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特表2023-531369導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法
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  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図1
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図2
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図3
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図4
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図5a
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図5b
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図6
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図7
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図8
  • 特表-導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-24
(54)【発明の名称】導体要素、導体要素を有する鉄道車両及び導体要素から静電荷を伝導する方法
(51)【国際特許分類】
   H05F 3/02 20060101AFI20230714BHJP
   H02K 11/40 20160101ALI20230714BHJP
   H01R 39/38 20060101ALI20230714BHJP
【FI】
H05F3/02 E
H02K11/40
H01R39/38
H05F3/02 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022570353
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2020064133
(87)【国際公開番号】W WO2021233540
(87)【国際公開日】2021-11-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521205102
【氏名又は名称】シュンク トランジット ジステムズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェファー ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ホーニック フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ヘーア ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】ヌッシュ トム
(72)【発明者】
【氏名】ヴェラー シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ガートナー ラルフ
【テーマコード(参考)】
5G067
5H611
【Fターム(参考)】
5G067AA16
5G067AA58
5G067DA11
5H611AA03
5H611BB01
5H611PP07
5H611UA01
(57)【要約】
本発明は、導体要素(77)、導体要素を有する鉄道車両、及び軸(80)から静電荷を伝導するための方法に関し、導体要素は、ホルダ(78)及び導体組立体(82)を備え、ホルダは、ホルダ環状部(79)を有し、導体組立体は、ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性の導体(83)を有し、導体は、炭素繊維組立体から作製され、軸に接触するための軸接触部(86)を有し、軸は、導体によって軸の周囲(81)で接線方向に接触する。導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素(88)を有し、導体は、位置決め要素に保持され、位置決め要素は、軸接触部の位置が軸に対して設定されるようにホルダ上に配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸(80,96)から静電荷を伝導するための導体要素(77,90,104,133)であって、
前記導体要素は、
ホルダ(78,98,106,139)と、
導体組立体(82,91,134)とを備え、
前記ホルダは、ホルダ環状部(79,101,105,141)を有し、
前記導体組立体は、前記ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性の導体(83,92,123,127,135)を有し、
前記導体は、炭素繊維組立体からなり、前記軸に接触するための軸接触部(86,94,142)を有し、
前記軸は、前記導体によって前記軸の周囲(81,95)で接線方向に接触することができ、
前記導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素(88,97,122,138)を有し、
前記導体は、前記位置決め要素に保持され、
前記位置決め要素は、軸接触部の位置が軸に対して設定されることができるようにホルダ上に配置される
