(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(54)【発明の名称】PVモジュールのロボット操作
(51)【国際特許分類】
B66F 9/06 20060101AFI20230711BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
B66F9/06 B
B25J9/06 C
B66F9/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519158
(86)(22)【出願日】2021-06-08
(85)【翻訳文提出日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 US2021036304
(87)【国際公開番号】W WO2021252427
(87)【国際公開日】2021-12-16
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522476761
【氏名又は名称】アールイー2 インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】RE2,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー、トラビス
(72)【発明者】
【氏名】アレン、アーサー レーク
(72)【発明者】
【氏名】スグロイ、アマンダ
【テーマコード(参考)】
3C707
3F333
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707AS21
3C707BS12
3C707BT13
3C707CS08
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3C707WA16
3F333AA02
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3F333FA05
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3F333FE01
3F333FE08
(57)【要約】
最小限の人的介入でPVモジュール(120)を太陽光発電プラントに敷き詰めるためのロボットPVモジュール設置システム(100)である。PVモジュール設置システムは、高所作業プラットフォーム(AWP)と、リニアスライド(220)と、ロボットアーム(114)とを含み得る。AWPは、多関節ブーム(212)を含み得る。AWPは、オフロードの地面を移動するようにも構成され得る。リニアスライドは、多関節ブームの自由端に結合され得る。ロボットアームは、リニアスライドに沿ったスライドの移動を通してロボットアームの水平リーチを増大させるためにリニアスライドのスライドに結合され得る。ロボットアームは、PVモジュールをピックアップするように構成されたアームエンドツール(240)も含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多関節ブームを含む高所作業プラットフォーム(AWP)であって、オフロードの地面を移動するように構成された高所作業プラットフォームと、
前記多関節ブームの自由端に結合されたリニアスライドと、
ロボットアームであって、前記リニアスライドに沿ったスライドの移動を通して前記ロボットアームの水平リーチを増大させるために前記リニアスライドの前記スライドに結合され、PVモジュールをピックアップするように構成されたアームエンドツールを含むロボットアームと
を備えるPVモジュール設置システム。
【請求項2】
前記AWPは、前記AWPの本体に独立して結合された4つの車輪を含む、請求項1に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項3】
前記AWPは、太陽光発電プラントのPVモジュール架台システム内で前記AWPを自律的に動作させるように構成された制御システムを含む、請求項1に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項4】
前記制御システムは、前記AWPの自律動作を支援するために、一連のセンサからの入力を受信する、請求項3に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項5】
前記一連のセンサは、少なくとも位置センサ及びカメラを含む、請求項4に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項6】
前記AWPは、前記多関節ブームの前記自由端に取り付けられたパラレルリフト機構を含み、前記リニアスライドは、前記パラレルリフト機構の自由端に結合される、請求項1に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項7】
前記ロボットアームは、6自由度のマニピュレータである、請求項1~6の何れか一項に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項8】
前記ロボットアームは、PVモジュールと、PVモジュール架台システム上の設置場所とを識別するための認識システムを含む、請求項1に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項9】
前記認識システムは、2つの直交する次元のデータを提供する2次元(2D)センサと、3つの直交する次元のデータを提供する3次元(3D)センサとを含む、請求項8に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項10】
前記2Dセンサは、高解像度2D光学カメラである、請求項9に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項11】
前記2D光学カメラは、少なくとも8ビットカラーの2D画像を提供する、請求項10に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項12】
前記3Dセンサは、奥行きを判定する双眼鏡用に構成された一対のカメラを含む、請求項9に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項13】
前記3Dセンサは、奥行きデータを生成するために、飛行時間センサを組み込んだカメラを使用する、請求項9に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項14】
前記認識システムは、プロセッサとメモリ装置とを含み、該メモリ装置は命令を含み、該命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記認識システムに、
PVモジュールを識別することと、
設置場所を識別することと
を含む動作を実行させる、請求項8~13の何れか一項に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項15】
前記PVモジュールを識別することは、2D画像又は3D画像内で前記PVモジュールのコーナを検出することを含む、請求項14に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項16】
前記PVモジュールを識別することは、2D画像又は3D画像内で前記PVモジュールのエッジを検出することを含む、請求項14に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項17】
前記設置場所を識別することは、PVモジュール架台システムの構造的特徴の位置及び向きを検出することを含む、請求項14~16の何れか一項に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項18】
太陽光発電プラントに敷き詰める方法であって、
多関節ブームを含む高所作業プラットフォーム(AWP)を、PVモジュールを保持するように構成された架台システムに隣接して位置決めすることと、
複数のPVモジュールを前記AWPまで搬送することと、
前記多関節ブームの自由端に結合されたロボットアームに取り付けられたエンドエフェクタを使用して、前記複数のPVモジュールから第1のPVモジュールをピックアップすることと、
前記ロボットアームを使用して、前記第1のPVモジュールを前記架台システム上の所定の位置に配置することと
を備える方法。
【請求項19】
前記AWPを位置決めすることは、前記AWPの場所を特定するために前記AWP内の全地球測位センサを使用することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記AWPを位置決めすることは、前記架台システムの少なくとも一部の場所又は向きを特定することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記複数のPVモジュールを搬送することは、前記複数のPVモジュールを搬送場所から搬送するように自律搬送車両(ADV)を動作させることを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記ADVを動作させることは、前記搬送場所と前記AWPに隣接する場所との間でナビゲートするために、前記ADVのセンサを使用することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ADVを動作させることは、前記太陽光発電プラントのマップ及び前記AWPの既知の場所に基づいて前記ADVをナビゲートするために、全地球測位センサ(GPS)を使用することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記AWPを位置決めすることは、前記ADVによって前記AWPに搬送された前記複数のPVモジュールの上から前記ロボットアームを位置決めするように前記多関節ブームを動作させることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記多関節ブームを動作させることは、前記ロボットアームを垂直に操作するために、前記多関節ブームの前記自由端に取り付けられたパラレルリフト機構を作動させることを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のPVモジュールをピックアップすることは、認識システムを使用して前記第1のPVモジュールを検出することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のPVモジュールを検出することは、前記第1のPVモジュールのエッジを特定することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のPVモジュールを検出することは、前記第1のPVモジュールのコーナを特定することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のPVモジュールを検出することは、前記第1のPVモジュールの位置及び向きを特定することを含む、請求項26~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記認識システムを使用することは、2つの直交する次元のデータを提供する2次元(2D)センサと、3つの直交する次元のデータを提供する3次元センサとを含むセンサからの情報を受信することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のPVモジュールをピックアップすることは、認識システムを使用して前記架台システムの少なくとも一部を検出することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項32】
