13を受け入れるように構成されたサンプリング針ホルダ12を備えている。この針ホルダ12は、図4にさらに詳細に図示されており、図4は、針の後部部分に固定される採取管14も図示している。サンプリング針12は、穿刺されるべき患者の四肢(手足)の静脈に入ることが意図されているベベル形状部分(斜めに切られた部分)13aと、ベベル形状部分13aの軸線方向に延びると共に、採血管14内に延びるようにストッパ15を通り抜けるストッパ突き刺し部13bによって形成されている。このベベル形状部分13aとこのストッパ突き刺し部13bは、1本の同じ針から形成されてもよいし、互いに連結された2本の針から形成されてもよい。
【0084】
本文の残りの部分では、ベベル針とストッパ突き刺し針とに言及するが、これらは、上部で述べたように、1つの同じ針によって製造されてもよいことが理解される。前記ベベル針13aと前記ストッパ突き刺し針13bとは、前記ベベル針13aによって除去された血液が前記ストッパ突き刺し針13bに流れ、次にこのストッパ突き刺し針の後部部分に固定されている前記採血管14に流れるように、流体連通している。
【0085】
前記サンプリング針13は、ネジ止め、クリップフィッティング又は磁化の手段により前記針ホルダ12に取付けられる。
【0086】
本発明の一実施形態によれば、針ホルダ12はまた、針13を離脱させるための手段を備え、針13を離脱させるための手段は、穿刺される患者の四肢へのその挿入を容易にさせる針のベベル部分が穿刺される患者の皮膚から離れるように方向付けられることを可能にするために、その主軸を中心に針13を回動させることを可能にさせる。
【0087】
この離脱は、例えば、針の軸を中心に枢動可能に取り付けられ、ばねによって保持板に押圧された状態にある前記針ホルダのねじによって行われる。このばねの力、その張力、および使用される材料の性質は、制御された摩擦を生じさせるように構成されており、これにより、針をねじ込むための最適なブロックを確保するために適切なねじ込みトルクが得られ、針のベベル部分の正しい位置決めを保証すると共に、および針が挿入されるときの針の移動がないことを保証するねじの回転駆動ができるように構成される。
【0088】
針ホルダ12は、任意の可能な機械的手段を用いてヘッドのフレーム10に固定的に接合される。
【0089】
前記穿刺ヘッドはまた、前記針ホルダ12の線形変位手段16を備え、この針ホルダ12がサンプリング針13を備えるとすれば、この針を穿刺すべき患者の四肢に挿入するために前記ヘッドを作動状態とさせることができるように構成されている。
【0090】
前記針ホルダのこれらの線形変位手段は、前記針が患者の四肢に挿入されるときには前記穿刺ヘッドを運ぶ前記ロボットアーム、前記針が取り外されるときには、前記ロボットアーム及び電気機械式の解除システム(またはトリガーシステム)、によって形成されることが好ましい。
【0091】
この電気機械式トリガーシステムは、図2に概略的に示されている。これは特に、電磁石21を備えると共に、電磁石21に電流が供給されなくなったときに、スライド24に沿って針ホルダの戻りを確実にするように構成された戻しばね22とを備えている。
【0092】
通常動作時には、電磁石を形成する磁気吸着カップに電流が供給され、戻りばね22が伸張された状態で保持されるようになっている。トリガーシステムは、穿刺動作の全期間中にわたり、この形態に保たれる。システムを始動させるために、穿刺動作の終了時、緊急事態除去の事象において、または停電の事象において、磁気吸着カップがヘッドの可動部を解放し、このヘッドの可動部は、その後、ばね22の力によってスライドに沿って減衰停止部まで変位される。
【0093】
図示されていない本発明の一実施形態によれば、前記針ホルダ12は、前記針ホルダ上の針の存在を検出するように適合されている針存在センサを備えていてもよい。そのようなセンサは、例えば、光学センサ、機械センサ、磁気センサ、または任意の等価手段であってもよい。
【0094】
図示されていない他の実施形態によれば、フレームは、前記ロボットアームに取り外し可能に固定するための手段を備える固定部分と、前記針ホルダを運ぶ可動部分とを備え、前記可動部分は、制御ユニット及び関連アクチュエータからの指令により、患者の四肢において前記針ホルダによって運ばれる前記針の挿入/取り外しを確実にするために固定部分に対して移動できるよう構成されており、前記可動部分は、したがって、前記針ホルダの線形変位手段を形成している。
【0095】
図の実施形態によれば、穿刺ヘッドはまた、採血管14を装填し且つ分配するための動力化されたバレル25を備える。
【0096】
このバレル25は、星形のバレルを形成するバレルの回転軸26を中心に配設された管14を受けるための複数のハウジング27を備える。各受け入れハウジング27は、弾力性のあるクリップ嵌めハンドルによって形成されている。他の実施形態によれば、各受け入れハウジングは、保持を改善し、前記管の整列を確保することを可能にする二重クリップ嵌めによって形成されてもよい。
【0097】
