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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(54)【発明の名称】二波長可視光レーザ光源
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/40 20060101AFI20230719BHJP
   H01S 5/02253 20210101ALI20230719BHJP
【FI】
H01S5/40
H01S5/02253
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022576023
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(85)【翻訳文提出日】2023-01-30
(86)【国際出願番号】 US2021036695
(87)【国際公開番号】W WO2021252694
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】63/036,964
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】316003531
【氏名又は名称】ヌブル インク
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】フィーヴ, ジャン-フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ゼディカー, マーク
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173MA08
5F173MB03
5F173MC15
5F173ME08
5F173ME22
5F173ME32
5F173ME44
5F173MF13
5F173MF28
5F173MF39
(57)【要約】
二波長レーザダイオードモジュールは、非コリニアな2つの異なる波長ビームの出力ビームを生成することを目的として、10nm以上離れた2つ以上の波長で構成されるモジュールである。フーリエ変換レンズの焦点に2本の別々のラインに提供する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対物レンズの焦点面においてN個の別々のスポット又はラインを形成するような角度オフセットを有するN個のビームを形成するマルチカラーレーザシステムであって、N>2である、マルチカラーレーザシステム。
【請求項2】
1つのスポットが400nm-500nmの波長を有する、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項3】
1つのスポットが501nm-600nmの波長を有する、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項4】
1つのスポットが601nm-700nmの波長を有する、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のレーザシステムで使用される該対物レンズはアクロマートである。
【請求項6】
請求項1に記載のレーザシステムで使用される該対物レンズは、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを該対物レンズのほぼ焦点位置に配置するためのクックトリプレットである。
【請求項7】
請求項1に記載のレーザシステムで使用される該対物レンズは、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを該対物レンズのほぼ焦点位置に配置するダブレットである。
【請求項8】
請求項1に記載のレーザシステムで使用される該対物レンズは、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを該対物レンズのほぼ焦点位置に配置する非球面レンズである。
【請求項9】
請求項1に記載のレーザシステムで使用されるビームホモジナイザは、ライトパイプである。
【請求項10】
請求項1に記載のレーザシステムで使用されるビームホモジナイザは、回折光学素子である。
【請求項11】
請求項1に記載のレーザシステムで使用されるビームホモジナイザは、マイクロレンズアレイである。
【請求項12】
請求項1に記載のレーザシステムで使用されるビームホモジナイザは、回折光学素子を有するマイクロレンズアレイである。
【請求項13】
請求項1に記載のレーザシステムで使用される、等倍ライン幅を作るレンズシステムであって、波長の異なる2つのビームに同時に作用する適切な拡大率の1つのシリンドリカルレンズ対、又は各波長ビームに独立して作用する適切な拡大率の2つのシリンドリカルレンズ対である、レンズシステム。
【請求項14】
請求項1に記載のレーザシステムで使用される、等倍ライン幅を作るレンズシステムであって、波長の異なる2つのビームに同時に作用する適切な縮小率の1つのシリンドリカルレンズ対、又は各波長ビームに独立して作用する適切な縮小率の2つのシリンドリカルレンズ対である、レンズシステム。
【請求項15】
該レンズシステム内のいずれの球面収差も補正するためのアシリンダレンズで構成されている、請求項13に記載のレンズシステム。
【請求項16】
該ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差も補正するためのアクロマティックシリンドリカルレンズで構成されている、請求項13に記載のレンズシステム。
【請求項17】
該ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差と球面収差も補正するためのシリンドリカルコックトリプレットで構成されている、請求項13に記載のレンズシステム。
【請求項18】
該ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差や球面収差も補正するためのシリンドリカルダブレットで構成されている、請求項13に記載のレンズシステム。
【請求項19】
該ビームレットの拡大又は縮小に影響を与えるいずれの球面収差も補正するためのアシリンダレンズで構成されている、請求項14に記載のレンズシステム。
【請求項20】
該ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差も補正するためのアクロマティックシリンドリカルレンズで構成されている、請求項14に記載のレンズシステム。
【請求項21】
