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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-24
(54)【発明の名称】衣類ケア機器
(51)【国際特許分類】
   D06F 73/02 20060101AFI20230714BHJP
   D06F 59/02 20060101ALI20230714BHJP
【FI】
D06F73/02
D06F59/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580885
(86)(22)【出願日】2021-06-18
(85)【翻訳文提出日】2022-12-27
(86)【国際出願番号】 CN2021100944
(87)【国際公開番号】W WO2022001702
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010628260.9
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522467862
【氏名又は名称】チョンチン ハイアール ローラー ウォッシング マシーン カンパニー,リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】シャオチウ ゼン
(72)【発明者】
【氏名】ジンドン ビン
(72)【発明者】
【氏名】ゾンルイ チー
【テーマコード(参考)】
3B168
【Fターム(参考)】
3B168AA24
3B168AB23
3B168AB43
3B168AC14
3B168AE02
3B168BA02
3B168BA64
3B168BA78
(57)【要約】
本発明は、衣類ケアの分野に属し、子供やペットが誤って衣類ケア機器に入りやすく、それにより、子供やペットが閉じ込められ、さらには、窒息することのような問題を解決することを意図する。本発明は、衣類ケア機器を提供し、その筐体内にはトリガアセンブリが設置され、部品取り付け室内には、位置制限アセンブリ、第1の弾性部材、スライド部材及び第1の滑り溝が設置され、第1の弾性部材の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、他端はスライド部材に固定連結され、スライド部材は第1の滑り溝内にスライド可能に設置され、スライド部材に位置制限部が形成され、位置制限部は位置制限アセンブリと位置制限係合し、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形して、トリガアセンブリ、位置制限アセンブリ、第1の弾性部材、スライド部材を移動させて、最終的に扉体を開ける。本発明は、子供やペットが衣類ケア機器内に閉じ込められることにより、長期間の閉じ込めによる窒息で致死する危険を回避して、衣類ケア機器の安全性を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に前記筐体の内部空間を衣類ケア室と部品取り付け室とに仕切る仕切り構造が設置されている衣類ケア機器であって、前記筐体内にはトリガアセンブリが設置され、前記部品取り付け室内には、位置制限アセンブリ、第1の弾性部材、スライド部材及び第1の滑り溝が設置され、前記第1の弾性部材の一端は、前記部品取り付け室内に固定設置され、前記第1の弾性部材の他端は、前記スライド部材に固定連結され、前記スライド部材は、前記第1の滑り溝内にスライド可能に設置され、前記スライド部材に位置制限部が形成され、前記衣類ケア機器の扉体が閉じられると、前記位置制限部は前記位置制限アセンブリと位置制限係合し、
前記扉体が閉じられるとともに、前記仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、前記仕切り構造が変形して前記トリガアセンブリを動作させ、前記位置制限アセンブリと前記位置制限部との位置制限係合を解除するか又は解除を可能にし、それにより、前記第1の弾性部材は、前記扉体を押動するか又は前記扉体のスイッチを押圧して前記扉体を開けるように、弾性力の作用で前記スライド部材を前記第1の滑り溝に対して前記筐体の外へスライドさせることを可能にする、
ことを特徴とする衣類ケア機器。
【請求項2】
前記トリガアセンブリには、前記仕切り構造に設置された第1の磁性部品と、それぞれ前記部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品、第2の弾性部材、引張部材及び押圧部材とが含まれ、前記第2の弾性部材の一端は前記部品取り付け室内に固定設置され、前記第2の弾性部材の他端は、前記第2の磁性部品に固定連結され、且つ、前記第2の磁性部品は前記第1の磁性部品の下方に設置され、前記引張部材の一端は前記第2の磁性部品に連結され、前記引張部材の他端は前記押圧部材に連結され、前記押圧部材は前記位置制限アセンブリに当接するとともに、前記位置制限アセンブリに下向きの力を加えて、前記位置制限アセンブリと前記位置制限部との位置制限係合が維持され、
前記扉体が閉じられるとともに、前記仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、前記仕切り構造が変形して、前記第1の磁性部品を前記第2の磁性部品に近づけて前記第2の磁性部品を引き寄せることにより、前記引張部材を動かして、前記押圧部材が前記位置制限アセンブリから分離するように前記押圧部材を引張して、それにより、前記位置制限アセンブリと前記位置制限部との位置制限係合が解除されることを可能にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類ケア機器。
【請求項3】
前記引張部材は引張ロープであり、前記第2の磁性部品の下方には、引張ロープの方向変更部品が設置され、前記押圧部材は前記引張ロープの方向変更部品の前方に設置された滑り子であり、前記引張ロープは、前記引張ロープの方向変更部品に接触して、前記引張ロープの方向変更部品により移動方向が変えられ、前記第1の滑り溝の上側には第2の滑り溝がさらに設置され、前記滑り子は前記第2の滑り溝内にスライド可能に設置される、
ことを特徴とする請求項2に記載の衣類ケア機器。
【請求項4】
前記第2の滑り溝内には、第3の弾性部材が設置され、前記第3の弾性部材の一端は前記第2の滑り溝内に固定設置され、前記滑り子は前記第3の弾性部材の他端に固定連結される、
ことを特徴とする請求項3に記載の衣類ケア機器。
【請求項5】
前記位置制限アセンブリには、位置制限ボールと、前記第2の滑り溝の先端に設置されたストッパーとが含まれ、前記滑り子は前記位置制限ボールに当接し、前記位置制限部は凹溝であり、前記位置制限ボールと前記凹溝とが位置制限係合する場合、前記位置制限ボールの一部が前記凹溝に収容され、且つ、前記位置制限ボールの前側は前記ストッパーに当接する、
ことを特徴とする請求項4に記載の衣類ケア機器。
【請求項6】
