(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-25
(54)【発明の名称】アクセスポートカッター及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20230718BHJP
【FI】
A61B17/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581571
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(85)【翻訳文提出日】2023-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2021067961
(87)【国際公開番号】W WO2022003005
(87)【国際公開日】2022-01-06
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ロメリ・ロマン
(72)【発明者】
【氏名】ステルツァー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】パベント・ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】マクダーモット・アリシア
(72)【発明者】
【氏名】マグワイア・ポール
(72)【発明者】
【氏名】ラムゼイ・クリストファー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160AA12
4C160MM21
(57)【要約】
アクセスポートカッター並びに関連するシステム及び方法は、使用時点で特定の患者及び/又は外科処置の必要性に基づいて、アクセスポート(102)を所望の長さに切断するために使用することができる。より具体的には、アクセスポートカッター(100)は、アクセスポートの所望の長さが開口部から延在することができるように、内部にアクセスポートを受容することができる開口部(106)を有する基部(120)を含むことができる。作動機構(104)は、ブレードが開口部を横断して、アクセスポートを横切って切断することができるように、基部の少なくとも一部分に沿ってブレードを直線的に並進させることができる。いくつかの実施形態では、作動機構は、ブレードを駆動するために基部に対して枢動することができるハンドル(110)を含むことができる。1つ又は2つ以上の安全特徴部は、ブレードの不注意な作動のリスクを低減し、かつ/又は破片が手術部位を汚染する、若しくは患者に落下することを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用器具であって、
内部に外科用アクセスポートを受容するように構成された開口部を有する基部と、
前記基部の少なくとも一部分に沿って直線的に並進するように構成されたブレードと、
作動機構と、
を備え、
前記作動機構は、前記ブレードが前記開口部を横断して、前記開口部内に受容された外科用アクセスポートを切断するように、前記基部の少なくとも一部分に沿って前記ブレードを直線的に並進させるように構成されている、
外科用器具。
【請求項2】
前記作動機構が、前記基部に枢動可能に接続されたハンドルを更に備え、
前記基部に対して前記ハンドルを枢動させることが、前記ブレードを直線的に並進させる、
請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記ハンドルが、第1の係合特徴部を含み、前記ブレードが、第2の係合特徴部を含み、前記第1の係合特徴部が、前記第2の係合特徴部と係合して、前記ブレードを、前記基部の前記少なくとも一部分に沿って直線的に並進させるように構成されている、請求項2に記載の器具。
【請求項4】
前記第1の係合特徴部が、ピニオンギアであり、前記第2の係合特徴部が、ギアラックである、請求項3に記載の器具。
【請求項5】
前記ブレードが、前記基部部分内に摺動可能に受容されるブレードカートリッジの一部であり、
前記ブレードカートリッジが、前記ブレードを前記開口部から離して保持するように構成された保持特徴部を含む、
請求項1に記載の器具。
【請求項6】
前記作動機構の動作を防止するためのロック特徴部を更に備える、請求項1に記載の器具。
【請求項7】
前記ロック特徴部が、前記作動機構を通って延在する双方向ロックアウトピンである、請求項6に記載の器具。
【請求項8】
前記開口部を取り囲み、かつ前記開口部から近位に延在する、延在部を更に備える、請求項1に記載の器具。
【請求項9】
前記延在部が、前記開口部内に受容されたアクセスポート本体の廃棄材料に係合するように構成された少なくとも1つの干渉特徴部を含む、請求項8に記載の器具。
【請求項10】
前記開口部の長手方向軸は、前記ブレードが前記開口部を横断して前記外科用アクセスポートを斜角で切断するように、前記ブレードが沿って並進する前記基部の前記一部分に対して斜角で延在する、請求項1に記載の器具。
【請求項11】
外科用システムであって、
内部にアクセスポートを受容するように構成された少なくとも1つの開口部と、ブレードと、作動機構とを有するアクセスポートカッターと、
近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延在する管腔と、を有するアクセスポートと、
を備え、
前記作動機構が、前記ブレードを直線的に並進させて、前記開口部内に受容された前記アクセスポートを横切って切断するように構成されている、
外科用システム。
【請求項12】
前記アクセスポートカッターの前記少なくとも1つの開口部が、複数の開口部を更に含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数の開口部のうちの第1の開口部が、前記アクセスポートカッターの切断面に対して第1の角度で延在する中心長手方向軸を有し、前記複数の開口部のうちの第2の開口部が、前記アクセスポートカッターの前記切断面に対して前記第1の角度とは異なる第2の角度で延在する中心長手方向軸を有する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記アクセスポートカッター開口部が、前記アクセスポートに力を及ぼす特徴部を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記アクセスポートが、非円形形状を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記ブレードが、前記アクセスポートの中心長手方向軸に対して斜角で前記アクセスポートを横切って切断するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例えば、アクセスポートを、使用時点で、例えば、手術室及び/又は手術野内で、特定の患者及び/又は外科処置に好適なカスタマイズ可能な長さに切断するための、アクセスポートカッター及び関連する方法が本明細書に開示される。
【背景技術】
【0002】
外科処置において、アクセスポートは、手術部位へのアクセス及び手術部位の可視化を提供するために、患者の切開部を通して挿入することができる。手術部位へのアクセスの距離、したがって、手術部位にアクセスするために必要とされるアクセスポートの長さは、特定の患者及び/又は処置に基づいて変動し得る1つ又は2つ以上の要因に依存し得る。例えば、外科処置の場所、手術部位へのアクセスアプローチ、及び/又は年齢、肥満度指数、身長、特定の解剖学的構造の状態などの患者の特殊性は、アクセスポートの必要な長さに影響を与え得る。
【0003】
そのような様々な寸法要件に対する1つの既知の解決策は、全ての患者ではないとしてもほとんどの患者において、患者の皮膚の表面から手術部位まで到達することを確実にするのに十分な長さを有する標準的なアクセスポートを全ての処置に使用することであり得る。しかしながら、長いポートは、必要とされる長さを十分に超えて延在するポートを使用することを次善の解決策にする場合がある、いくつかの欠点を有することがある。例えば、より長いポートは、より長い器具を必要とし、これは、精度、及びユーザによる器具の制御を低減させることがある。より長いポートはまた、器具アプローチの角度、有効手術領域、及び外科医による手術領域の視認性を低減させることがある。更に、より長いポートは、外科医から手術領域までの距離を増加させる場合があり、これは、外科医の眼の疲労及び/又は身体的負担を増加させることがある。
【0004】
別の既知の解決策は、外科医が処置中に最適な長さを有する特定のアクセスポートを選択することができるように、手術室又は手術領域内に様々な長さの膨大な数の固定長アクセスポートを提供することであり得る。しかしながら、これは、単一のアクセスポートのみが使用される処置のために、多数のアクセスポートを準備することを必要とする可能性がある。未使用ポートは、例えば、未使用ポートを準備するための時間を必要とする、手術室内の空間を占有する、処置後に再処理を必要とする等、手術効率を低下させる可能性がある。別の可能なアプローチは、切断デバイスを使用して、外科処置中にアクセスポートの長さをカスタマイズすることであり得る。しかしながら、既知の切断デバイスは、切断面によるユーザへの傷害、切断デバイスの不十分な人間工学によるユーザへの傷害、切断中及び切断後のアクセスポートの変形、並びに/又は切断中にアクセスポートから放出される破片が患者及び/若しくは手術部位に衝突する若しくはそれを汚染する等の欠点に悩まされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、手術効率に悪影響を及ぼすことなく、又は外科処置を複雑にすることなく、ユーザ及び患者への傷害のリスクを低減し、手術部位の汚染のリスクを低減して、使用時点で、例えば、手術野内で、アクセスポートを所望の長さに切断するための改良されたシステム、方法、及びデバイスに対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
アクセスポートの完全性を維持しながら、安全な様式で、使用時点で、例えば、手術室、手術野内等で、特定の患者及び/又は外科処置の必要性にアクセスポートの長さを調整するためのアクセスポートカッター及び関連する方法が本明細書に開示される。アクセスポートカッターは、アクセスポートの所望の長さが開口部から延在することができるように、内部にアクセスポートを受容することができる開口部を有する基部を含むことができる。作動機構は、ブレードが開口部を横断して、アクセスポートを横切って切断することができるように、基部の少なくとも一部分に沿ってブレードを直線的に並進させることができる。いくつかの実施形態では、作動機構は、ブレードを駆動するために基部に対して枢動することができるハンドルを含むことができる。1つ又は2つ以上の安全特徴部は、ブレードの不注意な作動のリスクを低減し、かつ/又は破片が手術部位を汚染する、若しくは患者に落下することを防止することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポートカッターは、患者の上で又は手術部位で外科医によって使用されるように構成され得るが、他の実施形態では、アクセスポートカッターは、患者から離れたバックテーブル上で使用され得る。
【0007】
一態様では、アクセスポートカッターは、内部に外科用アクセスポートを受容することができる開口部を有する基部と、基部の少なくとも一部分に沿って直線的に並進することができるブレードと、作動機構と、を含むことができる。作動機構は、ブレードが開口部を横断して、開口部内に受容された外科用アクセスポートを切断するように、基部の少なくとも一部分に沿ってブレードを直線的に並進させることができる。
【0008】
本明細書で説明するデバイス及び方法は、多くの追加的な特徴部及び/又は変形例を有することができ、それらの全ては、本開示の範囲内にある。いくつかの実施形態では、例えば、直線作動機構は、基部に枢動可能に接続されたハンドルを更に含むことができる。基部に対してハンドルを枢動させることにより、ブレードを直線的に並進させることができる。いくつかのそのような実施形態では、ハンドルは、第1の係合特徴部を含むことができ、ブレードは、第2の係合特徴部を含むことができる。第1の係合特徴部は、第2の係合特徴部と係合して、基部の一部分に沿ってブレードを直線的に並進させるように構成することができる。第1の係合特徴部は、ピニオンギアであり得、第2の係合特徴部は、ギアラックであり得る。いくつかの実施形態では、ブレードは、基部部分内に摺動可能に受容されることができるブレードカートリッジの一部であり得る。ブレードカートリッジは、ブレードを開口部から離して保持するように構成された保持特徴部を含むことができる。
【0009】
アクセスポートカッターは、作動機構の動作を防止するためのロック特徴部を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、ロック特徴部は、作動機構を通って延在することができる双方向ロックアウトピンであり得る。いくつかの実施形態では、器具は、開口部を取り囲むことができ、かつそこから近位に延在することができる、延在部を含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、延在部は、開口部内に受容されたアクセスポート本体の廃棄材料に係合することができる少なくとも1つの干渉特徴部を含むことができる。
【0010】
別の態様では、外科用システムは、近位端と、遠位端と、それらの間に延在する管腔と、を有する、アクセスポートと、アクセスポートカッターと、を含むことができる。アクセスポートカッターは、内部にアクセスポートを受容するための少なくとも1つの開口部と、ブレードと、作動機構と、を有することができる。作動機構は、ブレードを直線的に並進させて、開口部内に受容されたアクセスポートを横切って切断するように構成することができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、アクセスポートカッターの少なくとも1つの開口部は、複数の開口部を含むことができる。複数の開口部のうちの第1の開口部は、アクセスポートカッターの本体に対して第1の角度で延在することができる中心長手方向軸を有することができ、複数の開口部のうちの第2の開口部は、アクセスポートカッターの本体に対して第1の角度とは異なる第2の角度で延在することができる中心長手方向軸を有することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポートカッター開口部は、アクセスポートに力を及ぼすことができる特徴部を含むことができる。いくつかの実施形態では、アクセスポートは、非円形形状を有することができる。
