(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-20
(54)【発明の名称】インサイチュフロー検出方法及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
H04L 43/026 20220101AFI20230712BHJP
H04L 43/0829 20220101ALI20230712BHJP
H04L 43/0852 20220101ALI20230712BHJP
【FI】
H04L43/026
H04L43/0829
H04L43/0852
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577620
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-16
(86)【国際出願番号】 CN2021096929
(87)【国際公開番号】W WO2022246837
(87)【国際公開日】2022-12-01
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲キュウ▼ 元香
(57)【要約】
本発明はインサイチュフロー検出方法及び電子デバイスを提供する。本発明では、G-BIERドメインとしてのBFIR、BFIRとBFERとの間にある中間BFRはG-BIERサービスパケットとともに、現在ネットワーク品質の検出に用いられるインサイチュフロー検出情報を伝送し、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出を実現し、また、G-BIERドメインとしてのBFIR、上記中間BFR、G-BIERドメインとしてのBFERも、現在ネットワーク品質の検出に用いられる検出データをアナライザーに報告し、最終的に、アナライザーは、G-BIERドメインにおけるBFIR、BFER、上記中間BFRから報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出することができ、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出は、IPv6ネットワークでG-BIERサービスパケットが伝送されるとき、実パケット損失率、遅延など、ネットワーク品質を表現するためのデータを検出できることを実現する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IPv6マルチキャストに基づくG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出方法であって、当該方法はネットワークデバイスに適用され、
前記ネットワークデバイスがG-BIERドメインのビット転送入口ルータBFIRとして、
インサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップと、
指定されたアナライザーにインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、前記アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させるステップとを含み、
ここで、前記G-BIERサービスパケットにはIPv6拡張ヘッダ及びIPv6ペイロードフィールドが付加されており、
前記IPv6ペイロードフィールドは前記オリジナルマルチキャストサービスパケットを含み、
前記IPv6拡張ヘッダにおける宛先オプション拡張ヘッダDOHは少なくともG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを含み、前記G-BIERオプションは、前記G-BIERドメインでパケット転送を行うように指示するために用いられ、前記インサイチュフロー検出オプションにはインサイチュフロー検出フラグ及び前記インサイチュフロー検出情報が付加されており、前記インサイチュフロー検出フラグは、インサイチュフロー検出を実行するように指示するために用いられ、前記インサイチュフロー検出情報は少なくともフロー番号Flow IDと、パケットシーケンス番号Sequence Numberと、パケット受信タイムスタンプと、パケット送信タイムスタンプとを含み、前記Flow ID、Sequence Numberは、前記BFIRによってカスタム設定され且つ設定後に前記G-BIERドメインでの変更が禁止され、前記Flow IDはパケット特徴に基づいて決定され、異なるパケット特徴を有する異なるパケットのFlow IDは異なり、前記Sequence Numberは同じパケット特徴のパケット転送順序を表すために用いられ、前記パケット受信タイムスタンプは、パケットを受信するタイムスタンプを指示するために用いられ、前記パケット送信タイムスタンプは、パケットを送信するタイムスタンプを指示するために用いられる、ことを特徴とするIPv6マルチキャストに基づくG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出方法。
【請求項2】
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインのビット転送出口ルータBFERとして、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットにおけるインサイチュフロー検出オプションに付加されているインサイチュフロー検出情報を記録し、前記G-BIERサービスパケットをオリジナルマルチキャストサービスパケットに復元してマルチキャスト受信者に転送し、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプ、及び記録されているインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インサイチュフロー検出情報はさらに、
タイムスタンプフォーマットを指示するためのTFを含み、
ここで、前記パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプは前記TFに指示されるタイムスタンプフォーマットに従う、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインにおける前記BFIRとビット転送出口ルータBFERとの間の中間BFRデバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新して前記G-BIERドメインで更新後のG-BIERサービスパケットを転送し、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記インサイチュフロー検出情報はさらに少なくとも1つのTLVを含み、各TLVには少なくとも1つのパス検出パラメータが付加されており、前記パス検出パラメータは少なくとも、インサイチュフロー検出がネットワーク伝送遅延を検出するために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくとも遅延パラメータを含むことと、インサイチュフロー検出がパケット損失の統計をとるために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくともパケット損失数を含むことと、を含み、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記インサイチュフロー検出フラグは8bitsを占有し、
前記インサイチュフロー検出フラグのBit0ビットは遅延検出フラグであり、前記インサイチュフロー検出フラグのBit1ビットはパケット損失検出フラグであり、前記Bit0ビットは前記インサイチュフロー検出フラグの最下位ビットであり、前記Bit1ビットは前記インサイチュフロー検出フラグにおける前記Bit0ビットに隣接するビットである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記インサイチュフロー検出がエンドツーエンド検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの前にあり、
前記インサイチュフロー検出がホップバイホップ検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの後にある、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインにおける前記BFIRとビット転送出口ルータBFERとの間の中間デバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートしない場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットの宛先IPアドレスに従ってG-BIERドメインで転送するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電子デバイスであって、当該電子デバイスは、プロセッサと、機械可読記憶媒体とを含み、
前記機械可読記憶媒体には前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令が記憶されており、
