(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(54)【発明の名称】乾燥粉末化組成物並びにその方法及び使用
(51)【国際特許分類】
A01N 63/00 20200101AFI20230719BHJP
A01N 25/30 20060101ALI20230719BHJP
A01P 21/00 20060101ALI20230719BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20230719BHJP
A01G 7/06 20060101ALI20230719BHJP
【FI】
A01N63/00
A01N25/30
A01P21/00
A01P3/00
A01G7/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022565599
(86)(22)【出願日】2021-04-26
(85)【翻訳文提出日】2022-12-05
(86)【国際出願番号】 US2021029238
(87)【国際公開番号】W WO2021222139
(87)【国際公開日】2021-11-04
(32)【優先日】2020-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514301521
【氏名又は名称】ネオザイム インターナショナル,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】デイル,パーカー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョンストン,ジェイ
【テーマコード(参考)】
2B022
4H011
【Fターム(参考)】
2B022EA01
4H011AA01
4H011AB03
4H011BA05
4H011BB21
4H011BC21
4H011DA02
4H011DD03
(57)【要約】
本明細書は、このような組成物を含む組成物、製造品、容器若しくはキット、並びに植物病害の病原体を防除し、植物成長及び/又は食物生産を増大させ、及び/又は灌漑システムの性能を改善するための方法及び使用を開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵微生物上清、並びに
約75重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる乾燥粉末化組成物であって、
活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
【請求項2】
約7重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、請求項1に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項3】
約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、請求項1又は2に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項4】
前記処理済み発酵微生物上清が、処理済み発酵酵母上清、処理済み発酵細菌上清、処理済み発酵カビ上清、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1~3のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項5】
約6重量%~約14重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約80重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項6】
約6重量%~約12重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約85重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項7】
約7重量%~約11重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約87重量%~約93重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項8】
約8重量%~約10重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約89重量%~約91重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項9】
約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵酵母上清、
約5重量%~約15重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント、並びに
約70重量%~約90重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、乾燥粉末化組成物であって、
任意の活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
【請求項10】
約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約14重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約72重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項9に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項11】
約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約12重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項9又は10に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項12】
約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約7重量%~約11重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約76重量%~約86重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項9~11のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項13】
約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約8重量%~約10重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約78重量%~約84重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、請求項9~12のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項14】
約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵酵母上清、
約5重量%~約15重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン、並びに
約70重量%~約90重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、乾燥粉末化組成物であって、
任意の活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
【請求項15】
約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約14重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約72重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、請求項15に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項16】
約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約12重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約74重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、請求項14又は15に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項17】
約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約7重量%~約11重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約76重量%~約86重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項18】
約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約8重量%~約10重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約78重量%~約84重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、請求項14~17のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項19】
前記第1の乾燥及び/又は第2の乾燥非イオン性サポニンが、トリテルペノイドサポニン、ステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、請求項14~18のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項20】
前記トリテルペノイドサポニンが、四環式トリテルペノイドサポニン、五環式トリテルペノイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、請求項19に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項21】
前記四環式トリテルペノイドサポニンが、ククルビタン、シクロアルタン、シクロアルテノール、ダンマラン、ユーファン、ラノスタン、又はチルカランを含む、請求項20に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項22】
前記五環式トリテルペノイドサポニンが、エノキソロン、ヘデラゲニン、ホパン、ルパン、マスリン酸、オレアナン、ウルサン、又はタラキサステランを含む、請求項20に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項23】
前記ステロイドサポニンが、ジオスゲニン、エレウテロシド、ジンセノシド、サルササポゲニン、ヤモゲニン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項19に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項24】
クエン酸をさらに含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項25】
約0.5重量%~約1.5重量%の前記クエン酸を含む、請求項24に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項26】
少なくとも1つの保存剤をさらに含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項27】
約0.01重量%~約2重量%の前記少なくとも1つの保存剤を含む、請求項26に記載の乾燥粉末化組成物。
【請求項28】
請求項1~27のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物及び1つ以上の溶媒を含むキット。
【請求項29】
1つ以上の希釈剤、1つ以上の増粘剤、1つ以上の分散剤、1つ以上の結合剤、1つ以上の起泡剤、1つ以上の安定化剤、1つ以上の膜形成剤及び/又は1つ以上の保存剤をさらに含む、請求項28に記載のキット。
【請求項30】
1つ以上の送達若しくは施用システム、及び/又は説明書、及び/又は封入キャリアをさらに含む、請求項28又は29に記載のキット。
【請求項31】
植物病害の病原体を防除する方法であって、
請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成するステップ、並びに
前記液体組成物の有効量を病原体が寄生した1つ以上の植物に施用するステップ、及び/又は前記液体組成物の有効量を、前記病原体が前記液体組成物に曝露されるように1つ以上の場所に施用するステップを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる方法であって、前記液体組成物の施用が、防除されることが求められている前記病原体に対して有害作用を生じる、方法。
【請求項32】
植物成長及び/又は作物生産を増大させる方法であって、
請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成するステップ、並びに
前記液体組成物の有効量を1つ以上の植物に施用するステップ、及び/又は前記液体組成物の有効量を、前記液体組成物が前記1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に施用するステップを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる方法であって、前記液体組成物の施用が、植物成長の増大及び/又は作物生産の増大をもたらす、方法。
【請求項33】
灌漑システムの効率を維持又は改善する方法であって、
請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成するステップ、及び
前記灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに前記液体組成物の有効量を施用するステップであって、前記液体組成物の施用が、灌漑システムの前記パイプライン網内の1つ以上の管を遮断するバイオフィルムを溶解、分散、又はさもなければ除去する、ステップを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、方法。
【請求項34】
植物病害を防除するための請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物の使用であって、前記乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が病原体が寄生した1つ以上の植物に施用され、及び/又は病原体が前記液体組成物に曝露されるように前記液体組成物の有効量を1つ以上の場所に施用し、前記液体組成物の施用が、防除されることが求められる前記病原体に対する有害作用を生じる、使用。
【請求項35】
植物成長及び/又は作物生産を増大させるための請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物の使用であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が1つ以上の植物に施用される、及び/又は前記液体組成物が前記1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に前記液体組成物の有効量を施用し、前記液体組成物の施用が植物成長の増大及び/又は作物生産の増大を生じる、使用。
【請求項36】
灌漑システムの効率を維持又は改善するための請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物の使用であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに施用され、前記液体組成物の施用が灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上の管を閉塞するバイオフィルムを溶解、分散又はさもなければ除去する、使用。
【請求項37】
植物病害の防除に使用するための請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物であって、前記乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が病原体が寄生した1つ以上の植物に施用され、及び/又は病原体が前記液体組成物に曝露されるように前記液体組成物の有効量を1つ以上の場所に施用し、前記液体組成物の施用が、防除されることが求められる前記病原体に対する有害作用を生じる、乾燥粉末化組成物。
【請求項38】
植物成長及び/又は作物生産の増大に使用するための請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が1つ以上の植物に施用される、及び/又は前記液体組成物が前記1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に前記液体組成物の有効量を施用し、前記液体組成物の施用が植物成長の増大及び/又は作物生産の増大を生じる、乾燥粉末化組成物。
【請求項39】
灌漑システムの効率の維持又は改善に使用するための請求項1~30のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに施用され、前記液体組成物の施用が前記灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプを閉塞するバイオフィルムを溶解、分散又はさもなければ除去する、乾燥粉末化組成物。
【請求項40】
前記乾燥粉末化組成物の前記溶媒に対する約1:1~約1:500の比を使用して、前記乾燥粉末化組成物を溶解して前記液体組成物を形成する、請求項31~33の方法又は請求項34~39の使用。
【請求項41】
前記液体組成物の有効量が約0.0001%~約10%の最終濃度を有する、請求項31~33若しくは40に記載の方法又は請求項34~40の使用。
【請求項42】
前記液体組成物の有効量が約0.05ppm~約1,500ppmの最終濃度を有する、請求項31~33若しくは40に記載の方法又は請求項34~40の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられている、米国特許法第119条(e)に従って、2020年4月26日に出願された米国仮特許出願第63/015,637号の優先権の利益を主張し、出願日の権利を有する。
【背景技術】
【0002】
農業は世界にとって最も重要である。農業は、世界中に食料を提供するために不可欠であるだけでなく、全ての国ではないにしても、大半の国の経済にとって極めて重要な経済的重要性を有する。農作物の収量に影響を及ぼし得る3つの因子は、植物病害、好ましくない成長条件及び非効率な栽培である。
【0003】
感染性植物病害による損失は、作物の損失が空腹、飢饉及び飢餓をもたらす壊滅的な人道的影響を及ぼす可能性がある。さらに、植物病害からの損失も著しい経済的影響を有し、作物生産者及び流通業者に収益低下を引き起こし、消費者にはより高価格をもたらす可能性がある。感染性植物病害防除方法が存在しない又は限定されている状況において、主要作物の年間損失は一般に30%~50%である。農薬に基づく従来の植物剤技術は、農業生産性の改善を有する。しかし、農薬の使用は、例えば消費者に対するコストの上昇並びに作物生産者及び流通業者に対する収入の減少などのマイナスの結果のために、不評となっている。さらに、環境に対する農薬のマイナスの影響に関して公衆の関心が高まっている。これにもかかわらず、農業上重要な作物を植物病害から防御することは、作物収量を改善する上で極めて重要である。
【0004】
世界中の様々な生態系における作物植物はまた、植物の健康及び活力にマイナスの影響を及ぼす好ましくない成長条件に曝されている。これらの理想的でない条件は、典型的には、土壌若しくは気象条件、又は両極端の温度、水分と酸素との間の不利な関係、土壌若しくは大気中の有毒物質、及び必須無機質の過不足を含む、様々なストレスに起因する。このような要因によって、良好な成長条件下でも、作物の生産性が多かれ少なかれ低下する可能性がある。したがって、農業上重要な作物の成長条件を改善することは、作物収量を改善する上で重要である。
【0005】
最後に、世界的な人口増加が、農業に使用される土地の付随する減少と共に、作物生産性の最適化だけでなく栽培効率の向上に対しても圧力を高めている。加えて、作物収量の向上に対する需要は、世界全体の人口増加と、使用される農地の減少の両方が継続するにつれて増大する一方である。したがって、農業上重要な作物の生産性の向上は、作物収量の改善に不可欠である。
【0006】
したがって、植物が植物病害によって、劣悪な成長条件によってストレスを受けているにかかわらず、又は植物が健康であり、及び/若しくは好ましい条件下で成長しているが、栽培効率及び生産性の向上が必要である場合であっても、植物の健康及び活力を高める、環境に優しい処置が大いに必要とされている。このような処置はまた、人間の福祉及び環境を防御するために、農薬を完全に排除しないにしてもその量を減少させるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書の態様は、乾燥粉末化組成物及び液体組成物を含む組成物、並びに乾燥粉末化及び液体組成物の方法及び使用を開示する。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み微生物上清及び1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤又は1つ以上のバイオサーファクタントを含む。乾燥処理済み発酵微生物上清は、生物栄養素、無機質及びアミノ酸を含むが、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている。本明細書に開示される乾燥処理済み発酵微生物上清は、酵母又は細菌などの生きた微生物をさらに欠いている可能性がある。開示される組成物は、1つ以上のアニオン性界面活性剤をさらに含み得る。開示される組成物は、生分解性であり、ヒト、哺乳動物、植物及び環境に対して非毒性である。液体組成物は、溶媒を使用して溶解されている、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物である。
【0008】
本明細書の態様は、キットを開示する。開示されるキットは、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物、及び乾燥粉末化組成物の使用方法に関する説明書、任意に溶媒を含む。例示的な説明書は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒に溶解して液体組成物を形成することを規定する。例示的な溶媒としては、水又は水系溶液が挙げられる。
【0009】
本明細書の態様は、植物病害を防除する方法を開示する。本明細書のさらなる態様は、植物病害を防除するための本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の使用を開示する。開示される方法及び使用は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解して液体組成物を形成するステップと、液体組成物の有効量を1つ以上の植物及び/又は植物病害の病原体が液体組成物に曝露される1つ以上の場所に施用するステップとを含む。そのような施用は、植物病害の防除をもたらす。そのような施用が行われ得る例示的な場所としては、家屋、芝地、庭園、圃場、農場、温室、苗床、サイロ、農業用貯蔵場所、水灌漑システム、又は苗箱が挙げられるが、これらに限定されない。
【0010】
本明細書の態様は、植物成長及び/又は果実生産を増大させる方法を開示する。本明細書のさらなる態様は、植物成長及び/又は果実生産を増大させるための本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の使用を開示する。開示される方法及び使用は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解して液体組成物を形成するステップと、液体組成物の有効量を1つ以上の植物並びに/又は植物成長及び/若しくは果実生産の増大が望まれる1つ以上の場所に施用するステップとを含む。そのような施用は、植物成長の増大及び/又は作物生産の増大をもたらす。そのような施用が行われ得る例示的な場所としては、家屋、芝地、庭園、圃場、農場、温室、苗床、サイロ、農業用貯蔵場所、水灌漑システム、又は苗箱が挙げられるが、これらに限定されない。
【0011】
本明細書の態様は、灌漑システムの効率を維持又は改善する方法を開示する。本明細書のさらなる態様は、灌漑システムの効率を維持又は改善するための本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の使用を開示する。開示される方法及び使用は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒で希釈して液体組成物を形成するステップと、本明細書に開示された液体組成物の有効量を灌漑システムであって、水の流れを遮断及び/又は妨害する1つ以上の成分の溶解、分配、又は除去が望ましい灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに施用するステップとを含む。そのような施用は、灌漑システムの1つ以上のパイプライン網を遮断する1つ以上の成分の適切な除去をもたらす。
【発明を実施するための形態】
【0012】
植物は、植物の正常な構造、成長、機能、又は他の活動を混乱させる異常な生理学的プロセスを生じる何らかの病原体によって継続的に妨害されると、病害を被る。植物の必須の生理学的又は生化学的システムの1つ以上に対するこのような干渉は、特徴的な病理学的状態又は症状を誘発する。植物病害は、真菌、細菌、マイコプラズマ、ウイルス、ウイロイド、線虫、寄生性顕花植物などの病原性生物によって引き起こされる。感染因子は伝染性であり、その宿主内又は宿主上で繁殖して、1つの感受性宿主から別の感受性宿主に拡散することができる。植物病害は、その一次病原体の性質に従って広く分類することができる。そのような一次病原体としては、ウイルス、真菌及び細菌のような微生物、並びに線虫のような動物が挙げられる。しかし、そのような一次病原体によって引き起こされる植物病害を処置する際の1つの課題は、それらが典型的には何らかの構造によって環境から防御されることである。これらの防御構造は、これらの病原体の健康の維持に不可欠であるだけでなく、これらの病原体を破壊するように設計された化合物からこれらの病原体を遮蔽するのにも役立つ。
【0013】
ビリオンとして既知の完全ウイルス粒子は、カプシドと呼ばれるタンパク質の防御膜によって包囲された核酸からなる。カプシドは、ウイルスの遺伝物質を取り囲み、プロトマーと呼ばれるタンパク質で作られた複数のオリゴマー構造サブユニットからなる。いくつかのウイルスは外被され、カプシドがウイルスエンベロープとして既知の脂質膜で被覆されていることを意味する。エンベロープは、ウイルスの宿主の細胞内膜からカプシドによって獲得される。例としては、内核膜、ゴルジ膜、及び細胞の外膜が挙げられる。
【0014】
微生物(例えば、細菌、マイコプラズマ(細胞壁のない細菌)及びある真菌は、細胞外ポリマー物質(EPS)のマトリックスを形成する、一般に細胞外核酸、タンパク質及び多糖類から構成されたバイオポリマーのポリマー集塊を分泌する。EPSマトリックスは、細胞を互いに、並びに任意の生体(生物的)又は非生体(非生物的)表面に接着させて、バイオフィルム又はスライム層と呼ばれる微生物の固着群集を形成する細胞を埋め込む。バイオフィルムコロニーはまた、水溶液に浸漬された若しくは曝露された固体基材上に生成する、又は液体表面上に浮遊マットとして生成することもできる。
【0015】
バイオフィルムの発達は、初期付着、不可逆的付着、成熟I、成熟II、及び分散の5つの段階がある。バイオフィルムの形成は、最初に表面への遊離浮遊プランクトン様微生物の付着から始まる。これら最初のコロニストは、ファンデルワールス力による弱い可逆的接着によって最初に表面に接着する。表面からすぐに分離されない場合、これらの最初のコロニストは、EPSマトリックスの分泌及び繊毛などの細胞接着構造の形成(不可逆的付着)によって永続的に固定されるようになる。コロニー形成が開始すると、バイオフィルムは、埋め込まれた微生物の細胞分裂と新たな動員(成熟I及びII)の組み合わせによって成長する。微生物によって分泌される細胞外バイオポリマーに加えて、バイオフィルムはまた、無機質、土壌粒子、及び生物学的成分を含むがこれらに限定されない、周囲環境からの物質も包含することができる。成熟I及びIIは、バイオフィルムが確立される場所であり、形状及びサイズが変化するのみであり得る。バイオフィルム形成の最終段階は分散として既知であり、微生物がバイオフィルムから放出されてプランクトン様増殖期に入り、新しい表面を広げてコロニー形成する。
【0016】
バイオフィルム中で生存している微生物は生理学的に識別され、同じ種の遊離浮遊プランクトン様微生物とは著しく異なる特性を有する。これらの相違の1つの理由は、バイオフィルムが微生物を環境から防御し、微生物が様々な方法で協働し、相互作用できるようにするためである。例えば、バイオフィルムは、洗剤及び抗生物質に対する微生物の抵抗性を向上させた。さらに、水平遺伝子伝播はバイオフィルムにおいて大幅に促進され、より安定したバイオフィルム構造につながる。バイオフィルム内の微生物は、N-アシルホモセリンラクトン(AHL)などの生成物を使用して、クオラムセンシング(QS)を介して互いにコミュニケーションすることもできる。このように、バイオフィルムは、環境との潜在的に有害な相互作用から微生物を遮断することによって微生物の防御において不可欠かつ極めて重要な役割を果たす。
【0017】
より大型の生物も、ある種の構造によって環境から防御される。線虫は、重合したタンパク質性細胞外マトリックスであるクチクラを有する。線虫のクチクラが形成されるのは、下皮と呼ばれる大半がシンシャル(syncial)の上皮細胞層がその頂端膜から様々なタンパク質を分泌し、次いで下皮の外面上のペルオキシダーゼによって広範に架橋されてクチクラを形成するときである。この柔軟なクチクラの主成分は、コラーゲンスーパーファミリのメンバー及びタンパク質の高度架橋不溶性クラスであるクチクリンである。クチクラの上には、脂質に富んだ3層構造のエピクチクラがあり、このエピクチクラ自体は、緩く会合した糖タンパク質に富み、負に帯電した外被(又はグリコカリックス)で覆われている。この多機能性細胞外構造は、高い不浸透性バリアを生成して線虫を乾燥及び病原性感染から防御すると共に、構造フレームワークを生成してその身体形態及び完全性を維持し、環境傷害による機械的損傷を防ぎ、体壁筋への付着を介した運動を可能にする。したがって、線虫のクチクラは、線虫の完全性及び環境との相互作用を維持する上で不可欠かつ極めて重要な役割を果たす。
【0018】
そのため、例えばウイルス、細菌、真菌、及び線虫などの植物病害の一次病原体に存在する防御構造は、これらの病原体の生存に不可欠であるだけでなく、環境からそれらを防御する。そのため、植物病害の一次病原体の防御構造を妨害又は破壊する処置は、大いに有益となり得る
【0019】
植物又は緑色植物は、クレードViridiplantae(緑色植物亜界)を形成する植物界の多細胞真核生物である。緑色植物には、顕花植物、針葉樹及び他の裸子植物、シダ、ヒカゲノカズラ類、ツノゴケ類、苔類、及び緑藻類が含まれるが、紅藻類及び褐藻類、真菌、古細菌、細菌並びに及び動物は除く。植物は、葉緑体を用いた光合成によって太陽光からエネルギーの大部分を得ることを特徴とする。葉緑体はクロロフィルa及びbを含有し、これにより葉緑体は緑色になる。植物はまた、セルロースの厚い細胞壁、貯蔵のための中心液胞、顔料の貯蔵のための色素体、有性生殖、モジュール性及び不定形成長、並びに世代交代を有することを特徴とするが、無性生殖もよくある。
【0020】
典型的な植物は、根系とシュート系の2つの主要な区分で構造的に分けられる。根系は通常地下にあり、主根及び側根並びに塊茎及び根茎などの変化した茎構造を含む。この系は、土壌に植物を固定し、土地から水及び栄養素を吸収し、植物全体に水及び栄養素を輸送し、栄養分を貯蔵し、あるホルモンを産生するように機能する。シュート系は通常、地上にあり、茎、葉及び生殖器官を含む。この系は、土壌より上に植物を持ち上げ、光合成を行い、繁殖を行い、植物全体に水及び栄養素を輸送し、栄養分を貯蔵し、ホルモンを産生するように機能する。
【0021】
植物体全体に資源を分配する維管束組織を持つ植物は、維管束植物と呼ばれる。管束植物としても知られる維管束植物は、植物全体に水及び無機質を導くためのリグニン化した維管束組織(木部)と、光合成産物を導くための特殊な非リグニン化維管束組織(師部)とを有する陸生植物として定義される。維管束植物としては、ヒカゲノカズラ類、トクサ類、シダ、裸子植物(針葉樹を含む)及び被子植物(顕花植物)が挙げられる。このグループの学名には、Tracheophyta(維管束植物)及びTracheobionta(維管束植物)がある。
【0022】
木部は、成熟時に死細胞からなる維管束組織である。木部は、根から植物体全体に木部液を一方向に輸送する。木部液は、水、可溶性無機栄養素及び無機イオンを含むが、多くの有機化学物質も含むことがある。木部を通じる木部液の移動は受動的であり、重力に対抗する平衡構成を確立する力を与える毛管作用に依存する。この毛管作用は、主に2つの機構、すなわち蒸散による吸引及び根圧によって達成される。蒸散による吸引は、葉の細胞の表面からの水の蒸発によって生じる表面張力によるものであり、この表面張力によって、木部液を根及び土壌から吸い上げるのに十分な力を発生させる木部の負圧が生じる。根圧は、根細胞は土壌と比べて溶質濃度が高いために、より大きい負の水ポテンシャルによって生成された浸透によるものであり、浸透によって、木部液を葉に向かって木部に押し上げる陽圧が生じる。
【0023】
師部は、1)管を形成する師要素と呼ばれる通導細胞2)特殊化した伴細胞又はタンパク細胞及び非特殊化細胞の両方を含む実質細胞、3)機械的支持を与える支持細胞からなる、生きた維管束組織を備える。師要素は、核がなく、ごく少数の細胞小器官を有するので、それらの代謝要求の大部分が伴細胞又はタンパク細胞に依存する。師部は、植物(主に葉)の光合成領域によって作られた光合成産物(又は樹液)の、必要とされる植物の他の全ての部分、特に植物の非光合成部、例えば根、又は貯蔵構造、例えば塊茎若しくは球根への多方向輸送を行う。光合成産物は、光合成中に作られる糖及び他の可溶性有機栄養素に富む水系溶液である。師部を通る光合成産物の移動は、正の静水圧によって駆動される。このプロセスは転流と呼ばれ、師部積み込み及び積み降ろしと呼ばれるプロセスによって行われる。糖源中の細胞は、溶質分子を能動的にその中に輸送することによって、師管要素に「積み込む」。これにより水が浸透作用によって師管要素内に移動し、管内の樹液を押し下げる圧力が生じる。糖シンクでは、細胞が能動的に溶質を師管要素から輸送し、逆の効果を生じさせる。
【0024】
根系は、典型的には土壌の表面の下にある植物の器官である。構造的には、根は、表皮、皮層、内皮、内鞘及び維管束系から構成される。表皮は、細胞外層である。皮層は、表皮によって外側に、内皮によって内側に結合された根の主要な構造組織である。内皮は、側根(又は分枝根)が生じる組織である内鞘、から皮層を隔てている。根の中心には、木部及び師部からなる維管束組織がある。根系は、主根、側根及び根毛を含み、3つの成長領域に分けることができる。成熟帯は、土壌から水及び栄養素を吸収して、木部を通してシュート系に輸送する主根、側根及び根毛の成熟部分を含む根系の部分である。伸長領域は、伸長帯は、新たに分裂した細胞が大きくなる場所である。分裂帯は、根端分裂組織及び根冠から構成され、細胞分裂及び新たな細胞増殖が起こる帯域である。
【0025】
根毛は、根の表皮細胞の吸収性単細胞伸長部である。これらの非常に小さい毛様構造は、水及び無機質取り込みの主要部位として機能する。根毛に結合されて、植物と有益な共生関係を生じる有益な微生物が存在する。菌根は、土壌断面との根の接触を拡張して、水及び栄養素の取り込みを向上させると思われる土壌真菌である。Rhizobium(根粒菌)は、典型的には植物の根に根粒を形成することによって、大気中の窒素を植物が利用できるようにする土壌細菌である。
【0026】
木部液及び光合成産物の両方を適正に輸送することは、植物の生存にとって不可欠である。したがって、この輸送プロセスの促進は、植物の健康に利益をもたらす。例えば、根毛において吸収が向上すると、植物が成長のために必要とする水、無機質、及び他の栄養素の量が増大する。同様に、木部液及び光合成産物が維管束組織をより良好に流れると、植物の成長を維持及び継続するために必要な化合物及びエネルギーが確実に効果的かつ効率的に合成される。
【0027】
他方、木部液及び光合成産物の移動を妨害又は停止するいずれの障害も、植物の健康に影響を及ぼす。例えば、高温、高湿度、暗さ、又は干ばつによって蒸散による吸引が妨害されると、木部の負の水圧が劇的に低下して、木部液の流れが悪化する。同様に、好ましくない環境条件によって根毛による水及び栄養素吸収の悪化により根圧が妨害されると、木部における正の水圧が著しく低下して、木部液の流れが悪化するおそれがある。別の例として、師部における光合成産物の流れが妨害されると、栄養素の分配が悪化する。これらの場合のいずれにおいても、そのような流れの妨害によって、萎れ、枯れ、発育不全、及び繁殖力低下、並びに植物病害及び好ましくない環境条件に対する感受性の上昇がもたらされるおそれがある。農業に関して、このような流れの妨害によって、最終的に作物の収量が減少する。したがって、木部及び師部それぞれにおける木部液及び光合成産物の流れを促進、維持、又は強化する処置は、大いに有益となる。
【0028】
灌漑は、土地又は土壌へ水を人為的に与えることである。灌漑は、乾燥地域及び不十分な降雨期間における農作物の栽培、景観の維持、並びに荒れた土壌の植生回復を補助するために使用される。灌漑には、霜からの植物を防御、雑草の成長の抑制、及び土壌固化の防止を含む、作物生産における他のいくつかの用途もある。これに対して、直接降雨のみに依存する農業は、天水又は乾燥地農業と呼ばれる。
【0029】
灌漑の目的は、各植物が、多すぎたり少なすぎたりせずに必要な水量を得られるように、圃場全体に均一に水を供給することである。オーバーヘッド又はスプリンクラー灌漑は、水が高圧下で配管網を介して圃場内の1つ以上の中央の場所まで分配され、オーバーヘッドスプリンクラー又はガンによって分配される方式である。スプリンクラーは、圃場の異なる領域まで手動又は自動で移動することができるプラットフォームに取り付けることもできる。オーバーヘッド灌漑法の種類には、センターピボット灌漑、移動式スプリンクラー灌漑、側方移動灌漑及びホイールライン灌漑がある。局所灌漑は、配管網を介して低圧下で水を所定のパターンで分配して、各植物又はそれに隣接する植物に少量放出して与える方式である。局所灌漑法の種類には、滴下灌漑、スプレー又はマイクロスプリンクラー灌漑及びバブラー灌漑がある。局所灌漑方法は、水を必要な量のみ供給し、蒸発及び流出を最小限に抑えるため、最も水効率の良い灌漑方法となり得る。
【0030】
大半の商用及び住宅用灌漑システムは「地中」方式であり、これは全てが地中に埋設されていることを意味する。パイプ、スプリンクラー、エミッタ(ドリッパ)、及び灌漑バルブが隠されているため、園芸ホース又は他の物品を手動で移動させる必要がなくなり、よりきれいで見栄えの良い景観がもたらされる。しかし、これにより、完全埋設システムの保守にいくつかの欠点が生じる。
【0031】
灌漑は、いくつかの問題につながるおそれがある。例えば、オーバーヘッド及び局所灌漑システムの配管網はバイオフィルムを形成する藻類及び他の微生物の増殖により詰まるおそれがあり、配水異常につながる。このような不良な配水により、植物の健康及び活力に悪影響を及ぼす好ましくない成長条件を生じるおそれがある。例えば、配水に一貫性がないと、不均衡な配水均一性のために、圃場の一部の灌漑不足又は灌漑過剰につながり、土壌の塩分を増加させ、その結果、灌漑不足による土壌表面上の有害な塩の蓄積、灌漑不足又は灌漑過剰による作物不作、及び植物病害の蔓延増大がもたらされる。したがって、局所及びオーバーヘッド灌漑システムにおける水流を促進、維持、又は強化する処置は、非常に有益となる。
【0032】
その理論によって制限されることを望むものではないが、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物並びに本明細書に開示されるそれらの関連する方法及び使用は、ウイルス、細菌、真菌及び線虫などの植物病害の病原体に存在する防御構造の1つ以上の成分を溶解、分散又はさもなければ破壊し、1つ以上の必須の生理学的プロセスの破壊を通じてそれらの死をもたらす。この作用機序は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物、並びに本明細書に開示されるそれらの関連する方法及び使用がウイルスのカプシド、微生物のバイオフィルム、及び線虫のクチクラの脂質系膜エピクチクラ層を破壊又はさもなければ破裂させる能力に関係がある。
【0033】