該ビームレットの縮小に影響を与えるいずれの色収差と球面収差も補正するためのシリンドリカルコックトリプレットで構成されている、請求項14に記載のレンズシステム。
【請求項22】
空冷される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項23】
液冷される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項24】
連続モードで動作する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項25】
予め決められたレートで変調される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項26】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、空間的に結合されたレーザダイオードを使用する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項27】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、波長結合レーザダイオードを使用する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項28】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、偏光結合レーザダイオードを使用する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項29】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、空間結合レーザダイオードを波長結合レーザダイオードと組み合わせて使用する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項30】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、空間結合レーザダイオードを偏光結合レーザダイオードと組み合わせて使用する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項31】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、空間結合レーザダイオードを偏光結合レーザダイオード及び波長結合レーザダイオードを組み合わせて使用する、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項32】
医療用途に使用される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項33】
医療診断用途に使用される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項34】
産業用途に使用される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項35】
投影用途に使用される、請求項1に記載のレーザシステム。
【請求項36】
N≧2である、請求項1乃至35の何れか一項に記載のレーザシステム。
【請求項37】
N≧3である、請求項1乃至35の何れか一項に記載のレーザシステム。
【請求項38】
複数のダイオードレーザからなる、請求項1乃至37の何れか一項に記載のレーザシステム。
【請求項39】
ダイオードレーザを備える、請求項1乃至37の何れか一項に記載のレーザシステム。
【請求項40】
a. 複数のレーザダイオードアセンブリを備える第1のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する、第1のレーザモジュールと、
b. 複数のレーザダイオードアセンブリを備える第2のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する、第2のレーザモジュールと、
を有し、
c. 該第1のレーザモジュールからの該初期レーザビームは青色であり、それによって、複数の初期青色レーザビームが画定され、
d. 該第2のレーザモジュールからの該初期レーザビームは緑色であり、それによって、複数の初期緑色レーザビームが画定されるようにされ、
e. 更に、該複数の初期青色レーザビームを単一の青色レーザビーム経路に沿って単一の青色レーザビームに結合し、該複数の初期緑色レーザビームを単一の緑色レーザビーム経路に沿って単一の緑色レーザビームに結合する手段を有し、
f. 該単一の緑色レーザビーム経路と該単一の青色レーザビーム経路は平行ではなく、それによって青色レーザビームスポットと緑色レーザビームスポットを提供するようにした、デュアルカラーレーザビームシステム。
【請求項41】
該単一の青色レーザビームと該単一の緑色レーザビームは、少なくとも10nm異なる波長を有する、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
該単一の青色レーザビームと該単一の緑色レーザビームは、少なくとも30nm異なる波長を有する、請求項40に記載のシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、35U.S.C§119(e)(1)に基づき、2020年6月9日に出願された米国仮出願第63/036,964号の出願日の利益を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、二波長(dual wavelength)レーザシステム、ビーム、及びその使用に関するものである。
【背景技術】
【0003】
本明細書で使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、「UV」、「紫外線」、「紫外線スペクトル」、及び「スペクトルの紫外線部分」、並びに同様の用語は、その最も広い意味を与えられるものとし、約10nm~約400nm及び10nm~400nmの波長の光が含まれるものとする。
【0004】
本明細書で使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、「高出力」、「マルチキロワット」及び「マルチkW」レーザ及びレーザビーム、並びに同様のそのような用語は、少なくとも1kW(低出力ではない、例えば、1kW未満ではない)、少なくとも2kW、(例えば、2kW未満ではない)、少なくとも3kW(例えば、3kW未満ではない)、1kWより大きい、2kWより大きい、3kWより大きい、約1kW~約3kW、約1kW~約5kW、約2kW~約10kW、及びこれらの範囲内の他の出力、並びにより大きい出力を有するレーザビームを意味し、そのようなレーザビームを提供又は伝播するシステムに関係する。
