(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-25
(54)【発明の名称】眼のレーザ治療のためのシステム、方法および装置
(51)【国際特許分類】
A61F 9/008 20060101AFI20230718BHJP
【FI】
A61F9/008 120A
A61F9/008 120Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022578933
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-20
(86)【国際出願番号】 US2021038597
(87)【国際公開番号】W WO2021262796
(87)【国際公開日】2021-12-30
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522052163
【氏名又は名称】シノジェン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】アンジャリ ヘレカー
(72)【発明者】
【氏名】ラジーヴ ヘレカー
(72)【発明者】
【氏名】サティッシュ ヘレカー
(57)【要約】
近赤外/中赤外レーザが、緑内障の組織除去、眼筋の転位、眼瞼の熱脈動、薬物送達のための表面膜/強膜外膜の透過/拡張に使用される。回折光学素子を用いたレーザパターンは、副作用を最小限に抑えながら効率的に治療するためのプログラム可能な照射時間およびシーケンスを有するパルス波または連続波レジームで眼の組織を照射することができる。
【選択図】
図12B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼を治療するためのシステムであって、
レーザビームを生成するように構成されたレーザ、および、
前記レーザビームを所定のパターンに分割し、パターン化された前記レーザビームを前記眼の治療領域に向けるように構成された回折光学素子を備えるシステム。
【請求項2】
前記レーザが、近赤外から中赤外のレーザを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記レーザが、約500nmから約2μmまでの波長範囲からなる請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記レーザが、約100mWから約4Wの出力からなる請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記レーザが、約1Hzから約1000Hzのパルス反復速度を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記所定のパターンが、円弧状、環状、スポット状、またはラインスキャンパターンからなる請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
スポット状の前記パターンが、少なくとも2点の照明を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記眼の前記治療領域が、眼瞼、強膜、網膜、またはそれらの任意の組合せからなる請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
手持ち式またはスリットランプに適合するように構成されている請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
患者インタフェースをさらに備え、
該患者インタフェースが術中登録モジュールを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
角膜シールドをさらに備える請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
眼を治療するための方法であって、
レーザビームを生成すること、
回折光学素子を用いてレーザビームを所定のパターンに分割すること、および、
パターン化された前記レーザビームを前記眼の治療領域に向けることにより、パターン化された前記レーザビームを用いて前記治療領域の標的組織を治療することを含む方法。
【請求項13】
前記レーザビームが、近赤外から中赤外のレーザ光を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザビームが、約500nm~約2μmの波長範囲を備える請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記レーザビームが、約100mWから約4Wまでの出力を備える請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記レーザビームが、約1Hz~約1000Hzのパルス反復速度を備える請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記眼の前記治療領域が、眼瞼、強膜、網膜、またはそれらの任意の組合せからなる請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記所定のパターンが、円弧状、環状、スポット状、またはラインスキャンパターンを含む請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記治療が、約1分~約30分の持続時間を含む請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記治療が、ドライアイ、複視、輻輳不全、斜視、またはそれらの任意の組合せのための治療を含む請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記眼の前記治療領域を照射するためにパターン化された前記レーザビームを位置決めすることをさらに含む請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記位置決めすることが、位置決めセンサ上で1つ以上の光信号を判定することを含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記位置決めセンサが、クアッドフォトダイオードを含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
1つ以上の前記光信号が、患者の角膜、虹彩またはそれらの任意の組合せからの1つまたは複数の反射光信号を含む請求項22に記載の方法。
【請求項25】
1つ以上の前記光信号が、近赤外(NIR)光、可視光、またはそれらの任意の組合せを含む請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記近赤外光が、約850nmから約940nmの波長範囲を備える請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記治療領域内の前記標的組織が治療される際に、レーザビーム出力を監視することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【相互参照】
【0001】
本出願は、2020年6月24日に出願された米国仮出願第63/043,275号および2021年3月18日に出願された米国仮出願第63/126,189号の優先権を主張し、これらは参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
緑内障、老眼、ドライアイ疾患、複視、輻輳不全、斜視、および他の眼の状態を治療するための既存の方法および装置は、理想的とは言えない結果を生じ得る。
【発明の概要】
【0003】