前記プロセッサは、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法のステップを実施するように機械実行可能命令を実行するために用いられる、ことを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワーク通信技術の分野に関し、特にインターネットプロトコル第6版(IPv6:Internet Protocol Version 6)マルチキャストの汎用ビットインデックス明示的複製(G-BIER:Generalized BIER)サービスパケットに適用されるインサイチュフロー検出方法及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ビットインデックス明示的複製(BIER:Bit Index Explicit Replication)は、新規のマルチキャスト技術である。従来のマルチキャスト技術と比較して、BIERマルチキャスト技術は、マルチキャストパケットの宛先ノードのセットをビット列(Bit String)の形態でパケットヘッダにカプセル化して送信することで、ネットワークの中間ノードは、各マルチキャストフロー(Per-flow)のためのマルチキャストツリーを構築し、及びマルチキャストフローの状態を保存する必要がなく、パケットヘッダの宛先ノードのセットに基づいてコピー転送を行えばよい。
【0003】
IPv6及びBIERの技術的利点を組み合わせ、IPv6データプレーンに基づくG-BIERは、IPv6ネットワーク上でIPマルチキャストサービスを展開することができ(このときのマルチキャストサービスパケットはG-BIERサービスパケットと呼ばれてもよい)、現在、G-BIERデータプレーンのサービスフロー、G-BIER制御プレーンのサービスフローが既に決定されているが、G-BIERサービスパケットがIPv6ネットワークで伝送されるときの実パケット損失率、遅延などのネットワーク品質を表現するためのデータは、実施可能な測定方法が不足である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、G-BIERサービスパケットに基づいてIPv6ネットワークでG-BIERサービスパケットが伝送されるときの実パケット損失率、遅延などのネットワーク品質を表現するためのデータに対するインサイチュフロー検出を実現するために、インサイチュフロー検出方法及び電子デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は、IPv6マルチキャストに基づくG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出方法を提供し、当該方法はネットワークデバイスに適用され、当該方法は、
前記ネットワークデバイスがG-BIERドメインのビット転送入口ルータBFIRとして、
インサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップと、
指定されたアナライザーにインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、前記アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させるステップとを含み、
ここで、前記G-BIERサービスパケットにはIPv6拡張ヘッダ及びIPv6ペイロードフィールドが付加されており、前記IPv6ペイロードフィールドは前記オリジナルマルチキャストサービスパケットを含み、前記IPv6拡張ヘッダにおける宛先オプション拡張ヘッダDOHは少なくともG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを含み、前記G-BIERオプションは、前記G-BIERドメインでパケット転送を行うように指示するために用いられ、前記インサイチュフロー検出オプションにはインサイチュフロー検出フラグ及び前記インサイチュフロー検出情報が付加されており、前記インサイチュフロー検出フラグは、インサイチュフロー検出を実行するように指示するために用いられ、前記インサイチュフロー検出情報は少なくともフロー番号Flow IDと、パケットシーケンス番号Sequence Numberと、パケット受信タイムスタンプと、パケット送信タイムスタンプとを含み、前記Flow ID、Sequence Numberは、前記BFIRによってカスタム設定され且つ設定後に前記G-BIERドメインでの変更が禁止され、前記Flow IDはパケット特徴に基づいて決定され、異なるパケット特徴を有する異なるパケットのFlow IDは異なり、前記Sequence Numberは同じパケット特徴のパケット転送順序を表すために用いられ、前記パケット受信タイムスタンプは、パケットを受信するタイムスタンプを指示するために用いられ、前記パケット送信タイムスタンプは、パケットを送信するタイムスタンプを指示するために用いられる。
【0006】
一実施例として、当該方法はさらに、
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインのビット転送出口ルータBFERとして、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットにおけるインサイチュフロー検出オプションに付加されているインサイチュフロー検出情報を記録し、前記G-BIERサービスパケットをオリジナルマルチキャストサービスパケットに復元してマルチキャスト受信者に転送し、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプ、及び記録されているインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するステップを含む。
【0007】
一実施例として、前記インサイチュフロー検出情報はさらに、
タイムスタンプフォーマットを指示するためのTFを含み、
ここで、前記パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプは前記TFに指示されるタイムスタンプフォーマットに従う。
【0008】
一実施例として、当該方法はさらに、
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインにおける前記BFIRとビット転送出口ルータBFERとの間の中間BFRデバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新して前記G-BIERドメインで更新後のG-BIERサービスパケットを転送し、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するステップを含む。
【0009】
一実施例として、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加するステップと、を含む。
【0010】
一実施例として、前記インサイチュフロー検出情報はさらに少なくとも1つのTLVを含み、各TLVには少なくとも1つのパス検出パラメータが付加されており、前記パス検出パラメータは少なくとも、インサイチュフロー検出がネットワーク伝送遅延を検出するために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくとも遅延パラメータを含むことと、インサイチュフロー検出がパケット損失の統計をとるために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくともパケット損失数を含むことと、を含み、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含む。
【0011】
一実施例として、前記インサイチュフロー検出フラグは8bitsを占有し、前記インサイチュフロー検出フラグのBit0ビットは遅延検出フラグであり、前記インサイチュフロー検出フラグのBit1ビットはパケット損失検出フラグであり、前記Bit0ビットは前記インサイチュフロー検出フラグの最下位ビットであり、前記Bit1ビットは前記インサイチュフロー検出フラグにおける前記Bit0ビットに隣接するビットである。
【0012】
一実施例として、前記インサイチュフロー検出がエンドツーエンド検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの前にあり、前記インサイチュフロー検出がホップバイホップ検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの後にある。
【0013】
一実施例として、当該方法はさらに、
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインにおける前記BFIRとビット転送出口ルータBFERとの間の中間デバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートしない場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットの宛先IPアドレスに従ってG-BIERドメインで直接転送するステップを含む。
