(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-20
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
F21V 15/01 20060101AFI20230712BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230712BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230712BHJP
【FI】
F21V15/01 300
F21S2/00 663
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575860
(86)(22)【出願日】2021-05-25
(85)【翻訳文提出日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2021095633
(87)【国際公開番号】W WO2022001488
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202021250393.9
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508123423
【氏名又は名称】広東松下環境系統有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】曹 展雄
(72)【発明者】
【氏名】陳 浩舟
(72)【発明者】
【氏名】温 瑩瑩
(57)【要約】
本開示は、透光口が設けられる筐体と、前記筐体の内部に設けられる光源と、前記光源を覆うとともに、前記透光口に設けられて前記筐体をキャッピングする筐体蓋と、を備え、前記筐体蓋が、開口が設けられる外周側蓋部と、前記開口内に位置し、前記外周側蓋部と離間して透光隙間を形成させる内周側蓋部と、前記透光隙間を跨ぎ、前記外周側蓋部と前記内周側蓋部とを接続する接続リブと、を有する発光装置であって、前記接続リブが前記筐体の内部に向かって折り曲げられて透光凹部を形成する発光装置に関する。本開示は、透光隙間を跨ぐ接続リブを、筐体の内部に折り曲げられる透光凹部に設計することにより、光源からの光線が透光凹部を斜めに透過して接続リブの上方に位置する透光隙間に照射することができ、透光隙間に完全な光路を形成することを保証し、製品の美観性及び使用感を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光口が設けられる筐体と、
前記筐体の内部に設けられる光源と、
前記光源を覆うとともに、前記透光口に設けられて前記筐体をキャッピングする筐体蓋と、を備え、
前記筐体蓋が、
開口が設けられる外周側蓋部と、
前記開口内に位置し、前記外周側蓋部と離間して透光隙間を形成させる内周側蓋部と、
前記透光隙間を跨ぎ、前記外周側蓋部と前記内周側蓋部とを接続する接続リブと、を有する発光装置であって、
前記接続リブは前記筐体の内部に向かって折り曲げられて透光凹部を形成する、
ことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記透光凹部は、前記透光隙間の両側縁部からそれぞれ前記光源に向かって延在するとともに互いに対向する2つの凹部延在面と、2つの前記凹部延在面を接続し、前記光源に近接する凹部底面とを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記凹部延在面の間の距離は、前記透光隙間の幅以上である、
ことを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記光源は複数のランプビーズであり、
前記ランプビーズは前記接続リブの下方に位置し、前記接続リブとずれて設置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項5】
前記筐体蓋は支持軸をさらに有し、
前記支持軸は、前記筐体の内部に設けられ、一端が前記内周側蓋部に固定され、他端が 前記筐体蓋が前記筐体をキャッピングする状態で前記筐体に当接する、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項6】
前記筐体蓋は第1補強リブをさらに有し、
前記第1補強リブは、前記内周側蓋部の底面から前記光源に突出し、前記接続リブと前記支持軸とを接続する、
ことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記筐体蓋は第2補強リブをさらに有し、