【0012】
更に別の態様では、外科的方法は、アクセスポート本体を、アクセスポートカッターであって、開口部を有する基部部分と、ブレードと、作動機構と、を有する、アクセスポートカッターの開口部に挿入することを含むことができる。この方法は、作動機構を動作させて、基部の少なくとも一部分に沿ってブレードを直線的に駆動することと、アクセスポートカッターの開口部を横切ってブレードを直線的に通過させることによって、アクセスポート本体を切断することと、を含むことができる。
【0013】
上で説明される特徴又は変形例のいずれも、いくつかの異なる組み合わせで、本開示の任意の特定の態様又は実施形態に適用することができる。任意の特定の組み合わせの明確な記述はないが、それは単に本概要での重複を回避するためである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示のアクセスポートカッターの一実施形態及びそれと共に使用することができるアクセスポートの一実施形態の斜視図である。
【
図1A】本開示によるアクセスポート切断の一実施形態を示す。
【
図2】
図1の線D-Dに沿って取られた
図1のアクセスポートカッターの部分断面図である。
【
図3】ブレードカートリッジが内部に受容された状態の
図1の線A-Aに沿って取られた
図1のアクセスポートカッターの断面図である。
【
図4】
図1のアクセスポートカッターの側面図である。
【
図5】
図4の線B-Bに沿って取られた
図1のアクセスポートカッターの断面図である。
【
図6】
図1のアクセスポートカッターの正面図である。
【
図7】ロックが第1の位置にある状態の
図1の線C-Cに沿って取られた
図1のアクセスポートカッターの断面図である。
【
図8】ロックが第2の位置にある状態の
図7の断面図を示す。
【
図9】
図5のボックスEに示すアクセスポートカッターの一部分の拡大側面図である。
【
図10】アクセスポートカッターが最終位置にある状態の
図5の断面図を示す。
【
図11】本開示のアクセスポートカッターの別の実施形態の断面図である。
【
図12】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図13】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図14】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図15】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図16】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図17】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図18】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図19】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図20】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図21】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図22】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図23】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図24】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図25】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図26】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図27】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図28】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図29】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図30】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図31】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図32】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図33】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図34】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図35】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図36】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図37】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図38】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図39】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図40】本開示によるアクセスポートカッターの種々の実施形態を例解する。
【
図41A】本開示のアクセスポートカッターの別の実施形態の斜視図である。
【
図41B】
図41Aのアクセスポートカッターによって切断された傾斜端部を有することができるアクセスポートの一実施形態を例解する。
【
図43】切断機構の一実施形態を有する、
図41Aのアクセスポートカッターの斜視図である。
【
図44】切断機構の別の実施形態を有する、
図41Aのアクセスポートカッターの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
例えば、アクセスポートの完全性を維持しながら、ユーザ及び患者の両方に対する傷害のリスクを低減することができる様式で、使用時点で特定の患者及び/又は処置に適合するようにアクセスポートの長さをカスタマイズするためのアクセスポートカッター及び関連する方法が本明細書に開示される。本開示のアクセスポートカッターは、基部と、ブレードと、作動機構と、を含むことができる。作動機構は、ブレードが開口部内に受容されたアクセスポートを切断することができるように、基部の開口部を横切ってブレードを直線的に並進させるように構成することができる。本明細書で使用されるとき、「アクセスポートを切断する」という語句は、アクセスポートの長手方向軸に対して非平行な配向(すなわち、斜め又は垂直)に延在することができる平面に沿って、アクセスポートの中空本体の断面全体を切断することを意味することができる。換言すれば、アクセスポートを切断することにより、軸ポートの長手方向軸に沿って測定したときのアクセスポートの長さを低減することができる。したがって、本開示のアクセスポートカッターは、特定の外科処置のために調整された長さを有するアクセスポートを提供することができ、それによって、非効率性、例えば、必要よりも長いポート及び/又は単一処置のために準備される不必要な数のアクセスポートと関連付けられる非効率性を、安全かつ効率的な様式で低減することができる。
【0016】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、ある特定の例示的な実施形態について、これから説明する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例解されている。本明細書に具体的に説明され、添付の図面に例解されるデバイス、システム、及び方法は、非限定的な実施形態である。一実施形態に関連して例解又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされ得る。そのような修正及び変形例は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。
【0017】
追加的に、直線又は円形の寸法が、開示されるデバイス及び方法の説明で使用される限りにおいて、そのような寸法は、そのようなデバイス及び方法と共に使用され得る形状のタイプを限定することを意図しない。そのような線形及び円形の寸法に対する等価物は、異なる幾何学的形状に対して決定され得る。更に、実施形態の同様の番号が付けられた構成要素は、概して同様の特徴を有することができる。なお更に、デバイスのサイズ及び形状、並びにその構成要素は、デバイスが使用される主体の解剖学的形態、デバイスが共に使用される物体のサイズ及び形状、並びにデバイスが使用される方法及び処置に少なくとも依存し得る。
【0018】
図1は、本開示のアクセスポートカッター100の一実施形態を例解する。アクセスポートカッター100は、特定の外科処置及び/又は患者の要件に基づいて、使用時点で、例えば、手術室又は手術野で、アクセスポートの長手方向軸A1に沿って測定したときの所望の長さにアクセスポート102を切断することができる。アクセスポートカッター100は、開口部106を有する基部104を有することができる。開口部106は、開口部の長手方向軸A2(
図4)に沿ってアクセスポート102を受容するようなサイズ及び形状にすることができる。基部104は、グリップ108を含むことができる近位部分104pと、それらの間に延在する間隙103を有する第1の側部101a及び第2の側部101bを有することができる中間部分104iと、開口部106が延在することができる遠位部分104dと、を有することができる。いくつかの実施形態では、延在部106Aは、基部の遠位部分104dから近位に延在することができ、開口部106の少なくとも一部分を取り囲むことができる。
【0019】
ハンドル110は、近位端110p及び遠位端110dを有することができ、基部104に対して移動可能であり得る。少なくとも遠位端110dを含むハンドル110の遠位部分は、中間基部部分104iの第1の側部101aと第2の側部101bとの間の間隙103を通って延在することができる。いくつかの実施形態では、ハンドル110は、中間基部部分104iの第1の側部101aからハンドル110を通って中間基部部分の第2の側部101bまで延在することができる枢動ピン111を中心に枢動することができる。ハンドル110は、基部104の前端部104aから離れるハンドルの近位部分110pの移動が、遠位端110dを、間隙103を通して基部の前端部に向かって移動させるように、枢動することができる。いくつかの実施形態では、ハンドル110、中間基部部分104i、及び近位基部部分104pは、基部の遠位部分104dに対して垂直に延在することができ、すなわち、開口部106の長手方向軸A2に平行に基部の遠位部分から近位に延在することができる。ハンドル110及びグリップ108は、共にユーザによって右手グリップ又は左手グリップのいずれかで把持することができるように、人間工学的設計を有することができる。
【0020】
以下に詳細に説明するように、ハンドル110は、ブレード112(
図3)を基部104のチャネル114内で直線的に駆動するように構成することができる作動機構の一部を形成することができ、それにより、ブレードは、開口部106を横断し、内部に受容されたアクセスポート102を切断することができる。ブレード112は、アクセスチューブの長手方向軸A1に沿って測定したときのアクセスチューブの長さを初期長さL1から所望の動作長さL2に低減することができるように、アクセスチューブ102の断面全体を横切って、又はそれを通って切断することができる。ロックピン118などの安全特徴部は、ブレード112の不注意な作動を防止することができる。いくつかの実施形態では、ブレード112は、アクセスポートの長手方向軸A1に垂直に延在する切断平面P1に沿ってアクセスポート102を切断することができる。
図1Aを参照すると、他の実施形態では、アクセスポートカッター100は、アクセスポート102’の長手方向軸A1に対して斜角αで延在することができる切断平面P1’に沿って、アクセスポート102’を切断することができる。いくつかのそのような場合では、アクセスポートカッター開口部106の長手方向軸A2は、ブレード112がアクセスポート102’を切断するために横断する、基部104の一部分に対して斜角で固定することができる。他の実施形態では、アクセスポートカッター100は、開口部106が基部104に対して延在する角度をユーザが変更することを可能にすることができる、調整特徴部を含むことができる。このようにして、アクセスポートカッター100は、アクセスポートの切断端部を患者の骨の解剖学的構造により良好に適合するように角度付けることができるように、アクセスポート102’を切断することができる。
【0021】
図1を再び参照すると、アクセスポート102は、近位端102p及び遠位端102dを有することができ、管腔102lがそれらの間に延在する。アクセスポート102の初期長さL1は、長手方向軸A1に沿ってアクセスポートの近位端102pから遠位端102dまで測定したときに、固定することができる。