ことを特徴とする導体要素。
【請求項2】
炭素繊維組立体(16)は、
炭素繊維の編組から作製され、
熱分解炭素で浸透され、
接触繊維組立体を介して軸(11,71,82,96)に接触力を加えることができる熱分解炭素の浸透によって、本質的に安定である
ことを特徴とする請求項1に記載の導体要素。
【請求項3】
前記位置決め要素(88,97,122,138)は、
前記ホルダ環状部(79,101,105,141)の前面(81)又はホルダ環状部の内周上に配置され、
力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式でホルダ環状部に接続される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の導体要素。
【請求項4】
前記位置決め要素(88,97,122,138)は、位置決め要素に従って形成されたホルダ環状部(79,101,105,141)の少なくとも1つの凹部に挿入される
ことを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項5】
前記ホルダ環状部(141)は、2つ以上の凹部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の導体要素。
【請求項6】
前記位置決め要素(88,97,122,138)は、形状が直方体又は円筒形であり、前記導体が挿入される少なくとも1つの開口部を有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。前記位置決め要素(88,97,122,138)及び前記導体(83,92,123,127,135)は、非永久的な方法で接続可能である
ことを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項7】
前記導体(83,92,123,127,135)は、対向する2つの端部(85,87,126,129,137)を有する導体部分(84,93,125,128,136)として実現される
ことを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項8】
前記導体部分(125,128,136)の前記端部(126,129,137)は、前記位置決め要素(122,138)に固定される
ことを特徴とする請求項7に記載の導体要素。
【請求項9】
前記導体部分(84,93)は、少なくとも1つの自由端(85)を有する
ことを特徴とする請求項7に記載の導体要素。
【請求項10】
前記導体部分(84,93)は、前記位置決め要素(88,97)に固定された端部(87)を有する
ことを特徴とする請求項9に記載の導体要素。
【請求項11】
前記導体部分は、前記導体部分が前記ホルダに固定される端部間に少なくとも1つの部分を有する
ことを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項12】
前記軸接触部(86,94,142)は、導体部分(125,128,136)の端部(126,129,137)間における導体部分(84,93)の自由端(85)に形成される
ことを特徴とする請求項7~11のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項13】
前記導体部分(84,93,125,128,136)は、本質的に、棒状、円弧状、又はこれらの組合せで形成されている
ことを特徴とする請求項7~12のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項14】
前記導体組立体(82,91,134)は、2つ、好ましくは4つ、特に好ましくは6つ以上の導体(83,92,123,127,135)を含み、
前記導体は、各位置決め要素(88,97,122,138)上に保持される
ことを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項15】
前記導体(83,92,123,127,135)は、ホルダ(78,98,139,152,154)上に実質的に対称的に配置される
ことを特徴とする請求項14に記載の導体要素。
【請求項16】
各場合に一致するか又は変化する接触力を、前記導体(83,92,123,127,135)を介して前記軸(80,96)に加えることができる
ことを特徴とする請求項14又は15に記載の導体要素。
【請求項17】
前記位置決め要素(97)が、バネ要素(99)として形成され、前記バネ要素を介して前記導体(92)を軸(96)に向ける力を加えることができる
ことを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項18】
前記バネ要素(99)が、板バネ(100)である
ことを特徴とする請求項17に記載の導体要素。
【請求項19】
前記ホルダ環状部(105)は、各々が前記ホルダ環状部の周囲の一部を形成する少なくとも2つのセグメント(109)を有し、
前記セグメントは、非永久的な力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式で接続可能である
ことを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項20】
前記請求項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの導体要素(77,90,104,133)を有する
ことを特徴とする鉄道車両。
【請求項21】
導体要素(77,90,104,133)を用いて軸(80,96)から静電荷を伝導するための方法であって、
前記導体要素は、
ホルダ(78,98,106,139)と、
