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特表2023-531499支持用アームによって支持された空洞を有する化粧品適用具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-24
(54)【発明の名称】支持用アームによって支持された空洞を有する化粧品適用具
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20230714BHJP
   A45D 29/00 20060101ALI20230714BHJP
【FI】
A45D34/04 510Z
A45D29/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022579076
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2022-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2021065845
(87)【国際公開番号】W WO2021259680
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】2006724
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【弁理士】
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】マルセル・サンチェス
(57)【要約】
本発明は、長手方向軸線(X)を持つ化粧用デバイスであって、第1の側方部分(12)と第2の側方部分(13)とによって側方が、及び遠位部(14)と近位部(15)とによって軸方向が画定される少なくとも1つの主要内部空洞(11)を含む適用具部品(16)を有する適用具を含み、第1の側方部分(12)と第2の側方部分(13)は、端部部品(18)の軸線(X)と非ゼロの角度(α)を成す平面(M)に平行に延びる対応する長手方向軸線に沿って伸長し、長手方向軸線(Y)を持つ主要アーム(30)は、近位部(15)の外縁部を締結用端部部品(18)に接続する、デバイスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装及び適用のための、長手方向軸線(X)を持つ化粧用デバイスであって、
- 少なくとも部分的に弾性的に変形可能な適用要素(6)を有するステムを有し、第1の側方部分(12)と第2の側方部分(13)とによって側方が、及び前記第1の側方部分(12)と前記第2の側方部分(13)とを互いに結合している遠位部(14)と近位部(15)とによって軸方向が画定される、少なくとも1つの主要内部空洞(11)を含む適用具部品(16)を有し、前記適用要素(6)は、前記ステムに嵌合された、長手方向軸線Xを持つ締結用端部部品(18)を備える、適用具と、
- 適用されることになる製品を入れた容器であって、使用されていないときに前記適用要素を収容することができ、前記適用要素が前記容器から取り出されるときに前記適用要素が通過することができる開口部を有する、容器と、
を含む、デバイスにおいて、
前記第1の側方部分(12)及び前記第2の側方部分(13)は、前記締結用端部部品(18)の軸線(X)と非ゼロの角度(α)を成す平面(M)に平行に延びる対応する長手方向軸線に沿って伸長し、長手方向軸線(Y)を持つ主要アーム(30)は、前記近位部(15)の外縁部を前記締結用端部部品(18)に接続し、前記主要内部空洞(11)は、少なくとも1つの平面内に、閉じた輪郭を有することを特徴とする、デバイス。
【請求項2】
前記主要アーム(30)の両側に位置する、長手方向軸線(A)を持つ第1の支持アーム(31)と長手方向軸線(B)を持つ第2の支持アーム(32)とを有し、前記第1の支持アーム(31)は、前記第1の側方部分(12)の第1の外縁部を前記締結用端部部品(18)に接続し、前記第2の支持アーム(32)は、前記第2の側方部分(13)の第2の外縁部を前記締結用端部部品(18)に接続することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記主要アーム(30)は、前記第1の支持アーム(31)と前記第1の側方部分(12)の一部分とともに、第1の内部空洞(33)を画定し、前記主要アーム(30)は、前記第2の支持アーム(32)と前記第2の側方部分(13)の一部分とともに、第2の内部空洞(34)を画定することを特徴とする、