前記架台システムの一部を検出することは、前記架台システムの一部の位置及び向きを特定することを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のPVモジュールをピックアップすることは、前記多関節ブームの前記自由端に結合されたリニアスライドを使用して、前記ロボットアームを水平に動かすことを含む、請求項18~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のPVモジュールを配置することは、前記リニアスライドを使用して、前記ロボットアームを水平に動かすことを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第1のPVモジュールを配置することは、前記第1のPVモジュールの位置及び向きを前記架台システム上の取付位置に操作するために、前記ロボットアーム内の複数の関節を作動させることを含む、請求項18~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記第1のPVモジュールを配置することは、前記第1のPVモジュールを前記所定の位置において前記架台システムに固定することを含む、請求項18~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記第1のPVモジュールをピックアップすることは、前記エンドエフェクタを前記第1のPVモジュールの一部に取り付けることを含む、請求項18~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記エンドエフェクタを前記第1のPVモジュールの前記一部に取り付けることは、真空カップを前記第1のPVモジュールの上面に付着させることを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記エンドエフェクタを使用して、前記複数のPVモジュールから第2のPVモジュールをピックアップすることと、
前記ロボットアームを使用して、第2の架台システム上の取付位置に前記第2のPVモジュールを配置することと
をさらに備える、請求項18~28の何れか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記ロボットアームのリーチを拡張し、前記ロボットアームが前記第2の架台システム上の前記取付位置に到達することを可能にするために、リニアスライド機構を作動させることをさらに備える、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
PVモジュール設置システムであって、
架台システム上にPVモジュールを設置するように構成された自律作業車両(AWV)と、
前記AWVにPVモジュール及び電源を搬送する複数の自律搬送車両(ADV)と
を備える、PVモジュール設置システム。
【請求項42】
前記複数のADVの各ADVは、前記AWVが、各ADVによって搬送された前記PVモジュールを設置している間、前記AWVとドッキングする、請求項41に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項43】
前記AWVとドッキングすると、前記複数のADVの各ADVは、電力を前記AWVに転送して、前記AWVを動作させるバッテリを再充電する、請求項42に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項44】
前記AWVは、前記PVモジュールを操作するためのロボットアームを含む、請求項41に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項45】
前記AWVは、前記架台システムにPVモジュールを固定するためのアームエンドツールを含む二次的なロボットアームを含む、請求項44に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項46】
前記アームエンドツールは、トルク付与装置を含む、請求項45に記載のPVモジュール設置システム。
【請求項47】
前記複数のADVの各ADVは、各ADVが前記AWVとドッキングされている間、PVモジュール設置のための電力を前記AWVに提供するための専用の内蔵バッテリを含む、請求項41に記載のPVモジュール設置システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概して、ただし限定されることなく、太陽光発電プラントのための光起電力(PV:photovoltaic)モジュールのロボット支援組立に関する。より具体的には、本開示は、限定されることなく、PVモジュールのためのモバイルロボットマニピュレータ及び関連するロボット搬送車両に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電プラントは、広い面積にわたって展開された多数のPVパネルを含み得る。PVパネル又はモジュールは、1つの重量が25kgを超え、典型的にはパレットから架台システムに手作業で設置される。PVプラント建設に関わるソフトコストの約50%は、PVパネルの搬送及び設置によるものであり得る。
【0003】
コスト削減努力により、発電所規模のソーラのコストが継続的に減少している。全体的に、これは、主にハードウェア面でのコスト削減努力によるが、近年、ソーラ建設に関わるソフトコストは、上昇こそしないものの、横ばい状態である。ソフトコストとは、ソーラフィールドを製造するのに必要なハードウェア関連以外のコストの一般的カテゴリである。国立再生可能エネルギ研究所(NREL:National Renewable Energy Laboratory)による2018年ベンチマーク調査で特定されたソフトコストのうち、約0.10ドル~0.13ドル/ワットは、発電所規模のPV施設のための設置作業及び設備から生じている。これは、ソフトコストカテゴリの1つの最大の原因であり、すなわち太陽光エネルギ技術局(SETO:Solar Energy Technology Office)が設定した0.39ドル/ワットベースラインの25%にあたる。様々なソーラ設計、調達及び構築(EPC:Engineering,Procurement and Construction)事業者から集めた独立した調査結果に基づき、本発明者らは、新たなソーラプラントの製造に必要な労働時間全体の約50%が、パネルをその設置場所まで搬送すること及びソーラモジュールの物理的設置に割かれると判断した。
【発明の概要】
【0004】
従って、パネルの搬送から設置までのフローを最適化して、PVプラント建設に関わるソフトコストのこの部分を最小化する必要がある。
PVプラントの建設及び保守中のPVパネルの手作業での設置に伴う問題に対処するために、本発明者は、PVプラント建設プロセスを支援するためのロボットシステムを開発した。この概念は、相互に調整された搬送及び設置車両群を利用する。車両群は、PVパネルを物理的な設置場所まで往復運搬するための搬送車両を含み、この場所は、何れのパネル搬送地点からもかなりの距離にあり得る。車両群は、PVモジュールを物理的に操作して、架台システム上の所定の位置に配置するロボット設置車両も含む。
【0005】
この概念の1つの追加的な特徴は、搬送車両からロボット設置車両への現場での電力伝送である。ロボット設置車両が完全に電動式である例では、搬送車両は、ロボット設置車両とドッキングすると、バッテリ充電を提供するように構成され得る。PVパネルが搬送車両から設置されている間、搬送車両は、ロボット設置車両に電気的に接続されて、バッテリ充電をロボット設置車両に搬送することができる。
【0006】
必ずしも正確な縮尺によらない図面では、異なる図において同様の番号が類似のコンポーネントを示し得る。接尾辞の異なる同様の番号は、類似のコンポーネントの別々の例を表し得る。図面は、概して、限定としてではなく、例として、本明細書中で説明する各種の実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】各種の例示的実施形態による、太陽光発電プラント内で動作するPVパネル設置システムの斜視図。
【
図2】各種の例示的実施形態による、PV設置システムのためのシステムコンポーネントを示すブロック図。
【
図3A】各種の例示的実施形態による、太陽光発電プラントを設置するロボットPVパネル設置システムを示す斜視図。
【
図3B】各種の例示的実施形態による、太陽光発電プラントを設置するロボットPVパネル設置システムを示す斜視図。
【
図3C】各種の例示的実施形態による、太陽光発電プラントを設置するロボットPVパネル設置システムを示す斜視図。
【
図4】各種の実施形態による、太陽光発電プラントにPVモジュールを敷き詰める手法を示すフローチャート。
【
図5】本明細書中で説明する各種の手法の態様を実行することができる例示的なコンピューティング装置を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において提供される見出しは、便宜のためのものにすぎず、使用される用語の範囲又は意味に必ずしも影響しない。
本願は、PV発電プラントの建設中にPVモジュールを搬送及び設置するための車両、システム及び機構に関する。より具体的には、本願は、PVモジュールを設置するためのロボットアームを備える自律作業車両及びPVモジュールを設置場所に搬送するための自律搬送車両について説明する。さらに、JLG(登録商標)ブームリフト(Boom Lift)又はより一般的に高所作業プラットフォーム(AWP:Aerial Work Platform)を中心に構築されるロボットPV設置システムについて説明する。AWPに基づくシステムは、それ自体、AWPのブームに取り付けられるリニアスライド上に取り付けられたロボットアームを含む。
【0009】
用語の定義
マニピュレータ - 空間中で物体を移動させるために使用されるロボットアーム又は装置。
【0010】
PVモジュール - 設置される個々のソーラパネル。
PVモジュール架台システム - PVモジュールをPV発電プラント内に固定する機械的要素であり、架台システムは、固定された傾斜、一軸又は二軸追尾システムを含み得る。
【0011】
EOAT - アームエンドツールであり、特定の物体を取り扱うために使用されるロボットアームの末端にある、多くの場合にカスタム化された要素。
UGV - 多くの場合、可動性を提供するために使用される無人地上車両(他の同様の車両:AGV - 自律搬送車両、AMR - 自律移動ボット)。これらは、多くの場合、車載バッテリバンク又はディーゼル若しくはガス式発電機の何れかによって電源供給される。
【0012】
認識システム - 物体を認識し、位置を特定するための、コンピューティング装置に接続された一連の各種センサ。
AWV - PVモジュールを操作するための自律作業車両。