導体組立体(82,91,134)とを備え、
前記ホルダは、ホルダ環状部(79,101,105,141)を有し、
前記導体組立体は、前記ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性の導体(83,92,123,127,135)を有し、
前記導体は、炭素繊維組立体で作られ、前記軸に接触するための軸接触部(86,94,142)を有し、
前記軸は、前記導体によって前記軸の周囲で接線方向に接触され、
前記導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素(88,97,122,138)を有し、
前記導体は、前記位置決め要素に保持され、
前記位置決め要素は、前記軸接触部の位置が軸に対して設定されるように前記ホルダに配置される
ことを特徴とする静電荷を伝導するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導体要素と、導体要素を有する鉄道車両と、導体要素から静電荷を伝導する方法とに関し、導体要素は、ホルダと導体組立体とを備え、ホルダは、ホルダ環状部を備え、導体組立体は、ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性導体を有し、導体は、炭素繊維組立体からなり、軸と接触するための軸接触部を有し、軸は、導体によって軸の周囲で接線方向に接触される。
【背景技術】
【0002】
上述した種類の導体要素は、よく知られている。ここでは、環状導体要素は、一般に軸周囲(外周)の周りで軸を取り囲み、炭素繊維は、例えば、束状に導体要素上に配置され、その自由端は、回転軸の周囲に沿ってブラッシングし、このようにして炭素繊維が、軸に接触する。あるいは、炭素繊維の端部は、導体要素のホルダ上にクランプされ、炭素繊維の端部間の部分は、回転軸の周囲に触れることができる。この場合の欠点は、この種の導体が常に導体要素に直接取り付けられなければならないことであり、この事実は、特に導体が摩耗したときに導体要素を整備することにつながる。この結果から、導体は、導体要素のホルダ上に配置されなければならず、この時点では、導体要素が設置された装置内にあり、このホルダは、アクセスが困難であり、導体の、特に安全な取付が保証され得ない可能性がある。これは、導体が、誤って取り付けられたときにその位置に正しくセットすることができないこと、特に軸が装置の動作中に通常の振動を有するときに重要である、導体が軸に接触しないこと、又は十分に接触しないことにつながる。また、導体は、不完全な取付の結果として、ホルダから剥離又は脱落する可能性があり、軸からの静電荷の伝導が抑制され、導体要素が取り付けられた装置に損傷を与える可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、軸に確実に接触することを可能にし、しかも安価で容易に製造することができる導体要素を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、請求項1の特徴を有する導体要素、請求項20の特徴を有する鉄道車両、及び請求項21の特徴を有する方法によって達成される。
【0005】
軸から静電荷を伝導するための導体要素は、ホルダと導体組立体とを備え、ホルダはホルダ環状部を有し、導体組立体は、ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性導体を有し、導体は、炭素繊維組立体からなり、軸と接触するための軸接触部を有し、軸は、導体によって軸の周囲上で接線方向に接触させることができる。導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素を有し、導体は、位置決め要素に保持され、位置決め要素は、軸接触部の位置を軸に対して設定できるようにホルダ上に配置される。
【0006】
本発明による導体要素は、例えば、鉄道車両又は他の産業機械の歯車に使用することができる。ここでは、導体は、軸の周囲上に接触力を発揮することができ、それによって、軸の動作中に生じ得る運動又は振動にもかかわらず、軸を確実に接触させることができる。導体の接触力は、導体要素が、軸の周囲に対して規定の距離に配置され得ることによって達成され得るプレストレスを介して設定することができる。炭素繊維で作られているため、導体は、特に長い耐用年数を有し、それによって、本発明による導体要素は、対応する装置において特に長期間使用することができる。このために、導体は、ホルダに導電的に接続され、ホルダは、金属、好ましくはアルミニウムからなることができる。代替的に、ホルダのホルダ環状部は、プラスチック、例えば金属ワイヤで構成される追加の導電接続、好ましくは銅ワイヤでできていてもよく、静電荷を伝導するために導体とホルダとの間に設けることができる。さらに、本発明による導体要素は、接触力を生成する導体が、接触によって個々の軸を単に接触させるために必要となるよりも大きな範囲を有することができるので、異なる外周及び直径を有する軸の使用に適し得る。本発明による導体要素の摩耗、特に導体の摩耗は、規定された接触力又は接触圧力によって事前に決定することができ、これにより、導体要素の管理が簡素化される。位置決め要素を使用することによって、本発明は、導体の軸接触部の位置が軸に対して設定可能であることを意図している。ここでは、導体の配向は、軸の周囲に対して設定可能であり、導体は、軸接触部を介して半径方向及び/又は接線方向に軸に接触する。軸接触位置の位置及び/又は軸に対する導体の配向は、位置決め要素をホルダに相応に固定することによって設定される。