さらに、その理論によって制限されることを望むものではないが、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物並びに本明細書に開示されるそれらの関連する方法及び使用は、根毛による吸収を改善し、木部を通る木部液の流れを改善し、師部における光合成産物流を改善し、植物の健康及び活力を維持及び/又は強化する水及び栄養素の輸送を改善する。この作用機序は、土壌から水、無機質、及び他の栄養素を取り込む、木部における毛管作用及び/若しくは静水圧を上昇させる、並びに/又は化合物及びエネルギーの合成を増大させる、植物の能力を強化するための、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物、並びに本明細書に開示されるそれらの関連する方法及び使用の能力に関係し、持続的かつ継続的な植物の成長並びに/又は植物の健康及び活力の向上をもたらす。
【0034】
同様に、その理論によって制限されることを望むものではないが、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物並びに本明細書に開示されるそれらの関連する方法及び使用は、木部における木部液流及び/又は師部における光合成産物流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散又はさもなければ除去し、植物の健康及び活力を維持及び/又は強化する水及び栄養素の輸送を改善する。この作用機序は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物並びにそれらの関連する方法及び使用が、木部及び師部の流路を遮断する1つ以上の成分を溶解又は除去する能力に関係している。
【0035】
さらに、その理論によって限定されることを望むものではないが、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物並びに本明細書に開示されるそれらの関連する方法及び使用は、灌漑システムのパイプライン網内の水流を乱す1つ以上の成分を溶解、分散又はさもなければ除去し、植物の健康及び活力を維持及び/又は強化する配水の改善をもたらす。この作用機序は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物並びにそれらの関連する方法及び使用が、パイプライン網を遮断する1つ以上の成分を溶解又は除去する能力に関係している。
【0036】
動作理論にかかわらず、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び使用は、ヒト又は環境に有毒な化学物質に依存しない代替手段を提供する。むしろ、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び使用は、原料の吸収及び輸送を改善し、成長維持化合物及びエネルギーの合成を改善する固有のプロセスを利用することによって作用する。同様に、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び使用は、病原体のその環境に対する本来の脆弱性、植物における木部液及び/若しくは光合成産物の流れを遮断する1つ以上の成分、又は灌漑システムにおける水流を遮断する1つ以上の成分を利用することによって作用する。さらに、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び使用は、ヒト及び家畜に対して実質的に非毒性であり、野生生物及び環境に対する有害作用が最小限であることが証明されている。
【0037】
本明細書の態様は、一部は、組成物を開示する。本明細書に開示される組成物は、処理済み発酵微生物上清及び1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。処理済み発酵微生物上清は、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含むが、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている。本実施形態の態様では、本明細書に開示される処理済み発酵微生物上清は、酵母又は細菌などの生きた微生物を欠いている。さらに、組成物自体は、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている。本実施形態の態様では、本明細書に開示される組成物は、酵母又は細菌などの生きた微生物を欠いている。本明細書に開示されるように、本明細書に開示される組成物は、固体製剤、液体製剤、又はコロイド製剤であることができる。固体製剤は乾燥粉末化組成物を含み、液体製剤は液体組成物及びペースト組成物を含み、コロイド製剤はコロイド組成物、例えば発泡体、エアロゾル、エマルジョン、ゲル又はゾルを含む。本明細書に開示される組成物は、使用前に希釈が必要な濃縮形態又はただちに使用できる形態で製造することができる。
【0038】
本明細書の態様は、一部は、乾燥粉末化組成物を開示する。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み微生物上清及び1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を含む。乾燥処理済み発酵微生物上清は、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含むが、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている。本実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥処理済み発酵微生物上清は、酵母又は細菌などの生きた微生物を欠いている。
【0039】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、約5重量%~約15重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約75重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される組成物は、例えば約7重量%~約12重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約80重量%~約90重量%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約8重量%~約10重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約85重量%~約90重量%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約9重量%~約10重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約87重量%~約90重量%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約9重量%~約10重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約89%~約90%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約9重量%~約9.2重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約89重量%~約89.9重量%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み微生物上清及び1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。乾燥処理済み発酵微生物上清は、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含むが、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている。本実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥処理済み発酵微生物上清は、酵母又は細菌などの生きた微生物を欠いている。
【0041】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約5重量%~約15重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約75重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される組成物は、例えば約6重量%~約14重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約80重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約6重量%~約12重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約85重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む。本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約7重量%~約11重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約87重量%~約93重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約8重量%~約10重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約89%~約91%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約9重量%~約9.2重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清及び約89重量%~約89.9重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む。
【0042】
本明細書の態様は、一部は、発酵微生物上清を開示する。本明細書に開示される発酵微生物上清は、酵母株、細菌株、又は酵母株と細菌株の両方の組み合わせを糖源、麦芽、及びマグネシウム塩を含む発酵培地で培養することによって調製することができる。本実施形態の一態様では、単一の酵母株のみが発酵培地で使用される。本実施形態の別の態様では、2つ以上の異なる酵母株が発酵培地で使用される。本実施形態のさらに別の態様では、単一の細菌株のみが発酵培地で使用される。本実施形態のなお別の態様では、2つ以上の異なる細菌株が発酵培地で使用される。本実施形態の別の態様では、1つ以上の異なる酵母株が1つ以上の異なる細菌と併せて発酵培地で使用される。本実施形のさらに別の態様では、2、3、4、5又はそれ以上の異なる酵母株が、2、3、4、5又はそれ以上の異なる細菌と併せて発酵培地で使用される。
【0043】
糖源には、限定されないが、糖蜜、サトウキビ原料糖、大豆又はそれらの混合物からのスクロースが含まれる。糖蜜は一般に、グルコース及びマルターゼなどの還元糖に加えて、最大約50%のスクロース、並びに灰、有機非糖、及び多少の水を含有する。糖蜜中に見られる種類の糖が存在することは、酵素及びそれらが産生される酵母菌の活性の促進において重要である。未処理のサトウキビ廃糖蜜が好ましいが、ビート糖蜜、バレル糖蜜などの他の糖蜜も、酵素発酵に必要な物質の天然源として使用され得る。本明細書に開示される発酵培地の調製に有用な糖蜜の量は、40重量%~約80重量%、好ましくは約55重量%~約75重量%である。所望の最適な組成物を得るために、利用される糖蜜の具体的な量が変更され得ることが理解される。
【0044】
サトウキビ原料糖は、精製されておらず、残留糖蜜及び他の天然不純物を含有する糖製品である。明確には理解されていないが、発酵反応に原料糖が存在すると、脱色並びに最終精製及び純化に使用され、酵母及び麦芽酵素に何らかの悪影響を及ぼし得る残留化学物質を含有する精製糖を使用することと比較して、特性が著しく改善されることが判明している。混合物中に存在する発酵性材料の一部が原料糖を含む場合、開示された発酵培地の最適な生物学的及び酵素的特性が改善されることが判明している。本明細書に開示される発酵培地の調製に有用なサトウキビ原料糖の量は、約10重量%~約40重量%、好ましくは約10重量%~約30重量%であり得る。所望の最適な組成物を得るために、利用されるサトウキビ原料糖の具体的な量が変更され得ることが理解される。
【0045】
発酵反応に有利に寄与する必須の酵素は、麦芽並びに酵母及び/又は細菌によって与えられる。利用される具体的な麦芽は、好ましくは、ジアスターゼ、マルターゼ及びアミラーゼを含む酵素を含有する糖化性麦芽である。麦芽はまた、最終生成物混合物中の酵素組成物の全体的な効力及び活性に寄与することに加えて、酵母及び/又は細菌の活性を改善すると考えられる。本明細書に開示される発酵培地の調製に有用な麦芽の量は、約3重量%~約15重量%、好ましくは約7重量%~約12重量%であり得る。利用される麦芽の具体的な量は、所望の最適な組成物を得るために変更され得ることが理解される。
【0046】
発酵は、炭水化物及び他の複雑な有機物質を糖、酸、ガス又はアルコールなどのより単純な物質に分解する代謝プロセスである。発酵は、酵母、細菌及びカビで起こり得る。発酵には、エタノール発酵及び乳酸発酵がある。乳酸発酵には、ホモ乳酸発酵及びヘテロ乳酸発酵がある。
【0047】
酵母は、例えば炭水化物の二酸化炭素及びアルコールに変換する発酵反応に必要な酵素を産生できる任意の発酵真菌を指す。いくつかの酵素は、発酵反応中に活性酵母によって産生され、インベルターゼ、カタラーゼ、ラクターゼ、マルターゼ、カルボキシラーゼ及びその他などの加水分解酵素及び酸化酵素の両方が含まれる。酵母には、食品加工発酵、例えば豆系発酵、生地系発酵、穀物系発酵、植物系発酵、果実系発酵、蜂蜜系発酵、乳製品系発酵、魚系発酵、食肉系発酵及び茶系発酵に有用な酵母株がある。本明細書に開示される発酵反応に有用な特定の酵母属の非網羅的なリストには、Brettanomyces(ブレタノマイセス属)、Candida(カンジダ属)、Cyberlindnera(シバリンドネラ属)、Cystofilobasidium(シストフィロバシディウム属)、Debaryomyces(デバリオマイセス属)、Dekkera(デッケラ属)、Fusarium(フザリウム属)、Geotrichum(ゲオトリクム属)、Issatchenkia(イサチェンキア属)、Kazachstania(カザツタニア属)、Kloeckera(クロッケラ属)、Kluyveromyces(クルイウェロマイセス属)、Lecanicillium(レカニシリウム属)、Mucor(ムコール属)、Neurospora(ニューロスポラ属)、Pediococcus(ペディオコッカス属)、Penicillium(ペニシリウム属)、Pichia(ピキア属)、Rhizopus(リゾプス属)、Rhodosporidium(ロドスポリディウム属)、Rhodotorula(ロドトルラ属)、Saccharomyces(サッカロマイセス属)、Schizosaccharomyces(シゾサッカロマイセス属)、Thrichosporon(スリコスポロン属)、Torulaspora(トルラスポラ属)、Torulopsis(トルロプシス属)、Verticillium(バーティシリウム属)、Yarrowia(ヤロウイア属)、Zygosaccharomyces(ジゴサッカロマイセス属)及びZygotorulaspora(ジゴトルラスポラ属)があるが、これらに限定されない。本明細書に開示される発酵反応に有用な酵母種は、限定されないが、本明細書に開示される発酵反応に有用な特定の酵母種の非網羅的リストに属し、このリストには、B.anomalus(B.アノマルス)、B.bruxellensis(B.ブルクセレンシス)、B.claussenii(B.クラウッセニー)、B.custersianus(B.クステルシアヌス)、B.naardenensis(B.ナールデネンシス),B.nanus(B.ナヌス)、C.colliculosa(C.コリクローサ)、C.exiguous(C.エキシグアス)、C.humicola(C.フミコラ)、C.kefyr(C.ケフィール)、C.krusei(C.クルセイ)、C.milleri(C.ミレリ)、C.mycoderma(C.ミコデルマ)、C.pelliculosa(C.ペリクロサ)、C.rugose(C.ルゴセ)、C.stellate(C.ステラーテ)、C.tropicalis(C.トロピカリス)、C.utilis(C.ユチリス)、C.valida(C.バリダ)、C.vini(C.ビニ)、C.zeylanoides(C.ゼイラノイデス)、Cb.mrakii(Cb.ムラキィ)、Cs,infirmominiatum(Cs.インフィルモミニアタム)、D.hansenii(D.ハンセニイ)、D.kloeckeri(D.クロエケリ)、Dk.anomala(Dk.アノマラ)、Dk.bruxellensis(Dk.ブルクセレンシス)、F.domesticum(F.ドメスティカム)、G.candidum(G.カンジドゥム)、I.utilis(Corientalis(I.オリエンタリス)、K.exigua(K.エクシグア)、K.unispora(K.ユニスポラ)、Kl.africana(Kl.アフリカナ)、Kl.apis(Kl.アピス)、Kl.javanica(Kl.ジャバニカ)、Ku.lactis(Ku.ラクティス)、Ku.marxianus(Ku.マルキシアヌス)、Ku.marxianus(Ku.マルキシアヌス)、L.lecanii(L.レカニイ)、M.hiemalis(M.ヒエマリス)、M.plumbeus(M.プルムベウス)、M.racemosus(M.ラセモスス)、M.racemosus(M.ラセモスス)、N.intermedia(N.インテルメディア)、P.cerevisiae(P.セレビシエ)、Pn.album(Pn.アルブム)、Pn.camemberti(Pn.カメンベルティ)、Pn.caseifulvum(Pn.カゼイフルバム)、Pn.chrysogenum(Pn.クリソゲナム)、Pn.commune(Pn.コムーネ)、Pn.nalgiovense(Pn.ナルギオベンス)、Pn.roqueforti(Pn.ロッケフォルティ)、Pn.solitum(Pn.ソリタム)、Pi.fermentans(Pi.ファーメンタンス、R.microspores(R.ミクロスポレス)、Rs.infirmominiatum(Rs.インフィルモミニアタム)、Rt.glutinis(Rt.グルチニス)、Rt.minuta(Rt.ミヌータ)、Rt.rubra(Rt.ルブラ)、S.bayanus(S.バヤヌス)、S.boulardii(S.ブラウディ)、S.carlsbergensis(S.カールスベルゲンシス)、S.cerevisiae(S.セレビシエ)、S.eubayanus(S.ユーバヤヌス)、S.paradoxus(S.パラドクサス)、S.pastorianus(S.パストリアヌス)、S.rouzii(S.ロウジィ)、S.uvarum(S.ウバルム)、Sc.pombe(Sc.ポンベ)、Th.beigelii(Th.ベイゲリィ)、T.delbrueckii(T.デルブリュッキィ)、T.franciscae(T.フランシスカエ)、T.pretoriensis(T.プレトリエンシス)、T.microellipsoides(T.ミクロエリプソイデス)、T.globosa(T.グロボーサ)、T.indica(T.インディカ)、T.maleeae(T.マレエアエ)、T.quercuum(T.クエルクーム)、To.versatilis(To.ベルサチリス)、V.lecanii(V.レカニイ)、Y.lipolytica(Y.リポリティカ)、Z.bailii(Z.バイリィ)、Z.bisporus(Z.ビスポラス)、Z.cidri(Z.シドリ)、Z.fermentati(Z.フェルメンタチ)、Z.florentinus(Z.フロレンティヌス)、Z.kombuchaensis(Z.コンブチャエンシス)、Z.lentus(Z.レンツス)、Z.mellis(Z.メリス)、Z.microellipsoides(Z.ミクロエリプソイデス)、Z.mrakii(Z.ムラキィ)、Z.pseudorouxii(Z.シュードロウキシィ)及びZ.rouxii(Z.ロウキシィ)並びにZt.florentina(Zt.フロレンティナ)があるが、これらに限定されない。好ましい酵母は、パン酵母として一般に入手可能な Saccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セレビシエ)である。
【0048】
細菌は、例えば、エタノールなどのアルコール又は酢酸、乳酸及び/若しくはコハク酸などの酸の産生をもたらす発酵反応に必要な酵素を産生することができるいずれの発酵細菌も指す。本明細書に開示される発酵反応に有用な特定の細菌属の非網羅的なリストには、Acetobacter(アセトバクター属)、Arthrobacter(アルスロバクター属)、Aerococcus(アエロコッカス属)、Bacillus(バチルス属)、Bifidobacterium(ビフィドバクテリウム属)、Brachybacterium(ブラキバクテリウム属)、Brevibacterium(ブレビバクテリウム属)、Barnobacterium(バルノバクテリウム属)、Carnobacterium(カルノバクテリウム属)、Corynebacterium(コリネバクテリウム属)、Enterococcus(エンテロコッカス属)、Escherichia(エシェリキア属)、Gluconacetobacter(グルコンアセトバクター属)、Gluconobacter(グルコノバクター属)、Hafnia(ハフニア属)、Halomonas(ハロモナス属)、Kocuria(コクリア属)、Lactobacillus(ラクトバチルス属)、Lactococcus(ラクトコッカス属)、Leuconostoc(ロイコノストック属)、Macrococcus(マクロコッカス属)、Microbacterium(マイクロバクテリウム属)、Micrococcus(マイクロコッカス属)、Neisseria(ナイセリア属)、Oenococcus(オエノコッカス属)、Pediococcus(ペディオコッカス属)、Propionibacterium(プロピオニバクテリウム属)、Proteus(プロテウス属)、Pseudomonas(シュードモナス属)、Psychrobacter(サイクロバクター属)、Salmonella(サルモネラ属)、Sporolactobacillus(スポロラクトバチルス属)、Staphylococcus(スタフィロコッカス属)、Streptococcus(ストレプトコッカス属)、Streptomyces(ストレプトマイセス属)、Tetragenococcus(テトラゲノコッカス属)、Vagococcus(バゴコッカス属)、Weissells(ワイセルス属)及びZymomonas(ザイモナス属)が含まれるが、これらに限定されない。本明細書に開示される発酵反応に有用な特定の細菌種の非網羅的なリストには、A.aceti(A.アセチ)、A.fabarum(A.ファバルム)、A.lovaniensis(A.ロバニエンシス)、A.malorum(A.マロルム)、A.orientalis(A.オリエンタリス)、A.pasteurianus(A.パステウリアヌス)、A.pasteurianus(A.パステウリアヌス)、A.pomorum(A.ポモルム)、A.syzygii(A.シジギィ)、A.tropicalis(A.トロピカリス)、Ar.arilaitensis(Ar.アリライテンシス)、Ar.Bergerei(Ar.ベルゲレイ)、Ar.Globiformis(Ar.グロビフォルミス)、Ar.nicotianae(Ar.ニコチアナエ)、Ar.variabil(Ar.バリアビル)、B.cereus(B.セレウス)、B.coagulans(B.コアグランス)、B.licheniformis(B.リケニフォルミス)、B.pumilus(B.プミルス)、B.sphaericus(B.スファエリカス)、B.stearothermophilus(B.ステアロサーモフィラス)、B.subtilis(B.スブチリス)、B.adolescentis(B.アドレスセンティス)、B.animalis(B.アニマリス)、B.bifidum(B.ビフィダム)、B.breve(B.ブレーベ)、B.infantis(B.インファンティス)、B.lactis(B.ラクティス)、B.longum(B.ロングム)、B.pseudolongum(B.シュードロングム)、B.thermophilum(B.サーモフィラム)、Br.alimentarium(Br.アリメンタリウム)、Br.alimentarium(Br.アリメンタリウム)、Br.tyrofermentans(Br.チロフェルメンタンス)、Br.tyrofermentans(Br.チロフェルメンタンス)、Bv.aurantiacum(Bv.アウランティアカム)、Bv.casei(Bv.カゼイ)、Bv.linens(Bv.リネンス)、C.divergens(C.ディバーゲンス)、C.maltaromaticum(C.マルタロマチカム)、C.piscicola(C.ピスチコラ)、C.ammoniagenes(C.アンモニアゲネス)、Co.casei(Co.カゼイ)、Co.flavescens(Co.フラベセンス)、Co.mooreparkense(Co.ムーアパルケンス)、Co.variabile(Co.バリアビレ)、E.faecalis(E.フェカリス)、E.faecium(E.フェシウム)、G.azotocaptans(G.アゾトカプタンス)、G.diazotrophicus(G.ディアゾトロフィカス)、G.entanii(G.エンタニィ)、G.europaeus(G.エウロパエウス)、G.hansenii(G.ハンセニイ)、G.johannae(G.ジョハンナエ)、G.oboediens(G.オボエディエンス)、G.xylinus(G.キシリヌス)、Gl.oxydans(Gl.オキシダンス)、H.alvei(H.アルベイ)、Hl.elongate(Hl.エロンガテ)、K.rhizophila(K.リゾフィラ)、K.rhizophila(K.リゾフィラ)、K.varians(K.バリアンス)、K.varians(K.バリアンス)、L.acetotolerans(L.アセトトレランス)、L.acidifarinae(L.アシディファリナエ)、L.acidipiscis(L.アシディピスチス)、L.alimentarius(L.アリメンタリウス)、L.brevis(L.ブレビス)、L.bucheri(L.ブケリ)、L.cacaonum(L.カカオヌム)、L.casei(L.カゼイ)、L.cellobiosus(L.セロビオスス)、L.collinoides(L.コリノイデス)、L.composti(L.コンポスチ)、L.coryniformis(L.コリニフォルミス)、L.crispatus(L.クリスパツス)、L.curvatus(L.クルバツス)、L.delbrueckii(L.デルブレキィ)、L.dextrinicus(L.デキストリニクス)、L.diolivorans(L.ディオリボランス)、L.fabifermentans(L.ファビファーメンタンス)、L.farciminis(L.ファルシミニス)、L.fermentum(L.ファーメンタム)、L.gasseri(L.ガセリ)、L.ghanensis(L.ガーネンシス)、L.hammesii(L.ハメシィ)、L.harbinensis(L.ハービネンシス)、L.helveticus(L.ヘルベティカス)、L.hilgardii(L.ヒルガルディイ)、L.homohiochii(L.ホモヒオチイ)、L.jensenii(L.ジェンセニィ)、L.johnsonii(L.ジョンソニィ)、L.kefiranofaciens(L.ケフィラノファシエンス)、L.kefiri(L.ケフィリ)、L.kimchi(L.キムチ)、L.kisonensis(L.キソネンシス)、L.kunkeei(L.クンケエイ)、L.mali(L.マリ)、L.manihotivorans(L.マニホチボランス)、L.mindensis(L.ミンデンシス)、L.mucosae(L.ムコサエ)、L.nagelii(L.ナゲリィ)、L.namuresis(L.ナムレシス)、L.nantesis(L.ナンテシス)、L.nodensis(L.ノデンシス)、L.oeni(L.オエニ)、L.otakiensis(L.オタキエンシス)、L.panis(L.パニス)、L.parabrevis(L.パラブレビス)、L.parabuchneri(L.パラブキネリ)、L.paracasei(L.パラカゼイ)、L.parakefiri(L.パラケフィリ)、L.paralimentarius(L.パラリメンタリウス)、L.paraplantarum(L.パラプランタラム)、L.pentosus(L.ペントスス)、L.perolens(L.ペロレンス)、L.plantarum(L.プランタルム)、L.pobuzihii(L.ポブジヒィ)、L.pontis(L.ポンティス)、L.rapi(L.ラピ)、L.reuteri(L.ロイテリ)、L.rhamnosus(L.ラムノスス)、L.rossiae(L.ロシアエ)、L.sakei(L.サケイ)、L.salivarius(L.サリバリウス)、L.sanfranciscensis(L.サンフランシセンシス)、L.satsumensis(L.サツメンシス)、L.secaliphilus(L.セカリフィラス)、L.senmaizukei(L.センマイズケイ)、L.siliginis(L.シリギニス)、L.similis(L.シミリス)、L.spicheri(L.スピチェリ)、L.suebicus(L.スエビカス)、L.sunkii(L.スンキィ)、L.tucceti(L.ツケチ)、L.vaccinostercus(L.ワクチノステルカス)、L.versmoldesis(L.ベルスモルデシス)、L.yamanashiensis(L.ヤマナシエンシス)、Lc.lactis(Lc.ラクティス)、Lc.raffinolactis(Lc.ラフィノラクティス)、Le.carnosum(Le.カルノスム)、Le.citreum(Le.シトレウム)、Le.fallax(Le.ファラクス)、Le.holzapfelii(Le.ホルザプフェリィ)、Le.inhae(Le.インハエ)、Le.kimchi(Le.キムチ)、Le.lactis(Le.ラクティス)、Le.mesenteroides(Le.メセンテロイデス)、Le.palmae(Le.パルマエ)、Le.Pseudomesenteroides(Le.シュードメセンテロイデス)、M.caseolyticus(M.カセオリティカス)、Mb.foliorum(Mb.フォリオルム)、Mb gubbeenense(Mb.グベエネンス)、Mc.luteus(Mc.ルテウス)、Mc.lylae(Mc.ライラエ)、P.acidilactici(P.アシディラクティシ)、P.pentosaceus(P.ペントサセウス)、P.acidipropionici(P.アシディプロピオニッチ)、P.freudenreichii(P.フロイデンライシィ)、P.jensenii(P.ジェンセニィ)、P.thoenii(P.トエニィ)、Pr.vulgaris(P.ブルガリス)、Ps.fluorescens(P.フルオレセンス)、Py.celer(P.ケレル)、S.carnosus(S.カルノスス)、S.condiment(S.コンディメント)、S.equorum(S.エクオルム)、S.fleurettii(S.フレウレッティ)、S.piscifermentans(S.ピスシフェルメンタンス)、S.saphrophyticus(S.サフロフィティカス)、S.sciuri(S.シウリ)、S.simulans(S.シムランス)、S.succinus(S.サッシヌス)、S.vitulinus(S.ビツリヌス)、S.warneri(S.ワルネリ)、S.xylosus(S.キシロスス)、St.cremoris(St.クレモリス)、St.gallolyticus(St.ガロリティカス)、S
t.salivarius(St.サリバリウス)、St.thermophiles(St.サーモフィルス)、St.griseus(St.グリセウス)、T.halophilus(T.ハロフィルス)、T.koreensis(T.コレエンシス)、W.beninensis(W.ベニネンシス)、W.cibaria(W.シバリア)、W.fabaria(W.ファバリア)、W.ghanesis(W.ガーネシス)、W.koreensis(W.コレエンシス)、W.paramesenteroides(W.パラメセンテロイデス)、W.thailandensis(W.タイランデンシス)、及びZ.mobilis(Z.モビリス)が含まれるが、これらに限定されない。
【0049】
カビは、例えば、エタノールなどのアルコール又は酢酸、乳酸及び/若しくはコハク酸などの酸の産生をもたらす発酵反応に必要な酵素を産生することができるいずれの発酵カビも指す。本明細書に開示される発酵反応に有用な特定のカビ属の非網羅的なリストには、Aspergillus(アスペルギルス)が含まれるが、これに限定されない。本明細書に開示される発酵反応に有用な特定のカビ種の非網羅的なリストには、A.acidus(A.アシダス)、A.fumigatus(A.フミガーツス)、A.niger(A.ニガー)、A.oryzae(A.オリザエ)、及びA.sojae(A.ソーヤ)が含まれるが、これらに限定されない。
【0050】
産生される様々な種類の酵素の実際の量は、発酵混合物を調製する際に使用される糖蜜及び糖の種類を含むいくつかの因子に依存することが理解される。しかし、ここでも同じく、糖蜜及び原料糖を利用することで、最適な酵素の収量及び活性が得られると考えられる。一実施形態では、本明細書に開示される発酵培地の調製に有用な酵母の量は、約0.2重量%~約5重量%、好ましくは約1重量%~約3重量%であり得る。利用される酵母の具体的な量は、所望の最適な組成物を得るために変更され得ることが理解される。
【0051】
マグネシウム塩などの少量の無機触媒の存在は、発酵反応中だけでなく、その後、有機廃棄物を攻撃して分解する際の生成物組成物中の酵素の活性を高める。好ましいマグネシウム塩は、硫酸マグネシウムである。本明細書に開示される発酵培地の調製に有用なマグネシウム塩の量は、約0.1重量%~約5重量%、好ましくは重量で約1重量%~約3重量%であり得る。利用されるマグネシウム塩の具体的な量は、所望の最適な組成物を得るために変更され得ることが理解される。
【0052】
発酵微生物上清を調製するために、糖蜜、スクロース及びマグネシウム塩を好適な量の温水に添加する。使用される水の具体的な量は特に重要ではないが、典型的には、好適な量の水は、発酵反応に使用される発酵培地の他の成分の総重量の約2~約20倍である。この水量は、容易な混和を促進するだけでなく、酵母、細菌及び/又はカビを活性化し、他の材料を溶解するのに十分である。さらに水の温度は、熱によって発酵に必要な麦芽及び酵母酵素が不活性化されるほど高温ではならない。したがって、例えば、約65℃を超える水温は避ける必要があり、好ましい温度は約25℃~約45℃である。冷水の使用により発酵反応速度が過度に低下するおそれがあるため、反応速度の上昇が望ましい場合にも避けるべきである。糖蜜、砂糖及びマグネシウム塩を効果的に混合し溶解した後、麦芽及び酵母を添加して、発酵が本質的に完了するまで混合物を撹拌し、置いておく。反応時間は、約20℃~約45℃の温度で約2~約5日間であり得る。反応混合物の発泡が実質的に収まったことに注意することにより、完了は容易に確認され得る。発酵反応の終了時に、発酵微生物培養物を遠心分離して、発酵中に形成された「スラッジ」を除去する。得られた発酵上清(典型的には約90重量%~約98重量%)を後続の処理のために収集する。
【0053】
発酵微生物上清は、生物栄養素、無機質及びアミノ酸を含有する。生物栄養素は、典型的には、発酵微生物上清の総重量の約0.01%~約1%の量で存在する。個々の生物栄養素は、典型的には、発酵微生物上清の総重量の約0.00001%~約0.01%の量で存在する。生物栄養素の例としては、ビオチン、葉酸、α-グルカン及びβ-グルカンなどのグルカン、ナイアシン、インソチル(insotil)、パントテン酸、ピリドキシン、リボフラビン並びにチアミンが挙げられるが、これらに限定されない。本実施形態の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清は、例えば約0.00001%~約0.0011%のビオチン、約0.0006%~約0.016%の葉酸、約0.005%~約15%のナイアシン、約0.01%~約1%のインソチル(insotil)、約0.00017%~約0.017%のパントテン酸、約0.0006%~約0.016%のピロドキシン、約0.002%~約0.023%のリボフラビン、及び約0.001%~約0.02%のチアミンを含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清は、例えば約0.00006%~約0.0006%のビオチン、約0.001%~約0.011%の葉酸、約0.01%~約0.1%のナイアシン、約0.08%~約0.18%のインソチル(insotil)、約0.002%~約0.012%のパントテン酸、約0.001%~約0.011%のピロドキシン、約0.007%~約0.017%のリボフラビン、約0.003%~約0.013%のチアミンを含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清は、例えば約0.00012%~約0.0006%のビオチン、約0.001%~約0.011%の葉酸、約0.01%~約0.1%のナイアシン、約0.08%~約0.18%のインソチル(insotil)、約0.003%~約0.013%のパントテン酸、約0.001%~約0.011%のピロドキシン、約0.008%~約0.017%のリボフラビン、約0.003%~約0.013%のチアミンを含む。本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清が、例えば約0.00009%~約0.0003%のビオチン、約0.004%~約0.008%の葉酸、約0.03%~約0.07%のナイアシン、約0.11%~約0.15%のインソチル(insotil)、約0.006%~約0.01%のパントテン酸、約0.004%~約0.008%のピロドキシン、約0.01%~約0.014%のリボフラビン、約0.006%~約0.010%のチアミンを含む。
【0054】
無機質は、典型的には、発酵微生物上清の総重量の約0.1%~約20%の量で存在する。個々の無機質は、典型的には、発酵微生物上清の総重量の約0.0001%~約5%の量で存在する。無機質の例として、カルシウム、クロム、銅、鉄、マグネシウム、リン酸塩、カリウム、ナトリウム及び亜鉛が挙げられるが、これらに限定されない。本実施形態の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清は、例えば、約0.02%~約0.3%のカルシウム、約0.000002%~約0.0016%のクロム、約0.000009%~約0.0014%の銅、約0.00005%~約0.02%の鉄、約0.001%~約1.3%のマグネシウム、約0.2%~約14%のリン酸塩、約0.4%~約16%のカリウム、約0.2%~約15%のナトリウム及び約0.08%~約13%の亜鉛を含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清が、例えば、約0.07%~約0.21%のカルシウム、約0.000007%~約0.0011%のクロム、約0.00004%~約0.0009%の銅、約0.0001%~約0.015%の鉄、約0.005%~約0.9%のマグネシウム、約0.7%~約9%のリン酸塩、約0.9%~約11%のカリウム、約0.7%~約10%のナトリウム及び約0.3%~約8%の亜鉛を含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清が、例えば、約0.05%~約1%のカルシウム、約0.0001%~約0.0009%のクロム、約0.00006%~約0.0007%の銅、約0.0001%~約0.013%の鉄、約0.005%~約1%のマグネシウム、約0.1%~約7%のリン酸塩、約0.5%~約9%のカリウム、約0.5%~約8%のナトリウム及び約0.5%~約6%の亜鉛を含む。本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清が、例えば、約0.12%~約0.16%のカルシウム、約0.0002%~約0.0006%のクロム、約0.00009%~約0.0004%の銅、約0.0006%~約0.01%の鉄、約0.01%~約0.4%のマグネシウム、約1%~約4%のリン酸塩、約2%~約6%のカリウム、約1%~約5%のナトリウム及び約0.8%~約3%の亜鉛を含む。
【0055】
アミノ酸は、典型的には、発酵微生物上清の総重量の約20%~約60%の量で存在する。個々のアミノ酸は、典型的には、発酵微生物上清の総重量の約0.1%~約15%の量で存在する。無機質の例としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グリシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、及びトレオニンが挙げられるが、これらに限定されない。本実施形態の様々な態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清は、例えば、約0.2%~約16%のアラニン、約0.09%~約15%のアルギニン、約0.4%~約18%のアスパラギン酸、約0.003%~約5%のシステイン、約0.5%~約20%のグルタミン酸、約0.09%~約15%のグリシン、約0.09%~約15%のリジン、約0.002%~約5%のメチオニン、約0.09%~約15%のフェニルアラニン、約0.09%~約15%のプロリン、約0.09%~約15%のセリン及び約0.09%~約15%のトレオニンを含む。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清が、例えば、約0.7%~約11%のアラニン、約0.5%~約10%のアルギニン、約0.9%~約13%のアスパラギン酸、約0.008%~約1.2%のシステイン、約1%~約15%のグルタミン酸、約0.5%~約10%のグリシン、約0.8%~約12%のリジン、約0.2%~約1.6%のメチオニン、約0.5%~約10%のフェニルアラニン、約0.5%~約10%のプロリン、約0.5%~約10%のセリン及び約0.5%~約10%のトレオニンを含む。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清が、例えば、約0.5%~約9%のアラニン、約0.5%~約8%のアルギニン、約1%~約11%のアスパラギン酸、約0.01%~約2%のシステイン、約3%~約13%のグルタミン酸、約0.5%~約8%のグリシン、約1%~約10%のリジン、約0.3%~約3%のメチオニン、約0.5%~約7%のフェニルアラニン、約0.5%~約7%のプロリン、約0.5%~約7%のセリン及び約0.5%~約7%のトレオニンを含む。本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される発酵微生物上清は、例えば、約2%~約6%のアラニン、約1%~約5%のアルギニン、約4%~約8%のアスパラギン酸、約0.03%~約0.7%のシステイン、約6%~約10%のグルタミン酸、約1%~約5%のグリシン、約3%~約7%のリジン、約0.7%~約1.1%のメチオニン、約1%~約5%のフェニルアラニン、約1%~約5%のプロリン、約1%~約5%のセリン及び約1%~約5%のトレオニンを含む。
