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特表2023-531383解放装置、解放システム、解放方法および処置装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-24
(54)【発明の名称】解放装置、解放システム、解放方法および処置装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20230714BHJP
【FI】
A61B17/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574410
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 CN2021108015
(87)【国際公開番号】W WO2021244670
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】202010506629.9
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516346171
【氏名又は名称】マイクロポート・ニューロテック(シャンハイ)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シンツァオ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,リン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,イクン ブルース
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD03
4C160DD53
4C160DD63
4C160MM33
(57)【要約】
解放装置(100)、解放システム、解放方法、および処置装置が開示される。解放装置(100)は、2つの指標(電流および電力消費)を用いて、解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定する。これによって誤判断が低減し、解放状態の判定の精度が向上する。また、解放システムは自己ループ構造を有し、これによって、導電針または電極を患者の体内に挿入することが不要となり、患者の苦痛が軽減される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解放装置およびプッシュロッドを備える解放システムであって、
前記解放装置は、電源組立体と、電流検出器と、制御ユニットとを備え、
前記電源組立体は、前記プッシュロッドに接続して前記プッシュロッドの正電極および負電極に電力を供給するよう構成され、
前記プッシュロッドはインプラントに接続するよう構成され、
電源組立体が前記プッシュロッドの前記正電極および前記負電極に電力を供給すると、前記解放システムは解放回路を形成し、
前記電流検出器は、前記解放回路の電流を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記電流検出器と通信し、前記解放回路の電力消費を前記電流検出器から取得し、
前記制御ユニットは、前記解放回路の前記電力消費および前記電流に従って、前記解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定するよう構成される、
解放システム。
【請求項2】
前記制御ユニットは、電流閾値および電力消費閾値を事前に記憶し、
前記解放システムによって実行される前記解放工程が成功であるか否かを判定する際に、前記制御ユニットは、前記解放回路の現在の電流が前記電流閾値未満であるか否か、および、前記解放回路の現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きいか否かを判定するよう構成され、
前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、かつ前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合に、前記制御ユニットは、前記解放システムの前記解放工程は成功であると判定する、
請求項1に記載の解放システム。
【請求項3】
前記解放装置は、さらにタイマーを備え、
前記タイマーは、前記制御ユニットと通信し、
前記タイマーは、前記解放回路の電源オン期間を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記解放回路の前記電源オン期間および前記電流に従って、前記解放回路の前記電力消費を計算するよう構成される、
請求項2に記載の解放システム。
【請求項4】
前記制御ユニットは、さらに解放期間を事前に記憶し、
前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値以上であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合、または、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値以下である場合には、
前記制御ユニットは、さらに、