図1に例解されるアクセスポート102は卵形(ovate)又は卵形状(egg-shaped)の断面を有するが、アクセスポートカッター100は、円形、丸みを帯びた角部を有する三角形などの様々な断面形状のいずれかを有するアクセスポートと共に使用することができる。より具体的には、アクセスポートカッター100の開口部106の形状は、アクセスポートカッター100と共に使用されるように意図されたアクセスポート102の幾何学形状に対して相補的な幾何学形状で形成することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、アクセスポート102は、1つ若しくは2つ以上のスロット105及び/又はリブ107などの1つ若しくは2つ以上の係合特徴部を含むことができる。例えば、
図1に示すように、アクセスポート102は、実質的にポートの初期長さL1全体に沿って離間することができる複数の水平スロット105を含むことができる(いくつかの実施形態では、スロットの代わりに、突出リブを使用することができる)。スロット105は、外科処置中の様々な外科用器具のための、並びに/又はアクセスポートカッター100の開口部106及び/若しくは延在部106Aの内面上の相補的特徴(図示せず)との整列のための、インターフェース又は係合点を提供することができる。このようにして、スロット105は、アクセスポート102を開口部106内に位置合わせして固定するのを助けるために使用することができる。追加的又は代替的に、ポート102は、同様の目的を果たすことができる1つ又は2つ以上の垂直リブ107を含むことができる(いくつかの実施形態では、リブの代わりに、垂直に延在するスロットを使用することができる)。例えば、アクセスポート102は、開口部106及び/又は延在部106Aの内面から延在する相補的又は対応するリブ特徴部と整列することができる、複数の押出垂直リブ107を含むことができる。
【0023】
図2は、
図1の線D-Dに沿って取られたアクセスポートカッター100の部分断面図であり、アクセスポート102が内部に受容された状態の開口部106及び延在部106Aを示す。開口部106及び/又は延在部106Aは、中心長手方向軸A2に向かって延在することができるリブ109などの1つ又は2つ以上の干渉特徴部を含むことができる。リブ109は、開口部106内に受容されたアクセスチューブ102に摩擦力を及ぼして、切断中及び切断後の両方でアクセスポートを定位置に保持することができる締まり嵌めを作り出すことができる。更に、いくつかの実施形態では、1つ又は2つ以上のリブ109は、アクセスポート102の対応するリブ又はスロット107と係合することができる。アクセスポートカッター100の例解される実施形態は、2つのリブ109を示すが、リブの位置及び/又は数は、変更することができる。追加的又は代替的な干渉特徴部は、例えば、開口部106内にアクセスポート102を保持することができるばね、エラストマー特徴部、ボール戻り止めなどを含むことができる。
【0024】
ここでアクセスポートカッター100を再び参照すると、上で言及されるように、ブレード112は、ブレード112が開口部106を横断して、アクセスポート102を切断することができるように、基部104のチャネル114内に摺動可能に受容されることができる。チャネル114は、遠位基部部分の第1の端部104aから第2の端部104bまで遠位基部部分104dの実質的に全長に沿って延在することができる。チャネル114は、近位平面状表面120と遠位平面状表面122との間に形成することができる。開口部106は、遠位基部部分104dの第1の端部104aに向かって位置することができ、平面状表面120、122を通って延在することができる。
【0025】
図3は、
図1の線A-Aに沿って取られたアクセスポートカッター100の断面図であり、遠位基部部分104dのチャネル114内に摺動可能に受容されたブレード112を示す。いくつかの実施形態では、ブレード112は、チャネル114内に受容されたブレードカートリッジ200内に保持することができる。カートリッジ200は、チャネル114の形状に対して相補的な形状を有する概ね平面状の本体を有することができる。カートリッジ200の第1の端部200aは、第1のアーム202及び第2のアーム204を有することができ、ブレード開口部206がそれらの間に延在する。ブレード112は、ブレード112の先端切断縁部113がブレード開口部206内に位置することができるように、カートリッジ200内に保持することができる。ブレード開口部206は、カートリッジ200がチャネル114内で基部の第1の端部104aまで直線的に並進するときに、ブレード112の切断縁部113が基部104の開口部106内に受容されたアクセスポート102を貫通及び切断することができるように、基部104の開口部106と位置合わせすることができる。いくつかの実施形態では、ブレード112及びブレードの切断経路は、アクセスポートの変形を低減することができるように設計することができる。例えば、ブレード112は、ブレードの鋭い先端がアクセスポート102と最初に接触して、それを貫通することができるように配置することができる。いくつかの実施形態では、ブレード112は、ブレードがアクセスポート102をより円滑に通過することができるように、加熱することができる。第1のアーム202及び第2のアーム204は、カートリッジ200がその最前方位置に、すなわち基部104の第1の端部104aに移動されたときに、ブレードの切断縁部が基部の前縁部126から陥凹したままであることができるように、ブレード112の切断縁部113を越えてある距離だけ延在することができる。このようにして、カートリッジ200、したがってブレード112が最前方位置にあるときに、ユーザがブレード112によって切断される可能性があるリスクを低減することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、ブレード112は、
図2に示すように、カートリッジ200と一体的に形成する、又は別の方法で恒久的に取り付けることができ、カートリッジ及びブレードは、使い捨てであり得る。代替的に、カートリッジ200は、再使用可能であり得、ブレード112は、アクセスポートカッター100の動作の前にカートリッジに挿入することができる。例えば、ブレード112は、第1のアーム202と第2のアーム204との間でカートリッジ200のブレード開口部206内に摺動することができる。
【0027】
カートリッジ200は、例えば、
図3に示すように、カートリッジ200を初期位置又は開位置、すなわち、ブレード112の切断縁部113が開口部106から基部の後端部104bに向かって遠隔にあり得る位置に保持することができる、保持フィンガ208a、208bなどの1つ又は2つ以上の保持特徴部を含むことができる。一実施形態では、保持フィンガ208a、208bは、遠位基部部分104dの開口部124a、124bと係合することができる。フィンガ208a、208bは、フィンガ208a、208bの先端210a、210bが開口部124a、124b内に延在することができるように、外向きに付勢することができる。先端210a、210bは、先端の最前方点に向かって内向きに傾斜することができる傾斜縁部212a、212bを含むことができる。このようにして、フィンガ208a、208bの付勢を克服することができ、先端210a、210bが傾斜縁部212a、212bに沿って開口部124a、124bから前方かつ内向きに摺動することができるように、前方力をカートリッジ200に加えることができる。カートリッジ200は、ブレード112と共に、チャネル114に沿って基部の第1の端部104aに向かって並進することができる。
【0028】
フィンガ208a、208bの先端210a、210bはまた、カートリッジ200を一方向に、すなわち、ブレード112の切断縁部113が基部104の第1の端部104aに向かって前方に面した状態でのみチャネル114に挿入することができることを確実にすることができる。例えば、先端210a、210bは、カートリッジ200の中心長手方向軸から離れて外向きに傾斜することができる第2の傾斜面214a、214bを含むことができる。傾斜面214a、214bは、カートリッジ200が間違った方向に挿入された場合に、基部104の第2の端部104bに当接することができ、カートリッジがチャネル114内に更に挿入されることを防止することができる。いくつかの実施形態では、カートリッジ200は、同一の近位に面する表面200p及び遠位に面する表面(図示せず)を有する対称設計を有することができる。更に、挿入
図Aに示すように、いくつかの実施形態では、カートリッジ200内に受容されたブレード112Aは、ブレード先端で一緒になる上部テーパ及び下部テーパを有する対称切断縁部113Aを有することができ、これにより、ブレードのいずれかの側が近位に面した状態で、ブレード112Aがアクセスポート102を切断することを可能にすることができる。したがって、カートリッジ200は、いずれかの側が近位平面状表面120に向かって面した状態で基部104内に装填することができ、これにより、装填プロセスを簡略化することができる。他の実施形態では、カートリッジは、適切な装填のために特定の面が近位平面状表面に向かって面しなければならないように設計することができる。これは、単一テーパ形状を有する切断縁部113を有するブレード112を利用する実施形態に有用であり得る。例えば、挿入
図Aに示すように、ブレード112Bは、ブレード先端から上向き又は近位テーパを有する切断縁部113Bを有することができる。このブレード設計は、破片をアクセスポート102及びアクセスポートの切断部分から上向きに、患者から離れるように付勢するのに有益であり得る。
【0029】
図4は、ハンドル110の近位部分110pが最前方位置に位置することができる、初期位置又は開位置にあるアクセスポートカッター100の側面図を示す。
図5は、
図4の線B-Bに沿って取られたアクセスポートカッター100の断面図を示す。上記で紹介したように、ハンドル110は、基部の第1の端部104aから離れる、例えば、グリップ108に向かうハンドルの近位端110pの回転移動M1が、ハンドルの遠位端110dを基部104の第1の端部104aに向かって、例えば、矢印M2の方向に移動させることができるように、枢動点111の周りで基部104に枢動可能に接続することができる。ハンドルの遠位端110dは、ブレード112及び/又はカートリッジ200と係合することができ、その結果、遠位端の方向M2の回転移動は、ブレードをチャネル114に沿って開口部106に向かって方向M3(
図9)に直線的に並進させることができる。いくつかの実施形態では、ハンドル110の回転運動は、例えば、ラックアンドピニオン型機構を介してブレード112の直線運動に変換することができる。より具体的には、1つ又は2つ以上の歯128を、ハンドル110の遠位端110d上に形成することができる。歯128は、歯132の回転運動M2をカートリッジ200の直線運動M3に変換することができるように、カートリッジ200に形成されたラック216と係合することができる(
図9及び
図10)。他の実施形態では、ハンドル110の運動は、別の形態の直線作動機構、例えばラチェット機構を介して、ブレード112の直線運動に変換することができる。いくつかの実施形態では、リンク128、130は、それぞれ、グリップ108及びハンドル110から遠位に延在することができる。リンク128、130は、接続点134で結合することができ、ハンドル110上の力が抵抗に打ち勝ってハンドルの近位部分をグリップに向かって移動させることが必要とされるように、グリップ108に対するハンドル110の移動に対する抵抗を提供することができる。したがって、リンク128、130は、傷害及び/又はブレード112の不注意な作動のリスクを低減することができる。
【0030】
ここで、双方向ロックアウトピン118(本明細書ではロックとも称される)等の安全ロック特徴部を
図6~
図8を参照して詳細に説明する。
図6は、ロック118が、ハンドル110と基部104との間の相対運動を制限することができる第1の位置にある状態の、
図1のアクセスポートカッター100の正面図を示す。ロック118は、ブレード112をアクセスポートカッター100によって駆動され得る前に、ユーザが意図的な動作を行うことを必要とすることができる。例えば、ユーザは、ロック118を作動させて、
図6に示す第1の位置から、ハンドルが基部に対して移動する、すなわち枢動することができる第2の位置にロックを移動させることを必要とすることができる。
図7は、
図1の線C-Cに沿って取られたアクセスポートカッター100の断面図であり、ハンドル110の移動が制限される第1の位置にあるロック118の断面図を示す。
図8は、
図7と同じ断面図を示すが、ロック118は、ハンドル110の移動が許容される第2の位置にある。
【0031】
ロック118は、ピン302と、中間基部部分104iの第1の側部101aを通して受容された第1の中間部分304aと、中間基部部分の第2の側部101bを通して受容された第2の中間部分304bと、第1の外側部分306aと、第2の外側部分306bと、を含むことができる。ピン302は、第1の外側部分306a及び第2の外側部分306bに結合することができ、第1の外側部分から、第1の中間部分304aを通り、中間基部部分104iの間隙103を横切り、第2の中間部分304bを通って、第2の外側部分306bまで延在することができる。ピン302は、拡大された直径部分303を有することができ、低減された直径部分305a、305bが拡大された直径部分の両側から延在する。いくつかの実施形態では、拡大された直径部分303は、ピン302の長手方向軸に沿って中心に位置することができる。ピン302は、ハンドル110のスロット136(
図5)を通って中間基部部分104iの間隙103を横切って延在することができる。スロット136は、その第1の端部に拡大された直径部分138を有する弓形形状を有することができる。
【0032】
図7及び
図8を参照すると、第1の外側部分306aと第1の中間部分304aとの間に第1のばね308aを配置することができ、第2の外側部分306bと第2の中間部分304bとの間に第2のばね308bを配置することができる。第1の位置では、第1のばね308a及び第2のばね308bは、第1の外側部分306a及び第2の外側部分306bに反対の力を及ぼすことができ、それにより、中心ピン302は、ピンの拡大された直径部分305がハンドル110のスロット136の第1の端部で拡大された直径部分138を通って延在する状態で保持することができる。したがって、スロットの運動をピン302によって阻止することができるように、ピン302の拡大された直径部分303がスロット136の残りの部分の直径よりも大きい直径を有することができるので、基部104に対するハンドル110の運動を防止することができる。ロック118を第1の位置から第2の位置に移動させるために、第1の外側部分306a及び第2の外側部分306bの一方に力M4(例えば、基部104の一方の側への圧縮力又はその反対側への引張力)を加えることができる。