あるいは、位置決め要素は、ホルダ上に固定されることができ、導体のおおよその配向は、設定可能であり、続いて、位置決め要素内の導体のより細かい調整が設定されることができ、これは、導体が、周囲において軸に確実に接触することを意味する。この位置決め用要素は、ホルダと同じ材料で作製することができ、位置決め用要素は、例えばホルダ環状部と同じ材料で作製され、低インピーダンス抵抗を有することによって導電性となるように実現され、導電体によって静電荷を容易に伝導することができることを意味する。導体は、単に位置決め要素上に配置され、これは、導体要素が設置されている装置の外部で行うことができる。第2のステップでは、位置決め要素は、導体を使用してホルダに固定することができ、このホルダは、適切な固定手段又は固定要素を有することができる。したがって、位置決め要素及び/又は導体は、ホルダ環状部が装置内に既に設置されている場合であっても、専門家によって容易かつ安全に取り付けることができ、この種の固定手段又は固定要素は、専門家に知られているホルダ環状部上にある。さらに、位置決め要素は、複数のホルダに使用することができ、異なる直径を有する軸は、対応する導体要素を介して接触させることができる。この目的のために、ホルダの対応するホルダ環状部の直径は、常に、対応する軸の周囲直径よりも大きくすることができる。このように本発明に係る導体要素は、導体の簡単で確実な最初の取付を可能にするだけでなく、例えば摩耗のために、本発明に係る位置決め要素を用いることによって、これらを容易に交換することができる。本発明による導体要素の言及された構成要素の簡単な形成は、特に言及された材料のため、導体要素を容易かつ安価に製造することを可能にする。
【0007】
これに関連して、炭素繊維組立体が炭素繊維の編組から作製される場合、炭素繊維要素は、炭素繊維組立体を介して軸に接触力を加えることができる熱分解炭素の浸透のために、そのような方法で本質的に安定であることができることが有利である。導体の炭素繊維組立体は、熱分解炭素を浸透させた炭素繊維で作られた編組を有することができ、それによって、炭素繊維組立体は、本質的な安定性を得ることができる。この場合、熱分解炭素を有する炭素繊維組立体の浸透は、例えば化学気相浸透(CVI法)によって得ることができる。炭素繊維は、織られていてもよいし、個々の繊維であってもよい。さらに、炭素繊維の編組は、個々の平行な炭素繊維の周りに織ることができる。炭素繊維からなる導体は、腐食及び化学物質に耐性があり、軸上に炭素緑青を形成するのに寄与し、炭素緑青は、導体の乾燥潤滑を引き起こす。さらに、導体の炭素繊維は、有利なトライボロジー特性を有することができ、したがって、軸と接触する際の熱発生の低減を促進する。さらに、炭素繊維組立体は、炭素繊維間の間隙に生じる毛管現象を発生させることができ、接触領域において脂肪又は液体などの不純物を流すことを可能にする。この目的のために、浸透の程度及び/又は浸透した熱分解炭素の量は、炭素繊維組立体の剛性を規定する。ここでは、炭素繊維組立体は、接触力を発揮することができ、それは、導体要素が軸に対してどの距離で取り付けられるかによって影響される。この接触力から、炭素繊維組立体の耐用年数を決定することができるが、それは、炭素繊維組立体の摩耗を予め決定することができるからである。
【0008】
位置決め要素は、ホルダ環状部の内周又はホルダ環状部の前面に配置することができ、位置決め要素は、ホルダ環状部に力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式で接続することができる。この種のホルダ環状部の位置は、軸の周囲に接触することを可能にする。ホルダは、位置決め要素を固定するための少なくとも1つの固定手段及び/又は固定要素をその前面及び/又は内周に有するように実現することができる。例えば、位置決め要素は、ホルダ環状部にネジ止めすることができる。さらに、位置決め要素及びホルダ環状部は、非永久的に接続することができ、それによって、位置決め要素及び/又は導体要素の取り付け及び取り外しが簡略化される。位置決め要素は、位置決め要素に従って形成されたホルダ環状部の凹部に挿入することができる。位置決め要素はまた、凹部の領域内で力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式でホルダ環状部に接続することができる。位置決め要素は、凹部内に部分的に又は完全に挿入することができる。この目的のために、凹部は、位置決め要素を完全に又は部分的に受け入れるのに適した方法で実現することができる。位置決め要素及び凹部は、スナップ接続を形成するのに適した輪郭を有することができる。あるいは、位置決め要素をホルダ環状部にネジ止めすることもできる。この場合、凹部は、保持位置、ひいては位置決め要素及び/又は位置決め要素に挿入される導体のホルダ環状部上の位置を画定し、軸接触部の位置は軸に対して設定される。
【0009】
ホルダ環状部は、さらに、2つ以上の凹部を有することができる。これに関連して、凹部はそれぞれ、位置決め要素を部分的に又は完全に受け入れるのに適している。また、凹部は各々、ホルダ環状部の前面及び/又は内周に配置することもできる。これに関連して、位置決め要素及び/又は位置決め要素内に保持された導体は、軸接触部の位置が軸に対して設定される凹部のうちの1つに位置決め要素を挿入することによって、軸に対して配向され得る。ここでは、導体は、同じ又は異なる方法で、軸の周囲に関連して位置決め及び/又は配向することができる。ここでは、凹部の各々が、軸の周囲に関連して、軸接触部の異なる位置及び/又は導体の異なる配向を可能にするならば、有利である。これは、位置決め要素を対応する凹部に挿入することによって導体の配向を設定することができるので、異なる直径を有する軸を同じ導体によって接触させ得ることを必要とする。あるいは、2つ以上の位置決め要素を、同一の導体要素と同時に2つ以上の凹部に取り付けることもでき、対応する導体の軸接触部の合致する又は異なる位置を、凹部を介して軸に対して設定することができる。