前記電源オン期間が前記解放期間未満であるか否かを判定し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満でない場合には、前記解放工程は失敗であると判定し、前記解放工程を中止するために前記解放回路への電力の供給を停止し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満である場合には、前記解放工程を継続すると判定する、
よう構成される、請求項3に記載の解放システム。
【請求項5】
前記解放回路の前記電力消費は、前記電源オン期間に対する前記解放回路の前記電流の積分である、請求項3に記載の解放システム。
【請求項6】
前記プッシュロッドは第1導電体および第2導電体を備え、
前記第1導電体は、前記電源組立体の前記負電極と接続するよう構成され、
前記第2導電体は、互いに接続される導電領域および解放領域を備え、
前記導電領域は、前記電源組立体の前記正電極に接続するよう構成され、
前記解放領域は、前記第1導電体に接続するよう構成される、
請求項1に記載の解放システム。
【請求項7】
前記電源組立体は、定電流源および電流コントローラを備え、
前記定電流源および前記電流コントローラは、いずれも前記制御ユニットと通信し、
前記定電流源は、前記電流コントローラによって前記プッシュロッドに接続される、
請求項1~6のいずれか一項に記載の解放システム。
【請求項8】
前記解放装置は、さらに表示要素を備え、
前記表示要素は、前記制御ユニットと通信し、解放状態を表示するよう構成される、
請求項1~6のいずれか一項に記載の解放システム。
【請求項9】
インプラントと、請求項1~8のいずれか一項に記載の解放システムとを備える、処置装置であって、
前記インプラントは、前記プッシュロッドに接続するよう構成され、所定条件下で前記プッシュロッドから切断可能である、
処置装置。
【請求項10】
前記プッシュロッドは解放領域を備え、
前記インプラントは前記解放領域に接続するよう構成され、
前記解放領域は、前記所定条件下で破壊されて、前記プッシュロッドから前記インプラントを切断する、
請求項9に記載の処置装置。
【請求項11】
前記所定条件は、前記解放システムが前記解放回路を形成する場合に、前記解放回路の現在の電流が所定の電流閾値未満であり、前記解放回路の電力消費が所定の電力消費閾値より大きいことである、請求項9または10に記載の処置装置。
【請求項12】
電源組立体と、制御ユニットと、電流検出器とを備える、解放装置であって、
前記電源組立体は、プッシュロッドに接続して、前記プッシュロッドの正電極および負電極に電力を供給して、解放回路を形成するよう構成され、
前記電流検出器は、前記解放回路の電流を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記電流検出器と通信して前記解放回路の電力消費を取得し、
前記制御ユニットは、前記解放回路の前記電力消費および前記電流に従って、前記解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定するよう構成される、
解放装置。
【請求項13】
前記制御ユニットは、電流閾値および電力消費閾値を事前に記憶し、
前記解放システムの前記解放工程が成功であるか否かを判定する際に、前記制御ユニットは、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であるか否か、および、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きいか否かを判定し、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合に、前記解放システムの前記解放工程は成功であると判定するよう構成される、
請求項12に記載の解放装置。
【請求項14】
前記解放装置は、さらに、前記制御ユニットと通信するタイマーを備え、
前記タイマーは、前記解放回路の電源オン期間を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記電源オン期間と、前記解放回路の前記電流とに従って、前記解放回路の前記電力消費を計算するよう構成される、
請求項13に記載の解放装置。
【請求項15】
前記制御ユニットは、さらに解放期間を事前に記憶し、
前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値以上であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合か、または、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値以下である場合には、
前記制御ユニットは、さらに、
前記電源オン期間が前記解放期間未満であるか否かを判定し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満でなければ前記解放工程は失敗であると判定し、前記解放工程を中止するために前記解放回路への電力の供給を停止し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満であれば前記解放工程を継続すると判定する
ように構成される、
請求項14に記載の解放装置。
【請求項16】
前記解放回路の前記電力消費は、前記電源オン期間に対する前記解放回路の前記電流の積分である、請求項14に記載の解放装置。
【請求項17】
前記電源組立体は、互いに接続される定電流源および電流コントローラを備え、
前記定電流源および前記電流コントローラは、いずれも前記制御ユニットと通信する、
請求項12~16のいずれか一項に記載の解放装置。