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の支持アーム(31)及び前記第2の支持アーム(32)のうちの少なくとも1つは、それぞれ、前記第1の支持アームの前記長手方向軸線(A)に垂直な、又は前記第2の支持アームの前記長手方向軸線(B)に垂直な断面の寸法が、前記軸線(Y)に垂直な断面における前記主要アーム(30)の寸法よりも小さく、前記寸法は、特に、幅又は高さであることを特徴とする、請求項2又は3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記適用要素(6)は、特に、前記適用要素が接続された前記ステムの前記長手方向軸線を含む中央平面に関して対称形状を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記主要内部空洞(11)は貫通空洞であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1の側方部分(12)は、互いの間に第1の鈍角(β)を好ましくは形成する第1のセグメント(35)と第2のセグメント(36)とを有し、前記第2の側方部分(13)は、互いの間に第2の鈍角(β)を好ましくは形成する第3のセグメント(37)と第4のセグメント(38)とを有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記適用要素(6)は一体成形されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記主要アーム(30)の前記長手方向軸線(Y)に垂直に上から見ると、前記主要内部空洞(11)は、前記適用具部品(16)の長さの半分未満に沿って内部に延びることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記主要内部空洞(11)の内部幅は、互いに結合された前記第1の側方部分(12)及び前記第2の側方部分(13)の幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記製品は、粘膜、皮膚、又は爪を化粧することを意図したものであることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品又はケア製品の包装及び適用のためのデバイスに関する。これは、例えば、メーキャップ又はケア製品、例えば、口紅、リップグロス、コンシーラ、ファンデーション、アイシャドウであり得る。
【0002】
より一般的には、化粧品は、化粧品に関する2009年11月30日の欧州議会及び理事会規則(EC)第1223/2009に定義される製品である。
【背景技術】
【0003】
(特許文献1)は、スポンジ状材料の少なくとも1つの層で少なくとも部分的に覆われた適用具部品を形成する可撓性支持体を有する製品適用具について開示している。このような適用具は、適用具部材がステムの端部に配置され、任意選択的に拭き取り部材を備える容器内に浸すことによって適用具部材に製品が充填される従来の適用具と異なるように使用される。
【0004】
(特許文献2)は、それぞれ一端に設けられた2つのステムを有し、円形の切欠を備える適用具部材を有する適用具を有する、爪に2つの装飾的パターンを同時に生じさせるためのデバイスについて開示している。
【0005】
(特許文献3)は、フロック加工された発泡体ブロックを一端に有する適用具部材を有する適用具について開示している。適用具部材の側方表面は溝を付けられている。
【0006】
(特許文献4)は、少なくとも部分的にセル状材料でできた拭き取り部材を有する包装及び適用デバイスについて記載している。一例示的実施形態では、適用具部材は、製品の予備を収容することができる空洞を有する中空体の形態である。
【0007】
(特許文献5)は、同様に、弾性的に変形可能な多孔質材料で少なくとも部分的にできた拭き取り部材を有する包装及び適用デバイスについて記載している。一例示的実施形態では、適用具部材は、拭き取り部材がスロットに到達することが困難であるように十分に狭いスロットを有し、拭き取り後に製品の予備を適用具部材の内部に保持することを可能にする。
【0008】
更に、(特許文献6)は、拭き取り部材を通過する際に変形することができる適用具部材を有する適用具について開示している。適用表面は比較的狭く、適用中の快適性は完全には満足なものではない。
【0009】
(特許文献7)は、ステムを有し、ステムの端部に、その2つの端部がステムに別々に接続されるループで作製された適用具部材が配置されている適用具について開示している。このような適用具は、より具体的には、マニキュアの適用を意図しており、ステムは、適用具部材の可撓性と同様の可撓性を呈する。