前記第2補強リブは、前記内周側蓋部の底面から前記光源に突出し、前記第1補強リブと交差して設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示ランプの技術分野に属し、特に発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の様々な電気製品に、一般的に表示ランプが設けられる。表示ランプは製品の意匠性を高めるだけでなく、ライトの色、点滅等の方式により製品の運転状態等の情報をユーザに提示することができる。例えば中国特許CN201921131625.6に記載された環境空気品質検出装置には、
図1に示すように、表示ランプ構造が設けられる。当該表示ランプ構造は主に、筐体4と、組合せエンドキャップ5と、タッチ制御ブロック7と、呼吸ランプ8とを有する。前記組合せエンドキャップ5は前記筐体4の頂部に設けられ、前記タッチ制御ブロック7は前記組合せエンドキャップ5の外面に設けられ、前記呼吸ランプ8は前記タッチ制御ブロック7の周りに設けられる。前記呼吸ランプ8は、環状透光板及びその下方に設置された複数の光源を有する。前記複数の光源は光線を放射してその上方の環状透光板に照射し、発光表示を行う。
【発明の概要】
【0003】
しかしながら、環状透光板の材料を節約してコストを低減するために、従来技術では、通常、環状透光板とその中心にあるタッチ制御ブロック7との間に隙間を設置するとともに、タッチ制御ブロック7と組合せエンドキャップ5との間に接続部材を設置して前記タッチ制御ブロック7を支持し、さらにタッチ制御ブロック7を組合せエンドキャップ5に固定する。しかし、光源からの光線が接続部材に照射される場合、当該接続部件はその下方から放射された一部の光線を遮断し、それにより環状透光板に表示された光路が断続的で不完全となり、ユーザが視認上の不快感を有する又は製品に欠陥があると誤解するようになる。
【0004】
上記課題を解決するために、本開示は、光源からの光線が遮断されることを防止し、さらに表示された光路が断続的で不完全となることを防止できる発光装置を提供する。
【0005】
上記状況に鑑み、本開示の目的は、従来技術の不足を克服し、巧みな構造設計により、光源からの光線が接続部材に遮断されることを防止し、さらに光路の完全性を保証することができる発光装置を提供することである。
【0006】
本開示は、透光口が設けられる筐体と、前記筐体の内部に設けられる光源と、前記光源を覆うとともに、前記透光口に設けられて前記筐体をキャッピングする筐体蓋と、を備え、前記筐体蓋が、開口が設けられる外周側蓋部と、前記開口内に位置し、前記外周側蓋部と離間して透光隙間を形成させる内周側蓋部と、前記透光隙間を跨ぎ、前記外周側蓋部と前記内周側蓋部とを接続する接続リブと、を有する発光装置であって、前記接続リブが前記筐体の内部に向かって折り曲げられて透光凹部を形成する、発光装置により実現される。
【0007】
従来技術に比べて、本開示は、透光隙間を跨ぐ接続リブを、筐体の内部に折り曲げられる透光凹部に設計することにより、光源からの光線が透光凹部を斜めに透過して接続リブの上方に位置する透光隙間に照射することができ、当該箇所が照射されずに光路が欠落することを回避し、透光隙間に完全な光路を形成することを保証し、製品の美観性及び使用感を向上させる発光装置を提供している。
【0008】
さらに、前記透光凹部は、前記透光隙間の両側縁部からそれぞれ前記光源に向かって延在するとともに互いに対向する2つの凹部延在面と、2つの前記凹部延在面を接続し、前記光源に近接する凹部底面とを有する。2つの凹部延在面が凹部底面と組み合わせて透光凹部を形成することにより、光源からの光線は接続リブの上方に位置する透光隙間を斜めに照射することができ、当該箇所が照射されずに光路が欠落することを回避する。
【0009】
さらに、前記凹部延在面の間の距離は、前記透光隙間の幅以上である。2つの凹部延在面の間の距離が透光隙間の距離よりも小さい場合、光源からの光線は透光隙間を充満しにくい。したがって、2つの凹部延在面の間の距離を前記透光隙間の幅以上に設定し、透光隙間の光が飽和であることを保証し、光路が不飽和であることによりユーザが視認上の不快感を有する又は製品に欠陥があると誤解することを防止する。
【0010】
さらに、前記光源は複数のランプビーズであり、前記ランプビーズは前記接続リブの下方に位置し、前記接続リブとずれて設置される。ランプビーズを接続リブの真下に設置すると、ランプビーズからの光線はどうしても接続リブに遮断されて接続リブの上方に位置する透光隙間に照射することができない。したがって、本開示はランプビーズを前記接続リブとずらして設置する。
