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特表2023-531197バッテリーモジュール、バッテリーモジュールの製造方法、およびバッテリーモジュールの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-21
(54)【発明の名称】バッテリーモジュール、バッテリーモジュールの製造方法、およびバッテリーモジュールの使用
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/505 20210101AFI20230713BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20230713BHJP
   H01M 50/56 20210101ALI20230713BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20230713BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20230713BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20230713BHJP
   H01M 50/293 20210101ALI20230713BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20230713BHJP
【FI】
H01M50/505
H01M50/213
H01M50/56
H01M50/503
H01M50/588
H01M50/593
H01M50/293
H01M50/249
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577544
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-02-09
(86)【国際出願番号】 EP2021065477
(87)【国際公開番号】W WO2021254849
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】102020207633.2
(32)【優先日】2020-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】ゲルツェン,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】マンカ,ダニエル
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AS07
5H040AT01
5H040AT06
5H040AY05
5H040DD03
5H040JJ03
5H040NN03
5H043AA13
5H043AA19
5H043BA19
5H043CA03
5H043CA05
5H043CB07
5H043DA03
5H043FA04
5H043GA26
5H043GA30
5H043JA06F
5H043KA22F
(57)【要約】
本発明は、複数のバッテリーセル(2)、とりわけリチウムイオンバッテリーセル(20)を備えたバッテリーモジュールであって、このバッテリーセル(2)の電気化学コンポーネントが収容されているハウジング(3)が、それぞれ、このバッテリーセル(2)の第1の電圧タップ(41)を形成し、かつバッテリーセル(2)が、それぞれ、このバッテリーセル(2)のハウジング(3)から電気絶縁されて形成されている第2の電圧タップ(42)を有し、このバッテリーモジュール(1)が少なくとも1つのセルコネクター(5)を含み、セルコネクター(5)の第1の部分(51)が、第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)のハウジング(3)と導電性に接合されており、この第1の部分(51)が、第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)のハウジング(3)の間に配置されており、かつセルコネクター(5)の第2の部分(52)が、第2の複数(22)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)の第2の電圧タップ(42)と導電性に接合されている、バッテリーモジュールに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリーセル(2)、とりわけリチウムイオンバッテリーセル(20)を備えたバッテリーモジュールであって、
前記バッテリーセル(2)の電気化学コンポーネントが収容されている前記バッテリーセル(2)のハウジング(3)が、それぞれ、前記バッテリーセル(2)の第1の電圧タップ(41)を形成し、かつ
バッテリーセル(2)が、それぞれ、前記バッテリーセル(2)の前記ハウジング(3)から電気絶縁されて形成されている第2の電圧タップ(42)を有し、
前記バッテリーモジュール(1)が少なくとも1つのセルコネクター(5)を含み、
前記セルコネクター(5)の第1の部分(51)が、第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)の前記ハウジング(3)と導電性に接合されており、