【0010】
(特許文献8)は、アームの端部で互いに結合され、フロック加工され得る突出要素を有するアームを有する、睫毛又は眉毛に製品を適用するための適用具について開示している。
【0011】
(特許文献9)は、適用具をステムの長手方向軸線に沿って見たときに、適用要素の断面がステムの断面に内接する適用要素について開示している。換言すると、適用要素は、ステムを越えて側方に突出しない。
【0012】
(特許文献10)は、閉じた輪郭を持つ内部空洞と側方切欠とを有する適用要素について開示している。
【0013】
(特許文献11)は、2つの側方アームと1つの中央アームとを有し、2つの側方アームは空洞を画定する適用要素について記載している。中央アームは、広い部分と狭い部分とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】欧州特許第0792602-B1号明細書
【特許文献2】米国特許第6120202号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0875169-A1号明細書
【特許文献4】欧州特許第0824329-B1号明細書
【特許文献5】仏国特許出願公開第2771077号明細書
【特許文献6】欧州特許第1053695-B1号明細書
【特許文献7】欧州特許出願公開第0693263-A1号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2002/0005209号明細書
【特許文献9】米国特許第4974980号明細書
【特許文献10】仏国特許出願公開第3066683号明細書
【特許文献11】国際公開第201891819号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、快適に使用でき、比較的多量の製品を保管することが可能な、メーキャップを丁寧に適用するための新規な適用具を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
<本発明の定義>
本発明は、包装及び適用のための、長手方向軸線Xを持つ化粧用デバイスであって、
- 少なくとも部分的に弾性的に変形可能な適用要素を有するステムを有し、第1の側方部分と第2の側方部分とによって側方が、第1の側方部分と第2の側方部分とを互いに結合している遠位部と近位部とによって軸方向が画定される、少なくとも1つの主要内部空洞を含む適用具部品を有し、適用要素は、ステムに嵌合された、長手方向軸線Xを持つ締結用端部部品を備える、適用具と、
- 適用されることになる製品を入れた容器であって、使用されていないときに適用要素を収容することができ、適用要素が容器から取り出されるときに適用要素が通過することができる開口部を有する、容器と、を含み、
第1の側方部分及び第2の側方部分は、端部部品の軸線Xと非ゼロの角度を成す平面に平行に延びる対応する長手方向軸線に沿って伸長し、長手方向軸線を持つ主要アームは、近位部の外縁部を締結用端部部品に接続し、主要内部空洞は、少なくとも1つの平面内に、閉じた輪郭を有する、化粧用デバイスに関する。
【0017】
本発明によるデバイスの適用具は、端部部品及びステムから離れた主要空洞内にシフトした適用領域を有する。手の動作は、従来の適用具のものと異なる。なぜなら、製品領域は、メーキャップ適用中の適用具の可撓性を高めるために主要空洞と端部部品とを分離する主要アームによって支持されているからである。調合物は、端部部品の軸線に対して空洞を傾けることによって計量され、それにより、メーキャップ適用の精度が高まる。
【0018】
<主な定義>
「軸線Xを持つ構成要素の断面」は、構成要素の軸線Xに垂直な断面である。
【0019】
「構成要素の長手方向軸線」は、構成要素の断面の重心の全てをつなぐ線を示す。
【0020】
<好ましい実施形態>
好ましくは、本発明による適用要素は、単独で又は組み合わせにおいて、以下の特徴の1つ以上を有する。
【0021】
- 主要アームの両側に位置する、長手方向軸線Aを持つ第1の支持アームと長手方向軸線Bを持つ第2の支持アームとを有し、第1の支持アームは、第1の側方部分の第1の外縁部を締結用端部部品に接続し、第2の支持アームは、第2の側方部分の第2の外縁部を締結用端部部品に接続する。支持アームは、より良好なメーキャップ適用のために、適用具に可撓性を与える。
【0022】