したがって、眼の状態を治療するための、より効率的で低コストのシステム、方法および装置を提供することが望まれている。必ずしも全てのそのような態様または利点が、任意の特定の実施形態によって達成されるとは限らない。したがって、種々の実施形態は、本明細書で教示または示唆され得る他の態様または利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの利点または一群の利点を達成または最適化する方法で実施されてもよい。
【0004】
本開示は、一般に、医療装置および方法に関し、より詳細には、眼を治療するための方法および装置に関する。
【0005】
本開示の態様は、眼を治療するためのシステムを含む。いくつかの実施形態において、システムは、レーザビームを生成するように構成されたレーザと、レーザビームを予め決められたパターンに分割し、パターン化されたレーザビームを眼の治療領域に向けるように構成された回折光学素子とを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、レーザは、約500nm~約2μmの波長範囲を備える。いくつかの実施形態において、レーザは、約100mW~約4Wの出力を備える。いくつかの実施形態において、レーザは、約1Hz~約1000Hzのパルス反復速度を備える。いくつかの実施形態において、治療パターンは、円弧状、環状、スポット状またはラインスキャンのパターンを含んでいる。いくつかの実施形態において、スポット状の治療パターンは、少なくとも2点を照射する。いくつかの実施形態において、眼の治療領域は、眼瞼、強膜、網膜またはそれらの任意の組合せからなる。いくつかの実施形態において、システムは、手持ち式またはスリットランプに適合するように構成される。いくつかの実施形態において、患者インタフェースは、術中登録モジュールを備える。いくつかの実施形態において、システムは、角膜シールドをさらに備える。
【0006】
本開示の態様は、眼を治療するための方法を含み、この方法は、レーザビームを生成することと、レーザビームを回折光学素子で所定のパターンに分割することと、パターン化されたレーザビームを眼の治療領域に向け、それによってパターン化されたレーザビームを用いて治療領域の標的組織を治療することとを含む。いくつかの実施形態において、レーザビームは、近赤外~中赤外レーザ放射光を含む。いくつかの実施形態において、レーザは、約500nm~約2μmの波長範囲を備える。いくつかの実施形態において、レーザは、約100mWから約4Wの出力を備える。いくつかの実施形態において、レーザは、約1Hz~約1000Hzのパルス反復速度を備える。いくつかの実施形態において、眼の治療領域は、眼瞼、強膜、網膜またはそれらの任意の組合せからなる。いくつかの実施形態において、所定のパターンは、円弧状、環状、スポット状、またはラインスキャンのパターンを含む。いくつかの実施形態において、治療は、約1分~約30分の持続時間を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、治療は、ドライアイ、複視、輻輳不全、斜視、またはそれらの任意の組合せのための治療を含んでもよい。いくつかの実施形態において、方法は、眼の治療領域を照射するためにパターン化されたレーザビームを位置決めすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、位置決めは、位置決めセンサ上において1つ以上の光信号を判定することを含む。いくつかの実施形態において、位置決めセンサは、クアッドフォトダイオードを備える。いくつかの実施形態において、1つ以上の光信号は、患者の角膜からの1つ以上の反射光信号からなる。いくつかの実施形態において、1つ以上の光信号は、近赤外(NIR)光を含んでいる。いくつかの実施形態において、近赤外光は、約850nm~約940nmの波長範囲を備える。いくつかの実施形態において、本方法は、治療領域内の標的組織が治療される際に、レーザビームの出力を監視することをさらに含む。
【0007】
これらおよび他の実施形態は、添付の図面に関連する以下の説明においてさらに詳細に説明される。
【0008】
(参照による取り込み)
本明細書において言及される全ての出版物、特許および特許出願は、個々の出版物、特許、または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に具体的に記載されている。本開示の特徴および利点のより良い理解は、本開示の原理が利用される例示的な実施形態、およびその添付図面を説明する以下の詳細な説明を参照することによって得られるであろう。
【0010】
【
図1】実施形態に従う眼の治療用のスリットランプ適合されたポータブルレーザシステムの概略図である。
【
図2】実施形態に従う眼の治療用のスリットランプ適合されたポータブルレーザシステムの側面概略図である。
【
図3】実施形態に従う
図2のシステムを使用する例示的な治療パターンを示す眼の上面図である。
【
図4A】実施形態に従う患者インタフェースを含む眼の治療に使用中のポータブルレーザシステムの側面図である。
【
図4B】実施形態に従う、ポータブルレーザシステムによって提供される環状投影の正面図である。
【
図5】実施形態に従う眼の治療用のポータブルレーザシステムの光路の概略図である。
【
図6】実施形態に従う患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステムの拡大透視図である。
【
図7】
図6の患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステムの縦断面図である。
【
図8】
図6の患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステムの透視図である。
【
図9】
図6の患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステムの正面図である。
【
図10】実施形態に従う例示的な治療パターンの正面図である。
【
図11】実施形態に従うドッキングシステムセンサの概略図である。
【
図12A】実施形態に従う眼の治療用の手持ち式レーザシステムの側面図である。
【
図13】実施形態に従う眼の治療用のポータブルレーザシステムを使用して患者を治療する方法のフローチャートである。
【
図14】実施形態に従う患者を治療する前に本発明の装置を構成するためのフローチャートである。
【
図15】実施形態に従う患者の網膜を治療するための本明細書に開示された装置の一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を構成する添付図面を参照する。図において、同様の記号は、文脈上他に指示されない限り、典型的には同様の構成要素を特定する。詳細な説明、図面および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図していない。他の実施形態が利用されてもよく、他の変更がなされてもよく、それは本明細書に提示された主題の範囲から逸脱することはない。本明細書において一般的に説明され、図面に示されるような本開示の態様は、多種多様な異なる構成において配置、置換、組合せ、分離、および設計され得ることが容易に理解され、そのすべてが本明細書で明示的に企図される。
【0012】
以下に特定の実施形態および実施例を開示するが、発明の主題は、具体的に開示された実施形態を越えて、他の代替の実施形態および/または使用、並びにその修正および等価物に及ぶ。したがって、本明細書に添付された請求項の範囲は、以下に記載された特定の実施形態のいずれかによって限定されるものではない。例えば、本明細書に開示される任意の方法または処理において、方法または処理の行為または操作は、任意の適切な順序で実行されてよく、必ずしも特定の開示された順序に限定されるものではない。特定の実施形態の理解に役立ち得る方法で、種々の操作が複数の離散的な操作として順番に記述されてもよいが、記述の順序は、これらの操作が順序依存であることを意味すると解釈されるべきではない。