前記第1の部分(51)が、前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの前記少なくとも2つのバッテリーセル(2)の前記ハウジング(3)の間に配置されており、かつ前記セルコネクター(5)の第2の部分(52)が、第2の複数(22)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)の前記第2の電圧タップ(42)と導電性に接合されている、バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記バッテリーセル(2)が円筒形のバッテリーセル(200)として形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記セルコネクター(5)の前記第1の部分(51)と前記セルコネクター(5)の前記第2の部分(52)とが互いに直角に配置されており、
前記セルコネクター(5)が、とりわけ少なくとも部分的にはT字形に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記バッテリーモジュール(1)が少なくとも1つのさらなるセルコネクター(10)を含み、
前記さらなるセルコネクター(10)が、前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの1つのさらなるバッテリーセル(23)の前記ハウジング(3)および
前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの1つのバッテリーセル(2)の前記第2の電圧タップ(2)と導電性に接合されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記さらなるセルコネクター(10)が、前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの2つのさらなるバッテリーセル(23)の前記ハウジング(3)の間に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記セルコネクター(5)と、前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちのバッテリーセル(2)の前記第1の電圧タップ(41)との間に、電気絶縁性に形成された絶縁要素(6)が配置されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
前記バッテリーモジュール(1)が、とりわけポリマー素材から形成された、複数の第1の収容部(71)を備えた第1のハウジング要素(61)を有し、前記複数の第1の収容部(71)内に、
前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)が収容されており、かつ
前記バッテリーモジュール(1)が、とりわけポリマー素材から形成された、複数の第2の収容部(72)を備えた第2のハウジング要素(62)を有し、前記複数の第2の収容部(72)内に、
前記第2の複数(22)のバッテリーセル(2)が収容されており、
前記セルコネクター(5)が、好ましくは前記第1のハウジング要素(61)および/または前記第2のハウジング要素(62)に収容されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項8】
前記第1のハウジング要素(61)が、前記第1の収容部(71)が配置されている第1の基体(81)を有し、かつ
前記第2のハウジング要素(32)が、前記第2の収容部(42)が配置されている第2の基体(52)を有し、
前記第1の基体(81)と前記第2の基体(82)が、
前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)および前記第2の複数(22)のバッテリーセル(2)を導電性に接続するための前記セルコネクター(5)が少なくとも部分的には収容されている収容空間(9)を形成しながら相互に接合されていることを特徴とする、請求項7に記載のバッテリーモジュール。
【請求項9】
前記第1の基体(81)と前記第2の基体(82)とが、
とりわけシーミング接合(11)によって形状結合式に相互に接合されていることを特徴とする、請求項8に記載のバッテリーモジュール。
【請求項10】
前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)と前記第2の複数(22)のバッテリーセル(2)とが直接的に向かい合って配置されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項11】
前記バッテリーモジュール(1)が、複数のセルコネクター(5)を有し、かつとりわけ複数のさらなるセルコネクター(10)を有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項12】
複数のバッテリーセル(2)、とりわけリチウムイオンバッテリーセル(20)を備え、
前記バッテリーセル(2)の電気化学コンポーネントが収容されている前記バッテリーセル(2)のハウジング(3)が、それぞれ、前記バッテリーセル(2)の第1の電圧タップ(41)を形成し、かつ