【0013】
ADV - PVモジュールを設置現場に搬送するための自律搬送車両。
AWP - 高所作業プラットフォームであり、ワイオミング州オシュコシュのJLGインダストリーズ社(JLG Industries,Inc)等のメーカから市販されている高所作業プラットフォームであり得る。幾つかの例において、多関節ブームを備えるJLG(登録商標)450AJブームリフト(Boom Lift)をAWPとして使用することができ、これについては、https://www.jlg.com/en/equipment/engine-powered-boom-lifts/articulating/450-series/450aj(最終閲覧2021年5月26日)を参照されたい。同様の能力を有する車両は、移動式高所作業プラットフォーム(MEWP:Mobile Elevating Work Platform)とも呼ばれる。
【0014】
O-AMPP - 「光起電力パネルの屋外自律操作(O-AMPP:Outdoor Autonomous Manipulation of Photovoltaic Panels)」という名称である、本明細書に記載の問題に対する本発明者らの解決策であり、コンピュータビジョン及び機械学習アルゴリズム、カスタムセンサソリューション、すなわちカスタム化された「アームエンドツール(EOAT:End-Of-Arm Tooling)」である業界トップの高出力密度屋外用ロボットアーム技術及び最高クラスの屋外無人地上車両(UGV:unmanned ground vehicle)を融合させて、ソーラプラント新設にかかる費用及び時間を削減する画期的なソリューションを創出するものである。
【0015】
概念の概要
概念上、モジュールは、トレーラトラックから自律搬送車両(ADV:autonomous delivery vehicle)に積み替えられる。次いで、これらの搬送車両は、ソーラプラントまで移動して、ソーラモジュールを自律作業車両(AWV:autonomous working vehicle)に向けて提示し、これが搬送車両からソーラ架台システムにパネルのピックアンドプレース動作を行う。無駄な動きをなくすために、AWVは、2つの並列ソーラ架台システムの何れの側も処理する。モジュールが何れかの架台に固定されると、AWV及びADVの両方が次の設置場所に移動する。ADVに積まれたパネルがなくなると、それは、積み込み地点まで戻り、第2のADVがそれに代わる。このプロセスは、PVプラントにパネルが敷き詰められるまで繰り返される。
【0016】
前述のように、先に論じたPV設置システムの1つは、PVモジュールを位置付けるロボットマニピュレータのための基本車両としてAWPを使用する。O-AMPPコンセプトと呼ばれるこのシステムは、以下のようなコンポーネントを含むことができる(参照番号は、
図3Aに関する)。
【0017】
JLG(登録商標)AWP210。
内蔵リニアスライド220。
ペンシルバニア州ピッツバーグのRE2ロボティクス(RE2 Robotics)社のサピエン(Sapien)マニピュレータ(ロボットアーム230)。詳細については、http://www.requared.com/re2sapien(最終閲覧2021年5月25日)を参照されたい。
【0018】
カスタムアームエンドツール(EOAT)、EOAT240。
カスタム認識センサ。
これらのコンポーネントは、組み込まれると、PVパネルの操作及び設置のための以下の方法に従ってシステムとして機能する。この例示的な方法では、2種類の動き、すなわちAWP210によって提供されるブームアームの粗動動作と、リニアスライド及びRE2サピエン(RE2 Sapien)マニピュレータ(ロボットアーム230)によって提供されるマニピュレータアームの微動動作とがある。PVモジュールをピックアップするために、まず、認識センサ及びコンピュータビジョンは、モジュール及び架台システム160Aを含む関心対象の主要物体の検出及び位置特定のために使用される。これらの項目が検出され、位置特定されると、まず、ブームアームの粗動動作が行われて、リニアスライド220及びロボットアーム230がPVモジュールスタック領域内(例えば、ADV130A及びPVモジュール150上)で位置合わせされる。この動作が完了すると、マニピュレータアームの微動動作を利用して、ロボットアーム230は、PVモジュール、例えばPVモジュール120AをEOAT240で把持するように動作される。プロセスは、
図3B及び
図3Cを参照して、ロボットアーム230がPVモジュール120Aを架台システム160A上に位置決めし、設置することに続く。PVモジュール120A等のモジュールがEOAT240によって確実に保持されると、ブームアームの粗動動作を使用して、ロボットアーム230、リニアスライド220、EOAT240及びPVモジュール120Aが設置場所に配置される(
図3C)。コンポーネントの正確な位置(架台システムの高さの変動等)に応じて、追加の粗動動作は、不要であり得る。
【0019】
上記動作が完了すると、マニピュレータの微動動作が使用され、センサ類260から等の認識データに基づいて、PVモジュール120Aをモジュール架台システム160A上で配置するようにサピエン(Sapien)マニピュレータ(ロボットアーム230)及びリニアスライド220が動作される(
図2のシステムブロック図を参照されたい)。架台システムの上方で精緻に位置決めされると、O-AMPPシステムは、モジュールを休止状態に保持するため、架台システムのクランプを固定することができる。幾つかの例において、PVモジュール120Aの固定は、オペレータが手作業で行う。他の例では、ADV130又は別の自律車両は、架台システムにPVモジュールを固定するための適切なエンドエフェクタが取り付けられた別のロボットアームを含む。特定の例では、EOATは、PVモジュールの位置決めと、PVモジュールの架台システムへの固定との両方を行うように構成され得る。PVモジュールの固定は、ツールを操作してクランプを固定位置にねじ込むことを含み得る。
【0020】
架台システムに固定されると、AWP210等の地上車両は、架台システムに平行に移動しながら、ほぼ1モジュール分の幅(1メートル)だけ次の位置に前進する。このプロセスは、その後、地上車両が次の位置に移動すると、繰り返される。ある例では、AWP210、リニアスライド220及びロボットアーム230の移動は、1つのコントローラによって調整される必要がない。そのため、JLG(登録商標)ブームアーム(多関節ブーム212及びパラレルリフト214等)とロボットアーム230との間の調整された制御が不要になり、なぜなら、各コンポーネントは、独立して且つ他方が安全な場所又は位置に固定された後にのみ移動するからである。この例でも、ロボットアーム230と多関節ブーム212との間の衝突回避が依然として必要である。他の例では、システムコントローラ250等の1つのコントローラを使用して、PVパネル設置システム200全体の運動を調整することができる。統一制御シナリオでは、異なるプラットフォーム間で通信するために、統一ロボット記述形式(URDF:Unified Robot Description Format)が利用され得る。
【0021】
図1は、太陽光発電プラント内で動作するPVパネル設置システム100の斜視図である。この例では、PVパネル設置システム100は、完全自律ロボットシステムであり、これには、2種類の車両が含まれ、すなわち(1)作業車両、例えばAWV110であり、ADV130A、130B(一般にADV130として論じられる)等の搬送車両からソーラ架台システムへのパネルのピックアンドプレースを行う。PVモジュールを、積み込み地点から、設置地点にある作業車両に移動させるために、一連の搬送車両が使用される。この例では、ADV130Aは、PVモジュール150をAWV110に搬送するように図示される一方、ADV130Bは、PVモジュール152を搬送トラックから受け取るように図示されている。システム100は、AWV110、第1のADV130A及び第2のADV130Bを含むことができる。AWV110は、ロボットアーム114及びエンドエフェクタ116を含むことができる。
図1は、AWV110が、ロボットアーム114及びエンドエフェクタ116を使用して、PVモジュール120Aを設置することを図示する。この例では、エンドエフェクタ116は、PVモジュール120Aを固定するための複数の真空カップを含み、他のカップ装置も実装され得る。システム100は、この例では、2セットのモジュール架台、すなわち架台システム160A及び架台システム160Bを含む太陽光発電ファームに敷き詰めるために使用される。図のように、各モジュール架台は、複数のPVモジュール(例えば、PVモジュール120B及びPVモジュール120Cであり、これらは、設置されるPVモジュールの配列を代表する)を保持することができる。幾つかの例では、各モジュール架台、例えば架台システム160Aは、複数の列のPVモジュールを含むことができる。
【0022】
PVモジュールの効率的な設置にとって重要なことは、これらの各種の車両が、PVモジュール(150、152)が複数のADV、例えばADV130A及びADV130Bによって連続的にAWV110に供給されるように調整された集団として動作する能力である。資材の流れだけでなく、新規のPVプラントの建設速度を最適化するために、複数のAWV及びADVのネットワークも展開することができる。複数のAMV及びADVのネットワークを使用する例において、システムコントローラ250等の中央制御システムは、各種の車両の動作を調整するために使用される。加えて、AWV110は、隣接する複数の行のPVモジュールを、例えば車両の両側に沿った架台システムや複数のモジュール列を有する架台システムに敷き詰めるように構成され得る。
【0023】
ある例において、AWV110は、EOAT116を含み、これは、PVモジュールを把持して、これらをADV130AからPVモジュール架台システム160A、160Bに操作する。EOAT116には、マニピュレータすなわちロボットアーム114が接続され、これは、PVモジュール120A、150を操作するために使用される。マニピュレータは、UGV112に統合され、AWV110全体の可動性を提供する。UGV112には、一連の認識センサも統合され、これらは、PVモジュール120A、150及びPVモジュール120A等のPVモジュールを架台システム160Aに適正に取り付けるための重要なモジュール架台コンポーネントを検出し、その位置を特定することができる。この認識システムは、人がAWV110に近付くことを検出するための安全装置としても使用され得る。認識システムは、例えば、光学カメラ(単眼及びステレオ)、赤外線(IR)センサ、圧力センサ、慣性計測ユニット(IMU:inertial measurement unit)、LIDARカメラ、予備距離測定センサ(ソナー、レーザ、立体照明)等のセンサを含むことができる。このモジュール認識システムに加えて、AWV110は、全地球測位センサ(GPS:Global Positioning Sensor)を使用し、それによりPVフィールド内でのナビゲーションが可能となる。AWV110は、二次的なマニピュレータも有し得、これは、PVモジュールクランプを固定するために使用される他のEOATを利用する。このEOATは、クランプと接触して、モジュールをモジュール架台システムに適正に固定する電動式装置を含み得る。