【0033】
例えば、
図8は、圧縮力M4が第1の外側部分306aに加えられた状態で第2の位置にあるロック118を示し、圧縮力M4は、第1のばね308aを圧縮して、ピン302を第2の中間部分304bに向かって並進させることができる。より具体的には、第2の位置では、ピン302の拡大された直径部分303は、第2の中間部分304bの陥凹310b内に受容されることができ、ピンの低減された直径部分305aは、ハンドル110のスロット136の拡大された直径部分138を通って延在することができる。ピン302の低減された直径部分305aは、スロットがピンに対して移動することができるように、スロット136の直径以下の直径を有することができ、それによって、基部104に対するハンドル110の運動を可能にすることができる。代替的に、圧縮力M4は、ロック118を第2の位置に配置することができるように、第2の外側部分304bに加えることができ、拡大された直径部分303は、第1の中間部分304aの陥凹310a内に受容され、低減された直径部分305bは、スロット136の拡大された直径部分138を通って延在する。
【0034】
図9は、カートリッジ200が基部104の遠位部分104d内に受容された状態の、
図5のボックスEに示すアクセスポートカッター100の一部分の拡大図を示す。より具体的には、カートリッジ200は、ブレード112の切断縁部113が開口部106から基部の後端部104bに向かって遠隔に位置することができる初期位置又は開位置においてチャネル114内に受容されることができる。アクセスポートカッター100の初期位置では、ハンドル110の遠位端110dの最前方歯128は、カートリッジ200のラック216の対応する部分と係合することができる。ロック118は、ピンの拡大された直径部分303がスロット136の拡大された直径部分138内に受容されることができるように、第1の位置に配置することができる。したがって、ロック118は、アクセスポートカッター100及びカートリッジ200の移動を制限することができる。
【0035】
図10は、最終位置又は閉位置、すなわち、ブレード112が開口部106を横切って延在することができ、かつブレードの切断縁部113が開口部106を越えて基部の第1の端部104aに向かって位置することができるように、ハンドル110が移動された位置において、カートリッジ200が基部104の遠位端104d内に受容された状態の、
図5のアクセスポートカッターを示す。
図10の閉位置では、ロック118は、ピン302の低減された直径部分303aがハンドル110のスロット136内に受容されることができ、かつスロット136の第2の端部140に当接することができるように、第2の位置にあることができる。ハンドル110の近位部分110pは、基部の後端部104bに向かって延在することができ、ハンドルの遠位部分110dは、基部の前端部104aに向かって延在することができる。歯128は、カートリッジが基部の前端部104aに向かって並進したときに、カートリッジ200のラック216の後部分と係合することができる。
【0036】
ここで、アクセスポート102を切断するためにアクセスポートカッター100を動作させる方法の一実施形態を
図1~
図10を参照して説明する。アクセスポートカッター100は、安全な様式で使用するためにアクセスポートカッターを準備することができる、初期位置又は開始位置に配置することができる。ロック118は、基部104に対するハンドル110の移動が制限される第1の位置に配置することができる。カートリッジ200は、ブレード112の切断縁部113が開口部106から遠隔にあるように、遠位基部部分104dのチャネル114内に配置及び固定することができる。いくつかの実施形態では、ユーザ(例えば、外科医、看護師、手術ロボット等)は、カートリッジ200をチャネル114の後端部104bに挿入することができ、カートリッジの1つ又は2つ以上の係合特徴部(例えば、保持フィンガ208a、208bの先端210a、210b)がアクセスポートカッターの対応する係合特徴部(例えば、遠位基部部分104dの開口部124a、124b)と係合するまで、カートリッジをチャネルの前端部104aに向かって前方に摺動させることができる。ブレード112がカートリッジ200への挿入を必要とする場合、例えば、カートリッジが再使用可能であり、かつブレードが使い捨てである場合、ユーザは、カートリッジをアクセスポートカッター100のチャネル114に挿入する前に、ブレードが内部にしっかりと受容されるまで、ブレードをカートリッジのブレード開口部206内に摺動させることができる。他の実施形態では、ブレード112は、カートリッジ200を使用せずにチャネル114内に直接装填することができる。そのような実施形態では、ブレード112は、その上に直接形成された1つ又は2つ以上の係合特徴部(例えば、保持フィンガ)を含むことができ、それにより、ブレードは、初期位置においてチャネル114内に同様に固定することができる。したがって、アクセスポートカッター100は、ブレード112が開口部106から遠隔に位置することができ、かつ基部104に対するハンドル110及びブレード112の移動が制限される、初期位置に配置することができる。
【0037】
初期長さL1を有するアクセスポート102は、所望の長さL2が開口部106から遠位に延在するまで、アクセスポートカッター100の開口部106を通して挿入することができる。より具体的には、アクセスポート102は、所望の長さL2が基部104の遠位平面状表面122から遠位に延在することができるように、開口部106内に受容されることができる。所望の長さL2は、実行される外科処置、外科処置のアクセスアプローチ、患者の解剖学的構造、患者の肥満度指数、処置において使用される外科用器具などの任意の数の要因に基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポート102は、
図1に示すように、軸A2に沿って開口部106に遠位に挿入することができる(すなわち、上部装填される)。代替的に、アクセスポート102は、軸A1に沿って開口部に近位に挿入することができる(すなわち、底部装填される)。いくつかの実施形態では、アクセスポート102の遠位端102dは、アクセスポートの近位端102pをアクセスポートカッター100の開口部106に近位に挿入する前に、患者の切開部を通して挿入することができる。上で考察されたように、いくつかの実施形態では、アクセスポート102は、アクセスポートの1つ又は2つ以上の係合特徴部、例えば、1つ又は2つ以上の水平スロット105及び/又は垂直リブ107が開口部106の1つ又は2つ以上の対応する特徴部(図示せず)と係合することができるように、アクセスポートカッター開口部106内に受容されることができる。更に、いくつかの実施形態では、アクセスポート102は、延在部106Aの1つ又は2つ以上の摩擦特徴部、例えば、リブ109がアクセスポートを開口部内に保持するのを助けることができる力をアクセスポート102に加えることができるように、挿入することができる。
【0038】
ロックピン118は、第1の位置から第2の位置に移動されて、基部104に対するハンドル110の移動を可能にする構成にアクセスポートカッター100を置くことができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、ユーザは、中心ピン302の軸方向に第1の外側部分306aを押す、又は他の方法で第1の外側部分306aに力M4を加えることができる(
図7を参照)。力M4は、ばね308aを圧縮することができ、ピンの拡大された直径部分303がハンドル110のスロット136を通って延在する第1の位置(
図6及び
図9を参照)から、ピンの低減された直径部分305aがハンドルのスロットを通って延在する第2の位置(
図7を参照)まで圧縮力の方向にピン302が移動することができるように、第1の外側部分306aを中間基部部分104iに向かって移動させることができる。本明細書の考察は、第1の外側部分306aに加えられるような圧縮力M4を参照しているが、圧縮力は、代替的に、第2の外側部分306bに加えることができ、それは、同様に、ロック118を第1の位置から第2の位置に移動させることができる。また更に、同じ効果を達成するために、圧縮力ではなく、引張力を加えることができる。
【0039】
ロック118が第2の位置にある状態で、ハンドル110の近位部分110pは、ハンドルの遠位端110dがブレード112をチャネル114に沿って開口部106に向かって直線的に並進させることができるように、基部104に対して枢動させることができる。ハンドル110の近位部分110pは、ハンドルが基部104に対して枢動点111を中心に枢動することができるように、回転運動M1によってグリップ108に向かって移動することができる。ハンドル110が枢動すると、スロット136は、中心ピン302の低減された直径部分305aに沿って移動することができ、ハンドル110の遠位端110dは、1つ又は2つ以上の歯128がカートリッジ200のラック216の部分と順次接触することができるように、弧M2に沿って回転することができる。歯128がラック216の対応する部分と係合及び係合解除するとき、ハンドルの遠位端110dの回転運動M2は、カートリッジ200の、したがってブレード112の直線前進運動M3に変換することができる(
図9を参照)。
【0040】
ハンドル110は、ブレード112がチャネル114内で基部の前端部104aに向かって並進することができ、かつブレードの切断縁部113が開口部106を横断することができるように、基部に対して枢動させることができる(
図10を参照)。したがって、ブレード112は、開口部106内に受容されたアクセスポート102を切断することができ、それによって、アクセスポートの軸方向長さを所望の長さL2に低減することができる。ハンドル110は、スロット136の第2の端部140がロック118の中心ピン302に当接することができる最終位置(
図10)まで枢動させることができる。最終位置では、ブレード112は、開口部106を横切って延在することができ、ブレードの切断縁部113は、開口部を越えて基部104の前端部104aに向かって位置することができる。ブレード112は、アクセスポート102、すなわち、切断平面P1の近位に延在するアクセスポートの一部分からの破片が開口部106を通って遠位に落下することを効果的に防止することができる。いくつかの実施形態では、ブレード112の切断縁部113は、破片を患者から離れるように付勢することができる上向きにテーパ状であることができる。更に、いくつかの実施形態では、延在部106Aのリブ109は、破片が手術部位内及び/又は患者上に落下するリスクを低減することができるように、アクセスポート102の切断部分及び任意の切断破片を保持することができる。更に、アクセスポート102は、アクセスポートを切断する際に破片の断片を低減することができるように、非脆性材料から作製することができる。
【0041】
図11は、断面が切断平面P1’’に沿って取られた、アクセスポートカッター100’の別の実施形態の断面の上面図を示す。以下に示す場合を除いて、この実施形態の構造、動作、及び使用は、アクセスポートカッター100のものと同様又は同一であり、同様の番号が付けられた構成要素は、概して、同様の特徴を有する。したがって、そのような特徴の構造、動作、及び使用の説明は、簡潔にするために、本明細書では省略される。アクセスポートカッター100’は、開口部106’を有する基部104’を含むことができる。開口部106’は、長手方向軸(図示せず)に沿ってアクセスポート102(
図1)を受容することができ、長手方向軸は、図の紙面に対して垂直に、すなわち、
図11の図の紙面の内外に延在することができる。基部104’は、グリップ108’を含むことができる近位部分104p’と、それらの間に延在する間隙を有する第1の側部101a’及び第2の側部(図示せず)を有することができる中間部分104i’と、それを通って延在する開口部106’を有する遠位部分104d’と、を有することができる。遠位部分104d’は、遠位平面状構成要素122’と、近位平面状構成要素(図示せず)と、それらの間に延在するチャネル114’と、を有することができる。
図11の断面図は、チャネル114’に沿って取ることができる。ブレード112’は、チャネル114’内に摺動可能に受容されることができる。いくつかの実施形態では、ブレード112’は、上で説明されるようにチャネル114’内に配置することができるカートリッジ200(
図3)によって保持することができる。アクセスポートカッター100’は、枢動点111’の周りで基部104’に対して枢動することができるハンドル110’を含むことができる。ハンドル110’は、ハンドルの遠位端110d’の回転運動M2’が開口部106’に向かうブレードの前進直線運動M3’を引き起こすことができるように、カートリッジ200及び/又はブレード112’と係合することができる。
【0042】
図11の実施形態では、中間基部部分104i’、近位基部部分104p’、グリップ108’、及びハンドル110’は、遠位基部部分104d’から開口部106’の長手方向軸A1に垂直に延在することができる。別の言い方をすれば、これらの部分104i’、104p’、108’、及び110’は、切断平面P1’’に沿って遠位基部部分104d’から延在することができる。アクセスポートカッター100’は、上で説明される特徴又は構成要素のいずれかを更に含むことができる。例えば、アクセスポートカッター100’は、ハンドル110’のスロット136’と係合することができるロック118を含むことができる。ハンドル110’の遠位端110d’は、カートリッジ200(