【0056】
本明細書の態様は、一部は、処理されている発酵微生物上清を開示する。処理済み発酵微生物上清は、任意の残存する生存微生物、微生物及び麦芽がもたらした活性酵素、並びに本明細書に開示される発酵微生物上清中に存在する別の供給源がもたらした任意の他の微生物又は酵素を変性、死滅又はさもなければ破壊するように加工した発酵微生物上清である。有用な処理手順の非限定的な例としては、高温を使用する沸騰プロセス、高温及び高圧を使用するオートクレーブプロセス、若しくは上清を電離放射線に曝露することによる照射プロセス、又は任意の残存する生存酵母、酵母及び麦芽によってもたらされた活性酵素、並びに本明細書に開示される発酵微生物上清中に存在する別の供給源によってもたらされた任意の他の微生物又は酵素を変性、死滅又は破壊する任意の他の滅菌プロセスが挙げられる。さらに、上記の処理プロセスは、単独で、互いに組み合わせて、又は低温殺菌プロセス、化学滅菌プロセス及び滅菌濾過プロセスと組み合わせて使用して、本明細書に開示される発酵上清中に存在する酵素などのタンパク質並びに酵母、細菌及び/又はカビなどの微生物を変性、死滅又は破壊することができる。上述の方法は全て、これらが食品調製及び/又は滅菌技術において日常的に使用されるため、当業者に既知のプロセスである。
【0057】
次いで、処理済み発酵微生物上清を、後続の使用のために液体形態で貯蔵することができる。あるいは、処理済み発酵微生物上清を加工して、乾燥処理済み発酵微生物上清を例えば当分野で既知の方法によって、生成して乾燥粉末を製造することができる。乾燥粉末形態は、後続の使用のために貯蔵することもできる。限定されないが、TASTONE(登録商標)154、TASTONE(登録商標)210又はTASTONE(登録商標)900を含む、市販の乾燥処理済み発酵微生物上清が製造される。
【0058】
本明細書に開示される任意の量の処理済み発酵微生物上清を開示された組成物で使用することができるが、ただし、その量は本明細書に開示される方法及び使用を実施するのに有用であることを条件とする。適量の決定に使用される因子としては、例えば、処理済み発酵微生物上清が液体又は粉末形態であるかどうか、処理済み発酵微生物上清の特定の商業的供給源、処理済み発酵微生物上清の製造に使用される特定の方法、組成物が濃縮物として製造されるか、又はそのまま使用できる製品として製造されるか、及び濃縮物から組成物を調製する際に所望される希釈倍率が挙げられる。典型的には、処理済み発酵微生物上清の液体形態は、乾燥粉末形態と比較して、より大量に必要とされる。
【0059】
本明細書に開示される任意の量乾燥処理済み発酵微生物上清は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物で使用してもよいが、ただし、その量は本明細書に開示される方法及び使用の実施に有用であることを条件とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約5重量%~約15重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清を含む。これらの実施形態の態様では、乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み発酵酵母上清を、例えば約5.0重量%、約6.0重量%、約7.0重量%、約7.5重量%、約8.0重量%、約9.0重量%、約10.0重量%、約11.0重量%、約12.0重量%、約13.0重量%、約14.0重量%又は約15.0重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み発酵酵母上清を、例えば少なくとも5.0重量%、少なくとも6.0重量%、少なくとも7.0重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも8.0重量%、少なくとも9.0重量%、少なくとも10.0重量%、少なくとも11.0重量%、少なくとも12.0重量%、少なくとも13.0重量%、少なくとも14重量%又は少なくとも15.0重量%の量で含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み発酵酵母上清を、例えば最大5.0重量%、最大6.0重量%、最大7.0重量%、最大8重量%、最大9.0重量%、最大10.0重量%又は最大11.0重量%、最大12.0重量%、最大13.0重量%、最大14重量%又は最大15重量%の量で含む。これらの実施形態のなお他の態様では、乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み発酵酵母上清を、例えば約5.0重量%~約15.0重量%、約6.0重量%~約14.0重量%、約7.0重量%~約13.0重量%、約8.0重量%~約12.0重量%、約8.5重量%~約11.0重量%、約9.0重量%~約10.0重量%、約9.1重量%~約9.7重量%又は約9.2重量%~約9.5重量%又は約9.2重量%の量で含む。
【0060】
これらの実施形態のなお他の態様では、乾燥粉末化組成物は、乾燥処理済み発酵酵母上清を、例えば約5.0重量%~約6.0重量%、約5.0重量%~約7.0重量%、約5.0重量%~約8.0重量%、約5.0重量%~約9.0重量%、約5.0重量%~約10.0重量%、約5.0重量%~約11.0重量%、約5.0重量%~約12.0重量%、約5.0重量%~約13.0重量%、約5.0重量%~約14.0重量%、約5.0重量%~約15.0重量%、約6.0重量%~約7.0重量%、約6.0重量%~約8.0重量%、約6.0重量%~約9.0重量%、約6.0重量%~約10.0重量%、約6.0重量%~約11.0重量%、約6.0重量%~約12.0重量%、約6.0重量%~約13.0重量%、約6.0重量%~約14.0重量%、約6.0重量%~約15.0重量%、約7.0重量%~約8.0重量%、約7.0重量%~約9.0重量%、約7.0重量%~約10.0重量%、約7.0重量%~約11.0重量%、約7.0重量%~約12.0重量%、約7.0重量%~約13.0重量%、約7.0重量%~約14.0重量%、約7.0重量%~約15.0重量%、約8.0重量%~約9.0重量%、約8.0重量%~約10.0重量%、約8.0重量%~約11.0重量%、8.0重量%~約12.0重量%、約8.0重量%~約13.0重量%、約8.0重量%~約14.0重量%、約8.0重量%~約15.0重量%、約9.0重量%~約10.0重量%、約9.0重量%~約11.0重量%、9.0重量%~約12.0重量%、約9.0重量%~約13.0重量%、約9.0重量%~約14.0重量%、約9.0重量%~約15.0重量%、約10.0重量%~約11.0重量%、約11.0重量%~約12.0重量%、約11.0重量%~約13.0重量%、約11.0重量%~約14.0重量%、約11.0重量%~約15.0重量%、約12.0重量%~約13.0重量%、約12.0重量%~約14.0重量%、約12.0重量%~約15.0重量%、約13.0重量%~約14.0重量%、約13.0重量%~約15.0重量%、又は約14.0重量%~約15.0重量%の量で含む。
【0061】
本明細書の態様は、一部は、界面活性剤を開示する。界面活性剤は、液体の表面張力を低下させて広がりやすくし、2つの液体間、又は液体と固体との間の界面張力を低下させる化合物である。単一の界面活性剤を本明細書に開示される組成物と混合してもよく、又は複数の界面活性剤を本明細書に開示される組成物と混合してもよい。有用な界面活性剤としては、限定されないが、イオン性界面活性剤、双性イオン性(両性)界面活性剤、非イオン性界面活性剤、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0062】
イオン性界面活性剤には、アニオン性界面活性剤が含まれる。アニオン性界面活性剤には、頭部に結合した恒久的官能基に基づくもの、例えば硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、カルボン酸塩、又はpH依存性アニオン性界面活性剤がある。アニオン性界面活性剤としては、限定されないが、カプリリルスルホン酸ナトリウム(BIO-TERGE(登録商標)PAS-85)などのスルホン酸アルカン、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリル硫酸ナトリウム(SDS)などの硫酸アルキル;ラウレス硫酸ナトリウム及びミレス硫酸ナトリウムなどの硫酸アルキルエーテル;スルホコハク酸ジオクチルナトリウムなどのドクサート;ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロブタンスルホン酸などのスルホンフルオロ界面活性剤;DOWFAX(商標)2A1(ラウリルフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム)、DOWFAX(商標)3 B 2(デシルフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム)、DOWFAX(商標)C 10 L(デシルフェニルエーテル二スルホン酸二ナトリウム)、DOWFAX(商標)2EP及びDOWFAX(商標)8390(セチルフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム)などのアルキルジフェニルオキシドジスルホン酸;TRITON(商標)H-55及びTRITON(商標)H-66などのリン酸カリウムポリエーテルエステル;アルキルベンゼンスルホン酸;アルキルアリールエーテルリン酸;アルキルエーテルリン酸;脂肪酸塩及びステアリン酸ナトリウムなどのアルキルカルボン酸;ラウロイルサルコシン酸ナトリウム;ペルフルオロノナノ酸及びペルフルオロオクタン酸などのカルボン酸フルオロ界面活性剤;並びにナトリウムヘキシルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム(DOWFAX(商標)C6L)が挙げられる。
【0063】
イオン性界面活性剤には、カチオン性界面活性剤も含まれる。カチオン性界面活性剤には、例えば第一級、第二級、又は第三級アミンなどの恒久的カチオン性界面活性剤又はpH依存性カチオン性界面活性剤に基づくものが含まれる。カチオン性界面活性剤としては、限定されないが、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)及び塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)などのアルキルトリメチルアンモニウム塩;塩化セチルピリジニウム(CPC);ポリエトキシ化獣脂アミン(POEA);塩化ベンザルコニウム(BAC);塩化ベンゼトニウム(BZT);5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム;臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム(DODAB)、並びにpH依存性第一級、第二級又は第三級アミン、例えば二塩酸オクテニジンなどの、第一級アミンが10を超えるpHで正に帯電する、又は第二級アミンが4未満のpHで帯電する界面活性剤が挙げられる。他の有用なアニオン性界面活性剤としては、限定されないが、ラウリル硫酸アンモニウムであるSTEPONOL(登録商標)AM 30-KE、及び2-エチルヘキシル硫酸ナトリウムであるSTEPONOL(登録商標)EHSを含む、バイオ系アニオン性界面活性剤が挙げられる。このようなバイオ系界面活性剤は合成分子ではなく、代わりに植物などの有機物に由来するアニオン性バイオサーファクタントである。
【0064】
双性イオン性界面活性剤は、スルホン酸塩、カルボン酸塩又はリン酸塩を有する第一級、第二級若しくは第三級アミン又は第四級アンモニウムカチオンに基づく。双性イオン性界面活性剤としては、限定されないが、3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート(CHAPS);コカミドプロピルヒドロキシスルタインなどのスルタイン;コカミドプロピルベタインなどのベタイン;又はレシチンが挙げられる。
【0065】
非イオン性界面活性剤は、変性がより少ないため、タンパク質間相互作用を保持しながら膜タンパク質及び脂質を可溶化するのに有用である。非イオン性界面活性剤としては、ポリエーテル非イオン性界面活性剤、ポリヒドロキシル非イオン性界面活性剤及びバイオサーファクタントが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、フェノールエトキシレート、アミドエトキシレート、グリセリドエトキシレート、脂肪酸エトキシレート、脂肪アミンエトキシレート、及びアルケンアミドが挙げられる。本明細書に開示される非イオン性界面活性剤は、H(OCH2CH2)xOC6H4R1、H(OCH2CH2)xOR2、又はH(OCH2CH2)xOC(O)R2の一般式を有し得て、式中、xは、アルキルフェノール及び/若しくは脂肪アルコール又は脂肪酸に付加したエチレンオキシドのモル数を表し、R1は長鎖アルキル基を表し、R2は長鎖脂肪族基を表す。本実施形態の態様では、R1はC7-C10アルキル基であり、及び/又はR2はC12-C20脂肪族基である。
【0066】
非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、例えば、ポリソルベート20ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)20)、ポリソルベート40ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)40)、ポリソルベート60ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)60)、ポリソルベート61ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)61)、ポリソルベート65ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)65)、ポリソルベート80ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)80)、ポリソルベート81ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)81)及びポリソルベート85ソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)85)などのポリオキシエチレングリコールソルビタンアルキルエステル(又はエトキシ化ソルビタンエステル);ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート及びソルビタントリステアレートのなどのソルビタールエステル;グリセロールモノオレエート、グリセロールモノラウレート、グリセロールモノパルミテート、グリセロールモノステアレート、グリセロールトリオレエート、グリセロールリシノレエート、グリセロールトリステアレート、モノジグリセリド、及びグリセロールトリアセテートなどのポリグリセロールエステル;アラキジルグルコシド、C12-20アルキルグルコシド、カプリリル/カプリルグルコシド、セテアリルグルコシド、ココグルコシド、エチルグルコシド及びラウリルグルコシド、デシルグリコシドなどのアルキルグルコシド;エトキシ化アルキルグルコシド;スクロースモノオレエート、スクロースモノラウレート、スクロースモノパルミテート、スクロースモノステアレート、スクローストリオレエート、スクロースリシノレエート、スクローストリステアレート、スクロースジグリセリド及びスクローストリアセテートなどのスクロースエステル;エトキシ化スクロースエステル;アミンオキシド;エトキシ化アルコール;エトキシ化脂肪族アルコール;アルキルアミン;エトキシ化アルキルアミン;エトキシ化ノニルフェノール及びエトキシ化オクチルフェノールなどのエトキシ化アルキルフェノール;アルキル多糖類;エトキシ化アルキル多糖類;エトキシ化ヒマシ油などのエトキシ化脂肪酸;エトキシ化セト-オレイルアルコール、エトキシ化セト-ステアリルアルコール、エトキシ化デシルアルコール、エトキシ化ドデシルアルコール及びエトキシ化トリデシルアルコールなどのエトキシ化脂肪アルコール;エトキシ化脂肪アミン;ポロキサマー124(PLURONIC(登録商標)L44)、ポロキサマー181(PLURONIC(登録商標)L61)、ポロキサマー182(PLURONIC(登録商標)L62)、ポロキサマー184(PLURONIC(登録商標)L64)、ポロキサマー188(PLURONIC(登録商標)F68)、ポロキサマー237(PLURONIC(登録商標)F87)、ポロキサマー338(PLURONIC(登録商標)L108)、及びポロキサマー407(PLURONIC(登録商標)F127)などのポロキサマー(ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー);TERGITOL(商標)15-S-5、TERGITOL(商標)15-S-7、TERGITOL(商標)15-S-9、TERGITOL(商標)15-S-12、TERGITOL(商標)15-S-15,TERGITOL(商標)15-S-20、TERGITOL(商標)15-S-30及びTERGITOL(商標)15-S-40などの直鎖第二級アルコールエトキシレート;STEPOSOL(登録商標)MET-10UなどのC2-20アルケン二置換アミド;アルキルフェノールポリグリコールエーテル;ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル;オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、BRIJ(登録商標)30、及びBRIJ(登録商標)35などのポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル;2-ドデコキシエタノール(LUBROL(登録商標)-PX);ポリオキシエチレン(4-5)p-t-オクチルフェノール(TRITON(登録商標)X-45)及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(TRITON(登録商標)X-100)などのポリオキシエチレングリコールオクチルフェノールエーテル;ノノキシノール-9などのポリオキシエチレングリコールアルキルフェノールエーテル;ノニルフェノキシポリエトキシエタノール及びオクチルフェノキシポリエトキシエタノール(IGEPAL(登録商標)CA-630又はNONIDET(商標)P-40)などのフェノキシポリエトキシエタノール;オクチルグルコピラノシドなどのグルコシドアルキルエーテル;ドデシルマルトピラノシドなどのマルトシドアルキルエーテル;ヘプチルチオグルコピラノシドなどのチオグルコシドアルキルエーテル;ジギトニン;グリセリルラウレートなどのグリセロールアルキルエステル;アルキルアリールポリエーテルサルフェート;アルコールスルホネート;ソルビタンアルキルエステル;コカミドモノエタノールアミン及びコカミドジエタノールアミンなどのコカミドエタノールアミン;スクロースモノラウレート;ドデシルジメチルアミンオキシド、及びナトリウムコレートが挙げられる。本明細書に開示される組成物、方法及び使用において有用な界面活性剤の他の非限定的な例は、例えばWinslowら、Methods and Compositions for Simultaneously Isolating Hemoglobin from Red Blood Cells and Inactivating Viruses,U.S.2008/0138790;Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems(Howard C.Anselら、eds.,Lippincott Williams&Wilkins Publishers,7th ed.1999);Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Alfonso R.Gennaro ed.,Lippincott,Williams&Wilkins,20th ed.2000);Goodman&Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics(Joel G.Hardmanら、eds.,McGraw-Hill Professional,10th ed.2001);及びHandbook of Pharmaceutical Excipients(Raymond C.Roweら、APhA Publications,4th edition 2003)に見出すことができ、そのそれぞれはその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0067】
他の有用な非イオン性界面活性剤としては、非イオン性バイオサーファクタントが挙げられる。このようなバイオ系界面活性剤は合成分子ではなく、代わりに植物などの有機物に由来する非イオン性バイオサーファクタントである。例示的な非イオン性バイオサーファクタントとしては、サポニンが挙げられる。サポニンは、植物界全体に見られ、サポゲニンと呼ばれる親油性トリテルペン(トリテルペノイドサポニン)又はステロイドアグリコン(ステロイドサポニン又はステロイドグリコシド)骨格と組み合わされた、1つ以上の親水性グリコシド部分を有する両親媒性グリコシドの多様な群である。トリテルペノイドサポニンとしては、限定されないが、四環式トリテルペノイドサポニン及び五環式トリテルペノイドサポニンが挙げられる。四環式トリテルペノイドサポニンの非限定的な例としては、ククルビタン、シクロアルタン、シクロアルテノール、ダンマラン、ユーファン、ラノスタン及びチルカランが挙げられる。五環式トリテルペノイドサポニンの非限定的な例としては、エノキソロン、ヘデラゲニン、ホパン、ルパン、マスリン酸、オレアナン、ウルサン、及びタラキサステランが挙げられる。ステロイドサポニンの非限定的な例としては、ジオスゲニン、エレウテロシド、ジンセノシド、サルササポゲニン、及びヤモゲニンが挙げられる。ソープバークツリー(Quillaja saponaria(キラヤ・サポナリア))、フェヌグリーク(Trigonella foenum-graceum(トリゴネラ・フォエヌム-グラエクム))、アルファルファ(Medicago sativa(メディカゴ・サティバ))、セイヨウトチノキ(Aesculus hippocastanum(アエスクルス・ヒッポカスタヌム))、カンゾウ(Glycyrrhiza種、例えばGlycyrrhiza glabra(グリチルリッツァ・グラブラ)などのGlycyrrhiza(グリチルリッツァ)種)、シャボンソウ(Saponaria officinaux(サポナリア・オフィシノ))、モハベユッカ(Yucca schidigera(ユッカ・シジゲラ))、gypsophila(キプソフィラ)属(Gypsophila paniculata(ギプソフィラ・パニキュラタ))、サルサパリラ属(Smilax regelii(スミラックス・レゲリィ)及びSmilax(スミラックス)属の他の近縁種)及びオタネニンジン(Panax(パナックス)属)は、健康及び産業用途で使用されるサポニンの主要な植物源である。サポニンのさらなる例は、Guclu-Ustundag and Mazza,Saponins:Properties,Applications and Processing.2007 Crit.Rev.Food Sci.Nutr.47(3):231-58(2007);Kregielら、Saponin-Based,Biological-Active Surfactants from Plants,In Application and characterization of surfactants,pp.183-205(InTech,2017)に記載され、そのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み入れられている。
【0068】
開示される乾燥粉末化組成物に有用なサポニンは、限定されないが、Yucca schidigera(ユッカ・シジゲラ)サポニン抽出物であるYucca SD Powder(Desert King International、サンディエゴ、カリフォルニア州、米国)、Yucca schidigera(ユッカ・シジゲラ)サポニン抽出物であるYucca Ag-Aide Powder(Desert King International、サンディエゴ、カリフォルニア州、米国)、Quillaja saponaria(キラヤ・サポナリア)サポニン抽出物であるQuillaja Extract Powder(Garuda International Inc、エクセターカリフォルニア州、米国)、Quillaja saponaria(キラヤ・サポナリア)サポニン抽出物であるQuillaja Powder QP 100%(Desert King International、サンディエゴ、カリフォルニア州、米国)、Quillaja saponaria(キラヤ・サポナリア)サポニン抽出物であるQuillaja Dry 100 NP、(Desert King Internationalサンディエゴ、カリフォルニア州、米国)及び、Quillaja saponaria(キラヤ・サポナリア)サポニン抽出物であるQL Agri 100%(Desert King Internationalサンディエゴ、カリフォルニア州、米国)を含めて、商業的に製造され入手可能である。
【0069】
非イオン性界面活性剤は相乗的に作用して、処理済み発酵微生物上清の作用を強化する。さらに、本明細書に開示される組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、化学反応の強化に適合することが確認されている。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を含む。これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、2つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤、3つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤、4つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤、又は5つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、2つの乾燥非イオン性界面活性剤、3つの乾燥非イオン性界面活性剤、4つの乾燥非イオン性界面活性剤、又は5つの乾燥非イオン性界面活性剤を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、2つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタント、3つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタント、4つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタント、又は5つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、2つの乾燥非イオン性バイオサーファクタント、3つの乾燥非イオン性バイオサーファクタント、4つの乾燥非イオン性バイオサーファクタント、又は5つの乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、2つ以上の乾燥非イオン性サポニン、3つ以上の乾燥非イオン性サポニン、4つ以上の乾燥非イオン性サポニン、又は5つ以上の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、2つの乾燥非イオン性サポニン、3つの乾燥非イオン性サポニン、4つの乾燥非イオン性サポニン、又は5つの乾燥非イオン性サポニンを含む。
【0072】
実施形態では、本明細書に開示される組成物は、1つ以上の非イオン性界面活性剤を含有するが、イオン性界面活性剤又は双性イオン性(両性)界面活性剤を含有しない。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、1つ以上の非イオン性界面活性剤及び1つ以上のアニオン性界面活性剤を含有する。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、いずれのカチオン性界面活性剤も含有しない。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、いずれのカチオン性界面活性剤又は双性イオン性界面活性剤も含有しない。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、いずれのイオン性界面活性剤も含有しない。別の実施形態では、本明細書に開示される組成物は、いずれのイオン性界面活性剤又は双性イオン性界面活性剤も含有しない。
【0073】
本明細書に開示の乾燥非イオン性界面活性剤の任意の量を、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物に使用してもよいが、ただし、その量が本明細書に開示の方法及び使用を実施するのに有用であるという条件である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば、約75重量%~約95重量%の1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を含む。これらの実施形態の態様において、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を、例えば約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を、例えば最大75重量%、最大80重量%、最大85重量%、最大90重量%、最大95重量%の量で含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を、例えば少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%の量で含む。これらの実施形態のなお他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を、例えば約80重量%~約90重量%、約85重量%~約90重量%、約87重量%~約90重量%、約89重量%~約90重量%、又は約89重量%~約89.9重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性界面活性剤を例えば約75重量%~約80重量%、約75重量%~約85重量%、約75重量%~約90重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約85重量%、約80重量%~約90重量%、約80重量%~約95重量%、約85重量%~約90重量%、約85重量%~約95重量%、又は約90重量%~約95重量%の量で含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約75重量%~約95重量%の1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば最大75重量%、最大80重量%、最大85重量%、最大90重量%、最大95重量%の量で含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%の量で含む。これらの実施形態のなお他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば約80重量%~約90重量%、約85重量%~約90重量%、約87重量%~約90重量%、約89重量%~約90重量%、又は約89重量%~約89.9重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば約75重量%~約80重量%、約75重量%~約85重量%、約75重量%~約90重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約85重量%、約80重量%~約90重量%、約80重量%~約95重量%、約85重量%~約90重量%、約85重量%~約95重量%、又は約90重量%~約95重量%の量で含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、例えば約75重量%~約95重量%の1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の様々な態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを、例えば約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを、例えば最大75重量%、最大80重量%、最大85重量%、最大90重量%、最大95重量%の量で含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを、例えば少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%の量で含む。これらの実施形態のなお他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを、例えば約80重量%~約90重量%、約85重量%~約90重量%、約87重量%~約90重量%、約89重量%~約90重量%又は約89重量%~約89.9重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、乾燥粉末化組成物は、1つ以上の乾燥非イオン性サポニンを、例えば約75重量%~約80重量%、約75重量%~約85重量%、約75重量%~約90重量%、約75重量%~約95重量%、約80重量%~約85重量%、約80重量%~約90重量%、約80重量%~約95重量%、約85重量%~約90重量%、約85重量%~約95重量%又は約90重量%~約95重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、1つ以上のサポニンは、1つ以上のトリテルペノイドサポニン、1つ以上のステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば約5.0重量%~約6.0重量%、約5.0重量%~約7.0重量%、約5.0重量%~約8.0重量%、約5.0重量%~約9.0重量%、約5.0重量%~約10.0重量%、約5.0重量%~約11.0重量%、約5.0重量%~約12.0重量%、約5.0重量%~約13.0重量%、約5.0重量%~約14.0重量%又は約5.0重量%~約15.0重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを、例えば約70重量%~約75重量%、約70重量%~約80重量%、約70重量%~約85重量%、約70重量%~約90重量%、約75重量%~約80重量%、約75重量%~約85重量%、約75重量%~約90重量%、約80重量%~約85重量%、又は約80重量%~約90重量%の量で含む。
【0077】
これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約5%~約15%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約70%~約90%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約5%~約15%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約75%~約85%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約73%~約89%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約78%~約84%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。
【0078】
これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74%~約88%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約79%~約83%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約75%~約87%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約80%~約82%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約9%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約81%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む。
【0079】
これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを互いに対して約1:3~約1:20の比で含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約18部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約17部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約16部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約15部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約14部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約13部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約12部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約11部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約10部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約9部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約8部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約7部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約6部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、約5部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの、又は約4部の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントに対して約1部の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントの比を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第1の乾燥非イオン性サポニン及び第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第1の乾燥非イオン性サポニンを、例えば約5.0重量%~約6.0重量%、約5.0重量%~約7.0重量%、約5.0重量%~約8.0重量%、約5.0重量%~約9.0重量%、約5.0重量%~約10.0重量%、約5.0重量%~約11.0重量%、約5.0重量%~約12.0重量%、約5.0重量%~約13.0重量%、約5.0重量%~約14.0重量%又は約5.0重量%~約15.0重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第2の乾燥非イオン性サポニンを、例えば約70重量%~約75重量%、約70重量%~約80重量%、約70重量%~約85重量%、約70重量%~約90重量%、約75重量%~約80重量%、約75重量%~約85重量%、約75重量%~約90重量%、約80重量%~約85重量%、又は約80重量%~約90重量%の量で含む。これらの実施形態の他の態様では、第1及び第2の乾燥サポニンは、1つ以上のトリテルペノイドサポニン、1つ以上のステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む。
【0081】