前記バレルの回転軸26は、前記サンプリング針が前記針ホルダ12に取り付けられた後、前記サンプリング針13の軸と平行に延びているが、前記針の軸に対してオフセットされている。この回転軸26は、図では見ることができない電気モータによって回転駆動される。この電気モータは、好ましくは、前記回転軸26に収容される。もちろん、前記バレル25の前記回転軸26のこの回転を確保するために、他の電気機械的な手段が用いられてもよい。
【0098】
回転軸26を中心とするバレル25の回転により、受け入れハウジング27に収容されている各採取管14を、前記針13の軸線上において順番に位置決めすることができる。いったん前記採取管14が前記針13の軸線内にあるとき、その場所で固定されるために、前記採取管は、双方向リニアアクチュエータ28の作用のもとで、前記針13の後部部分に向かって移動される。前記採取管が針13の後部に固定された後、血液のサンプリングが開始されることができる。前記リニアアクチュエータ28は双方向性であるため、採取管を充填した後、前記バレル25の別の管と交換するために前記採取管の取り外しを確保できる。
【0099】
図の実施形態による前記穿刺ヘッド8はまた、前記フレーム10に対して相対的に枢動する中空シャフト32によって運ばれるドレッシングを保持するための吸着カッププレート31を備える電動式ドレッシングアプリケータ30を備える。このような双方向アクチュエータは、例えば、ラックアンドピニオンアクチュエータである。
【0100】
中空シャフト32の回動により、中空シャフト32を減圧状態にすることによりドレッシングを吸引できるように、吸着カッププレートがヘッド外部のドレッシング分配器に接触し得るドレッシング装填位置と、針13を患者の四肢から引き抜くときに、中空シャフト32を大気圧にすることによってドレッシングを開放させ、ドレッシングを患者の四肢に適用することができるようにするために、吸着カップによって運ばれたドレッシングが穿刺ゾーンの領域において患者の四肢の皮膚に接触する、ドレッシング適用位置と、の間において、吸着カッププレートを変位させることができる。
【0101】
中空シャフト32の回動は、例えば、中空シャフト32に固定的に接合された歯車座金(ギヤワッシャ)とかみ合う歯車座金を回転的に駆動する電気モータによって保証される。もちろん、前記ドレッシングを引き込むための位置から患者の四肢に前記ドレッシングを適用するための位置まで中空シャフトの回動を保証するために、他の電気機械的手段が用いられてもよい。
【0102】
図示されていない本発明の一実施形態によれば、ドレッシングアプリケータ30は、ドレッシングを検出するためのセンサを含んでいてもよい。このようなセンサは、例えば、光学式センサ、機械式センサ、減圧式センサ、または同等の手段であってもよい。
【0103】
前記穿刺ヘッドは、好ましくは、図3に示されるように、前記採取管の充填、存在および位置決めを制御するための手段40a、40bも備えている。これらの充填制御手段40a、40bは、図の実施形態によれば、前記採取管14内の血液の存在および前記採取管の充填レベルを検出するように構成された光センサを備えている。従って、血液サンプリングの進行状況をリアルタイムで監視することが可能である。これらのセンサはまた、穿刺前に前記採取管の存在と公称位置とを検出することを可能にする。この採取管内の血液および前記採取管の充填レベルの検出を行うために、あらゆる種類の光学センサを使用することができる。図の実施形態によれば、前記採取管のアウトプット側に充填手段40aが配置され、前記採取管の受入側に充填手段40bが配置されている。
【0104】
図の実施形態による前記穿刺ヘッドはまた、前記針ホルダ12と、前記採取管を装填および分配するためのバレル25との領域に配置され、この領域における血液の異常存在を検出するように構成される抵抗型センサを備える。
【0105】
また、前記穿刺ヘッドは、前記メカトロニクスアセンブリとともに、前記穿刺ヘッドの操作および動きを制御することを可能にする前記穿刺ヘッドの様々なセンサおよびアクチュエータのデータおよび/または測定値を受け取るように構成されている制御ユニットを備える。
【0106】
本発明はまた、図5に極めて概略的に図示されている自動血液サンプリング装置に関する。この装置は、図示の実施形態によれば、ロボットアーム50と、ロボットアームの制御ユニット51と、最適な穿刺ゾーンを決定するように構成された患者の四肢の画像を捕捉し且つ処理するためのシステム52と、図1乃至図4の実施形態による穿刺ヘッド8とからなる。画像を捕捉し且つ処理するためのシステム52は、例えば、図示されておらず且つ穿刺すべき患者9の四肢の取得(捕捉)を実施できるカメラを備えている。そして、この画像は、最適な穿刺静脈を検出するように構成された画像処理モジュールに伝送される。最適静脈を識別する方法は、例えば、同一出願人名義の出願WO2015158978に記載されている方法である。最適静脈が検出された後、制御ユニット52は、サンプリング対象の患者8の四肢に前記針13を挿入できるように、前記ロボットアーム50のアクチュエータと穿刺ヘッド8のアクチュエータに針ホルダの移動情報項目を伝達する。
【0107】