バッテリーセル(2)が、それぞれ、前記バッテリーセル(2)の前記ハウジング(3)から電気絶縁されて形成されている第2の電圧タップ(42)を有する、請求項1から11のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール(1)の製造方法であって、
第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)の前記ハウジング(3)が、セルコネクター(5)の第1の部分(51)と導電性に接合され、
前記第1の部分(51)が、前記第1の複数(21)のバッテリーセル(2)のうちの前記少なくとも2つのバッテリーセル(2)の前記ハウジング(3)の間に配置され、かつ第2の複数(22)のバッテリーセル(2)のうちの少なくとも2つのバッテリーセル(2)の前記第2の電圧タップ(42)が、前記セルコネクター(5)の第2の部分(52)と導電性に接合される、方法。
【請求項13】
軽量電動車両(light electric vehicle)内での請求項1から11のいずれか1項に記載のバッテリーモジュール(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の分野に基づく、複数のバッテリーセルを備えたバッテリーモジュールを出発点とする。このようなバッテリーモジュールの製造方法およびこのようなバッテリーモジュールの使用も本発明の対象である。
【背景技術】
【0002】
先行技術から、バッテリーモジュールは、直列および/または並列に導電性に相互に接続されていてもよい複数の個々のバッテリーセルからなり得、つまりこれらの個々のバッテリーセルがバッテリーモジュールへと相互接続されていることが知られている。
【0003】
このようなバッテリーモジュールはさらに、バッテリーまたはトータルバッテリーシステムへと相互接続される。
複数のバッテリーセルのこのような直列および/または並列の電気接続は、通常はセルコネクターによって形成される。これにより、エネルギーもまた出力としてスケーリングされ得る。
【0004】
とりわけ軽量電動車両(英語でlight electric vehicle(LEV)としても知られている)のために、比較的軽く、好ましくはスケーリング可能なバッテリーシステムが形成され得る。これに関しては、多数の比較的小さく、通常は円筒形に形成されるバッテリーセルが、バッテリーモジュールまたはさらにバッテリーへと相互接続され得る。
【0005】
先行技術から、セルコネクターがバッテリーセルと材料結合式に接合されていることが知られており、このような材料結合式の接合は、例えば、抵抗溶接またはボンディングによって形成され得る。とりわけ比較的大きな数のバッテリーセルを相互に導電性に接合する場合、比較的長い製作時間が必要であり得る。抵抗溶接はさらに、このために必要な面積に基づき、片側接触の実現に手間がかかるという欠点を有する。
【0006】
例えば文献EP3472877A1および米国特許出願公開第2014/0234668号はそれぞれ、複数のバッテリーセルを備えたバッテリーモジュールを開示する。
【発明の概要】
【0007】
独立請求項の特徴を有する複数のバッテリーセルを備えたバッテリーモジュールは、セルコネクターの形成形態に基づき、バッテリーモジュールの柔軟なスケーリングが可能であるという利点を提供する。さらに製造プロセスの手間が、およびその費用も軽減され得る。
【0008】
このために、複数のバッテリーセルを備えたバッテリーモジュールが提供される。これらのバッテリーセルは、とりわけリチウムイオンバッテリーセルとして形成されている。
バッテリーセルはそれぞれハウジングを含み、このハウジング内にそれぞれのバッテリーセルの電気化学コンポーネントが収容されている。バッテリーセルのハウジングは、それぞれ、このバッテリーセルの第1の電圧タップを形成する。とりわけこの第1の電圧タップは負の電圧タップである。
【0009】
さらにバッテリーセルはそれぞれ第2の電圧タップを有し、この第2の電圧タップは、このバッテリーセルのハウジングから電気絶縁されて形成されている。とりわけこの第2の電圧タップは正の電圧タップである。
【0010】
このバッテリーモジュールは少なくとも1つのセルコネクターを含む。
セルコネクターは第1の部分および第2の部分を有する。
セルコネクターの第1の部分は、第1の複数のバッテリーセルのうちの少なくとも2つのバッテリーセルのハウジングと導電性に接合されている。この第1の部分は、少なくとも2つのバッテリーセルのハウジングの間に配置されている。
【0011】
セルコネクターの第2の部分は、第2の複数のバッテリーセルのうちの少なくとも2つのバッテリーセルの第2の電圧タップと導電性に接合されている。
従属請求項に挙げた措置により、独立請求項で提示した装置の有利な変形および改善が可能である。
【0012】
バッテリーモジュールの本発明による一実施形態により、とりわけ、製作時間に関係しないスケーリングが行われ得ることが可能になる。これに関し、本発明によるバッテリーモジュールの接続は複数のセルコネクターによって不連続的に形成されており、これにより、接触させるバッテリーセルの数を柔軟に変えることができる。
【0013】
1つのセルコネクターは、少なくとも、第1の複数のバッテリーセルのうちの2つのバッテリーセルおよび第2の複数のバッテリーセルのうちの2つのバッテリーセルを導電性に接合することができる。これに関してはとりわけ、第1の複数のバッテリーセルのうちの少なくとも2つのバッテリーセルを導電性に並列に相互に接続することができる。