これらの実施形態の態様において、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約5%~約15%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約70%~約90%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約5%~約15%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約75%~約85%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約73%~約89%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約78%~約84%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。
【0082】
これらの実施形態の態様において、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約74%~約88%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約79%~約83%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約75%~約87%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約80%~約82%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約9%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約81%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む。これらの実施形態の他の態様では、第1の乾燥及び第2の乾燥サポニンは、1つ以上のトリテルペノイドサポニン、1つ以上のステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む。
【0083】
これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、第1の乾燥非イオン性サポニン及び第2の乾燥非イオン性サポニンを互いに対して約1:1~約1:20の比で含む。これらの実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物は、約18部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約17部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約16部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約15部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約14部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約13部の第2の乾燥非イオン性サポニンの比に対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約12部の第2の乾燥非イオン性サポニンの比に対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約11部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約10部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約9部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約8部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約7部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、約6部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、又は約5部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの、又は約4部の第2の乾燥非イオン性サポニンに対して約1部の第1の乾燥非イオン性サポニンの比を含む。これらの実施形態の他の態様では、第1の乾燥及び第2の乾燥サポニンは、1つ以上のトリテルペノイドサポニン、1つ以上のステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む。
【0084】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される方法又は使用を実施するのに有用な1つ以上の成分を含むキットを開示する。キットは、商業販売を促進又は強化するために、本明細書に開示される方法又は使用を実施するのに有用な成分の便利な封入物を提供する。例えば、キットは、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物、及び本明細書に開示される方法又は使用を実施するのに有用な1つ以上の他の試薬、例えば1つ以上の希釈剤、1つ以上の増粘剤、1つ以上の分散剤、1つ以上の結合剤、1つ以上の起泡剤、1つ以上の安定化剤、1つ以上の膜形成剤、及び/又は1つ以上の保存剤を含み得る。
【0085】
キットは、典型的には、本明細書に開示される方法又は使用を実施するのに有用な1つ以上の成分を含む好適な容器、例えば箱又は他の封入キャリアを提供する。さらに、本明細書に開示されるキットは、典型的には、1つ以上の成分を含有する個別容器、例えばボトル、バイアル、フラスコ又は封入キャリアを含む。例えば、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物用の容器、並びに本明細書に開示される1つ以上の溶媒及び/又は1つ以上の希釈剤、1つ以上の増粘剤、1つ以上の分散剤、1つ以上の結合剤、1つ以上の起泡剤、1つ以上の安定化剤、1つ以上の膜形成剤、及び/又は1つ以上の保存剤のための別個の容器。キットは、携帯することができ、例えば居住用、商業用若しくは工業用建物、圃場若しくは農場、又は遠隔地で輸送及び使用することができる。
【0086】
本明細書に開示されるキットは、送達又は施用システムを含むことができる。キットの送達又は施用システムは、本明細書に開示される乾燥粉末化又は液体組成物を目的の部位に施用するのに有用である。本明細書に開示される送達又は施用システムとしては、限定されないが、混合容器、粒状ディスペンサ、液体ディスペンサ、若しくはペレットディスペンサ、保存容器、又はそれらの組み合わせが挙げられる。キットは、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の送達若しくは施用システムなどの1つ以上の送達又は施用システムを含む。キット内で、送達又は施用システムは、個別に、又は2つ以上のセットで包装されてもよい。送達又は施用システムは、使用するまで無菌が維持されるように包装することができる。ある実施形態では、本明細書に開示される送達又は施用システムは、プラスチックシースに包装することができる。さらに、汚染を防止するために、本明細書に開示される送達又は施用システムは、好ましくは単回使用使い捨て送達又は施用システムである。
【0087】
キットは、説明書のセットも含むことができる。説明書は、エンドユーザが開示される乾燥粉末化又は液体組成物のいずれかを使用して、開示される方法又は使用のいずれかを実施するために有用な情報を含む。例えば、説明書は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を本明細書に開示される溶媒と混合して本明細書に開示される液体組成物を形成する方法に関する情報、並びに任意の希釈説明書を含むことができる。さらに、説明書は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物を施用するための送達又は施用システムの使用方法に関する情報を提供することができる。そのような説明書は、投与量、投与頻度、施用期間、及びタイミング基準、例えば混合が施用前のある時間に、例えば使用直前に行われるべきであることを示す情報も含むことができる。説明書は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物を関心部位へ直接施用する方法、及び個々の成分をそのような関心部位に施用すべき順序に関する情報を含むことができる。説明書は、本明細書に開示される乾燥粉末、化組成物、液体組成物、及び/又はキットの保管方法に関する情報を含むことができる。説明書は、潜在的な危険又はキットの成分の使用が適切でない状況に関する警告を含有し得る。説明書は、個々の成分に関する情報、及び製造業者情報、ロット番号、製造業者の所在地及び日付を識別する情報を含むことができる。説明書は、本明細書に開示されるキットの保管条件に関する情報を含むことができる。説明書としては、「印刷物」又はコンピュータ可読媒体、例えばディスク(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ)、CD若しくはDVD-ROM/RAM、DVDなどの光ディスク、MP3、磁気テープ、RAM及びROMなどの電気的記憶媒体、又は磁気/光記憶媒体、フラッシュメディア若しくはメモリ型カードなどのこれらのハイブリッドが挙げられる。
【0088】
本明細書の態様は、一部は、植物病害の病原体を防除する方法を開示する。開示される植物病害の病原体を防除する方法は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解して液体組成物を形成すること、及び本明細書に開示される液体組成物の有効量を、病原体が寄生する1つ以上の植物に施用すること、及び/又は本明細書に開示される液体組成物の有効量を、病原体が液体組成物に曝露される1つ以上の場所に施用することを含む。植物病害の病原体を防除する別の方法は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を、乾燥粉末化組成物が1つ以上の植物又は1つ以上の場所の表面又は中に存在する液体に続いて溶解して本明細書に開示の液体組成物を形成し、そこで病原体が液体組成物に曝露されるように、1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所に直接添加するステップを含む。そのような施用は、例えば防除が求められている植物病害の病原体に対する有害作用を生じる。
【0089】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の使用を開示する。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の開示される使用は、乾燥粉末化組成物を溶媒に溶解して液体組成物を形成し、次いで本明細書に開示される液体組成物の有効量を1つ以上の植物に施用すること、及び/又は本明細書に開示される液体組成物の有効量を、病原体が液体組成物に曝露される1つ以上の場所に施用することであり得る。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の別の開示される使用は、乾燥粉末化組成物を1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所に直接添加し、続いて乾燥粉末化組成物を1つ以上の植物又は1つ以上の場所に存在する液体に溶解して本明細書に開示される液体組成物を形成し、そこで病原体が液体組成物に曝露されることであり得る。そのような施用は、例えば防除が求められている植物病害の病原体に対する有害作用を生じる。
【0090】
本明細書の態様は、一部は、植物成長及び/又は作物生産を増大させる方法を開示する。開示される植物成長及び/又は作物生産を増大させる方法は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶解して液体組成物を形成すること、1つ以上の植物が液体組成物に曝露されるように、本明細書に開示される液体組成物の有効量を1つ以上の植物に施用して、及び/又は本明細書に開示される液体組成物の有効量を1つ以上の場所に施用して、1つ以上の植物が液体組成物に曝露されることを含む。植物成長及び/又は作物生産を増大させる別の方法は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所に直接添加し、続いて乾燥粉末化組成物を1つ以上の植物又は1つ以上の場所に存在する液体に溶解して、1つ以上の植物が液体組成物に曝露される本明細書に開示される液体組成物を形成するステップを含む。そのような施用は、例えば、根毛による吸収の改善、木部を通る木部液流の改善、及び師部における光合成産物流の改善、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みの増大、木部における毛管作用及び/若しくは静水圧の増大、並びに/又は化合物及びエネルギーの合成の増大、並びに/又は木部液流及び/若しくは光合成産物流を遮断する1つ以上の成分の破壊を生じる。
【0091】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の使用を開示する。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の開示される使用は、乾燥粉末化組成物を溶媒に溶解して液体組成物を形成し、次いで、本明細書に開示される液体組成物の有効量を1つ以上の植物に施用すること、及び/又は本明細書に開示される液体組成物の有効量を、液体組成物が1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に施用することであり得る。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の別の開示される使用は、乾燥粉末化組成物を、乾燥粉末化組成物が続いて1つ以上の植物又は1つ以上の場所の表面又は中に存在する液体に溶解して、本明細書に開示される液体組成物を形成するように、1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所に直接添加し、1つ以上の植物が液体組成物に曝露されることであり得る。そのような施用は、例えば、根毛による吸収の改善、木部を通る木部液流の改善、及び師部における光合成産物流の改善、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みの増大、木部における毛管作用及び/若しくは静水圧の増大、並びに/又は化合物及びエネルギーの合成の増大、並びに/又は木部液流及び/若しくは光合成産物流を遮断する1つ以上の成分の破壊を生じる。一実施形態では、木部液流及び/又は光合成産物流を遮断する1つ以上の成分としては、バイオフィルムが挙げられる。
【0092】
本明細書の態様は、一部は、灌漑システムの効率を維持又は改善する方法を開示する。開示される灌漑システムの効率を維持又は改善する方法は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解して液体組成物を形成すること、本明細書に開示された液体組成物の有効量を灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに施用することを含む。別の開示される灌漑システムの効率を維持又は改善する方法は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに直接施用するステップを含み、乾燥粉末化組成物はそこで1つ以上のパイプ内を流れる液体に溶解されて、本明細書に開示される液体組成物を形成する。そのような施用は、灌漑システムの1つ以上のパイプライン網を遮断する1つ以上の成分の適切な除去をもたらす。一実施形態では、1つ以上のパイプライン網を遮断する1つ以上の成分としては、バイオフィルムが挙げられる。
【0093】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の使用を開示する。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の開示される使用は、乾燥粉末化組成物を溶媒に溶解して液体組成物を形成し、次いで、灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに有効量の液体組成物を施用することであり得る。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の別の開示される使用は、乾燥粉末化組成物が1つ以上のパイプを流れる液体に溶解されて本明細書に開示される液体組成物を形成する灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに、乾燥粉末化組成物を直接添加することであり得る。そのような施用は、灌漑システムの1つ以上のパイプライン網を遮断する1つ以上の成分の適切な除去をもたらす。一実施形態では、1つ以上のパイプライン網を遮断する1つ以上の成分としては、バイオフィルムが挙げられる。
【0094】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解して液体組成物を提供することを開示する。溶媒は、別の物質を溶解することができる液体物質であり、例えば、溶媒を使用して本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶解して、本明細書に開示される液体組成物を形成する。本明細書に開示される溶媒は、水若しくは単相水性溶液、又はエアロゾル、エマルジョン、ゲル、泡若しくはゾルを含む二相若しくは多相水性コロイド混合物であることができる。いくつかの実施形態では、溶媒は、希釈、分散、及び/又は膜形成特性などの他の特性を含むことができる。いくつかの実施形態では、溶媒は、他の成分、例えば別の溶媒、希釈剤、増粘剤、分散剤、結合剤、起泡剤、安定化剤、膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。
【0095】
本明細書に開示される乾燥粉末化組成物に添加される溶媒の量は、本明細書に開示される液体組成物を製造するのに十分な量である。一実施形態では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために添加される乾燥粉末化組成物の溶媒に対する比は、1:1~1:500である。本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために添加される乾燥粉末化組成物の溶媒に対する比は、例えば、約1:10、約1:20、約1:25、約1:30、約1:40、約1:50、約1:60、約1:70、約1:75、約1:80、約1:190、又は約1:100である。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために添加される乾燥粉末化組成物の溶媒に対する比は、例えば、少なくとも1:10、少なくとも1:20、少なくとも1:25、少なくとも1:30、少なくとも1:40、少なくとも1:50、少なくとも1:60、少なくとも1:70、少なくとも1:75、少なくとも1:80、少なくとも1:190、又は少なくとも1:100である。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために添加される乾燥粉末化組成物の溶媒に対する比は、例えば最大1:10、最大1:20、最大1:25、最大1:30、最大1:40、最大1:50、最大1:60、最大1:70、最大1:75、最大1:80、最大1:190、又は最大1:100である。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために添加される乾燥粉末化組成物対溶媒の比は、例えば約1:10~約1:20、約1:10~約1:30、約1:10~約1:40、約1:10~約1:50、約1:10~約1:60、約1:10~約1:70、約1:10~約1:80、約1:10~約1:90、約1:10~約1:100、約1:20~約1:30、約1:20~約1:40、約1:20~約1:50、約1:20~約1:60、約1:20~約1:70、約1:20~約1:80、約1:20~約1:90、約1:20~約1:100、約1:25~約1:35、約1:25~約1:40、約1:25~約1:50、約1:30~約1:40、約1:30~約1:50、約1:30~約1:60、約1:30~約1:70、約1:30~約1:80、約1:30~約1:90、約1:30~約1:100、約1:40~約1:50、約1:40~約1:60、約1:40~約1:70、約1:40~約1:80、約1:40~約1:90、約1:40~約1:100、約1:50~約1:60、約1:50~約1:70、約1:50~約1:80、約1:50~約1:90、約1:50~約1:100、約1:60~約1:70、約1:60~約1:80、約1:60~約1:90、約1:60~約1:100、約1:70~約1:80、約1:70~約1:90、約1:70~約1:100、約1:80~約1:90、約1:80~約1:100、又は約1:90~約1:100である。
【0096】
一実施形態では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために溶媒に添加される乾燥粉末化組成物の重量パーセンテージは、0.1%~50%である。本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために溶媒に添加される乾燥粉末化組成物の重量パーセンテージは、例えば約0.1%、約0.25%、約0.5%、約0.75%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%~約10%である。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために溶媒に添加される乾燥粉末化組成物の重量パーセンテージは、例えば少なくとも0.1%、少なくとも0.25%、少なくとも0.5%、少なくとも0.75%、少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも8%、少なくとも9%~少なくとも10%である。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために溶媒に添加される乾燥粉末化組成物の重量パーセンテージは、例えば最大0.1%、最大0.25%、最大0.5%、最大0.75%、最大1%、最大2%、最大3%、最大4%、最大5%、最大6%、最大7%、最大8%、最大9%~最大10%である。本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される液体組成物を形成するために溶媒に添加される乾燥粉末化組成物の重量パーセンテージは、例えば約0.1%~約0.5%、約0.1%~約1%、約0.1%~約2%、約0.1%~約3%、約0.1%~約4%、約0.1%~約5%、約0.1%~約6%、約0.1%~約7%、約0.1%~約8%、約0.1%~約9%、約0.1%~約10%、約0.5%~約1%、約0.5%~約2%、約0.5%~約3%、約0.5%~約4%、約0.5%~約5%、約0.5%~約6%、約0.5%~約7%、約0.5%~約8%、約0.5%~約9%、約0.5%~約10%、約1%~約2%、約1%~約3%、約1%~約4%、約1%~約5%、約1%~約6%、約1%~約7%、約1%~約8%、約1%~約9%、約1%~約10%、約2%~約3%、約2%~約4%、約2%~約5%、約2%~約6%、約2%~約7%、約2%~約8%、約2%~約9%、約2%~約10%、約3%~約4%、約3%~約5%、約3%~約6%、約3%~約7%、約3%~約8%、約3%~約9%、約3%~約10%、約4%~約5%、約4%~約6%、約4%~約7%、約4%~約8%、約4%~約9%、約4%~約10%、約5%~約6%、約5%~約7%、約5%~約8%、約5%~約9%、約5%~約10%、約6%~約7%、約6%~約8%、約6%~約9%、約6%~約10%、約7%~約8%、約7%~約9%、約7%~約10%、約8%~約9%、約8%~約10%、又は約8%~約10%である。
【0097】
本明細書に開示される液体組成物が形成されると、液体組成物は1つ以上の希釈剤、1つ以上の増粘剤、1つ以上の分散剤、1つ以上の結合剤、1つ以上の起泡剤、1つ以上の安定化剤、1つ以上の膜形成剤、及び/又は1つ以上の保存剤を添加することによってさらに配合することができる。
【0098】
希釈剤(diluent)(希釈剤(diluting agent)、希釈剤(dilutant)、シンナー又はフィラーとも呼ばれる。)は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の粘度又は密度を低下させる物質である。本明細書に開示される液体組成物は、粘度又は密度が高すぎて、本明細書に開示される方法又は使用に従って、構造又は領域に効果的に圧送、噴霧、若しくはさもなければ施用され得ず、又は特定の箇所から別の箇所に流れ得ない。希釈剤は、その粘度又は密度を低下させるために、本明細書に開示される液体組成物に添加される。いくつかの実施形態では、希釈剤は、使用前に希釈を必要とする濃縮物として配合された本明細書に開示される液体組成物に添加される。いくつかの実施形態では、希釈剤は溶媒の特徴を含むことができる。いくつかの実施形態では、希釈剤は、他の成分、例えば溶媒、別の希釈剤、増粘剤、分散剤、結合剤、起泡剤、安定化剤、膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。希釈剤の非限定的な例としては、水、単相水性溶液、又は二相若しくは多相水性コロイド混合物など、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、又は5つ以上の希釈剤を含む1つ以上の希釈剤は、1つ以上の希釈剤それぞれの1重量%~約75重量%、約5重量%~約60重量%、約10重量%~約50重量%、又は約15重量%~約40重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0099】
増粘剤(thickening agent)(増粘剤(thickener)とも呼ばれる)は、本明細書に開示される液体組成物の粘度又は密度を上昇させる物質である。本明細書に開示される液体組成物は、水分が多すぎ又は粘着性が低すぎて、本明細書に開示される方法又は使用に従って構造又は環境区域に効果的に施用され得ない。増粘剤は、粘度又は密度を上昇させるために、本明細書に開示される液体組成物に添加される。いくつかの実施形態では、希釈剤を本明細書に開示される乾燥粉末化組成物に添加して、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物をかさ増しする。いくつかの実施形態では、希釈剤を本明細書に開示される液体組成物に添加して、本明細書に開示されるペースト組成物を配合する。いくつかの実施形態では、増粘剤は、本明細書に開示される組成物が極性親水性液体(例えばアルコール、ケトンなど)と接触したときに泡がゲル形成を補助する膨潤性増粘剤である。いくつかの実施形態では、増粘剤は、燃料蒸気及び液体に対するバリアとして作用し、泡ブランケットの破壊を防止する。いくつかの実施形態では、増粘剤は、他の成分、例えば溶媒、希釈剤、別の増粘剤、分散剤、結合剤、起泡剤、安定化剤、膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。増粘剤としては、ガム及びデンプンが挙げられる。増粘剤の非限定的な例としては、グアーガム、ジウタンガム、ラムサムガム、ウェランガム、ガラクトマンナンガム、マンナンガム、ローカストビーンガム、カルボマー、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチン(ペクチン酸)、アカシアガム、インスリングアー、カラヤ、寒天、アルギン(アルギン酸)、カラギーナン、フルセララン、カードラン、デキストラン、セルロン、プルラン、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、タピオカ、米デンプン、セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、シクロデキストリン、ポリデキストロース、グリコーゲン、ヒアルロン酸、キチンなど又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の増粘剤を含む1つ以上の増粘剤を、1つ以上の増粘剤それぞれの0.01重量%~約30重量%、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約5重量%又は約1重量%~約3重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0100】
分散剤(dispersing agent)(分散剤(dispersant)又は可塑剤としても既知)は、粒子の分離を改善し、沈降又は凝集を防止するために、乾燥粉末化組成物又は液体組成物に添加される非界面活性ポリマー又は界面活性物質のいずれかである化合物又は化合物の混合物である。いくつかの実施形態では、分散剤は、粒子の分離を改善し、沈降又は凝集を防止するために、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物に添加される。いくつかの実施形態では、分散剤は、粒子の分離を改善し、沈降又は凝集を防止するために、本明細書に開示されるコロイド状組成物として配合された本明細書に開示される液体組成物に添加される。いくつかの実施形態では、分散剤は、他の成分、例えば溶媒、希釈剤、増粘剤、別の分散剤、起泡剤、安定化剤、膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。分散剤の非限定的な例としては、界面活性剤、乳化剤、粘土、アクリル酸系化合物、ビス(トリデシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソブチルスルホコハク酸ナトリウム、イソデシルスルホコハク酸二ナトリウム、スルホコハク酸のエトキシ化アルコールハーフエステル二ナトリウム、アルキルアミドポリエトキシスルホコハク酸二ナトリウム、N-(1,2-ジカルボキシエチル)-N-オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、N-オクタスルホコハク酸二ナトリウム、及び硫酸化エトキシ化ノニルフェノール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、モノC8-24飽和脂肪酸、C8-24飽和脂肪酸、フタル酸エステル、例えばフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、及びフタル酸ベンジルブチル(BBP)など、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、2つ以上、3つ以上、4つ以上又は5つ以上の分散剤を含む1つ以上の分散剤を、本明細書に開示される組成物に、1つ以上の分散剤それぞれの0.01%~約30%、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約5重量%又は約1重量%~約3重量%の総量で個別に又は合せて添加することができる。
【0101】
結合剤(binding agent)(結合剤(binder)としても既知)は、本明細書に開示される乾燥粉末化又は液体組成物を含む1つ以上の他の成分の接着及び/又は凝集を改善して、機械的に、化学的に、接着又は凝集によって全体として凝集体を形成する化合物又は化合物の混合物である。いくつかの実施形態において、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、又は5つ以上の結合剤を含む1つ以上の結合剤は、1つ以上の結合剤それぞれの0.01重量%~約30重量%、約0.1重量%~約20重量%、約1重量%~約10重量%、約2重量%~約5重量%又は約1重量%~約3重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0102】
起泡剤(発泡剤としても既知)は、好適な条件下で水和されたときにガスを生成し、本明細書に開示される組成物に起泡特性を与える、及び/又は起泡特性を高める化合物又は化合物の混合物である。例えば、起泡剤は、本明細書に開示される液体組成物の表面張力を低下させることによって、又は本明細書に開示されるコロイド状組成物として配合される本明細書に開示される液体組成物の気泡の合体を阻害することによってコロイド安定性を向上させることによって、泡の形成を促進することができる。いくつかの実施形態では、起泡剤は、他の成分、例えば溶媒、希釈剤、増粘剤、分散剤、結合剤、別の起泡剤、安定化剤、膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。合成及びタンパク質系形成剤。合成形成剤としては、水性膜形成用起泡剤、耐アルコール性水性膜形成用起泡剤が挙げられる。タンパク質系形成剤としては、動物性タンパク質系形成剤、植物性タンパク質系形成剤、フルオロタンパク質形成剤、膜形成フルオロタンパク質形成剤、アルコール抵抗性フルオロタンパク質形成剤、アルコール抵抗性膜形成フルオロタンパク質形成剤が挙げられる。起泡剤の非限定的な例としては、アルファルファ抽出物、Medicago sativa(メディカゴ・サティバ)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、非イオン性水溶性ポリマー、イオン性水溶性ポリマー、アルキル硫酸ナトリウムなどの炭化水素系界面活性剤など、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の起泡剤を含む1つ以上の発泡剤を、1つ以上の起泡剤それぞれの重量の0.2重量%~約15重量%、約0.5重量%~約10重量%、又は約1重量%~約5重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0103】
安定化剤(stabilizing agent)(安定化剤(stabilizer)、乳化剤(emulsifier)、又は乳化剤(emulgent)としても既知)は、本明細書に開示されるペースト又はコロイド状組成物を含む本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の安定性を向上させる化合物又は化合物の混合物である。いくつかの実施形態では、安定化剤を本明細書に開示される乾燥粉末化組成物に添加して、その安定性を高める。いくつかの実施形態では、安定化剤は、本明細書に開示されるペースト又はコロイド状組成物を含む本明細書に開示される液体組成物に添加されてその安定性を高める。いくつかの実施形態において、安定化剤は、溶媒の特性を含むことができる。いくつかの実施形態では、安定化剤は、他の成分、例えば溶媒、希釈剤、増粘剤、分散剤、結合剤、起泡剤、別の安定化剤、膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。安定化剤は、本明細書に開示される泡組成物の寿命を延ばす泡安定化剤を含む。安定化剤の非限定的な例としては、部分加水分解タンパク質、デンプン、ポリビニルアルコールなどのポリビニル樹脂、ポリアクリルアミド、カルボキシビニルポリマー、ポリピロリジン及びポリ(オキシエチレン)グリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチル、プロピル、ブチル若しくはヘキシルモノエーテルなどのグリコールモノエーテル、例えば2-ブトキシエタノール、又はジエチレングリコールエーテル(カルビトール)、ブチルカルビトール、ヘキシレングリコール、ラウリルアルコール、ホルムアルデヒド及びアルキルヒドロキシベンゾエートなどのグリコールジエーテルを含む、グリコールエーテルが挙げられる。好ましくは、保存剤又は安定化剤は、ヒドロキシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピルの混合物など、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態において、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、又は5つ以上の安定化剤を含む1つ以上の安定化剤は、1つ以上の安定化剤それぞれの0.1重量%~約50重量%、約0.5重量%~約40重量%、約1重量%~約30重量%、約2重量%~約30重量%又は約5重量%~約25重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。いくつかの実施形態において、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、又は5つ以上の安定化剤を含む1つ以上の安定化剤は、1つ以上の安定化剤それぞれの0.1重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約1重量%~約8重量%、約1重量%~約6重量%、約2重量%~約6重量%又は約1重量%~約5重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0104】
膜形成剤は、本明細書に開示される液体組成物の表面上の柔軟な凝集性の連続的な疎水性被覆を容易にする化合物又は化合物の混合物である。いくつかの実施形態では、膜形成剤は溶媒の特性を含むことができる。いくつかの実施形態では、希釈剤は、他の成分、例えば溶媒、希釈剤、増粘剤、分散剤、結合剤、起泡剤、安定化剤、別の膜形成剤、又は保存剤などと組み合わせることができる。膜形成剤は、アルコール系膜形成剤、アルコールエーテル系膜形成剤、エステル系膜形成剤であることができる。膜形成剤の非限定的な例としては、水溶性ポリマー、プロパンジオールエーテル、酢酸塩など、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の膜形成剤を含む1つ以上の膜形成剤を、1つ以上の膜形成剤それぞれの重量の0.01重量%~約4重量%、約0.1重量%~約2重量%、約0.25重量%~約1.5重量%、約0.25重量%~約1.0重量%、又は約0.5重量%~約1.0重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0105】
保存剤は、本明細書に開示されるペースト又はコロイド状組成物を含む本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の分解を防止する化合物又は化合物の混合物である。いくつかの実施形態において、保存剤は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物に添加されて、その分解を防止する。いくつかの実施形態では、保存剤は、本明細書に開示されるペースト又はコロイド状組成物を含む本明細書に開示される液体組成物に添加されて、その分解を防止する。いくつかの実施形態において、保存剤は、溶媒の特性を含むことができる。いくつかの実施形態では、保存剤は、他の成分、例えば溶媒、希釈剤、増粘剤、分散剤、結合剤、起泡剤、安定化剤、膜形成剤、又は別の保存剤などと組み合わせることができる。保存剤の非限定的な例としては、安息香酸ナトリウム、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、塩化カルシウム、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、ヒドロキシメチルグリシン酸ナトリウム(Nuosept 44)、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の保存剤を含む1つ以上の保存剤を、1つ以上の保存剤それぞれの0.01重量%~約4重量%、約0.1重量%~約2重量%、約0.25重量%~約1.5重量%、約0.25重量%~約1.0重量%、又は約0.5重量%~約1.0重量%の総量で、本明細書に開示される組成物に個別に又は合せて添加することができる。
【0106】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される液体組成物のpHを開示する。液体組成物の最終pHは、液体組成物の安定性に寄与するため、典型的には酸性である。本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物のpHは、例えば約2.0、約2.5、約3.0、約3.5、約4.0、約4.5、約5.0、約5.5又は約6.0である。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物のpHは、例えば少なくとも2.0、少なくとも2.5、少なくとも3.0、少なくとも3.5、少なくとも4.0、少なくとも4.5、少なくとも5.0、少なくとも5.5又は少なくとも6.0である。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物のpHは、例えば最大2.0、最大2.5、最大3.0、最大3.5、最大4.0、最大4.5、最大5.0、最大5.5、又は最大6.0である。本実施形態のさらに他の態様において、本明細書に開示される液体組成物のpHは、例えば、約2.0~約3.0、約2.0~約3.5、約2.0~約4.0、約2.0~約4.5、約2.0~約5.0、約2.0~約5.5、約2.0~約6.0、約2.5~約3.0、約2.5~約3.5、約2.5~約4.0、約2.5~約4.5、約2.5~約5.0、約2.5~約5.5、約2.5~約6.0、約3.0~約3.5、約3.0~約4.0、約3.0~約4.2、約3.0~約4.5、約3.0~約4.7、約3.0~約5.0、約3.0~約5.2、約3.0~約5.5、約3.0~約6.0、約3.5~約4.0、約3.5~約4.2、約3.5~約4.5、約3.5~約4.7、約3.5~約5.0、約3.5~約5.2、約3.5~約5.5、約3.5~約6.0、約3.7~約4.0、約3.7~約4.2、約3.7~約4.5、約3.7~約5.2、約3.7~約5.5又は約3.7~約6.0の間である。