さらに、本明細書に記載された構造、システムおよび/または装置は、統合された構成要素として、または別個の構成要素として具現化されてもよい。
【0013】
種々の実施形態を比較する目的で、これらの実施形態の特定の態様および利点が説明される。必ずしも全てのそのような態様または利点が、任意の特定の実施形態によって達成されるわけではない。したがって、例えば、種々の実施形態は、本明細書で教示または示唆され得る他の態様または利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの利点または1群の利点を達成または最適化する方法で実施されてもよい。
【0014】
本開示は、患者の眼の治療のためのシステム、装置、または方法の展開に関連して説明される。しかしながら、当業者であれば、これは限定することを意図したものではなく、本明細書に開示された装置および方法は、他の解剖学的領域および他の外科的処置において使用され得ることを理解されよう。
【0015】
本明細書に開示された実施形態は、眼を治療するための改善された方法および装置を提供するために、多くの方法のうちの1つ以上に組み合わせることができる。治療された眼の組織、膜、またはその病理学的変形は、強膜、網膜、マイボーム腺管、およびその中の疾患領域のうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0016】
本明細書に開示される実施形態は、ドライアイ疾患、複視、輻輳不全、斜視、緑内障、および他の眼の状態、またはそれらの組合せの1つ以上を治療するための改善された方法および装置を提供する。
【0017】
本開示は、緑内障、老眼、ドライアイ、複視、輻輳不全、斜視、網膜疾患、糖尿病黄斑浮腫(DME)、中心漿液性網膜症、網膜神経節細胞/色素上皮病理、癌抑制のためのサーチュイン3調整、過酸化水素抑制、黄斑毛細血管拡張、HSPおよび抗-酸化的アップレギュレーション、またはそれらの任意の組合せを治療するための現在の眼の治療方法論に鑑みて、いくつかの予期しない利点を提供する。いくつかの場合において、本開示は、肥厚したブルッフ膜を治療することができ、それによって膜の厚さを減少させることができる。特に、眼屈折異常(例えば、閉塞隅角緑内障)の治療に関して、当技術分野の一般的な技術は、望ましくない長期的な副作用につながる可能性のある房水を生成する眼内の細胞の損傷または破壊に依存している。その代わりに、本開示は、強膜の透水係数を正確に変化させ、それによって角膜および虹彩によって形成される角度を変化させる、穏やかでありながら効果的な治療法を提供する。本開示は、装置が、眼球上の離散的な視野を個別に照射するのではなく、大きな視野(例えば、環状構造)を治療し得るという点で、眼のレーザ治療の類似のメカニズムと比較した治療時間という予期せぬ結果を提供する。本開示のこの独自の態様はまた、当業者によって理解されるデバイスでは達成できない、複雑な眼疾患および/または可変空間病状を有する状態のための可変空間治療を可能にし得る。さらに、本開示は、装置の光学的位置決めおよび商品のコストを簡易にする、可動部品を含まない装置を説明する。可動部品を有しない設計の堅牢性および低コストにより、世界の資源が限られた地域における装置の広範な使用が可能になる。
【0018】
図1は、眼の治療用の例示的なポータブルレーザシステム1を示す。いくつかの場合において、システム1は、虹彩、角膜3、または虹彩より後方の他の眼の解剖学的特徴、例えば、瞳孔、水晶体、硝子体、網膜、黄斑、視神経、またはそれらの任意の組合せに損傷を与えることなく、眼の強膜5を治療することができる。このシステムは、近赤外~中赤外レーザ(例えば、約500nm~約2μm)、好ましくは0.515μm、0.577μm、0.690μm、0.810μm、1.44μm~1.56μmレーザからなるレーザを備えていてもよい。レーザは、約100mW~約4Wの範囲の出力を有していてもよい。いくつかの実施形態において、組織上の1つ以上のレーザスポットの投射寸法は、約0.2mm~約4mmの範囲内であってもよい。例えば、レーザは、約1Hz~約1000Hzの範囲のパルス反復速度を有する2Wパルス波(PW)レーザであってもよい。あるいは、レーザは、約500mW~約1000mWの範囲の出力の連続波(CW)レーザであってもよい。眼へのレーザパターンの提供は、約1Hz~約1000Hzの範囲の反復速度で標的治療組織上に、X-Y走査され、または、好ましくは回折光学素子により生成されてもよい。
【0019】
レーザは、治療パターンを用いて標的眼組織(例えば、眼瞼、強膜、網膜)を治療するように指向されてもよい。治療パターンは、円弧状、環状、スポット状、または、選択された順序で複数並んだラインスキャンまたはPW/CWレーザレジームを含んでいてもよい。治療パターンは、組織の脱石灰化、転位、収縮、マイクロポレーション、血管拡張、熱脈動、および/または刺激の所望の程度を得るために調節されてもよい。例えば、レーザは、約1mm~約20mmの範囲の直径を有する標的眼組織上の治療領域に向けられてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態において、本開示は、
図15に見られるように、網膜組織170を治療するための装置176およびシステム構成172を説明する。いくつかの場合において、装置176は、レーザ9、回折光学素子13、ミラー114、またはそれらの任意の組合せを備えていてもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、ホットミラー、ダイクロイックミラー、部分反射ミラー、またはそれらの任意の組合せを備えていてもよい。いくつかの場合において、装置176は、治療処置中に患者の角膜3、網膜170またはそれらの任意の組合せを視覚化することができるスリットランプシステム164に機械的に結合してもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、スリットランプシステム164が、治療中、治療前、または治療後に、患者の角膜3、水晶体168、網膜170、またはそれらの任意の組合せから反射された光166を視覚化することを可能にしてもよい。いくつかの場合において、患者の角膜3、水晶体168、網膜170、またはそれらの任意の組合せから反射する光は、紫外光、可視光、近赤外光、またはそれらの任意の組合せの光のスペクトルから構成されてもよい。いくつかの場合において、回折光学素子13は、湾曲した波面放射ビーム174を生成する方法で入力レーザ9の光を変換してもよい。いくつかの場合において、湾曲した集束波面放射ビーム174は、患者の網膜170を治療してもよい。いくつかの場合において、湾曲した波面放射ビーム174の湾曲した波面は、湾曲した網膜形状の性質に起因して、患者の網膜170を治療する際に予想よりも良好な結果をもたらす可能性がある。いくつかの場合において、装置は、レーザ9およびスリットランプシステム164を動作可能に制御し得るプロセッサおよびメモリを備える電子回路をさらに備えていてもよい。
【0021】
装置は、手持ち式であり、センサを備えた触覚あるいはユニバーサルスリットランプ適応(例えば、ツァイス、ハーグストレイト)用にアクセサリ化されたコーンなどの接触型の患者インタフェース装置を用いて眼に位置合わせ/登録されてもよい。患者は、仰臥位、横臥位、または直立位であってもよい。
【0022】