【0014】
本実施例はさらに、電子デバイスを提供し、当該電子デバイスは、プロセッサと、機械可読記憶媒体とを含み、
前記機械可読記憶媒体には前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令が記憶されており、
前記プロセッサは、上記方法のステップを実施するように機械実行可能命令を実行するために用いられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の以上の技術案から分かるように、本発明では、G-BIERドメインとしてのBFIR、BFIRとBFERとの間にある中間BFRはG-BIERサービスパケットとともに、現在ネットワーク品質の検出に用いられるインサイチュフロー検出情報を伝送し、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出を実現し、また、G-BIERドメインとしてのBFIR、BFIRとBFERとの間にある中間BFR、G-BIERドメインとしてのBFERも、現在ネットワーク品質の検出に用いられる検出データをアナライザーに報告し、最終的に、アナライザーは、G-BIERドメインにおけるBFIR、BFER、BFIRとBFERとの間にある中間BFRから報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出することができ、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出は、IPv6ネットワークでG-BIERサービスパケットが伝送されるとき、実パケット損失率、遅延など、ネットワーク品質を表現するためのデータを検出できることを実現する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例により提供される第1の方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例により提供されるDOHの構造図である。
【
図3】本発明の実施例により提供されるG-BIERオプションの構造図である。
【
図4】本発明の実施例により提供されるインサイチュフロー検出オプションの構造図である。
【
図5】本発明の実施例により提供されるインサイチュフロー検出フラグの概略図である。
【
図6】本発明の実施例により提供されるインサイチュフロー検出オプションの構造図である。
【
図7】本発明の実施例により提供されるG-BIERサービスパケットの構造図である。
【
図8】本発明の実施例により提供される第2の方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の実施例により提供される第3の方法のフローチャートである。
【
図10】本発明により提供される実施例のネットワーキングの概略図である。
【
図11】本発明により提供される装置の構造図である。
【
図12】本発明により提供される装置のハードウェア構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
例示的な実施例をここで詳細に説明し、その例示は添付の図面に示される。以下の説明が図面に言及している場合、特に断りのない限り、異なる図面の同じ番号は、同じ又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載の実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を表すわけではない。それどころか、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述されているような、本発明のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0018】
本発明で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形「一種」、「前記」及び「当該」は、文脈が明らかに他の意味を示さない限り、複数形も含むことを意図している。
【0019】
本発明の実施例により提供される技術案を当業者がよりよく理解し、且つ本発明の実施例の上述の目的、特徴及び利点をより理解しやすくするために、以下、添付の図面を合わせて本発明の実施例をさらに詳細に説明する。
【0020】
図1を参照し、
図1は本発明の実施例により提供される第1の方法のフローチャートである。当該方法はネットワークデバイスに適用され、ここでのネットワークデバイスはルータ、スイッチなどであってもよく、本実施例は特に限定しない。
【0021】
図1に示すように、当該方法は、以下のステップを含み得る。
【0022】
ステップ101において、ネットワークデバイスがBFIRとしてインサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送する。
【0023】
ここで、G-BIER機能をサポートするルータはビット転送ルータ(BFR:Bit-Forwarding Router)と呼ばれてもよく、BFRからなるドメインはG-BIERドメインと略称される。ここで、G-BIERドメインにおけるBFRは、ビット転送入口ルータ(BFIR:Bit-Forwarding Ingress Router)、ビット転送出口ルータ(BFER:Bit-Forwarding Egress Router)、及びBFIRとBFERとの間にある中間BFRデバイスを含む。オリジナルマルチキャストサービスパケットはBFIRからG-BIERドメインに入る。ステップ101に記載のように、BFIRがオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、予め設定されたインサイチュフロー検出方法に基づいてオリジナルマルチキャストサービスパケットに対してインサイチュフロー検出を行う必要があるか否かを識別し、オリジナルマルチキャストサービスパケットに対してインサイチュフロー検出を行う必要があると識別した場合、当該オリジナルマルチキャストサービスパケットがインサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットであると見なし、その後G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送する。ここで、G-BIERサービスパケットにはIPv6拡張ヘッダ及びIPv6ペイロードフィールドが付加されている。ここで、IPv6ペイロードフィールドは上記オリジナルマルチキャストサービスパケットを含み得る。
【0024】
IPv6拡張ヘッダについては、IPv6プロトコルに従って、IPv6拡張ヘッダには少なくとも1つの宛先オプション拡張ヘッダ(DOH:Destination Option Header)が含まれ得る。オプションで、一実施例として、本実施例は、IPv6拡張ヘッダのうちの1つのDOH内に少なくともG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを追加してもよく、すなわち、最終的にIPv6拡張ヘッダにおけるDOHは少なくとも、G-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを含む。オプションで、インサイチュフロー検出がエンドツーエンド検出である場合、DOHにおけるG-BIERオプションはインサイチュフロー検出オプションの前にあり、インサイチュフロー検出がホップバイホップ検出である場合、DOHにおけるG-BIERオプションはインサイチュフロー検出オプションの後にある。
図2は、インサイチュフロー検出はエンドツーエンド検出である場合、DOHにおけるG-BIERオプション、インサイチュフロー検出オプションの構造を示す。
【0025】
オプションで、本実施例では、G-BIERオプションはG-BIERドメインでパケット転送を行うように指示するために用いられる。
図3はG-BIERオプションの構造を例示する。ここでのG-BIERオプションは現在定義されるG-BIERオプションの構造と一致しており、本実施例は特に限定しない。
【0026】
オプションで、本実施例では、インサイチュフロー検出オプションにはインサイチュフロー検出フラグ(Flag)及びインサイチュフロー検出情報が付加されている。なお、インサイチュフロー検出オプションについても、オプションフォーマットに従い、上記インサイチュフロー検出フラグ及びインサイチュフロー検出情報が付加されている以外、さらに、オプションタイプ(Optinon Type)、オプション長さ(Optinon Length)を含む。ここで、オプションタイプはインサイチュフロー検出タイプを指示するために用いられ、値はIETFに申請してもよい。オプション長さは、インサイチュフロー検出オプションにおけるオプションタイプ及びオプション長さ以外のバイト数であってもよい。
図4はインサイチュフロー検出オプションの構造を例示する。
【0027】