【0107】
本明細書の態様は、一部は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物をある区域に直接添加して、本明細書に開示される液体組成物を形成することを開示する。区域の非限定的な例として、灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所及び/又は1つ以上のパイプが挙げられる。これらの実施形態では、開示される方法及び使用は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を溶解するための区域に既に存在する液体に依存する。例えば、乾燥粉末化組成物は、土壌などの1つ以上の場所に添加することができ、土壌中に存在する水などの溶媒は、乾燥粉末化組成物を溶解して本明細書に開示される液体組成物を形成することができる。別の例では、乾燥粉末化組成物を1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所に添加することができ、次いで水などの溶媒を1つ以上の植物及び/又は1つ以上の場所に施用することができ、それによって乾燥粉末化組成物を溶解して本明細書に開示される液体組成物を形成する。さらに別の例では、乾燥粉末化組成物を1つ以上のパイプに添加することができ、1つ以上のパイプに存在する水などの溶媒が乾燥粉末化組成物を溶解して、本明細書に開示される液体組成物を形成することができる。本明細書に開示される乾燥粉末化組成物を施用する方法及び使用では、乾燥粉末化組成物が測定可能な効果を有さないので、本明細書に開示される得られた液体組成物を形成する必要がある。
【0108】
本明細書に開示される方法又は使用を使用して本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物を施用すると、本明細書に開示される液体組成物は、1)植物病害の病原体の防御構造中に存在する1つ以上の成分、2)植物中の木部液流及び/若しくは光合成産物流を遮断する1つ以上の成分、又は3)灌漑システムにおける水流を遮断する1つ以上の成分の分子構造、特に多糖及び脂質系成分中に存在する化学結合のインサイチュ-化学反応の加速を生じる。これらのインサイチュ-化学反応は、1)病原体の防御構造の1つ以上の成分を溶解、分散又さもなければ破壊して、1つ以上の必須の生理学的プロセスの破壊によってその死をもたらす、2)木部における木部液流及び/若しくは師部における光合成産物流を遮断する1つ以上の成分を溶解、分散又さもなければ破壊して、植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化する水及び栄養素の輸送の改善をもたらす、又は3)灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散又さもなければ破壊して、植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化する配水の改善をもたらす。
【0109】
いかなる理論によっても制限されることを望むものではないが、本明細書に開示される液体組成物の形成時に、高反応性で独自に構造化された超微細マイクロバブルが自発的に形成される。これらの「機能化」マイクロバブルは、1つ以上の非イオン性界面活性剤及び処理済み発酵微生物上清からの成分で構成される外部「高反応性」シェルと、空気を含有する内部コアとを含む。「高反応性」シェルは、水性環境中の酸素の物質移動を劇的に増加させ、化合物の分子構造の生体触媒作用を加速することができ、これらが組み合わされて相乗的機能性を与える。酸素の物質移動に関して、この機能性は、酸素の移動速度を上昇させ、水性環境中の溶存酸素レベルを上昇させ、このレベルはヘンリーの法則によって予想される溶解度限界をはるかに超えて、機械的曝気システムによって容易に達成できないレベルである。処理済み発酵微生物上清からの成分は、非イオン性界面活性剤が十分に組織化されたミセルシェルを形成する能力を妨げるように思われる。その結果、これらの発酵成分及び界面活性剤の分子充填が緩められ、シェルが「機能化」されて気体透過性がより向上して、それによってガス塊の移動にとってより好ましい条件が生じる。したがって、この酸素移動機能は、水性環境における酸素の利用可能性を向上させる。生体触媒作用の加速に関して、この機能性により、反応物の局所濃度を上昇させ、電子の供与を可能にし、電子不足部位での化学反応を促進する反応プラットフォームが与えられることによって、触媒反応の発生に必要なエネルギーの遷移を低下させる。したがって、この生体触媒作用機能は、化合物中に存在するグリコシド結合及びエステル結合を含む化学結合の切断を媒介する。したがって、マイクロバブルの「機能化」シェルは、従来の酵素系と同様の触媒活性を有するが、いずれの酵素も必要としない。したがって、本明細書に開示される液体組成物の施用により、酸素分散を増大させる「機能化」マイクロバブルが生じ、より高い溶存酸素レベルがもたらされ、分子相互作用が加速されて、化合物の触媒分解が起こる。
【0110】
「機能化」マイクロバブルは、病原体の防御構造と接触すると、防御構造の1つ以上の成分と、1つ以上の成分中に存在するグリコシド結合及びエステル結合を含む化学結合の切断を媒介する電子不足部位において電子を供与できる又は反応を行えるように、化学的に相互作用する。同様に、「機能化」マイクロバブルは、植物内の木部液流及び/又は光合成産物流を遮断する1つ以上の成分と接触すると、1つ以上の成分と、1つ以上の成分中に存在するグリコシド結合及びエステル結合を含む化学結合の切断を媒介する電子不足部位において電子を供与できる又は反応を行えるように、化学的に相互作用する。同様に、「機能化」マイクロバブルは、灌漑システム内の水流を遮断する1つ以上の成分と接触すると、1つ以上の成分と、1つ以上の成分中に存在するグリコシド結合及びエステル結合を含む化学結合の切断を媒介する電子不足部位において電子を供与できる又は反応を行えるように、方化学的に相互作用する。これらの相互作用は、「高反応性」シェルに依存することに加えて、マイクロバブルのコアに存在する酸素も利用される、ベータ酸化を使用する加水分解の形態であると思われる。したがって、「機能化」マイクロバブル中に存在する特性は、コアの酸素移動能力と相乗的に作用して、1)植物病害の病原体の防御構造中に存在する1つ以上の成分2)植物内の木部液流及び/若しくは光合成産物流を遮断する1つ以上の成分;並びに/又は3)灌漑システム内の水流を遮断する1つ以上の成分に存在するグリコシド結合及びエステル結合を含む化学結合のインサイチュ-切断を強化する。
【0111】
さらに「機能化」マイクロバブルは、根毛と接触している場合、水輸送に対して根毛の膜をより透過性として、根毛の機能を向上させる共生生物にとってより良好な微生物環境を提供することによって、吸水を増大させ、窒素固定を増大させ、ガス交換を増大させ、維管束組織の毛管作用及び静水圧を増大させる。このような相互作用は、根毛による吸収を改善し、木部を通る木部液流を改善し、師部における光合成産物流を改善し、植物の健康及び活力を維持及び/又は強化するために使用される原料、成長成分及びエネルギーの輸送を改善する。
【0112】
本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の施用は、植物病害の病原体の防御構造中に存在する1つ以上の成分に曝露する本明細書に開示される液体組成物の有効量を、防御構造の1つ以上の成分の十分な破壊及び後続の1つ以上の必須の生理的プロセスの破壊を介した死滅をもたらすように、開示される液体組成物へと提供する任意の方法によることができる。例えば、曝露は、病原体への直接施用による、又は病原体が本明細書に開示される液体組成物に曝露される場所への間接施用によることができる。
【0113】
同様に、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の施用は、土壌からの水、無機質及び他の栄養素の取り込みを増大させ、木部の毛細管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、並びに/又は化合物の合成及びエネルギーを増大させ、続いて根毛吸収、木部を通る木部液流及び師部における光合成産物流を改善するように、開示される液体組成物に根毛を曝露する、本明細書に開示される液体組成物の有効量を提供する任意の方法によることができる。例えば、曝露は、1つ以上の植物への直接施用による、又は1つ以上の植物が本明細書に開示される液体組成物に曝露される場所への間接施用によることができる。
【0114】
同様に、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の施用は、防御構造の1つ以上の成分の十分な破壊並びに後続の植物の健康及び活力を維持及び/又は強化する水及び栄養素の輸送の改善を提供するように、木部の木部液流及び/又は師部の光合成産物流を遮断する1つ以上の成分を開示された液体組成物に曝露する、本明細書に開示される液体組成物の有効量を提供する任意の方法によることができる。例えば、曝露は、1つ以上の植物への直接施用による、又は1つ以上の植物が本明細書に開示される液体組成物に曝露される場所への間接施用によることができる。
【0115】
さらに、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の施用は、防御構造の1つ以上の成分の十分な破壊、及び後続の植物の健康及び活力を維持及び/又は強化する灌漑システム内の配水の改善を提供するように、灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を開示された液体組成物に曝露する、本明細書に開示される液体組成物の有効量を提供する任意の方法によることができる。例えば、曝露は、灌漑システムの1つ以上のパイプライン網に直接施用することによる、又は灌漑システムの1つ以上のパイプライン網が本明細書に開示される液体組成物に曝露される場所に間接施用することによることができる。
【0116】
本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物は有効量で施用される。開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、所望の効果を引き起こすのに十分な量である。開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、1)防除しようとする植物病害の病原体の集団に有害作用を引き起こすのに十分な量、2)根毛による吸収を改善し、木部を通る木部液流を改善し、師部における光合成産物流を改善するのに十分な量、3)土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みを増大させ、木部の毛管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、並びに/又は化合物及びエネルギーの合成を増大させるのに十分な量、4)木部液及び/又は光合成産物流を遮断する1つ以上の成分の十分な破壊を引き起こすのに十分な量、並びに/又は5)灌漑システムの1つ以上のパイプライン網を遮断する1つ以上の成分の十分な除去を引き起こすのに十分な量であることができる。開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の実際の有効量は、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の防除活性及び効力を評価するために使用される日常的なスクリーニング手順によって決定される。このようなスクリーニング手順は当業者に周知である。より高いレベルの活性を有する本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物は、より少ない量及び濃度で使用することができるが、より低いレベルの活性を有するものは、同じ防除効果を達成するために、より多い量又は濃度を必要とし得ることが予想される。
【0117】
開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、防除しようとする病原体に対する有害作用を引き起こすのに十分な量であることができる。本実施形態の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、植物に感染する集団の病原体の約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%に有害作用を引き起こすのに十分な量である。本実施形態の他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、植物に感染する集団の病原体の、例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%に有害作用を引き起こすのに十分な量である。本実施形態のさらに他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、植物に感染する集団の病原体の最大10%、最大15%、最大20%、最大25%、最大30%、最大35%、最大40%、最大45%、最大50%、最大55%、最大60%、最大65%、最大70%、最大75%、最大80%、最大85%、最大90%又は最大95%に有害作用を引き起こすのに十分な量である。本実施形態のなお他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、植物に感染する集団の病原体の約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約80%~約90%、約80%~約95%又は約90%~約95%に有害作用を引き起こすのに十分な量である。これらの実施形態の他の態様では、植物に感染する集団の病原体に対する有害作用としては、限定されないが、防除しようとする病原体の死亡率、防除しようとする病原体の集団のサイズ縮小、及び防御しようとする病原体の集団の1つ以上の場所への侵入又は寄生の阻止が挙げられる。
【0118】
開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、根毛による土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の吸収を改善するのに十分な量であることができる。本実施形態の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、根毛による土壌からの水、無機質、及びその他の栄養素の吸収を例えば、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%改善するのに十分な量である。本実施形態の他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、根毛による土壌からの水、無機質、及びその他の栄養素の吸収を例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%改善するのに十分な量である。本実施形態のなお他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、根毛による土壌からの水、無機質、及びその他の栄養素の吸収を例えば、最大10%、最大15%、最大20%、最大25%、最大30%、最大35%、最大40%、最大45%、最大50%、最大55%、最大60%、最大65%、最大70%、最大75%、最大80%、最大85%、最大90%、又は最大95%改善するのに十分な量である。本実施形態のさらに他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、根毛による土壌からの水、無機質、及びその他の栄養素の吸収を例えば、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約80%~約90%、約80%~約95%又は約90%~約95%改善するのに十分な量である。
【0119】
開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、木部を通る木部液流を改善し、木部の毛細管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、師部の光合成産物流を改善し、木部の木部液流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、並びに/又は師部の光合成産物流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去するのに十分な量であることができる。本実施形態の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約85%、約80%、約90%又は約95%の、木部を通る木部液流を改善し、木部の毛細管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、師部の光合成産物流を改善し、木部の木部液流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、並びに/又は師部の光合成産物流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去するのに十分な量である。本実施形態の他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%の、木部を通る木部液流を改善し、木部の毛細管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、師部の光合成産物流を改善し、木部の木部液流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、並びに/又は師部の光合成産物流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去するのに十分な量である。本実施形態のなお他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、最大10%、最大15%、最大20%、最大25%、最大30%、最大35%、最大40%、最大45%、最大50%、最大55%、最大60%、最大65%、最大70%、最大75%、最大80%、最大85%、最大90%、又は最大95%の、木部を通る木部液流を改善し、木部の毛細管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、師部の光合成産物流を改善し、木部の木部液流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、並びに/又は師部の光合成産物流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去するのに十分な量である。本実施形態のさらに他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約80%~約90%、約80%~約95%又は約90%~約95%の、木部を通る木部液流を改善し、木部の毛細管作用及び/若しくは静水圧を増大させ、師部の光合成産物流を改善し、木部の木部液流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、並びに/又は師部の光合成産物流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去するのに十分な量である。
【0120】
開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みを増大させ、植物を通る原料の輸送を改善し、植物における化合物及びエネルギーの合成を増大させ、植物の成長を維持及び継続するために必要な化合物及びエネルギーの合成を改善し、並びに/又は植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化するのに十分な量であることができる。本実施形態の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みを増大させ、植物を通る原料の輸送を改善し、植物における化合物及びエネルギーの合成を増大させ、植物の成長を維持及び継続するために必要な化合物及びエネルギーの合成を改善し、並びに/又は植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化するのに十分な量である。本実施形態の他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%の、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みを増大させ、植物を通る原料の輸送を改善し、植物における化合物及びエネルギーの合成を増大させ、植物の成長を維持及び継続するために必要な化合物及びエネルギーの合成を改善し、並びに/又は植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化するのに十分な量である。本実施形態のなお他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、最大10%、最大15%、最大20%、最大25%、最大30%、最大35%、最大40%、最大45%、最大50%、最大55%、最大60%、最大65%、最大70%、最大75%、最大80%、最大85%、最大90%又は最大95%の、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みを増大させ、植物を通る原料の輸送を改善し、植物における化合物及びエネルギーの合成を増大させ、植物の成長を維持及び継続するために必要な化合物及びエネルギーの合成を改善し、並びに/又は植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化するのに十分な量である。本実施形態のさらに他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約80%~約90%、約80%~約95%又は約90%~約95%の、土壌からの水、無機質、及び他の栄養素の取り込みを増大させ、植物を通る原料の輸送を改善し、植物における化合物及びエネルギーの合成を増大させ、植物の成長を維持及び継続するために必要な化合物及びエネルギーの合成を改善し、並びに/又は植物の健康及び活力を維持及び/若しくは強化するのに十分な量である。
【0121】
開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、及び/又はパイプライン網全体の水輸送を改善するのに十分な量であることができる。本実施形態の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の、灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、及び/又はパイプライン網全体の水輸送を改善するのに十分な量である。本実施形態の他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも、又は少なくとも95%の、灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、及び/又はパイプライン網全体の水輸送を改善するのに十分な量である。本実施形態のなお他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、最大10%、最大15%、最大20%、最大25%、最大30%、最大35%、最大40%、最大45%、最大50%、最大55%、最大60%、最大65%、最大70%、最大75%、最大80%、最大85%、最大90%、又は最大95%の、灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、及び/又はパイプライン網全体の水輸送を改善するのに十分な量である。本実施形態のさらに他の態様では、開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の有効量は、例えば、約10%~約20%、約10%~約30%、約10%~約40%、約10%~約50%、約10%~約60%、約10%~約70%、約10%~約80%、約10%~約90%、約10%~約95%、約20%~約30%、約20%~約40%、約20%~約50%、約20%~約60%、約20%~約70%、約20%~約80%、約20%~約90%、約20%~約95%、約30%~約40%、約30%~約50%、約30%~約60%、約30%~約70%、約30%~約80%、約30%~約90%、約30%~約95%、約40%~約50%、約40%~約60%、約40%~約70%、約40%~約80%、約40%~約90%、約40%~約95%、約50%~約60%、約50%~約70%、約50%~約80%、約50%~約90%、約50%~約95%、約60%~約70%、約60%~約80%、約60%~約90%、約60%~約95%、約70%~約80%、約70%~約90%、約70%~約95%、約80%~約90%、約80%~約95%又は約90%~約95%の、灌漑システムのパイプライン網内の水流を妨害する1つ以上の成分を溶解、分散、若しくはさもなければ除去し、及び/又はパイプライン網全体の水輸送を改善するのに十分な量である。
【0122】
一実施形態では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば約1:1~約1:5,000,000の液体組成物(L)の面積サイズ(m2)に対する比である。面積サイズは、本明細書に開示される方法又は使用の所望の効果を達成するために本明細書に開示される液体組成物が施用される表面積である。面積は、限定されないが、本明細書に開示される液体組成物が施用される灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上の植物、1つ以上の場所又は1つ以上のパイプを含有する面積を含む。液体組成物の面積サイズに対する比は、典型的には、植物病害の病原体を防除する開示される方法及び使用、並びに植物成長及び/又は作物生産を増大させる開示される方法及び使用、並びに灌漑システムの効率を維持又は改善する使用のための有効量である量である。
【0123】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約1:10、約1:25、約1:50、約1:75、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、約1:425、約1:450、約1:475、約1:500、約1:525、約1:550、約1:575、約1:600、約1:700、約1:800、約1:900、約1:1000、約1:2000、約1:3000、約1:4000、約1:5000、約1:6000、約1:7000、約1:8000、約1:9000、約1:10000、約1:20000、約1:30000、約1:40000、約1:50000、約1:60000、約1:70000、約1:80000、約1:90000又は約1:100000の液体組成物(L)の面積サイズ(m2)に対する比である。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、少なくとも1:10、少なくとも1:25、少なくとも1:50、少なくとも1:75、少なくとも1:100、少なくとも1:125、少なくとも1:150、少なくとも1:175、少なくとも1:200、少なくとも1:225、少なくとも1:250、少なくとも1:275、少なくとも1:300、少なくとも1:325、少なくとも1:350、少なくとも1:375、少なくとも1:400、少なくとも1:425、少なくとも1:450、少なくとも1:475、少なくとも1:500、少なくとも1:525、少なくとも1:550、少なくとも1:575、少なくとも1:600、少なくとも1:700、少なくとも1:800、少なくとも1:900、少なくとも1:1000、少なくとも1:2000、少なくとも1:3000、少なくとも1:4000、少なくとも1:5000、少なくとも1:6000、少なくとも1:7000、少なくとも1:8000、少なくとも1:9000、少なくとも1:10000、少なくとも1:20000、少なくとも1:30000、少なくとも1:40000、少なくとも1:50000、少なくとも1:60000、少なくとも1:70000、少なくとも1:80000、少なくとも1:90000又は少なくとも1:100000の液体組成物(L)の面積サイズ(m2)に対する比である。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば最大1:10、最大1:25、最大1:50、最大1:75、最大1:100、最大1:125、最大1:150、最大1:175、最大1:200、最大1:225、最大1:250、最大1:275、最大1:300、最大1:325、最大1:350、最大1:375、最大1:400、最大1:425、最大1:450、最大1:475、最大1:500、最大1:525、最大1:550、最大1:575、最大1:600、最大1:700、最大1:800、最大1:900、最大1:1000、最大1:2000、最大1:3000、最大1:4000、最大1:5000、最大1:6000、最大1:7000、最大1:8000、最大1:9000、最大1:10000、最大1:20000、最大1:30000、最大1:40000、最大1:50000、最大1:60000、最大1:70000、最大1:80000、最大1:90000又は最大1:100000の液体組成物(L)の面積サイズ(m2)に対する比である。
【0124】
本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約1:1~約1:10、約1:1~約1:25、約1:1~約1:50、約1:1~約1:75、約1:1~約1:100、約1:2~約1:10、約1:2~約1:25、約1:2~約1:50、約1:2~約1:75、約1:2~約1:100、約1:10~約1:25、約1:10~約1:50、約1:10~約1:75、約1:10~約1:100、約1:10~約1:125、約1:10~約1:150、約1:10~約1:175、約1:10~約1:200、約1:10~約1:225、約1:10~約1:250、約1:50~約1:100、約1:50~約1:200、約1:50~約1:300、約1:50~約1:400、約1:50~約1:500、約1:50~約1:600、約1:50~約1:700、約1:50~約1:800、約1:50~約1:900、約1:50~約1:1000、約1:100~約1:200、約1:100~約1:300、約1:100~約1:400、約1:100~約1:500、約1:100~約1:600、約1:100~約1:700、約1:100~約1:800、約1:100~約1:900、約1:100~約1:1000、約1:500~約1:1000、約1:500~約1:2000、約1:500~約1:3000、約1:500~約1:4000、約1:500~約1:5000、約1:500~約1:6000、約1:500~約1:7000、約1:500~約1:8000、約1:500~約1:9000、約1:500~約1:10000、約1:1000~約1:2000、約1:1000~約1:3000、約1:1000~約1:4000、約1:1000~約1:5000、約1:1000~約1:6000、約1:1000~約1:7000、約1:1000~約1:8000、約1:1000~約1:9000、約1:1000~約1:10000、約1:5000~約1:10000、約1:5000~約1:20000、約1:5000~約1:30000、約1:5000~約1:40000、約1:5000~約1:50000、約1:5000~約1:60000、約1:5000~約1:70000、約1:5000~約1:80000、約1:5000~約1:90000、約1:5000~約1:100000、約1:10000~約1:20000、約1:10000~約1:30000、約1:10000~約1:40000、約1:10000~約1:50000、約1:10000~約1:60000、約1:10000~約1:70000、約1:10000~約1:80000、約1:10000~約1:90000又は約1:10000~約1:100000の液体組成物(L)の面積サイズ(m2)に対する比である。
【0125】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約0.0001重量%、約0.0002重量%、約0.0003重量%、約0.0004重量%、約0.0005重量%、約0.0006重量%、約0.0007重量%、約0.0008重量%、約0.0009重量%、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%又は約10重量%の最終濃度を有する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、少なくとも0.0001重量%、少なくとも0.0002重量%、少なくとも0.0003重量%、少なくとも0.0004重量%、少なくとも0.0005重量%、少なくとも0.0006重量%、少なくとも0.0007重量%、少なくとも0.0008重量%、少なくとも0.0009重量%、少なくとも0.001重量%、少なくとも0.002重量%、少なくとも0.003重量%、少なくとも0.004重量%、少なくとも0.005重量%、少なくとも0.006重量%、少なくとも0.007重量%、少なくとも0.008重量%、少なくとも0.009重量%、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.02重量%、少なくとも0.03重量%、少なくとも0.04重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.06重量%、少なくとも0.07重量%、少なくとも0.08重量%、少なくとも0.09重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.6重量%、少なくとも0.7重量%、少なくとも0.8重量%、少なくとも0.9重量%、少なくとも1重量%、少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%、少なくとも8重量%、少なくとも9%又は少なくとも10%の最終濃度を有する。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、最大0.0001重量%、最大0.0002重量%、最大0.0003重量%、最大0.0004重量%、最大0.0005重量%、最大0.0006重量%、最大0.0007重量%、最大0.0008重量%、最大0.0009重量%、最大0.001重量%、最大0.002重量%、最大0.003重量%、最大0.004重量%、最大0.005重量%、最大0.006重量%、最大0.007重量%、最大0.008重量%、最大0.009重量%、最大0.01重量%、最大0.02重量%、最大0.03重量%、最大0.04重量%、最大0.05重量%、最大0.06重量%、最大0.07重量%、最大0.08重量%、最大0.09重量%、最大0.1重量%、最大0.2重量%、最大0.3重量%、最大0.4重量%、最大0.5重量%、最大0.6重量%、最大0.7重量%、最大0.8重量%、最大0.9重量%、最大1重量%、最大2重量%、最大3重量%、最大4重量%、最大5重量%、最大6重量%、最大7重量%、最大8重量%、最大9%又は最大10%の最終濃度を有する。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約0.0001重量%~約0.0005重量%、約0.0001重量%~約0.001重量%、約0.0001重量%~約0.005重量%、約0.0001重量%~約0.01重量%、約0.0001重量%~約0.05重量%、約0.0001重量%~約0.1重量%、約0.0001重量%~約0.5重量%、約0.0001重量%~約1重量%、約0.0001重量%~約5重量%、約0.0001重量%~約10重量%、約0.0005重量%~約0.001重量%、約0.0005重量%~約0.005重量%、約0.0005重量%~約0.01重量%、約0.0005重量%~約0.05重量%、約0.0005重量%~約0.1重量%、約0.0005重量%~約0.5重量%、約0.0005重量%~約1重量%、約0.0005重量%~約5重量%、約0.0005重量%~約10重量%、約0.001重量%~約0.005重量%、約0.001重量%~約0.01%,0.001重量%~約0.05重量%、約0.001重量%~約0.1%,0.001重量%~約0.5%,0.001重量%~約1%,0.001重量%~約5重量%、約0.001重量%~約10重量%、約0.005重量%~約0.01重量%、約0.005重量%~約0.05重量%、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.005重量%~約0.5重量%、約0.005重量%~約1重量%、約0.005重量%~約5重量%又は約0.005重量%~約10重量%の最終濃度を有する。
【0126】
本実施形態の様々な態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約0.01重量%~約0.25重量%、約0.01重量%~約0.5重量%、約0.01重量%~約0.75重量%、約0.01重量%~約1重量%、約0.01重量%~約1.5重量%、約0.01重量%~約2重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、約0.01重量%~約3重量%、約0.01重量%~約3.5重量%、約0.01重量%~約4重量%、約0.01重量%~約4.5重量%、約0.01重量%~約5重量%、約0.05重量%~約0.1重量%、約0.05重量%~約0.25重量%、約0.05重量%~約0.5重量%、約0.05重量%~約0.75重量%、約0.05重量%~約1重量%、約0.05重量%~約1.5重量%、約0.05重量%~約2重量%、約0.05重量%~約2.5重量%、約0.05重量%~約3重量%、約0.05重量%~約3.5重量%、約0.05重量%~約4重量%、約0.05重量%~約4.5重量%、約0.05重量%~約5重量%、約0.1重量%~約0.25重量%、約0.1重量%~約0.5重量%、約0.1重量%~約0.75重量%、約0.1重量%~約1重量%、約0.1重量%~約1.5重量%、約0.1重量%~約2重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.1重量%~約3重量%、約0.1重量%~約3.5重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.1重量%~約4.5重量%、約0.1重量%~約5重量%、約0.25重量%~約0.5重量%、約0.25重量%~約0.75重量%、約0.25重量%~約1重量%、約0.25重量%~約1.5重量%、約0.25重量%~約2重量%、約0.25重量%~約2.5重量%、約0.25重量%~約3重量%、約0.25重量%~約3.5重量%、約0.25重量%~約4重量%、約0.25重量%~約4.5重量%、約0.25重量%~約5重量%、約0.5重量%~約0.75重量%、約0.5重量%~約1重量%、約0.5重量%~約1.5重量%、約0.5重量%~約2重量%、約0.5重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約3重量%、約0.5重量%~約3.5重量%、約0.5重量%~約4重量%、約0.5重量%~約4.5重量%、約0.5重量%~約5重量%、約0.75重量%~約1重量%、約0.75重量%~約1.5重量%、約0.75重量%~約2重量%、約0.75重量%~約2.5重量%、約0.75重量%~約3重量%、約0.75重量%~約3.5重量%、約0.75重量%~約4重量%、約0.75重量%~約4.5重量%、約0.75重量%~約5重量%、約1重量%~約5重量%、約1重量%~約10%又は約5重量%~約10%の最終濃度を有する。