【0014】
バッテリーセルが円筒形のバッテリーセルとして形成されている場合が得策である。ここで、円筒形に形成されたバッテリーセルまたは円筒形のバッテリーセルは丸型セルとも呼ばれ得ることに留意されたい。円筒形のバッテリーセルは、実質的に、断面が円形の円筒形の側面を有し、この側面がその両方の向かい合う側でそれぞれ円形の底面または蓋面によって閉じられている。円筒形のバッテリーセルが、それぞれ、18mmの直径および65mmの高さを有する18650タイプの丸型セルであることが特に好ましい。この円筒形に形成されたバッテリーセルのハウジングは、通常は負に帯電しており、かつそれぞれのバッテリーセルの負の電圧タップを形成する。さらに蓋面には、バッテリーセルの正の電圧タップが配置されており、この正の電圧タップは、ハウジング、したがって負の電圧タップに対して電気絶縁されている。
【0015】
セルコネクターの第1の部分とセルコネクターの第2の部分とが互いに直角に配置されていることが特に好ましい。セルコネクターは、とりわけ少なくとも部分的にはT字形に、特に好ましくはT字形に形成されている。このために、例えばセルコネクターの第1の部分はセルコネクターの第2の部分の中央の位置に配置されていてもよい。とりわけセルコネクターは対称面を有し、この対称面は、セルコネクターの第1の部分の長手方向に平行に配置されており、さらにとりわけ第2の部分は対称面上に垂直に立つ。
【0016】
さらにバッテリーモジュールが少なくとも1つのさらなるセルコネクターを含む場合が好ましい。このさらなるセルコネクターは、第1の複数のバッテリーセルのうちの1つのさらなるバッテリーセルのハウジングおよび第1の複数のバッテリーセルのうちの1つのバッテリーセルの第2の電圧タップと導電性に接合されている。これにより、1つのバッテリーセルのハウジングによって形成されたこのバッテリーセルの第1の電圧タップを、1つのさらなるバッテリーセルの第2の電圧タップと導電性に直列に接合することができる。とりわけ、複数のさらなるセルコネクターにより、第1の複数のバッテリーセルが直列に相互に接続され得る。
【0017】
これに関し、さらなるセルコネクターが、第1の複数のバッテリーセルのうちの2つのさらなるバッテリーセルのハウジングの間に配置されている場合が特に有利である。これにより、さらなるセルコネクターそれぞれの、2つのさらなるバッテリーセルのハウジングへの特に確実な機械的結合が行われ得る。
【0018】
本発明の好ましい一態様によれば、セルコネクターと、第1の複数のバッテリーセルのうちのバッテリーセルの第1の電圧タップとの間に、電気絶縁性に形成された絶縁要素が配置されている。これによりとりわけ、バッテリーセルの第1の電圧タップとこのバッテリーセルの第2の電圧タップとが導電性に相互に接合され得ることが防止され得る。
【0019】
ここで、セルコネクターが、およびさらなるセルコネクターも、導電材料から形成されていることに留意されたく、この材料は、とりわけ銅、アルミニウム、および/またはニッケルから選択されている。さらにバッテリーセルのハウジングも導電材料から形成されており、この材料は、とりわけ銅、アルミニウム、および/またはニッケルから選択されている。とりわけバッテリーセルのハウジングは特殊鋼から形成されていてもよい。本発明の特別な利点は、例えばバッテリーセルのハウジングが、通電する接合部として利用可能なことにある。
【0020】
バッテリーモジュールは第1のハウジング要素を含み、第1のハウジング要素は複数の好ましくは円筒形に形成された第1の収容部を有する。これらの第1の収容部内に、第1の複数のバッテリーセルが収容されている。バッテリーモジュールは第2のハウジング要素を含み、第2のハウジング要素は複数の好ましくは円筒形に形成された第2の収容部を有する。これらの第2の収容部内に、第2の複数のバッテリーセルが収容されている。これに関し、セルコネクターは、好ましくは第1のハウジング要素および/または第2のハウジング要素に収容されている。セルコネクターは、とりわけ、第1のハウジング要素および/または第2のハウジング要素に入れられ得るかまたは差し込まれ得る。さらにこのセルコネクターは、例えば製造中にモールディング法により、第1のハウジング要素および/または第2のハウジング要素に組み込まれていてもよい。
【0021】
これにより、これらの第1の収容部内に第1の複数のバッテリーセルを、またはこれらの第2の収容部内に第2の複数のバッテリーセルを収容することで、セルコネクターと、第1の複数のバッテリーセルのうちのそれぞれのバッテリーセルまたは第2の複数のバッテリーセルのうちのそれぞれのバッテリーセルのハウジングとの間に、接触力が形成され得、これに関しては、例えばセルコネクターがある程度の機械的な予応力を有することができ、かつ/または第1の収容部もしくは第2の収容部がそれぞれのバッテリーセルのハウジングへの反力を形成し得る。
【0022】
さらなるセルコネクターが第1のハウジング要素および/または第2のハウジング要素に収容されている場合も得策である。さらなるセルコネクターは、とりわけ、第1のハウジング要素および/または第2のハウジング要素に入れられ得るかまたは差し込まれ得る。さらにこのさらなるセルコネクターは、例えば製造中にモールディング法により、第1のハウジング要素および/または第2のハウジング要素に組み込まれていてもよい。これに関し、さらなるセルコネクターは、第1の複数のバッテリーセルまたは第2の複数のバッテリーセルを配置することで導電性の接合が形成されるように、加えてさらなるセルコネクターが好ましくは機械的に変形するように配置されている。