【0010】
位置決め要素は、立方形又は円筒形の形状とすることができ、少なくとも1つの開口部を有し、この開口部に導体を挿入することができる。このようにして実現されるホルダ要素は、特に容易かつ安価に大量に製造することができる。また、ホルダ要素についても異なる形状が考えられる。開口部は、貫通孔、例えば穴(ボア)として実現することもできる。さらに、位置決め要素は、同じ又は異なる導体断面を有する導体をそれぞれ受けるのに適した2つ又はそれ以上の開口を有することができる。例えば、位置決め要素は、異なるサイズの直径を有する開口部、特に穴(ボア)を有することができ、対応する直径を有する導体は、この種の開口部に挿入することができる。
【0011】
ここでは、位置決め要素及び導体が、非永久的な方法で接続されるならば、有利である。次いで、導体は、力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式で位置決め要素に挿入される。位置決め要素と導体との間の、この種の接続は、位置決め要素上に導体を安定して保持することを可能にする。さらに、例えば、摩耗した際に、導体を簡単に交換することができるが、これにより、最初の導体を取り外した後に、位置決め要素に新しい導体を挿入することができる。また、導体を軸に取り付ける際に、所望の仕様に従って導体を取り付けることができ、これは、対応する導体をフレキシブルに選択することができるか、又は取り付けるまで所望の長さに切断することができないことを意味する。
【0012】
また、導体は、2つの対向端部を有する導体部分として実現することができる。この種の導体部分は、少なくとも1つの炭素繊維組立体から作られており、特に容易に製造することができ、安価に多数製造することができる。また、導体部分を位置決め要素に固定することも可能である。
【0013】
導体部分の端部は、ホルダに固定することができ、導体部分の両端は、位置決め要素に固定することができる。このようにして固定された導体部分は、特に安定した方法で位置決め要素に固定され、導体の耐用年数を促進する。導体部分の端部は、導体部分の全長よりも小さい距離で互いに固定することができ、それによって、端部間の部分は軸に向かって湾曲していることから、導体のプレストレスを設定することができる。
【0014】
あるいは、導体部分が少なくとも1つの自由端を有することができることを意図することができる。導体部分は、2つの自由端を有することもできる。自由端は、軸に接触するように機能することができ、このことは、特に、ホルダ環状部又は位置決め要素が、軸の周囲又は前面からさらに離間されている場合に有利である。次いで、自由端が波形接触部分を形成する。
【0015】
導体部分は、位置決め要素に固定された端部を有することができる。導体部分の別の端部は、自由端であってもよい。導体部分の端部は、力嵌め及び/又はフォームフィッティングの方法で位置決め要素に接続することができる。この目的のために、導体部分の端部は、位置決め要素の凹部又は開口部に挿入することができる。
【0016】
導体部分は、端部間に少なくとも1つの部分を有することができ、導体部分は、位置決め要素及び/又はホルダ上の部分に固定される。この目的のために、導体部分の位置決め要素への特に可撓性固定が可能である。なぜなら、導体部分の端部間のあらゆる領域を固定することができるからであり、これは、導体部分の端部が、ホルダ環状部の内周又は前面から異なる距離で離間されていることを意味する。次いで、導体部分の少なくとも1つの端部又は別の部分が軸接触部を形成することができる。
【0017】
導体部分の固定は、上述した実施形態の1つに限定されず、むしろ、上述した固定の選択肢の組合せが可能であることが参照される。軸接触部が、導体部分の自由端上又は導体部分の端部間に形成される場合に有利である。いずれの場合も、軸接触部は、位置決め要素又は導体部分の一部に固定された端部によって形成されておらず、軸接触部は、ホルダ環状部又は位置決め要素から離間するように常に配置され得ることを意味する。この結果、軸は、ホルダ環状部又は位置決め要素と接触することができず、したがって、軸を介して摩擦が防止されることに起因するホルダ環状部又は位置決め要素の損傷をもたらす。導体部分は、単に軸接触部において軸との摩擦にさらされる。この目的のためには、軸接触部が導体部分の端部間に形成され、摩擦が禁止されることによって促進される導体部分の端部のほつれが発生し、それによって導体部分がより長い使用寿命を有する場合に有利である。導体部分の自由端に形成された軸接触部は、特に導体部分がより大きな全長を有する場合には、ホルダ環状部又は位置決め要素に対してより大きな距離をより容易に有することができる。
【0018】
導体部分は、本質的に、棒状であってもよく、又は円形であってもよく、又はそれらの組合せであってもよい。ここでは、導体部分は、専ら棒又は円弧の形状であることができ、円弧は、導体部分の形状が、円の周囲の少なくとも一部に対応することを意味する。円弧の代わりに楕円弧も考えられる。しかしながら、円弧の実施形態は、上述の形状に限定されない。例えば、さもなければ棒状導体において実現される弧状を介する組合せもまた考えられる。
【0019】
導体組立体は、2つ、好ましくは4つ、特に好ましくは6つ以上の導体を含むことができ、導体は各位置決め要素上に保持することができる。このために、軸のサイズ及び/又は静電荷が生じる程度に応じて、ホルダ環状部上の対応する導体の配置及び番号を選択することができる。
【0020】