図3)上の対応するラック216と係合することができる1つ又は2つ以上の歯128’を含むことができる。アクセスポートカッター100’の動作は、上で説明されるアクセスポートカッター100の動作と同様又は同一であり得る。上で説明されるアクセスポートカッター100、100’の実施形態は、遠位基部部分104d、104d’に対して固定された角度で延在することができるハンドル110、110’、及びグリップ108、108’を有することができるが、他の実施形態では、ハンドル及びグリップは、それらが遠位基部部分に対して延在する角度を変更することができるように、調整可能であり得る。いくつかの実施形態では、ハンドル110、110’及びグリップ108、108’は、アクセスポートカッターを患者の上又は近くで動作させながら、ハンドル及びグリップが患者から離れて延在することができるように、遠位基部部分104d、104d’に対して固定された角度で延在することができるか、又は特定の角度に調整することができる。したがって、ユーザは、患者に接触することなく、使用時点でアクセスポート102を切断することができる。
【0043】
図12~
図40は、本開示のアクセスポートカッターの代替的な実施形態を例解する。各アクセスポートカッターは、基部の少なくとも一部分に沿って直線的に並進することができ、かつ開口部を横断して、内部に受容されたアクセスポートチューブを切断することができる、ブレードを含むことができる。更に、
図12~
図40のアクセスポートカッターの各々は、使用時点で、例えば、手術部位で、手術野内で、患者の近くでなど、作動させることができる単一のブレードを含むことができる。アクセスポートカッターは、患者及び/又は外科処置の特定の必要性に基づいてアクセスポートを所望の長さにカスタマイズ又は調整するために使用することができる。本開示全体を通して説明されるアクセスポートカッターの多くは、概して、手持ち式又は手によって動作可能であるものとして考察されているが、いくつかの実施形態では、そのようなアクセスポートカッターは、テーブル又は再使用可能なケース/トレイに装着することができる。更に、いくつかの実施形態では、そのようなアクセスポートカッターは、被ナビゲート器具であり得、ロボット又はロボット支援外科処置の文脈においてロボットによって操作することができる。
【0044】
図12及び
図13は、アクセスポートカッター200を示す。アクセスポートカッター200は、開口部206及びグリップ208を有する基部204を含むことができる。開口部206は、開口部の長手方向軸B1に沿ってアクセスポート202を受容することができる。ハンドル210は、基部204に対して枢動することができ、基部の後端部204bから基部の前端部204aに向かって開口部206を横切ってブレード212を直線的に駆動することができる。ハンドル210は、ハンドルが基部204に対して垂直に枢動することができるように、垂直に又は実質的に垂直に(すなわち、長手方向軸B1の方向に)グリップ208と位置合わせすることができる。ハンドル210の垂直配向は、ハンドル210が基部204に対して枢動するときのアクセスポート202に対するトルクを制限することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポートカッター200は、アクセスポートカッターに対するアクセスポート202の適切な位置合わせを維持するのを助けることができるアクセスポートアンカー211と結合することができる。
【0045】
図13は、アクセスポートカッター200の側面図であり、挿入
図Bは、円Bで示されるアクセスポートカッター200の一部分の軸B1に沿って取られた上面図である。いくつかの実施形態では、開口部206は、アクセスポート202を長手方向軸B1に対して横方向に開口部206に挿入する(すなわち、側方装填する)ことができるように、U字形又は実質的にU字形であり得る。他の実施形態では、アクセスポート202は、軸B1に沿って長手方向に挿入することができる。アクセスポートカッター200は、基部204の一部分から開口部206に向かって延在することができる突出部209を含むことができる。突出部209は、開口部206内に受容されたアクセスポート202に摩擦力を及ぼすことができ、アクセスポートを内部に保持するのを助けることができる。例えば、突出部209は、アクセスポートがブレード212によって切断された後にアクセスポート202の破片部分を保持することができる板ばねであり得る。いくつかの実施形態では、開口部206は、非円筒形アクセスポート202を内部に受容して保持することができるような寸法であり得る。
【0046】
ハンドル210は、グリップ208に向かって方向M13に移動することができ、これにより、ブレード212を切断経路M13’に沿って基部204の前端部204aに向かって直線的に並進させて、開口部206を横断させることができる。いくつかの実施形態では、ブレード212及び切断経路M13’は、アクセスポート202の変形を最小限にすることができる。例えば、ブレード212は、最前方端部において鋭い先端214になることができる。開口部206は、ブレード112が切断経路M13’に沿って移動する際に、ブレード112の鋭い先端214が最初にアクセスポート202に接触することができる場所にアクセスポートの脆弱点を配置することができるように、アクセスポート202を受容するように設計することができる。いくつかの実施形態では、ブレード212は、切断後に基部204の前端部204aにロックすることができる。例えば、ラッチ216などのロックは、グリップ208から延在することができ、ハンドル210と係合して、ハンドルをロックし、したがってブレード212を最終切断位置にロックするように構成することができる。切断の後にブレード212をロックすることにより、アクセスポート202からの破片を捕捉し、ブレード212の切断縁部213からのユーザへの傷害のリスクを低減することができる。アクセスポートカッター200、及び捕捉された場合に破片は、その後、使用地点から一工程で除去することができる。
【0047】
図14及び
図15は、
図12及び
図13のアクセスポートカッター200の変形例であるアクセスポートカッター200’の別の実施形態を示す。したがって、以下に示す場合を除いて、この実施形態の構造、動作、及び使用は、アクセスポートカッター200のものと同様又は同一であり、同様の番号が付けられた構成要素は、概して、同様の特徴を有する。アクセスポートカッター200’は、開口部206’及びグリップ208’を有する基部204’を含むことができる。ハンドル210’は、基部204’に対して移動して、開口部206’を横切ってブレード212’を直線的に駆動することができる。開口部206’は、最初に開口部内に位置付けられたときにアクセスポートを保持すると共に、使用後にアクセスポートの切断部分及び任意の切断破片を開口部内に保持することができる、突出部209’を含むことができる。例解される実施形態では、ハンドル210’は、グリップ208’に向かって方向M15に近位に移動することができる。換言すれば、ユーザは、ハンドル210’をグリップ208’に向かって上方に圧搾することができ、これにより、ブレード212’を切断経路M15’に沿って開口部206’を横切って基部204’の後端部204b’から前端部204a’に向かって延在させることができる。ロック216’は、ハンドル210’から延在することができ、グリップ208’と係合して、最終切断位置においてハンドルをグリップにロックすることができる。
【0048】
図16は、アクセスポート302を切断するためのアクセスポートカッター300の別の実施形態を例解する。アクセスポートカッター300は、開口部306及びグリップ308を有する基部304を有することができる。開口部306は、内部にアクセスポート302を受容することができる。いくつかの実施形態では、アクセスポート302は、ユーザがアクセスポートカッター300内にアクセスポート302を配置するのを助けることができる、外面に沿った視覚的マーキング303を有することができる。ハンドル310は、ブレード312が開口部306を横切って切断経路M16’に沿って直線的に並進することができるように、基部308に対して方向M16に移動することができる。アクセスポートカッター300は、アクセスポート302に対して基部304、したがってブレード312を位置合わせするのを助けることができる、調整可能なガイド350及びクランプ352を含むことができる。ガイド350は、開口部306の長手方向軸C1に平行にアクセスポートカッター300の基部304から近位に延在することができる剛性ポストであり得る。したがって、ガイド350は、アクセスポートが開口部306内に受容されたときに、アクセスポート302の長手方向軸に平行に延在することができる。クランプ352は、アクセスポート302を受容するための開口部(図示せず)を有することができ、ガイド350に沿って長手方向に並進することができる。ガイドロック354は、クランプ352がガイド350に対して移動することができる第1の位置と、それらの間の移動が制限される第2の位置との間で移動することができる。クランプ352は、アクセスポートカッター300に対してアクセスポート302を安定させることができる位置まで、ガイド350に沿って長手方向に移動することができる。
【0049】
図17~
図19は、アクセスポートカッターをアクセスポートに結合することができる一体型クランプ機構402を有するアクセスポートカッター400の一実施形態を例解する。
図17は、基部の第1のアーム408と第2のアーム410との間に延在する開口部406を有する基部404を含むことができる、アクセスポートカッター400を示す。アクセスポートホルダ412は、基部の第1の端部を通して開口部406に挿入することができ、それを通してアクセスポート401を受容することができる。より具体的には、溝416a、416bは、第1のアーム408及び第2のアーム410に沿って延在することができ、それぞれ、ホルダ412の第1の縁部412a及び第2の縁部412bを受容することができる。ホルダ412は、ブレード414(
図19)が基部から延在して、開口部406を横断して、アクセスポートを切断することができるように、アクセスポート401に対して基部404を配向させることを支援することができる。基部404は、基部の第2の端部においてクランプ機構402に一体化する、又は他の方法でしっかりと取り付けることができる。クランプ機構402は、はさみ状に配設することができる第1のレバーアーム418及び第2のレバーアーム420を含むことができる。レバーアーム418、420の近位部分418p、420pを互いに向かって移動させて、各々陥凹部分422、424を有することができるレバーアームの遠位部分418d、420dを互いに向かって移動させることができ、それにより、陥凹部分は、それらの間にアクセスポート401をクランプする、又はしっかりと保持することができる。アーム418、420は、遠位部分418d、429dが互いに向かって移動されるときに、陥凹部分422、424が基部402(
図18)の開口部406内に受容されたアクセスポートホルダ412と実質的に整列することができるように、延在することができる。
図19は、アクセスポート401がアクセスポートホルダ410に挿入された状態の、アクセスポートカッター400の機構の一実施形態を概略的に例解する。レバーアーム418、420の遠位部分418d、420dは、陥凹部分422、424がそれらの間にアクセスポート401を固定することができるように、互いに向かって、すなわち方向M19に移動させることができる。ブレード414は、次いで、基部404の一部分に沿って、すなわち、方向M19’に直線的に駆動することができ、ブレード414の切断縁部415は、アクセスポートホルダ412の開口部を横断して、アクセスポート402を切断することができる。
【0050】
図20及び
図21は、アクセスポート502を切断するためのアクセスポートカッター500の別の実施形態を例解する。アクセスポートカッター500は、近位端504a及び遠位端504bを有する基部504を含むことができる。ブレード512は、基部504とハンドル510との間に形成することができる開口部506を横切って滑動又は並進することができる。より具体的には、開口部506は、内部にアクセスポート502を受容するようなサイズ及び形状にすることができ、基部504の陥凹縁部とハンドル510の対応する縁部との間に形成することができる。ハンドル510は、開口部506を越えて延在することができ、かつハンドルの遠位部分510bに対してレバーアームを形成することができる、近位部分510aを有することができる。ブレード512は、ブレードの切断縁部が開口部506に向かって面することができるように、ハンドル510の近位部分510aから遠位に延在することができる。ユーザは、ハンドル510を方向M20に、すなわち基部504に対して遠位に並進させることができ、それにより、ブレード512は、開口部506を横断することができ、内部に受容されたアクセスポート502を切断することができる。アクセスポート502は、必要に応じて、ブレードがアクセスポートの全周を横切って切断することができるように、開口部506内で回転させることができる。
【0051】
図22は、アクセスポート602を所望の長さに切断することができるアクセスポートカッター600の別の実施形態を例解する。アクセスポートカッター600は、その第1の端部604aに取り付け特徴部606を有する基部604を有することができる。取り付け特徴部606は、アクセスポートリング610の対応する取り付け特徴部608と係合することができる。アクセスポートリング610は、アクセスポート602を受容するように構成された、それを通って延在する管腔を有することができる。アクセスポートリング610は、アクセスポートの所望の長さがアクセスポートリング610の近位に面する表面610pから遠位に延在することができるように、アクセスポート602に沿って配置することができる。いくつかの実施形態では、基部604の係合特徴部606は、溝であり得、アクセスポートリング610の対応する係合特徴部608は、リップ又は突出部であり得る。基部604の係合特徴部606は、基部604の近位に面する表面604pがリング610の近位に面する表面610pと整列することができるように、アクセスポートリング610の係合特徴部608と結合することができる。