【0011】
さらに、前記筐体蓋は支持軸をさらに有し、前記支持軸は前記筐体の内部に設けられ、一端が前記内周側蓋部に固定され、他端が前記筐体蓋が前記筐体をキャッピングする状態で前記筐体に当接する。支持軸は内周側蓋部を支持するためのものであり、内周側蓋部の圧力を受ける時の落下又は抜け出しをさらに防止する。
【0012】
さらに、前記筐体蓋は第1補強リブをさらに有し、前記第1補強リブは、前記内周側蓋部の底面から前記光源に突出し、前記接続リブと前記支持軸とを接続する。第1補強リブは内周側蓋部の強度をさらに補強し、内周側蓋部の圧力を受ける時の損傷を防止できる。
【0013】
さらに、前記筐体蓋は第2補強リブをさらに有し、前記第2補強リブは、前記内周側蓋部の底面から前記光源に突出し、前記第1補強リブと交差して設けられる。第2補強リブは第1補強リブと共に内周側蓋部の強度を補強し、内周側蓋部の圧力を受ける時の損傷を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は従来技術に係る表示ランプの構成図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例に係る発光装置の全体構成図である。
【
図3】
図3は本開示の実施例に係る発光装置の部分構成の分解図である。
【
図5】
図5は本開示の実施例に係る筐体蓋の上面構成図である。
【
図6】
図6は本開示の実施例に係る筐体蓋の底部構成図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例に係る筐体蓋の底面構成図である。
【
図9】
図9は本開示の実施例に係る遮蔽部の構成図である。
【
図10】
図10は本開示の実施例に係る発光装置の動作原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
より良好に理解して実施するために、以下、図面を参照しながら本開示を詳細に説明する。
【0016】
本開示に記載の発光装置は具体的には発光表示機能を有するイオン放出器に適用することができ、同時に、発光表示機能を有する空気清浄機、空気消毒装置、車載用空気清浄機、空気調和装置、又は発光表示機能を有する他の分野の装置にも適用することができる。本実施例は本開示の発光装置をイオン放出器に応用し、発光装置を有するイオン放出器を具体的な実施形態として本開示を説明する。
【0017】
なお、イオン放出器は携帯可能な空気処理装置であり、水イオンを生成して装置外部に放出することにより、装置外部の空気に対して異臭除去、除菌、湿度増加等の処理を効果的に行う。また、イオン放出器が動作する時に、その動作状態(例えば電量の残量、エラー報告など)の情報をユーザに表示し、かつ美観性を向上させるために、イオン放出器に光輝度、光色相又は光点滅周波数などの機能を変換できる発光構造が設けられる。
【0018】
本開示による発光装置は、
図2、
図3及び
図4に示すように、筐体10と、筐体蓋20と、遮蔽部40とを備える。
【0019】
具体的には、筐体10はイオン放出器のハウジングを形成し、かつ柱状となり、その横断面積が上から下へ徐々に減少する。筐体10には、筐体底面11と、筐体側面12と、透光口13と、光源載置部14とが設けられる。
【0020】
筐体底面11は柱状ハウジングの底面である。筐体底面11は通常、垂直下方に面し、該イオン放出器を安定的に置くための平面である。筐体底面11には、筐体10内部の不要な水分を排出するための排水孔(図示せず)がさらに設けられる。
【0021】
筐体側面12は柱状ハウジングを形成する湾曲円周側面である。筐体側面12には、イオン放出器外部の空気を筐体内部に入らせるための空気吸入口(図示せず)が設けられる。筐体側面12の一端は筐体底面11に接続されるとともに、筐体底面11と組み合わせて半包囲構造を形成し、筐体側面12の他端は開口、即ち下記の透光口13を形成する。
【0022】
透光口13は筐体側面12の頂部の開口であり、筐体10内部からの光線を筐体10外部に伝達するためのものである。透光口13は柱状ハウジングの頂端に位置し、通常、垂直上方に向く開口である。
【0023】
光源載置部14は筐体10の内部空間に設置されるとともに、透光口13に面する平面構造である。光源載置部14には光源15が設けられる。
【0024】