【0023】
第1のハウジング要素および第2のハウジング要素がポリマー素材から形成されている場合が得策である。例えば、ポリマー素材はポリアミド(PA)、例えばPA66として選択されていてもよい。これにより、バッテリーモジュールの重量を最小限に抑え、同時に十分な機械的強度を提供することが可能である。さらに、第1のハウジング要素および第2のハウジング要素がガラス繊維を含んでもよく、ガラス繊維は、例えばポリマー素材に埋め込まれていてもよい。第1のハウジング要素および第2のハウジング要素、とりわけ複数の第1の収容部および複数の第2の収容部が、2mm未満、とりわけ1mmの肉厚を有することが好ましい。これにより、十分な機械的強度の場合に同時に、バッテリーモジュールの重量が、複数の円筒形に形成されたバッテリーセルの確実な温度調節もさらに可能であるように減らされ得る。
【0024】
第1のハウジング要素および第2のハウジング要素は、様々な製作技術、例えば深絞りによって安価に形成され得る。
第1のハウジング要素はさらに、第1の収容部が配置されている第1の基体を含み、第2のハウジング要素は、第2の収容部が配置されている第2の基体を含む。この第1の基体と第2の基体は、収容空間を形成しながら相互に接合されている。
【0025】
第1の基体と第2の基体を相互に接合することにより、機械的な接触力が形成され得、この機械的な接触力が、セルコネクターと、第2の複数のバッテリーセルのうちのバッテリーセルの第2の電圧タップとの間の、およびさらなるセルコネクターと、第2の複数のバッテリーセルのうちのバッテリーセルの第2の電圧タップとの間の、確実な導電性の接合を形成させる。つまり、第1の複数のバッテリーセルおよび第2の複数のバッテリーセルを導電性に接続するためのセルコネクターは、とりわけさらなるセルコネクターも、少なくとも部分的には収容空間に収容されている。バッテリーモジュールのこのような一実施形態は、例えば、好ましくは円筒形に形成されたバッテリーセルが第1のハウジング要素または第2のハウジング要素によって直接的に収容され得るという特別な利点を提供でき、これにより例えば追加的なセルホルダー要素をなくし得る。ここで、第1のハウジング要素および第2のハウジング要素は、とりわけ、バッテリーモジュールのハウジングの、このハウジングを共に形成する半体とも呼ばれ得ることに留意されたい。総括すると、この場合、第1の複数のバッテリーセルおよび第2の複数のバッテリーセルの電気接続が形成され得、第1の基体または第2の基体内にセルコネクターおよびさらなるセルコネクターが配置されていてもよい。収容空間内にはさらにバッテリーモジュールの制御機構、例えばバッテリーマネジメントシステムも収容されていてもよい。この第1の基体と第2の基体の接合は、例えばネジ接合またはシーミング接合によって形成され得る。
【0026】
円筒形の収容部は、ここではそれぞれ、断面が円形の円筒形の側面によって少なくとも部分的に画定されている中空体である。円筒形の収容部はさらに、円筒形の収容部を底側で同様に画定する底面を有する。底側に向かい合う側では、円筒形の中空体が開口部を有し、この開口部を通ってバッテリーセルが収容部に嵌め込まれ得る。ここでこれに関し、バッテリーセルが、直接的に、例えば絶縁層を配置することなく、それぞれの収容部に収容され得ることに留意されたい。
【0027】
これに関し、1つの収容部には、とりわけそれぞれ正確に1つのバッテリーセルが収容されている。
ハウジング要素の基体に収容部を配置するとは、収容部が、例えば基体と一体的に接合されて形成されているということであり、基体は、収容部の円筒形の中空体の開口部に対応する開口部を有する。これにより、1つのバッテリーセルが、基体の開口部または収容部の開口部を通ってそれぞれの収容部に嵌め込まれ得る。
【0028】
本発明の好ましい一態様によれば、第1の基体と第2の基体とが形状結合式に相互に接合されている。このような接合は、特に簡単に形成され得る。もちろん、第1の基体と第2の基体とが力結合式に、とりわけ力および形状結合式に相互に接合されていてもよい。このような接合は、例えばネジ留めによって形成され得る。第1の基体と第2の基体とを材料結合式に相互に接合することもできる。このような材料結合式の接合は、例えばポリマー素材のプラスチック溶接によって形成され得る。
【0029】
第1の基体と第2の基体とがシーミング接合によって相互に接合されていることが特に好ましい。これに関してはとりわけ、シーミング接合が、第1の基体と第2の基体との間の接合部全体を取り囲むように形成されている場合が好ましい。このために、例えば第1の基体は第1のシーミング要素を有してもよく、かつ第2の基体は第2のシーミング要素を有してもよく、これらのシーミング要素が、相応のシーミング接合によって形状結合式にまたは形状および力結合式に接合され得る。これについて、シーミング接合を形成するため、例えば第1のシーミング要素が第2のシーミング要素に差し込まれ得る。特に確実な接合を形成するため、第1のシーミング要素および/または第2のシーミング要素が、差込み後にさらに変形されてもよい。
【0030】