【0052】
アクセスポートカッター600はまた、基部604の近位に面する表面604pの少なくとも一部分を横切って並進することができるブレード612を含むことができる。ハンドル614は、枢動点616の周りで基部604に枢動可能に結合することができる。いくつかの実施形態では、ブレード612は、ばね618によりばね荷重をかけることができる。ハンドル614は、ばね618がブレード610にばね力を及ぼすことができ、かつブレードを基部の第1の端部604aに向かって駆動することができるように、基部604に対して枢動させることができる。ブレード612は、ハンドル614を方向M22に最終位置まで移動させることができ、かつブレードが方向M22’に並進して、アクセスポートリングの近位に面する表面610pに沿ってアクセスポートリング610の開口部を横断することができるように、ばね荷重をかけることができる。
【0053】
図23は、内部にアクセスポート706を受容することができる開口部704を有する基部702を含むことができる、アクセスポートカッター700を示す。いくつかの実施形態では、開口部704は、アクセスポート706を開口部に横方向に挿入することができるように、概して「C」又は「U」字形状であり得る。開口部704の形状は、楕円形の周囲を有するように例解されているアクセスポート706などの非円筒形のアクセスポートが内部に受容されることを可能にすることができる。ブレード708は、ブレードの切断縁部712が基部702の開口部704に向かって面した状態で、ハンドル710から延在することができる。ハンドル710は、ブレード708の鋭い先端714が開口部704内に受容されたアクセスポート706に接触して、それを貫通することができるように、基部702に向かって移動させることができる。ブレード708の切断縁部712は、開口部704を横断することができ、アクセスポート706を横切って切断することができる。ブレード708の鋭い先端714でアクセスポート706を貫通することにより、ブレードの切断縁部712がアクセスポートを横切って切断している間のアクセスポートの変形を防止又は低減することができる。
【0054】
図24は、アクセスポートカッター800の別の実施形態を例解する。アクセスポートカッター800は、第1のアーム806と第2のアーム808との間に形成された開口部804を有する基部802を含むことができる。開口部804は、アクセスポートの長手方向軸が第1のアーム806及び第2のアーム808の長手方向軸に対して垂直に延在する状態で、アクセスポート(
図1を参照)を内部に受容することができるようなサイズにすることができる。ブレード810は、切断縁部812を有することができ、ブレードが開口部804を横断することができ、かつ内部に受容されたアクセスポートを切断することができるように、基部802内に摺動可能に受容されることができる。より具体的には、溝814a、814bは、第1のアーム806及び第2のアーム808内に、各アームの実質的に全長に沿って形成することができる。ブレード810の第1の縁部810a及びブレードの第2の縁部810bは、それぞれ、第1のアーム806及び第2のアーム808の溝814a、814b内に受容されることができる。切断縁部812とは反対側のブレード816の端部は、ブレードを開口部に挿入してブレードを開口部内で方向M24に並進させるためにユーザによって把持することができる、装填ツール818に固定することができる。いくつかの実施形態では、基部802は、再使用のために設計することができ、ブレード810及び装填ツール818は、使い捨てであり得る。
【0055】
図25は、アクセスポートカッター900の別の実施形態を例解する。アクセスポートカッター900は、それらの間に開口部904を形成する第1のアーム902a及び第2のアーム902bを有する基部902を有することができる。第1のアーム902a及び第2のアーム902bは、互いから分離することができ、それにより、開口部904を拡大することができ、アクセスポート(
図1を参照)を開口部に挿入するのを助けることができる。次いで、アーム902a、902bは、方向M25に互いに向かって戻って移動することができ、基部902に対して開口部904内にアクセスポートを固定することができる。ハンドル906は、基部902に対して枢動することができる。ハンドル906は、方向M25’に基部902に向かって移動することができ、これにより、ブレード908を切断経路M25’’に沿って直線的に駆動することができる。ブレード908は、ブレードが開口部904を横断して、内部に受容されたアクセスポートを横切って切断することができるように、基部902の少なくとも一部分に沿って並進することができる。
【0056】
図26は、開口部1954を有する基部1952を有することができるアクセスポートカッター1950の別の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、開口部1954は、アクセスポート(
図1)を開口部に横方向に挿入することができるように、実質的に「C」又は「U」字形状であり得る。切断縁部1958を有するブレード1956は、ハンドル1960から延在することができる。ハンドル1960は、ブレード1956の切断縁部1958が開口部1954を横断することができ、かつ内部に受容されたアクセスポートを横切って切断することができるように、基部1952に対して移動させることができる。
【0057】
図27は、アクセスポート1002を切断するために開口部を横切ってブレードを直線的に駆動するように作動することができるリンク機構を有するアクセスポートカッター1000の別の実施形態を例解する。より具体的には、アクセスポートカッター1000は、それを通って延在する開口部1006を有する基部1004を有することができる。グリップ部分1008は、基部1004の遠位面1004dから横方向に延在することができる。ブレード1010は、ブレード1010の切断縁部1012が開口部1006に向かって面した状態で、グリップ1008から摺動可能に延在することができる。ブレード1010の近位面1010pは、基部1004の遠位面1004dと同一平面であり得る。ハンドル1014は、ハンドル1014が方向M27にグリップ1008に向かって移動することができるように、基部1004に枢動可能に接続することができる。リンク1020は、グリップ1008に向かうハンドル1014の移動がブレード1010を開口部1006の方向に直線的に並進させることができるように、ハンドル1014とブレード1010との間に延在することができる。ハンドル1014は、閉じることができ、すなわち、グリップ1008に向かって移動させることができ、これにより、切断縁部1012に開口部1006を横断させて、内部に受容されたアクセスポート1002を切断させることができる。切断後、アクセスポート1002の廃棄部分1022は、基部1004から近位に除去することができる。
【0058】
図28~
図31は、使用時点でアクセスポートを所望の長さに切断するためにユーザが片手で操作することができる本開示のアクセスポートカッターの様々な実施形態を例解する。
図28は、その近位端1102pに向かって位置する開口部1104を有する基部1102を含むことができるアクセスポートカッター1100を示す。基部1102は、アクセスポート(
図1を参照)が開口部1104内に受容された状態で、ユーザが基部を保持することができるように、遠位端1102dにグリップ部分1106を有することができる。ブレード1108は、切断縁部1110と、切断縁部の反対側のハンドル1112と、を有することができる。ブレード1108は、切断縁部1110が開口部1104に向かって面しているが、それから遠隔にある状態で、基部1102に沿って位置付けることができる。ブレード1110の少なくとも一部分及びハンドル1112は、基部の遠位端1102dから遠位に延在することができる。ユーザは、ハンドル1112を把持することができ、ハンドルを基部1102に向かって方向M28に移動させることができ、それにより、ブレード1108は、基部の近位端1102pに向かって基部に沿って直線的に並進することができる。ブレード1108の切断縁部1110は、開口部1104を横断することができ、内部に受容されたアクセスポートを横切って切断することができる。ハンドル1112は、開口部1104を完全に横切って切断縁部1110を移動させるように、グリップ1106と整列させることができる。いくつかの実施形態では、ハンドル1112は、ユーザの手のためのパームレストとして成形することができ、グリップ1106は、ユーザがグリップのいずれかの端部に少なくとも1本の指を置くことができるように、基部1102に対して概ね垂直に延在することができる。
【0059】
図29は、アクセスポートカッター1200の基部1202が、上部平面状表面1202uと、下部平面状表面(見えない)と、を有することができ、スロット1203がそれらの間に延在していることを除いて、
図28のアクセスポートカッター1100と同様であり得る、アクセスポートカッター1200を示す。
図28のアクセスポートカッター1100のものに対して、
図29のアクセスポートカッター1200の同様の番号が付けられた特徴部は、本明細書で考察される場合を除いて、同一又は同様であり得る。したがって、そのような特徴の説明は、簡潔にするために省略される。ブレード1208は、切断縁部1210が開口部1204に向かって面することができ、かつブレード1208に加えられる前方力M29により開口部1204を横断することができるように、基部1202のスロット1203に挿入することができる。
【0060】
図30は、アクセスポートカッター1300の別の実施形態を示す。アクセスポートカッター1300は、アクセスポート(
図1)を内部に受容することができる開口部1304を有する基部1302を含むことができる。ハンドル1306は、ハンドルの切断縁部1308が開口部1304を横断して、アクセスポートを横切って切断することができるように、基部1302内に摺動可能に受容されることができる。ハンドル1306は、切断縁部1308の反対側のハンドル1306の端部に向かって位置するグリップ開口部1310を有することができる。いくつかの実施形態では、開口部1310は、親指グリップ又は指グリップであり得る。ハンドル1310は、切断縁部1308が開口部1304を横断するように、基部1302の開口部1304に向かって方向M30に移動させることができる。
【0061】
図31は、アクセスポートカッター1400の別の実施形態を例解する。いくつかの実施形態では、アクセスポートカッター1400は、小型かつ使い捨てであり得る。アクセスポートカッター1400は、アクセスポート(
図1)を内部に受容するための開口部1404を有する基部1402を含むことができる。基部は、ユーザの親指又は手に適合するように成形することができる第1の端部1402aを有することができる。ハンドル1406は、ハンドルの切断縁部1407が開口部1404を横断することができるように、基部1402内に摺動可能に受容されることができる。いくつかの実施形態では、ハンドル1406は、第1の端部1402aの反対側から基部1402に挿入することができ、ハンドルは、切断縁部1407が開口部1404を横切って第1の端部1402aに向かって移動することができるように、基部の一部分に沿って摺動することができる。ハンドル1406は、ハンドルが基部1402内に受容されると、ユーザがアクセス可能であり得る、第1のグリップ開口部1408及び第2のグリップ開口部1410を有することができる。いくつかの実施形態では、第1グリップ開口部1408及び第2のグリップ開口部1410は、グリップ開口部1408、1410の一方を基部1402のいずれかの側に配置することができるように、ハンドル1406の側方部分の反対側の端部を通って延在することができる。ユーザは、基部の第1の側面1402aに親指を置き、ハンドル1406の第1のグリップ開口部1408又は第2のグリップ開口部1410の一方を通して指を置くことができ、切断縁部1407が開口部1404を横断するように、基部1402に対してハンドル1406を移動させることができる。
【0062】
図32は、
図31のアクセスポートカッター1400と同様であり得るアクセスポートカッター1500の別の実施形態を示す。本明細書で説明する場合を除いて、アクセスポートカッター1500の同様の番号が付けられた特徴は、
図31のアクセスポートカッター1400の特徴と同様又は同一であり得る。したがって、そのような特徴の説明は、簡潔にするために省略される。アクセスポートカッター1500は、アクセスポート1501を内部に受容するための開口部1504を有する基部1502を含むことができる。基部1502は、開口部1504の反対側の近位端にパームレスト1503を有することができ、これは、ユーザの手で基部1502を安定して保持することを容易にすることができる。ハンドル1506は、その遠位端1506dに位置する切断縁部1507と、近位端1506pにあるグリップ1508と、を有することができる。グリップ1508は、ハンドル1506の長手方向軸に対して横方向に延在することができる。いくつかの実施形態では、グリップ1508は、基部1502のパームレスト1503がユーザの手の中にある間に、ユーザがハンドル1506のいずれかの側の1本又は2本以上の指でグリップを保持することができるように設計することができる。ハンドル1506は、ユーザがハンドルを基部1502に対して近位に、すなわち、方向M32に引いて、ハンドルの切断縁部1507を近位に移動させて、開口部1504を横断させることができるように、基部1502内に摺動可能に受容されることができる。
【0063】