【0024】
ADV130は、AWV110と協働する。前述のように、ADVは、PVモジュールをその荷下ろし地点から搬送し、これらをPVフィールド内でナビゲートして、AWV110の位置を特定し、そこに、モジュール架台システムに固定されるパネルを提供する。ADVは、UGVからなり、PVモジュールを担持してソーラフィールド全体で移動させるための適切な可動性をそれに提供する。UGVは、プラットフォームを装備され、その上に新しいモジュールが積み込まれる。加えて、ADV130は、ナビゲーションシステムも備え、これによりモジュール荷下ろし地点から設置場所までのナビゲーションが可能となる。AWV110と同様に、ADV130も認識システムを利用し、これらは、その経路を妨害する人間の作業員又は障害物を検出するために使用される。動作中、ADV130には、通常、パレット化されたPVモジュールがフォークリフト140等のフォークリフトによって積み込まれる。
【0025】
このロボットシステム群(AWV及びADV)の性能を高めるための他の態様は、荷下ろし場所から設置現場までのモジュールの一定の流れを維持して、AWVの高い稼働率を維持することである。この稼働率を維持するために、AWVは、内蔵型のディーゼル又はガソリン式発電機を利用して、必要なエネルギ能力を提供する。他の例では、AWV及びADVの何れも電気車両であり、ADVは、現場でAWVに再充電するための高出力電荷転送システムを含む。この例において、ADVは、そこにPVモジュールが積み込まれている間、静電地点にプラグ接続され得、可能な限り満充電状態に保持される。命令を受けると、ADVは、充電地点から自己切断してAWVまで移動する。次いでADVは、そのバッテリからAWVにその余剰電荷を引き渡すためにAWVとドッキングする。これは、代替的電源の利用可能性がより限られている、より高い需要下におけるものである。ADVは、そこに積まれていたPVモジュールがなくなると、そのドックに戻り、バッテリが再び充電されて、PVモジュールが新たに積み込まれる。
【0026】
他の例では、PVモジュールの設置中に多くのADVの各々がAWVとドッキングし、ドッキング状態では、AWVは、ADVに搭載されたバッテリから動力を受けて動作する。この例において、AWVは、二次的な内蔵バッテリを含み、これは、ADVドッキングセッション間で車両に電源供給する。この例において、AWVのエネルギ集約的な動作は、ADVとのドッキング期間に行われて、必要なパワーを提供する。AWVは、より長時間動作するため又は車両の広範囲の移動中に使用するためのバックアップ電力を提供するために、補助的なガス若しくはディーゼルエンジン又は発電器も含むことができる。
【0027】
図2は、PV設置システム、例えば本明細書で説明するシステム200のためのシステムコンポーネントを図解するブロック図である。この例では、PV設置システムは、ADV130、AWP210、リニアスライド220、ロボットマニピュレータ(アーム)230、EOAT240及び任意選択的にシステムコントローラ250等のコンポーネントを含むことができる。システム200は、センサ類260をはじめとする様々なセンサにアクセスすることもできる。ある例では、センサ類260は、任意選択的に、全地球測位センサ(GPS)261、光学カメラ262、赤外線(IR)カメラ263、圧力若しくは力センサ264、慣性計測ユニット(IMU)265、ライダセンサ266及び/又は距離測定センサ267等のセンサを含むことができる。幾つかの例において、AWP210、ロボットマニピュレータ230、システムコントローラ250及びADV130の各々は、センサ類260の幾つか又は全てを含むことができる。特定の例では、センサ類260の幾つか又は全ては、AWP210、ロボットマニピュレータ230及びADV130の各々に埋め込まれ、システムコントローラ250は、各車両と通信して、センサ類260からのデータの幾つか又は全てを受信することができる。
【0028】
この例において、AWP210は、多関節ブーム212、パラレルリフト機構214及び制御システム216を含むことができる。制御システム216は、多関節ブーム212及びパラレルリフト機構214と通信し、これらを制御して、リニアスライド220及びロボットマニピュレータ230の位置決めを行う。特定の例では、AWP210内の制御システム216は、センサ類260を使用して動作環境を認識し、架台システム又は太陽光発電プラントの他の特徴等の重要なランドマークの位置を特定する。制御システム216は、AWP210を自律的に動作させるか、又はマニュアルコントローラインタフェースから入力を受信して、AWP210を手動操作するための動作を可能にすることもできる。
【0029】
この例において、ロボットマニピュレータ230は、制御システム232を含むことができ、これは、リニアスライド220及びEOAT240と通信して、これらの機器のユニットとしての移動を調整し、制御することができる。制御システム232は、環境を評価し、PVモジュールを操作するために、センサ類260の少なくとも幾つかにアクセス可能であり、又はセンサ類260の少なくとも幾つかを含み得る。ある例において、制御システム232は、光学カメラ262及びIRカメラ263等のセンサ類260にアクセスして、ADV130によって搬送されたPVモジュールの位置を特定する。制御システム232は、光学カメラ262から2次元(2D)画像を受信して処理し、エッジ検出又はブロブ解析等の一般的なマシンビジョン技術を使用してPVモジュールの位置を大まかに特定し得る。制御システム232は、同様に(又は代替的に)、光学カメラ262等の光学カメラのステレオ写真又はIRカメラ263等のIRから3次元(3D)データを受信することができる。3Dデータを解析して、PVモジュール及び架台システムの一部、例えば取付位置の精密な位置及び向きをマッピングすることができる。制御システム232は、ロボットマニピュレータ230のための認識システムを操作して、本明細書中で説明する架台システム上へのPVモジュールのピックアンドプレースを支援することができる。認識システム(例えば、この例の制御システム232)は、他のセンサ、例えば力センサ264、ライダセンサ266及び/又は距離測定センサ267にアクセス可能であり、周囲環境並びにリニアスライド220、EOAT240及びロボットマニピュレータ230の動作に関する追加の2D及び3D情報を提供する。
【0030】
リニアスライド220は、この例では、サーボモータと、制御システム232及び/又は制御システム216と通信することができる関連する制御回路とを含む。特定の例において、リニアスライド220は、システムコントローラ250によって制御可能である。また別の例では、リニアスライド220は、システムコントローラ250により、制御システム216又は232の何れかを通して間接的に制御され得る。リニアスライド220は、ロボットマニピュレータ230の水平リーチをより広くするように動作する。
【0031】
ある例において、ADV130は、制御システム132とセンサパッケージ134とを含むことができる。センサ類260と同様に、センサパッケージ134は、ADV130が太陽光発電プラント内を移動して、PVモジュールをAWP210に搬送することを支援するための様々な認識センサを含むことができる。例えば、センサパッケージ134は、GPS 261及び光学カメラ262を含んで、ナビゲーションのための入力を提供することができる。他の例では、センサパッケージ134は、ライダセンサ266及びIMU265も含み得る。特定の例では、ADV130は、GPSを利用して、事前にプログラムされた中間地点に移動する。これらの例において、GPSを光学カメラ又は他の距離センサで補い、予期しない障害物を回避し、GPS単独の場合より精度を高めることができる。ADV130の主な役割は、PVモジュールを、搬送先地点から、太陽光発電プラントの架台システム内で作業するAWP210に運ぶことである。ADV130は、PVモジュールの1つ又は複数のパレットを運ぶように構成され得る。PVモジュールのパレットは、ADV130上で積み重ねるか、又は相互に横並びに位置付けることができる。
【0032】
システム200内では、センサ類260は、認識センサを動作させて、様々な車両の1つ及びロボットマニピュレータによる架台システムへのPVモジュールの搬送及び設置を支援する。システム200、例えば制御システム216及び232の一方は、2D及び3Dセンサデータの組合せを受信して処理し、環境をマッピングする。2D検知のために、高解像度カラー画像を光学カメラ262等の光学カメラによって撮影し得る。次いで2Dデータは、同時に撮影された3D奥行き並びに複数のIRカメラ263、ライダセンサ266及び/又は距離測定センサ267(例えば、飛行時間センサ)等のセンサから捕捉されたポイントクラウドデータと相関され得る。3Dデータは、一対のステレオ光学カメラによって捕捉される光学カメラデータも含むことができ、それにより、プロセッサは、その光景内の物体の三角測量を行うことができる。例として、PVモジュールの検出は、ブロブ解析アルゴリズムを使用して2D画像データを処理し、大きいほとんど黒い反映型の長方形を求め、その後、エッジ検出機構を利用してPVモジュールの辺及びコーナを予想することを含み得る。2Dエッジ及びコーナデータを3Dデータと相関させて、PVモジュールの上面のための平面を予想することができる。PVモジュールについて3D平面が特定されると、この情報を使用して、EOAT240を、ロボットマニピュレータ230により、PVモジュールをピックアップするように位置決めすることができる。制御システム216及び/又は232内で動作する認識システムは、アルゴリズムを使用して、PVモジュール架台システムのエッジ、コーナ及び他の一意に識別可能な特徴を検出し、架台システムの標的となる取付構造(すなわちモジュールを配置する場所)の3D表現を定義することができる。これにより、センサ、ロボットシステム及びまた把持されたPVモジュールに関するその構造の3D位置及び向きの特定が可能となる。この情報は、ロボットマニピュレータ230等のマニピュレータに、パネルを架台システムの向きに関して正しく配置するためにどのような姿勢をとるべきかを知らせる。
【0033】
図3A~
図3Cは、太陽光発電プラントを建設するロボットPVモジュール設置システム200を図解する斜視図である。この例では、PVモジュール設置システム200は、AWP210、リニアスライド220、ロボットアーム230及びEOAT240等のコンポーネントを含むことができる。この例において、AWP210は、多関節ブーム212及びパラレルリフト機構214を含むことができる。AWP210は、ガソリン、プロパン、ディーゼル又はバッテリ等、様々な動力源を使用することができる。この例では、リニアスライド220は、AWP210及びスライド224に結合するための取付プレート222を含むことができる。スライド224は、リニアスライド220のペイロード、この例ではロボットアーム230を担持する。
【0034】