前記滑り子には、互いに連結されている円柱部と円錐台部が含まれ、前記円柱部は前記第3の弾性部材に固定連結され、前記位置制限アセンブリと前記位置制限部とが位置制限係合する場合、前記円柱部は前記位置制限ボールの上側に位置するとともに、前記位置制限ボールに当接することにより、前記位置制限ボールに下向きの力を加えて、前記位置制限ボールの一部を前記凹溝に収容したままに維持し、前記位置制限アセンブリと前記位置制限部との位置制限係合が解除された場合、前記位置制限ボールは前記円錐台部の円錐台面と前記ストッパーとの間に位置し、且つ、前記円錐台面及び前記ストッパーのそれぞれに当接する、
ことを特徴とする請求項5に記載の衣類ケア機器。
【請求項7】
前記スライド部材の背面側が後方に延びて円環部を形成し、前記第1の弾性部材はバネ又は円柱状のゴムであり、前記第1の弾性部材の少なくとも一部は前記円環部に収容され、前記円環部の内径は前記第1の弾性部材の外径と同じである、
ことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の衣類ケア機器。
【請求項8】
前記第1の滑り溝の形状は、円環状であり、前記円環部の外径は前記第1の滑り溝の内径と同じである、
ことを特徴とする請求項7に記載の衣類ケア機器。
【請求項9】
前記第1の滑り溝の形状は、円環状であり、前記第1の弾性部材はバネ又は円柱状のゴムであり、前記第1の滑り溝の内径は前記第1の弾性部材の外径と同じである、
ことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の衣類ケア機器。
【請求項10】
前記トリガアセンブリには、前記仕切り構造に設置された第1の磁性部品と、前記それぞれ部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品、第2の弾性部材及び引張部材とが含まれ、前記第2の弾性部材の一端は前記部品取り付け室内に固定設置され、前記第2の弾性部材の他端は前記第2の磁性部品に固定連結され、且つ、前記第2の磁性部品は前記第1の磁性部品の下方に設置され、前記引張部材の一端は前記第2の磁性部品に連結され、前記引張部材の他端は前記位置制限アセンブリに連結され、
前記扉体が閉じられるとともに、前記仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、前記仕切り構造が変形して、前記第1の磁性部品を前記第2の磁性部品に近づけて前記第2の磁性部品を引き寄せることにより、前記引張部材を動かして、前記位置制限アセンブリと前記位置制限部との位置制限係合が解除されるように前記位置制限アセンブリを引張する、
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類ケア機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類ケア技術の分野に属し、具体的には、衣類ケア機器を提供する。
【背景技術】
【0002】
日常生活において、人々は、連続的な雨の日による衣類の乾き難さと異臭、又はパーティ参加後の衣類に残るタバコや調味料の匂い、又は衣類上の除去し難いシワに悩まされることが多く、衣類ケア機器は、一般に、乾燥、脱臭、殺菌、燻蒸及び/又はシワ除去等の機能を有し、人々を悩みから解放することに役立つ。一般に、衣類ケア機器の筐体の内部空間は仕切板によって、処理対象の衣類を収納するための衣類収納室と、コア部品を収容するための部品取り付け室とに仕切られ、仕切板の高さは一般に低いため、衣類ケア機器の扉体が開いたときに、子供やペット等が、衣類収納室に入りやすく、この時、扉体が閉じられると、子供やペットが閉じ込められる可能性があり、さらには、窒息の危険性まであり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、当分野では、上記の問題を解決するための新しい衣類ケア機器を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従来の技術における上記の問題を解決するために、即ち、子供やペットが誤って衣類ケア機器に入りやすく、それにより、子供やペットが閉じ込められ、さらには、窒息するということのような衣類ケア機器の安全性が悪いという問題を解決するために、本発明は、衣類ケア機器を提供し、当該衣類ケア機器の筐体内には、筐体の内部空間を衣類ケア室と部品取り付け室とに仕切る仕切り構造が設置され、筐体内にはトリガアセンブリが設置され、部品取り付け室内には、位置制限アセンブリ、第1の弾性部材、スライド部材及び第1の滑り溝が設置され、第1の弾性部材の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第1の弾性部材の他端は、スライド部材に固定連結され、スライド部材は第1の滑り溝内にスライド可能に設置され、スライド部材に位置制限部が形成され、衣類ケア機器の扉体が閉じられると、位置制限部は位置制限アセンブリと位置制限係合し、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形してトリガアセンブリを動作させ、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合を解除するか又は解除を可能にし、それにより、第1の弾性部材は、扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押して扉体を開けるように、弾性力の作用でスライド部材を第1の滑り溝に対して筐体の外へスライドさせることを可能にする。
【0005】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、トリガアセンブリには、仕切り構造に設置された第1の磁性部品と、それぞれ部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品、第2の弾性部材、引張部材及び押圧部材とが含まれ、第2の弾性部材の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第2の弾性部材の他端は第2の磁性部品に固定連結され、且つ、第2の磁性部品は第1の磁性部品の下方に設置され、引張部材の一端は第2の磁性部品に連結され、引張部材の他端は押圧部材に連結され、押圧部材は、位置制限アセンブリに当接するとともに、位置制限アセンブリに下向きの力を加えて、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が維持され、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形して、第1の磁性部品を第2の磁性部品に近づけて第2の磁性部品を引き寄せることにより、引張部材を動かして、押圧部材が位置制限アセンブリから分離するように押圧部材を引張し、それにより、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が解除される。