【請求項18】
前記解放装置は、さらに表示要素を備え、
前記表示要素は、前記制御ユニットと通信し、解放状態を表示するよう構成される、
請求項12~16のいずれか一項に記載の解放装置。
【請求項19】
解放システムの解放回路に適用される解放方法であって、
前記解放方法は、
‐ステップS1:前記解放回路の現在の電流を検出することと、
‐ステップS2:前記解放回路の電力消費を取得することと、
‐ステップS3:前記解放回路の前記現在の電流および前記現在の電力消費に従って、前記解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定することと、
を備える、解放方法。
【請求項20】
前記解放回路の前記電力消費を取得することは、
前記解放回路の電源オン期間を取得することと、
前記解放回路の前記電流および前記電源オン期間に従って、前記解放回路の前記電力消費を計算することと、
によって実現される、請求項19に記載の解放方法。
【請求項21】
前記ステップS3は、
‐ステップS31:前記解放回路の前記現在の電流が電流閾値未満であるか否か、および、前記解放回路の前記現在の電力消費が電力消費閾値より大きいか否かを判定し、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合に、前記解放工程は成功であると判定し、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値以上であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合、または、前記現在の電流が前記現在の電流閾値以下であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値未満である場合には、ステップS32に向かい、
‐ステップS32:前記電源オン期間が所定の解放期間未満であるか否かを判定し、所定の解放期間未満でない場合に、前記解放工程は失敗であると判定し、所定の解放期間未満である場合に、ステップS1に戻る、
ように実行される、請求項20に記載の解放方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療器具の技術分野に関し、とくに、解放装置、解放システム、解放方法および処置装置に関する。
【背景技術】
【0002】
頭蓋内動脈瘤は、中年および高齢者を脅かす一般的な血管疾患である。動脈瘤は高血圧により患者内で破裂する。適時かつ有効な治療が施されなければ命に関わる。頭蓋内動脈瘤に対する従来の治療方法は、主に外科手術により動脈瘤をクリップすることであるが、これは大きな外傷および高い患者死亡率という欠点がある。
【0003】
近年、画像下治療(interventional therapy)技術の急速な発展に伴い、ますます多くの頭蓋内動脈瘤の患者が画像下治療を選択している。頭蓋内動脈瘤に対して一般的に用いられる画像下治療方法は、塞栓形成のためにコイルを用いることである。コイルはプッシュロッドに接続される。医師はプッシュロッドを押し、頭蓋内動脈瘤が存在する病変部位へとコイルを送り届け、動脈瘤の体腔内へとコイルを押し込む。コイルが適所に配置された後、コイルをプッシュロッドから分離させる必要があり、そのために解放工程を実行する必要がある。この解放工程は患者の体内で実行され、医師は解放の進行を観察することができない。結果として、医師が解放状態を判定することは困難である。したがって、コイルが完全に解放されたことをいかにして判定するかは、解決すべき喫緊の課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の一つは、解放状態の誤判断の確率を低減でき、解放状態の判断精度を向上させられる、解放装置、解放システム、解放方法および処置装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、本発明は、解放装置およびプッシュロッドを備える解放システムを提供し、
前記解放装置は、電源組立体と、電流検出器と、制御ユニットとを備え、
前記電源組立体は、前記プッシュロッドに接続して前記プッシュロッドの正電極および負電極に電力を供給するよう構成され、
前記プッシュロッドはインプラントに接続するよう構成され、
電源組立体が前記プッシュロッドの前記正電極および前記負電極に電力を供給すると、前記解放システムは解放回路を形成し、
前記電流検出器は、前記解放回路の電流を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記電流検出器と通信し、前記解放回路の電力消費を前記電流検出器から取得し、
前記制御ユニットは、前記解放回路の前記電力消費および前記電流に従って、前記解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定するよう構成される。
【0006】
任意選択で、
前記制御ユニットは、電流閾値および電力消費閾値を事前に記憶し、
前記解放システムによって実行される前記解放工程が成功であるか否かを判定する際に、前記制御ユニットは、前記解放回路の現在の電流が前記電流閾値未満であるか否か、および、前記解放回路の現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きいか否かを判定するよう構成され、