総括すると、これにより、第1のハウジング要素と第2のハウジング要素との間の密に形成された接合を形成することができ、この接合は、例えば緊密性に関する相応の基準も満たし得る。このためにとりわけ、第1のシーミング要素および/または第2のシーミング要素が、緊密性をさらに一層高められるよう相応の封止要素を含み得る。例えば、封止要素がシーミング要素に組み込まれていてもよい。
【0031】
このようなシーミング接合が、同時に少なくとも1つのガイドレールも形成し得ることが特に好ましく、このガイドレールは、車両内でバッテリーモジュールを収容するために形成されている。これにより、車両内へのバッテリーの比較的簡単な挿入が提供でき、この場合にはシーミング接合が、車両内でのバッテリーの確実な固定をさらに提供し得る。総括すると、これにより車両のバッテリーが簡単に交換され得る。
【0032】
さらに、シーミング接合に保持用ハンドルまたは運搬用ハンドルが組み込まれていてもよい。保持用ハンドルまたは運搬用ハンドルは、保持用バンドまたは運搬用バンドとして形成されていてもよい。シーミング接合が、例えば、保持用ハンドルもしくは運搬用ハンドルが簡単に付けられ得るかまたは保持用バンドもしくは運搬用バンドが簡単に配置され得るように形成されることも可能である。その際、とりわけ緊密性は損なわれない。
【0033】
本発明の好ましい一態様によれば、バッテリーモジュールが電気端子を含む。この電気端子は、第1の基体および/または第2の基体に組み込まれている。この第1の端子は、とりわけ、バッテリーモジュールから電圧を取り出すためにまたは複数のバッテリーセルを充電し得るために形成されている。バッテリーモジュールが、2つの電気端子、例えば1つの正の電気端子および1つの負の電気端子を含むことが特に好ましい。とりわけ、1つまたは複数の電気端子はそれぞれ差込み接合部として形成されている。総括すると、これにより、バッテリーモジュールを例えば車両に電気接続することが可能である。差込み接合の利点は、非常に簡単な接続にある。ここで、シーミング接合が、電気端子の箇所では比較的大きな幅で実施されているようにして、電気端子がシーミング接合に組み込まれ得ることが好ましいことにさらに留意されたい。
【0034】
電気端子は、第1の基体および/または第2の基体のうち、ガイドレールとして形成されたシーミング接合に対して垂直に配置されている側に配置されていることが特に好ましい。これにより、車両への特に確実な接続が形成され得る。
【0035】
第1のハウジング要素の各々の第1の収容部および第2のハウジング要素の各々の第2の収容部の円筒形の側面が、温度調節流体によって環流可能に配置されていることが有利である。この温度調節流体は、温度調節ガス、例えば空気であることが好ましい。言い換えれば、これは、それぞれのバッテリーセルが収容されている収容部の内部空間に向かい合って配置された収容部の外側が、周囲環境に直接隣接して配置されていることを意味する。総括すると、第1のハウジング要素および第2のハウジング要素が比較的大きな表面積をもっているので、これにより各バッテリーセルがパッシブ冷却され得る。これにより、真ん中に配置されたバッテリーセルも確実に温度調節され得ることが特に好ましい。
【0036】
第1の複数のバッテリーセルと第2の複数のバッテリーセルとが直接的に向かい合って配置されている場合が特に有利である。これは、好ましくは円筒形に形成されたバッテリーセルがそれぞれ長手方向を有し、第1の複数のバッテリーセルの長手方向と第2の複数のバッテリーセルの長手方向が互いに平行に配置されているということである。さらに、第1の複数のバッテリーセルの長手方向および第2の複数のバッテリーセルの長手方向も互いに平行に配置されている。とりわけ、この場合、第1のハウジング要素および第2のハウジング要素も直接的に向かい合って配置されている。本発明の特別な利点はさらに、これによって小さな設置スペースだけでなく、個々のバッテリーセルの電気接続が比較的短いセルコネクターによって形成され得ることにある。
【0037】
この場合、とりわけ、第1の複数のバッテリーセルの第2の電圧タップおよび第2の複数のバッテリーセルの第2の電圧タップも直接的に向かい合っている。これは、バッテリーセルが、例えば第1の複数内および第2の複数内に配置され得、さらにそれぞれ収容部に収容されており、これらのバッテリーセルが電気的に相互に接続され得るという特別な利点を提供する。
【0038】
軽量電動車両(light electric vehicle;LEV)内での先述の本発明によるバッテリーモジュールの使用も本発明の対象である。これにより、軽量電動車両(LEV)のためのバッテリーモジュールの、熱的に最適化された、かつスケーリング可能な全体コンセプトが提供され得る。
【0039】
これに加え、複数のバッテリーセル、とりわけリチウムイオンバッテリーセルを備えた先述のバッテリーモジュールの製造方法も本発明の対象である。
バッテリーセルはそれぞれハウジングを含み、このハウジング内にバッテリーセルの電気化学コンポーネントが収容されており、このハウジングがそれぞれ、バッテリーセルの第1の電圧タップを形成する。バッテリーセルはそれぞれ、このバッテリーセルのハウジングから電気絶縁されて形成された第2の電圧タップを有する。第1の複数のバッテリーセルのうちの少なくとも2つのバッテリーセルのハウジングが、セルコネクターの第1の部分と導電性に接合され、この第1の部分は、第1の複数のバッテリーセルのうちの少なくとも2つのバッテリーセルのハウジングの間に配置される。さらに、第2の複数のバッテリーセルのうちの少なくとも2つのバッテリーセルの第2の電圧タップが、このセルコネクターの第2の部分と導電性に接合される。