【0006】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、引張部材は引張ロープであり、第2の磁性部品の下方には、引張ロープの方向変更部品が設置され、押圧部材は、引張ロープの方向変更部品の前方に設置された滑り子であり、引張ロープは、引張ロープの方向変更部品に接触して、引張ロープの方向変更部品により移動方向が変えられ、第1の滑り溝の上側には第2の滑り溝がさらに設置され、滑り子は第2の滑り溝内にスライド可能に設置される。
【0007】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、第2の滑り溝内には、第3の弾性部材が設置され、第3の弾性部材の一端は、第2の滑り溝内に固定設置され、滑り子は、第3の弾性部材の他端に固定連結される。
【0008】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、位置制限アセンブリには、位置制限ボールと、第2の滑り溝の先端に設置されたストッパーとが含まれ、滑り子は位置制限ボールに当接し、位置制限部は凹溝であり、位置制限ボールが凹溝と位置制限係合したとき、位置制限ボールの一部が凹溝に収容されるとともに、位置制限ボールの前側はストッパーに当接する。
【0009】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、滑り子には、互いに連結されている円柱部と円錐台部が含まれ、円柱部は第3の弾性部材に固定連結され、位置制限アセンブリが位置制限部と位置制限係合したとき、円柱部は、位置制限ボールの上側に位置するとともに、位置制限ボールに当接することにより、位置制限ボールの一部分を凹溝に収容したままに維持するために位置制限ボールに下向きの力を加え、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が解除されると、位置制限ボールは、円錐台部の円錐台面とストッパーとの間に位置し、且つ円錐台面及びストッパーのそれぞれに当接する。
【0010】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、スライド部材の背面側が後方に延びて円環部を形成し、第1の弾性部材はバネ又は円柱状のゴムであり、第1の弾性部材の少なくとも一部は円環部に収容され、且つ、円環部の内径は第1の弾性部材の外径と同じである。
【0011】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、第1の滑り溝の形状は、円環状であり、円環部の外径は第1の滑り溝の内径と同じである。
【0012】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、第1の滑り溝は円環形状であり、第1の弾性部材はバネ又は円柱状のゴムであり、第1の滑り溝の内径は第1の弾性部材の外径と同じである。
【0013】
上記の衣類ケア機器の好ましい技術案において、トリガアセンブリには、仕切り構造に設置された第1の磁性部品と、それぞれ部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品、第2の弾性部材及び引張部材とが含まれ、第2の弾性部材の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第2の弾性部材の他端は第2の磁性部品に固定連結され、且つ、第2の磁性部品は第1の磁性部品の下方に設置され、引張部材の一端は第2の磁性部品に連結され、引張部材の他端は位置制限アセンブリに連結され、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形して、第1の磁性部品を第2の磁性部品に近づけて第2の磁性部品を引き寄せることにより、引張部材を動かして位置制限アセンブリを引張し、それにより、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が解除される。
【0014】
当業者であれば理解できるように、本発明の好ましい技術案において、トリガアセンブリ、位置制限アセンブリ、第1の弾性部材、スライド部材及び第1の滑り溝の設置により、且つ、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形してトリガアセンブリを動作させ、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合を解除するか又は解除を可能にし、それにより、第1の弾性部材は、扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押して扉体を開けるように、弾性力の作用でスライド部材を第1の滑り溝に対して筐体の外へスライドさせることを可能にし、これにより、子供やペット等が誤って衣類ケア機器に入って、仕切り構造上に立っているとき、仕切り構造が変形して、トリガアセンブリ、位置制限アセンブリ、第1の弾性部材、スライド部材を動作させることができ、さらに、扉体が開けられて、子供やペットが閉じ込まれることを回避でき、それにより、長期間の閉じ込めによる窒息で致死する危険を回避し、衣類ケア機器の安全性を向上させる。
【0015】
さらに、トリガアセンブリには、仕切り構造に設置された第1の磁性部品と、それぞれ部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品、第2の弾性部材、引張部材及び押圧部材とが含まれ、第2の弾性部材の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第2の弾性部材の他端は第2の磁性部品に固定連結され、且つ、第2の磁性部品は第1の磁性部品の下方に設置され、引張部材の一端は第2の磁性部品に連結され、引張部材の他端は押圧部材に連結され、押圧部材は、位置制限アセンブリに当接するとともに、位置制限アセンブリに下向きの力を加えて、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が維持され、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形して、第1の磁性部品を第2の磁性部品に近づけて第2の磁性部品を引き寄せることにより、引張部材を動かして、押圧部材が位置制限アセンブリから分離するように押圧部材を引張し、それにより、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合の解除を可能にし、このような設置により、第2の弾性部材が弾性力の作用で第2の磁性部品を復帰させることができ、ユーザが第2の磁性部品を手動で復帰させる必要がなく、ユーザの体験を向上させる。
【0016】
さらに、引張部材は引張ロープであり、第2の磁性部品の下方には、引張ロープの方向変更部品が設置され、押圧部材は、引張ロープの方向変更部品の前方に設置された滑り子であり、引張ロープは、引張ロープの方向変更部品に接触して、引張ロープの方向変更部品により移動方向が変えられ、第1の滑り溝の上側には第2の滑り溝がさらに設置され、滑り子は第2の滑り溝内にスライド可能に設置され、このような設置により、滑り子を相対的に前に設置することができ、即ち、滑り子を扉体により近い位置に設置することができるので、スライド部材も扉体により近い位置に設置することができ、こうすると、スライド部材の長さを短くしても、スライド部材は、扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押圧することもでき、材料の節約に有利である一方、スライド部材がより迅速に扉体又は扉体スイッチに接触して、扉体を迅速に開けることができる。