前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、かつ前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合に、前記制御ユニットは、前記解放システムの前記解放工程は成功であると判定する。
【0007】
任意選択で、
前記解放装置は、さらにタイマーを備え、
前記タイマーは、前記制御ユニットと通信し、
前記タイマーは、前記解放回路の電源オン期間を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記解放回路の前記電源オン期間および前記電流に従って、前記解放回路の前記電力消費を計算するよう構成される。
【0008】
任意選択で、
前記制御ユニットは、さらに解放期間を事前に記憶し、
前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値以上であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合、または、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値以下である場合には、
前記制御ユニットは、さらに、
前記電源オン期間が前記解放期間未満であるか否かを判定し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満でない場合には、前記解放工程は失敗であると判定し、前記解放工程を中止するために前記解放回路への電力の供給を停止し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満である場合には、前記解放工程を継続すると判定する、
よう構成される。
【0009】
任意選択で、前記解放回路の前記電力消費は、前記電源オン期間に対する前記解放回路の前記電流の積分である。
【0010】
任意選択で、
前記プッシュロッドは第1導電体および第2導電体を備え、
前記第1導電体は、前記電源組立体の前記負電極と接続するよう構成され、
前記第2導電体は、互いに接続される導電領域および解放領域を備え、
前記導電領域は、前記電源組立体の前記正電極に接続するよう構成され、
前記解放領域は、前記第1導電体に接続するよう構成される。
【0011】
任意選択で、
前記電源組立体は、定電流源および電流コントローラを備え、
前記定電流源および前記電流コントローラは、いずれも前記制御ユニットと通信し、
前記定電流源は、前記電流コントローラによって前記プッシュロッドに接続される。
【0012】
任意選択で、
前記解放装置は、さらに表示要素を備え、
前記表示要素は、前記制御ユニットと通信し、解放状態を表示するよう構成される。
【0013】
上述の目的を達成するために、本発明は、インプラントと、上述の解放システムとを備える、処置装置を提供し、
前記インプラントは、前記プッシュロッドに接続するよう構成され、所定条件下で前記プッシュロッドから切断可能である。
【0014】
任意選択で、
前記プッシュロッドは解放領域を備え、
前記インプラントは前記解放領域に接続するよう構成され、
前記解放領域は、前記所定条件下で破壊されて、前記プッシュロッドから前記インプラントを切断する。
【0015】
任意選択で、前記所定条件は、前記解放システムが前記解放回路を形成する場合に、前記解放回路の現在の電流が所定の電流閾値未満であり、前記解放回路の電力消費が所定の電力消費閾値より大きいことである。
【0016】
上述の目的を達成するために、本発明は、電源組立体と、制御ユニットと、電流検出器とを備える、解放装置を提供し、
前記電源組立体は、プッシュロッドに接続して、前記プッシュロッドの正電極および負電極に電力を供給して、解放回路を形成するよう構成され、
前記電流検出器は、前記解放回路の電流を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記電流検出器と通信して前記解放回路の電力消費を取得し、
前記制御ユニットは、前記解放回路の前記電力消費および前記電流に従って、前記解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定するよう構成される。
【0017】
任意選択で、
前記制御ユニットは、電流閾値および電力消費閾値を事前に記憶し、
前記解放システムの前記解放工程が成功であるか否かを判定する際に、前記制御ユニットは、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であるか否か、および、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きいか否かを判定し、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合に、前記解放システムの前記解放工程は成功であると判定するよう構成される。
【0018】
任意選択で、
前記解放装置は、さらに、前記制御ユニットと通信するタイマーを備え、
前記タイマーは、前記解放回路の電源オン期間を検出するよう構成され、
前記制御ユニットは、前記電源オン期間と、前記解放回路の前記電流とに従って、前記解放回路の前記電力消費を計算するよう構成される。
【0019】
任意選択で、
前記制御ユニットは、さらに解放期間を事前に記憶し、
前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値以上であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合か、または、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記現在の電力消費が前記電力消費閾値以下である場合には、