図33は、アクセスポート1602を横切って切断するためのばね荷重をかけたブレードを有することができる、アクセスポートカッター1600の別の実施形態の側面図を示す。アクセスポートカッター1600は、アクセスポート1602を内部に受容することができる開口部1606を有する基部1604を含むことができる。ブレード1608は、ブレードの切断縁部1610が開口部1606に向かって面した状態で、基部1604内に摺動可能に受容されることができる。ブレード1608は、ばね1612によりばね荷重をかけることができる。レバーアーム1614は、アームの第1の端部1614a上に延在部1616を有することができる。延在部1616は、ブレード1608の対応する陥凹又は開口部(図示せず)と係合することができ、それにより、ばね1612を圧縮位置に保持することができ、ブレード1608が開口部1606に向かって前方に並進することを防止することができる。基部1604に向かう上向きの力M33をレバーアームの第2の端部1614bに加えることができ、それにより、延在部1616は、係合解除して、ブレード1608から離れるように、すなわち、方向M33’に移動することができる。ばね1612は、解放され、遠位に延在して、ブレード1608を開口部1606に向かって、すなわち、方向M33’’に並進させることができ、それにより、ブレードの切断縁部1610は、開口部を横断して、内部に受容されたアクセスポート1602を横切って切断することができる。
【0064】
図34は、内部にアクセスポート1706を受容することができる開口部1704を有する基部1702を含むことができる、アクセスポートカッター1700の別の実施形態を示す。ブレード1708は、ブレードの切断縁部1709が開口部1704に向かって面した状態で、ハンドル1710から延在することができる。ハンドル1710は、ブレード1708の切断縁部1709が開口部を横断して、アクセスポート1706を横切って切断することができるように、開口部1704に向かって方向M34に移動させることができる。ハンドル1710は、切断動作が完了した後にハンドルを基部にロックして、それらの間の移動を制限するために、延在部1714などの基部1702の対応する特徴部と係合することができる、陥凹1712などのロック特徴部を有することができる。ハンドル1710及び基部17002の対応するロック特徴部は、ブレード1708の切断縁部が開口部1704の全表面積を横切って横断した点に対応する位置にハンドルがあるときに、互いに係合することができる。このロックにより、傷害又は切断破片を切断されたアクセスポート1706から手術部位に向かって落下させることをもたらす可能性がある、ユーザが不注意にブレードを後退させることを防止することができる。
【0065】
図35及び
図36は、アクセスポートカッターの開口部を横切ってブレードを直線的に並進させるようにねじを駆動することができるねじ式ハンドルを含むことができる、本開示のアクセスポートカッターの実施形態を示す。
図35は、開口部1304を有する基部1802を含むことができるアクセスポートカッター1800を示す。ねじ山付きシャフト1806は、基部1802からブロック1808を通ってハンドル1810まで延在することができる。ハンドル1810は、第1の方向、例えば、矢印M35によって示されるように時計回りに回転させることができ、それにより、ブロック1808をシャフト1806に沿って基部1802に向かって並進させることができる。ブレード1812は、その第1の端部に切断縁部1814を有し、切断縁部の反対側の第2の端部に取り付け構成要素1816を有することができる。取り付け構成要素1816は、1つ又は2つ以上の取り付け特徴部、例えば、ポスト1818a、1818bを含むことができ、これらは、ブロック1808の対応する取り付け特徴部、例えば、陥凹(図示せず)と係合して、切断縁部1814が基部1802の開口部1804に向かって面した状態でブレード1812をブロック1808にしっかりと取り付けることができる。したがって、ブレード1812は、ブロックがシャフト1808に沿って基部1802に向かって移動するときに、ブロック1808と共に前進することができる。ブロック1808は、ブレード1812の切断縁部1814が開口部1804を横断することができ、かつ内部に受容されたアクセスポートを横切って切断することができるまで、基部1802に向かって前進させることができる。いくつかの実施形態では、ブレード1812は、ブレード1812が基部1802の近位に面する表面1802p又は遠位に面する表面(図示せず)を横切って並進することができるように、ブロック1808に取り付けることができる。
【0066】
図36は、アクセスポート1901を受容するためにそれを通って延在する開口部1904を有する基部1902を有することができる、アクセスポートカッター1900の別の実施形態を例解する。基部1902は、互いに枢動可能に接続することができる第1の部分1902a及び第2の部分1902bを有することができる。上で説明されるアクセスポートカッター1800と同様に、ねじ山付きシャフト1906は、基部の第1の部分1902aからブロック1908を通ってハンドル1910まで延在することができる。ハンドル1910を回転させることができ、それにより、ブロック1908、したがって、ブロックに固定することができるブレード1912を基部1902に向かって並進させることができ、その結果、ブレードの切断縁部1914は、開口部を横断して、アクセスポート1901を横切って切断することができる。基部の第1の部分1902aは、第1の部分が基部の第2の部分に対して軸Pを中心に枢動することができるように、ヒンジ1916を用いて基部の第2の部分1902bに接続することができる。別の言い方をすれば、第2の部分1902bに対する第1の部分1902aの角度は、ヒンジ1916を中心として
図36の紙面に入る方向又は紙面から出る方向に調整することができる。ねじ山付きシャフト1908が基部の第1の部分1902aから延在するとき、第1の部分の角度を調整することにより、ブレード1912が開口部1904を横断してアクセスポート1901を切断することができる角度を同時に調整することができる。ヒンジ1916は、第1の部分1902aと第2の部分1902bとの間の相対移動を制限することができるように、ロック1918によって所定の位置にロックすることができる。このようにして、アクセスポートカッター1900がアクセスポート1901を切断することができる角度は、患者及び/又は外科処置の特定の必要性に基づいて変更することができる。これにより、アクセスポートが、特定の患者の解剖学的構造の周囲の手術部位により良好に適合するように、傾斜端部又は角度付き端部を有して切断されることを可能にすることができる。
【0067】
図37~
図40は、アクセスポートカッター2000の別の実施形態を例解する。
図37は、アクセスポートカッター2000と共に使用することができるアクセスポート2002の一実施形態を例解する。アクセスポート2002は、本体の長さに沿って1つ又は2つ以上の脆弱点2006を有する、管状本体2004を有することができる。いくつかの実施形態では、脆弱点2006は、管状本体2004の残りの部分よりも低減された直径及び/又は低減された壁厚を有することができる。
図38及び
図39は、アクセスポート開口部2010を有する基部2008を有することができる、アクセスポートカッター2000の斜視図を示す。開口部2010は、内部にアクセスポート2002、より具体的には、ポートの脆弱点2006のうちの1つを受容するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、リップ2012は、アクセスポート2002の脆弱点2006に対応する幾何学形状を有することができ、リップがアクセスポートの脆弱点と整列することができるように、開口部2010内に突出することができる。アクセスポートカッター2000は、基部2008を通って延在することができるばね-ボタン機構2014(
図40)を含むことができる。機構2014のボタン2016は、ばね2018がブレード2020にばね力を及ぼすことができるように、基部2008に向かって、すなわち方向M38に押し下げることができる。ばね2018は、基部2008の開口部2022を通してアクセスポート開口部2010の中へブレード2020を駆動することができ、それによって、ブレードの切断縁部2021は、アクセスポート開口部を横断することができ、内部に受容されたアクセスポート2004を横切って切断することができる。
【0068】
図41A、
図41B、及び
図42は、複数の角度でアクセスポート2102を切断することができるアクセスポートカッター2100の別の実施形態を例解する。アクセスポートカッター2100は、ストレートカットで、すなわち、アクセスポートの切断面がアクセスポートの長手方向軸に垂直に延在することができるように、又はベベル切断で、すなわち、
図41Bに示すように、アクセスポート2102’の切断面2102s’がアクセスポートの長手方向軸2102l’に対して斜角で延在することができるように、アクセスポート2102を切断することができる。傾斜面2102s’を有するアクセスポート2102’は、手術部位における、又は外科的アプローチに沿った患者の解剖学的構造の変動を考慮するために、特定の斜角で切断することができる。例えば、傾斜面2102’は、脊椎手術部位の骨の解剖学的構造により良好に適合する角度で切断することができる。
【0069】
アクセスポートカッター2100は、手術室又は手術野内に位置するテーブル又は硬質面上に配置又は装着することができる。アクセスポートカッター2100を装着することにより、アクセスポートを切断するためのより大きいレバーアームの使用を可能にすることができ、それにより、切断することができるアクセスポートの厚さ及び/又は硬度を増加させることができる。
図41Aは、アクセスポートカッター2100の斜視図を示し、
図42は、
図41Aのアクセスポートカッターの上面図を示す。アクセスポートカッター2100は、平面状表面2106及び切断面2108を有することができる基部2104を含むことができる。切断面2108は、切断面2108と同一平面であり得る切断平面2108P(
図43及び
図44)も平面状表面2106に対して垂直に延在することができるように、平面状表面2106に対して垂直であり得る。
【0070】
中央ホルダ2110は、平面状表面1906と一体的に形成することができる、又は他の方法でそれに固定することができる。中央ホルダ2110は、近位に面する表面2110pと、遠位に面する表面2110dと、それらの間に延在する管腔2110Lと、を有する、中空構造であり得る。近位に面する表面2110pは、切断平面2108Pから離れる方向に面することができ、遠位に面する表面2110dは、切断平面に向かって面することができ、切断平面と同一平面であることができる。管腔2110Lは、中央ホルダ2110の近位に面する表面2110p及び遠位に面する表面2110dを通って延在することができ、それを通してアクセスポート2102を受容するようなサイズにすることができる。管腔2110Lの長手方向軸Aは、切断平面2108P(
図42)に対して垂直に延在することができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、アクセスポートガイド2111は、管腔2110Lの長手方向軸Aに沿って中央ホルダ2110から近位に延在することができる。ガイド2111は、アクセスポートが中央ホルダ2110内に配置されたときにアクセスポート2102を受容することができる管状本体2113を含むことができる。ノブ2115は、中央ホルダ2110から近位に延在する管状本体2113の長さを調整することができるように、回転させることができる。支持体2117は、基部2104の平面状表面2106から近位に延在することができ、アクセスポート、管状ガイド2111、及び中央ホルダ2110の長手方向軸が同一直線上にあることができるように、アクセスポート2102、ノブ2115、又は管状本体2113のうちの少なくとも1つを保持することができる。いくつかの実施形態では、管状本体2113の少なくとも一部分は、中央ホルダ2110の対応する雌ねじ(図示せず)と係合することができ、かつそれに対するガイド2111の調整を容易にすることができる、雄ねじ2119を含むことができる。管状本体2113の外面は、管状本体上の特定の点から中央ホルダの遠位に面する表面2110dまで、すなわち切断平面2108Pまでの距離をユーザに示すことができる、1つ又は2つ以上の視覚マーカ2121を含むことができる。したがって、アクセスポートガイド2111は、アクセスポートの所望の長さが切断平面2108Pから近位に延在することができるように、中央ホルダ2110内にアクセスポート2102を配置及び調整することを支援するために使用することができる。
【0072】
アクセスポートカッター2100はまた、第1の角度付きホルダ2112a、第2の角度付きホルダ2112b、第3の角度付きホルダ2112c、及び第4の角度付きホルダ2112d等の1つ又は2つ以上の角度付きホルダを含むことができる。各角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dは、基部2104の平面状表面2106と一体的に形成する、又は他の方法でそれに固定することができる。いくつかの実施形態では、各角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dは、切断平面2108Pから離れる方向に面することができる近位に面する面2116a、2116b、2116c、2116dと、切断平面に向かって面することができる遠位に面する面2118a、2118b、2118c、2118dと、第1の面から第2の面を通って延在する開口部(図示せず)と、を有する、概ね平面状の構成要素2114a、2114b、2114c、2114dを有することができる。角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dの平面状構成要素2114a、2114b、2114c、2114dは、平面状表面2106に対して垂直に延在することができ、角度付きホルダの開口部の中心長手方向軸AA、AB、AC、ADが切断平面2108Pに対して斜角α1、α2、α3、α4で延在することができるように配置することができる。いくつかの実施形態では、角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dの各々は、各角度付きホルダが切断平面1908Pに対して異なる斜角α1、α2、α3、α4で延在することができるように配置することができる。例えば、第1の角度付きホルダ2112aは、角度α1で延在することができ、角度α1は、第2の角度付きホルダ2112bの角度α2よりも小さくすることができる。更に、いくつかの実施形態では、第3の角度付きホルダ2112cは、第2の角度付きホルダ2112bの角度α2をミラーリングすることができる角度α3で延在することができ、第4の角度付きホルダ2112dは、第1の角度付きホルダ2112aの角度α1をミラーリングすることができる角度α4で延在することができる。管状延在部2120a、2120b、2120c、2120dは、平面状構成要素2114a、2114b、2114c、2114dの開口部を取り囲むことができ、管状延在部の遠位表面が切断平面と同一平面になることができるように、そこから切断平面2108Pまで遠位に延在することができる。平面状構成要素2114a、2114b、2114c、2114d及び管状延在部2120a、2120b、2120c、2120dの開口部はそれぞれ、内部にアクセスポート2102を受容するようなサイズ及び形状にすることができる。