【0040】
本発明による方法は、本発明によるバッテリーモジュールとの関連で述べたすべての有利な変形形態によって変形可能である。
本発明の例示的実施形態を図面に示しており、以下の説明においてより詳しく解説する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】第1の複数のバッテリーセルのうちの2つのバッテリーセルの並列接続を示す図である。
図2】第1の複数のバッテリーセルのうちの3つのバッテリーセルの並列接続を示す図である。
図3】第1の複数のバッテリーセルと第2の複数のバッテリーセルとの接続を示す図である。
図4】第1の複数のバッテリーセルのうちの2つのバッテリーセルの直列接続を示す図である。
図5】第1の複数のバッテリーセルのうちの複数のバッテリーセルの直列接続を示す図である。
図6】本発明によるバッテリーモジュールの部分図である。
図7】本発明によるバッテリーモジュールの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの2つのバッテリーセル2の並列接続を示す。
図1では、とりわけリチウムイオンバッテリーセル20として形成されている2つのバッテリーセル2が認識され得る。さらに、バッテリーセル2は円筒形のバッテリーセル200として形成されている。
【0043】
バッテリーセル2はそれぞれハウジング3を有する。このハウジング3内には、それぞれのバッテリーセル2の、図1では認識できない電気化学コンポーネントが収容されている。このハウジング3は、バッテリーセル2の第1の電圧タップ41として形成されている。とりわけこの第1の電圧タップ41は負の電圧タップである。
【0044】
さらにバッテリーセル2は第2の電圧タップ42を有する。とりわけこの第2の電圧タップ42は正の電圧タップである。この第2の電圧タップ42は、バッテリーセル2のハウジング3から電気絶縁されている。
【0045】
図1ではさらにセルコネクター5が認識され得る。セルコネクター5は第1の部分51および第2の部分52を含む。
セルコネクター5の第1の部分51は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちのバッテリーセル2である2つのバッテリーセル2のハウジング3と導電性に接合されている。図1からはさらに、セルコネクター5の第1の部分51が、2つのバッテリーセル2のハウジング3の間に配置されていることが認識され得る。
【0046】
これにより、2つのバッテリーセル2の第1の電圧タップ41が導電性に相互に接合されており、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの2つのバッテリーセル2が並列に相互に接合されている。
【0047】
セルコネクター5の第2の部分52は、第2の複数22のバッテリーセル2のうちの少なくとも2つのバッテリーセル2の第2の電圧タップ42と導電性に接合されるために形成されている。
【0048】
図1から、セルコネクター5の第1の部分51とセルコネクター5の第2の部分52とが互いに直角に配置されていることが認識され得る。とりわけセルコネクター5はT字形に形成されている。
【0049】
図2は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの3つのバッテリーセル2の並列接続を示す。
図2に基づくセルコネクター5の実施形態は、図1に示したセルコネクター5の実施形態とは、セルコネクター5が2つの第1の部分51を有することによって異なり、これらの第1の部分51はそれぞれ、とりわけ第1の複数21のバッテリーセル2のうちのバッテリーセル2である2つのバッテリーセル2のハウジング3と導電性に接合されている。図1からはさらに、セルコネクター5の第1の部分51が、2つのバッテリーセル2のハウジング3の間に配置されていることが認識され得る。これにより、3つのバッテリーセル2の第1の電圧タップ41が導電性に相互に接合されており、3つのバッテリーセル2が並列に相互に接合されている。
【0050】
図2から、セルコネクター5の第1の部分51とセルコネクター5の第2の部分52とが互いに直角に配置されていることが認識され得る。とりわけセルコネクター5は少なくとも部分的にはT字形に形成されている。
【0051】
図3は、第1の複数21のバッテリーセル2と第2の複数22のバッテリーセル2との接続を示す。
セルコネクター5の第2の部分52は、第2の複数22のバッテリーセル2のうちの3つのバッテリーセル2の第2の電圧タップ42と導電性に接合されている。
【0052】
これにより、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの3つのバッテリーセル2の第1の電圧タップ41が、第2の複数42のバッテリーセル2のうちの3つのバッテリーセル2の第2の電圧タップ42と導電性に接合されている。
【0053】
図4は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの2つのバッテリーセル2の直列接続を示す。