前記制御ユニットは、さらに、
前記電源オン期間が前記解放期間未満であるか否かを判定し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満でなければ前記解放工程は失敗であると判定し、前記解放工程を中止するために前記解放回路への電力の供給を停止し、
前記電源オン期間が前記解放期間未満であれば前記解放工程を継続すると判定する
ように構成される。
【0020】
任意選択で、前記解放回路の前記電力消費は、前記電源オン期間に対する前記解放回路の前記電流の積分である。
【0021】
任意選択で、
前記電源組立体は、互いに接続される定電流源および電流コントローラを備え、
前記定電流源および前記電流コントローラは、いずれも前記制御ユニットと通信する。
【0022】
任意選択で、
前記解放装置は、さらに表示要素を備え、
前記表示要素は、前記制御ユニットと通信し、解放状態を表示するよう構成される。
【0023】
上述の目的を達成するために、本発明は、解放システムの解放回路に適用される解放方法を提供し、
前記解放方法は、
‐ステップS1:前記解放回路の現在の電流を検出することと、
‐ステップS2:前記解放回路の電力消費を取得することと、
‐ステップS3:前記解放回路の前記現在の電流および前記現在の電力消費に従って、前記解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定することと、
を備える。
【0024】
任意選択で、
前記解放回路の前記電力消費を取得することは、
前記解放回路の電源オン期間を取得することと、
前記解放回路の前記電流および前記電源オン期間に従って、前記解放回路の前記電力消費を計算することと、
によって実現される。
【0025】
任意選択で、
前記ステップS3は、
‐ステップS31:前記解放回路の前記現在の電流が電流閾値未満であるか否か、および、前記解放回路の前記現在の電力消費が電力消費閾値より大きいか否かを判定し、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値未満であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合に、前記解放工程は成功であると判定し、前記解放回路の前記現在の電流が前記電流閾値以上であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値より大きい場合、または、前記現在の電流が前記現在の電流閾値以下であり、前記解放回路の前記現在の電力消費が前記電力消費閾値未満である場合には、ステップS32に向かい、
‐ステップS32:前記電源オン期間が所定の解放期間未満であるか否かを判定し、所定の解放期間未満でない場合に、前記解放工程は失敗であると判定し、所定の解放期間未満である場合に、ステップS1に戻る、
ように実行される。
【発明の効果】
【0026】
従来技術と比較すると、本発明の解放装置、システムおよび方法ならびに処置装置は、以下の利点を有する。
【0027】
上述の解放システムは、解放装置およびプッシュロッドを含む。解放装置は、電源組立体と、制御ユニットと、電流検出器とを含む。電源組立体は、プッシュロッドに接続されるよう構成されており、インプラントに接続するよう構成されるプッシュロッドの正電極および負電極に電力を供給するよう構成される。電源組立体がプッシュロッドの正電極および負電極に電力を供給すると、解放システムは解放回路を形成する。電流検出器は解放回路の電流を検出するよう構成される。制御ユニットは、電流検出器と通信して解放回路の電力消費を取得し、解放回路の電力消費および電流に従って、解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定する。解放回路の電流および電力消費は、解放工程が成功か否かを判定するための指標として共に得られ、これによって、誤判断の確率を低減し、判断の精度を可能な限り向上させる。さらに、プッシュロッドは解放装置に電気的に接続されて解放回路を形成してもよく、これによって、解放システムは自己ループ構造を有する。結果として、使用中に導電針または電極を患者の身体に配置する必要がなく、患者の苦痛が低減される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態による処置装置の概略構造図。
図2】本発明の一実施形態による解放装置の全体的なフレーム図。
図3】本発明の一実施形態による解放システムの解放工程を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の目的、利点および特徴は、以下の本発明のより詳細な説明(添付図面を参照して特定の実施形態によって記載される)を読むとより明確となる。各図は非常に簡素化された形態で提供され、必ずしも正確な縮尺ではなく、各実施形態の容易かつ明確な説明を促進することのみを目的とするということに留意すべきである。
【0030】