光源15は、イオン放出器の発光機能を提供し、光源載置部14に設置され、かつ透光口13の下方に位置する。本実施例において、光源は垂直上方に向けて発光する。即ち、光源15からの光線は透光口13を通過した後に、筐体10の外部に放射される。本実施例において、光源15は3つのLED発光ダイオードランプビーズ(以下、ランプビーズと略称する)である。3つのランプビーズは光源載置部14に水平に設置されるとともに、環状に配列される。光源15は、他の数のランプビーズまたは他の照明物品であってもよい。
【0025】
さらに、
図4~
図8を参照して筐体蓋20を説明する。
【0026】
図4及び
図5を参照する。筐体蓋20は着脱可能に透光口13をキャッピングする蓋である。筐体蓋20は円形状となり、キャッピング状態において透光口13を完全に覆う。筐体蓋20には、外周側蓋部21、内周側蓋部22、透光隙間23、接続リブ24、通気板25、キャッピング部材26、ボタン27、ボタン接続リブ28、支持軸29、第1補強リブ30及び第2補強リブ31が設けられる。
【0027】
外周側蓋部21は、透光口13内に設けられ、光源からの光線の一部を遮断するためのものである。外周側蓋部21は円環状であるのが好ましい。外周側蓋部21には、ネジが挿入して筐体蓋20を筐体10に固定するためのネジ孔(本実施例では2つ)が設けられる。ここで、外周側蓋部21の光源方向を向く面を外周側蓋部21の底面として定義する。
【0028】
内周側蓋部22は、透光口13内に設けられ、外周側蓋部21に囲まれた部分の内部に位置するとともに、筐体蓋20の中心に位置し、光源からの光線の一部を遮断するためのものである。内周側蓋部22は、部分的に欠損した円形状とされる。内周側蓋部22は、外周側蓋部21と同一平面上にある。ここで、内周側蓋部22の光源方向を向く面を内周側蓋部22の底面として定義する。
【0029】
透光隙間23は、外周側蓋部21と内周側蓋部22とが互いに間隔を空けて形成されるものである。透光隙間23は略円環状となり、光源15からの光線を通過させて筐体10の外部に発散させるためのものである。
【0030】
図5及び
図6を参照する。接続リブ24は、前記透光隙間23を跨ぎ、接続内周側蓋部22と外周側蓋部21とを接続するための接続構造であるとともに、内周側蓋部22を支持するための構造である。接続リブ24は本実施例において2つ設けられる。具体的には、接続リブ24は、内周側蓋部22及び外周側蓋部21の下方に設けられ、一端が前記内周側蓋部22の底面に接続され、他端が外周側蓋部21の底面に接続される。下方からの光線の遮断を回避する観点から、接続リブ24は、透光隙間23での投影が小さいほど好ましいように設置される。接続リブ24は光源15の垂直真上に設置されず、即ち光源15とずれて設置される。接続リブ24には透光凹部が設けられる。さらに、
図7を参照して透光凹部を説明する。透光凹部は、接続リブ24が筐体内部に向かって折り曲げられて形成された凹部中空空間である。透光凹部には凹部延在面241と凹部底面242とが設けられる。
【0031】
凹部延在面241は、透光隙間23の両側、即ち内周側蓋部22の外側縁部及び外周側蓋部21の内側縁部からそれぞれ下方に延在する面である。いずれの透光凹部にも2つの凹部延在面241が設けられる。かつ2つの凹部延在面241は対向して設置される。2つの凹部延在面241の間の距離は透光隙間23の幅以上に設定される。なお、ここでいう「等しい」は必ずしも完全に等しいことを意味するものではなく、製品の製造技術等の要因を考えると、誤差許容範囲内の僅かな増減があってもよい。また、凹部延在面241の垂直方向における長さは大きいほど好ましい。凹部延在面241は弧面や、複数の平面または弧面を組み合わせた面であってもよい。また、凹部延在面241は内周側蓋部22の底面及び外周側蓋部21の底面から延出して設けられてもよい。
【0032】
凹部底面242は、2つの凹部延在面241の光源15に近い側の端部が互いに接続された平面である。凹部底面242の面積は透光隙間23の幅以上であることが好ましい。凹部底面242は弧面や、複数の平面または弧面を組み合わせた面であってもよい。凹部底面242は、2つの凹部延在面241と共に透光凹部を形成する。
【0033】
図4、
図5及び
図6に戻り、筐体蓋20の他の部材を引続き説明する。通気板25は、外周側蓋部21を囲むように設けられるとともに、筐体蓋20の最も外側に位置する。通気板25には複数の空気排出口が設けられる。空気排出口は帯状となり、グリッド環状構造を構成するように配列され、筐体10内部の空気にイオンを混合させた後に筐体10の外部に排出するためのものである。
【0034】
キャッピング部材26は、筐体蓋20の最も外周側に位置し、筐体蓋20のキャッピングを実現して当該筐体蓋20を筐体10に固定するための部品である。本実施例において、キャッピング部材26はフック状の係合構造である。また、キャッピング部材26は螺旋模様等の固定機能を実現できる構造であってもよい。