【0127】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、0.05ppm、0.10ppm、0.15ppm、0.20ppm、0.25ppm、0.30ppm、0.35ppm、0.40ppm、0.45ppm、0.50ppm、0.55ppm、0.60ppm、0.65ppm、0.70ppm、0.75ppm、0.80ppm、0.85ppm、0.90ppm、0.95ppm、1ppm、5ppm、10ppm、15ppm、20ppm、25ppm、30ppm、35ppm、40ppm、45ppm、50ppm、55ppm、60ppm、65ppm、70ppm、75ppm、80ppm、85ppm、90ppm、95ppm、100ppm、125ppm、150ppm、175ppm、200ppm、225ppm、250ppm、275ppm、300ppm、325ppm、350ppm、375ppm、400ppm、425ppm、450ppm、475ppm、500ppm、525ppm、550ppm、575ppm、600ppm、625ppm、650ppm、675ppm、700ppm、725ppm、750ppm、775ppm、800ppm、825ppm、850ppm、875ppm、900ppm、925ppm、950ppm、975ppm、1,000ppm、1,025ppm、1,050ppm、1075ppm、1,100ppm、1,125ppm、1,150ppm、1,175ppm、1,200ppm、1,225ppm、1,250ppm、1,275ppm、1,300ppm、1,325ppm、1,350ppm、1,375ppm、1,400ppm、1,425ppm、1,450ppm、1,475ppm、又は1,500ppmの最終濃度を有する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、少なくとも0.05ppm、少なくとも0.10ppm、少なくとも0.20ppm、少なくとも0.30ppm、少なくとも0.40ppm、少なくとも0.50ppm、少なくとも0.60ppm、少なくとも0.70ppm、少なくとも0.80ppm、少なくとも0.90ppm、少なくとも1ppm、少なくとも5ppm、少なくとも10ppm、少なくとも20ppm、少なくとも30ppm、少なくとも40ppm、少なくとも50ppm、少なくとも60ppm、少なくとも70ppm、少なくとも80ppm、少なくとも90ppm、少なくとも100ppm、少なくとも125ppm、少なくとも150ppm、少なくとも175ppm、少なくとも200ppm、少なくとも225ppm、少なくとも250ppm、少なくとも275ppm、少なくとも300ppm、少なくとも325ppm、少なくとも350ppm、少なくとも375ppm、少なくとも400ppm、少なくとも425ppm、少なくとも450ppm、少なくとも475ppm、少なくとも500ppm、少なくとも525ppm、少なくとも550ppm、少なくとも575ppm、少なくとも600ppm、少なくとも625ppm、少なくとも650ppm、少なくとも675ppm、少なくとも700ppm、少なくとも725ppm、少なくとも750ppm、少なくとも775ppm、少なくとも800ppm、少なくとも825ppm、少なくとも850ppm、少なくとも875ppm、少なくとも900ppm、少なくとも925ppm、少なくとも950ppm、少なくとも975ppm、少なくとも1,000ppm、少なくとも1,025ppm、少なくとも1,050ppm、少なくとも1075ppm、少なくとも1,100ppm、少なくとも1,125ppm、少なくとも1,150ppm、少なくとも1,175ppm、少なくとも1,200ppm、少なくとも1,225ppm、少なくとも1,250ppm、少なくとも1,275ppm、少なくとも1,300ppm、少なくとも1,325ppm、少なくとも1,350ppm、少なくとも1,375ppm、少なくとも1,400ppm、少なくとも1,425ppm、少なくとも1,450ppm、少なくとも1,475ppm、又は少なくとも1,500ppmの最終濃度を有する。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、最大0.05ppm、最大0.10ppm、最大0.20ppm、最大0.30ppm、最大0.40ppm、最大0.50ppm、最大0.60ppm、最大0.70ppm、最大0.80ppm、最大0.90ppm、最大1ppm、最大5ppm、最大10ppm、最大20ppm、最大30ppm、最大40ppm、最大50ppm、最大60ppm、最大70ppm、最大80ppm、最大90ppm、最大100ppm、最大125ppm、最大150ppm、最大175ppm、最大200ppm、最大225ppm、最大250ppm、最大275ppm、最大300ppm、最大325ppm、最大350ppm、最大375ppm、最大400ppm、最大425ppm、最大450ppm、最大475ppm、最大500ppm、最大525ppm、最大550ppm、最大575ppm、最大600ppm、最大625ppm、最大650ppm、最大675ppm、最大700ppm、最大725ppm、最大750ppm、最大775ppm、最大800ppm、最大825ppm、最大850ppm、最大875ppm、最大900ppm、最大925ppm、最大950ppm、最大975ppm、最大1,000ppm、最大1,025ppm、最大1,050ppm、最大1075ppm、最大1,100ppm、最大1,125ppm、最大1,150ppm、最大1,175ppm、最大1,200ppm、最大1,225ppm、最大1,250ppm、最大1,275ppm、最大1,300ppm、最大1,325ppm、最大1,350ppm、最大1,375ppm、最大1,400ppm、最大1,425ppm、最大1,450ppm、最大1,475ppm又は最大1,500ppmの最終濃度を有する。
【0128】
本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約0.5ppm~約20ppm、約0.5ppm~約25ppm、約0.5ppm~約30ppm、約0.5ppm~約35ppm、約0.5ppm~約40ppm、約0.5ppm~約45ppm、約0.5ppm~約50ppm、約0.5ppm~約55ppm、約0.5ppm~約60ppm、約0.5ppm~約65ppm、約0.5ppm~約70ppm、約0.5ppm~約75ppm、約0.5ppm~約80ppm、約0.5ppm~約85ppm、約0.5ppm~約90ppm、約0.5ppm~約95ppm、約0.5ppm~約100ppm、約0.75ppm~約20ppm、約0.75ppm~約25ppm、約0.75ppm~約30ppm、約0.75ppm~約35ppm、約0.75ppm~約40ppm、約0.75ppm~約45ppm、約0.75ppm~約50ppm、約0.75ppm~約55ppm、約0.75ppm~約60ppm、約0.75ppm~約65ppm、約0.75ppm~約70ppm、約0.75ppm~約75ppm、約0.75ppm~約80ppm、約0.75ppm~約85ppm、約0.75ppm~約90ppm、約0.75ppm~約95ppm、約0.75ppm~約100ppm、約1ppm~約5ppm、約1ppm~約10ppm、約1ppm~約15ppm、約1ppm~約20ppm、約1ppm~約25ppm、約1ppm~約30ppm、約1ppm~約35ppm、約1ppm~約40ppm、約1ppm~約45ppm、約1ppm~約50ppm、約1ppm~約55ppm、約1ppm~約60ppm、約1ppm~約65ppm、約1ppm~約70ppm、約1ppm~約75ppm、約1ppm~約80ppm、約1ppm~約85ppm、約1ppm~約90ppm、約1ppm~約95ppm、約1ppm~約100ppm、約5ppm~約10ppm、約5ppm~約15ppm、約5ppm~約20ppm、約5ppm~約25ppm、約5ppm~約30ppm、約5ppm~約35ppm、約5ppm~約40ppm、約5ppm~約45ppm、約5ppm~約50ppm、約5ppm~約55ppm、約5ppm~約60ppm、約5ppm~約65ppm、約5ppm~約70ppm、約5ppm~約75ppm、約5ppm~約80ppm、約5ppm~約85ppm、約5ppm~約90ppm、約5ppm~約95ppm、約5ppm~約100ppm、約10ppm~約20ppm、約10ppm~約25ppm、約10ppm~約30ppm、約10ppm~約35ppm、約10ppm~約40ppm、約10ppm~約45ppm、約10ppm~約50ppm、約10ppm~約55ppm、約10ppm~約60ppm、約10ppm~約65ppm、約10ppm~約70ppm、約10ppm~約75ppm、約10ppm~約80ppm、約10ppm~約85ppm、約10ppm~約90ppm、約10ppm~約95ppm又は約10ppm~約100ppmの最終濃度を有する。
【0129】
本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約1ppm~約25ppm、約1ppm~約50ppm、約1ppm~約75ppm、約1ppm~約100ppm、約1ppm~約125ppm、約1ppm~約150ppm、約1ppm~約175ppm、約1ppm~約200ppm、約1ppm~約225ppm、約1ppm~約250ppm、約1ppm~約275ppm、約1ppm~約300ppm、約1ppm~約325ppm、約1ppm~約350ppm、約1ppm~約375ppm、約1ppm~約400ppm、約10ppm~約25ppm、約10ppm~約50ppm、約10ppm~約75ppm、約10ppm~約100ppm、約10ppm~約125ppm、約10ppm~約150ppm、約10ppm~約175ppm、約10ppm~約200ppm、約10ppm~約225ppm、約10ppm~約250ppm、約10ppm~約275ppm、約10ppm~約300ppm、約10ppm~約325ppm、約10ppm~約350ppm、約10ppm~約375ppm、約10ppm~約400ppm、約25ppm~約50ppm、約25ppm~約75ppm、約25ppm~約100ppm、約25ppm~約125ppm、約25ppm~約150ppm、約25ppm~約175ppm、約25ppm~約200ppm、約25ppm~約225ppm、約25ppm~約250ppm、約25ppm~約275ppm、約25ppm~約300ppm、約25ppm~約325ppm、約25ppm~約350ppm、約25ppm~約375ppm、約25ppm~約400ppm、約50ppm~約75ppm、約50ppm~約100ppm、約50ppm~約125ppm、約50ppm~約150ppm、約50ppm~約175ppm、約50ppm~約200ppm、約50ppm~約225ppm、約50ppm~約250ppm、約50ppm~約275ppm、約50ppm~約300ppm、約50ppm~約325ppm、約50ppm~約350ppm、約50ppm~約375ppm、約50ppm~約400ppm、約75ppm~約100ppm、約75ppm~約125ppm、約75ppm~約150ppm、約75ppm~約175ppm、約75ppm~約200ppm、約75ppm~約225ppm、約75ppm~約250ppm、約75ppm~約275ppm、約75ppm~約300ppm、約75ppm~約325ppm、約75ppm~約350ppm、約75ppm~約375ppm、約75ppm~約400ppm、約100ppm~約125ppm、約100ppm~約150ppm、約100ppm~約175ppm、約100ppm~約200ppm、約100ppm~約225ppm、約100ppm~約250ppm、約100ppm~約275ppm、約100ppm~約300ppm、約100ppm~約325ppm、約100ppm~約350ppm、約100ppm~約375ppm、約100ppm~約400ppm、約150ppm~約175ppm、約150ppm~約200ppm、約150ppm~約225ppm、約150ppm~約250ppm、約150ppm~約275ppm、約150ppm~約300ppm、約150ppm~約325ppm、約150ppm~約350ppm、約150ppm~約375ppm、約150ppm~約400ppm、約200ppm~約225ppm、約200ppm~約250ppm、約200ppm~約275ppm、約200ppm~約300ppm、約200ppm~約325ppm、約200ppm~約350ppm、約200ppm~約375ppm、約200ppm~約400ppm、約250ppm~約275ppm、約250ppm~約300ppm、約250ppm~約325ppm、約250ppm~約350ppm、約250ppm~約375ppm、約250ppm~約400ppm、約300ppm~約325ppm、約300ppm~約350ppm、約300ppm~約375ppm、約300ppm~約400ppm、約350ppm~約375ppm、約350ppm~約400ppm又は約375ppm~約400ppmの最終濃度を有する。
【0130】
本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の有効量は、例えば、約400ppm~約500ppm、約400ppm~約600ppm、約400ppm~約700ppm、約400ppm~約800ppm、約400ppm~約900ppm、約400ppm~約1,000ppm、約400ppm~約1,100ppm、約400ppm~約1,200ppm、約400ppm~約1,300ppm、約400ppm~約1,400ppm、約400ppm~約1,500ppm、約500ppm~約600ppm、約500ppm~約700ppm、約500ppm~約800ppm、約500ppm~約900ppm、約500ppm~約1,000ppm、約500ppm~約1,100ppm、約500ppm~約1,200ppm、約500ppm~約1,300ppm、約500ppm~約1,400ppm、約500ppm~約1,500ppm、約600ppm~約700ppm、約600ppm~約800ppm、約600ppm~約900ppm、約600ppm~約1,000ppm、約600ppm~約1,100ppm、約600ppm~約1,200ppm、約600ppm~約1,300ppm、約600ppm~約1,400ppm、約600ppm~約1,500ppm、約700ppm~約800ppm、約700ppm~約900ppm、約700ppm~約1,000ppm、約700ppm~約1,100ppm、約700ppm~約1,200ppm、約700ppm~約1,300ppm、約700ppm~約1,400ppm、約700ppm~約1,500ppm、約800ppm~約900ppm、約800ppm~約1,000ppm、約800ppm~約1,100ppm、約800ppm~約1,200ppm、約800ppm~約1,300ppm、約800ppm~約1,400ppm、約800ppm~約1,500ppm、約900ppm~約1,000ppm、約900ppm~約1,100ppm、約900ppm~約1,200ppm、約900ppm~約1,300ppm、約900ppm~約1,400ppm、約900ppm~約1,500ppm、約1,000ppm~約1,100ppm、約1,000ppm~約1,200ppm、約1,000ppm~約1,300ppm、約1,000ppm~約1,400ppm、約1,000ppm~約1,500ppm、約1,100ppm~約1,200ppm、約1,100ppm~約1,300ppm、約1,100ppm~約1,400ppm、約1,100ppm~約1,500ppm、約1,200ppm~約1,300ppm、約1,200ppm~約1,400ppm、約1,200ppm~約1,500ppm、約1,300ppm~約1,400ppm、約1,300ppm~約1,500ppm,又は約1,400ppm~約1,500ppmの最終濃度を有する。
【0131】
一実施形態では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の有効量は、例えば約1:1~約1:10000の乾燥粉末化組成物(g)の面積サイズ(m2)に対する比である。面積サイズは、本明細書に開示される方法又は使用の所望の効果を達成するために本明細書に開示される乾燥粉末化組成物が施用される表面積である。面積は、限定されないが、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物が施用される灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上の植物、1つ以上の場所又は1つ以上のパイプを含有する面積を含む。乾燥粉末化組成物の面積サイズに対する比は、典型的には、植物病害の病原体を防除する開示される方法及び使用、並びに植物成長及び/又は作物生産を増大させる開示される方法及び使用、並びに灌漑システムの効率を維持又は改善する使用のための有効量である量である。
【0132】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の有効量は、例えば、約1:10、約1:25、約1:50、約1:75、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、約1:425、約1:450、約1:475、約1:500、約1:525、約1:550、約1:575、約1:600、約1:700、約1:800、約1:900、約1:1000、約1:2000、約1:3000、約1:4000、約1:5000、約1:6000、約1:7000、約1:8000、約1:9000又は約1:10000の乾燥粉末化組成物(g)の面積サイズ(m2)に対する比である。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の有効量は、例えば、少なくとも1:10、少なくとも1:25、少なくとも1:50、少なくとも1:75、少なくとも1:100、少なくとも1:125、少なくとも1:150、少なくとも1:175、少なくとも1:200、少なくとも1:225、少なくとも1:250、少なくとも1:275、少なくとも1:300、少なくとも1:325、少なくとも1:350、少なくとも1:375、少なくとも1:400、少なくとも1:425、少なくとも1:450、少なくとも1:475、少なくとも1:500、少なくとも1:525、少なくとも1:550、少なくとも1:575、少なくとも1:600、少なくとも1:700、少なくとも1:800、少なくとも1:900、少なくとも1:1000、少なくとも1:2000、少なくとも1:3000、少なくとも1:4000、少なくとも1:5000、少なくとも1:6000、少なくとも1:7000、少なくとも1:8000、少なくとも1:9000、又は少なくとも1:10000の乾燥粉末化組成物(g)の面積サイズ(m2)に対する比である。本実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の有効量は、例えば、最大1:10、最大1:25、最大1:50、最大1:75、最大1:100、最大1:125、最大1:150、最大1:175、最大1:200、最大1:225、最大1:250、最大1:275、最大1:300、最大1:325、最大1:350、最大1:375、最大1:400、最大1:425、最大1:450、最大1:475、最大1:500、最大1:525、最大1:550、最大1:575、最大1:600、最大1:700、最大1:800、最大1:900、最大1:1000、最大1:2000、最大1:3000、最大1:4000、最大1:5000、最大1:6000、最大1:7000、最大1:8000、最大1:9000、又は最大1:10000の乾燥粉末化組成物(g)の面積サイズ(m2)に対する比である。
【0133】
本実施形態のなお他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の有効量は、例えば、約1:1~約1:10、約1:1~約1:25、約1:1~約1:50、約1:1~約1:75、約1:1~約1:100、約1:2~約1:10、約1:2~約1:25、約1:2~約1:50、約1:2~約1:75、約1:2~約1:100、約1:10~約1:25、約1:10~約1:50、約1:10~約1:75、約1:10~約1:100、約1:10~約1:125、約1:10~約1:150、約1:10~約1:175、約1:10~約1:200、約1:10~約1:225、約1:10~約1:250、約1:50~約1:100、約1:50~約1:200、約1:50~約1:300、約1:50~約1:400、約1:50~約1:500、約1:50~約1:600、約1:50~約1:700、約1:50~約1:800、約1:50~約1:900、約1:50~約1:1000、約1:100~約1:200、約1:100~約1:300、約1:100~約1:400、約1:100~約1:500、約1:100~約1:600、約1:100~約1:700、約1:100~約1:800、約1:100~約1:900、約1:100~約1:1000、約1:500~約1:1000、約1:500~約1:2000、約1:500~約1:3000、約1:500~約1:4000、約1:500~約1:5000、約1:500~約1:6000、約1:500~約1:7000、約1:500~約1:8000、約1:500~約1:9000、約1:500~約1:10000、約1:1000~約1:2000、約1:1000~約1:3000、約1:1000~約1:4000、約1:1000~約1:5000、約1:1000~約1:6000、約1:1000~約1:7000、約1:1000~約1:8000、約1:1000~約1:9000、約1:1000~約1:10000、約1:2000~約1:3000、約1:2000~約1:4000、約1:2000~約1:5000、約1:2000~約1:6000、約1:2000~約1:7000、約1:2000~約1:8000、約1:2000~約1:9000、約1:2000~約1:10000、約1:3000~約1:4000、約1:3000~約1:5000、約1:3000~約1:6000、約1:3000~約1:7000、約1:3000~約1:8000、約1:3000~約1:9000、約1:3000~約1:10000、約1:4000~約1:5000、約1:4000~約1:6000、約1:4000~約1:7000、約1:4000~約1:8000、約1:4000~約1:9000、約1:4000~約1:10000、約1:5000~約1:6000、約1:5000~約1:7000、約1:5000~約1:8000、約1:5000~約1:9000、約1:5000~約1:10000、約1:6000~約1:7000、約1:6000~約1:8000、約1:6000~約1:9000、約1:6000~約1:10000、約1:7000~約1:8000、約1:7000~約1:9000、約1:7000~約1:10000、約1:8000~約1:9000、約1:8000~約1:10000又は約1:9000~約1:10000の乾燥粉末化組成物(g)の面積サイズ(m2)に対する比である。
【0134】
本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の効力は、有害作用、死亡率、病原体集団の減少、1つ以上の場所への侵入若しくは侵入の減少、又は限定されないが、病原体の増殖の阻害、停止若しくは遅延、病原体の繁殖の阻害、停止若しくは遅延、又は病原体の発現の阻害、停止若しくは遅延を含む、病原体集団に対する損傷の任意の他の評価を決定することによって監視され得て、これらの全ては「防除」という用語に包含される。効力はまた、病原体集団が寄生する植物に対する植物毒性、病原体集団に感染した宿主植物に対する組織損傷、及び開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物を寄生された植物に施用している、又はさもなければそのような組成物に曝露されているヒトが被るおそれのある有害作用によって監視される。したがって、開示される方法又は使用において使用される本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の量は、上記の有効量の基準を満たし、好ましくは、このような組成物と接触し得る観賞植物及び農作物(植物毒性など)、野生生物及びヒトに対する有害作用が最小限であるか、又は有害作用が全くない。
【0135】
本明細書に開示される乾燥粉末化組成物又は液体組成物の施用は、本明細書に開示されるマイクロバブルを効果的に生成し、防除しようとする病原体を効果的に曝露する任意のプロセスによって実施することができる。例えば、施用中に希釈乾燥粉末化組成物など、本明細書に開示される組成物に高濃度のガスを導入することができる任意の方法は、このようなガス導入によってマイクロバブルが自発的に形成できるため好適である。好適な施用プロセスとして、限定されないが、スプレー、燻蒸、噴霧、気化、分散、給水、噴出、散布などが挙げられる。施用の1つの好ましい方法は、灌漑、スプレー、燻蒸、噴霧又は気化による手動又は機械による施用によるものである。このような施用により、その施用プロセス中に十分な曝気と共に微細なミストが形成され、本明細書に開示されるようにマイクロバブルが生成される。液体中の分散ガスに曝露されたマイクロバブルはコロイド特性を示し、コロイド状ガスアフロン(CGA)と呼ばれる。CGAは、低濃度の界面活性剤を含有する特徴的なシェル層を含有するという点で、通常の気泡とは異なる。
【0136】
本明細書に開示される液体組成物で形成されたマイクロバブルは、液体中の酸素の物質移動を増加させると思われる。科学理論に束縛されることを望むものではないが、この差異について考えられる説明がいくつかある。第1に、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物中に存在する界面活性剤は、本明細書に開示される溶媒を含む水性環境中に存在する場合、気泡挙動の特性を著しく変化させる非イオン性界面活性剤及び/又はバイオサーファクタントを含む。第2に、本明細書に開示される液体組成物の形成時に、液体組成物がマイクロバブル形成のために必要とする界面活性剤の濃度は、はるかに低い。界面活性剤濃度は、界面活性剤系の臨界ミセル濃度(CMS)に近づく必要があることが示唆されている。本明細書に開示される組成物では、使用される界面活性剤の推定CMC未満でマイクロバブルが形成される。これは、マイクロバブルが、ガスの物質移動特性にとってより好ましい緩い分子充填を有する界面活性剤分子の凝集体の結果であることを示唆している。界面活性剤分子がより少ない表面は、ガスを含有する十分に組織化されたミセルよりもガス透過性が高くなる。機構にかかわらず、本明細書に開示される液体組成物が組織化してクラスタ、凝集体又はガス充填気泡となる傾向は、反応物の局所濃度を増大させること、触媒反応が起こるのに必要なエネルギーの遷移を低下させること、又はまだ記載されていない他の何らかの機構によって起こる反応のプラットフォームをもたらす。
【0137】
本実施形態の態様では、本明細書に開示されるマイクロバブルは、例えば、約5μm、約10μm、約15μm、約20μm、約25μm、約30μm、約40μm、約50μm、約75μm、約100μm、約150μm、約200μm、約250μm、約300μm、約350μm、約400μm、約450μm、約500μm、約550μm、約600μm、約650μm、約700μm、約750μm、約800μm、約850μm、約900μm、約950μm又は約1000μmの平均直径を有する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示されるマイクロバブルは、例えば、少なくとも5μm、少なくとも10μm、少なくとも15μm、少なくとも20μm、少なくとも25μm、少なくとも30μm、少なくとも40μm、少なくとも50μm、少なくとも100μm、少なくとも150μm、少なくとも200μm、少なくとも250μm、少なくとも300μm、少なくとも350μm、少なくとも400μm、少なくとも450μm、少なくとも500μm、少なくとも550μm、少なくとも600μm、少なくとも650μm、少なくとも700μm、少なくとも750μm、少なくとも800μm、少なくとも850μm、少なくとも900μm、少なくとも950μm又は少なくとも1000μmの平均直径を有する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示されるマイクロバブルは、例えば、最大5μm、最大10μm、最大15μm、最大20μm、最大25μm、最大30μm、最大40μm、最大50μm、最大100μm、最大150μm、最大200μm、最大250μm、最大300μm、最大350μm、最大400μm、最大450μm、最大500μm、最大550μm、最大600μm、最大650μm、最大700μm、最大750μm、最大800μm、最大850μm、最大900μm、最大950μm又は最大1000μmの平均直径を有する。
【0138】
本実施形態の態様では、本明細書に開示されるマイクロバブルは、例えば、約5μm~約10μm、約5μm~約15μm、約5μm~約20μm、約5μm~約25μm、約5μm~約30μm、約5μm~約40μm、約5μm~約50μm、約5μm~約75μm、約5μm~約100μm、約10μm~約15μm、約10μm~約20μm、約10μm~約25μm、約10μm~約30μm、約10μm~約40μm、約10μm~約50μm、約10μm~約75μm、約10μm~約100μm、約15μm~約20μm、約15μm~約25μm、約15μm~約30μm、約15μm~約40μm、約15μm~約50μm、約15μm~約75μm、約15μm~約100μm、約20μm~約25μm、約20μm~約30μm、約20μm~約40μm、約20μm~約50μm、約20μm~約75μm、約20μm~約100μm、約25μm~約30μm、約25μm~約40μm、約25μm~約50μm、約25μm~約75μm、約25μm~約100μm、約30μm~約40μm、約30μm~約50μm、約30μm~約75μm、約30μm~約100μm、約40μm~約50μm、約40μm~約75μm、約40μm~約100μm、約50μm~約75μm、約50μm~約100μm、約50μm~約150μm、約50μm~約200μm、約50μm~約250μm、約50μm~約300μm、約50μm~約350μm、約50μm~約400μm、約50μm~約450μm、約50μm~約500μm、約50μm~約550μm、約50μm~約600μm、約50μm~約650μm、約50μm~約700μm、約50μm~約750μm、約50μm~約800μm、約50μm~約850μm、約50μm~約900μm、約50μm~約950μm、約50μm~約1000μm、約100μm~約150μm、約100μm~約200μm、約100μm~約250μm、約100μm~約300μm、約100μm~約350μm、約100μm~約400μm、約100μm~約450μm、約100μm~約500μm、約100μm~約550μm、約100μm~約600μm、約100μm~約650μm、約100μm~約700μm、約100μm~約750μm、約100μm~約800μm、約100μm~約850μm、約100μm~約900μm、約100μm~約950μm、約100μm~約1000μm、約150μm~約200μm、約150μm~約250μm、約150μm~約300μm、約150μm~約350μm、約150μm~約400μm、約150μm~約450μm、約150μm~約500μm、約150μm~約550μm、約150μm~約600μm、約150μm~約650μm、約150μm~約700μm、約150μm~約750μm、約150μm~約800μm、約150μm~約850μm、約150μm~約900μm、約150μm~約950μm、約150μm~約1000μm、約200μm~約250μm、約200μm~約300μm、約200μm~約350μm、約200μm~約400μm、約200μm~約450μm、約200μm~約500μm、約200μm~約550μm、約200μm~約600μm、約200μm~約650μm、約200μm~約700μm、約200μm~約750μm、約200μm~約800μm、約200μm~約850μm、約200μm~約900μm、約200μm~約950μm、約200μm~約1000μm、約250μm~約300μm、約250μm~約350μm、約250μm~約400μm、約250μm~約450μm、約250μm~約500μm、約250μm~約550μm、約250μm~約600μm、約250μm~約650μm、約250μm~約700μm、約250μm~約750μm、約250μm~約800μm、約250μm~約850μm、約250μm~約900μm、約250μm~約950μm、約250μm~約1000μm、約300μm~約350μm、約300μm~約400μm、約300μm~約450μm、約300μm~約500μm、約300μm~約550μm、約300μm~約600μm、約300μm~約650μm、約300μm~約700μm、約300μm~約750μm、約300μm~約800μm、約300μm~約850μm、約300μm~約900μm、約300μm~約950μm、約300μm~約1000μm、約350μm~約400μm、約350μm~約450μm、約350μm~約500μm、約350μm~約550μm、約350μm~約600μm、約350μm~約650μm、約350μm~約700μm、約350μm~約750μm、約350μm~約800μm、約350μm~約850μm、約350μm~約900μm、約350μm~約950μm、約350μm~約1000μm、約400μm~約450μm、約400μm~約500μm、約400μm~約550μm、約400μm~約600μm、約400μm~約650μm、約400μm~約700μm、約400μm~約750μm、約400μm~約800μm、約400μm~約850μm、約400μm~約900μm、約400μm~約950μm、約400μm~約1000μm、約450μm~約500μm、約450μm~約550μm、約450μm~約600μm、約450μm~約650μm、約450μm~約700μm、約450μm~約750μm、約450μm~約800μm、約450μm~約850μm、約450μm~約900μm、約450μm~約950μm、約450μm~約1000μm、約500μm~約550μm、約500μm~約600μm、約500μm~約650μm、約500μm~約700μm、約500μm~約750μm、約500μm~約800μm、約500μm~約850μm、約500μm~約900μm、約500μm~約950μm、約500μm~約1000μm、約550μm~約600μm、約550μm~約650μm、約550μm~約700μm、約550μm~約750μm、約550μm~約800μm、約550μm~約850μm、約550μm~約900μm、約550μm~約950μm、約550μm~約1000μm、約600μm~約650μm、約600μm~約700μm、約600μm~約750μm、約600μm~約800μm、約600μm~約850μm、約600μm~約900μm、約600μm~約950μm、約600μm~約1000μm、約650μm~約700μm、約650μm~約750μm、約650μm~約800μm、約650μm~約850μm、約650μm~約900μm、約650μm~約950μm、約650μm~約1000μm、約700μm~約750μm、約700μm~約800μm、約700μm~約850μm、約700μm~約900μm、約700μm~約950μm、約700μm~約1000μm、約750μm~約800μm、約750μm~約850μm、約750μm~約900μm、約750μm~約950μm、約750μm~約1000μm、約800μm~約850μm、約800μm~約900μm、約800μm~約950μm、約800μm~約1000μm、約850μm~約900μm、約850μm~約950μm、約850μm~約1000μm、約900μm~約950μm、約900μm~約1000μm又は約950μm~約1000μmの平均直径を有する。
【0139】
本明細書の態様は、一部は、組成物を開示する。植物は、例として、植物又は植物の群又は植物の一部が挙げられる。本明細書で使用される場合、「植物」という用語は、植物界に属し、クレードViridiplantae(緑色植物亜界)を形成するいずれの生物も指す。非限定的な例としては、顕花植物、針葉樹及び他の裸子植物、シダ、ヒカゲノカズラ類、ツノゴケ類、苔類、及び緑藻類が挙げられるが、紅藻類及び褐藻類、真菌、古細菌、細菌並びに及び動物は除く。維管束植物としては、ヒカゲノカズラ類、トクサ類、シダ、裸子植物(針葉樹を含む)及び被子植物(顕花植物)が挙げられる。このグループの学名には、Tracheophyta(維管束植物)及びTracheobionta(維管束植物)がある。本明細書で使用される場合、「flower(花)」という用語は、「bloom(花)」又は「blossom(花)」と同義であり、被子植物に見られる生殖構造を指す。本明細書で使用される場合、「作物植物」という用語は、作物を産生する植物を指す。非限定的な例としては、果実、種子、堅果、穀物、油、木材及び繊維を産生する植物が挙げられる。本明細書で使用される場合、「作物」という用語は、経済的価値のある植物産物を指す。非限定的な例としては、果実、種子、堅果、穀物、油、木材及び繊維が挙げられる。
【0140】
本明細書の態様は、一部は、場所を開示する。場所は、環境内の物理的な構造又は位置である。場所の非限定的な例としては、住宅用建物、商業用建物、工業用建物、苗箱、温室、苗床、サイロ、農業用貯蔵場所、水灌漑システム、芝地、庭園、農場、若しくは圃場などの土地の特定の区域、又は小川、河川、湖、海若しくは海洋などの自然水域が挙げられる。したがって、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物は、限定されないが、家庭での施用、芝生及び園芸施用、農業施用、有機農業施用、温室及び苗床施用、貯蔵製品施用、専門植物業者施用、葉面施用、水中又は水中施用、土壌混和施用、苗箱処置施用、茎内注入及び栽植処理施用を含む多種多様の施用に有利に使用される。
【0141】
本明細書に記載の乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び/又は使用によって処置することができる植物病害としては、限定されないが、炭疽病、胴枯病、潰瘍病、根瘤病、立ち枯病、ゴール、平もち病、斑点病、うどんこ病、かび病、モザイクウイルス病、腐敗病、さび病、黒星病、黒穂病及び萎凋病が挙げられる。炭疽病又は鳥の目病は、Colletotrichum(コレトトリクム属)、Gloeosporium(グレオスポリウム属)、Glomerella(グロメレラ属)及びElsinoe(エルシノ属)の多種の真菌によって引き起こされ、症状としては葉、茎、果実又は花に様々な色の境界が隆起した小さいくぼんだ壊死斑又は病斑を特徴とし、一部の感染では小枝及び枝に潰瘍が形成される、植物病害の群を指す。胴枯病は、多種の真菌及び細菌によって引き起こされ、症状としては葉、枝、小枝又は花器などの植物組織の急激で重度の白化、黄変、褐変、斑点形成、枯れ及びその後の壊死を特徴とする、植物病害の群を指す。潰瘍病は、多種の真菌及び細菌によって引き起こされ、症状としては茎(stem)(茎(cane))、小枝、大枝又は幹における円形ないし不定形のくぼんだ、膨らんだ、扁平な、又はひび割れた、変色し、胴枯れし、壊死した区域を特徴とする、一般的で広範囲な植物病害の群を指す。根瘤病は、土壌真菌のPlasmodiophora brassicae(プラスモディオフォラ・ブラシカエ)によって引き起こされる、キャベツ科のメンバーが罹病する植物病害の群を指し、症状としては、しばしばひび割れた及び腐朽した、いびつで変形した(棍棒状)根を特徴とする。立ち枯病は、種子及び新苗が罹病し、Fusarium(フザリウム)、Phytophthora(フィトフトラ)、Pythium(フィチウム)及びR.solani(R.ソラニ)を含むRhizoctonia(リゾクトニア)の種を含むいくつかの真菌によって引き起こされる植物病害の群を指し、症状としては土壌表面から下の茎及び根の組織の腐朽を特徴とする。ゴールは、真菌、細菌、ウイルス及び線虫並びにある昆虫に引き起こされ、症状としては植物組織の異常で局所的な増生又は肥大を特徴とする、植物病害の群を指す。縮葉病とも呼ばれる平もち病は、世界中の多くの木本植物及びシダ植物の植物病害の群を指し、Taphrina(タフリナ属)の真菌によって引き起こされ、症状としてはよじれてカールした葉を特徴とする。斑点病は、膨大な数の真菌及び細菌によって引き起こされ、症状としては植物の葉の斑点を特徴とする植物病害の群を指す。うどんこ病は、多数の真菌によって引き起こされ、症状としては、通常葉の上面又は下面の、白色、灰色、青みがかった色又は紫色の粉末様増殖物を特徴とする植物病害の群を指す。かび病は、いくつかの真菌によって引き起こされ、症状としては感染した植物部位の表面の粉末様又は羊毛様の外観を特徴とする、植物病害の群を指す。モザイクウイルス病は、植物ウイルスによって引き起こされ、症状としてはいくつかの栄養素欠乏症の出現を特徴とする、植物病害の群を指す。腐朽とも呼ばれる腐敗病は、数百種の土壌真菌及び土壌細菌のいずれかによって引き起こされ、症状としては植物の分解及び腐敗を特徴とする、植物病害の群を指す。さび病は、5,000種を超える真菌によって引き起こされ、症状としては数千種類の経済的に重要な植物の葉、若いシュート及び果実の被覆物として出現する、黄色、オレンジ色、赤色、赤褐色、褐色又は黒色の粉末様いぼを特徴とする、植物病害の群を指す。黒星病は、いくつかの真菌及び細菌によって引き起こされ、症状としては果実、塊茎、葉又は茎の組織の硬化、成長過剰、及び場合により亀裂(殻皮状の病斑)を特徴とする植物病害の群を指す。黒穂病は、真菌によって引き起こされ、症状としては種子、葉、茎、花部及び球根の発疹の中に形成され胞子嚢と呼ばれる、すす様塊の中に蓄積した真菌胞子を特徴とする、植物病害の群を指す。萎凋病は、多数の真菌及び細菌によって引き起こされる植物病害を指し、症状としては恒久的な成長阻害、萎れ及び枯れ、多くの場合、後続の植物の全体又は一部の死を特徴とする。
【0142】
本明細書に記載の乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び/又は使用によって集団を防除できる病原体としては、限定されないが、ウイルス、細菌、真菌及び線虫が挙げられる。さらに、本明細書に開示される方法及び/又は使用によって、限定されないが、卵、幼生、幼虫、幼若体、蛹及び成体を含む全ての発生段階を防除することができる。
【0143】
本明細書に記載の乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び/又は使用は、哺乳動物又は環境に害を及ぼさない可能性が最も高く、非植物毒性であり、経済的に価値のある植物又は作物に安全に施用することができる。さらに、本明細書に記載される乾燥粉末化組成物、液体組成物、方法及び/又は使用は、屋内及び屋外で使用することができ、処置した表面を軟化させたり、溶解させたり、又はさもなければ悪影響を与えたりしない。最後に、病原体は、本明細書に記載される組成物、方法及び使用に対する抵抗性を生じない。
【0144】
本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物は、ヒト、家畜を含む哺乳動物、植物の生命及び環境に対する有害作用が最小限である。本実施形態の一態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物は、ヒト、哺乳動物、植物及び環境に対して実質的に非毒性である。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物及び液体組成物は、ヒト、哺乳動物、植物及び環境に対して本質的に非毒性である。
【0145】