装置は、患者が快適な仰臥位または横臥位または傾斜または直立位のスリットランプチェアの位置にある状態で、外科医の制御し易さを最優先して、手持ち式またはスリットランプ適応されるように構成されてもよい。レーザはバッテリ駆動であってもよい。提供される術中ユーザーフィードバックは、例えば、較正のパワーアウト、眼の中心(偏心)誤差、左眼/右眼を含んでもよい。例示的な装置は、Wi-Fi対応クラウド/インターネット通信およびコンピューティングのために構成されたハードウェアを備えてもよい。いくつかの場合において、Wi-Fi対応デバイスは、サーバデータベースと通信し得るインタフェースを含み、デバイスの使用中に、デバイスの支払い/利用プランをユーザまたはオペレータに通知してもよい。いくつかの場合において、課金レートは、使用ごと、加入ごと、またはそれらの任意の組合せの支払プランを含んでいてもよい。いくつかの場合において、Wi-Fi対応デバイスは、類似の特性を有する患者に利益をもたらすことが見出された治療パラメータを特定するために、サーバデータベースと通信するように構成されてもよい。いくつかの場合において、特性は、患者の年齢、性別、過去の病歴、現在の眼の状態の履歴、またはそれらの任意の組合せを含んでいてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、システムは、
図12A~
図12Cに示されるように、従来のスリットランプまたは使用している手持ち式に適応された手持ち式装置130を備えていてもよい。いくつかの場合において、装置は、
図12Aに示されるように、照明ユニット100、視覚誘導画面112、光リレー102、電源室108、電源カバー110、回折光学素子(DOE)13、患者インタフェース装置(例えば、ソフトドック)27、またはそれらの任意の組合せを備えていてもよい。いくつかの場合において、回折光学素子13は、DOEを通過した後の光源9の光が患者の角膜および/または網膜の曲率に一致する湾曲した焦点面を構成し得るように、光源(例えば、レーザ)9の光を成形または指向させてもよい。いくつかの場合において、手持ち式装置130は、
図12Bに示されるように、取り付け形状128を介して従来のスリットランプに適応するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、取り付け形状128は、機械ネジを使用して従来のスリットランプの構造に装置130を固定するための特徴(例えば、貫通穴)を備えていてもよい。いくつかの場合において、取り付け形状は、張力圧入結合によって従来のスリットランプの表面と結合してもよい。いくつかの場合において、張力圧入結合は、装置130と従来のスリットランプに機械的に結合されたダボ棒との間のしまり嵌めを含んでいてもよい。
【0024】
いくつかの場合において、電源室は、手持ち式装置130に電力を供給し得る1つ以上のバッテリを備えていてもよい。いくつかの場合において、電源室108は、標準的な壁の電気ソケットに電気的に結合するように構成された、AC-DCコンバータを備えていてもよい。AC-DCコンバータは、約120V~240Vの電圧で作動してもよい。いくつかの場合において、電源室108は、1つ以上のバッテリ、AC-DCコンバータ、本明細書の他の場所で説明する装置の回路、またはそれらの任意の組合せに換気を提供し得る、電源カバー110に機械的に結合されてもよい。
【0025】
いくつかの場合において、照明ユニット100は、光源9を備えていてもよく、光源は、発光ダイオード(LED)、スーパールミネセントダイオード(SLD)、パルスレーザ、パルスダイオードレーザ、連続波レーザ、またはそれらの任意の組合せを備えていてもよい。いくつかの場合において、光源は、光源の1つ以上の射出ビームの経路を形成または修正し得る、1つ以上の光学素子28を備えていてもよい。いくつかの場合において、1つ以上の光学素子28は、1つ以上の平凸レンズ、両凸レンズ、平凹レンズ、または両凹レンズを備えていてもよい。いくつかの場合において、1つ以上の光学素子28は、光源9の1つ以上の射出ビームを、コリメートビームまたは平行ビームに、平行化または集束するように構成されてもよい。いくつかの場合において、照明ユニットは、
図12Cに示されるように、光源の安定性および出力を維持するために、冷却対流を提供するように構成されたファン120に結合されてもよい。いくつかの場合において、ファン120は、光源9によって生成された熱を分配および/または放散するように構成されたヒートシンク122に熱的に結合されてもよい。
【0026】
いくつかの場合において、視覚誘導画面112は、デバイス設定およびパラメータを表示するように構成された有機発光ダイオード(OLED)、LED、またはそれらの任意の組合せのディスプレイを備えていてもよい。いくつかの場合において、視覚誘導画面112は、ユーザまたはオペレータが異なるメニューと対話することを可能にするタッチスクリーンインタフェースを備えていてもよい。いくつかの場合において、視覚誘導画面112は、ユーザまたはオペレータが装置上において完了した動作の選択、調整、保存、またはその任意の組合せを行うことを可能にするインタフェースを備えていてもよい。いくつかの場合において、視覚誘導画面112は、治療を可能にするように構成されたメニューおよび/またはユーザインタフェースを備えていてもよい。いくつかの場合において、視覚誘導画面112は、経過した治療時間、治療パラメータ、またはそれらの任意の組合せを表示するメニューおよび/またはユーザインタフェースを備えていてもよい。いくつかの場合において、視覚誘導画面は、1つ以上のLEDを備えていてもよい。いくつかの場合において、1つ以上のLEDは、約400nm~約700nmの1つ以上の帯域幅の光を放射してもよい。
【0027】
いくつかの場合において、手持ち式装置130は、光リレー102を備えていてもよい。いくつかの場合において、光リレーは、ミラー114を備えていてもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、ホットミラー、ダイクロイックミラー、部分反射ミラー、またはそれらの任意の組合せであってもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、光源9によって生成された1つ以上の射出ビームの経路を変更し、ユーザまたはオペレータへの1つ以上の帯域幅の光の伝送を可能にするように構成されていてもよい。いくつかの場合において、ミラー114、は、可視および/または近赤外スペクトルに帯域幅を有する光を透過させてもよい。可視スペクトルは、約400nm~約800nmの光の波長を含んでいてもよい。いくつかの場合において、近赤外線スペクトルの光は、約900nm~約1500nmの光の波長を含んでいてもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、従来のスリットランプの光学的照明および/または可視化システムに光学的に結合されるように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの場合において、ミラー114は、近赤外線(NIR)スペクトルの光を反射しつつ、可視スペクトルの光を透過するように構成されてもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、患者の眼に入射する治療パターンの視覚化を提供し得る患者の眼/ドッキングビューを提供してもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、1つ以上の表示器を備えていてもよい。いくつかの場合において、表示器は、状態表示色(例えば、赤、緑青、黄色など)を照らすように構成された導波路の特徴を備えていてもよい。いくつかの場合において、ミラー114は、装置治療状態、例えば、経過した治療期間、光源発光状態、またはそれらの任意の組合せに関する視覚情報をオペレータまたはユーザに提供し得るLEDまたはLCDディスプレイを備えていてもよい。