幾つかの例において、リニアスライド220は、ニューヨーク州アイランディアのフェスト・コーポレーション(Festo Corporation)が販売する再循環玉軸受けガイドを備えるEGC-HD-160-2400-TB-OH-GKである。この例示的なフェストのリニアスライドは、重荷重用ガイド、2400mmのストローク長及び歯付きベルトを含む。リニアスライド220は、動作を制御するためのギアボックス及びサーボモータも含むことができる。例示的なフェストのリニアスライダは、ギアボックスEMGA-80-P-G5-EAS-80及びサーボドライブCMMT-AS-C2-3A-EC-S1を備えるサーボモータEMTT-AS-80-S-LS-RMBを使用することができる。この例において、リニアスライド220は、ロボットアーム230のリーチを拡張するために使用される。例えば、RE2サピエン(RE2 Sapien)6Mロボットマニピュレータの最大水平リーチは、1282mmであり、これは、リニアスライド220によって2000mm(以上)まで拡張され得る。
【0035】
図3Aは、PV設置システム200が、ADV130Aによって搬送されたPVモジュール150のスタックからPVモジュール120Aを取り出すことを示す。EOAT240は、一連の真空カップを使用してPVモジュール120Aを把持している。この例において、ロボットアーム230は、AWP210によってADV130Aの上方に位置決めされている。AWP210は、装置全体の大局的な動きと、屈折アーム212及びパラレルリフト機構214の位置決めとを複合させた組合せを使用して、リニアスライド220及びロボットアーム230を大まかに位置決めする。架台システムの構成に応じて、AWP210は、リニアスライド220及びロボットアーム230のコンポーネントがPVモジュール120Aを設置している間、固定位置のままであるか、又はAWP210は、屈折アーム212及び/若しくはパラレルリフト機構214をリニアスライド220及びロボットアーム230の運動と調整して動作することができる。例えば、架台システムが複数の行のPVモジュールを保持するように設計される場合、AWP210は、システムのための追加的な垂直及び/又は水平リーチを提供するように屈折アーム212及び/又はパラレルリフト機構214を操作する必要があり得る。
【0036】
図3Bは、PV設置システム200がADV130AからPVモジュール120Aを持ち上げることを示す。この図は、PVモジュール120Aを垂直に持ち上げるための、ロボットアーム230の特定の関節の屈折と協働するリニアスライド220の水平運動も示す。この図は、ADV130A又はAWP210が架台システムを妨害するリスクを負う必要なしに、大型のPVモジュールの十分な移動を可能にするための水平リーチを提供するうえでのリニアスライド220の重要な役割を示す。
【0037】
図3Cは、PV設置システムが架台システム160AへのPVモジュール120Aの最終的な位置決めを行うことを示す。この図では、リニアスライド220は、スライドの全長にわたって移動しており、ロボットアーム230は、さらに別の関節も操作して、PVモジュール120Aを架台システム160Aに設置するために正しい角度にしている。
図3Cに示される位置から、ロボットアーム230は、PVモジュール120Aを架台システム160AのPVモジュール120Bの隣に位置付けるために様々な関節を伸ばしており、この場合において、技術者は、PVモジュール120Aを架台システム160Aに手作業で固定することができる。代替的な例では、AWP210(又は別の車両)は、追加的なロボットマニピュレータを含み得る。該ロボットマニピュレータは、PVモジュールを、それがロボットアーム230によって所定の位置に保持されている間に固定するように構成される。
【0038】
図4は、各種の実施形態による、太陽光発電プラントにPVモジュールを敷き詰める手法400を図解するフローチャートである。この例では、手法400は、PVモジュール設置システムによって行われる動作、例えばS410においてAWPを位置決めすること、420においてPVモジュールを搬送すること、430においてPVモジュールをピックアップすること、及び440においてPVモジュールを配置することを含み得る。システムは、関連及び/又は支援する動作450を行う認識システムも含むことができ、この動作は、451においてセンサデータを受信することと、452において標的物体を識別することと、453において標的物体の特徴を抽出することと、454において場所を特定することと、455において向きを特定することとを含み得る。幾つかの例において、標的物体は、PVモジュール、架台システム及び架台システム上の設置場所を含み得る。
【0039】
この例において、手法400は、410において、AWP210が、1つ又は複数の架台システムに隣接する位置に移動することから開始し得る。
図1に示されるように、AWP110は、複数の行のPVモジュールラック間に位置決めされ得る。前述のように、AWPは、リニアスライド及びロボットマニピュレータと共に、隣接する複数の架台システム上にPVモジュールを敷き詰めることができる。手法400は、動作410に関わる各種の任意選択的な追加の動作を含むことができる。例えば、動作410は、411においてAWPがGPS位置データを受信して、所定の位置への移動を支援することを含み得る。GPSデータは、位置データを含むことができ、その後、これを中間点又は他のナビゲーションエイドと比較することができる。412において、手法400は、AWP110、210が太陽光発電プラントをナビゲートすることを含み得る。413において、AW110、210は、センサ類260を利用することができ、それによって1つ又は複数の架台システムの位置及び向きを特定する。最後に、410においてAWPを位置決めすることは、414において多関節ブーム212を位置決めすることを含み得る。幾つかの例において、410においてAWPを架台システムに隣接して位置決めすることは、認識システム(例えば、制御システム216等のコントローラ上で動作するソフトウェア)が動作450の幾つか又は全てを実行することを含み得る。例えば、AWPは、451において、センサデータ、例えばナビゲーションを支援するためのGPSデータを受信する。452において、AWPは標的オプションを識別することができ、例えばPV架台システム上の空いている位置を識別するか、又は取付のためにPVモジュールが積み込まれたADVを識別する。453において、AWPは、架台システム上の取り付け位置の構造等、構造の特徴を抽出することができる。AWPは、AWPの位置決めに関わる物体の位置及び向きも特定するために、動作454及び455を実行し得る。
【0040】
420において、手法400は、架台システム160に取り付けるためにADVがPVモジュールを搬送することに続き得る。動作420は、動作410後に行われるように図示され、論じられているが、動作の順序は、重要ではなく、PVモジュールは、AWPがPVモジュールを設置のために位置決めする前に搬送され点に留意されたい。420においてPVモジュールを搬送することは、動作421において、ADV130A等のADVが搬送トラック又は搬送先の場所からPVモジュールの1つ又は複数のパレットを受け取ることを含み得る。420においてPVモジュールを搬送することは、423においてADVが太陽光発電プラントをナビゲートすることも含み得、422においてGPS位置データを受信することを含み得る。幾つかの例において、420においてADVがPVモジュールを搬送することは、認識システム(例えば、コントローラ上で動作するソフトウェア)が動作450の幾つか又は全てを実行することを含み得る。
【0041】
430において、手法400は、ロボットマニピュレータ230がADVからPVモジュールをピックアップすることに続く。特定の例において、430においてPVモジュールをピックアップすることは、追加の任意選択的な動作を含み得、これは、例えば、431においてPVモジュールを検出すること、432において架台システムを検出すること、433においてリニアスライドを動かすこと、434においてロボットアームを操作すること、及び435においてエンドエフェクタ(EOAT)を作動させることである。431においてPVモジュールを検出することは、認識システムの動作450、例えば451においてセンサデータを受信すること、452において標的物体(例えば、PVモジュール)を識別すること、453においてPVモジュールの特徴を抽出すること、454においてPVモジュールの位置を特定すること及び455においてPVモジュールの向きを特定することを含み得る。前述のように、これらの認識システムの動作450は、様々なセンサ及びカメラから受信した2D及び3Dデータを解析することを含む。
【0042】
440において、手法400は、ロボットマニピュレータ230がPVモジュールを架台システム上の取付位置に配置することで終了し得る。PVモジュールを配置することは、441においてリニアスライドを動かすこと、442においてPVモジュールを位置決めすること及び443においてPVモジュールを架台システム上に固定することを含み得る。441においてリニアスライド220等のリニアスライドを動かすことにより、ロボットマニピュレータ230が移動してリーチがさらに広がり、それにより、システムは、AWP210を移動させることなく、複数の行のPVモジュール架台に敷き詰めるか、PVモジュールを縦置き若しくは横置きの向きで配置するか、又は複数のPVモジュール架台システムに敷き詰めることが可能となる。422においてPVモジュールを位置付けることは、認識システムの動作450の幾つかを実行することを含み得る。例えば、PVモジュールを位置決めすることは、センサデータを受信すること(451)、取付場所等の標的物体を識別すること(452)、取付場所の特徴を抽出して、PVモジュールを配置する精密な場所を特定すること(453)並びに取付場所及び/又は架台システムのコンポーネントの場所及び向きを特定すること(それぞれ454、455)を含み得る。最後に、ロボットマニピュレータ230は、架台システム上のPVモジュールの位置決め及び架台システム上の取付場所へのPVモジュールの固定(443)の両方に専用のEOAT240を利用することができる。代替的に、別々のロボットアーム又はオペレータは、PVモジュールを取付場所に固定する動作443を実行することができる。
【0043】
手法400に関して論じた動作は、太陽光発電プラント全体にPVモジュールを敷き詰めるのに必要なだけ繰り返すことができる。前述のように、動作は、特定の順序で論じられているが、動作の順序は、重要ではなく、動作は、何れの論理的順序でも実行され得、例えばADVによるPVモジュールの搬送は、AWPの位置決め前又は後に可能である。
【0044】
図5は、機械可読媒体(例えば、機械可読記憶媒体)から命令を読み出して、本明細書で説明する方法論(手法)の何れかの1つ又は複数を実行することのできる幾つかの例示的な実施形態によるマシン500(例えば、コンピューティング装置)のコンポーネントを図示するブロック図である。マシン500は、制御システム216、232又は250等、本明細書で説明する各種の制御システムの何れかを実装するためにも使用され得る。他の例では、論じられた制御システムの幾つかは、特定の制御システムに必要な特定の機能を実行するように設計されたカスタム回路を使用して実装することもできる。具体的には、
図5は、コンピュータシステムの例示的な形態のマシン500の概略図を示し、ここで、マシン500に本明細書で説明する方法論の何れか1つ又は複数を実行させるための命令516(例えば、ソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、アプリ又は他の実行可能なコード)が実行され得る。例えば、命令は、マシンに