導体は、ホルダ上に本質的に対称に配置することができる。導体は、ホルダ環状部上に回転対称に配置することができ、それによって、導体要素を容易に製造することができ、軸を均等に接触させることができる。しかしながら、導体は、特に、軸が前面に接触する場合、軸対称に配置することもできる。あるいは、導体は、ホルダ環状部上に非対称に配置することができる。導体が、それらの回転方向とは独立に、軸の接触を引き起こすことができると有利である。
【0021】
同じ又は異なる大きさの接触力を、導体を介して軸に加えることができる。これは、導体部分の軸接触部が、ホルダ環状部又は位置決め要素から異なる距離だけ離間されていることによって実現することができる。定義された接触圧力は、軸に対する導体要素の位置によって作用されることができ、接触圧力は、導体のプレストレスを生じさせ、そのプレストレスは、個々の導体に対して同様に同じ又は異なる大きさであり得る。大きさの異なる接触力は、特に、たとえ一時的なものであっても、軸の垂直振動が、軸の接触を失う危険性がある場合に有利である。接触力の大きさが異なること、及びホルダ環状部又は位置決め要素からの距離が異なることは、導体のうちの少なくとも1つが常に軸と接触しているので、このような失われた接触を防止することができる。
【0022】
位置決め要素はバネ要素として実現することができ、バネ要素を介して軸に向かって導体に力を加えることができると有利である。ここでは、規定されたバネ力がバネ要素を介して導体に働くことができ、これは、軸上の導体の規定された接触圧力を実現することができることを意味する。定義された接触圧力は、導体の摩耗を決定するために考慮に入れることができる。さらに、導体は、バネ要素を介してより短く形成することができ、それにより、導体の製造に必要な少ない材料ですむ。導体が軸との接触部を介して摩耗にさらされ、定期的に交換しなければならないだけなので、導体要素の耐用年数によってコストを低減することができる。
【0023】
バネ要素は、板バネとすることができる。板バネは、バネ要素の、特に単純な実施形態であり、少量の材料だけで製造することができる。また、板バネは、導体要素において省スペースで使用することができる。
【0024】
さらに、ホルダ環状部が、ホルダ環状部の周囲の一部をそれぞれ形成する少なくとも2つのセグメントを有し、これらのセグメントが、非永久的な力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式で接続されることが可能であると有利である。セグメントは、ホルダ環状部、したがってホルダを、少なくとも2つの同じ又は異なる大きさの部分に分割することができる。セグメントは、取り付ける際に単純に軸上に配置して組み立てることができる。ホルダ環状部を前記セグメントに分割することによって、導体要素は、損傷することなく容易に取り外すことができる。セグメントは、スナップ接続を介して接続され得る。あるいは、セグメントは、一緒にネジ止めすることができる。
【0025】
本発明による鉄道車両は、本発明による少なくとも1つの導体要素を備える。この目的のために、鉄道車両は、特に、列車、電車などとすることができる。鉄道車両の有利な実施形態は、請求項1を引用する従属請求項の特徴の説明から導かれる。
【0026】
軸から静電荷を伝導するための本発明による方法は、導体要素を用いて行われ、導体要素は、ホルダと導体組立体とを含み、ホルダは、ホルダ環状部と、ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性導体を有する導体組立体とを備え、導体は、炭素繊維組立体から作られ、軸と接触するための軸接触部を有し、軸は、導体によって軸の周囲で接線方向に接触される。導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素を有し、導体は、位置決め要素に保持され、位置決め要素は、軸接触部の位置が軸に対して設定されるようにホルダ上に配置される。本発明による方法の利点の説明に関して、本発明による導体要素の利点の説明が参照される。本方法の有利な実施形態は、請求項1を引用する従属請求項の特徴の説明から導かれる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】第1の実施形態の導体要素を示す部分斜視図である。
図2】第1の実施形態の導体要素を示す別の部分図である。
図3】第2の実施の形態に係る導体要素を示す概略図である。
図4】第2の実施形態の導体要素を示す側面図である。
図5a】第3の実施形態に係る、取り外された導体要素の概略図である。
図5b】第3の実施形態に係る、実装された導体要素の概略図である。
図6】導体を有する位置決め要素の、1つの実施形態を示す平面図である。
図7】導体を有する位置決め要素の、1つの実施形態を示す側面図である。
図8】別の導体を示す概略図である。
図9】第4の実施形態に係る導体要素を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0029】
図1及び図2はそれぞれ、ホルダ78を有する導体要素77の一部を示し、ホルダ78のホルダ環状部79は、部分的にのみ示されている。導体要素77は、異なるサイズの軸80に接触するのに適している。接触は、ここでは、対応する軸80の周囲81で意図される。導体要素77の導体組立体82が、6つの導体83が例示的に示されている複数の導体83を備えていることが必須である。導体83は、それぞれ自由端85を有する導体部分84として実現される。自由端85は、追加的に軸接触部86を形成する。自由端85に対向する導体部分84の端部87は、導体要素77の位置決め要素88上に固定される。位置決め要素88は、正面上のホルダ環状部79上に配置され、立方形状を有する。位置決め要素88及びそれに固定される導体部分84は、軸80の縦軸89に対して半径方向に配向されず、そこから外れる角度、すなわち好ましくは1°から45°の間の角度で配向される。各導体83の軸接触部86は、このような位置において軸80の周囲81に接線方向に接触させることができる(図2)。ホルダ環状部は、位置決め要素88を受け入れるための凹部(図示せず)を追加的に有することができる。