【0029】
いくつかの場合において、回折光学素子13は、1つ以上の射出ビームと光学的に通信する1つ以上の光学素子を備えていてもよい。いくつかの場合において、1つ以上の光学素子は、治療パターンを生成するように配置されていてもよい。いくつかの場合において、1つ以上の光学素子は、光源の較正出力を感知および/または測定するように構成されていてもよい。いくつかの場合において、治療パターンは、円弧状、環状、スポット状、直線状またはそれらの任意の組合せの照明形状を備えていてもよい。
【0030】
いくつかの場合において、手持ち式装置は、患者の角膜に機械的に結合するように構成された、患者インタフェース装置27(例えば、ソフトドック)を備えていてもよく、それによって装置に対して患者の眼を安定させ、その逆もまた然りである。いくつかの場合において、ソフトドックは、半硬質および/または圧縮可能な材料から構成されてもよい。いくつかの場合において、材料は、シリコンベースの材料、FDA認可の生体適合性プラスチック、またはそれらの任意の組合せから構成されていてもよい。いくつかの場合において、ソフトドックは、本明細書の他の箇所に記載される眼の位置決めシステムを備えていてもよい。いくつかの場合において、ソフトドックは、使い捨て可能、滅菌可能、またはそれらの任意の組合せであってもよい。
【0031】
患者の眼は、対側眼、錐体捕捉、アイトラッカー、またはいくつかの実施形態で説明するそれらの任意の組合せの眼固定アプローチなど、当業者によって理解される従来の技術を使用して固定されてもよい。
【0032】
本明細書に記載されるシステムのいずれも、固定された作動距離、前処置および/または術中登録/位置決め(例えば、照準線)および固定(例えば、吸引)、より大きな安全マージンのための触覚(例えば、折り紙ヒダ、バネ式、差動弾性セグメント)、瞼を開いたままにする器具の機能性、無菌性(例えば、形状/材料)、患者の快適さのためのソフトドック(例えば、弾性インタフェースコンタクトレンズ)、および/またはレーザ照射からの角膜保護(例えば、炭化コンタクトレンズ)、などのような有益な結果を提供するための患者インタフェースを含んでいてもよい。
【0033】
治療(例えば、手術)準備は、当業者によって理解されるように、トレハロースおよび他の鎮痛(リドカイン等)薬のような点眼薬、並びに保護コンタクトレンズ器具を伴っていてもよい。
【0034】
治療の持続時間は、約1分~約30分まで変化してもよい。いくつかの実施形態において、治療の持続時間は、30分以上であってもよい。開眼治療は、5分未満、好ましくは2分未満であってよく、閉瞼治療は、15分まで、好ましくは5分未満であってもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、術者手持ちレーザ(NIR/中赤外線)は、基準を満たしているZ弾性(触覚)とXY剛性を有して角膜上に吸着することができ、環の直径、スポット直径、パルス反復周波数、パルス幅、パルス数、および/または出力が予め設定可能であってもよい。
【0036】
薬物供給、筋肉転位、脱閉塞緑内障治療のための治療時間は、1環当たり約10~60秒であってもよい。
【0037】
出力範囲2ワット、PRF範囲1kHz、環状スポットまたは環または円弧が実現可能であり、レーザ波長0.529μm、0.810μm、1.47μm、1.56μm、2.01μmが望ましい。
【0038】
いくつかの実施形態において、システムは、患者の眼の表面に直接照射(すなわち、印刷)するためのレーザスキャナを備えていてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、システムは、患者の閉じた瞼(まぶた)の上に印刷するためのレーザスキャナを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、術中経過監視を用いたカスタムデリバリーのための閉眼チェックおよび形状抽出のために、カメラを備えていてもよい。最大直径20mmのサブセットを含む瞼領域が走査されてもよい。
【0040】
ドライアイ疾患治療などのためのいくつかの実施形態において、上瞼が44℃を超えないようにしながら、瞼の下の温度を38℃に加熱するために、中赤外レーザが瞼上で走査されてもよい。好ましくは、眼瞼下部の温度は約37℃に、上瞼は40℃を超えないように加熱されてもよい。治療時間は1分から30分まで様々である。外側の瞼の表面は、中赤外光透過性の熱伝導性スプレーおよび/または装置(例えば、電動歯ブラシと水に類似したもの)により保護されてもよい。
【0041】
図2は、眼の治療用のポータブルレーザシステム7を示す。システム7は、レーザが治療パターンで標的治療組織上に投射され得ることを除いて、
図1のシステムと実質的に同様であってもよい。レーザ9は、中赤外レーザ(例えば、約800nm~約2μm)、好ましくは1.45μm~1.56μmのレーザを備えていてもよい。レーザは、約100mW~約2Wの範囲の出力を有していてもよい。レーザ9は、直径約0.2mm~約1mmの範囲のスポットサイズを有していてもよい。例えば、レーザは、約1Hz~約1000Hzの範囲のパルス反復速度を有する2WのPWレーザであってもよい。あるいは、レーザは、約500mW~約1000mWの範囲の出力を有するCWレーザであってもよい。レーザ治療パターン(例えば、環状、スポット環状など)は、約1Hz~約1000Hzの範囲内の反復速度で標的治療組織上に投射されてもよい。レーザ9は、1つ以上の光学素子によって操縦または修正され得る光ビームを放射してもよい。いくつかの場合において、レーザ9の射出された光ビームは、ミラー114を用いて反射され、屈折され、回折され、またはそれらの任意の組合せで相互作用されてもよい。
【0042】
レーザは、例えば、1つ以上の回折光学素子13を用いて標的治療組織上に投射されてもよい。回折光学素子13は、中赤外レーザ波長で使用される場合には、溶融石英ガラスから構成されていてもよい。回折光学素子は、治療のために、強膜、眼瞼、辺縁、および/または筋肉挿入部に環、円弧および/またはスポットを投射するように構成されてもよい。回折光学素子13は、所望の任意のパターン、所望の形状、または所望の数のスポットを投射してもよい。例えば、回折光学素子は、40スポットの環状パターンを眼の標的治療領域に投影してもよい。いくつかの場合において、0次スポット(例えば、角膜上の中心スポット)は、吸引リング19によって遮断されてもよい。いくつかの場合において、吸引リングは、ばね15にさらに機械的に結合し得る吸引剛性部材17に機械的に結合してもよい。いくつかの場合において、吸引剛性部材17は、患者の強膜5に向かっておよびそこから離れる吸引剛性部材17の制御された直線移動を提供し得る吸引チャネル16と係合することができる。いくつかの場合において、バネは、患者の角膜上の吸引リング19の吸引を維持するように構成されたバネ係数を備えていてもよい。
【0043】
レーザ9は、治療パターンを用いて標的眼組織(例えば、眼瞼、強膜、網膜)を治療するように向けられてもよい。治療パターンは、円弧状、環状、スポット20、または選択された順序で複数並んだ直線またはPW/CWレーザレジームを含んでもよい。治療パターンは、組織の転位、収縮、マイクロポレーション、血管拡張、熱脈動、および/または刺激の所望の程度を得るように調整されてもよい。例えば、レーザは、直径約1mm~約20mmの範囲の標的眼組織上の治療領域に向けられてもよい。
【0044】
装置は、手持ち式であり、触覚付きコーンまたはスリットランプアダプタなどの接触型患者インタフェース装置(15,17,19)を用いて眼に位置決め/登録されてもよい。患者は、仰臥位、横臥位または直立位であってもよい。