図4のフロー図を実行させ得る。追加的又は代替的に、これらの命令は、制御システム216、232を含むシステム200の態様を、システムコントローラ250の態様と同様に実行する。命令は、AWP110及びADV130に帰属するか又はそこで動作すると論じられる機能も実行する。命令は、説明され、図示されている機能を説明された方法で実行するように、汎用のプログラムされていないマシンをプログラムされた特定のマシンに変換させる。代替的な実施形態では、マシン500は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、又は他のマシンに接続(例えば、ネットワーク接続)され得る。ネットワーク型構成では、マシン500は、サーバ-クライアントネットワーク環境のサーバマシン又はクライアントマシン若しくはピアツーピア(すなわち分散型)ネットワーク環境のピアマシンとして動作し得る。マシン500は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC:personal computer)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、セットトップボックス(STB:set-top box)、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、エンターテインメントメディアシステム、携帯電話、スマートフォン、モバイル装置、ウェアラブル装置(例えば、スマートウォッチ)、スマートホーム装置(例えば、スマート家電)、他のスマート装置、ウェブ機器、ネットワークルータ、ネットワークスイッチ、ネットワークブリッジ又はマシン500がとるべき行動を指定する命令516を逐次的又は他に実行し得るあらゆるマシンを含み得るが、これらに限定されない。さらに、1つのマシン500のみが図示されているが、「マシン」という用語は、個別に又は共同で命令516を実行して、本明細書で説明する方法論の何れか1つ又は複数を実行するマシン500の集合も含むと解釈されるものとする。
【0045】
マシン500は、プロセッサ510、メモリ530及びI/Oコンポーネント550を含み得、これらは、例えば、バス502を介して相互に通信するように構成され得る。ある例示的な実施形態において、プロセッサ510(例えば、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)、縮小命令セットコンピューティング(RISC:Reduced Instruction Set Computing)プロセッサ、複雑命令セットコンピューティング(CISC:Complex Instruction Set Computing)プロセッサ、グラフィック処理ユニット(GPU:Graphics Processing Unit)、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、特定用途集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、高周波数集積回路(RFIC:Radio-Frequency Integrated Circuit)、他のプロセッサ又はそれらのあらゆる適当な組合せ)は、例えば、命令516を実行し得るプロセッサ512及びプロセッサ514を含み得る。「プロセッサ」という用語は、同時に命令を実行し得る2つ以上の独立したプロセッサを含み得るマルチコアプロセッサ(「コア」と呼ばれることもある)を含むものとする。
図5は、複数のプロセッサを示すが、マシン500は、1つのコアを有する単独のプロセッサ、複数のコアを持つ単独のプロセッサ(例えば、マルチコアプロセス)、単独のコアを有する複数のプロセッサ、複数のコアを有する複数のプロセッサ又はこれらのあらゆる組合せを含み得る。
【0046】
メモリ/ストレージ530は、メインメモリ又は他のメモリストレージ等のメモリ532と、ストレージユニット536とを含み得、その両方とも例えばバス502を介してプロセッサ510にアクセスすることができる。ストレージユニット536とメモリ532とは、本明細書に記載の方法論又は機能の何れかの1つ又は複数を実施する命令516を記憶する。命令516は、マシン500によるその実行中、全て又は一部がメモリ532内、ストレージユニット536内、プロセッサ510の少なくとも1つ内(例えば、プロセッサのキャッシュメモリ内)又はそれらの何れかの適当な組合せ内にもあり得る。従って、メモリ532、スタティックメモリ534、ストレージユニット536及びプロセッサ510のメモリは、機械可読媒体538等の機械可読媒体の例である。
【0047】
本明細書中で使用される限り、「機械可読媒体」とは、命令及びデータを一時的又は永久的に記憶することのできる装置を意味し、これには、ランダムアクセスメモリ(RAM:random-access memory)、リードオンリメモリ(ROM:read-only memory)、バッファメモリ、フラッシュメモリ、光媒体、磁気媒体、キャッシュメモリ、他の種類のストレージ(例えば、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory))及び/又はそれらのあらゆる適当な組合せを含むが、これらに限定されない。「機械可読媒体」という用語は、命令516を記憶することのできる単独の媒体又は複数の媒体(例えば、中央集中型若しくは分散型データベース又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むと理解すべきである。「機械可読媒体」という用語は、マシン(例えば、マシン500)によって実行される命令(例えば、命令516)を記憶することもでき、命令が、マシン500の1つ又は複数のプロセッサ(例えば、プロセッサ510)によって実行されると、マシン500において、本明細書に記載の方法論の何れかの1つ又は複数を実行させるようなあらゆる媒体又は複数の媒体の組合せを含むとも解釈されるものとする。従って、「機械可読媒体」とは、単独のストレージ装置又は装置及び複数の記憶装置又は装置を含む「クラウドベースの」ストレージシステム又はストレージネットワークも指す。本開示の解釈において、「機械可読媒体」という用語は、信号自体を含まない。
【0048】
I/Oコンポーネント550は、入力の受信、出力の提供、出力の生成、情報の伝送、情報の交換、測定値の捕捉等のための様々なコンポーネントを含み得る。特定のマシンに含められる具体的なI/Oコンポーネント550は、マシンの種類によって決まる。例えば、モバイルフォン等のポータブルマシンは、タッチ式入力装置又は他のこのような入力機構を含む可能性が高い一方、ヘッドレスサーバマシンは、このようなタッチ式入力装置を含まない可能性がある。I/Oコンポーネント550は、
図5に示されていない他の多くのコンポーネントを含み得ることが理解されるであろう。I/Oコンポーネント550は、以下の議論を簡単にするために機能性によってのみ分類され、このグループ分けは、決して限定的なものではない。各種の例示的な実施形態において、I/Oコンポーネント550は、出力コンポーネント552及び入力コンポーネント554を含み得る。出力コンポーネント552は、視覚コンポーネント(例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP:plasma display panel)、発光ダイオード(LED:light emitting diode)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、プロジェクタ又は陰極管(CRT:cathode ray tube)等のディスプレイ)、聴覚コンポーネント(例えば、スピーカ)、触覚コンポーネント(例えば、振動モータ、抵抗機構)、他の信号発生器等を含み得る。入力コンポーネント554は、英数字入力コンポーネント(例えば、キーボード、英数字入力を受信するように構成されたタッチスクリーン、光学キーボード又は他の英数字入力コンポーネント)、ポイントベースの入力コンポーネント(例えば、マウス、タッチパッド、トラックボール、ジョイスティック、運動センサ又は他のポインティング器具)、感触入力コンポーネント(例えば、物理的ボタン、タッチ若しくはタッチジェスチャの位置及び/若しくは力を提供するタッチスクリーン又は他の触覚入力コンポーネント)、音声入力コンポーネント(例えば、マイクロフォン)等を含み得る。
【0049】
他の例示的実施形態において、I/Oコンポーネント550は、バイオメトリックコンポーネント556、運動コンポーネント558、環境コンポーネント560又は位置コンポーネント562及び他の様々なコンポーネント群を含み得る。特定の例において、I/Oコンポーネントは、前述のセンサ類260を含む。ある例では、バイオメトリックコンポーネント556は、表情を検出し(例えば、手の表情、顔の表情、声の表情、体のジェスチャ又はアイトラッキング)、生体信号(例えば、血圧、心拍数、体温、発汗又は脳波)を測定し、人物を認識する(例えば、音声認識、網膜認識、顔認識、指紋認識又は脳波図に基づく認識)等のコンポーネントを含み得る。運動コンポーネント558は、加速度センサコンポーネント(例えば、加速度計)、重力センサコンポーネント、回転センサコンポーネント(例えば、ジャイロスコープ)等を含み得る。環境コンポーネント560は、例えば、照明センサコンポーネント(例えば、光度計)、温度センサコンポーネント(例えば、気温を検出する1つ又は複数の温度計)、湿度センサコンポーネント、圧力センサコンポーネント(例えば、気圧計)、音声センサコンポーネント(例えば、背景ノイズを検出する1つ又は複数のマイクロフォン)、近接センサコンポーネント(例えば、付近の物体を検出する赤外線センサ)、ガスセンサ(例えば、安全のために有害ガスの濃度を測定するか又は大気中の汚染物質を測定するガス検出センサ)又は周囲の物理的環境に対応する指標、測定値若しくは信号を提供し得る他のコンポーネントを含み得る。位置コンポーネント562は、位置センサコンポーネント(例えば、全地球測位システム(GPS)の受信器コンポーネント)、高度センサコンポーネント(例えば、光度計又はそれから高度を導出し得る気圧を検出する気圧計)、方位センサコンポーネント(例えば、磁力計)等を含み得る。本明細書で説明する様々なI/Oコンポーネント550の全てを前述のシステム100又は200に組み込むことができ、これらの様々なI/Oコンポーネントから出力されるデータを制御システム216、232又はシステムコントローラ250内で使用することができる。
【0050】
通信は、各種の技術を使用して実装され得る。I/Oコンポーネント550は、マシン500を、それぞれカプリング582及びカプリング572を介してネットワーク580又は装置570に接続するように動作可能な通信コンポーネント564を含み得る。例えば、通信コンポーネント564は、ネットワークインタフェースコンポーネント又はネットワーク580とのインタフェースに適した他の装置を含み得る。別の例では、通信コンポーネント564は、ワイヤード通信コンポーネント、ワイヤレス通信コンポーネント、セルラ通信コンポーネント、近距離通信(NFC:Near Field Communication)コンポーネント、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)コンポーネント(例えば、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)ローエナジー(Low Energy))、Wi-Fi(登録商標)コンポーネント及び他のモダリティを介した通信を提供する他の通信コンポーネントを含み得る。装置570は、他のマシン又は様々な周辺装置(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)を介して接続される周辺装置)の何れかであり得る。