前記血液サンプリング操作の前に、本発明による穿刺ヘッドには、患者の特定の分析に必要な前記採取管が装填される。前記採取管は、前記回転バレルに挿入され、この回転バレルは、好ましくは、患者に対して行われる検査に必要な採取管の数より多い又は同じ数の採取管受け入れハウジングを備える。
【0108】
次に、前記ヘッドにはドレッシングが装填される。上記で説明したように、このドレッシングの装填は、前記吸着カッププレート31をドレッシングを装填する位置まで運ぶ前記中空アーム32の変位によって行われ、そこで、前記吸着カッププレートは前記ドレッシング分配器と接触することができる。
【0109】
別の変形例によれば、前記ドレッシング分配器は、前記ドレッシングを前記吸着カッププレート31上に直接配置するようにオペレータによって置き換えられてもよい。同様に、採取管の装填、針の組み立て、または消毒のための操作は、変形例によれば、オペレータによって実施されてもよい。
【0110】
画像をキャプチャし且つ処理するシステムが最適な穿刺位置を定義するとすぐに、前記穿刺ヘッドが前記ロボットアームによってサンプリング位置に配置される。前記穿刺ヘッドは、穿刺される患者の四肢に向かって前進し、前記針は、画像処理モジュールを介して、または追加の装置もしくは手段を介して、針が標的静脈に達するまで、予め定められた角度に従って皮膚を貫通する。次いで、規制に適合した第1採取管が、上述の機構に従って、ストッパ付き突き刺し針に挿入される。
【0111】
前記採取管の充填(注入)が行われ、(前記採取管の充填を制御するための手段によって検出される)予め定められた充填レベルが達成されると、充填された前記採取管は前記バレルの空の管と交換される。この操作のサイクルは、問題になっている患者に対して意図されたサンプルが完了するまで繰り返される。
【0112】
すべてのサンプル試料採取が実行された後、患者の四肢から針が抜かれ、前記吸着カップに存在するドレッシングが穿刺位置の領域において患者の四肢に適用される。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穿刺される患者の四肢の上方で前記ヘッドの移動を許容するように構成された自動又は半自動の血液サンプリング装置の、ロボットアーム等のメカトロニクスアセンブリに備えられることが意図された血液穿刺ヘッドであって、
前記フレームを前記メカトロニクスアセンブリに取り外し可能に固定する手段(11)を備えたフレーム(10)と、
前記フレーム(10)によって運ばれ、穿刺される患者の四肢の皮膚を刺し通すように意図されたベベル部分(13a)と、採取された血液を採取管に流させることが可能なように意図された後部部分(13b)とを備える針(13)を受け入れるように適合された針ホルダ(12)とを備え、
前記血液穿刺ヘッドが、さらに、
一旦前記針ホルダが針を備えると、前記メカトロニクスアセンブリからの指令により、血液サンプルを手に入れることができるために、この針(13)を前記患者の前記四肢に挿入する観点で、前記穿刺ヘッドを作動させることができるように構成された前記針ホルダの線形変位手段(16)と、
前記針ホルダ(12)に取り付けられた前記針(13)の前記後部部分を、前記患者の四肢から採取された血液を収集することを意図する採取管と、流体的に接続するための装置であって、前記流体的に接続する装置が電動化され、さらに、前記採取管を装填し且つ分配するための装置(25)を備え、前記装置は、採取管(14)を受け入れるための少なくとも1つのハウジング(27)と、前記針ホルダに取り付けられた針の後部部分への前記採取管の少なくとも1つの固定アクチュエータ(28)と、を備え、前記固定アクチュエータ(28)は、前記採取管(14)を前記受け入れハウジングから前記針の後部部分に移動させ、またはその逆に移動させるよう構成されている、前記装置と、
コマンドにより、前記患者の四肢から前記針を専ら機械的に取り外すことを可能にするように構成された、前記患者の四肢からの前記針(13)の前記ヘッドの作動解除及び緊急除去をするための電気機械装置(21、22)と、を備える血液穿刺ヘッド。
【請求項2】
採取管を装填し且つ分配するための前記装置(25)は、バレルの回転軸(26)の周りに分配された採取管を受け入れるための複数のハウジングを備えた前記バレルを備え、前記回転軸(26)は、いったん前記針が前記針ホルダに取り付けられると、前記針(13)の軸と平行に延び、前記採取管を受け入れるための前記ハウジングの各々から前記バレルの回転軸を分離する距離に等しい距離だけこの軸から分離され、各々の前記採取管は、前記バレルの回転により前記針と整列されると共に、前記針と整列された前記受け入れハウジングに収容された前記採取管を移動するためのリニアアクチュエータによって形成された前記固定アクチュエータ(28)の作用のもとで、前記針の後部において固定される、請求項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項3】
装填及び分配をする前記バレルの外周に形成された前記採取管を受け入れるための前記ハウジングは、前記採取管をクリップするためのループ部を備える、請求項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項4】