【0045】
装置は、患者が快適な仰臥位または横臥位または傾いた椅子の位置にある状態で、外科医の制御し易さを最優先して、手持ち式、スリットランプ適合式となるように構成されてもよい。レーザは、バッテリ駆動であってもよい。
【0046】
治療の持続時間は、約1分から約30分まで変化してもよい。いくつかの実施形態において、治療の持続時間は、30分以上であってもよい。開眼治療は5分未満、好ましくは2分未満であってもよく、閉瞼治療は15分まで、好ましくは5分未満であってもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、外科医による手持ちレーザ(IR/中IR)は、基準を満たしたZ弾性(触覚)とXY剛性を有して、角膜上に吸着することができ、環径、スポット径、パルス反復周波数(PRF)、パルス幅、パルス数、および/または出力は予め設定可能であってもよい。
【0048】
薬物送達、筋肉転位、脱閉塞緑内障治療のための治療時間は、1環当たり約10~60秒であってもよい。
【0049】
出力範囲2ワット、PRF範囲1kHz、環状スポットまたは環または円弧が実現可能であり、レーザ波長0.515μm、0.810μm、1.45μm、1.56μm、1.9μmまたは2.01μmが望ましい。
【0050】
いくつかの実施形態において、システムは、患者の閉じた瞼(まぶた)上に投射するための回折光学素子を有するレーザを備えていてもよい。術中経過監視を伴うカスタムデリバリーのための閉眼チェックおよび形状抽出のために、いくつかの実施形態にカメラを備えていてもよい。直径最大20mmのサブセットを含む眼瞼領域が走査され得る。
【0051】
ドライアイ疾患治療のためなどのいくつかの実施形態において、上瞼が44℃を超えないようにしながら、瞼の下の温度を38℃に加熱するために、中赤外レーザが瞼の上に投射され得る。好ましくは、上部の眼瞼が40℃を超えないように、眼瞼下部の温度が約37℃に加熱されてもよい。治療時間は1分から30分まで変化してもよい。外側の瞼の表面は、中赤外線透過性の熱伝導性スプレーおよび/または装置(例えば、電動歯ブラシと水に類似する)によって保護されてもよい。
【0052】
図3は、
図2のシステムを使用した例示的な治療パターン20を示す眼の上面図である。回折光学素子は、それぞれがスポット20のアレイからなる3つの環を、眼の強膜5上に投射するように構成されてもよい。角膜シールド(例えば、中赤外不透過コンタクトレンズ)が、角膜の上に、望ましくない露出を防止するために配置されてもよい。
【0053】
本明細書に記載のシステム、方法および装置を用いて治療され得る適応症には、ドライアイ(例えば、閉じた瞼に走査または投射されたレーザによる熱脈動を介したマイボーム腺開放)、(例えば、開眼治療を伴う眼窩外筋挿入部のカスタマイズされた転位による)複視、(例えば、開眼治療を伴う眼窩外筋挿入部のカスタマイズされた転位による)輻輳不全、および(例えば、開眼治療を伴う眼窩外筋挿入部のカスタマイズされた転位による)斜視が含まれる。代替的に、または組み合わせて、本明細書に記載のシステム、方法および装置は、強膜または他の眼の組織へのレーザ強化された眼球薬物送達に使用されてもよい。抗VEGF剤、緑内障治療薬および他の薬物などの治療薬は、レーザベースの薬物送達治療によって眼の組織に迅速に浸透することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるシステム、方法および装置は、一眼を治療するために使用されてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のシステム、方法および装置は、原発性開放隅角緑内障(POAG)および/または原発性閉塞隅角緑内障(PACG)の治療に使用されてもよい。例えば、本明細書に記載のシステム、方法および装置は、局所麻酔薬下において(任意にスリットランプを使用せずに)近赤外~中赤外レーザエネルギの経強膜送達のために使用されてもよい。治療時間は、閉塞隅角緑内障または開放隅角緑内障のいずれかについて、片目あたり約1分でよい。レーザは、810nmレーザ(例えば、近赤外)、または中赤外線レーザ(例えば、約1.4μm~1.6μmの範囲内)であってもよい。治療は、強膜棘を回転させる(ACG)、房水分泌を抑制する(CP)、眼組織の露出領域を脱灰する、シュレム管/トラベキュラーメッシュワーク/コレクターチャネル断面積を拡張する、および/または誘導強膜軟化によりブドウ膜流出/透水係数を増加させるようにパターン化することができる。
【0055】
遠視、乱視および球面収差のための角膜治療は、810nm、1.4μm~1.6μm、および他のIR波長(例えば1.9μm、2.01μm)において構成することができる。
【0056】
本明細書に記載されたシステムのいずれも、仰臥位または横臥位の患者を治療するために使用されてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、ポータブルレーザシステムは、電池駆動および/または充電可能であってもよい。
【0058】
図4Aおよび
図4Bは、患者インタフェースを含む眼の治療用のポータブルレーザシステム10を示す。このシステムは、患者の強膜31上の眼の治療領域へのエネルギ蓄積を標的とするための回折光学素子(DOE)13に結合されたポータブル(例えば、電池駆動)の光源9、例えば、ダイオードレーザを備えていてもよい。ポータブルレーザシステムは、本明細書に記載されるレーザのいずれかを備えていてもよい。ポータブルレーザシステムは、本明細書に記載された回折光学素子のいずれかを備えていてもよい。患者インタフェース装置27(本明細書に記載のドッキングシステムなど)は、レーザ開口を固定された作動距離で治療する眼に正確に結合させてもよい。ドッキングシステムアダプタは、(例えば、患者インタフェースにおける)眼球接触点の近くに配置されたセンサを、指し示し、安定させ、かつ/または結合させるように構成されてもよい。レーザ出力センサ23(例えば、InGaAsセンサ)は、角膜29に向けられた中央レーザ回折光学素子ビームレット(「ゼロ次」)を測定するよう構成されてもよい。クワッドフォトダイオード25は、ピンホールを通して治療する眼(虹彩33/瞳孔)から反射された近赤外LED21照明光を四分円(例えば、
図11に示すようにX+/-、Y+/-)でサンプリングしてもよい。カレントミラー、トランスコンダクタンス増幅器、およびマイクロプロセッサを有するフィルタが、フォトダイオードセンサ信号を条件付けることができる。ソフトウェアは、リアルタイムで外科医のフィードバック、例えば、自動治療の一時停止/シャットオフを伴って、アイコンタクトなしまたはアイコンタクトあるが動き発生を検出、分析および/または提供することができる。レーザ出力センサ23は、治療開始前にレーザを較正し、オプションで治療中にレーザ出力を継続的に監視してもよい。近赤外LED瞳孔照明21は、アイコンタクトディフューザインタフェースを通って指向され、治療中の眼の位置の動きまたは滑りが、マイクロプロセッサによってリアルタイムで監視されるクアッドフォトダイオード25の電流を変化させてもよい。オプションとして、角膜吸引は、クワッドフォトダイオード電流を介した眼球滑り監視を分析するときに、制御ループ内において、患者インタフェース装置27を介して変調されてもよい。
【0059】
回折光学素子/レーザ開口は、治療する眼から約100mm離れた場所に配置されてもよい。回折光学素子は、