- 主要アームは、第1の支持アームと第1の側方部分の一部分とともに、第1の内部空洞を画定し、主要アームは、第2の支持アームと第2の側方部分の一部分とともに、第2の内部空洞を画定する。第1の内部空洞及び第2の内部空洞は、主要内部空洞をその変位された位置に維持しつつ、メーキャップ製品を保管することができる。
【0023】
- 第1の支持アーム及び第2の支持アームのうちの少なくとも1つは、それぞれ、第1の支持アームの長手方向軸線Aに垂直な、又は第2の支持アームの長手方向軸線Bに垂直な断面の寸法が、軸線Yに垂直な断面における主要アームの寸法よりも小さく、寸法は、特に、幅又は高さである。これらの寸法は、適用具の可撓性を向上させる。
【0024】
- 適用要素は、特に、適用要素が接続されたステムの長手方向軸線を含む中央平面に関して対称形状を有する。メーキャップ適用は直感的且つより簡単である。
【0025】
- 主要内部空洞は貫通空洞である。使用者にとって、製品を取って広げることがより簡単である。これは、主要内部空洞が適用要素の2つの対向面上に開口し、そのうちの少なくとも1つが製品を適用するために使用されるからである。
【0026】
- 第1の側方部分は、互いの間に第1の鈍角βを好ましくは形成する第1のセグメントと第2のセグメントとを有し、第2の側方部分は、互いの間に第2の鈍角γを好ましくは形成する第3のセグメントと第4のセグメントとを有する。使用者は、製品を広げるために、適用具の縁部面を容易に利用することができる。
【0027】
- 適用要素は一体成形されている。この製造方法は迅速且つ信頼性が高い。
【0028】
- 主要アームの長手方向軸線Yに垂直に上から見ると、主要内部空洞は、適用具部品の長さの半分未満に沿って内部に延びる。
【0029】
- 主要内部空洞の内部幅は、互いに結合された第1の側方部分及び第2の側方部分の幅よりも大きい。製品の正確な適用のために、適用具は薄い。
【0030】
- 製品は、粘膜、皮膚、又は爪を化粧することを意図したものである。
【0031】
本発明の更なる特徴及び利点は、その非限定的な実装例の以下の詳細な説明を読むこと、及び添付の概略及び部分図を検討することで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明による、フロック加工された適用要素の頂面図である。
図2図1の適用具の側面図である。
図3図1の適用具の長手方向軸線の一方の側からの傾斜斜視図である。
図4図1の適用具の長手方向軸線の他方の側からの傾斜斜視図である。
図5図1の適用具の斜視図である。
図6】フロック加工のない、図1の適用具の頂面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明による包装及び適用デバイスは、例えば、適用されることになる製品Pを入れた容器と、第1の端部に、容器を密閉状態で閉じるためのキャップも含む把持部材が設けられ、他方の端部に、後部面20を有する、長手方向軸線Xを持つ適用要素6が設けられたステムを有する適用具とを有する。
【0034】
容器は、その上部に、拭き取り部材が取り付けられた首部が設けられている。
【0035】
把持部材は首部上にねじ止めされるが、代替として、それ以外の手法で、例えば、スナップ締結によって取り付けられ得る。
【0036】
図1の例では、適用要素6の外部表面はフロック加工されているが、本発明は、1つの特定の表面被覆に限定されず、適用要素6は、例えば、フロック加工されていなくてもよい、又は少なくとも部分的にその表面上に、フロック加工以外の被覆、例えば、織布、不織布を有してもよい、又はレリーフ、例えば格子パターンを呈してもよい。
【0037】
図示される例では、図1から分かるように、適用要素6は、中央対称平面Mに関して対称な全体形状を有し、端部部品18及び適用具部品16を有する。
【0038】
適用具部品16は、第1の側方部分12と第2の側方部分13とによって側方が、第1の側方部分12と第2の側方部分13とを互いに結合している遠位部14と近位部15によって軸方向が画定される主要内部空洞11を備える。
【0039】
適用具部品16は、図3図5では湾曲している長手方向軸線Yを持つ主要アーム30を備えるが、長手方向軸線Yは直線とすることもできる。主要アーム30は、長手方向軸線Xを持つ端部部品18を主要内部空洞11に接続する。主要アーム30は、適用具の可撓性を増すために、テーパした形状を有することが好ましい。
【0040】
第1の側方部分12及び第2の側方部分13は、図2及び図5から分かるように、端部部品18の軸線Xと、例えば、5°~60°、好ましくは10°~40°、より好ましくは20°~30°の角度αを成す平面Mに実質的に平行に延びる対応する長手方向軸Z及びW(図6)に沿って伸長する。