【0030】
図3図4には、導体要素90が示されており、この導体要素90は、導体部分93として形成された2つの導体92を有する導体組立体91を備えている。そうすることにより、導体部分93の軸接触部94は、軸96の周囲95に接触する。各導体部分93は、導体要素90の位置決め要素97に固定され、位置決め要素97は、この場合、板バネ100であるバネ要素99として形成される。ここでは、バネ要素99によって軸96に向かって導体部分93に力が加えられ、導体部分93の接触力はバネ要素99のバネ力によって拡大される。バネ要素99は、非永久的、すなわち、力嵌め及び/又はフォームフィッティングの方法で、導体部分93と、導体要素90のホルダ98におけるホルダ環状部101との両方に接続可能である。さらに、ホルダ環状部101は、インナーリング102に当接するインナーリング102及び2つのアウターリング103から組み立てられる。
【0031】
図5a及び図5bに示す導体要素104は、インナーリング107及び2つのアウターリング108から組み立てられた導体要素104のホルダ106のホルダ環状部105が、少なくとも2つのセグメント109に分割可能であり、セグメント109が、非永久的な力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式で接続可能である点で、図3に示す導体要素とは異なる。この種のホルダ環状部105を複数のセグメント109に分割することは、導体要素104を簡略化した方法で取り付け又は取り外すのに役立つ。ホルダ環状部105のインナーリング107は、2:1の比で分割することができ、ホルダ環状部105のアウターリング108は、1:1の比で対応するセグメント109に分割することができると有利である。ホルダ環状部105以外の他の分割部も考えられる。
【0032】
図6図7に、導体123を有する位置決め要素122を示す。導体123は、反対側端部が位置決め要素122に挿入される及び/又は固定される導体部分125として形成される。位置決め要素122は、この場合、形状が立方形である。
【0033】
図8は、図6又は図7の導体の代わりに使用できる導体要素(図示せず)のための、別の導体127を例示的に示す。導体127は、導体部分128として形成され、その反対側端部129は、傾斜し、及び/又は、2回屈曲される。このようにして導体127を形成すると、容易に位置決め要素(図示せず)に挿入することが可能になる。
【0034】
図9は、導体要素133と、導体組立体134を有する導体要素133とを示し、その導体135は、導体部分136として実現される。ここでは、導体部分136の反対側端部137はそれぞれ、導体要素133の位置決め要素138に固定される。ブロック形状の位置決め要素138は、導体要素133のホルダ139におけるホルダ環状部141の内周140に配置され、位置決め要素138は、非永久的な方法でホルダ環状部141に接続可能である。この種の導体要素133は、軸(図示せず)の周囲に接触するのに適している。ここでは、導体部分136は、軸(図示せず)上の導体要素133の位置において端部137間に軸接触部142を形成し、導体135を介して接触されたときに軸(図示せず)に力を加えることができることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-01-18
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
この目的は、請求項1の特徴を有する導体要素、請求項21の特徴を有する鉄道車両、及び請求項22の特徴を有する方法によって達成される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸(80,96)から静電荷を伝導するための導体要素(77,90,104,133)であって、
前記導体要素は、
ホルダ(78,98,106,139)と、
導体組立体(82,91,134)とを備え、
前記ホルダは、ホルダ環状部(79,101,105,141)を有し、
前記導体組立体は、前記ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性の導体(83,92,123,127,135)を有し、
前記導体は、炭素繊維組立体からなり、前記軸に接触するための軸接触部(86,94,142)を有し、
前記軸は、前記導体によって前記軸の周囲(81,95)で接線方向に接触することができ、
前記導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素(88,97,122,138)を有し、
前記導体は、前記位置決め要素に保持され、
前記位置決め要素は、軸接触部の位置が軸に対して設定されることができるようにホルダ上に配置される
ことを特徴とする導体要素。
【請求項2】
炭素繊維組立体(16)は、
炭素繊維の編組から作製され、
熱分解炭素で浸透され、
前記炭素繊維組立体を介して軸(11,71,82,96)に接触力を加えることができる熱分解炭素の浸透によって、本質的に安定である
ことを特徴とする請求項1に記載の導体要素。
【請求項3】
前記位置決め要素(88,97,122,138)は、
前記ホルダ環状部(79,101,105,141)の前面(81)又はホルダ環状部の内周上に配置され、