【0035】
ボタン27は外周側蓋部21と内周側蓋部22との間に位置し、ユーザが押圧することによりイオン放出器に対する制御機能を実現するためのものである。当該制御機能は、装置の起動、装置の停止等を含む。本実施例において、ボタン27はその下方のタッチ式キースイッチと組み合わせてイオン放出器のスイッチ機能を構成する。即ち操作力を満たす条件でスイッチ操作方向(垂直下方)に加圧すると、スイッチ機能をオンにし、圧力が解除されると、スイッチをオフにする。
【0036】
ボタン接続リブ28は、ボタンと内周側蓋部22及び/又は外周側蓋部21とを接続してボタンを内周側蓋部22に固定するためのものである。また、ボタン接続リブ28の靭性変形により、ボタンが押される時の位置の変化及び復帰を実現させる。したがって、ボタン接続リブ28の材質は靭性を有することが好ましい。本開示の実施例において、ボタン接続リブ28は2つ設けられる。そのうちの一つのボタン接続リブ28の一端は内周側蓋部22の縁部に接続され、他端はボタン27に接続される。もう一つのボタン接続リブ28の一端は外周側蓋部21の縁部に接続され、他端はボタン27に接続される。
【0037】
支持軸29は内周側蓋部22を支持するためのものであり、内周側蓋部22の底面から光源15方向に延びる柱状構造である。即ち、支持軸29は、一端が内周側蓋部22の底面に設けられ、他端が筐体蓋20のキャッピング状態において光源載置部14と接触しかつ互いに当接し、支持作用を果たす。好ましくは、支持軸29は内周側蓋部22の円心位置に設置される。
【0038】
図6及び
図7を参照する。第1補強リブ30は内周側蓋部22の底面から光源15方向に突出するリブであり、その両端がそれぞれ支持軸29と接続リブ24に接続される。本実施例において、第1補強リブ30の数は2つである。好ましくは、第1補強リブ30は支持軸29に近づくに従がって徐々に下方に拡大する形状である。即ち第1補強リブ30の支持軸29に近い端部の垂直方向の延在長さは、接続リブ24に近い端部の垂直方向の延在長さよりも大きい。本開示の実施例において、第1補強リブ30と接続リブ24は一体成形で設けられる。
【0039】
第2補強リブ31は内周側蓋部22の底面から光源方向に突出するリブであり、その両端がそれぞれ第1補強リブ30と内周側蓋部22の縁部に接続される。即ち第2補強リブ31は、第1補強リブ300と交差して設けられる。
【0040】
さらに、
図9及び
図4を参照して遮蔽部40を説明する。
【0041】
遮蔽部40は、筐体蓋20の上方に位置し、筐体蓋20の一部を遮蔽するためのものであり、ユーザが外周側蓋部21、内周側蓋部22、ボタン27等の内部部品を直接見えることを防止して製品の美観性を向上させる。また、遮蔽部40は光路の形成を表示するためのものである。本実施例において、遮蔽部40は円形のステッカーであり、その直径の大きさが外周側蓋部21の外周直径に等しい。即ち遮蔽部40はちょうど外周側蓋部21及び外周側蓋部21に囲まれた全ての部材を完全に覆う。遮蔽部40は、遮蔽機能を実現可能な板状構造部品等であってもよい。通常、遮蔽部40には、ボタン位置に対応する図示及び装置品番、ブランド標識、装飾図形等のパターンが印刷される。遮蔽部40には透光バー41が設けられる。
【0042】
透光バー41は遮蔽部40における筐体蓋20の透光隙間23に対応する位置に設置され、光透過可能な材質である。透光バー41は円環状に設けられ、透過した光線を円環状の光路表示に形成させる。筐体蓋20に垂直な平面視において、光源は円環状の透光バー41に囲まれた部分の内部に位置する。本開示の実施例において、透光バー41は、ステッカーと一体に設けられた円環状の光透過可能な材質である。なお、透光バー41を隙間にしてもよい。
【0043】
以上、本開示の実施例の発光装置の構造に関する説明である。以下、
図10及び
図3を参照して本開示の実施例の発光装置の光路形成の原理を説明する。
【0044】
筐体10の内部に位置する光源15(即ち3つのランプビーズ)は、電源が入ると光線を放射する。光線は光源15から周囲に発散して筐体蓋20に照射する。この時、筐体蓋20の外周側蓋部21及び内周側蓋部22が光線を遮断するため、光線は通過できなくなる。同時に、外周側蓋部21と内周側蓋部22との間に透光隙間23が設置されるため、光線は当該透光隙間23を通過することができる。また、外周側蓋部21と内周側蓋部22との間にさらにボタン27とボタン接続リブ28とが設けられるため、光線もそれらの間の隙間を通過する。上記状況に対して、筐体蓋20の上方に遮蔽部40(即ちステッカー)を設置することは、筐体蓋20に完全な円環状の光路を形成するためである。具体的には、遮蔽部40は透光隙間23の形状に応じて、透光隙間23に対応する位置に透光作用を有する透光バー41が設けられる。当該透光バー41以外の遮蔽部40の部分は不透光材質である。したがって、上記ボタン27とボタン接続リブ28の近傍から通過した光線は遮蔽部40の不透光材質に遮断され、イオン放出器の外部に放射することができない。換言すれば、発光装置の外部に放射できる光線は遮蔽部40の透光バー41を通過する光線のみである。当該光線は最終的に遮蔽部40に環状の光路表示を形成する。