本明細書において、文脈が明らかにそうでないと示す場合を除き、単数形「a」「an」および「the」は複数の参照を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲において、文脈が明らかにそうでないと示す場合を除き、用語「or」は、概して「および/または」の意味で、「複数」は「2以上」の意味で、「いくつか」は「1以上」の意味で、用いられる。本明細書において、明確に指定され定義されている場合を除き、「取り付け(mounting)」、「結合(coupling)」、および「接続(connection)」は、広い意味に解釈されるべきである。たとえば、接続は、固定、離脱可能または一体的な接続であってもよく、機械的または電気的接続であってもよく、直接的なまたは1以上の介在する媒体を介して間接的な接続であってもよく、2つの構成要素の間の内部的通信または相互作用であってもよい。当業者は、文脈に基づき、本明細書における上述の用語の具体的な意味を理解することができる。図面において、同一または類似の参照番号は、同一または類似の部分を示す。
【0031】
本明細書において、「近位端」および「遠位端」は、本医療機器を操作する使用者の観点からの要素または動作の互いに対する相対的向き、相対的位置および方向を参照する。「近位端」および「遠位端」は限定的ではないが、「近位端」は概して、医療装置の、通常の操作の間に使用者に近い端部を参照し、「遠位端」は、概して、患者の体内に最初に進入する端部を参照する。
【0032】
本発明は、解放システムに適用される解放装置を提供する。解放システムは、患者の身体の所定位置にインプラントを送り届けるよう構成される。インプラントは、塞栓コイルを含むがこれに限定されない。図1に示すように、解放システムは、解放装置100およびプッシュロッド200を含む。プッシュロッド200は、インプラント300に接続される遠位端を有する解放領域222と、解放装置100との電気的接続のために構成された正電極および負電極を備える近位端とを含む。実際の使用では、操作者はプッシュロッド200の近位端を操作して、患者の体内の所定位置にインプラント300を送り届ける。外科的操作が完了し、インプラント300を解放すべき時には、プッシュロッド200の近位端は解放装置100に接続され、解放装置100はプッシュロッド200の正電極および負電極に電力を供給して解放回路Sを形成し、これによってプッシュロッド200の解放領域222を破壊でき、インプラント300の解放が完了する。解放領域222をイオン化して破壊するためにプッシュロッド200の正電極および負電極に電力を供給する原理は、当業者に周知であり、ここでは説明しない。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態による解放装置100の全体的なフレーム図である。図1と合わせて図2を参照されたい。解放装置100は、電源組立体110と、制御ユニット120と、電流検出器130とを含む。電源組立体110は、プッシュロッド200に接続されて、プッシュロッド200の正電極および負電極に電力を供給し、解放回路Sを形成するよう構成される。電流検出器130は、制御ユニット120と通信しており、解放回路Sの電流を検出して電流に関する情報を制御ユニット120に送信するよう構成される。制御ユニット120は、解放回路Sの電力消費を取得し、電流および電力消費に従って、解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定するよう構成される。
【0034】
さらに、制御ユニット120は、電流閾値および電力消費閾値を事前に記憶する記憶モジュール121を含む。解放システムの解放工程が成功であるか否かを判定する処理において、制御ユニット120は、解放回路Sの現在の電流が電流閾値未満であるか否か、および、解放回路Sの現在の電力消費が電力消費閾値より大きいか否かを判定し、解放回路Sの電流が電流閾値未満であり、かつ解放回路Sの電力消費が電力消費閾値より大きければ、解放工程は成功であると判定するよう構成される。
【0035】
解放工程において、解放回路Sの電流はリアルタイムで値が変化する。したがって、解放システムの解放状態は、電流の値を検出することによって判定可能である。解放領域222が破壊されると、その時点で、解放回路Sの抵抗は概して非常に大きく、解放回路Sの電流は非常に小さくなる。制御ユニット120は、このようにして、解放回路Sの電流の変化に従って、解放工程が成功であるか否かを判定することができる。しかしながら、解放回路Sの他の要素において機能不全が発生する可能性があり、これも解放回路Sの抵抗を増大させ得る。この場合にも、解放回路Sの電流は非常に小さくなる。したがって、本実施形態において説明する解放装置には、さらに第2判断指標が設けられる。すなわち解放回路Sの現在の電力消費である。電流と電力消費との組み合わせに従って解放状態を判定することにより、誤判断が低減でき判断精度が向上する。
【0036】
解放装置100の解放工程中に、電流および電力消費が同時に判断基準を満たせない場合がある。たとえば、解放回路Sの現在の電流が電流閾値未満であり、解放回路Sの現在の電力消費が電力消費閾値未満である。別の例では、解放回路Sの現在の電流が電流閾値上であり、解放回路Sの現在の電力消費が電力消費閾値以上である。これに関して、解放装置100にはさらなる判断基準が設けられる。
【0037】
具体的に、解放装置はさらにタイマー140を含み、タイマー140は制御ユニット120と通信しており、解放回路Sの電源オン期間を検出するよう構成される。記憶モジュール121には、解放期間も事前に記憶される。解放回路Sの現在の電流が電流閾値未満であり、解放回路Sの電力消費が電力消費閾値未満である場合、または、解放回路Sの現在の電流が電流閾値以上であり、現在の電力消費が電力消費閾値以上である場合には、制御ユニット120はさらに、電源オン期間が解放期間未満であるか否かを判定し、解放期間未満でない場合には、解放工程が失敗であると判定し、解放工程を中止するために解放回路Sへの電力供給を停止する。解放期間未満である場合には、解放工程を継続すると判定するよう構成される。