本明細書の態様は、一部は、生分解性である液体組成物を開示する。本明細書に開示される生分解性液体組成物は、本明細書に開示される方法及び使用に従って施用されると、実質的又は相当の程度まで劣化、腐食、再吸収、分解又は破壊される傾向があるものである。本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%が、例えば、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日又は約7日で生分解する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%が、例えば、約1~約2日、約1~約3日、約1~約4日、約1~約5日、約1~約6日、約1~約7日間、約2~約3日、約2~約4日、約2~約5日、約2~約6日、約2~約7日、約3~約4日、約3~約5日、約3~約6日、約3~約7日、約4~約5日、約4~約6日、約4~約7日、約5~約6日、約5~約7日又は約6~約7日で生分解する。
【0146】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%が、例えば、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日又は約14日で生分解する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%が、例えば、約7~約8日、約7~約9日、約7~約10日、約7~約11日、約7~約12日、約7~約13日、約7~約14日、約8~約9日、約8~約10日、約8~約11日、約8~約12日、約8~約13日、約8~約14日、約9~約10日、約9~約11日、約9~約12日、約9~約13日、約9~約14日、約9~約11日、約9~約12日、約9~約13日、約9~約14日、約10~約11日、約10~約12日、約10~約13日、約10~約14日、約11~約12日、約11~約13日、約11~約14日、約12~約13日、約12~約14日又は約13~約14日で生分解する。
【0147】
本実施形態の態様では、本明細書に開示される液体組成物の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%が、例えば、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日又は約21日で生分解する。本実施形態の他の態様では、本明細書に開示される液体組成物の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%が、例えば、約15~約16日、約15~約17日、約15~約18日、約15~約19日、約15~約20日、約15~約21日、約16~約17日、約16~約18日、約16~約19日、約16~約20日、約16~約21日、約17~約18日、約17~約19日、約17~約20日、約17~約21日、約18~約19日、約18~約20日、約18~約21日、約19~約20日、約19~約21日又は約20~約21日で生分解する。
【0148】
本明細書の態様は、以下の実施形態によって記載することもできる。
1.約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵微生物上清と、約75重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントとを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる乾燥粉末化組成物であって、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
2.約7重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態1に記載の乾燥粉末化組成物。
3.約8重量%~約10重量%の乾燥処理済み発酵微生物上清を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態1又は2に記載の乾燥粉末化組成物。
4.前記処理済み発酵微生物上清が、処理済み発酵酵母上清、処理済み発酵細菌上清、処理済み発酵カビ上清、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態1~3のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
5.前記発酵酵母上清が、Brettanomyces(ブレタノマイセス属)、Candida(カンジダ属)、Cyberlindnera(シバリンドネラ属)、Cystofilobasidium(シストフィロバシディウム属)、Debaryomyces(デバリオマイセス属)、Dekkera(デッケラ属)、Fusarium(フザリウム属)、Geotrichum(ゲオトリクム属)、Issatchenkia(イサチェンキア属)、Kazachstania(カザツタニア属)、Kloeckera(クロッケラ属)、Kluyveromyces(クルイウェロマイセス属)、Lecanicillium(レカニシリウム属)、Mucor(ムコール属)、Neurospora(ニューロスポラ属)、Pediococcus(ペディオコッカス属)、Penicillium(ペニシリウム属)、Pichia(ピキア属)、Rhizopus(リゾプス属)、Rhodosporidium(ロドスポリディウム属)、Rhodotorula(ロドトルラ属)、Saccharomyces(サッカロマイセス属)、Schizosaccharomyces(シゾサッカロマイセス属)、Thrichosporon(スリコスポロン属)、Torulaspora(トルラスポラ属)、Torulopsis(トルロプシス属)、Verticillium(バーティシリウム属)、Yarrowia(ヤロウイア属)、Zygosaccharomyces(ジゴサッカロマイセス属)又はZygotorulaspora(ジゴトルラスポラ属)に属する酵母を含有する培養物から産生される、実施形態4に記載の乾燥粉末化組成物。
6.前記発酵酵母上清がSaccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セレビシエ)を含有する培養物から産生される、実施形態5に記載の乾燥粉末化組成物。
7.前記発酵細菌上清が、Acetobacter(アセトバクター属)、Arthrobacter(アルスロバクター属)、Aerococcus(アエロコッカス属)、Bacillus(バチルス属)、Bifidobacterium(ビフィドバクテリウム属)、Brachybacterium(ブラキバクテリウム属)、Brevibacterium(ブレビバクテリウム属)、Barnobacterium(バルノバクテリウム属)、Carnobacterium(カルノバクテリウム属)、Corynebacterium(コリネバクテリウム属)、Enterococcus(エンテロコッカス属)、Escherichia(エシェリキア属)、Gluconacetobacter(グルコンアセトバクター属)、Gluconobacter(グルコノバクター属)、Hafnia(ハフニア属)、Halomonas(ハロモナス属)、Kocuria(コクリア属)、Lactobacillus(ラクトバチルス属)、Lactococcus(ラクトコッカス属)、Leuconostoc(ロイコノストック属)、Macrococcus(マクロコッカス属)、Microbacterium(マイクロバクテリウム属)、Micrococcus(マイクロコッカス属)、Neisseria(ナイセリア属)、Oenococcus(オエノコッカス属)、Pediococcus(ペディオコッカス属)、Propionibacterium(プロピオニバクテリウム属)、Proteus(プロテウス属)、Pseudomonas(シュードモナス属)、Psychrobacter(サイクロバクター属)、Salmonella(サルモネラ属)、Sporolactobacillus(スポロラクトバチルス属)、Staphylococcus(スタフィロコッカス属)、Streptococcus(ストレプトコッカス属)、Streptomyces(ストレプトマイセス属)、Tetragenococcus(テトラゲノコッカス属)、Vagococcus(バゴコッカス属)、Weissells(ワイセルス属)又はZymomonas(ザイモナス属)に属する細菌を含有する培養物から産生される、実施形態4に記載の乾燥粉末化組成物。
8.約80重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態1~7のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
9.約85重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態8に記載の乾燥粉末化組成物。
10.約80重量%~約90重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態8に記載の乾燥粉末化組成物。
11.約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清及び約80重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態1~7のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
12.約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清及び約85重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態11に記載の乾燥粉末化組成物。
13.約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清及び約87重量%~約93重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態12に記載の乾燥粉末化組成物。
14.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清及び約89重量%~約91重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態13に記載の乾燥粉末化組成物。
15.前記1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントが、少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態1~14のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
16.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約5%~約15%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約70%~約90%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約75%~約85%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態15に記載の乾燥粉末化組成物。
17.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約73%~約89%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約78%~約84%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態15に記載の乾燥粉末化組成物。
18.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74%~約88%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約79%~約83%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態15に記載の乾燥粉末化組成物。
19.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約75%~約87%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約80%~約82%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態15に記載の乾燥粉末化組成物。
20.約5重量%~約15重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清、約5重量%~約15重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約70重量%~約90重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態15に記載の乾燥粉末化組成物。
21.約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清、約6重量%~約14重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約72重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態15に記載の乾燥粉末化組成物。
22.約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清、約6重量%~約12重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態21に記載の乾燥粉末化組成物。
23.約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清、約7重量%~約11重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約76重量%~約86重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態22に記載の乾燥粉末化組成物。
24.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵微生物上清、約8重量%~約10重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約78重量%~約84重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態23に記載の乾燥粉末化組成物。
25.約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵酵母上清、並びに約75重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる乾燥粉末化組成物であって、活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
26.約7重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態25に記載の乾燥粉末化組成物。
27.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態25又は26に記載の乾燥粉末化組成物。
28.前記乾燥処理済み発酵酵母上清が、Brettanomyces(ブレタノマイセス属)、Candida(カンジダ属)、Cyberlindnera(シバリンドネラ属)、Cystofilobasidium(シストフィロバシディウム属)、Debaryomyces(デバリオマイセス属)、Dekkera(デッケラ属)、Fusarium(フザリウム属)、Geotrichum(ゲオトリクム属)、Issatchenkia(イサチェンキア属)、Kazachstania(カザツタニア属)、Kloeckera(クロッケラ属)、Kluyveromyces(クルイウェロマイセス属)、Lecanicillium(レカニシリウム属)、Mucor(ムコール属)、Neurospora(ニューロスポラ属)、Penicillium(ペニシリウム属)、Pichia(ピキア属)、Rhizopus(リゾプス属)、Rhodosporidium(ロドスポリディウム属)、Rhodotorula(ロドトルラ属)、Saccharomyces(サッカロマイセス属)、Schizosaccharomyces(シゾサッカロマイセス属)、Thrichosporon(スリコスポロン属)、Torulaspora(トルラスポラ属)、Torulopsis(トルロプシス属)、Verticillium(バーティシリウム属)、Yarrowia(ヤロウイア属)、Zygosaccharomyces(ジゴサッカロマイセス属)又はZygotorulaspora(ジゴトルラスポラ属)に属する酵母を含有する培養物から産生される、実施形態25~27のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
29.前記発酵酵母上清がSaccharomyces cerevisiae(サッカロマイセス・セレビシエ)を含有する培養物から産生される、実施形態28に記載の乾燥粉末化組成物。
30.約80重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態25~29のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
31.約85重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態30に記載の乾燥粉末化組成物。
32.約80重量%~約90重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態30に記載の乾燥粉末化組成物。
33.約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清及び約80重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態25~29のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
34.約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清及び約85重量%~約95重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態33に記載の乾燥粉末化組成物。
35.約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清及び約87重量%~約93重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態34に記載の乾燥粉末化組成物。
36.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清及び約89重量%~約91重量%の1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態35に記載の乾燥粉末化組成物。
37.前記1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントが、少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態25~36のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
38.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約5%~約15%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約70%~約90%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約75%~約85%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態37に記載の乾燥粉末化組成物。
39.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約73%~約89%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約78%~約84%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態37に記載の乾燥粉末化組成物。
40.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74%~約88%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約79%~約83%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態37に記載の乾燥粉末化組成物。
41.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約75%~約87%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約80%~約82%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、実施形態37に記載の乾燥粉末化組成物。
42.約5重量%~約15重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約5重量%~約15重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約70重量%~約90重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態37に記載の乾燥粉末化組成物。
43.約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約14重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約72重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態42に記載の乾燥粉末化組成物。
44.約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約12重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態43に記載の乾燥粉末化組成物。
45.約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約7重量%~約11重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約76重量%~約86重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態44に記載の乾燥粉末化組成物。
46.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約8重量%~約10重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約78重量%~約84重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態45に記載の乾燥粉末化組成物。
47.前記1つ以上の非イオン性バイオサーファクタントが1つ以上の非イオン性サポニンを含む、実施形態1~14又は25~36のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
48.前記1つ以上の非イオン性サポニンが、1つ以上のトリテルペノイドサポニン、1つ以上のステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態47に記載の乾燥粉末化組成物。
49.前記少なくとも2つの非イオン性バイオサーファクタントが、少なくとも2つの非イオン性サポニンを含む、実施形態15又は37に記載の乾燥粉末化組成物。
50.前記少なくとも2つの非イオン性サポニンが、1つ以上のトリテルペノイドサポニン、1つ以上のステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態50に記載の乾燥粉末化組成物。
51.前記1つ以上のトリテルペノイドサポニンが、四環式トリテルペノイドサポニン、五環式トリテルペノイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態48又は50に記載の乾燥粉末化組成物。
52.前記四環式トリテルペノイドサポニンが、ククルビタン、シクロアルタン、シクロアルテノール、ダンマラン、ユーファン、ラノスタン、又はチルカランを含む、実施形態51に記載の乾燥粉末化組成物。
53.前記五環式トリテルペノイドサポニンが、エノキソロン、ヘデラゲニン、ホパン、ルパン、マスリン酸、オレアナン、ウルサン、又はタラキサステランを含む、実施形態51に記載の乾燥粉末化組成物。
54.前記1つ以上のステロイドサポニンが、ジオスゲニン、エレウテロシド、ジンセノシド、サルササポゲニン、ヤモゲニン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態48又は50に記載の乾燥粉末化組成物。
55.前記第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタントが第1の乾燥非イオン性サポニンを含み、前記第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントが第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、実施形態16~23又は38~46のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
56.前記第1の乾燥及び/又は第2の乾燥非イオン性サポニンが、トリテルペノイドサポニン、ステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態55に記載の乾燥粉末化組成物。
57.前記トリテルペノイドサポニンが、四環式トリテルペノイドサポニン、五環式トリテルペノイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態56に記載の乾燥粉末化組成物。
58.前記四環式トリテルペノイドサポニンが、ククルビタン、シクロアルタン、シクロアルテノール、ダンマラン、ユーファン、ラノスタン、又はチルカランを含む、実施形態57に記載の乾燥粉末化組成物。
59.前記五環式トリテルペノイドサポニンが、エノキソロン、ヘデラゲニン、ホパン、ルパン、マスリン酸、オレアナン、ウルサン、又はタラキサステランを含む、実施形態57に記載の乾燥粉末化組成物。
60.前記ステロイドサポニンが、ジオスゲニン、エレウテロシド、ジンセノシド、サルササポゲニン、ヤモゲニン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態52に記載の乾燥粉末化組成物。
67.乾燥粉末化組成物であって、約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵酵母上清、約5重量%~約15重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント、並びに約70重量%~約90重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、乾燥粉末化組成物であって、任意の活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
68.約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約73%~約89%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約78%~約84%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
69.約7%~約11%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74%~約88%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約79%~約83%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
70.約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約75%~約87%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約80%~約82%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
71.約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約14重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約72重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
72.約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約12重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約74重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態71に記載の乾燥粉末化組成物。
73.約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約7重量%~約11重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約76重量%~約86重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態72に記載の乾燥粉末化組成物。
74.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約8重量%~約10重量%の第1の乾燥非イオン性バイオサーファクタント及び約78重量%~約84重量%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタントを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態73に記載の乾燥粉末化組成物。
75.約5重量%~約15重量%の、生物栄養素、無機質、及びアミノ酸を含む乾燥処理済み発酵酵母上清、約5重量%~約15重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン、並びに約70重量%~約90重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、乾燥粉末化組成物であって、任意の活性酵素、活性化性プロ酵素、又は任意の酵素活性を欠いている、乾燥粉末化組成物。
76.約6%~約12%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約73%~約89%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約78%~約84%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
77.約7重量%~約11%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約74重量%~約88%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約79重量%~約83%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
78.約8%~約10%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約75%~約87%の第2の乾燥非イオン性バイオサーファクタント又は約80%~約82%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
79.約6重量%~約14重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約14重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約72重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態67に記載の乾燥粉末化組成物。
80.約6重量%~約12重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約6重量%~約12重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約74重量%~約88重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態71に記載の乾燥粉末化組成物。
81.約7重量%~約11重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約7重量%~約11重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約76重量%~約86重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態72に記載の乾燥粉末化組成物。
82.約8重量%~約10重量%の前記乾燥処理済み発酵酵母上清、約8重量%~約10重量%の第1の乾燥非イオン性サポニン及び約78重量%~約84重量%の第2の乾燥非イオン性サポニンを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態73に記載の乾燥粉末化組成物。
83.前記第1の乾燥及び/又は第2の乾燥非イオン性サポニンが、トリテルペノイドサポニン、ステロイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態75~82のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
84.前記トリテルペノイドサポニンが、四環式トリテルペノイドサポニン、五環式トリテルペノイドサポニン、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態83に記載の乾燥粉末化組成物。
85.前記四環式トリテルペノイドサポニンが、ククルビタン、シクロアルタン、シクロアルテノール、ダンマラン、ユーファン、ラノスタン、又はチルカランを含む、実施形態84に記載の乾燥粉末化組成物。
86.前記五環式トリテルペノイドサポニンが、エノキソロン、ヘデラゲニン、ホパン、ルパン、マスリン酸、オレアナン、ウルサン、又はタラキサステランを含む、実施形態84に記載の乾燥粉末化組成物。
87.前記ステロイドサポニンが、ジオスゲニン、エレウテロシド、ジンセノシド、サルササポゲニン、ヤモゲニン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態83に記載の乾燥粉末化組成物。
88.クエン酸をさらに含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態1~87のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
89.約0.5重量%~約1.5重量%のクエン酸を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態88に記載の乾燥粉末化組成物。
90.少なくとも1つの保存剤をさらに含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態1~89のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
91.約0.01重量%~約2重量%の前記少なくとも1つの保存剤を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態90に記載の乾燥粉末化組成物。
92.前記少なくとも1つの保存剤が、安息香酸ナトリウム、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、重量塩化カルシウム、クエン酸、アスコルビン酸若しくは酒石酸、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態90又は91に記載の乾燥粉末化組成物。
93.抗菌剤をさらに含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態1~92のいずれか一項に記載の乾燥粉末化組成物。
94.実施形態1~93のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を含む、本質的にそれからなる、又はそれからなるキット。
95.1つ以上の溶媒をさらに含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる、実施形態94に記載のキット。
96.1つ以上の希釈剤、1つ以上の増粘剤、1つ以上の分散剤、1つ以上の結合剤、1つ以上の起泡剤、1つ以上の安定化剤、1つ以上の膜形成剤、及び/又は1つ以上の保存剤をさらに含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態94又は95に記載のキット。
97.1つ以上の送達若しくは施用システム、及び/又は説明書、及び/又は封入キャリアをさらに含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、実施形態94~96のいずれか一項に記載のキット。
98.植物病害の病原体を防除する方法であって、実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成するステップ、並びに前記液体組成物の有効量を病原体が寄生した1つ以上の植物に施用するステップ、及び/又は前記液体組成物の有効量を、前記病原体が前記液体組成物に曝露されるように1つ以上の場所に施用するステップを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる方法であって、前記液体組成物の施用が、防除されることが求められている前記病原体に対して有害作用を生じる、方法。
99.植物成長及び/又は作物生産を増大させる方法であって、実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成するステップ、並びに前記液体組成物の有効量を1つ以上の植物に施用するステップ、及び/又は前記液体組成物の有効量を、前記液体組成物が前記1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に施用するステップを含む、本質的にそれからなる、又はそれからなる方法であって、前記液体組成物の施用が、植物成長の増大及び/又は作物生産の増大をもたらす、方法。
100.灌漑システムの効率を維持又は改善する方法であって、実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成するステップ、及び前記灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに前記液体組成物の有効量を施用するステップであって、前記液体組成物の施用が、灌漑システムの前記パイプライン網内の1つ以上の管を遮断するバイオフィルムを溶解、分散、又はさもなければ除去するステップを含む、本質的にそれらからなる、又はそれらからなる、方法。
101.植物病害を防除するための実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物の使用であって、前記乾燥粉末化組成物を溶媒で溶解し、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が病原体が寄生した1つ以上の植物に施用され、及び/又は病原体が前記液体組成物に曝露されるように前記液体組成物の有効量を1つ以上の場所に施用し、前記液体組成物の施用が、防除されることが求められる前記病原体に対する有害作用を生じる、使用。
102.植物成長及び/又は作物生産を増大させるための実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物の使用であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が1つ以上の植物に施用される、及び/又は前記液体組成物が前記1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に前記液体組成物の有効量を施用し、前記液体組成物の施用が植物成長の増大及び/又は作物生産の増大を生じる、使用。
103.灌漑システムの効率を維持又は改善するための実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物の使用であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに施用され、前記液体組成物の施用が灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上の管を閉塞するバイオフィルムを溶解、分散又はさもなければ除去する、使用。
104.植物病害の防除に使用するための実施形態1~97のいずれか一項に定義される乾燥粉末化組成物であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が、病原体が寄生した1つ以上の植物に施用され、及び/又は前記病原体が前記液体組成物に曝露されるように前記液体組成物の有効量を1つ以上の場所に施用し、前記液体組成物の施用が、防除しようとする前記病原体に有害作用を生じる、乾燥粉末化組成物。