一実施例として、上記インサイチュフロー検出フラグはG-BIERドメインにおけるBFRにインサイチュフロー検出を実行させるように指示するために用いられる。オプションで、本実施例では、インサイチュフロー検出フラグは8bitsを占有してもよい。ここで、インサイチュフロー検出フラグのBit0ビットは遅延検出フラグであり、例えば、Bit0ビットが1にセットされている場合、遅延検出を行う必要があることを表す。ここで、Bit0ビットはインサイチュフロー検出フラグの最下位ビットである。具体的には
図5に示すとおりである。通常、1つのサービスサイクル内で同じサービス特徴の下で一般的に、1つだけのサービスパケットにおけるインサイチュフロー検出フラグのBit0ビットが1にセットされており、遅延検出を行う必要があることを表す。インサイチュフロー検出フラグのBit1ビット(インサイチュフロー検出フラグにおけるBit0ビットに隣接するビット)はパケット損失検出フラグであり、例えば、Bit1ビットが1にセットされている場合、パケット損失測定を行う必要があることを表す。本実施例では、インサイチュフロー検出フラグの残りのBitは一時保持して、後から拡張使用してもよい。
【0028】
一実施例として、本実施例では、上記インサイチュフロー検出情報は少なくとも以下を含む。
【0029】
フロー番号(Flow ID):パケット5タプルなどのパケット特徴に基づいて決定される。異なるパケット特徴を有する異なるパケットのFlow IDは異なる。好ましくは、Flow IDは24bitsを占有してもよい。なお、本実施例では、インサイチュフロー検出情報におけるFlow IDは、マルチキャストソースがオリジナルマルチキャストサービスパケットを送信する際に付加されているFlow IDと異なり、本実施例では、インサイチュフロー検出情報におけるFlow IDは、上記BFIRとしてのネットワークデバイスによってカスタム設定され且つ設定後に前記G-BIERドメインでの変更が禁止されるものである。
【0030】
パケットシーケンス番号(Sequence Number):同じパケット特徴のパケット転送順序を表すために用いられ、同じFlow IDの下で異なるSequence Numberのパケット統計は、パケット損失率を決定しやすく、以下、例を挙げて説明するため、ここでは詳述しない。オプションで、Sequence Numberは32bitsを占有してもよい。なお、本実施例では、インサイチュフロー検出情報におけるSequence Numberは、マルチキャストソースがオリジナルマルチキャストサービスパケットを送信する際に付加されているSequence Numberと異なり、本実施例では、インサイチュフロー検出情報におけるSequence Numberは、上記BFIRとしてのネットワークデバイスによってカスタム設定され且つ設定後に前記G-BIERドメインでの変更が禁止されるものである。
【0031】
パケット受信タイムスタンプ(Timestamp Received):パケットを受信するタイムスタンプを指示するために用いられる。オプションで、パケット受信タイムスタンプは64bitsを占有してもよい。
【0032】
パケット送信タイムスタンプ(Timestamp Sent):パケットを送信するタイムスタンプを指示するために用いられる。オプションで、パケット送信タイムスタンプは64bitsを占有してもよい。
【0033】
本実施例では、好ましくは、パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプにおけるタイムスタンプのフォーマットを定義しやすくするために、インサイチュフロー検出情報はさらにタイムスタンプフォーマット(TF:Time Format)を含み得、タイムスタンプフォーマットは、例えば、ネットワーク時間プロトコル(NTP:Network Time Protocol)によって定義されたフォーマットや、高精度時間プロトコル(PTP:Precision Time Protocol)によって定義されたフォーマットなどのタイムスタンプフォーマットを指示するために用いられる。なお、上記パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプはTFに指示されるタイムスタンプフォーマットに従う。以上の説明に基づいて、
図6はインサイチュフロー検出オプションの具体的な構造を例示する。
【0034】
上記ステップ101によって、ネットワークデバイスがG-BIERドメインのBFIRとするとき、インサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、オリジナルマルチキャストサービスパケットをG-BIERサービスパケットに変換し、G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送する。以上の説明に基づいて、インサイチュフロー検出はエンドツーエンド検出であることを例として、
図7は最終的なG-BIERサービスパケットの構造を例示する。
【0035】
ステップ102において、ネットワークデバイスがBFIRとして指定されたアナライザーに上記インサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、前記アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させる。
【0036】
なお、上記ステップ101におけるG-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップと本ステップ102の実行には、固定的な時間的順序がなく、同時に実行されてもよいし、上記ステップ101におけるG-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップを実行してからステップ102を実行するなどでもよく、本実施例は特に限定しない。
【0037】
本ステップ102では、一実施例として、上記インサイチュフロー検出情報に関連する検出データは、上記インサイチュフロー検出情報そのものであってもよい。別の実施例として、上記インサイチュフロー検出情報に関連する検出データは、上記インサイチュフロー検出情報に基づいて決定されてもよく、例えば、上記インサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプとパケット受信タイムスタンプとの差などである。本実施例は上記検出データの形式を具体的に限定せず、最終的にアナライザーが報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出することを保証すればよい。
【0038】
【0039】
図1に示すフローによって、ネットワークデバイスがG-BIERドメインのBFIRとするとき、インサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、オリジナルマルチキャストサービスパケットをG-BIERサービスパケットに変換し、インサイチュフロー検出情報が付加されているG-BIERサービスパケットをG-BIERドメインで転送することによってG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出を実現し、また、指定されたアナライザーにG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させることを実現し、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出が、IPv6ネットワークでG-BIERサービスパケットが伝送されるとき、実パケット損失率、遅延など、ネットワーク品質を表現するためのデータを検出できることを実現する。
【0040】
図1はネットワークデバイスをBFIRとする観点で行われる実施例の説明であり、以下、ネットワークデバイスをBFIRとBFERとの間の中間BFRとすることを例として実施例を説明する。
【0041】
図8を参照し、
図8は本発明の実施例により提供される第2の方法のフローチャートである。
図8に示すように、当該フローは、以下を含み得る。
【0042】
ステップ801において、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間BFRデバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新してG-BIERドメインで更新後のG-BIERサービスパケットを転送する。
【0043】
インサイチュフロー検出情報は上記したように、一実施例として、本ステップ801では、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新する上記のステップは、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新するステップと、を含み得る。
【0044】
インサイチュフロー検出の精度を保証するために、別の実施例として、本ステップ801では、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新する上記のステップは、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加し、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加するステップも含み得る。
【0045】