【0005】
本明細書で使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、用語「可視」、「可視スペクトル」、及び「スペクトルの可視部分」、並びに同様の用語は、その最も広い意味を与えられるものとし、約380nmから約750nm、及び400nmから700nmの波長の光が含まれる。
【0006】
本明細書で使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、用語「青色レーザビーム」、「青色レーザ」、及び「青色」は、その最も広い意味を与えられるものとし、概ね、約400nmから約500nmの波長を有するレーザビームを提供するシステム、そのような波長を有するレーザビーム、そのような波長を有するレーザビームを提供、例えば伝播させるレーザ光源、例えばレーザ及びダイオードレーザ、又はそのような波長を有する光、を意味する。典型的な青色レーザは、約405~495nmの範囲内の波長を有する。青色レーザは、445nmの波長、約445nmの波長、450nmの波長、約450nmの波長、460nmの波長、約470nmの波長を含む。青色レーザは、約10pm(ピコメーター)から約10nm、約2nm、約5nm、約10nm、及び約20nmの帯域幅を有することができ、また、より大きい値及びより小さい値も有することができる。
【0007】
本明細書で使用される場合、明示的に別段の記載がない限り、用語「緑色レーザビーム」、「緑色レーザ」、及び「緑色」は、その最も広い意味を与えられるものとし、概ね約500nmから約575nmの波長を有するレーザビームを提供するシステム、そのような波長を有するレーザビーム、そのような波長を有するレーザビームを提供、例えば伝播させるレーザ光源、例えば、レーザ及びダイオードレーザ、又はそのような波長を有する光、を意味する。緑色レーザは、515nmの波長、約515nmの波長、525nmの波長、約525nmの波長、532nmの波長、約532nmの波長、550nmの波長、及び約550nmの波長を含む。緑色レーザは、約10pmから10nm、約2nm、約5nm、約10nm、及び約20nmの帯域幅を有することができ、またより大きい値及び小さい値も有することができる。
【0008】
概して、本明細書で使用する「約」という用語は、特に指定しない限り、±10%の変動又は範囲、記載された値を得ることに関連する実験又は機器の誤差、及び好ましくはこれらのうち大きい方を包含することを意図している。
【0009】
本明細書で使用される場合、特に指定しない限り、値の範囲、範囲、約「x」から約「y」、並びに同様なそのような用語及び量的表現の記載は、その範囲内に入る各項目、特徴、値、量、又は数量を含むものである。本明細書で使用される場合、他に指定されない限り、ある範囲内の各々の値及び全ての個々の値は、それらが本明細書に個別に記載されているかのようにして本明細書の一部であるものとする。
【0010】
この背景技術の記載は、本発明の実施形態に関連し得る、技術の様々な側面を紹介することを意図している。したがって、ここでの記載は、本発明をより良く理解するための枠組みを提供するものであり、従来技術の容認と見なしてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、技術を進歩させ、イメージング、投影、分析及び他の医療、産業、及び娯楽用途のための、レーザ、及びレーザシステムを改善するための長年の必要性を解決する。本発明は、とりわけ、本明細書に教示され開示される製造品、装置、及びプロセスを提供することによって、技術を進歩させ、これらの問題及び必要性を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るデュアルカラーレーザビームシステムは、複数のレーザダイオードアセンブリを備える第1のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する、第1のレーザモジュールと;複数のレーザダイオードアセンブリを備える第2のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する、第2のレーザモジュールと;を有し;第1のレーザモジュールからの初期レーザビームは青色であり、それによって複数の初期青色レーザビームが画定され;第2のレーザモジュールからの初期レーザビームは緑色であり、それによって複数の初期緑色レーザビームが画定されるようにされ;更に、当該デュアルカラービームシステムは、複数の初期青色レーザビームを単一の青色レーザビーム経路に沿って単一の青色レーザビームに結合し、複数の初期緑色レーザビームを単一の緑色レーザビーム経路に沿って単一の緑色レーザビームに結合する手段を有し;この単一の緑色レーザビーム経路と単一の青色レーザビーム経路は平行ではなく、それによって青色レーザビームスポットと緑色レーザビームスポットを提供するようにしたことを特徴とする。
【0013】
デュアルカラーレーザビームシステムを使用して、溶接、切断、又は付加製造(3Dプリンティングなど)を行う本発明に係る方法は、デュアルカラーレーザビームシステムが、複数のレーザダイオードアセンブリを備える第1のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する第1のレーザモジュールと;複数のレーザダイオードアセンブリを備える第2のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する第2のレーザモジュールと;を有し、第1のレーザモジュールからの初期レーザビームは青色であり、それによって複数の初期青色レーザビームが画定され、第2のレーザモジュールからの初期レーザビームは緑色であり、それによって複数の初期緑色レーザビームが画定されるようにされ;更に、当該デュアルカラーレーザビームシステムは、複数の初期青色レーザビームを単一の青色レーザビーム経路に沿って単一の青色レーザビームに結合し、複数の初期緑色レーザビームを単一の緑色レーザビーム経路に沿って単一の緑色レーザビームに結合する手段を有し;この単一の緑色レーザビーム経路と単一の青色レーザビーム経路は平行ではなく、それによって青色レーザビームスポットと緑色レーザビームスポットを提供するようにされており;金属、ホイルシート、金属粉、又は他の材料であるターゲット材料を含むターゲット位置にこのデュアルレーザビームを向けるようにする。
【0014】