【0017】
さらに、第2の滑り溝内には、第3の弾性部材が設置され、第3の弾性部材の一端は、第2の滑り溝内に固定設置され、滑り子は、第3の弾性部材の他端に固定連結され、このような設置により、滑り子が第3の弾性部材の弾性作用下で復帰することができ、ユーザが手動で滑り子を復帰させる必要がなく、ユーザの体験をさらに向上させる。
【0018】
さらに、位置制限アセンブリには、位置制限ボールと、第2の滑り溝の先端に設置されたストッパーとが含まれ、滑り子は位置制限ボールに当接し、位置制限部は凹溝であり、位置制限ボールが凹溝と位置制限係合したとき、位置制限ボールの一部が凹溝に収容されるとともに、位置制限ボールの前側はストッパーに当接し、このような設置により、位置制限アセンブリを位置制限部からより分離しやすく、それにより、第1の弾性部材が、弾性力の作用でスライド部材を第1の滑り溝に対して筐体の外へスライドさせることにより、扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押して扉体を開けることがより容易になり、且つ、位置制限ボールがストッパーに阻止されることができることにより、位置制限ボールとストッパーとの協働作用で、凹溝を位置制限することができ、それによりスライド部材が位置制限され、ストッパーは、位置制限ボールが第2の滑り溝の先端から出ることを防止できるため、位置制限ボールの紛失を回避し、ユーザの使用に不便である。
【0019】
さらに、滑り子は、互いに連結されている円柱部と円錐台部が含まれ、円柱部は第3の弾性部材に固定連結され、位置制限アセンブリが位置制限部と位置制限係合したとき、円柱部は、位置制限ボールの上側に位置するとともに、位置制限ボールに当接することにより、位置制限ボールの一部分を凹溝に収容したままに維持するために位置制限ボールに下向きの力を加え、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が解除されると、位置制限ボールは、円錐台部の円錐台面とストッパーとの間に位置し、且つ与円錐台面及びストッパーのそれぞれに当接し、このような設置により、滑り子が位置制限ボールに下向きの力を印加することにより、位置制限ボールの一部を凹溝に収容するままに維持する場合、円柱部は、位置制限ボールの上側に位置するとともに、位置制限ボールに当接し、それにより位置制限ボールがより安定的に力を受け、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が解除された状態である場合、位置制限ボールの片側が円錐台部の円錐台面に当接し、位置制限ボールが水平方向の力を受けると同時に、垂直下向きの力を受け、スライド部材が凹溝に復帰して位置制限ボールの下方に位置すると、当該垂直下向きの力は、位置制限ボールが凹溝に入ることを補助できる。
【0020】
さらに、第1の弾性部材はバネ又は円柱状のゴムであり、第1の弾性部材の少なくとも一部は円環部に収納され、且つ、円環部の内径は第1の弾性部材の外径と同じであり、このような設置により、円環部がバネを支持することができ、バネが径方向に大きく変形することを回避する。
【0021】
さらに、第1の滑り溝の形状は、円環状であり、円環部の外径は第1の滑り溝の内径と同じであり、このような設置により、円環部も第1の滑り溝内をスライドでき、スライド部材が第1の滑り溝から完全に滑り出たとき、第1の滑り溝の支持がないことが原因で、それ以上前方にスライドできないことを回避する。
【0022】
さらに、第1の滑り溝の形状は、円環状であり、第1の弾性部材はバネ又は円柱状のゴムであり、第1の滑り溝の内径は第1の弾性部材の外径と同じであり、このような設置により、第1の滑り溝は、第1の弾性部材を支持することができ、第1の弾性部材が径方向に大きく変形することを回避する。
【0023】
さらに、トリガアセンブリには、仕切り構造に設置された第1の磁性部品と、それぞれ部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品、第2の弾性部材及び引張部材とが含まれ、第2の弾性部材の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第2の弾性部材の他端は第2の磁性部品に固定連結され、且つ、第2の磁性部品は第1の磁性部品の下方に設置され、引張部材の一端は第2の磁性部品に連結され、引張部材の他端は位置制限アセンブリに連結され、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造に作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造が変形して、第1の磁性部品を第2の磁性部品に近づけて第2の磁性部品を引き寄せることにより、引張部材を動かして位置制限アセンブリを引張し、それにより、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合が解除され、このような設置により、第2の弾性部材が弾性力の作用で第2の磁性部品を復帰させることができ、ユーザが第2の磁性部品を手動で復帰させる必要がなく、ユーザの体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の衣類ケア機器の全体構造の概略図である。
図2】本発明の衣類ケア機器の実施例1の中間部分構造の概略構造図であり、仕切り構造が変形せず、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合状況を示す。
図3図2のA部の部分拡大図である。
図4】本発明の衣類ケア機器の実施例1の中間部分構造の概略構造図であり、仕切り構造が変形して、位置制限アセンブリと位置制限部との位置制限係合を解除し、且つスライド部材が筐体の外へスライドする状況を示す。
図5図4のB部の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。当業者であれば、これらの実施形態は、本発明の技術原理を解釈するために使用されるだけで、本発明の保護範囲を制限するものではないことを理解できるだろう。
【0026】
なお、本発明の説明において、「上」、「下」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」、「前」、「後」などの用語によって示される方向又は位置関係の用語は、図面に示される方向又は位置関係に基づく用語であり、これは説明を容易にするためのものにすぎず、前記装置又は要素が、必ずしも特定の方位を有し、特定の方向で構成や操作されることを指示又は暗示することではないため、本発明を限定するものとして理解することはできない。また、「第1」、「第2」、「第3」という用語は、単に記述のためのものであるが、相対的な重要性を明示したり暗示したりすると理解することはできない。