オプションで、本実施例では、上記インサイチュフロー検出情報はさらに少なくとも1つのTLV(Type-Length-Value、TLVsフィールドと記されてもよい)を含む。ここで、各TLVには、パス検出パラメータのような拡張されている他のインサイチュフロー検出情報が付加されており、例えば、インサイチュフロー検出がネットワーク伝送遅延を検出するために用いられる場合、少なくとも1つのTLVに、遅延パラメータのようなパス検出パラメータが付加されてもよく、インサイチュフロー検出がパケット損失の統計をとるために用いられる場合、少なくとも1つのTLVに、パケット損失数などのようなパス検出パラメータが付加されてもよい。これに基づいて、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新する上記のステップは、TLVsフィールドに現在検出された少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップをさらに含む。
【0046】
本ステップ801によって、最終的に、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間BFRデバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報などのG-BIERサービスパケットに付加されている現在のリアルタイムのネットワーク品質情報を更新してG-BIERドメインで転送し続け(転送方法は既存のBIERパケット転送に類似し、詳細な説明を省略する)、G-BIERドメインでのG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出を実現する。なお、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間BFRデバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートしない場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットの宛先IPアドレスに従ってG-BIERドメインで直接転送する。
【0047】
ステップ802において、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間BFRデバイスとして、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを上記アナライザーに報告する。
【0048】
なお、上記ステップ801におけるG-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップと本ステップ802の実行には、固定的な時間的順序がなく、同時に実行されてもよいし、上記ステップ801におけるG-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップを実行してからステップ802を実行するなどでもよく、本実施例は特に限定しない。
【0049】
本ステップ802において、一実施例として、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報に関連する検出データは、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報そのものであってもよいし、上記インサイチュフロー検出情報に基づいて決定されてもよく、例えば、上記インサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプとパケット受信タイムスタンプとの差などである。本実施例は上記検出データの形式を具体的に限定せず、最終的にアナライザーが報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出することを保証すればよい。
【0050】
【0051】
図8に示すフローによって、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間BFRデバイスとするとき、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報内のパケット受信タイムスタンプ、パケット送信タイムスタンプなどの受信されたG-BIERサービスパケットに付加されている現在のリアルタイムのネットワーク品質情報を更新してG-BIERドメインで転送し続け、G-BIERドメインでのG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出を実現し、また、指定されたアナライザーにG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させることを実現し、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出が、IPv6ネットワークでG-BIERサービスパケットが伝送されるとき、実パケット損失率、遅延など、ネットワーク品質を表現するためのデータを検出できることを実現する。
【0052】
以下、ネットワークデバイスをBFERとすることを例として実施例を説明する。
【0053】
図9を参照し、
図9は本発明の実施例により提供される第3の方法のフローチャートである。
図9に示すように、当該フローは、以下を含み得る。
【0054】
ステップ901において、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFERとして、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットにおけるインサイチュフロー検出オプションに付加されているインサイチュフロー検出情報を記録し、G-BIERサービスパケットをオリジナルマルチキャストサービスパケットに復元してマルチキャスト受信者に転送する。
【0055】
ここで、G-BIERサービスパケットをオリジナルマルチキャストサービスパケットに復元することは、G-BIERサービスパケットの外層IPv6ヘッダ(IPv6基本ヘッダ)及びIPv6拡張ヘッダを取り除き、IPv6ペイロードフィールドにおけるオリジナルマルチキャストサービスパケットを復元することであってもよい。
【0056】
ステップ902において、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFERとして、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプ、及び記録されたインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを上記アナライザーに報告する。
【0057】
なお、上記ステップ901におけるオリジナルマルチキャストサービスパケットをマルチキャスト受信者に転送するステップと本ステップ902の実行には、固定的な時間的順序がなく、同時に実行されてもよく、上記ステップ901におけるオリジナルマルチキャストサービスパケットをマルチキャスト受信者に転送するステップを実行してからステップ902を実行するなどでもよく、本実施例は特に限定しない。
【0058】
本ステップ902において、一実施例として、記録されたインサイチュフロー検出情報に関連する検出データは、記録されたインサイチュフロー検出情報そのものであってもよいし、当該インサイチュフロー検出情報に基づいて決定されてもよく、例えば、当該インサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプとパケット受信タイムスタンプとの差などである。本実施例は上記検出データの形式を具体的に限定せず、最終的にアナライザーが報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出することを保証すればよい。
【0059】
【0060】
図9に示すフローによって、ネットワークデバイスがG-BIERドメインにおけるBFERとするとき、G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプ、及び記録されたインサイチュフロー検出情報に関連する検出データをアナライザーに報告し、アナライザーにネットワーク品質を検出させることを実現し、これにより、G-BIERサービスパケットに基づくインサイチュフロー検出は、IPv6ネットワークでG-BIERサービスパケットが伝送されるとき、実パケット損失率、遅延など、ネットワーク品質を表現するためのデータを検出できることを実現する。
【0061】
以下、1つの具体的な実施例により、
図1、
図8、
図9に示すフローと合わせて説明する。
【0062】
図10を参照し、
図10は本発明により提供される実施例のネットワーキングの概略図である。本実施例では、アナライザーとG-BIERドメインにおけるG-BIERインサイチュフロー検出をサポートする全てのBFRとの間は、時刻同期プロトコルによって時刻同期が維持される。
【0063】
図10に示すように、マルチキャストソースはオリジナルマルチキャストサービスパケット(パケットm1と記される)を送信する。ここでのオリジナルマルチキャストサービスパケットの構造は既存のマルチキャストパケットに類似するため、詳細な説明を省略する。