最初に第1の複数21のバッテリーセル2のうちのバッテリーセル2が認識され得る。さらに、さらなるセルコネクター10が認識され得る。
【0054】
さらなるセルコネクター10は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの1つのバッテリーセル2の第2の電圧タップ42と導電性に接合されている。
さらに、このさらなるセルコネクター10は、1つのさらなるバッテリーセル23のハウジング3と導電性に接合されている。これにより、バッテリーセル2の第2の電圧タップ42とさらなるバッテリーセル23の第1の電圧タップ41とが導電性に相互に接合されている。バッテリーセル2とさらなるバッテリーセル23が電気的に直列に相互に接続されている。図4ではこれに加え、さらなるセルコネクター10が、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの2つのさらなるバッテリーセル23のハウジング3の間に配置されていることが示唆されている。
【0055】
図5は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの複数のバッテリーセル2の直列接続を示す。図5では、さらなるセルコネクター10が、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの2つのさらなるバッテリーセル23のハウジング3の間に配置されていることが認識され得る。
【0056】
図6は、本発明によるバッテリーモジュール1の一部分を示す。
第1の複数21のバッテリーセル2のうちの複数のバッテリーセル2が認識され得る。さらに、それぞれのバッテリーセル2の正の電圧タップ42が認識され得る。加えて、それぞれのバッテリーセル2の第1の電圧タップ41を形成するハウジング3も認識され得る。
【0057】
図6では、3つのバッテリーセル2のハウジング3と導電性に接合されているセルコネクター5も示されている。
加えてさらなるセルコネクター10も示されており、これらのさらなるセルコネクター10は、第1の複数21のバッテリーセル2のうちの3つのバッテリーセル2の正の電圧タップ42と導電性に接合されており、さらに、さらなるバッテリーセル23のハウジング3と導電性に接合されている。
【0058】
これに関し、セルコネクター5と、バッテリーセル2の第1の電圧タップ41との間には、電気絶縁性の絶縁要素6が配置されている。とりわけ絶縁要素6はセルコネクター5とさらなるセルコネクター10の間に配置されている。
【0059】
図7は、本発明によるバッテリーモジュール1を分解図で示す。
第1の複数21のバッテリーセル2および第2の複数のバッテリーセル22が示唆されている。
【0060】
バッテリーモジュール1は、第1のハウジング要素61および第2のハウジング要素62を有する。この第1のハウジング要素61および第2のハウジング要素62は、ポリマー素材、例えばポリアミドから形成されている。
【0061】
第1のハウジング要素61は、この場合、複数の好ましくは円筒形に形成された第1の収容部71を有し、かつ第2のハウジング要素62は、この場合、複数の好ましくは円筒形に形成された第2の収容部72を有する。第1のハウジング要素61の各々の第1の収容部71は、この場合、円筒形に形成された側面91を含み、側面91はどれも、温度調節流体によって環流可能に配置されている。第2のハウジング要素62の各々の第2の収容部72は、円筒形に形成された側面92を含み、側面92はどれも、温度調節流体によって環流可能に配置されている。ここで、第1の収容部71の円筒形に形成された側面91および第2の収容部72の円筒形に形成された側面92が、完全に、しかし少なくとも部分的には温度調節流体によって環流可能に配置されていることが好ましいことに留意されたい。とりわけ、円筒形に形成された側面91同士または円筒形に形成された側面92同士は互いに触れ合い得る。
【0062】
第1の収容部71は、この場合、第1の複数21のバッテリーセル2を収容し、かつ第2の収容部,2は、この場合、第2の複数22のバッテリーセル2を収容する。
第1のハウジング要素61はさらに、第1の収容部71が配置されている第1の基体81を含む。
【0063】
第2のハウジング要素62はさらに、第2の収容部72が配置されている第2の基体82を含む。
とりわけ、第1の基体81および/または第2の基体82は、実質的に直方体形の基本形状を有する。
【0064】
この第1の基体81と第2の基体82とは、収容空間9を形成しながら相互に接合されている。これに関し、第1の基体81と第2の基体82とは、シーミング接合11によって形状結合式に相互に接合されている。このシーミング接合8は、第1の基体81と第2の基体82との間の接合部を取り囲むように配置されており、かつバッテリーモジュール1を、バッテリーモジュール1の周囲環境に対して密閉している。収容空間9内には、セルコネクター5およびさらなるセルコネクター10が収容されている。
【0065】
第1の複数21のバッテリーセル2と第2の複数22のバッテリーセル2とが直接的に向かい合って配置されていることが認識され得る。これに関してはとりわけ、第1の複数21のバッテリーセル2の第2の電圧タップ42と第2の複数22のバッテリーセル2の第2の電圧タップ42も直接的に向かい合っている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】