【0027】
なお、さらに、本発明の説明において、特に明確に定義や限定しない限り、「設置」、「取り付け」、「互いに連結」、「接続」などの用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定連結であっても、取り外し可能な連結であっても、又は一体型連結であってもよく、機械的連結であっても、電気的連結であってもよく、直接的な連結であっても、中間媒体を介する間接的な連結であってもよく、2つの要素内部の連通であってもよい。当業者にとって、本発明における上記の用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解することができる。
【0028】
当業者が本発明の技術案を容易に理解できるように、まず、衣類ケア機器の基本構造について説明する。
【0029】
衣類ケア機器は、一般に、乾燥、脱臭、殺菌、燻蒸、シワ除去等のうちの少なくとも1つの機能を備える。以下、衣類ケア機器が乾燥、シワ除去、殺菌及び脱臭機能を備えることを例として説明する。
【0030】
図1に示すように、衣類ケア機器には、筐体1と、筐体1に設置された扉体(図1に示せず)及び筐体1内に設置された仕切り構造10aとが含まれ、仕切り構造10aは、筐体1の内部空間を衣類収納室100と部品取り付け室とに仕切る。ここで、衣類収納室100は、処理対象の衣類を収納するために用いられ、具体的には、筐体1の天板で衣類収納室100の頂部を限定し、筐体1の天板の内側に、衣類掛け棒が設置されており、衣類を衣類掛け棒に掛けることにより、衣類が衣類収納室100に入れられる。部品取り付け室は、一部のコア部品を収容するために用いられ、例えば、部品取り付け室内には、空気に対する加熱及び除湿を行うためのヒートポンプシステムと、蒸気を発生するための蒸気発生器と、送風機とが設置されている。なお、仕切り構造10aに仕切ブロック、仕切板等を使用でき、当業者は、実際の応用において、仕切り構造10aの具体的な構造を柔軟に設置することができ、仕切り構造10aが筐体1の内部空間を衣類収納室100と部品取り付け室とに仕切ることができればよい。
【0031】
ヒートポンプシステムには、連結されている蒸発器、凝縮器及び圧縮機が含まれ、部品取り付け室には空気流路が設置されており、圧縮機は、空気流路外に設置され、除湿のための蒸発器と、加熱のための凝縮器とは空気の流動方向に沿って空気流路内に順番に設置され、仕切り構造10aには、空気出口及び空気入口が形成され、空気流路の一端は空気出口に連結され、空気流路の他端は空気入口に連結され、空気流路の空気出口に近い位置に、空気を流動させるための送風機がさらに設置され、送風機を起動すると、空気流路内の除湿と加熱により形成された乾燥熱風は空気出口から衣類収納室100に入って、衣類を乾燥することができ、乾燥中に、乾燥熱風が湿った空気に変化し、送風機の起動により負圧が形成されるため、衣類収納室100内の湿った空気は、空気入口から空気流路に入って再度除湿、加熱され、空気出口から衣類収納室100に供給され、空気の循環流動が実現される。
【0032】
また、蒸気発生器には、水槽と水槽に設置された加熱棒とが含まれ、加熱棒で水槽内の水を加熱することにより蒸気を発生し、仕切り構造10aには蒸気出口がさらに形成され、蒸気発生器は蒸気出口と連通し、それにより、発生した高温の蒸気を衣類収納室100に供給して、衣類に対する殺菌、シワ除去及び脱臭を行う。
【0033】
上記は、衣類ケア機器の基本構造を例示的に説明したものにすぎず、例えば、上記のヒートポンプシステム以外に、空気流路に加熱ワイヤを設置することにより空気を加熱させることもでき、凝縮器を設置して、空気から除湿することもでき、つまり、当業者は、実際の応用において、空気に対する加熱や除湿を実現する装置の具体的な構造を柔軟に設置でき、空気に対する加熱や除湿を実現できればよい。また、上記の蒸気発生器の具体的な構造以外に、蒸気発生器は、さらに、水槽と、水槽に設置されたマイクロ波発生構造と含んだものであってもよく、マイクロ波で水を加熱することにより蒸気を発生させ、つまり、当業者は、実際の応用において、蒸気発生器を実現する具体的な構造を柔軟に設置することができ、蒸気発生器が蒸気を発生できればよい。したがって、当業者であれば理解できるように、以上の段に説明した衣類ケア機器の基本構造は、本発明の保護範囲を限定することを意図せず、本発明の技術案に対する当業者の理解を容易にすることのみを目的とし、衣類ケア機器の具体的な構造は、その型番や機能によって上記の段に説明されたものと一定の違いがあるが、上記の違いを原因でそれを本発明の保護範囲から除外してはいけない。
【0034】
子供やペットが誤って衣類ケア機器に入りやすく、それにより、子供やペットが閉じ込められ、さらには、窒息することのような衣類ケア機器の安全性が悪いという背景技術に指摘された問題を解決するために、本発明は、衣類ケア機器を提供し、子供やペットが衣類ケア機器に閉じ込まれることを回避して、長期間の閉じ込めによる窒息で致死する危険を回避して、衣類ケア機器の安全性を向上させることを意図する。
【0035】
具体的には、図2~5に示すように、当該衣類ケア機器の筐体1内には、トリガアセンブリが設置され、部品取り付け室内に位置制限アセンブリ3、第1の弾性部材4、スライド部材5及び第1の滑り溝6が設置され、第1の弾性部材4の一端は部品取り付け室内に固定設置され、第1の弾性部材4の他端はスライド部材5に固定連結され、スライド部材5は第1の滑り溝6内にスライド可能に設置され、スライド部材5には位置制限部50aが形成され、衣類ケア機器の扉体が閉じられると、位置制限部50aは位置制限アセンブリ3と位置制限係合し、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造10aに作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造10aが変形してトリガアセンブリを動作させて、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を解除するか又は解除を可能にし、それにより、第1の弾性部材4は、扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押して扉体を開けるように、弾性力の作用でスライド部材5を第1の滑り溝6に対して筐体1の外へスライドさせることを可能にする。
【0036】