【0038】
任意選択で、制御ユニット120は、解放回路Sの電流および電源オン期間に従って、解放回路Sの電力消費を計算してもよい。たとえば、電力消費は、電源オン期間に対する解放回路Sの電流の積分であってもよい。これは、解放回路Sの電流と、電源オン期間とを乗算した積として理解してもよい。
【0039】
任意選択で、解放装置はさらに、制御ユニット120に接続されて解放状態を表示するよう構成される表示要素150を含む。これは、たとえば、解放工程が成功である、解放工程が失敗である、等を表示するためのものである。表示要素150は、ブザーアラーム、表示スクリーン、LEDライト、他の構成要素、等であってもよい。
【0040】
任意選択で、電源組立体110は、互いに接続される定電流源111および電流コントローラ112を含む。定電流源111および電流コントローラ112は、いずれも制御ユニット120に接続される。電流コントローラ112はプッシュロッド200に接続されるよう構成される。定電流源111は、電流コントローラ112に電流を出力するよう構成されるDC定電流源であってもよい。電流コントローラ112がオンになると、解放回路Sに電力が供給され、電流コントローラ112がオフになると、解放回路Sへの電力供給が停止される。定電流源111は、制御ユニット120、電流検出器130、タイマー140および表示要素150に、直接的に電流を出力することもできる。
【0041】
さらに、図1を参照して、本発明の一実施形態は、プッシュロッド200および解放装置100を含む解放システムを提供する。プッシュロッド200は、解放回路を形成するために、解放装置100への電気的接続のために構成される。
【0042】
具体的には、解放装置100は、電源組立体110と、制御ユニット120と、電流検出器130とを含む。電源組立体110は、プッシュロッド200に接続してプッシュロッド200の正電極および負電極に電力を供給するよう構成される。プッシュロッド200は、インプラント300に接続するよう構成される。電源組立体110がプッシュロッド200の正電極および負電極に電力を供給すると、解放システムは解放回路Sを形成する。電流検出器130は、解放回路Sの電流を検出するよう構成される。制御ユニット120は、電流検出器130と通信する。制御ユニット120は、電流検出器130から解放回路Sの電力消費を取得し、解放回路Sの電力消費および電流に従って、解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定するよう構成される。
【0043】
より具体的には(図2とともに図1を継続して参照されたい)、解放装置100の電源組立体110は、正電極および負電極を有する。プッシュロッド200は、第1導電体210および第2導電体220を含んでもよい。第1導電体210の近位端は、電源組立体110の負電極に接続するよう構成される。第2導電体220は、互いに接続される導電領域221および解放領域222を含む。導電領域221の近位端は、電源組立体110の正電極に接続するよう構成される。言い換えると、第1導電体210の近位端は、プッシュロッド200の負電極を形成し、第2導電体220の導電領域221の近位端は、プッシュロッド200の正電極を形成する。解放領域222は、体液(図示しないが、体内で解放領域および第1導電体の周囲に満たされている)等の電解質を介して、第1導電体210に電気的に接続される。このようにして、本実施形態では、解放回路Sの電流が、電源組立体110の正電極、第2導電体220の導電領域221、第2導電体220の解放領域222、電解質(たとえば体液)、第1導電体210、電源組立体110の負電極、を順に通って流れる。プッシュロッド200の正電極および負電極は入れ替え可能であるということが理解される。本実施形態では、電源組立体110は、互いに接続される定電流源111および電流コントローラ112を含む。定電流源111は、正電極および負電極を有する。第1導電体210および第2導電体220は、それぞれ、電流コントローラ112によって電源組立体110の正電極および負電極に接続される。解放回路Sへの電力供給およびその停止は、電流コントローラ112のオン・オフを制御することによって制御される。
【0044】
任意選択で、第1導電体210および第2導電体220は、円柱状構造を有し、さらに第1導電体210は、第1導電体210を通って軸方向に延びる内部空洞を有する。第2導電体220の導電領域221は、内部空洞内に重なって被覆され、電源組立体110の正電極に接続され、解放領域222は内部空洞の外側へと延び、これによって、解放回路Sに電力が供給されると、図1の矢印によって示すように電流が流れる。さらに、絶縁体230が、第1導電体210および導電領域221の間に配置される。
【0045】