マルチカラーレーザシステムは、対物レンズの焦点面においてN個の別々のスポット又はラインを形成するような角度オフセットを有するN個のビームを形成し、ここでN>2である。
【0015】
溶接、切断又は付加製造(3Dプリンティングなど)の方法は、対物レンズの焦点面においてN個の別々のスポット又はラインを形成するような角度オフセットを有するN個のビームを形成するマルチカラーレーザシステムを使用し、ここでN>2であり、金属、ホイルシート、金属粉末、又は他の材料であるターゲット材料を含むターゲット位置にデュアルレーザビームを向ける。
【0016】
マルチカラーレーザシステムは、対物レンズの焦点面にN個の別々のスポット又はラインを形成するような角度オフセットを有するN個のビームを形成し、ここでN>1である。
【0017】
溶接、切断、又は付加製造(3Dプリンティングなど)の方法は、対物レンズの焦点面においてN個の別々のスポット又はラインを形成するような角度オフセットを有するN個のビームを作成するマルチカラーレーザシステムを使用し、ここでN>1であり、金属、ホイルシート、金属粉末、又は他の材料であるターゲット材料を含むターゲット位置にデュアルレーザビームを向ける。
【0018】
本発明に係るシステム及び方法は、以下の特徴のうちの1つ以上を有する:1つのスポットが400nm~500nmの波長を有するマルチカラーレーザシステム;1つのスポットが501nm~600nmの波長を有するマルチカラーレーザシステム;1つのスポットが601nm~700nmの波長を有するマルチカラーレーザシステム;レーザシステムと共に用いられる対物レンズがアクロマートである;レーザシステムでと共に使用される対物レンズが、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを対物レンズのほぼ焦点に配置するためのクックトリプレットである;レーザシステムと共に使用される対物レンズが、あらゆる色収差及び球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを対物レンズのほぼ焦点に配置するダブレットレンズである;レーザシステムと共に使用される対物レンズが、あらゆる色収差及び球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを対物レンズのほぼ焦点に配置する非球面レンズである;カラーレーザシステムと共に使用されるビームホモジナイザがライトパイプである;カラーレーザシステムと共に使用されるビームホモジナイザが回折光学素子である;レーザシステムと共に使用されるビームホモジナイザがマイクロレンズアレイである;カラーレーザシステムと共に使用されるビームホモジナイザが、回折光学素子を有するマイクロレンズアレイである;レーザと共に使用される等倍ライン幅を作るレンズシステムが、異なる波長を有する2つのビームに同時に作用する適切な拡大率の1つのシリンダーレンズ対、又は各波長ビームに独立して作用する適切な拡大率の2つのシリンダーレンズ対である;レーザと共に使用され、等倍ライン幅を作るレンズシステムが、異なる波長を有する2つのビームに同時に作用する適切な縮小率の1つのシリンドリカルレンズ対、又は各波長ビームに独立して作用する適切な縮小率の2つのシリンドリカルレンズ対である;レンズシステムが、システム内のあらゆる球面収差を補正するアシリンダレンズで構成されている;レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるあらゆる色収差を補正するアクロマティックシリンダーレンズで構成されている;レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるあらゆる色収差及び球面収差を補正するシリンドリカルコックトリプレットで構成されている;レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるあらゆる色収差及び球面収差を補正するシリンドリカルダブレットで構成されている;レンズシステムが、ビームレットの拡大又は縮小に影響を与えるあらゆる球面収差を補正するアシリンダレンズで構成されている;レンズシステムが、ビームレットの拡大率に影響を与えるあらゆる色収差を補正するアクロマティックシリンドリカルレンズで構成されている;レンズシステムが、ビームレットの縮小に影響を与えるあらゆる色収差及び球面収差を補正するシリンドリカルコックトリプレットで構成されている;レーザシステムが空冷される;レーザシステムが液冷される;レーザシステムが連続モードで動作する;レーザシステムが予め決められたレートで変調される;レーザシステムが、必要なパワー及びビームパラメータを達成するために空間的に結合したレーザダイオードを使用する;レーザシステムが、必要なパワー及びビームパラメータを達成するために波長結合レーザダイオードを使用する;レーザシステムが、必要なパワー及びビームパラメータを達成するために偏光結合レーザダイオードを使用する;レーザシステムが、必要なパワー及びビームパラメータを達成するために、空間結合レーザダイオードを波長結合レーザダイオードと組み合わせて使用する;レーザシステムが、必要なパワー及びビームパラメータを達成するために、空間結合レーザダイオードを偏光結合レーザダイオードと組み合わせて使用する;レーザシステムが、必要なパワー及びビームパラメータを達成するために、空間結合レーザダイオードを偏光結合レーザダイオード及び波長結合レーザダイオードを組み合わせて使用する;レーザシステムが医療用途で使用される;レーザシステムが医療診断用途で使用される;レーザシステムが産業用途で使用される;レーザシステムが投影用途で使用される;N>2;N>3;N>4;レーザシステムがダイオードレーザからなる;レーザシステムがダイオードレーザを有する;単一の青色レーザビーム及び単一の緑色レーザビームが少なくとも10nm異なる波長を有する;並びに、単一の青色レーザビーム及び単一の緑色レーザビームが少なくとも30nm異なる波長を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係るレーザシステムの一実施形態の斜視概略図である。
【0020】
図2】本発明に係る4つのレーザシステムの特殊な組み合わせの実施形態を示す概略平面図である。
【0021】
図3】本発明に係る異なる波長を有するレーザビームの組み合わせの実施形態の概略を示す平面図である。
【0022】
図4】本発明に係る近接場合成2色レーザビームの一実施形態を示す図解である。
【0023】
図5】本発明に係る遠距離場合成2色レーザビームの一実施形態を示す図解である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、概括的には、多波長レーザシステム及びその使用に関する。特に、一実施形態において、本発明は、ダイオードレーザを使用した二波長レーザシステムに関する。