つまり、子供やペット等が誤って衣類ケア機器に入った場合、子供やペット等が仕切り構造10aに一定の作用力を加えると、仕切り構造10aが変形して、トリガアセンブリ、位置制限アセンブリ3を動作させることができ、且つ、第1の弾性部材4が弾性力の作用でスライド部材5をスライドさせることにより扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押して扉体を開けることを可能にする。当業者は、仕切り構造10aの厚さや材質を調整することにより設定閾値の具体的な値を変えることができ、例えば、厚さや材質の異なる仕切り構造10aに対する試験を繰り返すことにより、厚さや材質の異なる仕切り構造10aが有する精確な設定閾値を知ることができ、必要な設定閾値に応じて、仕切り構造10aの厚さや材質を設定する。なお、上記の扉体のスイッチは、既存の衣類ケア機器に元々備えられている、扉体の閉じ状態の維持又は解除を制御するスイッチであってもよいし、既存衣類ケア機器(それに元々備えられている、扉体の閉じ状態の維持又は解除を制御するスイッチ)を基に、子供やペットが誤って衣類ケア機器に入った場合に扉を緊急に開けることができるようにする目的で増設したスイッチであってもよく、また、当業者は、実際の応用において、上記の扉体のスイッチの種類を柔軟に設置することができ、例えば、可能な場合には、衣類ケア機器に元々ある、扉体の閉じ状態の維持又は解除を制御するスイッチであり、且つ、マイクロスイッチが上記の扉体のスイッチとして増設され、扉開け部材が動作バネ片を押圧すると、コントローラが解錠信号を受信して、衣類ケア機器に元々あるスイッチが動作するように制御して、扉体の閉じ状態を解除し、別の可能な場合には、衣類ケア機器に元々ある、扉体の閉じ状態の維持又は解除を制御するスイッチには、扉体上の第1のバックルと、筐体1に設置された第2のバックルとが含まれ、第1のバックルには、扉体の内側に位置する押圧部があり、扉体を閉じる際に、第1のバックルが第2のバックルとスナップフィットして、扉体を閉じ状態に維持し、扉体を開ける必要がある場合、ユーザが、扉体を強く引くと、第1のバックルを第2のバックルから分離(しかし、子供やペットは、通常、扉体を開けるのに十分な力を有していない)して、スナップフィット状態を解除することができ、扉開け部材が第1のバックルの押圧部を押圧すると、第1のバックルを第2のバックルから分離して、扉体の閉じ状態を解除することができる。
【0037】
なお、第1の弾性部材4の一端の部品取り付け室内への固定設置は、第1の弾性部材4の一端が部品取り付け室を形成する側壁に連結されることであってもよいし、第1の弾性部材4の一端が部品取り付け室内に固定設置された部品に連結されることであってもよい。上記において、第1の弾性部材4としてバネ、ゴムブロック等を使用でき、当業者は、実際の応用において、第1の弾性部材4の具体的な構造を柔軟に設置することができ、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合が解除されるとき、第1の弾性部材4が弾性力の作用でスライド部材5を第1の滑り溝6に対して筐体1の外へスライドさせることにより、扉体を押動するか又は扉体のスイッチを押して扉体を開けることができればよい。上記において、スライド部材5は滑り子、スライド板等であり得、当業者は、実際の応用において、スライド部材5の具体的な構造を柔軟に設置することができ、スライド部材5が第1の滑り溝6をスライドすることができればよい。また、第1の滑り溝6の下側に支持部材を設置して、第1の滑り溝6を支持し、支持部材は、支持ブロック、支持板等であり得、当業者は、実際の応用において、支持部材の具体的な構造を柔軟に設置することができ、支持部材が第1の滑り溝6を支持できればよい。当然のことながら、支持部材を設置しなくてもよく、第1の滑り溝6は、部品取り付け室の側壁に固定連結されるように設置されてもよく、この場合、支持部材を設置する必要がない。
【0038】
好ましくは、図2~5に示すように、トリガアセンブリには、仕切り構造10aに設置された第1の磁性部品21と、それぞれ部品取り付け室内に設置された第2の磁性部品22、第2の弾性部材23、引張部材24及び押圧部材25とが含まれ、第2の弾性部材23の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第2の弾性部材23の他端は第2の磁性部品22に固定連結され、且つ、第2の磁性部品22は第1の磁性部品21の下方に設置され、引張部材24の一端は第2の磁性部品22に連結され、引張部材24の他端は押圧部材25に連結され、押圧部材25は位置制限アセンブリ3に当接するとともに、位置制限アセンブリ3に下向きの力を加えて、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合が維持され、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造10aに作用する力が設定閾値に達成すると、仕切り構造10aが変形して、第1の磁性部品21を第2の磁性部品22に近づけて第2の磁性部品22を引き寄せることにより、引張部材24を動かして、押圧部材25が位置制限アセンブリ3から分離するように押圧部材25を引張し、それにより、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を解除することを可能にする。つまり、子供やペット等が誤って衣類ケア機器に入った場合、子供やペット等が仕切り構造10aに一定の作用力を加えると、仕切り構造10aが変形して第1の磁性部品21を第2の磁性部品22に近づけて第2の磁性部品22を引き寄せることができ、第2の磁性部品22は磁気吸引力の作用下で移動し、それにより、引張部材24を動かして、押圧部材25が位置制限アセンブリ3から分離するように押圧部材25を引張し、それにより、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を解除することを可能にする。扉体が開けられた後、子供やペット等が衣類ケア機器から出ると、仕切り構造10aは原状に戻り、第1の磁性部品21は第2の磁性部品22から離れる方向へ移動し、且つ、第2の磁性部品22は第2の弾性部材23の弾性力に拘束され、第1の磁性部品21の第2の磁性部品22に対する磁気吸引力は徐々に小さくなり、第2の磁性部品22は、第2の弾性部材23の弾性力作用下で復帰する。
【0039】
なお、第2の弾性部材23の一端の部品取り付け室内への固定設置は、第2の弾性部材23の一端が部品取り付け室を形成する側壁に連結されることであってもよいし、第2の弾性部材23の一端が部品取り付け室内に固定設置された部品に連結されることであってもよい。第1の磁性部品として永久磁石、電磁石を使用でき、第2の磁性部品も永久磁石、電磁石であり得、当業者は、実際の応用において、第1の磁性部品及び第2の磁性部品の具体的な構造形態を柔軟に設置することができ、第1の磁性部品21が第2の磁性部品22に近づくとき、第2の磁性部品22を引き寄せることができればよい。第2の弾性部材23としてバネ、ゴムブロック等を使用でき、当業者は、実際の応用において、第2の弾性部材23の具体的な構造を柔軟に設置することができ、扉体が開けられた後、子供やペット等が衣類ケア機器から出ると、仕切り構造10aが原状に戻り、第2の弾性部材23が弾性力の作用で第2の磁性部品22を復帰させることができればよい。上記において、押圧部材25は、押圧ブロック、押圧板等であり得、当業者は、実際の応用において、押圧部材25の具体的な構造を柔軟に設置することができ、押圧部材25が位置制限アセンブリ3に当接して位置制限アセンブリ3に下向きの力を加えて、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を維持することができればよい。