さらに、電動ドレッシングホルダ(30)を備え、前記電動ドレッシングホルダは、前記中空シャフトを真空下に置くことによってドレッシングを吸い上げることができるように、前記吸着カップ(31)が前記ヘッドの外側のドレッシングディスペンサに接触できるドレッシング装填位置と、
前記吸着カッププレートによって運ばれた前記ドレッシングが、前記中空シャフトを通気させることによって前記ドレッシングを解放させ、前記患者の四肢に前記ドレッシングを貼り付けることができるように、前記針を前記患者の四肢から引き抜く間に、穿刺ゾーンのレベルで前記患者の四肢の皮膚に押圧されて接触される、ドレッシング配置位置と、の間で前記フレームに対して回転する中空シャフト(32)によって運ばれるドレッシングを保持するための吸着カッププレート(31)を備える、請求項1乃至のいずれか1項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項5】
前記ドレッシングホルダの前記吸着カッププレート(31)は、前記ドレッシングの装着中に前記針の通過を可能にする凹部を備える、請求項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項6】
前記吸着カッププレート(31)は、前記血液穿刺ヘッドの回転及び/又は傾斜とは独立して、穿刺時の患者の四肢の湾曲に適応できるように、前記中空シャフト(12)に対して回動可能である、請求項又はに記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項7】
前記フレーム(10)は、前記メカトロニクスアセンブリに取り外し可能に固定するための手段を備えた固定部分と、少なくとも前記針ホルダと前記流体接続部とを運ぶ可動部分とを備え、
前記解除及び緊急引き出し用の電気機械装置は、電磁石と、前記フレームの前記固定部分と前記フレームの前記可動部分との間に延びると共に、前記電磁石にもはや電流が供給されないとき前記フレームの前記固定部分への前記フレームの前記可動部分の戻りを保証するよう構成された戻り手段とを備える、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項8】
さらに、サンプリング用の前記針と流体的に接続された前記採取管の充填レベルを決定する手段(40a、40b)を備える、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項9】
前記採取管の充填レベルを決定する前記手段は、前記採取管の自動交換を引き起こすことができるように構成されている、請求項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項10】
さらに、前記針ホルダに取り付けられた前記針が穿刺される患者の静脈に入ることを検出する手段を備える、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項11】
前記針ホルダ(12)は、前記穿刺針を前記針ホルダに螺合、クリップ、または磁化によって固定するための手段を備える、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項12】
前記針ホルダ(12)は、穿刺される患者の四肢の皮膚から離れるように前記針の斜めに切った部分を指向させることができるために、前記針自体の回転を可能にするような前記針の回転を解放するシステムをさらに備える、請求項11に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項13】
さらに、前記穿刺ゾーンの自動的な消毒のための手段を備える、請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の血液穿刺ヘッド。
【請求項14】
患者の四肢を自動または半自動で穿刺するための装置であって、
メカトロニクスアセンブリ(50)と、
前記メカトロニクスアセンブリの制御ユニット(52)と、
最適な穿刺ゾーンを決定するように構成された患者の四肢の画像を捕捉し且つ処理するシステムと、を備え、
前記メカトロニクスアセンブリに取り付けられた請求項1乃至13の何れか1項に記載の血液穿刺ヘッド(8)をさらに備えることを特徴とする、装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
さらに、本発明によれば、前記流体接続装置は電動駆動され、血液採取管を装填し且つ分配するための装置を備え、前記装置は、採取管を受け入れるための少なくとも1つのハウジングと、前記針ホルダに取り付けられた針の後部への/針の後部からの前記採取管の少なくとも1つの固定/解放アクチュエータと、を備え、前記固定/解放アクチュエータは、前記採取管を前記受け入れハウジングから前記針の後部部分に移動させ、またはその逆に移動させるよう構成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
言い換えれば、複数の前記採取管が、前記ヘッドに嵌め込まれ、前記採取管を前記採取管の後部部分に固定することによって、流体接続が自動的に確保される。
【国際調査報告】