【0025】
本発明に係るシステムは、1個、2個、3個、4個、5個、10個、又はそれ以上のダイオードレーザを有することができる。システム内のレーザ光源はすべてダイオードレーザであり得るが、他のレーザ光源もシステム内でダイオードレーザ光源と共に使用され得る。レーザシステムは、1、2、3、4、5、又はそれ以上のレーザサブシステムの組み合わせとすることができ、各レーザサブシステムは、レーザダイオードなどの1、2、3、4、5、10又はそれ以上のレーザ光源を有する。
【0026】
本発明に係るシステムは、2、3、4、5、10又はそれ以上のレーザビームを有することができ、好ましくは、各レーザビームが別々の、例えば、異なる、波長を有することができる。これらのシステムにおける波長の各々は、約1nm、少なくとも1nm、約2nm、少なくとも2nm、約5nm、少なくとも5nm、少なくとも10nm、約10nm、15nm、約15nm、20nm、少なくとも10nm、少なくとも20nm、少なくとも30nm、約10nmから約50nm、及びより大きいより小ない分だけ離れている。
【0027】
実施形態では、これらの多波長システムにおける別々のレーザビームは、また、コリニア(colinear)でない。それらのビーム伝播の軸、すなわちそれらのビーム経路によって形成されるラインは、平行ではなく、またコリニアでない。
【0028】
一般に、この種の二波長システムでは、同じ色グループ(同じ又はわずかに(例えば、1nm~約5nm)異なる波長を有するが、依然として同じ色内)例えば青又は緑の複数のレーザビームは、(青色レーザビーム経路を有する)単一の青色レーザビーム及び(緑色レーザビーム経路を有する)単一の緑色レーザビームに結合することが可能である。結合した青と緑のレーザビームは平行でなく、2つのスポット、すなわち緑色スポットと青色スポットに集光される。複数の青色レーザビームと緑色レーザビームは、ダイクロイックフィルタなどの単一の光学素子で2つの非平行なレーザビームに結合することができる。このように、2つの異なる色グループの4、6、8、10、又はそれ以上の平行レーザビームを、単一の光学素子で2つの非平行なレーザビームに整形することができ、各ビームは異なる色グループの1つを有し、またレンズの焦点に異なる色のデュアルレーザスポットを形成する。
【0029】
本明細書では、色の異なる色グループを青と緑としているが、異なる色グループが少なくとも約10nm、少なくとも約20nm、及び約40nm~80nm、並びに他の差異によって分離されている場合に、本発明の利点が得られることを理解されたい。
【0030】
図1には、本発明の多波長システムの一実施形態の斜視概略図が示されている。レーザモジュール100は、6つのレーザダイオードアセンブリを有し、したがって、レンズヘクセル(Lensed Hexel)と見なされ得る。モジュール100は、4つ、5つ、7つ以上、10以上のレーザダイオードアセンブリを有し得ることが理解される。レーザダイオードアセンブリの2つは、150、160として付番されている。レーザモジュールの各々は、ベース101上に取り付けられ、ヒートシンク102に関連付けられており、このヒートシンクもベース101に関連付けられ、ベース101とすることができる。レーザダイオードアセンブリ、例えば150、160は、レーザダイオード、例えば155、165、速軸コリメートレンズ(FAC)、例えば164、154、短軸コリメートレンズ(SAC)、例えば163、153、可変ブラッググレーティング(VBG)、例えば162、163、反射/結合素子、例えば161、151を備える。図1の配置では、レーザビーム、例えば166、156、及びそれらのビーム経路167、157は、平行であるがコリニアではない。6つのレーザビームは、オーバーラップすることなく空間的に結合され、レンズの焦点位置で単一の結合レーザビームを提供する。
【0031】
これらのレーザビームは、同じ波長であってもよいし、異なる波長であってもよい。
【0032】
実施形態では、レーザビームは、反射/結合素子によって結合されて、コリニアにされる。この実施形態では、好ましくは、VBGは、他のVBGと数nm(例えば、1、2、5nm)だけ異なる単一の波長以外の全てをフィルタリングし、したがって、結合されたコリニアビームは、波長λ1、λ1+1nm、λ1+2nm、λ1+3nm、λ1+4nm、及びλ1+5nmを有する6つのビームを有することが可能である。
【0033】
実施形態において、レーザダイオードアセンブリの第1のグループ(例えば、図1の3つのレーザダイオードアセンブリ)は、すべて第1の色グループ、例えば、青の波長を有し、レーザダイオードアセンブリの第2のグループ(例えば、3つのレーザダイオードアセンブリ)は、すべて第2の色グループ、例えば、緑の波長を有している。青グループのレーザビームは、(空間的にそれらの間の空間を埋める平行ビームとして、又は、好ましくは、第1の色のグループ化のために単一のレーザビーム経路に沿ったコリニアビームとして)すべて結合される。緑色グループのレーザビームは、(空間的にそれらの間の空間を埋める平行なビームとして、又は、好ましくは、第2の色のグループ化のために単一のレーザビーム経路に沿ったコリニアビームとして)すべて結合される。実施形態では、第1及び第2の結合されたレーザビーム経路は平行ではなく、好ましくは視角(サイトアングル)で発散している。したがって、レーザシステムは、二波長の非平行レーザビームを有する。
【0034】
図2には、一実施形態に係るレーザシステム200の平面概略図が示されている。レーザシステム200は、4つのレーザモジュール210、220、230、240を有する。これらのレーザモジュールは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。図示のような実施形態では、レーザモジュールは、レンズヘクセルである。これらは、図1の概略図で上述した構成のいずれかのタイプのレンズヘクセルであり得る。各レーザモジュールは、転向/結合素子212、222、232、242を有する。それは、レーザビーム経路に沿って伝播するレーザモジュールからのレーザビーム211、221、231、241を転向させて結合させるものである。システムは、レンズ250、好ましくは集光レンズ、より好ましくはアクロマート集光レンズを有する。
【0035】
図2のシステムの一実施形態では、転向/結合素子の後のレーザビーム及びそのビーム経路は、コリニアではなく平行であり、レンズ250に入る前に空間的に単一のビームに結合される。これらのビーム経路はまた、レンズ250によってその焦点位置で単一のスポットに空間的に結合されてもよい。