力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式でホルダ環状部に接続される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の導体要素。
【請求項4】
前記位置決め要素(88,97,122,138)は、位置決め要素に従って形成されたホルダ環状部(79,101,105,141)の少なくとも1つの凹部に挿入される
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項5】
前記ホルダ環状部(141)は、2つ以上の凹部を有する
ことを特徴とする請求項4に記載の導体要素。
【請求項6】
前記位置決め要素(88,97,122,138)は、形状が直方体又は円筒形であり、前記導体が挿入される少なくとも1つの開口部を有する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の導体要素
【請求項7】
前記位置決め要素(88,97,122,138)及び前記導体(83,92,123,127,135)は、非永久的な方法で接続可能である
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項8】
前記導体(83,92,123,127,135)は、対向する2つの端部(85,87,126,129,137)を有する導体部分(84,93,125,128,136)として実現される
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項9】
前記導体部分(125,128,136)の前記端部(126,129,137)は、前記位置決め要素(122,138)に固定される
ことを特徴とする請求項に記載の導体要素。
【請求項10】
前記導体部分(84,93)は、少なくとも1つの自由端(85)を有する
ことを特徴とする請求項に記載の導体要素。
【請求項11】
前記導体部分(84,93)は、前記位置決め要素(88,97)に固定された端部(87)を有する
ことを特徴とする請求項10に記載の導体要素。
【請求項12】
前記導体部分は、前記導体部分が前記ホルダに固定される端部間に少なくとも1つの部分を有する
ことを特徴とする請求項8~11のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項13】
前記軸接触部(86,94,142)は、導体部分(125,128,136)の端部(126,129,137)間の導体部分(84,93)における自由端(85)に形成される
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項14】
前記導体部分(84,93,125,128,136)は、本質的に、棒状、円弧状、又はこれらの組合せで形成されている
ことを特徴とする請求項8~13のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項15】
前記導体組立体(82,91,134)は、2つ以上の導体(83,92,123,127,135)を含み、
前記導体は、各位置決め要素(88,97,122,138)上に保持される
ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項16】
前記導体(83,92,123,127,135)は、ホルダ(78,98,139,152,154)上に実質的に対称的に配置される
ことを特徴とする請求項15に記載の導体要素。
【請求項17】
各場合に一致するか又は変化する接触力を、前記導体(83,92,123,127,135)を介して前記軸(80,96)に加えることができる
ことを特徴とする請求項15又は16に記載の導体要素。
【請求項18】
前記位置決め要素(97)が、バネ要素(99)として形成され、前記バネ要素を介して前記導体(92)を軸(96)に向ける力を加えることができる
ことを特徴とする請求項1~17のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項19】
前記バネ要素(99)が、板バネ(100)である
ことを特徴とする請求項18に記載の導体要素。
【請求項20】
前記ホルダ環状部(105)は、各々が前記ホルダ環状部の周囲の一部を形成する少なくとも2つのセグメント(109)を有し、
前記セグメントは、非永久的な力嵌め及び/又はフォームフィッティング方式で接続可能である
ことを特徴とする請求項1~19のいずれか1項に記載の導体要素。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか1項に記載の少なくとも1つの導体要素(77,90,104,133)を有する
ことを特徴とする鉄道車両。
【請求項22】
導体要素(77,90,104,133)を用いて軸(80,96)から静電荷を伝導するための方法であって、
前記導体要素は、
ホルダ(78,98,106,139)と、
導体組立体(82,91,134)とを備え、
前記ホルダは、ホルダ環状部(79,101,105,141)を有し、
前記導体組立体は、前記ホルダ上に配置された少なくとも1つの弾性の導体(83,92,123,127,135)を有し、
前記導体は、炭素繊維組立体で作られ、前記軸に接触するための軸接触部(86,94,142)を有し、
前記軸は、前記導体によって前記軸の周囲で接線方向に接触され、
前記導体要素は、少なくとも1つの位置決め要素(88,97,122,138)を有し、
前記導体は、前記位置決め要素に保持され、
前記位置決め要素は、前記軸接触部の位置が軸に対して設定されるように前記ホルダに配置される
ことを特徴とする静電荷を伝導するための方法。
【国際調査報告】