【0051】
さらに、通信コンポーネント564は、識別子を検出し得るか、又は識別子を検出するように動作可能なコンポーネントを含み得る。例えば、通信コンポーネント564は、高周波数識別(RFID:Radio Frequency Identification)タグリーダコンポーネント、NFCスマートタグ検出コンポーネント、光検出器コンポーネント(例えば、統一商品コード(UPC:Universal Product Code)バーコード等の1次元バーコード、クイックレスポンス(QR:Quick Response)コード、アズテック(Aztec)コード、データマトリクス(Data Matrix)、データグリフ(Dataglyph)、マキシコード(MaxiCode)、PDF417、ウルトラコード(Ultra Code)、UCC RSS-2Dバーコード及び他の光コード)又は音声検出コンポーネント(例えば、タグ付き音声信号を識別するためのマイクロフォン)を含み得る。加えて、様々な情報が通信コンポーネント564を介して導き出され得、これは、例えば、インターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)ジオロケーションを介した位置、Wi-Fi(商標)信号の三角測量に介した位置、特定の位置を示し得るNFCビーコン信号の検出を介した位置等である。
【0052】
伝送媒体
各種の例示的な実施形態において、ネットワーク580の1つ又は複数の部分は、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想私設ネットワーク(VPN:virtual private network)、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)、無線LAN(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN:wide area network)、無線WAN(WWAN:wireless WWN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN:wide area network)、インタネット、インタネットの一部、公衆電話交換網(PSTN:Public Switched Telephone Network)の一部、単純従来型電話サービス(POTS:plain old telephone service)ネットワーク、携帯電話ネットワーク、ワイヤレスネットワーク、Wi-Fi(商標)ネットワーク、他の種類のネットワーク又は2つ以上のこのようなネットワークの組合せであり得る。例えば、ネットワーク580又はネットワーク580の一部は、ワイヤレス又はセルラネットワークを含み得、カプリング582は、符号分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)接続、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM:Global System for Mobile)通信接続又は他の種類のセルラ又は無線カプリングを含み得る。この例において、カプリング582は、様々なデータ伝送テクノロジ、例えばシングルキャリアラジオトランスミッションテクノロジ(1×RTT:Single Carrier Radio Transmission Technology)、エボリューションデータオプティマイズド(EVDO:Evolution-Data Optimized)テクノロジ、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)テクノロジ、GSMエボリューションのための拡張データレート(EDGE:Enhanced Data rates for GSM Evolution)テクノロジ、3Gを含む第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP:third Generation Partnership Project)、第4世代無線(4G)ネットワーク、第5世代無線(5G)ネットワーク、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)規格、各種の標準化組織によって定義される他の規格、他の長距離プロトコル又は他のデータ伝送テクノロジの何れも実装し得る。
【0053】
命令516は、ネットワーク580上において、伝送媒体を使用して、ネットワークインタフェース装置(例えば、通信コンポーネント564に含まれるネットワークインタフェースコンポーネント)を介して、多数のよく知られた伝送プロトコル(例えば、ハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP:hypertext transfer protocol))の何れか1つを利用して送信又は受信され得る。同様に、命令516は、装置570とのカプリング572(例えば、ピアツーピアカプリング)を介して、伝送媒体を使用して送信又は受信され得る。「伝送媒体」という用語は、マシン500によって実行される命令516を記憶、符号化又は担持することができる何れの無形媒体も含むと解釈されるものとし、デジタル若しくはアナログ通信信号又はこのようなソフトウェアの通信を容易にする他の無形媒体を含む。
【0054】
追記
本明細書全体を通して、複数のインスタンスは、1つのインスタンスとして説明されているコンポーネント、動作又は構造を実装し得る。1つ又は複数の方法の個別の動作は、別の動作として図示され、記載されているが、個別の動作の1つ又は複数は、同時に行われ得、動作が図示されている順序で行われることを要求するものではない。例示的構成内で別のコンポーネントとして示されている構造及び機能は、複合的な構造又はコンポーネントとしても実装され得る。同様に、1つのコンポーネントとして提示されている構造及び機能は、別のコンポーネントとしても実装され得る。これら及び他の変形形態、改良形態、追加形態及び改善形態は、本明細書の主題の範囲に含まれる。
【0055】
本発明の主題の概要は、具体的な例示的実施形態に関して説明されているが、提示された開示の実施形態のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対する様々な改良形態及び変更形態がなされ得る。本発明の主題のこのような実施形態は、本明細書中で個別に又はまとめて「本発明」という用語で示され得るが、これは、便宜のためにすぎず、実際には、複数が開示されている場合でも、本発明の範囲を自発的に何れの単独の開示又は発明的概念にも限定することを意図されない。
【0056】
本明細書に記載の実施形態は、開示されている教示を当業者が実施できるようにするのに十分に詳細に説明されている。他の実施形態も使用され、そこから派生し得、それにより、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的及び論理的置換形態又は変更形態がなされ得る。従って、本開示は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、各種の実施形態の範囲は、開示された主題に対して法的に認められる均等物の全範囲を含む。
【0057】
本明細書で使用される限り、「又は」という用語は、包含的又は排他的意味の何れにも解釈され得る。さらに、複数のインスタンスは、本明細書において単独のインスタンスとして記載されているリソース、動作又は構造についても提供され得る。追加的に、様々なリソース、動作、モジュール、エンジン及びデータストア間の境界は、幾分任意であり、特定の動作は、具体的な例示的構成に関して示されている。機能の他の割当も想定され、本開示の各種の実施形態の範囲に含まれ得る。一般に、例示的な構成内で別のリソースとして提示されている構造及び機能は、複合的な構造又はリソースとしても実装され得る。同様に、単独のリソースとして提示されている構造及び機能は、別々のリソースとしても実装され得る。これら及び他の変形形態、改良形態、追加形態及び改善形態も、付属の特許請求の範囲によって表される本開示の実施形態の範囲内に含まれる。本明細書及び図面は、従って、限定的な意味ではなく、例示的とみなされるものとする。
【0058】
これらの非限定的な例の各々は、個別に成り立ち得るか、又は他の例の1つ若しくは複数との様々な順列若しくは組合せで組み合わされ得る。
例1は、太陽光発電プラントにPVモジュールを敷き詰めるように構成されたPVモジュール設置システムである。PVモジュール設置システムは、1つの自律作業車両(AWV)と、複数の自律搬送車両(ADV)とを含むことができる。自律作業車両(AWV)は、PVモジュールを架台システムに設置するように構成され得る。複数の自律搬送車両(ADV)は、PVモジュール及び電源をAWVに搬送することができる。
【0059】
例2において、例1の主題は、複数のADVの各ADVが、AWVが各ADVによって搬送されたパネルを設置している間、AWVとドッキングすることを含む。
例3において、例1及び2の主題は、AWVとドッキングすると、複数のADVの各ADVが電力をAWVに転送して、AWVを動作させるバッテリを再充電することを含む。
【0060】
例4において、例1~3の何れか1つの主題は、AWVが、PVモジュールを操作するためのロボットアームを含むことを含む。
例5において、例1~4の何れか1つの主題は、AWVが、架台システムにPVモジュールを固定するためのアームエンドツールを含む二次的なロボットアームを含むことを含む。
【0061】
例6において、例1~5の何れか1つの主題は、アームエンドツールが、PVモジュールを架台システムに固定するために使用される機器を含むことを含む。幾つかの例において、この機器は、トルク付与装置である。
【0062】
例7において、例1~6の何れか1つの主題は、複数のADVの各ADVが、各ADVがAWVとドッキングされている間、PVモジュール設置のための電力をAWVに提供するための専用の内蔵バッテリバンクを含むことを含む。
【0063】
例8は、高所作業プラットフォーム(AWP)と、リニアスライドと、ロボットアームとを含むPVモジュール設置システムである。AWPは、多関節ブームを含むことができ、AWPは、オフロードの地面を移動するように構成され得る。リニアスライドは、多関節ブームの自由端に結合され得る。ロボットアームは、リニアスライドに沿ったスライドの移動を通してロボットアームの水平リーチを増大させるためにリニアスライドのスライドに結合され得、ロボットアームは、PVモジュールをピックアップするように構成されたアームエンドツールを含むことができる。
【0064】
例9において、例8の主題は、AWPが、AWPの本体に独立して結合された4つの車輪を有することを含む。
例10において、例8又は9の何れか1つの主題は、AWPが、太陽光発電プラントのPVモジュール架台システム内でAWPを自律的に動作させるように構成された制御システムを有することを含む。