【0040】
好ましくは、図2及び4に示すように、引張部材24は引張ロープであり、第2の磁性部品22の下方には引張ロープの方向変更部品7が設置され、押圧部材25は、引張ロープの方向変更部品7の前方に設置される滑り子であり、引張ロープは引張ロープの方向変更部品7に接触して、引張ロープの方向変更部品7により移動方向が変えられ、第1の滑り溝6の上側には、第2の滑り溝8がさらに設置され、滑り子は第2の滑り溝8内にスライド可能に設置される。上述のように、子供やペット等が誤って衣類ケア機器に入った場合、子供やペット等が仕切り構造10aに一定の作用力を加えて仕切り構造10aが変形することにより、第1の磁性部品21が第2の磁性部品22に近づいて第2の磁性部品22を引き寄せ、第2の磁性部品22が磁気吸引力の作用下で移動することにより、引張ロープを移動させ、第2の磁性部品22は第1の磁性部品21の下方に位置し、且つ、引張ロープの方向変更部品7が第2の磁性部品22の下方に位置するため、第2の磁性部品22が磁気吸引力の作用下で上向きに移動することにより、引張ロープを上へ引張し、引張ロープに連結された滑り子は引張ロープの方向変更部品7の前方に設置されるため、引張ロープは引張ロープの方向変更部品7の作用下で引張滑り子を後方へ引張して、滑り子を第2の滑り溝8内をスライドさせることにより、滑り子を位置制限アセンブリ3から分離し、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を解除することを可能にする。引張ロープ以外に、引張部材24として、さらに、引張棒等を使用でき、引張部材24として引張棒を使用する場合、例えば、引張棒を垂直に設置してもよいし、引張棒の上端は第2の磁性部品22に連結され、引張棒の下端は押圧部材25に連結され、第2の磁性部品22が磁気吸引力の作用下で上向きに移動する場合、引張棒が押圧部材25を動かして上方に移動させることにより、押圧部材25を位置制限アセンブリ3から分離し、それにより、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を解除することを可能にし、当業者は、実際の応用において、引張部材24の具体的な構造を柔軟に設置することができ、引張部材24が押圧部材25を動かして移動させることにより押圧部材25を位置制限アセンブリ3から分離することができればよい。上記において、引張ロープの方向変更部品7として円柱棒、固定プーリ等を使用でき、当業者は、実際の応用において、引張ロープの方向変更部品7の具体的な構造を柔軟に設置することができ、引張ロープの方向変更部品7が引張ロープの方向を変えて、引張ロープの移動する際の移動方向を変えることができればよい。
【0041】
好ましくは、図2~5に示すように、第2の滑り溝8内には第3の弾性部材9が設置され、第3の弾性部材9の一端は第2の滑り溝8内に固定設置され、滑り子は第3の弾性部材9の他端に固定連結される。前述のように、扉体が開けられた後、子供やペット等が衣類ケア機器から出ると、仕切り構造10aは原状に戻り、第2の磁性部品22は第2の弾性部材23の弾性力作用下で復帰し、このとき、引張部材24の押圧部材25に対する引張力がなくなり、それにより、押圧部材25が第3の弾性部材9の弾性力作用下で復帰することができる。第3の弾性部材9の一端の第2の滑り溝8内への固定設置は、第3の弾性部材9の一端が第2の滑り溝8の内壁に固定されることであってもよいし、第3の弾性部材9の一端が第2の滑り溝8内に固定設置された部品に連結されることであってもよい。第3の弾性部材9としてバネ、ゴムブロック等を使用でき、当業者は、実際の応用において、第3の弾性部材9の具体的な構造を柔軟に設置することができ、引張部材24の押圧部材25に対する引張力がなくなったとき、押圧部材25が第3の弾性部材9の弾性力作用下で復帰することができればよい。上記の好ましい実施形態の代替実施形態として、滑り子は磁石であり、第2の滑り溝8内に且つ滑り子の前方には、滑り子と磁気的に異なる磁石が設置され、引張部材24の滑り子に対する引張力がなくなる場合、押圧部材25は滑り子の前方に位置する磁石の磁気吸引力の作用下で復帰することができる。
【0042】
好ましくは、図3及び5に示すように、位置制限アセンブリ3には、位置制限ボール31と、第2の滑り溝8の先端に設置されたストッパー32とが含まれ、滑り子は位置制限ボール31に当接し、位置制限部50aは凹溝であり、位置制限ボール31は凹溝と位置制限係合する場合、位置制限ボール31の一部は、凹溝に収容され、位置制限ボール31の前側はストッパー32に当接する。仕切り構造10aが変形しなかった場合、位置制限ボール31は、押圧部材25の作用下で一部が凹溝に収容されている状態が維持され、第1の弾性部材4は弾性の作用でスライド部材5に前向きの力を加えるが、位置制限ボール31の前側がストッパー32に当接しているため、位置制限ボール31は前に移動することができないことにより、凹溝が形成されているスライド部材5も前に移動することができないため、位置が制限される。上記において、ストッパー32として止め板、止めブロック等を使用でき、当業者は、実際の応用において、ストッパー32の具体的な構造を柔軟に設置することができ、このようなストッパー32の具体的な構造に対する調整及び変更は、本発明を限定するものではなく、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。当然のことながら、位置制限アセンブリ3及び位置制限部50aとして、さらに、他の構造形態を使用してもよく、例えば、位置制限アセンブリ3は、係止フックと、係止フックを駆動して移動させるモータとであり、位置制限部50aは係止口であり、モータが係止フックを駆動して係止口に近づけることにより、係止フックが係止口と係着し、且つ、このとき、モータがロックされることにより係止フックが移動できず、この場合、係止フックが押圧部材25に当接して、移動空間がなく、押圧部材25が係止フックから離れ、係止フックに移動空間があり、この場合、モータを駆動して係止フックを係止口から脱離させ、位置制限係合を解除することができ、当業者は、実際の応用において、位置制限アセンブリ3及び位置制限部50aの具体的な構造を柔軟に設置することができ、このような位置制限アセンブリ3及び位置制限部50aの具体的な構造に対する調整及び変更は、本発明を限定するものではなく、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0043】