【0064】
デバイスAがG-BIERドメインのBFIRとして、パケットm1を受信すると、ソースアドレス、宛先アドレスなど、パケットm1のパケット特徴を解析し、解析されたパケット特徴に基づいて予め設定されたインサイチュフロー検出の識別方法に従って、パケットm1に対してインサイチュフロー検出を行う必要があると識別した場合、パケットm1の外層にIPv6拡張ヘッダを追加し、さらにIPv6拡張ヘッダの外をIPv6外層ヘッダ(IPv6基本ヘッダとも呼ばれる)でカプセル化し、パケットm1をIPv6ペイロードとする。ここで、IPv6拡張ヘッダにおけるDOHはG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを含む。G-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションは上記したとおりであり、ここでは詳細な説明を省略する。本実施例におけるインサイチュフロー検出がエンドツーエンドインサイチュフロー検出である場合、DOHにおけるG-BIERオプションはインサイチュフロー検出オプションの前にある。IPv6外層ヘッダにおける宛先アドレスは次のホップ、すなわちデバイスBのアドレスである。ここで、パケットm1をIPv6ペイロードとして、パケットm1の外層にIPv6拡張ヘッダを追加し、さらにIPv6拡張ヘッダの外をIPv6外層ヘッダ(IPv6基本ヘッダとも呼ばれる)でカプセル化し、最終的に形成されたパケットをパケットm2と記す。
【0065】
デバイスAは次のホップ、すなわちデバイスBにパケットm2を送信すると共に、アナライザーにパケットm2に付加されているインサイチュフロー検出情報を報告する。
【0066】
デバイスBはG-BIERインサイチュフロー検出をサポートし、パケットm2を受信するとき、パケットm2にインサイチュフロー検出オプションが付加されていることを発見した場合、IPv6外層ヘッダ及びIPv6拡張ヘッダを解析し、パケット数の統計をとり、パケットm2に付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、パケットm2を受信するタイムスタンプに更新し、パケットm2に付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、パケットを送信するタイムスタンプに更新し、検出リクエストに従ってTLVsフィールド内に少なくとも1つのパス検出パラメータを充填し、又は、パケットm2に付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、パケットm2を受信するタイムスタンプを追加し、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、G-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加し、検出リクエストに従ってTLVsフィールド内に少なくとも1つのパス検出パラメータを充填する。ここでのパスパラメータは遅延、パケット損失などのネットワークパラメータであってもよい。その後、IPv6外層ヘッダにおける宛先アドレスを次のホップ、すなわちデバイスDのアドレスに置き換えてもよい。ここでは、説明の便宜上、デバイスBが最終的に処理して得られたパケットをパケットm3と記す。
【0067】
デバイスBは次のホップ、すなわちデバイスDにパケットm3を送信すると共に、パケットm3に付加されているインサイチュフロー検出情報をアナライザーに報告する。
【0068】
デバイスCはG-BIERをサポートせず、一般的なIPv6ルータとして、パケットm3を受信すると、IPv6外層ヘッダにおける宛先アドレスに従ってルータを検索してパケットm3を転送する。
【0069】
デバイスDがBFERとして、パケットm3を受信するとき、パケットm3にインサイチュフロー検出オプションが付加されていることを発見した場合、IPv6外層ヘッダ及びIPv6拡張ヘッダを解析し、パケット数の統計をとり、IPv6拡張ヘッダにおけるDOH内のG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを記録し、IPv6外層ヘッダ及びIPv6拡張ヘッダを取り除いて上記パケットm1に復元する。
【0070】
デバイスDはマルチキャスト受信者にパケットm1を送信すると共に、デバイスDがパケットm3を受信するタイムスタンプ、及び記録されたインサイチュフロー検出情報をアナライザーに報告する。
【0071】
アナライザーは、デバイスA、デバイスB、デバイスDから報告されたデータを受信すると、同じFlow IDのサービスフローに対して、当該サービスフローが各ネットワークデバイスを経由する時間を算出し、どのリンクでパケット損失が発生しているかを決定する。複数セットのパケット損失及び複数セットの遅延データを連続してテストすれば、ネットワーク遅延ジッタを決定することができる。
【0072】
オプションで、一実施例として、遅延は以下の計算方法で計算されてもよい。
同じFlow IDの同じSequence Numberのパケットに対する、上記G-BIERドメインで伝送されるときの、遅延計算は表1に示すとおりである。
【表1】
【0073】
表1において、Timstamp_Sent(A)はデバイスAがパケットを送信するタイムスタンプを表し、Timestamp_Received(A)はデバイスAがパケットを受信するタイムスタンプを表し、他は順次類推し、一々説明しない。
【0074】
オプションで、一実施例として、パケット損失の統計は以下の計算方法で計算されてもよい。
同じFlow IDでSequence Numberが異なるパケットに対する統計:デバイスAから報告されたパケット統計はStatis(A)で、デバイスBから報告されたパケット統計はStatis(B)で、デバイスDから報告されたパケット統計はStatis(D)である場合、パケット損失数は表2に示すとおりである。
【表2】
【0075】
パケット損失率は、以下の式に従って計算されてもよい。
パケット損失率=パケット損失数/同じFlow IDで異なるSequence Numberでのパケット合計数。
【0076】
ここまで、実施例の説明を完了する。なお、本実施例では、G-BIERドメインにおけるBFRがアナライザーに検出データを報告する方法は、gRPCなどの既存のテレメトリング技術に基づいて実現されてもよいし、Netconf又は他のネットワークプロトコルに基づいて実現されてもよく、本実施例は特に限定しない。
【0077】
以上、本発明の実施例により提供される方法について説明したが、以下、本発明の実施例により提供される装置について説明する。
【0078】
図11を参照し、
図11は本発明の実施例により提供される装置の構造図である。当該装置は、IPv6マルチキャストに基づくG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出方法を基にしてもよく、当該装置は、ネットワークデバイスに適用され、
上記ネットワークデバイスをBFIRとする場合、インサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するためのパケット転送ユニットであって、、ここで、G-BIERサービスパケットにはIPv6ペイロードフィールドが付加されており、IPv6ペイロードフィールドは前記オリジナルマルチキャストサービスパケットを含み、G-BIERサービスパケットにはIPv6拡張ヘッダがさらに付加されており、IPv6拡張ヘッダにおけるDOHは少なくともG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを含み、G-BIERオプションは、前記G-BIERドメインでパケット転送を行うように指示するために用いられ、インサイチュフロー検出オプションにはインサイチュフロー検出フラグ及びインサイチュフロー検出情報が付加されており、インサイチュフロー検出フラグは、前記G-BIERドメインにおけるノードビット転送ルータBFRがインサイチュフロー検出を実行するように指示するために用いられ、インサイチュフロー検出情報は少なくともフロー番号(Flow ID)、パケットシーケンス番号(Sequence Number)、パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプを含み、前記Flow ID、Sequence Numberは、前記BFIRによってカスタム設定され且つ設定後に前記G-BIERドメインでの変更が禁止され、前記Flow IDはパケット特徴に基づいて決定され、異なるパケット特徴を有する異なるパケットのFlow IDは異なり、前記Sequence Numberは同じパケット特徴のパケット転送順序を表すために用いられ、前記パケット受信タイムスタンプは、パケットを受信するタイムスタンプを指示するために用いられ、前記パケット送信タイムスタンプは、パケットを送信するタイムスタンプを指示するために用いられるパケット転送ユニットと、
指定されたアナライザーに前記インサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、前記アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させるための検出データ報告ユニットと、を含み得る。