【0036】
図2のシステムの一実施形態では、転向/結合素子の後のレーザビーム及びそのビーム経路は、コリニアであり(定義上、コリニアビームは平行である)、したがって、レンズ250に入る前に単一のビーム経路に沿って単一のビームになる。
【0037】
図2のシステムの一実施形態では、レーザモジュール210及び220は、青色レーザビームを生成し、レーザモジュール230及び240は、緑色レーザビームを生成する。青色レーザビーム211、221は、転向/結合素子の後、コリニアであり、したがって、レンズ250に入る前に単一の青色レーザビーム経路に沿って単一の青色レーザビームである。緑色レーザビーム231、241は、転向/結合素子の後に、コリニアであり、したがって、レンズ250に入る前に単一の緑色レーザビーム経路に沿って単一の緑色レーザビームである。単一の緑色レーザビーム経路、及び単一の青色レーザビーム経路、したがって、それらのそれぞれのレーザビームは、コリニアではなく、平行ではなく、好ましくは発散している。したがって、レーザシステムは、二波長の非平行レーザビームを有する。
【0038】
図3には、一実施例に係るレーザシステム300の平面模式図が示されている。このレーザシステムは、3つのレーザモジュール310、320、330を有する。これらのレーザモジュールは、それぞれ6つのレーザダイオードアセンブリを有することができる。レーザモジュール310は、第1の波長を有するレーザビーム311を提供する。レーザモジュール320は、約1nmから約10nmだけ第1の波長と異なる第2の波長を有するレーザビーム321を提供する。レーザモジュール330は、第1の波長及び第2の波長と約1nmから約10nmだけ異なる第3の波長を有するレーザビーム331を提供する。レーザビーム311、321、331は、コリニアになるように結合素子によって結合され、したがって、コリニアレーザビーム341が提供される。コリニアレーザビームは、レンズの焦点面において単一のスポットに結合され得る。
【0039】
システム300は、青色である一組のコリニアレーザビーム341を提供する。システム300は、システム300と同様のレーザシステムであるが一組の緑色(コリニア)レーザビームを提供するレーザシステムと組み合わせて、二波長レーザシステムにすることができる。青色レーザビームと緑色レーザビームは、平行でないビーム経路上にあり、光学素子、例えば集光レンズによって、例えば図5に示すスポットのような2つのスポットに集光される。
【0040】
以下の実施例は、本発明のレーザシステム及び構成要素の様々な実施形態を説明するために提供される。これらの実施例は、説明のためのものであり、予言的であってもよく、限定的とみなすべきではなく、他に本発明の範囲を限定するものでもない。
【0041】
実施例1
【0042】
二波長レーザダイオードモジュールは、非コリニアである2つの異なる波長ビームの出力ビームを生成することを目的として、10nm以上離れた2つ以上の波長で構成されているモジュールである。ポインティング角度がわずかに異なる2本のビームを生成することで、フーリエ変換レンズの焦点に2本の別々のラインを作り出すことができる。レーザダイオードは、一方の軸で回折限界に近く、もう一方の軸で高マルチモードであるため、自然にラインができる。高マルチモードの軸は発散角がより大きく、1つのレンズ素子で集光するとライン焦点になる。この2つのラインは均質化されて、ラインの長さに亘って出力パワーの変動は20%未満である。このタイプのデュアルラインモジュールは、対象としている材料を識別するために処理することができる信号を提供するために材料を異なるように標的とするときの照明器として、広範囲の医療及び工業用途における使用に理想的である。
【0043】
実施例2
【0044】
実施形態は、445nmと525nmの2つの波長のレーザダイオードを有する。絶対波長は異なってもよい。照明システムのための出力は、比較的低い数ワットであってもよく、又ははるかに高い処理速度のために約1kW(kW)又はそれ以上であってもよい。445nmの市販のレーザダイオードは、数ワットから数キロワットのパワーレベルでライン焦点を作ることが可能である。ターゲット材料が広い吸収帯域幅を有する実施形態では、レーザダイオードアレイは、多数のレーザダイオードを収容するために帯域幅が最大10nmであってよい。445nmのレーザダイオードは、約5ワットまでのパワーレベルで商業的に現在利用可能であり、このパワーは、所定のパワーレベルに対するシステムの帯域幅を減少させながら、大幅に増加させることが可能である。525nmの商業的に利用可能な緑色レーザダイオードは、現在、約100mWのパワーまでのシングルモードデバイス、及び連続波の約1.5ワットまでのパワーレベルのマルチモードデバイスとして利用可能である。どちらのタイプの緑色レーザダイオードも使用することができるが、低出力のダイオードは、今日使用されている典型的なシステムに必要なパワーレベルを達成するために、より多くのダイオードと、より複雑さが必要になるであろうことが理解される。レーザダイオードは、図1に示すようにヒートシンクに接着されていてもよいし、TO-9、TO-5.6、TO-3.8などのカン(can)に入っていてもよいし、レーザダイオードバーであってもよい。3つともコリメーションには同じアプローチが必要で、シリンドリカルレンズ対が速軸と遅軸をコリメートする。速軸コリメーションレンズは、レーザダイオードの速軸発散をコリメートするために、ヒートシンクに取り付けられている。第2の、遅軸コリメーションレンズは、レーザの遅軸発散をコリメートするために、ヒートシンクに取り付けられている。代替的に、コリメーションレンズを補助的なマウントに取り付けることも可能である。低出力のアプリケーションでは、図1での体積ブラッググレーティングは必要ないかもしれない。しかし、より高い出力レベルで輝度を維持するために、体積ブラッググレーティングを使用して、高出力でのビームのスペクトルビーム結合を可能にする。「青色」のような1つの色セットのためにヒートシンクに接着されたすべてのダイオードは、平行になるように配置され、スペクトル的に結合されたときにコリニアになるようにされている。同様に、図4に示すように、「緑」の色セットのために接着されたすべてのダイオードは、平行になるように配置され、スペクトル的に結合されたときコリニアになるようにされている。しかしながら、2つの異なる色セットはポイント角度のわずかな差をもって配置され、これは、レンズの焦点面において緑色から青色を空間的に分離させることになる。この場合のレンズはアクロマートレンズであり、色の違いを補正し、両方の色が同時に焦点に来るようにする。発射前のビームは、テレスコープを通過させて、所望のラインを形成するために適切な発散パラメータに調整することができる。また、2つのテレスコープを使用して、「青」と「緑」のビームを独立に調整した後に結合することも可能である。テレスコープの後、ビームはホモジナイザに通され、ラインに沿って均一な、又はほぼ均一な強度分布が形成される。結果として得られるラインパターンは、図5に示されており、青色ビームと緑色ビームは、4.2mradのポインティング角度の差を有している。