105.植物成長及び/又は作物生産の増大に使用するための実施形態1~97のいずれか一項に定義される乾燥粉末化組成物であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が1つ以上の植物に施用される、及び/又は前記液体組成物が前記1つ以上の植物に曝露される1つ以上の場所に前記液体組成物の有効量を施用し、前記液体組成物の施用が植物成長の増大及び/又は作物生産の増大を生じる、乾燥粉末化組成物。
106.灌漑システムの効率の維持又は改善に使用するための実施形態1~97のいずれか一項で定義される乾燥粉末化組成物であって、前記乾燥粉末化組成物が溶媒で溶解され、それにより液体組成物を形成し、前記液体組成物の有効量が灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプに施用され、前記液体組成物の施用が前記灌漑システムのパイプライン網内の1つ以上のパイプを閉塞するバイオフィルムを溶解、分散又はさもなければ除去する、乾燥粉末化組成物。
107.前記乾燥粉末化組成物の前記溶媒に対する約1:1~約1:500の比を使用して、前記乾燥粉末化組成物を溶解して前記液体組成物を形成する、実施形態98~100の方法又は実施形態101~106の使用。
108.前記乾燥粉末化組成物の前記溶媒に対する約1:10~約1:50の比を使用して、前記乾燥粉末化組成物を溶解して前記液体組成物を形成する、実施形態98~100若しくは107の方法又は実施形態101~107の使用。
109.前記乾燥粉末化組成物の前記溶媒に対する約1:25~約1:35の比を使用して、前記乾燥粉末化組成物を溶解して前記液体組成物を形成する、実施形態98~100、107若しくは108の方法又は実施形態101~108の使用。
110.前記液体組成物の有効量が約0.0001%~約10%の最終濃度を有する、実施形態98~100若しくは107~109の方法又は実施形態101~109の使用。
111.前記液体組成物の有効量が約0.01%~約1%の最終濃度を有する、実施形態98~100若しくは107~110の方法又は実施形態101~110の使用。
112.前記液体組成物の有効量が約0.1%~約0.5%の最終濃度を有する、実施形態98~100若しくは107~111の方法又は実施形態101~111の使用。
113.前記液体組成物の有効量が約0.05ppm~約1,500ppmの最終濃度を有する、実施形態98~100若しくは107~109の方法又は実施形態101~109の使用。
114.前記液体組成物の有効量が約0.5ppm~約500ppmの最終濃度を有する、実施形態98~100、107~109若しくは113に記載の方法又は実施形態101~109若しくは113の使用。
115.前記液体組成物の有効量が約0.5ppm~約50ppmの最終濃度を有する、実施形態98~100、107~109、113若しくは114に記載の方法又は実施形態101~109、113若しくは114の使用。
116.前記液体組成物の有効量が約1ppm~約10ppmの最終濃度を有する、実施形態98~100、107~109若しくは113~115の方法又は実施形態101~109若しくは113~115の使用。
【実施例】
【0149】
以下の非限定的な例は、現在企図されている代表的な実施形態をより完全に理解しやすくするために、例示のみを目的として与える。これらの実施例は、本明細書に開示される組成物、又は方法若しくは使用に関するものを含む、本明細書に記載される実施形態のいずれかを限定すると解釈されるべきではない。
【0150】
実施例1
乾燥粉末化組成物の調製
本実施例は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の例示的な製剤を示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【0151】
実施例2
乾燥粉末化組成物の調製
本実施例は、本明細書に開示される乾燥粉末化組成物の例示的な製剤を示す。
【0152】
乾燥粉末化組成物1000kgの例示的なバッチサイズを製造するために、ロータステータ又は回転ドラムミキサなどの粉末ブレンダの内面に1%漂白溶液をスプレーし、10分間インキュベートし、次いで表面を拭き取ることによって前処理を行う。次に、乾燥処理済み発酵微生物上清60kg~150kg(最終濃度6%~15%)及びクエン酸5kg~15kg(最終濃度0.5%~1.5%)を粉末ブレンダに添加し(表10~11参照)、成分を混和して混合物の色及び外観を均一とした。この混合物にYucca schidigera(ユッカ・シジゲラ)から抽出されたサポニンを含む乾燥バイオサーファクタント835kg~935kg(最終濃度83.5%~93.5%)を添加し(表10~11参照)、混和を続けて混合物の色及び外観を均一とした。この方法に従って製造された乾燥粉末化組成物は、皮膚組織に対して非刺激性であり、非毒性であり、有効性の識別可能な損失又は劣化を伴わずに数ヶ月にわたって低温の場所に保管できることが判明した。
【0153】
上記の具体例として、TASTONE(登録商標)154(乾燥処理済み発酵微生物上清)92.0kg(最終濃度9.2%)を添加することによって製剤PF57を調製し、クエン酸10.0kg(最終濃度1%)を粉末ブレンダに添加し、成分を混和して混合物の色及び外観を均一とした。この混合物に、Yucca SD Powder(Yucca schidigera(ユッカ・シジゲラ)から抽出されたサポニンを含む乾燥バイオサーファクタント)907.0kg(最終濃度90.7%)を添加し、混合物の色及び外観が均一となるまで混和を続けた。この方法に従って製造された製剤PF57の乾燥粉末化組成物は、皮膚組織に対して非刺激性であり、非毒性であり、有効性の識別可能な損失又は劣化を伴わずに数ヶ月にわたって低温の場所に保管できることが判明した。
【表10】
【表11】
【0154】
実施例3
液体組成物の調製
本実施例は、本明細書に開示される液体組成物を作製するための例示的な手順を示す。
【0155】
本明細書に開示される例示的な液体組成物1Lを製造するために、実施例1に記載の製剤PF3又は実施例2に記載の製剤PF57で被覆された例示的な乾燥粉末化組成物30gを水1Lに添加し、乾燥粉末化組成物が完全に溶解するまで混合する。これにより、乾燥粉末化組成物を使用して液体組成物の3%溶液が作製される。液体組成物のpHを確認し、例えばリン酸などの任意の好適な酸を使用してpHを2.5~5.0に調整することができる。
【0156】
同様の手順を使用して、表1~11に記載の乾燥粉末化組成物の他の製剤のいずれかを使用して液体組成物を製造する。さらに、水1Lに添加される乾燥粉末化組成物の量も変えることができる。例えば、乾燥粉末化組成物5g~500gを水1Lに添加して、乾燥粉末化組成物を使用して0.5%~50%の液体組成物の溶液を作製することができる。
【0157】
任意に、2%~8%の最終濃度のアニオン性バイオサーファクタントを本実施例の液体組成物に包含させることができる。例えば、STEPONOL(登録商標)AM 30-KE、ラウリル硫酸アンモニウム、STEPONOL(登録商標)EHS、2-エチルヘキシル硫酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせを液体組成物に添加することができる。
【0158】
実施例4
ブドウ試験
本実施例は、本明細書に開示される組成物のブドウ園におけるブドウ生産に対する効果を示す。
【0159】
ブドウ園で栽培されたブドウの木を4つの群に分けた。対照群は、本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)を1シーズンの間に点滴灌漑した木を含んでいた。処置群は、実施例3に記載のものと同じく、本明細書に記載の液体組成物の3%溶液を最終濃度1ppm、2ppm、又は4ppmで含む水で1シーズンの間に点滴灌漑した木を含んでいた。植物を試験期間の間、毎月評価した。植物成長及び果実生産を、全植物生理学、液果の化学的性質及び品質知覚を使用して評価した。
【0160】
その結果、3つの処置群全てが対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、処置群は、幹の水ポテンシャルの増大、ガス交換の増加、葉の成長の増大及び液重量の増加に基づいて、全植物生理学の改善を示した。さらに、液果化学の分析によって、対照群の液果と比較して、シーズンの終わりに滴定可能な酸性度の低下(1g/100mL未満)及び総糖含有量の増加(24~26 Brix)が示された。さらに、全処置群からの液果は、全液果(2.1~2.3mg/液果アントシアニン;0.16~0.18mg/液果フラボノール)、果皮乾燥質量(20~25mg/gアントシアニン;1.6~1.9mg/gフラボノール)又は液果肉質量(1.6~2.2mg/gアントシアニン;0.11~0.16mg/gフラボノール)として測定した場合、総アントシアニン及びフラボノールの有意な増加を示した。処置群は、対照群と比較して、0.121~0.176kg(P<0.001)の平均液果果房重量及び5.6~8.5(P<0.001)のトン/エーカー重量の有意な増加も示した。16%~27%(P=0.003)の根の菌根コロニー形成パーセンテージも処置群で認められた。処置群から得られた液果から生産されたワインの組成分析も、対照群から得られた液果から生産されたワインと比較して有意な改善を示した。例えば、7.11~12.79の色強度(P<0.001)、21.39~24.64の高分子アントシアニンパーセント(P=0.002)並びに12.83~20.77の3’5’/3’アントシアニン(P<0.001)及び91.87~94.38のメチル化アントシアニンパーセント(P<0.001)のような色安定性の測定値が処置群において認められた。要約すると、本明細書に開示される液体組成物によるブドウ園の処置は、優れた品質の液果の著しくより高い収量を生じた。
【0161】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって6ppm、8ppm、及び10ppmの最終濃度で植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示される液体組成物のこれらの最終濃度を使用したブドウ園の処置は、優れた品質の液果の著しく高い収量も生じることが予想される。
【0162】
実施例5
花試験
本実施例は、本明細書に開示される組成物の植物の成長及び花の生産に対する効果を示す。
【0163】
顕花植物(Pelargonium grandiflorum(ペラルゴニウム・グランディフロラム))を温室内に入れた土壌で成長させた。実験中、各植物に栄養素を含有する水を与えた。植物を3つの群に分けた。対照群は、栄養素を含有するが、本明細書に開示される液体組成物含まない水で点滴灌漑された植物を含んでいた。残りの2つの群は処置群であり、一方は、栄養素を含有する水及び実施例3に記載されたものと同じく、本明細書に記載される液体組成物の3%溶液によって最終濃度0.5%で点滴灌漑された植物であり、他方は栄養素を含有する水及び実施例3に記載されたものと同じく、本明細書に記載される液体組成物の3%溶液によって最終濃度0.25%で点滴灌漑された植物であった。植物を6ヶ月の期間にわたって毎月評価した。植物成長及び花生産を評価した。
【0164】
50日後、処置群の植物は、腋花芽の数及び成長が有意に増大し(対照群の植物と比較して約100%増大)、彩度が上昇し、質量及び根系の成長が増大(対照群の植物と比較して約100%増大)したことが認められた。処置群の植物が温度、照明、湛水、乾燥及び土壌iCの増加などの有害な温室条件に対する抵抗性の上昇、並びに病害に対する抵抗性の上昇を示すことも認められた。
【0165】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって0.125%、0.75%及び1%の最終濃度で植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示される液体組成物のこれらの最終濃度を使用した顕花植物の処置は、温度、照明、水張り、乾燥及び土壌iCの増加などの有害な温室条件に対する抵抗性の有意な上昇、並びに病害に対する抵抗性の上昇も生じると予想される。
【0166】
同様に、トマト、パセリ、及びナスについて、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物で4ppm、8ppm、50ppm、100ppm、500ppm及び1,000ppmの最終濃度にて植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示される液体組成物のこれらの最終濃度を使用した顕花植物の処置は、温度、照明、水張り、乾燥及び土壌iCの増加などの有害な温室条件に対する抵抗性の有意な上昇、並びに病害に対する抵抗性の上昇も生じると予想される。
【0167】
実施例6
トマト試験
この実施例は、トマト植物の成長及び果実生産に対する本明細書に開示される組成物の効果を示す。
【0168】
トマト苗木を温室内で、40%の砂及び60%の有機堆肥で構成される土壌中で成長させた。肥料又は尿素は使用しなかったが、牛ふんを施用した。トマト苗木を3つの群に分けた。対照群は、本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)で6ヶ月間にわたって毎日点滴灌漑した苗木を含んでいた。他の2つの群は、実施例2及び3に記載されているものと同じく、液体組成物の3%溶液を含有する水によって0.25%又は0.5%の最終濃度で点滴灌漑した苗木を含む処置群であった。植物を6ヶ月の期間にわたって毎月評価した。植物成長及び果実生産を評価した。
【0169】
結果によって、両方の処置群が対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、両方の処置群において、植物は、6ヶ月の期間全体を通して対照群よりも強く、より丈夫であった。さらに、対照群はこの試験で30%の死亡率を有したのに対し、両方の処置群の植物は100%の生存率を示した。さらに、両処置群の植物はなお開花しており、5ヶ月にわたって果実を付けていたが、対照群は3ヶ月後に開花を停止し、果実を付けていなかった。最後に、両処置群の作物の最終収量は、対照群の収量の2倍超であった。例えば、対照群ではトマト720Kgを得たが、いずれかの処置群の植物ではトマト約1,715Kgを得た。総合すると、本明細書に開示される液体組成物で0.25%又は0.5%のいずれかの最終濃度を使用してトマト植物を処置した場合、有意な利益が認められた。
【0170】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物で0.125%、0.75%及び1%の最終濃度にてトマト植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した植物の処置も、収量の有意な増加をもたらすことが予想される。
【0171】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって4ppm、8ppm、50ppm、100ppm、500ppm及び1,000ppmの最終濃度でトマト植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した植物の処置も、収量の有意な増加をもたらすことが予想される。
【0172】
実施例7
パセリ試験
本実施例は、本明細書に開示される組成物のパセリ植物の成長に対する効果を示す。
【0173】
パセリ苗木を温室内で、40%の砂及び60%の有機堆肥で構成される土壌中で成長させた。肥料又は尿素は使用しなかったが、牛ふんを施用した。パセリ苗木を3つの群に分けた。対照群は、本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)で6ヶ月間にわたって毎日点滴灌漑した苗木を含んでいた。他の2つの群は、実施例2及び3に記載されているものと同じく、液体組成物の3%溶液を含有する水によって0.25%又は0.5%の最終濃度で点滴灌漑した苗木を含む処置群であった。植物を6ヶ月の期間にわたって毎月評価した。植物の成長を評価した。
【0174】
結果によって、両方の処置群が対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、両方の処置群において、対照群のパセリがその全高に達する前に、植物を5回収穫したが、これは処置群のパセリが対照群よりも強く、より丈夫に成長したことを示している。総合すると、本明細書に開示される液体組成物で0.25%又は0.5%のいずれかの最終濃度を使用してパセリ植物を処置した場合、有意な利益が認められた。
【0175】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって0.125%、0.75%及び1%の最終濃度でパセリ植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した植物の処置も、収量の有意な増加をもたらすことが予想される。
【0176】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって4ppm、8ppm、50ppm、100ppm、500ppm及び1,000ppmの最終濃度でパセリ植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した植物の処置も、収量の有意な増加をもたらすことが予想される。
【0177】
実施例8
ナス試験
本実施例は、本明細書に開示される組成物のナスの成長に対する効果を示す。
【0178】
ナス苗木を温室内で、40%の砂及び60%の有機堆肥で構成される土壌中で成長させた。肥料又は尿素は使用しなかったが、牛ふんを施用した。ナス苗木を3つの群に分けた。対照群は、本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)で6ヶ月間にわたって毎日点滴灌漑した苗木を含んでいた。他の2つの群は、実施例2及び3に記載されているものと同じく、液体組成物の3%溶液を含有する水によって0.25%又は0.5%の最終濃度で点滴灌漑した苗木を含む処置群であった。植物を6ヶ月の期間にわたって毎月評価した。植物の成長を評価した。
【0179】
結果によって、両方の処置群が対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、両方の処置群植物において、対照群に対して28%以上のナスを収穫することができた。総合すると、本明細書に開示される液体組成物によって0.25%又は0.5%のいずれかの最終濃度を使用してナス植物を処置した場合、有意な利益が認められた。
【0180】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって0.125%、0.75%及び1%の最終濃度でナス植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した植物の処置も、収量の有意な増加をもたらすことが予想される。
【0181】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって4ppm、8ppm、50ppm、100ppm、500ppm及び1,000ppmの最終濃度でナス植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した植物の処置も、収量の有意な増加をもたらすことが予想される。
【0182】
実施例9
オリーブ果樹園試験
本実施例は、オリーブの木の成長、水の使用、果実生産、並びに油の品質及び収量に対する本明細書に開示される組成物の効果を示す。
【0183】
果樹園で成長したオリーブの木を3つの群に分けた。対照群は、2シーズンにわたって本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)で点滴灌漑された木を含んでいた。残りの2つの群は、実施例3に記載のものと同じく、2シーズンにわたって本明細書に記載の液体組成物の3%溶液によって1ppm又は10ppmの最終濃度で点滴灌漑された樹木を含む処置群であった。植物を試験期間の間、毎月評価した。木の成長、水の使用、果実生産、及び油の品質が評価される。
【0184】
結果によって、両方の処置群の木が対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、処置群の木は、対照群と比較して約35%~約40%多いオリーブを生じた。より驚くべきことに、隔年で結実した対照群と比較して、処置群のオリーブの木では結実が毎年生じる。最後に、油、特にフェノールの味が増強され、したがって対照群と比較して処置群の木による油の味又は品質が改善された。
【0185】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって2ppm、4ppm、及び8ppmの最終濃度でオリーブの木を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示されるこれらの濃度の液体組成物を使用した木の処置も、収量及び油の品質の有意な向上をもたらすことが予想される。
【0186】
実施例10
クルミ果樹園試験
本実施例は、クルミの木の成長、水の使用、堅果生産、並びに油の品質及び収量に対する本明細書に開示される組成物の効果を示す。
【0187】
果樹園で成長したクルミの木を7つの群に分けた。対照群は、1シーズンにわたって本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)で点滴灌漑される木を含んでいた。残りの6つの群は、実施例3に記載されているものと同じく、1シーズンの間に本明細書に記載の液体組成物の3%溶液によって1ppm、2ppm、4ppm、6ppm、8ppm、又は10ppmの最終濃度で点滴灌漑される樹木を含む処置群となる。植物を試験期間の間、毎月評価した。木の成長、水の使用量、堅果生産及び油の品質が評価される。
【0188】
本明細書に開示される液体組成物を含まない水で処置した対照群と比較して、液体組成物の3%溶液を使用すると、木の成長及び健康、クルミ及び油の収量の有意な増加、並びにクルミ油特性の改善、並びに水使用量の有意な減少が認められること予想される。
【0189】
実施例11
アーモンド果樹園試験
本実施例は、アーモンドの木の成長、水の使用、堅果生産、並びに油の品質及び収量に対する本明細書に開示される組成物の効果を示す。
【0190】
果樹園で成長したアーモンドの木を7つの群に分けた。対照群は、1シーズンにわたって本明細書に開示される液体組成物を含まない水(対照)で点滴灌漑される木を含んでいた。残りの6つの群は、実施例3に記載されているものと同じく、1シーズンの間に本明細書に記載の液体組成物の3%溶液によって1ppm、2ppm、4ppm、6ppm、8ppm、又は10ppmの最終濃度で点滴灌漑される樹木を含む処置群となる。植物を試験期間の間、毎月評価した。木の成長、水の使用量、堅果生産及び油の品質が評価される。
【0191】
本明細書に開示される液体組成物を含まない水で処置した対照群と比較して、液体組成物の3%溶液を使用すると、木の成長及び健康、アーモンド及び油の収量の有意な増加、並びにアーモンド油特性の改善、並びに水使用量の有意な減少が認められることが予想される。
【0192】
実施例12
タバコ試験
本実施例は、タバコ植物の成長及び果実生産に対する本明細書に開示される組成物の効果を示す。
【0193】
タバコ苗木を圃場で成長させた。タバコ苗木を2つの群に分けた。対照群は、蒸留水(対照)で毎日6ヶ月間点滴灌漑した苗木を含んでいた。処置群は、実施例3に記載のものと同じく、本明細書に記載される液体組成物の3%溶液によって1ppm~10ppmの最終濃度で点滴灌漑された苗木を含んでいた。植物を6ヶ月の期間にわたって毎月評価した。植物成長及び果実生産を評価した。
【0194】
結果によって、処置群が対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、処置群のタバコ作物は、対照群と比較して約40%~約50%大きな成長を示した。さらに、処置群のタバコ作物は、苗木の根のより大きな成長及びより良好な生存率を示した。
【0195】
研究は温室で行われたが、大麻についても同様の試験結果が観察された。
【0196】
実施例13
植物病害試験
本実施例は、本明細書に開示される組成物の本明細書に開示される病原体によって引き起こされる植物病害の処置に対する効果を示す。
【0197】
真菌寄生によって引き起こされた斑点病を有するバラを、実施例3に記載されたものと同じく、本明細書に記載された液体組成物の0.5%溶液によってスプレーボトルを使用して処置した。1~2週間後、真菌寄生はなくなった。
【0198】
真菌寄生によって引き起こされた胴枯病を有するオリーブの木を、実施例3に記載されたものと同じく、1ppm~10ppmの最終濃度で本明細書に記載された液体組成物の3%溶液によって点滴灌漑システムを使用して処置した。植物を毎週評価した。真菌寄生は、処置の1週間後に減少の徴候を示し、2週間後に胴枯病がなくなった。
【0199】
別の試験では、細菌寄生によって引き起こされた胴枯病を有するオリーブの木を、実施例3に記載されたものと同じく、本明細書に記載された液体組成物の3%溶液によって1ppm~10ppmの最終濃度で点滴灌漑システムを使用して処置した。植物を毎週評価した。細菌寄生は、処置の1週間後に減少の徴候を示し、2週間後に胴枯病がなくなった。
【0200】
実施例14
灌漑試験
本実施例は、本明細書に開示される組成物の灌漑システムの処置に対する効果を示す。
【0201】
ハバネロチリを温室内に入れた土壌で成長させた。各温室には、灌漑システムから栄養素を含有する水を供給された340の植物が含まれていた。各植物には、シーズン中に栄養素5gを含有する水5Lを1日につき与えた。温室を3つの群に分けた。対照群は、栄養素を含有するが、本明細書に開示される液体組成物を含まない水を灌漑システムが植物に供給する温室であった。残りの2つの群は処置群であり、一方は実施例3に記載されているものと同じく、栄養素を含有する水及び本明細書に記載されている液体組成物の3%溶液を2ppmの最終濃度で灌漑システムが植物に供給する温室であり、他方は、栄養素を含有する水と、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物の3%溶液を4ppmの最終濃度で灌漑システムが植物に供給する温室であった。植物を6ヶ月の期間にわたって毎月評価した。植物成長及び果実生産並びに灌漑システムの動作を評価した。
【0202】
結果によって、処置群が対照群と比較して有意な改善を示したことが示された。例えば、処置群から産生されたチリは、対照群と比較して約50%~約60%大きな成長を示した。さらに、処置群の植物は、対照群と比較して100%~140%多い結実を産生した。例えば、2つの処置群の植物の総作物収量は25.1kg~30.4kgのチリを産生したが、対照群はわずか12.5kgのチリを産生した。さらに、灌漑システムを評価する際、処置群に測定可能な量の微細藻類は存在せず、システムをパージする必要はなかった。他方、対照群の灌漑システムは微細藻類で飽和しており、システムを洗浄するためにシステムを酸性溶液でパージする必要があった。
【0203】
同様に、実施例3に記載されているものと同じく、本明細書に記載されている液体組成物によって6ppm、8ppm、及び10ppmの最終濃度で植物を処置するのみで、上記のように実験を行う。本明細書に開示される液体組成物のこれらの最終濃度を使用してブドウ園を処置すると、有意により高い収量の優れた品質の果実と、測定可能な量の微細藻類がない灌漑システムも生じることが予想される。
【0204】
最後に、本発明の実施形態の上述の記載は、例示及び説明の目的で与えられている。本発明の態様は特定の実施形態を参照することによって強調されているが、当業者は、これらの記載された実施形態が本発明を含む原理の単なる例示であることをただちに理解するであろうことを理解されたい。そのため、特定の実施形態は、網羅的であること、又は本発明を開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。したがって、開示された主題の実施形態は、そのように明示的に示されていない限り、本明細書に記載の特定の要素、化合物、組成物、成分、物品、装置、方法、使用、プロトコル、ステップ、及び/又は限定に、決して限定されないことを理解されたい。
【0205】
さらに、本発明の代替的な実施形態、要素、ステップ、及び/又は限定のグループ化は、限定として解釈されるべきではない。このような各グループ化は、個別に又は本明細書に開示された他のグループ化と任意に組み合わせて言及及び特許請求され得る。グループ化の1つ以上の代替的な実施形態、要素、ステップ、及び/又は限定は、便宜上及び/又は特許性の理由で、グループ化に含まれてもよく、又はグループ化から削除されてもよいことが予想される。このような包含又は削除が生じる場合、本明細書は、変更されたグループ化を含有すると見なされ、したがって、添付の特許請求の範囲で使用される全てのマーカッシュグループの記載された説明を満たす。
【0206】
さらに、当業者は、それらの特定の変更、修正、順列、改変、追加、減算、及び下位組み合わせが、本明細書の趣旨から逸脱することなく、本明細書の教示に従って行うことができることを認識するであろう。さらに、以下の添付の特許請求の範囲及び以下に導入される特許請求の範囲は、それらの真の趣旨及び範囲内にある全てのそのような変更、修正、順列、改変、追加、減算、及び下位組み合わせを含むと解釈されることが意図される。したがって、本発明の範囲は、本明細書によって示され記載されたものに正確に限定されるものではない。
【0207】
本発明を実施するための本発明者らに既知の最良の形態を含む、本発明のある実施形態を本明細書に記載する。当然ながら、上述の記載を読めば、これらの記載された実施形態の変形形態が当業者には明らかになるであろう。本発明者は、当業者がこのような変形形態を適切に用いることを期待し、本発明者らは、本明細書に具体的に記載されている以外の方法で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法によって許容されるように、添付の特許請求の範囲に列挙された主題の全ての修正及び均等物を含む。さらに、本明細書に別途明記しない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、上記の実施形態の全ての可能な変形形態の任意の組み合わせが本発明に包含される。
【0208】
本明細書で使用される単語、文言、及び用語は、特定の実施形態、要素、ステップ、及び/又は限定のみを説明するためのものであり、特許請求の範囲によってのみ定義される、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、このような単語、言語、及び用語は、それらの一般的に定義された意味という意味で理解されるだけでなく、本明細書における特殊な定義により、一般に定義された意味の範囲を超えた構造、材料、又は行為を含むものとする。このため、要素、ステップ又は限定が、本明細書の文脈において2つ以上の意味を含むものとして理解することができる場合、請求項におけるその使用は、本明細書及び単語自体によってサポートされる全ての考えられる意味に対して汎用的であると理解されなければならない。
【0209】
したがって、以下に記載される請求項に記載される要素、ステップ又は限定の定義及び意味は、文字通りに記載される要素、ステップ又は限定の組み合わせだけでなく、実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行して実質的に同じ結果を得る全ての均等な構造、材料又は作用を含むように本明細書で定義されている。したがって、この意味で、以下に記載される請求項の要素、ステップ、又は制限のいずれか1つを2つ以上の要素、ステップ、若しくは制限で等価的に置換してもよく、又はこのような請求項の2つ以上の要素、ステップ、若しくは制限を単一の要素、ステップ、又は制限で置換してもよいことが考えられる。要素、ステップ、又は制限は、ある組み合わせで作用するとして上記され、最初はそのように特許請求され得ても、特許請求された組み合わせからの1つ以上の要素、ステップ、又は制限は、場合によっては、その組み合わせから除外することができ、特許請求された組み合わせは、部分的な組み合わせ又は部分的な組み合わせの変形を対象とし得ることを明示的に理解されたい。したがって、特許請求の範囲の要素、ステップ、及び/又は限定が特定の組み合わせで以下に記載されているという事実にもかかわらず、本発明は、より少ない、より多い、又は異なる要素、ステップ、及び/又は限定の他の組み合わせであって、このような組み合わせで最初に特許請求されていなくても、上記に開示されている組み合わせを含むことを明示的に理解しなければならない。さらに、現在既知である、又は後に考案される、当業者から見て特許請求された主題からの非実質的な変更は、同等に特許請求の範囲内で均等であるとして明示的に企図される。したがって、当業者に現在既知である又は後に既知となる自明の置換は、定義された要素の範囲内であると定義される。したがって、特許請求の範囲は、上記で具体的に例示及び記載されたもの、概念的に均等であるもの、自明に置換できるもの、及び本発明の本質的な概念を本質的に組み入れているものも含むとして理解されるべきである。
【0210】
別途明記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される特性、項目、量、パラメータ、特性、用語などを表す全ての数字は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。本明細書で使用される場合、「約」という用語は、そのように適格な特性、項目、量、パラメータ、特性、又は用語が、記載された特性、項目、量、パラメータ、特性、又は用語の値の上下プラスマイナス10%の範囲を包含することを意味する。したがって、反対のことが明記されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、変化し得る近似値である。例えば、質量分析機器は所与の分析物の質量を決定する際にわずかに変化し得るので、イオンの質量又はイオンの質量/電荷比の文脈における「約」という用語は、+/-0.50原子質量単位を指す。少なくとも、均等論の適用を特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値表示は、報告された有効数字の数に照らして、少なくとも通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
【0211】
本発明の広い範囲を示す数値範囲及び値は近似値であるにもかかわらず、特定の実施例に示される数値範囲及び値は可能な限り正確に報告される。しかし、任意の数値範囲又は値は、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。本明細書における値の数値範囲の列挙は、単に、その範囲内に含まれる別個の各数値を個別に参照する簡略化した方法として機能することを意図するに過ぎない。本明細書に別途明記しない限り、数値範囲の個々の値は、それが本明細書に個々に列挙されているかのように、本明細書に組み入れられる。
【0212】
実施形態又は実施形態の態様に関連して「し得る(may)」又は「できる(can)」という用語の使用は「し得ない(may not)」又は「できない(cannot)」の代替的な意味も持つ。したがって、本明細書が、実施形態又は実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれ得る又は含まれることができることを開示している場合、否定的な限定又は排他的な条件も明示的に意味され、実施形態又は実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれ得ないか又は含まれることができないことを意味する。同様に、実施形態又は実施形態の態様に関連して「任意に」という用語の使用は、このような実施形態又は実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれ得るか、又は本発明の主題の一部として含まれ得ないことを意味する。このような否定的な限定又は排他的な条件が適用されるか否かは、否定的な限定又は排他的な条件が特許請求される主題に記載されているか否かに基づく。
【0213】
本発明を説明する文脈で(特に以下の特許請求の範囲の文脈で)使用される「a」、「an」、「the」という用語及び類似の指示語は、本明細書で別途明記しない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるべきである。さらに、例えば「第1」、「第2」、「第3」などの識別された要素の序数標識は、要素を区別するために使用され、このような要素の必要な数又は限定された数を明記又は暗示するものではなく、別途明記しない限り、このような要素の特定の位置又は順序を示すものではない。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に別途明記しない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実行することができる。本明細書で提供される任意の全ての実施例又は例示的な文言(例えば、「など(such as)」)の使用は、単に本発明をよりよく明らかにすることを意図し、別途特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。本明細書のいかなる文言も、本発明の実施に不可欠な特許請求されていない、いずれかの要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0214】
特許請求の範囲で使用される場合、出願されたもの、又は補正ごとに追加されたものにかかわらず、オープンエンドの移行用語「含む(comprising)」、例えば「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」などのその変形、並びに「含む(including)」、「含有する(containing)」及び「有する(having)」などの同等のオープンエンドの移行句は、明示的に記載されている全ての要素、制限、ステップ、整数、及び/若しくは機能を単独で、又は記載されていない主題と組み合わせて包含し、挙げられている要素、制限、ステップ、整数、及び/又は機能は必須であるが、挙げられていない要素、制限、ステップ、整数、及び/又は機能を追加しても、特許請求の範囲内で構成をなお形成してもよい。本明細書に開示される特定の実施形態は、「含む(comprising)」の代わりに、又はその修正として、クローズドエンドの移行句「からなる(consisting of)」又は「本質的にからなる(consisting essentially of)」(又は、例えば、「からなる(consist of)」、「からなる(consist essentially of)」、「本質的にからなる(consists essentially of)」などのその変形)を使用する特許請求の範囲においてさらに限定され得る。特許請求の範囲で使用される場合、出願されたもの又は補正によって追加されたものにかかわらず、「からなる(consisting of)」というクローズドエンドの移行句は、特許請求の範囲に明示的に記載されていない要素、限定、ステップ、整数、又は特徴を除外する。「から本質的になる(consisting essentially of)」というクローズドエンドの移行句は、特許請求の範囲を、明示的に列挙された要素、限定、ステップ、整数、及び/又は特徴、並びに特許請求された主題の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない任意の他の要素、限定、ステップ、整数、及び/又は特徴に限定する。したがって、「含む(comprising)」というオープンエンドの移行句の意味は、具体的に列挙された全ての要素、制限、ステップ及び/又は特徴、並びに任意の追加の不特定の要素を包含するものとして定義される。「からなる(consisting of)」というクローズドエンドの移行句の意味は、特許請求の範囲に具体的に列挙された要素、限定、ステップ、整数、及び/又は特徴のみを含むと定義されるのに対して、「から本質的になる(consisting essentially of)」というクローズドエンドの移行句の意味は、特許請求の範囲に具体的に列挙された要素、限定、ステップ、整数、及び/又は特徴、並びに特許請求する主題の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない要素、限定、ステップ、整数、及び/又は特徴のみを含むと定義される。したがって、「含む(comprising)」というオープンエンドの移行句(及びその同等のオープンエンドの移行句)は、その意味の範囲内で、限定的な場合として、「からなる(consisting of)」又は「から本質的になる(consisting essentially of)」というクローズドエンドの移行句によって規定される特許請求された主題を含む。したがって、「含む(comprising)」という語句を用いて本明細書に記載又は特許請求される実施形態は、「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」という句の説明、有効化、及びサポートを明示的かつ明確に提供する。
【0215】
最後に、本明細書において引用及び特定された全ての特許、特許刊行物、及び他の参考文献は、例えば、本発明に関連して使用され得るそのような刊行物に記載された組成物及び方法を記載及び開示する目的で、それらの全体が参照により個別に明示的に本明細書に組み入れられる。これらの刊行物は、本出願の出願日より前のそれらの開示のためにのみ提供される。この点に関して、発明者らが先行発明又は任意の他の理由によりそのような開示に先行する権利がないことを承認するものとして解釈されるべきではない。これらの文書の日付又は内容に関する全ての記述は、出願者が入手できる情報に基づき、これらの文書の日付又は内容の正確性についてのいかなる承認を構成しない。
【国際調査報告】