【0065】
例11において、例8~10の何れか1つの主題は、制御システムが、AWPの自律動作を支援するために、一連のセンサからの入力を受信し得ることを含む。
例12において、例8~11の何れか1つの主題は、一連のセンサが少なくとも位置センサとカメラを含むことを含む。
【0066】
例13において、例8~12の何れか1つの主題は、AWPが、多関節ブームの自由端に取り付けられたパラレルリフト機構を有することができ、リニアスライドがパラレルリフト機構の自由端に結合されることを含む。
【0067】
例14において、例8~13の何れか1つの主題は、ロボットアームが6自由度のマニピュレータであることを含む。
例15において、例8~14の何れか1つの主題は、ロボットアームが、PVモジュールと、PVモジュール架台システム上の設置場所とを識別するための認識システムを有し得ることを含む。
【0068】
例16において、例8~15の何れか1つの主題は、認識システムが、2つの直交する次元のデータを提供する2次元(2D)センサと、3つの直交する次元のデータを提供する3次元センサとを有し得ることを含む。
【0069】
例17において、例8~16の何れか1つの主題は、高解像度2D光学カメラである2Dセンサを含む。
例18において、例8~17の何れか1つの主題は、少なくとも8ビットカラーの2D画像を提供する2D光学カメラを含む。
【0070】
例19において、例8~16の何れか1つの主題は、奥行きを判定する双眼鏡用に構成された一対のカメラを有する3Dセンサを含む。
例20において、例8~19の何れか1つの主題は、奥行きデータを生成するために、飛行時間センサを組み込んだカメラを使用する3Dセンサを含む。
【0071】
例21において、例8~20の何れか1つの主題は、認識システムであって、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、認識システムに、PVモジュールを識別することと、設置場所を識別することとを含む動作を実行させる命令を含むメモリ装置とを有する認識システムを含む。
【0072】
例22において、例8~21の何れか1つの主題は、2D画像又は3D画像内でPVモジュールのコーナを検出することにより、PVモジュールを識別することを含む。
例23において、例8~22の何れか1つの主題は、2D画像又は3D画像内でPVモジュールのエッジを検出することにより、PVモジュールを識別することを含む。
【0073】
例24において、例8~23の何れか1つの主題は、PVモジュール架台システムの構造的特徴の位置及び向きを検出することにより、設置場所を識別することを含む。
例25は、太陽光発電プラントに敷き詰める方法又は手法であって、高所作業プラットフォーム(AWP)を位置決めすること、複数のPVモジュールを搬送すること、PVモジュールをピックアップすること及びPVモジュールを配置すること等の動作を含む方法又は手法である。この例では、AWPは、多関節ブームを含むことができ、AWPを位置決めすることは、それを、PVモジュールを保持するように構成された架台システムに隣接するように移動させることを含む。複数のPVモジュールは、AWPに搬送される。PVモジュールを複数のPVモジュールからピックアップすることは、多関節ブームの自由端に結合されたロボットアームに取り付けられたエンドエフェクタを使用することを含む。PVモジュールを架台システム上の所定の位置に設置することは、ロボットアームを使用して行われる。例25~46において論じられる手法は、例1~24において論じられるシステムによって実行され得る。
【0074】
例26において、例25の主題は、AWPの場所を特定するためのAWP内の全地球測位センサを使用してAWPを位置決めすることを含む。
例27において、例25及び26の何れか1つの主題は、架台システムの少なくとも一部の場所又は向きを特定することによってAWPを位置決めすることを含む。
【0075】
例28において、例25~27の何れか1つの主題は、自律搬送車両(ADV)を動作させて、複数のPVモジュールを搬送場所から搬送することによって複数のPVモジュールを搬送することを含む。
【0076】
例29において、例25~28の何れか1つの主題は、搬送場所とAWPに隣接する場所との間でナビゲートするために、ADVのセンサを使用することを含む。
例30において、例25~29の何れか1つの主題は、全地球測位センサ(GPS)を使用して、太陽光発電プラントのマップ及びAWPの既知の場所に基づいてADVをナビゲートすることによってADVを動作させることを含む。
【0077】
例31において、例25~30の何れか1つの主題は、ADVによってAWPに搬送された複数のPVモジュールの上からロボットアームを位置決めするように多関節ブームを動作させることを含む。
【0078】
例32において、例25~31の何れか1つの主題は、多関節ブームの自由端に取り付けられたパラレルリフト機構を作動させて、ロボットアームを垂直に稼働することによって多関節ブームを動作させることを含む。
【0079】
例33において、例25~32の何れか1つの主題は、認識システムを使用して第1のPVモジュールを検出することにより、第1のPVモジュールをピックアップすることを含む。
【0080】
例34において、例25~33の何れか1つの主題は、第1のPVモジュールのエッジを特定することによって第1のPVモジュールを検出することを含む。
例35において、例25~34の何れか1つの主題は、第1のPVモジュールのコーナを特定することによって第1のPVモジュールを検出することを含む。
【0081】
例36において、例25~35の何れか1つの主題は、第1のPVモジュールの位置及び向きを特定することによって第1のPVモジュールを検出することを含む。
例37において、例25~36の何れか1つの主題は、認識システムを使用して、2つの直交する次元のデータを提供する2次元(2D)センサと、3つの直交する次元のデータを提供する3次元センサとを含むセンサからの情報を受信することを含む。
【0082】
例38において、例25~37の何れか1つの主題は、認識システムを使用して架台システムの少なくとも一部を検出することにより、第1のPVモジュールをピックアップすることを含む。
【0083】
例39において、例25~38の何れか1つの主題は、架台システムの一部の位置及び向きを特定することによって架台システムの一部を検出することを含む。
例40において、例25~39の何れか1つの主題は、多関節ブームの自由端に結合されたリニアスライドを使用して、ロボットアームを水平に動かすことによって第1のPVモジュールをピックアップすることを含む。
【0084】
例41において、例25~40の何れか1つの主題は、リニアスライドを使用して、ロボットアームを水平に動かすことによって第1のPVモジュールを配置することを含む。
例42において、例25~41の何れか1つの主題は、第1のPVモジュールの位置及び向きを架台システム上の取付位置に操作するために、ロボットアーム内の複数の関節を作動させることによって第1のPVモジュールを配置することを含む。
【0085】
例43において、例25~42の何れか1つの主題は、第1のPVモジュールをその位置において架台システムに固定することによって第1のPVモジュールを配置することを含む。
【0086】
例44において、例25~43の何れか1つの主題は、エンドエフェクタをPVモジュールの一部に取り付けることによって第1のPVモジュールをピックアップすることを含む。
【0087】
例45において、例25~44の何れか1つの主題は、真空カップをPVモジュールの上面に付着させることによってエンドエフェクタをPVモジュールの一部に取り付けることを含む。
【0088】
例46において、例25~45の何れか1つの主題は、エンドエフェクタを使用して、複数のPVモジュールから第2のPVモジュールをピックアップすることと、ロボットアームを使用して、第2の架台システム上の取付位置に第2のPVモジュールを配置することとを含む。
【0089】
例47において、例46の主題は、ロボットアームのリーチを拡張し、ロボットアームが第2の架台システム上の取付位置に到達することを可能にするために、リニアスライド機構を作動させることを含む。
【0090】
以上の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の又は組み込まれた図面への言及を含む。これらの実施形態は、本明細書では「例」とも呼ばれる。このような例は、図示又は説明されたもの以外の要素も含むことができる。しかしながら、本発明者らは、図示又は説明された要素のみが提供される例も想定する。さらに、本発明者らは、特定の例(又はその1つ若しくは複数の態様)或いは本明細書中で図示又は説明された他の例(又はその1つ若しくは複数の態様)に関して図示又は説明された要素のあらゆる組合せ又は順列を用いた例も想定する。
【0091】
本明細書に記載の方法の例は、少なくとも部分的に機械又はコンピュータで実装され得る。幾つかの例は、上述の例に記載の方法を実行するように電子機器を構成するように動作可能な命令で符号化されたコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体を含むことができる。このような方法の実施には、マイクロコード、アセンブリ言語コード、より高レベルの言語コード等のコードを含むことができる。このようなコードは、様々な方法を実行するためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の一部を形成し得る。さらに、ある例において、コードは、例えば、実行中又は他のタイミングで1つ又は複数の揮発性、非一時的又は不揮発性の有形コンピュータ可読媒体に有形状態で記憶され得る。これらの有形コンピュータ可読媒体の例には、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスク及びデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカード又はスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)等が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0092】
上述の説明は、例示的であり、限定的ではないものとする。例えば、前述の例(又はその1つ若しくは複数の態様)は、相互に組み合わせて使用され得る。当業者であれば、他の実施形態も上述の説明を読むことで使用することができる。また、上記の詳細な説明では、本開示を効率的に行うために各種の特徴が分類されている場合がある。これは、特許請求されていないが、開示されている特徴が何れかの請求項において必須であることを意図すると解釈すべきではない。むしろ、本発明の主題は、開示された特定の実施形態の特徴の全て未満において存在し得る。そのため、以下の特許請求の範囲は、例又は実施形態として詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別の実施形態として独立しており、このような実施形態は、様々な組合せ又は順列で相互に組み合わせることができると想定される。本発明の範囲は、付属の請求項を、そのような請求項に法的に認められる均等物の範囲全体と共に参照して特定されるべきである。
【国際調査報告】