【0041】
第1の側方部分12は、図中、互いの間に約120°に等しい第1の角度βを形成する第1のセグメント35と第2のセグメント36とを有する。第2の側方部分13は、互いの間に、内部空洞11の長手方向軸線に関して角度で対称な第2の角度γを形成する第3のセグメント37と第4のセグメント38とを有する。
【0042】
遠位部14及び近位部15の形状は、有利には、容器の開口部を通過することをより簡単にするように選択される。
【0043】
当該例においては、遠位部14及び空洞11の方向に互いに向かって収束する側方部分12、13は、適用要素6を上から見たときに、実質的に菱形形状を有する。
【0044】
空洞11は、例えば、図6から分かるように、長さaに沿って、特に、適用具部品16の長さbの半分未満に沿って内部に延びる。
【0045】
空洞11の寸法は、容器の開口部を通過するために必要な変形能と、適用具が容器から取り出された後に、特に毛細管作用によって空洞11内に任意選択的に保持されることが意図される製品の量とに応じて選択され得る。
【0046】
図6において、適用要素6の幅bは、適用要素6が拭き取り部材8を通過する際に変形するように、拭き取り部材8の最小直径よりも大きいことは明らかである。主要内部空洞11の内部幅cは、互いに結合された第1の側方部分12及び第2の側方部分13の幅よりも大きい。
【0047】
空洞11内に存在する製品Pは、適用具の自立性を高め、処理される表面上で適用具をスライドさせることをより簡単にすることによって、適用中の快適性も向上させることができる。
【0048】
製品Pは、例えば、唇に適用されることが意図され、使用者は、例えば、適用要素6の後部面20を唇と接触させることによって、製品Pを唇に載せることができる。当該例においては、後部面20は、側方部分12、13が前に向かって延びる状態で適用要素6を見たときに後部側に位置する面に相当する。
【0049】
適用中、処理される領域に接触する適用要素6の表面に応じて、載せられる製品の厚みは異なることができ、これにより、使用者が、例えばメーキャップの光沢を変化させることを可能にし得る。
【0050】
適用要素6が平らな状態で適用される場合、空洞11内に存在する製品Pを載せることができ、唇と接触する、製品Pが充填される表面は、唇を十分に素早く化粧することができるように、比較的大きくされ得る。
【0051】
必要であれば、例えば輪郭を画定するために、適用は、遠位部15の端部だけで行われ得る。
【0052】
適用要素6は、様々な手法でステム4に締結され得る。
【0053】
ステム及び適用要素は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、アセタール樹脂、ポリエステル、ポリエステル系樹脂、及び熱可塑性エラストマー(TPE)から選択されるプラスチック材料で作製され得る。これらは完全に可撓性であってもよく、例えば、エラストマー、例えば、EPDM、シリコーン、又はラテックスから作製されている。このリストは限定ではない。
【0054】
端部部品18は、ステム内に、例えば、接着接合されている、クリップで留められている、又は溶接されている。ステムはまた、端部部品に圧着されていてもよい。
【0055】
主要空洞11は、主要アーム30によって、並びに主要アーム30の両側に位置する2つの支持アーム、すなわち長手方向軸線Aを持つ第1の支持アーム31及び長手方向軸線Bを持つ第2の支持アーム32によって端部部品18に接続されている。適用具部品16の旋回を促すことによりメーキャップ適用を促すある程度の可撓性を支持アームに与えるために、支持アームの長手方向軸線A及びBに垂直な支持アームの断面は、主要アーム30の断面よりも小さい。
【0056】
主要アーム30は、第1の支持アーム31と第1の側方部分12の一部分とともに、第1の内部空洞33を画定し、主要アーム30は、第2の支持アーム32と第2の側方部分13の一部分とともに、第2の内部空洞34を画定する。
【0057】
適用要素は、一体成形することができ、射出成形、2ショット射出成形によって作製することができ、任意選択的にフロック加工され得る。
【0058】
本発明は、記載の実施形態に限定されない。例えば、空洞は、任意の他の形状を有してもよい、又は支持アームは、異なるように配置され得る。
【符号の説明】
【0059】
11 主要内部空洞
12 第1の側方部分
13 第2の側方部分
14 遠位部
15 近位部
16 適用具部品
18 端部部品(締結用端部部品)
30 主要アーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】