【0045】
次に、
図10を参照して本開示の実施例の発光装置の関連構造の作用及び効果を説明する。
【0046】
接続リブ24の透光凹部は、透光隙間23で下方に折り曲げられて形成された凹部中空空間である。したがって、光源15からの光線は当該凹部中空空間を斜めに通過して透光凹部の上方の遮蔽部40の透明材質(Cに示された光線経路)に照射できる。したがって、接続リブ24の上方が接続リブの遮断により光線に照射されないことを防止でき、環状光路に暗部(即ち光路欠落)が現れることを防止し、ユーザが視認上の不快感を有する又は製品に欠陥があると誤解することを防止する。同時に、接続リブ24は外周側蓋部21と内周側蓋部22とを接続し、内周側蓋部22がいかなる支持もないため離脱することを防止でき、外周側蓋部21と内周側蓋部22の一体化を実現し、用戸が筐体蓋20を容易に取り外したり取り付けたりする。
【0047】
2つの凹部延在面241の間の距離は透光隙間23の幅以上に設定され、光線が透光隙間23に照射する範囲を拡大することができ、即ち凹部延在面241の透光隙間23に照射できる光線に対する遮断を減少させることができる。
【0048】
光源15としてのランプビーズは接続リブ24とずれて設置される。即ちランプビーズは接続リブ24の垂直真下に設置されず、より多くの光線を接続リブ24の透光凹部を斜めに通過させて透光凹部の上方の遮蔽部40の透明材質に照射させることができる。仮に、ランプビーズが接続リブ24の垂直真下に設置されると、当該ランプビーズの真上に位置する接続リブ24はその真下からの光線を遮断するようになる。他の位置に位置するランプビーズの光線は当該接続リブ24の透光凹部を斜めに通過することができるが、当該接続リブ24の上方に照射される光線が不十分になる可能性があるため、当該接続リブ24の上方の光路が暗くなり、光路が欠落するようにあり得る。したがって、ランプビーズが接続リブ24とずれて設置され、接続リブの上方に照射される光線が十分であることを保証することができ、ユーザが視認上の不快感を有する又は製品に欠陥があると誤解することを防止する。
【0049】
支持軸29は内周側蓋部22の耐圧性能を向上させるためのものである。内周側蓋部22にユーザが押すボタンが設けられるため、ユーザがボタンを押すたびに、ボタンに接続される内周側蓋部22に下方への力が生じる。したがって、支持軸29と光源載置部14とが当接することにより、内周側蓋部22が受けた圧力を光源載置部14に分散させることができ、内周側蓋部22または接続リブ24が大きな力を受けた時に損傷することを防止する。
【0050】
同様に、第1補強リブ30及び第2補強リブ31も内周側蓋部22の耐圧性能を向上させるためのものである。即ち内周側蓋部22の厚さを局所的に増加させることによりその耐圧性能を向上させる。第1補強リブ30と支持軸29との接続部分の垂直方向の長さは、第1補強リブ30と接続リブ24との接続部分の垂直方向の長さより大きく設定される。即ち第1補強リブ30と支持軸29との接触面積が増加し、内周側蓋部22が力を受ける時、圧力をより十分に支持軸29に分散させ、光源載置部14に伝達してから分散させることができる。
【0051】
以上の実施例は本開示のいくつかの実施形態を示すものに過ぎない。その説明は具体的で詳細であるが、これによって本開示の請求の範囲を限定するものと理解すべきではない。なお、当業者にとって、本開示の発想を逸脱しない範囲において、種々の変形及び改善が可能であり、それらも本開示の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0052】
10-筐体
11-筐体底面
12-筐体側面
13-透光口
14-光源載置部
15-光源
20-筐体蓋
21-外周側蓋部
22-内周側蓋部
23-透光隙間
24-接続リブ
241-凹部延在面
242-凹部底面
25-通気板
26-キャッピング部材
27-ボタン
28-ボタン接続リブ
29-支持軸
30-第1補強リブ
31-第2補強リブ
40-遮蔽部
41-透光バー
C-光線
【国際調査報告】