【0045】
本発明の実施形態の主題である、又は関連する、新規で画期的なプロセス、材料、性能又は他の有益な特徴及び特性の基礎となる理論を提供又は対処する必要はないことに留意されたい。それにもかかわらず、本明細書では、この分野の技術をさらに前進させるために、様々な理論が提供される。本明細書で提示された理論は、明示的に別段の記載がない限り、特許請求の範囲に記載された発明に与えられる保護の範囲を決して限定、制限、又は狭めるものではない。これらの理論は、本発明を利用するときに要求されないか、又は実施されないかもしれない。さらに、本発明は、本発明の方法、物品、材料、装置及びシステムの実施形態の機能-特徴を説明するための新しい、これまで知られていなかった理論を導くことができ、そのような後に開発された理論は、本発明に与えられる保護の範囲を制限しないものと理解される。
【0046】
本明細書に記載されたシステム、装置、技術、方法、活動及び操作の様々な実施形態は、本明細書に記載されたものに加えて、他の様々な活動及び他の分野でも使用することができる。さらに、これらの実施形態は、例えば、以下のものと共に使用され得る:将来開発され得る他の装置又は活動;及び本明細書の教示に基づいて部分的に修正され得る既存の装置又は活動。さらに、本明細書に規定される様々な実施形態は、異なる様々な組み合わせで互いに使用され得る。したがって、例えば、本明細書の様々な実施形態で提供される構成は、互いに使用されてもよく、本発明に与えられる保護範囲は、特定の実施形態、例、又は特定の図の実施形態で示される特定の実施形態、構成、又は配置に限定されるべきものではない。
【0047】
本発明は、その精神又は本質的な特性から逸脱することなく、本明細書に具体的に開示されたもの以外の形態で具現化することができる。記載された実施形態は、すべての点で例示的なものとしてのみ考慮され、制限的なものではないものとする。

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対物レンズの焦点面においてN個の別々のスポット又はラインを形成するような角度オフセットを有するN個のビームを形成するマルチカラーレーザシステムであって、N≧2である、マルチカラーレーザシステム。
【請求項2】
1つのスポットが400nm-500nmの波長を有する、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項3】
1つのスポットが501nm-600nmの波長を有する、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項4】
1つのスポットが601nm-700nmの波長を有する、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項5】
対物レンズはアクロマートである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項6】
対物レンズは、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを該対物レンズのほぼ焦点位置に配置するためのクックトリプレットである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項7】
対物レンズは、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを該対物レンズのほぼ焦点位置に配置するダブレットである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項8】
対物レンズは、あらゆる色収差と球面収差を補正し、2つの異なる波長ビームを該対物レンズのほぼ焦点位置に配置する非球面レンズである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項9】
ームホモジナイザをさらに備え、該ビームホモジナイザは、ライトパイプである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項10】
ームホモジナイザをさらに備え、該ビームホモジナイザは、回折光学素子である、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項11】
ームホモジナイザをさらに備え、該ビームホモジナイザは、マイクロレンズアレイである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項12】
ームホモジナイザをさらに備え、該ビームホモジナイザは、回折光学素子を有するマイクロレンズアレイである、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項13】
倍ライン幅を作るレンズシステムをさらに備え、該レンズシステムは、波長の異なる2つのビームに同時に作用する適切な拡大率の1つのシリンドリカルレンズ対、又は各波長ビームに独立して作用する適切な拡大率の2つのシリンドリカルレンズ対である、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項14】
倍ライン幅を作るレンズシステムをさらに備え該レンズシステムは、波長の異なる2つのビームに同時に作用する適切な縮小率の1つのシリンドリカルレンズ対、又は各波長ビームに独立して作用する適切な縮小率の2つのシリンドリカルレンズ対である、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項15】
該レンズシステムが、該レンズシステム内のいずれの球面収差も補正するためのアシリンダレンズで構成されている、請求項13に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項16】
該レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差も補正するためのアクロマティックシリンドリカルレンズで構成されている、請求項13に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項17】
該レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差と球面収差も補正するためのシリンドリカルコックトリプレットで構成されている、請求項13に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項18】
該レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差や球面収差も補正するためのシリンドリカルダブレットで構成されている、請求項13に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項19】
該レンズシステムが、ビームレットの拡大又は縮小に影響を与えるいずれの球面収差も補正するためのアシリンダレンズで構成されている、請求項14に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項20】
該レンズシステムが、ビームレットの拡大に影響を与えるいずれの色収差も補正するためのアクロマティックシリンドリカルレンズで構成されている、請求項14に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項21】
該レンズシステムが、ビームレットの縮小に影響を与えるいずれの色収差と球面収差も補正するためのシリンドリカルコックトリプレットで構成されている、請求項14に記載のマルチカラーレーザシステム
【請求項22】
空冷されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項23】
液冷されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項24】
連続モードで動作するようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項25】
予め決められたレートで変調されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項26】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、空間的に結合されたレーザダイオードをさらに備える、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項27】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、波長結合レーザダイオードをさらに備える、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項28】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、偏光結合レーザダイオードをさらに備える、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項29】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、組み合わせて使用される空間結合レーザダイオード波長結合レーザダイオードをさらに備える、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項30】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、組み合わせて使用される空間結合レーザダイオード偏光結合レーザダイオードをさらに備える、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項31】
必要なパワーとビームパラメータを達成するために、組み合わせて使用される空間結合レーザダイオード偏光結合レーザダイオード及び波長結合レーザダイオードをさらに備える、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項32】
医療用途に使用されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項33】
医療診断用途に使用されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項34】
産業用途に使用されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項35】
投影用途に使用されるようにされた、請求項1に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項36】
N≧3である、請求項1乃至35の何れか一項に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項37】
複数のダイオードレーザを備える、請求項1乃至6の何れか一項に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項38】
1つのダイオードレーザを備える、請求項1乃至36の何れか一項に記載のマルチカラーレーザシステム。
【請求項39】
a. 複数のレーザダイオードアセンブリを備える第1のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する、第1のレーザモジュールと、
b. 複数のレーザダイオードアセンブリを備える第2のレーザモジュールであって、各アセンブリが初期レーザビームを提供する、第2のレーザモジュールと、
を有し、
c. 該第1のレーザモジュールからの該初期レーザビームは青色であり、それによって、複数の初期青色レーザビームが画定され、
d. 該第2のレーザモジュールからの該初期レーザビームは緑色であり、それによって、複数の初期緑色レーザビームが画定されるようにされ、
e. 更に、該複数の初期青色レーザビームを単一の青色レーザビーム経路に沿って単一の青色レーザビームに結合し、該複数の初期緑色レーザビームを単一の緑色レーザビーム経路に沿って単一の緑色レーザビームに結合する手段を有し、
f. 該単一の緑色レーザビーム経路と該単一の青色レーザビーム経路は平行ではなく、それによって青色レーザビームスポットと緑色レーザビームスポットを提供するようにした、デュアルカラーレーザビームシステム。
【請求項40】
該単一の青色レーザビームと該単一の緑色レーザビームは、少なくとも10nm異なる波長を有する、請求項39に記載のデュアルカラーレーザビームシステム。
【請求項41】
該単一の青色レーザビームと該単一の緑色レーザビームは、少なくとも30nm異なる波長を有する、請求項39に記載のデュアルカラーレーザビームシステム。
【国際調査報告】