【0079】
オプションで、一実施例として、パケット転送ユニットはさらに、上記ネットワークデバイスをG-BIERドメインのBFERとする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットにおけるインサイチュフロー検出オプションに付加されているインサイチュフロー検出情報を記録し、前記G-BIERサービスパケットをオリジナルマルチキャストサービスパケットに復元してマルチキャスト受信者に転送するために用いられる。
【0080】
検出データ報告ユニットはさらに、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプ、及び記録されたインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを上記アナライザーに報告するために用いられる。
【0081】
オプションで、前記インサイチュフロー検出情報はさらに、タイムスタンプフォーマットを指示するためのTFを含み、ここで、前記パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプは前記TFに指示されるタイムスタンプフォーマットに従う。
【0082】
オプションで、パケット転送ユニットはさらに、ネットワークデバイスを前記G-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間BFRデバイスとする場合、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新して前記G-BIERドメインで更新後のG-BIERサービスパケットを転送するために用いられる。
【0083】
検出データ報告ユニットはさらに、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するために用いられる。
【0084】
オプションで、上記パケット転送ユニットは前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加するステップと、を含む。
【0085】
オプションで、前記インサイチュフロー検出情報はさらに少なくとも1つのTLVを含み、各TLVには少なくとも1つのパス検出パラメータが付加されており、前記パス検出パラメータは少なくとも、インサイチュフロー検出がネットワーク伝送遅延を検出するために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくとも遅延パラメータを含むことと、インサイチュフロー検出がパケット損失の統計をとるために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくともパケット損失数を含むことと、を含む。
【0086】
これに基づいて、パケット転送ユニットは前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含む。
【0087】
オプションで、前記インサイチュフロー検出フラグは8bitsを占有し、前記インサイチュフロー検出フラグのBit0ビットは遅延検出フラグであり、前記インサイチュフロー検出フラグのBit1ビットはパケット損失検出フラグであり、前記Bit0ビットは前記インサイチュフロー検出フラグの最下位ビットであり、前記Bit1ビットは前記インサイチュフロー検出フラグにおける前記Bit0ビットに隣接するビットである。
【0088】
オプションで、前記インサイチュフロー検出がエンドツーエンド検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの前にあり、前記インサイチュフロー検出がホップバイホップ検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの後にある。
【0089】
オプションで、パケット転送ユニットはさらに、ネットワークデバイスをG-BIERドメインにおけるBFIRとBFERとの間の中間デバイスとする場合、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートしない場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットの宛先IPアドレスに従ってG-BIERドメインで直接転送する。
【0090】
ここまで、
図11に示す装置の構造の説明を完了する。
【0091】
本発明の実施例はさらに
図11に示す装置のハードウェア構造を提供する。
図12を参照し、
図12は本発明の実施例により提供される電子デバイスの構造図である。
図12に示すように、当該ハードウェア構造は、プロセッサと、機械可読記憶媒体とを含み得、機械可読記憶媒体には前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令が記憶されており、前記プロセッサは、本発明の上記例示に開示された方法を実施するように機械実行可能命令を実行するために用いられる。
【0092】
上記方法と同様の出願思想に基づき、本発明の実施例はさらに、いくつかのコンピュータ命令が記憶されている機械可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令がプロセッサに実行されるとき、本発明の上記例示に開示された方法が実現されることができる。
【0093】
例示的に、上記機械可読記憶媒体は任意の電子的、磁性的、光学的又は他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能な命令、データなどの情報を含むか、又は記憶することができるものである。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(ハードドライブなど)、ソリッドステートドライブ、任意の記憶ディスク(光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体や、これらの組み合わせなどが挙げられる。
【0094】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的には、コンピュータチップ、エンティティ、又は何らかの機能を有する製品によって実現されてもよい。典型的な実現デバイスはコンピュータであり、コンピュータの具体的な形態はパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント、メディアプレーヤ、ナビゲーションデバイス、電子メール送受信デバイス、ゲーム機、タブレット、ウェアラブルデバイス、又はこれらのデバイスの任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0095】
なお、説明の便宜上、上記の装置を説明するときに機能によって様々なユニットに分けてそれぞれ説明する。もちろん、本発明を実施する際に、各ユニットの機能を同一又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することも可能である。
【0096】
当業者であれば分かるように、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。したがって、本発明は、ハードウェアだけからなる実施例、ソフトウェアだけからなる実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例なる形態を用いてもよい。さらに、本発明の実施例は、コンピュータで使用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータで使用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、これらに限定されない)において実施されるコンピュータプログラム製品の形態であってもよい。
【0097】
本発明は、本発明の実施例による方法、デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現されてもよいことが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサに提供されてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実現するための装置が生成される。
【0098】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスに特定の方法で作業するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、その結果、当該コンピュータ可読メモリに記憶されている命令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実現する命令装置を含む製品が生成される。