【0073】
図43は、ギロチン式切断アセンブリ2200を有するアクセスポートカッター2100の斜視図を示す。切断アセンブリ2200は、グリップ2204を有するハンドル2202を含むことができる。ハンドル2202は、切断縁部2208を有するブレード2206を有することができる。ハンドル2202は、ハンドルが基部に対して枢動することができ、かつブレード2206が切断平面2108Pに沿って切断面2108まで移動することができるように、アクセスポートカッター2100の基部2104に取り付けることができる。ブレード2206は、切断縁部2208が角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112d及び中央ホルダ2110の遠位に面する表面の各々にわたって同一平面上にある切断平面2108Pに沿って移動することができるように、ハンドル2202の下部分の長さに沿って延在することができる。より具体的には、ユーザは、ハンドル2202、ブレード2206、及び切断縁部2208が切断面2108の上方に、すなわち切断面2108から遠隔に位置する初期位置から、ハンドル、ブレード、及び切断縁部が切断平面2108Pに沿って切断面に向かって移動するように、グリップ2204を切断面に向かって運動M43で移動させることができる。ハンドル2202は、ブレード2206の切断縁部2208が、中央ホルダ2110又は角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dのうちのいずれか1つの中に受容されることができるアクセスポート2102を横切って切断することができるように、移動させることができる。
【0074】
図44は、スライド切断アセンブリ2300を有するアクセスポートカッター2100の斜視図を示す。スライド切断アセンブリ2300は、内部にブレード2306を有するブレードカートリッジ2304を受容することができるシャトル2302を有することができる。いくつかの実施形態では、ブレードカートリッジ2304及びブレード2306は、上で説明されるカートリッジ200及びブレード112と同様又は同一であり得る。シャトル2302は、ブレード2306の切断縁部2308が、角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112d及び中央ホルダ2110の遠位に面する表面のそれぞれと同一平面上にある切断平面2108Pに沿って並進することができるように、アクセスポートカッター2100に摺動可能に取り付けることができる。グリップ2308は、シャトル2302から延在することができ、切断平面2108Pに沿ってシャトル2302を駆動するために使用することができる。例えば、ユーザは、グリップ2308を把持して、切断方向M44に移動させて、シャトル2302、したがって、ブレード2302を、切断平面2108Pに沿って角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112d及び中央ホルダ2110のうちの1つ又は2つ以上の遠位に面する表面にわたって駆動することができ、角度付きホルダ及び中央ホルダのうちの1つの中に受容されたアクセスポート2102を横切って切断することができる。
【0075】
使用時、アクセスポート2102は、アクセスポートの所望の長さがそれぞれの中央ホルダ又は角度付きホルダの遠位に面する表面から長手方向軸に沿って近位に延在することができるまで、中央ホルダ2110又は角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dのうちのいずれか1つに挿入することができる。いくつかの実施形態では、中央ホルダ2110を使用して、アクセスポート2102をストレートカットで所望の長さに切断することができる。次いで、アクセスポート2102は、角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112dのうちの1つに挿入することができ、それにより、アクセスポート2102の遠位端は、所望の角度の斜面を有して切断することができる。他の実施形態では、アクセスポート2102は、最初に角度付きホルダ2112a、2112b、2112c、2112d内に配置することができる。次いで、切断アセンブリ2200、2300は、ブレード2206、2306の切断縁部2208、2308が中央ホルダ及び角度付きホルダの各々の遠位に面する表面と同一平面の切断平面2108Pを横断することができるように、上で説明されるように動作させることができる。したがって、アクセスポート2102は、アクセスポートがどのホルダ内に受容されるかにかかわらず、ブレード2206、2306の単一の運動M43、M44で所望の長さに切断することができる。
【0076】
本明細書に開示される器具は、様々な既知の材料のうちのいずれかから構成されることができる。そのような材料としては、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、コバルトクロム、又はそれらの合金及び組み合わせなどの金属、PEEKなどのポリマー、炭素繊維などを含む、外科用途で使用するのに好適な材料が挙げられる。本明細書に開示される器具の様々な構成要素は、それらの使用に適切な様々な程度の剛性又は可撓性を有することができる。デバイスのサイズもまた、使用目的及び手術部位の生体構造によって大きく異なり得る。更に、特定の構成要素は、他の構成要素とは異なる材料から形成され得る。器具の1つ又は2つ以上の構成要素又は部分は、蛍光透視法及び他の撮像技術下の視覚化を容易にするために、放射線不透過性材料から形成され得るか、又は他の構造物の視覚化と干渉しないように、炭素繊維及び/若しくは高強度ポリマーなどの放射線透過性材料から形成され得る。
【0077】
本明細書で開示されたデバイス及び方法は、低侵襲手術及び/又は切開手術で使用することができる。本明細書に開示されるデバイス及び方法は、概して、ヒト患者における手術の文脈で説明されているが、本明細書に開示される方法及びデバイスは、任意のヒト若しくは動物の対象との様々な外科処置のいずれかで、又は非外科処置で使用することができることが理解されるであろう。
【0078】
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは、少なくとも1回の使用後に、再使用のために再調整することができる。再調整には、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含むことができる。具体的には、デバイスは分解することができ、デバイスの任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換するか又は取り外すことができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、デバイスを後の使用のために、再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによってのいずれかで再度組み立てることができる。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
【0079】
具体的な実施形態が上で説明されているが、説明された概念の趣旨及び範囲内で変更がなされ得る。例えば、本明細書に開示されるデバイス及び方法は、概して、手によって動作可能であるように説明されているが、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるアクセスポートカッターは、例えば、ロボット、モータ、油圧ドライバ等によって動作させることができる。したがって、本開示は、説明された実施形態に限定されず、特許請求の範囲の文言によって定義される全範囲を有することが意図されている。本明細書で引用される全ての刊行物及び参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0080】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
内部に外科用アクセスポートを受容するように構成された開口部を有する基部と、
前記基部の少なくとも一部分に沿って直線的に並進するように構成されたブレードと、
作動機構と、
を備え、
前記作動機構は、前記ブレードが前記開口部を横断して、前記開口部内に受容された外科用アクセスポートを切断するように、前記基部の少なくとも一部分に沿って前記ブレードを直線的に並進させるように構成されている、
外科用器具。
(2) 前記作動機構が、前記基部に枢動可能に接続されたハンドルを更に備え、
前記基部に対して前記ハンドルを枢動させることが、前記ブレードを直線的に並進させる、
実施態様1に記載の器具。
(3) 前記ハンドルが、第1の係合特徴部を含み、前記ブレードが、第2の係合特徴部を含み、前記第1の係合特徴部が、前記第2の係合特徴部と係合して、前記ブレードを、前記基部の前記少なくとも一部分に沿って直線的に並進させるように構成されている、実施態様2に記載の器具。
(4) 前記第1の係合特徴部が、ピニオンギアであり、前記第2の係合特徴部が、ギアラックである、実施態様3に記載の器具。
(5) 前記ブレードが、前記基部部分内に摺動可能に受容されるブレードカートリッジの一部であり、
前記ブレードカートリッジが、前記ブレードを前記開口部から離して保持するように構成された保持特徴部を含む、
実施態様1に記載の器具。
【0081】
(6) 前記作動機構の動作を防止するためのロック特徴部を更に備える、実施態様1に記載の器具。
(7) 前記ロック特徴部が、前記作動機構を通って延在する双方向ロックアウトピンである、実施態様6に記載の器具。
(8) 前記開口部を取り囲み、かつ前記開口部から近位に延在する、延在部を更に備える、実施態様1に記載の器具。
(9) 前記延在部が、前記開口部内に受容されたアクセスポート本体の廃棄材料に係合するように構成された少なくとも1つの干渉特徴部を含む、実施態様8に記載の器具。
(10) 前記開口部の長手方向軸は、前記ブレードが前記開口部を横断して前記外科用アクセスポートを斜角で切断するように、前記ブレードが沿って並進する前記基部の前記一部分に対して斜角で延在する、実施態様1に記載の器具。
【0082】
(11) 外科用システムであって、
内部にアクセスポートを受容するように構成された少なくとも1つの開口部と、ブレードと、作動機構とを有するアクセスポートカッターと、
近位端と、遠位端と、前記近位端と前記遠位端との間に延在する管腔と、を有するアクセスポートと、
を備え、
前記作動機構が、前記ブレードを直線的に並進させて、前記開口部内に受容された前記アクセスポートを横切って切断するように構成されている、
外科用システム。
(12) 前記アクセスポートカッターの前記少なくとも1つの開口部が、複数の開口部を更に含む、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記複数の開口部のうちの第1の開口部が、前記アクセスポートカッターの切断面に対して第1の角度で延在する中心長手方向軸を有し、前記複数の開口部のうちの第2の開口部が、前記アクセスポートカッターの前記切断面に対して前記第1の角度とは異なる第2の角度で延在する中心長手方向軸を有する、実施態様12に記載のシステム。
(14) 前記アクセスポートカッター開口部が、前記アクセスポートに力を及ぼす特徴部を含む、実施態様11に記載のシステム。
(15) 前記アクセスポートが、非円形形状を有する、実施態様11に記載のシステム。
【0083】
(16) 前記ブレードが、前記アクセスポートの中心長手方向軸に対して斜角で前記アクセスポートを横切って切断するように構成されている、実施態様11に記載のシステム。
(17) 外科的方法であって、
アクセスポート本体を、アクセスポートカッターの開口部に挿入することであって、前記アクセスポートカッターが、前記開口部を有する基部部分と、ブレードと、作動機構と、を有する、挿入することと、
前記作動機構を動作させて、前記基部の少なくとも一部分に沿って前記ブレードを直線的に駆動することと、
前記アクセスポートカッターの前記開口部を横切って前記ブレードを直線的に通過させることによって、前記アクセスポート本体を切断することと、
を含む、外科的方法。
(18) 前記アクセスポート本体を切断する前に、前記アクセスポートの遠位端を患者に挿入することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記アクセスポート本体を切断することが、前記アクセスポート本体の周囲形状を変形させることなく行われる、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記アクセスポート本体を前記アクセスポートカッターの前記開口部に挿入することは、前記アクセスポート本体の所望の長さが前記開口部から遠位に延在するように、前記アクセスポート本体を挿入することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
【0084】
(21) 前記作動機構を動作させることが、前記アクセスポートカッターのハンドルを前記基部に対して枢動させて、前記ブレードを直線的に駆動することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
【国際調査報告】