図4Bに示されるように、本明細書に記載されたVIS/近赤外/中近赤外波長に対する入力レーザビーム特性を用いて、強膜上に、環35(例えば、直径約12mm~18mmの環)を投射してもよい。いくつかの場合において、治療パターンは、1つ以上の照明光のスポット37,39から構成されてもよい。回折光学素子の低次/高次は、例えば、光パターンによる角膜29の損傷、および、虹彩33または虹彩より後方の他の解剖学的特徴を潜在的に損傷する、虹彩33との相互作用を制限するために、遮断されてもよい。円弧、8個、4個および2個のスポットパターンなどのパターンは、ユーザが選択可能であってもよい。治療領域に送達される相対的な出力は、50%を超えてもよい(例えば、2Wレーザは、強膜上の環に約1Wを送達できる)。重要な新規特徴は、この構成による治療には可動部分(スキャナ、手動レーザビーム動作制御など)が不要であるということであり、その結果、使い勝手がよく、低コストである。
【0060】
角膜上の患者インタフェース装置27は、近赤外照明(例えば、約850nm)を角膜/虹彩に向けて送信し、結果として生じる拡散虹彩/瞳孔反射近赤外スポットがピンホールを介して高感度クワッドフォトダイオードの内部に到達するように構成された無菌の使い捨て可能な特徴であってもよい。いくつかの実施形態において、ポータブルデバイスは、安定したレーザ照射のために、1つ、2つ、または3つの患者接触(例えば、ヘッドレスト、ノーズブリッジ、および角膜圧平)を有していてもよい。スリットランプアダプタの使用が、いくつかの実施形態において実現されてもよい。
【0061】
手持ち式ポータブルレーザシステムは、約750gの重量を有し、全体のシステムコストを低減するために低コストの部品を使用してもよい。システムは、ディスプレイを備えたマイクロプロセッサ制御であってもよく、近赤外から中赤外まで選択可能な任意の波長を有し、1回の充電につき少なくとも8回の治療のための、最大4W出力のパルス波モードおよび連続波モードを有していてもよい。
【0062】
図5は、眼の治療用のポータブルレーザシステムの光路の概略図である。ポータブルレーザシステムは、ポータブルレーザ、回折光学素子13、ピンホール14、軟質使い捨てコンタクトレンズからなる患者インタフェース、レーザ出力センサ、ドッキングシステムセンサ25、固定作動距離ドッキングシステム、またはそれらの任意の組合せを含み、
図4に示したシステムと実質的に同様であってよい。いくつかの場合において、ピンホール14は、ドッキングシステムセンサ25に向けられた虹彩からの反射NIR瞳孔照明LED21の光を制限することができる。いくつかの場合において、ピンホール14の大きさを調整することにより、虹彩の重心の回転運動の検出可能な範囲が達成されてもよい。いくつかの場合において、ピンホール14の大きさは、虹彩の回転運動の2mm範囲を検出するように設定されてもよい。システムは、本明細書に記載されるような1つ以上のセンサ(23,25)を用いたレーザ出力較正およびセルフチェックを含んでもよい。本システムは、本明細書に記載されるように、眼の位置のフィードバックおよび/または滑り動作監視を含んでもよい。システムは、OD/OS自動検出を含んでもよい。
【0063】
図6~
図9は、患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステム42の種々の図を示している。
図6は、患者インタフェースの近位端がレーザドッキングシステム42の遠位端に結合されている、患者インタフェース装置27の遠位(すなわち、眼球接触)端の透視図である。患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステム42は、本明細書に記載されるポータブルレーザシステムのいずれにおいても使用することができる。患者インタフェースは、使い捨て可能な患者インタフェース装置(PID)27に結合される四角い延長部13を備えていてもよく、PIDは、PIDを眼の表面に固定するための吸引チャネル/ポートを備えていてもよい。使い捨て可能なPID27は、IR透過型ディフューザを備えていてもよい。コンタクトレンズおよび/または四角い延長部13の中央部(例えば、直径約10mm)は、入射レーザ光を遮断し、間違ったレーザエネルギ(例えば、回折光学素子から発せられる望ましくない「ゼロ次」レーザエネルギ)から角膜を保護するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、中央遮断要素は、レーザを較正し、かつ/またはレーザの出力を監視するように構成されたセンサ25を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、中央遮断要素は、本明細書に記載されるように、眼の位置および動きを監視するように構成されたクアッドフォトダイオードを備えていてもよい。患者インタフェ-ス装置27は、ドッキングシステムの円形マウント13においてドッキングシステムに結合されてもよい。円形マウントは、(例えば、本明細書に記載されるような種々のセンサ用の)配線および/またはステンレス鋼チューブ挿入部41のためのチャネルを備えていてもよい。
【0064】
図7は、患者インタフェースおよびドッキングシステム42の側面図である。いくつかの実施形態において、ドッキングシステムは、その近位端43に配置された適合するレーザヘッド穴に結合された複数のステンレス鋼チューブ41を備えていてもよい。ステンレス鋼チューブ41は、ポータブルレーザと眼との間に固定されたの作動距離を提供してもよい。いくつかの実施形態において、チューブは、約8cmの長さであってもよい。いくつかの実施形態において、チューブは、レーザエネルギが回折光学素子と眼との間を移動するための経路を提供してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態において、ドッキングシステムは、動き検出のための(例えば、
図11に示すような)XYクワッドセンサを備えていてもよい。
【0066】
図8は、ドッキングシステムの近位端43の透視図である。ドッキングシステムの近位端は、ポータブルレーザシステムのレーザダイオードおよび/またはレーザビームのための入力部44を備えていてもよい。ドッキングシステムの近位端は、回折光学素子を備えていてもよく、かつ/または、(例えば、ラッチ等を介して)選択可能/調整可能な回折光学素子に結合されてもよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、本システムは、本明細書に記載のドッキングシステム/患者インタフェースに加えて、ヘッドレストを備えていてもよい。
【0068】
図9は、患者インタフェースおよびドッキングシステム42の遠位端の平面図である。
図10は、例示的な治療パターンを示す。
図6~
図9に示された患者インタフェースおよびレーザドッキングシステム42は、例えば、眼球上にレーザ治療パターンを生成するために使用されてもよい。治療パターンは、例えば、眼の中心から所定の半径方向距離(例えば、眼の中心から12mm~20mm)に、眼の象限ごとに1つずつ、4つの治療スポット47を含んでもよい。
【0069】