【0099】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスにロードしてもよく、それにより、一連の動作ステップがコンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で実行されることで、コンピュータにより実施される処理が生成され、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロック内で指定される機能を実現するためのステップが提供される。
【0100】
上記は、本発明の実施例にすぎず、本発明を限定するために使用されるものではない。当業者にとって、本発明は、様々な変更及び変化があり得る。本発明の趣旨と原理から逸脱することなく修正、同等な置換、改善などを行った場合、いずれも本発明の特許請求の範囲に含まれるものとするべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IPv6マルチキャストに基づくG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出方法であって、当該方法はネットワークデバイスに適用され、
前記ネットワークデバイスがG-BIERドメインのビット転送入口ルータBFIRとして、
インサイチュフロー検出の実行対象であるオリジナルマルチキャストサービスパケットを受信すると、G-BIERドメインでG-BIERサービスパケットを転送するステップと、
指定されたアナライザーにインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを報告し、前記アナライザーに報告された検出データに基づいてネットワーク品質を検出させるステップとを含み、
ここで、前記G-BIERサービスパケットにはIPv6拡張ヘッダ及びIPv6ペイロードフィールドが付加されており、
前記IPv6ペイロードフィールドは前記オリジナルマルチキャストサービスパケットを含み、
前記IPv6拡張ヘッダにおける宛先オプション拡張ヘッダDOHは少なくともG-BIERオプション及びインサイチュフロー検出オプションを含み、前記G-BIERオプションは、前記G-BIERドメインでパケット転送を行うように指示するために用いられ、前記インサイチュフロー検出オプションにはインサイチュフロー検出フラグ及び前記インサイチュフロー検出情報が付加されており、前記インサイチュフロー検出フラグは、インサイチュフロー検出を実行するように指示するために用いられ、前記インサイチュフロー検出情報は少なくともフロー番号Flow IDと、パケットシーケンス番号Sequence Numberと、パケット受信タイムスタンプと、パケット送信タイムスタンプとを含み、前記Flow ID、Sequence Numberは、前記BFIRによってカスタム設定され且つ設定後に前記G-BIERドメインでの変更が禁止され、前記Flow IDはパケット特徴に基づいて決定され、異なるパケット特徴を有する異なるパケットのFlow IDは異なり、前記Sequence Numberは同じパケット特徴のパケット転送順序を表すために用いられ、前記パケット受信タイムスタンプは、パケットを受信するタイムスタンプを指示するために用いられ、前記パケット送信タイムスタンプは、パケットを送信するタイムスタンプを指示するために用いられる、ことを特徴とするIPv6マルチキャストに基づくG-BIERサービスパケットのインサイチュフロー検出方法。
【請求項2】
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインのビット転送出口ルータBFERとして、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットにおけるインサイチュフロー検出オプションに付加されているインサイチュフロー検出情報を記録し、前記G-BIERサービスパケットをオリジナルマルチキャストサービスパケットに復元してマルチキャスト受信者に転送し、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプ、及び記録されているインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インサイチュフロー検出情報はさらに、
タイムスタンプフォーマットを指示するためのTFを含み、
ここで、前記パケット受信タイムスタンプ及びパケット送信タイムスタンプは前記TFに指示されるタイムスタンプフォーマットに従う、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインにおける前記BFIRとビット転送出口ルータBFERとの間の中間BFRデバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートする場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新して前記G-BIERドメインで更新後のG-BIERサービスパケットを転送し、更新後のG-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報に関連する検出データを前記アナライザーに報告するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記インサイチュフロー検出情報はさらに少なくとも1つのTLVを含み、各TLVには少なくとも1つのパス検出パラメータが付加されており、前記パス検出パラメータは少なくとも、インサイチュフロー検出がネットワーク伝送遅延を検出するために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくとも遅延パラメータを含むことと、インサイチュフロー検出がパケット損失の統計をとるために用いられる場合、前記パス検出パラメータは少なくともパケット損失数を含むことと、を含み、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報を更新するステップは、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプを、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプに更新するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプを、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプに更新し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含み、又は、
前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット受信タイムスタンプ内に、前記G-BIERサービスパケットを受信するタイムスタンプを追加するステップと、前記G-BIERサービスパケットに付加されているインサイチュフロー検出オプションにおけるインサイチュフロー検出情報におけるパケット送信タイムスタンプ内に、前記更新後のG-BIERサービスパケットを送信するタイムスタンプを追加し、少なくとも1つのTLVに少なくとも1つのパス検出パラメータを充填するステップと、を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記インサイチュフロー検出フラグは8bitsを占有し、
前記インサイチュフロー検出フラグのBit0ビットは遅延検出フラグであり、前記インサイチュフロー検出フラグのBit1ビットはパケット損失検出フラグであり、前記Bit0ビットは前記インサイチュフロー検出フラグの最下位ビットであり、前記Bit1ビットは前記インサイチュフロー検出フラグにおける前記Bit0ビットに隣接するビットである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記インサイチュフロー検出がエンドツーエンド検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの前にあり、
前記インサイチュフロー検出がホップバイホップ検出である場合、前記DOHにおける前記G-BIERオプションは前記インサイチュフロー検出オプションの後にある、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークデバイスが前記G-BIERドメインにおける前記BFIRとビット転送出口ルータBFERとの間の中間デバイスとして、G-BIERインサイチュフロー検出をサポートしない場合、G-BIERサービスパケットを受信すると、G-BIERサービスパケットの宛先IPアドレスに従ってG-BIERドメインで転送するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電子デバイスであって、当該電子デバイスは、プロセッサと、機械可読記憶媒体とを含み、
前記機械可読記憶媒体には前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令が記憶されており、
前記プロセッサは、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法のステップを実施するように機械実行可能命令を実行するために用いられる、ことを特徴とする電子デバイス。
【国際調査報告】