好ましくは、図3及び5に示すように、滑り子には、連結されている円柱部251及び円錐台部252が含まれ、円柱部251は第3の弾性部材9に固定連結され、位置制限アセンブリ3が位置制限部50aと位置制限係合する場合、円柱部251は、位置制限ボール31の上側に位置するとともに、位置制限ボール31に当接することにより、位置制限ボール31に下向きの力を加え、位置制限ボール31の一部を凹溝に収容したままに維持し、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合が解除され、位置制限ボール31は、円錐台部252の円錐台面とストッパー32との間に位置し、且つ、円錐台面及びストッパー32のそれぞれに当接する。このような設置により、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとが位置制限係合する場合、位置制限ボール31は、安定的に力を受けることができ、且つ位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとが位置制限係合の解除状態である場合、位置制限ボール31は、水平方向の力を受けるとともに、垂直下向きの力も受け、スライド部材5が凹溝に復帰して位置制限ボール31の下方に位置する場合、当該垂直下向きの力は位置制限ボール31が凹溝に入るように補助する。当然のことながら、滑り子も、円柱部251のみを含むように設置でき、位置制限ボール31と位置制限部50aとが位置制限係合する場合、円柱部251は位置制限ボール31の上側に位置するとともに、位置制限ボール31に当接することにより、位置制限ボール31に下向きの力を加えて、位置制限ボール31の一部を凹溝に収容したままに維持し、位置制限ボール31と凹溝との位置制限係合が解除された場合、位置制限ボール31が円柱部251とストッパー32との間に位置し、円柱部251及びストッパー32のそれぞれに当接する。当業者は、実際の応用において、滑り子の具体的な構造を柔軟に設置することができ、このような滑り子の具体的な構造に対する調整や変更は、本発明を限定するものではなく、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0044】
好ましくは、図2及び4に示すように、スライド部材5の背面側が後方に延びて円環部50bを形成し、第1の弾性部材4はバネ又は円柱状のゴムであり、第1の弾性部材4の少なくとも一部は円環部50bに収容され、且つ、円環部50bの内径は第1の弾性部材4の外径と同じである。第1の弾性部材4の少なくとも一部が円環部50bに収容され、つまり、位置制限アセンブリがスライド部材上の位置制限部と位置制限係合する場合(このとき、スライド部材5は、未だスライドし始めていない)、第1の弾性部材4は、一部が円環部50bに収容されているか、又は円環部50bの長さが十分に長い場合、第1の弾性部材全体が円環部50bに収容され、このような設置により、円環部50bでバネを支持でき、バネが径方向で大きく変形することを回避する。さらに好ましくは、第1の滑り溝6の形状は円環状であり、円環部50bの外径は第1の滑り溝6の内径と同じである。つまり、第1の滑り溝6は円環状の滑り溝であり、第1の滑り溝6の内部空間は円柱形であり、スライド部材5は、当該円柱形の空間内をスライドし、円環部50bの外径が第1の滑り溝6の内径と同じであることにより、円環部50bも第1の滑り溝6内をスライドすることができ、スライド部材5が第1の滑り溝6から完全に滑り出た場合、円環部50bはスライド部材5に連結され、スライド部材5は、依然として、前にスライドすることができ、スライド部材5が第1の滑り溝6から完全に滑り出た後に、重力の作用下で落ちて、前にスライドし続けることができないことを回避する。
【0045】
好ましくは、第1の滑り溝6の形状は円環状であり、第1の弾性部材4はバネ又は円柱状のゴムであり、第1の滑り溝6の内径は第1の弾性部材4の外径と同じである。つまり、第1の滑り溝6は円環形の滑り溝であり、第1の滑り溝6の内部空間は円柱形であり、スライド部材5は、当該円柱形の空間内をスライドし、このような設置により、第1の滑り溝6で第1の弾性部材4を支持することができ、第1の弾性部材4が径方向で大きく変形することを回避する。
【0046】
好ましくは、トリガアセンブリには、仕切り構造10aに設置されている第1の磁性部品21と、それぞれ部品取り付け室内に設置されている第2の磁性部品22、第2の弾性部材23及び引張部材24とが含まれ、第2の弾性部材23の一端は、部品取り付け室内に固定設置され、第2の弾性部材23の他端は第2の磁性部品22に固定連結され、且つ、第2の磁性部品22は第1の磁性部品21の下方に設置され、引張部材24の一端は第2の磁性部品22に連結され、引張部材24の他端は位置制限アセンブリ3に連結され、扉体が閉じられるとともに、仕切り構造10aに作用する力が設定閾値に達すると、仕切り構造10aが変形して、第1の磁性部品21を第2の磁性部品22に近づけて第2の磁性部品22を引き寄せることにより、引張部材24を動かして、位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合が解除されるように位置制限アセンブリ3を引張する。つまり、子供やペット等が誤って衣類ケア機器に入った場合、子供やペット等は、仕切り構造10aに一定の作用力を加えるだけで、仕切り構造10aが変形することにより第1の磁性部品21を第2の磁性部品22に近づけて第2の磁性部品22を引き寄せ、第2の磁性部品22は磁気吸引力の作用下で移動することにより、引張部材24を動かして位置制限アセンブリ3を引張して位置制限アセンブリ3と位置制限部50aとの位置制限係合を解除する。扉体が開けられた後、子供やペット等が衣類ケア機器を出ると、仕切り構造10aは原状に戻り、第1の磁性部品21は第2の磁性部品22から離れる方向に向いて移動し、且つ、第2の磁性部品22は第2の弾性部材23の弾性力に拘束され、第1の磁性部品21の第2の磁性部品22に対する磁気吸引力が徐々に小さくなり、第2の磁性部品22は、第2の弾性部材23の弾性力作用下で復帰することができる。当業者は、実際の応用において、トリガアセンブリの具体的な構造を柔軟に設置することができ、このようなトリガアセンブリの具体的な構造に対する調整や変更は、本発明を限定するものではなく、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0047】
これまで、図面に示された好ましい実施形態を参照しながら、本発明の技術案を説明したが、当業者であれば、本発明の保護範囲はこれらの具体的な実施形態に限定されないことが明らかであることを容易に理解できる。当業者は、本発明の原理から逸脱しない前提で、関連技術的特徴に対して等価の変更又は置換を行うことができ、これらの変更又は置換後の技術案は、いずれも本発明の保護範囲内に入る。
【符号の説明】
【0048】
1…筐体
10a…仕切り構造
21…第1の磁性部品
22…第2の磁性部品
23…第2の弾性部材
24…引張部材
25…押圧部材
251…円柱部
252…円錐台部
3…位置制限アセンブリ
31…位置制限ボール
32…ストッパー
4…第1の弾性部材
5…スライド部材
50a…位置制限部
50b…円環部
6…第1の滑り溝
7…引張ロープの方向変更部品
8…第2の滑り溝
9…第3の弾性部材
100…衣類収納室
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】