図11は、ドッキングシステムセンサ25、レーザ光源9、マイクロコントローラ49、光信号プロセッサ47、近赤外LED瞳孔照明21、状態表示器58、および患者インタフェースおよびポータブルレーザドッキングシステム42がどのように相互作用して互いに通信し得るかのシステム概略および配線を示している。いくつかの場合において、ドッキングシステムセンサ25は、眼の滑りおよび/または眼球上の患者インタフェースのドッキング位置を監視するために使用されてもよい。(例えば、約850nm~約940nmの照明LEDを有する)近赤外LED瞳孔照明21は、患者インタフェース装置27を通して指向されてもよい。いくつかの場合において、瞳孔照明21は、光プロセッサ47によって有効化されてもよい。治療中の眼の位置の動きおよび/または滑りは、クアッドフォトダイオード25の電流を変化させ、それによって、マイクロプロセッサ49および光プロセッサ47によってリアルタイム(例えば、少なくとも約30Hzより大きい)に監視される電気信号(例えば、電流および/または電圧)60における変化として検出可能であってもよい。眼の動きおよび/または滑りは、医師、ユーザ、および/またはオペレータ(例えば、状態表示器58)に警告するための状態表示器52を起動し、かつ/または治療54を停止し、治療を再開可能となる前に患者インタフェースおよび/またはドッキングシステムの再位置決めを要求してもよい。いくつかの実施形態において、システムは、例えば、動きが検出されたときに、医師が治療を一時停止すること等を可能にするフットスイッチに結合されていてもよい。従来のレーザ療法と同様のレーザパラメータは、本明細書に記載されたレーザシステムおよび方法を用いて、ユーザフレンドリな方法で効率的に提供することができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、本明細書において提供される開示は、
図14に示されるように、眼の治療用のポータブルレーザシステムを構成する方法154を含んでいてもよい。いくつかの場合において、方法154は、(a)ポータブル眼球治療装置を提供するステップ156、(b)使い捨て可能な患者ドッキングインタフェースを取り付けるステップ158、(c)臨床メタデータを考慮してポータブルレーザシステムの設定を調整するステップ160、および、(d)装置がセルフチェックを完了することを可能にするステップ162を含んでいてもよい。いくつかの場合において、使い捨て可能な患者ドッキングインタフェースは、本明細書の他の箇所に記載されているように、シリコン材料から構成されていてもよい。いくつかの場合において、ドッキングインタフェースは、滅菌可能であってもよい。いくつかの場合において、ポータブル眼球治療装置は、スリットランプ装置と機械的に連結されてもよい。いくつかの場合において、臨床メタデータは、患者の年齢、性別、過去の病歴、現在治療を受けている眼の治療、またはそれらの任意の組合せから構成されてもよい。いくつかの場合において、装置のセルフチェックは、レーザ出力検出器におけるレーザ光源出力の検出または感知を含んでいてもよい。いくつかの場合において、レーザ出力検出器は、検出されたレーザ出力が製造仕様に基づく許容レーザ出力の範囲内であるか否かを判定してもよい。
【0071】
いくつかの場合において、本明細書において提供される開示は、
図13に示されるように、治療場所、救急病院設定、手術室、外来クリニック、医療オフィス、またはそれらの任意の組合せの設定において、装置(本明細書の別の場所に記載されている)を用いた1人以上の患者の眼の状態(本明細書の別の場所に記載されている)を治療する方法140を含んでいてもよい。いくつかの場合において、デバイスによって治療される眼の状態は、ドライアイ(例えば、閉じた瞼に走査または投射されたレーザによる熱脈動を介したマイボーム腺開放)、(例えば、開眼治療による眼窩外筋挿入帯のカスタマイズされた転位を介した)複視、(例えば、開眼治療を伴う眼窩外筋挿入帯のカスタマイズされた転位を介した)収束不全、(例えば、開眼治療を伴う眼窩外筋挿入帯のカスタマイズされた転位を介した)斜視または本明細書の他の箇所に記載された任意の組合せを含むがこれらに限定されない。いくつかの場合において、本明細書に記載された方法は、オペレータによって実施されてもよく、オペレータは、医療従事者、例えば、検眼士、眼科医、看護師、医療助手、医師助手、家庭医学医師、内科医師、またはそれらの任意の組合せを含んでいてもよい。
【0072】
いくつかの実施態様において、眼の状態140を治療する方法は、(a)眼の治療を受ける患者に麻酔薬を提供するステップ142、(b)患者を機械的に拘束するステップ144、(c)装置を患者の眼に結合するステップ146、(d)患者の眼に対する装置の位置決めを確認するステップ148、(e)装置の光源放射を開始して患者の眼を治療するステップ150、および(f)患者の眼から装置の結合を解除するステップ152を含んでいてもよい。
【0073】
いくつかの場合において、患者に提供される麻酔薬は、局所麻酔薬を含んでいてもよい。いくつかの場合において、局所麻酔薬は、プロパラカイン、テトラカイン、ベノキシネートコカイン、リドカイン、またはそれらの任意の組合せから構成されてもよい。いくつかの場合において、患者が置かれる機械的拘束は、チンレスト、チンストラップ、ヘッドバンドストラップ、またはそれらの任意の組合せから構成されてもよい。
【0074】
いくつかの場合において、装置は、手持ち式で、スリットランプと組み合わせて、またはそれらを組み合わせて使用されてもよい。機械的拘束は、患者を安定させ、治療中の不必要な動きを防ぐために利用されてもよい。いくつかの場合において、装置は、治療中に装置を安定させるために患者の眼と結合してもよい。いくつかの場合において、装置は、本明細書の他の箇所に記載されるドッキング機能を通じて患者の眼と結合されてもよい。いくつかの場合において、患者の眼に対する装置の位置決めは、本明細書の他の箇所に記載される位置決めシステム(例えば、クアッドフォトダイオード光学位置決めシステム)により達成されてもよい。いくつかの場合において、光源の放射の開始は、装置と電気的に通信しているレーザ治療ペダル、ボタン、またはそれらの任意の組合せを押すことによって達成されてもよい。いくつかの場合において、光源の放射の開始は、システムの位置決めまたは光源の出力が安全閾値を超えるレベルまで変動したときに、オペレータによって終了させられてもよい。いくつかの場合において、光源の放射の開始は、レーザ治療停止ペダル、ボタン、またはそれらの任意の組合せを押すことによって、オペレータによって手動で終了させられてもよい。
【0075】
いくつかの場合において、眼の状態を治療する方法140は、治療効果を得るために1回以上の治療を繰り返すことが必要な場合がある。あるいは、望ましい治療効果を得るためには、1回の治療で十分である場合もある。いくつかの場合において、治療間の期間は、1日以上、1週間以上、1ヶ月以上、1年以上、またはそれらの任意の組合せから構成されてもよい。
【0076】
上記のステップは、実施形態に従った方法140,154を示しているが、当業者であれば、本明細書に記載された教示に基づいて多くの変形を認識することができるであろう。ステップは、異なる順序で完了されてもよい。ステップは、追加されてもよいし、省略されてもよい。ステップのいくつかは、サブステップを備えていてもよい。ステップの多くは、有益な限り何度繰り返されてもよい。
【0077】
方法140および/または方法154のステップの1つ以上は、本明細書に記載されるような回路、例えば、1つ以上のプロセッサまたはフィールドプログラマブルゲートアレイ用のプログラマブルアレイロジックなどの論理回路を用いて実行されてもよい。回路は、方法140および/または方法154のステップの1つ以上を実行するようにプログラムされてもよく、プログラムは、コンピュータ読み取り可能メモリに格納されたプログラム命令、または、例えばプログラマブルアレイロジック若しくはフィールドプログラマブルゲートアレイ等の論理回路のプログラムされたステップから構成されてもよい。
【0078】
本明細書は、本発明の好ましい実施形態を示し、説明したが、そのような実施形態が例示としてのみ提供されていることは、当業者には明らかであろう。多くの変形、変更、および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者には起こるであろう。本明細書に記載された本発明の実施形態に対する種々の代替案が、本発明を実施する際に採用され得ることを理解されたい。
以下の請求項が本発明の範囲を定義し、これらの請求項の範囲内の方法および構造、ならびにそれらの等価物がそれによってカバーされることが意図される。
【国際調査報告】