本発明の一実施形態は、さらに処置装置を提供する。図1を参照して、処置装置は、インプラント300および解放システムを含む。インプラント300は、解放領域222の遠位端に接続するよう構成される。操作者がプッシュロッド200を操作してインプラント300を患者の体内の所定領域に送り届けた後、プッシュロッド200は解放装置100に接続され、これによって、解放装置100の電源組立体110は、解放装置100の他の構成要素と、プッシュロッド200の正電極および負電極とに電力を供給し、これによって解放回路Sを形成するよう構成される。具体的には、電源組立体110は電流コントローラ112によってプッシュロッド200に接続され、これによって、電流コントローラ112は、プッシュロッド200の正電極および負電極に電流を出力するか否かを制御できるようになる。解放工程中に、解放装置100は、所定の手順に従って解放工程を完了する。
【0046】
さらに、本発明は、解放回路を含む解放システムに基づく解放方法も提供する。図3に示すように、解放方法は以下の各ステップを備える:
【0047】
‐ステップS1:解放回路の電流を検出する。
【0048】
‐ステップS2:解放回路の電力消費を取得する。
【0049】
‐ステップS3:電流および電力消費に従って、解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定する。
【0050】
ステップS3は、具体的には、以下を含む:
【0051】
‐ステップS31:解放回路の現在の電流が電流閾値未満であるか否か、および、解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値より大きいか否かを判定する。解放回路の現在の電流が電流閾値未満であり、かつ解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値より大きければ、解放工程は成功であると判定される。解放回路の現在の電流が電流閾値以上であり、かつ解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値より大きい場合、または、現在の電流が現在の電流閾値以下であり、かつ解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値未満である場合には、ステップS32に向かう。
【0052】
‐ステップS32:電源オン期間が所定の解放期間未満であるか否かを判定し、解放期間未満でなければ、解放工程は失敗であると判定し、解放期間未満であれば、ステップS1に戻る。
【0053】
本発明の各実施形態によって提供される解放システムに基づき、解放方法は、以下を含む:
【0054】
‐ステップS1:電流検出器において、解放回路の電流を検出する。
【0055】
‐ステップS2:制御ユニットにおいて、解放回路の電力消費を取得する。具体的には、タイマーが解放回路の電源オン期間を取得し、その後、制御ユニットが電流および電源オン期間を用いて積分計算を行い、その結果が電力消費となる。
【0056】
‐ステップS3:制御ユニットにおいて、電流および電力消費に従って、解放システムによって実行される解放工程が成功であるか否かを判定する。
【0057】
ステップS3は、具体的には、以下を含む:
【0058】
‐ステップS31:制御ユニットにおいて、解放回路の現在の電流が電流閾値未満であるか否か、および、解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値より大きいか否かを判定する。解放回路の現在の電流が電流閾値未満であり、かつ解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値より大きければ、解放工程は成功であると判定される。解放回路の現在の電流が電流閾値以上であり、かつ解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値より大きい場合、または、現在の電流が現在の電流閾値以下であり、かつ解放回路の現在の電力消費が電力消費閾値未満である場合には、ステップS32に向かう。
【0059】
‐ステップS32:制御ユニットにおいて、電源オン期間が所定の解放期間未満であるか否かを判定し、解放期間未満でなければ、解放工程は失敗であると判定し、解放期間未満であれば、ステップS1に戻る。
【0060】
この実施形態では、電流閾値、電力消費閾値および解放期間は、すべて実際の状況に従って操作者によって設定される。たとえば、電流閾値は0.5~1.2mAであってもよく、電力消費閾値は2~4.2mAsであってもよく、解放期間は5~20sであってもよい。
【0061】
本発明の各実施形態で提供される解放装置、解放システム、解放方法および処置装置において、解放工程が成功であるか否かの判定について2つの指標が用いられる。これにより誤判断を低減し、判断精度が向上する。解放システムは自己ループ構造を採用しているので、実際の使用中に患者の身体に導電針または電極を挿入する必要がなく、患者の苦痛が低減される。
【0062】
本発明は上記に開示されるが、これに限られない。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変更および変形を施すことができる。したがって、本発明のこれらの変更および変形が本発明の特許請求の範囲およびそれらの均等物に該当する限り、本発明はそれらの変更および変形をも含むことを意図する。
【符号の説明】
【0063】
100:解放装置
110:電源組立体
111:定電流源、112:電流コントローラ
120:制御ユニット
121:記憶モジュール
130:電流検出器
140:タイマー
150:表示要素
200:プッシュロッド
210:第1導電体
220:第2導電体
221:導電領域、222:解放領域
230:絶縁体
300:インプラント
S:解放回路
図1
図2
図3
【国際調査報告】